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『 おばあちゃまが言っていた、僕はやれば出来る子だって 』 Raven name カーディナル class "C"rad 本名エリオット=F=フェニックス 連邦内有数の資産家であるフェニックス家の嫡男。 さまざまなスポーツでトップになってきたが 次の目標としてACバトルでトップになることを目指しアリーナに参戦した。 容姿端麗・頭脳明晰・スポーツ万能・品性優秀を絵に描いたような好青年だが、祖母に関する事で侮辱するような事をされると人が変わったように激しく怒る。 Armored Core - ブルーデスティニー [Bluedestiny] Arms type - Multi wepon 二種類のライフルとミサイルを装備した中量二脚機を駆り、良くも悪くも教本通りの戦い方をする。 パイロットの腕がそこそこある為に、同ランク内では平均以上の戦績をもちランクアップに近いと言われているが、戦術に特徴がないのが特徴なため、 ランクアップ戦では、上位クラスにはなかなか勝てずにいる。 Head YH13-LONGHORN 0/0/0/0/10 Inside I07D-MEDUSA2 Core C04-ATLAS 7/3/0/0/0 Extension CR-E92RM3 Arms CR-A92XS 5/5/0/0/0 Back-unit R CR-WB72M2 Legs LH09-COUGAR2 0/0/0/0/10 Back-unit L WB22M-DRYAD2 Booster B04-BIRDIE2 0/10/0/0 Arm-unit R WH01R-GAST Generator CR-G91 0/3/7 Arm-unit L CR-YWH05R3 Radiator ANANDA 0/3/7 Hanger-unit R NONE Fcs CR-F73H - Hanger-unit L CR-WL79LB2 ASM CODE LO0055sM03Bk00I00awa050To3uCF1Bx0Q1Wx32# 関連人物: おばあちゃま カーディナルが最も敬愛する人物で、ほぼ一代で現在のフェニックス・カンパニーを創設した人。 齢100歳をこえるとされるが、その姿は恐ろしく若い。 ちなみに彼の母親は彼女の養女にあたるため、直接的また間接的な血縁関係は存在しない。 天の道を往き総てを司る男ではない むしろ水嶋ヒロ しかしぼっちゃま混じり EXAM積んでないよ
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転生を司る女神 ■キャラクター名:転生を司る女神(てんせいをつかさどるめがみ) ■性別:女性 キャラクター設定 転生の間から下界を見守り、適正のある人間を選別して異世界に転生させるのが仕事の女神。500歳。 神なので、固有の名前とかそういうのは無いです。分かったね。 若干引きこもり体質だが、基本的には真面目な気質で善なる神。 常に前髪で目元が隠れ、どこを見てるのかよく分からない。 平和な天界で過ごす何気ない日常を愛しており、このままいつまでも続けばいいなと思っている。 特殊能力『生あるとは死あること』 人間を絶命させるには十分すぎるほどの威力の雷を落とす。命中率が低い。 当たって死ねば『転生を司る女神』が待つ転生の間に飛ばされ、転生して異世界を救ってほしいとか言われる。 プロローグSS 転生を司る女神 プロローグSS |参加キャラクター|
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【作品名】人智大戦 【名前】概念を司る者 【属性】能力者 【共通設定】 いま集合Sがあり、この集合はあらゆる概念たちからなる。全ての概念はSに属し、Sに属しない概念は存在しない。 概念とは、辞書によると「ある事物の概括的で大まかな意味内容」である。 つまり、テンプレの【大きさ】【攻撃力】【防御力】【素早さ】たちのカテゴリーや、勝利や敗北に関する能力などの大まかな分類である。 Sのあらゆる元は文字では表す必要はなく、表現の形式は問われない。 Sの元A,Bについて、BはAより強い概念とは以下の性質を満たすものをいう。 「Aは対戦相手に勝利するための能力という概念」 「Bは対戦相手に勝利するための文字では表せないほどの能力という概念」 このようにBはAと対戦相手に勝利する点は同じだが、より限定的であり条件が増えている。 これは例であって、他のあらゆる概念についても同じである。 そして、Sの元で最強の概念とは、より強い概念が存在しない概念のことである。 例えば、【大きさ】という概念についての最強の概念は、より大きいという条件は付け加えられない。 【説明】 このキャラクターは対戦相手に有利になるように最強の概念しか持たない。 【長所】割りと短いテンプレになった 【短所】弱点はあるかもしれない ◆考察記録--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 187 : ◆rrvPPkQ0sA :2016/10/23(日) 19 42 49.36 ID sOEg/1lt 概念を司る者考察 人智大戦キャラも増えたがどれくらいいるんだ この記述だと隙は多い。 「最強の概念しか持たない」 最悪最強の概念を持っているとは書いていないとも言える。 まぁ【大きさ・攻撃力・防御力・素早さ】最強の概念相応だと見なしたいが…… 「BがAより強い」の定義が結局どれなのか不明。 「BとAがともに対戦相手に勝利するための能力であり、BがAより条件が多く限定されていること」でいいの? そうだとするとBがAの真部分集合であると言い換えることができるけど、この場合最強の概念が一つに定まらないことになるぞ。 例えば「全ての攻撃が効かないほど大きいという概念」「全ての攻撃が当たらないほど小さいという概念」のどちらが強いかなんて決まらない。 複数の最強の概念があり、その中でどれを採用していいのかわからないので考察不能。
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仮面ライダーカブト ライダーフォーム GL02弾 ガンバレジェンズデータ GL02弾 [部分編集] カードナンバー GL02-038 レアリティ LR(★) ライダータイプ アタッカー ライダー 仮面ライダーカブト ライダーフォーム ステータス コウゲキ 4400 ボウギョ 3500 タイリョク 4100 必殺技 ライダーキック スピードレベル 4 ヒッサツ 7200 アイコン 蹴 蹴 拳 蹴 拳 拳 リーダーアビリティ 総てを司る男 チームにアタッカー、ディフェンダー、フィニッシャーが全ている場合、チーム全体のコウゲキが大アップ ライダーアビリティ 戦意高揚 ラウンド2開始時、次のラウンドまで、自分のスピード+1 レジェンドアビリティ ライダーキック(必要コスト 4) ライダーキックでダメージを与える。さらに、自分のコウゲキがアップ 解説 『おばあちゃんは言っていた。人は人を愛すると弱くなる…けど、恥ずかしがる事はない』ライダーフォームからLRで登場。リーダーアビリティは全3タイプを必要とする代わりに条件さえ満たせば区別なく全体の攻撃を上げてくれる文字通り”総てを司る”効果。しかしこのカードの真骨頂は別に存在する。それはクロックアップを再現したかのようなライダーアビリティで、要するにラウンド2とラウンド3の間だけ加速し、スピード5のLRとなるのである。LRのレーザーブーストと同じようで発動ラウンドがズレており、必殺技が出やすく最も大事な局面となりやすいラウンド3に最速状態で登場できるのは非常に大きい。スピード+1を発動ラウンドでフル活用したいなら前衛1列目に置いて3ラウンド目に確定出撃(2ラウンド目に援軍で出る可能性アリ)か、後衛4列目に置いてラウンド2確定出撃(3ラウンド目に援軍で出る可能性アリ)のどちらか。後に発動に不安定さがあるものの永続のスピード+1に諸々の火力アップがついた救世主ことLRファイズが登場したのだが、それでお役御免とはならず寧ろ相性抜群。高速戦闘の2大巨頭が本編通りの強さ、速さで相手を圧倒する。高速のヴィジョン、ついて来れるなら。通常版のイラストは本編第4話『愛を説く』の振りきしる雨粒が静止したクロックアップ状態の再現。人は愛を知ると弱くなるが、その弱さを知るからこそ人は強くなれる。パラレル版もあり、スーツを用いた特写風のフォトイラスト。お馴染みの天を指すポーズである。天の道を往き、総てを司れ。 カードナンバー GL02-039 レアリティ R ライダータイプ ディフェンダー ライダー 仮面ライダーカブト ライダーフォーム ステータス コウゲキ 2300 ボウギョ 2900 タイリョク 3800 必殺技 ライダーキック スピードレベル 2 ヒッサツ 5400 アイコン 拳 蹴 拳 拳 蹴 蹴 リーダーアビリティ 冷静な認識力 チームにディフェンダー、フィニッシャーが両方いる場合、チーム全体のボウギョがアップ ライダーアビリティ 全身全霊 自分のコウゲキがアップ 解説 Rディフェンダー。低めの攻撃を無条件アビリティで補う。 ガンバレジェンズデータ 登場作品:『仮面ライダーカブト』 CV:滝下毅(原作では水嶋ヒロ) 必殺技:ライダーキック 2弾より参戦。クロックアップを表現したような圧倒的なLRで登場。 マスクドフォームはスキャン演出のみ登場しており、カード化が待たれる。 ライダーキックはゼクターの「1,2,3」を3つのボタン操作がシンクロアクションで再現されており、ごっこ遊びとして好評である。 声を演ずる滝下氏は『正義の系譜』でのライダーマン役からクラヒやバトライドなど数多くの声でカブトの代役を務める。 少し年輪を経た風の天道として評判のクールボイスであったが、残念ながら2013年に若くして夭折 しかしガンバレジェンズでは現在も音声が使われている。 オリジナルキャストは放映当時の事務所を退所しており、更にその経緯と理由が円満とは言えなかったのでオファーが事実上不可能になっている、という説が濃厚である。
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光を背負い ◆LuuKRM2PEg 天には、太陽の輝きが満ちていた。 降り注ぐ光によって地上は照らされ、白い雲が風で流れていく。 何処にでも見られるような、青空だった。 しかしこの世界では、それを見る余裕を持つ者はいない。 何故ならば、己の命を握られているからだ。 大ショッカーと名乗った、巨大な組織によって。 突然命じられた、殺し合い。 それで勝ち残らなければ滅んでしまう、自分の世界。 つまり、これは世界の命運を賭けた戦いだった。 だが、道を歩く青年はそんな物に乗るつもりは毛頭無い。 『カブトの世界』を代表する、太陽の神に選ばれた仮面ライダーである彼は。 髪型はとても癖が強く、長い背丈を黒いメンズジャケットとジーンズで包んでいる。 その首には、銀色に輝く冷たい首輪が巻かれていた。 周囲を警戒しながら、天道総司は足を進めている。 彼は気がつくと、見知らぬ町に立っていた。 舗装されたコンクリートの道路、所々に立った多くの街灯、集合住宅や一軒家といった多種多様の建物。 ここでは、何が起こるか分からない。 戦いに乗った参加者に遭遇する可能性は、充分にある。 (影山…………) 先程、大ショッカーの犠牲にさせた男、影山瞬のことを思い出した。 彼は仮面ライダーザビーとして部隊を率いて、ワームと戦ったZECTの一員。 その後は矢車想と結託し、仮面ライダーパンチホッパーとなる。 あの男は、ライダーでありながらゴンを誘拐するなど、気に入らない行動を何度も取っていた。 しかし、ワームと戦って人々を守ってきたのは、紛れもない事実。 その思いを、信念を踏みにじった大ショッカーを、天道は許すことが出来なかった。 そしてあの横暴を許したことで、自分自身に憤りを感じた。 今まで己を鍛え上げたのに、このザマだ。 ワームやネイティブから人類を守ったのに、このザマだ。 だが、ここで折れることは許されない。 そんなことになってしまっては、大ショッカーの野望を許すことになってしまう。 天の道を往く自分の使命は、奴らの野望を潰すことだ。 彼は周囲を警戒しながら、状況を把握するためにデイバッグを開く。 その中の荷物を確認し、名簿を取り出した。 「加賀美に矢車…………間宮麗奈に乃木怜司だと?」 そこには、信じられない名前が書かれている。 かつて、仮面ライダードレイクの資格者である風間大介と愛し合ったワーム、間宮麗奈。 ワームの首領として人類に牙を向けた、乃木怜司。 この二つの名前が書かれていた。 加賀美新はあの会場で姿を見つけたから分かる。 信じることは出来ないが、矢車想もこうして書かれているからには、何処かにいるかもしれない。 だが、麗奈と乃木の名前が存在するのは、有り得ない事だ。 あの二人は、戦いで既に倒した筈。 (まさか、大ショッカーとやらは本当に死者を蘇生させる技術を持っている……?) 死神博士と名乗った、老紳士の言葉を思い出す。 奴は開幕の際、優勝すればどんな願いを叶えると言った。 巨万の富、無限の命、敵対勢力の根絶、過去の改変、死者の蘇生。 この言葉から推測するに、大ショッカーはネイティブに匹敵、あるいはそれを上回る技術を持っている。 過去の改変というワードからすると、ハイパーゼクターのような時間を超える何らかの手段が、備わっている可能性が高い。 そして、その餌に釣られて殺し合いに乗る輩も、充分に出るだろう。 その結果、罪のない人間が犠牲者にされる。 それだけは絶対に、避けるべきだ。 何にせよ、これ以上考えてもラチがあかない。 今は加賀美や矢車との合流を目指し、大ショッカーに対抗する策を練る。 それが、第一行動方針だ。 ハイパーゼクターやパーフェクトゼクターが無くとも、果たしてみせる。 天道は己に、そう言い聞かせた。 それが天の道を往き、全てを司る自分の使命だから。 太陽の光を背に、彼は歩き続ける。 【1日目 日中】 【F-6 住宅街】 【天道総司@仮面ライダーカブト】 【時間軸】最終回後 【状態】健康 【装備】ライダーベルト(カブト)@仮面ライダーカブト 【道具】支給品一式、不明支給品(確認済み) 【思考・状況】 1:仲間達と合流して、この殺し合いを打破する。 2:間宮麗奈、乃木怜司を警戒。 3:情報を集める。 【備考】 ※ライダーベルト以外に、戦闘の役に立つ道具は支給されていません。 002 My name is 投下順 004 Wアクション/二人の不幸重なるとき 002 My name is 時系列順 004 Wアクション/二人の不幸重なるとき 000 オープニング 天道総司 038 風
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「無聊を託つ…失望したよ、その程度か」 頂を越え、神域へと至った両者の間に火花が散る。 目の前に立つ壁は神か悪魔か。 否、目の前の何かはひたすら王道を往く。孤高足らずして何が王か。 我を阻む者無し、少々の完全なる世界にあやきの心は曇る。 次回、「王道を往く者」 「クリアマインド!集いし夢の結晶が!新たな進化の扉を開く!」
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破滅を司る兄弟 [部分編集] 第11弾 OPERATION 11E/O BN030S 6-茶2 (>起動):このカードが場に出た場合、全てのユニットを破壊する。ターン終了時に、自軍ジャンクヤードにある、「特徴:∀系」「特徴:ターンX系」を持つユニット1枚を、自軍配備エリアにリロール状態で出す事ができる。 (>起動):このカードが場から離れた場合、G以外の全ての自軍カードを破壊する。 移動 茶-∀ イラスト違いの「コレクタブルレア」が存在する。通常版は森下直親、イラスト違いはTadanoriNijoである。 「特徴:∀系」を持つユニット一覧(11現在) ∀ガンダム ∀ガンダム(マルチパーパスサイロ) ∀ガンダム(コクピット換装時) ∀ガンダム(ダブル・ビーム・サーベル) コア・ファイター(∀) ∀ガンダム(月光蝶) ∀ガンダム(ホワイトドール) ∀ガンダム(ミンチドリル) ∀ガンダム(ハンマー装備) ∀ガンダム(ツインハンマー) 「特徴:ターンX系」を持つユニット一覧(11現在) ターンX ターンX(シャイニングフィンガー) ターンXトップ ターンX(月光蝶) ターンX(ブラッディ・シージ)
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雷を司る竜帝 ワイバーン コスト 39 レベル 1 MAX 進化元 雷鳴轟く竜 ワイバーン (A+) 進 化 素 材 黒き雷を纏う邪竜 ドグマ (S) - ランク S HP 846 1,692 進化先 竜の娘 アーリア (A) - - MAX Lv 70 攻撃 801 1,603 進化費用 100,000 - - No.1239 Aスキル 天の加護 デッキの属性の数だけ攻撃力中アップ 売却価格 33,600 - - 編集 Sスキル 迅雷の魔術 (7) 敵全体へ雷属性の大ダメージ 入手方法 進化 個別データ 備考 『黒き雷を纏う邪竜 ドグマ』と『雷を司る竜帝 ワイバーン』のどちらをベースとするかによって進化系統が異なる
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仮面ライダーカブト×リリカルなのはStS クロス小ネタ集 その1 天道総司とティアナ・ランスター トントントン、と。包丁が小気味よく、まな板の上で音を鳴らす。 切った野菜を沸かしたお湯の中に入れて、料理人は次の動作へ。冷蔵庫からメインディッシュとなる鯖を取り出し、手早く包装を開けて調理に入る。 手馴れているのだろう。厨房を行き来する彼の動きにはまったく躊躇が見られず、鮮やかとさえ言っていい。事実として、この料理人が作った品々は周囲の者の間では絶品と評されていた。 「おばあちゃんが言っていた」 出来上がった料理をテーブルの上に運び、彼は、天を指差し口を開く。 「病は飯から。食べるという字は、人が良くなると書く――ってな」 「はぁ……」 不敵、とでも言うのだろうか。この微笑は。 日常の何気ない行動一つにさえ、この料理人は自身の名の通り"天の道を往き、総てを司る"ことをモットーとしているようだった。 気の抜けた返事をして、料理の出来上がりを待っていたティアナ・ランスターは視線を下げた。青みがかかった翡翠色の瞳が捉えたのは、持参した鯖が調理されたと思しきもの。鯖の味噌煮、と言 う九七管理外世界のごく限られた地域で食べられる料理だ。 「それで、相談と聞いたが」 男は席について、食べろとティアナに促しながら、彼女が自分の元を訪ねてきた理由を問う。いきなり深刻そうな悩みを抱えた表情でやってきたので、彼――天道総司にとっても、気になるところ ではあった。 頂きます、と箸を手に取った少女は、差し出された食事をまずは一口、口に入れる前にその訳を話す。曰く、自分に自信が持てないと言うことだった。 「今いる部隊――機動六課って言うんですけど。各部署でも相当レベルの高い人ばかりで編成された、独立部隊なんです」 みんな凄い人ばっかりで、と付け加えて、一旦言葉を中断。ミッドチルダで箸と言う文化はあまり根付いていないようだが、もともと手先は器用なのだろう。大して苦労もせず、ティアナは二本の 細い棒を駆使して味噌でコーディネイトされた鯖の一部を綺麗に切り取り、口に運ぶ――瞬間、少女の顔が驚きと言う文字で染まった。信じられないものを見るような目で、自分が口にした料理に 視線を注ぐ。 美味しい。今まで食べたどんな魚よりも、天道の作った鯖の味噌煮は味と言う観点において大きくリードしていた。噛み締める度に味噌の独特の甘さ、鯖の持つ旨みが絡み合って美しいハーモニー を口の中で奏でる。頭の中で、知らないおじさんがこれまで食べた魚たちに「豚の餌ぁぁぁぁ!」とかなんとか言っていたが、ここは無視した。 「おおむね察しはついた。周囲に凄い人間が集まりすぎて、自分の存在価値が見えなくなっている。そうだな?」 「――まぁ、そんなとこです」 明らかに鯖の味噌煮を食べていい意味で驚いているのに、天道はニコリともせずに彼女の悩みを要約する。まるで、俺が作ったのだから美味いと感じるのは当然であるとでも言うように。 フムン、とわずかに間を置く。わずかに考えるような姿勢を見せた男は、しかし次の瞬間にはもう答えを用意していた。 「ティアナ。その鯖の味噌煮は美味いか?」 「え? えぇ、はい……今まで食べた魚料理よりずっと」 「その鯖はな、お前が持ってきたブランド物の鯖じゃない。俺が近所のスーパーで買ってきたものだ」 ティアナの表情が、再び驚きの表情に染まった。彼の手にかかれば、食材の質など大した問題ではないと言うことなのだろうか。 いつものように――本当にいつものことなのである。周囲で彼のこのポーズを知らぬ者はいない――右手を上げて、天道は人差し指を天に向けて、口を開く。 「おばあちゃんが言っていた。料理の味を決めるのは、下準備と手際のよさ――食材はいいに越したことはない。だが、真の料理人は食材を選ばない」 あとは分かるな、と。この天の道を往く男は、視線をもって相談を持ちかけてきた少女に問いかけた。 食材とは、すなわち自分自身の持つ素質のことだ。それをいかに料理するか、いかに鍛えるか、いかに努力するかで"味"が決まる。自身の素質を卑下することなく、まずは努力してみせよと。 つまり、とティアナは天道の言葉を自分なりにまとめ、確認するように結論を口にする。 「自信とは、自分を信じると書く――ですか?」 「ほう……いい答えだな。ならもう、悩みは解決だ」 感心の頷きを彼が見せたところで、少女は胸のうちに抱えていたモヤモヤした感覚が、綺麗さっぱり消えていくのを実感した。 自分を卑下しないこと。自分を信じること。料理の味を決めるのは、下準備と手際のよさであること。 よし、と胸のうちでティアナは静かなガッツポーズ。もう、悩むことはない。周囲がどれだけ凄かろうが、あたしはあたしを信じて努力するだけだ、と。 ちょうど、その時を待っていたかのように。視界の片隅に、ブンッと羽を揺らしながら迫る赤い影を彼女は見出す。一際目立つ大きな角、カブトゼクターだった。 カブトゼクターは、主人の目の前に現れると急かすように角を振ってみせた。ただ事ではない、何かが起きた。必死に彼はその事実を天道に知らせようとしていたのだ。 ティアナ、聞こえる!? 第一警戒態勢が発令、現場はそっちのすぐ近く! あたしも、加賀美さんとすぐに! 「スバル? ――ああ、了解」 飛び込んできた念話による通信が、さらに追い討ちをかける。ワームか、ガジェットか、とにかく世間を揺るがす事件が起きたには違いないのだろう。 「天道さん、ごめんなさい。あたし、行かなきゃ」 「俺も動く必要があるようだ。ワームから出前の注文らしい」 パシッと、天道は相棒を掴む。ティアナもカード状態で待機モードに入っているインテリジェントデバイス、クロスミラージュを持ち出し、二人は揃って部屋を出た。 「まずい飯屋と、悪が栄えた試しはない」 「それも、おばあちゃんの言葉ですか?」 ああ、そうだ。不敵な笑みを見せた男と視線を交わし、少女はクスッと笑う。同じく、自信に満ちた不敵な微笑み。 これから何度となく、進む道には障害が立ちはだかるだろう。だけども、天道もティアナも、決して諦めるつもりはなかった。 なんと言っても、彼らの進む道は―― 天の道を往き、総てを司る! その2 神代剣とシグナム 「はぁっ!」 気合と共に、愛剣を振り抜く。敵は銃弾ですら貫くことは叶わない硬い表皮を持つが、魔力付与によって切れ味の高まった刃先はそれすら切り裂いた。 身体を斜めに斬られたワーム、サナギ体と呼ばれる種類は、一匹ごとの耐久力は決して高くない。女剣士に鋭い斬撃を一太刀浴び、苦しそうに最後に一鳴き、虫のような声を上げて爆散。緑色の炎 が上がり、この世から完全に消滅する。 ワームの撃破に成功した女剣士ことベルカの騎士、シグナムの表情はしかし、決して勝利の美酒に酔いしれた様子はない。浮かれることなく、鋭い視線で次の戦いに備え、愛剣レヴァンティンを構 えて戦闘態勢を維持。周囲には依然としてワームが攻撃のチャンスを伺い、じっとこちらを睨んでいるのを見れば当然であろう。 「多いな」 別段、弱音を吐いたつもりはない。ただ、目の前に立ち塞がる虫の化け物どもを見据えて素直な感想を漏らしただけ。闘志の炎は、衰えてなどいなかった。 しかし、と。痺れを切らしたのか、ついに自ら攻撃に乗り出したワームを軽く刃先で払い除けながら、思考は回る。ざっと見ただけでも、サナギ体の数は一〇を超えていた。脱皮する様子はないか ら倒すなら今のうちだが――全部をいちいち斬り伏せるのだとすれば、少々手間がかかる。あいにく非番で外出中での遭遇戦のため、カートリッジはあまり持っていないのだ。 いっそのこと、炎で一気に燃やし尽くすか。ちらりと脳裏を横切った思考に、彼女はいいや駄目だと否定の判断を下す。ここは市街地、下手な攻撃は周辺に被害を及ぼす可能性もあった。 仕方なく、通常の斬撃に少々の魔力付与を施した攻撃で対処する。ガムシャラに攻撃を仕掛けてくるワーム、一瞬の隙を突いてレヴァンティンを、槍のように突き出す。 ドンッと打撃にも似た振動が柄を握る手に伝わった。硬い表皮を刃先が強引に突き飛ばし、サナギ体は無様に大地を転がる。あとは、トドメの一撃を繰り出すのみ。 そのはずは、背後に降り注がれる奇妙な視線に気付くことで潰えた。新手か。しかし敵意は感じない。ならばいったい。 「高貴な振る舞いには、高貴な振る舞いで返せ」 ――あの馬鹿者、逃げろと言ったはずだ! 思わず、シグナムは露骨に舌打ちしてしまった。ひょんなことで出会い、それから自分が騎士であることが知れるとやたらと付き纏うようになった、妙な男。 名前を確か、神代剣と言った。本人曰く、神に代わって剣を振るう男。その神代剣が、剣を片手に立っていた。 まさか戦うつもりか。しかし、どう見ても彼の姿は生身だった。高級そうなスーツ一枚で、ワームの攻撃を防ぐことなど出来る訳がない。 「我が友シ・グナーム! 今加勢するぞ――変身!」 何、だと。 女剣士の顔が、大きく歪む。彼女の視線の先には、サソリのような形をした機械、それを捉えて剣へと装着する青年の姿があった。 "変身"と、彼は言った。シグナムは、この言葉に聞き覚えがあった。確か、マスクドライダーシステムと呼ばれるワームに対抗し得る力を持った者たちが、その身を人から人ならざる者へと変化さ せる呪文のような言葉。神代剣が、その呪文を唱えたのだ。 Henshin! 電子音によって合成された音声が響き、光が青年の身体を包んでいく。光を追うようにして現れた装甲がやがて身体を覆いつくし、彼は人ならざる者へと姿を変えた――仮面ライダーサソード、マ スクドフォーム。 ワームたちは、新たに出現したライダーを敵と認識したようだ。シグナムの周囲を取り囲んでいたサナギ体の群れは目標を変更し、一斉に剣の元へと駆け出していく。袋叩きにするつもりか。 サソードは、動かない。ただ、得物であるサソードヤイバーに手を添えて、可動する部分をわずかに押し込んだ。直後、纏っていた装甲の各部が浮かび上がり、分離の様子を見せる。 「キャストオフ!」 cast off! ウッとたまらず、シグナムは顔を左手で庇ってしまった。浮き上がった紫色の装甲は、分離は分離でも単に剥がれ落ちたのではない。身体から、一斉に弾き出されたのだ。近寄りつつあったワーム は吹っ飛んできたサソードの一部だったものに殴り飛ばされ、何体かは直撃をもらってあえなくその場で爆散の憂き目にあう。 Change Scorpion! ――仮面ライダーサソード、ライダーフォーム。事実上の基本形態であり、脱皮によってより高い能力、よりおぞましい姿を得るワームと同じ構造を持ったマスクドライダーシステムの、真骨頂。 雑魚を弾き飛ばした剣は、刃を手にシグナムの元に駆け寄った。 「シ・グナーム、安心しろ。俺が加勢に来たからには、大船に乗ったつもりでな」 「泥船じゃないのかその船……と言うか、なんだその呼び方は」 「俺は名前を呼ぶことでも頂点に立つ男だ!」 訳が分からん。微妙に頭痛を覚えながら、それでもシグナムは戦闘態勢を維持。 何であれ、味方が増えたのはありがたいことだ。それに、同じ剣士と来ている。 「無様な真似をするなよ」 「案ずるな。俺は、剣の腕でも頂点に立つ男だ!」 二人の剣士の前に、虫の化け物がいかほどの力を発揮できようか。 おそらくは、なすすべなく殲滅されるに違いない。 天の道を往き、総てを司る! その3 風間大介とユーノ・スクライア 街中で、待ち合わせの時間より早く着いてしまったユーノ。久しぶりの休日、それも幼馴染と一緒に出かけると言うことで気合が入りすぎたのかもしれない。 仕方なく、待ち合わせ場所であった公園のベンチに腰掛けて適当にのんびりしていると、不意に声をかけられた。誰だろうと思って振り返ると、見覚えのない青年が、やたらニコニコと笑みを浮か べていた。傍らには、そんな彼の様子を見てまた始まった、と呆れた様子の女の子が一人。 「あの……何か?」 「いやぁ――失礼。あなたが美しいので、つい声をかけてしまいました」 あぁ、こういうのか。たまに来るんだよなぁ。 ユーノが苦笑いを浮かべるのは、もちろん理由があった。自分の容姿のせいだ。伸ばした色素の薄いサラサラの髪、女性と見紛うごときの整った顔立ち。服装は男のそれなのだが、それでもこうし て女性と間違われて、たまに「お茶でもどう?」と男に声をかけられる。 いや、すいません。僕男なんで。もはや慣れてしまったため、いつものように彼は誤解を解こうとした。 だけども、誤算が一つあった訳で。 「あなたのように美しい女性がこの世に存在すること、そして僕があなたと出会ってしまったこと。これはまさしく、二度と起こらないような……えっと、その」 「奇跡」 「そうそう、それそれ」 相手がまったく話を聞かないことであった。言葉に詰まった青年は女の子にフォローを入れられ、ユーノの言葉に耳を貸さずしきりに頷いている。 いや、だから僕、男なんですってば。あくまでも誤解を解こうとしたが、やっぱり相手は聞く耳持つつもりはないらしい。 青年は、手にしていたギターケースを置き、開く。中にびっしり詰まっていたのはギター、ではなく様々な化粧水や、その道具の数々。 「見たところ、まったく化粧をされていないようですね。それほどの美貌を持っていれば、むしろ下手な化粧は泥を塗るも同然かもしれない――」 「あの、すいません。だから僕は」 「ですが、私の手にかかればそうはならない。より美しく、より素晴らしくして差し上げましょう! 風間流奥義――」 ア ル テ ィ メ ッ ト メ イ ク ア ッ プ ! 何だこれ、と声を上げる暇もなかった。ただ、ユーノの眼には青年の甘いマスクが微笑を浮かべ、それがいくつもの分身となって化粧道具片手に自分に迫ってくる光景のみが映った。なんか、バラ 色の風景付きで。 恐怖は感じなかった。むしろ暖かくて、安らぎのようなものを感じた。頭の中で巨大隕石を押し返そうと緑色の光を放つ伝説の白きモビルスーツが浮かんだが、この際どうでもいいとしよう。 次の瞬間、ユーノは安らぎに満ちた微笑を浮かべながら意識を失った。 「ごめーん、ユーノくん待ったー?」 ハッと、幼馴染の声で彼は我に返る。どれほどの間、意識を失っていたのだろう? すでに、あの青年も女の子も視界内にはいなかった。 ともかくも声のした方向に振り返り、やぁなのは、と挨拶を交わす。久しぶりに再会した幼馴染は、今日も華やかな笑みを――あれ? なんでそんなに驚いてるの? 「――ご、ごめんなさい。人違いでしたっ」 「待った待った待ったぁ! なのは、僕だよ!?」 栗毛色の髪を揺らし、頭を下げて謝罪した彼女は踵を返し、逃げていく。その肩を引っつかんで、ユーノは人違いじゃないことを必死にアピールした。 「違うもん違うもん違うもん! ユーノくんはそりゃあ確かにパッと見女の子みたいだけど、そんな綺麗なお化粧なんかしないもん!」 しかし、当の彼女はぶんぶん首を振って自己の主張は間違ってないと言う。と言うか、お化粧? どういうことだ、と首を捻り、公園の噴水に近付く。水面に映る自分の顔。いつものユーノ・スクライアに違いない――いや違う、誰だお前!? 「あ、あいつ。なんてことを――!」 自分自身もびっくりした。そのくらいユーノの顔は、なんというか、超絶美人になっていた。きめ細かい白い肌は輝いていて、唇を彩る赤い口紅が大人の色気を醸し出している。 あの男だ。あのアルティメットクウガ、じゃなくてアルティメットメイクアップだが、そんな奥義を喰らったからに違いない。 驚愕するユーノであったが、水面に浮かぶ美人を見て、ポツリと一言。 「……あ、でも、ちょっとありかも」 この後、なのはに色々誤解されてその誤解を解くのに大変な苦労をするのだが、それはまた別の話。 天の道を往き、総てを司る! その4 加賀美新とスバル・ナカジマ 咄嗟にプットオンして、防御力に優れたマスクドフォームに戻ってみたが、無駄だった。 もろに喰らった衝撃は身体を何メートルも宙に浮かび上がらせ、今度は重力に引っ張られた。ドシンッと強く大きな衝撃が着地と同時にその身に襲い掛かり、蒼い装甲越しに彼を痛めつける。 「ガハッ――!?」 「加賀美さん!」 たまらず、悲鳴が仮面の奥にある口から漏れた。痛い。ヒヒイロノカネを加工して開発されたマスクドライダーシステムと言えど、ダメージの全てを軽減出来る訳ではない。そのことを、加賀美新 は身を持って思い知らされていた。それでも立ち上がろうとする彼の傍に、小柄な少女が大地を滑るようにして駆け寄ってきた。パートナーの、スバル・ナカジマの手を借りて、どうにか加賀美= 仮面ライダーガタックは、戦意を取り戻す。 ワームたちの大攻勢は、勢いを増していた。各地に出現した怪人たちを相手するのにはとても手が足らず、と言って戦わない訳にもいかず、加賀美とスバルは、たった二人で視界を埋め尽くす化け 物たちを相手する羽目に陥っていた。 今はひたすら、耐えること。他の区域で当面の敵を撃破した天道とティアナが、増援に向かってくれている。 とは言え、いつまで持つか――目の前に立ち塞がるワーム、サナギ体のような雑魚ではなく、どこかカブトガニのような風貌を持つ異形は、強敵と呼ぶほかない。戦いの神と評されるガタックが、 簡単に殴り飛ばされてしまったことが何よりの証明だろう。 「どうした、もう終わりかね!?」 異形、カッシスワームは人語を解し、彼らに挑発的な言動を取る。そして、あたかも攻撃して来いと言わんばかりに配下のサナギ体群に前進を中止し、防御の構えすら取っていない。 こいつ、と歯を噛み鳴らしたのはスバルだった。ぶんっと空気が唸りを上げるほどに拳、黒々としたリボルバーナックルを構え、攻撃態勢へ。舐められている。その怒りが、彼女の闘志に火を点け たのだ。加賀美が「よせ!」と制止したにも関わらず、マッハキャリバーに加速を命じて突撃を敢行する。 「うぉおおおおお!」 少女らしからぬ咆哮。白い鉢巻をはためかせ、地を駆けるスバルは渾身の魔力をリボルバーナックルに込めた。相手が急接近してきたにも関わらず、がら空きのままのカッシスワームの胴体目掛け て、己が拳を叩き込む。 ガキリッと、金属同士の衝突にも似た轟音が響く。舞い散る火花を見出して、彼女は自身の拳が寸前で止められていることに気付く――だったら! 攻撃の手は、決して緩めない。 「ディバイン――」 詠唱、術式展開。拳による鍔迫り合いの最中、少女の足元に浮かび上がるは三角形の近代ベルカ式魔法陣。同時に、火花飛び散る拳の先端に光が収束していく。 「バスタァァァ!」 収束した魔力を、一気に開放。難しく考える必要はなかった。溜め込んだ魔力を、ほとんど零距離でこの虫の化け物に叩きつけてやるのだ。 蒼い閃光が、カッシスワームに叩きつけられる。これまで何匹ものワームを、何機ものガジェットを葬ってきた一撃。耐え切れるはずが――否、あった。 「その程度、かぁぁぁ!!」 「!?」 あり得るのか、こんなことが。一瞬、スバルは目の前の出来事が知覚出来ずにいた。 叩き込んだはずの魔力が、乾坤一擲の一撃が、弾かれた。武器である刃と一体化した腕によって、蒼い閃光は大きくその方向を天へと逸らされてしまった。 唖然とする彼女の耳に、背後から声が届く。スバル、下がれ! 気付いた時には、もう手遅れだった。異形の振りかざした腕が、バリアジャケットに覆われた身体に向かって振り抜かれる。防御の構えは、間に合わない。石ころでも投げ捨てるように、小柄な少 女の身体は殴り飛ばされ、無様に地面を転がった。 「スバル! 畜生、こいつ――」 無駄かどうかは、この時の加賀美にとって問題ではなかった。仲間が、パートナーが吹き飛ばされた。怒り任せに肩部に搭載された砲身、ガタックバルカンを敵に向ける。 射撃開始。機関砲の如く絶え間ない光の弾丸の連射。降り注ぐ打撃は、しかしカッシスワームには何のダメージも与えられない。 鬱陶しいものを払うように、あるいは強者の余裕を見せ付けるように。放たれた弾丸のことごとくを、異形の腕は刃を振りかざして弾く、弾く、弾く。 くそ、と仮面の中で加賀美は吐き捨てた。攻撃力が、不足している。二人だけではどうにもならない。どうあっても、こいつを倒すには仲間たちの到着を待つしかない。 「安心したまえ、君たちの仲間など来ない」 「何だとっ」 「皆怖気づいて逃げ出したよ。人間の繋がりなど所詮、その程度だ」 何を馬鹿なことを。 言いかけて、言葉に詰まった。果たして、天道たちが増援に向かうと言う連絡があって、どれほどの時が経っただろうか。クロックアップを使わずとも、ここが戦場であると言う特殊な環境を除い ても、もう到着していていい時間のはずなのだ。それなのに、彼らは――違う、あり得ない。 首を振って思考を殴り捨てた。駆け出し、スバルを助け起こす。 「ほら、スバル。しっかりしろ、まだ戦えるか」 「ゲホッ――はい、何とか!」 そうは言うが、咳き込んだ彼女の口からは赤いものが見えた。バリアジャケットの防御力など、ワームの攻撃力の前ではないよりはマシ程度だ。ダメージがあって然るべきだろう。加賀美も事情は 似たようなもので、身を守る蒼き鎧はもはやボロボロだった。失った体力は、精神力でカバーしているに過ぎない。 しかし、二人は怯まない。決して退こうとしない。傷を負った身体を奮い立たせて、構えを取る。 「――何故だ? 何故そこまで戦える?」 ワームの疑問は、もっともなところだろうか。はっきり言って、加賀美もスバルもこれ以上の戦闘続行は死に直結する。何故、自ら死にに行くような真似をするのか。きっと、外宇宙からやって来 た彼らには理解しがたいのだろう。 「お前が言った"その程度"の人間の繋がりは、もっと深いってことだ」 なぁ、と確認するように。仮面越しに、スバルを見た。泥と血で汚れ、しかしなお瞳から光を消さない少女は、にっこり笑って頷いた。 「教えてあげるよ。あたしたちは、絆で繋がってるんだ」 バシッと、リボルバーナックルに覆われた右手で左手の手のひらを叩くスバル。気合を入れ直して、まっすぐ、敵を見据える。 「理解出来んな……」 異形の発した言葉に、加賀美とスバル、両者が答えた。理解してもらうつもりもない、と。 「お前に」 「あたしたちの絆など」 『分かってたまるものかぁ!』 バチンッと機械音。加賀美の、装甲に覆われた指が腰部のガタックゼクターに伸びていた。閉じられていた二本の角がわずかに開かれ、ガタックを形成していた装甲が、浮かび上がる。 改めて、彼はパートナーを見た。視線に気付いた少女は、何も言わない。ただ、全てを理解したように頷き、一言だけ口を開く。行こう、加賀美さん。まっすぐに。 「キャストオフ!」 Cast off! 装甲が、弾き飛ばされる。防御を犠牲としても、マスクドフォームのはるか上を行く攻撃力と機動力を得るにはこれしかない。開かれていた大きな角が、頭部へと昇って固定される。 Change Stag Beetle! 仮面ライダーガタック、ライダーフォーム。 勝機はあるか、と聞かれれば。はっきり言って、少ないだろう。だが、皆無ではない。 「行くぞ、スバル!」 「はい、加賀美さん!」 いつだって、まっすぐに走る彼らに勝利の女神が微笑まない理由。 そんなもの、あるはずがなかった。 天の道を往き、総てを司る!
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破壊すべき全ての符 1/1/1 0:0 × × ×○ ○ ○○ ○ ○ サポーター 宝具 (自動)このユニットの1つ前にいるユニットは【】の効果を得る。【(ダメージ判定 0:1)このユニットの1つ後ろのエリアにいる「破壊すべき全ての符」を捨て札に置き、このユニットのDF以下のATを持つ相手ユニット1枚を選択する。その場合、選択したユニットをリリース状態で自分空きエリアに移動させる。】