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『確かに君は強い、認めよう。でもね、その力は借り物だ。紛い物だ。君自身の力は何一つ無い』 『・・・・・・』 『哀れなのは君さ。仲間達の手によって粛清され、500年経った今こうして尻拭いをさせられている』 『煩い』 『果たして、君が君でいられるのはあとどれくらいかな?』 『黙れ! それでも・・・・・・僕は!』 ▼ またこの夢か・・・・・・。 未だ覚醒しきらぬ頭に奴の言葉が反芻する。 こうなることは理解していた。魔王に屈服したあの時から。残り時間が迫っている事も解っている。 額の汗を拭うと、アスモデートと戦ってから痛みにが引かない心臓を押さえながらゆっくりと体を起こした。 室内は薄暗く、窓から差し込む紅い月光に照らされて禍々しい雰囲気を放っている。 簡素なベッドから降り、鉛の様に重い体に鞭打つと力なく立ち上がる。 被り慣れた仰々しい竜骨の仮面を被ると、僕は当ても無く部屋の外に出た。 自室同様、不気味な紅に染まっている廊下をゆっくりと歩く。 思えば、イグが顕現してから眠りが随分と浅くなった気がする。 『哀れだね。尻拭いかい?』 違う。奴を討伐することがこの世界に対する責任だ。 『借り物だ』 それがどうした。 『紛い物だ』 何度も言わせるな。 『君はいつまで君でいられるかな?』 奴さえ討伐できればそれでいい。例えこの身が朽ち果てようとも・・・・・・。 寝ても起きても、気がつけばこの問答を繰り返している。 アー=マイ=モニカの分体、そしてアスモデート。 連日の大立ち回りで体へも随分と負荷をかけてしまった。 ふと、ポケットから金色に輝く金属の破片を取り出す。 怒り、悲しみ、悔しさ、切なさ。様々な負の感情が心臓を貫き、呼吸が苦しくなる。 「人にぶつかっておいて謝罪も無いのですか? ああ申し訳ありません。もやしには口がありませんから謝罪なんて出来ませんね」 後ろから無機質な声が響く。 首だけ振り返ると、わざとらしく左肩を押さえたアリサが僕に背を向けたまま立っていた。 背を向けているので表情は読み取れないが、まあ見るまでも無いだろう。 「僕の気が変わらない内にさっさと行け。さもなくば斬るぞ」 「無様にも意識を失った貴方に斬られる? 最近のもやしは冗談が言えるのですか。驚きです」 こちらに背を向けたまま淡々と、しかしどこか嘲りを含んだ口調。 僕は無言で月衣から鞘に納まったデモニックブルームを取り出すと腰に帯刀した。 「表に出ましょう。あの時はお嬢様に止められてしまいましたが、貴方とは一度白黒つける必要があると思っていました」 そう言ってメイド服を翻し、こちらを振り返ったアリサの冷たい眼光には明確な殺意が宿っていた。 ▼ 屋敷の外には紅に支配された荒野が広がっている。 障害物になりそうな物は何一つ無く、どこまでも広がる荒野は物悲しさすら覚えた。 対峙するメイド服を着た殺意に目を向ける。距離はおおよそ15メートルといった所か。 若干の不快感を催す生暖かい風に乗って奴の声が飛んできた。 「もやし炒めにしてあげますよ。焦がさない程度には手加減しますのでご安心を。あ、もう焦げてますか。そんなに真っ黒になって」 どうもここ最近口が達者になった気がする。 それに元々感情を持たない機械だったと聞くが、奴の瞳に宿る殺意は偽者と思えない。 その肌がヒリつくような殺意を前に、体の重さや、胸の痛みはいつの間にかどこかに消えていた。 挑発には乗らず、黙ってデモニックブルームを抜刀する。 「いつでもかかってきて下さい」 そう言い放ったアリサの髪と瞳は艶やかな黒から燃える様な赤に変色していた。 僕はアリサが言い終えると同時に左手にデモニックブルーム、右手にダガーを握りしめると距離を一気に詰める。 アリサはその場から動かずに腰を落とし、両手を前に突き出すと、手の平に無数の銃口が次々と開いていく。 『生体重火器』それが奴の戦闘スタイルだ。 人造人間として体内にあらゆる重火器を仕込んでおり、その圧倒的火力で敵を葬る。 そして、殺意は無数の金属球へと姿を変え、一斉に放たれた。 「フン、ワンパターンだな」 銃弾が直撃する数瞬前、僕は自分自身の影に飛び込んだ。 《ダークブリング》自分の影に飛び込み、影から影へ瞬間移動する魔法。 アリサの背後に伸びる影から飛び上がると、僕は上空から上段に構えたデモニックブルームを大きく振り下ろした。 --いや、振り下ろそうとした。 「ワンパターンなのは貴方です」 刹那、凍るような寒気が全身をかけ巡った。直感が生命の危機を告げている。 背後を取られてもアリサは微動だにしなかった。動く必要がなかったからだ。 アリサの後頭部にぽっかりと大穴が空き、ごう、と巨大な紅蓮の火球が勢い良く放出される。 「ちぃ!」 僕は咄嗟に腕を交差させて双剣を十字に構えると、迫る火球を辛くも切り払った。 「焦げない程度に加減してくれるんじゃ無かったのか?」 着地と同時に小さくため息をつくと、僕は皮肉を込めて問いかけた。 「剣の腕は鈍っていないようですが・・・・・・貴方こそどういうつもりですか?」 アリサは不服そうに抗議の眼差しを向ける。 「何が言いたい?」 「何故お嬢様の力を使わないのです? お嬢様の力無しで私に勝てるとでも思っているのですか」 その言葉を聞いた瞬間、僕は無意識に双剣を強く握りしめた。 「貴様には・・・・・・関係ない!」 僕は一瞬体を脱力させ、双剣を構えると正面からアリサに斬りかかった。 デモニックブルームで横に薙ぎ払うと、勢いを殺さずに体を反転させながらダガーを突き刺す。 ダガーを引き戻しつつ、デモニックブルームを下から上に三日月の如く弧を描く様に切り上げる。 そしてその軌跡をなぞる様にデモニックブルームを振り下ろし、 更にアリサの周囲を高速で移動しながら縦横無尽の黒と銀の剣閃を浴びせる。 アリサは瞳を閉じて、無抵抗に剣閃を浴び続けた。 全身重火器のアリサと双剣がぶつかる度に、甲高い金属音が荒野に響き渡る。 メイド服は目も当てられないほどにボロボロだが、剣戟は全て弾かれてしまう。 プラーナで硬質化したアリサにこのまま剣閃を浴びせ続けても無駄なのは解っている。 受け入れたつもりでも、心のどこかで認めるのが怖かった。 僕は弱い。自分の力では何も守れない、誰も救えない。 もしイグを討伐できなかったら。そんな未来を想像しては怯えていた。 「うおおおおおおお!」 そんな不安を振り払うかのように僕は我武者羅に双剣を振るい続けた。 右、左、上、下、そしてまた右、左・・・・・・。 「それが貴方の限界です」 失望が混じったような声と同時に僕の視界に巨大な紅い月が現れた。左肩に力が入らず、焼けるように痛む。 撃たれて仰向けに倒れた・・・・・・らしい。 冷静さを欠いた連撃。我ながら何と言う愚行だろうか。 意識が徐々に朦朧とする中、アリサは僕の額に手を当てると小さく呟いた。 「さようなら」 乾いた銃声と共に僕の意識は砕け散った。 ▼ 気付くと僕は右も左も、上も下も解らない暗闇の中に1人立っていた。 体の痛みは無い。これは夢か、はたまた死の世界なのか。 ぼんやりと思案していると眼前に満身創痍の魔王が現れた。 『確かに君は強い、認めよう』 「違う。僕は弱い。自分一人では何も守れない」 『哀れなのは君さ。仲間達の手によって粛清され、500年経った今こうして尻拭いをさせられている』 「違う。これは僕の責任であり使命だ」 『借り物だ』 「ああ」 『紛い物だ』 「解っている」 『果たして、君が君でいられるのはあとどれくらいかな?』 「僕である間に、イグを討伐すればいい。それだけのことだ」 そう言って僕はデモニックブルームで魔王を一閃すると、霧の様に霧散してしまった。 ▼ 次に、聞き覚えのある声と共に5つの影が現れた 『あいつが顕現したのはお前のせいじゃないからな。それに、お前のせいだったら友達の俺達まで共犯になっちまうだろ?』 『どうして何でも1人でやろうとするの?』 『ちょっと待って下さい、どうして紅音さんを助けてくれた貴方が悪者なんですか?』 『学園のお前はいい奴で、魔王の手下であるお前は悪い奴なのか? そんなのおかしいだろ』 『一緒にピザを作りませんか?』 おかしな連中だ。 ベール=ゼファーの落とし子を友と呼び、世界の危機に身を顧みず立ち向かう。 彼らなら、彼らとなら--。 5つの影は僕に向かって手を差し伸べてくる。 その手を取ろうとした瞬間、5つの影は霧散してしまう。 ▼ そして、目の前に現れるは裏界の大公。 『あらあら、随分と派手にやられたじゃない。相変わらず弱っちいわね』 「・・・・・・」 『最近少しは役に立つと思ってたのに、残念ね』 「知ったことか」 『随分と絆されてるみたいだけど、忘れてはいないわよね?』 「用件を言え。またいつぞやの時みたいにコンティニューか?」 『"あの"コンティニューは1回きりよ。でも安心して。あなたはもう--』 言葉の途中で暗闇の世界は徐々に色を取り戻していった。 ▼ 視界に映るのは巨大な紅の月とボロボロのメイド服に身を包んだ殺意。 僕は自身の体から噴出した瘴気に覆われていた。 意図して出したわけではないのは自分自身が一番知っている。 瘴気は全て傷口に入り込み、傷ついた肉体を再構築していく。左肩と脳天の風穴は完全に塞がれた。 体に力は入る。まだ動ける、戦える。 僕はデモニックブルームを杖代わりに立ち上がると、 「・・・・・・もう迷わない。僕を本気にさせた事を後悔させてやる」 そう言い放ち、瘴気を身に纏う。 どす黒く、禍々しい瘴気が全身を満たしていく。 体には裏界の魔力が流れ、精神が研ぎ澄まされていく感覚。 僕はナイフを月衣に仕舞うと、右手に瘴気で構成された大槍を召喚した。 「最初からそうして下さい。じゃないと炒め甲斐がありませんから・・・・・・と、言いたいところですが、ここまでです」 「何・・・・・・?」 「少しはシャキシャキになりましたか?」 「・・・・・・」 「勘違いしないで下さい。貴方の為ではなく、お嬢様の為です」 毅然として言うアリサは、ボロボロになったメイド服の土埃を申し訳程度に払う。 「奴の差し金か?」 「答える義理はありません」 踵を返してその場を立ち去るアリサからは、いつの間にか殺意は消え失せていた。 ▼ あれから数日が経った。 アリサとの一件以降、あの忌まわしい夢は見なくなった。 鉛の様に重かった体は軽くなり、心臓の痛みも殆ど無くなった。 心当たりと言えば、あの時体内に入り込んできた瘴気だろうか。 ・・・・・・考えても始まらない。 やるべき事は唯一つ。 そして--
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TLD/054 U 不安な想い 芽亜/生体兵器 女性 パートナー ベッドに寝そべる芽亜/生体兵器 女性 レベル 2 攻撃力 3000 防御力 4000 【マスター…最近ぜんぜん連絡がない】《武器》《変身》 【キャンセル】【起】〔手札〕 [このカードを控え室に置く] → あなたのベンチの《武器》が2枚以上なら、あなたは相手の、【スパーク】の技か【キャンセル】の技を1つ選び、無効化する。 作品 『To LOVEる-とらぶる- ダークネス』 備考 このカードをパートナーにしているカード 取得中です。 関連項目 取得中です。
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また更に重なって
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私の不安をやわらげて 郡千景 進化前 進化後 CV 鈴木 愛奈 ステータス ※ステータスの数値は初期値になります。 型 属性 レア度 HP ATK 踏ん張り 速度 CRT コスト SP 範囲型 青 UR 4110 5710 F- F+ E 78 44 リーダースキル たった一つの願い 全属性の勇者のATK+25%、攻撃ペース+25% 必殺技 万象ヲ刻ム七凶鎌 種別 効果 ゲージ 技再使用時間 特効連撃 敵必殺技停止 仲間攻撃昇 仲間攻撃ペース昇 青20倍+赤20倍+緑20倍+黄20倍+紫20倍ダメージを敵全体に与え、優位属性の敵を対象にさらにダメージ100%UP、7秒間範囲内の敵の必殺技停止、60秒間仲間全員のATK+45%、攻撃ペース+50% 6 30秒 アビリティ 高嶋さん……ずっと一緒に 発動条件 効果 開幕 開幕時、自ペアを9段昇段、仲間全員のMAXHP+5000 神花・覚醒 神花/覚醒時 獲得精霊 初回神花 二回目回神花 三回目神花 四回目神花 SR七人御先(青) 一定覚醒値報酬 必要覚醒値 3 SSR七人御先(青) 神花解放 段階 必要コイン 必要属性結晶 上限Lv30 - - 上限Lv50 - - 上限Lv70 - - 上限Lv99 - - 勇者絵変更神花解放数 2回 ボイス 1 - 2 - 入手方法 アニメ連動 郡千景 特別咲輝祭 名前
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微妙に気になる。 ゾンビ少々しぶとくなってきている気がする。 気のせいならばいいのだが。 「明日もこのままだといいのだが、だがこの胸騒ぎは何だ・・・。」 疑問を持つな、それは現実になる。 ジョーカーはそう思うとそのまま眠りについた。 戻る
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Side A 6月に入ったある日… これから、アルバムのPRで忙しくなる、そんな最中 予想もしていなかった事態に遭遇した 二週続けて、二人が週刊誌で熱愛報道された… 書かれていることが、すべて真実でないことは知っているけど だからこそ、その話を聞いたとき、一番に二人のことが心配だった きっと、ファンの間でよくない反応が起るのは目に見えている 裏切られたとか、そうゆう風に感じるファンだっているはず 自分もアイドル好きだから、そう思う気持ちも解らなくはない とにかく、三人で話をしなくちゃ… ゆかちゃんとのっちも、そう思ってたみたいで、帰りに三人で集まることにした 「あの人が、ゆかちゃんの好きな人なん?」 「違うんよ…。あの人は、色々カメラのコト教えて貰ってて、それで何回かご飯食べに行ってるんよ」 「そっか、そうなんじゃ」 ゆかちゃんが言うんだから、きっとそうなんだろう やっぱり、記事なんてあてにならない じゃあ、のっちは? 異性を泊めるってコトは、やっぱり…そうなんだよね? 「のっちのは…結構前の写真みたいだったね」 「ぅん、格好が今の時期じゃないから…」 「今も続いとるん?」 「今はもう、そういうんじゃないよ」 今は… てことは、前は、そうだったんだ… ぎゅぅって、胸が苦しかった まだどこかにある、のっちへの想いが反応したのかも… 「それでも、今大事な時にごめん」 「ごめんなさぃ」 二人が謝る 「ええんよ。起きたことをアレコレ言うても、それが無しになる訳じゃないし。これからが大事じゃけぇ。それに、色々言われて大変なのは二人じゃろ?」 「そうかもしれんけど…」 「あ〜ちゃんは自分のことみたいに受け取ってくれとるけぇ。それに、一番にPerfumeのこと考えとるの、きっとあ〜ちゃんじゃもん。」 「だから、あ〜ちゃんが一番辛いんじゃないかって…」 「あと…なんか、あ〜ちゃんに、変なとばっちりしちゃったみたいだし…」 確かに、あたしだけが載らなかった事で、変な憶測が出回っていたのも事実 そう思われるのが、ちょっと哀しかったけど 「もぅ、あたしのことなんか気にせんで良いけぇwそういうのも、ある程度は覚悟してたつもりだしw」 これ以上の心配はさせたくない。だから、二人を安心させたくてあたしは笑う 二人は顔を見合わせてから 「あ〜ちゃんがそう言ってくれるなら、ウジウジ考えるのは止めるよ」 「うん、それがええよ。今は目の前の目標を見失っちゃいけん」 「うん」 「一生懸命、踏ん張る時よぉ」 「うん、そうじゃねw」 二人も笑ってくれて がんばっていけるって、そう思った そう…思ったのに… だけど、予想以上に酷かったのはネット上での反応 あまりにも酷くて、吐き気を感じるほどだった 自分たちの立場を考えれば、こういう風に扱われるのは仕方のないことなのかもしれないけれど… 事務所からは、記事について、あえてこちらから触れる必要はないと言われていた でも、三人とも何かしらの反応はしたかった 撮られてしまったコトにどうこうというよりも…それはただの言い訳にしかならないと思うから、それより今回の記事を見てあたしたちを心配してくれて、励ましや応援のメッセージを送ってくださった方たちへの感謝を伝えたかった だから、色んな方にお願いして、やっとオフィシャルサイトの方に、ファンの方たちへのメッセージを載せて貰うことができた それで、少しは自分たちの責任を果たせたけれど、あたしの中に芽生えた不安は消えなかった メッセージを載せたけれど、ファンの人が実際それを読んでくれているのかさえ判らない 読んでくれたとしても、納得してくれるんだろうか? 失った信用を取り戻すことほど、大変なものはない もう… 戻らないかもしれない… その結果が出るのは きっとアルバムの発売日 —つづく—
https://w.atwiki.jp/pawaparo573/pages/120.html
『不安と愛しさと幸せと』 空が高くなり、すっかり風が冷たくなった11月の終わり。 この日プロ野球のドラフト会議が行われ、今年も様々な若者たちがプロへの階段を上っていった。 その日の夕方、あかつき大附属高校の校門の前に一組の男女がいた。 男性の方の名前は十強 小波。あかつき大附属野球部の前キャプテンで超高校級の強打者。そして、先程のドラフトでプロに指名された男である。 女性の方の名前は七瀬 はるか。小波の恋人で、あかつきと同じ地区にある恋恋高校の野球部のマネージャーである。 この二人、学校は違うが高校1年のときからずっと付き合っている。 二人の出会いは2年半前。貧血で倒れていたはるかを小波が介抱したことであった。 それをきっかけに二人は親しくなり、接していくうちに互いに強く惹かれあっていき、小波が告白したことで二人は恋仲になったのだった。 他校生同士のためいつも一緒に居られたわけではなかったが、それでも二人は仲良く交際を続けていた。 そして二人は今、小波のプロ入りを祝っているのである。 「小波さん、プロ入りおめでとうございますっ!私、小波さんなら必ず夢を叶えてくれるって信じてました!」 「ありがとうはるかちゃん。はるかちゃんがいてくれたから俺、頑張れたよ」 「いえ、私は何も…」 「いや、はるかちゃんがずっと支えてくれてたからこそ、俺はここまで来れたんだよ」 「小波さん…///」 夕日を背に笑顔で見つめ合う二人、それは誰もが羨む仲睦まじい恋人たちの姿だった。 プロ野球選手になる夢が叶い、それを恋人に祝ってもらえることを幸せに思う小波だったが、その一方で彼の心の中にはある大きな不安があった。 それはこれから先の、はるかとのことについてであった。 小波が指名された球団はここからかなり遠い地方のチームで、1月には現地に行き寮に入らなくてはならない。つまり、これから二人は遠距離恋愛になってしまうということだ。 勿論、遠距離恋愛になったからと言って二人の仲が壊れてしまうとは思っていない。けれど、小波の中ではるかの存在はあまりに大きくなり過ぎていて、彼女と離れてしまうことが彼にとっては身を斬られるように辛かった。 「…小波さん、どうかしましたか?」 小波の笑顔に混ざる、不安からくる微妙な表情にはるかが気付いた。 「え、い、いや…なんでもないよ」 「…何か、あったんですか?」 「そ、そんなこと…」 なんとか誤魔化そうとするが、かえって変に思われてしまったようだった。見ると、はるかは心配そうな表情で小波を見つめていた。 自分の勝手な不安のせいで彼女にも余計な心配を掛けてしまった事に、小波は少し罪悪感を覚えた。 「小波さん」 「え?」 「何かあるのなら、私で良ければ何でも言ってください。せっかく夢を叶えたのに…私、小波さんにそんな顔をして欲しくないです。あなたのためなら私、何でもしますから…」 「はるかちゃん…」 はるかの言葉に小波の心が激しく揺れる。 「はるかちゃん、俺…」 「はい」 ここで言わなければ離れてしまうまで言えない気がして、小波は思い切って彼女に自分の思いを告げた。 「…俺、はるかちゃんが欲しいっ!」 「!」 小波が告げた願いに、はるかは驚きの表情を浮かべた。 二人は今までキスは数え切れないほどしてきたが、セックスをしたことはまだない。 二人とも異性と付き合うことが初めてで切っ掛けが中々掴めなかったし、セックスに対する不安を持っていたのも確かだった。そして何よりも小波は、はるかのことを大切にしていたかった。 しかし決して興味がないわけではなく、いつかは結ばれたいという願望は常に持っていた。 「…いきなりこんなこと言ってごめん。でも俺、もうすぐ君と離れ離れになるって思ったら不安で…。だからその前に、どうしてもはるかちゃんと結ばれたいんだ」 …本当はこんな事を今言うべきではないのかもしれない。彼女の優しさに甘えているだけのみっともない行為なのかもしれない。それでも小波は、離れてしまう前にどうしてもはるかと愛し合いたかった。 「………///」 はるかは赤面しながら俯き、黙ってしまった。その様子を見ながら小波は、いきなり求めてしまったことを少し後悔した。 「………はい…///」 「…え?」 「で、ですから、イエス…です。その、小波さんになら私…///」 2年前に小波の告白を受け入れた時と同じ台詞ではるかは返事をした。 「それに…私も、離れ離れになってしまう前に、あなたと結ばれたいです…///」 「はるかちゃん…」 不安に思っているのは小波だけではなかった。はるかも彼と離れてしまうことが辛く、寂しかったのだった。 「…ごめん、君の気持ちも考えないで俺は……」 「いいんです、小波さんが言ってくれなかったら…きっと言えなかったと思いますから」 「は、はるかちゃんっ!」 はるかの言葉に小波は堪らなくなり、彼女の肩を抱きしめた。 「はるかちゃん、ありがとう…///」 「小波さん…///」 夕日に照らされながら二人は見つめ合い、そっとキスを交わした。 その後、二人は小波の家に行くことになった。 家に着くなり二人はすぐにベッドに上がり、深いキスを交わす。 「くちゅ、ちゅっちゅ、ん、ちゅう…ぷはっ、はぁ、はぁっ……好きだよ、はるかちゃん」 「はぁ、はぁ…は、はい、私も…小波さんが、好きです……でも…」 「どうしたの?」 「今は、はるかって呼んで下さい。その、小波さん、お付き合いを始めてからずっと”ちゃん”付けでしたから、こういうときは呼び捨てしてほしいです…///」 「(か、可愛い…///)うん、わかったよ……は、はるか…///」 「はい、ありがとうございます…///」 初めて呼び捨てで呼ぶとはるかは本当に嬉しそうに微笑み、今度は彼女の方からキスをしてきた。 「ちゅ、ちゅっちゅ、ぴちゃ、ふぅ、ちゅう、ちゅぱ、ちゅぷ、れろ、ぴちゃ、ぷはっ!」 「はぁ、はぁ…脱がすよ?はるか」 「はぁ、はぁ…は、はい」 ぎこちない手つきではるかのセーラー服を脱がしていく小波。一応この手の知識は持ってはいるが、何分実践は初めてのため緊張して中々上手くいかない。 「小波さんそこはそうじゃなくて、こうやって…」 結局はるかに手伝ってもらいながらセーラー服を脱がし終えた。 「わぁ…///」 「へ、変ですか?」 「いや、すごく綺麗だよ…///」 目に映るのは純白の下着だけを身に纏ったはるかの姿。初めて見る恋人の艶姿に、小波は眩暈がしそうなくらい感動した。 「こんなに可愛くて綺麗な人が恋人だなんて、俺は本当に幸せ者だよ…///」 「良かったです、それじゃあ…」 「うん…さ、触るよ?」 「はい…///」 はるかの背中に手を回してブラジャーのホックをはずす、するとブラジャーがはずれて彼女の胸が露わになった。 「はるかの胸、大きいんだね…///」 「そ、そんなこと言わないでください…恥ずかしいです…///」 「ご、ごめん」 少し小柄な上に着やせするタイプであるため分かりにくいが、はるかのスタイルはかなり良い。 いつもキスをする度に彼女を抱きしめているし、水着姿を見たこともあるから当然小波もそれは知っていたが、直に見るのは初めてだった。しかも単に大きいだけではなく形も素晴らしく綺麗で、小波は再び感動を覚えた。 「でも、本当に綺麗だ。可愛いよ、はるか…///」 「ほ、本当ですか?小波さんは私の胸、好きですか?」 「うん、好きだよ。好きな女の子の胸が嫌いな男なんて、いるわけないよ…///」 「小波さん、嬉しいです…///」 「良かった。…じゃ、じゃあ改めて…」 「はい、触って下さい…///」 「うん…///」 恥ずかしがりながらも喜んでくれているはるかに愛しさを感じつつ、小波はそっと彼女の乳房に手を伸ばした。 ふに、ふに、ふに、ふに 「あっ、ん…」 「(や、柔らかい…)」 生まれて初めて触れる女性の乳房の柔らかさに小波は驚いた。今まで触れたことのあるどんなものよりも触り心地の良いソレを小波は夢中で揉んだ。 ふに、ふに、ふに、ふにゅっ 「ふぁっ!こ、小波さん、強すぎですっ!!」 「あっ、ごめんっ!」 夢中になりすぎて思わず強く揉み過ぎてしまったらしい。小波は慌てて手を離した。 「ごめんね、痛かった?」 「い、いえそうじゃなくて、その…激しすぎて……。もう少し優しくお願いします」 「うん、分かったよ」 そう言って再び、今度は出来るだけ優しく揉み始める。 ふに、ふに、ふに、ふにょ 「んっ、あん…」 「どう、このくらいで」 「は、はい、良いです。小波さんの手、気持ち良いです」 「そっか、良かった」 そのまま揉んでいると、小波の心の中に新たな願望が芽生えた。 「…ねぇ、口でしてみても良い?」 「え?お口で、ですか?」 「う、うん…///」 「は、はい、良いですよ。小波さんの好きなようにしてください…///」 「うん、ありがとう…///」 そう言うと小波ははるかの胸に顔を埋め、その乳房に舌を這わせた。 「あっ…んんっ、あんっ」 ぺろ、ぴちゃ、ちゅっ、ぺろ、かぷっ、ちゅう、ちゅっ 舐めるだけでなく、頂点を舌で転がしてみたり、前歯で軽く甘噛みしてみたり、キスをしてみたり、咥えて赤ん坊のように吸ってみたりと、色々な事を試した。すると段々と、乳房の頂点が固く勃ってきた。 「(これって、本当に勃つんだ…)」 知識はあっても、初体験の小波にとってエッチは感動と驚きの連続であった。 「あ…ん、ふ、はぁ、ん…んん」 「どう、胸、気持ち良い?」 「は、はい、気持ち、良いです」 「良かった。…じゃあ、こっちはどうかな?」 「え?……あっ!」 小波は胸を弄るのを止め、今度は手を下に伸ばしてショーツの上からはるかの秘所に触れた。既にほんのりと湿っていたそこを指で愛撫し始める。 「あっ、んんっ…ふっ、あんっ!」 指を動かす度に快感が増し、はるかは秘所を濡らしていく。 「あっ、あん…はぁん、あっ、あん…あんっ!」 ちゅく…くちゅ、くちゃ…くちゅちゅっ 「(うわ、凄い濡れてきた。はるか…ちゃんと感じてくれてるんだ)」 気が付けばショーツを通り越して小波の手までもがすっかりベトベトに濡れていた。 「(そろそろ、かな…)」 すっかり濡れたショーツ越しの秘所を見て、小波は手を止めた。 「小波さん?」 「はるか、そろそろ…いいかな?」 「は、はい…で、でも、その…」 「ん?」 「あの、私…初めてなので、優しくしてくださいね…///」 「(か、可愛すぎるっ!!)」 次の瞬間、小波ははるかを抱きしめていた。 「こ、小波さんっ!?」 「大丈夫、絶対優しくするから…だから、安心して…」 「…はい、よろしくお願いします…///」 小波が耳元で優しく囁くと、はるかは少しだけ安心したように微笑んだ。 はるかのショーツに手を掛け、ゆっくりと脱がし始める。すると、女の子の一番大切な部分が露わになった。 「(う、うわぁ…///)」 初めて目の当たりにするはるかの秘所に小波の目は釘付けとなり、思わず手を止めてしまった。 「そ、そんなにじっくり見ないでください…///」 「あっ、ご、ごめん…///」 はるかの声を聞いて我に返り、再び手を動かしてショーツを脱がす。そして自分も服を全て脱ぎ、既に勃起しきっていた自分の陰茎を彼女の秘所にそっと当てた。 「い、挿れるよ…?」 「は、はい…」 不安は混じっているがしっかりとした返事を聞き、小波は自分の分身をはるかの中に挿れた。できるだけゆっくりと、慎重に腰を押し込む。 「あっ!……んっ!」 「くぅ、きつっ」 はるかの中は予想以上に狭く、初めて進入してきた異物を強く締め付けた。小波は鈍い痛みを感じ、はるかも初めて受け入れる男のモノに強い痛みと違和感を感じていた。 そのまま挿入を続けると先端に何かが当たった。 「(これが、女の子の…)」 ソレの正体を察すると、小波ははるかを抱き寄せた。 「はるか、いくよ…力を抜いて」 「はい、来てください。…私を、小波さんだけのものにしてくださいっ!」 「は、はるかっ…!!」 はるかの言葉が嬉しくて、はるかのことが愛しくて堪らない。もう一度優しくキスをしてから、小波は腰を押し込んだ。 「んっ!あっ、ああああああぁぁぁ――――!!!」 処女膜を突き破った感覚の直後にはるかの絶叫が響き、結合部分からは彼女の純潔の証である鮮血が流れた。 「あっ、あっ…はぁ、はぁ」 「はるか…」 破瓜の激痛に、はるかの目から涙が零れた。それを見た小波は少しでも彼女の痛みが和らぐように願い、はるかを優しく、強く抱きしめた。 しばらくそのままでいると… 「小波さん…もう、動いてもいいですよ…」 と、はるかが小波の耳元で囁いた。 「…無理しなくて良いよ」 「だ、大丈夫です…大分、楽になりましたから…だから、来てくださいっ!」 痛みはまだあるはずだ。声は少し震えているし、目には涙が浮かんでいる。それでもはるかは愛する恋人のために、痛みを必死にこらえて気丈に振舞った。…そして、そんなはるかのいじらしさを、小波は堪らなく愛しく思ったのだった。 「はるか……わかった、いくよ」 「はい…んっ」 再び動き出す。 「あっ、ん…んん」 膣内は血によってぬめり、先程よりも動きやすくなっていたが、はるかを気遣ってできるだけゆっくりと動く。 「はぁ、ん、あ…ん、はぁ…ああん!」 はるかの声に混ざるものが苦痛から段々と快感に変わりつつある事に気付き、それにあわせて少しずつスピードを上げる。 「あ、んっ、あっ…はぁ、あっ、ん…あんっ!」 「くっ、はっ…ん!」 ぱんっぱんっぱんっぱんっ 快感から抜き差しの速度は先程よりも遥かに上がり、二人の喘ぎ声が部屋に響く。生まれて初めて体験する快感に二人は打ち震えた。 …しかしそれ以上に二人は、自分を精一杯愛してくれている恋人のことが愛しくて仕方がなかった。 「あんっ、あっ、こ、小波さん…好きっ、大好きですっ!」 「んっ、俺も好きだ、大好きだよ、はるかっ!」 「あっ、嬉しいです。私、小波さんと出会えて、初めて好きになった人があなたで、本当に幸せですっ!!」 「うん、俺も幸せだよ…俺も、はるかと出会えて、はるかのことを好きになって本当に良かった!!」 「小波さん…///」 互いの存在を確かめ合うように、二人は深く激しいキスを交わした。二人の心は愛する人と初めて一つになることができた悦びで満たされ、暖かくて幸せな気持ちで満たされていた。 そのまま二人は愛し合っていたが、段々と絶頂が見え始めた。 「あぁ、んん、はぁん…んっ!!」 「ん、くっ…(そろそろマズイ、抜かないと…)」 絶頂を間近に感じ、小波が陰茎を引き抜こうとすると 「ま、待ってくださいっ、今日は大丈夫ですから、このまま、中に下さいっ!!」 「えっ!?で、でも…」 「大丈夫です、今は小波さんとひとつになっていたいから…このまま、一緒にっ!」 最愛の恋人からこんなに可愛い事を言われて、拒むことが出来る男がいるだろうか…否、いるわけがない。 「はるか…わかったよ、最後まで一緒に」 「はい…んっ」 もう一度キスをして、はるかを強く抱きしめながら絶頂に向かって再び動き始める。 「あっ、んん…んふ、ふぁっ、はぁ、んっ!」 「はぁ、ん…ん」 「あ、ん、あぁ…あんっ、くぅ…あっ!こ、小波さん…わ、私っ、もうっ!!」 「くっ、お、俺も…」 「あっ…ん、こ、小波さん…い、一緒に」 「うん…一緒に…イこう」 「は、はいっ…んっ、あんっ!」 そして一気にスパートを掛ける。 「あんっ、あ…や、ん、あ…ああぁ…」 「んっ…ん、く…」 「あっ!ああ、あああああああぁぁぁぁ―――――!!!」 「んっ!んぁっ!うわぁっ!!」 びくんっ!びくっ!びくんっ!どぴゅ!びゅる!どくんっ! はるかが絶頂を迎えると同時に小波もはるかの膣内で果てた。 「はぁ、はぁ、はぁ……小波さん」 「はぁ、はぁ……はるか」 「あっ、ん…」 「んっ……ちゅう」 絶頂に達した二人は少し虚ろな目で見つめあい、そっとキスを交わした。 行為を終えた二人は後始末をし、服を着なおしてベッドの上で寄り添っていた。 「はるか」 「なんですか?」 「ありがとう。俺、すごく嬉しかったよ。はるかが勇気をくれたおかげで、これからも頑張れそうだよ…///」 はるかと愛し合えたことで、さっきまで彼の心の中にあった不安はもうすっかり消え去っていた。 「そ、そんな…私も、嬉しかったです。優しくしてくれて、ありがとうございます…///」 「はるか…///」 そう言うと小波はそっとはるかの髪を撫で、はるかは少しくすぐったそうに、そして、とても幸せそうに微笑んだ。 そんな穏やかで幸せな時間を過ごしていると 「そうです、小波さんに渡したいものがあるんです」 「え?」 そう言ってはるかは立ち上がり、自分の荷物から布に包まれた棒状の物を持ってきた。長さは大体1メートル程度、手にしてみると結構重い。 「これは?」 「うちの家宝なんです。小波さんに貰ってほしくて…」 布を取ってみると中から出てきたのは一振りの剣だった 「いいの?こんな大切な物を俺に…」 「私からのプロ入りのお祝いです。……それと…」 「それと?」 「私のことを、ずっと好きでいてくれたお礼ですっ。どうか、貰ってください…///」 「はるか…わかったよ、ありがとう…///」 そう言うと小波は剣を大切に仕舞って、それからもう一度、はるかを優しく抱きしめた。 「あっ…///」 「はるか…これからもずっと、一緒に助け合って頑張っていこう」 「はい、一生ついていきますっ!」 「一生…か、ははは。……ありがとう、本当に…///」 はるかの言葉が嬉しくて、小波は笑顔を浮かべた。 そして二人は見つめ合い 「愛してるよ、はるか…///」 「はい…私も、あなたを愛しています。小波さん…///」 最愛の恋人に一番大切な想いを伝えた二人は、再び永い口付けを交わすのだった。 その後、プロ野球界に一人のスラッガーが誕生し、一組の仲睦まじい夫婦が生まれる事になるのだが それはもう少し先のお話。
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(まただ) また自分がいる場所が変わっている。 花京院は重苦しい悪夢から目が覚めたような気分でいた。そう、夢から覚めたような――これは現実なのだ。 花京院は自分の顔をまさぐった。思い出すだけでも、ぞっとする。若い女の悲鳴と、彼女の母親の血の臭い。 そして、水のスタンドが、文字通り目前に迫ってきた瞬間のことを。 「ある意味、助かったと言うわけか…」 その代わり、殺し合いのゲームに連れて来られてしまった訳だが――。 辺りを見回すと、自分が気味の悪い街中にいるらしいことが分かった。物陰から今にも何かが飛び出してきそうだ。肌寒さすら感じる。 一刻も早くここから立ち去ろうとして、ふとあの男の"名簿"という言葉が頭に浮かんだ。 現状を把握するためにも、デイパックを開ける。 なるほど、名簿には名前がずらずら並んでいる。ざっと数えて80人以上はいるだろう。 自分の名前のほかに、ジョセフやアヴドゥル、ポルナレフ。会って間もないイギーの名前まであった。 両親の名前が無かったことに安堵したが、花京院は2つの違和感に捕らわれた。 1つは、死んだはずのエンヤ婆とJ・ガイルの名前があること。 そして――承太郎の名前が妙な位置に書いてあること。 花京院は自分の名前にそっと触れ、その指をずっと下方にある"空条徐倫"の名に滑らせる。 そして、名簿中央付近の日本人の名がいくつか並んでいる部分をなぞった。 そこに、なぜか承太郎の名前がある。 自分の名前の付近に知っている名がある。他の人間は知らない。 つまり、これは関連性がある人間の名が並んでいるということだろうか? 血縁であるジョセフと承太郎は離れて暮らしていたし、他の仲間はそれまで承太郎と会って間もない。 そして、この名簿の中でも数少ない日本人だが、自分は転校してきたばかりだ。 承太郎の名が自分やジョセフと離れた日本人の名の中ににあるのは、承太郎がこの"東方仗助"らと何らかの関係があるからかもしれない。例えば高校の学友だとか、近所の人間だとか……。 (しかし、だとすると、このジョースターの姓を持つ人間や、空条徐倫という名は……?) * * 考えながら姿勢を崩したとき、デイパックからチャプンという音が聞こえた。 思わず身を引くのと同時に、自分の喉がひどく渇いていることに気が付く。 飲料水を取り出そうとしたが、「いや、待てよ…」と手を止めた。 「ひょっとしたら、毒が入っているかもしれないな…」 あの荒木という男は、"殺し合い"のゲームだと言った。しかし、自ら女性に手を下したり、爆発する首輪を強要している。 奴はただ、"殺し合う姿"よりも、"死ぬ姿"を楽しんでいるのかもしれない。 だとしたら、荒木が参加者を殺すための罠を仕掛けている可能性は、十分に考えられる。 慎重に荷物を確かめると、紙が入っているのに気が付いた。 何かの資料かと思い、そっと開くと、何の変哲もない布きれが入っていた。 怪我をした際の止血に使えるかもしれないと考えたが、これにも毒が塗られていないとは言い切れない。 (とりあえず、今は必要ないので仕舞っておこう) 地図を見、現在地を確認する。名前と雰囲気から判断するに、"食屍鬼街"だろう。 とりあえずここを抜けるとしよう。途中で他の参加者に会えるかもしれない。 ジョースターさん達や、ゲームに参加しない人間なら良いが、もし襲ってくるような人間に遭ったらその時は…。 * * 「あれは花京院じゃないのさ…。目を怪我して入院したって聞いたけど……?」 歩き出した花京院を、目を細くして物陰から見ている人物がいた。 「まったく、どうなっているんだか…。あのビチグソどもを追い詰めたと思ったら、自分が追い詰められていた。そして――」 タバコを咥えなおし、マライアは髪を掻き上げた。 「運の良さを、せいぜい喜ぶことね」 自分に対してと花京院に対して皮肉を言い、不満そうに周囲を見渡す。 ここには古臭い木造の街並みが並んでいるだけで、鉄製の物はあまり見当たらない。 マライアは地図を広げ、口の端を歪める。 「見れば見る程ふざけた地図だこと…」 とにかく、武器になる鉄製の物が必要だ。自分のスタンドが、直接攻撃や防御に優れていないことくらい分かっている。 丸腰状態の今、襲われたら一溜まりもない。 磁力を利用しようにも、目立っては罠を張れない。広い場所で、且つ隠れられる場所となると……。 "繁華街"の文字に目が止まる。ここなら、鉄で出来た、持ち運べる日用品も数多くあるだろう。 マライアは喉を鳴らして笑った。もし誰かが側にいたら、猫がいるのかと思ったかもしれない。 【G-6 食屍鬼街(オウガーストリート)/1日目 深夜】 【花京院典明】 [スタンド] 『ハイエロファントグリーン』 [時間軸]:ゲブ神に目を切られる直前(目、顔に傷なし。恐怖を乗り越えていない) [状態]:とても喉が渇いている。周囲を警戒。慎重になりすぎて、疑り深くなっている。 [装備]:なし [道具]:ジョナサンのハンカチ(ジョナサンの名前入り)、支給品一式。 (※残りのランダム支給品は、有るのか無いのかさえ気付いていません。あるとしたら1つだけのようです) [思考・状況] 1.早くこの薄気味悪い街から出たい。 2.仲間と合流しなければ… 3.安心して飲める水が欲しい。 ※水のスタンド(=ゲブ神)の本体がンドゥールだとは知りません(顔も知りません) ※マライアには気付いていませんが、周囲に誰かがいる可能性は考えています ※支給品を確認しましたが、ジョナサンの名前、残りのランダム支給品の有無には気付いていません。 水や食料、肌に直接触れるものを警戒しています。 ※4部のキャラ全員(トニオさん含む)を承太郎の知り合いではないかと推測しました。 現在は名簿の並び順、死人が参加していることは頭から離れています。 ※現在移動中です。(どこに移動しているかは不明) 【G-6 食屍鬼街(オウガーストリート)/1日目 深夜】 【マライア】 [スタンド] 『バステト女神』 [時間軸]:ジョセフとアヴドゥルに押し潰される直前 [状態]:気配を極力消している。自分が不利である現状に、少々の苛立ちを感じている。 [装備]:リサリサのタバコ(咥えているだけで、火は点いていません)。 ※ポケットの武器は没収されたようです。 [道具]:リサリサのタバコ、支給品一式。(残りランダム支給品0~2) [思考・状況] 1.死にたくないので、一人でも多くの参加者を陥れたい。(特にジョセフとアヴドゥルには、たっぷり"お礼"をしたい) 2.そのために、ここよりかは鉄が多いであろう繁華街で罠を張る。 3.ガチで戦っても勝てないので、なるべく他のスタンド使いに見つかりたくない。 4.ステキな男がいたら協力してあげなくもないかな…なんて思ったりして。ウフフフ。 ※マライアはゲームに乗りました。ステキな男が現れても、協力する気はあまりありません。 ※支給品の中身を確認しました。 ※現在【E-5 繁華街】に向かっています。マライアは繁華街を1989年のものだと思っています(1930年代のものだとは夢にも思っていません) ※バステト女神に制限があるとしたら、まだその事に気付いていません。 投下順で読む 前へ 戻る 次へ 時系列順で読む 前へ 戻る 次へ キャラを追って読む 花京院典明 52 深まる疑心 マライア 79 「バステト女神」のマライア
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トップページ 新聞論評 新聞論評 2012 新聞論評 20120910 this Page updated 2012-09-17 23 50 55 (Mon) 2012年9月10日締切 新聞論評 200914026 亀本啓介 1.新聞情報 見出し 社会保障「不安」79% 発行日 2012年9月16日 新聞社 中国新聞朝刊 面数 3面 2.要約 年金、医療などの現在の社会保障制度を不安視する人が79%に上ることが8,9日に全国面接世論調査で分かった。その内訳は「安心できない」が多数で、政府に対する不信感をあらわにしている。(87文字) 3.論評 消費税率引き上げを柱とする社会保障と税の一体改革関連法は8月に成立したことで、国民の不安を払拭できていないことが浮き彫りとなった。79%の内訳は「安心できない」が34%、「あまり安心できない」が45%、一方「安心できる」と「ある程度安心できる」は合わせて21%だった。 国民が政府に対する不安は無視できないところまできている。失われた信頼を取り戻すために一体改革関連法案が今後の行方を左右していくだろう。(197文字) 4.コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る
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えーと、ついこの前、お天気もまずまずだったのでたまにしか行かない新聞でも紹介されていたゴルフの練習場に思いつきで行ってみたのです。 少しくらいお金がかかっても、ゴルフプレーは楽しい趣味です。 けれども、当日はなかなか思うようなスイングが出来ないのが現状です。 スイングの練習は毎日欠かさず素振りしているのに不思議です。 よく経験するのは、どうしてもスライスが多くなってしまいます。集中力が途切れてしまいます。メンタル面の影響でしょうか。 OBに気をつけてショットしたほうが良いという意見を言われることもあります。けれど、よく理解できません。 つくづく思いますが、ゴルフスイングの基本を真剣に考え直したほうが良いでしょう。 希望としては、来年には宿泊旅行であこがれの神奈川 茅ヶ崎ゴルフ倶楽部に高速を使って出向きたいかな。