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ガイアス +目次 エクシリア エクシリア2 アスタリア リンク レイズ エクシリア 「俺は滅びぬ。弱き者を導くこの意志がある限りな」 性別:男性 年齢:32歳 身長:185cm 武器:長刀 戦闘タイプ:剣士 声優:置鮎 龍太郎 ア・ジュールの現王。 人間離れした戦闘力と人をひきつける器を持って、様々な部族が入り乱れる北方大陸を統一、 強大な連邦国家ア・ジュールを成立させた英雄である。 何者に対しても怯まず、その強烈な意志が揺らぐ事はないが、決して凝り固まることなく思考は柔軟。 ガイアスは、力ある者が、その責を果たさない事を認めない。 それは当然、自分自身も含む主張であり、彼は身をもってこの理想を体現し、ア・ジュール統一を成し遂げた。 リーゼ・マクシアの覇権を争うラ・シュガルへの、反抗の機会を窺っている。 +ネタバレ 本名は「アースト・アウトウェイ」、弱小部族アウトウェイ族族長の嫡男。 本名を明かすことで身内を危機に晒すとして「世界を牽引する者」を意味する古代語の「ガイアス」を名乗っている。 弱小部族出身であるが故に差別を受けていた過去があり、その境遇もあってか「弱者を守る」という理想を持った。 幼少期から人外染みた圧倒的な戦闘能力を持ち、歴代最年少の12歳にしてリリアルオーブなしで闘技大会を勝ち抜き優勝した実績を持つ。 しかし、決勝の相手が大部族の王子だったため優勝は取り消され、非公式記録となってしまっている。 20年前のファイザバード会戦に出陣、ラ・シュガル軍の一翼を崩壊させる戦果を挙げた。 その最中、襲い来る大津波をいち早く察知し当時のロンダウ族族長に撤退を進言したものの、 結局は聴き入れてもらえず彼を除いて部隊は全滅したとされる。 その報復としてロンダウ族族長を手に掛け、「強き者は弱き者を守らなければならない」という意志を 貫くために従来の階級社会にとらわれない完全実力主義の部隊「トロス」を結成。 17歳の時に当時「小さき智将」と呼ばれたロンダウ族長のウィンガルを屈服させ、 破竹の勢いで攻め昇り、22歳で北方大陸を統一。カン・バルクを首都に定め現在に至る。 このガイアス即位までの一連の事件は「ア・ジュールの黎明」と呼ばれ、それにならって「黎明王」とも呼ばれている。 民を守るため「力はすべて、俺に集約させ管理する」と力を欲し、 ミラがラ・シュガルの研究所から奪ったクルスニクの槍のカギを渡すよう要求、 ファイザバード沼野ではクルスニクの槍の処遇を巡って対決するものの イバルが断界殻を破ってしまい、エレンピオス軍が侵攻してきた際はジランドの野望を挫くため 一時的に共闘することになる。 ジランドを撃破した後はナハティガル王の死亡で混乱していたラ・シュガルを取り纏め、事実上のリーゼ・マクシア統一を成し遂げた。 ミュゼの攻撃を凌ぎつつクルスニクの槍の引き上げ作業を行いクルスニクの槍を得た他、 「大きな力を持ってしまった弱き者」だと悟りミュゼの新たなマスターになることで救いの手を差し延べる。 ジュードたちに敗れ管理者の責務を放棄したマクスウェルに代わって「リーゼ・マクシアの神」になることを宣言し、 ミュゼの力でクルスニクの槍を召喚してマクスウェルを捕らえる。 更にミュゼの力の結晶である「時空を断つ剣」を使いジュード達をリーゼ・マクシアに飛ばそうとするが、 マクスウェルの妨害によりジュード達をエレンピオスに送られたことで失敗に終わった。 エレンピオスの黒匣(ジン)を全て破壊し、異界炉計画を根本的に潰した上でエレンピオス人の救済を考えるが ジュード達は「断界殻を解いてマナが保っている間に源霊匣(オリジン)で両世界を救う」という案を貫くことを決めたため、 ジュード達の案を自分でちゃんと試した上で「可能性などという不確定要素に民の命を預けられん」と却下し、 どちらが正しいかを戦うことで決めることになる。 敗北した際は「お前たちが望む未来は民を苦しめるだけ……たとえ源霊匣があろうとだ。ましてや世界を一つにしたところで、互いが協力しあうことなど幻想にすぎない」 「お前たちの可能性とやらが挫かれた時、俺は再び立ち上がるぞ」と忠告した上でジュード達の案を飲む。 エンディング後はローエンと共に両世界の相互理解に尽力している。 ▲ エクシリア2 「ひとりで戦い続ければ、いつか孤独に呑み込まれるぞ」 性別:男性 年齢:33歳 身長:185cm 武器:長刀 戦闘タイプ:剣士 声優:置鮎 龍太郎 統一リーゼ・マクシアの初代国王。 ローエンを宰相に任じ、ラ・シュガルとア・ジュールを結ぶ内政と、エレンピオスとの外交交渉に多忙な日々を送っている。 その一方で、民衆の声から問題解決の糸口を探すため、頻繁に身分を隠して市井に忍び込み、情報収集をおこなっている模様。 お忍び中は、本名の「アースト・アウトウェイ」を名乗る。 重々しい言動から冷酷な印象を持たれがちだが、「弱き者を守る」という想いを一貫して胸に秘めた熱き王である。 ▲ アスタリア 「我が民を手にかける者は…何人たりとも許しはしない!」 ア・ジュールの国王。 人をひきつける器を持ち、 多くの部下からの信頼を得ている。 それと同時に、強き者が弱き者を導くという、 彼の揺るぎない意志とそれを体現する姿は、 ア・ジュールの民へも伝わっており、 絶大な支持へと繋がっている。 その重々しい言動から冷酷な印象を持たれがちだが 「弱き者を守る」という想いを、 一貫して胸に秘めてた熱き王である。 ▲ リンク 「可能かどうか、などどうでも良い。我が民が危険にさらされる。そのような事は決して許すわけにはいかない」 西の大国"カイゼル"の王。 内乱によって分裂していた国を武力とカリスマによって鎮め、部下達とともに、平和な王国にする治世を敷いている。 ▲ レイズ 様々な部族が混在する北方大陸を戦闘能力と カリスマ性によって統一し、 連邦国家ア・ジュールを作り上げた若き王。 力のある者は、その責務を果たすべきとの 信念に基づき行動する。 ▲
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523 名前: ミルクナイト ◆M14FoGRRQI [sage] 投稿日: 2006/11/01(水) 10 26 02 「おっ、チーズもらってくれるってか。嬉しいねー、そんじゃあこれは特別サービスだ」 ミルクナイトマスター一覧(偽のマスター含む) 原作でキャスターを召喚したある魔術師氏:???? 間桐慎二:キャスターorバーサーカーの偽マスター? イリヤ:アーチャーのマスター? 間桐臓硯:バーサーカーのマスター 衛宮士郎:???? 間桐桜:キャスターのマスター モハメド百世:???? カレイドルビー:???? リズ:アーチャーの偽マスター バゼット:ランサーのマスター セラ:アーチャーの偽マスター? (並びは一日目朝の時点でへちょい順) 「以上十一名のマスターが参加している。これは正真正銘物語中の全部のマスターだ。 ゲスト藤村、何か質問あったら言ってみ」 「へちょいって何ですか?」 「えー、へちょいはへちょいだろー」 「いい大人はそんな言葉使わないわよ。美しい日本語を使いなさい」 「へちょいって普通に使うよなあ、ゆすちー?」 「え?」 「使うよな?」 「へちょいなんて普通使わないわよね?」 「え、えっとー」 「使うか使わんがどっちだゴルァ!チーズ食え!」←この道場で一番偉い人 「どっちが正しいか早く言いなさい、このババブルマ!」←二番目だけど底力はすごい人 「・・・あ、あのー質問があるっす」←パシリ 「「何?」」 「マスターの数多くないっすか?十一名ってサッカーかよ」 「いや、これで合ってるぞ真マスター七名に偽マスター四名、合計十一名」 「偽マスター多っ!えー、それでは本編の続きをお楽しみください」 「こらー、へちょい使うか使わないか答えろー!」 「ごまかすなガオー!」 524 名前: ミルクナイト ◆M14FoGRRQI [sage] 投稿日: 2006/11/01(水) 10 27 09 『というわけで二日目朝衛宮邸』 俺はただ見ているだけしかできなかった。タンクトップの進入者はこちらに向かって 蹴りを放つようにクルクルと回転しだした。目の前を右から左へヒザが通り過ぎていく。 一回、 二回、 三回、 そして三回転半回って赤いのに向かって足をピンと伸ばしとび蹴りを放つ。 グワラゴワゴワガキーン! 不意打ちに全く対応できず足と顔面の間に爆発のエフェクトを出現させ、その直後壁に ぶっ飛びめり込む赤いの。 「ゲハァ!な・・・なんで、僕エミヤな・の・に・・・」 「おめーみたいな老けた高校生がいるか!」 どーやらこのでかいの、エミヤなる人物すなわち俺の外見についてある程度の情報は 持っているらしい。とか思ってると再びこっちへ向いて近づいてきた。 そしてこちらに人差し指を伸ばし、 「赤い頭、ダサイシャツ、小さくてそれなりに締まっている外見、そんで顔も高校生 ぐらい」 俺の特徴を一つ一つ指差し確認していく。 「そんで最後に―」 こちらの頭に顔を近づけ、臭いを嗅いでくる。フンガフンガという呼吸音が聞こえてきた。 「うはあ、酒くせえ。つーことは間違いねえらな。えっと、君がエミヤ君らね?」 「あ、あんたは?」 知らない人に名前を聞く時は自分からというのが礼儀である。 「あー、そうらね。んじゃ俺から自己紹介しますか。俺はランサーのサーヴァント、 バゼットさんのパートナーらよ。だからエミヤ君の味方ら。安心した?」 「ランサー・・・バゼットさん・・・」 俺の頭の中で昨日の教会での出来事が思い出される。 そういえばバゼットさんランサーを召喚したけど弱くて困っているという様な事を言って いたな。しかし、彼のどこが弱いのだろうか?口から泡を吹き失神している赤いのや 部屋中の破壊された家具や壁を見ながら考える。もちろん出た結論はこうだ。 強いじゃんこいつ。 525 名前: ミルクナイト ◆M14FoGRRQI [sage] 投稿日: 2006/11/01(水) 10 27 59 ずしん、ずしん、ずしん。 玄関の方から何か重い足音が迫ってくる。今度は敵か?それとも味方か? 俺が恐怖に震えている間、足音は一定の速度でこっちに向かっている。 ずしん、ずしん、ずしん。 足音はこの部屋の目の前でぴたりと止まる。ゆっくりとフスマが開けられて何かが 入ってくる。 「ひぃ~~~~っ」 恐怖のあまり情けない声を出してしまった。朝飯を取っていたら間違いなく小か大を 漏らしていただろう。 フスマの向こうからやってくる巨大な何かは朝日に照らされその全貌を俺達に現した。 力なくだらりと垂れる舌。血に染まり赤味を増した衣装。その下で揺れる美乳様。 謎の巨体の正体は玄関から逃げた三人を肩に担いだバゼットさんだった。 すみません。俺昨日あなた達の事をへっぽこコンビだと思ってました。 「エミヤ君、怪我はありませんか?」 「えっと、縛られてるので手足がしびれてきました。他は大丈夫です」 「それじゃあロープを切りますから手足を動かさないでください」 はらりはらりとロープが舞う。バゼットさんの見事な刃物さばきによって手足が自由に なった。ただし、刃物といっても手刀つまりチョップである。どんだけすごいんだあんた。 その後俺とバゼットさん達の間でいくつかの会話があった。 俺がまだサーヴァントを呼んでいない事や、バゼットさんが紙袋の中に入れた携帯電話 にはGPSが付いていてそれでお互いの場所が分かる事や、同盟の確認とか。 もちろんバゼットさんとの同盟には全面的に賛成した。今戦っても勝ち目ないし。 つーか、勝てる人いるのか? そして、最後に俺から質問した。 【選択肢】 カトリイネ:そこでぶっ倒れている四人の処遇について。 カトリイヌ:なぜバゼットさんは俺にここまで優しいのか。 セバスチャン:今からサーヴァントを召喚してみようと思うので協力してもらいたい。 ランプキン:自分の実力を評価してもらいたい。 投票結果 カトリイネ 3 カトリイヌ 5 決定 セバスチャン 4 ランプキン 0
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社会福祉法人である債務者の理事会議事録等を偽造して山梨県に提出した債権者を債務者が解雇したことが,解雇権の濫用に当たるとはいえないとして,債権者の仮処分命令の申立てが却下された事例 主 文 1 本件申立てをいずれも却下する。 2 申立費用は債権者の負担とする。 事実及び理由 第1 申立ての趣旨 1 債権者が債務者に対して雇用契約上の権利を有する地位にあることを仮に定める。 2 債務者は,債権者に対し,平成17年1月から平成18年1月まで,毎月25日限り金36万5050円を仮に支払え。 第2 事案の概要 1 事案の要旨 (1) 本件は,社会福祉法人である債務者から平成16年9月30日をもって解雇された債権者が,同解雇の無効を主張して,債務者に対し,雇用契約上の地位にあることの仮の確認及び賃金の仮払いを求めている事案である。 (2) 債務者は,債権者の解雇理由について,「債権者は,債務者の理事会議事録や定款変更認可申請書を偽造し,これを所轄庁である山梨県(以下「県」という。)知事に提出した。これらの事実は,債務者の就業規則に定める懲戒解雇事由に該当する。」などと主張している。これに対し,債権者は,前記偽造等を行ったことは認めた上で,これらの事実のみでは解雇事由には該当せず,また,仮に形式的には同事由に該当するとしても,本件における解雇は,解雇権の濫用として無効であると主張している。 2 前提となる事実(疎明資料等を掲記した事実以外は,当事者間に争いがない。) (1) 当事者等 ア 債務者は,平成14年3月22日,債権者の父であるAが中心となって設立した社会福祉法人であり,知的障害者更生施設「B」の設置・経営,知的障害者短期入所事業及び知的障害者デイサービス事業を目的とする。 イ Aの子である債権者(昭和○○年○月○日生)は,Bが開所した平成15年4月1日,期間の定めなく債務者に雇用され,同日,事務長の辞令を受けた(乙19)。 (2) 本件各偽造に至る経緯 ア 県福祉保健部は,平成15年7月29日,社会福祉法70条に基づき,債務者及びBに対する指導監査(以下,この指導監査を「本件指導監査」という。)を実施し,その結果,債務者に対し,入所者からの預り金を適正に処理することなど40項目に及ぶ指摘,指導を行った(乙1)。 イ Bは,平成15年8月14日当時,次のとおりの体制で運営されていた(乙2)。 (ア) 施設長 C(Aの妻である。) (イ) 役員 理事7名,監事2名 (ウ) 定員 50名 (エ) 入所者 合計49名(男性22名,女性27名) (オ) 直接処遇職員 16名(以下,同職員らを「B職員」という。) ウ 債務者は,平成15年8月14日,B職員のうち1名を解雇した。また,B職員のうち8名は,翌15日,施設長であるCの入所者及び職員に対する対応を不満として,債務者に対して辞表を提出し,更に同様の理由から,B職員のうち4名が,債務者に対して退職の意向を伝えた(乙2,3の1ないし8)。 エ 向徳者職員から退職の意向等について連絡を受けた県障害福祉課は,B職員16名のうち13名が退職する事態に至れば,Bの運営を継続することは困難であると判断し,同日,同課職員4名をBに派遣し,事情聴取に当たらせた。その後,同課は,債務者から,Bの入所者のうち帰省中の者を除く21名を他の施設へ移送し,翌16日に開催される理事会をもって施設長であるCが退任する予定であるなど,事後策に関する連絡を受けた(乙2)。 オ 債務者は,平成15年8月16日,理事会を開催し,施設長であるCが退任すること,当面は理事長であるAが施設長を兼務すること,退職希望者(解雇された者を含む。)の全員に対して引き続きBで働くことを依頼すること,同月19日から帰省中の入所者の受入れを開始し,同月22日に他施設へ移送した入所者を再度受け入れることなどを確認した(乙2,乙3の3ないし9)。 カ 県内の新聞各紙は,平成15年8月17日以降,上記ウのB職員の大量退職希望や入所者の移送に関して報道した(乙3の1ないし8)。 キ 債務者は,平成15年9月1日,Bの新しい施設長(ただし,同月末に開催される理事会までは施設長補佐)としてDを雇用したが,同人は,同月13日,① 債務者の定款や事務的書類を閲覧することができないこと,② 理事長であるAと相談して決定した事項が翌日には覆ってしまうこと,③ 前施設長であるCが依然として影響力を行使して同人の職務遂行を妨害することなどから,施設長としての職責を果たすことができないとして退任した(甲10,乙2,19)。 ク 債務者は,平成15年10月30日,県福祉保健部長に対し,本件指導監査によって指摘された各事項の改善状況について報告した(乙1)。 ケ 県福祉保健部長は,本件指導監査における指導にもかかわらず,上記ウのとおり,B職員が集団で辞職することを希望するなど債務者の運営が極めて不安定であると判断し,平成15年11月6日,7日,10日,11日及び12日の5日間,債務者に対し,特別指導監査を実施した(以下,この特別指導監査を「第1回特別指導監査」という。)(乙4)。 コ 第1回特別指導監査の結果,入所者が軽作業をして得た工賃約31万円が所在不明となっていることが判明し,このことは,平成15年12月2日以降,県内の新聞各紙によって報道された(乙3の10ないし15)。 サ 県福祉保健部長は,平成15年12月17日,債務者に対し,第1回特別指導監査の結果を通知した。 県福祉保健部長は,この通知の中で,① 債務者の支出に1000万円以上の不明瞭な会計処理がなされていること,② 依然として利用者からの預り金の管理がずさんであることなどを特に指摘し,こうした事態を引き起こした原因は,債務者が,A,債権者及び旧施設長であるCによって独断的に運営されていることにあると述べた。そして,県福祉保健部長は,この通知の中で,債務者に対し,債務者内部においても責任の所在を明確化して厳正な処分等を行うとともに,その改善状況を報告するよう求めた(乙3の18ないし22,乙5)。 シ 債務者は,平成16年1月29日,県福祉保健部長に対し,第1回特別指導監査によって指摘された問題点の改善状況について報告し,この中で,債務者の理事長であるAが上記不明瞭な会計処理などの責任を取って,同年3月末をもって理事長職を退任する旨表明した(乙5)。また,このころまでに,債権者も,同日をもって事務長から事務次長へ降格することとなった。 ス 上記報告を受けた県は,平成16年3月上旬ころ,債務者に対し,第1回特別指導監査の結果指摘した不明瞭な会計処理のうち,① 理事長であるAが施設長を兼務していた際にAに対して二重払いされた給与110万円,② 入所者の作業収入の不明金31万円,③ 入所者の預り金のうち使途が証明できない20万円,④ 支援費で賄うべきでない布団購入費や理髪代を利用者に負担させた121万円を返還するよう指導し,このことは,県内の新聞各紙によって報道された(乙3の18・19)。 セ 債務者は,平成16年3月27日,理事会を開催し,同年3月末をもって理事長職を退任するAに代わって,Eが理事長に就任することを確認し,予算,規則の改定,新役員の選任及び定款変更などについて協議し,その旨の議事録(乙6の1)を作成した(以下,この理事会を「本件理事会」という。)。 ソ ところが,債権者は,本件理事会の議事録について,同議事録の内容を承認して署名押印した議長及び理事2名に無断で,理事長及び専務理事の職務の具体的内容,資産区分及び職員寮の契約に関する事項を加筆し,これに議長及び理事2名の氏名を記入した上,各人名義の印鑑を押印して新たな議事録を作成し,更に,この偽造した議事録を本件理事会の真正な議事録であるとして,県に対して提出した(別紙「理事会・議事録」(省略)は偽造された議事録の写しであり,下線が施されている部分並びに議長及び理事の記名押印部分が偽造箇所である。以下,この偽造を「本件1偽造」という。)。 タ 県は,債務者の業務運営が十分改善されていないと判断し,平成15年4月28日,債務者に対し,同年5月12日から3日間,特別指導監査(以下,この特別指導監査を「第2回特別指導監査」という。)を実施することとした。 チ 債権者は,第2回特別指導監査の直前である平成16年5月10日,債務者の理事長(当時の理事長はEである。)に無断で,本件1偽造によって偽造した議事録の内容に従った「社会福祉法人定款変更認可申請書」2通(乙8,9)を作成し,これに債務者の法人印及び理事長印を押印して,県に提出した(以下,この偽造を「本件2偽造」といい,本件1偽造と併せて「本件各偽造」という。)。 ツ 本件各偽造は,第2回特別指導監査で明らかとなり,県知事は,平成16年6月25日,債務者に対し,社会福祉法56条2項に基づいて「特定の役職員による専断的な法人運営を排除し,内部牽制機能が確保される法人体制を整備すること」などを含む措置を採るよう命じるという不利益処分を前提として,弁明の機会を与える旨通知した(乙3の24ないし29,乙11)。 (3) 本件解雇に至る経緯 ア 債権者は,平成16年6月26日に同時開催された理事会及び評議会において,本件各偽造は債権者の独断で行ったものであり,責任を取って辞職する旨発言した(乙12)。 イ 上記理事会及び評議会に出席していた理事及び評議員の多くは,債権者は自主退職するものと認識していたが,債権者の父であるAは,平成16年7月8日に同時開催された理事会及び評議会において,債権者が自ら退職するのではなく解雇を希望している旨述べた。しかしながら,理事会及び評議会は,本件各偽造の責任を取って債権者が辞職する旨の新聞報道がなされていたこともあり,引き続き債権者に退職届の提出を求め,その旨の弁明書を県に提出することとした(乙13)。 ウ 債務者は,平成16年7月20日ころ,債権者に対し,退職届の提出,退職に伴う事務の引継ぎ,同年6月29日以降の欠勤届の提出などを求める旨の書面を郵送した。しかしながら,債権者から何ら応答がないため,債務者は,同月27日及び28日,2度にわたって,債権者に対し,同様の依頼を記載した書面を郵送した(甲4の2・3)。 エ 県知事は,平成16年7月28日,債務者に対し,社会福祉法56条,71条に基づき,下記(ア),(イ)の内容を含む是正措置を講じ,同年8月31日までに講ずべき措置の内容とその是正状況について書面で報告するよう命じた(以下,この是正措置命令を「本件是正措置命令」という。)(乙14)。 (ア) 本件各偽造が明らかになった後も,債務者の専断的な法人運営が改善されていないことから,法人運営の適正化のため,特定の役職員による専断的な法人運営を排除し,内部牽制機能が確保される法人体制を整備すること (イ) 本件各偽造など不適正な事務処理を行った役職員の責任を明らかにし,厳正な措置をとること オ 債務者は,平成16年8月5日,理事会及び評議会を同時に開催し,債権者の処遇について,退職届の提出を受けて自主退職とし,休職中に支給された給与の返還を免除するということで処理できないか県に打診することとした。 カ 債務者は,平成16年8月25日,理事会及び評議会を同時に開催し,債権者の処遇について検討し,同月28日まで債権者の父であるAが債権者に対して退職届を提出するよう説得し,それでも債権者が退職届を提出しない場合には,債権者を解雇することとした。 キ 債務者は,債権者が退職届を提出しなかったため,平成16年8月30日,債権者に対し,就業規則(甲2)24条及び34条に基づき,書面をもって,同年9月30日をもって債権者を解雇する旨通知した(以下,この解雇を「本件解雇」という。)。 ク 債務者は,平成16年8月31日,県知事に対し,本件解雇を行ったことを含め,本件是正措置命令に対する報告書を提出した(乙18)。 3 当事者の主張 債権者の主張は,地位保全賃金仮払仮処分申立書,準備書面(1),準備書面(2)及び準備書面(3)のとおりであり,債務者の主張は,答弁書,平成17年7月13日付け準備書面のとおりであるからこれらを引用する。 4 主要な争点 (1) 本件解雇は,解雇権を濫用したものとして無効であるといえるか。 (2) 仮処分の必要性 第3 当裁判所の判断 1 主要な争点(1)について (1) 本件各偽造は,有印私文書偽造罪(刑法159条)及び同行使罪(刑法161条)に該当する犯罪行為であるから,債権者が行った本件各偽造が,債務者の就業規則(甲2)34条2項3号に定める懲戒解雇事由である「舎内における盗取,横領,傷害等刑法犯に該当する行為があったとき,またはこれらの行為が舎外で行われた場合であっても,それが著しく法人の名誉もしくは信用を傷つけたとき」に該当することは明らかである。 (2) 債権者は,仮に本件各偽造が懲戒解雇事由に該当するとしても,① 本件各偽造は,もともと理事会の議題に挙がっていた事項や債務者が所有していた不動産に関する事項について加筆したものであり,全く存在しない事項を記載したわけではないこと,② 本件各偽造は,債権者ではなく債務者の利益を図るためになされたものであること,③ 債権者は,平成16年7月8日に同時開催された理事会及び評議会において,本件各偽造の事実を率直に認めて謝罪し,反省の態度を示していること,④ 本件各偽造は,債務者に対して経済的な損失を与えるものではないこと,⑤ 債務者の法人印及び理事長印の管理にも問題があったこと,⑥ 本件解雇が債権者の意向を聴取することなく行われたこと,⑦ 県知事による本件是正措置命令も債権者の解 雇を要求している訳でないことなどを理由に,本件解雇は解雇権の濫用であり無効であると主張している。 (3) なるほど,解雇に係る債務者の解雇権の行使が客観的に合理的な理由を欠き,又は社会通念上相当として是認し得ず,解雇権の濫用であるといえる場合には,当該解雇は無効であるというべきである。 (4) そこで,以下,本件解雇が解雇権の濫用として無効であるといえるか否かについて検討するに,上記前提となる事実,疎明資料(甲7,9ないし13,乙12)及び審尋の全趣旨によると,① 本件各偽造は,債権者が何らかの経済的見返り(偽造に対する報酬等)を受けるためになされたわけではないこと,② 債権者が,平成16年6月26日に同時開催された理事会及び評議会において,債権者が本件各偽造を行ったことを認めて辞意を表明したこと,③ 本件各偽造によって,債務者が直接的に経済的損害を被ったわけではないこと,④ 本件各偽造時,債権者が容易に債務者の法人印及び理事長印を使用できる状態にあったことが認められる。 (5) しかしながら,下記アないしエの事実及び事情にかんがみると,上記(4)の事実によって,本件解雇に係る債務者の解雇権の行使が客観的に合理的な理由を欠くとか,社会通念上相当として是認し得えないとはいえないというべきである。 ア 本件各偽造は,上記(1)で判示したとおり,有印私文書偽造罪及び同行使罪に該当し,文書に対する社会的信用を害する犯罪行為である。 イ また,本件各偽造の対象となった文書は,いずれも社会的に重要な役割を果たす文書である。すなわち,本件1偽造によって偽造された議事録は,社会福祉法人である債務者の業務運営を決定する理事会の議事録であり,本件2偽造によって偽造された「社会福祉法人定款変更認可申請書」は,所轄庁である県知事によって認可され(社会福祉法31条),かつ,その変更も県知事の認可を受けなければならない(同法43条)債務者の定款変更に関する文書である。 ウ 更に,債権者は,本件1偽造によって改ざんされた議事録の内容について,もともと理事会の議題に挙がっていた事項に関するものであり,単に形式を実態に合わせたにすぎないと主張するが,以下に述べるとおり,本件1偽造に係る改ざんの内容は,看過し難いものであるというべきである。 (ア) すなわち,本件1偽造によって偽造された理事長及び専務理事の職務内容についてみるに,本件理事会の本来の議事録(乙6の1)によると,同理事会では,理事長が欠けたときなどには専務理事が理事長の職務を代理することが提案されたにすぎないと認められる。しかしながら,本件1偽造によって,本件理事会において理事長及び専務理事の職務内容が詳細に協議され,その旨の定款変更手続を採ることが承認可決されたこととなっている。そうすると,本件1偽造は,本件理事会の議事内容を本質的に変更するものといわなければならない(しかも,この当時,専務理事には債権者の父であるAが就任することが決定していた。)。 (イ) また,F物件を社員寮とする件については,本件理事会の本来の議事録(乙6の1)には何らの記載もない。また,仮に従前の理事会でF物件を社員寮とする旨の議論がなされたことがあったとしても,F物件はAが所有する建物であるから(審尋の全趣旨(特に,債権者提出の準備書面(2)4頁)),これを社員寮とする場合にはAと債務者は利益が相反するというべきであり,F物件を社員寮とすることによってAを不当に利することのないよう,E新理事長を迎える予定であった次回以降の理事会において,十分な検討が必要とされる事項であるといえる。 エ また,本件各偽造が行われるに至った経緯,時期にかんがみても,債権者の責任は重いといわなければならない。すなわち,債務者は,平成14年3月にBを開所した後,平成15年7月に本件指導監査を受け,その結果,入所者の預り金の処理を適正に行うことなど40項目にも及ぶ指導を受けたにもかかわらず,B職員の大多数が退職を希望したり,入所者の預り金が不明となるなどの不祥事が続き,社会福祉法人としての適格性が問われていた。しかしながら,その後も事態は改善することなく,平成15年12月に実施された第1回特別指導監査によって,1000万円以上の不適切な会計処理が発覚し,債務者は,県から,A,C及び債権者による独断的な運営姿勢がその原因であると指摘されていた。そして,本件1偽造は,Aが理事長 から,債権者が事務長からそれぞれ降格する直前に行われ,本件2偽造は,本件1偽造を隠ぺいするべく,第2回特別指導監査が実施される直前になされている。本件各偽造は,県によって改善を指示されていた債権者の家族による債務者の独断的運営の徴表であるといわなければならず,本件各偽造によって,社会福祉法人である債務者の社会的信用は大きく失墜したと認められる。 (6) また,他に本件解雇が解雇権の濫用であるというべき事実を一応認めるに足りる疎明資料はない。 2 以上によると,本件申立ては,その余の点について検討するまでもなく,いずれも理由がないから却下すべきである。よって,主文のとおり決定する。 平成17年11月25日 甲府地方裁判所民事部 裁判官 岩 井 一 真
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"We're not the next step.We're not gods.We're freaks!!" (私達は進化なんかじゃない、神でもない 私達は化け物よ!) "Look at us,daddy!!!!" (この有り様をご覧なさいよ!) "We're freaks!!Mutants!!" (私達はただのフリークよ! それがミュータントよ!) "You chose this over us and you ruined us!!! Daddy…" (あなたが望んだ世界は皆を不幸にしただけ! それなら…) "No more mutants." (ミュータントなんていなくなればいい…) + 日本語吹替声優 高田由美 『アイアンマン(1994年アニメ版)』(NHK BS-2版)(レディマジック名義) 三重野帆貴 『アイアンマン(1994年アニメ版)』(ディズニー版) 乾政子 『エボリューション』 大野エリ 『エボリューション』(後任) 行成とあ 『マーベル・シネマティック・ユニバース』 マーべルコミックに登場するヒーロー。カードファイトは無関係。 本名はワンダ・マキシモフ。身長5フィート7インチ(約170cm)、体重130lb(約59kg)。 スカーレットと言うとおりの真っ赤なコスチュームに茶色い髪が特徴。 ミュータントヒーロー、クイックシルバーの姉であり、あのマグニートーの娘である。 初出は1964年に刊行された『X-MEN#4』と、かなりの古株である。 元々はヨーロッパの小さな村に住む普通の女性であったが、彼女のパワーが発覚した事により魔女として迫害される。 そこに現れ彼女を救ったのがマグニートー(この時は父親である事は知らなかった)であり、 その後はミュータント優越説をベースに人類をミュータントが支配するべきだと考えるマグニートーの軍団、 『ブラザーフッド・オブ・イビル・ミュータンツ』の一員となった。 この時は図らずも悪行に加担してしまうが、後にアベンジャーズの一員となっている。 彼女の父であるマグニートーは、ユダヤ人だというだけで迫害を受けていたが、何とか生き延び、 後にマグダという女性と結婚し、彼女との間に娘を設けて村で静かに暮らしていた。 しかし、彼にミュータント・パワーが目覚めたがために村人達は彼の力を恐れ、マグニートーの一家を襲撃する。 この時に娘が不幸にも命を落としたのがきっかけで、マグニートーは怒りに任せ、ミュータント・パワーで村人達を殺してしまった。 目の前でそれを見たマグダもまたマグニートーを恐れ、彼の元を去ってしまうが、 この時身籠っていた双子が後のスカーレットウィッチとクイックシルバーであった。*1 登場当初は「指さした物や人を操り不幸を起こさせる」というごく小規模なものであったが、 これは彼女の持つ物事の起こる確率を操作する能力、「ヘックス・パワー」によるものと明らかになる。 このヘックスパワーは後に「現実改変能力」にまで進化しており、自在に現実を操るまでになった。 しかし、彼女自信もこの強力すぎるパワーを制御し切れておらず、時として破滅的悲劇を引き起こす事もある。 「アベンジャーズ・ディスアッセンブルド」でアベンジャーズメンバーを襲った原因不明の悲劇や、 超大型クロスオーバー、「ハウス・オブ・M(HoM)」で世界がミュータント(マグニートー)に統治される事になった原因、 『M-Day』で世界に数百万人居たミュータントが百人程度まで減少し、ミュータント達にも大きな転機となった事件など、 全て彼女の持つ現実改変能力が暴走・悪用された結果引き起こされている。 自己犠牲や心を備えたアンドロイド、ヴィジョンとは人間と機械の壁を超えた愛を実らせ結婚していたが、 ヴィジョンもまた彼女の能力の暴走で死亡している。 ちなみに彼女とヴィジョンの間には子供(?!)も生まれたが、この子供は彼女の現実改変能力が生み出した幻という何とも救われないオチが付いた。 この件も彼女が精神を病んだ原因となっている。 「ハウス・オブ・M」のラストで弟のクイックシルバーを殺したマグニートーとミュータントの帝国に絶望し、 彼女がつぶやいた"No More Mutants."(ミュータントなんていなくなればいい)という一言のために、 世界中のミュータント達のほとんどが超能力の源となるX遺伝子を失い、普通の人間になってしまった。*2 この事件は「M-Day」と呼ばれ、ミュータント達全体にとって大きな転機となった。 ある者は生命維持に必要だった超能力を失ったために死に、ある者は能力を失ったので普通の生活に戻り、 ある者は独自の方法で能力を取り戻し、ある者は新たな能力を得るなど、 単なるクロスオーバー作品というだけではなく、既存のキャラクター全てに影響を与えた所からも彼女の能力の大きさは窺い知れる。 英語圏の解説サイトでもこの作品の前後が区切りになる事が多く、「M-Day前」「M-Day後」という区切りがよく用いられる (尤も、この企画自体がマーベル編集長であるジョー・ケサダ氏によれば 「40年の歴史の中で無尽蔵に増えすぎたミュータント達を減らすためである」との事なのだが……)。 その後、フェニックスの力を巡ってサイクロップスら「フェニックス・ファイブ」とアベンジャーズが争った事件の解決に尽力し、 新たなミュータント達の誕生に関わっている。 そもそも、サイクロップスの行動の根底にはM-Dayによって絶滅寸前の存在になってしまった、 「ミュータント」という存在の未来を取り戻したいという願いがあり、スカーレットウィッチの一言こそが「X-MEN vs. アベンジャーズ」(AvX)の原因だった。 だが、最終的にその状況を変えたのもスカーレットウィッチ(と、ミュータントの「希望」とされた少女ホープ)となった。 M-Dayでのミュータントの減少からホープの登場を経てのAvsXでのミュータントの復活は一連のストーリーとなっているのだが、 そのオチの付け方が元凶となったスカーレットウィッチを免罪する代わりに、その代償をサイクロップスに全部擦り付けたような事になっている。 かくして事件からしばらくサイクロップスはプロフェッサーX殺害の罪で指名手配中の犯罪者となってしまいアベンジャーズと敵対関係に陥った。 「こんな展開にするならそもそもM-Dayなんてやらなければ……」と、彼女に対する読者の心証は余計に悪くなっている。 ちなみにこのような評価とは逆に、アベンジャーズの仲間達からの彼女への信頼は異常なまでに厚い。 なんと『アベンジャーズ・ディスアッセンブルド』でアベンジャーズを壊滅させ、チームメイトの一部を死なせてすらしまった後でさえ、 精神の平衡を欠き、再度の暴走を抑えられなくなりつつある彼女の処遇を巡ってX-MENと話し合った際には、 最悪彼女の殺害もやむを得ないと主張するX-MEN(あのプロフェッサーXでさえも)に対してあくまで彼女を救う道を模索すべきだと反対していた。 そうやって処遇が決まらずにいた結果がM-Dayなのだが……。 とはいえスカーレットウィッチは能力の暴走で惨事を引き起こしているとはいえ、彼女自身はあくまでその事を悔いており、一貫して償おうとしている。 その点が自分の意志でやらかした人達 (クイックシルバー:心神喪失状態の姉に強要して「HoM」を起こさせたM-Dayの元凶、 マグニートー:ミュータントテロリストであり「HoM」の改変世界で娘の前で息子を殺害し最後の一線を越えさせたM-Dayの元凶その2、 ハンク・ピム:自作自演やDVに走った)との扱いの違いの理由だろう。 実際、X-MENの方でも意に反して暴走して「ダークフェニックス」と化して数十億の命を奪った事のあるジーン・グレイも、 仲間内からはその事はあまり触れられず、それ以外の功績から聖女のような扱いすら受けている (正確には破壊を行ったのは自身をジーンと思い込んでその形をとったエネルギー体だが、 後にその精神やパワーはジーン本人と一体化し同一の存在となっている)。 実際正気と能力のコントロールを取り戻してからは、M-Dayで能力を失ったミュータント相手にちゃんと本人の希望を聞いた上で、 希望者の能力を戻そうとしていた。 とはいえX-MENらに信用されず止められて色々あった結果、能力を復活させる力は無くなってしまったが。 本人も嫌われている事は分かっており、平時にはかつての仲間の前に顔を出すのを躊躇っていたりするが、 それでもAvXのような事態では償罪の意志もあり、率先して前に出ているのだ。 + メディアミックス 1994年アニメ版『アイアンマン』ではトニーのプライベートチームの一員としてレギュラー出演。 コミックや『MCU』に比べ、やたらセクシーなコスチュームが特徴。 2015年公開の映画『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』においては、エリザベス・オルセン氏が演じている。 ロキの杖を回収したHYDRAが行った人体実験の被験者になり、双子のピエトロ共々超能力に目覚めた設定になっており、 更に幼少時に戦火の中両親を失い、二人で隠れた物陰にスターク・インダストリーの刻印のされた不発弾が飛び込んできて、 恐怖に身動きも取れないまま二日間過ごすという地獄のような経験をしている。 そうした経緯からアベンジャーズ(特にトニー・スターク)の破滅を望んでいる事を見透かしたウルトロンの手先となり、 相手のトラウマを刺激するマインドコントロール能力でアベンジャーズを散々に苦しめる。 …が、ウルトロンの真の目的が世界平和どころか人類の滅亡であると知ったためピエトロと共に離反し、以後はアベンジャーズに協力した。 トニーのトラウマを刺激してウルトロンを造り出すきっかけになったのも彼女なら、ウルトロンに対抗するヴィジョンが生まれたのも、 離反した彼女がウルトロンからヴィブラニウム製の新型ボディ「クレードル」を奪ったおかげという複雑な立ち位置となっている。 2014年公開の映画『X-MEN:フューチャー&パスト』でも、 弟のクイックシルバーの登場と共に彼女も登場する事が計画されていたが、最終的にカットされた。 2016年公開の『X-MEN アポカリプス』でも登場する事は無かったが、クイックシルバーの異母妹にあたるニーナという少女が、 かつて父親のマグニートーの危機にその超能力を暴走させた結果、その力に恐怖した当局によって命を奪われたという、 彼女の不在を補完するような設定が追加されている。 MUGENにおけるスカーレットウィッチ Warecus氏、Acey氏、Ark_氏、ZVitor氏の共同製作による、MUGEN1.0以降専用のものが公開中。 WinMUGEN対応バージョンも存在しており、こちらはhamer氏によって代理公開されている。 6ボタン方式でスーパージャンプ、エリアルレイブ、アドバンシングガードなどを持つ『MVC』系の性能。 必殺技はビーム系の他に、魔法を用いて相手を動物に変えてしまったり、『MSH』のリアリティ・ジェムと同様の効果を持つものがある。 また、ライフを回復しつつバリアを展開する超必殺技「Revitalize」は、相手を画面端に追い詰めた状態でガードさせると凄まじい削りダメージを叩き出す。 他社キャラクターとの合体技「Amalgam」も搭載予定のようだが、 現時点でコマンドは用意されているが実装されていない模様(搭載されれば、恐らくザターナとの合体技になると思われる)。 AIは搭載されていないが、Colosse氏によるAIパッチが存在する。 DLリンクが切れていたため一時期入手不可だったが、現在はhamer氏によって本体同梱で代理公開されている。 また、カサイ氏によるWinMUGEN版に対応したAIも公開された。 カサイ氏AIは遠距離では飛び道具や設置技で牽制し、近距離ではコマンド投げや「Revitalize」で対抗と、実に嫌らしい立ち回りを見せる。 製作者動画(リンクは古い物なので注意) Colosse氏AI 単体キャラ以外では、Slotman氏製作の元亭主ヴィジョン(新バージョン)の超必殺技の一つで登場する。 出場大会 「[大会] [スカーレットウィッチ]」をタグに含むページは1つもありません。 *1 上記の設定で長年続いてきたのだが、2015年刊行の『Uncanny Avengers (Vol.2) #4』で、 「実はスカーレットウィッチとクイックシルバーはマグニートーの子供ではなく、ミュータントでも無かった」 という驚愕の後付け設定が加わる事になった。 これまでの話と整合性を取る気はあるのかマーベル編集部。 版権の壁に対する嫌がらせですか?2019年にディズニーが20世紀フォックスを買収したおかげで再び『X-MEN』関連を自由に扱える様になった為、元に戻す可能性もなくはないが *2 さらに、この時ついでに(!?)オンスロートが復活していたりする。 「M-Day」ばかりでなく、さらに突然地球レベルの危機が……というわけでもなく再生怪人は弱いという有様だった。 おかげで「全マーベルヒーローが一丸となって立ち向かった強敵」「史上初、地球から誕生したコズミックビーイング」の威厳は崩壊。 なんでこんな余計な事した!!言え!
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リグリアの南方・サリア領セネーに約1500艘あまりの大船団が到着し、そこから夥しい数の軍兵が下りてきた。そしてセネー郊外の古戦場にて野営を始めるようになり、掲げられた旗には【炎の紋章】が描かれていた。この地を訪れたのは新生アカネイアの女王アイバーである。 アカネイアはセーナ率いるヴェスティア・アリティア連合と和解、マルスユニオン加盟後はこの日のことを見越して、復興と軍事面での増強を並行して行っていた。これには彼女に従ったものたちの一部でも苦言を呈するものがいたが、アイバーはそれを強行した。もちろん旧王制派のものの抵抗も相次いで、生き残りの四名臣レギンを頭にいただいた大規模なものもあり、グラ女王ジャンヌに助勢を求めるほど際どい情勢だったこともあった。 要衝レフカンディに籠もる旧体制派を分裂させて、どうにか壊滅させることに成功したアイバーは敵対していたレギンに対して思わぬ処遇を与える。協力してくれるならば、今までの過去を水に流して、しかもアディルスと同じ地位を与えると言ったのだ。死を覚悟していたレギンだったが、無駄死にする意味のなさを理解しており、同僚だったフレイよりはまだアカネイアという名に愛着もあったためにこの勧めにのってアカネイア宰相の座へと座った。 もともとはアイバー・アディルス相手に政争において常にリードしてきた手腕はやはり並みでなく、また諜報衆を束ねていたこともあって、その剛腕でアイバーの改革で歪んでいたアカネイアを引き締めることに成功し、これ以降でアカネイア現王権に抵抗する勢力はバッタリとなくなった。この数ヵ月後にセーナが倒れ、ラグナ軍が動き始めることになる。 まずはレギン傘下の諜報衆にリーベリアの近況を探らせ、同時に上陸していたアディルスにはセネー市のものと掛け合って、情報の収集に当たらせながら、セネーの風を浴びながら女王アイバーは傍らに控える若騎士に言う。 「あなたはもともとリーヴェ副使をしていたんでしたっけ?リーベリアはそれ以来?」 「もう2年位前になりましょうか?でも半年位してアリティアの大使になったので余り覚えておりません。」 駐リーヴェ副使に、アリティア大使、そして今アカネイア女王の側に侍っているなど出世著しいこの若者はヴェスティアの竜騎士グレッグである。1年半前のアカネイア動乱後には駐アリティア大使から駐アカネイア大使へと異動していたのだ。そして前述のアカネイア国内の乱でも見事にアイバーを援助して、彼女の勝利に貢献しており、その経緯もあってアイバーとグレッグの仲は公私共に良好になっていた。 ともあれアイバー軍は情報収集・兵たちの船酔い回復を考慮して、二日間はまったくセネーから動こうとはしなかった。しかしその間に貴重な情報はしっかりと集まった、アルドがレダで大敗を喫したということも。 「アイバー様、一刻の猶予もありません!北へ向かいましょう。」 いきり立つグレッグに、アディルスも同意らしい。しかしアイバーは首を横に振った。それよりも別に気になることがあるらしい。 「西の方でも戦火が上がっているはずだけど、そっちはどうなの?」 つまりはイストリア国境戦線である。ここはウエルトとサリアの若き王・レオンとヴァルスが共同戦線を張って、弓兵が多い関係で防衛にはさほど苦労していないらしい。しかし押し込む力はないようで妙な膠着状態が続いている。ミューもブローも注力していないようで、二軍的戦力しか送ってきていないことも要因の一つらしい。 「こっちをどうにかするのが先かもね。」 諜報衆の情報を整理したアイバーが呟いた。これに男二人が瞳を見合わせる。 「しかしリグリアが落ちれば、我らの負けですぞ。」 アディルスの言葉に、しかしアイバーは動じない。 「負ければね。でもリグリアが落ちるとは思えないわ。」 再び男二人が顔を見合わせる。今度は少し首を傾げている。 武骨な男たちの困惑する姿に苦笑したアイバーが自身の考えを披露する。 「パレスで対峙していた時にアルド皇子の陣を何度か見ているけれども、彼は守りの戦ならば先帝(ライト)よりも上手いはず。彼の陣はそれだけ隙はなかった。」 攻めのセーナ、守りのライト、世界的にも定説となりつつあるこの言葉もあるが、その守りに定評のあるライトすら上回る守りをアルドが出来るとアイバーは評していた。 「セーナのように一で百を破るような戦はできないけれども、彼は一を百から守る戦ならばこなせる。しかもレダで負けたことで、彼自身も成長を遂げ、また将兵の心は一つとなっているはず。これならばリーヴェ軍が到着するまでには持ちこたえられるわ。」 アイバーという女性、さすがにアルドと同年代ながらにセーナと互角の死闘を演じただけあって、戦に関してはその見る目の鋭さはさすがであった。すっかりアディルスもグレッグも納得していたのだ。 だがこれだけで終わらないのがアイバーがセーナと互角に戦えた所以なのである。 「それにね、西に向かうことで、私たちに勝ちの目も見えてくるのよ。」 そしてその意味を言いながら、これからの方針を伝え、アカネイア・アイバー軍の未来を賭けた軍議はようやく終わった。 さすがにそこまで詳しい情報はアジャスでもわからず、彼はただアイバーがセネー上陸後に西に転進したことを伝えるのみであった。しかし英雄は英雄を知る、という言葉があるように、その報告だけでセーナもまたアイバーの意図を悟った。 (さすがアイバーね。これならリーベリア戦線でも勝ちの目が出てくる!) そう、セーナが眠っていた間に反撃の芽は着実に成長していたのだ。しかしそれを花開かせるにはまだ何個か足りないものがあった。その一つが猛攻を受けているカナン・ソニア要塞戦線についてである。これについてもアジャスは既にしっかりと調べ挙げられていた・・・。
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殺したくないけど殺す 俺は愛人を囲っている。その愛人は元天子様だ。倉庫だった黴臭い建物が元天子様の趙成民の檻だ この国の王朝ってのは創始当初を乗り切れば二百五十年から三百年くらいは続くのが大体の相場だ ところが創始から百年で成民の曽祖父・祖父・父と三連荘でとんでもない暗愚馬鹿皇帝が続いてしまった 一切の政を放置しての贅沢三昧。とうとう北狄や西戎と組んだ都護が反乱を起こした 成民の父は報せを聞いても何の措置も取らなかった。そして膨れ上がった賊軍が都まであと三日という日に崩御した 後宮の奥で腹上死を遂げたのだという。情勢は如何ともし難い時分に帝位だけ成民に投げられ……こうして賊軍の捕虜となった 新帝陛下はなぜか成民を処刑もせず、また毒を賜って自害を促すこともせず、成民の身柄を恩賞として側近に下賜した 偶然だが新帝陛下の側近には誰も男色趣味を持つ者が居なかった。巡り巡って成民は下っ端の俺のところへとやって来た 成民はとんでもない美丈夫だ。美しさは牡丹のようで丈夫ぶりは白虎のようだ。齢は十六 新帝陛下が戦利品として扱ったのも頷ける素晴らしい美貌だ。殺すのは余りにも惜しい しかし成民は不運だった。話してみると実に聡明な人物だ。きっと名君になっていたに違いない 残念ながら成民への諡号は哀帝や廃帝になるのだろう……俺はすっかり成民の虜になってしまっていた 状況はいつ変わるか分からない。突然に処刑命令が届くかもしれない……俺は全てを捨てて成民と旅に出ようかと悩んだ それとなく成民に伝えたが成民は悲しそうな微笑を浮かべつつはっきりと逃げないと拒絶の意思を示した もし新しい王朝が正統性を確保するために自分を吊るすことが必要なら喜んで吊るされるつもりだと…… そしてそれが自分がこの国の民草のために役に立てる唯一の方法だと言った 俺は報せを聞いて呆然とした。頑健な新帝陛下が突然に原因不明の病で崩御された それだけではない。新帝陛下の長年連れ添った妃も跡継ぎ候補の三人の皇子もここ数日間の間に立て続けに薨去された そして後継として即位することになったのは新帝陛下の側室の兄だという。これはおかしい…… 新王朝の求心力は一瞬にして消滅した。瓦解するのも時間の問題だ。俺も側室の兄貴だとかには全く義理は感じなかった 俺は成民を故郷に連れて故郷に帰ることに決めた。何と言おうと首に縄をつけてでも引っ張って行くことに決めた 俺が身辺整理を済ませてこっそりと成民の元へ向かった。既に日は落ちていた。軟禁先の倉庫は静まり返っている 説得したが成民は頑固として逃走を拒否した。頑固なヤツだ……俺は成民の白皙の胸に舌を這わせた と、周囲が大勢の兵に取り囲まれる気配を感じた……しまった! 遅かったか! 隊長らしき兵は数人のお連れと共にズカズカと入って来ると懐から紙を取り出した 「新帝陛下の勅命だ。趙成民を斬首に処する。刑はこの場で執行するものとする」 「俺はあんな簒奪者なんぞ認めんぞ! そんな偽勅令糞喰らえだ!」 「何をっ!」 俺は思わず携えていた刀に手をかけた。ここで成民と一緒に死ぬのも悪くないかもな…… 「待て! 朕は天命を悟っておる。いつでもこんな命はくれてやる」 突然に皇帝が持つ威厳に満ちた口調で一喝され、俺も兵士も沈黙するよりなかった 「ただ最後の我侭を言わせてくれ。自裁するのも許されぬのなら、せめて手にかけられる者を選ばせて欲しい」 成民は何とも満足げな表情で俺を見た。俺は叫び出しそうになった それから奥の部屋で二人きりになった。俺はできるだけ早く後を追うことを伝え、そして…… 俺は成民を殺めた後に遺髪と形見の首飾りを持って帰郷した。失意のどん底で暮らしていた 偶然だったが故郷の領主は成民の従兄弟だった。しかも同い年だった。縁があってお仕えすることになった 側室の兄の二代皇帝には人望もなく国の体制を固める前に贅沢三昧に走った。新王朝は創始直後が一番危ない あっという間に方々で反乱が起きた。混乱の中で二代皇帝一派は近衛兵の反乱により皆殺しにされた しばらく群雄割拠の乱世が続いた後、俺の新しい主人が天下を統一して旧王朝を再興することとなった 新帝陛下より高い地位での処遇を持ちかけられたが、それらは全てお断りした 逆にこちらからお願いしたのは、成民の法要を新王朝主催で正式に執り行うことと稜を建造することだった 新帝陛下は実によく分かっていらっしゃる方だ。俺に成民の稜の守護人という役職を拝命された さらに成民の稜のほど近くに小さな屋敷を拝領された。俺はそれから三十年間、成民へ祈りを捧げて過ごした 新帝陛下は二年前に流行り病でお隠れになり、今は長男の二代皇帝が即位された そろそろ俺も成民のところへ行こうと思っていた。最近はとにかく動悸が異常だ。心の臓は休みたがっている と、そこには成民が立っていた。皇帝の正装だ 「すぐに朕のところに来ると言ったではないか。さすがに待ちきれないので迎えに来たぞ」 「成民……いや陛下」 「今度は朕の側近として仕えてくれ。ついでに閨事の方もな」 俺は成民と手を繋いで成民の住まう宮殿へ続く道を歩き始めた 殺したくないけど殺す
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宣告はあっさりしていた。 運が良くて一週間。運が悪ければ今日中にも。 「こればかりは経験者などいませんし、前例もありません。憶測だけです」 医者はそう言って謝るように頭を下げた。 私にも医者に対する怒りはなかった。ゾンビに噛まれた人間がいつゾンビ化するかなど、わかるわけがない。第一、ゾンビの存在の公式発表から時間はそれほど経っていないのだから。 「いいんですよ。それで先生。“傭兵”の受付はどこですか?」 医者は、俯いたまま一枚のプリントを差し出した。 「ありがとうございます。先生」 「すいません」 「謝らないで下さい、先生。私はね、女房にゃ愛想尽かされて、娘にも捨てられた、そんな嫌な男ですよ。しかしね、こんな私でもこの年になってようやく他人様の役に立てるのかと思うと、嬉しくなってくるんですよ」 私は立ち上がると、左腕を振りながら診察室を出た。 違和感は感じるが、不思議と痛みはない。ついさっき投与された薬のせいだろう。それとも痛みを感じる神経も死につつあるのか? 二の腕の中程、ゾンビに噛まれた部分はややはれぼったいような感覚があるだけだ。 これで私も、遅かれ早かれゾンビになる。 だが、そんな私にも出来ることがあるのだ。 いや、こんな私だからこそ出来ること。 考えながら“傭兵”受付の扉の前で立ち止まったとき、ようやく背後の人影に気付いた。 「貴方は?」 「失礼」 男は軽く会釈するが、私に向けたライフルの銃口は全くぶれていない。 「“患者”には、その処遇が決まるまで見張りが付けられることになっています」 言われてみればその通りだ。当然の処置だろう。 「私は、ここの受付に用があるんだ」 男は突然直立不動の体勢を取ると、私に向かって最敬礼した。 「自分は、貴方の意思に感銘を受けております。そしてこれは、我ら一同を代表しての言葉です」 男は帽子を脱いだ。 「ありがとうございますっ!」 「はは、どうも、照れくさいね」 私はくすぐったい気持ちになりながら、受付のドアを潜った。 ねばり強い抵抗とじりじりとした退却を続けながらも、人間はいくつかのゾンビの特性を発見していた。 そのうちの一つが「ゾンビはゾンビを食わない」と言うものだ。やがてそれは「ゾンビは既にゾンビになりつつある人間を食わない」と訂正された。 私は今、ギリギリで人間としての意志を持ちながら、ゾンビには仲間と認識されている状態だ。 いくつかの薬品投与で、人間の意識は限界まで保たれ、ゾンビ化を最大限遅らせている。 ただし、回避は出来ない。自分で頭を吹き飛ばさない限りは。 私のような被害者のほとんどは自殺を選ぶ。そして、残された者は自殺者の頭を吹き飛ばす。 しかし自殺ではなく、ギリギリまで人間の側に立って戦うことを選んだ者もいた。彼らはいつしか“傭兵”と呼ばれるようになっていた。 今は、私も“傭兵”だ。 任務は一つ。一体でも多くのゾンビを破壊し、人間側の作戦を支援すること。 集められた私たちは、軍担当者の説明を聞いていた。 「…我々はこの基地を廃棄して、神奈川方面の残存部隊と合流します」 「向こうには物資が窮乏しています。逆に我々は人員が不足していますが物資にはかなりの余裕があります」 「合流すれば、北海道に辿り着く確率が上がるでしょう。既に空輸手段がない今、陸路で青森を目指すしかありません」 説明はいい。どうせ私たちには後はない。 「貴方達には、我々の脱出を支援していただきたい」 普通なら、ここで文句が出るのかも知れない。しかし、私たちは一緒に脱出したとしてもゾンビになる未来しかない。それなら、ここで惜しまれながら別れた方がいい。 それに“傭兵”の家族は避難民の中では自然と優遇されているのだ。 「こちらで武器を配ります」 武器といっても、先を尖らせた鉄棒の類だ。反撃の心配はないので、好きなように攻撃できるのだが、さすがに銃は貴重品なので持たせてはもらえない。 この武器も、ゾンビになるまでのつき合いだ。ゾンビになれば、武器を使うなんて発想は頭の中に残らない。 ただ捕まえて囓る。それだけ。 ふと気付くと、私は列の最後尾になっていた。列と言ってもそれほど多くはないが、戦闘は基地の外へと既に出て行っている。 「あ、待ってください」 担当者が私を呼び止めた。 私はゆっくりと立ち止まる。 「何だね?」 「その、なんと言っていいか」 担当者は言葉を探しているようだった。 私は彼を許すことに決めた。いや、もうとっくに許していたのだろう。 「娘を頼む」 「は…い…」 担当者…五年前、私を殴りつけて娘と駆け落ちした男は泣いていた。 「お父さん…」 意外な声に振り向くと、娘の顔があった。 「久しぶりだね。少し太ったか。まぁ、私の所じゃ太ることも出来なかったな、苦労ばかりで」 「お父さん、私」 「何も言うな。北海道まで、辿り着くんだよ」 男と娘は、肩を寄せ合って泣いている。 それでいい。こんな馬鹿な父親は早く忘れた方がいい。 私は何も言わず、基地の外へと続く道を歩いた。 待っていた自衛官が、私が通り過ぎるのを待ってシャッターを下ろす。 その頃になってようやく辿り着いてきたゾンビ達は、“傭兵”に次々と狩られて始めた。 私も武器を持ち上げた。 運が良くて一週間、運が悪ければ今夜まで、私は狩りを続けることができるだろう。 -終-
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初登場 8巻67話 年齢 45歳 所属 一影九拳 誕生日 10月27日 異名 拳豪鬼神 身長 180cm 使用武術 中国武術全般 体重 95kg 武術タイプ 動 趣味 麻雀 武術理念 殺人拳 好きなもの 酒 エンブレム 月 嫌いなもの 役人、ルール 弟子 谷本 夏 将来の夢 生きたいように生きる 武術位階 特A級の達人級 【概要】 "闇"の一影九拳が一人。 「放浪」を意味する「月」の九拳にして、梁山泊の豪傑の一人・馬 剣星の兄でもある。 陽気で人当たりの良い弟とは対照的で、口数少なく孤高な性格。 酒と戦いをこよなく愛し、常にそれらの匂いがする場所に現れると言われる。 弟子の夏に対しては「口のきき方すら覚えんボウズが」と溢しながらも並外れた武の才能と精神力を大いに評価している。 また孤高な者同士波長が合うのか互いを「我が生意気な弟子」「不良師匠」と呼び合う等、さながら悪友のような師弟関係を築いている。 【本編】 物語開始当初は友人の魯 慈正に九拳の座を預け、殺し屋として各地を放浪していた。 横浜中華街に拠点を置く中国マフィア「紅獄会」に雇われていた際、殺人拳に堕ちた彼を門派の恥として粛清すべく行方を追っていた姪の連華と遭遇。 「俺に家族などいない」と豪語する槍月は武人として連華を迎え撃ち殺害しようとするが、そこへ現れた弟・剣星と交戦し敗北。 その後自暴自棄になった紅獄会幹部によって火の海と化したビルにあえて留まる事で死を望むも、火災現場から彼の遺体が見つかる事はなかった。 それからは暫くの間生死不明の状態だったが、DオブD編にて再登場。 当初はフォルトナに高額で雇われた用心棒という立ち位置だったものの、弟子の夏との再会を機に燻っていた武人としての魂が再燃。 夏に新たな奥義・兇叉を授ける傍ら、自らもフォルトナの子飼いの達人達を片っ端から打ち倒し、騒動の終結と同時にデスパー島を去っていった。 そして長らく離れていた"闇"へと戻ると、魯慈正に預けていた九拳の座に再び復帰した。 久遠の落日においても開戦時には闇側として梁山泊と対峙したが、元々落日の計画には懐疑的だった事に加え、剣星の危機とそれを救うべきだと訴える弟子の叫びに応じる形で離反。 共に離反した他の九拳と共に梁山泊の援護に回り、世界大戦の回避に尽力した。 落日後は夏の家に腰を落ち着けているようで、遊びに来ていたほのかにオセロでやり込められ、罰ゲームとして肩揉みを要求されていた。 【過去】 若き日は剣星から兄として慕われており、共に切磋琢磨するよき兄弟だったが、研ぎ澄まされる程に殺気を帯びていく槍月の拳に剣星は内心不安を覚えていた。 そしてその不安は奇しくも的中。その拳で人を殺めた槍月はもはや中国に自分の居場所はないと感じ、世界各地を放浪する旅に出るのだった。 ただ槍月自身はその過程について、常に周囲から慕われる人気者だった弟への嫉妬のような思いもあったと語っている。 しかしその一方で剣星の人望や才能を誇りにも思っていたようで、酒に酔う度に延々弟の自慢話を聞かせていた事が夏の口から明かされている。 【戦闘力】 中国拳法界において「豪の槍月・柔の剣星」と称される最強拳士の一人とされ、今なおどちらが上かの議論が交わされている。 その豪の拳は突きの風圧だけでビルの一フロア全ての窓ガラスを吹き飛ばす。 また打撃のみならず気の扱いにも秀でており、完全な気の消失を可能としている他、弟子の谷本 夏に授けた奥義の一つ・兇叉は弟子級が用いても達人級を倒し得る破壊力を秘めている。 【月刊版】 名前や剣星の兄という設定は同じだが、チョビヒゲに長髪を蓄え、眼鏡と野球帽を身に付けた中年男という独特な風貌だった。 体格も剣星とほとんど変わらず小柄であり、週刊連載移行に伴い最も大きくビジュアル変更された人物の一人。 剣星とはかつて同じ師の下で学んだ仲であったが、槍月は自分の方が実力は上だと信じて疑わなかった。 そしてある日、師の正式な後継者を決める試合が行われ、見事槍月は勝利を収める。 しかし実はこの時剣星はわずかに手加減をしており、それに気付かなかった未熟さを理由に槍月は後継者候補から脱落。夢にまで見た後継者の座は剣星のものとなってしまった。 その処遇と屈辱感から槍月は中国を去ったが、現在でも実力は自分が上という思いは変わっておらず、剣星と真の決着を付けるべく来日。 拉致した美羽を人質に剣星を誘き出し、岬の灯台にて激戦を繰り広げた。 剣星も兄を思うがゆえの行動が結果として兄を歪めてしまった事に強い後悔の念を抱いており、戦いの直前には「兄さんのためにもここで殺してあげるよ」と活人拳の志を捨てる程の覚悟を持って戦いに臨んだ。 戦いはからくも剣星の勝利に終わり、槍月の体は切り立った崖に投げ出される。 剣星はすぐさま兄を救うべく手を差し伸べたが、槍月はこれを拒絶。 「手加減などしてほしくなかった」と最後まで過去の屈辱感に苛まれながら荒れ狂う海へと消えていった。 【技】 気の消失 天王托搭 【戦闘録】 馬 連華 勝利 馬 剣星 敗北 フォルトナ配下の達人衆 勝利 八煌断罪刃・櫛灘 美雲・緒方 一神斎 勝利(梁山泊・他の九拳との共闘) コメント 名前 コメント 昨日 - 今日 - 合計 -
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ありす 神話 正体不明の金髪の少女の姿をした霊。 幼いあどけない容姿の少女だが、底知れぬ呪力を持つ。 何者かのイメージから生まれた悪霊とも、不幸な死を遂げたイギリス人少女の霊、ともいわれる。 性能 初期Lv.56 デビルタッチ(初期) 吸魔(初期) 死んでくれる?(習得Lv.59) マハラクンダ(習得Lv.60) 闇反射(習得Lv.61) ムドブースタ(習得Lv.62) 光弱点 闇反射 ※作成には、特定のペルソナ4体を素体とするクロススプレッドを用いる。 備考、その他 名言はされていないが、モチーフはルイス・キャロルの小説「不思議の国のアリス」及び「鏡の国のアリス」に登場する好奇心旺盛な少女・アリスであろうと思われる。 ただし、今日に至る過程で「メガテン/ペルソナシリーズに登場する幼女・アリス」は、大元のイメージからかけ離れた存在に変質している。 ~真・女神転生~ 大破壊を経て荒廃の極みに達した東京のうち、「赤男爵(正体は魔王べリアル)」「黒男爵(正体は堕天使ネビロス)」を名乗る二人の紳士によって強力な結界が張り巡らされた六本木に住んでいる。 友達がいないと嘆き、主人公に友達になってお願いを聞いてくれるよう求めるが、最後には「死んでくれる?」の一言と共に、主人公に死を迫ってくる。(ただし、この行動も主人公に屍鬼になってずっと一緒にいてもらいたいがタメである。) ~真・女神転生II~ 「魔人」の一体として登場。 呪殺魔法や、べリアル、ネビロスの二大ロリコン悪魔を手玉に取ったであろうことが推測される「誘惑の霧」など、厄介な攻撃手段を持つ。 ~真・女神転生if…~ 「魔人」の一体としても登場するだけでなく、登場人物の一人、チャーリーこと黒井慎二のガーディアン(守護悪魔。異界において「実体化していない悪魔」が人間を依り代として宿り、守護を為すもの。ペルソナという概念の「始祖」的存在と言っても差し支えは無い)として登場する。 また、PSリメイク版では傲慢界クリア後の学校3F(アキラルートでは鬼女ブーシャヤンスタ撃破後のタペトの街)に登場し、主人公たちに「死んでくれる?」と頼み、了承すると主人公かパートナーの命を奪い強制的にガーディアンを変更してくれるという「お助けキャラ」としての側面も持つ。 真・II、if…の両作品を経て、「正体不明の金髪の少女の霊」「底知れぬ呪力を持つ」といった、以降のシリーズにおいて大筋共通する「彼女の基本的な設定」が定着する。 ~女神異聞録ペルソナ~ 「魔人」として、トレーニングダンジョンである「御影遺跡(セベク編)」か「悪魔の山(雪の女王編)」の最深層で稀に遭遇する。 倒すと莫大な経験値が手に入る他、封神具「異教の偶像」が手に入ることがある。 ~ペルソナ2罪~ 廃工場の廃液処理場にて稀少敵として登場。アルカナは「恋人」。 全悪魔中最大のLV80を誇り、強力な即死スキルも使いこなすが、登場する敵では一番経験値が高いため「罰」へのデータコンバートのためLVを上げるプレイヤーに乱獲される運命にある。 また、廃工場某所でアクセサリー「カルマリング」の宝箱を開けた時に出現する事でも知られる。 最も通常敵扱いのため、コンタクトも契約も可能。 ~ペルソナ2罰~ 防空壕の第八区画にて稀少敵として登場。アルカナは「恋人」。 「罪」からのデータコンバートか、愚者・黒田純之助の帰還アイテムで手に入れる「カルマリング」を装備したキャラでコンタクトするとマテリアルカード「チャンピオン」を渡してくれ(元ネタは「アリス」つながり)、ベルベットルームでペルソナとして召喚できる。 ~デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団~ 隠しイベントに登場。 ベリアルとネビロスがライドウの仲魔となっている場合、帝都各地に点在する公衆電話を通じて会話をしてくるアリスの行方を追うことになる。 戦闘で彼女を退けると、仲魔として業魔殿で作成することが出来る。 ~デビルサマナー葛葉ライドウ対アバドン王~ 別件依頼において、べリアル、ネビロスともども登場する。 本作のべリアル、ネビロスの言動によれば、アリスはかつて「神の定めた運命」によって理不尽な死を強いられた少女であり、その処遇に納得できなかった両悪魔は少女の魂を奪い去り、アリスとして復活させた。 しかし、「悪魔としての肉体」を維持できなかったために、彼女の魂は「数多く存在する並行世界」に散り散りとなってしまったらしい。 ~真・女神転生STRANGE JOURNEY~ 物語の舞台となるシュバルツバースにおいて、「種の記される地」と揶揄される異空間・フォルナクスの途上で、主人公の前に姿を見せる。 彼女から「一緒にうさぎを探して捕まえてほしい」という依頼を受けるが、捕まえたウサギ~イナバシロウサギに「お仕置き」しようとする彼女を制止すると、逆に彼女から戦闘を強いられることとなる。 イナバシロウサギの言葉によれば、本作に現れたアリスは「悪魔に愛された少女の記憶」でしかなく、それがシュバルツバースという特異な空間において具現化されたものらしい。 ~デビルサバイバー2~ 二周目以降に登場する、隠しボスの一。 過去作の例にもれず、べリアルとネビロスを後見人とし、「お友達」を求めて災厄に飲まれた世界を彷徨っている。 土曜日(7TH DAY)の特定の時間帯に登場し、遭遇した主人公に向かって「死んでくれる?」と迫ってくる。 本作における隠しボスの中でも最強の存在で、実質的な万能属性即死攻撃の「死んでくれる?」、長射程のHP吸収スキル「ライフドレイン」などのスキルに加え、お供のべリアル、ネビロスの両者が先に斃れると二体揃って復活させる、など、理不尽にも程がある行動を次から次へと仕掛けてくる。 ~デビルサマナー葛葉ライドウ対コドクノマレビト~ ※作画 綾村切人、脚本 真壁太陽・原田庵十による、アトラス公認の「デビルサマナー葛葉ライドウ」のアナザーエピソード。 「コドクノマレビト」の首魁・安倍星命が従える方相氏によって「穢れや怨念を追いやる異界」に送り込まれたライドウの前に現れる。 遊び相手を求めて、「死んでくれる?」の言葉と共に、異界に溜まった穢れや怨念の力を利用し、様々な幻覚をライドウに見せ、ライドウの心を揺さぶってくる。 関連項目 ネビロス
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@防衛大臣所信表明(2019.10.18) おはようございます。 防衛大臣の河野太郎で御座います。 本日は、西銘(にしめ)委員長はじめ、理事及び委員の皆様に防衛大臣としての所信を申し上げます。 我が国を取り巻く安全保障環境は国際社会のパワーバランスが大きく変化しつつある中、格段に早いスピードで厳しさと不確実性を増しております。 朝鮮半島を見ると、北朝鮮が我が国全域を射程におさめる弾道ミサイルを数百発保有、実戦配備している状況に変わりはなく。米朝首脳会議後の現在もなおその核ミサイル能力に本質的な変化は生じていません。 また、北朝鮮は本年5月以降短距離弾道ミサイル等(とう)を相次いで発射しており、弾道ミサイルを含め関連技術の高度化を図っていると認識しています。この様な発射は、国際社会全体にとっても深刻な課題です。更にますます手法を巧妙化させながら国連安保理決議違反のセドリ(※)を含む違法な海上活動を継続しております。中国は透明性を欠いたまま継続的に高い水準で国防費を増加させ、軍事力を広範かつ急速に強化し、周辺海空域等における活動を拡大活発化させております。また、ゲームチェンジャー(※)となり得る最先端技術の開発に各国が注力(ちゅうりょく)するなどテクノロジーの進化が安全保障のありかたを根本的に変えようとしています。 この様な環境のもと、国民の命と平和な暮らしを守り抜くため、新たな防衛大綱及び中期防(ちゅうきぼう)に基づき以下の政策(せさく)を推進して参ります。まず、我が国自身の防衛体制の強化について申し上げます。 領土・領海・領空を主体的・自主的な努力によって守る体制を抜本的(ばっぽんてき)に強化する必要があります。その際、宇宙・サイバー・電磁波といった新たな領域なる有意性核は死活的(しかつてき)に重要となっています。この、宇宙・サイバー・電磁波を含む全ての領域の能力を有機的(ゆうきてき)に融合させる領域横断作戦を行うことが出来、また平時から有事までのあらゆる段階において、柔軟かつ戦略的な活動を常時継続的に実施出来る。慎(しん)に実効的な防衛力を構築してまいります。その際、防衛力の中核である自衛隊員の人材確保と能力・士気の向上による人的基盤の強化や軍事技術の伸展(しんてん)も踏まえた技術基盤の強化。更には装備品の生産・運用・維持・整備に必要不可欠な基盤である産業基盤の強靭(きょうじん)化といった防衛力の中心的な構成要素の強化にも努めてまいります。 次に、日米同盟の強化については日米ガイドライン(※)に基づき、同盟調整メカニズムによる緊密な調整共同訓練米軍の艦艇(かんてい)・航空機の防護(ぼうご)。装備の共同研究・開発や宇宙領域やサイバー領域等における協力など引き続き様々な分野において両国の協力を進展させるほか、自由で開かれたインド・太平洋の維持強化のため共に取り組んでまいります。同時に、地元の基地負担の軽減にも取り組んでまいります。特に、沖縄については基地の負担軽減を目に見える形で実現するという政府の取り組みについて沖縄の皆様に、ご理解・ご協力が得られるよう丁寧にご説明(を)し、普天間飛行場の一日も早い移設・返還などに全力で取り組んでまいります。 更に、安全保障協力の推進について申し上げます。自由で開かれたインド・太平洋というビジョンを踏まえ、地域の特性や相手国の実情を考慮しながら、共同訓練・能力構築支援・防衛装備技術力などの手段を活用し、普遍的価値や安全保障上の利益を共有する国々と緊密に連携しつつ、防衛協力・交流を推進してまいります。具体的には豪州(※ごうしゅう)やインド等のパートナー国との協力を一層強化しながら、ASEAN(※アセアン)諸国や南アジア諸国・太平洋等(とう)諸国との防衛協力・交流に取り組み、これらの地域全体の安全と繁栄に貢献してまいります。同時に、グローバルな安全保障上の課題についても、ソマリア沖・アデンワン沖における海賊対処行動のほか、エジプト・イスラエル間の停戦監視活動等(とう)を行う多国籍部隊・監視団及び南スーダンPKOに司令部要員の派遣を行うなど、積極的平和主義の下、国際社会の平和と安定のための取り組みを推進してまいります。また、本年2月のF2戦闘機の墜落事故。本年4月のF35A戦闘機の墜落事故。本年6月の掃海艇(※そうかいてい)のとじまの衝突事故など自衛隊において事故が相次いで発生しております。このような事故は住民の方々の安全を脅(おびや)かすのみならず、自衛隊員の生命の安全にも関わる事柄であり、防衛省・自衛隊に対する国民の信頼を損なわしめる事を重く受け止め、再発防止策を徹底してまいります。また、イージス・アショアに関する地元説明において説明資料の誤りや住民説明会における職員の緊張感を欠いた行為など、極めて不適切な対応があったことは真摯に反省しなければなりません。再調査をすすめ、正確かつ分かりやすい説明に努め、地元の声にしっかりと耳を傾けながら、誠心誠意対応してまいります。 次に国会提出法案について申し上げます。防衛省の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案は一般職の国家公務員の例に準じて防衛省職員の給与改定を行い、若年層の俸給(ほうきゅう)水準を引き上げる事とする他、自衛官については処遇の改善を図るため初任給を更に引き上げるものです。委員各位におかれましては、ご審議のほど宜しくお願い致します。 以上申し述べました様に、防衛省・自衛隊が直面する課題は山積みしており、私(わたくし)は防衛大臣としてこうした課題に全力で取り組んでまいる所存です。西銘委員長はじめ理事及び委員の皆様におかれては、一層のご指導ご鞭撻(べんたつ)を賜(たまわ)りますよう宜しくお願い申し上げます。 以上 2019年10月18日 防衛大臣所信表明(文字起こし) ※豪州(ごうしゅう)→オーストラリア ※掃海艇(そうかいてい)→掃海による機雷の掃海を任務とする軍艦 動画