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スローカーブ G-2にある高層マンション。 そのマンションを、浅井京介は見上げていた。 「……どういうことだ」 知らず、口からもれるつぶやき。 彼は知っている。目の前のマンションを。 なぜならそこには、美輪椿姫の家があって。 自身、浅井京介の家もある。 間違いはない。 マンション名も同じだ。 「……何故だ」 ここは無人島のはずだ。 少なくとも、先ほど確認した説明書には、そのような説明がなされていた。 じゃあ、目の前のマンションは? 「……似ているだけだろう」 馬鹿らしい。 そう言いたげに首を振ると、京介はマンションへと入る。 (確かめればすむことだ) エレベータに乗ると、最上階のボタンを押す。 「どうなっているんだか……」 ゲームのこと。 知り合いのこと。 この島のこと。 たくさんの疑問が次から次へと膨らんでいく。 だがそれらを吐き出すことができない。 仮説はいくらたてても、仮説でしかない。 現状を説明できる、確たるものがほしい。 「宇佐美……」 卓越した頭脳の持ち主の名前をつぶやく。 彼女がいれば、多少の解決策が見つかるかもしれない。 現状に納得のいく説明がされるかもしれない。 これからの方針を定められるかもしれない。 「……なんであいつを頼りにしなきゃいけないんだよ」 馬鹿らしいと。 再度首を振る。 それと同時に、エレベーターの駆動音が止みドアが開く。 その先には、何やら白く丸い物体があった。 ■ 怖いです。怖いです。 あの神父様が合図をしたと思ったら、隣の人の首輪が点滅し始めて。 それで、しばらくしたら■が飛びました。 みんなが慌てて離れて。 私も兄さまに連れられるままに離れて。 神父様が何かを言っていたのだけど、私には聞き取れませんでした。 いいえ、聞きたくもありません。 あの人は神父の恰好をしていました。 ということは、神に仕える職の方です。 それなのに何故、このような酷い行いに加担されているのでしょうか。 いえ、そもそも。 このような催しはあってはならないことです。 生き残りをかけての殺し合いだなんて、人の為すことではありません。 みんなは協力していかなくてはなりません。 そう抗議しようとしたら、いきなり目の前が真っ暗になりました。 そして気がつくと、どこかの建物の中にいました。 周りには誰もいません。 さっきまで隣にいたはずの兄さまも。 後ろにいた他の生徒会の方々も。 姿の見えなかった支倉先輩も。 みんな、いません。一人ぼっちです。 その事実に気づいたら、急に怖くなってしまいました。 あの女の人の叫び声を。 あの神父様の非道な行為を。 思い返してしまい、怖くなりました。 死ぬのは嫌です。 痛いのも嫌です。 でも、一人でじっとしているのも嫌です。 だから、私は誰かを捜しに行くことにしました。 みんなと力を合わせれば、こんな酷い催しなんて止めることができるはずです。 そしたらいきなりエレベーターが動き始めました。 私はボタンを押してませんから、誰かがここに来たということです。 さっそく人に会える、とうれしくなりましたが、何故かそこで神父様の言葉を思い出してしまいました。 『殺し合いをしてもらいたい』 とたんに、良くない想像をしてしまいました。 考えてみれば、まったく知らない人が来るかもしれないのです。 その人が優しい人なんていう保証はどこにもありません。 優勝とやらを目指す人が来るかもしれません。 そんな当たり前の結論に行き着いた時には、エレベーターはすぐ下の階まで来ていました。 今からでは隠れる時間も、場所もなくて。 私は、自分の着ていたローレル・リングを、頭からかぶりました。 ■ 京介は目の前の光景に戸惑っていた。 彼の目の前には、白くて丸いもの。 そしてその物体は、小刻みに震えている。 彼を恐れているのは明白だ。 「……おーい、大丈夫か?」 敵意がないことを示そうと呼び掛けるも、返してくる余裕はないようだ。 どう呼びかければいいか途方に暮れる彼だったが、すぐに考えを改める。 そもそも京介の目的は、このマンションが自身の知っているマンションと同じであるかを確かめるためだ。 目的のフロアまで来たので、後は奥まで行って確かめるだけ。 目の前で震えているのの相手をするのが目的ではない。 震えているだけなら、おそらくは背をむけても大丈夫。 そう判断して、京介は奥へと向かう。 「ま、待ってください……」 消え入りそうなくらい小さな声が、京介に向けて発せられる。 京介はそれが聞こえていたが、あえて無視して目的の号室まで向かう。 ガチャリ ドアノブは抵抗なく回る。 中に入り電気をつけると、見慣れた居住空間が現れた。 「マジかよ……」 間違いはない。 絶景の望めるこの部屋は。 安っぽい家具で埋められているこの部屋は。 数々のクラシック音楽のCDがあるこの部屋は…… それらが指し示すことに、思わず京介は頭を抱える。 疑問は膨らむ。 吐きだすこともできないまま、膨らんでいく。 それはあまりにも膨大すぎて。 とても説明できるようなことばかりで。 だから彼は、ひとまず思考を放棄することにした。 ■ 「あ、あのう」 ゆさゆさ 「あのう」 ゆさゆさ 「あの……」 「……寝かしてくれ」 不機嫌そうな声が返ってきて、思わず少女、東儀白はその手を止める。 しかし、 「で、でも知らない人の家で寝てしまうのは……」 どことなく間の抜けた発言。 殺し合いの場だというのに、あくまでも規範を外れないように白はふるまおうとする。 そんな彼女を不機嫌そうな目で京介は見やると、 「……ここは俺の家だ」 そう言って再び枕に突っ伏し、 「鍵、掛けといてくれ」 指で玄関の方を指し示すと、再び眠りについた。 【一日目/0時30分頃/G-2】 【浅井京介@G線上の魔王】 [状態] 疲労(中) [装備] [所持品]基本支給品、ランダムアイテム [思考・行動] 基本: ? 1:睡眠中 【備考】 第二章以降からの参戦 【一日目/0時30分頃/G-2】 【東儀白@FORTUNE ARTERIAL】 [状態] 健康 [装備] [所持品]基本支給品、ランダムアイテム [思考・行動] 基本: 殺し合いを止めたい 1:仲間を集めたい 2:兄さまたちに会いたい 【備考】 体育祭後からの参戦 No.002 純粋 投下順 No.004 醒めない夢 No.003 純粋 時系列順 No.005 目的は凛然なりて No.000 オープニング 浅井京介 GAME START 東儀白
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私にとって世界とは見上げるもので、世の中の大抵の物事は私より上で起こる。 下から覗いても見られる景色は限られているし、高いものには手が届かない。 そう、低い位置に居る私にとって高嶺の花は案外多いものなのだ。 それでも欲しいものがあって、手を伸ばす。手が届く人たちの真似をして、同じようにやってみる。 少しだけうまくいくけど、すぐにメッキが剥がれてしまう。慌てて取り繕おうとして、余計届かなくなる。 今まではそれでも良かった。少しだけうまくいくことが、憧れに近付けた気がして嬉しかったから。 憧れの先輩達を目指して、同じ高校に進学した。 でもその人たちは3年生。私が成長しても進学しても、2年間の距離は埋まらない。 その中にあの人はいた。 背が高くて、身体もがっしりしている男の人。金色の髪だけど威圧感は無く、柔らかい印象を受ける。 よく笑い、あまり怒らない。怒るふりはするけども、すぐに一緒に笑いだす程度の怒り方。 その人は私よりも大人でとても魅力的な女の人に囲まれていた。それを見て小さい私はまた、高嶺の花を眺めるだけで満足していた。 私の好きな童話の狐さんが言っていた。あれは酸っぱいブドウだと。 色んな人の真似をして、手が届きそうに見えても届かない。 かといって、自分の力でやろうとしたら余計遠のく。高嶺の花は手が届かないから高嶺の花なのだ。 だから、理屈を付けて諦める。あのブドウは酸っぱいから。あれは他人のものだから。私は彼の好みの正反対だから。 眺めることで満足して、そこで止まっていた。たまに心が苦しくなるけど、それはきっと麻雀が強くならないせいだ。 他の人の真似をし続けて対局1回くらいは誤魔化せるくらい沢山の人に憧れて、そのくせ実際の実力は初心者といい勝負できる程度。 凄いように言われるけども実際は騙して誤魔化して、紛い物の努力を積み上げた上で虚勢を張ってるだけ。 そんな私が彼に手を伸ばそうなんて無理だって、心配してくれた同級生にも笑って答える。 22 名前:2/3[sage] 投稿日:2013/09/30(月) 20 12 33.23 ID xVLLszdx0 夏が過ぎ、先輩たちは引退した。 2年生が中心となって部活を行っていく、よくある光景。 面倒見がいいのか勉強から逃げてきているのかはわからないけど、先輩たちはしょっちゅう顔を出しに来てくれている。 あの人も、たまに来てくれる。在部中と変わらず皆の面倒を見ている。 先輩の1人が言っていたことを思い出す。あの人はこの3年でとても上手になったけど、強くはならなかったと。私にはその言葉の意味がよくわからなかった。 けど、3年間も一緒の部活に居たのだ。共に色々な事を見て、話して、経験してきたのだろうと思い羨む。どんなに欲しがっても手に入らない、私には無くて先輩達には有るもの。 季節が移り秋が過ぎ、雪が降り始める季節。 外でお昼を食べるのには向かない季節、ましてや昼寝なんてする人なんていないと思ってた。 いた。 渡り廊下からふと中庭を見ると、あの人が予報ではそろそろ雪が降り始める曇り空の下、芝生に横たわっていた。 私は思わず駆けだしていた。一緒に歩いてた友達は驚いてたみたいだけど、気にしている余裕はない。 息を切らして到着すると、あの人は驚いて私を見た。その直前に目元を拭っていたけど、一瞬見えた涙を見逃すほど子供ではない。私だって成長しているのだから。 どうしたのかという問いに苦々しくも笑いながら、あの人は答える。3年間の恋が破れたと。 あの人が私の最も憧れる先輩をずっと見ていたことは知っている。私もあの人をずっと見ていたから、気付かないわけがない。 私とはあらゆる部分が正反対な先輩が好きだから諦める理由にしているのだ。と年上の幼なじみに相談した時に、攻めるように言われたことを思い出す。 それは理由にならないと、後悔する前に攻める場面だと忠告してくれた友達も居た。 冷え切った芝生に座っているあの人の、頭を抱きしめてしまったのはきっとそのせいだ。 頭も手も、身体全体が冷え切っていた。多分、心も。 子供体温と普段笑われてる私だけど、こういう時は役に立つ。 23 名前:3/3[sage] 投稿日:2013/09/30(月) 20 14 20.18 ID xVLLszdx0 流石に身体の芯まで冷え切っていたので、私の体温でも温められなかった。 半ば無理やり保健室へ連れて行き、先生に事情を説明する。している間に3年の先輩たち、残りの3人が集まってきた。 そんな所で寝てるなんて馬鹿だじぇと笑う先輩には軽口で返していた。信頼関係が無ければできないやり取りだ。 流石に風邪ひくよ?と心配する先輩には、自然に頭を撫でて大丈夫だと返している。慣れた自然なやり取りだった。 そして……最後の1人は何も言わない。理由を知っているから気まずいのか、目を逸らしたまま黙っている。あの人も、不自然なまでに視線を合わせようとしない。 結局、あの人は大事を取って早退した。私も、今日の私は悪い子ですと言い訳して部活を休んだのは、先輩に届け物を頼まれたから。お見舞いついでにも兼ねてあの人の家に行く。 教えて貰った住所へ着くと母親に快く迎え入れられて、すぐにあの人の部屋へと案内された。 部屋で寝てるか本でも読んでるかと思ったけど、予想は外れてた。机に向かって勉強してた。 流石にそれは見過ごせなかったから、ベッドに引き戻す。今日くらいは勉強を休んでもらわないと。 ベッドに横になって貰って、会話が途切れる。気まずい空気になるけど、まだ帰りたくない。思い出してみるとあの人と2人だけでいることなんて初めてだった。 不意に手が動き、私の頭にぽんと置かれる。ありがとう、とお礼を言われた。助かったよ良い後輩がいてくれて俺は嬉しい、と頭を撫でられる。 後輩としか思われてない悲しさと、あの人の役に立てた嬉しさが混ざり合って、でもそれだけじゃなくて少しどきどきした感じが浮かんできて顔が綻ぶ。 さっきの気まずい空気が全く無くなって、とても居心地がいい。少し気になるのは、さっき頭に手が触れた時にちょっと熱いと思ったこと。やっぱり熱が出てるみたい。 時計を見ると、部活ももう終わる時間になっていた。そろそろ帰りますと立ち上がる。熱もあるみたいだからちゃんと寝ててくださいと忠告も忘れずに。 ドアを開けようとした時に、急に悪戯心が沸いてきた。今日は散々心配させられたのだからこれくらいは良いだろう。 だからドアを開けて、出る直前に足を止めて、振り向かずに声を出す。 私、貴方の事が好きですよ。先輩としてではなく異性として、と間違われないように付け加える。 言い終わった後、恥ずかしくなってそのままドアを閉めて、逃げるように家に帰った。 最後に横目で少し見えたあの人は、とても驚いた顔をしていた。ように見えた。 1度は諦めたブドウだけど手が届きそう。 ならば皆の言う通り、少しくらい攻めてみようかと思う。 もうあの人が……須賀先輩が卒業してしまうまであと半年もないのだから。私……マホは、初めての勝負に出ようと思います。
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さくらのめいとは? 5才の幼女、とってもキュートなねとらじDJ。 FF6のロック・コールが大好きな乙女。 ↑ とりあえず試しに書いただけなので、消してうまいこと書いて下さい。 めいのロックへの思い ロックとはFF6に登場するキャラクターロック・コールのことである。 ロックの職業は盗賊であるが、彼はめいのハートも盗んでしまった。
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ひまわり畑 ひまわりとそこにいる人々 ひまわり畑 (編集記:画像未対応です。すいません
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問題 解答 補足 1913年にスコットランドの地層から発見された、デボン紀前期に生育したとされる初期の化石陸上植物群は「○○○○植物群」? ライニー 1957年に文化勲章を受章した「日本の植物学の父」と呼ばれる植物学者は? 牧野富太郎 2010年のローマ国際コンクールで日本人として2人目となる金賞を獲得した、現在、京成バラ園芸の3代目育種家を務める人物は? 武内俊介 「共栄植物」とも呼ばれる同じ場所に植えることによって成長に好影響を受ける植物を○○○○○○プランツという? コンパニオン 「植物に人間の感情を感じ取ることができる」という効果を1964年にこれを提唱した生物学者の名から○○○○効果という? バクスター 「白渋病」とも呼ばれる園芸の大敵で、植物が白く変色する病気を「○○○○病」という? うどんこ W・チンメルマンが提唱した維管束植物における根・茎・葉の構造を,単純な二叉分枝の変形で説明する学説は「○○○○説」? テローム アニメ『花の子ルンルン』の第1話にも登場する、別名を「ビジョザクラ」というクマツヅラ科の花は? バーベナ ある植物群落においてその群落の中で最もよく見られる植物のことを「○○種」という? 優占 一般には「アスター」と呼ばれる、その名に反して北海道ではなく中国原産のキク科の植物は○○ギク? エゾ 遺伝子組み換え技術に頼らない純粋な交配による青バラの作出に挑んだ、代表作に「わたらせ」や「青竜」があるバラの育種家は? 小林森治 イネ科やカヤツリグサ科の植物に多く見られる、細胞壁に付着して葉を硬くする働きがあるケイ酸体を「プラント○○○○」という? オパール 英語で「お茶の木」という意味があるオーストラリア原産のフトモモ科の植物でアロマテラピーで有名なのは? ティートリー 江戸時代後期から花菖蒲の名所であり歌川広重の『名所江戸百景』にも描かれた、東京都葛飾区にある公園は「○○菖蒲園」? 堀切 江戸時代にはすでに500種類以上が知られていた、飢饉の際に食べることで飢えを凌ぐことができる野草のことを○○植物という? 救荒 岡山県北西部の石灰岩地帯に分布する、固有の石灰岩植物や大陸性の遺存種などがみられる植物相のことを「○○要素」という? 阿哲 ガーデニングの世界で「つる性植物の女王」と呼ばれるテッセンなどのキンポウゲ科の花の総称は? クレマチス 塊根を乾したものは「附子」と呼ばれ漢方薬や毒として利用されているキンポウゲ科の植物は? トリカブト 川中美幸の演歌のタイトルにもなっている「ガショウソウ」の別名を持つキンポウゲ科の花は? ニリンソウ 乾燥した地で鮮やかな花を咲かせることから「砂漠のバラ」と呼ばれる、アフリカ原産のキョウチクトウ科の観葉植物は? アデニウム 漢字では「枸杞」と書くその赤い実は食用になるナス科の植物は? クコ 茎や葉を切るとニンニクの香りがすることから、ニンニクの古語を用いて和名を「瑠璃二文字」というユリ科の植物は? ツルバキア クローバーとよく間違えられるハート型の3枚の葉が尖った方を寄せ合わせた形になっている黄色い花を咲かせる植物は? カタバミ 今日におけるテラリウムの先駆けとなった、19世紀に船で植物を運搬する際に用いられたガラス製の容器は「○○○○の箱」? ウォード 砂糖の原料となるサトウキビは○○科の植物? イネ ジャスミンと間違えて中毒した事故も起きている、春に芳しい花を咲かせるゲルセミウム科の毒草は○○○○○ジャスミン? カロライナ 種子植物とシダ植物に備わっている、道管や師管が集まっている部分は? 維管束 植物の屈光性の研究で発見されギリシャ語で「成長」を意味する言葉から命名された、植物の伸長を促す作用を持つホルモンは? オーキシン 植物に対して長波長の光と短波長の光を同時に与えると、単独の場合より光合成速度が大きくなる現象は「○○○○○効果」? エマーソン 植物体内の水分が水蒸気として体外に排出される現象を何という? 蒸散 食品の香料に利用されるバニラは○○科の植物? ラン 成長しても0.5mm程度の大きさにしかならない、世界最小の水草と呼ばれるサトイモ科の植物は「○○○○ウキクサ」? ミジンコ 生物の体が細胞でできていると提唱したドイツの植物学者はマティアス・○○○○○○? シュライデン その花粉はアレルギーの原因として知られる漢字では「杉」と書く日本特産の樹木は? スギ その巨木が日本各地で天然記念物となっている漢字では「欅」と書くニレ科の樹木は? ケヤキ その名は、ある野菜のような臭いを発する葉を持つことに由来する、ムラサキ科の植物は○○○○グサ? キュウリ ソバは○○科の植物? タデ 代表作にローマ国際コンクールで金賞に輝いた「聖火」などがある「ミスター・ローズ」と呼ばれた日本を代表するバラの育種家は? 鈴木省三 タケやリュウゼツランが代表的な数十年に一度しか花を咲かせない植物を「○○○○○○プラント」という? センチュリー デンマークの植物学者の名が付けられた、植物の生活系を休眠芽の位置によって6つに分類する方法は「○○○○○の生活系」? ラウンケル ドイツのメルヒオールらによって提唱された、日本の植物図鑑で広く採用されている植物の分類体系は「新○○○○○体系」? エングラー 毒をもったキンポウゲ科の植物で開花後に伸びる白い雌しべが老人の髭に見えることからその名が付けられたのは? オキナグサ 日本では「西洋とちのき」とも呼ばれる、栗に似た果実を付けることから名前がついた樹木は? マロニエ 花を開花させず、蕾の状態のままその蕾の中で同家受粉するような花を「○○花」という? 閉鎖 花式図の考案者ともされる植物を隠花植物と顕花植物に分類したドイツの植物学者はアウグスト・○○○○○? アイヒラー 晩年には音楽大学に勤め雑誌「プランタ」に「歌の中の植物誌」と題する連載を残した蘚菌類学者は安藤○○? 久次 ビールに苦味と香りを加えるアサ科の植物は? ホップ ビールの苦味の元となるホップは○○科の植物? アサ 別名を「カワヤナギ」という白い毛が密生した花穂をある動物の尻尾に見立てた名前を持つ植物は○○ヤナギ? ネコ 北越急行ほくほく線にある駅の名前の由来にもなった、新潟県上越市の白山神社境内に生えるスギの巨木は「○○の大スギ」? 虫川 北海道で5月下旬頃に冬の寒さが一時的に戻ってくることをその頃に咲く花の名前を使って○○冷えという? リラ まだ青いうちの実は中毒の危険性がある漢字では「梅」と書くバラ科の落葉高木は? ウメ 実が鶴のくちばしに似ていることから,ギリシャ語で「鶴」という意味がある,テンジクアオイという和名を持つ植物は? ゼラニウム
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元ネタ:小さな木の実(NHKみんなのうた ビゼー作「美しきバースの娘」より) 作:ヤジライダー 震える手のひらに ひとつ 薄汚れたバットを にぎりしめ 小さく息のんで そーっと 寝室をめざし 近づいてく イクと喘いでる 声と 大切に手と手 にぎりしめ 大きく股 開いた嫁 間男もイクと 腰を振る 小さな心に いつでも しあわせな記憶 あふれてる 風と良く晴れた空と あたたかい嫁の思い出と 旦那 強く振りかぶるんだ 憎いこの男 頭を狙え 震える 嫁の耳元で 旦那はささやく 次はお前 検索タグ みんなのうた フルコーラス 不倫サレ 童謡その他 ヤジライダー メニュー 作者別リスト 元ネタ別リスト 内容別リスト フレーズ長別リスト
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※諸注意 シモン先生変態化or別人化 何やらロシウが怖い やっぱり可哀相になっちゃったギミー君 最後が投げやり 以上に地雷臭を感じられたら華麗にスルーしてくださいorz すべらかな肌触りのサテンのドレス― 愛する人が私のためにと一針一針塗ったドレス― 『水色。似合うと思ったんだ』 その言葉通り、ただの白じゃなくて微妙な光彩で淡い水色に揺れる。 あの人に愛されている。あの人に包まれている。 そんな風に考えただけで――― 「はぁぁん!落ち着け!落ち着くのよ私っ!!」 自分自身を抱き留めて、その場にしゃがみ込む。 アパートを決めたり、カーテンを買いに一緒に出かけたり、色違いの歯ブラシ並べたり。 着実に実感を積み重ねてきたが、ここにきてようやく全部夢なんかじゃなかったんだと気付く。 今日からはもっとずっと側に居られるんだ。 「先生」 呟いた言葉は、ノックする音に紛れて散る。 「ヴィラル。準備はできとるか?」 ドア越しに聞こえる父の声に、慌てて戸を開けると何だか驚いた顔と鉢合わせ。 「何時でも大丈夫です」 「あ、あぁ。なら行くか」 「はい!」 元気いっぱい返事を返すと、大きな掌がひたりと頬に触れる。 「良かったな」 「はい」 暖かくて、大きな手―― そんな手に自分のそれを添えて、微笑む。 いってきますお父さん―――― 檀前にポツンと突っ立って彼女を待つ間、嫌な予感がずーっと頭を占拠して離れやがらない。 「この期に及んで甘い夢だった。なんてオチは無いよな…」 「あるわけないでしょう」 思わず呟いた独り言に、祭壇に立つロシウの適格なツッコミが入る。 全く問題の無い生徒だったので、今の今まで彼の家が教会だったことをスッカリ失念していた。 そういや、家庭訪問した時に「あれ?牧師さんって結婚できないんじゃなかったっけ?」と親御さん目の前に大失言して、自己嫌悪に頭抱えたっけなぁ… とまで思いを馳せた辺りで正面扉が開き、全感覚がそちらにもってかれる。 ヴァージンロードを歩く花嫁。 大柄な父に手を引かれているせいか、何時もに増して華奢で折れてしまいそうな繊細さを醸し出す。 あーぁもう、可愛いってんだか綺麗ってんだか、タイトに作った腰回りが何ともナイス!やっぱコーディネートはこーでねーとってか! なんてオヤジ思考と、くだらないギャグが頭掠めつつ、新婦の手を取った。 「似合ってるよ」 囁くと頬を朱に染めて俯く。 そんな可愛仕草に、次の集会で自慢してやる!と密かに心に決めた。 「よろしいですか?」 お堅い口調で尋ねてくるロシウに息もぴったりにうなづくと、彼は何故かパタンと聖書を閉じてしまう。 「あれ?ロシウ、俺達準備万端なんだけど」 「僕は司祭代理ですので、今回は簡略でします」 「え?じゃあ何で聖書何か持ち込んだんだよ。紛らわしいな」 「緊張をほぐす為読んでいただけです」 「へぇ~。ロシウも緊張するんだ…」 と言い終わった辺りで、隣りのヴィラルを筆頭に会場中がクスクス忍び笑いに包まれる。 「先生。ロシウ君だって人間ですよ」 「ご尤もな意見有り難うございます」 相変わらず堅い口調なのに、何処となく照れくさそうなロシウに気付く。 もしかして俺誘導された? 「では、先生とヴィラルさんの肩から力が抜けたようなので始めます」 サラッと行った言葉の通り、彼は預けていた指輪を取り出した。 俺達もその意を汲み小箱を受け取って、粛々と定例行為に挑む。 「歳の差何て関係ない。何処のどんな嫁よりもお前を幸せにすると誓います」 一昨日辺りから練りに練った誓いを述べて、細い薬指に指輪を通した。 嫁は嫁で嬉しそうにそれを眺めて、もう一つ手にしていた指輪をそっと握り締める。 「子供が野球チームやサッカーチームが作れるぐらいできた時も、先生がイイ人過ぎて借金を億単位で拵えた時も、私は先生を支え続けると誓います!」 「ちょ!…おまっ!?」 慌ただしく捲し立てた後、勢いだけで俺に口付ける。 ガヤが妙に五月蠅い上、こりゃ立場逆転じゃないか?と思いもしたが、此所まで来れば最早関係ないだろう。それに、そんな悪い子にはお仕置が必要じゃないか――― 「ん……ふぅ、ん」 腰に回した腕を強めて引き寄せ、深く口付け直す。 何度も何度も深くふか バン 大きな音に振り返ると、デコに青筋を立てたロシウと目が合う。 「こんな事滅多に言わないんですが……破廉恥です!下品だ!とどのつまり…先生、殴っていいですか!?」 「「ダメ」」 引出物代わりのクッキーを弄びながら、おろおろとその辺歩き回る双子にギミーは投げやりな視線を向ける。 「何やってんだよダリー。少し落ち着けよ」 ところがどっこい、地雷を踏んでしまったようだ。烈火のごとき視線に射られて、動けなくなる。 「ギミーは何も解って無い!ブーケトスは結婚式の花形イベントなんだよ!」 こっちとしてみれば、そんなこといわれたって…といった具合だが、言えば言う程ぬかるみにハマるのは明白だったので、この場は大人しく口を噤む事にした。 「あ、来たっ!」 そんな一言を残して相方は人込みに姿を眩ます。 そんな花束一つ取れたからって、次の幸せが約束されるなんて有り得ないだろ。何て考えつつも己の掌に収まっている手作りクッキーに、もう少し贅沢してもいいんじゃないかな?と思い至って重い腰を上げた。 「どーしたの、ギミー?」 「ブーケ取りに」 割り込んで隣りに立った双子にダリーがものすごく怪訝そうな顔をする。 「だって、ギミー男の子でしょ?お嫁に行くの?」 「俺にとって意味は無くても価値はあるの」 と言えばジト目で睨まれる。いーさ、僻み根性なのは解ってる。 だが… 「はっ!小娘何かにゃ負けないよ!」 「何言ってんのよオ・バ・サ・ン!あんたもう結婚してるじゃない!」 傍らで新婦母アディーネと女先輩最強格ヨーコが牽制をしあい、もう傍らでは 「オレが取れたとしても、ねーちゃん達にはやらないからな!」 「私だって、あんた達には負けるつもりは無いけど?」 「わ、私だってやるときはやるのよ!」 と黒の姉妹が小競り合い。どうやらかなりの猛者揃い。血がたぎるぜ! 「みんなー!いくよー!」 階段上から手を振る花嫁に、会場の空気が張り詰める。 「えいっ!」 愛らしい声音を伴って打ち上げられたブーケは、フワリと宙に舞う。 ぅおらっしやーっ!的な声があちこちから上り、延ばされた手がワサワサと空を掻く。 正に合戦場さながらな現場で、ふと誰しもが標的たるブーケを見失う。 「あれ?」 「え?ギミーじゃないの?」 「俺じゃないよ!」 「まさか落ちてる?」 「こっちには無いぜー」 あれあれ?と床を探し始めた一同に予期しない声が届く。 「おめでとう!シベラ!」 新婦ヴィラルの指示した先にぽつねんと立ってたシベラが、居心地悪そうに身を縮めながらそれを手にしていた。 欲張ってもイイ事ないなとつくづく感じた今日この頃である。 築うん十年の安アパートの玄関扉を、ガチャガチャ言わせてようやっと開ける。 「ただいまぁ」 「おかえりなさい」 隣りに立つ妻がほほ笑みながら返す言葉に、思わず顔が緩んだりなんだり。 迎えてくれる人が居るってこんなに感動的だったのか!と靴を脱いで台所兼玄関に上がる。 新しくも無いが、手触りのいい畳に腰を下ろしてしみじみ思う。古くたって狭くたっていいじゃないか。隣りに彼女が居てくれれば苦じゃないさ!新婚万歳! とのハッピーな思考に霧吹きが… 「なにやってんだ?」 脱いだドレスをハンガーにかけ、ファ○リーズしてるヴィラルを不思議そうに眺めれば、困った様に眉がよる。 「クリーニングに出す前に汗染みになったらやだなって……」 へぇ~。と感心すれば頬に朱が射す。 そんな姿も愛しくて、後ろからそっと抱き締めた。 「先生?」 「腹減っちゃった」 じゃあ何か作りますと言った彼女を逃すまいと抱き締め直し、一段低いつむじに口付けた。柔らかい髪は夕方なのにまだシャンプーの香りがする。 「腹減ったけど、もう少しこうしていたい」 ずーっと我慢してたんだから、これぐらい許されるよな。何て子供じみた感情につき動かされて、回した腕を腰元まで下ろす。 「先生」 抗議の声かと思ったが、そうではなかったらしい。 そっと触れて来た唇。柔らかい舌がたどたどしい動きで差し出される。 それを絡めとり、吸い上げて、送り出す。 「ん…はぁ、んぅ」 少し苦しげに漏れる吐息に熱が上がる。 こんなに一遍に全てを手にしていいものか?と疑問が頭をもたげるが、今は無視する事にした。何せ据膳食わぬは男の恥と言うではないか。 「してもいいか?」 我ながら直球すぎる問いだとは思ったが、相手が満更でもなく小さくうなづくので、腹を決めて細い腰を抱えて座布団に下ろす。 「先生…ちょっと待って」 戸惑いを見せるヴィラルに動きを止めると、相手は姿勢を起こして座り直す。 よくよく見ればドレス脱ぎたてこんにちはなので、白いビスチェに揃えのショーツ…ガーターまで!あーもう、そんな可愛いカッコしちゃってまぁ…お前の先生はそんなに誘われても踏止どまれる程人間できちゃいないよ。 などと脳内批評が論じられる中、ひたりと太股に触れる手のひらに感覚が集中する。 「先生!今日は私がします!」 「ぇ?」 決心したように言い放ったヴィラルはえぃ!とか何とか可愛らしい掛け声とは裏腹に、俺の腰からベルトを抜き払いジッパー下ろして前をくつろげる。 途中でふぅ。なんて溜め息吐いて見せる余裕っぷり…何だなんだ!?何がどうなっ……ちょ!パンツまで!?む~か~れ~る~っ!ギャーーーーース! 「お、おっきい……」 散々剥き剥きしといて、今更のように慄く新妻に意地悪い笑みを浮かべた。 「そんなに大胆に迫られちゃ、起つしかないだろ」 悪人宜しく手を引いてソレを目の前にさせれば、小さく肩が震える。 「それに、今日はお前がしてくれるんだろ?」 やっぱりできないと言われれば、転じて優しく抱いてやろうとの腹積もりだったが、世の中そうそう上手くいかないらしい。 勢い良くぱっくり頬張られて唖然―――― ぇえええええっ!? そんな俺の動揺を知ってか知らずか、たどたどしい舌使いに熱が入って来た。 何でそんなにヤル気満々なんだ!? 「んむぅ……っふ、」 髪がかからない様にと掻き揚げる仕草が何とも悩ましいじゃないか……キテるよー!キテますよー!先生、我慢の限界ですよーっ! 「っ!」 「ふっ、ぁあん!」 限界ギリギリかっ飛ばして、吐き出された白濁を飲み込もうと試みて失敗した残滓が、彼女の顔から腹の辺りまでを汚す。 「まったく、無茶して…」 指の腹で拭えば、申し訳なさそうにうなだれる。 「ドレスのお礼、したかったんです」 あーなるほど。合点いった。 だが、無茶にも程があるだろうと額にキスを落とす。 「俺はお前が側に居てくれれば、何ら文句は無いんだがな」 「せんせぇ…」 ふぇええん!と抱き付いて来る小さな肩を抱き締め思う。 何がなんでも俺はこの子を幸せにしたい―――― 「って感じでその後お風呂場とか、ご飯食べながらも含めて計七回…って堀田、お腹痛いのか?」 「痛いですよ。と言うか、もし先生が回数の話知ったら何て言出すか…八回?いくらなんでも干涸びて死んじゃうよ……」 毎度の如く開催された集会で、得意気に新婚イチャイチャお惚気を披露したところ、堀田は胃の辺りを擦り、子猫と暮らしてる俺は泣き出す始末。いったい何だなんだ!? 「ニアーっ!えぐえぐ…」 「あーぁ泣くな泣くな…お前の気持ちは痛い程良く解るからな」 鼻水まで垂らして泣いてる俺の顔を、40代俺がマントの裾で拭く。微笑ましいんだが、何か罪悪感が… 「テメェ…」 横でカタカタ貧乏揺すりしていた20代半ば俺が、突如動きを止めたかと思えば胸倉掴まれて吊し上げられる。 「惚気は心の奥底にガッチリしまっとけってんだよぉおおおおおっ!」 「ぐげー」 その後先生は騒ぎを聞き付けて嫁が助けに来るまで、珍しく真っ当な意見を述べるアバン艦長に懇々と説教されました。 おしまい。
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お遊び ここでは都道府県大戦を利用し、色んなことをしていこうと思います 全国47ヶ国成立! 侵略最短記録は? あるサイトの紹介
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『ICG=』 成すべき事を成すために、 高らかなる挑戦が電網宇宙を駆け巡る。 『蝶子さんの可愛さを定義する』 可愛さ。 つまり、小さく無邪気で愛らしい、子供っぽい様子のある事を言う。 ここは情報で出来た世界だ。 人に対する大小などの感じ分け方は、目ではなく、心に受ける印象が決定づける。 蝶子さんとは、どういう印象の人だろう。 証拠1.テンションが高く、よく動く。 小さいものほど動きやすいだろう。OK第一関門クリア。 『(蝶子は挙動不審で定規かなにかではじかれている消しゴムのような動きで近づいてる)』 『(蝶子、ヘラの握り方変)』 証拠2.脈絡なく挙動がたまに変でしかも素直だ。 無邪気としか言いようがないし、子供っぽい。OK第二関門クリア。 『にゃーしゅさーん。みどさーん』 『(ぎゅーしました)』 『ということで、もんじゃ食べましょう!』 そして恥ずかしがりやの癖に、 微笑ましいほどの小規模なラブラブ自慢で満足する。 『チョーコさん、ヤガミの何処が好きですか?』 『全部ですがなにか?』 さらに微笑ましいレベルの自慢以外のスケールでツッコミが入ると、 途端に照れさえしてしまう。 『この間一緒のベンチに座って一時間話しました!』 『チューした?チューした?』 『(蝶子は爆発したように顔を赤くした)』 何とも愛らしいではないか。OK最終関門も突破した。 なるほど。 蝶子さんは実際可愛いのだ。 分析結果をまとめると、以下の通りになった。 『まとめ=』 『蝶子さんは時折予測のつかないような純情素直なラブリーリアクションを恋に普段にちまちま炸裂させるので、見てよし、つついてよし、とにかく可愛らしい』 ふとここまで来て、我に返り冷静になる。 自分は一体何を真面目にやっているのか。 必要だったとはいえ、客観的に見るとかなり頭の可哀そうな人だ。 だが、不思議と後悔の念は湧かなかった。 掴んだものがあるからだ。 そのたった一つの明快な答えが、とても大きな満足を与えていた。 高らかに、挑戦の終わりを、 勝ち鬨を、宇宙の網に轟かせる。 そうとも、これが今の真実だ。 後の事は、知るもんか! 『IWG=』 『藩王らぶりー!』 /*/ これはつまるところ、読者にそう言わせるためだけの物語である。 /*/ ●秘宝館SS:『大好きですよ、藩王さん!』 /*/ 砂。 荒涼、漠たる小さな島に、100万と満ちる人々の、 その何億何兆何京倍も粒は満ちていたろうか。 豊穣なる土も、 堅牢なる石も、 有限永久なる有機無機の物質の区別なく、やがては時に砕けゆく。 命、潤すオアシスの、水、梳る果ての事である。 梳られ、水に溶けたる砂が命を支え、 そうして作られた人の命もまた、やがては砕け、還るのだ。 歳月の磨き上げた砂塵を 歳月の溶き隠した泉水で 咲く一輪の花がある。 肌、砂色にして浅く焼け固まり、 髪、砂色にして白く褪せ伸びる、 研ぎ澄まされた四肢を持つ、 女性(にょしょう)という名の華ある花だ。 須臾の間に咲く刹那の花は、 今、たわわに笑顔を己の元へと寄り集わせて、 太陽の風に揺れていた。 その太陽に似た橙の瞳を明るく弾ませながら、 友達二人をぎゅうと抱き交わした後に、花が言う。 「もんじゃ食べましょう!」 藩王の放った言葉としては初めて意味のある第一声、 それにどひゃあと通行人全員が心の中でぶっ倒れた。 これだから藩王ファンはやめられない。 /*/ 細く研ぎ澄まされた胴体、四肢の、 言うなれば茎なるやわらかな直線に、 まといつけられし衣が華やか、花弁だろう。 白く繊細な輪郭、曲線を、 その花弁となりて主が歩くたびに麗しくひらめかすのはスカートだ。 陽光の一切を寄せつけぬ、 輝かしいまで変わらぬその色合い。 ひらめくのは、 ぴょっこんぴょっこん不自然に動く、 その主の動きゆえ。 ありていに語るならば、それは、 (……愛玩系小動物の動きだよなあー……) 藩王に同行する者達と、時も理由も同じくして、 通行人の皆が男女の別なく胸をきゅんきゅんさせていた。 通りに面した飲食店へと吸いこまれる、 その後ろ姿を彩る灰色の直毛すらが、ふるんふるんと愛らしい。 /*/ いらっしゃいませー、と、常変わる事なき店員の、 客を迎える声がする。 相手が国の長たる者であろうとも、変わらずに、だ。 もてなしに嬉々として腕にいやさ小さなヘラに、 よりをかける仲間の一人を、期待らんらんな目つきで蝶子は見つめていた。 迷う事なき手順のうちに、 じゅうと香ばしい煙が鉄板の上から立ち昇る。 畳敷き、テーブルの高さは子供でも胸より下へと沈まない、 程よいところに整えられた掘り炬燵式の各席のその下を、 あえてやましからぬ心持ちで覗いてみれば、 はたして蝶子は上がった煙への驚き、期待と身構えに、 握りこんだ両の拳もちょこんと小さく膝上に乗せた正座になっていた。 興味津々で調理の過程を覗いていた彼女に危ないですよと注意した、 銀巧虚空になめして伸ばすヘラを持った仲間は、 注意した相手の座高が予想よりも高い事に気付く。 二人がかりで足の事を声もかけつつ、 油弾ける鉄板よりもアツアツの恋の話はいよいよ盛ん。 もちろん周りは耳などそばだてない。 雑多に飲み、食らう。 彼女達の大半(といっても三人中二人だが)がそうしているように、 アルコールと日々の勢いに任せて雑談したり、愛想あるいは機嫌よく、 メニューの注文のやりとりをしながらこの発言を仔細漏らさず聞いていた。 人、それを「耳をそばだてる」と言うのだが、 完全なる日常過ぎて誰の挙動にも変化がない。 そのうちに、 ぽふ、 と小さな爆発音がターゲットの顔面から上がるのや、 小さく固まって転がる様子などが響いて来て、 酒と肴がまたぞろ美味く追加されていく次第である。 (ちゅ、ちゅー!?) (5cm、5cmだと!!) (なんと俺達には遠い距離か!!) 一方女性陣なぞはにこにこと、甘い恋の独占欲へと無言で目配せ(メガネ取ったんですって)(んー、じゃれじゃれしてて聞いてるこっちの頬まで緩んじゃうー!)を交わし合っている。実に幸せそうだ。 中には娘を嫁にやる気持ちになる人やら、無論、このゲーム、電網適応アイドレスの根差しているところの世界であるセブンスパイラルファンな第七世界人の事、正逆に婿を送り出す気分に勝手に浸りこんでいる者もおり、ここでも蝶子の同行者と図らずしも気持ちがシンクロする事おびただしい。 結局は、しぬせいじんのばかー、とか、ラブラブ自慢のスケールがこれほど小規模な人も珍しい、とか、お定まりの感想に行き着くのだが。 ほふほふ梅酒片手にラブ(自家生産)ともんじゃとお好み焼きを平らげる彼女が、ホンモノではない事に気付く人は一般人の中にはいなかった。 ACEボディ万歳、影武者AI万歳という、そんなお話。 /*/ 「あれ、ちょっと待ってくださいよ」 検閲を入れてふと気付き、ホンモノ・蝶子さんは声を挙げた。 「このオチって要は私がみんなにかわいいって思われているという話には変わりないのでは?」 一同、こっくりうなずく。 「それは情報操作です。ありえない非現実です(まがお)」 いやいやいやと一同首を横に振る。 うゆーとなぜだか居心地悪そうにする我らが王を、 女性陣が団子状になるほど片っ端からぎゅー。 そんないつもの日常が、 今日も明日も流れるのはレンジャー連邦であった。 /*/ アイドレスは情報の世界である。 心に受ける印象が、人を形作る、ちょっと納得しにくくて、でも意外と素直な空間で。 にゃあにゃあかしましくみんなでお昼をつつく傍らに、 むーとそんな理屈に本心からは得心のいかない蝶子さん。 そっとして、これ以上に話題を続けすぎはしない周りの人達の目は、 そんな藩王の態度をこそどこか嬉しげで、誇らしげで。 さて、貴方はこの感情、 何と名前をつけますか? /*/ 署名:城 華一郎(じょう かいちろう)
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○ 会わなかったのは一日だけだったけれど、澪と会うのはすごく久しぶりな感じがした。 たった、一日。だけど、一日。 特に世界の終わりが近くなった一日を澪と離れて過ごすなんて、 思い出してみると気が遠くなるくらい長い時間だった。 片時も澪の事を忘れなかったと言ったら流石に嘘になるけど、 それでも、心の片隅にずっと澪が居たのは確かだし、 誰かと話してる時にもまず最初に考えてしまうのは澪の反応だった。 私がこうしたら澪はどう反応するんだろう。 私がこの言葉を言ったら澪はどんな話をし始めるんだろう。 そんな風に、何をする時でもそこには居ない澪の反応が気になってた。 そうだな。そう考えると、澪が居たのは私の心の片隅じゃない。 澪は私の心の真ん中をずっと占領していたんだ。 だから、一日会わなかっただけで、澪の存在がこんなにも懐かしいんだ。 「よっ、律……」 言いながら、澪はまず自分の席に近付いて行く。 私の「久しぶり」という挨拶については、何も突っ込まなかった。 澪も私と同じように考えているんだろう。 こう考えるのは自信過剰かもしれないけど、 多分、澪も自分が何かをしようとする時には、私の反応を気にしてくれてるはずだ。 去年の初詣だったか、私が電話を掛けると急に澪に怒られた事がある。 「今年は絶対騙されないからな」と、意味も分からず私は澪に怒られた。 澪が言ってるのがそれより更に一年前の初詣の事だと気付いたのは、結構後にムギに指摘されてからだ。 そういえば一昨年の初詣の時、 私は澪に晴れ着を着てくるのか聞いて、澪にだけ晴れ着を着させた事があった。 晴れ着を着るかと私が聞けば、真面目な澪は皆が晴れ着を着るって勘違いすると思ったんだ。 私の狙い通り、澪は一人だけ晴れ着を着て来て、恥ずかしそうにしていた。 からかうつもりがあったのは否定しないけど、 そんな事をした本当の理由は澪の晴れ着が見てみたかったからだ。 勿論、そんな事を口に出す事は、これからも一生ないだろうけど。 例え澪と恋人同士になったとしても、な。 とにかく、去年の初詣の時、澪はそういう理由で私を怒ったみたいだった。 そんな事気にせずに好きな服を着ればいいのに、澪はどうしても私の反応が気になるらしい。 「澪ちゃんはいつもりっちゃんの事を気にしてるんだよ」って、 去年の初詣前の事情を話した時にムギが妙に嬉しそうに言っていた。 何もそこまで、とその時は思わなくもなかったけど、 今になって考えてみると、私も人の事を言えた義理じゃない。 小さな事から大きな事まで、私の行動指針の中央には確かに澪が居る。 和と澪が仲良くしてるのが何となく悔しくて、 澪に嫌われたかもって考えた時には、恥ずかしながら体調を崩しちゃったくらいだしな。 いや、本当に今思い出すと恥ずかしいけどさ。 どんな時でも、そんな感じで私達はお互いの事を意識し合ってる。 それくらい私達はお互いの存在をいつも感じてる。 いつからこうなったんだろう……。 嫌なわけじゃないけど、何となくそう思う。 最初は特別仲良しだったわけじゃない。 元々は正反対な性格だったし、澪の方も最初は私を苦手に思ってた感じだった。 それなのに少しずつ二人の距離は近付いていって、 一日会わなかっただけでお互いの存在が懐かしくなるくらい身近になった。 禁忌ってほどじゃないけど、女同士で恋愛関係にさえなりそうになるくらいに。 そんな中で私に出せた答えは……。 「梓の悩み、分かったんだな……」 自分の席に荷物を置きながら、小さく澪が呟いた。 その言葉からはまだ澪の真意や心の動きは掴めない。 「まあな。梓、おまえにも謝りたがってたよ。 後で会いに行ってやれよ」 「ああ……。 でも、まさかキーホルダーを失くした事で、 梓があんなに悩んでくれてたなんて思いもしなかったよ。 そんな小さな事であんなに……」 「小さな事に見えても、梓の中ではすごく大きな事だったんだ。 それに、人の事は言えないだろ? 私達も……さ」 「小さな悩み……か。 うん……、そうかも、しれない。 生きるか死ぬかって状況の時なのにさ、私は何を悩んでるんだろうな……」 少しだけ、澪が辛そうな表情をする。 ちっぽけな悩みやちっぽけな自分を実感してしまったのかもしれない。 死を目前にすると、悩みなんて何処までも小さい物でしかない。 勿論、私自身も含めて、だ。 私も『終末宣言』後、小さな事で心を痛め、死の恐怖に怯え、 声にならない叫びを上げそうになりながら、無力な自分に気付く。 その繰り返しを何度も続けるだけだった。 世界の終わりを間近にした人間がやる事なんて、何もかもがちっぽけなんだろう。 これから私がやろうとしている最後のライブだって……。 私は自分の席から立ち上がって、まだ立ったままの澪に近付いていく。 澪は動かず、近付く私をただ見つめている。 澪の前の……、いちごの席くらいにまで近付いてから、私はまた口を開いた。 「小さな悩みだよ、私達の悩みも。 すっげーちっぽけな悩みだ。 世界の終わりが近いのに、私達二人の関係なんかを悩んでる。 小さいよな、私達は……」 私の言葉に澪は何も返さない。 視線を落とし、唇を噛み締めている。 無力で弱い自分を身に染みて感じてるみたいに見える。 昔から、澪は弱い子だった。 恥ずかしがり屋で、臆病で、弱々しくて、 私より背が高くなった今でも何処までも女の子で……。 そんな風に、弱くて、儚い。 私の、 幼馴染み。 私はそんな弱くて儚い澪を、何も言わず見据える。 ちっぽけな私達を、もうすぐ終わる残酷な世界の空気が包む。 心が折れそうになるくらい、辛い沈黙。 言葉を失う私達……。 だけど。 不意に視線を落としていた澪が、顔を上げた。 強い視線で、私を見つめた。 辛そうにしながらも、言葉を紡ぎ出してくれた。 「でも……、でもさ……、律……。 小さい悩みだけど、その悩みは私にはすごく大きい悩みなんだ……。 終末の前だけど……、そんな事関係なくて、 ううん、終末なんかより私には大きい悩みでさ……。 馬鹿みたいだけど、それが私が私なんだって事で……。 上手く言えないけど……、上手く言えないんだけど……」 言葉がまとまってない。 言ってる事が無茶苦茶だ。 多分、澪自身も自分が何を言いたいのか分かってないんだろう。 でも、馬鹿みたいだと思いながらも、澪は自分の悩みを大きい物だと言った。 それくらい大きな……、大切な悩みなんだって、自分の口から言葉にして出してくれたんだ。 「そうだよな……。馬鹿みたいだよな……」 私は囁くみたいに言った。 でも、それは辛いからじゃなくて、全てを諦めてるからでもない。 上手くなくても、自分の想いを澪が口にしてくれたのが嬉しかったからだ。 私は沈黙を破り、澪に伝えたかった言葉をまっすぐにぶつける。 「馬鹿みたいだし、何もかも小さい悩みなんだって事は分かってる。 私なんて物凄くちっぽけな存在で、 多分、居ても居なくてもこの世界には何の関係も無いんだろうな、とも思うよ。 私はそれくらい小さくて、そんな小さい私の悩みなんてどれくらい小さいんだって話だよな。 でもさ……、やっぱりそれが私でさ。 小さくて、世界の終わりの前に何もできなくても、私は生きてるんだ。 誰にとっても小さくても、私だけは私の悩みを小さい悩みなんて思いたくない。 大きくて大切な悩みなんだって思って、抱え続けたいんだ。 勿論、澪の悩みもな」 澪は何も言わなかった。 これまでみたいに、言葉を失ってるわけじゃない。 多分、私の真意が分かって、少し呆れてもいるんだろう。 しばらくして、澪はいつも見せる苦笑を浮かべながら呟いた。 「……試したのか、律?」 「別に試したわけじゃないぞ。 澪の気持ちを澪の口から聞きたかったんだ。 澪ってば、自分の気持ちを中々口にして出さないからさ。 その辺の本当の気持ちを聞いときたかった。 ごめんなー、澪ちゅわん」 「何だよ、その口調は……。 私は律が思うほど、自分の気持ちを隠してるわけじゃないんだぞ。 律は昨日、私が律の事を思って、 ずっと泣いてたって思ってるかもしれないけど、お生憎様、そんな事は無いぞ。 そりゃ律の事は考えてはいたけどさ、でも、それだけじゃないぞ。 ちゃんと新曲の歌詞を考えたりもしてたんだ。 おかげで律が感動して泣き出しちゃうくらいいい歌詞が書けたんだからな。 後で見せてやるから、覚悟しとけよな」 多少の強がりはあるんだろうけど、澪のその言葉は力強くて心強かった。 昔から、澪は弱い子だった。 でも、それは昔の話だ。 今もそんなに強い方じゃないけど、弱さばかり目立ってた昔とは全然違う。 澪は強くなったと思う。高校生になってからは特にだ。 それは私のおかげ、と言いたいところだけど、私のおかげだけじゃないだろうな。 唯やムギ、和や梓……、 色んな仲間達との出会いのおかげで、澪は私が驚くくらい強くなった。 そうでなきゃ、私と恋人同士になりたいなんて言い出さなかっただろうしな……。 昔の澪なら、仮にそう思ったとしても、 言い出せずにずっと胸にしまい込んでるだけだっただろう。 強くなったんだな、本当に……。 私はそれが少し寂しいけれど、素直に嬉しくもある。 「私の事を一日中考えてたわけじゃなかったのは残念だが、その意気やよし。 それにさ、小さな悩みだって分かってても、 それが世界の終わりより大きな悩みだって言えるなんてロックだぜ、澪。 世界に対するいい反骨心だ。 それでこそ我等がロックバンド、放課後ティータイムの一員と言えよう。 褒めてつかわすぞよ」 「……なあ、律。 今更、こんな事を聞くのは、おかしいかもしれないんだけど……」 「どした?」 「放課後ティータイムってロックバンドだったのか?」 本当に今更だな! と突っ込もうとしたけど、私の中のもう一人の私が妙に冷静に分析していた。 実を言うと、前々からそう考えてなくもなかったんだ……。 軽音部で私がやりたいのはロックバンドだったし、 甘々でメルヘンながらも放課後ティータイムは一応はロックバンドだと思おうとしてた。 しかし、よくよく考えてみると、やっぱりロックバンドじゃない気がどんどん湧いて来る。 そういえば、今日の放送で紀美さんが言っていた。 ロックってのは、曲の激しさじゃなくて、歌詞や心根が反骨的かどうかなんだって。 ……やっべー。 放課後ティータイムの曲の中で、反骨的な歌詞の曲が一曲も無い気がする……。 いや、そんな事は無いはずだ。 いくらなんでも、一曲くらいはあってもいいはず。 えっと……、ふでペンだろ? それとふわふわ、カレー、ホッチキス……。 ハニースイート、冬の日、五月雨にいちごパフェにぴゅあぴゅあ……。 あとはときめきシュガーとごはんはおかず、U Iなわけだが……。 あー……。 見事なまでに反骨的な歌詞が無いな……。 作詞の大体を澪に任せたせいってわけじゃない。 ムギの作曲と唯の歌詞のせいでもある。 考えてみれば、放課後ティータイムの中で辛うじてロックっぽいのが私と梓しか居ない。 しかも、その二人が揃いも揃って、作詞も作曲もしてないわけだから、 そりゃ何処をどうやってもロックっぽい歌詞が出てくるわけが無いよな……。 そう考えると放課後ティータイムは、 ガールズバンドではあってもロックバンドとはとても言えんな……。 私は溜息を吐いて、澪の肩を軽く叩いた。 頬を歪めながら、苦手なウインクを澪にしてみせる。 「何を言ってるんだ、澪? 放課後ティータイムはロックバンドだぜ?」 「えっ……、でも……。 ほら、歌詞とか……さ。 私、ロックをイメージして作詞してないし、唯だって……」 「いや、ロックバンドなんだよ。 ロックバンドでありながら、反骨的な歌詞が無いというのが反骨的なんだ。 ロックに対するロック精神を持つロックバンド。 それが放課後ティータイムなのだよ、澪ちゃん……!」 「何、その屁理屈……」 澪が呆れ顔で呟く。 私だって、放課後ティータイムがロックバンドじゃないという事実は分かっている。 分かってはいるが、分かるわけにはいかん。 「まあ、律がそれでいいなら、それでいいけど……」 「そう。私はそれでいい。 ……って事にしといてくれれば、助かる」 「それより、律? 私の方の昨日の話はしたけど、そっちは昨日はどうだったんだ? どんな風に……、過ごしてたの?」 「気になるか?」 私が訊ねると、うん、と小さく澪が頷く。 私だって、澪が昨日過ごしたのか気になってたんだから、澪の言葉ももっともだった。 一日会わなかっただけだけど、その一日が気になって仕方ないんだよな、私達は。 ずっと傍に居た二人だから……。 私は澪の肩から手を放して、腕の前で手を組んで続けた。 「澪と別れてから、色々あったよ。 聡と二人乗りしたり、憂ちゃんと話したり、 ムギと二人でセッションしたり、梓と梓の悩みについて話したり……さ。 それに純ちゃんとムギと梓と私で、パジャマフェスティバルをしたりしたな」 「パジャマフェスティバル……?」 「いや、それはこっちの話。 まあ、とにかく色々あったよ。本当に目まぐるしいくらい、色々な事があった。 その分、ムギや梓……、純ちゃんともずっと仲良くなれたと思うけどさ」 「ムギと梓はともかく、律が鈴木さんと過ごしてたなんて意外だな……」 「私だって意外だったけど、話してみると楽しい子だったよ。 梓の親友だってのも分かるくらい、いい子だったし。 澪も苦手意識持ってないで、純ちゃんと仲良くしてあげてくれよ。 金曜日にジャズ研のライブがあるみたいだから、観に行ってあげようぜ。 純ちゃん、きっと喜ぶと思うよ」 「鈴木さんか……。 律がそう言うなら、もうちょっと話してみるのもいいかもな……」 「まあ、苦手なのも分かるけどな。 澪に憧れてるのは分かるんだけど、えらく距離感が近いもんなあ。 でも、いい子だよ。 それに話してみると、純ちゃんも現実の澪の姿に幻滅して、 少しはちょうどいい距離に落ち着くかもしれないしな」 「どういう意味だよ、律……」 「言葉通りの意味だが?」 言ってから澪の拳骨に備えてみたけど、意外にも澪の拳骨は飛んで来なかった。 その代わり、少しだけ寂しそうに、澪は呟いた。 「そっか……。 律は昨日、元気だったんだな……」 私が居なくても……。 とは言わなかったけど、多分、澪はそういう意味で呟いていた。 私が私の居ない所で楽しそうにしてる澪を見るのが辛かったみたいに、 澪も澪の居ない所で私が元気に過ごしているという現実が辛かったんだろう。 何処までお互いの事を気にしてるんだろうな、私達は……。 それは依存なのかもしれなかったけど、 多分、私達はその依存のおかげで、まだ正気を失わずに世界の終わりに向き合えてる。 私は軽く微笑んでから、澪の耳元で囁く。 「うん……、元気だった。 澪が居なくても元気だったけど……、でも、物足りなかったよ。 片時も澪の事を忘れなかったって言うと嘘になるけど、 でも、楽しいと思う度に、澪が傍に居たらな、って思った。 一緒に楽しい事をしたかったよ。 梓の悩みの件でも、澪なら私の言葉をどう思うか考えながら梓と話してた。 ずっと、澪の事が気になってた。 考えてたよ。澪の言葉をさ。 私は澪とどうなりたいのかってさ」 澪はじっと私の言葉を聞いていた。 澪が次の私の言葉を待っている。 私の答えを待っているのを感じる。 もうすぐにでも、私が澪の想いに対する答えを言葉にするのを、澪は多分予感している。 私も澪に向けて、私の答えを伝えようと激しく響く心臓を抑えて口を開く。 思い出す。 澪に恋人同士になりたいって言われた時の喜びを。 きっと澪なら、私には勿体無いくらいの恋人になってくれる。 また、思い出す。 私を抱き締めた澪の柔らかさと、私が重ねようとした澪の唇を。 澪と恋人同士として、そういう関係で世界の終わりを迎えるのも悪くないって思えたのを。 澪と恋人になるのは、私達に安心と喜びを与えてくれると思う。 だから、澪と恋人同士になるのは、きっと悪くないんだ。 私は言葉を出す。 澪と私の関係をどうしたいかを、震えながらもまっすぐに伝えるために。 私の本当の気持ちを澪に伝えるために。 「私はすごく考えた。考えてた。それで、答えが出たんだ。 これから伝えるのが私の答えだよ、澪。 なあ、澪……。 私はさ……、 私はおまえと……、 恋人に……、 恋人同士には……なれないよ」 31