約 211,160 件
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6429.html
【冬休み一日目】 憧「朝から女子の……触るとかほんっとあり得ない!」 京太郎「寝相だったんだからしょうがないだろ!ってかそれが嫌なら布団離せばよかったじゃねえか!」 憧「そ、それは……っ」 京太郎「何だよ?」 憧「せっかく須賀が敷いてくれたのに悪いと思って……」 京太郎「…………」 憧「……ちょっとは、信じてたのに」 京太郎「……お、おう」 京太郎(何だろう、俺がとんでもないことやっちゃったみたいになってるんだけど……) 京太郎「じゃ、じゃあ俺朝飯作るから、新子さんは待っててくれ」 憧「御馳走様でした」 京太郎「お粗末さん、どうだった?俺の朝飯」 憧「……良かったと思うわよ」 京太郎「ん、そっか」 憧「それじゃ、もう帰るから」 京太郎「おう、またいつでも来いよ!」 憧「誰が来るか、べーっ!」 ガチャ バタム 晴絵「お前らー忘れ物は無いなー」 穏乃「はーい!」 玄「当然なのです!」 灼「問題ない」 宥「マフラーに、手袋に、セーターに、ちゃんちゃんこに、ホッカイロに、湯たんぽ、七輪……大丈夫です」 憧「七輪持ってるんだ!?」 晴絵「あ、そうだ、望から連絡があったんだけど三日くらい家族旅行に行くから憧はここに泊まってろだってさ」 憧「ここ、って……須賀の部屋に!?」 晴絵「石戸先生の家に泊まればいいさ、ひょっとして須賀くんの部屋が良かった?」 憧「そんなわけないでしょ!何なのよウチはもう……」 晴絵「ま、私たちも大阪観光するから、何かあったら連絡ね」 憧「ちょっ、なら私も連れて行ってよ!」 晴絵「ごっめーん、この車五人乗りなんだー」 玄「憧ちゃんもそろそろ男の子と仲良くなった方がいいと思うから、頑張ってね!」 憧「行き六人乗ってたよね!頑張るって何を!?」 宥「じゃあね~」 穏乃「憧なら大丈夫!」 灼「それじゃ……」 憧「しず!?宥姉に灼さんまで!」 ブロロロロロロ 憧「なんで、なんでこんなことに……」ガクッ 京太郎「新子さん?もう行ったんじゃないのか?」 憧「うるさいわよバカ!」ゲシゲシゲシゲシ 京太郎「暴力反対!脛痛いから!」 朝 京太郎「冬休みの初日だし、ジョギングに行こう」 京太郎「ふぅ……特に何もなかったな」 京太郎「今日から冬休み、頑張っていくぞー!」 昼 京太郎「昨日の鍋パーティー、憩さんたちがいればもっと楽しかったんだろうな……」 京太郎「…………」 京太郎「一回憩さんの家に行ってみよう」 京太郎「確かあっちの方だったよな」 【荒川邸】 京太郎「うわっ」 京太郎(なんつー豪邸だよ……) 京太郎(門大きいし、中も広そうだし、流石は大病院の院長ってか) 京太郎(でも、どうやって入ればいいんだ……?) 京太郎(ここは正面突破がベストだろうな) 京太郎(そうと決まればチャイムは……あった) 京太郎(指の腹でしっかりと押して……) 京太郎(…………) 京太郎(んんっ!?) 京太郎(押せない!押そうと思っているのにいざとなると緊張して押せない!) 京太郎(落ち着け……落ち着くんだ京太郎、モモたちの家に行くときのように……) 京太郎(深呼吸するんだ……) 京太郎(よし!)ポチッ ピンポーン 京太郎(押してしまったぁぁあっぁああ!!) 京太郎(やばい、どうしよう、同姓の他の人のだったらどうしよう!誰もいなかったらどうしよう!うわぁあぁぁあぁああ!!) 秘書『入りなさい』 ギギィィィィ 京太郎(あっ、開いた) 京太郎(門から家まで長い、一本道じゃなかったら迷うぞ……) 京太郎(ここにチャイムは……ないか) コンコン 京太郎「こ、こんにちはー、須賀京太郎というものですがー」 ガチャ 秘書「院長が貴方を待ってるわ、はやく上がって頂戴」 京太郎「お邪魔しまーす……」 秘書「で、今日は何をしに来たのかしら」 京太郎「憩さんについて聞きに来たんですけど」 秘書「貴方は、お嬢様に戻って来てほしいのかしら?」 京太郎「勿論です、憩さんも俺たちと同じ、清々荘の住人なんですから」 秘書「……そう」 秘書「この先に院長がいるわ、私はここまで」 秘書「それじゃあ、頑張って頂戴」ガチャ 秘書「院長、須賀様がお見えになられました」 京太郎(まずは元気のいい高校生でいってみよう!) 京太郎「こんにちはっ!」 荒川父「…………」ジロッ 京太郎(えっ、なにもう怖い、帰りたい、漏れそう) 荒川父「ははっ」 荒川父「元気がいいな、入りたまえ」 京太郎「はいっ!失礼します!」 荒川父「座るといい、それとそこの紅茶もどうぞ」 京太郎「はい、ありがとうございます」 荒川父「君が須賀京太郎君、そうだね?」 荒川父「話は憩と秘書から聞いているよ、それに国麻も見た」 荒川父「新聞で見た通り、なかなかいい顔をしているね」 京太郎「そうですか?そう言われると……照れますね」 荒川父「……それで、そんな君がここに何の用だい?」 京太郎「えっと、ですね……」 京太郎(今日は憩さんの話を聞きに来たんだよな……) 京太郎(秘書さんの『連れ戻した』っていうのも気になるし) 京太郎(それこそ、憩さんの『高校だけでも自由でいたいなー』っていうのも気になる) 京太郎(何を聞けばいいんだ?) 京太郎「まずお聞きしたいことがあるんですけど……」 荒川父「うむ、何でも聞きたまえ」 京太郎「じゃあ……憩さんを『連れ戻した』っていうのはどういうことなんですか?」 荒川父「それは憩から聞いていなかったかな、憩の試験の点数が悪かったからたるんでいると思って連れ戻したんだよ」 京太郎「……あ」 京太郎(そういえば憩さんもそんなことを言っていたような) 荒川父「君が聞きたいのはそれだけかい?」 京太郎(あれ?でも確か今回の憩さんの試験の成績は……) 京太郎「憩さんの成績、今回は1位でしたよね?」 京太郎「それなら、憩さんがここに住む理由はもうないのではないでしょうか?」 荒川父「…………」 荒川父「なるほど、君はやはり憩に帰ってきてほしいんだね」 荒川父「……だが、残念ながらそれはできない」 荒川父「ここから先は私たち家族の話なんでね、君の聞きたいことがそれだけなら私はそろそろお暇するよ」 荒川父「午後から診療があるのでね、さあ、どうする?」 京太郎「言われるがままに出てきてしまった」 京太郎「なんだか緊張したし、仕方ない、うん」 京太郎「それにしても、憩さんをこっちに返せない理由か……」 京太郎「お父さんはもう話してくれなさそうだし、他の人に聞くしかないか」 夜 京太郎「はぁ……疲れた」 京太郎「今日はあと何しよ……」 京太郎「…………」 京太郎「エイスリンさんを説得してみよう」 京太郎「……今ならエイスリンさん起きてるかな?」 京太郎「まずはエイスリンさんを誘ってみよう」 京太郎「場所は……霞さんの卓を貸してもらえばいいか」 京太郎「そうと決まればメールで……」ピッ 京太郎「…………」 京太郎「返ってこない……だと……」 京太郎「……はぁ」 京太郎「他のことしよ」 夜 京太郎「エイスリンさんからは返ってこないし……」 京太郎「他の人にメールしてみよう」 京太郎「今日家に行ったんだし、憩さんに何か言っておくべきかな」 京太郎「さてと、どう送ろう」 京太郎『今日憩さんのお父様へご挨拶に行きました』 京太郎「単純志向でいこう」ピッ ヴーッ ヴーッ 憩『ええっΣ(・□・;) お父さんそんなこと言ってなかったんやけど…… でもなんで?』 京太郎『憩さんがどうしてまだ実家に残っているのかを聞きたかったんですよ 結局よくわからないままなんですけどね』ピッ ヴーッ ヴーッ 憩『それは…… 京太郎くんでも無理、かも』 京太郎「やっぱり無理……なのか」 京太郎「けど、諦めずに聞けば聞きだせるかもしれない」 京太郎「……どうすればいい」 京太郎「…………」 京太郎『わかりました、家族の話ですもんね 込み入ったことを聞いてすみませんでした おやすみなさい』 京太郎「…………」ピッ ヴーッ ヴーッ 憩『こっちも……ごめんな おやすみ』 京太郎「なんで逃げたんだろ……」 京太郎「気を取り直して雅枝さんにメールしてみよう」 京太郎「監督のノウハウとかも聞いておきたいし」 京太郎「といってもそこまで統率力はいらないよな……?」 京太郎『こんばんは!須賀です! リーダーシップについてコツを教えて下さい!』ピッ ヴーッ ヴーッ 雅枝『なんや、藪から棒に』 京太郎『ほら、今度大会じゃないですか 俺が一年の監督になるんでそれに向けての志?を教えてほしいな、と』ピッ ヴーッ ヴーッ 雅枝『そういうことか、なら――――』 雅枝『――――ということを念頭に置けばええと思うで』 京太郎『なるほど、わかりました!』ピッ ヴーッ ヴーッ 雅枝『夜遅くまで感心やな ゆっくり寝るんやで』 京太郎『ありがとうございました!』ピッ 京太郎「よしっ、何かがつかめた気がするぞ!」 【冬休み一日目】終 【冬休み二日目】 京太郎「布団から出たくねえ……あったけえー」ヌクヌク 京太郎「はぁ……何もしたくない……」 朝 京太郎「このままでいると体に悪そうだからちょっとでかけるか」 京太郎「……やっぱりやめようかな」 京太郎(本屋まで来てみたけど……) 京太郎(寒いから中に入ろう) ウィーン 京太郎(あったけ~) 京太郎「……あ」 照「京?」 京太郎「朝から本屋って凄いな、感心するぞ」 照「そうかな、用は済んだから私は帰るけど、京は何をしているの?」 京太郎「あー、俺はちょっと寄り道をな」 照「……そう、じゃあね」 京太郎「ん、またな」 ウィーン 京太郎「朝から照と外で会うとはな……」 京太郎「あれ?今のは照も誘って一緒に散歩すればよかったんじゃないか?」 散歩へ行った! 昼 京太郎(これからどうしようって思ったけど……) 京太郎(このまま何かがつっかえたままなんて嫌だ) 京太郎(ってなわけで来ちゃった……) 【荒川】 京太郎(やっぱり広いなぁ……) ピンポーン 秘書『今日は何の用?』 京太郎「今日は……」 京太郎「憩さんのお父さんとまた話せればな、と」 秘書『冬休みの昼間から御苦労なことね、遊びに行く友だちとかはいないの?』 京太郎「遊びに行くほどの友だちは……いないです」 秘書『そう、院長に聞いてみるわね』 京太郎「今の件必要だったんですか!?」 秘書『一寸そこで待っていて頂戴』 京太郎「はい」 秘書『今日は無理だそうよ』 京太郎「そうなんすか……じゃあ……」 京太郎「もう帰りますね」 秘書『あら、てっきりお嬢様を押し倒しに来たのかと』 京太郎「こんなところでするわけないでしょう、というかそんなことしませんから!」 秘書『それでも本当のところは……』 京太郎「機会があれば、そりゃあ……」 秘書『ですって、お嬢様』 京太郎「えっ!憩さんそこにいるんですか!?」 秘書『いないわよ、何を言っているの』 京太郎「何なんすかもう……」 秘書『またのお越しをお待ちしております』 京太郎「話ぶったぎった!?ってそうじゃない」 京太郎「こちらこそ失礼しました」ペコッ 京太郎(今日は無理かぁ、今度行けばまた話せるかな……) 夜 京太郎「今日も誰かにメールしてみようかな……」 京太郎「そういえば明日から合宿じゃねえか、後で準備しないとな」 京太郎「チームは違うけど、もこにしてみよう」 京太郎「そういえば他のチームはどこに泊まるんだろう?」 京太郎「俺らと同じところだと鉢合わせできるかもしれないけど……」 京太郎『もこ、起きてるか? 俺のチーム明日から合宿なんだけど もこだったらお菓子に何持っていく?』ピッ ヴーッ ヴーッ もこ『舌が纏う磯海の香り、伯方の味』 京太郎『のりしお味か、俺はガーリックが好きだな』ピッ ヴーッ ヴーッ もこ『ガーリック……それならコンソメの方が美味』 京太郎『コンソメかー、安定だよな 他には何が好きなんだ?』ピッ ヴーッ ヴーッ もこ『祖国の母の味、漆黒の実』 京太郎『ココアの方か、それは俺も好きだな』ピッ ヴーッ ヴーッ もこ『京太郎はよく解している 合宿頑張って』 京太郎『そっちもな! お互い試合も頑張ろうぜ!』ピッ ヴーッ ヴーッ もこ『おやすみなさい』 京太郎『おう、おやすみ』ピッ 京太郎「次は……憩さんだな」 京太郎「でも昨日も送ったしな……」 京太郎『大会頑張ってきます、超応援してください』ピッ 京太郎「大会までは……あと十日くらいだな」 ヴーッ ヴーッ 憩『ちょっと気早ない? それに京太郎くんが敵やったら応援しいひんで』 京太郎『そうなったら憩さんに見せつけてあげますよ 俺の凄い所!図太く逞しく憩さんが涙目になるまでにね!』ピッ 京太郎「憩さんはどっちのチームなんだ?」 京太郎「つっても、どうせ決勝戦で当たるよな」 ヴーッ ヴーッ 憩『京太郎くん……いくら夜やからってはっちゃけすぎやない?』 京太郎「どういう意味だ?」 京太郎『はっちゃける、ってどういう?』 一時間後 京太郎「……全然返って来ない」 ヴーッ ヴーッ 京太郎「噂をすれば、か」 憩『返すの遅くなってごめんなー 京太郎くんはこんな遅くまで起きてないで早く寝るんやで』 京太郎『憩さんこそ、クマ作ったりしないでくださいよ それではおやすみなさい』ピッ ヴーッ ヴーッ 憩『おやすみー』 京太郎「ホントに憩さん何やってたんだ?」 京太郎「まあ真面目な憩さんのことだし勉強でもしてたんだろ」 京太郎「俺も明日のために少し打って寝よう!」 【冬休み二日目】終 【冬休み三日目】(合宿一日目) 11:00 京太郎「寒っ!東京寒っ!」 京太郎「夏はあんなに暑かったのに冬はここまで寒いのかよぉ」 京太郎「移動諸々含めて全員住所バラバラだから12時にホテル集合ってことにしておいたんだけど」 京太郎「用心に用心を重ねて11時に着いてしまった……」 京太郎「誰か来ないかな、そうすれば時間も潰せるのに……」 京太郎「へっくしょん!」 京太郎「なんか足元が凍えてきた気がするぞ」ガクガク 京太郎「そういや股間と脇の間は血管があるからあったかいんだっけ」 京太郎「こうなったら直接……」ゴソゴソ 咏「…………」 京太郎「ほぁーあったけぇ~……」←手を第三階層へ 咏「…………」ジーッ 京太郎「…………」 咏「何やってんだよお前……」 京太郎「ち、違う!これは俺のせいじゃないんだ!」 咏「両腕股間に埋まってろ!」ゲシッ ゴキィィィン 京太郎「あふっ」 京太郎「ふぅ、ようやく収まって来たぜ」 咏「みっともねえからやめろよな、あーゆーこと」 京太郎「それもそうだなー」 咏「んで、最近どうなのさ」 京太郎「どうって、部活か?」 咏「んーまあ、それもあるし……あとは……京太郎のこと、とか……知らんけど」 京太郎「最近って言われてもなぁ……」 京太郎「やっぱり、咏がいなくて寂しかったかな」 咏「えっ……」 京太郎「みんなで銭湯に行ったり、鍋パーティーやったりしたんだけどさ、なんか物足りなかったんだよ」 京太郎「俺につっかかってくる咏がいなくて、学校でもお前がいないと変な気分だった」 咏「……そっか」 京太郎「そーなんだよな、咏がいないとテストの範囲が分からなくなって困るし、勉強の相談もできないし」 咏「おい」 京太郎「ま、何だかんだで俺は元気にやってるよ、そっちはどうなんだ?」 咏「おい、流すんじゃねえよ」 咏「こっちも……まあ悪かないかねぃ」 京太郎「そっか」 咏「あっ……私も……」 京太郎「ん?どした?」 咏「私も、京太郎がいなくて……」カァァ 京太郎「あん?もうちょいちゃんと声出せよ」 咏「寂しかったんだよ!京太郎がいなくて!」カァァ 京太郎「どうどう、落ち着けー咏ー」 咏「なんだよ!なんだよぉー!」ブンブン 京太郎「はーい、ストォーップ」ガシッ 咏「頭押さえるな!新喜劇かよぉーっ!」ブンブン スカスカ 京太郎「あはははははは」 咏「笑うんじゃねー!」ブンブン スカスカ 京太郎「これで全員揃ったか?」 咏「ひーふーみー……そうなんじゃね?知らんけど」 春「…………」ポリポリ 穏乃「宮永さん久しぶり!」 咲「ひ、久しぶりだね」 淡「たかかもしずの!ここで会ったが百年目!覚悟しててよ!」 京太郎「……なんか個性的な面子揃えちゃったな……」 昼 京太郎「えっと、俺が選手兼任監督の須賀京太郎です」 京太郎「この度は遠路はるばるお集まりいただき……あ、何て言うんだっけ?」 咏「そーゆーのいーから、まずは何すんだよ」 淡「はいはーい!私、人生ゲームやりたーい!」 咲「大星さん、私たち合宿に来たんだよ?」 淡「もーサキサキはわかってないなー」 咲「サキサキ?」 春「……合宿だからこそ遊ぶ」ポリポリ 淡「おぉ!タキミンわかってるね~」 春「…………」ポリポリ 穏乃「それで、何するの?」 京太郎「普通に練習だ」 淡「えー!つまんないよ!ぶー!ぶー!」 京太郎「まずはどれだけ打てるかを見たいからな」 淡「そんなんこの淡ちゃんが一番に決まってんじゃん!」 京太郎「その一番を決めようって話なんだけどな」 淡「それでも私が一番なんだけどね~」 咏「さあどうだろうねぃ、威勢だけなんじゃねえの?」 咲「打つなら本気で打つよ?」 穏乃「私も精一杯頑張る!」 淡「……ふん!蹴散らしてあげるもんね!」 京太郎「んじゃ、まずは咲と高鴨と咏と滝見さんで打っててくれ」 咏「へいへーい」 穏乃「頑張るぞー!おー!」 咲「よろしくお願いしまー……す」 春「…………」ポリポリ 淡「ねえ私は!?私も打ちたい!打ちたい!」 京太郎「お前は後だ、今は俺と特訓だ」 淡「えぇ~京太郎と~?」 京太郎「なんだよ不満か?」 淡「ま、私の厚意に感謝することだね」 京太郎「なんでお前が上から目線なんだよ」 咲「ロン、1300です」 淡「やっぱり私もあっちで打ちたい!」 京太郎「どっちなんだよ」 淡「でも京太郎に教えてもらうっていうのも……」ウーン 京太郎「考え事はいいから、次の問題行くぞ」 淡「こんな何切るなんかやったって、どうせダブリーかければ済む話だもん!」 京太郎「お前はダブリーと絶対安全圏に頼りすぎなんだよ」 淡「そっちの方が楽だし強いじゃんかー」 京太郎「実際はそうかもしれんが、素の力も重要だぞ」 京太郎「咲や照みたいに上手くなって、その力があればもっと速く強くなれる」 淡「そうなの?」 京太郎「多分な、やる気になったか?」 淡「ふふっ、しょうがないなーそこまで言うならやってあげよう!」 淡「ぐへぇー集中するの疲れたー」 京太郎「こんだけなら……まあ十分か」 咲「ツモ、1700オールです」 京太郎「あっちは咲の七連荘で終わってないみたいだな」チラッ 淡「もう何もしたくなーい」グデー 京太郎「起きろ、淡」 淡「えーなにさー」 京太郎「もうちょい続けるぞ」 淡「んぅぅ……こんなのアレだよ!過剰労働だよ!ブラック企業だよ!白糸台とは真逆だよ!」 京太郎「ホワイトだけに、ってか?」 淡「そーそーホワイトだけにね!……ってネタばらししないでよ!」 京太郎「うん、元気みたいだな、じゃあ続きやるぞー」 淡「ぐぬぬ……」 京太郎「次の問題行くぞー」 淡「…………ぐぅ……」 京太郎「おーい、淡ー」 淡「むにゃむにゃ……もう食べられないよぉ……」 京太郎「くっ、なんだこのテンプレ的な寝言は……」 京太郎「けど幸せそうに寝てるし、邪魔するのも悪いな」 京太郎「風邪引かないように上着かけて、っと」 淡「……んぅ……おいしぃ……」 京太郎「お疲れさん」ナデナデ 京太郎(……夢の中のこいつは何食べてんだ?) 淡「きょうたろーのうで……おいしぃ……」 京太郎「」 咲「ロン、1000は4000です」 咏「十本場ってどういうことだよ……」 穏乃「くそぉ、勝てなかったー……」 春「…………」 咲「京ちゃん、こっちは終わったよ!」 京太郎「ん、お疲れさん」ナデナデ 淡「すぅ……」 咲「京ちゃん、大星さんに何してるの?アイスティーに睡眠薬でも入れたの?」ムッ 京太郎「どういう発想なんだよ、疲れて寝ちまったみたいでさ」ナデナデ 咲「それで、私たちはどうすればいいの?」 京太郎「んーそうだな……じゃあ各自自由時間、休憩ってことで」 咲「はーい」 カポーン 京太郎「ぱぱっと風呂入ってゆっくり休むかなー」 京太郎「今日は淡と咏の相手で疲れたんだよな……」 京太郎「それにしても、学年選抜の合宿で温泉貸切にできるってすげーな……」 京太郎「おまけに男子は俺一人だし、ゆっくり―――」 ガララ 京太郎(男子は俺一人のはずだけど……誰だ?) 京太郎(ひょっとすると滝見さんか……?)クルッ 臨海「…………」 京太郎「…………」 臨海「キョウタロウ、言い残すことは無いか?」ニコッ 京太郎「俺がお仕置きされる方なんですか!?そっちが後でしょ!?」 臨海「確かにそうかもしれないが、今現在キョウタロウは私の裸を見ているわけだ」 京太郎「なら隠しましょうよ!隠してくださいよ!」 臨海「問答無用!」 京太郎「理不尽すぎる!」 ブオン 京太郎(何これ速っ!?) 京太郎「グヘアぁっ!」 ドバァァァァアアン 京太郎「うっ……」ズキッ 臨海「ようやく目が覚めたか」 京太郎「監督さん……ここは……?」 臨海「浅めの風呂があったから連れてきたんだ」 臨海「よくよく考えると私が悪かったな……すまなかった」 京太郎「だからそう言ったじゃないですか……」 京太郎(あれ?ちょっと待てよ?) 京太郎(俺の目の前には監督さんの顔と、白い物体) 京太郎(頭の下はやたらと柔らかいものがある……ってことは……)チラッ 臨海「元気になったか?」ナデナデ 京太郎「膝枕ぁ!?」ガバッ 臨海「!」ビクッ 臨海「…………」 臨海「キョウタロウ…………?」 臨海「膝枕なんて……嫌、だったか?」 臨海「こんな年増の膝枕なんて、嫌だったか?」ウルウル 京太郎(なんで泣きそうになってんのこの人!?) 京太郎「そんなことないですよ!気持ち良かったです!むしろずっとしてほしかったですけど、誰かに見つかるかもしれないじゃないですか!」 臨海「あう……それはそうだな……」 臨海「……わかった、後はゆっくりしていてくれ。私は先に上がるよ」 京太郎「あ……はい」 ガララ ピシャッ 京太郎「…………」 京太郎(膝枕気持ち良かったなぁ……) JR京太郎「激しく同意」 京太郎(…………抜いとくか) 京太郎「ふぅ……すっきりした……」 夜 京太郎「また練習するぞー」 穏乃「その前に卓球したい!」 淡「もう寝たーい」 咲「二人とも、京ちゃんの言うこと聞こうよ」 咏「ま、初日だしこんなもんじゃねえの?」 春「…………」ポリポリ 京太郎(滝見さん全然しゃべらないな……) 淡「ようやく私の番だね!」 春「早くサイコロ振って」ポリポリ 淡「何それおいしそー!ちょーだい!」 春「…………」ウーン 春「……考えておく」ポリポリ 穏乃「今回こそ勝つ!」 咲「私も負けないよ!」 京太郎「―――と、まああっちの四人は打たせておいて」 京太郎「俺たち何する?」 咏「べっつになんでもいんじゃね?知らんけど」 京太郎「そんじゃあ茶でも飲みながらまったりするか」 咏「それいいねぃ~、んじゃそれにしよっか」 京太郎「咏って、どうして神奈川に帰ったんだ?」 咏「何だよ藪から棒に……」 京太郎「だって、急すぎやしないか?」 京太郎「ついこの前ゴキブリを退治したと思ったら、お前はもう部屋にいないんだから」 咏「……京太郎なら、そう言うと思ってたよ」 咏「私さ、地元が嫌だったから大阪まで逃げたんだよ」 咏「半年間っていう条件付きでさ」 京太郎「半年……?」 咏「まあ国麻もあったから、厳密には七か月くらいだったんだけどねぃ」 京太郎「たった半年って、何だよそれ」 咏「それだけでも、私は十分楽しかったぜぃ」 咏「私の実家、三尋木屋って知ってっか?」 咏「元々呉服屋とかやってて、今は関東を中心にデパートとかもやってんだけどさ、私はそこの社長令嬢なわけなんよ」 京太郎「……は?」 京太郎「お前が金持ちの社長令嬢?」 京太郎「そんなこと聞いたことねえぞ」 咏「だーぁって言ったことねえもーん」 京太郎「お前なぁ……」 京太郎「結局、お前が清々荘に帰ってくるのには親の許可が必要ってことなのか?」 咏「んー……そうなんじゃね?」 京太郎「……そうか」 京太郎「一筋縄じゃ、いかないみたいだな」 淡「うがー、勝てなかったー」 京太郎「どんまいどんまい」 淡「ダブリーかけたらサキサキがタキミンの見え見えに振り込んじゃうし、絶対安全圏も効いてないみたいだし……」 京太郎「じゃあ俺と特訓して強くなろうぜ!負けっぱなしなんて嫌だろ?」 淡「そうなんだけどさー……眠いんだよねー……」 京太郎「あと一時間くらいなんだから頑張れよ」ナデナデ 淡「んむー……京太郎が言うなら頑張らないこともないけどさぁ……」 淡「……ねえ、私って強くなれるかな?」 京太郎「そりゃなれるんじゃねえの、いつもの淡のやる気があればもっと強くなれるさ」 淡「いつもの私?」 京太郎「天上天下唯我独尊!みたいな感じで、自信満々の淡なら大丈夫だ」 淡「サキサキにも勝てる?」 京太郎「もっと努力しないとダメだけどな」 淡「しずのにも勝てる?」 京太郎「手加減したり油断しなきゃ勝てるはずだ」 淡「自信、か……」 淡「わかった!頑張ってみる!」 淡「ダメ……疲れた……眠い……」 京太郎「ギリギリ一時間……もうそろそろ上がるか」 京太郎「部屋はここをそのまんま使うんだよな」 穏乃「ツモ!2000オール!」 京太郎「あいつらが終わるまでに布団敷いておくか」 穏乃「わっはー!お布団ふっかふかー!」 京太郎「高鴨ー、ちゃんと歯磨きして寝ろよ」 穏乃「はーい!」 咏「六枚布団敷いてっけど、どう寝るん?」 京太郎「あっ、そういえば……」 | 京 | 淡 | 春 | ↓ ↓ ↑ ↑ ―――――――――― A B C D | 穏 | 咏 | 咲 | ↑ ↓ ↓ ↑ 淡「それじゃー何話そっか!」 京太郎「話そっか!じゃなくて大人しく寝ろよ」 淡「だって合宿だよ!?六人部屋だよ!?寝る前にすることと言ったらガールズトークしかないでしょ!」 京太郎「俺はボーイなんだけど……」 穏乃「あーそれ憧がよく言ってたなー」 淡「でしょでしょ!さあ話そうよ!」 京太郎「頼むから静かにしてくれ……」 咏「ガールズトークっつっても何話すんだ?」 淡「やっぱりここは恋の話でしょ!ウタはわかってないな~」 咲「そういうものなの?」 淡「そーゆーもんなの!」 春「…………」 春(黒糖食べたい) 春(でも歯磨きしちゃったから無理……)ガクッ 淡「タキミンもこっち来なよ!」グイッ 穏乃「恋の話って言っても私んとこ女子高だから何にもないんだよねー」 淡「こっちは共学だけど男の方が情けないんだよー、私に見合う男はどこにいんだろ」 咏「お前の程度が低いだけなんじゃね?知らんけど」 淡「そういう咏はどうなの?……あっ、咏みたいなのに寄ってくるのは性犯罪者くらいしかいないかーごめんごめ~ん」 咏「ふんっ、こっちだって彼氏の一人や二人……」チラッ 京太郎「咏は彼氏いたことあるのか……」 咲「京ちゃんの方こそ、あっちでたくさん女の子ひっかけてそうだけど?」 京太郎「俺が女子をひっかける?ないないノーウェイノーウェイ」 京太郎「一緒に昼飯食う友だちはおろか、一緒に帰る友だちもいないんだぜ?」 咲「へ、へぇ……」 咲「……ごめん」 京太郎「謝るな!なんか惨めになる!」 穏乃「じゃあ須賀は好きな子とかいないの?」 咏「!」 咲「!」 京太郎「ん?俺か?そうだなー……」 咏「……」ゴクリ 咲「……」ゴクリ 京太郎「照、かな」 咏「は?」 咲「ひ?」 淡「えー、テルー?」 春「……インターハイチャンピオン」 淡「テルーが好きって、それちょっとおかしいんじゃないの?」 京太郎「お前も十分おかしいだろうが」 咲「ねえ京ちゃん、京ちゃんはお姉ちゃんのどこが好きなの?」ゴゴゴゴゴゴ 京太郎「あ、あのー、咲さん?いや咲様?背中から何やら悍ましいものが……」 咏「それは私も聞きたいところだねぃ」ゴゴゴゴゴゴ 京太郎「咏まで!?なんでそんなに怒ってるの!」 淡「まーまーネタの一つってことでー」 京太郎「ぐ……それはだな……」 京太郎「んっと……そうだな……」 京太郎(不安で放っておけないっていうのもあるし、それに反して頼りになるあのかっこよさ) 京太郎(などなどいろいろあるけど……) 咲「ねえ、京ちゃん?」 京太郎「なんd……!?」ビクゥ / .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .\ / . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ヽ . ' . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .゚。 . ' . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . / . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ゚。 . ' . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ./ . . . . . . / . . . . i . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .゚ . ' . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . ' . . / . . . . . / . . . . . i . ,| i . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ゚ . ' . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ' . . .′ . . . /i . . . . ,|ノ | ト、 . i . . . . . . . . . . . . . . . . ゚ / . . . . . . . . i . . . . . . . . . . . . . . . .. ' . . | . . . . . ' | . . . / | | | ヽ . . ト、_ . . . . i . . . . . . . . . ゚ ./ . . . . . . | . . . . . . . . . . . . . . ' . . | . . . . ' | . . . | | |_」 -| . .Τ 丶 i | . . . . . . . . ハ / . . . . . /| . . . . . . . . . . . . . ' . . . | . . . . ' | . . . | |/| ,′ | . ./ Ⅵ | . . . . i . . . ./∧ ./ . . . . 'フ . | . . . . . . . . . . . . i. . . . | . . . . ' | . . . .i '| |' . . 」ィ芹丐 Ⅵ| . . ∧ . // . .i / . . . '´ / . ∧ . . . . . . . . . . . . |. . . ∧ .;. ′ | . . / |' . .x豕刋 芍⌒マⅥ . ∧ V .'i . . | ./ . . '´ ' . . / ∧ . . . . . . . . . /|. . . ' V ;| | . / . . . ,狄i[_ o -i| . . }! | / i i . | . ′ / . '´ .i . /i/ ∧ . . . . . . . / | . . . .' ∨| | / . . . . . .汽,. 、汐 . . リ .|イ / / . . | . ′./'´ .| . / .| / ∧ . . . . . . i′ | . . .;' V| |' . . . . . . . .`¨¨´ ' ' / |_/ / . . . |/ .| / | ./ ∧ .. . . . . | | . / ゙| . . . , '´ .| / . ∧| .|' .| / ./ .∧ . . . . | | / . .; ´ |イ . . ./ .| .| | / . / ∧ . . . . Ⅳ |' -‐--- '´ ' /i/ .| / . / /i . \ . . .| iム / 、 イ /| .| . ./ / .| . . . .\ .从_ムー---‐ ´ .イ '! / .| / ./ .| . . . . 厂 ´ト、. ヽ _.. / / |′ .|' ./ | . . . ∧ . /| . `¨¨へ '´ ./ iル′ .|/' | / ∨ !、 . / |>o。_ / .!-ー-- .._ {. | ./ ∨{. Y/ | . . . ./i . ¨7 T¨¨¨¨¨¨´ ^ー 、 ` ̄ 咲「早く答えてよ」 京太郎「ヒィッ!」 咲「ねえ、早く」 京太郎(なんで微妙に遠いのにあんなに怖いんだよ!なんだよあの目力!) 京太郎「……嘘でした」 咲「そ、良かった」 _____ ... ´ ` .. / 、 / \ 丶 / \ \. ′ |. .| ヽー'⌒ | i i l i l\ | | | | ∧ | . l .i l⌒ヽ. .| | | |匕Ⅵ /ト、 /从 | | | 八 .i | { V ノ ∨ ,ィ | |. ヽ 从 _ ≠⌒ Ⅵ /} \ {⌒\ .{ r==ミ , Y 乂 \r' uノ 丶、 _ー‐、 r‐ ー' フ / _ヘr─ァ、ー ┬ 、 ≦-─、 京太郎(恐い!その笑顔すら恐いっす咲さん!) 【冬休み三日目】(合宿一日目)終了 【冬休み四日目】(合宿二日目) 京太郎「ん……ふぁぁ……」 京太郎(起床は8時にしておいたけど今は……) 京太郎(まだ7時か、起きようかな) 京太郎「……?」 京太郎(体の周りに変な感覚…………) 京太郎(何なんだ?) 京太郎(胸にあるのは……顔?頭?) 京太郎(腹に巻きついてるものがあって、腰には何やらやわらかいものが……って!) 京太郎(何ですとぉっ!?)ガバッ 春「…………くしゅん!」 春「…………」パチクリ 京太郎「…………」ゴクリ 春「…………何してるの?」 京太郎「それはこっちの台詞のような気がしないでもない」 京太郎(そっか、髪下ろしてるのか) 京太郎(ポニーテールも可愛かったけどこれもこれで可愛いな」 春「…………」ジトッ 京太郎「何でそんな目で見てるんですか……」 春「霞が言ってた、須賀京太郎は胸のある子には野獣だから気を付けてって」 京太郎「くっ、またこうして俺に対する誤解が生まれたのか……」 春「……今何時?」 京太郎「まだ7時だけど、どうする?」 春「…………寝る」ギュッ 京太郎「えっ、なんでそれで抱き着くの」 春「須賀君は抱き枕役」 京太郎「抱き枕に役なんて無いと思うけど……」 春「学芸会の石ころ役、みたいな」 京太郎「何だよそれ!その役の子可哀想だろ!端役にも程があるだろ!」 春「……うるさい」 京太郎「……すまなかった」 春「わかればいい、おやすみ」 京太郎「ん、おやすみ」ナデナデ 春「!」ビクッ 京太郎「すまん、寝やすいだろうと思ったんだけど……嫌だったか?」 春「……続けて」 京太郎「……なあ、一つ聞いてもいいか?」 咲「何かな?」 京太郎「どうして俺は布団に巻かれているんだ?」 咲「滝見さんを布団に連れ込んで抱きしめていた京ちゃんを罰するためだよ」ニコッ 京太郎「いや待て俺は何もしていないんだけど」 咲「小説の犯罪者って大体そう言うよ」 京太郎「無実だ!俺は無実だ!」 咲「じゃあそんな京ちゃんへの罰を言い渡しまーす」ニコニコ 京太郎(目が笑ってない!目が笑ってないぞ咲!) 咲「そーれーはー」 京太郎「」ゴクリ 咲「朝ごはん抜き!」 京太郎(意外に軽い!?) 朝 淡「はーおいしかったー!」 穏乃「朝からラーメン食べられるなんて思わなかったなー」 咏「和食まで充実してたしすげーよなここ」 京太郎「腹減った……」グゥゥゥ トントン 京太郎「ん?」 春「……須賀君、黒糖」 京太郎「いいのか?」 春「…………」コクッ 穏乃「今度は私が須賀に教わる番だね!」 京太郎「おう、ビシビシ鍛えてやるぞ」 穏乃「おっし!それじゃあ走りに行こう!」 京太郎「えっ、はっ?なんで!?」 穏乃「ほらほら!遅かった方が速かった方におごるんだからね!」 京太郎「おい!待てって!せめて下は穿けって!」 穏乃「大丈夫大丈夫!スパッツ穿いてるから!」 京太郎「風邪引いたら困るから穿けって!」 穏乃「風邪引いたことないから大丈夫だって!」 京太郎「何なんだよこの健康優良児!」 京太郎「ごらぁぁあぁ!待てぇぇええ!」ダダダダ 穏乃「男子のくせに足遅いよー!」タッタッ 京太郎「つーか真面目に麻雀しろよ!」ダダダダ 穏乃「私は走れば走るほど強くなるんだよー!」タッタッ 京太郎「そんなバカなことがあるかー!」ダダダダ 晴絵「おっシズじゃーん!」 穏乃「え、赤土さん!?」キキーッ 京太郎「どうしてここにいるんですか?」キキーッ 晴絵「そっか、シズたちも昨日から合宿だったっけ」 晴絵「で、何してんの?」 京太郎「高鴨がジャージの下を穿いてないのに部屋から飛び出していったんですよ」 穏乃「いやぁーちょっとストレス解消に」 晴絵「なるほどなるほど、じゃあシズは私たち二人でしごこうか」 穏乃「え゙っ」 京太郎「よーし、覚悟しろよ高鴨ー!」 穏乃「えええっーーー!」 京太郎「走ったらまた腹減ったぞ……」 淡「それじゃあ私との練習は無しってことで!」 京太郎「それはダメだ」 淡「戦士にだって休息は必要なんだよ!」 京太郎「そういうことは真面目に戦ってから言え」 淡「飽きたー!」 京太郎「昨日の勢いはどうしたんだよ」 淡「きょーたろーの言うことはわかってるよ?」 淡「だけどやる気が湧かないって言うか……何だろ、よくわかんないんだよね」 京太郎「じゃあ頑張ったら俺が何かしてやるよ」 淡「何か、って何でもいいの?」 京太郎「可能なことなら何でもいいけど」 淡「そっかーきょーたろーに何でもかぁ~」 京太郎「特訓始めるぞー」 淡(やっぱり一緒に買い物とか?それともタキミンみたいに一緒に寝てもらうとかも……)ホワホワ 京太郎(あ、これダメなパターンのやつだ) 朝 京太郎「まだまだ練習するぞー!」 咏「いくらなんでも根詰めすぎなんじゃねーの?」 京太郎「三泊四日なわけだし、まだまだこれからだ!」 穏乃「そうそう!まだまだ頑張ろう!」 淡「なんで熱血麻雀バカが二人もいんだろ……」 春「……黒糖おいしかった?」 京太郎「ああ、さっきはありがとな」 春「……どういたしまして」 春「…………」ポリポリ 京太郎「…………」 春「…………」ポリポリ 京太郎(滝見さんって大人しそうだけど、虫とか見たらおびえるのかな?) 京太郎(怪談とかは霞さんと同じ巫女さんだから大丈夫だろうけど) 京太郎(普段無口な子がふとした拍子で出しちゃった声とか可愛いんだよな……)チラッ 春「…………?」ポリポリ 京太郎(ポニーテールでうなじも綺麗だし、胸も大きい、顔も可愛い) 京太郎(あの四人とは大違いだな) 咲咏淡穏「くしゅん!」 春「……須賀君、教えて」 京太郎「お、ああ、ごめんごめん」 京太郎(でも無表情なのが難点か) 春「……さっきから何考えてるの?」 京太郎「いや、なんでもないぞ!これっぽちも考えてないぞ!」 春「……そう、ここ教えて」 京太郎「えっと、ここはな―――」 咲「京ちゃんは対局やらないの?」 京太郎「あっちは牌譜を見て、こっちでしっかり個人を見る!」 京太郎「どうだ、監督らしいだろ?」 咲「そうなのかな?よくわかんないけど……」 咲「見るって、滝見さんの時はどこを見てたんだろうね?」 京太郎「もちろん滝見さんの腕とかを見ていたさ!」 京太郎(細くて白かったなぁ) 咲「へぇ……腕ねぇ……」 咲「普通、そういうときは腕前っていうものだと思うけど」 京太郎「ぎくっ」 京太郎「……ってかさ、咲、お前さっきから滝見さんのことばっか気にしすぎじゃね?」 咲「ぎくっ」 咲「それは……京ちゃん昔から大きい方が好きだったし……」 咲「私なんかよりもずっと見てることが多かったし」 咲「それが気になるっていうか、不満だったの!悪い!?」 京太郎「なんで逆ギレしてんだよ……」 京太郎「ま、安心しろ」 京太郎「ちゃんと咲のことは見てるから、な?」 咲「……優しいなぁ、京ちゃんは」 京太郎「だろ?もっと俺を信じろって!」 咲「それでも朝のことは許さないけどね」ジトッ 京太郎「だから俺は何もしてないって言ってるだろ!」 咲「さあどうだか、京ちゃんのことだもん」 京太郎「お前なぁー!こうしてやるぞ!」フニフニ 咲「いひゃいよ!ほっへふはははいへよひょうひゃん!」 京太郎「苦しめ苦しめげっへっへ!」 咏(真面目に練習しろよあいつら……) 夜 京太郎「いてて……」ヒリヒリ 京太郎「なんで頭叩くんだよ!」 咲「京ちゃんが放してくれないからでしょ!」 京咲「「むむむむむ!」」ジーッ 穏乃「二人とも落ち着いて、ビークールだよ?」 咏「あいつら仲良いな……」 京太郎「次は滝見さんの番だな」 春「またよろしく」ポリポリ 京太郎「滝見さんは高鴨や淡とは違って、言うこと聞いてくれるからやりやすいよ」 春「……そういうといやらしく聞こえる」 京太郎「そういうつもりじゃなかったんだけどな、あはは」 春「…………」ポリポリ 京太郎「なあ、滝見さん?」 春「……何?」 京太郎(話しかけられときは食べやめるんだな) 京太郎「結構好きなんだな、黒糖」 春「これがないと生きていけない」 春「むしろ生きているから食べる」 春「いわば対価」 京太郎「食べないとバターみたいに溶けるってか」 春「黒糖の無い人生なんて無い方がマシ」 京太郎「そこまで好きなのか……」 春「うん、大好き」ニコッ 京太郎「」ドキッ 春「……どうしたの?」 京太郎「い、いや、なんでもない」 春「次の問題は?」 京太郎「次は……これだ」 春「考えてみる」 京太郎(何だよ今の笑顔……天使か?エイスリンさんに負けずとも劣らない天使なのか?) 咲「お疲れ様、京ちゃん」 咲「対局早めに終わったからお夜食作ってみたんだけど、食べる?」 京太郎「何作ったんだ?」 咲「えーっとね……サムゲタン!」 京太郎「なんか力が漲って来た気がする」ギンギン 咲「そ、良かった」 京太郎「でも今更漲っても相手は咲だからなー」 咲「なにそれどういう意味?」 京太郎「俺が咲に教えられることなんて無いだろ?咲は麻雀上手いし」 咲「京ちゃんとモモちゃんに麻雀教えたのも私とお姉ちゃんだもんね」 京太郎「ああ、そうだったらしいな」 咲「京ちゃんってさ、麻雀してきて良かったと思う?」 京太郎「俺か?」 咲「京ちゃんならもっと向いてることもあったんじゃないかな、って」 咲「京ちゃん運動神経もいいんだからスポーツとかやれば、男の子の友だちも増えて人気者になれたかもって最近思うんだ」 京太郎「そういうことか……」 京太郎「まあ、俺は正解だったと思うぜ、後悔なんかしてない」 京太郎「確かに男子麻雀はレベルも低くてこの頃は競技人口も衰退してきて、同じ部活の男友達なんていないけど、それでも楽しい」 京太郎「麻雀があったから照や咲やモモともっと仲良くなって、色んな人たちにも知り合えた、友だちっていうかどうかは別として」 京太郎「照たちと一緒に戦って、咲たちと打って、そんで今は咲と一緒に戦える」 京太郎「こうして咲と仲良く話してるのだって麻雀あってこそなんだ」 京太郎「それに、他人と知り合うために楽しい麻雀をやめて、何かを始める、とかしないだろ?」 京太郎「俺はそれでいいんだよ、咲が心配するようなことじゃねえ」ナデナデ 咲「もう頭撫でないでよ!子どもじゃないんだから」 京太郎「俺にとっちゃ、咲なんていつまでも変わんないちんちくりんだよ」 咲「ちんちくりん、って……」ジトッ 京太郎「俺たちはずっと友だちなんだよ、麻雀が無くてもさ」 京太郎「二人だけの思い出も、みんなとの思い出もある、良い思い出も、悪い思い出だって」 京太郎「全部咲たちがいたから作れた思い出なんだ、麻雀だけが作った思い出じゃない」 京太郎「咲もそう思うだろ?」 咲「……そうだね」 咲「私、京ちゃんと出会えて良かったと思うよ」 京太郎「何だよ、今日の咲少しおかしいぞ」 咲「ちょっと色々考えちゃったんだ、えへへ」 京太郎「ん、そっか」 咲(そして、これでわかっちゃった) 咲(私、京ちゃんのこと――――) 京太郎「っておい、麻雀しろよ」 咲「あ、そうだった」 京太郎「今日も疲れたー!」 京太郎「風呂上りは何飲もっかなー」 ガララ 京太郎「今日は……誰もいないよな」 京太郎「昨日みたいなことが無いようにさっさと上がろう」 ガララ 京太郎(もう来たの!?ってか来る前提ってどういう思考だよ俺……) 雅枝「んー!ええ場所やなー!」 雅枝「まさか日替わりでごっつい温泉楽しめるなんて思えへんかったわ、今度絹たちも連れてこー」 京太郎(雅枝さんか……だがしかし今は子煩悩モード、すきを突いて出れば……) ガララ 京太郎(ってまた誰か来た!?) 春「…………」 京太郎(滝見さんまで!?あ、また髪下ろしてる……いいなぁ) 京太郎(ってそうじゃない!二人もいたら抜け出せないじゃないか!) 京太郎(どうする俺!どうすればいいんだ!) 絹恵「お母さんの背中流したる」 洋榎「嫌や!オカンの背中はウチが洗うんや!」 雅枝「オカンの背中は半分こでけへんでー」 雅枝(みたいなことになればええなぁ……)ホワホワ 京太郎(雅枝さんは問題ないとして、滝見さんを意識しつつ出よう) 京太郎(身体はまた後で洗えばいいし)ソーッ 春「~♪」シャァー 京太郎(なんか鼻歌歌ってご機嫌みたいだな) 京太郎(シャワーのせいで見えないけど、やっぱり大きいな……) 京太郎(そうじゃねえ、早く出ないと)ソーッ 春(今日は頑張った)シャアー 春(良子たちと戦って勝つ)シャアー 春(須賀君たちと頑張る)シャアー 春(明日も頑張る)キュッ 春(早く風呂に入って寝る) 春「…………」 京太郎「あ」 春「…………」ジトッ 京太郎(見つかってしまったー!) 京太郎(やばい何だよこれどうしよう!) 京太郎(こうなったら……!) 雅枝「お前……何しとるんや?」 京太郎「はぁっ!?」 雅枝「……正面堂々女湯覗きとはええ度胸やな……」ゴゴゴゴゴ 京太郎「正面堂々入って来たのはそっちでしょうが!」 雅枝「そこの子!はやくここから出るんや!そして通報や!」 京太郎「通報ってどういうこと!?」 雅枝「それまで私が時間を稼ぐ!」ゴギッ 京太郎「腕挫十字固めだとぉ!?」ゴギゴギ 雅枝「これで堪忍したか覗き魔!はよギブアップせい!」 京太郎「痛い!痛いですよ雅枝さん!」 京太郎(あれ?手首に柔らかい感覚が……) 雅枝「なんで私の名前知っとるんや!まさかストーカーか!ストーカーなんか!?」 京太郎(あぁ~やわらけ~) 雅枝「何とか言わんかボケェ!」ゴギィッ ボキッ 京太郎「……あ」 雅枝「かーっ、まさか京太郎やったとは思わんかったわー、ほい、いちご牛乳」 京太郎「目が悪かったから男湯と女湯の区別がつかなかったってどういうことっすか」 雅枝「部屋に眼鏡置いてきたからわからんかったんや、いやー悪かったなー」 京太郎「幸い腕は大丈夫でしたし……」 京太郎(それに胸も合法的に触れたしな) 京太郎(そういえば、滝見さんはどうして男湯に入ってたんだ……?) | 咏 | 淡 | 咲 | ―――――――――― | 春 | 京 | 穏 | 淡「今日もガールズトークするよー!」 京太郎「俺はボーイなんで寝ますねー」 グイッ 春「寝ちゃだめ」ポリポリ 京太郎「えぇぇぇ……」 穏乃「そうだよ!この瞬間、このひと時も大事な思い出なんだよ!」 京太郎「なんでそんなに無駄に熱いんだよお前……」 咲「それで今日の議題は?」 淡「ん~コイバナは昨日したから……ガールズトーク……ガールズトーク……」 京太郎「話題が無いなら寝るぞー」 グイッ 春「寝ちゃだめ」ポリポリ 京太郎「だからなんでだよ……ってか黒糖こぼれるから布団の上で食べるのやめとけ」 春「……わかった」ムスッ ――十分後 淡「そだっ!趣味の話しよっ!」 京太郎「おせーよ!何分かかってんだよ!」 淡「私と喋るの……きょうたろーは嫌なの?」ウルウル 京太郎「うっ」 淡「私がやっと思いついたのに……」ウルウル 京太郎「……あーもう、しょうがねえ!さっさと喋って寝るぞ」 淡「やたっ!きょうたろーありがと!」 春「……泣き落とし」 咏「だなー」 咏(私もああすれば京太郎に可愛がってもらえんのかねぃ……知らんけど) 淡「サキサキの趣味は何ー?」 咲「私は読書、かな」 淡「へー、じゃあテルーと一緒だ!」 京太郎「二人で静かに本読んでばっかだったからな、友だちもできなかったんだよ」 咲「京ちゃんに言われたくないもん」 京太郎「俺だって友だちくらいいるさ、織斑くんだろ、葉山くんだろ、それに……」 咏「男友達に君付けしないだろ、ふつー」 京太郎「ぎくっ」 淡「まーきょうたろーは置いといて、タキミンは?」 春「黒糖探し」ポリポリ 淡「ん……そ、そっかー、黒糖探しね、うんうんわかるわかるよー」 京太郎「嘘つけ」ペシッ 淡「あわっ」 京太郎「んで、高鴨はどうなんだ?」 穏乃「私は山登ったり、たまにお母さんの手伝いとかしてるよ」 京太郎「手伝い?」 穏乃「ウチの実家和菓子屋さんでさ、こう見えて和菓子作りは得意なんだ」エッヘン 京太郎「和菓子作りは、か」 穏乃「あ、料理はインスタントラーメンくらいしかできないよ」 京太郎「だろうな」 なんだかんだで話は盛り上がった 【冬休み4日目】(合宿二日目) 終
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6414.html
朝 京太郎「照と打ちたい」 京太郎「憩さんと咏と打ったときみたいに」 京太郎「何が変わるのかわかんねえけど」 京太郎「昨日は何とか辻垣内さんから逃げ切れたけど、照の場合は和了することが怪しいし」 京太郎「まずは特訓するか」 京太郎「おはようございまーす」 憩「お、京太郎くんか」 京太郎「憩さん、早いですね」 憩「まあね、どや?一緒に打たへん?」 京太郎「別に構いませんけど、他の面子はどうするんですか?」 憩「もう集まってるからはやくはやく」 京太郎「はいはい」 憩「連れてきましたよーぅ」 郁乃「お、来た来た~」 エイスリン「キョウタロー!ナマケ!」 京太郎「何を言っているんですか」 郁乃「京太郎くんには強くなってもらうで~」 結果 一位 憩 二位 エイスリン 三位 京太郎 四位 郁乃 京太郎「うむむ……」 郁乃「ラスってもうたか~あはは」 エイスリン「ケイ、ツヨイ!」 憩「たまたまやで、結構危なかったし」 京太郎「エイスリンさんと憩さんに和了られっぱなしでしたよ」 郁乃「みんな強いな~」 憩「いや、あんたはワザと振り込んでたやろ」 郁乃「あれ~?そう見えた~?」 エイスリン「キョウタロー!ゲンキダシテ!」 京太郎「はい、ありがとうございます」 エイスリン「ヨカッタ!」ニコッ 京太郎(いっつも元気だなぁ) 昼 京太郎「バイトでもするか」 京太郎「今日はどんなバイトがあるのかなー」 京太郎「遊園地スタッフ、か」 京太郎「結構近いところにあったんだな」 京太郎「規模はあまり大きくないみたいだけど」 京太郎「よし、行ってみるか」 「ハハッようこそダイスニーランドへ」 「DISNEYLANDと書いてダイスニーランドだよ」 京太郎「スペル同じですよね、東の夢の国パクってますよね」 「ハハッそんなわけないじゃないか、大体あそこだって騙してるじゃないか、何が東京だよ千葉じゃないか」 京太郎「そりゃあそうですけど!いくらなんでもダメだと思うんですよ」 京太郎「あそこのマスコットの黒の部分を赤で塗りつぶしただけのマスコットは」 「とにかく、うーん、まずは園内の掃除をしてもらおうかな」 「ゴタゴタ言ってねえでさっさと行けよ」 京太郎「いきなり口調変わりすぎでしょ!」 「おう、帰ったか」 京太郎「もうキャラ壊れてますよね、それ素ですよね」 「るっせーな、キャラなんてそんなもんだよ」 「常時笑ってるネズミもウヒョウヒョ言ってる犬もよくわかんねえ言葉しゃべってるアヒルも全部猫被ってんだよ」 「ま、実際被ってんのは着ぐるみだけどな、ハハッ」 京太郎「笑い方はそれが素だったんですか」 郁乃「ただいま帰ったで~」 「おう、荷物ならそこに置いとけ」 郁乃「あれ?今日来るバイトって京太郎くんやったん?」 京太郎「そう言う郁乃さんこそ」 「なんだ?二人とも知り合いなのか?」 「イチャイチャしやがって」 京太郎「知り合いですけど、イチャイチャはしてないですよね」 「男女が喋ってたらイチャイチャ、そうとしか言えねえ」 「そろそろ終業だから帰っていいぞ」 京太郎「えっまだ16時ですよ?」 郁乃「この人が趣味で開いた遊園地やからな~」 「そういうことだ、とっとと帰れ」 郁乃「遊園地ん中綺麗やな~って思っとったけど、京太郎くんやったんやな」 京太郎「まあ掃除とかは得意な方なんで」 郁乃「どうせなら京太郎くんと一緒に働きたかったな~」 郁乃「あ、今日は買い物行くからここまでや」 郁乃「ほなまた~」 京太郎「お疲れ様でしたー」 夕 京太郎「雀荘に行くか」 京太郎「この前みたいな賭けは見つかると困るからな」 京太郎「いつも通りノーレートで行こう」 憩「あ、京太郎くーん」 京太郎「憩さんも来てたんですか?」 憩「まあね」 おっさま「おっ、須賀ちゃん、どうや久しぶりに打とうやないか」 おっさん「げっげっげっ、けちょんけちょんにしたるわ」 京太郎「は、はあ、よろしくお願いします」 一位 京太郎 二位 憩 三位 おっさま 四位 おっさん おっさん「飛ばされてもうた……」 憩「今回は調子よかったみたいやね」 京太郎「流石に二回も負けるわけにはいかないので」 おっさま「やっぱり須賀ちゃんも荒川ちゃんも強うなったわ、また打とな」 京太郎「はい、負けませんからね」 おっさま「おお怖い怖い」 憩「ほな帰ろか」 京太郎「はい、それではまた!」 おっさん「楽しみにしてるでー」 おっさま「バイトにも来てなー」 京太郎「五か月前と同じ面子でしたね」 憩「せやったな」 京太郎「今朝のことでもわかりましたよね?憩さんは強いです」 憩「この前はほんま、おおきに」 京太郎「別にいいですよ、それじゃあスーパーかどっかに寄って帰りましょうか」 憩「せやね、行こか」 夜 京太郎「最近は月が綺麗だな、流石は秋」 京太郎「今年も月見団子作ろうかな、みんなを呼んでみるのもいいかも」 京太郎「散歩でもしてくるか」 京太郎「今日はあんまり寒くないな」 京太郎「人もぽちぽち見かけるし」 京太郎「ここに来てもう五か月、か」 京太郎「学校まで歩いてみるか」 ウーウーウー 京太郎「救急車か、近くの病院っていうと……荒川病院」 京太郎「憩さんの病院か、やっぱり何回見ても大きいよな」 京太郎「憩さんは親元を離れて生活したいからこっちに住んでるんだっけか」 京太郎「風邪になったら来てみるか」 憩「あれ?京太郎くん?」 京太郎「憩さん、どうしてここに?」 憩「んーちょっとな、京太郎くんは散歩?」 京太郎「はい、一緒に帰りましょうか?」 憩「あーうん、そうしよか」 憩「もう秋やなー」 京太郎「秋ですねー」 京太郎「月が綺麗ですよ」 憩「……はぇっ!?」 京太郎「どうかしましたか?」 憩「うっううん!何でもないで!」 憩「気にせんといてや!」 京太郎「は、はあ……」 夜 京太郎「憩さんを送り届けてきたぞ」 京太郎「今度は駅の方にでも行ってみるかな」 京太郎「夜の街、やっぱり長野とも東京とも違うな」 京太郎「そういえば、戒能さんは今どこにいるんだろうか」 京太郎「学校でまだ働いてんのかな」 竜華「~♪」 京太郎「あ、竜華さーん」 竜華「あ、京くん、何しとるん?」 京太郎「それはこっちの台詞ですよ、何してるんですか?」 竜華「怜の家に泊まっとるんや、来る?」 京太郎「行きませんよ、お家の人に迷惑じゃないですか」 竜華「あはは、それもそうやな」 京太郎「それでその買い出しのため、と」 竜華「せやで!」 京太郎「買い出しはいいですけど、気を付けてくださいね」 京太郎「ここいら辺不審者が出るらしいので」 竜華「大丈夫大丈夫」 京太郎「……だといいんですけどね」 京太郎「それじゃあまた」 竜華「じゃあねー!」 【9月第1週 平日】終 【9月第1週 休日】 京太郎「今日で夏休みも最後か」 京太郎「宿題は……まあ、大丈夫だろ」 京太郎「今日も楽しもう!」 京太郎「…………大丈夫だよな?」 京太郎「朝の散歩とでも行くか」 京太郎「今日はどこに行こうかなー」 ガチャ バタム 京太郎「んーっ!」ノビー 京太郎「いい天気だなー!」 バタム エイスリン「キョウタロー?」 京太郎「エイスリンさん、おはようございます」 エイスリン「オハヨッ!」 京太郎「エイスリンさんも散歩ですか?」 エイスリン「コレ!」バッ 京太郎「何も描かれてないですけど……?」 エイスリン「コレカラ!」 京太郎「ああ、これから描きに行くってことですか」 エイスリン「」コクッコクッ エイスリン「イコッ!」 京太郎「いいですね、行きましょうか」 京太郎(なんやかんやで絵のモデルになることになった) エイスリン「ウゴカナイデ!」 京太郎「すみません!」 エイスリン「」ジーッ 京太郎(でも、一生懸命描いてるな……) エイスリン「」カキカキ 京太郎(完成が楽しみだ) エイスリンの好感度が上がった! 昼 京太郎「誰かの部屋に遊びに行くか」 ピンポーン 京太郎「うーたーちゃん、あっそびーましょ」 ピンポーン 京太郎「あっそびーましょ!」 シーン 京太郎「咏ー?」 シーン 京太郎「…………」 シーン 京太郎「別のことをしよう」 京太郎「勉強するか」 京太郎「誰か呼んでこようかな」 憩「京太郎くんおるー?」 京太郎「はーい、何ですか?」 憩「一緒に勉強せえへん?」 京太郎「今俺から呼ぼうかと思ってたんですよ」 憩「そうなん?ま、ええわ、まずは何からやろか?」 京太郎「じゃあ最初は国語から、でいいですか?」 憩「ええでーほな始めよか」 京太郎「そういえばあと3週間後に中間試験なんですよね」 憩「中間試験はきっついでー、ウチの高校の試験やる度に難しくなっていくんや」 京太郎「え、そうなんですか?」 憩「せやから頑張らんとな」 京太郎「ですねー……」 憩「ま、ウチがおるから任せといてや!これでも学年一位なんやから!」 京太郎「そうだったんですか!?」 憩「あれ、知らんかったん?」 京太郎「ええ、でもすごいですね」 京太郎「麻雀できて、勉強もできて、それに可愛いんですから」 憩「かっ、かわええ?」 京太郎「憩さんは十分可愛い人だと思いますよ?」 京太郎「笑顔は特に可愛いと思いますよ?」 憩「ぁぅ……お、おおきに…っ…」カァァ 憩「う、ウチ用事思い出した!」 京太郎「??」 ガチャ バタム! 京太郎「なんだったんだ?」 京太郎「……あーあ、また一人、か」 京太郎「頑張ろ」 夕 ピンポーン 霞「京太郎くん、いいかしら?」 京太郎「どうぞー」 ガチャ バタム 霞「京太郎くんの担任の先生から連絡があって、夏休みの宿題が増えてたそうよ」 京太郎「えっ」 霞「社会の宿題が増えちゃったらしくってね」 京太郎「それをどうして夏休み明け前日に言うんですか」 霞「忘れちゃってた、てへっ☆」 京太郎「…………」 霞「…………」 京太郎「に、似合ってました、よ?」メソラシ 霞「…………ごめんなさい」 霞「ここは……こうね」 京太郎「なるほど、流石は霞さんですね!」 霞「まあ、これでも一教師だから」 京太郎「じゃあここはわかります?」 霞「そこは……えーっと……」 霞(わ、わからない……どうしましょう) 霞(京太郎くん期待してるし……あーもう、かすみんまいっちんぐ!」 京太郎「えっ」 霞「えっ」 京太郎「………えーっと」 霞「声に出てた?」 京太郎「」コクッ 霞「」ブワッ 霞「私なんて!私なんて!」 霞「うええええん!」 京太郎「か、霞さん!?」 霞「もう嫌あああ!」 霞(京太郎くんにも年増って思われたし、絶対) 霞(何でもう京太郎くんには知られたくないことばかり!) 霞(前だって……!) 霞(前だっていきなり私にキス………した…り)カァァ 京太郎「泣き止んだ……か?」 霞「も、もう嫌!」 京太郎「えええっ!?」 ガチャ バタム! 京太郎「な、何だったんだ……」 京太郎「今日はどっかに食いに行くか」 京太郎「バイト代もあることだし」 京太郎「そういえばそろそろ国麻の選考会とかあるんだっけか」 京太郎「高校生男子の部はなぜか無いらしい」 京太郎「……なんでだろう」 華菜「なーにさっきからぶつぶつ言ってんだ?」 京太郎「…………いや、まあ少し」 華菜「ま、私には関係ないことだし」 華菜「ところで、一緒に食わないか?」 京太郎「は、はあ……」 京太郎(この人……誰?) メニュー のんびり定食 ゆっくり定食 さっさと定食 いそがば定食 はやめに定食 京太郎「速っ!頼んで5分も経ってないぞ」 華菜「ここの定食は名前によって出てくる速さが違うんだ」 華菜「のんびりは出てくるまでに約30分、ゆっくりは1時間」 華菜「さっさとは7分、いそがばは5分、はやめには1分」 京太郎「1分て、人間業じゃないでしょう」 京太郎「あれ?あなたさっきゆっくり定食頼んでませんでした?」 華菜「そうだけど?」 京太郎「はふっはふっはふっ!」 京太郎「ごちそうさまでした」 華菜「お、おい?」 京太郎「さすがに1時間も待ってられないので、すみません」 華菜「おーい、須賀ー?」 京太郎(……結局誰だったんだ?)ウーン 京太郎(確か……池?)ウーン 京太郎(そうだ、小池さんだ!)ピコン 京太郎(解決解決)ウンウン 夜 京太郎「暇だし、することないし」 京太郎「咏にメールでもするか」 京太郎『咏ってどうやってあんな火力を出せるようになったんだ?』 京太郎「アイツは郁乃さん並にわかんないことが多いからな」 京太郎「送信」ピッ ヴーッ ヴーッ 咏『火力?あー私にもわっかんねーんだよな』 咏『気づいたらできるようになってたっつーか、まあとにかくわっかんねー』 京太郎「適当すぎるだろ、っていうかこっちもわかんねえよ」 京太郎『でも俺に教えられたくらいなんだから何かあるんじゃないのか?』 咏『あーあれなんとなく』 咏『こんな感じかなーって教えたら京太郎が簡単にできるようになっておっどろいたよ』 京太郎「?余計わからなくなってきたぞ?」 京太郎『つまりあれは適当だった、と』 咏『そゆこと』 咏『あの打ち方でインターハイ優勝してくれて誇らしかったぜ、知らんけど』 咏『それになんか嬉しかった』 咏『何言ってんだろうな、もう寝るわ』 京太郎「……嬉しかった、か」 京太郎『寝る子は育つって迷信だったんだな』 京太郎「よし」ピッ 京太郎「本当にどこまでもわからないやつだ」 咏の好感度が上がった! 京太郎「もう一人くらいメールしてみよう」 京太郎「戒能さんに送ってみるか」 京太郎「これが初メールだな」 京太郎「ってかそもそもあまりメールをしてない気がする」 京太郎『須賀京太郎です、初メールですね』 京太郎「最初はこのくらいで」 十分後 ヴーッ ヴーッ 京太郎「お、やっと来たか」 良子『ありがとう!』 京太郎「それだけ!?」 ヴーッ ヴーッ 京太郎「もう一通来たな」 良子『すまない(笑)、先走って(笑)出してしまった(笑)』 良子『嬉しかったものでつい(笑)』 良子『あと、私はもう松山に帰ったから学校では会えないと思う(笑)』 良子『国麻(笑)の選考会(笑)にはまたそっちに行くから(笑)会えたらいいな(笑)』 京太郎「笑いすぎだろ!」 京太郎「必要なの最後だけでいいじゃん!国麻(笑)って馬鹿にしてるみたいじゃん!」 京太郎「まああまり慣れてなかったんだろう、こっちから話題でも……」 京太郎「戒能さんと言えば……あのおもち、だよな」ゴクリ 京太郎『おもちについてどうおもいますか?』 京太郎「よし」ピッ 京太郎「よし、じゃねえだろ!」 京太郎「うわぁ、送っちゃったよ、どうしようもう取り返しつかないよ」 ヴーッ ヴーッ 京太郎「やっと返ってきた」 良子『おもち、ricecakeはやはり磯辺焼きがfavoriteだ』 良子『きなこはどうしても口の中がパサついてしまってな』 良子『そっちはどうなんだ?』 京太郎「今度は笑わなくなってる」 京太郎「おもちなんて使ってるのあの部屋と俺くらいだからな、そりゃそうか」 京太郎「でも戒能さんの口の中、か……」ゴクリ 京太郎『俺も磯辺焼き派ですね』 京太郎『納豆とかもいいですよ』 ヴーッ ヴーッ 京太郎「お、今度は早いな」 良子『納豆はあまり、な』 良子『入れた後口の周りがネトネトするし、なんだか好きになれないんだ』 良子『茨城にもあまりいいfeelingが持てないんだ』 京太郎『小鍛治プロですか?』 良子『いつも私ばかり狙ってくるんだ』 良子『困ったものだよ』 良子『もうすぐmeetingだから、good night』 京太郎『お疲れ様です』 京太郎「送信」ピッ 京太郎「納豆の件さぁ……」 京太郎「無意識?無意識なのか?」 京太郎「さて、次は何をしよう」 夜1 京太郎「」モゾモゾ 京太郎「いやいやいかんいかん」 京太郎「戒能さんは友だちなんだ、ダメだダメだ」 京太郎「煩悩を払おう」 京太郎「えいっ!えいっ!」ブンッブンッ 華菜「うるさいぞー須賀ー」 京太郎「えいっ!えいっ!」 華菜「須賀ー?何やってんだー?」 京太郎「あ、小池さんじゃないですか」 華菜「小池じゃないし!池田だし!」 京太郎「少し特訓をしてましてね」 華菜「特訓?」 京太郎「ええ、小池さんは何を?」 華菜「池田華菜だ、お前がうるさいから注意をな」 京太郎「そうですか、すみませんでした」 華菜「どうってことないし!それじゃあまた明日な」 京太郎「はい、おやすみなさい」 【9月第1週 休日】終了 【9月第2週 平日】開始 京太郎「あー今日から学校か……」 京太郎「行くしかないよな」 朝 京太郎「……だるい」 郁乃「同じく~」 京太郎「ああ、郁乃さん」 郁乃「この道も懐かしいな~」 郁乃「はぁ」 京太郎「はぁ」 郁乃「そういえば前~」 京太郎「何ですか?」 郁乃「京太郎くんとデートしに行くとか~」 郁乃「行かないとか~」 京太郎「ああ、そんな約束してましたね」 郁乃「忘れとったん~?」プクーッ 京太郎「いつ言い出そうかと思ってただけですよ」 京太郎(実は忘れてたなんて言えない) 京太郎(どうにかして話題を変えないと……) 京太郎「飯、ちゃんと食ってるか?友達は出来た?たまには実家に顔だせよ。仕送りは足りてるか?」 郁乃「え?え?え?」 京太郎「飯、ちゃんと食ってるか?友達は出来た?たまには実家に顔だせよ。仕送りは足りてるか?」 郁乃「二回も言わんでええから!」 郁乃「ご飯は霞ちゃんと当番制にしてあるし、友だちは善野ちゃんがおるし」 郁乃「仕送り、というか私、親もおらへんから~」 京太郎「そう……ですか、なんかすみません」 郁乃「ええってええって~ほな早く行こ~」 京太郎「はいはい」 京太郎(なんとか逸らせたな) 京太郎「やっと昼か……」 京太郎「どこで食べようかな」 京太郎「毎度毎度おなじみ!屋上!」 京太郎「案外人いないんだよな」 京太郎「さーて、誰かいないかなー」 京太郎「お、あそこに郁乃さんがいるぞ」 京太郎「おーい郁乃さん!」タッタッ ビチョ 京太郎「……どうして犬の糞があるんだ……」 京太郎「メゲるわ……」 キーンコーンカーンコーン 京太郎「さて、放課後はどうするかな」 京太郎「よし、公園にでも行くか」 京太郎「部活は、まあ女子の大会が近いから邪魔をしないようにする」 京太郎「誰かいないかなーっと」ブチョ 京太郎「…………」 犬の糞「」ワタシダ 京太郎「…………」 京太郎「おかしいだろ!」 京太郎「なんで一日に二回も犬の糞踏むの!?」 京太郎「…………帰ろ」 夕 京太郎「街に行くか」 京太郎「朝以来誰とも会えてない気がする……」 京太郎「図書館に来てみたぞ」 京太郎「勉強勉強っと」 淡「あ!京太郎だー!」 京太郎「淡!?」 「図書館ではお静かにお願いいたします」 京太郎「はい、すみません」 京太郎「で、どうしてここにいるんだ」ヒソヒソ 淡「それは女のヒミツというヤツだよ」ヒソヒソ 淡「京太郎はここで何してるの」ヒソヒソ 京太郎「それは男のヒミツというヤツだ」ヒソヒソ 淡「わかった!お宝本だね!」 京太郎「違うわ!全く以て違うわ!」 「静かにしろと言いませんでしたか?」 京太郎「はい、すみません」 淡「京太郎じゃあねー」 京太郎「またなー」 京太郎(結局何しに来たんだよあいつ……) 京太郎「照にでもメールすっかな」 京太郎「今日は何て送ろう……」 京太郎『学校が始まったんだけどさあ……』 京太郎「送信っと」ピッ ヴーッ ヴーッ 照『始まったんだけど、何?』 京太郎『犬の糞二回踏んじまったんだよ……』 京太郎『どうしよ』ピッ ヴーッ ヴーッ 照『知るか』 京太郎『俺の幼馴染は冷たいなー』 京太郎『冷たすぎて投資しちゃうなー』ピッ ヴーッ ヴーッ 照『投資してどうする気?』 京太郎『……逃避?』ピッ ヴーッ ヴーッ 照『さて、どうしてくれようか』 京太郎『許してくださいごめんなさい』 ヴーッ ヴーッ 照『許してほしくばプリンをおくれよ』 京太郎『口調変わりすぎだろ、焼きプリンでいいか?』ピッ ヴーッ ヴーッ 照『口調じゃない、これはメールだからメール調』 照『牛乳プリンで』 京太郎『誰もおごるとは言ってねえよ』ピッ 京太郎「あれ、来なくなったか?」 ヴーッ ヴーッ 照『ばか』 照『おやすみ』 京太郎『今度会ったらおごってやるよ』ピッ 京太郎「あたりさわりのないメールだったな」 京太郎「俺も寝るかー」 照母「照ー風呂空いたわよー」 照「わかった」 照母「メール、終わったの?京太郎くん」 照「なっ、なんで」 照母「だってずっとにやけてるんだもん」 ヴーッ ヴーッ 照「……京」ニヘラ 照母「ほらまたー、好きなんだったら早く告っちゃえばいいのに」 照「京はそういうのじゃない……っていうか……その……」 照母「じれったいわねー、思ったことはぱぱっと言っちゃえばいいのよ」 照「それで喧嘩して別居までしてるくせに」 照母「あーあー聞こえなーい、それじゃあ私仕事行ってくるわね」 照「勝手だなぁ」 照母「おやすみってきまーす」 ガチャ バタム 照「行ってらっしゃい」 照「咲とモモ……」 照「にやけてる?」 ヴーッ ヴーッ 照「京」ニヘラ 照「……またにやけてた?」 照「どうしたんだろ……」 照母『好きなんだったら―――』 照「」ブンブンブン 照「どうせ京は私なんて……」 照「でも……」 照「好き、なのかな」 照「……わからない」 照「ばか」 ――――――――――― 「ごめん、遅れた」 「もう三人で始めちゃったからちょっと待っててなー」 「それ、ロンっす」 「うげっ」 「お姉ちゃんは本でも読んでて、借りてきておいたから」 「わかった」 コンコン 「宮永さん、ああ上級生の方よ」 「ちょっと来てくれるかしら?」 「……わかりました」 「なんで他の人のぶんまで……」 「あれ?」 『先に帰ってるね』 「……はぁ」 ――――――――――― 照「私は、必要なのかな」 【9月第2週 平日】終了 【9月第2週 休日】 京太郎「やっと一週間が終わった~」 京太郎「久しぶりの学校となると結構きついな」 京太郎「今朝は何をしようかな」 朝 京太郎「ここに来るのも久しぶりだな」 京太郎「まずはどこから行こうか!」 京太郎「水族館に来てみたぞ」 京太郎「どこから見ようかなー」 恭子「ん?君はたしか……」 京太郎「あ、えーっと、末原先輩でしたっけ?」 恭子「君は……須賀くん、やったか」 恭子「まあなんでもええ、ちょっとええか?」 京太郎「はい」 絃「すぅ……すぅ……」 恭子「さっきこの人とぶつかってもうて、気ぃ失ったみたいなんや」 京太郎「は、はぁ……」 京太郎「なんで霜崎さんがここに……」 恭子「なんや、知り合いなんか?」 京太郎「ええ、まあ」 恭子「とりあえず、運んでくれるか?」 京太郎「よっこらせっ、と」 京太郎「さ、行きますか」 恭子「んで、須賀くんとその……」 京太郎「霜崎さんです」 恭子「霜崎さんはどういう関係なんや?」 京太郎「関係……ですか」 京太郎「そうですね……」 京太郎「ただの友人ですよ」 京太郎「確かひっかけ橋で会って、東京の浅草で買い物をしたりしましたね」 恭子「ふーん」ジトッ 京太郎「な、なんですかその目は」 恭子「由子も主将も……ふーん」ジトッ 恭子「あ、ここやで」トントン 絃「う、ぅーん」パチッ 絃「あれ、須賀さん、に……さっきぶつかった人?」 恭子「お、目ぇ覚めましたか?」 絃「こ、この度は迷惑をおかけして申し訳ありません!」 絃「誠に申し訳ありません!」 恭子「いや、ぶつかったんこっちですし」 絃「いえいえ、何もかも私が悪いのです、すみませんすみません」 恭子「え、えっと……」アセアセ 恭子「ど、どうすればええんや?」ボソボソ 京太郎「じゃあ…………」 京太郎「後は俺が引き受けます」 恭子「頼むで」 絃「っひっく、ひっく」シクシク 京太郎「霜崎さん、末原先輩が困ってるので、もう泣き止みましょう」 絃「ですが、私のせいで……」シクシク 絃「うわぁあぁああん!」 京太郎「ど、どうしましょう」ボソボソ 恭子「私にわかるか!」ボソボソ 京太郎「電気街に来てみたぞ」 京太郎「大阪にはいろんなところがあるんだなー」 京太郎「あ、あの人……」 もこ「…………」ブツブツ 京太郎「対木さん、だったっけ?」 もこ「!」ビクッ もこ「貴様はゴールデンフレ「違う」」 もこ「如何にして我の居場所を突き止めた……?」 京太郎「は、はあ……」 京太郎「で、何をしてるんだ?」 もこ「…………我暗黒に囚われし者、故に道無からずとも……」グスッ 京太郎「迷子になったんだな」 もこ「」コクッ 洋榎「お、京太郎やん!」 もこ「!」ビクッ 京太郎「ど、どうも」 洋榎「こんな所でなにしとるんや?」 洋榎「あ……デ、デート中やったか?」 もこ「否、断じて否!」クワッ 京太郎「そこまで強調する!?」 京太郎「この人、対木さんが迷子になってしまったんですよ」 洋榎「そ、そうなんか……」メソラシー 洋榎「それで、どうするつもりなんや?」 京太郎「……そうだ!」 京太郎「洋榎さんと絹恵さんに手伝ってもらおう」 洋榎「き、絹か?」 京太郎「あれ、そういえば絹恵さんはいないんですか?」 洋榎「え、えーっと、その、なんというかー」 洋榎「うーん、せやなー」 京太郎「はぐれたんですか?」 洋榎「ぎくっ」 京太郎「携帯電話の充電もなくなって連絡ができない、と」 洋榎「ぎくぎくっ」 京太郎「はぁ……対木さんの目的地はどこなんだ?」 もこ「古を打ち破りし白き鬼の交錯する地」 もこ「希望が響き、白き光ある場所」 京太郎「新大阪駅な、洋榎さんは?」 洋榎「ま、まずは対木ちゃんを連れていこ、な?」 京太郎「洋榎さんは?」 洋榎「あ、その……新大阪です」 京太郎「じゃあ俺が絹恵さんに連絡しとくので一緒に行きましょう」 洋榎「でなーそれでなー」 もこ「」コクッコクッ 京太郎(二人とも仲良くなったみたいだ) ワイワイガヤガヤ 京太郎(ん、人が多くなってきたな) 京太郎(はぐれたら困る……どうしよ) 京太郎「対木さん」ニギッ もこ「!?」ビクビクッ 京太郎「はぐれると危ないから、な?」 もこ「」コクッ 洋榎「なんや、ウチははぐれてもええんか」プクーッ 洋榎「可愛くてかよわい乙女にようやるわ」 京太郎「どこがかよわいんでしょうかね……」 洋榎「ふんっ」プイッ もこ「」カァァ 絹恵「あ!お姉ちゃーん!」 洋榎「絹ー!」 絹恵「よかったぁ、あえたぁ……」 洋榎「ごめんな、絹」 絹恵「京太郎くん、おおきに!」 京太郎「いえ、どういたしまして」 もこ「」コクッコクッ 絹恵「あれ、その子……彼女さん?」 もこ「」ブンブン! 京太郎「ああいや、違うんですよ」 絹恵「でも、手ぇ繋いどるし」 もこ「」パッ 京太郎「この人も迷子だったんですよ」 絹恵「あ、なんや、そんなんなんか」 洋榎「よっしゃ!絹!新世界いくで!」 絹恵「今度ははぐれんようにね」 洋榎「またなー」 絹恵「おおきにー」 京太郎「さよならー!」 京太郎「さてと、ここまででいいか?」 もこ「」コクッ 京太郎「じゃあまたな、もう迷うなよ」 もこ「」コクッ もこ「……ありがとう」 京太郎「おう、んじゃなー」 もこ「」ブンブン! 夕 京太郎「帰ってきたことだし、散歩でも行くか」 京太郎「今日はどこに行こうかなー」 京太郎「ま、適当に回るか」 「お、アンタあれやろ!」 「インターハイチャンピオンやないか!」 「すごいな!」 「握手握手!」 「サインしてください!」 「ちょーうれしいよー」 京太郎「地元ともなるとやっぱり知名度が段違いだな、感動感動」 夜1 京太郎「……」 京太郎「インターハイから竜華さんと同じ部屋、洋榎さんと同じ部屋」 京太郎「……そろそろ出すか」 京太郎「お、咲からメールだ」 京太郎「なになに」 咲『ふぇぇ、京ちゃんが男の人と寝てる夢見ちゃった、どうしよう』 京太郎「俺はホモじゃねえっての!」 京太郎「……男といえば、龍門渕の井上さんってかっこいいよな」 京太郎「でもあの人も脱いだら女の人なんだよな……」モゾモゾ 京太郎「ダメだ……やっぱりおもちがないと」 京太郎「そういえば戒能さん……」 京太郎「……よし」モゾモゾ 夜2 京太郎「ふぅ……」 京太郎「少し散歩に行ってくるか」 京太郎「~♪」 竜華「京くーん!」 京太郎「あ、竜華さん、こんばんは」 竜華「京くんはまた散歩?」 京太郎「はい、最近は専らですね」 竜華「そっかー、今日はセーラの家に泊まってるんや、ちょっと急いどるからまたな」 京太郎「さよーならー」 京太郎「さーてと、もう帰るかなー」 「なァ、そこの兄ちャんよ」 「これ、キレイか?」バサッ 京太郎「」 「くくく、いいねェその顔」 「いいもん見させてもらッたぜ、じャあな」 【9月第3週 平日】 京太郎「なんだったんだよアレ」 京太郎「でもああいう趣味だから竜華さんとかには行かないんだよな」 京太郎「そう考えれば……まだ」 京太郎「……はぁ」 エイスリン「ドウシタノ?」 京太郎「ああ、エイスリンさんですか」 エイスリン「……」カキカキ バッ |ガリガリの人の絵| 京太郎「元気がないように見えます?」 エイスリン「」コクッ 京太郎「少し、嫌なことがあったので」 エイスリン「……ソッカ」 京太郎(嫌な雰囲気だな……) 京太郎(話題を変えないと) 京太郎(そういえば美術の宿題があったような……) 京太郎「エイスリンさんの絵って上手ですよね」 エイスリン「ソ、ソウカナ?」 京太郎「はい!エイスリンさんの絵は大好きです!」 エイスリン「ダ、イスキ……」カァァ 京太郎「もしよければ、絵の描き方教えてくれませんか?」 エイスリン「……ウン、イイヨ」 京太郎「いいんですか!ありがとうございます!」 エイスリン「……エヘヘ」ニヨニヨ 京太郎「あれ、エイスリンさん?」 エイスリン「ダイスキ……」ニヨニヨ 京太郎「エイスリンさん?おーい」 エイスリン「エヘヘ……」ニヨニヨ 京太郎「んーっ、昼だー!」 京太郎「今週から試験勉強か」 京太郎「前みたいに誰かにご褒美とかねだってみようかな……」 京太郎「そんなことより昼飯昼飯」 京太郎「屋上に来てみたぞ」 京太郎「今日は誰もいないみたいだな」 京太郎「……ほんとに誰も来ないな」 京太郎「そういえば、今日で試験二週間前か」 京太郎「今日から部活動制限じゃねえか……」 京太郎「雀荘に行くかー」 京太郎「勉強なんて前と同じ要領でやればいいんだから楽勝楽勝!」 京太郎「あれ?竜華さんに……戒能さん!?」 京太郎「週末までこっちには来ないんじゃ?」 良子「少しワークを済ませてきたんだ」 良子「この子は須賀くんの知り合いなのか?」 京太郎「ええ、まあ」 竜華「し、清水谷りゅりゅかと言いまひゅっ!」カチカチ 京太郎「ちょ、緊張しすぎじゃないですか!?」 良子「ぁ、戒能……でしゅ」 京太郎「あーもう人見知り!噛むのはやってるんですか!?」 京太郎(そんなわけでいざ打ち始めてみました) 良子「チー」カクッ 良子(プロフェッサー熊倉の紹介で打ったミス赤土の阿知賀ールズたちの打ち筋) 良子(そして以前の合宿で盗み取ったシューターの打ち筋) 良子(試させてもらう!) 京太郎(にしてもドラが集まらない……) 京太郎(高いのが作れねえし……) 京太郎(戒能さんなんて赤ドラ混じりの三副露) 京太郎(ここ、なら)トン 良子(君ではない) おっさま「~♪」トン 良子「それだ」 良子「ロン」 良子「三色ドラ4」 良子「12000」 京太郎「うげっ、和了られた……」 良子「流石に高校生二人に負けるわけにもいかないので」 良子「連荘」 竜華(なんで京くんは戒能プロとあんなに自然に話してるんやろか?) 東一局一本場 親 良子 37000 竜華 25000 おっさま 13000 京太郎 25000 同コンマのため、流局 良子(今度は鳴き一通) 良子(……どうだ?) 竜華(戒能プロはもう聴牌か……) 竜華(確か今年の大阪選抜のコーチは戒能プロやった) 竜華(ウチがどこまで通用するか!) 竜華(気張ってくで!) 京太郎(とりあえず振り込まないようにしないと) 東一局二本場 親 良子 37000 竜華 25000 おっさま 13000 京太郎 25000 竜華(きたでー!) 竜華(最高状態やないけど、ノッてるノッてる!) 竜華(これは何て言えばええんやろ)ウーン 竜華(準最高状態?) 竜華(怜みたいに言うと……99年生状態か?) 竜華(なんか米寿みたいやな……) 京太郎(うへぇ、聴牌できね)トン 竜華「ロン!16600や!」 東二局 良子 37000 親 竜華 41600 おっさま 13000 京太郎 8400 京太郎(えぇ……) 京太郎(よりによって倍満……) 京太郎(取り返さないと、低くても!)ギィン 京太郎「ロン!8000!」 良子(ふむ……まだパーフェクトでは使えないようですね) 東三局 良子 37000 竜華 41600 親 おっさま 5000 京太郎 16400 良子(今回も狙ってみましょうか……) 竜華(負けられへん!) 京太郎(こっから一気にまくってやるぜ!) 良子(…………ポテンシャル) 良子(可能性を見せてもらいましょう) 良子(ん、来ましたか) 良子「ツモ、2000・4000」 オーラス 良子 45000 竜華 39600 おっさま 1000 親 京太郎 14400 同コンマのため、流局 良子(テンパイ……しかしこの巡目で、ですか) 良子(この打ち筋もまだまだですね) 良子(あと一つは制約無しだと異様に扱いやすいですね) 良子(データも取れましたし、あとは) 竜華(テンパイきたで!)グッ 京太郎(ようやくテンパイ!)グッ 良子(この二人を見るだけです) 良子(それにしても……) 良子「テンパイ」 竜華「テンパイや……」ヘナァ おっさま「テンパイ」 京太郎「テンパイ……」ヘナァ 良子(なんでこんなに仕草が似てるんでしょうか……) 良子(フレンドリーだからでしょうか?) 良子(ちょっぴりジェラシーです)プクーッ オーラス一本場 良子 45000 竜華 39600 おっさま 1000 親 京太郎 14400 良子(倍満テンパイ) 良子(客人と京太郎を狙えば飛んでしまう) 良子(可能ならばそんなことはアンウォンテッド、ならば)カクッ 良子(あなたを狙わせてもらいましょう)ギィン 竜華(!)ゾクッ 竜華(なんやこの感じ……ウチが狙われとる?) 竜華(関係あらへん!) 竜華(前に進むで!)トッ… 竜華(あれ、そういえば泉が言うとったな) 竜華(それに、戒能プロの打ち方は確か……)…ッン 良子「ロン」 良子「16000」 良子(二回で気づきましたか、十分パッシングマークです) 良子(楽しませてもらいました) 終局 良子 61300 竜華 23300 京太郎 14400 おっさま 1000
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6412.html
【16日目】 京太郎「朝か、財布が軽いや……ははっ」 京太郎「どっかに落ちてないかな……」 午前 京太郎「現在朝7時、待ち合わせは9時」 京太郎「懐は……」 京太郎「どうにかして稼げないかな」 京太郎「落ちてないか探しに行こう」 京太郎「チャンピオンが何やってんだろうな」 京太郎「ひーふーみー」 京太郎「480円か、拾えただけ十分だよな」 京太郎「待ち合わせまであと1時間」 京太郎「まだできることはある!」 京太郎「雀荘に行ってみるか」 京太郎「これでも一応チャンピオンなんだ」 京太郎「どれだけ稼げるか試してやるぜ!」 京太郎「よろしくお願いします」 男A「あんた、そのお面外してくんねえか?」 男B「集中できない」 京太郎「す、少しわけがありまして」 男C「まあ、いいだろ、早く始めようぜ」 一位 京太郎 188 二位 男B 132 三位 男A 97 四位 男C 34 トビ 男C「なんつー火力だよ」 男B「しかし、その打ち筋どっかで見たような……」 京太郎「気のせいですよ、気のせい」 男A「もう一回打つぞ!」 京太郎(待ち合わせまでできて一回……どうしよう) 京太郎「受けて立ちましょう」 男A「よし、じゃあお前が負けたらそのお面を取ってくれ」 男B「たしかに、興味がある」 男C「今度は負けねえ!」 一位 京太郎 220 二位 男B 167 三位 男A 104 四位 男C 42 トビ 男C「はは……あはは」 男B「やりすぎちまったな」 京太郎「ですね……」 男A「まあ後は俺が見とくからお前は帰りな」 男B「またどこかの卓でな」 京太郎「ありがとうございました!」 男A「おう、チャンピオンは礼儀正しいな」 京太郎「ば、ばれてました!?」 男A「三連続三倍満なんてお前以外にできねえからな」 男B「ま、誰にも言わねえから安心しろ、じゃあな」 京太郎「は、はい!それでは!」 カランコロン 男C「はっ!俺は一体!?」 男B「もう半荘打つぞ」 男A「俺たちも若いのには負けてらんねえからな」 京太郎「待ち合わせは9時だったのだけど」 京太郎「8時半、もう少しゆっくり来ればよかったか?」 京太郎「でも朝から疲れたな……少しベンチで休むか」 京太郎「ん、そういえば俺は男子のチャンピオン、憩さんは女子の二位だったんだよな、それじゃあ……」 『チャンピオンの女性関係に迫る!』 『激写!夜のチャンピオン!』 京太郎「……ってなことになりかねないぞ!」 京太郎「ま、考えすぎか」 憩「京太郎くん、待った?」ハァハァ 京太郎「いや、今来たところですよ」 憩「そか、よかったぁ」 憩(デート前日に5回もスるなんて何やっとるんやウチは~!) 憩(おまけに今朝は3回もヤってもうたし……) 京太郎「じゃ、行きましょうか」 憩「イく!?」 京太郎「えっ?」 憩「ああいや、なんでもないで」 憩「ほなレッツラゴーや!」 ―――――――――― 【築地】 京太郎「一回来てみたかったんですよねー」 憩「テレビとかでもようやってたな」 京太郎「あ!あそこでマグロの解体ショーやってますよ!」 憩「うわぁ、でっかいなぁ」 京太郎「ですね!」 「お、あんたら高校生かい?」 京太郎「はい!」 「するってえとインターハイ帰りの観光ってところだな、どうだ、あんたらもやってみないか?」 京太郎「いいんですか!」 「おうともよ、姉ちゃんはどうする?」 憩「んー、ウチは遠慮しとくわ」 「そうか、んじゃ兄ちゃんは?」 京太郎「俺は……」 京太郎「やります!」 「元気がいいな!ほらよ、このあたりを切ってみな」 ―――――――――― 京太郎「楽しかったですね!」 憩「せやねー」 京太郎「どうして憩さんはやらなかったんですか?」 憩「ウチ……魚がちょっと苦手やさかい、ごめんな?」 憩「食べるのは大丈夫なんやけど、触るのは、少し」 京太郎「そうだったんですか……すみません」 憩「ええってええって、ほな次行こ、次!」 京太郎「スカイツリー高っ!」 憩「ほんまやなぁ」 京太郎「高い所は大丈夫なんですか?」 憩「うん、流石にそれは」 京太郎「にしてもきれいですね、東京の街」 憩「都心の高層ビルに下町の一軒家、色々あっておもろいね」 京太郎「東京って大きいんですねー」 憩「せやな」 憩「この東京に住んでる人のほとんどがインターハイ見とったんや、って思うと、こう……来るもんがあるな」 京太郎「何人の人が応援してくれていたんでしょうね」 京太郎「店に来てみたぞ」 憩「このストラップかわええな~」ニコニコ 憩「決めた!ウチこれ買いますーぅ」 京太郎「じゃあ俺は……」 ラインナップ マスコットのストラップ 400円 スカイツリーの置物(小) 600円 スカイツリーの置物(大) 1200円 スカイツリークッキー 800円 京太郎「お土産にクッキーを買ったぞ」 憩「クッキー、買ったん?」 京太郎「はい、おいしそうなので」 憩「ふーん……」 京太郎「あれ、どうかしましたか?」 憩「別になんでもないですよーぅ」 京太郎「次はどこ行きましょうか?」 憩「お腹空いてきたからどっかで食事したいなぁ」 京太郎「あ、あそこに丁度良さそうな喫茶店がありますよ」 憩「ネコカフェ……猫がいっぱいおるところなんやろか?」 京太郎「とりあえず行ってみます?」 憩「うん!」 ニャーニャーニャー 憩「可愛い~!」 京太郎「本当に猫がたくさんだ」 「こちらのネコカフェは子猫ちゃんたちと遊びながらお茶を楽しめます」 憩「にゃにゃんにゃんにゃん?」 ニャーニャニャウー 憩「にゃにゃー」 ニャニャニャー 京太郎「猫と会話を?」 憩「うん、かわええわ~」フニョフニョ 京太郎「憩さんが楽しめてるようで良かったな」 ニャニャーニャー 憩「あ、ちょっ、どこ入ってるん、やぁっ///」 京太郎「ね、猫が憩さんのスカートの中に!」 ウニャー 憩「あっ、そこっ、にゃ、あっ」 京太郎「猫よ、ありがとう」 京太郎「もう大丈夫ですか?」 憩「うん、おおきに」 憩(濡れてもうた……) 憩(このまま行くと―――) ―――――――――― 京太郎「お城のようなホテル!こんなところですることはただ一つ!」 憩「や、やめてぇ……」 京太郎「涙目ほどそそるものはない!」ガバッ 京太郎「……濡れている……だと?」 京太郎「けいさんはいんらんだったんですね、げんめつしました」 ―――――――――― 憩(―――なんてことに!) 憩「ダメやダメや!」 京太郎「どうしました?」 憩「ななななんでもないで!」 憩「う、ウチお花摘みに行ってくるわ!」ダダダ 京太郎「お花摘み?なんのことだ?」 京太郎「さっきから少し様子おかしいみたいだったし、ついて行ってみるか?」 京太郎「つけてみよう!」 京太郎「まだそう遠くへは行っていないはずだし」 京太郎「ん?あれは……下着屋?」 京太郎「なるほど、お花摘みとはそういうことだったのか」ウムウム 京太郎「しょうがないよな!一緒に遊びに行ってる人が入っていったんだから!」 京太郎「俺はそれについていっただけだから!」 バタム 「いらっしゃいま……せー……」 京太郎(くっ、やっぱり視線が痛いぜっ!) 憩「京太郎くん!?」 京太郎「早速見つかった!」 憩「な、なんでここに……?」 京太郎「いや、お花摘みの意味がわからなかったんで」 京太郎「こんなところにいたら悪いですよね、外で待ってます」 憩「待って!」ギュッ 憩「……えっとぉ、その……」 憩「一緒に選んで……くれへん?」ウワメ 京太郎「へ?」 憩「あわっ!何言うとんやウチは!」 京太郎「……憩さんがそういうなら……これとか」 憩「なんで手元にあんねん」 京太郎「これとかどうですか?」 憩「これ、ウチのと似とるな」ジトッ 京太郎「し、知りませんよ!偶然ですって!」 憩「ほんまやろなぁ?」ニコッ 京太郎「笑顔が恐い!?大体俺が憩さんのぱんつを見たことがあるだなんてそんなオカルトあり……ありましたね」 憩「いつ見たんや?」ゴゴゴ 京太郎「いつってほら、あの日ですよ、俺と憩さんが初めて会った日」 憩「……そういえば」 京太郎「あれが憩さんらしいなって思ってたんで」 憩「そっか、まだ覚えててくれたんやな」 憩「……って、そんな話夏祭りのときにもしたな」 京太郎「あの日のことは忘れないですって、言いましたからね」 憩「京太郎、くん」 京太郎「…………憩さん」 憩「…………」ゴクリ 京太郎「さ、試しに穿いてみてください!」 憩「……えぇぇ」 憩(良い雰囲気やったのに……) 憩「デートのしめと言ったら観覧車やな」 憩「京太郎くん、今日は楽しかった?」 京太郎「ええ、色々な憩さんが見れてよかったです」 憩「そっか、よかったぁ」ニコッ 京太郎「」ドキッ 憩「……あのときも言うたけど」 憩「ウチ、京太郎くんと出会えてよかった」 憩「照ちゃんやエイちゃんたちとインターハイ優勝できたし」 憩「……でも、照ちゃんにはまた勝てへんかった」 憩「ウチ……やっぱりダメな子やなって思う」 憩「みんなを集めたのは京太郎くん、勝てたのは照ちゃん」 憩「ウチはなんもできへん」 京太郎「そ、そんなこと……!」 憩「みんなが羨ましいんや、エイちゃんや咏ちゃんみたいに可愛くなくて」 憩「照ちゃんや郁乃さんみたいに強うなくて」 憩「霞さんみたいに……あるわけでもない」 憩「後輩の京太郎くんの方が強うなってるし」 京太郎「…………」 憩「ウチの取り柄って、何なんやろって、あはっ」 京太郎(憩さんの顔、笑ってるのに) 京太郎(どうして、どうして……っ) 憩「そろそろウチらの番やな」 憩「さ、乗ろか」 京太郎(……何か言わないと) 京太郎(あのときみたいに、俺が止めないと) 憩「デートのしめと言ったら観覧車やな」 憩「京太郎くん、今日は楽しかった?」 京太郎「ええ、色々な憩さんが見れてよかったです」 憩「そっか、よかったぁ」ニコッ 京太郎「」ドキッ 憩「……あのときも言うたけど」 憩「ウチ、京太郎くんと出会えてよかった」 憩「照ちゃんやエイちゃんたちとインターハイ優勝できたし」 憩「……でも、照ちゃんにはまた勝てへんかった」 憩「ウチ……やっぱりダメな子やなって思う」 憩「みんなを集めたのは京太郎くん、勝てたのは照ちゃん」 憩「ウチはなんもできへん」 京太郎「そ、そんなこと……!」 憩「みんなが羨ましいんや、エイちゃんや咏ちゃんみたいに可愛くなくて」 憩「照ちゃんや郁乃さんみたいに強うなくて」 憩「霞さんみたいに……あるわけでもない」 憩「後輩の京太郎くんの方が強うなってるし」 京太郎「…………」 憩「ウチの取り柄って、何なんやろって、あはっ」 京太郎(憩さんの顔、笑ってるのに) 京太郎(どうして、どうして……っ) 憩「そろそろウチらの番やな」 憩「さ、乗ろか」 京太郎(……何か言わないと) 京太郎(あのときみたいに、俺が止めないと) 京太郎「……憩さん」 憩「なんや?」 京太郎「俺に全て教えて、見せてくれませんか?」 京太郎「憩さんのホントの気持ち!」 憩「せやから、ウチはみんなに会えてよかった、京太郎くんに会えてよかった」 憩「でも、ちょっぴりみんなが羨ましいなーって」 憩「そう思っ「違います!」」 京太郎「違います、憩さんが思ってるのはそんなことじゃないはずです」 京太郎「ちょっぴり、なんかじゃないはずです」 憩「ほんまや!」 京太郎「本当なんですか?」 京太郎「嘘ついてないなら、まずは俺の目をしっかり見てくれませんか?」 京太郎「どうして、ずっと俯いてるんですか?」 京太郎「どうして、笑顔を見せようとするんですか?」 憩「……っ」 京太郎「憩さんはナンバーワンです。誰にも負けない、強い人です」 憩「そんなこと……ない」 京太郎「可愛くないって言いましたけど憩さんの笑顔は素敵で無敵です、強くないって言いましたけど強くなかったら個人戦二位も団体戦一位も取れないじゃないですか」 京太郎「忘れたんですか?三箇牧高校麻雀部の部長は憩さんなんですよ」 京太郎「あともう一つは……しょうがないですけど、大きいからいいってわけじゃないと思います」 京太郎「それに、ある人は言いました「ナンバーワンにならなくてもいい、もともと特別なオンリーワン」と」 京太郎「憩さんは俺にとってのナンバーワンでオンリーワンなんです」 憩「ぅ……ぅ……」 京太郎「さっきも言いましたけど、憩さんはナンバーワンです。誰にも負けない、強い人です」 京太郎「でも、俺の前では素直になって良いんですよ」 京太郎「涙をこらえて笑わないで、その涙を見せても」 京太郎「『女の人の泣き顔は、見たくないです』けど、泣くのをこらえている女の人の顔は、もっと見たくないです」 憩「ぅぇっ、ぇう………」ポロポロ 憩「悔しい、悔しいよぉ……」ポロポロ 京太郎「よしよし」ポンポン 憩「ひぐっ、うえっ……」 京太郎「一年かけて照に勝てないんだったら今度は二年かければいいんです」 京太郎「それでも勝てなかったら四年かければいいんです」 京太郎「照を追いかけて、プロになって負かせればいいんじゃないすか?」 憩「うんっ……うんっ……」ポロポロ 京太郎「もうそろそろ着いちゃいますね」 憩「もう少し……このまま」ギュッ 京太郎「わかりましたよ、お姫様」 憩「今日はおおきに」ニコッ 京太郎「どういたしまして」 憩「また、一緒に遊びに行こな」 京太郎「はい、またいつか」 憩「あ!あっちにUFOが!」 京太郎「えっ!どこですか!?」チュッ 京太郎「……え?」 京太郎「憩さん、今何を……?」 憩「ひ・み・つ、やで」ニコッ 憩「じゃあねー!」 京太郎「……なんだったんだ一体?」 夜 京太郎「ただいまですよー」 洋榎「なんや、嬉しそうやな」 京太郎「ええ、まあ」 洋榎「そかそか、弟子が楽しそうなのはええことや」 洋榎「そういえば、昨日ウチのこと放置しとったよな?」 京太郎「放置?」 洋榎「トイレの紙のうなってもうたのに呼んでも来てくれんかったやないか!」 京太郎「いやいやそんなことあるわけないですって」 洋榎「とにかく今夜はウチに付き合ってもらうで!」 京太郎「で、何するんです?」 洋榎「豆まきや!」 京太郎「豆まき、って節分じゃないんですから」 洋榎「へ?今節分やろ?」 京太郎「……まあいいとして、鬼役は誰にするんですか?」 洋榎「漫辺りでええんとちゃう?」 コンコンコン 漫「こんな時間に誰や?」 漫「もう少し待ってやー」 コンコンコンコン ゴンッ パラパラ 漫「何の音!?」ガチャ 洋榎「今や!」 洋京「おにはーそとー」パラパラ 洋京「ふくはーうちー」パラパラ 漫「ちょ、主将!?い、痛っ!」 洋榎「まだまだこれからや!」ビシュッ!ビシュッ! 京太郎「うおおおおおお!」ドビュシッ!ドビュシッ! 漫「きゃああああああ!」 恭子「なにやってるんですか全く」 洋榎「すみません」 京太郎「ごめんなさい」 恭子「君、須賀君やったっけ?主将のアホには付き合わんでええですから」 京太郎「はい……」 漫「うぅぅぅぅ……男は敵や!」ガルル 恭子「とりあえず主将は掃除をお願いしますね」 洋榎「ウチはダメで須賀はええんか!?」 恭子「須賀君に落度は無いんで」 洋榎「須賀ぁ……」 京太郎「えーっと、その」 恭子「」キッ 京太郎「ひとりで頑張ってください」 洋榎「う、裏切り者ぉー!」 【16日目】終了 【17日目(最終日)】開始 京太郎「今日で東京ともお別れか」 京太郎「荷物のほとんどはもうあっちに送っておいたし、これでこのホテルからもおさらば」 京太郎「色んなことがあったな、ほんと」 午前 照「……暑い」 京太郎「しょうがないだろ、夏なんだから」 照「その中でもとりわけ暑い、まず日焼け止め塗って」 京太郎「自分でやれ」 照「背中とか塗れないから」 京太郎「はぁ……わかったよ」 照「そこくすぐっ、はぁっ」 京太郎「変な声をだすな」ペシッ 照「健全な美少女の背中をたたくなんて京はひどい」 京太郎「健全なんだったら泳げるだろ、行こうぜ」 照「美少女の方は否定しないんだ……」ボソッ 京太郎「ん、どうかしたか?」 照「いや、なんでも……でも行かない」 京太郎「はぁ?お前海来て泳がねえとか何言ってんの?」 照「まだ泳げないから」ユビツンツン 京太郎「はぁ……なんだよそんなことか」 京太郎「いいから来い」グイッ 照「ちょっと、何を」 京太郎「俺が泳ぎを教えてやるよ、それでいいんだろ?」 照「……」コクッ 照「」バシャバシャ 京太郎「よーし放すぞー」 照「うわっ、ぬぅ!」バシャ、バシャ…… 照「京、助け……て……」ゴボゴボ 京太郎「なんで水深1mでおぼれるんだよ……」 照「暑い……疲れた……ウゴケナイ」 京太郎「まだ1mも泳げてないだろ、ほら」 照「かき氷食べたら泳げるかも」 京太郎「あのなぁ……」 照「かき氷、かき氷」 京太郎「わかったよ、絶対にはぐれんなよ」 照「だいじょーぶ!」 京太郎「信用できないんだよなぁ」 照「むぅー」 京太郎「ほらよ」 照「な、なに」 京太郎「こうして握ってればはぐれないだろ?」ニギッ 照「うん……そうだね」 京太郎「じゃあちゃっちゃと食ってまた泳ぐぞ!」 照「泳ぎたくない……」 京太郎「でもさあ、どうするんだ?」 京太郎「彼氏ができて、いざ海水浴とかプールに行ったら泳げねえって」 京太郎「嫌だろ?」 照「……京が彼氏なら」 照「だいじょーぶ」 京太郎「……そっか」ポリポリ 照「うん」 照「あ、私イチゴ、お代はよろしく」 京太郎「いや待てそれはおかしい」 照「お財布持ってきてないし、こういうのは彼氏がおごるのが道理」 京太郎「彼氏じゃねえからな!」 照「ごっこってことで」 京太郎「はぁ……」 「ありがとうございましたー」 京太郎「はいよ」 照「ん」ガツガツ 京太郎「食べるスピード速くね!?」 照「おいしかった、あうっ!」キーン 京太郎「ったく、一気に食うからだぞ」 照「むぅ……正論」 京太郎「ふんっ!」プシュー 京太郎「ふんっ!」プシュー 照「なにしてるの?」 京太郎「浮き輪だよ、照が泳げねえとつまんねえからな」 照「私のために?」 京太郎「安物だけどあった方がいいなって」 照「そっか、ありがとう」 照「後は私がやるから、京は泳いでていいよ」 京太郎「お前一人にすると迷うじゃん」 照「だいじょーぶ」プシュー 照「はぁ、っ」プシュー 照(よく考えたら、これって……間接キス?) 照「~~~!///」プシュー 京太郎「ん?何ショートしてんだ?おーい」 照「完成」 京太郎「じゃあ早速行こうぜ!」 照「う、うん……」プイッ 京太郎「?」 京太郎(俺、何かしたか?) 京太郎「沖に行くぞ!」 照「ん……わかった」 京太郎「来れるかー?」 照「待って」バシャバシャ 照「はぁ、疲れた」 京太郎「もう少しだから頑張れ、頑張ったら……なんかしてやるよ」 照「本当に?」 京太郎「あんま金かかるのは無しな」 照「頑張る」 京太郎「よし、じゃあ行くぞ」 照「うん」 照(どんどん京が遠くに行っちゃう……)バシャバシャ 照(頑張らないと、頑張ったら……) 照「っ!?」 照(足がつって)バシャ…… 京太郎「照ー?どうしたー?」 ザバァーン 照(な、波が……) 京太郎「……照っ!」 照(……せっかく) 照(せっかく二人っきりだったのに……) 溺れたのはこれで二回目だった 目が覚めた 目の前にあったのは二人の女の子の泣き顔だった 妹と、私の友だち ―――隣ではもう一人の友だちが寝ていた これが一回目の時の記憶 胸に痛みを感じて、目が覚めた 目の前にあったのは顔、汗でまみれた顔だった ずっと昔からの”友だち”の顔だった 目が覚めた 目の前にあったのは知らない天井、感じたのは窓から射しこむ夏の陽光 そして、私の手を包む温かさだった 照「寝てる……の?」 京太郎「……すぅ……んんっ!」ビクゥッ 照「うわっ」 京太郎「すぅ……ごご……」 照「なんだ、よくあるアレ」 照「あのとき……」 京太郎『照!照ッ!』 照「あんなに顔が近かった……つまり……///」ボフッ 照「違う、京はそんなに大胆じゃないはず」 照「…………」 照「もう一眠り」 京太郎「浮き輪、流されちゃったな」 照「うん」 京太郎「また、いつか来るか?」 照「うん」 京太郎「……ごめんな」 照「うん」 照「それは違うと思う」 照「前も、今日も溺れた私を助けてくれたのは京」 照「そばにいてくれたのも京、寝てたけど」 照「だから謝るのはこっち、感謝するのはこっちだから」 照「京は謝らないでいい」 照「ね?」 京太郎「……ごめn」チュッ 照「ありがとう」ニコッ 京太郎「照……?」 照「さ、帰ろ?」 京太郎「お、おう……」 咏「おーい、こっちだよ~」 霞「あらあら、二人仲良く手を繋いじゃって、青春ねぇ」 郁乃「霞ちゃん、おばさんくs」ガシッ 霞「何か言いましたかねぇ?」 郁乃「な、なんも~」メソラシ 憩「京太郎くんは毎日大変やね!」プイッ 京太郎「えっ?どうしました?憩さん?」 エイスリン「ケイ!シット!」 憩「エ、エイちゃん!」 京太郎「シット……sit……座る?」 霞「みんな揃ったことだから、行くわよ?」 霞「あ、そうそう帰りも千里山の子たちが乗るからそこはよろしくね」 竜華「お願いしますーほら怜も」 怜「お願いします」 霞「そんなのいいから早く乗っちゃいなさい」 郁乃「今日は何やろか~」 咏「ちょーっといくのんは黙っててくんないかねぃ」 憩「次に東京に来るんはいつなんやろなー」 照「来年は大阪のはず」 エイスリン「マタキタイ!」 京太郎「ですね、また頑張りましょう」 竜華「ウチらも負けへんで!」 怜「泉と船Qがおるからそう簡単には行かんで」 京太郎「俺は関係ないですね」 霞「あら、そうとも言えないわよ?女装して出てもらうかもしれないし?」 京太郎「は……?」 京太郎(車の中、暇だけど何しよう) 京太郎「何かして遊びましょうか」 郁乃「お、ええな~」 憩「嫌な予感しかしいひん……」 照「同じく」 郁乃「何にする?ウノ?トランプ?王様ゲーム?」 京太郎「そうですね…… 50とか?」 京太郎「王様ゲームとか?」 郁乃「了解やで~」 憩「もう嫌や嫌や嫌や」 郁乃「まあまあそう言わずに~」 京太郎「そうですよ、楽しみましょうよ!」ニンマリ 竜華「うっわ、凄い笑顔やな」 怜「なんかゲスいわ」 咏「ま、私はなんでもいいんだけどねぃ」 京太郎「それじゃあ、王様だーれだ!」 憩「ウチが王様や!」 憩「行きのリベンジしたるで!」 憩「3番が4番に膝枕する、や!」 郁乃「私4番~」 咏「さ、3番……」 エイスリン「ハヤク!」 咏「うぅ、早く来いよ……」 郁乃「ほな遠慮なく~」 郁乃「あ~やわらかいわ~」 郁乃「咏ちゃんの太もも最高やな~」 怜「竜華のが一番や!」 郁乃「比べてみるか~?」 怜「上等や!失礼するで」 咏「うわっ、ちょっ」 怜「ん……やっぱり竜華のがええな、ほら」フニッ 咏「ひゃわっ!」 怜「竜華のはちゃうねん、もっとやわらかいんや、こうむちっと」 郁乃「ん~確かにな~」フニフニフニ 咏「あうっ……お、お前らぁ~!」カァァ 郁乃「ほな次いこか~」 怜「せやな」 エイスリン「オーサマダーレダ!」 郁乃「私が王様やで~」 咏「うげっ」 憩「うわっ」 照「むっ」 京太郎「三者三様に轢かれてますね」 郁乃「ん~ほな、1番の人と5番の人が服をチェ~ンジや~」 照「1番、私」 憩「ウチが5番やな」 京太郎(これが咏と竜華さんだったら……)ゴクリ 照「京は見ないで」 京太郎「はいはーい」 憩「うーん、少し胸のあたりがキツイなぁ」 照「むっ、そっちだってお尻ブカブカ」 憩「そっちの方がええんですーぅ」 竜華「服替えても大差ないな」 怜「せやな」 憩照「ぐぬぬ……」 郁乃「また私やな~」 京太郎「これでラストですよ?」 郁乃「わかってるわかってる」 郁乃「命令は~ドゥルルルルルル」 怜「はよせや」 郁乃「4番の子と6番の子で服をチェンジや~」 エイスリン「4!」 竜華「ウチが6番や」 京太郎(竜華さん来たああああ!」 竜華「えっ……?」 憩「お薬の時間やね?」 竜華「んっ、この服キツイなぁ」 怜「竜華、そんなに揺らすと飛ぶで」 竜華「何が?」 京太郎(あー服がぱっつんぱっつんになってらぁ) 京太郎(極・楽!) エイスリン「……」ペタペタ 服「」シワァ エイスリン「マケタ……」 照「まだ大丈夫」 憩「せやせや」 エイスリン「ミンナ!」パァァ 竜華「きっ、つぅ」バシィーン 咏「あ、ボタンが」 京太郎「ふぇ?」トーン! 京太郎「痛たたた、何だこれ……ボタン?」 京太郎「ボタン!?」ガタッ 竜華「ボタン、飛んでもうた」キクズシ 京太郎「おもち、おもおもおmち」 京太郎「生まれてきてよかった」 【SA到着】 京太郎「売店か、どこも大体同じのしか売ってないんだよなー」 京太郎「んーと、何買おっかな」 ラインナップ 1.ご当地ま○もっこり 400円 2.うなぎクッキー 800円 3.胡散臭い指輪 800円 4.うなぎTシャツ 1000円 5.木刀 800円 6.ペナント 800円 京太郎「これにこれに……これと」 京太郎「木刀……見ると買いたくなるんだよな」 灼「ハルちゃん、これ似合うと思う?」 晴絵「う、うなぎTシャツ……?」 灼「可愛いんだけど、どうかな?」 晴絵「あ、ああ、そうだな、似合うんじゃないか?」 灼「わかった、ありがと」スタスタ 晴絵「ん?ちょっと待て、灼ってMだったっけ?」 灼「私はS、これはハルちゃんの分」 灼「お揃いだよ」ニコッ 晴絵「ストーップ!」 晴絵「一旦落ち着こう灼、な?」 灼「私はもともと落ち着いてるけど」 晴絵(嫌だ、流石にうなぎTシャツなんか着られない!) 晴絵(望になんて言われるか……) 晴絵(どうしたものか……んんっ!?) 晴絵「なあ、そこの君」 京太郎「はい、なんですか?」 京太郎(この人、それに……鷺森さん?) 晴絵「君、個人戦1位の須賀くんだよな?」 灼「えっ」 京太郎「ええ、まあ」 灼「えっ」 灼「ちょっと待って、君が男子のチャンピオンだったの?」 京太郎「あのときは言い忘れてましたね」 灼「」カタン カタン 晴絵(いまだ!)シュッ シュッ 灼(雑用かと思ってた……) 京太郎「あ、Tシャツ落ちましたよ」 灼「あ、ありがと……あれ、無い」 晴絵「灼ーそろそろ戻ろうか」 灼「うん……腑に落ちないけどわかった」 晴絵「ありがとな、須賀君」ボソッ 京太郎「はぁ……?」 京太郎(何だったんだ?) 京太郎「いいもの買えたし満足満足」 泉「あ、京太郎くーん」 セーラ「遅いでー!」 京太郎「えっと、時間は……やべっもうすぐじゃねえか!」 泉「まったく、しっかりしてくださいよ」 京太郎「うん、ごめん」 郁乃「今度は何して遊ぼか~?」 エイスリン「オーサマ、ダメ」カタカタ 憩「かなりへこんどるなー」 照「あれはしょうがない」 京太郎「じゃあ大富豪をしましょう!」 郁乃「大富豪やな~」 京太郎「大富豪です!」 エイスリン「ダイフゴウ?」 憩「大富豪ですーぅ」 セーラ「カードクバルデー」 泉「こういうのあんまり得意やないんですよね」 エイスリン「イチアガリ!」 照「大貧民……」 照「なんもかんも政治が悪い」 郁乃「そんな照ちゃんには罰ゲームやで~」 郁乃「エイスリンちゃんどうぞ~」 エイスリン「テル!福岡弁!」 照「福岡弁……そいは無理やけん」 照「ばってん、大阪弁ならなんとかなるやろ」 セーラ「できとるやん」 京太郎「俺の大富豪ですね」 京太郎「ちなみに都落ちは大貧民によるもののみとしてます」 セーラ「オレが大貧民か……」 京太郎「ふんふむ、江口さんですか……」 憩「えっちなのはだめやで」 京太郎「わ、わかってますよ、はははっ」 泉「わざとらしいですねー」 照「江口さんは無いけん、大丈夫やろ」 セーラ「なんやとー!」 京太郎「うむむ……照の場合もあるから、江口さんは男言葉禁止!憩さんとか泉みたいな女言葉でお願いします!」 セーラ「そ、そな、そないなこと……」 京太郎「はいはいはいはい!」 エイスリン「エグチセーラノ!」 エイ京「「ちょっといいとこ見てみたい!」」 京太郎「標準語でもいいですよ」 セーラ「う……わかりました」カァァ セーラ「いやっ、恥ずかしいです!」 泉「ほぉ……」カシャン セーラ「何録ってるの!」 泉「いえ、船久保先輩たちに送ろうかと」 セーラ「やめて!」 京太郎(くっくっく、手札は8が2枚とそれ以外は全てK以上) 京太郎(この勝負、もらった!) 郁乃「革命やで~」 京太郎「……は?」 京太郎「いや、革命返しだ!」 郁乃「ん~それは意外やったけど~」 セーラ「革命返し返し!」 京太郎「なっ!」 郁乃「これで、私の1抜けやな」 京太郎「大貧民……負けた」 郁乃「ほな罰ゲームたーいむ」ガバッ 京太郎「うわっ、ちょっ、何するん、あっ、そこは!」 郁乃「はい完成~」 -‐.  ̄ ¨ .‐- . , '´ `丶 , ' \ / / ヽ .' / / / / / '. i ! l | l / / / / ,.イ ,' l l ', ノ/ l | / / / / / ,' ハ | | | ヽ. //.| l | / /// / / / / V | | }! ト} // || | |/∠_// / /_/ ∠.._ト、| } /l\┴、. // /l| l Vチ≧z、 / / 斗≦升ラ ,' / | \ ヽ. /´_ /|! ヽ マセッfム、〃ノ,tfヒ込ソ / / l | ', \ `ヽ __レ´ . ヽ ヽヽ  ̄ . } . / / /,イ. | 、. \( }/ / / ヽ_ > ヽ ∠ ノj ' { .l { ヽ (`ヽ し'ノ. / リ .>、 'ニ ヽ ∠イ | | ', 人 r‐、_)^ ヽr廴r-イjノリ l fr>、_.∠rf^⌒! l lヽ.ゝ-ィ'ー┬´ , -‐- 、´l ノ从} `i^Y´ // ! l∧{ | | |____ / Yi | rゝ、ヽ.} //// 、 | l / \ / ⊥≠≦-ーr=チー‐ /  ̄ ¬´ \ / r‐ 'ノ ̄/ ̄ ゝ-f'ヽ `丶. / ヽ. { ( ̄ / ,' /´ | `、 r‐ヽ ! 〉 ', .ゝ / (/ l ヽ `)r'´ | / { _ (´ / | \r'レ' | .| / l _/_ヽ廴 / | ノヽ. | .| ∧ r f‐┴、 ヽ(_r‐、 } ' . | .| / ∧ ヽ | l ヽr= |// ) r‐、 | (て V .| r、_ノヽ ノ \ \ uヘ | .// (__r'廴 ) し'¬フ | ∨て ∧ \ \ ヽ l// / `T´ | l __ム ∧ ヽ \ ヽ ', l/ / | | レ' ヽ /| / \ \ \ \ ∨ l ,' } ', `(⌒メ. l ∧ \ \ \ \ ※京太郎です 泉「可愛え……」 エイスリン「イクノ、スゴイ!」 郁乃「せやろ~さすがやろ~」 京太郎「穴があったら入りたい……」 霞「大阪到着ー!」 泉「お世話になりました」 セーラ「おーきにー」 泉「江口先輩、ちゃんと挨拶せんと」 セーラ『お呼びですか?ご主人様』ニャン セーラ「やめーや!」 泉「それじゃ」 セ泉「「お世話になりました」」 霞「またみんなで遊びに行けたらいいわね」 憩「待ってるで」 エイスリン「ウン!」 泉「ほなさいならです」 セーラ「デンシャガデルデー」 霞「さて、私たちも帰りましょうか」 霞「清々荘へ」 咏「んーっ、この景色、久しぶりだねぃ」 憩「せやね、相変わらず綺麗や」 霞「はいはい、今日はもう遅いから各自解散ね」 霞「打ちたくなったらまた私のところに来ていいから」 霞「それじゃあ、解散!」 「おつかれさまでしたー」 京太郎「そういえばあと1週間だか2週間で夏休み終わりなんだよな……」 京太郎「宿題大丈夫かな……」 エイスリン「キョウタローオヤスミ!」ガチャ 京太郎「おやすみなさい」 憩「おやすみー」ガチャ 咏「おやすみ」ガチャ 京太郎「まだまだ俺の夏はこれから!……ってか」 京太郎「頑張ろ」 照「京」 京太郎「のわっ、って、照か」 照「話したいことがあるから、私の部屋に来てくれる?」 京太郎「話?」 照「」コクッ 照「荷物置いた後でもいいから」 京太郎「んー……どうしよ」 夜 京太郎「わかった、ちょっと待っててな」 照「ありがとう」 荷物を置いて、うーんやっぱりほこりはたまるよな 明日くらいに大掃除しておくか さーて照の部屋照の部屋ーっと 京太郎「入るぞー」ガチャ バタム 照「そこに座って」 京太郎「おう、なんだか広いな、照にしては珍しい」 照「あまり物は無いから」 京太郎「そっか」 部屋の中に置いてあるのは簡単な机とゴミ箱、鞄、本棚そして少しの服 それだけだった 生活感が無いというか、まるで――― まるでここに泊まっているかのようだった 京太郎「それで、話って何なんだ?」 照「…………」 照「責任」ボソッ 照「責任取って」 京太郎「責任?」 照「昼間のこと、覚えてる?」 京太郎「照が溺れた時のことか?」 照「そう、その責任」 京太郎「確かに照から離れてた俺が悪かったけど、それが何かあるのか?」 照「違う、そっちじゃなくて」 照「……私を助けたときのこと」 照は俯いた、一瞬だけ見えた頬は少し赤くなっているようだった 京太郎「心臓マッサージか?あれは強くやらないとダメって聞いたからさ、ごめんな」 照「そっちじゃない」 むぅ、とこちらに目を向けてくる 心臓マッサージじゃないとしたら何だ? 人工呼吸はする前に照が起きたからやってな……ああ、そうか 京太郎「人工呼吸のことか?」 照「……そう」 ぷいっ、とまた俯いてしまった 首ふり人形か何かなのか?こいつ 照「私の……初めて、を京に取られた、だから責任取って、訴訟」 照「大体、本人の合意なしにそんな……嫌だよ」 照「嫌、だよ」 今度は肩まで震えだしたぞ、まったく勘違いも甚だしいな 京太郎「言っておくが、人工呼吸なんてやってないぞ」 照「えっ」 照「…………」 照「えっ」 京太郎「なぜ二回言った」 照「信じられなかったから」 俺の信頼ってどんなもんなの? ちょっとこれはお仕置きが必要みたいだな 照「京みたいな女の子が好きで好きでたまらないような男の子が私みたいな美少女を目の前にして暴走しないほうがおかしいと思う」 だから俺どんな人間!? 照「……でも、なら……いいや」 京太郎「何が良いんだ?」 照「ううん、なんでもない」 京太郎「何でもないようには見えないんだが?」 髪をくるくるいじったり、微妙にそわそわしたり、こっちに目を合わせようとしなかったり 照「大丈夫ったら大丈夫」 京太郎「そっか、で、話はそんだけか?」 照「あっ」 今思い出した!みたいな顔して、照は見ていて飽きないな 照「京、今度は真面目に聞いてくれる?」 京太郎「さっきも十分真面目なはずだったんだけどな」 照「……じゃあもっと真面目に聞いて」 ぱちっ、ぱちっ、と蛍光灯の明かりが少し暗くなったり明るくなったりしている 少ない家具 無愛想な部屋 ここに住む基本無表情な照は、ゆっくりと口を開いた まるで時が止まったかのように 「私は東京に帰る」 その言葉は、俺の脳裏をゆっくりと横切り しっかりとその余韻を残していた 第三章【全国】終了
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6205.html
特別編 清澄高校麻雀部の人々 いつもと大分違った特別編です 1週目とも2週目ともまた別の世界で、とあるゲームのパロです 京太郎は清澄の麻雀部にいます。時期は年末くらいです ※キャラ崩壊などアリ、そういうのがNGな人は数レスほどスルーでお願いします バサッ 京太郎「ん?なんだこれ?」 年末の、大掃除前 みんなより先に来て早めに掃除をしていたら、それを見つけた 棚の牌譜やノートの整理中、端っこの方に隠すように置かれたいたそれは、他の物を動かした拍子に倒れていた 表紙は見えなかったが、ページが開いた状態で出てきたそれは大学ノートのようで、何か書かれていた ○月○日 久 最近須賀くんに雑用を任せっぱなしになってる 今度なにか奢ってあげよう ○月○日 まこ 京太郎がうちの店の手伝いまでしてくれた 給料多めにするよう言うとこう 京太郎「……先輩たち、いや、女の子の日記か日誌か?」 それは竹井先輩、染谷先輩、和、優希、咲の5人みんなで書き込む日記のようなもので、主に俺のことが書いてあった ○月○日 優希 京太郎がタコスを作ってくれたじぇ! 最近また美味くなってる!! ○月○日 和 ☆ 須賀くんがまた私の胸を見ていました 夏服になってから、以前より視線を感じます ちょっと控えてほしいです ○月○日 咲 ☆ 京ちゃんに迷子から見つけてもらった 嬉しかったけど、帰り道に私がいると教えてもらったという女の人にお礼に行っていた 迷子になったのは私のせいだけど、女の人の胸を見て鼻の下を伸ばさないでほしい 京太郎「……こんなこともあったなー」 女の子の日記を読むことに多少いけないとは思うが、書いている内容にその時のことを思い出し、懐かしく思う なんでこういう風に書いているのかは分からないが、あの時ありがたかった、嬉しかった、と書かれているのは悪い気はしない 京太郎「さて、こっそり書いてる物っぽいけど、あんまり見てると悪いし……アレ?」 無言でページをめくる ノートには、まだ続きがあったようだ ○月○日 久 ☆☆ 最近須賀くんに他校の知り合いが増えたみたいだ 美穂子やゆみからもよく話を聞く いつの間に連絡先を交換したのかしら ○月○日 まこ ☆☆ ここ数日京太郎が店の手伝いをしてる時、高校生の客が多い気がする 今日なんて鶴賀の妹尾や風越の吉留、龍門渕の沢村まで来ていた 執事服にしたせいか? ○月○日 優希 ☆ クラスの人から京太郎のことを聞かれた いっそウチの部のマネージャーに欲しいとか言われたけど、渡す気はないじぇ ○月○日 和 ☆☆☆ 玄さんから須賀くんのことを聞かれました 玄さんと胸の話をしていたらしいです そんなに胸がいいんですか ○月○日 咲 ☆☆☆ 東京で京ちゃんと出かけようとすると、用事があると言われて断られた 和ちゃん達と出かけると、他校の女の人達と仲良さそうな京ちゃんを見つけた 他校の人と仲良くなるの早くないかな? ○月○日 久 ☆☆☆ 東京に来てから須賀くんを訪ねる他校の女の子が多い 東京でナンパでもしたのかと思ったが、女の子達の様子からして違うらしい 何をやっているのかしら ○月○日 まこ ☆☆☆ 京太郎に冗談半分で執事服を渡したら、見事に着こなしおった そのせいか、何人もの女子が来た 写真まで取って、有料にすりゃ良かったか ○月○日 優希 ☆☆ 京太郎のタコスを花田先輩に渡したら、かなり評判が良かったみたいだじぇ ただ、わざわざ新道寺の人、それ以外の学校の人もレシピを京太郎に聞きに来た 京太郎はわざわざ全員に振る舞っていた。おかげで私の分が無くなった くうくうおなかがなった ○月○日 和 ☆☆☆☆ 須賀くんが他校の胸が大きい女の子たちといました 視線は明らかに胸にいっていた。なのに女の子たちは気にしていない様子でした 宿舎の戻ってきても、私の胸を見ていまいした なんともいえない気持ちになりました ○月○日 咲 ☆☆☆☆☆ 京ちゃんがお姉ちゃんと、お姉ちゃんの学校の人達と仲良さそうにしていた お姉ちゃんと、お姉ちゃんのとこの大将の人は京ちゃんの腕にわざとらしく抱き着いていた 許せない 何かに急かされるようにページをめくる 危険だ この先は見てはいけない 今すぐノートをしまって、何も見なかったことにしないといけないと俺の本能が言っている でも、ページをめくる手が止まらない ○月○日 久 ☆☆☆☆ 須賀くんは他校の3年生と盛り上がっていた わざとらしくうちに転校しないか?なんて言われてて悩んでいる様子だった 冗談なのに、何を言っているのかしら ○月○日 まこ ☆☆☆☆ 次鋒戦で当たった奴らと飯を食っていた 似顔絵か何か書いてもらってデレデレしよって 胸とかわしと差無いじゃろ ○月○日 優希 ☆☆☆ 他校のちっこいのと京太郎が話していた いきなり抱き着かれて、慌てて赤くなりながら振り払っていた 私の時はそんな素振り見せなかったくせに…… ○月○日 和 ☆☆☆☆☆☆ 今日の須賀くん 2人でテレビの試合を見ながら真面目な話をしているのに胸を見てきます やんわりと注意をすると、テレビで試合に出ている胸の大きい選手を見ていました 許せません ○月○日 咲 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 今日の京ちゃん わざわざお姉ちゃんとそのチームメイトにお菓子を作っていた 私には試作品というをくれた でも許せない ○月○日 久 ☆☆☆☆☆ わざとらしく体を寄せてくるプロ相手にもデレデレしていた 許せない ○月○日 まこ ☆☆☆☆☆ 他校の眼鏡を掛けた巨乳の娘と眼鏡を外すかどうかの話 許せない ○月○日 優希 ☆☆☆☆ ちっこい奴らに囲まれていた なんで私だけ扱いが適当なんだ 許せない ○月○日 和 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆ また胸を見てきます 胸の大きい娘の試合ばかり見ています 許せません ○月○日 咲 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 今日の京ちゃん 迷子になっていたお姉ちゃんを見つけて手をつなぐ 転びそうになったお姉ちゃんを抱き留める 絶対に許さない 須賀くん(許せない) 京太郎(許せない) 京太郎(許せない) 須賀くん(許せません) 京ちゃん(絶対に許さない) 許せない許せない許せない許せません絶対に許さない許せない許せない許せない許せません絶対に許さない許せない許せない許せない許せません絶対に許さない ノートを閉じる その表紙を、俺は今、やっと見た りゅうもんふちグループ発行、よいこのめっさつしりーず、ジャ●ニカ暗殺帳「ふくしゅう」 そして、やっと気付く 背中に感じる、5人の気配を…… なんてこった 俺に伝統の不条理デッドエンドが用意されていたなんて――― 「須賀くん?」「京太郎?」「京太郎?」「須賀くん?」「京ちゃん?」 カンッ!! 京太郎「……はっ!?」 不意に飛び起きる どうやら俺は麻雀部のベッドで寝てしまっていたらしい 時間は、まだみんなの来る前だ 早めに来て、掃除を先に始めようと思ってはいたが 京太郎「……うわ、なんだこのすごい汗」 全身に冷や汗をかいている 変な夢でも見たか? 京太郎「……やめとこ、ロクな夢じゃない気がするし。顔洗って、掃除でもやっとくか」 俺は起き上り、顔を洗うために部室の外に出る まだみんなは来ていない 早いとこ、済ませてこよう 「ふふっ」「ははっ」「あはっ」「くすっ」「ふふふっ……ねぇ、京ちゃん?あんまり、悪いことしちゃ、駄目だよ?」 カンッ!!
https://w.atwiki.jp/sangamaki/pages/16.html
. 照「ふっふっふ」カタタタッ ターン! 照「かんぺき!」ドヤッ 照「あ、押し間違えてた」アセアセ 京太郎「クッキー焼けたぞー」 照「なぬっ」 京太郎「照はコーヒー?紅茶?」 照「……コーヒー、ブラックで」 京太郎「大丈夫なのか?ほい」 照「今日こそは……」ズズッ 照「にがい……」 京太郎「砂糖とミルクな、ったく砂糖5個入れなきゃ飲めねえってのに無理すんなよ」 照「ブラックってかっこいい」 照「それに京はブラック飲めてる、私にもできなきゃおかしい」 京太郎「どっから出てきたそんな法則」 照「クッキーちょうだい」 京太郎「今日はストロベリーソース付きだぞ」 照「うん、おいひい」ハムハム 京太郎「いいことだ」 照「……で、今日の相談」 照「この場面」 京太郎「えーっと……主人公とヒロインが愛を語り合うシーンか」 照「京は、どんな掛け合いが好き?」 京太郎「俺か、照の方はどうなんだ?」 照「私は……」 主人公「愛してる」 ヒロイン「私も」 二人は幸せなキスをしてベッドへ…… 照「……みたいな」ドヤッ 京太郎「なんでそんな内容でドヤ顔できんの!?」 照「えっ、どこかダメだった?」 京太郎「やり取り淡白すぎるだろ」 京太郎「それにすぐ『ベッドへ……』って前もそうだったけどベッド好きすぎるだろ」 照「京との夜が忘れられなくて」 京太郎「お、おう」テレテレ 照「うん」テレテレ 京太郎「じゃなくて!このまんまワンパターン化させてると読者に飽きられるし、『この京宮須照って作者……淫乱』みたいに言われるぞ」 照「淫乱……嫌だ」 照「でもワンパターンじゃない、京はいろんな方法で攻めてくる」 京太郎「うーんこの小説の中の話なんだよなー」 京太郎「そうだな、こう名言的なものを入れてみるとか?」 照「…………」 主人公『知ってるか?IはHの後に来るんだぜ』 ヒロイン『私も』 肌を触れ合わせ、お互いを抱き寄せ、二人は…… 照「これに決定」 京太郎「なんでよりによってそれを選んだかな?」 京太郎「ヒロインの台詞も変わってないし」 照「……じゃあ」 主人公『キッチンとかけまして、俺たちの関係とときます』 ヒロイン2『そのこころは!』 主人公『どちらもIの後にHが来ます』 ヒロイン3『うまい!』 ヒロイン『私も』 そして四人は…… 京太郎「なに唐突に謎かけ始めてんの!?ヒロイン2と3どっから出てきたの!?絶対この後謎かけ続いてるよね!?『そして四人は謎かけ大会を夜通ししました』ってなるよね!?」 照「この前の菫と淡と一緒にシたときを思い出したから」 京太郎「俺あのとき謎かけした覚えなかったよ!」 照「脳内補正」 京太郎「いらない補正だな!」 照「はぁ……」 主人公『愛してるの言葉じゃ』 『足りないくらいにぃー!』 主人公『君が好き!』 ヒロイン『私も』 そして三人は…… 照「人数減らした」ムフー 京太郎「合いの手誰!三人って合いの手の人も巻き込んでるよね!」 照「……誰だろう」 京太郎「考えてなかったのかよ……」 照「というか、そこまで言うなら京はどうなの」 京太郎「俺か……そうだな」 主人公『愛してる』 ヒロイン『私も』 主人公『でも、言葉は使うたびに価値が落ちていく、だから俺はもう愛してるを使わないことにするぜっ!』 ヒロイン『大丈夫、私たちの愛はそんな言葉じゃ足りないくらいだもの』 主人公『そうか、つまり言い続ければ「愛してる」で足りるような愛になるのか』 ヒロイン『そうよ』 主人公『愛してる』 ヒロイン『私も』 京太郎「これぞ芸術」 照「なにを言ってるのかわからない」 照「まだ私の方がマシ」 京太郎「そうか?いいと思ったんだけどなー」 照「あ、そろそろお迎えの時間」 京太郎「あーもうそんな時間か、んじゃ行ってくるわ」 照「うん、行ってらっしゃい」 京太郎「……えーっと」 京太郎「愛してる」 照「私も」 照「そして二人は……」 京太郎「それはもういいから」
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6430.html
【冬休み五日目】(合宿三日目) 京太郎(はうっ……!) 京太郎(体が重い……!けれど俺の眼は開いている!) 京太郎(これが世に聞く金縛りと言うやつなのか……!) 京太郎(……でも本当に重いな、何なんだろ) 京太郎(何だこの柔らかい感触)プニプニ 京太郎(弾力があって、スベスベで……)プニプニ 京太郎(こんな抱き枕あったっけ?)プニプニ 京太郎「……」バサッ 穏乃「…………ん~」ギュゥ 京太郎「なんだ高鴨か……」プニプニ 京太郎「……高鴨!?」 京太郎(何これなんだよこれ!なんで俺裸なの?ってかなんで高鴨まで裸なの!?) 穏乃「京太郎……寒い……」ギュゥ 京太郎「ちょっ、そんな寄せられるとまずっ―――!」 穏乃「んっ…………」モゾモゾ 京太郎(こっ、これは世に聞く素股……!?) 京太郎(回復技「あさのひざし」で覚醒したマイサンが高鴨の太ももに包み込まれているだとォ!) 京太郎(まずい、この状況は非常にまずい!) 京太郎(第一この状況を咲に見られでもしたらまず冥土直行便!) 京太郎(高鴨を起こせば事情は聞ける、だがこの快感は得られなくなってしまう……!) 京太郎(どうする!どうする俺!) 京太郎(昨日何があったかは知らないが……) 京太郎(こんなところにいられるか!俺は布団に戻る!) 京太郎(さーて寝巻寝巻ー) 京太郎「なんで高鴨の布団にあるんだよ……へくしょん!」 京太郎「さむっ、早く着替えないと」 京太郎(高鴨が俺の布団で寝てるから、俺は高鴨の布団で寝ないとか) 京太郎(夜話してたとき、あいつずっと枕抱きしめてたよな……) 京太郎「」クンクン 京太郎(何これ、高鴨みたいなのでもこんな匂いするのか) 京太郎(すげえ、クセになりそう) 京太郎(つーか、そもそもなんであいつが俺の布団にいたんだ?) 京太郎(……まあ、起きた後で聞けばいいか……) 京太郎(…………) 京太郎(なんとか起床時間前に起きて高鴨を移動させておいた……) 京太郎(なんでああなったんだ……?) 朝 京太郎「はい、それでは練習を始めまーす」 咲「いつもより元気なくない?大丈夫?」 京太郎「ああ、大丈夫、無問題だ」 京太郎(昨日は何があったんだ……気になってしょうがないぞ) 咲「?」 穏乃「京太郎、おはよっ!」 京太郎「よっす」 穏乃「なんか元気無いね、どうしたの?」 京太郎「ん……なんでもない」 穏乃「そっかー」 京太郎(高鴨のせいだなんて言えないよな、俺の夢だったという可能性も否めないわけだし) 京太郎(って、今俺高鴨と二人っきりじゃん、話聞けるじゃん) 京太郎(どうしよ、聞いてみようかな……) 京太郎「高鴨、ちょっと聞いてもいいか?」 穏乃「え?なになに?」 京太郎「今日夢見た?」 穏乃「へ?」 京太郎「いやー、今朝俺と高鴨が裸で抱き合ってる夢見てさ」 京太郎「やっぱりそんなんありえないよなー」 穏乃「…………」 京太郎(静かになった?考えてるのか?) 穏乃「う、うん!そうだよ、私と京太郎がそんなことするなんて、そんなの絶対おかしいよ」アセアセ 京太郎「……お前って俺のこと京太郎って呼んでたっけ?」 穏乃「えっ、ほ、ほら、大星さんとか三尋木さんとか京太郎って呼んでたから私も呼ぼーって」 京太郎「そうなのか?」 穏乃「そ、そーだよ!あ!あっちの対局終わったみたいだから私行ってくるね!」 京太郎「高鴨?」 ―――時をさかのぼること、深夜 穏乃「ん……」モゾモゾ 穏乃(ダメだ、目が覚めて寝れないや) 穏乃(どうやったら寝れるかな……) 京太郎「ん~……」Zzz 穏乃(須賀……かぁ) 穏乃(男の子の身体ってどんなんなんだろ) モゾモゾ 穏乃(浴衣だから脱がしやすいなぁ)モゾモゾ 穏乃(うわ、これが男の子の身体か)サワサワ 穏乃(これ全部筋肉なのかな、あ、乳首とかもあるんだ) 穏乃(……なんか暑くなってきたな……)モゾモゾ 穏乃(誰も見てないし、脱いじゃえ!) 京太郎「んぅ……」ギュゥ 穏乃「へっ!?」 穏乃(私、抱きしめられてる?) ギュゥゥゥ 穏乃(少し苦しいけど……でも、安心する……) 穏乃(私も……)ギュゥ 穏乃(ちょっと息荒くなってきた……なんでだろ) 穏乃(眠くなってきたし……このまま……)ギュゥ 穏乃(京太郎…………京太郎、かぁ……) 穏乃(そんなことがあったなんて言えない!絶対に!)ブンブン 京太郎(結局あれは夢だったのか、一夜の過ちとかじゃなくてよかった、うん) 淡「きょうたろー、何の話してたのー?」 京太郎「ん?高鴨とか?」 淡「なーんか変な話をしてた気がするんだよねー」 京太郎「いやまさか、高鴨はそういうのに縁なんて無い方だろ」 淡「んー、だよねー」 京太郎「それで、次はお前が抜けてきたのか」 淡「そーそー、でもさ、練習ばっかだと疲れるから喋って時間つぶさない?」 京太郎「まあいいけど」 淡「じゃあ何話そっかー?」 京太郎「俺としてちょっと気になることがあんだけどさ」 淡「何?」 京太郎「なんで男女が同じ部屋に寝てるのにエロエロなイベントがほとんどないんだろうな」 淡「えっ、いくらきょうたろーでもそれは引くよ?」 京太郎「お前相手だったらこっちから願い下げだよ」 淡「いくらきょうたろーでもそれは怒るよ?」 京太郎「いやだってお前……」チラッ 淡「?」ペターン 京太郎「ふっ」 淡「鼻で笑った!今鼻で笑ったよね!」 京太郎「高鴨みたいな太もものエロさもなく、滝見さんほどの胸もない淡……ふっ」 淡「可愛いじゃん!私、可愛い!ほらほら!」 京太郎「はいはい可愛い可愛い」 淡「ばーかーにするなー!」ポイッポイッ 京太郎「痛っ!痛い!牌投げるなって!痛っ!」 昼 京太郎「午後は自由時間にするから、どっか遊びに行っていいぞー」 穏乃「やった!ラーメン!ラーメン!」 淡「サキサキー、どこ行こっかー」 咲「私は……行きたいところとかはあんまりないかな、咏ちゃんは?」 咏「んー私もよくわかんねーし、大星に任せるよ」 淡「任されたよ!じゃあれっつらごー!」 ワイワイガヤガヤ 春「…………」ポリポリ 京太郎「…………」 春「…………」ポリポリ 京太郎「滝見さんはどこか行ったりしないのか?」 春「」コクッ 京太郎「そっか、外寒いもんなー」 春「……そっちは?」 京太郎「あいつらの輪に入るのはなんか悪い気がしてな、邪魔しちゃいそうだし」 春「…………」ポリポリ ゴソゴソ 京太郎「何してるんだ?」 春「笑う犬」 京太郎「DVDなんてあるのか、知らなかった」 春「」コクッ 京太郎(……暇だ) 京太郎(部屋の中には俺と滝見さんだけ) 京太郎(何かすること……)チラッ 春「……」ポリポリ ポヨン 京太郎(胸……おっぱい……乳……おもち……) 京太郎(滝見さんの豊かな胸を観察し、研究する……天才なのか俺は!) 京太郎(……だが、どういう場面を研究すればいいんだ?) 京太郎(ここは滝見さんに揉ませてもらって、実際の揉み心地を研究しよう!) 京太郎(頼み込むなら土下座というのが古からの習わし!) 京太郎(本当にすまないという気持ちで……胸がいっぱいなら………!どこであれ土下座ができる……!たとえそれが……) 京太郎(肉焦がし……骨焼く……鉄板の上でもっ……!) 京太郎「滝見さん!」 春「……何」 ブス… ∫ ;′ ∫ ,;′ ブス…',. -――-゙、 ;' ジジジ… ; / へ ` 、'; ∫ 京太郎「俺に!胸を揉ませてください!」 _;'___{. , -/、/=;´イヽ;'_ /三三j='rー、\_ 、)_℡, ;;〉三'`、ジジ… /三三└'゙ー ;‐;;‐;;'`ー;;ヾ'`"´三'三;`、 囮ヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱ囮 囮災炎災炎炙災炒炎災灸災炭囮 ◎┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴◎ 春「…………」 春「…………」ポリポリ ヤッタ!ヤッタ!ヤッタ! 春「……ふふっ」ポリポリ 京太郎「見なかったことにしないで!せめて反応して!寂しいから!」 春「…………許可すると思う?」 京太郎「いいえ全く」 京太郎「だが!しかし!それでも!ここで退くわけにはいかないんだ!男として!健全な青少年として!」 春「……無駄な情熱」 京太郎(本当に揉みたいという気持ちで……胸がいっぱいなら………!どこであれ土下座ができる……!たとえそれが……) 京太郎「頼む!この通りだ!」 春「……どうして?」 京太郎「俺はただ、滝見さんの胸が揉みたい!触りたい!あわよくばしゃぶりつきたい!だって欲求不満だから!」 京太郎「滝見さんなら、俺の願望を満たしてくれると思ってる!俺は滝見さん(の胸)が大好きなんだ!」 京太郎「一目見たときから思ってた!頼む!俺に揉ませてくれ!」 春「…………」 春「……病院に行くべき」ジトッ 春「頭の」 京太郎「冷たい!視線も言葉も冷たい!だが、俺は――――ッ!」 春「…………」ジトッ 京太郎「…………」 京太郎「ごめんなさいでした……」 春「…………」ポリポリ 京太郎(……俺は、何をしていたんだろう) 春「…………」ポリポリ 京太郎『俺は滝見さん(の胸)が大好きなんだ!』 春「…………」ポリ... 夜 京太郎「練習再開だ、準備しろー」 淡「えー!今晩も休ませてよ!」 京太郎「終わったら散々くつろいでるだろうが」 淡「むぅ……」 京太郎「結局お前が来るのか……」 淡「だって遊びたいんだもん!」 京太郎「お前なぁ……」 淡「ほらほら、ちゃっちゃとやっちゃお?」 京太郎「……はぁ」 淡「ねーねーきょうたろー」 京太郎「何だよ」 淡「私のこと好きー?」 京太郎「はぁ!?何言ってんだよ」 淡「どーなの?」ズイッ 京太郎「……まあ、好きか嫌いで言えば……嫌いではないけど」 淡「じゃあ好きなんだ!」 京太郎「そういうわけでもないんだが……それが何だよ」 淡「じゃあさ!じゃあさ!」 淡「私が頑張ったらさ、いっぱい甘えていい?」 京太郎「甘える?」 淡「撫でてもらったり、お菓子食べさせてもらったり?」 京太郎「ん……いいぞ、それでお前が頑張れるなら」 淡「よしっ!たくさん頑張っちゃうよ!……っとその前に」ポスン 京太郎「おい」 淡「これ知ってる?充電っていうんだよ?」 京太郎「いや知らないけど」 淡「こうすると淡ちゃんパワーがどんどん溜まっていくんだ!こう、ドバァーっと!」 京太郎「さいですか」 淡「よーし、頑張ろー!」 咏「よっす」 京太郎「よっ」 咏「あんさぁ、京太郎ってもうオーダーとか決めた?」 京太郎「いや、まだ全然だけど、そろそろ決めた方がいいか?」 咏「そうなんじゃね」 京太郎「一つ大会のことで気になってたんだけどさ、一戦目と二戦目でオーダー変更とかできんの?」 咏「ああ、できるはずだったと思うぜぃ、知らんけど」 京太郎「そっか……ちゃんと考えなきゃな」 京太郎「ほい、それロン」 咏「うげっ、また和了られた……」 京太郎「もうちょい守備堅くした方がいいぞ、大きいの和了る前に和了られてたら意味ないしな」 咏「それもそうなんだけど……京太郎が強いんだよ」 京太郎「やるからには本気でやらないとダメだろ」 咏「確かにそうなんだけどさ……」 京太郎「ま、こっからも一緒に頑張っていこうぜ」 咏「……おう」 咏(……ってか、京太郎なら多分……) 咏(……違う、今はそんなこと考えてる時間じゃねえ) 【風呂】 カポーン 京太郎「ふぅ~」 京太郎「明日で合宿最後か、今まで誰かが入ってきて落ち着けなかったけど」 京太郎「今日だけでもゆっくり休めてよかった……」 ザバッ 京太郎「うっし、明日も頑張ろう!」 京太郎(臨海の監督さんたちもここに泊まってるんだよな……) 京太郎(まだ、俺がこいつらを引っ張れてるのか不安だし、行ってみよう) 淡「ねえーきょうたろー聞いてる?」 京太郎「ん、おお聞いてる聞いてる」 淡「ホントにー?」 京太郎「ホントホント」 淡「んーとね、それで――――」 ―――一時間後 京太郎「」キョロキョロ 京太郎「作戦、開始だ」 コンコン 京太郎「失礼しまーす」 京太郎「監督さんの部屋がここだって聞いて来たんですけど……」 霞「あら、京太郎くんじゃない」 晴絵「おっす、須賀くん」 善野「何しに来たん?」 京太郎「皆さん同じ部屋で寝てるんですか……?」 トシ「そういう仕様らしいから仕方ないんだよ」 臨海「キョウタロウ?」 霞「それで、何の用なの?」 京太郎「はい、実は――――」 雅枝「なるほどな、つまりはアドバイスが欲しい、いうことやな」 晴絵「シズとかは直線的で扱いやすいと思うけどなぁ」 京太郎「あいつ以外が問題なんですよね」 臨海「それなら、私たちでレッスンしてあげるのがよいでしょうか」 霞「そうですね、少し夜が遅いですけど」 善野「須賀くん、時間大丈夫?」 京太郎「はい!頑張ります!」 トシ「それじゃあ始めようかね」 臨海「―――――と、ざっとこんなものかな」 晴絵「どうだ?勉強になった?」 京太郎「なるほど、ばっちりです!」 トシ「彼女たちと同い年の須賀くんなら、親身にもなってあげられるし、発破だってかけやすいはずさね」 雅枝「あのチームをまとめるのに適してるっちゅうわけやな」 京太郎「そうだったんですか?」 善野「せやから、須賀くんも自信持って頑張ってな」 霞「敵同士だけど、頑張ってね」 京太郎「はい!本当にありがとうございました!」 臨海「ここまでで、いいかな」 京太郎「同じホテルなのにわざわざ見送りなんていいですよ」 臨海「これでも私たちは教育者だからな、心配なものは心配なんだ」 京太郎「そうっすか、ありがとうございます」 臨海「いや、礼なんていらないよ」 京太郎「でもこんな時間に俺の相談に乗ってくれて申し訳ないというか」 臨海「……そういえば、君はどうして私を訪ねてきたんだ?石戸先生の方が相談もしやすかっただろうに」 京太郎「んー……監督さんが頼りになりそうだったから、ですかね」 京太郎「霞さんたちが頼りないってわけじゃないんですけど、一昨日とか俺のこと看ていてくれたじゃないですか」 京太郎「だから監督さんのところに行こうとしたんだと思います」 臨海「……そう、か……そう言われて悪い気はしないな」 京太郎「というわけで、ありがとうございました」 臨海「うん、頑張ってくれ」 京太郎「へへっ、負けませんからね」 臨海「こちらもそう老いぼれちゃあいないよ、じゃあな」スタスタ 京太郎「おやすみなさーい」 【冬休み5日目】(合宿三日目)終 【冬休み6日目】(合宿四日目) 京太郎(清々しい朝!冬の日差しにその寒さ!) 京太郎(けどさぁ……) 京太郎「…………」サワッ 咲「んっ」ビクッ 京太郎(なんで咲の胸を触ってるんだ俺……)サワサワサワサワ 京太郎(ってかなんでこんな後ろから抱き着いてるような体勢になってんだよ……)サワサワサワサワ 京太郎(今までないものだと思ってたけど、服越しでも案外あるもんなんだな)サワサワサワサワ 京太郎(そもそも昨日何があったんだ?)サワッ 咲「あっ、んっ……」ビクビクッ 京太郎(急に震えだしたけど、寒いのか?) 京太郎(布団もっとかけてやらないと……) バサッ スタスタ... 咲(なんか変な感じがしたから起きちゃったけど)モジモジ 咲(何なんだろうこの感じ……体がすごく熱くて……) 咲(ちょっと気持ちいい、かも……) 咲(京ちゃん、私の胸が好きなのかな) 咲(……触ってくれたってことはそういうことだよね) 咲(なんだか、嬉しいな) 朝 京太郎(……はっ!) 京太郎(朝、か?) 京太郎(でもなんか暑いような……) 咏「ぅ…………」モゾモゾ 京太郎(なんでまた俺の布団で寝てるんだよ……) 京太郎(小さいからはみ出なくっていいけどさ) 京太郎「えいえい」ツンツン 咏「にゅ……ぅ……」プニプニ 京太郎(一昨日は滝見さん、昨日は高鴨、そんで今日は咏か) 京太郎(何なの俺、何か憑いてるんじゃねえの?) 咏「んぅ…………きょぅたろぉ……」 咏「……すきぃ…………」 京太郎「!」ビクッ 京太郎(びびったぁ……寝言か、そりゃそうだよな) 京太郎(第一好かれるようなことあんました覚えないし、うん) 京太郎(けど、もし俺が咏と付き合ったら……) 京太郎(…………) 京太郎(通報されるな) 淡「今日はみんなで人生ゲームをしよー!」 京太郎「……はぁ」 咲「いいの?京ちゃん」 京太郎「ときには息抜きも必要だろうからな」 淡「私黄色使うねー!」 春「……青」 穏乃「じゃあ私は赤!」 咏「んーと……じゃあ私は緑にするかねぃ」 淡「あ、そーだ!一番金持ちの人は誰かに命令できるってことにしよ!ってかそうするから!」 京太郎(うわぁ、めんどくせぇ……) 淡「今めんどくせえって思ったでしょ!」 京太郎「なっ、どうしてそのことが!」 淡「私ときょうたろーは以心伝心だからね!愛し合ってるっていうのー?」 咲「」ムッ 咏「」ムッ 淡「んー、私が勝ったら何しよっかなー」 春「勝たないから心配しないでいい」ポリポリ 淡「へータキミン言うねー」 京太郎「とっとと始めるぞー」 一位 京太郎 二位 春 三位 穏乃 四位 淡 五位 咲 六位 咏 淡「うわ、びみょー」 咲「また家が燃えちゃったよぉ……」 咏「竜巻で飛ばされるよりまだマシだろ……」 穏乃「やった!ブラックバス釣れた!」 京太郎「何とか一位だったけど、滝見さんすげーな」 春「……ギャンブルは得意」ポリポリ 京太郎「俺が一位だから何か命令していいんだよな?」 淡「……チッ」 京太郎「あくどい顔で舌打ちするなよ!なんか恐いから!」 京太郎「じゃあ咏が俺にマッサージ、咲は滝見さんにマッサージな」 咲「え?」 咏「ふぇ?」 穏乃「そんなのでいいの?」 京太郎「ああ、気持ちよけりゃいいだけだから」 淡「なにそれつまんないー!」 春「……なんで私まで」 京太郎「細かいことは言わずに、な?」 春「…………」ポリポリ 咏「でもよぉ、マッサージってどうすりゃいいん?」 京太郎「肩揉んだりでいいぜ、そこまで本格的にやる必要はないからな」 咏「へいへい、んじゃ始めるよ」 咏「京太郎って結構肩凝ってるのな」 京太郎「んーまあな」 咏「ん……しょ」 京太郎「こういうのもいいな、なんかリラックスできるわ」 咏「それは私の腕がいいからなんじゃねーの?知らんけど」 京太郎「そうかもな、毎日やってもらいたいくらいだぜ」 咏「ま、毎日って……」 京太郎「ん?どうした?」 咏「どうもしてねえよ!」グキッ 京太郎「痛っ!?」 咲「滝見さんのうなじ、綺麗だね」 春「…………」コクッ 咲(滝見さんの胸大きいな……) 咲(私も黒糖食べれば大きくなるのかな) 咲(もし大きくなったら京ちゃんも……ってなんで京ちゃんのこと考えてるの!) 咲(京ちゃん大きいの好きだもんね……羨ましいなぁ) 咲(って、あーもう!) 春「?」 淡「つまんなかったからもう一回!」 京太郎「せめて種目変えようぜ……」 一位 京太郎 二位 穏乃 三位 淡 四位 咏 五位 咲 六位 春 京太郎「また俺の勝ちだな!」 淡「つまんないつまんないつまんないー!」 穏乃「うーん、いい線行ってたと思ったんだけどなぁ……」 咏「まあ、いっか」 咲「順位下がっちゃったよぉ……」 春「……命令は?」ポリポリ 京太郎「お、そうだったな、んじゃ、命令は――――」 京太郎「全国で充電ってのが流行ってるらしい」 咲「充電?」 京太郎「一人がもう一人の膝の上に乗ってエネルギーを蓄えるとかなんとか」 穏乃「へー、今度憧にやってもらおうかな!」 京太郎「つーわけで、俺が滝見さんに充電をする」 咏「は?」 淡「え?」 春「…………」ポリポリ 京太郎「ほら、俺今二連勝だから最下位の滝見さんに運気を注入するっていうか」 咲「それって滝見さんが京ちゃんの上に座るってことだよね?」 京太郎「ん、それがどうかしたか?」 咲「どうかしたか、って……」 京太郎「よし、んじゃ滝見さん乗ってくれ」 春「…………」ポスン 淡「……それだけ?」 京太郎「これだけ」 淡「なにそれ!またつまんないよ!」 春「……黒糖食べさせて」 京太郎「おう、いいぞ」ヒョイ 春「…………」ポリポリ 咏「なんでこんなん見てないといけないんだよ……」 穏乃「滝見さん、充電されてる感じとかするの?」 淡「まっさかーそんなことあるわけ……」 春「……須賀くんが伝わってくる」 淡「何その効果!?」 淡「もう一回!もう一回!」 咲「もう昼だからそろそろやめない?」 淡「諦めちゃだめだよサキサキ!」 咲「諦めるも何もないと思うけど……どうする?京ちゃん」 京太郎「俺も黒糖食べていいか?」 春「……食べさせてあげる」 咲(なんで向かい合ってるの!?) 京太郎「じゃあ俺も」 春「…………」ポリポリ 京太郎「…………」ポリポリ 咲(なんだか兄妹みたいで微笑ましい光景だけど、どうしよう咏ちゃん!)チラッ 京太郎「服に黒糖こぼれてるぞ」ヒョイ パクッ 春「あ……」 咏「」イラッ 咲(こっち見てないや……こうなったら高鴨さん)チラッ 穏乃「滝見さん私も黒糖食べたい!」 春「……どうぞ」 穏乃「ありがと!」ボリボリ 咲(あ、これダメなパターンだ) 咲(でも私がしっかり聞かないと!) 咲「京ちゃん、お昼ご飯食べに行く?」 京太郎「……」ナデナデ 春「…………」ポリポリ 京太郎「滝見さんの髪、綺麗だな」 春「……春でいい」 春「…………」 春「……なんでもない」 京太郎「春の髪、綺麗だな」 春「…………」カァァ 咲「」イラッ 昼 京太郎「今日の午後は自由時間だぞー」 淡「よーやくきょうたろーもわかってきたみたいだね」ウンウン 穏乃「三尋木さん!ラーメン食べに行かない?」 咏「おーいいぜぃ、どっちが食べられるか勝負な」 穏乃「よしっ!燃えてきたぞぉぉぉぉおおおお!」 淡「じゃあタキミン遊びに行こー!昨日行けなかったからね!」 春「……」コクッ 京太郎「……んじゃ、俺たちも遊びに行くか」 咲「えっ、私と?」 京太郎「咲以外に誰がいるんだよ、ほら行くぞ」 咲「あっ、ちょっと待ってよ京ちゃん!」 咲「わぁ、本がいっぱいだよ、京ちゃん!」ピョンピョン 京太郎「確かに大きいけど、はしゃぎすぎだろ」 咲「長野じゃこんなに大きいところあんまり無かったもん!ああ……いいなぁお姉ちゃん」 京太郎「咲、ホントに本のこと好きなの……」 ポツーン 京太郎「……な」 京太郎「あんにゃろうどこ行きやがった……」 京太郎(目を離したらいつもこうだ、まあ本屋なら大体……) 咲「京ちゃんどこぉ……」 咲(お手洗いにも行きたいのにぃ……) 京太郎「ったく、何やってんだよ」ギュッ 咲「ぁ……」 京太郎「トイレに行きたかったら俺に言え、連れて行ってやるから」 咲「そんなこと、言えるわけないじゃん……」 京太郎「お前がいなくなったら困るんだよ、だから、さ」 京太郎「俺がいるときは、俺に頼れ」ニコッ 咲「…………あぅ」カァァ 京太郎「スッキリしたか?」 咲「お、女の子に何言ってるの!京ちゃんのバカ!」ポカポカ 京太郎「相変わらず咲はちんまいなー」 咲「もー!」 咲「…………」ジーッ 京太郎(こうして咲と本屋に来たわけだけど……) 咲「…………」ペラッ 京太郎(……なんかつまんねえ) 京太郎(何かいたずらしてやるか) 京太郎(にしても何読んでんだ?)チラッ 咲(京ちゃんの顔が……うぅ)カァァ 京太郎(恋愛小説か?咲もそういうの読むんだな)チラッ 咲「///」ポシュー 京太郎(咲の耳……か) 京太郎(……よし) 咲(京ちゃんの顔が近いから集中できないよぉ……)カァァ 咲(でも京ちゃんに怪しく思われちゃうからちゃんと読まないと……)ジーッ 京太郎「ふーっ」 咲「ひゃぁっ!」ビクッ 京太郎「あっはっは!なんつー声出してんだよ」 咲「も、もうっ!京ちゃんのバカ!」 咲「あっち行っててよ!」 京太郎「はいはい、十分経ったらまたここに来るから絶対に動くなよ」 咲「言われなくてもわかってるもん!べーっ!」 京太郎(―――とは言われたけど、時間が来るまで何しよ) お品書き 1.牌のお姉さんの麻雀教本 中級編…2000円 2.牌のお姉さんの麻雀教本 上級編…2800円 3.小鍛治健夜の目指せ!グランドマスター!…2800円 4.戒能良子のものまね王! 5.迫り来る怒涛の修羅場…2000円 6.女性を落とす40の方法…1000円 7.ライトノベル…600円 8.小説…600円 9.恋愛小説…600円 10.野依理沙の感情コントロール法…1000円 11.一日を活用する本…1500円 12.咲が読んでたのと同じ恋愛小説…700円 京太郎(咲も読んでたし、俺も似たようなの読んでみるか) 京太郎(……思春期の恋愛模様を描いた作品、か面白そうだ) 京太郎(咲の読んでたやつはどんな話だったんだろ) 京太郎(まあいいや、買いに行こ) 「ありゃぁたっしたー」 京太郎(後は咲を探しに行くだけだな) 京太郎(この辺のコーナーだったよな……あ、いた) 咲(京ちゃんまだかな……)モジモジ 京太郎(何だあいつ?足踏みしたり脚寄せ合ったり……) 咲(なんでまたお手洗いに行きたくなっちゃうんだろう……)モジモジ 京太郎(?) 京太郎(こっちに気づいてないのか?じゃあ……) 京太郎「おい、咲」 咲「へっ……あ、京ちゃん」 京太郎「早く行くぞ」グイッ 咲「えっ、なに、どこ行くの?」 京太郎「トイレ、行きたくなったんだろ」 咲「どうしてわかったの?」 京太郎「お前のことだからな、ほら着いたぞ」 咲「あ、ありがと……」モジモジ 咲(どうして京ちゃん、私がお手洗いに行きたいってわかったんだろ) 咲(なんで私を引っ張って行ってくれるんだろ) 咲(…………) 咲(帰るときは、私から京ちゃんの手繋ごうかな) 咲(手をつないで買い物に行くって、デートみたいだよね) 咲(……こんな風に、また遊びに行けたらいいな) 咲「お待たせ、京ちゃん」 京太郎「ん、そんなに待ってねえよ」 咲「えへへ、それじゃあ帰ろっか」ギュッ 京太郎「あ……ああ、そうだな」 咲(恋人繋ぎって、ちょっと大胆だったかな) 京太郎「って咲、本買わなくていいのか?」 咲「あっ、忘れてた!ちょっと待ってて!」トテトテ 京太郎「だから走るなっての!」 夜 京太郎「いよいよこの合宿も終わりっつーわけで、練習するぞー!」 穏乃「おー!」 淡「元気150%の淡ちゃんなら負けないよ!」 咲「私も負けないもん!」 春「…………」ポリポリ 咏「うぅ……胃もたれきつぃ……」 淡「そい!リーチ!」 咲「じゃあ私も、リーチ」 咏「そんじゃ、リーチ」 穏乃「リーチ!」 「「「「……」」」」 京太郎「何やってんだあいつら……」 春「……きょうたろう、始めて」 京太郎「ん……ああ」 京太郎(春が集中できるからって充電しながらやってるけど……) 春「…………」ウツラウツラ 京太郎(人の膝の上で寝るなよなー) 春「ん……」モゾモゾ 京太郎(やばっ、動かれると流石にまずいっ) 京太郎(これは起こすしかない……よな) 京太郎「おーい、春ー」 春「…………」 京太郎「後ろからじゃ起きてんのかどうかわかんねえよ……」 京太郎「…………」 春「…………」 京太郎「……俺も寝るか」 京太郎「最後の相手は高鴨か」 穏乃「んそっ、よろしくね!」 京太郎「おう、頑張るぞ!」 穏乃「うぉぉぉぉおおおお頑張るぞぉおぉおおお!」 京太郎(なんだろう、このやり取り終わらない気がするぞ?) 穏乃「いやぁー、今日で合宿も終わりなんだねー」 京太郎「手、動かせよ」 穏乃「須賀は楽しかった?私は楽しかったよ」 京太郎「いや、だからさ」 穏乃「東京のラーメンおいしかったし、麻雀も楽しかったし!」 京太郎「集中しようぜ、集中」 穏乃「大星さんや宮永さんともまた打てたから良かった!」 穏乃「須賀はどう思う?」 京太郎「麻雀しようぜ」 穏乃「うん、やっぱり楽しかったよね!」 京太郎「どこをどう捉えればそうなる!?」 京太郎「これで合宿は終わりだ!」 京太郎「そしてぇえぇえええええーーーー!」 淡「打っち上っげだーーーー!」ドンドンパフパフ 咲「わ、わー!」 咏「いえーい!」 穏乃「ラーメン!ラーメン!」 春「…………」ポリポリ 淡「でもどこに行くのー?」 京太郎「う……んー、どうしよ」 京太郎「じゃあカラオケでいっか」 咲「えぇ……私歌とか上手くないよ?」 京太郎「楽しけりゃいいんだよ、みんなもいいだろ?」 穏乃「憧によく連れていかれたからね、オッケーだよ!」 淡「私もいいよ!」 咏「ま、いんじゃね」 春「…………」ポリポリ 京太郎「誰から歌うんだ?」 淡「その前にルール決めようよ!」 咏「ルール?」 淡「六人の内負けた人が言うこと聞くとか!」 咲「わざわざそんなことしないでもいいんじゃ……」 淡「じゃあ一番の人がきょうたろーに充電してもらうとかは?」 咲「」ピクッ 咏「」ピクッ 京太郎「おい待てそのルール、俺が一位じゃ意味ないじゃねえか」 淡「え~、どうせきょうたろーは勝てないよー」 京太郎「何だと?」 穏乃「まーまー二人とも落ち着いて」 淡「タキミンはどう思う?」 春「……いいと思う」 京太郎「くっ……」 淡「嫌だったら代替案を提案してねー」 京太郎「折衷案ってことで俺が一位になったら他の人に命令」 京太郎「他の人が一位になったら俺が充電、でどうだ?」 咲「どうだ、っていうか……」 咏「京太郎が得しすぎだろ……」 淡「うん、それでいいや!」 穏乃「じゃあ一番は私行くよ!」 春「…………」ポリポリ 穏乃「青空が眩しいー、君がいる風景はー」←16点 淡「重さじゃー測れない、こんな想いー」←52点 咲「こわいもののない世界ならー」←58点 淡「何なのこの機械!おっかしいんじゃないの!」 淡「私が52点なんてあり得ないでしょ!」 京太郎「ふっ」 淡「鼻で笑うな!」 春「雲の形、突き抜けるー」←96点 咏「毎日ナニがあって、頭抱えてもー」←92点 京太郎「たましいゴーンと、チャイムを打たれたならー、打たれちゃったら!」←61点 淡「なんできょうたろーの歌より私の方が下なの……」ガックシ 咲「それは同感かも……」ガックシ 穏乃「うん……」ガックシ 京太郎「なぜそこまで落ち込む!?」 春「きょうたろう、充電」 京太郎「お、おお、いいぞ」 春「」ポスン 春「……頭撫でて」 京太郎「ああ、よしよし」ナデナデ 淡「ちょっ、そんなオプション――――!」 淡(待てよ、ここで頭なでなでを禁止したら私が勝ってもあまり得はない!) 淡(それにこう考えている間にもタキミンのきょうたろーポイントがどんどんたまっていく!) 淡(まさかこれが――――) 春「……ふっ」 淡(先手必勝のジャスティス!勝てば魏呉蜀!) 咲(勝てば官軍だと思うけど……) 淡(ここは黙るしかない!) 京太郎「淡、どうかしたか?」 淡「ううん、なんでもないよー」 淡(タキミン……恐ろしい子……!) 春「……きょうたろう」 京太郎「どうした?」 春「何かして」 京太郎「何か、って何だよ」 春「……抱きしめたり、とか」 京太郎「なら今頭撫でてるじゃん」 春「そうじゃなく……」 京太郎「んー……じゃあ……」 京太郎(咲とかがいるからあんまり大胆なことはできないとして……) 京太郎(そうだ!) 京太郎「……春」ボソッ 春「」ビクッ 京太郎「どきどきしてるんだ、俺の胸……春を充電したい、十年も、二十年も」ボソボソ 京太郎「っ……お前のそばに居続けたい」ボソボソ 京太郎「きっと、お前のことが好きなんだ……いや、春が好きだ、断言できる」ボソッ 京太郎「りゆうはわからない、色々ありすぎて、お前の好きなところが多すぎて」ボソボソ 京太郎「……なあ、春」 春「……///」カァァァァァ 京太郎「好きだぞ」ボソッ 春「///」ボシュー 咲「あの二人何してるのかな?」 淡「さあー?じゃあ次の曲入れちゃおー!」 穏乃「信じる、それだけで越えられないものーはない」←97点 淡「ほどかれてくの、どこまでもー」←70点 咲「がんばっちゃったがんばった我々東南西北わーいわーい!」←83点 淡「だからなんで私がこうなんのよ!」 穏乃「点数上がったんだからいいじゃん」 淡「アンタが一番おかしいでしょ!」 春「君の知らない、私だけの秘密」 京太郎「春は歌上手いなー」 春「……」カァァ←31点 咏「冒険でっしょ、でっしょ!」←76点 京太郎「ハートのエッジに挑もう、思うたけ見つめてー」←92点 穏乃「今度は私だよ!」 京太郎「ぐぬぬ、あとちょっとだったのに……」 穏乃「ねぇー私にも何かしてー」 京太郎「だから何かって言われてもな……」 京太郎「んじゃ、遠慮なく」サワッ 穏乃「ふぇっ」 京太郎「高鴨の太ももって結構筋肉ついてんだな」サワサワ 穏乃「ちょっ、何触ってんのさ!」 京太郎「こんな恰好で寒くないのか?」サワサワ 穏乃「はしってるから……大丈夫、だけど……」 京太郎「でも、ちゃんと肌スベスベしてるし、女の子って感じするぜ」サワサワ 穏乃「それ、褒めてくれてるのかわかんないんだけど」 穏乃(さっきから何かが当たってる気がするし……須賀に触られてると……何だろう) 穏乃(ちょっと変な……)モゾモゾ 春「…………」ボリ!ボリ!ボリ! 咲「京ちゃん何やってんだろ……」 咏「あいつ……」 淡「タキミンまであらぶってる……」 淡「次は絶対に勝ってやるんだから!」 穏乃「私はもういいや……」 咲「私も頑張る」グッ 春「…………」ポリポリ 咏「今度こそ勝つぜぃ~」 穏乃「みみーもとで囁き呼ぶ声に振り向けば、気づかぬうち開かれていたトビラー」←66点 淡「ガッティーノ、ガッティーナ、私だけの傍にいてねー」←15点 咲「わーたっしーとしようよ、ココロが晴天ドキツモ昇天」←75点 淡「」チーン 京太郎「ぶははははは!どんだけ機械に嫌われてんだよ!」 咲「京ちゃん、淡ちゃん可哀想だよ」 京太郎「でもよぉ、あっはははは!」 淡「うっさいうっさいうっさーい!どうせきょうたろーだってこんな点になるもん!」 京太郎「ならねーよ、ま、見てればわかるけどな」フフン 春「アザレアを咲かせて、暖かい庭までー」←5点 咏「おおきな夢、夢、スキでしょ?」←83点 京太郎「本気の恋ー、それは突然花が咲くー」←90点 淡「みんなしてずっこいずっこい!」 京太郎「結局実力ってことだな」 淡「むぅ……」 咏「んで、命令何すんの?」 京太郎「おっ、そういえばそうだったな」 咲「エッチな命令とかは……ダメだよ?」ニコッ 京太郎「わ、わかってらぁ、そんぐらい」アセアセ 春「…………」ポリポリ 京太郎「んー、と、じゃあ……淡?」 淡「なによぉ……」グスッ 京太郎「いや、負けたからって泣くなよ」 淡「だって、きょうたろー程度に負けるとかありえないし……」グスッ 京太郎「ナチュラルに失礼だな、おい」 春「……命令」ポリポリ 京太郎「ああ、ちょっと考え中な」 京太郎(全員に猫のごとく甘えてもらう、とか言おうと思ってたけど俺もそこまで空気が読めない男じゃあない) 京太郎(淡が泣いたままだと嫌な気がするし……淡の脇をくすぐって励ますとかいいんじゃないか?) 京太郎(あわよくば淡の胸に触れる、って違うわ!どんだけ変態なんだ俺!) 京太郎(それにあんな胸触ったってなぁ……)ハァ 京太郎「淡」 淡「なに?」 京太郎「ほい」ガシッ ヒョイッ 淡「はぁっ!?」 咲咏穏「ええっ!!」 春「…………」ポリポリ 淡「なっ、何してんの!」 京太郎「ほーれ高い高ーい」 淡「子どもじゃないんだから降ろしてよー!」ジタバタ 京太郎「はっはっは、じたばたはHPが少なくないと威力弱いんだぜー」 淡「っていうかスカート見えるから!」ゲシッ 京太郎「ぐへぁっ」グラッ 咲「あっ!」 咏「京太郎のバランスが!」 穏乃「大星さん危ない!」 淡「きゃぁっ!」 京太郎「淡っ!」 京太郎(これだと淡が頭から落ちる、最悪病院行きだ!) 京太郎(それだけはさせない!) ドッシーン! 咲「きょ、京ちゃん!」 京太郎「いつつ……腰打ったっぽい」 咏「ったく、気ぃ付けろよなー」 京太郎「わりぃわりぃ」 淡「もー!きょうたろーのせいで危なかったじゃん!」 京太郎「人が身を挺して守ったっつうのに一言目がそれかよ……」 淡「ぁ……それはありがとう、だけど……」モジモジ 淡「って!そもそもきょうたろーが高い高いなんてしなきゃよかったんじゃん!」ウガー 京太郎(一瞬でもしおらしくてかわいいと思った俺がバカだった) 淡「こうなったらやり返してやる!えいっ」ガシッ 京太郎「うおっ!」 淡「んぐぐ……」 淡「持ち上がれぇ……!」 京太郎「淡、あんまり無理しない方がいいんじゃないか?」 淡「うっさい!やり返すったらやり返すんだから!」 ――十分後 淡「なんで持ち上がんないのさー!」 京太郎「体格差があるからしゃあないだろ」 淡「きょうたろーの筋肉硬かったし、抱きしめてるみたいで気持ち良かったよー!」 京太郎「なんでこの状況で褒められてんだろ俺」 京太郎「次で最後にするか」 咲「そうだね、もう結構遅いし」 咏「じゃさ、じゃさ、最後は全員で同じ歌歌ってその得点を競うってのはどうなん?」 淡「あ、いいねーそれ!」 穏乃「じゃあ何歌うの?」 春「……だんご三兄弟」 咲「中々古いね!?」 京太郎「そりゃみんな知ってるだろうけどさ……」 淡「じゃあセーラームーンとかは?」 咏「そっちのがおぼろげなんだよねぃ……」 穏乃「タ○リ倶楽部のオープニングは?」 京太郎「あれカラオケに入ってんのか?つーかどんなチョイスだよ」 淡「タ○リ……なにそれ?」 咲「私も土曜日は夜遅くまで本読んでるから知らないな」 京太郎「それ、見てるって言ってるようなもんだぞ」 咲「空耳しか見てないもん!」 淡「だから何それ?」 京太郎「結局、おいでよ亀有を歌うことになったぞ!」 咲「どうしてこうなっちゃうの……」 穏乃:96点 春:90点 淡:66点 咲:27点 京太郎:21点 咏:1点 咏「1点……1点……」チーン 淡「また勝てなかった……」ガクッ 咲「私だって4位だったんだから、元気出そ!」 春「…………黒糖、いる?」ポリポリ 淡「いるいるっ!ちょーだい!」 咲「ゲンキンだなぁ……」 穏乃「また私が一番かぁ……よっ!」ポスッ 京太郎「俺の膝に慣れるの早くね」 穏乃「まあ、嫌いじゃないからねー」 京太郎「新子だったら「こんなこと死んでもやらないわよっ!」とか言いそうだよな」 穏乃「あはは……有り得るね」 京太郎「今回も何かするか?」 穏乃「うんっ、おまかせで!」 京太郎「んじゃ、まずは」サラッ 穏乃「ん……」 京太郎「高鴨の髪の毛さらっさらだな」ススッ 穏乃「えーそうかな?」 京太郎「綺麗だし、いい匂いもするぞ」ソソッ 穏乃「なんかむずむずする……」 京太郎「やっぱり女の子の髪って気持ちいいな」 咲「……やっぱり?」ゴッ 京太郎「ヒッ」 咲「京ちゃん、他の女の子の髪触ったことあるの?私にはないのに?」 京太郎「そ、それは言葉の綾というやつで、触ったっつうか撫でたときとか……ほら!小さいときにお前のことも撫でてたろ!」 咲「……そういうことならいっか」 咲「ほら、続けなよ」 京太郎「は、はい……」 京太郎(なんか重い雰囲気になってんですけど!?) 京太郎(やべーよ殺されるよ、何だよあの殺気、このまま抱きしめようかと思ったけど絶対無理だよ) 穏乃「もう終わり?」 京太郎「う……ああ……うー……」 京太郎(けどまだこうしていたい自分もいるわけで……) 京太郎「いや、まだだ!」ギュッ 穏乃「わっ!」 京太郎(あっれー?どうして俺は高鴨を抱きしめてんの?おっかしいなー) 淡「髪いじって抱きしめるって……」 咏「あんさぁ、京太郎?流石に限度ってものがあると思うぜぃ」 京太郎「ちっ違うわ!これは俺が無意識下に行った行動であって俺自身の行動じゃないんだ!」 京太郎「そうっ!いわばそれは反射!思考とは真逆!目の前いる高鴨を抱きしめるのは俺の性なんだ!」 淡「なお悪いわっ!」ゲシッ 京太郎「脛はやめろって痛いから……」 京太郎(なおさら酷い雰囲気になった気がする……) 咲「」ニコニコ 淡「」ジトッ 咏「」ジーッ 穏乃「~♪」 春「」ポリポリ 京太郎「なあ、高鴨?」 穏乃「穏乃でいいよ、私も京太郎って呼ぶから!」 京太郎(この状況で何言いだしちゃってんのお前!?) 京太郎「何言っちゃってんの、おい」 穏乃「今さ、京太郎に抱きしめられてるとなんか安心するんだ」 穏乃「ウチ女子高だから、久しぶりに男子と話したのに楽しくて」 穏乃「だから京太郎とはもっといい友だちになりたいな、って」 京太郎「今言うことなのかよ……」 京太郎(しかもこの惨状で) 穏乃「なんか言うタイミング逃しちゃいそうだったからね」 京太郎「そ、そうか」 京太郎(何これ、何が言いたいのこいつ) 京太郎(言われて滅茶苦茶嬉しいけど……) 咲「ジュゴゴゴ」ニコニコ 淡「ジュゴゴゴ」ジトーッ 咏「ジュゴゴゴ」ジーッ 春「……」ポリポリ 京太郎(ストロー悲鳴あげてるから!こっち向かないで怖いから!) 穏乃「京太郎ー」 京太郎「なっ、なんでございますでしょうか」 穏乃「呼んでみただけだよ、えへへ」 京太郎(そういうことされると……もう……)カプッ 穏乃「ひゃぁっ?」 京太郎「んっ……」ハムハム 穏乃「京太郎ぉ、くすぐったいよぉ」 京太郎「ははほはっへはいへぇ」 穏乃「耳元で喋らないでよ、ふふっ」 京太郎(なんで俺、穏乃の耳咬んでんだろ……) 京太郎(あとは耳に息を吹いて終わらせよう) 咲淡咏「」ゴゴゴゴゴゴゴ 京太郎(あいつらに殺される気しかしない!) 京太郎「……ん」 京太郎(俺の唾液ですごくエロく見える……) 京太郎「ふーっ」 穏乃「んんっ!」ビクッ 京太郎「こ、これで終わりだ!」 京太郎(何やってんだろ俺……) 京太郎「かーっ!歌った歌ったー!」 淡「きょうたろーの変態」 京太郎「まだ言うか」 咲「8時くらいだけど、新幹線間に合うかな?」 咏「大丈夫なんじゃね、知らんけど」 穏乃「んー、でも確かに危ないかもね」 京太郎「じゃあここで解散っつうことでいいか?」 淡「うん!」 穏乃「だねー」 京太郎「そっか、じゃあ行くぞ」 咲「ま、待ってよ京ちゃん」 春「……お疲れ」 穏乃「またね」 淡「また来週だよー!」 咏「じゃあなー」フリフリ 京太郎「おう!頑張ろうなー!」 咲「そっか、私以外みんな博多行きなんだ」 京太郎「春は今から帰って家に着くのか?」 春「ホテルは取ってある」 穏乃「どうせだし京太郎の部屋に泊まればいいんじゃないかな」 春「……いいの?」 京太郎「いやダメだろ、年頃の男女が同じ部屋で寝泊まりなんて」 咲「つい昨日までやってたんだけどね……」 咲「あ、私こっちだから」 京太郎「そっち東北新幹線だぞ」 咲「えっ!?わわっ、危なかったよ!」 京太郎「お前、よく東京まで来れたな」 咲「バ、バカにしないでよ!」 京太郎「はいはい、バカにしませんよー」 咲「バカにする気満々でしょ!」 京太郎「長野新幹線あっちだぞー」 咲「わ、わかってたから!わかってたからね!」 京太郎「はいはい、じゃあな」ナデナデ 咲「だからバカにしないでよ!」 穏乃「京太郎って宮永さんと仲良いんだねー」 京太郎「ま、幼馴染だからな」 穏乃「いつごろから知り合ったの?」 京太郎「咲とは小学生くらいかな、なんでだ?」 穏乃「んー、ちょっと気になったから?」 春「……二人とも、はい」 京太郎「黒糖一袋!いいのか?」 穏乃「うおっ!おおおっ!」 春「お疲れ様のプレゼント」 京太郎「そっか、あんがとな」 穏乃「んー!おいしー!」ボリボリ 春「……」ニコッ 【冬休み6日目】終
https://w.atwiki.jp/tktkwatch/pages/44.html
かにかま (斉藤弾) トリップ:◆egFq0uURnw=#梅干5th 概要 6代目手動保管庫の管理人であり、3代目素材保管庫の運営も行う。 しかし、肝心の保管作業は2009年上旬より滞っているのが実状である。 本人によればこの停滞状態は、 持病の悪化 人間関係のトラブル(詳細は不明) によるものらしいが、 一方で、総受け関係の保管・イベント開催やブログの更新に関しては精力的に行うなど不可解な点もある。 その結果、ツクスレ住民の不信感を招き、保管庫運営の怠慢だとする批判につながった。 こうした疑念が漂うなか、 ろーたの発言をネタにしたブログ記事の投稿により、ヲチラーであることが判明。 ヲチラーによる叩きの口火を切ることとなった。 WEB拍手への返信のいい加減さも顕著で、 言葉のキャッチボールがまったくできないようである。 ツクール 若いナンバーを取る事が多いが実力は高くない。 総受けに対するモチベは高く、VIPの保管を放置して総受け祭りに参加したことも 206 名前:ツクスレの名無し:2009/06/28(日) 20 01 25 アヒャイン夏26紅白24 公開後平均25 M明のksg祭り(小規模祭) 公開後21 ピヨピヨ黒歴史カレンダー 公開後20 ぽにまろ黒歴史紅白 公開後15 フラック黒歴史夏の陣 公開後13 かにかま 夏の陣 公開後12ww 性格 悪い。 21 :ツクスレの名無し:2011/01/30(日) 10 28 22 かにかまのブログから 某人が理不尽(?)な目に合ってるのを見ると反射的に 『L○5ざまああああああwwwwwww』 って言いたくなるこの現象に早く何か名前をつけるべき そしてその後に続く言葉はもちろん 『まぁ、気が向いたらサモン書いてやるからがんばれ』 しかしやっぱり俺がサモン書くとやっぱ青いダモン… 2011.01.28 Fri 11 25 37 これは…そのまんまの意味でいいのか? タイミングとしてはちょうどフェニアがブロックした後だし 保管庫運営 歴代の管理人に比べて保管漏れが圧倒的に多い。 これは、かにかまの主観で一部の作品が意図的に排除されているためとの意見もある。 ブログでの度重なる愚痴や上記のような停滞状態から、 「早く管理人を交代したほうがいい」との意見に賛同する住民も少なくはないが、 かにかま本人は頑として続ける意向のようだ。 運営体制に批判が集まり、自身もブログで管理人としての限界を示唆するなか、 なぜ続投するのかはまったくもって不明。 炭酸電池が3代目素材保管庫をが引継ぐと申し出てきた際にも、 「まだ続ける、危なくなったら頼みます。」と事実上断っている。 交友のある海苔や15、果てはろーたにまで運営体制への批判を受けるが、 いずれのコテも「かにかまは他人の意見を受け入れる気がない」と愚痴をこぼすだけに終わった。 特に海苔との確執はヒートアップしており、 傍目に見ても管理人という公的な立場を持つ人間の対応とは思えないほどの泥仕合と化している。 友人からの忠告に対してもひどい態度を見せた拍手返信の詳細は海苔、15の記事を参照のこと 批判に対する回答の一部 わかってねーなお前は だから嫌われる人には嫌われるんだよ! 特に頭の良い奴にな!! 暗に自分は頭がいいと言っているのだろうか。 俺と勝負するなら、 現状は他人に投げて…でも投げる方法他はお前で全部考えて… それが駄目なら謝罪と賠償を要求するニダ… って意見じゃ勝てないよ 何も勝負しようという訳ではない。 実際保管庫掲示板と俺ブログと本スレには 至って何もかかれてないんだが… 都合の悪い書き込みは見えないらしい 素材保管庫すら募集かけて数ヶ月名乗りが出なくて それで俺が言った節があるので 交代出来る位人材いなくね? ※炭酸電池が名乗り出たのに蹴りました っていうか正直ジエン板に毒されすぎw かにかまに毒されるよりはまだ 八百屋さんは良い人だったよー 嘘です、IP晒して喜んでる屑ですw 同居人がPC使ってる間は俺PC使えんねん 別の拍手↓ 俺の今居る家、ネットないねん… 逆転裁判ならここで終わってた お前がこうしてジエンやら何やらで ネット向こうの姿もわからない人間をヲチってっている間 俺は彼女の美味い手料理を食ってたワケだ それは妄想だ 俺テレビ持ってない… ケータイもテレビ内蔵始める1つ前の機種だし 実家のPCにはマザボの空きスペースの問題でチューナー付けられない どんな生活だ ノーコメントゲームの欄がないのは6代目保管庫だけ!! フォース保管庫もベルエターナル保管庫もノーコメントゲームはありませんよ っていうかお前はあれか、 勉強しようと机に教科書の用意始めた子どもに対して さっさと勉強しなさーい!って怒って 今からしようと思ってたのにーって子どもひねくれさせて その場を悪化させるオカンか 海苔に対する意見。お前は何を言っているんだ。勉強したことないだろw 一応保管はできるのだぞ…? ただ現状では、保管庫と、人一人のリア生活を支えるのとで 二重の見過ごせない事柄が発生してます 15に対する返信。じゃあやめろよ ってか俺はアイドルか何かか。 ブログに書かれただけで急に発狂するとか凄い影響受けるとか ツクスレではそういう未発達の焼酎みたいな人は少数だと思います。 俺は初心者支援をしていきたいと思ってます。 成長しきって歩いてる奴は自分一人でもなんとか出来るでしょう。 15に対する返信。成長しきって歩いてる奴は自分一人でもなんとか出来るでしょうwwwww (訳:成長しきっている奴は保管しなくても我慢できるだろ?) 正直言うと海苔の意見の方向性にいらっときたよ! 15にはマジメに返信したつもりだったのだが… メロンクレープ寿司に対する返信。これだけ説得されても「海苔にはいらっときたよ」で終わるかにかまww 割と普通に思うんだけど ぶっちゃけ、俺ぐらいの有名人になってくると (自作品)他人から良い所と悪い所を評価されたいとは あんまり思わなくなってくるんだよね。 基本的に自分は何かしらうpすれば誰かが勝手に苦言を発信するし 自分でそこまで自分の短所美化して作品作ってる訳でもないから 信者とかファンとかがただ、面白いって書いてくれるだけで 個人的には充分モチベだしそれ以外は特別いらない。 だからこう、面白いと書かずに何か深いことを書こうとしてか わざわざこちらの荒探しを確信犯的な好意的?に やってくれてる人とかみると悲しくなる。 例を挙げると、なれあいのつもりでやってる辛口レビューみたいのとか ああいうのは小物以外嬉しくないと思うんだ…。 とりあえず少なくとも俺はうれしくない。金が絡んだらまた別だけど。 いくつ突っ込み所があるでしょう 頭おかしい天才って俺大好きwwwwwwww だって俺もそうだからwwwwwwwww 俺みたいな奴は類じゃなきゃ友になれないんだよね、相手が凄く優しい人とかそんなんでもない限りは。 頭おかしい屑 かにかまコピペまとめ 「テレビ持ってない」←どんだけ 「最近は不満なく静かだよね、いつものtkスレ」←嘘つけ 「勉強しようと机に教科書の用意始めた子ども」←教科書放置して遊んでただろ 「俺と勝負するなら、~って意見じゃ勝てないよ」←読解力皆無なのか 「ノーコメントゲームの欄がないのは6代目保管庫だけ!!」←でもノーコメ作品は保管しないよ! 「引きこもり童貞じゃないって大変なんですね…」←そのわりには任天堂ゲームに時間費やしてる件 「成長しきって歩いてる奴は自分一人でもなんとか出来るでしょう。」←15の話が理解できてないだろ、そのやり方じゃ成長した者から抜けていくよ ヲチラー「かにかま市ね。さっさと保管交代しろ」 海苔「責任感がなさすぎる。お前は保管交代しろ」 15「このままでは人が喜ぶ管理はできない。私も保管交代した方がいいと思う」 名無し「お前の保管対応の遅さは今までの管理人を馬鹿にしている。保管交代しろ」 ろーた「現実が大変だから保管は待ってーはないわ。保管交代しろよ」 218 名前:ツクスレの名無し:2009/07/06(月) 19 39 03 ヲチラーだけでなく、名無し、そして海苔と15といったコテ、ろーたという荒らし ツクスレが一致団結してるなwww かにかま「更新できないのはしょうがないだろ。俺はお前らと違って彼女相手に忙しいからな」 「じゃあ 保管やめちまえ」 かにかま「嫌だよおー」 「じゃあ とっとと再開しろ」 かにかま「今家族がPC使ってるし、家にPC無いんだよ」 「どっちなんだ ふざけんな」 かにかま「俺のブログはファンもいるからツクスレのことばかりにかまってられないんだよ」 「うるさい 黙れ 更新しろ」 ↓最初に以下ループ ぽにまろ黒歴史に負け、フラック黒歴史に負け、カレンダー一か月分に負け すぐ後ろを見ればVX仮面、クルセイダー、あくせらのノーコメントトリオがいる これがかにかまのツクールの実力w 引退表明 2013年4月14日、3代目素材保管庫にて引退を表明。 最後まで自分勝手であった。 おしらせ 保管庫を休止してしばらく経ちましたが、私側の生活環境が変わり ツクール・ツクスレに割ける時間が全く取れなくなってしまったので、 勝手ながら保管庫を完全停止します、以降復帰することはありません。 今まで長らくのご愛顧ありがとうございました。 ついでにVIPツクラーとしての活動も完全に停止して引退します。 (というか期間的に、既にしています。の方が正しいかも。) 数年間に渡り私のフリをしてツクスレを荒らしている人が数名存在しており、 荒らし側がツクスレの実権を握っていて、情報操作をしている面があるので 今後も私関連で、匿名で荒らし書き込みが定期的に繰り返されると思いますが、 その辺に関しては私は関わっていないので、今も昔も今後も、スレッド上の書き込みを こちから側からどうこうする事はできません。 この通知を見て、露骨にメシウマする人があなたの隣に現れるかもしれませんが、 荒らしに構う人も荒らしなので、愛想笑いをしてあげてください。 それでは。 かにクマ紛争 2010年8月末、twitterにおけるかにかまの愚痴から端を発し、 見かねたクマックマとかにかまの間で、保管庫運営についての議論が交わされた。 詳しい議論の内容は、下記のヲチスレログを参照して下さい。 ツクスレヲチ200:http //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/47528/1282445814/(765から) 個人的には、公共の場で苦情飛ばしてくる方々を嫌った記憶がないので、 一方的に嫌われて一方的に大々的に苦情言われてるだけなのだけどね。 運営体制に対する批判を、ただの苦情としてしか受け止めていないようである。 ヲチスレの中から出てこないならまだしも、知能指数低い奴が2ch外のコミュにまで追ってきて色々言ってくださるんだよね。 こう語るかにかま自身もヲチラーである。 あそこまで不満あがったら誰かが勢力引き連れて勝手に7代目建設とかするかと思ったんだが…。絶対信仰でもあるのか? 引き継ぎの許可申請を断った人間の言葉とは思えない。 誰かに変われっていうけど、本当にその誰かは存在しているのか?って結構思う。 過去のやりとりは記憶から抹消したようだ。 歴代の保管庫って中身が殆ど中高生じゃなかったっけ。 過去の保管庫管理人に対して侮蔑ともとれる根拠のない発言。 ネカマ(ネナベ)疑惑 総受け関連の管理をしていることからも分かるとおり、腐属性を持つことは間違いない。 だが実際の性別に関しては曖昧で、ブログの記事によって内容が矛盾することもある。 当該の記事 あー…服を購入した、という日記 あ…主に愚痴 別ブログの記事 2008.06.26 んふ… やっぱり何だか気になって…その…… アバタ買ってしまった…しかもR2の自アバに似せてΣ( ノ∀`)ペチン しかも上手い具合に、チャージして残してた 70エンチュぴったりで揃うとかwwwwwねーよwwwwwwww (^p^) 今月だけで300エンチュ使いましたね俺… でもいいんです、男になれたから いつまでも性別詐欺はやっぱりいけません 趣味嗜好や愚痴っぽい性格などから女性である可能性が高いが、 別の日記には「彼女がいる」と記しており、自分が男性であることをほのめかす表現もよく見られる。 もし記事に嘘偽り無くすべて真実だとすれば、かにかまは同性愛者ということになるだろう。 もっとも、ヲチラーの間ではネナベであるとする説がさしあたって有力である。 こうした一貫性の無い記述をWEB拍手で指摘されることもあるが、その度に誤魔化している。 ネカマ(ネナベ)として振舞うのは個人の自由だが、 恒常的に虚偽を織り交ぜた記事を書く人間が、保管庫等の管理人を務めることに批判の声もある。 マッスルドリンコ伊藤 さんのプロフィール 1989/05/11(木曜日らしい)に 性別を間違って生まれた変態 というのは冗談で、 本当は繊細な恋心を持った乙女です ごめんなさい嘘つきました 名前の流れは マッスルドリンコ伊藤→斎藤弾→東浩紀→かにかま 近年の活動 3代目素材保管庫を畳んだ後はツイッターもせず祭りにも出ず消息が不明だったが、 近年それらしい名無しがヲチスレで唐突に自分語りをしに現れた。 結局自分が誰か名乗らなかったため、本人と断定はできないが、ほぼ間違いないだろう。 カメやんやクマックマに恨みを持っている、投稿したksgなどの情報からかにかまと推測された。 なんで戻ってきたんだ…… 本人の告白によれば祭りの度にカメやんに求愛され、監視垢に成りすまし粘着されているらしい。 訳がわからん。 529 :(^Σ^):2014/04/18(金) 14 00 58 クマみたいに復活を狙ってると思われてるのか知らんが 正直今の自分がツクールをやるメリットが何もない 531 :(^Σ^):2014/04/18(金) 14 08 48 前にVIPRPGでつるんでた奴らは 気が向いたら帰ってこい なんて言うが そもそもツクスレを家と考えたことがないから いつまでも話が噛み合わないままだった 前後の文脈が微妙に繋がっておらず、話が噛み合わない。 「ツクスレに未練はない」とのたまっているが、ヲチスレなんてところに再び現れる辺り、未練タラタラである。 騒ぎはしたが案の定誰もまともな会話は出来ず、妄想を撒き散らすだけで終わった。 ちなみにこれ以降、カメやん粘着がヲチスレで現れるようになった。 ヲチスレのレスをヲチのあちこちのスレに貼り付ける意味のわからない事をしているが、いったい正体は誰なのだろう 613 :(^Σ^):2014/04/18(金) 16 09 53 この話の自分の気持ちを論理的に伝えられない知恵遅れっぷりを他人に擦り付ける感じ、かにかまかなぁ 絶対監視してやろうな 644 :(^Σ^):2014/04/18(金) 17 52 27 「未練はないよ!カメやんが成り済ましと自演するかもしんないけどね」 この見苦しさ前もどこかで見ましたね 「こっちは閉鎖するよ!今回の件を仕組んだ奴らや成り済ましして暴れるかもしんないけどね(酉晒し)」 こんな感じでしたっけ 652 :(^Σ^):2014/04/18(金) 18 09 32 かにかまは虚言壁とナルシズム、開き直りのシナジーが強かった 言い訳のためにねつ造あるいは脚色した設定を、自分自身で完全に信じ切るというスキル 653 :(^Σ^):2014/04/18(金) 18 11 22 だからしばらくツクスレに姿を現さなかった間、どんなストーリーを構築してても驚かないな まず間違いなく夏の陣管理人は別人だったと信じ切っているか、クマカメの粘着であんなことになったとしてるだろうけど 675 : ◆KVm6RcwHro:2014/04/18(金) 20 12 41 わけのわからない進化を遂げてたね なんか野郎に粘着される乙女の気持ちがわかった気がする 求愛って…わしゃなんだ、イタリアのちょいワル紳士か、「どうしたんだい子猫ちゃん」か、ゲロが止まらんわ まとめ 672 :(^Σ^):2014/04/18(金) 20 10 06 炭酸リスペクト 自意識過剰 他人から評価されているとアピールする 他人から必要とされているとアピールする 代表作がつまらない クマカメヘイト 会話が通じない 別に誰からも要求されていない事案を拒否、それを主張する≒自意識過剰 成りすまし被害を主張する まずかにかまさんと見て間違いないと思います 俺が戻っても去った人は帰ってこないというところだけはいまいち解釈が難しいですご、 一緒に去ったモトイの事か、いつの間にか衰退した総受けを自分がいなくなったせいと都合良く解釈しているかでしょう どちらにせよあなた方は現状創作者として、一個人として特に求められていません 帰ってきて欲しいとも、あなたの言う昔の友達以外存在するとは到底思えません 求められているとしたら精々謝罪くらいです これ以前に、パー速にヲチスレを潰そうと誘導するようなksg(カメやんヘイト多め)を投下された。 向こうでは完全スルーされ、ヲチが数レス進むだけの些細な事件だったが、その正体もおそらくかにかまだったのであろう。 交友 すべて総受けのメンバーである。 motoi 海苔 15 嫌われている 高原 おなもみ フェニア 相思相愛 カメやん 名言 絶対信仰でもあるのか? あーめんどくせって時にこの言葉最高だよね 今度から積極的に使お わかってねーなお前は だから嫌われる人には嫌われるんだよ! 特に頭の良い奴にな!! 俺と勝負するなら、 現状は他人に投げて…でも投げる方法他はお前で全部考えて… それが駄目なら謝罪と賠償を要求するニダ… って意見じゃ勝てないよ やっぱり誤解やらなにやらを減らすためにきちんと書きましょう。 私はVIPRPG合同誌企画には参加しません。 事の内部にも関わっていませんし、そもそも声もかかっていないので完全に外側にいます。 また、この企画が出る以前(新章での話を頂いた後)にVIP外の用事が入っている為、 スケジュール的にも時間をほぼ裂けないので無理です。 VIPRPG合同誌について。 言うまでも無いが、誰一人としてかにかまに合同誌参加を勧めてはいない。 「誰の」「何に対する」誤解かは本人以外知る由もない。 人間性が悪くても良い作品作れば良いっていうのは 金の動く商業世界だから認められるのであって ここは金は動かない趣味の世界だから ある程度人間性っていうのも必要だと思うのね クマ? まぁ馬鹿と言っても、解らずやの馬鹿は もう救い様がないに近いものがあるので とりあえずろーたは俺作品には使わないと思います ろーた使わない宣言 よし、俺も明日から本気出すことにする うん明日からです、明日からっていいよね 明日っていつの明日よ 何カ月も経ってるのに更新がなかった 保管庫やめたらやることなくなって暇すぎて死んじゃうハート じゃあ死ね まだ前回の更新から一ヶ月経ってないよ! 保管庫は一カ月放置するもの 最近実家に居ないんだよな…うーん 廃れれば4日もあれば追いつくんだが、、、 独り暮らしじゃないので凄い迷惑になっちゃうかも、うーん ちょっと廃人できるように交渉でもしようかなぁ やる気はあるのですが…うーん…ちょっと聞いてみるか 廃人は交渉してなるものである そして俺はまた捕獲に戻った ポケモンの捕獲らしい。保管に戻れよ 実際保管庫掲示板と俺ブログと本スレには 至って何もかかれてないんだが… 目、ついてるか? 素材保管庫すら募集かけて数ヶ月名乗りが出なくて それで俺が言った節があるので 交代出来る位人材いなくね? 炭酸電池「」 っていうか正直ジエン板に毒されすぎw お前もな 八百屋さんは良い人だったよー なにそれこわい 同居人がPC使ってる間は俺PC使えんねん 俺の今居る家、ネットないねん… 証人の発言にはムジュンがあります! お前がこうしてジエンやら何やらで ネット向こうの姿もわからない人間をヲチってっている間 俺は彼女の美味い手料理を食ってたワケだ 実在するのその彼女は 俺テレビ持ってない… どんだけw ノーコメントゲームの欄がないのは6代目保管庫だけ!! 証人の発言にはムジュンがあります! っていうかお前はあれか、 勉強しようと机に教科書の用意始めた子どもに対して さっさと勉強しなさーい!って怒って 今からしようと思ってたのにーって子どもひねくれさせて その場を悪化させるオカンか 海苔に対して。これはない ってか俺はアイドルか何かか。 15に対して。 俺は初心者支援をしていきたいと思ってます。 成長しきって歩いてる奴は自分一人でもなんとか出来るでしょう。 だから保管されなくても我慢しようぜ!(マジキチスマイル 今後はどうやって彼女を嫁にしようか悩んでいる所だ… 15「返信が辛かったら返信しなくていいよ」に対して。ただの煽りだこれ 最近は不満なく静かだよね、いつものtkスレ かにかまは視覚障害 引きこもり童貞じゃないって大変なんですね… ポケモンやマリオばかりやっているんですがそれは メロンさんきたー!本物?(*゜∀゜*) メロンクレープも閉口してしまうほどの人物 正直言うと海苔の意見の方向性にいらっときたよ! 15にはマジメに返信したつもりだったのだが… 頭おかしい んふ… やっぱり何だか気になって…その…… アバタ買ってしまった…しかもR2の自アバに似せてΣ( ノ∀`)ペチン くっさ でもいいんです、男になれたから いつまでも性別詐欺はやっぱりいけません かにかまの彼氏って斎藤弾こと東浩紀名義の自分じゃね? マッスルドリンコ伊藤 さんのプロフィール 1989/05/11(木曜日らしい)に 性別を間違って生まれた変態 というのは冗談で、 本当は繊細な恋心を持った乙女です ごめんなさい嘘つきました マッスルドリンコ伊藤wwww もうツクールに戻る気ないのに 本スレ祭りの度にカメやんが求愛してくるから疲れる 求愛とはいったい なんか前提が違うんだよ みんなそうやってスレに未練がある前提で話しかけてくる こっちは戻る気ないから監視やめてと思ってる そんだけなんだが ウケる 俺を復活させてもスレの過去の人は戻らんよ その辺はいい加減理解して欲しいな 自意識過剰 未だにカメの自演が根強いから マジでツクール関わってませんよアッピルにきたの ホームページ: うめぼし (閉鎖) うめぽし (閉鎖) コメント このコテに関する補足やコメントはこちらにどうぞ かにかまは鍋で煮られてクマに喰われました。合掌 -- 名無しさん (2014-02-18 17 20 52) 引退宣言からしばらくして、最後っ屁とばかりに 作品/素材保管庫と総受けの歴代祭りサイトを全消ししたことを忘れてはならない -- 名無しさん (2014-04-03 21 31 26) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6054.html
京太郎「好きです!俺と付き合ってください!!」 理沙「……!?」カァァ 京太郎(ど、どうだ?)チラ ドクン ドクン 理沙「……っ」 理沙「……「ありがとうございました。足元気をつけてお降りくださいませ」 京太郎「oh……」 理沙「お、降りよ」アセアセ 京太郎「…………」 理沙「…………」 京太郎(タイミング悪すぎだろ……降りる直前でもいいから不具合で止まってくれたら良かったのに……) 京太郎(ていうか告白やっぱ早かったかなー……でもずるずる先延ばしにしたらいつ出来るかわかんねーし) 京太郎(雰囲気に流された感じはあるけど間違ってなかったはず!) 京太郎「理沙さn「京太郎」……はい」 理沙「……」ジー 京太郎「」ドキ 理沙「き、京太郎のこと…………好き」 京太郎「!」パァァァァ 理沙「でも付き合えない」 京太郎「な……なんでですか?」 理沙「…………」 京太郎「教えてください!」 理沙「……高校生だから」 京太郎(つまり……大人だったらいいのか?どういうこと?) 京太郎(んー……好きってのは男としてだよな?そうじゃないと理沙さんは好きとは言わない……と思う) 京太郎(俺が大人じゃないと駄目なのか?……そうだ!)ピコン 京太郎「……わかりました」 理沙「」コクリ 理沙「それじゃ」ダッ 京太郎「ちょ、待ってください!」ガシ 理沙「離して!」 京太郎「まだ言いたいことがあるんですって!」 理沙「終わった!京太郎のことフった!」 理沙「もう……終わった……」ポロポロ 京太郎「……終わってないですよ。だから最後まで聞いてください。ね?」フキフキ 理沙「……」 理沙「……わかった」 京太郎「えっと……理沙さんは俺のこと、す、すす、好きなんですよね?お、男として」 理沙「…………」コクリ 京太郎「でも高校生だから付き合えない。つまり大人だったら付き合えるんですよね?」 理沙「……」コクリ 京太郎「俺は馬鹿だから理由なんてわかんないですけど、ようは恋人関係が駄目なだけですよね?」 理沙「」コクリ 京太郎「じゃあ付き合うこと前提で友達付き合いしましょう。結婚前提のお付き合い……みたいな?」 理沙「…………」 京太郎「駄目……ですか?」 理沙「……ばか」 理沙「ばかっ」ギュウウ 京太郎「……ばかですみません」ギュ 京太郎「……帰りましょうか」 理沙「」コクリ 理沙「……」ギュ 京太郎(……デートの時も繋いでたし。恋人じゃなくても繋ぐし。俺がドキドキする以外問題無いし)ドキドキ 理沙「……楽しかった」 理沙「ありがと」 京太郎「……俺も楽しかったです」 京太郎「理沙さんといるからいつも以上に」 理沙「……っ」ギュ 京太郎(照れてる。可愛いなぁ) 京太郎(にしても……なんかめっちゃ周りから見られてる……なんでだろ?) 京太郎「もう暗いですね」 理沙「八時!」 京太郎(もう八時だったのか。正直お腹減ったかわかんねー。食い始めたら食べられるだろうが) 京太郎(それより……) 理沙「どこか……」ケンサクチュウ 京太郎(バスってこんなに体触れちゃうんだな。俺の図体がでかいからかわからんけど肩とかあたってるし……) 京太郎(恋人……になる予定なんだよな……ヤバイ興奮してきた!) ツンツン 京太郎「おわっ!?なんですかホッペなんかつついて!」 理沙「……なんとなく?」 京太郎「むむむ、おりゃ」ツンツン 理沙「むぐ、お返し!」ツンツンツン 京太郎「なんのー!」ツンツンツン 京太郎「…………あー……その、あれですね。うん」(冷静になって恥ずかしくなった) 理沙「…………」(京太郎が可愛くて、やめられなくて恥ずかしくなった) 京太郎「ほ、ほら、もう着きますよ」アセアセ 理沙「」コクリ 京太郎「……なんかこのバス降りなかったらずっとこの時間が続くんじゃないか……なんて」 京太郎「……」 理沙「……」 理沙「これから」 京太郎「?」 理沙「……もっと楽しい……から」ニコ 京太郎「……ええ、そうですね。ほんとそうですよね!」ニコッ 理沙「ひとまずご飯!」 京太郎「はい!」 京太郎「……へへへ」 京太郎「理沙さんと恋人みたいな状態なのかぁ……」 京太郎「やべぇ、おちつかねぇ」 京太郎「こんな気持ちで学校行っても勉強に身入らねぇよ」 ピンポーン 京太郎「ん?誰だろ?」 ガチャ 理沙「……」 京太郎「り、理沙さん!?」 京太郎「どうしたんですか?こんな早くに」 理沙「……っ!」 理沙「」バッ! 京太郎「これは……!?もしかしてお弁当ですか!!」 理沙「……作り過ぎた」ボソ 京太郎(これはいつも作ってるお弁当を俺の為にも拵えてくれたてことでいいんだよな!いいんだよな!!) 理沙「……それじゃ!」プンスコ タッタッタッ 京太郎「あ、行っちゃった……」 京太郎「……すげーやる気出てきた」 ───────── ────── ─── 京太郎「ありがとうございましたー!」 マスター「何か良い事でもありましたか?」 京太郎「ええ!それじゃテーブル片付けてきます!」 タッ マスター「……良い笑顔です」 カランカラン 京太郎「いらっしゃいませー」 咏「やっ」 京太郎「三尋木プロ!お久しぶりです!」 京太郎「好きな席へどうぞ」 京太郎「何にしましょうか?」 咏「そうだねぃ……オススメのコーヒーとあんたの小話で」 京太郎「へ?俺の?」 咏「そうそう。例えば……ノヨリさんとの関係とか」 京太郎「ふぁ!?」 咏「いやぁ、なんか今日ノヨリさんの調子も機嫌も良かったから少年と何かあったと思ったんだけどねぃ……当たり、だろ?」 京太郎「えーっと……まぁ、、、」ゴニョゴニョ 咏「あっはっはっ!可愛いもんだ」ケラケラ 京太郎「むぅ……」 咏「で?何があったんだい?」 京太郎「興味津々ですね」 咏「そりゃぁ私だって乙女だからねぃ。そーいう話は大好物さ」 京太郎「どっちかって言うと井戸端会議のおばさんみたいな聞き方ですけどね」 咏「少年からみりゃ私なんかはおばさんだろうさ」 京太郎「そんな年齢離れてます?」カシゲ 咏「まぁ十近く違うとねぃ」 京太郎「え、まじですか?」 咏「まじまじ」 京太郎「そうなんだ……20ぐらいだと思ってました」 咏「嬉しいのやら悲しいのやら」ヤレヤレ 京太郎「それで……まぁなんといいますか……」 咏「話しづらい?」 京太郎「少し」 咏「……付き合い始めたか」 京太郎「……」 咏「当たりみたいだねぃ。でもそれのどこが言い辛いのさ」 京太郎「まぁ付き合い始めたっていうのは少し間違いと言いますか」 咏「ほぅ」 京太郎「えっとですね……―――――」 京太郎「ということなんです」 咏「あー……」 京太郎「理沙さんが高校生と付き合えないって言った理由を自分なりに考えたんですけど、理沙さんが有名だからなのかなって思って」 咏「わっかんねー。わっかんねーけど間違ってないと思うけどねぃ」 咏「多分仲の良い人らはからかいながらも祝福してくれるだろうさ」 咏「けど世間の目は違う。プロ雀士が子供に手を出した、そう言う。二人が合意の上だろうがね」 咏「……時々中学生や高校生に手をだして捕まってるやつがいるだろ。なんでだと思う?」 京太郎「わかんないです」 咏「周りがリークするからさ。例え二人が合意だったとしても周りが認めなかったらそれは犯罪なんだよ。まぁ中学生以下は普通に犯罪だけど」 咏「で、ならどうすればいいのか?ラブホテルに入ったりとか付き合ってるよーとか言いふらさなきゃいいのさ」 咏「仲良いだけだから問題無いってね」ケラケラ 京太郎「」カァァ 咏「だから今の関係でいいんじゃね?知らんけど」 咏「さて、そろそろ帰ろうかねぃ。ノヨリさんが来る前に」 京太郎「え?なんで来るってわかるんですか?」 咏「少年とノヨリさんの様子を見てたら誰でもわかるんじゃね?知らんけど」 京太郎「……三尋木プロ、ありがとうございました」 咏「私は冷やかしに来ただけさ。そこに合いの手を打っただけ」 咏「そうそう、私のことは名前で呼びな。三尋木プロなんて呼び方はそんなに仲良くないやつらでお腹いっぱいだ」 京太郎「……わかりました。じゃあ咏さんって呼びます。俺のことも下の名前でよんでください。少年は流石にむず痒いです」 咏「わかった。それじゃねぃ、京太郎」 カランカラン 京太郎「……良い人だ」 カランカラン 理沙「……来た」 京太郎「いらっしゃいませ理沙さん!とりあえず座ってください!」 京太郎「何か飲みますか?オススメはですね、この「京太郎君」 ? なんですか?」 マスター「今日はもう上がっていいですよ」 京太郎「まだ片付け終わってませんけど……」 マスター「帰っていいという状況で女性が待っている。なら行動すべきは一つだと思いますが?」 京太郎「……ありがとうございます!理沙さん、ちょっと待っててください!」 ダッ マスター「……彼はこれから如何様にもなる素晴らしい才能の持ち主だ」 理沙「?」 マスター「でも、きっと京太郎君はあなたに影響されるでしょう。それが幸せなのか否か」 理沙「……」 京太郎「ふぃぃ、バイト終わりって一息つきたくなるんですよね。そんなに疲れてないんですけどね」 理沙「そういうもの」 京太郎「そんなもんですかー。麻雀の時もそうですか?」 理沙「」フルフル 理沙「いつも足りない」 京太郎(好きなんだなぁ……俺はそこまで麻雀に打ち込んでいるだろうか?) 京太郎(きっとまだ遊び感覚だろうな) 理沙「京太郎」 京太郎「なんですか?」 理沙「寄っていって」 京太郎「わかりました」 理沙「座って」 京太郎「はい」ストン 理沙「…………」 京太郎「?」 ストン 京太郎(!? 何故に理沙さんは俺の脚の間にすっぽりと収まっているのでしょうか!?) 京太郎「り、理沙さん」 理沙「京太郎」クル 京太郎「な、なんでしょうか」ドキドキ 理沙「……っ!」 理沙「私、は……好きなことする」 理沙「京太郎も」 京太郎(今……てわけじゃなさそうだ。真剣な顔してる……) 京太郎(好きなようにやれって?どういうことだろう?) 京太郎(まぁいいか。後で考えよう。今は理沙さんの温もり感じてたい) 京太郎「抱きしめていいですか?」 理沙「……ぃぃ」ボソ 京太郎「……」ギュ 京太郎「もう大分暖かくなってきましたけど夜は寒くなることも多いですね」 京太郎「こうやってると、すごく温かいです」 理沙「……心地良い」 京太郎「これからどうなるんでしょうね」 理沙「……」 京太郎「ずっとこうしていられたら、きっと幸せですね」 理沙「……そうする」 理沙「だから側にいて」ギュ 京太郎「……もちろんです」 理沙「…………」 京太郎「…………」 チュ 京太郎「そろそろご飯作りますか?」 理沙「」コクリ 京太郎「そういえばお弁当すっごく美味しかったです。やっぱ料理上手ですね」ニコ 理沙「そ、そんなことない」カァァ 理沙「……また作る!」プンスコ 京太郎「大変じゃないですか?」 理沙「大丈夫!」 京太郎「それじゃあお願いしちゃってもいいですか?」 理沙「お願いされた!」 京太郎「でもそれだと俺が受け取ってばかりですね」 京太郎「何か出来ることありませんか?」 理沙「いらない!」 京太郎「で、でも……」 理沙「……」 スリスリ 京太郎「あの、理沙さん?」 理沙「これで十分」 理沙「あったかい」 京太郎「……~~~」ポリポリ ―――次の日――― 京太郎「よし、完璧。そろそろ学校行きますか」 ピンポーン 京太郎「はいはーい」 ガチャ 理沙「……お弁当」スッ 京太郎「え?でも昨日も……」 理沙「作った!」 京太郎「……わかりました。いただきます。でもちょっと……えっと、少しだけ中に入ってもらえますか?」 理沙「わかった」 バタン 京太郎「えっと……」ギュ 理沙「!?」 京太郎「抱きしめられるの好きだったみたいなので、その、お弁当のお礼にですね」 京太郎「すみません、こんなもので」 理沙「……ありがとう」ギュ 京太郎「……理沙さんはもう仕事ですか?」 理沙「もうちょっと後」 京太郎(そっか、まだなのに俺の学校に行く時間を見計らって来てくれたんだな) 京太郎「それじゃ、行ってきます」 理沙「……いってら」チュ 京太郎「明日バイト休みかぁ」 京太郎(そういえば理沙さんも予定無いって言ってたっけ?) 京太郎(デート……デートに行きてぇなぁ……) 京太郎(でもやっぱ駄目なんだろうか、デート) 京太郎(咏さんの話からすると周りに見つかったら駄目なんだもんな) 京太郎(でもこないだ遊園地デートしたし。あん時は付き合ってなかったけどさ) 京太郎(いや、今も付き合ってるわけじゃないけど、意識しちまうよなぁ。正直建前だし) 京太郎(それに知らない人が見たらどう思うかって言ったら、付き合ってるんじゃないの?ってなるだろうし) 京太郎(そう話題になった時点でアウトだろ。もどかしい……) 京太郎(あぁ、理沙さんとどっか行きてぇな……) 京太郎(あれ?思えば理沙さんと同じ時間を過ごせればいいのにどっかに行きたいってほうが表に出てきてんな) 京太郎(理沙さんと過ごせるなら部屋でもいいわけだし) 京太郎(でも、理沙さんはどっか行きたいかもしんないし……) 京太郎(そもそも理沙さんは俺に休日の時間を使ってくれるのか?) 京太郎(もしかしたら一人で過ごしたいって思ってるかも) 京太郎(うわー、どうなんだろ?誰も彼もが休みは好きな人とずっと一緒にいたいって思ってるわけじゃないしな……) 京太郎(……聞いてみるか) 京太郎 >明日って 京太郎(ちょっと待て。こんな風に聞いたら理沙さんは優しいからOKって言うし一緒にいたいって言うに決まってるじゃないか) 京太郎(駄目だ。その優しさに甘えてつけこむようじゃ) 理沙 >明日 部屋に来て 理沙 >京太郎と過ごしたい 京太郎(……明日って書いてしまったから気を遣わせたのかな?) 京太郎(でも折角会いたいって言ってくれてるんだ。……俺も会いたいし) 京太郎 >はい、行きます! 京太郎(俺ってずるいのかな……) ―――次の日――― ピンポーン ガチャ 京太郎「おまたせしました。着替えてきたから少し遅くなっちゃいました」ハハハ 理沙「大丈夫」 理沙「あがって」 京太郎「はい、お邪魔します」 京太郎「あ、これ返しておきます。今日もお弁当美味しかったです」ニコ 理沙「ん」テレッ 理沙「なにそれ?」 京太郎「ん?このかばんの中身ですか?」 理沙「」コクコク 京太郎「実は最近コーヒーの淹れ方を教えてもらいまして……」ゴソゴソ 京太郎「それの為のポットと挽いてある豆です」バーン 京太郎「ドリッパーはありましたよね?」 理沙「ある」 京太郎「んじゃ借りますね」 京太郎「よし、お湯も沸いたしこっちに入れて……っと」 京太郎「んじゃ注いでいきますよー。まずは真ん中に……」トポトポ 理沙「ん、いい香り」 京太郎「クリスタルマウンテンっていう銘柄らしいです。煎り方の違うものを色々試したそうで、その余りをもらったんですよ」ノノジ… 京太郎「いやーラッキーですよね」 理沙「役得!」 京太郎「ですです」 京太郎「さて……いい感じかな?」 理沙「?」 京太郎「全体的にお湯が行き渡ってたらいいみたいです」 京太郎「偏ってたりしたら、お湯が足りてない部分の旨味が出きってない分味が落ちるそうです」 理沙「詳しい!」 京太郎「受け売りですけど」 京太郎「よしOKかな」 理沙「少ない!」 京太郎「あぁ、これでいいんですよ。こうやって……」 トポトポ 京太郎「後から入れるんです」 理沙「なんで?」 京太郎「さっき入れた分でコーヒーの旨味成分っていうのは出きっているそうです」 京太郎「さらに注いでしまったら、出るのは苦味や渋味みたいですね」 京太郎「なのでこうして後からお湯だけ入れるんです」 京太郎「ふわぁ……」 理沙「寝不足?」 京太郎「ちょっと遅くまで遊びすぎたみたいです」ハハハ… 京太郎(ほんとは色々考えてたせいだけど……言えるわけない) 理沙「……っ!」 理沙「きょ、京太郎!」 京太郎「なんですか?」 理沙「」ポンポン 京太郎(ふとももを叩いてる……?……もしかして膝枕か!?)ゴクリ 理沙「早く!」プンスコ 京太郎「は、はい」 京太郎「し、失礼しまーす……」ポフ 京太郎(こ、これが膝枕なのか。思った以上に気持ちいい……) 理沙「……」ナデナデ 京太郎(理沙さんに撫でられるの心地いい……ハマりそうだ……) 理沙「」ペタペタ 京太郎「ちょ、くすぐったいですって、あははははっ、首は駄目ですって」 理沙「かわいい」クス 京太郎「もう、何するんd、むぐっ」 理沙「――――ぷはぁ。キスも……気持ちいい?」 京太郎「……ふぁい。気持ちよかったです」 理沙「よかった」ナデナデ 京太郎(弄ばれてんなー……悪くないけど) 京太郎「……理沙さん」 理沙「?」 京太郎「俺ってかなり子供なんです。理沙さんとこんな関係になって余計に自覚しました」 京太郎「弱い、弱い自分がここにいるんです」 京太郎「外でデートしたいです。でもそれは難しいですよね。俺達が意識してしまってるから」 理沙「……」 京太郎「理沙さんと少しでも長く一緒にいたいです。でも理沙さんも一人の時間欲しいですよね」 京太郎「でも自分は我がままですから。昨日もLINEに『明日』まで書いて止めました。そんなん気になるって話です」 京太郎「ずるくて、そんな自分が……ヒック……嫌で……」 京太郎「……すみません、今日はもうk、いたっ」 理沙「……」 京太郎「あの、そんなとこ抑えられたら起き上がれないんですけど……」 理沙「……京太郎は子供」 京太郎「……知ってます」 理沙「甘えるのは当然」 理沙「受け止める」 京太郎「でも……あいたっ!おでこ叩かないでください!」 理沙「そのうち返してもらう」 理沙「ずっと一緒」 京太郎「…………」ギュ 理沙「…………京太郎」ギュ ――――――好き 京太郎「……突然泣いてすみませんでした」 理沙「かわいかった」 京太郎「ええ!?可愛いってなんですか!」 理沙「……小動物?」 京太郎「そんな小さくないですよ!」 理沙「……!ゴールデンレトリバー!」 京太郎「犬ですか!!」 理沙「おいで」チョイチョイ 京太郎「行きませんよ!」 京太郎「……」チラ 理沙「」オイデオイデ 京太郎「…………ちょっとだけなら」 理沙「……気持ちいい?」ナデナデ 京太郎「……はい」 理沙「かわいい」 京太郎「はっ!?」
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6424.html
「ななっ!今度さ、みんなでプール行かねえか!」 「プールっすか?」 「お前らもどうだ?」 「麻雀の方がいい」 「だ、だよねー」 「そんなこと言って、どうせ泳げないんだろ?」 「そんなことはない」 「へー、じゃあ証明しろよ!今週末俺んちの前で集合な!」 「首を洗って待ってて」 「ははっ!よく言うぜ!」 「京太郎、どうだったよ」 「照姉ちゃんも行くってさ!」 「よしよし、楽しんでくるんだぞ」 「父ちゃんは車よろしくな!」 「おう、任せとけ」 【十日目 決勝戦】 京太郎「痛た……なんだ今の夢」 京太郎「照と、咲とモモ?」 京太郎「……いよいよ、今日なんだよな」 京太郎「もこ、っ、離れろ」 もこ「んむー」ギュゥウ 京太郎「絶対起きてるだろ!」 もこ「起きてないー」ギュゥゥウ 京太郎「起きてんじゃねえか……はぁ」 京太郎「もこー離れろー」 もこ「んーん」 京太郎(どうにかして起こさないとな……) 京太郎「もこーもこー」 京太郎「……そうか、まだ起きないんだな」 京太郎「あぁ、今わかったよ、それがお前なりの考えなんだよな」 京太郎「それじゃあ俺はもう行く」 京太郎「ラ・ヨダソウ・スティアーナ」 もこ「!」 もこ(ラ・ヨダソウ・スティアーナ……別れ) もこ「……」ガバッ 京太郎「お」 もこ「……嫌だ」 もこ「京太郎、まだ……」 京太郎「ん?」 もこ「まだ、共に、戦場へ」 京太郎「……ああ」 京太郎「いいぞ、行き掛けに朝飯食ってくか」 もこ「うん!」ニコッ 京太郎「荷物とかはもうまとめたか?」 もこ「準備万端、心配無用」 京太郎「よし、いざ出陣だ!」 京太郎「俺が一番乗り、か」 京太郎「この卓で、打つんだよな」 桃子「京太郎に先越されたっす……」 咲「もう、速すぎだよモモちゃん」 桃子「咲も体力つけないとダメっすよー!」 咲「そうは言っても、私運動音痴だし……」 京太郎「……なあ二人とも、話があるんだ」 咲「わかった」 咲「でもね、最後は京ちゃんが頑張らないとだよ」 桃子「照姉と約束をしたのは京太郎なんっすからね」 咲「そうだよ、ここまで来るのは私たちみんなの約束、でも勝つか負けるかは京ちゃん自身なんだから」 京太郎「……ああ、そうだな」 京太郎「絶対に勝つ」 京太郎「またみんなで打って、俺が勝つ」 照「…………」 京太郎「四人揃ったな、じゃあ――」 「――試合、開始だ」 東一局 親 咲 25000 桃子 25000 照 25000 京太郎 25000 全員ノーテンのため、流局 咲「ノーテン」 桃子「ノーテン」 照「ノーテン」 京太郎「ノーテン」 京太郎(……) 京太郎(幸先悪っ!) 京太郎(まあいい、これで……)ゴッ 照「…………」ゴッ 照の【照魔鏡】と京太郎の【照魔鏡】発動! 照「…………」 照(…………京) 東二局一本場 咲 25000 親 桃子 25000 照 25000 京太郎 25000 照「ツモ、600・1100」 照(……私の親番) 照(でも、京相手にどれだけ稼げるんだろう……) 京太郎(照の連続和了……今日なら、俺なら) 京太郎(まだ太刀打ちできる気がする!) 東三局 咲 24400 桃子 23900 親 照 27300 京太郎 24400 京太郎(いや、さっきのただの意気込みだから) 京太郎(少ししか自信が無かったから) 京太郎(なのになんで……) 京太郎「ロン、12000」 京太郎(マジで和了っちゃってんの俺!?) 照「…………」 京太郎(まあいい、これで親番は流した!) 京太郎「まだまだこれからだ!」 東四局 咲 24400 桃子 23900 点数移動:14300 照 15300 親 京太郎 36400 京太郎「照、それポン!」 京太郎(俺の親番……ここでもっかい行っとくか!) 京太郎(……咲、お前の十八番、借りるぜ!) 京太郎(いや、できないだろうけど……) 京太郎「カン!」 グラッ 京太郎「……っ」 京太郎「…………」 咲「京……ちゃん?」 桃子「ツモらないっすか?」 京太郎「っあ、ごめんごめん」スチャ 京太郎「……よし!」 京太郎「嶺上ツモ!4000オール!」 照「…………」 桃子(……まあ、このくらいっすかね) 桃子(こっから先は、ステルスモモの独壇場っすよ) 桃子が[ステルスモード]に移行しました 東四局一本場 咲 20400 桃子 19900 照 11300 親 京太郎 48400 京太郎(跳満に親満!ツイてる!ツイてるぜ俺ァ!) 咲「京ちゃん、それロン、16300」 京太郎「えっ」 京太郎「…………」 京太郎「えっ?」 咲「なんで聞きなおしたの」 南一局 親 咲 36700 桃子 19900 照 11300 京太郎 32100 照(流石に甘すぎたかな……) 照(ここからは、本気) 照(誰にも邪魔はさせない) 照「―――ロン、2000」 南二局 咲 34700 親 桃子 19900 照 13300 京太郎 32100 照「……ツモ、1000・2000」 照(ここは、もう攻める!)ゴッ 咲「!」ゾクッ 咲(この感じ……お姉ちゃん) 咲(大変なことになるかも……) 【鏡開き】発動! 南三局 咲 33700 桃子 17900 親 照 17300 京太郎 31100 照(最後の、親番) 手牌:一ニ112①⑧⑨南西北發中 ツモ:東 照(一索が頭、後は揃うのを待つだけ) 打:2 京太郎(ん?結構調子よくねえか?) 手牌:四四五133358③⑥⑥⑥ ツモ:5 京太郎(タンヤオ三暗刻、上手くいけば四暗刻まで行けるかも……) 京太郎(……あれ?) 打:③ 咲(二暗刻、多分これは、やっぱりお姉ちゃん) 手牌:三三三八222688④⑤⑦ ツモ:二 咲(でも、そっちがその気なら) 打:八 桃子(配牌四対子って……) 手牌:六七②②③④④④⑧東西西北 ツモ:東 桃子(まずは様子見っすね) 打:六 照(…………) 手牌:一ニ11①⑧⑨東南西北發中 ツモ:白 照(これで、一向聴) 打⑧ 京太郎(んーっと、これは……) 手牌:四四五1333558⑥⑥⑥ ツモ:四 京太郎(……狙ってみるか) 打:8 京太郎(でも、こんなこと前にもあったような……?) 咲「……ポン」 咲(お姉ちゃんのあの気配、昔と同じ……) 手牌:二三三三2226④⑤⑦ 【888】 咲(まずは……) 打:6 桃子(黒ばっかっすね) 手牌:七②②③④④④⑧東東西西北 ツモ:⑧ 桃子(混一色、一盃口か七対子あたりっすかね) 打:七 照(国士無双九萬単騎……) 手牌:一八11①⑨東南西北白發中 ツモ:9 照(これなら、勝てる) 打:八 京太郎(……そういや、よくあったっけ) 京太郎(みんな揃って役満手って) 京太郎(まあ俺は気づかなくて四暗刻崩しちゃったりしてたけど) 京太郎(今思うとクソもったいねえよな) 京太郎(……さて) 手牌:四四四五133355⑥⑥⑥ ツモ:5 京太郎(四暗刻単騎待ち……ってか三巡目でこれはおかしいだろ、どうなってんだ全自動卓) 京太郎(恐らくは照も役満……当たったら一溜りもねえ) 京太郎(でも、俺は……) 京太郎(直接対決だ、照) 咲(……んー) 咲(四槓子……和了れる、かな) 手牌:二三三三222④⑤⑦ 【888】 ツモ:8 咲「カン」 手牌:二三三三222④⑤⑦ 【8888】 ツモ:⑦ 咲(…………) 打:二 桃子(これで一向聴?っすかね) 手牌:②②③④④④⑧⑧東東西西北 ツモ:西 桃子(客風は来なくていいっすよ……) 打:北 桃子(もう集まっちゃったからしょうがないっすけど) 照(不要牌……?) 手牌:一119①⑨東南西北白發中 ツモ:⑦ 照(それだけじゃない、ヤオチュー牌がモモたちに流れてる) 照(こんなこと、今まで……) 照(……咲がずらした?) 照(いや、それなら既に手は止まってるはず) 照(…………) 照(違う、この感じ) 照(麻雀を始めたころに、段々引き戻されていくこの感覚……) 照(手が進まなくて、もどかしくて、けどわくわくして楽しい気持ち) 照(……懐かしい、気持ち) 打:⑦ 照(これは…………) 咲「ポン」 手牌:三三三222④⑤ 【⑦⑦⑦】 【8888】 咲(テンパイ……だね) 打:④ 桃子(……うわ) 手牌:②②③④④④⑧⑧東東西西西 ツモ:⑨ 桃子(一向聴のまんまっすか) 打:⑨ 照(……九筒) 照(モモのツモは本来、私のツモだったはず) 照(なら、私のツモは……) 照「…………っ」 手牌:一119①⑨東南西北白發中 ツモ:1 照(……一索) 照(もし、私の予感が当たってたら、これは多分京の和了り牌) 照(絶対的な確証はない、けどこの予感は本物) 照(オリることもできるけど、そうすれば勝ち目が無くなる) 照(…………) 照(……突っ張るか、逃げるか) 照(どうすれば……) ―――――――――――――――――――――― 京太郎「ポン!」 京太郎「チー!」 京太郎「それもポンだ!」 京太郎「さらにポォーン!」 咲「京ちゃんまた裸単騎?」 京太郎「男たるもの一個で十分だ!」 京太郎「それに今回はただの裸単騎じゃないんだぜ!」トン! 照「ロン、36000」 京太郎「そげぶっ」 桃子「致命傷っすね」 京太郎「……ちぇっ、前に一索捨ててたから和了れるって思ったのに」 京太郎「つーかその手だったら一索捨てない方が速かったじゃんか!」 照「安全だと思ったからね、考えなしの京とは違うんだよ」 京太郎「何だよそれー、危なくてもテンパイしろよー」 京太郎「高いのが恐くてやってられるかよ!」 咲「それ、完全に負ける人の台詞だよ」 京太郎「なあなあもう一局打とうぜ!」 桃子「そろそろ帰った方がいいっすよー」 キーンコーンカーンコーン 京太郎「あ……」 照「終業だね」 桃子「今日はこれでお開きっすね」 咲「早く帰らないとまた先生に怒られるよ?」 京太郎「よし、早く帰ろう」キリッ 三人「切り替え早いな(っすね)」 京太郎「……あ、忘れてた!」 京太郎「ななっ!今度さ――――」 ―――――――――――――――――――――― 照(危なくてもテンパイ、か) 照(…………) 照(……私も) 照(前に、進もう) 照(たとえこれで当たっても、後悔はしない)スッ 照(これが、私の選択) 照(だから――) ――――トンッ 京太郎「――ぁ」 京太郎(……来た) 京太郎(これで……俺の勝ちだ)ギュッ 京太郎(後はただ、声を出すだけ!) 「ロ――――」グラッ (何だ、何だこれ……) (何かが、流れ込んでくる……) 「――――ンっ!?」 叫びと、目の前の人だかり 無意識の内に俺の足は走り出していて、誰の声も聞かずに飛び込む 柔い衝撃の後に少し温い水が体を包み、俺の前進を遮ろうとした 息つく間を与えずに手で水を掻いて押し出して、水が口を満たしても脚で水を蹴って押し退ける 掴みそうで掴めない感覚の先にあったのは、目指していた柔らかい肌だった 五つの感覚が、差し出した手を包む 抱えた女の子の顔は蒼白く生気を失っていて、その辛そうな表情に不安を覚える 咽る、気管に入り込んだ水に体が拒否反応を示したのだ 女の子を映す眼は光を失い、咽る内に呼吸もままならなくなり、脚からは力が抜けていく ――いなくなってほしくない ただ放すまいと腕に力を込める、絶対に救いたいと切に願う ――――だが、やがてはその願いも、込めた力も、意識が落ちると同時に果てた 京太郎「……はぁ、はぁ」 咲「京、ちゃん?」 桃子「大丈夫っすか?」 京太郎「ぁ、ああ、大丈夫だ――」 京太郎(深呼吸……深呼吸) 京太郎「すぅぅぅぅぅーー……」 京太郎「……はぁぁぁぁぁーー」 京太郎「……よし!」 ――――ロン!―――― ――――四暗刻単騎、32000!―――― 終局 京太郎 63100 咲 33700 桃子 17900 照 -14700 腹の底から声を出した、堂々と終わりの声を告げた、牌を倒した手は汗まみれで、なぜか体が熱かった それは、照を飛ばしたことの興奮からか、それとも―― 京太郎「俺の勝ちだ、照」 照「…………うん」 少しだけ下に向けた照の顔はどこか満足気で、今さっき脳裏に浮かんだ女の子の青褪めたそれが重なった ……じゃあ、俺が助けたのは…… でも、俺が照と水場に行くなんて、そんなこと、一回しか―― 『ななっ!』 ――何かが白くぼやけている ――何かが、思い出せない 京太郎「……なあ」 桃子「どうかしたっすか?」 咲「京ちゃん?」 京太郎「一つ、聞きたいんだけど」 京太郎「……俺、俺たちで海とか行かなかったか?」 照「…………」 咲「海?」 『今度さ、みんなで――』 京太郎「――――あ、いや」 京太郎「……プール」 そうだ 京太郎「プール」 膨れ上がった袋の結び目を解くように 京太郎「……三年前、みんなでプールに行ったよな?」 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 俺は表彰式を終え、取材とかその他諸々の用事を済ませた後に街の喫茶店で照と落ち合うことになった ちなみに、咲とモモは都合が合わないので来ないそうだ 俺よりも取材が多い照は少し遅れて店へ来た あらかじめ俺が頼んでおいたココアを一口啜って、照は口を開いた 照「熱い」 京太郎「そりゃそうだ」 照「水が欲しい」 京太郎「はいよ」 照「ありがとう」 透明なグラスに入った水を火傷した舌でチロチロと舐める照の姿は、何と言うか可愛らしかった 照の様子が落ち着いたのを見て、話しかける 京太郎「で、話してくれるんだよな」 京太郎「三年前、俺に何があったかを」 照「……うん」 照「私は、もう逃げない」 もう一口ココアを啜って、照は話し出した ―――――――――――――――――――― 俺と照が出会ったのは、俺がモモと知り合ってから三年後、小学二年生のある春の日だった いつもは休日も暇な俺とモモで遊ぶはずだったが、モモは家の用事で遠出をしていたため、俺は暇な休日を過ごしていた 新たな出会いを求めて近くの公園へ出かけたときに、俺は照を見つけた 京太郎「なーなー姉ちゃん」 照「……何?」 京太郎「せっかくこんなに天気良いんだからさ!ぱーっと遊ぼうぜ!」 照「私には本で十分」ペラッ 京太郎「はっはーん、お前ひょっとして友だちいねーんだろ」 照「」ピキッ 照「そんなことない、友だちの一人や二人……」 京太郎「じゃあ俺とでも遊べるだろ?」 照「しょうがないな、お姉さんが相手してやる」 京太郎「よっしゃあ!何する?何する?」 照「えーっと、かくれんぼ、かな?」 京太郎「そんじゃあお前鬼だからなー!」 照「えっ」 京太郎「今日は楽しかったぜ!ありがとな!」 照「こちらこそ」 京太郎「モモがいないからひまだーって思ってたんだけどお前がいてくれてよかったぜ!」 照「……照」 照「宮永照だから、照って言って」 京太郎「テル、か俺は京太郎だ!」 照「……長いから京でいいかな」 京太郎「おう、大かんげーだ!」 京太郎「んじゃまた会おうぜ!じゃな!」 そのうち、照とモモと三人で遊ぶようになって、咲も混じって来るようになった いつからか俺たちは麻雀で時間を過ごすようになった 照曰く、俺は照と互角に打てるほどだったらしい。「曰く」や「らしい」というのは俺が昔のことを覚えていないからだ それこそ飛ぶこともあったが、今日のように照たちを飛ばすこともあったそうだ ……そうして、六年前の夏に俺たちは約束を交わした 国民麻雀大会で四人で打つ、という無謀で実現可能だった約束を 俺たちが小五になると照だけは中学に上がり、必然的に俺たちが一緒に遊ぶ回数も減っていった 距離感を感じた俺から照への呼び名は照姉ちゃん、と少し疎遠なものへと変わっていた そんなこんなで三年前、俺たちは中学へ上がり、照と麻雀部を設立した 顧問の先生は厳しい人で、遅くまで残っていると怒られたりもした 四人で麻雀を打って、喋って、帰って、遊んでいた それでも、照との距離は縮まっていないように思えた 照は一人だけ俺たちと違う学年で、中三ともあって先生に呼ばれたりして部活に来れないこともしばしばだった そこで、俺は四人の距離をもっと縮めるために、夏休みの間にみんなを県内のプールに誘った 元は俺の疑問を聞いた父さんの提案で、当日も父さんに連れて行ってもらった 俺たちが行ったのは、25mプールとか流れるプールだとか、ウォータースライダー、波のプールとかがあったりするオーソドックスでそこそこ大規模なプールだった 照とモモは流れるプールで泳ぎ、俺は25mプールで咲の泳ぎの稽古をつけていた 例の件は、その昼時に起きた ――――ここから先は、照の話によるものだ 【side-照-】 照「モモがどっか行っちゃった……」 照「みんな迷子になりすぎだよ、やっぱり私がしっかりしないと」 照「もう一泳ぎして行こう」チャプチャプ 照「…………」 照「私も京に教われば良かったかな」 照「けど、そうすると馬鹿にされそうだし……」 照「はぁ……、ッ!」 照「痛っ!」 照(あ、脚が……!)ジャバジャバ 私が脚をつったのは、流れるプールの中でも幅が大きいところ このままだと溺れる、と恐怖して 誰かが助けてくれる、と希望したその矢先――― ピンポンパンポーン 『ただいまより、安全確認を行いますのでご遊泳中のお客様はプールからお上がりください』 ―――無機質な音と少し低めの声が館内に響いた 照(なっ、なんで……) 周りの人の注意は当然プールサイドへ向いて、私の方は見もしない 溺れまい、ともがけばもがくほど力は発散されていって、息は途切れ途切れになっていく 呼吸を整えようとしても口に入ってくるのは水ばかりで酸素の一欠けらもないように思える ようやくプールサイドに人が集まって、大声が聞こえた 「助けろ!」とか「危ない!」だとか 人だまりの端から、飛び込んでくる人影が見えた。金色の軌跡が目に入った ああ、やっと助けに来てくれた、と安堵して、身体から力が抜けていった 荒い吐息が肌にかかって少しくすぐったかった 意識が遠のく中で、触れた手を握り返した 温かくて、優しい手を 気が付いて体を起こすと、目の前では咲とモモが泣いていて、私の隣では京が寝ていた 二人の話によると、あのとき私を助けてくれたのは京で、その京自身も息ができなくなって溺れてしまったらしい 咲「えっと、じゃあ私京ちゃんのお父さん呼んでくるね」 桃子「あ、私も行くっす!」 照「行ってらっしゃい」 咲「はーい、まだ寝てていいからねー」 ガチャ バタム 照「…………」 照「……京?」 隣で寝ている幼馴染に声をかけてみても―― 京太郎「ぐぅ……ぅ……」 ――返ってくるのは寝息だけだった 照「……もう」 ベッドが近いのでほっぺを突っついてみる 私のと比べると少し硬いほっぺは私よりも多くの表情を作り出す 笑ったり、怒ったり、寂しがったり、悔しがったり、京も咲もモモも私には作りにくい表情を見せてくれる 休日は遊びに連れ出して、平日は麻雀で相手をしてくれる ここ二年はあまりそういうことはできなかったけど、一人の私に構ってくれる 初めて遊んだときだって…………あれは京が寂しかっただけか 京太郎「ぐごぉ…………」 隣の恩人に「ありがとう」と小さく呟いて、手を握った 今度は、寝ている京は、握り返さなかったけど ――――――――――――――――――――――――― 照「……しばらくして京も目が覚めて、おじさんも来た」 照「次の日の部活動でもみんなで打った……でも」 照「異変があった」 京太郎「異変?」 照「京が弱くなってた」 京太郎「弱い……か」 照「前は点数計算もできてたのに、その日からはリーチも鳴きも役満もわからなくなっていて」 照「まるっきりの初心者になっていた」 京太郎「……は?」 照「私もよくわからないけど、多分溺れて気絶したときに京の頭がおかしくなったんだと思う」 京太郎「いやどういうことだよ」 照「事故のショックで記憶を失うとか、そういうことらしい」 京太郎「さっぱりわかんねえんだけど」 照「話を戻す」 京太郎「おい」 照「……咲は京を楽しませようと京を勝たせるように細工をするようになった」 照「私が東京へ行く前には8局全部プラスマイナスゼロなんてことができるようになってた」 照「モモも京を気遣って消えることが少なくなった」 照「……あの日から、私たちは変わってしまった」 照「変えてしまったのは、私」 照「だから、私はまた、京たちの輪から遠のいていった」 照「遊ぶこともなくなったし、麻雀をすることもなくなった」 照「そんなときに、母さんの転勤話がでてきた」 照「ちょうど白糸台からも話が来てたし、このままでいいと思って私は東京へ行った」 照「京は、モモと咲と一緒にいた方が幸せだと思った」 照「私はもう必要ないんだ、って思った」 京太郎「…………」 京太郎「まあ、何となくわかったけど、じゃあどうしてお前は三箇牧に来たんだ?」 京太郎「おばさんのことも、白糸台のことも都合悪いじゃんか」 照「白糸台は……嫌だった」 京太郎「部員の人たちは結構慕ってるみたいだったけど?」 照「私が入ってから麻雀部に来た人たちはほとんどが私目当てだった」ドヤァ 京太郎「若干どや顔しながら言うなよ」 照「そのうちにみんなやる気を無くしていって、その人たちと打つことも少なくなった」 照「私はただの客寄せパンダなんだ、って」 照「東京の上野だけに、ね」ドヤァ 京太郎「あーはいはい」 照「それから、だんだん麻雀に嫌気が差していった」 照「けどみんなとの約束も破るわけにはいかないから、続けた」 照「……それで、母さんから京が三箇牧に受かったって聞いた」 照「咲たちは長野の公立、京だけは大阪の私立、一緒にいるはずだった咲たちと京が離れた」 照「……私は京に謝ろうと思った」 照「あれさえなければ、京は咲たちと仲良くなれたはず」 照「あの日のことを全て打ち明けようって思った」 照「だから、今日……」 京太郎「ちょいタンマ」 照「なに?」 京太郎「お前、何か勘違いしてないか?」 照「?」 京太郎「俺が三箇牧に来たのは麻雀と勉強を頑張るためなんだけど」 京太郎「麻雀部、確か六年前に優勝してたし、全国二位もいるって聞いたし」 京太郎(あの学校複雑だからゆっくり探そうと思ってたんだけど、案外早く見つけちゃったんだよな……) 京太郎「別に俺があの二人と仲が悪いとかそういうわけじゃないぞ?」 照「そうなの?」 京太郎「今日見ただけでわかるだろ」 照「…………」ウーン 照「……あっ」ピコーン 京太郎「ったく、今の今までお前は……」 照「…………」ズズッ 京太郎「……なあ」 照「何?」 京太郎「陽も落ちるし、そろそろ帰るか」 照「うん」 京太郎「ホテルまで送ってくか?」 照「菫と淡が迎えに来るから大丈夫」 京太郎「そっか、じゃあまたな」 照「うん……あっ」 京太郎「どした?」 照「優勝おめでとう」 京太郎「ああ、ありがと」 照「バイバイ」 京太郎「またメールするからー!」 国民麻雀大会で優勝した! 京太郎「さて、どっか行こうかな」 夕 京太郎「結局暇だなー」 京太郎「他の人もゆっくりしてるんだろうし遊びに誘ってみるか」 京太郎「団体戦の労いも兼ねて雅枝さんを誘うぞ!」 京太郎「……人妻と遊びに行くっていいのか?」 prrr prrr 雅枝『愛宕です』 京太郎「雅枝さん!遊びに行きましょう!」 雅枝『いきなり何言うとるんやお前』 京太郎「団体戦、疲れたでしょう?」 雅枝『確かに疲れたけど、それがどないした?』 京太郎「なら洋榎さんの相手なんかしてないで俺と遊びに行って疲れを取りましょう!」 雅枝『どっちにしても疲れる気がするんやけど』 京太郎「まあまあ、行きましょうよ」 雅枝『そもそも行くってどこ行くんや』 雅枝『それに、夜用事があるから長くは遊べへんで』 京太郎「じゃあ行ってくれるんですね!」 京太郎「行くのは 雅枝「ファミレスで何するつもりや」 京太郎「駄弁ったり、くつろいだり」 雅枝「ええ歳した大人がええんやろか……」 京太郎「まっ、もう来ちゃいましたからね」 雅枝「せやな」 京太郎「雅枝さんは何を食べますか?」 雅枝「軽いもんでええわ」 京太郎「すみませーん!ハンバーグプレート二つー!」 雅枝「ちょいちょい待て!今軽いもん言うたやろ!」 京太郎「え?200gって軽くないですか?」 雅枝「単純な重量ちゃうわ!」 京太郎「あはは、わかってますよ、関西人を試しただけですから」 雅枝「アンタなぁ……」 店員「それで、ご注文は?」 雅枝「抹茶ぜんざい」 京太郎「じゃあ俺は……」 店員「かしこまりましたー」 雅枝「結局食うんか」 京太郎「こう見えて早食いなんですよ、俺」 雅枝「ふーん」 京太郎「素っ気無いっすね」 雅枝「遅くなりそうやから戒能プロに連絡しとこ」 京太郎「良子さんがどうかしたんですか?」 雅枝「ああ、戒能プロと臨海んとこの監督と善野監督とで飲み会行くんや」 京太郎「それが夜の予定っすか」 雅枝「ほな電話するから静かにしとき」 京太郎「」ピッピッピッ 京太郎「あ、良子さんですか?飲み会、俺も行っていいですか?」 京太郎「はい、了解っす!」 ピッ 京太郎「俺も行くことになりました」 雅枝「行くことにさせたんやろが」 京太郎「そうとも言いますね」 店員「お待たせいたしましたー」 京太郎「おっ、来た来た」 京太郎「そんじゃあお先に頂きまーす」 雅枝「ほんま気ままやな」 京太郎「そういえば絹恵さんってまだ成長してるんですか?」 雅枝「何の話しとるんや、ええ加減にせんと怒るで」 京太郎「洋榎さんは着けなくていいですよね、あれなら」 雅枝「使い回しばっかやから助かるわ」 京太郎「まあそうでしょうね」 雅枝「…………」 雅枝「娘たちと同じくらいの男となんて話しとるんや私は……」 京太郎「同感です」 雅枝「男子高校生と居酒屋行くってアカンやろ」 良子「オーライですよ、プロバブリー」メソラシ 臨海「久しぶりだな、須賀」 京太郎「お久しぶりです、監督さん」 善野「優勝おめでとな、須賀くん」 京太郎「どうも、ありがとうございます」 良子「早速中に入りましょうか」 京太郎「飲み会って大体どんなことするんですか?」 雅枝「アンタがさっきしようとしとったことや」 京太郎「ただ酒飲んで話すだけですか」 善野「そういうことやな」 良子「それではもう頼んでしまいますねー」 京太郎(流れで来たはいいけど……) 京太郎(適当に誰かと話すか) 京太郎「それにしても、なんでこの面子で飲み会なんてしてるんですか?」 京太郎「良子さんと善野さんと雅枝さんと霞さんならわかるんですけど……」 臨海「むっ、私がいると不満なのか?」グビッグビッ 京太郎「そうじゃないですけど、気になるなーと」 雅枝「前の合宿で協力もしてもろうたしな、あと石戸はああ見えて未成年やし」 京太郎「なるほど」 臨海「ふぇぇ、カイノー!須賀が虐めるぅぅぅ!」ビエーン 京太郎「えぇぇっ!?」 雅枝「もう出来上がってもうたんか……」 良子「待ち合わせ前にワンカップをスリーカップくらい飲んでましたからね」 善野「ええなぁ、お酒」 京太郎「飲めないんですか?」 善野「お酒とか、色々と先生に禁止されとるからダメなんよ」 善野「居酒屋来てもおつまみくらいしか食べられへんのよね」 良子「あ、そうでした善野さん、今度の姫松とのゲームなのですが」 善野「あー、せや頼んどったね、どないしました?」 良子「それがですね――――」 京太郎「……」チュー 雅枝「……」ヒョイ パクッ 京太郎「……」パクッ 雅枝「……」ゴクッ 雅枝「……何か話そか」 京太郎「そうしましょう」 店員「お待たせいたしましたー」 店員「こちら、砂肝と若鶏のから揚げでございます」 京太郎「」ピクッ 雅枝「」ピクッ 京太郎「から揚げ……」 雅枝「ほなレモンかけるで」 京太郎「え、何言ってるんすか?レモンかけるとか正気ですか?」 雅枝「から揚げにはレモンって相場はきまっとるやろ」 京太郎「雅枝さん、それ一回内科に行った方がいいですよ」 雅枝「から揚げにレモン無しで食べられる方がどうかしとるわ」 京太郎「俺の方が主流だと思いますけどね」 雅枝「ほな他のにも聞いたろか?」 京太郎「いいですよ、どうせ……」 「レモン?から揚げにレモン?……ププッ」 京太郎「とかなるんですから」 雅枝「さあどうやろな、そっちこそ」 「どうして、から揚げに何もかけないで食べることができるだろうか?いいや、できまい」 雅枝「とか言われるに決まっとるわ」 京太郎「なんで反語?」 京太郎「……雅枝さんの家に電話して答えてもらうってのはどうですか?」 雅枝「ふん、ええわ、愛宕家に勝負を挑むとはええ度胸や」 京太郎「じゃあ俺からかけますね」 prrr prrr 洋榎『はいはーい、いつもニコニコ元気な愛宕やでー』 京太郎「あ、洋榎さんですか?」 雅枝「なんや洋榎か……」 洋榎『京太郎か、どないしたん?』 京太郎「洋榎さんってから揚げに何かけます?」 洋榎『ウチと絹は何もかけへんで』 雅枝「……は?」 京太郎「雅枝さんがかけたりするんじゃないんですか?」 洋榎『オカン帰り遅いからな、絹とウチだけで食べとるんや』 洋榎『あ、もちろん作るんは絹やで』 京太郎「知ってます」 洋榎『今日も飲み会やいうし、たまには一緒に食べたいわ』 京太郎「……俺からも言っておきますね」チラッ 雅枝「……」 絹恵『お姉ちゃーん、ご飯できたでー』 洋榎『はーい、ほなまたな』プツッ 雅枝「…………」 京太郎「…………」 京太郎「俺の勝ちですね!」ドヤァ 雅枝「この雰囲気で言う言葉!?」 京太郎「んー、でも家族と食べた方がいいですよ」 京太郎「なるべく早く切り上げるとか……はもうしてるんでしょうね」 雅枝「……そうなんやけどな」 京太郎「俺も一人暮らしなんで寂しいんですよ、だから洋榎さんたちも寂しいんじゃないかな、と」 雅枝「せやったら今度うちに来るか?四人で食べるのも悪ぅないやろ」 雅枝「なんなら京太郎のこと迎えに行くのもええし、あとは……この後とか?」 京太郎「……雅枝さんが俺を家に連れ込んだら、洋榎さんたちってどんなリアクションするんでしょうね」 雅枝「…………」 雅枝「!」 雅枝「べ、別に変な意味は無いんやからな!」 雅枝「こうすれば洋も絹も京太郎も寂しないやろ!」 京太郎「わかってますよ、機会があればお願いします」 雅枝「それでええわ、それで」 雅枝(ちょっと変なこと想像してもうたやないか、まったく) そして四時間後 良子「きょぉたろぉ……もう遊べないの?」 京太郎「松山と大阪じゃあ流石に無理でしょう」 良子「いやだいやだいやだぁー!」ギュッ 京太郎「あーもう面倒くせぇ……」 雅枝「京太郎?聞いとる?」 京太郎「はいはい、それで洋榎さんがどうしたんですか?」 雅枝「それでなーそこで洋がなー」 臨海「焼酎もう一杯……」Zzz 善野「……そろそろお開きにしよか」 京太郎「ですね」 臨海「新大阪どっちらっらへ?」 京太郎「何言ってるのかわかんないっすよ」 良子「きょぉたろぉ、送っていってぇー」 京太郎「よっかからないでくださいよもう、ほらしっかり立って」 雅枝「あ、洋と絹が見えるわぁ……」 京太郎「いないですよ!どこにもいないですから!何見えてるんですか!」 雅枝「あはははぁ……」 京太郎(大人ってめんどくせぇ……) 善野「ふふふっ、ほな帰ろか」 京太郎「ちっとも笑いごとじゃないですよ」 洋榎「ほな監督お疲れさんさんさんころり~」 絹恵「さよなら~」 雅枝「本物や、本物がおる~」ウツラウツラ 洋榎「とっとと帰るで」グイグイ 雅枝「うぇへぇはぇ~洋の腕やわらか~い」 洋榎「気持ち悪いわ!」 絹恵「せやったら私は左!」 雅枝「絹もやわらかいなぁ~」 善野「また学校でな」フリフリ 良子「あぁぁ……帰りたくないー」ギュッ 京太郎「帰ってください、タクシー来てますから」 臨海「カリフォルニアへレッツゴー!」 運転手「えっ」 京太郎「新大阪まででいいですから!」 良子「きょぉたろぉとどこまでも~」 京太郎「さっさと離れてくださいよっ」 ブロロロロ 京太郎「というわけで帰りましょうか」 善野「ええの?」 京太郎「善野さんみたいな人が一人で夜道を歩いてたら危ないですからね、行きましょうか」 善野「よろしく頼むで、王子様」 京太郎「かしこまりました、お姫様」 京太郎「段々寒くなってきましたね」 善野「風邪引きやすぅなるのは勘弁や……」 京太郎「風邪と言えば……末原先輩ってどうなんですか?」 善野「どういう繋ぎ方しとるんや」 善野「恭子ちゃんはええ子やで、いつも一生懸命やし、洋榎ちゃんよりも主将らしいし」 京太郎「俺が打ったときも強かったですよ、少し自信なさそうに見えましたけど」 善野「宮永咲ちゃんにやられたときからあんな調子やったんや、洋榎ちゃんたちとみんなで励ましたけどな」 善野「今度、須賀くんと打ってみたいわ」 京太郎「はい、俺もです」 善野「これからも同じ大阪やさかい、よろしうな」 京太郎「ははっ、三箇牧は負けませんからね」 善野「こっちやって負けてばっかりやないんやで」ニコッ 善野「あ、もうここまででええわ」 京太郎「そうです、か、じゃあまた!」 善野「はいはい、お疲れさん」 京太郎「善野さんも送って無事帰って来たことだし、何かするか」 夜 京太郎「少し寒いけど散歩して来よう」 京太郎「夜も遅いし、いつも通り人もいないなーっと、あ」 京太郎「あの人は……」 エイスリン「ア!キョウタロー!」 京太郎「すっごく久しぶりな感じがしますね」 エイスリン「!」 エイスリン「ン……」ゴソゴソ エイスリン「キョウタロー、コレ!」つ|京太郎が笑っている絵| 京太郎「これ、俺のために?」 エイスリン「」コクッ エイスリン「キョウタロー、オメデトウ!」 京太郎「うわぁ、ありがとうございます!」 エイスリン「ドーイタシマシテ!」 京太郎「で、何してたんですか?」 エイスリン「sketch!」 京太郎「夜道を描いてたんですね」 エイスリン「ゼンゼン、カイテナカッタカラ!」 京太郎「ずっとホテルでしたもんね、やっぱりこっちの方が楽ですよ」 エイスリン「ラクチン!」ニコニコ エイスリン「…………」カキカキ 京太郎「……」ジーッ エイスリン「キョウタロー?」 京太郎「何ですか?」 エイスリン「ツキ、キレイ?」 京太郎「確かに綺麗ですね、それが何か?」 エイスリン「"I like you"ハ『ツキガキレイ』!」 京太郎「そうなんですか?」 エイスリン「ナツメソウセキ!」 京太郎「へぇ、そんなことが」 エイスリン「キョウタロー、ツキガキレイ!」 京太郎「同感ですね」 エイスリン「エヘヘ……」 エイスリンの好感度が上がった! 【11月第1週 休日】終
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6413.html
第四章【国麻】・【離散】開始 ベンチに座って本を読んでいた 父さんと妹は遊びに、母さんは仕事で出かけていた 今は一人 一人で本を読む……大人っぽい! 子どもながらにそんなことを考えていた やっぱり、少し寂しい 一緒に遊びに行く友だちなんていないから 静かにページをめくる、髪が風でなびく そろそろ帰ろうかな、と思っていたとき 「お、俺と遊ぼうぜ!」 私の目の前に、彼が現れた 「あ、いや……遊んでください」 不思議な子だな それが第一印象だった 【8月第4週 平日】 京太郎「…………」 京太郎「どうしてまた、あいつは」 京太郎「引っ越しは今週末だそうだ」 京太郎「……何しよ」 朝 京太郎「こんなときは麻雀だよな」 京太郎「気を取り直そう」 京太郎「お邪魔しまーす」 郁乃「いらっしゃ~い」 照「あ、京だ」トテトテ 京太郎「照、来てたのか」 照「うん」 郁乃「もう打ち始めてるで~」 京太郎(ちょっと心配してたけど) 京太郎(なんだかいつも通りみたいだな) 照「京、一緒に打とう」 京太郎「おう、いいぞ」 京太郎「決勝のとき、さ」 照「……なに?」パリパリ 京太郎「懐かしい感じがしたんだよな、なんつーか」 京太郎「照たちと昔打ってたときみたいな?」 京太郎「そんな感じがした」 照「…………」ポリポリ 照「そう」ゴックン 照「懐かしい、か」 京太郎「うん、あとパソコンの前でお菓子食べるのやめような」 照「無理な相談」モグモグ 京太郎「もうすぐ昼か、何しよう」 昼 京太郎「久しぶりにバイトでもするか」 京太郎「でもこの時間からあそこに行ってもあんまり働けないからな……」 京太郎「もう一つ新しいのを探してみよう」 京太郎「探偵……か」 京太郎「面白そうだな、行ってみるか!」 平次「お前さんが須賀京太郎やな」 京太郎「はい!今日はよろしくお願いします!」 平次「オレは服部平次言うんや、西の名探偵とはオレのことやで!」 京太郎「それで、今日の仕事は?」 平次「迷い猫探しや」 京太郎「猫?」 平次「せや」 京太郎「……」 平次「今つまらん思うたやろ」 京太郎「正直に言うと、はい」 平次「そうポンポン殺人事件が起こってたまるかいな」 平次「ほな行くで」 京太郎「オスの三毛猫とかどんだけレアなんだよ」 京太郎「どっかにいねえかな」 京太郎「あ」 猫「ニャッ」ナニッ 京太郎「待てごらあああ!」 猫「ニャアアアアアア」ドタタタタ 怜「今日の健診も大丈夫やったな」 猫「ウニャアアアア」ドタタタタ 怜「ね、猫?トリプルや!」キィィィン! 怜(直進して事故と見せかけて私を襲うんか……そうはさせへん!) 怜「うにゃっ!今や!」 猫「ニャッ!?」 怜「はい、捕まえた」 猫「ウニャッ!」ジタバタ 京太郎「あ、怜さん」 怜「ああ、京くん、この猫京くんのやったんか?」 京太郎「いえ、依頼されてまして」 怜「ふ~ん、ま、ええわ、はい」 京太郎「ありがとうございます」 怜「せや、今度どこか遊び行かへん?」 京太郎「遊び、ってか急ですね」 怜「思い立ったが吉日や」 京太郎「そうですね、日が空いたら連絡しますよ」 怜「待っとるで」 京太郎「はい、それではまた」 平次「もう捕まえたんか」 京太郎「ぜぇー、はい、はぁー、まあ」 平次「お手柄やったな、バイト代は振り込んどくで」 キャアアア ヒ、ヒトガ! 平次「なんやと!?」 京太郎「何かあったんでしょうか?」 平次「須賀はもう帰っとれ!こっからは危ないんや!」 京太郎「は……はぁ」 イマイクデ! ク、クルナ!クルンジャナイ! ダマットレドアホ! クルナァァァァ! ドヒュウン 京太郎「今銃声がしたような……まあいっか」 京太郎「帰ろう」 京太郎「服部さん、なんか禍々しいものを感じた」 京太郎「死の危険、的な」 夕 京太郎「特訓しよう」 京太郎「今は誰がいるかなー」 郁乃「照ちゃんとエイちゃんはもう帰ったで~」 郁乃「今は憩ちゃんと咏ちゃん、私と霞ちゃんだけやで」 京太郎「そうですか……どうしよ」 咏「お、京太郎じゃん」 京太郎「よっ」 咏「どうしたんだい?」 京太郎「いや、少し気が向いたからな」 京太郎「俺と打たないか?」 咏「お、いいねぃ、んじゃ行こっか」 咏「やっぱり、前よりもずっと上手くなってんね」 京太郎「そうか?」 咏「そーそー」 京太郎「……そうか、上手くなれてるのか」グッ 咏「んで、今は何考えてんだ?」 京太郎「えっ?」 咏「何か悩んでることでもあんだろ?顔に書いてあるぜ」 京太郎「あー…………」 京太郎「決勝のときにさ」 咏「つまりあの変な感覚を取り戻したいって?」 京太郎「そういうこと……なのか?」 咏「んまあ、そういうことなら実際に打ってみるのが一番なんじゃねえの?知らんけど」 京太郎「実戦か」 咏「私はこうして二人でやってる方が好きなんだけどねぃ」 京太郎「秋は夜長、夜更かしの季節だな」 夜1 京太郎「せっかく木刀買ってきたんだし、素振りでもするか」 京太郎「えいっ!えいっ!」ブンブン 京太郎「これ、結構くるな」 京太郎「まだまだ!」 京太郎「えいっ!」 京太郎「えいっ!」ブン ガシャッ 京太郎「あ、そうだ室内だったな」 京太郎「外でやらないと……」 京太郎「さすがに夜になると寒いよな」 京太郎「あっためるためにあと1000回!」 京太郎「これを一か月続けたら筋肉モリモリになれるのかな!」 京太郎「今日は疲れたからもう終わりだけど」 夜2 京太郎「散歩に行ってくるか」 京太郎「照のことも考えないとな」 京太郎「いってきまーす」 照(ポッキーなう)ポリポリ 京太郎「うまいか?」 照「京……うん」 照「どうしてこんな……」 京太郎「こんな時間にってか?」 照「うん」コクッ 京太郎「ちょっと考え事をな」 照「……それって……いや、なんでもない」 京太郎「照のことだよ」 照「えっ」 京太郎「どうしてお前は出ていくのかなって」 京太郎「また、俺の前からいなくなるのかなって」 照「…………」 照「京は気にしなくていい」 照「私が決めたことだから」 照「大丈夫だから」 照「また会えるんだろうし、国麻、楽しみにしてるから」 照「それじゃあ、ね」 京太郎「……照」 京太郎(このままでいいのか?) 京太郎(このまま、また照がいなくなっても) 京太郎(ようやく俺のそばに戻ってきてくれたんだ) 京太郎(……最近悩んでばっかだな) 京太郎「照!」 照「まだ、何か?」 京太郎「俺のそばから離れないでくれ」 照「……え?」 京太郎「照がいなくなって三年、でも今年、四月に久しぶりに照と会えたときすごく嬉しかった」 京太郎「この半年照と一緒にいてすごく楽しかった」 京太郎「まあ実際は五か月くらいだけど、さ」 京太郎「一緒に学校行ったり、運動会で頑張ったり、祭りに行ったり」 照「…………っ」 京太郎「この前みたいに海に行ったりしてすっごく楽しかった」 京太郎「でもよ、それなのに、理由もわからずにまた離ればなれになるなんて嫌だ」 照「理由……」 京太郎「理由だけでも教えてくれないか?」 京太郎「俺が悪かったんなら謝る、だから教えてくれよ」 照「……京には言えない」 照「私には、言えない」 京太郎「またそうしていなくなるのかよ」 照「違う!」 京太郎「違わないだろ、前も照は俺たちの前からいなくなった」 京太郎「俺は照と一緒の方が楽しい、だから離れないでくれ」 照「楽しい……か」 照「それは、違うんじゃないかな」 京太郎「なに……?」 照「京にはもう憩が、エイスリンが、咏も霞も郁乃さんもいる」 照「京は、ただそばに誰かがいてほしかっただけじゃないの?」 照「私なんていらないんでしょ、咲やモモ達といたときみたいに」 照「見送りなんてしなくていいから」 照「霞たちにもそう言っておいた」 照「今度会うのは国麻のとき」 照「じゃあね」 照「短い間だったけど、ありがとう」 【8月第4週 平日】終 【8月第4週 休日】 京太郎「照は今日にはもういなくなっちゃうのか」 京太郎「俺にとっての照って何だったんだ?」 京太郎「楽しいって思ってたのは俺だけだったのかな……」 京太郎「どんな言葉を使えば、照に届くんだろう」 朝 「今日は楽しかったぜ!ありがとな!」 「こちらこそ」 「モモがいないからひまだーっておもってたんだけどお前がいてくれてよかったぜ!」 「……照」 「宮永照だから、照って言って」 「テル、か俺は京太郎だ!」 「……長いから京でいいかな」 「おう、大かんげーだ!」 「ただいま」 「おかえり」 「咲は?」 「モモちゃんや京太郎くんたちと遊びに行くってさ」 「……そう、母さんは?」 「今日も帰ってこないってさ、咲に任せっぱなしってのはダメだから今日は出前だぞ」 「それで、どの店に頼む?」 「どこでもいい」 「そっか、わかった」 「私、上に行ってるから」 「ああ」 照母「照、起きなさい」 照「ん……母さん、来てたんだ」 照母「また遅くまで起きてたのね、もう行くわよ」 照「わかった」 照母「それで、荷物は?」 照「……忘れてた」 照母「もう、ちゃんとしなさいよ」 照「うん」 ガチャ バタム 照母「さーてと、ぱぱっと帰るわよ」 照母「大家のおばさんにもあいさつしてきたし」 照「あの人まだ成人してないよ」 照母「まーたまたー……マジ?」 照「うん」 照母「あちゃー……って、ねえ照、あの子って確か」 照「……京太郎」 京太郎「照」 照「今度は何?」 京太郎「ありがとう」 京太郎「また遊んでくれるか?」 照「うん、これ私のねとま?のハンドルネーム」 京太郎「『ワムゥ』?」 照「今度はそこで打とう」 照「待っ照」 京太郎「……それ、ダジャレか?」 照「うん、じゃあね」 京太郎「おう」 京太郎「毎時間メール送るから」 照「それは迷惑」 京太郎「じゃあ毎日?」 照「それもちょっと」 京太郎「じゃあ毎月」 照「間隔空きすぎ」 京太郎「じゃあ気が向いたらでいいな」 照「……わかった」 毎週平日の夜にメールを送れるようになりました 照母「照、アンタ挨拶してなかったんでしょ」 照「京にはした」 照母「まあ、ここに帰ってきたくなったらいいなさいよ」 照「……なんで?」 照母「照のしたいようにさせてあげる、ただそれだけよ」 照「……そう」 照母「それに、あの……京太郎くん?のこと放っておけないんでしょ?」 照「ちっ、違う!」 照母「咲やモモには負けないようにしなさいよ」 照「だから違う、って」 京太郎「行っちゃったか」 京太郎「まだ、チャンスはあるはずだ」 昼 京太郎「久々に実家に帰るか」 【実家】 京太郎「ただいまー」 京父「よっ、京太郎」 京太郎「と、父さん帰ってきてたのか」 京父「暑かったぞーインドはー」 京太郎「エジプトに行った時も同じようなこと言ってなかったか?」 京父「今度はニュージーランドに行ってくるんだ、羨ましいだろー」 京太郎「へいへい、そうですね」 京父「なんだ、我が子は連れないなー」 京父「さすがはタラシチャンピオンといったところか」 京太郎「ちょっと待て今何て言った」 京父「読んだぞ新聞!男子個人戦チャンピオン須賀京太郎、夜のチャンピオン?だってよ!」 京父「将来が楽しみだ!」 京太郎「マジかよ……」 京太郎「じゃあ散歩してくるな」 京父「そうやって女の子を引っかけてくるのか……ふむ」 京太郎「だから違うっての!」 ピンポーン 桃子「京太郎ー遊ぼーっす!」 京太郎「なんで俺が来てるってことわかってるの!」 京父「俺が連絡しておいた」ドヤァ 京父「ほれほれ、女の子を待たせるなんて罪なことするなよ」 京太郎「ドヤ顔するな!わーったよ、行ってくる」 京父「避妊はしっかりなー」 京太郎「余計なお世話だ!」 桃子「おじさんと何話してたんっすか?」 京太郎「なんでもないよ」 桃子「そうっすか、じゃあ今日も私とどっか行くっす!」 京太郎「拒否権は……ないんだろうな」 桃子「モチのロンっす!」 桃子「到着ーっす」 桃子「覚えてるっすか?この公園!」 京太郎「ああ、よく遊びに来たな」 京太郎(照と出会ったのも、ここだったんだよな) 京太郎(たしか、あのベンチに……) 桃子「今日はここで遊ぶっすよ!……ん?どうかしたっすか?」 京太郎「いや、あそこにあったベンチなんだけど」 桃子「あれなら新しい遊具を置くからって廃棄されたっすよ、それがどうかしたっすか?」 京太郎「……そうだったのか」 咲「京ちゃん?やっぱり京ちゃんだ!」 京太郎「久しぶりだな」 咲「うん!」 桃子「私が呼んでおいたっす!」フフン 京太郎(相変わらず大きい……前より大きくなってないか?) 咲「京ちゃん……」ジトッ 京太郎「な、なんだー咲ー?」アセアセ 咲「知らない!」プイッ 京太郎「さ、咲さん?おーい」 桃子「それじゃ、何するっすか?」 京太郎「キャッチボールでもするか」 桃子「それじゃあボールとグローブ持ってくるっす!」 咲「行ってらっしゃい」 桃子「行ってくるっすー」 京太郎「モモは元気だな」 咲「京ちゃんが帰ってきたからじゃないの?」 京太郎「じゃあいつも通りの咲は俺に帰ってきてほしくなかった、と」 咲「違うよ、これでも嬉しいんだよ、でもえっちなのはダメだよ」 京太郎「俺はせんべいよりもおもち派だからな」 咲「……何言ってるの?」 京太郎「要するに、大きいは正義!」 咲「京ちゃんの場合は正の字が違うと思う」 桃子「持ってきたっすよー」 京太郎「モモー投げるぞー」ビュン 桃子「ばっちこーいっす!」バシッ 桃子「咲ー行くっすよー」ビュン ポヨン 京太郎「おお……」 咲「むむっ!」ビュン 京太郎「がはっ!ちょっ、咲!みぞおち!」 咲「あははーごっめーん、手が滑っちゃったー」 桃子「思いっきり棒読みっすね」 京太郎「堪能堪能、満足満足」 咲「京ちゃん、五体不満足って言葉、知ってる?」 京太郎「ひぃっ」 桃子「さーてと、次はどこに行くっすか?」 京太郎「roof-top?」 咲「麻雀喫茶だよ」 京太郎「麻雀喫茶?」 桃子「麻雀ができる喫茶店っす」 京太郎「あーなるほど」 咲「染谷さん、まだいるよね?」 桃子「来週までいるらしいっすよ」 京太郎「誰だ、それ?」 桃子「広島に住んでる娘さんっす、今は友達のちゃちゃのんさんとこっちに遊びに来てるっす」 京太郎「へー」 咲「あ、着いたよ」 マホ「いらっしゃいませー」 いちご「いらっしゃいませー」 京太郎「メイド!?」 咲「あれ、マホちゃん?」 桃子「どうしてここで働いてるっすか?」 マホ「社会勉強です!」ムフー まこ「夏休みの宿題なんじゃと」 咲「どうも、こんにちは」 桃子「またきたっすよ」 まこ「はい、いらっしゃい、そこの男子は……誰じゃ?」 咲「京ちゃん、私たちの幼馴染です」 いちご「ほぉ?どこかで見たような……?」 マホ「マホ知ってます!この人男の子のチャンピオンさんです!」 いちご「あぁ~なるほどー」 京太郎「俺の知名度ってこの程度だったのか……」 まこ「君が須賀京太郎くんじゃったか……打ってくか?」 京太郎「うむ……どうしましょう?」 京太郎「いや、やめておきます」 いちご「なーんじゃ、つまらんのう」 咲「じゃあ私が打ちましょうか?」 いちご「そ、それは遠慮しとく……」 まこ「んで、注文は?」 マホ「まはまほから揚げがオススメですよ!マホが食べさせてあげます!」 京太郎「それはなんつーか、背徳的すぎるな」 メニュー 1.まはまほから揚げ 2.ちゃちゃのんショートケーキ 3.まこのワカメスープ 4.カツ丼 5.タコス 6.お好み焼き 7.桃パフェ 京太郎「皆さんのオススメは?」 いちご「ショートケーキならちゃちゃのんが食べさせるけぇ、選んどき!」 まこ「ワカメスープもオススメじゃよ」 桃子「私は桃パフェっすね」 咲「私はお好み焼きだよ」 京太郎「んーじゃあ……」 京太郎「から揚げで」 咲「えっ」 まこ「えっ」 桃子「京太郎……」 いちご「ロリコンじゃったなんて、そんなん考慮しとらんよ……」 京太郎「いや、でも」 マホ「やたっ!マホのから揚げが頼まれましたよ!」 京太郎「あんなに喜んでるんですし」 咲「苦しい言い訳だね」ジトッ マホ「須賀先輩、あーん」 京太郎「あーん」 マホ「おいしいですか?」 京太郎「うん、とっても」ニコッ 「「「「うわぁ……」」」」 京太郎「次はどこ行くんだ?」 桃子「近寄るなっす!」 咲「そうだよ変態!」 久「やっほーって、優希だけ?」 優希「のどちゃんは今日も来ないって言ってたじぇ」 久「あらそう……じゃあ咲とモモが来たら起こしてー」 優希「はーい」 咲「遅くなりましたー」 久「ん……はーい」 桃子「優希、寝ちゃってるっすね」 優希「タコス、タコスが……ぐぅ」 京太郎「えい、えい」プニップニッ 優希「今度はタコさんだじぇ……」 久「須賀君も来てたの?」 京太郎「はい、お邪魔します」 久「そんなに固くならなくていいわよ」 咲「私お茶入れてきますね」 桃子「さて、何するっすか?」 京太郎「俺が4人の邪魔するのもあれなんで、パソコン貸してもらえますか?」 久「いいわよ、あとネト麻するならその横の機械も使ってみて」 京太郎「何ですか、このヘッドギア」 久「ナーブギアとか言うらしいわ、リアリティを追求するために開発されたんですって」 京太郎「へー」 京:すっげーリアルだな、なんだここ 京:えーっと、ここの掲示板で対局申込みをすればいいのか……じゃあまずは東南で しばらくお待ちください 京:よし、いよいよ楽しみだな びっぐすたー:よろしくー のどっち:よろしくお願いします NoName:どうしてのどっちさんがここに! 京:よろしくおねがいします 東1局 親 NoName 25000 びっぐすたー 25000 のどっち 25000 京 25000 京:ロン! 京:リーチ、赤1! びっぐすたー:なんだ、その程度かぁ 京:裏3 びっぐすたー:え…… 東2局 NoName 25000 親 びっぐすたー 17000 のどっち 25000 京 33000 京:ロン 京:混一色、役牌白、役牌中、小三元、チャンタ、混老頭、対々和 京:24000 びっぐすたー:もーなんなのさっきからー! びっぐすたー:いいもん!こっからが本気! のどっち:本気も何もないと思いますが…… 【圏外射撃】発動! 東3局 NoName 1000 びっぐすたー 17000 親 のどっち 25000 京 57000 びっぐすたー:いっちゃえ! びっぐすたー:リーチ! 京:ダブリー…… NoName:こ、こんなの、どうすれば…… びっぐすたー:ロン!ダブリー一発赤2ドラ2! びっぐすたー:裏3! 終局 NoName -15000 びっぐすたー 33000 のどっち 25000 京 57000 びっぐすたー:うむむ、とどかなかったかー 京:はっはっは、勝負ならいつでも受けて立つぞ のどっち:……ありがとうございました NoName:のどっちさん、どんまいです びっぐすたー:ネット最強ののどっちを倒したんだから、真のネット最強はこのびっぐすたーってことだね! 京:いやいや、それなら俺だろ びっぐすたー:あんたのは偶然、私のは必然だもん! 京:……なんだそりゃ 久「あら、終わったの?」 京太郎「はい、飛ばしましたよ!」 咲「すごいね、私なんてまだパソコンあんまり使えないし……」 京太郎「そういえば、ネット最強っていうのどっちって人と打ちましたよ」 優希「のどちゃん……!」 桃子「和がどうかしたっすか?」 久「和、今日も来れないんだってさ」 咲「転校、本当にしちゃうのかな」 京太郎「転校?」 久「ああ、こっちの話だから気にしないでいいわよ」 京太郎「そうですか……」 桃子「ああっと!もうこんな時間ですし、そろそろ帰らないとっすね!」 久「うん、そうね、今日はこれで解散よ!」 桃子「さて、次はどこに行くっすか?」 京太郎「逆に、モモと咲は何がしたいんだ?」 桃子「私はみんなで遊びに行きたいっすね」 咲「うーん、私は……」 咲「みんなでウチくる!?」 京太郎「は?」 桃子「ひ?」 久「ふ?」 優希「じょ?」 咲「え、えーっとぉ、せっかく京ちゃんも帰ってきたんだし、みんなでウチで遊びたいなあ、って」 桃子「ははぁーん、そうやって京太郎をなんやかんやして泊まらせて襲うつもりっすねー」 咲「ち、違うよ!」 京太郎「咲さえよければ俺はいつでも」 咲「ほんとっ?」 京太郎「んなわけあるかい」ペシッ 咲「あうっ、純粋な乙女心をもてあそぶなんてひどいよ京ちゃん……」 優希「それで、どうするんだじぇ?」 京太郎「うーん、そうだな」 京太郎「じゃあモモの意見をくみ取って外食に行こう、みんなで!」 京太郎「……って、どうですかね?」 久「私はいいわよ」 優希「タコス!タコス!」 桃子「私も大丈夫っすよ」 咲「別にいいけどさ……」プクー 京太郎「また今度な」ナデナデ 咲「撫でればすむと思ってるでしょ?」 京太郎「……違ったか?」 咲「ううん、正解だよっ」 京太郎「そうかそうか、んで、どこ行きます?」 京太郎「まあ大勢で来るならファミレスでしょう」 優希「うがー!タコスが無いんだじぇ!」 優希「須賀!いや京太郎!いや犬!いや……バカ犬!」 京太郎「どんだけ落ちてんの俺!」 優希「いいからタコスを買ってくるんだじぇ!」ゲシッ 京太郎「蹴られた!?俺の身分どんだけ低いの!」 咲「私はえびフライ定食にしようかな」 桃子「私はハンバーグセットっすね」 久「じゃあ私はカルボナーラにでもしようかしら」 衣「咲!咲じゃないか!」 透華「衣、何をしてるんですの?ってあなた方は……」 久「あら、奇遇ね」 智紀「清澄」 桃子「お久しぶりっすね、眼鏡おっぱいさん」 京太郎「えーっと、あなたがたは?」 透華「よくぞ聞いてくれましたわ!私たちは!」 純「龍門渕高校麻雀部だ。……確かお前、インターハイに出てたよな?」 京太郎「ええ、まあ」 透華「ムキー!話を邪魔しないでくださいまし!」 一「ホントだ、この人1位だよ個人戦の」 衣「強いのか!」 智紀「通称”炎の須賀”、高火力が特徴」 京太郎「あれ、昼とは違って俺有名?」 優希「ただの偶然だじぇ」 メニュー 山菜丼 秋の果実盛り合わせ タコゆでパスタ パンダ定食 えびフライ定食 サルミアッキ定食 川魚定食 冷やしうどん あなたの心に手錠をかけるよ!定食 久「あら、可愛いもの食べてるのね」 京太郎「パンダ定食ですか?」 久「そうよ、小っちゃいハンバーグが目、ライスが顔かしら?」 咲「京ちゃんは女の子ものが好きですからね」 優希「ハンバーグと白飯って男っぽいほうな気がするけど……」ウーン 咲「街のレディースランチを食べまわるのにつき合わされてたんですよ」 京太郎「おいしいものはしょうがない」 桃子「京太郎……咲とそんなことしてたっすか」ジトッ 京太郎「モモは誘ってもやれラーメン屋行きたいだのやれお好み焼きを食べに行くだの言ってたからなー」 久「須賀くんも隅に置けないわね~」ヒョイパクッ 京太郎「あ!せっかくとっておいたハンバーグが!」 久「……うん、おいしいわね!」グッ 京太郎「グッ!じゃないですよ!返してくださいよ!」 久「流石に人前はちょっと……ね?」 京太郎「返してとは言いましたけど戻してとは言ってませんから!」 一「うわっ、ご飯中にそんなこと言うのやめてよ」 智紀「不潔」 京太郎「言ったのは竹井さんですよ!」 久「あら、私は何も言ってないけど?ねえ?」 純「あー、確かにそうだったな」 京太郎「ぐぬぬ」 京太郎「ふー食った食った」 咲「京ちゃん、オヤジくさいよ」 桃子「で、次はどこに行くっすか?」 衣「衣も一緒に遊ぶぞ!」 久「いいの?」 透華「今は暇ですから大丈夫ですわ」 桃子「ゲーセンに来たっすよ」 衣「咲!これはどうやって遊ぶんだ?」ワクワク 咲「えーっと、これはね…………」 咲「…………」ムムッ 衣「咲?」 咲「わからないや、あはは」 純「やっぱり強いなッ!」ガシュンガシュッ 智紀「そっちこそ」ピコピコ 智紀「えいっ」 純「ぬおっ!」 透華「むきーっ!何なんですの!全く取れませんわ!」 一「と、透華……そんな無理しなくていいから」 透華「いえ!このままじゃ気がすみませんわ!」 桃子「本当にいいんすね?あそこのメロンパンは高いんすよ?」 優希「タコスのためとあらば手加減はしないじぇ」 久「どっからでもかかってきなさい!」 桃子「エアホッケースタートっす!」 京太郎「さて、どこに行こうかな」 透華「どうしてカードが使えないんですの!」 透華「かくなるうえは…………!」 一「透華、もういいから、ね?」 京太郎「お二人とも何をしてるんですか?」 一「えっと、これなんだけど」 一「ボクが欲しいって言ったら透華が張り切っちゃって」 透華「絶対に取ってさしあげますわ!」 一「ほらね?」 京太郎「なるほど……」 京太郎(さて、どうしよう) 京太郎「あのー、龍門渕さん?」 透華「何ですの?」キッ 京太郎「い、いや、アドバイスでもしましょうか?」 一「それいいね、透華はどう?」 透華「結構ですわ!もう一回!」 ウィーン 透華「そこですわ!」 キュッ 京太郎「あ、持ち上がった」 ポトッ 透華「むきーっ!もう!何なんですの!」ガタッガタッ 一「透華、揺らしちゃだめだよ」 透華「もう一回!もう一回ですの!」ポチッ 透華「この辺り……」 京太郎「いや、もう少し先に行っちゃいましょう」テヲノセル 透華「な、何をしてますの!後ろに行きすぎですわ!」 京太郎「大丈夫ですよ、見ていてください」 一(うわぁ、須賀君大胆だなぁ、距離近いよ) 一(二人とも集中してるから気づいてないみたいだけど) ウィーンウィーン ポロッ ガコン! 透華「お、落ちましたわ!」 一「それにしても、取れなかったのにどうして?」 京太郎「結構穴の近くにあったので押してみようかなー、と」 京太郎「おめでとうございます、龍門渕さん」 透華「ええ、そうで、す、わ……ね…………」ガバッ 一(あ、気づいた) 透華「なっ、何をしてるんですの!?」 京太郎「えっ、何って……あ」 透華「は、破廉恥ですわ!不潔ですわ!」ゲシッゲシッ 京太郎「ちょっ、脛はやめてくださいよ」 透華「うるさいですわ!」 京太郎「いたた、国広さんが宥めてくれたからいいけど……」 京太郎「さて、次はどうしようかな」 京太郎「せっかくみんなと遊んでるんだから写真とか撮りたいよな」 京太郎「プリクラに誘ってみよう」 久「プリクラ?いいんじゃない?」 優希「特別に許可してやろう、ふっふっふ」 桃子「もちろん私が京太郎の隣っすからね!」 衣「咲、プリクラ、とはなんだ?」 咲「えっ、う、うーん……」 咲「プリン食べられて暗くなっちゃった?」 京太郎「どういう状況だよ」 智紀「別に構わない」ピコピコ 純「うおっ!ちょっと待て!ぬわっ!」 「YOU LOSE」 純「くそぉ……」 智紀「これで十連勝」フフン 一「プリクラ?わかった、透華に話しておくね」 透華「がるるるるー!」 京太郎「モモと天江さんが隣か」 透華「ち、近寄らないでくださいまし!」 京太郎「すみません……」 衣「とーかときょうたろーは仲が悪いのか?」 透華「そ、そんなことありませんわ!ごらんなさい」ギュッ 京太郎「後ろからっ!?」 京太郎(でも、無いんだよなぁ……) 衣「そうか!なら衣も!」ギュッ 桃子「わ、私も!っす!」ギュッ 京太郎(ああ……右腕の感触がぁ……) 咲「京ちゃん…………」 優希「ニヤケすぎだじぇ」 衣「きょうたろーは衣とプリクラとやらを撮って楽しかったのだな!」 透華「……破廉恥ですわ」ジトッ 京太郎「そろそろ帰らなきゃだけど、もうちょい遊んで行こう」 京太郎「咲は何やってるんだ?」 咲「えーっと、これ、なんだけど」 京太郎「太鼓○達人か」 衣「どうやって遊べばよいのだ?」 京太郎「実際にやってみた方が速いから……」 京太郎「じゃあ俺が天江さんに教えるから咲は見ててくれ」 咲「うん、わかったよ」 衣「よろしく頼む!」 京太郎「まずは200円を投入します」 衣「うむ!」 京太郎「次に、ここのバチを取ります」 衣「おお、これはこの遊戯のために拵えられたのか!」 京太郎「しっかり握っててくださいね」 衣「きょうたろーの手は温かいなー」 京太郎「そんでもって、曲を選んで演奏開始です」 衣「楽しかったぞ!」 京太郎「それはよかったです」 京太郎「咲もわかったか?」 咲「…………ふんっ」プイッ 京太郎「咲?どうしたんだ?」 咲「べっつにー」 咲「京ちゃんはえっちだな、って」 京太郎「いやいやいや、何もやってないだろ」 咲「十分えっちだよ!衣ちゃんの手握って、抱き着いてるみたいだったよ」 京太郎「いや、だからと言ってなぁ」 咲「ふんっ」 京太郎「じゃあ俺もう帰りますね」 久「また来なさいね、今度こそ打ちましょう」 優希「次に会ったときが年貢の納め時だじぇ!」 桃子「また遊びに行くっす!」 咲「ふんっ、だ」 京太郎「いい加減機嫌直してくれよ……」 純「じゃあな、いつか打とうぜ」 智紀「……いつか打とうぜ」 純「俺の真似するんじゃねえよ、ちゃんと言え」 智紀「……じゃあな」 純「また俺の真似じゃねえか!」 衣「きょうたろー、今日は楽しかったぞ!」 衣「満月の夜に会うのを待っているぞ!」 京太郎「ええ、また会いましょう」 衣「うむ!」 京太郎「そろそろ帰るか」 一「あっ、須賀君、ちょっといいかな?」 京太郎「はい、何でしょうか」 一「ほら透華、渡しなよ」 透華「わ、わかってますわ!」 一「ほーらーはーやーく」 透華「これは……感謝の印として受け取ってくださいまし」 京太郎「このぬいぐるみ、さっきのやつですよね?」 一「あの後、透華が頑張って取ってさ、須賀君にお礼しようとしてたんだよ」 透華「はっ一!」 京太郎「そうだったんですか」 透華「違いますわ!」 一「もう、素直になりなよ」 透華「嫌ですわ!こんな破廉恥な殿方に何を!」 透華「…………ありがとうございました」ボソッ 一「気変わり速っ」 京太郎「いえ、こちらこそ、素敵なものをありがとうございました」 一「うん、じゃあね」 京太郎「はい」 京太郎「さて、と帰ってきたぞ」 京太郎「何をするかな……っと」 ヴーッ ヴーッ 京太郎「ん、何だ?」 一『国広です、ボクたちの連絡先送っておくね』 一『衣とかにメールとかしてあげてね』 龍門渕五人の連絡先を手に入れた! 夜2 京太郎「照にメールするか、約束もしたしな」 京太郎「何て送ろう」 京太郎「雀士なら打って語ろう!」 京太郎『打たないか?』 京太郎「送信っと」 京太郎「照なら応えてくれるだろう」 京太郎「なんで帰ったのかも気になるしな」 照「…………」 照「打たないか、か」 照「私じゃなくても憩たちと打てるのに」 照「なんで、だろう」 照「…………わからない」 京太郎「返信来ないなー」 京太郎「寝てるんだろう、うん」 京太郎「次は誰とメールしようかな」 京太郎「辻垣内さんに送ってみるか」 京太郎「近寄りがたい雰囲気だけど、大丈夫だよな」 京太郎『麻雀打ちませんか?』 京太郎「大丈夫……だよな」 京太郎「そういえば辻垣内さんって目つき怖かったよな……」 ヴーッ ヴーッ 京太郎「!」ビクッ 京太郎「ささささ流石にだだだ大丈夫だろう」 智葉『了解した、ルームナンバーは3398だ』 京太郎「よかったぁ……『ドタマぶち抜くぞ』とか言われなくてよかったぁ」 【MAOの世界へようこそ】 京:相変わらずリアルだな 京:鳥のさえずりまで聞こえてくるし、対局も牌の感触とかリアルだし 京:何よりもリアルの雰囲気がある 京:おっと、ここか player3108:来たか 京:辻垣内さんですか? player3108:ああ、今夜はよろしく、楽しみだ 束縛希望:縛られたか デビル人:同じく 東一局 親 デビル人 25000 リザベーション2翻 束縛希望 25000 player3108 25000 京 25000 智葉(須賀、高火力と速攻) 智葉(清澄の先鋒と似ているが) 智葉(こちらの方が楽そうだ) 【抉る眼光】発動! player3108:カン 京太郎(うっわ、片方潰されちゃった) 京太郎(でも、まだまだだ!) 京:ロン 京:24000 智葉(……ふむ) 東二局 デビル人 25000 親 束縛希望 25000 リザベーション3翻 player3108 1000 京 49000 智葉(どうやら見くびっていたようだ) 智葉(さて、と) 智葉(借りは返してもらうぞ) 智葉(張りつつ、やつを止める!) 【抉る眼光】発動! 智葉(安い……) 智葉(しかしまた須賀が危険だからな) 智葉(わずかでも取り返す) player3108:ロン player3108:1300 東三局 デビル人 25000 リザベーション3翻 束縛希望 25000 親 player3108 2300 京 47700 智葉(そろそろ疲れてきた……) 智葉(だが、まだいける) 智葉(私だって今年は準決で宮永といい試合をした) 智葉(だから、負けない) 【抉る眼光】発動! player3108:カン player3108:カン 京太郎(二萬も五萬も暗槓!?) 京太郎(三色が封じられた……か) 京太郎(捨てた方がいいよな) player3108:カン 京:なっ! player3108:嶺上ツモ、責任払いで18000 player3108:連荘 東三局一本場 デビル人 25000 束縛希望 25000 リザベーション3翻 親 player3108 20300 京 29700 智葉(そろそろ疲れてきた……) 智葉(須賀の一人聴牌) 智葉(ここは……オリておくか) 智葉(オーラスでまくる、ただそれだけだ) 京太郎(うむむ……辻垣内さん強いな) 京太郎(もういっちょ) 京:ロン 京:12300 オーラス デビル人 12700 束縛希望 25000 player3108 20300 親 京 42000 京:ツモ 京:12000オール デビル人 700 束縛希望 13000 player3108 8300 京 78000 智葉(一方的、流石は男子チャンピオンと言ったところか) player3108:おつかれ、先に失礼する 束縛希望:あっ、ああああっ! デビル人:部長、いい顔ですっ 京:何だったんだあの二人は 京:俺ももう寝るか 【8月第4週 休日】終