約 3,964 件
https://w.atwiki.jp/83452/pages/14496.html
1 澪梓 百合系 2011/07/07 http //hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1310043122/ 戻る 名前 コメント すべてのコメントを見る 確かに違和感はあるけどため口はいいぞ。 呼び方はそのまま「澪先輩」で、ため口ならもっといい。 -- (名無しさん) 2012-01-31 19 05 55 これは梓「澪」と同じ書き手の人が書いたのかな? なんにせよ澪梓とてもおいしいです。 -- (名無しさん) 2011-10-25 03 23 14 ため口は違和感を感じるだけで別に嫌なわけじゃないだろ?? らぶらぶだから俺は好きだけどな...。 -- (名無しさん) 2011-10-25 01 28 27 勢い欲・・・ どんな欲やねん! -- (名無しさん) 2011-07-21 08 22 22 確かに相手が唯や律の場合はタメ口の違和感が少ない事が多いな -- (名無しさん) 2011-07-11 12 26 08 ↓その2作は、ため口になる課程とかもしっかり書かれてたからじゃないかな? この作品は内容自体は良いけど、その辺の課程がないから余計に違和感感じるんだと思う。 -- (名無しさん) 2011-07-09 12 05 23 ため口、梓「澪」とか澪「やっぱ文学部入っとけばよかった」とかはなんも言われてないのにな。 逆にいいとかも言われてるのに。 -- (名無しさん) 2011-07-09 11 17 24 まあ違和感を感じるだけで誰も嫌だと言ってるわけでもないし 多分梓→澪は「頼れる憧れの先輩」っていうのが基本だと思われがちな分他の先輩に比べイメージが定着しづらいものがある -- (名無しさん) 2011-07-08 11 40 20 梓の「澪」呼び捨てと、タメ語は、2人の仲の良さを物語ってると想像する。 梓の家に駆け付ける澪も乙女全開で可愛いと思う。 -- (名無しさん) 2011-07-08 09 17 57 ジャンルは七夕ギャップ萌え -- (名無しさん) 2011-07-08 02 09 05
https://w.atwiki.jp/hanayakakinema/pages/13.html
依頼 受注場所にいない場合は外なら雨が降ってない、時間を進めれば出現 61~70は他の依頼終了後、71~110は情報屋モードで発生 番号 依頼題名 依頼人 受注場所 期日 目的場所 貰える物 1 庭の手入れ 加賀野 平助 屋敷一階廊下 四月参拾日 庭園 盆栽 2 忘れ物の確認 江川 千富 屋敷二階廊下 無し 屋敷一階客室 宝箱の銅の鍵 3 お客様の忘れ物 江川 千富 屋敷二階廊下 四月参拾日 玄関ホール 流星カーテン 4 掃除道具を忘れた 使用人男 庭園 四月参拾日 使用人座談室 5へ 5 のどが渇いて… 使用人男 庭園 四月参拾日 使用人食堂 自動車模型 6 発明に使えそうな物 宮ノ杜 博 屋敷食堂 四月参拾日 倉庫手前左部屋 7へ 7 発明に足りない物 宮ノ杜 博 屋敷食堂 伍月参拾壱日 百貨店二階 博の試作第壱号 8 掃除・壱 杉村 たえ 使用人廊下 伍月参拾壱日 屋敷一階食堂 9へ 9 掃除・弐 杉村 たえ 使用人廊下 伍月参拾壱日 二階右下テラス たえの手紙 10 流行の服 紳士 銀座 伍月参拾壱日 ムラオ服店 流星布団 11 新聞 宮ノ杜 正 庭園 伍月参拾壱日 屋敷食堂 12へ 12 汚れている 宮ノ杜 正 庭園 伍月参拾壱日 玄関ホール 正の学生服 13 お手伝い・壱 小野田 秀男 見習部屋 伍月参拾壱日 使用人宿舎風呂場 14へ 14 お手伝い・弐 小野田 秀男 見習部屋 伍月参拾壱日 屋敷二階風呂場 秀男の差し入れ 15 甘い物が食べたい 学生男 銀座 伍月参拾壱日 志栄堂パーラー キネマのチラシ 16 ハンケチはどこ? 街の女性 銀座 六月拾七日 銀座(みるくほうるペチカ横) 流星入口敷物 17 おしゃれな帽子 宮ノ杜 茂 二階奥テラス 六月拾七日 もりや帽子店 18へ 18 荷物運び 宮ノ杜 茂 二階奥テラス 六月拾七日 別棟物置 茂の絵日記 19 本を書くために 宮ノ杜 守 玄関 六月拾七日 別棟図書室 20へ 20 秀男の様子 宮ノ杜 守 玄関 六月拾七日 秀男の部屋前 守の手裏剣 21 絵描道具 加賀野 平助 屋敷一階廊下 六月参拾日 百貨店一階 玄一郎の初描き絵 22 呼び込み 店主男 志栄堂パーラー 六月参拾日 銀座(みるくほうるペチカ上) 志栄堂の広告 23 お部屋にお花 使用人女 座談室 六月参拾日 庭園右 流星絨毯 24 買い物袋はどこへ? 婦人 銀座 六月参拾日 みるくほうるペチカ 25へ 25 買い忘れた物 婦人 銀座 六月参拾日 百貨店一階 立体的くまっこ 26 掲示板 杉村 たえ 使用人宿舎廊下 六月参拾日 銀座(掲示板前) 流星壁紙 27 服をお届けに・壱 店主女 ムラオ服店 七月拾伍日 銀座(志栄堂パーラー横) 28へ 28 服をお届けに・弐 店主女 ムラオ服店 七月拾伍日 玄関ホール 宮ノ杜銀行のカーテン 29 お客様のために 江川 千富 屋敷一階廊下 無し 志栄堂パーラー 30へ 30 お客様の落し物 江川 千富 屋敷一階廊下 無し 屋敷一階といれ 宝箱の銀の鍵 31 私の洗濯物 使用人女 座談室 七月拾伍日 洗濯場 乙号卓上電話機 32 おしゃれな財布 老人 銀座 七月拾伍日 井筒屋 絵皿 33 俺の荷物 宮ノ杜 勇 庭園 七月参拾壱日 勇の部屋の前 34へ 34 茶道の稽古 宮ノ杜 勇 庭園 七月参拾壱日 茶室 勇の学帽 35 あの本は… 宮ノ杜 進 図書室 七月参拾壱日 図書室 36へ 36 図書室にはない本 宮ノ杜 進 図書室 七月参拾壱日 富士河書店 進の執筆小説 37 早くしてよね・壱 宮ノ杜 雅 屋敷食堂 七月参拾壱日 志栄堂パーラー 38へ 38 早くしてよね・弐 宮ノ杜 雅 屋敷食堂 七月参拾壱日 厨房 雅の靴 39 人探し 婦人 志栄堂パーラー 八月拾二日 銀座(ムラオ服店横道) 宮ノ杜銀行の壁紙 40 取りに来ない 店員 百貨店 八月拾二日 銀座(みるくほうるペチカ下) かき氷機 41 財布がない 紳士 銀座 八月拾二日 銀座(百貨店上) 42へ 42 花が必要 紳士 銀座 八月拾二日 庭園左上 宮ノ杜銀行の入口敷物 43 雑巾 使用人女 倉庫 八月参拾壱日 左端使用人室 壊れた宮ノ杜ぴあの 44 倉庫の掃除・壱 使用人男 使用人食堂 八月参拾壱日 倉庫手前左部屋 45へ 45 倉庫の掃除・弐 使用人男 使用人食堂 八月参拾壱日 倉庫手前右部屋 宮ノ杜銀行の布団 46 あの子の好きな物 若者 銀座 八月参拾壱日 銀座(依頼人右) 47へ 47 プレゼント 若者 銀座 八月参拾壱日 銀座(依頼人右) 宮ノ杜銀行の絨毯 48 扇子 宮ノ杜 茂 二階奥テラス 九月拾六日 倉庫奥左部屋 やす田の入口敷物 49 風呂場の石けん 江川 千富 玄関 無し 百貨店一階 50へ 50 お屋敷に猫が… 江川 千富 玄関 無し 一階客室前廊下 51へ 51 鍵 江川 千富 玄関 無し 百貨店二階 宝箱の金の鍵 52 四葉のクローバー 街の女性 みるくほうるペチカ 九月拾六日 庭園右 魅惑電飾其ノ弐 53 着物を買ってこい 宮ノ杜 勇 二階左テラス 九月参拾日 ムラオ服店 本条院家のカーテン 54 発明品 宮ノ杜 博 博の実験室 九月参拾日 別棟入口前 55へ 55 お腹空いた 宮ノ杜 博 博の実験室 九月参拾日 厨房 佐伯家の絨毯 56 倉庫の片付け 江川 千富 屋敷二階廊下 九月参拾日 倉庫奥右部屋 千富の着物 57 進の忘れ物 宮ノ杜 進 二階右下テラス 九月参拾日 玄関ホール 58へ 58 思い出せない 宮ノ杜 進 二階右下テラス 九月参拾日 倉庫奥中央部屋 有吉家の布団 59 頭が痛い 宮ノ杜 正 撞球室 九月参拾日 使用人食堂 60へ 60 仕事で使う物 宮ノ杜 正 撞球室 九月参拾日 百貨店一階 澄田家の壁紙 61 メモを失くして 店員 百貨店一階 無し 別棟廊下 ミケ太カーテン 62 荷物の確認 店員 百貨店二階 無し 倉庫手前右部屋 ミケ太絨毯 63 この荷物を… 使用人男 茶室 無し 倉庫奥右部屋地下 ミケ太布団 64 洗濯物が足りない 使用人女 別棟テラス 無し 屋敷前池右下 ミケ太座布団 65 帽子が飛んでいった 婦人 銀座 無し 銀座(掲示板裏) ミケ太壁紙 66 買ったはずの本 使用人男 手前使用人室 無し アトリエ ミケ太入口敷物 67 レコードをお願い 使用人女 ダンスホール 無し 別棟廊下 ミケ太電飾 68 お客様の鞄 店主男 みるくほうるペチカ 無し 銀座(百貨店上) ミケ太卓上ランプ 69 手紙 若者 銀座 無し ムラオ服店 ミケ太時計 70 迷子の猫 少女 銀座 無し 茶室隠し部屋 ミケ太ぬいぐるみ 71 流行り物好き・壱 婦人 銀座 四月参拾日 ムラオ服店 72へ 72 流行り物好き・弐 婦人 銀座 四月参拾日 もりや帽子店 ―――― 73 使用人の働き・壱 江川 千富 玄関 四月参拾日 屋敷一階右奥廊下 74へ 74 使用人の働き・弐 江川 千富 玄関 四月参拾日 二階左下テラス 倉庫四号室の鍵 75 新商品のために 店主男 志栄堂パーラー 四月参拾日 銀座(みるくほうるペチカ下) ―――― 76 パーラーとは… 学生男 銀座 伍月参拾日 銀座(志栄堂パーラー前) 77へ 77 パーラーに男性は? 学生男 銀座 伍月参拾日 志栄堂パーラー ―――― 78 百貨店の定休日 若者 銀座 伍月参拾日 百貨店一階 ―――― 79 本の発売日 宮ノ杜 進 屋敷二階廊下 伍月参拾日 富士河書店 宮ノ杜家ノ歴史、其ノ参 80 部屋を探してまして 若者 銀座 伍月参拾日 喜助アパート左廊下 ―――― 81 友人はどこへ 老人 井筒屋 伍月参拾壱日 銀座(道路一番上) 82へ 82 次の電車はいつ 老人 井筒屋 伍月参拾壱日 銀座(電車乗り場) ―――― 83 浮気疑惑 街の女性 銀座 伍月参拾壱日 百貨店二階 ―――― 84 小説の売れ行き 宮ノ杜 守 屋敷二階廊下 伍月参拾壱日 富士河書店 宮ノ杜家ノ歴史、其ノ六 85 気になる噂・壱 加賀野 平助 屋敷二階廊下 六月拾七日 使用人座談室 倉庫参号室の鍵 86 お得意様 店主男 志栄堂パーラー 六月拾七日 銀座(道路右端) 87へ 87 パーラーの評判 店主男 志栄堂パーラー 六月拾七日 銀座(みるくほうるペチカ下) ―――― 88 倉庫から物音が… 使用人男 二階右テラス 六月拾七日 倉庫左廊下 89へ 89 時計の値段 使用人男 二階右テラス 六月拾七日 百貨店二階 ―――― 90 どこで売ってるの? 使用人女 使用人座談室 六月参拾日 左上客室 91へ 91 花の名前 使用人女 使用人座談室 六月参拾日 図書室 宮ノ杜家ノ歴史、其ノ四 92 花言葉 紳士 銀座 六月参拾日 図書室 93へ 93 花の咲く時期 紳士 銀座 六月参拾日 図書室 ―――― 94 気になる噂・弐 加賀野 平助 屋敷二階廊下 七月拾伍日 銀座(井筒屋右道路下) 倉庫伍号室の鍵 95 あのお客様は誰? 使用人男 使用人廊下 七月拾伍日 右応接室 ―――― 96 あれは何? 使用人女 庭園 七月拾伍日 二階奥テラス 97へ 97 博様の発明品 使用人女 庭園 七月拾伍日 博ノ実験室 宮ノ杜家ノ歴史、其ノ壱 98 お屋敷でのお食事 学生男 銀座 七月拾伍日 厨房 99へ 99 使用人について 学生男 銀座 七月拾伍日 使用人座談室 ―――― 100 お気に入りの音楽 街の女性 みるくほうるペチカ 七月参拾壱日 銀座(大吉屋横) 101へ 101 お屋敷の音楽 街の女性 みるくほうるペチカ 七月参拾壱日 音楽室 ―――― 102 舞踏会 婦人 銀座 七月参拾壱日 ダンスホウル ―――― 103 あの使用人は? 使用人女 使用人座談室 七月参拾壱日 屋敷一階廊下奥 ―――― 104 エゲレス 使用人男 使用人食堂 七月参拾壱日 図書室 宮ノ杜家ノ歴史、其ノ七 105 百貨店はどこ… 少女 銀座 七月参拾壱日 百貨店一階 ―――― 106 玄一郎様のアトリエ 使用人男 屋敷一階廊下 七月参拾壱日 アトリエ 107へ 107 借りられた本の行方 使用人男 屋敷一階廊下 七月参拾壱日 屋敷一階左奥廊下 宮ノ杜家ノ歴史、其ノ伍 108 怪しい人影 加賀野 平助 屋敷二階廊下 七月参拾壱日 庭園左 109へ 109 玄一郎様のご様子 加賀野 平助 屋敷二階廊下 七月参拾壱日 屋敷二階右奥廊下 宮ノ杜家ノ歴史、其ノ弐 110 最終試験 加賀野 平助 アトリエ 無し 茶室(掛け軸の裏) ――――
https://w.atwiki.jp/amaneo/pages/35.html
七月三日ぼくは、海にいきました。そして、貝がらをひろったりしました。そして、砂があつくて、しぬかと思いました。たのしかったです。七月七日海にいきました。ぼくは海がすきです。そして、さかながおいしいと、お父さんがいいました。あまねお見つけて、ぼくはなんだろうと思いました。たのしかったです。七月十日岩のかげにかくしたあまねおが、ぼくをお母さんといいました。ぼくにはお母さんがいません。でも、うみねねもお父さんもいます。うみねねはすぐたたいてきます。だからうみねねはわるい。でもずっとおふとんでねています。たのしかたです。七月十四日うみねねがかぜをひきました。お父さんはずっとうみねねをかんびょうして、ぼくはひとりです。海にはあまねおがいます。あまねおはぶよぶよしてへんです。そして、あまねおがお母さんお母さんとうるさいから、ぼくはお母さんになることにしました。 あまねおをだいじにしました。七月十六日お母さんがなにをするのかわからないから、お父さんに聞きました。お父さんはこどもをだきしめると言いました。あまねおをだきしめると、きもちわるかったけど、うれしそうでした。ぼくはお母さんがちょっとほしかったです。七月十九日あまねおが口をあけると、ぼくはそこにはいります。ぬるぬるします。そして、海をもぐってもぐって、あおくてこわかったです。七月二十三日お父さんがあまねおを見つけて、どこかへもっていきました。お父さんはずっとおこって、足をすべらせました。すいぞくかんがわるいわるいとずっとおこりました。七月三十日あまねおはすいぞくかんにいったはずだけど、ときどき海にいます。お母さんと呼ばれて、ぼくはおこってけりました。あまねおはつぶれましたが、すぐに治 りました。たのしかったから、なんかいもたたいたりけったりしました。ほうちょうでさそうとしたら、そばにいたうみねねがなき出しました。うみねねがぼく をたたいたので、ぼくもなきました。 あまねおはたこみたいににゅるにゅるしています。あまねおはないたぼくとうみねねのほっぺたに伸びる手をのばして、お母さんと呼びました。お父さんはそれを見て、すぐに海にかえしなさいと言いました。すいぞくかんのひとたちが、さがしているからです。 あまねおは、だいすきです。でも海の中にきえていくあまねおがなんにもぼくのことをみなかったです。あまねおはあっというまに行ってしまいました。さびしかったから、なきそうになったけどなきませんでした。 お父さんは、ぼくを見て、お母さんににてるな、と言いました。
https://w.atwiki.jp/akatonbowiki/pages/13208.html
このページはこちらに移転しました 七夕戦争 作詞/ものぐさ大臣 作曲/フランソワ ドゥ ヨゥン 笹の葉を パンダが食べる 見る見るうちに 消えていく 笹の葉が パンダのご飯 気付いた頃は 消えている 七月七日 七夕に 夢と希望と パンダ様 七月七日 七夕が 食い荒らされる 戦争だ 願い事 飾り付け その他諸々 食べていく モンスター パンダ様 笹の葉どんどん 食べていく 七月七日 天の川 パンダ一頭 大暴れ 七月七日 天の川 涙があふれ 大洪水 モンスター パンダ様 子供の夢も 食べていく 天の川 大洪水 パンダが水を 飲み干した 音源 七夕戦争
https://w.atwiki.jp/dngss5/pages/312.html
SSその1 広告~、収入~!(アイキャッチ) はい、どうも。おはようございます。グロリアス・オリュンピア第1回戦すごかったね。 豪華客船。あれ、ゴールデンタイムに全国放送されましたよ。超感動巨編ナウオンエア。生放送で。モザイク処理間に合ったの? イエーイセーフセーフ。 (カンペ) あ、さすがにね。教育委員会的な何かから都議会に電話が殺到してるってさ、抗議の。そういうのは五賢臣に言ってよね~。知事(ぼく)に言われても困るわぁ。あれさ、うちだけじゃなくて国のプロジェクトだからさ。 あ、ヤバい。低評価つけないでっ。支持率急落するから。 うおおおおおおお、20%、19、17、10、9、8……こうなったら思い切って、 「東京都議会解散総選挙します!」 ♪(オープニング曲流す) と、いうわけで今日のゲストは、GO第1回戦で大活躍ファイヤーラッコさんです。 ファイヤーラッコさん、選挙出馬は初めて? 「俺が都議会議員になったら、ガス水道電気使用量を100%経費で落とせるように都条例改正するから、バシバシ票くれよな!」 立派な公約ですね。 はい、本日のゲストはファイヤーラッコさんでした。都議会チャンネル次回も見てね~。 広告~、収入~!(アイキャッチ) ◆◆◆ 時は2018年! 東京都で即公示即投票即開票の暗黒選挙が行なわれ、知事から後援を受けたファイヤーラッコは見事当選。東京都議会議員兼YouTuberのファイアーラッコが爆誕した。それでいいのか。ほんとうにいいのかファイヤーラッコ! なんか、こう、おまえは優勝賞金で機材買うとかそういう目的でGOに参加したんじゃないのか。 でも就職おめでとう。 「東京都議会議員広報担当YouTuberおじさんのファイヤーラッコでーす。都議会チャンネルでGO第2回戦の激闘を俺視点ライブ配信でお届け予定だからch登録よろしくっ! 広告~、収入~!」 このあとも引き続き、GO第2回戦の模様をお楽しみください。 ◆◆◆ 試合開始前、数日の準備期間を、七月 十は高級ホテルの一室で過ごす。特等席で試合を観戦してほしくて、天元山に住む祖母もこちらへ呼び寄せた。 だから、いま部屋には七月 十と祖母のふたりだ。 「おばあちゃん、これどう思う?」 七月 十が祖母に問いかけるのは、テレビ画面に映るGO1回戦各試合の録画について。ふたりは今後戦うことになる相手を事前調査していた。 「このひと、相手の攻撃を全部受け切るのが信条なんだって」 七月十は、全力で殴っていい相手を求めている。そんな彼女が大隈 サーバルの試合に目を留めるのは運命と言ってよかった。ウキウキする。あのひとと戦ってみたい。 だが、祖母は難しい表情をする。 「よく見てみな、十(カンナ)」 画面は第1回戦古城の録画、最後の一幕。黒いモヤに包まれた女が叫んでいた。慟哭。 本来の段取りでは、勝利者インタビューが行なわれるはずであった。しかし勝者の怪我の程度が重いのか、そのまま担架で運ばれていく。 「願いを間違えてるやつを相手するのは、難儀するよ」 ◆◆◆ 時間を少しさかのぼり、新国立競技場の医務室にて。 大隈 サーバルは苦しんでいた。1回戦を終え、エプシロン王国特製の秘薬で怪我はすべて治るはずであった。 「怪我は治ったのに。ちょっとこれ、試合前より悪化してない!?」 フクハラPが叫ぶ。横たわるサーバルに覆い被さる黒いモヤは、上野動物園の隠し部屋で苦しみ喘いでいたときよりさらに濃く、分厚くなっていた。 サーバルの意識はまばらでまともな受け答えすらできず、呼吸も浅くなっている。 「試合中についた嘘が原因なら、時間経過で薄くなっていってもいい。これはちょっと異常よ。まるで現在進行系で嘘をつき続けてるみたいじゃない!」 慌てふためくフクハラPを担当医が押し退け、サーバルに酸素マスクなどの呼吸補助器具を装着させる。 体内で行なわれている生命活動、特に外部からその様子を観測できる”呼吸の動作”が、悪霊の視線によって阻害されているのだ。 「これが能力の効果? これがサーバルちゃんの望み!? アタシは信じないわ!」 フクハラPの表情が後悔の色に染まる。苦渋の決断を迫られ、絞り出すように言う。 「……GOは棄権しましょう」 「待て、フクハラ」 そのとき医務室にやってきたのは、連絡を受けて駆けつけた父パンダであった。 「たとえ棄権したとしても、その黒いモヤは晴れないだろう」 アロハ姿の、父パンダ有給休暇verである。 「弟くんとした、優勝の約束を果たすまで?」 「そうだ」 「でも、サーバルちゃんは1回戦を勝ち抜いて優勝に一歩近づいたはずなのに、黒いモヤは晴れるどころか濃くなったのよ。アタシはサーバルちゃんにこれ以上無茶をしてほしくないの」 「……勝って……ない」 サーバルが息も途切れ途切れに言葉を吐き出す。呼吸を阻害され、一言発することもつらいだろうに、それだけは主張しなければならないのだと。 「私は届かなかっ……勝ちを譲って……だけ。……強くなって今度こそ、私は……」 「サーバルちゃん、ゆっくり。ゆっくりでいいから」 「フクハラP、約束を、守って……最高の舞台に、連れて…………」 そうして、今度こそサーバルは意識を失った。 「棄権は許さんぞフクハラ」 「ええ、わかったわ。アタシも覚悟を決める」 「もし、サーバルが戦えないなら、オレが替え玉で出場する」 「……ねぇ、アタシたち、いま、真剣な話をしてるの」 「ダメか。……そうかダメか」 父パンダは、肩を落とした。 第2回戦SS:闘技場STAGE 『呼吸さえ、許さない』 ◆◆◆ 炎を操るYouTuber希望者 ファイヤーラッコ VS 龍を模した拳法・玉龍拳の継承者 七月 十 VS 獣正拳大隈流の継承者 大隈 サーバル ◆◆◆ 対戦カードの報告を受けたとき、フェム王女は笑いを堪えきれない自分に気づいた。 「ふふっ……」 来日期間中に王女が過ごす居室は、安全のため一般人にはその場所が秘匿されている。長距離を一瞬で移動させる魔人能力が存在することを思えば、都内である必要性すらなかった。 秘密を知る数少ない人間のうちのひとり、五賢臣の男が、王女のこぼす笑みを訝しむ。 王女は笑顔を隠さない。 「2回戦もまた、面白い組み合わせになりましたね。特に、ふふっ、闘技場などは。ファイヤーラッコさんと七月 十さんと大隈 サーバルさんですか。これは試合がどう転ぼうとも、楽しいことになるに違いありません。ぜひともこの目で見なければ」 対戦カードの決定に大いに関わった五賢臣の男は、仕事が上手くいったことを喜び、「恐縮です」と頭を下げる。 「そう、この目で見なければならないでしょう。……モニター越しではなく」 「それは、いったいどういう?」 「不躾なお願いなのは承知しております。ですがこの試合、戦闘地形にワープさせるのではなく、新国立競技場、つまりわたくしの目の前で戦う、というふうにしていただくことはできませんか?」 ほら、新国立競技場も観客席に囲まれた円形ステージでしょう、とフェム王女は無邪気に言う。 「そ、それはさすがに警備の観点から少し難しく……」 「フェム様、申し上げますと」 見かねて侍女ピャーチも口をはさむ。 「七月様の全力は地形破壊を伴います。七月様の性格からして、フェム様や観客たちに気を遣い、力を抑えてしまう可能性も」 「そう。そうね。残念ですが諦めましょう」 引き下がるフェム王女であったが、五賢臣の男にはひとつ代案があった。 「フェム王女、VRという技術をご存知ですか?」 ◆◆◆ 「新国立競技場が、再び盛り上がる!」 カメラ目線の女性アナウンサーが宣言する。 「グロリアス・オリュンピア第2回戦、闘技場STAGEの試合が、もう間もなくスタートします!」 新国立競技場には無数の観客。 中央ステージを撮影する無数のカメラ。 しかし1回戦と様子が違うのは、観客たちがヘッドマウントディスプレイを装着しているということである。 ”VRHMD”、現在の価格はひとつ5万円から10万円。それが、5万人の観客全員に貸し出されていた。 VR技術にいたく感動したフェム王女が、エプシロン王国の名義でそれらを一括購入したのだ。それがグロリアス・オリュンピア、ひいてはエプシロン王国と日本国との交流によってもたらされる巨大な利益のかたちのひとつ。 王女様を喜ばせるためのショービジネス。指先ひとつ、機嫌ひとつで億単位の金が動く。 その歯車の中心に、3人の闘士が立つ。 周囲に撮影用のドローンを飛ばしてはしゃぐファイヤーラッコ。 冷静なまなざしの、その瞳の奥にわくわくドキドキを隠せない七月 十。 黒いモヤに纏わり憑かれ、すでにグロッキーな様子の大隈 サーバル。 三者三様。ステージ上で戦闘地形への転送を待つ。 観客たちの熱気が最高潮に盛り上がる戦闘開始カウントダウン。 「3!」 「2!」 「1!」 転送! ◆◆◆ 円形闘技場アンフィテアトルム。 その言葉から想像されるのは、まずローマ・コロッセオであることだろう。しかし今回GO運営が用意したそれは、石造りの遺跡とは違い、より現代的なコンクリートの大建築。直径100m×70mほどの楕円形をした土の舞台の周囲を、さらにグルリと観客席が一周している。建物全体は、口の広いお椀状と言えば良いか、天井は無くひらけており、青い空が見えている。 一言で表現するなら、サッカー場、あるいは陸上競技場である。 ワアアアアアアアアと、人々の歓声が響いていた。 新国立競技場にいた5万人の観客たちの声が、VRHMD付属マイクを通じてこの闘技場にまで届いているのだ。 この闘技場に、観客の姿や実体はない。声だけの存在だ。ただ、彼らの熱狂は本物だった。彼らのまさに眼の前で、3人の闘士の戦いが始まった。 ◆◆◆ 「ちょっと待って、待って待って。思ってたより狭くねぇ!?」 まず最初に中央へ飛び出したのはファイヤーラッコである。持ち込んだ撮影ドローンにチラリと目線をやりつつ主張する。 「他の戦闘地域はふつう1km四方あるじゃん! え、なにここ。100m四方もなくない? しかも完全フラットで隠れる場所ないじゃん。ここで三つ巴しろとか、バッカじゃないの!」 「しかも俺の相手、ゴリラとパンダじゃん!」 ゴリラの方が、その圧倒的な脚力で空中に飛び上がっている。上空からファイヤーラッコに向かって降り注ぐ流星のようなドロップキック! それをファイヤーラッコが間一髪で躱す。 「GKコール! 三つ巴より、1対1の試合を3回やる総当たりルールがしたいです!」 (神の声)ダメです。 「おーしやるぞ。俺はやるぞ。広告収入が俺を待ってる」 即座に気分を切り替えたYouTuberファイヤーラッコが、改めて構えを取る。両手から翼をひろげるように火炎を生成し、七月 十の突進を牽制。そして自由自在に跳ね回り、遅れて中央へ進み出た大隈 サーバルの背後へ。 「これが三つ巴戦術、羽交い締め! へいへーい、七月さーん、こいつぶっ飛ばしてくださいよおおお。先にひとり脱落させるとか俺超頭脳プレイじゃないかなブヘラッ」 両方まとめて漫画みたいにブッ飛ばされたのでラッコは天才博士ではなかった。 「ちょおおお、あぶねぇ。一発で場外負けありえるだろシャレにならねぇ!!」 一回戦で見せた通り、ファイヤーラッコは火炎生成である程度の空中姿勢制御ができる。七月 十の冗談みたいな拳に吹き飛ばされながらも、場外負けラインギリギリで踏みとどまる。 中央を見ると、こちらも一回戦で見たような黒いモヤの静止の力で踏みとどまる大隈 サーバルが居て、七月 十と殴り合っている。 七月 十の拳が振るわれるたび、衝撃と暴風が大気を巻き上げる。 そんな暴威にさらされながら、大隈 サーバルは立ち続けている。 「やべよあいつら。なんであれ受けられるの。こりゃあ、俺は、状況を整えるのが先だなぁ」 ファイヤーラッコは中央には近づかず、周囲を旋回しながら火炎生成を維持し、闘技場を火の海へと変えていく。 ◆◆◆ 七月 十は、大隈 サーバルと向かい合う。今回の敵は、全力を振るうに値する相手。 「さっきの私の一撃、後ろで羽交い締めにしてたラッコさんへ上手く衝撃を逃したね」 それが咄嗟にできるサーバルは功夫強者だ。 「1回戦の相手はすごく強かった。2回戦の相手も強くて私は嬉しい。お互い精一杯楽しい勝負をしよう」 サーバルは無言だ。呼吸も浅い。しかしその視線が闘志を示す。 七月 十は、全力を出すと多くのものを傷つけてしまう。だがGOには、彼女の全力を受け切ってくれる強者がゴロゴロいる。なんて素晴らしいイベントなのだろうか。 「さぁ、願いを言え! 私の玉龍拳に耐え切ってみせろ」 ◆◆◆ どうしてこんなことになってしまったのか、と大隈 サーバルは思う。七月 十の拳が突き刺さる。 苦しい。 痛い。 黒いモヤの重さが苦しい。こんな重さは背負い切れないはずなのに。 七月 十の拳が痛い。受けた自分の両腕はボロボロで、すでに拳を握れず棒きれと変わらない。 「願いを言え」と七月 十が叫んでいる。 「私の拳は、どんなクソヤローの願いでもひとつだけ叶えてみせる拳だ」 それは、大嘘つきの願いも叶えるのだろうか。こんなに真っ黒な私でも? 「私は、強くなりたい」 それが大隈 サーバルの願いだ。私は勝ちたい。祝福の歓声を浴びたい。 だってこれまで、他人から与えられる勝ち負けしか得られなかった。ガーデンリーグで戦っていたときも、先日のGO1回戦のときだってそうだ。勝ち取る、という快感を知らなかった。 勝利が羨ましい。私もそれが欲しい。 それがあれば、これからもきっと戦い続けられるはずなんだ、と言い聞かせる。 そうやって心に嘘をつく。 大隈サーバルを覆う黒いモヤが、より濃くなる。より酷なる枷を嵌める。 嘘をつかないと逃げ出してしまいそうだった。 真実を認めてしまえば戦えなくなるとサーバルは思った。 悪霊は嘘を許さない。 嘘つきは呼吸すら許さない。 苦しい。痛い。 黒いモヤが濃くなるたびにサーバルの動きから精彩が失われていく。七月の視線が失望に曇っていく。 七月 十が大隈 サーバルに向けるそれも、期待の視線。その意味が反転する。 「私に期待しないでくれ。私にこれ以上、背負わせないでくれよ」 サーバルは精一杯声を絞り出す。 苦しい。痛い。そして、期待を裏切ってしまうのがつらかった。 ◆◆◆ 「おばあちゃんが言ってた。おまえの言葉は嘘ばっかり。おまえの願いは間違ってる」 そんな願いを叶えるのはまっぴらごめんだ、と七月 十が吠える。 「おまえの本当の願いを言え! そうしてくれないと楽しく戦えないだろ!」 「楽しく戦うってなんなんだ。わからない。私はただ勝ちたいだけ、約束を果たしたいだけだ」 サーバルの返答を聞き、七月 十が沸騰する。期待は怒りに裏返っていく。 周囲が熱気に包まれている。 コォォ、と七月 十は玉龍拳の奥義、龍の呼吸を実践していた。拳に力を込める。 「勝ちたいのも嘘!」 右拳の一撃が突き刺さる。 「強くなりたいのも嘘!」 左拳の一撃が突き刺さる。 七月 十の踏み込む脚が大地にクレーターをつくる。濃縮ゴリラ67匹分、10トンもの体重が生み出す凶悪な破壊力が地形をめくり上げる。 「そのうえ、戦いたいのも嘘なら、私がその願いを叶えてやる!」 周囲が熱気に包まれている。 大隈 サーバルの防御のうえから、七月 十の息もつかせぬ怒濤の連撃が降り注ぐ。 ボディーブロー、ボディフック。 七月 十怒りの連撃は、サーバルに呼吸すら許さない! 「クソヤローに躊躇する拳は持ち合わせてない!」 サーバルは、七月 十の拳が光輝くのを見た。 「玉龍拳奥義・果報! 大願成就!」 「一」!「念」!「一」!……「ッッ殺」! 周囲が熱気に包まれている。ファイヤーラッコによる攻撃だ! 七月 十は紙一重で火炎を回避する。 大隈 サーバルは拳の衝撃により吹き飛んでいく。サーバルは意識が遠のくのを自覚する。 ◆◆◆ 七月 十は状況判断する。邪魔が入ったが、大隈 サーバルは再起不能にできたはず。少なくとも両腕を完全破壊した感触はあった。確実に命中した。たとえ生き残っていても、戦いたくないという願いを叶えたのだから立ち上がっては来ないだろう。もし、そうでないなら…… 周囲が熱気に包まれている。 火の海である。 意識を、ファイヤーラッコに振り分ける。 「七月 十、マジやばいだろ、そのゴリラっぷり。でも、俺にそれは当たらないぞ!」 いつの間にかファイヤーラッコの姿が見当たらない。 炎の壁ができており、視界を遮っている! ラッコはこれを狙っていた! 「こんな大量に火炎生成使えるなんて、都議会議員最高だな。でもおかしいな。都議会議員になったのに来月のガス代がめっちゃ心配なんだけど。ヤバ……。経費だろ。100%経費だろ! 待てよ! ガス代がめっちゃ心配なんですけど! 再びGKコーール!」 特殊能力『ファイヤーラッコ』 ファイヤーラッコは、炎を操るラッコめいた男だ! ただし、火炎生成を使うほどにガスの利用料金が心配になるぞ! (神の声)仕様です。 「クソおおおおおお」 ファイヤーラッコが虚空に向かって叫んでいる。叫ぶので位置が丸わかりだ。 七月 十は炎の壁を突き抜けて、ファイヤーラッコに殴りかかる。 「ウッソだぁ、俺、都知事に騙されたじゃん。許さねぇ、都議会議員なんて辞めてやる!」 そうですね。そうしたほうがいいと思います。 「俺は、俺は有名YouTuberになるんだ。こんなところで負けられねぇ!」 そう叫ぶファイヤーラッコの肉体に、七月 十の拳が突き刺さる! だが何事もなく突き抜ける! それは、幻影だ。蜃気楼とかそういうやつだ。火炎の熱気が蜃気楼を生み出している! 納得の戦法! 「暑っつ……」 七月 十の額に汗が流れる。しかも、喉がだんだんヒリヒリしてきた。拳圧で炎を消せるか試してみたが、ひと区画かき消したところで、もはや焼け石に水! 火の勢いは収まらない。 「ソイヤ! ソイヤ! 炎追加だ!」 陽炎と共に背後からファイヤーラッコが突如現れ、火炎生成。広範囲に撒き散らされた炎を回避しきれず、七月 十の服に引火! スカートの裾が焦げる! 胸元に火の粉で穴が開く! 「ああ! 私のお気に入りが!!」 カンカン帽と中華衣装風のワンピースにスカート姿という、七月 十のトレードマークとも言える衣装が、これでは中破状態だ。炎の勢いをこのまま黙って見過ごせば大破してしまう! 「広告~、収入~!」 なんということでしょう。ファイヤーラッコの持ち込んだ撮影ドローンが七月 十を取り囲み、無慈悲な赤い撮影中ランプを灯しているではないか! 大切な男の子に自分の戦う姿を見てもらいたい、という参戦動機を持つ七月 十にとってクリティカル大ダメージを与える戦法! 広告収入と一挙両得。すごいぞファイヤーラッコ! 炎が振り撒くススと熱気が、七月 十の喉を焦がす。肺を焦がす。酸素を焦がす! 相手に呼吸すら許さない火炎攻撃! これでは玉龍拳奥義、龍の息吹も使えない。 「ヤァアアアアア、ハァアアアアアッッ……!!」 このままではマズイ。そう判断した七月 十が選択したのは、地面! 大地に全力の拳を突き立てる! 地形すら激変させる、破壊の一撃。この闘技場の地面は土。拳の接地点から半径30mもの範囲が陥没しクレーターとなる。大地から巻き上げられた土と砂が雨のように降り注ぐ。 一時的にだが、七月 十の周囲から炎がかき消える。 そして、陥没に足を取られて転倒したファイヤーラッコの姿が見える。 服の大破を防ぐなら、早期決着しかないぞ七月 十。行け! いやらしい視線からお肌を守り抜け! ◆◆◆ 炎に身を焼かれながら、大隈 サーバルは倒れ伏す。意識を保てない。 自分がいまどこにいるのかもわからない。 どうしてこんなことになってしまったのだろう。 (勝ちたいのも嘘) その通りだ。それは周囲からの期待だ。サーバルの心からの願いではない。 (強くなりたいのも嘘) その通りだ。獣正拳を修める幼き日々の記憶がよみがえる。強くなるとは苦しいこと。 (戦いたいのも嘘) その通りだ。痛いのは嫌だ。怖いのは嫌だ。殴り合うのも、血を流すのもつらかった。 周囲のひとたちが、サーバルに期待した。 たくさん勝ってね、優勝してね、と弟が願った。 強くなるしかないんだと、と父が願った。 今日も頑張って戦ってね、とフクハラが願った。 たくさんの”期待の視線”があった。 大衆の視線(マスストーカー)。 重さの視線(マスストーカー)だ。 でも、それらはサーバルに期待して、願うだけで。誰も彼女の気持ちを聞かなかった! 願われるばかりで、サーバルの気持ちは澱の底に沈んだまま、誰も見向きしなかった! 最初から嘘だらけ。 こうして他人から嘘を突きつけられただけで折れてしまう、儚きもの。 身体よ動けと、嘘を重ねる。心のなかのもうひとりの自分がそれは嘘だと断罪する。 勝ちたいなんて嘘だ。強くなりたいなんて嘘だ。戦いたいなんて嘘だ。 約束なんて嘘だ。 守れるはずがなかった。優勝なんて。最初からシナリオは決まっていたのに。 「ねぇ、なぜこの病室には誰もいないの?」 それはね、ここにいた誰かは、もう死んじゃったからさ。 「ねぇ、死んでしまったら、そのあとどこへいくの?」 それは、ここ。ここさ。私の肩のうえ。死んだものの気持ちは、生者がその背に負うのさ。 期待の視線と化した背後霊。 私には、その重さを背負い切れなかったみたいだ。 「サーバルちゃん!!」 聞き慣れた声がする。 「さぁ、立ち上がってサーバルちゃん!! 大勢のファンがあなたを見てるわ!! みんなあなたの戦う姿に期待してる。いまこそ立ち上がって、華麗に勝利を示すときよ!」 試合中のはずだ。 なぜ、その声が聞こえるのだろうか。 「サーバルちゃん!」 私を呼ぶ声が聞こえる。だから…… ◆◆◆ 立ち上がった。 完全に無意識の動作。 身体に染み付いてしまった反射行動。ルーチンワーク。 ショーファイターとしての才能。呼ぶ声がある限り、立ち続けるということ。 ワアアアアアアアアアアアアアアア、と。5万人のざわめき、歓声が聞こえる。 姿は見えなくても、観客たちは確かにそこにいた。 期待の視線が確かにそこにあって、大隈 サーバルに注がれている! サーバルの両腕は動かない。完全に使い物にならなくなっていた。 ニットセーターは燃え落ち、ジーンズは煤けていた。 だけど身体が軽くなったような気がする。 ひさしぶりに濃い空気を吸っている気がする。 大隈 サーバルの身体に、黒いモヤはかかっていない。 背後霊が消えてしまったわけではなかった。悪霊はまだ彼女の背後に確かに存在している。 だがその視線はサーバルではなく、誰もいない観客席の一点へと向かっている! 観客席。サーバルを呼ぶ謎の声。 この異常な事態を引き起こした心当たりが、ひとりだけいる。 「あの嘘つき野郎!! 手出ししないって言ったのに!! 約束を破ったなフクハラP!!」 すべてを察した次の瞬間には、サーバルは凶悪な笑顔で駆け出している。 闘技場の中央、今なお続いているファイヤーラッコと七月 十の攻防のなかへ。 このチャンスを無駄にしてはならないと、一直線に。 ◆◆◆ サーバルが行なったのは、ただの走り幅跳びである。それは高さ10m、距離は50mを越える大ジャンプ。 まるで目で追い切れぬ超スピードでも発揮したかのような素早さで、ファイヤーラッコの死角からその頭部を思いっきり蹴り飛ばす! 「いきなり、なんでさああぁぁぁぁぁ……」 位置的に七月 十よりファイヤーラッコの方が近かったからという理由で、彼は衝撃のまま漫画のように吹き飛ばされていく! 完全なる不意打ち。意識外からの攻撃だ。その絶叫は画面外フェードアウト!! そしてサーバルは即座に残るもうひとり、七月 十と相対する。 立ち上がったサーバルを目にした七月 十は、目をまんまるく見開き、笑顔だ。 七月 十の全力を拳を受けて、まだ立ち上がる。 それが意味することは、サーバルの真の願いが、戦いのなかにこそあるということ。 大隈 サーバルが、七月 十の欲する”楽しい戦い”に相応しいファイターであるということ。 「サーバルさんの願いは、”戦いたくない”、なんかじゃなかった」 七月 十が拳を構える。だが、先手を取ったのはまさかのサーバルだ。 「そんなことないさ」 と、七月 十の言葉に応えるサーバルは、すでに七月 十の真横に回り込んでいる。 超スピードだ。 サーバルの腕は動かない。脚技を中心に構成し、攻め立てる。 右脚回し蹴り。それを戻すことなく振り切り、軸足を変え、飛び上がっての、左脚後ろ回し蹴り。 「私はやっぱり嘘つきだからさ。ホントは戦いたくなんてないのに、こんなことしてるんだ」 サーバルの連撃は止まらない。 「勝ちたいなんて嘘。強くなりたいなんて嘘。戦いたいなんて嘘さ」 七月 十が受けに回る。サーバルの蹴り、ひとつひとつが重い。 あの功夫強者、七月 十がジリジリと後退を余儀なくされる。 「でも、期待には応えたいんだ。そういうことなんだ。それが私の気持ちだった」 ◆◆◆ 幼いころ、父とふたりで向かい合う、修行の日々。 父の道場からひとが去り、いつか忘れ去られるのだとしても。父は、偉大なのだと言いたかった。 苦しいのは嫌。痛いのも嫌だけど。どうしても父の技を受け継ぎたかった。 期待に応えたかった。それがどれだけ難しく、重い愛であっても。 ガーデンリーグでの戦いの日々が始まり、多くの観客たちの期待が降り積もった。 勝ち負けひとつで巨大な金が動くのを身近に感じていた。 とても、ひとひとりが背負い切れるような重圧じゃなかった。 でも、私だって夢を見た。フクハラPが言うように、大勢の期待に応えるのは素敵なことなのだと信じていた。 だから、逃げ出すことだけはしなかった。期待の重圧に耐え続けた。 弟と交わした取り返しのつかない約束。 優勝するだなんて、出来もしない約束。でも、無理だなんて言いたくなかった。 落ち込む弟の顔なんて見たくなかった。 その純粋な期待を、裏切りたくなかった。最初から嘘だとわかっていて、その罪を自分から背負った! 魔人能力『期待の視線(マスストーカー)』。大隈 サーバルの、”嘘つきは重い罪”だという認識が具現化した力。 一番の大嘘つきである自分自身を苛む枷にしかならない能力。 期待なんて、願いなんて、重くて重くて背負い切れないけど。 もしも背負えるのなら、と願わずにはいられない。 私は、その期待の視線の重さを背負える自分になりたかった。だから…… ◆◆◆ 「私は、変わりたい。それが私の、願いだ!!」 大隈 サーバルは、真実の願いを告げる。その言葉に、一点も嘘偽りはない。 「そうだよ。そうこなくちゃ。私が全力で殴る相手は、こういうひとが一番いい!」 サーバルの蹴りに、七月 十は拳で返す! 衝撃が対消滅する。 龍を模した拳法、玉龍拳の継承者である七月 十の超高密度の筋骨重量は、およそ10トン。上級戦闘魔人の肉体ですら軽く吹き飛ばす規格外の怪物。だのに衝撃の対消滅が起きる! 大隈 サーバルの肉体に、いったい何が起きたというのか。 龍の力に対抗するには、龍の力! 獣正拳大隈流大熊猫の型・龍気(たつき)! ひと昔前、人々に愛されたアクション映画シリーズがあった。 おデブなパンダがカンフーを極めるべく奮闘する、コミカルで、でも重厚な筋書きの物語だ。 その作品では、カンフーを極めたパンダは龍の戦士と称賛され、受け入れられた。 でもそれは映画のなかだけ話だ。 大隈サーバルは獣正拳大隈流奥義・龍気(たつき)の正体を知り得ない。 だがもし、動物のようなしなやかで強靭な肉体を追い求める功夫の流派に、龍を模した型が存在するならば! 同じく龍を模した拳法、七月流・玉龍拳と同じ結論に達したとしてもおかしくない! すなわち、規格外の高密度筋繊維の獲得。 しかし、いつそんな修行を!? その理由こそ、魔人能力『期待の視線(マスストーカー)』 重さを背負える自分に変わりたいという、大隈 サーバルの願いによってかたち作られた魔人能力。 その”効果”は、自分自身に枷を嵌めること。 嘘をついたら叱ってくれる、間違っていたら正してくれる、優しくて厳しい導き手。 期待を裏切れば罰が下り、期待に応えれば祝福を与える悪霊にして精霊。 サーバルを縛り付ける重い足枷であり、鍛え上げるトレーニングツール。 呼吸すら許さない厳しさは、例えるなら低酸素の高地修行! 七月 十は、そんなサーバルの望みを叶えてしまった。 『期待の視線(マスストーカー)』によって鍛えられたサーバルの筋骨重量は、いまや1トンに届く。七月 十の10分の1ではあるが、確かにいまサーバルは、七月 十と同じステージに立っている。 「すごい。すごいよ! 私の拳を受けられるひとに出会えるなんて、やっぱりGOは最高のイベントだ。5時間制限なんてもったいない。もっともっと戦おうサーバルさん。この試合が終わっても、また一緒に戦おう」 七月 十が告げる。 「私がこの大会に優勝したら、フェム王女様に、第二回グロリアス・オリュンピア開催をお願いする!」 ふたりの視線が交じりあう。お互いが、お互いだけを見る。 「だから、この試合も負けられない!」 「ああ、私も負けられない。期待に応えられる自分になるために、優勝をこの手で勝ち取る」 そうして向かい合い、名乗り合う。 「玉龍拳継承者、七月 十! 私の拳は山をも砕く! この全力の拳に耐え切ってみせろ!」 「獣正拳大隈流継承者、大隈 サーバルが、その力を受け切ってやるよ!」 七月 十の拳が光り輝く。 それが、彼女の全力の証! 「玉龍拳奥義・果報! 大願成就!」 「忘れてるようだけれど、私は大嘘つきだし」 「一」! 「念」! 「一」! 「殺」! 「この勝負は三つ巴なんだよな」 七月 十の全力の拳が突き出される。 「ウオオオオオオオオ、5億円欲しいでええええええええすっっ!!」 しぶとく生き残っていたファイヤーラッコが突然飛び出してきて、拳をインターセプト! 七月 十の魔人能力をその身に受ける! もちろんファイヤーラッコには耐えられない! ラッコ死亡脱落! 5億円という、大量の紙幣が闘技場に舞い踊る! 「あ、あれ!?」 戸惑う七月 十の、その隙をサーバルは見逃さない。 身体よ動けと、嘘を重ねる。その嘘を咎めるものはどこにもない。 サーバルの姿がかき消える。 まるで目で追い切れぬ超スピードでも発揮したかのような素早さ。 まるで、ではない。事実そうなのだ。 黒いモヤがなければ、大隈 サーバルはそのスピードで動ける! サーバルは超スピードで七月 十に組みついた。 空中側転の勢いで身体を上下反転させた両足カニバサミで、だ! 両足で、七月 十の首を極める。 そして側転回転慣性と、遠心力により、アクロバティックに投げ飛ばす。 七月 十の身体が、闘技場の観客席へと突き刺さる。 闘技場という真剣勝負の場において、そこは舞台の外側。戦闘領域外! ◆◆◆ 試合決着。 グロリアス・オリュンピア第2回戦。 闘技場STAGE 炎を操るYouTuber希望者 ファイヤーラッコ VS 龍を模した拳法・玉龍拳の継承者 七月 十 VS 獣正拳大隈流の継承者 大隈 サーバル 勝者、大隈 サーバル ◆◆◆ 周囲が歓声に包まれている。 サーバルの勝利を祝う、祝福の声だ。 大隈 サーバルは、新国立競技場のステージに戻ってきた。 勝者として。 中央ステージに立ち尽くすサーバルは満身創痍だ。 両腕は完全に破壊されており、失血死の危険すらあった。 「サーバルちゃん!」 フクハラPが駆け寄る。その姿を悪霊が見つめている。フクハラPの顔が黒いモヤに包まれる。 「ごめんなさいサーバルちゃん。アタシ、手は出さないつもりだったんだけれど、思わず口が出ちゃったわ」 「……この嘘つき野郎。約束を破るやつは許さないからな!」 声は怒気に満ちているが、その表情には笑顔がある。 「うん。でも、ありがとう」 サーバルは、周囲を見渡す。5万人の観客が自分を見ている。 「化粧、ちょっとは意味あったな」 そういうサーバルの表情が、また少しずつ黒いモヤに覆われていく。それに応じるように、フクハラPを包んでいた黒いモヤが薄れていく。ふたりのうち、どちらがより重い嘘つきか、証明するように。 大隈 サーバルを包む黒いモヤが晴れるとするなら、それは優勝の約束を果たしたとき。 「私、勝ったよ」 悪霊は、サーバルの涙を隠さない。 『呼吸さえ、許さない』END
https://w.atwiki.jp/toho_yandere/pages/376.html
複数/3スレ/907 タグ一覧 ○○視点 バッドエンド 人物不明 標準的なヤンデレ 七月三日 晴 かねてより誘いを受け続けていた博麗の宴会に ようやく顔を出すに至った。 巫女や一部の者とは既に顔見知りだったが、 やはり知らない顔の方が多かった。 挨拶まわりをする内にお開きの時間がきてしまい、 宴会の本質をあまり楽しめなかった事をここに記す。 天狗と飲み比べをしたかったが、またの機会。 七月四日 雨 お陰様で休みである。 楽なのはいいが、明日の作業量を考えると気が滅入る。 余計な事は気にせず、明日に備えねば。 七月五日 晴 昨日と打って変わり、素晴らしい快晴だった。 畑仕事もはかどったせいか、里の娘から 随分な量のお裾分けを戴いた。有り難いことである。 周りの者が何やら騒いでいたが、 何か事件でもあったのだろうか。 七月六日 曇 仕事帰りの事だが、空から女の子が降ってきた。 どこかで見た顔だと思ったら、先週末の宴会にいた妖怪の一人。 思わず受けとめてしまったが、存外に柔らかいものである。 そのまま二言三言かわして別れた。 終始笑顔だったのが印象的。 七月七日 晴 昨日の妖怪にまた会った。 こんなつまらん人間に何の用だと尋ねたが、 笑顔が返るばかり。 妖怪というものは一癖も二癖もある生き物だと聞いたが、 この娘もそうなのだろうか。 こうして話している分には、 少し怪しい事を除けば、可愛らしい娘なのだが。 何にせよ、美しいものと触れ合えて悪い気はしない。 その旨を伝えた所、向日葵のような笑顔が見れた。 少しときめいたのはこの日記だけの秘密。 七月八日 晴 またあの妖怪と出会った。 近辺を最近の散歩道にしているのだという。 光陰矢の如しとはいうが、 いつの間にか日が暮れるまで話し込んでいた。 こちらは生身。気を付けねばならない。 七月九日 晴 一大事である。 同僚達が言う分には、里の娘の意中の人は私らしい。 そんなまさかとは思うが、そういう目で見てみれば 思いあたる節はないでもない。 もし本当にそうならば喜ばしいことである。 帰り道に彼女に話してみたが、 鈍感だと怒られながらも応援してくれた。 明日だ。確かめてみよう。 (ここからしばらく日記が途絶えている) 七月二十八日 雨 あの妖怪と帰りに言葉をかわすようになってから、 いくつか私の周りに変化が起きている。 里の者から不自然に避けられるようになったり、 家の前に誰の者とも知れぬ贈り物があったり。 今思えば里の娘が失踪したのも繋がりがあるのではと 疑ってしまう自分がいるのも事実。 彼女ではないと信じたいが、聞いてみなければならない。 明日だ。確かめてみよう。 (以降日記は白紙) 感想 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/dngss5/pages/313.html
SSその2 ◆◆◆◆ 転送前にあれほどいた観客達はいない。 大隈サーバルは周囲を見渡す。 彼女が立つのはアリーナ。それを取り囲む大理石の建造物。 ここはローマの円形闘技場。コロッセオだ。 (観客達はモニターを通してこの試合を見ているのだろう) 「見せつける。私の勝利を」 大隈サーバルは呟き、そして目の前に並び立つ二人の闘士を見た。 一人は獣の頭をした男、ファイヤーラッコ。 もう一人はカンカン帽を被った中華風民族衣装を纏った少女、七月十。 自分は、ジーンズ、キャミソ、ニットセーターのアーバンスタイルの女、大隈サーバル。 一対一対一。これは三つ巴の戦いだ。三つ巴には三つ巴の戦い方がある。 試合開始のゴングはもう鳴っている。 臨戦態勢に移るべく、大隈サーバルは両腕を高く掲げ、片足を上げる。 選択したのは抽象的で捕らえどころのない構え。力に抗するのではなく、先の後を取るための防御の型。 それは父に教わった、大隈流大熊猫の型。 大隈サーバルの構えに呼応するように、七月十が拳を構える。 三者の距離は離れている。それぞれ目測でおよそ13歩。攻撃は届かないだろう。 全員がにらみ合う中、七月十は口を開いた。 「…お前達の願いを言え」 「勝利こそ私の願い。それ以外に求めるものはない」 サーバルは決然と答えた。 瞬間————大隈サーバルの体を黒いモヤが覆う。 能力発動「期待の視線(マスストーカー)」。嘘つきに取り憑き、動きを重くする悪霊。 能力の対象は彼女とて例外ではない。むしろそれが彼女を苛むのだ。 勝利。勝利が欲しい。だが、それが自分の本心でないことは、その言葉を初めて口にした時からとうに分かっていた。 (慌てるな。動きが遅い、体が重いことはデメリットじゃない) 父の言葉を思い出す。ここまでは全て当初の予想から外れていない。 自滅しそうになるサーバルを、ラッコと七月十が心配そうな目で見つめる。 「七月十。私の願いは弟の蘇生なんだ。」 そう答えながら、サーバルは一人で考える。七月十の能力を知った時からずっと考えていた。 おそらく最終的に、自分の本当の願いはそれになるのだろう。 願いを叶える。そんな奇跡が叶うなら、願うことなど人の命以外にありえない。 しかし、だからこそ。 「ならば俺も言っておこう。俺の願いはユーチューバーになり、楽して収入を得ることだ。」 ファイヤーラッコが割り込むが、これを積極的に無視して、サーバルは自分の発言を続ける。 「死んだマーゲイは大切な弟だった。その弟に優勝を約束していてね。だから一人の姉として、お前に殴られるわけにはいかない、というのが私の願いさ」 次の瞬間、七月十が飛びかかる。同意の代わりに拳を交えようというつもりだ。 だが、その拳は意外にもファイヤーラッコが食い止める。 ファイヤーラッコは両腕を十字に構え、七月十の拳を受けていた。山を砕く拳を受け止めるほどの、野生動物の筋力! 「さっきから勝手に話を進められても困るんですけど。これは三つ巴なんだぜ」 サーバルを包む黒いモヤ…悪霊がラッコに視線を送る。だが、ラッコに異変はない。表裏のない正直な発言に、「期待の視線(マスストーカー)」は発動しない。 ラッコを挟んで、七月十とサーバルの視線が交錯する。 「すごいね。弟のために戦うんだ。なら私も手加減はしない」 (違う。結局、私は自分のために戦っているのに) ラッコを挟み、視線が交錯する。 七月十が構えを変えた。姿がおぼろげになり、体が67体のゴリラに分裂する。 「玉龍拳奥義、ゴリラ拳。」 サーバルはこの技を既に知っている。第1回戦の試合映像で七月十が見せたフィニッシュブロー。 その正体は、ゴリラ67体に幻視するほどの67連撃だ。 まさか、構えただけでゴリラに分裂するとは。 七月十も全力でサーバルの弟を復活させるつもりなのだと、サーバル自身が自覚した。 強さは想定以上だ。だが、焦る必要はない。 (試合映像は見た。奴は稚拙なリップサービスを好む) 次の七月十の発言を待つ。サーバルが動かない限り、必ず七月十は次の言葉を放つ。 「かかって来いよ。戦おう、二人まとめて願いを叶えてやる」 「えっ俺も叶えてくれるのか!?すごい!」 七月十の太っ腹にラッコが歓喜する!すごい!そう、とてもすごい! すごい、すごーい! 「私に期待するな」 (私が七月十に願ったのは、あくまで"この試合での勝利") そうだ。何もすごくない。サーバルの体を包む黒い悪霊がゴリラの群れに視線を送る。 瞬間、ゴリラの群れが黒いモヤに包まれる。「期待の視線(マスストーカー)」発動。 サーバルは確信する。七月十は…サーバルの願いを叶える気はない!! (やはりだ。七月十が"私の勝利"を願うはずがない。言葉にすれば、それは嘘となる) サーバルの勝ちたいという願いを跳ね除け、彼女の心の奥底の願望、弟を復活させたい思いに掛けるつもりだ。 なんにしろ、これでもう七月十は動けない。ただの一箇所に集まったゴリラの群れだ。ウホウホ。 「いわばこれは、お前がマーゲイを復活させるか、私が勝利するかの駆け引き。七月十、お前なんかに私の弟は復活させない」 自らの発言を受け、黒いモヤはさらにサーバルを包む。七月十だけではない。サーバルもまた自らの能力の影響下にある。 だが、そんな中で能力の影響を受けていないラッコが一匹。 策は成った。 「目指せ不労所得っ」 ラッコ特有の甲高い鳴き声を上げながら、サーバルを無視して七月十に殴りかかる。その両拳は炎に包まれていた。彼は火炎系のラッコだ。 衝突する。爆炎、、、煙の中から、ラッコとゴリラの群れが姿を現した。 だが、さすがの七月十の筋力。ゴリラ67体のどれひとつとして傷を負っていない。 サーバルは知っている。筋力の前には炎など跳ね除けられると。 「俺はファイヤーラッコ!」 彼はファイヤーラッコ! 「私は七月十!」 彼女は七月十! 挨拶を交わすと、七月十のゴリラがファイヤーラッコの胴体を殴る。しかし、ラッコもまたダメージを負わない。むしろラッコの着ていた服が炎に変化していく。自らの炎を衣服に見せるほどの…火炎系能力者! 最近は火炎系能力者は炎を衣服のように変形させて着こなすのだ。 (口裏は既に合わせてある。それだけではない。私とラッコは、既に組んで戦っている) 安全圏いるサーバルを遠巻きに、ラッコの炎がゴリラ達 67体を包む!「ウホウホ」「ウホ」ゴリラの幻影達は呻き苦しむ! 「七月十、お前みたいな危険人物を一人で相手するわけないだろ。これは三つ巴だぜ?俺たちは事前にタッグを組んでいたんだよ」 ラッコが笑う。サーバルとラッコは、既にタッグを組んでいた。 二対六十七。一見不可思議に思えるが、数の上ではサーバルとラッコが圧倒的優位。これが三つ巴だ。 計算づくで作り出した好機。これを逃す手はない。 サーバルは黒い悪霊に取り憑かれ動けない状態で、ゆっくりと地を踏み鳴らす。 震脚。 「動きが遅い、体が重いことはデメリットじゃない。私は龍気を感得することが得意なフレンズなんだよ」 サーバルの足元が割れ、大地から白い人影が姿を現した。 「大隈流大熊猫の型・龍気(たつき)」 龍気(たつき)、感得(かんとく)。 七月十が驚きを口にしようとするが、高音の炎の中では不可能だ。 「龍気(たつき)、感得(かんとく)」 震脚を極めることで至る武の境地。それはサーバルに取り憑く悪霊と対を成すかのような。白色の幻影。 「私はこの"1年間"で既に龍気(たつき)を感得(かんとく)していたんだよ」 龍気(たつき)を感得(かんとく)するためだけに費やした1年間。 求めるものは勝利。そのためなら手段は選ばない。 続いてサーバルは腰に帯びていた銃を龍気感得(たつきかんとく)に手渡す。 勝つためには手段を選ばない。そのためなら龍気感得(たつきかんとく)に銃すらも握らせる。 武の境地に至ったことで得た、龍気感得(たつきかんとく)が握るごくありふれた普通の銃弾が…ゴリラの群れに炸裂した! ◇◇◇◇ 時は遡る。 第2回戦開始より5日前。大隈サーバルは対戦相手を自らの隠れ家へと招いた。 「私はユーチューバーになるんだ」 サーバルは言い切った。 第1回戦で勝利の美酒を味わったサーバルは、手段を選ばない行動に出た。予め、対戦相手の一人を味方につける作戦に出たのだ。 まずは甘言で惑わす。ラッコの人となりは既に調べてある。このラッコ、実はユーチューバーを目指しているのだ。ならばそれを餌にするのみ。 「私は2回戦にむけての修行風景をユーチューブに流すつもりだ。そこで君に提案がある。第二回戦、私と共闘しろ。ラッコ」 「えっマジで」 寝耳に水といった表情で、ラッコは驚いていた。食いつきは良い。 「第一回戦の試合を見たが、七月十はマトモに戦って勝てる相手では無い。一人では奴に及ばない。」 相手はゴリラに分裂して敵を倒すほどの力量。ゴリラ67体にボコられて生きている者などいない。 共通敵の脅威を煽り、危機感を募らせる。 ラッコは周囲を見渡していた。動物園の檻の中にいるのは初めてなのだろう。近くにいるのは全員が大隈サーバルの協力者達。 フクハラP。父のパンダ。そして…林健四郎。 ラッコはしばし思案したが、やがて結論を出した。 「いいぜ。俺は楽をしたいだけだ。そのためならお前とも協力しよう。具体的な作戦はあるのか?」 「今の私には龍気(たつき)がある。一年で、これを完成させる。」 龍気(たつき)、震脚。震脚を極めた先にある武の境地。 それは同じ大隈流である父ですら至っていない、龍気(たつき)、感得(かんとく)だった。 「ちょっと待て。一年!?長くない?一年も修行すんの?」 ラッコの疑問に、フクハラPが解説を入れる。 「ここに第1回戦でサーバルちゃんが倒した林ケンシロウおじいさんも連れてきてるワ。彼の能力「精神と時と野菜の部屋」は1秒で1年間の修行が出来るの。野菜空間で、三人で修行するのよ。七月十を倒せるレベルまで。その修行風景をユーチューブに流す」 「よろしく」 林健四郎おじいさんが元気よく挨拶しました。 (勝つためにはなんでもする。今度こそ完全なる勝利を得る。他人の命だって掛けてやる。) 「そいつは第一回戦の対戦相手だろ?本当に味方になってくれる保証なんてないだろ」 「安心せい。儂は既に負けておる。いまさら勝者に手を出すはずがない。むしろ儂はたつき感得を見たいのじゃ。だから協力する。ラッコにも一年間の食事と機材を提供してやる」 「ただ飯!?」 目先の欲にラッコが食いついた。彼はこういう感じで釣った方が早いかもしれないとサーバルは感得した。 「もちろん七月十はユーチューブに気づく。奴とて暗殺家系。見逃すほど間抜けではない。じゃが、与える情報は取捨選択する。ラッコの姿も映像に流さない。共闘戦以外にも情報戦がある。これが三つ巴だ」 「待てよ。なら条件がある。俺は楽をしたいラッコ。一年間も修行をするつもりはない」 ラッコは楽して金を得たいだけだ。もちろん、サーバルとてラッコ的モチベーションの低さは想定済み。 しかし、ラッコの身勝手な態度を、サーバルの父のパンダは気に入らなかったようだった。 「なんだと」 「アンタらは黙ってろよ」 何か言おうとしたサーバルの父のパンダを、ラッコは言葉で制した。 「大隈サーバル。お前は随分と周囲にお膳立てしてもらってるんだな?今まで自分で何かを成し遂げたことはあるか?」 「あなたは知らないだろうけど、この子はウチのスターなのよ」 フクハラPが反論する。 「ただ周りの大人の指示に従っただけじゃないか」 「{私は…勝ちたいんだ。勝つためならなんでもする}」 答えたサーバルの周囲を黒いモヤが包む。サーバルは嘘をついている。だが、ラッコはなんの影響もない。嘘つきではないからだ。 (確かに、ラッコの言うことにも一理あるのかもしれない。) サーバルは考える。今の自分に本当に必要なのは何か。 「今のお前に一番必要なのは…不労所得だ。不労所得を得て、経済的に自立するんだ。それが精神的な自立にもつながるんじゃないのか?」 「不労所得」 不労所得。ラッコが不意に口にした不思議と甘美なその響きが、サーバルの脳内に爽やかな鈴の音のように響き渡った。 (すごい。不労所得ってすごいね。今まで考えもしなかった。そもそも不労所得ってなんだろう。) サーバルは…不労所得の虜になった。 「サーバル、なろうぜ!ユーチューバーに!」 ラッコが手を差し伸べる。サーバルは迷わずその手を取った。 「ああ。私はお前のようなバカになることを願っていたのかもしれないな」 いつの間にか、サーバルから黒いモヤが消えていた。 (勝つためには手段を選ばない。そのためならユーチューバーにだってなってやる。) こうしてサーバルとラッコは精神と時と野菜の部屋でユーチューバーになり…1年間を1秒に短縮した圧倒的動画アップにより、龍気(たつき)を感得(かんとく)したのだ。 サーバルが目指すのは、ユーチューバーになって…10万再生を突破!! ◆◆◆◆ 舞台は第2試合会場、コロッセオに立ち戻る。 5日間で1年以上という矛盾した修行を積んだラッコは、ユーチューバーとして歩み始めた自分自身を振り返りながら、第2試合の趨勢を見守っていた。 (やはり、龍気感得(たつきかんとく)は違うな) 銃弾は強い。いかに魔人といえども、銃弾という圧倒的な殺意の前には無力だ。 鈍重なゴリラ67体七月十は、ウホウホと鳴くよりも前に銃弾に貫かれるだろう。 (だが、俺の理想としてはサーバルも相当のダメージを負うこと。ともに1年修行した仲間だが、今は敵。協力するのはあくまで七月十を倒すまで。) 「コォォォオ」 その時、龍気感得が銃を撃とうとしたのと同時に、七月十が一呼吸した。 いや、正確には、火炎に包まれるゴリラの群れの中から確かな少女の息遣いが、ラッコの耳に届いたのだ。 「ぷぅっ!」 肺活量。尋常ならざるただの呼吸が、弾丸にぶち当たる。押し戻され、龍気感得(たつきかんとく)の手に突き刺さる弾丸。 同時に、あまりにも強い息は、ゴリラの群れを覆っていた炎を掻き消す。 「玉龍拳奥義、龍の息吹」 「おいおいおい」 (ダメだ。規格外…過ぎる!!) 即座にラッコは絶望感に襲われた。彼はただ楽をしたいだけで、元よりゴリラの群れに挑むような気概はない。今回はたまたま、サーバルが手伝ってくれると言ったからユーチューバーになっただけだ。 鈍重なゴリラの群れが…ラッコを襲う!かと思われた。 だが、ゴリラの群れの動きが遅い。黒いモヤが纏わりつき、まさにゴリラ・ゴリラ・ゴリラだ。 (そうだ、当たり前だ。今の七月十は「期待の視線」でマトモに動けないではないか) 「千載一遇のチャンス!」 ラッコは筋肉防御を最大限に発揮し、壁の如き隆々たる体格に変化した。火炎を跳ね除けるほどの筋肉があるからこそ可能な…力技だ! 「ちくしょう…楽に勝つには…サーバルが願いを叶えられて、なおかつ七月十が倒される相討ちが理想系だったんだがな。」 (林のじいさん。今頃なにしてるのかな…) 「今だっやれっ!」 ラッコが背後のサーバルに視線を送る。 サーバルは黒い悪霊に覆われ、白い龍気感得(たつきかんとく)に支えられていた。 もうサーバルは、いかにも誰かに助けて欲しそうな、1年間の獣の表情ではない。あの顔がラッコの同情を誘ったのも事実だが、今のサーバルは真っ直ぐな眼をしていた。 「私は勝ちたい。なぜなら弟のために負けたなんて、姉として思われなくたいから。私が使うのは父の技。だが…今の私はユーチューバーだ!」 悪霊とたつき感得がサーバルの肩を持つ。 「行こう。みんな」 サーバルとたつき監督と悪霊の姿が重なる。 三位一体。震脚ピストル弾。 あらゆる獣の命を刈り取る死神(フレンズ)、白と黒の混在したサーバルは、大熊猫のような渾然一体とした姿に変化した。 「三位一体震脚ピストル弾」 ラッコの姿が死角となり、三位一体震脚ピストル弾を放つ。 魔人能力と武の極致がその身に宿った姿から放たれるごく普通の弾丸。あらゆる拳や蹴りよりもよほど殺傷力が高い。 ラッコの姿が影となり、七月十には弾丸の死線を捉えられない。 「私は嘘つきだ」 弾丸よりも速いスピードで、七月十が呟くのをラッコは耳にした。 七月十は嘘つきだ。その言葉は、七月十が正直者であることを意味し———— 「!?」 刹那の交錯。ファイヤーラッコはゴリラの群れを覆っていた黒いモヤが消失していることに気がつく。 (嘘つきの…パラドックス!?えっそんなんありなの) 嘘つきのパラドックス。「私は嘘つき」その言葉は、発言者が正直者であり、嘘つきではないという矛盾を表す。 期待の視線を送るだけの悪霊には、この矛盾を解決する答えは持ち得ない。 システムエラー、悪霊が行動不能に陥る。七月十からモヤが消えている。 「あのさぁ、試合中に、ウダウダ考えてるみたいだけど」 ラッコの視界から、ゴリラの群れが消えている。 ラッコの視界から、七月十が消えている。 「もっと早く行動を起こすべきだったね」 これまでの稚拙なスピードが夢のように、ラッコが振り返った時には、大隈サーバルはゴリラの群れに突撃されていた。 速度で負ける。大隈サーバルは、コロッセオの大理石の壁に埋まった。 (サーバル場外!!) 七月十の拳が、光り輝いている! 「玉龍拳奥義、果報大願成就一念一殺。こいつの願いは叶えたぜ。さあ、お前の願いを言え」 ラッコには七月十の好戦的な笑みが悪魔のように見えていた。 大隈サーバルの願いが、叶えられてしまった!! サーバルの弟が生き返った!これでもう、戦いへのモチベーションを失ったサーバルは戦えない。 大隈サーバル、脱落————!? 試合場に残っているのは、僅かに黒い悪霊と龍気感得(たつきかんとく)だけだ。 (えっあれ?悪霊と龍気感得(たつきかんとく)残ってんの?) サーバルはギリギリで踏みとどまっている。悪霊と龍気感得(たつきかんとく)が試合場に残っている。サーバルはまだ生きている。未だ闘志を失っていない。 生きて喰らい付いている。獲物は逃さない獣の眼をサーバルは瓦礫の中から七月十に送っている。 そしてラッコが生きている限り、未だサーバルの勝利は生きている…! 試合続行!未だ四対六十七に変わりはない。 「へっ…!どうやら時間は俺たちに味方してくれてるみたいだぜ!」 「…?」 勝利を確信したラッコの発言に、ゴリラ67体は一斉に首を傾げた。 「試合開始から10分だ。知ってるか?試合開始から10分が経ったんだぜ?」 そう、あの時も。そしてあの時も。10分という数字は非常に重要な意味を持っていることを、ラッコは既に学習していた。 ◆◆◆◆ 瓦礫の中から瀕死の大隈サーバルが見たのは、突如として痙攣し、白眼を剥いて凶暴化するラッコの姿だった。 (ギリギリ間に合った。これがあるからこそ、第一試合の映像を見た私はラッコを味方に付けたんだ。) 痙攣しながら首を縦に降るラッコ。これは恋?いいえ、これは真実です。ファイヤーラッコ…否、爆発オチ太郎の真実だ!!!! 「田(wiki構文)!というわけで、はい!突然ですがここでオレ様爆発オチ太郎の出番でーす!」 ファイヤーラッコが意味不明の言論を発声する!! いや、今の彼はファイヤーラッコではない。多重人格者ファイヤーラッコの主人格…爆発オチ太郎だ! 「なんっ」 何か言おうとした七月十の顔面に、ファイヤーラッコ、いや、爆発オチ太郎がヒザ蹴りを咬ます! 「爆発オチ太郎は、文字数や時間や気分的な問題や試合で10分が経過することによって自然発生する形而上存在です!!」 「意味が…」 狂人に理屈は通用しない。彼にはこの世全てが第三者視点で見えているらしく、脳内でファイヤーラッコの行動やアマゾンのアフィリエイト、wiki構文などが混在して見えているそうだ。 これは、1年間の授業中、大隈サーバルがファイヤーラッコから聞き出したり悟ったりした確かな事実である。 爆発オチ太郎は、狂っていた。彼は生まれた時は人間の赤ちゃんだったが、幼少時に尊敬する歴史上の偉人、西郷隆盛の人生が、家族が死んだり意外と悲惨だったことを知り、ショックで己の顔面の皮を剥がし、代わりに家にあったラッコの剥製を頭に被って、細胞レベルからラッコ化したのだ。 そしてファイヤーラッコの人格が生まれた。これに義憤を感じた爆発オチ太郎の両親は、いつか彼が本当の西郷隆盛のような器の大きい男になれるようにと、全ての事実を伏せ、おたふく風邪の治療の為にラッコになったと嘘を吐いたのだ。 思えば、全ての伏線は当初より存在した。第一試合の勝利者インタビューで、ラッコだけが謎の爆発で中止になった。 それが、ファイヤーラッコの主人格爆発オチ太郎が今年の大河ドラマ、西郷(せご)どんの録画を観るために欠席したのだと、サーバルは運良く早期に気付いた。 (今年の大河ドラマは西郷隆盛。だから、奴が西郷隆盛を原理に動いているとピンときた。西郷隆盛は私も含めてみんなに慕われる英雄だから) そんなことを考えている間に、爆発オチ太郎の背後に亜空間が出現する。空間すらも焼き尽くし、ワームホールを現出させるほどの、高威力の炎!すべては、自らを形而上存在だと思っている狂人だからこそ通る理屈だ。 「よいサイズの石油コンビナート〜!」 二人の頭上によいサイズの石油コンビナートが出現!このまま引火すれば、三人全員が爆発オチで場外になる可能性が大! 「良いぜ物理上存在…私の拳で願いを叶えてやる!」 「俺は形而上存在だ。誰がなんと言おうと形而上存在なんだ…!」 七月十が爆発オチ太郎を挑発する。爆発オチ太郎は、自らが形而上存在であることを証明するために、物理上のパンチを放つ! 「形而上パンチ!」 「うおおおー!」 強さこそが証明である現代の倫理観からすれば、徒手空拳で形而上存在だと示そうとする爆発オチ太郎の行動を、誰が笑うことなど出来ようか。 サーバルが見たのは、爆発オチ太郎と七月十が拳を交えながら空中を二段ジャンプする光景だ。 「玉龍拳奥義、東京大空襲!」 そしてダイナミックな音が鳴り響く。二人の熱に石油コンビナートが引火し、大爆発を起こしたのだ。 空中で二段ジャンプしていたラッコと七月十は爆発から逃れている。 大隈サーバルは爆発に巻き込まれ、ギリギリ堪えていたが、ついに場外へと吹き飛んで行った。 ◆◆◆◆ 大隈サーバルは場外となったが、悪霊と龍気感得(たつきかんとく)はまだコロッセオに立っていた。 「同じユーチューバーとしてラッコの暴走を見ておくままには出来ない。思い出せ、爆発オチ太郎。いや、ファイヤーラッコ」 悪霊はこの1年間の修行で、ファイヤーラッコに友情を感じていた。その思いが、悪霊を踏みとどまらせたのだ。 その熱い気持ちは龍気感得(たつきかんとく)にも伝わった。白い人影は一層人間らしい造形を深め、今やそこに立っているのは社会的信用のある中年男性だ。 「こうなれば我々が奴を止めるしかない。受け取れっ我々の社会的信用だ」 龍気感得(たつきかんとく)と悪霊が空を飛び、爆発オチ太郎の姿に重なる。ラッコ!パンダ!ベストマッチ!! 悪霊と龍気感得(たつきかんとく)。二人の社会的信用を得た爆発オチ太郎の姿が、人間らしい造形へと変形してゆく。 「馬鹿な…あいつは!」 七月十が驚きの声を出す。今の爆発オチ太郎、いや、ファイヤーラッコ、いや、その男の顔面は…俳優の西田敏行にそっくりだ! 西田敏行の顔をした男は、空中で神々しく目を開いた 「きばれ、せごどん(薩摩弁でがんばりない、西郷隆盛。という意味の挨拶)」 今のファイヤーラッコは…三位一体、西田敏行太郎! 西田敏行は西郷隆盛の大ファンであることは業界でも有名だ。その縁故が、爆発オチ太郎を西田敏行太郎の姿へと導いたのだろう。 「ダメだ、作戦は失敗だ。きっと悪霊の社会的信用が足りないせいだ」 「俺のせいにするなよ」 悪霊は龍気感得(たつきかんとく)に怒りを覚えた。 「おいは、この世すべてのせごどんをきばらせようとする西田敏行太郎でごわす。きばれ!せごどん!」 「ダメだ。暴走が止まらない。七月十、頼む。我々が西郷隆盛のまま…こいつを殺してくれー!!」 龍気感得(たつきかんとく)が悲痛な叫び声を上げる! 「ラッコ!お前の求めた日常は西郷隆盛でもなければ西田敏行でもないはずだ!私にはわかる!私を見ろ!私と戦えー!」 七月十の全力の拳が、西田敏行太郎を貫く。 「玉龍拳奥義!果報!大願成就!一!念!一!殺!」 光り輝く拳が全てを包み込み、そして破壊してゆく…!空中では全ての威力が西田敏行に伝わり、ダメージの逃げ場がない!! ◇◇◇◇ 「見よ。二ヶ月前にアップした動画が13回再生じゃ。精神と時と野菜の部屋では1秒が1年じゃから、相当なペースじゃぞ。」 ファイヤーラッコの記憶の中で、林健四郎おじいさんが嬉しそうに言った。 林健四郎おじいさんの能力、精神と時と野菜の部屋で修行を開始してより十一ヶ月。既に大隈サーバルは龍気の感得に成功し、アフィリエイトの収入も僅かであるが増えていた。 「これは…俺の記憶だ」 自らの精神世界で、ファイヤーラッコは悲しそうに呟く。 次の瞬間、場面は変わり、そこには血を吐いた林健四郎おじいさんが力なく横たわっていた。 「バカヤロー!どうして、どうしてだ、ケンシロウおじいさん…!」 「ぐふっ!この野菜空間では…能力者か、敵が死ぬまで闘い続ける。つまり、儂が死ぬしか、お前とサーバルがここを出る術は無いのじゃよ」 ラッコは怒りに任せ、サーバルの胸ぐらをつかむ。 「サーバル!てめー…このことを知ってやがったな!お前はケンシロウおじいさんを殺してでも、自分だけがユーチューバーとして収入を得ようとしたんだ」 「私は勝つためならなんでもする。たとえ他人の命だって天秤にかけてやる」 そう言ったサーバルの姿が黒いモヤに包まれる。ラッコはやり場の無い怒りを感じていた。 「試合以外で殺人を犯した選手は敗退だ。ラッコよ。私は初めから、ケンシロウおじいさんの死をお前の責任に押し付けて、都合よく私だけが勝ち残るつもりだったのさ」 「嘘だ!なら何故そんな黒いモヤに包まれる!俺はただ楽に収入を得たいだけだったのに…いつの間にかお前に友情すら感じていたんだぜー!」 そして更に場面は変わり、そこには爆発オチ太郎が亜空間から石油コンビナートを出現させる光景が広がっていた。 「あれは、俺だ。俺こそが爆発オチ太郎だったんだ」 「突然ですが、ここでオレ様爆発オチ太郎の出番でーす!」 記憶のラッコが悲しそうに、孤独そうに叫ぶ。 「亜空間…!?そうか、このワームホールから、野菜空間を脱出するんだ!まだ林健四郎おじいさんが助かる見込みはあるぞ、ラッコ!お前は大した奴だよ…!」 サーバルが健四郎おじいさんを背負い、自我を失ったラッコにしがみつきながら、石油コンビナートの爆発を利用して亜空間へ放り出された。 「そうか。俺は自分に都合の悪い記憶を封印していたんだ。」 全てを思い出したラッコは…またもや場面が変わり、目の前にデカくてガタイの良い学生が現れるのを目にした。 「よう、久しぶりだな」 「お前は、第1回戦で死んだ俺の対戦相手のチョコケロッグ太郎」 チョコケロッグ太郎。彼は、ファイヤーラッコが第1回戦で倒した対戦相手だ。 「死んでないけどな。ここはお前の精神世界だから、なんでもアリなのさ」 「そうか。ケンシロウおじいさんが助かって本当に良かった。危うく俺は人を殺すところだった。本物のユーチューバーへの道のりは遠いな」 するとチョコケロッグ太郎は、ラッコに手を差し出した。 「受け取れ、コーンフレークだ」 「ありがとう…日常の象徴。俺はなんでもない普通の日常が欲しかっただけなのかもしれないな」 「行くのか?ラッコ」 「ああ、俺にはまだユーチューブがあるからな。シリアルキル…コンプリート!」 コーンフレークを握りしめ、ラッコは亜空間のワームホールへと足を運ぶ。その穴は、丸くてまるでちくわの穴のようだと少し思った。 ◆◆◆◆ 二度の全力。全てを出し切った七月十が目にしたのは、ファイヤーラッコ、いや、西郷隆盛太郎が全身の筋肉を巧みに用いて、さらなる変貌を遂げる絶望だった。 「ちくわああああ!!」 西田敏行太郎の姿が、穴の空いた練り物…巨大なちくわへと変形してゆく! ちくわ…チューブ…ユーチューブ。これが本物のユーチューバーだ!! 「ちくわああああ!!」 「えっちくわ」 一瞬の油断。七月十がちくわに食われる!!食われる七月十。これが自然界の掟だ 「一緒に10万再生を目指そうぜ?」 七月十を食われたゴリラ67体の幻影たちは、慌てふためき逃げ惑う。大将を破られた軍の末路などこんなものだ。 そのゴリラの群れを、ちくわは次々と捕食してゆく。すべては10万再生を達成するために。 圧倒的破壊。もはや試合会場にはちくわしか残っていない。だが、七月十はただ食われただけで、生死不明なのでまだ試合は終わっていないよね。 そして、さらなる異変。ゴリラの力を取り込んだちくわが、黒く変色してゆく。まるでゴリラの体毛のように。 ちくわゴリラホイール。 そこには、一体の巨大なタイヤが宙に浮かんでいた… 「奴はどこまで進化するんだ」 場外になったサーバルは、敗北を確信して尚戦う意思を失っていなかった。場外の領域から、コロッセオのちくわゴリラホイールに向け、無意味な大量のたつき感得を放つ。一体、二体…大量だ。 「ラッコ…日常に戻るんだ」 サーバルは苦しそうに叫ぶ。今のちくわゴリラホイールはいわばラッコと七月十が融合した存在とみなされ、両者健在の扱いのまま試合は続行している。 「こんな形の勝利は…私たちの求める勝利ではない!」 サーバルが、叫ぶ!その声はちくわに届く! 「なれ…ラッコ。本物のユーチューバーに、なれーーーっ!!」 心からの言葉!サーバルを包み込んでいた黒いモヤが、晴れてゆく…! 「お姉ちゃん、カッコいい」 不意に弟の声が聞こえたような気がした。 反射的に振り返るサーバル。 そこには、いた。最愛の弟が。マーゲイが。元気に立って、サーバルを応援していた。 「とりあえず生き返ったんだ。お姉ちゃん。ありがとう。七月十が殴った時に僕は生き返ったんだよ」 「マーゲイ!」 サーバルは最愛の弟に抱きつく。 「もう離さない!もう離さないからな!」 「あはっ痛いよ、お姉ちゃん」 マーゲイが嬉しそうに言う。サーバルが抱くその背中には、奇妙にも小さなタイヤが一つくっついている。 「えっタイヤ」 「お姉ちゃん。もう人類は自分たちの足で歩く必要は無くなったんだよ」 マーゲイが虚ろな目をして微笑む。 ちくわがケロッグコーンフロスティをばらまきながら爆炎を上げる。コロッセオから全世界へ放たれたケロッグコーンフロスティは、世界中の人間に取り憑き、背中にタイヤを生やすという奇跡を起こしたのだ。 「せごどん、きばれ(薩摩弁で、背中にタイヤを生やしなさい西郷隆盛。という意味の挨拶)」 絶望は終わらない。これは、キメラ存在に七月十の願いの力が悪い方向に働き、西田敏行太郎の願いを叶えてしまった結果に違いない。 弟が背中にタイヤが装着され、仰向けになってコロッセオ周辺を高速でドライブし始めた。 「見てお姉ちゃん。僕はもう歩く必要なんてない。これで病気も治ったんだよ」 「ああああーっ!神は!神はいないのかーーーっ!」 大隈サーバルは、自分自身もまた仰向けになり背中のタイヤでドライブウェイしていることにも気付かず、天に向かって叫んだ。 ◇◇◇◇ これは、記憶。七月十が戦うための原動力。 「もう…戦いたくない」 暗闇の室内で、一人の少女が呟いた。その表情は暗く、読み取ることができない。 「もう誰も殺したくないの。あなたも殺したくない。逃げて」 「おいおい、俺はなんでもないごく普通の少年だぜ?お前が家族の為に人殺しなんてさせられてるのは知ってるが、ハイかイイエで答えるためだけの正直さなんて、本当の正直さとは言えねーんじゃねーかな」 少年の姿もまた暗闇の中、明確に見ることは出来ない。彼は少女と向かい合い、対峙している。 「なら…どうすればいい。私はあなたを殺すよう命令を受けてる」 「明確な答えなんてないと思うぜ。ただ…こんな人になりてーって人の真似をすれば良いんじゃないかな」 暗闇の中、確かに少年は笑った。 「笑顔になれナナガツジュウ。笑顔の方が素敵だ」 「私の名前は、その読み方ではない。でも私の笑顔を見たいってことは…告白してるってことでいいのよね?とりあえず私の実家に行こうか」 「えっ」 ◇◇◇◇ 試合開始より5日前。七月十はグロリアス・オリュンピア参加者専用のホテルの一室で、ユーチューブの動画を見ていた。 「ねえ七月十お姉さま。まだ再生できないの?」 「なんで勝手に人の部屋にいるの。佐渡ヶ谷さん、悪いけど集中したいから出て行ってくんない」 「酷いわ〜」 「黙って、動画が始まった」 再生された動画には、「白人男性の講座」とタイトルが付けられていた。 「佐渡ヶ谷さん、見て。白人男性だよ」 動画の中の白人男性は、第1回戦で七月十が戦った対戦相手。佐渡ヶ谷真望のタッグパートナーだった男だ。 「SMとは心だ。真のSMに武器は必要ない。七月十。鞭打。鞭の理合を手に表す。近接拷問術は必ず玉龍拳に取り入れられるはずだ。」 白人男性は、ミラノから七月十へアドバイスを送り続けていた。 ◆◆◆◆ 「玉龍拳は…無体ぶりなんだよ!!!」 ちくわゴリラホイールからジャズの名曲whip lushの口笛が聞こえたかと思うと、少女の怒声が内外に響いた。 次の瞬間、ちくわゴリラホイールの穴から飛び出したのは、67体のゴリラと、女王様に鞭を打つ、白人男性達67体の幻影だった。 「おばあちゃんが言っていた。歩くことを止めた人類はやがて高速移動しながら電柱に頭をぶつけるだろうと」 「七月十、生きていたのか」 サーバルが背中のタイヤで高速移動しながらコロッセオ場内に再入場し、七月十に駆け寄る。 「ああ、ちくわには穴があったから、そこから脱出できた」 ————生物学上の盲点!ちくわには穴がある為、捕食されても脱出出来る! ゴリラと女王と白人男性の群れに囲まれた七月十は、沈痛な面持ちで上空を飛翔するちくわを見上げた。 「すげえよアンタラ、たった二人でここまで…お前たちは初めから組んで戦っていたんだな!全部お前達の仕業なんだな。決着をつけよう、サーバル!」 「えっ」 サーバルが素っ頓狂な声を出すが、テンションの上がった七月十には聞こえない。 「まだ試合終了じゃない!戦おう!サーバル!」 「私はもう場外で負けたわ。巻き込まないで!もうやめてー!」 「断る!」 七月十は構えを変える。 次の一撃で決着をつける。ユーチューブの力は強い。倒すことを諦め、白人男性拳で場外狙い。 手刀を天に掲げ、もう片手を地に向ける。これこそがSMの理合を両手で表す、鞭打の型。 続いて大地を破壊しながら平行移動、加速が頂点に達すると同時に空を飛行し、ちくわにタックルした。 「名付けて玉龍拳新奥義、白人男性拳、一気呵成の型。」 手刀を振り抜き、爆発が起こる。ちくわが爆発に巻き込まれて場外。 67体のゴリラと女王様とそれらに鞭を打つ白人男性が大量にばら撒かれ、エネルギーの幻影となって敵を打ち倒す。 ちくわと龍気感得(たつきかんとく)、悪霊、サーバルが苦悶の表情を浮かべたような気がしたが、全部まとめて吹き飛んでいく。 「この技を食らった者はミラノに行きたくなる。てめーらみてーなクソヤローどもは…ミラノまで飛んでっちまいな!」 三大アニマル大決戦。 ユーチューブVS龍気感得(たつきかんとく)VS白人男性の三つ巴の戦いは、白人男性に軍配が上がった。 ◆◆◆◆ 「えっ場外?」 グロリアス・オリュンピア会場、貴賓席にてエプシロン王国の王女、フェム=五十鈴=ヴェッシュ=エプシロンが言った。 「ちくわ殺してないの?えっどうすんのこれ。周辺の被害とか」 「ちくわが場外になった以上、勝利は七月十のものですが、このままでは全人類に被害が及びますね」 侍女のピャーチが冷静に分析する。 その時、試合場を移すモニターが、七月十の発言を捉えた。 「確か戦った後処理は全部フェム王女がやってくれるんだったな…あとは全部任せたぜ!王女様!」 「と、いうことだそうです。元はと言えばあなたが望んだことですよ、フェム様」 ピャーチが無感情に言い放った。その背中にはタイヤが生えており、室内を高速移動していた。 その時、緊急通信の連絡が入り、五賢臣のビデオ電話が映し出された。 「頼む…フェム王女、もはや君しかいない。我々五賢臣の力では…ぐあああああ電柱に頭をぶつけたあああああ」 五賢臣の連絡は途絶えた… 「NOOOOOOO!!!!」 不労所得の恐怖!フェム王女は叫んだ。背中のタイヤで高速移動しながら叫んだ! ◆◆◆◆ 試合決着より数時間後、疲労困憊で倒れているフェム王女が頭にタンコブを膨れさせてコロッセオに寝転がっていた。その傍らには国王が咽び泣いている。なんとかちくわを説得したのだ。 フェム王女は、ユーチューブの金ボタンと浮遊大陸油田の利権、20万円のポケットマネー(エプシロン王国が保有する財産の一割二分五厘)で手を打った。人類は救われたのだ。 その代わり、フェム王女はさすがにこっぴどく父上に怒られたわけだ。 周辺には、倒れている悪霊太郎、たつき監督太郎、サーバル、そして西田敏行太郎がいた。 「お前たち二人は今まで戦った中でもかなり強い部類だった」 七月十はボロボロの状態で、地面にあぐらをかきながらそう言った。 「私に期待しないでくれ」 サーバルは弟を抱きしめながら、照れくさそうに笑った。 瀕死の西田敏行太郎は、天を仰ぎながらゆっくりと口を開く。 「七月十。ひとつだけ頼みがある」 「なんだ」 「俺たちは勝ちにこだわりすぎるあまり、ユーチューバーとしての道を踏み外してしまった。頼む…俺たちの代わりに本物のユーチューバーに…」 「ああ、任せな!」 交通事故の発生件数は年間40万件を超えています。中には死亡も伴う痛ましい事故が3600件も含まれます。法律を守り、適正な運転を心掛けましょう。長時間の運転や、危険な走行ドリフトなど、決して無理はなさらないで下さい。 ◆◆◆◆
https://w.atwiki.jp/shintouzyo/pages/891.html
西門思恭 ?-? 唐末の宦官・武将。貧しかったが鄭畋の父鄭亜の推薦により官につき、後に西門思恭は鄭畋が長ずるとこれを養育した。左監門衛上将軍であったが、乾符三年(875)七月、右威衛上将軍に任じられた。観軍容使となり、中和元年(881)七月に天下行営兵馬都監押に任じられたが、間もなく楊復光に交替させられ、王鐸の都監となった。黄巣に長安を占領されると終南山に逃れたが、鄭畋に救出されて彼の私邸に養われて卒した。 本紀・列伝・史料 『新唐書』巻二百二十五下 列伝第一百五十下 逆臣下 黄巣 『旧唐書』巻九下 本紀第十九下 僖宗 乾符三年七月条、中和元年七月丁巳条 『北夢瑣言』巻十三
https://w.atwiki.jp/isekaikouryu/pages/318.html
各スレの概要 詳細はろだにて <先月< >来月> 【7月31日 2スレ目】ログ 『ss投下』【オルニトへ】 『イラスト投下』【ドニー大漁祈願祭ポスター・ラフ】 各国の名産のお酒は? 日本酒作ったりするには米がいる ミズハの陸地は田んぼだらけかも 日本の妖怪の起源は異世界とか MMRな話に事欠かなさそうな異世界門世界 桃太郎伝説の真実とか 天竺→中国→日本とはっちゃけすぎたので、神様会議で地球に出禁決定する金羅様 神は自重しない 【7月31日 1スレ目】ログ 『イラスト投下』【旅行者イメージ画】 各国家には公務員みたいな役職はあるんだろうか 新天地は神様チェックが微妙に不全気味でアメリカ資本が流入してたりカオスな感じ? インドア派のスラヴィア貴族は領地や領民の改良や実験でヒマを潰し、アウトドア派の貴族は夜な夜な殺戮で血と汗を流す 肉欲に溺れる貴族だっているって俺の息子が言って聞かないんだ スラヴィアは奴隷・死体・麻薬・傭兵を大量輸入してかわりに領民の作った良質な作物を輸出してるなにかが間違ってる農業大国 ドニー・ドニーは麻薬を生産し精製し輸出 ラムールは各地から輸入した薬を独自にブレンド 貴族が一流を望むからスラヴィアでは質の高い工芸品や美術品を作る職人や芸術家が多い? 【7月30日 2スレ目】ログ 『イラスト投下』【ガルガド対刺客】 帰還祭では王を決めるために鳥人たちが集まるけど、所詮烏合の衆で結局なんも決まらないままお祭り期間が終わっちゃうからここ何年かはずっと王位が空席かも ドニードニー建国時の英雄を、戦神ウルサの力でもって蘇生させ最後の一人になるまで戦わせる擬似戦争祭り 飛び入りも歓迎しよう、盛大にな! かっこいいガルガド船長のイラストに触発されドニー建国時の妄想が盛り上がる 腹心のナゼフの急逝に落ち込むガルガドの耳に、友の怒声が響いた それは空耳だったのだろうが、王を奮い立たせるには十分であったという ガルガドにフラれて涙ぐむ戦神ウルサ様かわいい 実はマッチョ好きの女神様だったりして? 十一神のゲート開放の動機は? 【7月30日 1スレ目】ログ 『ss投下』【異人と金魚】 骸骨スラヴィアンになったときインパクトのある種族対決 カバの頭蓋骨パねぇ 神無月ってもしかして一柱地球側に行っていなくなっちゃった月だったりして オルニトの王族とか帰還祭とか 死体商人は死人あらばそこがビジネスチャンスだからどこにでも湧きそうだ 【7月27日 2スレ目】ログ スラヴィアの住民と風土について 痩せた土地には葡萄とか芋とかトマトとか作れるんやで 現在のスラヴィアのノリからすると、命を税として納めるっていうより定期的に献血したり死後自分の遺体を献体に出したりって感じかもしれん サミュラ様の提供したモルテの神力によってアンデッドの総量は決まっているので、アンデッドが増えるばっかりってことはないのよ 頭数を増やすか神力を温存してパワー重視か、夜の饗宴は奥が深い 饗宴を遠巻きに観戦する領民やバックパッカーたち おべんといかがっすかー 地球にきたスラヴィア貴族がお弁当として傍仕えの首筋にちゅーっとですね… 「異世界に迷い込んだ可能性のある失踪者の捜索」というネタはどうか アンデッドが日光に弱いのは異世界の太陽はラーさまの加護があり、その中におとなしく死んでなさい光線が含まれてるからとか 地球側の太陽だとそういうのがないから全然平気だとか 【7月27日 1スレ目】ログ なかなかSSが増えないのは設定が出揃うのを待ってるのかもしれない ところでエルフの尿についてなんだが→甘いよ ほっきー「ウッドエルフの体臭は花の香りで体液は甘いという自説をここで再び」 各国の風呂文化について ぶっちゃけケンタはいろんな分野で他種族に依存しないと文化と文明を築けないよね トイレはどうなっているのだろう→古代ローマは下水あったし水洗もいけるはず スラヴィアの有力貴族とか決めたい 二十七祖とか十三貴族とか ドワーフは下の毛を編むとか 鱗人は体外受精してたときの名残で性的に超敏感な鱗があるとか 【7月24日 2スレ目】ログ 『イラスト投下』【マセバの休日他下書き】 引き続き精霊魔法に関する質問と、神力による奇跡いろいろ 精霊魔法はコミュニケーション能力が大事 精霊さんがアホの子だと思わぬトラブルが発生したりもします お気に入りの精霊と契約 君といつまでも 人が共同生活を送るのに必要なモラルと同じくらい精霊と仲良くやっていくための術が常識になっていて、それを家庭や社会でみっちりと教育してそうね 金羅様は尻尾の数だけ下界での化身の姿をもつってのはいいですな ゲート審査で弾かれそうな例とか ゲートに突入した地球軍の末路とか 【7月24日 1スレ目】ログ 精霊魔法Q A 精霊魔法は自然現象の再現が主なので、最大規模で竜巻・台風・地震・火災旋風規模とか 神の力は物理法則を超越するが精霊はわりと縛られる 火精霊になにかを暖めてもらったら別のどこかが冷える? 各国の日常における精霊魔法の利用方法とか 【7月23日 3スレ目】ログ 引き続き各国のキャッチフレーズ修正 現状に即してなかなか気の利いたフレーズが次々出てくる 現状書いてみたいSSについていろいろ デスゲームの正式名は「夜の饗宴」に決定 うっかりサミュラ様のお目にとまってモルテ様に嫉妬されると命が危ない 異世界に行く難易度も簡単なのとウルトラハードルートとあるよね スラヴィアとかドニードニーのような予備知識なしにいくと危険なあたりが難しいのは順当かも ラムールやドニーは普通に喫煙所感覚で阿片窟がありそうだから怖い スラヴィア向けに死体業者なんてものがありそうだ 「やっぱりエリスタリアの睡眠薬はよく効くニャ…にゅふふふふ」 つい猫人が悪役になってしまうにゃ 【7月23日 2スレ目】ログ デスゲームのルールに「領民に危害を与えない」があるのでデュラさんの夜な夜な村を襲う設定はきついかなぁ デスゲームは殺伐として見えるけど、本人たちにとってはピクニックとかテニス観戦程度の紳士の社交場です オルニトの暗愚王とか生贄大好き神官とか 欧風とモンゴル風、微妙に文化の違う東西が緩やかに連合を組むイストモス イストモスでは男女関係なく優れた者は騎士になれるとか ただどうしても結婚・出産を機に現役を退く女性騎士は多くなってしまうとか 西は階級制度と家系偏重でガチガチだが文化的で優美、東は実力主義だがその分荒くれ者ばかりとか 地図設定をもう少しつめてみたい 現在の設定をもとに、仮に決めていた各国のキャッチフレーズを修正してみようか 【7月23日 1スレ目】ログ 異世界の夏の風物詩 夏のある時期に特定の場所で精霊が集まって夜通し踊る幻想的な夏祭りとか ミズハでは夜光虫で同じ雰囲気のがあるかも 火薬が運用されてない異世界での対艦戦闘はどんな感じに? 生まれたばかりの精霊は無属性? 精霊魔法の代償は精霊さんの気分で決まる 「大棟梁 ヨーゼフ・アルトハンマー」など、クルスベルグの主要人物案 クルスベルグの前身であり、暴政に反発したハンマー持ったレジスタンスに叩き潰された神聖ドワーフ帝国登場 レジスタンスの旗印は「王冠を砕くハンマー」 最後はほんとにスレッジハンマーで王冠を叩き潰してそうで洒落にならない さりげなく卵生になってるオトヒメ様 異世界の精霊は四大属性に光と闇を加えた六属性 精霊は発生した直後は属性が定まっておらず外部からの刺激によって属性が決定する存在とします 異世界は男性より女性の地位が総じて高そうな雰囲気になってきた 朱王クウリは精霊たらしなだけの普通の人間です 皇帝つまみ食いでうっかり妊神しちゃう金羅様 キモチいいからって避妊しないから… 金羅の息子や娘のお守を押し付けられて涙目の仙人が見える・・・ 各種族の特殊能力は少なからず神様の影響を受けたことによるもの? スラヴィアの有名なケンタデュラハン「デュラ・ファンタズマール女侯爵」と「放浪郷エルバロン」出現 【7月20日 3スレ目】ログ 今夜はエルフの設定を紳士的に詰めすぎた 東西イストモスの設定を考える 西の騎士王・マリアンヌ様と東の大ハーン・暴虐のスヴォーロフ 陸路輸送はケンタの飛脚ならぬ早馬便の独壇場か ほっきー「ケンタは男女ともにスカート的なものが民族衣装というのを強く提唱しております」 ケンタの行き届かぬあたりを多彩にフォローする狗人たち 星神信仰は、星の良く見える丘や高地に教会が建てられていそう ケンタさんは苦手不得意な場所多そうよね 【7月20日 2スレ目】ログ 『イラスト投下』【禿鷹のファンド】【樹晶の紅姫】 エルフの体臭は花の香り ウッドエルフの体臭は香木の香り ダークエルフは無臭 発情期ありとかふたエルフとか、エルフ設定がどんどんエロい方向に ドニー・ドニーの風土と文化について エルフの体液は甘いときいて蟻人の集団がアップをはじめました 下戸だけど煙管は嗜まれるイツクシモ姫 「ん、これか? おぬしには恐らくきつかろうよ」 死ぬほど臭いがドニーの酒飲みどもには最高のご馳走らしいクラーケンの塩辛 麻薬とかゾンビパウダーとかヤバい葉巻とか、もうドニー・ドニーに来ただけで旅人が幻覚を見そうなイメージになってきた ほっきーのふたエルフ好き等の性癖が存分に暴露される 二次裏は性癖濃縮施設だのう ダーエロさんに関して「褐色娘なのに体臭がないとか間違っとる!」という意見も 【7月20日 1スレ目】ログ ドニー・ドニー最大の港湾都市でありパーレィと戦神祭が行われる王都ダグバ エルフとダークエルフの不仲は他種族の勝手なイメージだったりして エリスタリアの為政者、妖精王ディオマーと妖精王妃ユミルム 兄妹で夫婦とか神話では日常茶飯事だぜ! クルスベルグの都市は○○ベルグ(谷)という名前が必ずつく? ノームの街は~ドルフとか~ヘイムかも 世界樹様がゲート開通に同意したのは地球の遺伝情報が欲しかったから? エルフの体液は甘かったり苦かったり 体臭は甘い花の香り? エルフは新しい集落をつくる時世界樹の枝を採取してそれを新しい村となる場所の中心に挿し木するとか 戦乱で焼かれた森の炭(炭素)という要素によって生み出されたのがダークエルフとか ダークエルフは獣人の鋭敏な嗅覚でさえ誤魔化すくらいに体臭がない? 脱臭炭的な意味で ダークエルフは体臭がなくその血には毒を含むとか 何この暗殺者になるためだけに存在するような生き物 ホビットはいつの間にかちゃっかり住み着いちゃってる感じ 夜這いのときにきっちり毒消しも持参する計画的なダークエルフさんを想像してニヤニヤした 【7月17日 2スレ目】ログ 『イラスト投下』【樹人のみなさん】【ざっくりドワーフかいてみた、あと金羅様】 この異世界マナってあるのかな・・・ クルスベルグは大山脈に寄り添うような国土じゃないでしょうか 何百年も採掘を続けて人口の渓谷を作ったりしてるとか 火薬がないこの異世界ではルーン文字が掘削で重要になっている? むしろ人力と地精霊でなんとかしてそうだけど クルスベルグの風土とか文化とか 【7月17日 1スレ目】ログ エリスタリアはまともに外交してるのがエルフの中でも文化に理解のある連中で、他は森で静かな暮らしを好んでるんじゃないかな 亜人同士の交雑について 治癒などは精霊の魔法ではなく神の奇跡の部類 「古都アルシェロン」と「新都エリューシン」「廃都シャンドリン」などのエリスタリア主要都市案が出る 【7月16日 3スレ目】ログ 『イラスト投下』【鬼姫が紅茶でフリフリな筋肉らしい】 引き続きドニーの主要人物案 身長2mの鬼姫親善大使・イツクシモ姫とか 不器用でミスをしてはどもりつつ謝るイメージになりつつあるトロルがなんだかかわいくて仕方がない こうなると国のテーマはバイキングっていうかパイレーツや倭冦を含む海賊文化の寄せ集めにシフトして如何にも鬼系らしーじゃん ドニーは大体かたまったし次はミズハミシマの話でもしようか 地上は竜人のショーグンが乙姫の代理人として統治しているとか なんか千と千尋の神隠し的な雰囲気になりそうね モルテとの嫁論争ですっかり穢れた体を湯屋でお清めになる龍神様 もちろんオトヒメ様と混浴ですよね? 唐突にミズハミシマの海が赤く染まり海の彼方からサイレンの音がというイメージが・・・→あかん! それは地球とも違う別の外つ国からのマレビトや! ミズハのえらいひと 士族長・フタバ=スズキ八代目竜将軍とか 【7月16日 2スレ目】ログ 蟲人は群れとしての歴史が長いほど総合的な思考力も女王個体のサイズも巨大になっていく? 一昔前は怖がられていた国の方が今では逆にフレンドリー路線になってたり柔和な外交姿勢をとっているとか そういうギャップがある方が面白楽しそうだ ミズハの水軍は海中から攻めてくるので海戦では圧倒的有利 ドニーにはそれに対処する対潜戦術があったりしそうだ 船底を鉄板で補強したり、ドニー・ドニー地域でしか取れないとても固い木材があるとかもいいね 妖精郷は良質の木材や貴重な薬草の宝庫だろうから他国からの盗人が絶えないだろうな ドニーの現大船長「大銛のラウダフル」ほか ドニーの主要人物案が出る ゴブリンは金にうるさく、どの船にも勘定役として乗り込んでてけっこう地位も高いとか トロルのイメージはでかいムーミンで統一しちゃう? 【7月16日 1スレ目】ログ 『イラスト投下』【女王の行軍】 海賊改め海運業者連合「団長連」に、ドーラおばさまみたいな女船長がひとりはまじってそうな気がする ドニー・ドニーの王都に一年に一度海賊改め海運業者の人たちが集まる会合「パーレィ」が開かれる 会議と言っても内容は自分のこの一年の自慢話がほとんどで、最終的にはただの酒盛りになってるんだよね 不器用で深いこと考えてないオーガの親分と優秀だが苦労人の副官とかいいね ドニーは実力至上主義で他種族も拘りなく雇い入れる ただし裏切りには容赦しねえ! 団長連からもつまはじきにされたような連中が新天地で私掠船やってたりするんだねきっと 何かに秀でていれば地球人だって入団できるな 北極で行方不明になった探検隊の生き残りが実はドニーに…とか スラヴィアに地球のモンスター映画を持っていくとハマったモルテ様がムチャやりそうである 相互にネットワーク繋げて集団思考してるためにコミュニティーから離れると途端にアホの子になる蟻や蜂系蟲人 【7月13日 2スレ目】ログ ドニーに伝わる船喰いってもしかして龍神様では… 金羅様は食欲・性欲・睡眠欲という三大欲求に忠実な神様 みんな知ってるね? クルスベルグはもう「これ以上はない」ってくらいベタベタなドワーフの大頭領でも問題ないかな ♀ドワーフは参加者それぞれに委ねようと思います・・・ 厳密に決めようと思ったら戦争が起きるのが怖いからじゃないよ! エリスタリアは薬学が進んでおり、各地から技術を学ぼうとする学徒や病の治療にやってくる人々で賑わっているとか ドニー・ドニーも薬学が発達してるといえばいえるが、麻薬とか痛くなくなるおクスリみたいな方面に特化してる感じ ドニー・ドニーの料理は気をつけないと家庭料理に普通に麻薬成分のあるサボテンとかが入っててえらい目にあうんじゃなかろうか 優れた戦士だけが「戦神の葉巻き」を戦の前に吸うことが許されるとか ドニーの建国者 オーガの海賊王ガルカドとゴブリンの副長ナゼフ 各海賊団のトップが集まって定期的に団長会議みたいなのをやってるかも すれすれ酒盛りみたいなやつ 【7月13日 1スレ目】ログ 『ss投下』【入界神査】 前回に引き続き為政者の設定を詰めたい 現在決まってる各国責任者が見事に女性ばっかでシロッコ大歓喜だな イケメンは日本のゲート通過は無理にござるな 延の皇帝「朱王クウリ」 エロゲ主人公のその後を描いたような超絶倫皇帝 皇帝になる試練は面クリア型でドカポン要素入りのギャルゲー状態です クウリ「精霊を肉体関係で籠絡しようなぞ言語道断!誠心誠意真心で手篭めにせい!」 名言出ました 女王蟻とか女王蜂は個人名=部族名(もしくは支配下の街の名前)か 多分最終的にディルカカ様の使用可能領域全部と国内統一を成し遂げた女王がマゼ・バズークの名を襲名するんだよ マゼ・バズークはディルカカの神体たる超巨大な一枚岩の上にある国? エリスタリアは地球かぶれの妖精王と伝統を守る女王とで新旧二つの都を持つ? 【7月10日 2スレ目】ログ 今まであんま語られてないのはラ・ムールの皇帝かな? ライオンの王様とかカッコいいな ちっちゃい猫ちゃんもいいけど 以前のスレで出てきたネネ・ラ・アフ・ムール7世について 先代獅子王が逝去し幼い女王として神官たちに担ぎあげられたのがロリロリな娘とか ラ・ムール帝国軍はダークエルフとケンタウロスが主力の傭兵部隊が主力になってそうな 世界樹の加護を受けた精霊王を代表とするハイエルフの寿命は1000年くらい 一般的なエルフの寿命は長生きしても200歳くらいというのはどうでしょ? この世界のダークエルフは肌は黒くても中身までダークじゃないと思うんだ ラ・ムールの王の魂は王が没した日以降に生まれた男児に宿る それを探すのが太陽神に仕える神官たちの役目 皇帝の娘は王が再び見つかるまでの仮の王として玉座に座り、王が見つかり成長するまでの後見人となる 神の代行者たる皇帝は永劫ただ一人っていうのはいかにもファンタジーっぽくていいね つまりネネ様は仮王であり現在は皇帝絶賛捜索中ということか 全ての道はラ・ムールに通ず ラ・ムールに行けば異世界の物品が大体手に入るという感じでしょうか 自分たちに都合の良い王をと望む輩もいるでしょうし揉めそう→片目が猫目石だったり、太陽神から与えられた皇帝としての徴がはっきりしてると無用な混乱はさけられるね 王が見るものは神も見ている ラ・ムールじゃ頻繁に王が国を見てまわるパレードなんかもやりそう 後見人であるネネさまと真王の姉ショタ関係からそのまま夫婦とかステキやん? この世界でラーは「光の者」を意味し、ラ・ムールは「光の都」の意味とか 【7月10日 1スレ目】ログ 延の皇帝はショタなのか引退を考え始めているおじいちゃんなのか 自然神や天体神がどれほど人間に興味持ってるのか謎だな 猫人司祭は太陽神に代わって夜を照らす役割を担った昼夜逆転生活者? 【猫の瞳】ラ・ムール名産、昼に貯めた光を夜に出して輝く鉱石 月の欠片だとか太陽神の涙とかの謂れがある この世界の月はどうなっているのか 夜空の違いに異世界を実感するのは王道だものね とりあえず異世界の夜には3つの月があるということで 月が三つ出る夜は、イストモスでは影が薄くなる星神様のご機嫌を取る祭りが行われ、ラムールでは神官がお役御免で酒盛りをするとか 乙嫁風文化のイストモス 狗人の乳母の母乳で育つ赤ん坊ケンタ 狗人のロリとケンタのロリが一緒にスクスクとか最高だろ!?(突然発狂するほっきー 【7月 9日 3スレ目】ログ 『イラスト投下』【ハーピーの鍛冶師さん】 ジャパニーズ・モエ文化による異世界のパラダイム汚染がはじまる… 延国皇帝について 後継者は「精霊ハーレムに属する精霊を一体でも多く落とした者」とかいう「それなんてエロゲ?」的な感じだといいな 女王蜂や女王蟻は神の奇跡成分が含まれているローヤルゼリーでかなり寿命のびそうだね アメリカが多国籍軍送り込んで平定して甘い汁吸おうと思ったけどゲート管理者のレギオンにたらいまわしにされた挙句不許可出されて結局一兵も送り込めなくてしおしおのぱーみたいなエピソードがありそうな新天地 オトヒメに悪心を抱き近づくものは、嫁を常にモニターしている龍神さまのお怒りが直撃して骨も残らないであろう 金羅「歴代皇帝の筆は全部わしがおろした(キリッ」 エロ神自重しろ 神と人の関わり方の有り様も国や地域でまちまちなんだな 「あ、金羅さま、またお忍びで屋台で買い食いしてる…」 マセ・バズークは距離が近すぎて一体化してるから宗教という概念も存在せず、ある種もっとも理想な共産主義社会なんじゃないかと 鍛冶神は最も優れた剣に、戦神は最も優れた戦士に顕現する? 降りて来る系は副作用や後からのデメリットが通常の生物では耐え切れないものになりそう 運動会にて 「ああっ! うちの父ちゃんが突如笑いながら爆走しだした!」「すげえ、あっという間にごぼうぬきだ!」 代償は翌日の深刻な筋肉痛とか、そんな微笑ましいポゼッション 【7月 9日 2スレ目】ログ 『公式化』【屍姫様のお名前=サミュラさま】 神様会議とか想像したらだいぶカオスっぽい 唯一噛みあってるのが竜神と死神のどっちの嫁が可愛いか議論 絶対噛み合わないだろう11柱もの神に「ゲート解放」ということで話を通して了承させた死神って・・・ でも金羅さまはまだ見ぬ地球の料理に一本釣りされたのが容易に想像できる 天地を揺るがす嫁かわラグナロクも両嫁の「貴方にとっての一番でいられたらそれでいいの」の一言で即終息 苦労してそうだねオトヒメ様と屍姫… レギオンは弱小神の集合体だけど意識はどうなっているんだろうね ゲート開通騒動 大山鳴動して屍姫の里帰りだったらどうしてくれようかこのドールフェチ神さま… 死神モルテは屍姫の2Pカラーで顕現するので、ぱっと見双子の百合ップル? 「やったね!屍姫ちゃん!巨大な冷蔵庫が手に入ったよ!」 南極にゲート開通という痛恨のミスに対して驚異的なプラス思考であった 屍姫「??樽のようで五つの突起があって、なんでしょう?」 その南極原住民を掘り当てちゃダメだ屍姫さま! 大ゲートは完全新規と小ゲートの拡張の2パターンって感じぽいですね 小ゲートとフィラデルフィア実験について 地球側の各ゲートを管理する団体の中にモントーク・プロジェクトの名前がですね 日本に伝わる鬼や妖怪の伝説も小ゲートが関与している? MMRな話題盛りだくさんの異世界門 【7月 9日 1スレ目】ログ マセバの蟲人の生態についていろいろ 知能をもった蟲人は色々いてもいいだろう その中で巨大国家を建築するに至ったのが社会性昆虫の蟲人たちだったって事なんじゃないか 女王はローカルネットワークの管理者で一部ディルカカネットにアクセスできる 群れない昆虫はそれがなかなか出来ないとかね ディルカカから得られる情報は、過去の気象変動から予測される今後の気象変化 農耕する連中だったりするとその価値は計り知れない 膨大な情報を把握する必要性から、女王蟻や女王蜂につきものの巨大な腹がそのまま巨大生体サーバーになった感じのイメージが ディルカカの巨大な演算領域を奪い合う女王たち ところでディルカカの意思はここに介在しているのだろうか ディルカカ=気候変動データ&記憶蓄積サーバー 世界樹=遺伝子情報蓄積サーバー こんなイメージがわいてきた …こっそり大地の底のほうで繋がってそうな感じですねそれ 死神や龍神や金羅がフレンドリーすぎるだけで、神様って理解しがたくてアクセス困難なもののはずよね うっかりディルカカのゲート開通に同意した理由に関する情報にアクセスしたら、その予測の遠大さと待っている運命の過酷さにSAN値が吹っ飛びそうな予感 風神はあくまでも鳥人が一方的に信仰してるだけなイメージで人格神ではない感じ? 抽象的な概念の神様だからこそ人化する? 次期女王の蟲人をひょんなことからうっかり外に連れ出してしまいたい マセバの休日 【7月 6日 2スレ目】ログ 『イラスト投下』【鳥人いろいろ】 ラ・ムールはエジプト・中東・インドあたりまでゴチャゴチャにした感じ 鳥人種は言い方は悪くなるけど国や新天地からテロリストとか忍者とか反体制活動に身を落としている者が多いというイメージ 構成員がニンジャのIRAとか胸熱というかヤバいな 各神様の加護とか奇跡について考えてみる 金羅さまはすっかり食いしんぼうで怠け者で性にふしだらな神になったなぁ 占星術的な意味で運命とかもちょっと司ってそうだねテミランさま 金羅は気に入った者に自在に火力を操れる「金色の炎」を与えるとか ケンタウロスのよくする競技っていったら、ジュースティング(馬上槍試合)とかクリケットかな クルスベルグの職人が熱中するチェスとカードゲームが合体したようなゲームとか クィディッチというか三次元ラクロスみたいな競技を鳥人がやってたりするかもしれない 猫人たちもミイラ作るのかな…→太陽神「あー・・・なんていうかその、やっぱり寿命って大事じゃん?」太陽神はミイラの転生サービスを終了しました 昔は大変だったよね…な神様もいれば、昔はもうちょっとマシだったのになぁ…な神様もいてもいいよね 金羅「昔に比べてちょっと太ったかも・・・」 むちフォックスとかご褒美です!…って言ったら炮烙に放り込まれたでござる 【7月 6日 1スレ目】ログ 一流の旅人は一流の精霊誑し 人間だけだと移動すら困難な国や街もありそうだし、まず足にも手にもなってくれる精霊探しが鍵になりそうに思えた 生活環境が極端な種族ほど苦手も多そうだ 地底都市みたいなのがあるとしたらマセ・バズークの他にはクルスベルグかな ディルカカさま(巨石神)の加護ってあんまり想像つかないな→イメージ的にはマンキンのグレートスピリット的な集合知の権化というかアカシックレコード的な 神様の加護も神々の特色出てるようなメリットデメリットあるものだと面白いな 普段の生活に疲れたとか人生をやり直したいとか案外ヘビーなきっかけでゲートくぐる人が多かったりして そこまで極端じゃなくても仕事に疲れたOLが湯治場でリフレッシュ的な感覚で行く人もいるかもね 逆に地球が便利すぎて帰れない異世界人も でも地球に居座るなら手続き必要そうだ 地球の自宅に戻った旅人を、旅先で彼を気に入った貴族が侍従を引き連れて訪ねてきて大騒ぎですね、わかります 【7月 3日 3スレ目】ログ 蟲や風を介して受粉する樹人か……、蟲人や風の精との素敵な共生関係が見えた 連作障害を防ぐために樹人は住む場所をローテーション 腐海みたいなのもありそうだなあ 【7月 3日 2スレ目】ログ 『イラスト投下』【落書きエルフさん】 ごめんねとしちゃん このシェアだとメカは無理なの・・・リビングメイルで我慢してね スラヴィアが周辺国へ侵攻すると厄介なんでしょうけど彼らは内輪のデスゲームに夢中 「こらー、リスポンキル禁止! 悪評入れるよ!」 スラヴィアで亡くなった人の遺体は貴族の館に即日運ばれてデスゲームの残機扱いになるとか ケンタの軍隊はバグパイプの音を合図にして陣形を見事に変更するとか ラ・ムールのケンタはバグパイプの代わりに法螺貝を吹いたり 羊の大きさがちょっとした象くらいある? 仔象くらいのもこもこ生物を目撃して和めばいいのかドン引きするべきなのか 死体商人みたいな闇職業がスラヴィアの周辺国家では成り立ってそう ケンタウロスってどうやって眠るんだろう 子供ケンタはお世話係りの狗人を抱き枕がわりにして就寝? ラ・ムールからはスラヴィアへの交易船が出てそうですよね 積み荷は工芸品から奴隷まで様々 ケンタがいるならスレイプニルみたいな多脚馬もいそう 【7月 3日 1スレ目】ログ ほっきー「形が定まってない国家について設定固めお願いします」 どこの話をするかで暫しgdる ケンタの民族衣装は男女ともにスカートだと提唱してみる スコットランドの民族衣装的なのでバグパイプ似合いそうだな 細かいこと言ったらきりがないんだけどケンタの体の構造って謎だよね 【7月 2日 3スレ目】ログ 定番外して特異な国から設定付け始まってるね エリスタリアの樹人は能動的に動けるから花粉や種の媒介としての動物が必要ないよな むしろ勝手に受粉とかされたら困るよね 花の図鑑は樹人の春画 日本伝統の生花の写真集が好事家に大人気 エリスタリアは豊かな森に囲まれてるイメージだけど首都、っていうか都会は近世イギリスっぽい街並みでもいいなあ 世界樹ってどういう神様になるんだうね 【7月 2日 2スレ目】ログ マゼ・バズークは貨幣より物々交換が主流 金に関しては曖昧にしといたほうがいいと思う きっちり決めるの面倒だよ 猫人や狗人は神様がブリーディングしてる? 死神モルテの力で蘇った者は生前と比較して何かが欠落してるとか アンデッドの知覚はどうなってるの?という話からスラヴィアのアンデッドについていろいろ 【7月 2日 1スレ目】ログ 引き続き各国の為政者(有力者)のおおまかな設定を考える 秀吉みたいな切れ者人誑しの達人ゴブリンと気の好い力持ちの巨漢オーガーがコンビ組んでドニー・ドニーを統一した? 酒池肉林はやったらいかんですぞ金羅様→神は自重しない 金羅は色気より食い気のイメージ 延の主神に落ち着いたのも昔昔そのまた昔に延をフラフラしてたら偶然とある料理人が料理を作っててその臭いにつられてとか 基本バラバラよね神様 スタンスの違いで大まかにグループ分け出来るだけで 龍神様は元々島を食む荒神というかなり怖い存在だったのだろう ときにおおまかな貨幣価値を決めたいんだけどいいかな?
https://w.atwiki.jp/isekaikouryu/pages/2841.html
各スレの概要 <先月< >来月> 『ss投下』[[]] 『イラスト投下』【】 『更新その他』[[]] 『スレSSS』【】 『公式化』《》 【 7月 日 スレ目 】 【 7月 28日 1スレ目 スレログです】 【 7月 27日 1スレ目 スレログおん】 【 7月 21日 1スレ目 ログですん】 【 7月 20日 1スレ目 スレログok】 【 7月 14日 3スレ目 スレログ下】 【 7月 14日 2スレ目 ログok】 【 7月 14日 1スレ目 スレログ↓に】 【 7月 13日 1スレ目 スレログです】 【 7月 10日 1スレ目 スレログ保管】 【 7月 7日 2スレ目 スレログです】 【 7月 7日 1スレ目 ログいん】 【 7月 6日 1スレ目 スレログです】 【 7月 3日 2スレ目 スレログ↓に】 【 7月 3日 1スレ目 ログok】 【 7月 日 スレ目 】 【 7月 28日 1スレ目 スレログです】 【 7月 27日 1スレ目 スレログおん】 『イラスト投下』【霊獣とか】 【 7月 21日 1スレ目 ログですん】 『イラスト投下』【モルテとか色々】 【 7月 20日 1スレ目 スレログok】 【 7月 14日 3スレ目 スレログ下】 『スレSSS』【次回ALLneedさわり】 【 7月 14日 2スレ目 ログok】 【 7月 14日 1スレ目 スレログ↓に】 【 7月 13日 1スレ目 スレログです】 『イラスト投下』【毛玉手足付き】 【 7月 10日 1スレ目 スレログ保管】 『ss投下』【蒼露公主が来る】 【いつかの大ゲート祭】 『イラスト投下』【未来王ディエル立つ】 『更新その他』大ゲート祭より伝えます:八周年 【 7月 7日 2スレ目 スレログです】 【 7月 7日 1スレ目 ログいん】 『更新その他』大ゲート祭より伝えます:八周年 【 7月 6日 1スレ目 スレログです】 【 7月 3日 2スレ目 スレログ↓に】 【 7月 3日 1スレ目 ログok】 『ss投下』【ウルサ爆ぜる】 『イラスト投下』【ディエル、毛玉想像】