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「新製品、ゆっくりの串焼きでーす! ご家庭でお気軽にゆ民の味、ゆっくりの串焼きはいかがですかー!」 私の手には銀色の大きなお盆、そしてその上には赤ゆっくり達がのっていた。 「ゆっ♪ ゆっ♪ ゆっくち♪」と歌ったり、「ゆっくちちていってね!」と通り過ぎる人に呼びかけていたりとその行動は様々だが、ほぼ一様に“ゆっくり”としていた。 「あら、おいしそうじゃない」 「いらっしゃいませ! おひとついかがですか?」 そう言って赤ありすと赤まりさの串刺しを手渡す。お盆の上の赤ゆっくりたちは一斉に騒ぎ始める。 「おばしゃん! ありちゅのいもうちょをゆっくちさせてあげてね!」 「ゆっくちしてそうなおばしゃんだよお?♪」「ゆっくち! ゆっくち!」 女性は「おばさん」の言葉に顔を引きつらせつつも、にっこりと笑った。 「ありがとう。……! おいしいわ、これ……」 赤まりさを一口かじると、驚いた表情を浮かべた。 当の赤まりさは体の半分を失い、痙攣を起こしている。残った片方の目は真っ白で何も映していない。その下の赤ありすは、姉に起こった悲劇を理解したのか、 「おねえちゃん、ゆっくちありぢゅにおへんじちてね!? まりじゃおねえぢゃああああああん!!???」と泣きながら叫んでいる。 盆の上にもその声が届いたのか、ざわめきが広がり始める。 「ありがとうございます。実はこちら、新製品となっておりまして、甘さが加工所産よりひかえめなんです」 「え、じゃあ個人生産なの?」 赤ゆっくりの叫びにつられてか、人が集まってきた。ここで上手いことやれば売上に繋がるかもしれない。バイト代は歩合制なので内心で小躍りしつつ、私は説明を始める。 「従来の加工所産ゆっくりは、たしかに美味しいんですが、機械化が進みすぎて、ゆっくりが一律甘すぎるんです。でも個人生産だから、甘さは最低限まで抑えきれます」 と言いつつ後ろにあった透明な箱を差す。 そこには『わたしたちが産んだ赤ちゃん、ゆっくり食べていってね!』とかわいらしいレタリングで書かれた紙が貼付けてある。 箱の中には顔を真っ赤にして箱に体当たりをし続けている親まりさと、震えて泣きながら許しをこう親ありすの姿があった。防音はバッチリなので声は届くはずもない。 彼女らは袋から出され、ホットプレートの上でゆっくり解凍される赤ゆっくりをずっと見ているだけだ、 赤ゆっくりには親を見せるとうるさいので、私の体を間に挟んで妨害している。 彼女らの体長はピンポン玉よりも大きいか大きくないか程度だし、もとより解凍されたばかりの、それも串ざしの体だ。難しいことではない。 『じねっ! ばりざのおちびぢゃんだべぢゃうおねえざんばゆっぐりじねえええ!!!』 『ありずのえんじぇるだぢをがえじでぐだざいぃぃいいいーー!! ありじゅはどうなっでもいいのおぉぉおぉ!!!おべばいじばずぅうぅうう!!』 とか言ってるんだろうな。 今試食されている『おいしい串焼きゆっくり(カスタード&餡子)』は彼女らの赤ゆっくりなのである。 短期の仕事を探していた私に、友人がこのアルバイトを持ち掛けてきた。 いわく、『兄が画期的で美味いゆっくりの作り方を開発したので商品化したい。だが、いかんせんモニターが足りない。 今度いろんなスーパーで試食と試験販売を行うのだが、やってみないか』だそうだ。 別に本気で加工所と渡り合おうというつもりもなさそうなので、多分ただの趣味の延長みたいなもんなんだろう。ブルジョアはいいなぁ。 ちなみに、透明な箱の横には『私が育てました!!』と書かれた青年の写真と、プロフィールが張り付けてある。 表情は逆に不信感を持つんじゃないか、と不安になるほどものすごい笑顔であった。 野菜では生産地・生産者の写真を商品の横に貼付けて安全性をアピールするが、それのゆっくり版らしい。金持ちの考えはわからない。 「たいてい、職人が作った餡子は砂糖の含有量が低いんです。反対に、工場のものは高い。 砂糖は保存量の役割も果たしますから、大量生産の工場加工の利にかなっています。でも、繊細な味が飛んで美味しくありません……」 ここで周りを見渡す。意外と話を聞いてくれているようだ。少し嬉しくなって、説明を続けた。 「この『おいしい串焼きゆっくり』はゆっくりを串刺しにし、さらには焼いているのに最低限の甘さにすることに成功しました。 個人生産故の加工、お味だと自負しております」 へぇー、とお客様は納得したように頷く。 説明の間も次々と試食用の赤ゆっくり達はテーブルから消えていった。 その度に赤ゆっくりは「おぎゃあじゃああああああ!!!」「じぇんじぇんどがいばじゃなああ!!」と叫び、口に消えていく。 そろそろ赤ゆっくり達も自分の状況を理解し始めたようで、騒ぎが大きくなり始めた(お盆の上でだが)。 一方で親ゆっくりは箱への体当たりを激しくしたり、泣きながら私に向かって頭――体か?――を必死に上げ下げしている。 多分ゆっくりなりの土下座なのだろう。 「お母さん、もっと甘いのが食べたいよー。加工所の買ってこうよー」 「こ、こら!」 不満げな大声で女の子がねだる。目の前に私がいるので、母親らしき女性は焦っていた。 「お嬢ちゃん、甘いのが好きなの?」 「うん、甘いありすが大好き!」 その言葉に赤ありすたちが色めき立った。 「あ、ありちゅはちゅ、ちゅきでもにゃんでもにゃいんだから!」「ゆうー、ゆっくちちてるこね! ときゃいはとみちょめてあげちぇもいいわよ!」 「やめちぇね! もうちゃべないでね! いにゃかものはゆっくちちんでね!」 大半が勘違いしている。串まで刺さってんのにカスタード脳はすげぇな、と思いながら一本の串を手に取る。 「ゆぅ?」 「ありす、ありすのお母さんは?」 「ゆ! ときゃいははちゅぐにありちゅをたちゅけてくれりゅよ!」 ゆふんっ♪と自慢げに息を吐く。赤アリスからは姿も見えてさえいないのに、親を完璧に信用しきっている。 ちらっと見遣ると、親まりさの体は所々皮が透けて色が斑になっていた。さすがに疲れてきているだろうに、それでも体当たりをやめない。 「うーん……無理だよ」 「ゆぅ!? にゃんでちょんなこちょいうの!? まりちゃままはちょってもちゅよいんだよ! うちょいわないでね! ゆっくちちてね!」 「じゃあなんでとっても強いのに、すぐに助けてくれないの?」 「ゆ!? ちょれは……」 「それは?」 「ちょれはぁあああああああ……」 汗がだらだら流れて、目はウルウルと水分が高くなってきた。小さなありすに、私はニッコリ笑って告げてやる。 「お姉さんが教えてあげる。あのまりさがとっても弱いからだよ!」 「ゆ!? おねーしゃん、うちょいわないでね!!! うちょいわないでね!!!」 目を見開いてぷくうううう、と膨れた。しかし瞳は不安げに揺れている。もう一押しだ。 「嘘なの? お姉さん間違ってる? じゃあ、ありすのことはもういらないんだよ。こんな田舎者の子産むんじゃなかったって思ってるよ。 新しい赤ちゃんつくるよー♪って言ってたもの」 「ゆぅぅぅうう!! おもっでないぃ!! ままはぢょんなごといっでないいいいぃぃい!!!!!」 「じゃあ弱いんだ」 「ぢがうううぅぅう!!! どっでもままばぢょがいばなのおぉおお!!!!」 「じゃあ要らないんだよ」 「ありぢゅはごんなに“あいざれがーる”なんだよおおおお!!!ぢぎゃうにでぎばっでるでぢょおおおお!!!!」 そう言いつつもカスタードの中は不安と猜疑と恐怖で一杯なのだろう。「ゆわああああああああん!!!!」と涙がぼろぼろ落ちていく。 床を汚すとパートのおばちゃんに怒られるので、布巾を左手に持ってこぼさないように気をつける。 赤ありすの顔はもう砂糖水の涙とよだれで肌がベタベタのヌタヌタだ。 このくらいでいいだろう。女の子に串を手渡した。 「はい、お嬢ちゃん」 「ありがとう! ……おいしーい! これ、とっても甘くなってる!」 女の子はピンポン玉サイズのありすを一口で食べて、にっこり笑ってくれた。母親もほっと安心したようで、「ありがとね」と言いつつ買い物カゴに二袋も入れてくれた。 お盆の赤ゆっくりたちはぽかんとした後、一瞬で消えた姉妹に何が起こったのか理解し、より一層泣き叫んだ。 おそらく、自分たちの運命がゆっくりできない方向に向かっていることを、餡子脳でも悟ることができたのだろう。 まぁ、赤ゆっくりたちの予想はすぐに当たることとなった。周りでこの顛末を見ていた母親たちが 「ほら、今ならすごく甘くなってるよ、お姉さんにもらっておいで」 と子供を急かしたのだ。 子供たちは笑顔で飛び出してきて、「お姉さん、ありがとう!」と言って串を奪うようにして頬張る。 私はそれに内心苦笑しながらも、「いーえ、美味しかったらお母さんに『これ買ってー』って言ってね」と小声で言ってウインクする。 あっという間に解凍用のホットプレートからも、テーブルのお皿からも、私の持っているお盆からも赤ゆっくり達はいなくなってしまった。 なかなかの働きぶりではないか、と満足のため息が出た。残っているのはもう箱の中の親ゆっくりのみである。 親ありすと親まりさはというと、ほっとしているようであった。子供たちがすべて目の前からいなくなったというのに、疲れ切った顔には明らかに安堵の色がある。 親ありすは必死にまりさの肌を舐め、慰めている。「もう体当たりしなくてもいいんだよ、またゆっくりしたちびちゃんをつくろうね」という展開だろう、たぶん。 しかし…… 「じゃじゃーん」 テーブルクロスに隠れて見えなかった、〈要冷凍〉のシールが貼ってある発泡スチロールをひっぱり出してくる。その中身はもちろん期待通りの『おいしい串焼きゆっくり』である。 その袋からでてくるものを見た彼女らの顔を、私以外にもぜひ見てほしかった。親ゆっくり二人の受難は、私が帰るまで、パートのおばちゃん達に食べられるまで続くのだ。 「中枢餡を外して串刺しにしているために、解凍後も甘さ調節ができるようになりました! 凍ったままレンジでチンして甘さひかえめ、溶かしていじめてそのまま食卓へ、『おいしい串焼きゆっくり』今日の夕飯のデザートにいかがでしょうかー!!」 あとがき: 初投稿です。よろしくお願いします。 愛されガールかモテカワスリムにするか悩みました。
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マンフロイ autolink ロプト教団の指導者たる司教。ロプトウスの復活のためだけに暗躍を続ける。サラの祖父。 わりとスケールのでかい構想を何年も何年も練り続けて,実現直前でツメの甘さ故倒れた…としか思えない。ユリアとかサイアスとか,殺しておけばなんとかなっただろうに。余裕かましてるから足元すくわれるんだ。 しかし彼にも青い春はあったようで,【トラキア】での孫発覚にはびっくりした。孫がいたってことは,子供もいたってことで。 マンフロイの嫁や娘を想像すると恐ろしい。サラの方から想像して,それなりに美人を想像したい。しかも結構な親ばかだったようだ。自分がディアドラ探しにかまけていた間に娘がどこの馬の骨ともしれん男とできちゃっていたので,思わず男をたたき殺してしまったようだ。 そんなことをした割には,孫をあまり顧みていなかったのか,徹底的に嫌われてしまっている。この二人の共演が見られなかったのは残念だ。 タグ:【トラキア】 【聖戦】 ま ロプト 人名 男性 魔導士 上へ
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シェリー=アクダクト 概要 シャオリン999のエリート 性別 女 年齢 19 名前 シェリー=アクダクト 性格 他人に興味なさげだが困っていると放って置けなくなるお節介。 解説 スラリとした長身に腰まで届く赤髪を飾り気のないヘアゴムで簡単にまとめた女性。 効率()を突き詰めたようにスレンダーな体型。 一見そっけない態度で冷たい印象を与えるが、無意識に世話を焼き言葉の節々からも甘さが滲み出ているため彼女に信頼寄せる者は多い。 良い意味で手段を選ばず、他勢力との合同作戦でも作戦成功を最優先として連携にも積極的。 判断力、技量、情報処理能力、機転などが高い水準でまとまった優秀なエリート。 元々は第一世代を乗りこなし、改修を重ねて現在の機体に至った。 「シャオリン999」の弾頭の種類が多いのはその名残。 情報同盟の一部地域ではオブジェクトに付けられる名前の3桁番号に「スペシャルナンバーズ」と呼ばれる特別なものが存在し、最果ての「999」を冠する機体を駆ることを許されているという事実が彼女の実力の高さを証明している。
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691 :名無しせずにはいられないな:2010/02/15(月) 12 17 33 ID bnnbS/PI 小十郎「うーむ…」 幸村「片倉殿!」 小十郎「おう、どうした幸村?」 幸村「片倉殿はどう思われますか、この「ちょこれいと」なるものについて?」 小十郎「…俺も今悩んでいたところだ。梓殿や美琴殿たちからもらったはいいがどうしたものかと」 幸村「これは食べるものでこざるよなあ…」 小十郎「色合いはあまりよくないが…幸村、覚悟を決めてせーので一緒に食うぞ」 幸村「わかり申した」 二人「せーのっ!」 パクっ モグモグ … 幸村「甘い、甘いでござるっ!これはたまらないでござるっ!」 小十郎「確かに甘いが、甘さの中に確かな苦味がありやがる。こんな味初めてだ」 幸村「これははまってしまいそうでござる~っ!」 小萌「お二人が激しいカルチャーショックを受けてますぅ」 玄霧「戦国時代にチョコレートはないですからね」 【戦国武将二人 チョコレート初体験確認】
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2007/3/27 『らーめんダイニングZUNDA 泉中央店』で「らーめん昔味」(580円)を。 07.3.27%20ZUNDA%20%82%E7%81%5B%82%DF%82%F1%90%CC%96%A1%20124%94t%96%DA.jpg メニュー表上、唯一未食のラーメンメニューがこれだけだったので、頼んでみました。 スープはかなり甘めのあっさり醤油スープ。今まで食べた醤油ラーメンの中では一番甘口なスープです。(この甘さが昔味ということなのでしょうか) 麺は細麺。具は炙り焼きバラチャーシュー・味玉半分・メンマ・刻み白ネギ。 スープは私的にはちょっと苦手な味ですが、チャーシューは自分の好みに限りなく近い仕上がりで、とても美味しかったです。 メニュー表に載っていなかったので、注文時には気付きませんでしたが、実は坦々麺も始めたようなので、次回はこれをいただいてみます。 住所:仙台市泉区泉中央1-17-3 by hiro (2007年 124杯目) 名前 コメント
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かなえキッチン :つくれぽ2008年03月 翌月> 08/03/25 モッチリ♪ベーグル屋さんのベーグル♪ 初つくれぽです。ブルーベリーとレーズンを混ぜ込んで焼きました。 08/03/25 1時間で出来るベーグル 黒糖入りバージョンも作りましたがとても美味しかったです。 08/03/27 魚肉ソーセージの天ぷら~シソの香り~ シソの巻き方はアレンジで♪この組み合わせとっても美味しいですね 08/03/30 mamakissの☆ブルーベリーのプレザーブジャム☆ 食パンをカットしてジャムをのせてみました。とっても美味しい♪ 08/03/30 柚子のマーマレード ゆずジャムが好きで年中作っていますが、このレシピ気に入りました♪ 08/03/30 はっさくのマーマレード ほろ苦くて甘さ加減が最高。白い部分も入れたのでレモン色に♪ 08/03/30 夏みかんのマーマレード 鮮やかで綺麗な色に仕上がって感動しました。美味しかったです♪ 08/03/30 いちご農家さん直伝!いちごジャム☆ 小粒の苺で作ってみました。ヨーグルトのソースにぴったりでした♪ つくれぽ 2008 つくれぽ 2009 翌月>
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ダイの大冒険 漫画【ドラゴンクエスト ダイの大冒険】にて、【フレイザード】が口にするセリフ。 全文は、以下のとおり。 「女ぁ…? 笑わせるなッ!! ここは戦場だ、殺し合いをする場所だぜ! 男も女も関係ねぇ!! 強いやつが生きて弱いやつは死ぬんだよ!! 傷つくのが嫌なら戦場に出てくるんじゃねえ!!」 パプニカ三賢者の一人で女性でもあるマリンの顔を焼くという行為に対して、同僚であり、同じくパプニカ三賢者の一人であるアポロが抗議をした際、フレイザードが返したのがこのセリフ。 彼の残忍な性格を如実に表したセリフと言えるが、一応現実世界で考えると彼の言うことは至極まっとうな事だったりもする。 見方を変えれば、こうしたごく正直な事をしゃべる辺りに、残虐非道ではあるが狡猾さに関しては甘さが見られるともいえよう。 それは、彼を生み出したハドラーの性格である「ほめられた人格ではないが、ひどい策謀家でもない」という一面をそのまま反映したとも考えられる。
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2007/2/18 『くろく』で、気まぐれ限定の「かぼちゃのラーメン」(780円)を。 07.1.18%20%82%AD%82%EB%82%AD%20%82%A9%82%DA%82%BF%82%E1%82%CC%83%89%81%5B%83%81%83%9368%94t%96%DA.jpg スープは粘度が強い黄色いスープ。材料はたっぷりの牛乳・生クリーム・かぼちゃ・少量の鶏がらスープとのこと。 使っている材料や見た目からして、かなり洋風寄りな味かと思いましたが、タレの効果か、どっちかというとラーメン寄りの味になっています。 具は小さく刻んだチャーシュー&メンマ・ふわネギ・パセリ。 かぼちゃの自然な甘さとこってり感がいいです。 店主おススメの通り、途中で胡椒を入れたところ、今度は完全に洋風寄りの味に変化。1つで2度楽しめるのもまたいいです。 住所:仙台市宮城野区榴岡2-2-12 アーバンライフ橋本1F by hiro (2007年 68杯目) 名前 コメント
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「新製品、ゆっくりの串焼きでーす! ご家庭でお気軽にゆ民の味、ゆっくりの串焼きはいかがですかー!」 私の手には銀色の大きなお盆、そしてその上には赤ゆっくり達がのっていた。 「ゆっ♪ ゆっ♪ ゆっくち♪」と歌ったり、「ゆっくちちていってね!」と通り過ぎる人に呼びかけていたりとその行動は様々だが、ほぼ一様に“ゆっくり”としていた。 「あら、おいしそうじゃない」 「いらっしゃいませ! おひとついかがですか?」 そう言って赤ありすと赤まりさの串刺しを手渡す。お盆の上の赤ゆっくりたちは一斉に騒ぎ始める。 「おばしゃん! ありちゅのいもうちょをゆっくちさせてあげてね!」 「ゆっくちしてそうなおばしゃんだよお〜♪」「ゆっくち! ゆっくち!」 女性は「おばさん」の言葉に顔を引きつらせつつも、にっこりと笑った。 「ありがとう。……! おいしいわ、これ……」 赤まりさを一口かじると、驚いた表情を浮かべた。 当の赤まりさは体の半分を失い、痙攣を起こしている。残った片方の目は真っ白で何も映していない。その下の赤ありすは、姉に起こった悲劇を理解したのか、 「おねえちゃん、ゆっくちありぢゅにおへんじちてね!? まりじゃおねえぢゃああああああん!!???」と泣きながら叫んでいる。 盆の上にもその声が届いたのか、ざわめきが広がり始める。 「ありがとうございます。実はこちら、新製品となっておりまして、甘さが加工所産よりひかえめなんです」 「え、じゃあ個人生産なの?」 赤ゆっくりの叫びにつられてか、人が集まってきた。ここで上手いことやれば売上に繋がるかもしれない。バイト代は歩合制なので内心で小躍りしつつ、私は説明を始める。 「従来の加工所産ゆっくりは、たしかに美味しいんですが、機械化が進みすぎて、ゆっくりが一律甘すぎるんです。でも個人生産だから、甘さは最低限まで抑えきれます」 と言いつつ後ろにあった透明な箱を差す。 そこには『わたしたちが産んだ赤ちゃん、ゆっくり食べていってね!』とかわいらしいレタリングで書かれた紙が貼付けてある。 箱の中には顔を真っ赤にして箱に体当たりをし続けている親まりさと、震えて泣きながら許しをこう親ありすの姿があった。防音はバッチリなので声は届くはずもない。 彼女らは袋から出され、ホットプレートの上でゆっくり解凍される赤ゆっくりをずっと見ているだけだ、 赤ゆっくりには親を見せるとうるさいので、私の体を間に挟んで妨害している。 彼女らの体長はピンポン玉よりも大きいか大きくないか程度だし、もとより解凍されたばかりの、それも串ざしの体だ。難しいことではない。 『じねっ! ばりざのおちびぢゃんだべぢゃうおねえざんばゆっぐりじねえええ!!!』 『ありずのえんじぇるだぢをがえじでぐだざいぃぃいいいーー!! ありじゅはどうなっでもいいのおぉぉおぉ!!!おべばいじばずぅうぅうう!!』 とか言ってるんだろうな。 今試食されている『おいしい串焼きゆっくり(カスタード&餡子)』は彼女らの赤ゆっくりなのである。 短期の仕事を探していた私に、友人がこのアルバイトを持ち掛けてきた。 いわく、『兄が画期的で美味いゆっくりの作り方を開発したので商品化したい。だが、いかんせんモニターが足りない。 今度いろんなスーパーで試食と試験販売を行うのだが、やってみないか』だそうだ。 別に本気で加工所と渡り合おうというつもりもなさそうなので、多分ただの趣味の延長みたいなもんなんだろう。ブルジョアはいいなぁ。 ちなみに、透明な箱の横には『私が育てました!!』と書かれた青年の写真と、プロフィールが張り付けてある。 表情は逆に不信感を持つんじゃないか、と不安になるほどものすごい笑顔であった。 野菜では生産地・生産者の写真を商品の横に貼付けて安全性をアピールするが、それのゆっくり版らしい。金持ちの考えはわからない。 「たいてい、職人が作った餡子は砂糖の含有量が低いんです。反対に、工場のものは高い。 砂糖は保存量の役割も果たしますから、大量生産の工場加工の利にかなっています。でも、繊細な味が飛んで美味しくありません……」 ここで周りを見渡す。意外と話を聞いてくれているようだ。少し嬉しくなって、説明を続けた。 「この『おいしい串焼きゆっくり』はゆっくりを串刺しにし、さらには焼いているのに最低限の甘さにすることに成功しました。 個人生産故の加工、お味だと自負しております」 へぇー、とお客様は納得したように頷く。 説明の間も次々と試食用の赤ゆっくり達はテーブルから消えていった。 その度に赤ゆっくりは「おぎゃあじゃああああああ!!!」「じぇんじぇんどがいばじゃなああ!!」と叫び、口に消えていく。 そろそろ赤ゆっくり達も自分の状況を理解し始めたようで、騒ぎが大きくなり始めた(お盆の上でだが)。 一方で親ゆっくりは箱への体当たりを激しくしたり、泣きながら私に向かって頭――体か?――を必死に上げ下げしている。 多分ゆっくりなりの土下座なのだろう。 「お母さん、もっと甘いのが食べたいよー。加工所の買ってこうよー」 「こ、こら!」 不満げな大声で女の子がねだる。目の前に私がいるので、母親らしき女性は焦っていた。 「お嬢ちゃん、甘いのが好きなの?」 「うん、甘いありすが大好き!」 その言葉に赤ありすたちが色めき立った。 「あ、ありちゅはちゅ、ちゅきでもにゃんでもにゃいんだから!」「ゆうー、ゆっくちちてるこね! ときゃいはとみちょめてあげちぇもいいわよ!」 「やめちぇね! もうちゃべないでね! いにゃかものはゆっくちちんでね!」 大半が勘違いしている。串まで刺さってんのにカスタード脳はすげぇな、と思いながら一本の串を手に取る。 「ゆぅ?」 「ありす、ありすのお母さんは?」 「ゆ! ときゃいははちゅぐにありちゅをたちゅけてくれりゅよ!」 ゆふんっ♪と自慢げに息を吐く。赤アリスからは姿も見えてさえいないのに、親を完璧に信用しきっている。 ちらっと見遣ると、親まりさの体は所々皮が透けて色が斑になっていた。さすがに疲れてきているだろうに、それでも体当たりをやめない。 「うーん……無理だよ」 「ゆぅ!? にゃんでちょんなこちょいうの!? まりちゃままはちょってもちゅよいんだよ! うちょいわないでね! ゆっくちちてね!」 「じゃあなんでとっても強いのに、すぐに助けてくれないの?」 「ゆ!? ちょれは……」 「それは?」 「ちょれはぁあああああああ……」 汗がだらだら流れて、目はウルウルと水分が高くなってきた。小さなありすに、私はニッコリ笑って告げてやる。 「お姉さんが教えてあげる。あのまりさがとっても弱いからだよ!」 「ゆ!? おねーしゃん、うちょいわないでね!!! うちょいわないでね!!!」 目を見開いてぷくうううう、と膨れた。しかし瞳は不安げに揺れている。もう一押しだ。 「嘘なの? お姉さん間違ってる? じゃあ、ありすのことはもういらないんだよ。こんな田舎者の子産むんじゃなかったって思ってるよ。 新しい赤ちゃんつくるよー♪って言ってたもの」 「ゆぅぅぅうう!! おもっでないぃ!! ままはぢょんなごといっでないいいいぃぃい!!!!!」 「じゃあ弱いんだ」 「ぢがうううぅぅう!!! どっでもままばぢょがいばなのおぉおお!!!!」 「じゃあ要らないんだよ」 「ありぢゅはごんなに“あいざれがーる”なんだよおおおお!!!ぢぎゃうにでぎばっでるでぢょおおおお!!!!」 そう言いつつもカスタードの中は不安と猜疑と恐怖で一杯なのだろう。「ゆわああああああああん!!!!」と涙がぼろぼろ落ちていく。 床を汚すとパートのおばちゃんに怒られるので、布巾を左手に持ってこぼさないように気をつける。 赤ありすの顔はもう砂糖水の涙とよだれで肌がベタベタのヌタヌタだ。 このくらいでいいだろう。女の子に串を手渡した。 「はい、お嬢ちゃん」 「ありがとう! ……おいしーい! これ、とっても甘くなってる!」 女の子はピンポン玉サイズのありすを一口で食べて、にっこり笑ってくれた。母親もほっと安心したようで、「ありがとね」と言いつつ買い物カゴに二袋も入れてくれた。 お盆の赤ゆっくりたちはぽかんとした後、一瞬で消えた姉妹に何が起こったのか理解し、より一層泣き叫んだ。 おそらく、自分たちの運命がゆっくりできない方向に向かっていることを、餡子脳でも悟ることができたのだろう。 まぁ、赤ゆっくりたちの予想はすぐに当たることとなった。周りでこの顛末を見ていた母親たちが 「ほら、今ならすごく甘くなってるよ、お姉さんにもらっておいで」 と子供を急かしたのだ。 子供たちは笑顔で飛び出してきて、「お姉さん、ありがとう!」と言って串を奪うようにして頬張る。 私はそれに内心苦笑しながらも、「いーえ、美味しかったらお母さんに『これ買ってー』って言ってね」と小声で言ってウインクする。 あっという間に解凍用のホットプレートからも、テーブルのお皿からも、私の持っているお盆からも赤ゆっくり達はいなくなってしまった。 なかなかの働きぶりではないか、と満足のため息が出た。残っているのはもう箱の中の親ゆっくりのみである。 親ありすと親まりさはというと、ほっとしているようであった。子供たちがすべて目の前からいなくなったというのに、疲れ切った顔には明らかに安堵の色がある。 親ありすは必死にまりさの肌を舐め、慰めている。「もう体当たりしなくてもいいんだよ、またゆっくりしたちびちゃんをつくろうね」という展開だろう、たぶん。 しかし…… 「じゃじゃーん」 テーブルクロスに隠れて見えなかった、〈要冷凍〉のシールが貼ってある発泡スチロールをひっぱり出してくる。その中身はもちろん期待通りの『おいしい串焼きゆっくり』である。 その袋からでてくるものを見た彼女らの顔を、私以外にもぜひ見てほしかった。親ゆっくり二人の受難は、私が帰るまで、パートのおばちゃん達に食べられるまで続くのだ。 「中枢餡を外して串刺しにしているために、解凍後も甘さ調節ができるようになりました! 凍ったままレンジでチンして甘さひかえめ、溶かしていじめてそのまま食卓へ、『おいしい串焼きゆっくり』今日の夕飯のデザートにいかがでしょうかー!!」 あとがき: 初投稿です。よろしくお願いします。 愛されガールかモテカワスリムにするか悩みました。
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前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/投稿者 「月」 月見里(12-676)氏 ▲ 月見里(12-676)氏 四月朔日 四月朔日―その後― 歌を歌ってみない? 1 ―その1― 歌を歌ってみない? 2 ―その2― 歌を歌ってみない? 3 ―その3― とある姫と勇者のRPG 1 小ネタ 嫁?婿? 小ネタ とある科学のレールガンちゃん とある姫と勇者のRPG 2 聖日目録―クリスマス― とある姫と勇者のRPG 3 とある姫と勇者のRPG 3 甘さは気持ち 小ネタ ○○○疑惑 とある科学のレールガンちゃん 《起承転結のない日》 オレンジデー 1 オレンジデー 2 小ネタ 強まる疑惑 スレチガイ とある科学のレールガンちゃん 《がんばれレールガンちゃん》 いちゃいちゃ……? 洒涙雨 1 ―前編― 洒涙雨 2 ―中編― 洒涙雨 3 ―後編― ふたり 居場所 1 美琴サイド 居場所 2 上条サイド 居場所 3 上条サイド・その後 居場所 4 クリスマス・プロローグ編 ▲ 前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/投稿者 Back