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「"パンチェッタと若鶏のディアボラ風"でございます」 長身痩躯で一見頼りなそうに見えるギャルソンは、 しかし無駄のない動きで料理を並べ、最後には笑顔を忘れずに去っていく。 "神代小鳥"は申し訳程度の笑顔を返すや否や横目で彼を追い、 その姿が見えなくなると飽き飽きしたような、もっと言えば慣れた様子でため息をついた。 「・・・なんて?」 「"パンチェッタと若鶏のディアボラ風"ですわ」 まともに見ているのかもわからない視線を料理に向ける小鳥に、 "雷坂美雪"は音もなくナイフとフォークを手に取りながら答える。 「せめてメニュー名が一般人でもわかる店で食事しない?」 「あら?雷坂グループエンジニアリングチーム管理本部長兼(※長いので以下略)のワタクシに、 駅前のおでん屋さんで夕食を済ませろと言うんですの?」 「そこまでランク下げろとは言ってないよ・・・」 やはり呆れて、そして慣れた様子で話を切り上げて料理に集中しようとする小鳥だが、 美雪は小さく鼻を鳴らして、そもそも、などと畳みかける。 「いつも言っているように、もっと軽い気持ちと服装で来てくれていいんですのよ。 ワタクシたちのグループのお店で、しかも貸し切りなんですもの。 なんなら氷牙くんも連れてきてくださいな。もちろん旦那はお断りですけど」 「私も最低限のマナーっていうか、常識はあるからね・・・。 他人のことは言えないけど、さすがにこんなところに氷牙は連れてこないよ」 「氷川小鳥の息子なら、ワタクシが手取り足取りマナーを教えてあげますのに」 「・・・おい、息子に手をだすのは本当にやめろ」 「"ティラミス クラシコ"でございます」 聞いた瞬間から小鳥の頭には"ティラミス ナントカ"としか残っていないデザートを崩しながら、 近況報告にも世間話にも区切りをつけた2人は昔話――20年前の話に花を咲かせていた。 「・・・ああ、そうだ、昔話ついでに聞くけど」 小鳥はナントカにスプーンを空振りしながら、珍しく美雪に視線を向ける。 「久しぶりに草薙先生の話」 「……本当に久しぶりですわね」 美雪はまるで演技のように驚いた表情をした後、スプーンを置いて少し姿勢を正した。 「何もありませんわ、この20年間と同じく」 「・・・」 「光明にもどこにも、彼が存在していたという情報も痕跡もなし。 彼の存在を示すのは、ワタクシ達の記憶だけ」 小鳥という一点を見据えながら美雪は、そして、と続ける。 「その記憶もこの20年間で失われている。 氷川小鳥、20年前の貴女は3日と置かずに彼の話をしていたのに、 それが3週間になり3カ月になり、今日彼の話をするのは」 「3年ぶりかぁ・・・」 小鳥がいつの間にか美雪から目を逸らしてナントカに集中する一方、 美雪は手だけを動かしてエスプレッソを取ったものの、視線は小鳥に向け続けている。 「あの時は驚きましたわ。氷川小鳥と草薙先生が」 「もういいよ、その話は」 ナントカから目を離さない小鳥を尻目に美雪は、失礼、と手元のエスプレッソに視線を向けた。 「というか」 美雪はエスプレッソとのにらめっこを一瞬で終え、すぐに小鳥に視線を戻す。 「悔しいですけどいつも言っているように、こんな話はただの理事のワタクシより、 事務長でもある貴女の旦那の方が詳しいですわよ」 「こっちもいっつも言ってるように、ウチでそういう話はしないんだよ」 「そうは言いますけど、氷牙くんも光明に入ったのでしょう? 黒翼のことといい、いつまでも家庭では話さないというわけにもいかないんじゃないですの?」 「・・・別に氷牙に隠したいから話さないわけじゃないよ」 取れないのか取る気がないのか、ナントカの底をスプーンで混ぜながら、 小鳥はいつも以上にブツブツと話す。 「私は聞かないし、旦那も話さないだけ」 「……」 「・・・わからない」 パチンッ!! 「・・・痛った」 「これも久しぶりですわね」 いつも以上に細めた右目の上あたりを押さえる小鳥に、 美雪は線香花火のように電気が走る指をガンマンのように構えたまま、 声だけは得意げに、しかし無表情で応える。 「氷川小鳥、あの頃の貴女はやっぱりその話を3日と置かずにしていましたわ。 彼のことがわからない、なにをしているのか、なにを考えているのか、 そしてどうして自分を好きになったのか」 「・・・」 「貴女は明確な答えを得たわけでも出したわけでもないでしょうけど、 いつしかその話をしなくなって、今日は……いつぶりか忘れてしまいましたわ」 美雪は構えを解いて少し微笑んだかと思うと、声に合わせて表情も得意げになっていた。 「忘れていたんでしょう、幸せな日々の中で」 「・・・そうかもね」 「それでいいんですのよ、たとえ大事でもどうしようもないことなら、 たまに思い出してはすぐに消えてしまうぐらいに忘れてしまっても」 失礼な話だが彼女たちぐらいの年であれば、どこでも立ち話を始めてしまうものである。 それが高級レストランの前の高級車の前であっても。 「相変わらず長いなぁ」 「雷坂グループのニューモデルですわ。次に会う時に乗り心地を聞かせてくださいな」 「次もうちょっと居心地のいい店にしてくれたらね」 「それなら駅前のおでん屋さんにします?」 「は?」 「20年前に食べそびれて以来、まだ食べたことがないんですの」 小鳥は一瞬考えた後、よく覚えてるなぁ・・・、と白いため息をついた。 「じゃあ、天野さんも誘おうか」 「ええ、楽しみにしていますわ」 オーッホッホッホ!!と今や字面ですら見ない高笑いをしたかと思うと、 美雪は側近らしき黒服を呼びつけ、何かを受け取って早々に退場させる。 「氷牙くんの入学祝いですわ」 「え?ああ、ありがとう」 不意打ちでありがとうしか出てこずに少し焦る小鳥を、美雪は無表情で見据える。 「神代小鳥、わたしは貴女の旦那が何を考えているかなんてわかりませんし、 ついでに貴女が彼に手籠めにされたという認識を変えるつもりもありませんけど、 彼が貴女を心から愛しているのは間違いないと思っていますわ」 美雪は真正面にいる小鳥にしかわからないほどに、ほとんど無表情を崩さずに微笑んだ。 小鳥は一息つくと再び、ありがとう、とこちらも落ち着いた笑顔で返事をする。 「今日は楽しかったよ」 小鳥は長い車に乗り込むと、運転手に少し急いでほしい旨を告げた。
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種類:グラードン 名前:地王 テイ【ちおう てい】 年齢:27(見た目) 性別:?(♂寄り) 性格:照れ屋 武器:大地全て +++++++++++ 照れ屋さん故に大勢の前に出ることがちょっと苦手。 基本のんびりとしていて万物に対して優しい。 居眠りしていて、起きたら周りになんかいっぱい居る。 よく頭とか肩に小鳥が乗ってる。 世界の大地を記憶しており、石ころひとつでも増えているとわかる。 褐色の肌に金色の瞳を持つ。身長2m。 極度の暑がりというより、自身のもつ特性『日照り』のせいでいつも暑い。 上半身真っ裸で涼しそうだが、下半身の着物が長くて布が厚い。暑い。 紅い羽衣を纏っている。なんかそれが涼しいらしい。 優しいのが祟って恋とか成功率半端なく低い人。 ライバルとかいたら譲ってしまうタイプ。 身を引く人である。 喧嘩とかしたら静かに怒る。 怒鳴り散らさずに無表情になる。 悲しいとちょっと寂しげな表情をする。 楽しいと本当に楽しそうな顔になる。 喜怒哀楽が激しい。 ただ、テイが怒ると田畑の栄養が一気に無くなるので危険。 滅多なことでは本気でキレないからそこらへんは大丈夫。 ↓不規則に付け足し。 髪の毛は意外とふわふわした感触。 対である海王のカイとは犬猿の仲。つかテイが相手にしてない。 すきな子の前だとすこし弱気。 純情で天然。でもドS。
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知念 美鶴(ちねん みつる) 身長:162㎝ 誕生日:5/26 血液型:A型 部活:弓道 好:数学 嫌:特になし 一人称:私 二人称:あんた 女子:名字呼び捨て 男子:名字呼び捨て 「私が最も性的興奮を感じるのは数式だ」 「気持ちが良いほどの変態だぞ、私は」 理性□■□□□感情 腹黒□□□■□純真 優等□□□■□放蕩 恋愛□□□□■鈍感 ツン□□■□□デレ 成績 悪□■□□□良 人物 言う事が過激な数学オタク。常に無表情で口調に抑揚がないので冷静に見えるが、実は島で1、2を争う程言動がぶっとんでいる。成績がいいのは数学と保健だけで、後の教科は全滅。特に運動神経は皆無に近い。性的な言葉を選ぶ事が多いが本人には全く悪気がない。サッパリした言い方をするので嫌がられる事も少ないが、嫌と言われれば止める。 家族構成は祖父、父、母。 祖父は若い時にフィールズ賞をとった凄い人だが当時の面影は無く、ただの変態ジジイと化している。美鶴が数学オタクなのは祖父の影響。父親は中学校の教師で婿養子。母親はエロ漫画家で、毎日エロ本を嬉々として作り上げている。 卒業後 相関
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名前:姫(ヒメ) 年齢:6歳。百済小学校1年生。 性別:女 性格:二重人格。本来の人格はおとなしく心優しい女の子。別の人格は無口無表情のクールな子 容姿:金髪碧眼。縦ロール。 フリフリの甘ロリを着てます。肌は雪のように白い 能力:黴の悪夢 もうちょっと幼い頃に、祖母に黴のものを強制的に食べさせられ、黴が身体に繁殖し、死亡 相手の身体に3秒触れると、身体の内側から黴を繁殖させ殺すことが可能。 黴びた物から黴を吸収できる。 今のところ、本来の人格は能力があることを知らず、自分が危険になると別の人格が出てきて能力を使う、という感じ。 趣味:雨の日に散歩。おままごと。 成績:中の上。そんなに悪くはない 得意科目:国語と生活 苦手科目:体育と数学 好きなもの:雨、湿気の多いところ。お菓子。フリフリした物。 嫌いなもの:太陽、熱いところ。ピーマン 一人称 ヒメ 二人称:~ちゃん、~くん 両親も親戚もいないのでリリス修道院、リリス孤児院に所属してます。 ハーフです。 制作者:砂糖人形 過去話:no data 収録場所 時系列 その他いかせのごれ関係者
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名前「フリュイ」Neme【Fruit】 読み〔ふりゅい〕 主演&出演作品リスト 色設定リスト 参考資料リスト 称号『』『』『』限定称号『』 本名『フリュイ・ペヒ・シュルト』FullName【Fruit-Pech-Schuld】 名前の由来『フランス語で『果物、果実』、ドイツ語で『不運』『責任、罪』の意味』通称〔愛称〕 性別:男性 種族:有翼人(鴉) 種類: ―特殊能力一覧― 核石―コアストーン― エレメント『』『』 ―主な武器一覧― 守護武器『』『』 ―基本色設定― 髪色【黒色】 瞳色【黒色】 肌色【普通】 一人称『』 二人称『』『』 ―職業一覧― 階級: コードネーム『【】』 性格:寡黙で冷静沈着。 行動:慣れ合いが極度に嫌いな一匹狼で単独行動を好む。 ―特徴一覧― 髪形: 服装: 瞳形: 肌質: ―身体設定一覧― 表情:無表情 体格:中肉中背、 外見年齢:歳〔本来年齢:歳〕 身長:㎝ 体重:㎏ 好きなモノ: 嫌いなモノ: 属性: 耐性: ―技一覧― 声優CV: 歌手CV: ―基本台詞― 『』 『』 『』 『』 目的: ―所持品一覧― ―貴重品一覧― ―関連人物一覧― ―コラボ関連人物一覧― 外伝要素: コラボ要素: オリジナル作品『』 コラボ作品『』 創作者名「流星群 輝流」of「ヒカルン」 創作協力者名「雪墨桜 琥珀」様 ―詳細情報一覧―
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ページ更新凍結 071219脱藩処理完了 071214脱藩申請 脱藩処理待ち ○3000587:湊 行希(PL:村長)天戸:なし 地戸:大族 ○アイドレス イベント名(URL) リザルト アイテム 補足 イベント59 決戦FVB(黄金戦争開幕) 5000 - - イベント69 The thing which removes a mistake 4000 青森救助勲章 - 小笠原侵攻作戦 +10000 - エントリー E90マジックアイテムを探そう 5000 - 冒戦 E90マジックアイテムを探そう(Bチーム) E94ノワールの戦い 2000 ノワール従軍勲章 冒戦 E94ノワールの戦いノワール従軍勲章:幸運+1 E95ルージュの戦い 5000 - 冒戦 E95ルージュの戦い 【ゲーマー(職業4)】取得申請 -20000 - 申告所:職業4獲得 士族申請 根源力総計 11000 ○所持資格 ○現在の所持アイテム 青森救助勲章 ノワール従軍勲章(E94ノワールの戦い) PL名 村長 PC名 湊 行希 無口・無表情で内心しょうもないことを色々考えているが何も考えていないように見え、ものすごくビビッていてもそう見えないのでよく誤解される。 石橋をたたいて渡りたいタイプだが、大概、えぇっ、いつの間にそんな展開に!と自分で驚く羽目になるが持ち前の運(初期値)でカバー。真道犀雅の友人。
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【名前】蒼月 渚 【容姿】何を考えているのか分からない、無表情の少女 【願い事】演算処理ネットワークの拡大 【バッドエンド】省略 【グッドエンド】省略 【令呪】0/3 【HP】25/25 【筋力】C:3 【耐久】A:5 【敏捷】E:1 【魔力】A:5 【幸運】E:1 【スキル1】探求:英雄点5を得る。サーヴァントに対し、通常のダメージを与える。 【スキル2】演算処理能力:魔術攻撃時、補正値5を得る。 【その他】中立・中庸 機械 性別特攻無効 自らを天才科学者と称する謎の人物。生物学的にもその性別は存在しない。 演算処理ネットワークと称する、多数の人間の処理能力を共有し、それを全て蒼月渚個人が使うという理論で 人間では到達不可能な域の魔術を行使する。 多数の人間、とは言うが正確には多数の人間の脳であり、それは全て、提供された物や不治の病にかかってしまった者の物 餓死寸前の子供の物など、死に瀕する、または望んだ者たちの脳である。ただ、中には死体から脳だけを抜き取って使っている物も・・・ 自らの心に素直な典型的な科学者気質。しかし、その存在は謎に包まれている。 SS 〇蒼月渚 紹介SS
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名前 モエ CV 大谷育江 身長 158cm 体重 45kg 性格 物静か 職業 遊侠、聖職者 説明 貴族の家に生まれ、厳格な親の下で育った。物静かで、笑った試しがない。母親を病気で亡くして以降は父親に従い、同じ貴族である伯爵の跡取りとの結婚を決められた。婚約の日が間近に迫ったころ、父親との溝は深まっていき、ついには婚約から逃げ出し家を飛び出した。 ボイス 選択:聖職者「汚いのは嫌いなの」 ジャッジメントハンマー ホーリーライト 浄化術 救いの光 ホーリーシールド 多重射撃 「ちょっと痛くするなの」 狙撃、選択:遊侠 「プレゼントをあげるなの」 キャプチャーネット 「こっち見るの誰が許してあげたなの」 量子爆弾 閃光弾 やられ 「こんな…はずじゃ…」 ストーリー:なに!? 「なんなの…?」 ストーリー:どうした? 「どうしましたなの?」 ストーリー:いくぞ! 「いきますなの…」 ストーリー:まだまだ 「まだまだなの…」 ストーリー:了解! 「了解なの…」 ストーリー:助けて! 「力を貸してくださいなの」 ストーリー:大丈夫? 「大丈夫なの?」 ストーリー:ごめんなさい 「ごめんなさいなの」 ストーリー:ありがとう 「感謝…しますなの」 メモ 公式での二つ名は「三無(無口、無関心、無表情)少女」
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シナリオ(案) 161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/06(日) 11 26 43.25 ID 1rlGwKIv0 [9/12] 画面中央にスレで周りにレスしてる奴らの顔が映るみたいな構図にして 喜はみんながちょwwwwwおまwwwwwみたいな事を無表情で書いてて 怒は煽ってる奴と煽られて顔真っ赤にしてる奴メインにして 哀は 109みたいな感じにして 楽は何か一人でやったり腹筋スレで腹筋するみたいな馬鹿な事をやってるところを映す で終わりに白背景にVIPPERの私生活表示 164 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/06(日) 11 27 14.98 ID QPzO8Oab0 [4/6] 明るい時に寝るシーンを最後に持ってくるのはいいかもしれないな ただ始めは起きるシーンよりもカーテン締め切った自室でPCから電車と屋外でスマホから一斉に何かを始めるっぽく見せた方が面白いと思う その次にお決まりの2ちゃんのトップ画面からVIPに接続する映像を見せてから喜怒哀楽映像 でVIPPERの私生活を表示させてオチに明るくなった部屋でベットに潜るVIPPERで締め
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261~270 271 ①年齢をきく 「そういえば周防さんって、何歳なんですか?」 職業とか御門君との関係をきくと、ペナルティになる答えになりそうなので当たり障りのない所を聞いてみる。 「うん?何歳だと思う?」 周防さんは楽しそうに逆に聞き返してきた。 「えーっと、にじゅう……に、か、さんっ」 「おしいっ!」 「え…じゃあ、21!」 「ちがーう。はい、時間切れ正解は24でした」 「むーー」 「失礼します、ナンをお持ちしました」 「ありがとさん」 ウェイトレスがナンの入ったカゴをおいていく。 焼きたてのナンのいい香りがする。 ここのナンは絶品で、私はだいすきだ。 「ここのナンは食べ放題なんですよ」 「へぇ、そうなんだ?」 「すごくおいしいんです。ナンは家じゃつくれませんから、つい食べすぎちゃって」 「食いだめって?」 「ですです」 周防さんと談笑していたら、視線を感じた。 顔を向けると、じっと御門くんが相変わらずの無表情で私を見ていた。 (……も、もしかして…すねてる?) さっきも全然そうは見えなかったけど、周防さん曰く嫉妬していたって言うし…。 御門くんにも、なんか質問してみようかな…。 1.クラスを聞く。 2.辛いものがすきなのか聞く 3.どこに住んでいるのか聞く 272 3.どこに住んでいるのか聞く 「ええと、あの、御門君? 御門君に聞きたいことがあるんだけど……」 私が呼びかけると、御門君は私に視線を合わせる。 ……なんだかちょっと恥ずかしくなりつつも、言葉を続けた。 「その……御門君ってどこに住んでるのかな?なんて……」 私の質問に御門君が黙り込む。 (そ、そんなに難しい質問したつもりじゃなかったんだけど……) 内心困惑しながらも、ひたすら御門君の答えを待つ。 やがて、彼から返ってきた答えといえば。 「……マンションです」 その一言だけだった。 再び、場が静かになる。 御門君の答えに、どう反応していいかわからなかった。 (ちゃ、ちゃんと答えてはくれたんだよね……うん。なんかズレてるけど) 「あ、えー、えーと、そうなんだ」 結局私はそう言った。乾いた笑いを顔に浮かべながら。 正直な話、どう切り替えしたらいいかちょっと分からなかったからだ。 「冬馬、お前なー……」 その様子を見ていた周防さんが大きくため息をつく。 「おバカ」 それから、小さく呟きながら軽く冬馬君の頭を叩いた。 衝撃のせいなのか冬馬君の頭がほんの少しだけ動く。 「あ、あの、周防さん?冬馬君にも悪気があったんじゃないでしょうし…… 私は気にしてませんから、ね?」 私が苦笑いをしながら止めに入ると、二人の動きが止まった。 「「…………」」 冬馬君は相変わらず無表情のまま、周防さんは驚いたような表情で。 それぞれに私を見ている。 (え?何?何なのこの反応?) ①自分の発言を思い返してみる ②妙な反応の理由を二人に聞いてみる ③とりあえず謝る 273 ③とりあえず謝る 「えっと、言いにくいこと聞いてごめんね、御門くん」 よく考えれば、私を守ってくれているとはいえ、プライベートにほいほい踏み込むほど親しいわけではない。 「………」 「愛菜ちゃんが謝ることないって。ずれてるのはこいつなんだから」 冬馬君は相変わらず無表情で私をみていたけれど、周防さんが苦笑する。 「おまたせしました」 そのとき丁度カレーが運ばれてくる。 それぞれのカレーをおいてウェイトレスが離れていった。 「………御門くんのカレー」 思わず見つめてしまう。 私と周防さんのカレーに比べて明らかに色が違う。 見ているだけで辛そうな黒っぽい色。 「…………」 御門くんは特に気にした様子もなく、ナンを手にとるとカレーを食べはじめた。 「俺達も食べよう、いただきまーす」 「あ、はい。いただきます」 でも、御門くんのカレーが気になってしまってつい見てしまう。 激辛のはずなのに、御門くんは表情も変えずにもくもくと食べている。 「冬馬、ちょっと分けてくれ」 周防さんも気になっていたのか、御門君のカレーをちょっと掬うとぱくっと食べた。 「………~~~~~!!!!!」 とたん、慌てて水を飲む。 「お、おまえ、良くこんなのそんな平然と……」 よっぽど辛かったのか、なみだ目で御門君を見ている。 (そんなに辛いんだ…) 1.御門くんに一口もらう 2.周防さんにどのくらい辛かったか聞いてみる 3.さっきの反応の理由を聞いてみる 274 1.御門くんに一口もらう 「御門くん。私も一口もらっていい?」 「いいのかぁ? 見た目以上に強烈だぞ、コレ」 「大丈夫ですよ、辛いものは平気ですから。御門くん、いい?」 御門くんは無表情のまま、首を縦に振った。 激辛カレーはこの店の人気メニューだったけれど、食べきれる自信が無くて諦めていた。 香織ちゃんは辛いものが苦手だから、この店に来る機会もあまりなかったのだ。 (一度、食べてみたかったのよね……) そんな事を考えていると、黒い液体がすぐ目の前まで近づいていた。 「……………」 御門くんは黙ったまま、スプーンを更に近づけてくる。 (食べろってことだろうけど……ち、近い) スパイスの効いた香りに、少し目がしみる。 「あ、ありがとう……いただきます」 差し出されたスプーンをパクリと口の中に入れた。 その瞬間、口の中に痛みが広がる。 「……~~~~~!!!!!」 体中がブワッと焼けるように熱くなる。 「ほらっ、愛菜ちゃん。水、水っ」 周防さんがすかさずコップを差し出してくれる。 私はあおるように、その水を一気に飲み干した。 「し、死ぬかと思った……」 「ほらなぁ。せっかくお兄さんが忠告したのに無視するからだぞ」 周防さんは呆れるようにしながらも、コップに水を注いでくれた。 「…………もう、へいき?」 御門くんは少しだけ、首を傾げるようにして私に尋ねてきた。 ①「大丈夫。心配してくれてありがとう」 ②「御門くんは辛くないの?」 ③「周防さんの忠告を聞いておけばよかったです」 275 ②「御門くんは辛くないの?」 「よく、わかりません」 私の問いに、表情一つ変えないまま御門君が答える。 しかしその答えはどこか曖昧なものだった。 (よくわからないって……辛すぎてよくわからないってことなのかな……?) 私が考えている間にも、御門君は無表情に黙々と食べ続けている。 (そういえば、周防さん、急に静かに……) ふと、周防さんのほうに視線だけを向ける。 「……」 周防さんは何ともいえない複雑そうな表情で御門くんを見ていた。 「……周防さん?」 その表情が気になって声をかける。 周防さんは私の声で我に返ったようだった。 「悪い悪い。ちとボーっとしてた。……さ、早く食べようぜ?」 そしていつもの子供っぽい笑顔を私に向けて、自分のカレーを食べ始める。 「わ、は、はい」 周防さんに促されるまま、私も自分のカレーを食べることにした。 ……んだけど、味がよく分からない気がする。 なんでだろう? ①さっきの激辛カレーのせい? ②御門くんの反応のせい? ③周防さんの表情のせい? 276 ①さっきの激辛カレーのせい? 口の中がぴりぴりして、全身が熱い。 汗を拭こうとバッグの中からハンカチを探していると、視線を感じた。 顔を上げると、御門君がバッグを見ている。 その視線の先にはチハル。 チハルはおとなしく入ったままの状態。 でも、御門くんをじっと見ているみたいだった。 (な、なんだろう…、チハルが動けるってばれてる…?) 感情の読めない二つの視線がぶつかっている……気がする。 (あ…、でもなんか御門くんとチハルって似てるかも…?) チハルは人形だから当たり前だけれど、感情が読めないところとか… 時々良くわからない行動をしているところとか… 「ん?冬馬どうした?」 急に食べるのをやめた御門くんに顔を向け、その視線を追って周防さんもチハルを見る。 周防さんの表情からは、ヌイグルミがどうかしたのか?というような疑問が伺える。 えっと…… 1「この子がどうかした?」 2「小さいときに誕生日にもらった子なんです」 3「今日新しいリボンを買ってあげようと思って…」 277 3「今日新しいリボンを買ってあげようと思って…」 「思わずつれてきちゃいました、あ、あはは……」 苦笑いしながら、チハルを机の上に置く。 「そーか。じゃあ、後で小物屋かどっかに行かないとな?」 チハルの頭をなでながら周防さんが二カッと笑う。 「……」 対して、御門くんは無言のまま、じっとチハルのことを見ていた。 (な、何か気になることでもあるのかな……? もしかして、ただのぬいぐるみじゃないって察してるとか?) その視線に、なんとなく私が落ち着かなくなってしまう。 「あ、あの……そろそろしまってもいいかな?」 私の言葉に、御門くんは小さく頷く。 …が、完全にしまわれるまで御門くんの視線はずっとチハルに注がれたままだった。 「と、ところで二人は、今日は他に行きたいところは?」 少しでも気をそらそうと、私はすぐに新しい話題をふる。 「んー…」 私の質問に、考える様子を見せる周防さん。 少し辺りを見回し―――やがて、その視線がある一点で止まる。 「あ、アレなんか楽しそうじゃないか?」 おもむろに窓の外を指差した。 その指先を追って私たちはそちらに視線を向ける。 そこには一枚のチラシ。 「縁日?」 どうやら今のイベントホールでのイベント内容の告知のチラシのようだ。 今は夕方から夜限定での縁日をやっているらしい。 「おう。何かさ、楽しそうじゃないか?」 嬉しそうに周防さんが言った。 「……縁日……?」 御門くんはチラシをじっと凝視しながら小さく呟く。 1、「御門くん、縁日に興味があるの?」 2、「周防さんはお祭りが好きなんですか?」 3、「縁日かぁ……行ってみませんか?」 278 1、「御門くん、縁日に興味があるの?」 いつもあまり反応を見せない御門君が呟いたので、おや?とおもって聞いてみる。 「……神仏に縁のある日なんですか」 「…へ?」 「あ~~~~~~、冬馬」 御門くんの言葉の意味が分からず首を傾げる私と、脱力したようにパタパタと手をふる周防さん。 「お前が思ってる縁日と違うから」 「…………?」 「こういうところでいう縁日ってのは出店、屋台のことなんだよ、OK?」 「………」 分かったのか分からないのか、チラシから視線を外した御門君は食事に戻った。 「?」 「ああ、気にしなくて良いよ。コイツがまたズレたこと考えてただけだから」 苦笑しながら、周防さんも食事を再開する。 周防さんの様子から、たぶん私が聞いても良く分からないことなんだろうな…。 「でも、これ夕方からですから、まだ時間ありますね」 「うん、そうだな~。それじゃ、先に愛菜ちゃんの買い物しちゃおうか」 「あ、はい」 「その子のリボンのほかに、買いたいものとかないの?」 えーっと… 1「リボン以外は特にないです…」 2「ちょっと服を見に行きたいです」 3「文具を見に行きたいです」 279 1「リボン以外は特にないです…」 もともと何かが買いたくてショッピングモールに来たわけではない。 リボンのこともさっき思いついただけだし…。 「そっか。それじゃ、食べ終わったらとりあえず、雑貨屋にいこうか」 「はい」 「…………」 周防さんに頷く私と、無言の周防君。 なんか、こうしていると一気に兄弟が増えたみたいだ。 優しいお兄ちゃんの周防さん。 お兄ちゃんに甘える妹の私と、ちょっと反抗期な弟の御門くん。 「うん?どうしたの愛菜ちゃん?急ににやにやして」 「に、にやにやってなんですかっ、せめてニコニコと言ってくださいっ」 「はははっ、で、なんでニコニコしてるの?」 そ、それは… 1.兄弟が増えたみたいで楽しい。 2.周防さんって、お兄ちゃんみたい 3.ないしょ 280 3.ないしょ 「ないしょです」 (兄弟が増えたみたいで楽しいなんて言ったら、また周防さんに子供扱いされちゃう) 「ふぅん。俺たちに隠し事するんだ?」 「そうですよ、私だって女の子ですもん。秘密にしたい事くらいありますっ」 私は胸を張って答える。 「へぇ~。だけど、愛菜ちゃんの顔にバッチリ書いてあるんだよなぁ」 周防さんはイタズラをする子供のような笑みを浮かべて言った。 「……何が書いてあるんですか?」 「兄弟が増えたみたいで楽しいってさ。かわいいよなぁ、よしよし」 そう言いながら、周防さんは私の頭をポンッと手をのせた。 (うぅ~~~、周防さんには敵わないよ) 「………………」 黙っていた御門くんの視線が私の頭に注がれた。 ジーっと無表情のまま、私の頭上だけを凝視する。 そして、御門の手がスッと私に伸びたかと思うと、ポンッと頭の上に置かれた。 私の頭に二人の手がのっている。 私は…… ①周防さんを見る ②御門くんを見る ③二人の手を振り払う