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ハードワイヤーSNS促進剤 アグレッション・エンハンサー エンデュランス・エンハンサー オートエイド バイタルブースト バナジウムEセル メディポルタ・レギュレーター ホットスワップエンデュランス・アレイ オムニ・オーディット キネティック・エンハンサー コアパワー・エイド コンカシップアレイ ジャイロスタビライザー タクタイルオムニブースト トキシック・オートフィルター ドローン・パワーサーキット ブルーXケーブル ベロシティー・アレイ メディカル・インスペクター メンテナンス・アシスト リクラメイションバディ リグ・コンデンサー レッドXケーブル 気圧キャリブレータ 発電ユニット 注入物質アドレナリン・エンハンサー インプラントエレクトロ-ド エネルギーパワーセル バイタル・インジェクター プラズマ・インジェクター メカニック・カウンターウェイト メディヘルス・インジェクター モダキシノル・インジェクター ハードワイヤー SNS促進剤 詳細瀕死状態の際、スタミナの自然回復量とエネルギー生成量が増加する。 エネルギー充填率v.4:+100% スタミナ回復v.4:+100% コアパワー消費v.4:3 アグレッション・エンハンサー 詳細フィニッシュブロー時に体力を回復する。 体力回復v.1:10% v.2:20% コアパワー消費v.1:1 v.2:2 エンデュランス・エンハンサー 詳細最大スタミナをコアパワーに応じて増加させる。 スタミナv.1:+15(5-15) v.3:+30(10-30) v.5:+50(20-50) コアパワー消費v.1:1 v.3:2 v.5:4 オートエイド 詳細瀕死時に体力が回復する 体力回復v.2:3/s v.4:7/s コアパワー消費v.2:2 v.4:5 バイタルブースト 詳細最大体力をコアパワーに応じて増加させる。 体力v.1:+35(10-35) v.3:+70(20-70) v.5:+115(35-115) XL v.3:+135(40-135) パワーコア消費v.1:2 v.3:4 v.5:7 XL v.3:10 バナジウムEセル 詳細最大エネルギーをコアパワーに応じて増加させる。 エネルギーv.1:+12(4-12) v.3:+24(8-24) v.5:+48(16-48) コアパワー消費v.1:0 v.3:1 v.5:3 メディポルタ・レギュレーター 詳細低体力時に攻撃の成功によってエネルギーの代わりに体力が生成される。 コアパワー消費v.2:4 ホットスワップ エンデュランス・アレイ 詳細高エネルギー時にスタミナ回復速度が上昇する。 コアパワー消費v.3:8 スタミナ回復 +30% オムニ・オーディット 詳細敵の体力バーと安定性バーを表示する。 コアパワー消費0 キネティック・エンハンサー 詳細シングルリグとツイン・リグの熟練度を上昇させる。 パワーコア消費v.1:3 v.3:5 シングル・リグ、ツイン・リグv.1:+2 v.3:+4 コアパワー・エイド 詳細コアパワーを増加させる。 コアパワー無印:+6 XL:+9 コンカシップアレイ 詳細高エネルギー時に衝撃を増加する。 コアパワー消費v.2:4 ジャイロスタビライザー 詳細攻撃ブロック時のスタミナ消費を減少する。 コアパワー消費v.2:2 タクタイルオムニブースト 詳細片手武器、杖、重量武器の熟練度を上昇させる。 コアパワー消費v.1:3 片手、スタッフ、ヘビーウェポン +2 トキシック・オートフィルター 詳細毒ガスを無効化。 コアパワー消費2 ドローン・パワーサーキット 詳細ドローン攻撃のダメージを50%増加する。 コアパワー消費v.3:4 ブルーXケーブル 詳細フィニッシュブロー、ドローン起動、注入物トリガーのエネルギー消費が10%減少する。 コアパワー消費1 エネルギー消費 -10% ベロシティー・アレイ 詳細高エネルギー時に攻撃速度を上昇させる。 コアパワー消費v.3:8 メディカル・インスペクター 詳細敵の体力ゲージを表示する。 コアパワー消費0 メンテナンス・アシスト 詳細エネルギーの減少を-25%%遅らせる。 コアパワー消費v.1:1 エネルギー減少速度v.1:-25% リクラメイションバディ 詳細敵を倒すことによって得られるテックスクラップの量を増加させる。 コアパワー消費v.1:2 v.2:3 v.4:5 テックスクラップ獲得v.1:+10% v.2:+20% v.4:+40% リグ・コンデンサー 詳細最大エネルギーの特定の値以下の自然減少を防ぐ。 コアパワー消費無印:1 XL:2 最小エネルギー無印:20% XL:30% レッドXケーブル 詳細フィニッシュブロー、ドローン起動、注入物トリガー時のエネルギー消費が減少する。 コアパワー消費2 エネルギー消費 -15% 気圧キャリブレータ 詳細回避時のスタミナ消費を減少する。 コアパワー消費v.2:1 v.4:3 スタミナ消費v.2:-15% v.4:-25% 発電ユニット 詳細攻撃成功時のエネルギー生成量が増加する。 コアパワー消費v.1:2 v.2:3 エネルギー充填率v.1:+20% v.2:+30% 注入物質 アドレナリン・エンハンサー 詳細使用すると感覚を強化して敵の動きが遅く見えるようになる。 コアパワー消費v.1:5 エネルギー消費v.1:20 インプラントエレクトロ-ド 詳細使用するとエネルギーを回復する。 コアパワー消費v.2:1 エネルギー回復v.2:72 エネルギーパワーセル 効果使用すると属性(工業/汚染)ダメージが増加する。 属性(工業/汚染)ダメージv.3:+20 コアパワー消費v.3:3 エネルギー消費v.3:12 バイタル・インジェクター 詳細使用すると体力を回復する。 コアパワー消費v.1:3 v.3:6 v.5:9 体力回復v.1:90 v.3:180 v.5:360 プラズマ・インジェクター 詳細使用すると30秒の間体力を回復する。 コアパワー消費v.1:2 v.3:4 v.5:6 体力回復v.1:3/s v.3:6/s v.5:12/s メカニック・カウンターウェイト 詳細使用するとエネルギーを12消費して打撃、斬撃、突きの各ダメージを増加させる。 コアパワー消費v.1:1 v.2:2 v.3:3 v.4:4 打撃、斬撃、突きダメージv.1:+10 v.2:+15 v.3:+20 v.4:+25 メディヘルス・インジェクター 詳細使用するとエネルギーを使用して体力を回復させる。 コアパワー消費v.1:4 v.3:8 v.5:12 体力回復v.1:30 v.3:50 v.5:100 エネルギー消費v.1:20 v.3:24 v.5:28 モダキシノル・インジェクター 詳細体力を消費して敵の動きが遅く見えるようにする。 コアパワー消費3 体力 -5/s エネルギー消費28
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●災害11Ⅱ より 131109 猛烈台風、フィリピン直撃 1200人死亡か [朝日] 121023 地震予知失敗、専門家ら禁錮6年判決…イタリア [読売] 120904 紀伊水害、深層崩壊76か所…戦後最大規模 [読売] 120829 南海トラフ巨大地震 最悪で死者32万人…国が被害想定 [毎日] 120531 「助けて」1日2万件、死にたい・食べてない… [読売] 131109 猛烈台風、フィリピン直撃 1200人死亡か [朝日] 【ハノイ=佐々木学】猛烈な台風30号がフィリピンを直撃し、AFP通信はフィリピン赤十字社からの情報として約1200人が死亡した可能性があると伝えた。上陸直前の中心気圧は895ヘクトパスカルと今年最大の勢力で、最大瞬間風速は竜巻級の90メートルとなり、約80万人が避難した。 フィリピン国家災害対策本部によると、最も被害が大きかったのは中部レイテ島だが、停電や通信回線の寸断で被害状況が把握できていない。落雷や土砂崩れによる死傷者が多数いるとみて確認を進めている。 台風は勢力をやや弱めながら南シナ海を西へ進み、10日にベトナムに上陸する可能性があるが、12日には中国南部で熱帯低気圧に変わる見通し。ベトナム政府は沿岸部などに住む50万世帯以上を対象に安全な建物に避難するよう指示を出すなど、警戒を強めている。 121023 地震予知失敗、専門家ら禁錮6年判決…イタリア [読売] 【ローマ=末続哲也】300人以上が死亡した2009年4月のイタリア中部ラクイラ震災で、前兆とみられる微震が続いたにもかかわらず住民への適切な警告を怠ったとして、伊政府の防災諮問機関に属した専門家と政府担当者の7人が過失致死罪などに問われた事件で、ラクイラ地裁は22日、7人全員に禁錮6年(求刑・同4年)の実刑判決を言い渡した。 判決は7人が大地震の危険性を十分に警告しなかった責任を認定する異例の内容となった。地震予知を困難視する科学者団体の反発は必至だ。 ラクイラ震災前には同年初めから現地で微震が相次ぎ、大地震の恐れを指摘する専門家が一部にいたが、7人は地震発生の6日前、「大地震の危険性は低い」などの見解を強調したとされ、昨年5月に起訴されていた。被告側は控訴する見通し。 120904 紀伊水害、深層崩壊76か所…戦後最大規模 [読売] 昨年9月の紀伊水害で、岩盤ごと山が崩れる深層崩壊が紀伊半島の76か所で発生し、水害で崩れた全土砂量の8割にあたる約8000万立方メートルが流出していたことが、国土技術政策総合研究所(茨城県つくば市)などの調査でわかった。 流出量は戦後、国内最大規模とみられる。同研究所は今後、崩壊現場をより詳細に分析し、被害予測や危険性評価などの対策に生かす。 同研究所は、和歌山、奈良、三重3県内で土砂崩れ被害の大きかった地域計約4800平方キロについて、航空写真や人工衛星画像を解析。地上での現地調査とあわせ、土砂崩れの箇所数や流出土砂量を推計した。 調査の対象地域で起きた土砂崩れは3077か所あり、約10平方キロにわたって約1億立方メートルの土砂が崩れたと推計した。このうち、深層崩壊は、発生箇所数が全体の2・5%だったが、崩落した面積では半分、流出土砂量では8割を占めた。 120829 南海トラフ巨大地震 最悪で死者32万人…国が被害想定 [毎日] 東海から九州沖を震源域とする「南海トラフ巨大地震」について、中央防災会議の作業部会と内閣府の検討会が29日、死傷者や浸水域など被害想定を発表した。関東から九州の太平洋側が最大34メートルの津波と震度7の激しい揺れに見舞われ、最悪のケースでは死者32万3000人、倒壊・焼失建物が238万6000棟に上り、1015平方キロが浸水する。内閣府は「発生確率は極めて低く、対策を取れば被害を減らせる」として冷静に受け止めるよう強調している。 国や自治体は想定に基づいた防災対策を迫られる。中川正春防災担当相は記者会見で南海トラフ巨大地震対策特別措置法を「制定していく」と明言し、来年の通常国会に法案を出す意向を示した。 駿河湾から九州沖に延びる浅い海溝・南海トラフ沿いで複数の震源域が連動してマグニチュード9級の地震が発生したと仮定。被害想定は、駿河湾から九州沖までの四つの領域について、それぞれ最も大きく断層が動いた場合をシミュレーションした。その上で発生の季節や時間帯を変え死者数96パターン、全壊棟数48パターンの想定を出した。 120531 「助けて」1日2万件、死にたい・食べてない… [読売] 東日本大震災後の社会不安の高まりを受けて、国の補助金で3月にスタートした無料相談ダイヤルに電話が殺到し、開設2か月あまりでパンク寸前となっている。 「死にたい」「5日間何も食べていない」など深刻な悩みも多く、厳しい世相を反映している。 一般社団法人「社会的包摂サポートセンター」(本部・東京)が行う24時間対応の「よりそいホットライン」。貧困、失業、いじめなどあらゆる悩みを1か所で受け止めるワンストップ型の支援が好評で、1日約2万件の電話に対し、つながるのは1200件程度だ。 全国38か所の支援拠点で、午前10時~午後10時は計30回線、深夜・早朝も計10回線を用意。1回線に2人の相談員がつき、計約1200人が交代で対応する。活動に協力する各地の弁護士などが必要に応じて助言。命に関わる場合には、福祉団体などの支援員が相談者のもとへ駆けつける。 インターネット上の口コミなどで存在が周知され、今では平均20回かけてやっと通じる状態だ。 相談の7割は生活上の悩みで、30~50歳代からの電話が多い。「失業して家を失った」「生きていてもしょうがない」「誰かと話がしたかった」など、貧困や孤独を訴える声が目立つ。 失業して生活保護を申請中という30歳代の男性は、「所持金が底をつき、何日も食べていない」と助けを求めてきた。衰弱した様子で、「命に関わる」と判断した相談員は、支援員に連絡して食料を届けた。「どこに相談しても、誰も助けてくれなかった」と、男性から感謝された。
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「おう、来たか暴れん坊? …かぁいい餓鬼連れてきてどうした? 」 「何の祭りだコイツは? 」 「あのキラの坊主がシミュレーターで無傷のジン10機抜きをしてるんだよ」 マードックの親爺さんが目聡く俺達を見つけ、手招きする。ギャラリーが道を開けてくれた。どうやら外部映像出力で大型モニターを接続して、観戦を始めたらしい。エールストライクが鮮やかに回避運動をし、ビームライフルを放った。 ジンの持つマシンガンに命中し、爆散する。コイツ…!! 「…随分な真似してくれるな、あの餓鬼…! 」 こんな腕が有れば、ラウ・ル・クルーゼを名乗るウラナリ坊やの指揮官機を狙う事など朝飯前だったに違い無い。実戦とシミュレーターは当然環境は違う。が、要求される反射神経は変わらない。わざと殺さず、生かして置いたのだろう。 「親爺さん、今からナハトで乱入出来るか? それも内緒でだ」 「あん? ああ、並列接続だからな? 向こうの表示消しときゃいいだけだ」 「ストライク! 俺の方が先…の筈ですが…」 「済まんなイザーク。馬鹿な部下の教育が先だ。戦場の唯一のルールを教育 してやる必要が生まれた。…階級の無いZAFTには分からんだろうがな…」 俺はナハトに駆け寄り、脚部に付いているだろうコントロールパネルを探す。だが、存在しない。…コイツは規格外品だった事に俺は気付き、忌々しさに装甲を殴った。するとハッチが開き、コックピットに上がるワイヤーが射出された。 気の利き様に呆気に取られつつも俺はワイヤーを掴み、金属環に片足の爪先を突っ込む。ワイヤーが巻き上がって行く。 「気に入らないんだよ! 気障な真似する糞生意気な餓鬼ってのは…」 コックピットに潜り込むと、ハッチがオートで閉まる。モニターには人工の宇宙が即座に表示される。…何か憑いてるのか? この機体には? 微かな疑念と共に俺はメニューを開く。ダメージショックのチェックボックスをONにする。コイツはショックアブソーバを利用した振動機能や、空調機構を利用した酸素漏れ等を復活させる機能を持つ。慣れない人間なら5分も経たずに反吐を吐き、低気圧や酸欠に苦しむ仕様でもある。 俺がごり押ししてMSシミュレーター開発時に付けさせた機能だった。 「殺られる恐怖がまだ解からんのでは成長は見込めん。痛みを教えてやるよ、小僧…」 シミュレーターでは恐怖も半減するだろうが、そこは遣り方だ。貴様は間違いを犯しつつある。武器を壊して得意げにご満悦なんざテメエには百年、いや、一千万年早いんだよ!
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作品 PS?以降の全ての作品 魔法のような科学技術のこと。 PS?〜PSOまでは工業、気象、医療にも使用されていたがPSUからはその設定はない。 PS? [#PS2technique] PS?,? [#PS3technique] PSO [#PSOtechnique] PSUシリーズ [#PSUtechnique] PSZ [#PSZtechnique] PSO2,PSNOVA [#PSO2technique] PS? ラシークを倒してから3年後(AW345)、ラシーク残党の襲撃によりアリサとルツの乗っていた宇宙船のエンジンが暴走しライドスという惑星に不時着。そこの技術を持ち帰り、ルツが一般人にも使用できるように改良したもの。 PS?,? 登場するテクニックやその効果に違いがあるものもあるが設定はPS?と変わりない。 PSO かつて世界に存在した魔法を進歩した技術によって再現したもので、科学的に現象が発生するプロセスをプログラム的に再現しているものである。 テクニックのルーツや元になった魔法は不明。 PSUシリーズ フォトンを触媒として、精神エネルギーで様々な超常現象を引き起こす技術を体系化したモノ。かつては超能力や霊力などと呼ばれていた現象が、実はフォトンが触媒として作用していた結果、発生した現象である事が科学的に解明された。この超常現象をヒトが駆使する方法がテクニックと呼ばれて一般化するようになった。 PSZ ハンターズの扱う武器と同様、太古のエネルギー「フォトン」を利用している古代技術。一度文明がリセットされているためか、詳細な原理は明かされていない。 「ニューマンはテクニックの扱いが得意」という設定がストーリー上で明確に反映されており、特にレーヴェは遺跡の破壊やエネミーの撃退などゾンデ系テクニックを多用していた。 PSO2,PSNOVA フォトンを具現化して炎や氷などに変換し攻撃に用いる技術。 テクニック情報の説明文によると、発火(炎属性)、大気の急速冷凍(氷属性)、放電(雷属性)、気圧変動(風属性)、フォトンの結晶化(光属性)、フォトンの凝縮(闇属性)…といった現象を引き起こしている模様。 初代PSシリーズより19年振りにザン系(風属性)?テクニックが復活。 また、エピソード3では壊世区域に出現する強力なエネミーに立ち向かうための新たな力として、クラリスクレイスがプレイヤーの協力を経て「複合属性テクニック」を開発した。これはフォトンブラスト?のテクニック版とも言える強力な技であり、法撃クラス以外では使用不可、発動もフォトンブラストと同様のゲージ式などの制限がある。
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アルブレヒト・フリードリヒポーランド(プロイセン公国)1553~1618統率:D 武力:D 政治:E 知力:E 文化:E 魅力:D--------------------------------------------------------------------------------プロイセン公。アルブレヒト1世の子。精神を病んでいたため、一族のバイロイト辺境伯ゲオルク・フリードリヒ、ブランデンブルク選帝侯ヨアヒム・フリードリヒとヨハン・ジギスムント父子らが摂政を務めた。 オットー・フォン・ゲーリケプロイセン(マクデブルク)1602~1686統率:B 武力:C 政治:B 知力:A 文化:B 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------マクデブルク市長。三十年戦争で荒廃したマクデブルクの復興に尽力した。一方で、物理学者でもあり、真空の研究をした。真空ポンプを発明し、気圧に関して「マクデブルクの半球」の実験をした。 ゲオルク・ヴィルヘルムポーランド(プロイセン公国・ケルン)1595~1640統率:D 武力:D 政治:E 知力:D 文化:D 魅力:D--------------------------------------------------------------------------------プロイセン公。ブランデンブルク選帝侯。ヨハン・ジギスムントの子。決断力に乏しく、三十年戦争では状況によって同盟相手を変えていたため、混迷が絶えず、戦争中で最も被害が大きかった。 フリードリヒ・ヴィルヘルム神聖ローマ帝国(プロイセン・ブランデンブルク)1640~1688統率:A 武力:B 政治:B 知力:C 文化:A 魅力:B--------------------------------------------------------------------------------プロイセン公。ブランデンブルク選帝侯。ゲオルク・ヴィルヘルムの子。プロイセン公国をポーランドの支配から解放し、フェールベリンの戦いなどに勝利して領内からスウェーデン勢力を排除し、次代のプロイセン王国確立の礎とし、『大選帝侯』と呼ばれた。 ヨーハン・ジギスムントポーランド(プロイセン公国・ハレ・アン・デア・ザーレ)1572~1619統率:C 武力:C 政治:C 知力:C 文化:C 魅力:D--------------------------------------------------------------------------------ブランデンブルク選帝侯。ヨアヒム・フリードリヒの子。プロイセン公女アンナと結婚して、プロイセン公位を継承する。カルヴァン派に改宗し、領民の多くはルター派だったが、信仰の自由を認めていた。暴飲暴食が有名で、健康を害して脳卒中でこの世を去った。 ルイーゼ・ヘンリエッテ・フォン・オラニエンポーランド(プロイセン公国(生まれはオランダ・ハーグ))1627~1667統率:C 武力:D 政治:C 知力:C 文化:B 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------プロイセン公フリードリヒ・ヴィルヘルムの公妃。オラニエ公フレデリック・ヘンドリックの長女。ブランデンブルクにオランダ風の城を建設させ、ベトツォウの街をオラニエンブルクと改称した。ベルリンの公園ルストガルデンの設計にも携わった。
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10話 後編 勢いを盛り返したキュルケとタバサがラングラーを追い詰める。 「いくわよ、タバサ!」 キュルケの声とともに、複数のファイア・ボールがラングラーに殺到するッ! それと同時にラングラーは鉄クズの弾丸を二人に向けて放つが、 タバサのウィンド・ブレイクがそれらを全て元の軌道からそらす。 二人を貫くはずだった鉄クズはギリギリのところで二人には当たらず、 その後ろの壁に突き刺さる。 そしてラングラーも、自分に向かってきたファイア・ボールは 全て唾を吐きかけた掌で消滅させる。 互いの技術と能力が、互いの攻撃を無力化する。 このままでは、押し込まれかねない。 ラングラーはそう思った。 相手の小娘メイジは二対一で戦うことで精神力の磨り減りを遅くしている。 しかしさっきから鉄クズを撃ちまくっている自分は、残弾にあまり余裕がない。 チョロい仕事だと思って補給二回分の鉄クズしか持ってこなかったのが、 この状況ではかなり痛い。 一回目の補給は既にしてしまったので、次の補給が最後になる。 今までのようにハイペースで撃ちまくることは出来ない。 しかし――手数を減らす事はできない あの青髪の小娘。 あれがいる限り、こちらの攻撃が直撃する事は望めない。 加えて今はこっちの攻撃を防御するのに徹してるからいいが、 こっちの攻撃の度合いが弱まればすぐ攻撃に参加してくるだろう。 接近戦に持ち込む、というのも考えたがすぐに止めた。 そんなことをしたら確実にホワイトスネイクが動く。 赤髪の小娘の炎を消しつつ、 JJFの射撃をほぼ凌ぎきったホワイトスネイクと接近戦で立ち回れるほど JJFは器用じゃないし、自分もそうじゃない。 このままでは、詰まれる。 その焦りが、ラングラーに一つの決断をさせた。 この二人の小娘を、カラカラのミイラにしてやると。 こんな小娘相手に「これ」をやるのは腹立たしいが、 やらずに負けて死ぬよりはずっとマシだ。 そしてキュルケのファイア・ボールの弾幕が一瞬途切れた瞬間、 ラングラーはJJFの両腕のリングを開いた。 鉄クズの弾幕が途切れる。 それと同時にタバサが素早くルーンを唱え、身の丈より長い杖を軽く振る。 ラングラーがJJFの腕のリングに唾を素早く吐き入れたのは、 それのコンマ一秒、二秒ほど後。 直後、タバサのエア・ハンマーがラングラーに襲い掛かる。 ゴォアッ! 唸りを上げて自分に迫る風圧の塊をラングラーはモロに食らい、 壁に叩きつけられる。 ドグシャァッ! 「があッ!」 自分の体に走った衝撃と鈍痛にラングラーが呻いた。 だが顔を苦悶に歪めながらも、ラングラーの口は笑みの形に歪んでいた。 JJFの腕のリングは既に閉じ、高速で回転していた。 そのリングの中で、先ほど吐き入れられた唾は拡散、分散し、 リングの中の全ての鉄クズに付着した。 無重力の世界を生み、さらに真空の世界を作り出すラングラーの唾。 それが、弾丸として発射される鉄クズをコーティングした。 この世界でラングラーが編み出した、 JJFの究極にして最悪の戦術が始まった。 「ようやく・・・追い詰めたってとこかしら?」 タバサのエア・ハンマーで確実なダメージを受けて膝を突くラングラーを見て、 キュルケはそう呟いた。 「まだ油断できない」 タバサはそれを制するように言い、杖をラングラーに向ける。 キュルケはそれに頷くと、タバサと同様に杖を構える。 二人とも残りの精神力にはあまり余裕が無い。 決着をつけるなら、次しかなかった。 そのときだ。 「しかし・・・お前らは・・・よく頑張ったよ」 ラングラーが二人に声をかけた。 エア・ハンマーをまともに食らった割には、その声に張りがあった。 「・・・どういう意味よ?」 警戒しつつ、キュルケが答える。 「まだハタチにもならねえってのに・・・トライアングルで・・・ オレとここまで・・・やりあえるとはな・・・恐れ入ったよ」 「だから何が言いたいのよ!?」 明らかに追い詰められた状況でありながらも余裕を崩さないラングラーに、 キュルケは得体の知れない恐怖を感じた。 タバサも口こそ開かなかったが、キュルケと同様にそれを感じていた。 「だがな・・・お前らは・・・これから詰まれるんだぜッ!」 瞬間、JJFがリングに残る全ての鉄クズを、部屋中に無差別に撃ち放った。 ドドドドドドドドドドドッ! 放たれた鉄クズは、あるものはキュルケ、タバサ、そしてルイズへと向かい、 またあるものは壁に突き刺さり、またあるものは壁を跳ねた。 タバサは自分たちの方向へ飛んでくるものを正確に見極め、 ウィンド・ブレイクで射線をずらす。 ルイズへと向かうものは、ホワイトスネイクがルイズのベッドをひっくり返し、 それを盾にしてガードした。 タバサはこの防御で、これでラングラーの攻撃が終わったと思った。 自分の方に向かってきた鉄クズ全てに対処しきったからだ。 だが――ラングラーの攻撃はまだ終わっていなかった。 ホワイトスネイクにはそれが分かっていた。 部屋全体にばら撒くような射撃。 ホワイトスネイクもこれでダメージを受けた。 この攻撃における、ラングラーの狙いは―― 「ソイツハ『跳弾』ダ! 警戒シロ!」 ホワイトスネイクが二人に向かって叫ぶ。 だが、それは遅すぎた。 いや、仮に遅くなかったとしてもこの世界には「跳弾」などという言葉は無い。 故にタバサがその言葉の意味を理解し、正確な防御に移る事は不可能だった。 ドシュシュシュシュシュシュッ! 直後、キュルケとタバサは全身に鉄クズの銃撃を受けた。 同時に二人の体から鮮血が飛び散る。 「がはっ・・・・・・」 「っ・・・く・・・・・・」 呻き声を上げながら崩れ落ちる二人。 「キュルケ! タバサ!」 ルイズが悲鳴を上げる。 「そんな・・・・・・なんで・・・・・・」 「『跳弾』ダ。鉄クズヲ撃ツ角度ヲ調節シ、 壁ヤ天井デ鉄クズノ弾丸ガ軌道ヲ変エルヨウニシタノダ」 「な、なによそれ・・・弾丸が壁とか天井とかで跳ね返って、 それがキュルケたちを攻撃したの? そんなの、ありえないわよ!」 「ダガ現実トシテ二人ハ銃撃ヲ食ラッタ。 ソシテ私モ、先程ソレデダメージヲ受ケテイル」 「そんな・・・・・・」 ホワイトスネイクの言葉に、打ちひしがれるルイズ。 「その通り・・・・・・だ。 そして今の弾丸・・・ただ身体に・・・穴が開くだけじゃあ・・・ない。 もっと・・・・・・面白く・・・なる」 「面白クナル・・・ダト?」 「そうだ・・・・・・見ていろ・・・・・・。 奴らの血で、この床と天井に真っ赤な水彩画を描いてやるぞ・・・」 場所は変わってまたトリステイン魔法学院の校庭。 ある者は命がけで戦い、ある者は盗みを働こうとするこの日の夜。 そんな夜に、二人の男女が校庭を歩いていた。 少女の方の名前はモンモランシー。 二つ名は「香水」。 そして一週間前に、恋人のギーシュに二股かけられた本人だ。 そして男の方は―― 「ああ、モンモランシー! 君は本当に美しいよ! 天高く輝くあの双月も、君の前ではその美しさが霞んでしまうほどに! いや・・・きっと彼らもわかっているんだ。 どれだけ輝こうとも君の美しさには敵わないってね。 だからああして輝きを弱めて、君の美しさを引き立てているのさ! きっとそうだよ! 僕の愛しいモンモランシー!」 …一週間前、モンモランシーがいながら二股をかけた、ギーシュその人であった。 そもそも何故最悪な関係に陥っていたはずの二人がこうして一緒に歩いているのか、それを説明せねばなるまい。 事の発端はギーシュがモンモランシーを夜の散歩の誘ったことであった。 ギーシュは二股かけてたことがバレて傍に女の子がいなくなった状態が一週間も続いていた。 それで寂しくなったからモンモランシーに泣きついたのだ。 だが実際に傍に女の子がいなくなる、という状況に陥って、真っ先にモンモランシーのところに来る辺り、 ギーシュとしての本命はモンモランシーなのだろう。多分。 浮気ばっかりしてるけど、多分そうに違いない。多分。 そしてモンモランシーの方も、それまではホワイトスネイクとの決闘で死に掛けたギーシュを心配はしたものの、 二股をかけられたことが思い出されて、あまりギーシュとは一緒にいたくない気分だった。 だが「一週間経ったから許してあげようか」という気持ちと、 やはりギーシュに対するまだ捨てきれない気持ちがあって、夜の散歩を了承した。 そしてさっきからもう10分もの間、ギーシュの歯が浮くようなお世辞をノンストップで聞き続けているのだ。 普通の女の子なら耳が痛くなってくるようなお世辞の数々だが、 モンモランシーには、むしろそれが気分がよく感じられた。 モンモランシーはおだてに弱いタイプだった。 だからこそ、ギーシュが他の女の子にフラフラと近づいて そのままお近づきになってしまうのをその時こそは怒っても、 そのうちすぐに許してしまうのだった。 二股駆けるギーシュがダメダメなのは言うまでも無いことだが、 モンモランシーも何だかんだでダメだった。 でもそうだからこそ、似合いのカップルなのかもしれないが。 ひたすらモンモランシーに愛の言葉を重ねるギーシュ。 それを頬を紅潮させながら聞くモンモランシー。 二人はまだ知らない。 今この瞬間も、この学院の中で死闘が続いていることを。 「くぅっ・・・・・・タバサ・・・大丈夫?」 「・・・大丈夫。まだ、やれる」 「ウソ・・・でしょ、それ・・・。 ギリギリのところで使えた魔法を、殆どあたしを守るために・・・・・・」 「・・・・・・大丈夫、だから・・・・・・」 そう言うタバサの顔は青ざめている。 無理も無い。 タバサが先ほどの攻撃で受けた傷は、鉄クズの直撃が右足に3つ、右腕に2つ。 鉄クズのかすり傷が、脇腹に1つ、肩に1つ。 また、キュルケは鉄クズの直撃が左足に1つ、左腕に1つ。 それのかすり傷が左大腿に一つ、頭に一つ傷が出来ている。 ラングラーの射撃が二人を襲う直前、タバサはウィンド・ブレイクを使っていた。 しかしそれは、魔力を殆ど込める間もなかった弱弱しいものだった。 にもかかわらず、タバサはそれの殆どをキュルケを守るために使った。 そのため彼女が受けたダメージはキュルケのそれよりも、 ずっと多く、そして深いものになったのだ。 傷の激痛で奪われそうになる意識を必死に留めながら、 タバサは思考を回転させる。 このままではまずい。 あの男・・・こちらが思っていたよりも遥かに強かった。 まさか、天井や壁で撃った鉄クズを反射させて、 想定外の方向からこちらを狙うなんて。 さっきのエア・ハンマーでダメージを受けたように見えたのは演技だったのか、 それともダメージを押してあの攻撃を仕掛けてきたか。 いずれにしても、今度は完全にこちらが追い詰められてしまった。 もう一度あの射撃を仕掛けられでも、今の自分ではそれを防御出来ない。 そう考えていると、ふと自分の体に奇妙な違和感を感じた。 体が、軽い。 まるで風に巻き上げられた落ち葉のように、まるで自分の体に重みを感じない。 さっきまで、あの男から受けた傷の激痛で体が鉛のように重かったのに・・・。 いや、違う! 「軽く感じている」などという程度ではない。 自分の体が浮いている! 風も無いのに、何かの力が働いているでも無いのに、 自分の体が宙に浮き上がっている! いや、そればかりではない。 手や足を動かすたびに体がグルグルと回転し、重心が定まらない! これは、一体。 「タ、タバサ・・・こ、これ!」 声がした方を見ると、キュルケの身体も宙に浮き上がり、空中で二転三転している。 一体何が起きた? さっきの弾丸に、何か特別な魔法でも仕掛けたのか? でもこんなことができる魔法は、系統魔法の中には無い。 ならば、こいつが使っているのは――。 「エルフの先住魔法・・・か?」 突然タバサに、ラングラーから声がかかった。 「オレと戦ったものは・・・皆・・・そう言う。 先住の魔法・・・エルフの魔法・・・とな。 当然だ・・・火の魔法・・・風の魔法は・・・使うことすら出来ず・・・ 土の魔法・・・水の魔法は・・・まともなコントロールさえ・・・出来ない。 このオレが・・・・・・『魔法殺し』と・・・呼ばれるのは、そのためだ。 だが・・・オレが使うのは・・・そんなものではない。 それらより強力で・・・それらより凶悪なものだ・・・。 その力で殺されることを・・・誇りに思うがいい・・・・・・」 先住の魔法ではない? だとしたら、一体何がこれを引き起こしている? 考えても考えても、自分に起こったこの現象が説明できない。 とにかく自分の体を固定しなければ。 そう思い、杖を振ってレビテーションを唱え始める。 一体どういう原理で浮き上がっているのかは不明だが、 レビテーションなら身体を魔法で浮かせ、身体を空中に固定できるはずだ。 そう判断してのことだった。 そして、状況が変化したのはその瞬間だった。 傷口から流れ出ていた血の勢いが、突然強くなった。 まるで傷口から血が噴出すように、溢れ出るように流血し始めた。 そして次第にそれすらも通り越し、瞬く間に流血の勢いは強くなり、 まるで噴水のように傷口から出血しているッ! 「こ・・・これは・・・・・・」 「・・・・・・」 自分の身に起こった現象に呆然とするキュルケ。 そして自分の体から血が吹き出るという現実に驚愕したのはタバサも同じだったが、 風のメイジであった彼女にはそれ以上のことが理解できた。 自分の周りから、極端に空気が少なくなっている。 それに呼吸もしにくくなっている。 このままでは窒息してしまう。 それ以前に全身の血液がなくなって、干からびてしまう! どうすれば、どうすればこの状況から抜け出せる! 自分はまだ、死ぬわけにはいかないのに・・・・・・。 そしてその様子を、ルイズも見ていた。 ルイズは、自分を責めていた。 何も出来ないばっかりに守られて、 それで守ってくれる人が死にかけているのに、それでも何も出来ない自分を。 守られていながら、助けることさえ出来ない自分を。 自分が水のメイジだったなら、二人を治療できた。 火や風のメイジだったなら、アイツと戦えた。 土のメイジだったなら、ゴーレムの一つでも錬金して時間稼ぎが出来た。 なのに自分はそのどれでもない。 自分は「ゼロ」だ。 何の魔法も使えない、役立たずの「ゼロ」。 一週間前のギーシュとの決闘は、自分に何か光が見えたように思えた。 爆発しか起きない「ゼロ」の自分でも、 役立たずの「ゼロ」じゃないんだと思えた。 だが現実は違った。 結局自分は何も出来ない、役立たずの「ゼロ」だった。 自分を助けてくれた人が窮地に陥っても、 それに何の助けも出せない「ゼロ」だった。 ルイズにはそれがどうにも許せなくて、そして悔しかった。 悔しさで涙がこぼれそうになった、その時。 「マスター」 自分の前に立っているホワイトスネイクから声がかけられた。 顔はこちらには向いていない。 「・・・なによ。ホワイトスネイク」 こぼれそうになった涙を拭って、ルイズは不機嫌に聞こえるように答える。 「アノ二人ノタメニ命ヲ賭ケラレルカ?」 「・・・当たり前よ。何でそんなこと聞くのよ」 「今アノ現象ハ、アノ二人ヲ中心ニ起コッテイル。 ソシテ二人ヲ助ケルニハ、マスターモアノ近クヘ行カネバナラナイ。 マスターガラング・ラングラーニ殺サレタナラ、二人ノ努力ガ無駄ニナル。 デアル以上、マスターハ私トトモニ行動シ、私ガ護衛シナケレバナラナイ。 故ニマスターモアノ症状ガ出ル空間マデ行カネバナラナイ。 ・・・ソレデモ助ケルノカ?」 「それでも、よ」 ルイズの言葉に、迷いは無かった。 「・・・キュルケトカイウ女ハマスタートハ不仲ダ。 ソシテタバサトカイウ小娘ハ今日初メテ会ッタバカリ。 命ヲ賭ケルニハ、アマリニモ安イ間柄ダ。 ナノニ、何故ソノ二人ノタメニ命ヲ投ゲ出セル? 親友デモ、血族デモナイ相手ニ何故ソコマデデキル?」 それは、ホワイトスネイクにとって率直な疑問だった。 以前ホワイトスネイクがいた世界 ――かつての自身の本体、プッチ神父とともにあった世界でのこと。 あの世界で戦った男――空条承太郎は、 娘を守るために千載一遇の勝機を捨てた。 そしてその空条承太郎の娘、空条徐倫もまた、 父親の記憶のためにプッチ神父を仕留めるための最大の好機を逃した。 何故そのようなことが出来るのか。 それは親子だからだ。 互いに血を分けた存在だからだ、とホワイトスネイクは考えていた。 また、スタンドを探して世界中を巡った旅の中で、 プッチ神父を友の仇、親友の仇として襲うスタンド使いもいた。 そうしなれば、プッチ神父にスタンドを奪われることも、 その後にドロドロにされて死ぬことも無かったのに。 なのに彼らはプッチ神父に挑まざるを得なかった。 挑まなければ、自分の心に決着を付けられなかった。 何故そのようなことが出来るのか。 それは親友だからだ。 互いが互い無くしては生きては行けない存在だからだ、 とまたホワイトスネイクは考えていた。 だが、この状況は違う。 今自分の主人の前で死に掛けている二人の小娘は、 主人の血族でもなければ主人の親友でもない。 なのにこの小さな主人は、そんな二人のために命を賭けると言っている。 何故そんなことが出来る? 何故自分の命をそこまで簡単に扱える? それが、ホワイトスネイクには理解できなかったのだ。 「ソシテ助ケタイ、トイウノハ自己満足カ? ソレトモ偽善カ?」 さらにホワイトスネイクは厳しい問いをぶつける。 「・・・そうかもしれない。 役立たずになりたくないって気持ちが、わたしの中にあるもの。 でもそれは二人を助けない理由には絶対にならない。 だから、助けるのよ。 わたしが助けたいから、助けるの」 それが、ルイズの真摯な思いだった。 確かにキュルケには気に入らないところもある。 タバサって女の子に至っては、助ける義理も何も無い。 それでも、見殺しには出来ない。 だから、助ける。 自分が助けたいから、助ける。 それが、ルイズの答えだった。 「ソウカ」 ホワイトスネイクはそう短く言うと、ルイズに向き直る。 そしてルイズを片手で抱え上げる。 「覚悟ハイイナ?」 「いつでも」 ホワイトスネイクの問いに、ルイズが短く答える。 「承知ッ!」 その答えにホワイトスネイクが力強く応えるッ! そして床を強く蹴り、二人の少女の下へと疾走するッ! 「なッ、なにしてやがるッ!!」 それに驚いたのはラングラーである。 無傷で確保しなければならない相手が自分が作り出した死の空間へと、 何のためらいも無くホワイトスネイクとともに突っ込もうとしているのだ。 このままでは「無傷での確保」は不可能。ならば、阻止するしかないッ! ラングラーは最後の補給を終えたばかりのJJFに腕を構えさせる。 ドンドンドンドンドンドンッ! そしてホワイトスネイクの動きを追うように、 JJFにありったけの鉄クズを撃ち放たせるッ! 計画性のカケラもない行動だった。 だが任務を完遂することの方が、ラングラーには重要だった。 しかしホワイトスネイクは速い。 放たれた鉄クズの半数はホワイトスネイクが通り過ぎた直後の空間を貫き、 ホワイトスネイクにはかすりもせず、 しかし残り半分はホワイトスネイクへと殺到する。 だがホワイトスネイクはそれらを拳で弾き飛ばそうとはしない。 逆にルイズを庇うようにガードを固める。 ドシュシュシュッ! そのホワイトスネイクに、いくつもの鉄クズが突き刺さるッ! その数、4発。 足に、脇腹、腕に、そして頭に着弾し、頭部に命中したものはその一部を吹き飛ばしたッ! しかしホワイトスネイクは止まらないッ! 苦しみもがきながら空中を漂うキュルケとタバサの元へと一直線に駆けるッ! そして、キュルケとタバサを苦しめる症状 ――真空の魔の手が、ルイズにも襲い掛かる。 ルイズの鼻から、突然鼻血が噴出す。 同時に、ルイズの呼吸も苦しくなってくる。 ホワイトスネイクが自身の腕からDISCを抜き取ったのはその瞬間だった。 そして抜き取ったDISCを間髪いれずにルイズの頭部に差し込むッ! 「命令スル。『体内気圧を限りなくゼロに近いレベルまで、一気に低下させろ』」 ホワイトスネイクが、静かにそう命令する。 と同時に、ルイズの鼻血が止まった。 外気圧と体内気圧の差のために体内から血液が押し出されるのを、 この命令によって防いだのだ。 しかし、ルイズの呼吸が苦しいのは変わらない。 ルイズの周囲に殆ど酸素が存在しない状況を変えることは、 ホワイトスネイクのDISCの命令ではできないからだ。 しかし、血液が全て体外に押し出されてミイラになるよりは、 まだ死ぬのが遅い。 その僅かなタイムラグに、ホワイトスネイクは全てを賭けたのだ。 やがて、酸欠でルイズが意識を手放す。 ルイズは自分の意識が真っ白になっていくのを感じながら、 ホワイトスネイクが、二人を救ってくれることを祈った。 そしてホワイトスネイクは、キュルケとタバサの元へ到達した。 スデに意識を失っていた二人に、ルイズにしたものと同じ命令を差し込む。 後数秒でも遅れていたならば二人の命は無かっただろう。 しかしこれで二人の命はもう1、2分は稼いだ。 あとは・・・ラング・ラングラーを倒すのみ。 そう決意してキュルケとタバサを背負うと、ラングラーのほうへ振り向く。 そして振り向いた先には、驚愕に顔を歪めるラングラーがいた。 「バカな・・・真空の中で・・・何故・・・血を吹き出さねえ・・・。 ホワイトスネイク・・・テメー一体・・・何を、しやがった・・・」 「何ヲシタカ・・・カ。ソレヲ貴様ガ知ル必要ハナイナ。 何故ナラ貴様ハココデ死ヌカラダ・・・ラング・ラングラー。 貴様ノ無重力ノ能力ガ作リ出シタ真空デナ・・・・・・。」 そう言い終わるや否や、ラングラーに向けて突進するホワイトスネイク。 真空の発生源であるキュルケとタバサはホワイトスネイクに担がれているッ! つまり、この状況は―― 「テメーッ! オレが作った真空で、オレを攻撃する気かッ!」 ホワイトスネイクの目論見を理解したラングラーは、すかさず後方に下がる。 だがすぐに壁に背がぶつかる。 もう後ろには下がれない。 正面から迫るホワイトスネイクは、 自分を真空の範囲に捉えるまであと数歩の位置。 ならば―― 「ジャンピン・ジャック・フラァァァッシュッ!!」 咆哮とともにJJFがラングラーの正面に回りこむ。 そしてコンマ数秒単位で腕を構え、ホワイトスネイクへと向けるッ! 「くらえッ!!」 ドンドン! そして、その腕から鉄クズを撃ち放つ。 だが狙いは甘かった。 大半はホワイトスネイクに当たらず、その周囲へと逸れていった。 ラングラーが一瞬抱いた真空への恐怖が、 その照準を正確なものにしなかったのだ。 だが、3つ。 それだけの数の鉄クズは、ホワイトスネイクへと向かった。 しかもその全てが、ホワイトスネイクへの直撃コース。 だがホワイトスネイクは避けようともしない。 自分を敵の弾丸が貫くのを承知で、 真正面からラングラーのいる方向へと突っ込むッ! ドシュシュッ! そしてホワイトスネイクの胴体を、3つの鉄クズが撃ち貫く。 ホワイトスネイクの、膝が落ちる。 勝った、とラングラーは感じた。 だが、ホワイトスネイクは止まらなかった。 落ちかけた膝を無理やり引き上げ、床を蹴り、 レスラーがタックルをかけるようにラングラーへと襲い掛かるッ! ホワイトスネイクはスタンドである。 そして今のホワイトスネイクは、 本体の状態に一切左右されないスタンドであるッ! そのため人間ならば致命傷の攻撃でも、まだ十分に活動可能ッ! 「バカなッ! こいつ、何故止まらないッ!?」 それを知らないラングラーは驚愕のままにタックルをモロに食らい、 壁にたたきつけられる。 JJFで防御する余裕すらなかった。 そして、真空の範囲にラングラーが入った。 真空が、ラングラーに襲い掛かるッ! 「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」 時間の経過のために、より強力になった真空がラングラーを襲う。 そして、ラングラーの体の組織を次々と破壊してゆくッ! (マ・・・マズイ・・・ぞ・・・・・。このままじゃあ・・・オレが・・・ヤバイッ! 壁に押さえつけられた・・・この体勢じゃあ・・・逃げられねえッ! くッ・・・こうなったらッ!!) 完全に追い詰められた状況ッ! そしてラングラーが、そこから脱出を図るッ! 「ジャンピン・ジャック・フラッシューーーーーーーーッ!」 ラングラーの絶叫とともに、JJFが部屋の壁に拳のラッシュを叩き込むッ! 追い詰められ、生へとしがみつこうとする精神によって昂ぶり強化された拳は、 壁を一瞬にしてベコベコに破壊し、そしてひび割れさせていくッ! そしてラッシュが始まってから一秒経ったか経たないか、それだけの時間で、壁に大穴が空いた。 そしてラングラーの体が、その後ろから押さえつけるホワイトスネイクのパワーに押され、ルイズの部屋から空中に放り出された。 その瞬間。 「ジャンピン・ジャック・フラッシュ解除ォーーーーーーーーーーーーーッ!!」 ラングラーの絶叫とともに真空が解除されるッ! そして周囲の気圧は突然正常に戻り、ホワイトスネイクとラングラーの身体は、 二人を取り囲んでいた真空地帯へ吹き込んだ突風に、 木の葉のように吹き飛ばされるッ! ラングラーの身体は上空へ吹き飛ばされ、 ホワイトスネイクの身体は地上へと、一気に叩き落されるッ! しかしホワイトスネイクは抱きかかえる3人の身体を手放しはしないッ! 手放す前に、やらねばならないことがあるからだ。 (解除・・・ダトッ!? マズイゾッ! コノママデハ、 外気圧ニマスタータチノ体ガ潰サレルッ! ソノ前ニッ!) ホワイトスネイクは素早くルイズの頭部から命令のDISCを抜き取る。 そしてキュルケ、タバサの頭部からも命令のDISCを抜き取り、3人の体内気圧を正常に戻す。 だがまだ油断は出来ない。 地上が、眼前に迫っている。 今の加速した状態で地面に叩きつけられれば、並の人間はただではすまない。 ましてや今の状況では重傷を負った人間が二人もいるのだ。 ホワイトスネイクが手を離し、勢いのままに地面に激突したならば、間違いなく死ぬ。 ホワイトスネイクは何も持たない状態なら自由に空中を移動できる。 そして軽いものならば抱えたままで空中を移動できる。 だが今ホワイトスネイクが抱え、背負うのは三人の人間。 抱えたまま空中に留まるのは不可能だ。 そうである以上、着地はホワイトスネイクがやらねばならない。 しかしホワイトスネイクの両足はJJFの射撃でダメージを受けている。 着地の衝撃に耐えられるかどうかは怪しい。 出来るか。 ホワイトスネイクは現在の自分の状況に相談し、そして覚悟を決めた。 その直後、ホワイトスネイクは3人を抱えたまま、地面に着地した。 そして着地の衝撃がホワイトスネイクの両足を襲う。 無重力解除による風圧、そして人間3人分の重力が生んだ衝撃が、ホワイトスネイクの足をズタズタに破壊してゆく。 だがホワイトスネイクは膝を突かない。 膝を突かず、衝撃に耐え、着地したままの状態を保ち続ける。 そして、耐え切った。 そのことを実感すると、 ホワイトスネイクは3人の身体をそっと地面に横たえた。 ホワイトスネイクの身体に新たな衝撃が走ったのは、その瞬間だった。 衝撃の発生源は腹部。 そこに目を向ける。 自分の腹部から、握り拳が突き出ているのが見えた。 そして、やられた、と思った。 JJFの拳が、背後からホワイトスネイクの身体を貫いていた。 空中に飛ばされたラングラーは、手足の吸盤で校舎の壁に張り付き、 風圧に耐えていた。 そして耐え切ると、間髪いれずに空中からホワイトスネイクの背後に迫った。 落下の音、衝撃は吸盤で吸収し、ホワイトスネイクに気づかれることは無かった。 そして、あの一撃をホワイトスネイクに叩き込んだ。 ホワイトスネイクの膝が、がくりと落ちる。 もはや両足で立つこともできない。 そしてボロボロの両手では、手刀を使うことも出来ない。 ホワイトスネイクの身体は、もう戦える身体ではなかった。 「これで・・・テメーは・・・もう・・・戦えねえ。 あとは・・・ガキを・・・頂いていく・・・だけだ。 だが・・・・・・その前に・・・テメーは破壊する。 オレを散々ナメてくれたテメーを・・・生かしておくつもりはねえッ!」 そう言いつつ、JJFの拳をホワイトスネイクの腹から引き抜くラングラー。 それと同時にホワイトスネイクの体が崩れ落ちる。 ダメージは、あまりにも大きかった。 これ以上戦えぬほどに、これ以上立つこともできぬほどに。 そして床に倒れこむホワイトスネイクの頭部に、ラングラーはJJFの拳の狙いを定める。 「これで終わりだッ! 今度こそ、ここで死ねッ!!」 そして、JJFの拳が、ホワイトスネイクの頭部へ振り下ろされる。 「勝ったッ!!」 ラングラーが今度こそ勝利を確信し、叫んだ。 ドグシャアッ! ドシュンッ! 直後、二つの音が交錯する。 JJFの拳がホワイトスネイクを破壊する音、 そしてそれとは別の音が校庭に響いた。 そして視界が真っ暗になる。 何だ? とラングラーは一瞬首を捻りかける。 捻りかけて、理解した。 自分の額に、あの忌々しいDISCが突き刺さっている。 そのDISCに目隠しされているのだ、と。 そしてそうだ。 「これ」はさっき見ていた。 これはホワイトスネイクが、あの三人のガキの頭から抜き取ったものだ。 ホワイトスネイクはこのDISCで、自分の真空から三人を守っていた。 しかし、だとしたらその効果は一体・・・。 「ソノDISCノ効果・・・教エテヤロウ」 「!!??」 バカな!? 何故ホワイトスネイクが生きている!? ヤツの頭部は、自分のJJFで完全に破壊したハズ。 手ごたえも十分にあった! …いや、本当にそうだったのか? 本当に、自分が破壊したのはヤツの頭部だったのか? インパクトの瞬間、オレはヤツのDISCで目隠しされたんだ。 だとしたら、そのときに・・・まさか・・・・・・。 「『体内気圧を限りなくゼロに近いレベルまで、一気に低下させろ』・・・ダ。 ソレデ何ガ起コルカ・・・・・・貴様ニハ・・・スグ分カル」 暗闇の中で、ホワイトスネイクがこちらの意思とは関係ナシに喋り続ける。 『体内気圧を限りなくゼロに近いレベルまで、一気に低下させろ』・・・だと? …何だとッ!? じゃあまさか、これからオレはッ!? 「感ヅイタヨウダナ・・・。貴様ノ体ハコレカラ・・・外気圧ニ潰サレテ、 ペシャンコニナル。 セイゼイソレマデノ間、残サレタ命ヲ楽シメ・・・・・・」 その言葉の直後、ラングラーの体に異変が起こる。 まず、息が出来なくなった。 正確には、肺から空気が一気に押し出されたッ! そして破壊はさらに進行するッ! ラングラーの体はあっという間に圧縮されていき、 ラングラーの全身の穴という穴から血が噴出すッ! 「ガッ・・・ゴボ・・・・・・ガボ、ゴッ・・・・・・」 声にならない声を上げ、ラングラーが呻く。 呻きながらも、JJFに指示を出す。 自分をこんな目に合わせた奴らを、せめて一人でも道連れにするために・・・。 だが、それもすぐに止められた。 JJFの腕が、動かない。 ホワイトスネイクがJJFの両腕をガッチリと捕まえ、その腕輪の照準が三人の少女にそして自分へと向かぬよう、 そして照準が誰もいない上空へ向くように押さえ込むッ! 「ア・・・アガ・・・ゴバ、ガ・・・ガボバ・・・・・・」 しかしラングラーは止まらない。 JJFへの指示を止めはしない。 そして主人のダメージに従ってボロボロとその身を崩壊させていくJJFは、 主人の命令に忠実に、最後の足掻きを見せたッ! ドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!!! それは戦いの序盤でホワイトスネイクに対して行った、マシンガンのような集中射撃。 JJFはそれが自分の最後の輝きであるかのように、ホワイトスネイクに押さえつけられたまま、上空に向かって撃ち続けた。 今までで最大の威力を持った、鉄クズの射撃だった。 撃ち放たれた無数の鉄クズはその大半が校舎に当たり、 そしてそれらを抉り、無数のひびを入れた。 巨大なゴーレムの一撃ですら破壊できない壁に、目に見える形で損傷を与えた。 そして残弾が完全に尽きたのと同時に、 ラング・ラングラーは全身の血を外気圧に絞り取られて絶命した。 ジャンピン・ジャック・フラッシュの姿は、もうその傍らには無かった。 「終ワッタ・・・・・・カ・・・・・・」 ラングラーが死んだのを確認し、ホワイトスネイクはそう呟いた。 そして周りを見回す。 見回して、ひどい有様だと思った。 周囲一体がラングラーの血で染まって真っ赤になっている。 ルイズ、キュルケ、タバサの三人も例外ではない。 全員の衣服が、血で真っ赤になっていた。 もっともキュルケとタバサの衣服は彼女達自身の血でスデに赤く染まっていたが。 (シカシ・・・マズイナ。今ノ私ハ、ホトンド行動不能。 ソレニ助ケヲ呼ブコトモママナラナイ。 マスターハマダ大丈夫ダガ・・・コノ二人ハ応急処置ガ必要ダ。 クソッ・・・・・・ドウスル・・・・・・?) 自身も再起不能寸前でありながらも、冷静に状況を判断するホワイトスネイク。 その時―― 「ルイズの使い魔君ッ! 君の命がけの行動、僕は敬意を表するッ!!」 バカみたいにでかくて、それでいて妙に気取った声が聞こえてきた。 どこか聞き覚えがあった声だ、と思いながらホワイトスネイクがそちらを見る。 「ちょっとギーシュ! あんた分かってるの? あいつはあなたを殺しかけたようなやつなのよ?」 「黙っていてくれモンモランシー。僕は今猛烈に感動しているんだ!」 声の主はやっぱりギーシュだった。 そしてその後ろから、モンモランシーがギーシュを引きとめようとしている。 しかしギーシュはそれを引きずるようにしてこっちにやってきた。 「・・・・・・何シニ来タ」 ジト目でギーシュを見ながら言うホワイトスネイク。 「そんなことを連れないことを言わないでくれ、使い魔君。 僕は君の命がけの戦いの一部始終を見ていた。 それで・・・感動したんだ! 不届き者から三人のレディーを守り、 満身創痍になりながらも勝利した君の姿に! そして実感したよ! 君と僕は似たもの同士だったんだ! 君は一週間前のあの日、僕と決闘したろう? それが何故なのか、ずっと気になっていたんだ。 でもそれが分かったよ! 君は君の主人であるルイズのために、 レディーのために戦ったんだね! あのメイドを僕の勝手から守ったのも、 レディーを守るという君の新年に基づいたものだったと分かったんだよ! はっはっは! そんな神妙な顔をしないでくれ! 何も言わずとも分かる! 君のその行動こそが君の精神のあkガボゴババゴボ・・・・・・」 延々と喋り捲っていたギーシュが、突然彼を包み込んだ水によって黙らされた。 やったのはモンモランシーである。 しかしギーシュもなんと言うか、相当にアレだ。 一週間前に自分を危うく殺すところだった相手にここまでフレンドリーになれてしまうとは。 お調子者というべきか、能天気というべきか、とにかく色々と心配だ。 そしてギーシュを黙らせたモンモランシーがその前に出て、 じろりとホワイトスネイクをにらむ。 ホワイトスネイクも、それを正面から見返す。 「・・・あんたがギーシュに決闘でしたこと。私は忘れて無いわ。 でも・・・・・・」 そういって、地面に横たわる三人に目を向けると、短くルーンを唱える。 すると、キュルケとタバサの傷が、溶けるようにして浅くなっていく。 水のメイジにしか使えない、「治癒」の魔法だ。 ホワイトスネイクは驚いてモンモランシーを見る。 「この三人がケガをしてるのは別の話よ。 応急処置をしてくれる人を探してたんでしょ? ・・・だったら私がしてあげるわよ。 この三人のケガはどれも致命傷じゃないし、 水のラインメイジの私なら応急処置が出来る。 ただ、キュルケとこの青髪の女の子は相当に弱ってるから、 魔法薬での治療が必要になるけど。 ・・・別に、あんたがしたことを許したわけじゃないんだからね。 勘違いしないでよ」 「・・・覚エテオク」 ホワイトスネイクがそれだけ言うと、 モンモランシーはぷい、とそっぽを向いてギーシュのほうへ戻っていった。 そのギーシュが、何やらゴボゴボ言っている。 「どうしたのよ、ギーシュ?」 「ばべ! ばべぼびべぐべぼ!」 「・・・何言ってるかわかんないわよ、ギーシュ」 「ばばらばればぼ! ぼぼばび! びびぼぶびぼごべば!」 モンモランシーの魔法で水攻めにされたまま、 ギーシュが指を差しながら何か言っている。 だがモンモランシーには何が言いたいのか全く理解できない。 かろうじて、何がしたいかが理解できたホワイトスネイクが、 ギーシュが指差す先を見ると―― 「・・・・・・何ダ、アレハ?」 そこには、全長30メイルは下らない、巨大なゴーレムがいた。 To Be Continued...
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アメリカ ■ 特集:ハリケーン「サンディ」 「WSJ日本版(2012.10.30)」より ★ LIVE Superstorm Sandy Coverage - The Weather Channel ■ 巨大ハリケーン「サンディ」、NYに接近中! 画像でお届けします(追記あり) 「ギズモード・ジャパン(2012.10.30)」より 【アメリカ】 ★ ハリケーンが米上陸 東海岸150万戸が停電 首都機能まひ状態 「msn.産経ニュース(2012.10.30)」より / 魚拓 【ニューヨーク=黒沢潤】ハリケーン「サンディ」が29日夜(日本時間30日午前)、米ニュージャージー州に上陸した。東部地域は暴風雨により、約150万戸が停電したほか、広い地域で冠水などの被害が出ている。サンディは上陸直前に温帯低気圧に勢力を落とした。 オバマ米大統領は29日、ホワイトハウスで緊急記者会見し、人的被害などを「懸念している」と述べ、国民に団結して対処するよう求めた。また、サンディの移動速度が遅いため、洪水被害の拡大で「数百万人に影響が出るだろう」と述べ、国民に州政府の指示に必ず従い早めに避難するよう呼びかけた。 ーーーーーーーーーーーーーーーー ★ 巨大ハリケーン接近で米株式市場は30日も休場、大統領選にも影響 「ロイター(2012.10.30)」より / 魚拓 ホワイトハウスはこの日、オバマ大統領は30日に予定していたウィスコンシン州での遊説を取り止め、ワシントンでハリケーン対応にあたると発表。 声明で「大統領は30日、ワシントンにとどまり、ハリケーン『サンディ』の影響を注視しつつ対応する」とした。 ロムニー共和党候補も29日夕にウィスコンシン州で、30日にアイオワ、フロリダ両州で予定していた遊説を取り止めると発表した。 ■ 嵐を呼ぶ男・・・いやだなそんなの 「二階堂ドットコム(2012.10.29)」より え!?風速120メートル? ■ マヒする東海岸 「NEVADAブログ(2012.10.29)」より アメリカ東海岸に超大型のハリケーンが迫っており、今日のニューヨーク証券取引所は閉鎖されることになっていますが、交通機関も全てストップすることになっており、空港も閉鎖されつつあり、アメリカはマヒ状態に陥りつつあります。 今回のハリケーンは最大風速で120メートルと言われており、更に寒気団が南下してきており、ニューヨーク・ニュージャージ州は大暴風雪・雨・嵐・竜巻に襲われる危険もあると指摘されています。 ハリケーンの動きが遅く、今後勢力を弱めることもあり得ますが、もし、今の勢力を維持して北上し、東海岸を襲えば、高級住宅地が立ち並ぶ地区は壊滅的な打撃を受けます。
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無頼の掟 題名:無頼の掟 原題:A World Of Thieves (2002) 作者:ジェイムズ・カルロス・ブレイク James Carlos Blake 訳者:加賀山卓朗 発行:文春文庫 2005.1.10 初版 価格:\771 微熱のように残る作品である。多かれ少なかれ、現代という都市性に委ねられた我々の日常生活から、いかに遠い隔たった場所へ連れて行ってくれるかというあたりは、小説というスタイルの醍醐味であるが、それこそこの物語は1920年代、禁酒法時代のテキサス。ジャズの街、ニューオーリンズから、荒くれた無法地帯である西部油田地帯へ、ロード・ノヴェルと、過去へのフェイド・バックを交えながら、丹念な歴史絵のタペストリーの如く紡ぎ出されてゆく。 『ワイルド・バンチ』を意識させるような、冒頭の銀行強盗シーンに始まる衝撃のストーリーは、過去に旅し、主人公の中に夢と冒険と無法とをいっしょくたにさせたような、荒くれた気分が誕生してゆくプロセスを念入りに、探る。これが、思えばラスト・シーンへの助走であったことを悟らされるのに、まるまる一冊の物語と、登場人物たちの山のような死体が必要となる。 すぐそこに死が潜んでいるビジネス。それが犯罪である。犯罪稼業には、濡れ手に粟といった愉快さに、非業な死や肉体的損壊といったリスクが共存する。そうした中にいないと燃えることのできない男たちと、奴らを中心に回ってゆく擬似家族たちの運命共同体が、内部の葛藤を繰り返しながら、性と暴力にダンスしてゆく姿は、やはりピカレスク・ノワールの、とてもオーソドックスで正攻法な切り口であるように思える。 未だ書かれていなかったことが腑に落ちないくらいに、正攻法な小説である。けれんみのないストレートな一人称話法に、接近する大低気圧みたいな冷血の復讐鬼。アナログでとても人間味のある悪党たちと、非常に機械的に処理し、自らの復讐劇をプログラミングしてゆく無表情な復讐者は、あたかも自然の摂理に基づいて動く森の中の原始的な生態風景のようでもある。 そのくらいに都市文明がものを言わなかった、人間たちが丸はだかであった時代と場所。美しい陽光が空気を斜めに断ち切り、真っ赤な溶鉱炉に変えるような神がかり的に美しい世界。性も暴力も、まるで陽が昇り、そして沈んでゆくだけのことのように、流砂の物語として、こぼれてゆく。ただただ熱い血のうめきだけを、生存者の体内に残して。 タフで、熱気溢れる男たちと、関わりあう女たちの世界。プリミティブなアメリカの光景を満載した、硝煙香る死のプロットである。 (2005.05.23)
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氷碧眼(ディープ・フリーズ) ウラヌス第三星将(グリゴリ実験体03号)のPSI能力。おそらくバースト。 物体を凍結させたり氷を具現化させる能力で、スケートや銃、槍などを作り出すことが出来る。 氷で作った銃からは冷凍弾を発射することができ、命中した物体を瞬間的に凍結させることが出来る。 氷で作った槍も命中すると対象を凍結させ、更にウラヌスのライズと相まって、 カイルが設置したマテリアル・ハイ3枚まとめてぶち抜く高破壊力を誇る。 また、巨大な氷塊を任意にの場所に作り出すことができ、手元の小さい氷塊でコントロールしているようだ。 氷でありながらフレデリカの熱光線をたやすく受け止めるなど、高い防御性能を持っている。 地面に落とすことで周りの地面を広範囲に凍結させ、更には地面からアイスリンクを作り出し、氷で作ったスケート靴で縦横無尽に駆け回る。 これにより足場のコンディションは最悪の状態にされるため、空を飛べないサイキッカーは相当の苦戦を強いられそうだ。 最終的には大気を凍てつかせて、運動機能や体力を奪ってくる。 その冷気たるやサラマンドラに守られたフレデリカにさえ凄まじい冷気を感じさせており、 カイルクラスのライズ使いであっても長時間経過すれば凍死してしまうほど。 しかも、この段階に移行するとウラヌス自身の凍結能力は飛躍的に向上し、冷凍弾等の威力や速度が跳ね上がる。 余談ではあるが空気を液体にするためには1気圧下でセ氏零下約190度にまで下げる必要があるので、 大気を凍らせて固体化させるためにはここからさらに温度を下げてやる必要がある。 グラシアル・ウォール 胸周辺や背中に氷のアーマーのようなものを作り出し、相手に抱きついて巨大な氷塊に閉じ込める技。 一度決まってしまうと、外部からの力が加わらない限り脱出が出来なくなる模様。 大気を凍結させてから使用可能な技のようだ。 総合的に見ると、近接格闘では上記の技に加えライズに凍結の追加効果を付加し、中距離では冷凍弾、遠距離では槍と非常にバランスが良い。 また、巨大な氷塊による盾や高速移動を可能にするスケーティングなどから、防御や回避にも優れている。 その防御性能に加え、地面や大気を凍てつかせて、敵だけでなく場を征圧し、 相手を弱体化させて自分を強化していることを鑑みると、好戦的なウラヌスの性格とは裏腹に戦術的で防御的な能力といえよう。 凍結能力自体は現代世界でも健在で、冷気を含んだ風を吹きつけ古都霊山林を瞬時にして氷原へと変えている。 流石に未来世界ほどの規模ではないものの、広範囲を一気に支配するのは現代世界からでも可能なようだ。
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2014年9月9日に行われたアップルのスペシャルイベントで発表された[21][22]。 2014年9月19日、オーストラリア、日本、香港、シンガポール、ドイツ、フランス、イギリス、カナダ、アメリカ合衆国、プエルトリコ(時差順)で先行発売予定[23]。日本国内では主要キャリア3社が扱うほか、アップルストアでも同時にSIMフリーモデルの販売を行う[24]。 画面サイズを従来モデルから大きくし、通常モデルのiPhone 6は4.7インチ(1334×750ドット)、大画面モデルのiPhone 6 Plusは5.5インチ(1920×1080ドット)のディスプレイを搭載、広視野角でコントラストが高く、より正確な色を出せる「Retina HD displays」を採用している。また本体の厚さもiPhone 6で6.9mm、iPhone 6 Plusで7.1mmで、従来より薄くなっている。また、内蔵ストレージに128GBモデルが追加され、32GBモデルが無くなった。 基本スペックは両モデルとも共通で、システムプロセッサにApple A8を搭載、CPUは従来比25%高速化し、グラフィックは従来比最大50%パフォーマンスを向上させている。モーションコプロセッサはM8を搭載し、高度情報を取得できる気圧計が追加された。通信ではLTEのキャリアアグリゲーションに対応し、最大150Mbpsでの通信のほか、VoLTEでの通話も可能となった。日本ではWiMAX2+やAXGPで使われているTD-LTEのBand 41など最大20の帯域に対応している。Wi-FiではIEEE802.11acに対応したほか、T-Mobileなど一部の通信会社ではWi-Fiを介して電話をかけることができる「Wi-Fi calling」にも対応する。 カメラ機能では、メインカメラのiSightのセンサー性能を強化、Focus Pixelsと呼ばれるプロセッサでオートフォーカスのスピードを向上させ、顔検出機能も強化されったほか、最大60fpsの1080p動画撮影や最大240fpsの720pスローモーションビデオ撮影、タイムラプスビデオ撮影も可能となった。さらにiPhone 6 Plusでは光学手ぶれ補正にも対応している。内向きのFaceTimeカメラもF2.2の明るいレンズになった。 新たにNFCが搭載され、アメリカでは2014年10月より開始するアップル独自の決済サービス「Apple Pay」に対応、Touch IDでの指紋認証と連携して決済処理を行う。 iPhone 6とiPhone 6 Plusの違いとしては上述の画面サイズ・本体サイズとiSightの光学手ぶれ補正のほか、iPhone 6 Plusでは横画面表示時に大画面に最適化された表示が可能となっている。