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http //blogtaiji.livedoor.biz/archives/cat_10022487.html からの孫引きメモ 正座からの正しい立ち上がり方は、茶道では以下のようになる。 (1)先ず、お尻の下に敷かれた足を、お尻を踵に乗せたままスッと爪先立ちさせ、 (2)片方の足を、あまり膝が立たないようにしながら少し前方に送り、 (3)後ろ足を軸に、そのままスッと起ち、前足を引いて後ろ足に揃える。 因みに、茶道の表千家では(2)のときに右脚を前に送り、裏千家では左足を送る。 中略 前回も書いたが、正座から正しく立ち上がる際には、赤ん坊がようやく二本の足を使って 独りで立ち始めたところの「螺旋の構造」が使われている。 それは、私たち人類が「直立して二本足で歩ける構造を得た」ということの証しであり、 「座りに行く」ことも「立ち上がる」ことも、すなわち「立つ、歩く」という、元来ヒトに 備わっている根本的な構造に他ならない。 そして、身体はその『本来ヒトに備わっている構造』に従って、螺旋状に使われれば使わ れるほど、正座をした状態から容易に、ブレずに美しく立ち上がることが出来るのである。 しかし、その「螺旋状に使う」というコトそのものが、残念ながら私たちオトナには分か らなくなってしまっている。その分からなさ加減は、高名な老師が纏絲勁と称して、いたず らに身体を捻り、拗(ねじ)ってはまた元に戻す動作をしているビデオを見ても、なるほど と納得することができる。 正座から立ち上がるときの最初のポイントは、お尻の下に敷かれた足をつま先立ちさせる ところにある。しかしながら普通はその際に、ヨッコラショと「上半身を前に倒すこと」か らそれを行おうとしてしまう。 この、お辞儀をするような前傾運動は、日常生活で椅子から立ち上がる際や、立ったとこ ろから前方に歩き出す時にもよく見られる。重心を前方に移すことで立ち上がり易くしよう としているのである。 しかしそれは、正座から立ち上がる際に粗野で醜い動作に映るばかりでなく、武術的に見 ても居着いた身体をゆっくりと落下させ、落ちてきた身体を足で受けてから蹴り上げるとい う、わざわざ「劣勢」を作り出す行為であり、それ故にもう一度居着かざるを得ないような お粗末な状況を作り出していると言える。 また、太極拳で言えばそれは、最も重要な身法とされる「立身中正」の概念から外れてい るということにもなる。 正座から正しく立ち上がって来ることが出来ないのは、何故だろうか。 それは、立ち上がる際に「螺旋の構造による運動」ではなく、足や背中を「支え」として、 身体の前後左右を平行にしたまま、グイッとリキんで立とうとするからである。 このようなリキむ運動は、「平行(パラレル)の構造による運動」と呼ぶことが出来る。 パラレルの構造は見かけが野暮ったいだけでなく、人間本来の螺旋の構造を無視している ことになるし、武術的に見れば著しく軸がブレており、そこから運動をしようとすると身体 は平行のまま拗(ねじ)られるので、どうぞいつでも殴って下さい、斬って下さいと言わん ばかりの、スキだらけの立ち方になってしまう。 なお、立体的な螺旋運動は学問的には「ヘリックス」と呼ぶべきなのだろうが、ヘリック ツ(屁理屈)をコネるつもりはないので、ここでは螺旋の運動を便宜上「スパイラル運動」 と呼ぶことにする。 正座から立ち上がる際には、同じ動作を「平行(パラレル)運動」でなく「螺旋(スパイ ラル)」で行うことが出来る。そのポイントは、上記(2)のところ、つまりお尻の下の足 をつま先立ちさせた上で、片足をほんの少しだけ前方に送るところにある。 このカタチは、武術的に言えば「半身(はんみ)」の構えであり、太極拳では、私たちの 所で言う「半馬歩(ban-ma-bu)」という架式の構造である。 半馬歩の形や定義は門派によってマチマチであるが、馬歩の構造を半分使ったもの、とい うことに於いては、内容的に何ら変わりがないと言ってよい。 そして、正座から立ち上がる際の(1)から(2)への変化は、まさに「パラレルの構造」 から「スパイラルの構造」へと変化する、とても重要なポイントとなるのである。 後略
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微睡むような雨の音だった。 先ほどまで矢のようにこの街に降り注いでいた雨は、時間が経つと共に遠のき、今は小雨こそ振るものの雲の切れ間からは柔らかな日の光が差していた。 もしかしたら、虹が見えるかもしれない。 紙コップに二ミリほど残る冷えきったコーヒーを一瞥し、ガラスの窓へと目を移す。水滴の付いた曇りガラスに映る自分の顔を見てから、再び丁寧にファイリングされた記録へと目を通した。 200X 九月八日 0 24 規模:B 軽傷者:0 重傷者:0 死亡者:0 備考:閉鎖空間の数の上昇傾向あり。規模の拡大も確認。 200X 九月八日 18 16 規模:D 軽傷者:1 重傷者:0 死亡者:0 備考: 200X 九月九日 03 16 規模:C 軽傷者:0 重傷者:0 死亡者:0 備考: 200X 九月九日 08 53 規模:C 軽傷者:0 重傷者:1 死亡者:0 備考:神人に叩きつけられた際地面に落下。○○病院に搬送。 左手首の捻挫および右足の複雑骨折。 200X 九月九日 15 46 規模:B 軽傷者:0 重傷者:0 死亡者:1 そっと記録を閉じ、数メートル先のドアを見遣る。薄く開いたドアから、伺うよう一人の青年がこちらを覗いていた。 「おや、バレてしまいましたか。さすがは森さん、と言ったところでしょうか」 「バレバレよ」 整った顔に柔和な笑みを浮かべたその青年――古泉一樹は、音を立てないようにドアを閉めると、隣の椅子に腰かけた。 大きくなったわね、とふと思う。スラリとした体付きは、この間まで私と同じぐらいだったように思えるのに。 「どうしてまだ残っているの?」 「雨が降ってきたものですから。微弱になるまではここで雨宿りしようかと思いまして。 森さんは、どうかされたんですか?」 「別に、何でもないわ。書類の整理でもしようかと思っただけよ」 先ほどまで見ていた記録を、なるべく自然な動作で後ろにずらす。しかし目敏くその記録を見付けた古泉は、「お疲れ様です」と囁くように言った。 「雨ですね。久方振りです。最近は晴れの日が多かったですから」 「そうね」 「森さんは雨が好きなんですか?」 目だけで機関のビルを見回し、古泉が問う。 「あら、どうして?」 「なんとなく嬉しそうですから。今もね」 もしかして緩んでいるのかしら、と思わず右頬に手をあて、それから窓を見遣った。いつの間にか雨は止み、まだ些か曇のある空を七色のアーチが跨いでいる。 「雨は嫌いよ。でもそうね、虹は好き。……なんて、少し子供染みているかしら」 私の視線に倣うように古泉が窓越しに空を仰ぎ、「おや」と感嘆の声を漏らした。 「美しいですね。虹を見るのはいつぶりでしょうか。雨上がりの虹は別格ですね。素晴らしい気象現象だと思いませんか」 誰かに問うわけでもなく、あくまで独り言のように古泉が呟く。 そっと瞼を閉じた。頭の中を、あの日の微睡むような雨音が今でも鮮明に響き渡る。 そう、あの時も雨が振っていた。 彼は『雨男』と呼ばれていた。 行く先々で雨が降るんだ。と悪態を付いていた彼の鞄の中には、いつも紺色の傘が常備されている。 おかげで、閉鎖空間が消滅した後に見る空は大抵雨模様で、「まったく」と他の戦闘員は苦笑気味に溜息をついていた。 「なんでだろうな。俺は別に悪いことしてるわけじゃないのにさ。雨に好かれたって嬉しくない」 「あなたは敬語という物を習わなかったのかしら。俺じゃなくて僕でしょう。何度言ったら分かるの?」 「まあまあそんな固い事言わずに……痛え。やめてくれ、いややめてください。暴力反対!」 「よろしい」 神人が破壊した建物の破片で頬を切ったらしい彼の、少し赤みを帯びた頬にガーゼを当て、テープで止める。 もっとも彼が擦っていたのは、さっきつねった左頬の方だったけれど。 「できたわよ」 「いてえ、こっちより大分痛い」 「自業自得ね。肝に銘じておきなさい」 不貞腐れるような顔を見せた彼は、それから窓へと視線を寄せた。 「虹だ」 自分より幾つか幼い彼の瞳に七色の橋が映っている。 雨男の異名を持つ彼のおかげか、閉鎖空間の出現の少し後にはよく虹が見えた。先日は太い主虹に加えて副虹も見られ、二本の虹を見上げながら機関員は皆感嘆の息を付いていた。 「あらほんと。綺麗ね」 彼は微弱に頷き、そしていかにも寝むた気に、寝不足のせいで少し充血した目を擦った。無理もない。ここ最近は連日閉鎖空間に追われる日々で、ろくに眠れなかっただろうから。 「送るわ。家に帰ったらすぐに寝なさい。もしかしたら今夜も発生するかもしれないから」 「疲れた」 溜息交じりに彼はそう呟き、助手席に乗るとすぐに目を閉じた。 そして駐車場を出る頃にはすっかり寝息を立てていて、目の下にある大きな隈が積み重なる疲労を垣間見せた。 ワイパーでフロントガラスに乗った雨粒を弾きながら、ふと思う。 本来なら、今頃彼は楽しい高校生活を送っているだろう。クラスメイトと雑談を交わし、部活動に励み、しっかりと睡眠を取る。 だが今はどうだろう。ろくに眠る事もできず、世界の安寧のために、下手をすれば自らの命を落とす危険性もある閉鎖空間の除去を強いられる毎日。 そんな日々を、彼はどう思っているのだろうか。決して光の差す事のない空間の中、全てを破壊する巨人を見ながら、彼は何を考えているのだろうか。 あくる日の朝の事だった。 一人の戦闘員が神人の動きを避け切れず、地面へと叩きつけられてしまったのだ。すぐさま救急車を手配し、機関の息のかかった病院へと搬送する。 しばらく入院が必要のようだ。もっとも、軽傷ですんだとしてもあれだけの恐怖を受けた彼がすぐに戦闘に戻れるとは思っていなかったけれど。 その日、病院に見舞いに行くと言った私に、彼は「俺も付いていく」と頑なに言い張った。 「あなたは寝ておきなさい。深夜の閉鎖空間のせいで昨日も充分に睡眠がとれてないでしょ」 「それを言ったら森さんだって寝てないじゃん。お願い、俺も行かせて」 しばらく言い合いを続け、結局折れたのは私のほうだった。 渋々彼を車の助手席に乗せ、途中近くの花屋で見舞いに相応しい花を購入し、病院へと車を進める。 オキシドールや包帯といった医療品の匂いが鼻を突く。メモに書かれた部屋番号の前に立ち止まり、ノックをしてから入室する。 手足に包帯とギプスを施された三十代半ばの彼は、私の顔を見るなり悲愴に顔を歪め、涙をながらに訴えた。 「僕はもう嫌です。あんな所になんか行きたくない! こんな力さえなきゃ良かったんだ。こんな力なんて……」 シーツを掴み、泣き崩れる彼を見ながら、私も、隣で佇む彼も一言も話さなかった。 言葉が見つからなかった訳ではない。こういう場合に掛けるべき言葉は、以前から機関からレクチャーされていた。それでも私は、何も言えなかった。 帰りの車内は、静寂に包まれていた。 そしてふと、遠い出来事を思い出すかのような口振りで彼は呟いた。 「俺、なんでこんな事してるんだろ」 運転に集中するフリをしながら、私は何も答えない。そんな私を一瞥してから、彼は言葉を重ねた。 「きっと俺、嬉しいんだと思う。 だって戦ってる間は、誰かから必要とされてる気がするじゃん。涼宮ハルヒからも、機関からも」 機関員の生い立ちは全て調べている。その中でも目を引いたのが、隣に座る彼だった。 彼は幼い頃、両親により施設に預けられているのだ。だから彼は両親の顔も、一緒に過ごした思い出も覚えていない。写真一枚さえ残っていなかった。 だから彼と彼の両親を繋ぐのは、彼が預けられた日、両親から渡された紺色の折りたたみ傘だけだった。数年経った今も尚、もうボロボロになってしまった傘を彼は使い続けている。 何か言おうとして、結局踏みとどまったのと同時に二人の携帯が震えた。――発生したのだ。閉鎖空間が。 ガラスに一つ、二つと雨が落ちる。発生場所は近かった。車でそこに向かい、暗闇と現実との狭間に立つ。 小雨に打たれながら、彼は乾いた笑いを見せた。そして手をあげ、「一番乗り」と言ってから背を向ける。 ――その瞬間、「待って」と、手を伸ばし彼を引きとめたい衝動に駆られた。 雨の中に溶けていく彼に精一杯伸ばした手は空を掴み、だらんとぶら下がった。雨脚は次第に強くなり、風と共に頭や顔や全身に降り注ぐ。 そして、それが彼を見た最後だった。 今でも雨を見ると、『あの時手を伸ばせていたら』と後悔の念が押し寄せる時がある。だから私は雨を嫌った。 それでも、雨上がりの虹を私は愛した。それが空との架け橋になり、いつか彼が戻ってきてくれるような、そんな気がしたから。 子供みたいだと、笑われるかもしれないけれど。 「森さん」 はっと我に返る。目を開き、まず視界に入ったのは心配気な面持ちをした古泉だった。 「どうかされましたか? 疲れているように見えますが」 「……いいえ、何でもないわ。ただ過去を思い出していただけ」 私がそう言うと、彼はいつもの意味ありげな微笑を顔に浮かべた。 そして不意に立ち上がり、自販機の前に立ちコーヒーを二つ買うと、そのうちの一つを「どうぞ」と手渡した。 「あら、気が利くじゃない」 「森さんもいい部下をお持ちですね」 私が何かを言う前に、古泉は「冗談です」と笑った。 次第に空を覆っていた雲から太陽が顔を出し、青空に虹が溶けていく。 温かいコーヒーを一口含み、私は再び瞼を閉じた。――このコーヒーの味を忘れないでいよう。そんな思いを馳せながら。
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恋は雨上がりのように 登場人物 コメント 月刊スピリッツ→ビックコミックスピリッツで連載されていた眉月じゅん先生の漫画作品。 2018年1月に1クールでアニメ化されており、同年5月には実写映画が公開された。 登場人物 ギャロップorガブリアス:橘あきら 陸上部。後者は足が早くスレンダーな体型から シャンデラ:近藤正己 エンブオー:加瀬亮介 ライボルト:吉澤タカシ ライチュウ:西田ユイ ハガネールorルージュラ:久保佳代子 前者は使い手のミカンと声優繋がり。後者は見た目 ドサイドン:大塚 バシャーモorミミロップ:喜屋武はるか ヒトモシ:丘嶋勇斗 デスカーン:九条ちひろ 使い手のシキミ同様小説家なので。持ち物黒いメガネ ビーダル:町田すい ガラガラ:諸星 キュウコン:倉田みずき メガヤンマorフライゴン:喜屋武 翔太 コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る 草案 登場人物 ヒトモシ 丘嶋勇斗 デスカーン 九条ちひろ 使い手のシキミが小説家なので 持ち物黒いメガネ ビーダル 町田すい ガラガラ 諸星 キュウコン 倉田みずき -- (名無しさん) 2020-04-20 19 32 35
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あめあがりのあさに【登録タグ Nasigoreng あ つるつるP 初音ミク 曲】 作詞:Nasigoreng 作曲:Nasigoreng 編曲:つるつるP 唄:初音ミク 曲紹介 拙作をつるつるPにアレンジしていただきました。多謝。 歌詞 (PIAPROより転載) モヤモヤ重いキモチかかえたまま シトシト降り続く雨音聞いて ウトウト眠りについた次の朝 窓から差し込むおひさまに起こされた 寝ボケまなこでカーテン開けたら 昨日の雨がウソみたい 空も道もクルマの屋根も なんだかみんなキラキラしてる ひとつ大きく深呼吸して 昨日までのモヤモヤ吐き出した さあ!出かけよう とびっきりオシャレして 新しい空気おなかいっぱい吸い込んで あれこれいろいろ難しいことは忘れて 明日からのことは明日が来てから考えよう コメント 可愛い歌w 朝に聞くと目覚めがよさそうな曲です のりもいいし、元気いっぱいというのが詰まっててわくわくしてくるw この曲聞いてどこかに出かけたいと思いますw -- 麻里亜 (2011-09-05 01 25 33) 爽やかで可愛らしい、前向きな気持ちになれます。個人的に大好きっ -- つくも (2012-01-01 13 05 45) 名前 コメント
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第5話 雨上がりの約束 ◎ 『―――大型の台風が接近中の為、関東地方には本日、豪雨警報が発令され―――』 あたしは人気の無い店内で、ぼんやりとオレンジジュースを飲みながら、ラジオから流れる台風情報を聞いていた。窓の外は、朝から相変わらずの雨…今はまだ弱い降りだけど、ラジオからの情報を信じるなら、もうすぐこのクローバータウンも暴風圏内に入るはず。 ……帰るなら今のうちなのにな……。 でも、それが出来ない事は、誰よりもあたしが分かっていた。 「……と、あとジャケットとか、上に羽織るものなんていいと思うの!―――?聞いてる?美希ちゃん?」 「………ハイハイ、ちゃんと聞いてるわよ、ブッキー。…で、ナゲットおかわりでいいの?」 「……美希ちゃん、やっぱり聞いてない……」 ちょっと頬を膨らませて、呟くブッキー。なに?あたしバケットと聞き間違えた? あたしとブッキーの二人は、今ファミリーレストラン『Yotuba』にいた。……ここあんまりいい思い出無いのよね……、まあプリキュアになった記念の場所ではあるんだけど。 あたし達の間には、広げられた何冊かのファッション雑誌。 「…だから、予算的にはこっちの靴がいいんだけど…デザイン的にはこのパーカーが似合うと思うの……、あ!やっぱり赤を基調にしたほうが喜んでくれるかなあ?」 「あー。そーかもねー」 「…赤っぽい感じだと…このキャミソールとか…。う~ん、これはちょっと子供っぽ過ぎるかなぁ…でもこっちはちょっと、お、大人っぽいというか…え、えっちな感じだし…」 「そーそー分かる分かるー」 「だとすると…この帽子なんかいいと思うんだけど…似たようなの持ってたような気がするのよ…」 あたしの気の無い返事に構わず、忙しくページをめくるブッキー。…人の話聞いてないのはそっちじゃないの? 熱心にファッション雑誌をチェックするブッキーを他所に、あたしはまた窓の外に目をやる。 外は雨。 あたしはふと、管理国家って雨降るのかな、って思った。天候まで管理されてたら凄いわよね…。 「――――傘……」 「――――?何?美希ちゃん?」 「……傘、なんかいいんじゃない?…ほら、値段もそんなしないし…」 「……傘かぁ……」 腕組みをしながら考えるブッキー。 「……傘って、雨の日にしか使ってもらえないよね?」 ―――当たり前よ。 こんな時にしか頼りにされないあたしと一緒。 あたしは少し自虐的な気分になって、彼女に気付かれないよう、小さな溜息をついた。 ブッキー、山吹祈里からリンクルンに連絡があったのは、昨日の夜の事だった。 「…お買い物に行くから、付き合ってほしいの!ホラ、美希ちゃんモデルだし、わたしなんかよりセンスいいし!…アドバイスして欲しいなって思って!」 珍しい、っていうのがあたしの率直な感想。…もともとあたしとブッキーではファッションの趣味もまるで違うし、こんな風に意見を求めてくるなんて、久しぶりの事だったから。 本当なら、ここで少しは疑問を持ってもいいはず、だった……でも、クローバーの練習とプリキュアとしての活動で、なかなか彼女と二人きり、って状況が無かったあたしは、近付いてきつつある台風の事なんて、それこそどこ吹く風って感じで、ウキウキした気分で眠りについて。 そして今日。 待ち合わせ場所である、この店に着いたブッキーの第一声は――――。 「―――美希ちゃんは、どんなのがせつなちゃんに似合うと思う?」 あたしは、天国から地獄って言葉を、身を持って体験した気がした。 ブッキーはまだ、自分がせつなを好きな事をあたしが知らないと思っている。 ……ブッキー、あなたどれだけニブいのよ……。 もっとも、あたしもブッキーへの思いを未だ伝えられずにいて。 近くにいるのに、お互いの秘密が、それ以上の距離を縮めさせない、って状況がしばらく続いていた。 それにしても、誕生日でもないのに、どんな名目でせつなにプレゼントなんてするのか。……まずあたしにはその理由が分からなかった。 あたしの問いに、ブッキーはちょっと恥ずかしそうな顔でもじもじしながら、言った。 「ほ、ホラ…せつなちゃん、こっちに来てまだ日も浅いし…まだ着るものとか、そういうの良く分からないと思うのよ…それにラブちゃんの家に住んでて、そんなにワガママも言えないと思うし……だ、だから、わたし達で何か贈るのもいいかなって……クローバーに入ったお祝いも兼ねて!」 ……それはこじつけって言うのよ、ブッキー。 せつなの服や日用品は、ラブがきっちり管理してるし、ラブのご両親はワガママを聞かないどころかせつなを自分の子供のように可愛がってる。…むしろこっちが甘やかし過ぎじゃないかって心配になるくらい。…クローバーに入ったお祝いなら、ブッキー、あなたがあげた練習着でいいんじゃ…。 単純な話、ブッキーはせつなの物を全てラブが選んでいる事にヤキモチを焼いているのだ。 普段着るものや身に付けるもの、それこそ下着までラブが選んでるって状況が気に入らなくて、一つくらいなら何か自分が選んだものを身に付けてて欲しいって思ったに違いない。 健気で、可愛らしくて、あたしにとっては残酷な乙女心…よね。 楽しそうに悩んでいるブッキーの顔を眺めながら、心の中で呟く。 せつなしか眼中にないブッキーを見ていると、胸がチクチクと痛むけれど、それでも彼女と二人だけでいるこの場所から離れられなくて。 ―――惚れた弱みってこういう事なのかしら…… あたしは薄く自嘲気味に笑うと、雑誌のチェックに余念の無いブッキーから外へと目を移した。 外は雨。 目の前には俯いて何やら本に夢中なブッキー。 ……何か似たような事が前にあったな―――とあたしは記憶を探り始めた。 ○ 「…まだ、雨やまないね、美希ちゃん…」 「…もうちょっとここで待ってみようか、ブッキー」 あれは、まだあたしとブッキーが小学2年生くらいの時だったっけ。 あたし達はあてにならない天気予報のせいで、昼くらいから降り出した雨につかまり、学校の教室から表に出る事が出来ないでいた。 いつも一緒だったラブは、風邪を引いたそうで、珍しくお休み。 クラスの皆は、傘を持ってお迎えに来たお母さん達と仲良く帰って行ってしまって。 あたしは母親が仕事をしてるから迎えになど来られる訳もなく、ブッキーも、ご両親が獣医をやってるから忙しいらしく、迎えには来られないようだった。 空は黒く分厚い雲に覆われて、まるで夜のように真っ暗で。 電灯の点いた広い教室にはあたしとブッキーだけ……。 自分の事ながら、子供だけに心細かったろうな、って思う。 今なら自分の親や、ブッキーの家庭の事も分かってるし、雨くらいどうって事ないのだけれど。 それでもその時のあたしは、暗くなりそうになる雰囲気を盛り上げようと、ブッキーに言った。 「だいじょうぶだよ!もうちょっとだけ待てばやむよ!」 「ほんとう?美希ちゃん……?」 「まかせてよ!あたしのカンの方が、ヘタな天気よほうより、かんぺき!なんだから!!」 「……うん、美希ちゃんのこと、わたし、信じてる!!」 ……いつものやり取り。 何かあって、ブッキーが不安そうにしてたり、怯えてたりした時、あたしは彼女を励ますために、毎回そんな根拠の無い虚勢を張っていた。…ブッキーもその言葉に励まされて、元気を取り戻す。……そんな他愛も無い、いつも通りの掛け合い。 昔からあたしの役回りってそうだったな、って思う。ある意味、損な役ではあるわよね。本当なら、淋しいし、怖いし、泣いてしまいたい時だってあった筈……。 ―――でも、ブッキーがいたから。 ブッキーにそんな顔させたくないし、そんな彼女を見たくなかった。…だからあたしがしっかりしなきゃって、いつも思ってた。 「そうだ!今日としょ室で借りてきた、どうぶつの本があるんだよ!ブッキー、それよむといいよ!」 「……!本当?……でもどうして美希ちゃんがどうぶつのご本なんて……?」 「こんな事もあるかと思って、借りて来ておいたの!ちょっと待ってて!」 過去の自分とはいえ、底の浅い嘘よね。 本当はねブッキー、いつも動物の事を楽しそうに話してくるあなたと、話題を分け合いたかったから。 少しでも動物の知識が増えれば、ブッキーもきっと喜んでくれるでしょう? ランドセルの中から本を取り出し、ブッキーに渡す。 その表紙を見ただけで、ブッキーはさっきまでの不安そうな表情とはうって変わり、目を輝かせ出す。 「ありがとう!……美希ちゃん!これ、読んでもいい?」 「いいよ。雨が止むまで、それでヒマをつぶすといいよ。あたしは外見てて、雨が止んだら、ブッキーにおしえてあげるから!!」 それも、嘘。 あたしが借りてきた本をブッキーが読みふけってる間、あたしは外なんか見てなかった。 ブッキー、あなたを見てたのよ。ずっと。 茶色くて、フワフワの髪の毛。 一生懸命本を見つめる宝石みたいな瞳。 小さく結ばれた、桜貝みたいな唇。 今思えば、あの頃にはもう、あたしはブッキーに恋してたんだな。 まるでお姫様みたいなブッキーを見ているのが、楽しくて仕方無かった。 ブッキーが本に夢中になるように。 あたしはブッキーに夢中になってた。 フッ 突然、今まで点いていた教室の灯が消えた。 違う、教室だけじゃなく、廊下も、外の建物も、町の光すら、全部。 ―――――停電。 変電所に雷でも落ちたのか、その音にも、それぞれ夢中になってたあたしたちは気付かなくて。 子供だったあたしは、世界が終ってしまったんだと思った。 暗闇の中、あたしはずっと震えていた。 怖かったし、不安だったし、泣きそうだった。 でもそれは、今まで押さえてきたものが噴出したのではなくて。 たったひとつ。 「もうブッキーに会えない」って思ったから―――。 その時、あたしの手に、温かくて、柔らかいものが触れた。 「……だいじょうぶ?美希ちゃん?」 ブッキーの声が、した。 「…ていでん、かな?ビックリしたね」 その声と温もりだけで、震えが止まった。 あたしは両手で、ブッキーの手を挟み、しっかりと握る。 「―――うん、あたしならだいじょうぶよ、ブッキー!」 ブッキーが無事なら、あたしは何があっても平気。 ブッキーが無事なら、あたしは震えてなんかいられない。 「ブッキーこそ、だいじょうぶ?……なにがあっても、あたしがいるから平気だよ」 「うん……ほんとうに、美希ちゃん、すごいね。わたしなんて怖くて……」 「当たり前よ!あたし、かんぺきだもん!」 「ふふ、わたし、信じてた!」 お決まりの、会話のやり取り。 でも一つだけ違うのは。 救われたのは、あたしの方だったって事。 ……そうじゃない。 きっといつも、ブッキーがいる事で、あたしは逆に救われてたんだと思う。 ……ブッキーを支えてるのは自分だって思ってたけど。 本当はブッキーに支えられてるのはあたしの方だったんだ。 あたしは今になってそれに気が付いた。 消えた時と同じように、唐突に明かりが点く。 あたしとブッキーは顔を見合わせた。 それから、何を言い出すでもなく、額を寄せ合い、微笑む。 「ふふ」 「うふふ」 そんなあたしの目に、教室の隅に置かれた、誰かの忘れ物の傘が映った。 「ブッキー!あれ!!」 「え?」 傘の名札には『ももぞのラブ』と書いてあった。 ◎ 「……う~ん、でも傘っていうのもありなのかな~…雨の日に、あたしも試しに一緒に入れてもらったりできるし……」 ブッキーの呟きで、あたしの思考は現在に引き戻された。 「…なに?ブッキー、傘にする事にしたの?」 「え、あ、あ、そうそう!……美希ちゃん聞いてないと思ってたのに……。傘だって、普段気にしていなく ても、自分の傍に絶対にあって欲しいものだから、いいかな、って言ったのよ」 「それはそれは……まあありがとうと言っておくわ」 「?何?」 あたしは「何でもない」と誤魔化すと、オレンジジュースを口に運ぶ。 そして少しだけ考えて、まだ悩んでいるブッキーに話し掛ける。 「傘は……ないんじゃないかしら?ブッキー…」 「?え?さっき美希ちゃんが傘がいいんじゃないかって……」 「でもね、梅雨はもう終ってるし、そうそう必要も無いかなって思って。台風行っちゃえば、またお天気続くみたいだし……」 「本当?……天気予報で言ってた?」 「任せてよ!あたしの勘の方が、下手な天気予報より完璧!なんだから!!」 ブッキーは一瞬、目を丸くして、クスクス笑い出す。 「何それ~。変な美希ちゃん!!」 そんなブッキーの笑顔を、あたしは少しだけ、淋しい想いで見つめた。 「……じゃあ、傘は止めて、こっちの帽子にしようかな……」 「いいんじゃない?……で、どうする?買い物行くの?早くしないと、もう雨が強くなってきてるんだけど」 「!!いけない!こんな風にのんびりしてる場合じゃないじゃない!……美希ちゃん、本当に一緒に来てもらっていい?……雨……」 「……何よ今さら―――いいわよ、ここまで来たんだもの。その代わり、ここは奢ってよ?」 ブッキーに軽く片目をつぶってみせると、店から出る。 外は雨。 あの時と同じように。 でも、同じ雨が降っているわけじゃない。 それは分かってる事なんだけど、ね。 台風が近付いているだけあって、雨はどんどん強さを増すばかりだった。 ○ 雨が、上がった。 あたしとブッキーは、置いてあったラブのかさで、なんとかぬれずに帰ることができた。 小さなかさだったから、二人でむりやり入るとキツイ。……でも、いやじゃなかった。 かさを閉じようとするあたしを、ブッキーが止める。 「なんだかあいあいがさみたいだね、美希ちゃん」 「??ブッキー。あいあいがさって恋人どうしで入るものだよ?あたしたち女の子どうしじゃない」 「美希ちゃんは女の子だけど、いつもわたしを助けてくれるし、はげましてくれるし、まるで王子さまみたいだから、いいの」 ブッキーはそう言うと、あたしの肩に頭をのせてきた。 すごくいいにおい…。なんだかあたしはむねがドキドキするのを感じた。 「重くない?」 「だいじょうぶ、全然重くないよ。ぎゃくになんか気持ちいい……」 「良かった……」 そう言うと、ブッキーは目をつむった。 「わたしもなんだか気持ちいい感じ…変かな?」 「ううん。さっきブッキー、あたしのこと、王子さまみたいって言ってたけど、あたしも、ブッキーのこと、お姫さまみたいだって思ってたもん。……だから、きっと変じゃないよ。」 あたしは肩にのったブッキーの頭の上に、そっと、自分の頭をかさねる。 「ずっとこうしてたいね」 「わたしもそう思ってた。……美希ちゃん、ずっとずっと大人になっても、わたしの隣にいてね?」 「もちろん!王子さまとお姫さまはずーっと二人でいるんだよ。それで、ずーっと幸せにくらすの!」 「見て!美希ちゃん!虹!!」 まるであたしたちをお祝いしてくれてるみたいに、空に虹がかかる。 「キレイだね……」 「本当……わたし以外の人といっしょのかさにはいっちゃダメだよ、美希ちゃん!」 「ブッキーもね!雨の日のやくそく!」 ゆび切りを交わす。 きっと、このやくそくは、えいえんに、わすれない。 「これでかんぺき!だね!」 「うん!わたし、信じてる!」 あたしたちは、かさを閉じることなく、ずっと虹をながめていた。 了 第6話 壊れてしまった光景へ続く
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基本情報 デッキ構成:小町3妖夢1 デッキ名:お迎えに上がりました 作成者:田之上 最終編集日:2010/01/27 コメント ごく普通の小町3妖夢1。 デッキレシピ Leader Lv3 小野塚 小町 Lv1 魂魄 妖夢 スペル:22 3x 幽鬼剣「妖童餓鬼の断食」 3x 獄界剣「二百由旬の一閃」 3x 投銭「宵越しの銭」 2x 霊符「古き自縛霊の目覚め」 2x 霊符「何処にでもいる浮遊霊」 3x 死価「プライス・オブ・ライフ」 3x 魂符「魂の遊戯」 3x 換命「不惜身命、可惜身命」 サポート:11 3x 未練がましい緊縛霊 3x 浮かばれない地縛霊 2x 彼岸帰航 3x 死者選別の鎌 イベント:7 1x 無間の道 3x お迎え体験版 3x 頭上華萎 コンセプト 至って普通の小町デッキ。 カード解説 取捨選択に迷うカードをピックアップ 人符「現世斬」 お馴染みのキラースペルなので投入していたが、やめた 幽鬼剣「妖童餓鬼の断食」 作った当初は不要かと思ったがそんなことはなかった 無間の道 優秀だが妖夢タッチでは枠がない不遇なカード 彼岸帰航 相手のグッドサポートは全て頭上華萎で処理するので、シーンカウンターが主目的となる 名前 コメント
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このゲームは、職業によってステータスの上がり方が違う。 例えばPOWが一番上がるのは魔法使いなど 説明するのめんどいからじゃあどんな感じなのか見てみよう!!()←wikiなのに説明放棄しないでください! キャラクターごとの上がり方 初期ステータス POW,DEF,TECは同じ。初期HPは異なるものが設定されている。 HP POW DEF TEC 戦士 120 10 10 10 魔法使い 100 10 10 10 僧 110 10 10 10 忍者 110 10 10 10 メイド 110 10 10 10 パラディン 120 10 10 10 サモナー 110 10 10 10 レベルアップ時に上昇するステータス Lv1のときは初期ステータスにこれが足されている。小数以下切り捨て。 HP POW DEF TEC 戦士 1.1 0.4 0.3 0.1 魔法使い 0.9 0.5 0.2 0.4 僧 1.0 0.3 0.4 0.3 忍者 1.0 0.3 0.25 0.45 メイド 1.0 0.35 0.3 0.35 パラディン 1.1 0.3 0.3 0.24 サモナー 1.0 0.25 0.45 0.3 職業によって上昇するステータス Lv1のときは初期ステータスにLv5の分が足されている。職業ごとに小数以下切り捨て。 HP POW DEF TEC 戦士 0.1 0.5 0.3 0.0 魔法使い -0.1 0.6 0.1 0.3 僧 0.0 0.2 0.4 0.4 忍者 0.0 0.3 0.1 0.6 メイド 0.0 0.3 0.3 0.4 パラディン 0.0 0.3 0.4 0.3 サモナー 0.0 0.1 0.55 0.35 DEFによるHP上昇について DEF÷10の結果を切り捨てたものがHPに足される。 これには装備での上昇分は含まれ、究極強化での上昇分は含まれない。 例 +計算部分がかなり長い 完全に理解する必要はないのでなんとなく覚えよう。 このようなキャラがいたとする。 キャラ:天才少女 秘伝:チアリーダー 武具:フローラルオーブ pow7+0 def2+0 tec42+99 [技術5][技術5][技術5] 護石:[技術4][技術4][技術4] ボーナス:POW+0 DEF+0 TEC+600 職lv:戦5 魔5 僧34 忍101 メ7 騎4 召48 計204 魔法使いの初期ステータスはHP100 POW10 DEF10 TEC10 キャラクターによる上昇分 Lv1につきHP0.9 POW0.5 DEF0.2 DEF0.4上昇するので、Lv200の場合は200倍上昇する。(HP180 POW100 DEF40 TEC80) 職業による上がり方をそれぞれ計算する。それぞれの職業で小数以下を切り捨てる。僧以降はHP省略。戦士Lv5 HP0.1×5=0.5=0 POW0.5×5=2.5=2 DEF0.3×5=1.5=1 TEC0.0×5=0 魔法使いLv5 HP-0.1×5=-0.5=-1 POW0.6×5=3.0=3 DEF0.1×5=0.5=0 TEC0.3×5=1.5=1 僧Lv34 POW0.2×34=6.8=6 DEF0.4×34=13.6=13 TEC0.4×34=13.6=13 忍者Lv101 POW0.3×101=30.3=30 DEF0.1×101=10.1=10 TEC0.6×101=60.6=60 メイドLv7 POW0.3×7=2.1=2 DEF0.3×7=2.1=2 TEC0.4×7=2.8=2 パラディンLv4 POW0.3×4=1.2=1 DEF0.4×4=1.6=1 TEC0.3×4=1.2=1 サモナーLv48 POW0.1×48=4.8=4 DEF0.55×48=26.4=26 TEC0.35×48=16.8=16 1.に2. 3.を足す。HP 100+180+0-1=279 POW 10+100+2+3+6+30+2+1+4=158 DEF 10+40+1+0+13+10+2+1+26=103 TEC 10+80+0+1+13+60+2+1+16=183 これにオーブのtec+100、オプション、ボーナスポイント分を足す。HP 279 POW 158 DEF 103 TEC 183+100(オーブ)+200×3(武具のオプション)+100×3(護石のオプション)+600(ボーナスポイント)=1783 これに武具のpow7+0=7 def2+0=2 tec42+99=141の補正を掛けるのだが、これはpow×1.07、def×1.02、tec×2.41の意味。全て切り捨て。HP 279 POW 158×1.07=169.06=169 DEF 103×1.02=105.06=105 TEC 1783×2.41=4297.03=4297 HPにDEF÷10と、物理抵抗か魔法抵抗がついている場合はその補正を足す。今回は抵抗は付いていない。足す分を求める DEF÷10=105÷10=10.5=10 HP 279+10=289 POW 169 DEF 105 TEC 4297 究極強化している場合はその補正を掛ける。☆1につき+10%。この場合☆4なので+40%=1.4倍。HPには掛けない。HP 289 POW 169×1.4=236.6=236 DEF 105×1.4=147 TEC 4297×1.4=6015.8=6015 これで完成。 以下何か書いてあったので一応残しておきます。 HPをあげたい人は(いない)戦士 POWを上げたい人は魔法使い DEFをあげたい人はサモナー TECをあげたい人は忍者 POWとDEFを平均的に上げたい人は戦士 でレベルを上げれば良いっていうことがわかったね! 注1 上表はあくまでも目安です 注2 まずは習得したい奥義をとりきりましょう。とりたい技が無くなった後で、上表に従って伸ばしたいステータスの伸びが良い職業で残りのレベルを上げましょう 注3 レベル100程度まではサポートを花火にすることで簡単にレベルをあげられます。レベル100までにとりたい技をとりきってしまうと、後は冒険エリアで放置すれば良くなるので楽です 注4 キャラを構想する段階から、最終的にどの職業でステータスを伸ばすかを考えておきましょう。その職業の技はレベルが200になってから取れば良いので、他の職業の技から取るようにしましょう
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Blu-ray 恋は雨上がりのように 上 完全生産限定版 発売日:4月18日 【完全生産限定版特典】 ◆眉月じゅん 描き下ろし三面デジパック ◆オリジナル・サウンドトラックCD ◆スペシャルブックレット 眉月じゅん 描き下ろし漫画収録 ◆特典映像:プレミア先行上映イベント映像 ここを編集 2018年1月放送開始。 http //www.koiame-anime.com/ 監督 渡辺歩 助監督 河野亜矢子 原作 眉月じゅん シリーズ構成 赤尾でこ キャラクターデザイン 柴田由香 総作画監督 柴田由香、髙田晃 プロップデザイン 田中春香 衣装デザイン 西原恵利香 イメージデザイン 松本幸子 設定協力 荒尾英幸、奥田明世、竹本佳子、野崎あつこ、門脇聡 美術設定 青木薫 美術監督 吉原俊一郎 色彩設計 千葉絵美 3D監督 熊倉ちあき 撮影監督 後藤春陽 撮影監督補佐 秋山優、青木睦希 2D背景用3Dモデリング 三戸康史 スペシャルファンデ 中愛夏、三田遼子 チームサポート 手塚響平、高木宏紀 2Dワークス 田村あず紗、原田翔太 特殊効果 佐藤安里紗 編集 廣瀬清志 編集助手 榎田美咲、山田聖実 音響監督・整音 えびなやすのり 音響効果 長谷川卓也 録音 松下春香 録音助手 藤田直美 音響制作担当 松下春香 音楽 吉俣良 アニメーション制作 WIT STUDIO 脚本 赤尾でこ 木戸雄一郎 梅原英司 絵コンテ 渡辺歩 誌村宏明 河野亜矢子 安藤良 鏑木ひろ 二村秀樹 赤松康裕 丸山由太 内田信吾 古屋勝悟 演出 河野亜矢子 内田信吾 安藤良 赤松康裕 鏑木ひろ 丸山由太 井端義秀 益山亮司 作画監督 柴田由香 髙田晃 田中春香 門脇聡 荒尾英幸 山本祐子 鎌田均 奥田明世 大杉尚広 加藤万由子 木下由衣 竹本佳子 都竹隆治 小磯由佳 西原恵利香 川妻智美 神谷美也子 さのえり 清水慶太 長原圭太 ■関連タイトル Blu-ray 恋は雨上がりのように 上 完全生産限定版 サウンドトラックCD付き 恋は雨上がりのように 眉月じゅんイラスト集 アニメメイキングブック OPテーマ ノスタルジックレインフォール 期間生産限定盤 EDテーマ Ref rain / 眩いばかり 期間生産限定盤 DVD付 原作コミック 恋は雨上がりのように 1 Kindleまとめ買い 恋は雨上がりのように 随時更新! pixivFANBOX アニメ@wiki ご支援お待ちしています! ムック本&画集新刊/個人画集新刊/新作Blu-ray単巻/新作Blu-ray DVD-BOX アニメ原画集全リスト スタッフインタビューwebリンク集 最新登録アイテム Blu-ray 魔女見習いをさがして Blu-ray「どうにかなる日々」Blu-ray Happy-Go-Lucky Edition 初回限定生産 Blu-rayDisc付き 『ラブライブ! スーパースター!!』「始まりは君の空」【みんなで叶える物語盤】 BEM~BECOME HUMAN~豪華版Blu-ray Blu-ray 劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 10th Anniversary Compact Collection Blu-ray ぐらぶるっ! 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Blooming Clover 9 オリジナルCD付き限定版 美樹本晴彦マクロス画集 軌 わだち― 夜ノみつき 10th EUSHULLY WORKS しらこ画集 ILLUSTRATION MAKING VISUAL BOOK カズアキ画集 Kazuaki game artworks ライザのアトリエ2 ~失われた伝承と秘密の妖精~ 公式ビジュアルコレクション ぼくたちは勉強ができない 第21巻 音声ドラマ ミニ画集付き同梱版 あいきょう 荻pote作品集 ヒョーゴノスケ流 イラストの描き方 TVアニメ『くまクマ熊ベアー』オフィシャルファンブック 押井守原作・総監督 西村純二監督作品 『ぶらどらぶ』 解体新書公式コンプリートガイド OCTOPATH TRAVELER Design Works THE ART OF OCTOPATH 2016-2020 おそ松さん 3rd season SPECIAL BOOK 描きたい!!を信じる 少年ジャンプがどうしても伝えたいマンガの描き方 YMO1978-2043 「小冊子・YMO全トラックリスト2021 Amazon限定表紙版」付き To LOVEる -とらぶる- ダークネス FIGURE PHOTOGRAPHY COLLECTION 斉藤朱夏 CALENDAR 2021.4-2022.3 ラブライブ! サンシャイン!! Aqours DOME TOUR COMIC ILLUSTRATION BOOK ラブライブ! サンシャイン!! Aqours COMIC ILLUSTRATION BOOK 2020 Winter イジらないで、長瀞さん 10 特装版 「はたらく細胞」公式アニメ完全ガイド リスアニ! Vol.43.2「アイドルマスター」音楽大全 永久保存版VII アイドルマスター シャイニーカラーズ 3 CD付き特装版 ウルトラマンマックス 15年目の証言録 ウルトラマンZ特写写真集 じじぃ 人生は深いな 冴えない彼女の育てかた 深崎暮人画集 上 Flat. ぷよぷよ アートワークコレクション 古谷静佳1st写真集 re START THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS STARLIGHT MASTER COLLABORATION! 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Ready For Star 2巻 缶バッジ付 Switch エーペックスレジェンズ チャンピオンエディション New ポケモンスナップ -Switch 【PS4】BIOHAZARD VILLAGE PLAMAX 聖戦士ダンバイン サーバイン ノンスケール PS製 組み立て式プラスチックモデル スーパーミニプラ 無敵ロボ トライダーG7 3個入りBOX 魔道祖師 前塵編 完全生産限定版 HGUC 機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ Ξガンダム MG 機動戦士ガンダムSEED モビルジン 1/100スケール カンチ 青 ノンスケール ABS&ダイキャスト製 塗装済み完成品 ☆赤ver 魔女の旅々17 ドラマCD付き特装版 クリストファー・ノーランの世界 メイキング・オブ・インターステラー BEYOND TIME AND SPACE 時空を超えて るるぶアズールレーン からかい上手の高木さん15からかいカレンダーカード付き特別版 「武装神姫」原案イラスト集 ALLSTARS 機動戦士ガンダム サンダーボルト 17 キャラクターブック付き限定版 とある科学の超電磁砲T OFFICIAL VISUAL BOOK Aqours 5周年記念アニメーションPV付きシングル「smile smile ship Start!」【BD付】
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執筆日 2007年11月5日 備考 涼宮ハルヒの憂鬱・二次創作短編第1弾。ブックオフと読書狂。 今ではクオリティは劣るが初めてにしては上出来……。 日に日に太陽が俺の不快指数をうなぎ登りに釣り上げていた真夏日もとりあえず一段落し、俗に言う釣瓶落としの秋の日に突入しかかっていたとある土曜日の朝。俺は、まるで鶏の代理を努めているかの如く、けたたましく鳴り響く自分の携帯の着信音で目が覚めた。 「Eメール受信 涼宮ハルヒ」 あいつにしては珍しい。こういった事細かな用件にいたるまで、礼儀無用の電話連絡を使うのがあいつだ。 「本日急用、不思議探しは中止」 あいつらしい、簡潔かつ感情の欠片も感じられない文面。 どうやらそれは俺に対してだけであるらしい、と以前古泉から聞いたことはあったが……。 安上がりな楽しみ とにかく、俺の手元には、予想だにしなかったフリータイムが転がり込んで来たらしい。 しかしながら現在の俺は、寂しさだけで死んでしまうというハムスター同様に、何もない休日を過ごそうとする予定に拒否反応を示すようになってしまったらしく、これもSOS団などという得体の知れない学内非公認組織なんぞに所属してしまったせいだな、とこの時ばかりは自分の不遇を嘆くことを禁じ得なかった。 さて、当選した宝くじよりも貴重な今日1日をいかにして過ごそうかと思案せんとベッドに座り腕を組んだ瞬間、 昨日の昼休み中に国木田が教えてくれた耳寄り情報を思い出した。 その時は谷口同様、自分には縁がないものと適当に聞き流していたが、今にして思えば国木田よ。 今日ほどお前の持ち込んだ情報が有用だった日はないぞ。 いや今までが役立たずだったという意味では断じてないが。 俺は国木田に最大限の賛辞を送りつつ、携帯を手にとってアドレス帳を開きコールした。 おおよそ長いとは思えない3コールのあと、その相手は無言で電話をとった。 「長門か?朝早く悪いな、俺だ。」 「……なに?」 「今日の活動中止になっただろ?だから俺も時間を持て余してるんだ。 それで、と言っちゃ何だが、一緒に出掛けないか? 国木田から聞いたんだが、先週、駅の反対側に新しく古本屋が出来たらしい。 長門なら来るかな、と思ってな。」 「行く。」 即答だ。異常なほど乗り気だな今日は。 「読書の秋。」 お見事。返す言葉もないね。 「じゃ、いつもの場所でな。」 さては長門も知らなかったのか?それならちょうどいい。 俺も駅の反対側なんて滅多に行かないから、久しぶりに顔を出してみるのも悪くない。 電話を切って身支度を整え、俺はママチャリに飛び乗った。 まるで台本に書かれているかの如く、俺が駅前に着いた時には、すでに広場の中央のベンチに座る長門の姿があった。 俺の方が時間をかけずに出て来る自信はあったのに、その期待はあっさりと裏切られた。 まあ細かいことは追求せずともよかろう。 この長門有希という小柄なアンドロイドは、時おり頼んでもないところで非常識な宇宙人パワーを発揮する癖があるのだから仕方ない。 「待ったか?」 「待ってない。」 「じゃ、行くか。」 傍目から見れば、異常なほど言葉数は少ないんだろうね。 長門とコミュニケーションを取るにはひたすら慣れるしかないからな。 しかしながら、対有機生命力コンタクト用ヒューマノイドインターフェースなのにコンタクトを取るのにコツが要るとはどういうことやら。 その点だけ見れば朝倉の方がより万人受けしそうだから、多分そっちの系統は朝倉に任せっきりだったのかもしれない。 長門も自分の仕事は観察だって宣言してたしな。 さて。長門を後ろに乗っけて――体重をゼロにしたりしないように、と頼んでおいた――俺は駅の反対側へと向かった。 踏切を抜けてほどなく、新しい古本屋の看板が目に入った。 恐らく、見たことのない人はいないであろう、黄色い看板の店。 店名は敢えて伏せるが、本を売るなら……のCMでお馴染みのあの店さ。 俺の遠方の友人などは、週に3回は立ち寄るという。遠方の友人とはどこのどいつだ、などという問い掛けは愚問だぞ。 店内に入ると、長門はおもむろに小さなカゴを手に取り夢遊病患者のような足取りで奥の棚へと消えていった。 まあ、これだけ本があれば、長門のことだから5~6冊くらいは買い込むだろうね。 俺は俺で、掘り出し物のゲームを探してみたり、お気に入りのアーティストの古いCDがないかチェックしてみたり、 面白そうな漫画がないか立ち読みしてみたりと、ごくごく一般的な高校生らしい楽しみ方で古本屋を満喫していた。 うん、これこそ古本屋の醍醐味だ。意外な掘り出し物を発掘するというのは、やはり何事にも代えがたい価値があると思うね。 時間を忘れ漫画の立ち読みに没頭していた俺は、突如後ろからの視線を感じ振り向いた。 目の前にいたのは、本を満載したカゴを4個――4個だぜ4個――抱えた長門有希その人であった。 読みが甘かったな。まさかここまで買い込むとは。しかも、SF、ファンタジー、恋愛小説まではいいとして。 普段は読まないライトノベルやら、リハビリテーションの専門書、スポーツ選手の自叙伝に 自動車免許取得の教則本、お笑い芸人のネタ本まであるとなると、もうどういう了見ですか長門さん? フェザープレーン並みに薄く軽い俺の財布でその本の山の代金を支払うのは、 江頭2 50があのままの格好でエベレストを制覇するくらい不可能ですよ? あるいは六法全書がなかった分まだ普通と捉えるべきですか? 「いい。最初から、私が払うつもり。」 長門の本の代金は長門が払うという、至極当然の原理を主張されただけなのに、微妙に複雑な気分になるのはなぜ?ホワイ? ちなみに俺はと言えば、最近聴き始めたオールドロックで贔屓目にしているアーティストのCDがあったので買っておいた。 店を出て、再び自転車に乗る。普段通りというべきか、俺は長門をマンションまで送って行くことにした。こいつに限って言えば、 不審者に襲われたとて自分で護身するどころか完膚なきまでに叩きのめすことすら造作もないだろうが、万が一何かがあったら俺の責任だ。 それに、こうやって長門を乗せて走るなんてそうそうあるもんじゃないからな。 貴重な体験をみすみす逃したりするほど俺は愚かではないさ。 長門をマンションまで送って行くのは大して遠回りというわけでもなく、ほどなく目的地に到着した。 じゃあな、と挨拶をかけるより早く、長門は俺の袖口を引っ張った。 「上がっていって」 長門がこうやって自分の意志を俺にぶつけるのは珍しい。と同時に、喜ぶべき出来事でもある。 俺は長門のご好意に甘えて、部屋に上がらせてもらうことにした。 長門が部屋のロックナンバーを押してエントランスの鍵を開け、俺たちはエレベーターに乗り込んだ。 今までもう何回訪れたかしれない、そしてこれから何度訪れるかもわからない708号室は、 例によって殺風景、そして本が山積みになっていた。 「お茶飲む?」 今日初めての疑問文。 「いただきます。」 そう答えて間もなく、長門は2人分のお茶を持ってきた。 ん、また前より上達してるな。朝比奈さんにも負けてないぞ。 「……そう?」 長門の瞳が普段より2mmほど見開いている。虫眼鏡なら見やすいかもな。 「そうさ。」 その一言で、長門から安堵のオーラが立ち上るのが分かる。写真ではわからないだろう。 「そういえば、」 俺は前々から気になっていたことを聞こうと口を開いた。 「お前の懐事情って一体どうなってるんだ?仮にも一人暮らしだろ?バイトもしてないし。」 「情報統合思念体が毎月、わたしの口座に振り込んでくれる。朝起きたら財布にお金が増えている時もある。」 親玉の金策は、と聞こうとしてやめた。何しろ相手は情報統合思念体だ。 言ってみれば何でもアリなのだから聞いても仕方がない。 ただ、日本及び世界経済に悪影響を及ぼさない範囲内にとどめておいて欲しい、と切に願った。 あと、あまり大金を与えすぎると甘やかしに繋がるぞ。たまには一般的な人間の言葉も参考にして頂きたい。いくら情報統合思念体でもな。 すると長門は再び口を開いた。 「時々、家事をやっていてくれる時もある。豪勢なディナーが用意されている日もあった。レトルトの多いわたしにとっては新鮮。」 別の意味で驚いた。偉大な存在のわりにえらく家庭的な親玉だなおい。 しかしながら、長門の父(?)親はなかなかに娘思いな、いいお父さんじゃないか。いずれまた会ってみたいもんだな。 「ひょっとしたらいつかその機会があるかもしれない。理論的にだけ言えば、情報統合思念体があなたと会うことは可能。 情報統合思念体そのものは実体を持たないが、人間に擬態して直接的にあなたと会話することが出来る。」 今度は冗談抜きで驚いた。戯言のつもりで言っただけだったのだが。 余談だが今日の長門はやけに饒舌だ。これだけでも珍しい事だが、自分を気遣ってくれたのが嬉しいのか、 或いは自分自身のことを話せるのが嬉しいのか。自分が宇宙人だと話した時以上によく話す。 閑話休題。 となるとアレか。いずれはお父上にご挨拶せねばならんということか。 「そう。」 ちょっと待て!!いきなりの重大宣告だろうがそれは! ひょっとしたら“うちの娘はやらん!”オーラを全身から発生させながらやって来るかもしれないんだぞ? 残念ながら俺は戦国武将や悪徳政治家ほど策士ではないから、うまく立ち回れる自信が微塵も湧いてこない。 うっかり敵に回した時の恐ろしさはハルヒとどっこいどっこいだ。喧嘩になりかけたら長門が仲裁してくれよな? 「それはそれで……楽しみ。」 長門よ、人の苦悩を待ち遠しそうに期待せんでくれ。 しかし、いつか長門の親父さん(?)と出会うその日が待ち遠しく、普段よりも寝付きが悪かったことを補足しておく。 Back to Novel of T
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中1 中2 中3 imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (kokomi7.jpg)心美 高1 imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (haruka10.jpg)遥香 高2 imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (kabe13.jpg)ゆり 高3 imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (anko14.jpg)あんこ imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (renge15.jpg)蓮華 imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (asuha16.jpg)明日葉 総評