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-とある日の朝- ~ミーティングルーム~ そこにはストライクウィッチーズ11人と ほうきに乗ってネウロイと戦う射撃の才能が無い男がいた 俺「・・・?」 今何か失礼な説明が・・・ ミーナ「今日は物資調達に行って来てもらいます」 坂本「しかし物資調達と言っても前と変わらん、食料と皆の好きなもの を買いに言ってもらうだけだ」 俺『・・・・なんじゃそりゃ』 時々思う、ここは本当に軍なのか? ミーナ「ということでシャーリーさん、お願いね」 シャーリー「おうっ」 シャーリーは快く返事をする ん・・・まてよ? 俺「どこに買いに行くんだ?」 すると思わぬ人から答えが帰ってきた エーリカ「ローマの町だよ~、俺も行って来たら~?」ニヤニヤ 俺「・・・?」 なぜ笑う? リーネ「ハルトマンさん・・・」 宮藤「わ、私は今日は・・」 ルッキーニ「芳佳も行くよねっ!!」 宮藤「あはは・・・」 リーネ「芳佳ちゃん・・」 俺「・・・アレ?」 なんで2人はこんな苦い顔してんの? ミーナ「みんな、必要なものがあるなら宮藤さんに言ってください」 一同「はーい」 エーリカ「おかし~おかし~」 バルクホルン「宮藤、目覚ましを頼む」 エーリカ「え~、前もだったよ~」 バルクホルン「まだ足りん!」 -----ワーワーワーワー!! 俺「・・・ははっ」 家族みたいだな・・・ そんな事を考えてると坂本さんから話し掛けられた 坂本「行って来たらどうだ?」 俺「・・・・・」 ミーナ「息抜きにもなるでしょうしね」 一理あるな・・・さっきの2人の顔は置いといて 俺「・・・そう、ですね・・行きます」 オレは行く事にした 元々ためらってたのは オレが行っていいものか? という疑問からだったからな 2人に行けと言われれば問題ない エイラ「・・・わ、ワタシも行く」 え、エイラ!?な、なんで? 問題発生だ・・・て、あれ、なんで? なんでエイラを気にする必要がある? ミーナ「・・・そうね、今の所ネウロイも確認されてないし」 じゃあ、とミーナさんは話を続ける ミーナ「シャーリーさん、ルッキーニさん、宮藤さん、エイラさんに」 俺「オレ、ですね」 ミーナ「はい、行ってきてもらいます」 その後ミーナさんがルッキーニになにか言ってたのは なんだったんだろう? ~出発前~ -ハンガー整備スペース- 整備兵A「・・欲しいもの?」 俺「ああ、ローマの町に行くんだ、そのついでに」 整備兵B「おい、それよりいいのか?」 俺「なにがだ?金の事なら気にするな・・・」 整備兵B「違うっ!!オレ達が本編に出てるぞっ!!」 俺「・・・・・・」 整備兵A「・・・・・・」 整備兵B「おまけだけの出演じゃなかったのか!?」 俺「・・・で、なんか欲しいもんあるか?」 整備兵A[そうだな・・・」 いったい何の話をしてるんだBは・・・ おまけ?ワケワカラン Aの奴はしばらく考えてこう言った 整備兵A「いらねーよ」 俺「・・・いや、金のことなら心配すんなって」 整備兵B「じゃあね、エ・・・」 整備兵A「いらねーよ」 金の事じゃねーよ、そう付け足した 俺「そっか・・・」 それより、とAが話しを振ってきた 整備兵A「『エイラ』さんは一緒か?」 俺「ぶーーーーーーーっ!?」 なななな、な、なんで!? 俺「へ?、な、なんでエイラが」 整備兵B「わかりやすいな・・・」 俺「ぐふっ!?」 どどど、ど、動揺なんてし、してないよっ? Aはオレに話を続ける 整備兵A「・・しっかりやれよ?」 俺「な、、なんの話かさっぱりワカラン」 嘘などついてない本当だ 整備兵B「いや、最近お前いっつも、なぁ?」 整備兵A「ああ、まったくだ」 俺「な、なにがだよ?」 2人は顔を見合わせて 整備兵A「エイラってサーニャにべったりだよな?」 整備兵B「エイラって普段何してるのかな?」 整備兵A「エイラって好きな奴いるのかな?」 整備兵B「エイラって・・・」 俺「うるせぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」 あぁ・・俺の方がうるさい・・・ 俺『大体5人で行動なんだ二人っきりなんかなれるか!』 べ、別に期待してないぞ? ------ ---- -- - ~道中~ シャーリー・ルッキーニ「ヒャッホーーーーー!!」 宮藤「きゃあぁぁあぁああぁぁ!!」 俺『こういうことか、エーリカァァ!!』 アイツ知ってたな!? 俺「やばい、やばい、吐くって!!」 心のなかで悲鳴を上げていると横にいるエイラが 静かな事に気づいた 俺「?」 エイラ『はぁ~、なにやってんだワタシ・・なんで俺の事ばっか・・』 俺「お~い」 呼んでみるが返事が無い 俺「エイラ?」 手を握ってみる エイラ「・・・!な、なんダ?」 俺「いや、ボーっとしてたからさ、どうかしたか?」 エイラ「いや、別にっテ・・//」 俺「ん?」 エイラ「て、ててて、て」 なんだ、何かの暗号か? 俺「あ、手か!」 エイラ「話せぇぇぇえ!」 エイラは顔を赤くして咆哮する 俺「わっ!?っとスマン!」 俺はエイラの手を離す 名残惜しいのは何故だろうか・・・! てかなんで手なんか握った? いかん顔が熱くなってきた・・// なんでだ?なんでこんな エイラ「・・・あ、ゴメン///」 俺「え、あ、いやこっちも・・・」 ゴメン、そう言おうとしたとこだった ガタンッ 車体が今までになく大きく揺れた 俺「わっ!?」 エイラ「わっ!?」 宮藤「キャッ!?」ガンッ! 訪れる沈黙、それも仕方ないと言えよう 「俺」が「エイラ」を押し倒したみたいなカッコになっちまった 俺「・・・・・」 エイラ「・・・・・」 視線が交差する・・・ やばい、なんかヤバイ・・・ 何秒、いや何十分だろうか? 時間がゆっくりに感じる 俺「エイラ・・・」 エイラ「え、、、と、、?」 やばい、かわいい!・・エイラはまだ状況が飲み込めてないようだ オレはそのままエイラの顔に 宮藤「イタタ、頭打っちゃいました・・」 俺「・・・・・」 エイラ「・・・・・」 宮藤「あれ?どうしたんですか、二人とも正座なんかして?」 俺「い、いにゃ、そんにゃことないよ!」 俺『声が裏返った上に噛んだー!!』 エイラ「そ、そうなんだニャ!!」 俺・宮藤『・・・・・ニャ?』 そう、それは可愛かった ~ローマ到着~ シャーリー「確かここだったよな?」 ルッキーニ「うん、ここはなんでもあるんだ!」 俺「雑貨屋・・・か」 確かに品揃えはよさそうだ ~店内~ 俺「へ~、確かになんでもあるな」 ルッキーニ「えへへ、すごいでしょう」 みんな注文された品自分の欲しいものを探しに行く オレはエイラに声を掛ける事にした エイラ「サーニャに何かプレゼント~♪」 俺「・・・エイラ、サーニャは何か欲しいって?」 エイラ「え、あ、いや、夜間哨戒明けで寝てるヨ」 そう言ってエイラは棚をあさる 俺「そっか、オレもなんか買った方がいいかな・・」 買って行ってもバチは当たらんだろうしな エイラ「え・・!あ、いいんじゃないカ?」 エイラ『アレ?なに気にしてんダ!?・・・ワタシ』 俺『エイラにもなんか買うかな・・・』 オレはエイラとサーニャに何か買う事にした シャーリー「ふぅ・・こんなもんか」 買い物が終了したのだが、今回は寄り道はせず食料からだー!!という事だったのだが 今回は?前になんかあったのかな・・・? ルッキーニ「ねぇー残ったお金使っていい?」 シャーリー「そうだな、時間もあるし」 オイオイそれっていいのか? シャーリー「・・・・・・」ニヤリ シャーリーはオレとエイラを見た・・・なんで? 悪い予感がする シャーリー「ほら、ルッキーニ」 ルッキーニ「わーい!!」 シャーリー「あと、エイラ」 エイラ「ん、サンキューな」 俺『アレ?オレは!?』 イジメか!? ―――――― そんなことをしてると妙な人達を見つけた 男A「あまり目立ってはいけません」 女の子「わかっています」 男B「いいですか、あなたはロマーニャ公国の・・・」 オレ達はあの人たちのいる反対からそれを眺めていた 俺「ん?オッサン二人に、女の子?」 目立ってるなー、あれ シャーリー「・・・ん?ルッキーニ?」 宮藤「あ・・・!」 俺「あ?」 ダダダダダ ルッキーニ「スーパールッキーニキィック!」 男A・B「ぎゃぁあ!?」 俺「・・・・・・・」 目を離した隙にルッキーニがそれはもう 見事な蹴りをかまして女の子の周りのオッサンをKOした 俺「痛そうだな・・・」 ルッキーニ「ふふふ、まいったか!」 女の子「あれ?ルッキーニさん?」 ルッキーニ「うん・・・ってあれ、マリア?」 マリア「はい!、お久しぶりです!」 ルッキーニ「なにやってるの?」 マリア「今日はお暇をいただいたんです」 ルッキーニ「そっかぁ・・」 ―――じゃあ行こう!!あ、はい! 二人はどこかに行ってしまった・・・え? 俺「・・・・?」 シャーリー「ああ、あの子ロマーニャの公女様じゃないか?」 エイラ「はじめて見たんダナ」 なるほど・・・いや待て! 俺「じゃあ、あのオッサンって」 宮藤「ち、治療してあげた方がいいですよね」 シャーリー「侍従とかじゃないか?」 俺「・・・蹴られ損?」 エイラ「・・・ダナ」 あはははは・・・ドンマイ ~そして~ 自由行動らしいんだが シャーリー「んじゃまぁ私は宮藤と行くな」 宮藤「え、はい!」 シャーリー「俺はエイラと行けよ、金は渡してあるからな」 エイラ「へ?」 シャーリー「じゃなー」ブロロロロロ ―――「ケーキ食べようぜ、この前の」「あ、はい!」 俺「えー・・・・」 エイラ「おい、待てヨー!」 エイラ「・・・アイツら」 冗談だろ・・・ 俺「そんな・・・」 エイラ「お前もなんか言ってやれっ」 ああ、言ってやるさ 俺「集合時間は?」 エイラ「そっちかヨ!?」 なんとかボケる余裕はあった ~そして現在~ 俺「・・・」 どうしたもんか・・・いやこうなることは解っていたのだが エイラ「・・・」 まずい、会話が無い・・・いやここが男を見せる時だ!! 俺「あー、行くか?」 エイラ「・・・うん」 あー、無理だ、前言撤回 男ってなんだよ?具体的に教えてくれ! ~イスパニオ広場~ エイラ「ほらヨっ」 俺「ん、サンキュー」 オレの前にジェラードが差し出される 俺『ん、これうまいぞ・・・ 』 俺「オレが買いに行ったのに エイラ「別にいいダロ」 そう言ってジェラードを食べる姿は可愛らしい・・・って違う あ、いや違わないけどね 俺「なぁ、エイラ」 エイラ「ん?」 とにかくこの疑問はオレだけが抱いているのか確かめよう 俺「これ、デートみたいじゃね?」 普通に!あくまで普通に聞いてみる エイラ「ゴホッゴホッ!?」 俺「・・!大丈夫か?」 エイラ「な、なに言ってんダー!?」 怒らせてしまった ふむ、やはり意識してるのはオレだけか・・・ ~トレヴィの泉~ 俺「後ろ向きに入れるんだってさ」 そらっ ポチャンッ エイラ「みたいダナ」 えいっ ポチャンッ エイラ「わっ!?」 その時エイラがバランスを崩すオレ咄嗟に エイラ『やべっ、落ちル!』 俺「おっ・・・と」 手を握ってなんとか支える 俺「大丈夫か?」 ああ・・・手握っちまった/// エイラ「///あ、ありがとナ」ボソッ オレはいそいそと手を離す 俺「うん?」 動揺したせいで声が聞こえなかった エイラ「な、なんでもナイっ///」 怒られた・・・ ~真実の口~ 俺「顔だな」 これは誰が見ても顔だ エイラ「そうダナ」 いやまぁ、そう返されるよね・・・ 俺「嘘つきが手をいれると噛み千切られるってさ」 エイラ「・・・ドンマイなんダナ」 何故オレを見て言う!? でも、まぁ・・・当たってるけどな 嘘つき、か ってコラコラ 俺「鼻に手を入れるんじゃない」 まったくナニをやってるんだこの子は! エイラ「・・・オマエだって」 な、なんの事だか? い、いや片方だけだと寂しいかと 俺「くすっ」 ふと笑いがこみ上げる エイラ「ハハッ」 ――――はははははっ 気付けば二人して笑っていた その後ルッキーニ達と合流したオレたちは 一緒にドームに登ることになった マリア「・・・やっぱり美しいですね」 ルッキーニ「うんローマの町がいっちばん!」 そう言われても違和感がないほど綺麗な町が広がっていた 俺「綺麗だな」 エイラ「お姫様のお忍びデートって感じカ」 俺「いやマリアさんじゃなくて町が」 俺「それに綺麗っつたらエイラの方が・・・『ってなに言ってんだ//』 オレはなんだ?どうした? エイラ「え・・ああ///」 俺「ははっ・・・」 照れ隠ししながら考える こんなオレでもこの町を、世界を 俺「守れるかな・・・」 こんな毎日がずっと続けばいい、そう思った でも日常が壊れるのはいつだっていきなりだ 俺「!!!」 感じる寒気・・・忘れるわけが無い ?『オマエがか?』 俺『・・・嘘だ・・・』 ?『ひさしぶりだなぁ』 俺『嘘だ、嘘だ・・・』 心の中で可能性を否定する ?『逃げてばっかりのお前が守る?』 俺『・・・・・止めろ!!』 ?『ははははははははっ』 俺「はぁ・・・はぁ・・・」 エイラ「俺?」 俺「くぅ・・・・・」 エイラ「大丈夫カ?」 ウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウゥゥ その時けたたましい警報が鳴り響いた エイラ「警報?」 ルッキーニ「ネウロイだ!」 エイラ「オイっ、俺!ネウロイだ!」 なにも耳に入ってこない 俺「・・・・・・」 怖い・・・恐怖が体を駆け抜ける ――――― 宮藤「いましたっ!!」 シャーリー「またあそかよっ!」 二人はユニットを積んだ車で乗り付ける ――――― マリア「ルッキーニさん・・・」 ルッキーニ「うん、行ってくるね!」 マリア「・・・はい、行ってらっしゃい」 エイラ「オイ!どうしたんだ俺?ワタシたちも・・」 オレはその場から動けない 俺「・・・・・・」 くそっ!!なんで、なんで!! エイラ「・・・先に行くからナ!」 エイラは先に行った、オレを待っててくれるのか? 俺「なんで・・・?」 なんでオレはこんなに弱いんだよ・・・ ―――――― どうする?戦わないと・・・ だめだっ・・・逃げなきゃ、あいつがいるんだ、ここに・・・ また?また逃げるのか? くそっ、どうしたら・・・どうしたらいい? ―――――― シャーリー「また、コイツか!!」ダダダダダ ルッキーニ「ローマの町は私たちが守る!!」ダダダダダ 空中ではウィッチが戦っている ネウロイは前回ローマに来た多少のステルス性能を持った 機体のようだ 激しい空中戦ウィッチが押しているように見えたが エイラ「・・・!!コイツ!」 エイラ「宮藤っ!!町の方にシールドを!!」 宮藤「え?はいっ!!」 そしてエイラの未来予知で見たとおり 『町』に向かってレーザーを放つ 宮藤「っくぅ!!」 ネウロイ「ウォォォォォォォォォォン!」 ~地上~ 俺「・・・・・くそっ」 ―――――― オレは何をしている・・・ なんでここで立ち止まってる? やることは一つだろ? 動け!動け!動け!!! 俺「あああああああああああああ!!」 震える足に力を込めて叫ぶ 俺「動けぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」 自分に言い聞かせる 俺「よし、動く!!」 オレは使えそうなものを探す、そして 掃除をしていたおばさんからほうきを奪い取る 俺「ちょっと借りるよっ!」 おばさん「ちょ、ちょっとぉ!!」 ちりとりもー!!だかなんだか聞こえた気がするが気にしない! オレは外に駆け出して握り締めたほうきに力を込める 俺「行けぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」 瞬間、俺の手元から魔力を纏ったほうきは大空に飛んでいった それは昼間の流れ星 ―――――― エイラ「!?」 ォォォォォォォォン!? 突如ネウロイの体が頭部を残し吹き飛んでいく みんなはこの力を知っている シャーリー「ははっ、この攻撃は」 宮藤「俺さん!!」 エイラ「・・さすがなんダナ」 そうして出来た隙を彼女は見逃さなかった ルッキーニ「行っけぇぇぇぇぇ!!」 そして唯一残った頭部を、コアもろともルッキーニが貫いた ズゥゥゥゥゥゥゥン 走る衝撃 ウォォォォォォォォォン ネウロイは光となって消滅する 宮藤「やった!!」 シャーリー「ああ!」 エイラ「ふぅ・・・」 ~地上~ 空中で光が舞う 俺「当たったみたいだな・・・」 ふぅ・・・ 俺「なんか疲れた」 足の振るえは止まっていた 俺「ほうき星、なんてな・・・」 そりゃまぁ、いままでは散々逃げてきたけどさ もう逃げないよ、オレは・・・ シャーリー「俺―!助かったぞー」 ルッキーニ「俺ー!かっこよかったよー!」 宮藤「さすがですね!」 エイラ「遅いんだヨ・・・まったク」 俺「はは、結果オーライ!」 オレは・・・仲間が マリア「皆さーん、お疲れ様です!」 この世界が、この世界の人が好きだから・・・ 『好きな人が』出来たから 俺「もう、逃げないよ『悪魔さん』」 悪魔「・・・・・くくくっ」 待ってるぜ、そう言い残し悪魔の気配は消えていく 俺「・・・・・」 その後ルッキーニがマリアさんを連れて飛んでったり ゴハンにお呼ばれしたのは別の話 続く ほうきに乗った俺 7
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『絆』 その1 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 440 :試作な俺-24話:2011/07/01(金) 17 41 35.65 ID oiKTsnt40 <深夜・基地内司令室> タッタッタッタッ……! ガチャン! 坂本「ミーナ!」 ミーナ「美緒……」 坂本「大変だ! 今見えたんだが、港からラオホウが居なくなってるぞ!」 ミーナ「……ええ、知っているわ。ついさっき出港したわよ」 坂本「何・・・!? どういう事だ?」 ミーナ「上から命令があったそうよ。『D特殊戦闘実験部隊及び、強化ウィッチ試作体壱号・プロト01は、現地での実験を終了して本国へ帰還せよ』……と」 坂本「では、あの船には俺も……!」 ミーナ「ええ。当然乗っている筈よ」 坂本「何故だ、何故止めなかった!」 ミーナ「…………」 坂本「向こうに戻られてしまっら、こちらの手出しの仕様がなくなる。何も出来なくなるんだ。なのにどうして行かせ───」 ミーナ「止めたわよ!」 バンッ! 坂本「っ……!」 ミーナ「何度も止めた、やめさせようとした。ガランド少将だって・・・!」 ミーナ「でも! 気づいた時には遅すぎたのよ、何もかも!」 坂本「…………」 ミーナ「相手も悪かった。管轄も違った・・・。実験だって、もう最終段階……」 ミーナ「この状況で強行策に出たら、咎めを受けるのは私たち。軍法会議では済まない。もう…、どうする事も……」 ポロポロ 坂本「ミーナ……」 ストライクウィッチーズの隊長と言う立場であるミーナには、団員を守るという義務がある。 決断しなくてはならない。彼女個人の感情とは別に、非情とも言える選択を ギュッ…… 坂本「ミーナが悪いわけではない。ミーナが悪いわけではないんだ。それは……みんなわかってくれるさ」 ミーナ「美緒ぉ…………」 ポロポロ 坂本(どうする事も……) 坂本(もう、どうする事も出来ないと言うのか? 何の手段も無いのか……?) ―――――――――――――――――――― 442 :試作な俺-24話:2011/07/01(金) 17 52 46.18 ID oiKTsnt40 <ロマーニャ基地から出港直後・実験部隊専用船『ラオホウ』・船内> 俺「…………」 助手「……では、私はこれで失礼します」 ガチャン! 助手「もう、おしまいなのね……」 助手(……既にあの子は”感覚消失”により、色覚や味覚を始めとする様々な感覚を失っている) 助手(視覚と聴覚はまだ生きているけど、それもいずれ失われる。そして最後には……『自我』さえも失う) 助手(自我を失ったら、あとは死を待つだけの身。けれどその前に”最終実験 ”が行われ、量産に必要な全ての生体データが揃う) 助手(そして、あの子は───) 助手「…………」 助手(あの子の人生を……命までもを犠牲にして、私は復讐を成し遂げようとしている) 助手(Aさんの言った通りだったなぁ。優しくするだけ優しくして……救わない。結局『アレ』だって作っただけで、実際に使わなかったし……) 助手「全部私の自己満足、かぁ……」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 『名前……考えたんですよ』 『名前? 誰のだよ』 『あなたのです。いつまでも『プロト01』じゃ味気ないじゃないですか』 『名前……名前ねぇ』 『……迷惑でしたか?』 『別に。好きにしろよ』 『じゃ、じゃあ発表しますね。今日からあなたの名前は、《俺》です』 『《俺》? それって、何か意味があったりすんのか?』 『はい。古い国の言葉で、『笑顔の魔法』っていう意味なんです』 『笑顔の魔法…………』 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 助手(……そっか。初めてあの子に会ってから、もう一年近く経つんだ) 助手(あっという間だったなぁ……。ネウロイに家族を殺されて、開発部の研究所に入って、実験部隊に誘われて、あの子に出会って……) 助手(私、もう戻れない所まで来ちゃったんだ) 444 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/01(金) 17 59 00.19 ID Ha1v8E+Q0 試作さん来ましたわー!! 届け!!この熱い支援を!! 445 :試作な俺-24話 支援感謝です:2011/07/01(金) 18 03 24.18 ID oiKTsnt40 助手(もうすぐ、全てが終わる。……そして始まる。ネウロイの滅びが……) 助手「……そうだ。大佐に報告書出すの忘れてた。出さなきゃ……」 <艦内・ダルシム私室> コンコンッ 助手「失礼します」 シーン…… 助手「……あれ? 大佐、いらっしゃいますか?」 コンコンッ シーン…… 何度ノックしても返事はない。 少しドアを開けて覗いてみると、ダルシムは部屋に居なかった 助手(……居ない?) <船内・実験室> 助手(……ここにも居ない) <船内・調整室> 助手(ここにも居ない。どこに……?) 446 :試作な俺-24話:2011/07/01(金) 18 09 26.97 ID oiKTsnt40 <ラオホウ・甲板> タッタッタッタッ…… 助手(居た……!) 助手(大佐に……あれ? Bさん達も───) 研究者達「………………」 助手「…………」 ススッ 助手を除いた3人の研究者とダルシムが、深夜の暗い甲板に集まっていた。 何やら不穏な空気を感じとった助手は、声を掛けるのを止めて近くの物影から4人の様子を伺う 助手(何で甲板なんかに集まってるんだろう……?) ダルシム「……皆さん、今までよくやってくれました。実験は最終段階に入り、後は”最終実験 ”を残すのみです」 ダルシムがゆっくりと話し出す。助手は身を隠したまま、耳を澄ませて会話を盗み聞く ダルシム「問題だらけで右も左も見えなかった初期と比べ、ここまで順調に実験が進んだのは、全員の努力があったからこそです」 助手(こういう集まりの時はいつも全員集合の筈なのに、何で今回は私だけ……) 研究者A「いえ、大佐が我々を導いてくださったからですよ」 研究者B「ありがとうございます」 (珍しいな。大佐が我々を労うとは……) 研究者C「…………」 ダルシム「我々がこの地で為すべき事は、ほとんど終わったと言えるでしょう。・・・さて、後は───」 ダルシム「後は連中の始末だけだ」 助手(えっ……?) ガ シ ャ ン ッ ! ! ウィーーーーン…………ガシャン! 助手(!!?) ダルシムの声と合わせるように中央エレベーターが作動し、艦内部からゆっくりと”何か ”が顔を出す 448 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/01(金) 18 16 44.35 ID 5a4fCWN00 支援 449 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/01(金) 18 20 20.52 ID WKKZ+ryQ0 支援ザム! 450 :試作な俺-24話 支援ありがとう:2011/07/01(金) 18 20 39.92 ID oiKTsnt40 現れたのは、鉄の巨人。大きさは大体6~7mほどか それは確かに人型であり手足のような物が確認出来るのだが、”人”と呼ぶにはあまりにも固定概念からかけ離れた形状をしていた 胴体と思われる部分がやや小さく、ストライカーのような噴射口と一体化した脚部が機体の全高の半分以上に及んでいる変わった形だ 助手(あの機体、以前資料で見た『ウォーロック』っていう兵器にそっくり……) エレベーターに乗って艦内部より現れた鉄の巨人は、あのウォーロックによく似た別の機体だった 見た感じでは全体的な造りなどがウォーロックに近似しているが、頭部ユニットや肩部の羽の追加など、相違点も確認出来る そして毒々しい紫の基調と赤のカラーリングが、その兵器の”禍々しさ ”のようなものを表していた ダルシム「最終調整に取りかかれ。0030には出撃させる」 研究者達「はっ!」 助手「……っ!」 ダッ 研究者達が兵器の最終調整を始めた。助手は身を隠すのを止めて物影から飛び出し駆け寄る 助手「待って下さい!」 ダルシム「! ……助手軍曹か」 助手「大佐、何をしているんですか。この機体は……!」 ダルシム「君こそ何故ここに居る? 01についているようにと命令を出しておいた筈だが……」 451 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/01(金) 18 20 47.00 ID Ha1v8E+Q0 支援だZ 452 :試作な俺-24話 支援多謝:2011/07/01(金) 18 25 41.46 ID oiKTsnt40 助手「教えて下さい。”連中の始末 ”って、どういう事なんですか……!」 ダルシム「……君が知る必要は無い事だ。部屋に戻りなさい」 助手「”連中 ”って、ストライクウィッチーズの事ですよね。消すつもりなんですか? 彼女たちを……」 ダルシム「…………」 助手「教えて下さい。大佐!」 ダルシム「…………」 ダルシムが口を閉ざす。研究者達は作業を続けながらも、2人の様子を窺っている。助手は曇り無い眼で彼に問い続ける 程なくして、ダルシムがゆっくりと口を開いた ダルシム「……オペレーション・エピオン終了のその夜遅く……つまりは今晩、ロマーニャ基地は予報にも無いはぐれネウロイの襲撃を受ける」 助手「!」 ダルシム「ネウロイがステルス能力を持っていた事により接近にも気づけず、奇襲を許した上に作戦終了後で本来の力を発揮出来ない彼女達は、一方的に敗北する」 ダルシム「そして、ネウロイが高度なジャミング能力も持っていた為に助けを呼ぶ事すら出来ず、基地ごと魔女達は消滅。そのネウロイを見て生き残った者は1人も居ない……」 ダルシム「こうして第501統合戦闘航空団はネウロイに敗北し、壊滅と言う形で解散する。これが今夜のシナリオだ」 助手「それって……!」 ダルシム「そう。そしてこの機体こそ、はぐれネウロイとして奴らに引導を渡す今宵の主役。”インペラトール ”だ」 453 :試作な俺-24話 :2011/07/01(金) 18 30 55.63 ID oiKTsnt40 そう言ってダルシムは鋼鉄の巨人を指し示す。 恐らくウォーロックと同等……あるいはそれ以上の戦闘能力を有しているだろう”インペラトール ”。 作戦終了後で疲労している上にこんな兵器に虚を衝かれたりなどしたら、いくら彼女達であっても一溜まりも無いだろう 助手「何故こんな事を……」 ダルシム「アルタネィティブ大将からの直令だ。不確定要素は排除する必要がある」 (※22話) 助手「命令されたから……!? だからってそんな……」 ダンッ! 研究者A「いい加減にして下さいよ、助手さん・・・!」 助手「Aさん……」 研究者A「またいい人気取りですか、またヒューマニズムですか。いい加減に割り切って下さいよ……!」 研究者A「あんたも! 俺達も! もう引き返せない所まで来ているんだ! いい加減に甘さは捨てて下さいよ!」 助手「Aさんはそれでいいんですか!? 命令だからと言って、何の罪も無いあの人達を殺すだなんて……!」 研究者A「その甘さを捨てろと言っているんだ! 奴らはこの先も我々の障害となる可能性が大いにある、だから消す! そう上が決めたんだ! ならば我々は従う!」 研究者B「…………」 研究者A「それに……我々が過去に何をしてきたか、一番入隊の遅かったあなたでも知っている筈だ」 助手「……!!」 研究者A「資料で読んだ筈でしょう。 『選別』の事も、『特殊任務』の事も……!」 454 :試作な俺-24話 :2011/07/01(金) 18 37 22.49 ID oiKTsnt40 助手「じゃあ、ロマーニャの事はどうするんですか! あの人達が居なくなったら、ロマーニャの守りが……!」 研究者A「アルタネィティブ大将にとって、ロマーニャの命運などどうでもいいと言う事でしょう」 助手「そんな・・・! もうリーブラみたいな強いネウロイが現れないとは限らないのに・・・!」 研究者A「助手さん。我々の目的は計画の遂行でしょう。本懐を成し遂げる為にも、今はこれを為さねばならない筈です」 助手「その為にあの人達や、関係ないロマーニャの街と人々を犠牲にしても構わないんですか!? 間接的とはいえ、民間人が巻き込まれるんですよ!?」 研究者A「この計画に犠牲は付き物だった筈だ。何を今更・・・!」 助手「無関係な人達が沢山死ぬ事になるんです! しかも民間人が!」 研究者A「民間人だからって、それで我々が手を止める理由になりはしない!」 助手「そんなこと・・・っ!」 研究者A「仕方ない事なんですよ! あの女達は深入りし過ぎた、だから消さなければならない。間接的に民間人が犠牲になろうとも関係ない。ここはそういう部隊の筈だ!」 研究者A「今更手を止める理由がどこにある。躊躇う必要がどこにある! そうですよね大佐!」 助手「犠牲は少ない方が絶対にいいです! 私達は選ぶ事が出来る筈です。 彼女達が計画の障害になる恐れがあったとしても、殺したりする事なく彼女達の介入を防ぐ方法はきっとあります! そうですよね大佐!」 ダルシム「・・・・・・・」 研究者A「大佐!」 助手「大佐!」 455 :試作な俺-24話:2011/07/01(金) 18 44 09.03 ID oiKTsnt40 互いに睨み合いながらも、ダルシムを見遣る助手と研究者A。 Bは作業を続けながらもこちらの様子を窺い、Cは全く気にする事無く作業に集中していた ダルシム「・・・助手軍曹の言う通りだ」 研究者A「!!?」 ダルシム「我々の最終目標は、量産化した強化ウィッチによってネウロイを滅ぼす事だ。手段を選ばぬ事が多いとはいえ、不必要な犠牲を出すのは得策ではないだろう」 ダルシム「私個人としては、ウィッチなど信用出来ん。好きになることなど出来ない。……しかし、何も殺したいなどと思っている訳ではないのだ。 彼女達の死により他にも犠牲が出るのならば、このようなやり方は決して善いとは言えないだろう。やるべきではない」 助手「じゃあ・・・」 ダルシム「───しかし、それは飽くまで彼女達に否が無ければの事だ」 助手「!」 研究者A「大佐・・・」 ダルシム「事実、彼女達は独自の情報網を用いて幾度となく我々の計画を探り、介入して阻止しようとしている」 ダルシム「それだけではない。近頃アルタネィティブ大将の周りを嗅ぎ回る鼠が居ると聞く。恐らくはヴィルケ中佐がガランド少将に頼み、探らせているのだろう」 研究者C「・・・・・」 ダルシム「これは十二分に、彼女達が障害になりえると言う事だ。そしてアルタネィティブ大将の言う通り……障害は取り除く必要がある」 ダルシム「だから、我々は為さねばならない。それがどれほどの行為か分かっていようとも……悪行を・・・・・!!」 456 :試作な俺-24話:2011/07/01(金) 18 49 21.04 ID oiKTsnt40 助手「そんな・・・! 考え直して下さい大佐!」 ダルシム「決定事項だ、変更はない。作業に戻れ」 研究者A「は、はっ!」 素早く敬礼し、Aはインペラトールの最終調整に戻る 助手「大佐!」 ダルシム「……助手軍曹。何故私が君のような若輩者を、この部隊に置いているか……分かるか?」 助手「えっ……」 ダルシム「理由は二つある。一つは君が二十歳を過ぎたばかりの若者であるにもかかわらず、天才的な頭脳を持っているからだ」 ダルシム「私の見込み通り、この部隊において君はあの3人よりも優秀だった。バスターライフルの魔導変換基礎理論を築き上げたのも君だ。 君は私の期待以上の働きを見せた。十二分にな……」 助手「…………」 ダルシム「二つ目は、君がネウロイに復讐心を持っていたからだ。故郷、家族、友人などをネウロイに皆殺しにされた君は、ネウロイを強く憎んでいた」 ダルシム「当時の君は、この部隊の一員になれるだけの物を持っていると思った。…………だが、こちらは私の見当違いだったようだ」 ダルシム「君の中での復讐心と情……。その戦いで情が勝ってしまった。君は情に流され、本来の能力が発揮出来なくなっていった」 ダルシム「そして今、こうして君は我々を止めようとしている。どうやら君の中の憎しみは、皮肉にも復讐の道具である筈の01と触れ合う内に、風化してしまったようだな」 助手「…………」 457 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/01(金) 18 51 53.93 ID 1t2YEomgO 支援 458 :試作な俺-24話 支援ありがとう:2011/07/01(金) 18 54 29.46 ID oiKTsnt40 ダルシム「残念だよ、助手軍曹。君は優秀な研究者になりえる筈だったが……その甘さがいけなかった」 ダルシム「B。彼女を営倉へ連れて行け。私が指示するまで絶対に外へ出すな」 研究者B「……了解しました」 最終調整作業を中断し、Bはダルシムの命に従う 助手「…………」 研究者B「行くぞ。ついてこい」 助手「…………」 研究者B「……ついて来ないのなら、力ずくで来て貰う事になるが」 助手「Bさんは……」 研究者B「ん?」 助手「Bさんは確か、ネウロイに友達を殺されたから……この部隊に入ったんですよね」 研究者B「……ああ」 助手「私も……同じです」 研究者B「同じ?」 助手「先ほど大佐が仰ってたように、私もネウロイに大切な人達を殺されました。 父を、母を、弟を、友人を、恩師を、故郷の人々を・・・・・」 459 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/01(金) 18 55 50.44 ID /dcAg83J0 支援する 460 :試作な俺-24話 支援感謝です:2011/07/01(金) 19 00 03.32 ID oiKTsnt40 研究者B「おまえ……」 助手「本当に……本当に凄いネウロイを憎みました。『絶対に許さない』って……。ネウロイに復讐する事を決めた。でも……私にはウィッチのような魔法力はありません」 助手「だから私は、軍の開発部に入りました。そしてそこで私の研究が認められて、私はダルシム大佐に声を掛けられ、この実験部隊に誘われたんです」 研究者B「……確かそれが一年程前か」 助手「はい。……でも正直に言って、入った当初はとても後悔しました。この部隊の正体や、『選別』や、『特殊任務』の事を知って……」 助手「だけど今、私はこうしてここに居る。この部隊の闇を知っているにもかかわらず、それを受け入れたんです。全ては……ネウロイへ復讐する為に」 研究者B「…………」 助手「だからその時点で、私は皆さんと同じです。口ではどんな綺麗事を言った所で、所詮は同じ穴の狢。Aさんに言われた通りだったんですよ」 研究者A「…………」 助手「でも……───」 〔『・・・けど、それで諦めちまったら俺はもう、ただ壊れていくだけだ。偶には抗うのも悪くないだろう?』〕 〔『俺は人として───いや、『ストライクウィッチーズ』の一員として、守る為に戦いたいんだよ』〕 〔『いいんだよ。アイツら俺の言葉なんか聞かないだろ? あんたが聞いてくれなかったら、開発される事すら無かったんだ』〕 〔『だからさ、ありがとう』 ギュッ、ニコッ〕 461 :試作な俺-24話:2011/07/01(金) 19 05 50.06 ID oiKTsnt40 〔『人形だった俺が、この戦いの中に意味を見つけられたんだ。ただ残り少ない時間を消費するだけだった、この戦いの中に……』〕 〔『だからさ、俺はもう……十分なんだよ』〕 助手「……ごめんなさい」 研究者B「何……?」 助手「やっぱり…………出来ません!」 ダッ! 研究者B「!」 助手はBの手を振り払うと、素早くインペラトールに駆け寄る。 走りつつ懐から拳銃を取り出し、研究者達が異変に気づくよりも先に構えると─── 助手「えいっ!」 パァンッ! パァンッ! パァンッ! ダルシム&研究者達『!!?』 まだ起動していないインペラトールの制御装置目掛けて発砲した。 連続で銃弾を受けた制御装置は破壊され、ブスブスと黒煙をあげてショートする ダルシム「き、貴様ァ!!」 462 :試作な俺-24話:2011/07/01(金) 19 08 55.52 ID oiKTsnt40 助手「・・・・・!」 ハァ……! ハァ……! 薄暗い甲板の上で、助手と4人が対峙する。 助手は甲板の端に立ち、息を荒げ、銃口をダルシムに向けていた ダルシム「何の真似だ、助手軍曹・・・!」 助手「ごめんなさい・・・っ。どうしても…見過ごせなかったんです・・・!」 ダルシム「何……」 助手「おかしいですよね? 変ですよね? 今更こんな事するの……」 助手「でも……───」 〔『どうせならさ、いずれ創られる俺達の『量産型』なんかじゃなくて───』〕 〔『自分の手で……、みんなを守りたかったな』〕 助手「あの子の過去を奪って、自由を奪って、未来を奪って─────」 助手「あの子があんなになっても守りたかった物まで奪うだなんて・・・私には出来ないっ!!!」 震える両手で銃を構えたまま、助手は心の底から強く叫んだ 463 :試作な俺-24話:2011/07/01(金) 19 14 02.05 ID oiKTsnt40 彼女は受け入れていた。この部隊の闇を、非道な行いを、その残虐性を。知っていながら利用していた。 全ては自分の家族や大切な人々を奪った、ネウロイに復讐する為に しかし今、彼女は反逆した。初めて正面から部隊に逆らった。自称自己満足の優しさや、己が救われたいだけなどではない 彼女が心を通わせた被検体の少年。彼が守りたかった物を守る為、ただそれだけの為に ダルシム「そうか……。それが貴様の答えか、助手軍曹」 ダルシム「残念だ」 助手「!」 パ ァ ン ッ ! ! 助手「あっ・・・」 グラッ・・・ ───ザパンッ 放たれた一発の凶弾。それは寸分の狂いも無く、彼女の胸に突き刺さる 心臓部を撃ち抜かれた彼女は短い断末魔をあげると後ろへ倒れ、そのまま暗い海へと落ちて消えた 464 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/01(金) 19 15 22.41 ID Ha1v8E+Q0 ダルシム貴様ー!! 465 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/01(金) 19 18 30.52 ID 1t2YEomgO さて、助手の服にポケットはあったかね? 支援 466 :試作な俺-24話 支援感謝です:2011/07/01(金) 19 21 55.99 ID oiKTsnt40 研究者A・B「・・・っ!」 ダルシム「・・・何故撃った? C」 ダルシムが振り返り、銃口から硝煙をあげている拳銃を下ろした研究者Cに問う。 そう、撃ったのはダルシムでもAでもBでも無い。他ならぬ彼であった 研究者C「……彼女は既に錯乱していました。このままでは御身に危険が及ぶと考えた為、処分したまでです」 研究者C「それに、『裏切り者には死を。』 これがこの部隊の掟であるはずです」 ダルシム「…………」 研究者C「出過ぎた真似でしたか?」 ダルシム「……いや、いいだろう。君の判断は正しかったと言える」 研究者C「恐縮です」 ダルシム「・・・すぐに制御装置の修理にかかれ。この状態で起動させれば暴走は免れん。万が一にも連中が感づく前に、始末せねばならん。急げ!」 研究者達『はっ!』 研究者A「…………」 研究者Aは、助手が消えた暗い海を眺める 研究者A(結局あんたは……最後の最後まで甘さを捨てられなかったんだな。あんなに言ったのによ) 研究者A「……あーばよ。甘ったれの大バカ女」 262 :試作な俺-24話:2011/07/09(土) 14 50 45.98 ID SCLOJE0o0 <ラオホウ内部・俺の部屋> 俺「…………」 俺は特にする事も無く、ベッドの上に仰向けになって寝ていた。 後は本国への到着を待つだけの身。基地の自室から持ってきた荷物もほったらかしにし、本を読むような気力も無い 別に眠いわけではない。第一眠いかどうかなんてわからない。疲れているのかどうかもわからない。もう何も感じない それでも眠ろうとするなら睡眠薬を飲めば楽に眠れるが、そんな気分でもない 何もする事も無く枕に頭を預け、ボーっと暗い天井を見ていた 俺「…………」 悲しいわけではない。嬉しいわけではない ひたすら虚しい 心に穴が空いたかのように、何もする気が起きない。瞳の光も消え、虚ろな色に染まっている それは端から見れば、まるで人形。瞬きや呼吸で胸が上下していなければ、生きているのか死んでいるのかもわからないだろう。(本人ももうわからないらしいし) 現在、甲板上で何が起きているのかも知らず、ただただ動かないだけであった 俺「…………」 《ったく。何っつーザマだよ、オマエは》 突如、頭の中にいつもの”声 ”が響いた 263 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/09(土) 14 51 17.01 ID xgdb1h/10 ● ● 264 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/09(土) 14 51 34.08 ID tEOew2o90 なんだこの投下ラッシュは……支援 265 :試作な俺-24話 支援ありがとう:2011/07/09(土) 14 54 19.83 ID SCLOJE0o0 俺「……おまえか。そういえば、おまえとも長い付き合いだな」 《うわっ、気持ち悪っ。センチ入ってんじゃねぇぞコラ》 俺「……ははっ」 《情けねぇ面しやがって……、今更後悔してんのかぁ?》 俺「っ…………」 《これが定めだ。知りながらも、突き進んだ道だろ》 俺「……知ってるよ。望む所だっての」 俺「俺は進むだけだ。だってもう、ゴールテープはすぐそこなんだからな」 《…………》 俺「最後まで……走り抜ければいいさ」 《……そうかよ》 不思議とその時の”声 ”は、少し寂しそうに聴こえたような気がした ―――――――――――――――――――― <???> (あ、れ・・・? わたしは・・・) ふと気がつくとバルクホルンは、どこかの空に居た。 眼下には市街が広がっている。しかしそこら中で建物が燃えて炎が上がり、街全体が紅い色を放ち、彼女が浮かんでいる空も紅く染め上げられていた (!!! ここは・・・っ!) そこは彼女にとっては見慣れた懐かしい街……。もう何年も前にネウロイの手により失われた、彼女の故郷であった ネウロイ「――――――――――!」 「!」 そしてあの時と同じように、そこにはこの街を焼き払った大型のネウロイが居た 「きっ、貴様ぁぁぁぁぁっ!!!」 すぐにネウロイを攻撃しようとするが─── (っ!! 動かない・・・!?) 彼女の体は、まるで石化したかのように動かせなかった そしてその間にもネウロイはビームを市街へ雨のように降り注がせ、徹底的に破壊していく まだ形を残していた建物も破壊されて行き、沢山の逃げ惑う人々が次々に撃ち抜かれて命を落として行く 「や、やめろ・・・・・!」 ネウロイ「――――――――――!」 ビシュゥン! ビシュゥン! ビシュゥンッ! 「やめろ!! やめろおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉっ!!!!」 ビームが降り注ぐ。命が消える。多くの人が死んで行く。しかしバルクホルンは全く動けず、どうする事も出来ない 「・・・!!! あれは───」 「うぅ…、ひぅっ……」 グスッ 「クリス!!!」 バルクホルンは燃える街中に、泣きじゃくるクリスティアーネを発見した。すぐさま助けに向かおうとしたが、やはり体が動かない。 「くそっ、何故だ!? 何故動かな───《 お い 》 「!」 ドゴッ・・・! 268 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/09(土) 15 10 05.60 ID +nJ18J/B0 しえん 269 :試作な俺-24話 支援感謝です:2011/07/09(土) 15 14 31.62 ID SCLOJE0o0 「がっ、ハッ・・・!?」 突如眼の前に影が現れたかと思いきや、腹部に重く鈍い痛みが走る。どうやら強く殴られたようだ 息をつく間も無く影は殴り飛ばされたバルクホルンに接近すると、彼女の胴を掴んで拘束した 「ぐぅっ・・・! おまえは───」 人に近い形をしているが、決して人ではない鉄の黒い体。男性的な角張った体付きに、現在バルクホルンを拘束している大型クローの左腕。その正体は─── 人型ネウロイ《・・・フン》 「あの時のネウロイ!? 何故貴様が・・・!」 その正体は、以前バルクホルンをローマへと拉致し、彼女を大いに苦しめた人型のネウロイであった。(※20話) しかしこのネウロイは俺が倒した筈だ。なのに今こうして、再び彼女の前に現れている 人型ネウロイ《惨めなものだな。結局キサマはこの程度なんだ》 「な、に・・・!」 人型ネウロイ《キサマでは我々に勝てない。救えない。誰かを守る事など出来やしない》 ギリギリ……! 「負けるものか・・・! 決めたんだ、今度こそ……守ってみせると!」 人型ネウロイ《そうかそうか。それなら───》 スッ 「!」 人型はビームの右腕を構える。その狙いは逃げる事が出来ず、未だに地上で泣き続けているバルクホルンの最愛の妹・クリスだった 「ま、待てっ! 待ってくr───」 ビシュゥンッ! 「!」 人型の掌からビームが放たれ、クリスは炎の中に姿を消した 「そん、な・・・。クリ……ス……?」 「クリスゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!!」 人型ネウロイ《目の前で守るべき物が壊されるってのは、どういう気分なんだ? 教えてくれよ、人間≫ ギリギリ・・・! 彼女の胴を掴む力が増す。人型の左腕クローによる拘束は凄まじく、苦しくて全く抵抗出来ない 「ぐぅあああぁぁっ!」 ミシミシ (い、いやだ・・・。いやだこんなの・・・!) (何なんだこれは・・・、夢なら早く覚めてくれ・・・・・!) ポロポロ 人型ネウロイ《なんだ、また泣くのか》 「うぅ・・グスッ・・・、ひぐっ……」 人型ネウロイ《いくら泣いた所で無駄な事だ。助けは来ない。あの男はもう死んだからな》 「お、俺は死んでなんか───」 人型ネウロイ《ご臨終だ。残念だったな》 「違う! 俺は死んでなんかいない・・・!」 人型ネウロイ《死んだ。何故そう言える? あの男は、二度とキサマの前に姿を現さないだろう》 (俺が死んだ・・・? あの、俺が・・・?) (……違う。死んでなんかいない。まだ……間に合う) (・・・そうだ、間に合う。間に合うんだ・・・!) (このネウロイは、確かに俺が倒した。それに今の状況といい、こんな超常現象のような現実は有り得ない・・・) (夢・・・? 幻・・・? 思い出せ、私は何をしていた) (確か、ヴェネツィア上空の巣から出現した母艦要塞型ネウロイを倒して、それから基地に帰還して、部屋に俺が来て、そして───) 〔『さようなら』〕 (・・・思い出した、私は俺に睡眠薬で眠らされたんだ。そしてアイツは・・・去って行った) (ならば、これは夢・・・。私の夢か!) 人型ネウロイ《どうした。もう抵抗しないのか》 (・・・私の夢ならば───) 人型ネウロイ《!?》 ピシッ… 突如人型の体に白い罅が入り、徐々に崩れ始める 人型ネウロイ《なん、だと・・・!?》 (これが私の弱さが創り出した、幻だと言うのならば……) 「消えろおおぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」 バキィン! 彼女を拘束していた人型ネウロイが、音をたてて砕け消滅した 「今度こそ・・・守ってみせる」 ―――――――――――――――――――――――――――― <ロマーニャ基地内部・俺の部屋> ガ バ ッ ! バルクホルン「!」 ???「Σ わあぁっ!!?」 ビクッ! バルクホルン「っ……! ハルトマン、おまえか」 エーリカ「び、びっくりしたぁー……。急に起きないでよトゥルーデ。心臓が止まりそうになったよ」 エーリカ「もうー。揺すっても叩いても耳元で叫んでも全ッ然起きなかったのに、急に跳ね起きるから驚いちゃった」 バルクホルン「何故、おまえがここに居る」 エーリカ「うん、何だか基地の中がうるさいから目が覚めちゃってさ。そうしたらトゥルーデが居なくなってたからミーナの所に探しに行ったら、 大変な事がわかったから慌てて探し回って、ようやく俺の部屋で寝ているトゥルーデを見つけた所……だったんだよ」 バルクホルン「大変な事……」 バルクホルン(……そうだった。今の時刻は───(チラッ) 午前2時過ぎ……。私が俺に眠らされたのが大体0時前だから、二時間程度しか経っていない) バルクホルン(まだ・・・間に合う!) グッ…… エーリカ「そうだよトゥルーデ、大変なの。実験部隊の人達が、私達に何も言わずに本国に帰っちゃったの。それで、俺も一緒に……」 274 :試作な俺-24話:2011/07/09(土) 15 40 39.55 ID SCLOJE0o0 エーリカ「それだけじゃないの。ついさっきの事なんだけど、医務s───」 バンッ! バルクホルンが、自らが突っ伏して眠っていた円卓を両手で叩き、勢いよく立ち上がる エーリカ「トゥ、トゥルーデ・・・?」 バルクホルン「俺を助けに行く」 エーリカ「えっ……」 バルクホルン「アイツは…………死ぬつもりだ」 エーリカ「!? どういう事……?」 バルクホルン「アイツの体は実験時の度重なる薬物投与により、もうボロボロなんだ。既に、殆どの感覚を失っている」 エーリカ「何……それ…………」 バルクホルン「実験が最終段階に入ったから、俺と実験部隊は本国に帰還した」 バルクホルン「そして、そこで行われる最終実験で俺は恐らく……命を落とす」 バルクホルン「強化ウィッチの量産成功……、その引き換えに」 275 :試作な俺-24話:2011/07/09(土) 15 47 28.68 ID SCLOJE0o0 エーリカ「そんな・・・、そんなのって・・・!」 バルクホルン「だから助けに行く。まだ、間に合う筈だ・・・!」 ダッ! エーリカ「あっ、待って! トゥルーデッ!!」 タッタッタッタッ…… バルクホルン(認めない・・・。認めてなるものか・・・・・!) バルクホルン(アイツだって、本当は分かっている筈だ。知っている筈だ。こんな事はおかしいって……) バルクホルン(もしそれも分からないと言うのなら、殴ってでも目を醒まさせてやる) バルクホルン(私が、この手で・・・・・!) バルクホルン(必ず連れ戻す。もう、諦めたりしない・・・!) エーリカの制止の声を振り切り、バルクホルンは勢いよく部屋から飛び出して行った
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最上の空陸両用 17 俺「ストライクウィッチーズの中心で愛を叫ぶ」 679-715 前のページはこちら 全体の表紙はこちら 695 :最上さん:2012/02/29(水) 23 11 02 ◆=== エイラ「あ、あの二人森に墜落したのか!?」 ミーナ「…いえ、森の下で戦闘を開始したわ。 はー、まったくもう…どうする美緒、危険行為扱いでふたりを止める?」 坂本「面白い、やらせよう」 ミーナ「そういうと思ったわ。まあ樹にぶつかって墜落するくらいなら大した怪我にはならないだろうし」 リーネ「そ、そういう問題なんでしょうか。 そもそもストライカーで木々の間を飛ぶなんて出来るんですか?」 ミーナ「一応、過去の記録映像でも木々の間を縫って飛行できる事は証明されているわ。 普通はやらないけど」 坂本「だが、これだけでは必ずしもいい手とは言えないな。 <俺>としてはストライカーの特性である、低空での運動性能を活かすつもりなのかもしれんが 障害物に影響を受けるのは彼我ともに同じだからな。 力量差は明白な以上、なんらかの追加要素がなければ逆転は難しいと思うが」 ===◆ バルクホルン「あの馬鹿者、挑発に乗って森の中に突っ込んでいくなんて、 これではこちらから姿が見えないではないか」 ペリーヌ「余所見をする余裕があって!?」どがががっ バルクホルン「むっ」ひょい バルクホルン「やるな、だが、だいぶ近づいてきたぞ…!」 696 :最上さん:2012/02/29(水) 23 12 32 ◆=== シャーリー「ペリーヌとバルクホルン、だいぶ距離が縮まってきたな」 エイラ「この分だと、次にメガネが急降下攻撃を仕掛けたタイミングで優位が逆転するかな」 リーネ「それってどういう事になるんでしょうか」 シャーリー「次、ペリーヌが攻撃を仕掛けたら、ペリーヌが再度上昇を始めてもバルクホルンに上を取られるって事」 宮藤「それにしても、空戦って基本的には縦にぐるぐる回るか横にぐるぐる回るかなんですね」 シャーリー「あはは、それは単純にまとめすぎだけど…ま、確かにそういえばそうだな」 ルッキーニ「おっちゃん達はどうしてるんだろ」 坂本「まだ森の下で戦闘中だ」 ===◆ 俺「想像以上にキツイ」 エーリカ「遮蔽物を使ってくるのか…」 俺「お互いに、泥沼って感じかな」 エーリカ「退屈はしないけどね」 俺「まあ、それもそろそろ終わりにする…さて」 俺『ペリーヌさん、鳥かごを閉めに来てくれ』 697 :最上さん:2012/02/29(水) 23 14 36 ペリーヌ「!」 ペリーヌ『了解、目印をくださいまし』 ペリーヌ「…さて、追いかけっこはぎりぎりで私の勝ち逃げですわね」きゅるきゅる ペリーヌ「これでオシマイです、バルクホルン大尉!」どひゅん! バルクホルン「来るか!」 ペリーヌ「ええーい!」どがががっ バルクホルン「甘いわあ!」ひょいっ ペリーヌ「ちっ…」 バルクホルン「ふ…ふはは、次は私が上だぞ、ペリーヌ!」ばひゅーん! バルクホルン「遅れを取ったとはいえ、このFw190の上昇力ならば…!」 バルクホルン「?」 バルクホルン「ペリーヌが、追ってこない、だと…?」 バルクホルン「…そうか、やはりそうくるか。 ペリーヌ・クロステルマン、そして<俺>め…。 だが、まだだぞ。すべては、この後だ!」 698 :最上さん:2012/02/29(水) 23 17 10 ◆=== リーネ「ペリーヌさん、一目散に地上に向けて降下してます」 ミーナ「そう、やっぱり…」 ===◆ エーリカ「終わりにする、ねえ。 さて、どうするつもり?」 俺「まともにやっても、あなたたちには勝てない」 エーリカ「?」 俺「だから、昨日はふたりで必死こいて考えたもんです。 どうすればいいかってね。 その回答が、これ」すっ… エーリカ「拳銃…? やだあ、まさか人の目のないトコで暗殺とかじゃないよねえ」 俺「お命頂戴…て、ごめん、今はのってあげられないなー。 ちなみに、これはいわゆる信号拳銃ってヤツでね、海軍パイロットの俺に支給されてるものなんだがね。 そしてこれは、こう使う」すすっ エーリカ「銃口を真上に…?」 俺「名前の通り、信号弾を発射するための銃なんだ。 救難要請だとか、時には夜間の照明弾打ち上げとかにも使える。 そして、今こういう状況で使う時は…!」ばんっ 699 :最上さん:2012/02/29(水) 23 18 36 ◆=== 宮藤「森から煙が!」 リーネ「火事!?」 サーニャ「いえ、これは…発煙弾。信号銃です」 坂本「そうか、それが狙いか。だが…!」 ===◆ 俺「今、ペリーヌさんはバルクホルンさんを振りきって全速で降下してきてる。 発煙弾は10数秒間、空中で煙を吐き続ける。目印になる煙をね」 エーリカ「……」 俺「お互い、邪魔な樹を避けながら戦っているところに、頭上から障害物に影響されないペリーヌさんの射撃がくる。 この森…窮屈な鳥かごの中で、横から上から串刺しにするって寸法さ」 エーリカ「へえ」 俺「バルクホルンさんが気づいて追いかけてくるまでの、たった数十秒ではあるけれど、2対1だ。 鳥かごに閉じ込めた天使を、二人がかりで殺させてもらう。 これが、俺達の作戦の最終段階だ!」すちゃ 俺「取らせてもらうぜ、エーリカ・ハルトマン」 700 :最上さん:2012/02/29(水) 23 21 04 俺「……」 エーリカ「……。 うまくいくかな?」 俺「いくさ」 エーリカ「さあ、どうだろ。 朝から思ったけど、<俺>って挑発が下手くそだよね」 俺「へえ、そうかな」 エーリカ「今だってそうだよ。 急にそんなぺらぺらしゃべりだすのだって、時間稼ぎだってバレバレだしね」 俺「む…!」 エーリカ「発煙弾は風に流されるし、上からは森の様子はよくわからない。 ペリーヌはわたしたちを見つけられるかな?」 俺「見つけられるさ」 エーリカ「今この状況で私を撃たないのは、撃って避けられて逃げられるのが恐いからだよね。 慎重なのか、それとも自分一人だけで私を倒しきるだけの自信がないのかな。 でも銃口を向けておけば、とりあえずわたしを釘付けにできるから」 俺「……」 エーリカ「でもね…シュトゥルム!」 701 :最上さん:2012/02/29(水) 23 23 00 俺「やはり来たか……が、無駄だ!」 俺「残念だけど、読んでるんだ! なにせ、この作戦は最初からシュトゥルム封じを前提にした作戦なんだからな!」 俺「あのムチャクチャな機動性でも、ここまで障害物の多い場所では動きようがないはず! さあ、上か!下か! たとえどっちに逃げようが、狙い撃って…」 ビシッ 俺「ッ!?」 (撃たれた…!?) (いや、ちがう。この衝撃は…) ビシッ ばしっ びし! ビシ ビシばちばしビシビシばちん! (視界を覆う、この”みどりいろ”は…ッ!?) 俺「づっ! こ、これは…木の葉だと!?」 俺(回避ではない) 俺(突撃でもない) 俺(まさか、あのシュトゥルム、あの”反撃”は…) 俺「周囲の樹から葉を根こそぎ巻き上げているってのかあ!?」 702 :最上さん:2012/02/29(水) 23 27 46 びゅごぅ! ビシばちばしビシビシばちん! 俺「うあっ、ちくしょう! 目が…視界が、木の葉で」 俺「くそ、この期に及んでそれでもか、エーリカ・ハルトマン!」 (でも、落ち着け<俺>、落ち着くんだ。向こうだって”これ”をやりながらは動けないはず) (なら、さっきと同じ位置にいる…俺の、目の前に) 俺「なら、そこをめくらめっぽう撃てば当たるに決まってるだろうがあああ!!」どががががっ どががががっ ビシばちばしビシビシばちん! どががっ ビシばちばしビシ がががっ ぱすっ 俺「え」 (あたま) ぱす、ぱすぱすっ 俺「うた」 (こし、たぶん右脚…) 703 :最上さん:2012/02/29(水) 23 29 44 俺「れた」 俺「うたれた?」ぐらっ (ちからが、ぬけてく) (おちる) 俺「く…、そん、な」ひゅー どさ 俺「ぐえ」 俺「墜落したか」 俺「…負けたか」 エーリカ「<俺>、大丈夫?」 俺「あーあ、ハルトマンさん、そこか」 俺「……」そよそよ エーリカ「…<俺>、あのさ」 俺「風が気持ちいいな。 空も真っ青できれーだわ」 ペリーヌ『…<俺>さん、どうしましたの<俺>さん!』 俺『ああ、ペリーヌさん、俺、ごめん…俺。やられて …え?』 (そら?) (なんで、森の下で空がこんなに開けて見える) (それは) 704 :最上さん:2012/02/29(水) 23 30 57 俺『空だ!』 ペリーヌ『え!?』 俺『森のなかで、一箇所だけ木の葉が吹き飛ばされて空が見える場所があるんだよ! そこに俺たちがいる!』 ペリーヌ『了解…て、まさか』 ペリーヌ「この下…?」 俺「見えた!どんぴしゃ!」 エーリカ「え?」 ペリーヌ「な、<俺>さん、墜落して…まさか!」 エーリカ「ちょ、ちょっと待って、私は」 俺「撃てええっ、ペリーヌ・クロステルマン!!!」 ペリーヌ「言われなくたってええ!」どががががっ エーリカ「うわわわ、ちょ、ちょっとまって!」ひょい ペリーヌ「問答無用ですわ!」どががががっ 705 :最上さん:2012/02/29(水) 23 32 51 ペリーヌ「<俺>さんのカタキ、当たりなさい!」 エーリカ「だ、だからちょっとまてー!」くいっ ペリーヌ「逃げ切れるつもりですの!? 障害物に阻まれて動きを封じられたあなたくらい、私一人だって…!」 エーリカ「だからまてって言ってるだろー!」ぴた エーリカ「い、行き止まり…」 ペリーヌ「森の上から撃つ以上、あなただろうと追い込む事は簡単ですわ。 さすがのあなたも、これでおしまいですわね」じゃきっ バルクホルン「終わるのは貴様だ、ペリーヌ・クロステルマン!!」ばひゅん! ペリーヌ「なっバルクホルン大尉!?」 バルクホルン「くらえええっ」どるるるるるっ びびしばしっ ペリーヌ「きゃあ!」 706 :最上さん:2012/02/29(水) 23 34 38 ◆=== ミーナ「勝負あり、ね」 坂本「ああ…」 シャーリー「森の下で何が起こったのかはよくわからないけど、 どうやら<俺>たちは競り負けたみたいだな」 ミーナ「それじゃあ、4人を呼び戻しましょう」 坂本「<俺>は墜落しているからサポートが必要だな。行ってくる」 シャーリー「私も行くよ、少佐」 ===◆ 俺「……」そよそよ 俺「そうか、結局は」 俺「ははは、はっははは…」 俺「いてて」 俺「無様な」 707 :最上さん:2012/02/29(水) 23 36 03 戦闘演習終了、滑走路 ……… …… … シャーリー「たっだいまあ」ぶぉろろん 坂本「宮藤、<俺>を診てやってくれ」 宮藤「はい。 <俺>さん、こっちにどうぞ」 俺「いや、俺は大丈夫だから…」 宮藤「ダメですよ! 葉っぱで切ったのかしりませんけど、体中に擦り傷切り傷があるんですから」ぐいぐい 俺「わわわー」ずりずり ペリーヌ「…はぁ」 坂本「ペリーヌ、見させてもらったぞ。 見事な戦いぶりだったな」 ペリーヌ「少佐…あ、ありがとうございます!」 エイラ「…まあ、確かにアイツもメガネも結構頑張ったよな…なあ、サーニャ?」 サーニャ「うん、そうね」 エイラ「だ、だよな!」 708 :最上さん:2012/02/29(水) 23 37 19 宮藤「もう、ダメですよ<俺>さん。 いつもムチャするんですから、もう」ぽわわわ 俺「世話をかけるね、宮藤…」 宮藤「えへへ、大丈夫ですよ。 …元気ないですね、<俺>さん」ぽわわわ 俺「…まぁ、さすがにね。 結構頑張ったつもりなんだけど、結局はあのザマだからさ。 ペリーヌさんや坂本少佐にも合わす顔がないな」 シャーリー「いや、立派な戦いぶりだったと思うぞ」 ルッキーニ「そーだよおっちゃん! ペリーヌだってそう思うでしょ?」 ペリーヌ「え…ええ。 あの、そうですわ、<俺>さん」 俺「ペリーヌさん」 ペリーヌ「残念ですけど、これがわたくしたちの実力という事、なんでしょうね…」 俺「……」 ミーナ「あの、ふたりともちょっといいかしら。 みんなにも伝えたい事があるので聞いてちょうだい」 709 :最上さん:2012/02/29(水) 23 38 48 バルクホルン「……」 エーリカ「たっだいまー」 坂本「3人とも、帰りが遅かったがいったい何をしていたんだ?」 ミーナ「ごめんなさい、少佐。 ええと<俺>さん?」 俺「は、はい」 ミーナ「ええと、さっきの戦闘の件なんだけど、実は<俺>さんとハルトマン中尉は相打ちだったのよ」 俺「え?」 エーリカ「私がシュトゥルムで葉っぱを巻きあげてぶつけてやった後にね。 こっちもそっちの姿が見えないからってむちゃくちゃに撃ってる間にやられたよ」 ペリーヌ「じゃ、じゃあわたくしがハルトマン中尉を追い回していた時には、すでに…?」 エーリカ「そういう事。 こっちも追い込まれてたし、ペリーヌがいきなり鬼気迫った感じで攻めてきたから言いたくても言えなくてさ」 バルクホルン「もしペリーヌがそれに気づいて私と正対していたら、勝負はまた変わっていた可能性も まあ、否定はできんな」 坂本「ま、そのあたりは訓練ではつきもののトラブルだから仕方ないとは言え、差っ引いた上で…」 俺「ハルトマンさんを」 ペリーヌ「落とした…」 710 :最上さん:2012/02/29(水) 23 39 28 俺「……」ぼー ペリーヌ「……」ぼー シャーリー「固まったぞ」 ミーナ「やっぱり、ショックだったかしら」 坂本「まあ、ひょっとしたらバルクホルンも倒せていたかもしれん、という事を考えれば無理も無いが」 バルクホルン「お前がちゃんとすぐに申告せんからだぞ、エーリカ」 エーリカ「しようとしたよー。 トゥルーデだって、あの時のペリーヌに追われたらそんな風に言えないと思う」 リーネ「あの、ふたりとも、その…そんなに気を落とさないでください」 俺「…ぺ、ペリーヌさん」 ペリーヌ「な、なんですの?」 エイラ「あ、動いた」 俺「や、った…よね?」 ペリーヌ「」こくこく 俺「……」じー 俺「…む」ぶわっ 711 :最上さん:2012/02/29(水) 23 41 16 エイラ「うわ、こいつ泣き出したぞ」 俺「うわわ、ちが…これは、その… あーもう」ぼたぼた シャーリー「<俺>って意外と涙もろいのな。 まあ男のナミダとかそういうの、嫌いじゃないけどさ」 ペリーヌ「ああもう、泥まみれの顔で泣くからすごいまだら模様ですわ。 もー、このハンカチでお拭きなさいな」 俺「あはは、ありがとう」ごしごし 坂本「うむうむ、まさしく名勝負だったな」 俺「あー、恥ずかしいなあ。 なんか気持ちと関係なしに涙だけぶわっと出ちゃうんですよう」ごしごし エーリカ「今回は結構いいとこ持ってかれちゃったな、ねートゥルーデ」 バルクホルン「まあ、二人とも生存するつもりだったのは確かだからな。 まったく、どこかの誰かがやられるから」 エーリカ「ぐえー」 坂本「…では、改めて今回の結果を伝える」 俺「…!」 712 :最上さん:2012/02/29(水) 23 42 16 坂本「撃墜スコア2対1、バルクホルン・ハルトマン組の勝利だ」 ぱちぱちぱち 坂本「では休憩後に反省会を行う、解散!」 俺「…やれやれ、勝てなかったのは残念だけど」 ペリーヌ「ハルトマンさんを討ち取れただけでも、立派な成果というところかしら」 宮藤「そうですよね。 世界で一番のウィッチに勝つなんてすごいです」 エーリカ「実際、けっこう楽しかったよ」 エイラ「ま、負けたヤツにいうのもヘンだけど…おめでとよ。 その、結構がんばったんじゃないか、うん」 俺「あはは…エイラにもヒントをもらったからな、ありがとうな」 エイラ「お、おう」(かああっ ペリーヌ「あの、<俺>さん。 その…ありがとうございます」さっ… 俺「手を…ああ、握手か。 いやあ、俺こそ。ありがとう、ペリーヌさん」すっ きゅっ どきん 713 :最上さん:2012/02/29(水) 23 45 17 俺「へへ」てれてれ ペリーヌ「……」にこにこ (手、あったかいな) (こっちも泥まみれだけど、この子も汗まみれだな。大変だったんだろうな) (ちょっと骨ばってるかな、いっぱい食べたほうがいいかも、ちょっと心配) [ どきん ] 俺「ん?」 [ どきん ][ どきん ][ どきん ] (ちょ、なにこれ) .┌────┐ (やわらかくて) │ どきん │シャーリー「あれ、<俺>のやつまた固まっ┌───┴┬───┘ │ どきん │(あったかくて)バルクホルン「疲れているのではないか? └────┘ さすがに私┌────┐ .│ どきん │(汗で額に張り付く前髪が艶かしくて)ルッキーニ「ねーねー、お.└────┘お風呂!」 ┌────┐(体温があがって)エーリカ「いーね│ どきん │擦ったり汚れた.┌────┐になったり大変だよ」 └────┘ │ どきん │(風に流れる髪がきれいで)宮藤「あ、┌────┐ルトマンさんも怪我して└── ┬────┐ じゃ.│ どきん │る前にちょっと診させてもらっ │ どきん │ └────┘ (華奢な身体が恐ろしくて) .└────┘ペリーヌ「…えと、あの<俺>さん、その、そろそろ手を…?」 ┌────┐ (ゆれる瞳が愛しくて)エイラ「おーい、なにやってん│ どきん │ ┌────┐ (心臓が高鳴って) .└────┘ │ どきん │ (て、愛しくてとかちょ、おい…) .└────┘ 714 :最上さん:2012/02/29(水) 23 46 02 俺「ちょま、な、これは…えええええっ」 715 :最上さん 〆パート:2012/02/29(水) 23 47 06 ―――― 副長「おわりましたな」 艦長「終わったね」 副長「まあ、結果的にはカールスラント組の勝利という事で、赤票に払い戻しをするよう指示します」 艦長「うん」 副長「…ところで、これから主計に行くので、よろしければ艦長のお持ちの票も処理してまいりますが。 票の色は赤ですよね」 艦長「いや、私は…」ぴら {副長「青票…」 艦長「冒険はしない主義だが、分の悪い賭けは嫌いではない。 実際、大穴ではなく対抗程度に考えていたからね」 副長「やれやれ、艦長まで青票とは…艦長だけでも勝ちならば、まだ集る事もできましたのに」 艦長「なんだ、君も青か」 副長「存外、行けるかとも思ったんですがねえ」 艦長「やれやれ、だな」 おわり 716 :名無しの俺:2012/02/29(水) 23 50 51 というわけで今日はここまでです 誰得と言われれば俺得ということで。 なんというか、時間の有るときにゆっくり読んでくれる感じでお願いします ちなみに、おまけのページでざっと解説を入れますので そっちも一緒に読んでもらえれば、なおありがたいかと まあ、最上さんに割ける時間を勘案しつつ、てけとーに楽しんでやってください ではまた 717 :名無しの俺:2012/02/29(水) 23 52 36 ID 3Q55SoDs 乙ん どきんが「ピー」とか「バキューン」の代わりに思えたのは気のせいだと信じたい ハートにずっきゅーん的な意味ではそれほど間違ってない どうでもいいけど、どひゅーんだのばびゅーんだの 文章としてパッと見とてつもなく頭が悪く見えるね 718 :名無しの俺:2012/02/29(水) 23 52 42 ID K1WEjBUI 乙! 719 :名無しの俺:2012/02/29(水) 23 58 41 ID NTRoxBEo 乙 エーリカに当てるとはやるな 「まぁこの話のスジならやられるわなあ」的な予定調和な雰囲気を回避できてると受け止めていいのかしらん なにせ作中でこれでもかというほど『弱い』事を強調している以上、 勝ちはなくとも一人でも…という段階においてもそれなりの説得力は必要だよな、とかいうわけでもないけど。 最上さんは少なくともイヤボーン系のキャラクターじゃないから、勝とうと思ったらそれなりに理屈建てて ちゃんと作戦練って準備して、それでも全部うまくいくわけないじゃないということですな っていうかさ、やっぱりエースを落とすってのはホントはとても難しい事なのよさ みたいな雰囲気を感じ取ってもらえれば、まぁそこそこうまく行ったかな、という感じ
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URSULA HARTMANN 所属カールスラント空軍第3防衛飛行中隊(1939年) ノイエ・カールスラント技術省(1945年) 階級曹長(1939年) 中尉(1945年) 身長 148cm(1939年) 年齢10歳(1939年) 16歳(1945年) 誕生日 4月19日 使い魔 アナグマ島田フミカネによるキャラクターデザインの段階ではエーリカ・ハルトマンと同じダックスフントを使い魔として描かれた。 使用機材He112正式採用をめぐる競合でMe109に敗れた機材。 フラックウルフ Fw190タイプA-0BMW 801魔道エンジンを搭載した、フラックウルフ190の先行量産型。 使用武器12.7mm機銃 空対空火薬ロケット×2門カールスラントのヴェーラ・フォン・ブラウンのロケット研究を元にウルスラが開発。 MG151/15 15mm機関銃 9mm拳銃 その他エーリカ・ハルトマンの双子の妹。優秀な姉と比較される事が多く、それが煩わしいと思っていたが、スオムス戦線での仲間との交流と戦果による自信がつくに従い、このわだかまりは払拭された模様。 真面目で向学心に溢れるが、寡黙で必要以上に口を開かない。興味のある事柄には突然饒舌になる事もある。 心の赴くままに行動している姉と違い、何事も本で得た知識が優先で、マニュアル通りに動くことを規範としている。「わたしは教科書からすべてを学ぶ」が信条。 しかし体が頭に追いついていないので、思い通りに動けておらず、特に射撃ではそれが顕著。 姉と同様に高いウィッチの素質があったが、たとえ上官でも他人の話を聞かない性格から士官学校には入れなかった。この「他人の話を聞かない」という性格は、姉のエーリカにも垣間見られるが、ウルスラには特に顕著である。 下士官として任官し、訓練の後スオムスへ義勇軍として送られると、義勇独立飛行中隊(通称いらんこ中隊、後に第507統合戦闘航空団に昇格)に所属。この中で他人との付き合い方や戦い方を覚え、本のみに依存する性質から少しずつ脱却していった。 実験が趣味。義勇独立飛行中隊にいる際、独自に空対空ロケットを開発し大型機に対して戦果を挙げた。後にリトヴャク中尉が装備しているフリーガーハマーに発展。 この成果がカールスラント技術省に認められ、後に兵器開発に携わる。 本国の技術省に転属後は、夜間の工科大学に通いつつ、ロケット兵器を中心とした新兵器の開発と運用に尽力。新型兵器フリーガーシュレックのテストの為ブリタニアの501基地を訪問。同隊のリトヴャク中尉とは訪問以前から交友があった。(秘め話CD 3) ウィッチとしての能力を生かして新型ストライカーユニットの開発にも協力しており、使用機材は多岐に渡る。ジェットストライカーMe262の開発に携わっている。バルクホルン大尉が使用し大破したMe262試験用ユニットの回収の為、ロマーニャの501基地を訪れる。(『ストライクウィッチーズ2』4話) 改良を加えたMe262をサン・トロン基地に持ち込み、バルクホルン大尉による試験に供用。さらに姉エーリカの戦闘にHe162ジェットストライカーで駆けつける。(『Operation Victory Arrow』Vol.1) 作中の発言よりユーは長生きしそうね by オヘア 貴官と姉とは、随分性格が違うようだな by ルーデル ・・・・・・本が読めない by ウルスラ 声優 野川さくら イメージモデル ウルスラ・ハルトマン (1924-1996)愛称 「ウーシュ(Usch)」 その他エーリヒ・ハルトマンの妻で、結婚前の名前はウルスラ・ペーチュ。 エーリヒ・ハルトマンとは彼女が15歳の時からの交際の後に結婚した。 ソ連に抑留された夫が帰ってくるのを信じて十年間待ち続けた。 彼女自身の誕生日は3月23日。 キャラクターデザインハルトマンの双子の妹ですが、作中の時代設定に合わせ、より幼く描いています。 by 島田フミカネ 出典 スオムスいらんこ中隊/秘め歌コレクション 3/TVアニメ『ストライクウィッチーズ2』(2010年)/第五〇一統合戦闘航空団全記録弐 第二集/OVA『ストライクウィッチーズ Oeration Victory Arrow』(2014年)/TVアニメ『ストライクウィッチーズ ROAD to BERLIN』(2020年)
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嘘つきな俺 1 ここがおかしいんだけど? 何でそんな事やってんの? ふと思ったらそれは立派な疑惑の種 水をやるのも枯らすのも、撒いた人間と撒かれた人間の匙加減 --------------------------------------- 俺「将軍」コンコン ?「入りたまえ」 俺「失礼します」ガチャ ?「急遽君が選出されたのだが、よく来てくれた。あー、どれ、緑茶でも出そう」 俺「結構です、自分をお呼びでしょうか」 ?「・・・・・・茶はいいか。今度は501に移籍してもらう、期日は明日からこの任務を終えるまでだ」 俺「了解しました」 ?「恐らく、ぁあこの任務が最後の派遣となるだろう・・・・・・。これが終わったら君も、どこかの部隊に身を置いてはどうかね」 俺「考慮させてもらいます」 ?「じっくり考えてくれたまえ、下がってよい」 俺「では、失礼しました」ガチャバタン ?「・・・・・・そろそろ、日の目を浴びても良いではないのかね。ウィザードの君も」 ------------- 俺「さーてさてっと、今回の任務は」 「・・・・・・」ペラペラ 「・・・・・・光熱多重シールドってこれチートかよ・・・・・・うわこっちは未来予知、すっげー・・・・・・」 ペラペラ 「あいつが解散させそうなのは・・・・・・なるほど」パタン 「オーディオでも聞きながら荷物まとめよ、今夜のご機嫌なナンバーは」ポチットナ 『―――目の前で 消し去らーれそーなー光りが あーるのならー この手で......♪』 ------------- ミーナ「今度新人がうちに補充要員として配属される事になったわ」 坂本「そうか、新人なら宮藤と一緒で鍛えがいがあるな。悩み事はそれか?」 ミーナ「その新人が問題なのよ」 坂本「なんだ、まさか予科練習生を寄越してきたわけでもあるまい」 ミーナ「ある意味そっちのがマシね・・・・・・」 坂本「上層部から直々に推薦してきたのだろう?それなのにマシとは、どんな問題児なんだ」 ミーナ「・・・・・・問題児と言うか、その、ね、男性のウィッチなの」 坂本「・・・・・・は?」 ミーナ「だからね、男性の、ウィッチなの」 ------------- ミーナ「それでは俺軍曹、自己紹介を」 俺「に・・・・・・扶桑皇国出身、俺、17歳、階級は軍曹です。まだ新人なので至らない点もあるかと思いますが、ご指導の程よろしくお願いします!」ケイレイ 芳佳「扶桑出身なんですか、同じですね!新しい整備兵さんですか?」 俺「いえ、ウィザードです」 芳佳「え?」 俺「え?あ、あぁ」 (この子は扶桑出身だったな) 俺「ウィザードでござる」 芳佳「えっ」 俺「えっ、あれ?」 (っかしーな、この時代の扶桑って未だによくわからんのよな) ミーナ「俺さんは男にして魔法が使える、極めて珍しい男性ウィッチです」 全員『男のウィッチ!?』 俺「え、あ、まだ話してなかったんすか、恥ずかしい・・・・・・」 ペリーヌ「ちゅ、中佐!冗談が過ぎますわ!今まで男性のウィッチなんて過去の文献でも指で数える程しか確認できてませんのよ!?」 「それだけ希少な存在がニュースにもならず、報告もされず、どう考えても怪しすぎますわ!」 「それに、どうしてこの部隊なんですの!」 坂本「俺の中に魔法力が確認されたのはつい先月だそうだ」 「急遽飛行予科練に入学させられて、基礎中の基礎だけを学ばせて先週卒業。同じ新人の宮藤と一緒に実戦で経験を積ませろと上からの命令だ」 ミーナ「ここに扶桑皇国海軍小沢中将のサインが記載されている通知書と推薦状がありますので、間違いなく彼は魔法が使えるでしょう」 坂本「私も将軍に確認済みだ」 ペリーヌ「なんと・・・・・・」 シャーリー「本物か・・・・・・」 俺(一つ気になるのはいつもみたく箝口令が布かれてない・・・・・・自由にやっていいのか、捨て駒か) ミーナ「皆さん、仲良くしてあげてくださいね」 俺「よろしくお願いします」 バルクホルン「おい、俺と言ったな」 俺「はい、えーっと・・・・・・バルクホルン!先輩!」 バルクホルン「」 俺「あれ?名前間違えてました?」 バルクホルン(身長は私より少し小さく整備兵より体が細い、歳は一つ下か。そしてなにより先輩だと) バルクホルン「・・・・・・・・・・・・有りだな」 俺「はぁ、どうも」 エーリカ「またこうなっちゃったか、気にしなくていいよー」 俺「あ、ハルトマン先輩ですね、総撃墜数250機突破おめでとうございます!」 エーリカ「にゃははー、ありがとー」 ルッキーニ「ねー虫好きー?」 俺「虫ねぇ・・・・・・ムカデとかヤスデは無理だけど、カブトムシとかクワガタなら大好き」 ルッキーニ「じゃあじゃあ後で一緒に虫取りいこー!」 俺「構わないっすよ」 ルッキーニ「ヤター!」 シャーリー「良かったなー、ルッキーニ。ところで俺、私の名前は知ってるか?」 俺「はい、イェーガー先輩。最速のお話は新聞でも拝見しました、何でもウィッチで音速を」 ミーナ「はいはい世間話はそこまで。それじゃ宮藤さんリーネさん、この基地を案内してあげて」 芳佳・リーネ「はい」 ------------- リーネ「リネット・ビショップ、軍曹です」 俺「俺です、これから厄介になります」 芳佳「私は宮藤芳佳です。私も軍曹だから私たち同じ階級だね!」 俺「そうですね、偶然ですね」 リーネ「俺さんは希少な男性ウィッチだと伺いましたけどどうしてここに?」 俺「俺も詳しい事は聞かされて無いんすけど、さっき隊長が言ってた通り実戦で経験を積む兼戦力アップが目的だそうです」 「まぁ先週一通りの訓練終わらした程度なんで、戦力からしたら先輩方には到底及ばないですけどね」 リーネ「せ、先輩なんてそんな、男さんは私より年上なんですから敬語もやめてください」 俺「はぁ、そっすか?」 芳佳「そうですよ、年上の男の人に敬語使われるのってなんかくすぐったいです。それに私は芳佳でいいです」 リーネ「私もリーネで呼び慣れているのでリーネで結構です」 俺「なるべく善処します。それだったら俺も敬語は取っ払っちゃっていいすよ、同じ階級の軍曹ですし」 芳佳「それじゃあこれからそうするね!」 リーネ「善処します」 俺「ははっwwこれ一本取られたなww」 芳佳「ここが俺さんの部屋、私の部屋のすぐ近くだね」 俺「芳佳さんの部屋は?」 芳佳「隣の隣」 俺「おーほんとに近いすね」 リーネ「私のお部屋の隣だ・・・・・・」」 ------------- そんなこんなで基地案内終了 芳佳「俺さん晩ご飯だよー」コンコン 俺「はい」ガチャ ------------- 芳佳「みんなもう揃ってるね」 エイラ「ミ、ミヤフジ!誰だソイツ!」 芳佳「この人はですね......」 俺(この人が予知能力か、この事は予知してなかったのか?) エイラ「ウィザード?ソイツがか?どっからどう見てもただの男にしか見えねーゾ」 サーニャ「・・・・・・その人から、微弱だけど魔力の反応があるわ」 俺「男のウィッチです、ですから周りからはウィザードと呼ばれてました。名前は俺です、よろしくお願いします」 エイラ「サーニャに手を出したらタダじゃおかねーからナ」ガルルル サーニャ「エイラ、初対面の人に失礼よ」 俺「しねーっすよ、そんな事が無いように念書とサイン書かされましたから。報告されたら即死刑」 エイラ「それなら安心ダナ。私はエイラ・イルマタル・ユーティライネン、少尉ダ」 サーニャ「私はサーニャ・V・リトヴャク、中尉です」 俺「これからお世話になります」 エイラ「堅苦しいのは後でナ、今は飯だ。ホラ、お前も座って食え」 サーニャ「エイラ、私たちが作ったワケじゃないのよ」 シャーリー「なんだエイラ、先輩風吹かしてるなー」 エイラ「そ、そんなんじゃねーヨ!」 俺「いただきます」 「ハムッ ハフハフ、ハフッ!!」 俺「ごちそうさまでした。あー美味かった、やっぱ故郷の味が落ち着くわ」 芳佳「えへへ」 坂本「俺、ちょっといいか」 俺「あ、はい」 坂本「明日模擬戦闘訓練を行う予定だが、その前にお前の固有魔法と使い魔を見たくてな」 俺「ここで?」 坂本「ここでだ」 俺「食堂で?」 坂本「ハッハッハ、そうだ。書類を見る限りあまり危険じゃない固有魔法みたいだからな」 ルッキーニ「うじゅ!俺の魔法見てみたーい!」 ペリーヌ「化けの皮を剥がす良い機会ですわね。ネウロイと戦うときになってできません、じゃお話にもなりませんわ」 俺「昨日からぶっ続けで移動してきて疲れてるんすけどやれってか」 バルクホルン「俺、無理してやれとは言わん。今日は休んで英気を養って明日の訓練でお披露目でも誰も文句は・・・・・・言うか?」 俺「先輩・・・・・・自分を庇ってくれるなんて・・・・・・大丈夫です!やります!」 エーリカ「宮藤の時もそうだったけど、トゥルーデも先輩風吹かしてるねー」 バルクホルン「ハルトマン、残念だがこれは先輩風ではない」 エーリカ「む、じゃあなんなのさ」 バルクホルン「弟風だ!」 俺「先輩ちょっと頭がこれ・・・・・・本題いいすか」 ミーナ「どうぞ」 俺「それじゃ失礼して」ピョコン 芳佳「尻尾と・・・・・・角?耳じゃなくて?」 俺「角。堅くて鋭いから触らないでね」 「それでは今から一瞬の内にこの一本のお箸を大きくしてみせましょう。瞬きしないでくださいね?」 「3、2、1」パチン ポフン ルッキーニ「わわ、お箸が俺の腕くらいに長くなってるー!」 エーリカ「凄ーい!今のが俺の固有魔法?」 俺「はい、魔力を注いで全体的に大きくしました。っとそろそろ元に戻りますよ」 ポフン 芳佳「元の大きさに戻った」 俺「ふぅ、こんなもんっすかね」 エイラ「うーん・・・・・・第一印象としては、なぁツンツンメガネ」 ペリーヌ「どうして私に振りますの!それにしてもそれが貴方の固有魔法?なんとまあ地味ですこと」 俺「カッチーン」 「先輩の地味な胸より派手ですよ」 ペリーヌ「な、なんですって!」 俺「」パチン エーリカ「わわ!今度は箸がみるみる大きくなってく!」 サーニャ「凄い・・・・・・!」 俺「はハハヒャハっはハっはッハはひゃははハヒャ」 「おも・・・・・・」ポイ ドスン! 坂本「もう十分だ、止めろ!」 ルッキーニ「俺が壊れたー!」 リーネ「もう俺さんより大きくなってる!」 俺「はハはハっはハッヒャはハハははッヒャはあ゛・・・・・・」ドサッ 芳佳「俺さん・・・・・・?俺さーん!」 ミーナ「お箸の成長が止まった・・・・・・」 ------------- リーネ「俺さん、朝です。俺さーん」コンコン 俺「地球は無理やったら死ぬ・・・・・・ハッ、夢か。はーい起きてまーす!」ガチャ リーネ「おはようございます」 俺「おはようございます。昨日俺倒れちゃったんですけど、あの箸元通りになりました?」 リーネ「はい、俺さんが倒れてから少しずつ小さくなって5分弱で元の大きさになりました」 俺「ならいいや。ところでもう朝食終わっちゃった?」 リーネ「いえ、これからなので隣同士ですし、ご一緒にと思って」 俺「そか、んでもまだ顔も洗ってないし先行ってていっすよ」 リーネ「せっかくなので顔洗い終わるまで待ちますね」 俺「マジかよすぐ終わらすからね!」バタン ------------- 俺「はよーございます。ふあぁー・・・・・・」 ペリーヌ「」ガタガタンッ 俺「へ、どうしたんすかペリーヌ先輩」 ペリーヌ「き、昨日は、その、からかって大人げなかったですわね」 俺「はぁ、そんな程度で謝るんならこっちだってすいませんでした」 ペリーヌ「え?な、何で貴方まで謝るんですの?」 俺「悪意の無い冗談なら笑って聞き流すのが年上としての対応っすからね」 「あんなんに反応した時点でお相子・・・・・・ハードボイルド失格だ」 ペリーヌ「ハードボイルド・・・・・・?」 俺「なーんちゃってね」 (芳佳さんとリーネさんは料理中、ペリーヌ先輩以外はまだ来てないか・・・・・) 俺「それじゃあ仲直りの握手」スッ ペリーヌ「はぁ」 ギュッギュ トントンコツン ペリーヌ「あ、あの、最後のは?」 俺「握手二回のげんこつ三回上下正面とぶつけて、これから仲良くっておまじないです」 ------------- ―朝食なう― バルクホルン「やれと言った少佐も悪いが、お前は自分の魔力を制御できんのか」 俺「理性ある俺は制御してましたからね、肉じゃがうんめー」 エーリカ「ねね、今度はこのジャガイモ大きくして!」 俺「食べ物は大きくしたくないんでパス」 エーリカ「なんで?」 俺「丹精込めて作ってくれた人に失礼じゃないすか。農作物や畜産物ならなおさらっす」 坂本「ほぉ、一食一口に感謝して食べるとは百姓の精神をしているな。良い心がけだ」 俺「そこまで徹底してねーんすけど。だってほら、食いもん粗末にするとバチが当たるじゃないっすか」 ルッキーニ「そうなの!?」 俺「おぉーそうですよー。ルッキーニ先輩だってその納豆を食べ残すと先輩の枕元に毎晩毎晩」 「『・・・・・・ろー・・・・・・食べろー・・・・・・俺を食べろー・・・・・・』って納豆の幽霊が」 「それはもう、納豆や海草や、こう、指と指を擦ると幽霊の煙みたいなのが出るあれ・・・・・・の如く、先輩の体中をねばねばのねとねとにして、ねぇ芳佳さん」 芳佳「私の地域では納豆の幽霊が」 「『これから毎日、お前のおかずを納豆まみれにしてやる・・・・・・』って枕元で囁いては顔中をねばねばにして帰って行くって聞いたよ?」 ルッキーニ「そそそそんなの嘘だよ!だってまだ来てないもん!」 俺「この話をしないと幽霊は呼ばれた事に気づかないんですよ。これから毎晩先輩の枕元に・・・・・・うーへいへーい↑!」 芳佳「へいへーい!」 ルッキーニ「うじゅー!やだー!」 坂本「二人とも食事中だぞ。もう少し静かに食えんのか、まったく・・・・・」 「ちなみに私の聞いた話ではな」 ミーナ「美緒!」 俺「へいへーい!」 芳佳「へーい!」 ミーナ「二人も焚きつけないの!」 エイラ「オ、オイ俺、今の話本当か?」ボソボソ 俺「んなワケねーっすよ。飯を残すなっていう戒めです、戒め」ボソボソ エイラ「だ、ダヨナ!幽霊なんていねーよナ!」 俺「はっはーん?もしかしてエイラ先輩・・・・・・怖いんすかぁー?」 エイラ「ち、ちっげーヨ!」 サーニャ「俺さん、あまり煽らないで・・・・・・うるさいわ」 エイラ「サーニャ!?」 俺「あ、すいませんでした。リトビャク先輩夜間哨戒終わらしてきたばっかですもんね、お疲れ山脈」 シャーリー「時に俺、今朝ストライカーが届いたって聞いたんだけど機種は何だ?」 俺「機種は知らないんすよね、まぁ見てからのお楽しみっす」 シャーリー「自分のストライカーなのにか?」 俺「自分のストライカーなのに、ですよ」 「上からは試験機体としか聞かされてなくて、他のストライカーと比べても何なのかさっぱりなんです」 シャーリー「試験機か、それは楽しみだな!新タイプの魔導エンジンが開発されたのか?それともデザインが変わっただけか?」 「楽しみだなぁ!」 バルクホルン「リベリアンは相変わらず脳天気だな」 俺「楽しめる事が戦場にあるって羨ましいっすけどね」 バルクホルン「!?」 シャーリー「俺は男の子だから分かるよな、機械とスピードのロマン!」 俺「いやあんまり・・・・・・」 シャーリー「!?」 リーネ「俺さん、ご飯おかわりします?」 俺「どうもすいません、さっきの半分だけおかわりお願いします」 リーネ「俺さんいっぱい食べますね。はいどーぞ」 俺「ども、伸び盛りですから」 ペリーヌ「17で伸び盛りとかあり得ませんわ、夢の見過ぎです」 俺「現実的な夢だからマシっすよ。現実的な夢と書いて、げんじつてきなゆめと読む!」ムシャムシャ ペリーヌ(・・・・・・私より取っつきにくい人ですこと) 俺「で、ペリーヌ先輩は見ねーんすか?」 ペリーヌ「え、え?」 俺「夢ですよ、夢。起きてる時に見る夢」 ペリーヌ「それは、その、見ますわ」 俺「でしょー?手を伸ばせば届く夢を見てる時って、近づけば近づくほど頑張れる励みになるじゃないですか。良いことずくめだと思いますけどね」 「ご馳走様でしたー。芳佳さん流し台どこ?」 芳佳「こっちだよー」 俺「あそうそう、その夢手伝える事あったら手でも胸でも、それこそ知恵でも貸しますよ」 「ん、胸を貸すってどういう意味だっけ・・・・・・?少佐ぁー、胸を借りるってどーゆー意味でしたっけ」 坂本「俺、その発言には少し問題あるぞ・・・・・・」 ペリーヌ(私の夢はガリア解放・・・・・・いつもそれだけを夢見て・・・・・・) ペリーヌ「やっぱり、私より取っ付きにくい人ですわ」クス ルッキーニ「幽霊やだー!」 俺(しっかし二日目でここまで馴染めるとは、やっぱ共通の敵を持ったウィッチに悪者はいねーな) (まずは一人目っと) まだ嘘を吐く2
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エイラさんの○×判定シリーズ エイラさんの○×判定シリーズ制作者名 シリーズのマイリスト 作品リストエイラさんの○×判定 その1 エイラさんの○×判定 その2 エイラさんの○×判定 その3 別作者による関連動画ストライクウィッチーズ 『ムリダナ』(制作者名:mm) 制作者名 kharitokunov シリーズのマイリスト http //www.nicovideo.jp/mylist/7212816 作品リスト エイラさんの○×判定 その1 http //www.nicovideo.jp/watch/sm4319939 +ニコニコ動画のアカウントが無い人用 http //www.nicovideo.jp/watch/sm4319939 エイラさんの○×判定 その2 http //www.nicovideo.jp/watch/sm4989944 +ニコニコ動画のアカウントが無い人用 http //www.nicovideo.jp/watch/sm4989944 エイラさんの○×判定 その3 http //www.nicovideo.jp/watch/sm5800218 +ニコニコ動画のアカウントが無い人用 http //www.nicovideo.jp/watch/sm5800218 別作者による関連動画 ストライクウィッチーズ 『ムリダナ』(制作者名:mm) http //www.nicovideo.jp/watch/sm4032749 +ニコニコ動画のアカウントが無い人用 http //www.nicovideo.jp/watch/sm4032749
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異世界のウィッチ3・その3 ――――――――――――数日後・俺の部屋 ・・・扶桑刀の手入れをしながら、俺は考え事をしていた。 あの戦闘の後、『また誰かが召喚された』件についてミーナに報告したら、 『軍の上層部が関わっているかも』ということで、上層部に呼び出された際についでに尋ねてきてもらったが・・・ 偉いおっさん達は驚いた様子で、『こちらも調べてみよう』と答えたそうだ。 ・・・上層部は関係ないのか・・・ ちなみになぜミーナが上層部を疑ったのか、理由を尋ねてみたのだが・・・ なんでも、以前こいつらがブリタニア(・・・リーネの故郷だっけ?)で戦っていたときに、 そこでの上官だった、マロニーとかいう鍋に入れて食えそうな名前のおっさんが、 ネウロイの力を利用した兵器・・・ウォーロックだかを作成したことがあるから、 今回も秘密裏に何かやったのでは?・・・と思ったとのことらしい。 そのウォーロックはどうなったんだ?と訊いてみたら、・・・逆にネウロイの力に乗っ取られて暴走したらしい。 まあ、それはともかく・・・ 俺「・・・」 つまり、軍とは関係のないところで召喚が行われた、ということか。 ・・・まあ、俺にとっては、軍が関わっていようと国が関わっていようと、 どうしても見逃せない問題であるということは確かだ。・・・この世界において、人為的な召喚の『鍵』は俺の力以外にありえない。 ・・・何から俺の力を得たのかはわからないし、俺の知らないところで召喚が行われたのだが、 なんにしても・・・俺の力を利用されたのだから、俺にも召喚の責任がある。 俺「・・・」グッ この世界の人間は、自分の欲望のためなら、別の世界まで利用するっていうのか・・・ ・・・俺は、そんなことをしてもらうために、戦っていたわけじゃないのに・・・ ・・・ ・・・ネウロイも、同じことをしたな・・・ ・・・ ・・・人も、ネウロイも・・・同じようなもの、なのか・・・ ・・・ 俺「・・・何考えてんだ」ポツリ 浮かんできた考えを振り払う。 俺はこの世界の人間を守るために戦ってるはずなんだ。 ・・・でも・・・ 俺「・・・」 ・・・そんな奴ら、守る価値はあるんだろうか・・・ ・・・ ・・・守るべき、なのだろうか・・・? ・・・召喚だなんて、人の運命を弄ぶことを、自分達の欲望のために行う奴らを・・・ 俺「・・・」 ・・・召喚された人は、今何を思っているのだろうか・・・? 初めの頃の俺のように、帰りたいと思っているだろうか・・・? ・・・もしそう思っているのならば・・・俺は、その人を帰さなければならない。何を犠牲にしてでも。 俺「・・・クソッ」 ・・・俺があのときに帰っていれば・・・ネウロイの誘いに乗っていれば・・・ こんなことにはならなかったんだ・・・ 俺が・・・ コンコン 部屋のドアがノックされた。・・・この時間帯に俺に用ってことは・・・ 俺は刀を鞘に納めて、腰に携えてから、言った。 俺「何だ?」 「俺さん、坂本さんが『訓練するから外に来い』って言ってました」 宮藤の声だ。 俺「・・・」 ・・・気を紛らわすことができるかもな。 俺「りょーかい・・・」 ・・・ ・・ ・ ――――――――― 基地周りを10周せよ、か。・・・初めの頃は、体育の授業の持久走を思い出して物凄くイヤだったのだが、 俺「ふぅー・・・」 今の俺にとっては「いつものこと」として済ませられるレベルのことになってしまった。・・・慣れとは恐ろしいものだ。 坂本「ふーむ・・・流石だな。宮藤達をここまで遅れさせて終了とは」 膝に手を置いてうなだれる俺に坂本が言う。 俺「・・・このくらい、できなきゃ、情けないからさ・・・」ハァハァ 坂本「・・・ふっ、はっはっはっはっは!言うようになったな、俺!」 俺「うっせぇ・・・」ハァハァ 坂本「・・・よし!」 俺「・・・」ハァハァ またなんか思いついたのか・・・? 坂本「俺、刀は持ってきているな?宮藤達が走り終えたら、射撃訓練に移る前に一試合しないか?」 え・・・ 俺「えぇ~・・・」 坂本「なんだその反応は?」 俺「俺があんたに勝ったことないってこと、わかってるくせに・・・」 坂本とは、お互い剣の道を歩んだ者同士として、稽古の他にもしょっちゅう試合をしていたのだが、 俺は坂本に一度も勝ったことはなかった。・・・大体にしろ、真剣でやろうってのが間違いなんだよ。怖すぎだろ。 坂本「む?今日こそお前が勝つかもしれないではないか」 俺「いつもいつもそう言われて試合して、そんで俺は負けてきたんだよ」 坂本「・・・はっはっはっはっは!」 俺「・・・ったく、あんたは・・・」 坂本「私は、お前が成長した部分が口だけではないというところを見たかったのだが」 ・・・ 俺「・・・」 坂本「・・・」 俺「・・・」 坂本「・・・」 俺「・・・今日こそ勝つ」スッ 膝から手を離して俺は言う。 坂本「・・・はっはっはっ!それでこそ扶桑男児だ!」 俺「・・・俺は日本男児だ」 坂本「ん?同じようなものだろう?」 俺「・・・」 ・・・そうかもしれない。 俺「・・・そうかもな」 坂本「・・・ふっ」 ・・・ ・・・ ・・・ 宮藤「はっ、はぁ・・・」ハァハァ リーネ「おっ、俺さん・・・速い、です・・・」ハァハァ あ、ようやく宮藤とリーネとペリーヌが走り終わったのか。 ・・・ペリーヌが俺のところに寄ってくる。 ペリーヌ「お、俺さん・・・?」ハァハァ 俺「ん」 ペリーヌ「少佐と、何を・・・お、お話に、なられていたの、ですか・・・?」ハァハァ 俺「・・・また久しぶりに一試合するぞって」 「「「!」」」 宮藤「またお二人の試合が見られるんですか!?」パァッ 俺「宮藤、お前なんで楽しそうな顔してんだよ?俺いっつも負けてるっつーのに」 宮藤「でも、試合をしてる時の俺さんはかっこいいってみんな言ってますよ?」 俺「聞いたことねえよ」 リーネ「・・・確かに、俺さんのいるところでは言っていませんでしたからね」 俺「・・・」 宮藤「サーニャちゃんが夢中になっちゃうのもわかる、って」 ・・・ 俺「・・・なんでそこでサーニャの名前が出てくるんだよ?///」 ペリーヌ「あら?何を言っていますの?」 俺「わざわざ名前出す意味がわかんねえよ///」 リーネ「俺さんが相手だからこそ名前を出す意味があると思いますが・・・」 宮藤「その理由は俺さん自身がよくわかってると思いますよ~?」 こいつら・・・ 俺「わかんねえy・・・」 わかんねえよ死ね、と言おうとしたその時・・・ ドクンッ ! 俺「・・・!?」 坂本「・・・む?」 ・・・またこの感覚・・・ ペリーヌ「・・・俺さん?どうなさいました?」 ・・・近い・・・ だけど、・・・これは、なんだ? リーネ「・・・あ!」 宮藤「俺さん、もしかして・・・」 ・・・何か、違和感がある・・・異世界の魔力とは、どこか違う感じが・・・ 俺「・・・っ」チャキッ ・・・違和感があろうと、俺が感知できるということは異世界の魔力であることに変わりない。行かなければ。 俺「くっ!」ダッ 壁に立てかけておいた刀を持って、俺は感覚のするほうへ走った。 宮藤「俺さん!?異世界の人が、ここに来たんですか!?」 背後の声を、俺は気にも留めなかった。 ――――――――――― ミーナ「・・・どちらさまでしょうか?」 「女と申します。・・・」 ミーナ「・・・なにか、御用でしょうか?」 女「・・・」 ミーナ「・・・?」 タッタッタッタッ・・・ 俺「・・・っ!」 ・・・この人、か・・・ 女「・・・」ジッ 俺「ハァ・・・ハァ・・・」 ミーナ「・・・俺さん?・・・」 ミーナが不思議そうな顔で俺を見る。・・・タイミングよく来すぎだ、とでも思っているだろうか? まあ、それはともかく・・・ 俺「・・・あんたは・・・」ハァハァ 俺は、目の前の女性を見る。 ミーナ「・・・まさか」 ミーナが、俺の様子から目の前の女性の事情を察したようだ。 女「所詮、この世界の人間に私達の苦しみはわかりませんよ。そうですよね、俺さん?」 ・・・苦しみ。 俺「・・・俺は・・・」 タッタッタッタッタ・・・ 坂本「俺!」 宮藤「はぁ、はぁ・・・」 リーネ「お、俺さん・・・」 ペリーヌ「まさか、その女性が・・・」 女「・・・」 俺「・・・」 お仲間ですか? ・・・ああ そうですか・・・ コツコツコツコツ・・・ エーリカ「何してんの?」 ゲルト「ミーナ、その女性は?」 シャーリー「お客さんか?」 ルッキ(おっぱいはふつーだ・・・) エイラ「サーニャ、どうしたンダ?眠くないか?」 サーニャ「・・・俺さんみたいな気配がするの・・・」 エイラ「エ?」 ・・・みんな・・・ 女「皆さん、おそろいですか。さて、どこから話したものでしょうか・・・」 異世界のウィッチ3・その5
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ストライクウィッチーズ 第○○統合戦闘航空団 1 守りたいから私は飛ぶ!!パンツじゃないから恥ずかしくないもん! ===========================重要=============================== ・【実況厳禁!】 →番組ch : http //live24.2ch.net/weekly/ →番組ch(西日本):http //live24.2ch.net/livewkwest/ →BS実況(民放)板 : http //live24.2ch.net/livewowow/ ・sage進行(メール欄に「sage」)と、2ch用ブラウザ導入を推奨 →http //ringonoki.net/tool/2ch/1-2ch.php ・ニコニコ動画、YouTube(ようつべ)、ファイル共有に関する話題・URL貼りは荒れる元なので厳禁。 ・煽り、荒らし、製作会社関連の話題は全スルーで放置。 ・次スレは 800が宣言してから立てること。無理なら代役を指名。 900を過ぎてもスレ立てや代役指名がうまくいかない場合には、任意の人(宣言順)が 「ストライクウィッチーズ 第○○統合戦闘航空団 で次スレ立てます」と宣言してスレ立て。 ・スレタイは「ストライクウィッチーズ 第○○統合戦闘航空団」で固定とする。 同一スレタイで重複した場合は、可能な限り次スレとして再利用。 その他のスレタイで立てた場合は削除依頼して放置。 ============================================================== ●放送局 福井テレビ: 木曜 25 20~ テレ玉: 木曜 25 30~ 奈良テレビ: 木曜 25 30~ チバテレビ: 木曜 26 30~ KBS京都: 金曜 26 00~ 信越放送: 金曜 27 00~ 岐阜放送: 土曜 25 00~ テレビ神奈川: 土曜 27 30~ 群馬テレビ: 日曜 25 30~ サンテレビ: 月曜 26 10~ 東京MXテレビ: 月曜 27 00~ 三重テレビ: 月曜 27 00~ TVQ九州放送: 水曜 27 38~ . 熊本放送: . 月曜 26 25~ (1週遅れ) BS日テレ: 月曜 27 30~ (3週遅れ) ●公式HP http //s-witch.cute.or.jp/ ●まとめwiki(主題歌・DVD情報等、放送状態(修正等)、画像保管庫) http //www37.atwiki.jp/strike_witches/ ●前スレ ストライクウィッチーズ 第80統合戦闘航空団 http //changi.2ch.net/test/read.cgi/anime/1217536480/ 2 ●スタッフ 監督・アニメキャラデザイン:高村和宏 キャラクターデザイン原案:島田フミカネ シリーズ構成:ストライカーユニット 助監督:八谷賢一 世界観設定・軍事考証:鈴木貴昭 メカデザイン・メカ総作監:寺尾洋之 キャラクター総作監:山川宏治・平田雄三 美術監督:小倉宏昌(小倉工房) 美術設定:松本浩樹(スタジオイースター) カラーデザイン:甲斐けいこ・池田ひとみ 3D監督:下山博嗣 撮影監督:江間常高 編集:三嶋章紀 音響監督:吉田知弘 音響制作:楽音舎 音楽:長岡成貢 音楽制作:コロムビアミュージックエンタテインメント アニメーション制作:GONZO 原作:島田フミカネ Projekt Kagonish(プロイエクト カーゴニッシュ) ●キャスト 宮藤芳佳(みやふじ よしか):福圓美里 坂本美緒(さかもと みお):千葉紗子 ミーナ・ディートリンデ・ヴィルケ:田中理恵 リネット・ビショップ:名塚佳織 ペリーヌ・クロステルマン:沢城みゆき エーリカ・ハルトマン:野川さくら ゲルトルート・バルクホルン:園崎未恵 フランチェスカ・ルッキーニ:斎藤千和 シャーロット・E・イェーガー:小清水亜美 エイラ・イルマタル・ユーティライネン:仲井絵里香 サーニャ・V・リトヴャク:門脇舞以 ●主題歌 オープニングテーマ:「STRIKE WITCHES~わたしにできること~」石田燿子 エンディングテーマ:「ブックマーク ア・ヘッド」宮藤芳佳(CV:福圓 美里) 2008/8/20(水)発売中 1,260円(税込) 発売元:コロムビアミュージックエンタテインメント ●ストライクウィッチーズ オリジナルサウンドトラック 2008/9/24発売予定 2,940円(税込) 発売元:コロムビアミュージックエンタテインメント ●ストライクウィッチーズ キャラクターソングコレクション 2008/10/8発売予定 2,940円(税込) 発売元:コロムビアミュージックエンタテインメント 3 ●関連スレ ストライクウィッチーズ ネタバレスレ http //changi.2ch.net/test/read.cgi/asaloon/1215520852/ ストライクウィッチーズ】宮藤芳佳はオッパイ大好きカワイイ 2揉み目 http //changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1218687651/ 【ストライクウィッチーズ】リネットはおっぱい狙われカワイイ2 http //changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1217681582/ 【ストライクウィッチーズ】ペリーヌは朝からメガネメガネ~カワイイ2 http //changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1219249797/ 【ストライクウィッチーズ】シャーロットは超音速カワイイマッパ2 http //changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1219716274/ 【ストライクウィッチーズ】ルッキーニはフランチェスカワイイ2 http //changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1218898693/ 【ストライクウィッチーズ】エイラは純情ヘタレかわいい3 http //changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1219616643/ 【ストライクウィッチーズ】坂本美緒はわっはっはっカワイイ2笑い http //changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1218854262/ 【ストライクウィッチーズ】サーニャは照れ屋カワイイ頬染め4回目 http //changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1219584764/ 【ストライクウィッチーズ】ミーナは美声お姉様可愛い2唱目 http //changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1219349442/ 【ストライクウィッチーズ】エーリカはスースーずぼら可愛い (実質2) http //changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1219240832/ 【ストライクウィッチーズ】ゲルトルートは電撃戦カワイイ 3パチン目 http //changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1219538772/ 【ストライクウィッチーズ】艦長andみっちゃんスレ http //changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1216145010/ ●キャラクターガイドver6 http //www37.atwiki.jp/strike_witches/?plugin=ref serial=64 http //www2.ranobe.com/test/src/up26771.jpg ●ストライクウィッチーズお絵かき掲示板 http //bbs4.oebit.jp/s_witch_like/ 4 ●FAQ Q. これって何クール? └A. TVシリーズは1クール全12話の予定です。 Q. これってスカイガールズとどういう関係なの? └A. キャラ原案が両作共に島田フミカネ氏である事以外、全く関係ありません。 Q 小説版となんか設定ちがくね? └A. メディアミックスではいつものことです。 Q. 何で若い娘ばっかなの? └A. 魔女は若い頃に覚醒し、年をとると魔力が使えなくなるようです。宮藤家の様な例外も有ります。 Q. 男どもは何やってんの? └A. ネウロイ(敵)の瘴気の影響で魔女以外は近付けません。観測や整備、市民の誘導などバックアップをしているようです。 Q. ストライカーユニットって何なのさ? └A.魔力増幅器のようなもの、動力源は装着者の魔力です。空戦型と陸戦型の二種類があります。 Q. ストライカーのプロペラ同士がぶつかって壊れるだろ…… └A. プロペラのようなものは飛行魔法が大気の影響で可視化したものです、実体はありません。 Q. 防風なしで飛んだら体が持たないだろ? └A. 魔力の障壁で軽減してるようです。 Q. 呼吸はどうすんの? └A. 魔力でどうにかしてます。 Q. LMGやら対戦車ライフルなんて片手で持てる訳ないだろ? └A. 魔力で筋力が強化されてるので大丈夫です。 Q. 何でズボンとか穿いてないの? └A. ストライカーユニットをすぐ装着出来るようにです。あと分厚い衣服は魔力の通電の邪魔になるのです。 Q. 何でパンツ(ry └A.パンツじゃないから恥ずかしくないもん! Q. 何でスク水(ry └A. 海軍出身だからです。深く考えてはいけません。 Q. 何で獣耳や尻尾が(ry └A. 魔女たちがそれぞれ持つ使い魔の影響です。深く考えてはいけません。 Q. あと…… └A. 魔女の魔力を信じろ。 5 ■店舗別DVD予約・購入特典 ※8月27日現在HP上で確認できた情報のみです、補足・修正は随時お願いします) 特典画像はHP掲載のもの(正式決定でないので要注意) ストパンOHPにて後日絵柄掲載予定。尚、ショップごとで予約期限が違うので要注意。 オリコン加盟店(とらのあな・ゲーマーズ・アニメイト・アマゾン・ソフマップ・セブンアンドワイ) 【ゴンゾスタイル】 早割(7800円)、全割(全6巻で49140円、定価)、特典内容未定 早割で全巻揃えた場合や全割利用のどちらでも早割・全巻購入特典両方貰える 定価(8190円)・店舗特典or予約特典あり】 ・とらのあな:若干値引きの7781円 限定版1・2・3巻購入特典:テレホンカード http //www.toranoana.jp/mailorder/mdv/pagekit/0000/01/65/0000016508/strikecard1_160.jpg 限定版4・5・6巻購入特典:描き下ろしテレホンカード http //www.toranoana.jp/mailorder/mdv/pagekit/0000/01/65/0000016508/strikecard2_160.jpg ・ゲーマーズ 店舗特典:オリジナルスリーブ、オリジナルポストカード3種 予約特典:キャンペーン用ポストカード1種 全巻購入特典:島田フミカネ先生描き下ろしテレカ ・アニメイト 店舗特典:別柄スリーブジャケット、ポストカード3種 予約特典:ポストカード ・メッセサンオー 店舗特典:オリジナルテレカ 全巻購入特典:島田フミカネ先生描き下ろしテレカ http //www.messe.gr.jp/tvgame/gazou00/p_image/22433p1.jpg http //www.messe.gr.jp/tvgame/gazou00/p_image/22434p1.jpg http //www.messe.gr.jp/tvgame/gazou00/p_image/22435p1.jpg http //www.messe.gr.jp/tvgame/gazou00/p_image/22436p1.jpg http //www.messe.gr.jp/tvgame/gazou00/p_image/22437p1.jpg http //www.messe.gr.jp/tvgame/gazou00/p_image/22438p1.jpg ・キャラアニ:会員価格6552円 全巻購入特典:卓上カレンダー(通常版全巻購入特典は?) ・ソフマップ:若干値引きの7371円 1~3巻連続予約特典:オリジナルテレカA(既に予約済みの人も対象) 4~6巻連続予約特典:オリジナルテレカB(既に予約済みの人も対象) 【割引率大・店舗特典なし】 ・アマゾン:6224円 ・セブンアンドワイ:6552円 ・その他ショップは↓参考 http //kakaku.com/item/D0077637101/ ----
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俺「オレは何故まだ生きているんだ……」 奴に撃墜され、気が付けばオレはベットの上にいた。 身体に怪我が殆ど無かった。 本当にオレは撃墜されたのか?と疑問に思うほどに。 いや、あれは撃墜されたんじゃない。 だが、今となってはどちらでも大した違いはないな。 俺 (まさか夢か何かか?) そう思い頬を思いっきりつねってみる。 俺「痛ぇ……」 俺 (……そもそも死んでいたとしたら夢何て見るわけが無いか……だとすれば、やはり現実) 周りを見渡すと医療品が入った棚や、ベットが何床か並んでいた。 俺 (ここはどうやら天幕の中のようだな……だとすれば野戦病院なのか?) コツ コツ コツ 足音が聞こえてくる。 やがて足音が止み、入口が開かれる。 同時に強い日差しが俺の目を貫き、思わず顔を背ける。 ???「あっ……目を覚ましたのね」 声のした方へ顔を向けると、一人の女性が立っていた。 彼女は茶色いショートヘアーにゴーグルをつけ、白いシャツの様なものに赤いスカート?を着ていた。 俺「君は?」 ???「あぁ、そういえば自己紹介がまだだったわね」 加東「私は第31統合戦闘飛行隊「アフリカ」所属 加東 圭子 階級は少佐 この部隊の隊長よ」 俺 (こんなに若い女性が少佐だと?) 俺 (それにアフリカ??なんて聞いた事がない…) 疑問は色々とあったが、黙っているのも悪いのでこちらも名乗る事にした。 俺「オレはエルジア空軍第156戦術戦闘航空団アクィラ隊 俺大尉だ。」 加東「エルジア…?」 そう言って首を傾げている。 やはり、あちらも疑問を持っている様だった。 その後、お互いの疑問点について話し合った結果、オレ達はある結論に辿りついた。 加東「おそらく、あなたはこの世界の人間ではないわ」 にわかには信じ難い事だったが、そうで無ければ説明がつかない事が多過ぎるので、信じざるをえなかった。 加東「そして、魔法力を持っている可能性が高い」 『魔法が存在する』何て事は『俺がこの世界の人間ではない』という事よりも理解に苦しんだが、どうやらオレは墜落時に魔法によって造られるシールドに守られていた可能性が高いらしい。 今痛みも無く自由に動かせる体が、何よりもそれを証明していた。 加東「魔法力を使える人間はとても貴重なのよ」 加東「だから、もし良かったら私達と一緒に戦って欲しいの」 加東「勿論、衣食住は心配しなくてもいいわ」 オレには断る理由が無い。 何よりも、オレにはまだ空でやり残したことがあった。 だから答える 俺「あぁ、構わない。」 俺「これから宜しく頼む」 そう言って右手を伸ばし、硬く握手をする。 加東「ようこそ。ストームウィッチーズへ」 こうしてオレの新たな戦いが始まった。 魔法力をテストするべく向かったハンガーまでの道のりで、ケイがこの世界について色々と教えてくれたので、俺はネウロイやストライカーユニット、それにパンツじゃ無いって事を大方理解する事が出来た。 ちなみにケイというのは彼女の愛称で『加東少佐は堅苦しいから止めて』という本人の希望でそう呼ぶ事になった。 ハンガーに入ると、数人の整備兵の視線がオレ達に集まる。 さっきのケイの話によると、男のウィッチというのは非常に珍しいらしく、オレは彼らの好奇の目に晒され続けた。 中には大掛かりな装置が何台かおかれていて、その一つの前でケイは止まった。 加東「これがあなたのストライカー」 加東「これはマルセイユが前に使ってた旧式のF型だけど、良い機体よ」 茶色を基調にし、ワンポイントに黄色が入ったストライカーが、そこにあった。 機体に書かれている番号は「14」 俺 (14?妙な機体番号だな……まぁ13なんて付けていたオレが言えた義理でもないが) 加東「さぁ俺、ストライカーに足をいれてみて」 促されるままにストライカーに足を入れると、身体中に何かが駆け巡るのを感じた。 それと同時に機体のエンジンが始動し轟音を響かせる。 俺 (懐かしい、昔乗ったプロペラ機の音の様な良い音だ) 懐かしい音を聞いていると、気持ちが高まってくる。 俺「なぁケイ、今から空に上がってもいいか?」 そう聞くとすぐに 加東「ダメに決まってるじゃない。今日は魔力テストをしに来ただけなんだから」 俺「そうはいっても身体が疼いてしょうがないんだよ」 加東「それに、まだあなたは飛行訓練もしていないでしょ?」 俺「大丈夫だ。オレはパイロットだぞ?飛ぶ事に関してはプロフェッショナルさ」 そんな理由にもならない理由を吐きながら、エンジンの回転数を上げる。 加東「パイロットって…戦闘機とストライカーじゃ全然違うじゃないない!!」 俺「よし、離陸する」 俺は聞こえないフリを決め込んだ。 エンジンの回転数が3000回転を超え徐々に機体が加速する。 加東「俺ーーー!待ちなさぁーーーーい!!!」 俺 (何か言ってるな。ま、いいか) 普段の冷静さは久々の高揚感で全て吹き飛んでしまっていた。 やがて機体が地上から離れてゆく。 俺 (さて、まず最高速がどの程度出るかだが……) 機体を限界まで加速させてみる。 俺 (計器が無いから詳しくはわからないな、だが…おそらく400ノットも出ていないじゃないか?) 俺 (風が心地いい……) 続いて上昇、降下しながらバレルロール、そしてループ 俺 (ほう……) 一通り戦闘機動を行う内に、この機体の性能が分かってきた。 俺 (速度はからっきしだが、低速域での旋回性能は目を見張るモノがある) 俺 (旋回性能だけでいえば、むしろ現代機よりも上かもしれん) 俺 (だが、その分身体にかかる負担も大きくなりそうだ) そのうち、滑走路からケイがここまで上がってきた。 加東「まったく……無事だから良かったものの。いくらあなたがパイロットだからって、ストライカーでの飛行経験も無いのに、墜落でもしたらどうするのよ」 俺「けど、初飛行にしてはなかなか飛べていたとは思わないか?」 加東「俺を追うためにストライカーの準備をしてたんだから、見れるわけないじゃない」 俺「そうか……そいつは残念」 加東「さぁ、戻るわよ」 俺「なぁ、もう少しだけ飛ばせてくれないか?」 加東「駄目よ、あなたも一応治りたてなんだから。今日は安静にしていなさい」 俺「頼むよ、もう少しだけ」 加東「上・官・命・令よ」 俺「はぁ、了解…」 渋々そう答えるしかなかった。何せ上官命令だからな。 俺 (思えば上官に命令されたのなんていつ以来だろうか。) 俺 (我が部隊が出来てからはずっとオレが隊長だったからな…) そんな下らない事を考えている内に、いつの間にか地上に戻って来ていた。 ハンガーに戻り、ストライカーから降りていると一人の少女がこちらにやってきた。 真っ白い肌にオレと同じ銀髪、それに帽子を深々と被り作業服を少女がこちらにやってきた。 俺 (この子もパン…いやズボンか、全くユニークな文化だ。正直、目のやり場に困るよ) 少し間が空いた後おどおどとした調子で喋り出した。 リトヤ「えっ…えっと…本日付けで整備班に配属されましたリトヤ・レイノネンと申します!!」 リトヤ「出身はスオムスで、年齢は13歳です!」 リトヤ「こっこれからは俺さんのストライカーユニットは、わっ私が担当いたしますので、よろしくお願いします!!」ペコリ 俺 (つまりこの子はオレ専属のメカニックという事なのか?) リトヤと名乗った彼女は、まだ少し幼い顔付きをしている。本当にこの子に整備が出来るのか疑問だったが、10代の少女が空を飛んでいる世界だ、おそらく大丈夫なんだろう。 俺「よろしくな」 今日二度目の握手をする。 俺「オレはストライカーの事は全くだから全て君にお願いするよ」 リトヤ「大丈夫です!!俺さんの機体は私が責任を持って整備しますので!!」 俺「あぁ、よろしく頼む。じゃあオレはこれで…」 さて戻るか…と思った所で気付いた。 俺 (って…オレは一体何処に戻れば良いんだ?) 周りを見渡してもケイはいない。 そういえば、やらなきゃいけない仕事があるやら何やら言っていた事を思い出す。 結局いるのはこの子だけだった。 俺「なぁリトヤ、オレは一体何処に戻ればいいんだろうか?」 駄目もとで聞いてみる。 リトヤ「えっ!?…すみません…私にはちょっと…」 俺「だよな…困らせる様な事を言ってすまない。とりあえずケイを探してみるよ。今ならまだ近くにいるかもしれん」 リトヤ「あっ待ってください!!これを」 リトヤがオレに何かを渡してきたを 俺 「これは…ここの地図か?」 リトヤ「はい、この基地の地図です。私が着任時に貰ったモノですが、宜しければどうぞ」 俺「君も新人だろ?いいのか?」 リトヤ「はい!!自分の天幕までの道は、朝で覚えましたので」 俺「本・当・に大丈夫か?」 先ほどからの行動を見ていると、この子はドジっ子の気があるみたいなので、念のためにもう一度確認してみる。 リトヤ「大丈夫でふっ!!」 俺 (あっ噛んだ……) そんなこんなで不安は拭えないままハンガーを後にする事となった。 外に出ると、再び強烈な日差しがオレを襲う。 俺 (暑い…まったく嫌になるな…) 先ほど貰った地図を見てみると、ケイの天幕までは割と遠いみたいだった。 俺「ついでに基地を散策して行くか」 俺「いろんな所を回ったものの天幕しか見当たらないぞ。折角地図をもらったんだが……まいったな…迷っちまったか」 俺 (何か目印になるモノは…ん?) ブロロロロロロロロ 輸送機が向こうから基地上空に近づいてきていた。 数秒後、機体から何か落ちてくる。 俺「何だあれは」 俺「おいおい……こっちに落ちてくるぞ」 ピュ~ だんだんとその形が見えてきて… 俺「あれは……まさか人間か!?」 俺「まずいッ!!」 ダッ!! 無意識の内に足が動き出す。 俺 (確かシールドは衝撃を吸収出来るって言っていたな。ならっ!) ピコン 腕にシールドを展開する ダッ ダッ ダッ ダッ 俺「くっ…届けッ!!」 最後の一歩でジャンプし、シールドで衝撃を和らげ、何とか空中で受け止める。 その後地面に着地し、受け身も何とか取ることができた。 俺「ふぅ…何とか間に合った………君、大丈夫か?」 抱きかかえた少女を見ると視線が衝突する。 整った顔立ちに透き通る様な肌。腰まで伸びた金色の髪。 そしてその美しい青い目に俺は思わず吸い込まれそうになった。 ???「お前、なかなか良い目をしているじゃないか」 ???「それにしても……ふっ」 ???「この私を助けにくるなんて中々面白い奴だな」 彼女は急に笑い出す。 まさか助けた相手に笑われるとは思っていなかったオレは呆気に取られる。 ???「悪いけど、私はサインはしない主義なんだ」 そう言って彼女はオレに不敵な笑みを向けた。 そう、これがオレとアイツの初めての出会いだったんだ。 黄色の13TOPへ
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異世界のウィッチ2・その7 ――――――3日後 次に俺が目を覚ましたのは医務室のベッドの上だった。 ・・・なんで医務室?何があったんだっけ? 腹に何か締め付けられるような感覚がある。服をめくってみると、包帯が巻いてあった。 それと、左耳が妙に温かい。触ってみたら、 俺「・・・痛っ!?」 軽くだが痛みが走った。 その痛みで、段々記憶が戻ってきた。 確かネウロイとの戦いで・・・そうだ、耳は銃弾で、腹は不意のビームでやられたんだったな。 俺「・・・クソッ!」ドスッ 倒せると確信したのに、 ・・・彼女の能力と「危機」の時まで計算していたネウロイの技術に上を行かれたのだ。 悔しさがこみ上げてきて、俺はベッドを殴った。 「・・・ん・・・」 その衝撃に反応したかのように、横から声がした。 誰かいたのか? ・・・誰だ? そう思って視線を向けると、 「・・・俺・・・さん・・・?」 白い肌に銀色の髪。まさに「雪」を体現したような儚げな少女が、 細く綺麗な声で俺の名前を呼んだ。 俺「サーニャ?」 サーニャ「・・・っ!」ギュッ 俺の呼びかけには答えずに、サーニャは俺の右手を握ってきた。 俺「・・・」 俺は黙ったまま手を握り返す。 サーニャ「・・・良かった・・・」 サーニャが呟く。 俺「・・・」 サーニャ「・・・このまま目を覚まさなかったら・・・どうしようって・・・」 うっすらと目に涙を浮かべている。 ・・・心配させてしまったみたいだな。 サーニャの頭を撫でようと右手を動かそうとしたら、 サーニャは、握った俺の右手を自分の左胸に持っていった。 俺「・・・?」 ドクン・・・ドクン・・・ 右手の柔らかい感触の奥に、サーニャの心臓の鼓動が伝わってくる。 サーニャ「俺さん・・・私は、生きています・・・俺さんは?」 すぐに言葉の意味を理解できた俺は、空いている左手でサーニャの片手を掴み、 俺自身の左胸に、・・・心臓の位置に持っていった。 俺「生きてるよ」 その言葉に、サーニャは、涙を伝わせて俺の目を見た。 サーニャ「・・・はい・・・」 俺「・・・」 そのまま俺たちは、何も喋らずに見つめ合っていた。 「あーーーーっ!!」 俺・サーニャ「「!」」 不意に響いた声に、咄嗟に俺たちはお互いの胸から手を離した。だが、 「どうしたんだルッキーニ!」 ルッキ「シャーリー!俺がサーニャのおっぱい触ってたー!!」 俺・サーニャ「「・・・」」 手遅れだった。 ・・・あのクソガキ・・・ぶん殴ってやりたくなった。 ――――――――― ミーナ「あらあら」ニコニコ シャーリー「二日寝て起きたと思ったら早速それかぁ~?」ニヤニヤ 俺「ち、違う!そうじゃなくて・・・」 ゲルト「言い訳するのか?見苦しいぞ、俺」 ペリーヌ「そうですわ!過程はどうあれ触ったのは事実でしょうに!」 宮藤「全く、俺さん何考えてるんですか!」 リーネ「芳佳ちゃん・・・」 宮藤「え?」 リーネ「・・・ううん、なんでもない」 エイラ「オイ俺・・・この二日間・・・サーニャがどれだけお前のこと心配してたと思ってんダヨ! ずっと傍につきっきりだったんダゾ!なのにお前は・・・」 俺「・・・そうだったのか?」 サーニャ「・・・はい」 俺「・・・ありがとう、サーニャ」 サーニャ「いえ・・・///」 エイラ「ムゥ・・・」 坂本「俺よ、宮藤にも感謝しておけ。懸命に治療してくれたのだからな」 俺「そうか・・・宮藤も、ありがとうな」 宮藤「えへへ・・・できることをしただけですよ」 シャーリー「しかし、バルクホルンに続いて、俺まであのネウロイに撃墜されちまうとはなぁ・・・」 ゲルト「・・・」 ミーナ「そのネウロイについてですが、この二日間でわかったことがあったので、 次の出撃の時のために例のネウロイへの作戦を立てたのだけれど・・・ 俺さん、寝起きで悪いけれど、今ここで話してもいいかしら?」 俺「俺はどこだろうと構わないが・・・みんなは?」 エーリカ「私達はもうミーナから聞かされたからね。あとは俺だけなんだ」 ゲルト「そして、この作戦において不可欠なのは、俺、お前の存在なんだ」 俺「・・・そうか」 ミーナ「・・・前回、あのネウロイを撃破するために背後から攻撃しシールドを解除させて無防備状態を作らせるという作戦を行いましたが、 失敗に終わりました。理由は、背後にまわったシャーリーさんの銃撃が、返ってきた弾丸に阻止させられたからです」 俺「!」 あのネウロイ、そんなことまで・・・ ミーナ「シャーリーさんの報告によれば『近づくたびに弾のスピードと精密さが増していく気がした』とのことですが・・・ 俺さんにも尋ねておきます。シャーリーさんの言うとおりでしたか?」 俺「・・・シャーリーも気付いてたか」 シャーリー「そりゃ気付くさ。近づくにつれてヒヤッとする場面が多くなってたしな」 坂本「ふむ・・・しかし、精密さがあるとはいえ銃弾と銃弾をかち合わせるなんて離れ技をしてのけるとはな・・・」 ミーナ「前回と同じ作戦はもう使えません・・・ですが、あの戦闘が全くの無駄だったわけではありません。 俺さん。あなたの攻撃がそれを証明してくれました」 ・・・なんのことかは分かっている。 俺「俺の攻撃でシールドが解除されたことだな?」 ミーナ「そのとおりです。・・・次の出撃時にあのネウロイと遭遇した場合、 あなたに・・・正確にはあなたとエイラさんに、再び同じ役目をしていただきます」 俺「・・・」 ミーナ「ですが、今度は『確実に破壊するため』ではなく、あくまで『シールドを破るため』の役割です」 俺「じゃあ、肝心の攻撃は誰がやるんだ?」 坂本「サーニャだ。お前はシールドを解除させたら、脚部の攻撃を即回避し、 それからサーニャがフリーガーハマーでネウロイを撃破する。リーネでも良かったのだが、コアが小さい上に攻撃が激しいからな。 その点、フリーガーハマーなら炸裂するからな。 火力と確実性を考慮してサーニャに任せることになった。・・・以上がこの作戦の内容だ」 俺「・・・了解」 ミーナ「・・・ごめんなさいね、俺さん。あなたが眠っている間に、また辛い役目を任せることを勝手に決めてしまって・・・」 俺「いや、気にしてない」 坂本「・・・何だと?」 俺の言葉に、みんな意外そうな顔をする。非難されるとでも思っていたのだろうか? シャーリー「・・・平気なのか?返ってくる弾丸は全部お前が引き受けることになるんだぞ?」 俺「シールドを破る役目は俺にしかできないことだろ?」 坂本「・・・その通りだが、しかし・・・」 俺「俺がそれをやることで道が開けるんなら、希望が見えるなら、喜んでやってやるさ」 坂本「・・・怖くはないのか?」 俺「俺が何もしないで、その結果ネウロイに好き放題させるほうが怖い」 サーニャ「俺さん・・・」 ミーナ「・・・引き受けていただけますか?」 俺「勿論」 即答だった。 そんな俺を見てバルクホルンは呟いた。 ゲルト「・・・やられたばかりだというのに、何故そんなにお前は余裕なんだ・・・」 ・・・ 俺「それに関しては、なんていうか・・・やられたからこそ余裕ができてきたんだ」 ゲルト「何?」 この世界に来てから、俺は命だけは『ツイてる』みたいだからな。 俺「いつ死んでもおかしくないはずの世界にいるのに、俺は今こうやって生きてる。死なずに済んでる。 今回だって、ネウロイに撃墜されはしたけど、それでも俺はまだ生きてる。・・・だから、これからも、きっと大丈夫だと思うんだ」 ゲルト「・・・」 俺「それにさ、死ぬことを想定して戦っちゃ意味無いだろ?俺たちは、生きていくために戦ってるんだから」 ゲルト「・・・フッ。確かにな」 俺の言葉に、バルクホルンは笑った。 ハルトマンが微笑みながら口を開く。 エーリカ「・・・俺。前に比べたら、随分と前向きになったね」 ・・・それはハルトマンのおかげだ。 俺「そうなるように仕向けた張本人が言う台詞か?」 エーリカ「・・・ホント、変わったね。良い方向に」 ゲルト「うむ」 バルクホルンは嬉しそうに頷いた。 それから、数秒間の静寂があった。・・・伝えるべきことは全部伝えられたのだろうか? ミーナに尋ねる。 俺「・・・話は終わりか?」 ミーナ「ええ」 俺「そうか・・・」 俺は窓の外の空を見上げた。 ・・・『生きるために戦っている』。自分で言った言葉に、ふと思った。 俺は・・・戦いが終わったら、どうなるんだろう・・・。 サーニャ「・・・?」 異世界のウィッチ2・その9