約 101,647 件
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/3934.html
辛く寒い冬が終わりを告げ、春一番が女の子達のスカートをチラつかせる頃 僕はキョンたんの事ばかりを考えていました 早く今日の授業を終え、一刻も早くキョンたんのいる文芸部室・・・・いえ正確にはSOS団の団室に向かいたいものです おや? 靴箱に手紙が入っていますね? どうやら僕宛ての恋文のようです ================昼休み============== 女生徒「あ・・・古泉くん」 ゲ泉「少々遅れてしまったようですね。申し訳ございません」 女生徒「ん・・・大丈夫」 ゲ泉「いえいえ、気を使って頂く必要はございませんよ。それで話と言うのは?」 女生徒「わ・・・わたし・・・・古泉くんの事が・・・」 やはりですか・・・ しかし僕の答えは決まっているのです ゲ泉「申し訳ありませんが・・・」 その言葉を聞いた彼女は顔をうつ向けます ゲ泉「僕にはキュンた・・・いえ、想いを寄せている方が他にいますので・・・」 女生徒「うん・・・」 彼女は走り去っていきました 春一番がいたずらに彼女のスカートをめくり上げましたが、僕は単なるピンク色の下着を見ても何も嬉しく思えませんでした 僕も教室に戻ろうと思いました その時、長門さんと朝比奈さんが屋上に現れました どうやら僕には気付いてないみたいですね 何やら密談をしているようにも思えます 僕が二人に声をかけようと歩み寄ったところ、何やら話し声が聞こえてきました みくる「私がキョンくんを呼び出しますのでその時に・・・」 長門「その案を採用する。私という個体も彼を使って性と呼ばれる欲を解消したいと思っている」 それを聞いた僕はすぐさま二人の間に割り込みました みくる「きゃっ・・・古泉くん・・・」 長門「・・・」 ゲ泉「僕のキョンたんに一体何をしようと言うのですか?## いかに長門さんや朝比奈さんと言えど許しませんよ?###」 みくる「古泉くん・・・貴方も」 長門「汚物・・・・情報連結の解除を申請する」 ゲ泉「アッー!!!」 ○○○【次回予告】○○○●<ふんもっふ! 人々の気力を蝕む夏、SOS団はサマーランドで青春の一時を過ごしていた ゲ泉の野望・・・・ みくるのおぱーい キョンの情熱! ハルヒの嫉妬・・・・・ 其々の想いが交錯する中、一体誰が勝利の栄光を手にするのか!? 夏の暑さ・・・・ それは時に『暑さ』では無く、『熱さ』に変わる!! 次回、ゲ泉記第二章【サマーランド】!! 『『俺はお前を・・・・守り抜いてみせる』』 第二章『サマーランド』
https://w.atwiki.jp/tasogarenokagi/pages/25.html
春の風も乾きはじめ、そろそろ夏の日差しが肌を焼く季節となり始めた頃。 いつもの通学路、登校する生徒も見当たらない時刻、僕は然るべき場所を目指し、足を急がせた。 完全なる遅刻。 春の学園祭が延期になり、予定していた日を大幅に過ぎた今から1週間後に迫るそれを迎え撃つべく、 夜遅くまで小道具作りに精を出していたため、目覚ましの音を聞き逃してしまった…。 「間に合わないな…。」腕に携えた時計を一瞥し、間に合わないことを確認すると呟いた。 普段から遅刻などは一度もしたことがない僕が遅刻するのはきっと生徒指導部を驚かせるだろう。 (違反切符は嫌だな…)正直生徒指導部の厳つい教員の群に入るのは入学から1ヶ月以上経った今でも十分な圧力だ。 バイクでもあればなとふと思ったが、すぐにそんな考えは脳内のゴミ箱欄にドラッグされていた。 理由は単純。まずをいえばまだ16歳になっていない。なってから取るとしても、 9月以降は確実、その上バイクを買う資金も、免許を取得する資金も無かった。 急ぐのも諦め、僕は急ぐ足を落ち着かせ、体力を温存することにした。 生徒指導部の教員にどう言い訳をするか思考を巡らせつつ生徒のいない通学路を辿っていると、 背後から甲高く乾いたエンジン音が響いてきた。皮肉にも、バイクのエンジン音だ。 学校まで乗せてくれないかと思考の片隅にそんな事を思わせ、溜め息をつくと、 通り過ぎかけて目の前で止まったバイクに目を留めた。この辺りは信号などない。 何か気になったのか、落とし物でもしたのか。ナンバーは地元のナンバーだから、迷ったという可能性は少ないだろう。 「君、遅刻するよ?」止まったバイクに乗っていたライダーはヘルメット越しにそう言った。それは僕に言ったのか…。 「もう間に合わないよ。」溜め息混じりに言ったところ、そのライダーが同じ学校のブレザーを着た女生徒だということに気が付いた。 その女生徒はヘルメットを頭から外すと、乗りなよと顎をしゃくって合図した。 しかし僕の思考は彼女の言葉には届かず、そのヘルメットに隠されていた面に向いていた。 整った清閑な顔立ちはどこか美形少年のようにも見え、 またすべてを知っていると言わずと語る大人の女性のような雰囲気にもとれた。 蒼とも翠ともとれない瞳は外国との関わりが盛んになったこの国を象徴するものでもあり、 その瞳は見つめていると吸い込まれそうな錯覚を覚えた。 短くまとめた黄金色の髪は良く晴れた今日の太陽に照らされて目映いばかりの艶を見せていた。 「乗らないの?」首を傾げた彼女の言葉に僕ははっとした。 「い、いや、乗るよ。」慌ててそれに応える。思わず動揺してしまった…。 はい。と手渡されたヘルメットを受け取り、被ってみる。少し小さいが、押し込めば入った。 ヘルメットの中は、その女生徒のにおいだろうか、いい匂いがした。 早くと急かされ、彼女の後ろに跨る。 白いフレームとボディー、黒光りするエンジンと、白銀のマフラーが特徴的なオンロードスポーツバイクだ。 そう言えば最近学校のバイク用駐車場に停めてあったような。 バイク通学が許可されている学校は最近増えてきているようで、我が校もその波に乗っているということか。 となるとこの女生徒は上級生なのだろうか。いや、単に誕生月が4、5月だったということもあるだろう。 もし同学年でも1ヶ月そこらしか経っていないうちに学年全生徒を把握できるかといったら無理である。 よって充分同学年に生徒であることも有り得るわけだ。 「ほら、しっかりつかまらないと落ちるよ?」ヘルメットの中の香りと、バイクに乗っているということへの興味で思考が逸れたところ、彼女の声で我にかえる。 「腕しっかりこっちに回して。もっと力入れないと離れるよ?」半分笑うような声音で言われ、言われた通りにする。 (恥ずかしい…)つかまらなければならないとはいえ、相手は女生徒である。健全な高校生男児なら誰でも恥ずかしいだろう。 「ふふっ、恥ずかしい?」 見透かされていた… 「行くよっ」彼女の声の直後、身体にGが掛かる。バイクが発進したのだ。
https://w.atwiki.jp/preciousmemories/pages/7150.html
《真木 夏緒(035)》 キャラクターカード 使用コスト1/発生コスト2/青/AP30/DP30 【制服】/【藤女生徒会】/【生徒会長】/【お嬢様】 このカードが登場した場合、自分の任意の枚数の「真木 夏緒」のAP/DPの値を、ターン終了時まで40/40に変更する。 (すごいね結子さん。僕にもやってくれるかい?) 恋愛ラボで登場した青色・【制服】【藤女生徒会】【生徒会長】【お嬢様】を持つ真木 夏緒。 登場した時に任意の枚数の真木 夏緒のAP・DPを40に変更する効果を持つ。 真木 夏緒専用の強化カード。対象枚数は任意なので、基本的に全体強化を行うこととなる。 変更値は40と高く、一切強化なので非常に強力。 カードイラストは第7話「いざ倉橋家!」のワンシーン。フレーバーはその時の夏緒のセリフ。 関連項目 真木 夏緒 収録 恋愛ラボ 01-035 恋愛ラボスターターデッキ 01-035 編集
https://w.atwiki.jp/viptsani/pages/14.html
272 2009/03/22(日) 10 32 20.91 ID QFxEKj3c0 1週間後 父「おーい兄、妹、来なさい」 「……なんだ……なによ?」 妹「なにー?」 母「ふふっ……この1週間でホントに女の子らしくなったわね」 「……だぁぁ……なんだかなぁ」 妹「化粧の仕方も覚えたし」 「……適当にな、てかこの顔なら別に大丈夫だろ化粧しなくても」 妹「うっわー、自分で言う?そういうこと」 「だって自分の事じゃねぇ感じなんだからさ、しょうがねぇだろ」 妹「ま、まぁ……分かるけどさ」 父「話を聞けお前ら、兄の転入手続きと入寮の手続き、妹の入寮の手続きが済んだ」 妹「!」 「つ、ついに……来たか」 父「それでだな、少し問題が起こった。まぁそこまで問題というわけでもないんだが」 279 2009/03/22(日) 10 38 28.35 ID QFxEKj3c0 「なんだー?」 妹「どうしたの?」 父「お前ら同じ部屋には入れない」 「え?」 妹「!?」 父「なんか学年が同じじゃないとダメらしい。兄は高2という事で転入させるからな。必然的に」 「ふーん……んじゃ一人部屋って事か?」 父「いや、二人部屋だ、お前は誰かと二人で生活してく事になる」 「なん……だと!?」 父「おう」 妹「……はぁ……にーちゃん?」 「……なんだ?」 妹「こうなったら……頑張るしかないわね」 「何をだよ……てか俺別に行かなくてもいいんだぞ?本来なら」 282 2009/03/22(日) 10 43 48.49 ID QFxEKj3c0 父「まぁもう契約しちゃったからな、今度の月曜から授業に出てくれ。明日ここから寮に入るって事で」 「あ、明日かよ!ま、まだ俺やり残したことが!(エロゲとかエロゲとかエロゲとかエロゲとか)」 父「明日までに済ませろ」 「……(何回抜けと?……いやまぁ ……実は女になってから自分で慰めるのが億劫で、まったくやってねぇんだけど)」 父「分かったな?」 「……へいへい」 父「妹も。いいな?」 妹「はーい……にーちゃん?」 「あ?」 妹「その……まぁ学校では私が色々出来るだけの事はするから」 「おう、頼むぞ。正直嬉しすぎる状況だけど怖すぎる状況でもあるからな……」 妹「というか……そろそろその声でその口調は直した方がいいって。絶対」 「うーん……最近その練習もずっとしてるんだけどな……じゃなかった、だけどねぇ……慣れないのよこれ」 妹「そうそう、そんな感じで喋ってればほんと美人さんなんだからにーちゃんは」 292 2009/03/22(日) 10 52 58.35 ID QFxEKj3c0 「まぁ……出来るだけ頑張るけど、駄目だったらボーイッシュな奴って事にする…わ」 妹「ふぅ……しょうがないわね」 「てかよ」 妹「なに?」 「お前も明日から俺の事にーちゃんって言うの禁止な。封印しろ」 妹「あ……そっか……じゃあ」 「ねーちゃんだろうな。無難に」 妹「ねーちゃん……ねぇ……なんか違和感が」 「呼ばれる俺の方が違和感バリバリだっての」 妹「……わかった」 「ああ、頼むぞ。とにかくにーちゃんって呼ばれた日には俺はニューハーフ疑惑が」 妹「あははっ、でも実際そんなもんだよね」 「それでも実際には俺の祖チン消えちまったんだからさ。はぁ……」 父「おい、その格好で祖チンとか言うな。恥ずかしい」 「しらんがな」 298 2009/03/22(日) 11 03 20.63 ID QFxEKj3c0 翌日(ちなみに土曜) 父「それじゃあ、行くぞ……うぉ!似合ってるぞ兄」 「……だぁぁ……もう大分慣れたけどよ……やっぱスースーするわ」 母「可愛いからいいじゃない!我慢しなさい」 「なにその他人事丸出しな感じは」 母「だってそうだもーん♪」 「はぁ……行ってくるわ母ちゃん」 母「いってらっしゃい」 妹「にー……ねーちゃん!行くよ!」 「はぁ……へいへい」 バタンッ 309 2009/03/22(日) 11 10 33.66 ID QFxEKj3c0 車内 父「とりあえずあれだ、必要なものとかはすべて寮の中に入れてもらったから」 「わかった」 妹「わかったー」 父「あ、そうそう、妹。そこの手帳取ってくれ」 妹「え?これ?」 父「兄に渡して」 妹「?……ああ、はい」 「?……ちょ!」 父「お前の学生証な」 「これこないだ無理矢理撮らされたやつじゃねぇか……うーむ、不機嫌丸出しなのに結構かわいい」 妹「どんなマジック使ったの?」 「知らんがな、俺の存在自体がマジックみたいなもんだろ」 319 2009/03/22(日) 11 20 13.10 ID QFxEKj3c0 寮前 父「着いたぞー降りろー」 「へいへい」 妹「うん……」 父「んじゃしばらくお別れだな。しっかりやれよ」 「まぁ学業的な事は全然余裕だろうから心配すんな」 父「そこは心配してない。……くくっ、まぁ頑張れよって事だ!」 「……だぁぁ(なんでこんな事に?……)」 妹「じゃあねー」 父「おう!」 ブロロロ―― 妹「行っちゃったね」 「だな……さてと……どうすっか?」 寮母「お待ちしておりました」 「うぉ!?」 331 2009/03/22(日) 11 27 55.42 ID QFxEKj3c0 寮母「ようこそ我が学園へ……えっと、妹さんのお姉さん、になるのかしら?」 「あ……はい。そうですね……姉です」 寮母「ではお部屋に案内しますので、姉さんも妹さんもついて来てください」 「あ、はぁ……よろしくお願いします」 妹「よろしくお願いします先生」 「ん?……おい、あの人寮母じゃねぇのか?(ボソッ)」 妹「寮母もやってるし私の学年で数学も教えてるの」 「ふーん……それにしても……」 妹「う、うん……」 「なに?……この視線の多さ」 妹「……分かんない」 女生徒1「うわー!綺麗な人!」 女生徒2「当然でしょ!あの妹ちゃんのお姉さんって噂よ!」 女生徒3「まじ!?……芸能人みたいじゃない?」 キャーキャー 「……(なんかエロゲーでよくこういうのあるが……当事者になると気味悪いだけだな)」 343 2009/03/22(日) 11 36 48.03 ID QFxEKj3c0 「うーむ」 寮母「どうしたんですか?行きますよ?」 「あ、はい。すみません」 妹「ちょっと、ちゃんとしてよに…ねーちゃん」 「あのさぁ……もしかしてお前って結構学園で人気あったり?」 妹「はぁ?……知らない。たまにファンクラブの会員ですって人が話しかけてくるだけ、冗談だと思ってるけど」 「(それなんてエロゲ?)……ま、まぁお前可愛いしな。そりゃファンクラブも出来るわ」 妹「……だから冗談だと思うよ?……恥ずかしいからもうやめて」 「……へいへい」 寮母「まず妹さんの部屋へ案内します。姉さんもついて来て頂いてよろしいですか?」 「あ、はい。もちろん」 寮母「学年ごとに部屋のある階が異なりますので、妹さんは1年生の2階、姉さんは2年生の3階になります」 「へー(某魔法先生漫画みてぇだ)」 365 2009/03/22(日) 11 58 48.25 ID QFxEKj3c0 寮 2階 寮母「妹さんの部屋は204号室です」 妹「あ、はい……」 「(ほー……綺麗なとこだな……ん?色んなドアの隙間が開いて……!?)」 キャー!可愛い! きれーい! キャッキャ! 「(いや!お前らの方が綺麗ですから!もとの俺からすりゃお前らなんか全員嫁なレベルですから!!)」 妹「…ね、ねーちゃん?いくよ?」 「え?ああ……うん……」 ジー (み、見てるな……ガン見だ……ここは妹の兄として!第一印象はいいものにせねば……えっと) ニ、ニコッ キャーーーー!! (うぉぉ!!ビビるからやめろ!!ってやるんじゃなかった!) 383 2009/03/22(日) 12 15 07.72 ID QFxEKj3c0 キャーキャー (はい困った。困ったぞ……どーしよ) 寮母「こら!静かになさい!」 ピタッ 「……おー(寮母TUEEEEEEE!!!)」 寮母「こちらです、妹さん」 妹「あ、はい……ねーちゃん?」 「あ、いや……はいはい。そこね?……って……」 妹「……広いね」 「……だなぁ」 ?「待ってたわ」 393 2009/03/22(日) 12 24 22.18 ID QFxEKj3c0 嬢「ふふっ……」 妹「え?私の相部屋の相手って」 嬢「私じゃ……不満かしら?」 妹「そ、そんな事は……へー……意外だったから」 「……(何この……THE お嬢)」 嬢「……あなたは?」 「ああ私はこいつの姉」 嬢「ふぅん……綺麗ね、嫉妬しちゃう」 「いやあなたの方が綺麗です。マジで、何食べたらそんな顔になれるの?」 嬢「!……ふふっ、顔は生まれつきじゃなくって?」 「……ですよねー」 409 2009/03/22(日) 12 33 58.68 ID QFxEKj3c0 寮母「それでは姉さん。姉さんの部屋へ案内しますね?」 「あ、はい分かりましたー……それじゃあ妹」 妹「うん、あ、先生。姉は何号室でしょうか?」 寮母「姉さんは302号室ですね。では……行きますよ?」 「はい……あんまり彼女に迷惑かけちゃダメだぞ…じゃなくて……駄目ですよ?」 妹「わ、分かったから!早く行って(このままここにいたらボロ出まくりでしょにーちゃん!)」 「はーい」 バタンッ 妹「……ふぅ~」 嬢「ふふっ、面白い人ね。あなたのお姉さん」 妹「そう?変わってるんだとは思うんだけどね、あははっ」 嬢「それじゃあ、あなたの荷物の整理でもしましょうか」 妹「あ、手伝ってくれるの?ありがとお嬢」 425 2009/03/22(日) 12 45 49.68 ID QFxEKj3c0 3階 寮母「それでは……302号室はあの奥の部屋ですので」 「はい……(ここは各部屋のドアが開くってのはないのな……いい事だ)」 寮母「ここです」 ガチャッ 「お邪魔します……!(ひ、広っ!)」 寮母「あら?あなたと相部屋になる彼女は……」 ?「あ、ここです。ここにいますわ」 寮母「ああ、降りて来なさい。連れて来ましたよ、あなたと生活する彼女を」 ?「はい……ごめんなさい、お待たせしてしまって」 「あ……い、いえ……(な……なん……だ……と!!?)」 ?「?……どうしたの?」 438 2009/03/22(日) 12 55 26.80 ID QFxEKj3c0 「い、いえ……なんでも」 ?「ふふっ……変な人」 「はぁ……」 寮母「それでは、私はこれで。彼女に色々教えてあげて下さいね?」 ?「はい!もちろん」 「え、えっと」 寮母「それでは、姉さん。月曜日から、頑張って行きましょう」 ガチャンッ 「……(こ、これは……どういう事だ?)」 ?「ふふっ……ねぇあなた」 「え?ああうん……なに?」 ?「妹さんのお姉さん……なんでしょう?」 「なんで知って?……!……あー……」 455 2009/03/22(日) 13 06 46.58 ID QFxEKj3c0 ?「今画像付きのメールが送られてきたの。 今から妹さんのお姉さんが行きますよって……ふふっ」 「なるほど……納得……あなた」 ?「ええ……姉よ」 「(やっぱりかああああああああああああ!!!お嬢2号!……くぅぅ!!)」 嬢の姉(以下女)「ふふっ、ビックリさせちゃったかしら?」 「それはもう……でもまぁ何というか……目が似てるしとっても可愛いわね、あなたも妹さんも」 女「謙遜しないで?あなたの方が可愛いじゃない。それにとっても綺麗」 「え?……あーあははっ、ありがとう(言えない!とてもじゃないけど元は男で神にこうしてもらったなんて言えない!)」 女「ふふっ……今は4時……7時に食堂で夕食だから、それまでに姉…さん?よね?あなたの荷物の整理をするといいわ」ニコッ 「……(て、天使だ……天使がいる……フヒヒヒ……あれ?)」ジー 女「?どうしたの?」 「い、いや!あなた……テレビとか、出てない?」 女「あ……ああ、たまに、芸能界のお仕事をさせてもらってるから」ニコッ 「……(まずいな……運を使い果たして俺は死ぬんじゃないだろうか、あ、ある意味もう死んでる様なもんか……)」 472 2009/03/22(日) 13 26 10.75 ID QFxEKj3c0 女「どうしたの?」 「あ、いや……別に」ニコッ 女「整理、手伝うわ。ふふっ、ずっと一人だったから寂しかったのよね……あなたが来てくれて嬉しいわ」 「そ、それは……どうも(もっと何か会話続けろ俺!ってそんなスキルねぇよ!!)」 女「あの……姉ちゃんって……呼んでもいいかしら?」 「え?ああうん…勿論!……えっと、あなたの事は?」 女「え?私?……何でもいいわよ。好きに呼んで」 「えーと……じゃあ……女ちゃんで!」 女「了解……じゃあ…あ、そうだ。雑巾を持って来なくちゃ、待ってて」 ガチャッ 「………」 ピッ プルルルル ガチャッ 487 2009/03/22(日) 13 35 40.16 ID QFxEKj3c0 妹「……もしもし」 「大変な事になったぞ」 妹「ああ……うん。そだね」 「なんでお前とルームメイトのお嬢ちゃんのお姉様が俺のルームメイトなんだよ!」 妹「わ、私に言われても知らないわよ!」 「しかも……え!?……っていう位美人だぞ!どうしてくれる!」 妹「え、ええー?」 「まぁなんだ!とにかくなんとなく誰かに言いたかったから言うんだが!」 妹「?」 「ありがとう!神様!!!」 妹「……は?」 「切るわ!」 妹「ちょ!!あっ!……ほんとに切ってるし……」 嬢「……お姉さんから?」 妹「う、うん……(あのばかにーちゃんが……何か問題起こしたら承知しないんだから……ったく……)」 493 2009/03/22(日) 13 45 27.46 ID QFxEKj3c0 ガチャッ 女「ごめんなさい遅くなってしまって……あら?姉ちゃん?」 「ああ、ここだよ」 女「ああ……ふふっ、お客さんがいらしたですけど、部屋に入れて差し上げてもよろしくて?」 「へ?」 ガチャッ キャーーーーー!!! 「うぉぉぉ!?(な、何人入ってk……な、なに!!!?)」 ギュウウウウウウ 女生徒「あんたが新しく入ってきた子ね!……かわいいいい!!」 ギュウウウウ 女生徒2「あーん私も……うわー細い……モデルさんみたい!可愛いし!」 ギュゥゥゥ 「あ、あは…はは(ははっ……コヤツらめ……ははっ…… ははっ……お嬢さん達?そろそろやめないと、俺死ぬ)」 675 2009/03/22(日) 21 36 05.59 ID QFxEKj3c0 1時間後 女生徒1「ねぇねぇ姉ちゃん!この下着はこのタンスに入れてもいいの?」 女生徒2「これはー?ここ入れてていい?」 「う、うん……そこでいいわ。ありがとう」 女生徒1「いいのよ!だって私たちが手伝いたいんだもの」 女生徒2「そうそう!」 「あ、あはは……(これはヘブン状態にならざるを得ない状況だわ……何故にこんなに優しいのあんたら)」 女「ふふっ……大体終わりましたね」 「そ、そうだね……あ、えっと……」 女「?なんでしょうか?」 「あー……あの、同い年…なんだよね?(設定上は)」 女「ええ……そうですよ?」 「敬語……やめねーk……じゃなくて、やめない?」 女「!」 「あー……えっとその……嫌じゃなければで…いいんだけど……その (いや気分的にはどっちでもいいんだけどな年上だし…でもルームメイトになるらしいし……うむ)」 685 2009/03/22(日) 21 49 50.08 ID QFxEKj3c0 女「ええっと……その、私はこういう喋り方をさせられる様に育てられたので」 「!(お、お嬢様の英才教育って奴か!!マジでやってる家庭が存在するとは……世界は広いぜ)」 女生徒1「そうよ?女ちゃんはこれが普通なんだって」 女生徒2「私たちも最初は驚いたんだけどね」 「へー……」 女「ふふっ」 女生徒1「しっかしねぇ……ホント凄い二人組よねー」 女生徒2「ほんとほんと……ここと下の二人組の話題で寮中の話題独占中だもの」 「ん?下の二人組って?」 女生徒1「もちろん妹ちゃんと嬢ちゃんの事だよ!あの二人も美人だもんねー」 女生徒2「うんうん……あんたたちと彼女らは何と言うか……別格というか……ねぇ」 女生徒1「うんうん!」 (こういうエロゲどっか発売しねぇかな……って体験してんだからいっか……) 女生徒2「姉ちゃん?」 「え、あ……な、なんでもない(あー頭の中は基本変態だからな俺…興奮しまくりはまずい。落ち着け落ち着け)」 女「ふふっ……それじゃあそろそろキリがいいし……行きましょうか」 「え?……どこへ?」 694 2009/03/22(日) 22 02 28.86 ID QFxEKj3c0 女生徒1「あー今のうちに行っとく?」 女生徒2「ちょっと早いけどたまにはご飯の前でもいいかもね」 「?」 女「それじゃあ姉ちゃん……準備してください」 「はぁ……なんの?」 女「お風呂です」ニコッ 女生徒1「シャンプーとか何使ってるの?持って来てる?」 女生徒2「なかったら言ってねー?」 「こ、これは……(せ、世界のどっかのおまいら!キターーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!)」 女「ふふっ……あ、あなたたち、先に行ってて下さい。少し姉ちゃんと部屋の事について話す事がありますので」 「?」 女生徒1「うん?わかった!じゃあ先に行ってる!」 女生徒2「早くね!」 バタンッ 「……部屋の事?(なんぞなんぞ)」 女「いえ……実は、部屋の事ではないんですけど……その」 「ん?」 707 2009/03/22(日) 22 16 24.70 ID QFxEKj3c0 女「あ、あの……言葉遣いの事…なんですけど」 「ああ、お嬢様言葉って言うのかな?それの事?」 女「え、ええ……あの、私の妹と少し会話しました?」 「あー……さっき会った時にね。口調そっくりだった」 女「えっと……それでですね……実は……妹の口調は、あれが素なんです」 「うんうん……ん?」 女「…………」 「どういう事?」 女「ルームメイトになるなら……その、隠し通すのは無理でしょうから」 「???」 女「ふふっ……信用しますよ?……いえ……信用するわよ?あははっ」 「!?(口調が……あ?……)……どゆこと?」 女「こっちの口調が私の素なの」ニッ 「……(ギ、ギャップすげぇ……なんじゃこりゃ……ってこれは……俺も言うべきか……いやそれはないな)」 718 2009/03/22(日) 22 28 43.97 ID QFxEKj3c0 「……」 女「……え、えっとね…妹はまさにその……お嬢様教育されたんだけど、私はそういうのってちょっと……嫌いでね?」 「あーでも世間体的に姉も妹と同じ口調にしとかなきゃ的な感じ?」 女「!今それを言おうをしてたんだけど……なんで分かったの?」 「……(言えねぇ…エロゲでよくある感じだから感づいたなんて言えねぇ!!)」 女「ふーん……何か面白いわね、あなた」 「そ、そう?……あははっ」 女「ふふっ……あなたも隠し事はしないでね?」 「……(うーん……やっぱ言うか、いやまぁ……その方が楽だし……)」 女「ん?」 「えっと……実は私も口調の事で言いたい事があるんだけど……」 女「なに?」 723 2009/03/22(日) 22 36 38.07 ID QFxEKj3c0 女「?」 「えっと……ですね」 女「なんでいきなり敬語なのよ、あなたがやめてって言ってたじゃない」 「うん……(よし!カミングアーウツ!)」 女「それで?何?」 「一気に言うぞ」 女「え?」 「私…じゃなくて俺は男言葉で喋る……んだけど」 女「……あ…そうなの」 「そんだけ!?」 女「あははっ……だって」 「普段大勢の前でいる時は出来るだけ女言葉にしようとは思ってんだけど、まぁ生まれながらこんな感じなんだよ」 女「……分かった」ニコッ 「なんでそんなにもの分かりいいのよお前」 女「お前だって……初めて言われたわ、あははっ!」 733 2009/03/22(日) 22 45 36.88 ID QFxEKj3c0 「まぁいいや……とにかく、お前と二人の時はこんな感じでいいか?」 女「ええ、問題ないわ。私もあなたと二人の時はこんな感じでいい?」 「もちろん」 女「でも……ふーん」ジー 「な、なんだよ(近いよー?ねぇねぇ近いよきみー?俺を萌え殺す気かい?)」 女「あなたみたいな美人さんがそんな声でそういう口調って……アンバランスよねー」 「……ですよねー」 女「私は別に嫌いじゃないけどね!」ポン 「あ、死んだ」 女「え?」 「あ、いやこっちの話(何この歩く萌え要素……みwikiには別に似てないけど)」 女「それじゃ……行きましょうか!」 「ん?」 女「お・ふ・ろ♪」 「!!……そ、そうだった……な(w、wktkがとまらねぇぇぇ)」 749 2009/03/22(日) 23 01 36.97 ID QFxEKj3c0 女「それじゃあ……行きましょ?」 「りょ、了解……とその前に……」 女「なぁに?」 「妹に電話していい?」 女「ええ」 「すぐ終わるから」 ピップルルルル 妹「もしもし?」 「妹か!?あのさ!何かその……ふ、風呂に行く事になったんだが」 妹「ゲッ!……も、もう?……」 「ど、どうしよう……マジでどうしよう(ボソ)……やべぇって色々!お前なら分かるだろ?」 女「?」 妹「うーん……まぁねぇ……」 「どうすんだよ!」 妹「ちょっと待って…えっと……分かった!とりあえず脱衣所までパジャマとか持ってきて!私もお嬢と行くから」 「え?それって解決してなくね?」 ピッ 759 2009/03/22(日) 23 21 06.09 ID QFxEKj3c0 脱衣所前 女「どうしたの?さっきから」 「い、いや……別に……」 妹「あ、いたいた!おーいねーちゃん!女さん!」 嬢「そんなに早く歩くと転びますよ、妹」 妹「大丈夫だって」 女「あ、来た来た」 「……よぉ」 妹「……大丈夫?色々」 「いや……そろそろ色々まずい……てか勃起する(ボソッ)」 妹「な、何言ってんのよ!ないでしょ!(ボソッ)……と、とにかく。シャンプーとかは全部私の荷物に入ってたから、はい」 「お、悪い」 嬢「へー……本当に男言葉なのね」 「へ?あ、こ、これはだな……その」 妹「大丈夫、お嬢には説明したから…」 「……バラしたのか?」 妹「口調の事だけね(ボソッ)」 その3へ
https://w.atwiki.jp/preciousmemories/pages/7169.html
《棚橋 鈴音(057)》 キャラクターカード 使用コスト1/発生コスト2/赤/AP20/DP30 【制服】/【藤女生徒会】/【メガネ】 このカードが自分の「倉橋 莉子」と「真木 夏緒」がいる状態で登場した場合、カードを1枚引く。 (ス、スミマセン……お二人が面白くって……。) 恋愛ラボで登場した赤色・【制服】【藤女生徒会】【メガネ】を持つ棚橋 鈴音。 自分の倉橋 莉子と真木 夏緒がいる状態で登場した時にデッキから1枚カードを引く効果を持つ。 実質コスト軽減効果といえ、所剣を満たせば実質ノーコスト。 ドローソースとして使えなくはないだろう。 カードイラストは第2話「恥ずかしがり屋とクールと変態?」のワンシーン。フレーバーはその時の鈴音のセリフ。 関連項目 ドロー 収録 恋愛ラボ 01-057 編集
https://w.atwiki.jp/preciousmemories/pages/7191.html
《水嶋 沙依理(093)》 キャラクターカード 使用コスト3/発生コスト2/緑/AP30/DP50 【制服】/【藤女生徒会】/【メガネ】 自分の「水嶋 沙依理」のアプローチで相手のキャラが退場するごとに、相手のデッキの上のカード2枚を捨て札にする。 (何かしら?) 恋愛ラボで登場した緑色・【制服】【藤女生徒会】【メガネ】を持つ水嶋 沙依理。 自分の水嶋 沙依理がアプローチで相手キャラを退場させるたびに相手のデッキの上のカード2枚を捨てさせる効果を持つ。 水嶋 沙依理が相手キャラを退場すれば2枚分のデッキ破壊が可能。 1ターンに何度でも発動できるため、複数回発動すれば強力。 カードイラストは第13話「その手を重ねて」のワンシーン。フレーバーはその時の沙依理のセリフ。 関連項目 デッキ破壊 収録 恋愛ラボ 01-093 パラレル 編集
https://w.atwiki.jp/ercr/pages/833.html
発売日 2004年10月29日 ブランド HERMIT タグ 2004年10月ゲーム 2004年ゲーム HERMIT キャスト まきいづみ(藤枝涼子),韮井叶(藤枝小雪),一色ヒカル(秋月かおり),カンザキカナリ(クリスティーナ・ホステトラー),茶谷やすら(菊永瑠璃),胸肩腎(桜木昭,スタイリスト,ロナウド),如月葵(桑原梨恵,女生徒2,若い娘2),岡哲也(ウエイター3),木島敬久(菊永父,ウエイター1,編集者,カメラマン,フォークリフト運転手,銀行員A,堅田社長(カタダ),アナウンサー,教師,フロント),このかなみ(スーザン,菊永母,若い娘,女性,窓口の女性,謎の女性),下野薫(ニック,のも,男(支店長),高柳,強盗,男2,米兵,沢田,営業,神谷刑事,部下,TV,記者,医者,駅員,銀行員B,男1,ホームレス,ウエイター2),真宮鈴(女生徒1,受付女性,時報,店員,仲居),ルーシー宇竜(女生徒3,フラワーコーディネーター) スタッフ シナリオ:丸戸史明 with 企画屋 ディレクタ:まっすう サブディレクタ:霜 原画/キャラクターデザイン:ヤマ♡びっこ グラフィックチーフ:八蛟,ねこ グラフィック:たかなまい,時矢,涼晶,紙魚,PIKO,氷室響,田名部幹人,ちゅるり,飛竜明日香,猫社,寒天10g,無月庭,G-WAVE メニューデザイン:馬渕岩男 背景:ブリーフ☆ライダー 背景協力:G-WAVE プログラム:筋肉僧侶 スクリプト:いらない鶏,通販担当の鯖缶 BGM:うずまきまさお 音響監督:うなっち OP/デモムービー:AURIS 各話EDムービー:はらいち EDムービー:math マニュアル/広告制作:ネコベット,はらいち パッケージデザイン:(有)クラスレーベルデザイン 広報:佐野瑞樹,関戸ゆいぎ ホームページ広報:あゆか51 製作補佐:AURIS SP, Thanks!:赤ぽてと,ごっちゃんです,都知事 制作/著作:株式会社ウィル OP 「わがままLOVE ME DO!」 作詞/作曲:あるるかん 歌:理多 with ままらぶず
https://w.atwiki.jp/kerfuffle/pages/245.html
かたんっ やや硬質の音を立てて、小さな黒い巾着が机の間に落ちた。 「お?これ、誰の?」 講義終了後のチャイムの中、学生たちがノートや筆記用具をしまい移動しようとする。目の前に落ちてきた巾着を通りがかった学生が拾い、周囲を見渡した。 同じ学科の面子が多く、人数も少ない教室のためか、質問した側もそれに返答する側も口調は軽い。 「しらね」 「アタシは違うー」 「誰ー?」 「あ、それ俺!やべっ!壊れた?!」 ん?という顔をして自分の持物を確認した数人の内、一人の青年が慌てて立ち上がった。 首にかかる程度の髪の長さ、太くも細くもない体。服装は今時の若者らしく、シャツから上着までの組み合わせを意識したのだろうという様子である。 それでも垂れがちの目のせいか若者がしばしば持つ刺々しさは薄く、子供や老人も話しかけやすいだろう雰囲気を持っている。しかしその目は今は、焦りでややつりあがっている。 そんな彼は、拾ってもらった袋を受け取りながら慌てて開けて確認する。中から出たものは艶のある朱色。 「自分のか。や、どうやろ。とりあえず踏んではおらんで」 「あああああ大丈夫かなあ。…お、お、お?……ふう、よかった壊れてない」 「よかったな。で、それ何やの?」 両者は友人なのだろう。拾った方の青年が、興味を持って相手に巾着の中身を聞いた。 「盃」 「マイ盃とか?えっらいマニアやなあソレ」 「なになに?何だったの?」 「誰かへのプレゼントか?」 「嫌味か、それは嫌味か?喧嘩売るなら買うぞこの彼女持ちが!」 「逆切れ?!」 周囲の知人らが更に話に加わる。 「盃やて」 「へーそりゃ意外な。漆器か、高そー。」 「何これが君ん家の家紋?」 「違う違う、友人からの貰いものの、うんまあ、お守り兼、友人宅で使う盃」 「なんじゃいそりゃ」 「つまり飲むのはポン酒か。しっぶーぅ」 「こう、お酒入れたら振りながら飲むんだよきっと!」 「いやそれワイングラスやろ」 盃をしげしげ見るものあり、学生とはアンバランスな中身に不思議がる者あり、ボケる者あり。盃を拾った関西訛りの青年は律義にツッコミを入れている。 「こう!こうさ!」 「その小ささでワイングラス見たいに振れないって。ほら返してあげなよ」 「えええええ冷静な批評つまんなーい」 「かーえーせーええええええ」 「ふふふ、返してほしくばっ?!」 「あでっ」 内一人、髪をざっくりとショートカットにした女生徒が悪乗りして持ち主から遠ざかりつつ、高々と盃を持ち上げようとした。しかしその肘が、たまたま後ろを通った学生に当たる。勢いよく当たったわけでもなし、相手の様子からも痛くはなさそうだが、やはり非はぶつかった女生徒の方にある。慌てて彼女は謝罪を口にした。 「あっ、ごめん!」 元々通路を塞いでいたのは女生徒だけでなく全員である。他の面子も女生徒に続き謝る。 「わりっ。」 「大丈夫?」 「あ?お前やったか。すまんなあ。」 「いや。こっちこそ驚いて大げさに声出しちゃっただけだし、ん?」 どうやら関西訛りの青年の知り合いだったようだ。彼もどうやら会話の種になっていた盃を見て興味を持ったようである。 「―――それ、お前の?なんていうか、しぶいね」 やけにじいっとまだ女生徒の手の中にあった盃に視線を注いだ後、そう関西訛りの青年に聞いてきた。 細いフレームの眼鏡に、やはり細めの眉、体。男性のはずだが、どことなく性別がわかりにくい。美形とまではいかはないが癖のない顔、背中でくくっている長めの髪がそれを助長させている。しかし声は確かに男性のものだった。 「へ?いや、ワシのやないて。てかなんでワシのだと思うん」 不思議そうに聞き返す。それもそうだ。女生徒が持っているのだから女生徒のものだと思うのが判断としてはより妥当だろうに、彼は関西訛りの青年に名指しで聞いたのだから。 「違うんだ。てっきり……。お前ならあり得そうだと思ったんでつい」 「あり得そうって?」 「いや、ほら、その」 女生徒がつい尋ねた言葉に眼鏡の青年が言葉を濁したのにピンときたのか、関西弁の青年が眉をしかめつつ言った。 「おんまえぇぇぇ。関西弁しゃべっとるからって関係ないわ!どうしたら盃が漫才に関係するんや!てか第一ワシは漫才もせん!んああうっとおしいわ漫才ブームゥ!」 「あ、ええと、いや、そんなつもりじゃ…………うん、ごめん」 眼鏡の青年は否定しようとしたようだが、そのまま漫才全般に対して吠え始めた相手の勢いに何もそれ以上言わず謝った。周囲も吠えだした青年をなだめようとしたが、その顔にも声にも笑いが滲んでいる。青年自身も実際には本気で怒ったわけではないので、すぐに怒りの表情を消した。 そして、 「コイツのや」 「えっ」 と言って本来の持ち主を親指で指差す。自分の落し物が何やら友人と知らない人物の話の種になっているのをぼんやり見ていた青年は、いきなり自分に振られた会話と視線にビクッとした。つい声が出る。 「へえ、触ってみてもいい?」 「え、え?あ、まあ、いいけど」 眼鏡の青年はそんな持ち主の反応に気にした様子は見せず、許可を貰い、しげしげと上から下からと眺める。その指が器の金箔をゆっくりと撫で、次いで持ち主の顔をやはりゆっくりと見た。しかし、すぐに視線をはずし、盃を返す。 「ふうーん。ん、ありがと。強引に触らせて貰ってごめん。綺麗だったからつい」 「?あ、ああ大丈夫。褒めて貰ってありがと。くれた友人にも教えとくわ。」 「あ、次の講義もう行かないと危ないよー。」 「マジ?!」 持ち主はその視線を不思議に思ったようだが、もう一人の女生徒が携帯電話の時計表示を見ながら言った言葉に、盃を再び巾着にしまい、まだ机の上に出ていた筆箱やノートとともに慌てて鞄にしまう。 「じゃあ行くわ。お前は?」 「ワシは次休講。まだ飯食ってないから食堂行くわ」 「ん、じゃあまた後でなー」 そう言って次の授業も同じなのだろう。会話に入ってた内何人かと一緒に立ち去っていった。他の皆も次の講義などあるのだろう。教室を出て散らばっていく。 そしてそこには関西弁の青年と、眼鏡の青年だけが残った。教室も次は空き時間なのか次の講義に入ってくる学生は見られない。そんな中、関西訛りの青年が眼鏡の青年に話しかけた。 「舘盛(たてもり)があない話しかけるて珍し。」 「俺、そんなに無愛想?」 「無愛想てか、知らん人に積極的に話しかける思わんかった」 「なあなあ、それなんだけどさ。俺、彼の名前覚えて無いんだけど、こっそり聞いていい?」 「んあ?学部違うから知らんでも当然や。ワシはアレらとサークル同じなんよ。って、もしかして知り合いかと思うとったんかい」 彼らの姿に顎をしゃくり、説明した後、関西弁の彼は今度は呆れたように問うた。 「そっかぁ。よかった、お前と親しげだったから、同じクラスだけど顔覚えてないのかと思って焦った」 「ちゃうちゃう、アレは工学部の蓮川っちゅーねん。同級や思てたからかい、あの態度は」 「うん」 「まあそこらへんは自分らしな」 「ふうん、工学部の蓮川、ね」 「……マジで自分が興味持つて違和感やなあ―――あれ(盃)、なんかあるんか?」 「ん?オレああいう類の物品割と好きだよ本気で。実家にもあんなん結構あったし。だからつい目について話しかけたんだけど」 「…………」 「何も『ヤバい物』だなんて思ってないって」 「まあ、『ほなら』とりあえずええけど。ほな、ワシも行くわ」 「うん」 訝しみ、口にした質問をかわされた関西弁の青年だったが、じっと見つめることで相手からそんな苦笑交じりの返事を得て、とりあえず納得を見せる。そうして彼も後ろ頭をばりばりと掻きながら教室から去っていった。 そうして一人残った眼鏡の青年は、腕を組み顎に手を当てさすりながら、誰にともなく呟く。 「盗んだ、とは思いにくい。拾った、にしては盃なんて普通、袋に入れて持ち歩こうなんて思わないし……。アイツも何も感じてないレベルだから、さっきの彼が何か感じているともイマイチ思えない……。それに『くれた友人』、ねえ?やっぱ許可証かな?」 そうしてそのまま教室を出ていく。最後の呟きは次の講義を知らせるチャイムと重なった。 「友達できたのかね?あの人」 教室は誰もいなくなった。
https://w.atwiki.jp/preciousmemories/pages/7189.html
《水嶋 沙依理(090)》 キャラクターカード 使用コスト2/発生コスト2/緑/AP20/DP20 【制服】/【藤女生徒会】/【メガネ】 [メイン/両方] [↴]このカードを捨て札にする。その場合、自分の全てのキャラを活動状態にする。 (彼氏のこと学校にバレた。んで生徒会辞めることにしたから。) 恋愛ラボで登場した緑色・【制服】【藤女生徒会】【メガネ】を持つ水嶋 沙依理。 このカードを捨てることで、自分キャラ全てを活動状態に戻す使用型テキスト効果を持つ。 登場した時だけでなく、アプローチ時にも大幅な強化ができる。一度に2枚も強化できるため使いやすい。 捨てるだけで自分キャラ全てを活動状態に戻せる。 アプローチに参加したキャラも全て妨害に回せるため非常に強力。 カードイラストは第9話「その笑顔が……」のワンシーン。フレーバーはその時の沙依理のセリフ。 関連項目 活動状態 収録 恋愛ラボ 01-090 編集
https://w.atwiki.jp/negiijime2/pages/26.html
キーンコーンカーンコーン 学校中に始まりをつげる鐘の音が鳴り響き、数人の女生徒が体育着姿で校舎から勢いよく飛び出してきた。 女生徒たちは満面の笑みでグラウンドへ走っていく。 「空腹だ…」 そんなほのぼのとした様子を屋上からつまらなそうに見下しながら、男はそう呟いた。 「我輩が求めている最も複雑で、最も深遠で、最も美味な究極の謎。」 男はまるで神に祈りを捧げるがごとく両手を大きく開き、空を仰ぐ。 「それがここにはある。」 突然、強烈な風がグラウンドで運動をしている女生徒を襲う。 風は窓ガラスをガタガタと鳴らし、男の髪をなびかせる。 女生徒の甘い奇声が校舎に届いた時には、屋上に男の姿はなかった。 キーンコーンカーンコーン 鐘の音が校舎に鳴り響くと同時に、教室にネギ・スプリングフィールドが入ってきた。 彼は教室に入って来るなり、いきなり小さな声で出席を取り始めた。 「…明石裕奈さん…。」 「…はい…。」 普段ならば出席をとる前に元気よく『みなさん、おはようごさいます!』なんて言っているはずなのだが、そのような素振りは微塵もない。 いや、おかしいのはネギだけではない。クラス全体に生気が全くかんじられない。 下を向いている生徒もいれば、死んだ魚のような目でネギをただ見つめている生徒もいる。 しばらく死にそうな声で生徒の名前を口に出していたが、ある所でその声はピシャリと止まった。 それに反応するかのように生徒達も一斉に後方にある空席に目を向けた。 机の上には一輪の菊の花が活けられた痩せた花瓶が寂しく置かれている。 そして生徒達の注目は教壇に立つネギに注がれた。 ネギは先ほどの死にそうな声よりももっと小さな声でこう呟いた。 「…近衛…このかさ…ん」 3ーA、出席番号13番、近衛このかはすでにこの世にはいない。 彼女は突然の事故でこの世を去ったのだ。 彼女の同居人であり、第一発見者でもある神楽坂明日菜の話によると、このかは上から落ちてきた荷物の下敷きになって絶命していたそうだ。 学園長は魔法の存在の露呈を避けるため、警察には通報せず、学園の防人である魔法先生や魔法生徒たちに捜査を依頼したが、結局事故以外の結論は出てこなかった。 3ーAの生徒達もあの事件以来、だれも寄り付かなくなるほど、暗い空気が流れている。 担任であるネギは自分のせいでこのかを殺したと自分を責め続け、ついには自殺未遂まで起こしてしまう。 このかの死によって3ーAすべてが狂ってしまったのだ。 「はぁ…」 ネギは誰もいない部屋の中で1人でこのかの遺影を眺めている。 実はここの所、ネギは学校から帰って来るなりずっとこのかの遺影を眺めているのだ。 遺影の中のこのかは生き生きとしていて、もしかしたらまだ生きているんじゃないかと思わせてしまう。 しかし、ふと我に帰るとそこには寂しい部屋にぽつんと置かれたこのかの遺影。 この時、ネギは改めてこのかの死を受け入れるのだった。 「あれ?もう9時ですか…。」 周りをよく見ると、部屋には明かりがつけられ、いつの間にか明日菜がベットで寝ていた。 「明日菜さん…。」 よくよく考えれば明日菜は第一発見者、つまりこのかの屍を直に見てしまった被害者なのだ。一番つらいのは明日菜にちがいない。 ネギは寝ている明日菜の背中が小さく見えて仕方がなかった。 ページをめくる