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Top 創発発のキャラクター総合 白亜記 懐中時計 懐中時計 「有り得ないね」 翌日。夜中に降っていた雨は明け方には止み、今は空が青く染まっている。 ソーニャが今日も元気に広場の修繕作業をしていると、亀が通りかかったので 話をするついでに昼休憩を取ることにした。 その際に昨日考えていた話をしたのだが返答は冒頭のものだった。 「壁は毎日修繕と補強を繰り返しているからあの程度の生き物が体当たりしたところで 百年経っても壊されはしないさ」 「毎日……。ということは昨日やられていた部分も……」 「今頃は昨日よりも頑強になってるよ」 まさか毎日補強をしているとは思わなかった。ここまで自信を持って言い切るのだから 安心しても問題ないようだ。 「だけど統率する長がいるというのは合っているね」 「いるのか。あの群の長が」 「二本足で立つ魔物を時折見かけるからね。最も遠くで眺めているだけで攻撃はしてこないんだけど」 「討伐隊を組んで行かないのか?」 「わざわざ敵の縄張りに進入なんてしないさ」 亀が言うにはこの町と隣接する大きな森が奴らの住処になっているらしい。 森自体もかなり大きく、仮に討伐しに行っても見つけられない可能性だってある。 さらに森にはあの魔物よりも恐ろしい生き物がいると言う。 「あの魔物は普通の動物で言うなら狼に該当する。 森の中には熊だとか猪だとかそういう魔物もいるからね」 具体的な名前を出されると想像しやすい。ソーニャも熊や猪は近くの森に生息していたので知っている。 魔物ではなかったものの討伐するには苦労した。そこでソーニャがふと疑問に思う。 「確か魔物は魔法によって人間に対して敵意を強く持つようになった奴って言ってたよな?」 「凶暴化したと言ってもいい」 「それじゃあもとからいた狼だとか普通の動物はどうなったんだ?」 「徐々に魔物化しているんじゃないかな。 現在いる魔物の大体は元からこの世界にいた生物が魔法によって魔物化したわけだし」 「全部が魔物化するかもしれないということか……。待てよ、魔法をかけられて魔物化しているなら術者を仕留めれば止まるのか?」 「そもそも魔法にかけられてってのが仮説なんだけどそれが正しければ止まるね」 この世界にいるであろう魔物化させている魔術師。そいつを仕留めるだけでこの世界はかなり平和になるはずだ。 だがそれが未だに叶っていないということは……。 「最も術者は北の大国の王か側近だろうけどね」 ソーニャはため息をつく。 戦争が始まってから十五年以上。好転したという話は聞いたことがない。 この島だけでも徐々に魔物が増えてきていると言うのに、北の大国の術者なんてもってのほかだろう。 「北の大国には魔物は当然として魔族がいるからそう簡単には行かないだろうし」 「魔族というのは……戦争が始まった時にこの世界に来た奴らか」 「そうそう。あれはこの異界の生物だからね。そいつらに比べたら狼の魔物なんてノミみたいなものさ」 そう言って亀は立ち上がる。かなり長い時間話し込んでいたようだ。 今日中に修繕を終わらせて、明日からは通常業務に戻らなければ。 最も隊長が何をするかはわからないが。 立ち去ろうとした亀が何かを思い出したかのように立ち止まりこちらを見る。 「そうだ。あんた時計持ってる? というか知ってる?」 「持ってはいないが知ってはいる。昨日の十時の塔というのも時計を元にしたものだろ」 旧世界にあったいくつかの事柄はこの世界でも受け継がれている。 そのうちの一つが時間の概念だ。とは言ってもソーニャの居た村では時計が一個もなかったので そういう考え方があるということしか習っておらず実際に使うことはなかった。 そもそも時計自体が結構高価で村人全員に行き渡らせることが出来なかったというのが大きいのかもしれない。 「時計なしで過ごしていたというのも信じられないが……。はい、これ」 渡されたのは手のひらサイズの物で、蓋が付いている。見ないときはこの蓋を閉じて懐に入れておくというわけだ。 天辺には鎖が付いているので腰に結んで置けば落とす心配もない。 「懐中時計というやつだ。この先多用するだろうから 大 切 に使ってくれ」 「あ、ああ」 なんだかすごい一部が強調された気がする。それほどこれは高価なものなのだろう。 亀を見送った後、改めて時計を見る。短い針がカチッカチッと時を刻んでいる。 鎖を腰に結び、懐に時計をしまう。長かったような短かったような修繕がもう少しで終わる。 初襲撃 副長、帰還 白亜記まとめに戻る
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tanasinnの懐中時計 3 アーティファクト tanasinnの懐中時計をオーナーの手札に戻す:プレイヤー1人と、別のプレイヤー1人を対象とする。前者の次のアップキープを飛ばす。後者は自分の次のアップキープの後に追加のアップキープを得る。 34版の409を430で修正。 《永劫の中軸》と《逆説のもや》と《巨石の罠》をあわせたようなカード。 森林の偶像や相場師の目覚めなどと組み合わせよう。毎ターン3マナ必要なのがネックだが…… 除去を撃たれても手札に戻すことができるので、緑相手でも安心して出すことができる。
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東方紅魔郷 ~ the Embodiment of Scarlet Devil. メイドと血の懐中時計 Black ButterflyEastNewSound / Lucent Wish / ゆき eclipseactivity / twintail+ / 野。 Fail in Cooking音召缶 / Da Devil Night E.P / UTA Hate 2 loveUNDEAD CORPORATION / 極鉄 / 平野幸村 Imperfect WomanTHOUSAND LEAVES / Blind Night Sorrow / Abecky Like a Fire5150 / 東方合体ゲンソウオー / JUN Luna-Light空ノ調ベ / 空調二重奏 / イチ meiDoll38beets × Alice Music / Rouge / kaori Moonlight tear ~ 月光の涙 ~HAPPY CLOVER / Termination Road / まろんちゃん Rock n Roll Suicidestrobo head / stroboregister / 粒子 space controlNEUTRAL / HAPPY NEW YEAR 2009 / 柚月 華雪 The first of a certain housemaidXOTIC / Scarlet insanity / 月子 Time LimitRegaSound / Time Limit / らむだーじゃん tsukuyomi and AmaterasOTAKU-ELITE Recordings / Tsukuyomi and Amateras / あさな Violent Moon5150 / シンフォニック東方Ⅲ / 龍5150 紅いアムール石鹸屋 / 東方Lv.20 / 秀三 あなたにお茶を Tea for you SOUND HOLIC / 紅 -KURENAI- / A~YA 十六夜咲夜-Vocal-鋲の人 / 緋 / Tsugumi, 雪月 亜利栖 狂い咲く花、月夜の記憶Soy-SOUTH / 珀蘭藍花 / ℃iel くるくる☆めいどあぷえぬすたーと! / 東方ラヂヲ和歌集 ~Vocal Arrange Musics~ / 深麻 由幸 しめ縄パンツよ紅魔館松樹千年翠 / 東方歌宴郷 ~Summer Festival~ / なの、エヌ 松樹千年翠 / サディスティック永琳教 / なの、エヌ 朱蝕マリアージュかくてるM49 / MONOCHLORE / 優里 相対時間したく計画 / 嘉辰令月 / takusang 月と時計の使者 まじかる☆さくやRe SPEC / 東方音唄祭 / きせの 月の鏡Iemitsu. / Re3-C- / きくお トキトマレ豚乙女 / 幻想ホモ・ルーデンス / ランコ 時を駆けるメイドLiset / 恋の弾幕ストラックアウト! / なつ ナイフ投げの少女TaNaBaTa / セツナライト / あにー 偏愛ディストーションセブンスヘブンMAXION / 東方恋想郷 ~Grazing Heart~ / 井上 みゆ 無始刻む曠劫狂奏楽団 / 紅魔幻奏 ~Wheel of fortune tune subversive melody~ / ? メイドが血の乱心架刑(に遭っているんですけど、私は門番なのでどうすることも出来ませんよ by 紅 美鈴)Vaguedge dies for dies irae / Dancer In Haunted Dark Alley EP / Rib y(uhki) メイドと血の懐中時計岸田教団 / Electric blue / ichigo メイドと血の懐中時計君の美術館 / dialogue~Starry Nightmare~ / Cherose メイドと血の懐中時計空色作戦 / 空色作戦 DEMO-CD / 花火うき、シノダナオキ メイドと血の懐中時計~Lune Bleue Mixはちみつれもん / 東方紅桜蒼月 / 中恵光城 夜霧、残像Minstrel / 夢と幻と泡と影 / 3L 夜空のキャンパスIemitsu. / Re7-G- / ? (複数曲混合)Maid☆DailylifeInnocent Key / 東方聖水祭 / 樹 詩音 (複数曲混合)misdirectionSecret Garden / デイブレイク -daybreak- / micio (複数曲混合)PAD先進国紅魔館Silver Forest / 聖少女サクリファイス / Nano (複数曲混合)Regret of The ScarletSound CYCLONE / feat.RIZE / しゃばだば、witch (複数曲混合)revius.SYNC.ART S / REQUIEM ~幻想に散る少女たち~ / 宮簀 月菜 SYNC.ART S / REQUIEM Re miniscence~幻葬は追憶の彼方へ~ / 宮簀 月菜 (複数曲混合)Silver BulletSilly Walker / ミュージックスてゐション / 鈴木 ななこ Siestail / Shrine * Bloom * Yard / リズナ (複数曲混合)嘘とナイフ ~Made in Blood~いえろ~ぜぶら / 東方染紅歌〜Fate of Blood〜 / うっちー (複数曲混合)キャントホーネストへたのよこずき / Partner / ℃iel (複数曲混合)月時計が刻む頃にKraster / Scarlet † LoverS / ハイジ (複数曲混合)マジカル☆ダイアル 398SOUND HOLIC / 東方的夢天幻奏典 / Shihori (複数曲混合)真っ赤なアポロ計画Epock-Making / e.p. / hotty Epock-Making / Epock-Making1 / hotty (複数曲混合)守るべきもの六弦アリス / 夢想演舞 月之理 / 櫻井アンナ
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695 思い出の懐中時計(作引き出し) ◆49cq481bMY New! 2006/11/29(水) 11 06 26.22 ID 0Nejrkjf0 「千春悪趣味」 「そんな事ないよ雫ちゃん」 「おい。俺は元からこんな顔だ」 「私が兄さんを好きなのは兄さんの心」 「おい。愛の告白をするな」 「先輩本当に近親相姦じゃないんですよね・・・・・?」 「違うといっただろう。そんなことより作戦だ。北村は弁当派か?学食派か?」 「兄さん、北村弁当持参。いつも4,5人で教室で食べてる」 「よし。明日クラスの掃除用具入れの棚の中に北村の侵入写真と雪村のリストカット写真を 入れる。お昼のタイミングでなるべく人が多い時間に俺にメールで連絡しろ。北村に電話かける。 お前達は北村が写真を見たら、さりげなく「あ、北村さん何の写真?見せて見せて」と声をかけろ」 「兄さん孔明」 「タイミングが大事だ。絶対北村は他人には見せない。だから北村が写真を隠せるタイミング、もしくは ごまかせるタイミングで声をかけるんだ」 「分かった兄さん」 「先輩わかりました!!」 作戦を伝えると俺は近くの公園に出たけた。こう言う事は北村も怖いだろうが、俺も正直やってる事が 怖い。でも一番大切なことが何なのか俺には分かってるから俺はやめない。雪村の命。 自殺は多くの悲しみを残す。 残された両親はどんなに悲しむだろう。そして北村の仕業と知った時、どれだけの恨みを北村にぶつける だろう。絶え間ない負の感情の連鎖がそこには待っている。 そんなの悲しすぎる。 696 思い出の懐中時計(作引き出し) ◆49cq481bMY New! 2006/11/29(水) 11 08 43.73 ID 0Nejrkjf0 見上げた空に綺麗な星が出ていた。ボーっと眺める。ポケットから懐中時計を取り出す。 「北村の親父が作ったんだよな多分これ。すげえなあ・・・・・・・・」 ずっと大切にしてきた俺の宝物。北村は親父の仕事振りを見て育ったんだろうか。 離婚したと雫が言ってたな。店長さんは親父さんじゃなくて北村のお姉さんだったし。 「兄さん」 振り返ると雫が立っていた。 「何だどうした」 「兄さんこそ」 「うん・・・・・・」 「兄さんは決して北村をさらし者にはしない。逃げ道用意してる。なぜ?」 「北村にはイジメの復讐という形はとりたくない。あいつさ・・・・・・・・」 「兄さん言って」 「見ろよ雫この懐中時計。俺本当に嬉しかったんだ。美原時計店でこれを貰った時。 少年探偵団の一員にでもなったような気がしてさ。よく考えたら懐中時計なんか 少年探偵団とは何の関係もないのにな」 「兄さん」 「あいつ、あの懐中時計をくれた姉さんの妹なんだろ」 「調査ではそう」 「あいつには心から反省してやり直してもらいたい」 「兄さん一つ情報」 「何だ?」 「北村と姉は10歳違いで、北村が小学生の頃両親が離婚。姉とは離れ離れで 暮らしてる。その後母親と暮らし始めるも、母親の暴力行為で精神的ダメージ。 今は祖母の家から学校通ってる」 697 思い出の懐中時計(作引き出し) ◆49cq481bMY New! 2006/11/29(水) 11 09 57.65 ID 0Nejrkjf0 「なんだって・・・・!!母親に暴力受けてたのか」 「そう。北村は恐らく姉に会いたい気持ちが強い。でも離婚後消息不明」 「そうか・・・・・・・・・」 「でもやっと調査終わった」 「は?」 「兄さんがいつも話してくれた美原時計店の事。店内の全ての時計の秒針がピッタリと狂うことなく 動いてる奇妙な空間」 「ああ。忘れられないよ」 「これ。今のお姉さんの住所」 「お前、これ本当に?」 「ええ。調査苦労した」 「ほんとにお前は凄いな・・・・・・・何者だよ」 「兄さんの妹」 そういって雫は笑った。 千葉県の住所がその紙には書いてあった。そんなに遠距離ではない。 最後の仕上に使える。何より俺もまたあのお姉さんに会ってお礼言いたい。 懐中時計を俺は眺めていた。不思議な縁だ。 翌日学校の昼休みになると俺は屋上に向かった。 予想通り誰もいない。好都合だ。 まずは雪村に電話をかける。 698 思い出の懐中時計(作引き出し) ◆49cq481bMY New! 2006/11/29(水) 11 10 41.46 ID 0Nejrkjf0 「・・・・・はい」 「雪村だな」 「ええ」 「今日はどうだ。何かされたか?」 「今日はまだ何も・・・・・・こんなのって珍しいです。いつも何かしてくるのに・・・・・・」 北村、だいぶ警戒してるな。精神的にも多少追い詰められてると考えていいかもしれない。 「お前今から北村の様子をよく観察しておけ。いいな」 「観察ですか?」 「ああ。今から北村に脅迫電話かける。お前は電話が終わった後、北村に「どうしたの? 北村さん大丈夫?」と声をかけろ」 「北村さんをあたしが心配しなくちゃいけないんですか!嫌です!!」 「おい。最初の約束を忘れるな。俺が手を引いてもいいのか?」 「・・・・・・ごめんなさい。でも・・・・・あたし北村さん・・・・・・」 「演技でいい。俺の描いたストーリーに必要な前フリだ。決して北村の恐怖の顔を見ても笑うな。 心配する演技だ。いいな!!」 「わかりました・・・・・・やります」 「じゃあ、頼むぞ」 雫メール:兄さん今チャンス よし。作戦開始だ。 704 思い出の懐中時計(作引き出し) ◆49cq481bMY New! 2006/11/29(水) 12 01 25.98 ID 0Nejrkjf0 「北村さんこんにちは」 「あ、あなた・・・・!!」 「どうした。クラスメートが一緒じゃ話し辛いか?くっくっく・・・・・・」 しばらく無言の空白が空く。恐らく人の居ない場所に移動したのだろう。 「あなた何者よ!!掲示板のあれあなたでしょ!!許さないから!!」 「おい。お前まだ自分の立場が分かってないようだな。俺はお前の人生の弱みを 握ってるんだぞ?イジメのリーダーなんてバカ丸出しだよお前」 「うるさい!!」 「お前のクラスの後ろに掃除道具入れがあるだろ。そこに封筒を入れておいた。 この電話を通話状態にしたまま今すぐ見に行け。誰かに見られたらお前学校に いられなくなるぞ?」 「なんですって・・・・・・・!!」 電話口から北村の廊下を走る音が伝わって来る。 「何なのよ・・・・・封筒?あ、これか・・・・・」 「中に二つの写真が入ってる」 「・・・・・・・・これは!!!!」 恐らく校舎に侵入した写真と雪村のリストカットの写真を見て驚愕してるにちがいない。 「駄目!!何でもないか見ないで!!」 電話口から北村の叫び声が聞こえた。雫と小林がうまくやったに違いない。 これで教室にいるものは北村の異変に気が付いたかもしれない。
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波の意匠の懐中時計(なみのいしょうのかいちゅうどけい) 霰矢蝶子からの2010年クリスマスプレゼント。 保有国一覧 藩国名 入手履歴 保有者 使用履歴 現在所持数 ACE 10/12/24:霰矢蝶子より譲渡 霰矢惣一郎 1 参考資料 作業用BBS No.8011 上へ 戻る 編集履歴:矢上麗華@天領 (2010/12/28) イラスト:霰矢蝶子@レンジャー連邦
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《血の懐中時計》 速攻魔法 自分フィールドに「紅き月 レミリア・スカーレット」が表側表示で存在する時のみ発動できる。 自分の手札・デッキ・墓地から「紅き月の従者 十六夜咲夜」1体を特殊召喚する。 除外されていない限りどこからでも《紅き月の従者 十六夜咲夜》を特殊召喚出来る速攻魔法。 バトルフェイズ中の追撃、伏せておいて相手の除去を誘う、《紅き月 レミリア・スカーレット》を対象にした効果や除去にチェーンして…と活用の仕方は様々。 お嬢様の元へどこからでも駆けつける従者マジ健気 関連カード 《紅き月 レミリア・スカーレット》 《紅き月の従者 十六夜咲夜》
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674 思い出の懐中時計(作引き出し) ◆49cq481bMY New! 2006/11/29(水) 09 27 07.46 ID 0Nejrkjf0 「だってカード便利だもん」 「しょうがない。俺が奢ってやるよ。カレーセットだな」 「先輩優しい!!小銭も持ってるし!!」 「いや、誰でも小銭持ってるから」 「ほんとですか?じゃあ、あの人も持ってます?」 「持ってるよ」 「すみませーん!!」 何やら「小銭持ってますか?」と聞いている。 「先輩!あの人も小銭持ってました!!」 「聞きに行くなよ!どれだけ好奇心旺盛だ君は」 あれから1年になる。 「この懐中時計さあ、俺が小学生の時貰った宝物なんだ。何かさ、 少年探偵団の秘密道具みたいでカッコいいだろ」 「ええ。カッコイイです!」 「そうだろ」 小学生の頃この懐中時計をもらってからしばらくして、美原時計店は本当に無くなっていた。 ガラーンとした店内。あのお姉さんもいない。 看板の文字も取り外され、空き家になっていた。 「兄さん」 懐中時計に見入っていると妹の雫の声がした。 675 思い出の懐中時計(作引き出し) ◆49cq481bMY New! 2006/11/29(水) 09 30 31.01 ID 0Nejrkjf0 「おう雫か。どうした」 「いや。見かけたから声かけただけ」 そういえば小林には妹を紹介してなかったな。 「小林ほら。俺の妹の雫。小林と同じ高校2年だ」 「知ってますよー!同じクラスですもん」 「あ、そうなの?じゃ、紹介いらなかったな」 「そうでもないです。雫ちゃんあんまり喋らないから」 「ああ。こいつ人見知り激しいから。初対面の人とかはほぼ無言だ」 「兄さん言い過ぎ」 「いや、そうでもない」 「私が根暗な感じに見えるでしょう」 「その可能性は高いな。でもそれはお前の性格が原因だろ」 「またまた兄さんは。私の事大好きなくせに」 「お前こそ俺の事大好きなくせに」 ギュッと握り締める俺と妹の手。 「よし!」 「よし!」 俺と妹はにっこり笑って同時にそう言った。 小林の頭の上にハテナマークが浮かんでいた。 676 思い出の懐中時計(作引き出し) ◆49cq481bMY New! 2006/11/29(水) 09 32 01.14 ID 0Nejrkjf0 「先輩なんですか?よしって」 「気にするな」 「気にしないでください。小林さん」 「いやいや!気になりますよ!!兄妹でスキって言い合ってなかったですか!!」 「雫」 「いや、兄さんが」 「お前頼む」 「私、国語2」 「いや。盗み見したけどお前5だった」 「勝手に見ないでよ」 「でも許してくれるだろ?」 「許すけど兄さんが言って。あたし喋るの苦手」 「ちょっと先輩達!!暗号みたいな会話しないでください!!」 「暗号といえば踊る人形」 「兄さんでも今さらなネタだと私は思った」 「まあ、マニアにはな」 「得意げにいまさら出されてどう反応しろと」 「お前毒舌」 「そうでもないよ」 「一般のミステリ好きじゃない人は知らないんだから新鮮だし、面白いんだろ」 「ミステリ好きのあたしはどうすれば?」 「あのう先輩達・・・・何の話ですか?」 「ふふん!今さらそのネタでどう楽しめと?って鼻で笑っとけ」 「あたし、超嫌な女じゃん」 「でもそんな雫が好きだぜ!!」 「あたしもよ兄さん!!」 ギュッと再び握り締める俺達の手。 677 思い出の懐中時計(作引き出し) ◆49cq481bMY New! 2006/11/29(水) 09 33 42.14 ID 0Nejrkjf0 「よし!」 「よし!」 「よしじゃないですよ先輩!!どこから突っ込めばいいんですか!!」 「千春さん。突っ込むなんて女の人が言っちゃ駄目」 「むしろ俺が突っ込もう!!」 「兄さん。千春は下ネタスルー率高し」 「そうなのか?」 「家がお金持ちだから教育が厳しくてその手の情報は入らないの。調査済み」 「何で調査やねん」 「私の兄さんと1年も一緒にいるのに調査しないなんて超無理」 「嫉妬するな。少年探偵団の小林少年と苗字が同じで嬉しかっただけだ」 「せ、先輩そうだったんですか!!そんな理由ですか!!」 「千春さん。ツンデレよツンデレ」 「ツンデレ??」 「兄さん。この娘ツンデレをご存知ないようよ」 「食券をカードで買おうとしてた時になんとなく普通じゃないとは気付いてた」 「そんな事があったの。千春さんちょっとイタイ子」 「そこは見てみぬフリが最善だ雫」 「私無理」 「いや。そこはスルーする優しさだ」 「兄さんはスルーしたの?」 「いや、スキミング防止対策だと教えた」 「余計タチが悪いじゃないの」 「そこはお前俺の優しさだろ。カードが使える訳ないだろうが!!と言えと?」 「ええ」 「お前、将来教育ママ」 「子供を作らなければ問題なし」 「先輩!!いい加減に私に分かる会話をしてください!!」 678 思い出の懐中時計(作引き出し) ◆49cq481bMY New! 2006/11/29(水) 10 06 49.07 ID 0Nejrkjf0 「兄さん私用があるから」 「ああ」 そう言って妹は去っていった。 「先輩聞きたいことが山のようにあるんですけど!!」 「何だい小林君」 「あたしが小林少年と一緒の苗字だから一緒にいたんですかっ」 「ああ」 「妹さんと両思いなんですか!!近親相姦ですか!!」 「いや、微妙に違う。シスコンブラコンではある」 「好きって言ってたじゃないですか!」 「一度話し合ったんだ。よく近親相姦とかで兄妹でHしたりとか聞くだろ」 「聞きませんよ!!」 「いや、ネットじゃそういう話多いんだって。で、もともと仲良かった俺達兄妹は話し合ったんだ」 「何をですか?」 「ボーダーラインをどこに引くかを」 「どこに引いたんですか?」 「まあ、細かい話は色々あるんだが、最終的には『10代20代まではいいけど、40代位になったら さすがに兄妹で近親ってキモいよな』ってところで意見が合致してな」 「妙に現実的ですね」 「結局普通の兄妹でいようって事になった」 「はあ。あの暗号のような会話は何ですか?」 「お互いの事がよく分かるから、色々主語とか省いて喋るとああなる」 「あたし、激しく異空間に迷い込んだ気がしましたよ・・・・」 家に帰ってのんびりしてた時の事だった。 メールの着信が入っていた。
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684 思い出の懐中時計(作引き出し) ◆49cq481bMY New! 2006/11/29(水) 10 15 40.23 ID 0Nejrkjf0 しばらく話を中断して食事を取っていた。こういう所は高いわりに量が少なくて あまり好きではない。なんというか雫もそれを知っていて「じゃあ、とりあえず量があれば いいのかしら」と思ってるのか知らんが、無言で俺の皿に自分の皿のおかずを置いてくる。 「おい雫」 「援助」 「いや、二人だけの時にしてくれ」 「空腹は?」 「大丈夫。ていうか小林が不思議そうな顔してるだろ」 「千春は賢い子」 「いや、あれは雫が嫌いなおかずを俺の皿に乗せてると思ってるぞ」 「それはそうと、雪村と北村のケータイ番号は入手済み」 「そうなのか」 「同じクラスの人のはほぼ調査済み」 「ほんとにお前の調査してるとこ見たいよ」 「それと兄さんにとって大切な情報一つ」 「何だ?」 「北村は離婚した母の旧姓。前の苗字は美原」 「・・・・・・なんだって?マジか」 「ええ。兄さんに宝物くれた女性の父親が美原。北村の実の父親」 「・・・・・・・・あの時俺に懐中時計くれたお姉さんの妹になる訳か・・・・・・」 「兄さん。大丈夫?私は話したほうがいいと思ったから話した」 「いや、ありがとう雫。これは・・・・・・絶対成功させなきゃな。この懐中時計に誓って」 「あたしと千春応援する」 「そうです先輩!!どんなストーリーを考えてるのか知りませんけど、クラスのためだもん。 協力しますから何でも言ってください」 「ああ。最期に一つ。雫、頼むから情報源を教えてくれ」 「女の秘密は美しさ。詮索無用」 685 思い出の懐中時計(作引き出し) ◆49cq481bMY New! 2006/11/29(水) 10 17 58.25 ID 0Nejrkjf0 「お前はほんと凄いな。どこから調べてくるんだか」 「雫ネットワーク」 「まあ、じゃあとりあえず変声機とプリペイド式ケータイが揃えば作戦開始だ。小林君」 「はい!先輩!!」 「君には今後メールでイジメ関連の件は指示を出すから、読んだらメールは削除だ」 「はい!削除ですね」 「兄さん念入り」 「ああ。絶対に証拠は残すな。万が一他人に自分のケータイを見られてもいいようにだ」 「分かりました先輩!!何か、たくらんでる先輩輝いてます!!」 「ふっふっふ」 「でも兄さん。イジメ解決法でワクワクするのってどうなの」 「いや、俺はワクワクしてない」 「兄さん嘘つくと眉毛ピクピク」 「先輩そうなんですか!!いい事聞きました!」 「・・・・・・・・・・・・・・」 帰りに雫と夜の月を見ながら帰った。 満月の光りが夜道を照らす。 「雫焼きプリン買ってくれるんだろ」 「購入済み。冷蔵庫の中」 「イジメ対策うまくいくといいけど」 「兄さん。当人2人を親友にした上感動させるって本当?」 「そのつもりだ」 「私には不可能に思える」 「そこは俺のマジックだ」 「でも信じてる。兄さんはふざけてるようで、本当は本気でいつも考えてくれてる。 だから私はある意味安心してる」 686 思い出の懐中時計(作引き出し) ◆49cq481bMY New! 2006/11/29(水) 10 20 02.73 ID 0Nejrkjf0 「そう言う事をいうな。感動するだろ」 「淡々と言われても」 「そうだな」 次の日、俺は例のものを購入した。プリペイド式携帯。本人を特定されないためだ。 購入時身分証の提示が義務付けられているので、友人が購入したものを買い取った。 そして変声機。これは玩具みたいなもんだが、これを通して喋る事で機械的な声が出せる。 「さてまずは雪村から行くか」 妹にメールを打つ。 「雫、今雪村どうしてる」 返信がすぐ来た。 「いま屋上にいる。誰も他にはいない」 好都合だ。大きく深呼吸して懐中時計を見つめる。近くに持ってくると以外と大きな音で カチッカチッっと聞こえる。 プルルルル 「はい・・・・・・グスっ・・・・・・ゆ、雪村ですけど・・・・・・」 かすかに泣いている様子が声の調子から伝わってきた。一人屋上で泣いていたのだろうか。 「雪村だな」 「だ、誰ですか!その変な声!イタズラはやめてください!!」 687 思い出の懐中時計(作引き出し) ◆49cq481bMY New! 2006/11/29(水) 10 21 15.11 ID 0Nejrkjf0 「俺の正体なんて雪村君には関係ないだろう。それより差し迫った問題があるはずだ。 君イジメられてるんだろう。北村をリーダーとするクラス中から」 「何で知ってるんですか・・・・・・・私いじめられてなんか・・・・・・・イジメ・・・・うっ」 ここがポイントだ。突然電話してきた俺にある程度の信用を持ってもらう必要がある。 「辛かったな雪村君」 「え?」 思いがけない台詞に戸惑ったのだろう。素っ頓狂な声が聞こえた。 「俺が雪村君を救ってやろう」 「いい加減な事言わないで下さい・・・・・・私がどれだけ辛い目にあってるか・・・・・・・・」 「君は正直、自殺を考えたか」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・」 「正直に言ってくれ。自殺を考えたか」 「・・・・・・・・・・・ええ。リストカットしましたこの間」 「痕は残ったのか」 「しっかりとのこりました。怖くて本気で切れなかった私・・・・」 これは使える。 「君に選択肢が今二つある。選ぶのは君だ」 「なんですか・・・・・・・・・」 「このままクラスからいじめられ続けるか。俺に協力してイジメから脱出するか」 「・・・・・・・・本当に脱出できるんですか?」 「約束する。協力してくれたらな」 「何をすればいいんですか・・・・・・・・」 689 思い出の懐中時計(作引き出し) ◆49cq481bMY New! 2006/11/29(水) 11 01 29.07 ID 0Nejrkjf0 「その前に俺がやる事には一切口出ししない事。いいな」 「はい・・・・・」 「口出ししたら、その時俺は手を引く。好きなだけいじめられればいい」 「約束します」 「よし。じゃあまずは手首の痕を写真に撮って封筒に入れ駅のコインロッカー100番に入れろ。 時間を指定する。明日の夕方5時に入れて、お前はすぐ帰れ。絶対に俺を探そうとは するな。見張ってるからな」 「・・・・・・・・・・・分かりました」 「じゃ、また連絡する」 すかさず小林にメールを打つ。 「明日の夕方5:10分に駅のコインロッカー100番から封筒を一つ取り、雫に渡せ」 すぐに返信が来る 「何が入ってるんですか!」 余計な返信はいらんのになあ・・・・・ 「中は見ないほうがいい。あと、このメール削除忘れるなよ小林君」 「了解です」 翌日、学校から帰った雫から封筒を受け取った。 「兄さん中身何?」 「見ないほうがいいぞ」 「私達作戦の仲間」 「雪村のリストカットの写真だ」 「雪村さん電話した時どうだった?」 「正直ワラにもすがりたいって感じだった。俺の事は多少怪しんでるだろうが、それよりも イジメから救ってやるという一言が効いたな」
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690 思い出の懐中時計(作引き出し) ◆49cq481bMY New! 2006/11/29(水) 11 02 54.38 ID 0Nejrkjf0 「兄さん。あたし複雑な心境」 「雫。こういう時に本当に大切なものを間違ったらいけない」 「何」 「雪村の命だろう」 「!!」 「死んだらおしまいだ。生きてるからこそ感動や希望を感じられる。そうだろう雫」 「兄さんの言うとおり」 「絶対雪村を助けよう」 「ええ。兄さん」 「今から高校行く。作戦スタートだ。北村の腐った心に風穴開けてやる」 「何するの。学校今しまってて入れない」 「まずは小手調べだ」 高校の正門前に着いた。本当は一人で来る予定だったんだが雫が一緒に行くときかなかった。 みんなが通る校庭の脇に良く人目に付く掲示板がある。 俺はカバンから、持ってきた紙を取り出した。 『2年1組の北村はクラスのイジメの主犯格である。同じクラスの雪村を自殺に追い込んでいる』 パソコンで作成したものだ。筆跡ではバレない。 俺は掲示板いっぱいにそれを張り出した。朝絶対に全校生徒の目に付く。 これが見つかれば北村は終わりだ。全校生徒から白い目で見られるだろう。 「兄さんこれ目立つ」 「ああ。これはな別に全校生徒に見せるために貼ったんじゃない。北村に異変をしらせるためだ。 雫、移動だ。雑居ビルが見えるだろう」 「ええ兄さん」 691 思い出の懐中時計(作引き出し) ◆49cq481bMY New! 2006/11/29(水) 11 03 44.38 ID 0Nejrkjf0 「あそこの屋上に行く。あそこからなら、ここの様子が丸分かりだ」 「いいけど何するの?」 「北村の脅迫と動向チェックだ」 ビルの屋上に来ると強い風が吹いていた。 ポケットから懐中時計を取り出し、携帯の電話口に近付ける。 カテッカチッという音が聞こえる。 「兄さん何してんの」 「これはサブリミナル効果だな。喋ってる時にバックにこの懐中時計の音を流す。 今後何度か北村には電話する事になる。そのうちこの音に恐怖を感じるようになる」 大きく深呼吸する。変声機を電話口にあて、電話をかける。 「もしもし誰ー?」 「北村だな」 「ちょっと、何なのあんた気持ち悪い!変な声出して切るからね!」 「イジメのリーダーがよく言うよ」 「・・・・・・・・誰よ」 「俺は親切で電話したんだぞ?くっくっく・・・・・・・今お前の通ってる高校の校庭の掲示板に 告発文が貼られてるぞ?いいのかなあ?あのままで。お前あれが明日みんなの目に触れたら 学校中に知れ渡るぞ?お前がイジメのリーダーだってな。明日がたのしみだなあ・・・・おい」 「ちょっとあんた・・・・」 プツ 電話を切る。非通知でかけてるから俺からしか電話はかけられない。 692 思い出の懐中時計(作引き出し) ◆49cq481bMY New! 2006/11/29(水) 11 04 29.16 ID 0Nejrkjf0 「兄さん名役者」 「いや、正直本気だ。北村許せねえ」 「あたしも同意見。で?」 「恐らく北村は学校に来るはず。それを待つ」 「なるほど」 「ほれ望遠鏡」 「用意良いね」 「そして親父の望遠カメラ」 「なるほど」 30分くらい経った頃だろうか。懐中時計を開くと21:00をさしていた。 「兄さん北村登場」 「よし。計算通り」 正門を登り、校庭に入った北村は真っ先に掲示板に向かった。 掲示板の前でボーゼンとしている。そしてハッと気付いたように 先ほど貼った紙をビリビリ剥がし始めた。 「兄さん剥がしてるけど」 「いいの。剥がさせるために貼ったんだし。今回は宣戦布告。まあ写真撮っとくか」 パシャ 北村が夜中に学校に忍び込んでる証拠写真だ。何かに使えるだろ。 作業を終えると今度は雪村にかける。 693 思い出の懐中時計(作引き出し) ◆49cq481bMY New! 2006/11/29(水) 11 05 15.30 ID 0Nejrkjf0 「はい・・・・雪村です・・・・・」 「こんばんわ。言う事よく聞いてくれた」 「あ、あなたは・・・・・・・私言われた通り写真ロッカーに入れてすぐ帰りました」 「君を必ず救ってやる。だから俺の計画が終わるまでは自殺はするな。いいな」 「はい・・・・・・」 「それと今日俺は少し動いた。君にもしかしたら影響が出るかもしれない。 明日は親戚の葬式という理由で休め」 「わかりました・・・・・・言うとおりにします」 電話を切ると、俺は大きく息を吐いた。 「兄さん。なんで雪村さん休ませるの?」 「今日のことで北村には確実にある種の恐怖が芽生えたはずだ。北村がイジメにそのストレスを ぶつける可能性がある。葬式で休むという理由も、雪村がやってるのかもしれないという疑いを 薄めるためだ。熱が出たとかじゃ、突発的な感じがする」 「色々考えてるんだ兄さん」 「まあ電話で『俺』という男を印象付ける言葉で話してるから雪村が疑われる事はまずない。 だが、念のためだ」 翌日、俺は雫と小林にクラスでの北村の様子を観察するように言った。 突然の謎の人物からの電話。自分がイジメをしてることをネタに脅しに来ている。 北村にとっては予想外の出来事だろう。 担任にイジメがバレてないと言う事は他のクラスにも知れ渡っていない可能性が高い。 当然北村はクラスメイトの誰かが裏切ったと感じたはずだ。 694 思い出の懐中時計(作引き出し) ◆49cq481bMY New! 2006/11/29(水) 11 05 55.89 ID 0Nejrkjf0 学校に登校すると思いがけない事が起こった。 校舎の窓ガラスが何者かによって割られていたのだ。 俺のクラスで担任から連絡があった。恐らく全てのクラスでこの事は伝えられているだろう。 偶然の産物だが、これで昨日撮った北村の校舎への侵入写真が役に立つ。 俺メール:雫。北村の様子は? 雫メール:大事。「誰がやったんだよ!!」と問い詰めてる。 俺メール:ある程度予想の範囲内。もし話が今日休んでる雪村の仕業じゃないかという方向に 進んだら、雫がさりげなく「でも、1週間前くらいから今日は休むって担任に言ってたの 聞いたよ」と言え。小林に「あ、私も一緒にいたから聞いた。雪村には無理だよあの子 バカだし。北村さんに逆らう勇気そもそもないよ」と誘導。あくまでクラスのイジメやってる 仲間として接しろ。雪村が疑われる事は絶対避けろ。 雫メール:了解。 小林メール:先輩了解です!! 放課後俺達3人は俺の家に集まった。報告を聞くためだ。 「雫。どうだった今日の北村」 「北村切れてた。でも校舎に侵入したことは言いたくなかったみたいで、朝クラスの黒板に 貼ってあったと嘘いってた」 「先輩。そして案の定先輩が予想してた通り雪村がやったんじゃないかって話になってね、 先輩の指示通りやって話をうまくそらした。北村は納得してるかわからないけど疑っては いない感じです」 「なるほど。明日例の写真を使って北村を追い詰める。タイミングが大切だ。今から俺の言う 通りに動け。いいな」 「兄さん顔怖い」 「先輩でもたくらんでる顔素敵です」
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メイドと血の懐中時計 種類:二次創作(上海アリス幻樂団「メイドと血の懐中時計」『東方紅魔郷 ~ the Embodiment of Scarlet Devil.』2002) 名義:尾崎香遠流 咲夜サンの曲です。弾いてみたいなと思った方も多いはず。 最初の三連符にめげないで弾いてくれると嬉しいです。 そこ以外はたいしたものじゃないので。 …そんなこと言うと刺されますかね? mid形式 sdf形式