約 3,877,162 件
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/62188.html
【検索用 ひとをころしたかえりみち 登録タグ 2024年 VOCALOID ひ 曲 曲は 牢獄P 鏡音リン 鳥海】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 英語ver. コメント 作詞:牢獄P 作曲:牢獄P 編曲:牢獄P イラスト:鳥海(X) 唄:鏡音リン 曲紹介 リンさん34歳既婚、職業は当局の人(外面設定)。 曲名:『人を殺したかえりみち』(ひとをころしたかえりみち) 歌詞 (YouTube概要欄より転載、一部動画より加筆) 匂いがとれないよ 人を焼いた 後始末は済んだ 仕事には慣れた 笑って 笑って 笑ってよ私 こんな顔じゃおうちに帰れないよ 笑って 笑って 笑ってよ私 せめて私だけでも 血の匂いは落とした ちょっといいビールを買ったんだ 調子良ければ一緒に飲もうか そして 今日くらいはこれで止めておこう 笑って 笑って 笑ってよ自分 こんな心じゃドアの鍵回せないよ 笑って 笑って 笑ってよ自分 これ以上薬が強くならないように 笑って 笑って 笑ってよ せめて貴方だけでも 英語ver. ☆ On the way home after killing humans ☆ I can't get rid of the lingering smell I burned a human The cleanup is done I'm used to work I command me smile smile smile I can't go home with a face like this I command me smile smile smile At least even just me The smell of blood has disappeared I bought a nice beer If you're feeling well, let's drink together And let's stop with this for today I command me laugh laugh laugh With a heart like this, I can't turn the key in the door I command me laugh laugh laugh So that the medicine doesn't get any stronger Please smile smile smile At least even just you コメント 毎回更新してくれてありがとう -- 名無しさん (2024-08-08 23 14 51) どんなに時代が変化しても変わらない牢獄Pさんの作風に、安心感がありますね。記事作成もありがとうございます -- 名無しさん (2024-09-02 07 44 08) 名前 コメント コメントを書き込む際の注意 コメント欄は匿名で使用できる性質上、荒れやすいので、 以下の条件に該当するようなコメントは削除されることがあります。 コメントする際は、絶対に目を通してください。 暴力的、または卑猥な表現・差別用語(Wiki利用者に著しく不快感を与えるような表現) 特定の個人・団体の宣伝または批判 (曲紹介ページにおいて)歌詞の独自解釈を展開するコメント、いわゆる“解釈コメ” 長すぎるコメント 『歌ってみた』系動画や、歌い手に関する話題 「カラオケで歌えた」「学校で流れた」などの曲に直接関係しない、本来日記に書くようなコメント カラオケ化、カラオケ配信等の話題 同一人物によると判断される連続・大量コメント Wikiの保守管理は有志によって行われています。 Wikiを気持ちよく利用するためにも、上記の注意事項は守って頂くようにお願いします。
https://w.atwiki.jp/kagakyon/pages/793.html
◆4pvEs7ZFxY氏の作品です。 「相変わらず暇だな」 「暇ですね」 俺と古泉は、チェスをしながら話していた。 古泉はいつもほとんどの勝負に負けている。カードゲームにしろ、ボードゲームにしろ、 トランプゲームにしろ、こいつはアリンコ並みの弱さだ。 「スピードにも飽きてきたからな。何か別の奴でもやるか?」 「では、ババヌキを」 何人でやってもお前が負けるから却下。 「五目並べを」 お前、五目並べ俺に負けた回数くらい覚えておけ。却下。 「遊○戯○王カードでデュエル」 俺はデッキを持っていないから却下。 「デュエルマスターズカードで」 同じくデッキを持っていないから却下。 「ポケ○ンカー」 カード系は却下だ! 「ならポーカーを」 二人でポーカーやってもつまらん事この上ない。却下だ。 「挑戦者(チャレンジャー)なら、そこにいるじゃないですか」 と言って古泉が指を向けたのはドアの側にいる泉、高良、日下部の三人だった。 「ポーカーだっけ? 高レートだよね?」 泉は賭け金を気にしているようだ。 「ポーカーのルールは知っているのですが、やったことは無いので楽しみです」 高良さんはやるのを楽しみにしているようだ。 「面白いことやるんだったら教えてくれよな」 日下部は何をするかを知らないようだ。 「では、アンティは1000円でよろしいですね? では、はじめましょう」 結局、5人でポーカーをすることになった。 俺に配られた五枚のカードはそれぞれスペードの3と5、クローバーの5と10、ハートの4だった。 俺はハートの4とクローバーの10を捨てた 泉は不機嫌そうな顔をしている。カードが悪かったようで、カード全てを交換した。 高良さんは余裕の笑みがこぼれている。1枚も捨てなかったから、すでにいい役ができているのだろう。 おそらく、フルハウスもしくはフラッシュ以上といったところか。 日下部はわけがわからんといった感じで悩んだ後、「面倒くさい」と言ってカードを全て交換した。 こいつはハルヒや谷口とは別タイプのアホだ。 古泉はいつものデフォルト笑顔で2枚捨てた。こいつの考えなんか全くわからん。 ところで、ポーカーフェイスと言う言葉をご存知だろうか。ポーカーフェイスとは、要約すると[無表情]といった感じで、 感情を顔に出さないことである。ポーカーをする時、持ち札の良し悪しを相手に知られないように表情を変えないようにすることから ポーカーフェイスと呼ばれるようになったのだ。 しかし、古泉と俺以外の3人はそれができていない。が、そんなことは問題にもなりゃしない。自分自身のせいなのだからな。 さて、話を戻そう。アンティ――掛け金のことだ――は1000円だから、勝てば5000円ゲットできる。負けても1000円減るだけ。 これは結構効率のいいギャンブルなのだが、これをなめてかかっていると負けていることに気づかないから気をつけなければならない。 上乗せもできるらしいが、俺はしなかった。しかも、誰も上乗せしなかった。そりゃ、そうだろうな。 これは余談だが、カード交換をした後だけでなく、カード交換をする前も金を賭けるか賭けないか決めることができるらしい。 高良さんが言っているのだから間違いないだろう。と言うより、古泉が知らなかっただけだろう。こういうときは役立たずなんだよな、こいつ。 さて、交換して俺の手元に来たカードはダイヤの5とクローバーの7。5のスリーカードになる。泉や日下部のカードでは、 せいぜいツーペアが精一杯だろう。高良さんと古泉が問題だ。だが、もしかしたら高良さんはポーカーフェイスのことを逆手にとって ああやってニコニコしているだけかもしれない。古泉は、大きい手を狙おうとしてノーペアになるといったところだろう。 「コール」 俺はそういった。おそらく、勝てる! その自身があるからこそ賭ける。他の4人もコールをした。さて、どうだろう。 「俺は5のスリーカードだ」 「僕はAとKのツーペアです。」 「私はジョーカー入りのAスリーカードです」 「私は2のワンペアだよ」 「私はノーペアだぜ。降りりゃあよかったかなあ…」 全員が自分の役を言いながらカードを出した。日下部よ、降りても掛け金は戻ってこないぞ。 「と言うことは、私がトップですね」 と行って高良が掛け金に手を伸ばす。だが、俺は日下部の持っていたカードを見て、伸びている手を止めた。 「待って下さい」 それぞれのトランプは、俺がスペードの5と3、ダイヤの5、クローバーの5と7。古泉はスペードのAと4、ダイヤのAとK、クローバーのK。 泉がスペードのKと2、ダイヤの9と2、ハートのQ。高良がクローバーのA、8。ハートのA、3、ジョーカー そして、当の日下部はダイヤの3、6、8、J、Q。うっかり見落とすところだった。 「日下部の役はフラッシュ。この中だと一番上の役だ」 「本当ですね。よく見るとフラッシュですね」 高良さん。あなた、本当はこれがフラッシュなのを知っての狼藉ですか? 「な、なんだ?どういうことになってるんだ?」 「ようするに、お前の勝ちって事だよ」 「マジか! いよっしゃぁー!」 「再戦しますか?」 古泉が再戦を持ちかける。 「してもいいぞ」 「します」 「するよ」 「するぜ!」 満場一致で再戦することになった。 2戦目。俺に配られたカードは、スペードの3、ダイヤの3と8、クローバーの7、ハートの7だった。 さて、俺には2つの選択肢しかない。1つは9もしくは3を捨てストレート狙い。2つ目は全部捨てて神に任せる。 前者だとできる確率はかなり低いが勝てば上がれる可能性大。だが、フラッシュには勝てないから引いたとて負けるかもしれない。 だからと言って後者を選んだところで、勝つ見込みがあるとは思えない。ならば、少しでも勝つ可能性のあるほうに転べばいい。 当然、俺はダイヤの8を捨てた。その後、俺が引いたカードはダイヤの7だった。……勝てるかもしれない。 「1000円上乗せするぜ!」 日下部がそう言ってしまったせいで、俺らも1000円上乗せしなければいけなくなった。面倒くさい。 「んじゃ、みんなコールだな? ほら、カードを出そうぜ!」 そういってカードを出した 「俺はストレートだ3が二つと7が3つのフルハウスだ」 「僕は、4のスリーカードです」 「私はJのワンペアです…」 「私はいいから、ちびっ子から出していいぜ」 「いやいやみさきちからでいいよ」 譲り合う二人。何がしたいのやら。つーかとっととしてくれ 「いい加減にしろ。さっさと出せ」 「いいぜ。ただし、驚くなよ。くらえ! フラッシュ!」 と言って出てきたのはハートの10、J、Q、K、A。ロイヤルストレートフラッシュじゃねーか。 …こいつ、本当にポーカーのルール知らないのか? ……言ったら俺が損するから黙っておこう。 「日下部さん、それはロイヤルストレートフラッシュと言って2番目に強い役なんですよ」 高良さんがフォローをいれる。しかし、高良さん、俺の気持ちというのも考えてほしいものです。……俺が言えたことじゃないけどな。 しかし、2番目に強い役というのが気になる。ロイヤルストレートフラッシュが最も強いはずだが。 「ククク……キョンキョンも甘いね。私の役はファイブカードだよ。8が4枚とジョーカー1枚」 「ファイブカードは、フォーカードとワイルドカード……トランプでいうジョーカーが含まれているとき、最も強い役になります」 そんな役の存在を俺は知らない。初めて聞いた。 「ククク……倍プッシュだ。4000円で再戦……っ!」 そうして第三回戦に移った。 三回戦以降は、大きな役はそんなにでなくなっていた。スリーカード以上の役が出たのは十一回戦のストレートフラッシュだけだった。 そして、二十回戦が終わったところで賭けポーカーが終了した。 泉が3回も「倍プッシュだ……」といったため掛け金は1万6千円となってしまった。 結果は、俺が+1万2千円。泉が+3万円。高良が+8千円。日下部が+7万4千円。そして、古泉は-12万8千円。しかし、よくそんなにも金があるな。 「ありがとねー。少し今月が楽になった気がするよ。じゃーねー」 泉はそう言うと部室から出て行った。 「いやあ、いい臨時収入だぜ。じゃーなー」 日下部もそれにつられて出て行く。 「それでは、私もこれで……ありがとうございました」 そう言って高良も出て行った。 「……なあ古泉、これでよかったのか?」 「ええ、大丈夫です。バイトのお金はたくさんありますから。おっと、バイトの時間なので失礼します」 そういって古泉も部室から出て行った。 明日もたかろうか…… そういうことを考える心が俺の中にもあった。 ちなみに、賭けを無しにしたときの古泉は連戦連勝だったのは秘密。 作品の感想はこちらにどうぞ
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/45529.html
【検索用 ねっこにかおをふまれたい 登録タグ 2021年 Piapro Studio saki/絵師 にっくきゆう ね 初音ミク 曲 曲な 殿堂入り】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:にっくきゆう 作曲:にっくきゆう 編曲:にっくきゆう イラスト:saki・にっくきゆう 唄:初音ミクNT 曲紹介 ネッコに顔を踏まれたい!! 曲名:『ネッコに顔を踏まれたい』(ねっこにかおをふまれたい) ボカコレ2021秋ルーキーランキングで3位を、TOP100ランキングで4位を獲得した。 歌詞 (piaproより転載) にくきゅうにくきゅう にくきゅうにくきゅう にくきゅうにくきゅう にくきゅうにくきゅう にくきゅうにくきゅう にくきゅうにくきゅう にくきゅう! あ ネッコだ かーわいい とりあえず横になろう ネコ踏んでー ネコ踏んでー ネコチャン私を踏んづけてー あっ逃げちゃった そうだ道になりきろう 私は地面 私は地面 さあ お通り おネッコ様おネッコ様 どうかそのおにっくきゅうで 私を踏んでくださいまし にっくにっくにされたいの ネッコに顔を踏まれたい 兎にも角にも にくきゅう 三度の飯より にくきゅう 塵も積もれば にくきゅう 全てを解決するにくきゅう イッヌも良い?それは勘違い しっとりにきゅ感段違い ぜったい負けないパンチライン もう指先じゃ足らん ぷにぷににくにく触感 顔面で感じたい こわくないよ おネッコ様おネッコ様 どうかそのおにくきゅうで 私を踏んでくださいまし にっくにっくにされたいの ネッコに顔を踏まれたい ネッコのみんな集まれー 行くよー せーのっ にくきゅうにくきゅう (にくきゅうにくきゅう) にくきゅうにくきゅう (にくきゅうにくきゅう) にくきゅうにくきゅう (にくきゅうにくきゅう) せーのっ にくきゅう! 人と話すのはとても苦手なんだけど ネッコとなら分かり合える 心を通わせられる おネッコ様おネッコ様 どうかそのおにっくきゅうで 私を踏んでくださいまし にっくにっくにされたいの ネッコに顔を踏まれたい ネッコに顔を踏まれたい ネッコに顔を踏まれたい にくきゅう コメント めっちゃ中毒性あってクソ可愛い -- 名無しさん (2022-03-07 23 39 38) かわよ。 -- 名無しさん (2022-12-05 09 16 32) 本人カバーがとてもいい -- 名無しさん (2023-04-08 06 07 20) ショッピバージョン好き -- 名無しさん (2024-06-21 13 33 42) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/kirakira_dangerous2/pages/89.html
2024_06_03_00 00_池袋某所 池袋にて大規模な破壊が多発。 死者、行方不明者不明。 駅直結ショッピングモール■■■および×××が周辺を含め壊滅。 現場に夥しい死体の山。 建物崩壊により道路を含むすべての交通機関が途絶し救急活動が難航。 連日の大雨でヘリが出動できず。 なおも興味本位で近づく見物客により被害拡大中。 ネットでは池袋の悪夢の再来と呼称される。 また総理大臣が行方不明。 ◆ 彼の正体は。 単なる小悪党と言うのが最も正しい。 生まれつき倫理観が欠如しており、裕福な幼少時代を過ごしながら犯罪に手を染めた。 学のない不良仲間の輪に入って馬鹿になるのが楽しかった。 初めて人を殺したのは10才のとき。 民家に押し入って、老婆を滅多打ちにし金品を奪った。 金銭目的だったが、つい殴り殺した。 潮騒を感じた。 無抵抗の人間を支配する行為に途方もない愛情と興奮を覚えた。 後にオキシトシンとテストステロンの異常分泌と知る快楽に晒され、生まれてはじめて射精した。 精通である。 血の海は鉄の芳香を、白濁に塗れた下半身は銀杏の芳香を漂わせた。 崩壊し奇妙な音を漏らす被害者の顔面を愛おしげに抱き寄せる自身の脳に問いかけ、父母から学ぶべき愛情とはこれだったのだと解答を得た。 転機が訪れたのは、更に半年後。 そこで彼は自らをギリシア神話のキューピッドだと錯覚するに至る決定的な事件に出くわす。 つまり【博しき狂愛】は ただの誇大妄想狂だった。 「あれ?」 ……人としては最低の部類の。 ◆ 「あ"っぁ"ア"ァ"あ"い"ぃ"っお"オ"ホぉ"オォオ"ォオ"」 「■■■■、■■■■■■■■」 少年は声にならない痛みを無理矢理声に出して叫んだ。 体は手術台のようなベッドに拘束されており、一切の身動きが取れない。 (なにこれ?え?なに?どゆこと?) 「ァ"ア"ア"ア"ア"ア"ア"」 少年は現在進行形で、解体されていた。 その凄惨な行為をしているのが誰かはわからない。 天井の照明の光が影を作り、少年に覆い被さる下手人のシルエットを黒く染める。 激痛で目を覚ましたとき、四肢はすでに切断されていた。 奇妙な浮遊感が全身を包み……手足の感覚が亡くなっていた。 切断面に銛が打ち込まれ、さらにベルトか何かで固定されている。 痛みだけが残されている。 そうして声を出す以外の全ての行動を封じられたまま、腹を切り裂かれ ……大腸が引き摺り出された。 「■■■■」 「■■■■■■■■」 「ァ"ア"っ!?オレが誰れ"がっ"!?私が誰かわかって"ぇぇぇ!?」 「■■■■」 「僕は天使だ!【博する狂愛】れ"っ"!れ"がっ"やれ"がっ"れ"がっ"やっ!?」 (僕は天使だ!【博しき狂愛】って分かっててこんなことやってんの?) 複数人の大人たちが少年を取り囲んでいる。 口々に何かを話している様子だが、どういうわけか話している言葉を理解できな 「〜〜〜〜〜っ!!!?」 胃が摘出された。 その技術は卓越しており、ほとんど出血もなく、従って不幸なことにまだ言葉を発することは許されている。 「■■■■」 「【ストックホルム】!【ストックホルム】!」 「■■■■」 少年は叫ぶ。 【禁断症情】と書いてストックホルムと読む能力は、発動しない。 対象に恋愛感情を植え付けて人格を破壊する無敵の能力。 発動に制約はなく、ただ念じるだけで発動する。 名を知らぬ人間でも、噂だけ聞いた存在すら恋に落とす。 また、恋の相手は少年が知るモノならなんでも良い。 すなわち、無敵の能力。突破法はない。 今は目の前の■■■■に、治療行為を好きにさせようとしたはずだ。 「■■■■■■■■■■■■」 「ごめ"ん。本当にわかんない"や!なんで?ははは、わかんないわかんない!アァ"ァァァッ!」 【禁断症情】発動。 ■■■■は自殺を好きになる。 【禁断症情】発動。 ■■■■は少年を好きなる。 【禁断症情】発動。 ■■■■は少年以外の周囲の人間全員を殺すことを好きになる。 全てが不発に終わる。 【禁断症情】は、念じることで発動する。 それは彼自身の思考……つまり脳活動に強く依拠する。 であれば、相貌認識と言語能力を阻害する薬品を投与して「ヒトを識別する思考群そのもの」を妨げれば、能力は発動しない。 高度な思考を封じるだけで、【禁断症情】は無力化するのだ。 少年は、自分を解体する存在が誰なのか、噂で聞いた存在か、特定人物か、または不特定の人外なのかすら考えられない。 人間というものがわからなくなっていた。 ……彼らは一体誰なのだろう? (畜生畜生畜生!オレが誰だか分かってんのか!?オレは世間を騒がす大悪党!【ストックホルム】様だぞ!オレにこんなことをして許されると思オ"ォッ) 右肺が取り出された。 「〜〜〜!?〜〜ッッ!◾︎×△ア"ァァァァオ"ホォォ"ォォオオ"ォッ!?イ"ゥゥゥゥ××△ゥゥ」 投与されたのは、通常の8倍量のインフルエンザ特効薬。過剰摂取により相貌失認と一時的な言語障害を引き起こすが、発話は妨げられない。 「先生ぇ助けて!助けて!助けて!助けて助けて助けて助けて助けて!僕!オレ!私!自分!拙者!おいどん!小生!我!朕!ミー!わたくし!あたい!麻呂!オレ!オレオレ……アンバード!」 ついに思考すらままならなくなった少年はその口から意味不明の言葉を紡ぐ。 「アンバード!アンバード!アンバード!アンバード!アンバード!アンバード!アンバード!ハハハハハハハ!!!アンバード!」 その後、さらに少年の身に起こったことは凄惨の一言に尽きる。 ただ言えることは、少年は報いを受けた。 こうして少年は、 誰よりも外道で悪辣、 人々に恐怖を与えた殺人鬼 【ストックホルム】 ではなく、 取るに足らない【博しき狂愛】として、心臓を停止させた。 ◆ Q:だが、誰が天使を殺したか? ◆ 2024_06_02_13 30_ショッピングモール池袋イルミネ6F 向かい合う建物の屋上からは警察のスナイパーがターゲットを視認している。 それを一瞬忘れるほどの怒りが、カフェで会話する山中信彦の脳に去来した。 「娘さんを殺した魔人は見つかりましたか?」 突っ込んだことを聞くんですけど、 という前置きに続いて出たのは本当に不躾な質問だった。 「……」 山中伸彦はできるだけ表情を崩さないようにしたが、しかし少し瞼を細めて目線を落とす仕草は隠しきれなかった。 誰が天使を殺したか? それを考えない日はない。 「あっごめんなさい。余りにも失礼な質問でしたね。申し訳ありませんでした!」 「いや、いいんだ。好奇心というものは止められないものだ。特に若いうちはね」 少年は……須藤久比人と名乗る少年は端正な顔に眉を寄せ、厳粛にして静かな面持ちを保っている。 結論から言ってこいつは真っ黒。 学会での発表に興味を持ったと言って、SNSのDMで接触してきた。 高校の新聞部の部長を務めており、校内新聞にインタビュー記事を掲載したいとのこと。 また、魔人細胞を用いた再生医療にも興味があるらしく、大学進学後は山中の研究室に所属して、先天的に疾患のある心臓病の移植手術の分野へ御研究に取り組みたいそうだ。 そして、こうしてショッピングモールのカフェで会って話をしている。 学術的な会話がある程度通じたことからも、知能は低くない。 だが、言っていることは全て嘘だ。 「僕の友人も魔人に殺されたんです」 少年は少し唐突に切り出す。 「彼女は鏖高校に通うごく普通の裕福な女子生徒でした。数日前に行方不明になり、水死体で発見されました」 決意を秘めた視線が山中の心を突き刺す。 本気で言っていると信じたくなる眼だ。 「君はそれが、魔人の仕業だと考えるかい?」 「ええ。あんな酷い事が出来るのは魔人だけだと確信します。なにより彼女が自殺なんてするはずない」 なるほど、聞くに堪えない。 自己顕示欲と隠蔽能力のアンバランス。 未成年でありながら他者を操り殺人を繰り返す外道。 自身の経験と勘、さらに警察のプロファイリングと照らし合わせた人物像。 そして直接会話し、確信した。 この少年こそ警察が【ストックホルム】と呼称する魔人凶悪犯だ。 「……天使だ」 会話の中に唐突な単語を挟みながら、山中は自己に問いかける。 敵は洗脳能力を使っているか? 答えはノーだ。 「娘の名前だ。妻の発案でね。初めての出産で二人とも舞い上がってた。出生届を出すときに冷静になり結局別の名前にしたが……しばらくは天使と呼んだよ。誰が天使を殺したか?決着をつけられるなら私もそうしたいさ」 思い出したくない過去を語り、心の奥底から湧き上がる憎しみの炎に一切翳りがないことに安堵する。 少年への愛着は微塵も感じない。 事前の打ち合わせでは、合図があれば即座にスナイパーが【ストックホルム】を狙撃する手筈となっている。 能力はまだ行使されていない。 山中は思考する。 罠なら準備を整えて対応するだけのこと。 魔人能力なら発動する契機が必ずある。観察しろ。 それを見逃すな。 「なるほど天使……それほどかわいかったんですね。失礼ですが奥さんは?」 「……死んだよ。娘の後を追ってな」 「ああ、やはりそうでしたか」 カツ、カツ、カツ、と 革靴を踏み鳴らして歩み寄ってきたのは聞きなれた 聞きなれた、だが懐かしい声だった。 「ドクター。じつは紹介したい人がいたんです」 【博しき狂愛】が悪びれもせずに言い放つ。 いくつもの足音を伴って。 その男はやって来た。 「彼女は……琥珀ドクターは亡くなられたのですね」 過去が刈り取りに来たと言わんばかりに。 長身痩躯の伊達男が、山中伸彦の目の前に立っていた。 男は今日日珍しい片眼鏡を彫りの深い眼窩に掛けて、それでいて中性的だった。 「私がドクターのお子さんを……菖蒲ちゃんを殺したばかりに」 血も滴る紅い白衣。 というのも、その男が着ているのは本当に血が滴る白衣だった。 大勢の群衆を引き連れて。 「否、奥さんだけでなく、貴方も『ドクター』でしたね。山中教授」 「……水崎……か?」 誰が天使を殺したか? 過去が刈り取りにやって来た。 山中の前に現れたのは。 殺人鬼。 その名は 血も滴る紅き白衣。 あるいは冥たる猟血。 あるいは猟奇なる地獄。 あるいは免れえぬ腑分け。 あるいは Dr.Carnage。 「さあ、総回診のお時間ですよ」 それは、虐殺を意味する医療用語。 ◆ 2024_06_02_13 30_ショッピングモール池袋イルミネ地下駐車場 池袋周辺のショッピングモールは駅を取り囲むように点在し、ほとんどが地下道と繋がっている。 外宙躯助こと雨中刃はそれらを通してショッピングモールの一つ、池袋イルミネの駐車場にたどり着いた。 売り場面積としては池袋でも最大を誇るイルミネ池袋だが、今日はいつにも増して人気が多い。 駐車場にも人だかりができている。 そうではない。 余りにも人が多すぎる。 すでに雨中刃は、周囲をエイリアンの集団に取り囲まれていた。 「刃さん……どうして……」 雨中刃は不定形記憶合金”カルガネ”を変形させた日本刀の刃でアンバードの左胸を貫いた。 「すみませんアンバードさん。エイリアンに改造された人間は生かしておくわけにはいきません」 カルガネを引き抜くと、左胸を貫かれたエイリアンが、ばたりと倒れる。 彼女は、かつて雨中刃がエイリアンの襲撃から守った高校生の少女。 女子高生で、同じ学校の友人ととても仲が良かった。 彼女の名前は……アンバード。 そして少女の友人の名前もアンバードだった。 「いえ。そんな名前では無かったはず。これもエイリアンの思考汚染による作用か……?」 今日のエイリアンとの戦闘は、いつもよりも一際違和感が強い。 まず、アンバードという名前。 次に、コアのある左胸を突き刺してもエイリアンが死なないこと。 左胸を貫かれたエイリアンの少女は、何事もなかったかのように起き上がった。 「酷い……刃さんはアンバードになってくれないの?」 「エイリアンの言葉は聞き入れないようにしています」 状況は不利。 敵の数は不明。 少なくとも駐車場内には60人以上のエイリアン。 だが、姿を見せていないだけでもっと多いはず。 そのどれもが刃の知り合い。 知己の者。 疎遠にしていた友人。 かつて助けた人間。 全員が……エイリアンに改造された。 本来エイリアンにはコアが存在し、コアを破壊されればどんなエイリアンでも死に至る。 アンバードと名乗るエイリアンは……左胸のコアを突き刺しても灰燼に帰さない。 ならば、彼らはエイリアンではない? 否。それだけは、ない。 エイリアンである以上、必ずどこかに”コア”がある。 そのコアが見つからないということは…… 雨中刃が早くも答えに至ろうとしたとき、彼の思考は新たな介入者の声でかき乱された。 「お前か?外宙躯助とやらは」 アンバードの中に一人。見覚えのない女性。 全裸の艶めかしい肢体に白衣を纏った妙齢の変態女だ。 乳輪が頭よりデカい。 明らかにエイリアンである。 「貴方ですか?わざわざ私に連絡して呼びつけたエイリアンは?」 「いいや?だがお前が外宙躯助というのは間違いなさそうだな」 外宙躯助こと雨中刃は、エイリアンに呼ばれてこのショッピングモールへ来た。 ただ呼ばれたわけではない。 相棒の黒ヶ嶺が殺された。 その弔い合戦として、今日ここに来たのだ。 「もう一度聞きましょう。私の相棒の黒ヶ嶺を操り……今日ここに来るよう声明文を読ませ、そののち無辜の人間を殺害させ、最後に自殺させた……その一部始終を録画した趣味の悪いスナッフビデオを送り付けてきたのはお前か?」 「だから違うと言っているだろ。はあ。話がまるで通用しないな」 「笑止。エイリアンに聞く耳など持つはずがない」 エイリアンは雨中刃の前でこれ見よがしに嘆息すると、顔を上げた。 「まあいいか。用があるのは”カルガネ”だ。自己紹介しても?」 「ええ、エイリアンにも礼儀くらいあるでしょう。名乗りなさい」 ◆ 2024_06_02_13 30_ショッピングモール池袋イルミネ6F 「Dr.Carnage。水崎紅人。貴方を手術します」 「ドクター。山中伸彦。お前たちを殺す」 「【博しき狂愛】。須藤久比人。キミたち全員愛してあげる」 ◆ 2024_06_02_13 30_ショッピングモール池袋イルミネ地下駐車場 「ドクター。燕子花琥珀。君もアンバードになれ」 「外宙躯助。雨中刃。貴方を退治する」 ◆ ここから起こるのは 盤外戦術 社会戦 暴力芸術 破壊 それらの頂点にして、原点。 すなわち殺人劇である。 大規模な数の鳴動を孕みつつ、戦いは続く。 ◆ 2024_06_02_13 40_ショッピングモール池袋イルミネ6F まず動いたのはDr.Carnage。 紅い白衣の裏地からメスを取り出すと山中伸彦に向けて投げつけた。 何の変哲もないメス投擲だ。 「ふんっ」 山中は素早くメスを掴むと、Dr.Carnageに投げ返す。 「そんなメス投擲で私は殺せませんよ!」 Dr.Carnageもまた同じくメスを掴むと、さらに紅い白衣からメスを取り出して投げつける。 山中もメスを掴んで投げつける。 やがて双方向からメスが雨あられと乱れ飛ぶ乱射戦へと発展した。 周囲の客たちからどよめきが起こる。 「ま、魔人同士の喧嘩だ!避難するぞ!」 人々はカフェから逃げようとするが、Dr.Carnageに後続する死骸の群れが襲い掛かった。 「あああああああ!」 流血と暴力の嵐があちこちで沸き起こる。 あっという間に建物内は阿鼻叫喚の地獄となった。 ドクターこと山中伸彦はわざとらしく舌打ちし、水崎に声をかける。 「意外だな水崎。いや、Dr.Carnageと呼ぶべきか?お前のような人間がよもや【ストックホルム】と手を組むとは」 「意外ですか?残念ながら洗脳されているわけではありませんよ山中教授。私はいたってナチュラルです」 水崎紅人。 山中信彦が知る彼は大学の研究室に通う将来有望な好青年だった。 当時纏っていた白衣もまだ紅く染まっておらず、大の手術好きという奇行奇癖こそ見られたが、決して殺人を犯すような人物ではなかった。 いま、彼の後方には数200人はくだらないだろう血色の悪いゾンビのような集団が蠢いている。もれなく全員死体だろう。 残念ながら、全て水崎の手にかかったものと考えざるを得ない。 それらは水崎の能力により無理矢理動かされている。 操作系の能力か? 条件次第では数はさらに膨れ上がるだろう。 現在の水崎は、大量殺人を犯した魔人。 彼をここまで変えたのは…… 山中の視線が気になったのか、水崎が眉間にしわを寄せる。 「教授のその眼、気に入らない。何か勘違いしておいででは?私は殺人鬼に"なった"のではない。最初から……こういう人間だったのです。その証拠に、貴方の子供を殺したのは私です」 「!!」 「ああ、アレは楽しかった。溢れ出る涙。血と臓物は今でも脳裏にこびりついて離れない……!」 彼を変えたもの。 それはやはり、娘の死と深い関連があるのだろう。 「ちょっとちょっと山中教授!この【博しき狂愛】もちゃんと見てよッ!」 須藤久比人こと【博しき狂愛】がパイプ椅子を山中の顔面に向け振り下ろす。 魔人にしては動きが鈍重だ。せいぜい喧嘩慣れした一般人レベル。 強力な精神攻撃能力を持つ魔人には往々にして良くあること。 それゆえ、警戒を怠らず魔人能力以外の行為に熱中させておく。 山中は腕を交差させ振り下ろされたパイプ椅子を受け止めると、【博しき狂愛】の鳩尾に前蹴りした。 「おおっぉああ……」 「何を企んでる【ストックホルム】?それとも【博しき狂愛】か?どっちでもいいがな」 須藤久比人は吐瀉物を吐きながら床にうずくまる。 弱い。強くも弱くもないのではなく弱い。 自らの身を危険に晒してまで魔人を採取してきた者と経験の差が如実に出ている。 「答えろ。なぜDr.Carnageを呼んだ?」 ドクター山中伸彦が【博しき狂愛】に近づくと、再び水崎がメスを投擲した。 何のことはない このメスも、何の魔人能力も仕掛けられてい…… 「!」 山中が上体を逸らし回避行動に移るよりも一瞬早く、水崎の血が付着したメスが投擲中に急加速する。 水崎の魔人能力。 山中は知る由もないが、その名は 凶行裁血(トリアージ・ブラッド)。 (血液……!水崎は研究室時代から人体に対する興味が人一倍強かった。おそらくは水崎自身の血ないしは肉体の一部が付着した物を遠隔操作する能力) 回避が間に合わない。 水崎の血液が付着したメスが、山中の左瞼を掠める。 (しまった!やつに体液に触れた!何らかの発動条件を満たした可能性がある!) 「お返しッ!」 復帰した【博しき狂愛】が山中の腹を蹴る。 直撃。だが致死に至る威力はない。 形勢は不利。 山中はジリジリとカフェの隅へと追い詰められる。 客たちは避難が間に合っていない。 「おやおや、年は取りたくないですね?伸彦ドクター。研究室にいた頃が懐かしい」 「ふっ……君は研究方針で妻とよく喧嘩していたな」 「琥珀ドクターですか。そういえば、貴方も琥珀ドクターも『ドクター』としか名乗らないものだから……我々研究員は勝手に下の名前をつけて呼び始めたのでしたね」 「伸彦ドクター……その名で呼ばれるのもいつぶりかな」 山中が懐に手を入れると、水崎はその長い脚で山中の顎を蹴った。 (リーチ!?長っ……) 「世間話に華を咲かせてはいけませんよ教授ゥ!”娘”さんの仇がこんな近くにいるのに!!」 Dr.Carnageはカエルのようにドクターへ飛び掛かり、両拳で殴打する。 「日夜研究漬けの伸彦ドクターに、不肖ワタクシDr.Carnageが世間代表として御一講つかまつります!須藤助手も心して拝聴するように!!」 「はい!水崎先生」 Dr.Carnageの悪趣味な冗談に【博しき狂愛】はわざとらしく敬礼した。 「我々はここへ何をしにきましたか!?殺し合いですよ!!トーナメントバトルではありません!!殺し合いです!!狩る者と狩られる者!どちらかがもう片方を蹂躙するまで終わらない殺しですよ!!」 「……っ……っ」 「もう一度言いましょう!さあ貴方の目の前に大事な大事な娘さんの仇が居ますよ!怒りなさい!怯えなさい!すべてが無意味だと悟りながら天国の菖蒲ちゃんにゥッッ!!?」 リンチの最中、山中は水崎の頸動脈に注射器を刺した。 くしくも水崎紅人自身が言及した通り、これは殺し合い。 カッと眼を見開いたまま倒れ込み、水崎はのたうち回って苦しみ始めた。 「……ふぅ。何か勘違いをしているな?水崎。まず俺はお前に感傷など抱いてない。だが寄る年波には勝てないと言うのは本当でな。昔の知り合いに会って、少し懐かしんだだけだ」 まるで嘘が下手である。 ”俺”などという一人称を無意識に使っていることが良い証左だ。 かなり感傷に浸っていたし、正直冷静ではなかった。 だが、ここまでだ。 水崎が自身の血液で操作する彼の犠牲者たちが、まるで糸の切れた操り人形のようにバタバタと倒れ始めた。 彼の凶行裁血は彼自身の操作によって動く。 死体を操作する余裕がないほどに、水崎は苦しんでいる。 高度な操作能力を持つ魔人は本体の思考を掻き乱されることが弱点。 戦いの基本だ。 「あぁっ……!!?ぐあぁぅぅ……!!?」 「安心してくれ。知人だろうが娘の仇だろうが、お前は生かしておかない。腑分けして五体全て世のために尽くし尽くさせてから、きっちり死なせてやる」 ドクターがDr.Carnageに注射したのは、赤血球を破壊して原形質を漏出させる物質。 すなわち溶血剤。 溶血剤に硫酸を混ぜた特製だ。 「教授……?私の能力を事前に把握して……?」 「水崎ぃ。駄目じゃないか、自分の能力のネタを動画に撮って投稿までしちゃ」 正確には、山中伸彦はあらゆる可能性を想定して準備をしてきた。 その一つが功を奏したにすぎない。 水崎は、先だって動画配信者ムギスケを自らの能力で惨殺する動画を投稿していた。 能力の全容こそ見えなかったものの……お陰である程度のあたりはついた。 ありがたいことこの上ない。 「血が……私の血が破壊され……」 「水崎、次は何を考えてる?血管を収縮させ薬品の巡りを滞らせるか?お前の肉体もお前の血液が付着した物体だものな。それくらいできるだろう」 「おいこっちを見ろぉ!」 【博しき狂愛】が一般人を人質にとってドクターに脅し掛ける。 ドクターは眼もくれず、水崎の首に注射器を挿入する。 中身は人体の許容量を超えるインスリン。 血糖値の経過を引き起こすが、昏睡状態に陥るだけで死にはしない。 すなわち、ここで完全に殺すつもりはない。 「それで?一般人を人質にとってなんだというんだ?そいつは私にとって何の関係もない」 「嘘をつくな!お前、無辜の民が犠牲になるのを無視できないとかそういうタイプだろ!!なぁ、お前もそう思うよな!?」 「え?わ、私ですか?」 【博しき狂愛】の問いに、人質に取られた一般人が迷惑そうな表情をする。 「須藤久比人くん。私ならその”一般人”には近づかない。位置的にも私の立っている場所が安全圏だ」 「はあ?何言って」 「そうですね……私は」 人質の男は徐にシャツを脱ぐ。 その体に張り付いていたのは、無数の粘土爆弾。 C4プラスチック爆弾である。 「私は、貴方もアンバードになればいいと思いますよ」 爆発と衝撃。 爆風。 振動。 そして、 池袋イルミネの6Fが崩れ落ちた。 ◆ 2024_06_02_14 00_ショッピングモール池袋イルミネ地上階1F 轟音が鳴り止み地響きが収まると、ドクターこと燕子花琥珀は外宙躯助に面倒そうな表情を見せた。 「こんな時にあやめはどこへ行ったのだろうな」 「この爆発は貴方が……?」 外宙躯助は表情に疑問符を浮かべるが、その一瞬後には琥珀ドクターの視界から消える。 0.1秒後に琥珀ドクターの背後にいたアンバード数体が崩れ落ちた。 「!!」 網の目状に展開した"カルガネ"はアンバードの肉体を瞬時にサイコロにしたのだと琥珀ドクターは推察した。 さらに外宙躯助は"カルガネ"を日本刀に変形させ切り掛かる。 琥珀ドクターは、敵の間合いを見切って間一髪で躱す。 「わかりませんね。エイリアンが他人の心配ですか?」 「まずは話を聞いてくれないか」 言葉の応酬をしながら琥珀ドクターは、今の外宙躯助の動きを目で追えた事実に内心驚愕する。 (あやめはまだしも私に戦闘能力はない。動体視力も一般人の平均以下の私が今の攻撃を"目で追った"だと?) すでに戦いは一進一退のまま駐車場から一階へと移行している。 数の上で勝っているはずのアンバードは次々と肉片に分解されてゆく。 一方で、アンバードもまた数が尽きることはない。 なおも外宙躯助の変幻自在の猛攻を紙一重で躱す琥珀ドクターは自身の肉体に起きている違和感を拭えない。 (外宙躯助が移動したのは、人員の移動の基点となる一階を抑えて人員の移動をままならなくさせるためか……!こちらの特性を抑えられている。かなりやりづらいな) 1階にいるアンバードは残り8000体。 地下階のアンバード1500体はすべて細切れにされた。 上階及びショッピングモール外では現地調達が進行中。 琥珀ドクターは思考する。 自分はおそらく外宙躯助の能力の見当がついていると。 反対に、外宙躯助はアンバードの能力に見当がついている。 アンバードが10万体に到達してから8時間。 同姓同名の群体は既に14万人に到達していた。 アンバードがネズミ講式に増加することを思えば、この勢いは”余りにも遅すぎる”。 正直なところ、アンバードが本気を出せば数の力で全てを抑え込めるはず ……だが、琥珀ドクターにはそれをしたくない理由があった。 再度上階で爆音。 どうやらアンバード爆弾が誘爆しているようだ。 (高出力マイクロ波動砲があればカルガネの防御を突破できるんだろうが……アレは今あやめの手にある) 琥珀ドクターは胸ポケットから手りゅう弾を取り出し、投げつける。 先の上階の爆発を意識した外宙躯助が飛びのくが、爆発はしない。 中身はスモークだ。 これでいい。 欲しいのは答え合わせの時間だ。 「アンバードの一番友好な使い方は”特攻”だ」 煙幕に乗じて身を隠した琥珀ドクターは、エレベーターの影からわざとらしく解説を始める。 池袋イルミネ1階は上階に比べ面積が広く、ガラス天井は声を反響する。 「アンバードに殺された者はアンバードになる。それがアンバードの能力だ。」 答えはない。琥珀ドクターはさらにもう一方の胸ポケットからスプレーを取り出す。 中身は催涙剤など生易しいものではない。 VXガス。 使えば周辺数mが汚染され、人体を即死させる毒性が一週間は残る。 そんなことをすれば琥珀ドクターも勿論死ぬ。 だがもし生き残れば、すなわち琥珀ドクターの抱く仮説を証明する事になる。 答え合わせの時間だ。 「わかるか?アンバードがアンバードを殺しても、アンバードに再回生するだけだ。そういう能力なんだ。だから、体に爆弾を巻きつけ特攻を繰り返す。その方がより人数を調達できるし、効率的だ」 厄介なのはやはり不定形記憶合金”カルガネ”だ。 質量と体積を無視してあらゆる形状に変形するカルガネは、使い方次第ではアンバードを完封できる代物だ。 「エイリアンには全てコアがある」 どこからか外宙躯助の声が聞こえる。 くぐもった声が反響してよく聞き取れない。 「だが、貴方の言うアンバードたちにはコアがなかった。それはおかしい。エイリアンならコアがある。そしてあなた方はエイリアンだ」 「はっ……とんだ名推理だな」 「私は考えた。もしやあなた方は群体で一つのエイリアンでは?と」 外宙躯助の説明に琥珀ドクターは歓喜する。 雨中の妄言は、彼女にとって敵がべらべらと真の能力を話しているに等しい。 彼女の目的は、徹頭徹尾初めから不定形記憶合金”カルガネ”だ。 なにせ質量と体積の制約がない。 これはつまり、エネルギーが実質無限大ということだ。 魔人能力の産物なのだろうが、これはもうカルガネなどとは呼ぶべきではない。別の名で呼称すべきだろう。 そう、例えば……賢者の石。 (アンバードになった者は魔人能力が消滅する。それはカルガネとて例外ではないと思っていた。だが、違った!) あるいは……それは永久機関なのでは? 「つまりアンバードには『本体』がいて、コアは『本体』にしかない」 琥珀ドクターの目の前で突如スモークが晴れ、待ち望んだ敵が姿を現す。 (言質は取れた!もう死んでくれて良いぞ、外宙躯助!カルガネさえ手に入れば、ついにアレが……!!!!!!) 彼女の、マッドサイエンティスト、琥珀ドクターの本質はそれだ。 全ての動機は興味であり、常に面白そうな方に手を出す。 目の前に興味深い研究対象があれば、実験せずにはいられない。 煙幕を断ち切って現れた敵が姿を表す。 待望したはずの実験対象に、しかし琥珀ドクターは驚愕する。 外宙躯助が纏っていたのは。 カルガネを変形させた、 防護服。 ガスマスクではなく、全身を包む防護服。 琥珀ドクターは自分が外宙躯助の戦闘経験を舐め切っていたことを実感する。 煙幕に乗じての毒攻撃など……一流のエイリアンハンターは看破していた。 それがVXガスだとアタリまでつけていたことまでは琥珀ドクターは知らない。 「貴方が『本体』だ」 両腕が切断される。 返す刀でカルガネの…… (菖蒲!) その時、1階の天井ガラスが砕け散り、折り重なる2つの影が墜落してきた。 満身創痍のそれらは…… 「あ~!エイリアンハンターじゃん!やっと見つけた」 外宙躯助の頭上にDr.Carnageを背負った【博しき狂愛】が降り注いだ。 ◆ いくつもの運命を飲み込んで 数多の命は無数に散り往く 破滅の時を待ちながら 殺人者たちの狂宴はまだ欠けぬ ◆ 2019_06_02_14 10_東京某所 「ドクター。先日の学会の資料にいくつか質問がある」 「何だドクター。今は実験中だ。質問は後にしてくれないか」 その人たちは夫婦で、だから苗字は同じで、そして奇妙なことにお互いをドクターと呼び合っていた。 おまけに話し方までそっくりだったから、僕たち研究員は困っていた。 「伸彦ドクター。琥珀ドクター。メンドクサイからいい加減その呼び方変えてくださいよ」 「「断る。なぜこんな奴におもねらななければならないんだ」」 「止めとけ水崎。この二人はこれで仲がいいんだ」 「畑中さんも言ってやってくだいよ~!」 二人には当時5歳になる子供さんがいた。 夫婦ともに研究室にこもることも多く、代わりに当時まだ研修生だった僕はよく子供さんの遊び相手をしていた。 山中菖蒲ちゃん。 いつも和服を着せられて窮屈そうにしていた。 「水崎お前、課題もあるのによく他人の子供の面倒なんて見れるよな。しかもあの二人だぞ」 「大丈夫ですよ。体の丈夫さには自信がありますし、なによりあの二人に取り入ると、こっそり検体を解剖させてくれるんですよ」 「????将来殺人鬼になるなよ?」 「はい!」 なにがどうして運命の歯車は狂ったのだろうか。 やはりそれはあの日の出来事が原因だろう。 僕は、琥珀ドクターと言い争っていた。 内容は菖蒲ちゃんに和服を着せるべきではないという、いつもの話題。 「服装は本人の自由だ。家庭の問題には口を挟まないで貰おう」 「だから、和服なんてのは本人の自認の話云々では無くてですね……」 菖蒲ちゃんを一人にしてでも、僕は琥珀ドクターに言いたかったのだ。 所詮、私は独りよがり。 二人に取り入ったのも死体を触らせてもらえるからだし、し菖蒲ちゃんも生きたまま 嗚呼。 アレは愉しかった。 「ドクター!大変です!医大に”生きたまま内臓を抜き去られた子供”が……ドクターの娘です!」 菖蒲ちゃんの内臓を生きたまま 「馬鹿な!?伸彦は何してる」 「共に襲われて重傷です!!!!」 血がドバドバと 嗚呼 「琥珀ドクター、僕がやります!菖蒲ちゃんの手術は僕がやります!出来るはずです!!」 とても愉しかったナぁ ことの経緯はどうであれ、研究室に遵法精神が元々あまりなかったとはいえ。 他の研修医とは違い、僕はもう手術の経験があった。 もちろんそれは公には秘密にしておかないといけない犯罪なのだけど。 ご夫婦もそのことはよくご存じだった。 そして、あの時あの場に菖蒲ちゃんを延命出来る人間は僕以外にいなかった。 あの時、まちがいなく全ての運命は僕が握っていた。 カワイイ カワイイ 菖蒲ちゃん。 まだ5歳だったのにねぇ 「落ち着け水崎。執刀は任せる。助手に就こう。家族の手術だ、動揺が隠せん」 生きたままお腹を開いて 「な、なんで大腸が全部ないんだ。どういうことをすればこうなるんだ」 な、 なんで 大腸が全部ないんだ。 どういう ことをす れば こうな る ん だ 内臓を元に戻してあげないと。 元に戻して、もう一度お腹を縫ってあげないと。 でも内臓を持ってかれたねぇ だからもう 「水崎!水崎落ち着け!止血に集中するんだ」 もとに 戻してあげられなかったね ごめんね。 血が 血が止まらないんだ。 「血が……ヒヒ……ヒヒヒヒヒ!とまらない!血が!!ヒヒヒイヒヒヒッヒヒ!!!!血が!!血が止まらないよぉ~~~~~~!!なぁんで!?どぉして~~~~~~!!」 「水崎!!」 「だって内臓が無いんだも~~~~~~ん!!!」 愉しかったねぇ 溢れ出る涙。 血と臓物 今でも脳裏にこびりついて離れない…… 死んだ。 極め付きは 手術後の二人だ。 おかしくって涙が止まらない私に、ドクターは声をかけてくれた。 「決してお前のせいじゃない」「あやめはお前のことが好きだった」 じゃあだったらなんで菖蒲ちゃんの名前を一回も言わなかったんですか。 あんたらそれでも親ですか。 やはり菖蒲ちゃんは私が殺したのです。 殺人に理由などあってはならないのです。 ただ殺したいから殺すのです。 復讐のためだったら、人を殺してもいいと? 死んだ娘を生き返らせるためなら、他のすべてを犠牲にしてもいいと? 殺しに大義があれば……菖蒲ちゃんの死は正当化されると? 違う。違うナンセンス! 殺したいから、殺すのです! 外に理由なんか介在してはいけません!! アンタらのしてきたことは、これはいわば大義の名のもとに行われる虐殺ですよ。 だから菖蒲ちゃんは私なんかに殺されたのです。 いいえ、すべて私が悪いんですよ。 ゆえに虐殺! 私自身が、その大義を……Dr.Carnageを背負いましょう!! 「次は■■■■■がいいな」 アンバードクターの言葉を聞いて、私は引き攣り笑いが止まらなかった。 ◆ 2024_06_02_14 00_ショッピングモール池袋イルミネ6F跡 Dr.Carnageと【博しき狂愛】だが、実のところ二人は殆ど面識がない。 2年前に【博しき狂愛】が水崎医院に患者として訪れたことがある。 その程度の関係である。 「ッカッはァ!」 崩壊した建物の壁の隙間から強風が舞い込む。 水崎紅人は喉の奥から血の塊を吐き出しながら眼を覚ました。 彼の肌着は爆風で吹き飛んでおり、心臓のある位置には【博しき狂愛】の右手が置かれている。 少年の左腕は損している。 「心臓マッサージ……」 水崎は独り言を呟くように少年に問いかける。 「貴方が私を蘇生してくれたのですか?」 「ん?」 「冷酷非道な【博しき狂愛】が何故?貴方は【ストックホルム】なのでしょう?」 問いかけに、少年は微妙そうな表情を隠さない。 彼自身、感情の正体がわかっていないかのように。 周囲には肉片と化した客たちの死体が二人を守るように折り重なっている。 爆発の刹那、アンバードを含む一般客たちは”自発的に”Dr.Carnageと【博しき狂愛】を守る意思に目覚め、C4を体中に張り付けたアンバード爆弾に覆いかぶさったのだ。 驚嘆すべきは【禁断症情(ストックホルム)】。 水崎が操る死体には作用せず、しかしアンバードを含む一般客全てを瞬時に「Dr.Carnageと【博しき狂愛】への愛情」に目覚めさせた。 人とは緊急時のとっさの行動ほどその本質をあらわにする。 それすら壊して問答無用で盾にするまさに神のごとき能力。 それでも爆発の威力は常軌を逸していた。 【博しき狂愛】は左腕が欠損。全身に爆風による傷。 Dr.Carnageは右腕と右太腿から先にかけてが欠損。 伸彦ドクターから注射された薬品は凶行裁血を全集中することでようやく体外に排出した。 「んー、『誰かを本気で助けたい』って気持ちを、どうしても知りたかったから!」 そのまま、少年は床に倒れ込む。 「あ、あれ……?」 「須藤久比人くん。貴方の感情の名前を私は知ってますよ」 「ええっ!?なになに?」 水崎はゆっくりと目を閉じて、全身を脱力させる。 二人とももう永くはない。 瓦礫の山からは爆発で吹き飛んだはずのアンバードたちが再生し、起き上がりつつある。 「それは『愛』ですよ」 「そっか成程ね~!流石先生!」 床に倒れ込む二人を再回生したアンバードの集団が取り囲む。 中には爆発に巻き込まれた一般客たちも……水崎が既に殺した人間は回生しないようだが。 それでも数は1000人はいるか? 水崎はアンバードの存在を知っている。 その情報は須藤久比人からもたらされた。 まあ一言でいうなら、彼らは相性の悪すぎる相手に少々目立ちすぎたのだ。 「御安心なさい、須藤くん。貴方は最期にちゃぁんと解体してあげますよ。生きたままね」 「うん!水崎先生。他の奴らを全員ぶっ殺して……最期に二人っきりで殺しあおうね!」 「ええ。さて、最期の悪あがきをしましょうか」 アンバードの集団に紛れてドクター……山中伸彦が姿を現す。 彼自身も傷を負っているようだが、比較的軽傷だ。 アンバードの集団が伸彦ドクターに攻撃する気配はない。 「二人ともこの場では死なせん。延命処置を施してから、然るべき場所で被害者遺族の前でしっかり分解してやる」 【博しき狂愛】がDr.Carnageを守るように、その身に覆いかぶさる。 建物の壁は吹き飛び、強風が舞い込む。 「犯罪者が友愛にでも目覚めたか?そんなはずはない。お前たちはこれからすべての人権を剥奪されるのだからな。人権のない奴に愛などあるはずがない」 【博しき狂愛】の全身から血が噴き出す。 凶行裁血。トリアージ・ブラッド。 それは、水崎紅人の血が付着した物を操作する能力。 水崎の血が付着すれば、他人の血液だろうと、肉体だろうと操れる。 そう、例えば死にゆく少年でも。 「……ん?」 Dr.Carnageが抱きついたまま、【博しき狂愛】が立ち上がる。 遠隔操作系能力は本体の戦闘力がネックだが、ドッキングすることで肉体の限界を超えたまま本体ごと移動させられる。 爆発のような轟音が周囲の瓦礫を吹き飛ばし、 【博しき狂愛】の背中に流血の大翼が形成される。 頭部には血の冠。 次の瞬間、【博しき狂愛】は指で銃を撃つジェスチャーをする。 「アンバードのみんな、そいつ殺して」 「『すこし動かないでください、伸彦ドクター』」 【禁断症情】、凶行裁血。 「Dr.Carnageと【博しき狂愛】への愛情」を植え付けられていたアンバードたちは、さらに「山中伸彦への愛情」を植え付けられ、発狂。 愛を植え付ける【禁断症情】は人でなしにも良く効く。当然、アンバードにも有効に作用する。 その効果範囲は能力者本人が指定しなければならないため、「目の前のアンバードたち」に能力を意識すれば、14万人すべてには作用しない。 一方で凶行裁血はすでに山中伸彦の左まぶたより侵入しており、彼の身体を一時硬直させた。 アンバードは親しい人間を優先的に殺害する殺人鬼集団。 1000人いた彼らは半分が山中伸彦に襲い掛かり、残りはDr.Carnageと【博しき狂愛】へと襲い掛かる。 Dr.Carnageと【博しき狂愛】は満身創痍だが、お互い手を取り合うことで最期の力を振り絞れる。 凶行裁血の悪あがきにより血の天使のごとき様相を呈した【博しき狂愛】は、満身創痍のDr.Carnageを背に乗せ、 ショッピングモールから転落した。 唖然とする表情の伸彦ドクターを置き去りにして、水崎は空を転落する浮遊感を満喫する。 二人の全身の血液を噴出させているのだ。数十秒と保つまい。 そもそも、いくら血液を操作できるからと言って、人間二人を飛翔させる程の力など凶行裁血にはない。 そのまま落下。 血の天使はそのまま1Fのガラス天井を突き破り、今まさに地面に激突しようとする。 その時、1Fで琥珀ドクターと交戦していた 外宙躯助と視線が合う。 「あ~!エイリアンハンターじゃん!やっと見つけた」 水崎紅人は【博しき狂愛】の狂的な思考に内心恐怖する。 外宙躯助の魔人能力ノイドミューティレーションは雨中刃と敵対する存在に弱点となるコアを埋め込み、身体強化と魔人能力強化との引き換えにエイリアンに仕立て上げる能力。 当人含め誰もそのことは知らないが、雨中刃の相棒である黒ヶ嶺はある程度その全貌を把握していたし……その黒ヶ嶺を壊しつくして自殺させた【博しき狂愛】は彼の情報すべてを握っていた。 NOVAの情報もそこで掴んでいる。 ◆ 2024_06_02_14 15_ショッピングモール池袋イルミネ1F 雨中刃は過去に3回自殺経験がある。 彼がいまだに生きて外宙躯助としてエイリアンを退治できているのはたまたまだし、それほどまでに彼の精神は薄く脆い。 だが、現在ショッピングモールにいる殺人鬼の中で彼ほど卓越した使い手は他にいない。 戦闘経験はドクター山中伸彦を遥かに超え、無制限の増殖能力を持つ90000体のエイリアンを単独で殺し切ったこともある。 それは外界と隔絶された異空間での出来事で、今このショッピングモールとはまるで状況が違うのだが、コンディションさえ整えば、14万体のアンバードも鏖殺できるだろう。 それが実現できてないのはアンバードが戦力を小出しにし間断なく襲い掛かるからであり、またそのため外宙躯助自身が敵の総数を把握できていないからだ。 兎に角、戦闘能力において彼は熟達しきっている。 いきなり目の前に落下してきた【博しき狂愛】とDr.Carnageを『敵』だと認識するのに時間など必要なかった。 そして逆位置の天使のような少年が、相棒を惨殺した残酷なエイリアンであることも、即座に理解した。 否。 敵の計算により、そう誘導されたと言った方が正しい。 「来た、キタ来たキタキタキタ~~~~~~~!!」 頭から地面に激突する直前。 逆位置の天使は血の大翼を大きく羽搏かせ、5月の燕のように反転急上昇した。 ノイドミューティレーションにより即座にエイリアンとなった須藤久比人と水崎紅人は身体強化と魔人能力強化に伴い、飛行能力を獲得した。 さらにエイリアンはコアを破壊されない限り死なない。能力の過剰行使による死はあり得ない。 どれだけ虫の息だろうが、コアが破壊されない限りは死なない。 【禁断症情】に制約などないため、これ以上の強化はありえないが、凶行裁血は無制限の残弾を有することとなった。 飛翔と同時に【博しき狂愛】にしがみつくDr.Carnageは血液の散弾を周辺500mに発射。 これにより1階にいたアンバード8000体が全滅した。 全滅? この能力の前に穏やかな死などない。 8000体のアンバードは全てがDr.Carnageの尖兵となったのだ。 凶行裁血はアンバード8000体を操作下に置いたのである。 「琥珀ドクター!!やはりご存命でしたか!!あのC4爆弾の量は伸彦ドクターではないと思ってましたよ」 天高く急上昇しながら、Dr.Carnageは【博しき狂愛】にしがみついたまま叫ぶ。 「ヒヒヒイヒヒヒッヒヒ!!!血が!!!!!!止まりませんよ!!!!さあこのショッピングモールにすべてのアンバードを御投入なさい!!10万ですか?100万ですか?全ての行為が無駄だと悟りながら、天国の菖蒲ちゃんに泣いて縋るのです!!!」 「あーっはっっはは!!ありがとうエイリアンハンター!!お陰でこの【博しき狂愛】の考えてることがすべてうまくいきそうだよ」 二人は空を昇り、外宙躯助と琥珀ドクターの視界から消えていく。 「一月記あやめは!!私が殺します!!!!」 ◆ 2024_06_02_14 20_ショッピングモール池袋イェソラ屋上(狙撃地点) 警視庁暗殺部隊、スナイパーの撃岡は狙撃のプロである。 狙撃ヶ丘高校出身。曲芸変態狙撃部の全国大会非魔人部門で優勝経験あり。 初体験は5km離れた距離からの遠隔精密射撃で見事に現在の妻を妊娠させた。 煙幕の中にいるターゲットを発信機一つでスナイパー射撃して無力化したこともある。 (クソっ!ドクターからの合図はどうなっている!?だから魔人なんかとの共闘なんて嫌だったんだ) 『ドクター、山中伸彦は』 『ドクター、燕子花琥珀および10万人のアンバードと共闘する。』 国会議員であり、民自党副幹事長の嘉藤から命令されたのは、そういう滅茶苦茶な話だった。 アンバードと言う名前は聞き覚えこそあれど、まさかそれが「殺した人間をアンバードにする」魔人だとは夢にも思ってなかったし、そんな奴らと手を組むことになるなんて身の毛もよだつ話だ。 だが、総理大臣と国会議員の過半数が既にアンバードという名前にすげ変わっていることを知った時、政治に疎い撃岡もようやく事態の深刻さを理解した。 国会で審議されているのはアンバード保護法。それすら省令により議会を飛び越え成立する可能性もある。 嘉藤議員がまだアンバードではないのも計算づくだろう。 下手に切り捨てていい存在ではない以上、政治家連中が全員敵に回るよりもよほど厄介だ。 リミットは議会議員の3分の2、そして日本全国民の過半数。 それをアンバードが抑えれば、国民投票により憲法が改正され、日本はアンバードの手に落ちる。 アンバード自身が望んでなくても、この国の仕組みは半自動的にそうなるようになっている。政治の流れは激流であり誰も止められない。 対処するタイミングは今しかなく、嘉藤はNOVAを介してアンバードの『本体』をショッピングモール池袋イルミネに封じ込めることには成功させてくれた。 アンバードたちと協力してショッピングモール内の魔人を全て殺し、そののち共闘関係を解消してアンバード『本体』を殺害すること。 それが山中伸彦と彼の協力者たちに課せられた使命だった。 なお、既に研究室と警視庁にも相当数のアンバードが紛れ込んでいるが、それは全員が織り込み済みである。 と、山中ドクターの安否確認をしていた撃岡に、1階で外宙躯助との交錯によりエイリアンとなった【博しき狂愛】がDr.Carnageを伴い急接近する。 「うおおおおおっ!?」 「いたいた~。スナイパーさんこんちは」 撃岡は拳銃を抜きざまに撃つが、二人のエイリアンは意に介さない。 敵が接近。 撃岡はナイフを抜き、敵の頸動脈を狙うが、それが彼の最期に見た景色になった。 「須藤くん、このスナイパーさんは殺しても構いませんね?」 「うん、彼の恋愛事情には今のところ興味ないや」 散布される血に触れ、敵の血液型B型の血が脳内に達して、A型の撃岡はあっという間に死亡した。 ◆ 2024_06_02_14 30_ショッピングモール池袋イルミネ1F Dr.Carnageに操作された8000人のエイリアンは外宙躯助に襲い掛かり、 そして瞬く間に処理された。 だが、討伐したのは2000体。 残り6000は上階へと逃げて行った。 さらに吹き飛んだショッピングモールからアンバードたちがなおも降り注ぎ、雨とともに血と臓物を周囲にぶちまける。 琥珀ドクターは心の中で歯噛みした。 アンバードの強みは集団という一点だが、同時に膨大な数を抱えることで弱みを露呈している。 なおもショッピングモールになだれ込むアンバードたちは、外宙躯助により次々と処理されていく。 外宙躯助についてはジリ貧で体力を削り続ければ勝てる。 だが問題は…… 「アンバードの総数14万」 「……?」 外宙躯助は事態についていけてないのか、しばし思案する。 琥珀ドクターを襲う気配もない。 優先目標が【博しき狂愛】たちに変わったのか。 今は、琥珀ドクターの話に耳を傾ける。 ……外宙躯助が思考のために立ち止まるなどありえるのか? 「アンバードの総数10万。それは8時間前の話だ。ネズミ講式に数を増やす彼らは既に14万人規模の大集団に膨れ上がっている。明日には東京中を飲み込み、明後日には関東全野、明々後日は日本中がアンバードになるだろう」 「ちょっと待ちなさい、10万人のエイリアンだと?」 とはいえ、"諸々の事情"を鑑みてショッピングモールに投入可能な最大数は2万。実際はそれよりもっと少ないかもしれない。 まず、8時間前に10万人なら、今頃とっくに100万人を超えているはずだ。 それが14万という”とても規模の小さい集団”に収まってるのは、アンバードが増えるよりも速い速度で、アンバードが減らされていってるからだ。 「……そんなもの、エイリアンに『本体』がいたとして、制御可能ですか?」 「……」 答えは否。 だが、琥珀ドクターは沈黙する。 相手に伝わる情報は少ない方が良い。 「我々とて想定外の事態が多すぎるんだ。君さえアンバードになってくれればこちらも楽なのだが」 「笑止。だがもうひとつ質問がある」 「なんだ?ドクターに素人質問とはいい度胸だ」 アンバードに『本体』は確かにいるが、その『本体』とて集団を正確に統率する能力などない。 彼らは『本体』の命令には忠実だが、命令以外には忠実ではない。 そして、全てのアンバードたちは『本体』が誰かを、誰も知らない。 それこそ、琥珀ドクターが全員に隠しておきたかったことであり、アンバードの最大の問題点だった。 思念を通して情報を共有できるならやってる。 すべての命令は口頭伝達かSNSでの連絡を介して伝えられる。 「先ほど天使型エイリアンに操作された8000人のエイリアン。なぜ彼らは、ショッピングモールの外に出ていかないのです?」 「……?」 「殺した人間をエイリアンにするエイリアンなら、それが一番数を増やすのに効率的でしょう」 その指摘はもっともだ。 ショッピングモールにいる人間よりも、外にいる人間の方が圧倒的に多い。 にもかかわらず、Dr.Carnageに操作されたアンバードたちが誰一人としてショッピングモールから出ていかないのは…… 「……なんでだ?」 「隙ありっ」 外宙躯助からの存外重要な指摘に気を散らされている間に、 【博しき狂愛】の飛翔ドロップキックが琥珀ドクターに炸裂した。 すでに水崎紅人と物理的に離れており、凶行裁血の飛行能力は喪失したが、 須藤久比人はノイドミューティレーションにより戦闘能力を著しく向上させている。 ◆ 2024_06_02_14 20_ショッピングモール池袋イルミネ6F跡 1000体のアンバードのうち500体はDr.Carnage達を追ってショッピングモールから落下した。残りは全てドクターこと山中信彦に襲い掛かる。 あらかじめ持ち込んでいた起動阻止システム(MOBILITY DENIAL SYSTEM)を散布することで死体であるアンバード達にも有効に対処できる。 水95%に陰イオン界面活性剤とポリアクリルアミドを5%加えて攪拌して乳化させたゲル状の液体は摩擦係数を0.01以下に低下させる。 つまり滑る。 「ああ山中教授!貴方を愛してます!」 「山中教授!」 「大好き!」 「貴方もアンバードに……!」 「♡」「♡」「♡」 あとは集団の行動しづらい、狭い瓦礫の間を位置取りつつ、崩壊した壁からアンバードたちを滑り落とす。 「「「「「「ああああああああ!」」」」」」 『本体』の命令を受けたアンバードは山中伸彦を攻撃できない。 事前に協定を結ぶ際に伸彦が琥珀に対して要求した条件である。 だが、それは事前に命令を受けていないアンバードだけだ。 いま、山中伸彦を襲ったのは全て今日ここでアンバードになった人たち。 アンバード爆弾に巻き込まれてアンバードに回生した……巻き込まれた被害者たちだ。 自分からDr.Carnageを追って落下した最初の500体とは違い、彼らは伸彦ドクターに落とされたのだから回生しないだろう。 「おやおやかわいそうに。殺人鬼に殺されたりしなければあの人たちは死ななかったのに」 血の羽を生やしたDr.Carnageが飛翔しながら姿を現した。 スナイパー、撃岡を惨殺したDr.Carnageと【博しき狂愛】はそこで袂を分かった。 【博しき狂愛】は外宙躯助に、Dr.Carnageは伸彦ドクターに用があって会いに来たのだ。 「第二ラウンドですよ?教授」 残された被害者遺族たちのため、目指すのは最低でも殺人鬼全員の”生け捕り”。 そこは何があろうと揺るがない。 山中伸彦は一切揺るがない。 そもそもDr.Carnageは勘違いしているようだが、山中伸彦はアンバードには回生していない。人間のままだ。 人間のまま、全ての魔人を殺す。 アンバードとはあくまで半強制的な協力関係。 魔人になることは自分自身が許さない。 Dr.Carnage 外宙躯助 【ストックホルム】 アンバード 全員を生きたまま捕らえ、生きたまま解体する。 それが最低条件。 1ミリたりとも誰にも譲れない、ドクター山中伸彦の信念。 「山中教授、ちょっと邪魔」 そんな懐かしい声が聞こえると、 爆ぜるような轟音と共に強烈なフラッシュが閃く。 直後、高出力マイクロ波の弾丸が高速射出される。 迸る電流の束が雷となり、500体のアンバードを全て、一瞬にして焼き尽くした。 マイクロ波は電子レンジとかに使われるので、指向性兵器として運用するにしても普通に考えたらもっと目に見えない感じの奴になる気がするが、琥珀ドクターの発明品なので仕方がない。 彼女の発明は大概が滅茶苦茶だ。 そういう滅茶苦茶な発明品……魔人能力ではない。この場合は唐傘を構えた和装の少女が、山中伸彦の背後に立っていた。 「お前は……」 一月記あやめが、そこに立っていた。 「ドクター、どいて。そいつ殺せない」 「一月記あやめ!!」 羽をバタつかせ空を舞うDr.Carnageが、哄笑のように叫んだ。 ◆ 理想郷には 理想以外を通らねば辿り着けない 数は力であり 人は一つになった試しがない 宴もたけなわ 死ぬぞ 人も 天使も ハンターも みんなあの世の仲間入りだ ◆ 2023_12_07_11 20_東京某所 目を覚ましたのは暗褐色の液体の中。 それは一般に言う揺籃あるいは子宮の記憶ではない。 試験管内に満たされた培養液で私は発生した。 「……アンバード。あやめじゃない。お前はアンバードだ」 白衣を着た何者かが私に語りかける。 私は人工生命体として始まった。 奇妙な感覚だが、人工生命体にも母の記憶はある。 それは胎児が脳に刻みつけた愛などではなく、連綿と紡がれた哺乳類の生命本能。 人工生命に赤子としての本能があることは即ち、培養液に満たされた状態は死と同義だったが、彼女が取り合うことはなかった。 いつ廃棄されるかも分からず漂うことは黒い感情を私に齎したが、当時はそれを苦痛と呼ぶと知る術すらなかった。 ドクターの態度は、私が試験管から出た後も変わらなかった。 「一号機」 「いち…げっ……き?」 「ふむ、発話能力に難ありか」 ある日、ドクターは私に本をくれた。 それを読んで知能発達の経過を見るとのこと。 「これはドクターの好きな本?」 「いいや?」 言葉を覚えたのは成長ではなく恐怖からだ。 タイトルは『この闇と光』。 難しくて前半までしか読めなかったけど、私はドクターにもらった本で人と関わる方法を覚えた。 人となるべくして私は必死にドクターに縋った。 今にして思えば。 あるいはその姿すら、彼女の眼には「失敗作」に見えたのかもしれない。 ◆ 2024_06_02_14 45_ショッピングモール池袋イルミネ1F 外宙躯助こと雨中刃にとって、”カルガネ”は単なる武器に留まらない。 それは先輩エイリアンハンターから譲り受けたものだ。 彼女の名前は雁金アサヒ。 自身の肉体を不定形記憶合金に変換出来る『アサヒ雁金属』という能力を持っていた。 彼女もまた雨中刃と同じくエイリアンに改造された過去があるらしく、彼女からはエイリアンのことについて多くのことを学んだ。 コロナワクチンはエイリアンが地球侵略のために流通させており、注射を受けると5Gに接続されること。 連日TV報道されている人工細胞の権威の教授は実は魔人排斥派の議員と手を組んで日夜魔人狩りをしていること。それがエイリアンの陰謀であること。 マイクロ波を高出力すれば雷を射出できるので、電子レンジを改造して傘にすれば兵器転用できること。 池袋には密かに殺人行為を行っている医院が2つくらいあり、殺人医師は4~5人くらいいること。 真夜中に二人でホラー映画を見ると寂しくないこと。 だが、彼女は次第にエイリアンに精神を蝕まれ、やがてエイリアンになってしまった。 死を懇願する彼女を外宙躯助は討伐し、最期の力を振り絞って彼女は不定形記憶合金”カルガネ”となった。 それゆえ、カルガネは雨中刃の精神を敏感に察知するし、変形も自在だ。 最も、質量操作と体積変化はノイドミューティレーションによる強化の結果だが、いずれにせよ、この世に唯一無二の武器であり、永久機関という琥珀ドクターの推察もあながち誤りではない。 つまり、カルガネには心があり、それを理解して動く能力がある。 この事実を、拷問の末惨殺した黒ヶ嶺から【博しき狂愛】は聞いていた。 【博しき狂愛】が右手を銃のジェスチャーにして雨中刃に……否、不定形記憶合金”カルガネ”に向ける。 少年は自身の興味の対象にしか能力を行使しない。 自己利益のために使うことがあれば、それは興味の対象へ近づくための行動でしかない。 彼の興味は今この瞬間に注がれていた。 「【禁断症情】」 戦闘のために能力を使うつもりは毛頭ない。 逃走のために使うつもりもない。 先の6Fでアンバード爆弾に対し民間人に能力を行使して盾にしたのも、緊急時の人間の咄嗟の行動に興味を示したからに過ぎない。興味を持たなければその場で【博しき狂愛】は爆死していた。 そして、今から行うことも、彼は結果を予想していない。 【禁断症情】は人を壊す能力だが、直接には狂わせない。 あくまで彼の興味本位の結果として狂わされる人間が跡を絶たないだけだ。 自分のことを好きにさせたら刺されたことだってある。 反対に、どんな命令も聞いてくれるようになったこともある。 今からするのも、それと全く同じだ。 カルガネに「【博しき狂愛】への愛情」を植え付ける。 「……カルガネ?」 存在を知っていれば発動できる【禁断症情】だが、わざわざ外宙躯助の前で見せつけるようにやるのも、単なる興味本位。 外宙躯助に「池袋イルミネ1階への愛着」を植え付け、本人の気付かないうちに足止めしていたのも、今この場でそれを行うための興味本位。 「あれっ?随分抵抗するなぁ~」 【博しき狂愛】がわざとらしく手を翳すと、 外宙躯助が日本刀にして握っていたカルガネは、まるで猫のようにするりとその手をすり抜け 球状となり、新たな主人、【博しき狂愛】の手に収まった。 「カルガネッ!!?」 「ヒヒっ!これも一つの愛の形だよね~~~~~~!!」 カルガネは【博しき狂愛】の掌の上で鳴動し、ビクンと撥ねると直径5m大に拡大。 しかし、まぶたを閉じるより先に直径0.1mm程の球へと収縮した。 「オレがこの子の使い方教えてあげる~~~~~~!!」 「止めろ!!!」 カルガネの精神感応性の危険さは、雨中刃が最も知っている。 悪意のある人間が使うほど、それは ざん、と 過圧縮されたカルガネはウォータージェットのようにビーム上に高速射出され、 重さ1トンを超える液体金属の直線が、ショッピングモールごと雨中刃の胴体を切り裂いた。 これにより建物の7階以上が倒落。 7階以上に避難していたアンバードを含む一般客5000人が死亡した。 「あっ……」 「あ~やっぱ胴体切断じゃ死なないか。エイリアンハンターさぁ、もしかして”自殺しようとしたこと”ある?」 「……?」 ノイドミューティレーションは雨中刃に敵対する者を問答無用でエイリアンにする。 そして雨中刃ほど自罰的な者は居らず、彼はエイリアンに改造された過去を持つ。 切断された彼の胴から上に、丸い球状のコアが見えていた。 「あ……ああああああああああ!」 「ウケる~!でもさぁ」 【博しき狂愛】は雨中刃に銃を向けるジェスチャーをする。 「アンタも、オレの事が好きになる」 「……?……??あっうっ」 「思いついちゃったんだ。愛し合う2人が離れ離れになった後また一つになると、それはどれだけ幸福かなって」 降り注ぐ雨と瓦礫と人間の中、 不定形記憶合金カルガネが、切断された雨中刃の下半身を飲み込み、ゆっくりと彼の上半身に近づく。 雨中刃はソレをカルガネの最終奥義と呼称している。 余りにも負担が強すぎるため、本当にピンチの時しか使わない。 だが、【博しき狂愛】がしようとしていることは少し違う。 「『蒸着』」 改めて【博しき狂愛】は確信する。 愛こそが最強だと。 愛は、カルガネで外宙躯助の肉体を包み込み、全身に浸透させた。 そこに現れたのは体躯3mを超える銀色の巨人。 無機生命体のごとき、泥人形のごとき、 エイリアンのごとく。 ◆ 2024_06_02_12 00_ショッピングモール池袋イルミネ1F入口前 『もしも~し!!ハロハロこんばんわ!恋する瞳に恋してる。あなたの心の天使、【博する狂愛】こと須藤久比人でっす!』 『今から初めての配信をしていきたいと思います!拍手!』 『えーと、ねぇ君、カメラ合ってる?もうちょい上?』 『僕は今からNOVAっていうの?それに参加してみようと思います。なんか殺人鬼たちの殺し愛らしいです。怖いね~!!僕も殺人鬼だから参加資格したい!ということで、では今から僕の能力をNOVA会員の皆様に僕の能力を紹介しながら直談判したいと思いまっす!』 『NOVA会員でワープ能力持ちの人~~~~~~!!これ見てたら今すぐここにきて~~~~~~!!』 ◆ 2024_06_02_14 50_ショッピングモール池袋イルミネ全体 「AAAAAAAAAAGHHHHHHHHHHHVVVVVVVVVVVVVVVVFFFFFFFFHHHHHHHHHHH」 カルガネと同化した外宙躯助は唸るような咆哮を上げ、背から天使の翼を生やして高く飛翔した。 その頭部には天使を思わせる輪が高速回転している。 弾丸のごとき速さで射出されたソレは【博しき狂愛】の完全な精神操作下にある。 なお、飛翔の際の圧倒的なGにより内部骨格の役割を果たしていた外宙躯助こと雨中刃はコアごと破壊され既に銀色の巨人の内側で灰となっている。 「凄い!すごいや凄い!イケイケ~!」 【博しき狂愛】が新たにホルムノイドと名付けた巨人は空中を高速回転しながら窓を突き破りショッピングモール2階へと突入。 竜巻の如く建物を破壊しながら、駆け上がり、瞬く間にアンバードを含む一般客1万人をミンチにするに至った。 なおもショッピングモールには数多のアンバードたちが流入する。 建物は高速回転するホルムノイドにより削り取られていく真っ最中であり、倒壊すら許されない。 「AAAAGGGGGHHHHHHHHHHHHHVVVVVVVVVVVVVVV!!!!!!!!!!!!」 「いけませんねぇ、いけませんよ。このままじゃお二人が死んでしまうじゃないですか」 かッッと光が閃くと、銀色の巨人に雷が落下した。 高出力マイクロ波。 一月記あやめの傘が射出した空想化学兵器は巨人の胴を貫いた。 ホルムノイドに眼はないが、ソレは見た。 その背に和服を纏った少女と、白衣をまとった医者を乗せて血の羽で飛行するDr.Carnageを。 「お二人を殺すのは私です。私でなくてはならない。協定解消ですか?【博しき狂愛】」 「問答無用。Dr.Carnageも山中ドクターも一時共闘して」 「AAAAAAAAGHHHHHHHHHHHHHHVVVVVVVVVVVV!!!!!!!!」 Dr.Carnageは空中で両手を合わせ、体内の血液を圧縮させる。 彼のポテンシャルを最大限に引き出したノイドミューティレーションの効果は能力者である雨中刃の死後も機能していた。 過圧縮されたDr.Carnageの血液がウォーターカッターとなりホルムノイドに向け放たれる。 対するホルムノイドも液体金属を過圧縮して撃ち出す。 血と金属が直線となって空中で激突した。 当然だが勝ったのは液体金属。比重すら自由に変えられる高速射出は何者でも止められない。 だが、Dr.Carnageとしては直撃を避けられれば十分。 目標よりも上方に逸らされた液体金属はあてもなく周辺を切断した。 「凶行裁血」 Dr.Carnageとしては血が一滴でもホルムノイドに触れれば良い。 凶行裁血は血が触れた対象を操作できる。 中でも水崎紅人にとって金属操作は得意中の得意。 ノイドミューティレーションにより魔人能力を限界まで引き出された凶行裁血は一滴の血液で300秒間の対象完全支配を確立する。 魔人能力によりホルムノイドを操作出来……!? 「こ、これは……」 Dr.Carnageが感じたのはまるで壁でも押すような”重さ”。 【博しき狂愛】の【禁断症情】に曝されたホルムノイドは理屈を超え力を発揮する。 愛する者を守るため、咄嗟に体が動くのと原理は同じである。 「VAAAAAAAAAAGGGHHHHHHHHAAAAAAAAAAVVVVVVV」 「ぐっっっ!!!???おおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!???」 接近するホルムノイドのパンチを避けきれず、直撃を受け下半身を吹き飛ばされる。 「!!!!!!????!?!?!?!?!?」 ノイドミューティレーションで強化された肉体と言えども、痛覚まで消えるわけではない。 痛みは鈍化するが、それでいて尚正体を見失うほどの激痛……金的により、Dr.Carnageの胴から下は粉々になった。 飛翔のバランスを失い、山中伸彦、一月記あやめごとショッピングモールの地面に墜落する。 この時点で高出力マイクロ波発生装置は粉々になり大破している。 「AAAAAAAAGHHHHHHHHHHHHHHVVVVVVVVVVVVAAAA」 Dr.Carnageがクッションとなり一命を取り留めた山中伸彦が最後の手段……小型核爆弾の使用を決断する。 それすら許さぬホルムノイドがついにショッピングモールを鏖殺すべく、2階から上の建物そのものを”カルガネ”で満たしてゆく。 その光景はコップに水が満ちるようでもあり、ある種幻想的な光景だった。 「VVVVVV……」 「がっぅっ!!?」 と、そこでホルムノイドの起動が突然に停止し、地面に落下する。 池袋イルミネは倒壊を免れ、2~9階にかけてが完全に消滅。 液体金属に満たされた10階と新たに11~17階分の高さを残した。 投入したアンバード2万人、一般客4万人全滅という結果を残して。 ◆ 2024_06_02_15 30_ショッピングモール池袋イルミネ1F跡 エントランスだった場所の瓦礫の山で、【博しき狂愛】はのたうち回って苦しんでいた。 「!!!!!!????!!?ああああああ!!!!!?!?!?」 かつて経験したことがない程の前後不覚。 当然だ。 精神感応で動くカルガネを操作することはそれほど使い手の脳に極度の負担を与える。 カルガネの使用が外宙躯助の心の脆さの一端を担っていたことなど、【博しき狂愛】は知る由もない。 脳の構造が元々戦闘魔人でない【博しき狂愛】なら余計に、使えば使うほど、絶え間ない頭痛と発狂するほどの苦しみに曝される。 「頭あ!!!!!!???割れるう!!!!???!!!!」 そこで首に注射を打たれ、【博しき狂愛】こと須藤久比人は完全に意識を喪った。 ◆ 2024_06_02_15 31_ショッピングモール池袋イルミネ1F跡 琥珀ドクターは睡眠薬で眠った【博しき狂愛】を抱え上げると、 そこで、地上階に降りてきた伸彦ドクターと視線を合わせた。 「ドクターか。今しがた【博しき狂愛】の捕獲に成功した」 琥珀ドクターがこともなげに言う。 実質的にアンバードを統べる燕子花琥珀、離婚前は山中琥珀という名前であり、山中伸彦とは仕事でもプライベートでもパートナーだった。 伸彦ドクターは、気絶したDr.Carnageを背負っていた。 「こちらもDr.Carnageの捕獲に成功したぞ、ドクター」 なおもアンバードらの流入は続く。 「ここなら君がいると思った」 「奇遇だな、こちらも来てくれると思ってたよ」 外宙躯助は死んだが、ここまでは概ね伸彦ドクターとの契約通り。 【博しき狂愛】 Dr.Carnage 二体の魔人の生け捕りに成功した。 「あとは……『本体』の私を殺すだけだなぁ?ドクター」 「ああ。だがその前にこの二人を解体する必要がある。被害者遺族のアンバードたちを呼んでくれ。いるんだろ?こっちはもう人間側の被害者遺族も、手術室も全部用意してるんだ」 ◆ おまえどうして この人数に勝てると思ったんだ ◆ 2024_06_02_23 00_ショッピングモール池袋イェソラ地下シェルター 池袋には駅を中心にショッピングモールが複数ある。 崩壊した池袋イルミネのはす向かいには、スナイパー撃岡もらしが待機していた池袋イェソラというショッピングモールがある。 事前に一般人は避難済みであり、ここがドクター山中信彦陣営の一時的な拠点となっていた。 「ぐ、ぐぅぅ……」 【博しき狂愛】が呻き声ともつかない断末魔のような苦しみを漏らす。 地下には簡易的なシェルターが用意され、中ではDr.Carnageおよび【博しき狂愛】の遺族が集められた。 両者ともに犠牲者の特定が難しい以上、集まったのは合わせて20人程度の小さな集団だが、それでも多すぎることは否めない。 アンバードの中にも遺族はいるはずだが、なぜか立合いを拒否して、アンバードは琥珀ドクターしかいない。乳輪がデカい。 まず【博しき狂愛】が解体され、途中から続いてDr.Carnageが解体されている真っ最中だ。 「ハッハッハッ!最高ですよ教授ゥゥ!この痛み!!」 山中伸彦は焦っていた。 まず二人の移送に時間をかけすぎてしまった。 さらには、外宙躯助の能力により身体強化を施された二人は中々死なない。 Dr.Carnageに至っては胸部から得体の知れないガラス球体のようなものまで摘出される始末。 状況からみて琥珀ドクターの体にも同様の処置が施されている可能性が高いが……彼女は何も言わない。 NOVAが指定する「殺人時間」は1日であり、あと1時間以内にDr.Carnageを心停止させ、燕子花琥珀を解体する必要がある。 かつての配偶者だからと言って、先に死なせてから解体することは山中信彦にとって流儀に反する。アンバードの被害者遺族(アンバード)も、おあつらえ向きにショッピングモールにいる。 とはいえ、余りにも時間がない。 ドクターとして、山中伸彦は決断(トリアージ)を求められていた。 というよりも、ここまで彼女の計算だったのかもしれない。 山中伸彦の知る限り、燕子花琥珀ほどの外道はいない。 すべてが興味本位。 そのために倫理を無視した研究を過去から幾度も繰り返してきた。 アンバードも彼女の実験の成果だろう。 「ドクター、そろそろ私を殺すのだろう?その前に言っておくことがある」 そう言うと、琥珀ドクターは自らの首筋に注射をする。 「目を背けていたな。私はアンバードではない」 VXガス。 生物だろうが物体だろうが、エイリアンの内部のコアだろうが、全てを汚染する現代最悪の兵器の一つ。 「あの子が……あやめが『本体』だ」 ◆ 2023_12_07_11 20_東京某所 ドクターは私に着物を着せた。 私は、愛玩人形に等しかった。 「お前にはあやめと私の細胞が使用されている。遺伝上は馬鹿ではないはずだが……」 「二号機には別の細胞を使うべきか?しかしあやめは私と伸彦の子だ。他のを使えば……この際伸彦を……」 「お前、二号機以降を勝手に廃棄したな?アレ等は確かにお前にも満たない失敗作だったが……生む側の身にもなってくれ」 やがて研究室の隅にうずくまる女の子の幻覚が見えるようになってきたころ。 0才7カ月の私の記憶は壊れ始めた。 「やはりクローンベースではテロメアが短すぎるか」 もうすぐ私は死ぬ。 記憶がバラバラになって衰弱していくらしい。 ドクターはアルツハイマーと言ってた。 だけど死ぬ前に私は私であった意味を知りたかった。 自分の名前の意味をドクターのPCで検索したとき、 一番初めに出てくる情報を見た。 私は、自分が生まれた意味を知った。 やっぱり私はあやめなんかじゃない。 あやめじゃないなら、私はアンバードだ。 「お前が勝手に廃棄した二号機たちだが……どういうわけかまだ死んでない。お前、何をした?」 「あやめ、お前ちょっとコイツを殺してみてくれないか。ああ、道具は用意してやる」 ◆ 2024_06_02_23 20_ショッピングモール池袋イルミネ1F跡 アンバード、一月記あやめには自身が『本体』である自覚がない。 山中菖蒲の培養細胞をベースに、燕子花琥珀のDNAを掛け合わされた彼はクローン体である因果から生前にアルツハイマーを引き起こしている。 自害したことでアンバードとなった後は記憶の崩壊が停滞したが、知能の低下と自身が『本体』である自覚が欠落した。 自己再生能力を持つ少年、山中菖蒲とまったく異なる魔人能力に覚醒した時点で彼は一月記あやめでありアイデンティティは確立しているのだが、深層心理ではなおも自己の存在意義を強く否定する。 その保管のために彼は自らと同じアンバードを増やし続けているのだが……自覚がない以上、一切そのことには思い至らない。 その彼は今、自らが増やした犠牲者たち……アンバードを使って、崩壊した池袋イルミネからホルムノイド……すなわち不定形記憶合金”カルガネ”の持ち出し作業に躍起になっていた。 「何故私がこんなことを」 3mを超える巨人の姿で瓦礫の中から発見されたカルガネは推定重量90tという慮外の重みにより運び出しを極めて困難なものにしていた。 周辺の被害が大きく、クレーン作業はできない。 すべてをアンバードたちの力で行う必要がある。 そのアンバードたちは一切の間断なく、ショッピングモール周辺に集結しつつある。 実際のところ、 ショッピングモールの戦闘が始まる5時間前より、アンバードたちは既に【博しき狂愛】の興味本位によりその数を大幅に減らしていた。 本来なら既に1000万人を超える大群に変貌しててもおかしくはない。 ホルムノイドとの交戦で2万人減らされたが、なんだかんだで14万人規模に復帰している。それでも14万と1000万では桁が違う。 一月記あやめが知る由もないが、黒ヶ嶺からNOVA参加者の情報を得た【博しき狂愛】は近頃よく聞くようになったその名前と結びつけ、アンバードが複数人いることに事前に思い至っていた。 まず【博しき狂愛】が池袋を除く東京中の人間に与えたのは「アンバードという名前の存在を殺害することへの愛」である。 これによりアンバードは池袋を除く東京中の人間に追われる立場となり……当然、数の上でも大きく負けて、 否応なく、池袋に追い立てられたのだ。 自分たちが追い詰められていることはなるべく伏せたい。 それが一月記あやめがドクターから聞いた意向だった。 「何かがおかしい……」 ふと、瓦礫片の中で目についたのは、球状の金属だ。 まるでなにかを守るようにそこに鎮座しているが、色艶はカルガネと同様である。 「何……これ……」 「あ、ちょっとごめんよ」 金属球を拾おうとした一月記あやめは、唐突に後ろから何者かに抱きしめられる。 白衣を着た男性だ。 伸彦ドクターではない。 もっと若い。 誰だ!? 誰なんだ、コイツ!!? 「ああ、動くな動くな」 突然現れた変質者は、着物のスキマに徐に手を突っ込むと、一月記あやめの股間をまさぐり始めた。 「は?ちょっ」 「あったあった。よっと」 ゴリゴリ メキメキぃ と、いう睾丸の潰れるとても嫌な音がして、一月記あやめは崩れ落ちた。 「~~~~~~~~~~~ッッ!!!!!!???」 「もういっちょ、ほっ」 ブチブチ ミチミチィ ばちい もう片方の睾丸もひねりつぶされた。 「!?、!?、!!?」 「アイツの、久比人の言う通りか」 「!?アッ!!?【博しき狂愛】のsふぁgkh!!???」 「こんな可愛い子に、キンタマがついてないわけないよな」 「お前っっあcgh!!、!?!?アッアッアッ!!!新堂夢朗!!!!」 白衣の男は金属球を拾うと、反転して逃げ出した。 「殺す!!!!!ア”””””””ッ!!!!!!!」 一月記あやめは股間を押さえてうずくまると、痛みで動けなくなった。 アンバードに命令すらできない。 そうしているうちに空間上に異空間ゲートのような真っ黒いポータルが開いて、【博しき狂愛】の協力者、新堂夢朗はどこかへと転送された。 ◆ 2024_06_02_23 30_ショッピングモール池袋イェソラ地下シェルター 「ドクターお前、最期まで私を魔人だと思っていただろう。最期まであやめが『本体』のはずはないと、深層心理で考えていたろう?」 「………………」 「あやめが本体なんだよ。お前は人間の私を殺害した殺人鬼だ。さあ、これから、自分の娘を殺しに行くがいい」 「……ドクター」 「菖蒲だって、自己再生能力を持つ魔人だった。もう菖蒲がいないからって、お前なんかが、魔人排斥論者になって良いはずがないんだよ。私たちはただの、人殺しだ……」 「違うな。魔人は必ず殺す。全員殺す。ショッピングモールにいるのがあやめの似姿だろうが、必ず殺す」 「……次はおんなのこがいいな…………」 燕子花琥珀は崩れ去る。 だが、その直前。 彼女は自身の復讐計画がすべて破綻していたことを悟る。 崩壊する彼女が最後に見たのは、 助手の畑中が培養液に漬けて持ってきた、魔人の心臓。 愛した我が子の、愛玩人形の心臓。 「なんで……」 ノイドミューティレーションによりエイリアンと化した燕子花琥珀は死体一つ残さず、そして絶望しながら死んだ。 「ドクター……」 「山中教授。心臓を持ってきました」 感傷に浸っていた山中伸彦は、ようやく事態の異常性に気が付く。 ……なぜ、助手の畑中が菖蒲の心臓を持ってきてるのだ??? それは、研究室から少しでも持ち出せば数時間後に崩壊する。 こんな場所にもってきていい代物ではない。 「畑中……?それはあやめの……」 「『あやめ』ちゃんではありません。ちゃんと『しょうぶ』ちゃんと……本当の名前で呼んであげてください!!」 「それは、持ち出せば喪われるんだぞ?????正気か?」 「確かに……なぜ私はこんなことをしているのでしょう」 愛は 時として 最悪の事態を引き起こす。 轟音が鳴り響いた。 ◆ 2024_06_02_23 35_ショッピングモール池袋イルミネ1F跡 明らかに何かがおかしい。ショッピングモールにいるアンバードの数が多すぎる。 総勢14万。 おそらくそのすべてが周辺に集まっている。 まるで、アンバードすべてに「池袋のショッピングモールから離れたくない愛着」を与えられたかのように。 禁断症情。 それは、かねてより説明済みの通り、 複数人同時を対象に能力を掛けられる。 「アンバード」と指定すれば、アンバード全員に掛けられる。 対象効果範囲の制約はないのだ。 一月記あやめが睾丸を握りつぶされた痛みの中で、それでも止まらない寒気に震えた。 アンバードは、どちらかといえば弱者の集団だ。 自然動物を含めればもう少し増えるが、2万人がショッピングモールに集めることのできる限界人数だ。彼らは決して一枚岩ではない。 知能は低いが、個々の考えがあり、希薄ではあるが個性もある。 アンバードと言えども学校があり、仕事があり、用事がある。趣味もあるし、高齢で寝たきりのアンバードもいるし、介護の必要なアンバード、育児に忙しいアンバードだっているだろう。新婚のアンバードだっているし、家を買う余裕のないアンバードもいる。仕事を探してるアンバードもいる。別に暇ではないのだ。 アンバードの組合も既に誕生していて既に軋轢を起こしているし、政治家バード達がアンバード保護法を可決すれば、動員はさらに難しくなる。 それらが総勢14万。すべてショッピングモールに集結している。 B’zのライブを聞きにきたわけではないのだ。 いくらなんでも集まり方はおかしい。 「ッヒッヒヒ!!!イッヒヒッヒヒヒ!!!!」 一月記あやめの前に、黒いフードの小柄な女性が現れる。 それは、かつて早地にこと呼ばれた少女を手ずから葬った際に現れた女。 「貴方、NOVAのVIP会員の????」 「わっ私の名前は和風鳶子と言います!!!!」 誰の耳にも聞こえる声で、彼女は叫ぶ。 「私は!!!!『ワープ総本家』というワープ能力持ちの魔人です!!!NOVAのVIP会員でありながら、私は!!!」 彼女の、和風鳶子の眼は明らかに常軌を逸していた。 「私は!!!【博しき狂愛】様に!!!NOVAに関する情報を全て提供してしまいました!!!!これは許されざる逸脱行為です!!!」 「なにを……」 「殺してください!!早く私を殺してぇぇぇぇ!!!!ひっ」 和風鳶子は大粒の涙を流しながら、両手を高く掲げる。 大雨の降りしきる空が、真っ黒なポータルに塗りつぶされる。 「『ワープ総本家』は!雨の日にしか使えない魔人能力です!!」 雨。 雨? 雨ではない。 それは 「通常は私一人しか移動できませんが、「双方の了解がある」と私が認識していれば!本当は何人でも転送可能です!!だから……」 空から転送されている。 なにが? 「あっあの方は無敵です!!私は見ました!!見てしまいました!!!誰もあの方には……【博しき狂愛】様には勝てないんです!!!!私はNOVAを裏切った責任をとって死ななければいけません!!みんな逃げてええええええええええ!!!」 【禁断症情】の効果対象範囲に制約はない。 誰に対しても……例えばインド人全員に「池袋イルミネへ行くことへの執着」を与えることも……不可能ではない。 それはあくまで愛を与える能力。 だが、愛はあらゆる障害を超えて最悪の事態を引き起こす。 本来は特殊レギュレーション用のトーナメントのために活用される和風鳶子の能力は、14億の人間砲弾を齎す災厄と化した。 誰も逃げられない。 アンバードは全員「池袋イルミネへの愛着」を植え付けられている。 Dr.Carnage、 外宙躯助、 燕子花琥珀、 山中信彦 彼らにしたって、「池袋のショッピングモールへの愛着」を植え付けられていたから、逃げられなかっただろう。 一月記あやめの人生全てをあざ笑うがごとく。 14億人のインド共和国国民全員が、1万分の1の集団にすぎない14万人の頭上に降り注いだ。 ◆ 2024_06_02_23 50_ショッピングモール池袋イェソラ地下シェルター跡 おそらくこれは魔人能力による作用だ。 この患者を助けなければならないという強い想いが、まるで恋愛感情のように頭を暴走させる。 いつだ?いつ掛けられた? 考える余裕はない。 このままでは【ストックホルム】は死ぬ。 それが正しいのだと、ドクターは理解できている。 分かっている。悪夢のような外道。例え山中が魔人排斥思想を持たなかったとしても、この【ストックホルム】を助ける理由がどこにもない。 むしろコイツを助けてしまえばこれ以上の惨劇が起こることは明白だ。 だが、心は理性を拒絶し、体が勝手に【ストックホルム】を助けようとする。 【ストックホルム】は精神に強く作用する能力。 「悪魔め……」 山中はひとり呟く。 幸い、まともな医療器具は殆ど埋もれてしまっている。 助けようにも、助ける手段がない。 その事実に安堵する一方で、心から悔いてしまう思いもある。 これまで数多の魔人を解体してきた山中は、なんとなく理解していることがある。 水崎にはあったはずのコアが、コイツにはない。 つまり、既に自分で摘出して、どこかにコアを隠し持っている。 だからこそ、理解できる。 コアを切り離して、どれだけ肉体は維持できるのだ? おそらく数時間。 もしコアを残して肉体全てが消え去れば、【ストックホルム】は思考すらできない、ただ存在するだけのコアの塊になる。 放置することは、「怪我人の”肉体”を救うことへの愛」を押し付けられた山中伸彦には……どうしてもできない。 「……ひとつだけあるじゃないか。コイツを助ける方法が」 だが、それだけはやってはいけない。 それはこの池袋のショッピングモールに畑中が持ってきた。 愛した我が子の心臓。 コアの代わりに、自己治癒能力を持つこの心臓を移植すれば、彼の肉体は助かるだろう。 「……助けて」 「お手伝いしますよ、山中教授」 瓦礫の中から水崎紅人が上半身だけの姿で現れる。 「……は?」 そのまま、彼は自らの血液を、凶行裁血で、菖蒲の心臓と、開腹されバラバラになった【ストックホルム】に接続しはじめた。 「ああああああああ!なんで!なんでなんで!?相手は魔人だぞ!!嫌だ、止めるんだ水崎!そんなことをすればお前まで死んでしまう!!やめろ!誰か止めろ!!」 「やっと分かったんです。私のやるべきことが。医者として患者を救う。それが私の使命です」 「だっ」 水崎紅人は聞く耳を持たない。 彼は人生最後の瞬間に、ただ目の前の患者を救おうとしているだけだ。 「誰か!!誰か助けて!!水崎を止めてくれ!!殺してくれ!!水崎を殺してくれぇぇぇ!!誰かいないのか!?誰かお願いだ!!このままだとこの患者は……この悪魔が助かってしまう!!より大勢の人間が犠牲になるんだ」 山中伸彦の懇願に、水崎紅人は穏やかな医者の表情で返す。 「教授が言ったんじゃないですか?目の前の患者を助けることに集中しろと。それが医者の本懐ですよ」 「助けてー!誰か助けてー!誰かあー!」 そして心臓が完全に【博しき狂愛】に収められ、血液操作により丁重に腹部を縫合された。 「教授……ついにやりましたね……菖蒲ちゃんを……」 水崎は崩れ去り、灰となる。 すでにコアを破損していた彼は穏やかに散った。 絶望と歓喜の波がいまだ経験したことのない快楽の波となって、山中伸彦の脳に襲いかかる。 「教授、勃起してる」 「ああ信念……信念……」 患者が救われたという絶対的な事実を前に、医者としての愛を植え付けられた山中は激しく射精した。 ◆ 2024_06_02_23 55_ショッピングモール池袋イェソラ跡 魔人細胞を用いた再生医療で注目を集めていた山中伸彦教授が違法な殺人行為で検体を得ていたことを自ら告白。その後、近くにいた少年を強姦したのち自殺した。 周辺は壊滅的な被害状況であり、一部始終はビデオ映像を通じてネット公開中。 山中教授は事件の際に魔人に覚醒したと思われ、再生能力を用いて怪我人を再生しつつ殺害を繰り返した。 IPs細胞の研究者であり名前が酷似していることで有名な某教授は「とても信じられない」とコメント。周りから風評被害が心配されている。 2024_06_03_00 00_池袋某所 池袋にて大規模な破壊が多発。 死者、行方不明者不明。 駅直結ショッピングモール■■■および×××が周辺を含め壊滅。 現場に夥しい死体の山。 建物崩壊により道路を含むすべての交通機関が途絶し救急活動が難航。 連日の大雨でヘリが出動できず。 なおも興味本位で近づく見物客により被害拡大中。 ネットでは池袋の悪夢の再来と呼称される。 また総理大臣が行方不明。 国会議員の過半数が行方不明。 関係閣僚とも連絡が取れない状況。 2024_05_00_00 00_バングラデシュ某所 バングラデシュ政府がインドの消滅を確認したと発表。 人口14億人の殆どが死亡したとのこと。 生存者を捜索中。 ◆ 記事をまとめながら、新堂夢朗はノートPCを叩き壊した。 「あんのクソボケ〜!俺をぶっ壊すんじゃなかったのかよ!!俺以外のやつに構ってんじゃねぇぞ!!【博しき狂愛】!!ぶっ殺す!!!」 外宙躯助……死亡。 Dr.Carnage……死亡。 燕子花琥珀……死亡。 一月記あやめ……死亡。本体の死亡によりアンバードは全て消滅。 山中伸彦……死亡。 【博しき狂愛】……エイリアンとなる。コアは後に身体の中に戻した。不定形記憶合金"カルガネ"を奪取。 ◆ A:誰も天使を殺せない ◆ ※このSSは実在の人物、団体とは一切関係ありません!!
https://w.atwiki.jp/bemani2sp/pages/4991.html
GENRE TITLE ARTIST bpm notes CLEAR RATE POPS たからもの セリカ&エリカ 182 1786 n%(yyyy/mm/dd) 攻略・コメント ☆11中位の体力譜面 リズムは素直だが同時押しラッシュが時々少し取りづらい 新規追加レジェンダリアの中では良心枠 -- 名無しさん (2024-04-25 06 36 17) リズムも分かりやすく癖のない☆11中くらいの同時押し絡みがずっと降ってくるので地力上げにはうってつけ。L譜面ゆえチケットが必要なのが難点ではあるけどそれでも選曲する価値のある良譜面だと思う。 -- 名無しさん (2024-04-26 02 07 54) エデン墓より1ランク下かなといった難易度。叩き心地は似ている。 -- 名無しさん (2024-04-27 18 45 30) 同時メインってことで上級者から下に見られてるのか全然話題にならないが☆11にして1780ノーツもあるのでかなり体力が要る ペース配分を考える力を養えるかも -- 名無しさん (2024-06-15 22 58 12) AC EPOLISにて辻斬り隠しキャラ撃破で解禁可能 CHORD値が高い -- 名無しさん (2024-09-12 11 26 03) CHORD値ノーツレーダー稼ぎに最適な譜面。スコア力全くなくてもAAA行けちゃうのでPLATINUM位までは稼ぎに使えると思う。挑戦レベルの方は体力面できついかもしれない。 -- 名無しさん (2024-09-12 20 09 59) CHORD値が(推定)170も有るのである程度スコア取れるようならほぼほぼレーダー入りする -- 名無しさん (2024-09-12 20 18 20) 1PミラーにてFC、正規だと皿絡みが一部厳しかった。 -- 名無しさん (2024-09-13 01 12 27) サビと間奏の皿が地味に邪魔 -- 名無しさん (2024-09-14 06 21 35) 日替わりで特定の曲にセリカかエリカが出現するから、その曲をプレイして一定スコア以上取れば解禁できるのよ。いつもの店舗内プレイヤーを斬っていく辻斬りにセリカとエリカが混じってるわけじゃない。自力で探し当てるのは運の要素がかなり高いから、確実にEPOLIS稼働期間内に解禁したいならXで情報を漁るといい。 -- 名無しさん (2024-09-16 11 43 45) 皿+1357が頻発するのでベチャ押しの練習になるかな、なんかやっててCookie Bouquets思い出した -- 名無しさん (2024-09-16 13 48 37) X使えない人はBEAMANIWIKIで辻斬りの当日出現曲を18時ぐらいにはまとめてるようだから確認して夜に解禁すれば? -- 名無しさん (2024-09-16 17 31 54) おそらく対象楽曲は日替わりで1日につきランダムで2曲かな。ただノーヒントなので自力で引き当てるのは難しい。何せ今の環境は1500曲とかあるので余程運が良くないと稼働中に解禁できないと思われる。 -- 名無しさん (2024-09-17 09 08 54) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/yonta2/pages/472.html
朝、窓から差し込む朝のとろとろとした柔らかい光が寝崩れた寝間着からのぞく肌へ注いでいる。 お日様に抱かれながら私は寝ているとも起きているともつかないまどろみの淵でたゆたっていた。 きょうは一日ねてよっかなあ・・・・・・。 それは甘いゆうわく。 ホントにそうやって過ごしてあとで、あ〜失敗したって思うこと幾たび。 いい加減私だって学習した。したったらしたの。 よし、おきよう。 起きるんだ私。 無駄に気合を入れて瞳を開き、思いっきり伸びをしてみる。 朝の光を受けて爪が光った。特にこれといった手入れをしてるわけじゃない。細かいヤスリをかけただけのそれはつやつやと輝いていた。 「ふぁ・・・・・・」 なんとも気の抜けた声、う〜と寝ぼけたうなりを上けながらまだ開ききっていないねぼすけの目には頼らず手の感触で時計を探す。 ぱたぱた。 あ、この丸っぽくて硬いの、あったあった。 ん〜〜〜〜〜〜〜・・・・・・。 目をぐしぐしして時計を見る。 7:18。 ゆっくり朝食を作ってるヒマはなさそう。 手早く準備して昨日の晩の残りを小麦のパンに挟んだだけの手抜きサンドをほおばった。 一晩置かれて味が馴染んだ具とパン。質素だけど充分に味わい深い。 さて、今日も一日元気に行きますかっ! 外へ飛び出す。 まだ少し冷たい風を和らげるように暖かい日差しが身を包む。 通り道の草花は朝露にぬれてキラキラと輝き、新芽が土を割って伸びだそうとしている。 その姿がなんとなく健気でたくましく思えた。 淡い緑、深い緑、そのなかで張り切って花を咲かせたタンポポ。 思わず立ち止まってその黄色にそっと触れてみる。指先に感じる瑞々しさがかわいらしくて心地よかった。 一杯、種飛ばしてあちこちにもっとふえるといいなあ。 そんなことを考えつつ道を行く。 今度は道すがらに犬を見つけた。毛並みは艶やかでつぶらな瞳。 こちらをじ〜っと見て、しっぽをふりふり。 きゅんっ。 な、なでたい・・・・・・。 いいかな?いいよね? おずおずと手を伸ばす。 犬は逃げようともせず、どぞとばかりに頭を差し出していた。 さわさわ、さわさわ。 もふもふ、もふもふ。 あ゛ーーーーーーーー。もう・・・・・・。 そのしなやかな手触りにおもわず、ぎゅっとしたい衝動に駆られた。 だめだめ、そんなことしてたら遅刻する。 でも、でも・・・・・・。 う〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。 犬はそんな葛藤などお構いなしに気持ちよさげに目を細めて、もっともっと〜と催促してるようだった。 いかなきゃいけないの。そんな目でわたしをみないでええええええええ!! どうにかわんわんトラップから脱出して仕事場に到着。 なんてキケンなトラップだったんだろう。あやうくあのまま一日終わっちゃうところだった。 でもまあ、エネルギーわけてもらったからよしとしよう。うん。 同僚に今日に一日ファイトっ的なスマイルをかまして仕事をかたづけていくことにした。 /*/ 今日もよく働いた。つかれたあ・・・・・・。 ばふっっとベッドに倒れこむ。ぐで〜っと人目に晒せないくらいだらしない。 でも、明日はYASUMI。 休日! オフ!! ああ、なんて甘美な響きだろう。 朝のめざましを気にしないでいい。それだけでこんなに晴れやかな気分になるなんて。 視察に行った小学校も順調そうだし。 自分が作成に関わった物がうまいこといくのはやっぱり気分がいい。 子供たちが元気にそだってくれるといいなあ。 わんぱくでもいい、たくましくそだってほしい。ってか。 自分が作ったもので笑顔がふやせるなら、デザイナー冥利につきる。 そんなことを考えながら、ちょっと寄り道してみた。 帰り道、いつもの道をちょっと外れて小さいけれど当たりの店をみっけ。お気に入りに追加。 お手頃かつ豊富なメニュー。いいお店で美味しいご飯と。普段お疲れな自分へのご褒美。 そのあとは、なじみのいつものバー、いつものカクテル。気心しれたマスターとのたわいのない会話。 真砂ちゃん、お疲れとそっと出してくれる一杯が心地いい。 微酔いを楽しみながら。少しずつ読み進めていく本。ゆっくりと流れる時間。 気が付けば閉店の時間。 またくるね、とチェックを済ませて、今に至る。 アルコールでちょっぴり火照った身体と髪をながしてメークを落とし寝間着に着替えてリラックス。 木綿のシーツをピンと張ったベッドに倒れ込み、日向のにおいを吸い込む。胸一杯。 今日一日、目にしたものを、この気持ちを、絵にするならどんなだろう? どんな風に描いて、どんな色を乗せて、どう仕上げていけばいい? これは難しいな、でも楽しそう、そんなとりとめのない構想を練るとき、なんとなく幸せを感じる。 技族の性分なのかな。 いつも上手くいく訳じゃない。むしろ上手くいかないことの方が多いかも。 それでも。 ほんの少しでも、にっこりできた出来事。物事。 眠りに落ちながら、思い返してみれば。 なんてことない一日にも、こんなにたくさん。 それらを数え上げれば、こんなにも幸せ。悪くない。 今日も良い一日だったな。口の端、ほんの少しほころびながら。 きっと明日もささやかだけど、素敵なことが待っている。そう信じて眠ろう。 おやすみなさい。 文章:よんた@よんた藩国 イラスト:竿崎裕樹@よんた藩国
https://w.atwiki.jp/ff12jpn/pages/25.html
あいうえお順のおたからと説明文 あ行 か行 さ行 た行 な行 は行 ま行 や行 ら行・わ コメント あ行 名前 説明文 アインヘリエル 浮遊石を含む金属で、常に浮いている。これを使った鎧は天にのぼるような着心地で、死後は必ず楽園にいけると伝えられている。 空きビン ネブラ河の岸で見つけたあきびん。どこかの街のゴミが流れ着いたもの。 アクエリアス アクエリアスの名を冠した黄宝石。再生を宿命づける力を持つといわれる。 悪魔のしっぽ 悪魔と呼ばれる種がもつ、魔力を帯びた尾。人前にはさらせない邪悪な本性の代わりに、感情表現を行うという。 悪魔のため息 悪魔ですらため息をつくという美しい飾り物。そのため、それらは作られるたびに悪魔に奪われ人は何度もかなしみのため息をつく。 悪魔の羽根 悪魔と呼ばれる種がもつ、魔力を帯びた羽根。魔法で浮遊した体を風に乗せる。 悪魔の目玉 悪魔と呼ばれる種がもつ、魔力を帯びた目玉。ささいな悪事や心に秘めた邪心を見逃さず、すきを探して心に入り込むという。 アダマンタイト 自然界に存在する最も硬い金属。イヴァリース最古の書物に記されていることから古代から重宝されてきたことがわかる。 あまい果実 生のままだと苦味が強いが、火を通すことで、とろけるほどあまくなる果物の実。 アリエス アリエスの名を冠した黄宝石。理想を宿命づける力を持つといわれる。 アルカナ モンスターの魂を封じ込めた宝石。魂が解き放たれ、安らかになったモンスターを見ることができる。 石ころ 何の特徴もない石。幼少時代の宝物になるくらいの、キレイな色と形状をしている。 ヴァルゴ ヴァルゴの名を冠した黄宝石。転生を宿命づける力を持つといわれる。 ウール 吸湿性にすぐれたウール。主に日用の衣類に加工される。 ウジのわいた肉 その状態から、どうしても目を背けてしまうため具体的な状態はわからないままの肉状の物体。呪いや錬金術に使用する。 ウンディーヌ 精霊ウンディーヌを刻印した海王石。すべてをのみ込む水流の模様をもつ。 エーテル水 空気よりも軽いきれいな液体。見る角度によって7色にかがやくという。 エレクトラム 銀が混ざっており、白味を帯びた自然の合金。別名ゴールドタイトとも呼ばれる。 円月輪 満月をくりぬいたような巨大な金属の輪。力を封印する装置とも、守護の結界ともいわれる謎多き物体。 エンサのウロコ 外熱に強く、通気性に優れたウロコ。熱を外に逃がし、水分は内部に保持できる。 エンサのヒレ 砂の海を切り開くするどいヒレ。とても硬いため、粉に砕いて調味料とする。隠し味としてさまざまな料理に使われている。 おいしい魚 ネブラ河に生息する小魚。フライにして食べるのがオススメ。 狼の毛皮 短くうすい毛が特徴の毛皮。日差しに強く、熱を外に逃がす特徴がある。あたたかい地方では人気の素材。 大きな羽根 大きめの羽根。模様の美しさだけではなく、素材のもつ高級感も価値を決める要素の1つ。 大角 内部に空洞部分がないため利用価値の高い角。大きければ大きいほど価値は高まるが、巨大なものは重すぎて、持ち帰れないことも。 オニオン タマネギ。見習いと極めし者といった、相反する2つの意味をもつ。 オメガの紋章 伝説の発掘兵器オメガXIIを討伐した証。これ無くしてオメガ討伐を真に受ける者はない。イヴァリース,ブレイカーをここに認める。 オリハルク 陽炎のようにゆらめくふしぎな金属。実体をもたず幻の金属とも呼ばれている。 オルギン 物語が書かれている古びた書物。物語の中で、登場人物の誰かがなぜか必ず不幸な最期を迎えてしまうのが人気。 折れた大斧 折れてしまっている斧。折れた先にこびりついた血からは、持ち主の不幸しか読み取れない。 折れた槍 折れてしまっている槍。地面に突きささっている様は、持ち主の墓にしか見えない。 か行 名前 説明文 怪魚のウロコ ふしぎな生態をもつ魚のウロコ。独特な模様を好む人々の間で人気があり、日用品にも加工される。 カエルの油 トード種の体をおおっている油。塗り薬の材料として利用される。多くの塗り薬の調合素材になっている。 カエルのタマゴ 無数の小さなタマゴが集まってできた、ゼリー状の物体。タマゴのひとつひとつが、ときおり小刻みに動くという。 鏡のウロコ ガラスのような見た目に反してとても強固。わずかな光でもかがやくことができ、月の見えない夜でもまぶしく光る。 欠けた剣 欠けてしまっている剣。その欠けている刃の部分が、使い手の最期を想像させる。 風切りの羽根 切れ味の良い刀を思わせる羽根。振ると風を切るような音がなる。美しい流線型は柔らかさの象徴とされる。 風の石 風の魔力を帯びた石。ふつうの石に見えるが、風の流れる音がする。 風の魔晶石 風の魔力が結晶化したもの。守護の神力が宿ると伝えられている。精霊シルフスの原動力でもある。 風の魔石 風の魔力が込められた石。旅人がお守りにすることによって、行く先々で風が吹き道に迷わなくなるという。 カプリコーン カプリコーンの名を冠した黄宝石。統治を宿命づける力を持つといわれる。 カボチャのランプ カボチャをくりぬき、ランプ状にしたもの。賢者や学者など賢い者の象徴ともされる。 神々の怒り 中心の球体に細い金属をはり巡らされてできている不可解な物体。電気を逃さず流しつづけることができる。 神殺しの紋章 史上空前の体力をほこるモンスター、神竜ヤズマットを討伐した証。イヴァリース,ナイトをここに認める。 雷の石 雷の魔力を帯びた石。ふつうの石に見えるが、ビリビリとしている。 雷の魔晶石 雷の魔力が結晶化したもの。破壊の神力が宿ると伝えられている。精霊マルトの原動力でもある。 雷の魔石 雷の魔力が込められた石。ふることによって発電することができるため、小型飛空艇などの動力に使用されているという。 亀の甲羅 硬い成分でできている甲羅。日用品や武具など、日常のさまざまなものに使われている。 ガラスの宝玉 霧がかかったように何も写さないガラス玉。魂が天へと至るときに、捨てきれない業がガラスをくもらせると伝えられている。 カラメル めまいを起こすほど、あまい成分でできた粘液。調味料には50倍にうすめて使用する。 餓狼の生血 獲物に餓えた狼の生血。獲得することが難しいおたからで毛皮に目がくらんだ者は自分の生血を流すことになるという。 黄色の液体 常にあわだっている黄色い液体。金属にかけると煙を上げてとけてしまう。空気にふれると色がよどんでいく。 ギサールの野菜 チョコボの大好物である野菜。わずかな苦味があり、人が食べてもおいしい。食べたチョコボは有頂天になるらしい。 キマイラの首 キマイラからもぎとった首。錬金術に利用され、一般的な流通で入手できることは極めてめずらしい。 キャンサー キャンサーの名を冠した黄宝石。修復を宿命づける力を持つといわれる。 吸血の牙 目に見えないほどの小さいあなが無数にあり、内部は血管のように枝分かれしている牙。血を吸うと、その道すじが赤く浮かび上がる。 巨人のなめし革 巨人族の皮をなめしたもの。質はイマイチなものの、使い心地は上々。独特の臭いを苦手とする人も多い。 銀色の液体 液体でありながらも金属であるという。鉄以外の金属と混じることで毒となるため、鉄の容器にいれ厳重に保管する必要がある。 クァールの毛皮 波打つような毛並みが特徴の毛皮。熱を逃がさない特徴があり寒さから身を守る。すぐに痛んでしまうため長持ちしない。 クァールのヒゲ 知的な感じがただようムチ状のヒゲ。魔術に利用するほか収集品としても人気がある。 くさい液 モルボルの口からあふれ出た液体。ものをひたすと、すぐにくさらせる効果をもつ。臭い息の元とされ、強い臭いを放つ。 くさった肉 ハイエナなどがよく食している痛んだ肉。呪いや錬金術に使用する。 くるくるドリル 円すいの形をしていて、ぐるぐる回転するもの。硬いものを砕くのに使われる。なぜか子供に大人気。 黒の珠 ある種のモンスターを倒した時、まれに発生するエネルギーのかたまり。このエネルギーを利用した装置もあるという。 計都の札 星の名前が記されている札。東方の地から伝来したまじないの一種で、魔よけとして定着している。 高級ウール 極めて良質な最高級のウール。一部の上流階級のみが、それらのウールを使った品を愛用することができる。 高級毛皮 上質の柔らかさとあたたかさをもつ毛皮。ツヤのある毛は高級感をかもしだしている。見た目も美しいあこがれの素材。 高級なめし革 良質の皮をなめしたもの。衣類にバッグなどさまざまな品に加工される。 皇帝のウロコ 古代から生きつづける原種だけがもつウロコ。それらを天敵とするモンスターは、このウロコを見ただけでおそれおののく。 コウモリの牙 傷をつけて血を吸うための牙。表面のノコギリ状でギザギザしている個所で、ターゲットを切り裂きながら血をすする。 コウモリの翼 白く美しい毛をもつコウモリの翼。その美しさから好事家の人々に好まれる。 攻竜の殻 攻撃的な竜の殻。竜の殻とくらべて硬さはおとるが、とても軽い。軍人に好まれるため、兵装によく用いられる。 氷の石 氷の魔力を帯びた石。ふつうの石に見えるが、ひんやりしている。 氷の魔晶石 氷の魔力が結晶化したもの。魔術の神力が宿ると伝えられている。精霊レーシーの原動力でもある。 氷の魔石 氷の魔力が込められた石。倉庫に入れておくことによって、生ものを凍らせ保存できるという。 獄門の炎 目を背けたくなるほどの苦しみの炎。ときどき炎の形が、苦しむ人間のように見えるため地獄をうつし出す鏡だと伝えられている。 さ行 名前 説明文 サーペンタリウス サーペンタリウスの名を冠した黄宝石。大破壊を宿命づける力を持つといわれる。 魚のウロコ 表面に浮かんだ油が、独特のツヤを出すウロコ。ウロコだけでなく、その油にも価値がある。 裂かれた衣 ズタズタに切り裂かれ、ところどころに血のあとが残されている衣。着ていた者の無事を祈るのは無意味だろう。 さけびの根 抜くときに甲高い叫びをあげる植物の根。あまりに大きな音のため、ショックで倒れてしまう冒険者も多い。 サジタリウス サジタリウスの名を冠した黄宝石。真実を宿命づける力を持つといわれる。 サボテンの実 サボテンに実った歯ごたえのある実。わずかなあまさがあり水気が多い。子供のおやつとして重宝されている。 サラマンド 精霊サラマンドを刻印した炎王石。高熱の炎がうずまいている模様をもつ。 しあわせの四葉 滅多に見つからない4つの葉をもつ多年草。めずらしさから、その葉を見つけた者は幸運であるといわれるようになった。 ジェミニ ジェミニの名を冠した黄宝石。暗殺を宿命づける力を持つといわれる。 しずく石 しずくの形をした小さな石。大気中の水分がエルトの里にある霊木にふれて結晶化したもの。さまざまな色の石がある。 死虫 人の死肉を食べる気色の悪い虫。死体がくさるとどこからともなく現れ、消え去るとそこには骨だけが残される。 蛇眼 獲物を縛りつけ動きを止める力をもつ眼。原始の時代には石化の力を備えていたとされる。力は時代とともに弱まってきている。 邪神の肉 いかなる生物も食べることは許されず、口にした途端、永久に苦しむといわれている。主に呪術に利用されているという。 ジャヤの木片 とてもよい香りがする、ジャヤの木の欠片。持つ者を悪霊から守るといわれている。 シャレコウベ スケルトン頭部がまるまると残ったもの。かなしき死霊として祈られ燃やされる。夜になるとカタカタ動くという。 獣王の皮 しなやかで、貫ろくのある皮。傷つきやすいため無傷の部分だけが使用される。そのため量が少なく高級品とされている。 獣王の角 獣を統べる王の証。天にむけてそびえ立つ角は、神々に対する挑発だといわれている。 修羅の骨 血塗られた人生を送った者の骨。骨は呪いで黒く染まり、浄化は不可能だという。呪いや錬金術に使用する。 丈夫な骨 原型をとどめた丈夫そうな骨。折れづらいため用途は広く、加工しやすい。扱うには司祭に浄化してもらう必要がある。 死竜の骨 死せる竜の残した骨。強力な魔力でつつまれており、それは肉眼で確認できるほど。錬金術に利用される。 シルフス 精霊シルフスを刻印した空王石。破壊の力を持つ風の模様をもつ。 白の香 かがやく羽から放たれる光の粉。燃やすと、さわやかな香りがする。聖なる力があり魔を退けるという。 スコーピオ スコーピオの名を冠した黄宝石。現実を宿命づける力を持つといわれる。 スライムオイル 透明で臭いのない油。水に混ぜると、ドロドロとした液体となる。さまざまな薬の素材として重宝されている。 スレイブハーネス スレイブに取り付ける革製の引き具。重い荷車を引くため内側には血がにじんでいる。 静寂のアデド 何らかの呪文が記された魔術書。図解から生命を根絶させる魔法のようであるが、暗号文字で書かれているため習得できない。 聖の石 聖の魔力を帯びた石。ふつうの石に見えるが、やさしい気持ちになる。 聖の魔晶石 聖の魔力が結晶化したもの。太陽の神力が宿ると伝えられている。精霊デクアルプの原動力でもある。 聖の魔石 聖の魔力が込められた石。ひつぎの中に入れておくことによって、死者が安らかに眠ることができるという。 生命のロウソク 持ち主に合わせて炎の大きさが変わるロウソク。誰かが所持している限り絶対に火は消えないため持ち主の命を具現しているといわれる。 精霊石 自然の力がこめられた魔力のかたまりで、あわい光を放っている。エレメントや精霊を形作る構成要素の1つ。 セーブルサイズ とてもうすく軽い半透明のカマ。風切りのカマと呼ばれるほどするどく、首を切られてもしばらく気がつかないほど。 石材 石や鉱物の形を整え、組み上げやすくしたもの。近年の家屋に使用されているためか、加工技術は高く扱いやすい。 セム貝の貝殻 ネブラ河に生息する貝の殻。砕いて粉状にし、内服薬として使う。 戦神のアシュリング シンプルだがどこか高級さがただよう装飾品。鎖のように、いくつもつなげることができる。 セントリオの英雄 クランでの活動がめざましかったため、モンブランが手作りで用意したバッジ。モーグリ族のお手製だけに、完成度は高い。 千年亀の甲羅 少し古ぼけた風合いの甲羅。傷の位置やヒビの割れ方で価値が変わる。主にアンティーク品として取り引きされる。 千のオルギン 物語が書かれている古びた書物。歴史を巡る物語がぎっしり書かれている。多くの人々の生と死が波乱を呼ぶ、という内容。 戦馬の殻 騎士が乗る戦馬のみに着用が許された馬用の鎧。実用性よりも見た目が重要とされる。 戦馬のたてがみ 相手を貫くために取り付けられた武具。呪術道具としても有名で、武器を扱わない者たちの間でも利用される。 千本針 千本の針がまとまった束。数の確認に手間取った店主と取引相手がこまっている光景をよく見かける。 ソウルオブサマサ 邪悪な心の中に残されていた良心のかたまり。それはまるで宝石の原石のよう。 ソウルパウダー 魂の残り香が具現化したもの。全身にあびることで身代わりを呼び出しすべての不幸を引きつけてくれるという。 ゾンビパウダー ゾンビ化させるのに必要な秘薬の材料。服用すると知識と理性を破壊してしまうため、人に使用した者は重罪となる。 た行 名前 説明文 大アルカナ 多くのモンスターの魂が封じ込められた宝石。運命から逃れることができたモンスターたちの本当のすがたを見ることができる。 大牙 うずまき状の巨大な牙。貫通力が高く硬い鉱物をもかみ砕く強さをもつ。 タイコウの紋章 伝説のつり師にあたえられるという証。イヴァリース,タイコウボウをここに認める。 大蛇の牙 魔よけ効果があるとされている牙。家屋にぶら下げておくことで不幸をよせ付けないと伝えられている。 大蛇の抜け殻 大蛇ニーズヘッグの抜け殻。ニーズヘッグがどれほど大きいかをうかがい知ることができる。 大鳥の羽根 モーグリ族ならば隠せそうなサイズの羽根。丈夫でいろいろな道具の補強に用いられる。見た目は軽そうだが、とても重い。 タウロス タウロスの名を冠した黄宝石。陰謀を宿命づける力を持つといわれる。 タカの眼球 上空からでも獲物を見分ける驚異的な眼。古くより目の薬として重宝されているが、効果があるのかは不明。 ただれた死肉 どの部分の肉なのか判別不可能なほど、痛んでボロボロになってしまっている。呪いや錬金術に使用する。 谷間の花のしずく 東ダルマスカ砂漠の谷間でしか咲かないという、めずらしい花からとれるしずく。傷口にあてると毒を吸い取る効果がある。 たのまれた届け物 バンガ族の商人からあずかった品物。東門にいる仲間に届けてほしいと頼まれている。 ダマスカス鋼 年輪のような独特の模様をもつ金属。とてもすぐれた金属で、ダマスカスで身を固めた兵の数で戦いが決まるといわれるほど。 玉鋼 決して傷つけることができないという合金。古代人はその技法を首飾りとして現代に伝えた。 小さな羽根 手のひらサイズの小さな羽根。装飾品や帽子、衣類などのちょっとしたアクセントとして使用される。 血染めの首飾り 返り血により、黒く染まってしまった首飾り。ほのかな光を放ち、元の状態よりも妖しく美しく感じられるという。 チョコボの羽根 ナイフほどの大きさの羽根。見た目にくらべて丈夫で、防具にも加工される。チョコボ臭いのがたまにキズ。 地竜の皮 とても硬く加工が難しい皮。細かく切ったものを重ね合わせて利用する。強固な防具が作れるが、その分すごく重い。 地竜のなめし革 地竜の皮をなめしたもの。水に弱いが強い弾力性がある。 地竜の骨 金属のような硬さをもつ骨。たたくとキレイな音色を響かせる。 沈黙のトガル 何らかの呪文が記された魔術書。図解から世界を破滅に導く魔法だと思われるが、古代文字で書かれているため習得できない。 月の砂 月のミニチュアのような形の砂。この砂で大きな三日月を作ると、はこぶねとなって月まで運んでくれるという伝説がある。 土の石 土の魔力を帯びた石。ふつうの石に見えるが、どっしりと重い。 土の魔晶石 土の魔力が結晶化したもの。道理の神力が宿ると伝えられている。精霊ノーマの原動力でもある。 土の魔石 土の魔力が込められた石。地中にうめることによって、大きな収かくを期待することができる。 角 トグロをまいた角。表面は硬いが、内部が空洞のため衝撃に弱い。最近ではあまり利用されなくなった素材。 ディモスの粘土 牢獄の材料となる粘土。魂すらも閉じ込めるといわれている。 デクアルブ 精霊デクアルプを刻印した聖王石。まばゆい光の模様をもつ。 デスパウダー 吸い込まれるような黒き粉。光を吸収する性質をもつため、多くの画家たちはモチーフの影を表現するのに用いている。 鉄くず 大小さまざまな鉄のかたまり。大量の鉄くずをとかして再利用するが、いろいろな物がとけ合うため質の悪い鉄になる。 鉄鉱 鉄が多くふくまれた鉱物。鉄のみを取り出すことで利用する。戦いの火種となるため取り扱い禁止の国もある。 鉄甲殻 軽さと硬さのバランスに優れた戦馬用の鎧。鉄を使った合金で作られているため手入れをおこたるとすぐサビてしまう。 鉄の殻 鉄鉱を多く含んだ硬い殻。より精度を高めるため、機工士たちは独自の手法を使って鉄だけを取り出す。 デビルカクテル 悪魔のみがブレンド法を知るというカクテル。多くの独裁者がその味に心を奪われ、国を滅ぼしてでも手に入れようとしたという。 テレポストーン ゲートクリスタル間をテレポ移動するための石。場所によっては使えないこともある。 天上の宝玉 天からのさずかりものといわれている透明な玉。魂が天へと至るときに、脱ぎ捨てた実体がこの玉になると伝えられている。 とがった角 細くとがった角。先端以外はすべて空洞になっているため、その先端部分だけが利用される。 とてもくさい液 臭すぎて誰からも避けられている液体。その臭いの強烈さに人は意識を失い、死人は生き返るともいわれている。 トマトのヘタ 気だるくなる効果があるといわれる、トマトのヘタの部分。これを手に入れた冒険者は食べることはないという。 とんかち 元来は混乱を治すのに使われていたという、機工士たちの間ではげんのうと呼ばれる工具。 な行 名前 説明文 なめし革 なめすことで柔らかくなった皮。皮をそのまま使うよりも利点が大きい。皮製品の最も基本的な素材。 南極の風 ほぼ完全な球体の中に、冷気が円をかくように回りつづけている。素手でさわると手のひらが切れるほど冷たい。 虹色のタマゴ 見る角度によって、虹のように色が変わる大きなタマゴ。装飾、料理、素材として人気が高い。 抜け殻 成長の途中で脱皮した殻。粉々に砕いたものが再利用されており、安価なためその用途は多岐にわたる。 ネズミの皮 ちぎれやすいがよくのびる小さな皮。加工するとさまざまな用途に利用できるが、大量に出回っているため価値は低い。 ネズミのしっぽ 錬金術の素材として古くから使われている。ウワサによると究極の味がする食材らしい。 ネブラ産の高級魚 ネブラ河に生息する小魚。とれたてを生で食べるのが通らしい。ラバナスタのバザーでも人気が高い。 ネブラリン ネブラ河流域で使われる伝統的な塗り薬。切り傷、ヤケド、打ち身など何にでも効く。 ノーマ 精霊ノーマを刻印した陸王石。ゆれ動く大地の模様をもつ。 は行 名前 説明文 パイシーズ パイシーズの名を冠した黄宝石。運命を宿命づける力を持つといわれる。 羽根の衣 複数の羽根が1つにまとまっているもの。衣類などで利用されるが、羽根が抜け落ちぬように加工するのはとても難しいという。 羽虫 羽音のうるさい小さな虫。羽音をきき続けると幻覚を見たり、錯乱することが確認されている。 盤古の骨 古代に生きていた人々の骨で、戦いによる傷あとが多く残されている。何と戦い滅んだのかはいまだに謎。 火の石 火の魔力を帯びた石。ふつうの石に見えるが、ほのかにあたたかい。 火の魔晶石 火の魔力が結晶化したもの。創造の神力が宿ると伝えられている。精霊サラマンドの原動力でもある。 火の魔石 火の魔力が込められた石。火にくべることによって、あっという間に驚くほど火力が高まるという。 ヒヒイロカネ 神の加護をもつという伝説の金属。古の時代の遺産で、製法は解明されていない。 百のオルギン 物語が書かれている古びた書物。下級市民が、出世して伝説の騎士になる物語。大軍を蹴散らすシーンが子供に人気が高い。 ビュエルバ魂 空中都市ビュエルバ名物の地酒。一口で体がほてるといわれるほど強い。 飛竜の牙 大空の覇者のみがもつことを許された牙。圧倒的な強度に加え、飛竜の吹くブレスにもたえられるよう進化してきた。 飛竜の翼 いだいな飛竜がもつ大きな翼。巨体を風に乗せるため、翼は弓形になっている。この形を応用して飛空挺は生まれたといわれる。 フォボスの上薬 東方のある国に伝わる幻の上薬。塗ったものの形を永久にとどめるという。 フカヒレ 海の王と呼ばれる魚の尾ビレや背ビレ。魚を主食とする国々では高級食材とされている。調理が難しいため一般では避けられがち。 ふつうの魚 ネブラ河に生息する小魚。食べられるが、あまりおいしくない。 ブラックフェザー 帝都アルケイディスでのステータスを証明する品。政民が持つ最も一般的なフェザー。 べヒーモステーキ 硬くて歯ごたえのある、精力がつくステーキ。骨が残っているところがとてもワイルド。食べるときは骨をつかんで食いちぎるのが基本。 ヘビの皮 のばしやすく、傷みにくい皮。素材を利用してできた衣類は安く長持ちする。独特の色ツヤは好みが分かれる。 星の砂 夜空にかがやく星のようにきらめく砂。そのため、本当に星から吹かれてきた砂ではないかと考える学者が増えている。 北極の風 両側が空洞の細い棒状の物体。怒り狂う冷気でできており、常に魔力を持った冷気がふき出している。 骨くず くだけて原型をとどめていない骨の欠片。聖水を降りかけてから使用する。国によっては取り扱いを禁止しているところも。 ボムの欠片 粉々になったボムの欠片。火は現在も絶えることなく燃えつづけている。 ボムの抜け殻 燃えつきたボムが灰にならず残ったもの。発火しなかった火薬成分が多くふくまれている。爆発するおそれがあり、手を出さない人も多い。 ボムの灰 燃え尽きたボムが灰となったもの。燃えやすいため、扱いに気を使う必要がある。使用に国の許可がいる国家も存在する。 ホルアクティの炎 すべてを燃やし尽くす炎の欠片。夜には黒く変色し氷のように冷たくなるという。 ホワイトリーフ 帝都アルケイディスでのステータスを証明する品。新民が持つ最も一般的なリーフ。 ま行 名前 説明文 まがった牙 かみちぎることに特化した、カギヅメのような形状をした牙。その反面、貫通力は無い。 まがった杖 まがってしまった杖。その形状からは、持ち主がこの杖のようなすがたで最期を迎えたと思わせる。 魔法のランプ 口から煙を上げる金色のランプ。もともとは悪魔を封印する道具として使われていた。ランプから出すのを条件に悪魔と契約するという。 マルト 精霊マルトを刻印した天王石。はげしい雷雲がうごめいている模様をもつ。 万年亀の甲羅 色あせているのに、硬さと質は一級品。機工士がこよなく愛する素材として有名。つみ重ねた歴史の重みが心を引きつける。 ミストルティン 形が変化しつづける生きているような金属。神聖な水で精錬することで高硬な金属となる。 水の石 水の魔力を帯びた石。ふつうの石に見えるが、割ると水がこぼれる。 水の魔晶石 水の魔力が結晶化したもの。再生の神力が宿ると伝えられている。精霊ウンディーヌの原動力でもある。 水の魔石 水の魔力が込められた石。汚水の中に投げ入れることによって、キレイにすることができるという。 ミスリル 銀の一種だが、強い魔力を帯びているのが特徴で火に強く、殺意や敵意を退ける効果がある。兵士の武具によく用いられる。 緑色の液体 緑色ににごったヘドロのような液体。強い悪臭を放っている。 虫の甲殻 金属のように硬い昆虫の甲殻。価値があるのは巨大な昆虫のものに限られ、色ツヤで値段が変わるという。 木材 造船、住居、貿易、日用品などさまざまなものに加工される木材。 モルボルのつる 細く、弾力性のあるツタ。切れやすいため加工しやすい。市場には束になって出荷される。 モルボルの花 長い時間をかけて咲く黄色く美しい花。咲いたあとは夜明けを待たずにかれてしまう。むせかえるようなあまい香りがする。 モルボルの実 くさったような臭いがする毒の実。毒を抜き、調味料の原材料に使用されているが、毒薬としての価値の方が高い。 や行 名前 説明文 闇の石 闇の魔力を帯びた石。ふつうの石に見えるが、怪しい影が落ちている。 闇の魔晶石 闇の魔力が結晶化したもの。満月の神力が宿ると伝えられている。精霊リョスアルプの原動力でもある。 闇の魔石 闇の魔力が込められた石。家の要所に置くことによって悪霊を遠ざけ、家族の幸せを守ってくれるという。 汚れたウール 見ばえの悪さから、裏地など人目につかない個所に使われる安手のウール。 ら行・わ 名前 説明文 落雷衝 とても長い特殊な金属で作られたヒモ状のもの。雷をこの中に閉じ込め、常に流しつづけることができるという。 リーブラ リーブラの名を冠した黄宝石。折衝を宿命づける力を持つといわれる。 竜の殻 竜の体をおおう鉄壁の殻。多くの冒険者が竜に挑むも、ほとんどの者は殻を貫けぬまま散っていった。 良質のウール 吸湿性にすぐれたウール。とても柔らかく、高級ベッドなどに利用される。一度使えばやみつきになる。 良質の皮 ほどよく硬く、のび縮みする皮。色ツヤも良いため、高級品によく用いられる。使い込むほど味がでてくる。 良質の毛皮 表面を柔らかい毛でおおわれた毛皮。着心地も良く、冒険者にも人気が高い。 良質の石材 材質だけでなく色ツヤもふくめて、良質な素材のみ選別された石材。街のシンボルや宮殿などに使われる。 良質の木材 長い年月を重ね、魔力を帯びはじめた木。生えていた時間が長いほど高価値となる。家具や魔道士の杖などにも加工される。 リョスアルブ 精霊リョスアルプを刻印した闇王石。漆黒の闇がうずまく模様をもつ。 輪竜のウロコ 輪竜の存在の証にして最強のウロコ。相応の武具でないと傷つけることができない。これを打ち破るために武器が進化してきた。 輪竜のキモ 輪竜からとれたキモ。生命力にあふれ万能の薬になるといわれている。 霊帝の魂 この世に存在する万物の魂が込められたもの。手に乗るほどの大きさだが、そこからあふれだす魔力は計り知れない。 霊薬 青白く発光している神秘的な液体。服用すると痛みをわすれるほど気分が高まる。 レーシー 精霊レーシーを刻印した氷王石。時をも凍らせる冷気が舞っている模様をもつ。 レオ レオの名を冠した黄宝石。野望を宿命づける力を持つといわれる。 割れた鎧 割れてしまった鎧。戦いに敗れた戦士が着るボロボロになった鎧からその勇気をかいま見ることができる。 コメント おたからと交易品を整理するうえで、スペースに限界が生じたので、ページを分けさせてもらいました。 全230種で、空きがあったところはすべて埋めてあります。 先人の意思を尊重して(?)改行は実機での表示と同じ位置にしてあります。 間違いなどあれば修正かコメお願いします。--とりあえず書いてみた人 new{2009-02-22(日)18 43 55};
https://w.atwiki.jp/aa-ranritsu/pages/262.html
作成したたからもの ぼろぼろの本 何度も読んだ、記憶の何処かの本。朧気で、読んでも内容がわからない。 色 ルリ 贈った相手 公開 さいしょのページ input25 開いた。 とちゅうのページ input25 読んだ。 さいごのページ input25 閉じた。 牛乳瓶 瓶の中に入っているのは、ゆきのひととの思い出。_ 色 ルリ 贈った相手 ENo.72 ショウ ふたをあける 瓶の蓋を開けて input25 。 のむ input25 飲んだ。 おもいだす 牛乳瓶を見詰めて思い出を呼び起こそうとした。 input60 ロザリオ 胸に輝くのは、レンとの思い出。_ 色 ルリ 贈った相手 ENo.1 レン・ドルミール みあげる input25 見上げた。 かがやく input25 輝いた。 おぼえる input60 を忘れない。 蝶ネクタイの様なリボン 誰かの蝶ネクタイに似たリボンは、あなた達ふたりの絆を模したもの。_ 色 クレナイ 贈った相手 ENo.44 肋と繰來 ともにながめる input25 と共に、周囲を眺めた。 ともにたばねる input25 と共に束ねた。 つながる input25 と繋がっている。 小さな鈴飾り 揺れて鳴る鈴音は、あなた達の旅の無事を祈る音色。_ 色 ルリ 贈った相手 ENo.204 ベルベル ティアーリーシュ ゆれる input25 揺れた。 ならす input25 鳴る。 ともに input25 共に歩いて行く。 星の砂? 海辺で見付けたのは、小さな思い出。_ 色 ウスニビ 贈った相手 ENo.15 アマネ・ツキモリ さがす input25 探した。 みつける input25 見付けた。 おもいだす input25 思い出して笑った。 釣果 釣り上げたのは、誰かの歩いた軌跡。_ 色 ウスニビ 贈った相手 ENo.1 レン・ドルミール あるく input25 釣る場所を探した。 みつける input25 見付けた。 ことばなく input60 共感した。 不揃いの釣果 釣り上げたのは、あなたとは別の結果。_ 色 ルリ 贈った相手 ENo.1 レン・ドルミール あるく 何かを探したが input25 。 みつける 見付けたものが input25 。 ことばなく 何も言わず input25 。 小さな花の髪飾り 何処にも見た事の無い様な花の髪飾りは、あなたに贈る友達の証。_ 色 ルリ 贈った相手 ENo.47 暮夜保 ゆあ あまい input25 香りに包まれた。 おくる 友達に input25 贈った。 とくべつ input25 と、ずっと友達だ。 小さなリボン あなたの指に結ばれたのは、小さな願い。_ 色 ルリ 贈った相手 ENo.55 アネリーゼ・オー・ネイチャー むすぶ 指に input25 。 ずっと input25 忘れない。 おねえちゃん input25 の愛を感じた。 小さな雪のかけら 雪で遊んだのは、あなたとの思い出。_ 色 ニュウハク 贈った相手 ENo.1 レン・ドルミール つめたい 服の中に input25 。 さむい input25 を脱いだ。 あたたかい input25 にぴったりとくっついた。 珈琲豆と牛乳 二つの瓶に入っているのは、かしわとの思い出。_ 色 ウスニビ 贈った相手 ENo.277 かしわ いれる input25 を淹れた。 のむ input25 飲んだ。 たべる input25 をもちもちした。もちもち…もちもち…。 釣り竿 ちょっと失敗した釣り竿は、キシとの思い出。_ 色 ルリ 贈った相手 ENo.109 キシ・ロロロフィル つる input25 釣り上げた。 これは大物/そこそこの大きさ/普通の大きさ/サイズは小さめ/サイズは小さ過ぎて逆に珍しいくらい だ。 ゆらす input25 でのんびりと釣り糸を垂らしている。 はたす input25 して、義理を果たした。 星空 あなたが見上げる星空は、大切で、特別な、たからもの。_ 色 ルリ 贈った相手 ENo.47 暮夜保 ゆあ あう input25 見上げた。 おもう input25 願った。 いつまでも input25 と一緒。大切で、特別な、友達と、一緒だ。 おおもの 二人で釣り上げたのは、―――。_ 色 サンゴ 贈った相手 ENo.109 キシ・ロロロフィル ふたりではなす 二人で並んで input25 。 ふたりでつりあげる 二人で息を合わせて input25 。 たいせつな 釣り上げた input25 を見て、二人で笑った。 たからものエピソード 願い わたしの願いは、_ 色 ルリ 贈った相手 ENo.1 レン・ドルミール あなたと 生きたいと願った。 input60 レティシア わたしを、あなたに。_ 色 ソラ 贈った相手 ENo.1 レン・ドルミール わたし input8 をあなたにあげた。 ぼろぼろの本(終了時) 物語は、続くのかも知れない。瑠璃色の夜空が、明けた先に。 たからものエピソード 例えば、沢山の妹達と、絆を紡いだ姉が居たり。例えば、雪融けを越えて、結ばれる二人が居たり。例えば、人々の心を晴らす、小さな妖精が居たり。例えば、冬の先を知る、釣り人が居たり。例えば、物言わずとも、大切な絆を抱く女性が居たり。例えば、大切な人との、旅路を行く二人が居たり。例えば、小さな思い出を探して、今日も歩く青年が居たり。夜空を見上げれば、何時でも其処に。星空は、静かに輝く。でも、星空が明ければ。見上げて居た少女に、特別な友達が。別れを告げた友達が、訪れる様な。でも、夜空が明ければ。瑠璃色の夜空が、明ければ。同じ夢を見る二人が、目覚める様な。そんな物語が、あるのかも知れない。 小ネタ ぼろぼろの本 作成者名が本のタイトルって言うオチ…とも言えない様な小ネタ。 移動範囲は夜空、マップ上側を瑠璃色にしてる。 牛乳瓶 瓶のかたち。 後から、選択して居ない状態の白で瓶にすりゃ良かったかな~って思いました。 ロザリオ 相手からのたからものに対応して左右反転のマップ。 丁度(おおよそ)十字のかたちだったのもあり。 「おぼえる」で「忘れない」なのが多少捻ってる。 蝶ネクタイの様なリボン 相手からのたからものに対応したアクション。 二つセット?のたからものを貰ったので、それぞれから一個ずつアクションを選んで、「ふたりで」をつけてる。 アクション三つ目はオリジナル。 マップは蝶ネクタイっぽく、でもあるんだけど、相手のたからものの、片方のマップの反転にもなってる。 小さな鈴飾り なんかお守り的なものを作ろうと思って、鈴飾り。 マップは何となく鈴飾りっぽくみえるか如何か。 左下が鈴、上と右に紐が伸びてる感じ。 星の砂? 特にネタは無く、会話の流れで自然と作った感じのたからもの。 マップもあんまり意味は無くて、海岸沿いをカバー出来てれば良いかなって感じに、適当に。 釣果 見たまんま。長靴釣って来たので、たからものにしてお返しした。 アクションはイデクラでの会話などから。 不揃いの釣果 見たまんま。アクションは釣果に対応させて、ちょっと弄った。 マップは相手のたからものに対応して、左右反転、と言うか点対称回転かな、これだと。 小さな花の髪飾り 「友達」と言うキーワードから、イデクラのポプリさんの印象。 たからものアクションもそれぞれポプリさん。 ポプリさんからの贈り物が「甘い香り」だったり「甘い香りに包まれる」だったりの要素があった。 贈り物自体が「花」だった。 「特別な友達」に贈るものだった。 など。 マップは指輪。ポプリさんに指輪贈ったので。 後に対応するたからものを贈ってもらいました。めちゃ嬉。 小さなリボン 絆を結ぶものの表現として、リボン。 左手の人差し指は、未来を示すものなんだとか。指輪つけるときの考え。 たからものアクション三つ目は、相手のたからものアクションに対応と言うか、引用。 マップはほんのりリボンっぽく。 小さな雪のかけら 何でこれをたからものにしようと思ったのかと言えば、どちらかと言えば思い出の側面の方が強いやつ。 たからものアクションも、その時の会話の内容に対応してる。 珈琲豆と牛乳 何かたからものあげたかったので(たぶん時期的にもう会話の機会無さそうだった)、 ちょっと無理在るかな~ってとこだけど、会話の流れから作ったたからもの。 もちもち出来るので、私は何度か自分で使いました。 もちもち…もちもち…。 釣り竿 金星人の釣り竿。イデクラ、ヴェネレさんからの贈り物。 たからものアクション3は贈った相手との会話内容。 マップはほんのり釣り竿っぽく。 星空 会話の内容から。 良いのかコレ、って感じ。 マップは地上と星、っぽく。 おおもの 会話の内容から。 敢えてたからものエピソードに差し込むのもありかな~って。 マップは、釣り針が沈んで、大地を引っ掛けてる感じ。 相手からのたからものが、3,5,7,9,11,13,14,15で釣り針のかたちだったので。 願い これはちょっと変則的な使い方したやつ。 相手からの問い掛けを、言葉(声)じゃなくて、たからもので答えたもの。 マップは、空を見上げてるのでは無くて、地面を、共に生きる道を見ている感じ。 レティシア これも、相手との会話の補間と言うか補強と言うか。 空の色が、瑠璃色からあなたの色に変わる。 たからものアクションは、「願い」もだけど、使用する・してもらう事を考慮しないで、テキスト表現の延長で使ってる感じ。 貰ったたからもの 流石に詳細は載せません。載せたいが。 たからもの 説明 贈ってくれた人 小さな雪だるま 小さな雪だるま。あなたの側でそっと微笑んでいる。 Eno.72 ショウ 妹の秘密の手帳 親愛なる妹たちへ送られた手帳、桜色のインクが持ち主とその姉に分かるように文字を綴る。 Eno.55 アネリーゼ 星を見上げて。 あの星はボク達を見守っている。ボク達も空を見上げよう。 Eno.1 レン ウスニビイロの指輪 ウスニビイロの指輪だ。 Eno.44 肋と繰來 ニュウハクイロの銀糸 ニュウハクイロの銀糸だ。切れ味が鋭そうだ、持ち方には注意しよう。 Eno.44 肋と繰來 古いコンパス 古ぼけた方位磁針は、ただ方角を示すだけ。行き先は、あなたの思うがままに。 Eno.204 ベル/ティアー 釣り竿【ルアー】 それは、誰かが愛用していた釣り竿。今はどこにあるのだろうか。 Eno.1 レン レンのパレオ水着 パレオ付きの可愛らしい水着。 Eno.1 レン ふかふかまくら あたたかな、ゆめを見たの。すぐに忘れてしまったけれど。 Eno.47 ゆあ 雪の日の結晶 雪を"悲しみ"とは呼ばせない。確かな"温もり"があるのだから Eno.1 レン 幸せ呼び込む柏餅 幸せを呼び込むと言われる怪茶屋の柏餅。 Eno.277 かしわ ちいさな薔薇の髪飾り オレンジの薔薇の髪かざりは、あなたに贈る友だちの証。 Eno.47 ゆあ 大地を釣る針 そんな空想も、あなたとなら楽しい Eno.109 キシ 拾ったたからもの 更新時入手のたからもの。 たからもの 説明 作成者 まるい海 いつかいっしょに行こうねって、指切りをしたの。 Eno.? ???? まぼろしのカーテン もう一度、見たい景色があるんです。 Eno.? ???? 軒先の風鈴 少し古びた空色の風鈴。'ちりん'という音が懐かしさを届けてくれる。 Eno.159 リョウカ 赤くて丸い あるべきものがない Eno.285 獏 藁半紙のチラシ 風で飛ばされてきた、ざらざらとした手触りの一風変わった紙だ。 Eno.234 ザッソ ♪♫♩ 黒い貝殻。耳に当てると不思議な音が鳴る。 Eno.226 ◆ カラースクラッチ 黒く塗りつぶされた画用紙。 Eno.203 ガワちゃん 赫怒の牙の絵画 まるで乾いた血の色のようだ Eno.253 エサドワ しあわせの環 どんな形で作ったとしても、この気持ちだけは本物だから。 Eno.? ???? 睡眠導入剤 飲んでしまえば、たちまち眠りへと誘われる。悪い事も、きっとわすれられる。 Eno.1 レン ひだまりいろのカップ きいろの陶器のカップ。 Eno.191 フィン 二人の約束 いつまでも願いが叶い続けるように、おそろいのものを作ったんだ。 Eno.? ???? カシスオレンジ・ミルク 果実のフルーティで芳醇な味わいを、ミルキーな口当たりでまとめたもの。柔らかくて飲みやすい。 Eno.229 レインボー 甘味の雫 空から落ちてくるものがこれだったら、もっと楽しくなるかな? Eno.? ???? 山吹色のマフラー 十分にお手入れされた毛糸のマフラー。巻けばフワフワであたたかい。 Eno.18 ミズナ 自作数 17 / 被贈数 13 / 総所持数 45 有難う御座いました!
https://w.atwiki.jp/bemani2dp/pages/1733.html
GENRE TITLE ARTIST bpm notes CLEAR RATE POPS たからもの セリカ&エリカ 182 908 95%(2010-01-29) 攻略・コメント 同時押し苦手なのですごく苦労しました。SPと違って割と良譜面? -- 名無しさん (2010-05-10 15 25 52) BPMが速いので挑戦段階の人はついていけるようにならないとキツイかも。慣れればスコアは出しやすい。 -- 名無しさん (2010-07-13 11 20 47) ノーツが多いため体力配分に注意 -- 名無しさん (2011-04-21 23 00 31) 最後の最後で同時押しの数が増えるので要注意 -- 名無しさん (2011-05-09 00 40 11) 1+5や3+7といった配置の同色同時押しが最初から最後まであるので、挑戦段階では指の動かし方に戸惑い全体難に感じるかも。HARD埋めの際、この手の譜面に苦手な人は息切れして閉店しないよう一応注意。 -- 名無しさん (2011-07-14 18 49 42) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/tesu002/pages/2550.html
音楽室 梓「やっぱりムギ先輩が入れた紅茶は美味しいですね」 律「だよなー他の奴が入れてもこの味は・・・って何してんだ唯」 唯「宝くじだよー!スクラッチ!」 ムギ「宝くじとかもったいない・・・」 澪「ムギの言うとおりだ。当たるわけないんだしお金の無駄だろ」 唯「でも100万円だよ!夢は大きく持たなきゃ!」 澪「やれやれ。お茶終わったらするか」 唯「あ、500円当たった!」 練習終了 唯「ふへー、もうくたくただよ~」 澪「今日はいつになくみっちり練習できたな!」 梓「明日もこの調子で行きましょう!」 律「ち、ちょっと勘弁してくれよ~!」 ムギ「明日はもっとまったりしましょ!!」 唯「ムギちゃんの言うとおりだよ!こんなのけいおん部じゃないやい!」 澪「・・・おい」 帰り道 律「そう言えば唯宝くじ当ったのか?」 唯「うん!500円も当たっちゃったんだよ!!」 ムギ「いくら分買ったの?」 唯『えっとね~5枚だから、1000円!」 澪「じゃあ赤字じゃねーか」 唯「それでも一時の楽しみと夢が買えたからいいんだもん!」 梓「ははは。唯先輩らしいですね」 唯「そうだ!みんなでお金出し合って宝くじ買おうよ!」 律「おっ面白そうだな!」 唯「でねー、当たったら部費にするの!ブヒブヒ~」 澪「やめとけ、絶対後悔するから。ムギからも何か言ってやってくれよ」 ムギ「あら、楽しそうね!」 澪「ってムギまで!!梓は買わな・・・」 梓「みんなが買うなら私も買いますよ。」 澪「梓~」 唯「それじゃあ決定だね!」 律「どうせ買うならスクラッチはやめて夢はでっかく持とうぜ!」 唯「ドリームジャンボ3億円だね!」 律「おう!ってことは3000円いるわけだな」 梓「一人600円ですね。はい。」 澪「まあ、ゲーセン行くよりは安いし・・・ほら。」 律「よし、3000円集まったみたいだな!すみませーん!宝くじ10枚くださーい!」 宝くじ屋「どれにします?」 梓「どれでも同じですよ」 唯「じゃあこれ!一番真中のやつ!!」 宝くじ屋「ありがとうございましたー」 律「へっへっへ。これで大金持ちだな!」 澪「当たるわけないだろ!『やめときゃよかったー』って絶対後悔するぞ」 唯「えへへ~楽しみだな~」 こうして私たちは宝くじを買いました。そして澪ちゃんの言葉通り後悔することになるのです・・・ 平沢家 唯「いただきま~す。モグモグ。やっぱり憂のお料理はおいしいね~」 憂「ありがとう、おねえちゃん。」 唯「そうそう。今日帰りみんなで宝くじ買ったんだー。当たったら部費にするの。ブヒブヒ~」 憂「もう食事中にブヒブヒやめてよ・・・でも、お姉ちゃんも宝くじ買ったんだね」 唯「おねえちゃん も ってことは・・・憂も買ったの?」 憂「うん。3000円で1組だけど。ちょっと節約して夢でも買おうかな~って」 唯「大丈夫だよ!憂なら絶対当たるよ~!」 憂「ありがと…ってどこからそんな自信がわくんだか、おねえちゃんは・・・」 唯「当ったーれっ!当ったーれっ!」 次の日・音楽室 ムギ「ねえ、抽選日っていつだったっけ?」 唯「明日だよー。あー楽しみだな~。こうやって待ってるのってスクラッチには無い楽しみだね!」 澪「律、まさか無くしてないだろうな・・・」 律「おいおい!昨日今日で無くすわけないじゃん!!」 澪「昨日今日で無くしそうなんだよ!」 律「ひ、ひどいっ!!」 梓「こんにちは」ガチャ 律「よ-」 唯「あずにゃ~~ん!」 梓「く、くっつかないで下さいっ!」 律「全員そろったみたいだし・・・」 澪「そうそう、全員揃ったし練sy」 ムギ「お茶にしましょうか!」 唯律「おーー!!」 澪「だんだんこのノリに慣れてきた自分が悔しい・・・」 梓「澪先輩、ファイト・オー!なのです。」 唯「あー楽しかったー!」 澪「結局練習しなかったし・・・」 律「明日!明日ちゃんとやるから!!」 唯「そうそう!昨日いっぱい練習したし!」 ムギ「じゃあ明後日は遊べるわね!」 澪「ムギまでそういうことを~」 梓「今日遊んだ分、明日はビシバシいきますからね!!」 唯律「えぇぇ・・・」 次の日・教室 唯「おっはよー!みんな!あれ?りっちゃんは?」 澪「それがまだ来てないんだよ。電話しても出ないし・・・」 ムギ「風邪でも引いたのかしら。」 和「でも馬鹿は風邪引かないわよ。」 澪ムギ和「う~~~ん・・・」 唯「きっと遅れてくるよ!来なかったら放課後お見舞いにいこうよ!」 その日、律が授業に出ることは無かった。 澪「無断欠席って何考えてんだあいつ!」 唯「それじゃあお見舞いに行こうよ!」 和「でも音楽室で梓ちゃん待ってるんじゃないの?」 澪「そうだな。律ん家行くのは音楽室行って梓と合流してからだな。」 ムギ「そうね。」 音楽室 唯「あずにゃんいるー?」ガチャ 梓「・・・はい。」 唯「あのね、今日りっちゃん学校休んでさ、今からお見舞いに行こうって思うんだけど・・・」 梓「律先輩?律先輩ならここにいますよ。」 唯澪ムギ和「え?」 澪「学校休んでこんな部室には来るなんて・・・」 唯「りっちゃんけいおん大好きなんだね!」 律「・・・」 ムギ「どうして学校休んだの?」 律「あの、悪いが和には外してもらいたいんだ・・・」 和「わかったわ。それじゃあまた明日ね。あとで事情聞かせてよ。」 澪「あぁ。悪いな・・・。で、何があったんだ?」 律「あ、あのさ・・・実はさ・・あの宝くじなんだけどさ・・・」 律「・・・当たっちゃったんだ」 唯澪ムギ「え」 ムギ「本当なの・・・?」 梓「私もさっき一緒に確認しましたから。間違いはないはずです。」 唯「やった!やったよ~!」 澪「そんなことで学校休むなよ・・・で、いくら当たったんだ?」 律「さ、3億・・・」 唯澪ムギ「え」 澪「さ、さ、ささささささささささささささささ」 唯「3億円~~~~!!!!!」 ムギ「あらまあ・・・」 唯「りりり、りっちゃん!!すごいよ!すごいよ!3億なんて想像もつかないよ!!」 澪「でも3億なんてどうするんだよ・・・」 ムギ「え?当たったら部費にするんじゃなかったの?ブヒブヒ~~」 澪「」 唯「ムギちゃん・・・」 澪「3億なんて部費の値段じゃないだろ!?」 ムギ「え?そうなの?」 梓「今ムギ先輩がお嬢様って改めて実感しました・・・」 唯「私もだよ・・・」 澪「あーーー!!!どうすんだよ!?3億!?私たちにどうにかできるレベルじゃないじゃないかーーー!!」 律「あのさ、提案があるんだけどさ・・・」 律「5人で山分けしないか?そうしたら一人6000万だ。そんなに高くないだろ?」 澪「6000万でも十分大金だよ!!どんな金銭感覚だよ!?ライアーゲームの見過ぎだコノヤロー!!」 ムギ「ちょっと澪ちゃん!落ち着いて!!」 梓「でも山分けも一つの案ですよね。6000万ならまだなんとかなりそうな気がしないでもないし・・・」 唯「でも個人だよ?」 澪梓律「・・・」 澪「や、やまわけするか・・・」 ムギ「あれ?部費にしないの?」 唯「部費には高すぎるから皆で山分けのなったの。」 梓「だから全員6000万円づつです。」 ムギ「そう・・・だったら私辞退するわね。私の6000万も使って。」 律「おい・・・」 ムギ「あ、部費にしてもいいわよ。だってたかが6000万じゃない?」 唯「あ、あはははは・・・」 梓「じゃあ3億を4人で山分けですね。」 澪「一人7500万か・・・高いな・・・」 律「想像がつかない金額だな。車買ってもお釣りがくるぞ。」 唯「そうだよね。でも1億なんてあっという間だってよく聞くから無駄遣いはしちゃダメだよ。」 澪「唯の言うとおりだ。ここは高校生らしく全額貯金だな。」 梓「澪先輩、ちょっと使うくらいなら・・・」 澪「“全額”貯金だ!使い始めたら絶対止まらなくなるぞ。」 律「あのさ、なんで澪が指図するんだ?山分けしたんだからもうこれ私の金じゃん」 梓「そ、そうです!他人の家計にまで口出しされたくありません!」 澪「そんな!私はみんなの事を思って・・・」 唯「澪ちゃん、私もみんなももう高校生だしお金の管理ぐらいできるよ」 澪「唯・・・」 唯「破産したら自分の責任なんだしさ~別にいいじゃん」 澪「・・・」 カァーカァー ムギ「今日はティータイムも練習もしなかったわね~」 梓「ムギ先輩、それどころじゃないですよ・・・」 澪「じゃあもう知らないからな!」 律「わかってるって!ちゃんと考えて使うから!」 梓「それに7500万なんて当分なくなりませんよ」 唯「それじゃあ結論も出たし帰ろっか」 澪「いつもの3倍は疲れた・・・」 帰り道 澪「いいか、これだけは守ってくれ。3億当てたことは誰にも言っちゃだめだからな」 梓「わかってます。」 律「誰にも言わないぜ!」 唯「あ、そうだ。ごめん。先に帰ってて?」 澪「どうしたんだ唯?」 唯「私スーパー行って夕飯買わなきゃ。忘れるところだったよ!」 律「夕飯?どうしてまた」 唯「今日憂の体調がよくなかったみたいでさ・・・学校休んだんだ」 梓「確かに休んでましたね。」 澪「そっか。じゃあ憂ちゃんにお大事にって伝えといてくれ」 唯「うん!また明日ねー!」 2