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4. それは、記憶の霞むような昔。でも、それはつい最近のことで。想い出は色あせることの証明のようで、イヤだと、心のどこかで思った。 『……ねえ、ジュン』 銀色の髪の彼女。彼女の好きな黒い服とのコントラストが、僕はとても好きだった。 『私は――』 ……これは、夢。終わった夢。過去。変えられない、結末のわかっている物語。 『私は、あなたのことが、大好きよ』 その、涙ながらの告白に、僕は、何と答えたのだったか――。 だから、これは、記憶の霞むような昔の話。霞んで、忘れてしまったと思うような昔。 ――終わった物語。 「……あー」 朝。目が覚める。何か夢を見ていた気がして――すごく、体がだるかった。 「起きなきゃ……」 僕は、起きて薔薇水晶を起こさなければならない。薔薇水晶はねぼすけだから、僕が起こさなければ、それこそ一日中寝てるのだ。そのかわり、僕が起こせば素直に起きてくれるけど。 「あ、れ……?」 ぐらり、と世界が揺れる。 「何で……天井が前に?」 おかしい、思考が鈍い。目が霞む。まるで、今朝見ていた夢のようだ。夢と、現が交じり合って――どっちが夢なのか、わからなくなってしまうような。 夢を、現実だと期待してしまいそうな、気分。 「――“ ”」 彼女の名前を呼んだ。最愛の彼女。銀色の髪で、眼帯をした――? あれ、違う? 銀色の髪。だけど、眼帯なんて、してたっけ? 確か、彼女は、黒い服を好んで着て。それがまるで、天使のようで―― 意識がにぶくなっていくにつれ、世界が遠くなっていく。そんな時。僕は、彼女の幻影を見た。 「――ジュンッ!?」 ああ――来てくれたのか。 「すい、ぎん、……とう」 フェード・アウト。 それは、日常だった。 「ほらぁ、ジュン、朝よぉ」 「……んあ?」 「もう、だらしないわぁ。今さら幻滅なんてしないけど、他の女の子の前でしたらドン引きよぉ?」 「こんなの、水銀橙の前でしかしない……」 「あらぁ、嬉しいこと言ってくれるじゃなぁい」 本当に、嬉しそうに優しく微笑んでくれる彼女。幼なじみだった。異性の幼なじみで、こんなに付き合いが長いのは奇跡だと、思う。しかも、毎朝起こしに来てくれるなんて。 「僕は、恵まれてるなぁ」 「そうよぉ? こんなかわいい女の子がいつも一緒に居てくれるんだもの。もっとありがたみを感じなさいよねぇ?」 「うわー、自分でかわいいとか言ってるよ」 「何よぅ。かわいく、ないの?」 そんなはずはない。いつもいつも、何度見たって彼女の顔を見飽きたことなんてない。 「……かわいい」 だけど、恋人でもない僕は、それをぶっきらぼうに言うしかない。愛をささやくなんて、照れくさくてできない。 「……ありがとう」 それに、彼女も恥ずかしがりやだった。学校のみんなは気付いてないけど。彼女は、見た目よりずっとシャイなのだ。 「見た目よりって、何よぉ?」 「心を読んだっ!?」 「うるさいわねぇ。――もうこんな時間じゃなぁい。まったく、ジュンが朝から私を口説くからぁ」 「誰も口説いてません」 「あらそうなの? ざんねぇん……」 時々、わからなくなる。彼女の本心が。幼なじみとしてそばに居てくれるのか――あるいは、女の子として、そばに居てくれるのか。 それが、僕にはわからないのだって、日常。いつもと、なんら変わりの無い、日常だった。 「…………?」 朝。目を、開く。 「ジュン……?」 いつも起こしに来てくれるジュンが居なかった。……おかしいな、と思う。私の方が先に目覚めたのなんて、ただの一度もないのに。 そうなのだ。ジュンったら、少しは寝顔を見せてくれてもいいと思うのだ。いつもいつも私ばかり寝顔を見られるのは、不公平だと思う。たまに一緒に寝た時だって、ずっと私の顔を見てるみたいだし―― 「……あれ?」 ふと、部屋に飾ってあるジュンの写真を見る。それだけなのに、胸騒ぎがした。時計を見ると、もう学校には遅刻の時間。ジュンも、寝坊? それとも、何か用事があるって言ってたっけ? 「ジュ、ン?」 無意識に問いかけていた。大好きな人。一番大好きで、絶対失いたくない人。その人のことで、胸騒ぎがするなんて―― 「――ジュンっ」 そして、私は走り出した。胸に、よくない種類の予感を抱えながら。 いつから、日常が変わったのだろう。 「ジュン、帰りましょう?」 「ああ、わかった」 ふと気付けば、自然に二人が寄り添っていた。どんな時だって。でもそれは、気付いただけで。気付く前からそうだった。 僕の隣には当たり前に水銀橙が居たし、水銀橙の隣には、当たり前に僕が居たのだ。それが当たり前だったから、意識しなかっただけのこと。 意識したきっかけは、何だっただろう。きっかけすらも覚えてないが、でも、今の変わった日常が好きだった。前と、同じ距離。だけど、きっと違う距離。 「……ねえ、ジュン、変なこと聞いていい?」 「うん?」 「――ジュンって、好きな子とか居るの?」 でも、その距離は、曖昧な距離で。名前がついていない距離だった。後一歩で、名前がつくのに。僕たちの関係に、名前がつく。 それを、僕はしなかった。別に、このままでもいいと思ったから。……嘘だ。勇気がなかった。もし、壊れてしまったらどうしようか、と思っていた。こんなにも近くに居るのに、そんなことさえ自信を持てなかった。 だから、僕は彼女の緊張した顔を見て、愛しく思う。だって、彼女だって怖いに違いないと思うから。それなのに、踏み出そうとしてくれたことを、嬉しく思う。 なら、僕の答えは、もう決まっていた。 「……えっと、水銀橙」 「え?」 「アレだ。こういうのは、やっぱり、男から言うべきで――」 本当は、もうちょっとちゃんとした場面で言いたかったな、なんて乙女チックなことを思いながら、僕は、万感の想いを込めて言う。 「君のことが、好きです。僕と、付き合ってください」 「……嘘」 「嘘じゃないけど」 「だって、唐突すぎ……」 「それは、そうだけど」 あれ? もしかして、言うタイミング、ミスった……? そう、僕が不安になった時。 「水銀――うわっ!?」 「……ホントなのね!?」 その言葉と共に、僕は、強く、抱きしめられた。ふわっと、彼女の良い匂いが鼻腔をくすぐった。かぎなれた匂い。だけど、こんなにも近くで感じたことなんて、ない。 「ホントに、私のこと好き!?」 「も、もちろん好きだ!」 「……よかったぁ」 脱力。そのまま、水銀橙は僕に寄りかかってきた。 「本当に、どんなにアプローチしても無反応なんですもの……。なんとも思われてないんじゃないかって、不安になったわぁ」 「いや、アプローチって、あれに反応するとなんだかすごいえっちな人間に思われると思って」 「なぁに? ……くすくす。そんなこと気にしてたのぉ?」 「普通、気にする」 「……これからは、別に、えっちでもいいけどね? もちろん、私限定でよぉ?」 「あー……うん」 すごい、気恥ずかしかった。このままの勢いで、死ねる。穴があったら入りたい。本当にそんな気持ちになるとは、思わなかった。 「そうだ。私、返事してなかったわよね」 そして、水銀橙は僕の顔を見る。抱きしめられたままだから、すごい近い距離。思わず、目をそらしたくなるような。 「だぁめ。目をそらさないで」 制された。本当に何でもお見通しだ。 「……私、水銀橙は」 それは、今まで見たどんな笑顔よりも眩しくて―― 「あなたのことが、大好きです」 自然と、僕はその笑顔に唇を重ねていた。 ……そして。僕たちは、恋人になった。 「……んっ。ジュンっ」 「う、ん……」 ……ひどく、体が重かった。頭の中も、ごちゃごちゃしているような気がした。 「あれ……僕」 「ジュン、大丈夫……?」 そう心配そうに聞くのは、誰だろう? ――長い、銀色の髪。ああ、彼女か。今、夢に見ていた。 「……今、君の夢を見ていた」 「え? ……私?」 「うん、恋人同士になった時の夢」 「……素敵な、夢だね」 彼女の柔らかい指が、僕の髪を梳く。とても、気持ちがよかった。 「このまま、寝てもいい?」 「もちろん。隣に、居るからね」 「うん、ありがとう――」 そして、僕は名前を呼んだ。愛しい彼女の名前。 「ありがとう、水銀橙」 「ありがとう、水銀橙」 ――え? 「……ジュン?」 私は、名前を呼ぶ。だけど、返事は返ってこない。 「違う……」 でも、私はそれでも言わなければならなかった。……もしかしたら、何かの間違いかもしれない。熱があるみたいだから、そのせいで勘違いしたのかもしれない。 だけど、だけど、私は言わなければならなかったのだ。彼は、もしかして、私の長い髪を見て、間違えたのではないか、なんて、信じられないような考えが、頭の中に浮かんだから。 それは、もしかして、もしかして――彼が、“あの人”のこと、を? 「――違うよ! ジュン! 私は、薔薇水晶だよ!」 だけど、返事は返ってこない。苦しそうな寝息が、返ってくるだけ。 そうだ。だから、落ち着け。違う。彼は、私をあの人と、勘違いしただけ。風邪でベッドで寝ているから、頭がぼーっとしているだけなんだ。 「……お願いだから、そうだと言って……っ」 怖かった。どうしようもなく怖かった。すがるように言う私に、彼が反応してくれないのが怖かった。 私は、一人でこの世界に放り出されてしまったのではないか。だから、彼が反応しない。彼が反応するのは、“あの人”だけ――。 「い、やだ……いやだよぅ」 涙が出てきた。……いつもなら、彼が抱きしめて慰めてくれる。心のどこかで。それを期待していた。だって、いつも彼は優しかったから。 だけど―― 「すい、ぎんとう」 やっと返ってきた言葉は、待ち望んだ言葉ではなく。――ただただ、残酷な言葉だった。 「薔薇水晶? 大丈夫?」 あれからしばらくして、銀姉さまが来てくれた。 「……ごめんなさい」 「いいわよぉ。かわいい妹の頼みだもの。それに、もともと来るつもりだったしね」 「……そう、なんだ?」 「ええ、朝来てみたら、ジュンが倒れているんですもの。びっくりしたわぁ」 銀姉さまは、よく朝ジュンを起こしに来るらしい。……そんなこと、私は全然知らなかった。 つらかった。ジュンは、何で教えてくれなかったのか。そしたら、私だって、早起きするように頑張ったのに。ジュンのためならば、どんなことだって出来ると思うのに。 「……大丈夫よぉ。そんなつらい顔しないでぇ。かわいそうに。ずっと泣いていたのねぇ」 銀姉さまが、優しく抱きしめてくれる。でも、違うんです。銀姉さま。私の憧れの人。小さいころから、ずっと憧れてた人。理想の人。 そんな銀姉さまだからこそ、私は、泣いていたんです。勝てないから。私では、あなたに勝つなんて、できないから。 そう思ってしまう自分が悲しかった。ジュンを、誰にも譲りたくないのに。それなのに、ただ私は怯えることしかできない。 ……そんな私を、銀姉さまは強く抱きしめてくれる。きっと、心の底から私を心配して。ジュンが大変な時に、こんな醜いことを考える私を。 「さあ、看病してあげましょう。こぉんなかわいい恋人が看病してくれるんだもの。すぐによくなるわぁ」 「……あ、の、銀姉、さま」 私は、醜い。だけど、それでも、確かめさせて。それで、安心できるかもしれないから。……それで、ますます不安になってしまうかもしれないけど。 「銀姉さまは、ジュンのこと、好きですか?」 「えぇ? なぁに、突然」 驚いた顔をしていたが、私の真剣の顔を見て、ちゃんと答えてくれた。そんな、気配りができるところも、すごく、素敵だと思う。 「んー、そりゃあ、好きよ? 幼なじみだしね」 それは、本当に、幼なじみとして――? 私は、本当は、そう聞きたかった。だけど。聞けなかった。だって。 「じゃあ……もし、ジュンが、銀姉さまのことを、好きだと言ったら、どうしますか?」 「――え?」 だって、私がそう言ったとき、一瞬だけ銀姉さまの瞳に映った期待の色を、私は見つけてしまったから。 「……おかしな、子ね。そんなこと、ジュンが言うはずないじゃなぁい……」 それは、私に言うというより、自分に言い聞かせている感じだった。……こんなに狼狽している銀姉さまを見るのは、初めてだった。 「あなたも、疲れてるのよ。少し、休みなさいな」 もちろん、銀姉さまは、私のことを心配してその言葉を言ってくれたんだろう。 だけど、私が思ったのは、とてもひどいことで。 私が居ない間に、ジュンを奪ってしまう気なのではないですか――? それは、とても、最低なことだ。……ひどく、悲しかった。私は、自分がこんなにも醜い人間だとは知らなかった。 私は、幸せな場所に居たと思ったのに。温かい、温かい場所。それは、私の勘違いだったのだろうか。こんなにもあっさりと崩れ去るものだったのだろうか。 私は――迷子になってしまった。 だから、お願いです。心の底から思う。他に、何もいらないから、どうか、この願いだけは叶えて欲しい。 ――お願いだから、もう一度その優しい声で、愛を囁いて。 あれから一週間が経った。 「…………はぁ」 私とジュンは、気まずい空気になっていた。正確には、私だけだけど。私に勇気がないから。 ジュンは、必死に私に話しかけてくれる。そのたびに、大した反応も出来ないのが、つらい。傷つけてしまっている。私のせいで。 だけど――あの言葉が、頭から離れないのだ。 『すい、ぎんとう』 ジュンが、熱にうなされた時求めたのは、私じゃなくて。私の憧れの、あの人で――。 「どうしたら、いいのかなぁ?」 「……薔薇水晶?」 「蒼星石……」 見れば、蒼星石が居た。そうか、中庭は、園芸部が管理してたのか。 「……手伝おうか?」 「いいよ。……それより、元気がないね。何かあった?」 「……うん。ちょっと、」 「ジュンくんと、喧嘩でもした?」 「……蒼星石ぃ」 「え、え、ちょっと……泣かないで? 僕でよかったら聞くから」 ……私は、蒼星石に話した。 「……ジュンくんと、水銀橙かぁ」 「私、わからない……。ごめんね……しっかりするって、言ったのに」 「ああ、それは、いいよ。……あの二人はさ、特別なんだ」 え? 私が聞き返すと、蒼星石は教えてくれた。 「阿吽の呼吸ってあるでしょう? あ、だけで、うん、と言える。言葉の要らない関係。それが、あの二人の関係なんだよ」 「ジュンと――銀姉さまが?」 「そうだよ。あの二人は、幼なじみでしょう? だからってこともないだろうけど、ジュンくんは、水銀橙が今何をしたいのかすぐにわかるし、水銀橙も、ジュンくんのことがわかる。僕は、それがすごく羨ましかったなぁ」 そんなこと、私は知らない。まったく、知らない。 「……それなのに、どうしてか、あの二人は別れちゃったんだ。誰よりも、幸せなカップルだったのに。それは、僕もどうしてか知らない」 「――え?」 イマ、ソウセイセキハ、ナンテイッタノカ。 「仲睦まじい、理想的な恋人同士だったよ。ああ、いや、薔薇水晶とジュンくんが理想的じゃないという意味ではなくてね?」 「……ジュンと、銀姉さまは、付き合ってた、の?」 「え? あ、そうか。あれは、中学の頃だから、薔薇水晶は知らないんだね。――うん、付き合ってたよ」 蒼星石の言葉が、胸をえぐる。どうして、教えてくれなかったの? いや、銀姉さまは言っていた。とても、好きな人が居るって。……そして、大好きだから、別れてしまったって。 それって、それって――銀姉さまは、今でも、ジュンのことが。 「薔薇水晶?」 「……ねえ、二人が、何で別れたか知っている人は、いる?」 「理由を? そうだな――」 蒼星石は、少し悩んで言った。 「知っているとすれば、あの二人の幼なじみの、真紅くらいだろうね」 「……はぁ」 どうも、最近薔薇水晶の態度がおかしかった。僕が、風邪で休んでからだ。その間の記憶が曖昧で、何があったかわからない。謝ろうにも、そもそも自分が何をしたのかわからなかった。 「あらぁ……元気ないわね。どうしたのぉ?」 「水銀橙……」 「悩み事? 相談のるわよぉ」 そうだ、薔薇水晶と仲のいい、水銀橙なら知っているかもしれない。それに、水銀橙なら余計な気遣いもいらないだろう。素直に、話せる。 「――薔薇水晶の、ことなんだ」 「……ああ、そうねぇ。ちょっと、最近おかしいわねぇ」 「僕のことで、何か聞いてない?」 「ごめんなさぁい。私も、避けられてるっぽいのよねぇ」 ……そうなのか。でも、真紅とか翠星石とかとは普通に話しているように思える。 「じゃあ、僕と、水銀橙だけ?」 「そうみたい、ねぇ」 二人で、ため息をつく。何で、この二人なんだろう? 「僕が風邪ひいていたとき、何かあった?」 「……あ」 水銀橙がひらめいたように言った。 「心当たりが、ないわけでもないわぁ」 「何?」 「……とりあえず、家に帰りましょう。あんまり二人で居られるのを見たら、まずいでしょう?」 「そうだな……そうしよっか」 水銀橙は、目立つ。学内でも、ファンクラブがあるくらいだ。そんな彼女が、放課後、男と二人っきりで居たら噂もたつだろう。今この状況でそれはまずい。 「ふふ……」 「どうかしたか?」 「別にぃ。ジュンと二人で帰るのも、久しぶりだなぁって思っただけよ」 「……ああ、確かにな」 でも、それは、……しょうがないこと、なんだろうに。 「……ごめんなさい。そういう意味で言ったのではないの。気にしないでぇ」 「……ああ、わかってる」 わかってるから、そんな悲しそうな顔を、しないでくれ――。 蒼星石に言われたとおり、真紅を探す。真紅は、もう帰ってしまっただろうか。 「あ、真紅!」 「……薔薇水晶? 珍しいわね、貴女が息を切らしているなんて」 真紅は、ちょうど帰り支度をしている時だった。 「それで? 何か私に用かしら?」 「ジュンと、銀姉さまのことで、聞きたいことがあるの」 「――あら、変なことを聞くのね」 今、真紅は嘘をついた。私から、視線をそらした。何か、知っている。 「どうして、あの二人は――」 「じゃあ、聞くけど、薔薇水晶。貴女はそれを知って、どうするつもりなのかしら?」 「え?」 「貴女は、今が幸せではないの? ジュンと恋人で、水銀橙と姉妹のように仲が良くて。これ以上、何を望むのかしら?」 真紅は、怒っている。いや、……私を、気遣っている? 「……知りたい。私は、それでも知りたいの」 「貴女の望むような答えはないとしても?」 「私は、何を望んでいるのかすら、今わからないから……だから、お願い、真紅」 「……そうね。貴女が知りたいというのなら、教えてあげるわ」 真紅は、目を閉じて、慈しむように言った。何を思っているのだろう。……わからない。 「さあ、薔薇水晶。貴女は何を知りたいの?」 「……ジュンと、銀姉さまは、何故別れたのか」 「――そう。そうよね。当然、知りたがるはずね」 真紅の声は、ただ、辛そうだった。 「何から話せばいいのかしら。――そうね。私たち、三人の話からになるのかしら。 私たちは、いつも一緒に行動していたわ。私と水銀橙が喧嘩をして、それをジュンが宥めて。それで、バランスが取れていた。三人が、永遠に続く幸せだと信じていた。 ……だけど、バランスは崩れたわ。ジュンと水銀橙は、付き合いだした。私を、独り残してね。……いいの。それは、もう、いいのよ。 もちろん、私は祝福したわ。内心、複雑な心境だったけれど。私のプライドと、水銀橙になら、と思う心があったから。 それからの二人は、幸せそうだった。前にも増して、息がぴったりで。一心同体なのかもしれないと、思うほど。 だから――誰も気付かなかったの。水銀橙の、危うさ。誰も知らなかったの。私だから、水銀橙は大丈夫だった。三人で居られるのは、私だったからなの。水銀橙が、心を許していた、私。 つまり、水銀橙は壊れていた。ジュンを、好きになりすぎて。その好きの方向が、人とは違う好きだった。……ただ、独占したいと思ってしまう。存在の全てを、独占したい。そう、水銀橙は思ってしまう。 よくよく考えれば、すぐにわかることだったわ。水銀橙は、私以外の女がジュンに近づくことを、ひどく拒んだわ。世界の終わりのような、拒否。それに気付いた時には、もう遅かった。 水銀橙は、もうあと一歩で戻れないところまで来ていた。……ジュンを、独り占めしようとして、監禁しようとした」 「……それ、で? 銀姉さまは?」 「ジュンは、それを受け入れたの。水銀橙が望むのであれば、と。……それが、終わり。水銀橙は、気付いた。ジュンを、傷つけてしまう。 それは、水銀橙にとって、何よりも恐ろしいことだったのでしょう。もう、ジュンなしでは生きていけないと言ってもいいくらいだったのに。ジュンのために、手放した。 それだけよ。……どこから、歯車が狂ったのかはわからない。きっと、今でも水銀橙は、ジュンのことを好きよ。間違いない。今でこそあんなだけど、当時はひどかったわ。 自惚れでなく、私が居なければ自殺していたかもしれない。……そのくらい、水銀橙はジュンを好き。いえ、愛しているのよ」 ……それは、あんまりといえばあんまりな話で。 「……だけどね、薔薇水晶。これだけは覚えておいて。ジュンが今好きなのは、私でも、水銀橙でもなく――あなたなの」 そんな強い想いを聞かされて、私に、何が出来るというのだろう――。 「それで、心当たりっていうのは?」 「……これは、他意はないの。だけど、答えてね。ジュン、最近私とのことを、薔薇水晶に話した? あるいは、私とのことを、独り言で言ったとか」 「水銀橙との、こと?」 それはつまり、あの時の、こと。 「……夢なら、見た。寝込んでいるときに」 「それかしらねぇ。ジュンが、私のことを好きって言ったらどうする、ですって。薔薇水晶が言ってたわぁ……」 「……もしかして、水銀橙。二回目起こしてくれたのは」 「私は、起こしてないわ」 ……なんて、ことだ。それは、どんなに傷つく言葉だろう。自分の好きな人に、自分ではない名前を、呼ばれる。 「何て、謝ればいいんだ……」 「あはは……ジュンも、ダメねえ。まるで、私に未練あるみたいじゃなぁい?」 その時、僕は気付かなかった。水銀橙の、声の質が変わっている事に。それは、忘れもしない。あの、壊れた、水銀橙の声で――。 だから、僕は言ってしまった。嘘ではなくて。本当に、そう思っていたから。 「……そうかもしれない。もしかしたら、本当にそうなのかもしれないなぁ」 「へぇ――そうなんだ」 ……かちり、とどこかで音がした。それは、鍵を閉める音。水銀橙が、ドアの鍵を閉めた音。 「すいぎん、とう?」 「ねえ、ジュン。ねえ、ジュン。私ねぇ。私ね? あなたのことが――」 「あなたのことが、大好きよ」 「……はぁ」 こんなにも寂しい帰り道は、今まであっただろうか。きっとない。どんな時だって、ジュンは一緒に居てくれた。……ひとりで泣いていた私と、一緒に。 『だから、言ったのに。ジュンに、期待なんてしなければいいって』 うるさい。……心のどこかが、本当にうるさいことを言う。 『まあ、なんでもいいけど。あは……じゃあ、引っ込むよ。ああ、可哀想な薔薇水晶。可哀想、可哀想――』 ……それは欠片だった。私が泣いていた時の、欠片。ジュンが居れば、決して出てくることのない。イメージは、白い。何もない、空間。 私は、それに負けるわけにはいかない。負けたくないのだ。私が好きになった人は、そんな人ではない。同情で、私と一緒に居てくれたわけではない。 まだ、不安はある。銀姉さまのことが、未だに好きなのではないかと、思う心が、ある。 だけど。それよりも、何よりも。私の中には、ジュンを愛しく想う気持ちが、ある。 ジュンを信じ、想う。私の大好きな人。ちょっといじわるで、鈍感で。みんなに優しい、ジュン。 だから、私はもう、迷子にならない。ただ、ジュンを目指してみせる。……絶対。何があっても。 私は、ジュンの家に向かった。 「落ち着け、水銀燈」 「何がぁ? 私は、落ち着いてるわぁ」 じりじりと、水銀燈が迫ってくる。何故か、狩猟者の目を連想した。追い詰められる。獲物は――僕か? 「何で、鍵を閉めたんだ?」 「えぇ? 別に、意味はないわよ。だって、すぐ開けられるじゃない」 意味がないのに、閉めた? それは、おかしい。矛盾している発言だ。……ダメだダメだ。この空気はダメだ。再現。別れの日の、再現だ。 このままじゃ、また、水銀燈が――傷ついてしまう。 「ジュン」 なのに。そうわかっているのに。身体が、動かなかった。逃げなければいけないのに。水銀燈の、匂い。懐かしい、初恋の人の、匂い。 「……だぁい好き」 唇が、重ねられた。なんて、甘い、キス。頭の芯が、とろけてしまいそうだった。 ……ダメだ。だから、それはダメだ。僕は、君のことが好きだけど。だけど、ダメだ。 「水銀燈――僕は」 「あは、ダメよ、ジュン。もう――逃がしてあげなぁい」 そして。僕は捕まってしまった。黒い、天使に。 「ジュン」 私は、呟きながら、キスをする。身体のいたるところに。首筋、頬、目、唇。胸。ジュンの身体がべたべたになってもやめない。 とても、楽しい。とても、幸せ。ジュンが、私のそばに居る。……なんで、私は離れてしまったんだっけ。思い出せない。とても、バカなことをしたものだ、と思う。 こんなにも愛しいのに。こんなにも大好きなのに。心も身体も、全て捧げたのに。 「ジュン」 ジュンの存在を犯したい。全て犯して、私のものにしてしまいたい。誰も見ないように。私のことだけを、愛してくれるように。 「……水銀燈」 「そうよぉ。私の名前は水銀燈。ねえ、もっと名前を呼んでよ。ジュン、ジュン。ジュン。大好きよ。愛してる」 「……水銀、燈」 どうして、泣くんだろう。どうして、私のことを想って泣くんだろう。ジュンの想いが伝わる。……どうしてだろう。本当に、わからない。 「ねえ、一つになりましょう。一緒に居ましょう。ずっと。ジュンと一緒なら、きっと幸せだと思うわぁ」 「僕は――」 「あなたを、犯したいの。愛したい。それに、あなたに犯されたいし、愛されたい。めちゃめちゃにしてほしいと思うし、大事にしてほしいと思う。そうしないと、ダメなの。私は、あなたを……壊してしまいそう」 だからお願いよ、ジュン抱きしめて。私を強く。痛いくらい、それこそ、壊れてしまうくらい。 「――水銀燈」 そして――ジュンは、私を抱きしめてくれた。 「あは、……嬉しいわぁ」 ジュンの身体は、温かかった。思わず、涙が溢れてしまうほどに。 「……ねえ、水銀燈。どうしてあの時、別れようって言ったんだ?」 あの時……? ああ、あの日。 私が、壊れて。ジュンのことが愛しくて愛しくてどうしようもなくて。ただただ、ジュンを自分のものにしようとした時。 『私は、あなたのことが、大好きです。……だから、お願い。もう、終わりにして。私のことを見ないで。こんな、壊れた私を、ジュンに見て欲しくないから――』 そう、確か、そう言った。心の底からイヤだった。私のせいで、ジュンが壊れちゃうなんて。どんなことよりも、イヤだった。 「あの時、僕は頷くしか出来なかったけど――」 ジュンは抱きしめた身体を離し、私の瞳を見て、言った。 「君は、壊れない。壊れてなんか、いない」 「――え?」 ……あはは、ジュンは、何を言ってるのかしら。おバカさぁん。だって、今の状況、考えてみればいいのに。私が、陵辱したのも同然なのに。 なのに――ジュンは、私のことを、想ってくれている。 「今なら言える。壊れている? 違う、それなら、どうして、僕のために別れるなんて言えるんだ。――それは、水銀燈が、僕のことを想ってくれたからだろう!? なあ、だから、頼むよ。水銀燈、思い出してくれよ。僕は、君のことが好きだ。初恋だった。今でも、そうかもしれない。……そんなことを言う資格はないけど。でも、思い出してくれ。君の、選択を。つらい、だけど、どんな選択よりも綺麗な選択を!」 「……ジュン」 「大丈夫なんだ。自分を信じられないなら、僕を信じてくれ。水銀燈が好きになってくれた、僕を信じて。絶対、どんなことがあっても――君は、壊れない」 ……あ、はは。 「……やぁだ。そんなこと、言わないでよ」 「…………」 「そんな優しいこと言われたら――何も出来なくなっちゃうじゃない。ジュンのこと、壊してやろうと思ったのに。私なしでは、生きられなくしてやろうと思ったのに」 本当に、どうして、ジュンはそんなに私を想ってくれるんだろう。それは、まるで奇跡のような、それは、まるで幻のような、信じられない優しさ。 「そんなの――水銀燈が大事だからに決まっているだろう」 「あはは……心を、読まないでよ」 ……どこで、歯車が狂ったんだろう。私は、ジュンのことが好きで、どうしようもなく、好きで。 「……ねえ、ジュン。これだけは信じてね?」 「うん」 「私はね、ジュンのことが、誰よりも、好きよ。これからも、ずっと、ずっとね――」 そして、私は、泣いた。ジュンの胸の中で。ただ、赤子のように。ジュンに包まれて――。 「……ごく」 つばを飲み込む。少し、勇気が居る。ジュンは私の家によく来るけど、私はあまり来たことがない。 私は結構人見知りする性質だから、まだ、ジュンのお姉さんには、慣れていない。ちょっと、苦手かもしれない。 「でも、頑張らなきゃ――」 「あれ……? 薔薇水晶」 「…………むぅ」 人が、意気込んでる時に、誰―― 「――ジュンっ!?」 「あはは……珍しいな、薔薇水晶が家に来るなんて」 「……ジュン?」 ジュンの様子が、いつもと違う。元気がない。……もしかして、私のことを怒っているのだろうか。愛想を、つかしてしまったのだろうか。 いや――これはきっと、 「泣いているの?」 「……ああ、うん、泣いてる」 悲しくて、悲しくて、涙を流しているんだろうと、想った。 「……悲しいことがあったんだね」 「ああ、……なあ、薔薇水晶」 「うん」 ジュンに近づいて、頭を抱えるように抱きしめる。それは、ジュンがいつも私にしてくれること。私を癒してくれる、ジュンの魔法。 「僕は、……ひどいヤツだな」 「……違うよ。ジュン」 それは、違う。何があったのか知らないけど―― 「私は、ジュンほど優しい人を、知らないよ」 「私がひとりで泣いているとき、そばに居てくれた。私が抱きしめて欲しいとき、抱きしめてくれた。私が孤独を感じたとき、癒してくれた」 それに、どれだけ助けられただろう。それを、どれだけ嬉しく想っただろう。目を閉じるだけで思い浮かべることが出来る。 ジュンと出逢ったこと。ジュンと初めて手を繋いだこと。ジュンが、初めてキスをくれたこと。全てが、私の心を潤す宝物だった。 「そんなジュンが、私は大好きなの。ジュンだから、好きなんだよ。ジュンはひどい人なんかじゃないよ。それにね、ジュン。私は、ジュンがひどい人でも、ずっと、ずっと、好きだよ」 心からの想いだった。これだけは、譲れない想い。……どうしても、伝わって欲しい想い。 「ねえ、薔薇水晶?」 「うん、なぁに?」 「少しだけ、泣かせてほしい。……そしたら、頑張る。僕は、あいつの想いを、背負うから。だから、少し、胸を貸してくれ……」 「いいよ。……私と一緒に泣こう。きっと、悲しみは、半分になるよ」 「ありがとう――」 そして、私たちは二人で泣いた。何が悲しいのか、私にはわからなかったけど。だけど、それはきっととても悲しいことで。 だから、私はジュンのために泣いた。あと――どこかの、見知らぬ誰かのためにも、泣いた。 エピローグ:サイド【水銀燈と真紅】 「水銀燈」 「……あらぁ、真紅ぅ。どうしたのぉ?」 薔薇水晶の話を聞き、私は水銀燈の部屋を訪れた。 「――ちょっと、言い忘れたことがあったの」 部屋の様子で、わかった。まるで、あの日と同じだった。……だから、私は、あの日に伝えられなかったことを、伝えようと思う。 「なぁに?」 「あなたは――壊れた子(ジャンク)なんかじゃ、ないわ」 「…………」 きょとん、とした、水銀燈の顔。 「な、何よ、その顔は。そんなリアクションをされると、恥ずかしくなるのだわ」 「……あ、あははははっ。なぁに、真紅。あなた――」 そう言った水銀燈の瞳からは―― 「あなた、私を泣かせに来たわけぇ?」 ――綺麗な、涙が零れていた。 「……ええ、それもいいわね。水銀燈を泣かせたなんて、後でからかいのネタに出来るものね」 「おあいにくさまぁ。でも、そうね。――泣いてみるのも、いいのかもしれないわね」 私は、水銀燈に近づき、何も言わずに抱きしめる。ひとりじゃないと、伝えたくて。 「――ありがとうね、真紅」 「うるさいのだわ。喧嘩の相手が居ないのは、退屈なだけよ。……早く、元気になりなさい」 きっと、大丈夫。 「ええ、……あはは、大好きよぅ、二人とも」 そう、笑うことが出来たのなら、もう水銀燈は、大丈夫だ。 エピローグ:サイド【薔薇水晶とジュン】 「……もう、大丈夫だ」 「えー」 「そこで何で不満そうな顔をするんだ……」 だって。ジュンがあたしに甘えてくるなんて、滅多にないのに。 「もっと、一緒に居たい」 「……僕も」 「というわけで、えっちしよ」 「……はい?」 唐突に思った。そうだ、そうしよう。今すぐ、ひとつになりたい。 「本気?」 「うん。ジュンと、ひとつになりたい。愛しくて、恋しくて。本当に心の底から想ったの」 「あー……」 何故かジュンは空を見上げ、これはないだろ、反則だ、とかぶつぶつ言った。……ジュンもいろいろ大変なんだろう。 「……えっと、薔薇水晶」 「うん?」 「よろしく」 「――こちらこそ、よろしく」 きっと、大丈夫。そう、きっと大丈夫だ。ジュンと私なら、乗り越えられる。それを信じさせてくれるジュンの笑顔。 「ねえ、ジュン」 「ん? ……何だよ、今すごい緊張してるんだけど」 「大好き」 「……あーもー。ホント、僕も、大好きだよ」 そんな私たち。なんて――幸せな二人。 end
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GAME30の状況・実況(07/11/28-07/12/05) Game29終了 負けたー。Game30は絶対勝とう!! (2007-11-28 19 44 51) 早速2位ですよ (2007-11-28 20 30 23) 勝つ? 現在の版画はノリだけで勝てる相手じゃないでしょ 本部すら団結力の無い日本には無理です (2007-11-29 00 58 56) 認証2文字!! 吉と出るか凶と出るか!? (2007-11-29 20 36 27) 認証変化キタ。4~5桁英数 (2007-11-30 03 32 41) 認証変更。背景にいろんな色が出るようになった。毒々しいやつ (2007-11-30 23 22 34) 捕捉まで後20分!抜かした後もkskして差を付けるぜ! (2007-12-01 00 38 27) 逆転!! (2007-12-01 00 47 53) きもちいい!!11 (2007-12-01 00 51 55) 認証変化 英数8桁。2位転落 (2007-12-01 05 56 19) 8文字認証で版画減速。すぐに1位奪還! (2007-12-01 06 17 32) 天は2物を与える 某kskDJのリアルタイム絵画ラジオ耐久継続中 (2007-12-01 09 17 49) 何でこの国は何でも強いんだ。 (2007-12-01 16 47 44) 3時間耐久作戦中。1時間経過。 (2007-12-01 22 03 09) 貯金が800万しかなくなってきた (2007-12-03 12 13 02) 2位転落 (2007-12-04 04 10 12) ocn全規制で本スレ書き込めねええええ でも、しっかり認証やってるぜ (2007-12-04 08 40 44) 同じく規制に巻き込まれてるorz フォーラムに代理書き込み依頼スレもあるから利用してね (2007-12-04 18 23 56) 認証変わった。英数3~4文字。すりガラスみたいなの (2007-12-04 23 05 57) 6窓OKみたい (2007-12-04 23 40 38) 認証が再び変更!文字種変更無!英数5文字の超ぼかし! ハンガgnsk中!残り3時間! (2007-12-05 00 49 25) 本スレ書き込めないからこっちに。深夜組超GJ!!日本始まったな!!!イアン空気嫁よ!!!今から加勢するぜ! (2007-12-05 04 31 14) まだ諦める必要はない!全力で加速!! (2007-12-05 16 41 34) 日本逆転劇始また!!! (2007-12-05 16 44 30) 日本逆転まであと約一時間三十分の予定 (2007-12-05 22 04 45) GAME30優勝おめでとう!!! (2007-12-05 23 30 01) 久しぶりにのぞいたらすげえ好勝負www火連立ち上げてただけだけど一緒にガッツポーズするお (2007-12-05 23 41 06)
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5.エメラルドライツの洞穴 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (top.png) 詳細 No ステージ名 階層 出現モンスターパターン EXP ドロップアイテム 5-1 5-2 5-3 5-4 5-5 5-6 5-7 5-8 必要レベル ?~? 必要カルティア BOSS攻略
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今の装備やステータス STR 5 2 DEX 35 20 VIT 5 2 AGI 105 45 INT 5 0 LUC 100 27
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概説 学生達の臨死体験談と臨死体験研究 死後の世界への確信 サイコマンテウム(鏡の部屋)実験の手順 概説 レイモンド・ムーディ(Raymond Moody、1944年6月30日-)は、アメリカの精神科医で心理学者。1969年にヴァージニア大学大学院で哲学博士号を取得。1972年にジョージア州立大学医学部に入学し医学博士号を取得している。1975年、著書の『Life after Life』(邦題 『かいまみた死後の世界』)を発表し、エリザベス・キューブラー=ロスとともに臨死体験の先駆者とみなされる。 学生達の臨死体験談と臨死体験研究 ムーディは、哲学科で学んでいた大学2年の終わりに、優等学位プログラムへ参加する事となり、大学院哲学科の授業を聴講した。その時、死後の生命に関するジョン・マーシャルの授業で、精神科医のジョージ・リッチーがかつて医学的に死を宣告されたが、その間、体から抜け出して光るという不思議な体験をしたという話を聞いた。 そして、イースト・カロライナ大学で学生に哲学を教えていた際、ある日の授業の後、ひどい交通事故に遭ったという学生が死に瀕し自分の人生を変えてしまった体験をしたという事をムーディに話した。ムーディは、その体験をプラトン『国家』に登場する兵士エルやリッチーの体験と同様のものと考え、その後、学生達にそのような証言を多く求め、その事例を多く確認している。ジョージア医科大学に入学後も死後生命に関する話を聞き、入学7箇月後に招かれてミルトン・アンソニー医学会で講演をしているが、この頃、臨死体験という言葉を使い始めた。 そして、臨死体験に関する『Life after Life』の出版後、エリザベス・キューブラー=ロスとも会談し、臨死体験についての互いの研究結果がほとんど一致していた事で、相互に感銘、共感しあったという。また、1980年代頃から臨死体験が周囲の人々にも共有されるという臨死共有体験の事例の収集も行い、これについてもかなりの報告数があるが、ムーディ自身も母の死の際に臨死共有体験をしているという。 死後の世界への確信 ムーディはテレビ出演の相次ぐキャンセルや甲状腺機能低下からくる精神疾患により、「自殺だけがこの苦しみからの出口」という考えが頭から離れなくなり、鎮痛剤を大量に飲んで自殺を図った。その際、臨死体験をして自分の肉体に引き戻されたというが、それは言葉では表現できないものであったといい、周囲に霊達の存在を感じたという。そして、それまで他人の証言から臨死体験を分析してきたムーディが自分自身も1つの臨死体験をした事で、その真実性を確信するに至っている。この事は、『Life after Life』の出版当時は、死後の世界の存在の証拠はないとする立場をとっていたが、2014年9月、NHKが放送した「臨死体験 立花隆 思索ドキュメント 死ぬとき心はどうなるのか」に出演した際の心境の変化からも窺える。 サイコマンテウム(鏡の部屋) 意識としての魂は死後も生き続けると信じるようになったムーディは、霊媒師を介さずに、故人と交流する方法の開発に着手し、サイコマンテウムという鏡の部屋を作り、故人との再会に成功したと発表している。サイコマンテウムとは誰もいない静かな部屋で、大きな鏡に向かって座り、再会したい故人を思い浮かべながら、鏡を見つめていると故人の魂が姿を現すというものである。サイコマンテウムは古代ギリシャ時代の民間信仰に基づくもので、ムーディは父と再会しただけでなく抱擁も交わす事ができたという。 実験の手順 前日はカフェインや乳製品の摂取を控え、主に野菜を食べる。静かな部屋を選び、夕方など薄明かりのある時間帯を選ぶ。部屋の電気製品、電話のプラグを抜き、楽な服装で身に着けている時計、貴金属類は外す。 1部屋に大きな鏡を置き、その正面に座った時にまっすぐ鏡に目線が行くように椅子を置く。 2自分の背後にキャンドルの火を灯す。 3会いたい故人の写真や形見などを手元に置き、親愛の気持ちでその人のことを想い出す。 4椅子に楽な姿勢で座り、15分ほど、美しいサウンドを聴きながらリラックスして意識の変容を導く。 ムーディによると、慣れると故人との面会時間は長くなるという。 参考文献 エリコ・ロウ『死んだ後には続きがあるのか 臨死体験と意識科学の最前線』扶桑社 2016年 レイモンド・ムーディ『かいまみた死後の世界』中山善之 訳 評論社 1989年 レイモンド・ムーディ『続 かいまみた死後の世界』駒谷昭子 訳 評論社 1989年 レイモンド・ムーディ/ポール・ペリー『永遠の別世界をかいま見る 臨死共有体験』堀天作 訳 ヒカルランド 2012年 レイモンド・ムーディ/ポール・ペリー著、矢作直樹監修『生きる/死ぬ その境界はなかった 死後生命探究40年の結論』堀天作 訳 ヒカルランド 2013年 参考サイト https //lifeafterlife.com/
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ビル・ゲイツ / 人体肥料 【まじかよ】遺体を溶解し、下水に廃棄したり肥料にする法案が米で承認される!死体を飲み食いすることに!? ビル・ゲイツの死体農場🤮 https //t.co/ZUtdDFSUaw — 世界銀行300人委員会(コロナ詐欺をぶっ潰せ👊) (@someone5963) July 21, 2021 ■ 【まじかよ】遺体を溶解し、下水に廃棄したり肥料にする法案が米で承認される!死体を飲み食いすることに!? 「TOCANA」より / 米ウィスコンシン州で「水火葬」が認められたことに対し、宗教関係者が怒りの声をあげている。 米「Life Site」(5月13日付)によると、今年5月初旬、ウィスコンシン州上院が、遺体を溶解し、下水に廃棄する法案を承認した。この法案は、アルカリ加水分解、または「水火葬」と呼ばれる行為を許可するもので、水、熱、化学薬品の混合物を使って人体を液化し、骨だけを残す。液体は下水に流すか蒸発され、骨は砕いて骨壷に納めるという。 (※mono....中略、詳細はサイト記事で) 遺体の取り扱いは文化や宗教によって大きく異なるが、肥料として利用されるということは、死体水で野菜を作るということだろうか……。無菌であるし、理屈では健康になんら問題はないことだとわかるが、イメージは良くない。また、下水も巡り巡ってわれわれの飲料水になる。直接的な関係はないとはわかっていても、目の前のコップに死体水の影がちらつきそうである。 参考:「Life Site」、ほか Wisconsin Senate approves bill to dissolve dead bodies, dump them in sewer .
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【恋をしたら】 恋をしたら、世界が変わるという。 それは、本当だと思う。 白黒だった世界に色が付くように。 今まで気付かなかったことに気付けるように。 君が僕の世界を変えたんだ。 離れていても、想いは変わらない。 問題なのは、距離ではなくて。 ただ…僕が君を想うということ。 君は君の道を。僕は僕の道を。 その先にあるものを手に入れるものでなくて 同じ道を歩こうと約束することでもなく。 向かう場所が似ていればいいと思う。 君もあのオリオン星をきっと見ているだろう。 二人並んで眺めたあの日から、また同じ季節を迎える。 この空に消えることのないオリオンが現れる。 僕は君に嘘をついた。 それを知ったら君は怒るかもしれないけど。 覚えているかな…最後に会ったときのことを。 言いかけてやめたことばは、今も僕の胸の中にある。 君が好き。 あう~…上手くいかなかったorz スランプでしょうか… あれだね、会話がないと長く書けない(ぇ) まあ、そんなこんなで。 悲恋…かな。 主人公は満足?してる恋だけど。 一方通行ってやつですな。 「僕たちが恋をする理由」/坂本真綾 より 何かありましたら、以下からどうぞ。 名前 コメント
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三笠彩 [翻訳者さん案] 特徴:自称女子高生。放っている雰囲気はただものではなく、目の前に死体を転がされても動じない胆力を誇る。 テキトーに無責任な事ばかり言い、自分の事ですらコロコロ変えるため、パーソナルデータは名前ですらアテにならない。 常に傍観者的立場を貫き、面倒事を嫌うが、興味が高じたものはその限りでない。 自分本位なためか危機感知能力は高く、逃げ足が速い。奇談の内容にもそれが現れている。 彼女のせいで事態が悪化することも多い。 半ば自覚的に災いの種を振りまいており、最も始末に負えないタイプ。 挑発的な語り口にもそれが表れている。 基本はただの女子高生なので非力。数字は好きだが数学は苦手、体力は人並み以下と本人も言している通り、幽霊はともかく として物理的に殺されることが多い。 また、何かしら譲れない一点をもっているらしくそこを突かれると途端に脆くなる。 小松崎登 [翻訳者さん案] 特徴 着流し姿の30代くらいの男性で、戦前の小説に出てきそうな風貌をしている。 ただし、清潔好きで不潔感はない。職業は自称高等遊民、他称無職。 大正や昭和の御世において宿帳に無職との記述があれば、上客とほくそ笑んだというように働く必要がない=金持ち(地主の子 弟など)の構図が成立するのである。 彼も何らかの手段によってか知らないが、毎年多額の不労所得を得ているらしい。 結構落ち着きのある性格で嫌味のない善 人、常識もわきまえた大人だが、まるで後ろに目のあるようであったり、当人しか知りえない情報を言い当てたりと気味悪がら れることも多い。 何でもナニカに取り憑かれているとか、異次元空間を旅しているとかの噂だが、本人は気にも留めた様子もない。 基本的にどっしり構えており、求められない限り、発言も最小限に抑えている。死ぬことは少ないが、気付かれないうちに行方 不明になっていることが多々ある。 好きなものは帽子だが、自分では被らないらしい。 ロリコンとの噂が流布される事が多々あるが、本人は否定しない。 事実、子ども受けは良い。さしずめ、柳の木のような人。 御宝 達也《みたから たつや》[樋野案] 27歳。ニヒリスト。冷静な心霊否定派。責任感が強い。金縛り、幽霊目撃などのいわゆる心霊体験を数多く経験している が、自らの体験を論理的に検証していくうちに、心霊現象は『虚言』『錯覚』『幻覚』『生理現象』『記憶の捏造』のいずれかに当てはまると確信するに至った。 だが心霊話の持つエンターテイメント性には心惹かれており、新たな話を求めて百物語オフに参加する。 オカルトに関する知識量はそれほどでもないが、論理的思考に基づく問題解決能力に優れる。 はったり屋と目立ちたがり屋が心底嫌い。
https://w.atwiki.jp/morinokai/pages/58.html
子どもの森への想い 私達は『子どもの森』の土地返還にあたり、お借りした元の状態になるよう解体作業をすすめました。 しかし、その後の森の残念な様子をしばらくして聞くことになりました。 里山整備はとても手間がかかります。しかし、一度、破壊してしまった森林をもとに戻すことは簡単でありません。それ以上に手間や時間がかかります。 「今ある自然を活かしつつ過ごす」ということがどんなに素敵なことか。本当に残念でなりません。 以下は TBS 「噂の東京マガジン」 http //www.tbs.co.jp/uwasa/genba/20160228.html の引用です。筑波山での太陽光発電設置について放送されました。 2016年2月28日放送 〜これでいいのか!?太陽光発電の思わぬ落とし穴!〜 福島の原発事故をきっかけに国が普及を推進する再生可能エネルギー。 自然を生かして作る電力は環境に良い…と世間は原発に代わる電力源として期待した。つまり、我々にとって手放しで喜ぶべきものだったはず。 ところが、これまで何度も取材してきた産廃処分場や名義貸しの墓地と同じく、 太陽光発電がいつの間にか、いわゆる『迷惑施設』になっていた…というのが、取材した率直な感想だ。 そして、深沢さんが取材中に語っていたように、自然を生かした電力なのに、 地域住民が大事にしてきた自然、森林を伐採してしまうことに違和感を覚える。 これは推進を唱ってきたあまり、規制を考えなかった国の罪だ。 太陽光発電を『迷惑施設』にしてしまった国の責任は極めて重い。開発事業者も原発に代わる電力として、その使命感のもと開発を行っているはず。そんな開発業者ですら、地域住民からは敬遠されてしまうようなことを起こしている。 この現実に目を背けず、早く法整備をすべきだ。 国会議員、経済産業省の役人…問題が起きているのは、筑波山だけでない。 山梨県北杜市では、すでに訴訟も起きている。 法整備が遅れている現実と、その罪を認め、早急な対応をして欲しいと痛感した。 (ディレクター 奥田幸紀) facebook 筑波山の自然、生活を守り隊さん でもその後の様子を伺い知ることができます。 すでに工事が開始されている『子どもの森』の土地を含め、筑波山中腹の国定公園内で計画されていた太陽光発電施設は4カ所ありました。 建設に反対する地元の声などを考慮してか、建設を計画していた民間の業者のうち、1社が計画の許可の申請を取り下げました。 残り2カ所についても、茨城県が不許可とした旨の通知をつくば市環境保全課が2016年2月25日付けで発表しています。 つくば市で筑波山及び宝篋山における再生可能エネルギー発電設備の設置を規制する条例(案)についての パブリックコメントの募集がありました。結果は コチラ から。 2016年5月25日 市原市長が,電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法(再エネ特措法)を所管する経済産業省に対して,太陽光発電設備などの再生可能エネルギー発電設備の適正な設置に関する基準等を定めるよう星野経済産業大臣政務官に要望書を手渡しました。 このページトップへ
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暴走端末のその後 長門有希は団活を終えて自宅に帰ったところだった。 「あら、今日は遅かったわね、長門さん」 部屋には誰もいなかったが、聞こえてきた声は空耳ではない。 「なぜここにいるの? あなたには、天蓋領域のインターフェースを観測する任務があるはず」 「だって、あの九曜って娘、全然動きがないんだもん。つまんないわよ」 「任務を怠っていては、有機身体の再構成の許可も期待できないものと思われる」 「分かってるわよ。でも、同じく暴走したのに、私は有機情報連結を解除されて再構成されず、長門さんはそのまんまなんて、不公平だと思わない?」 「私も、あなたの再構成については何度も申請している。しかし、許可が下りない。単純に主流派と急進派の勢力の差に起因するものと思われる」 「全く気に入らないわね。もう一回暴走しちゃおうかしら」 「再度暴走すれば、喜緑江美里が今度こそ黙ってはいない。私がいくらかばっても、あなたは情報生命構成を消去されて『死ぬ』ことになる。そもそも、あのときだって、私が彼女の侵入をブロックしてなければ、確実にそうなっていた。穏健派は、主流派や急進派と比べて、暴走に対しては寛容ではない」 「はいはい。分かってるわよ。じゃあ、退屈な九曜ちゃんの観測に戻るわ」 朝倉涼子が「出ていく」気配を感じて、長門有希は素早く付け加えた。 「天蓋領域の出方によっては、あなたの戦闘能力が必要になる可能性もある。そのときがあなたが再構成される可能性が最も高いときかもしれない」 「期待しないで待ってるわ」 朝倉涼子は、そういい残して「去って」いった。 期待しないで待っているわ──その言葉の意味を、長門有希も充分に理解していた。 朝倉涼子の戦闘能力が必要になる事態というのは、自分にとっても、情報統合思念体にとっても、そして、SOS団にとっても、決していいことではない。 そんな事態は発生しないに越したことはないのだ。