約 813,552 件
https://w.atwiki.jp/propoichathre/pages/983.html
小町2 2スレ目 222 彼岸花(ヒガンバナ): 単子葉植物綱ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草。 学名は、Lycoris radiata (Herb)。 鱗茎にアルカロイド(リコリン)を含む有毒植物。 異名が多く、曼珠沙華、死人花、地獄花、幽霊花、剃刀花、狐花など、四百の別名があると言われ、不吉であると忌み嫌われる事も多い。 花言葉は、「悲しい思い出 」。 ―――――――――――――――――――――――――――――――― 現在幻想郷を賑わせている花の異変の調査に乗り出して以来、魔理沙のレーザーに後ろの初めてを失礼されたり、 鈴仙の座薬弾に新たな世界を開拓されたりしながら、何時の間にやらこの無縁の塚まで辿り着いていた訳だが…… 「……何だよ、これ……」 辺り一体を覆い尽くす、彼岸花の赤、赤、赤………… 「そして上を見上げれば紫の桜、か……」 何とも、気の滅入る景色だった。 はて、明らかにおかしな所だが、何がどうおかしいのやら…… 「ま、じっとしてても始まらない、か」 とりあえず辺りを少し歩いてみようかと足を踏み出した瞬間、 「こら!! まだ死ぬには早い!」 「うわっ!?」 ブー――――ッ。 いきなり上空から怒鳴られ、驚いた拍子に、今まで散々痛めつけられた尻が緩んで屁も噴き出した。 「な、何だ?」 声のした方角から、風変わりな和装に身を固めた、見るからに蓮っ葉な少女が降りてきた。 「まったく、ただでさえ仕事が増えて難儀してるってのに……って、ぐはあっ!! 何この臭い!!」 「……あ~、すまん。いきなり怒鳴られてビックリした拍子に」 ちなみに、今日の朝食はニンニクの芽のニンニク炒めと納豆、あとは里芋の煮っ転がしだった。 「う、う~ん、死にたがっている者とは思えない、パワフルな臭いだ」 「誰が死にたがりだ、誰が。それより、君は?」 「ん、あたいは三途の川の水先案内人、小野塚小町。いわゆる死神さ。お前さんは?」 「ああ、俺は……」 簡潔に自己紹介を済ませる。 「……それで、死にたがっている訳でもないお前さんが、この無縁の塚に何の用だい?」 「いや、ここに用があるというより、花の異変を調べている内にここに辿り着いたんだが」 「うん? 花の異変?」 「ああ、異常だろ? この花の多さ。幻想郷は今、何処も彼処も花や幽霊だらけだ」 ざっと辺りを見回してみる。ここの彼岸花は特別であるにしても、花の総量だけ見れば、他も大して変わらない。 「……確かに、彼岸花どころか紫の桜まで咲いてるねえ……」 小町の額に、大粒の汗が浮かんだ。 三途の川の水先案内人……この塚の異常なまでの彼岸花と桜…………ひょっとして。 「なあ小町。ひょっとして今回の異変、君のせいなのか?」 「ぎくっ。い、いやまあ、実害も無いんだし、のんびり行かないかい?」 「馬鹿野郎!! 実害出まくりだ! 俺の家の周りがどうなってると思ってる!!」 「な、何さ、いきなり。この塚でそんないい加減な事言ってると、閻魔様に舌を抜かれるよ?」 いきなりブチ切れた俺の剣幕に、小町がやや気圧された風に切り返してきた。 小町の言葉を、頭の中で反芻してみる。 (閻魔様に『下』を抜かれる……) 「こ、怖ええぇぇ……」 あまりの恐怖に色々な所が縮み上がり、思わず内股になる。 小町が呆れた様子で頭をかいた。 「……あー、色々と勘違いしているみたいだけど、あたいは突っ込まないよ? 大体、花が咲いたくらいでどんな害が出るって言うのさ」 「…………」 無言で懐から新聞を取り出して、小町の方に差し出す。 「ん、この新聞がどうかしたのかい? ……うえっ」 俺から受け取った文々。新聞をバッと広げ……小町は絶句した。 『恐怖!! 地獄の腐臭小屋!!』という見出しに、一枚の写真がデカデカと載っている。 上空から撮られた写真の中心には一軒のあばら家が鎮座し、その周辺一帯を……ラフレシアの花が埋め尽くしていた。 「う、うへぇ……これ、お前さんの家?」 「そうなんだよ……」 おかげ様で今では誰も家に寄り付いてくれず、鼻も麻痺して今まで食べられなかった納豆まで食べられるようになる始末だ。 「ま、まあ、いつかは枯れるだろうし、ここは気長に……」 「主犯者が何だらけた事言ってやがる!! 今すぐキリキリ働いてどうにかしろ!!」 「何だい。これだけ仕事がかさんでるんだから、少しくらいノンビリしたっていいだろう!?」 この期に及んでそんなたわけた事を言う小町のサボり根性に、ついに俺の堪忍袋の緒が切れた。 「もう怒った!! お仕置きしてやるから、そのでっけえケツこっちに向けろ!!」 香霖堂で購入して以来、ずっと愛用している我が武器、木製バット『天国666号』を何処からとも無く取り出した。 「やなこった! ったく、あたいの仕事のペースを乱そうって言うのなら、容赦はしないよ!!」 そう叫ぶなり後ろに大きく跳ねると、小町は右腕を振るった。 「――ッ!」 首を捻り、風切り音を上げて飛んできた武器を紙一重でかわす。 「……投げ銭か」 いかにも死神風な武器に、ニヤリと口元を歪める。 それを受けて小町も同じように笑みの形に面を崩したが、その目は決して笑ってはいない。 「ほう、一発で見切るとはやるねえ。続けていくよっ!!」 小町が啖呵を切ると同時に、四方八方から投げ銭が襲い掛かってくる。 「甘いぞ小町ッ!! こんなキレの無い棒球で俺を討ち取れると思うなッッ!!!」 ――俺流「三冠王の打撃」 必殺のスペルカードを切り、迫り来る全ての投げ銭の軌道を瞬時に見切る。 ――スカカカカカカカンッッッ!!!!! 「きゃんっ!!」 襲い掛かる投げ銭をことごとく左右中広角に打ち返し、その内何発かが小町の体を捉えた。 まさかこのような反撃を受けるとは思ってもみなかったであろう、小町の瞳に本気の色が宿る。 「ぐっ……やるねえ、燃えてきたよ。それなら、これでどうだ!!」 今は亡きザトペックモーションで大きく振りかぶり、小町のスペルカードが切られた。 ――投銭「ヒガンカミソリシュート」 「っ!?」 あふれる力と情熱の篭もった投げ銭が、殺意さえ迸らせて向かってくる。 先程のそれを遥かに上回る球威とキレに気圧されつつも、俺も慌てて次のスペルカードを用意した。 ――若大将「チャンスにセカンドポップフライ」 スカッ…………チーンッッ。 振り抜いたバットが空を切り、鋭く食い込んできた投げ銭が俺の股間を直撃した。 「はうっ!! ……ちょっ、これ……洒落にならね……」 『おおっと、これは女には分からない痛み!』 脳裏に、みのさんのナレーションが流れる。 「ふっ……使うスペルを誤ったね」 背骨が痺れるような痛みに意識が薄れゆくのを感じながら、視界の隅に気持ち良さそうに額の汗を拭う小町の姿が映った。 「……無念……」 かくして禁断の秘打、三本足打法をカミソリシュートによって粉々に打ち砕かれ、 俺の今回の探索はStage8で幕を下ろす事になった…… ………… 「ん……」 「おっ、よかった。目は覚めたかい?」 上体を起こすと、隣に腰掛けていた小町が、カラカラと笑った。 「悪い、診ててくれたのか。俺、どれくらい寝てた?」 「なに、ほんの十分程度さ。ちとやり過ぎちまったね。大丈夫かい?」 「ああ、もう大丈夫。……はあ、俺の負けだから、今回は大人しく引き下がるよ。 のんびり自分のペースで頑張っておくれ」 「あはは、言われなくてもそうさせて貰うよ。いい仕事には、適度な休憩が肝心だ」 ……まったく、よく笑う死神だな。 白い歯を見せて朗らかに笑う小町の横顔を、不思議な気分で眺める。 ――ぐうぅ~~~~~。 と、不意に俺の腹が豪快に鳴った。 そう言えば、今日は朝食以降何も口にしていない。 「そう言えば腹が減ったな。……失礼」 腰に下げたポーチから、備えとして持って来たリンゴを一つ取り出し、齧り付いた。 「ん、旨い」 皮のほのかな渋みと、蜜の詰まった身の甘みが、絶妙に口の中で混ざり合う。 「…………ん?」 何やら粘っこい視線を感じたので小町の方を見てみると、 「…………あ、ああ…………(うっとり)」 ショーウィンドウに張り付いてトランペットを欲しがる子供みたいに目を輝かせていた。 「お、美味しそう……」 じゅるり。 「……」 無言で口元のリンゴを股間の辺りまで下げてみる。 小町の視線も、それに釣られて下がった。 「お、美味しそう……」 じゅるり。 「……」 男としての自信が、ムクムクと湧いてきた。 ……って、こんな虚しいセクハラをしても仕方が無い。 「なあ小町。ひょっとして、リンゴ好きなの?」 「う、うん」 物欲しそうにそわそわする小町を見て、どこぞの少年誌の残虐サスペンス漫画を思い出した。 「そっか。もう一個あるから、あげるよ」 ポーチからもう一つのリンゴを取り出し、小町の方に放り投げる。 「わっ、ありがとう。へへ、あたいもお腹が減ってたんだ」 宙からリンゴをかっ攫うなり、豪快に大口を開けて齧り付いた。 「んぐんぐ……こりゃ、確かにいい味してるね。これ、外の?」 「ああ。日の国は青森が誇る『ふじ』だ。幻想郷ではお目にかかれないだろう?」 一度里で実ったリンゴを頂いた事があったが、少し酸味がきつく、外の世界のリンゴに比べれば二歩三歩及ばない代物だった。 香霖がいらないと言うから木箱ごと頂戴して来たので、まだまだ家に戻れば腐るほどある。 それを小町に伝えると、彼女の瞳がパッと輝いた。 「じゃ、じゃあさ、あたいにも分けとくれよ! 何か礼はするからさ」 「それは構わないが……そうだな。まずウチの周りだけでも、どうにかならないか?」 「う~ん、ラフレシアに宿るなんて、生前は余程の変態趣味だったんだろうねえ…… 分かった。そういう霊を中心にじゃんじゃん運んでみる事にするから、それでどうかな」 その後は運次第という訳か。まあ他に妙案がある訳でもないだろう。 「いいだろう、交渉成立だな。でも、全部一度には運べないぞ?」 さすがにリンゴが一杯に詰まった木箱をここまで運んで来い、というのは無理な相談だ。 「ああ構わないよ。一日に二、三個も持って来てくれれば十分かな」 「おいおい、毎日ここまで来いって言うのかよ……」 「ふふん。勝ったのはあたい。敗者は勝者の言う事を黙って聞くもんさ」 「……うう、それを言われると、返す言葉も無い」 ……実の所、面倒だという気はまったく起きなかった。 むしろ、ここに来る口実が出来た事を嬉しく思ったくらいだ。 俺は、今日初めて出会った、この豪気で蓮っ葉だけどどこか可愛らしい死神を、相当気に入ってしまったようだった。 それから俺の生活に、リンゴを抱えて無縁の塚に通う、という妙な習慣が加わった。 小町の休憩時間に合わせて、二人でリンゴを齧りながら他愛も無い話をする。 霊たちと話をするのが好きと言うだけあって、彼女との会話は非常に含蓄に富んだ面白いものだった。 「なあ小町。ちゃんと約束守ってくれたんだな。 すっかりウチの周りも綺麗になったよ。ありがとう」 あれから程なく、我が家の周りを占拠していた怨敵ラフレシア畑も、一週間ほどで見る影無く枯れ落ちていた。 「あはは。そんなにたくさんの霊を運んだ、って訳でもないんだけどね。 あんたの家に全部集中してたんじゃないの? 類は友を、ってよく言うじゃない」 平然と失礼千万な事を言いながら、カラカラと笑う。 つい先日から、俺に対する呼び方が『お前さん』から『あんた』に変わっていた。 「そう言えば、ウチの周りだけじゃなくて、全体的に事態が落ち着いてきたな。……頑張ってるんだ?」 あれだけ幻想郷を賑わした花々も、徐々にではあるが、その数を減らしつつあった。 「まあね。その日の仕事を早めにしっかりこなせば、誰はばかる事無くこうしてのんびり休憩できるってもんさ」 あまりに意外な台詞に、ポカンと大口開けて間抜けな表情で固まる羽目になった。 「……お前、本当に小町か?」 「何だい、その失礼な反応は。……こう見えても、あんたが来るの、結構楽しみにしてるんだよ?」 ぶっきらぼうな言い方とは裏腹に、小町の頬にほんの少しだが赤みが挿しているようにも見えた。 「……怪しすぎる。熱でもあるんじゃないのか?」 小町の額に手を伸ばし、 ――むにゅ。 己の意思とは裏腹に、手の平が彼女のふくよかな胸に押し付けられ……と言うか、鷲掴みにしていた。 恐るべし、万乳引力!! 宇宙の大法則を前にして、ちっぽけな人間でしかない俺はあまりに無力だった。 「……な、ななな」 「うーん、熱は無いな…………しかしこれは……」 むにむにむに。 「いきなり何するんだこのエロガッパ!!!!!」 ――ズドンッ、ズドンッ、ズドンッ!!! 「ぐぼっ」 いきなり顕現した鎌の柄尻で後頭部を三発打ちのめされ、蛙のように顔から地面に叩きつけられた。 「こ、この瑞々しく弾ける水饅頭のごとき弾力……小野塚はん、何ちゅうもんを触らせてくれたんや……」 痛みを凌駕する至福の感触に、涙があふれるのを禁じ得なかった。 「だーっ、もう喋るな!! このデリカシー無し!! 死ね、死ね、死ねっっ!!!」 ――ズドンッ、ズドンッ、ズドンッ!!! 「っ、っ、っ」 杭を打ち込むような勢いで柄尻が落とされ、みるみる俺の顔面が地面に埋まり、喋るどころか呼吸も出来なくなった。 「ちょっ、ちょっと、小町! 何やってるの!」 「きゃんっ」 俺の頭が半分ほど地面に埋まったところで、上空から第三者の救いの手が入った。 「ぶはっ」 埋まってしまった顔を地面から引っこ抜いて立ち上がると、小町よりも幾分小柄な少女が傍らに立っていた。 「こらこら小町。こんな所で人間を痛めつけて、自分の仕事を増やす気?」 「い、いえその、ついカッとなっちゃって……」 おお、あの小町が完全に萎縮してしまっている。何者だ?この人。 「なあ小町。この人は?」 「ん、ああ。この方は私の上司、いわゆる閻魔様だ」 「え、閻魔様……」 ……幻想郷ってのは、つくづく何でもアリなんだなあ…… 「はじめまして、小町がずいぶんお世話になっているようで。 四季映姫・ヤマザナドゥと申します」 「は、はぁ……」 相手だけに名乗らせる訳にもいかないので、俺も名乗るだけの簡潔な自己紹介をしておいた。 「それにしても、どうしたんですか、映姫様。まだ休憩時間は残ってますよね?」 「ええ、まだゆっくりしてくれて構わないわ。 最近変人の霊ばかり送って来たり、何故か真面目に仕事をしているので、何かあったのかと見に来ただけだから……そうしたら、ねえ」 そう言って閻魔様は俺と小町に目を配せると、手に持った笏を口元に当てて含み笑いを漏らした。 「あーいやその、これは違うんです。済みません、済みません!」 「何で謝るの、小町。 ちゃんと仕事さえしてくれるのなら、別に休憩時間に誰と何をしようと、私は構わないわよ? ……それはそうと、そこの貴方」 小町に笑いかけたかと思うと、突然目つきが変わり、俺に笏を突きつけてきた。 「お、俺?」 ……何だろう。この全てを見透かされているような、度し難い威圧感は。 睨みつける訳でもなく、その何処までも深い眼差しでただ俺を見据えながら、閻魔様が重々しく口を開いた。 「――そう、貴方は少し助平過ぎる」 「…………」 「…………」 ――ひゅうううううううう。 無縁の塚を、一陣の風が吹きぬけた。 場の空気が、妙に生温く湿ったものに変質する。 そんな状況に構わず、顔を引きつらせた俺に対して、閻魔様は訥々と説教を始めた。 「このまま自分を抑える術を覚えなければ、貴方は何時か大切な人の心に、取り返しのつかない傷を刻む事になるでしょう。 そうなれば私は、貴方を地獄に落とさなくてはいけなくなる」 「……ああ、小町……俺、閻魔様にすんげえ情けない説教されてる、よ……?」 隣の小町に話しかけたつもりが、彼女は何時の間にやら逃げるように離れてこちらを見ていた。 「ほら、こっちを見る! ちゃんと聞いていますか?」 「は、はいぃっ! あの、それで俺は、一体どうすれば……」 「素行はこれから改めるとして、これまでに一人の女性を傷つけた罰を、今この場でその身に受けなさい!」 閻魔様の一喝と共に弾幕が展開され、慌てて距離を取った。 「じょ、女性を傷つけただって? 畜生、まったく女性に縁の無い生活を送ってきた俺に対する嫌味か、この野郎!!」 まるで心当たりが無いので、逆ギレ気味に閻魔様を『この野郎』呼ばわりしてやった。 そんな俺に、閻魔様はさらに面を険しくして、叫ぶ。 「その自他への鈍さとて既に罪!! 裁きを受け、その怠けきった頭を少しは巡らせなさい!!」 それが最終的な判決だったらしく、一斉に卒塔婆の弾幕が俺に襲い掛かる。 「ごっ、ごっつぁんですうううううう!!(ttp //blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/7b /5b856fc0c29828a2f14791ddd8475501.jpg)」 広告塔のロボコップ力士の物真似をしながら永谷園チックな弾幕に叩きのめされ、俺の意識は急速に途切れていった…… 「自分の心情を理解し、他人を慮ること。 これが今の貴方が積める善行よ」 ………… 「う、う~ん……」 「あぁ、よかった。大丈夫かい?」 意識が戻り、重たい目蓋をこじ開けると、心配そうに覗き込む小町と目が合った。 いつかと同じような光景。 「ん、悪い。また寝てたか……って、小町?」 ただあの時と違い、俺の頭が草っ原ではなく、小町の柔らかな腿の上に乗っかっていた。 「わっ、悪いっ。すぐに退くから……痛てててっ」 慌てて上体を起こそうとした拍子に、全身に鈍い痛みが走る。 小町は俺の額に手の平を押し付け、少し乱暴に元の位置に俺の頭を押し付け直した。 「いいよ、特別サービスだ。ったく、あの裁きを避けもせずに全部まともに受けるような奴、初めて見たよ」 「いや、何だか避けていいものじゃないような気がしたんで……」 「……あはは。あんたは、馬鹿だし鈍い奴けど、本当に大事な事は、ちゃんと何処かで理解してるんだね」 そう言って苦笑いを浮かべると、小町は俺の頭を優しく撫でてくれた。 「…………」 閻魔様の説教の内容を思い出す。 「…………なあ、小町」 「何だい?」 「……ごめん。俺が悪かった」 「……いいよ。あたいも少々やり過ぎた」 小町の手の平と太腿から、彼女の体温が優しく沁みてくる。 罪色の花々に彩られた寒々しい風景の中、俺たち二人の周りだけが、ぽかぽかと陽気に包まれているような気がした。 ……初めて会ってから、たかだか十日程度。 ……何時の間に、こんなに好きになっていたんだろう…… ―――――――――――――――――――――――――――――――― ごんしゃん ごんしゃん どこへゆく 赤いお墓の ひがんばな きょうも手折りに 来たわいな ごんしゃん ごんしゃん 何本か 地には七本 血のように ちょうど あの児の 年のかず ごんしゃん ごんしゃん 気をつけな ひとつ摘んでも 日は真昼 ひとつ後から また開く ごんしゃん ごんしゃん なし泣くろ いつまで取っても ひがんばな 恐や 赤しや まだ七つ ―――――――――――――――――――――――――――――――― それから大体二週間。 大きな変わり映えの無い日々が続き、これからも続いていくのだろうと、比較的楽観していた訳だが。 終わりは、唐突に訪れた。 「……おいおい……」 リンゴが、最後の一個になってしまったのを知り、愕然とした。 木箱を隅々までひっくり返し、果てにはバラバラにしてみたが、出てくるのは木屑ばかりだ。 「……参った」 大義名分が、無くなった。 片や人間。片や死神。 冷静になって思い返してみれば、そんな二人が毎日会って談笑しているなんてのは、酷く歪んだ風景だ。 このまま生きた人間がダラダラと塚に通って、小町に迷惑がかからないとも限らない。 「潮時、か……」 身支度を整えた鞄を部屋の隅に投げ棄て、その場に腰を下ろし、壁に背をもたれ掛けた。 『自分の心情を理解し、他人を慮ること。 これが今の貴方が積める善行よ』 弾幕で叩きのめされた後の閻魔様の台詞が、脳裏をかすめる。 「……はいはい、分かりましたよ……」 不貞腐れた面持ちで、俺たちを繋ぎ合わせてくれていたリンゴたちの、最後の一個に齧り付く。 「……」 あれだけ瑞々しく美味しかった筈のリンゴが、酷く軽薄な味に感じられた。 ………… それからさらに二週間。 塚に通う以前の、大きな変わり映えも無く平穏な、しかし何となく気の入らない空虚な日々。 ……最近、気になる事がある。 以前ほどの勢いではないにせよ、再び幻想郷を花々が覆い始め、 俺の家の周りに、今度は幻想の毒花ゲルセミウム・エレガンスが生え出した。 「またアイツ、サボってやがるのか……それにしても、何でウチの周りだけこんなえげつない花が咲くんだ?」 このままでは、住処を移す事も考えなくてはならない。 どうせなら如意樹とかソーマとかバイアグラとか、もっと縁起のいい植物その他諸々は生えては来ないものか。 「はぁ……まったく」 ――ガラガラ、ピシャーン!! 爽やかな朝にも拘らず、度重なる難事にため息をつくと、突然窓が開け放たれ、見知った顔を覗かせた。 「ごめん下さい!!」 「うわあっ! え、閻魔様? 何で窓なんかから……」 「いや、入り口のドアの所がびっしりサボテンで埋め尽くされていましたので」 「ま、マジですか……」 一晩寝ている隙にそんな事になっていたとは。呪われてでもいるのか、この家は。 「……俺が一体何したって言うんだよ……」 「まあ、そんな些事はどうでも良いのです。それよりも、貴方」 そう言って閻魔様はいつもの笏ではなく、何故か『突撃! 隣の朝ごはん』と書かれた巨大しゃもじを突きつけてきた。 「最近塚に来ていないみたいじゃないですか。一体どうしたんです?」 「言いつけを守って、誰にも迷惑をかけないように大人しくしているだけですよ……これ、どうぞ」 ムッとしながら言い返しつつ、用意してあった朝飯の皿から、炊き込みご飯のお握りを閻魔様に手渡す。 「あら、どうもありがとう。……もぐもぐ。美味しいわね…………って、違います! もうっ、何で幻想郷の人たちは、私の言う事を全然理解してくれないのかしら」 忙しなく表情を変えながら、閻魔様はプリプリと何やらお怒りのご様子だが、さっぱり心当たりが無い。 「いや、自分なりに理解したつもりだったんですけど……どうかしたんですか?」 「どうもこうもありません! いいから、来なさい!!」 「えっ、とっとっ、うわあっっ!!!」 閻魔様は俺の襟元をふん掴むなり、そのまま窓から引っぱり上げて飛び立った。 「お、俺の朝飯いいいいぃぃぃぃぃぃ~~~~…………」 遠ざかっていくいつもの朝の風景に、俺は思わず涙した。 ………… 「……ったく、何なんですかいきなり」 もう二度と足を踏み入れないと誓った塚を視界の果てに捉え、俺は手を引いてくる閻魔様に向けて渋面を作った。 「いいから、自分の過ちが招いた結果を、しっかりと見据えて悔い改めなさい」 ……辿り着いたかつて通い慣れた塚に降り立ち、大好きだった少女の姿を視止め…………俺は思わず声を失った。 「…………来る…………」 ぶちっ。 力無くしゃがみ込んだ小町の手元に、一輪の彼岸花。 「………………来ない……………………」 ぶちっ。 あれだけ威勢の良かった陽気な表情は見る影も無く、目の下には青黒いクマが出来ていた。 「…………来る…………来ない…………来る……………………来ない…………」 …………ぶちっ…………ぶちっ…………ぶちっ…………………ぶちっ………… 「こ、怖えぇ……何ですか、あれは」 元々辛気臭い場所ではあったが、小町の周りだけ、薄墨をぶちまけたかのようにさらに暗く視えた。 「……貴方が来なくなってから、ずっとあの調子なんですよ。 お陰で、こっちもまったく仕事になりません」 「……でも、俺は」 彼女の事を考えて、身を引いた筈だった。 「あのね、だから貴方は私の説教を全然理解していない、と言ったの。 貴方は結局自分の秤でしか物事を考えず、小町の心情を一切考慮に入れなかった。 その結果あの子を傷つけ、間接的にではあるけど、その他大勢の人たちにも多大な迷惑をかけた」 「う……」 ……全部、お見通しだったって訳か。 「その……俺、ここに来ても良かったんですかね」 「あの時言ったでしょう? 自分の本分を違えなければ、外で誰と何をしても構わないって」 「……はい」 そう言えば、そんな事を言っていたような気もする。 「早く小町を元気づけてあげて、ちゃんと仕事に戻れるようにする事。 これが今の貴方が積める善行よ」 そう笑って、閻魔様は俺の頭を巨大しゃもじで軽く小突いてきた。 裏面には、何故か『安産祈願』の筆文字が躍っていた。 色々な事を考えながら、小町の元に歩を進める。 靴が足元の彼岸花を噛む音に、小町がハッとしてこちらを振り向いた。 「……お久しぶり、小町」 「…………ぁ、あぁ……」 俺に幽霊でも見るかのような目を向け、のろのろと立ち上がり、二つ、三つと足を進め…… 「この馬鹿っ……!」 ――ドガッッ!!! 「ごはっっ」 ――いきなりドロップキックを見舞われ、俺は地獄車のごとく地面を転がりながらブッ飛んだ。 「何だコノヤロー!!!」 予期せぬ攻撃に、顎をしゃくれさせながらファイティングポーズをとって……俺は唖然とした。 「……っ、……うぅ……あたいが……今まで、どれだけ寂しかったと……思って……」 ――俺の事を睨みつけながら、小町が泣いていた。 「……すまん。来る理由が無くなったんだ……」 「……馬鹿っ、理由なんて無くてもいいんだ!! あんたと話をするのが楽しかった、あんたが笑うのが嬉しかった、あんたの顔をただ眺めるのが好きだった!!」 そこまで一息で言って、彼女は顔を真っ赤にして、一際大きく息を吸って、そして……心のままに叫んだ。 「あたいは、あんたが大好きだ!! あんたが会いに来てくれないのに、もうこんな仕事やってられるかっ!!!」 「……………………は、はは……」 ……もう、笑うしかなかった。 俺は、こんなにも幸せ者だったのか。 「……小町……上司の前でそれはキツいです……」 後ろで閻魔様が顔を引きつらせていたが、比較的どうでもいい事なので気にしない事にした。 「小町、ごめん。俺が色々と馬鹿だった」 一つ詫びを入れて、彼女の気持ちに応えるべく、負けじと大きく息を吸った。 「……俺だって、理由なんて無くても、ここに来たかった!! 小町と話をするのが楽しかった、小町が笑うのが嬉しかった、小町のゴム鞠のような胸をただ眺めるのが好きだった!!」 何だか余計な事まで言ってしまった気がしなくも無いが、割と事実なので訂正する気も無い。 そこまで一気に言って、顔を真っ赤にした彼女に、一際大きく息を吸って、そして……心のままに叫んだ。 「俺だって、小町が大好きだ!! 俺が人間じゃなければ、お前を嫁にして×××を×××に××××して、あまつさえ××に××××したいくらいだっ!!!」 「……………………う、う~~ん……」 閻魔様が、耳から桃色の煙を吹いて失神した。 ……ほんの少し、自分に正直になりすぎた気がしなくも無い。 と言うか、この場で地獄送りにされても、文句は言えない気がした。 「…………小町?」 恐る恐る、小町の顔を窺ってみると。 「…………ぅ、嬉しい……あたいの事、そこまで想ってくれてたなんて……」 ……嬉しいのかよ。 俺が言うのもアレだが、彼女の反応も相当アレだと思う。 しかしまあ、お互い気持ちを確かめ合ったのは間違いない。 俺は、瞳を潤ませながら笑顔で鎌を振りかぶって走って来る小町を受け止めようと、両手を広げ―――― 「……はい? 鎌?」 ――ずばんっっっ。 口を衝いて出た疑問に脳が追い着く前に、小町の振るった鎌が、俺の体を二つに割り裂いていた。 ………… 「……ん……」 「お。目は覚めたかい?」 意識が戻り、重たい目蓋をこじ開けると、俺の顔を優しげに覗き込む小町と目が合った。 いつかと同じような光景。いつかと同じような感触。 いつかと同じように、俺は彼女の膝枕の上で目を覚ました。 無縁の塚は、俺が寝ている間にすっかり夜に呑まれ、鬱蒼とした闇色をさらに濃くしている。 「あ、あれ……? 俺、確か……あれ? どうなって……」 確か、あの時、小町に斬られて…… 「なあ、小町。俺、一体どうなったんだ?」 「ん? ああ……あたいの鎌の力で、死神になった」 「…………」 「…………」 「…………」 「…………」 「…………えっと……冗談だよね?」 「冗談じゃないさ。ほら、アレ」 小町が俺の顔を軽く捻ったその先に…… 「えーと……何? アレ」 何だか俺によく似た人間の体が、腰から上下にスッパリ別れて転がっていた。 「あんたの亡骸」 「んんんNooooooooooooooooooooooッッッ!!!!! ひでえ、ひでえよ!! 確かにちょっと酷いセクハラだったかもしれないけどさあ!!」 あまりにショッキングな風景に、膝枕から飛び起きて空中で一回転し、見事に着地を決めた。 まさかセクハラで殺される羽目になろうとは、田代まさしでも思うまい。 「わっ。ちょっと待ってよ。 言っただろ、死神になったって。あんたは、決して死んじゃあいない」 「……? どういう事?」 真っ二つになった元・俺の体を見る。 ……あれを死と呼ばず、何を死と呼べばいいのだろうか。 訝しがる目を向ける俺に、小町はモジモジと恥ずかしそうに呟いた。 「だ、だってさ、言ってくれたじゃない。『俺が人間じゃなければ嫁にしたい』って。だから、その、さ……」 「…………あ、あのなあ…………それで俺を、その……死神に?」 開いた口が塞がらないとは、まさにこの事だった。 「うん……こうすればずっと一緒にいられるって思って…… ね、ねえ。ひょっとして……まずかったかい?」 「…………ふぅ……」 小町の瞳に不安の色が宿るのを見て……俺は、腹を据えた。 「……よっ、と」 「きゃんっ! ……ちょ、ちょっと、どうしたのさ」 彼女の体をお姫様抱っこの形に抱き上げ、告白した時と同じように、あらん限りの声を張り上げる。 「……馬っっっ鹿野郎、まずい訳あるか!! 大好きだ小町!!! 嫁にでも何でもしてやるさ!! もう、ずっとずっと一緒だからなっ!!!」 もうヤケクソだった。ここまで好きな女に愛されて、むしろ本望だ。 俺の宣言に小町は可愛らしく頬を染め、らしくも無くしおらしい返事を返してきた。 「うっ……あ、ありがとう……そ、その、不束者ですけど……その、よろしくお願いします……」 ――パチパチパチ。 「……一件落着ですね。一時はどうなる事かと思いましたが」 「ん?」 後ろからかけられた拍手と声に振り向くと、閻魔様……いや、映姫様がニコニコ顔で立っていた。 「何はともあれ、めでたい事です。さて、貴方も死神になった訳ですから、これから覚える事がたくさん……」 「……まだいたんですか、映姫様」 「え?」 「そうですよ。あたい達、これからもっとイチャイチャするんですから、さっさと帰って下さい」 「え、え?」 『……………………』 お姫様抱っこの体勢のまま、空気の読めない上司に、二人してじっとりと湿った視線を投げかける。 「う……あ、貴方たち、上司に向かって何て態度を……」 「おい見ろよ小町。あれが外の世界で言う所の『行かず後家』だ。 これから幸せな俺たちに嫉妬して、一人身の憂さを存分に晴らす気だ」 「う、うう……」 「ああ……あたい達、これから謂われの無い難癖を次々つけられて、鬼上司にネチネチいびられるのね……」 「う、う、う……」 俺たちのラブラブ嫌味光線に当てられ、映姫様の顔がみるみる歪み…… 「うわああああああああんっっ!!! 羨ましくなんてないわよおおおおおっっ!!! お前ら二人とも死んじまええええええぇぇぇぇぇぇ~~~~…………(フェードアウト)」 とても閻魔様のものとは思えない捨て台詞を残して、映姫様は泣きべそをかきながら空の彼方へカッ飛んで行った。 「……なあ、今映姫様、頭身縮んでなかったか?」 「う~ん、まあどうでもいいじゃないの。それよりも、さ」 そう言って小町は悪戯っぽく微笑むと、俺の唇に人差し指を宛がってきた。 「覚悟しなよ? 死神の生業ってのは、永く退屈なもんだ。 それでもあたいは、ずっとあんたを放してやらない」 「望むところだ。こっちこそ、お前みたいないい女、永遠に放してやるもんか」 死神としての生というのは彼女の言う通り、人間だった俺には想像する事さえ適わない、今まで歩んできたものとはまるで異質な、長い永い道なのだろう。 それでも、今俺の腕の中で笑っている飛びっきりにいい女が、一緒に歩いてくれるんだ。 ――退屈なんて、出来る筈も無いだろう? ―――――――――――――――――――――――――――――――― 彼岸花(ヒガンバナ): 単子葉植物綱ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草。 学名は、Lycoris radiata (Herb)。 鱗茎にアルカロイド(リコリン)を含む有毒植物。 異名が多く、曼珠沙華、死人花、地獄花、幽霊花、剃刀花、狐花など、四百の別名があると言われ、不吉であると忌み嫌われる事も多い。 花言葉は、「悲しい思い出 」、そして、 「想うはあなた一人」、「また会う日を楽しみに」。 「ウィ~ッ、こここ小町のヴワッキャロォォオオオオイっ。 こちとら好きで一人身やってるんじゃねえってんだよおおおおぉぉぉ」 「お、お客さん? そろそろやめにしといた方がいいわよ~~?」 「うるっせえやバッキャロオオオオオオオ!!!! つべこべ言わずに酒持って来いってんだ、こんのチンチン雀!!」 「ひっ、ひいいいいっ、堪忍して~~~」 夜の屋台から、何故かネクタイ鉢巻を締めた行かず後家の怒号と、哀れな夜雀の鳴き声が虚しく響き渡った…… ─────────────────────────────────────────────────────────── 242 「小町ー! 遊びにきたぜー」 「もー、お仕事終わるまでおとなしく待っててね、って言ったでしょダーリンったら♪」 「ごめんよハニー。でも、どうしてもハニーの顔と胸が見たくて我慢できなかったんだ」 「ダーリン…… あたい、嬉しいっ☆」 「というワケで仕事ほっぽらかして遊ぼうぜ。そうだな鬼ごっこにしよう。 俺が鬼な。ほーら捕またぞハニー」 むにゅ。 「やーんもうダーリンのえっち☆」 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 「……というプレイを映姫さんに見られてなぁ…」 「それで何で私の家に来るのよ……」 地獄裁判長から 「今日一日無縁塚出禁」 を言い渡された俺は 人形使いの家お邪魔していた。 「良いじゃんホラお菓子とか持ってきたしさぁ」 「それで愚痴に付き合えって事ね…はぁ」 ・ ・ 「出禁はひでーよぅ。ぜってーアレ私怨入ってるぜ」 「仕事をサボってたのがいけなかったんじゃないの?」 「いやいやアリス。だってあの人 『あなた達は少し 羨まし過ぎる!』 とか言うんだぜ?」 「あら私怨」 「私怨だろ?」 そんな話をしながらゲラゲラ笑っていた俺とアリスだった。 ちなみに 陽も落ちてきたので退散する事にした俺を玄関の外まで送ってくれた彼女は 自分の家が永谷園っぽいものによってハリネズミの様になっているのを目の当たりにする事になる。 ───────────────────────────────────────────────────────────
https://w.atwiki.jp/gendai4koma/pages/47.html
現代3コマとは、現代4コマから派生した新たな創作形態である。桜桃が考案した。 概要 現代4コマが4つのコマを用いて表現するのに対し、現代3コマは3つのコマを用いて表現する。 桜桃が現代4コマ作品を考えている際、思いついた作品がことごとく3コマだったため、それを投稿するために新たに作られた概念である。 作品 ババ抜き(ジジ抜き)最終決戦 透明視 RGBの3コマ
https://w.atwiki.jp/gensouiri/pages/3283.html
新着 09/29 18 55 まで ○新規 くりぃむしちゅーが幻想入り 第1話 情報統合思念体が幻想入り 1話 ○既存 猫の糞1号が幻想入り 第8話 三十路男が地霊殿入り・第五十七話 【東方幻想入り動画】 俺もついでに幻想入り その3 デジモンが幻想入り24話 第38代地球勇者が幻想入り 34話-A 東方武亀王伝 地底偏その1 幻想入り九条兄弟が幻想入り第2話シリーズ (幻想入り) 赤タイツが幻想入り ~3~① 肉食夫婦が幻想入り 第62話 新着 09/28 22 10 まで ○最終話 幻想郷ナイトガンダム物語第2章 最終話後編 ○既存 【某】 狩人が幻想入り 24話-純心- 【方々】 ソニック・ザ・ヘッジホッグ IN 幻想郷 第6話 肉食夫婦が幻想入り 第61話 【多分】 哨戒天狗監視日記 第壱話【幻想入り】 幻想逃走劇 第七話 【幻想入りノベル】うp主の黒歴史が幻想入り 第二十七話 東方龍月神 第2話 【序章】 緋村剣心IN幻想郷-平成幻想浪漫譚-その漆 【幻想入り】歯車の勇者が幻想入り 第11話(前編) 新着 09/27 11 22 まで ○既存 【幻想入り】運命に従い幻想入り 48話 鋼の冒険心が幻想入り~EP15・誰が為に・・!~Bパート デビルサマナーの幻想入り その3 第38代地球勇者が幻想入り 34話-B 侵略者が幻想入り 第9話 幻想考察記17話 ○その他 【現代入り】パチュリーの里帰り 第四話【幻想入り】 新着 09/26 18 14 まで ○既存 【東方×ゼルダ】アリルの幻想郷日記 その1【幻想入り】 うたわれるものの幻想入り-第21話-【宴】 八神シキの幻想入り キャッキャウフフランちゃん編 東方疑似生命録05-2 誇り高い王子が幻想入り 第十三話 【幻想入り】兎の相棒 第25話 少年孫悟飯が幻想入り 【第三話】-1 新着 09/25 20 04 まで ○新規 大護君が幻想入り 1話 魔理沙は大変な銃を盗んで行きました 修正版 幻想入り九条兄弟が幻想入り第1話シリーズ ○既存 45日の幻想入り一話・前編「目覚め」 satori mantis 25 extra stage 未来悟飯が幻想入り 第11話 「妖怪の山の侵入者!」 1300年前の従者が幻想入り 7話 【幻想入り】遊戯王幻想録 TURN-03 デジモンが幻想入り23話 東方大神伝~小さき太陽の幻想入り~第3話 【キン肉マン】東方超人録 第18話後編【幻想入り】 トランスフォーマー幻想戦争 第4話(第16話) 【東方強菌体】ダークヒーローが幻想入り【第七話】 【幻想入り】サバゲー帰りに幻想入り第十三話 幻想道楽行 45歩目-1 【東方遊戯王】 遊戯王Cross No.08 【幻想入り】 新着 09/24 18 29 まで ○新規 東方龍月神 第1話 【序章】 大護君が幻想入り 1話 魔理沙は大変な銃を盗んで行きました ○既存 俺もついでに幻想入り その2 東方新創記 第四話(後編) 【東方召喚師】 カツオが幻想入り 第28話 【ソウルハッカーズ】 【幻想入り】 東方蒼炎守 21話-前半- ○その他 【現代入り】パチュリーの里帰り 第三話【幻想入り】 新着 09/23 19 16 まで ○新規 俺もついでに幻想入り その1 ○完結 メルヘンな工場長が幻想入り 最終話 ○既存 赤屍さんが幻想入りACT.37-①[Get Backers クロス] デジモンが幻想入り22話 王の中の王が幻想入りⅡ 第52話 【東方×DOD2】紅の封印が幻想入り 感想返信?6 東方三英雄~外伝01 ○その他 半霊亡霊現代記 3話 新着 09/22 18 43 まで ○既存 メルヘンな工場長が幻想入り 第36話 第38代地球勇者が幻想入り 33話 【THE SECOND ACT】東方時幻散9話【黒くない三連星】 白銀の鴉が幻想入り Part3 端末世界が幻想入り8話 デジモンが幻想入り21話 【幻想入り】歯車の勇者が幻想入り 第10話 【DDFF】ディシディアの戦士たちが幻想入り【東方幻想晶/一〇話】 東方銃剣記 -童帝が幻想郷入り- Ep.10-2 【改訂】飽きが来ている幻想入り7 【幻想入り】東方夜噺行 5話 幻想郷ごと亜空の使者入り 四十八話中編 幻想夢戦記 第9話 ○その他 【現代入り】パチュリーの里帰り 第二話【幻想入り】 新着 09/21 18 28 まで ○既存 メルヘンな工場長が幻想入り 第35話 三十路男が地霊殿入り・第五十六話 【東方幻想入り動画】 【幻想入り】 東方蒼炎守 -Secret EP prototype- 【限定公開?】 うたわれるものの幻想入り-第20話-【誤解】 【幻想入り】東方蒼魔道Action5 【過去の幻想入り】二十世紀の少年が幻想入り第七話後編 新着 09/20 19 46 まで ○完結 八神シキの幻想入り最終回 ○既存 幻想夢戦記 第9話 【手描き漫画】 東方金華嬢 第三話 メルヘンな工場長が幻想入り 第34話 東方大神伝~小さき太陽の幻想入り~第2話 【幻想入り】 ボーカロイド幻想譚 第七話 東方追跡者 ~ネメシス=T型が幻想入り~ Sidecase ~傀儡の女王~ 侵略者が幻想入り 第8話 新着 09/19 18 18 まで ○既存 メルヘンな工場長が幻想入り 第33話 【番長】ペルソナ4の主人公が幻想入り26話【P4】 第38代地球勇者が幻想入り 32話 ソニックと幻想の世界Act.61:目指すは要塞!出発進行! 東方新創記 第四話(中編) デジモンが幻想入り20話 インペリアルドラモン編開始 新着 09/18 19 08 まで ○既存 メルヘンな工場長が幻想入り 第32話 【東方】 沼暮らしの烏賊が幻想入り 第46話 【デモンズソウル】 東方虚構伝~球磨川禊の幻想入り~7章-5 東方疑似生命録05 【幻想入り】 クロノ・クロス×東方 東方次元交差 第十二話 幕張から幻想入り第9話 人間の少女が幻想入り 第十一話 利根川幸雄が幻想入り 第13話 不死の勇者が幻想入り 【第八話】 ○その他 【現代入り】パチュリーの里帰り 第一話【幻想入り】 新着 09/17 18 53 まで ○新規 黒騎士が幻想入り ―予告― 【Steins;Gate×東方Project】狂気の幻想郷 一話.mp4 ○既存 メルヘンな工場長が幻想入り 第31話 『マヨナカテレビ』が幻想入り 3話前編 satori mantis 24 【運命の赤い瞳P.L.U.S.】 命蓮寺編 前編 鋼の冒険心が幻想入りEP15B.mp4 メルヘンな工場長が幻想入り 第30話 新着 09/16 19 20 まで ○既存 客員剣士が幻想入り-東方運命録- 16話 王の中の王が幻想入りⅡ 第51話 『 オルゴ・デミーラ 』-2 【幻想入り】兎の相棒 第24話 第38代地球勇者が幻想入り 31話-A うたわれるものの幻想入り-第19話-【受難】 【幻想入り】ジャングルの王者が幻想入り・第14話 1300年前の従者が幻想入り 6話 未来悟飯が幻想入り 第10話(後編③) 「黒幕現る!危険な2人組」 婆娑羅者が幻想入り 第十三話 「羽州の狐」 融界異変_さとりとリンクは一緒に異変を解決するようです 拾伍話目 【東方×DOD2】紅の封印が幻想入り 第二部 第三十二話 新着 09/15 19 16 まで ○既存 メルヘンな工場長が幻想入り 第29話 悪魔城ドラキュラ ~東方月葬紅狂曲~ 第九章【幻想入り】 お面屋と幻想郷 第参拾伍話 【東方青巨人】青鬼が幻想入り 第三話 東方新創記 第四話(前編) 【過去の幻想入り】二十世紀の少年が幻想入り第七話前編 ○その他 半霊亡霊現代記 2話 新着 09/14 19 30 まで ○新規 45日の幻想入り・序章 ○既存 神域が幻想入り第15話 エース達が幻想入り #13前編 『空中回廊の遮断』 メルヘンな工場長が幻想入り 第28話 グリーンが有頂天入り 9話 『超妖怪弾頭』 第38代地球勇者が幻想入り 31話-B 東方追跡者 ~ネメシス=T型が幻想入り~ case.27 高校生二人が幻想入り16話 がんばれゴエモン幻想道中 ~仕様でバグって幻想入り 第2話 【東方召喚師】 カツオが幻想入り 番外編10 【ソウルハッカーズ】 新着 09/13 18 42 まで ○既存 メルヘンな工場長が幻想入り 第27話 八神シキの幻想入り14 東方疑似生命録04 一夢庵幻想記 8 東方遷巧夢_第20話_後編 【猫舌が幻想入り】 仮面ライダーディケイドが幻想入り但し・・・第13話後編(45) 【幻想入り】東方神姫【武装神姫】 第2話 侵略者が幻想入り 第7話 新着 09/12 18 51 まで ○新規 東方精霊遊戯 第1話 ○既存 メルヘンな工場長が幻想入り 第26話 【MUGEN】 東方LIVE A EVIL 流動 No.3 【ストーリー】 東方三英雄~島津義弘2-2 第38代地球勇者が幻想入り 30話 任天堂の顔が幻想入り 第22話 ソニックと幻想の世界Act.60:戦艦完成、でもパクリ 新着 09/11 19 55 まで ○新規 三兄弟が幻想入り~序章~ 東方大神伝~小さき太陽の幻想入り~第1話 ○既存 デジモンが幻想入り19話 メルヘンな工場長が幻想入り 第25話 うたわれるものの幻想入り-第18話-【指南】 真面目系クズと魔理沙が幻想入り 第一話 東方新創記 第三話 幻想道楽行 44歩目-2 地獄先生が幻想入り 十六話「Aの巻」 1300年前の従者が幻想入り 5話 ○その他 さとりの人間恋路録 第15話 表 新着 09/10 19 28 まで ○既存 【東方×MOTHER】ネスが幻想入り PK12話 メルヘンな工場長が幻想入り 第24話 斎藤一IN幻想郷-白狼天狗と壬生の狼-その陸 SS級の死神が幻想入り]] REBEL17 ジェダイ騎士が幻想入り~EP72~【東方×スターウォーズ】 人間の少女が幻想入り 第十話 ○その他 【東方現世録】第四話「ほおずきに温かい水を」1つめ 新着 09/09 18 41 まで ○新規 【幻想入り】???の王が幻想入り【単発幻想入り】 ○既存 東方虚構伝~球磨川禊の幻想入り~7章-4 メルヘンな工場長が幻想入り 第23話 幻想黒狼伝 お知らせ 【幻想入り】幻想郷で聖杯戦争が行われるようです23 第38代地球勇者が幻想入り 29話 【某】 狩人が幻想入り 23話-弾幕- 【方々】 【東方借金王】100万Gの男が幻想入り 第十六‐b話 音無小鳥が幻想入りして麻雀-4局目- 東方三英雄~島津義弘2-1 【番長】ペルソナ4の主人公が幻想入り24.5話【P4】 ソニック・ザ・ヘッジホッグ IN 幻想郷 第5話 【東方強菌体】ダークヒーローが幻想入り【第六話】 新着 09/08 18 57 まで ○既存 うたわれるものの幻想入り-第17話-【夜が降りてくる】 防人幻想録 第3話 メルヘンな工場長が幻想入り 第22話 肉食夫婦が幻想入り 第60話 【東方遊戯王】幻想郷混沌戦記-OP2-【幻想入り】 三十路男が地霊殿入り・第五十五話 【東方幻想入り動画】 【1000年後に】東方無限螺旋第十六話【幻想入り】 【改訂】飽きが来ている幻想入り6 ホムンクルスが幻想入り 第9話 【幻想入りシリーズ】ゼルダの伝説 ~A FANTASY OF THE EAST~ 第九章・地底編 【東方遊戯王】十六夜アキが幻想入り 第七話 帰る、幻想入り 9話 METAL GEAR SOLID 東方鉄歯車 老蛇伝 ACT.6 ○その他 閉じた瞳の現代逃避行 エピローグ 半霊亡霊現代記 1話.mp4 新着 09/07 18 19 まで ○既存 東方忘却札外伝 ~ジャック・アトラスが幻想入り~ 第十三話 メルヘンな工場長が幻想入り 第21話 【東方召喚師】 カツオが幻想入り 第27話 【ソウルハッカーズ】 【幻想入りシリーズ】ハンターの兄弟が幻想入り第二期【二十二話】 【幻想入り】兎の相棒 第23話 花畑で幻想入り5話後半 第38代地球勇者が幻想入り 28話 【幻想入りシリーズ】リトバス朱鷺戸沙耶が幻想入り 第24話 花畑で幻想入り5話前半 盲将が幻想入り 第四十八話 satori mantis 23 新着 09/06 19 09 まで ○既存 幻想考察記16 【東方×ゼルダ】 ゼルダの幻想計画 第二話 【幻想入り】 メルヘンな工場長が幻想入り 第20話 八神シキの幻想入り13 スタンド使いが幻想入り 第七話 後編 デジモンが幻想入り18話 東方疑似生命録03. 目立たない程度に幻想入り 2話「前編」 【龍球】ドラゴンボールが幻想入り【幻想伝】其之弐拾話 ソニックと幻想の世界Act.59:ただいま息抜き中・・・? 侵略者が幻想入り 第6話 【幻想入り】歯車の勇者が幻想入り 第09話(前編) 【幻想入り?】むしろ幻想郷がアーモロード入り 11話 新着 09/05 16 43 まで ○既存 メルヘンな工場長が幻想入り 第19話 やらない夫の幻想郷① 悪魔城ドラキュラ ~東方月葬紅狂曲~ 短編①【幻想入り】 桃玉、暗黒物質と幻想郷にて コメント返し回 東方怪獣大乱闘 怪獣達が幻想入り第八話 肉食夫婦が幻想入り 第59話 幻想道楽行 44歩目-1 新着 09/04 18 59 まで ○既存 メルヘンな工場長が幻想入り 第18話 デビルサマナーの幻想入り その2 うたわれるものの幻想入り-第16話-【現世に在らぬモノ】 東方追跡者 ~ネメシス=T型が幻想入り~ case.26 幻想道楽行 44歩目-1 東方銃剣記 -童帝が幻想郷入り- Ep.10-1 第38代地球勇者が幻想入り 永夜異変「小町編」~儚月抄編解説動画 satori mantis 22 ○その他 【東方現世録】第四話「ほおずきに温かい水を」1つめ まじまりOP.avi 新着 09/03 18 29 まで ○既存 メルヘンな工場長が幻想入り 第17話 東方虚構伝~球磨川禊の幻想入り~7章-3 東方不敗伝 第二十七話 鋼の冒険心が幻想入り~EPX2~禁じられたお茶会~Cパート~ デジモンが幻想入り17話 【MLP幻想入りシリーズ】東方蒼馬塔:第4.5話 メルヘンな工場長が幻想入り 第16話 東方新創記 第二話(後編) ○その他 東方手書き劇場 青の日常part1 新着 09/02 16 01 まで ○新規 【東方】 ToHo LocoRoco 【ロコロコ】 ○既存 やる夫の幻想郷22 肉食夫婦が幻想入り 第58話 【THE SECOND ACT】東方時幻散8話【流転行路】 俺達はッ幻想郷に引っ越すようです9 死にかけて幻想入り5部 王の中の王が幻想入りⅡ 第51話 『 オルゴ・デミーラ 』-1 真面目な男が幻想入り 番外編 3/3 (前編) 幻想入りシリーズ エンジェル伝説 北野誠一郎が幻想入り55 【東方×DOD2】紅の封印が幻想入り 第二部 第三十一話 東方無限決闘 番外編2 【東方】 東方淫獣録 、3契約目【キュウべぇ幻想入り】 新着 09/01 18 27 まで ○新規 紋章機が幻想入り ~東方紋章機 Ep.0 ○既存 メルヘンな工場長が幻想入り 第15話 やる時はやる男が幻想入り:5-後編 【改訂】飽きが来ている幻想入り5 客員剣士が幻想入り-東方運命録- 15話 【東方遊戯王】幻想郷混沌戦記-TURN05-サメとオオカミ- 【幻想入り】 やる時はやる男が幻想入り:5-前編 端末世界が幻想入り7話 東方部活動~部活メンバーが幻想入り~29 メルヘンな工場長が幻想入り 第14話 1300年前の従者が幻想入り 4話 三十路男が地霊殿入り・第五十四話 【東方幻想入り動画】 白銀の鴉が幻想入り Part2 グリーンが有頂天入り 8話『有頂天のお嬢ちゃん』 デジモンが幻想入り16話 【番長】ペルソナ4の主人公が幻想入り24話【P4】 肉食夫婦が幻想入り 第57話 真・黒ひげが幻想入り~第三章 ソニックと幻想の世界Act.58:友情、誕生、おめでとう 【幻想入り】東方蒼魔道Action4 ○その他 【現代入り】 泡沫簿 【第6話】 現代魂魄物語 第六章 前編 東方チンポ~魔理沙編~ お知らせin201208
https://w.atwiki.jp/orz1414/pages/161.html
■小町1 「小町さん!俺と結婚してください!」 「ああ、いいぞ。そこの三途の川を渡りきれたらな。」 「(´・ω・`)ショボーン」 1スレ目 148 ─────────────────────────────────────────────────────────── 俺「おお! ワタシのコマチ! 愛しておりまース。私の愛をみますか?」 小「はぁ? 愛?…変なのまた来た…ここは生きてる人のくる場所じゃない、 ましてやおかしい人のくる場所でもないわ、仕事の邪魔だから帰って」 俺「まあ、そういわずにワタシの本気みていってくださいヨ」 小「本気ぃ? そういうなら見せてもらおうじゃない、くだらなかったら三途の川に落とすわよ?」 俺「おお! ありがたかい!それじゃ早速シンコン旅行はアタミがいいね?」 小「ちょっとまって、話が飛びすぎだって。いつの間に結婚したのよ」 俺「おお、コマチさん 恋愛じょうず。ワタシ、まいってしまいます。 では、一緒に式場に行きましょう。いいでしょう?」 小「だから婚約だってしてないってば!」 俺「おお、それいじょう見つめられるとわたし大ヤケドします! でも、あなたコマチ! ではデートにいたしましょう。これならいいでしょう?」 小「ハァ…、もう付き合ってられない。これ以上サボるとまた何か言われるから帰って。 死んでからまた来なさい」 俺「おお、あなたひどいひと!ワタシにくびつれといいますか? わかりました。 お別れのキスしましょう。これならいいでしょう?」 小「は、なに馬鹿いって…って、きゃん」 俺は小町の不意をついて頬にキスをした。 え… 驚いて目を潤ませる小町。 何がおきたか理解できてない小町の耳にそっと、愛してると囁く。 小町の頬が唇を触れたところから真っ赤にそまった。 俺はそって彼女の手をとってその右の手の指に銀の指輪をはめた。 俺「おお、もらってくれますか? いつまでもワタシのコマチ!」 俺は小町の耳に再び顔を近づけ、囁いた。 次は、左手に、ね 小町の頬はますます赤くなっていった。 俺「サヨナラ コマチ! ハハハハハハ!」 小「ふざけんじゃないわよーーーーーーーー!」 顔を真っ赤にして怒り狂った小町が、その後小銭に混ぜて指輪も投げ捨てたことは言うまでもなかった。 正直スマンカッタ。 1スレ目 217 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「…………なるほど、イイ男を紹介しろ、か」 三途の川沿いに、ぱかぱかと蹄の音も暢気に俺は馬を歩かせる。 乗っているのは、召喚した黙示録の四騎士の一人から借り受けた蒼ざめた馬。望めば黄泉まで一直線に走っていける頼もしい駿馬だ。 コストがかかるが仕方がない。地獄の縁を行くには生身の人間では荷が重過ぎる。 「どうした?イイ男って」 手綱を握る俺の後ろ。そこには小野塚小町が脚を組んで横座りしている。 何だかんだで彼女に俺は気に入られてしまい、結局こうして一緒にいることになった。小町曰く「憑いていく」だそうだけれども、彼女が好きだった俺としても願ったりだ。 「ああ、うちの上役のお願いさ。辞めるんならイイ男を自分に紹介しろってさ。毎日毎日仕事ばっかりでいい加減飽き飽きしてきたのかもな」 「なるほど。幻想郷が生き続ける限り、閻魔様の仕事が終わるわけはないか」 「そうさ。いずれお前さんだってご厄介になる方だろ。いいのかい、こんな風にあたいを連れていっちゃってさ」 「宗派が違うからね。この黙示録の騎士が使う馬はこっちの地獄へは行かないのさ。こいつはそれ自体でもう黄泉を従えているからね」 「ふ~ん。何だかよくわかんないけど、地獄もいろいろあるってことかね」 「そんな感じ。で、どうするのさ。君の知り合いにいい男なんている?」 馬を止めて振り向くと、小町と眼が合った。 俺が形としては地獄からさらってしまった三途の川の渡し役。気風のいいのが魅力の可愛い死神。 しばらく小町は黙っていたけれど、不意にいたずらっぽく笑った。 「ああ、いるさ。でも、こればっかりは紹介できないねぇ」 「へえ、そりゃどんな奴」 なんて尋ねた俺の口に、 いきなり、前触れもなく。 そっと、小町の唇が軽く重なった。 強くも激しくもない。ただ触れるだけの口付け。 「…………小町」 ほんの数秒で唇は離された。小町は笑顔を崩さないまま言葉を続ける。 「イイ男ったら、ほかでもないお前さんのことさ。でも、お前さんはあたいのもの。いくら頼まれたって渡すわけにはいかないねぇ」 なんて答えたらいいのか分からずに。 俺はただ、彼女を抱きしめた。 「ちょ……おい、痛いぞ…………」 軽くもがく気配がしたけれども、やがて俺の背中に手が回される。 「あたいが死神を辞めてまでして憑いていくんだ。責任取って連れて行けよ」 「ああ、分かってる。一緒に行こう」 狭い鞍の上。体をねじるようにして抱きしめるのはきつかったけれども、なぜかとても心地よかった。 1スレ目 479 備考:> 473より。 473については映姫様の欄を参照のこと。 ─────────────────────────────────────────────────────────── ―――――風邪を引いてしまった。 「へぇ、死神でも風邪って引くんだな。あたいは一度も引いた事ないし」 そう言って彼女はじろじろと品定めするような目で見てきた。引いた事ないって・・・普通人生に一回は風邪引くけどなぁ・・・。 てゆーか人の家に入ってきて一言目がそれですか。 言い忘れたけど、俺は死神。上司、もとい四季映姫っていう人の下で働いている。たしか「小町じゃ役に立たないから、うちで働いてみない?」って言われたんだっけか? んで、この目の前の失礼な人は俺のこれまた上司、小野塚小町。ちょっと口は悪いけど面倒見が良い人、本人は否定してるけど。 欠点といえばサボり癖があって一日に二、三人くらいしか運ばない、ほとんど俺にまかせっきり。映姫様が言ってた事が良くわかる・・・。 「何しに来たんだ?」 俺は朝から熱とかが酷くて休ませてもらっていたのだが、この人はまたサボってる・・・。まったく仕事しろ、仕事。 「何をしにって・・・見舞い。ほら、リンゴ」 この人はもう・・・、まぁうれしいけど、仕事は?あ~また後始末かぁなんて思ってると頭がクラクラしてくる。 「おっと、大丈夫か?ほらほら、寝てないと直らないぞ」 あんたが原因だよ、なんて思いながらもそもそと布団に戻る。 小町は布団の近くで正座した。正座じゃなくてもいいんだけどな。 「ちょっと待ってな、今リンゴ剥くから」 「へ?」 あまりにも意外な事だったので思わず素っ頓狂な声を出してしまった。 恐る恐る小町のほうを見てみると・・・あ、やっぱり怒ってる。 「あたいはリンゴの皮むきもできないくらい不器用に見えるのか?」 「あ、いや意外だったからな・・・」 「うるさい、黙って寝てな。まったく・・・」 なんてぶつぶつ言いながら小町はリンゴを剥いている。結構上手いじゃん、関心。 「ほら、できたぞ。さっさと食べろ」 「ん、どうも」 とりあえず起きないと食べられないし、そう思って体を起こそうとしたら小町に手で止められた。 「まだ寝てたほうがいいぞ?」 「でも、そうしないと食べれないわけだし・・・。それに今食べないといけなさそうだし、どうするんだ?」 「う。ど、どうするって・・・そりゃあ、ねぇ?」 「ねぇって言われても・・・何だ?」 「鈍いなぁ、ほらあれだよ、あれ。他人が食べさせるあれ」 マジっすか。俗に言う恋人が食べ物を食べさせる行為じゃん。考えただけでも恥ずかしい・・・。 「い、いいんじゃないか?べ、別にどうってことないと思うし」 やっぱし小町も恥ずかしそうだ、顔が赤い。そりゃ誰だってそうだってのに。 しばらく沈黙が続いた。 「ほ、本当にやるのか?」 「あ、いやなんだ、その。あたいはどっちでもいいんだが・・・寝てなきゃいけないんだし、仕方ないと思うぞ?」 どうやら決まっちゃったみたいだ。 「じゃあ、い、いくぞ?・・・あ、あーん」 「あーん・・・」 リンゴが口の中に入ってほどよい酸味が口の中に広がる。うんおいしい、恥ずかしいけど。 そんなことが数回続いてリンゴを食べ終わった頃、ちょうど眠くなってきた。永遠亭のとこの薬が効いてきたみたいだ。 「ちょっと寝ていいか?眠くなってきて・・・」 「ん、おやすみ」 「おやすみ・・・」 そういって目を閉じる。そう時間もたたずに眠気が来た。 「ん・・・」 目を開けると天井が見える。そりゃそうだ、寝たんだし。 とりあえずは体を起こしてみて、そのあとに体を伸ばして外がオレンジ色だと気付いた、ああもう夕方かぁ。 そういえば小町は?周りを見渡してみたら 「すぅ・・・、すぅ・・・」 あーあ、寝ちゃってるよ。まぁずっと看病してたんだし、仕方ないか。 「あ~映姫様やめてそれがなくなったらあたいは生きていけないです~」 どんな夢を見ているんだか、思わず苦笑いが出る。 そういえば気分がいい。治ったのかな? 「んんっ・・・」 「あ、起きた」 目を開けた小町さんが目を擦りながらこっちを見て 「へ?あたいは寝ちゃったのか?そこのお茶が旨かったけど」 寝ぼけてるな、それでもとりあえずは答えないと。 「うん、たぶん」 「たぶんじゃ無いって。はぁ~寝ちゃったか・・・って夕方じゃん!嘘!?悪い、あたい帰るわ!」 「あ、ちょっと待って!」 「なんだ?用件なら早く―――」 「・・・ありがと」 「か、感謝される事をした覚えはないぞ!あたいは!」 なんて言ってもの凄いスピードで帰って行った。能力使ったな、あいつ。 この後どうしようかなぁなんて考えていたらまた眠気が襲ってきた。 「ふぁ~あ、また寝ようかな・・・?」 そういって布団に横になる。ちょっと変な一日だったけど、これはこれでもいいかな? ―――――次の日 「こら、小町!何やってるんですか!昨日私のところに一人も来なかったんですよ!」 「すいません!すいません!」 小町はこっぴどく叱られたらしいけど。 「はぁ~、また叱られた・・・」 「叱られるくらいならサボらなければいいじゃないのか?」 「あたいはマイペースにやってるの。そうしないと体が持たない」 「そんなこといったら俺はどうなるんだか・・・」 「お前はお前。あたいはあたいだ」 「そんなものなのかな・・・。あ、そういえば昨日あんなに慌てて帰ったけど、何かあったのか?」 「ん?ああ、あれか。んー・・・、秘密だ」 少々気になるけどそこら辺はトップシークレットかもしれない、詳しく聞いたら刈られそうだ。 「んじゃ、あたいは寝るから、あとはよろしくー」 そう言ってお気に入りの平たい石の上に寝っ転がって少ししたら寝息が聞こえてきた。 早い、どこぞやの小学生といい勝負かも。 「さて、じゃあやりますか!」 何事もポジティブに行かないと。 「あ~疲れた、なんでこんなに人が来たんだろう・・・」 今日の亡霊の数が尋常じゃ無かった。それはもう映姫様が「まだ来るんですか・・・」って言ったくらい。 でも全部終わらして帰った時には日がもう暮れようとしていた。 ふと小町が寝ていた石の上を見てみると・・・居ない、帰りやがったあの死神。 あーあ、もうなんでもいいや帰って寝よう。 家の前まで来るとなんか紙がドアに張り付いてる。 何が書いてあるのかと読んでみると【裁判場に来い 小町】なんだそれ、簡単すぎるって。 行かないと次の日どんな事が起こるかわからないし、行ってみるか。 パンッ! 「おめでと~」 「・・・へ?」 裁判場に入ってきたとたんに映姫様と小町がクラッカーを撃ってきた。一瞬びっくりして避けようとしてしまったではないか。 それはともかく、何か祝い事でもあったのだろうか?そんな事を考えてたら 「あれ?あんまりうれしそうじゃありませんね」 「忘れているだけかもしれませんよ、映姫様」 「そうかもしれませんね。実は今日、あなたがここに来て丁度一年目だったんですよ」 そうだったか?毎日が大変だったから覚えてなかった。 「映姫様ってば気付いた時大慌てしたんだぞ」 「こ、こら小町!」 なんか勝手に会話が進んでいくなぁ・・・。 「コホン・・・、というわけで今日はあなたにプレゼントがあるんです」 「あたいもな、ちょっと恥ずかしいけど」 「へ?じゃあもしかして昨日あんなに慌ててたのは・・・」 「あれは飾りつけがまだ未完成だったからな、早く帰らないと映姫様に怒られるし」 そんなこんなで渡された包みを見ながら開けていいのかと聞いたら 「ええ、どうぞ」 良いと言われたのであけてみたら中には青いマフラーがあった。映姫様は頬を赤めながら 「そろそろ冬なので川の上は寒いかと思いまして、ちょっと時間が無かったので形は変ですけど」 「あ、あたいのも開けていいぞ」 開けてみたのだけど中には何も無かった。おかしいなと首を傾げていると頬に小町の唇が触れた。 「これがあたいからのプレゼントだ、口じゃないのが残念だけどな」 「へ?もしかしてそれって・・・」 「さーて、今回は楽しもう!な!」 「そうですね、それでもお酒はほどほどにするんですよ」 「まぁいいが・・・」 「何か不満でもあるのか?」 「いや、別に」 まぁいいか、ちょっと変な疑問が生まれたけどそれもすぐに消えるだろう。 それよりも今を楽しまないと。 「それじゃあ、仕事一周年を祝って!」 「「「かんぱーい!」」」 ちょっと思いついたので書いてみたが小町の口調がどうもつかめない・・・。 やはりSSは日々の精進だな。 1スレ目 623 ─────────────────────────────────────────────────────────── 彼岸花(ヒガンバナ): 単子葉植物綱ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草。 学名は、Lycoris radiata (Herb)。 鱗茎にアルカロイド(リコリン)を含む有毒植物。 異名が多く、曼珠沙華、死人花、地獄花、幽霊花、剃刀花、狐花など、四百の別名があると言われ、不吉であると忌み嫌われる事も多い。 花言葉は、「悲しい思い出 」。 ―――――――――――――――――――――――――――――――― 現在幻想郷を賑わせている花の異変の調査に乗り出して以来、魔理沙のレーザーに後ろの初めてを失礼されたり、 鈴仙の座薬弾に新たな世界を開拓されたりしながら、何時の間にやらこの無縁の塚まで辿り着いていた訳だが…… 「……何だよ、これ……」 辺り一体を覆い尽くす、彼岸花の赤、赤、赤………… 「そして上を見上げれば紫の桜、か……」 何とも、気の滅入る景色だった。 はて、明らかにおかしな所だが、何がどうおかしいのやら…… 「ま、じっとしてても始まらない、か」 とりあえず辺りを少し歩いてみようかと足を踏み出した瞬間、 「こら!! まだ死ぬには早い!」 「うわっ!?」 ブー――――ッ。 いきなり上空から怒鳴られ、驚いた拍子に、今まで散々痛めつけられた尻が緩んで屁も噴き出した。 「な、何だ?」 声のした方角から、風変わりな和装に身を固めた、見るからに蓮っ葉な少女が降りてきた。 「まったく、ただでさえ仕事が増えて難儀してるってのに……って、ぐはあっ!! 何この臭い!!」 「……あ~、すまん。いきなり怒鳴られてビックリした拍子に」 ちなみに、今日の朝食はニンニクの芽のニンニク炒めと納豆、あとは里芋の煮っ転がしだった。 「う、う~ん、死にたがっている者とは思えない、パワフルな臭いだ」 「誰が死にたがりだ、誰が。それより、君は?」 「ん、あたいは三途の川の水先案内人、小野塚小町。いわゆる死神さ。お前さんは?」 「ああ、俺は……」 簡潔に自己紹介を済ませる。 「……それで、死にたがっている訳でもないお前さんが、この無縁の塚に何の用だい?」 「いや、ここに用があるというより、花の異変を調べている内にここに辿り着いたんだが」 「うん? 花の異変?」 「ああ、異常だろ? この花の多さ。幻想郷は今、何処も彼処も花や幽霊だらけだ」 ざっと辺りを見回してみる。ここの彼岸花は特別であるにしても、花の総量だけ見れば、他も大して変わらない。 「……確かに、彼岸花どころか紫の桜まで咲いてるねえ……」 小町の額に、大粒の汗が浮かんだ。 三途の川の水先案内人……この塚の異常なまでの彼岸花と桜…………ひょっとして。 「なあ小町。ひょっとして今回の異変、君のせいなのか?」 「ぎくっ。い、いやまあ、実害も無いんだし、のんびり行かないかい?」 「馬鹿野郎!! 実害出まくりだ! 俺の家の周りがどうなってると思ってる!!」 「な、何さ、いきなり。この塚でそんないい加減な事言ってると、閻魔様に舌を抜かれるよ?」 いきなりブチ切れた俺の剣幕に、小町がやや気圧された風に切り返してきた。 小町の言葉を、頭の中で反芻してみる。 (閻魔様に『下』を抜かれる……) 「こ、怖ええぇぇ……」 あまりの恐怖に色々な所が縮み上がり、思わず内股になる。 小町が呆れた様子で頭をかいた。 「……あー、色々と勘違いしているみたいだけど、あたいは突っ込まないよ? 大体、花が咲いたくらいでどんな害が出るって言うのさ」 「…………」 無言で懐から新聞を取り出して、小町の方に差し出す。 「ん、この新聞がどうかしたのかい? ……うえっ」 俺から受け取った文々。新聞をバッと広げ……小町は絶句した。 『恐怖!! 地獄の腐臭小屋!!』という見出しに、一枚の写真がデカデカと載っている。 上空から撮られた写真の中心には一軒のあばら家が鎮座し、その周辺一帯を……ラフレシアの花が埋め尽くしていた。 「う、うへぇ……これ、お前さんの家?」 「そうなんだよ……」 おかげ様で今では誰も家に寄り付いてくれず、鼻も麻痺して今まで食べられなかった納豆まで食べられるようになる始末だ。 「ま、まあ、いつかは枯れるだろうし、ここは気長に……」 「主犯者が何だらけた事言ってやがる!! 今すぐキリキリ働いてどうにかしろ!!」 「何だい。これだけ仕事がかさんでるんだから、少しくらいノンビリしたっていいだろう!?」 この期に及んでそんなたわけた事を言う小町のサボり根性に、ついに俺の堪忍袋の緒が切れた。 「もう怒った!! お仕置きしてやるから、そのでっけえケツこっちに向けろ!!」 香霖堂で購入して以来、ずっと愛用している我が武器、木製バット『天国666号』を何処からとも無く取り出した。 「やなこった! ったく、あたいの仕事のペースを乱そうって言うのなら、容赦はしないよ!!」 そう叫ぶなり後ろに大きく跳ねると、小町は右腕を振るった。 「――ッ!」 首を捻り、風切り音を上げて飛んできた武器を紙一重でかわす。 「……投げ銭か」 いかにも死神風な武器に、ニヤリと口元を歪める。 それを受けて小町も同じように笑みの形に面を崩したが、その目は決して笑ってはいない。 「ほう、一発で見切るとはやるねえ。続けていくよっ!!」 小町が啖呵を切ると同時に、四方八方から投げ銭が襲い掛かってくる。 「甘いぞ小町ッ!! こんなキレの無い棒球で俺を討ち取れると思うなッッ!!!」 ――俺流「三冠王の打撃」 必殺のスペルカードを切り、迫り来る全ての投げ銭の軌道を瞬時に見切る。 ――スカカカカカカカンッッッ!!!!! 「きゃんっ!!」 襲い掛かる投げ銭をことごとく左右中広角に打ち返し、その内何発かが小町の体を捉えた。 まさかこのような反撃を受けるとは思ってもみなかったであろう、小町の瞳に本気の色が宿る。 「ぐっ……やるねえ、燃えてきたよ。それなら、これでどうだ!!」 今は亡きザトペックモーションで大きく振りかぶり、小町のスペルカードが切られた。 ――投銭「ヒガンカミソリシュート」 「っ!?」 あふれる力と情熱の篭もった投げ銭が、殺意さえ迸らせて向かってくる。 先程のそれを遥かに上回る球威とキレに気圧されつつも、俺も慌てて次のスペルカードを用意した。 ――若大将「チャンスにセカンドポップフライ」 スカッ…………チーンッッ。 振り抜いたバットが空を切り、鋭く食い込んできた投げ銭が俺の股間を直撃した。 「はうっ!! ……ちょっ、これ……洒落にならね……」 『おおっと、これは女には分からない痛み!』 脳裏に、みのさんのナレーションが流れる。 「ふっ……使うスペルを誤ったね」 背骨が痺れるような痛みに意識が薄れゆくのを感じながら、視界の隅に気持ち良さそうに額の汗を拭う小町の姿が映った。 「……無念……」 かくして禁断の秘打、三本足打法をカミソリシュートによって粉々に打ち砕かれ、 俺の今回の探索はStage8で幕を下ろす事になった…… ………… 「ん……」 「おっ、よかった。目は覚めたかい?」 上体を起こすと、隣に腰掛けていた小町が、カラカラと笑った。 「悪い、診ててくれたのか。俺、どれくらい寝てた?」 「なに、ほんの十分程度さ。ちとやり過ぎちまったね。大丈夫かい?」 「ああ、もう大丈夫。……はあ、俺の負けだから、今回は大人しく引き下がるよ。 のんびり自分のペースで頑張っておくれ」 「あはは、言われなくてもそうさせて貰うよ。いい仕事には、適度な休憩が肝心だ」 ……まったく、よく笑う死神だな。 白い歯を見せて朗らかに笑う小町の横顔を、不思議な気分で眺める。 ――ぐうぅ~~~~~。 と、不意に俺の腹が豪快に鳴った。 そう言えば、今日は朝食以降何も口にしていない。 「そう言えば腹が減ったな。……失礼」 腰に下げたポーチから、備えとして持って来たリンゴを一つ取り出し、齧り付いた。 「ん、旨い」 皮のほのかな渋みと、蜜の詰まった身の甘みが、絶妙に口の中で混ざり合う。 「…………ん?」 何やら粘っこい視線を感じたので小町の方を見てみると、 「…………あ、ああ…………(うっとり)」 ショーウィンドウに張り付いてトランペットを欲しがる子供みたいに目を輝かせていた。 「お、美味しそう……」 じゅるり。 「……」 無言で口元のリンゴを股間の辺りまで下げてみる。 小町の視線も、それに釣られて下がった。 「お、美味しそう……」 じゅるり。 「……」 男としての自信が、ムクムクと湧いてきた。 ……って、こんな虚しいセクハラをしても仕方が無い。 「なあ小町。ひょっとして、リンゴ好きなの?」 「う、うん」 物欲しそうにそわそわする小町を見て、どこぞの少年誌の残虐サスペンス漫画を思い出した。 「そっか。もう一個あるから、あげるよ」 ポーチからもう一つのリンゴを取り出し、小町の方に放り投げる。 「わっ、ありがとう。へへ、あたいもお腹が減ってたんだ」 宙からリンゴをかっ攫うなり、豪快に大口を開けて齧り付いた。 「んぐんぐ……こりゃ、確かにいい味してるね。これ、外の?」 「ああ。日の国は青森が誇る『ふじ』だ。幻想郷ではお目にかかれないだろう?」 一度里で実ったリンゴを頂いた事があったが、少し酸味がきつく、外の世界のリンゴに比べれば二歩三歩及ばない代物だった。 香霖がいらないと言うから木箱ごと頂戴して来たので、まだまだ家に戻れば腐るほどある。 それを小町に伝えると、彼女の瞳がパッと輝いた。 「じゃ、じゃあさ、あたいにも分けとくれよ! 何か礼はするからさ」 「それは構わないが……そうだな。まずウチの周りだけでも、どうにかならないか?」 「う~ん、ラフレシアに宿るなんて、生前は余程の変態趣味だったんだろうねえ…… 分かった。そういう霊を中心にじゃんじゃん運んでみる事にするから、それでどうかな」 その後は運次第という訳か。まあ他に妙案がある訳でもないだろう。 「いいだろう、交渉成立だな。でも、全部一度には運べないぞ?」 さすがにリンゴが一杯に詰まった木箱をここまで運んで来い、というのは無理な相談だ。 「ああ構わないよ。一日に二、三個も持って来てくれれば十分かな」 「おいおい、毎日ここまで来いって言うのかよ……」 「ふふん。勝ったのはあたい。敗者は勝者の言う事を黙って聞くもんさ」 「……うう、それを言われると、返す言葉も無い」 ……実の所、面倒だという気はまったく起きなかった。 むしろ、ここに来る口実が出来た事を嬉しく思ったくらいだ。 俺は、今日初めて出会った、この豪気で蓮っ葉だけどどこか可愛らしい死神を、相当気に入ってしまったようだった。 それから俺の生活に、リンゴを抱えて無縁の塚に通う、という妙な習慣が加わった。 小町の休憩時間に合わせて、二人でリンゴを齧りながら他愛も無い話をする。 霊たちと話をするのが好きと言うだけあって、彼女との会話は非常に含蓄に富んだ面白いものだった。 「なあ小町。ちゃんと約束守ってくれたんだな。 すっかりウチの周りも綺麗になったよ。ありがとう」 あれから程なく、我が家の周りを占拠していた怨敵ラフレシア畑も、一週間ほどで見る影無く枯れ落ちていた。 「あはは。そんなにたくさんの霊を運んだ、って訳でもないんだけどね。 あんたの家に全部集中してたんじゃないの? 類は友を、ってよく言うじゃない」 平然と失礼千万な事を言いながら、カラカラと笑う。 つい先日から、俺に対する呼び方が『お前さん』から『あんた』に変わっていた。 「そう言えば、ウチの周りだけじゃなくて、全体的に事態が落ち着いてきたな。……頑張ってるんだ?」 あれだけ幻想郷を賑わした花々も、徐々にではあるが、その数を減らしつつあった。 「まあね。その日の仕事を早めにしっかりこなせば、誰はばかる事無くこうしてのんびり休憩できるってもんさ」 あまりに意外な台詞に、ポカンと大口開けて間抜けな表情で固まる羽目になった。 「……お前、本当に小町か?」 「何だい、その失礼な反応は。……こう見えても、あんたが来るの、結構楽しみにしてるんだよ?」 ぶっきらぼうな言い方とは裏腹に、小町の頬にほんの少しだが赤みが挿しているようにも見えた。 「……怪しすぎる。熱でもあるんじゃないのか?」 小町の額に手を伸ばし、 ――むにゅ。 己の意思とは裏腹に、手の平が彼女のふくよかな胸に押し付けられ……と言うか、鷲掴みにしていた。 恐るべし、万乳引力!! 宇宙の大法則を前にして、ちっぽけな人間でしかない俺はあまりに無力だった。 「……な、ななな」 「うーん、熱は無いな…………しかしこれは……」 むにむにむに。 「いきなり何するんだこのエロガッパ!!!!!」 ――ズドンッ、ズドンッ、ズドンッ!!! 「ぐぼっ」 いきなり顕現した鎌の柄尻で後頭部を三発打ちのめされ、蛙のように顔から地面に叩きつけられた。 「こ、この瑞々しく弾ける水饅頭のごとき弾力……小野塚はん、何ちゅうもんを触らせてくれたんや……」 痛みを凌駕する至福の感触に、涙があふれるのを禁じ得なかった。 「だーっ、もう喋るな!! このデリカシー無し!! 死ね、死ね、死ねっっ!!!」 ――ズドンッ、ズドンッ、ズドンッ!!! 「っ、っ、っ」 杭を打ち込むような勢いで柄尻が落とされ、みるみる俺の顔面が地面に埋まり、喋るどころか呼吸も出来なくなった。 「ちょっ、ちょっと、小町! 何やってるの!」 「きゃんっ」 俺の頭が半分ほど地面に埋まったところで、上空から第三者の救いの手が入った。 「ぶはっ」 埋まってしまった顔を地面から引っこ抜いて立ち上がると、小町よりも幾分小柄な少女が傍らに立っていた。 「こらこら小町。こんな所で人間を痛めつけて、自分の仕事を増やす気?」 「い、いえその、ついカッとなっちゃって……」 おお、あの小町が完全に萎縮してしまっている。何者だ?この人。 「なあ小町。この人は?」 「ん、ああ。この方は私の上司、いわゆる閻魔様だ」 「え、閻魔様……」 ……幻想郷ってのは、つくづく何でもアリなんだなあ…… 「はじめまして、小町がずいぶんお世話になっているようで。 四季映姫・ヤマザナドゥと申します」 「は、はぁ……」 相手だけに名乗らせる訳にもいかないので、俺も名乗るだけの簡潔な自己紹介をしておいた。 「それにしても、どうしたんですか、映姫様。まだ休憩時間は残ってますよね?」 「ええ、まだゆっくりしてくれて構わないわ。 最近変人の霊ばかり送って来たり、何故か真面目に仕事をしているので、何かあったのかと見に来ただけだから……そうしたら、ねえ」 そう言って閻魔様は俺と小町に目を配せると、手に持った笏を口元に当てて含み笑いを漏らした。 「あーいやその、これは違うんです。済みません、済みません!」 「何で謝るの、小町。 ちゃんと仕事さえしてくれるのなら、別に休憩時間に誰と何をしようと、私は構わないわよ? ……それはそうと、そこの貴方」 小町に笑いかけたかと思うと、突然目つきが変わり、俺に笏を突きつけてきた。 「お、俺?」 ……何だろう。この全てを見透かされているような、度し難い威圧感は。 睨みつける訳でもなく、その何処までも深い眼差しでただ俺を見据えながら、閻魔様が重々しく口を開いた。 「――そう、貴方は少し助平過ぎる」 「…………」 「…………」 ――ひゅうううううううう。 無縁の塚を、一陣の風が吹きぬけた。 場の空気が、妙に生温く湿ったものに変質する。 そんな状況に構わず、顔を引きつらせた俺に対して、閻魔様は訥々と説教を始めた。 「このまま自分を抑える術を覚えなければ、貴方は何時か大切な人の心に、取り返しのつかない傷を刻む事になるでしょう。 そうなれば私は、貴方を地獄に落とさなくてはいけなくなる」 「……ああ、小町……俺、閻魔様にすんげえ情けない説教されてる、よ……?」 隣の小町に話しかけたつもりが、彼女は何時の間にやら逃げるように離れてこちらを見ていた。 「ほら、こっちを見る! ちゃんと聞いていますか?」 「は、はいぃっ! あの、それで俺は、一体どうすれば……」 「素行はこれから改めるとして、これまでに一人の女性を傷つけた罰を、今この場でその身に受けなさい!」 閻魔様の一喝と共に弾幕が展開され、慌てて距離を取った。 「じょ、女性を傷つけただって? 畜生、まったく女性に縁の無い生活を送ってきた俺に対する嫌味か、この野郎!!」 まるで心当たりが無いので、逆ギレ気味に閻魔様を『この野郎』呼ばわりしてやった。 そんな俺に、閻魔様はさらに面を険しくして、叫ぶ。 「その自他への鈍さとて既に罪!! 裁きを受け、その怠けきった頭を少しは巡らせなさい!!」 それが最終的な判決だったらしく、一斉に卒塔婆の弾幕が俺に襲い掛かる。 「ごっ、ごっつぁんですうううううう!!(ttp //blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/7b/5b856fc0c29828a2f14791ddd8475501.jpg)」 広告塔のロボコップ力士の物真似をしながら永谷園チックな弾幕に叩きのめされ、俺の意識は急速に途切れていった…… 「自分の心情を理解し、他人を慮ること。 これが今の貴方が積める善行よ」 ………… 「う、う~ん……」 「あぁ、よかった。大丈夫かい?」 意識が戻り、重たい目蓋をこじ開けると、心配そうに覗き込む小町と目が合った。 いつかと同じような光景。 「ん、悪い。また寝てたか……って、小町?」 ただあの時と違い、俺の頭が草っ原ではなく、小町の柔らかな腿の上に乗っかっていた。 「わっ、悪いっ。すぐに退くから……痛てててっ」 慌てて上体を起こそうとした拍子に、全身に鈍い痛みが走る。 小町は俺の額に手の平を押し付け、少し乱暴に元の位置に俺の頭を押し付け直した。 「いいよ、特別サービスだ。ったく、あの裁きを避けもせずに全部まともに受けるような奴、初めて見たよ」 「いや、何だか避けていいものじゃないような気がしたんで……」 「……あはは。あんたは、馬鹿だし鈍い奴けど、本当に大事な事は、ちゃんと何処かで理解してるんだね」 そう言って苦笑いを浮かべると、小町は俺の頭を優しく撫でてくれた。 「…………」 閻魔様の説教の内容を思い出す。 「…………なあ、小町」 「何だい?」 「……ごめん。俺が悪かった」 「……いいよ。あたいも少々やり過ぎた」 小町の手の平と太腿から、彼女の体温が優しく沁みてくる。 罪色の花々に彩られた寒々しい風景の中、俺たち二人の周りだけが、ぽかぽかと陽気に包まれているような気がした。 ……初めて会ってから、たかだか十日程度。 ……何時の間に、こんなに好きになっていたんだろう…… ―――――――――――――――――――――――――――――――― ごんしゃん ごんしゃん どこへゆく 赤いお墓の ひがんばな きょうも手折りに 来たわいな ごんしゃん ごんしゃん 何本か 地には七本 血のように ちょうど あの児の 年のかず ごんしゃん ごんしゃん 気をつけな ひとつ摘んでも 日は真昼 ひとつ後から また開く ごんしゃん ごんしゃん なし泣くろ いつまで取っても ひがんばな 恐や 赤しや まだ七つ ―――――――――――――――――――――――――――――――― それから大体二週間。 大きな変わり映えの無い日々が続き、これからも続いていくのだろうと、比較的楽観していた訳だが。 終わりは、唐突に訪れた。 「……おいおい……」 リンゴが、最後の一個になってしまったのを知り、愕然とした。 木箱を隅々までひっくり返し、果てにはバラバラにしてみたが、出てくるのは木屑ばかりだ。 「……参った」 大義名分が、無くなった。 片や人間。片や死神。 冷静になって思い返してみれば、そんな二人が毎日会って談笑しているなんてのは、酷く歪んだ風景だ。 このまま生きた人間がダラダラと塚に通って、小町に迷惑がかからないとも限らない。 「潮時、か……」 身支度を整えた鞄を部屋の隅に投げ棄て、その場に腰を下ろし、壁に背をもたれ掛けた。 『自分の心情を理解し、他人を慮ること。 これが今の貴方が積める善行よ』 弾幕で叩きのめされた後の閻魔様の台詞が、脳裏をかすめる。 「……はいはい、分かりましたよ……」 不貞腐れた面持ちで、俺たちを繋ぎ合わせてくれていたリンゴたちの、最後の一個に齧り付く。 「……」 あれだけ瑞々しく美味しかった筈のリンゴが、酷く軽薄な味に感じられた。 ………… それからさらに二週間。 塚に通う以前の、大きな変わり映えも無く平穏な、しかし何となく気の入らない空虚な日々。 ……最近、気になる事がある。 以前ほどの勢いではないにせよ、再び幻想郷を花々が覆い始め、 俺の家の周りに、今度は幻想の毒花ゲルセミウム・エレガンスが生え出した。 「またアイツ、サボってやがるのか……それにしても、何でウチの周りだけこんなえげつない花が咲くんだ?」 このままでは、住処を移す事も考えなくてはならない。 どうせなら如意樹とかソーマとかバイアグラとか、もっと縁起のいい植物その他諸々は生えては来ないものか。 「はぁ……まったく」 ――ガラガラ、ピシャーン!! 爽やかな朝にも拘らず、度重なる難事にため息をつくと、突然窓が開け放たれ、見知った顔を覗かせた。 「ごめん下さい!!」 「うわあっ! え、閻魔様? 何で窓なんかから……」 「いや、入り口のドアの所がびっしりサボテンで埋め尽くされていましたので」 「ま、マジですか……」 一晩寝ている隙にそんな事になっていたとは。呪われてでもいるのか、この家は。 「……俺が一体何したって言うんだよ……」 「まあ、そんな些事はどうでも良いのです。それよりも、貴方」 そう言って閻魔様はいつもの笏ではなく、何故か『突撃! 隣の朝ごはん』と書かれた巨大しゃもじを突きつけてきた。 「最近塚に来ていないみたいじゃないですか。一体どうしたんです?」 「言いつけを守って、誰にも迷惑をかけないように大人しくしているだけですよ……これ、どうぞ」 ムッとしながら言い返しつつ、用意してあった朝飯の皿から、炊き込みご飯のお握りを閻魔様に手渡す。 「あら、どうもありがとう。……もぐもぐ。美味しいわね…………って、違います! もうっ、何で幻想郷の人たちは、私の言う事を全然理解してくれないのかしら」 忙しなく表情を変えながら、閻魔様はプリプリと何やらお怒りのご様子だが、さっぱり心当たりが無い。 「いや、自分なりに理解したつもりだったんですけど……どうかしたんですか?」 「どうもこうもありません! いいから、来なさい!!」 「えっ、とっとっ、うわあっっ!!!」 閻魔様は俺の襟元をふん掴むなり、そのまま窓から引っぱり上げて飛び立った。 「お、俺の朝飯いいいいぃぃぃぃぃぃ~~~~…………」 遠ざかっていくいつもの朝の風景に、俺は思わず涙した。 ………… 「……ったく、何なんですかいきなり」 もう二度と足を踏み入れないと誓った塚を視界の果てに捉え、俺は手を引いてくる閻魔様に向けて渋面を作った。 「いいから、自分の過ちが招いた結果を、しっかりと見据えて悔い改めなさい」 ……辿り着いたかつて通い慣れた塚に降り立ち、大好きだった少女の姿を視止め…………俺は思わず声を失った。 「…………来る…………」 ぶちっ。 力無くしゃがみ込んだ小町の手元に、一輪の彼岸花。 「………………来ない……………………」 ぶちっ。 あれだけ威勢の良かった陽気な表情は見る影も無く、目の下には青黒いクマが出来ていた。 「…………来る…………来ない…………来る……………………来ない…………」 …………ぶちっ…………ぶちっ…………ぶちっ…………………ぶちっ………… 「こ、怖えぇ……何ですか、あれは」 元々辛気臭い場所ではあったが、小町の周りだけ、薄墨をぶちまけたかのようにさらに暗く視えた。 「……貴方が来なくなってから、ずっとあの調子なんですよ。 お陰で、こっちもまったく仕事になりません」 「……でも、俺は」 彼女の事を考えて、身を引いた筈だった。 「あのね、だから貴方は私の説教を全然理解していない、と言ったの。 貴方は結局自分の秤でしか物事を考えず、小町の心情を一切考慮に入れなかった。 その結果あの子を傷つけ、間接的にではあるけど、その他大勢の人たちにも多大な迷惑をかけた」 「う……」 ……全部、お見通しだったって訳か。 「その……俺、ここに来ても良かったんですかね」 「あの時言ったでしょう? 自分の本分を違えなければ、外で誰と何をしても構わないって」 「……はい」 そう言えば、そんな事を言っていたような気もする。 「早く小町を元気づけてあげて、ちゃんと仕事に戻れるようにする事。 これが今の貴方が積める善行よ」 そう笑って、閻魔様は俺の頭を巨大しゃもじで軽く小突いてきた。 裏面には、何故か『安産祈願』の筆文字が躍っていた。 色々な事を考えながら、小町の元に歩を進める。 靴が足元の彼岸花を噛む音に、小町がハッとしてこちらを振り向いた。 「……お久しぶり、小町」 「…………ぁ、あぁ……」 俺に幽霊でも見るかのような目を向け、のろのろと立ち上がり、二つ、三つと足を進め…… 「この馬鹿っ……!」 ――ドガッッ!!! 「ごはっっ」 ――いきなりドロップキックを見舞われ、俺は地獄車のごとく地面を転がりながらブッ飛んだ。 「何だコノヤロー!!!」 予期せぬ攻撃に、顎をしゃくれさせながらファイティングポーズをとって……俺は唖然とした。 「……っ、……うぅ……あたいが……今まで、どれだけ寂しかったと……思って……」 ――俺の事を睨みつけながら、小町が泣いていた。 「……すまん。来る理由が無くなったんだ……」 「……馬鹿っ、理由なんて無くてもいいんだ!! あんたと話をするのが楽しかった、あんたが笑うのが嬉しかった、あんたの顔をただ眺めるのが好きだった!!」 そこまで一息で言って、彼女は顔を真っ赤にして、一際大きく息を吸って、そして……心のままに叫んだ。 「あたいは、あんたが大好きだ!! あんたが会いに来てくれないのに、もうこんな仕事やってられるかっ!!!」 「……………………は、はは……」 ……もう、笑うしかなかった。 俺は、こんなにも幸せ者だったのか。 「……小町……上司の前でそれはキツいです……」 後ろで閻魔様が顔を引きつらせていたが、比較的どうでもいい事なので気にしない事にした。 「小町、ごめん。俺が色々と馬鹿だった」 一つ詫びを入れて、彼女の気持ちに応えるべく、負けじと大きく息を吸った。 「……俺だって、理由なんて無くても、ここに来たかった!! 小町と話をするのが楽しかった、小町が笑うのが嬉しかった、小町のゴム鞠のような胸をただ眺めるのが好きだった!!」 何だか余計な事まで言ってしまった気がしなくも無いが、割と事実なので訂正する気も無い。 そこまで一気に言って、顔を真っ赤にした彼女に、一際大きく息を吸って、そして……心のままに叫んだ。 「俺だって、小町が大好きだ!! 俺が人間じゃなければ、お前を嫁にして×××を×××に××××して、あまつさえ××に××××したいくらいだっ!!!」 「……………………う、う~~ん……」 閻魔様が、耳から桃色の煙を吹いて失神した。 ……ほんの少し、自分に正直になりすぎた気がしなくも無い。 と言うか、この場で地獄送りにされても、文句は言えない気がした。 「…………小町?」 恐る恐る、小町の顔を窺ってみると。 「…………ぅ、嬉しい……あたいの事、そこまで想ってくれてたなんて……」 ……嬉しいのかよ。 俺が言うのもアレだが、彼女の反応も相当アレだと思う。 しかしまあ、お互い気持ちを確かめ合ったのは間違いない。 俺は、瞳を潤ませながら笑顔で鎌を振りかぶって走って来る小町を受け止めようと、両手を広げ―――― 「……はい? 鎌?」 ――ずばんっっっ。 口を衝いて出た疑問に脳が追い着く前に、小町の振るった鎌が、俺の体を二つに割り裂いていた。 ………… 「……ん……」 「お。目は覚めたかい?」 意識が戻り、重たい目蓋をこじ開けると、俺の顔を優しげに覗き込む小町と目が合った。 いつかと同じような光景。いつかと同じような感触。 いつかと同じように、俺は彼女の膝枕の上で目を覚ました。 無縁の塚は、俺が寝ている間にすっかり夜に呑まれ、鬱蒼とした闇色をさらに濃くしている。 「あ、あれ……? 俺、確か……あれ? どうなって……」 確か、あの時、小町に斬られて…… 「なあ、小町。俺、一体どうなったんだ?」 「ん? ああ……あたいの鎌の力で、死神になった」 「…………」 「…………」 「…………」 「…………」 「…………えっと……冗談だよね?」 「冗談じゃないさ。ほら、アレ」 小町が俺の顔を軽く捻ったその先に…… 「えーと……何? アレ」 何だか俺によく似た人間の体が、腰から上下にスッパリ別れて転がっていた。 「あんたの亡骸」 「んんんNooooooooooooooooooooooッッッ!!!!! ひでえ、ひでえよ!! 確かにちょっと酷いセクハラだったかもしれないけどさあ!!」 あまりにショッキングな風景に、膝枕から飛び起きて空中で一回転し、見事に着地を決めた。 まさかセクハラで殺される羽目になろうとは、田代まさしでも思うまい。 「わっ。ちょっと待ってよ。 言っただろ、死神になったって。あんたは、決して死んじゃあいない」 「……? どういう事?」 真っ二つになった元・俺の体を見る。 ……あれを死と呼ばず、何を死と呼べばいいのだろうか。 訝しがる目を向ける俺に、小町はモジモジと恥ずかしそうに呟いた。 「だ、だってさ、言ってくれたじゃない。『俺が人間じゃなければ嫁にしたい』って。だから、その、さ……」 「…………あ、あのなあ…………それで俺を、その……死神に?」 開いた口が塞がらないとは、まさにこの事だった。 「うん……こうすればずっと一緒にいられるって思って…… ね、ねえ。ひょっとして……まずかったかい?」 「…………ふぅ……」 小町の瞳に不安の色が宿るのを見て……俺は、腹を据えた。 「……よっ、と」 「きゃんっ! ……ちょ、ちょっと、どうしたのさ」 彼女の体をお姫様抱っこの形に抱き上げ、告白した時と同じように、あらん限りの声を張り上げる。 「……馬っっっ鹿野郎、まずい訳あるか!! 大好きだ小町!!! 嫁にでも何でもしてやるさ!! もう、ずっとずっと一緒だからなっ!!!」 もうヤケクソだった。ここまで好きな女に愛されて、むしろ本望だ。 俺の宣言に小町は可愛らしく頬を染め、らしくも無くしおらしい返事を返してきた。 「うっ……あ、ありがとう……そ、その、不束者ですけど……その、よろしくお願いします……」 ――パチパチパチ。 「……一件落着ですね。一時はどうなる事かと思いましたが」 「ん?」 後ろからかけられた拍手と声に振り向くと、閻魔様……いや、映姫様がニコニコ顔で立っていた。 「何はともあれ、めでたい事です。さて、貴方も死神になった訳ですから、これから覚える事がたくさん……」 「……まだいたんですか、映姫様」 「え?」 「そうですよ。あたい達、これからもっとイチャイチャするんですから、さっさと帰って下さい」 「え、え?」 『……………………』 お姫様抱っこの体勢のまま、空気の読めない上司に、二人してじっとりと湿った視線を投げかける。 「う……あ、貴方たち、上司に向かって何て態度を……」 「おい見ろよ小町。あれが外の世界で言う所の『行かず後家』だ。 これから幸せな俺たちに嫉妬して、一人身の憂さを存分に晴らす気だ」 「う、うう……」 「ああ……あたい達、これから謂われの無い難癖を次々つけられて、鬼上司にネチネチいびられるのね……」 「う、う、う……」 俺たちのラブラブ嫌味光線に当てられ、映姫様の顔がみるみる歪み…… 「うわああああああああんっっ!!! 羨ましくなんてないわよおおおおおっっ!!! お前ら二人とも死んじまええええええぇぇぇぇぇぇ~~~~…………(フェードアウト)」 とても閻魔様のものとは思えない捨て台詞を残して、映姫様は泣きべそをかきながら空の彼方へカッ飛んで行った。 「……なあ、今映姫様、頭身縮んでなかったか?」 「う~ん、まあどうでもいいじゃないの。それよりも、さ」 そう言って小町は悪戯っぽく微笑むと、俺の唇に人差し指を宛がってきた。 「覚悟しなよ? 死神の生業ってのは、永く退屈なもんだ。 それでもあたいは、ずっとあんたを放してやらない」 「望むところだ。こっちこそ、お前みたいないい女、永遠に放してやるもんか」 死神としての生というのは彼女の言う通り、人間だった俺には想像する事さえ適わない、今まで歩んできたものとはまるで異質な、長い永い道なのだろう。 それでも、今俺の腕の中で笑っている飛びっきりにいい女が、一緒に歩いてくれるんだ。 ――退屈なんて、出来る筈も無いだろう? ―――――――――――――――――――――――――――――――― 彼岸花(ヒガンバナ): 単子葉植物綱ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草。 学名は、Lycoris radiata (Herb)。 鱗茎にアルカロイド(リコリン)を含む有毒植物。 異名が多く、曼珠沙華、死人花、地獄花、幽霊花、剃刀花、狐花など、四百の別名があると言われ、不吉であると忌み嫌われる事も多い。 花言葉は、「悲しい思い出 」、そして、 「想うはあなた一人」、「また会う日を楽しみに」。 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 「ウィ~ッ、こここ小町のヴワッキャロォォオオオオイっ。 こちとら好きで一人身やってるんじゃねえってんだよおおおおぉぉぉ」 「お、お客さん? そろそろやめにしといた方がいいわよ~~?」 「うるっせえやバッキャロオオオオオオオ!!!! つべこべ言わずに酒持って来いってんだ、こんのチンチン雀!!」 「ひっ、ひいいいいっ、堪忍して~~~」 夜の屋台から、何故かネクタイ鉢巻を締めた行かず後家の怒号と、哀れな夜雀の鳴き声が虚しく響き渡った…… 2スレ目 222 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「小町ー! 遊びにきたぜー」 「もー、お仕事終わるまでおとなしく待っててね、って言ったでしょダーリンったら♪」 「ごめんよハニー。でも、どうしてもハニーの顔と胸が見たくて我慢できなかったんだ」 「ダーリン…… あたい、嬉しいっ☆」 「というワケで仕事ほっぽらかして遊ぼうぜ。そうだな鬼ごっこにしよう。 俺が鬼な。ほーら捕またぞハニー」 むにゅ。 「やーんもうダーリンのえっち☆」 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 「……というプレイを映姫さんに見られてなぁ…」 「それで何で私の家に来るのよ……」 地獄裁判長から 「今日一日無縁塚出禁」 を言い渡された俺は 人形使いの家お邪魔していた。 「良いじゃんホラお菓子とか持ってきたしさぁ」 「それで愚痴に付き合えって事ね…はぁ」 ・ ・ ・ 「出禁はひでーよぅ。ぜってーアレ私怨入ってるぜ」 「仕事をサボってたのがいけなかったんじゃないの?」 「いやいやアリス。だってあの人 『あなた達は少し 羨まし過ぎる!』 とか言うんだぜ?」 「あら私怨」 「私怨だろ?」 そんな話をしながらゲラゲラ笑っていた俺とアリスだった。 ちなみに 陽も落ちてきたので退散する事にした俺を玄関の外まで送ってくれた彼女は 自分の家が永谷園っぽいものによってハリネズミの様になっているのを目の当たりにする事になる。 242 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「…しかし…なんでまた彼岸花が増えてるんだろうね…」 思わず愚痴をこぼしてしまう。 彼岸花が増えている…つまり幽霊が増えているって事だ。 「ハァ…また仕事が増えるのかい…」 以前にもこんなことがあり、あたいはその事は知らずに普通のペースで仕事をしていたので、映姫様に怒られてしまった。 今回はしっかりやらないとね… 「さて……ってあれは?」 よく見ると彼岸花をじっと眺めている人間の男が居た。 何がうれしいのかニコニコしながら彼岸花を眺めている。 …なんだか、腹が立った。 生き物の死をそんな笑顔で見るなんておかしい。 「おい、ちょっとそこのお前!」 「ん?なんだい?」 その男は彼岸花から目を離さず返答した。 「アンタはいったい何をしているんだい?」 「見てのとおり、彼岸花を観賞している」 「何だってそんなことを?」 「ん?いや、きれいな花だなぁって」 男はそう言うといきなりスケッチブックを取り出して絵を書き始めた。 「花の命は短いからな…」 ……なんだ、この人間はどうやらこの彼岸花には幽霊が取り憑いているという事を知らないのか…… ただその彼岸花が綺麗だから写生をしているようだ。 「アンタ、花を見るのが好きなのかい?」 「いや、僕は綺麗なものを見るのが好きなんだよ」 「ほぉ……で、それを絵に残すのも趣味なのか」 「趣味……と言うよりは使命……かな?」 「使命?」 「うん、形あるものはいつか滅びる。だから滅びる前に記録に残しておくべきなんだ」 「で、アンタはその記録を絵でやっていると」 「そんな感じかな」 ……なんか、いい人なのかな?コイツは… 「アンタ、名前は?」 「僕?○○って言うんだけど……貴方は?」 「あたいは小野塚小町って言うんだ。この無縁塚で死者の渡しをやっている」 「なるほど、これからもよろしく」 「ああ……って、これからもって……」 「僕は絵を描くのに最低でも3日はかかるんだ。たしか最長で……一週間ぐらいだっけ?」 「……それって……」 「うん、毎日ここに来るから」 「……はぁ」 どうやらこれから一週間、気苦労が多くなりそうだ…… ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------ ……さて、今日のところはこれでいいかな。 で、アイツは……何をやっているんだ? 「アンタ、何で描く目的である彼岸花に背を向けて絵を描いてるんだい?」 「ん?いや、彼岸花よりも綺麗なものを見つけたからそっちを描こうかなって思って」 「……ずいぶんと飽きっぽい性格だね……で、その綺麗なものってなんだい?」 「うーん……秘密」 「ハァ?」 「だって言っちゃったら小町が……いや、なんでもないよ。とにかく秘密だ」 「あたいが……なんだって?」 「ほらほら、いい加減に仕事に戻ったらどうなんだ?また閻魔様に怒られるぞ」 「いや、今日の分は終わったからいいんだ。それよりもお前の描いている絵のほうが気になる」 「……今日はここまでにするか」 言うが早いが○○はさっさと荷物をまとめてしまい、ダッシュで帰っていった。 ……逃げられたな…… そんなに見られたくないのかね?よく分からないや…… まぁ、完成したら見せてくれるだろう。 「小町!何をやっているのですか!」 「きゃん!え、映姫様?」 「まだまだたくさん霊が残っているでしょう!どうして渡さないんです!?」 「い、いや…今日はこの辺で…」 「ダメです!少なくともあと百人渡しなさい!いいですね!」 「そ、そんなぁ…」 ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- そんなこんなで一週間、アイツは……未だに描いている。 いい加減完成しないもんかね?絵は描いたこと無いから分からないが。 「よし!完成だ!」 おっ、ようやく完成したらしいな。よし、見に行ってみるか。 「ようやく完成したのか。どれ、見せてくれ」 「あっ、小町……ああ、いいよ。見てくれ」 なんだ?突然顔を赤くして? 「そういえばタイトルは?見る前に聞いておきたいんだが」 「タイトルは……『想うは貴女一人』かな……」 ほぉ……つまりこの絵には○○にとっては特別なものなんだな。 さて、どれどれ…… そこには…… あたいの姿があった…… ……彼岸花をバックに、あたいの姿が描かれていた。 「……これは……どういうことなんだ?」 「まぁ、つまりはその通りだよ。小町、僕は君を……愛しているんだ」 アイツが真っ赤になって告げる。 あたい自身も顔が真っ赤になっているのが分かる。 「僕はあの時、彼岸花や紫陽花より……いや、無縁塚中のいろんなものより、貴女が一番綺麗に見えた。そして僕は生まれて初めて、恋してしまったんだよ……」 ……まさか…描いている"綺麗なもの"があたい自身だったとは… 「小町、こんな僕だけど……貴女を一生幸せにしたい。僕と……付き合ってくれないか?」 「……いいのか?」 「え?」 「こんな…仕事不精でドジでダメなあたいだけど…本当にいいのか?」 「……そんなの関係ない」 そう言うといきなり○○はあたいに抱きついてきた 「きゃん!な、何をして……」 「貴女がどんなに仕事不精でドジでダメな死神でも……僕にとっては愛すべき存在なんだから」 「○○……」 「もう一度言う、僕は貴女を愛している、だから付き合ってくれないか?」 「……ああ、喜んで!」 あたいはそう言うと○○の体を抱きしめ返した。 あたい達の恋物語が……プロローグを迎えた。 Fin ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 後書き どうも、久しぶりの投稿になります。 今回は主人公視点ではなく、小町視点にして見ましたがどうでしょうか? ……締めの言葉がなんだかイタイですが、他に思いつかないんですよね…… 498 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「全然釣れねーけどマジで釣れんの?」 「なに?あたいの言うこと信用できないの?」 「もう3時間も釣れてないんだぞ?」 「そんなこと言ったってアンタの腕が悪いんでしょ」 「下手も糞も俺初めてだぞ!」 「ふん、知ったこっちゃないね!もう1回投げてみれば?」 「言われるまでもねーよ!――どるぁ!!」 「きゃんっ!?」 「ん?なんだあ?」 「ちょ、引っかかってる!スカート!!早く針外せバカ!!」 「ああ?なんで釣りにスカートなんだよ!」 「うっさいバカ!早く外せって!」 「わーったよ」 「やだ、引っ張んな――」 「ピンクのストライプ」 「見んなこのバカー!!!」 3スレ目 865 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「うーん、今日も酒が美味いっ!」 「これで明日も頑張れるってもんだ。」 夜雀の屋台で酒を酌み交わす男女。 その表情は凄く晴れやかなわけで。 「いやー、仕事の後の酒は一番美味いね!」 「そういうこまはサボってばかりだろ?」 「言ってくれるねぇ。でもあたいはちゃんとノルマは達成してるよ?」 「俺が来るといつも仕事そっちのけでついてくるじゃないか。」 「あー、あれは休憩中にお前さんがくるからさ。」 「ほんとかー?」 「本当だともー!」 頬をぷぅと膨らませてむくれるこま。その表情に可愛さをちょっと感じてしまう。 しかしそれよりおかしさがこみ上げ、 「あはははははははは」 「あー!笑うなー!」 俺は森近さんの下で店の雑用だの何だのを住み込みで手伝っている。 無縁塚あたりから商品になるものを回収するのも仕事の一つで、その場合いつも彼女―― 小野塚小町がついてくる。 ある日の仕事終わりにこの屋台で一杯引っ掛けた時に常連だった彼女と意気投合して以来の付合いである。 「んー、そろそろ御勘定頼むよ。」 「えー?もう一杯飲もうよー?」 「ダメだ。もう泥酔状態じゃないか」 「ぶーぶー」 こまがふてくされてる間に夜雀に支払いを済ませる。 熱燗一本で銀銭2枚と銅銭50枚。森近さんもこまも言うには良心価格なんだそうだ。 「さーて、それじゃこの小町さんがお前を送ってやろう。」 夜は妖怪に襲われやすいそうで、いつも帰る時はこまが送ってくれている。 しかし今日のこまは飲みすぎた。こんなんじゃ逆にこまが危ない。 「いやいや、今日は遠慮しておくよ。そんなにふらついてちゃ危ないだろう?」 「いーや、大丈夫!こまっちゃんに任せなさーい!」 「ほら、今日は俺が送ってやるよ。」 「酔ってにゃい~!」 ハラヒレなこまを無事家まで送り届け、俺は家路を急いだ。 無防備だから捕まるわけにはいかないのだ。 「泊まっていけなんて言ってたけど、女の子の部屋に泊まるなんて恥ずかしいしな。……ん?」 気付くと周りはとっぷりと真っ暗だった。しまったこれでは道が分からない。 どうするか思案していると、突然右腕が激痛に襲われた。 間髪入れずに左腕と両足にも痛みが走る。 しまった闇討ち――気付いた時にはすでに遅く、頭を噛まれた痛みを最後に意識が消えた。 「……ん…?」 目を覚ますと無縁塚の前だった。 おかしい。家路とは反対方向である。もしかして昨日の妖怪から逃げてきたのか? 「しかし、無意識でここまで来るとは……あれ?」 立ち上がろうとするが感覚が無い。というか体が無い。 透明人間?いや、透明人間でも感覚はあるはずだ。 「一体俺は……!?」 辺りを見回し驚いた。今まで見慣れた無縁塚一帯に霊魂が浮いている。 いままで霊感が無かったからそういうものが見えたことは無かった。 一体何故?解らない。いや、解りたくない。納得できない。 「俺は……死んだ…?」 「はいはい、定員だよー。ちょいと待ってなー。」 三途の川。無縁塚の少し先に彼女の仕事場がある。 正直言ってこの姿を彼女に見せれる訳が無い。 しかし霊の列に入ってしまった以上、仕方が無い。 「はいよ、次の方ー?」 呼ばれた……意を決して俺はこまの前へ行く。 「はい、じゃあ渡し銭を頂くよー。」 どうやら気付いてないようだ。悟られないようさっさと有り金を全て渡す。 「…あれ?この金額……」 こまの表情が曇る。怪訝な顔で俺を見つめるこま。 その手には俺が出した――銀銭2枚と銅銭50枚。 俺は生きてたら青ざめていただろう。そんな顔で見ないでくれ。 「お前……嘘だろ……?」 こまの声が震えている。頼む、それ以上は――辛くなるだけだから…… 「貴方が○○さん、ですね?」 「そうです……」 「……開廷前、小町は悔やんでいました。私の所為だ、私の所為だ……と。」 「彼女は何一つ悪くありません!俺の不注意です!俺が悪いんです!」 「そうです。小町は何も悪くありません。身を案じる彼女の気持ちをむげにしてしまった貴方の所為であり、 それが貴方の罪です。」 法廷の中央で俺はうなだれる。 「一夜の恥と量りにかけた物の重さを……いえ、貴方は恥しか考えていなかった。だから彼女の心配を……」 「やめてくれ!」 「……」 「……やめてください……もう、解ってますから……地獄で償います。……彼女のためにも。」 「……貴方は少し鈍すぎる。」 「……え?」 真剣な表情のまま閻魔様は話し始めた。 「彼女……小野塚小町が何故、貴方の世話を焼こうとしたのか、解りませんか?」 「それは……俺を、気に入ったから……」 「それは違います。屋台での縁なら死してもそれまでのこと。小町は……貴方を愛しているのです。」 「……こまが……俺を……?」 やっと気がついた。今まで店まで送ってくれたのも、仕事を放り出して懐いてきたのも、 ――あの時、家に泊めようとしたのも、俺のことが……好きだったから…… その日俺は数年ぶりに声を上げて泣いた。法廷の真ん中で泣き崩れた俺を閻魔様は優しく抱き締めてくれた。 それから数ヶ月後―― 「なぁ、○○……今日もまた映姫様に叱られちゃったよ……しっかりノルマは達成してるんだよ?」 無縁塚に墓石に語りかける死神がいた。 「……そろそろお盆だよ。……夜雀の店でまたさ……飲み明かそうじゃないか……なぁ?」 墓石に手を添え、語りかける死神。その目は次第に潤み――やがて涙が。 「あたいもそっちに行きたいよぉ……あんた一人に罰を受けさせるなんてあたい、あたいっ……!」 ついに小町は墓石に抱きつき泣き出した。他人の、霊の目をはばからず大声で泣きじゃくった。 「こま…」 「つらいよぉ……どんな地獄よりも、あんたがいない生活なんて苦しくってつらいんだよぉっ!」 「こま…」 「映姫様だって解ってるくせに……あんまりだよっ……!」 「こまっ!」 「なんだよぉ……何か用なのかい○○……ふぇ、○○?」 ギョッとした表情で声のする方を向く。 そこにはふよふよと漂う魂が一つ。 「な…んで……?」 「地獄での刑期を終えて、冥界に引き取られたんだ。」 「え……?」 「閻魔様の御情けさ。ちゃんとこまの事、考えてくれてるんだよあの人はさ。」 「じゃあ○○……もう……」 「ああ、冥界に来れば合えるさ。まぁ俺がこっちに来る事もあるけど。」 「うわぁぁぁぁ……○○……っ!」 泣きながら飛びつく彼女を抱きしめることは出来ないけれど、言いたい言葉はある。 「こま……愛してるよ…」 その後、こまが今まで以上にサボるようになったのは言うまでも無い。 4スレ目 512(うpろだ0031) ─────────────────────────────────────────────────────────── 三途の河原でいつものように小町と話す。 俺は今日、彼女に俺の積年の夢を打ち明けてみる事にした。 「小町頼む! 俺のこと ダーリン って呼んでくれ!!」 「いや……いくらあたいらが、その、付き合ってるっても、流石にそれは恥ずかし過ぎ」 俺の積年の夢は一蹴されてしまった。だが俺はこの程度では諦めない 「そうか、そういう事なら……実力行使に出るしかあるまい(ワキワキ」 「お、おい○○? なんで両手ワキワキさせながら寄ってくrぎゃー! 追う俺、逃げる小町。なかなかの健脚だが、俺だって学生時代は 通学路を毎日ダッシュしていた経験を持つ。追いついてみせる! ぎゃーぎゃーとたくましい悲鳴を上げながら走り回る小町。そんな中 がっ、と小町の服の端に俺の手がかかる。捕らえた! と思った瞬間 2人してバランスを崩し、盛大にすっ転んだ 「っぜえっ、はあっ……、痛てて……」 散々走った所為で呼吸もままならない。が、何とか手をついて起き上がろうと ついた掌が、むにゅ、とした感触を伝えてきた 「んん?」 手の先を見る、その先には、ムネ ……胸!? 誰の!? 問うまでもなく、その胸の持ち主は、四つん這いになった俺の下にいる小町だった うわ! そういえばさっきから小町の反応が無い! お、俺っ、こ、殺さ れっ 「……」 「あ、あの、小町さん?」 じわっ と、小町の目尻に涙 「ぐすっ……○○……ひどいよ、こんなの……ぅ……」 ヤバイ、どうしよう、マジ泣きだ 小町は、子供のように座り込み、本格的に泣き出していた。ちょっと可愛いな 泣き声を擬音で例えるなら、びえー! って感じだな。ちょっと可愛いな ああ、ええと、そうじゃない。どうしよう、どうしたら泣き止 ズゾゾゾゾゾ…… 停止寸前の俺の思考に割り込む謎の音。そしてその直後 「こぉーーーらぁーーー!! ○○ーーーー!!」 ざばー! と 川の水面から 閻魔があらわれた! いやお前、その登場は閻魔としてどうよ 5スレ目 56 ───────────────────────────────────────────────────────────
https://w.atwiki.jp/gensouiri/pages/2880.html
幻想民話纏 動画リンク コメント 幻想民話纏 1894人目の幻想入りだと思った俺の負け 作者 さんずい ひとこと 幻想入り、なはずです。自信は無いです。正直史上最低の作品です。 どうでもよく完結。現在、現代入り投稿中。よければどうぞ 主人公 上沢 纏起 備考 能力:話を糧にする程度の能力。(補助、銀時計の『時を操る能力』) 性格:不安定、戦闘時最高にハイな事になる。 外見:身長:凄く・・・・大きいです 髪:黒髪、サラサラ、腰まである。 顔:美形、しかし髪で殆ど見えない。 目:黒・・・・なはず。見た人はいない。 趣味:読書、民話編纂作業、古文解読、薬学 過去:無差別殺傷。 動画リンク 纏咲妹京 mylist/32813250 新作 一話 纏出途終 mylist/31115772 後編 前編 幻想民話纏 mylist/31115772 新作 一話 コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/gensouiri/pages/2143.html
ウドンゲが現実入り 動画リンク コメント・レビュー ウドンゲが現実入り 何人目の幻想入りか 作者 ひとこと 主人公 mylist/11006474 動画リンク 新作? 新作 プロローグ コメント・レビュー 名前 コメント すべてのコメントを見る ※この作品のレビューを募集しています。レビューについては、こちらをご覧下さい。
https://w.atwiki.jp/gensouiriradio/pages/48.html
○一覧 第十八回リクエストログ 8/02 01 28 02(ゼル幻) 第十七回リクエストログ 7/26 01 14 46 第十六回リクエストログ 7/19 01 10 33(会社員) 第十五回リクエストログ 7/12 01 30 22 第十八回リクエストログ 8/2 01 28 02 前略・いつの間にか幻想入りしてました 其の壱 隠れた名作です -- 名無しさん (2008-07-26 22 05 30) 名前 コメント ちょっと幻想郷までいってきまうs。3話 これも傑作です -- 名無しさん (2008-07-27 18 53 09) 名前 コメント 崖から落ちて幻想入り第陸話 今回は結構しんどかった。 次は早い目に完成させたい。 -- 猫 (2008-07-27 19 47 31) 名前 コメント 幻想郷は大騒ぎ! 巻の二『山に落ちても大騒ぎ!』 自重できてない、だがそれがいい。 ギャグ物。一部下ネタがあるが、アウトでは…ないと思いますよ。 -- 774 (2008-07-28 18 09 20)#comment ポンツク紙芝居・幻想入りウサギ小屋 第1話(修正版) 説明は要らないはず 見ればわかるさ面白さ -- 謎の視聴者S (2008-07-28 22 02 21) 名前 コメント 一服するつもりが幻想入り1話 更新停止?でもそんなのかんけーね! -- 正体不明なかにかま (2008-07-28 23 10 21) 名前 コメント 菌だって幻想入り 第13話 妹様が原作に興味を持ち始めたらしいので -- 春夏秋冬 (2008-07-29 01 16 51) 名前 コメント スタンド使いが幻想入り 第五話 後編 ジョジョっぽい東方 東方(ひがしがた)? -- 冬虫夏草 (2008-07-30 17 44 14) 名前 コメント なんだかんだで幻想郷入り 1話 ま、説明はいらないですよね! -- はんぺん。 (2008-07-30 18 52 18) 名前 コメント 自由に幻想入り 第2話 ゆっくり動いていくよ! -- 名無しさん (2008-07-31 21 57 56) 名前 コメント 幻想入りした人を書いてみた 修正版 ほぼ同じ日にもるすぁさんの書いてみたで隠れてしまったMAD 登場キャラが多いのと混沌具合がお勧めな作品 -- 名無しさん (2008-08-#comment 第十七回リクエストログ 7/26 01 14 46 流れついて幻想入り⑥ たっくんさんのラジオマスコットキャラ案の絵のレベルが高すぎて ついむしゃくしゃして(ry というのは半分冗談で、あのマスコット絵を見てまたラジオで たっくんさんの動画が見たくてあげてみました。 -- 雪比良@視聴者 (2008-07-17 22 59 28) センシュウの続きですね -- ヤマダ(ひがしかたブログ) (2008-07-26 21 09 04) 名前 コメント コスプレしたまま幻想入り〔第7夜〕 今回で2度目の投稿です。 ↑にたっくんの動画があったからこれものせるべきだろうと・・・ そのため話数も合わせて最新のじゃなくてその1つ前の動画です。 そういえば、のらさんの動画って紹介されたことあったっけ? -- 視聴者の人 (2008-07-20 08 43 10) 実況用動画SZBH式ないんですか? -- 名無しさん (2008-07-26 21 25 41) IRCで似たようなことをやっておりますので、よろしければそちらでどうぞ。 -- irw (2008-07-27 01 18 05) 名前 コメント 失いつつも幻想入り 其の一 三がリクされてるのに、一話が無かったのでリクさせてもらいます。 賛否両論別れる作品だと思うけど、個人的にはもう少し評価されてもいいと思う。 -- 名無しさん (2008-07-20 22 46 44) 名前 コメント 霊夢と幻想入り 松茸の人。 幻想入りと言いつつ現代入りシリーズのひとつ。 サムネのケフィアは気にしてはいけない。 描くキャラがいちいちとても可愛いです。 散りばめられたジャンプネタも面白い(笑) 今回はその5をリクエストしましたが、その2のゆかりんが可愛いのでそちらもおすすめ。 -- 名も無い埴輪 (2008-07-22 07 09 48) 名前 コメント スマキで幻想入り 第1話 とてつもねぇダークホースが現れやがった・・・! 動くとか動かないとかそんなチャチな話じゃねぇ、 もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ・・・! -- ちくわちゃん (2008-07-23 03 18 07) 名前 コメント ソーセージ食わせに幻想入り!! 第一話 美味しいよね魚肉ソーセージ・・・。 -- 冬虫夏草 (2008-07-23 14 40 51) 名前 コメント 冥府入り 第5話 実はひっそりとOP作成にこの人も加えて欲しかった。 前回4話に続きまた紹介して欲しい。 この人回を重ねるごとに進化してる。 あ、ラジオの方巻きでいかなきゃいけなかったら スルーでもいいですよ。 -- 名無しさん (2008-07-23 23 49 20) 冥府入りをリクエストした名無しさんへ 他人の作品をリクエストされて、スルーでも良いですよとは流石に失礼すぎると思わない? その辺考えてリクエストしていますか? -- 名無しさん (2008-07-24 09 44 55) ↑すいません、確かにそうですね、以後気をつけます。 -- 名無しさん (2008-07-24 20 39 46) これ面白いのに・・・・・・・・・・・・・・・・なぜ伸びない -- 名無しさん (2008-07-26 21 38 19) 名前 コメント ※諸事情により、以下のリクエストは放送されておりません。 東方 留守番してたら幻想入り ~第五話~ 『や(長いので以下省略』 十分ギャクパートで通用すると思うんだけどなぁ -- 春夏秋冬 (2008-07-20 15 28 23) できれば私の動画は飛ばしていただきたいのですがー 私の動画長いですし 今回はすごくつまらないので・・・ スルーのほうでお願いします! 本当にすいません --白目 (2008-07-26 21 57 05) 名前 コメント 第十六回リクエストログ 7/19 01 10 33 下半身全裸で幻想入り~プロローグ~ 比類無きその勢いとカオスっぷりに惚れました 久しぶりにアウトけーね他が使われることになるかもしれませんが -- キノこ (2008-07-13 20 16 08) 名前 コメント 目の前のスキマに入って幻想入り6(前編) 兄の成長を見守る幻想入り・・・・ 50番代はカオス要因多いなぁw とおもったなかで平凡そうなのを・・・ カオス要因は二人しかいねーよだと? -- 春夏秋冬 (2008-07-14 18 56 54) 名前 コメント ペンタゴンの替え歌MAD作ってみた。(もっと画像とっときゃよかった) やっぱりさ。原点回帰って大事だよ。 曲的にアウトなので一週間くらいしたら消すかもしれない。とありますね。 ならば一刻も早くリクエストしないとダメじゃないか!ダメじゃないか! -- irw (2008-07-14 22 19 31) 名前 コメント 【東方】幻想妖迷記・2話【幻想入り】 隠れた名作 シリアス -- 名無しさん (2008-07-15 00 47 25) 名前 コメント 縄の巫女が幻想入り 一話~出会い、そして開発~ つい製作が詰まり気味で批評して欲しくてやってしまった。反省はします。 -- 深頼 (2008-07-15 20 14 41) 名前 コメント 射命丸が現代入り 第3話 現代入りシリーズ 岡崎最高! -- 冬虫夏草 (2008-07-15 22 41 33) 名前 コメント 工具ぶら下げ幻想入り11話 久しぶりに帰ってきてたので、時間があればリクです。 -- みてる人 (2008-07-17 17 44 09) 名前 コメント 無頼者幻想伝~その1:巫女~ 最近はラジオにてイラストを投稿させて頂いておりますRenmaです。 正直迷いましたが、自分の作品の批評をして頂きたく、リクエストさせて頂きました。 宜しくお願いいたします。 -- Renma (2008-07-17 22 15 21) 名前 コメント 【幻想入りMAD】あの人が幻想郷でアッーウッウッイネイネ【 ^ω^】 たぶん被ってないよね・・・? あがった当時は仕事の速さに驚いたものです まさか出オチに萌える日がくるとは・・・世の中何が起こるかわからんです -- 縞パン絶対主義@視聴者? (2008-07-19 03 16 14) 名前 コメント 第十五回リクエストログ 7/12 01 30 22 東方道化蟲 STAGE1-3 宵闇に光る赤い瞳 今回は自作ですみません スペルカード発動!!ラジオに自主投稿 このカードを使うことで動画の再生・コメ率を捨てる代わりに IRCからリアルなコメをもらうことができる!! -- 春夏秋冬 (2008-07-01 20 32 09) すみません 道化蟲のほう 修正いたしましたので こちらのほうへ変更をお願いいたします どこまでもご迷惑おかけして申し訳ございません -- 春夏秋冬 (2008-07-06 20 50 52) 名前 コメント 変なものを幻想入りさせてみた6 これはサムネに釣られるべき、そして評価されるべき -- 視聴者(初) (2008-07-05 21 25 36) 名前 コメント 【東方】頼まれて幻想入り 第3話 初(?)の紙芝居からノベルへの転向。 オレ的にはありだと思うんだ。 -- 名無しの視聴者 (2008-07-05 21 42 07) 名前 コメント 猫目の人が幻想入り、その3 続きが楽しみな作品、隠れた良作 -- 名無しさん (2008-07-06 00 05 44) 名前 コメント 逆転裁判キャラが幻想入り 1 逆転裁判の幻想入り これは期待。 異議あり! -- 冬虫夏草 (2008-07-06 01 14 33) 名前 コメント 逆転裁判キャラが幻想入り 2 >冬虫夏草さん 逆転裁判キャラが幻想入りは、1話は東方成分が微量なので、2話か3話を推した方がいいのでは ないでしょうか?個人的な意見ですみません。 -- 名無しさん (2008-07-06 02 18 23) >名無しさん すみません 以後気を付けます。 -- 冬虫夏草 (2008-07-06 14 40 49) 名前 コメント 【東方】変わり者幻想記 三話 ご本人から許可をもらいました。 真題『賭博黙示録クチサキ Mission_02_命を賭けた詐欺』 vs魔理沙です。 -- irw (2008-07-06 02 23 42) 名前 コメント 送り届けて幻想郷2話 ルーミアが可愛い -- 名無しさん (2008-07-09 18 33 20) 名前 コメント 冥府入り~第4話~ http //www.nicovideo.jp/mylist/7050562 ↑最近俺がハマッてる幻想入りです。 なんか絵が幻想入りらしくないというかwww てか百聞は一見にしかず、 とりあえず、見てみてくださいw あ、これって作者に許可取ってから書き込んだ方が よかったですかね? -- 名無しさん (2008-07-09 21 51 10) ↑の、前に話数指定しないと 新規紹介ならば一話が良いとは思うけど -- 名無しさん (2008-07-09 23 54 33) ↑だったら絵が進化した4話がいいかな。 宜しくお願いしますwww -- 名無しさん (2008-07-10 19 28 11) 名前 コメント 【幻想入り】 幻想に消えた春風 第六話(前編) 作者です。 前話はなかなか好評だったのですが、これは不安・・・ ナマの反応が欲しいと思い、自己推薦します。 4分30秒。もじけえ。 -- 春風(292) (2008-07-11 12 28 26) 名前 コメント 谷口が幻想入り 3話 なんか懐かしくなったので -- 名無しさん (2008-07-11 13 31 25) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/toho_yandere/pages/245.html
○○の寿命が視えてしまった、あの時から。 、は狂い始めていたのかもしれない。 「死神のお前が、毎日用も無く俺なんかに会いに来てて大丈夫なのか?」 彼は、彼女がどう答えるかを知っていた。 そして、彼女も何時もの様に答えた。 「休憩も仕事のうちってね。 気にする事は無い、あんたと会ってたほうが、仕事の効率も上がってるんだ」 嘘は言っていない、それ故にまるで悪気の無い笑顔で答える。 そうしながらも、小町は自分の体で○○を受け止めるようにして、 ○○もまた、小町に体を預ける様にして、ただ穏やかにその時を過ごしていた。 「あのさ……」 そんな中、小町がばつが悪いと言った感じで、○○を強く抱きしめる。 「どうしたんだ?」 「……実は、ね。ほんと、言いにくい事なんだけどな」 中々言い出せずにいる。 ○○を信じてはいる小町だったが、こればかりはどうにもならなかったらしい。 ごくり、とつばを飲み込むと。 意を決したように、口を開いて言う。 「○○。あんた、もうすぐ……その寿命を迎えるよ」 彼は、何も答えられなかった。 暫くして、やっと○○が口を開く。 「死ぬのか……?」 実感の沸かぬ顔のまま、小町を真っ直ぐと見ている。 その目には、まだ光があった。 「あ、でもあくまで寿命だもんな……? 俺が頑張れば変わるかもしれないし、それにいざとなったら、 小町が俺の寿命の距離を延ばせば……」 冷静に取り繕おうとする○○だったが、手の小さな震えが、彼の中にある、恐怖を示している。 「寿命は距離とは別で、無理、かな……」 肯定か、否定かはともかく。小町は答え。 「……残念だね。あたいだって、少し、辛いけど……」 そうして首を振る。 ……小町からの続きの言葉を待つ○○だったが、 場は沈黙のまま、誰も、何も、口にする事はなかった。 がばっ。 「小町……?!」 覆いかぶさるようにして、小町は○○を包み込む。 「……せめてもの餞。 あたいには、これくらいの事しか、してやれないんだ……」 涙を眼に溜めたまま、小町はゆっくりとその胸を押し当てて―― そして○○は、いともあっさりと死んだ。 あの話をしてから二週間経った、後の事だった。 彼岸に一人、男が座り込んでいる。 小町の姿を見つけると、服についた埃を払い、手に持っていた銭を全て小町へと渡そうとする。 「結局、お前には何も残せなかったけど」 「転生して、もしもお前の気が向いたら。また俺と一緒に、過ごしてくれ」 男の手を、小町が握り返すと、銭を持っていた手を押し返すようにする。 「あんたは、あたいの”大切な”知り合いだからね。 ……渡し賃は要らないよ。 あんたの積んできた、徳って奴に免じてね」 そうして船の椅子に座るよう、促す。 「職権乱用じゃないのか?」 「いいんだよ。うちのボスだって、あんたの事を知らないわけじゃない」 ○○が座ると同時に、小町はすぐに舟を漕ぎ始め、他の客には見向きもしなかった。 「お、おい。いくらサボリとはいっても、他の客を置いてくのは……」 「いいんだって」 小町は華麗に、かつ力強く水面を漕いでゆく。 彼岸が見えなくなった頃、水平線しか見えない河の真ん中で、小町は漕ぐのをやめた。 「また休憩、か?」 ○○が軽くそう言うと。 小町は体当たりするように、○○へとしがみついて―― 「――あたいだって!○○に何も出来なかったんだ!!」 泣きじゃくるように、顔を伏せたまま。 「……でもね、あたいには出来ない! 寿命を弄って不幸になるのが、あたいなら構わないさ。 でも結局、その報いってのは、あんた自身に返って来ちまうもんなんだよ」 「だから……だから……何もして、やれないんだ」 「ずっとに一緒にって気持ちは。変わってないのにね……」 「小町……」 何処か弱々しい、彼女の名前を呼ぶ○○。 ――が。 「だから……」 「だからさ」 小町が舟を漕ぎ始める。 が、それは先程までとは別の方向。 「……えっ?」 「だから」 「あんたはこの河を渡らなければ良いんだよ」 ……彼岸の何処か、誰も辿り着けないかのような場所に、悪霊の男が一人、住み着いていた。 が、悪霊化したと言う割には、人間らしく、そしてまた人並みに良識的であった。 あの河から、丁度一年掛けてこれる距離の場所だろうか。 だが小町は、その自身の能力のお陰で誰にも立ち入る事の出来ないこの場所へと、 毎日の様に通う事が出来ていた。 「あは、○○……」 何時もより服をはだけたまま、男の顔を見るなりキスをせがむ。 「何恥ずかしがってるんだよ。今更、あたいから逃げられるとでも思ってるんじゃないだろうね」 あいも変わらず、屈託も邪気も無い、それでいて何処か不思議な雰囲気で笑ってみせる。 「ずっと一緒に居られるなら、なんだって構わないよ…… だって好きなんだ。愛しちまったんだ、仕方ない。 でも結果で考えれば、あんたをこうして独り占め出来た訳だし、 ……あんたも、こうして、……出来るんだよ」 自分の方へと手を手繰り寄せると、小町は口づける。 一つだけ、隠し事をして―― (……○○。 転生なんて、させないよ。 あんたは、あんたのままで、居て欲しいんだ かわらず、いっしょに)
https://w.atwiki.jp/propoichathre/pages/982.html
小町1 1スレ目 148 「小町さん!俺と結婚してください!」 「ああ、いいぞ。そこの三途の川を渡りきれたらな。」 「(´・ω・`)ショボーン」 ─────────────────────────────────────────────────────────── 1スレ目 217 俺「おお! ワタシのコマチ! 愛しておりまース。私の愛をみますか?」 小「はぁ? 愛?…変なのまた来た…ここは生きてる人のくる場所じゃない、 ましてやおかしい人のくる場所でもないわ、仕事の邪魔だから帰って」 俺「まあ、そういわずにワタシの本気みていってくださいヨ」 小「本気ぃ? そういうなら見せてもらおうじゃない、くだらなかったら三途の川に落とすわよ?」 俺「おお! ありがたかい!それじゃ早速シンコン旅行はアタミがいいね?」 小「ちょっとまって、話が飛びすぎだって。いつの間に結婚したのよ」 俺「おお、コマチさん 恋愛じょうず。ワタシ、まいってしまいます。 では、一緒に式場に行きましょう。いいでしょう?」 小「だから婚約だってしてないってば!」 俺「おお、それいじょう見つめられるとわたし大ヤケドします! でも、あなたコマチ! ではデートにいたしましょう。これならいいでしょう?」 小「ハァ…、もう付き合ってられない。これ以上サボるとまた何か言われるから帰って。 死んでからまた来なさい」 俺「おお、あなたひどいひと!ワタシにくびつれといいますか? わかりました。 お別れのキスしましょう。これならいいでしょう?」 小「は、なに馬鹿いって…って、きゃん」 俺は小町の不意をついて頬にキスをした。 え… 驚いて目を潤ませる小町。 何がおきたか理解できてない小町の耳にそっと、愛してると囁く。 小町の頬が唇を触れたところから真っ赤にそまった。 俺はそって彼女の手をとってその右の手の指に銀の指輪をはめた。 俺「おお、もらってくれますか? いつまでもワタシのコマチ!」 俺は小町の耳に再び顔を近づけ、囁いた。 次は、左手に、ね 小町の頬はますます赤くなっていった。 俺「サヨナラ コマチ! ハハハハハハ!」 小「ふざけんじゃないわよーーーーーーーー!」 顔を真っ赤にして怒り狂った小町が、その後小銭に混ぜて指輪も投げ捨てたことは言うまでもなかった。 正直スマンカッタ。 ─────────────────────────────────────────────────────────── 1スレ目 479 「…………なるほど、イイ男を紹介しろ、か」 三途の川沿いに、ぱかぱかと蹄の音も暢気に俺は馬を歩かせる。 乗っているのは、召喚した黙示録の四騎士の一人から借り受けた蒼ざめた馬。望めば黄泉まで一直線に走っていける頼もしい駿馬だ。 コストがかかるが仕方がない。地獄の縁を行くには生身の人間では荷が重過ぎる。 「どうした?イイ男って」 手綱を握る俺の後ろ。そこには小野塚小町が脚を組んで横座りしている。 何だかんだで彼女に俺は気に入られてしまい、結局こうして一緒にいることになった。小町曰く「憑いていく」だそうだけれども、彼女が好きだった俺としても願ったりだ。 「ああ、うちの上役のお願いさ。辞めるんならイイ男を自分に紹介しろってさ。毎日毎日仕事ばっかりでいい加減飽き飽きしてきたのかもな」 「なるほど。幻想郷が生き続ける限り、閻魔様の仕事が終わるわけはないか」 「そうさ。いずれお前さんだってご厄介になる方だろ。いいのかい、こんな風にあたいを連れていっちゃってさ」 「宗派が違うからね。この黙示録の騎士が使う馬はこっちの地獄へは行かないのさ。こいつはそれ自体でもう黄泉を従えているからね」 「ふ~ん。何だかよくわかんないけど、地獄もいろいろあるってことかね」 「そんな感じ。で、どうするのさ。君の知り合いにいい男なんている?」 馬を止めて振り向くと、小町と眼が合った。 俺が形としては地獄からさらってしまった三途の川の渡し役。気風のいいのが魅力の可愛い死神。 しばらく小町は黙っていたけれど、不意にいたずらっぽく笑った。 「ああ、いるさ。でも、こればっかりは紹介できないねぇ」 「へえ、そりゃどんな奴」 なんて尋ねた俺の口に、 いきなり、前触れもなく。 そっと、小町の唇が軽く重なった。 強くも激しくもない。ただ触れるだけの口付け。 「…………小町」 ほんの数秒で唇は離された。小町は笑顔を崩さないまま言葉を続ける。 「イイ男ったら、ほかでもないお前さんのことさ。でも、お前さんはあたいのもの。いくら頼まれたって渡すわけにはいかないねぇ」 なんて答えたらいいのか分からずに。 俺はただ、彼女を抱きしめた。 「ちょ……おい、痛いぞ…………」 軽くもがく気配がしたけれども、やがて俺の背中に手が回される。 「あたいが死神を辞めてまでして憑いていくんだ。責任取って連れて行けよ」 「ああ、分かってる。一緒に行こう」 狭い鞍の上。体をねじるようにして抱きしめるのはきつかったけれども、なぜかとても心地よかった。 ─────────────────────────────────────────────────────────── 1スレ目 623 ―――――風邪を引いてしまった。 「へぇ、死神でも風邪って引くんだな。あたいは一度も引いた事ないし」 そう言って彼女はじろじろと品定めするような目で見てきた。引いた事ないって・・・普通人生に一回は風邪引くけどなぁ・・・。 てゆーか人の家に入ってきて一言目がそれですか。 言い忘れたけど、俺は死神。上司、もとい四季映姫っていう人の下で働いている。たしか「小町じゃ役に立たないから、うちで働いてみない?」って言われたんだっけか? んで、この目の前の失礼な人は俺のこれまた上司、小野塚小町。ちょっと口は悪いけど面倒見が良い人、本人は否定してるけど。 欠点といえばサボり癖があって一日に二、三人くらいしか運ばない、ほとんど俺にまかせっきり。映姫様が言ってた事が良くわかる・・・。 「何しに来たんだ?」 俺は朝から熱とかが酷くて休ませてもらっていたのだが、この人はまたサボってる・・・。まったく仕事しろ、仕事。 「何をしにって・・・見舞い。ほら、リンゴ」 この人はもう・・・、まぁうれしいけど、仕事は?あ~また後始末かぁなんて思ってると頭がクラクラしてくる。 「おっと、大丈夫か?ほらほら、寝てないと直らないぞ」 あんたが原因だよ、なんて思いながらもそもそと布団に戻る。 小町は布団の近くで正座した。正座じゃなくてもいいんだけどな。 「ちょっと待ってな、今リンゴ剥くから」 「へ?」 あまりにも意外な事だったので思わず素っ頓狂な声を出してしまった。 恐る恐る小町のほうを見てみると・・・あ、やっぱり怒ってる。 「あたいはリンゴの皮むきもできないくらい不器用に見えるのか?」 「あ、いや意外だったからな・・・」 「うるさい、黙って寝てな。まったく・・・」 なんてぶつぶつ言いながら小町はリンゴを剥いている。結構上手いじゃん、関心。 「ほら、できたぞ。さっさと食べろ」 「ん、どうも」 とりあえず起きないと食べられないし、そう思って体を起こそうとしたら小町に手で止められた。 「まだ寝てたほうがいいぞ?」 「でも、そうしないと食べれないわけだし・・・。それに今食べないといけなさそうだし、どうするんだ?」 「う。ど、どうするって・・・そりゃあ、ねぇ?」 「ねぇって言われても・・・何だ?」 「鈍いなぁ、ほらあれだよ、あれ。他人が食べさせるあれ」 マジっすか。俗に言う恋人が食べ物を食べさせる行為じゃん。考えただけでも恥ずかしい・・・。 「い、いいんじゃないか?べ、別にどうってことないと思うし」 やっぱし小町も恥ずかしそうだ、顔が赤い。そりゃ誰だってそうだってのに。 しばらく沈黙が続いた。 「ほ、本当にやるのか?」 「あ、いやなんだ、その。あたいはどっちでもいいんだが・・・寝てなきゃいけないんだし、仕方ないと思うぞ?」 どうやら決まっちゃったみたいだ。 「じゃあ、い、いくぞ?・・・あ、あーん」 「あーん・・・」 リンゴが口の中に入ってほどよい酸味が口の中に広がる。うんおいしい、恥ずかしいけど。 そんなことが数回続いてリンゴを食べ終わった頃、ちょうど眠くなってきた。永遠亭のとこの薬が効いてきたみたいだ。 「ちょっと寝ていいか?眠くなってきて・・・」 「ん、おやすみ」 「おやすみ・・・」 そういって目を閉じる。そう時間もたたずに眠気が来た。 「ん・・・」 目を開けると天井が見える。そりゃそうだ、寝たんだし。 とりあえずは体を起こしてみて、そのあとに体を伸ばして外がオレンジ色だと気付いた、ああもう夕方かぁ。 そういえば小町は?周りを見渡してみたら 「すぅ・・・、すぅ・・・」 あーあ、寝ちゃってるよ。まぁずっと看病してたんだし、仕方ないか。 「あ~映姫様やめてそれがなくなったらあたいは生きていけないです~」 どんな夢を見ているんだか、思わず苦笑いが出る。 そういえば気分がいい。治ったのかな? 「んんっ・・・」 「あ、起きた」 目を開けた小町さんが目を擦りながらこっちを見て 「へ?あたいは寝ちゃったのか?そこのお茶が旨かったけど」 寝ぼけてるな、それでもとりあえずは答えないと。 「うん、たぶん」 「たぶんじゃ無いって。はぁ~寝ちゃったか・・・って夕方じゃん!嘘!?悪い、あたい帰るわ!」 「あ、ちょっと待って!」 「なんだ?用件なら早く―――」 「・・・ありがと」 「か、感謝される事をした覚えはないぞ!あたいは!」 なんて言ってもの凄いスピードで帰って行った。能力使ったな、あいつ。 この後どうしようかなぁなんて考えていたらまた眠気が襲ってきた。 「ふぁ~あ、また寝ようかな・・・?」 そういって布団に横になる。ちょっと変な一日だったけど、これはこれでもいいかな? ―――――次の日 「こら、小町!何やってるんですか!昨日私のところに一人も来なかったんですよ!」 「すいません!すいません!」 小町はこっぴどく叱られたらしいけど。 「はぁ~、また叱られた・・・」 「叱られるくらいならサボらなければいいじゃないのか?」 「あたいはマイペースにやってるの。そうしないと体が持たない」 「そんなこといったら俺はどうなるんだか・・・」 「お前はお前。あたいはあたいだ」 「そんなものなのかな・・・。あ、そういえば昨日あんなに慌てて帰ったけど、何かあったのか?」 「ん?ああ、あれか。んー・・・、秘密だ」 少々気になるけどそこら辺はトップシークレットかもしれない、詳しく聞いたら刈られそうだ。 「んじゃ、あたいは寝るから、あとはよろしくー」 そう言ってお気に入りの平たい石の上に寝っ転がって少ししたら寝息が聞こえてきた。 早い、どこぞやの小学生といい勝負かも。 「さて、じゃあやりますか!」 何事もポジティブに行かないと。 「あ~疲れた、なんでこんなに人が来たんだろう・・・」 今日の亡霊の数が尋常じゃ無かった。それはもう映姫様が「まだ来るんですか・・・」って言ったくらい。 でも全部終わらして帰った時には日がもう暮れようとしていた。 ふと小町が寝ていた石の上を見てみると・・・居ない、帰りやがったあの死神。 あーあ、もうなんでもいいや帰って寝よう。 家の前まで来るとなんか紙がドアに張り付いてる。 何が書いてあるのかと読んでみると【裁判場に来い 小町】なんだそれ、簡単すぎるって。 行かないと次の日どんな事が起こるかわからないし、行ってみるか。 パンッ! 「おめでと~」 「・・・へ?」 裁判場に入ってきたとたんに映姫様と小町がクラッカーを撃ってきた。一瞬びっくりして避けようとしてしまったではないか。 それはともかく、何か祝い事でもあったのだろうか?そんな事を考えてたら 「あれ?あんまりうれしそうじゃありませんね」 「忘れているだけかもしれませんよ、映姫様」 「そうかもしれませんね。実は今日、あなたがここに来て丁度一年目だったんですよ」 そうだったか?毎日が大変だったから覚えてなかった。 「映姫様ってば気付いた時大慌てしたんだぞ」 「こ、こら小町!」 なんか勝手に会話が進んでいくなぁ・・・。 「コホン・・・、というわけで今日はあなたにプレゼントがあるんです」 「あたいもな、ちょっと恥ずかしいけど」 「へ?じゃあもしかして昨日あんなに慌ててたのは・・・」 「あれは飾りつけがまだ未完成だったからな、早く帰らないと映姫様に怒られるし」 そんなこんなで渡された包みを見ながら開けていいのかと聞いたら 「ええ、どうぞ」 良いと言われたのであけてみたら中には青いマフラーがあった。映姫様は頬を赤めながら 「そろそろ冬なので川の上は寒いかと思いまして、ちょっと時間が無かったので形は変ですけど」 「あ、あたいのも開けていいぞ」 開けてみたのだけど中には何も無かった。おかしいなと首を傾げていると頬に小町の唇が触れた。 「これがあたいからのプレゼントだ、口じゃないのが残念だけどな」 「へ?もしかしてそれって・・・」 「さーて、今回は楽しもう!な!」 「そうですね、それでもお酒はほどほどにするんですよ」 「まぁいいが・・・」 「何か不満でもあるのか?」 「いや、別に」 まぁいいか、ちょっと変な疑問が生まれたけどそれもすぐに消えるだろう。 それよりも今を楽しまないと。 「それじゃあ、仕事一周年を祝って!」 「「「かんぱーい!」」」 ちょっと思いついたので書いてみたが小町の口調がどうもつかめない・・・。 やはりSSは日々の精進だな。 ───────────────────────────────────────────────────────────
https://w.atwiki.jp/gensouiri/pages/516.html
森で迷って幻想入り 動画リンク コメント 森で迷って幻想入り 390人目 作者 流弟(るて) 動画説明 ほのぼのだったりシリアスになったり特に目指すものはありません。 主人公の体力によって文字色が変化するどうでもいいシステム付き。 アンケートは殆ど採っていません。 ※この動画の90%は作者の気分で構成されています。 設定がおかしくなる事があります。気分です。 妄想が多く含まれている話もあります。気分です。 主人公が変態になる時もあります。普通です。 全体的に見て、特に最初の頃の動画が設定等おかしいかもしれません。 主人公 ルテ(♂) 一人暮らしの大学生。 性格:真面目。でも気分で行動する時もある。流されやすい一面も。 容姿:やや長めの黒髪、長身、眼鏡 種族:人間 持ち物:コンビニで購入したビニール傘 能力:無し レミリアに噛まれ、半吸血鬼の疑いがある。 実際はどうなのかは本人でも分からない。 ダンピール化を解決してから外の世界に帰る為、現在永遠亭にて製薬してもらっている。 東方に関しては、風神録までのキャラなら知っている程度。 ちなみにロリコン。 サニーミルク 種族:妖精 光の三妖精のリーダー。 光を屈折させ、幻を見せて人を道に迷わせるのが得意。 四季映姫に説教され、たまたま森で迷わせた外来人のルテと組んで善行を積む。 現在、紅魔館にてお仕事中。 弾幕設定(14話前編でも説明しましたが念の為) ※これらの設定は都合により変わる場合があります。 弾幕戦は基本的にお遊びなようなものなので 勝ち負けの概念はありません。(何かを賭けて勝負する場合は別) 東方キャラ側 スペルカードは宣言してからしか使えない。 代わりに通常弾は弾幕が薄いものの、不意打ちが出来る。 長時間撃ち続けると疲れる。 ルテ側 もちろん撃てない。基本避けるだけ。 当たり判定は小さい。 被弾すると軽く吹っ飛ばされる。 mylist/5682622 動画リンク 新作 前編 後編 一話 最新話までの経過時間&大雑把ストーリー 第1話(幻想入り初日) 魔法の森へ幻想入り。アリス邸に泊めてもらう。 第2話前編(2日目) アリスが外出。隙を見てグリモワールを読もうとするが・・・ 第2話後編 三妖精達と知り合う。ややドタバタ展開 第3話(3日目) アリス邸を出発。三妖精に案内してもらい、魔法の森を抜けるが・・・ 第4話 ルーミアの襲撃から、橙に助けられる。そのままマヨヒガへ。 第5話前編(4日目) 雨のマヨヒガ。紫の提案で橙、紫、ルテの3人で外の世界へ行く事に・・・ 第5話後編 紫行方不明。橙とルテで街中を散策。夜に祭りへ。 第6話(5日目) 幻想郷へ戻る。マヨヒガを出発し、人里を目指す途中でまたルーミア。 第7話前編 人里で咲夜さんと遭遇。仕事をもらいに、サニーと紅魔館へ向かう。 第7話後編 紅魔館に到着。とりあえず泊めてもらえる事になった。仕事は・・・? 第8話前編(6日目) 咲夜さんからフランの相手を頼まれる。サニーは雑用。 第8話後編 フランと○○○。途中でおぜうさまが乱入し……。 第⑨話前編(7日目) フリーな一日。二人揃って地下の図書館へ。 第⑨話後編 パチュリーに頼まれて、魔理沙に盗まれた本の奪還へ。 あっさり渡してくれるかと思いきや、魔理沙は無茶な条件を提示してくる。 第10話前編(8日目) 再び霧雨魔法店へ向かう。一話と同じく単身、魔法の森へ……。 第10話後編 三度目の……これも運命なのかね。 アリスに助けられる所も。 第11話前編(9日目) 霧雨魔法店から戻る途中、コンビニを発見する。 ところで店内の食糧を荒らしたのは誰? 第11話後編 レミリアに噛まれる。理由は動画内を参照。 ついでに死にかける。というか、死ぬって。 第12話前編(10日目) 陰鬱な一日の始まり。早速サニーと気まずくなる。 暗い日は、暗い魔女と過ごすのが一番……なのか? 第12話後編 お嬢様と夜のお遊びという名の虐待。 コンビニで購入した”アレ”を食わせてみる。ざまーみr(ピチューン 第13話前編(11日目) パチュリーに下剤を飲まされる。 ピーゴロになっていたら、それはそれで嫌だけれど。 第13話後編 ダンピ化を信じるレミリア。否定するルテとパチュリー。 勝手にダンピールにしないでくれます?ってもう遅いです、本当に(ry 第14話前編(12日目) パチュリーが珍しく外出、暇だから小悪魔の手伝いでもしてみるか。 ……見えない。見えないけど、こぁは絶対にドロワじゃないと思う。 第14話後編(13日目) パチュリーから薬のヒントをもらい、永遠亭へ行く事を決意。 サニーでも案内できない永遠亭、さて誰に道案内を頼もうかな。 第15話前編 やってきました博麗神社、でも居なかった霊夢。ハロー萃香。 温泉わっほい!……かと思いきや、別の意味でわっほい? 第15話後編(14日目) 強いけど、道案内としてはイマイチ不安な萃香。霊夢はどこへ行った? 不意に現れた紫。何負けてんすか萃香さん。で、何処行くんすか萃香さん。 第16話前編 結局、一人で竹林へ。酒の方が大事ですか、そうですか。 頼りにならない妖精二匹。かくれんぼの鬼?それなんて拷問ですか。 第16話後編 流石EXボス。弾幕戦は逃げちゃダメ?そんなの知らない。 落とし穴にかかったのは、勝手に逃げ出したバチがあたったからだろうか。 第17話前編 なんとか永遠亭に到着、一人留守番中の姫様とまったり過ごす。 迷子になった大妖精を輝夜が送っていく間に鈴仙が帰宅。うわなにs 第17話後編 帰ってきた永琳に診察してもらった結果、異常は無いとの事。 イマイチ不安なので薬の作成を頼み、その代償として鈴仙の配下につく事に。 第18話前編(15日目) てゐの穴埋めとして、早速てゐの穴埋めに。力仕事はしんどいです。 弱音に応えるかのように諏訪子が登場。これで勝つる! 第18話後編 諏訪子と信仰やら神様やらについて語る。 途中でてゐ発見をし追いかけるが、それがフラグだと気付いた頃には遅かった。 第19話前編(16日目) ケロちゃんが早苗さんに誘k……連れ戻される。どんまい。 翌朝、鈴仙と共に人里へ薬売りに向かうルテ。 その道中で小町、衣玖から面倒な依頼を引き受けるが……。 第19話後編 不良天人登場。何故か狙われるルテ。 それを止めに入る衣玖さん。 そして気がつくと、鈴仙と小町の姿が消えていた。 第20話前編(17日目) てゐ&天子捕縛。一段落したと思ったら永琳からお使いを頼まれる。 目指すは妖怪の山。しかし、とある妖精のおかげで面倒な事に……。 コメント・レビュー 比較的長編ですが、プロット作成が苦手かな? 意図や目的が各話で違ってたり、 急激な展開に視聴者が付いて行けない面があります。 (幻想郷残る(戻る)事を決めた後、外に帰る方法聞いたり等) 説明・表現不足は否めませんが、一時的に現代入りする等など、 新たな取り組みは、他には無い面白味があります。 -- (カシム) 2009-08-17 17 28 27 カシムさん レビューありがとうございます。 そうですね、最初のうちは適当に頭に浮かんだネタを使うかーみたいなスタンスで書いていたので 視聴者さんにとっては見苦しくても仕方ないと痛感しております。 後になって自分で見返してみると、無茶苦茶過ぎる場面も少なくない……orz 無茶苦茶な設定については今更変える事もできないので これから創作に取り組んでいく上で気を付けたいと思います。 作品を読んで頂いて、ありがとうございました。 -- (流弟) 2009-08-28 00 27 05 名前 コメント すべてのコメントを見る ※この作品のレビューを募集しています。レビューについては、こちらをご覧下さい。