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八岐大蛇の尻尾│和(筑州)│鱗部│ http //wakanmomomikan.yu-nagi.com/momomi3/maki-7383.htm
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日本誕生 キャラクター コメント 1959年10月25日公開の東宝製作の特撮映画。カラー作品。 キャラクター サザンドラ:八岐大蛇 コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る
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「キングアーサー」 「八岐大蛇」 「マーリン」 「ジン」 「ジャンヌダルク」 「リヴァイアサン」 「青龍」 「阿修羅」 「ハデス」 「ジークフリート」 「フェンリル」 「仁王」 「トリスタン」 燃え立つ剣「キングアーサー」 聖剣王「キングアーサー」 多頭龍「山岐大蛇」 聖女「ジャンヌダルク」 邪眼を持つ「ハデス」 悪滅「仁王」 流星騎士「トリスタン」 純真の槍「パーシヴァル」 「アスモデウス」 「マーメイド」 「ケットシー」
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其の四前半(2) 「“必然”に抗う者」 アメオスが飛び、追ってホシカゲも飛んだ。再び闇を裂く白光の双跡。向かう先には ツチイミと、その手元から八つ首を伸ばす巨大な影がいる。 闇の向こうに目を凝らせば、一つの首につき一体、清明の式機が互角に渡り合っていた。 「気をつけろ、これは彼奴が手駒とした神代の魔性『八岐大蛇』ぞ!」 清明からの声が聞こえると同時に、大蛇の首の一つが二人へ向く。 「八岐大蛇? スサノオ命が討ったという、神話上のバケモノか」 「スサノオが天照の弟であったというのは胡散臭いが、それ以外は事実だよ」 そうも話しているうちに、ヒオムシが先行していた。神剣を大上段に振りかぶり、 迫る黒い大蛇に正面から向かっていく。 「待て、清明が苦戦する相手だぞ!」 「大丈夫だ。この剣は――」 長剣の一閃。 巨大な口を開き、アメオスを咬み裂かんとしていた大蛇が、神剣の光にほんの刹那 怯み、隙を見せた。ヒオムシはその瞬間を捉え、黒い首を横一線に両断していた。 「この剣は、スサノオ命がこやつを切り刻むのに用いた剣だ。神剣・天羽々斬―― 『羽々』は大蛇を表す言葉だ。一度は自分を屠った剣に、蘇った邪神といえども 怯えずにはいられぬようではないか」 八岐大蛇は、明らかにその剣を恐れていた。残った七つの頭すべてでアメオスを 凝視し、その一挙手一投足に警戒している。 「再び切り刻んで、地の底へ還してくれよう――!」 ヒオムシが飛ぶ。後を追って、隆道もまた神剣と共に魔獣へ迫る。 だが、紅蓮がそうも易々と神話を再現させてくれるものだろうか。そんな不安も 拭い去れぬままの踏み込みであった。 そして、老兵の懸念は喜ばしからざる的中を遂げる。 七つの口から吐き出される紅炎をすり抜け、アメオスの神剣が二度三度と閃いた。 四つの首が断ち切られ、傷口から黒い霧のようなものを噴き出させる。 「邪神とやらも、三位式機を相手にしては存外、大したことがない――なっ!?」 少年は己の目を疑った。切り落としたはずの首が、切断面から癒着しているのだ。 更に、最初に切り裂いた首が完全に復活し、彼の背後に迫る。 「後ろだ!」 間一髪、一条の光と化したホシカゲがその首を再び斬り飛ばす。 「こいつ……不死身か!?」 「馬鹿な!」 ヒオムシが遮二無二剣を振るうも、斬られた端から八つの首は蘇ってくる。 一方で、大蛇の攻撃は勢いを弱めない。猛烈な火炎放射と牙の咬撃が、休む間も 与えず少年を襲う。 次第に、彼は守りに力を傾けねばならなくなっていった。 「隊長、話を聞く余裕はおありですか」 神宮の結界を支えている、上月からの通信である。 「聞こう。何だ」 「こちらからカラビ=ヤウ境面観測した結果ですが、八岐大蛇の身体は一種の力場で 構築されています。その構造が破壊されると、周囲の闇からエネルギーを得て 自己修復を行うようです。その際、エネルギーは尾の先に繋がっている天叢雲剣を経由して あの機体――ツチイミから送られて来ています。つまり、あの剣をどうにかしなければ……」 「再生を断てぬ、というのだな」 「推論ではありますが。ただ、剣を奪うためにはどうしても、ツチイミに接近する必要があります」 危険でも、このままではこちらが消耗するだけだ。隆道はヒオムシを一旦下がらせた。 どうにかして紅蓮の隙を衝き、剣を機体から引き離すための機会を窺う。 しかし、決着は早めにつけたほうが良さそうだった。十二神将すべてを使えない 清明が、紅蓮に圧されているのは明らかだったからだ。 「陰陽道は方位学に通ずる。十二の方角を守護する神将機を四つも欠いては、 完全なる力の調和が取れぬと見えるな」 子<ね>の神将機がツチイミの手に捉えられ、その掌に超圧縮された黒の波動が 爆発する。吹き飛ばされた機体は別の神将機に激突し、互いに激しく損傷した。 「やれやれ、念のため対角線上の四機を抜いたんだがなぁ」 形の上で力のバランスは取れていても、やはり十二体での運用を前提とした 機体である。本来なら相乗効果によって高められるべき力の絶対量が、足りなかった。 「……まあ、十二機揃ってても足りないんだけどね」 それを辛うじて保たせているのは、術者としての清明が紅蓮を凌いでいることの 証明でもあった。 「三位式機は貴様を選ばなかった。その時点で、貴様の敗北は決していたのだ」 「勝てないなりに、戦い方はある!」 電光の速さで八体の式機がツチイミを包囲し、光のキューブを形成した。 「何だ? 三位式機を留められる結界など、あるはずが無かろう」 せせら笑う紅蓮だが、次の瞬間にはその真の狙いに気づく。 ツチイミが背後を顧みたときには、既にホシカゲの蹴撃が眼前に迫っていた。 紅蓮は機体を仰け反らせてこれを回避するも、隆道の狙いはその手に握られた剣。 式機の強力な蹴りを指の一点に受けて、さしものツチイミも得物を取り落とす。 「結界は我の動きを封じるためでなく、味方の気配を消すためのもの……!」 「私に気を取られすぎたな。全方位を同時に見通せる目を持ちながら、 隆道どのの接近を見落とすとは!」 闇の中に落ちていった剣を、八岐大蛇がその身に取り込む。その瞬間、荒ぶる神は 紅蓮の支配を離れ、戦場にいる全ての者に向かって炎を吐きつけ始めた。 取り込まれた神剣を取り戻そうと、紅蓮が印を結ぶが、それが完成する前に 神剣を構えたアメオスが突っ込んでくる。 「させて、なるものか!」 「ほう……? 時が経つにつれ、速さも力も増しているな」 切っ先を腕部の装甲で止め、空いた手で払いのけ、受け止めた方の手から アメオスの前面に闇の波動を叩き込む。吹っ飛んだアメオスの背後に、 コントロールを失った八岐大蛇が大口を開けて襲い掛かった。 大蛇が機体を呑み込んだ――と思うと、その喉を切り裂いてアメオスが 飛び出してくる。即座に大蛇の傷口が再生し、八つの口でヒオムシに襲い掛からんと するが、それぞれの頭を清明の神将機が阻む。 今や戦場は、三位式機と八体の神将機、そして暴走を始めた八岐大蛇が入り乱れる 乱戦の様相を呈していた。 「なあ、俺たちには何もできないのか?」 「そうね。悔しいけど、あの戦いの中には入っていけないわ」 神宮の結界を維持するだけで手一杯な平岡たちは、掩護に出たとしても 足手まといになるだろう。解っていても、もどかしい。 「浮つくな。ここを守ることも、重要な仕事だ。隊長を信用しよう」 「うわ、上月が普通に喋った!」 寡言な上月がわざわざ口を開く時は、大事なことを言っているに違いないのだ。 他の三人も隆道を信頼する点においては同じである。 しかし、だからこそ手助けできないのが口惜しいのではないか。 「大事なのはわかりますが、もう少し手助けできないものですかね?」 芦野が頭上を指差す。他の三人がその先を見ると、結界の維持に手を貸している 清明の式機が四体。 「あれが戦闘に参加できれば、戦力的な不利はかなり埋められそうに思うのですが」 「でも、あの四機が抜けたら、結界が持つかどうか」 結界を展開するのに神将機の力の割合が大きいことは、芦野も感じていた。 しかし、最も重要であるはずのツチイミとの戦いに無理を強いてどうなるというのか。 本末転倒もいいところだ。 「本来なら手加減が効く相手ではないのですよ――無理をしなければならないのは、 どちらかと言うと私たちのほうでは?」 沈黙は、長くはなかった。平岡が「しょうがねえなあ」と、諦めるようにぼやく。 「神宮の皆さんにも手伝ってもらうように、呼びかけようぜ。準備ができたら あいつらを隊長たちの加勢に行かせて、俺らは踏ん張りスタートだ」 「神将機が戻ってきた?」 戦場に飛び込んできた四体の式機を見たとき、隆道は部下の身を真っ先に案じた。 もしや結界が潰れ、彼らは全員闇の中に消えてしまったのでは……。 しかし彼の視線が飛んだ先、鹿島神宮は未だ持ちこたえていた。先ほどまでよりも 結界の光は弱々しく、長持ちしそうには見えない。 「お前たち、無理をするな!」 「なに、言ってんですか、隊長……ここで無理しなくて、どうするって、話ですよ」 平岡は荒い呼吸の合間に言葉をねじ込み、気丈にも作り笑いを浮かべた。 「そうです。隊長たちが……負け、たら……私たちだって、結局おしまい、なん、です、から」 彼に続いて、頬を緩めてみせようとした藤枝の試みは失敗に終わった。 訓練を積んでいるとは言え、細身の女性である藤枝にとって、神将機の補助なしで 結界を支える負荷は過大なものだった。式機を通じて数百分の一のアンチフィードバックが 掛かっていてさえ、まるで百キロ超のバーベルを持ち上げ続けているような 疲労と、それに伴う苦痛が彼らを間断なく襲うのである。 「そんな声で強がるな、若輩者が……!」 刹那、過去の戦いがフラッシュバックする――生きては還れぬと解っている任務に、 かつての戦友を送り出さねばならなかった。負傷して動けなくなった味方を、やむなく 見捨てて撤退を決断しなければならなかった。 『ねばならない』。それは必然に迫られての行動だったと主張する、精一杯の言い訳。 それは自分が死なせた将兵の遺族に対する弁解か、あるいは自身への釈明であったか。 だが、今は違うはずだ。 自分にはホシカゲと、強力な味方がいる。敵の強大さはそれ以上かもしれないが、 自分を信じてこの危険な任務に付いてきてくれた部下の命を諦めるには、まだ早い。 若き日の戦友たちは、上官となった隆道に恨み言の一つも言わず、死地に身を投じた。 こんな老兵のために、若者たちに彼らと同じ轍を踏ませてなるものか。 「……少しだけ、堪えてくれ。すぐに勝負を決めてやる」 そしてホシカゲから立ち上る、青白い光の奔流。力が漲るのを、感じる――。 生まれる力は覚悟。 覚悟は、決意が産み出す。 「清明、十二神将で大蛇を抑えろ! ヒオムシ、紅蓮を叩く!」 「委細承知!」 「わかった! 行くぞ、隆道!」 隆道と部下のやり取りを聞いていた二人は、即座に反応した。 十二機が揃い、本来の力を取り戻した清明の式機が、八つ首の邪神に圧倒的な 攻勢をかける。矢継ぎ早に繰り出される術が大蛇を束縛し、切り裂き、打ち据えた。 そして同時に、アメオスとホシカゲが並んで突進する――ヒオムシが前に出て、 闇を撥ね退ける一条の白光となり、そのまま、神剣による刺突。 かたや真剣を奪われたツチイミは、左の掌底に凝集させた黒の波動でそれを 受け止める。ぶつかり合う光と闇が、影だけが浮かび上がる世界を描き出す。 紅蓮はヒオムシの一撃を止めながら、続いて来るはずの隆道による二撃目を 阻むべく、右手にも闇の塊を握っていた。ところが、彼から見てアメオスの右 後方にいたはずのホシカゲが姿を消している。 「死角、見出したり――!」 「!?」 気づいたとき既に、隆道はツチイミの左を取っていた。ヒオムシの初撃は、彼の 移動を悟られぬための布石だったのだ。 左腕でアメオスの剣をガードしている今、左からの攻撃を防ぐことはできない。 「断ち切れぇぇぇぇッ!」 隆道の叫びと共に、渾身の一撃が紅蓮を襲った。ツチイミの左肩から袈裟懸けに 斬り下ろす、神剣・佐士布都神の一閃。 先ほどは易々と装甲に止められたその白刃が、青い光に包まれ、禍々しき呪詛の守りを 食い破っていく。土色の機体に沈み込む剣は、なおも輝きを増す。 三位式機がぶつけ合う莫大なエネルギーは、急速に周囲の時空を歪めつつあった。 三機に向かって周囲の空間が引き込まれるような視覚効果が生まれ、時の流れが 引き伸ばされているかのごとく、十二神将も八岐大蛇も動きが鈍い。 清明はこの時になって、全てを悟った。 紅蓮がなぜ、自分にとって脅威となりうる唯一の要素である、残りの三位式機の 操手を殺そうとしなかったのか。高天原への侵攻を可能にする、未来の科学技術を 手に入れることが目的のはずなのに、なぜいつまでもこちらの時代に残っているのか。 しかしその推知も、遅きに失した。 唐突に、闇が晴れた。 結界からの圧力がいきなり消えたためにバランスを崩し、盛大に転倒したハルミネの中、 それぞれに空を見上げた部隊の面々は、鹿島の神官は、みな一様に絶句する。 薄く明るんだ空の遥か彼方、都の方角に、巨大な光の柱が立ち上っていたのだ。 「……こうまで思惑通りに事が運ぶと、口元が緩むのを禁じ得ぬな」 状況の急変に生まれた一瞬の隙。隆道とヒオムシが気づいたときには、彼らの機体は 二機とも四肢を光の槍で貫かれていた。 「ぐ――攻性結界か!」 「何だと、いつ印を結んだ――!?」 晴れて自由になった左手も、闇を握っていた右手も、術を発動するための印は 形成していなかった。言霊増幅機関を搭載した三位式機と言えど、符も印もなしに 術を発動することができるのか? 疑念、驚愕をよそに、ツチイミは八岐大蛇に肉薄すると、その尾に腕をねじ込んで 奪われた剣を引きずり出した。 「主に刃向かう式鬼など用無しだが、流石は神代の邪竜と言ったところか。その不屈は 見上げたものよ。もっとも、剣が無くば再生も出来ぬようでは、足止めにも使えぬ」 天叢雲剣がただ一度弧を描いた次の瞬間、八岐大蛇は背後にあった小山もろとも 吹き飛ばされ、完全な消滅を遂げた。幾星霜の時を地の底で、怨嗟だけを友に 過ごしてきた邪神の、あまりに呆気ない最期であった。 「さて、貴様らもここで葬って……」 紅蓮が振り返ると、既にそこは無人の荒野。鹿島神宮だけが変わらず佇立している。 「逃げ足の速いことだ。だが、貴様らにも余力はあるまい?」 彼方に立つ光柱を見上げ、半瞬の後、ツチイミは音もなくその場から飛び去った。 陰陽式機伝 イメージ・アンド・ワード・SSに戻る next back
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マッドガッサー? 口裂け女? 仮死魔? 十三階段の悪魔? アロエビクスマン? テケテケ? 四次元婆? 骸骨ライダー? 人面犬? 赤マント? 赤紙青紙? 八岐大蛇? レクイエム? 紫鏡の悪魔? 黄泉大蛇? @ウィキ ガイド @wiki 便利ツール @wiki
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クロウクルウ 瑠璃の宮拠にまどろむ龍。 クロウリュウ、クロウルウとも呼ばれる根方の祭神。 12の門によって外界と繋がる瑠璃宮の最奥、塞の柱の果てに封じられている。 混沌、禍渦(わざわいのうず)、暗黒淵(やみわだ)、逆しまの太陽とも表される。 剣 や摩多牟はクロウクルウの落とし子であり、梢子の予想によれば八岐大蛇もそうである。 本編中の描写ではクロウ・クルワッハ、八岐大蛇、クトゥルフ(クルウルウ)、ヒドラ、マータンコーなどを持ち出していると思われる。 暗黒淵の海神とも描写されたが、淵つ霊と書いてわだつみと呼べるかもしれない。 クロウ・クルワッハはケルト神話の太陽神であり、バロールが呼び出した暗黒の龍とも同一視される。 瑠璃宮が流離宮ならば、太陽神説もある葦舟に乗せて流されたヒルコとも通じるか。 オニワカ コハクと八郎義経の力で創られた式神。依り代は吠丸。 武蔵坊弁慶の幼名は鬼若。アオイシロの世界観での弁慶はオニワカ。 守天党(すてんとう) 琉球に根付いた鬼切部。天叢雲を守護するから守天。 コハクが 剣 と安姫の処遇を琉球にいる叔父の源為朝とその子舜天に頼り、 剣 の封印のため為朝が守天党の前身となる組織を結成した。 後に琉球が薩摩により併合され、鬼切部守天党となる。 剣 の存在は若杉にも秘密。 源為朝が琉球に渡ったとかその子が琉球王の舜天というのは「中山世鑑」や「おもろそうし」、「椿説弓張月」が元ネタ。 現在の鬼切り役は舜天王朝からの直系の守天正武。愛称「若」。2mを軽く超す巨漢で初代党首源為朝に似てるらしい。 コメント欄 コメント すべてのコメントを見る
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八脈怒濤:B (伊吹童子) 八岐大蛇が有する神としての側面のひとつ、洪水神としての性質が受け継がれたもの。強烈な攻撃性を伴った不変の肉体があらゆるものを破壊する。
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version 2.0.0 一覧 双頭ヒドラ 四首ヒドラ 五首ヒドラ 七首ヒドラ 『スキュラ』 九首ヒドラ 十一首ヒドラ 『レルニアン・ヒドラ』 『八岐大蛇』 雑感 名前
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『くあぁぁぁぁぁぁぁ!!!!』 雄叫びを上げながら、瘴気で出来た大狐が飛び掛かる。その四肢が踏みしめた場所、その身体の触れた場所は、何もかもがたちどころに腐り果てていく。 「シャアァァァァァァ!!!!」 奇声を発しながら、それを迎え撃つのは八つ首、八つ尾の大蛇。組み付こうとする大狐を、その頭をまるで鞭のように振り回し、弾き飛ばす。 『ぐ……!』 弾かれた大狐は地面を転がりながら、何とか体勢を整える。その身体の通り抜けた場所は崩れ、地肌が剥き出しになっていた。 戦いが始まってから、まだものの数分しか経過していない。しかし、周囲の地形はすっかり変わってしまっていた。 大蛇ののたくった後はすり潰され、蛇腹状に抉れている。大狐の周囲は何もかもが腐り落ち、劣化し、ところによってはまるで泥の塊の様な場所まである。そこは先程まで樹木の生い茂る茂みであった場所であり、大狐の毒気によって腐敗し、溶けてしまったのだ。 廃墟は面影すら残っていない。跡にあるのは崩れて粉々になった、瓦礫の塊だけだ。 『燃えろ!』 大狐が、口から青白い火炎を吐き出した。熱量を持たない狐火などではなく、高温の火炎だ。炎を吹き付けられ、大蛇の身体がぐすぐすと燃え上がる。 「シャア――!!!!」 身体を大きく振り、大蛇が炎を吹き飛ばす。しかし炎が消えても、その身体からは煙が上がっており、所々が焼け焦げていた。流石の八岐大蛇と言えど、炎が効かない訳ではないようだ。 だが、 『く……駄目か……!』 負傷した場所が泡を吹き、見る見る負傷した場所が癒えていく。修復は速く、すぐに大蛇は、何事も無かったかのように快調な姿を現した。 『復元じゃと……その様な能力、本来の八岐大蛇には無かった筈じゃ……!』 「蛇は不死の象徴。自らの傷を癒す事など、容易い事だ」 大蛇の背の上から、僧侶が言う。これだけ激しい戦闘の最中にいると言うのに、この男は男で、それこそ何事も無いようにそこに居る。その衣装には傷どころか汚れ一つ付いていない。 『戦いは大蛇に任せて、自分はその背中から文字通り高みの見物とは、全くふざけた坊主じゃ……』 「私はふざけてなどいない」 僧侶の指令に従い、大蛇が大狐へと向かう。その重量に押し負けた大地が抉れ、向かって来る様は地を割りながら流れゆく土石流の様だ。 『くっ……!』 体格差があり過ぎる。まともに突進を受けては、この瘴気を固めて作った大狐でも一溜まりもない。そう判断し、タマモは大蛇の突進をかわそうとした―― ――しかし、 『な!?』 大狐の目の前で、大蛇がその首を四方八方へと大きく広げた。その様はまるで、獲物を捕らえようとして身体を広げた蛸にも似ている。タマモの視界全体を覆い尽くす様に、大蛇の首が襲い掛かる。 (これでは、逃げられん――!!) 退路を失い、大狐と大蛇が激突する。重量差では、大蛇の方が上だ。大狐の身体は吹き飛ばされ、 『ぐ……は……!』 地面に叩き付けられた。大狐は身体を痙攣させるように震えた後、元の瘴気となって霧散した。大狐の姿は無くなり、代わりにその場所には、傷だらけになったタマモが倒れていた。色鮮やかな着物は引き裂け、体中に打撲の跡や切り傷が出来ている。瘴気の鎧を纏っていたからこの程度で済んだだけで、実際にかかっていた負荷を考えれば、タマモはとっくに十は死んでいる。 「がはっ……がっ……」 血を吐き、地面にタマモは蹲っている。身動きの出来ない彼女に、大蛇がゆっくりと近付いて行く。 「く……」 間近で見ると、改めてその大きさを感じる。まさに蟻と像の差だ。その威圧感だけで押し潰されてしまいそうになる。確かにこの怪物なら、世界を終わらせる事くらい、可能なのかもしれない。 「これで終わりだ」 八岐大蛇の首の一つが、ガパリと口を開いた。そのまま一気に、タマモを呑み込もうと突っ込んで来る。 (……ここまでか……) もはや、毒を生成するだけの妖力が残っていない。それに、この傷では逃げる事も叶わない。潔く腹を括り、タマモは目を閉じた。 (神話の怪物と戦って討死か……妾らしくも無いのぉ……) 自分の二度目の死がよもや、この様な形で訪れるとは。皮肉そうに、タマモは口端を歪めた。しかしすぐに、彼女の表情は悲しげなものに変わった。 (すまんの、おりん……お主を助けてやれなくて……) 悔いはある。人より永く生きたが、それでもタマモにはやり残した事が多くある。主たる春美の事、仲間である百物語の妖怪達の事。そして、何より「りん」を救えなかった事。 しかし、ここまでだ。もはやこうなっては、足掻くだけではどうにもならない。どんなに他人を欺く事に長けたイカサマ師でも、百年を超える年月を経た妖狐でも、この状況を引っ繰り返す事など―― 「――……?」 所が、何時まで経っても大蛇の大口がタマモを呑み込む事は無かった。奇妙に思い、恐る恐るタマモが瞳を開けると、 「――な、」 そこに、信じられない事が起きていた。 「う、うぅ……」 「お……」 「く……うあ……!」 「おりん!」 タマモを呑み込もうとした、大蛇の首の一つ。その眉間の部分から、人間の子供の上半身が生えていた。タマモが見紛う筈がない。見間違えるものか、それは「りん」の身体だった。 「だ、だめ……!」 「おりん! お主なのか、おりん!」 「タ……マモ……逃げて……!」 「りん」は必死に何かを堪えるように、辛そうな表情を浮かべている。よく見ると、八岐大蛇自体が、小刻みに震えている。まるで、何かを堪えているかのようだ。 「タマモ……いまの……うちに……! う――あぁぁぁぁ!!」 「おりん!」 突然、「りん」が苦しげに声を上げた。見れば、その身体が再び大蛇の中へと呑み込まれようとしている。 「おりん、待て!」 反射的にタマモは手を伸ばすが、その瞬間全身に激痛が走った。タマモの場所からは余りにも遠く、「りん」の姿は再び大蛇の中へと消えた。 「まだ幼いと言うのに、大蛇を抑え込むとはな……」 八岐大蛇の身体が戦慄き、まるで痙攣でもするようにのたうつ。暴れ回る大蛇によって地面は抉られ、土埃がまるで煙幕の様に巻き上がった。 「……おりん……妾を、助けようと……」 タマモは、空を切った右手を見つめていた。 大蛇に呑み込まれる寸前の、「りん」の必死な姿が脳裏に焼き付いていた。彼女はあんな小さな体で、タマモを守ろうと、あの巨大な八岐大蛇の意識と戦っていた。その結果、タマモを殺そうとしていた大蛇の動きを止め、そして今も、大蛇の動きを封じようとその胎内で力を尽くしている。 「りん」に救われた。その事実に、タマモの目頭が熱くなった。 「何を……諦めておったんじゃ、妾は……!」 頬を流れる涙が熱い。その熱さは紛れも無く、自分が生きている証だ。 生きているなら。命があるなら。その生すべてを全うしなければ、そんな命は死んでいるのと変わらない。それこそ、僧侶の言う通り「必要の無い」ものになってしまう。そんなものは、妖怪でもなければ、ましてや獣ですらない。 「妾にはまだ――こんなにもやり残した事があるではないか!」 立て、身体よ。痛みなど気にするな、むしろ喜べ。その痛みは紛れも無く、己が生きている証明! 「はあぁぁぁぁ…………」 全身に残った、ほんの僅かな妖力。そのすべてを掻き集める。 「くくくく……」 思わずタマモは笑ってしまった。ほら見ろ、まだやれる。まだこんなにも、力が残っているではないか。 己のすべてを振り絞り、タマモは妖力を集める。だが、それに集中していたせいだろう。 「――な、」 眼前に迫る、巨大な大蛇の尾。まるで巨大な大木の様なそれが、タマモに向かって来る。大蛇はまだ制御を取り戻していない。おそらくは、ただの偶然だろう。しかし、偶然だろうと、意図的であろうと、それがタマモにとって脅威である事に変わりは無かった。 「全くもって、間の悪い――!!」 今からでは、到底回避など間に合わない。防御しても、あの丸太の様な尾に耐えられるのか。否、無理だ。満身創痍のタマモに、あんなものを防ぎきれる訳が無い。 ここまでか。ここまでなのか。 今度こそ、ここで終わり―― 「ふ――ざけるでない――!!」 迫り来る大蛇の尾に――タマモは掻き集めた妖力のすべてを叩き付けた。 「おおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」 紫色の閃光。タマモの手と大蛇の尾の間で、彼女の妖力が炸裂していた。バチバチと紫電が走り、衝撃がビリビリとタマモの身体に伝わる。その全身に、大蛇の重量が掛かり、彼女の身体が地面に沈み、更には数メートルも後方へと後ずさっていく。 だが、負けていない。 「おおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」 圧倒的質量差、圧倒的膂力差、圧倒的重量差――しかし、タマモは負けていない! 妖力の過剰放出に耐え切れず、爪は割れ、皮膚は破れて血を吹いている。だが負けていない! 彼女の両足は地を踏みしめ、大蛇の一撃を間違い無く、紛れも無く、受け止めている! そして―― ぐん、と突然、タマモは前方からかかっていた負荷が無くなったのを感じた。 「あ――?」 突然の出来事に、身体が反応出来なかった。勢いに流され、身体が前のめりに倒れそうになる。しかしその細い体を、受け止める者がいた。 「……全く、無茶をしおって」 聞き慣れた声が、頭上から振って来た。だが、聞き慣れた声であるが故に、タマモは混乱していた。何故、今この場で「彼」の声が聞こえて来るのか、全く状況が分からない。 「何故……お主がここにおるんじゃ……?」 顔を上げると、血の様に赤い二つの眼が目に入った。普段とは違い、本当に驚いて放心しているタマモの姿に、「彼」は苦笑を浮かべた。 「何故? そんな事、決まっておるじゃろう?」 ヒュンヒュン、と言う音と共に、ゴクオーの手の中に鉄槌が収まる。見れば大蛇の尾は、その槌に弾き飛ばされ地面の上を跳ねていた。 『タマモ―――!!!!』 自分を呼ぶ声が聞こえる。 振り返ると、そこには―― 「タマモ、大丈夫――!?」 「助けに来たぞ――!!」 「助太刀に来たぞ――!!」 「主……それに、皆の衆……!」 <大集合・秋山妖怪百物語組> (さぁ、幕を閉じよう、八岐大蛇) (セカイの幕を引くのは、怪物の役目ではない) (物語を始めるのも終わらせるのも、) (何時だってヒトの役目だ)
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LV16 魔獣丹亀 LV16 地霊土蜘蛛 LV19 魔獣猫又 LV24 妖鬼桃生 LV34 妖魔磯良 LV40 妖精仙狸 LV43 地霊猿田毘古 LV46 鬼神長脛彦 LV49 妖鬼酒呑童子 LV51 魔神荒波吐 LV52 妖魔天狗 LV57 龍王八岐大蛇 LV61 妖精仙狐