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更新日時 2012-09-12 09 46 35 (Wed) 問題27 無痛性甲状腺炎とBasedow 病の鑑別に有用な検査はどれか?2つ選べ。 ①甲状腺放射性ヨード摂取率 ②甲状腺刺激ホルモン受容体抗体(TSHレセプター抗体) ③サイロキシン結合グロブリン ④サイログロブリン ⑤抗ミクロゾーム抗体 +... 解答 ①② 解説 無痛性甲状腺炎 亜急性甲状腺炎 Basedow 病 ……………………………………………………………… 123I摂取率 ↓ ↓ ↑ TSHレセプター抗体 (-)※ (-)※ (+) ドプラーエコー 血流↓ 血流↓ 血流↑ 治療 β受容体遮断薬 副腎皮質ステロイド 抗甲状腺薬 ←100F52出題(無痛性甲状腺炎の治療) ……………………………………………………………… ※時に一過性に(+) 無痛性甲状腺炎は、橋本病の経過中、濾胞の崩壊により、一過性に甲状腺機能亢進症状を呈する。 誘因:出産、ステロイド治療の急遽中止後、インターフェロン投与など。 症状:亜急性甲状腺炎同様、破壊性甲状腺炎を示すが、前頚部痛、発熱などの炎症症状は示さない。 治療:頻脈にβ-blocker等の対症療法。 外来患者の甲状腺中毒症患者の10%を占め、Basedow 病と誤診されることが極めて多い。 問題28 46歳の男性。1ケ月前から両足がジンジンしびれ、感覚が鈍くなり来院。 肺結核の治療中で,3ケ月前からリファンピシン、イソニアジド及びエタンブトールを内服中。 診察で四肢に深部腱反射の消失と両側下肢に靴下状の全感覚低下とを認める。 この患者で欠乏しているものを1つ選べ。 ①ビタミンA ②ビタミンB1 ③ビタミンB6 ④ビタミンC ⑤ビタミンE 出典:100H8 +... 解答 ③ビタミンB6 解説 診断:ビタミンB6欠乏に伴うポリニューロパチー イソニアジド内服中なので、ビタミンB6欠乏症が疑われる。 血清ビタミンB6を測定すると診断を確定できる。 B6欠乏では、末梢神経障害をきたす。イソニアジド、ヒドララジン、D-ペニシラミン内服時には、 体内のビタミンB6を消費するため、欠乏症のリスクとなる。 イソニアジドなど内服時には補充療法を同時に行うことが原則である。 ビタミンB6依存性痙攣では生後まもなくより全身痙攣を起こす。 問題29 次のうち、正しいのはどれか?全て選べ。 ①男性ホルモンには日内変動があり、深夜から早朝に上昇し、午後には低下する。 ②男性ホルモンが低下すると、早朝勃起が認められなくなる。 ③男性ホルモンの低下と内臓脂肪増加とは強い関連がある。 ④男性ホルモンの低下によりうつ状態を呈することがある。 ⑤男性ホルモンの補充療法として注射薬の他に男性ホルモン軟膏もある。 +... 解答 ①②③④⑤ 解説 ○①男性血中テストステロンは、生後2カ月から数カ月の新生児期に高値となり、その後思春期前まで低値が続くが、 思春期より急激に増加し、老化とともに徐々に低下。女性の場合にも同様な傾向。 血中テストステロンは、日内変動があり、深夜から早朝にかけて高く、午後から夕方にかけて低値となる。 ○②特に深夜から早朝にかけての男性ホルモンが低下するため、早朝勃起が認められなくなる。 ○③テストステロンの低下により筋肉量や造血能が低下→運動能力↓→基礎代謝↓→間接的にメタボリックシンドロームが起きる 又は直接的に脂質代謝や糖代謝に影響を与える。 ○④男性ホルモンの低下によりうつ状態になることがあり、 加齢男性性腺機能低下症候群(LOH症候群 late-onset hypogonadism)の症状として注目されている。 ○⑤男性ホルモンの補充療法として注射薬の他に男性ホルモン軟膏もあり、陰嚢皮膚に塗布したり、 耳下から顎下にかけての皮膚に塗布すると吸収がよい。 また、外国では皮膚に貼ることで簡便に使用できるテストステロンパッチもある。 問題30 糖を入れると悪化する救急疾患を3つ挙げよ。 出典:スレ8 712氏、717氏、718氏 +... 解答 糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)、高血糖性高浸透圧状態(HHS)=非ケトン性高浸透圧性昏睡、Wernicke脳症 解説 ビタミンB1欠乏症によるWernicke脳症は、アルコール中毒症の合併症として内科領域ではよく知られている。 産科領域では妊婦悪阻に伴うWernicke脳症が多数報告されるようになり注目されてきた。 妊娠中は代謝の亢進と胎児の発育のためビタミンB1の需要が増加すること、悪阻によりビタミンB1経口接取が減少すること、 さらに悪阻に対する治療で大量の糖質輸液を行うと一段とビタミンB1の消費が亢進することが重なり、Wernicke脳症が発症しやすい。 ビタミンB1は糖代謝で消費されるから、(ピルビン酸→アセチルCoA の補酵素) 妊娠悪阻の糖質輸液とかでWernicke脳症を引き起こすことがある。 問題31 皮膚色素沈着をきたすのはどれか?2つ選べ ①結核性原発性副腎不全 ②ステロイド離脱後副腎不全 ③Cushing症侯群(副腎過形成) ④Cushing症侯群(副腎腺腫) ⑤Cushing病(下垂体性) 出典:スレ8 801氏 +... 解答 ①⑤ 解説 Waterhouse-Friderichsen症侯群における副腎不全は詳しい経過はわからないけど急性副腎不全に分類されてる。 ACTHは上がると思うけど急性だし、色素沈着の記載もないからなさそう。 問題32 低補体血症(補体価低下)を示す疾患はどれか?正しいものを全て選べ。 ①急性糸球体腎炎(AGN) ②膜性増殖性腎炎(MPGN) ③ループス腎炎急性期(SLE) ④混合型クリオグロブリン血症 ⑤C型肝炎 出典:スレ10 16氏 +... 解答 ①②③④⑤ 解説 ○①~③とも補体価は低下する。いずれも補体価低下をきたす疾患として有名である。 ゴロ「ホータイはループを糸で巻くぞう」で3つ。 ○④混合型クリオグロブリン血症: クリオグロブリンとは冷却すると白色沈殿し再加熱で溶解する異常蛋白。 症状)紫斑(livedo),関節痛,末梢神経障害←血管炎っぽい症状 混合型(2型)では糸球体腎炎を合併 膜性増殖性糸球体腎炎に類似=低補体血症 リウマチ因子陽性 C型肝炎ウイルス感染との関連あり 治療)ステロイド,シクロホスファミド ○⑤C型肝炎:C型肝炎ウイルス腎症では膜性増殖性糸球体腎炎が多く,臨床的には低補体血症, クリオグロブリン血症,およびIgM型リウマトイド因子を認めることが多い。 問題33 乳児期から低Kに悩んでいる患者。 筋力低下、周期性四肢麻痺、多尿を認めるが血圧は正常である。 血中Mgが低く、尿中のCa濃度が上昇している。 ①診断は何か。 ②この患者に塩化カリウムを低濃度でゆっくりと静脈点滴した。 この治療は適切か。 ③この患者へのNSAIDの投与は適切か。 ④さらに投与しなければならない薬剤は何か。 出典: +... 解答 ①Bartter症候群 ②不適切 ③適切 ④スピロノラクトン 解説 自分でも低MgとくればGitelman、と思い込んでいたのだけど、 BartterでもGitelmanでも低Mg血症にはなりうる。ただしGitelmanで全例で低Mg血症になり、 テタニーを呈してMgClの投与が必要となるのに対して、 Bartterでの低Mg血症は全症例の40%くらいで、そこまで問題にならない。 一方、低K血症については、Gitelmanでは検査値でKが低下するだけで無症状~軽症にとどまるのに対し、 Barrterでは幼少時から低Kによる症状がでてきて、KClの投与が必要になります。ただし、KClの投与は経口になります。 尿中Ca排泄 バーター→~↑ 、ジテル(ギッテルマン)↓ テタニー バーター多い 、ジテル少ない NSAIDの投与は、BartterでもGiterlmanでも行います。 原因はわかりませんが、低K血症によってPG(プロスタグランジン)の産生が増加して、 PGがさらにRAA系を亢進させるという負のスパイラルが働いているからだそうです。 問題34 プレアルブミンが遺伝子レベルで異常があった際に起こる疾患はどれか? 1. Wilson病 2. Fahr病 3. 家族性アミロイドポリニューロパチー 4. ポルフィリン症 5. Refetoff症候群 出典:スレ14 318氏、323氏 +... 解答 3 解説 家族性アミロイドポリニューロパチー 「アミロイド物質にはAL蛋白、AA蛋白、AF蛋白(プレアルブミン)があります」 「患者のプレアルブミンは正常の人のプレアルブミンと違って30番目のバリンが メチオニンに置換されています。」 参照 問題35 HbA1cが真値に対し低値を示す疾患・病態は?全て選べ。 ①慢性腎不全 ②肝硬変 ③貧血で鉄剤治療時 ④溶血性貧血 ⑤MDS 出典:スレ20 658氏 +... 解答 ①②③④⑤ 解説 HbA1cの半減期は約30日間。 安定型HbA1cの生成はRBC寿命約120日間中の血糖濃度に依存するため、 DMの長期間の血糖コントロールを反映する指標となる。 偽性低値を示す場合 (1)大出血や溶血性貧血時などでRBC寿命が短縮した時 (2)鉄剤投与で貧血が改善してRBC寿命が短縮した時 (3)MDS骨髄異形成症候群は赤血球の形態異常と寿命の短縮のため (4)腎性貧血でHbA1cは低下する。エリスロポエチン製剤を使用すると RBC寿命がさらに低下するため低値となる。 (5)肝硬変で血小板が10万/ml以下に脾機能が亢進すると、貧血がなくても RBC寿命が短縮して低値となる。 (6)異常ヘモグロビンの大多数 偽性高値を示す場合 (1)鉄欠乏性貧血時、閉経前女性 (2)妊娠末期(妊娠末期は鉄芽球性貧血を合併しやすいため) (3)異常ヘモグロビンの一部 問題36 一回目にHbA1cのみ検査したところ、7.4%で高値を示した。 糖尿病を疑い、再度HbA1cのみ検査したところ、7.5%で高値を示した。 2回、HbA1cの検査を行い高値を示したため、DMと診断できるか? ①DMと診断できる ②診断できない ③DM疑いと診断する。 出典:スレ20 714氏 +... 解答 ② 解説 ○②偽性高値や偽性低値があるため、診断できない。 HbA1cが高値を示した場合、再検査を行い血糖値で 糖尿病型が証明されなければ、DMと確定診断することはできない。 問題37 コレステロール塞栓症について誤っているのはどれか。 a 血管内カテーテル操作が原因となる。 b 網状皮斑がみられる。 c 末梢血好酸球数が減少する。 d 補体価が低下する。 e 特異的な治療法はない。 出典:スレ25 174氏 +... 解答 c 解説 好酸球数は増加します。 腎・泌尿器の 問題30参照 106回類題出題 http //www35.atwiki.jp/105kokushi/pages/19.html 問題38 レニン分泌を促進するのはどれか。3つ選べ。 a コルチゾールの増加 b 輸入細動脈圧の低下 c 交感神経β受容体刺激 d マクラデンサへの高クロール刺激 e レニン・アンジオテンシン系の阻害 出典:スレ25 187氏 103B14改題 +... 解答 bce 解説 a→コルチゾール増加でレニン分泌はやや抑制されます d→マクラデンサへの低クロール刺激がレニン分泌を促進します 問題39 ホルモンとその産生部位との対応について正しいものはどれか?1つ選べ。 ホルモン 産生部位 ………………………………………………… aゴナドトロピン 副腎髄質 bオキシトシン 下垂体後葉 cプロラクチン 下垂体後葉 dバソプレシン 下垂体後葉 a b c d ① 誤 誤 正 正 ② 誤 正 誤 正 ③ 正 正 正 誤 ④ 正 誤 正 誤 ⑤ 誤 誤 誤 誤 出典:106回スレ1 273氏 +... 解答 ⑤ 解説 ×aゴナドトロピンは性腺(精巣や卵巣)の発育と内分泌機能に刺激作用をもつホルモンの総称。 下垂体前葉から卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体化ホルモン(LH)が分泌される。 性腺刺激ホルモンには,さらに胎盤由来の絨毛性性腺刺激ホルモン(CG)がある。 ×bオキシトシンは、視床下部において合成され下垂体後葉に輸送されて貯留後分泌されるが, バソプレシンとはアミノ酸構造など類似点が多い。 ×cプロラクチンは、下垂体前葉のラクトトロープ(lactotrope)で産生されるペプチドホルモンである。 ×dバソプレシンは、視床下部において合成され下垂体後葉に貯留後,血中へ分泌され 腎集合尿細管で水再吸収(抗利尿)作用を示す水代謝調節ホルモンである。 よって⑤が正解となる。 オキシトシンとバソプレシンは視床下部で産生され、下垂体後葉から分泌される。 問題40 ヘモクロマトーシスのTriasはどれか?3つ選べ。 ①皮膚色素沈着 ②肝硬変 ③糖尿病 ④高脂血症 ⑤高血圧 出典:106回スレ1 393氏 +... 解答 ①②③ 解説 ヘモクロマトーシス 鉄芽球性貧血の長期の経過や頻回の輸血により、貯蔵されたフェリチンが変性してヘモジデリンとなり、肝臓や脾臓などに蓄積する。 これをヘモジデローシスという。やがてヘモジデリンは網内系のみならず、組織にも蓄積して様々な症状をきたす。 これをヘモクロマトーシスという。 ヘモクロマトーシスのTrias ①皮膚色素沈着 ②肝硬変 ③糖尿病 3主徴として知られている他,関節症状,心筋障害,性機能障害などを認める. 進行すると貧血,低蛋白血症,心不全,肝硬変,肝細胞癌などを合併する. 合併症としてヘモジデリンが心臓に沈着するため心筋障害を防止することが重要である。 特発性ヘモクロマトーシスは常染色体劣性遺伝形式をとり,原因遺伝子は第6染色体の短腕に位置する. HLA-A3とB7またはB14との関連が明らかになっている. 続発性ヘモクロマトーシスは無効造血を伴う貧血(鉄芽球性貧血やサラセミア),大量飲酒, 長期鉄剤投与,大量輸血など原因が明らかな鉄過剰によって発症する. ◆治療方針 根本的には体内に蓄積した過剰鉄の除去が必要であるが,一般療法として禁酒, 鉄分摂取制限および糖尿病,肝硬変などの合併症に対する対策がある. 鉄除去には瀉血療法が最も効果的である. 貧血や低蛋白血症などがあり瀉血が困難な例では鉄キレート療法が行われるが,除鉄効果は劣る. 肝硬変に至ったものは不可逆的であるが,肝線維化は可逆性で,過剰鉄沈着を除去すると肝脾腫の縮小や肝機能の正常化がみられる. ◆瀉血療法 1回に全血400-500mL(鉄含量200-250mg)を瀉血する. 最初は週1-2回施行し,血清フェリチン50ng/dL,トランスフェリン飽和度45%以下を目標に反復する. 目標達成には2-3年を要し,その後は維持療法として2-3か月に1回施行する. ヘモグロビン値が11g/dL以下にならないように注意する. 問題41 中年の女性、元々精神的に活発で、ベビーシッターとして働いていた女性が、徐々に朝起きるのがイヤになり、動作がのろくなる。便秘、クシで頭の毛を梳くと脱毛が認められた。食欲低下があるのに、やせてこない。靴を履くと足がむくむ。 部屋が暑いのに、暑く感じない。 買い物して重い物を持てずに道に置いてしまう。 座っていると良いが、立つとめまい感が出たり、バランスを崩してしまいめまい感として訴える。 数年前に見ていた小児が大きくなって声をかけられても誰だか思い出せない記憶力障害が出る。 また、人と話していても声が聞き取れず難聴が認められる。 夫に勧められて、1年くらい前からカルシウムの入っているサプリメントを毎朝食べている。 診断は何か? ①甲状腺機能低下症 ②聴神経腫瘍 ③高カルシウム血症 ④起立性低血圧症 出典:NHK 106回スレ3 14氏 +... 解答 ① 解説 一覧表より明らか。 甲状腺機能低下症では中耳浮腫により難聴も認められる。 ①甲状腺ホルモン欠乏による新陳代謝低下 1)精神活動の低下:無気力、易疲労感、動作緩慢、 精神鈍麻、眠たがり、記憶力低下、記銘力低下、言語緩徐、 無気力様顔貌 2)心機能低下:徐脈、心不全 3)消化菅の運動低下:食欲低下、便秘,イレウス 4)皮膚症状:乾燥、冷感,手掌横染(カロチン血症) 5)脱毛:頭髪の脱毛、毛髪.の乾燥,眉毛外側1/3の脱落 6)寒がり 7)しびれ感、筋肉痛、筋肉けいれん(ごむら返り) 8)アキレス腱反射の弛緩相延長 9)月経過多 10)クレチン症、若年性甲状腺機能低下症では知能低下 低身長、骨年齢低下 ②粘液様物質浸潤 1)粘液水腫:圧痕を残さないnon-pitting edema 2)粘液水腫様顔貌:粘液水腫、眼瞼浮腫、口唇肥厚 3)舌肥大(巨大舌)と言語緩徐 4)嗄声(声帯浮腫による) 5)難聴(中耳浮腫による) 6)息切れ(仮性心筋肥大と心嚢貯溜による) 7)筋肥大(仮性筋肥大)筋力低下 8)体重増加 問題42 脱毛を起こすものを全て選べ。 a 多嚢胞性卵巣症候群 b 甲状腺機能亢進症 c 甲状腺機能低下症 d 副腎ステロイド内服 e Cushing症候群 出典:106回スレ3 770氏 +... 解答 b、c 解説 甲状腺機能亢進でも脱毛ってのは盲点だった。 確かに病みえにも書いてあった。 ステロイドの副作用は多毛ってのは有名。 クッシングもステロイドつながりで多毛になる。 問題43 治療にステロイドを用いることがあるものを全て選べ。 a.悪性関節リウマチ b.Felty症候群 c.PM/DM d.シェーグレン症候群 e.側頭動脈炎 f.川崎病 g.急性リンパ性白血病 h.慢性リンパ性白血病 i.悪性リンパ腫 j.Guillain-Barre症候群 k.多発性硬化症 出典:スレ8 965氏 +... 解答 正解:a,c,e,g,(h),i,k 解説 ○a.悪性関節リウマチ:ステロイドが第一選択。 ×b.Felty症候群 感染症合併時にG-CSFが有効。ステロイドは感染症を増悪させる可能性がある。 ○c.PM/DM:ステロイドが第一選択。 ×d.シェーグレン症候群 対処療法のみ ○e.側頭動脈炎:ステロイドが有効。 ×f.川崎病 急性期にγ-グロブリンの大量投与。アスピリンで冠動脈瘤防止。 ○g.急性リンパ性白血病 小児急性リンパ性白血病のstandard risk群はVP(ビンクリスチン+プレドニゾロン)で95%以上が寛解導入される。 △h.慢性リンパ性白血病 経過観察、対処療法が中心。(自己免疫性溶血性貧血などを合併した場合はステロイド使用) ○i.悪性リンパ腫 Hodgkinリンパ腫は、MOPP療法(mechlorethamine,vincristine,procarbazin,predonison)とABVD療法 非Hodgkinリンパ腫は、CHOP療法(シクロホスファミド、アドリアマイシン、ビンクリスチン、プレドニゾロン) ×j.Guillain-Barre症候群 血漿交換療法、免疫グロブリン大量投与 ←←←国試頻出(ステロイドはだめ) ○k.多発性硬化症 急性期にはステロイドパルス(再発予防にはならない) 問題44 B82 ペラグラの原因となるのはどれか.3つ選べ. a INH(isoniazid)内服 b 慢性アルコール中毒 c 胃切除 d 慢性腎不全 e 糖尿病 出典: +... 解答 正解:abc 解説 ○a IINH(isoniazid)内服でペラグラになることがある。 ○b 慢性アルコール中毒でペラグラになることがある。 ○C胃切除で食事量が減ると、VitB欠乏になることがある。 問題45 ペラグラについて誤っているものを1つ a. 下痢 b. 色素沈着 c. 脂漏性皮膚炎 d. 認知症 e. 葉状魚鱗癬 出典: +... 解答 正解:e 解説 ○a~dペラグラの症状である。 ×e葉状魚鱗癬 ペラグラ(地方病性紅斑) 4D(3D) ①dermatitis ②diarrhea ③dementia ④death ①皮膚症状:露光部(特に手背)に対称性に境界鮮明な赤紫色の紅斑、きたない色素沈着を生じ、 そう痒、灼熱感がある。 ②胃腸症状:下痢などの胃腸障害を伴い、舌乳頭は赤く腫脹する。 ③神経症状:四肢末梢優位の運動感覚障害、頭痛、耳鳴、幻覚、認知症などの精神神経症状も現れる。 ④数週間で死の転帰をとることがあり、deathを加えて4Dとも言われる。 ニコチン酸⇒(ナイアシンniacin)あるいはニコチン酸アミド⇒(ナイアシンアミドniacinamide)の欠乏により生じる. 先天性魚鱗癬様紅皮症 葉状魚鱗癬(lamellar ichthyosis) 常染色体劣性遺伝の稀な疾患である。 細かい鱗屑を伴う淡いびまん性潮紅をほぼ全身に認める。 潮紅が少なく角質増殖が著明である場合,葉状魚鱗癬(lamellar ichthyosis)と呼ばれる。 一部の症例ではトランスグルタミナーゼ1遺伝子の変異により発症することが報告されている。 ビタミンA誘導体の内服が有効であるが,小児に使用する場合は骨の形成障害, また成人に使用する場合には催奇性や肝機能障害に注意を要する。 眼瞼外反がみられる例(劣性遺伝)とみられない例(優性遺伝)がある. 大型でやや濃い褐色調の葉状の鱗屑が全身にみられる.紅皮症がある. 問題46 105G-8 栄養素とその欠乏について起こる病態とその組み合わせで正しいのはどれか。2つ選べ。 a マグネシウム 味覚障害 b ビタミンB ペラグラ c ビタミンC 出血傾向 d カルシウム 貧血 e 亜鉛 夜盲 出典: +... 解答 正解:bc 解説 ○b:ビタミンB群の欠乏でペラグラ ○c:ビタミンC欠乏で壊血病、出血傾向 問題47 2型糖尿病について正しいものはどれか 1 日本では45歳以上の総人口の約7%を占めると考えられる 2 抗GAD抗体が陽性となる 3 内因性インスリン分泌は通常遅延しない 4 インスリン治療は無効な症例が多い 5 GLP-1アナログの投与は治療に有効である +... 解答 正解:5 解説 ×1:2型糖尿病は45歳以上の10%以上 ×2:1型糖尿病の多くは遺伝(特定のHLA型)、環境の関与のもと、自己免疫機序(GAD抗体、膵島抗体などが出現) によって膵島が障害されて発症する(Ia型)。 自己免疫の関与なしにインスリン依存状態を招来する(Ib型)の存在も知られる. ×3:インスリン分泌は通常遅延する ×4:インスリン治療は有効である。 ○5:GLP-1アナログの投与は治療に有効である。 インクレチン:生体内で,消化管からの栄養物の吸収に反応して腸管から分泌され, インスリン分泌を刺激する消化管ホルモンをさす。 膵外分泌を刺激するセクレチンに対して,膵内分泌を刺激するという意味で名づけられた。 gastric inhibitory peptide(GIP)とグルカゴン様ペプチド1 glucagon-like peptide;GLP (GLP-1)が代表的なものであり, 絶食時にはインスリン分泌を刺激せず,食後血糖上昇時に分泌を促進する。 作用機序はβ細胞の受容体に結合しcAMPの上昇によるプロテインキナーゼA(PKA)の活性化によるとされている。 問題48 低T3症候群にならないものはどれか?2つ選べ 1.副腎皮質ステロイド 2.ヨード製剤 3.メチマゾール 4.プロピルチオウラシル 5.プロプラノロール +... 解答 正解:1、2 解説 ×1.副腎皮質ホルモン:下垂体・副腎機能抑制作用がある。 ×2.ヨード製剤は、新生児にポビドンヨードの使用で甲状腺機能低下症の報告があるが、 通常は甲状腺機能に異常(血中ヨウ素の調節できず甲状腺ホルモン関連物質に影響)をきたす。 ○3.メチマゾールは,バセドウ病甲状腺機能亢進症に用いられる抗甲状腺薬である。 甲状腺のペルオキシダーゼを阻害することにより,ヨウ素のサイログロブリンへの結合を阻止し, さらにT4から活性型のT3への変換を抑制する. 本症の副作用で最も多いものは薬疹である。しかし,最も致死的で警戒すべきものが無顆粒球症である。 発熱と咽頭痛が主症状であり,放置すると重篤な感染症を惹起する。 顆粒球数が500/mm3以下の時は直ちに投薬を中止し,顆粒球数が回復するのを待つ。 ○4.プロピルチオウラシルは、チオアミド類の抗甲状腺薬。甲状腺細胞内に取り込まれ, 甲状腺ペルオキシダーゼの活性を阻害して甲状腺ホルモンの合成を可逆的に抑制。 また,肝,腎などの末梢組織でT4からホルモン活性の強いT3への転換を抑制。 ○5.プロプラノロールはβ遮断薬で(β2遮断薬)偏頭痛の発作を予防する。血管拡張作用がある。 主症状 徐脈,うっ血性心不全,倦怠,低血圧,頭痛,悪心,嘔吐,下痢,低血糖,幻覚,複視。 またT4からT3への末梢での変換を阻害し,甲状腺ホルモンの生合成と代謝に影響を及ぼす. そのため,甲状腺機能検査値についてはほぼ全例でrT3が上昇するほか,T3の低下,T4の上昇及び低下, TSHの上昇及び低下等が現れることあり。 問題49 血中Ca濃度→ 尿中Ca濃度↑させるのはどれか a,カルシトニン b,SERM c,ビスホスホネート d,PTH e,ステロイド +... 解答 正解:e 解説 ステロイド、そしてクッシング症候群 問題50 VitB1欠乏→乳酸アシドーシスはなんで? +... 解答 解説 ビタミンB1〔チアミン(thiamine)〕は,脱炭酸酵素やトランスケトラーゼなどの 補酵素として多彩な生理反応にかかわっている. 細胞基質内における嫌気性解糖系がVitB1欠乏で障害され、 (ブドウ糖)→グリコーゲン→→ピルビン酸までは進むが→アセチルCo-Aの産生が途中で阻害される。 その結果、ピルビン酸↑、乳酸↑して乳酸アシドーシスを示すんじゃない? 問題51 11年前から健診で蛋白尿を指摘されているが放置している59歳男性。空腹時血糖は高いと言われている。 その他の慢性腎疾患より糖尿病性腎症を疑わせる所見を2つ選べ a潜血尿(-) b腎長径が右9.6cm、左9.4cm c糖尿病性網膜症あり d糸球体ろ過量89ml/min e血清アルブミン4.2mg/dl 出典:106スレ10 677氏 +... 解答 正解:b,c 解説 肉眼的血尿は糖尿病性腎症を否定する要因となるが、仮に潜血尿があっても糖尿病性腎症と否定できない。 ゆえに潜血尿陰性は糖尿病性腎症を積極的に支持しない。肉眼的血尿陽性なら○でも可。 慢性腎不全では腎萎縮するのが普通であるが、糖尿病性腎症では萎縮せず正常サイズであるのが特徴的。 正常腎は、長径10cm、短径5cmくらい。 失礼、訂正します。aが肉眼的血尿-なら○でも可。 糖尿病性腎症 Diabetic Nephropathy 診断のポイント 【1】蛋白尿出現前に,1型では10年,2型では5年以上の糖尿病罹病期間の存在. 【2】糖尿病性網膜症の合併. 【3】蛋白尿が主体の尿所見(血尿は2~3割の患者に出現するが軽度). 【4】上述の【1】~【3】に合致すれば臨床的に糖尿病性腎症と診断. 【5】合致しない疑診例は腎生検の適応. 【6】糸球体過剰濾過:糸球体濾過量(GFR)増加,微量アルブミン(Alb)尿は早期腎症(第1,2期)を示唆. (糸球体濾過量(GFR:glomerular filtration rate) 症候の診かた 【1】糖尿病性腎症の臨床経過は定型的で病期分類が可能: GFRの増加〔糸球体過剰濾過(第1期) 尿中Alb排泄増加(微量Alb尿:30mg/日以上(第2期)) 顕性蛋白尿(第3a期) 腎機能低下を伴う顕性蛋白尿(第3b期) 腎不全期(第4期) 透析期(第5期)〕 【2】第1~3期は原則的に無症候. 【3】ネフローゼ症候群を呈する場合,浮腫や溢水が他の腎疾患に比較して強い傾向. 【4】第3b期以降は,慢性腎不全に共通の症候が主体: 体液(Na,水)貯留による高血圧・浮腫,腎性貧血,腎性骨異栄養症,尿毒症など. 問題52 主に腎排泄される薬剤はどれか。2つ選べ。 a.エリスロマイシン b.バンコマイシン c.リファンピシン d.ペニシリン e.ワルファリン 出典:106スレ10 622氏 +... 解答 正解:bd(1つ選べならb) 解説 ×a.エリスロマイシンは,肝臓で代謝を受け,脱メチル化されてデス-N-メチル-エリスロマイシンとなることが確認されている. ○b.バンコマイシンは、腎排泄型の抗MRSA 薬であり、TDM を実施する際には腎機能を正確に評価する必要がある。 また、血中濃度上昇による急性腎不全の発症にも注意が必要。 ×cリファンピシンは、結核菌に対してイソニアジドに匹敵する強い抗菌力を有する。 イソニアジド,リファンピシンは肝細胞障害型肝炎を起こす薬物として、有名である。 ○d.ペニシリンは、主として腎から尿中へ排泄され,肝から胆汁中へも排泄される。 ×e.ワルファリンは、腸肝循環している。腎臓への排泄はしない。 ワルファリンの副作用として、黄疸などの肝機能障害が認められることがある。 問題53 高血圧を伴う4期糖尿病性腎症の治療薬として正しいのはどれか?2つえらべ a,フロセミド b,サイアザイド c,βブロッカー d,Ca拮抗薬 e,免疫抑制薬 出典106スレ10 760氏 +... 解答 正解:ad 解説 YNにはβblockerは重症DMには禁忌とあるな 耐糖能異常がある人は、SU薬とかの副作用で低血糖にもなりやすい。低血糖の症状は冷汗・動悸とか交感神経症状だから、β遮断薬を使ってるとそれらの症状がマスキングされちゃって発見が遅れるからじゃないの? 俺はそう覚えてたんだが。 なるほどねえ ネット見てもそんな感じの説明されてるわ 低血糖→交感神経↑→筋グリコーゲン分解 この機序がβ遮断で阻害されるから低血糖も遷延するらしい 確かに納得がいく説明だ http //www.kyoto-pharmacy.net/mitubati/happyo/tohnyou.html 問題54 ある高脂血症患者の血清を放置していたら試験管内が著しく白濁していた。この患者に合併しうる疾患を2つ選べ a,急性膵炎 b,DM c,発疹状黄色腫 d,虚血性心疾患 e,高尿酸血症 出典106スレ10 549氏 +... 解答 正解はbd 解説 著しい白濁→Ⅳ型 カイロミクロンあるならクリーム層もあるはず 家族性高脂血症で大事なのはDM合併すること 以上 問題55 痛風の患者に摂取を控えさせた方が良い物は?全て選べ(3つ) a.海藻 b.牛乳 c.カツオ d.フルーツ e.ビール 出典106スレ11 197氏 +... 解答 正解:cde 解説 dはフルーツと言うより、フルクトースがダメ(ちょっと不適切だったかも) フルクトースは代謝の際にATPからエネルギーをもらう。 その際にできたADPが回りまわって尿酸生成を促進する abは逆に摂取推奨 A:痛風に最も,悪い影響を与えるのはアルコール摂取です. ビール,日本酒,焼酎,ウィスキー,ワインはやめましょう. B 食品100㌘中のプリン体含有量 ①Ⅰ群(プリン体含有量が特に多いもの 100g中150~1500mg) 油詰いわし,ひしこ,肝臓,腎臓,膵臓,脳,肉エキス,肉汁,きなこ 問題56 活動期に補体低値となるのはどれか。全て選べ a溶連菌感染後急性糸球体腎炎. b.全身性エリテマトーデス c.膜性増殖性腎炎 d.膜性腎症 e.播種性血管内凝固 f.クリオグロブリン血症 g.悪性関節リウマチ 出典106スレ11 365氏 +... 解答 正解:abcefg(d以外全て) 解説 腎臓関係は、下の3つだけだから、dは低下しないはず。 補体低値となる腎臓疾患は、包帯のループを糸で巻くぞう!の3つだけ (補体低値=ループス腎炎、急性糸球体腎炎、膜性増殖性糸球体腎炎) また全身性エリテマトーデス→ループス腎炎、クリオグロブリン血症≒膜性増殖性糸球体腎炎、 C型肝炎≒膜性増殖性糸球体腎炎に類似しているから、これらの疾患では低下する。 悪性関節リウマチも、補体は低下する。 (悪性のつかないリウマチは高値を示す) 補体は毎年出ているから、上げておきます。 補体 高値:リウマチ熱、慢性関節リウマチ、感染症、悪性腫瘍 低値: SLE(活動期)、急性糸球体腎炎、膜性増殖性糸球体腎炎、播種性血管内凝固症候群(DIC)、 悪性関節リウマチ、慢性肝炎、肝硬変、C型肝炎、クリオグロブリン血症など 問題57 低補体血症(補体価低下)を示す疾患はどれか?正しいものを全て選べ。 ①急性糸球体腎炎(AGN) ②膜性増殖性腎炎(MPGN) ③ループス腎炎急性期(SLE) ④混合型クリオグロブリン血症 ⑤C型肝炎 出典106スレ11 379氏 +... 解答 正解:①②③④⑤ 解説 ○①~③とも補体価は低下する。いずれも補体価低下をきたす疾患として有名である。 ○④混合型クリオグロブリン血症 クリオグロブリンとは冷却すると白色沈殿し再加熱で溶解する異常蛋白。 症状)紫斑(livedo),関節痛,末梢神経障害←血管炎っぽい症状 混合型(2型)では糸球体腎炎を合併 膜性増殖性糸球体腎炎に類似=低補体血症 リウマチ因子陽性(リウマトイド因子陽性) C型肝炎ウイルス感染との関連あり 治療)ステロイド,シクロホスファミド ○⑤C型肝炎:C型肝炎ウイルス腎症では膜性増殖性糸球体腎炎が多く,臨床的には低補体血症, クリオグロブリン血症,およびIgM型リウマトイド因子などを認めることが多い。 今これを出題しようとして、作ってから過去問見たら、103回A42に同じ問題が臨床問題でていた。 (C型肝炎の合併、低補体血症の合併、血清クリオグロブリン陽性の3つを選ばせる問題) 低補体価は、腎臓関係では、包帯はループを糸で巻くぞう の語呂で、 ループス腎炎、急性糸球体腎炎、膜性増殖性糸球体腎炎の3つ。 問題58 第103A42 [臨床] 60歳の男性。体重増加を主訴に来院した。3か月前に下肢の浮腫に気付き、現在までに体重が5kg増加した。 58歳ころから健康診断で肝機能の軽度異常、尿蛋白および血尿を指摘されていたが、自覚症状はなく放置していた。 意識は清明。血圧142/90 mmHg。下肢に紫斑と前脛骨部に圧痕を伴う浮腫とを認める。 尿所見:蛋白4+、潜血1+、赤血球10~20/視野、硝子円柱多数、顆粒円柱陽性、卵円形脂肪体陽性。 血液生化学所見:総蛋白 5.0g/dl、アルブミン 2.4g/dl、尿素窒素 30mg/dl、クレアチニン 1.8mg/dl、 総コレステロール 260mg/dl、総ビリルビン 0.3mg/dl、直接ビリルビン 0.2mg /dl、AST 58IU/l、ALT 45IU/l。 腎生検PAS染色標本(別冊No.15A)、PAM染色標本(別冊No.15B)および抗C3抗体を用いた免疫染色標本(別冊No.15C)を別に示す。 (メサンギウム細胞増殖、メサンギウム基質増殖、係蹄壁の2重化と内皮下沈着物が認められる。 糸球体係蹄壁からメサンギウムにC3の沈着像を認める。全体として膜性増殖性糸球体腎炎像。図は下記参照) http //www.urso.jp/kokushi/question.aspx?t=103 g=A n=42 考えられるのはどれか。3つ選べ。 (正答率55.7%) a.C型肝炎の合併 b.悪性腫瘍の合併 c.低補体血症の合併 d.血清クリオグロブリン陽性 e.アルブミン選択性の高い尿蛋白 出典106スレ11 720氏 +... 解答 正解:acd 解説 診断:C型肝炎ウイルス感染によるクリオグロブリン血症を伴う膜性増殖性糸球体腎炎 肝機能の軽度異常:AST45、ALT58→B型またはC型肝炎ウイルス (B型は膜性腎症、C型は膜性増殖性糸球体腎炎) 下肢の紫斑:血管炎(紫斑病性腎炎やクリオグロブリン血症)を疑う 尿蛋白、血尿、顆粒円柱→糸球体腎炎 尿蛋白4+、総蛋白5.0、浮腫、総コレステロール260→ネフローゼ症候群 3ケ月前から浮腫。現在BUN30、クレアチニン1.8→徐々に進行してきた腎機能障害。 問題59 A74 副作用として浮腫に注意すべき薬剤はどれか.3つ選べ. a インドメタシン b プロゲステロン c グリチルリチン d ワーファリン e 塩化カリウム 出典106スレ12 669氏 +... 解答 正解:abc 解説 ○a非ステロイド性抗炎症薬は薬剤性浮腫の原因となる。 ○bプロゲステロンの主な副作用に,血栓症,肝障害,乳房痛,浮腫,頭痛がある。 ○cグリチルリチン製剤(甘草に含まれる)の副作用に薬剤性浮腫がある。 いわゆる甘草によるシュード・アルドステロン作用やな ×dワルファリンの副作用として、出血(脳出血等)、皮膚壊死、肝機能障害、 過敏症(発疹,紅斑,蕁麻疹,皮膚炎,発熱等)、消化器症状(悪心・嘔吐,下痢等) ×e塩化カリウムは急速使用で心停止。消化管の閉塞,潰瘍,穿孔、悪心・嘔吐,下痢等)、蕁麻疹,そう痒感等。 薬剤性浮腫の原因としてNa蓄積作用のある薬物(非ステロイド性抗炎症薬,ホルモン剤,グリチルリチン製剤,甘草など)が有名. 問題60 101F60 視床下部腫瘍でみられるのはどれか.2つ選べ.(MLECでの正答率:44.5%) a 無月経 b ACTH高値 c 口渇感低下 d 精神運動興奮 e プロラクチン低値 出典106スレ13 122氏 +... 解答 正解:ac 解説 視床下部腫瘍では下垂体機能の低下がみられる。 プロラクチンだけは、視床下部からのドパミン(=PIF)の分泌低下により、上昇がみられる。 また、視床下部には口渇中枢・満腹中枢が存在するため、この障害により口渇感低下、肥満がみられる。 問題61 99a48 先端巨大症Acromegalyの患者でみられない所見を一つ選べ a 低リン血症 b 尿路結石 c 変形性膝関節 d 高血圧 e 糖尿病 出典106スレ14 534氏 +... 解答 正解:a 解説 病態と診断 本症では,骨端線の閉鎖後に下垂体にGH産生腺腫が生じ,血中GHやIGF-Iが増加することにより, 手足の容積の増大,特有な顔貌(眉弓部膨隆,鼻・口唇の肥大,下顎の突出など)の主症候の他に, 頭痛,視野障害,発汗,耐糖能異常,高血圧などをきたす. 骨端線の閉鎖前に発症すると下垂体性巨人症となる.まれに異所性のGRHやGH産生腫瘍が原因となる. 診断では,GHやIFG-Iの高値およびブドウ糖負荷でGHが1ng/mL以下に抑制されないことが有用である. 画像ではトルコ鞍の拡大,破壊やheel padの肥厚が認められ,MRIで下垂体腺腫像が認められる. 問題67 99E58 SIADHで高値を示すのはどれか?1つ選べ。 a血清尿酸 b血清尿素窒素 c血清ナトリウム d血漿レニン活性 e尿浸透圧 出典106スレ15 350氏 +... 解答 正解:e 解説 SIADHは本来なら水利尿が起こるべき状態であるにもかかわらず、ADH(AVP)が分泌され続けるため、 体内に水が貯溜して、希釈性の低ナトリウム血症が起こる病態をさす。 循環血漿量が増加しているため、尿酸、BUN、血漿レニン活性は低下する。 また、低ナトリウム血症にもかかわらず、尿中Na排泄が20mEq/日以上あり、尿が希釈されず、 尿浸透圧が低下しない。(尿浸透圧>血漿浸透圧) 臨床的には、身体所見上脱水がないのに低ナトリウム血症、低尿酸血症、低BUN血症からSIADHを疑う →尿中Na排泄量、尿中AVP測定へと診断を進める。 SIADH 尿量は正常、でいいんだよな? SIADHでは循環血液量の増加に伴って尿量は増加するため、尿量の減少(乏尿)は目立たない、 浮腫となることも通常はない、あるいは基礎疾患に伴う浮腫のためにSIADHによる浮腫として認識されないようです。 http //ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8A%97%E5%88%A9%E5%B0%BF%E3%83%9B%E3%83%AB%E3%83%A2%E3%83%B3%E4%B8%8D%E9%81%A9%E5%90%88%E5%88%86%E6%B3%8C%E7%97%87%E5%80%99%E7%BE%A4 SIADHでは水負荷試験で水利尿不全を認める。 (20ml/kg 体重の水を負荷すると、健常者ではUosmが低下し、4時間で80%以上が排泄されるが、 本症で高張尿が持続し、尿量も80%以下となる) SIADH 診断基準の要約 1診断基準 1)低Na血症 2)低浸透圧血症 3)尿中への持続的なNa排泄 4)高張尿(尿浸透圧>血漿浸透圧) 5)脱水の身体所見なし 6)浮腫、腹水なし 7)腎機能正常 8)原発性副腎皮質機能低下なし 2補助的所見 1)血漿レニン活性著増なし 2)血清尿酸値上昇なし 3)血中ADH値相対的上昇 4)水負荷後水利尿不全 ☆SIADHの診断基準の要約 (内分泌・代謝 問題24参照) ①血漿浸透圧低下:270mOsm/l (mOsm/kgのどちらでも良い)以下 (正常値は、290±5mOsm/l) 血漿浸透圧=2(Na+K)+BS/18+BUN/2.8 ②低ナトリウム血症:血清Na<135mEq/l ③尿中ナトリウム濃度>20mEq/l ④尿浸透圧>300mOsm/l ⑤腎機能、副腎機能正常(血清Cre<1.2mg/dl、血清コルチゾル>6μg/dl) ⑥血漿バソプレシンが測定される ⑦脱水所見は認められない。 ⑧尿酸値は5mg/dl以下が多い(参考所見) 問題68 SITSHをきたす疾患として正しいのはどれか.2つ選べ. a TSH産生性下垂体線腫 b Basedow病 c リンパ球性下垂体前葉炎 d Plummer病 e 甲状腺ホルモン不応症 出典106スレ15 358氏 +... 解答 正解:ae 解説 SITSH = TSH不適合分泌 甲状腺ホルモン不応症で、TSH↑↑ってことだけ覚えてればおk 問題69 83B13 Ⅰ型高脂血症について正しいのはどれか.2つ選べ. a 血清白濁 b 血清VLDL増加 c 血清カイロミクロン増加 d 常染色体劣性遺伝 e 成人発症 出典106スレ15 ??氏 +... 解答 正解:cd 解説 Ⅰ型高脂血症は10歳以下 問題70 誰か橋本病とAddisonで貧血起こす機序を教えて頂けないだろうか… 出典106スレ17 ??氏 +... 解答 解説 MTMのノートだと解説がなくて 悪性貧血と橋本病の合併が多いので、自己免疫機序を共通の基盤としていると考えられる。 橋本病→抗内因子抗体や抗壁細胞抗体などの自己抗体が高頻度→胃粘膜の萎縮→内因子↓→悪性貧血の合併が多い。 橋本は女性に多いから貧血多そう Addison病も以下同文。 特発性Addison病に橋本病の合併はSchmidt(シュミット)症候群と呼ばれる. Addison病+橋本病=Schmidt(シュミット) 問題 出典: +... 解答 解説
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■分類■ ==視床下部== ■性腺刺激刺激ホルモン ==下垂体前葉== ■成長ホルモンGH(←GHRH) ■性腺刺激ホルモンLH/FSH(←GnRH) ■プロラクチンPRL □甲状腺刺激ホルモンTSH(←TRH) □副腎皮質刺激ホルモンACTH(←CRH) ==下垂体後葉== ■オキシトシン ■バソプレシン □作用□ ==視床下部== ■性腺刺激刺激ホルモン ==下垂体前葉== ■成長ホルモンGH(←GHRH) 末梢組織でのIGF-1/2の発現調整 #somatropin=組み換え型ヒト成長ホルモン ターナー症候群(核型XO)や慢性腎不全の小児の成長を促す。 小児の遺伝病(ターナー症候群など)の治療に用いられる。 #メカセルミン =組み換え型ヒトIGF-1 IGF-1欠乏の小児に経口投与する。 □GHを抑制する薬物 末端肥大症acromegalyや巨人症の治療 ソマトスタチン・・・GH,グルカゴン,インスリン,ガストリンの分泌を抑制する。 長時間作用型として、オクトレオチドやランレオチド ドーパミンD2受容体アゴニスト・・・GHよりもプロラクチンの分泌をより抑制する。 ペグビソマント・・・GH受容体アンタゴニスト ■性腺刺激ホルモンLH/FSH(←GnRH) GnRH刺激薬・・・リュープロレリンleuprolelin(長時間作用型) リュープロレリンの継続的な投与により、内因性の性腺刺激ホルモンの分泌が抑制される。 適応 早発思春期など 副作用としては、顔面紅潮や骨粗鬆症がある。 GnRH阻害薬・・・ガニレリクスやセトロレリクス (排卵誘発を行なっている女性において)性腺刺激ホルモンの分泌を抑制する。 FSH卵胞刺激ホルモン 女性では卵胞形成 男性では精子成熟を促進 LH黄体化ホルモン 女性では卵胞形成・排卵・黄体形成 男性ではライディッヒ細胞に働きテストステロン分泌を促進する。 □治療法 女性不妊(排卵誘発) 卵巣過刺激症候群及び 多胎妊娠に注意 1.性腺刺激ホルモンの産出を抑制 2.FSH製剤(メノトロピンなど)で卵胞を成熟させる 3.LHまたはhCGを投与 男性不妊 LH及びFSHの投与 前立腺癌 リュープロレリン投与またはGnRHアンタゴニスト投与 1.性腺刺激ホルモンの産出を抑制 2.FSH製剤(メノトロピンなど)で卵胞を成熟させる 3.LHまたはhCGを投与 メノトロピン 閉経後女性の尿から精製したFSHとLHの混合物 ウロフォリトロピン 同じく尿から精製したFSH製剤 hCGヒト絨毛性ゴナドトロピン 胎盤由来のLH製剤 ■プロラクチンPRL 高プロラクチン血症(乳汁漏出)治療 →ブロモクリプチン 経口ドパミンD2受容体アゴニストである。(ドパミンはプロラクチン分泌を阻害する) □甲状腺刺激ホルモンTSH(←TRH) □副腎皮質刺激ホルモンACTH(←CRH) ==下垂体後葉== ■オキシトシン オキシトシンは下垂体後葉ホルモンであり、子宮収縮を効果的に刺激する。9個のアミノ酸からなるタンパク質で、視床下部室傍核で合成され、軸索輸送により下垂体後葉に輸送される。 ■バソプレシン VⅡ受容体↑→Gs→AC↑→集合管頂端膜にAQP2を誘導する VⅠ受容体は血管平滑筋収縮に関与している。 デスモプレシンはV2受容体選択的アゴニスト バゾプレシン受容体アンタゴニストである、コニバプタンなどは低ナトリウム血症やSIADHsyndorome of inappriate ADH secretionの治療に用いられる、 ☆覚えよう メカセルミン =組み換え型ヒトIGF-1 IGF-1欠乏の小児に経口投与する。 リュープロレリン(GnRH受容体アゴニスト)とメカセルミン(GnRH受容体アンタゴニスト)はともに性腺刺激ホルモンの放出を抑制するが、ガニレクスのほうが即効性が高い。 ブロモクリプチンはドーパミン受容体アゴニストであり、プロラクチンの作用を抑制するため、無月経や乳汁漏出症候群の治療に用いられる。 デスモプレシンはV2受容体選択的アゴニスト □到達目標□ 視床下部-下垂体内分泌 前葉 作動薬 阻害薬 GH ソマトロピン メカセルミン(IGF-1アゴニスト) ソマトスタチン オクトレオチド Gn リュープロレリン(GnRH誘導体) メノトロピンhMG(FSH+LH混合物) ウロフォリトロピン(FSH誘導体) フォリトロピンアルファ(FSH誘導体) hCG(LH誘導体) ガニレリクス(GnRH受容体アンタゴニスト) デガレリクス(GnRH受容体アンタゴニスト) プロラクチン ブロモクリプチン (ドーパミンD2受容体アゴニスト) 後葉 オキシトシン アトシバン ADH デスモプレシン コニバプタン ==下垂体前葉== ■成長ホルモンGH(←GHRH) ■性腺刺激ホルモンLH/FSH(←GnRH) ■プロラクチンPRL □甲状腺刺激ホルモンTSH(←TRH) □副腎皮質刺激ホルモンACTH(←CRH) ==下垂体後葉== ■オキシトシン ■バソプレシン □□甲状腺ホルモン□□ {要旨} 甲状腺に取り込まれたヨウ素イオンは甲状腺ペルオキシダーゼによりヨウ素分子に変換され、サイログロブリンthyroglobulinという足場タンパク上でサイログロブリンのチロキシン残基がヨウ素化され、モノヨードチロキシンMITまたはジヨードチロキシンDITが生成される。(ヨウ素の有機化) 2分子のDITからT4が、DITとMITからT3が形成される。 □甲状腺刺激ホルモン=サイロトロピン=TSHは、ヨウ素の取込みや甲状腺ホルモンの合成と分泌を促進する。 tyroxine(T4)とtriiodothyronine(T3)があるが、T3のほうが強力。 受容体を介して成長、基礎代謝を促進 Cf.病理 クレチン症 甲状腺機能低下 バセドウ病(グレーブス病) 甲状腺機能亢進 グレーブス病:TRH受容体を活性化する抗体が産出される。 □抗甲状腺薬 A.チオアミド系薬物 チアマゾールthiamazole プロピルチオウラシルpropylthiouracil ペルオキシダーゼを阻害する。すでに合成された甲状腺ホルモンには作用しないため、活性が見られるまで3-4w. プロピルチオウラシルは末梢におけるT4→T3の変換を阻害する。胎盤を通過しにくいため、妊娠患者に適応。 副作用:顆粒球減少症など B.ヨウ素塩(ルゴール液)I2+KI チロシンのヨウ素か及び甲状腺ホルモンの分泌を阻害する。 C.放射性ヨウ素131I 甲状腺に選択的に取り込まれて、甲状腺中毒症を永久治癒 D.陰イオンの阻害薬 臨床的には使用されない。ヨウ素輸送体を競合的に阻害 その他 β遮断薬プロプラノロール 甲状腺中毒患者の頻脈を改善 またT4→T3の変換を抑制する作用もある。 抗不整脈薬アミオダロン ヨウ素を含有し、末梢におけるT4→T3の変換を抑制する作用もある cfアミオダロンⅢ分類 Kチャネル(遅発性整流性)を抑制し、活動電位持続時間(APD延長)および不応期を延長する
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犬と猫の内分泌疾患ハンドブック 著者 松木 直章 出版社 価格 ¥0 コメント 「ここ」から無料でダウンロード出来る、内分泌疾患について書かれたPDFファイル。つねに最新の情報に更新されており、松木先生のブログと合わせて読むと、大変勉強になります。 内分泌疾患は、取っ付きにくく、勉強しにくい分野です。しかし、きっちりとその病態を順序よく理解していけば、診断、治療の見通しを立てる事が出来ると思います。(酒井)
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代謝性アシドーシスの原因一覧 MUDPILES Methanol:メタノール Uremia:尿毒症 Diabetic Ketoasidosis:糖尿病性ケトアシドーシス Propylen glycol:プロピレングリセロール INH:イソニアジド(結核の治療や予防の第一選択薬) Lactic asidosis:乳酸アシドーシス Ethylene glycol:エチレングリコール Salicylates:サリチル酸 Note a useful mnemonic to remember this is MUDPILES (methanol, uremia, DKA, propylene glycol, INH, lactic acidosis, ethylene glycol, salicylates). Historically, the "P" in MUDPILES was for paraldehyde. Paraldehyde is no longer used medically, so the "P" in the MUDPILES mnemonic currently refers to Propylene glycol, a substance common in pharmaceutical injections such as diazepam or lorazepam. Accumulation of propylene glycol is converted into lactate and pyruvate which causes lactic acidosis.
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Ⅵ 消化器・腹壁・腹膜疾患 約13% 1 食道疾患 約8% A 先天性食道閉鎖症 B 食道炎,食道潰瘍 C 食道良性腫瘍 D 食道癌 E 食道憩室 F 食道運動異常症 G 食道静脈瘤 H Mallory-Weiss症候群 I 食道穿孔・破裂 2 胃・十二指腸疾患 約20% A (乳児)肥厚性幽門狭窄症 B 新生児胃穿孔・破裂 C 先天性十二指腸閉鎖・狭窄症 D 上腸間膜動脈性十二指腸狭窄・閉鎖症〈上腸間膜動脈症候群〉 E 胃・十二指腸憩室 F 急性胃炎 G 急性胃粘膜病変 H 慢性胃炎 I 機能性ディスペプシア〈FD〉 J 胃潰瘍・十二指腸潰瘍 K Helicobacter pylori感染による胃・十二指腸病変 L 胃アニサキス症 M 胃ポリープ N 胃良性腫瘍 O 胃粘膜下腫瘍 P 胃癌 Q 胃悪性リンパ腫 R 胃肉腫 S 胃巨大皺壁症 T 胃切除後症候群 U 十二指腸良性腫瘍 V 十二指腸乳頭部腫瘍 3 小腸・結腸疾患 約12% A 先天性小腸狭窄・閉鎖症 B 胎便性腹膜炎 C 腸回転異常症 D 腸管重複症 E Meckel憩室 F Hirschsprung病〈先天性巨大結腸症〉〈腸管無神経節症〉 G 乳児下痢症 H 新生児壊死性腸炎 I 大腸憩室性疾患 J 感染性腸炎 K 虫垂炎 L 消化管アレルギー,好酸球性胃腸炎 M 薬剤性腸炎 N 偽膜性腸炎 O 放射線性腸炎 P 潰瘍性大腸炎 Q 虚血性大腸炎 R Crohn病 S 腸結核 T 消化管Bechet U 消化管アミロイドーシス V 吸収不全症候群 W 蛋白漏出性胃腸症 X 過敏性腸症候群 Y 小腸腫瘍 Z 大腸ポリープ,大腸腺腫 AA 消化管カルチノイド AB 消化管ポリポーシス AC 結腸癌 AD 大腸肉腫 AE 血管形成異常〈angiodysplasia〉 4 直腸・肛門疾患 約8% A 直腸・肛門奇形 B 肛門周囲膿瘍,痔瘻 C 痔核 D 裂肛 E 毛巣洞〈瘻〉 F 直腸粘膜脱症候群,直腸脱 G 直腸癌 H 肛門(管)癌 5 肝疾患 約12% A 新生児肝炎 B 急性肝炎 C 劇症肝炎 D 慢性肝炎 E 自己免疫性肝炎 F 肝硬変 G 原発性胆汁性肝硬変 H 肝内胆汁うっ滞 I 体質性黄疸 J アルコール性肝障害 K 薬物性肝障害 L 脂肪肝 M 肝膿瘍 N 寄生虫性肝疾患 O 肝嚢胞 P 肝血管腫 Q 肝細胞癌 R 肝芽腫 S 肝内胆管癌 T 転移性肝癌 U 門脈圧亢進症 V Budd-Chiari症候群 W ヘモクロマトーシス,ヘモジデローシス X Wilson病 Y 肝アミロイドーシス 6 胆道疾患 約8% A 胆道閉鎖症 B 先天性胆道拡張症 C 膵・胆管合流異常症 D 胆石症 E 胆嚢炎 F 胆嚢腺筋腫症 G 胆嚢ポリープ H 胆管炎 I 硬化性胆管炎 J 胆管狭窄・閉塞 K 胆嚢癌,胆管癌 7 膵疾患 約8% A 膵形成異常 B 急性膵炎 C 慢性膵炎・膵石症 D 自己免疫性膵炎 E 嚢胞性膵疾患 F 膵内分泌腫瘍 G 膵良性腫瘍 H 膵癌 8 横隔膜・腹膜・腹壁疾患 約8% A 尿膜管遺残 B 臍帯ヘルニア C 臍帯破裂 D 横隔膜弛緩症 E 横隔膜ヘルニア F 食道裂孔ヘルニア G 臍ヘルニア H 鼠径ヘルニア I 大腿ヘルニア J 閉鎖孔ヘルニア K 腹壁瘢痕ヘルニア L 細菌性腹膜炎 M 横隔膜下・Douglas窩膿瘍 N 癌性腹膜炎 O 腹膜中皮腫 P 腹膜偽粘液腫 Q 後腹膜腫瘍 9 急性腹症 約8% A 腸閉塞〈イレウス〉 B 腸重積症 C 腸管軸捻転症 D 消化管穿孔 E 腸間膜動脈血栓症 F 腸間膜静脈血栓症 G 嵌頓ヘルニア H 急性腹膜炎 10 損傷,異物 約8% A 腹部外傷 B 消化管損傷 C 消化管異物 D 肝損傷 E 胆道損傷 F 膵損傷 G 脾損傷 H 後腹膜損傷 このページを編集
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L リピドーシス 備考 Tay-Sachs病,Gaucher病,Niemann-Pick病,異染性白質ジストロフィー
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内分泌 編集 1.下垂体 場所 - 脳の下面、蝶形骨の下垂体窩の上 下垂体は 前葉、中間部、後葉の3つに分けられる 腺性下垂体 (前葉、中間部) - 生期に口腔の天井の一部が上方に突出することによりできた上皮細胞の集まり 神経性下垂体 (後葉) - 脳の一部が伸びだしできた神経組織 2.松果体 場所 - 間脳の下面 大きさ - 小豆大 形 - 松の実 3.甲状腺 場所 - 前頚部の下部、甲状軟骨を下から取り囲んでいる 形 - U字型あるいはH字型 特徴 - 右葉と左葉に分けられる 4.上皮小体(副甲状腺) 場所 - 甲状腺の背面 数 - 上下1対で合計4個 5.副腎(腎上体) 場所 - 腎臓の上 形 - ナポレオンの帽子のような形 特徴 - 皮質と髄質に分けられる 6.膵臓のランゲルハンス島 場所 - 胃の後ろの膵臓の膵尾
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更新日時 2012-06-06 16 13 53 (Wed) 問題1 亜鉛の過剰摂取による症状を2つ +... 解答 ①同じミネラルである銅の吸収を阻害して銅欠乏性貧血など過剰症がある。 ②しびれ感、HDLコレステロールの低下など。 解説 亜鉛過剰摂取のリスク 亜鉛は毒性が極めて低いとされているため、通常の食生活では 亜鉛の過剰症が問題となることは、あまりありませんが 急性亜鉛中毒では胃障害、めまい、吐き気がみられます。 継続的に過剰摂取すると、銅や鉄の吸収阻害による銅欠乏や鉄欠乏が 問題となり、それに伴う貧血、免疫障害、神経症状、 下痢、HDLコレステロールの低下などが起こるおそれがあります。 問題2 高カリウム血症の患者に対して行って良いのは? 1.下剤を投与 2.1+嘔吐誘発 3.グルコースとインスリン投与 4.利尿薬 5.生理食塩液を一杯入れながらグリチルリチン大量投与 +... 解答 3、4 解説 1. 禁忌ではないがやらないこと。 2.医療倫理的にも常識的にもだめ。 4.K排泄促進を期待して用いる。とくにループ利尿薬。 5.副作用ありすぎで人体実験じゃないんだしだめ。 問題3 正誤は? 1.低カリウム血症の患者に対してKClを休息iv 2.Naとかも超速で補正 +... 解答 共に× 解説 1.余りにも有名な禁忌。 2.禁忌 問題4 1型DMでDKAになって運ばれてきた患者。 pH 7.01, BS 795, BE=-23, HCO3-=8, 尿ケトン体(3+) 対応で正しいのを2つ選びなさい。 ①インスリン持続点滴 ②生理食塩水点滴 ③重炭酸ナトリウム ④透析 ⑤人工呼吸 +... 解答 1、2 解説 こないだ1型DMでDKAで運ばれてきた患者には①と②だった。 呼吸してなかったら⑤もあり。 ③は×。とりあえず①、②で、ダメっぽかったら④もありかも アシドーシスに反応して③するようじゃまだまだ。 pH7切ったら考えるかも。だから問題の条件がpH7.01なんだと思う。 現場では言うほど、③は使われないよ。 インスリン入れれば、G-I療法の要領で血中Kを細胞内に入れるだろ? 血中のKが下がれば、細胞内のKは細胞外に出て行こうとするが、その際に陽イオンのバランスを保つために細胞外のHイオンが細胞内に入り、これによってアシドーシスを緩和する方向に働く。 つまり、インスリンの投与によって、アシドーシスの改善が期待できるわけ。 重炭酸Naは、インスリンを入れてもアシドーシスが改善しない場合には適応になりうるがな この問題の状況では、 ③④⑤に関してはもっと他のデータが揃わないとわからないから、 ①②が最優先であることさえわかればいい、ということだと思うよ。 糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)では、 【病態】 インスリン↓↓⇒ブドウ糖の細胞への取り込み↓⇒脂肪分解の亢進⇒脂肪酸の生成 ⇒肝への脂肪酸の取り込み⇒肝でのケトン体産生⇒代謝性アシドーシス(AG↑) ⇒インスリン抵抗性↑⇒血糖↑↑⇒浸透圧利尿⇒細胞内脱水≪血糖値上昇の悪循環≫ 治療の順位としては(1)と(2)が緊急使用となっている。 (1)高血糖に対して、速効性インスリンを5単位/時間の速度で静脈内持続点滴(血糖値が250mg/dlになるまで) (2)脱水に対して、生理食塩水の輸液(1l /時間) 準緊急として、 (3)アシドーシスの補正は原則として不必要(pH7.0以下の重症例のみ) 問題5 糖尿病性ケトアシドーシスではWBC↑だけど、この理由は? +... 解説 脱水による濃縮で~っていう説明もあるけど、それだと高血糖高浸透圧昏睡でWBC↑がはっきりしないことの説明がつかない。 結局、ケトーシス下では何らかのサイトカインが誘導されている「らしい」ということになっているみたい。 発熱を伴うことの説明にもなっている。でも基本的に発熱があったら感染症によるDKAが疑われる。 けど明らかな感染がない例でも認められることがあって、そういう例ではおそらくこのようになっている。 DKA⇒発熱ではない。 これなら「DKAはWBCどうなるっけ?高浸透圧昏睡は…?」と迷っても思い出せる。 という、暗記のために都合の良い理屈の一例。 STEPによれば、WBC上昇にはカテコラミンやコルチゾールの作用亢進が推測されているらしい。 DKAはインスリン枯渇状態で組織に糖が足りてない状態。よって血糖上昇ホルモン(カテコラミンやコルチゾール)は上昇。 コルチゾールには血中の白血球数を増やす作用があった。 一方高浸透圧性非ケトン性昏睡ではインスリン分泌は少しは残っておりコルチゾールの上昇は激しくない。 問題6 DKA疑いの患者が搬送された。検査で必要性が低いのはどれか? ①BUN ②Na ③Cre ④K ⑤HCO3‐ (2)上記患者をインスリン+生食で治療中にモニター心電図(3点誘導心電図) で最も注意するのは? ①U波 ②P波消失 ③異常Q波 ④テントT ⑤QT短縮 (3)上記に注意していたところ一時改善したが、再度意識消失した。 まず行うのは何か? ①生理食塩水静注 ②インスリン静注 ③ブドウ糖静注 ④エピネフリン気管内注入 ⑤エピネフリン皮下注 (4)治療方針を決めるために最も有用な検査はどれか? ①12誘導心電図 ②心エコー ③脳脊髄液 ④頭部単純CT ⑤ハンドドロップテスト +... 解答 (1)③、(2)①、(3)③、(4)④ 解説 (1)(101D-47改変問題) 糖尿病の高血糖性昏睡では、どのような病態になっているかを知り、 そしてそれをすぐさま治療につなげる必要があるので必要な検査を迅速に行わなければなりません。 まず、DKA疑いとありますので低血糖昏睡ではなく、高血糖性昏睡であると考えます。 高血糖性昏睡にはDKAとNKHC=HHCがあり、これらは両極端の病態とされがちですが、 実際はDKAでも浸透圧が高くなることがありますし(脱水が強ければなりえます)、NKHCでも軽度であるがアシドーシスになります。 どちらにしても、浸透圧の程度とアシドーシスの程度が病態と治療法を決める上で重要ということです。 浸透圧の程度によって輸液の種類が変わります。 脱水が激しい=つまり高浸透圧高浸透圧(350mOsm/kg≦)であれば1/2生食 それ以下であれば生食になりますので、浸透圧を知る必要があります。 浸透圧の計算式は、2*Na+BUN/2.8+BS/18となりますので①BUNと②Naの値は測定する必要があります。 またアシドーシスでは高K血症になり、高K血症は致死的不整脈を引き起こしますので、 場合によってはメイロンの使用やグルコン酸カルシウム、緊急透析を考えなくてはなりません。 よって④Kや⑤HCO3-も必要です。 ③Creも腎障害の程度や脱水の程度を知る上で必要になりますがBUNや浸透圧である程度予測できますので、 必ずしも必要とは言えませんし上記の4つに比べれば必要性は低いといえます。 (2)(100C-21改変問題) 高血糖性昏睡の治療中に最も注意することは、脳浮腫、低K血症、低血糖です。 急激に補正することで脳浮腫になりますし、インスリンによって糖が細胞内に入る際に Kも一緒に入っていきますので、低K血症になります。またインスリン過剰投与で 逆に低血糖にもなります。BS<300となればKの補充や糖の補充を考えます。 以上のことを考え、ここでは低K血症のモニターをしていると考えます。 低K血症の心電図はU波、QT延長が見られますので、①が解答となります。 ②と④と⑤は高K血症で見られます。治療前にはアシドーシスにより見られることがあります。 ③はここでは関係性がありません。 (3)(91D-30改変問題) 正答率53% 上述したように治療中に注意するのは、脳浮腫、低K血症、低血糖です。 ここでは、この3つの可能性が考えられますが分からなければ、まず低血糖と考えブドウ糖静注することが望ましいとされます。 脳浮腫であっても浸透圧利尿効果により増悪させる可能性は低くブドウ糖静注により浸透圧をあげれば改善方向に向かうことが考えられます。 脳浮腫にマンニトールやグリセオールを使うことと糖尿病昏睡の治療の原則を知って欲しいという問題です。 ①は既に行っているので、必要性は低い②は禁忌選択肢。 ④⑤は行うにしてもまずは静注です。ここでは必要性は低いと考えられます。 (4)(101D-48改変問題:採点除外問題) 何度も繰り返しますが、高血糖性昏睡の治療中に注意することは脳浮腫、低K血症、低血糖です。 低血糖については(3)でブドウ糖静注していますが血糖値は測る必要があります(選択肢にはありませんが)。 ①:(2)(3)の問題でモニター心電図をつけて注意して観察していたとあるので低K血症の可能性は低いと考えられます。 もちろん行う必要もありますが、最も有用とは言えません。 ②:DMの人がAMIを引き起こした可能性や不整脈の可能性があるかもしれませんが ①の解説と同じようにモニター心電図をつけているので最も有用とは言えません。 ③:禁忌選択肢。脳浮腫による脳圧亢進の可能性がある段階では禁忌となります。 まず頭部CTや眼底検査、cushing徴候の有無を調べてから行います。 ④:そこで脳浮腫の程度をみるために頭部CTが解答となります。 ⑤:もちろん精神疾患の可能性もありますが、最も有用とは言えませんし、これにより治療方針が決まるわけではありません。 これは101回の問題だな。100回にDKAにインスリン中に意識障害がきたら頭部CTを行うを選ぶ問題が出ている。 前年度の問題の中に翌年度の答えが書いてあるから、前年度の回数別は何回も見直して問題文も暗記しよう。 問題7 エストロゲン製材でPRL産生が亢進するらしいんだけど、なぜでしょうか?? +... 解答 通常プロラクチンは、ドパミンにより抑制されているため、 ドパミン受容体を遮断する抗精神病薬、 胃潰瘍治療薬(主にドグマチール。胃薬・抗鬱薬)、 降圧剤、エストロゲンを含む経口避妊薬/等の常用によって 高プロラクチン血症が起こることがあります。 これを、薬剤性高プロラクチン血症といいます。 解説 医学大辞典によると 薬剤性高プロラクチン血症 疾患の治療のために薬剤の投与を受け,その副作用のために高プロラクチン血症を呈することをいう。 プロラクチンは視床下部のドパミンにより抑制的にコントロールされているので, ドパミン産生抑制薬(レセルピン,αメチルドパなど),抗ドパミン作動薬(抗精神病薬, ヒスタミンH2受容体拮抗薬などの中枢性抗潰瘍薬,一部の抗うつ薬など), 下垂体に直接作用するエストロゲン製剤(ピルなど)の投与により 高プロラクチン血症となることが多い。高プロラクチン血症の原因の多くを占めるので, 薬歴の聴取が重要となる。 問題8 Basedow病ではコレステロール↓なのに、褐色細胞腫では↑になる。 他はみんな同じような症状なのに、不思議じゃないか? 遊離脂肪酸はどちらも↑だし、覚えにくいことこの上ない。 なぜか? +... 解説 基本的に、どちらも異化が亢進してコレステロール産生は増加するが、Basedow病では胆汁分泌が著しく亢進する「らしい」。 結果として、胆汁に排泄されるコレステロールが著しく増加するので、Basedow病では血中コレステロールは↓になる。 (排泄機構のない遊離脂肪酸は、低下しない) このように甲状腺ホルモンは消化活動全体を亢進させる。 ところが、カテコラミンはむしろ逆に、消化を著しく抑制する。 だから、褐色細胞腫では便秘になる。Basedow病の下痢とは逆に、褐色細胞腫でコレステロール↑が目立つのも、胆汁排泄が抑制されるから。 こうすれば、 Basedow病 - Cho↓、FFA↑、下痢 褐色細胞腫 - Cho↑、FFA↑、便秘 カテコラミンは消化管運動を抑制する という一連の知識は忘れなくて済むんじゃないかな? 本当に全例で胆汁への排泄がそんなに亢進するのかわからないらしいけれどね。 問題9 ミトコンドリア遺伝子異常で正しいものを3つ選べ。 ①肥満 ②難聴 ③母系遺伝 ④インスリン抵抗性 ⑤低身長 +... 解答 2、3、5 解説 ×①比較的若年(平均30歳代)に発症し、肥満を伴わない。 ○②難聴を高頻度に合併する。 ○③母系遺伝する。姉妹、母親、母方祖母も糖尿病など ×④インスリン分泌低下のため、治療法はインスリン療法が適応となる。 ○⑤低身長、四肢近位筋の筋力低下、知能低下などがある。 その他の特徴 乳酸アシドーシスをきたしやすい 病型がいくつかある。(6病型)病型毎に責任遺伝子が異なる。 やせ型で低身長の比較的若年発症のDMをみたら ミトコンドリア遺伝子異常を疑う。 問題10 次の文を読み,65~67の問いに答えよ. 42歳の女性.口渇,多飲および多尿を主訴に来院した. 現病歴 1年前から義母の介護が始まり生活が不規則になった. 1ヵ月前から症状が出現している. 既往歴 25歳時,アルコール性肝障害を指摘された. 生活歴:飲酒は日本酒2合/日を22年間.喫煙歴はない. 家族歴:姉,母親および母方祖母が糖尿病である. 現 症:意識は清明.身長152cm,体重42kg.脈拍80/分,整.血圧154/92mmHg. 検査所見:尿所見:蛋白(-),糖4十,ケトン体1十. 血液所見:赤血球420万, Hb 10.8g/d/,血小板10万. 血液生化学所見 随時血糖406mg/dl, HbAic 10.5%, AST 881U/l, ALT 641U/l, LD〈LDH〉4291U/l (基準176~353),クレアチニン0.6mg/dl. E65 病態として考えられるのはどれか.2つ選べ.(正答率31.7%) a 腎性糖尿 b アシドーシス c インスリン分泌光進 d 肝からの糖放出光進 e エリスロポエチン分泌低下 E66 この患者にみられるのはどれか.(正答率6.4%) a 難 聴 b 無月経 c 色素沈着 d 手指伸展障害 e 平衡機能障害 E67 治療の組合せで正しいのはどれか.(正答率43.4%) 摂取エネルギー量 塩分量 薬物治療 …………………………………………………………………………………………………… a l,300kcal/日 5g/日 経口血糖降下薬 b l,300kcal/日 5g/日 インスリン c l,300kcal/日 8g/日 経口血糖降下薬 d l,300kcal/日 8g/日 インスリン e l,700kcal/日 5g/日 経口血糖降下薬 f l,700kcal/日 5g/日 インスリン g l,700kcal/日 8g/日 経口血糖降下薬 h l,700kcal/日 8g/日 インスリン 出典:103回E65~67 +... 解答 65 b、d 66 a 67 b 解説 主要所見: 口渇,多飲,多尿 キーワード: ①口渇・多飲・多尿(→糖尿病,尿崩症の存在を疑う) ②不規則な生活(→過食・ストレスにより増悪する疾患を疑う) ③母方の糖尿病(→母系遺伝から,ミトコンドリア関連疾患を疑う) ④随時血糖高値・尿糖陽性(→糖尿病の存在を疑う) ⑤尿ケトン体陽性(→ケトーシスをきたす病態を疑う) 12要点: 著明な高血糖・尿糖陽性の所見から糖尿病の存在を疑う. その上で,母系遺伝,ケトン体陽性などの情報からミトコンドリア遺伝子異常による糖尿病を思いつく。 ○b ミトコンドリア遺伝子異常による糖尿病では乳酸アシドーシスを合併しやすい。 × c ミトコンドリア遺伝子異常による糖尿病ではインスリン分泌は低下する. ○d インスリン欠乏時には肝臓からの糖放出は充進する. ×e 本例は尿蛋白陰性,腎機能正常より顕性の糖尿病性腎症は否定的である. したがって腎不全時に認められるエリスロポエチン分泌低下の存在は考えにくい. a 11.3% b 92.2% c 52.2% d 36.5% e 6.7% ○a ミトコンドリア遺伝子異常による糖尿病では難聴を高頻度に合併する. ×b 本疾患の症状とは無関係である. × c 糖尿病における色素沈着は,高度の高インスリン血症の際に出現する. ×d 筋緊張性ジストロフィーに特異的な症状で,本例とは無関係である. ×e ミトコンドリア遺伝子異常には難聴を合併するが,内耳機能や小脳機能障害は伴わない. a 6.4% b 14.0% c 19.3% d 22.7% e 37.9% ×a, c, d, e, f. g, h ○b 本例は養母の介護をしている42歳の女性であり,軽労働者にあたるためBMIから算出した標準体重(51kg)〉425~30k calで計算すると 1,270~l,524kcal/日が適切である.従って, l,300kcal/日を選ぶ.高血圧もあるので塩分制限は必要であり, 5g/日が適当. 治療法はインスリン療法が第―選択であり,経口血糖降下薬の適応ではない。 a 28.7% b 43.4% c6.8% d8.3% e 2.9% f 7.9% gO.6% h 1.3% ミトコンドリア遺伝子異常による糖尿病の特徴 ミトコンドリア遺伝子異常による糖尿病は特異な病態を呈する. 〔特 徴〕 ①母系遺伝である. ②比較的若年(平均30歳代)に発症し,肥満を伴わない. ③病態の主体はインスリン抵抗性ではなくインスリン分泌低下である. ④難聴を高頻度に合併する. ⑤乳酸アシドーシスをきたしやすい(アルコール過剰摂取があれば尚更). 〔治療薬の選択〕 ミトコンドリア遺伝子異常による糖尿病治療は,インスリン療法を第一選択とする. 〔エネルギー摂取量〕 肥満を伴わないこと,乳酸アシドーシスを予防することを考慮し,厳しいエネルギー摂取制限は行わない. 〔塩分摂取量〕 高血圧を合併した糖尿病では. 6g/日未満の塩分制限により腎症の進展を阻止する。 問題11 DKA疑いの患者が搬送された。検査で必要性が低いのはどれか? ①BUN ②Na ③Cre ④K ⑤HCO3‐ +... 解答 3 解説 KDAや高浸透圧性昏睡を調べるのに、浸透圧を計算する。 BUN(含窒素成分)は検査が必要 浸透圧=2(Na+K)+BS/18+BUN/2.8 anion gap =Na -(Cl +HCO3-) 血漿浸透圧の正常値は、290±5mOsm/l anion gap (AG)の正常値は12±2mEq/l 問題12 血液検査で食後に増加しないのはどれか?1つ選べ。 ①Cre ②βリポ蛋白 ③インスリン ④中性脂肪 ⑤血糖 出典:101C32 +... 解答 1(正答率:78.5%) 解説 ○①個体差(筋肉量、男>女)があるが、食事の影響は受けない。 ×②βリポ蛋白はLDLとされ、カイロミクロンやPreβリポ蛋白(VLDL)と違い 食事の影響は強くは受けない。 ×③食事により分泌が刺激される。 ×④食後に増加する。 ×⑤食後に増加する。 問題13 21歳の男性.強い全身倦怠感と腹痛とがあり,家族の呼びかけに対する反応が悪くなったため救急車で来院した .生来健康であったが,1ヵ月前から口渇と多尿とに気付くようになった. また,体がだるく,朝,起きにくくなっていた.意識は軽度混濁. 身長170cm,体重59kg.体温36.1℃。呼吸数32/分.脈拍100/分,整.血圧96/60mmHg.皮膚は乾燥している. 結膜に貧血と黄疸とを 認めない.心雑音はない.腹部は平坦で,圧痛は認めない. 尿所見:蛋白1十,糖4十,ウロビリノゲン1十,ケトン体3十. 血液所見:赤血球560万, Hb 17.0g/dl, Ht 52%.白血球9,200,血小板32万. 血清生化学所見:血糖860mg/dl, HbA1c 11.0% (基準4.3~5.8),総蛋白8.2g/dl, アルブミン5.6g/dl,尿素窒素32mg/dl,クレアチニン1.8mg/dl,尿酸8.0mg/dl, AST 32単位. ALT 25単位,Na 132mEq/l、 K5.8mEq/l, Cl 88mEq/l. 動脈血ガス分析(自発呼吸, room air) pH 7.23, PaO2 95Torr. PaC02 19Torr, HCO3- 8mEq/l. まず行う輸液はどれか. a 重炭酸ナトリウム液 b 1/2濃度生理食塩液 c 生理食塩液 d ブドウ糖液 e ブドウ糖加生理食塩液 +... 解答 c 解説 ×a 急速なアシドーシスの補正は組織の酸素欠乏の原因となるため, pH 7.0までは重炭酸ナトリウム投与は行わない. ×b 高Na血症(Na 155mEq/Z以上)の時はI/2濃度生理食塩水の投与を考慮する. ○c 脱水を伴っており,直ちに生理食塩水(500~1000m//hr)の点滴静注を開始するとともに, 速効型インスリン(0.2単位/kg体重)の静注および,持続点滴静注(0.1単位/kg体重/hr)を開始する. ×d ブドウ糖液の投与は低血糖昏睡の際に適応となる. × e 血糖値250mg/d/以下になったら糖含有の補液に変更し,インスリン持続投与に併用する. *正 解 c コメント: ※糖尿病性昏睡,とりわけ高浸透圧性昏睡では血糖よりも脱水を是正することを主眼 とする.次に大切なことは失われた電解質の補充で,測定値がどうであれNa, Kの 絶対値はともに不足しているのである。 血漿浸透圧の基準値 健常人の血漿浸透圧濃度は290mOsm/lに極めて近い値に保たれている。 浸透圧の計算式 浸透圧=2(Na+K)+BS/18+BUN/2.8 この例では 浸透圧=2(132+5.8)+860/18+32/2.8=334.8mEq/l 糖尿病性ケトアシドーシスでは、 ①血糖値の補正:インスリンの少量持続点滴を行う。 ②電解質、アシドーシスの補正: A)浸透圧>350 または 血清Na>155mEq/lの時は0.45%食塩水を使用。 B)浸透圧≦350 または 血清Na<155mEq/lの時は0.9%の生食を使用。 (こちらの場合が多い) 100ml/hrのスピードで点滴する ③重炭酸NaはPHが7.1以上では投与しない。 PHが7.0以下で、使用する。 DKAのように不揮発酸などが貯留する病態では 浸透圧計算式と実際の値にはギャップがあり、あまり参考にはならん コメント: ※糖尿病性昏睡,とりわけ高浸透圧性昏睡では血糖よりも脱水を是正することを主眼 とする.次に大切なことは失われた電解質の補充で,測定値がどうであれNa, Kの 絶対値はともに不足しているのである。 問題14 65歳の男性.意識混濁のため来院した.3年前に耐糖能異常を指摘されたことがあった. 10日前にかぜをひき,口渇と全身倦怠感とが出現した. 3日前に近医で血糖660mg/dlを指摘され,インスリンによる治療が開始された. 身長160cm.体重50kg.血圧140/85mmHg.尿所見:蛋白(-),糖4十,ケトン体(士). 血清生化学所見:空腹時血糖520mg/dl,尿素窒素65mg/dl,クレアチニン2.2mg/dl. Na 156mEq/l, K4.5mEq/l.動脈血pH 7.38, HCO3- 22mEq/l. (1)最も考えられるのはどれか. a 尿毒症 b 副腎皮質不全 c 乳酸アシドーシス d 非ケトン性高浸透圧性昏睡 e 糖尿病性ケトアシドーシス (2)まず行う点滴はどれか? a 1/2濃度生理食塩液 b 生理食塩液 +... 解答 (1)d (2)a 解説 意識障害 ①65歳(→高齢) ②10日前にかぜをひき,口渇と全身倦怠感 ③空腹時血糖520mg/dl (→DM) ④Na 156mEq/l ↑(→非ケトン性高浸透圧性昏睡?) ⑤ケトン体(士),動脈血pH 7.38, HCO3- 22mEq/l (→糖尿病性ケトアシドーシスは否定的) ⑥尿素窒素65mg/d/,クレアチニン2.2mg/dl(→脱水) 糖尿病患者が,意識障害にて人院した場合にはまず血糖の異常, すなわち低血糖か 高血糖になったのかを鑑別することが重要である. 高血糖の際,糖尿病性ケトアシドーシスなのか,非ケトン性高浸遠圧性昏睡によるものなのか, 乳酸アシドーシスによるものなのかを鑑別することが重要である. 本症例では,血糖520mg/dlと高値である. 尿ケトン体は低値. 血漿浸透圧=2(Na十K)十BS/18十BUN/2.8 =2(156十4.5)十520/18十65/2.8≒373mOsm/kgH20 (正常は285~295)と高値動脈血のpH7.38とほぽ正常より, 非ケトン性高浸透圧性昏睡と考えられる. Naは150mEq/l以上となる事が多く, Na,Gluの高値が血漿浸透圧の上昇に多く寄与する. 非ケトン性高浸透圧性昏睡☆☆☆ ×a クレアチニンが2.2mg/dlであり,またアシドーシスもないことより否定的. ×b 腎不仝や副腎皮質機能低下症では,低ナトリウム血症,高K血症がみられる. ×c 乳酸アシドーシスではアシドーシスの存在により,pHは低下するが,本例ではpHは正常である. ○d アシドーシスがないこと,高血糖と高Na血症,それに基づく昏睡があることよりもっとも考えやすい. ×e アシドーシスがない点,尿中ケトン体が(土)と顕著でない点より糖尿病性ケトアシドーシスは否定的である. ●●非ケトン性高浸透圧性昏睡では,糖尿病性ケトアシドーシスと異なり脂質代謝への影響が少ないため, 脂肪醸の増加によるpH低下がみられず,アシドーシスはみられない. 非ケトン性高浸透圧性昏睡のまとめ ①好発:2型DMの高齢者 ②誘因:感染・下痢・ストレスなど ③皮膚・□腔粘膜乾燥.血圧↓,顛脈,(高度の脱水症状) けいれんや童識障害(∵脳細胞内脱水)がみられる. (多彩な精神症状) ④血漿浸透圧高値.著明な高血糖,高Na血症.尿中ケトン(-~土)がみられる。 →非ケトン性高浸透圧性昏睡を考える. 治療:ケトアシドーシスの治療に準じるのが第一原則! 直ちに生食の点滴静注を行う.(Na≧155mEq/lなら1/2生食) 問題15 ケトン性低血糖症で正しいのはどれか。2つ選べ。 ①小児期の低血糖症の中で最も多い。 ②血中乳酸が増加する。 ③ロイシン負荷試験で低血糖が誘発される。 ④カテコラミンの皮下注射が有効である。 ⑤10歳ころまでに自然軽快する。 +... 解答 1、5(正答率:28.8%) 解説 ①低血糖の頻度としては新生児低血糖が最も多いが、新生児を除いた小児期では ケトン性低血糖症が最も頻度が高い。 ②血中ケトン体は上昇するが、乳酸、ピルビン酸は正常である。 乳酸が上昇する低血糖症を診た場合は、糖原病などの先天代謝異常を考慮すべきである。 ③ロイシン負荷試験で低血糖が誘発されるのは、膵β細胞過形成が原因である ロイシン過敏性低血糖症である。 ④本症の治療はできるだけ空腹を避けることである。低血糖症状を呈したときは、 ブドウ糖を含んだ輸液が有効である。 ⑤本症は年齢が進み、年長児になると自然軽快する予後良好の疾患である。 低血糖症の定義 状態 血糖値 ……………………………………… 低出生体重児 20mg/dl以下 成熟児 30mg/dl以下 生後72時間以後 40mg/dl以下 乳児以後 50mg/dl以下 ケトン性低血糖症 ketotic hypoglycemia 小児の低血糖症の中で最も多く認められ,全体の50%を占める。 1歳半以降の幼児に認められ,意識障害・痙攣などの低血糖発作が突然起こり, 発作間欠時はまったく正常で,発作間欠時の空腹時血糖も正常である。 発作は絶食の後に起こりやすくケトン尿が先行する。 夕食を十分とらなかった翌朝に起きることが多い。 身体的には未熟児,SFD児,身体発育不良児に認めやすく, 男女比は2:1で男児に多い。加齢とともに発作頻度は減少する。 ケトン食で低血糖発作が再現され,低血糖発作時にグルカゴンを負荷しても 血糖の十分な上昇がみられない。 本態は不明であるが,糖新生の基質不足や糖新生系代謝の未熟性が関与していると考えられる。 ケトン性低血糖症の診断として,ケトン食負荷試験が行われる 問題16 32歳の女性。口渇、多飲、多尿および体重減少を主訴に来院した。 意識は清明。身長160㎝、体重46㎏。脈拍80/分、整。血圧104/72mmHg。 甲状腺の腫大は認めない。 尿所見:蛋白(-)、糖4+、ケトン体2+。 血清生化学所見:空腹時血糖324mg/dl、HbA1c9.8%(基準4.3~5.8) 治療方針決定に有用な検査はどれか。2つ選べ。 ①動脈血ガス分析 ②尿中Cペプチドの測定 ③尿中アルブミンの定量 ④インスリン負荷試験 ⑤75g経口ブドウ糖負荷試験 +... 解答 1、2(正答率:55.4%) 解説 糖尿病性ケトアシドーシス ○①動脈血ガス分析でアシドーシスの程度を把握し緊急性を判断する。 ○②尿中Cペプチドは1型糖尿病と2型糖尿病の鑑別に必要。 ケトアシドーシス急性期脱出後の自己注射継続の要否の判定に必要で、 抗GAD抗体測定と同時に行われる。 ×③糖尿病性腎症の評価に必要だが、本症例の治療方針決定には重要とはならない。 ×④インスリン負荷試験は視床下部下垂体系の負荷試験として行われるものである。 ×⑤糖尿病か否か不明の患者に対して行うもので、悪化をきたすので不要である。 糖尿病が1型か2型かを鑑別するためには、内因性インスリン分泌能の評価が必要である。 方法として、1)グルカゴン負荷試験:グルカゴン1mg静注6分後のCPR(Cペプチド)を測定 →(通常1.0g/ml以上なら内因性インスリン分泌能あり) 2)尿中CPR測定(40~80μg/日が正常。10~20以下はインスリン依存状態) 問題17 15歳の男子.2ヵ月前から全身倦怠感があり,1ヵ月前から多飲と多尿とが出現した.2週前から悪心と嘔吐とを繰り返し, 今朝から意識混濁を来し救急車で搬送されてきた.脈拍96/分,呼吸数28/分,整.血糖736mg/dl、尿ケトン体3十. この患者で予想される動脈血の所見はどれか. pH PaCO2(Torr) HCO3-(mEq/l) Na(mEq/l) Cl(mEq/l〉 a 7.00 43 11 137 102 b 7.18 23 9 136 96 C 7.21 36 14 136 108 d 7.40 40 24 141 107 e 7.46 32 32 145 98 +... 解答 b 解説 呼吸数28/分,血糖736mg/d/,尿ケトン体3十(→糖尿病性ケトアシドーシス) したがって,アシドーシスを示しているa~cが鑑別の対象となる. 糖尿病性ケトアシドーシスではanion gapは増大する. また, Kussmaul呼吸により過換気となり, PaC02↓も認めることが多い. × a anion gap は24と増大しているが, DKAでは通常PaCO2↓傾向を示すため,否定的。 anion gap =Na -(Cl +HCO3-)=137-(102+11)=24 ○b anion gap = 136 - (96 + 9) =31と著明に増大しており, PaC02↓も認め糖尿病性ケトアシドーシスの所見に一致する. × c anion gap は14と正常範囲であり,否定的である. × d, e 糖尿病性ケトアシドーシスでは,アシドーシスにより,pHは通常7.3以下 ※anion gap (AG)は CI一とHCO3- 以外の陰イオンが異常に増加しているか否かをみる検査。 糖尿病性ケトアシドーシスではケト酸の増加によりanion gap ↑を示す. <血液ガス分析の基準値> Pao2:80~100Torr、Paco2:40±5Torr、pH:7.4±0.05 HCO3-:24±2mEq/l、 BE:0±2mEq/l、酸素飽和度:95%以上 anion gap (AG)の正常値は12±2mEq/lである. 問題18 糖尿病性ケトアシドーシス性昏睡と非ケトン性高浸透圧性昏睡の鑑別に有用な所見はどれか. a 幻 覚 b 過呼吸 c 頻 脈 d 低血圧 e 皮膚乾燥 出典:87A72 89A69 +... 解答 b 解説 糖尿病性昏睡がみられた場合には,糖尿病性ケトアシドーシス性昏睡か非ケトン性高浸透圧性昏睡かの鑑別が重要である. 尿中ケトン体,動脈血pH, HCO3-で鑑別する。 臨床症状でもおおまかな見当はつけることは可能である. × a, c~e 高血糖,高度脱水,昏睡による共通症状である. ○b 糖尿病性アシドーシスでは, Kussmaul大呼吸と呼ばれる過呼吸を呈する. これは代謝性アシドーシスを過呼吸によって代償しようとしている状態である, また、血圧については、糖尿病性ケトアシドーシスでは「脱水により血圧の低下がみられる」と。 非ケトン性高浸透圧性昏睡では「高度の脱水により、時に血圧低下を伴う」と。 問題19 24歳の女性。下痢と体重減少を主訴に来院。半年前から1日2,3回の下痢が始まり、 体重が減少してきた。階段を上るときに動悸を感じるようになった。 身長162㎝、体重48㎏。体温37.2℃。脈拍112/分、整。血圧128/58。皮膚は湿潤。 血液所見:赤血球410万、白血球3.500。血液生化学所見:空腹時血糖98mg/dl. 総コレステロール128mg/dl。ALP 410IU/l(基準115~359) 内服治療開始後の臨床視標で重要なのはどれか? ①体重 ②血圧 ③便性状 ④白血球数 ⑤血清総コレステロール 出典:104D42 +... 解答 ④(正答率:58.5%) 解説 6ケ月前からの下痢、体重減少、動悸(頻脈)、皮膚湿潤からBasedow病による甲状腺中毒症状を疑う。 初期治療としての抗甲状腺薬内服による副作用への注意点を問うている。 抗甲状腺薬内服による重大な副作用として、無顆粒球症があるので白血球数減少には注意。 24歳、女性(→女性に多い疾患) 下痢(→甲状腺中毒症状) 体重減少(→代謝亢進による症状) 動悸、頻脈、皮膚湿潤(→交感神経優位の症状) 総コレステロール128(→脂質代謝亢進による低コレステロール血症) ALP410(→骨代謝亢進によるALP高値) ×①治療によって体重は増加するが、副作用ではない。 ×②治療によって変化することはない。 ×③治療によって下痢は改善する。 ○④抗甲状腺薬内服による副作用として、白血球数減少(無顆粒球症)に注意する必要がある。 ×⑤治療によって脂質代謝が改善すると上昇するが、副作用ではない。 抗甲状腺薬内服による副作用 (1)2~3週間後:薬疹 (2)3~12週後に:白血球数減少(無顆粒球症) 白血球数と好中球をチェックする必要がある。 無顆粒球症(好中球:500/μl未満)と診断した場合、直ちに抗甲状腺薬の使用を中止する。 関連問題 問題21 アレルギー反応の分類と疾患の組み合わせで正しいのはどれか。 a Ⅰ型アレルギー:特発性血小板減少性紫斑病(ITP) b Ⅱ型アレルギー:混合性結合組織病 c Ⅲ型アレルギー:クリオグロブリン血症 d Ⅳ型アレリギー:Goodpasture症候群 e Ⅴ型アレルギー:慢性甲状腺炎(橋本病) 出典:104B-17 +... 解答 c 解説 まあBasedowと橋本の引っかけだわな。(BasedowがⅤ型) (ITPはⅡ型)(シェーンライヒヘノッホ紫斑病SHPはⅢ型) Ⅲ型はDr.Kの語呂にクリオグロブリン血症を加えて 「シェー 散々 楽 すれば カビ生えた クリと ケツから 糸が たくさん」 Ⅲ型 SHP RA SLE 過敏性肺炎 クリオ 血清病 AGN 多発性動脈炎 と憶えよう。 問題22 ケトン性低血糖症について正しいのはどれか?1つ選べ。 ①学童期に多い。 ②朝に発症しやすい。 ③糖尿病に合併しやすい。 ④高脂肪食で予防する。 ⑤グルカゴンで治療する。 +... 解答 ②(正答率:35.2%) 解説 ×①小児期に多く、主に18ヶ月~5歳の幼児に好発する。遅くとも10歳までには自然軽快する。 ○②夕食をあまり取らなかった翌朝に発作が起こりやすい。 ×③関係ない。 ×④ケトン性低血糖は、ケトン食(高脂肪)や低血糖で誘発される。 ×⑤発作予防には、高蛋白、高炭水化物食を頻繁に与える。 発作時には、ブドウ糖(オレンジジュースなど)を投与する。 (経口できなければブドウ糖の静注) 問題23 インスリン治療していたが熱発して、インスリン注射を自己中止したあと、 意識障害を起こしDKA疑いで受診した。 (正答率:82.2%) 検査で最も必要性が低いのはどれか?1つ選べ。 ①血球 ②血糖 ③含窒素成分 ④脂質 ⑤電解質 出典:101D47改変 スレ6 441氏 +... 解答 ④ 解説 ○①感染症の存在を疑い、WBCや白血球分画を知りたい。 ○②DKA疑いで当然血糖値は知りたい。 ○③脱水度の評価に必要。 ×④必要性は低い。 ○⑤KDAなのか高浸透圧性昏睡の鑑別や治療法を決定するのに血清Na、K濃度が参考になる。 ④の脂質を選んだ人は、深読みしてインスリン↓↓⇒脂肪分解の亢進⇒脂肪酸の生成⇒ ケトン体産生⇒代謝性アシドーシス(AG↑)を考えてしまい脂質検査の価値が高いと 考えてしまったのかな? KDAや高浸透圧性昏睡を調べるのに、浸透圧を計算する。 浸透圧=2(Na+K)+BS/18+BUN/2.8 ③含窒素成分 (BUN)は当然検査が必要。 脱水が急速にくるとCreの変動は殆どないが、BUNは上昇する。 問題24 SIADH不適合分泌症候群に合致する血液検査所見はどれか?2つ選べ。 ①Ht55% ②空腹時血糖 45mg/dl ③Cre 1.8mg/dl ④尿酸 2.5mg/dl ⑤Na 128mEq/l +... 解答 ④⑤(正答率:91.4%) 解説 ×①血液は希釈されてHtは上昇しない。 ×②血糖値は変化しない。 ×③クレアチニンは正常。腎不全は認めないため。 ○④尿酸値は低下する。 ○⑤低ナトリウム血症が、SIADHの最も基本的な異常所見である。 SIADHは血漿浸透圧が低下しているのにADHの分泌↑、or腎臓のADHに対する感受性↑で起こる。 別の疾患の合併症orは部分症状として発症する。 原因: ①肺疾患(肺癌、特に小細胞癌など) ②中枢神経疾患(代表的には髄膜炎) ③ADH産生性腫瘍 ④薬剤性のものなど ☆SIADHの診断基準の要約 ①血漿浸透圧低下:270mOsm/l (mOsm/kgのどちらでも良い)以下 (正常値は、290±5mOsm/l) 血漿浸透圧=2(Na+K)+BS/18+BUN/2.8 ②低ナトリウム血症:血清Na<135mEq/l ③尿中ナトリウム濃度>20mEq/l ④尿浸透圧>300mOsm/l ⑤腎機能、副腎機能正常(血清Cre<1.2mg/dl、血清コルチゾル>6μg/dl) ⑥血漿バソプレシンが測定される ⑦脱水所見は認められない。 ⑧尿酸値は5mg/dl以下が多い(参考所見) 問題25 32歳の女性。3日前から高熱と咽頭痛とを主訴に来院した。甲状腺機能亢進症のため、1ケ月前から抗甲状腺薬を服用している。 体温38.9℃、脈拍120/分、整。血圧120/80mmHg。咽頭と口蓋扁桃とに偽膜を認める。 胸部打聴診で異常所見はない。腹部は平坦で肝・脾は触知しない。 血液所見:赤血球450万、Hb14.0g/dl。Ht42%、白血球1200(桿状核好中球2%、分葉核好中球2%、単球9%、リンパ球87%)、血小板22万。 血清生化学所見:AST35単位、ALT30単位、LDH200単位(基準176~353) まず投与するのはどれか?2つ選べ。 ①抗菌薬 ②抗腫瘍薬 ③甲状腺ホルモン ④副腎皮質ステロイド薬 ⑤顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF) 出典:98A33 +... 解答 ①⑤ 解説 診断:(薬剤性)無顆粒球症、敗血症 無顆粒球症:好中球が500/μl未満のこと。100/μl未満は重症無顆粒球症。 白血球1200/μlのうち、好中球数=1200×(2+2)%=48/μlと著明な好中球減少を認める。 発熱は、咽頭痛・扁桃を感染巣とした細菌感染→高熱、脈拍数増加から敗血症と思われる。 ○①細菌感染症の治療として、血液検査結果を待たずに最も早急に行う必要がある。 ×②LDHが正常範囲内で白血病などは考えにくい。 薬剤性無顆粒球症の診断の際には白血病の可能性を否定するため、骨髄穿刺を行う場合が多い。 ×③甲状腺機能低下を示唆する所見はない。 ×④感染症には好ましくない。 ○⑤保険適応外であるが、好中球の増加を期待してしばしば用いられる。 関連問題 問題26 水溶性ビタミンは次のうちどれか?1つ選べ。 ①ビタミンA ②ビタミンC ③ビタミンD ④ビタミンE ⑤ビタミンK +... 解答 ②ビタミンC 解説 ×①ビタミンAは脂溶性。不足すると夜盲症になる。 ○②ビタミンCは水溶性。不足すると壊血病。鉄欠乏性貧血にVitCを加えると鉄剤の吸収を促進する。 ×③ビタミンDは脂溶性であり、不足するとくる病、骨軟化症の原因となる。 先天性胆道閉鎖症では、胆汁分泌不全により早期からVitDなどの脂溶性ビタミンの欠乏が起こる。 ×④ビタミンEは脂溶性。ビタミンEが不足すると溶血性貧血や小脳失調、深部感覚障害などの神経症状が起きることがある。 ×⑤ビタミンKは脂溶性。ビタミンKが不足すると正常な凝固因子Ⅱ(プロトロンビン)が生成されず新生児ビタミンK欠乏症により、 頭蓋内出血が起きたり、新生児メレナで消化管出血などを引き起こす。 脂溶性ビタミン DAKE(だけ) (105B34)(106回出題) 食物中の鉄分は三価鉄(Fe3+)であり、十二指腸上皮細胞表面の鉄還元酵素(Dcytb)とビタミンC(アスコルビン酸)は三価鉄(Fe3+)を二価鉄(Fe2+)に還元することで十二指腸からの吸収効率を上げる効果がある。
https://w.atwiki.jp/aspirin-marcov/pages/28.html
SLE 菊池病 アミロイドーシス eprodisateは、AAアミロイドーシスの腎障害悪化をプラセボに対してHR 0.58 (27 vs 40%), p=0.06の予防効果を示した。ESRDへの進行、死亡については有意差なし(NEJM 2007; 356 2349)。 AAアミロイドーシスの生存期間中央値 133ヶ月、死亡リスクは血中SAA濃度と関連する(NEJM 2007; 356 2361)。
https://w.atwiki.jp/tecom/pages/16.html
【第1回講義】 先端肥大症の板書において 誤 正 体脂肪率(↑) 体脂肪率(↓) 参考文献:TECOM内分泌代謝問題20解説,病気が見える内分泌代謝 p.141