約 2,224,737 件
https://w.atwiki.jp/gionshantveed/pages/709.html
スレフィ(Slefhi)はスレフィエ国の固有植物種族である。 スレフィは元々惑星スレミスなどに居住していた主人と呼ばれるヒューマノイド種族のペットとして生み出された。スレフィにはキメラ技術が用いられており、ベースとなる植物に動物遺伝子を組み込んで創造されたと推測されている。しかし、ベースとなった植物は既に絶滅したと考えられており、動物遺伝子のベースとなった動物種も判明していない。スレフィは様々な種・品種が創造され、現在では7つの種族、6つの植物種、数十の品種が存在している。 目次 種族スイワンス(Suiwans) ブレゼンス(Bhlessens) フイシー(Fhuishiy) スヒム(Scimm)スヒム・アシャイア レヌー(Lenu)レヌー・アゼンシア ヘニエン(Kheniyen)アシナガヘニエン イシュメニ(Ishmeni) 生理学的特徴代謝 胴体 口 感覚 頭頂部 繁殖 感情 関連項目 種族 スイワンス(Suiwans) スイワンスのイラスト 白や黄色の花を咲かせる雌雄同株のスレフィ。草原や比較的乾燥した日当たりの良い場所を好む。フイシーと遺伝的に近い。 白い花の個体は中央部が若干黄色がかっている。花は頭部に一つだけ咲き、果実を一つ作るため、つまり一産一子である。スレフィの小型種に位置づけられ、体長は80cm前後、幅は40~60cm程度でぽってりした雰囲気の外見である。種子の頭部から四つ葉の陽葉を展開し、同じ葉を使い続ける。この特徴はある種の幼形成熟(ネオテニー)と考えられている。側芽は上部に葉を、下部に腕に分化する茎を発達させ、葉は袖のように腕上部を覆っている。 再生能力が高く、栄養条件が揃えば身体の3割程度までなら失っても再生する。足根による固着能力は退化している。 ブレゼンス(Bhlessens) ブレゼンスのイラスト 赤やピンクの花を咲かせる雌雄同株のスレフィ。多湿な場所が苦手であり日当たりの良い場所を好む。スヒムと遺伝的に近い。 大きな花を一つだけつけ、一産一子。体長は120cm前後、幅は40cm程度。茎頭部が小さく下部になるにつれて太くなる三角形型のシルエットから女性らしい印象を受ける。葉は全体的に細長くて全縁であり、先端が丸まっている。側芽の葉は腕を包むように内側に丸くなるが、先端になるにつれて平らになる。頭部の正面の葉は短く、後部と側面の葉は長く垂れ下がるためロングヘアーのように見える。胴体は小さな頭部、小さな胸部、大きい腹部の三つにくびれる。胸部の前後には短い葉がつく。腹部には長いスカート状の葉が8~14枚程度つく。スカート状の葉は運動、風、感情などで揺れ動き、時には胴体が見えてしまうため現代のブレゼンスのほぼ全てが下にドロワーズのような下着を着用している。 足根は短く、固着能力はないが養分・水分の吸収はわずかに可能である。胴体の葉をめくると短足であることがわかる。 フイシー(Fhuishiy) フイシーのイラスト 沼地や湿原など多湿環境に適応した雌雄同株のスレフィ。乾燥した場所が苦手で、日陰を好む。スイワンスと遺伝的に近い。 花の色は空色、紫色、桃色などの差異があり、これは遺伝ではなく体内のpHに依存する。やや小ぶりな花を2~6個ほどつけ、一産多子。腕の葉がない代わりに腹部に細長い葉を20~30枚ほど生やし、フラダンサーのような見た目をしている。頭の葉も20~30枚ほどの細い葉になっており、しばしば片目が隠れる。髪留めのゴムやピン留めなどを使って葉を結う者もいる。足根は太くて短い構造になっており、ぬかるんだ地面でも歩行しやすくなっている。足根の固着能力が高く、柔らかい泥などでは地下30cmほどまで足根を伸ばすことができる。 水分要求量が多いが根腐れへの耐性が高い。水中への適応能力も高いため30~40分程度の間、身体が水中にあっても可能。スレフィには塩類耐性があるが本種はずば抜けて高く、過剰な塩分を葉面に析出させ体外に排出することができる。 胴体の葉は放っておくと胴体全体を覆い眼様体や口が隠れてしまうほど生えてきてしまうため、定期的に古い葉を摘み取る習慣がある。ヒューマノイド種族で言う爪切りのようなもので、普通人前では行われない。現在では専門エステなどに通って葉を摘む個体もいる。 スヒム(Scimm) スヒムのイラスト 雌雄異株のスレフィ。ブレゼンスが森林に適応して本種になったとされ、日陰を好む習性がある。 最大の特徴は毎年一年の長い期間花をつける点である。花に見える部分は萼(がく)が進化したもので、頭頂部の球形の黄色く小さい部分が本物の花である。この花はおしべまたはめしべを形成しない場合が多く、偽花と呼ばれる。偽花と本物の花は外見ではほぼ見分けられない。 雄株(オスの個体)の萼は赤色~桃色を呈し、雌株(メスの個体)の萼は白色である。1000分の1程度の確率で雌株が赤・桃色の萼をつけることがあるが劣勢遺伝によるものと考えられており、多くの場合は遺伝的異常は認められない。逆に雄株が白色の萼をつける場合は非常に稀で(10万分の1の確率)、染色体異常の可能性が高く生殖能力を持っていない場合が多い。 偽花の下につる状の偽果シュートと呼ばれるシュート(枝)を1対つける。偽果シュートには通常2~6個の偽果をつけ、偽果は偽花と同様春~秋までの長い間ついており、赤色で芳香があるため昆虫をおびき寄せる働きがある。昆虫をおびき寄せるのは捕食のためで、ポスト・アポカリプス直後の養分に乏しかった時代に進化したものの名残であると言われている。スレフィ国成立後は偽果が落下して床を汚すため、人目のつかないところで摘み取って処理をしていたが、大宇宙連合会議加盟後、ヒューマノイド種族はこの偽果が可愛らしいと評判を立てたため摘み取らずに残す個体が増えてきている。 ブレゼンス同様女性のようなシルエットを持ち可愛らしい見た目をしており、各部の葉形が幅広く丸みを帯びる。胴体はくびれがあり、ブレゼンスよりもさらに女性らしい見た目になっており、胴体胸部には白っぽい微毛が密生している。 腹部には特徴的なハート型の幅広で大きな葉を4~6枚持ち、ドレススカートのように見える。風や感情によって胴体が見えてしまうこともあるので、ブレゼンス同様スヒムも下着を着用している。 腹部背面には背面シュートと呼ばれる通常2対のシュートを持っており、手先と同じほど器用に動かすことができる。背面シュートはヒューマノイド種族の子供程度なら4本の背面シュートで持ち上げることができる。膨圧を利用して伸縮することができるが、強く引っ張られると取れてしまう。シュートは切断されるとビンタされた時ほどの痛みを伴うが、基部から取れる場合にはさほど痛みを感じない。1年に1~2度の間隔で生え変わる。生え変わりの時期はムズムズするらしい。トカゲの尻尾のように切れたつるがジタバタ動くことはない。 ブレゼンスとは異なり、足根は長く、固着能力は比較的高い。胴体の葉をめくると足が長いことがわかる。 スヒム・アシャイア スヒム・アシャイア スヒム・アシャイアは赤い花と赤い葉を持つスヒムの品種である。 可愛らしい赤い花と赤い葉をつけるため、ヒューマノイドの間では人気が高い。 比較的珍しく、雌株にしか見られない。 レヌー(Lenu) レヌーのイラスト 雌雄異株のスレフィ。大抵のスレフィにも低温耐性はあるものの、本種は寒冷地や山岳を好み、耐凍結性や耐雪性が非常に高い。日向でも日陰でもよく育つが、低地では涼しい日陰を好む。ブレゼンスに遺伝的に近い。成長は遅いが、寿命は250~300年ほどと草本スレフィの中で最も長い。 雄花は白くてとても小さく、球状にまとまってつく。ガマズミの花をさらに小さくしたような、アリウムの花を白くしたような見た目。雌花は青紫色~赤紫色で日光の反対側を向いて横向きに咲き、キキョウの花に見た目が似ている。 体長が120~140cmとイシュメニを除く他のスレフィよりも少し背が高く、幅40~60cmとほっそりした三角形の見た目をしている。 葉の形状はカクレミノの葉のように三裂し、胴体腹部の前後のみユリノキの葉のように四裂する。頭部は前頭部の葉はブレゼンスとほぼ同じ見た目をしている。側頭部の葉もまたブレゼンスのように長いが、三裂する点が異なる。後頭部の葉は四裂し、雌株はブレゼンスと同じくらいの長さになるが、雄株はそれよりも短い。 胴体胸部にはブレゼンスのように前後に一つずつ葉をつける。袖葉もまた三裂し長く和服のように幅広い。胴体腹部は四裂する葉をつけ、前後のものが大きく、左右のものはとても小さい。そのため全体的に袴姿に見える。風や感情によって胴体が見えてしまうこともあるので、ブレゼンス同様レヌーも下着を着用している。 ブレゼンス同様、短足で固着能力はない。 レヌー・アゼンシア レヌー・アゼンシア レヌー・アゼンシアはアントシアニン(紫色色素)を含む品種である。 レヌーよりさらに低温に強い特徴を持ち、6ヶ月以上の低温条件でも生存が可能である。 光合成量は標準的なレヌーとは同じ。しかし、根の働きが標準的なレヌーに比べて悪く、色素が蓄積しやすい体質であると言われている。紫色になる度合いは個体差が大きく、ほとんど紫色にならないものもいる。 ヘニエン(Kheniyen) ヘニエンのイラスト 雌雄異花の多肉植物のスレフィ。遺伝的には他のスレフィよりも遠く、最も近い種はスイワンスである。 胴体上部に冠のように通常4~16個程度の雄花を1週間ほど咲かせた後、頭部頂点に1ヶ月ほど大きな1つの雌花を咲かせる。開花の時期は個体差があり、それぞれの時期に受粉できるようになっている。体長60~80cm、幅60~80cmの球形で縦方向に通常14~20条の窪んだ筋が見られる。総じて丸サボテンのような姿である。柔らかい棘状の葉を持ち、刺座(しざ)と呼ばれる基部から通常2つの葉をつける。刺座は垂直方向に通常6~8つ持つ。胴体上部には通常6~10枚くらいの多肉植物の葉のような組織ができ、頭頂部に花を作る。一方底部にはスレフィ特有の足根があり、それを囲うように小さな葉のようなひだがつく。 長雨は苦手だが成長には大量の水分を必要とする。豪雨に打たれると開花しやすい。日中の水分損失には強く、CAM型光合成に似た機構を持ち、昼間は表皮細胞のフタが水分の損失を防ぎ、独自に発達させた有機酸肝で夜間蓄えたリンゴ酸等が含まれた胆汁を還元して光合成している。 成長速度は遅く歩行速度も遅いが、転がることで素早く移動できる。稀に逆さまになったまま起き上がれなくなることがある。スレフィの中で最も優れた再生能力を持ち、栄養条件が良好であれば身体の半分を失っても再生できる。怒らせると棘を逆立てて硬くなり、極度の恐怖を感じると抜け落ちる。 カボチャではない。 アシナガヘニエン アシナガヘニエンに追いかけられるナプトー 乾燥地に適応して根が長くなったヘニエン。なぜかナプトーを追い掛け回す習性がある。 イシュメニ(Ishmeni) イシュメニのイラスト 雌雄異株の樹木のスレフィ。寿命がとても長く、ゆっくりと時間をかけて60m近い巨木になる一方で、繁殖力は極めて低く、50~100年に一度繁殖を迎える。頭部にも腹部にも枝葉をつけるが頭部に集中している。 基本的に足根による固着生活を行っているものの、半日ほどかけて足根を引き抜いて移動することもできる。樹高20m程度の平均的な個体の場合、1時間ほどかけて300mを進むことができるが、長距離の移動は苦手で疲れると再び固着してしまう。実生(幼木)は他のスレフィ種族と同じくらいには動き回ることができるが、老木になればなるほど移動能力は低下する。 腕部は根になっており、腕根と呼ばれる。腕根は足根のように普段固着しているが、頻繁に引き抜いて枝葉の手入れをしたり食害する動物を追い払うために振り回したりしている。腕根のつけ根部分(肩や二の腕の辺り)からはしばしばシュートが出てきており、葉が茂っている。 スレフィの中で最も賢い。性格は穏やかであり、多くの個体が争いを嫌う。平均寿命は800年ほどだが、一部では1000年近く生存する個体も存在する。 多くのスレフィに尊敬されており、国内にはイシュメニ崇拝という信仰体系が存在する。 生理学的特徴 知性を持つことと運動能力を持つことで競合する植物種がおらず、もし仮にあったとしても彼らが切り倒したり上に登ったりするため競合しない。そのため、寿命は世代を経るごとに長くなっている。ペットとして創造された初期のスレフィは3~5年ほどの寿命しかなかったが、現在ではスイワンスでさえ150年近く生きることができると考えられている。しかし、大宇宙連合会議への加盟以降、戦争や国外のトラブル、感染症などで命を落とすケースがあり平均寿命は短くなった。自然死による寿命が存在しないため何らかのトラブルや病気がなければ生存し続けられるとされる。 また、寿命が長くなったことで少産少子化が進み、スイワンスなどの草本スレフィでさえ現在では数年に一度しか花をつけない。幼体の生存率はヒューマノイド種族と変わらないほど高い。 代謝 スレフィの光合成は一般的な植物よりも呼吸など代謝量が格段に多いため、それに応じて光合成効率がとても高い。しかし、通常の光合成のように日焼けを起こすことはある。 吸水は基本的に口から行われる。フイシーなど足根で固着するものは足根から水分を吸収するものもいる。蒸散によって水分は失われるため、定期的に水を補給する必要がある。 有機物の排出はほぼ行われず、スレフィには消化器も肛門もない。スレフィの多くは余分な塩分や蓄積した重金属などを固めて口から排出する。フイシーは葉の表面に過剰な塩類を析出させることでも排出することができる。 胴体 スレフィの胴体は植物の茎が発達したものである。草本スイワンスでは胴体表面はすべすべしており、弾力があり、強靭である。木本スレフィはこの胴体に甲冑のように樹皮が組み合わさっており、胴体をひねったりすることが可能である。 胴体または頭部には眼様体(がんようたい)と呼ばれる目のような組織が前方に一対つく。眼様体は比較的大きく、動物のような眼球は持たず、扁平な構造で、縦長の小判のような見た目をしている。色覚は豊富で遠赤外線が見える。視野角はヒューマノイド種族と大差ない。眼様体は光合成能力を持たない。 口 スレフィの口の内側は湿っており、唾液腺(ただしヒューマノイドの唾液とは異なる)と舌がある。歯はなく、代わりに板状の組織が発音をしやすくしている。発声器の奥には誤嚥を防止する喉頭蓋と声帯があり、その奥には肺と胃がある。肺は発声するために空気を溜めるだけで酸素と二酸化炭素の交換は行わない。肺の奥には維管束組織と繋がる部分があり、肺に水が溜まるのを防いでいる。胃は主に飲んだ水を溜めるための場所であり、水分や溶解したミネラル分、混入した有機物などは膜を通して維管束組織に吸収される。足根で固着しないスイワンスなどのスレフィは胃からの吸収で必須栄養素のほとんどを供給している。 スレフィの多くは余分な塩分や蓄積した重金属などを固めて口から排出する。 感覚 嗅覚と聴覚は葉の表面にある感覚細胞で感じ取っている。他の野生哺乳類ほど鋭いわけではなく、ヒューマノイド種族と同等かわずかに低い程度である。 痛覚の強さはヒューマノイド種族と同等かやや鈍いと言われ、ヒューマノイド種族にとって動けなくなるほどの痛みでもスレフィにとっては顔をしかめる程度であるとされる。また、葉や果実、花などの基部と枝(茎)の境界など離層が形成される部位ではほとんど痛みを感じない。離層が形成されていない場合は数本まとめて髪の毛を引っこ抜かれる程度の痛みを感じると言われる。 味覚は舌でのみ感じ取っている。 頭頂部 全てのスレフィの頭頂部に頂芽がつく。頂芽はほぼ伸長することがなく花や果実をつける時にわずかに伸長し、その先に花や果実をつける。全てのスレフィがつける子葉は四枚であり、スレフィにとってこの四つ葉は生命の象徴である。スイワンスなどは子葉が本葉である。 スレフィの花は大きく、少数のみをつける。元々は虫媒花だったが現在はパートナーを形成したり風媒によって繁殖する。蜜は作られない。 繁殖 スレフィの果実はそのまま茎となり、種子は形成されない(厳密には子房の生育初期段階で消失する)。果実は地中に埋められ、適切な水分量であれば3日ほどで眼様体が発達し、2週間程度で頂芽と側芽、そして足根が生えてくる。幼体は足をばたつかせたり体をひねったりして地面から這い上がろうとする。一般的に幼体の多くは自力で這い上がれないため、親が引き抜いたり這い上がれるように周囲の土を掻き分けてやる必要がある。幼体は一般的に花をつけるようになると親から独立する。 感情 スレフィは表情を変える際には、頭頂部の葉や花の膨圧を変えることで表すことができる。一般的に緊張や高揚があると葉はピンと逆立ち、逆にリラックスや落胆を感じると葉は垂れる。睡眠時は葉が垂れていることが多い。夢を見ていると葉が動くことがある。 極度の怒りや恐怖などの強いストレスを感じている時はアレロパシー物質を発することでそれを表明する。またヘニエンの場合はアレロパシー物質の代わりに胴体のトゲを逆立てる。アレロパシー物質は無色透明の液体であり、植物にも動物にも毒性がある。また発がん性物質の可能性が高い。アレロパシー物質は汗のように胴体表面に雫となって現れ、揮発しやすく、ガスとなって周囲に充満することがあり、注意を要する。 関連項目 スレフィエ国関連記事一覧 国家 国家 スレフィエ国 歴史・政治 歴史 スレフィエ国/歴史スレフィエ国/歴史年表 政治 スレフィエ国/政治スレフィエ国/国家元首の一覧 政策と計画 銀河緑化計画 軍事 軍事 スレフィエ国/軍事 兵器 スレフィエ国/艦艇 技術・産業 技術 スレフィエ国/技術 産業 地理 領土 スレフィエ国/領域 居住星 エンス・レミエゾンス星系 スレミス フエズニス星系 エズムース ブイズニム星系 ブレゼンセンス 暦 スレフィエ国/祝日 言語 言語 スレフィスレメン語スレフィの命名 文化・宗教 宗教 イシュメニ崇拝 文化 スレフィエ国/文化 国民 スレフィエ国/種族スレフィエ国/国民性 人物 政治家 エリスニス・スランシア 人物一覧 社会福祉 教育 スレフィエ国/教育
https://w.atwiki.jp/kairakunoza/pages/62.html
日が大きく傾き、鈍い光が降り注ぐ午後。 泉家のゆたかの部屋―― ゆたか、みなみ、ひよりの3人が楽しそうに喋りあっている。放課後、たまたま3人と も用事が無く一緒に帰れることになり、せっかくだからもっとおしゃべりしようというこ とでみなみとひよりが泉家にお邪魔することになったのだ。 ちなみにこなたはかがみたちとどこかへ買い物に行ったらしく、そうじろうも仕事の打 ち合わせということで家にはいない。家に響くのは3人の女子高生の花のようにかわいら しい声のみである。 「そうだ、みなみちゃん、今日私がからかわれてるときに助けてくれてありがとう。あの ときとっても嬉しかったよ」 「・・・・・・うん。ゆたかが困ってるときは私が必ず助けるから、安心して」 「うん。それにこの前、私が風邪をひいたときに2人がお見舞いに来てくれたときもとっ ても嬉しくて、思わず涙が出そうになっちゃったんだ。私、みなみちゃんと田村さんと友 達になれて本当によかったよ」 そう言ってゆたかは満開の花のような笑顔を浮かべた。みなみはゆたかのストレートな 言葉に照れ臭そうに顔を赤らめ、少し下を向いている。 (ああ・・・・・・そんなことを素直に言えちゃうなんて、小早川さんってほんと純粋で かわいいなあ・・・・・・。いかにも守ってあげたいって思っちゃうタイプの子なんだよねぇ) ひよりがそんな思いを巡らしながら、のぼせたような顔をしてゆたかを見ていた。 そしてふと、何かに突き動かされたようにひよりはゆたかを抱きしめていた。 「えっ・・・・・・田村さん、何・・・・・・?」 ゆたかは恥ずかしそうに顔を赤らめた。 「いやー、ゆたかちゃんってかわいいなあって思ってさ。そう、おもわずかわいがってあ げたくなっちゃうほどに」 「えっ・・・・・・どういうこと・・・・・・?」 「ねえ・・・・・・小早川さん・・・キス、していい・・・・・・?」 「えっ、ええっ!?」 突然の言葉にゆたかは驚いてうろたえている。しかし、ひよりはゆたかの言葉を待たず に自分の唇をゆたかの唇に近づけようとして―― ドンッ 「キャッ!」 突然ひよりの体がふっ飛んだ。見ると、みなみが両手を前に突き出した格好のまま固まっていた。 「あ・・・・・・わ、私、その・・・・・・」 なぜひよりを突き飛ばしてしまったのか、みなみは自分自身の行為に驚いているようだ った。困惑のため、言葉もうまく発せずにいた。 ひよりは起き上がってみなみの傍に寄っていった。そして顔をみなみの耳の傍までもっ ていき、囁くように語りかけた。 「ごめんね。大丈夫だよ、分かってるから。さっきのことは気にしてないからいいよ。 ……そうだよね・・・・・・小早川さんのことを一番思ってるのは岩崎さんだもんね・・・・・・。やっぱ り自分が最初にキスしたいよね・・・・・・」 「ち、違う・・・・・・。私は・・・・・・そんな・・・・・・」 「違うの?じゃあやっぱり私が小早川さんとキスしちゃおっかなあ」 「だっ、だめ!」 慌てるように言ってみなみはひよりを小さく睨みつけた。その声は普段おとなしいみな みの口からは聞いたことのない大きさと口調だった。 「ほら・・・・・・やっぱり私に奪われたくないでしょ?・・・・・・小早川さんとキスしたいでしょ? ……自分の気持ちに素直になって・・・・・・。さあ・・・・・・小早川さんをかわいがってあげて・・・・・・」 まるで悪魔の誘惑のように甘い音色の声が染み入ってくる。それが満たされた瞬間、み なみの体が熱に浮かされたように熱くなった。頭の中が桜色のような紅色のようなもやが かかったみたいになった。ゆたかを熱のこもった瞳で見つめた。ゆたか以外の全てのもの が認識から消えていく。ゆたかの小さな体を見る。ゆたかの子リスのようなかわいらしい 顔を見る。ゆたかのさくらんぼのようにおいしそうな唇を見る。 みなみはそろそろとゆたかのところに近づいていった。そして綿毛を触るように優しく そっと両手をゆたかの肩に置いて言った。 「ゆたか・・・・・・私はゆたかとキスしたい・・・・・・。ゆたかは・・・・・・?」 みなみの言葉を聞いた瞬間、ゆたかの顔はりんごのように真っ赤になった。そして夢中 になってみなみの顔を見つめた。 「うん・・・・・・。私も・・・・・・みなみちゃんとキスしたい・・・・・・」 その言葉をきっかけに、お互いの心は1つになった。どちらからともなく動きだし、2 人の顔がゆっくりと近づいていく。口を寄せ、互いに目を瞑り―― 唇が合わさった。 「ん・・・・・・んん・・・・・・」 時間にして15秒ほどだろうか。2人の性格を表すように控えめではあったが、熱烈に お互いのことを求め合った接吻であった。 「はぁ・・・・・・ぁ・・・・・・みなみちゃんの唇、とっても温かかった・・・・・・」 「ゆたかの唇も・・・・・・温かくて気持ちよかった・・・・・・」 接吻したことによって2人の熱はさらに上がっていった。もう、お互いをさらに求めた いということで頭がいっぱいであった。 「服・・・・・・脱がすね・・・・・・」 「うん・・・・・・」 まずみなみがゆたかの服を脱がしていった。セーラー服の上を脱がせ、続いてブラを外 した。そこに現れたのは、まだ微かとしかいえないほどのふくらみしかない胸だった。 みなみはじっとそこを見つめた。 「あ・・・・・・あの、みなみちゃん・・・・・・?」 自分の胸をじっと見つめられてゆたかは困惑した顔をした。 「・・・・・・あ、ご、ごめん。下は自分で脱いで・・・・・・」 「うん・・・・・・」 頷いて、ゆたかは自分でそろそろとスカートを下ろしていった。続いて、下着に手をか け、少し逡巡した後、恐る恐るそれを下ろしていった。脱ぎ終わって、ゆたかの隠れてい た秘所が露わになった。最後に、靴下を脱いで、ゆたかは一糸纏わぬ姿を晒した。 「みなみちゃんも、脱いで・・・・・・」 「・・・・・・うん・・・・・・」 みなみもセーラー服の上を脱いでいった。それから、何かを考えるようにずいぶんとも たもたしながらブラを外していった。かろうじて膨らんでいると分かる程度の胸が顔を出 した。 続いてスカートを下ろし、タイツを脱ぎ、最後に下着をそろそろと脱いでいって、同じ く一糸纏わぬ、まさにスレンダーと呼ぶにふさわしい細身の体が晒された。 「・・・・・・・・・・・・」 みなみは腕を胸の前で交差させ、顔は斜め下を向いて俯き、少し悲しそうな顔をしてい た。 「どうしたの、みなみちゃん?」 ゆたかは気になって尋ねた。 「・・・・・・なんでもない。気にしないで」 「?・・・・・・うん・・・・・・」 ゆたかはそれ以上追求しようとはしなかった。 2人は引かれるようにくっついた。ゆたかの頭の方が低い位置にあるせいか、自然とゆ たかはみなみの懐にもぐりこみ、つんと突き出した乳首を舐めた。 「んっ!ん・・・・・・あ、ん、あっ・・・・・・」 ゆたかは何度も乳首を舐め続けた。そのたびにみなみは跳ね上がるように体を震わせた。 「あんっ、あ、あぁ、ん・・・・・・」 「みなみちゃん・・・・・・胸、とっても敏感なんだね・・・・・・」 「だめ・・・・・・私、胸は・・・・・・あ、んっ!」 既にみなみは泣き出しそうな顔をしていた。乳首が硬く張り詰めていた。 「みなみちゃん・・・・・・こっちも、いくね・・・・・・?」 そう言うと、ゆたかはみなみの秘所の廻りを指でまさぐった後、指をみなみの秘所に挿 し入れた。 「ああっ!!あっ、ぃゃ、んっ・・・・・・!」 みなみの声が一際大きくなった。もはや体に力は入らず、四肢ががたがたと震えていた。 「みなみちゃんのここ、クチュクチュいってるよ・・・・・・気持ちいいの・・・・・・?」 ゆたかが指を動かすたびにみなみの下半身から粘着質の音が聞こえた。ゆたかの指がみ なみの液によって濡れていった。 「うん・・・・・・ひぃっ、あぁっ、んんっ!」 乳首と秘所を同時に攻められ、みなみの体は痺れたようになり、どうにかなってしまい そうだった。体は熱に侵され、汗ばみ、乱れていた。すっかりみなみはゆたかの行為の虜 になっていた。 そこから少し離れた所―― 「はぁっ、はぁっ、あぁ・・・・・・。凄い・・・・・・2人とも、あんな・・・・・・」 自慰して興奮しているひよりの姿があった。 「はぁ・・・・・・ぁんっ・・・・・・私・・・・・・おかしい・・・・・・友達を見て・・・・・・こんなことするなんて ……はぁっ、ダメ・・・・・・」 ひよりは右手で自分の胸を揉みながら、左手をスカートの中に入れ、下着の上から指で 自分の秘所をつつくようにしていた。下着は既に濡れた痕が広がっていた。 「はぁ、はぁ、んん・・・・・・いい・・・・・・いいの、あぁ・・・・・・」 それに気付いたゆたかとみなみは動きを止め、乱れるひよりを見ていた。そしてあるこ とを思った。 「見て、みなみちゃん。田村さん、自分でしちゃってるよ。混ぜてあげよっか・・・・・・?」 「うん・・・・・・」 2人はひよりに近づいていった。 「ぁ・・・・・・何・・・・・・2人とも・・・・・・?」 そう言ってる間に、2人はひよりの服を全て剥ぎ取ってしまい、3人の裸体の少女たち が並んだ。 「やだ・・・・・・何するの・・・・・・やめて・・・・・・」 ゆたかはひよりの前に、みなみはひよりの後ろにくっついた。 「あっ!!ああんっ!んぁっ、ああぁぁん!!」 ゆたかはひよりの顔に何度も接吻を浴びせながら、ひよりの秘所に指を挿し入れた。既 にひよりが自分で濡らしていたので、指はよく動いた。みなみは後ろからひよりの胸に手 を回して揉みしだき、舌を背筋や首筋に這わせて上下に舐めた。 「・・・・・・少しある・・・・・・」 「えっ、何っ、岩崎さん?」 しかしみなみはそれに答えず、少し強くひよりの胸を揉んだ。 「んっ!!ああっ、はぁっ、岩、崎、さん・・・・・・強い。もっと・・・・・・ダメ・・・・・・」 「ふふ。田村さん、とってもかわいい顔してる。もっと気持ちよくなって・・・・・・」 ゆたかはひよりの耳を舐めたり息を吹きかけたりしながら、指の動きを速くしていった。 「ぃゃっ、あんっ、ひやあっ、はあ、ダメ、おかしくなっちゃう。もう・・・・・・」 2人の指が、舌が、さらにはひより自信の長い髪が、汗が媚薬のようにひよりを酔わせ ながらまとわりつく。 ひよりは涙に顔を濡らしながら、全身をわななかせた。3人の少女が汗ばんだ体を重ね 合いながら、舐め合ったり愛撫したりしている光景は、周りの空気を桜色に変えてしまい そうなほどひどく淫靡なものであった。 「あんっ、あんっ、あんっ、はあっ、ああっ」 「あっ、あっ、もう・・・・・・ダメ・・・・・・あああぁぁぁあ――――!!!」 ひよりは果て、みなみに体を預けて倒れこんだ。目は空ろで、荒い息を吐いていた。 「田村さん、いっちゃったね・・・・・・」 「うん・・・・・・今度は私たちの番・・・・・・」 みなみはひよりをその場に寝かせて、再びゆたかと向かい合って言った。 「今度はゆたかも・・・・・・2人一緒に気持ちよくなろう・・・・・・」 「うん・・・・・・」 2人はお互いに片方の手を相手の太股の間に滑らせ、秘所を撫でた後、ゆっくりと指を 挿しいれていった。空いている手は相手の肩の辺りに置き、胸を寄せ合って接吻するほど 顔を近づけた。 「ん・・・・・・あ・・・・・・ぁあん・・・・・・」 「ちゅ・・・・・・んむ、はぁ・・・・・・ゆたか・・・・・・」 指の入れ合いに接吻の雨。クチュクチュ、ピチャピチャと淫らな音をたてながら2人は 混じり合い、高まっていく。 「みなみちゃん・・・・・・みなみちゃんっ・・・・・・」 「ゆたか、ゆたか、ゆたかっ・・・・・・」 「あっ、あん、はあ、はぁん」 声が、息遣いが、体が、溶け合いながら1つになっていく。全身が相手を感じ取りそれ に酔いしれる。 「みなみちゃん・・・・・・私・・・・・・もう、ダメ・・・・・・」 「ゆたか・・・・・・私、も・・・・・・あっ、ああっ!」 指の動きが激しくなる。最後に相手を求めようと、むさぼるように接吻を交わす。 「ぷはぁっ、はあっ、あぁ、んっ・・・・・・あああぁぁああああーーーー!!!」 2人は同時に果てた。ゆたかはみなみに向かって倒れこんだ。みなみはそれを支えよう としたが力が入らず、ゆたかがみなみを押し倒すようにして重なり合ったまま横になった。 営みが終わってゆたかとみなみの息が落ち着いてきたころ、3人は寝転がったまま顔を 向け合っていた。 最初に口を開いたのはひよりだった。 「私たちなんだかすごい関係になっちゃったねー」 それに対して2人が答えた。 「私たち、これからも何があっても一緒だよね」 「・・・・・・私もそうありたいと思っている。・・・・・・よろしく・・・・・・」 「ふふふ・・・・・・」 夕日がほとんど沈みかけ、薄暗い影が少女たちを隠す部屋の中で、3人の笑い声が踊っていた。 コメントフォーム 名前 コメント こ~ゆ~け~で、ひよりんの妄想オチじゃないのは 珍しい。 -- 個人的に みなみが受けの方が好き♪ (2013-04-24 21 06 49) そこにパティを混ぜたい。 -- 名無しさん (2009-12-03 17 29 04)
https://w.atwiki.jp/taiyounohikari/pages/74.html
水の一族 はエルフ族の中の一族の一つである。 概要 水の一族は、水を司る一族である。 清らかな青色の髪、サファイアのような青い眼、 水の様に透き通りそうな青白い肌をもち、 耳がえらの様な形をしていて、水系の魔術を得意としている。 水の一族はインデダム地域※未作成の、当時東地区と呼ばれていた場所にあった一族で、 その役目は世界を乾かさない事。 世界を潤す事。乾ききった心に潤いをもたらし、 世界が荒れないように、水のように澄んだ世界にする事。 そして世界を冷ます役目もある。 熱を冷ます事。色んな事柄、色んな物、全ての熱を冷ます。 長の名は、必ず水の名を持つ。
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/24070.html
まじっくさーくる【登録タグ CUL GUMI VOCALOID ま まきゃヴぇり 曲 鏡音リン 鏡音レン】 作詞:まきゃヴぇり 作曲:まきゃヴぇり 編曲:まきゃヴぇり 唄:GUMI, CUL 鏡音リン・レン(セルフカバー版) 曲紹介 二人で前を見て たまに向き合って 僕らはこうして旅を続けるよ(作者コメ転載) 歌詞 (動画内歌詞より転載) 今日もひとりで 魔法陣で踊る君を 僕は影からこっそり見てた 出会った頃より強くなったね 隠れて稽古してたの 知ってるよ 僕等を映す世界は 平面に広がっていくけれど 地面に小さな円を描いて 丸い地球包んで染めて いくよ ねえ ねえ 知ってる? これからも僕ら 二人で一緒に旅を続けてく ねえ ねえ 教えて 世界を救ったそれからも 君と旅していいですか? 照れくさくて曖昧な返事かわく 縦横並びパーティを組んで 泣いて笑ってふざけてはたかれて ちょっと小突いて怒った君を見た 周りを見れば 変なのばっか みんなで正しい物語を壊す くまの太陽 飛行船も出して 悪魔も仲間? 疑問は残しとこう みんなが祝福くれる リコの花びらを世界に散らす 地面に小さな円を描いて 二人向き合って言える すきだよ ねえ ねえ お願い これからも僕に リコの髪飾りプレゼントさせてよ ねえ ねえ 聞いてる? 何回も言うけど これからも君と旅して いきたい! ねえ ねえ 知ってる? これからも僕ら 二人で一緒に旅していくんだよ ねえ ねえ 教えて 世界を救ったそれからも 君と旅していいですか? いつも半分だって伝わらないよ 声に出してるつもりなんだけど なんかお互いの距離が難しく はたして黙ってたのは僕なのか 照れくさくて曖昧な返事かわく 横に並んで二人で前を見て たまに向き合ってケンカもするけど 僕らはこうして旅を続けるよ コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/akiko6/pages/784.html
新・味方、中立キャラを作ってみよう ウェポン系 か行 キナー 投稿者 (管理人) 属性 大豆 技・能力・道具 キナコ 説明 黄色くて粉を出しながら空を飛んでるキラー。 触れても害はなく、餅系アイテムをパワー アップさせるキナコを入手できる。 キラー・愛 投稿者 (管理人) 属性 愛 技・能力・道具 敵にぶつかって攻撃 説明 マリオへの愛に目覚めたキラー。触れて もダメージも受けない。踏んだら倒れる。 敵にぶつかって攻撃してくれる。 キラーナイ 投稿者 (管理人) 属性 無害 技・能力・道具 色んな良い事 説明 ニコニコした表情のキラーで、キラー大砲 から1000分の1の確率で現れる。触れ ても害はなく、色んな良い事がある。
https://w.atwiki.jp/miiplaza/pages/167.html
基本交配の法則 まぼろしの花 招待したMiiについて スペシャルMiiについて タネのチェック用 咲く花の逆引き表 基本 花のお世話は、タネ状態への水やり、花が咲いてからの交配のふたつの段階からなり、すれちがったMiiから一手一手協力してもらう。 水やりは自分自身と訪れたMiiが一回ずつ行う。必要数の水やりを行えば花が開花し、次のMiiからは交配の段階に移る。花が咲くまでの水やり回数は品種ごとに特定の回数が決まっている。(3~7回) 同じ品種でも交配により茎などの形が基本形(購入したタネ)と異なる場合、水やり回数が基本と異なる場合もある。 アトリエで招待する毎に自分自身も一回水やりをするため、小分けに何度も招待すると、その分だけ水やり回数を一回ずつ余分に稼げる。 交配は訪れたMiiが一回ずつ行う。自分の花と相手のもってきた花との遺伝子情報が混ざったタネを入手できる。花ごとにタネの入手限度数が決まっている。交配時にも花を完全に成長させるための水やりが行われる。花を完全に成長させることは花の売価やおしごとの成否に影響する。 育てたことのある花は銀バッジがつく。その花の全ての色を育てると、その花に金バッジがつく。 花ごとに育てられる色は決まっており、例えばパティオン科メリーポピーなら白水桃赤橙黄の6種類の色だけ育てられる。 花の色は全部で12色12時の方向から時計回りに、白色・黄緑色(若草色)・緑色・水色・青色・紫色・黒色・茶色・桃色・赤色・橙色・黄色。 表内には一文字で記載。黄緑色(若草色)は"草"とする。上と同じ順番だと"白草緑水青紫黒茶桃赤橙黄"という表記になる。 花の特徴花ごとに特徴が定められており、これは"おしごと"の成功に関わる要素である。 食用、薬用、とがった形、丸い形、とくに香りがよい、いやし効果、縁起がいい、恋にまつわるの8種類。 花の一覧表 の備考欄に略称で表記。 タネの形 形 画像 説明 殻付型 丸くて小粒で、右下に殻のようなものがついているタネ。 楕円型 黄緑色の細長いタネ。 発芽型 こげ茶のタネから白っぽい芽が出ているタネ。 栗型 栗を少し細長くしたような茶色のタネ 特殊なタネ 種の性質 説明 光る種 たまに光をまとったタネが採れることがある。このタネからは100%必ず品種変化した花が咲く。親の花が咲く可能性はゼロ。買い取り価格も通常より2000G増える。 煌めく種 友人(2回以上すれ違ったMii)と受粉した場合に、キラキラと煌めくタネが採れることがある。このタネからはまぼろしの花が100%咲く。買い取り価格も通常より3000G増える。 交配の法則 交配の際、蝶が舞ったり虹が出る時がある。この状態で採れたタネは、品種変化を起こす場合がある。蝶と虹が同時に出た場合は、100%品種変化が起きる。(タネが光る) まぼろしの花を育てている場合に蝶と虹が同時に出た場合は、そのタネからまぼろしの花が100%咲く。 タネが取れる際、花の周りに光が舞うが,これは採れるタネから咲く花の色と関係している。咲く花の判断材料になることも。このとき、色相関が表示され、ここに表示された色のどれかの色になる。 品種変化もこの影響も受けるという説が有力。例えばホーリーゴールドの場合、色相関に橙か黄が含まれていなければ品種変化で咲くことはない、など。(確定情報ではない) どの花が咲くかは、タネの形で判断するのが最も確実である。確率はあくまで参考であり、確率に左右されずタネの形が同じ方の親の花が確実に咲く。 両親のタネが同じ形だったり、品種変化が起きた場合は、ぱっと見での判別はつかない。 逆に、品種変化の候補がある場合に両親と違う形のタネならば確実に品種変化が起きている。 ちょっとずるいが、タネの価格も参考にすればほぼ確実にどの花が咲くかわかってしまう。 次が20種類目 の時限定だが、新しい花の場合は必ず専用のセリフになるので、 シルエットがある種を植える→(コインで)1人呼んで水をやる ことで咲かせずに新しい花であるかを判断でき、繰り返すことで貯まっている種の判別に使うことが出来る。 稀に、花が咲いていない鉢を持っているMiiが来るケースがある。この場合、当該Miiとは交配が発生せず、種が取れない。 まぼろしの花 花のお世話が2回目以上のMiiと交配したタネから咲く事がある。 勿論まぼろしの花と普通の花とが交配したタネからも咲かせられる。ただし、相手のまぼろしの花が遺伝することはない。(通常のまぼろし変化は起きるので、まぼろしの花が咲かないという意味ではない) 自分がまぼろしの花かつ相手が普通の花の場合は遺伝する。茎の違うまぼろしの花や、まぼろしの花の茎の普通の花を咲かせることも可能。 通常のまぼろし変化の場合は基本の形になるため、変種が欲しい場合は必ず自分がそのまぼろしの花を持っている必要がある。例えば、背の高い普通の花を持っていても、背の高いまぼろしの花が咲くことは無い。この場合は自分がまぼろしの花を持ち、相手に背の高い普通の花を持ってきてもらう必要がある。 品種変化と同じく色相関の影響を受けるという説が有力である。相手のまぼろしの花と同じ物が咲きやすいように思えるのは色が同じだからという理由か。 招待したMiiについて 花てちょうがある程度埋まると、招待したMiiに頼んで一緒にタネを植えられるようになる。タネを一緒に植える時に、一緒に植えるMiiの好きな色(服の色)の液体肥料が使用される。 液体肥料の使われたタネからは、その肥料の色の花が咲く。ただしその花から咲かない色の場合は肥料の色に近い色の花が咲く。咲く花の色の判断材料にする手もあり。 液体肥料を使った鉢は画面右上へ液体肥料のマークが表示されるので、普通に植えたタネと区別ができる。 招待した住人は次に新しい住人を招待するまではエントランスなどにずっと滞在しており、滞在中は何度でも一緒にタネを植えられる。一緒に植えて鉢を庭に置いてまた一緒に…と繰り返すことで、特定の色に育てたい花をいくつも準備することもできる。 スペシャルMiiについて すれちがい広場に居るならコインで来る事がある。最初から周りに蝶や花が舞っている状態なので種を取るのに使うと良い。 育てている花は、まぼろしの花(服の色によって固定、 複数ある色の場合はランダム) 現在確認済みの花 スペシャルMii 持ってきたまぼろしの花 ★ルイージ帽のiwata(服 緑) タマゴマツリー ★まつおか しゅうぞう(服 赤) オオキノコ ★カービィ帽のiwata(服 青) キッチョウアゲハ ★ありのかちょう(服 黄緑) シャボミナ ★はまぐち まさる(服 緑) タマゴマツリー ★ありの しんや(服 水色) フユノクリスタ ブレスクリスタ タネのチェック用 咲く花の逆引き表 花リストのデータをもとに、咲く花の判別に使う情報に絞った簡易表です。 赤文字はまぼろしの花(科が変化する) 種の形 種の売値 咲く可能性のある花(科) 種の形 種の売値 咲く可能性のある花(科) 殻付型 500 アブラナノハナ(ミストラ科)、ブレスクリスタ(ネガイ科) 600 トルキス(プロスプ科)、チャットパンジー(プロスプ科)、ナツヨノハナ(マツリ科) 650 ブライトブライド(フォルシナ科)、カラースネイル(フォルシナ科)、フロスト(ディスティー科) 700 イルジューム(ミストラ科)、セイヤノキ(マツリ科) 750 フェアリーブレス・ビリーブアスター(ミストラ科) 800 キャンディーポップ(ミストラ科)、スイーティー(バーズ科)、サーフライラック(ディスティー科) 850 スカブ(パティオン科)、チューリー(フォルシナ科)、モックス(パラド科) 4000 クロガネイバラ(ネガイ科) 楕円型 500 ベリーベリー(カジツ科)、トゥイックルツリー(マツリ科) 550 ネリナ(フォルシナ科)、ヤマトカメリア(ディスティー科) 600 メリーポピー・ムスク(パティオン科)、ビジンユリ(プロスプ科)、カンパーニュ(バーズ科) 650 ミヤビハゴロモ(フォルシナ科)、タリードバード(パラド科) 700 ルリタマ(バーズ科)、タマゴマツリー(マツリ科) 750 メルタナルス(フォルシナ科)、ナリヒマワリ(プロスプ科)、ウッドホーン(バーズ科) 800 ブラッドリリス(フォルシナ科)、ラースジンジャー(パラド科)、ラングロア(バーズ科) 850 フレグラ(バーズ科) 2000 リースシード(カジツ科) 3000 オオキノコ(カジツ科) 3500 シャボミナ(アマノジャク科) 発芽型 500 トコナツ・ニードリウム(パラド科) 600 テマリギク・タマベニバナ(プロスプ科)、モユルオモイ・ヒカルホノカ(キラメキ科) 650 コスモノス(ミストラ科) 700 トイタイプ・ホーリーゴールド(パティオン科)、クラウンダリア(ディスティー科)、ウマレホマレ(マツリ科) 800 ベルテア(プロスプ科)、アビスモリス(パラド科) 3000 シーカフォクス(カジツ科) 5000 キッチョウアゲハ(ネガイ科) 栗型 500 テンジンアカツキ(ネガイ科) 550 クレインアーク(フォルシナ科) 600 メイクパフ(パティオン科)、マダムフラワー(プロスプ科)、ホシノキラメキ(キラメキ科) 650 フォーチュニア(パティオン科)、ヘリコニアネイル(パラド科)、クイーンローズ(ディスティー科) 700 アガプリマ(パティオン科)、ニワアジサイ(プロスプ科)、ボンテンコウベ・カワラナデシコ(バーズ科)、フユノクリスタ(キラメキ科) 750 チャーム(パティオン科)、テノリザクラ・ニゲラス(ミストラ科) 800 アイスフリージア(フォルシナ科) 850 フローラルピグ(パティオン科)、パラダイスティプル・マグナオクルス(パラド科)、ラックランタン(バーズ科) 2500 チュリチュラ(カジツ科) 4000 パクツキソウ(アマノジャク科) 4500 イルミナ(キラメキ科)
https://w.atwiki.jp/rentalitem/pages/29.html
スローカーブ G-2にある高層マンション。 そのマンションを、浅井京介は見上げていた。 「……どういうことだ」 知らず、口からもれるつぶやき。 彼は知っている。目の前のマンションを。 なぜならそこには、美輪椿姫の家があって。 自身、浅井京介の家もある。 間違いはない。 マンション名も同じだ。 「……何故だ」 ここは無人島のはずだ。 少なくとも、先ほど確認した説明書には、そのような説明がなされていた。 じゃあ、目の前のマンションは? 「……似ているだけだろう」 馬鹿らしい。 そう言いたげに首を振ると、京介はマンションへと入る。 (確かめればすむことだ) エレベータに乗ると、最上階のボタンを押す。 「どうなっているんだか……」 ゲームのこと。 知り合いのこと。 この島のこと。 たくさんの疑問が次から次へと膨らんでいく。 だがそれらを吐き出すことができない。 仮説はいくらたてても、仮説でしかない。 現状を説明できる、確たるものがほしい。 「宇佐美……」 卓越した頭脳の持ち主の名前をつぶやく。 彼女がいれば、多少の解決策が見つかるかもしれない。 現状に納得のいく説明がされるかもしれない。 これからの方針を定められるかもしれない。 「……なんであいつを頼りにしなきゃいけないんだよ」 馬鹿らしいと。 再度首を振る。 それと同時に、エレベーターの駆動音が止みドアが開く。 その先には、何やら白く丸い物体があった。 ■ 怖いです。怖いです。 あの神父様が合図をしたと思ったら、隣の人の首輪が点滅し始めて。 それで、しばらくしたら■が飛びました。 みんなが慌てて離れて。 私も兄さまに連れられるままに離れて。 神父様が何かを言っていたのだけど、私には聞き取れませんでした。 いいえ、聞きたくもありません。 あの人は神父の恰好をしていました。 ということは、神に仕える職の方です。 それなのに何故、このような酷い行いに加担されているのでしょうか。 いえ、そもそも。 このような催しはあってはならないことです。 生き残りをかけての殺し合いだなんて、人の為すことではありません。 みんなは協力していかなくてはなりません。 そう抗議しようとしたら、いきなり目の前が真っ暗になりました。 そして気がつくと、どこかの建物の中にいました。 周りには誰もいません。 さっきまで隣にいたはずの兄さまも。 後ろにいた他の生徒会の方々も。 姿の見えなかった支倉先輩も。 みんな、いません。一人ぼっちです。 その事実に気づいたら、急に怖くなってしまいました。 あの女の人の叫び声を。 あの神父様の非道な行為を。 思い返してしまい、怖くなりました。 死ぬのは嫌です。 痛いのも嫌です。 でも、一人でじっとしているのも嫌です。 だから、私は誰かを捜しに行くことにしました。 みんなと力を合わせれば、こんな酷い催しなんて止めることができるはずです。 そしたらいきなりエレベーターが動き始めました。 私はボタンを押してませんから、誰かがここに来たということです。 さっそく人に会える、とうれしくなりましたが、何故かそこで神父様の言葉を思い出してしまいました。 『殺し合いをしてもらいたい』 とたんに、良くない想像をしてしまいました。 考えてみれば、まったく知らない人が来るかもしれないのです。 その人が優しい人なんていう保証はどこにもありません。 優勝とやらを目指す人が来るかもしれません。 そんな当たり前の結論に行き着いた時には、エレベーターはすぐ下の階まで来ていました。 今からでは隠れる時間も、場所もなくて。 私は、自分の着ていたローレル・リングを、頭からかぶりました。 ■ 京介は目の前の光景に戸惑っていた。 彼の目の前には、白くて丸いもの。 そしてその物体は、小刻みに震えている。 彼を恐れているのは明白だ。 「……おーい、大丈夫か?」 敵意がないことを示そうと呼び掛けるも、返してくる余裕はないようだ。 どう呼びかければいいか途方に暮れる彼だったが、すぐに考えを改める。 そもそも京介の目的は、このマンションが自身の知っているマンションと同じであるかを確かめるためだ。 目的のフロアまで来たので、後は奥まで行って確かめるだけ。 目の前で震えているのの相手をするのが目的ではない。 震えているだけなら、おそらくは背をむけても大丈夫。 そう判断して、京介は奥へと向かう。 「ま、待ってください……」 消え入りそうなくらい小さな声が、京介に向けて発せられる。 京介はそれが聞こえていたが、あえて無視して目的の号室まで向かう。 ガチャリ ドアノブは抵抗なく回る。 中に入り電気をつけると、見慣れた居住空間が現れた。 「マジかよ……」 間違いはない。 絶景の望めるこの部屋は。 安っぽい家具で埋められているこの部屋は。 数々のクラシック音楽のCDがあるこの部屋は…… それらが指し示すことに、思わず京介は頭を抱える。 疑問は膨らむ。 吐きだすこともできないまま、膨らんでいく。 それはあまりにも膨大すぎて。 とても説明できるようなことばかりで。 だから彼は、ひとまず思考を放棄することにした。 ■ 「あ、あのう」 ゆさゆさ 「あのう」 ゆさゆさ 「あの……」 「……寝かしてくれ」 不機嫌そうな声が返ってきて、思わず少女、東儀白はその手を止める。 しかし、 「で、でも知らない人の家で寝てしまうのは……」 どことなく間の抜けた発言。 殺し合いの場だというのに、あくまでも規範を外れないように白はふるまおうとする。 そんな彼女を不機嫌そうな目で京介は見やると、 「……ここは俺の家だ」 そう言って再び枕に突っ伏し、 「鍵、掛けといてくれ」 指で玄関の方を指し示すと、再び眠りについた。 【一日目/0時30分頃/G-2】 【浅井京介@G線上の魔王】 [状態] 疲労(中) [装備] [所持品]基本支給品、ランダムアイテム [思考・行動] 基本: ? 1:睡眠中 【備考】 第二章以降からの参戦 【一日目/0時30分頃/G-2】 【東儀白@FORTUNE ARTERIAL】 [状態] 健康 [装備] [所持品]基本支給品、ランダムアイテム [思考・行動] 基本: 殺し合いを止めたい 1:仲間を集めたい 2:兄さまたちに会いたい 【備考】 体育祭後からの参戦 No.002 純粋 投下順 No.004 醒めない夢 No.003 純粋 時系列順 No.005 目的は凛然なりて No.000 オープニング 浅井京介 GAME START 東儀白
https://w.atwiki.jp/83452/pages/16159.html
○ 会わなかったのは一日だけだったけれど、澪と会うのはすごく久しぶりな感じがした。 たった、一日。だけど、一日。 特に世界の終わりが近くなった一日を澪と離れて過ごすなんて、 思い出してみると気が遠くなるくらい長い時間だった。 片時も澪の事を忘れなかったと言ったら流石に嘘になるけど、 それでも、心の片隅にずっと澪が居たのは確かだし、 誰かと話してる時にもまず最初に考えてしまうのは澪の反応だった。 私がこうしたら澪はどう反応するんだろう。 私がこの言葉を言ったら澪はどんな話をし始めるんだろう。 そんな風に、何をする時でもそこには居ない澪の反応が気になってた。 そうだな。そう考えると、澪が居たのは私の心の片隅じゃない。 澪は私の心の真ん中をずっと占領していたんだ。 だから、一日会わなかっただけで、澪の存在がこんなにも懐かしいんだ。 「よっ、律……」 言いながら、澪はまず自分の席に近付いて行く。 私の「久しぶり」という挨拶については、何も突っ込まなかった。 澪も私と同じように考えているんだろう。 こう考えるのは自信過剰かもしれないけど、 多分、澪も自分が何かをしようとする時には、私の反応を気にしてくれてるはずだ。 去年の初詣だったか、私が電話を掛けると急に澪に怒られた事がある。 「今年は絶対騙されないからな」と、意味も分からず私は澪に怒られた。 澪が言ってるのがそれより更に一年前の初詣の事だと気付いたのは、結構後にムギに指摘されてからだ。 そういえば一昨年の初詣の時、 私は澪に晴れ着を着てくるのか聞いて、澪にだけ晴れ着を着させた事があった。 晴れ着を着るかと私が聞けば、真面目な澪は皆が晴れ着を着るって勘違いすると思ったんだ。 私の狙い通り、澪は一人だけ晴れ着を着て来て、恥ずかしそうにしていた。 からかうつもりがあったのは否定しないけど、 そんな事をした本当の理由は澪の晴れ着が見てみたかったからだ。 勿論、そんな事を口に出す事は、これからも一生ないだろうけど。 例え澪と恋人同士になったとしても、な。 とにかく、去年の初詣の時、澪はそういう理由で私を怒ったみたいだった。 そんな事気にせずに好きな服を着ればいいのに、澪はどうしても私の反応が気になるらしい。 「澪ちゃんはいつもりっちゃんの事を気にしてるんだよ」って、 去年の初詣前の事情を話した時にムギが妙に嬉しそうに言っていた。 何もそこまで、とその時は思わなくもなかったけど、 今になって考えてみると、私も人の事を言えた義理じゃない。 小さな事から大きな事まで、私の行動指針の中央には確かに澪が居る。 和と澪が仲良くしてるのが何となく悔しくて、 澪に嫌われたかもって考えた時には、恥ずかしながら体調を崩しちゃったくらいだしな。 いや、本当に今思い出すと恥ずかしいけどさ。 どんな時でも、そんな感じで私達はお互いの事を意識し合ってる。 それくらい私達はお互いの存在をいつも感じてる。 いつからこうなったんだろう……。 嫌なわけじゃないけど、何となくそう思う。 最初は特別仲良しだったわけじゃない。 元々は正反対な性格だったし、澪の方も最初は私を苦手に思ってた感じだった。 それなのに少しずつ二人の距離は近付いていって、 一日会わなかっただけでお互いの存在が懐かしくなるくらい身近になった。 禁忌ってほどじゃないけど、女同士で恋愛関係にさえなりそうになるくらいに。 そんな中で私に出せた答えは……。 「梓の悩み、分かったんだな……」 自分の席に荷物を置きながら、小さく澪が呟いた。 その言葉からはまだ澪の真意や心の動きは掴めない。 「まあな。梓、おまえにも謝りたがってたよ。 後で会いに行ってやれよ」 「ああ……。 でも、まさかキーホルダーを失くした事で、 梓があんなに悩んでくれてたなんて思いもしなかったよ。 そんな小さな事であんなに……」 「小さな事に見えても、梓の中ではすごく大きな事だったんだ。 それに、人の事は言えないだろ? 私達も……さ」 「小さな悩み……か。 うん……、そうかも、しれない。 生きるか死ぬかって状況の時なのにさ、私は何を悩んでるんだろうな……」 少しだけ、澪が辛そうな表情をする。 ちっぽけな悩みやちっぽけな自分を実感してしまったのかもしれない。 死を目前にすると、悩みなんて何処までも小さい物でしかない。 勿論、私自身も含めて、だ。 私も『終末宣言』後、小さな事で心を痛め、死の恐怖に怯え、 声にならない叫びを上げそうになりながら、無力な自分に気付く。 その繰り返しを何度も続けるだけだった。 世界の終わりを間近にした人間がやる事なんて、何もかもがちっぽけなんだろう。 これから私がやろうとしている最後のライブだって……。 私は自分の席から立ち上がって、まだ立ったままの澪に近付いていく。 澪は動かず、近付く私をただ見つめている。 澪の前の……、いちごの席くらいにまで近付いてから、私はまた口を開いた。 「小さな悩みだよ、私達の悩みも。 すっげーちっぽけな悩みだ。 世界の終わりが近いのに、私達二人の関係なんかを悩んでる。 小さいよな、私達は……」 私の言葉に澪は何も返さない。 視線を落とし、唇を噛み締めている。 無力で弱い自分を身に染みて感じてるみたいに見える。 昔から、澪は弱い子だった。 恥ずかしがり屋で、臆病で、弱々しくて、 私より背が高くなった今でも何処までも女の子で……。 そんな風に、弱くて、儚い。 私の、 幼馴染み。 私はそんな弱くて儚い澪を、何も言わず見据える。 ちっぽけな私達を、もうすぐ終わる残酷な世界の空気が包む。 心が折れそうになるくらい、辛い沈黙。 言葉を失う私達……。 だけど。 不意に視線を落としていた澪が、顔を上げた。 強い視線で、私を見つめた。 辛そうにしながらも、言葉を紡ぎ出してくれた。 「でも……、でもさ……、律……。 小さい悩みだけど、その悩みは私にはすごく大きい悩みなんだ……。 終末の前だけど……、そんな事関係なくて、 ううん、終末なんかより私には大きい悩みでさ……。 馬鹿みたいだけど、それが私が私なんだって事で……。 上手く言えないけど……、上手く言えないんだけど……」 言葉がまとまってない。 言ってる事が無茶苦茶だ。 多分、澪自身も自分が何を言いたいのか分かってないんだろう。 でも、馬鹿みたいだと思いながらも、澪は自分の悩みを大きい物だと言った。 それくらい大きな……、大切な悩みなんだって、自分の口から言葉にして出してくれたんだ。 「そうだよな……。馬鹿みたいだよな……」 私は囁くみたいに言った。 でも、それは辛いからじゃなくて、全てを諦めてるからでもない。 上手くなくても、自分の想いを澪が口にしてくれたのが嬉しかったからだ。 私は沈黙を破り、澪に伝えたかった言葉をまっすぐにぶつける。 「馬鹿みたいだし、何もかも小さい悩みなんだって事は分かってる。 私なんて物凄くちっぽけな存在で、 多分、居ても居なくてもこの世界には何の関係も無いんだろうな、とも思うよ。 私はそれくらい小さくて、そんな小さい私の悩みなんてどれくらい小さいんだって話だよな。 でもさ……、やっぱりそれが私でさ。 小さくて、世界の終わりの前に何もできなくても、私は生きてるんだ。 誰にとっても小さくても、私だけは私の悩みを小さい悩みなんて思いたくない。 大きくて大切な悩みなんだって思って、抱え続けたいんだ。 勿論、澪の悩みもな」 澪は何も言わなかった。 これまでみたいに、言葉を失ってるわけじゃない。 多分、私の真意が分かって、少し呆れてもいるんだろう。 しばらくして、澪はいつも見せる苦笑を浮かべながら呟いた。 「……試したのか、律?」 「別に試したわけじゃないぞ。 澪の気持ちを澪の口から聞きたかったんだ。 澪ってば、自分の気持ちを中々口にして出さないからさ。 その辺の本当の気持ちを聞いときたかった。 ごめんなー、澪ちゅわん」 「何だよ、その口調は……。 私は律が思うほど、自分の気持ちを隠してるわけじゃないんだぞ。 律は昨日、私が律の事を思って、 ずっと泣いてたって思ってるかもしれないけど、お生憎様、そんな事は無いぞ。 そりゃ律の事は考えてはいたけどさ、でも、それだけじゃないぞ。 ちゃんと新曲の歌詞を考えたりもしてたんだ。 おかげで律が感動して泣き出しちゃうくらいいい歌詞が書けたんだからな。 後で見せてやるから、覚悟しとけよな」 多少の強がりはあるんだろうけど、澪のその言葉は力強くて心強かった。 昔から、澪は弱い子だった。 でも、それは昔の話だ。 今もそんなに強い方じゃないけど、弱さばかり目立ってた昔とは全然違う。 澪は強くなったと思う。高校生になってからは特にだ。 それは私のおかげ、と言いたいところだけど、私のおかげだけじゃないだろうな。 唯やムギ、和や梓……、 色んな仲間達との出会いのおかげで、澪は私が驚くくらい強くなった。 そうでなきゃ、私と恋人同士になりたいなんて言い出さなかっただろうしな……。 昔の澪なら、仮にそう思ったとしても、 言い出せずにずっと胸にしまい込んでるだけだっただろう。 強くなったんだな、本当に……。 私はそれが少し寂しいけれど、素直に嬉しくもある。 「私の事を一日中考えてたわけじゃなかったのは残念だが、その意気やよし。 それにさ、小さな悩みだって分かってても、 それが世界の終わりより大きな悩みだって言えるなんてロックだぜ、澪。 世界に対するいい反骨心だ。 それでこそ我等がロックバンド、放課後ティータイムの一員と言えよう。 褒めてつかわすぞよ」 「……なあ、律。 今更、こんな事を聞くのは、おかしいかもしれないんだけど……」 「どした?」 「放課後ティータイムってロックバンドだったのか?」 本当に今更だな! と突っ込もうとしたけど、私の中のもう一人の私が妙に冷静に分析していた。 実を言うと、前々からそう考えてなくもなかったんだ……。 軽音部で私がやりたいのはロックバンドだったし、 甘々でメルヘンながらも放課後ティータイムは一応はロックバンドだと思おうとしてた。 しかし、よくよく考えてみると、やっぱりロックバンドじゃない気がどんどん湧いて来る。 そういえば、今日の放送で紀美さんが言っていた。 ロックってのは、曲の激しさじゃなくて、歌詞や心根が反骨的かどうかなんだって。 ……やっべー。 放課後ティータイムの曲の中で、反骨的な歌詞の曲が一曲も無い気がする……。 いや、そんな事は無いはずだ。 いくらなんでも、一曲くらいはあってもいいはず。 えっと……、ふでペンだろ? それとふわふわ、カレー、ホッチキス……。 ハニースイート、冬の日、五月雨にいちごパフェにぴゅあぴゅあ……。 あとはときめきシュガーとごはんはおかず、U Iなわけだが……。 あー……。 見事なまでに反骨的な歌詞が無いな……。 作詞の大体を澪に任せたせいってわけじゃない。 ムギの作曲と唯の歌詞のせいでもある。 考えてみれば、放課後ティータイムの中で辛うじてロックっぽいのが私と梓しか居ない。 しかも、その二人が揃いも揃って、作詞も作曲もしてないわけだから、 そりゃ何処をどうやってもロックっぽい歌詞が出てくるわけが無いよな……。 そう考えると放課後ティータイムは、 ガールズバンドではあってもロックバンドとはとても言えんな……。 私は溜息を吐いて、澪の肩を軽く叩いた。 頬を歪めながら、苦手なウインクを澪にしてみせる。 「何を言ってるんだ、澪? 放課後ティータイムはロックバンドだぜ?」 「えっ……、でも……。 ほら、歌詞とか……さ。 私、ロックをイメージして作詞してないし、唯だって……」 「いや、ロックバンドなんだよ。 ロックバンドでありながら、反骨的な歌詞が無いというのが反骨的なんだ。 ロックに対するロック精神を持つロックバンド。 それが放課後ティータイムなのだよ、澪ちゃん……!」 「何、その屁理屈……」 澪が呆れ顔で呟く。 私だって、放課後ティータイムがロックバンドじゃないという事実は分かっている。 分かってはいるが、分かるわけにはいかん。 「まあ、律がそれでいいなら、それでいいけど……」 「そう。私はそれでいい。 ……って事にしといてくれれば、助かる」 「それより、律? 私の方の昨日の話はしたけど、そっちは昨日はどうだったんだ? どんな風に……、過ごしてたの?」 「気になるか?」 私が訊ねると、うん、と小さく澪が頷く。 私だって、澪が昨日過ごしたのか気になってたんだから、澪の言葉ももっともだった。 一日会わなかっただけだけど、その一日が気になって仕方ないんだよな、私達は。 ずっと傍に居た二人だから……。 私は澪の肩から手を放して、腕の前で手を組んで続けた。 「澪と別れてから、色々あったよ。 聡と二人乗りしたり、憂ちゃんと話したり、 ムギと二人でセッションしたり、梓と梓の悩みについて話したり……さ。 それに純ちゃんとムギと梓と私で、パジャマフェスティバルをしたりしたな」 「パジャマフェスティバル……?」 「いや、それはこっちの話。 まあ、とにかく色々あったよ。本当に目まぐるしいくらい、色々な事があった。 その分、ムギや梓……、純ちゃんともずっと仲良くなれたと思うけどさ」 「ムギと梓はともかく、律が鈴木さんと過ごしてたなんて意外だな……」 「私だって意外だったけど、話してみると楽しい子だったよ。 梓の親友だってのも分かるくらい、いい子だったし。 澪も苦手意識持ってないで、純ちゃんと仲良くしてあげてくれよ。 金曜日にジャズ研のライブがあるみたいだから、観に行ってあげようぜ。 純ちゃん、きっと喜ぶと思うよ」 「鈴木さんか……。 律がそう言うなら、もうちょっと話してみるのもいいかもな……」 「まあ、苦手なのも分かるけどな。 澪に憧れてるのは分かるんだけど、えらく距離感が近いもんなあ。 でも、いい子だよ。 それに話してみると、純ちゃんも現実の澪の姿に幻滅して、 少しはちょうどいい距離に落ち着くかもしれないしな」 「どういう意味だよ、律……」 「言葉通りの意味だが?」 言ってから澪の拳骨に備えてみたけど、意外にも澪の拳骨は飛んで来なかった。 その代わり、少しだけ寂しそうに、澪は呟いた。 「そっか……。 律は昨日、元気だったんだな……」 私が居なくても……。 とは言わなかったけど、多分、澪はそういう意味で呟いていた。 私が私の居ない所で楽しそうにしてる澪を見るのが辛かったみたいに、 澪も澪の居ない所で私が元気に過ごしているという現実が辛かったんだろう。 何処までお互いの事を気にしてるんだろうな、私達は……。 それは依存なのかもしれなかったけど、 多分、私達はその依存のおかげで、まだ正気を失わずに世界の終わりに向き合えてる。 私は軽く微笑んでから、澪の耳元で囁く。 「うん……、元気だった。 澪が居なくても元気だったけど……、でも、物足りなかったよ。 片時も澪の事を忘れなかったって言うと嘘になるけど、 でも、楽しいと思う度に、澪が傍に居たらな、って思った。 一緒に楽しい事をしたかったよ。 梓の悩みの件でも、澪なら私の言葉をどう思うか考えながら梓と話してた。 ずっと、澪の事が気になってた。 考えてたよ。澪の言葉をさ。 私は澪とどうなりたいのかってさ」 澪はじっと私の言葉を聞いていた。 澪が次の私の言葉を待っている。 私の答えを待っているのを感じる。 もうすぐにでも、私が澪の想いに対する答えを言葉にするのを、澪は多分予感している。 私も澪に向けて、私の答えを伝えようと激しく響く心臓を抑えて口を開く。 思い出す。 澪に恋人同士になりたいって言われた時の喜びを。 きっと澪なら、私には勿体無いくらいの恋人になってくれる。 また、思い出す。 私を抱き締めた澪の柔らかさと、私が重ねようとした澪の唇を。 澪と恋人同士として、そういう関係で世界の終わりを迎えるのも悪くないって思えたのを。 澪と恋人になるのは、私達に安心と喜びを与えてくれると思う。 だから、澪と恋人同士になるのは、きっと悪くないんだ。 私は言葉を出す。 澪と私の関係をどうしたいかを、震えながらもまっすぐに伝えるために。 私の本当の気持ちを澪に伝えるために。 「私はすごく考えた。考えてた。それで、答えが出たんだ。 これから伝えるのが私の答えだよ、澪。 なあ、澪……。 私はさ……、 私はおまえと……、 恋人に……、 恋人同士には……なれないよ」 31
https://w.atwiki.jp/h_session/pages/6508.html
能力値はしばし待て 剣鬼 紅 設定 普段は短い赤い髪と目、20歳ぐらいの人間と見える。表現は落ち着いた感じで丁寧語使い。しかし、怒らせるか、戦ってる時かで急にどこかイカれた性格になる。文字通りの殺人鬼で人と妖怪を差別無く殺す事を楽しむ。戦いに敗れた女性は基本的に部下に任せるが、陵辱してる姿を見るのはまたの楽しみ。もちろん、気に入ってる相手は自ら犯す、そしてその時は鬼らしく鬼畜でサド。白姫と古い縁はあって、彼女をロリ姿に封印した張本人。人間は気に入らないで、その人間と仲良くしようとする妖怪はもっと気に入らない。白姫の過去の恋人の何人が殺したらしい。戦を楽しむ鬼のくせに割と頭はいい、色んな作戦で麻倉の関係者を苦しむ。愛用武器は2つの長い刀で、どこからでもなく出せる。鬼としての姿は本気になる時だけは見せる。名前は「紅」のクセに鬼の身体は何気も無く青い。 戦いの歴史 10/04/17 「紅」 GM:西博士 初めての顔合わせ。麻倉神社の近くの川を穢す事で罠を張って、穢れを身体に受け止めて動けない白姫を狙いに来た。しばらくの戦いの後で真の姿を現して皆を 追い詰めた、おまけに彼の部下によって薄荷は穢されたんだ。最後で狐燐の活躍によって撤退したんだが、それで彼女を目の仇にしてる。 その後、白姫は皆を神社から逃げるように勧めた。 11/03/04, 11/03/05 「ゲーム」 あやのと言う少女の家族を皆殺しにして彼女を部下によって徹底的に犯された後で術で挑戦の伝言を覚えさせて麻倉神社に送った。そして、彼女の故郷の人たち の命を賭けたゲームを強制した。麻倉の退魔師達は見事に波状攻撃を耐え切って白姫の妖気の一部を賞品として貰えた…だが、その遊びに付き合わされただけで 彼女達はボロボロだった。そして、あやのの心の傷は消えない… 絵はつかねこさんから。感謝!
https://w.atwiki.jp/fate_overheaven/pages/17.html
とある通り。沢山の人が行き交う中を悠々と進むボロボロの白衣を纏った男が一人。 口笛を吹きながら男は手の中で檸檬を弄んでいた。 「嗚呼、この街は素晴らしい! 新鮮な空気! 生い茂る草木! そしてそれに見事に合致した安穏とした雰囲気(アトモスフィア)! これこそが僕の求めていた理想郷(シャングリラ)! ――と、まあそれは置いておいて……疑問なんだがアサシン、君はどうして船乗りなのにライダークラスで召喚されなかったんだい?」 突如、意味不明なことを叫び始めたその男――、梶井基次郎は急に後ろに振り返って誰ともなく話しかけた。 「知るかそんなこと! おれだって本当はライダーとして召喚されたかったわ!」 霊体化していた梶井のサーヴァントであるアサシンがそれに答えて吠える。 「うはははは、ところでもう一つ質問。霊体化(それ)は他の参加者と遭遇するまで解かないのかな?」 「ああ、おれの格好は目立ち過ぎるからな……。なるべく解かないようにするぜ」 アサシンはいかにも海賊然とした自分の服装を見て言った。 「確かに。その混沌(ケイオス)を内包した鼻はよく目立つ」 「誰が目立ち過ぎるハデな赤っ鼻じゃい!!」 アサシンが首をいくつかのパーツに『分離させて』叫ぶ。 そう、アサシンは『身体を自在に分離することが出来る』のだ。 アサシンが言うには、昔食べた「悪魔の実」なる果物の呪いらしいのだが、その時、梶井はいつもの『実験』に夢中で詳しく聞いていなかった。 梶井のサーヴァントである『道化のバギー』は海賊だ。だが、海賊の癖に泳げない。それはやはり「悪魔の実」の影響であるようだった。 「そこまでは言ってないんだけどなあ」 「うるせえ! ハデにぶっ飛ばすぞ!!」 梶井は一応弁解したが、鼻のことに関すると全く聞いてもらえないのが常である。 「おい、そろそろ『時間』だ」 アサシンが途端に真面目な顔になって広場の時計を見てながらそう言った。 「うははは、いよいよか! 記念すべき第三回目の『実験開始』だ!」 梶井とアサシンは喧騒とした通りを抜け、暫く歩いた。 十分程歩くと、豪奢なビルの前に辿り着く。 ビルの屋外看板には、洒落た筆記で「丸善」と記されている。 梶井はそれを見てニッと嗤った。 「仕掛けは?」 「済んだ」 櫛で髪を几帳面に整える。 「時間は?」 「ぴったり」 早足で階段を駆け上がる。 「被験者は?」 「たくさん」 屋上まで一気に登り終える。 「素晴らしい。では、行こう」 「ああ、ハデにな」 ――二人が屋上の柵から揃って町を見下ろした途端。 ドゴォォォォォォォォン!!!! 鼓膜をつんざかんばかりの轟音と、身を焦がさんばかりの熱風が丸善ビルの客らを襲った。 梶井とアサシンの手によって、丸善ビル中に仕掛けられた檸檬型爆弾が一斉に起爆したのだ。 それによってビルは半壊し、爆風と爆熱によって死傷者は百人は下らないだろう。 もちろんそんなことをすればビルの屋上にいた梶井自身もただでは済まないのだが――、 「ふぅっ、実験結果は上々だぁ。死と爆発が奏でる極上の協和音! 何時もながら素晴らしい! ただ思ったよりもピンポイントでの破壊が出来なかったなあ。これは次回までの課題か。手帳(メモ)に記しておこう」 ――梶井は生きていた。 梶井基次郎の異能、『檸檬爆弾(レモネード)』は「檸檬型」爆弾による爆発のダメージを一切受けないというものである。 正直言って弱能力だが、これによってビルの爆破に巻き込まれても無事で済んでいるのであった(もちろん天井の崩落に遭えば大変なことになるため屋上で起爆し、さらに床が崩れないよう細心の注意を払ったが)。 「よう、マスター。まーたハデにやったな! これでおれの魔力も増すってもんだぜ!」 魂を大量に喰らって魔力を補給したアサシンは、上機嫌で梶井の肩をバシバシと叩いた。 「趣味と実益を兼ねた素晴らしくハデな作戦だ! いやー、当たりのマスターを引き当てたぜ。 まあ、今日のところは面倒事にならない内にハデに逃げるとするか」 「アサシン、これで満足していては駄目だぞぅ。もっと、もっとだ!! 僕たちの実験はこの街の人間――いや、サーヴァントも含めた全てを被験体として、更なる段階(ステイジ)に進まなくてはならない!」 梶井は身のこなしも軽やかに屋上から一気に一階まで飛び降りた。 すると先に階下にいたアサシンが、梶井が落下する直前に腕を分離させ、それを空中で受け止める。 「おうともよ! そんでもって、ついでに『ソウルジェム』も集めて聖杯ゲットだ!」 間もなく、救急車のサイレンが近づいて来た。 「ぎゃははははははは!」 「うはははははははは!」 二人が闇に溶けた後も、彼らの笑い声は何時までも、何時までも焼け跡にこだましていた。 【クラス名】アサシン 【真名】バギー 【出典】ONE PIECE 【性別】男性 【属性】混沌・悪 【パラメータ】筋力:C 耐久:B 敏捷:D 魔力:E 幸運:A+ 宝具:D 【クラス別スキル】 気配遮断:D 自身の気配を消す能力。攻撃態勢に移るとランクが下がる。 【保有スキル】 嵐の航海者:B 船と認識されるものを駆る才能。 集団のリーダーとしての能力も必要となるため、軍略、カリスマの効果も兼ね備えた特殊スキル。 海賊の誉れ:D 海賊独自の価値観から生じる特殊スキル。 低ランクの精神汚染、勇猛、戦闘続行などが複合されている。 【宝具】 『分離自在の悪魔(バラバラの実)』 ランク:D 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:- アサシンは体の各部を自在に分離させる事ができる、斬っても斬れない「バラバラ人間」である。 切り離した体のパーツは自在に操る事が可能で、空中に浮遊させたり、それぞれに別々の動きをさせたりすることもできる。 ただし、操作できる範囲は地面に付いている自分の足を中心とした一定の範囲内に限られ、その範囲の外に出てしまったパーツはピクリとも動かせない。 なお、その制約の関係で足だけは浮かべる事ができず、完全な意味で全身を浮かべたり、体だけ飛ばして遠くまで飛んで行ったりするのは不可能である。 また海や川など水が溜まっている場所に入ると、たちまち全身の力が抜けて体が沈んでしまうという制約も持っている。 【Weapon】 ナイフ 指の間に挟んで斬りつける。 特製マギー玉 小さな村程度ならたった一発で滅ぼせる威力を持った「特製バギー玉」を靴の先に仕込めるほどに小さく改良したもの。アサシンの切り札。 【人物背景】 ピエロのような顔立ちをした男で、自分の赤くて丸い大きな鼻に凄まじいまでのコンプレックスを抱いており、鼻を指摘されると激怒する。 望みは世界中の財宝を手に入れること。笑い声は「ぎゃはははは」。口癖は「ハデに~」。 性格は卑怯かつ残忍で、鼻を馬鹿にされたと勘違いした時は部下を容赦なく爆殺した。 実は海賊王「ゴールド・ロジャー」の海賊団の元船員。 戦闘時は体を分離させて主に奇襲狙いで戦う。 【聖杯にかける願い】 ハデに遊んで暮らす。 【方針】 現状、非常に魔力に乏しいので一般人をハデに爆殺して魔力を大量に手に入れる。 邪魔するやつは一緒に爆破する。 【マスター】梶井基次郎 【出典】文豪ストレイドッグス 【性別】男性 【Weapon】 檸檬爆弾 体中に大量に仕込んでいる。 なお、全て梶井の手作りであり、爆薬成分が一切検知されない特別製。 【能力・技能】 『檸檬爆弾(レモネード)』 檸檬型爆弾による爆発のダメージを受けない能力(なぜなら檸檬は美しき紡錘形だから)。 【人物背景】 横浜の裏社会に君臨する「ポート・マフィア」の幹部。死そのものを「無数の状態変化の複合音楽」と称するマッドサイエンティスト。 金色の髪と黒グラスのゴーグル、襟にバッジを止めた袖がボロボロの白衣を羽織った派手な出で立ちをしている。 隠密主義であるマフィアの構成員にしては珍しく指名手配犯として名の知られた爆弾魔。 【聖杯にかける願い】 聖杯戦争を通して、「死」についてより理解を深める。 【方針】 アサシンと共に一般人を爆破する。