約 381,808 件
https://w.atwiki.jp/magichappy/pages/2156.html
▼ Salvation 進行内容 負けを認めたイングリッドから、 「吸魂石」を受け取った。 アシェラの魂を元に戻さねば ならない。 アシェラの下へ向かおう。 カミール山麓 (Crawling Caveを調べる) Ingrid アシェラ姫、数々のご無礼、 許してもらえるとは思いません。 どのような裁きでもお受け致します……。 Arciela 顔を上げて、イングリッド。 Arciela 同じ民同士が 争った先には未来などないわ。 方法は違っても、目指すべきものは同じはず……。 Arciela ですよね、 [Your Name]? 選択肢:どうする? そうだね Arciela そう言ってくれると思いました。 やるなら徹底的に Arciela くすくす。 でも、わたしはまだここで取っ組み合いをするほど 回復していませんよ。 Arciela まったく、 わたしよりも無茶なことを言いますね、 [Your Name]ってば。 Arciela お聞きの通りですよ、イングリッド。 これ以上、争うことは無意味です。 Ingrid でも私はあなたの魂を……。 Arciela 魂? わたしはこうして生きています。 それ以上に大切なことが何かありますか? Ingrid ……! Arciela あなたも大切なアドゥリンの民。 これからの開拓には、きっとあなたたち エクソシストの力が必要になるときが来ます。 Arciela ね? Ingrid 姫君の御心のままに……。 ??? (なんともぬるい心の持ち主だな) Darrcuiln (だが…… だからこそ……かもしれんな) Arciela どうしたのですか、 [Your Name]。 ぼうっとして。 選択肢:どうした? え、なにが? Arciela [Your Name]。 ひょっとして疲れてるんじゃ? その虎が…… Arciela えっ? この虎が心の中に語りかけて……? わたしには何も聞こえないけど。 Arciela ひょっとして、それも あなたがロスレーシャの実を持っていることと 関係があるのでしょうか……。 Arciela でも…… これで振り出しなのですね。 せっかく、あにさまの呪いを解く方法が 見つかったと思ったのに……。 選択肢:どこを見る? 顔 Arciela ……どうしたの? わたしの顔になにかついてます? 胸 Arciela …………。 手元 [Your Name]は、アシェラの手元の剣を指差した。 Arciela えっ? あにさまの言葉の意味がわかった? Arciela このオーダーサインを…… 指差していたというの? Arciela それと、 テオドールおじさまの言葉、どこかで…… Arciela そういえば! Arciela 幼少の頃に、とうさまから 聞かされた詩にそっくりなんだわ。 Arciela ……そう、とうさまは いつにもなく険しい顔で恐かったのを覚えてる。 Arciela わたしはあにさまと一緒に聞いてた。 はじめて、オーダーサインをみた夜……。 Arciela 詩は少し違うけれど、確か……。 Arciela 『大地に災い降りかかりし刻。 燕の王の盟約は果たされん。』 Arciela 『天高く漆黒の剣を掲げよ。 放たれし眩き光の下へ、 6つの刃を携えし、白き翼は舞い降りん……。』 Arciela いまがその刻だというのね……。 Arciela そうね、[Your Name]。 きっと、それが正解だわ! 称号:姫を救いし勇者 ▲ 第三の敵 アシェラの下へ 遺剣の導く先 ■関連項目 アドゥリンミッション Copyright (C) 2002-2015 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. ~
https://w.atwiki.jp/789436/pages/137.html
薄墨色の空の下シリーズ。一話完結もの。 残虐な神様 あらすじ:とか? ショートショート TOP 特別小説
https://w.atwiki.jp/live_nhk/pages/9.html
**■有働由美子の予感! #aa(blockquote){ アッ!アッ!アアア! \ この女子アナは / ,.、 ,.、 オォオオォ \ 誰ですか / ∠二二、ヽ ζ*´Д`) \ ∧∧∧∧/ ((´・ω・`) lヽ,,lヽ || ⊃ ⊃ < 有 > / ~~:~~~ ( ) 名前を聞いたら有働由美子と言われるのは | ̄ ̄|_)_)| ←膣トレ < 予 働 > ノ : _,,.と.、 i 総合実況の黄金パターンよ!  ̄ ̄ 椅子 < 由 > (,,..,)二i_, しーJ ─────────< 感 美 >────────── <. 子 > ,.、 ,.、 γ⌒ヘ⌒ヽフ < !!!! の > ∠二二、ヽ ( ( ・ω・) /∨∨∨∨\ ((´・∀・`))<うどん45歳 しー し─J / 脇汗パッド \ / ~~:~~~ \ } **■秋ちゃん -穏やかな表情とは裏腹に、夏を放逐する猛将。天気予報図に登場する。 r─-.、∧,. -─ 、 {ト∧イ. !ト∧ィァヽ r>┴亠┴┴ 、ノ / .イ ! \ ./ / ┼ゝ|ノ ヽ ヽヽ / / .〃ノ|ヽノ \. }!| | | { Lj⊥=──-ミ L_| | | L_l.ィfち ^圷ぅ、 Lリ.ノ| [.〉乏リ 匕止 [_] } l 八 ._, ノ !| } { レヽ、__ _./{ .レ!_ノ ゝノ⌒,.ィヘ ̄ノ <ゝノ // ヒI仝II」 } `ヽ {__{ L_} l 厂ナー┬─ノ ! Vノ | | _ノ /! { 「 | く.| 、 _ゝ_〉 **■春ちゃん -天気予報の際にあらわれる春の使者。天気予報士の井田氏との関係は不明。 /´ ̄\/´  ̄`ヽ _ノ , -─.、fi ̄`ヽ ̄`丶 { { 三|三 、 \j} ノ _ノ_..) ノlニl\ ) ゞ三ノ _f +≦‐  ̄-≧、`ヽ くx {{ [⌒〈.イテミ イ示ミそ__j」 ゞ}そ}tf ⊥tオ _ヒ⊥|≦{{ >少夲、 _ j-、 ヽ f}* { {{ ヽ. __ ー -‐ )ノ /ゞ \_ゝ ,. -‐1_ ̄ト- 、 て _/ く / ,. |ヽノ!l| \-一 フ⌒r≦ / l/__l|\ 〉} ̄ / /. |kァ l| ` ー─ ′ __{ / |上士|、 弋_,.ゝ、./ / l | | l| ヽ / / / l||| \ / / / / ! || \ {_ / / / / || / ̄ ゞ丁フ7´ ./ / / |/  ̄/Xヘ∠ / /__|_」 X/  ̄ T X/ \} {二_ゝ **■冬将軍 -主として天気予報図に登場し冬を到来させる将軍。単騎で登場するため部下はいないと思われる。 r、__,..、 _,,.ノ ァ ノ-、, ,,,_ .∠_,,> ,へ`‐-、\ _,, / .,二Σ_\ く` >,/<二, , / / |r、二,\ ̄/_ 二 ,. 、 、 ./ / r、|ヽ、 ●,,,,,,,,ヽ、,●ノ , 、 、 / / ミ ` ー- 六 `ー-‐ 彡 . 、 、 ``ー-、,,7ヽ、,,__,,.r _,,,_ヽ、,,__,,.r ,_,,..-‐ └──、, .` ,,r──┘ **■ゾウ騎兵 -ゾウに乗った騎兵。モーター音など機械の駆動音に反応して、(;´Д`)ノθ゙゙ ヴイィィィィンのレスが多発すると、総合実況民とEテレ実況民が袂を別って以後反目しているというネタに基づき貼られる _人人人人人人人人人人人人人人人_ > Eテレ民がいるぞ追え!!! <  ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄ 三 ( ´・ω) 三 ー(‐∪─→ 三 / ̄ ̄ ̄ 》  ̄\ 三三 | U ・ | 三 と| ι| | 三┏(;´Д`)┛三┏( ;´Д`)┛三┏( ;´Д`)┛ 三 /_∧∨ ̄ ̄/_∧U 三θ ┛┓ 三θ ┛┓ 三θ ┛┓ **■また髪の話してる -文字通り髪の話題が出ると貼られる | | 彡⌒ミ (´・ω・`)また髪の話してる (| |) (γ / し \ \ **■ご家庭に~はない! -あまりご家庭にないようなものがさも一般的にあるように語られると貼られる ∧_∧ ⊂(#・ω・) / ノ∪ しーJ|∥| 人ペシッ!! __ \ \  ̄ ̄
https://w.atwiki.jp/wiki6_piro/pages/2341.html
播磨屋橋 はりまやばし 高知県高知市の中心地にある橋。国道32号支線と、土佐電気鉄道桟橋線が通る。 よさこい節の歌で有名である。 元来は堀川に架かる小橋だったが、1928年の土佐電鉄桟橋線延伸開業に伴う高知市の街路整備により広幅員の道路となり、堀川は水質汚濁により埋め立てられ当時の面影は無い。 1998年、車道から少し離れた場所に、歩道専用の太鼓橋として新しい播磨屋橋が設けられ、橋の下には人工水路が設置された。 旧欄干は、播磨屋橋公園の地下に展示されている。 所在地 高知県高知市はりまや町 地図 関連項目 タグ 2001年3月11日 高知市 高知県
https://w.atwiki.jp/thrones/pages/21.html
「おい、起きろ坊や」 声に反応してうっすらと目を開ける。 ソルの顔が、自分を覗き込むように見下ろしているのが目に入り、カイは慌てて飛び起きた。 どうやら本格的に眠ってしまっていたらしい、気恥ずかしさに赤面する。 カイが起きたのを確認して、ソルは森を出た。 ソルを追い掛けるようにカイも続く。 「…」 前を歩くソルの背を見ながら― 自分を置いていく事もできたのに、わざわざ起こしていく辺り意外と律儀だと思い― ふと想像して似合わないことに可笑しくなり、思わず吹き出してしまった。 「ちっ」 押し殺した笑い声を背中に聞きながら、ソルはイラついていた。 置いていけばうるさいかと、わざわざ叩き起こしたが笑ってやがる。 やはり、放っておけばよかったか? それにしても… なぜ、坊やを連れていく気になったんだ? 答えはソル自身にも分からなかった。 カイは、ひとしきり笑って納得したのか、いきなり真顔に戻った。 (やれやれだぜ…) そんな様子に心の中で毒づいて、ソルは正門の立派な扉の前に立った。 西の空に日が落ち、辺りは薄暗くなりはじめている。 踏み込むにはちょうどいいころ合いだ。 ガチ。 扉に手を掛け中に入ろうとしたが、侵入者を拒むようにびくりともしない。 「これか。めんどくせぇもん付けやがって!」 扉に取り付けられているものに目を止め、ソルが忌々しく吐き捨てる。 恐らくは、何等かのセンサーの類いだろう。 ソルが封炎剣を大きく振りかざした。 たたき壊すつもりなのだろう。 「待て!」 慌ててカイが制止する。 「下手に破壊して、何等かのセキュリティが作動したらどうするつもりだ?」 「じゃあ、どうしろってんだ?!」 二人の視線が真っ向からぶつかった。 「上手くいくかどうかは分からない。それでも、試してみる価値はあるだろう?」 しばらくの沈黙の後、ソルが扉の前から離れた。 何も言わなかったが、恐らく「やってみろ。」そういったところだろう。 ソルと変わり扉の前に立ったカイは、手をかざし法力を解き放つ。 パチンと火花が散り、システムがダウンして、カチリとロックが外れる音がした。 慎重にドアノブに手を掛け、ゆっくりと内側に押していく―。 びくともしなかった扉は音もなく開き、奥まで続く長い通路が二人の前にどこまでも続いている。 どうやら、セキュリティは作動しなかったようだ。 何事も起きなかった事にほっと一息ついて、カイはソルに向き直った。 カイの視線を、ソルはニヤリと口の端だけを上げて受け止める。 それぞれの思いを秘めて、二人は長い通路を歩き出した。 カツン、カツンと、乾いた靴音だけが、白い壁に反射して響き渡る。 一番奥を曲がった階段の踊り場で、ここの研究員と思われる者達が待ち構えていた。 「どうやらバレてたみてぇだな…」 ソルが封炎剣を構える。 「待て!ソル」 カイは慌てて封炎剣を押さえ、ソルの前に割って入った。 「この人達は、ただの研究員です!殺す事は許しません!!」 カイは鋭い視線でソルを一瞥すると、研究員の方に視線を巡らせた。 「私は国際警察機構の者です。大人しくして下さい。あなた達の身柄は私が預かります。」 研究員達は別段騒ぐでもなく、静かにカイの言葉を聞いていた。 「ソル、お前は先に行ってくれ。私は後で―」 くるりと向き直りソルと話しはじめた時、研究員の雰囲気が豹変する。 「!」 ソルは咄嗟にカイの腕をとり、強い力で体を引く。 「何を…?!」 バランスを崩し、抗議の声をあげるカイの側を、鋭い爪が横切った。 「なっ…?!」 素早い判断で、体勢を立て直す。 「がぁ!」 再度飛び掛かってきた男の手を、カイはするりと交わした。 その後ろにいたソルの封炎剣が、男の眉間に突き立てられる。 「ギッ!」 短い奇声を残して、男は血をまき散らしながら倒れた。 白い床を赤く染めて、それきりその男は動かなくなる。 血のニオイに誘発され、その場にいた研究員達が狂喜を帯びはじめた。 我を忘れ、次々と襲いかかってくる。 ソルは封炎剣で一刀両断にし、カイは一閃の元に切り捨てた。 二人の足下に、ぐしゃりと音を立てて、二つの死体が転がる。 血のニオイを嗅ぎ付けてか、ソルとカイを取り囲む人垣が増していった。 「ちっ」 短く舌打ちして、 「キリがねぇな」 やってられないと言わんばかりに吐き捨てる。 このままでは消耗戦だ。自分は心配ないが、カイがヤバい。 ここで時間を食ってると、肝心な野郎に逃げられるかも知れない。 のたくたやってる訳にはいかないのだ。 そしてこの事は、カイの方も気付いていた。 ここで、足手まといになるつもりは毛頭ない。 「ソル…ここは私に任せて、お前は先に行け!」 横から飛び掛かった男の攻撃を、交わしざまに切り捨てカイが叫んだ。 「…本気か?」 この数を相手に、カイに勝算があるとは思えない。 「死ぬ気じゃねぇだろうな?」 「心配するな。死ぬためにここに来た訳じゃない。必ず後で追い掛ける」 襲いくる男達を薙ぎ払い、足下に死体を積み重ねながら、真剣な眼差しがソルを見る。 「…分かった。ここはお前に任せる」 「ああ。早く行け」 ソルは封炎剣に力を込め、地に突き立てた。 「ガンフレイム!」 炎の柱が地面を走り、押し寄せる人垣を焼き払う。 一角を崩し、そこからソルは走り抜けた。 「ソル!殺すなよ!!」 封雷剣を振いながら、走り去るソルの背後を見つめて、思い出したようにカイが慌てて声をあげる。 聞こえているのかいないのか、確認はできなかったがとりあえず、ソルを先に行かす事ができたカイは、ほっとして自分を取り囲む者達に視線を戻す。 「さぁ、お前達の相手はこの私だ。」 封雷剣を構え直し、法力を集中させる。 カイの体を青白い光が包み、雷が走った。 捕らえようと伸ばされる手を交わし、それに呼応するように、封雷剣の細い刀身が流線を描く。 その度に鮮血が飛び散り、辺りを朱に染め、死体の山を築いていった。 どれくらいの時間が経ったのだろうか? カイの呼吸はすでに荒くなり、肩で息を紡ぐ。 体のあちこちで、赤い血が細い筋を作って流れ落ちる。 すっと目を閉じて呼吸を整え、血で滑る封雷剣に力を込めた。 静かに目を開き顔を上げて、封雷剣に法力を集中させていく― 「これだけは…使いたくなかったのですが…」 ポツリと呟いて、カイは剣を水平に構えた。 「ライジング・フォース!!」 極限まで高められた法力が、解き放たれた。 雷が荒れ狂い、周囲を飲み込んで、すべてのものを消し去っていく。 後には何も残らなかった。 カイの体がバランスを崩し、ふらりとよろけて膝をつく。 荒い息を繰返し、やがてゆっくりと立ち上がる。 「ソルを…追い掛けなければ…」 壁に体を預けながら、ふらつく足で一歩一歩歩き出す。 この先で待つ、ソルに合流するために―。 NEXT 戻る
https://w.atwiki.jp/thrones/pages/17.html
今からちょうど10時間程前、メイスは森の中を歩いていた。 (本当にこんなところに街があるのか?) 行けども行けども木々が生い茂り、この先に到底街があるとは思えなかった。 (担がれたかな…) と、思う。大体この手の話は、人から人に語り継がれていく内に、背びれや尾ひれがついて大きくなるものだ。 ここまで来て引き返す訳にも行かず、ただひたすら歩く。 それでもいい加減、メイスも不安になってきた。 やはり引き返そうか―そう思いはじめた時、目の前が急に開けた。 かなり大きな街だ。古めかしい街並が続いている。 街角は活気に溢れ、にぎわいを見せている。 メイスはただ、呆然と立ち尽くした。タイムスリップしたのではないかと錯覚する。 それでも、その街は別段変わったところはなく、古き良き時代の街並といった感じだった。 メイスはふぅと大きく息を吐いた。 とりあえずムダ足にならずに済んだと、胸をなで下ろす。 「さて」 メイスは通りを歩き始めた。街の様子を逐一観察しながら歩いていく― 中央に大きな公園があり、その公園から放射状に通りが延びている。 各通りを網の目のような細い通路が結んでいて、見た目以上に複雑だった。 太陽が真上から傾きはじめ、お腹が抗議を始めて、メイスは小さなカフェの椅子に腰を落ち着けた。 少し遅くなった昼食を取り終え、食後のコーヒーを啜りながら、この後どうするかを思案する。 この街についての情報が欲しい。 情報を収集するには酒場が1番だ。しかし、いかんせん時間が早い。 酒場が開くまでまだまだ時間があった。 それまでの間、もう少し街の中を探索しようと席を立った。 やがて日も落ち、辺りが夕闇に包まれる頃、メイスは路地裏の酒場に入った。 中はすでに多くの人で賑わっていた。カウンターに席を取りマスターに話し掛ける。 「旅の途中で立ち寄ったんだが、いいところだね。」 「そうでしょう?何もないところですがね」 「いや、そんな事はないよ」 マスターは嬉しそうに微笑んだ。酒をコトリとメイスの前に出す。 「おごりです。どうぞ」 「ありがとう。キレイな色だ」 「でしょう?ここのオリジナルです。『黄昏れ』と言うんですよ」 「このカクテルにぴったりの名前だね」 「ありがとうございます」 メイスはグラスに口を付けた。咽を潤し、再びマスターに声をかける。 「実は今日、着いたばかりで良く知らないんだ。よかったら色々聞きたいんだけど」 「いいですよ。あまり面白い話はありませんが…」 そう前置きをして、マスターは話しはじめた。 マスターの話に適当に合図知を打ちながら、必要なものだけを選り分けていく。 あまりこれといった話題は出てこなかった。どこにでもある話ばかりだ。 「とまぁ、大体こんなところですかね?」 「ありがとう、面白かったよ。」 これ以上は何も無さそうだと判断して、メイスは酒場を出た。 近くにあったホテルに宿を取る。部屋に入り、一息ついた。 「そろそろ時間だな」 ひとりボソリとつぶやいて、メイスは報告の為本部への通信回線を開いた。 「メイスです。噂話について調査報告いたします」 「了解しました」 街の存在、場所、別段変わったところがない等を手短に告げて通信を終了させる。 その後メイスは疲れていた事もあり、心地よい眠りに誘われて意識を手放した。 漆黒の闇の中、あちこちで金色にギラつく光が浮かび上がり、獣の荒い息遣いが街の中に充満する。 狂喜に満ちた殺戮の舞台が整った― 何ごともなく1日が過ぎ、カイは倒れるように眠りについた。 静けさだけが辺りを支配し、規則正しい呼吸だけが聞こえている― 闇の中、何の前触れもなく静寂はやぶられた。 着信を知らせる鈴の音が、辺りに反射して鳴り響く。 カイは飛び起き、メダルを探った。こんな時間に一体何が起きたのか? 頭の奥深くでチリっと鈍い痛みが走る。嫌な予感がする― 「どうしたのですか?」 向こう側に問いかける。返事を待つのももどかしい。 「よかった。通じましたな」 「用件を言って下さい。何があったのですか?」 気持ちが焦っているせいか、言葉に力がこもる。こんな時間の通信に良い事があるはずもない。 「メイスの消息が途絶えました。」 「何…ですって?」 「後、わずかではありましたが一瞬ギアの反応も確認されました。もっとも、誤作動の可能性もないとは言えませんが。」 「分かりました。すぐそちらに向かいます!」 通信を切り、カイは慌ただしく家を出た。 ものの数分のタイムラグに苛立ちながら、警察機構までの道程を一気に駆け抜ける。 ようやく辿り着いた正門は、時間の事もあり堅く閉ざされていた。 カイは地を蹴って跳躍した。しなやかな身体が宙を舞い、重厚な門をヒラリと飛び越える。 正面ホールから二階に駆け上がり自室に飛び込む。 中ではベルナルドがカイを待っていた。 「お待たせしました。簡潔にお願いします。」 ベルナルドがこくりと頷く。 「メイスの反応が途絶えました。場所はちょうどこの辺りになります。」 ベルナルドは広げられた地図を指した。 カイも、上がった息を整えながら地図を覗き込む。 「ギアの反応が確認されたのもここです」 カイの表情が険しくなる。 ベルナルドは一旦言葉を切り、カイの指示を待つ。 「飛空挺を準備して下さい。私が行きます!」 カイからの返答は早かった。 「急いで下さい」 「かしこまりました」 一礼をすると、ベルナルドの姿は扉の向こうに消えた。 (最初から私が行けばよかった!状況から見てメイスがギアに襲われたのは間違いない。 それにしても― 問題は今、活動しているギアが存在していると言う事か…司令塔であるジャスティスを失い、ギアはそのほとんどが活動を停止しているはずなのに一体?―…) 準備が整うまでの間、カイは答えのない問いを繰り返していた。 コンコン。 扉をノックした音に我に帰る。 再び扉が開きベルナルドが姿を見せた。 「お待たせしました。」 カイは頷くと、足早に飛空挺に乗り込んだ。 NEXT 戻る
https://w.atwiki.jp/thrones/pages/22.html
上手く魔物の群れから脱出することに成功したソルだったが、カイの事が頭から離れない。 言い出したら聞かない事を、ソルはよく知っている。 だから、仕方なく置いてきた。 何人か付いてきた連中を炎に変えて、ソルは上を目指す。 カイが引き付けているからだろうか、無人となったフロアを一瞬で走り抜けた。 最上階。 このフロアには一つの部屋しかない。 所長室―。ここの総責任者がいる部屋だ。 バタン。 盛大な音を響かせて開いた扉から、ソルが転がり込んだ。 「思ったより早い到着でしたねぇ。もう少し掛かると思っていましたが…」 「………」 ソルは何も答えず、高級そうなチェアに腰を落ち着けた、いかにもと言った感じの青年を睨み据えた。 所長は、ソルの殺気を孕んだ射るような視線をものともせずに、薄笑いを浮かべ見上げている。 「余計な事をしやがって…覚悟しろ」 低い声が男に死を告げる。 カイには悪いが、コイツは生かしておく訳にいかない。 悲劇は必ず繰り返される。 ソルは封炎剣を構えた。 「くくく…」 男は笑いはじめる。 最初は押し殺したような低い声で、やがて大声でさも面白いと言わんばかりに。 死の恐怖に気でも狂ったか? ソルは、大声で笑う男をいぶかし気に見た。 男はひとしきり笑った後、真顔に戻り話し始める。 「狂ったと思いましたか?残念だがそうではない。何の準備も無しにあなたをここへ迎え入れたりしない―そういう事です」 奥の扉が静かに開き、ボディガードとおぼしき二人の男が姿を現した。 「失敗を繰り返し、ようやく完成に漕ぎつけました。下であなた方を襲ったのはいわば欠陥品。まあ、欠陥品と言えどもかなり出来のいいものですがね」 ソルは大きく息を吐き、口の端を吊り上げた。 「いちいちうるせぇ野郎だ。ご託はいらねぇ、掛かってこいよ」 「いいでしょう」 所長は目を伏せて腕を組んだ。 「殺れ」 何の感情もない声が、静かに命じる。 その直後、二人の男の瞳が黄金色の光を放ち、筋肉が隆起して上着を弾き飛ばした。 鋼のような筋肉をまとい、長く伸びた鋭い爪と口から覗く吸血鬼のような犬歯が、男達を人外のものと知らしめる。 忌わしき存在―在ってはならぬモノ… 一体のギアが正面から踊り掛かった。 ソルは、避ける事もせず一撃を受け止める。 ギィン。 火花が散り、封炎剣と爪がぶつかって、鈍い金属音が部屋に響く。 剣を弾こうと腕に力が込められる―が、ピクリとも動かない。 ギアは驚愕に目を見開き、その場を飛び退った。 「大した事ねぇな…」 ソルは、ゆっくりと封炎剣を下げて呟いた。 「てめぇご自慢の完成品とやらは、この程度なのか?」 男は何も答えない。 ただ、下眉た薄笑いを浮かべてソルを見つめている。 その笑みがソルのカンに触った。 早々に終らせようと、一歩前に進んだその時― 二体のギアが左右へ飛び、ソルを捕らえた。 ギアの剣のような鋭い爪が、空を裂き襲いかかる。 ソルが紙一重で攻撃を交わした時、もう一体が飛び込んできた。 別角度からの時間差攻撃― 飛び込んでくるギアを捕らえ、短い舌打ちをする。 避けきれるかどうかは微妙なタイミングだったが、ソルは鋭い反応で回避行動を取った。 わざとバランスを崩し、地に手を付くとその手を支点に身体を捻る。 ギアは素早い反応を見せ、攻撃の軌道を修正し確実に獲物を捕らえた。 脇腹に激痛が走り、ソルの顔が歪む。 不利な体制にあるソルを、ギアは見逃さなかった。 煥発入れずにギアの足が振り上げられる。 「くっ」 しまった―そう思った時には、ソルの体は宙に舞っていた。 この体勢では受け身を取るのも難しい。 ギアの腕がソルの頭を掴み、地面に叩き付ける。 「がはっ」 ソルの体は鈍い音を立て、フロアの床にめり込んだ。 ギアはソルから離れ、間合いを取りじっと様子を見る 「勝負あったようですねぇ」 動かないソルを見下ろして、得意げに男が言い放った。 「大した事ないのは、あなたの方でしたね」 男は結果に満足し、ニヤニヤ笑った。 ガラリ。 何かが崩れるような音がして、ソルがゆっくりと立ち上がる。 体から放出される気は、先ほどまでのものとは比べ物にならない。 闘気が衝撃波となりフロアにあるものを片っ端から壊していく。 ソルはゆったりとした動作で血を拭い、視線をギアに向けた。 「ガアァァァァ」 咆哮が耳を劈き、フロア全体がビリビリと振動する。 最強の完全自立型ギアは、間違いなくこの男だろう― 黄金色に光る目が、二体のギアを睨み付けた。 「グゥ…」 ギアは完全に気押された。 「何をしている!殺れ!」 男の声で、ギアが再び殺意をソルに向ける。 手にした封炎剣が業火を纏う。 「くれてやる…ッ!!」 放たれた炎が轟音を轟かせ、すべてのものを飲み込んでいく― すべてを焼き払い、沈静化した炎の中からギアの姿が現れる。 安全を確保する何かがあるのだろう、所長が全く変わりない状態で笑みを浮かべた 「あなたがここに来るのは予測済みでした。すべてのデータはここにある。これらはそのデータを元に作りました。あなたでは勝つ事はできない―」 「……それがどうした」 静かに男の声を聞いていたソルだったが、全く興味を示さずに言葉を返した。 「馬鹿なやつだ」 所長は首を左右に振り肩を竦めて、溜息を漏らした。そして― 「逃げるなら、見逃して差し上げてもいいんですがねぇ」 余裕を滲ませ眼鏡を取ると、レンズを拭きながらぽつりと漏らす。 「悪い話じゃないでしょう?」 拭き終った眼鏡を掛け直し、ソルを見上げた。 「はっ!負け犬程吠えやがる…」 「……………」 「てめぇこそ、首を洗って待ってろ」 「最後のチャンスだったんだが、バカに付ける薬はないと言う事ですか… いいでしょう、望み通り殺して差し上げましょう」 眼鏡の奥で、キラリと瞳が冷たく光った。 NEXT 戻る
https://w.atwiki.jp/halo3umineko/pages/49.html
MAP Sandtrap 目次 SandtrapSandtrap名称 鍵になる兵器 アサルトの基本戦略 フラッグの基本戦略 コメント・修正希望など 全体図(画像はクリックで拡大します。) 駐車場付近 テリトリー1 中央通り テリトリー4 駐車場 テリトリー5 エレファント Sandtrap名称 MAPに定着させたいネーミングです。 あくまでも、仮です。 わかりやすい募集してます。 1番通り テリトリー1番のある通り(上下) 中央通り スナイパーやらバトライやらある通り(上下) 橋の下通り 1番通りと中央通りの真ん中の橋が上にある通り(上下) 橋の上(手前と奥) 橋の上 24通り テリトリー2番4番の並びの通り 爆弾前通り テリトリー4番と3番を繋ぐ通り 2番広場 テリトリー2番のある広場 バンシー置き場 バンシーが置いてある所周辺 3番祠 テリトリー3番のある祠(ほこら) 4番祠 テリトリー4番のある祠 5番砦(上下) テリトリー5番のある砦 エレファント(敵味方) 移動する乗り物 中央駐車場 センター通りに連なって車が置いてある所。 ミサイル置き場(敵味方) 主に飛行機の下にミサイルが置いてある所 4番駐車場 テリトリー4番の横にある駐車場 バンシー置き場 バンシー周辺のこと 鍵になる兵器 バンシー 復活まで180秒 ミサイル x2 復活まで180秒 スナイパー 復活まで120秒 ロケラン 復活まで120秒 アサルトの基本戦略 敵のエレファントを、爆弾発生場所付近に持ってくる。 味方のエレファントを、守りやすい場所まで退かせる。 フラッグの基本戦略 敵のエレファントを、敵の駐車場から自陣寄りに移動する。 味方のエレファントを、味方の駐車場付近に置くか、守りやすい場所に置く。 タレットを誰かしら常に使うようにするだけで、防御力はかなり高くなる。 コメント・修正希望など 名前 コメント このマップの爆弾設置位置はエレファントと呼ばれる大型兵器の上にあります。 -- ななめ (2007-10-10 15 07 19)
https://w.atwiki.jp/gamemembarzu/pages/286.html
ディディーコング メタナイト デデデ ワリオ ウルフ レッド ルカリオ リュカ アイク ピット スネーク ソニック ディディーコング 一人称はオラ。ドンキーコングの相棒。 ウキキーが口ぐせである。 かなりの天然で事件が起きても状況が理解できないため スマブラファイターたちから論外扱いされている 第74話で、ドンキーコングとワリオと共に第2の試練で罠にかかり橋の下に落とされ死亡した 遺体はベルゼブブが回収した その後仁八とゼウスを倒した後蘇った メタナイト 一人称は私。カービィの元ライバル 仮面の下の素顔はいまだに不明 クールさを見せ女性からかなりの人気 デデデ 一人称はワシ。プププランドの大魔王。ぞいが口ぐせ。 カービィとメタナイトと一緒に合宿所にやってくる クッパとガノンドロフと行動することが多い ワリオ 一人称は俺様。マリオのライバル 笑うととてもうるさくファイターたちから嫌われている ファルコンと一緒ぐらい気持ち悪いと言われている ニンニクが大好きでずっと食べているためかなり臭い 第74話で、ドンキーとディディーと第2の試練で罠にかかり橋の下に落とされて死亡した 遺体はベルゼブブが回収した その後仁八とゼウスを倒した後蘇った ウルフ 一人称は俺。スターウルフのリーダー。 フォックスたちのライバルだったが今は和解をして仲間になっている バトルの実力は本家の隠しキャラでもありなかなか強い しかしそれなのにモテない レッド 一人称は俺。ゼニガメ・フシギソウ・リザードンを連れている 全てのポケモンが死ぬと彼も何故か死ぬ おそらく本家のポケモンと同じようなことをしているのだろう ルカリオ 一人称は私。ミュウツーと仲良し。 ミュウツーが未来を呼び出すと一番初めに彼が話す バトルは苦手らしく戦うことはあまりない リュカ 一人称は僕。ネスの友達。 かなりの臆病者だがネスにかっこ悪い所は見せたくないと隠している かなりの泣き虫で泣くことが多い。 さまざまなPSIを使うがクマトラ[MOTHER3で出る仲間]が使っているものが多い おそらく授かって来たのかもしれない アイク 一人称は俺。ラグネルを持つ剣士 マルスとロイと共にトレーニングをしている たまにワリオやファルコンなどを巻き込んでトレーニングをすることがある かなりの肉好きで肉が出ると手が止まらなくなる ピット 一人称は僕。天空に住む天使。剣にもなる弓を使い戦う 誰とでもしゃべるため人と仲良くなりやすい しかし怒りやすい面もある。 スネーク 一人称は俺。さまざまな武器を隠し持つ 爆弾など自分に危険が及ぶものが多く本人も実は怯えている 寝る前に大佐に電話することが多い。実はかなりのエロ 女性の着替えを覗いたりしているがミュウツーやルカリオにばれている 第3の試練で謎の魔物に突然襲われ死亡した 遺体はベルゼブブに回収されている その後仁八とゼウスを倒した後蘇った ソニック 一人称は俺。世界最速のハリネズミである しかし早すぎるため町で騒動を起こすなど迷惑をかけている さらに早すぎるため敵陣に突っ込むこともある
https://w.atwiki.jp/thrones/pages/18.html
月のない夜の闇の中、飛空挺は目的地を目指し、雲の海を航る。 カイはただ独り、甲板で闇夜の中に身を置いていた。 風を切る音が耳元で唸りをあげ、コートがはためき髪を乱す。 昼間は初夏を思わせる陽気になってきていたが、夜はまだまだ寒かった。 身を切るような風の中、カイの瞳は遥か彼方、目的地を鋭く見据える。 カチャリ。 扉が開かれ、警察機構の同僚が姿を現した。 「カイ様、目的地まではまだしばらく掛かります。外はまだ寒いので、中でお待ち下さい。 到着前にお知らせいたします。」 それまで背を向け、夜の闇を見据えていたカイが振り返った。 コートが翻り、青緑の瞳が同僚に向けられる。 「そうですね…。そうします」 表情を少し和らげ、カイは横を通り過ぎ、飛空挺内部へと姿を消した。 気の焦りが、一分を一時間にも感じさせる。 今はただ、速る気持ちを落ち着かせて、ひたすら待つ事しかできない。 ただ待つ事がこれほど長く、辛いものなのだとカイは初めて痛感していた。 はやく―。例え一秒でも早く。 彼を助ける事が出来ない事は分かっていた。それでも、少しの可能性を捨てられずに、ただ彼の無事を祈る。 「カイ様、そろそろ目的地です。」 扉越しに声が掛けられた。 「分かりました。」 扉が開き、中からカイが姿を現した。 「辺りが深い森になっています。かなり歩く事になりますが…」 カイは足早に歩きながら、短い説明を受ける。 「それには及びません」 「それでは?」 「飛空挺の高度と速度を、ギリギリまで落として下さい。」 「カイ様!それは!!」 同僚が声を荒げる。カイの考えている事が分かったからだ。 あまりに危険すぎる。この暗闇の中、着地に失敗すれば大怪我で済まない。 「大丈夫です。これ以上、時間をロスする訳にはいきません」 「しかし…!!」 「お願いします!」 カイの決心が堅い事を悟り、彼はこれ以上の説得を諦めた。 その直後、カイの姿は再び甲板の上にあった。静かにその時を待つ。 「カウントダウン開始します。」 スピーカーから緊張した声が入る。 月の光もない暗闇の中、眼で確認できるものはなにもない。ただ、飛空挺が写し出す赤外線映像だけが唯一のものであり、飛び下りるタイミングを測るためのカウントだった。 「5…4…3…2…1…0」 ゼロになると同時に、カイの身体がふわりと宙に舞う。 漆黒の闇の中へ吸い込まれるように落ちていった。 地面から約7メートル。あっという間に地表が迫る。 カイは法力を解放し、雷の力場を作ると身体が青白い光を帯びる。 手の一点に集中させ、地表に向け一気に解き放った。 ドォ…ン。 鈍い衝撃音がして、土煙が上がる。 落下の加速を中和する事に成功したカイは、浮き上がる身体のバランスを取り、無事着地した。 ホッと胸をなで下ろし、辺りを見回す。 ようやく眼が慣れてきて、街中の建物がぼんやりと浮かび上がった。 「これ…は」 建物の窓ガラスは割れ、至る所に膝まである雑草が生い茂っている。 ギアに襲われ、一日二日で人がいなくなったとは到底考えられず、どう見ても廃墟と化して数十年は経っているようだった。 建物に触れるとボロリと崩れ落ち、老朽化している事が容易に見て取れる。 「どういうことだ?」 前日の定時報告で、彼は何も言っていなかった。 少し歩いた先の建物も同じように古く、簡単に壁が崩れ落ちた。 「……」 カイはその場に立ち尽くすと、今ある情報から思考をまとめる。 考えられる事は二つ。メイスが報告の際、間違えてこの場所を言った。 もう一つは、我々が勘違いでここに来てしまった事だ。 いずれにしても可能性は低い。 ここが彼が居た場所であることは、まず間違いないだろう。 ならば一体…?! ピクリと視界の端に何かを捕らえると同時に、カイは地を蹴って横に飛ぶ。 そのすぐ側、先ほどまで自分が立っていた場所を、黒い影が横切った。 「くっ!」 体制を整え、封雷剣を構えると、素早く辺りの気配を探る。 封雷剣の刀身に雷が走り、辺りを照らし出す。 暗闇の中に浮かぶ、無数の黄金色の光がカイを見る。 獣の荒い息遣いが、真近に感じられた。 「ギア…か?!」 カイが呟くのを合図に、黒い影が踊りかかった。 封雷剣の青白い刃が閃き弧を描く。 「ギャアアァ」 断末魔をあげて、足下に転がるバケモノにふと目が合った。 「な…に?」 足下に転がったそれは、紛れもない人間だった。 瞬間気を取られ、襲いかかるギアへの対応が遅れた。 「しまっ…!!」 体を開いて交わそうと身を捻るが、間に合わず服の袖がぱっくりと裂け鮮血が飛び散った。 「くっ!」 生暖かなドロリとした液体が、腕を伝い指の先から滴り落ちる。 血の臭いにギアの群れがざわめき立つ。 狂気を帯び、目を血走らせ、カイ目掛けて一斉に群がった。 四方から飛び掛かるギアの攻撃を、紙一重で避けながら封雷剣を振るう。 雷の青白い閃光が空を切り裂く度に、ギアの数は確実にその数を減らしていった。 カイの足下にはギアの死体が積まれ、辺りは血の臭いでむせ返り、封雷剣の白い刀身は ギアの血で赤く染まっていく。 「ギエェ!!」 奇声をあげて飛び掛かってきたギアを、目前で一閃し切り捨てた。 「どうやらこれで、最後のようですね」 辺りに、ギアの気配が完全に消えた事を確認して、ホッと一息つく。 カイは片膝をつくと、手を十字に切り祈った。 哀れなものたちのために― 切り捨てたギアは、すべて人間の姿をしていた。 人形のギアの存在は、少なくとも今まで確認されていない。 それがどうして、これだけ集団で存在していたのか? 謎は深まる一方だった。 NEXT 戻る