約 19,733 件
https://w.atwiki.jp/doruota/pages/1319.html
僕の考えたトレーナー/(仮面提督) __ ≧s。 \ ¨  ̄ /。 \ . . ... ≧s。 V___ / 十 ヽ . . . . .... ≧s。. }/// V{ }{ r‐ァ. . . . . . ..... 、 , /////V/}{ / '≧s。_  ̄ ........ ', ,イニ=-__////X//////////≧s。__  ̄ ...... __ } /ニニニニニニ=-__/////////////≧s。 _____> ....ノ. {ニニニニニニニニニニニニ=-__/////////////ア ¨´ 丶ニニニニニニニニニニニニニニニニ=-笊笊T `≦アニニニニニニニニニ=- ̄ ̄ j{三ミ、ミミミ{ | . ┃ j{ミミミミミミ「 | . ┃ ┃ j{^ミ/⌒Yミミト、 | . ┃ j{ ゙゙〈^i }ミi {⌒ | . j{ r'_,ノ 'ミⅥ | . | l j{ __,ノミi ハ{ | . 乂 ノ j{ / V从{ | .  ̄ j{ イ ∨{ | . j{´. 〉-- 、 ト、... イ. ィi〔 ∧ >- ---r‐‐ ´ ,.ィi〔 / ∧ V ィi〔 / ∧ { / 、 【名前】仮面提督(出展AA:『艦隊これくしょん~艦これ~/提督』より「男性提督」) 【トレーナーステータス】 指示:C … 平均的な指示力。 育成:B+ … 高水準な育成力。その中でも特に高い。 統率:D- … 低めの統率力。通常の状態では『絆』を結べない。 能力:AA- … 「契約」の異能、その中でも「結婚」に特化している。 【固有ポテンシャル】 『生が二人を繋ぐまで』… 仮面提督固有ポテンシャル。 味方が先発(死に出し)で場に出る時、全体の場に《 式場/バージンロード 》を展開する。 《 式場/バージンロード 》 『愛の絆』を持つポケモンは相手の攻撃以外によってダメージを受けず、瀕死にならない。 『愛の絆』を持つポケモンは低確率で相手の技のダメージを半減する。 『愛する君に花束を』… 仮面提督固有ポテンシャル。 このポテンシャルを『愛の絆』『契約の特権(草)』として扱う。 【サポーター】 / ハ / ノ }/ / / ,ハ // _}_ ノノ{ '. / ∠ ___. / /¨`Y } _/. 二ニ=ー. ソ/へ、 } / / `ヾ /´ ̄ ̄\ 〈/\ i' / / / /へ∠⌒ヽ \ \ / ./ 、 ヽj | イ , / / ∨ ∨ ∨ ., . . '. / / ノ /| // / ∨ ∨ ∨\ | / / i ーく 小 | //Ⅳ..⌒ヽ ,刈斗Ⅳ ∧!`ヾ _______. . / ト、___ ノノ ヽ /¨! /|Vハ. )ー( |!| / j . --≠ニ二、 ̄ ̄  ̄ `ヽ i .′ | ` ー=彡 Y |′ 八  ̄ , ーヘN/\´ /. У . | ト、 i| { \ ‐- イ 丿 i /. 薔 ∨`ヽ 、| 、 | | i| ヽ ∨` ー</ / j_ ./ - ― - |`ヾ } ト、 ヽ、、____ ! /゚ヽー<.. / . ´ヽ / /. | ` )、 | \ \ / { } . ´ / /. ト ...イ ヽ ` .. \_../ / ヽ。 ノ / / /. . ./. / |彡〈 \ . ` .  ̄ ̄__ヽ. --- /‐‐―/ /.ー- /. _ / | | \ 、 `><´ | / . ´ . /. ` / | ! \ / ` 、j / . . ´ / /. \ | / 【名前】桜田ジュン(出展AA:『Rozen Maiden』より「桜田ジュン」) 【追加任命】 『エンチャンター』 【サポート効果】 『お色直しのマエストロ』… 桜田ジュンのサポート効果。 味方の『愛の絆』を持つポケモンが任意交代によって場を離れる時、体力の1/6を回復する。 【手持ちのポケモン】 ___ / __ \辷辷ミt、 / /γ辷゚. {二二〈/〈 { / ∠ -- \\ \. i// ヽ ヽ 〉 f // / } マ 〈 ( { { / i | }\\ / V ≧ュ、} / / 斗匕i } \\ / // }㌢芹ミ /{/ ,ィチ苅7 } i { 〉 ヽ / / { \ Vツ Vツ } / } ヽ{ \ {// i { \〉 ' // /} ヽ \. f ∧i } ヘ ‐ 〈/ // 廴 \ 7 / > - <〈 〈/レ' ∨ ⌒⌒⌒乂 / 乂 /{ ゝ / /ケ} ∨ ) /乂⌒ ,ィi㌃≧=‐=≦旡>。. Ⅵ 廴〈 ( Y^Y 〈 込旡_}己/ /≧o。、 乂__乂 \ { } ̄ \/ />r―‐〈 r⌒〈 >。. 廴廴 ≧o。、 / ! ゝ‐‐‐=≦7 イ fj } \ \ >。. ⌒⌒⌒⌒⌒⌒} {⌒ ¨ //7/ 辷二< \ー\ ≧o。、 乂 /⌒ {\ゝ‐=≦ / {丑{ ヽ } < / ヽ~~ r ¨¨¨¨¨ { \\___/ i丑i } / f⌒Y_ /‐ 、 } 廴 _ 〈\ _辷ヘ { }丑}< ____ イ 7 ∨ } i / 辷>。. /7 } T‐=≦ }丑{ }/ { / | 【名前】セイバー・ブライド(出展AA:『TYPE-MOON作品/Fateシリーズ/00 英霊/サーヴァント/Ⅰセイバー/ネロ・クラウディウス/ネロ03(別衣装).』より「セイバー・ブライド」) 【タイプ】はがね/ドラゴン 【特性】じしんかじょう… 自分の技で相手を倒すと、「攻」がぐーんと上がる。 【もちもの】 【技x4:スチールソード、ドラゴンクロー、つるぎのまい、キングシールド】 こうげき:AA- ぼうぎょ:B- とくこう:C とくぼう:C すばやさ:B- 【ポテンシャル】 『不動のエース』… 「ここぞ!」という時、全能力値が上昇し、技のクリティカル率が上がる。 『変種』… 原種である「セイバー」種とは異なる生態を持つ。 『オールドタイプ』を無効化する。 『花嫁剣の宝剣』… 自身の「けん」「つるぎ」技に「火傷:3割」の効果を付与する。 『花嫁剣の劇場』… 場が《 式場 》の時、相手の全能力値を低下(0.85倍)させる。 『花嫁剣の愛情』… 味方トレーナーの『四式』の発動時、自身を「てだすけ」状態にする。 『ケッコンカッコガチ』… 『契約の特権』が付与されている時、PTに参加している限りトレーナーの「指示」が1ランク上がる。 『後の先』… 相手が自身より先に行動した時、稀に相手より先に行動することが出来る。 『対闘回避』… 敵陣に「闘」ポケモンがいる時、相手の「闘」技の命中率を低下(0.85倍)させる。 『対闘耐性』… 敵陣に「闘」ポケモンがいる時、相手の「闘」技のダメージを緩和(0.67倍)する。 『対闘反撃』… 敵陣に「闘」ポケモンがいる時、低確率で一番最後に追加行動を得る。 『気合い』… 稀に気合いで相手の攻撃を耐える。 残り体力が多いと発動しにくい。 『スラッグアーツ』… 「ここぞ!」という時、自身の「命中」を強化(1.33倍)する。 『キラー』がいると発動しない。 『契約の特権(鋼)』… 相手の「鋼」技のダメージを半減する。 zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz 『愛貫き通す共同作業』… セイバー・ブライド専用ポテンシャル。1/試/先行 自身が「てだすけ」状態の時、「技能拡張:ケーキにゅうとう」を繰り出し、 相手ポケモンの「まもる」等の技、特性、 相手ポケモンと相手トレーナーの防護ポテンシャルを無効化する。 「ケーキにゅうとう」… 物理/鋼/200/100/単体/○/「けん」「つるぎ」技。 zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz _/ / / lヽ / _/ i i i i\ / /l ____/} / l / / / i i i i i i i i i} / /l l l、 /_ツ‐ 、_// / __/ _/ { i i i i i i i i i/ / _ -‐  ̄ ヽ. / .l l l ’, l_-‐二 ・/f f´. / / / , ‐- \ i i i i / / / ̄乂lーlーl_) / ヽ\ 乂 `‐lー-二 ・l乂弋_/__/__/ 丶 / {-‐ _ \`ーヽ _ | |l `ー弋-二 ・l 「 ̄ ̄/o o /\ / / ヽf´`ー、 \ } ̄ヽ l ヽ≦] ト、__/__|___/___/-、 \ / / l| | \_ー/ l ̄〔 ̄ ̄ ̄〕、___/ヽ ── 、 } / ヽ/ /l l_ノl 廴 /  ̄ ̄ ̄ l ヘ l l. / o /、 / l l i i ヘ ̄ ̄ヽ_≧s。 l l / l \//∧ l l l i i i ヘニニ/r、`丶、ニ≧s。 l l /___ イ__」 \//\ l l l i i i i ヘニ/ ヽ} `丶、ニ≧s。/__/__廴_// \//\ l__l l i i i i i ヘ l ◇ `ー=ニ三三// / ∨//\ / /l lニニ彡}ム _|└──- 、 / ∨///\ ∨ l l三三ノニム _ ≦ l`ヽ 丶、/ ∨ /// \ _____ _,l l_ ____\_ ≦ ∨///─ヽ_ / ∨///// \ 〔 ==}三三{== 〕- 、_ /∨ _ノ/ `Y´ ∨///////\  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄l___ヘ ̄ ̄ ̄ ̄ マ._ ∨ ノ | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ ∨//////// _|ニニ|ミム | ̄ ̄l マヽ/ ./ | | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄l ∨/////// ____| ̄ ̄|「|三ム | -‐=ニニニ=‐- l.-|───- _/ ∨//////. ∨. | || | ̄ ̄ ̄ ̄/‐-=-─ . ̄ ̄ ̄l | \ ∨///// ∨ | || |──┐ /-、 | _ -─── | | ∧ \ ∨//// ∨ | ̄| || | | / `Y´ | | | |./ ̄∨ ̄ `丶、\ ∨/// 【名前】ジェムナイト・マスターダイヤ(AA出典:『遊戯王モンスターARC‐Vその他01(0・A、あ~さ行)』より「ジェムナイト・マスターダイヤ」) 【タイプ】いわ/かくとう 【特性】クリアボディ… 相手からの能力減少(低下)を無効化する。 【もちもの】 【技x6:いしづき、リーフブレード、ドレインパンチ、ステルスロック、まもる、ビルドアップ】 こうげき:B ぼうぎょ:AA+ とくこう:D とくぼう:C すばやさ:E+ 【ポテンシャル】 『エースキラーα』… 『エース』に与えるダメージを強化(1.5倍)する。 『エース』の「防/特防」の上昇(強化)を無視する。 『金剛の無砕』… 相手の技のダメージを半減した時、そのダメージによって「瀕死」状態にならない。 『金剛の結集』… 自身(味方)が受けたトレーナーのポテンシャルを味方(自身)も受けたものとして扱う。 『金剛の終結』… 最後の一体になった時、自身の「攻」を強化(1.5倍)する。 『融合モンスター』… 融合によって生まれた『デュエルモンスター』として、自身と同タイプの技の威力を半減する。 『後の先』… 相手が自身より先に行動した時、稀に相手より先に行動することが出来る。 『対妖回避』… 敵陣に「妖」ポケモンがいる時、相手の「妖」技の命中率を低下(0.85倍)させる。 『対妖耐性』… 敵陣に「妖」ポケモンがいる時、相手の「妖」技のダメージを緩和(0.67倍)する。 『対妖反撃』… 敵陣に「妖」ポケモンがいる時、低確率で一番最後に追加行動を得る。 『戦闘続行』… 低確率で相手の技のダメージを自身の行動後に持ち越す。 『アンブッシュ』… 相手の『エース』が場に出た時、相手が場に出て最初に繰り出す技の優先度を「-1」に変更する。 zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz 『指輪で嵌める人生の墓場』… ジェムナイト・マスターダイヤ専用ポテンシャル。 1/試/先行 自身の技に「おいうち」効果を付与し、相手に「必中」させる。 zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz / ̄ `ヽ / ヽ ,、、、/ )、 >―< , __{h\ 厂ヽハ,、< Y `'< | { ヘ.\人 ハ'^''^} }__ \ |. ', ,_,ヘ \、 (ノ ハハ ヽ . Y. ', / ,、*''ア´ ヘ ` 、{ l ソ_ }. ', { / / / ヽ ` 、 イ ハ ',. /、 , l l \ \ノ }__. ∨ 〉 l. { ,,斗、 l ^)h、 \ } / ヽ 廴 |ハ ',,ィzミ、___ィ笊ぅx丶 ヽノ { `h.| ', ヾ乂ソ ゞ''ノノ `≧=-、`< / Y_乂 ヾト.ヽ ' イ/ V >。、、 / / { .ハ ゝ、 ` ´.イ/ ∧ } >。、、. / / _ゝ、{ }, ―, {≧彡={<ヽ }_/ >''´ / / \ ╋__,ィ.イ 乂 ╋_> / / .! _,、< | ノ ゞ/}‐^‐' / { /ヽ 八 ノ~'''´. / }´ |/ レ | / { ∨ 〉Y \ / / /. >''"´ ノ _. ` 、^^\ } \ \_ l{ _,,/ァ'´ `ヽ ァ'/ `丶 ∨ ` 、 \___ `^''~、、, ゝ‐</ ′( 丶' ′ / ヽ ', ` 、 >。 `ヽ , イ { < ヤヽ. ヽ ヘ ', _,,、、ヽ` 人 ', > { / / \. ヽ } }!,,、丶`/__,,,,、、ヽ`. )h、 \ ', ,イ / \ ヽ. ,′ ∥. / ',`¨¨´ ̄ ̄ ≧=--=< / >、、 ',∨ / / 〃./ }――‐''"´. (o)/ , ヾ ∨ /. /. / /`''< /// ∥ }. ∨ / / /ヽ `"《z/// l{ / ∨/ >'' / / >、、,,__`¨¨,′ ハ\. / } 【名前】イラストリアス (AA出典:「アズールレーン(新・マンガ総合AA保管庫)」より「イラストリアス」) 【タイプ】みず/ひこう 【特性】じゅんぱく… 相手の技が「こうかばつぐん」の時、相手の技の威力を緩和(0.67倍)する。 【もちもの】 【技x4:エアスラッシュ、せんすい、おいかぜ、ステルスロック、ふきとばし】 こうげき:E ぼうぎょ:B+ とくこう:D- とくぼう:B+ すばやさ:E 【ポテンシャル】 『エンチャンター』… 場を離れる時、味方の任意の能力値を上げることが出来る。 『光輝艦の輸送』… 自身が攻撃を行っていない時、相手の攻撃を受けた時、味方と任意交代することが出来る。 『光輝艦の威光』… 味方と交代して場を離れる時、中確率で相手の「攻/防」を下げる。 『光輝艦の極光』… 味方と交代して場を離れる時、中確率で相手の「特攻/特防」を下げる。 『アズールレーン』… 相手よりも味方の数が多い時、相手の単体技の「おいうち」効果を無視する。 『後の先』… 相手が自身より先に行動した時、稀に相手より先に行動することが出来る。 『対電回避』… 敵陣に「電」ポケモンがいる時、相手の「電」技の命中率を低下(0.85倍)させる。 『対電耐性』… 敵陣に「電」ポケモンがいる時、相手の「電」技のダメージを緩和(0.67倍)する。 『対電反撃』… 敵陣に「電」ポケモンがいる時、低確率で一番最後に追加行動を得る。 『軍略』… 自身の「全体技」の威力を強化(1.2倍)し、相手の「全体技」の威力を低下(0.8倍)させる。 『リターンヒール』… 味方と任意交代する時、中確率で味方の体力を1/4回復する。 zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz 『シーレーンの守護神』… イラストリアス専用ポテンシャル。 味方と交代して場に出た(離れる)時、自身(味方)の最初に受けるダメージを半減する。 zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz /  ̄ ̄ ̄7 / /ヽ | ./ ∧ ヽ '. |. / \ / { \≡ニ/ / /\丶i/ //| | | |/____/ /\ _\ l | | / ¨ ヽ从| | | | . . . . / / \/r、ヽ| | l / | | | |─< ∧ { lニヽ| | | / 、 | | | l . . . . .  ̄ ̄ ̄ヽ_| ! く | | ム l__\ j.ノ| / l . . . . . . . . . . . . . . .\ヽ | | 仭 |fィ_.戈ヽヽ__〉 {__/ j / | j . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .\| | 匚|| ̄`ヽ` , 戎fマ/! / ! ,' . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .ヽ | | { |! l==≠ ̄ Y j/ | / . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .\ | | ヽ.__.ノ | /l/ | |j . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .\| | - !-≠'j ! ! . . ヽ . . . . . . . . . ._______ヽ! r ´/| | | | . . . . 丶 . . . . . . |  ̄ヽく  ̄ ̄7 , ' . . .| | | j . . . . . . . i . . . . . .| r──── ヽ`ニフ/ . . . .| | | !__ . . . . . . . | . . . . . .| | . . . ./ / . . . . . . . | | | jノ \ .. . . . . . .| . . . . . .| | ./ /ト‐. ´. . . . . . . .| | || リ r──\ .. . . . . . .| . . .\ . | |´ /77 . . . . . . . . . . . . | j リ / . / / .. . . . . . .| . . . . / | / ̄/7 . . . . . . . . . . . . . .| .' }ノ .// / .. . . . . . .| . / / / / / . . . . . . . . . . . . /jノ ' / / 【名前】アベル・ナイトロード(AA出典:『トリニティ・ブラッド』より「アベル・ナイトロード」) 【タイプ】あく/でんき 【特性】マイペース… 「混乱」「ちょうはつ」状態にならない。 【もちもの】 【技x5:あくのはどう、でんげきは、たくわえる、のみこむ、バトンタッチ】 こうげき:C ぼうぎょ:D+ とくこう:B+ とくぼう:C- すばやさ:B+ 【ポテンシャル】 『エースアシストγ』… 場を離れる時、味方『エース』の任意の能力値を上げる。 『吸血神父の赤貧』… 持ち物が「たべのこし」の時、持ち物が消費(破壊)されない。 『吸血神父の祝福』… 『愛の絆』を持つポケモンに対して、『アシスト』が発動する。 『吸血神父の吸血』… 相手が体力を回復した時、自身の体力を1/8回復する。 『ヴァンピリック』… 自身の体力が回復した時、相手の体力を1/8ドレインする。 『対の先』… 相手の「すばやさ」の種族値が自分と同ランクの時、中確率で自身の技の優先度を+1する。 『対地回避』… 敵陣に「地」ポケモンがいる時、相手の「地」技の命中率を低下(0.85倍)させる。 『対地耐性』… 敵陣に「地」ポケモンがいる時、相手の「地」技のダメージを緩和(0.67倍)する。 『対地反撃』… 敵陣に「地」ポケモンがいる時、低確率で一番最後に追加行動を得る。 『戦闘続行』… 低確率で相手の技のダメージを自身の行動後に持ち越す。 『リターンヒール』… 味方と任意交代する時、中確率で味方の体力を1/4回復する。 zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz 『神前謳う愛の宣誓』… アベル・ナイトロード専用ポテンシャル。 場を離れる時、味方の『エース』を発動させる。 zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz __ \( ̄`ー- y'⌒ヽ______ \ , ヽこ) /_ノ r‐、t^ー-' t l! l! j ,. ‐''´ \ \, ー--' k_____ r─‐' l \ _,.ノ ` ̄`)__j y´ l ト、_)-っ l ト i(´ l ヽ、__ レ ノ′ ,l ノヽ、! レ' ムと ー' ヒュrュ_,! 【名前】デルタピクシー(AA出典:「ポケットモンスター/ポケモン/01赤緑/RG010~」より「036 ピクシー」) 【タイプ】くさ 【特性】てんねん… 相手の「防/特防/避」の上昇(強化)を無視する。 【もちもの】 【技x5:はなふぶき、ムーンフォース、くさぶえ、まもる、みかづきのまい】 こうげき:B ぼうぎょ:C とくこう:B とくぼう:B すばやさ;C 【ポテンシャル】 『華妖精の感動』… 「はなふぶき」に「沈黙:5割」を付与する。 『華妖精の演奏』… 相手が「沈黙」状態の時、自身の「音」技が必中する。 『華妖精の装填』… 自身の「まもる」等の技で相手の技を無効化した時、味方と任意交代出来る。 『デルタフォース(妖)』… 自身のタイプ不一致の「妖」技の威力を強化(1.5倍)する。 『後の先』… 相手が自身より先に行動した時、稀に相手より先に行動することが出来る。 『対飛回避』… 敵陣に「飛」ポケモンがいる時、相手の「飛」技の命中率を低下(0.85倍)させる。 『対飛耐性』… 敵陣に「飛」ポケモンがいる時、相手の「飛」技のダメージを緩和(0.67倍)する。 『対飛反撃』… 敵陣に「飛」ポケモンがいる時、低確率で一番最後に追加行動を得る。 『戦闘続行』… 低確率で相手の技のダメージを自身の行動後に持ち越す。 zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz 『花道彩る花吹雪』… デルタピクシー専用ポテンシャル。 1/試/先行 自身の「草」技の威力を強化(1.5倍)し、相手の「まもる」等の技を貫通する。 zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz _,,,...,,,_ _,,..,,,_ 。oぅ ''゛ | .` ; ; ; ; ; ; ; }h、 。゚/⌒ | .`、 `ヽ沁 /.; ;{ / | `、 ノ.; リ 乂 ; ;゙ C '⌒' C . ゚。; 彡'゙ { , ´ ▽ ` ; } ゚, { ! , } ,゚ ゚。 乂 ゙ ┴ ゛ ,ノ /、 ゜、 ゚'' ┬=ニ / ヽ _,,.、、--ミ´Ξ二ニГ冖⌒ヽノ フ _,.、 丶``. . , ; ;i{(_ , '⌒∟L」ト、 j彡ミh。, _、rf〔 ; ;ム _,,.. -‐'''``/.; ; ; ; ; ; 7 ノ / 刈イ `|`' 、 ;;;;;;;;}h、. /.;I斗''``` };;;;;;;;;;;; ''イ.; ; ; ; ; ; ∥/ , ゜;{{Vク! i |`、 \;;㌻ }h、 乂 _,,ノ-‐''" ,゚ ; ; ; ; ; ; ∥ , ' i{必リ| i |_ ゚.丶 { 、; ; ; ;心,  ̄ ,′ ∥ ∥「 `` | { | ` , \ \; ; ; ;ム ,′ ∥ ∥ | | { | ', ` .,,_`゙丿. ___ / .、 ∥ ∥ ! . |_ | _;,',. , '"""""ミh。;_ .\∥ ∥ | ア´_、-===- 、 { ヾ;;;}h、`、ー゙ | / , '゛, `ヽ , ゚, や;;;;j ', | { ,'゜ / } ゚, };;;;;ノ_、-―――――- 、,゙ . / ゚ .,_ _ノ㌻゛ `、 。゜ `````` ` ー---‐'゙ 【名前】カイロス(出展AA:『SCP Foundation』より「SCP-2295 - The Bear with a Heart of Patchwork (パッチワークのハートがあるクマ)」) 【タイプ】くさ/ゴースト 【特性】ヒーリングシフト… 自身(相手)を回復(治癒/ドレイン)する技の優先度を+3する。 【もちもの】 【技x10:ギガドレイン、シャドーボール、こうそくスピン、ふきとばし、おきみやげ いやしのはどう、ねがいごと、アロマセラピー、どくびし、まきびし】 こうげき:D ぼうぎょ:B+ とくこう:C とくぼう:A+ すばやさ:D 【ポテンシャル】 『硬化』… 先発で場に出ると、「ぼうぎょ」が上がる。 『二二九五の異常』… 相手の体力が満タンではなくなった時、相手の持ち物を消費し、相手の体力を1/8回復する。 『二二九五の愛情』… 相手の体力が満タンになった時、相手の「攻」をぐーんと下げる。 『二二九五の継接』… 相手の持ち物が消費された時、自身の体力を1/8回復する。 『SCP』… データが解析された時、相手を「混乱」状態にする。 『後の先』… 相手が自身より先に行動した時、稀に相手より先に行動することが出来る。 『対氷回避』… 敵陣に「氷」ポケモンがいる時、相手の「氷」技の命中率を低下(0.85倍)させる。 『対氷耐性』… 敵陣に「氷」ポケモンがいる時、相手の「氷」技のダメージを緩和(0.67倍)する。 『対氷反撃』… 敵陣に「氷」ポケモンがいる時、低確率で一番最後に追加行動を得る。 『戦闘続行』… 低確率で相手の技のダメージを自身の行動後に持ち越す。 『回復薬』… 1/試/自動 「まもる」等の技で相手の技を無効化した時、自身の体力を1/4回復する。 zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz 『客出迎えるウェルカムドール』… カイロス専用ポテンシャル。 相手が強制交代によって場に出た時、相手のデータを解析し、「特攻」をぐーんと下げる。 zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz 【備考】 結婚関連で配役。 セイバー・ブライド … 服装モチーフが「束縛の花嫁衣装」のため。 ジェムナイト・マスターダイヤ … ダイヤの結婚指輪。 イラストリアス … 出典元に結婚システムがあり、提督関連。 アベル・ナイトロード … 神父役。 デルタピクシー … ムーンの図鑑説明に「番いのピクシーがスキップする姿を見ると幸せな結婚ができると言われる。」とあるため。 カイロス … 結婚式で新郎新婦の代わりに招待客を出迎えるウェルカムドール。クマが一般的らしいのでクマのぬいぐるみを配役。
https://w.atwiki.jp/teitoku_bbs/pages/461.html
by ひゅうがさま ネタSS「飛んじゃった」 ネタSS――帝国の守護者 【嘘予告・嘘プロット】 エース・オブ・アイオワ ?Pressure Zero?19XX年○月×日 全国大映系ロードショー。 光を繋いだ男たち?関門トンネル1941 北米の凶鳥 海鳴D事件 寒さ 黎明の凱歌再び 「星条旗の艦隊」ネタ 格好いい嶋田さん 「IFルート 『日英米三国大同盟』編」 金曜ロードショー 某年某日 日本帝国 帝都東京 西暦194X年12月某日 埼玉県 麻帆良町 ネタSS―「安住の地」― 怪物が生まれた理由? 半島北部 「赤化した世界~AD1943~」 瀬戸の花嫁 ネタ『流転の故宮』 一発ネタSS「参謀(仮)たちの前に助っ人(プロ)が降臨されたようです」 転生者のお仕事先候補 欧州編 戦後カリフォルニアで出てそうな小説(笑)ネタ ある映画 国籍ジョーク 宰相編 「さきがけ」シリーズ 「UN(連合国)旗、征く!!」(ルートB ver) 造船官の本分 「Y(ヤマト)ショック」~英国の場合~ 小話 「限界」 英国人はチーフテンの夢を見るか? 旭光の栄光~或いはある復讐の成果~up2012.11.17 サクラサク?up2012.11.17 憂鬱新世紀(笑)up2013.01.05 On the Beach1945~聖ジョージの剣、或いはクラウドメイカー~up2013.01.11 ハンガリア舞曲~提督たちの憂鬱×征途~new2013.09.02 豊原演説~提督たちの憂鬱×征途~new2013.09.02 お歳暮~提督たちの憂鬱×征途~new2013.09.02 そして船はゆく~提督たちの憂鬱×征途~new2013.09.02 愛国者(笑)たち~提督たちの憂鬱×征途~new2013.09.02 アップルタイザー・オーケストラ~提督たちの憂鬱×征途~new2013.09.02 巡洋戦艦「樺太」級~提督たちの憂鬱×征途~ 【嘘予告】new2013.10.20 明治日本海軍史new2014.1.11 1963(昭和38)年10月12日 北米大陸東岸 【試案】 仮称:韃靼帝国演義 プロローグ 【嘘予告】 「どっかの架空戦記ネタ(未完)」 「君は、生き残ることができるか(迫真)?」 日米同盟 日米同盟2 日米同盟3 日米同盟4 日米同盟5
https://w.atwiki.jp/new2souennokanntai/pages/488.html
トップページ イベント攻略 [部分編集] 報酬 勝利回数 1 Hard ★5 伊東祐亨 VeryHard ★6 伊東祐亨 Extreme ★7 伊東祐亨 [部分編集] Hardの編成 敵戦力:23950 陣形:梯形陣 重油消費:30 時間・天候:昼・晴 敵構成 : 戦艦、潜水、空母、戦艦、軽巡、空母 敵旗艦技 : 全能力覚醒4(全能力 +10%) 敵戦艦戦技 : ヴァーチュアス デューク、航戦の奇跡、洋上ノ城 x2、甦兆の黒鋼、艦隊の防撃 技能 : 敵空母戦技 : 強襲連爆、気高き後援、帝国の嵐、空撃ニテ烏有ニ帰ス 技能 : 爆撃機 210機 x2 敵軽巡戦技 : かく乱作戦、墜空の密偵、 技能 : 敵潜水戦技 : 晴嵐ノ嵐、、 技能 : 未分類技能 : 対潜上昇5,雷撃会心上昇5、命中率強化5 VeryHardの編成 敵戦力: 陣形:陣 重油消費:30 時間・天候:昼・晴 敵構成 : 戦艦、潜水、空母、戦艦、軽巡、空母 敵旗艦技 : 全能力覚醒4(全能力 +10%) 敵戦艦戦技 : ヴァーチュアス デューク、航戦の奇跡、洋上ノ城 x2、甦兆の黒鋼、艦隊の防撃 技能 : 応急修理5 x2、緊急修理5 敵空母戦技 : 強襲連爆、気高き後援、帝国の嵐 x2?、空撃ニテ烏有ニ帰ス x2 技能 : 爆撃機 210機 x2 敵軽巡戦技 : かく乱作戦、墜空の密偵、 技能 : 敵潜水戦技 : 晴嵐ノ嵐、、 技能 : 未分類技能 : 対潜上昇5,雷撃会心上昇5、命中率強化5 Extremeの編成 敵戦力: 陣形:陣 重油消費:30 時間・天候:昼・晴 敵構成 : 戦艦、潜水、空母、戦艦、軽巡、空母 敵旗艦技 : 全能力覚醒4(全能力 +10%) 敵戦艦戦技 : ヴァーチュアス デューク、航戦の奇跡、洋上ノ城 x2、ボミングアラート、甦兆の黒鋼、艦隊の防撃、不沈の黒城 技能 : 緊急修理5 敵空母戦技 : 強襲連爆、不屈の龍爆、気高き後援、栄光への飛翔、帝国の嵐、瘴破の龍爆、空撃ニテ烏有ニ帰ス x2、対艦波状攻撃、 技能 : 爆撃機 280機 x2 敵軽巡戦技 : かく乱作戦、墜空の密偵、逆潮の爆雷 技能 : 敵潜水戦技 : 晴嵐ノ嵐、崩落の雷撃、翼絶の猛雷 x2? 技能 : 未分類技能 : 対潜上昇5,雷撃会心上昇5、命中率強化5 ↓コメント等 名前 よろしければ、クリアできた編成を見せてもらえますか。 - 名無しさん (2020-06-07 13 01 30) 時すでに遅しだが、長良(南太平洋)『先襲の双雷』、鈴谷『護衛巡航陣』、武蔵(シブヤン)『艦隊の防壁』『翼迎の炎』、春雨、叢雲、秋月(マリアナ)。艦名の右の『』は追加した戦技。改装は全艦完了。錬成は武蔵は完了、鈴谷は一段階、他はなし。陣形は輪形陣。先手必勝で空母とSSを潰せれば、軽巡は勝手に落ちる。戦艦は無視 - 名無しさん (2020-06-08 11 12 00) 初めてEXTREMEを★2でクリアできたけど、これを★4~5でクリアできる提督はどんな編成なんだろう? - 名無しさん (2020-06-06 10 33 21) 閲覧数 今日: - 昨日: - 合計: -
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/4390.html
前ページ次ページゼロな提督 そういうわけで午後。一行は村長とシエスタに連れられ、みんなでサヴァリッシュの書 庫へ。 ロングビルは書庫の本に、ついでにヤンの銃へも『固定化』を入念にかけていく。 村長は理解出来ず困っていた語句や理論について、ヤンの分かる範囲で講義を受ける。 ルイズとシエスタは書庫の上、ワイン樽に囲まれながら松明の光の下で帝国語の初歩を 講義。 書庫のテーブル上に置かれているデルフリンガーは、退屈しのぎに尋ねてみた。 「なあ、村長さんよ。ここの本って、ほとんどは表に出せないんだろ?」 「ええ、そうですね」 「実際、どんくらいスゲェ知識なんだ?」 「うーんと…どれくらい、と言われましても…」 村長は、どう答えたものかと頭を捻る。 代わりに答えたのはヤン。 「多分だけど、例えば…戦争の主役が貴族から平民に代わるくらい、かな」 その言葉に、『固定化』をかけ続けていたロングビルも耳がピクリと動く。 「詳しく説明するのは時間がかかるから省くけど、そこの製鉄と化学の2冊を使えばハル ケギニアの銃を別物ってくらい強化出来るね。つまりハルケギニアのフリント・ロック銃 じゃなくて」 「あ、あの、ヤンさん。それ以上を軽々しく口にするのは危険ですので」 「おっと、そうですね。すいません」 「ちぇー、けちんぼ」 村長に止められ、ヤンは口を閉ざした。長剣だけでなく、ロングビルの後ろ姿も残念そ うだ。 ヤンが口にしようとした銃は輪胴式弾倉、簡単に言うとリボルバー。もちろん弾はドン グリ型で、銃身にはライフリング。 魔法の射程より遠くから、ルーンを唱えるより早く、絶対避けられない速度の鉛玉を、 弾倉の全弾連続で撃ちまくる。前線に立たされたメイジは真っ先に穴だらけにされるだろ う。 戦争の主力はメイジの個人的魔力から銃を持った平民の集団に代わる。国の軍事力は貴 族の数ではなく平民含めた工業力で量られる。なにより、平民へ杖を振りかざそうとした メイジは即あの世行き。 ほとんど貴族社会の終了を意味する。 ヤンは内心、ハルケギニアに平民の革命を起こすという誘惑に駆られそうになる。 「たしかに、この書庫の知識は凄いんだけど…影響が大きすぎるんだ。いきなりこれらの 書物を公表したりしたら、ハルケギニアが火の海になるよ。いや、その前にタルブが怒り 狂った没落メイジ達に滅ぼされる。 ホント、もったいないけど、慎重にいかないとね…ルイズも!他の人に言っちゃダメだ から!公爵にもだよ!」 地下室入り口から覗いていたピンクと黒の髪が慌てて引っ込む。少しして「うぅ~、分 かってるわよ」と渋々な声が聞こえた。 そして夕方。 農作業から帰ってきた村人が、それぞれの家路につく。 ワインなどの出荷は全て終わったようで、荷馬車は数台が空のままで村はずれに置かれ ている。 あちこちの家からは夕食の香りが漂ってくる。 村の中心から村長の家へ、長い影を伸ばしたジュリアンが走っていた。 「じーちゃん!お客さんの貴族達、みんな帰ったよー。準備出来たって!」 と言って村長宅へ駆け込んできたが、当のワイズ村長が見あたらない。 あちこち家の中を走り回るが、それでも見つからない。 「まだ戻ってきてないのかな…?」 ジュリアンががサヴァリッシュの書庫へ足へ向けようとした時、村長とルイズ一行が書 庫から帰ってきた。少年が祖父の所へ駆けてくる。 「じーちゃん。宿が空いたよ。お風呂も使えるって」 「おお、そうか。ありがとよ」 お風呂、という言葉に村長の後ろに立つメイジ二人が目を輝かす。 クルリと村長は振り返り、二人にニッコリ微笑んだ。 「実はですな、この村には買い付けに来られた貴族の方々用に、粗末ではありますが宿を 用意してあるのです。ご婦人の貴族も来られますので、お風呂は良い物を備えてあるので す。 もうお客の貴族達は全員帰られましたので、今は自由に使えるのです。どうでしょう、 準備はさせてあるので入られませんか?」 「もちろん入るわ!」 即答したのはルイズ。デルフリンガーを抱えてる。 「あたしも入るわね」 満面の笑みでロングビル。 「やっぱ女って風呂が好きなんだな」 と言うのはルイズに抱えられた長剣。 だがジュリアンはキョロキョロと辺りを見回す。 「じーちゃん。ヤンさんはどうしたの?」 書庫から戻ってきたルイズ達一行の中には、ヤンの姿が無かった。 「あの方は、何か一人で考え事をしたいと言ってな、一人で草原の方へ行かれたよ」 「そか。じゃ、呼んでこようか?」 「いや、シエスタにお願いしようかな。おい、シエスタよ…」 村長は振り返ってシエスタの名を呼んだ。 だが返事は無い。 ルイズもロングビルも周囲を見渡す。 朱く染まる夕暮れの村、ソバカスの少女はどこにも見えなかった。 果てしなく広がる草原。 夕焼けの中、金色に染まる草の海。その畔にヤンの姿はあった。 村から遠く離れた場所に腰をおろし、足をだらしなく投げ出して夕陽を眺めている。 そんな姿を、村から走ってきた黒髪の少女は遠くから見つけた。大きな声で呼ぼうと胸 一杯に息を吸う。 「ちょいとお待ちよ」 「!?ッッゴホッブフッ!」 いきなり後ろから声をかけられ、驚いたシエスタはむせ混んでしまった。 慌てて振り返ると、いつのまにやらロングビルが立っていた。全く音も気配も無かった 所をみると、『フライ』で飛んできたのだろう。 呼吸を整えたシエスタが、ロングビルへ向き直る。 「いきなりなんでしょうか?ミス・ロングビル」 「なぁに、ちょっと聞きたい事があってね…あなたは、何をしようとしてましたか?」 ニコリと笑って尋ねられ、シエスタもニコリと笑って答える。 「もちろん、お風呂に呼ぼうとしていました」 「そうですか、それはご苦労様ですね。でも、それは私がしますから、あなたは家に戻ら れて良いですわ」 上品で、そして丁寧な口調。だが、それはどちらかというと慇懃無礼な類のものに聞こ えた。そして、それに対するシエスタの答えも同じく慇懃無礼に聞こえた。 「いえいえ、そのような雑務は私達メイドの仕事ですわ。貴族のご婦人はお戻り下さい。 お風呂も準備してありますから、ゆっくりと入られるのがよろしいかと思います」 二人は微笑みを絶やしてはいない。なのに、どうみても二人がまとう空気は友愛や穏和 からは遠かった。 まるで凍り付いたかのように、二人の微笑みは顔に張り付いて変化しない。 「ちなみに、聞きたいのですけど…」 凍てつく空気に、先にヒビを入れたのはロングビル。 「ミスタ・ヤンをお風呂に呼んで、その後はどうするのかしら?」 シエスタは満面の笑みで、当たり前のように答えた。 「もちろんメイドとして、お背中を流して差し上げますわ」 ロングビルの微笑みにもヒビが入った。こめかみに浮き出た青筋によって。 「あらあら!殊勝な事ですわね。きっとあなたはメイドの鏡なのでしょうね」 「いえ、まだまだ修行中の身ですわ。だから精一杯、出来うる全てを尽くして主に仕える 事にします」 「そうですか!それは立派な事ですわね。頑張って下さいね!…でも、ミスタ・ヤンの背 中を流す必要はありませんわ」 「あら、どうしてでしょうか?」 ロングビルは満面の笑みで、当たり前のように答えた。 「ヤンは、私と一緒にお風呂に入るからですよ!もちろん、ヤンの背中は私が流しますの で、あなたに流してもらう必要はありませんの!」 シエスタの微笑みにもヒビが入った。こめかみに浮き出た青筋によって。 二人の間に一陣の風が舞う。周囲の空気がドンドン冷えていくのは、だんだんと日が傾 いていくからというだけだとは思えない。 「…言っときますけど、あなたとヤンさんは、身分違いです」 少女から凍てつく微笑みは消えた。代わりに凍てつく無表情が張り付いた。 「違うね。あたしゃ貴族の名を無くした身だよ。だからあたいもヤンも、同じ平民さ」 女の顔にも凍てつく無表情が張り付いた。口調も荒く崩れていく。 「メイジなのは変わりません。不釣り合いです」 「ヤンはメイジかどうかなんて気にしちゃいないよ。あいつはそんな肝の小さなヤツじゃ ないのさ」 二人は視線をぶつけ合う。その鋭い視線に触れた空気が焦げ付くかという程だ。 「じゃあ、こう言いましょう…ヤンさんは、普通の人です。平穏無事な生活が似合ってま すし、あの人もそれを望んでいます。あなたの世界に引きずり込まないで下さい」 「あたしの世界…何の事だい?」 白磁のように白く透き通る美女の肌に、一筋の汗が流れる。 「サヴァリッシュ一族の知恵を見くびらないで欲しいです」 「だから、何の話さ」 ロングビルは、油断無く周囲の状況を観察する。 ヤンは遙か遠くに小さく見える。こちらに背を向け、二人に気付いていない。 他に人影は見えない。 「あの日、『破壊の壷』が盗まれた日、ヤンさんは大慌てであなたを捜していました。そ の後ローラからヤンさんの伝言を告げられたら、あなたも慌てて学院を飛び出していった そうですね?」 「ん…ああ、そうだったかねぇ?随分前だし、良く覚えてないね」 わざとらしく腕組みして首を傾げる。だが、その手は胸元の杖へと向かっている。 シエスタも同じように腕組みをする。 「その後、あなたはヤンさんに連れられて学院に戻ってきました。なぜか落ち込んだ様子 で。そして『破壊の壷』も『ダイヤの斧』も無事に帰ってきました。あまりにも不自然な ほどあっさりと」 「ふーん、そんなこともあったねぇ…で、なにが言いたいんだい?」 「あなたが『土くれのフーケ』だと言いたいんです。 あなたはヤンさんに正体を見破られたんですよ。でも、ヤンさんはあなたに恩があった から、盗品を返すのと引き替えに黙ってくれたんでしょう」 二人の間の空気が決定的に凍り付いた。ぶつかり合う二人の目は、睨みあっているとい うに相応しい。 「で…あたしがフーケだという証拠は?」 「ありません。でも、これまでの犯行現場のほとんどで、あなたとそっくりの人物をみか けたという証言が得られるでしょうね」 「ふぅ…ん、面白い推理だねぇ…」 ロングビルはゆっくりと移動する。金色に輝く草原の方へ、少しずつ。 よく見るとシエスタも、いつの間にか草むらの方へ移動していた。 「もし、その推理が正しいとして…だ。どうして誰にも言わなかったんだい?」 「証拠が無い、という事もあります。けど一番の理由は、タルブの村に火種を持ち込まな いためです」 「なーんだ!それじゃ誰がフーケでも意味が無いじゃないか!」 あざ笑うように口の端を釣り上げるロングビルに、シエスタは変わらず平常を保ち続け ている。そして、ゆっくりと話を続ける。 「でも、いつか他の誰かに見破られます。その時はヤンさんも共犯として捉えられてしま います。ヤンさんのために、身を引くべきです」 「ハッ!脛に傷持つのはお互い様さ。あんたは教会や王家を、いつ敵にするか分からない サヴァリッシュ家の者なんだからね」 二人は既に、草原の中に足を踏み込んでいる。 二人とも腕組みは崩していない。だがスタンスは肩幅に広げ、いつでも不測の事態に対 応出来るよう、油断無く足を構えている。 「私は、ヤンさんが好きです」 シエスタは何のためらいもなく口にした。 ロングビルの歯ぎしりが草むらに響く。 「あんたは、サヴァリッシュの教えとやらでヤンに優しくしていただけだろう?」 「最初はそうでした。でも、ヤンさんは本当に素敵な人でした。 優しくて、穏やかで、知的で…そして勇敢で、心の広い人でした。あんないい人、探し ても見つかりません」 「同感だわ。あいつのためなら泥棒家業なんか足を洗うね」 「大金も手に入りますしね」 シエスタの痛烈な皮肉に、ロングビルは激怒したりはしなかった。 それどころか、少し哀しげに笑った。 「それもあるさ。あたしは故郷の村に家族がいるんだけどね…子供ばかりの、孤児院みた いな村さ。あたしが盗んできた金で、どうにかみんな生き延びてこれたんだ。 ヤンは資金援助をしてくれるって、快く言ってくれたよ。 あの子達のためにも、何よりあたい自身のために、ヤンを離さないよ!」 その言葉に、シエスタも笑顔を返した。 「あたしだってヤンさんが必要です。そして村のためにも、譲れません!」 二人は、睨みあう。 まるで呼吸すら忘れたかのように動かない。 互いに相手の僅かな変化も見逃すまいと、全神経を集中する。 そして、一陣の風が吹いた時、二人は動いた。目にも止まらぬ速さで、胸元から抜きは なった。 ロングビルは、杖を。 シエスタは、ブラスターを。 「やっぱり、持ってたね」 ヤンが持つ銃と同じ銃を向けられても、ロングビルは驚きはしなかった。 「当然ですよ。フーケ相手に丸腰なわけないじゃないですか」 ハルケギニアに名を轟かすフーケの杖を向けられても、シエスタは動じなかった。 「念のため、聞くけどさぁ…」 「…何ですか?」 杖と銃はそのままに、二人は言葉を投げ合う。 「大人しく引き下がる気はないかい?」 「それはこっちのセリフです」 杖はいつのまにやら魔力を帯びている。 銃は真っ直ぐフーケの心臓を狙っている。 「困ったねぇ…そうだ、良い事を教えてあげるから、それで勘弁してくれないかい?」 「良い事?」 「そう、良い事さ」 フーケは、悪魔のように醜く顔を歪めて笑った。 「ヤンが、あたしに幾つキスマークをつけたか」 瞬間、シエスタの顔が紅潮し、身体が強張る。 その一瞬をフーケは逃さない。杖から魔力を放とうと意識を集中する! ヤーンッ!どこいったのー!ヤンってばーっ!! 草原にルイズの声が響いた。 反射的にフーケは草むらの中に伏せた。 我に返ったシエスタも慌てて伏せる。 村の方からルイズが駆けてきていた。二人の姿には気付いていないらしく、横を通り過 ぎていく。 おーい、ここだよー ルイズの声に気付いたヤンが答えた。 二人は草むらの中でルイズとヤンから身を隠す。 ルイズはヤンの傍まで全速力で駆けてきた。 「はぁっはぁっ…まったく、主ほっぽって、こんなところで何してるのよ?」 「ん~…ちょっと、夕陽を見てたんだ」 ヤンの前には、地平線の彼方へ沈もうとする夕陽がある。 ぼんやりと遠くを見つめるヤンの左に、ルイズもちょこんと腰をおろした。 「また、考え事?」 「うん…まあ、ね」 ヤンは曖昧にだけ答えて、夕陽を眺め続ける。 ルイズもそれ以上は尋ねようとしない。 二人並んで沈む夕陽を眺め続ける。 観念したかのように、ヤンは語り始めた。 「・・・きっとオイゲンも、こんな風に夕陽を眺めたんだろうね」 少女は座ったまま、夕陽を眺め続けている。 「あの人は、僕に『この世界で生きるのも悪くない』って言ってたよ。きっと、それは本 当なんだと思う」 彼の主は、何も答えない。 「正直、威張り散らす貴族達にはうんざりだよ。でも、君がいる。マチルダも、シエスタ 君も、デルフリンガーも…。この世界でも、どうにかやっていけるんだと思う」 鳶色の瞳がヤンを見上げた。 「ねぇ…」 「なんだい?」 「あたしを、恨んでる?」 恨んでるかと聞かれ、ヤンはビックリしてルイズを見た。 「恨むって、どうしてだい!?」 「だ、だって…その…」 少女は言いにくそうに身をよじらせる。 少し迷った後、意を決して語り出した。 「だって、あたしのせいでしょ?ハルケギニアに召喚されたのも、突然使い魔にされたの も」 ヤンは目をパチクリさせて、そして笑い出した。 その様に、ルイズは頬を膨らませる。 「な、何よ!何がおかしいのよ!」 「あははは!はは、いや、だって、君がそんな、気にしてただなんて!」 「もう!あたしだって、悪いと思ってるのよ!」 顔を赤く染めたルイズはぷいっとそっぽを向く。 ようやく笑いが収まったヤンは、優しく語りかけた。 「確かに、僕は君に召喚されたよ。使い魔として、奴隷としてね。おかげでガンダールヴ なんて訳の分からない物にされてしまった。 でもね、恨んでなんかいない。むしろ感謝してるんだよ」 ルイズの肩がピクンと跳ねる。でも振り向こうとはしない。 「なにしろ僕は、召喚されたから命が助かったんだ。襲われた時の状況から言って、召喚 されなかったら間違いなく死んでいた。君は僕の命の恩人だよ。その点は間違いない」 ルイズは動かない。黙ってヤンの話を聞いている。 「僕はね、ルイズ。多くの人を殺してきた。僕がなにか言うたびに、腕を振り下ろすたび に、数え切れないほどの敵味方を殺してきたんだ。 その僕が誰に殺されたからって、やり残した事があるからって、文句のつけようはない よ。だから、そんな僕をすら助けてくれた君には、無条件で感謝してる」 ルイズは、チラリと肩越しに視線を向ける。 「…ホント?」 「ああ、本当だよ」 ヤンは心からの笑顔を返す。 「そして、僕は奴隷になんかならなかった。それどころか、君は僕を執事として雇ってく れた。怠け者で無能な僕を、ね!なんとも心の広いアルジサマじゃないか!」 鳶色の瞳が、じーっとヤンを見つめ続ける。 「ねぇ、だからさ…ルイズ。これからも、よろしくお願いして、いいかな?」 ヤンの目を見上げながら、ルイズは何も答えない。 代わりに動いた。 ヒョイッと小さなお尻をヤンの脚に乗せ、細い身体をヤンの胸に預けた。 「当然よ。メイジと使い魔は一心同体…あんたは、ずっと私の傍にいなさい」 薔薇の蕾のような小さく愛らしい口から、甘えるような声が漏れる。 右手がキュッとヤンの胸元を握りしめた。 「うん。正直、故郷の事を忘れるのは無理だ。でも、君と一緒に新しい人生を歩む事は出 来ると思う」 「ん…頑張りなさいよ…」 ルイズは目を閉じ、ヤンの胸に頭を埋める。 ヤンはピンクの髪を優しく撫でる。 夕陽がほとんど大地の彼方に沈んだ頃、冷たい風が草原を渡ってきた。 小さな口から、くちゅん!と可愛いくしゃみが漏れる。 「ご主人様、そろそろ帰りましょうか」 「そうね。そうそう、宿のお風呂が使えるんだって!すぐに入るわよ」 「へぇ、それはいいなぁ。暖まりそうだ」 二人は立ち上がり、身体に着いた草や土をはたき落とす。 そして、ルイズはヤンの手を握って歩き出した。 「んじゃ、急いで帰るわ。そうそう、あんた、あたしの背中を流しなさい」 「え…。前から聞きたかったんだけど、それって執事の仕事なのかい?」 「当然でしょ!今夜は頭もちゃんと念入りに洗うから、クシを忘れちゃダメだからね!」 「はぁ~い。それじゃ、女性の髪を洗うのは初体験ですが、このヤン・ウェンリー、ご主 人様の髪を洗わせて頂きます」 「ええ、優しくしないと許さないんだから!」 夜へと移りゆく草原。 二人は手を繋いで村へと帰っていった。 で、草むらの中に残ったのはソバカスが可愛い美少女と緑の髪が艶やかな美女。 二人とも、あんぐりと口を開けっ放しのまま、微動だにしない。 杖とブラスターは、二人が隠れる草むらの地面に落ちていた。 「や…ヤン、さん…」 シエスタの声は震えている。 「あ、あれほど、甘やかすなって言ってるのに…」 フーケの肩は震えている。 「そんな、まさか、ミス・ヴァリエールとヤンさんが、二人が…そんな不潔な関係だった なんて!」 少女は現実から目を背けるかのように顔を手で覆う。 「いや!まだだ。あの二人は恋だの愛だの、そんな事は意識してないよ。どちらかという と、親子って感じだね」 とは言うものの、フーケの手は色を失うほど強く握りしめられている。 「でも、でもでも、このままじゃ、いつあの二人は異性って意識を持ち出すか…」 「って!あたしらこんなとこでボサッとしてる場合じゃないよ!」 と叫んで立ち上がった女は、強引に少女の腕を取って立たせる。 「あんた!二人を追いかけるんだよ!ルイズの背中を流すのはあたしの仕事ですって、早 く言ってくるんだ!」 「そ、そうですね!今ならまだ間に合います!」 「あたいはヤンを『甘やかすなー!』ってしばき倒す!急ぐよ!」 「はいっ!」 言い声の返事と共に、二人は村へ走り出した。 「ところでフーケさん!」 「ロングビルって呼びな!」 全力疾走しながらも、二人は口が止まらない。まるで胸中の不安と恐怖を会話で誤魔化 すかのように。 「それじゃロングビルさん!ルイズさんは、婚約者!いましたよね!?グリフォン隊の! 隊長さん!」 「その通り!意地でも、ルイズとワルドを!ひっつけてやる!!」 「協力しまーっす!」 二人は固い握手をかわしてから、村へ走っていった。 第十九話 ある村の平和で静かな一日 END 前ページ次ページゼロな提督
https://w.atwiki.jp/teitoku_bbs/pages/824.html
389 :ルルブ:2012/02/20(月) 05 03 03 ヤン・ウェンリー回想録 ~政治の季節~ 国土奪還の英雄。 不敗の魔術師。 奇跡のヤン。 エル・ファシルの英雄。 まあ、ざっとあげて私の当時の異名はこの4つのどれかだったね。 お蔭で官舎の電話は絶えず鳴り響き、ポストには毎日毎日満杯まで手紙が投函され、更には買い物にも行けやしない。 買い物に行こうとしてもユリアンやマシュンゴ、ブルームハルトら護衛達と一緒だった。 私の人生の中で恐らく一番の狂想曲だったと思うよ。 さて、本題に移ろうか。 あれは宇宙暦802年も終わりに近づいていた季節だった。 『連合軍首脳会談』 私はハイネセンの肌寒い景色を横で見ながら、連合軍総司令部が置かれた最高評議会ビルに出頭した。 「よく来てくれたヤン元帥」 「お久しぶりです、トリューニヒト議長」 私と彼がここまで仲が良くなったのはやはり780年代の大日本帝国との接触に遡るだろう。 あの代表船団にて会っていなければ私と彼の差はもっと酷かった筈だ。 「かけたまえ。ヤン元帥」 「シトレ元帥?」 「ああ、彼には現役復帰をお願いしたよ。 彼だけではない。 クブルスリー大将やホーウッド中将、サンフォード前議長など同盟中の引退した、或いは引退させられた人物の中で取り敢えず仕事が出来る人間は復帰してもらっている」 「総力戦、ですね。まるで」 私の言葉にトリューニヒト議長は我が意を得たばかりと頷く。 「そうだヤン元帥。同盟の総力を挙げた国家再興の戦いだ。 そこで、だ。先の第三次ランテマリオ会戦の勝利者、立役者として舞台に立ってもらおうと思う」 「舞台、ですか?(・・・・・嫌な予感がする)」 「ヤン候補生、君がサボり癖があるのは知っているが今回ばかりは無理だな。 ビュコック提督の後任はボロディン提督が、統合作戦本部長の副本部長にはウランフ提督が着任するが、それは次の作戦が終わってからだ」 シトレ元帥はそう言って、極秘と書かれた高級紙で綴られたファイルを私に見せた。 『ヴィクトリー』 その黒い表紙に白い文字で書かれた素っ気無い一言。 これにこの国の全てを賭ける、或いは、銀河帝国による秩序の打破を目指すのは明らかだった。 「読んでくれたかね、ヤン元帥」 「あの・・・・・この特別顧問というのは何でしょうか? トリューニヒト議長の下・・・・・・軍と政府の橋になる? 私が、ですか?」 思わず嫌な顔をしたのだろう。 (めんどくさい) と。 それは見事にトリューニヒト議長に見抜かれた。 390 :ルルブ:2012/02/20(月) 05 03 42 「そうだ、ヤン元帥には対帝国軍の最前線に立つと同時にその名声を活かして我が国のスポークスマンとしての役割も担ってもらう」 「あの・・・・・議長・・・・・・拒否権は・・・・・」 「無い」 「・・・・・・・・」 こうして私は自由惑星同盟軍宇宙艦隊総参謀長並び自由惑星同盟軍高等弁務官、兼、連合軍同盟派遣軍最高司令官という3つの肩書を手に入れた。 それが何よりも大変だと気がついたのは『ヴィクトリー』作戦が本格化しての事だった。 以下、公正を期すため私の養子であるユリアン・ミンツ氏と後輩のアッテンボロー大将のお父上にあたるパトリック・アッテンボロー氏の対談を記載しておこう。 ユリアン・ミンツ中尉、ヤン提督は一番何が嫌いでしたか? 「朝早く起きて身だしなみを整える事でしたね。 何せヴィクトリーを発令した第1回連合政官軍首脳会議に遅刻しかけましたから。その時の言い訳がこうでした。 『私が悪いんじゃない。昨日の親睦会で出たサケが美味しすぎたのがいけないんだ』、ですから」 他には? 「グリーンヒル少佐、じゃなかった、ヤン夫人と比較された時でしょうか? 本気を出したときはともかく、通常のヤン提督は事務方としての能力は最悪に近いと言うのが後方本部長のキャゼルヌ中将の意見でしたし」 ヤン提督に政治的センスはありましたか? 「あったような、無かったような。 ただシマダ提督やツジ大臣ら連合首脳部、と言うよりニホンの方に気に入られていたのが不思議でした。 提督も今でも言っています。 『自分が策の原案を持って行くと、殆ど原案のまま可決され、それを昇華する作業ばかりだった。 自分の提案が正面から否決される事が無かったのが不思議だった』、と良く語ってくれています」 ミンツ中尉から見てヤン提督が一番不機嫌だったのはどんな時でしたか? 「・・・・・戦死者慰霊式典に出かける時ですね。 ヤン提督は良くも悪くも人の気持ちを深読みする人ですから慰霊式典では殆ど喋りません。 ただ、じっと罪人の様に座っているだけ、と言うのが多いです。 で、それが終わると大抵はヤケ酒してそのまま寝る、と言うのが一般的でした」 ヴィクトリー発令後は派遣軍の後方にいたと聞きますが、その時の姿は? 「びっくりしました。 権限と共に人は伸びると言う生きた見本でしたよ。 ヤン提督は作戦参謀として、また同盟軍の最高司令官として作戦の立案に関わっていましたが、横から見ていてここまでのびのびとするのかと逆に驚かされました」 ヤン提督は救国の英雄だと言う声がありますが、それについて彼は何も言いません。 噂では親しい人に一度その問いを答えとか。 もしよろしければお聞かせ願いたい。 「ヤン提督は言っていました。 死んだ人間こそ本当の英雄だ。 そして私はどこまで行っても大量殺人者だ、 と」 ありがとうございました。 宇宙暦812年2月20日 ヤン・ウェンリー回想録より抜粋。 パトリック・アッテンボローの特別番組より
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/4573.html
前ページ次ページゼロな提督 その日の放課後。 既に学院前の臨時停留所には多数の馬車が並んでいた。御者が馬にエサをあげたり、メ イドが荷物を積み込んだりしつつ、それぞれに主の出発を待っている。 生徒達もほとんどが制服を脱ぎ、そこかしこで新しく仕立てたドレスやマントや煌びや かな宝石類を自慢し合っている。ゲルマニアへの道中に何か本を読もうかという生徒達が 図書館から本を借りていく。 でも図書館から本を借りていくのは一部の生徒。ほとんどは悪友から借りたりコッソリ 手に入れた、例えば『メイドの午後』『バタフライ伯爵夫人の優雅な一日』『せつなさは夜 の媚薬』等、思春期の若者達なら絶対に興味をそそられる内容の本を密かにトランクの中 へしのばせる。 そしてルイズの部屋では、ヤンが鏡台の前に立つ。 しげしげと自分の姿を見つめる。 後ろも向いて肩越しに鏡に映る背中も見てみる。 鏡に映るのは執事らしい黒の燕尾服に白手袋の男。だが、激しくガッカリして肩を落と してしまった。 「やっぱり、変だ…似合ってないよ」 ヤンが着ているのは、以前マザリーニへ拝謁した帰りに注文した新しい服。結婚式に着 ていく一張羅、のハズだった。確かに服の生地もデザインもルイズの執事として一級品の はずなのだ。 ただ、着ている人が一級品に見えなかった。 後ろでルイズが溜め息をついてしまう。 「別にいいのよ。あんたの服なんて誰も見ないんだから」 「そーだぜ!ヤンは娘ッコの引き立て役なんだからよ」 デルフリンガーも似合ってるとか慰めの言葉を言ってくれなかった。 ヤンがしょんぼりしながらいつもの黒服へ着替えていると、ドアがコンコンとノックさ れた。 「失礼します。シエスタです」 「あ、いらっしゃい。さっそくルイズのドレス、お願いするよ」 そう言って扉を開け、シエスタを招き入れる。ヤンはクローゼットから、同じく20日 ほど前、城の帰りに注文した新しいドレスを取り出した。 「じゃ、僕は外に出てるから」 ヤンはシエスタにドレスを手渡すと、そそくさと部屋を出て行こうとする。 「あ、こらヤン!執事が主の着替えを手伝わずにどうするのよ!」 「僕にドレスの着付け方なんて分からないよ。それに、またマチルダに怒られたらイヤだ からね。墓参りも今日のウチにしておきたいんだ。 それじゃゴメンだけど、後はシエスタにお願いするね」 「はーい!任せて下さいね」 小さくガッツポーズをするシエスタにルイズの着替えを任せ、ヤンは部屋を後にした。 ヤンは夕暮れ空の下、学院から少し離れた小さな村へ馬を走らせていた。その村の共同 墓地にはヨハネス・シュトラウスの墓がある。 以前は素っ気ない、墓碑銘もない幅広の墓石だった。今はヤンが身分証明書から名前等 を読み取ったので銘を刻んである。帝国語とハルケギニア語の両方で名前と生年月日、そ して没年が記してあった。 墓の前に立ち、しばし瞑想する。 そして鞄からワインを一本取り出して、赤い液体を墓石の上に垂らした。 「いやぁ、遅くなって済まなかったね。最近忙しくて、せっかく手に入れたワインを持っ てくるヒマがなかったよ」 赤い夕陽の光に赤い液体が照らされる。真紅に彩られた墓石は、彼がハルケギニアで流 した血に染まっているかのようだ。 それは彼の身体の傷から流れたものか、絶望のあまり流した血の涙か。 「僕は神だの死後の世界だのは大して信じてないけど、それでもこれくらいはしていいと 思う。魔法が存在するこの宇宙なら、幽霊や天国や地獄が実在しても不思議はないだろう しね。 これは、タルブっていう村で作られたワインさ。なんと銀河帝国のワイナリーが作った ものなんだよ。君や僕と同じ、この世界に迷ってきた人さ」 瓶に栓をして、よっこらせと墓の前に腰を降ろす。 春もそろそろ終わりを告げる季節だが、やはり夕暮れになると風も冷えてくる。 「彼はトリステインの片田舎に流れ着いて、一人の人として幸せな一生を過ごしたらしい よ。彼の子供達は、今やハルケギニアに名を轟かす立派なワイン職人さ。 君が学院で生き延びる事が出来れば、きっとオイゲンが話を聞きつけて迎えに来てくれ たろう。惜しかったよ、もう少しだったのに。ブリミルの虚無すら全能でも万能でもない んだろうさ」 まったくブリミルのバカは…と始祖への愚痴がさらに続く。 ここまでトリステイン魔法学院に虚無関連の手掛かりを集めるなら、ちゃんと最後まで やり遂げてくれれば良かったのに、とか。亞空間ゲートを6000年維持出来る神話級魔 力の持ち主のクセに、被召喚者がどれだけ被害を受けるか想像出来ない間抜け、とか。 夕陽と地平線が解け合い始めた頃、ようやく神への悪態をつき追えた。 よっこらせ、とめんどくさそうな声を上げて立ち上がり、墓地の入り口へと歩き出す。 「一段落したら、また来るよ。ブランデーでも土産にしてね」 もちろん墓石は感謝の言葉を返してくれたりはしなかった。 乗ってきた馬を繋げた墓地の入り口の木、その横には馬に乗った女性が居た。赤い夕焼 けの中でも、ポニーテールにまとめた艶やかな緑の髪が輝いている。 「やぁ、学院の方はいいのかい?」 「もう今日は出入りする馬車は無いし、旅の準備は終わったから、明日の朝まで一息つけ るわ。あなたが村へ向かうのが見えたから、追いかけてきちゃったの」 「そっか。それじゃ、一緒に帰ろう」 ヤンは、よいしょっと馬の背に乗る。 二人は並んで馬を学院へと歩かせた。 タルブほど広大ではないけど、黄金色に染まる草原。 遠くに見える学院へ向け、二人は馬を並べている。 何か言葉をかわすでもなく、ゆっくりと道を進む。 規則的な馬の蹄が土を蹴る音の中に、たまにそよ風になびく草の擦れ合う音が混じる。 「ねぇ、あの森」 ロングビルが指さす先には、学院の横にある森があった。 「ああ、あの森、か」 ヤンの頭に、これまであの森で起きた事が流れていく。 「ちょっと行ってみない?」 「そうだね」 二人は、それが当たり前のように森へと馬を向けた。 トリステイン魔法学院近くには、付近の村の人が苺やキノコを取りに来る森がある。 この二ヶ月の間には二人が時折訪れていた。ヤンがロングビルをフーケと見破り、手紙 回収依頼に来たアンリエッタを追い返し、ビダーシャルと聖地について情報交換した時な ど、密会場所としてこの森を使っている。 森の中に少し入ると、木々が少しだけ開けて空が見える、広場のような場所があった。 「懐かしいわね…ここで姫さんの無様な姿を大爆笑してたっけ」 下草を踏みしめながら、広場の真ん中へ歩いていくロングビル。 「そうだねぇ、さっきの森の入り口では、君と殺し合いになりそうだったっけ」 「もう!そいつは言わないでおくれよ」 「はは、ゴメン」 ヤンは少し笑って、ロングビルの横に立つ。 見上げれば、梢の合間からのぞく空は紅から黒へと塗り変えられつつあった。 「まだ、僕がここに来て二ヶ月しか経ってないんだね。信じられないよ、昔からトリステ インにいるような気がしてるのに」 「あたしだって信じられないさ。まさか男のためにフーケを辞めて、ただの秘書になろう だなんてね」 「ホント、信じられないなぁ」 「全くだわね」 二人は、口を閉ざした。 女の瞳は、少々の星明かりと僅かな月光の下ですら輝いている。 男の瞳には、少々の照れが見え隠れしてる。 「ねぇ」 「ん?」 女も少し照れて、顔を伏せる。 そして、上目遣いにヤンを見上げた。 「触れて、くれる?」 男は顔を真っ赤にして、照れ隠しに頭をかく。 ヤンは彼女の背に腕を回す。ポニーテールの髪が手をくすぐる。 ロングビルも男の腰に腕を添える。細くとも引き締まった腕が彼を強く抱きしめた。 そして二人は、互いの唇を求めた。 「・・・ねぇ、ヤン」 男の耳元で、女が囁く。 「ん…なんだい?」 男は、女の背に広がる長い髪を優しく撫でている。 髪も素肌もきめ細かく、汗にしっとりと濡れて瑞々しい。 「んと、あのさ」 男の身体の上で、女はちょっと恥ずかしげに身をよじらせた。 そして、頬を合わせる。 「愛してる」 ロングビルは頬にキスをした。 男は、少し押し黙った。 そして、ゆっくりと口を開く。 「…僕も」 ロングビルの人差し指がヤンの唇の上に置かれる。 キョトンとした半開きの目が、すぐ横の理知的な瞳へ向けられた。 彼女はヤンの口を指で押さえたまま上半身を少し起こした。大きな胸の圧迫から解放さ れて、ちょっとだけヤンは呼吸が楽になる。 「ダメだよ。あんたは今、それを言っちゃダメ」 少し哀しげに、苦しげに、女は言葉を紡ぐ。 「あんたは故郷を、女房を忘れようと無理してる」 長い緑の髪がヤンの身体にかかっている。 汗で湿った髪が月明かりで光りを放つ。 「いつか、本当にあたしを愛してくれた時、その言葉を言っておくれよ。それまで待って るからさ」 ロングビルはヤンの肩に手を置き、唇を重ねた。 ヤンはロングビルを力一杯抱きしめた。 ところで、この森を使用しているのはヤン達だけではない。 近くに住む村の人だけでもない。 「きゅ、きゅい…きゅい~!」 青い風竜が、かなり離れた茂みの向こうから二人をコッソリ見つめていた。 この森にはタバサの使い魔である風竜のねぐらがある。 木をその牙と爪で切り倒し、天井を拵え、地面には柔らかい藁を敷き詰めてある。傍ら には飲むための水が張られた飼い葉桶まで置いてあった。 そこからちょっと離れた場所に、風竜と少女の姿がある。 「声が大きい」 青いショートヘアの少女が風竜の口を杖で押さえる。 風竜は慌てて口をすぼめ、身体も低くした。 「きゅい、ゴメンなのね。でもでも、人間って凄いのね!激しいのね!」 ポカッ 杖が風竜の頭を小突く。 「しゃべっちゃダメ」 「きゅい~…きゅい!」 大きな牙の間から呟きが漏れる。ルーンではなく口語の呪文だ。 我をまとう風よ、我の姿を変えよ 風が風竜の体にまとわりつき、青い渦となる。 それは一瞬光り輝き、すぐに消えた。 後には20歳ほどの女性がいた。青い長い髪の麗人で、素っ裸。雪のように白い肌を星 空の下にさらしている。 そして少女の耳元で囁く 「これなら韻竜ってばれないのね。しゃべっていいのね?」 少女はちょっと首を捻り、そしてコクリと首を縦に振った。 そして、二人は改めて茂みの向こうを覗き見る。 「きゅい、こ、これも任務なのね。きゅいきゅい、ヤンって人を監視するのが、新しく命 じられた任務なのね」 「そう、任務」 「そうなのね、きゅい。お姉さま、だからしっかり監視するのね。さっそく頑張るのね。 しょうがないのね。お姉さまもシルフィも、働き者なのね」 「そう、働き者」 そんな話を囁き合いながらも、青いショートヘアーの少女と青い長髪の裸の女性は、視 線を茂みの向こうから外す事がなかった。 同時刻、聖地。 夜の闇を貫いて、クレーターの中に爆発音が響き続けている。 盆地中央は『門』から湧き出す光を多い隠そうとするかのように、大地が触手を伸ばし 『門』を包み込む。その度に盆地を闇が包むが、即座に土と岩の囲いが吹き飛ばされ、激 しい光がクレーターを照らし出す。大地も負けじと再び触手を伸ばし、『門』から飛び出そ うとする物体を叩きのめす。そしてまた爆発が生じる。 その光景はクレーター周囲で『門』を監視する、多数のエルフ達にも観測されていた。 半径10リーグのクレーター円周部には、恐らくは各部族から派遣されたであろう調査隊 が幾つも待機している。 彼等は不審と不安に満たされた心を押し隠し、つとめて冷静を装って意見をぶつけあっ ていた。だが、エルフの理性すらも限界が近いようだ。 「どうなってるの…大地を抉る爆発こそ無くなったけど、今度は門が閉まらないなんて」 「一体、何が召喚されようとしているんだ?どうにかサンプルを採れないものか…」 「バカを言うな!30年前の悲劇を忘れたか!?あの砂漠から引き上げられた超兵器、二 度と見たくはない」 「そうですね、それに、いつ再び『すぱるたにあん』とやらが大爆発を起こすか分かった 物ではありません。調査はしたいですが、近付くなどもってのほかでしょう」 「やはり、早急にヤンとやらを連れてくるべきだわね…私達だけでは手に負えないわ」 「ああ、その件は既に評議会が…。・・・ん?」 「どうした…おや?」 エルフ達は、クレーター中央部を見つめた。 爆発音が、停止していた。 召喚門は閉じていない。 遙か彼方に、小さな丸い光るものが見える。 それはただ光っているだけで、何も出てくる様子はない。 エルフ達はじっと光を見続けた。 だが、いつまで経っても何も出てこないし、『門』も閉じる様子がなかった。 何も出てくる様子のない『門』に、大地も攻撃の手を休めているかのようだ。 「何だ…?」 誰とはなしに、呟き声が漏れる。 一瞬、彼等には『門』が放つ光が強まったのかと思えた。 だが、違った。 門それ自体が膨れあがった。 「門が…巨大化する!」 「まさか、例の蛮人が言っていた、『門のサイズの活性化』か!?」 観測者達に動揺が広がり、ざわざわと声が大きくなる。 『門』が、広がっていた。 いや、もはや『門』というレベルの代物ではなかった。 聖地のクレーター中央に、巨大な鏡のようなものが現れた。それは10リーグ彼方から でも分かるほど巨大な丸い鏡。その直径は、どう見ても数百メイルはある。聖地中央の小 さな光点が突然膨れあがったのだ。 大地の精霊が攻撃を試みた。 だが、重力を生み出す大地は、自らの重力に縛られた。触手が門の下しか届かない。 巨大な鏡は、光を増し始める。それはクレーター周囲を朝日のごとく照らす。 「風の精霊よ!我らを守りたもう!」 「大いなる意思よ、この地を守護する数多の精霊よ。かの悪魔達を退け、生ける全てのも のを救うことを請い願う!」 調査隊に参加する全エルフが精霊に願いを捧げる。 同時に、聖地周辺の大気が唸りを上げて動き出す。門へ向けて突風が吹き荒れ、エルフ たちの鼓膜に痛みが走る。門を空気の壁で押さえこもうと、周囲の空気を吸い上げて気圧 を上昇させているようだ。 さらにクレーターを中心に吹き荒れる突風は激しい上昇気流を生み、特大の積乱雲を天 にそびえたたせた。夜の闇を貫く雷光をまとい、門の上空に分厚く重くのしかかる。幾筋 もの竜巻が空から降りてきて、聖地の荒れ果てた土を宙へ巻き上げる。 そんな中、それは現れた。 巨大な光る鏡に、幾つもの黒い点が湧き出す。 何かが召喚ゲートから、ゆっくりと顔を覗かせていた。 雷光が、爆ぜた。 クレーター上空に分厚く滞空する暗雲から、数え切れないほどの雷撃が放たれた。 白く輝く竜達が、鏡から湧き出す何かを噛み砕き、焼き滅ぼすべく襲いかかる。 雨のように降り注ぐ激しい雷光に、聖地は昼間の如く照らされる。 エルフ達の鼓膜を破ろうかというほどの炸裂音がサハラ一帯に響き渡る。 さらには林立する竜巻までもが踊り狂い、鏡へと襲いかかる。 エルフ達は魅入られたかのように、あるいは精神の根源より湧き出す恐怖で身体がすく んだかのように、精霊達の怒りに討ち滅ぼされる悪魔の姿を見つめ続けた。 はるか遠く、雷光に浮かぶそれらのシルエットは、何か鳥のような姿をしていた。巨大 な鳥だ。他に棒のような形も、まん丸のボールのようなものも、意味不明な表現出来ない ものも見えた。 それらは鏡から姿をのぞかせた瞬間に雷を喰らい、多くはその瞬間に爆発四散した。 たとえ鏡から出る事が出来ても、竜巻に巻き込まれ、宙に巻き上げられた後に地面に叩 き付けられて砕け散った。 砕け散った残骸の多くは高圧大気の壁に阻まれ、クレーター内部へと弾き返されて落下 していく。大地に落ちた残骸は、次々と地下深くへと飲み込まれていく。 だが 残骸のうちの幾つかは大気の壁を貫き、クレーター外周部に待機するエルフたち の近くへも落下した。 「あ、危ない!」「逃げろぉ!一旦退避だ!」「まて!何が起きているのか調べぬうちは逃 げてはならない!」 恐怖と義務感からの叫びがあがり、降り注ぐ黒焦げの物体や大きな破片から逃げ惑う。 彼らを守護する精霊も土や風の壁で破片を弾き返し皆を守る。 だが、いくら撃ち落とされようと、地面に叩き付けられようと、悪魔達は尽きることな く湧き出し続ける。自らの死という恐怖を微塵も感じないかのように、次から次へと精霊 の包囲の突破を図って湧き出し続ける。 どれほどの時間が過ぎたか。 精霊達の怒りは留まるところを知らず、尽きることなく稲妻を撃ち続ける。竜巻も変わ ることなく荒れ狂っている。 だが、湧き出した悪魔の一つが精霊の手を逃れた。 それは塔の様な形をしていた。鏡から飛び出したそれは、高圧大気の壁を貫き、一直線 に遙か彼方の空を目指し、轟音をあげて逃げ去ろうとする。 雷は幾つも撃ち込まれた。だが意に介する様子はない。何のダメージも受けた様子はな く、みるみる速度をあげていく。 竜巻が空飛ぶ塔を追ったが、もはや遅かった。空へ向かうそれは竜巻が追いつける速度 ではなかった。 塔が上空を通過した瞬間、下にいたエルフ達の全身を衝撃波が打ち付ける。 そして空の彼方、まだ星空が見える雲の切れ間を貫いて星空へ昇っていった。 しばらくして、悪魔達が湧き出すのはピタリと止まった。 同時に、門は一瞬で縮む。遙か彼方に見える小さな光点を残すのみとなった。 雲は晴れ、竜巻は消え、サハラ一帯に響いた炸裂音も既に聞こえない。 暗い荒野を星の光と静寂が満たしている。 「一体・・・なんだったんだ?」 「・・・さぁ?何か、空の彼方に飛んでいったな」 「とにかく、調査を再開しよう。まずは残骸を集めるか」 「評議会に緊急連絡だ。使いを急いで…」 後には呆然とするエルフ達と、聖地からあまりに遠方へ飛ばされたため、大地の精霊に 飲み込まれなかった細かな残骸が残った。 夜が明け、朝日がクレーターを照らす。 それでも相変わらず中心部にある小さな光点と化した『門』は消失せず、なにも吐き出 そうともしなかった。 第22話 嵐の前後 END 前ページ次ページゼロな提督
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/307.html
689 :684:2014/02/23(日) 22 32 58.35 ID mrYJQkGB じゃ、これから投下します 注意事項 史実パロ、とは言ったもののシリアスではありません。むしろギャグ・・・なのか? 被害者は新妻空母翔鶴さん。カッコカリ後。言葉攻め ブロック? フーン タイトルは『どこかが違う世界で』 フタフタマルマル――夜も深まり、気の早いものは明日の予定を確認しだす時間、ここ鎮守府の執務室からはまだ明かりが漏れていた。 全金属製の無骨な机の上で書類を広げ、確認と決済を繰り返す男が一人。内容に不備を認めたときにその手は止まり、眉間に皺をよせて何事かを書き込み『再確認ヲ求ム』の籠へと分類する。 「提督、まだ続けていらしたのですか。少し休んでください」 風呂からあがった翔鶴が若々しさの中に艶かしい空気を携えて入ってくる。櫛を通す時にまったく抵抗を感じることのない銀糸の髪をしとやかに湿らせ、艤装と胸当てを外したその姿は普通の女性とまったく変わることがない。 だが彼女は艦娘。深海から来るものとの戦いのためだけに存在する兵器。この鎮守府の『装備品』――意思を持ち思考するという言葉が付くが、あくまで小銃や高角砲などと同じ――なのである。 「そろそろ切り上げるところだ。お前の安全に関わることなのでつい、な」 「私の事ですか?」 そう言って押しやられた書類を、しかし翔鶴はあえて見ようとはしなかった。 「提督。あの……そういうのは」 「逆に見てもらわなくては困る。今度運ばれてくるQAエンジン搭載の新型機の報告だ」 雄国で開発された新型の液冷24気筒エンジンは、その小ささと大出力から帝国も相当な数を輸入したエンジンである。当然ながら大きな期待がかけられたこのエンジンは――存分に取り扱いが難しいものだった。 著しく燃費性能が悪いのは序の口として、オイル漏れや回転がざらつくなんてのは可愛い方、燃料供給が上手くいかなくて火を噴いたり始動時に爆発したりととにかく嫌なことばっかり。 ただし、出力に対する排気量、重量比はすばらしい以外に言葉がなかった。 そのために零戦の後継機の一種としてこのエンジンを搭載した新型機が開発される予定――だった。 「……すごく、大きくて、硬そうですね」 「……そうだな。……ゴホン。零戦と比べれば一回り以上大きいが、軍令部の新型機と比べればほぼ同寸だ。陸上での使用も考えられている、というかそっちがメインになる」 「えっと、私の見間違いでしょうか。500kg爆弾×2または魚雷と書いてあるような」 「事実だ。我が部隊にはこういった多用途機が必要だからな。まぁ、爆装が主となるだろうが」 「これ、戦闘機ですよね?」 「軍令部の新型機並みの速度はでるぞ」 ううん、と形のよい眉をひそめて翔鶴が考え込む。テーブルデータから読み取れる性能から、機体の運用や効果的な編成に頭を悩ませているのだろう。 彼女との関係が特別なものとなった今、そういった仕草一つ一つが以前以上に可愛いらしいと思うようになったのは自然なことだった。 「今日はもう終わりだ。さ、翔鶴。先に部屋に戻ってなさい」 その言葉に反応して頬に染める姿は初々しく、いつまでも少女の面影を残す彼女をどう虐めようかという欲望が首をもたげるのを、彼は抑えることができなかった。 余談ではあるが帝国はこのQAエンジンのライセンスと治具一式を購入し、幾多のトラブルと「ドルイドエンジンのほうがよかったです」との現場の声を受けながらも信頼性を高め、発展させていくこととなる。 D型までは始動時の爆発癖がおさまらず、扱うものたちにとっては危険な、それでいて独特な排気音からたいへん夢のあるエンジンだと評された。 その後のE型以降は帝国が誇る高い技術力と勤勉性、南方からの安定した資源の輸送のおかげで次第に信頼性を確立していくのである。 なお、このQAであるが、歴史に偉大足跡を刻んだ雄国の英雄クイーン・アーサーからとられたものである。 あるのだが、このエンジンの呼称は艦娘たちにはえらく不評で、いろいろなモデルを総括して『剣型』発動機と呼ぶものも多かったそうな。 「QAエンジンって何かの略なんでしょうか?」 「それはあの有名なクイーン・アーサーからだろうな」 「クイーン? キングではないのでしょうか」 「アーサー王って言えば女だろう」 「え」 「え」 「なにそれこわい」 「はっ……んぅっ、っく、……っ、……っ!」 明かりの落とされた提督の自室で、翔鶴は枕を噛み締めて必死に声を殺しながら後ろから貫かれる衝撃に耐えていた。 最初は緊張で余裕のなかった行為も、何度も重ねるうちに慣れほぐされ、頭が痺れる快感が絶え間なく送り込まれてくる。 それは彼女を四つんばいに這い蹲らせながら腰を使う彼も同じで、彼女の膣を擦り上げる弩張の熱と大きさ、そして何より時折漏れ聞こえる嗜虐心を含んだ笑いと熱の篭った視線が雄弁に興奮の度合いを教えてくる。 さらさらと布団の上に扇のように広がる翔鶴の銀糸。絹のような手触りを感じながらそれを一房持ち上げた彼は優しく口づけ、耳元に口を寄せる。 「相変わらず翔鶴の髪は触り心地がいいな。甘い香りがして細くてすぐ手から逃げてって、いつまでも遊んでいたくなる」 「ふっ、くっ!」 「大変だろうがこれからも丁寧に手入れしていてくれよ。……俺のために」 「~~~~!! っ! っっ~~ぁッ!」 耳朶を甘噛みされ頬をなぞられながら囁かれた征服欲。女として求められているという理解が脳に届くと段違いの快楽が全身を駆け巡り、彼女はあっさりと絶頂してしまった。 「ははっ、今締まったぞ。もしかして、イッた?」 獣のように深くつながった今の体勢では、お互いの状態がいつもよりもわかりやすく伝わってしまう。痴態をからかう軽い声が翔鶴の羞恥心を激しく刺激するが、震える体では反論するだけ無駄だった。 こうやって彼女を抱くたびに全くしょうがないな、と提督は思うのだ。 見られまいと布団に押し付けられる美貌。きつく握り締められたせいで皺ができたシーツ。不規則に跳ねる女体。懸命にこらえている嬌声。 普段の清楚で凛とした姿とはかけ離れた姿を見せられて――昂ぶらない男などいるのだろうか。 あるいはこれが彼女なりの誘いで、実はこちらがいいように操られているのかもしれないが、こんな姿を独り占めできるのなら喜んで踊ってやろうというものだ。 「どうしたんだ翔鶴。さっきからお前のかわいい声が全然聞こえてこないぞ」 「ッァッ! ……くぅぅっ」 「それにかわいい顔も見えてない。私はさみしいな」 「ゥッ……ぅぅっ!」 初めて抱いたときから彼女は行為の最中の顔を見られるのを好んではいなかった。それに口を固く結んで声を出すのも堪えている。強い自制心ゆえに乱れる姿を見せたくないのだろうが、それではこちらも『面白くない』 さて、どうやって理性の殻を剥ぎ取ってしまおうか。小刻みに腰を動かしながら少しだけ思案する。 そうだ。今日はちょっとばかり無理矢理にしてしまおう。 「っ、んぅっ……、ひゃぁん!?」 手のひらからちょっとこぼれる程よいサイズの胸を揉みしだき、奥まで突き入れた一物をぐりぐりとねじまわす。たまらずに抵抗が緩んだ隙をついて下からすくいあげて快楽に歪んだ顔を露にした。 「て、とく、ダメ……ダメで、あぁん。あ、だめ、ダメです」 「なにが駄目なんだ?」 「こえ、声がでてしまって……あっ! ダメです! そんな、激しくされたら、やぁっ、あっ、あっ」 「声を聞きたいって言ってるのに黙ってる方がよっぽど駄目だろう? ……ココはどうだ?」 「んくぁっ! あ、ああっ」 逃れようとする翔鶴をしっかりと両手で引き寄せ、彼女の最深部に激しく突き入れる。硬く尖った乳首を指で挟み、恥骨沿いに指をはしらせるたびにその声が高く短く変わっていった。 「おっと」 「あっ! 提督、声が、本当に、これ以上は……あっ、あっ、やぁぅっ、あああっ!」 「口を塞ごうとしても許可はしない。そらっ、これが好きなんだよな、翔鶴は」 「ひうっ! あうっ! やっ、はずかし、恥ずかしいです、提督、んんんんんっ!!」 乱暴な動きも十分に開発された翔鶴の女性器は抵抗なく受け入れ、途切れることなく粘液を吐き出して布団をぐちょぐちょに濡らしていった。 ノンストップで高まっていく快感にある種の恐れを感じた彼女は制止を求めて手をぱたぱたと動かすが、両の手首を掴まれた状態では空を切るだけ。間違いなく今彼は嗤っているだろう。 いいように弄ばれて喘がされているという事実に涙が溢れる。そこに含まれているのは雀涙にも満たない屈服感と、圧倒的な絶頂感。 「ああ、やっぱりいい顔だな。今の翔鶴は」 「やっ……」 「別にもっと啼いてくれてもいいんだぞ。どうして嫌がる?」 「それは……それはっぁっ、はしたなく、ふしだらに乱れるなんて、こんな声、提督に嫌われたらって思うと……んぁぁあああっ!! あっ、んむぅっ…・・・」 全てを言い切る前に貪るように唇が塞がれ、ぬめった舌が口腔内に進入し蹂躙を開始する。同時に打ち付けられる腰の動きが激しく直線的なものになり、きつく抱きしめられた。 望んだのとは違った形でも声を封じてもらったことに安堵した瞬間、散々に嬲られて雌の悦びを溜め込んだ身体が彼女の意思に叛旗を翻した。 強烈な快感が背筋を一気に駆け上がり、 「んんぁぁぁぁっ!! ぃあぁぁぁっ!!」 「んっ、っはっ! 出すぞ、翔鶴……っ!」 中に熱い液を注がれる感覚を最後に、彼女の意識は電源が落とされたように沈んでいった。 698 :どこかが違う世界で 8/8:2014/02/23(日) 22 42 30.12 ID mrYJQkGB 「本日ヒトロクマルマルに到着予定の輸送船団だが、翔鶴は護衛の艦を率いヒトマルマルマルに出航。上空に航空機の傘を広げてもらう。なお、現在のところ差し迫った危機は確認されていない。これはあくまで訓練の一環である」 「わかりました。通達はいかがいたしますか」 「事前に通達しては訓練の意義が薄れる。ただし船団長とは密に連絡をとり事故のないように努めてくれ。内容に関しては一任する。後で報告書を提出するように。なお翔鶴不在の間、基地航空隊の指揮は瑞鶴が執るものとする」 あの激しく交わった日からしばらく経ち、待望の新型機がその他の物資共々運ばれてきた。 次の日にえらく拗ねてしまった翔鶴を宥めるのは中々難儀したが、彼女も本気で困らせようとしたわけでもなくお互い笑顔でその日の軍務に励むことができた。 『マリアナの後も提督と一緒に』と彼女は言う。マリアナが何を示しているのか彼にはわからない。マリラオ諸島の事かと思っているが、そのときの彼女の瞳を見て今も聞けずにいる。 本来ならば問い詰めて把握しておかなくてはいけないのだろう。だが、それは絶対に踏み込んではいけない領域であるような気が、彼にはしていた。愛し合う仲だからこそ触れてはいけないという確信が。 まあ、別にいいじゃないか。艦娘たちには少し謎めいたところもあるが、真剣にそして懸命に戦ってくれている。そんな彼女たちを欠くことなく勝ち続けることが私の使命なのだから。 長きに渡る深海棲艦との戦いの前線。とある基地の日常は今日も続いている。 699 :名無しさん@ピンキー:2014/02/23(日) 22 51 46.50 ID mrYJQkGB 以上です 久しぶりのSS投下なのでお見苦しい点もございますが御笑読ください 艦これの世界は地名がちょっと違っているという点から 史実からどこかがちょっとづつずれていてもおかしくないよね、とこの話を思いつきました このくらいずらしてしまうと蝶々がいっぱい飛ぶことになるので、好評なようならもうちょっと書きたいかなと思ってます
https://w.atwiki.jp/teitoku_bbs/pages/5517.html
16: 635 :2018/12/22(土) 20 17 49 HOST p1898232-ipbf412souka.saitama.ocn.ne.jp 銀河連合日本×神崎島 小ネタ2 米国戦艦を再び配備か? 神崎島との演習結果を受けて検討中との報道。 米軍事ニュースサイトの記事 名前:名無しの提督 投稿日:モンタナ級配備か胸が熱いな。 名前:名無しの提督 投稿日:アメリカ戦艦の設計できるのか? 名前:名無しの提督 投稿日:神崎島が協力すんじゃね? 名前:名無しの提督 投稿日:まずは重巡からだろ。 名前:名無しの提督 投稿日:べいてー様「タイコンデロガ級は全て重巡と戦艦で代替えします。」 名前:名無しの提督 投稿日:米帝様ならありえそう(小並感) 日本のネットの反応 アメリカ:まさかミズーリ乗ってた爺さん生きてる間に戦艦配備の話が出てくるとは。 中国(国外):国がまた発狂してる。 イギリス:イギリスはどうなんだろ? ドイツ:うちなんて通常の軍備すらやべえんだぞ。 フランス:核兵器削って戦艦の方がいいのかな? オーストラリア:地球環境的には戦艦の方が環境に優しいな。 イタリア:配備するならヴィットリオ・ヴェネト級の発展型かな? ロシア:むしろイタリア級と言うべきでは?なおロシアの戦艦は…。 ベトナム:戦艦のあった国はまだいい方だろ? フィンランド:なんか軍が海防戦艦か重巡の配備を検討とのニュースが。 スウェーデン:うちもだぞ? トルコ:ドイツが神崎島に友好的なヨーロッパ諸国に圧力かけてるからかなあ。 ドイツ:なんかすまん。 ウクライナ:配備するなら手頃なサイズだと神崎島のフルタカ型やアオバ型の現代仕様しかなくね? タイ;もうちょっと頑張ってミョウコウ型やタカオ型、ヘリを複数搭載可能なモガミ型もあるぞ、除くカイニ。 オランダ:砲サイズ落として15cmクラス搭載可能なアガノ型やオオヨド、汎用性高い大型化した軽巡カイニも選択肢に入るな。 デンマーク:国の海防戦艦は15cm砲やぞ。 アメリカ(神崎島):海兵隊だけどマジで重巡や戦艦配備して欲しい。 台湾:海兵隊がそこまで言うものなのか…。 海外のネットの反応 戦艦はハープーンで撃沈出来るので演習結果は偶然の産物。 上陸戦では長距離巡航ミサイルで待ち伏せする敵部隊や戦車で一つづつを破壊して安全を確保すれば良い。 軍事専門家の意見 F-35Bを搭載していた大型空母は空母鳳翔と判明。 蒼龍型クラスの艦は大型化しニミッツ級航空母艦に匹敵する性能になると専門家は指摘。 諸外国は日本の軍備増強による東アジアの不安定化を懸念。 朝晴新聞の一面記事 名前:名無しの提督 投稿日:鳳翔さん6万トン超えだと!? 名前:名無しの提督 投稿日:イギリスのクイーン・エリザベス級に匹敵するそうな。 名前:名無しの提督 投稿日:蒼龍でニミッツクラスだと赤城や加賀さんだとどうなるんだ? 名前:名無しの提督 投稿日:下手するとフォード級超えるんじゃまいか。 名前:名無しの提督 投稿日:なにそれ怖い。 名前:名無しの提督 投稿日:航空護衛艦ほうしょうとな? 名前:名無しの提督 投稿日:マジレスすると鳳翔さんは日本所属じゃないんだが。 名前:名無しの提督 投稿日:諸外国(特定アジア)www。 朝晴新聞記事へのネットの反応 17: 635 :2018/12/22(土) 20 18 23 HOST p1898232-ipbf412souka.saitama.ocn.ne.jp 対馬、五島列島、宮古島、八重山諸島等の市町村が合同で神崎島鎮守府に対し戦艦及び空母の長崎県佐世保への配備を要請。 宮古島市は大型艦が停泊可能な港湾設備の整備の検討に入る。 ある新聞記事 沖縄知事、宮古島市の行動を県政の軽視と批判。 政府に対し県民の創意の尊重を促す。 ある地方新聞の一面記事 「軍国主義の戦艦を配備することは憲法違反ではないでしょうか?」 「現時点では配備の要請が来ているだけです。」 「空母という侵略兵器は排除すべきではないでしょうか?」 「似た質問を繰り返さないで下さい。」 「神崎島も日本に帰属したならば日本国憲法に従うべきではないでしょうか?」 「我が国は神崎島の主権を保証した上で帰属条約を結びましたので神崎島では日本国憲法は効力を持ちません。 では次の方質問を。」 官房長官とある記者の問答 「わくわく動画ですが、佐世保に配備される艦は戦艦武蔵なのでしょうか?」 「現時点ではお答えすることは出来ません。」 「戦艦オクチャブリスカヤ・レヴォリューツィヤを佐世保に配備する可能性はありますか?」 「現時点ではお答えすることは出来ません。」 「では配備を検討しているのは事実ですか?」 「佐世保へ戦艦と空母の配備の要請が来ていることは事実です。」 官房長官とわくわく動画の記者の問答 海兵隊:ホウショウサンの艦載機乗りだけど質問ある? アメリカ:おい、機密とか大丈夫なのか? 海兵隊:今回のでBig Mamaの存在が機密解除されたから重要機密以外は大丈夫さ。 イギリス:Big Mamaって何? 海兵隊:俺らでホウショウサンをそう呼んでる。世界初の改造ではない空母だからね。敬意を込めてそう呼んでるのさ。 フランス:ホウショウは第二次大戦前の空母だから居住性とか悪い? 海兵隊:そんなことないよ。設備も現代型になってるし、イゼイランの技術もあるんだぜ?Big Mamaは24世紀仕様だ! イタリア;ご飯は美味しい? 海兵隊:極上っていうレベルさ!和洋中だけじゃなくイゼイラの料理も出てくるんだぜ。 ドイツ:乗っているのは君達以外だと日本人だけ? 海兵隊:日系が多いけど驚いたのはピンクや緑の髪の人間やイゼイラン達もいたことだね。 ノルウェー:イゼイランとは上手くやれてる? 海兵隊:艦載機乗り志望もいるからね。こちらの指導を熱心に聞いてくれてるよ。 以後様々な質問が続く 鳳翔所属の海兵隊戦闘機乗りのネットでのやりとり 18: 635 :2018/12/22(土) 20 19 35 HOST p1898232-ipbf412souka.saitama.ocn.ne.jp 以上になります。 掲載はご自由にどうぞ。 皆さんの意見を見てネタが湧きましたので感謝を。
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/722.html
15年秋のイベントの新規艦娘、練習巡洋艦鹿島のSSです こちらは人間=艦娘設定です キャラ設定に独自設定も含まれている上に 予想以上に長くなってしまいました NGは『リボンに包まれた本当の気持ち』でお願いします 403 :リボンに包まれた本当の気持ち:2015/12/25(金) 22 40 47 ID F.hV5l7U 「昇進試験合格おめでとう!これであなたも提督ね」 「ありがとうございます鹿島先生。 あなたの指導のおかげで私が試験に合格出来ましたから」 「私のおかげですかか…照れますね…えへへ…」 感謝されて照れ臭そうにしながらも アイドルのようなかわいい顔を更に魅力的にするはにかんだ笑顔が素敵な、 銀髪を紅白のチェックと黄色と赤のボーダーのリボンで それぞれツーサイドアップにした娘は、 香取型練習巡洋艦二番艦鹿島の艦娘である。 ちなみに彼女自身の苗字も鹿島であり、 誕生日も軍艦鹿島の進水日と同じく9月25日である。 残念ながら月星座は軍艦鹿島とは違っていたが、それ以外での共通点が多く、 彼女は艦娘となる運命だったと言えるだろう。 「でも気が早いですよ鹿島先生。試験に合格しただけで、 まだ正式な辞令を受けてはいないわけですし…」 「大丈夫ですよ。もうあなたが提督になることは内定していますよ」 「っ…か、香取…先生…出張だったのでは…」 背後から急に声をかけられて振り向いたら出張していたはずの香取先生がいた。 彼女は艦娘練習巡洋艦一番艦香取の艦娘である。 彼女の場合本名がカトリーヌなのが艦娘となる運命を表していたのかもしれない。 え?何故外国人っぽい名前なのかって? それは彼女達がクォーターだからである。だから彼女達は銀髪なのだ。 そして軍艦と同じく鹿島とは実の姉妹だ。 ちなみに彼女達は四人姉妹の長女と次女で、 まだ下に妹が二人いると聞いた事がある。 三女は香取型練習巡洋艦香椎の艦娘ではないかと言われているが、 今は香椎の艦娘がいるのかどうかそのものが不明な為わからない。 四女は今の所は完全な一般人である。 というのも史実では香取型練習巡洋艦は三隻までしか建造されず、 四番艦になるはずだった橿原は建造されなかったのである。 今の所は、というのは造られなかったはずの橿原、 その艦娘が将来的に現れる可能性もあるのではないかと言われているからだ。 あくまでも可能性なので現れないと考えた方がいいだろう。 存在した香椎、その艦娘が現れる可能性の方が高いだろう。 しかし香取型練習巡洋艦は三隻だが鹿島家は四人姉妹である。 四人目は生まれて来れなかったというのなら、 鹿島家自体が色々と運命にひかれているのではないかと更に思えるが、 さすがに神様もそこまで過酷な運命を辿らせはしなかったか。 それとも存在しなかった『香椎』が艦娘として現れるとでもいうのか… グラーフ・ツェッペリンの艦娘の場合は艦船の進水はした為、 竣工しなかったとはいえ艦娘となってもおかしくはないが。 まあそんな事は今気にしてもしょうがないか。肝心の今気にする事は…… 「提督になれるという事が内定しているとはどういう意味ですか? 私はこの前の昇進試験に合格して少佐になったばかりです。 提督とは本来は将官階級に使われるもので、 佐官階級である私が提督と呼ばれるには、 鎮守府か泊地で艦隊司令官にならなければそう呼ばれる事に相応しくないのでは?」 俺は疑問を率直に聞いた。 「今度新しい泊地が出来るのを知ってますね? あなたはそこの艦隊司令官に選ばれたのよ」 「な、なんです…と……私は少佐になったばかりの人間です。私のような者が…」 意外な理由だった。正直今の俺が艦隊司令官になれるとは思っていなかったからである。 「少将からの推薦もあるわ。 あなたは日頃の激務の中でも欠かさず勉学に努めていたでしょう? そこを評価されたのですよ。 あと新しい泊地は激戦区ではないですから提督としての経験を積むためにもいいですし」 「そうですか…しかしこの鎮守府の最高責任者である少将が私に目をかけて下さるとは…」 「あの人を色々とサポートして下さったでしょう。 あなたを見ている機会はいくらでもありましたよ。 あなたも鹿島から勉強を教えてもらうだけでなく、 あの人の仕事ぶりを見て学んだこともたくさんあるはずですよ」 「確かに…」 少将を支えるいち士官でしかない俺だったが、 将来的に艦隊司令官になる事を考えたら、 今の内に艦隊司令の手際等を学んでいてもよいと思っていた。 だがこんなにも早く小さな泊地とはいえ艦隊司令官になれるとは思っていなかった。 「ありがとうございます……」 「年末ということもあるから正式な辞令は年明けになるでしょうけどね。 それと、私や鹿島を先生と呼ぶのはもうやめなさい。 あなたは階級がどうであろうと私達艦娘よりも立場が上になるのですから」 「そうですよ。それに…あなたの士官学校時代の担任だった香取姉はまだしも、 私が先生って言われるのは少し恥ずかしいですから」 「先生というものはいつまでたっても先生ですよ。勉強教えてくれましたし。 年上の人が年下の人から学ぶ事だってたくさんあるわけですから」 「それはそうだけど…でも私は練習巡洋艦とはいえ、専ら艦娘を鍛える方ですし… まだ私は次代の提督候補生を育てる程には到っていませんから…」 「っと、いけない、本来の目的を忘れるところだったわ」 「本来の目的ですか?私に新泊地の艦隊司令官内定の話を伝える為ではなく?」 「それはあなたと鹿島の会話の流れでつい言ってしまったのよ。 本当は鹿島に伝えたいことがあったのよ」 「私に?」 「ええ。今日の夜に港で行われる花火大会の海上警備、あなたも選ばれていたわね。 今年も去年と同じようにするはずだったけど、 私の出張が早く終わったから急遽あなたの代わりにすることになったわ」 「香取姉が?でも香取姉がすることになったからって、私もいても…」 「あなたはまだ若いから本当はクリスマスを誰かと普通に楽しみたいでしょ」 「そんなことないわよ!私は艦娘であることに誇りを持っているのよ! 命令で自分の時間がなくなったって、構わないわ! 「ならあなたが海上警備から外されるという命令も聞きなさい」 「……了解…………クリスマスを一緒に過ごしてくれる人なんて いなかったから艦娘としての任務をしていてもよかったのに…」 鹿島の少し悔しそうな声が小さく響いたのだった。 「これからどうしますか?」 「私は今日の午後から日曜まで休日だからな。 でも予定がいつ変わるのかわからないから遠出はできないから、 外出せずにネットでもやってるさ。ちょっと寂しいけどな…」 「じゃあ私と一緒に出かけませんか? 私も今日の夕方以降の予定はなくなって暇になりましたから」 「私と外出?つまらないと思うが……」 「え?いいじゃないですか、提督さん…」 「提督さんと呼ぶのは…まだ正式な辞令は出てないから せめて他人の前ではやめてくれ」 「了解」 「……実は私は女性と付き合った事がなく、 流行にも疎いから君を楽しませられないと思うぞ」 「そうなんですか?意外です」 「一応中学生の頃に女の子二人と何かの時に一緒に出かけた事はあったが、 割とほったらかしで一人でいたという、今にして思うと……って感じの事が…」 「わかってるんだったら直しましょう。私で…女性との付き合い方の、練習…」 「いいのか?」 「私は一応提督さんの先生だし、練習巡洋艦の艦娘よ」 「私が女性の扱いが下手だったら、君も何を言われるかわからない、という事か?」 「それよりも新しい泊地の艦娘は提督さんとは初対面になるわけだから、 信頼関係を築くのがうまくいかなくて、 艦娘たちのモチベーション低下による弊害があるかもしれないわ。 逆に信頼関係をうまく築けたなら、 艦娘は普段以上の力を引き出せる機会が増えるのよ」 「戦いで敵を全滅させたり、大活躍した艦娘は精神的に高揚し、 普段以上の力を発揮する……それらの現象は今までも見てきた事だけど、 艦娘への対応能力がないとせっかくの高揚状態も途切れてしまう事もあるのか」 「そういう事です」 「ん……じゃあせっかくだし君の申し出を受けさせてもらうよ」 「本当!?」 鹿島が若干興奮気味に強く反応した。 「あ………うん、それじゃ、私はこれから準備してきますからね。 もうこんな時間だから早くしないと…… 提督さん、時間がないでしょうけどデートのプラン、少しは考えておいてください」 すぐにいつもの落ち着きを取り戻した鹿島は、準備の為に部屋に戻っていった。 しかし鹿島は自分から誘っておいてデートのプラン考えといてと言うなんて… あと鹿島からの意外な申し出だからつい受けてしまったが 冷静に考えたら艦娘とのコミュニケーションで 特定の艦娘とデートとかしてるのは自分は見た事ないから 艦娘とのコミュニケーションでデートをやるというのに少し首を傾げたが、 恐らく俺が女性との交際経験がなくて女心がわからないと考えた鹿島が 『相手がどうすれば喜ぶのか、相手の気持ちを察しながら考えられるようになろう』 という事を言いたかったのかもしれないのだろうと思った。 俺はこんな時間からなら どのようにデートをすればいいのかと考えながら準備していた。 「提督さん。本日は私、鹿島がデートの練習相手を務めさせていただきますね?」 そんなわけで女性との付き合い方の練習のデートを鹿島と行おうとしていた。 鹿島は少し大きめのランチバッグを持っていた。 おそらくサンドイッチが入っているのだろう。 だとしたらサンドイッチの食べ歩きは今回はダメか…… 良さそうなプランがダメになったっぽい事に俺は少しだけ暗い気持ちになった。 「…うふふっ、嬉しい?」 「あ、ああ……」 「…提督さん、もう少し嬉しそうにしないと…… もしかして、私が練習デートに誘ったの、いけなかったかな……?」 「違う、そんなわけじゃない」 そう。そんなわけはない。鹿島と練習とはいえデートが出来てとても嬉しい。 だけどその気持ちをおおっぴらにするのが恥ずかしく、 また、好きという気持ちが知られたら関係がギクシャクするんじゃないかという 小中学生みたいな不安を感じていた。 「ちょっと緊張して…目茶苦茶な事してしまわないかと思ってしまって… 女の子とこうやって一緒にいるのは楽しいけど、あまり経験ないから…」 「…提督さん、これは練習だからもう少しリラックスしてください。 問題があればその度に私が指摘しますから、その時に直しましょう」 「わかったよ」 しかしそうは言っても好きな子と一緒にいる以上悪い所を見せるわけにはいかず、 良い所を見せようと思ってしまうものである。 これがあまり気にしていない女の子相手だったとしたら…… 気になる人に見られて誤解されたり、 気になる人に相手から変な情報行くんじゃないかと不安にこそなるが、 そんな事すぐに忘れてしまうくらい自然に振る舞えるのだが。 「で、どこに行くのですか?」 「駅に行って、そこにある展望台で夕焼けを見ようと思うんだけど、いかがかな?」 『夕焼けって綺麗ですね。本当にずっと見ていたいわ。 最後のスッと日が落ちる瞬間が私は好きなんですよ』 俺は昔鎮守府屋上で鹿島とたまたま一緒に夕焼けを見ていた時に 彼女が言っていた言葉を思い出していた。 デート前には彼女が好みそうなものや場所を必死に考え、 見つけた答えの一つがこれだった。 「あ……いいですね。うん、とってもいいです。それじゃ行きましょ」 よかった。喜んでくれたみたいだ。考えた甲斐があった、というか覚えておいてよかった。 「早くぅ」 急かす彼女を落ち着かせながら俺達は駅にある展望台へ向かったのだった。 「提督さん。夕焼け、見られなかったですね…………」 「すまない…………」 俺達は夕焼けを見る事が出来なかった。 昼過ぎまでは晴れていたのに夕方になる頃に急に曇りだし、 小雨もパラついてきたからだ。 天気予報ではそう予想されてなかったのだが…… 「本当にすまない。せっかく楽しみにしていたというのに、こんな…」 「あなたは悪くないですよ。お天気なんて予報通りにいくとは限らないわけですから。 でもせっかく私の話を覚えてくれてたのにこんなことになっちゃうなんて… 私が急にあんなこと言い出して慌ただしい中で頑張って考えてくれたのに……」 鹿島は申し訳なさそうな顔をしていた。君は何も悪くない。なのに…… 俺は悪くないと言われても見通しの甘さを悔いた。 「提督さん、うまくいかなかったからって落ち込まないでください。 ほら、珈琲でも飲んで元気を出してください」 「あ、ああ…」 そう言ってランチバッグから水筒を取り出し、珈琲を注いだ。 その時にランチバッグの中にサンドイッチがあるのも見えた。 サンドイッチに関しては予想通りだったが、まさか珈琲まで持ってきていたなんて…… サンドイッチの食べ歩きも、珈琲の飲み歩きも、どちらもダメだろう。 彼女が作ってくれたサンドイッチや、煎れてくれた珈琲とどうしても比べてしまうだろう。 じゃあ本屋にでも行くか?駄目だ、初デートの時は本屋はNGと聞いた。 もし明石とデートをしているのなら電気屋というのもあるだろうが鹿島は明石ではない。 師しょ…日向なら瑞雲でも買うとか言って玩具屋に行ってもいいが鹿島は日向でもない。 考えても答えが浮かばず、ストレスがたまってしまう。 ストレス発散にカラオケにでも行きたくなるが、カラオケも初デートでは駄目と聞いたし、 そもそもストレス発散とか考える時点で駄目だろう。 公園でサンドイッチを食べながら会話するのもこんな雨では無理である。 俺はどうしようもなく考えあぐねていた…… 「あの……あまり別に私に気をつかいすぎなくてもいいですよ」 「えっ……」 意外な言葉だった。デートの練習なら練習といっても デートと同じように考えなきゃならないのに…… 「デートの練習って言ってしまった私にも責任がありますけど、 別に仕事仲間と遊びに行くとか、 そういう考え方をしてもいいですよ。 それだって人付き合いの一つであるわけですから。 突き詰めるのも大事ですけど、もし考えに詰まったのなら、 別の視点から考えることも時には必要ですよ」 「すまない……」 俺は少し情けなかったが、鹿島のその言葉に甘える事にした。 「カラオケ屋さん、部屋が空いていてよかったですね」 「ああ」 というわけで俺達はカラオケで日頃のストレスを発散する事にした。 デートというよりは仕事仲間との付き合いである。 まあよくよく考えたら提督と艦娘は男女の関係ではなく (そういう提督と艦娘がいないわけでもないが) 上官と部下、仕事仲間なわけだからデートとかの必要はなかっただろう。 何にせよ、他人と出かける時に自分の都合を第一に置いていた事を考えたら 相手の事を第一に考えるデートというのは、 俺に相手の事を考える力を付けさせる為のものだろう。 「ねえ、私から歌ってもよろしいかしら?」 「構わないよ」 俺は鹿島に先に歌わせた。相手の歌う歌を聴いて自分が何を歌うのかを考える為だ。 もちろん相手の歌もちゃんと聴いてあげないと会話が出来ないから聞かなきゃいけないけど。 鹿島が構えながら何を歌うかと思っていたらなんと 厨二的言動なリアル中学二年生アイドルの曲を歌った。 驚きながらも俺はちゃんと感想を言う為にきちんと聴いた。 「ふぅ~、どうでした?」 「よかったよ。可愛らしくて。物真似選手権に出ても優勝狙えそうだよ」 「ふふっ、ありがと」 正直な感想だった。いつも可愛らしい印象の彼女だったが、 アイドルの歌を歌っている時の彼女はもっと可愛らしかった。 物真似選手権で優勝狙えそうと言ったのも 鹿島が原曲を歌っていたアイドルと見た目が似ていたからだ。 「もう一曲歌わせてね」 彼女が続けて歌うのは俺に歌わせる歌の方向性を決める為か。 そう考えながらも聴く準備をしていたら彼女は今度は電子の妖精の歌を歌い出した。 時代が古くなった上にアニメの曲である。 鹿島は電子の妖精と似てなくもないが、髪型による印象が大きく、 顔付きや性格は響の方が近いだろう。 そういや白露がタイトルに1番という文字が入っているという理由だけで この歌手の曲を歌っていたけど、歌い終わった後に失恋ソングと知ってへこんでいたな…… そんなわけで鹿島は意外ともいえる歌を歌い終わった。 「あぁ…やっぱりカラオケはストレス発散にいいですね」 「ああ、最近あまり気が休まる時がなかったからな」 「それじゃ次は提督さんの番ね」 そう言われてマイクを手渡された。 彼女が最近のポップソングを歌ったなら俺も同じような歌でも歌っただろう。 彼女が歌ったのはアイドルの曲とはいえどちらかというとサブカル方面なものだし、 電子の妖精なんて90年代後半のアニメだ。方向性が掴みにくい。 俺を気遣かっての『何でもいい』というサインで、 無理をさせてるのではないかと思ってしまったり… ええい面倒!考えても答えが出ない。 ならば俺が歌いたい曲を好きなように歌ってやる! 「ルルルールルールールーールールールルールールー」 「??」 曲が歌の部分に入ったのに歌い出してなく、 スキャットをしているのなら怪訝な反応されても仕方ない。 結局最後までスキャットをし続けたのだった。 「……どうしてスキャットしてて歌わないのかしら?」 「この歌が使われた映画のクライマックスで使われたアレンジ曲を真似たんだ。 次はちゃんと歌うよ。だからもう一回」 そして同じ曲を流し、今度は歌詞を見ずに歌ったのだった。 「凄いですね。全く歌詞を見ていなかったのに何一つ間違ってませんでしたよ」 「昔何回も何回も聞いたからね。その時はCDもカセットもなかったから ビデオを何回も何回も再生したさ。 おかげでラストシーンとエンドロールが頭の中に入っちゃったよ。 その映画を見たのは17年前の金曜日のクリスマスの夜だったからさ、 映画のTV放送の前にやっていたバラエティ番組の生放送と合わせて ビデオに録画してどっちも何回も見たものだ」 今年のクリスマスも金曜だけどやるのは超有名SF映画のエピソード1。 最新作を上映中である関係上仕方ないが残念である。 もし今年のクリスマスも17年前に放送していた映画をやっていたなら 大佐が『人がゴミのようだ!』と言ったシーンでハモっただろうに。 「映画のエンドロールだと歌詞のテロップがなかったから、 歌詞の音はともかく詩の字で間違った認識をして、 後年CDを買っても歌を覚えているからあまり歌詞カードを見なくて、 最近歌詞を見返して間違いに気が付いたよ」 「どんな間違いですか?」 「たくさんの【ヒ】が、っていう歌詞があっただろ?」 「ありましたね」 「それの【ヒ】をたくさんの日々という意味で認識していたんだ。 たくさんの思い出深い日々、それが懐かしいのは そのどれか一つに君がいるから、っていう感じでね」 「でも実際は日々の日ではなくてあかりという意味での灯でしたよね」 「当時はそういった発想はなかったからね。 最近正しい歌詞を知って、今この歌詞のようになる運命とかを考えたら…」 「どんな運命ですか?」 「鎮守府を離れるのが夜になるのかどうかわからないけど、 夜だったら明かりとかがついてて、 それを見てきっと懐かしく思うんだろうな、って」 「そっか……」 「……ごめん、つい話しちゃって」 「いいんですよ、提督さんの昔話が聞けて楽しかったですよ」 「俺も喋ってる内に色々と思い出したさ。 当時見ていたロボットアニメのプラモデルを買って、組み立てて、 それで遊びながらテレビを見てさ…… イブも含めたクリスマスで一番楽しかったのは17年前のクリスマスの日さ。 いつまでも過去にとらわれちゃいけないんだろうけどさ」 「でも、幸せな昔の事を思い出せるのはとてもいいことだと思いますよ」 「そう言われるとありがたい。ところで鹿島はクリスマスに何か思い出は…」 「ありますよ。楽しい思い出というか、 どうして艦娘になったのかっていう理由が」 「理由?それは何だ?」 「うふふ…それは後でね」 「今教えてくれてもいいじゃないか」 「今カラオケに来てるんですから歌わないと」 「そうだった!話し込んでいてすっかり忘れていたよ」 「会話が楽しかったから仕方ありませんよ。残り時間、歌いましょ!」 その後吹っ切れたのか、俺は自分の歌いたい曲を歌いまくったのだった。 「雨が降っていたせいか湿っていて暖かいな」 「ですね…」 カラオケの後、俺達は花火大会の会場となる港に来ていた。雨は止んでいた。 「それにしても花火大会の時間になって雨が止んでよかったよ。 雨天決行とはいえ雨が降りながらじゃ花火に集中出来ないからな」 「確かに…」 「…鹿島、少し落ち着いたらどうだ?」 「…あ、ごめんなさい、本当は今日私が花火大会の警備にあたるはずでしたからつい…」 「仕方ないな…」 「職業病みたいなものですから。今日だって普通に誘ってもよかったのに、 練習巡洋艦としてのサガなのか練習とか言っちゃいましたし…」 「まあ花火大会までまだ少し時間があるからいいよ。 今警備にあたっているみんなを信じよう」 「そうですね。あの時みたいに香取姉ぇが頑張ってくれるでしょうし」 「あの時?」 「え?ああ、あなたには言ってなかったわね」 「どんな話か気になるな」 「さっき言っていたクリスマスが思い出深い理由も気になるけどな」 「まさにそれなんです。実は私が艦娘になった理由は、 数年前のクリスマスの時の花火大会で香取姉が守ってくれたからなんです。 その花火大会もここと同じく港で行われていたのですが、 深海棲艦が攻めてきて、大騒ぎになって…… 会場警備をしていた香取姉が深海棲艦を何とか引き付けていましたけど、 一瞬の隙を狙って私のいる客席に攻撃が飛んできて、 もうダメだと思ったその時に香取姉ぇが私たちを庇って攻撃を受けて守ってくれたんです。 その時の香取姉の命がけでみんなの未来を守った行動にとても感動して、 私もみんなを助けられるような人になりたいと思って艦娘になる決意をしたんです」 「それは知らなかった」 「当時の私は艦娘とは違う道を歩んでましたから艦娘になるには苦労しましたよ」 「でも今は艦娘になったんだから夢が叶ってよかったな。 もっとも、艦娘になるだけで終わっちゃいけないけどね」 「ええ。それに、艦娘になった後に世界を回っていた時にまた別の夢が生まれましたから」 「別の夢って?」 「それはですね…」 ヒュ~~~~…………ドーン! 「あっ、花火大会が始まりましたよ」 「っと、始まったか」 「……きれい……」 花火大会の開始時間になった。俺達は会話をやめて花火に魅入っていたのだった。 「花火、とってもきれいでしたね」 「ああいう花火大会に個人の立場で行ったのは久しぶりだったしな」 俺達は立場上中々個人でお祭りに行く事ができなかった。 艦娘なんかはいつ緊急出動する事になるのかわからない以上、 完全な休暇を取る事が出来る者は一度に少数だけだった。 完全休暇が取れても海関係のイベントには勤務している艦娘が警備に関わっている以上、 非番とはいえ艦娘が働かない事がバツが悪いのか行く者はあまりいなかった。 「このケーキ美味しいですか?」 「ケーキも美味しいな」 俺達は花火大会が終わった後、鎮守府に戻った。 そしてどういうわけか俺の部屋でケーキを食べる事になった。 「特製サンドイッチケーキ、喜んでもらえてよかったです」 「ケーキもサンドイッチか。君は本当にサンドイッチが好きなんだね」 「うふふ」 「今日食べたサンドイッチもとっても美味しかったよ」 「喜んでもらえて嬉しいな、えへへ……」 俺に褒められて笑顔を見せる鹿島は本当に可愛かった。 こういう素直なところも彼女の魅力である。 初めて見る人は結構見た目から彼女をS的な性格と見てしまう人が多いが、 実際は素直で優しく、気が利くいい娘である。 俺の場合会う前から『Sっぽく見えて実は素直』という事を聞いていたからか、 彼女の第一印象にSっぽさは感じなかった。 精々Sっぽいと言われてそう見えなくもないなと思うくらいである。 「今日は楽しかったですか?」 「女の子と二人で出かけるなんてなかった事だったから、楽しかったよ」 「でも、もしかしたら気を遣わせたかもしれないと思うと…」 「大丈夫だって。それに色々と悩んでも、 今後の為に役に立つ事と思えば無駄じゃないさ」 「よかった……じゃあ…こういうこと………しませんか……」 「え…………」 彼女は俺のベッドに腰掛け、服をはだけさせ、 着やせしていたと言わんばかりに豊かな胸を見せ、 リボンを取ってツーサイドアップを解いた。 「今日はイブだし……こういうことだって……」 「……どうして……」 何をするのか何となくだが予想は出来た。 しかし、だとしたら何故するのかという理由がわからなかった。 「提督さんは女性とお付き合いをしたことがないのでしょう」 「ああ、生まれてこの方、全く経験はないな。 誰かと男と女の関係になった事もね」 「…………だったら私で練習してください…」 「は?」 あっさりと認めた俺に彼女は一瞬戸惑ったが、 お返しに発せられた言葉はそれ以上に俺を戸惑わせた。 「これから提督として新泊地に赴くのでしょう? そこで艦娘達と慰安目的で男女の関係になる可能性もあるでしょうし」 提督と艦娘が肉体関係を持つ事は珍しい事ではない。 もちろん艦娘とは上官と部下の関係でしかない提督もいるが、 一人の艦娘しか愛さない者、多数の艦娘との間で板挟みになる者 半ば自らの欲望を満たす為に抱く者、艦娘の性欲の為に渋々抱く者 はたまた、両方の利害が一致して刹那的に求め合う者…… 様々な理由が存在するのである。もっとも、中には噂話程度のものもあるが、 それらはスキンシップの行き違いによるものからついた尾鰭背鰭だろう。 「別に私はそういう趣味はない……ただ快楽だけが目的な艦娘には尚更だ」 「…でも艦娘としなくても生きている上でいつかはしなきゃならない事でしょう」 「それはそうだが……」 そのいつかはしなきゃいけない事をしたい相手は今、目の前にいるのに…… 「だけど君は…」 「私も経験ありませんけど……でも提督さんの未来のためなら頑張れます。 私は練習巡洋艦ですから、これくらいは割り切って…………」 …………は?どういう…まさか鹿島も……?だけど…… 「……だがな、こういう事は、そう簡単にしていいものではないと俺は思う。 俺には割り切ってやれる自信があまりない……」 俺は何故受け入れないのだろう。相手は恋慕していた女性である。 しかもおそらくはまだ男を知らない。 相手がもしただの練習相手となる事しか考えていなくても、 あるいは相手がこれから『練習巡洋艦』としての経験を積むためか、 どちらにしろ割り切って抱いてしまってもいいのに。なのに………… 「…………提督さんは私のこと、どう思ってるんですか?」 「どう思ってるって……」 「私は……提督さんのこと……好きなの……」 「…………な…」 あまりにも…あまりにも意外過ぎて反射的にさえ反応出来なかった。 「…どうして……」 恐らく…いや、聞けるなんて生涯かけても無理と思っていた言葉だ。 自分がそんな事を言われるような男と思えなかったからだ 「………提督さんは、地上の愛と正義のために、全力で頑張っているから… そんなあなたを見ていたら、少しずつ心が動いていって… それに香取姉じゃなくて私にいろんなことを聞いてきたのは、 もしかしたら私のことを好きなんじゃないかと思って……」 鹿島に聞いたのは香取が忙しかったからというのもあるが、 鹿島に好意を抱いていたのが理由でもある。だけどどうせ無理だろう半ば諦めていて、 ほぼ純粋に地上の愛と正義の為に猛勉強に励んでいた。 「だから提督になったら私に勉強を教えてもらったお礼に 私をデートに誘ってくれるかもしれないと恋愛漫画みたいなことを考えてました」 「それはすまない…」 「誘われなかった時、本当は私が誘いたかったのに、 私が誘って、もし断られたらと考えたら自分の気持ちを出せなくて…… だから『練習』という形にして、あなたを誘ったんです。 楽しかった……本当に楽しかったです。 新天地に不安になっていたあなたが元気になった姿を見て、私も嬉しくなりました」 俺も鹿島の笑った顔を見ていたらとても幸せな気分だった。 「…そして、私の好きなものを覚えてくれていたこと、本当に嬉しかったです… …そうしている内にどんどん気持ちが高まっていって、 今日はクリスマスイブだからあなたにもしかしたら誘われるかもしれないと 期待していて、それでも誘われなくて、だから…………」 誘わなかったのは鹿島の気持ちが推し量れなくて自分に自信がなかったからだ。 まあ誘おうとしてもどうせ宿泊施設はどこも満室だろうと思って どの道ホテルには誘わなかっただろう。 「だから本気でいった……いったつもりだったのに… つい自分の気持ちを偽ってしまって…… あなたに気付いてほしいって願ったのに…… でも、自分の気持ちを偽ってあんなこと言った罰ですよね…… 自分の素直な気持ちを言わない私には…」 「……今わかったよ。君がいつも付けていたリボン……」 風呂に入るとき以外つけてるらしいという事を青葉から聞いた事は黙っておいて。 「国際信号旗を基にしたリボン……UYのリボン…… それを君が外した意味、そして俺を誘った行動の真意…… 君の真意に気付けなくて、下手に怖がってしまって、 それで君を傷つけてしまって、本当にごめん……」 「提督さん……」 「だけど君の本当の気持ちを知って、もう俺の気持ちに迷いはない。 鹿島、君の事が好きだ…大好きだ。本当に……大好きだ。 こんな俺だけど、一緒にいてくれ。ずっと……ずっと…………」 練習なんて一度もした事はない。ほとんど出たとこ勝負の告白だ。 相手の気持ちがわからなければとても言えなかったものだから少し情けないが、 だけど、ありったけの本当の気持ちだ。 「…………」 「…………」 沈黙が走る………… 「…………ぁぁ……ありがとう……本当に…ありがとう…!」 最初は言葉にならないような声だったが、少しずつ、はっきりと俺に伝え返した。 「こちらこそ…な」 俺も言葉を返した。 「…………」 「…………」 再び沈黙が走る。だが先程までの沈黙とは違い、 張り詰めたものではなく穏やかなものである。 やがて鹿島は目を閉じた。何かを期待するかのように。 それがわからないほど俺は馬鹿ではない。 気持ちが伝わった今、恐れるものは何もない。 俺も目を閉じ、自分の顔を鹿島の顔に近付けた。 キンコンカンコーン! 「!?」 急に館内放送が流れた。 『少佐、少佐、香取から話があります。今すぐ提督室に着てください。』 「一体何だ!?」 俺に呼び出しがかかった。 そういや今この鎮守府に少佐はつい最近昇進した俺しかいなかったな。 もっと言うと提督である少将の下に佐官はいなかったという状況だ。 「香取姉が……何かしら……」 いいところで邪魔されてすっかり不満顔の鹿島である。 「何かは知らないが呼び出しを受けた以上行かなきゃな」 「……後片付けは私がしておきますね」 「任せるよ」 そう言って俺はサンドイッチケーキを一つ食べてから提督室に向かった。 「お疲れ様です」 走ってきた俺を大淀が迎えた。この鎮守府に今まで佐官がいなくても 色々とやっていけるのは彼女の存在が大きい。 「それにしても君はよくあの放送で来たな」 「言ったでしょ、少佐って言うだけで来るって」 「何かは知らないですけど……香取は何の用で私を……?」 「私たちも知らないわ。ついさっき聞いて、 たまたまいた日向さんと一緒にこうして集められたの」 「まだ香取は来てないみたいだけど……」 香取はまだみたいだ。俺は待っている間に服と息を整えていた。 「おまたせしました」 そうこうしている内に香取がやって来た。 「みなさん揃いましたね。日向さんもいましたか」 「少佐や大淀、明石を呼んだ理由は何だ?」 「それは…」 「香取姉っ!」 「鹿島!?」 香取が話し始めようとした時、鹿島が入ってきた。 ツーサイドアップはリボンではなくゴムバンドで止められていた。 「鹿島、一体何なの…」 「香取姉っ、私を提督と一緒にいさせて、お願い! どんな手段を使ってでも……私と提督を一緒に…」 「提督!?」 大淀達が驚いた顔をした。彼女達は何も知らされていないようだ。 「……いいわよ」 「え…」 あまりにもあっさりと認められて鹿島は拍子抜けしていた。 「…………やったあっ!提督さん、新泊地へ行っても一緒にいられますね!」 「あ、その話ですけど、それはなくなりました」 「えっ!?」 「大淀達には伝えていなかったけど、 新泊地の提督に先日少佐になったばかりの彼を派遣しようとしていたの。 でも新泊地の近くに強力な深海棲艦の巣が発見されて… それで内定していた少佐の代わりに少将が行くことになったの」 「それは賢明な判断です」 正直艦隊指揮未経験の俺に強力な敵と戦えとか無理である。 つーか香取が鹿島の頼みをあっさりと聞いた理由はそういう事だったのか。 「じゃあこの鎮守府の指揮は誰が執るのですか?」 「少佐が執るのよ」 「なんですって!?待ってください。私のような新米提督が、 このような大所帯の鎮守府を指揮するなど…」 「大淀がついているわ。ね」 「え、あ、はい…」 大淀も困り気味だった。 「この鎮守府は艦隊決戦担当ではないから大淀がサポートすれば充分動くわ」 「で、ですが…」 「これは正式な辞令よ」 香取から辞令を見せられた。そこには新泊地の部分が訂正されて この鎮守府の提督に俺を任命すると書いてあった。 「俺が……この鎮守府の提督に……」 「不安か。だが心配することはない。 この鎮守府には大淀以外にもたくさんの優秀な艦娘がいる。 君は一人で抱え込みかねないが、もう少し他人を頼ってくれ。 頼ることは悪いことではないからな」 「……日向、俺の不安を見抜いていたのか…… そして俺の不安を消すように道を示して後押ししてくれた…… …やはりあなたは師匠だ…」 日向は一見瑞雲マニアな変人という印象を受けるが、 要所要所で人に的確なアドバイスができる。 師匠と呼ばれているのも、ネタにしている意味ではないのだろう。 「どうやら受けてくれるみたいですね。ではこの鎮守府と鹿島を頼みましたよ」 そう言って香取は一足先に新泊地へ行った少佐のサポートの為に鎮守府から出て行った。 「サンドイッチケーキ、本当になくなっていた……」 「今度作ってあげますから」 香取が出て行った後、俺達は明石に冷やかされた。 サンドイッチケーキを一緒に食べていただけという多少の事実を伝え、 これ以上詮索されないように、逃げるように自室に戻った。 「いや、よくもあれだけのケーキ食べられたなあと思ってな」 「女の子にとってスイーツは別腹なんです」 「まあそう言われてるな」 「別腹ですから、今だって他の物を食べられますよ……」 「……何だその目は?」 「さっきは邪魔が入っちゃって、途中までしかできませんでしたから、 今から続き、しましょ。うふふっ」 「続きか……」 「嫌なんですか?」 「そんなわけはないさ。ただ、こういうのは、なんというか、 結婚してからする方がいいんじゃないかと思ってて……」 「さっきは乗り気だったじゃないですか」 「それはそうだけど……」 「そんなに言うんなら、結婚しちゃいますか?」 「は?」 何を言ってるんだと言いたくなる。 いくら俺が恋愛と結婚を完全に一直線に見ていたとしても、 気持ちが通じ合ってすぐに結婚とか、周りから見たら色々言われそうだし、 鹿島と付き合いが物凄く古いならまだしも、 出会ってからで考えてもそんなに年数は経ってないし…… 「あの時は余裕がありませんでしたから結婚してなくても、 って思ってましたけど、今はもう気持ちが通じ合っていて大丈夫ですから」 「大丈夫と言われても……そりゃあ俺は結婚には反対じゃない…… つーかむしろしたいのだが、準備とか結構……」 「じゃあ籍だけでも入れましょう。それでいいでしょ」 「あ、ああ……」 まさか彼女がここまで積極的になれたなんて。 「本当に後悔しないな」 「大丈夫です。私の心の天秤は既にあなたに傾いていますから。 たとえ困難な道だとしても、今の私に迷いはありません!」 自分の星座を基にした殺し文句だ。 俺も自分の星座に関係するようなカッコつけなセリフとかを言ったりした事もあるが、 彼女はそんな俺を見てそういう言葉が好きだろうと思ったのだろう。 ぶっちゃけ誰が聞いてもほとんどの人はそう思うだろう。 でも後半のセリフはどう考えても蠍座のあの人のセリフが大元だと思うが…… 「明日は……じゃなかった。日付が変わりましたから今日ですね」 「今は12月25日……クリスマス当日だな」 「お休みですからその時に色々と調べておきましょう。 あなたが提督としての仕事をするのは、年明け以降になるでしょうからね。 それまでは大淀さんが頑張ってくれますよ」 大淀、すまぬ…… 「それじゃ今日はもう寝ますね。おやすみなさい」 「おやすみ……ってせめて部屋に戻ってくれ!」 俺のベッドでしれっと寝ようとした鹿島を無理やり引き起こし、部屋に戻らせたのだった。 「やっとあなたと一つになれるのですね……私……嬉しい……」 25日、クリスマスの夜、俺はついに鹿島と一つになるのだ。 とりあえず入籍は婚姻届さえ出しておけば、不備さえなければ一応受け止めてくれるものらしい。 必要な戸籍なんかも届け出て『その日に入籍しました』とするだけなら絶対必要ではないらしい。 ただ戸籍等がないとその後の手続きに困る為、なるべくなら一緒に出した方がいいものだ。 しかしなんというか無茶なものである。無茶は俺の専売特許になるだろうと思っていたが、 この鎮守府には俺の予想を遥かに超えた無茶な方々がゴロゴロいた。鹿島もその一人だ。 まあ他のみんなからすれば俺も随分無茶してるなと思うだろうけど……なんだかなぁ…… 「もう…恥ずかしいんですか?これからもっと恥ずかしいことになると思いますよ」 「そうだな、もう迷ってなんていられない。 俺は心が燃えている限り進み続けるって決めたんだ。だから!」 「ふふっ」 鹿島が微笑み、そして目を閉じた。ここから先は練習なんか出来るものではない。 少なくとも、今からする事は、今からの一回しか出来ない事である。 今度は邪魔されないだろう。いや、邪魔されたって…… 俺も目を閉じ、彼女の唇に自分の唇を重ねた。 とても柔らかくて、暖かな感触が唇に伝わった。 ただ唇を重ね合わせるだけ。だけどそれだけでもとても心臓がドキドキした。 この時の気持ちはもう二度と味わえないだろう。 正真正銘初めての、一番最初のキスである。 数を重ねていく内に今のような気持ちは薄れていくかもしれない。 だけどどんなに小さくてもこのときめきを感じる心だけは持ち続けていたい。 俺はそう思いながら彼女をそっと抱きしめたのだった。 「んっ…………これが……キス……か……」 鹿島から唇を離した。彼女は 『お前の言う言葉じゃないだろそれ』 って突っ込みたくなるような事を鹿島は言った。 彼女はこれも初めてという事か。俺に緊張が走った。 「次は……こっちにお願いね……」 彼女は少し恥ずかしそうに胸を寄せて上げた。 あんな無茶やっておいてこれは恥ずかしいのか。 まあ『それはそれ、これはこれ』なんだろうけどさ。 俺は左手で彼女の右腕を揉みながら彼女の既に固くなっていた乳首を咥えた。 「ん……」 彼女の声は少し艶かしかった。 俺は唇とは違った柔らかさと暖かさを持った乳房を弄りながら、乳首を口で刺激した。 「んん……」 声が先ほどよりも艶かしくなった気がした。俺は右手で彼女の秘部を優しく触れた。 「ひゃっ!?」 誰にも触らせた事のないところを触られたのだ。 反応しないのがおかしい……のかもしれない。 俺は彼女の声がどんどん艶かしくなっていると気付き、刺激を強くしていった。 乳首を吸うだけではなく、舐め回したりつついたり、唇で少し強く甘噛みしたりし、 右手は少し大きくなってきていた固いものを強く刺激しないよう気をつけて刺激した。 正直言って自分は女性経験なんてない。そういう店にも行ったことはないし、 そもそも女性の裸を生で見た事さえもない。 練習とか全くしてなくて全て手探りだった。今の所それが好調なようだが…… 「きゃあっ!」 彼女から悲鳴にも近い声が上がった。もしかしたら強く刺激しすぎたかもしれない。 俺は固いところの刺激をやめ、穴の部分を攻めようと小指を使った。 彼女も未経験である以上中指も人差し指も無理だろう。 俺は少し湿り気を帯びてきたそこを手探りしつつ、 凹んでいる場所を発見し、そのまま小指にゆっくりと力を入れた。 「あ、なん…か、入って……っ」 それなりに濡れていたのか、少しずつだが入っていった。 俺は進まなくなるまで突っ込み、引き出す事をゆっくりとだが繰り返した。 それを繰り返している内に水気が増え、音もたってきた。 「やあっ……なんか……うぅ……」 彼女の声が一層艶かしくなった。その声が俺の挿入欲を引き立てたが、 今彼女に突き入れてもおそらくただ苦しめるだけだろう。 俺は我慢して、彼女の秘部を口で刺激することにした。 「ああっ、ちょ……っ……そこは……」 普段おしっこする所を舌で舐められているのだ。驚くのも無理はない。 俺もどちらかといえば潔癖な方ではあったが、今の俺にはそんな気分はなかった。 ただ彼女の穴という穴……不浄な穴も、清らかなヴェールに包まれた穴も刺激し続け、 極上の珈琲豆でさえも足元に及ばないような雛豆を味わった。 「もう……これ以上は……っ!!」 鹿島は強い力で俺を引き離した。 彼女は艦娘とはいえ艤装がなければただ身体能力の高い娘であった。 普通の女性相手なら不意を突かれても堪えられただろうが 鍛えた女性相手では構えてなかった事もあって簡単に離された。 「ッ、鹿島っ!?」 「私ばかりしてもらうだけじゃ……いや……今度は…私も……」 そう言って彼女は既に大きく張り詰めていた俺のちんちんを握り、口で咥えようとした。 「待ってくれ!」 「え…どうしてですか?気持ちいいと思うのに…」 「確かにそうだと思う。けど、今この瞬間は今しかないんだ。 初めてなのだから、せめてここに全部……」 俺は彼女のお腹を指差した。生命の源が本来吐き出され、受け止められる場所…… せめて初めての時だけはそこに全てを出したかったからだ。 「…………来てください。もう、大丈夫ですから……楽になって……」 そう言って彼女は俺のちんちんを自らの秘部に触れさせた。 彼女は恐れているのだろうけど、それ以上にもう我慢しきれない俺を心配していた。 「…………わかった。それじゃ……力を抜いてくれ……」 恐らくまだ十分ではないかもしれないが、もう限界に近かった。 これからする事ははじめてどうしがする事。 練習なんて本当にできない。精々イメージトレーニングするくらいで、 実践的な練習なんてできない。 『練習』してしまえばそれはもう『本番』なのである。 二度とやり直しのきかないものだ。 失敗するかもしれない……というか成功するなんてほんのひと握りだろう。 それでも……それでも俺達は………… 俺は彼女に導かれるままにちんちんを挿入していった。 「くうっ……ぁ……ぁ……」 彼女は一瞬力を入れたようだったが、すぐに力を抜こうとしていた。 俺を簡単に受け入れる為だろう。しかしあまり力が抜けているようには思えなかった。 しかしそれで彼女を責めるのは酷だろう。彼女は初めてなのだ。 緊張して硬くなってしまうのも無理はないだろう。 俺だって我慢するのがかなり難しい。しかし男のそれと女のそれは一緒にはできない。 「あくっ……ぅぅ……」 彼女の声からは艶めかしさが消え、苦しむような感じだった。 なかなか入らず、俺も限界に近づきかけていた。 「……すまない、一気に行かせてもらう……」 「……はい、来てください」 彼女も苦しみから逃れたいのか、 それとも苦しむ自分を見せて俺も苦しめたくないのか…… このままでは埒があかず、彼女が望んだのなら、 もう躊躇う必要はないかもしれない。 俺は覚悟を決めて力を込め、彼女に突き入れた。 ブツッ!! 「!!ッーーーー!!?!」 何かを破ったような音と感覚がして、彼女の声にならない、 …いや、出すまいとした叫びが聞こえた。 結合部を見るとそこから赤い雫が流れ落ちていた。 俺のちんちんは彼女の純潔を破りさり、奥深く入っていった。 そこは今まで感じたことのないくらい気持ちが良かった。 暖かくて湿った感触、締め付けがもたらす快感。 「ごめん…もう……」 「っ……きて…くださ…ぃ……」 痛みに耐えながら精一杯受け入れようと声を振り絞る彼女。 彼女の許しを得たと思ったとたん、俺の限界はあっさりと訪れた。 ドクンッ!ビュクンッ!ドビュルルルッ!! 自分一人で欲望を吐き出す練習をしていた時とは比べ物にならないくらい気持ちよかった。 ドロドロした熱いものが、勢いよく、大量に彼女の中に吐き出された。 430 :リボンに包まれた本当の気持ち:2015/12/25(金) 22 57 37 ID F.hV5l7U 「ぁぁ……」 「んん…………熱いのが……ビクビクって……ぶつかって……」 体内に迸るものを彼女は感じていたようだ。 彼女のあらゆる一挙一動が、俺の射精欲を更に高める。 ビュルルル!ビュルルル!ビュルル! 女の子と、それもとても大好きな子と一つになるというのは これほど気持ちのいいものだったのか。 本当に…本当に今まで感じたことがないくらい気持ちよかった。 「はぁ……はぁ……」 「うぅぅ……」 どれくらいの時間が経ったのだろう。気がつくと射精は終わっていた。 そして彼女は俺をおぼろげな目で見ていた。 「……」 俺は何も言えなかった。自分だけ勝手に気持ちよくなってしまって…… 「ぁ……あの……気持ち良かった…ですか…?」 「…ああ」 自分一人だけ気持ちよくなったなんて許せない事だが、 ここで否定してしまえば彼女を傷つけることになってしまう。 俺は気持ちを素直に伝えた。 「よかっ…たぁ……」 彼女の顔からかすかに笑みがこぼれた。痛いだろうに、苦しいだろうに…… それでも俺を気遣ってくれた彼女の心が俺を苦しめると同時に有り難さも感じさせた。 「…ふふっ、あなたの顔、とても気持ちよさそうでしたよ」 「ああ……」 「……よろしければ…もっと動いても…いいですよ」 自分が苦しくても俺の事を考えてくれる。 だがいくら甘えられたとしても、甘え過ぎる自分を許せそうにない自分がいて、 俺は動こうとしなかった。ちんちんが小さくなっていたのだから動きようもなかったけど。 「あ……」 「髪…とても綺麗だな……少しクセっ毛だけどサラサラで、ずっと触っていたい」 俺は動かず、彼女を抱きしめ、暖かさと鼓動を感じながら髪を撫でていた。 「嬉しい……髪を褒めてくれて……本当に………ありがとう……」 彼女の声からは苦しみが薄れ、万感の思いで感謝しているようだった。 俺は動く事なく、彼女を体全体で感じていた。 やがてまた彼女の中に入れていたちんちんが固くなってきた。 「また…私の中に……感じます……もっと、動きたいですか……」 「許されるならね…」 「いいですよ…私で気持ちよくなって…ください……ね」 「わかった。やらせてもらうよ」 あまり気遣いすぎても逆に彼女を暗い気持ちにさせるだけだ。 だったら彼女の言葉を信じよう。 最初に入れた時はすぐに出してしまい、動く事ができなかった。 動くのはこれが初めてである。俺は腰を前後に動かした。 じゅぷっ……じゅぷっ…… しばらく入れられていた事により馴染んだのか、 彼女の精神的な悦びが愛液を分泌させていたのか、 多分処女を奪ってすぐに動かしてしまうよりもなめらかに動いていたかもしれない。 粘膜と粘膜が擦れ合う感触がとても気持ちよくて、 動かすたびにそれが増幅していき、どんどん腰の動きが激しく早くなる。 「かぁっ……ん……くっ……」 彼女は恐らく必死に耐えていた。最初の時とは違い馴染んできていたとは言え それは完全ではないだろう。まだ彼女にある緊張感が快楽よりも勝っているようだった。 そして俺が彼女を気遣おうとする気持ちよりも自分が快楽を得ようとする気持ちも…… 明朗さを失いながらも人を想う気持ちを失っていない彼女に俺は甘えているようだった。 そして二回目もまもなく訪れた。もうこらえきれないと感じ、思い切って腰を打ちつけた。 ビュルルルルーーーーッ!! 一度目の時とは違い、粘度が少なかったのか、勢いよく放出される感覚だった。 ビュルルーーーッ!ビュルルーーーッ!! どろりとした感覚とは違う、勢いがもたらす感覚は一度目とはまた違った感覚を与えていた。 「ッーーーーー!!」 彼女は脚で俺の腰を挟んでいた。まるで絶対に逃がさぬかのように、 全てを絞り尽くそうとするかのように、強く。 ビューーッ! 永遠とも感じた射精感に俺はまた快楽に酔いしれていたのだった…… 「俺だけ気持ちよくなってしまった……」 「初めてだから、仕方ないですよ。男の子ですから。 女の子が最初から気持ちよくなるなんて、 やっぱりそんな都合よく行きませんね」 「それはそうだろうけど…」 「セックスの練習なんてしてませんし、 そもそもはじめてどうしなんて練習のしようがありませんもの」 「まあ、確かに」 「でも私の中にあなたの熱い想いがたくさん……とても嬉しいです」 行為が終わり、彼女は徐々にいつもの明朗さを取り戻していた。 「受け止めてくれて…ありがとうな…」 「えへへ…………これからももっとしていきましょうね。 していけばきっといつか二人で気持ちよくなれますよ」 「そう信じるよ」 「……ねえ。いつか平和な海が戻ったら、一緒に遠洋航海に行きたいですね」 お腹を優しく撫でながらうっとりとした目で微笑んでいた。 もしかして今日はその日だったのか…… いや、後悔なんてない。父親と母親を早く安心させたいし、 それにもし二人の愛の結晶が実ったのなら、 きっと未来への希望がもっと沸くはずだ。 「行きたい所いっぱいあるんです!きっと…きっと行きましょう!」 「ああ、一緒に行こう。俺はインドア派だけど、 でも君と一緒だったらどこにでも行けそうだよ。 俺達の手で、地上の愛と正義を守り、静かな海を取り戻してみせるさ!」 「うふふ、期待できそう。私、楽しみにしています」 鹿島の柔らかな笑顔が俺に勇気を与えてくれる。 君がいるから、どんな困難にも踏み出していける。 若さに任せて色々と突っ走ってきたけど、 もしかしたらいつか壁に当たってしまうかもしれない。 それでも未来を信じて生き続けようとする意思が、 新たなる時代を作り出していくと信じている。 世の中練習じゃどうにもならない事、練習なんてできない事、 そんな事が沢山あるだろう。 だけど生きてきた中でやってきた事から糸口を見つけ出し、 そして希望を信じる事で前に踏み出していく。 そう、未来を作り出していく為に―――― ―終― +後書き 434 :名無しの紳士提督:2015/12/25(金) 23 03 46 ID F.hV5l7U 以上です 鹿島は大鯨とは違い一目惚れではありませんでしたが、 色々見ていく内に大鯨や鳥海に匹敵する存在となっていました 今回のイベントはスルーのつもりでしたが、 鹿島の波動に魅入られてしまい、12月に入ってからたったの二日、 時間にして7時間くらいでクリアして鹿島を迎え入れたほどです ちなみに鹿島を迎え入れた時の第二艦隊のMVPは鳥海でした(どんな活躍だったかは覚えていない) 長々と失礼しました。それではまた これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
https://w.atwiki.jp/teitoku_bbs/pages/1588.html
本スレ、設定スレ、感想スレを除くWikiが追いかけているかもしれないスレッド一覧です。 全スレッドを見やすくしています、タイトル番号の半角全角やスレの派生が少しでも把握出来れば幸いです。 ※ウィキ主が忘れないためにこのページは作成されました、編集者の掲示板のスレッド把握に利用して下さい。本来元々のWiki設立発起人ではないウィキ主が2011年年末に奔走したのは「支援」と「ネタ」のみでした、今でも優先するのは「支援」そして「ネタ」「中」「ギ」「日」の順となります。 「支援」 提督たちの憂鬱 支援SS その03 提督たちの憂鬱 支援SS その2 提督たちの憂鬱 支援SS 「ネタ」 ネタの書き込み26 ネタの書き込み25 ネタの書き込み24 ネタの書き込み23 ネタの書き込み22 ネタの書き込み21 ネタの書き込み20 ネタの書き込み19 ネタの書き込み18 ネタの書き込み17 ネタの書き込み16 ネタの書き込み15 ネタの書き込み14 ネタの書き込み13 ネタの書き込み12 ネタの書き込み11 ネタの書き込み10 ネタの書き込み9 ネタの書き込み8 ネタの書き込み7 ネタの書き込み6 ネタの書き込み5 ネタの書き込み4 ネタの書き込み3 ネタの書き込み2 ネタの書き込み 「ギ」 提督たちの憂鬱×コードギアス ネタSSスレその3 提督たちの憂鬱×コードギアス ネタSSスレその2 提督たちの憂鬱×コードギアス ネタSSスレ 「日」 日本大陸を考察・ネタSSスレ 日本大陸を考察・ネタSSスレ その2 日本大陸を考察・ネタSSスレ その3 「我」 嗚呼、我ら地球防衛軍 支援SS 「中長ネタ」「中」 中編以上のネタの書き込み その9 中編以上のネタの書き込み その8 中編以上のネタの書き込み その7 中編以上のネタの書き込み その6 中篇以上のネタの書き込み その5 中篇以上のネタの書き込み その4 中編以上のネタの書き込み その3 中編以上のネタの書き込み その2 中編以上のネタの書き込み 中・長編のネタの書き込み 中・長編SS投稿スレ その3 中・長編SS投稿スレ その2 中・長編SS投稿スレ 提督たちの憂鬱 支援SS(異世界&クロス編) 「銀英雑考」 銀河英雄伝説 雑談・考証スレ その他 憂鬱 支援SSWiki 総合掲示板 憂鬱世界におけるサブカルチャーの行方4 憂鬱世界におけるサブカルチャーの行方3 憂鬱世界におけるサブカルチャーの行方2 憂鬱世界におけるサブカルチャーの行方 憂鬱日本が異世界に放り込まれたらどうなるか? 3 憂鬱日本が異世界に放り込まれたらどうなるか? 2 憂鬱日本が異世界に放り込まれたらどうなるか? 憂鬱世界の日本が異世界に放り込まれたら (1000) 憂鬱世界の日本が異世界に放り込まれたら 2