約 26,222 件
https://w.atwiki.jp/sentakushi/pages/590.html
958 名前: 371@銀剣物語 ◆snlkrGmRkg [sage] 投稿日: 2007/03/23(金) 01 21 19 決して話をはぐらかそうとしたわけじゃない、のだが。 俺はどうしても尋ねてみたくて仕方なかった。 そう、バゼットの就職先というものを!! 「確かに、今日の用事は水銀燈に関係あるんだけどさ。 そんなことより、俺はバゼットの仕事のほうが気になるぞ」 「え? 私の仕事場、ですか?」 バゼットがきょとん、としている。 こういう切り返しは想定していなかったのか、虚を突かれたらしい。 「ああ。何しろ今までが今までだからな。 今度こそ真っ当に働いてくれよ? いつぞやみたいに半日持たないなんて事はないようにな」 「なっ、士郎くんまでそんなことを言うのですか!? 確かに今までは、私の過失があったことは認めますが、私だって好きこのんで長続きしなかったわけじゃありません!」 猛然と反論してくるバゼット。 そりゃそうだ、好きこのんで職場荒らしをしていたらそれは立派な営業妨害だ。 と、今まで会話に入ってこられなかった水銀燈が、俺に耳打ちしてきた。 「士郎。いつまでこの女の相手をしているつもりぃ?」 「ああ、悪い。 もうちょっと、もうちょっとだけ待っててくれ……痛っ!?」 ぎゅむ。 こっ、こめかみ付近の髪の毛を思いっきり引っ張られた! 「今は真紅のところに行かなきゃならないのよ? こんなところで遊んでいる暇は、な・い・の。 本当にわかってるのぉ?」 ぎりぎりと俺の髪を引き絞りながら、恫喝するように囁いてくる。 そ、そういや忘れてたけど、今の水銀燈は実はかなり不機嫌なんだった! 「わ、わかってる、わかってます! だからあとちょっとだけ、もうすぐに話も終わるから……っ!」 「ふん……あと2分だけ待ってあげるわ。それ以上もたもたしているようなら……」 それ以上のことは言わずに、じっと俺を見つめて確認する水銀燈。 もちろん俺は首を縦に振って了解の意思を示すしかない。 それでようやく満足したのか、水銀燈は近くに立っていたカーブミラーの上に飛んでいった。やれやれ……。 そんな俺たちのやり取りを、バゼットは興味深そうに……そして若干、疑わしそうに見ていた。 カーブミラーに片手を添えて、もう片方を口元に当てて何かを考えるポーズを取る。 「……やはり、士郎くんはアイツとどこか似ている。 言動だけではなく、そんなおかしな共通点まで……」 「ん? なんか言ったか、バゼット」 「あ、いえ……士郎くんに言われたようなことを、別の人物からも言われていまして」 「なんだ、他の奴にもなんか言われてたのか?」 俺以外にもバゼットにそんなことを言う人間がいたとは。 ひょっとしてあの毒シスターだろうか、あいつなら確かに言いそうだけど。 959 名前: 371@銀剣物語 ◆snlkrGmRkg [sage] 投稿日: 2007/03/23(金) 01 22 32 「ええ、人が失業するたびに、やれ求職テロリストだの、フロアクラッシャーだの……。 今回も『せいぜい頑張れよバゼット、俺も頑張って人間凶器より上の称号を考えておくからさ、ヒヒヒヒ』などと……!!」 あれ? バゼットの話を聞く限り、相手はどうやら毒シスターじゃないらしい。 あいつならもっと懇切丁寧な言い回しで人を逆撫でするし。 じゃあ一体誰だろう……って、おい。 「ちょ、バゼットストップ! 手、手に力込めすぎ!!」 「きゃああっ!?」 ミチミチミチ、という音を立てて曲がっていくカーブミラー。その上にいた水銀燈ごと、角度を水平に近づけていく。 ヤバイ。 何がヤバイって、バゼットをからかった奴がそのカーブミラーと同じ末路を辿ったかもしれないという事実が。 「あ、す、すみません」 慌ててカーブミラーを立て直す。 が、一度曲がった鉄の棒は曲げなおしたところで元に戻るはずもない。 「あ……また、やってしまいました」 「また、って……日常的にやってるわけぇ? とんでもない女ねぇ」 俺の肩にとまった水銀燈の呆れ声も、今回は確かに的を得ていた。 「そうだな……新しい職場で生かせればいいんだけどな、その力」 「そ、それならば大丈夫ですっ。 意外と腕力の要る仕事のようですし、私にぴったりだと、先方も言っていましたから」 勇気あるなぁ採用担当者。 この腕力をどうやって利用する気なのか。 「……で、結局なんなのさ、バゼットの新しい仕事って」 「はい、アルコール販売業です。時間帯によってはバーも開いているらしいですが」 ほうほう、酒屋さん兼居酒屋さんということか……いやちょっと待て。 なんだかひどくどこかで聞いたような業種じゃないか? 「あのさ。そのお店の名前って……」 恐る恐る聞いてみると、バゼットはあっさりと口を割った。 「ええ、コペンハーゲン、と」 「あ、やっぱり」 なんだかもはや驚きもしねえよ、もう。 てことは、勇気ある採用担当者は間違いなく親父さんなんだろうな。 「あれ、士郎くん知ってるんですか?」 「知ってるも何も、俺のバイト先だよ、そこ」 「なんと。凄い偶然ですね」 どうだろ、凄い偶然で片付けちゃっていいのかな、それ。 「しかし、急な話だな。 新しい店員を雇うなんて、初めて聞いたぞ、俺」 「今回も、新規採用者を私を含めて二人も雇い入れたわけですし」 「え、まだ他にもいるの、新しい店員さん……?」 なんか、色々新しい情報が入ってきて混乱してきたなぁ……。 α:コペンハーゲンの新しい店員が気になる。 β:バゼットをからかったという人物が気になる。 投票結果 α 5 決定 β 2
https://w.atwiki.jp/pixmax/pages/133.html
くろぉず「正午の紅茶ちょっと来い。」 正午の紅茶「今忙しいんだけど。」 くろぉず「うっせ。」 正午の紅茶「マジかよ。」 正午の紅茶は連れて行かれた。一方、 オタムン「つwちょっとこい。」 つw「なんだてめえ。」 オタムン「殺人事件の事情聴取をしたいからちょっと来い。」 つw「うっせ。ボコられてぇのか?」 オタムン「すいませんでした。」 つwを連れてくることはできなかった。 くろぉず「おい、何でつwを連れてこれなかったんだよ。」 オタムン「怖かったんですよ。」 くろぉず「黙れ。俺だったら連れてきてるぞ。」 オタムン「じゃあ行ってくださいよ。」 くろぉず「任せろ。」 そして、再びつwの家に行った。 くろぉず「さっさと出て来い糞が!」 つw「てめぇ調子に乗ってんじゃねーよ。」 くろぉず「すいませんでした。もう来ません。」 つw「帰れ。」 オタムン「くろぉずざまあ。」 くろぉず「何か言ったか?」 オタムン「いいえ何も。」 くろぉず「とりあえず正午の紅茶を調べるか。」 オタムン「そうですね。」 そして、 正午の紅茶「俺は犯人じゃないって。」 くろぉず「昨日の20時何してたんだ?」 正午の紅茶「ワザップ!で雑談してました。」 くろぉず「ipod80gb20と仲悪かっただろ?」 正午の紅茶「いや別に。」 くろぉず「本当か?」 正午の紅茶「はい。」 オタムン「…くろぉずさんのミスですね。」 くろぉず「…帰っていいぞ。」 正午の紅茶「やれやれ。」 くろぉず「いったい犯人は誰なんだ?」
https://w.atwiki.jp/taizone/pages/15.html
動画倉庫 以前はzoomeのピカルさんが泣きながら動画をうp内にあげてたんだけど、有料化したので糸冬。 ようつべ一択になりました。最大十分→十五分はでかい。 たいぞーランバト第一期 最終回 Aブロック ピカル(文) vs 達丸(書) 達丸(書) vs せうじ(妖) ピカル(文) vs せうじ(妖) Bブロック SIN(紅) vs たいぞー(書) たいぞー(書) vs 紅茶マン(天) 紅茶マン(天) vs SIN(紅) 五位決定戦 せうじ(妖) vs 紅茶マン(天) 準決勝 ピカル(文) vs たいぞー(書) 達丸(書) vs SIN(紅) 三位決定戦 たいぞー(書) vs 達丸(書) 決勝戦 ピカル(文) vs SIN(紅)その一 その二 第七回 一回戦 たいぞー(萃) vs せうじ(妖) SIN(乱) vs 紅茶マン(天) ピカル(氷) vs 達丸(中) はげQ(空) vs ギラーミン(蛙) 順位決定戦 せうじ(妖) vs SIN(乱) ギラーミン(蛙) vs 達丸(中) 五位決定戦 ギラーミン(蛙) vs SIN(乱) 七位決定戦 せうじ(妖) vs 達丸(中) 準決勝 紅茶マン(天) vs たいぞー(萃) ピカル(氷) vs はげQ(空) 三位決定戦 たいぞー(萃) vs はげQ(空) 決勝戦 ピカル(氷) vs 紅茶マン(天) 第六回 一回戦 ピカル(咲) vs たいぞー(書) SIN(操) vs はげQ(空) せうじ(妖) vs らりほー(中) 三位決定戦 せうじ(妖) vs SIN(操)その一 そのニ 決勝戦 たいぞー(書) vs 紅茶マン(天) 第五回 Aリーグ 紅茶マン(天) vs 達丸(町) ピカル(霊) vs 紅茶マン(天) 達丸(町) vs ピカル(霊) Bリーグ たいぞー(書) vs せうじ(妖) SIN(ラ) vs たいぞー(書) SIN(ラ) vs せうじ(妖 五位決定戦 せうじ(妖) vs 達丸(町) 準決勝 ピカル(霊) vs SIN(ラ) 紅茶マン(天) vs たいぞー(書) 三位決定戦 SIN(ラ) vs 紅茶マン(天)その一 その二 決勝戦 ピカル(霊) vs たいぞー(書) その一 その二 第四回 一回戦 SIN(萃) vs せうじ(妖) ギラーミン(蛙) vs 達丸(町) ピカル(文) vs らりほー(中) 紅茶マン(天) vs たいぞー(書) 順位決定戦 せうじ(妖) vs ギラーミン(蛙) らりほー(中) vs 紅茶マン(天) 五位決定戦 ギラーミン(蛙) vs らりほー(中) 七位決定戦 せうじ(妖) vs 紅茶マン(天) 準決勝 達丸(町) vs SIN(萃) ピカル(文) vs たいぞー(書) 第三回 Aリーグ たいぞー(書) vs SIN(紅) ピカル(雷) vs SIN(紅) たいぞー(書) vs ピカル(雷) Bリーグ せうじ(妖) vs らりほー(中) せうじ(妖) vs はげQ(空) はげQ(空) vs らりほー(中) 五位決定戦 ピカル(雷) vs らりほー(中) 準決勝 SIN(紅) vs せうじ(妖) はげQ(空) vs たいぞー(書) 三位決定戦 せうじ(妖) vs はげQ(空) 決勝 たいぞー(書) vs SIN(紅) その一 その二 第二回 一回戦 たいぞー(萃) vs SIN(ラ) らりほー(咲) vs 達丸(書) ピカル(早) vs せうじ(妖) はげQ(空) vs GEN(氷) 決勝 ピカル(早) vs たいぞー(萃) その一 その二 第一回 一回戦 せうじ(妖) vs ギラーミン(蛙) ピカル(文) vs 達丸(書) 順位決定リーグ せうじ(妖) vs GEN(魔) 達丸(書) vs GEN(魔) せうじ(妖) vs 達丸(書) 準決勝 らりほー(咲) vs ギラーミン(蛙) ピカル(文) vs たいぞー(書) 三位決定戦 らりほー(咲) vs たいぞー(書) 決勝戦 ピカル(文) vs ギラーミン(蛙) 第一回たいぞーカップ 第一試合 おまけ 第二回たいぞーカップ 第一試合 第三回たいぞーカップ 第一試合 野試合 ピカル vs 紅茶マン ピカル vs せうじ ピカル vs ギラーミン サブキャラ対戦 ピカル vs たいぞー一人3on3 シーンムービー vol.1 vol.2 vol.3
https://w.atwiki.jp/sentakushi/pages/465.html
959 名前: 371@銀剣物語 ◆snlkrGmRkg [sage] 投稿日: 2007/01/12(金) 23 29 35 「――それじゃあ、明日、直接会いに行きましょう。 そっちのほうが真紅をからかってるみたいで面白そうだしぃ」 水銀燈が出した結論に、俺はほっと胸を撫で下ろした。 水銀燈の思惑が挨拶にしろ宣戦布告にしろ、なるべくならば穏便な接触で済ませてほしいというのが俺の偽りない本心である。 昼間、さらに正面からの訪問ならば……最悪でも闇討ち、不意打ちの類の危惧はしなくても済むだろう。 ――そして、夜の姿見を越えた先に、何者かの影を見ることも無い。 「オッケー。明日から休日だし、丁度良かった」 膝を打って了解する。 明日は土曜日、学校も休みなので、部活動にも所属していない俺は一日自由に使えることになる。 朝食を終えたら、早速出かけられるだろう。 「……そうねぇ、せっかくだから、色々準備しておこうかしら……」 見れば、水銀燈も何やら考えているみたいだった。 何か一人で頷いた後、俺に向かってこう尋ねた。 「士郎、人形を用意しなさい」 「人形? 人形って……」 突然の質問に面食らう。 とりあえず人形なら目の前に一体いるんだけど……。 「人形は人形よ。自分で動けない人形でも、私の力を込めれば、思うがままに動かせるようになるの。 それを使って、真紅を驚かせてあげるわぁ」 「ああ、人形って、そういうことか」 そういえば雛苺も、nのフィールドでアレだけの人形を操作していたっけ。 水銀燈も同じような事が出来るってことか……って、待てよ? それって下手すると、俺が氷室の二の舞になるんじゃないのか? 「あの、それって俺から力を吸い取るってことだよな? 間違って俺が消滅するなんてことは……」 「雛苺みたいに、って言いたいわけぇ? くだらなぁい。 後先考えずにたくさんの人形を操るなんて、お馬鹿さんのすることよ。 水銀燈は、あんな使い方はしないわぁ」 「そ、そっか、よかった」 俺だって魔術師の端くれだし、普通の人よりもいくらかは耐えてみせる気ではあるが、流石に氷室が消滅しかけたのを見た後では不安にもなる。 「でもなぁ、人形かぁ……」 俺にはとんと縁のないアイテムである。 もちろん親父にもそんな趣味は無かったので、土蔵をひっくり返してもおそらくその類のものは出てこないだろう。 しかし、人形……人形……フィギュア……ぬいぐるみ……? 「あ」 そうだ、それならば――。 α:俺が自分で『投影』して人形を作れるかな? β:セイバーのぬいぐるみを拝借しよう。 γ:イリヤの城には山ほど人形があったじゃないか。 δ:藤ねえならゲームセンターの景品をくれるかも。 ε:素直に新都のヴェルデで買ってくればいいか。 投票結果 α 1 β 2 γ 1 δ 5 決定 ε 0
https://w.atwiki.jp/sentakushi/pages/478.html
128 名前: 371@銀剣物語 ◆snlkrGmRkg [sage] 投稿日: 2007/01/19(金) 02 38 11 「うーん……」 一瞬、明日にでも買ってきてやろうかと考えたのだが。 良く考えなくても、明日は水銀燈との先約がある。 そっちがいつまでかかるか分からない以上、安請け合いをするわけには……。 と、そのとき。 「わかりました。では雛苺、明日私がそのあんみつを買ってきましょう」 そう名乗り出てくれたのは、ライダーだった。 その提案に、雛苺の顔がぱっと明るくなる。 「ほんとう!?」 「ええ。明日はアルバイトがありますので。 それが終わったら、あんみつを買って帰ります」 「C est heureux! ライダー、ありがとう!」 そのままライダーに抱きつく雛苺。 流石と言うべきか、その突然の突撃にもよろめかずに受け止めるライダー。 「悪いな、ライダー」 「いえ。先ほども言いましたが、アルバイトのついでです。 それにセイバーほどではないですが、私もそのあんみつに興味がありますから」 そう言って俺の謝辞を断るライダーだったが、雛苺を見るその目はどこか優しげだ。 ううむ、そういえばライダーは、女の子は可愛くあるべし、みたいな思い込みがあったっけ。 その点、雛苺は存在自体が女の子の象徴みたいなもんだからな。 案外、ライダーも雛苺のことを気に入ってるのかもしれない。 「ライダー、あんみつはどうか私の分も買ってきてくれるのでしょうか?」 「心配せずとも、人数分はしっかり買ってきます」 そわそわと催促するセイバーに、冷静に返すライダー。 ふと、時計を見れば、八時半を回ろうかという時間になっている。 あと少しすれば、ドールは眠りにつく時間だ。 俺は腰を上げて、部屋にいる面々を見渡した。 「じゃあ、俺はもう行くよ。 雛苺も、そろそろ寝るんだぞ」 「はーい」 俺も今日は早く寝ることにしよう。 水銀燈も言っていた通り、明日はきっと忙しくなるだろうから。 ――翌日。 玄関を出たところで、俺は雲ひとつない青空を振り仰いだ。 「うん、よく晴れてる。出掛けるには丁度いいな」 本当に、気持ちいいくらいの晴天だ。 これで、出かける用件がもうちょっと陽気なものだったら文句もなかったんだろうけど。 「……ちょっと、士郎」 ……と、清々しい気分に浸っている俺に水を差すような声。 いかにも不満、といいたげな、その声を上げたのは――。 α:俺が両手で抱きかかえている抱っこ水銀燈。 β:俺がバスケットの中に隠した手提げ水銀燈。 γ:周囲の目など気にせずに堂々と飛んでいる水銀燈。 投票結果 α 5 決定 β 1 γ 0
https://w.atwiki.jp/sentakushi/pages/471.html
88 名前: 371@銀剣物語 ◆snlkrGmRkg [sage] 投稿日: 2007/01/17(水) 21 30 24 そういえば、雛苺はどうしているのだろうか。 さっき見に行った時は、居間には藤ねえしかいなかったし。 と、いうことは、誰かの部屋に遊びに行っているのか? 「……少し、様子を見に行くか」 ……雛苺を疑っているわけじゃないが、どうにも、氷室という前例があるからなぁ。 契約の指輪を失ったんだから、無茶なことはしていないと思うが。 とりあえず、一番近い部屋から順番に探してみよう。 「まずは、ライダーの部屋からかな」 中庭から直接廊下に上がって、ライダーの部屋に向かう。 一応、部屋の前でこんこん、とノックしてみる。 「ライダー?」 「士郎ですか?」 「え、先輩?」 「シロウ?」 あれ? 思いがけず、三人の声が返ってきたぞ。 ライダーの部屋に、桜とセイバー……桜はともかく、何でセイバーが? 「丁度良かった。 士郎に少し、訊きたい事があるのですが」 「は? いや、別にいいけど。 その前に、雛苺が来てないか? 居間にいなかったから探してるんだが」 「あ、雛苺ちゃんなら、今ここにいますけど……えっと」 む、いきなりビンゴ。 けどなんか、桜の返事が歯切れが悪いな。 「もしかして、呼んじゃまずかったか?」 「いえ、実は訊きたいことというのは、その雛苺に関することでして……。 とりあえず入って来てくれませんか?」 …………? よくわからないが、ライダーが入っていいと言ってるんだから入ってみるか。 「じゃ、お邪魔します……」 そう断って、ドアを引いて中に入る。すると……。 「…………」 「えーと……」 「……むぅ」 部屋の中には、揃って困りはてた顔をしたライダー、桜、セイバーの三人と。 「……うぅー」 ベッドの上で不機嫌そうにむくれている、雛苺の姿があった。 正直、どういう状況なのか、まったくもって分からない。 「なんだ? 一体どうしたんだ?」 「それが……さっきまで、雛苺ちゃんと遊んでいたんですが」 「なんと言いますか、お互いの意思疎通に齟齬がありまして……。 それで、全員困り果ててしまったのです」 意思疎通? 何か分からないことでもあったのだろうか? 「その、雛苺ちゃん、表現が独創的なものですから」 「なんとか伝えようとしてくれているのは、分かるのですが……」 揃って顔を見合わせる桜とセイバー。 むう、雛苺は言葉足らずなところがあるから、それで分かりづらいのだろうか。 「で、なにが分からなかったんだ?」 「それが……雛苺の好物についてなのです」 89 名前: 371@銀剣物語 ◆snlkrGmRkg [sage] 投稿日: 2007/01/17(水) 21 32 09 「好物? 好きな食べ物か?」 「はい。名前は分からないらしいのですが……雛苺の説明だけでは、私たちにはそれがなんなのか皆目見当がつかないのです」 無念そうに言うライダー。 なるほど、それで俺にお呼びがかかったのか。 「それで、士郎に頼みたいのですが……」 「ああ、つまりそれがなんなのか、俺にも考えて欲しいってことだな?」 「はい。士郎も料理が得意ですから、もしかしたら分かるのではないかと」 どうやら、桜の力だけでは解明できなかったらしい。 そういうことなら、及ばずながら俺も力になろう。三人より四人だ。 「よし、わかった。 それじゃあ雛苺、その好きな食べ物ってのはいったい何なんだ?」 俺が目の高さをあわせながら尋ねると、雛苺は一瞬戸惑ったものの、大きな声ではっきりと説明してくれた。 「あのね、透明で、黄色くて、黒くて、すくって食べるの!」 「は?」 あまりに抽象的な表現に、間の抜けた声を上げてしまった。 「それ、食べ物なんだよな?」 「そうよ。 鐘が、雛苺に初めて食べさせてくれたのよ」 氷室が、雛苺にあげた食べ物……? 隣からライダーが声をかけてくる。 「分かりますか、士郎? 私たちには、その、さっぱり……」 「ちょ、ちょっと待ってくれ。 ええっとだな……」 こ、これは思ったよりも難題だぞ……? 透明で、黄色で、黒くてすくって食べるもの? なんなんだ、一体……? α:(好物名を記入してください) β:……だめだ、わからん。 氷室が雛苺にあげた食べ物を推理しよう。 5票のなかに正解があったらα、なかったらβに進む予定。 「α:」と記入されていないものは仮予想と判断してカウントしません。 原作で巴があげたものとは異なるので、念のため。 投票結果 α 5 決定あんみつ プリン β 1
https://w.atwiki.jp/pixmax/pages/69.html
ヴぁいやーどとDivineはボスの部屋に乗り込んだ。 ???「ふふふ、よくきたな。」 ヴぁいやーど「お、お前は…!正午の紅茶!?」 正午の紅茶「そうだよ。お前らは俺の罠にハマったのさ。」 Divine「何のために俺らをハメたんだ。」 正午の紅茶「ヴぁいやーどに恨みがあったんだよ。」 ヴぁいやーど「俺は何もしてないぞ。」 正午の紅茶「いや、お前は俺の家にあったクリスピークリームドーナツを勝手に食っただろ。」 ヴぁいやーど「食ったよ。それだけ?」 正午の紅茶「あれは並ばないと買えないんだよ!」 ヴぁいやーど「すまんな。でも、そんなことでこんなに大袈裟なことをしなくてもいいじゃん。」 正午の紅茶「太平洋の真ん中なら人を殺してもばれないと思ったんだよ。」 ヴぁいやーど「殺すつもりだったのか。」 正午の紅茶「そうだよ。勝負しろ。」 ヴぁいやーど「仕方ない。わかった。」 正午の紅茶「勝負だ…?あれ?なんか変だ…目まいがする……意識が………」 バタッ 正午の紅茶は貧血で倒れてしまった。 Divine「よっしゃ勝った。」 ヴぁいやーど「帰るか。」 Divine「そうだな。」 ヴぁいやーど「時間の無駄だった…。」 Divine「来なきゃよかったな。」 ヴぁいやーど「そうだね。」 Divine「で、どうやって帰ろうか。」 ヴぁいやーど「帰れないですね。」 Divine「…」 ヴぁいやーど「…」 というわけで2人は正午の紅茶を手下にしてここで一生暮らした。 THE END
https://w.atwiki.jp/sentakushi/pages/658.html
679 名前: 371@銀剣物語 ◆snlkrGmRkg [sage] 投稿日: 2007/05/19(土) 01 11 49 「無駄なこと……貴女はいつか必ず、私の手を取ることになる」 そう、予言めいた言葉を言い放つと、薔薇水晶は大きく飛び退り、庭園の入り口……大きな石造りのアーチをくぐった。 すると、唐突にアーチは鏡のように輝きだし、薔薇水晶の身体を光の中へと飲み込んでしまった。 アーチの輝きが完全に消えるのを見届けてから、アーチャーは軽く息を吐いた。 「……逃げたか。 あの様子では、今回もあちらのミーディアムの顔は拝めそうにないな」 追っても無駄だ、と悟っているのだろう、アーチャーが一瞬で干将莫耶を消滅させる。 その隣では、薔薇水晶が去ったことで、若干肩の力が抜けた真紅がアーチャーを見上げている。 「朝のお茶の時間が、とんだ騒ぎになってしまったのだわ。 ……それにしても、アーチャー。 一体いつから見ていたの? 私がnのフィールドに入ったとき、貴方は確かに居なかったわよね?」 「ん? なに、実世界とは異なる世界へ埋没する手段があったのでね。 館の異変を察知してからすぐにそれを行い、そこから君とのパスラインを頼りにこちらへ侵入してきただけのことだ」 こともなげに、あっさりと言ってのけるアーチャー。 だが、その言葉を聞いた真紅は引っ掛かりを覚えたらしく、怪訝そうに眉をひそめた。 「世界に埋没する手段……? アーチャー、それは一体……」 「ふむ、話すのは別に構わんが。 だが、その話はまた別の機会にしたらどうだ?」 言いながら、アーチャーは首を巡らせてこちらを――俺たちのほうへ視線を寄越した。 「一人目の客は帰ったが……次の来客の応対をしなければならんからな」 げ……。 アーチャーめ、俺たちがここで見ていることにとっくに気がついて居やがったのか。 まあ、アーチャーの鷹の目を持ってすれば、誰かが隠れていることなんてお見通しなんだろうが。 そのアーチャーの視線に導かれるようにして、真紅もこちらを振り向き……俺と水銀燈の姿を認めて、目を大きく見開かせた。 「……貴女は!」 ついに見つかってしまった。 どうするんだ、水銀燈……と尋ねるよりも早く、水銀燈は愉しげに笑いながら、柵の上からふわりと飛び降りた。 一体なにを? まさか、いきなり戦うつもりか? 「……うふふ。 見つかっちゃった、見つかっちゃったぁ」 音もなく、土の上に降り立つ。 そして、何一つ悪びれることもなく、まっすぐに真紅を見据えた。 「お久しぶりね、真紅。 こうして会うのは、何万時間ぶりかしら」 「水銀燈っ!? 貴女、いつから其処に!?」 「ずぅっと見てたわよぉ? 貴女があのドール……薔薇水晶だっけ? あの子と話してる間、ずぅっと。 ……なのに全然気がつかないなんて、ホントに真紅ったらお馬鹿さぁん」 くすくすと、心から相手を侮蔑するための笑い声。 「遠くからでも、貴女の不細工な顔はよぉく見えたわ。 本当は、いつでもその顔を吹き飛ばしてあげられたんだけど……面白そうだったから、見物させてもらったわぁ」 ……口ではああいっているが、水銀燈からは本気の殺意は感じられなかった。 おそらく、アレは本当に真紅をからかっているだけなのだろう。 ……そう、この時までは。 「でも、てっきり二人で戦い合うんだと思って見てたのに、なぁにアレ? アリスゲームを変える? 殺さないならその方がいい? くだらないわぁ、とうとう頭の中身まで錆付いちゃったのかしら、真紅ぅ?」 そのとき、じっと水銀燈の言葉を聞いていた真紅が、ようやく口を開いた。 「……私はいたって正常よ、水銀燈。 誰だって傷つきたくはないし、相手を傷つけることも望まない。 だから……くだらないと思うなら、それは貴女が――」 α:「壊れているから」 β:「独りぼっちだから」 γ:「傷ついた事がないから」 δ:「残酷だから」 投票結果 α 1 β 5 決定 γ 0 δ 0
https://w.atwiki.jp/sentakushi/pages/663.html
740 名前: 371@銀剣物語 ◆snlkrGmRkg [sage] 投稿日: 2007/05/20(日) 16 13 36 吹き荒れる黒羽の嵐は、ますますその勢いを増していく。 まるで、水銀燈の怒りを反映しているようだ。 このままじゃ、死ぬ、か……? 「すい、ぎんとう……っ!!」 必死に呼びかけてみても、拘束は一向に緩む気配は無い。 やっぱり、水銀燈は、本気で俺を殺しにかかっている……! 「士郎、貴方のいい子ぶった考え方には、もううんざりなのよ……! 私を侮辱した罪、そしてお父様の意思を侮辱した罪!! 今ここで、死んで償いなさぁい!!」 「は、ぐあ……っ!」 憎悪の篭った瞳で、俺を睨みつける水銀燈。 全身を締め付けられた俺は、もはや声を出すことすら禁じられた。 (く、空気が、足りない……!!) 酸素の不足した脳が悲鳴をあげている。 死ぬ。 冗談でも誇張でもなく、俺はこの場で水銀燈に殺される。 (俺は……死ぬ?) 意外なことに、俺はひたひたと近寄ってくる死を、冷静に受け入れていた。 窒息寸前の頭では、死に対する恐怖が麻痺してしまったのだろうか? その代わりに、俺が考えていたのは、目の前に居る小さな少女のことだった。 (……水銀燈……) 自分を殺そうとしている相手の心配をするなんて、とことん俺は馬鹿だ。 でも、仕方ない。 俺は衛宮士郎だからな、歪なことにかけては筋金入りだ。 何しろ死ぬまで治らなかったんだもんな、アーチャー。 ……あぁ、そういえば、あの時アーチャーに言われた事があったっけ。 (俺が戦うのは、他の誰かじゃない……本当に戦うべきなのは) そうだ、せめて、あの言葉を水銀燈に……。 「う、が……」 ガツン、と、頭の中で激鉄を起こす。 輪転し始める魔力回路。 かき集めた魔力を、全て俺の喉の防護に使う。 魔術とはとても呼べない、ただの魔力の寄せ集め。 こんなんじゃ、ただの一時しのぎにしかならないのはわかってる。 でも、最後に、あれだけは言わないと。 そのために、少しだけでいい、俺に時間を与えてくれ……! 「す、い、ぎ、ん、と、う」 「……っ! まだ、戯言を言うつもり!?」 水銀燈の翼が一際大きく羽ばたくと、それに反応して俺の身体を縛る羽根も力を増す。 喉の魔力が急激に消耗していく。 だが、まだだ。 「ほん、とうに……かた、な、きゃ、いけない、のは……っ」 「くっ、見苦しいわよ……とっとと逝きなさい!」 更に引き絞られる。 喉を守る魔力が、一気に尽きた。 再び黒い羽根が俺の首を締め付ける。 あと一言でいい。 肺の空気を搾りつくして、気管を全てねじ切って、舌がカラカラに枯れても構わない。 言え。 言うんだ。 あと、一言――!! 「じぶん……じしん……なん…………」 それが限界だった。 全身の力が抜けていく。 もう俺は、声を出すことも出来ない。 これで、終わりか。 なんだか、凄く些細なことに、最後の力を使ってしまった気がするが……まあ、満足だ。 ……でも、水銀燈。 俺を殺して、姉妹を殺して、誰も居ない自分だけの世界の果てで。 お前は、自分が一番優れていると、満足して笑えるのか? 今まで歩いてきた道が、間違いなんかじゃなかったって、胸を張って言えるのか? それだけが……俺は……心配だよ…………。 俺の意識は、そこで途絶えた。 α:気がついた時、俺はまだnのフィールドの中にいた。 β:気がついた時、俺は遠坂の館のベッドの上にいた。 γ:気がついた時、俺は自分の部屋の蒲団の上にいた。 投票結果 α 0 β 5 決定 γ 4
https://w.atwiki.jp/sentakushi/pages/616.html
588 名前 :371@銀剣物語 ◆snlkrGmRkg [sage] 投稿日: 2007/05/13(日) 00 22 38 「あなたの望みを叶えましょう、真紅」 手は、掌を上にして、真紅へ向けて差し出された。 なんだ? あの薔薇水晶っていうドール、真紅と戦いに来たんじゃないのか? 「……私の、望み?」 当の真紅も薔薇水晶の言葉は予想外だったのか、眉をひそめて差し出された手を見つめる。 当然、安易にその手をとるような真似はしない。 「おかしなことを言うのだわ。 私たちの望むことなど、あるとしたらそれは――」 「アリスに、なること」 薔薇水晶が真紅の言葉にかぶせるように、後を継ぐ。 真紅も、さしたる驚きも見せずにその言葉を肯定してみせる。 「そうよ。 それが薔薇乙女《ローゼンメイデン》の宿命。 あなたも薔薇乙女《ローゼンメイデン》ならば、この意味がわかるでしょう?」 アリスになれるのは、一人だけ。 全てのローザミスティカを集めた薔薇乙女《ローゼンメイデン》だけが、アリスを待っているローゼンに会う事が出来る……か。 だが、薔薇水晶は、真紅の言葉を理解しているのかいないのか、それでもなお差し伸べた手を下げようとはしなかった。 「かわいそう……真紅、貴女はかわいそう。 貴女の望みは目的じゃなくて、その方法……アリスゲームを変えることでしょう?」 「!?」 初めて。 初めて真紅が驚きに目を見開いた。 俺がこの場からやりとりを見始めてから、一度も崩れることのなかった表情が、薔薇水晶の一言で大きく揺らいだ。 「な、なにを、一体……」 「貴女はアリスゲームに疑いを抱いている」 「っ!」 持ち直そうとしらを切る真紅に、追い討ちをかけるように言葉を放つ薔薇水晶。 アリスゲームに疑いを、だと……どういうことだ? 「戦うのは構わない。 けれど、果たしてそれは命を奪うことと同義なの? 命を奪うことが、優れた薔薇乙女《ローゼンメイデン》の証になり得るの? ナゼ、お父様はこのような宿命を私たちに?」 次々と薔薇水晶が投げかける疑問。 それらは皆、おそらくは真紅が抱いていた疑問なのだろう。 その証拠に、真紅は顔を俯かせ、かすかに拳を震わせている。 「かわいそうな真紅。 殺さずに済むなら、その方がいいと思っているのね。 ……それが叶わぬ望みだと、本当は諦めているのに」 「……っ! 貴女に、そんなことを言われるような……!!」 「でも、私は貴女の望みを叶えましょう」 ついに真紅の感情の糸が切れた……が、それすらも予測していたかのように、薔薇水晶が言葉を遮る。 相変わらず抑揚のない声だったが、今の真紅には大声よりもよく響いたに違いない。 「……なんですって?」 「もう誰も、貴女が究極の少女に至る過程で、傷つかない為に。 真紅……私が、貴女を導いていく」 そう言うと、今までずっと差し出していた手を、改めて前へ出す。 「さあ、この手を……」 真紅は、薔薇水晶に向けていた視線を、次第に下に落としていく。 その心中は、俺には察することは出来ない。 そして、次の瞬間、俺の耳に聞こえてきたのは――。 α:「貴女は……一帯何を考えているの?」――迷うような、真紅の声。 β:「ふざけるんじゃ、ないわよぉ……」――隣からの、怒りの声。 γ:「耳を貸す必要はあるまい、真紅」――飛来する、夫婦剣の風切り音。 δ:「――へえ。こんなところに覗きがいたとはな」――背後からの、嘲るような声。 ε:「……トリビァル!」――どこからともなく、謎の声。 投票結果 α 1 β 2 γ 5 決定 δ 0 ε 0