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―――寝ているときに見る夢もいいが、起きてるときに見る夢はもっといいもんだ。 「やれやれだぜ・・・」 オレの名前は橘 瑩(たちばな あきら)、授業は全て睡眠学習で過ごす高校2年生だ。 と言ってるワリに、今オレは起きている。無論、今は英語かなんかの授業中だ。 (まだ終わらないようだ・・・) 今日はなんとしてでも起きていなければならない。 (途中で寝ちまったら、全てがオジャンだ) 今日寝ないために、昨日は7時半くらいに眠りについた。 だけど10時くらいに目が覚めて、もう1回眠りについたのが1時くらいだ。 (・・・結局いつもとあんま変わってないんだがな・・・) さて、もうすぐこの授業が終わる。 (ってまだ次あるじゃん・・・) かったるいぜ・・・ ・・・・・・ 先ほどの英語らしき授業が終わり、今は休憩時間。 「やっべ・・・眠くなってきたし」 しかしここで眠るわけにはいかん! 眠ったら台無しだ! と、自問自答していたとき、 「・・・あんた、今日はどうしたの?」 ふとオレに呼びかけが。 「んぁ? なんだ、千冬か」 こいつは朝比奈 千冬(あさひな ちふゆ)、なかなかに気の合う女友達だ。 ちなみにコイツの出席番号は1番だ。 「なんだってなによ~?」 「お前こそ、今日はどうしたの・って、なんだよ!」 実際いつもどおりにしているのだが。なにか問題でも? 「今日はあんた、起きてるじゃない?」 「それがどうした?」 「いや、どうしたのかなぁ~って」 ・・・こ、こいつ・・・オレを「寝てるキャラ」と認識してやがる! 「・・・まぁそう思われても仕方ないか・・・」 たぶん作者もこう思ってあきらめているのだろう。 「そう思われて・って、なにが?」 千冬が突っ込んでくる。オレ、口に出していたのか・・・。 「いや、なんでもねえよ」 めんどくさいので適当にごまかす。 「・・・あんたも、『アレ』狙ってるの?」 と、急に声のトーンを下げて千冬が言い出す。 「千冬・・・『アレ』って・・・『アレ』だよな?」 オレもそれに合わせ、声のトーンを下げる。 「橘、あんたはどんな方法で行くの?」 やはり『アレ』のことだ。でないとこんな会話は成り立たない。 「そんなこと、言ってたまるかよ」 ここでゲロっちまうと、今まで起きていた意味が少しなくなる。 「橘・・・あたしと組まない?」 「・・・・・・ほう」 なかなか面白いことを持ちかけてくるじゃないか。 「・・・千冬、お前の方法を聞いてもいいか?」 向こうから取引を持ちかけてきているのだから、聞く権利くらいあるだろう。 「・・・いいわよ」 なんともアブナげな会話だなオイ・・・。 ・・・・・・ そしてオレは千冬の方法を聞いた。なかなか頭のキレるやつだ。 「・・・なるほどな・・・お前にしか出来ないような芸当だぜ」 「組んで損はないと思うわよ?」 「たしかにそうだな・・・」 これならオレ単独での成功率40%だったのが、組むことによって43%まで上昇する。 (・・・ってあんま変わってねーな・・・50%くらいかな?) とりあえず確立なんて目安に過ぎない。足りない分は勇気で補えばいい! 「あっ、そうだ千冬!」 「ん? なに?」 「次の授業、もし寝てたら起こしてくれないか?」 オレは千冬に目覚ましをセットする。 「また寝るのぉ?」 「今日は寝てないだろ!」 「いつも寝てるじゃない!」 「ああ、否定はしないがナニカ?」 「うわ・・・開き直った・・・」 別に開き直ったわけではないが、真実なので何も言えないだけだ。 「とにかく、『アレ』のために頼むぞ?」 「仕方ないわね」 これで寝過ごすことはなくなった。ってこいつが起こしてくれなかったらジ・エンドだけど。 「んじゃ千冬、渡すもん渡しといてくれ」 「うん、わかった」 そうしてオレは千冬からブツをいくつか渡される。これが勝利の鍵だ! 「あとは体力を蓄えるために・・・さらばだ!」 「もう、起こしてあげるから、ちゃんと起きなさいよ?」 「z z z z・・・」 「うわ早っ!」 ・・・・・・ ・・・ 「・・・えー、ここはエックスに平清盛を代入して――」 実に淡々とした、数学か社会か分からない授業が展開されている。 そんな中、ひとつの放送が入る。 『ジャンカジャンカジャ~ン・・・・・・鬼塚先生、至急職員室へ来てください』 そんな、ごく普通の放送が流れる。チャイム音は普通ではないが。 「・・・そして藤原氏をワイに・・・って呼び出しか・・・」 呼び出しを食らった先生は瑩&千冬のクラスの授業をしていた先生だ。 「休憩まで残り7分か・・・・・・ふむ、そんじゃ今日はここまで! みんな、ちゃんと写しておくように!」 そういって授業は放送により終了された。この次は昼休憩である。 各々がノートを写し終わり、休憩に入っていく。 ・・・さて、例の二人は・・・ ・・・・・・ 「橘、授業終わったから起きなさい!」 「z z z z・・・」 「仕方ないわね・・・」 ―――ドゴッ! メシャメシャァ・・・ 「ぐあぁ! 痛ってぇ! って、おまっ・・・釘バット!?」 「あ、起きた起きた」 「お前、今ので永遠に眠っちまうところだったじゃねーか!」 現にオレの後頭部からは、ドピャドピャと勢いよく血が吹き出していた。 ケガどころの騒ぎでは済まないだろう。 「それより橘、行動開始よ!」 「ちょっ、オレの頭どないすんねん!」 このまま行動すること・って言ったら病院行くことくらいじゃねーか! 「ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ~」 「・・・え?」 いきなり千冬が謎の呪文を唱える。というか奇声? 「ホラ、これで治ってるから、早く動きなさい!」 「ちょっと待っ・・・・・・マジで治ってるし!!」 そこら辺に微妙に散っていた肉片も、吹き出した血も全て跡形も無いくらい治ってる。 「こんなことが・・・・・・まさか貴様、スタンド使いか!?」 「早くしないと首ぶっ飛ばすわよ!?」 「ハイマジデスミマセンデシタ!」 2回も撲殺されてはたまらないので、オレは早急に行動を開始する。 さっきのことは気にしないでおこう。 ・・・所詮ネタだし。 「んじゃ千冬、あとのフォロー サポートは頼んだぜ!」 「任せなさい!」 そうしてオレは教室を出る。ほぼ本気の走りで。(50m走・5秒8) ・・・・・・・ ・・・・ さて、ここでさっきから変態的に謎の、『アレ』についてだが、 『アレ』とはどの学校でも存在するであろう(?)、「伝説のパン」のことだ。 この学校では何回か伝説のパンは更新されていく。前回は「竜太サンド」だった。 前々回は「バナ納豆パン」。これは別の意味で伝説になり、ついには殿堂入り。 そして今回は、「ヤキソバパンWithチョコバナナ」という、よくわからんメニューだ。 この伝説のパンシリーズ、表では全くといっていいほど、情報公開されない。 つまり、普通の生徒では絶対に手に入れることができないのだ。 しかも販売数も普通のパンよりはるかに少ない。まさにレジェンドなパンなのだ。 瑩&千冬は、これをゲッチュするためにチームを結成した。 瑩の脚力と、千冬の裏の顔から生まれた作戦は、こんな感じだ! ①千冬が瑩にブツを渡す。 ②それによって互いに裏切りは許されない。 ③昼休憩前の授業にダミーの放送をかける。 ④結果、早く授業が終わり、スタートが早くなる。 ⑤そこから瑩の脚力でパンのある学食まで駆け抜ける。 ⑥千冬は千冬で、ある行動をする・・・。 ⑦そしてパンをゲッチュ! 今のところは⑤までの状態だ。ちなみにダミー放送については、 ☆放送部の生徒、または先生をシメていた。 ☆もしくは弱みを握っていた。 ☆それとは関係なく、鬼塚先生とグルっていた。 この3つのうち、どれかに当てはまる。どれも当てはまっていそうだが。 ・・・そして瑩は、まもなく学食へ到着するところだった。 ・・・・・・ 「やっぱこの時間じゃ、あんま人いねーな」 完全にいないわけではないが、走りやすいことには変わりない。 ウチの教室は学食から結構距離があるが、さっきからすれ違ったのはほんの2・3人だ。 「このまま、そこのコーナーを曲がれば・・・」 ――――!!? コーナーを曲がれば、確かにそこには学食がある。 しかし、その前に一人の人影が立ちふさがる。 オレは急ブレーキをかけ、体勢を整え、そいつの正体を確かめる。 「誰だ? オレの邪魔をするや・・・・・・」 ――――!! そのときオレの目に入ったのは、意外な人物だった。 「・・・な、なんでお前が・・・!?」 頭の中で率直に思った言葉が、そのまま口から出る。 そしてオレの問いかけに、そいつは重い口を開く。 「フフ・・・瑩・・・」 オレの名を知るそいつは、不敵な笑みを浮かべ、言い放った。 「・・・・・・オレの世界へようこそ」 ――――まるで字のごとく、”人” の ”夢” は ”儚い”・・・・・・ 後編へ 小説部屋 トップへ戻る
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"ラボメン"FBを求めて「桐生 萌郁」 読み:"らぼめん"FBをもとめて「きりゅう もえか」 カテゴリー:Chara/女性 作品:STEINS;GATE 属性:地 ATK:2(+3) DEF:2(+2) 【登場】〔目標のセットカード1枚を控え室に置く〕 [自動]【フレンド】このキャラが登場した場合、このキャラを【裏】にする。 [自動]【パートナー】このキャラがレベルアップかオートレベルアップした場合、目標のセットカード1枚を控え室に置いてもよい。 FBは、お前を生かそうとしたのかもしれない illust:5pb./Nitroplus NP-255 C 収録:ブースターパック 「STEINS;GATE & CHAOS;HEAD」 セット割を内蔵したキャラ。 フレンドとして使用した場合、【裏】になってしまうが、エクストラ元や【乱入】のコストにできると無駄が無い。 「ルッキーニ」少尉とは名称が異なるだけでまったく同じ能力を持っている相互互換の関係にある。 自身の使用するデッキによって使い分けよう。
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677 名前:こんな名無しでは、どうしようもないよ。[sage] 投稿日:2009/05/06(水) 23 54 08 ID QONl3cOD カズヲ「まずは、おめでとう…とでも言っておこうか…」 国技「そりゃどうも」 カズヲ「EMの連中に好いようにされていた紋章を我が王国にもたらしたことは褒めておこう。しかし…」 国技「松岡のことか?その話はもういいだろう…。私もいい加減聞き飽きた」 カズヲ「違う。その件についてではない。貴様お得意のリットウ調査団~栗東留学~についてだ」 国技「それが何か問題でも?」 カズヲ「大有りだ。EMに滞在し、EMの施設を使う…。 それで紋章を獲得したところで結局はEMの優位性を認めることになるだけではないか! 貴様が捜しているというエクウスデュエルワールド~競馬の国~とは、まさかEMのことではないだろうな?」 国技「ふっ…、電髪の王の御発言とは思えませんなぁ…」 カズヲ「では今後も私の王国に忠誠を誓う…と?」 国技「それは否ことを。そもそも私があなたに忠誠を誓ったことなど一度もない」 カズヲ「何…だと?」 国技「電髪には私が国を追い求める過程で籍を置いたに過ぎない。それを忠誠がどうだと問われた所で笑えぬ冗談でしかないわ」 カズヲ「それではやはりEMに付くつもりか!?」 国技「何度も言わすな。EMは決して私の追い求めている国ではない。しかしEMには電髪にはない〝何か〟がある」 カズヲ「その〝何か〟とは?」 国技「わからぬ。邪気のようでありながら全く別の物、とも言える。しかし、その何かを掴んだ時、また一歩、私の理想の国に近づくことだろう」 カズヲ「貴様…国を作り、王となるつもりか!?」 国技「理想の国とは必ずしも私が王である必要はない。無論、あなたが王である必要も…な」 カズヲ「面白い…。私に楯突くつもりだとはな。覚えておくがいい…。裏切り者がどうなるかを…」
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コミュニティが君を求めている 最終リワード ・・・アドヴォケート part数 内容 必要数 ミッションリワード part1 テキスタイルを届ける破片スライサーを届けるミニチュア・リアクターを届ける 5個1個3個 1600FPICAの代用紙幣×8725000K part2 ウッドカッター・キャンプでラトラーを狩れ浄水場でラトラーを狩れ発電所でラトラーを狩れ 3体3体3体 1800FPICAの代用紙幣×8715000K part3 ラトラーの革を届ける硬化骨プレートを届ける 10個5個 2300FPICAの代用紙幣×11741000K ≪ミッション一覧に戻る
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Q:政府の認可を受けるとどのような規制を受けるのですか? A:政府により活動に関して認可を受けた団体(NPO法人、社団法人・財団法人等)は、 「特定非営利活動促進法」、「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」や「公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律 」等で活動内容に関する情報公開や適正な会計処理を法律で義務付けられます。 NPO法人の場合、情報公開について特定非営利活動促進法の第29条「事業報告書等の提出及び公開」で以下のように定められています。 特定非営利活動法人は、内閣府令で定めるところにより、毎事業年度一回、 事業報告書等、役員名簿等及び定款等(その記載事項に変更があった定款 並びに当該変更に係る認証及び登記に関する書類の写しに限る。)を所轄 庁に提出しなければならない。 2 所轄庁は、特定非営利活動法人から提出を受けた事業報告書等若しくは 役員名簿等(過去三年間に提出を受けたものに限る。)又は定款等について 閲覧の請求があった場合には、内閣府令で定めるところにより、これを閲覧 させなければならない。 また、会計に関しても同法の第27条「会計の原則」で以下のように定められています。 特定非営利活動法人の会計は、この法律に定めるもののほか、次に掲げる 原則に従って、行わなければならない。 一 削除 二 会計簿は、正規の簿記の原則に従って正しく記帳すること。 三 財産目録、貸借対照表及び収支計算書は、会計簿に基づいて 収支及び財政状態に 関する真実な内容を明りょうに表示したもの とすること。 四 採用する会計処理の基準及び手続については、毎事業年度継続して 適用し、みだりにこれを変更しないこと。 これらの規制により募金活動の透明性が高くなり、確実な会計が行われることが期待されます。 Q:認可を受けただけで完全に問題のない募金活動が本当に行われるのですか? A:残念ながらその保証はありません。 NPO法人や社団法人・財団法人による様々な犯罪行為が起きている今、認可を受けた団体を無条件に信用することはできません。しかし、募金活動に政府の認可が必要であるという明確な基準を定めることにより、活動実態が不透明な募金活動が安易に行われることを防ぎたいのです。さらに上記法人に関する規制だけでなく、認可の取り消し事由を定めることで、 衆人が募金団体を監視 ↓ 問題があれば国へ通知 ↓ 活動内容の改善もしくは禁止 ↓ 適正な募金活動が促進 という流れを作っていきたいと考えています。 Q:活動内容に問題があり認可取り消しを受けた場合、寄付金はそのまま活動団体のものとなってしまうのですか?なぜ、認可取り消しの場合の寄付金返還義務を明文化しないのですか? A:「認可取り消し」=「解散」時の寄付金の処分方法は前述の法人に関する法令でそれぞれ定められています。NPO法人であれば、解散にあたっての財産の処分等は、特定非営利活動促進法にしたがって清算するように定められています。清算管財人の仕事に当然「寄付をした人に返還せよ」という規定はありませんが、社員に分配はできませんし、清算後の結果も公開しなければならないため「持ち逃げ」は容易にはできません。 あくまでも適正な募金活動の促進が目的であり、多数の募金団体が認可取り消し処分を受ける状況になった場合、「解散時の寄付金返還」の義務化が議論されることになると思われます。 Q:法人化するような力のない個人が寄付を募りたい場合はどうすればいいのですか?弱者は切り捨てですか? A:現在もたくさんのNPO法人、社団法人や財団法人などが様々な分野にわたって募金・支援活動を行っています。支援を必要としている人たちの相談にのり、随時登録を受け付け、支援・助成をしている団体も多数あります。支援目的が合致する団体が見つからなくても、同じ苦境にたたされている人が数多く存在するならば、賛同者・支援者を募ってNPO法人化するという道ももちろん開かれています。 今まで小規模な任意団体でボランティア活動をしていた方々は、目的を同じとする組織に参加・連携することにより、大きな活動の輪へとつなげることができます。会計処理は各法人ごとに一元管理となるため、スムーズな活動ができます。地区ごとに支部などもできていけば、幅広い地域で支援をよびかけることが できるでしょう。 この署名提案内容は、けっして「弱者を切り捨てる」ためのものではありません [PR] 結婚情報
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天空のシンフォニア~光を求めて~ 設定看破要素 ART継続時の準備中 7揃い時のSPテンパイ音発生率に設定差がある 準備中7揃い時 SPテンパイ音発生率 設定135 12.5% 設定246 8.33% ※ただし初回はテンパイとかないのでART継続時のみ。 天空のシンフォニア~光を求めて~TOPに戻る
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<幕間・二つ名を求めて> 己の進むべき道と答えを探そうとしたイレーヌが、ひたすら歩き回ってひたすらみんなと話した一日のお話。 時系列的には第二階層突破直後のできごとです。 ◆目次 フローリアンの場合 マイトとロランとキャロの場合 ミレイユの場合 カザンとファナの場合 ギヌメール兄妹とグレゴリオの場合 イレーヌの場合 ◆フローリアンの場合 ギルド長から二つ名のお達しがあった翌朝、宿の回廊にて。 「イレーヌさん、ボクは決めたよ。二つ名は……『いかずちの神子』にしようと思うんだ」 「『いかずちの神子』……、かっこいいじゃない!フローリアン、よかったら詳しい話、聞かせてもらってもいい?」 「えっ、あ、うん。……もっとも、ボクがぜんぶ自分で考えたんじゃなくて、伝承を下敷きにしたものだから……」 「いいじゃん、いいじゃん!大アリよ。その伝承ってどんなお話なの?」 「ボクの故郷に伝わるもので――遥か昔、永遠の栄光を求めて横暴の限りを尽くした暴君がいたんだ。あらゆる学者や呪い師や自身の魔術研究によって、ついに暴君は不老不死の方法にたどり着いた。不老不死でさえ、暴君にとっては栄光を成し遂げるための手段にしか過ぎなかったんだ」 「……恐い話ね。限りあるはずの栄光にしがみつくための不老不死……なんというか、執念そのものね」 「そう思うでしょ。でも、その暴君の栄光がついに打ち砕かれる時が来たんだ」 「ふんふん?」 「一人の神子が現れて、暴君との死闘の末に、強大な雷(いかずち)の力を以て不死の力を破り、彼を討ち倒した」 「へええ……」 「神子のその後については諸説あるからここまでにしておくけど……まあ、そんな感じさ」 「それで『いかずちの神子』ね」 「……ボクは……キャロみたいにみんなを癒すには中途半端だし、ロランやファナさんみたいに何かを喚ぶこともできない。そんな時に、故郷での修行のこととか、この伝説を思い出して……思い切って、攻勢に打って出ることにしたんだよ」 「うん。そういう思い切りって、すごく……カッコいいと思う」 「あはは……でも実際やってみなきゃわかんないこともあるだろうから、手探りでがんばってみるつもりだよ」 「そうね。これからも一層頼りにしてるからね!フローリアン」 「……へへ、ありがとう!」 …… (いつも通りのはずに手を振って去っていく後ろ姿も、そもそもボクの話を聞いてる時の表情も、どこか普通ではなかった。まさか……イレーヌさん、自分の二つ名のこと……まだ決めかねてるんじゃないだろうか?) ◆マイトとロランとキャロの場合 正午近く、市街地から少し離れた林付近にて。 イレーヌ「あっ、いたいたー。探したのよ、三人とも」 マイト「あ、姐御ー!」 ロラン「よっ」 イレーヌ「フフ、木陰でお弁当?素敵ね」 キャロ「うん!二人に差し入れ頼まれてたのっ」 ロラン「トレーニングでさ。今はお昼休憩中。なんだったら、リーダーも一緒にどうだい?」 イレーヌ「あら、いいの?だって三人分しかないんじゃ……」 キャロ「大丈夫!マイトくんがいっぱい食べるから、たっくさん作ってあるのっ」 イレーヌ「納得……」 マイト「メシに勝つ」 ロラン「わけわからん」 イレーヌ「……ところでキャロ、誰々お兄ちゃん、とかお姉ちゃん、って言うの……やめたのね」 キャロ「うん。二つ名ももらって、私もいっちょまえの薬師だから……ホントのお兄ちゃん達のことは恋しいけど、甘えん坊になるのは、もうヤメにしたの」 イレーヌ「まずは形から入ることにしたのね。……ふふっ、もう『お姉ちゃん』って呼んでもらえないのかと思うとちょっとさみしいけど、立派な決意だわ」 キャロ「えへへー」 マイト「もぐ……ところで姐御」 イレーヌ「ん?」 俺達のこと探してたって言ってたけど、何の用事だったの?あぐ」 ロラン「食べながら喋るな!」 イレーヌ「ああ……ちょっと、二つ名のことでね」 マイト「んむ?」 イレーヌ「ここはリーダーの名にかこつけて、みんなの今後の自己強化の方針を把握しておかなくっちゃ!……ってわけで、みんなにインタビューして回ってるのよ」 ロラン「要するに、個人的な興味が半分ってコトだな、うん」 イレーヌ「各自選択肢として二つの方向性を示されたわけだけど、三人はどっちを選んだ?」 マイト「はいはーい!俺は連撃特化型にした!」 イレーヌ「さすがね……なんかそんな気はしてたけど」 マイト「こないだのヒポグリフ戦でも実感したけど、コンボが決まると気持ちいいんだよな!どうせならもっとこう、突き詰めてみたい!って思った」 イレーヌ「うんうん。やっぱり手応えを感じる一戦だったわけね」 マイト「一対多の闘い方なら道場にいた頃にも学んだけど、今は別に一人旅とかじゃないしさ。うようよ出てきた時は、みんなに任せるよ」 ロラン「任されたぜ」 イレーヌ「ふふっ。ロランは……こっちも訊くまでもない気がするけど、やっぱり猟犬一筋?」 ロラン「ああ。パウあっての俺だしな。それにこのギルド、血の気の多いヤツが目立つだろ?」 イレーヌ「そ、そうね……どの辺とは言わないけど……」 ロラン「腕っ節に自信のあるメンバーが少しでも戦いやすくなるように、パウの力を借りながら弓で援護する――それが、俺の『仕事』だと思うんだ。みんなと冒険を始めた頃からずっとやってきたことで、それはこれからも変わらないよ」 イレーヌ「……ありがたいわ」 キャロ「ロランくんもパウも、すっごく頼りになるもんね」 イレーヌ「キャロも今の様子だと、治療術に専念するつもり?」 キャロ「うん。やっぱり世界樹を登るにつれて、襲ってくる敵もどんどん強くなっていくから……。私もその分……ううん、それ以上に腕を磨いて、みんながピンチになってもすぐ治せるようにするの!」 マイト「みんなマジでキャロには助けられてるもんな。俺だって、何回窮地を救われたことか……ううっ」 イレーヌ「ふむふむ……みんな、自分の得意なことを伸ばそうとしてるのね」 マイト「んー。まーね。迷う間もなく、これだ!ってピンと来たってカンジだったなぁ」 ロラン「俺達の場合は、なるべくしてなったっていうケースだよな」 キャロ「そうそう!……あれ、そういえばイレーヌさんはどうするの?二つ名」 イレーヌ「! むぐっ」 突然イレーヌが食べ物をのどに詰まらせ、むせ始めた。 ロラン「お、おいおい!大丈夫か?ほら、水!」 イレーヌ「……ぷは……あ、ありがと……けほ」 差し出された水筒の中身を口へ注ぎ込み、なんとか嚥下する。……呼吸が落ち着くと、イレーヌはおどけた調子で言葉を発してみせた。 イレーヌ「きゅ、急に話を振られちゃったもんだから、ノドがびっくりしちゃったわー。あはは……」 キャロ「……」 どこかわざとらしささえ感じさせるその様子にかすかな違和感を覚えたキャロが、不安げな目でイレーヌを見る。 イレーヌ「さてと、これ以上トレーニングのお邪魔になっちゃ悪いし、あたしはこの辺で失礼するわね。ごちそうさま!」 ロラン「お、おう」 イレーヌ「みんな、ありがとう。大いに参考になったわ。じゃね!」 イレーヌは口の周りを拭くと、足早にその場を去っていった……。 マイト「あ、うん。じゃーなー……」 ロラン「……『参考』……?」 ◆ミレイユの場合 昼下がり、街の裏路地に位置するオープンカフェにて。 「あら、こんなところで優雅にティータイム?珍しいのね、ミレイユが外でお茶なんて」 「たまにはね。気分転換だよ。この通りをぼーっと眺めているのもなかなか面白い」 「さいですか」 「で、そういうイレーヌは何を?」 「あー、えっとね……ふ、二つ名の件でメンバーに聴き取りしてるのよ!いわゆる進路調査ってとこかな!で、さっき、マイトとロランとキャロに話を聞いてきたところ」 「ほー……まあ、立ち話もなんだし、相席してかない?その分だと私にも訊くつもりでいるんだろ」 「たはは……そうさせてもらいます」 イレーヌは紅茶を注文し、席に着く。 「……で、我がキルガントの誇る大魔導士ミレイユ殿は、自身の今後をどのようにお考えなのでしょーか」 「大げさだなぁ。まあ、迷わず属性魔法を伸ばす方を取ったよね」 「あ、やっぱり?」 「六属性全てを操れるのもかっこよくはあるけどね。ある意味理想だよ。でも、斬って殴って突き刺すなら、うちのギルドにはすでに適任が何人もいるだろ」 「ごもっともだわ。六属性型は、もっと限られた人数で組んでるギルドの魔術師さん向けなのかもね」 「ああ、その場合は便利だろうね。ところがうちは、どこかの誰かさんのたっての希望で大所帯だからさ」 「悪かったわねー」 「まあ、そのおかげで私は三属性魔法の研究と鍛錬に専念できるってわけだよ。これは魔術師の基本中の基本の概念だけど、奥が深い。ゆえに、極めれば強い。間違いなく」 「……そうでしょうね」 「フローリアンも何か思うところがあるようだし、今後は私達後衛組も、もっと面白いことができそうだよ」 「ん?ミレイユ、フローリアンの話をどこで?」 「ついさっきギルドで二つ名を登録するところに居合わせてね。流れで本人から大体聞いた」 「そうだったの」 (……キミの様子をちょっと心配してたってこともね) 「……さてと、となれば残るは五人……そうそう、フローリアンの他にはうちの誰かに会ってない?」 「あー……カザンとファナ姐さんが酒場の通りへ向かうのを見たよ。どうやら真っ昼間から呑むつもりらしい」 「あの二人ったら……」 イレーヌは思わず頭を抱えた。 「聞き込みに行くつもりかい?」 「うん。じゃこれ、あたしの分のお代、置いとくから」 「どうも。検討を祈るよ」 「ありがと。じゃねっ」 (……今回は……様子見に徹してやるのがよさそうだなあ) 去ってゆく友の背を見送りながら、ミレイユはなんとなく、そんな風に思っていた。 ◆カザンとファナの場合 日が傾き始めた頃、とある居酒屋にて。 カザン「二つ名ァ?」 イレーヌ「ええ。みんながどういう風に考えてるのか、一応把握しておこうと思ってね」 カザン「俺はとっくに多刀型に決めたぜ。もともと、二刀流に憧れて道場入りしたんだからな」 イレーヌ「ほうほう」 カザン「何しろ立ち回りが派手だ!イケてるだろ?」 ファナ「アンタらしいねェ」 カザン「ンだよ、アネさんだって俺と同類だろーが」 ファナ「あっはっは!言うようになったじゃないのさ、刀の坊や」 カザン「まあ、一刀集中も悪くはねーし、むしろその方が役に立つ局面もあるだろうケドな。タイマン勝負とかな」 イレーヌ「うん、それは確かに」 カザン「けど、その役目ならもうマイトがいるからな。大物とタイマンを張った時のあいつは確実に強い!俺はあいつの拳を信用してる」 イレーヌ(……お酒が入っていても、目がマジだわ。本当にマイトの腕を見込んでるのね) イレーヌ「餅は餅屋ってヤツね。……ファナは?」 ファナ「アタシは、手下どもに任せっきりで自分が動かないなんてまっぴらごめんだからね。ガンガン攻めにいける方にしようって決めてたよ」 カザン「破霊型だろ?ほらなー」 イレーヌ「ああ、その気持ちはちょっとわかるかも。あたしもどうせなら、自分から攻めに行きたい!」 ファナ「だろぉ?敵を弱らせる仕事なら、たぶん大鎌の嬢ちゃんがやってくれるだろうしねェ。アタシにゃ向いてない」 イレーヌ「あら、あなたティアナの意向をもう知ってるの?」 ファナ「いんや。なんとなーくそんな気がしただけさね。オンナの勘ってヤツさ」 イレーヌ「はあ……。な、なんで説得力あるのかしら」 カザン「――なーイレーヌ、おめーいつもより飲みっぷり悪くねー?」 イレーヌ「えっ?あっ、あのー、私はこの後用事があるから、ね?」 ファナ「おや、そいつは残念だねェ」 イレーヌ「ごめんねー、そろそろ行かなくちゃ。今度また埋め合わせするから!このとーり!」 カザン「ちぇっ、つまんねーの」 イレーヌ「ごめんったらー。じゃ、これあたしの分!また後でねっ」 ◆ギヌメール兄妹とグレゴリオの場合 夕刻、宿のロビーにて。 グレゴリオ「おお、イレーヌ殿。お早いお帰りで」 ティアナ「お姉様!お帰りなさい」 イレーヌ「ただーいま。三人とも、もう戻ってたのね」 コーデリウス「あはは。戻っていたというより、最初からここにいた、と言う方が正しいですかね」 イレーヌ「あら、そうなの?」 コーデリウス「たまには、三人でのんびり話す機会をと思いまして。ね、爺」 グレゴリオ「はい。我ら、キルガントに加えていただいてしばらく経ち申したが……そうしてみると、探索の場面で三人ともが同時に居合わせる機会はなかなかありませなんだ」 イレーヌ「そう言われてみると、そうね。樹海では貴重な絵面だわ」 グレゴリオ「ですからこうして、たまにぼっちゃまやお嬢様のお話を聞かせていただくのが、この老体の楽しみでしてな」 ティアナ「何を言ってるんですか。爺の話だって、ずいぶん為になります」 グレゴリオ「はっはっは。恐縮ですな」 コーデリウス「……というわけです。各々の探索報告を聞いて見聞を深める……という名目で、予定が合った時には団らんの場を設けることにしてるんですよ」 イレーヌ「へえ!ステキね」 コーデリウス「爺を挟めばティアナの態度も軟化しますし」 イレーヌ「なるほど」 ティアナ「何か言いましたか、兄さん」 コーデリウス「うん?いやいや、何でもないよぉ」 イレーヌ「……もしよかったら、私も混ぜてもらえない?ちょうどあなた達に聞きたいことがあったの」 ティアナ「は……はい!私達でよけれッ」 コーデリウス「どうぞどうぞ!イレーヌさんからそんな風におっしゃって頂けるなんて、願ってもない光栄です!ささ、こちらへ」 イレーヌ「ありがとー♪」 ティアナ「……。」 兄の割り込みに、ティアナはついむすっとした表情を浮かべる。 グレゴリオ「して……イレーヌ殿のお聞きになりたいこととは?」 イレーヌ「それはね、みんなの二つ名のこと」 グレゴリオ「ほう?」 イレーヌ「みんなが自分の今後についてどう考えてるか、どんな戦い方を選ぶのかを直接聞いて回ってみてるの。ちょうどあなた達で最後よ」 ティアナ「そうでしたか……」 イレーヌ「それじゃあまず、ティアナから聞かせてもらおっかな」 ティアナ「えっ?あ、あ……はい」 ティアナはさっきまで不満げだったはずが、その頬が一瞬にして赤く染まり、同様と共に言葉もどもりだす。 コーデリウス(妹はイレーヌお姉様を挟んでも軟化する。お兄ちゃん覚えた) カップの紅茶を一口飲み、さらに一呼吸置いてから、ティアナはいつもの冷静な口調で語り始めた。 ティアナ「私は敵に瘴気を振り撒いて、状態異常を引き起こす……搦手に特化し、なおかつ手数を増やす方針にしました」 イレーヌ「ふむふむ。そのココロは?」 ティアナ「キャロに毒を用いさせるのは胸が痛みましたので」 イレーヌ「あー、わかるわソレ」 ティアナ「それと、自分に見合った、かつ自分の望む瘴気の使い道を考えた結果です」 イレーヌ(力の……使い道……) ティアナ「もう一方の選択肢は……死を遠ざける、と言えば聞こえはいいですが……味方への直接的な援護や補助ならば、うちの場合はそれこそキャロやフローリアン達がいます。それに私、元から手数の少なさで困っていたところでしたし……」 イレーヌ「……物足りなかった?」 ティアナ「はい。……即答している自分にも、驚いていますけど」 コーデリウス(一瞬瞳がぎらりと光ったな……ああまったく、我が妹ながら恐れ入るよ) ティアナ「麻痺や呪いだけでなく、他にももっと……できることがあるのなら。可能性があるのなら、それを追求したい。そう考えました」 イレーヌ「……ふふっ。これはなかなか、凶暴な切り込み要員になりそうね」 ティアナ「あ……、恐い、ですか?」 イレーヌ「ううん!そうじゃないわ。むしろ褒めてるのよ、ごめんね。それに、すっごく助かるし、ありがたいと思ってる」 ティアナ「! 本当ですか?」 イレーヌ「ええ。やっぱり魔物の種類によって、どんな症状が有効打になるかは違ってくるでしょう?この先の修羅場をくぐり抜けていくなら、その知識を行使できるティアナみたいな存在が欠かせないと思うのよ」 ティアナ「……ありがとう……ございます」 イレーヌ「こちらこそ、貴重なお話をどうもありがとう。……さて、お兄さんの方はどうお考えなのかしら?」 コーデリウス「僕ですか?……僕は、皆さんとの連携を活かして、火力を底上げする道を選びました」 イレーヌ「チェイス攻撃に特化型ってことね。それはなぜ?」 コーデリウス「フフ、話すと僕も長くなりますけど」 イレーヌ「大歓迎よ。私が突っ込んで聞いてみたいのはそこだもの」 コーデリウス「……爺とティアナと三人で探索していた頃の僕は、魔物に遭遇したらただ突っ込んでいく……それだけでした。速さと力だけに任せて戦ってたんですよ。爺には守ってもらってばかりだったし、ティアナともなかなか息が合わなくて」 イレーヌ「へえ、何だか今のあなたの様子からじゃ想像できないわね……」 ティアナ「お互い色々と未熟な剣士と死神でしたから。お世辞にもシナジー効果があるとは言い難い戦いぶりでした」 コーデリウス「はは……。キッツいけど、実際そうだったよねぇ」 コーデリウスは苦笑いをしながら、カップに手を伸ばす。 コーデリウス「でも、このギルドへ来て……フローリアン君やミレイユさんとも出会って……僕は、新たな戦い方ができるようになっている自分に気づきました。己を知り、友を知り、その上で力を合わせて戦うことの喜びを学びました」 ティアナ(……兄さんの目が輝いてる) イレーヌ「この頃のコーデリウス、なんだかいきいきしてるものね」 コーデリウス「そうですか?いやあ、照れるなー、あっはは……実際ワクワクしてるから、つい顔に出ちゃったかな」 イレーヌ「ワクワク?」 コーデリウス「ワクワクというか、ゾクゾクというか。もっといける、もっと戦える、皆といるだけで、力がわいてくる!と思えるような……高揚感ですかね!」 イレーヌ「あっ、わかるわかるー。……コーデリウスもまた見つけたのね、『自分の力の使い道』を」 コーデリウス「はい!キルガントの皆さんがいてくれる限り、僕はこの道を選び続けます!」 グレゴリオ(坊ちゃま、いい笑顔をしていらっしゃる……ご立派になられましたな……爺は感無量でありますぞ……) イレーヌ「……ふふっ、グレゴリオさん。感激にひたってるのもいいけれど、次はあなたの番よ?」 グレゴリオ「おっと、これは……、失礼。わたくしもつい顔に出てしまった、というところですかな」 コーデリウス「あははっ」 イレーヌ「グレゴリオさんは、私と同じ竜騎兵だからね。あえて最後に訪ねようと思っていたの」 グレゴリオ「ほう?」 イレーヌ「同業者として、仲間として、そして人生の先達として。あなたの選択を聞かせてほしい」 コーデリウス(イレーヌさん……何だろう、やけに表情が……真剣?思いつめている……?) グレゴリオ「……お気持ちはわかり申した。お答えいたそう。このグレゴリオ、今後も一層身を賭して――こちらに控える我が主君のみならず、キルガントの皆様全員をお護りし続ける所存であります。金剛の竜騎兵として」 イレーヌ「……ガード特化型……ね」 グレゴリオ「はい。お目付け役という名目でぼっちゃまに同行させていただいたあの日から始まり、本日に至るまで、それは変わることのない、わたくしの役目であり……誇りであるのです」 イレーヌ「……ロランも似たようなことを言っていたわ。きっと通じるものを持っているのね、あなたと」 グレゴリオ「おお、そうでありましたか。ロラン殿もあのお歳で、なかなかできた男でありますからな!将来が楽しみだ、はっはは」 イレーヌ「……」 ◆イレーヌの場合 グレゴリオ「……イレーヌ殿、これでお気は済みなさったか」 イレーヌ「ええ。メンバー各自の意向を本人の口から直接、全員ちゃあんと聴くことができたもの。目的は果たせたわ」 ティアナ「……ほんとう、ですか」 イレーヌ「え……?」 ティアナ「本当にそれだけが、目的ですか」 コーデリウス「ティアナ」 ティアナ「お姉様、私達のお話を真剣に聴いてはくれましたけど……その目の奥で、何か別のことをずっと考えていますよね?」 イレーヌ「……」 ティアナ「そしてそれは未だに晴れない!違いますか!?お姉様はさっきから、一体何を」 コーデリウス「ティアナ!」 グレゴリオ「……」 イレーヌ「……」 ティアナ「……、失礼……しました」 イレーヌ「ううん……こっちこそごめんなさい。みんなの話はまじめに聴いたし、内容はちゃんと頭に入ってるわ。でも……同時にちょっと考え事しながらだったのも、ホント」 コーデリウス「……イレーヌさん。もしかしてあなたは、迷っていたんじゃありませんか?ご自身の、二つ名のこと……」 ティアナ「なっ」 イレーヌ「……正解よ。優秀なコーデリウス君」 コーデリウス「二つ名について熟慮するための猶予を与えるというていで、僕ら全員に一日の完全休暇を言い渡して……でも、本当に猶予が欲しかったのは……イレーヌさん自身だったんじゃあありませんか?」 ティアナ「兄さん!」 イレーヌ「…………そうかもしれないわ。そうだったのね、きっと」 ティアナ「……!!」 イレーヌ「時間が欲しかったの。でも独りでうんうん唸ってるのもヤだったから、みんなの思いを聞いて回ることにした。グレゴリオさんを最後にしたのも……そういうこと。……失礼だったかもね。ごめんなさい」 グレゴリオ「滅相もございませぬ!そのようにお気を遣わせてしまったとは……」 コーデリウス「爺。イレーヌさんが深く考え込んでたのは、同じ竜騎兵がギルドにもう一人いるからって理由だけじゃないと思うよ」 イレーヌ「あら、そこもお見通し?……参ったわね」 グレゴリオ「と……申しますと?」 イレーヌ「うーん。そうね、最初は職被りのことも気にしてたけど、それはきっかけにすぎなくて……『リーダーとしてどちらを選ぶのがみんなのためになれるのか』が、一番ネックになってたの」 グレゴリオ「なんと……イレーヌ殿、そこまで……」 イレーヌ「砲撃を強化して、すすんで攻撃に加勢できるリーダーを目指すのか。それとも、戦う仲間を徹底的に守りきれるリーダーを目指すのか」 ティアナ「どちらも……素晴らしいリーダー像だと思います」 イレーヌ「でしょ?憧れるわよね。でも、だからこそ……そう考えているうちに……たぶん一番大事な、自分がホントはどうしたいのかっていうことが……わからなくなっちゃった」 ティアナ(お姉様がこんなに悲しそうな顔を……私達に見せたことが、今まであっただろうか) イレーヌ「だから……今日一日で、みんなのいろんな気持ちにふれてみたわ。得意分野を伸ばす人、高みに挑む人、己の仕事に誇りを持つ職人肌の人、新たな可能性を信じた人。まさに十人十色だったけど……共通してたのは『自ら望んでそうした』ってこと」 コーデリウス「――それでは改めて問いますよ、イレーヌ・ワッツ嬢。その成果は、得られましたか?」 イレーヌ「……」 “そういう思い切りって、すごく……カッコいいと思う” 『どうせならもっとこう、突き詰めてみたい!って思った』 “自分の力の使い道を” 『もっと素直に皆の前で見せてくれてもいいのに、ってね』 “あたしもどうせなら、自分から攻めに行きたい!” イレーヌ「――ええ」 グレゴリオ(おお、目つきが変わられた!曇りの晴れた、なんと美しき眼よ……!) イレーヌ「あたしも往くわ。自分の望む道を」 ティアナ「お姉様……!」 イレーヌ「心配させちゃってゴメンね、ティアナ。もう大丈夫よ。あたし、決めたから」 あたしは、守ることも攻めることもあきらめない。もっと砲撃を学んで、もっと鍛えて、より攻防一体の戦法を突き詰めてみせるわ。それが――リーダーとして、竜騎兵として、イレーヌ・ワッツとして、すべてのあたしが望む道。
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失われた光を求めて(第2回/全2回)《未編集》 マスター名 マスター シナリオ種別 シナリオ ジャンル 参加のべ人数 人 対象学校等 用シナリオ シナリオガイド概要 リアクションあらすじ シナリオ/あ
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天空のシンフォニア~光を求めて~ 天井について ART終了から901G消化で超高確モードに突入 また、超高確中にARTに当選で封印モード3セットが確定する。 天空のシンフォニア~光を求めて~TOPに戻る