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前線では補給すら満足に行われない たとえ補給が受けられても内情は「こんなんじゃ満足できねぇ…」などというのは日常茶飯事 これはそんなアフリカであったかもしれないし、なかったかも知れない都市伝説のような話 ある時調理場に大量に補給されたのは大量の小麦粉だった… 小麦粉を前に途方にくれる、ケイシーライバック いくら人類最強のコックといえど流石に物理法則は超えられない…たぶん 他の材料も多少はあるものの、それをメインとして使えば数日でその他の材料は尽きてしまうだろう 「小麦粉をメインにそえた、パンに合うメイン料理…あれをやってみるか」 その夜ラスクを手土産に何故かMKⅡを訪ねるライバック軍曹の姿が見られ一部の腐が付く人と薔薇な人をやきもきさせることとなった ジョバンニが一晩で仕上げたパスタマシーンの姿が! ルナチタニウム製だからサビだけじゃなくザクマシンガンにも強いぞ! こうして各種パスタ料理が振舞われBHの食糧危機は回避されたかに思えたのだが… 京「どういう訳か、わからないのですが水の使用量が急増したので使用量を制限したいと思います、具体的に言うとシャワーとかが制限されます」 ライバック「すまない、多分それは俺のせいだ」 ナンジ「なんだってそれは本当かい?」 京「話を聞きましょうか」 <最強のコック説明中…> 京「つまり、シャワーかパスタか…これはもちろん」 あず「パスタですね」 京「シャワーですね」 あず「いえここはパスタでしょう、食べるのは兵士の楽しみの一つですよ」 京「確かにそれも一つでしょうが、一日の疲れと汚れを落とすためにもシャワーに水を優先するのは当然です」 ナンジ「バカ言ってんじゃ…なくて、艦内で多数決とればいいでしょう、陣営的に考えて、あ因みに俺シャワー派」 しかし、集計結果は残念ながら両方同じで結果に終わった あずにゃんが立場を使っての強権にでようにも京・ナンジがシャワー派であるためそれも後々のことを考えると実質切れないカードであった こうして艦内はパスタ派とシャワー派に分かれての抗争が始まる 第二次パスタ大戦の始まりである。(因みに第一次パスタ大戦は第二次世界大戦中のイタリアで起きたと言われている) 買収 恐喝 色仕掛け ありとあらゆる手段がとられた 「パスタがなければうどんを茹でればいいじゃない」 「この香川県人をつまみ出せ!」 「バンチを一つ干上がらせた野郎が!」 「超音波シャワーというのがあってだな」 「このネタの存在意義を揺るがすような発言を今するんじゃねぇ!」 「イシュタムのサービスシーンは正直萎える」 両陣営ともに疲弊し、内部分裂を起こし始めていた しかし終わりは唐突に訪れた ライバック「そや、こういう料理もあったんや」 殺伐としたBHに救世主が! そう「お好み焼き」である こうして、ブラックハウスは内部崩壊の危機から救われクニャースィ・パチョームキン・タヴリーチェスキイの二の舞となることを防いだのである ありがとうお好み焼き、ありがとう粉物文化 僕たちはきっと忘れない、かつて大阪民国があったという事実を…
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小麦粉を使った料理を作りたいと思ったのは、午後も三時を過ぎてから。教科書に隠しながら食べたソイジョイが思いのほかおいしく、大豆粉を使った料理を作ろうと思ったのだが、コソコソと携帯電話で検索すると大豆粉はきな粉と違い、普通のスーパーなんかでは売っていないらしい。そうなると大豆粉と似たもので小麦粉を使って同じような料理が作れないかと考えるわけだけど、普段は野菜炒めとか、揚げナスとか、かぼちゃの田舎煮とか、焼くか揚げるか煮るかする料理しか作ったことがないので、小麦粉を使った料理なんて思いつきもしなかった。コツコツと先生の足音が聞こえると私は手に持っていた携帯電話を机の中に隠した。ソイジョイの食べかけもポケットの中にしまいこむ。どうやら私が授業中に内職をしていたのがばれたらしく先生のマークがきつくなる。仕方ないので私の小麦粉計画は一度ペンディングだ。 家に帰ってから買ってきた小麦粉を取り出す。フラワー粉と書いてある。スーパーにたくさん置いてあったから一般的なもののはずだ。値段も一キログラム百五十六円と格安だったのはすごく意外だ。小麦粉以外の材料は冷蔵庫の中身を使おうと思っていた。この時点ですでにソイジョイとはかけ離れたものができそうなことは料理をあまりしない私でも予想がつく。しかし、だからと言って冷蔵庫の中身と相談したところで私が思いつく料理なんてなく、パソコンを起動すると小麦粉料理を検索した。トップに出てきた料理はまず私のスキルでは難しすぎる。十二ページにわたる詳細な手順をどうやって覚えればいいのかわからないし、オーブンとか初心者には使い方すらわからない。検索結果を少し下っていくと「水餃子」という項目に辿り着いた。以前に中華街で食べた水餃子はつるりとした咽越しですごくおいしかったことを思い出す。「よし、決めた」私は両手を合わせるとセーラー服の上にエプロンを着けた。これから戦闘開始だ! 水餃子の皮を作るため小麦粉を百五十グラム、塩水を五十CC混ぜ合わせる。このとき良く混ぜ合わせないとプリプリの食感にならないそうだ。そんなに力があるわけじゃない私は必死になって混ぜ合わせる。ぐりぐり。ぐりぐり。そうやって混ぜ合わせているうちにどことなく友達の胸を触ったときのような弾力のある感触になってきた。まったく持って小ぶりな胸だけど、これをブラの下に入れていったら明日からは注目の的になるかもしれない。もちろん、体育の授業で人生が終わるのだろうけど。ふざけた思考はさておき、玉になった小麦粉は二時間以上寝かせる必要がある。その間に水餃子に入れる具を用意するのだ。 具は冷蔵庫にあるもので、と考えていたので冷蔵庫を漁る。出てきたのはキャベツ、鶏肉、棒葱、チューブに入った生姜だった。本来ならニラがほしいところだけど、ニラは朝にニラ玉にして食べてしまった。おかげで友達との会話にも変な気を使ったのは言うまでもない。さて、ここで問題なのは具の内容にパンチがないということだ。水餃子というのは茹でている最中に穴が開いてはいけないから必然的に厚めの皮になるそうだ。もっとも薄く作ろうとしても私には無理な相談だろうけど。とりあえずは冷蔵庫を再度見直す。そうすると奥のほうから凍ったままの餅が出てきた。ふむ。これはパンチという意味では入れても良さそうだ。細かく切って入れたら食感もよくなるかもしれない。次はイチゴジャムが出てきた。混ぜるつもりはないが、甘い水餃子っていうのも試す価値はある。新たなる発見につながるかもしれない。 そうやって具を探していると段々と楽しくなってきた。ダイニングテーブルの上には山のように水餃子の具が乗っている。用意した皮は二十個ほどの分量だから、一つにつき一種類の具が入る計算だ。我ながらカオス。我ながら自分のチャレンジ精神だけは認めざる終えない。 水餃子の皮を作ってすべての具を包み終わると、私は大き目の鍋にお湯をたっぷり沸かす。沸騰した頃を見計らってボールに氷水を用意した。水餃子は沸騰したお湯で茹でて、すぐに氷水で冷やすとプリプリっとした食感が味わえるそうだ。もちろん、冷たくなったままではおいしくないので、再度お湯に戻して暖めるのがコツらしい。 私は水餃子を沸騰したお湯の中にすべて放り投げた。沸騰しているお湯の中でぐるぐると回っている。最初は底の方に沈んでいるので手に持っていた菜箸でかき混ぜる。少し経つと水餃子は表面まで浮いてきた。浮いてきたら網ですくって氷水に入れる。ボールの中の氷が音を立ててなくなっていく。氷が解けなくなったところで再度水餃子を鍋に戻した。水餃子はまた底に沈んでいく。冷たくなった水餃子を入れたことで沸騰も収まってしまった。火の勢いを強くして待つ。再度、沸騰したお湯の中で水餃子が踊る。私は水餃子を取り出し、今度は皿の上に盛り付けた。 「よし! 完成!!」 エプロンを取ってダイニングテーブルの上に水餃子のタレを置く。と言っても醤油とお酢を混ぜただけの簡単なものだけど、これがスタンダードな材料だった。そこに別途刻んでおいた葱とチューブの生姜を入れてかき混ぜる。これで食べる準備はオーケーだ。私は「いただきます」と言って最初の一つを箸でつまんでタレの中に放り込んだ。タレをたっぷりつけると私の口へ放り込む。ひと口噛むと鶏肉の肉汁があふれ出てきた。これはおいしい。思わず目から光線が出てもおかしくないできだ。すぐに咀嚼して美味の水餃子を堪能すると飲み込んだ。 そして次の水餃子を摘み挙げてタレをつけ、口の中に入れる。 「……あ」 私はすぐに立ち上がるとトイレに駆け込む。口の中のものを吐き出すと「忘れてた……」と呟いた。口の端からぽとりと落ちる赤い残骸。図らずとも出来上がったロシアンルーレット。さすがにすべての材料を覚えていないため、確率論すら通用しなくなっていた。初めての小麦粉料理は友達とおしゃべりするときのネタとなった。惨敗だ。
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アトルガン小麦粉 Imperial Flour アトルガン原産の小麦粉。 食材の一種。小麦粉。 特産地:アトルガン 主にアトルガン発祥の料理に用いられる。 スタック不可。使用する料理も多い為、合成の際は注意が必要と言える。 販売店舗 エリア名 店舗・店員 販売条件 アトルガン(白門) 露店・Rubahah 魔笛有 使用料理 スィミット(+1) ハイドラキョフテ(+1) ヤイラチョルバス(+1)
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妖界でつかわれている小麦粉。 来歴 2010年8月26日、スネコスリー10分間クッキング(スネカツ)でのKARASU氏の書込みが正確に名前が記述されたものの初出。 関連鬼事 妖界の穀物
https://w.atwiki.jp/kikipedia/pages/750.html
妖界でつかわれている小麦粉。 関連鬼事 妖界の穀物 来歴 2010年8月26日、スネコスリー10分間クッキング(スネカツ)でのKARASU氏の書込みが正確に名前が記述されたものの初出。
https://w.atwiki.jp/mitama0075/pages/267.html
小麦粉の納品 請負 まとめ
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小麦粉 imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (【ファイル名.jpg】) 確定ドロップ 【例 1-1】 説明 【説明】 使用料理 料理/【料理名】、料理/【料理名】、料理/【料理名】 レシピ説明 小麦を挽いた粉 編集
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サンドリア小麦粉 San d Orian Flour コンシュタット製粉所で作られた小麦粉。 食材の一種。小麦粉。 特産地:ロンフォール、ザルクハイム コンシュタットで見られる風車の力で作られているものと思われる。 スタック不可。使用する料理も多い為、合成の際は注意が必要と言える。 販売店舗 エリア名 店舗・店員 販売条件 サンドリア(南) 特産品売場・Corua リージョン支配 バストゥーク(鉱山) 特産品売場・Faustin リージョン支配 ウィンダス(水の区) 特産品売場・Jourille リージョン支配 サンドリア(南) 特産品売場・Phamelise リージョン支配 バストゥーク(港) 特産品売場・Rosswald リージョン支配 ウィンダス(森の区) 特産品売場・Bin Stejihna リージョン支配 サンドリア(南) レンブロワ・Benaige コンクエスト二位以上 ウィンダス(水の区) 調理ギルド店舗 限定入荷(品切れ有) タブナジア地下壕 露店・Komalata プロマシアM三章終了後 使用料理 アーミービスケット アイアンパン(スチールパン) オレンジクーヘン(+1) オレンジケーキ(絹のはぐくみ) ガトーオーフレース(真冬の夜の夢) 草粥(薬石草粥) クリームパフ ケーニヒスクーヘン(巌窟王) コーヒーマフィン(+1) サーモンのムニエル(+1) シナモンクッキー(コインクッキー) 白パン(パン・ド・ネージュ) ジンジャークッキー(ウィザードクッキー) スノールジェラート(サブゼロジェラート、氷の女王の微笑み) ソーセージロール ダルメルシチュー(ワイルドシチュー) チェリーマフィン(+1) チョコレートケーキ(絹のつつしみ) どんぐりクッキー(ワイルドクッキー) バスのムニエル(+1) パママのタルト(オポオポのタルト) パンプキンケーキ(絹のたしなみ) ヒラメのムニエル(+1) フィッシュ&チップ(フライデラミザレオ) ブッシュオショコラ(木洩れ日に包まれて) ブラックプリン(お気に召すまま) ブレインシチュー(ソフィックシチュー) ポアチャ(+1) ミートローフ(+1) メープルケーキ(絹のまどろみ) モンブラン(白銀の貴婦人) ヨーグルトケーキ(絹のほほえみ) ララブミートボール(バニーボール) レーズンブレッド レープクーヘン(人形の家) ロランベリーパイ(+1)
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残り三百五十グラムの小麦粉。この小麦粉を何に使おうか。 そんなことを話しながら、各務んと一緒に下校中だ。あの「腹痛うどん事件」に懲りず、「残りの小麦粉で私の手料理を堪能する」と言って勝手についてきた。 「お好み焼きがいいなー」 さっきから各務んの要求はただ一つ。しかし私は首を横に振る。 「やだ」 「えー、お好み焼き、おいしいよ? 食べたいよ?」 大きな胸してるくせに幼児のように甘えてくる。あぁ、くそー。絵になるなぁ。美人は何をしても許されるって言うのは本当だ。同姓である私でも許したくなる。 「……じゃあ、ネギ三本買ってきて」 「ネギだけでいいの?」 「うん、大丈夫」 「……あれ? ということは、お好み焼きの作り方は知ってるんだ。小麦粉料理は知らないって言ってたのに」 「思い出したの」 あんまり思い出したくなかったけど。私はこみ上げて来るものを我慢できず顔を反らした。 「準備しとくから、早くね」 それだけ言うと私は走ってその場を去る。いつになったら壊れた涙腺は治るのだろう。まったく。もう二年も経つというのに。 家に着くと早速準備を始める。何かしていないと落ち着かなくなるからだ。 小さめの鍋に水をはり、そこへ昆布を入れて火にかける。お好み焼きの生地に使うダシに関して好みはあるが、私は昆布ダシのお好み焼きしか知らない。沸騰する直前で火を止めて冷ましておく。 次は大きめのボールの中へ残りの小麦粉を入れる。 そこに卵を四つ、割り落とす。 卵を次々に割るが、一つも失敗しなかった。たったそれだけのことなのに私は成長しているんだって実感した。 物心つく前から父親のいなかった私の家は、一般的な母子家庭の例に漏れず貧乏だった。それでも食べ物で苦労をさせたくないと思ったのか、母はよく安い小麦粉を沢山買ってきては色々作って私に食べさせてくれた。 ある日、母はいつもより早く仕事を終えてネギを沢山買ってきた。 『今日はお父さんと会えるからね。美味しいものを一緒に作って、お父さんに食べさせてあげようか』 私はひと言も父親に会いたいなんて言った事はなかったが、そこは五歳の子供のことだ。きっと気がつかないうちに友達の父親をもの欲しそうな目で見ていたのだろう。だから、一度だけ父親に会える機会を作ってくれたのだと思う。 喜んでお手伝いをした私の戦績は、卵の殻を沢山混ぜ込み、お塩を「これでもか」というぐらい入れて、母の味付けを散々にしていた。それでも、「ネギ焼き」は父と母、二人の思い出の味らしく、『おいしい』と言って全部平らげてくれた。 それから父に会う事もなかったし、名前も知らないままだ。二年前に母が死んでからは父が学費と生活費を振り込んでくれているらしい。保護者が必要なものは父の知り合いだというおばさんが面倒を見てくれていた。 昔は会いたいと思ったこともあったけど、父にも家庭があるはずで、それを壊したくなかった。母が頑張っていたのだから、寂しくても頑張ろうと思うようになっていた。 回想しているうちに昆布ダシが冷めてきた。 小麦粉に卵とお塩、しょうが、醤油を混ぜて、昆布ダシでやわらかさを調整する。それが終わると冷蔵庫に入れて各務んを待つ。 何も考えずにぼーっとしていると、時間が経つのが長く感じる。 いや、ちょっと近所のスーパーにお買い物を頼んだにしては長すぎる。事故にでも合ったのか。それとも私のバカさ加減に付き合いきれないと思ったのか。 各務んは、あんな風にしていてもお嬢様で家柄もいい。私とつるんでくれているけど、友達も多い。私のようにひねくれた子なんかと遊ぶ必要なんてまったくないのだ。 言いようのない不安が私の中で渦巻いてくる。今までに各務んにしてきたことを思い出して、嫌われても仕方がないと思った。 考えがもっと悪い方向へ転がり始めようとした時、「買ってきたよー」と玄関から声がした。 「遅いよー」 私はちょっと涙ぐみながら玄関に行く。 が! 玄関には想像を超えたものが立っていた。 「……誰?」 「初音ミク」 「いや、ミクはそんなに胸大きくない」 「あ。じゃあ、巡音ルカが良かったかな。でもそれじゃ、たこ焼きになちゃうし」 「なんでコスプレする必要が?」 「ネギプレイするんだったら雰囲気出さないと」 「ネギをどう使えと?」 「ギターの代わり」 「あぁ、そっち」 「いや、挿したり舐めたり叩いたりするのもあり」 私は無言でネギを奪い取る。 「食べ物をそういうことに使っちゃいけません」 「えぇ、存じております。お邪魔しまーす」 各務んは私の反応に満足すると私の家にあがりこんだ。 「もう!」 と、不満の声を漏らしつつも、心の中から暗い靄が消えたことに気がついた。 各務んのバカっぽい姿を見て意味のない会話をした。それだけのことなのに。 ネギは全部小口切りにした。ボールいっぱいにネギの山。 「うわっ。そんなに食べたら朝までだって平気ね」 「何が?」 「何がってナニが」 「そこの鰹節とって」 私はエロフラグを華麗にスルーすると、フライパンの上に先ほど作っていた生地を薄く広げる。そこに各務んから受け取った鰹節を多めに振りかけると、その上からネギを山盛りに載せた。フライ返しでネギを押しつぶし、しばらく焼く。 仕上げに醤油をかけて半分に折ったら出来上がりだ。半生ぐらいが食べごろだと、あの時、父に教わった気がする。 各務んの分まで焼きあがると、上におたふくソースを掛けて鰹節を振りかけた。 「おいしそうねー」 「うん」 久しぶりに作ったけど、結構いい出来だった。 「ネギ焼きだったんだね。私んちもネギ焼きするよ。お父さんも大好きなんだ」 「じゃあ、沢山食べてね」 まだボールには生地もネギも沢山余っていた。あと三人前はあるだろうか。 「いただきまーす」 各務んは小さくないネギ焼きを大きく開けた口で丸かじりする。 「おいしー。もうミックミクにされてるね」 ひと口目を食べ終わると各務んは感想を口にした。ふた口目を頬張るとネギ焼きの半分ぐらいがなくなっている。 「はれ? 食ふぇないの?」 各務んが口の中にネギを入れたまま私を促す。 目の前のネギ焼きには並々ならぬ思いがあり、中々口に運べない。かといってこのまま食べないわけにはいかない。 私は意を決すると、ネギ焼きを小さく取り分けて口に運んだ。 懐かしい味がした。 お父さんの味だった。 あのときの味付けは私と母だったけど、焼いて仕上げたのはお父さんだった。 「……さがちん?」 私の目に映る各務んがゆがむ。いやだ。泣きたくない。ここで泣いたら変な人だ。 「お父さんの味なの……」 もう我ながら訳が分からなかった。泣いてしまったから変な人と思われないように理由を言ったのだけど、結局のところ変な人のままだ。『お前の親父はどんだけネギなんだよ!』ってノリ突っ込みでも入れたいぐらいだ。 私の涙を見たまま各務んは何かを考え込んでいた。 「……ひとつ聞いてもいいかな?」 「なに?」 「お母さんの名前って聡美さん?」 「うん」 志村聡美。それが私のお母さんの名前だった。 「確か二年前に亡くなったって言ってたよね?」 「うん」 いつも軽い調子の各務んの様子がおかしかった。妙に真剣な表情で私に質問をしてくる。 「さがちんのお父さんは左親指の付け根に切り傷がない?」 「え、どうして分かるの? お父さんのこと知ってるの!?」 お父さんのことは各務んにひと言も話したことはなかった。でも、お父さんの傷を知っている。 「それって私のお父さんだ」 何か思うところがあるのか、私の隣に立った。 「前に一度だけ妹がいるって聞いたことがある」 そう言って私の手を握る。 「まさか同い年だなんて思わなかったけど、きっとお父さんの隠し子だ。間違いないよ」 衝撃的な話だった。これってなんて小説? 「嘘だ。私、各務んに似てないよ? そんなに胸大きくないし、目もクリクリしていない」 「でも、同じ場所に傷があるなんて滅多にないよ」 「そうだけど……」 「行こう。確かめに!」 各務んは私の手と食べかけのネギ焼きを持つと、少しだけ強引にひっぱった。 その後、私とネギ焼きは各務家に連れて行かれた。 そして、十年ぶりぐらいにお父さんに再会すると、私は冷めた食べかけのネギ焼きを差し出した。 お父さんは十年前と変わらない笑顔で「おいしい」と言ってネギ焼きを平らげてくれた。 各務家のお母さんは五年前に病気で亡くなっており、お父さんはお母さんに再婚を申し込んだそうだ。 しかし、お母さんがお父さんの世間体を気にしたようで実現には至らなかった。せめてもの償いにと思い、学費と生活費は援助してくれていたようだ。 そんな状況だから私は難なく各務家の娘になった。 そして、私に同い年の姉が出来た。 毎晩、お風呂とベッドに忍び込む困った姉だけど、私の作った小麦粉料理を平らげてくれる大切な家族だ。 これからも小麦粉料理、頑張るぞ!
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このページはこちらに移転しました 小麦粉か何か 作詞/にゅる 違うんだ そうじゃない 気のせいだってば 有り得ない 嘘じゃない 僕のじゃないって 黒いサングラス スキンヘッド どう見ても893 警官にゃ見えない 違うんだ そうじゃない 俺のじゃないんだ 知らない知らない知らない 僕はそんなの知らない えーと…うん、これは コムギコカナニカダー (このページは旧wikiから転載されました)