約 488 件
https://w.atwiki.jp/kinsho_second/pages/629.html
激動のサバイバルが終わり、上条以下全員の怪我も治ってバーチャル結婚式で一方通行がまた鼻血を出した翌日。 とある高校の男子寮で。 土御門元春が言う。 「この状態をどうすりゃいいのかにゃー…」 するとその隣わずか5センチから声が。 「ホントに困ったねー。」 声の主は。 白雪月夜。 ここの所一緒に寝ることの多い二人であり、今現在置かれている状況も何度も経験しているが、それでも言わざるを得ない。 「月夜の寝相が悪すぎだぜい。」 「私のせい!?ちょっとそれはひどくない?」 どういう状況かと言うと。 「ここまでからまったらどうやって起き上るのか分からないにゃー!!」 ハイ、この二人絡まってます。 「ちょっ!元春動かないで!!動くとっ!!…あぅっ!そこ触られると…ッ!」 「やめろ月夜!朝から耳元でそんな声出されるとー理性が崩壊するーっ!!!!!」 とまあこんな感じで土白が朝から昨夜に続いての第3ラウンドに突入した頃。 隣の部屋では。 「何か朝からまたやってるなあの二人。」 「まったくねえ。ここ壁薄いから昨日は寝れなかったじゃない/////」 「しかも今日はシェリーにつきあう罰ゲームだし…不幸だ。」 「まあいいじゃない。今日は土曜日なんだし明日休めばいいじゃない。」 それもそうだなと言い、朝食を楽しむ上琴。 だがこの時彼らはしらなかった。 シェリーの手伝いと同時に常盤台のお嬢様の相手(ヤバい意味で)をすることになるとは。 その頃、インデックスとステイルが勤める教会では二人の女性がいがみ合っていた。 「シェリー、飾利から離れなさい。いい加減にしないといくら温厚は私でも怒りますよ?」 「おー怖い怖い。なあ飾利。こんな怖い神裂がいる学園都市なんか離れてさ、うちの女子寮に来なさいよ。あんたなら大歓迎だからさ♪」 「う~~~~、シェリーさんってばさっきから頭撫ですぎです~~~。くすぐったいじゃないですか~~~」 「シェ、シェリー・クロムウェル! その羨ましい手をどけなさい! そして飾利を私に返しなさい!」 神裂とシェリー、二人の女性は男を取り合ってるのではなく初春を取り合っていた。 実はシェリー、初春の花飾り+彼女の容姿に芸術(アート)を見出し、さらに彼女の性格や仕草も気に入ってしまったのだ。 そのせいもあって合宿の次の日のデート(初春と神裂と建宮の変則デート)にも乱入、見事にぶち壊し、神裂との今の関係に至っている。 「やれやれ。毎度のことながら良く飽きないね、あの二人」 「そうだね。かざりはかざりで楽しそうだし、かおりもシェリーもじゃれ合ってるだけだから心配するのも無駄になってきたんだよ」 「……インデックス、せめて彼女達の足元にボロ雑巾のように転がってる建宮の心配はしてあげよう。これも毎度のことだけどね」 その様子を温かく見守っているのはインデックスとステイル、そして初春達の足元でボロボロにやられて倒れているのは建宮だ。 ここ最近ではこんな光景がほぼ毎日繰り広げられているので誰一人として本気で心配する者は居なかった。 そこへ来訪者、ネセサリウスでは新入りの闇咲がやって来た。 「初春、こちらの準備は全て終了した。あとは君達が来れば完璧だ」 「わざわざありがとうございます闇咲さん。じゃあシェリーさん、行きましょうか♪ 新型ゴーレムの性能テストを兼ねた罰ゲームの始まりです」 「お、もうそんな時間か。ところでさ飾利。本当に思いっきりやっても大丈夫なのかい? 私としてはありがたい話だけどさ」 「問題ありませんよ。ジャッジメントの訓練所、それに兵器試験場も今日一日は私達の貸切りですから♪ こちらの情報が漏れる心配もありません」 魔術師達には初春のやったことの凄さはイマイチ分からないが、第二学区をほぼ貸切状態にした初春の手腕は凄いというよりも異常の域に達しているのだ。 「それにしてもさ、飾利がネセサリウスのサポートをするって聞いた時は心配してたけど、ホント色々とやってくれて助かってるよ♪」 「当たり前です。飾利は私の可愛い妹なのですからそれくらいは朝飯前なんです!」 「神裂、別にあんたを褒めたわけじゃないから。つーかあんたは付いて来なくていい。大人しく建宮連れて帰りな」 再び始まった神裂とシェリーの喧嘩を無視して、初春は罰ゲームと言う名のシェリーの新型ゴーレムの性能テスト開始の旨を参加者にメールで伝えた。 参加者の当麻、土白、一方通行、浜面(浜面はシェリーの要望)よりも早く現地入りする為に教会を出ようとする。 「闇咲さん、重いかもしれませんけど建宮さんを背負って来てくれますか?」 「分かった」 「インデックスさんとステイルさんはどうします?」 「わたしもシェリーの新しいゴーレムがどんなものか興味あるから行くんだよ」 「暇だから僕も同行させてもらうよ(インデックスが行くのなら当然僕も行くに決まってる。彼女は僕が守るのだから)」 こうして初春、インデックス、ステイル、闇咲、気絶中の建宮は第二学区へと出発することに。 喧嘩してる神裂とシェリーは自分達以外に誰も居ないことに気付き、慌てて初春達の後を追うのだった。 そして罰ゲーム参加者もまた、初春からのメールを受け取ると、それぞれに第二学区へと向かう準備を始める。 「あの美琴さん。なんで一緒について来るのでせうか?」 「なんでって、当麻の近くに居たいからだもん。邪魔はしないから。」 「分かった。じゃあ、行きましょうか。」 と言うと、上琴は第二学区に向かった。 また、土白、一方通行、浜滝も同様に第二学区に向かった。 また、滝壷は美琴と同じ理由で浜面について行き、打ち止めは行こうとしたが、一方通行に来ない方がいいって言われたので来なかった。 そして数十分後、上琴、土白、一方通行、浜滝は第二学区のジャッチメントの訓練場に着いた。 「皆さん着きましたね。その前に言っとくことがあります。一応ゴーレムは本気で戦いますので気よ付けて下さい。」 「「「「「ええええええええええええええ!!」」」」」 みんなは、本気で戦うとは思っていなかったのだ。 「ちょっと待つにゃ。本気で戦うって聞いていないぜよ!!」 「だって言ったら来なかったでしょ♪しかも本気で戦わないと意味無いではないですか♪」 (*1)))))) 上琴、土白、一方通行、浜滝は初春が恐ろしいと思った。 また美琴は、初春が恐ろしいと思った事と昔の初春に戻って欲しいとも思った。 「それじゃあ、五人とも準備はいいですか?」 「「「「「準備いいわけ無いだろう(にゃ)(がァ)!!」」」」」 「そんなこと言ってないでさっさと殺るぞ。」 という事で五人とも納得いかなかったが、新型ゴーレムの性能テストが始まった。 「じゃあまずはコイツのテストからいくとしようか。行きなモトハル2nd!」 「「Nya~~~~~~~」」 シェリーが造り出したのはオルソラの乱で当麻と浜面を苦しめたゴーレム・モトハルの二代目ことモトハル2nd、しかも2体。 ゴーレムの性質上、全身形態を2体以上作れないので2体が限界なのだが。 モトハル2ndの泣き声がかなり脱力効果を与えるのだが、それを帳消しにするほどの速度でモトハル2ndが5人に襲い掛かる。 「うわっ! こいつ前の土御門モドキより早いぞ!」 「おいおいこんなの冗談じゃねーぞ! しかも前より戦い方が気のせいか器用にあだっ!」 かつてモトハルと戦ったことのある当麻と浜面はモトハル2ndの性能向上に驚きを隠せない。 一方、モトハルの劣化バージョンしか知らない土御門、一方通行、月夜はモトハル2ndの動きにビックリしている。 「おい本物。あれお前と同じくらいの強さじゃねェか! 責任取れコラァ!」 「本物とか責任とか変なこと言うにゃー! 俺だってビックリしてうおっ、危なっ!」 「た、確かに早いし攻撃の組み立ても見事だけど私の吹雪ならチョチョイのチョイだよ♪」 そう言うと、月夜はモトハル2ndをまとめて吹雪の竜巻で粉砕する。 しかしそこへ初春が笛を吹いて月夜の所へ近づくと、とんでもない規制をかける。 「白雪さんの吹雪、瞬間凍結は禁止です。これはあくまでシェリーさんのゴーレム性能テストですからあの手の広範囲攻撃は禁止です」 「えーっ! じゃあ私はどうすればいいの? 他に戦い方なんて知らないよ!」 「合宿の時にやったという氷の翼と剣、あれならいいです。これを機にそっちの戦い方を覚えましょう」 初春に言われて氷の翼や剣を使った戦い方も磨きたいと思っていた月夜は快く了承した。 次に初春は土御門、一方通行を呼び寄せて彼らにも規制をかける。 「土御門さんは術の使用は禁止です。みんなも巻き添えにしますからね。一方通行さんは電極の充電は2回までです」 「にゃー、確かに『赤ノ式』も『黒ノ式』も周りを問答無用に巻き込むから仕方ないぜよ」 「ちょっと待てコラァ! 充電二回ってこたァ一時間半しか能力使えねェってことじゃねーか! それで5時間休憩無しは地獄だぞ!」 「アホ毛ちゃんを連れてこなかったのが悪いんですよ。そうしたら4回充電出来たのに。2回でも譲歩したんですよ、だってそうしないとホラ」 土御門は初春の規制を素直に受け入れると、拳銃(弾はゴム弾)を取り出した。 一方通行は拳銃を持ってきてなかったので能力オンリーでやらないといけないわけだが、充電が2回だけなことに文句を言う。 しかし初春が指差す方向を見ると、そこには当麻が怒りのオーラ全開で立っていた。 「アクセラ、お前のチョーカーの充電、美琴にやってもらうんだぞ。本当ならお前に充電なんてさせたく無えんだけど2回で妥協したんだ。感謝しろ」 「お、おォ、感謝するぜ……(あンの焼きもち焼きがァ! そんなに俺とアイツが近づくのが不満かァ!)」 一方通行の心での指摘通り、当麻は単に一方通行と美琴がいちゃつく(当麻視点)のが不愉快なだけだった。 結局、一方通行も初春の提案を受け入れると、チョーカーのスイッチを入れるタイミングを考え始めるのだった。 「飾利、俺と浜面には何か制限とかあるのか?」 「当麻お兄ちゃんと浜面さんにですか? どうしてお二人に制限とか規制がいるんです?」 (*2) 初春からの規制が何も無かったこと、彼女からの悪意の無い毒舌に当麻と浜面は心に大きなダメージを負うことに。 「ちなみに残り2時間になったら大きな新型ゴーレム……そうそう、エリハル弐号機に変わりますからそのつもりでいて下さいねー♪」 エリハルを知っている当麻と浜面、そして美琴は残り2時間が地獄になりそうな予感がした。 かくしてモトハル2nd(2体)VS当麻&土白&一方通行&浜面が再開されることに。 「あれをどうすれば良いんだにゃ」 土御門達は、モトハル2ndに苦戦していた。 「元春、考えている間、一体戦ってていい?」 「月夜何をするつもりなんだにゃ。」 「いや、ただ単に氷の翼と剣の特訓したいだけだけど。」 「そう言うことならカミやん、カミやんも月夜と一緒に時間稼ぎを頼むぜよ。その間に作戦を考えているからにゃ。」 「分かった。」 そう言うことで、上条と白雪でモトハル2ndを一体ずつ戦い、時間稼ぎをすることにした。 「でも、二人だけで大丈夫なのかァ?」 「多分大丈夫だろうにゃ。にしても、月夜から頼んでくるとは思わなかったにゃ。」 「そんなことより、二人が時間稼ぎしている間にどうするか考えようぜ。」 「そうだったにゃ。」 という事で土御門、一方通行、浜面で作戦会議が行われた。 「で、どうすんだよ?」 「正直言えば術者のシェリーを倒せばそれで終わりだろうけど、これはあくまでゴーレムの性能テストを兼ねた罰ゲームぜよ」 「それが一体どうしたってンだァ?」 自分の言っている意味を理解していない一方通行に土御門はサングラスの上からでも分かるような哀れみの視線と小ばかにした笑いを送る。 激怒する一方通行を必死に抑える浜面に感謝すると共に、土御門は二人に説明をする。 「もしそうしたとして残り時間はどうするつもりぜよ? 誤魔化しは効かないんだぜい。あれを見てみるにゃー」 土御門が指差す方向にはビデオカメラを片手にこちらの様子を撮影してる建宮の姿があった。 そして一方通行と浜面は理解した、この映像を後で小萌たちに提出するのだと。 「なるほどなァ。証拠映像が残されンなら下手な真似したら更に罰ゲームが追加される可能性があるってわけか」 「そうゆうことにゃー。まあ、ここはあのカッコいい俺にそっくりのゴーレムをガンガン破壊、修復する間に体力を回復。これでいくぜい」 「確かにそれしか無さそうだ。後は余計なダメージを喰らわないようにしないとな。あの土御門モドキ、土で出来てるから攻撃痛いし」 「だなァ。あの不細工な土御門そっくりの土人形の攻撃はちとやグオッ!」 土御門のことを不細工と言った一方通行の後頭部に当てた一撃は、月夜の氷の翼から放たれた氷の羽の弾丸だった。 味方からの攻撃にまたも怒ろうとしたが、土御門と浜面に説得されて怒りを収めると、2人と一緒に戦線に復帰した。 一方、シェリーはモトハル2ndの自分でも予想外のいい動きにちょっとばかり驚いてた。 (まさか土御門の血を混ぜただけでここまで土御門の動きを投影するとはね。こいつはいい収穫だ。サバイバルの時、建宮にあいつの血を回収させて正解だったよ) 土御門の血液を触媒に組み込んだモトハル2ndの動きは実に見事で、当麻の右手を喰らわないように彼の死角から攻撃を繰り出している。 月夜の氷の翼による空中からの攻撃にも最初は押されていたが、本人同様の応用力を発揮し、徐々に攻勢に出始めていた。 罰ゲーム開始から一時間、疲れを知らないモトハル2ndと人間なので疲れる当麻、土白、一方通行、浜面に差が出始めていた。 「ハァ、ハァ、ハァ……。さ、さすがにぶっつづけであのゴーレムと戦り合うのはちょ、ちょっと辛いな……」 「ゼェ、ゼェ……。よ、よし、ここからは俺が30分、あ、あいつらの相手する。て、てめェらはその間、や、休ンでろ」 そして一方通行は他の4人の体力回復の為に一度目の能力使用に踏み切り、モトハル2nd二体を相手にするのだった。 そのころ、常盤台中学女子寮。 正確には第7学区にないほうの寮で危険な話し合いが行われていた。 ところで皆さんは女子しかいない空間でバスと学校と寮しか知らない状況に置かれた 箱入り娘がどうなるか想像したことはあるだろうか? はっきり言ってお年ごろ。 しかし異性とのかかわりは極限までカット。 まあ大覇星祭などではあるかもしれないが、はっきり言ってそんな状況でも気心の知れた女同士で固まって行動するので全く交流はないと言っていい。 さらにこの学校には『派閥』まであるので単独行動をとることはしにくい、という現実がある。 そのような状況で怒るのは…。 白井ほどではないが若干百合っぽい尊敬。 尊敬が向けられるのが高位能力者なのは言うまでもないことで。 結果。 「御坂様がどこの馬の骨とも知れない殿方と付き合ってるのは到底許せませんわ!!」 「聞けばレベル0と言うではありませんか!」 という事態となる。 そりゃそうだ、自分達はレベル3以上なのだから。 ここに。 戦争の勃発は回避不能となった。 そのころ黒子は、ジャッジメント第一七七支部にいた。 「はぁ。せっかくの土曜日ですのになんでジャッジメントがありますの?」 「そんなこと言ってないでパトロールに行ってきなさい!!」 黒子は、固法先輩に言われたので、パトロールに行った。 だが黒子はこの後、上琴の交際を認めていない常盤台の生徒に捕まるとは、まだ知らなかった。 「はぁ、早くパトロールを終わらせて○○様とあんなことやこんなことをしたいのに…」 黒子はため息をつきながら、独り言を言ってた。 「なら早く終わらせませんとね。」 黒子がやる気を出したその時!! 「あら、皆様方どういたしましたの?」 黒子の前には、上琴の交際を認めていない常盤台の生徒達がいた。 「白井さん。おとなしく捕まってくれませんか?」 「どうして捕まらなくてはならないですの?」 「御坂様とその彼氏を離すためです。」 「そう言うことでしたらお断りしますの。」 黒子がテレポートしようとしたとき!! 「ッ!?どうしてテレポートが出来ませんの?」 「AIMジャマーを使いましたので当たり前でしょ♪」 「どうやら捕まるしかありませんね。でも、あの二人を離すなんてムリだと思いますけど。」 黒子は逃げ道も無かったので、捕まってしまった。 そして数分後、黒子のケータイから黒子が捕まったことが青ピにメールで伝わった。 「黒子はん!!どうして捕まったんや!?」 青ピは黒子が捕まってしまったのでどうすれば良いのか分からなかった。 また、メールの内容は… 『白井さんの彼氏様。今、白井さんは私達が捕まえています。白井さんを解放して欲しいなら御坂様か御坂様の彼氏に伝えてください。常盤台の女子寮に来るようにと言ってください。』 っと書いてあった。 「とりあえずカミやんに電話するや。」 ということで上条に連絡した。 『もしもし』 「カミやんか。大変なことになったや。」 『あの、私は当麻お兄ちゃんではなく初春ですけど。それで青髪さん、どうしたのですか?』 青ピは上条に連絡したんだが、相手は初春だった。 「なぜカミやんに電話したのに初春はんが出るんや?」 『今、当麻お兄ちゃんは合宿の罰ゲームをしているので荷物を預かっているんですよ。』 「そうなのか。ならカミやんに伝えてくれや。今、黒子はんが常盤台の生徒に捕まって、解放して欲しいならカミヤンか御坂はんを常盤台の女子寮に連れて来いと言ってきたんや。」 『白井さんが捕まったのですか!!でも、当麻お兄ちゃんは今、行けませんよ。』 「分かっているからどうすれば良いのか分からないのや。」 『じゃあ、こう伝えてください。『今、俺と美琴はすぐには女子寮に行けないので第二学区に来い。』って言ってください。』 「でも、そう簡単に来ると思うかや?」 『目的は当麻お兄ちゃんと美琴お姉ちゃんだから絶対来ますよ。』 「でも、そっちに行かせて良いのかや?」 『大丈夫ですから伝えといてください。』 「分かったや。」 というと、電話を切った。 そして青ピはメールでこう書いた。 「カミやんが、言ってたけど『今、俺と美琴はすぐには女子寮に行けないので第二学区に来い。』だってや。」 っと書き、青ピは黒子のケータイにメールを送った。
https://w.atwiki.jp/kinsho_second/pages/838.html
「おーい……おお、白熱バトルが展開されている!?」 「はまづら、カメラ持ってない?」 「残念だがケータイで撮るか」 「そうしよう」 どうやら神裂とシェリーのガチンコバトルで本来の目的がぶっ飛んだらしい。 そんなところに退屈しているウィリアムが近づいてきた。 「何か用であるか?」 「……………ああ、すっかり忘れてた」 「お主は随分と忘れやすいのだな」 「だぁぁぁあああああああああああああああああああああ!!あの件はマジですいまッッッせん!!!」 「いや、それは気にしていないのでいいのであるが……用というのは?」 「ああ、それはだな……コレだ」 「…………」 ウィリアムはメモをじっくりと読むと、 「このメッセージは私にも値するのであるか?」 「…………そうだと思うけど、それがどうかしたか?」 「何でもない、これは私があそこの二人に伝えておくのである。だからお主等はどこえでも行け」 「ああ、わかった。サンキューな」 「ありがとう」 一応礼を言うと二人は廊下に出て行った。 ウィリアムはメモの内容を思い出すと笑ってしまいそうになった。 (友……………殺しあった中だが、そのように思われていた……か) ウィリアムはこの二人の対決が終わったら、自分もどこかで満喫しようとふと思った。 土御門vs一方通行の結果?そんなのわかりきってることだろう。 「にゃー!!この手のゲームは全て掌握したと思っていたのに……ベクトル操作は卑怯だぜい!!」 「ンな事いってよォ、テメェなンかそっちの彼女に力貸して貰ってたじゃねェか?」 「一万人のおんにゃの子から力貸してもらってるお前に言われたかねー!!」 アァだこォだ言っていると。 「負けたといえばさぁ元春、罰ゲーム何にしようか?」 「にゃあ!?それを今言うか月夜ー!?」 「それじゃァよォ、全員集めて一発芸ってのはどォだ?」 「おお、アクセラ氏!冴えてますね!!」 「え、ちょっと待って………」 「土御門、面白そうじゃないか。一発僕たちを笑わせてくれ」 「にゃー!!それを言うならステイルだってやるべきだにゃー!!」 「僕はそんな約束してないからね、日ごろの行いを恨むんだね」 そんなところに浜滝が入ってきた。 「よお半蔵、アクセラ、お前らに見せたいものがあるんだが…………」 「それは後だァ、全員『宴会フロア』に集めろ」 「ああ、わかった。『メインコンピュータールーム』で放送流しとく…………って上条に頼んでくるわ」 自体が飲み込めない浜面はとりあえず一方通行の言うことを聞いた。 「土御門、後には引けなくなったね?」 こうして土御門は罰ゲームとして、皆の目の前で一発芸をすることになったのであった。 土御門の一発芸を見るために宴会フロアに人が集まっていた。 しかしよく見ると、思いのほか人の集まりは良くなかった。 今、このフロアにいるのは上琴、月夜、一打、浜滝、青黒、半郭、インデックス、ステイル(土御門はステージ袖)。 「おい、上条と御坂の義妹たちはどこ行ったンだァ?」 「ヴィリアン様に陛下から帰国しろって連絡があってね、最後に初春と思い出を作るって言って出て行ったよ。他の義妹と一緒にね」 「成程なァ、それでおっさんとレッサーってやつも居ねェのか。ンで、てめェのお仲間の二人はどうした?」 「神裂とシェリーかい? あの二人は卓球の試合の後で倒れてね。建宮と彼が呼んだ五和と一緒に連れて帰ったよ」 一方通行は思い出作りならここでも充分とか、これで最後じゃねェとか思ったがツッコむ気にもなれなかった。 なお、建宮に呼び出された五和がこの地下アミューズメントに驚きつつ、上琴新居二号に盗聴器を仕掛けようとしたが当然ながら建宮に阻止される。 「それにしても遅いですわね土御門さん。あの方がどのような一発芸を見せてくれるのか楽しみですのに」 「せやな。つっちーのことやから爆笑間違いなしのネタ見せてくれるんやろねー♪」 そんな青黒の期待のこもったコメントを聞いていたのはステージ袖で緊張している土御門だ。 (あいつら他人事だと思ってハードル上げやがって……。こちとら即興で爆笑取れる一発芸思いつくほど器用じゃないにゃー!) 「こらァ土御門ォ! さっさとしやがれェ!」 「ミサカも暇じゃないんだよってミサカはミサカは他人事だから思いっきりまくし立てる!」 中々出てこない土御門に業を煮やした観衆達は無責任にもブーイングを始めた、一打切っ掛けで。 上琴もブーイングに参加しているが先の絹旗の件を心の中で考えているのでそれほど元気は見られない。 (あーっ! もうやけくそだにゃー! ウケてもスベっても構わんぜよ! 土御門元春一世一代の晴れ舞台、とくと拝みやがれですたい!) 土御門元春、人生初の一発芸が今ここに披露されることに。 土御門はボールを手に持ち、 「いぃぃぃいいいいいいいいぃぃぃいいいいいいいいいいいいいざぁぁぁあああああああああぁぁぁあああああああああああああああやぁぁぁあああああああああああああああぁぁぁあああああああああああああああッッッ!!!!!!」 あれか、あれですか、あれかよ、あれなんですね…… 何て思う人もいるかも知れないがそうである。あれなのである。(詳しくは『デュラララ』で検索) 見事に、見事に微妙な空気が流れた……… 「これなんの罰ゲーム?」 「ピンポン玉のだよ」 こうして土御門の罰ゲームは終わり、この後みんなはそれぞれ帰ることにした。 ちなみに、土御門は一発芸がすべってしまった事でかなり落ち込んでいた。 また、土御門の一発芸を聞いていたみんなは期待して損したような感じをしていた。
https://w.atwiki.jp/seisoku-index/pages/765.html
──午前十二時── 日付の変更と共にそれは起こった。 各地の都市の病院や警察署などの主要施設が大勢の軍人や警官によって封鎖された。 彼らは『騎士派』あるいは『王室派』の第二王女派閥の息がかかった集団だった。 造幣局や、宗教的な意味のある宮殿などが占拠された。 そこを守るはずの人達である警備員や、騎士達によって。 地方議会、裁判所も例に違わず。 各地の城も、そこを守っていた人間達によって陥落していった。 各地で悲劇が起ころうとしていた。 もちろん『清教派』の魔術師達──『必要悪の教会』の面々も侵攻の対象だった。 勿論イギリスの三大一派である清教派の魔術師達も無抵抗のまま侵攻されたわけではないが 数が違った。 カーテナ=オリジナルの力を借り『天使の力』としての力を部分的にとはいえ使う敵の数が。 一人、二人程度なら時間稼ぎとは言わず均衡は出来るほどの力を持つ魔術師は多々居る。 しかし、あまりにも数が違いすぎた。 統制も取れていない五人程度の清教派を相手にざっと三十人は居る。 時間を稼ごうにも、数人足止めしたところで別な場所から追っ手が来る。 第二王女キャーリサと騎士派の反乱は英国全土へ広がっていく。 結局不意打ちを食らった『必要悪の教会』の面々は退却を開始した。 このまま終わるほど『清教派』の人々は弱くは無かった。 しかし第二王女の息がかかった騎士派の連中とぶつかれば、負けるのは間違いなく清教派だろう。 反撃の糸口を見つけるための、意味のある退却行為だった。 無理に態勢を立て直す事に余計な力を注ぐよりも、一度引いて力を温存しようと。 逆転の可能性を高めることに尽力したのだ。 ◆ 上条「くそっ……この混乱じゃ救急車は来れないか」 上条「やっぱり必要悪の教会の連中と合流するしかなさそうだな」 上条「その中には、回復魔術を扱える魔術師だっているだろうし」 オリアナ「えぇ、でも……」 オリアナ「通信を傍受する限り騎士派と第二王女キャーリサが手を組んでイギリスを侵攻しているようだし」 オリアナ「この騒ぎを聞けば分かる通りこの街も例外じゃないわ」 上条「でも早くしねぇとコイツは……」 オリアナ「……そうね」 上条「涙子ちゃんの調子は……?」 オリアナ「気を失っているけれど、まだ起きそうに無いわね……」 オリアナ「頭の回転の速い子ね」 上条「…………」 オリアナ「自分が騙されていたことに気付いて、一時的とはいえ仲間を目の前で狙撃されて……」 オリアナ「この子は少し、幼いわ……良くも悪くもね」 上条「とりあえずここから近いイギリス清教の女子寮を目指そう」 ところが、そんな上条達の行く手を阻むものが居た。 巨大な川だ。 ロンドンの東西を横断するように二〇〇メートル以上の川幅を誇る大きな川がある。 イギリス清教の女子寮へ向かうには、この川にかかる橋を渡らなければならないのだが……。 上条「くそ、あの銀色の鎧……『騎士派』の連中か!?」 オリアナ「その子の調子を見るにここに長居は出来ないわね」 オリアナ「排除するわ」 上条「……できるのか?」 オリアナ「頼めるか、と聞いて欲しかったわね」 オリアナ「その子達を女子寮まで運んだら同じ区にある駅に向かいなさい」 上条「なんだって?」 オリアナ「禁書目録のいるフォークストーンまで直線でも一〇〇キロはある」 オリアナ「ユーロスターって路線がそのままフランスまで直結してるのよ」 オリアナ「騎士派がイギリス全土を支配したら今度は人員と物資を運ぶはずだわ」 オリアナ「禁書目録を助けるにしてもフォークストーンまで走っていける距離じゃないわ」 オリアナ「だからその路線にあなたは上手に紛れ込みなさい」 上条「分かった。ここは頼めるか、オリアナ」 オリアナ「任せなさい」 ◆ 上条当麻はどうにかして女子寮まで辿り着くことが出来た。 初めて入る建物だが、のんびり観察するほど余裕は無い。 すでにこの女子寮からは必要最低限の物は全て持ち運ばれているだろう。 多くの人員も逃走した後である。 佐天涙子の方はともかく、新たなる光のメンバーであるこの子は危ない。 早く回復魔術を扱える魔術師に出会わなければ── オルソラ「おやまぁ、お久しぶりなのですよ」 上条「オルソラァ!?真っ先に逃げるべき戦闘能力ゼロのお前がどうしてここに!?」 オルソラ「なんか皆さんバタバタしていて、ついていけなかったのでございますよ」 オルソラ「あらあら、女の子二人を担いでどうなされたのですか?」 上条「この子達をお前に預けて大丈夫か?」 オルソラ「オッケー、回復魔術でございますねー?」 オルソラ「その代わりといっては何でございますけれど……」 上条「分かってる、脱出の手助けくらいはするさ」 この後上条当麻はインデックスを救出しに行き、後方のアックアと出会い そしてカーテナ=オリジナルを暴走に導くために第三王女と共にロンドンの地下へ行くのだが…… 佐天涙子の物語は── ──────────── ────── ─ ─ ◇ 佐天「────ぁ」 佐天「真っ白な空間……あぁ……夢か……」 『また』 佐天「んあ?何だぁ……??」 『またか、と言ったのだよ』 佐天「だ、誰!!」 『前回と違って、自我はあるのだな』 佐天「前回?自我……意味の分からないことを──」 佐天「そうだ……ここは夢で……」 佐天「レッサーちゃんが!!」 『しかしお前に何が出来た?騙されていただけであろう』 佐天「確かに、あたしは掌の上で踊ってただけだった……」 佐天「やっぱりあたしは無力……なのかな」 佐天「憧れてた超能力者になっても、結局あたしは──」 『無力では、ないだろう?』 佐天「で、でもあたしは……」 『お前の左手は飾りでは無いだろう?』 佐天「学園都市に来てから、劣等感を感じてきた──」 『──けど強い力を授かった』 佐天「その力を使っても救えなかった人がいた──」 『──ならばもう傷つけさせないと決意した』 佐天「でも、また……守れなかったらって考えると怖くて──」 『──そして……ッ!?ぐっうおおおおお!!!』 ◆ 十月十八日、午前二時三〇分。 上条当麻達の働きにより、カーテナ=オリジナルは暴走した。 建宮「やっべーのよ」 建宮「カーテナ=オリジナルの力をある程度は削ぐことができたみたいだけど」 建宮「やっぱりその反動みたいなもんの発生も避けられなかったみたいな──」 佐天「……、ん……ここは……?」 建宮「おお、涙子ちゃんおはようなのよ」 佐天「建宮さん??あたし一体──……」 佐天「──!!レッサーちゃんは!!」 建宮「心配せずとも命に別状はないのよ」 佐天「……、よかったぁ……」 佐天「(いや、良くない……よね……あたしの所為で……)」 佐天「行かなきゃ……、行かないと……」 建宮「今はよしといたほうがいいのよ涙子ちゃん」 佐天「どうして、ですか?」 建宮「たった今上条当麻達の活躍でカーテナ=オリジナルの力の暴走に成功してな」 建宮「今のロンドンは『天使の力』が滞留しているというかなんというかなのよ」 佐天「何か問題があるんですか?」 建宮「涙子ちゃんやあの上条当麻は問題ないだろうが、俺たち魔術師は違うのよ」 建宮「『天使の力』の濃度が高いと下手に魔術を使えないのよな、暴走しちまう」 佐天「暴走……」 建宮「何より相手の数が多いしな、ここで『天使の力』の拡散を待つついでに他の清教派の連中を待つのよ」 佐天「やっぱり……あたしは騙されていたんでしょうか……」 建宮「……、あまり気を落とさないで欲しいのよ」 建宮「ま、今うちの五和がご飯を作ってるからそれでも食べて元気だすのよ」 そんなこんなで最後の晩餐、と言うのは少々言いすぎかもしれないがともかく 逃走をしていた清教派の面々はご飯の時間である。 佐天「……(あたしってホントダメだよなぁ……)」 佐天「……(あっさりと騙されて、レッサーちゃんを守れなくて)」 佐天「はぁ…………」 インデックス「あれ、とうまと一緒にひょうかを助けてくれた子だよね」 佐天「えっと……?あぁ、あの時の……」 佐天「えーっと、ハンバーグ食べますか?あたしはお腹すいてなくて」 インデックス「うー、もうハンバーグは食べたくないかも」 インデックス「確かあなたはとうまの友達で名前は涙子ちゃんってよばれてたよね?」 インデックス「あなたの上の名前を教えてくれるかな?」 佐天「えっと、佐天涙子って言います」 インデックス「佐天涙子かー、いい名前だね」 佐天「えっと、ありがとう……?」 インデックス「ところでさ、涙子は『打ち止め』って呼ばれてる子しらないかな?」 佐天「!? 打ち止めちゃんを知ってるの!?」 インデックス「ひょうかがああなっちゃった時、あの子を介してたみたいなんだよ」 インデックス「だけど、えーあいえむ拡散力場ってのが絡んでてちゃんとに治療できたのか不安なんだよ」 佐天「えっ……?」 インデックス「もしるいこが学園都市に戻ったら一度打ち止めを連れて私のところに着て欲しいんだよ!」 佐天「分かりました」 インデックス「こないだので大丈夫だとは思うんだけどね」 インデックス「もしかしたら、ひょうかのアレに似た性質を持つのが現れたらまずあの子が危険なんだよ」 佐天「……危険なんですか?」 インデックス「でもひょうかのアレににた性質をもつモノなんて早々現れるものじゃないんだよ」 佐天「そうですかー、それは良かっ──!?」 つい先日、自分の下へ現れた『エイワス』と呼ばれるものは── もしかしたらあれは── 佐天「インデックスさん、この戦いが終わったらすぐに打ち止めちゃんを連れて行きますね」 インデックス「うん?わかったんだよ!!」 シスターA「あー!!いたいたー!!ほらほらハンバーグだよーお食べー!!」 インデックス「ふがっ!?そんなハンバーグばっか──はむがッ!?」 ◆ 午前三時 佐天涙子と上条当麻と『清教派』の面々はロンドンへ突入した。 車で移動している彼らだったが、その車の中で作戦会議を開く彼らだった。 神裂「最後の確認をします」 神裂「我々の目的はどうにかしてカーテナ=オリジナルを破壊することにあります」 神裂「カーテナ=オリジナルは今回のクーデターの象徴です」 神裂「それを破壊すれば騎士派の面々の心も折れるでしょう」 インデックス「口で言うのは簡単かもしれないけど、実際やるとなるとかなり難しいかも」 神裂「……、ですので規格外の敵には規格外の人材を頼ることにします」 上条「や、やっぱそうなるのか」 上条「確かに俺の右手ならぶっ壊せるかもしれねぇけど……」 上条「でも今のキャーリサって神裂とかアックアとかよりも強いかもしれないんだろ?」 神裂「えぇ、分かってますよ……しかし今回はあなたの『右手』だけではないでしょう」 上条「……俺は、反対なんだが」 神裂「あなたの右手のお陰で“時の遅い世界”でも“時の止まった世界”でも普通に動けるのでしょう?」 上条「そうかもしれないが……」 神裂「ですが、私も佐天涙子さんを戦場へ投入するのは反対ではあります」 神裂「──ので、彼女を使う前にまず我々があなたの元へキャーリサをどうにかして弾き飛ばします」 バタタタタタタタタタ!!という風を切る連続的な音が彼らの頭上から響き渡った。 ヘリの音か?と上条当麻は考えるが、それは間違いであった。 白 未完成のプラモデルのような色のない巨大な物質があった。 上条「!?カーテナ=オリジナルが生み出す、全次元切断の残骸か……ッ!?」 上条「くそっ!!あれが落ちてきたらこのトラックなんてひとたまりも──」 神裂「何をボサっとしてるのです!!飛び降りますよ!!」 上条「あぁ!わかってる!!」 神裂「バッキンガム宮殿に向かうのですよ!!」 そういい残し、インデックスを抱えた神裂火織は高さ数十メートルはありそうなビルへ跳んでいった。 ビルからビルへ飛び移る彼女を一瞬だけ確認した後に── 上条「涙子ちゃん俺たちはバッキンガム宮殿に行くけど」 上条「今回の相手はかなり強いから隠れてても────」 佐天「いえ、バッキンガム宮殿に早く行きましょう」 佐天「当麻さん、先に行ってますよ」ヒュッ 上条「涙子ちゃん!?」 カーテナ=オリジナルが繰り出しているであろう全次元切断の残骸が多くの破壊を生む。 その残骸や、残骸によって破壊される建物を避けながら佐天涙子は走っている。 佐天「時を遅くして走ってれば!!」 佐天「避けることはできる!!」 佐天「……(すぐに……)」 佐天「あれがバッキンガム宮殿か!!」 地面からの装飾用ライトに照らされた宮殿は午前三時過ぎでも白々しく輝いていた。 遠方からの爆撃からなのか、キャーリサの放った全次元切断の所為なのかは不明だが宮殿の右半分は瓦解している。 豪奢な内装が見える。 なまじ現実味がないほど華美な建物であるため悲惨さは消えている。 その宮殿に足を踏み入れて辺りを見回す 庭園。 恐らく庭園なのだろうが、その中心に二人の女性が立っている。 一人は佐天涙子を騙した張本人にして今回のクーデターの首謀者であるところの第二王女キャーリサ。 もう一人は佐天涙子の知らない人ではあるが、第三王女であろうことは想像が付いた。 二人は何かを言い合っているようで、否第三王女が一方的に突っかかっているという印象だ。 キャーリサは余裕の表れか、会話を雑に済ませ 手に持っている剣のようなものをゆっくりと第三王女へ── 佐天「──危ないっ!!」ドンッ ゴバッ!!と先ほどまで女性が居た場所が裂けた。 間一髪だったが、どうにかして突き飛ばすことが出来たようだ。 キャーリサ「おめでとう、表彰モノのファインプレーだったぞ」 キャーリサ「こんな女子中学生が勇気ある行動をしているというのに……うちの騎士達にも見習ってほしいとこだし」 佐天「キャーリサ!!どうして……どうしてレッサーちゃんを!!」 キャーリサ「ふん、騙されたことよりもまず人の心配か……本当にうちの騎士に見習ってほしーとこだ」 佐天「……、騙されたのは別にいいです──でもレッサーちゃんを殺そうとしたのは許せません」 キャーリサ「はっ、許さないって小娘一人でどうするというの」 佐天「それは……あたしがこの手でこのクーデターを止めるんです!!」 キャーリサ「へぇ、止めるねぇ……止めてどうしようっての?」 キャーリサ「私は確かにお前を時間稼ぎにでもなるかもと騙したが」 キャーリサ「【イギリスがこのままフランスと戦争をしたならば負けるというのは本当だし】」 佐天「──だからって!!だからってレッサーちゃんや街を破壊して良い理由にはならない!!」 キャーリサ「ならどうするというの?私を止めるのか?カーテナ=オリジナルを持つこの私に」 佐天「止めて……みせ──」 キャーリサ「──どうやって?」 佐天「なっ!?いつのまに後ろに!?」 キャーリサ「この程度で驚くようでは私を止めることなんてできないよ」 キャーリサ「お前だけじゃ役不足だよ佐天涙子、お前一人がいたところで──」 上条「一人じゃないさ、少なくとも涙子ちゃんは」 佐天「当麻さん!!」 キャーリサ「はっ、お前らは本当に登場の仕方が主人公のようだな」 キャーリサ「だが一人が二人に増えただけでどうしようと言うの」 上条「決まってるだろ──」 佐天「あなたを止めるだけです」 キャーリサ「爆笑ものの冗談だな」 佐天「当麻さん!!」スゥ 上条「わかってる!!」 辺りの気配が変わる。 それは音であったり、風であったり、次元切断の残骸の落ちるスピードであったり 全てが遅くなる、その現象を起こした張本人の少女と打ち消す右手を持つ少年以外は──。 上条「すぐにテメェの幻想をぶち殺してやるからな──!!」 キャーリサ「ふん、確かにこれなら私を打破できると勘違いできそうだし」 佐天「!?」 上条「なに!?」 キャーリサ「別に私が普通に動いていてもなんら可笑しくはないだろう?」 キャーリサ「このカーテナ=オリジナルは英国最大級の霊装だぞ?あまり舐めるな」 キャーリサ「私は今、天使長の力を扱えるワケだし“この程度の遅さじゃ全然遅い”」 上条「涙子ちゃん引──」 キャーリサ「はっ、遅い──!!」 キャーリサは一歩踏み出していた上条当麻を蹴り飛ばす そして瞬きほどの一瞬に──いや、時の遅い世界の瞬きほどの一瞬でキャーリサは佐天涙子の目の前へ移動した。 移動し終えたというのが正しい表現なのかもしれない。 上条当麻を蹴り飛ばしたと同様に佐天涙子を蹴飛ばして、キャーリサの移動は終了した。 信じがたい衝撃が佐天涙子を襲い、そして吹き飛ばされる。 辺りの気配が変わる。 それは音であったり、風であったり、次元切断の残骸の落ちるスピードだったり。 時が、正常に廻りはじめる。 キャーリサ「所詮は子供二人、魔術もロクに使えない人間じゃこの程度だろうとは思ったし」 キャーリサ「あの二人にプラス極東の聖人でもいれば負けはしないものの私が苦戦をしいられただろうが」 キャーリサ「そんな実現しなかった話などどうでもいいし……」 キャーリサは剣を肩で担いでいた。 空いた手で自らのドレスの胸元に手を伸ばし取り出したのは無線機だった。 キャーリサ「ドーバー海峡で哨戒行動中の駆逐艦ウィンブルドンに告ぐ」 キャーリサ「バンカークラスター爆弾を搭載した巡航ミサイルを準備するの」 キャーリサ「──準備が出来次第バッキンガム宮殿へ即時発射せよ」 バンカークラスター爆弾。 それは英国が独自に開発した爆弾である。 地下50メートル級のシェルターを貫通させるための特殊子弾を200発ほどばら撒くことが出来る。 半径3キロ四方が吹き飛ぶほどの威力を持つ、恐ろしい爆弾が そんな爆弾がこのバッキンガム宮殿へ── 音は無かった。 視界は真っ白に塗りつぶされた。 最初に気付いたのはキャーリサだった。 一瞬だけバンカークラスター爆弾が爆発したことによる視界の消失と思った。 だけど違う。 爆弾が爆発してもここまで無音のはずが無い。 いくらカーテナ=オリジナルがあるとはいえ、爆弾による衝撃が無いのはおかしい。 なにより、いつまで視界は真っ白なままなのだ。 いや、真っ白ではなく少しだけ鈍色に近いような──── キャーリサ「っ!?これは──」 佐天「──────」 原因。 バンカークラスター爆弾がバッキンガム宮殿へ落ちてこなかった原因。 否、爆弾はしっかりと落ちてきてはいた。 『不発弾』として。 200発の子弾を全て止めた原因である彼女が──。 キャーリサ「……っ!!」 ◇ 『攻撃』は昔からあった。 例えばバンカークラスター爆弾はローマ正教に牛耳られたEUの軍事会議で使用禁止になった。 例えば女王エリザードがまだ娘に軍事を任せていない頃に、“イギリスの”核兵器は禁じられた。 『攻撃』は昔からあったのだ、着々と、段々と、確実にイギリスへ。 その攻撃がエスカレートしていった結果がキャーリサの見ている現状のイギリスだった。 ローマ正教に支配されたEU加盟国からは陰で哂っていたんだろう、『お前たちの時代はもう終わった』と。 そして今回のイギリスとフランスを繋ぐユーロトンネルの爆破。 キャーリサは一人決意した。 もう一刻の猶予も無いと。 この機に動かなければイギリス国民は奴隷よりも劣る位置まで落ちてしまうと。 カーテナ=オリジナルを使って、暴君になって── ──そして二本のカーテナと共に歴史から消えようと。 元より自分は『軍事』にだけ優れただけの剣を取って戦う事しか知らぬ女だ。 国家や世界を変える方法など、一つしかないじゃないか。 佐天「────」フラァ キャーリサ「それが報告書にあった天使化か……ッ!!」 キャーリサ「なら……容赦はせんぞ!!」バッ キャーリサがカーテナ=オリジナルを佐天涙子に振るう。 しかし、カーテナ=オリジナルの斬撃を一人の天使は“避けた” キャーリサ「……(避けたって事はカーテナの攻撃は効果があると見るべきだし)」 キャーリサ「ここで必ずお前は退けなければならないし」 キャーリサ「殺す気で行くぞ──」 佐天「──√レ──z_ァ──wv─!!」 キャーリサ「────なに!?」 ──バッキンガム宮殿を眺める人がいた。 それは、上条当麻でも佐天涙子でも神裂火織でもなく ましてやキャーリサでも、魔術師ですらない。 第三王女に仕える使用人の男だった。 彼が今胸にあるのは、ただ一つの感情である。 悔しさ。 自分はイギリスの国民であり、イギリスの為と言うのならば喜んで戦おうと思っていた。 自分には無理だ。 目の前の、この圧倒的な破壊を。 日本から来た少年は右手になにやら切り札を持っていたらしいが自分にはそれが無い。 何もできない、悔しさだけが──。 「本当にそう思っているのか」 「あの少年達とお前たちの違いは右手の性能の差だけと、本当にそう思っているのか?」 確かにあの少年ならば例え右手に何か能力を持っていなくとも今と同じように戦いの中心にいたのだろう。 「お前はあの少年達のように立ち上がりたいと、思うのか?」 戦いたい。 自分も……なにが出来るわけじゃないが──イギリスの為に、自分の正義のために戦いたい!! 「よろしい、足りない部分は私が埋め合わせてやる」 エリザード「愚劣な王政の責任を取り、そしてイギリスの国民を守るため」 エリザード「暴君と化してヨーロッパ中の敵国を蹴散らし後は政治の舵取りを民衆に任す、か」 エリザード「何やらスケールのでかい話に見えるがその端々に娘の小心が見え隠れしてんな」 エリザード「変革とは────こうやるんだよ!!」 ──ある所では、一人の少年が顔を上げた。 突然起こったテロとも戦争ともつかない非常事態。 暗闇の中でただ震えることしか出来なかった少年。 しかし、声がした、戦ってもいいと。 逃げてもいい、他人に預けたって構わない……でも!! (戦いたい……イギリスの為に、戦いたい!!) エリザード「この力に上乗せして、英国女王エリザードから全国民に告ぐ」 エリザード「クーデターの発生によって、今日一日でいろいろなことがあった」 エリザード「多くのものは何が起こっているか分からないだろう、しかしそれでも異様な被害にあっているだろう」 エリザード「──だが今お前たちには抗う力を授けた!!」 エリザード「詳しい理屈は話せないが、今宵一日限りお前たちはヒーローになれる!!」 エリザード「お前たちが目にしてきた不可思議な力と戦える力だ」 エリザード「私に協力してくれるものは感謝する!クーデターに協力するでもいい!」 エリザード「力なぞいらぬ者は返す、と念じてくれればそれでいい」 エリザード「このクーデターの首謀者である私の娘、キャーリサを救うために力を貸してくれ!!」 エリザード「さぁ!群雄割拠たる国民総選挙の始まりだ!!」 ──ある所では、多くの一般人をホテルに軟禁していた軍人が握った拳を震わせていた。 自分なりにイギリスの為に考えて行動しクーデターに協力していた。 だが、その首謀者たる人物を助けるために……戦えと? 一体自分は何のために戦ってきたのだ……。 「おい、お前軍人だろう……。確か装甲車を運転してたよな」 話しかけてきたのは先ほどまで自分ら軍人が軟禁していた一般人の男性である。 彼にも彼なりの守りたいもの、世界が、正義があるのだろう、だから立ち上がった。 自分は──── 「あんたの力が必要だ、装甲車で俺を戦場まで連れてってくれ」 「──あぁ……わかった」 ──ある所では『新たなる光』と呼ばれている魔術結社の少女ベイロープという少女がいた。 彼女は『清教派』との戦闘で敗れ、治療と拘束を兼ね大聖堂へ連れてこられていたのだが クーデターの開始と同時に隠し部屋へ押し込まれていた。 ベイロープ「届いてる?レッサー」 『届いてるよん、ランシスやフロリスとも繋がってます』 『ぶっちゃけどうします?』 ベイロープ「どうしますって聞かれてもね……」 ベイロープ「クーデターの共謀者が何を今更って感じなんですけど」 ベイロープ「一番イギリスの為になることをするのが我々の流儀ですから、恥も外聞もなく働きますか」 ──ある所ではクーデターの首謀者を相手に戦っている少女が居た。 佐天「──────!」 佐天「──────!?」 佐天「──√レ──z__ァwv─!!」 キャーリサ「なっ……これは!?」 目の前に存在する強大な力を有す少女はパキリ、パキリと音を立てて【変革】していく。 真っ赤な涙は止まり、左手の鈍色に輝く羽根は引っ込み、そして頭の上のわっかは輝きを増す。 佐天「─√レ──あぁ、そっか──」 目の前の少女は、先ほど蹴り飛ばした佐天涙子という少女に“似ている” 似ているだけだろう 確かに腰まで伸びたストレートの黒髪や、顔は似ていても 佐天涙子とは人間であり、少女の頭の上に金色に輝く輪などある訳が無い それに人間の背中に真っ白な、穢れの無いような一対の真っ白な羽が生えている訳が無い。 キャーリサ「なっ……!?意味が……」 キャーリサ「あの糞母上はカーテナ=セカンドの力を国民全員へ分配したし……」 キャーリサ「イギリス国民にだ!!どーしてお前からそのカーテナ=セカンドの力を……」 佐天「さて、どうしてでしょうね」 佐天「結局、これが変革というものと思いませんか?」 キャーリサ「何を言ってる……!」 佐天「このバッキンガム宮殿からでも……、わかりますよね」 佐天「このイギリスの国民の皆があなたを助けようと、戦い始めてることに」 キャーリサ「っ……!!」 佐天「あなたが思ってるほど、イギリス国民の皆は──安くありませんよ」 そして、上条当麻もこの光景を見ていた。 先ほどキャーリサに吹っ飛ばされた所為で良くは見えないが 佐天涙子とキャーリサの姿だけではない 負傷した騎士から武器を受け取ったメイドや数十人の警官 はてはサラリーマンの男が、学生の少年が戦っている。 イギリスの為に。 上条「(ははっ、すげぇな……)」 上条「あまりにも、ヒーローが多すぎて俺とか神裂とか涙子ちゃんまでもが霞んじまってるじゃねぇか」 上条「何だよこの国……国民全員がヒーローってどういうことだよ」 上条「守ろう……、俺も戦おう……」 上条「こんなふざけた負の連鎖からキャーリサを引きずり上げねぇとなぁ!!」 カーテナ=オリジナルによる圧倒的な斬撃と強大な残骸物質による牽制攻撃の渦に 佐天涙子は平然に立っている。 キャーリサ「くっ……!?」 佐天「当麻さん!!」 上条「涙子ちゃん!!」 遠くに見える上条当麻を見つけると佐天涙子は上条当麻の名前を叫ぶ。 上条当麻の方も彼女の言いたいことが分かり、応答する。 佐天「キャーリサさん、余所者のあたしが言うのはアレですけど」 佐天「もうちょっと、国民のことを信じてください」 キャーリサ「──っ!!」 佐天「だってそうでしょ?国民皆、ヒーローだなんて国他にありませんよ」 キャーリサ「それは────」 ドォ────z___ン!! 止まった世界で、キャーリサは思考だけは正常に働いていた。 だからこそ、恐怖である。 此方へ向かって一直線に走ってくる、ありとあらゆる魔術を打ち消す右手を持った少年が。 上条当麻の着弾まで、正真正銘0秒。 思考だけは正常だったキャーリサは見た。 強く強く拳を握る少年の顔が力強く笑っているのと 時間を止めている少女もまた力強い笑顔を。 カーテナ=オリジナルは破壊された。 それは第二王女キャーリサの敗北と同時に、このクーデターの終結を意味していた。 ◆ 第二王女キャーリサはロンドンの路上にぶっ倒れていた。 夜明けまではもう少し時間があるのだろう、クーデターが終結した今でも大通りに車はない。 キャーリサ「……、」 暫くキャーリサは無言だった。 国民全員の戦う意思について、少しだけ考えていた。 何が国民を守る、だ。 あれだけ、それこそ老若男女全ての国民の強い意志が 他国からちょこっと付かれた位で奴隷よりも酷い位置にまで落ちるものか。 ??「ハハッ、こいつは凄いなお前がそんな血と泥に塗れて転がってる様なんぞ中々見られんと思ってた」 キャーリサ「誰だ……」 ??「右方のフィアンマと言ったら分かってくれるかな?」 キャーリサ「っ!?(コイツが右方のフィアンマ)」 キャーリサ「──確かお前の対応している天使は『神の如き力』、カーテナが目的か?」 フィアンマ「んー、あー?そっかそっか、そういうやり方もあったかもしれんな」 キャーリサ「……?何を言っている」 フィアンマ「くだらん世間話さ。俺はこの混乱に乗じてイギリス清教の最暗部に保管されてる『あれ』を回収しにきただけさ」 キャーリサ「まさか貴様──!!」 フィアンマ「おやおや、俺様がこのクーデターで意味することを理解したのか意外と頭いいな」 カッと、キャーリサの頭に血が上った。 カーテナの力を所持していないキャーリサに扱える魔術なんてたかが知れている。 この目の前にいる右方のフィアンマ。 ローマ正教を陰から支配する『神の右席』の最後の一人にして最大の力を振るう者。 記録によれば、たった一撃で聖ピエトロ大聖堂を半壊させたらしい。 そんな人物を相手に力を失ったキャーリサが敵うはずも無い。 現にフィアンマに飛び掛ったキャーリサを指一つ動かさず吹っ飛ばす。 フィアンマ「おいおい、やめとけよ。俺様の目的はもう済んでる」 フィアンマ「女王のババアならともかくお前みたいな雑魚なら見逃してもいいのだぞ」 上条「何やってんだテメェ……」 佐天「…………」 フィアンマ「くっははは!!何だ何だ今日は!?お前たちは最後の仕上げと思ってたのにな!!」 佐天「誰ですかあなた」 フィアンマ「右方のフィアンマと言えば二人とも分かるだろう?」 上条「っ!?」 フィアンマ「まぁここで戦うのもいいんだが、奪った霊装を破壊されちゃ困るからな」 上条「奪った霊装……?」 フィアンマ「すごいぞ、見るか?」 佐天「(……?何だろうあれは……)」 キャーリサ「まずい!!アレを使わせるな!!」 直後。 ドッ!!という轟音が炸裂した。 何か白いものがアスファルトを破って地下から出てきた。 上条「なっ……!?」 佐天「うそっ……!?」 突然襲い掛かってきたものの正体。 それは人間だった。 銀髪碧眼の少女。 上条「イン……デックス……」 ──そして、第三次世界大戦が始まった。 佐天「──学園都市の生徒さんがどうしてココに!?」 浜面「俺は滝壺を助けるためだ、お前が学園都市の刺客なら容赦なく殺す」 滝壺「……だいじょうぶ……はまづら……」 佐天「その子は────」 ◆ 複数の影があった。 空軍滑走路を主軸に置いた、平面のだだっ広い構成だ、人が隠れられるスペースは少ない。 だというのに、一〇人近い人影はいつの間にか自分達を取り囲んでいる。 ??「学園都市か?」 一方通行「そォ言うオマエこそこの基地を襲った連中じゃねェのか?」 ??「否定はしないのだな」 一方通行「時間がねェンだ」 一方通行が首にある電極に手を伸ばそうとすると── 佐天「ココはあたしに任せてくれますか?」 一方通行「あァ?」 トントン、と首を指でさし 佐天「節約しておいたほうがいいでしょう?」
https://w.atwiki.jp/index-index/pages/37.html
【種別】 禁書スレ住人のキャラに対する過剰なまでの愛が生んだ現象である 【元ネタ】 不明 【初出】 問題は俺の物系レスを含めるかどうかである 含めるのならば最古から存在している 含めないのならばこれが最古である 鎌池和馬スレッド9「とある魔術の 禁書目録 」 399 名前: イラストに騙された名無しさん 2005/08/07(日) 00 03 25 ID KhwvP0Hn 397 ひめがみあいさってだれだっけ? 400 名前: イラストに騙された名無しさん 2005/08/07(日) 00 04 59 ID J4YRG+ui 399 俺の嫁 【解説】 以前は「貰っていきますね?」系レス と双極をなすほどあったが、最近では絶滅している。 かと思われたが、第118スレ現在ではむしろこちらが主流である。 どちらにしても過度に行うと荒れるため、程々にするのが好ましい。 884スレ現在ではさらに多様化しており、 名前欄に仕込む者、縦読みで仕込む者などがいる。 また、俺の嫁宣言に対したまに(野郎キャラを)押し付ける系のレス、 残念だったなそれは○○だ!系のレスも見かける 例 1 イラストに騙された名無しさん sage 三分神の右席 2 イラストに騙された名無しさん sage 1 [[テッラ]]さん幸せにしてやれよ 例2 1 イラストに騙された名無しさん sage 今吹寄は俺の隣にいるよ 2 イラストに騙された名無しさん sage 1それ建宮さんだぞ
https://w.atwiki.jp/index-ss/pages/917.html
3 ○月×日・午後5時半・上条の絶叫から、遡る事1時間前 「くっそ、だーもうちきしょう不幸だ~!!」 上条は街道を全速力で走っていた。 目的地は冷凍食品のタイムセールがあるスーパー…………のはずなのだが、何故か「全く逆方向に」走っている。このまま行くと上条の住んでいるアパートにたどり着く道のりだ。 上条の全力疾走の理由は何時も通り不良に追いかけられている……のではない。 逆だ「上条」が「不良」を、追っているのだ。 何でそんな事をする必要があるのかと聞かれれば、単純明快、とても分かりやすい答えを用意する事が出来る。 サイフヲスラレタ いや、正確にはスラれたと言っていいのかは分からない。何故なら………… 「ちっ、しつけーな!いい加減あきらめなよ!!」 「ふざけんな!こっちに近づいてきたと思ったらいきなり腹にグーをブチ込みやがって!!んでもってうずくまった人から財布奪ってそのまま逃亡開始する奴を上条さんは見逃しはしませんよ!?」 いきなり不意打ち&急所狙いをしてくる輩をスリと呼べるのかは分からないからだ。 まあとにかく財布だけは取り返さなくてはならない。 あれには1~2週間の食生活を保障するだけのお金が入っている。もし無くしたら……………とりあえず上条の頭が腹ペコシスターに噛み砕かれる事は間違いない。 そんな不幸な未来予想に身を震わせる上条が追っている暴力スリは全身を黒いコートで包んでいて、顔は勿論、外見が全く分からなかった。だが身長と声の高低から察するに、上条より二、三歳年下のようだ。 それにしても動きにくいであろう服装のくせにとんでもないスピードだ。長距離が得意なマラソン選手と言うよりは、こういう事(スリ)に慣れた、すばしっこい子ネズミの様な感じだった。 気を抜くとすぐに距離を離されそうだったが、上条も必死で食らいついている。 「しょうがねえじゃん!だってズボンの、しかも尻ポケットなんてスリやすい所に財布入れてるなんて思わなかったんだから!!日本人って不用心だよな~、でも銀行にはたっぷり貯め込んでんだから財布のカネ位いいっしょ?」 「ブ・ッ・ツ・ブ・ス、俺がどんな思いでやりくりしてると思ってんだテメェ!!」 上条が雄叫びと共にスピードを上げると、暴力スリは顔を引き攣らせ、同じくスピードを上げた……と言うより本能的に上げさせられた。 何と言うか、上条の表情に鬼気迫るものがある。「必死」そのものだ。 捕まったらどうなるか………………考えたくも無い。 ……同時刻・某国で新発見されたとある遺跡内にて…… 『と、言う訳なのよん♪』 「…………そうですか…………」 小宗教、天草式の女教皇である神裂火織。 片足が根元からバッサリ切られたジーンズを穿いている彼女は、遺跡入り口の大広間の様な場所に作った作戦拠点ポイントで必要悪の教会の拠点、イギリスはセントジョージ大聖堂にいる最大宗教、ローラ・スチュアートと連絡を取っていた。 『あれれ~?カ~ンザキ~、どうかしたのん?それはかとなく元気ない様な気がす』 「相変わらずとんでもなく変な日本語ですね、まるで貴女のマヌケスキルをそのまま形にしたような気がします。憐れみを覚えてしまいそうですよ」 『え、あの……カンザ』 「そんな貴女のマヌケスキルに振り回される彼は非常に迷惑でしょうね。彼にはただでさえあの子のお世話をして頂いているというのにあなたは厄介事ばかり押し付けるのですね」 『カン;』 「だいたい貴女はいつも何時も………………」 ……なぜだかひどく不機嫌な神裂に尻込みするローラ。 ちなみにこの状態で神裂を刺激するような事を言ってしまうと一気に「ブチギレモード」になってしまう事を知っている天草式のメンバーは「触らぬ神に祟り無し」の言葉如く、状況を静かに見守っている………………と思ったら大間違いだ。 (女教皇と五和が大ピンチなのよな!) (少年との距離を一気に縮めるチャンスだと言うのについてませんね~) (ほんとですよ、この機会に堕天使エロメイド&大精霊エロメイドで少年に迫る女教皇と五和が見れたかと思うとものすごーく残念です) ……なんだか神裂が聞いたら問答無用で叩きのめされそうなセリフをがんがん言っている天草式メンバー(おもに男)。 その顔は「せっかく面白そうな展開(もの)が見られたかもしれないのに!!」という無念でいっぱいだった。 (いろいろアプローチできるチャンスだったのにな~五和。どうするよ?あの少年が3人の内の誰かと……あ、いや、あの少年の事だから3人纏めてって事もぐぼはぁあ!!) (不安にさせる様な事言ってんじゃないわよ!!) (だ、だだだだだっだ、大丈夫ですよ!あああ、あ、あの人は、紳士で強くてヒーローで…………) (いや……安心はできねーのよ) (ど、どういう意味ですか?) 元・天草式教皇代理、建宮才二の意味深な言葉と表情に一段と反応する、恋する乙女、五和。 ……実はこういう時の建宮は、大抵の場合が面白がって話を煽っているのだが、テンパッているのか、五和はまったく気づいていない。 (そもそも俺達の思考レベルが低いって言ってるのよ。あの少年に「俺達の知っている奴らだけが」好意を抱いているなんて事は100%無いのよな!!) (ッツ!) 建宮の言葉に天草式のメンバーも、ああ!と、納得の表情を浮かべ、思考レベルを上昇させる。 (なるほど、確かにあの少年なら普通に1クラス位の女子は好意を抱いていそうですよね) (むしろ学校の女子全員?) (教師を忘れてるぞ!) (通っている学校だけじゃねえ!違う学校の……ほら!例えばどっかの破天荒お嬢様とか!!) (甘い!俺は学園都市の可愛い女子全員にかけるぜ!!) (フッ……これだからド素人は……問題は数だけじゃねーのよ。フラグの立て方なのよな) これだけでもかなりの精神的ダメージを負っている五和だが、ここで建宮がさらに追い打ちをかける。 (いいか?まずいくら好意を抱いている人間が山ほどいるって言ってもフラグの立て方が上手くなければ意味がないのよ。良い例えがアイドルなのよな。どんなに人気があってファンがいても、ファンはファン。よほど親しくならないとお互いは勿論、どちらかが完璧な好意を抱くなんて事はあり得ねーのよ) (え?じゃ、じゃあ……) (だがしか~~~~~~~し!!少年は強い印象を残し、ある程度間を開けるというやり方でこの常識を覆したのよ!!広く浅くと言うやり方は一見駄フラグに見える。だが植え付けた印象は根強く残るから何らかのきっかけで思考の輪廻に少年の事が組み込まれてしまえば後はずっと少年の事を考えるようになる!五和!お前がその良い証明なのよな!!) (!!??) (要は長距離恋愛の理論を取り入れる事によって多数の人間から同時に好意をもたれる様になる!根強く、幅広くと言う方法で夢のハーレムENDへの道を確立したのよ!!さらに通常の恋愛理論「長い時間」「1目惚れ」「血族」etc……などを計算に加えれば…………もはや少年のフラグ数は我らに想像できるものでは無いのよ!!!) ( ( ( ( (おォォおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!))))) 今日1番の盛り上がりを見せる天草式メンバー。 だが彼ら勿論、上条の周りに居る、彼を羨ましがる人々は何人が辿り着いているだろう。 上条がフラグ体質と言われ続けられている理由。その先にある答えに。 ……その一方…… 「ちょっと五和!しっかりしなさい!!いつわ~~~~~~!!!」 「ん?どうしたの…………んおわぁあ!!五和が壊れたのよ~~~!!」 「うふふ…………私って救われない……うふふ……」 「なんか日本の巫女霊がとり憑いてる気がする!!なぜだか分からないけど確信を持って言えるわ!!」 「しっかりするのよ!何故だか分からないけどこのままだと「忘れられた子」になってしまうような気がするのよ~~~!!」
https://w.atwiki.jp/22shisakki/pages/268.html
374.金廣燕京 金太祖、太宗有天下,其建都仍在上京,未嘗至燕也。熙宗始詔盧彦倫營造燕京宮室。(彦倫傳)海陵欲遷都於燕,天德三年,乃詔廣燕城,建宮室,依汴京制度,遣丞相張浩、張通古等調諸路夫匠修築。有司以圖來上,并陰陽五姓所宜,海陵曰:「吉凶在德不在地,使桀紂居之,雖善地何益?堯舜居之,何以卜爲?」(本紀)是時張浩舉蘇保衡分督工役,又景州刺史李石護役皇城。(見浩、石各本傳。)運一木之費至二十萬,舉一車之力至五百人,宮殿皆飾以黄金五彩,一殿之成,以億萬計。(見續通鑑綱目。)貞元元年來都之,以遷都詔中外,改燕京爲中都,府曰大興。以京城隙地賜朝官,尋又徴其錢。賜營建夫匠帛。(本紀)今按蔡珪傳,有兩燕王墓,舊在東城外,海陵廣京城,墓在城内,相傳爲燕王及太子丹之葬,珪獨攷其非是,乃漢劉建及劉嘉之葬也。大定九年,詔改葬於城外。又劉頍傳,南苑有唐碑,書貞元十年御史大夫劉怦葬,世宗見之曰:「苑中不宜有墓。」劉頍家本怦後,詔賜怦錢三百貫,令頍改葬於城外。據此二傳,可見海陵築城時,於遼故城之東、南二面皆大爲增廣,故兩燕王及劉怦墓,舊時皆在城外者,悉圍入城中,至大定始遷出也。
https://w.atwiki.jp/kinsho_second/pages/626.html
泳いでる人達はと言うと 「あーあ、上条の足やらなきゃ道連れできたのになチクショー!!」 「ねーちゃん…元からリタイアしてたんだししょうがないよ。」 「…真夜は肉体強化があるからいいよな…」 「…そうですねお姉さん」 「ちょっと待って、さっきと空気が変わってないですか!?ちょ、そこやめて!!ってギャー!!つっちまうー!!」 (*1))))))))))) どす黒い空気に包まれていた……。 『あー、そこの変則カップル。あまりイチャイチャするのは感心しないな。それに二人とも、真夜は能力は使っていないから程々にな』 戯れる井ノ原ツインズと茜川の雰囲気など物ともせずに注意する木山、他の嫉妬していた生徒達も慌てて遠泳に集中し始める。 この遠泳に能力使用は禁止されているのだが、真夜の能力を開花させた木山は個人的欲求から彼の能力を測るためにこんなことを言った。 『真夜、君は特別に能力の使用を許可しよう。ただし強化するのは肉体耐久力と筋力のみだ。いいな?』 「そ、それは別に構いませんけど俺一人だけ能力使ってもいいんですか?」 『そんな心配は無用だ。横で真夜に抱きついてる二人を抱えるか乗せるかして遠泳をしてもらう』 木山はあくまで真夜の能力を見る為に提案したのだが、そのシチュエーションを羨ましいと思った嫉妬に塗れた男子達から苦情が殺到する。 しかし木山にはそんなことはさっぱり分からないので、とぼけた感じでしか返さない。 『どうして君達が反対するんだい? 真夜に二人分の重量を抱えて泳いでもらうんだぞ。どこが羨ましいんだ?』 「全部だ全部!!!!!!」×嫉妬する男子全員 『重い人間を抱えて泳ぐのが最近の高校生の流行なのか……。分からんものだな』 こういったことにはかなり疎い木山は勝手に若者とのジェネレーションギャップに悩んでしまう。 そこに『重い人間』というフレーズに反発した真夜が真昼と茜川の好感度を上げる言葉を吐く。 「木山先生、ねーちゃんと赤音さんに失礼です! 二人ともか、可愛い女の子だし、そ、その、すっごく軽いんですから! あ、あと、すごくや、柔らかいし……」 『む、そうか、それは済まなかったな。では私の言う通りにやってくれるかい?』 「もちろんです! ねーちゃんに赤音さん! 振り落とされないようにしっかりとわあああああああっ! ふ、二人とも、む、胸がっ!」 真夜はあくまで自分にとっては普通のことを言っているだけで、特に意識してる様子が無いというのはまるでどこかの旗男のようである。 女の子扱いされたことが嬉しい真昼、可愛いと言われたことが嬉しい茜川はギュッと両サイドから真夜に抱きつく。 嫉妬する男子達は真夜を海に沈めようと考えたが、二人の射殺さんばかりの睨みにそそくさと泳ぎを再開させる。 「真夜は本当に嬉しいこと言ってくれるよなー♪ 俺を女の子扱いしてくれるようになったのも嬉しいぞ♪」 「そ、そんなことねーよ! 俺にとってね、ねーちゃんはずーっとお、女の子だったぞ。か、可愛いってい、意識したのは、が、合宿からだけど……ゴメン」 「ねえねえ真夜君。私のことはその、どう思ってるの?」 「あ、赤音さんのことはじ、高校に入ってから、気になっていたけど、す、好きってちゃんと意識したのはこれもゴ、ゴメン、合宿からで……」 当麻のクラスでもトップクラスの純情少年の真夜に、真昼と茜川はまだ合宿中だというのに更に真夜をギューッと抱きしめる。 二人の攻勢に理性が保てなくなりそうな真夜は木山の指示通り、肉体耐久力を50、筋力を50の配分で強化すると、煩悩を鎮める様に凄いスピードで泳ぎ始める。 「いーーーやっほーーーーっ! いいぞ真夜ーーーーっ! それでこそ俺が誰よりも惚れ込んだ男だーーーっ!」 「きゃーーーーーーっ! もう真夜君ったら最高ーーーーっ! もう離れないからっ! ずーーーーっとずーーーーっと3人一緒だからねーーーーっ!」 「うおおおおおおおおおおおおおおっ!!(ねーちゃんと赤音さんのいい匂いとか柔らかさとか理性持たないんですけどーーーっ!!)」 先頭集団もぶっちぎり、あっという間に見えなくなってしまった真夜(+真昼&茜川)を見て木山はこんなことを思った。 (あの二人では重しになるどころか活力を与えてしまうということか……。今後の参考にさせてもらうとしよう) その頃、この合宿でやることやってもバカップル初心者の半蔵と郭もいちゃついていたりする。 「半蔵様ー!!」 「ちょっと甘えすぎだぞ!!溺れるから!!」 「そんなこと言いながらも半蔵様も、喜んでるくせに!!」 「ま、まあな?」 (*2))))))))))) そんなこんなで、やっと帰って来ました。 ―――生きてた!! これが馴れてない人達の気持ちだが、馴れると気絶すらできない。 つまりなれると気絶出来なくなるわけで恐怖が何倍にも膨れ上がる。それは地獄だ(中には克服できるやからもいるが)。 そして今、地獄のサバイバルから帰って来た人達はヘトヘトである。 「当麻ー!!」 「こ、この声は……美琴ー!!」 そして上条だけには美しいエンジェル付きである。 「おお!!美琴!!会いたかった!!」 「私も当麻に会いたかった!!」 言葉だけでは喜びを表せないので、 恋人だけに許された、甘いキスを激しく求めあったのであった。 それを知らない人間達がみると唖然、さっきまでは死闘をしていたのだから。 ……まあ、知ってる者達も呆れているが…… ----------------- 「ところで何でここに居るんでせうか?」 「そりゃ、当麻の居る所ならどこでもいくよ。」 実はというと、小萌先生が気をきかせたのか上条を癒す為に来たのだ。 当然それは上条だけではなく… 「○○様~」 「く、黒子はん!!黒子はんも来たのや。」 「もう、がまんできません!!久しぶりに会ったので○○様準備はできてます?」 「何するつもりなのむごっ!!」 黒子は青ピが離す前にキスをした。 ------------------ 「美琴さんちょっと待って、痛っ」 「当麻、どうしたのその足、どう見ても脱臼していると思うんだけど?」 「これは合宿の時に二回も相手からやられたもので…」 「当麻、誰が脱臼させたの♪」 上条は美琴がものすごい殺気を出しているのに気づいた。 「美琴さん?それはまずいと思う出せうか?って言います。言いますからそこにいる姉弟です。(二人ともごめん!!)」 「「ギクッ!!」」 「分かった。当麻ちょっと待っててね♪」 と言うと美琴は井ノ原姉弟を制裁しに行った。 「あ、ひさしぶりですね。どうしたんですか?」 「おぉ、レッサー。おまえこそなぜココに?」 「それは・・・ちょっと学園都市に仕事で」 「そうか。なんかあったのか?」 「なんか、学園都市に魔術の事を知ってしまった人がいるようなので、 調査をして来いと。上条さんは何も知らないですよね?」 「あ、あぁ」 後々面倒になるので、あいまいに否定しといたのだが 『ちょっとー!そこの女!当麻から離れなさいよ!何足に尻尾巻きつけてるのよー 何気に腕組んだりしてるんじゃ無いわよ!当麻も当麻でデレデレしちゃって!』 現在進行形で面倒になっていた 「なんですか?あの起こってバチバチしてる人は?」 「えーと。その・・・オレの彼女だ」 「えぇ!(彼女?彼女というのはガールフレンドと言う意味の彼女で)」パフッ 「大丈夫か?おーい、レッサー?」 レッサーも理由が自分でもわからずにかわいい効果音を立てて気絶していた。 『上条ちゃーん。遠足・・・じゃなくて合宿は家に着くまでが合宿ですよー』 「はいはーい。レッサーはどうするか・・・置いてくか」 数時間後に、極寒の海辺で目を覚ますレッサーがいた 409 :φ:2010/03/16(火) 02 34 24 ID PnNuQ0Sg 上条が飛行機に乗ろうとすると、 「死ねェェェええええええええええええええええええええ!!」 その声の主は空からいきなり落ちてきて槍を叩き付けようとした。 「次から次へとなんでせうか!?」 毎度のことなので軽々と避ける上条。その顔を見てやっぱりかとため息をつく。 「レッサーの次はフロリスかよ、不幸だ……」 「あんたはまたフラグでも立てたわけ……?」 「違う違う。」 「ワタシはレッサーと違ってそんなんじゃない!!上条当麻!!貴様をブッ飛ばしてやる!!」 「ほらね?」 「……確かに」 美琴を落ち着かさせた後、今度はフロリスの説得に入る。 「えー……、あの時はわたくし、上条さんは、あなた様が新たなる光のひとりとは知らなかった訳でしてね?確かに上条さんが全面的に悪いですはい、と言うことでごめんなさーい!!」 説得がいつの間にか謝罪に変わっている。 「…ワタシはそんなのが聞きたくてこんなことやってるわけじゃない!!」 また槍を振り落とすが上条の右手でバラバラにしてしまう。 「あー!?もう絶対にゆるさにゅわ!?」 後ろに変な語尾がついているがそれは美琴が電撃を放っているからである。 「ったく、私の当麻に手を出すんじゃないわよ!!」 「安心しろ美琴、俺はどんなに誘惑されても美琴一筋で愛し続けるから。」 「当麻…」 「美琴…」 やれやれ、このふたりの辞書に熱が覚めると言う項目がないかと疑問に思う。 410 :ё:2010/03/16(火) 05 51 39 ID v1IED/sA その頃、学園都市では一人の少女の容赦ない取り締まりが展開されていた。 「こらこらー! そこの超頭悪そうなスキルアウト! か弱い一般学生からカツアゲなんて超みっともない真似は止めなさい!」 「んだぁ? ガキのくせに生意気抜かしてんじゃねーぞ! てめぇら! たたんじまえ!」 「ほほぅ、あくまで超抵抗するんですね。それは超好都ご……もとい、残念です。では皆さんまとめて超ボコボコです♪」 少女の言うことなど意にも介さないスキルアウトが少女に向かって襲い掛かる、その数20。 しかし僅か10秒後、スキルアウト20名はものの見事に返り討ちに遭い、病院送りに。 「やれやれ。白井さんみたいにジャッジメントと超名乗りたかったのですが、上手くいかないものですね。ジャッジメントの絹旗最愛です! なーんて」 スキルアウト20名を病院送りにしたのは、黒子に自分の代わりにジャッジメントを一日だけやって欲しいと頼まれた絹旗だった。 彼女の付き添いとして付いて来てるのは、絹旗のやり過ぎ取り締まりに頭を抱えてる固法と絹旗の様子を楽しそうに眺めている初春だ。 「最愛さん楽しそうですねー。しかもちゃんと取り締まりはやってくれますし、迷子の案内、ゴミ拾いも真面目にやってくれて大助かりですよね固法先輩」 「ええ、そうね。確かに迷子の案内もゴミ拾いも初春さん、あなたと一緒にやってるから問題無いわよ。でもね……」 「何か問題もありました?」 「大有りよ!! 絹旗さんの取り締まりはやり過ぎ! さっきので合わせて病院送りにしたの何人か知ってる? 100人よ、100人!」 そう、絹旗はアイテム時代のノリで目に付いた不良と呼べる人種たちを取り押さえるのではなく、殴り飛ばして黙らせていたのだ。 それでも相手を骨折させたり、命に関わるような怪我は負わせていないのは成長の証とも言える。 「かっざりー! これで今日の巡回は超終わりですよね。早速ですけど涙子と神裂さんを誘ってお買い物に超行きましょう♪ あ、固法先輩も超お疲れ様でした」 「待ちなさい絹旗さん! あなたには言いたいことが……って初春さんまで!」 「ごめんなさい固法先輩! 最愛さんのことはまた後で伺いますから! じゃあ私も失礼しまーす」 固法のお説教など聞く気が無いので絹旗は初春を連れてその場を離れるが、ちゃんとジャッジメントの仕事は終っているので問題は無かったりする。 取り残された固法は少しの間、呆けた後で今後の絹旗、黒子、初春対策を考えながら一人で第一七七支部へと戻って行った。 ―――――――――― それから数時間後、当麻達を乗せた飛行機が学園都市に到着した(帰りは普通の飛行機)。 しかしハードな合宿の疲れのせいと超音速旅客機よりも快適な飛行機のお陰で、合宿参加生徒にハンター達、そして教師陣が熟睡して起きないという困った状態に。 411 :Ψ:2010/03/16(火) 07 08 27 ID ZGOiu3zo 『すみません。皆さん、学園都市に着きましたので、起きてください。』 と飛行機からアナウンスが流れてきた。 「あれ、もう着いたの?」 「そうだしい。じゃあ、寝ている人たちを起しに行くぞ。」 上琴は飛行機のアナウンスで起きたので、みんなを起こしに行った。 また、ほとんどがまだ寝ていたので、みんなを起こすのに20分もかかった。 そして、空港にて… 「それでは皆さん、ここで上条ちゃん、白雪ちゃん、一方通行ちゃん以外は解散なのですよ。」 「「「「「「「はーい。」」」」」」」 と言うと上条、白雪、一方通行とその付き添い以外は解散した。 また、土御門は飛行機の中で完全に直っていた。 「じゃあ、君達は病院に行くじゃん。」 と言うことで、上条達は第七学区のいつもの病院に行った。 412 :ё:2010/03/16(火) 09 07 24 ID v1IED/sA いつもの病院(カエル顔の医師の病院)へ向かったのは患者の当麻、月夜、一方通行。 付き添いとして教師は小萌、黄泉川、芳川、恋人として美琴と土御門。 別件の目的で一緒に歩いているのは闇咲と建宮だ。 「にしてもあんたのような魔術師を寄越すなんて初春ちゃんにはしてやられたとしか言いようが無いぜい」 「土御門、それはちと違うのよ。闇咲の所へ直接出向いたのは禁書目録よな。飾利姫は条件に見合う魔術師を禁書目録に相談しただけなのよ」 「君の事をあの子はとても警戒していてね。君が知らない魔術師として私が選ばれたのだよ。もっとも、私と面識があっても忘れている者もいたがな」 闇咲を動かしたのは確かにインデックスなのだが、色々と条件を出してきたのは初春なので土御門はインデックスと同じくらい初春の今回の功績を認めていた。 一方、闇咲の棘のある言葉に心当たりのある当麻はバツの悪い感じで闇咲に謝罪する。 「わ、悪かったって。でもまあ、あんたとは結局戦ったことは無いんだよな。だから印象が薄いっていうか……すみません」 「む……。どうやら困らせてしまったようだ。すまない」 「いやいやいや! 謝る必要はねーって! そういやあ闇咲はどうして病院に向かってるんだ? 額の血はもう止まってるんだろ?」 「ああ、実は彼女が君達と同じ病院でお世話になることになってな。顔を見せに行くだけだ」 当麻は乏しい記憶力で闇咲の言う『彼女』を、闇咲のせいで大変な目に遭った事と一緒に思い出す。 そのことで文句を言おうとしたが、闇咲のことを会うまできれいサッパリ忘れていた身なのでそのことには触れないようにした。 「そっか。ここならあの人もすぐに元気になるな。良かったじゃねえか闇咲」 「これも全ては君と初春飾利という子のお陰だ。君には彼女の呪を解いてもらい、あの子には彼女の将来への希望をもらった。改めて感謝する」 「だからいいって! 終ったことなんだし、礼を言われたいからやったんじゃねーんだからさ! ……で、建宮はどうして付いて来るんだ?」 闇咲の律儀すぎる態度に照れた当麻は話題を変える為に理由も無いのに付いて来てる建宮に話題を振った。 「飾利姫とプリエステスが来てるからよな。この後で闇咲と今後の方針について話すついでに怪我の経過モガモガッ!」 「怪我? 誰か怪我したのか?」 「な、なーんでもないにゃー。カミやんは気にすること全然無いんだぜい。さあさあ行った行った。皆さんお先に着いちまったぜよ」 建宮の口を塞ぎ、当麻に病院に入るように促したのは土御門。 当麻が病院に入るのを確認した土御門は建宮の口を離し、念を入れて小さな声で注意する。 「建宮、お前さん忘れたのか? 初春ちゃんの怪我はカミやん達には絶対内緒にするって。魔術師に襲われたことも含めてな」 「す、すまんのよ。そのことを聞いたら上条当麻達がどんな行動に出るか分からんしな。にしても背中に走る斬り傷、脇腹に風穴が開けられたってのにあの方は……」 「初春ちゃん自体の精神力もあるだろうけど冥土返し(ヘブンキャンセラー)の腕による所が大きいな。まったく、どっちも大したもんだにゃー」 土御門の初春とカエル顔の医師に対する感想に建宮は同意するように頷くと、病院へと足を運ぶのだった。
https://w.atwiki.jp/index-index/pages/3303.html
【種別】 人名 【初出】 とある魔術の禁書目録SS -『必要悪の教会』特別編入試験編-第2章 【解説】 イギリス清教第零聖堂区必要悪の教会所属の魔術師。 ...というのは偽装で、偽物のオペレーターの指示で『必要悪の教会』のフリーディア=ストライカーズを騙して合流し、 彼女自身に市民図書館を案内させる事でフリーパスとして機能させた。 大柄な男で、数十人程の部下を引き連れている。 ジュラルミンでできた細長いケースの中に木製のストックを備え、大振りな猟銃を模した霊装を持ち歩いており、機関部は特殊なようで、リボルバーのような回転式のシリンダーが備えられている。部下も同じものを所有している。 戦闘では『神の子』の処刑に関するヒントが幾つも垣間見えていたが、全部丸ごとハッタリ。 血を吸う猟銃、釘を模した弾丸、フラックの詠唱も、全て本命を隠すためのデコイに過ぎなかった。 その本命は『音』であり、特殊な『音』を耳にした者を攻撃する術式。 フラックは銃身という発音用の金属筒を複数用意する事で聖化を帯びた『和音』を自由に生み出す魔術師で、 これらはフラックの猟銃と部下の猟銃を組み合わせたパイプオルガンとして機能する。 このような事から、フラックは絶対的な攻撃手段を持ちながら、演出過剰な部下達を常に控えさせなければならなかった。 五和が術式の秘密を看破した直後、建宮が急襲。 しかし、フラックは既に死霊術書の情報を『音』に封入し、黒幕へ送信していた。
https://w.atwiki.jp/4423/pages/3837.html
アニメ化希望作品投票(2期希望も) 順位 選択肢 得票数 得票率 投票 1 GA 芸術科アートデザインクラス 128 (10%) 2 らき☆すた 128 (10%) 3 リトルバスターズ! 128 (10%) 4 FORTUNE ARTERIAL(true end) 74 (6%) 5 Tales of Destiny 74 (6%) 6 WORKING!! 74 (6%) 7 とある科学の超電磁砲 74 (6%) 8 ときめきメモリアル2 74 (6%) 9 ひだまりスケッチ 74 (6%) 10 スケッチブック 74 (6%) 11 ハヤテのごとく! 74 (6%) 12 生徒会の一存 74 (6%) 13 魔法少女リリカルなのは ViVid 74 (6%) 14 探偵オペラ ミルキィホームズ 46 (3%) 15 ハヤテのごとく!(第1期を原作通りの時の流れで) 35 (3%) 16 MAJOR 7 (1%) 17 planetarian ~ちいさなほしのゆめ~ 7 (1%) 18 あやかし堂のホウライ 7 (1%) 19 えむえむっ! 7 (1%) 20 こわしや我聞 7 (1%) 21 はじめてのあく 7 (1%) 22 はなまる幼稚園 7 (1%) 23 みなみけ 7 (1%) 24 イフリート~断罪の炎人~ 7 (1%) 25 オオカミさんと七人の仲間たち 7 (1%) 26 オニデレ 7 (1%) 27 ワイルドライフ 7 (1%) 28 侵略!イカ娘 7 (1%) 29 俺の妹がこんなに可愛いわけがない 7 (1%) 30 智代アフター ~It s a Wonderful Life~ 7 (1%) 31 最強!都立あおい坂高校野球部 7 (1%) 32 灼眼のシャナ 7 (1%) 33 聖結晶アルバトロス 7 (1%) 34 金色のガッシュ!! 7 (1%) 35 planrtarian ~ちいさなほしのゆめ~ 1 (0%) 36 電脳コイル[1]" 0 (0%) その他 投票総数 1339 2010年秋アニメキャラ人気投票 順位 選択肢 得票数 得票率 投票 1 シャーロック・シェリンフォード(探偵オペラ ミルキィホームズ) 133 (4%) 2 初春 飾利(とある魔術の禁書目録Ⅱ 133 (4%) 3 悠木 かなで(FORTUNE ARTERIAL 赤い約束) 133 (4%) 4 田村 麻奈実(俺の妹がこんなに可愛いわけがない) 133 (4%) 5 結野 嵐子(えむえむっ!) 133 (4%) 6 長月 早苗(侵略!イカ娘) 133 (4%) 7 高原 歩美(神のみぞ知るセカイ) 133 (4%) 8 アイリーン・ドアラ(探偵オペラ ミルキィホームズ) 104 (4%) 9 中川 かのん(神のみぞ知るセカイ) 104 (4%) 10 御坂 美琴(とある魔術の禁書目録Ⅱ) 104 (4%) 11 東儀 白(FORTUNE ARTERIAL 赤い約束) 104 (4%) 12 柊 ノア(えむえむっ!) 104 (4%) 13 紗倉 清美(侵略!イカ娘) 104 (4%) 14 悠木 陽菜(FORTUNE ARTERIAL 赤い約束) 74 (3%) 15 打ち止め(とある魔術の禁書目録Ⅱ) 74 (3%) 16 明智 小衣(探偵オペラ ミルキィホームズ) 74 (3%) 17 汐宮 栞(神のみぞ知るセカイ) 74 (3%) 18 コーデリア・グラウカ(探偵オペラ ミルキィホームズ) 45 (2%) 19 千堂 瑛里華(FORTUNE ARTERIAL 赤い約束) 45 (2%) 20 御坂10032号(とある魔術の禁書目録Ⅱ) 45 (2%) 21 エルキュール・バートン(探偵オペラ ミルキィホームズ) 25 (1%) 22 アレックス(侵略!イカ娘) 15 (1%) 23 イカ娘(侵略!イカ娘) 15 (1%) 24 インデックス(とある魔術の禁書目録Ⅱ) 15 (1%) 25 エリュシア・デ・ルート・イーマ / エルシィ(神のみぞ知るセカイ) 15 (1%) 26 オルソラ・アクィナス(とある魔術の禁書目録Ⅱ) 15 (1%) 27 ステイル・マグヌス(とある魔術の禁書目録Ⅱ) 15 (1%) 28 スフィンクス(とある魔術の禁書目録Ⅱ) 15 (1%) 29 ミニイカ娘(侵略!イカ娘) 15 (1%) 30 メルル(俺の妹がこんなに可愛いわけがない) 15 (1%) 31 ローラ・スチュアート(とある魔術の禁書目録Ⅱ) 15 (1%) 32 一方通行(とある魔術の禁書目録Ⅱ) 15 (1%) 33 上条 当麻(とある魔術の禁書目録Ⅱ) 15 (1%) 34 五和(とある魔術の禁書目録Ⅱ) 15 (1%) 35 五更 瑠璃 / 黒猫(俺の妹がこんなに可愛いわけがない) 15 (1%) 36 五更瑠璃の上の妹(俺の妹がこんなに可愛いわけがない) 15 (1%) 37 五更瑠璃の下の妹(俺の妹がこんなに可愛いわけがない) 15 (1%) 38 八幡平 司(FORTUNE ARTERIAL 赤い約束) 15 (1%) 39 千堂 伊織(FORTUNE ARTERIAL 赤い約束) 15 (1%) 40 土御門 元春(とある魔術の禁書目録Ⅱ) 15 (1%) 41 土御門 舞夏(とある魔術の禁書目録Ⅱ) 15 (1%) 42 天池 志津子(FORTUNE ARTERIAL 赤い約束) 15 (1%) 43 姫神 秋沙(とある魔術の禁書目録Ⅱ) 15 (1%) 44 寺田 京(神のみぞ知るセカイ) 15 (1%) 45 小坂 ちひろ(神のみぞ知るセカイ) 15 (1%) 46 嵐山 悟郎(侵略!イカ娘) 15 (1%) 47 常田 鮎美 / 偽イカ娘(侵略!イカ娘) 15 (1%) 48 建宮 斎字(とある魔術の禁書目録Ⅱ) 15 (1%) 49 支倉 孝平(FORTUNE ARTERIAL 赤い約束) 15 (1%) 50 斉藤 渚(侵略!イカ娘) 15 (1%) 51 月詠 小萌(とある魔術の禁書目録Ⅱ) 15 (1%) 52 東儀 征一郎(FORTUNE ARTERIAL 赤い約束) 15 (1%) 53 桂木 桂馬(神のみぞ知るセカイ) 15 (1%) 54 槇島 沙織 / 沙織・バジーナ(俺の妹がこんなに可愛いわけがない) 15 (1%) 55 浦上(とある魔術の禁書目録Ⅱ) 15 (1%) 56 海の家「南風」の店長(侵略!イカ娘) 15 (1%) 57 田辺 梢(侵略!イカ娘) 15 (1%) 58 白井 黒子(とある魔術の禁書目録Ⅱ) 15 (1%) 59 相沢 たける(侵略!イカ娘) 15 (1%) 60 相沢 千鶴(侵略!イカ娘) 15 (1%) 61 相沢 栄子(侵略!イカ娘) 15 (1%) 62 石切 いづみ(神のみぞ知るセカイ) 15 (1%) 63 石動 美緒(えむえむっ!) 15 (1%) 64 砂戸 太郎(えむえむっ!) 15 (1%) 65 神裂 火織(とある魔術の禁書目録Ⅱ) 15 (1%) 66 紅瀬 桐葉(FORTUNE ARTERIAL 赤い約束) 15 (1%) 67 羽鳥 ゆう(神のみぞ知るセカイ) 15 (1%) 68 葉山 辰吉(えむえむっ!) 15 (1%) 69 譲崎 ネロ(探偵オペラ ミルキィホームズ) 15 (1%) 70 道明寺店長(えむえむっ!) 15 (1%) 71 遠山 咲(探偵オペラ ミルキィホームズ) 15 (1%) 72 銭形 次子(探偵オペラ ミルキィホームズ) 15 (1%) 73 長谷川 平乃(探偵オペラ ミルキィホームズ) 15 (1%) 74 間宮 由美(えむえむっ!) 15 (1%) 75 雪丸(FORTUNE ARTERIAL 赤い約束) 15 (1%) 76 高坂 京介(俺の妹がこんなに可愛いわけがない) 15 (1%) 77 高坂 桐乃(俺の妹がこんなに可愛いわけがない) 15 (1%) 78 鬼瓦 みちる(えむえむっ!) 15 (1%) 79 黄泉川 愛穂(とある魔術の禁書目録Ⅱ) 15 (1%) 80 かまぼこ(探偵オペラ ミルキィホームズ) 2 (0%) 81 みやび(俺の妹がこんなに可愛いわけがない) 1 (0%) 82 ゆり(神のみぞ知るセカイ) 1 (0%) 83 らいむ(神のみぞ知るセカイ) 1 (0%) 84 りんこ(俺の妹がこんなに可愛いわけがない) 1 (0%) 85 アニェーゼ・サンクティス(とある魔術の禁書目録Ⅱ) 1 (0%) 86 アルセーヌ / アンリエット・ミステール(探偵オペラ ミルキィホームズ) 1 (0%) 87 アレイスター・クロウリー(とある魔術の禁書目録Ⅱ) 1 (0%) 88 アンジェレネ(とある魔術の禁書目録Ⅱ) 1 (0%) 89 オリアナ・トムソン(とある魔術の禁書目録Ⅱ) 1 (0%) 90 クラリス(探偵オペラ ミルキィホームズ) 1 (0%) 91 クラーク(侵略!イカ娘) 1 (0%) 92 ケイト(探偵オペラ ミルキィホームズ) 1 (0%) 93 シンディー・キャンベル(侵略!イカ娘) 1 (0%) 94 ストーンリバー / 石流 漱石(探偵オペラ ミルキィホームズ) 1 (0%) 95 チャールズ・コンダー(とある魔術の禁書目録Ⅱ) 1 (0%) 96 トゥエンティ / 二十里 海(探偵オペラ ミルキィホームズ) 1 (0%) 97 ドクロウ・スカール(神のみぞ知るセカイ) 1 (0%) 98 ハクア・ド・ロット・ヘルミニウム / ハクア(神のみぞ知るセカイ) 1 (0%) 99 ハクア(神のみぞ知るセカイ) 1 (0%) 100 ハリス(侵略!イカ娘) 1 (0%) 101 バスカヴィル(探偵オペラ ミルキィホームズ) 1 (0%) 102 ブリジット・エヴァンス(俺の妹がこんなに可愛いわけがない) 1 (0%) 103 マンドラゴン(神のみぞ知るセカイ) 1 (0%) 104 マーティン(侵略!イカ娘) 1 (0%) 105 メアリー(探偵オペラ ミルキィホームズ) 1 (0%) 106 ユウタの父親(侵略!イカ娘) 1 (0%) 107 ユウタ(侵略!イカ娘) 1 (0%) 108 ラット / 根津 次郎(探偵オペラ ミルキィホームズ) 1 (0%) 109 リドヴィア・ロレンツェッティ(とある魔術の禁書目録Ⅱ) 1 (0%) 110 ルチア(とある魔術の禁書目録Ⅱ) 1 (0%) 111 一之瀬 真一(俺の妹がこんなに可愛いわけがない) 1 (0%) 112 三津野 泰三(俺の妹がこんなに可愛いわけがない) 1 (0%) 113 三浦 絃之介(俺の妹がこんなに可愛いわけがない) 1 (0%) 114 上条 刀夜(とある魔術の禁書目録Ⅱ) 1 (0%) 115 上条 詩菜(とある魔術の禁書目録Ⅱ) 1 (0%) 116 二階堂 由梨(神のみぞ知るセカイ) 1 (0%) 117 二階堂教諭(神のみぞ知るセカイ) 1 (0%) 118 伊織・フェイト・刹那(俺の妹がこんなに可愛いわけがない) 1 (0%) 119 児玉 一郎(神のみぞ知るセカイ) 1 (0%) 120 児玉教諭(神のみぞ知るセカイ) 1 (0%) 121 千堂 伽耶(FORTUNE ARTERIAL 赤い約束) 1 (0%) 122 吉岡(えむえむっ!) 1 (0%) 123 吹寄 制理(とある魔術の禁書目録Ⅱ) 1 (0%) 124 婚后 光子(とある魔術の禁書目録Ⅱ) 1 (0%) 125 岡田(神のみぞ知るセカイ) 1 (0%) 126 御坂 美鈴(とある魔術の禁書目録Ⅱ) 1 (0%) 127 御坂10044号(とある魔術の禁書目録Ⅱ) 1 (0%) 128 御坂10744号(とある魔術の禁書目録Ⅱ) 1 (0%) 129 御坂14588号(とある魔術の禁書目録Ⅱ) 1 (0%) 130 御坂19002号(とある魔術の禁書目録Ⅱ) 1 (0%) 131 御更瑠璃の上の妹(俺の妹がこんなに可愛いわけがない) 1 (0%) 132 新垣 あやせ(俺の妹がこんなに可愛いわけがない) 1 (0%) 133 日村 雪之丞(えむえむっ!) 1 (0%) 134 星野 きらら(俺の妹がこんなに可愛いわけがない) 1 (0%) 135 星野 くらら(俺の妹がこんなに可愛いわけがない) 1 (0%) 136 来栖 ソニア(探偵オペラ ミルキィホームズ) 1 (0%) 137 来栖 加奈子(俺の妹がこんなに可愛いわけがない) 1 (0%) 138 桂木 麻里(神のみぞ知るセカイ) 1 (0%) 139 森田(神のみぞ知るセカイ) 1 (0%) 140 田村 いわお(俺の妹がこんなに可愛いわけがない) 1 (0%) 141 砂戸 智子(えむえむっ!) 1 (0%) 142 砂戸 静香(えむえむっ!) 1 (0%) 143 磯崎 辰雄(侵略!イカ娘) 1 (0%) 144 結標 淡希(とある魔術の禁書目録Ⅱ) 1 (0%) 145 綾瀬川 霧乃(えむえむっ!) 1 (0%) 146 藤井寺(神のみぞ知るセカイ) 1 (0%) 147 赤城 浩平(俺の妹がこんなに可愛いわけがない) 1 (0%) 148 闇咲 逢魔(とある魔術の禁書目録Ⅱ) 1 (0%) 149 青山 美生(神のみぞ知るセカイ) 1 (0%) 150 青砥 正則(FORTUNE ARTERIAL 赤い約束) 1 (0%) 151 青髪ピアス(とある魔術の禁書目録Ⅱ) 1 (0%) 152 飛鳥 空(神のみぞ知るセカイ) 1 (0%) 153 高坂 佳乃(俺の妹がこんなに可愛いわけがない) 1 (0%) 154 高坂 大介(俺の妹がこんなに可愛いわけがない) 1 (0%) 155 春日野悠(ヨスガノソラ) 0 (0%) その他 投票総数 2957
https://w.atwiki.jp/index-ss/pages/141.html
(16) 「あっ、あった。あれじゃない?」 御坂美琴の捨て身の探索(ヒヨコ脅し)で爆弾は呆気なく見つかった。 それは御坂美琴の目の前およそ10m離れた位置にあった。 本物のヒヨコ達は御坂美琴から15m以上離れてピヨピヨ鳴いているのでどうやら間違い なさそうだ。 「おーい!御坂。俺達もそっちに行くから待ってろ。危ないぞ!」 「大丈夫よ。 「大丈夫よ!アンタ、私の能力をなめてるんじゃない? 時限爆弾だって言うからには電子回路が組み込まれてるんでしょ? それなら私の能力でチョチョイのチョイよ!」 ヒヨコ達に避けられ続けること30分ようやく爆弾を見つけた御坂美琴は上機嫌だった。 しかし相手が魔術師だと知っている上条はあれが単純な時限爆弾だとは思えなかった。 案の定ヒヨコ爆弾をスキャンしていた御坂美琴が戸惑いの声を上げた。 「あれ?てっきり時限爆弾かと思ったけど中には電子部品一つ無いじゃない。 かといってグラビトンでもなさそうだし…………ダミーかしら?」 「おい!ちょっと待て。それに不用意に近づくな」 「ホントに心配性ね! まあアンタがそんなに心配だって言うなら砂鉄の剣を伸ばしてみるわ」 「くれぐれもいきなりぶった切ったりするんじゃないぞ」 「いくら何でもそこまで馬鹿じゃないわよ、美琴さんは。ちょっとつついてみるだけよ」 御坂美琴は砂鉄の剣をヒヨコ爆弾に向けてゆっくり伸ばしていく。 そして砂鉄の剣がまさにヒヨコ爆弾に触れようとした瞬間、砂鉄の剣は思いっきりヒヨコ 爆弾に突き刺さった。 「あ……れっ?」 砂鉄の剣を突き刺した当の本人である御坂美琴が素っ頓狂な声をあげた。 何が起きたか分からず混乱している御坂美琴の前でヒヨコ爆弾が突然バタバタ動き出した。 しかも電子部品一つ無い体内からは警告のメッセージが聞こえてくる。 「異常事態発生。妨害工作の可能性が高いと判断。予定を繰り上げ5秒後に自爆します。 5……4……3……」 「わっ、わっ!ちょっと、どうしよう?」 予想外の出来事に慌ててしまった御坂美琴は爆弾への対応が遅れてしまった。 「KANAMIN! Magical Tornado! (カナミン!マジカルトルネード!)」 姫神秋沙がそう叫んでマジカルステッキを放りあげた。 するとカナミンが空中に現れ、そのマジカルステッキを空中でキャッチすると緑色に輝か せて横一文字に振り抜いた。 すると龍のような竜巻が発生してヒヨコ爆弾を空中へ吸い上げた。 「 Aegis-Field! (イージスフィールド)」 続け様に姫神秋沙が叫ぶとカナミンはマジカルステッキを紫色に輝かせる。 すると空中のヒヨコ爆弾を囲むように薄紫色の力場が形作られた。 直後にその中でヒヨコ爆弾は爆発したが熱も爆音も爆風も外には漏れ出さなかった。 地上に降りてきたカナミンの頭を姫神秋沙が撫でるとカナミンは微笑みながらその姿を 薄くしていった。 同時刻、学園都市某幹線道路上にて 「建宮さん!」 「まあ、その。なんだ……」 「どうして私達まだ車に乗ってるんですか? 建宮さんの計画にはこの事故渋滞も織り込み済みだったんですか?」 「いや。そのーっ、大丈夫。きっと間に合うから。 そんなに簡単にヒヨコ爆弾が見つかるわけ無いハズだから。 だからその海軍用船上槍(フリウリスピア)の先端を喉元に押しつけるのは止めてくれる かな?五和ちゃーん」 「私にこんな格好までさせたんだから『間に合わなかった。ごめんなさい』じゃ済ませ ませんよ」 「大丈夫!きっと大丈夫……………………だと良いな。ハアッ」 (17) ヒヨコ爆弾を無事処理して胸を撫で下ろした姫神秋沙に御坂美琴が話しかけた。 「私も『カナミンマスター』の噂は色々聞いてたけど目の当たりにすると本当にあなたの 能力って不思議よね。 どう見ても実現不可能って言われている多重能力(デュアルスキル)にしか見えないわ」 「でも私がしているのは体内で練成した魔力をカナミン(あの子)に供給しているだけ。 だから多重能力(デュアルスキル)とは全然違う」 「はぁ?今『魔力』って言ったの?あなた」 「別に魔力じゃなくても生命エネルギーって言い換えても良いんだけど」 「言ってることが良く分かんないだけど……」 「それは。私は原石だからかな」 「そういや、俺も『原石』って良く聞くけど開発された能力者と何が違うんだ?」 「原石と能力開発を受けた私達の違いって天然ダイヤと人工ダイヤの違いに例えられるけど、 私も、実際の所、原石と私達で能力に違いなんてあるのかな?って思うこともあるのよ」 「御坂さんならある程度予想はできているでしょ。多分それで正解」 「とはいっても私は原石じゃないから半分しか自信ないのよね」 「二人だけで納得しないで俺にも分かるように説明してくれよ」 「アンタだって学園都市(ここ)で開発を受けて来たんでしょ!授業中ずっと寝てたの?」 「あいにく俺は正真正銘の無能力者(レベル0)なんでね」 「じゃあ、御坂さん。能力ってどうして発現するの?」 「そりゃあ、自分だけの現実(パーソナルリアリティ)を確立させて……」 「そういう抽象論じゃなくて物理現象として説明してみて」 「そうね。私達が見ている3次元世界って実は本当の世界の一部しか見てないのよね。 真の世界は11次元で、その高次元世界を一つの超平面で切断した面が私達の住む 3次元世界なの。……ってことぐらいはアンタだって知ってるわよね!」 「まあ、なんとなく……」 「……まあいいわ。私達能力者はその高次元世界に対してある種の共振を起こさせるの。 そして共振した波動が私達の住む3次元世界に伝わり私達の能力として発現するわけ」 「その能力が発現する感覚ってのがレベル0の俺には分かんねえんだよな」 「TVで見たこと無い? ピンと張った布の上に粉を撒いてそこに声を当てると粉が声に応じた模様を描くのって?」 「ああ、それなら見たことある」 「それと同じよ。つまり11次元に起こした超振動が伝わって3次元世界っていう一つの 切断面に現れた波動の模様が私達の能力という物理現象なわけ。 能力者によって共振のさせ方が違うから発現する能力もそれぞれ違うって仕組み。 TVの実験でも違う声を当てると現れる模様は違ってたでしょ!」 「そういえば開発の授業でもそんなこと言われた気がする」 「アンタ、やっぱり寝てたでしょ! 学園都市が行っている能力開発って11次元世界に共振を起こさせるための共振器を 脳の中に造り上げることなの。例えて言うなら音叉とか発振回路みたいなものかな。 そのために薬物や電気ショックを使って脳にある種の障害を起こさせるんだけどそれが 学生をモルモットにしているって学園都市が外から非難される所以でもあるのよね」 「やっぱり外からだとそう見えるかな」 「でもね。共振器ができたからといっても誰もが超能力者に成れるって訳じゃないでしょ。 能力を発現させるためには11次元世界のどのポイントにどの方向からどの位の力を どんな周期で加えれば良いかを正確に演算できる能力が必要なの。 それがないと能力が発現しないどころか下手すると能力が暴走したりするの。 つまり共振器の性能と11次元世界での演算能力が能力者のレベルを決めるってわけ」 「さすがね。御坂さん。 学園都市で開発を受けた能力者は高度な演算処理を行った上で能力を発現させるけど 私達原石はそんな演算処理を必要としない。 言ってみればその血で能力を使っていると言っても良いの。 だから私達原石の能力は学園都市の区分に分類できないものが多いのよ。 私達自身でさえ自分の能力が何なのか良く判らないぐらいだから。 自分だけの現実(パーソナルリアリティ)ってその人の経験に強く影響されるから 火とか電気とか風なんかのイメージしやすい能力が自然と多くなるの。 だからこそ学園都市第1位『一方通行』とか第2位の『未元物質』なんて能力はもの すごく特殊なの」 「確かに『一方通行』って私から見てもイカサマみたいにしか見えないわ」 (18) 「それともう一つ。 御坂さんは知らないだろうけど、この世界には魔術っていうものも存在するの」 「うっ、ここでいきなり魔術って言われても………… オカルトってお話としては面白いと思うんだけど。 呪文一つで何でもできるなんて馬鹿げた話をされるとちょっと引いちゃうのよね」 「呪文を唱えるだけが魔術じゃないわ。魔術にもちゃんと理論体系があるの」 「へっ?そうなの?」 「能力開発では11次元に共振を起こさせる共振器を脳内に作り上げるって言ったけど、 それって人間の脳以外の場所には作れないのかしら?」 「えっ?えーっと、だってほら……」 「同じ働きをするものが身体の外には作れないってどうして決めつけるの?」 「それは……」 「体外に造られた11次元世界への共振器が魔法陣とか霊装とか呼ばれるものなの。 つまり魔術って能力者でない人間が能力者と同じ能力を使うために考え出したものなの。 その代わり時刻とか星座の位置とか色んな条件が揃わないと魔術が使えなかったり 長々と呪文を詠唱する必要があったりとかいろいろ不便なことがあるみたい」 「ふーん。なんか面倒なのね。 でも、秋沙(あなた)って魔術(オカルト)にも詳しいのね」 「それほどでもないわよ。私の知り合いにちょっと詳しい人がいるだけ」 「ふーん。じゃあ私もその人に魔術ってのを教えて貰おうかしら」 「残念だけど能力者は魔術を使えないの」 「えっ、なんで?」 「魔術だって11次元世界に共振を起こすものだって言ったけど、霊装っていう共振器に 魔力というガソリンを流すことで初めて魔術が発動するの。 でもその時って術者の身体はその共振器と11元世界で繋がっているから体内に共振器 を持つ能力者が魔術を使うと霊装(体外の共振器)とハウリングを起こしてしまうの。 そしてハウリングが起これば大抵の場合能力者の共振器が壊れてしまう」 「でもあなたはさっき魔術をつかったんじゃないの?」 「確かにこのマジカルステッキってさっき言っていた霊装よ。 私の場合カナミンを介して魔力を霊装に流すことでカナミンに魔術を使わせているの。 だから、もし私が直接このステッキを持って魔術を使かったらその瞬間に私の身体は 壊れちゃうでしょうね」 「へーっ、そうなんだ」 「あなただって体験したでしょ?」 「え?」 「さっきヒヨコ爆弾を調べようとしたときおかしな事があったでしょ」 「そういえばそうなのよね。 ヒヨコ爆弾なんて突き刺す気は無かったのに急に手元が狂ったというか能力が暴走した というか……」 「ヒヨコ爆弾があった地面に何か模様みたいなものが見えるでしょ。 あれが魔法陣なの。たぶん防御用結界の一種でしょうね。 さっきはそれがあなたの能力に偶然干渉したのよ。きっと」 「ふーん。あれが魔術か…………」 「まあ、とにかくヒヨコ爆弾は無事処分できたんだし今回のミッションは無事終了だな それじゃ帰るとしますか」 「何言ってんのよ。あんた! 今日は一日ここでラブリーなヒヨコ達と過ごすに決まってるでしょ」 「えーーっ!」 「なによ。文句ある!?」 期待に胸膨らませる御坂美琴がヒヨコに嫌われ落ち込んでしまうのは14分27秒後のことである。 20分後、とある小学校ヒヨコ小屋にて 「建宮さ~~ん!」 「なっ、何かな?五和…………さん」 「どういうことか説明して貰いましょうか?」 「いや、これはだね……」 「ああそうだ。説明なんかいらなかったですね。ふふふっ 当然、覚悟はできてますよね。建宮さん!」 「いや、ちょっと待って! その凄みと迫力は悪の女幹部としては満点の出来だから是非ともそれを上条当麻(あの 人)の前で披露してくれたらなって思う訳なのよ」 「だから、その上条さんが一体どこにいるって言うんですか!!」 「うーん。それが不思議なのよな。 こんなに早くヒヨコ爆弾を見つけ出すなんて、一体どういう方法をつかったのやら?」 「何言ってるんですか! 建宮さんが無駄にのんびりしてたのが一番の原因でしょ! 責任転嫁なんかしないで下さい」 「わっ、だから待って。次、次があるから。その時はもっと真面目にするから許して」 「えっ?次って、まだ続ける気なんですか?」 「その通り、次の脅迫ビデオはもう発送済みなのよ」 「え───っ?」