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《チェシャ猫の微笑 フェイリス・ニャンニャン》 キャラクターカード コスト3/緑/CP5000/RANK1 【メイド】/【ネコミミ】/【オタク】/【お嬢様】 ボーナスアイコン なし あれは封印しておかないといけないものニャ……! TVアニメ版「STEINS;GATE」で登場した緑色・【メイド】・【ネコミミ】・【オタク】・【お嬢様】を持つフェイリス・ニャンニャン。 関連項目 フェイリス・ニャンニャン 収録 TVアニメ版「STEINS;GATE」 01-071 C
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七つの秘館 戦慄の微笑 【ななつのひかん せんりつのびしょう】 ジャンル アクションアドベンチャー(メーカー公称:謎ベンチャー) 対応機種 ドリームキャスト 発売・開発元 コーエー 発売日 2000年1月20日 定価 6,800円 プレイ人数 1-2人 判定 クソゲー ポイント 七つでも秘館でもない何もかもが劣化バイオ 七つの秘館シリーズ 七つの秘館 / 戦慄の微笑 概要 ストーリー 登場人物 特徴 問題点 評価点 総評 概要 PS/SS/PCで発売された謎解きアドベンチャー『七つの秘館』の続編。 前作は直木賞作家でタレントの志茂田景樹が原作を務めたカオスでシュールな謎解きゲーだったのだが、 今作は『バイオハザード』タイプのSFホラーアクションアドベンチャーとなっている。 原作者も関わっておらず、内容自体も前作との関連は無い。 ストーリー K大学に通う飛鳥圭と白川玲奈は、ある島を目指していた。ニューラッセル島。玲奈の遠縁にあたるアーネスト・マクファーソンの財団が所有する島である。彼はK大学で教鞭を振るっていたが、1ヶ月前にニューラッセル島に行ったきり連絡が途絶えていた。圭と玲奈は大学の夏休みを利用し、教授を探して島に向かっていたのだった。島に着いた2人は教授について尋ねるべく遺伝子研究所を訪れる。しかしそこに人の気配は無く、異形の怪物が2人に襲い掛かるのだった。 登場人物 + クリックして展開 飛鳥圭(CV 緑川光) 男性主人公。K大学理学部修士課程二年生。23歳。生化学を始めとする幅広い知識を持つ一方、スポーツマンでもある。 苗字は前作主人公のデフォルトと同じで担当声優も同じだが、関連性は無い。 白川玲奈(CV 国府田マリ子) 女性主人公。K大学教育学部一年生で学部長の娘。18歳。圭とは幼馴染。気が強いが怖がりで、不安になる度にキャンディーを食べる癖がある。 前作ヒロインとは同姓同名(*1)で担当声優も同じだが、やはり関連性は無い。早々に捕らわれの身となった前作の玲奈と違って本作では主人公の1人となっている。 アーネスト・マクファーソン(CV 戸谷公次) K大学で教鞭を振るう教授。玲奈とは遠縁にあたり、圭はその教え子。連絡を絶った彼を探すのが圭達の目的である。 クリスティ・マクファーソン(CV 朝川ひろこ(*2)) アーネストの娘。病弱なためか控えめで臆病な性格。 アラン・マクファーソン(CV 置鮎龍太郎) アーネストの息子でクリスティの兄。遺伝子工学の天才。妹を溺愛している。 タチアナ・バレンコフ(CV 深見梨加) マクファーソン家の秘書。クリスティの世話係でもあり、彼女に姉のように慕われている。 ゲオルグ・シュナイダー(CV 郷里大輔) マクファーソン財団遺伝子研究所所長。圭と玲奈を翻弄する。 リチャード・ランカスター(CV 関智一) 島で出会う青年。言動は軽いが何か目的を持って行動している模様。 特徴 前作は『MYST』をコマンド式にしたような謎解きADVだったが、今作はクリーチャーと戦いながら建物内を探索してストーリーを進めていくアクションゲーム寄りの内容となる。 アイテムは有限であり、回復薬や弾丸と言ったリソース管理を行いながらクリアを目指す、初期の『バイオハザード』とほぼ同様のサバイバルアドベンチャーである。 ただし、マップを切り替えると復活する無限湧きの敵がいたりと、そちらと異なる点も多々ある。 主人公は男女2人から選択可能。 選んだ主人公に応じてゲーム内容に変化が生じ、男性主人公「飛鳥圭」を選ぶと戦闘面で、女性主人公「白川玲奈」を選ぶと謎解き面で歯ごたえが味わえるとされる。 2人の主人公は一部を除いて常に行動を共にする。プレイヤーキャラのみならず、パートナーが死亡してもゲームオーバーとなる。 本作の特徴として、2P同時プレイを行う「ペアコン」がある。 ペアコン時は画面が上下か左右に二分割され、圭と玲奈をそれぞれのプレイヤーが同時に操作できるようになっている。 ペアコンでプレイする際には一部のイベントや謎解きが圭編とも玲奈編とも違う、ペアコン独自のものに変化する。 問題点 悪過ぎる操作性、UI 一言で言うなら劣化バイオ。ゲームシステムや死亡時に「YOU DIED」と表示されたりと明らかに『バイオハザード』を意識した作りなのに何もかもが劣っており、既に出ていた『SILENT HILL』や『ディノクライシス』『Parasite Eve II』などの「バイオ系」ゲームと比較してもその差は歴然。 動きがもっさりしている上に、やたらと物やキャラに引っ掛かる。これが戦闘で命取りになるので余計にストレスに。 ラジコン操作なのだが、何故か移動には十字キーが使えずスティックしか入力を受け付けない。 ただでさえ移動に手間取るラジコン操作&癖の強いDCのスティックなのに、前進・後退・旋回を全てスティックでやるので思うように動かし辛い。 クイックターンも無いので咄嗟の回避も難しい。それどころか真っ直ぐ走るのにも苦労することも。最初からスティックを倒した方向に進むので良かったのではないだろうか。 カメラは客観視点・主観視点・後方視点から選べる設計なのだが、この操作性の所為で客観視点はやりにくいことこの上ない。その上カメラワークも良くはないので、主人公の姿が見たいなどの理由でも無い限り、主観か後方でやることになるだろう。 当時のバイオに優っている点を挙げるなら、構え状態で平行移動が可能、構えなくても攻撃可能と言った小粒な点ぐらい。 攻撃もまたもっさりしており、圭が最初に手に入れるナイフの時点でそれを思い知るだろう。『バイオハザード』のナイフが如何に素早かったかがよく分かる。 しかも当たり判定も曖昧で、当たったと思ったら当たっていなかったりなど日常茶飯事。 もっさりとは違うが、玲奈のスタンガンでの攻撃モーションがラブレターを渡しているようにしか見えないとネタにされる事も。 ダメージモーションもまた然り。敵味方共にダメージモーション中は無敵になるので、一気に畳み掛ける事が出来ない。モーションが終わるタイミングを見計らって再度攻撃、と言ったようなリズムゲームのような戦闘になりがち。パートナー同士の攻撃のタイミングも合わないと空振り、無駄撃ちになってしまう。 加えてダメージモーションがそれぞれ1種類ずつしか無く、どのキャラも攻撃を受けたら固定のダメージモーションを取るだけなので自然と戦い方も単調に。演出面でも、敵に掴みかかられても膝をつく(*3)という不自然さである。 「強力な攻撃を受けて転倒する」「敵に掴まれて、すぐに振り解かないと大ダメージor死」と言った要素も皆無。 当然、死亡時も「前方に倒れる」のみ。ウイルスやガスで死亡する特殊な例でも暗転して台詞が表示されるだけという徹底した簡易仕様である(*4)。 主観視点では狙って撃つことが可能だが、どこに当てようが反応やダメージが変わる訳でないので大した利点にならない。 パートナーのAIも頭が悪く、変なところに居座って攻撃を繰り返したり、敵の前に棒立ちして余計なダメージを喰らったりとお荷物になる事もしばしば。オプションで攻撃の積極性を変えられるがあまり変わらない。 普段はプレイヤーに追従するのだが、何故か階段の昇降ができない。マップ内にある階段を通ろうとするとその前で立ち止まってしまう。 階段のあるマップは少なく、それで不都合が生じる作りにはなってはいないものの、手抜き感は否めない。 あるボスは戦闘開始時にいきなり目の前に現れ、回避不可の先制攻撃も放ってくる。ちゃんと立ち回らないとそのままパートナーが一方的に撲殺されてしまう。 プレイヤーから離れ過ぎても部屋を切り替えれば即座に追いついてくるので、他のゲームのように置いてきぼりにならない。普通なら不自然な仕様だが、本作の場合は寧ろ救いである。 Yボタンでメニューを開くのだが、何故かボタンを押してもキャンセル音が鳴るだけでメニューが開けないケースがある。戦闘中に回復したい時になったりしたら、たまったものではない。 『バイオハザード』などでは、アイテム画面にてアイテムを選択して「使う」「調べる」などの項目を選択するものだが、本作では逆に項目を決めてからアイテムを選ぶ。 「USE(使う)」「INFO(調べる)」「TRADE(渡す)」「EQUIP(装備)」「RELOAD(リロード)」「HEAL(回復)」と、用途が逐一項目化されているのでアイテム関連が煩雑になっている。別の項目を選ぶにはいちいちキャンセルしてアイテムを選びなおさなければならない。 前作はアイテムを「調べる」と「使う」が別コマンドになっていたが、それを複雑化して引き継いでしまったかのようになっている。 その割に、キーアイテムは所持して所定の場所を調べると勝手に使用されるので、「USE」を選ぶ機会は実はほとんど無い。謎解きゲーとしての面白さも損なってしまっている。 アイテムの組み合わせを探る要素も無い。圭編でプラスチック爆弾を作るシーンも、必要なアイテムを持ってその辺を調べていれば全部自動的にやってくれるという嬉しくない親切設計ぶり。 また、一覧におけるアイテム名は何故か英語表記。日本語名はカーソルを合わせないと見られない。 お粗末なストーリー パッケ裏には「謎が謎を呼ぶ重厚なストーリー」とあるが、実際は超展開、唐突、説明不足、投げっぱなし、御都合主義と言った負の要素が満載。 全体的に勢い任せで主人公達の行動も行き当たりばったりな上、敵も目的が不明瞭で何がしたいのかいまいちよく分からない。 敵側は「サブリミター」なる存在を自称するが、それが何なのか具体的には明かされない。クリーチャー化する人物はいるがやはり詳しくは語られず、結局投げっぱなしで終わる。 相応の規模の敵組織が存在するようだが、作中では悪役のシュナイダーが1人でよく分からない立ち回りをしているようにしか見えない。そのシュナイダーも終盤に怪物化してあっさり倒され、その後の黒幕に関するエピソードも急展開過ぎる上に、残る全ての事象が黒幕の個人的な怨恨に帰結してそれだけの話で終わってしまう。 1回チラッと出ただけのキャラがまるで長く交流を深めて主人公らと強い信頼で結ばれてるように描かれたりと不自然な流れも多く、単純に底が浅い。 最後の問題も「それでいいの!?」というような方法であっさり解決し、エンディングも諸々投げっ放しのまま御都合主義で無理矢理なハッピーエンドに持っていく。 クライマックスに至っても、上記のろくに出番の無いキーパーソンが「いい方に出会え、生きることの素晴らしさを知った」などと言ったり、特に描写もされておらず説得力の薄い「愛」が決め手になったりと、クサく薄い展開で感動も何もあったものではない。 タイトル画面で放置していると見られるPVでは「アランとキスをする玲奈」「クリスティを抱き寄せる圭」と言った様子が描かれるが、そんなシーンは無い。作中でそのようなロマンス展開になど全く進まず、キスにしてもエンディングで圭と玲奈がしようとするだけであってこれらのキャラとの恋愛模様など微塵も無い。 そのくせスタッフロールに表示される一枚絵の中に、本編の映像に混じってこれらのシーンも使われている。 ストーリーの大半はムービーで描かれるが、必要性の薄いシーンや意図が分からないシーンもちらほら。キャラの態度も安定せず、特に玲奈は急に勇ましくなったり逆に臆病になったりと、心情も理解し難い(*5)。 終盤のシュナイダーとの対決時のムービーでは、モニターにシュナイダーが映って語り出しただけで玲奈が「キャンディ…キャンディ…」と呟いて怯え出す。そして背後にシュナイダーが立っていることに気付き、ものすごい絶叫を上げて倒れ込んでしまう。 その割に、直後にシュナイダーがグロテスクにクリーチャー化する際には圭の名を叫ぶだけで大した反応は見せない。バランスがおかしいのではないだろうか。 その一方、ムービーの無いシーンは淡々とした台詞や簡潔なナレーションだけで済まされたりと、力の入れどころの落差が激しい。最序盤はムービー外の演出も多少あるのだが、以降は本当に素っ気ない。 ナレーションで済ますのは前作にもあったが、テキストメインの前作と違って動きのあるAADVの本作で同じ事をやられると余計に素っ気なく見えてしまう。 あるキャラは島を爆破するために送り込まれた工作員であると判明するが、どこの所属だとか本人の素性などの情報はなく終始曖昧に済まされている。玲奈編ではそのキャラに連絡してミサイル攻撃を阻止するという展開があるが、これもほぼ説明が無い唐突なもの(*6)。 味方だと思っていたあるキャラが主人公達を罠に嵌めるシーンがあるが、これもツッコミ所の塊。 + シーンの詳細 ガスで自由を奪い、連れ去った玲奈に薬物を投与してサブリミターに改造しようとするが、寸前で圭が止めに入る。そこに唐突にシュナイダーが干渉し、その人物も圭達もガスで殺そうとするのでひとまず一時休戦して脱出方法を探る。 この時点でも微妙な展開であるが、ここで部屋を脱出すると圭は「○○さんのおかげだ」などと言って直前まで玲奈にしようとしていたことをあっさり水に流す。その人物もいけしゃあしゃあと何もやっていないかのように振る舞い、圭達が感染しているウイルスを治療する血清の存在を教え、悠々と去っていく。そして当の玲奈は「血清の事を教えてくれたから本当はいい人なのよ」などと宣う始末。 しかも部屋から脱出する際、玲奈編では動けない玲奈に変わって何故かこの人物を操作するパートが入る。それも体力ゲージやメニュー画面の表示までちゃんと個別に作ってある。何故こんな所に力を入れるのか。 それでいて、この人物は以降登場せず触れられもしないので、一連の行動の真意も正体も全部投げっ放しで終わる。脱出時にタイムオーバーになった(わざとやらない限りまずならないだろうが)時の台詞から察するに、黒幕に従っていたようだが、肝心の黒幕との対峙のシーンには一切関わって来ない。 ちなみにこの人物の担当声優は前作の敵側の親玉と同じなのだが、今作における扱いはこの通り軽い。前作の悪役も最期は呆気なかったものの、このような雑なフェードアウトはしなかった。 黒幕の動機、あるエリアに大量に配置された資料、エンディングテーマの歌詞などから、地球環境についてのテーマがあるようだが、それについては何一つ答えが出されないまま完結する。 無茶苦茶なストーリーという点は前作を受け継いだとも言えなくもないが、前作はある種吹っ切れていて笑えたのに対し、今作はただ無茶苦茶なだけで笑えもしないので見所は皆無も同然。 この手のゲームに付き物のツッコミではあるが、訓練も受けていない普通の大学生の男女が銃火器を使いこなして並み居るクリーチャーと戦いながら進む展開はリアリティや説得力に欠ける。特に今作は神秘、魔術などの非科学的・超常的な要素の無い、SF寄りの現実的世界観なので違和感が強い。 前作主人公も常人離れしたタフさを誇っていたが、仕掛けのぶっ飛びぶりや吹っ切れた演出によって笑い所になっていたし、内容自体もそれを設定上認めるようなものだった。 対して本作はそう言った補完や味付け、説得力を持たせる描写は無く、単純に「ゲームシステムの都合」でしかなくなっている。それに上述したモーションの少なさ、ぎこちなさも合わさって余計にゲーム的な仕様になっており、同系統の作品よりも説得力が薄いという仕上がりに。 圭と玲奈のどちらを選んだかでそれぞれ違ったプレイが楽しめるとされるが、実は大した違いは無い。 両者の相違がはっきり分かるのは序盤ぐらいで、後は最後に差分が作られている程度。中盤から後半に掛けてはどちらを選んでもほとんど同じである。初代『バイオハザード』を発展させようとして上手くいなかったような印象を受ける。 最初のエリアでは、圭は貧弱なナイフしか手に入らないが、これと言って謎を解く必要は無い、玲奈は1~2発でクリーチャーを殺せる強力なスタンガンが手に入り、ボスを弱体化させる手段もあるが、暗号を解かないとクリアできないという形で明確に差別化されているが、これが最初にしてピーク(*7)。 2番目のエリアでは圭と玲奈が手分けして別々の施設を探索するので一応差別化されているが、圭の方でも結構な謎解き要素はあり、玲奈の方は謎解きに歯ごたえがあるというよりは謎解きに関わるデータベースの操作が面倒くさいだけ。しかも玲奈の方の施設は圭編でも後で訪れ(*8)、必須ではないがデータベースの謎解きも可能。 そして以後は圭と玲奈が一緒に行動するので展開や謎解きは共通である。最終エリアのみ思い出したように差分が存在するが、圭編では中ボスが追加され、玲奈編では少々トリッキーな仕掛けがある程度。最終エリア自体が短いのでその違いも目立たない。 玲奈は2番目のエリアに行く際に、最強クラスの武器である「レーザーペン」を入手する。 圭の最終的な主力であるショットガン並に強いし大容量のバッテリー(弾薬)が随所にあり、挙句は銃器と違ってどの敵に対しても有効(*9)。言うまでも無くバランス崩壊級の武器であり、「戦闘の難易度は低い」とするにしても少々やり方が乱暴と言わざるを得ない。 玲奈用の拳銃も手に入るが、使う意義はほぼ皆無。特殊弾を込めることは可能だが、ごく一部の中ボスぐらいにしか効果は望めない。 スタンガンにしてもレーザーペンにしても、別に玲奈編限定という訳ではなく圭編でも玲奈専用装備として手に入る。プレイヤーが自分で使えるか否かの違いしか無い。 そしてどちらを選んでも、ストーリーはほぼ変化無し。合流後は流れるムービーは全て同じであり、クライマックスからエンディングにかけても全く同じ展開を見せられる。 そもそも謎解き要素自体が圭、玲奈どちらでやろうとパスコードを探して入力するぐらいしかない。上述の通り勝手にアイテムが使われる点も含め、「謎ベンチャー」を標榜していた前作の続編としてはあまりに謎解きが薄いと言わざるを得ない。 グラフィック面 流石に前作よりは良くなっているものの、元々SS用ソフトとして開発されていた関係か、出来自体は今一つ。 顔の造形はそれなりだが、多くの場面で手の指が全部繋がって形が固定されていたりと前時代的。プレイ中ならともかく、ムービーではっきり見えるシーンでもその有様なのでげんなりする。 これが特に目立つのがよりによってエンディング。内容に加えて拙いポリゴンがプレイヤーをより辟易させてくれる。 モーションも上述したようにもっさりしている上にパターンが少なくぎこちない。 そもそも『七つの秘館』は関係無い 前作は文字通り、個性的な七つの館+αが舞台だったのだが、今作の舞台は孤島の研究施設群であり、館でもなんでもない。 一応、エリアは全部で7つだが、途中に立ち寄る「謎解きが何も無く戦闘も申し訳程度の邸宅(*10)」と、「二手に分かれて探索する2つの施設」を全て合算して無理矢理解釈した話であり、実際には7つのエリアが舞台とは言い難い。そもそも前作は館が7つだっただけで舞台自体はそれ以上あった。 今作のタイトルにもなっている「戦慄の微笑」という語句はエンディングで登場するのだが、無理矢理としか言いようの無い使い方をされている。 + ネタバレ ウイルス散布装置を停止させられた黒幕は、最後の手段として自ら装置を起動する。狂気の笑みを浮かべる黒幕に玲奈が叫ぶ。「やめてぇー!○○…その戦慄の微笑を…」。 ちなみに玲奈が叫ぶ前の黒幕は高笑いしている。 売りであるペアコンだが、楽しむには当然ながら2つのコントローラーと2人のプレイヤーが必須 ペアコン限定のイベントでは「圭を操作して、閉じ込められた玲奈を助ける」「2人で協力してギミックを動かす」など、ダブル主人公ならではの仕掛けが盛り込まれているのだが、1人プレイでは無縁で終わる。 1人プレイでは、後の『バイオハザード0』のようにプレイヤーキャラを切り替える事なども不可能で、この手のゲームで期待される「同行者との協力で突破する仕掛け」も無い。強いて言えば、前述した二手に分かれるエリアでもう一方とメールのやり取りをする程度であり、ゲーム中の大半において、相方は「ただプレイヤーに追随して敵いれば攻撃するだけのNPC」でしかない。 アイテムの所持数にも制限は無いので、それぞれ分担するような戦略性は無い。 しかも相方は体力回復はおろか武器のリロードすら自動ではやってくれないので、その都度プレイヤーが近付いてアイテムを渡して「HEAL」なり「RELOAD」なりを指定しなければならない。 その他 明確なラスボスが存在せず、クライマックスはイベントだけであっさり片付いてしまう。こんな所をADVだった前作に倣わなくても…。 そのイベントが盛り上がるのならそれも有りなのだが、内容は上述した通りなので感動やスペクタクルと言ったものは望めない。 一応、最終イベント前に戦う中ボスはいるのでこれがラスボスとも言えるが、「ストーンゴーレム」という名前から分かる通り、ただの動く石人形である。見た目も演出も攻撃方法もラスボスらしさは乏しい。しかも玲奈編では最終エリア突入後に間も無く倒してしまう。 クリア特典も一切無し。 クリアしたところでエンディングが終わればタイトル画面に戻るだけ。おまけ要素が解禁されたり2周目のプレイに挑戦すると言った特典など無い。無論、主人公2人の両方でクリアしても同じ。こう言った所はバイオをフォローしなかったのか。 一方のシナリオでのみ使うアイテムが他方のシナリオでも普通に手に入ったりする。当然、使い道など無く、初見プレイヤーを混乱させるだけ。 データベースでロケーションや人物の情報が調べられるが、踏み込んだ情報を調べるにはパスワードを求められる。しかしそのパスワードはヒントすら無いので実質、閲覧不可。 ある情報だけはパスワードが書かれた紙が手に入るが、他はノーヒント。これ見よがしに項目が用意されながら調べようが無い。 評価点 前作のような大物ゲストはいないが、声優陣は豪華。 ムービー内での声の演技は申し分無く、上述した薄いクライマックスでも迫真の演技で飾ってくれる。それだけに声優の無駄遣いとも言えてしまうが。 クリスティのみ、主題歌を歌唱する歌手が担当しているのでやや浮いている印象は否めないが、気になるほどの違和感は無くキャラにも合っている。 エンディングは前作のシュールで愉快なものと比べると普通のスタッフロールだが、実績を持つ歌手を起用しているだけに主題歌は良い。 ペアコンのアイデア自体は独創的 単なる同時プレイではなくそれぞれが役割を持って行動し、協力し合うというスタイルで成功した作品はいくつも存在するが、3Dホラーアクションとしては本作が初と言っていい。 同ジャンルで他にこのスタイルが登場するのは2005年の『Obscure』(日本未発売)まで待つ事になり、マルチプレイが一般化した後年には『LEFT 4 DEAD』などの人気タイトルも多数登場する。ある意味では、本作はその先駆けとも言える。 総評 『七つの秘館』のタイトルを付ける必要性がまるで感じられないほど、前作との関連性も共通点も見出せない続編。 ゲームとしても、「バイオ系」の中でも特に出来が悪く、ストーリーも低品質。 かと言って前作のようなぶっ飛んだセンスが生み出すバカゲー要素がある訳でもなく、謎解きの面白さも薄れてしまった。 ペアコンは光る所はあれど評価を覆すほどの長所とは言えず、そもそも1人プレイでは無縁の代物である。 結果として、褒められるのは声優陣と主題歌ぐらいという、クソゲーの典型のような作品となってしまった。 皮肉にも本作の低評価は、元々あまり好評とは言い難かった前作の評価を引き上げる結果ともなった。
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夜明け前に、目が覚めた。 寝返りを打ち、隣でぐっすり眠っている幸村を見る。呼吸を確かめ、体温に触れた。 温かい。 (……当たり前か) 冷えた目の奥に情熱を隠している主君とは違う。眼光も血潮も熱く滾らせている。 それでも、二人はどこか似ている。 本質を同じくしているのだろう。どちらも負けず嫌いで誇り高く、 幸村が一武将に徹するように、政宗も一大名に徹している。 政宗は、主君であり友であり妹でもある。では幸村はなんだ。 答えることのできなかった答え。 (……愛しい女か) 苦笑すると、褥から出て着物を改めた。 「…………ん」 幸村が体を震わせる。膝を折って座り、軽く揺する。幸村は薄く目を開け、にこりと笑った。 「起きられるか?」 「ん……いま少し……」 声がすっかり枯れている。昨日喘がせすぎたか、と苦笑した。 ゆっくりと幸村が体を起こす。薄く日に焼けた肌に、情事の跡が艶かしさを際立たせる。 視線に気づいた幸村は、恥ずかしそうに体を捻って着物を手繰り寄せる。 「今日は、ここでおとなしくしていろ。屋敷にあるものは好きに使ってもいいが、 武具には手を出すな。あと、俺の姉がいるから、適当に挨拶をしておけ」 幸村は頷き、小十郎に背を向けて着物を纏った。 幸村の髪を梳き、指に絡めた。すぐにするすると解け、背中に落ちる。 緋色が合うな、と考えた。燃える炎の色が、幸村にはよく似合う。 着物を仕立ててやろう。緋色の小袖がいい。模様は小さいほうがいいだろう。緋色が多い方が映える。 (いい反物屋が、城下の市にあったな) 「緋色は好きか?」 「赤なら、なんでも」 「そうか」 着替え終わった幸村が、不思議そうに首を傾げて体を捻る。何でもない、と 小十郎は唇に軽い口付けを落とした。 政宗と顔を合わせるなり、重そうなものが入った袋が飛んできた。 小十郎は咄嗟に手で払う。じん、と手が痺れ、落ちた袋はがちゃん、と 金属質な音を立てて床に落ちた。 「てめぇが持ってろ」 不機嫌極まりない声。がるるる、という声が聞こえたような気がした。 小十郎は袋を拾い上げた。ずっしりと重い。絹製で、しかも武田の家紋が入っている。 中には、金の板が何枚も入っていた。 「武田からだ。それをどう使うかは、お前に任せるぜ」 「は。……これは……」 「HA! 真田の行く場所なんざ、誰でも分かるんだよ」 持参金ということだろう。普通、嫁が持ってくるものだが。 政宗は小十郎の胸倉をつかんで引き寄せた。整った顔が、毒の強い笑みを浮かべる。 「いいか。真田幸村の武と片倉小十郎の智を継いだbabyを、真田に産ませろ」 「は……?」 「俺が独り身だからって、遠慮する必要はねえ。ガンガン産ませて、あちこちに 養子に出せる準備もしておけ」 胸倉を突き飛ばされ、顔をしかめた。政宗は傍らに置いた箱から櫛を取り出し、放り投げた。 漆を幾重にも塗られた、細かな歯の櫛だ。赤い小花模様が六つ。 真田みたいだな、と笑って話の種に買っていたものだ。かなり高かったような記憶がある。 「急だったから、持ち合わせで勘弁しろ」 「……ありがたく、頂戴いたします。幸村も、喜ぶことでしょう」 政宗は小十郎に背を向け、筆を取った。 小十郎は金と櫛を懐に入れ、政宗の傍に控えた。 「てめぇばっかり、幸せになりやがって」 むすっとした、政宗の独り言。 小十郎は小さく笑って政宗の肩に手を置いた。 「政宗様のお幸せの模範となれるよう、尽力いたしましょう」 「な……!」 「まずは、長曾我部と手を組むところから始めましょうか」 西海の鬼を脳裏に描いた。 気風のいい、快活な男だ。奔放すぎるところとからくりに熱を上げすぎるところと 遠方であることが少々難だが、政宗が気に入っているのは確かだ。 大丈夫だろう、と小十郎は笑った。 首を捻った政宗が惚れ惚れするほど、自信に満ちた笑みだった。
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《楽曲/や行》 収録アルバム 『RISING STAR 7 Original Sound Track』 ユカリウスのイメージテーマ 関連タイトル 『アールエス』にて 精神の祠BGM
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「いいんちょ! こっちの問題はBでおk?」 「委員長、昨日のプリントなんだが……」 「委員長、今日のHRは自習にするから頼むぞ」 日々方々から頼りにされるのは悪い気はしない。 でも、それは体よく責任を押し付けられているだけ。 眼鏡をかけていて、大人しそうで、しっかりしているから。 そんな理由で学級委員を任されているとわかったのは、遠くから聞こえて来た男子達の戯れ言だったのだろう。 でも僕は聞こえないフリをして、席を立った。 本当に僕を頼って、僕に委員長を任せてくれる人もいるんだ。 そう信じていないと、潰れてしまいそうで…… 僕のクラスには友達と呼べる人がほとんどいない。 地元から離れた高校だというのが大きな理由だけれど、本当はもっと違う理由があるんだ。 それが、クラスで僕を孤立させている原因。 本当の意味で、心から信用することができる友達がいない理由。 高校入学から間もなく、まだこの学校で委員長と呼ばれていない頃。 僕は、女体化してしまった。 クラスの中で、それぞれ仲の良い人達が集まる時期に、僕はどっちつかずの存在になってしまったんだ。 薄暗い音楽室で一人、コントラバスを引きずり出す。 僕の唯一落ち着ける、場所。 僕の唯一落ち着ける、時間…… 低く、深く……染み入るような弦の音色に聴き入っていると、途中から素っ頓狂なピアニカの音色が割って入って来た。 「……またお前か」 時々現れて、誰か他の人が来ると消える怪しい男。 いつもいつも僕の演奏の邪魔をして去っていく、奇特な奴。 今日もまた、彼は窓から入って来た。 僕は溜め息を交えて、睨み付ける。 「お前とは随分だね。 俺はただ君の事が好きなだけなのに」 「流石に6回目ともなると有り難みの欠片も無いな」 そう、もう6回目なのだ。 互いのクラスも、名前すらも知らない、けれど気軽に話せる、不思議な関係。 僕が彼を睨み付けて、彼は僕に告白し続けて…… 「今日はね、お別れの挨拶だから、真面目に聞いてほしいんだ」 「……は?」 一瞬、何を言われたのか全く解らなかった。 理解をした頃には、彼の目には大粒の涙が浮かんでいたんだ。 突拍子も無く打ち明けられた事実にいつもの調子でいられるほど、僕が落ち着いている訳ではなかっただけなのだ。 「俺が最初に君を見たのは……クラスで皆に頼りにされてる姿だった。 宿題か何かを教えてる君の横顔が何か寂しくて、ただそれだけなんだけど、それがずっと頭から離れなかった」 「おい、お別れって……」 「次に君を見たのは…此処で独りでソレを弾く姿だった。 教室の時とは打って変わって、ただ楽しそうにソレを弾く君に惹かれていった」 「だから、人の話を……」 「それから、君の二つの顔の訳を知りたくなった。 君を知りたくなった。 ずっと、見ていたくなった」 ……こんなに、饒舌な奴だっただろうか。 勢いに呑まれて何も言えなくなってしまった僕は、ただ独白を続ける奴のこんなに必死な顔を初めて見たのだ。 ただただ真剣に、僕だけを見つめて…… 「でも、人の心は縛れないってわかるから…だから、今日俺を受け入れてもらえなければ、諦めようと思ったんだ」 「……」 「……聞いてくれてありがとう。 自分勝手でごめん」 音楽室に拡がる静けさは、時折彼の啜る鼻の音で途切れた。 泣かれても困る。 これじゃまるで僕が悪者みたいじゃないか。 「……何て言ったらいいかわからんけど…理由だけ、聞かせてもらっていいか? 転校とかならアレだけど……―――!」 言ってから気付くなんて、僕は少なからず動揺していたらしい。 そもそもそう簡単に転校なんてあるはずがないんだ。 昔ならまだしも、最近なら――― 「――女体化、か…?」 親に叱られた子供のように、ばつが悪いと顔を伏せる彼。 『童貞なんだろ』と言っているも同然なんだから仕方ないのかも知れないけれど、女体化なんて珍しくもないじゃないか。 「成る程……そりゃ好きな娘にそんな事カッコ悪くて言えないか。 でも僕も元はそうだったんだよ?」 「そんな事言っても……俺は、昔の君は知らないし……」 「じゃあ何なら知ってる? 好きな食べ物は? 昨日買った本は? 恋愛遍歴は? これからどうにかして、知りたいとは思わないの?」 「……」 いつになく、苛立っていた。 少なくとも僕は、女体化する事に劣等感なんて持ち合わせていなかった。 ただ人より奥手で、顔なんて平凡で、機会が無かっただけの事。 僕と彼は似ているのだ。 ただ、それだけに、癇に触った。 「動くなよ? 動いたら、そこで終わりだ」 本気で僕を知りたいと思ってくれた奴が、意気地無しだった事に。 ただ童貞だからという理由だけで、何もかもを諦めてしまう、弱い奴だったという事に…… 「!? 何を―――」 僕は彼を押し倒して、唇を塞いだ。 冷たい床の感触が、カサカサの唇の感触に塗り替えられてゆく。 ふと彼の身体をまさぐると、今となっては懐かしいモノが、苦しそうに自己主張をしている。 目を逸らす彼の顔を無理矢理引き戻し、僕は微笑った。 解放の対価である辱めという罰と、僕に夢なんか見ないように、と――― おわり。
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忌まわしき魔女の微笑 イヴ&ローク番外編4 J・D・ロブ 忌まわしき魔女の微笑 イヴ ローク番外編 ▽あらすじ 幼き兄妹が誘拐された。事件現場の防犯カメラに写っていた犯人は…兄妹の母親? 中編2作を収録! 収録作品一覧 忌まわしき魔女の微笑み…38巻「パーティーは復讐とともに」後のエピソード マッド・ハッターの死のお茶会…42巻「紅血の逃避行」後のエピソード ◇この作品の登録タグ イヴ&ローク J・D・ロブ 関連作品一覧 ニューヨーク十二番地の呪い イヴ&ローク番外編1 ダーク・プリンスの永遠 イヴ&ローク番外編2 死者と交わした盟約 イヴ&ローク番外編3 忌まわしき魔女の微笑 イヴ&ローク番外編4 ▶J・D・ロブ (イヴ&ロークシリーズ)著書リスト 名前 コメント
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にゃんにゃん共和国 微笑青空勲章一覧 にゃんにゃん共和国 微笑青空勲章一覧るしにゃん王国 akiharu国 フィールド・エレメンツ・グローリー 海法よけ藩国 鍋の国 レンジャー連邦 世界忍者国 玄霧藩国 ナニワアームズ商藩国 キノウツン藩国 紅葉国 無名騎士藩国 リワマヒ国 るしにゃん王国 藩国名 保有・個人ACE・派生個人ACE 入手日 るしにゃん王国 鷹臣⇒来須・A・鷹臣来須銀河⇒来須・A・銀河【能力】 08/2/4 入手 緋乃江戌人 朝比奈あやめ⇒緋乃江あやめ 【能力】 09/5/22:取得 上へ akiharu国 藩国名 保有・個人ACE・派生個人ACE 入手日 akiharu国 阪明日見日向玄乃丈 08/9/22:仮入手 上へ フィールド・エレメンツ・グローリー 藩国名 保有・個人ACE・派生個人ACE 入手日 フィールド・エレメンツ・グローリー 高渡⇒久珂あゆみ【能力】玖珂晋太郎⇒久珂晋太郎 【能力】ハレキ⇒久珂竜太郎【能力】 12/9:入手①、②08/6/25:ハレキ派生取得 是空とおる【能力】時間犯罪者素子⇒是空素子 【能力】コゼット【能力】 12/13:入手 かすみ⇒霧賀火澄(きりがかすみ)【能力】滋賀小助⇒霧賀小助(きりがこすけ) 【能力】 08/2/5:入手 左木 【能力】是空とおる⇒ぜくうとおる【能力】 08/2/29:入手 藤原ひろ子ヤガミ・ソウイチロー⇒藤原総一郎【能力】 08/3/10:入手 金村佑華⇒多岐川佑華小カトー・タキガワ⇒小カトー・多岐川【能力】 08/4/3:入手 川原雅【能力】千葉昇⇒仟葉昇【能力】 08/9/29:入手 那限逢真・三影⇒那限・ソーマ=キユウ・逢真ピクシーQ⇒ピクシーQ・ソーマ=キユウ 【能力】 08/12/18:入手 松井【能力】ソウイチローヤガミ⇒松井総一郎【能力】 12/2:入手 上へ 海法よけ藩国 藩国名 保有・個人ACE・派生個人ACE 入手日 海法よけ藩国 黒崎克哉⇒黒崎克耶【能力】ソウイチロー・ヤガミ:2252⇒ソウイチロー・黒崎 【能力】 11/12:入手①、② 涼華⇒夜國涼華(やごくすずか)【能力】玖珂晋太郎⇒夜國晋太郎(やごくしんたろう) 【能力】 08/2/6:入手 海法 紀光【能力】暁ゆかり⇒海法ゆかり 【能力】 08/4/9:入手 上へ 鍋の国 藩国名 保有・個人ACE・派生個人ACE 入手日 鍋の国 棉鍋ミサ⇒矢上ミサ【能力】ヤガミ⇒矢上・M・総一郎 【能力】 11/20:入手 まき【能力】HI⇒石塚弘史 【能力】 12/4:入手 鍋村 藤崎⇒藤村 早紀乃(ふじむら さきの)【能力】トラオ=テンダーブルー⇒藤村 トラオ【能力】 08/2/13:入手、根拠② くま⇒八守時緒(やがみときお)【能力】ヤガミ⇒八守創一朗(やがみそういちろう)【能力】 08/2/27:入手 龍鍋 ユウ⇒銀内 ユウ銀の腕の優斗⇒銀内 優斗【能力】 08/2/29:入手 鍋嶋 つづみ【能力】Bヤガミ 【能力】 08/1/28:入手 鍋 ヒサ子⇒ヤガミ・ユマヤガミ⇒ヤガミ・ソーイチロー【能力】 08/2/25:入手 田鍋 とよたろう⇒若宮 とよたろう 若宮康光⇒若宮泰光 【能力】 09/3/30 入手 サク⇒矢神サク 【能力】ヤガミ・ソウイチロウ⇒矢神総一郎 【能力】 07/12/8:入手() 三つ実⇒古島三つ実 小島航⇒古島航 【能力】 08/4/10:入手() 上へ レンジャー連邦 藩国名 保有・個人ACE・派生個人ACE 入手日 レンジャー連邦 蝶子⇒霰矢蝶子【能力】ソウイチロー・ヤガミ:お見合いヤガミ⇒霰矢惣一郎【能力】スポーツカー【能力】 11/21:入手①、② 萩野むつき⇒むつき・萩野・ドラケン【能力】カール・T・ドランジ⇒カール・瀧野・ドラケン【能力】 08/3/7:入手 上へ 世界忍者国 藩国名 保有・個人ACE・派生個人ACE 入手日 世界忍者国 ソーニャ・モウン艦氏族・デモストレータ⇒ソーニャ/ヴァラ/モウン艦氏族/スターチス【能力】エミリオ・スタンベルク⇒エミリオ・スターチス 【能力】 11/12:入手 環月怜夜⇒桂林怜夜 【能力】ロイ⇒ロイ=ケイリン【能力】 08/2/7:入手 カヲリ⇒優羽カヲリ日向玄乃丈⇒優羽玄乃丈【能力】 08/7/30:入手 上へ 玄霧藩国 藩国名 保有・個人ACE・派生個人ACE 入手日 玄霧藩国 玄霧⇒玄霧弦耶(クロギリゲンヤ)【能力】結城火焔⇒玄霧火焔 【能力】 12/5:入手 アポロ⇒アポロ・M・シバムラ【能力】芝村英吏⇒英吏・M・シバムラ【能力】クイーンオブハート【能力】 08/3/17:入手 睦月⇒久藤睦月工藤百華⇒久藤百佳【能力】 08/12/1:入手 雅戌⇒階川 雅成 鋸山 信子B⇒階川 敦子 10/8/5:入手 上へ ナニワアームズ商藩国 藩国名 保有・個人ACE・派生個人ACE 入手日 ナニワアームズ商藩国 守上藤丸大阪万博⇒暮里藍実【能力】 08/4/3 入手 乃亜1型⇒乃亜・クラウ・オコーネルハリー・オコーネル⇒ヘイリー・オコーネル【能力】 08/6/8:入手 上へ キノウツン藩国 藩国名 保有・個人ACE・派生個人ACE 入手日 キノウツン藩国 高原鋼一郎【能力】アララ・クラン⇒高原アララ 【能力】高原翠蓮【能力】高原雷鋼【能力】アントニオ【能力】 8/24:入手 浅田【能力】吉田遥⇒浅田遥【能力】 11/12:入手 青狸⇒比野青狸(くらべの あおたぬき)【能力】結城火焔⇒比野火焔(くらべの かえん) 【能力】 12/9:入手08/2/26:喪失08/4/9:再入手 VZA【能力】鈴木真央⇒VZ・真央 【能力】サーラ先生【能力】 12/10:入手 船橋⇒船橋鷹大 (たかひろ)【能力】柱空歌⇒船橋空歌 【能力】 08/1/30:入手 小宇宙 管理委員長なおみ⇒管理委員長直美 【能力】 11/9/22:入手 上へ 紅葉国 藩国名 保有・個人ACE・派生個人ACE 入手日 紅葉国 紅葉ルウシィ【能力】深浦まゆみ⇒マユミ=紅葉=深浦 【能力】 08/1/9:入手08/3/2:喪失08/4/9:再入手 高神喜一郎⇒高守千喜(たかがみちはる)バロ⇒高守バロ【能力】 08/3/10:入手 む~む~⇒日向美弥日向玄乃丈⇒日向玄ノ丈【能力】 08/5/19:入手 舞花⇒舞花・T・ドラッヘン【能力】カール・T・ドランジ⇒カール・T・ドラッヘン 【能力】 12/10:入手 上へ 無名騎士藩国 保有者・個人ACE・派生個人ACE 入手日 無名騎士藩国 黒野無明 ふみこ・オゼット・ヴァンシュタイン⇒黒野ふみこ【能力】 11/4/26:入手 上へ リワマヒ国 藩国名 保有・個人ACE・派生個人ACE 入手日 リワマヒ国 平 祥子⇒琥村 祥子 小村佳々子⇒琥村佳々子 【能力】 10/3/21:入手 個人ACE能力一覧:あ 個人ACE能力一覧:か 個人ACE能力一覧:さ 個人ACE能力一覧:た~な 個人ACE能力一覧:は 個人ACE能力一覧:ま~わ PLACE能力一覧 上へ 戻る 編集履歴 矢上麗華@土場藩国 (2008/10/02)
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びしょうとぜつぼうのはざまでいぎょうのつばさはひしょうする【登録タグ hr_erc ひ 初音ミク 曲】 作詞:hr_erc 作曲:hr_erc 編曲:hr_erc 唄:初音ミク 曲紹介 とにかくシンプルに!!を心掛けたクラシカルなバラード。 歌詞 (ピアプロより転載) 揺蕩う時の流れ感じ 目覚めた朝に差した光の帯 孤独な薔薇の花が咲いて 自由な蒼空に吹いた優しい風 瞳が煌めき心がときめく 希望の世界へ翼を羽ばたかせて 白い閃光描く軌跡 辿る先に神の微笑 母の寵愛父の加護を 受けて育った子[セラフ] 刻んだ時計の針止まり 枯れ果てた薔薇覆う終わらぬ闇 茨の鎖が体に絡まる それでも天へと翼を羽ばたかせて 黒い暗影堕ちる軌跡 辿る先に神の絶望 母の血涙父の邪気を 受けて育った子「ルシファー」 私飛び立つ異形の者 翼広げ明日に向かって 混じる遺伝子革命の子 新たな世界を築く コメント 追加しました! -- フェンリル曲東支部 (2016-07-03 01 36 19) 名前 コメント
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翳(かげ)る微笑 一 浪路の、亡きがらが、闇太郎の手で、思いもよらず屋敷へはこび込まれた、その翌日、三斎も、当主の駿河守も、さすがに驚き呆れてどのような形式で、喪(も)を発したらいいかと、その方法に悩み尽しているところへ、急に先ぶれがあって、大目付添田飛彈守(そえだひだのかみ)の出ばりが告げられる。 大目付の出張――三斎、駿河守相顧みて顔いろを変えざるを得ない。 取りあえず、駿河守、衣類をあらためて待つところへ、馬上で乗りつけて来た、添田大目付――清廉剛直な性(たち)で、まだ三十を幾つも越さず、この大役をうけたまわっている人物、出迎えの土部父子に軽く会釈をすると、 「役儀なれば、上席御免、且、言葉をあらためますぞ」 と、むずと、上座に押し直ると、白扇を膝に、父子を見下して、 「土部駿河守、父三斎、隠居の身を以てお政治向に口入(くにゅう)、よろず我儘のふるまいなきに非ざる趣、上聞(じょうぶん)に達し、屹度、おとがめもあるべきところ、永年御懇旨の思召しもあり、駿河守の役儀召上げ、甲府勤番仰せつけらるることと相成った。右申し達しましたぞ」 ――さては、浪路が大奥を出て失踪の身となっている間に、政敵が手をのばして、営中の勢力を根こそぎにしてしまったものだな。 と、察した父子――しかし、今更、何と言いわけをするすべもない。 「恐れ入り奉る」 と、お受けをして、立ち戻ろうとする大目付の袖をひかえて、 「お役儀、おすみなされたのちは、別間にておくつろぎを――」 と、馳走した上、音物(いんもつ)を贈って、さまざま君前を申しなだめて貰いもし、また、営中の形勢をも問い訊(ただ)そうとしたのだが、飛彈守は、袂を払って、 「いや、なお、御用多繁――それに、何かお館うちにも取り込みがある容子、これにて御免を蒙る」 と、立ち戻ってしまう。 三斎父子は、そこで、茫然(ぼうぜん)たるばかりだ。異常な裏面的関係で、勢威を張り、利得をむさぼっていただけに、一朝、土台がゆるげば、もはやそれまで、積み重ねた瓦が崩れるように、ガラガラと滅亡してゆく外はないのだ。 土部家を、助けようためには、たった一ツ、法がのこっていぬではない――それは、三斎が、ふくみ状に、一切の罪をわびて自殺し、公方の哀憐(あいれん)を求めれば、或は、倅だけは、不名誉からすくわれるかも知れぬが、それが出来る三斎ではない。狡智で、一生を、楽々と送ることばかり考えて来た人間だ。 「伜、まだ、狽(あわ)てるには及ばぬぞ――老中、若年寄、わしと、親類同然にまじわったこともある人々じゃ――何とか、手立が残っておらぬでもあるまい」 冬の日が、わびしく夕ざれて、夜になって、仏間の方では、枕経のこえが、うら淋しく断続している。 今は、父子、死んだ浪路より、わが身の上と、いそいそと談合にふけっているうちに、宵もすぎたが、すると、家来が来て、中村座の雪之丞が、久々にて、機嫌うかがいのために、参館したことを知らせるのだった。 「ナニ、雪之丞が――」 と、三斎は眉をよせたが、さすが、娘が死ぬほど恋した相手と思えば、すげなくも出来なかったか、 「通せ」 二 いつも通される奥まった離れにしずかに坐って、三斎隠居の出現を待つ雪之丞の心は、水のように澄みかえっている。 ここまで押しつけて来て、彼は、何を、何を思い悩み、案じ煩(わずら)う必要があるのだろう――天意が、力を貸してくれたというか、神仏が見そなわしたというか、いのちがけで抱いて来た復讐の大望は、彼が、こうしたいと思う以上に、先方(むこう)から動いて来て、父母が呪った悪人たち五人のうち四人は、もはや生の断崖のかなたに蹴落されてしまったのだ。 しかも、その死に方の、どれもこれもが、雪之丞自身で手を下したより、百倍も浅間しくみじめな、けだものじみた最後を遂げねばならなかった。 そして、残っているのは、この土部三斎一人。 ――今夜だ。 と、雪之丞は、喪(も)の家の、不思議な沈黙と、侘しい香の匂いとを、かすかに感じながら、こころに呟く。 ――この家のあるじは、わたしというものが、どんな人間かそれを知らねばならぬ。それを知ったなら、あるじは生きてはいまい。人間の怨念、執着というものが、どれほど激しく勁(つよ)いものかを知ったなら、恐ろしさに生きつづける気はhしなくなるであろう。それとも、さすがは、悪の統領だったお人、わたしに刃向ってみようとするであろうか? 雪之丞は好みの、雪役の寒牡丹の衣裳に、女よりもなよやかな身をつつんで、つつましく坐ったまま、不敵な微笑を、美しい紅の口元にうかべた。 すると、気配がして、振袖小姓がはいって来て、あるじのために褥(しとね)なぞととのえた。 かすかなしわぶき。三斎隠居の姿があらわれた。 隠居は、めっきり窶(やつ)れている。が、彼は、相変らず、不敵なほほえみを絶たなかった。 ひれ伏す雪之丞をながめて、 「ようこそ太夫――初下りの顔見世興行も、首尾よう大入つづきであったよしで、目出たいな」 それには、雪之丞は、答えなかった。平伏したまま、なかなか面をあげぬ。 「雪之丞、おもてをあげなさい。何も、そううやうやしゅう致すにも及ばぬことじゃ」 雪之丞は、顔をあげたが、その頰が涙にぬれているように見える。 三斎は、その涙を見つけて、 「お、太夫、泣いているな?」 「は、御無礼、おゆるし下さりませ――つい、さまざま、思い出しまして――」 「思い出したとは?何を?」 「わたくしめが、顔見世狂言にまねかれて御当地にまいり、中村座を出ましたはじめ、御一門さまの御見物をいただき、天にも昇る気がいたしましたが、あのおり、おさじきにお並びなされました方々が、御隠居さまをのぞきまいらせ、ことごとく、もはやこの世においであそばさぬことを思いますると、つい、泣けてまいりまして――」 「なんと、雪之丞、しからば、その方、浪路の不幸をも存じておるとな!」 と、三斎、屹ッとする。 「それを知らずに何といたしましょう――あまりの恐れ多さに、おぼし召しには背きましたなれど――あれまで、お情をたまわりましたお方のことでござりますもの――」 雪之丞は、もはや、三斎の視線を恐れずに答えた。 三 雪之丞は、言葉をつづける。 「それにいたしましても、御息女さまをはじめ、浜川、横山おふた方、広海屋、長崎屋のお二人――引きつづいての御最期は、何ということで厶りましょう。わたくしには、因縁ごとのように思われまして、空怖ろしゅうてなりませぬ」 三斎は、フッと、何か気がついたように眉をひそめた。 「ふん、浪路のことは別として、世に秘められた、浜川、横山の非業の最期、さては、このわしへさえ、たったさっき、知らせがあったばかりの、広海屋、長崎屋の不思議な死に様――それを、そなたは何ゆえに知ったぞ?」 と、いかつい目つきになったも無理はない。 雪之丞は、容(かたち)をあらためた。もはや、彼の目には涙は無かった。 「はい、実は、このわたくし、浜川、横山おふた方をはじめ、広海屋どの、長崎屋どのにも、昔より深いえにしがある身でござります。それゆえ、あの方々のお身の上は、いつも、何から何まで響いてまいりますので――」 「ふうむ」 と、三斎はうなった。 「最初から、そなたの身には、いぶかしいことが、まつわっているようわしには思われていた。その﨟(ろう)たけたずがたに似もやらぬ、武芸のたしなみといい、何とはなしに感じられる、身のまわりの妖気――浪路が、一目見て、いのちもと思い込んだにも、奇(あや)しさがある――さては、切支丹(きりしたん)ばてれんの術をも学んだものか!」 雪之丞の紅唇が、冷たくほころびた。 「わたくしは、天下の御法を守るということでは、自分でもたぐいないものと存じます。とうに手を下して恨みを晴らすべき人々をさえ、刃にもかけず、じっとながめているわたくし、何で、切支丹の御禁制なぞ破りましょう!」 「ナニ、奇怪(きっかい)な言葉のはしばし――手を下して恨みを晴らすべきものをも、討たずに忍んでいると言うのか?そなたは敵持ちか?これ、雪之丞」 と、三斎隠居は、相手の冷殺とした鬼気に打たれたように、身震いをするようにしてみつめたが、 「逢うたはじめより、何とはなしに、誰ぞに、おもかげが似寄ったように思われる太夫――一たい、そなたはどこの生れぞや?」 「御隠居さま――いいえ、そのかみの長崎奉行、土部駿河守さま――わたくしのおもばせに、それではお見覚えがおありあそばすのでござりますか?」 雪之丞、少し、身を斜めにするようにじっと相手の面体に、冴えた目を据えた。 「うむ――たしかに、誰ぞ、似た顔を見たような――」 三斎、まずまず魅入られたもののように瞳を凝らす。 しかも、だんだん、その表情に恐怖と不安とが添わって来て、やがて、 「おお、そうじゃ!たしかに、かの者に!」 と、叫んだが、自分を押えはげますように、 「いやいや、そのようなことがあるはずがない――馬鹿らしい妄想だ。雪之丞、何でもないのだ。わしは少し頭(つむり)が疲れていると見えるぞ」 四 雪之丞は、三斎を勁(つよ)い目でみつめたまま、しかし口元の冷たい笑いを絶たなかった。 「長いようで、短い一生――短いようで、長い一生――いろいろなことが、この世では、あるものでござります。わたくしも、こうして、御身分高い、あなたさま方に、お目通りが叶うことが、この世であろうなぞとは――」 「う、うむ」 と、三斎隠居は、だんだん青ざめながらうなりつづけるのだった。 「う、うむ――わしの目に狂いのあることはない――わしの目が、どんな珠玉、錦繡(きんしゅう)の、まがい、本物を間違えたことはない――たしかに、見覚えのある顔だ――目だ――脣だ――すがただ」 「ほ、ほ、ほ、そんなにお見つめあそばして、お恥かしゅうござります」 と、雪之丞は、紅い口に銀扇をあてて笑ったが、 「一たい、どこのどなたさまに、わたくしが、お似申しているのでござりましょう?」 「それが、思い出せぬ――いまいましいほど、どっこかにこだわりがあって、思い出せぬ」 と、三斎隠居は、物に憑かれたように、みつめつづけるのだった。 「では、わたくしが、ほんの心あたりを申し上げて見ましょうか――」 雪之丞は、いよいよ冷たく笑って、 「わたくしの方も、思いだせるようで思いだせませぬが、この身もおさないこと、長崎に生い立ったこともござりますゆえ――」 「えッ!そこが、太夫が、長崎で!」 と、三斎、叫んだと同時に、顔いろが、青葉のように化(かわ)った。 「はい、長崎で、育ったものでござりますが、これ、土部の御隠居――」 雪之丞は、そう凄然(せいぜん)たるこえで呼びかけると、深くうつむいて、しばし荒い息をしたが、サッと振り上げた顔―― 「土部の御隠居――この面かげ、今はハッキリと、お思い当りましょう!」 「わあッ!」 と、いうように、悲鳴に似たものを揚げて、三斎、のけぞるばかり―― 「や、や!そなたは、長崎松浦屋の――」 「はい、わたくしのこの顔に、母親のおもざしが、いくらかのこっておりましょうか――」 と、突きつけたその顔には、恒より老け窶(やつ)れた衰えがすわり、目隈が青く、唇が歪んで世にもすさまじい、三十おんなの恨みの表情が、一めんに漲(みなぎ)っている。 「な、これなら、お思い出しになりましたろうがな――」 土部三斎、駿河守の昔から、剛腹一方、怖れも懸念も知らずに押し上って来た人物だが、それが何たること――片手を畳に、片手を前に突き出して、腰さえ畳に落ちつかない。 「そ、そのようなことが、あるはずがあるものか――」 と、わなないて、 「決してない――そのようなことは断じてない――」 「どのような、不思議なことも、この世にないことはござりませぬぞ、御隠居さま――」 と、ぐうっと、乗り出して、 「御隠居さま、さ、ハッキリと、思い出しなされませ――わたくしの母のおもかげを――どうぞ、御隠居さま!」 五 「じゃと、いうて、わしは、何もそなたの亡き母を、責め殺したわけではない――」 と、三斎老人は、もがいた。 「わしは、そなたの母親が、好きであったのだ――どうにもして、わがものにしたかったのだ――それは、いいことではなかった――わるいことであった――が、わしが、そなたの母御を、忘れかねたのは、ほんとのことじゃ――いつわりではない――」 「母は、父親の女房だったのでござります――それを、言うことを聴きさえずれば、松浦屋を、つなぎとめるの、つぶすのと、くるしめ、いじめ――とうとう、あわれな母は、舌を嚙んで、こう舌を嚙んで亡(う)せたのでござりますぞ――」 「ゆ、ゆるしてくれ、雪之丞――ゆるしてくれ!ああ、今ぞ思い当ったぞ――この一ヵ月に、思いもよらず、長崎以来の一党の滅亡――さては、そなたの呪いであったのだな――」 三斎隠居は、部屋の隅に、追いつめられたようになって、目を両手でふさごうとする。 「ま!ごらんなさりませ――母は、こうして、われとわが舌を嚙んで、果てたのでござりますぞ」 雪之丞、紅い美しい舌の先を歯の間に、ぐっと嚙みしめるようにする。 三斎は、狂おしげに、 「やめてくれ!やめぬか!う、う、う、息苦しい!息づまる!」 と、胸のあたりを、かきむしるように、 「苦しい!胸が!や、やぶけそうだ!」 激しい、心身の動揺のあとで、この夜更け、人無き一間で、雪之丞から、まざまざと、昔の罪科を並べられた三斎、恐怖の牲(にえ)となって、ために、心臓に強烈な衝撃をうけて、もはや、生き直る力もない。 「むうむ!」 と、一こえ、物すごくうめくと、そのまま、居すくみに、絶息してしまった。 雪之丞は、片膝を立てて、ぐっと、睨めつづけていたが、やがて、立ち上って、 「土部どの、これにて、この世の怨みは消えましたぞ!」 と、手を合わせる。 と、同時に、老人のからだは、ばたりと前へつくばってしまったのだった。 雪之丞、何気なく、廊下に出ようとしたのは、もはや用なき館、今夜の混雑にまぎれて、忍び出てしまおうとしたのであろう。 すると、この三斎常住のはなれと、例の宝ぐらをつなぐ、暗い、冷たい渡りで、女のこえ―― 「すごいねえ、太夫!」 ハッとして見返ると、なんと、そこに、紫いろの、お高祖頭巾、滝じまの小袖、小腋(こわき)に何やら角い包をかかえるようにして、佇(たたず)んでいたのが、軽わざのお初だ。 「ほんとうに、おどろいた事ばかりだよ。なるほど、こうした大望を持っていた、おまえを、あり来りの役者のようにあつかおうとしたあたしは、けちだったねえ――へまをやったねえ――江戸の女泥棒は、わからねえと、おかしかったろうねえ――」 と、いって、淋しげになって、 「こんなところを見せてしまっちゃあ、なおさら、この上いろ恋でもあるまい。さっぱりあきらめますから、これからさきは仕合せに――」 雪之丞は、小膝をかがめて、そのまま、廊下へ出てしまった。 六 土部三斎を、密室の中で自滅させてしまった雪之丞、これで、思いのこすこともない――まず、第一に、師匠菊之丞に――それから、脇田一松斎、孤軒老師をもたずねて、永年の、かげになりひなたになっての恩顧(おんこ)を謝し、sともかくにも、今後の身のふり方を定(き)めようと、松枝町の屋敷から、わが宿にかごをいそがせようとしたが、途中まで来て、フッと、胸に来たのが、昨夜の闇太郎のわびしげな述懐や、うしろすがた―― ――そうじゃ、三人の恩人は恩人、わたしのために、いのちを的にしてくれた闇さん、今夜の首尾を、あの人に、お話しせねば、心がすまぬ―― 恰度(ちょうど)、奥山に近いところまで、かごが来ていたので、 「かごの衆――」 「へえ」 「途上、ブラブラ歩きたいゆえ、ここで下して貰いたい。これで一口――」 と、酒手を渡して、下りて、さし行く裏田圃―― もはや、闇太郎の隠れ家は、かしこと、指さされるあたりまで来て、雪之丞の足はハタと止り、目は見すえられた! 「おッ、あれは!」 まごうかたなき、闇太郎住居(すみか)とおぼしき小家を、星ぞらの下、提灯の火が幾つかちらばるように囲んで、黒い人影が、右往左往している。 雪之丞の胸は、早鐘を打ッた。 「あれは、たしかに捕方!さては闇さんを捕りに向うたか――」 と、口に出して、叫んだが、 「あのように、改心した――もはや盗みはする気がないと、あれまで決心した今日の日になって!」 雪之丞、ぐっと、唇を嚙むと、小褄をかかげて、息をととのえて、闇の中を、ひた走りに駆け出した。 捕方勢に、気づかれぬ間に、近づいて、耳をすますと、捕頭が、部下を環にあつめて、 「さて、いよいよかかるぞ!江戸ではじめての、神出鬼没といわれた闇太郎、かく、隠れ家をたしかめ、たしかに潜みおるを知った上は、捕りにがしたら、お上の御威光に傷がつく――よいか、しっかりやれ!どじを踏むと、八丁堀の息のかかる、御朱引内で、十手を持たせねえぞ!いいか!」 「わかりやした」 と、目明しの親分らしいのが、うなずく。 「それ!」 と、同心が振った十手、バラバラと、捕手たちが、小家をかこんで、表にまわったのが、トントンと、雨戸をたたいて、 「もし!そこの休亭から、使いにめえりやしたが、御懇意のお人が、ぜひ、このふみを届けてくれとのことでござんすが――」 「ナニ、休亭のお客からふみだと!よる夜中ごくろうだな――その戸の隙から、ほうり込んで行ってくれ」 闇太郎の、落ちつき払ったこえ――その語韻を聴きすまして、身を忍ばせた雪之丞、いくらか、ホッとする。 ――おお、あれなら、もう知っている、さすがは闇さん、立派なものだねえ。 すると、突然、裏手の水口にまわっていた五人ばかりの捕方、肩をそろえて、やくざな戸に、どんと打ッつかると、バタリとはずれた引戸――それをふみこえて、 「闇太郎、御用だ!」 「御用だ!」 と、飛び込んでゆく。 七 ダーッと、踏み込んで行った、捕方たち――、それを、肩すかしで、かわしたように、家内から飛び出して来た、黒い人影―― ――あ?闇の親分だ、 雪之丞、じっとみつめて、立木の蔭でつぶやいたが、 ――あれ、また、まつわる捕手――いっそ、一思いに、匕首で、斬っぱらってしまったら、よさそうなものなのに―― 雪之丞が、間遠に見て、歯を嚙んでいるうちに、又もや、斬り抜けた闇太郎、結句、またも、多勢にかこまれて、身じろぎに、不自由を覚えて来た容子―― ――相手は多い!早う、親分お逃れになって―― が、見る見る、ひしひしと取り巻いて来る同心、捕り方―― ――なぜ、いつまでも、抜かないのだろう。親分は――若し、つかまってしまったら、どうなさるおつもりなのだろう。 見るに見かねて、雪之丞、歯を嚙むと、帯の間の懐剣を、ギラリと引き抜いて、立木の蔭を飛び出すと、タ、タ、タと、近づいて、 「御免!」 と、一声、額にかざした紫電のひらめき―― 「親分、お逃げなさい!」 と、呼びかけるなり、突くと見せて斬る。斬ると見せて突く。 バラバラと、一どきに散ってゆく捕り手ども―― 「助勢が出たぞう!気をつけろう!」 「親分、おのがれなさい!あとは、わたしが引きうけますほどに――」 「それよりも、おまはんの仕事、しすましたか?」 と、闇太郎が、だしぬけの雪之丞の出現にもかかわらず、驚きもせずに叫んだ。 雪之丞はうなずいて、 「かたじけのうござんす――こよいで、みんな、すみました」 「それはいい――では、このおれにも、心のこりは何もない、さあ来い!目明しども!」 「親分、悪い!早く消えて下さらねば――」 「逃げるなら一緒に逃げよう。雪さんどこまでも――」 「あい。そうしましょうか!」 闇太郎、雪之丞、匕首を高くかざしたから、近づく相手が、たやすくかかろうはずがない。 浅草田圃から、いつか、吉原土手を、南につたわって、二人ちりぢりに、見えなくなってしまった。 朝になると、雪之丞は、もう、昨夜(ゆうべ)のことは、忘れ果てたように、何のこだわりもなく、師匠、菊之丞の前にすわっていた。 菊之丞はしみじみと、愛弟子の顔をながめて、 「して、そなたは、まだ、舞台をつとめる気かや?」 「はい、いつまでも、お側にいて舞台の芸でも、御満足を得たいものと思っておりますが――」 「それなれば、師走狂言の、顔世、勘平、見ごとつとめて見なされよ」 「はい。出来ますかぎりは、つとめさせていただきましょう」 雪之丞が、このときほど、心たのしげに、役の話をするのを見たことはなかった。 八 さて、それから、幾日か経って今日は、中村座、師走狂言、忠臣蔵通し芝居の初日だ。 ――初日ながら総幕出揃い、仕落しなう演じ申すべく候えば、何とぞにぎにぎしく云々(うんぬん)。 と、かねて撒(ま)かれた散らしで、吸い寄せられた江戸の好劇家たち、滝夜叉であれほど売った雪之丞が、初役、色事師として勘平というのを、どんな風に仕こなすだろうと、暗いうちから、いやもう、はち切れるほどの大入りだ。 その見物の中には、向う正面の、例のつんぼ桟敷というのに頑張った、五十左右の立派な武芸者と見える人物と、白髪白髯の瓢亭(ひょうてい)たる老人が、一しんに、舞台に見入っているのが見られたが、これが脇田一松斎と、孤軒老人―― 雪之丞の技芸(わざ)に、すっかり魂を吸われた男女が、道行ぶりの華やかさに、うっとりと見とれているとき、 「今度の、あの者の仕事は、わしどもが力を添えねば、仕遂げえぬかと思いましたが、案外スラスラと――」 と、孤軒老人が、 「あれも、なかなか人間も出来て来ましたの」 「はい、拙者も、何かの折は、一肩入れねばと、思い設けていましたが、さすが、おさない折より老師の御教訓――やはり、ほんとうの修行が出来ておりますと、どんな大事も、一人立ちで仕上げますが。まずは感心しました」 「それに何よりなのは、かの者、どこまでも、役者で生き抜こうとすることじゃな。何を致しても一生――芸道も、奥が知れぬものであろうゆえ、やりかけたわざを、つとめて行くが一ばん――」 「あれは、内気で、しおらしいところがありますからな」 二人は、小さな猪口(ちょこ)を、さしつおさえつ、さも楽しげに献酬(けんしゅう)しながら、演技に身惚れるのだった。 道行が、にぎやかなとったりがからんで、幕になって、当の雪之丞、楽屋にもどると、そこに待っている男衆の中に、何と、闇太郎がすっかり芝居者になって、にこにこしていた。 「親方、気ていますぜ」 「どなた?お二人の方たち?」 と、床山に鬘(かつら)をはずさせながらたずねると、 「いんえ、あれでさ――あの軽業がさ――あの女も、大そうすまして、ちんとして、淋しそうでしたよ」 「ほう、それは気がつかなかったが――」 雪之丞とて、お初の、うら淋しさがわからぬではない――が、いつまでも、盗みの道から抜け出ることの出来ない彼女は、その道を行くほかしかたがないであろう。けれども、闇太郎は別だ。彼は、この興行がすめば、名残を惜しみつつも、この大江戸から、ふたたび、阪地(はんち)へと戻るであろう雪之丞の供をして、西へと上って行く男だ。 ――あッしも江戸ッ子だ。故郷を捨てにくいが、おまえさんのいなさるところなら、どこへでも行く気になりましたよ。 と、あの危急の晩、雪之丞にうすめられて、しおらしく手を突いた彼だったのである。 この物語は茲(ここ)に了る。が、悲しい後話をつたえて置かねばならぬのは、かほど秀(すぐ)れた性格の持主雪之丞は、麗質を天にそねまれてか、後五年、京阪贔屓の熱涙を浴びながら、芳魂を天に帰したことである。あまりに一心に望んだ仕事を果したあとでは、人間は長く生き難いものと見えるのだ。
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時空の微笑ファム UC 自然文明 4 2000 サイキック・クリーチャー:スノーフェアリー ■バトルゾーンにある自分の他のクリーチャーすべてのパワーは+1000される。 ■覚醒ー各プレイヤーのターンの終わりに、そのプレイヤーの墓地にクリーチャーが4体以上あれば、このクリーチャーをコストの大きい方に裏返す。 (F)彼女は今日も無邪気に微笑む。その先にどんな悲劇が待ち構えているかも知らずに・・・。 嘲笑の覚醒者ファム・ファタール UC 闇文明 8 6000 サイキック・クリーチャー:ダークロード ■バトルゾーンにある自分の他のクリーチャーすべてのパワーは+1000される。 ■バトルゾーンにある相手のクリーチャーすべてのパワーは-1000される。 ■W・ブレイカー (F)アハハハハッ!さあ、おいで!手の鳴る方へ!死の方へ!ーーー嘲笑の覚醒者ファム・ファタール 作者:ぐりぐら