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今日も寒い日だった。 いつものようにハイキングコースを登ってると これもいつものように谷口が声をかけてきた。 「よっ!キョン!おはよう!」 こんな糞寒いのに元気な奴だ。 その元気を8割くらい分けて欲しいもんだね。 教室につくと俺は即座に自分の席に座る。 窓側の日差しが入ってくる、冬が苦手な俺にとってはまさに特等席だ。 ちなみに一番後ろの席だ。 ハルヒはもう俺の後ろにはいない。 今は2月下旬、暦の上では春なのだが、まだまだ寒い日が続いていた。 ちなみに俺は今、高校2年生だ。 俺と谷口は、なんとかギリギリ2年生に進級することが出来た。 1年の頃はSOS団なる意味不明な団体活動に精を出してたから 勉強をする気力をすべてそっちに持っていかれていたが、今年は進級について悩むことは無さそうだ。 なぜならSOS団はもう活動をしていないからである。 自分の席で太陽の日差しを浴びて、あまりの気持ちよさで深い眠りに入りそうなとき、 女子数人が大声で喋りながら入ってきた。 そのおかげで俺は目を覚ました。 その女子のグループは2年生になってから同じクラスになった女子2名と 去年から同じクラスだった女子3名から成り立っていた。 その3人の中の1人は涼宮ハルヒだった。 去年まではクラスで孤立していた涼宮ハルヒも 今年はクラスの女子と仲良くやっていた。 変な趣味を除けば、 美人で頭が良くてスポーツ万能で、思いやりのある明るい女だ。 そして2年生になってから友達が出来たということは 変な趣味を捨てたということだ。 ハルヒは何も言わず俺の横の席に着き、鞄から出した教科書を机にしまっている。 俺も何も言わず、チャイムがなるまで日差しを浴びながら先生が来るのを待った。 3時間目の数学の授業が始まる直前のことである。 ハルヒは机の中を熱心に覗き込んでいた。 「あっれ~おかしいな~、確かに鞄に入れたんだけどな」 どうやらハルヒは数学の教科書を忘れてしまったらしい。 俺は何も気にすることなく座っていた。 ハルヒは右側の席の奴に 「ねえ、教科書忘れちゃったから一緒に見てもいい?」 という会話をしていた。 俺たちはもう赤の他人のような状態だった。 今日から短縮授業である。 何故なら3年生はもうじき卒業で、 教師達は就職の手続きや大学受験の補習などで大忙しのためである。 言うまでも無いが、朝比奈さんは何事も無く3年生に進級した。 そして何事も無くこの学校を卒業をする。 そういえば朝比奈さんは大学へ行くのだろうか? それとも就職するのだろうか? いや、これからは今以上に涼宮ハルヒの観察に従事するのだろうか? そんなことを考えてるうちに終業を知らせるチャイムが鳴り 1年生と2年生は帰宅の時間となった。 しかし部活動をしている連中は昼飯を食った後、部活動をすることになる。 俺は谷口と国木田の3人で、ハルヒは女子数人、 古泉は自分のクラスの連中と家に帰宅する。 ちなみに長門は1人で家に帰る。 長門はもう文芸部の活動をやめていた。 おそらく途中でコンビニに寄り夕食を買ってから帰るのだろう。 俺たちと違って、学校内にも家に帰っても親しい人間がいない長門は このところずっと1人きりで生きてきたのだろうたぶん。 家に帰った俺はあることを思い出す。 「しまった・・・今日からは昼飯はコンビニやら弁当屋で買うんだった・・」 この寒い中、また外へ出るのも億劫だったが 1時間したくらいに俺の腹は限界を迎え、結局コンビニへ弁当を買うことにした。 家から出て1分ほどしたところで電柱の陰から男が飛び出してきた。 「こんにちは、お久しぶりです」 古泉だった。 「なにやってんだよお前、こんな糞寒い中、俺を待ってったのか? それともハルヒ関連のことか?」 久しぶりの古泉との会話だ。 「そうです。涼宮さん関連の話です」 「なんだよ、最近めっきり事件が発生しないと思ったら・・」 「あなたは最近の涼宮さんを見てどう思いますか? とても幸せそうな学校生活を送ってるように見えますよね? しかも成績優秀でスポーツ万能、まさに何も悩みがありません」 「何が言いたいんだよ、遠まわしに言わないで用件だけをさっさと言え。 長門や朝比奈さんは呼ぶのか?そうだ、昼飯を食ってからにしてくれ」 古泉はあの懐かしい微笑をしながら俺に告げた。 「いえ、事件ではありません。」 「なら何なんだよ」 早くしてくれ。俺は腹が減ってるんだ。 「何も無い。それだけです。涼宮さんが常識的な思想を持ち、幸せな生活を送り そしてそれに伴いあの神人の出現も無くなりました。用件はそれだけです」 「そうか、よかったな」 「我々、機関の努力の成果ですね。実はこうなるように我々は3年前から計画を立てていたのです」 まだ話が続くのか。 「涼宮さんが普通の人間として人生を歩むように仕込んだのです。 野球大会や夏の合宿、冬の合宿なども、そのための我々の計画だったのです。 未確認生物を探し回るよりも、友達と普通に遊ぶ方が楽しいという考えを植えつけるためのね」 なるほど。 古泉の所属している機関の努力おかげで ハルヒは非現実的なことを考えることは無くなり 今では普通の学生として普通の人生を送っている。 そしてSOS団なんていう変な団体の活動もしない。 子供の頃に作って遊んだ秘密基地のように、時がたてば忘れる。 SOS団もどうやら秘密基地と同じような物だったんだろう。 古泉と別れの挨拶をした後、俺はコンビニへ向かって走った。 「早くしないと唐揚げ弁当が売り切れちまう」 唐揚げ弁当は無かった。 「古泉の野郎め」 しかたなく俺は梅おにぎりを買うことにした。 しかも3つも。 せめていろんな種類があればよかったのだが、不運なことにこれしか残ってなかった。 明日は忘れずに学校帰りに買おう。 そしてコンビニを出た直後、俺はあることを思い出した。 長門はどうなるんだ。 俺たちと違って長門は1人だ。 機関とやらのせいで長門は昔のように1人の生活に戻ってしまった。 いや違う。何を考えてるんだ俺は。 俺にも責任があるだろうが。 SOS団がなくなったら長門は1人になるなんて分かってたことじゃないか。 なぜ気づかなかったんだ。 俺は長門のマンションへと走った。 SOS団はなくなっちまったけど昼飯くらいは一緒に食おうぜ。 3年生になってからは俺たちと一緒に弁当を食おうぜ。 きっと谷口も国木田も大歓迎だぜ。 玄関のインターホンで長門の部屋のボタンを押した。 …反応なし。 もしかしたら昼寝、、な分けないか。 マンションがダメなら思い当たる場所はあそこしかない。 そう、文芸部室だ。 俺はコンビニの袋を抱えたまま学校へと走った。 文芸部室の扉の前に到着した俺は30秒ほど 息を整えてからドアをノックした。 「・・・・入って」 長門の声だ。 「長門、久しぶりだな。じつは一緒に昼飯を食べようと思って」 「・・・・」 長門は俺の言葉を無視して、本を読んだままだった。 「ひょっとしてもう食い終わったのか?」 「・・・・」 無言。 しかたなく俺は1人で梅おにぎりを食うことにした。 食い終わった後、1人でオセロをやった。 長門を誘ってみたがまた無言だった。 1人オセロを始めて30分程度が過ぎた頃、 なにやら小さな泣き声が聞こえてきた。 その声の主は長門だった。 「どうしたんだよ長門!腹でも痛いのか!」 急いで長門のそばに駆け寄る。 「私・・これからずっと1人だと思ってたのに・・あなたが来てくれたから・・」 長門は俺に抱きつき、そのまま夕方まで泣き続けた。 よほど1人は寂しかったんだろうな・・・ 冬の日没は早く、俺たちが学校を出た頃には既に 街灯がともっているくらい暗くなっていた。 俺たちは凍えるような冬の空の下を並んで歩いた。 こうして長門と2人きりで歩くのも久しぶりだな。 「なぁ長門。SOS団のこと好きか?」 「・・好き」 「また皆で一緒に街中を探検したりしたいか?」 「・・したい」 「また朝比奈さんのお茶を飲みたいか?」 「・・飲みたい」 「また合宿とかに行きたいか?」 「・・いきたい」 「なぁ、俺にいい考えがあるんだけど言っていいか?」 「・・言っていい」 「SOS団を復活させようぜ」 家に帰った俺はさっそく元SOS団のメンバーに電話をかけた。 まずは朝比奈さんからだ。 この人ならなんでもOKしてくれそうな気がする。 「あ、キョン君、お久しぶりです~。え?SOS団? あと数日だけですがいいですよぉ」 あっさりとOKを貰った。 問題はここからだ。ハルヒと古泉。 ハルヒは今では普通の思想を持った普通の女子高生だ。 もしSOS団を復活させたいと言っても断られる可能性が高い。 俺の小学生時代の友達に「また秘密基地を作ろうぜ」と言っているのに等しい。 古泉もむずかしい。 基本的にイエスマンの古泉だがSOS団となると話は別だ。 なんせSOS団を解散に追い込んだのは古泉の所属する組織だからな。 数分迷った挙句、俺は古泉に電話をした。 「もしもし、ああ、今日の話の続きを聞きたいのでしょうか? え?SOS団を復活させたい、ちょっと待ってください。 僕的には何の問題もありません。僕自身、SOS団のことは大好きでした。 しかしまず機関の意向を聞かなければなりません。ちょっと待ってください」 そういうと古泉はどうやら別の携帯電話で機関とやらに電話をし始めた。 なにかボソボソと会話した後、 「もしもし、お待たせしました。1日だけならという条件ならいいとの事でした。 何か必要な物があったら僕に言ってください。はい、では」 残るはハルヒか・・・ 俺は最後の難関、ハルヒに電話をした。 「なに」 よかった。 ハルヒと会話をするのは半年振りだから 居留守を使われたりするかと思ってたからだ。 俺はいきさつを説明した。 「なんで今更SOS団なのよ。有希が望んでるから? 知らないわよそんなの」 昔はSOS団の活動を断ったら死刑にするとまで言っていた ハルヒだが、今ではこうなっていることに俺は胸が痛くなった。 そして団員を命を賭けてでも守ると言っていたのに、 知らないわよ、の一言で片付けてしまったを俺は本当に悲しいと思った。 「ねぇキョン、私達はもう高校2年生なの。 4月からは3年生なのよ。もうそんな幼稚なことやってられないわよ。 復活させるのは自由だけど私は参加しないわよ。 今は短縮授業だから毎日学校帰りに友達と一緒に喫茶店でお昼を食べることにしてるの」 とにかく明後日の放課後に文芸部室に集合な、 と言って俺はハルヒが反論をする前に電話を切った。 次の日、学校帰りに古泉を捕まえて明日の活動に必要な物を告げた。 そしてSOS団復活の日である。 俺は文芸部室のドアをノックした。 そして朝比奈さんの「はぁ~い」という返事を聞き、俺は部室に入った。 朝比奈さんはあのメイドの衣装を着ていた。 そして既に長門と古泉の姿があった。 古泉の用意した野菜を朝比奈さんが切り、 これまた古泉の用意した鍋の中に入れていった。 昨日俺が古泉に注文したのは、鍋とその具だった。 朝比奈さんは「もうすぐお別れですね・・・」 等の卒業生らしい会話を始めた。 朝比奈さんは泣いていた。 俺は朝比奈さんに 「卒業してもまた会えるじゃないですか」 しかし朝比奈さんは泣き止まない。 そうか・・・ 暗い雰囲気の中、俺たち4人は鍋を囲んで具が煮えるのを待っていた。 そしてバタン!と勢いよくドアが開かれた。 と同時に 「やっほー!!ひっさしぶりー!」 やれやれ、心臓が止まるかと思ったぜ。 振り向いたそこに立っていたのは鶴屋さんだった。 「よっ!キョン君、ひさしぶりー! 有希ちゃんも古泉君もひさしぶりー!」 鶴屋さん、ありがとうございます。 おかげで重い空気が吹っ飛びましたよ。 「あの、私が呼んだんです」 朝比奈さんが言った。 SOS団準メンバーを加え5人になった俺たちは 再び具が煮えるのを待った。 「やっぱパーティーと言えば裸踊りだよね~。 みくるっ!脱いで!」 朝比奈さんは脱ぎ始めた。 「あの、、キョン君、、これでお別れだからサービスです」 「よーし、あたしも脱ごうかな~!」 鶴屋さんも脱ぎ始めた。 古泉は苦笑していた。 「いいんですか?鍋がバレただけなら停学で済みますが、 裸にもなると卒業すら出来なくなってしまいますよ?」 「大丈夫だって!ほら古泉君も脱いじゃえ!」 鶴屋さんは古泉のベルトを外し、ズボンを下げ、パンツを下げた。 さっきの苦笑はなんだったんだ。 体の方は大喜びしてるじゃねえか。 改めて俺は古泉に対して人間不信になった。 朝比奈さんと鶴屋さん、古泉が裸になっていた。 俺は深い溜息をついた。 「やれやれ、俺も脱がなきゃいけないじゃないか」 そして長門以外の4人が裸になった。 「ほら有希ちゃんも脱いじゃえ!」 「・・・・」 長門は脱がなかった。 「こうなれば実力行使しかありませんね。 鶴屋さん、力を貸してください。一緒に長門さんを裸にしましょう」 そして古泉と鶴屋さんは長門を全裸にしようとした。 しかし長門の不思議な力によって、古泉と鶴屋さんは窓の外に飛んでいってしまった。 そしてゆっくりと地面に着陸した。 その光景は、まさにアダムとイブのようであった。 ピピピ・・・ピピピ・・・ 俺はベッドの中にいた。 「なんだ、、夢か・・・」 ここからが正真正銘のSOS団復活の日である。 いつもより早く登校した俺は誰もいない坂道を登り 誰もいない廊下を歩き、教室に到着した。 ハルヒがいた。 最近は女子の友達と集団登校するのが習慣だったのだが、 何故か今日は1人で登校していた。しかもこんな早い時間に。 「よお、早いじゃないか」 俺はSOS団の話をするよりも日常会話を選んだ。 「うん、なんか目が早く覚めちゃって」 「実は俺もそうなんだよ。昨日変な夢見ちゃってさ、文芸部室での夢さ」 そしてSOS団の会話が始まった。 「SOS団をやめる気なんて無かったのよ」 「じゃあなんでやめたんだ?」 「普通の女子高生をやってみたかったの。 正直、罪悪感はあるわ。私が立ち上げた団体だもの。 でもある日、クラスの女子に誘われたわけ。一緒に帰らないかって。 その子は私がSOS団をやってることを知らなかったの。 本当は知ってたのかもしれないけど、とりあえず誘われたの。 最初は一日程度SOS団を休むくらいいいか、って気持ちだったの。 その子は私と普通に接してくれたわ。私がSOS団をやってることを知ってる子って だいたい腫れ物を触るような態度で私に話しかけるでしょ? でも彼女は違った」 それは古泉の組織が用意した人間なのか、 それとも本当にSOS団を知らなくて、本当にハルヒと仲良くなりたいと思って近づいたのか・・・ どっちにしてもハルヒがその子が原因でSOS団をやめたのは確かである。 「その子と一緒に帰るようになってから他のことも仲良くなっていったの。 それで私、SOS団の団長をやってることを隠そうと思ったの。 だってバレたらなんか嫌だったから・・・」 「お前はSOS団と、その友達とどっちが大切なんだ? いや、言わなくてもいい。結果を見れば分かる。 でも今日だけはSOS団の団長に戻って欲しいんだ。」 「本当に今日だけよ?」 「ああ」 そして放課後、俺とハルヒは文芸部室へ向かった。 鍋は既に出来上がっていた。 長門と古泉は無言のまま席についていた。 朝比奈さんは俺とハルヒのためにお茶をいれていた。 ものすごく空気が重かった。 いつもならハルヒは元気過ぎるくらいだったのだが、 今日は無言のまま下を向いていた。 自分がSOS団を裏切ったことに負い目を感じているのだろうか。 他の団員が話しかけても生返事をするだけだった。 そして余計に空気が重くなっていった。 「あ、あのぉ、キャベツ煮えてますよ」 「・・・うん」 こんな感じだ。 いつもならハルヒと同様、食欲旺盛の長門も今日はあまり食が進んでいない。 俺は古泉にアイコンタクトを送った。 「どうにかしろ古泉」 「いや~こうやって皆で集まるなんて久しぶりですね」 その後が続かない。 いつもハルヒが1人で勝手に盛り上げてたけど、 そのハルヒは長門と同じくらい無口になっている。 鶴屋さんを呼べばよかったな。 あのお方ならどんな状況であれ、なんとかしてくれる。 そんなことを考えていたとき、長門が急に立ち上がった。 そして服を脱ぎ、全裸になった。 そしてハルヒは言った。 「これだからSOS団なんて嫌なのよ!ただの乱交パーティーの会じゃない!」 そしてハルヒは部室から出て行った。 古泉が口を開いた。 「よくやりました、長門さん」 朝比奈さんも 「やっぱ長門さんならなんとかしてくれると思ってましたぁ」 なんだこの展開は。 「実はねキョン君、私達は涼宮ハルヒを普通の人間にするための組織だったの」 これは朝比奈さんの言葉ではない。 長門の言葉だ。 「あの無口な性格もぜんぶ演技だったの。 恐らく涼宮ハルヒはそのことに気づいてたんだと思うの。だからSOS団をやめたの」 なるほど。 「僕や朝比奈さんの使命も終わりました。これでもうあなたと会うことも無いでしょう」 「キョン君、あの、、利用してごめんなさい。でも、、もう会うことも無いから忘れてね」 そして二人はそのまま部室から出て行った。 鍋はどうするんだ。 部室には俺と長門の2人しかいない。 「長門、じゃあ一昨日の涙も嘘だったのか?」 「違うの。あの涙は本当よ。私、あなたのことが好きなの」 「なんだって?」 「好きなの」 「なぁ長門。本当に俺のこと好きか?」 「・・好き」 「セクロスしたりしたいか?」 「・・したい」 「俺のザーメンをを飲みたいか?」 「・・飲みたい」 「気持ちよくなって天国へいきたいか?」 「・・いきたい」 「なぁ、俺にいい考えがあるんだけど言っていいか?」 「・・言っていい」 付き合おうぜ 俺は情報統合思念体になった。 宇宙を彷徨っている。 長門も人間の体を捨てて情報統合思念体になった。 宇宙を彷徨っている。 ハルヒとかどうでもいい。 地球とかどうでもいい。 もう疲れた。 寝るよ、長門。 そして2人はどこかへ行きました。 おしまい
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涼宮ハルヒの終焉 プロローグ 涼宮ハルヒの終焉 第一章 涼宮ハルヒの終焉 第二章 涼宮ハルヒの終焉 第三章 涼宮ハルヒの終焉 第四章 涼宮ハルヒの終焉 第五章 涼宮ハルヒの終焉 第六章 涼宮ハルヒの終焉 第七章 涼宮ハルヒの終焉 第八章 涼宮ハルヒの終焉 最終章
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涼宮ハルヒの追憶 chapter.0-Birthday- 涼宮ハルヒの追憶 chapter.1 -call pastrain- 涼宮ハルヒの追憶 chapter.2 -cruelgirl sbeauty- 涼宮ハルヒの追憶 chapter.3 -VeryMerryHappy- 涼宮ハルヒの追憶 chapter.4 -AirReason- 涼宮ハルヒの追憶 chapter.5 -MagicalRomanticFreestyle- 涼宮ハルヒの追憶 chapter.6 -We aretheMassacre- 涼宮ハルヒの追憶 Intermission -allimperfectlove song- 涼宮ハルヒの追憶 Intermission-daydreamloveletter- 涼宮ハルヒの追憶 Intermission -breathcannotescape wall-
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戦慄の肉じゃが 涼宮ハルヒの覚醒本編 涼宮ハルヒの覚醒おまけ
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涼宮ハルヒの不覚 分割版 涼宮ハルヒの不覚1 涼宮ハルヒの不覚2 涼宮ハルヒの不覚3 涼宮ハルヒの不覚4 涼宮ハルヒの不覚5 涼宮ハルヒの不覚6
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「キョンくーん、ハルにゃんが来てるよー」 日曜日の朝っぱらから妹に叩き起こされる。いい天気みたいだな。 いてっ、痛い痛い、わかった。起きるから。いてっ、起きるって。 慌てて準備をして下に降りると、ハルヒはリビングでくつろいでいた。 「あんた、何で寝てんのよ」 「用事がなかったら日曜日なんだから、そりゃ普通寝てるだろ」 「普通は起きてるわ。こんないい天気なのに。あんたが変なのよ」 たとえ俺が変だったとしても、こいつだけには絶対変とか言われたくねぇ。 「で、今日はどうしたんだ。お前が来るなんて聞いてないぞ」 「んー、今日はなんかキョンが用事あるらしくって、暇だから遊びに来たのよ」 今のを聞いて何をわけのわからないことを、と思った人間は間違いなく正常だ。なら俺は何だ?変人か? そうだな、わかりやすく説明すると、この涼宮ハルヒは異世界からやってきた涼宮ハルヒなのだ。 『涼宮ハルヒの交流』 ―エピローグ― もうあれから数ヶ月が過ぎ、俺たちは基本的には落ち着いた日々を過ごしていた。 あの日、異世界から『俺』とこの涼宮ハルヒが、初めてやってきた日、病室はとんでもない混沌状態だった。 俺たちの方のハルヒが病室に帰ってきて、この二人の存在がばれそうになった瞬間、俺は諦めて目を瞑った。 その後、ハルヒの声に目を開けると、二人の姿は消えていて、ハルヒは何も見ていないようだった。 一瞬、今までのことは全部夢なんじゃないかとも思ったが、周りの連中の顔色からそうでないことは明らかだった。 後で古泉に確認したところ、二人はドアが開いた瞬間にふっ、と消えていったそうだ。 そういうわけで、なんとかその日は乗り切ったのだが、なぜかこいつは度々こっちに遊びに来るようになった。 ハルヒにだけは絶対にばれないようにと頼みこんだのだが、こいつはわかっているのかいないのか。 ちなみにこっちのハルヒとこのハルヒの違いは、顔を見ればなんとなくわかるようになった。 俺の部屋にハルヒを連れて行き、尋ねる。 「で、どうしてお前はちょこちょここっちの世界に来るんだ?向こうで遊べよ」 「せっかく来れるんだからその方がおもしろいでしょ、なんとなく」 別にどっちもたいして変わりゃしないだろ。 「それとな、お前らわざわざこっちの世界にデートするために来るのはやめてくれ。 こないだ鶴屋さんに見られてたらしく、やたらとにょろにょろ言われて大変だったんだぜ」 ハルヒはしたり顔になる。 「こっちの世界ならなにやってもあんたたちのせいにできるし、人目を気にしなくてすむのよ。 あ、犯罪行為とかは今のところするつもりないから安心していいわよ」 くそっ、お前らが町でめちゃくちゃするせいで俺らが学校でバカップル扱いされてるっていうのに。 何度かその様子が谷口と国木田にまで目撃されて、かなり冷やかされちまったんだぜ? いや、まぁこっちの俺たちの学校の様子に原因がないとも言えないが。 「で、あんた今日は暇なのよね?ホントに?」 だからさっき用事はないって、……あ! 「やべっ、忘れてた。もう少ししたらハルヒが来る」 「あんた何やってんのよ。あたしが来てなかったらまだあんた寝てるわよ。せいぜいあたしに感謝しなさい」 言ってることが当たっているだけに何も反論できん。 「それにしてもどうしようかな。有希のところにでも行こうかしら。それともみくるちゃんで遊ぼうかな」 みくるちゃんで、ってなんだよ、で、って。 「帰ればいいだろ。向こうのSOS団で遊べよ」 「そんなこと言ったって、こっちの有希とじゃないとできない話とかもあるのよ。 あたしのところの有希とは、お互いまだ秘密が守られてるっていう暗黙の了解があるし。 それをわざわざ自分から崩すなんて無粋なことしたくないし」 いや、お前から粋なんて感じたことはないから安心しろ。 「どっちにしろ早く行かないとまずいんじゃないのか?お前は長門の家までワープで行くのか?」 「そんなことできるわけないでしょ。もちろん徒歩よ」 「だったら早くしないと、もうハルヒが来るぞ」 「そうね、じゃあ有希のところに行くわ。またね」 「ああ、それじゃ……ってやっぱ待て。時間がまずい。行くな。最悪玄関でハルヒと鉢合わせになる」 「じゃあどうすんのよ。……あ!三人で遊ぶってのはどう?楽しそうじゃない?」 「却下だ却下。考える間でもない」 全然楽しそうじゃない。間違いなく俺の負担が数倍になってしまう。 「……とりあえず帰ってくれないか」 「嫌よ。それ結構疲れるのよ。って言ったでしょ」 だから疲れるんならいちいちこっちに来るなよ。 「……わかった。なんとかしてみる」 仕方なく携帯電話に手を伸ばす。 なかなかでないな……。コール音が8回程度のところでやっと声が聞こえる。 『……もしもし、どうかしましたか?』 「都合悪いのか?ならやめとくが」 『結構ですよ。それよりご用件は?』 「ああ、すまんな。今ハルヒがどのあたりにいるかわかるか?」 『先ほど家を出たようですから、……あなたの家まであと3分といったところでしょうか?』 3分?ってもうすぐそこじゃねぇか。 「今向こうのハルヒが俺のところに来ていて困ってるんだ。なんとか長門の家まで運べないか? なんか帰りたくないってわがまま言ってて困ってんだ」 『……それは困りましたね。5分もあればそちらにタクシーを寄越せますけど』「くそっ、無理だ。他に何か――」 ピンポーン。 ああ、間に合わなかった。何が3分だよ。1分もなかったじゃねぇかよ。 「……どうやらもうハルヒが来ちまったようだ。お前3分って言わなかったか?まぁいい。これからどうす――」 『ご武運を』 プツッ。 ってまじかよ。あいつ切りやがった。信じられねぇ。 下で妹が何か言ってるのが微かに聞こえる。 「とりあえずどこかに隠れるか、帰るかどちらかにしてくれ」 「そうね。おもしろそうだからちょっと隠れてみるわ」 おもしろそうとかで行動するのはまじで勘弁してくれ。 「キョンくーん。なんかまたハルにゃん来たみたいだよー。なんでー?」 いや、妹よ。お前は知らなくていいんだ。 「とりあえず待っててもらうように言っててくれ。準備ができたら行くから」 くそっ、どうすりゃいいんだ? 長門に頼むか?しかし、長門はハルヒには力が使えないって言ってたな。 ピンポーン。 「はーい」 誰か来たのか?また妹が相手をしているようだが。 しばらくすると再び妹が部屋に来た。 「みくるちゃんが来たよー。それでね、『10分間涼宮さんを連れだします』って伝えてって言ってたよー」 どういうことだ?でも朝比奈さんナイスだ。助かりました。 このチャンスに、再び携帯電話を手にとる。……今回も長いな。何かやってんのか? 『……もしもし、どうにかなりそうですか?』 なりそうですか?じゃねぇよこのヤロー。 「説明は面倒だ。時間がない。とりあえず家にタクシーを頼む。5分あればなんとかなるんだろ?頼む」 『わかりました。すぐに新川さんを向かわせます』 「サンキュー、よろしくな」 電話を置いてハルヒに話しかける。 「とりあえずなんとかなったぞ。5分で古泉からタクシーが来る」 「あたしもう来たんじゃないの?どうして助かったの?」 「事情はよくわからんが朝比奈さんに助けられたようだ。どうしてわかったんだろうな」 「みくるちゃん?……なるほどね。たぶんあんた後でみくるちゃんに連絡することになるわ」 なんだって?どういう意味だ? 「そのうちわかるわ」 そう言ってニンマリ笑う。 「まぁわかるんならいいさ。それより長門の家に行くんだよな?なら連絡するが?」 「あ、そうね。やっぱいきなり押し掛けるのは人としてどうかと思うしね」 お前は何を言ってるんだ?お前は今何をやってるかわかってないのか?それとも俺ならいいってのか? 「……じゃあ連絡するぞ」 長門の携帯に電話をかける。 『何?』 って早っ!コール音なしかよ。 「あ、いや、今俺のところに異世界のハルヒがいきなり遊びに来たんだが、俺はハルヒと約束があるんだ。 で、この異世界ハルヒがお前と遊びたいみたいなこと言ってるんだが、どうだ?」 『いい』 「迷惑ならそう言えばいいんだぞ。お前もせっかくの休日だろ?いいのか?」 『問題ない』 「……わかった。ありがとよ。じゃあもう少ししたらここを出ると思う。よろしくな」 『だいじょうぶ。……私も楽しみ』 「そっか、ならいい。じゃあまたな」 『また』 ふうっ、と、電話を置いて一息つく。 「だいじょうぶみたいだ。長門も楽しみだってさ」 「そう、それは良かったわ」 「それにしても、お前長門に変なこととか教えるなよ」 「変なことって何よ。あたしは人間として当然のことを有希に教えてあげてるだけよ」 俺はお前に人間として当然のことを教えたい。 ピンポーン。 三たびチャイムが鳴らされる。 今度は妹がすぐにやってくる。 「キョンくんタクシー来たよー。ってあれー、どうしてハルにゃんがいるのー?」 頼むから気にしないでくれ、妹よ。 タクシーで長門の家に向かうハルヒを見送った後玄関先で待っていると、すぐにハルヒと朝比奈さんが現れた。 「あんた、こんなとこで何やってんの?」 「何って、お前を待ってたに決まってるだろ?」 「そ、そう。わざわざ出てこなくても中にいればいいのに」 ちょっと照れてるみたいだ。 「それじゃあ、私は帰りますねぇ」 「あ、朝比奈さん。わざわざありがとうございます」 すると、朝比奈さんは近づいてきて、俺の耳元でささやく。 「私は実は少し未来から来ました。後で私に伝えておいてください」 あっ!なるほど。さっきハルヒが言ってたのはそういうことか。 「今日の午前10時にキョンくんの家に行って、涼宮さんを10分ほど連れだすように伝えてくださいね」 「わかりました。後でやっておきます。今日はありがとうございます。助かりました」 「お願いね」 そういって極上の笑顔を浮かべると、少し手を振り、朝比奈さんは去って行こうとして再び戻ってきた。 「あの……今日はちょっと都合が悪いの。できたら連絡は明日以降にしてもらってもいいですかぁ?」 「はあ、構いませんけど。用事でもあるんですか?」 「えぇっと、この時間の私は今は古いず……あっ!な、なんでもないですぅっ。禁則事項ですっ。それじゃあ」 そう言うと、朝比奈さんは大慌てで走って行った。 何だって?古いず……?古いず、古いず。まさかその後には『み』が来るんじゃないでしょうね? そんなばかな。いくらみくるだからってそこに『み』は来ませんよね? 「あんた、何やってんの?みくるちゃんなんだって?」 「あ、ああ。いや、ちょっと頼まれごとをしただけだ。気にするな」 「……まぁいいわ。中に入りましょ。お茶でも煎れてあげるわ」 「ああ、そうだな。サンキュ」 こんな感じで、ドタバタしながらも異世界との交流はまだ続いている。 『涼宮ハルヒの交流』 ―完― エピローグおまけへ
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涼宮ハルヒの戦場 その1 涼宮ハルヒの戦場 その2 涼宮ハルヒの戦場 その3 涼宮ハルヒの戦場 その4 涼宮ハルヒの戦場 その5 涼宮ハルヒの戦場 その6 涼宮ハルヒの戦場 エピローグ
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涼宮ハルヒの憂鬱とは著者「谷川 流」による非日常学園コエディという認識が一般的である。 角川スニーカー文庫より、2003年6月から刊行された。イラスト担当はいとうのいぢ。 涼宮ハルヒが設立した学校非公式クラブSOS団のメンバーを中心に展開する、「ビミョーに非日常系学園ストーリー」であり、物語は、主人公である男子高校生キョンの視点から一人称形式で進行。 『涼宮ハルヒの憂鬱』は第8回スニーカー大賞を受賞している。その後、一部加筆訂正され、書店に並んだ。 2005年9月にはツガノガクによる漫画版が『月刊少年エース』にて連載開始。2006年4月よりテレビアニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』が独立UHF局をはじめとする各局で放送された。2009年4月よりテレビアニメが2006年版の回に新作を加えて放送された。劇場版アニメーション映画『涼宮ハルヒの消失』は2010年2月6日より公開された。 全9巻におよび、刊行されており、1巻 憂鬱、2巻 溜息、3巻 退屈、4巻 消失、5巻 暴走、6巻 動揺、7巻 陰謀、8巻 憤慨、9巻 分裂、10巻 驚愕(前)11巻 驚愕(後)の順でタイトルが微妙に異なる。 長らく、発売延期(未定)となっていた驚愕は、2011年5月25日に2冊同時発売される。・・・予定である。
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ハルヒ「東中出身涼宮ハルヒ、この中に魔術師、呪術師がいたら私の所に来なさい!以上」 これが俺と涼宮ハルヒとの出会いであり、俺が魔術に翻弄される事になったきっかけである 涼宮ハルヒは手品師だ、休み時間は教室にはいないが朝のホームルームが始まるまでのちょっとした時間で、まるで魔術のような手品を披露する 確かにどれもすごいのだが、どうも物足りない気がするのは俺だけらしい 中学から涼宮ハルヒと同じクラスの谷口曰く 谷口「気のせい気のせい、あいつの手品は一級品だぜ。プロからも誘いを受けてるらしいぜ」だそうだ まぁ確かにすごい、それは認めよう。だが俺一人がつまらなさそうにしていたのが気に入らない涼宮ハルヒは俺に話し掛けてきた ハルヒ「あんた、あたしの手品じゃ満足できないみたいね」 キョン「あぁ」 ハルヒ「本気で言ってんの?」 キョン「確かに技術はそうとうなもんだが、何かが物足りないのだから仕方ない」 ハルヒ「何かって何よ」 キョン「俺が知るわけないだろ」 ハルヒ「……っ!」 国木田「相変わらずだねキョン」 キョン「何がだ?」 国木田「そのいつも物足りなさそうな目だよ、やっぱりキョンを満足させられるのは彼女だけだね」 キョン「あいつのを見たらどんな手品も物足りないさ、あいつのは本物の魔術だからな」 そうだ、あいつの親友の手品だけが俺の心に火を灯してくれる 親友曰く、魔導書とやらと契約すれば誰にでもできるらしい 実の所魔導書は俺も持っている、かの死霊秘宝の写本だ。親友に相談したところ俺にはあっていないらしい。 さらに力ある魔導書は必ずしも書の姿をしてるとは限らないとも そんなこんなで1ヶ月が過ぎ涼宮ハルヒは俺を満足させるのに躍起になっていた すでにこの学校では俺以外の奴は涼宮ハルヒの手品を認めたようである そしてついこんなことを言ってしまったのだ キョン「一人で駄目なら他の奴の力を借りたらどうだ?」と するとどうだ、部活を作るとか言い出しやがった。やれやれ、勝手にしろと言いたかったのだが、休み時間に連行されて新クラブ作りを手伝わされるハメになったわけだ ハルヒ「あんたにあたしを認めさせるためのクラブだから協力しなさい」だと で放課後、俺が連行された先は文芸部だった 文芸部、部員1名で廃部寸前の部だった ハルヒ「ここがあたしを認めるまであんたを閉じ込めておく部室よ」 キョン「やれやれ、勘弁してくれ。あぁええっと部長さん?」 長門「長門有希」 キョン「あぁ長門さんとやら、こいつがここを新クラブの部室にするだとか俺を閉じ込めておくだとか言ってるがいいのか?」 長門「構わない」 キョン「追い出されるかもしれんぞ?」 長門「いい」 キョン「……」 ハルヒ「ほらこの子もいいって言ってるんだから。あんたは雑用係兼たった一人の観客よ」 キョン「はぁ仕方ない、わかった。だがこれ以上協力せ…ハルヒ「じゃあ明日の放課後までに手品ができるようにしといてね」……聞く耳を持たないか……」 とまぁ俺に有無を言わさず協力させられるハメに…… 明日の昼休みでいいか 翌日の昼休み、考えてきたレイアウトで部室を整理する。長門は昨日と同じ場所で本を読んでいた キョン「これでよしっと」 長門「……」 長門が無言でこっちを見ている キョン「どうした?」 長門「……何も」 気になる視線だったがまぁいいだろう 放課後 涼宮ハルヒは協力者と称して女子を一人連行してきた。その女子は2年で先輩だ、名前は朝比奈みくるさん みくる「ふぇぇぇ、何ですかここ。何で私連れて来られたんですかぁ」 ハルヒ「みくるちゃん、あんたはあいつを満足させるために連れてこられたの。これからは毎日ここに来なさい」 みくる「そんなぁ、私書道部に入ってるんですよぉ」 ハルヒ「じゃあそこ辞めて」 みくる「えぇぇぇ」 キョン「おい涼宮、それは無茶苦茶だ!」 ハルヒ「あんたのためにやってるんだから黙ってなさい」 長門「……」 みくる「あっ……そっかこれがこの時間平面の……わかりました、書道部は辞めて毎日ここに来ます」 ハルヒ「じゃあ決まりね!キョン、これじゃあ手品できないからやり直しね!」キョン「なん……だと!?」 はぁ、やれやれどうなってしまうんだ……俺の高校生活よ…… 次の日も俺は部室のレイアウトの変更をする 気のせいだろうか、バニー服がかけられているのだが…… 長門「……これ」 キョン「ん?」 長門「……読んで……貸すから」 キョン「……あぁわかった」 長門「……」 なんだろうか、この本どうも不気味だ。しかし俺は似た気配を知っている、そう死霊秘宝の写本に似ているんだ 読まない方が身のためだな そして1週間が経った 毎日毎日ダメ出しばかりで部室の模様替えに飽きてきたころだ 長門「……読んだ?」 キョン「何を?」 長門「……本」 キョン「あぁスマン、まだだ」 長門「……今日読んで」 キョン「わかった、読んでみるよ」 キョン「そんなにいいものかね、こんな不気味な本」と呟きながら、パラパラとページをめくると栞が挟んであった 午後7時光陽公園にて待つ まさか! キョン「すまん待ったか?」 長門「別に」 そして俺は長門邸へと招かれた 招かれたのはいいがどんな話しがあるのだろうか ……しかし殺風景な部屋だな、リビングの家具はコタツだけでカーテンすらない 座って待っていると長門がお茶を煎れてくれた。ズズッ……まぁまぁウマイ キョン「それで何の用だ?」 長門「……涼宮ハルヒのこと、そして私のこと」 キョン「……」 長門「上手く言語化できない、情報にソゴが発生するかもしれない」 キョン「聞いてみないとわからない」 長門「……わかった。まず涼宮ハルヒと私は普通の人間ではない」 キョン「そりゃ普通じゃないだろ」 長門「性格が普遍的という意味ではなく、言葉通りの意味。私はあなた達の言葉を借りて言うなら精霊という事になる」 キョン「……(何か電波話しをおっぱじめやがった)」 長門「私はこの宇宙が創世されたころに書かれた宇宙の書と呼ばれる本の複製。」 キョン「その話しが本当だとして何故人間の姿をしている」 長門「私のような力ある魔導書は必ずしも書と言う形を取る必要性がない」 キョン「わかったよ、で涼宮のほうは(これ以上付き合いきれん)」 長門「3年前この辺境の惑星で大きな情報爆発が起こった。それを感知した宇宙の書はこの惑星の調査を始めた。そして一つわかった事がある」 キョン「……」 長門「この情報爆発の中心に涼宮ハルヒがいた…… そして私は涼宮ハルヒを調査するため作られた写本の一つ」 キョン「信じられんな」 長門「……信じて」 キョン「聞かせてくれ、仮にお前が魔導書だったとしてもう誰かと契約したのか?それと何故俺ではなく涼宮に話さない」 長門「……私は誰とも契約していない。涼宮ハルヒに話すのは危険であると宇宙の書は判断した」 キョン「では何故俺なんだ?」 長門「涼宮ハルヒがあなたを選んだから」 キョン「なぜ?」 長門「あなたが涼宮ハルヒを認めなかったから」 キョン「つまらんもんはつまらんのだから仕方ないだろ」 長門「……」 キョン「そうかい……スマンが今日のところは帰って少し考えさせてくれ」 長門「わかった」 確か親友も言っていたな、魔導書は必ずしも本という形を取っているとは限らないと しかもある程度魔術の事を知れば知っていて当たり前らしい という事は、仮に長門が魔導書でなくとも涼宮が望んだ魔術師か呪術師になるわけだ そしてこの事を話すのは何か危険であるとあいつの親玉は判断したらしい やれやれ、まぁいいかとりあえず今日はもう寝よう 翌日、涼宮が転校生がどうのと騒ぎ始めた まぁ確かにこの時期に転校ってのも珍しいが、騒ぐほどのことかと で、放課後その転校生とやらを部室に連れてきた その転校生は古泉一樹と名乗った、無論俺が本名で名乗ろうと思ったら涼宮に邪魔された事は言うまでもない 長門「……」 みくる「あっ……」 古泉「なるほど、これは素晴らしいですね。さすが涼宮さんです」 ハルヒ「さぁこれでメンバーが揃ったわね」 キョン「どういう事だ」 ハルヒ「遅くなったけど、我がクラブの名前を発表します!」 S ekaiwotezinade O oinimoriageru S uzumiyaharuhino 団 略してSOS団、活動目的魔術師、呪術師を探して一緒に遊び、技術を高め合う という事らしい、おい俺にお前を認めさせるという目的はどこにいった…… こうして結成されたSOS団その初めての週末、涼宮ハルヒはインスピレーションを高めるため市内散策をすると言い出した 当日待ち合わせ15分前に着いたのに全員揃ってて罰金刑を宣告された 今日1日喫茶店での支払いは全部俺持ちだ……まったくやってられん 午前と午後くじ引きで二手に分かれる事になった、何でも新しい手品を思いついたり不思議な事を探すんだと、ただの市内散策と思ってたのに……。 午前の組み合わせが涼宮、長門、古泉の3人。俺、朝比奈さんの2人だ なるほどこんないい事が待ち受けていたのか、なら喫茶店の奢りも安いものだ こんな市内散策真面目にやるのもアレなので、気分転換に河川敷に行くことにした。しかしここでも電波話を聞かされるとは思いもしなかった みくる「キョンくんお話しがあります!」 キョン「……何でしょう」 みくる「……」 キョン「……」 1時間くらい経っただろうか、朝比奈さんはその重い口を開き始めた みくる「私この時代の人間じゃないんです、うぅん人間というのも違う。私は様々な時間を旅する本なんです!」 宇宙の次は時間ですか……、この手の話はもう腹一杯なんだが みくる「私は時間の書という魔導書の写本なんです」 キョン「何で俺にそんな事を話すんです?それにその姿で人間じゃないと言われても信用できませんよ」 みくる「……禁則事項です、この姿でいられるのは私が力を持った魔導書だからです」 キョン「では何のためにこの時代に?」 みくる「この時間から3年前、大きな時空振動が観測されたの。その中心にいたのが」 キョン「涼宮ハルヒですか?」 みくる「どうしてわかったんですか!?」 キョン「先日似たような話しを聞きましてね」 みくる「そうですか。続けますね。調査に来て私達は驚いた、力ある契約者がいない私達ではどうやっても3年前から過去に行く事ができなくなったの」 その後俺はいくつか朝比奈さんに質問したが、契約者はいるのか?という質問以外すべて禁則事項だった そして朝比奈さんはこの時代の契約者を探しているのだと言う あぁ頭が痛い、この自称魔導書の精霊とやらと契約することがない事を祈る その後涼宮からの呼び出しで一旦集合する事になった、やれやれまだ時間じゃないってのにせっかちだねまったく ハルヒ「何か収穫は?」 キョン「何も」 ハルヒ「……まぁいいわ、そんな簡単にいったらつまんないからね」 午後の組み合わせ、涼宮、朝比奈さん、古泉の3人 俺、長門の2人だ 二手に分かれた後長門に少しは信じても良いと伝えた やることも無いので、図書館へ行き暇をつぶすことにする。道中長門から契約者を探しているという話しを聞いた だから何故俺にそんな話しをする、そんなに俺をそっちの世界へ引きずり込みたいか!! 集合時間30分前、長門は床に根を生やしたように動かない!必死に説得し貸出カードを作ってやって図書館を出た 勿論、出たのは集合時間ちょうどだ、一回だけ涼宮からの電話に出て俺たちは集合場所へと急いだ 涼宮に特に何も無かったと報告し解散、別れ際に朝比奈さんから みくる「今日は話しを聞いてくれてありがとう」 とお礼を言われた さて俺も帰るとするか、気分転換に死霊秘宝写本でも読んでいよう。宇宙の書だとか時間の書だとかワケがわからん まっ一度整理するかやれやれだ、まったくやれやれだ 週明け月曜日の放課後 もしもだもし俺の予想が当たっていれば古泉は…… キョン「古泉、お前も俺に話しがあるんじゃないのか?」 古泉「お前もと言うからには他の二人からも既にアプローチを受けているようですね」 キョン「単刀直入に聞く、お前は何の写本だ?」 古泉「と言いますと?」 キョン「他の二人はそれぞれ宇宙の書、時間の書という魔導書の写本と俺に言った」 古泉「だから僕も魔導書ではないか、そう思ったわけですか」 キョン「違うのか?」 古泉「いいえ、あっていますよ。ただ今は超能力の書と言う事でお願いします。何の書かはまたいずれ」 キョン「で、お前は涼宮を何だと思ってる?」 古泉「涼宮ハルヒは、我々のような特殊な魔導書の母ですよ」 キョン「どういうことだ?」 古泉「3年前、僕達は突如生み出された。手品、マジックを超えた魔術を行使する力としてね」 キョン「……」 古泉「ですが涼宮ハルヒに我々は選ばれなかった」 キョン「何故だ」 古泉「簡単です、涼宮ハルヒは既に自身の専用魔導書を生み出し契約していたのですよ」 キョン「はぁ?どういうことだ、あいつは魔導書なんか持ってないぞ」 古泉「あなたも分かっているはずです、力ある魔導書は書と言う形を取る必要性がないことを」 キョン「じゃああいつの魔導書はどこにある」 古泉「深層意識です、この話しもまた改めてする機会もあるでしょう。他に何かありますか?」 キョン「あいつの魔導書の力はなんだ?」 古泉「世界改変です」 キョン「世界改変?」 古泉「そうです、他にも人を楽しませる力もあります。ですがただ一人魔術の効果が無い事がわかりました」 キョン「それは誰だ?」 古泉「分かってて聞いているのか判断に迷いますがあなたですよ」 キョン「なんで俺なんだ?」 古泉「それはこちらが聞きたいくらいです」 キョン「そうかい、じゃあ世界改変のほうは?」 古泉「それもまた後日という事でお願いします」 キョン「わかったよ、一つ聞いていいか?」 古泉「何でしょう」 キョン「契約ってどうやるんだ?」 古泉「んっふ、接吻です」 キョン「……」 俺はこの時全力で思った!こいつとだけは契約したくないと!! 次の日一通の呼び出しの手紙を受け取った 放課後教室で の一言だけだったが女の字であることはわかった 放課後教室にきてみると以外な人物がいた、クラス委員長の朝倉涼子だ。 上がどうたら涼宮がどうたら言いだし、俺を殺して出方を見るとか物騒な事を言い出した 俺の取る行動は一つ!逃げる!!と思い出入口の方に振り向いた刹那風景が変わった 壁は一面鉄の壁になり、出入口も消えていた。机や椅子を投げるなど抵抗を試みるがダメだ、何かの障壁に阻まれ朝倉に届かない 朝倉のナイフを2回3回となんとか躱していたが、終わりは唐突に訪れた そう動きを封じられたのだ、そして俺は人生を振り返り覚悟を決めたその時 鉄の壁に亀裂がはいった、否厳密には壁ではない空間に亀裂が入った。その亀裂から現れたのは長門だった 俺を殺そうと突進してくる朝倉の前に立ちはだかりそのナイフを掴み朝倉の動きを止めた 長門「一つ一つの術式が甘い、だから私に気付かれる、侵入を許す」 朝倉「もう見付かったんだ、結構苦労して作ったのに残念」 長門「あなたは私のバックアップ、単独行動は許可されていない」 朝倉「バックアップねぇ、契約者のいないあなたに言われても良くわからないな」 長門「……宇宙の書・副題朝倉涼子を敵性と判定、魔術情報連結の解除を申請する」 朝倉「無駄よ、いくらあなたでも今の私には勝てないわ」 長門「……# %=@\*###」 朝倉「……#! ; =% @」 キョン「おい長門これは一体!」 長門「動かないであなたは私が守る」 朝倉「契約者がいないままでいつまで持つかな」 長門「……」 どうみても長門が不利だろ、朝倉は攻撃に集中できるが長門は俺の前で障壁を作り防御するだけで精一杯だ 朝倉「これで止めね」 長門「……!」 ……やっぱり俺の命もここまでか…… 長門「○○○○、宇宙の書・副題長門有希は汝と契約する」 キョン「うむっ!」 あぁ接吻だこれは間違いなく接吻だ、てことは何か?俺は長門と契約したってことか……はぁもうどうにでもなれ 朝倉「そんな!こんな人間を主にするなんて!え?なに私の空間が……、そっか入って来る前に交換因子を……」 長門「あなたは優秀、だからここに来るのに手間取った」 朝倉「あ~ぁ、もう少しだったのに残念。よかったわね延命出来て、涼宮さんとお幸せに」 キョン「長門、説明してくれるんだろうな」 長門「問題ない、契約は正確に執り行われた」 キョン「そういう問題じゃないんむっ!」 ガラッ 谷口「ういーす、WAWAWA忘れもの~うおっ!」 キョン(父さん、言い訳できません……) 谷口「すまん……ごゆっくりぃぃ!!」 キョン「どうするかな」 長門「任せて情報操作は得意、但し私の力を使うときは毎回接吻を要求する」 キョン「……わかった何もしなくていい」 長門「了解した、主の命は絶対」 はぁやれやれ、どうすりゃいいんだこれから ハルヒ「……帰る!みくるちゃん明日は撮影するから!!」 みくる「えぇぇ、またバニーさん着るんですか?」 ハルヒ「何のために持ってきたと思ってんのよ」 みくる「わかりましたぁ」 古泉「さて、では我々も解散しましょうか」 キョン「そうだな」 長門「……パタン」 みくる「じゃあ私は着替えますので」 キョン「はい、それではまた明日」 みくる「はい」 古泉「そうそう、お見せしたいものがあるんですが、時間ありますか?」 キョン「なんだ?見せたいものって」 古泉「それは着いてからのお楽しみです」 そういう古泉にホイホイついて言ったのが全ての間違いだった まさか、こいつと…… 車で移動する事になった俺と古泉、なんでも車は古泉が所属する機関とやらのものだと言うことだ 現場に着くまである程度の説明を受けた 古泉が機関で唯一契約者がいない魔導書であること 閉鎖空間とやらが俺に見せたいものだということ 古泉「着きましたよ」 キョン「あぁ、でどこにその閉鎖空間とやらがあるんだ?」 古泉「目の前です、早速侵入しますので目を閉じていただけますか?」 キョン「わかった」 目を閉じてじっとしていると、急に手を捕まれた、気持ちわるい放せ 古泉「もう目を明けて頂いて結構です」 キョン「……灰色の空間……」 古泉「ここが閉鎖空間です、もうすぐアレが出てきます」 キョン「さっき言ってた神人とやらか」 古泉「えぇ、戦闘になる前に僕が何の写本かお教えします。僕は涼宮さんが持つ魔導書の写本です」 キョン「どういう事だ」 古泉「涼宮さんの潜在意識が生み出す閉鎖空間と神人、これについて記されたのが僕たち神人断章なのです」 キョン「なるほど」 古泉「僕の力もそろそろ限界でして、契約者が必要なんですよ」 キョン「それはつまりお前とキスしろと?」 古泉「んふ、いいえ接吻です」 キョン「どっちも一緒だろ」 古泉「接吻とは言いましたが唇を重ねる接吻とは言っていませんよ」 キョン「なんにせよ、お前となんてごめんだ」 古泉「仕方ありませんでは、右手を失礼します」 と言うと、古泉はまるで騎士が王国の姫に忠誠を誓うかのような接吻を俺にしやがった あぁ気持ち悪い忌々しい 古泉「これで僕はあなたの魔導書です。間もなく神人が現れますそこで見ていてください」 そういうと蒼く発光する巨大な化物が現れた、それを古泉含む5つの赤い球が即座に倒してしまった 閉鎖空間がの崩壊とともに俺達は現実空間に戻ってきた 何度もみたいとは思わないが……これは確かにすごい……親友の魔術よりな! こうして俺と古泉は契約する事になったのだ、もう一度似たような事が起こりそうだが、これはまた別のお話だ 自称、宇宙の書の写本 自称、時を駆ける時間の書 自称、変態の書……神人断章 どいつもこいつも俺に見せつけてくれたよまったく そして成行上契約したのが、宇宙の書と神人断章 時間の書とは契約するんだろうか イキナリだが放課後、朝比奈さんにまた呼び出された。なんでも契約して欲しいとのことだ で、俺はその誘惑に勝てるワケもなく契約しようとしたその時だ ハルヒ「あらキョンにみくるちゃん、いつの間にそんな仲になったの?ふぅん……」 寸前でハルヒが来た その後俺は「二度と来るな!」の一言とともに部室を追い出された まったくワケがわからん 仕方ないので今日は帰る事にする テレビを見る、晩飯を食う、そして今日も1日ご苦労さんって事で寝る 次に目覚める時そこは俺の部屋ではないとは夢にもおもわずに…… ???「キョン、キョン!起きてよキョン!」 キョン「うぅん」 ???「起きろってんでしょうが!」 キョン「はっ!」 目覚めると涼宮が俺を覗きこんでいた ゆっくり体を起こし辺りを見回すとそこは、灰色の世界、学校、何故か制服……おかしい俺は部屋で寝ていたはずだ ハルヒ「気がついたらここにいたのよ、ねぇキョンここどこなの?」 キョン「さぁな」 ハルヒ「あんまり驚いてないのね」 驚いてるさ、朝比奈さん(大)が言っていた事が起こってるんだからな キョン「古泉を見なかったか?」 ハルヒ「え?古泉君?見てないけどどうして?」 キョン「いや、何となくな」 魔導書とその主は常に一つだと親友から聞いた事がある……なのに誰もいないとはな、それだけここがヤバイところって事か 涼宮とともに校内を探索していると、以前涼宮が見せた手品とその種が事細かく幻として俺達の目の前にあらわれた なるほど、一見単純に見えた手品の数々もかなり凝っているのがわかる そして涼宮が、ハルヒが全ての人を楽しませたいと言う気持ちが俺にも伝わってきた これがハルヒの持つ魔導書の力なのだろうか、この魔導書の使い方は知らないままの方がいいのかも知れない そんな事を考えている間に部室に到着した、一息入れるためお茶を煎れいつものパイプ椅子に座る さすがのハルヒも今回ばかりは相当不安らしい、何も言わなくても部室に入れてくれた ハルヒ「ちょっと探検してくる、他にも面白い事があるかもしれない」 キョン「あぁ」 しかしなんだな、切望していた魔術師が自分だとは考えもしないんだろうなあいつは 古泉「彼女はあぁ見えて常識ある人ですからね」 キョン「おっやっと来たか」 古泉「お待たせして申し訳ありません、今回の閉鎖空間は特別です。仲間の力を借りてやっと侵入できました もしあなたと契約していなかったら恐らく誰も侵入できなかったでしょうね」 キョン「ほう」 古泉「自身を認めないあなたに業を煮やしていたタイミングでやってくれましたからね」 キョン「何のことだ?」 古泉「時間の書写本と契約しようとしていましたね?」 キョン「あぁ」 古泉「それが今回の閉鎖空間のトリガーになってしまったんですよ」 キョン「何でだ?」 古泉「まったく僕の主は何故こうも鈍感なのでしょう」 キョン「何か言ったか?」古泉「いいえ、なにも。それはそうと長門有希、朝比奈みくるからの伝言です 朝比奈みくるからは、私のせいですごめんなさい。長門有希からは魔術行使の許可を……。以上です」 キョン「二人にわかったと伝えてくれ」 古泉「わかりました、僕もそろそろ限界のようです。あなた方が戻ってくる事を願っていますよ」 キョン「あぁすまんな」 古泉もいなくなったか さてどうする?とりあえず俺があいつを認めている事を伝えないとな ハルヒ「キョン!見てよアレ!!」 神人か、古泉もいない状態でどうする?逃げるしかないか! キョン「逃げるぞハルヒ!」 ハルヒ「ちょっとキョン!」 こうして俺はハルヒを連れて校舎から出た、その間ハルヒのマジックショーを見せつけられるとは思わなかったが キョン「ハルヒ」 ハルヒ「なによ」 キョン「聞いてくれ、俺はお前の手品が凄いと思いながらも、つまらんと思ってきた。何でかわかるか?」 ハルヒ「わかんない」 キョン「俺はな本物の魔術をこの目で見たことがあったからだ」 ハルヒ「あんた知り合いに魔術師がいるの?」 キョン「まぁな、でも俺はいつの間にかお前の手品に魅了され始めてた。いや違うな、実はお前が手品やってる時の髪型、つまりポニーテールに魅了されてたんだ!」 ハルヒ「はぁ?」 キョン「だから、俺はポニーテール萌えなんだよ!」 ハルヒ「だったらみくるちゃんにやってもらえばいいじゃない!」 キョン「あぁもう!お前のポニーテールじゃなきゃ萌えないんだよ!!」 勢いに身を任せ、ハルヒを黙らせるためキスした、何故だかハルヒは抵抗しなかった。それどころかその身を俺に預けているような気がした ……っ! ……、……、……、なんつう夢を見たんだ俺は!フロイト先生も爆笑だっぜ! その後寝る事ができずいつもの時間まで悶え苦しむ事にした 学校に行くとハルヒが髪をバッサリ切っていた。何と……ポニーテールが惜しい…… が、よく見たらポニーテールだった。明らかに髪の長さが足りてないぞハルヒ キョン「でもまぁ、似合ってるぞハルヒ」 ハルヒ「……」 そっぽを向いたままだんまりを決め込んでいたが、まぁいいさ 放課後部室へ行くと 長門「お帰りなさい主、私が魔術を使う前に脱出するとは思わなかった。接吻が……」 黙りなさい、そうおいそれとやられてはかなわん 長門「……そう……はぁ」 みくる「あっキョンくん無事だったんだ!!」 キョン「えぇ何とか帰ってこれましたよ、それより朝比奈さん。胸の谷間の辺りに星形のほくろがあるでしょ?」 みくる「へ?……ふえぇ何で知ってるんですか!何で何で何でですかぁ!」 キョン「あははは」 ハルヒ「ふふん、みくるちゃん。今日はバニー服に着替えましょうか」 みくる「またあの恥ずかしいのを着るんですかぁ」 ハルヒ「当然!」 やれやれ何が当然なんだか…… 古泉「よく帰ってきてくれましたね。機関も僕も感謝しています」 鬱陶しい営業スマイルめ! 古泉「どうやら、僕たち神人断章の母たる彼女はこの世界であなたを認めさせる事にしたようです」 キョン「俺はハルヒを一応は認めたつもりなんだが?」 古泉「そうでした、でなければこちらに回帰できなかったでしょうし。しかし一つだけ問題があります、朝比奈みくるとの関係です」 キョン「あぁそれか」 古泉「彼女とは必要があるまで契約しない事を勧めますよ」 キョン「そうだな、またあんな世界に引きずり込まれたらかなわん」 古泉「なら早く涼宮さんに一言言ってあげてはどうです?」 キョン「……しかし、今日のコーヒーはうまいなぁ」 とまぁ魔導書と契約しちまったわけだが、俺自身が魔術を行使するのはまだ先の話しだと言う事は伝えておく そして朝比奈さんと契約する日もまた、もう少しだけ先だと伝えておく これが俺が巻き込まれた事件だ、そしてここでは語られなかった事柄はまた別の日に話すとしよう 涼宮ハルヒと魔術・アフターへ
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