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本ページでは1997年7月31日にプレイステーションで発売された『ラングリッサーI II』とセガサターンで発売された移植版『ラングリッサー ドラマティックエディション』を紹介する。 2019年4月18日にNintendo Switchとプレイステーション4で発売された『ラングリッサーI II』はこちらを参照。 ラングリッサーI II 概要 基本システム 評価点 問題点 賛否両論点 総評 移植 ラングリッサー ドラマティックエディション 概要(SS) 評価点(SS) 問題点(SS) 賛否両論点(SS) 総評(SS) 余談(SS) ラングリッサーI II 【らんぐりっさーわんあんどつー】 ジャンル シミュレーションRPG 対応機種 プレイステーション/Windows(9x) 発売元 メサイヤ(日本コンピュータシステム)Windows版:アンバランス 開発元 メサイヤ(日本コンピュータシステム)クロストークWindows版:アンバランス 発売日 1997年7月31日Win版I:1998年10月2日Win版II:1998年11月20日 定価 6,090円(税5%込)Win版I:3,980円(税別)Win版II:3,980円(税別) 廉価版 メサイヤBEST 1999年1月14日/2,940円超廉価版 2001年5月17日/1,980円(共に税5%込) 配信 ゲームアーカイブス 2009年4月22日/600円(税5%込) 判定 劣化ゲー ポイント 最初から無理があった1枚組でのカップリング移植FX版『デア』から劣化手痛いバグの存在普通に遊ぶ分には問題は無いが… 備考 PS初回版にはピンバッジが付属 ラングリッサーシリーズ 概要 名作シミュレーションRPG『ラングリッサー』シリーズの『I』と『II』を、1枚組としてカップリング移植をした作品。 とはいえ『II』については実質、リメイク移植であるPC-FX版『デア ラングリッサー』を移植したものとなっている。 また『I』も『デア』のシステムを用いた移植であり、ほとんど別のゲームと言える程の代物になっている。 以前発売されたFX版『デア』の出来は非常に素晴らしく、それが念願のPSへの、しかもFX版では実現しなかった『I』とのカップリング移植という事で、期待した人も多かったのだが…。 基本システム 戦闘は1ユニット兵士10名で構成される自軍ユニットを、マスに指揮官と傭兵を配置して、個別で移動・攻撃の指示を与えていき敵を撃破していく。 ターン制。自軍フェイズと敵軍フェイズを交互に行い、お互いのフェイズが終わると1ターン経過。自軍フェイズと敵軍フェイズを繰り返し、「敵の全滅」などといった勝利条件を達成するとステージクリア。 指揮官の「指揮範囲」に所属する傭兵を納めると「指揮修正」により傭兵の戦闘能力がプラスされる。また傭兵は所属の指揮官と隣接しているとターンの変わり目にHPが3回復する。 なお、各ユニットには歩兵>>槍兵>>騎兵>>歩兵と言うような3すくみや、弓兵は飛行系に強いと言うように相性や特性を持つのでそれを活用して戦闘していく。 指揮官が敵にやられると、その指揮官の傭兵も一緒に全滅してしまう。 敵を倒すと経験値と資金が得られる。経験値は指揮官に入る。敵がアイテムを装備していた場合、そのアイテムを奪うこともできる。 敵を倒したり、回復魔法を使用してHPを回復すると経験値が貯まる。経験値が貯まると指揮官はレベルアップし、攻撃力や防御力などの能力が上がる。 指揮官がレベルが10になるとクラスチェンジすることになる。指揮官ごとにクラスチェンジの分岐は異なる。 評価点 『I』が大幅アレンジされて遊びやすくなった システムが『デア』の物に変更され、MD版やPCE版ではかなり厳しかった難易度もマイルドに調整され、かなり簡単に先に進めるようになっている。 ただし簡単になったと言っても、何も考えずにゴリ押し出来る程甘くはないのだが。依然としてシリーズの中でも高い難易度を誇っている。 シリーズの目玉とも言える、うるし原智志氏の手がけるキャラクターデザインの再現度は高め。 FX版同様、敵軍行動時の処理速度が非常に速く、かなりテンポ良く遊ぶ事が出来るようになっている。 バグに関しても進行不能になるものはなく、ストーリーにも改変はないため、細かいことを気にしなければシリーズの入門用としては最適である。 問題点 バグの多さ 特に目立ったバグが存在しなかったFX版『デア』と違い、本作は何かとバグが目立つ。 なおこれらのバグは、現在配信中のゲームアーカイブス版でも修正されていないので、今から遊ほうという人は要注意。 撤退数関連のバグ 本作ではMD版『II』から取り入れられた、「そのキャラクターが一度でも撃破されると、そのキャラクターの後日談がバッドエンドになる」というシステムが『I』でも実装されたのだが、これが明らかな調整ミスと言える程の酷い有様となった。 なんと『I』において、ソーンと主人公レディン以外のキャラは「グッド・バッドが逆」になってしまっている。撤退数1以上にしないとバッドエンドである。 ソーン以外は撤退数に関しては幾ら増えた所でゲームの進行自体には全く影響しないのだが、やはり気になる人は気になってしまうだろう。(主人公レディンは撤退=ゲームオーバーなので撤退してはいけない) 撤退数が増えてしまうバグもある。 『I』のシナリオ6クリア後、ジェシカとテイラーの撤退数が1増えてしまう。回避するにはシナリオセレクトでシナリオ6を飛ばすしかない。ただし不幸中の幸いというべきか上述の問題により飛ばさなくてもよい。 『II』のシナリオ7において敵対したソニアをロウガで説得せずに撃破してしまうと、闇ルートで仲間にした際に撤退数が1増えてしまう。 『II』の帝国軍ルートのシナリオ12(41)クリア後、エグベルトの撤退数が1増えてしまう。回避するにはシナリオセレクトでシナリオ12(41)を飛ばすしかない。そうするとエグベルトは初期クラスで加入することになるので、非常に厳しい戦いを強いられてしまう。 これらの撤退数関連のバグは、普通にテストプレイをしていれば確実に発見出来たはずの代物である。にもかかわらず修正される事無く完成品としてマスターアップされたのである。原因が解明出来なかったのでそのまま出さざるを得なかったのか、それとも余程納期がギリギリだったのだろうか…。 ただしエグベルトに関しては、普通にプレイしても撤退数が増えなかったケースもある。原因は不明。 何十周もプレイしていると、セーブしても認識できない壊れたデータが作られてしまうようになる、という深刻なバグも報告されている。 中断セーブは可能だったり、何シナリオかクリアするとまたセーブしたら読み込めるデータを作れるようになったり、中断セーブですら読み込めないデータが作られるようになったり、とバグ発生後も継続してプレイしていると状況も変化していく。 普通にゲームを全ルート周回するだけなら発生するものではない。だが10周20周30周とプレイしたい考える人にとっては到底看過出来ないバグだと言えるだろう。原因は仲間になる全てのキャラクターの習得している魔法と雇える傭兵の種類が全員分含めて一定数以上になると起こる。ルーンストーンを用いて全てのクラスを極めるなどをやり過ぎなければ起こらない(3キャラぐらいなら問題なし) 「味方キャラの傭兵雇用数上限はクラスチェンジで増減するが、魔術師系はクラスチェンジごとに-1されるクラスが多く、ずっと魔術師系だと最低数である3人にまで落ち込む」のが本来の仕様である。しかし本作ではバグがあり…。 内部値が0~2人の間は最小人数の3人に補正されるが、内部値0より下がるとオーバーフローして内部値255になり最大人数の6人に補正される。 他にも、一部の隠しアイテムを見つけても入手されない問題が確認されている。 バグ以外 『I』の主人公レディンに後日談が新しく追加されたが、「ラングリッサーの力を利用し、平和のために武力統一に乗り出す」という、後味の悪いものとなってしまっている。 『II』でバルディア王国がどうなったか、独立軍にエルウィンが所属した時の会話などを考えるとこれは妥当な結末ともいえるのだが、カオスを倒した後、「我々人類は二度とお前が復活するようなことはさせない」と決意するラストが台無しである。 「ラングリッサーを入手して以降レディンの言動が粗暴になっていくなど、絶大な力を手に入れたことで徐々に毒されていき結局は力に魅せられてしまう人間の心の弱さを描いたつもりだったが伝わりづらかったかもしれない」と開発者が語っている。皇帝ディゴスの最期の台詞も、否定されるための言葉と思いきや核心をついた行末を示す伏線だったとのこと。 なお旧作ではカオスの設定は原初の混沌に戻ろうとする宇宙の意思の化身で、宇宙にとって秩序の女神ルシリスや生命は癌細胞のようなもので悪だが逆に生命にとってもカオスは絶対悪といえる存在であった。が、続編の設定を取り入れている今作の『I』ではカオスは進歩を望む宇宙の意思の化身であり、世の中が停滞するほど力が増して進歩を促すために既存の秩序を破壊する存在に設定変更されている。 カオスの本質を聞かされた上で復活させないと宣言したことは、世の中を進歩させ続けるということも意味する。結局バルディア王国は滅ぶが、その後人間の歩みは『II』エンディングにおける秩序の女神ルシリスの「人間とはゆっくりと進歩していくものなのですね」という言葉に繋がる。 FX版『デア』と比較してBGMが劣化 まず『I』の曲については、MD版やPCE版の曲が全く使われておらず、本作の為に作曲された新規曲が6曲と、『デア』から流用した曲が使われている。 理由について当初公式からの発表は特に無かったが、本作のBGM事情は大問題だと当時のゲーム雑誌(*1)の読者投稿コーナーという外野で取り上げられたことがあり、その投稿を受けた編集部がメサイヤに確認をとったところ、事の真相として「権利上の問題」との回答を得た、という一件が誌上で紹介されている。『I』の楽曲のみ作曲者側に権利があったようだ(*2)。 肝心の新規の曲自体も出来は決して悪くはないのだが、それでもMD版やPCE版の曲に比べると、どうしても聴き劣りしてしまう。 また『II』の曲に関しても、元となったFX版『デア』と比較して大幅に劣化している。 FX版『デア』はCD-ROMというメディアを活かした「生の楽器による演奏」をBGMとして使用していた。一方本作では容量の都合からなのか、PS本体の内部音源を使用したアレンジ曲となっている。しかしそれによって、生の演奏特有の「迫力」が失われてしまったのである。 これも曲の出来自体は悪くはないのだが、やはりFX版『デア』と比較すると大幅に劣化していると言わざるを得ないだろう。 『II』のムービーが全てFX版『デア』からの流用、しかも半分以上削られている 『I』に関しては新規に追加されたムービーが2点存在するのだが、『II』に関しては上記の通り。 またムービーの画質自体もFX版『デア』から劣化している。『I』の新規ムービーのクオリティも、お世辞にも良い物とは言い難い。ハードの性能上の物なのか、それとも容量の都合で敢えて画質を落としたのだろうか…。 『I』で中途半端に収録され、『II』で大幅に削られた声優陣のボイス 『I』では声優陣が大幅に変更になっており、PCE版から続投しているのはレディン役の堀川亮(現 堀川りょう)氏、ランス役の井上和彦氏、ホーキング役の田原アルノ氏、ボーゼル役の塩沢兼人氏の4名のみである。 ボイス量も容量制限故か、けして多いとは言えない。こればかりは大人の事情で仕方ないことである。 変更された声優自体は有名なキャストを中心に起用しているため、演技自体に問題はない。 また『II』のボイスに関しても、流用元のFX版『デア』と比べかなり多くのボイスが削られてしまっている。 シナリオ上のキャラクターの会話だけでなく、FX版『デア』に存在していた、各キャラクターが魔法を使う際の掛け声も全て削除されてしまった。 元々最初から無理があった、1枚組でのカップリング移植 そもそも『デア』単体での移植だったFX版の時点で、容量的には限界ギリギリだったとされていた。それを『I』と一緒に無理矢理1枚のディスクに詰め込む事自体に無理があったと言わざるを得ない。 BGMをPS本体の内部音源に変更したのも、ムービーやボイスを大幅に削ったのも、容量確保の為の措置であろう。 このような劣化移植をせざるを得なくなる位なら、2枚組にするなり、『I』と『II』を別売りにするなりして対処出来なかったのだろうか。 賛否両論点 『I』エンディングのバグ 上記の撤退数バグのおかげで、実際のプレイのまずさにより撤退せざるを得なくなった場合でも、ソーンとレディン以外は悪いエンディングにならないのでリセットの必要がない…というメリットは一応ある。 傭兵のバグ 傭兵上限が3人から6人になるのは嬉しいことではある。 総評 無理に1枚に詰め込んだせいで様々な要素が劣化し、全体的にどっちつかずな出来栄えになってしまった実に勿体無い作品。 しかし何かと手痛い仕様が多いもののゲームバランス自体は練られており、普通にプレイする分には問題ない。 ナンバリング初期ということもあって、これからラングリッサーに触れたいという方は、上記の劣化点を踏まえて上で遊ぶかどうか検討してほしいところである。現在アーカイブスで配信されている為、シリーズの中でも入手難易度は非常に低い。 移植 アンバランス社によりWindowsに単品2作に分割移植されている。それぞれCD-ROM1枚。 『I』は1998年10月2日発売。『II』は1998年11月20日発売。 「アンバランス メモリアルゲームシリーズ」という括りから発売された。 (Vol.1 ロマンシア、Vol.2 XANADU、Vol.3 アルカノイド Doh It Again、Vol.4 ラングリッサーI、Vol.5 ラングリッサーII、Vol.6 太陽の神殿) システム面ではPS版からのベタ移植で、撤退数関連の諸々もそのまま。 グラフィックや音は素材からの変換の関係で少し違いがある。 グラフィックは四角く切り取らないバストアップの高解像度画像素材を使用。 音はWAVファイルで収録しているが、容量削減のためにレートを下げて音質が悪くなってしまっている。 同じWAVファイルを別ファイル名で2つ入れてしまい収録されていない曲がある。そのため「味方援軍1」という曲が本来使われる場面で「味方7」が流れてしまう。 生産数がそれ程多くなかったらしく現在は入手困難。 1998年の発売であるため対応機種もWindows95/98であり、9x系(95/98/98SE/Me)ではないNT系(2000やXP以降)のOSだとシナリオクリア画面で強制終了になるためシナリオ1しかプレイできない。互換モードでも正常に動作しない事を確認。 なおWindows版『I』『II』の発売に合わせて、アンバランス社は『ラングリッサーV』のラムダとクラレットのフィギュア(原型製作・監修 MAX FACTORY)も発売した。 ラングリッサー ドラマティックエディション 【らんぐりっさー どらまてぃっくえでぃしょん】 対応機種 セガサターン 発売日 1998年2月26日 定価 6,300円(税別) 判定 なし ポイント PS版から新規シナリオの追加しかし一部のバグがPS版から直っていない 備考 初回版にはドラマCDが付属 概要(SS) PS版『I II』をSSに移植した作品。 『I』の部分はほぼそのままの移植だが、PS版で新規に追加されたBGM6曲のうち、3曲が何故か新規の曲に差し替えられている。 『II』に関しては帝国軍と和平を結ぶ真・光輝ルートと、最後はエルウィンが文字通り破滅を迎えてしまう破滅ルートの2つのシナリオが追加されている。 この破滅ルートに関してはあまりにも衝撃的な内容故に、多くの賛否両論を引き起こす結果となってしまった。 評価点(SS) 『II』で追加された真・光輝ルートにおける「真のハッピーエンド」 『II』ではどの勢力に属したとしても、敵対勢力のほとんどのキャラが犠牲になってしまうのだが、本作で新たに追加された真・光輝ルートでは、多くの登場人物が生き残る結末を迎えられるようになった。 とはいえシナリオ進行の都合上、バルドー、ゾルム、モーガン、カミラ、ボーゼル、バルガス、ベルンハルトの7人だけは犠牲になってしまうのだが。 問題点(SS) PS版で問題になっていた撤退数関連のバグが、何故か修正されていない。 なおクラスチェンジで傭兵が6人になるバグは修正された。PS版経験者は魔術師系がクラスチェンジしても3人という本来の仕様に戸惑うかもしれない。 『II』での新規ルートにおける問題点 新規ルートではボイスが全く入っていない。 しかも真・光輝ルートでのエンディングムービーが光輝ルートの使い回し。 これにより真・光輝ルートでは最後まで仲間にならないはずのスコットが、何故か何事も無かったかのようにムービーに登場しているという、おかしな事になってしまっている。 おまけに最終面でレオンがエルウィンに対して「これからも帝国の為に力を貸してくれるか?」と懇願した際に、エルウィンが「ああ、もちろんだ。」と快く承諾した場面があったというのに、使い回されたムービーでエルウィンが「俺はまた旅を続けるよ」などと宣言するという矛盾も起きてしまっている。帝国復興に協力するって今さっきレオンに告げたばかりだよね? さらに各キャラクターの「その後」において、リアナがエルウィンの旅に同行せず、何故か病院を経営する事になってしまっており、見方によってはエルウィンと破局したとも取れてしまう。光輝ルートではちゃんとエルウィンの旅に同行したのだが…。 難易度設定もおかしい。真・光輝ルートに突入した途端に敵の強さが急激に跳ね上がってしまう。明らかにシナリオセレクトを利用して、全員がレベルをカンストさせたデータで挑む事を前提とした強さに調整されており、いきなり真・光輝ルートに挑戦すると非常に難しい。 賛否両論点(SS) 追加された破滅ルートについて もう1つの追加シナリオである破滅ルートは、エンディングムービーすら存在しない。しかも終わり方があまりにも凄惨なバッドエンドとなってしまっている。 ただしシナリオ変化の選択肢としてこういったルートが用意された事自体は、自由度の高さの一つとして評価されている。また、そのルートに至る経緯からすれば妥当な終わり方であり、シナリオが破綻しているわけではない。 内容が内容だけに、ドラマティックエディション限定のルートでありながらファンの間ではよく話題に挙がる。 + 破滅ルートネタバレ。 光輝の軍勢を裏切って帝国軍に入り、その帝国をも裏切って闇の軍勢に入り、さらに闇の軍勢をも裏切ったエルウィンはボーゼルを殺害して魔剣アルハザードを強奪し、皇帝ベルンハルトをも殺害。「俺がこの大陸の支配者となる」と大々的に宣言する。 帝国軍、闇の軍勢を壊滅させ、残る敵対勢力は光輝の軍勢のみ。だが光輝の軍勢との激しい戦闘の最中、これまで苦楽を共にしてきた仲間であるエストとオストが「ボーゼル様を裏切ったから」という理由で、突然エルウィンに敵対する。 訳が分からないままエルウィンはエストとオストを撃破。そしてジェシカも倒して遂に光輝の軍勢を壊滅させるが、そこへ突然カオスが現れ、エルウィンに対してこう宣言する。「お前自身がカオスその物だ」「最早ボーゼルなど必要ない。お前がいてくれさえすれば、この世界は混沌に包まれるのだ」と。 カオスの言葉にジェシカも同調し、ジェシカは自らの命を犠牲にしてまで最期の力を振り絞り、エルウィンを殺害しようとするが、ロウガとソニアが身体を張ってエルウィンを救い、神殿の崩落に飲み込まれて命を落としてしまう。 ロウガとソニアを失い、最早エルウィンに付き従うのはヘインのみとなってしまった。仲間を次々と失った事、自分の存在その物が混沌を引き起こす元凶だとカオスに忠告された事で、ショックを隠せないエルウィンの元に、生き残ったリアナ、ラーナ、レオン、エグベルトが立ちはだかる。「もう戦いは止めよう」と憔悴し切った表情で懇願するエルウィンに対して、ラーナは「貴方は最低の人間だわ」と怒りを顕わにする。そして問答無用で襲い掛かる4人。 死闘の末に戦いに勝利したエルウィンだったが、そこへ辛うじて生き残ったエグベルトが自らの命を犠牲にした禁呪魔法をエルウィンに放つ。しかしヘインが自らの命を犠牲にしてまでエルウィンを救い、エグベルトと相打ちになって消滅してしまった。 かくしてエルウィンは自らが望んだ通り、大陸最強の覇者となった。だが全てを失い、ただ1人生き残ったエルウィンを支えてくれる者は、最早誰1人としていなくなってしまったのである。その事に絶望したエルウィンは発狂し、「誰か俺を助けてくれぇっ!!」と絶叫するのだった…。 総評(SS) 一部の難易度など問題もあるものの、新規ルート追加でシナリオの自由度が更に上がっているのは嬉しい。 バグについては、残念ながら修正・未修正が混在してしまっている。 余談(SS) 本作およびSS版『III』『IV』『V』をセットにした『ラングリッサー トリビュート』が、同じくSSにて発売されている。 PS版と違いアーカイブス等での配信が無いため、現在は『トリビュート』共々、プレイ環境を整えるのが難しくなっている。 本作の追加ルートについては、後のリメイク版『ラングリッサーI II (Switch/PS4)』にも反映された。
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ウィザード/ソーサラー呪文 ここではウィザードとソーサラーの呪文リストと各呪文の簡単な解説を記しました。 呪文名の後の()内に”追加”とあるのは、独自HAKによって追加された呪文です。そうした呪文は太字となっています。 呪文リストはD D3.5eの呪文リストをベースに再構成されています。そのため、NWN固有の幾つかの呪文は呪文リストから削除されています。 またNWNの幾つかの呪文は呪文レベルが変更されています。文字が斜体(イタリック体)の呪文は、既存の呪文でも呪文レベルが変更されているか、呪文リストに追加された呪文です。 この呪文リストは完全ではありません。ルールが膨大なため見落としや勘違い等があると思います。今後、随時修正更新するつもりです。 取り急ぎ0~2レベルまでの呪文の解説を書きました。 続きは追々書き込みます。 0レベル アシッド・スプラッシュ(SoU):遠隔接触攻撃によって1d3の[酸]ダメージを与える。 エレクトリック・ジョルト(SoU):遠隔接触攻撃によって1d3の[電気]ダメージを与える。 デイズ:4HD以下の人型生物を幻惑させる。 フレア(SoU):クリーチャー1体を目がくらんだ状態にする。 ライト:明かりを灯す。 レイ・オブ・フロスト:遠隔接触攻撃によって1d3の[冷気]ダメージを与える。 レジスタンス:対象はセーブに+1のボーナスを得る。 ディスラプト・アンデッド(追加):遠隔接触攻撃によってアンデッド1体に1d6ダメージを与える。 1レベル アイアン・ガッツ(HotU):目標は毒に対するセーブに+4のボーナスを得る。 アイス・ダガー(HotU):目標1体に1d4/レベル(最大5d4)の[冷気]ダメージを与える。 アイデンティファイ:術者は短時間だけ 伝承知識 判定に10+レベルのボーナスを得る。 エクスペディシャス・リトリート(SoU):術者の移動速度が+50%上昇する。 エンデュア・エレメンツ:1日の間、[火][冷気][電気][酸][音波]のいずれかにダメージ抵抗5を得る。 カラー・スプレー:弱いクリーチャー数体を気絶させたり、盲目状態や朦朧状態にする。 グリース:中規模範囲を滑りやすくし移動速度を低下させる。 サモン・クリーチャーⅠ:1レベル・モンスターを1体召喚する。 シールド(SoU):術者のACに+4のボーナスとマジック・ミサイルへの完全耐性を得る。 シェルガーンズ・パーシステント・ブレード(HotU):力場の短剣が目標を攻撃する。 スリープ:4HD分のクリーチャーを眠らせる。 チャーム・パーソン:1体の人型生物を魅了する。 トゥルー・ストライク(SoU):術者の次の攻撃ロールに+20。 バーニング・ハンズ:1d4/レベル(最大5d4)の[火]ダメージ。 プロテクション・フロム・アライメント:[善][悪][秩序][混沌]のいずれかのクリーチャーの攻撃に対してACとセーブに+2、精神防御。 ホリジコールズ・ブーム(HotU):目標は1d4/2レベル(最大5d4)の[音波]ダメージを負い、聴覚喪失状態になる。 マジック・ウェポン(HotU):武器は1分/レベルの間、+1のボーナスを得る。 マジック・ミサイル:1d4+1ダメージを与える魔法の矢を撃ちだす。1レベルを越える2レベル毎に+1本(最大5本)。 メイジ・アーマー:対象のACに+4ボーナスを与える。 レイ・オブ・エンフィーブルメント:遠隔接触攻撃によって1d6+1/2レベルの【筋力】ダメージを与える。 ディテクト・シークレット・オア・コンシールド・オブジェクツ(追加):術者は 捜索 に+5のボーナスを得る。 ショッキング・グラスプ(追加):近接接触攻撃によって1d6/レベル(最大5d6)の[電気]ダメージを与える。 ファンタズマル・フォース(追加):1ラウンドだけ持続する真に迫った幻を見せる。 チル・タッチ(追加):近接接触攻撃によって1d6ダメージと1【筋力】ダメージを与える。 エンラージ・パーソン(追加):人型生物の大きさが1段階だけ大きくなる。※実際に大きくはなりません。 リデュース・パーソン(追加):人型生物の大きさが1段階だけ小さくなる。※実際に小さくはなりません。 コーズ・フィアー(追加):5HD以下のクリーチャー1体を1d4ラウンドの間、逃走させる。 2レベル アウルズ・ウィズダム:対象は1分/レベルの間、【判断力】に+4を得る。 イーグルズ・スプレンダー:対象は1分/レベルの間、【判断力】に+4を得る。 インヴィジビリティ:対象は1分/レベルか、あるいは攻撃するまで不可視状態となる。 ウェブ:大きな粘りつくクモの巣を作り出す。 ウルトラビジョン:魔法的な闇を見通せる。 エンデュランス:対象は1分/レベルの間、【耐久力】に+4を得る。 ガスト・オブ・ウィンドー(HotU):クリーチャーを打ち倒す強力な風を巻き起こす。 キャッツ・グレイス:対象は1分/レベルの間、【敏捷力】に+4を得る。 グール・タッチ:1体の対象を麻痺させ、周囲の者を不調状態にする悪臭を放つ。 クラウド・オブ・ビウィルダメント(HotU):吐き気を催させる雲を作り出す。 ゲドリーズ・エレクトリック・ループ(HotU):1d6/2レベルの[電気]ダメージを与え、朦朧状態にする。 コンティニュアル・フレイム(SoU):永続する明かりを作り出す。触媒としてルビーの粉末が必要。 コンバスト(HotU):目標は2d6+1/レベルの[火]ダメージを受ける。 サモン・クリーチャーⅡ:2レベル・モンスターを1体召喚する。 シー・インヴィジビリティ:不可視状態のクリーチャーを見ることができる。 ストーン・ボーンズ(HotU):アンデッドのACに+3ボーナス。 スケアー:6HD未満のクリーチャーたちを恐慌状態にする。 ダークネス:超自然的な闇を作り出す。 ターシャズ・ヒディアス・ラフター(SoU):対象は1ラウンド/レベルの間、アクションを失う。 デス・アーマー(HotU):術者に近接攻撃を命中させたクリーチャーに1d4+1/2レベル(最大+5)のダメージを与える。触媒としてオニキスが必要。 ノック:錠前や魔法によって閉ざされた扉を開ける。 バラガーンズ・アイアン・ホーン(SoU):ものすごい振動によって、効果範囲内の者を打ち倒す。 フォックスズ・カニング:対象は1分/レベルの間、【知力】に+4を得る。 ブラインドネス/デフネス:対象を盲目状態と聴覚喪失状態にする。 ブルズ・ストレングス:対象は1分/レベルの間、【筋力】に+4を得る。 メルフス・アシッド・アロー:遠隔接触攻撃によって1ラウンド+1ラウンド/3レベルの間、2d4の[酸]ダメージを与える。 レジスト・エレメンツ:1分/レベルの間、[火][冷気][電気][酸][音波]のいずれかにダメージ抵抗10以上を得る。 レッサー・ディスペル:魔法の呪文や効果を打ち消す。解呪判定に最大+5。 プロテクション・フロム・ミサイルズ(追加):不可視の障壁によって、対象に対する射撃攻撃は50%の確率で失敗する。 グリッターダスト(追加):クリーチャーを盲目状態にし、不可視状態の解除する。 タッチ・オブ・イデオシー(追加):近接接触攻撃によって【知力】、【判断力】、【魅力】に1d6のダメージを与える。 パイロテクニクス(追加):まぶしい光の爆発を起こし、盲目状態にする。触媒として錬金術師の火が必要。 プロクテション・フロム・キャントリップス(追加):対象は0レベル呪文に対する完全耐性を得る。 ブラー(追加):対象に対する攻撃は20%の確率で失敗する。 フォールス・ライフ(追加):1d10+1/レベル(最大+10)の一時hpを得る。 インプルーブド・ファンタズマル・フォース(追加):2ラウンドだけ持続する真に迫った幻を見せる。 デイズ・モンスター(追加):6HD以下の生きているクリーチャーを幻惑させる。 レッサー・エナジー・サージ(追加):近接武器に1分間か1回の命中を与えるまでの間、[火][冷気][電気][酸][音波]のいずれかの追加の1d6のダメージ・ボーナスを与える。 3レベル インヴィジビリティ・スフィア:10フィート以内の全員を不可視状態にする。 ヴァンピリック・タッチ:接触により1d6/2レベルのダメージを与え、術者がそのダメージ分のhpを得る。 キーン・エッジ(HotU):普通の刃のある近接武器のクリティカル可能域を2倍にする。 クレアオーディエンス/クレアヴォアイエンス: グレーター・マジック・ウェポン(HotU):1時間/レベルの間、近接武器に+1/4レベル(最大+5)のボーナスを与える。 サモン・クリーチャーⅢ:3レベル・モンスターを1体召喚する。 シンレーティング・スフィア(HotU) スティンキング・クラウド:1ラウンド/レベルの間持続する吐き気を催させる雲を作り出す。 スロー:1体/レベルの対象は攻撃回数-1、移動速度-50%のペナルティを負う。 ディスプレイスメント(SoU) ディスペル・マジック:魔法の呪文や効果を打ち消す。解呪判定に最大+10。 ファイアーボール:半径20フィート内のクリーチャーに1d6/レベル(最大10d6)の[火]ダメージを与える。 フレイム・アロー プロテクション・フロム・エレメンツ:1分/レベルの間、[火][冷気][電気][酸][音波]のいずれかのダメージから12ポイント/レベルのダメージを軽減する。 ヘイスト ホールド・パーソン マジック・サークル・アゲンスト・アライメント メスティルズ・アシッド・ブレス(HotU) ライトニング・ボルト エンハンス・ファミリアー(追加) ディープ・スランバー(追加) ヒロイズム(追加) レイジ(追加) スペクタル・フォース(追加) ホールト・アンデッド(追加) 4レベル アイス・ストーム インプルーブド・インビジビリティ ウォール・オブ・ファイアー エヴァーズ・ブラック・テンタクルズ エナーベーション エレメンタル・シールド コンテージョン コンフュージョン サモン・クリーチャーⅣ シャドー・コンジュレーション ストーンスキン チャーム・モンスター ビストウ・カース ファンタズマル・キラー フィアー ポリモーフ・セルフ マイナー・グローブ・オブ・インヴァルネラビリティ リムーブ・カース レッサー・スペル・ブリーチ ディメンジョン・ドアー(追加) クラッシング・ディサピアー(追加) 5レベル アニメイト・デッド クラウドキル コーン・オブ・コールド サモン・クリーチャーⅤ ディスミサル ドミネイト・パーソン ビグビーズ・インターポージング・ハンド(SoU) ファイアーブランド(SoU) フィーブルマインド ホールド・モンスター ボールライトニング(HotU) マインド・フォグ メスティルズ・アシッド・シース(HotU) レッサー・スペル・マントル レッサー・プレイナー・バインディング シンボル・オブ・スリープ(追加) シンボル・オブ・ペイン(追加) シャドウ・エヴォケーション(追加) ベイルフル・ポリモーフ(追加) 6レベル アシッド・フォグ アンデス・トゥ・デス(HotU) グレーター・スペル・ブリーチ グレーター・ディスペリング グローブ・オブ・インヴァルネラビリティ クリエイト・アンデッド サークル・オブ・デス サモン・クリーチャーⅥ ストーン・トゥ・フレッシュ(SoU) チェイン・ライトニング テンサーズ・トランスフォーメーション トゥルー・シーイング ビグビーズ・フォースフル・ハンド(SoU) プレイナー・バインディング フレッシュ・トゥ・ストーン(SoU) マス・ヘイスト レジェンド・ロア ディスインテングレート(追加) アンチマジック・シェル(追加) グレーター・ヒロイズム(追加) シンボル・オブ・パースウェイジョン(追加) シンボル・オブ・フィアー(追加) ストーン・ボディ(追加) マス・ブルズ・ストレングス(追加) マス・エンデュランス(追加) マス・アウルズ・ウィズダム(追加) マス・イーグル・スプレンダー(追加) マス・フォックス・カニング(追加) マス・キャッツ・グレイス(追加) 7レベル グレーター・シャドウ・コンジュアレーション グレート・サンダークラップ(HotU) コントロール・アンデッド サモン・クリーチャーⅦ スペル・マントル ディレイド・ブラスト・ファイアーボール バニッシュメント(SoU) ビグビーズ・グラスピング・ハンド(SoU) フィンガー・オブ・デス プリズマティック・スプレー モルデンカイネンズ・ソード マス・ホールド・パーソン(追加) インサニティ(追加) パワー・ワード・ブラインド(追加) シンボル・オブ・スタンニング(追加) マス・インビジビリティ(追加) シンボル・オブ・ウィークネス(追加) エナジー・イミュニティ(追加) エセリアル・ジョーント(追加) 8レベル インセンディアリー・クラウド クリエイト・グレーター・アンデッド グレーター・プレイナー・バインディング サモン・クリーチャーⅧ サンバースト(SoU) パワー・ワード・スタン ビグビーズ・クレンチト・フィスト(SoU) ブラックスタッフ(HotU) プロテクション・フロム・スペルズ ホリッド・ウィルティング マインド・ブランク マス・チャーム シンボル・オブ・インサニティ(追加) グレーター・シャドウ・エヴォケーション(追加) {シンボル・オブ・デス(追加)] アイアン・ボディ(追加) モーメント・オブ・プレシャンス(追加) 9レベル ウィアード ウェイル・オブ・ザ・バンシー エナジー・ドレイン グレーター・スペル・マントル ゲート サモン・クリーチャーⅨ シェイズ シェイプチェンジ ドミネイト・モンスター パワー・ワード・キル ビグビーズ・クラッシング・ハンド(SoU) ブラック・ブレード・オブ・ディザスター(HotU) メテオ・スウォーム モルデンカイネンズ・ディスジャンクション フォアサイト(追加) マス・ホールド・モンスター(追加) イセリアリネス(追加)
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マッサージしてもらうなら性感エステが良い どうせマッサージをしてもらうんだったら、エッチなマッサージに限ります。男の人はこういう願望を隠しながら生きている所がありますけど、本音は大体こんな所だと思います。男性相手にならともかく、女性の目の前でこんな事を言う人はいないと思いますけどね。女性は知らないかもしれないですけど、この頃は性感エステなんていう風俗が流行っています。これは簡単に言えばエッチなマッサージをするお店という事になります。それまで何となく風俗嬢になるのは嫌だなぁと感じていた女性であったとしても、比較的ハードではない仕事内容という事もあって、大勢の人達が働き始めているのです。マッサージは気持ちいいとは言いますけど、やっぱり性的な快感には到底敵わないと思います。まだ若い男の人はお店の中に入る事すら許されませんが、18歳以上になったら絶対に通ってみて下さい。そのあまりの気持ち良さに癖になって止められなくなる事間違いありません。 詳細は、ココ
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今、SOS団の面々は、円陣をつくっている。 といっても9回裏の最後の攻撃の前に気合を入れ直そうとする高校球児のそれではなく、大人数家族の背中の流しっこに、あるいは毛ずくろいするニホンザルのそれに似ていた。 すなわちとなりの者の肩を揉むべく、横を向いて座っているのだが、それがぐるりと一周して輪となっている訳だ。 まずおれの前に古泉。 古泉のまえに何故か朝比奈さん。 朝比奈さんはおっかなびっくり長門の肩をなでたり、かるくぺしりと叩いたり、自分の行為におののいたりしており、長門は黙々とハルヒの肩を揉んでいる。 「有希、うまいわねえ。もっとも有希の苦手なことを探す方が大変そうだけど」 ハルヒの発言内容には、おれも全面的に同意しよう。 しかし、ハルヒ、おまえ揉まれるままになって、手がお留守になってるぞ。 おまえ自ら決めた配置で、おまえはおれの肩を揉む役だろ。 そうなってはじめて円陣が本来の円として完結する。与えられるままの者もいなければ、与えるだけの者もいない。 うむ、人の世はこうありたいな。 「黙りなさい。あたしは今、有希の超絶技巧の肩もみテクニックとシーケンスをインプット中なの。それが終われば、キョン、あんたを思う存分、いっちょ揉んであげるわ」 微妙なニュアンスの違いが誤解を招くぞ、ハルヒ。 それとできるだけ早く頼む。 おれは、このにやけスマイルの、がっちがちの肩を揉んで、もはや指も手も腕も上腕も肩も僧帽筋全体もバリバリこりまくりの状態だ。 というか、俺も長門に揉んでもらえばそれでいいんじゃないのか? どこの誰だ、いま「却下」なんて言ったのは? 「なるほど。人に揉んでもらうというのも、なかなか気持ちがいいものですね」 「気持ちがいいのはいいが、お前の肩こりはちょっとひどすぎるぞ。どこかマッサージだとか鍼灸院にでも行ったらどうだ」 「僕としては、普段あなたになかなかご理解いただけない我々の苦労もしくは気苦労を、肉体の状態を通じて感じていただけただけで、十分報われるといったところでしょうか。今日の活動は、ひときわ有意義なものだったと言えるでしょう」 どうでもいいが古泉よ、何故に過去形なんだ? 朝比奈さん着替えますから部屋を出てくださいと目だけで訴えなくても出ていきますよ。 長門よ、これ見よがしに本を閉じるのは一度でいいと思うぞ。 なんなんだ、三人とも、その「ごゆっくり」とでも言いたげな目は? 「さあ、キョン。そこに座りなさい」 窓からさしこむ傾きかけた太陽の光を背にしてハルヒは言う。 「さっきから座っているが」 少し気圧されながら言ったおれの言葉に、ハルヒはバキバキと指を派手にならして応じた。 「じゃあ立ちなさい」 「お、おう」 「うりゃ」 ハルヒは立ちかけるおれに足払いをくらわした。 不意を打たれて、おれはこける。尻もちをつく。 「いてえ。なにすんだ、ハルヒ」 「そっちじゃないの。こっちよ」 ハルヒは強引におれの腕を引いて前のめりにさせ、おれをうつぶせに組み伏した。 これ、なんてポジション? そうしながらハルヒはおれの背中にどかっと座りこんだ。 「あんたもとうとう年貢の納め時ね」 「そんなもの、溜めこんだりしとらん」 「もう逃げも隠れもできないわよ」 「逃げる気も隠れる気もない」 「さあ、はじめるわ。しばらくの間だから我慢しなさい」 「うつぶせに寝かせたいなら、口でそう言え」 「あんた、素直じゃないから」 「悪いが、おまえにだけは言われたくない」 「なによ?」 「な、なにするつもりだ?」 「なにって、ただのマッサージよ。赤鬼も泣きだすようなやつ」 ハルヒはなにかぶつぶつ言いながら、おれの背骨の両脇を、首の付け根のところから腰にかけて順番に押していく。 「痛いとか気持ちいいとか、何か反応しなさい。そういうのも重要な情報なの!」 「普通に痛気持ちいいが、そういうもんだろ?」 「だまってたら、効いてるのか、どこがひどいのか、わかんないでしょ」 「結構こってるのか?」 「バリバリよ。よく生きてるな、って感じ」 「おいおい」 「んとに、なんでこんなになるまで黙ってるのよ?」 「さすがに『肩もんであげようか?』とか、なんかそっちから申し出がないと、頼みにくいぞ、そういうことは」 「なんであたしがそんなこと言わなきゃいけないのよ」 「ああ。そうだな。まったくだ。すまん。言ったおれが悪かった」 「まったく、あんた一人の体じゃないんだからね」 ハルヒは上半身を倒して、おれの背中に体重を預けてきた。 「こら!なにやってんだ」 「マッサージよ。さっきからそう言ってるでしょ」 「あ、あのなあ……いや、もういい」 自分のものでない体温が背中に広がっていく。 体にかかる重みが、言いようがない安心感に変わっていく。 「なあ、ハルヒ」 「ん?」 「また頼んでいいか、マッサージ」 「いいわよ。……たまにならね」 古泉:ところで、長門さん。先ほど涼宮さんに教えていた経穴(ツボ)はどういうものなんですか? 長門:『医心方』第28巻「房内」にある夫婦和合の経穴。 朝比奈:あ、あの、わたし、部室に忘れ物したんですけど、ふ、ふうふわごうって、あの、ど、ど、どういう? 古泉:今日はデフォルトに近い朝比奈さんで助かりました。いつもの特攻服の方だと、またひと騒動あったでしょうから。 特攻服?:サカリ猿二匹がまぐあおうがなにしようが、好きにさせな!! 古泉:長門さん、声帯模写はやめてください。朝比奈さんが震えてます。
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イングレッサ・ミリシャの進軍 [部分編集] 第10弾 OPERATION 10D/O BN029N 3-茶0 (自軍戦闘フェイズ)[1]:カプルチップ{UNIT、地形適性「宇宙」「地球」、1/1/1}1個を出す。 展開 茶-∀ イラストはイングレッサ・ミリシャの進軍〔O-55〕のもの
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プロフェッサー=クィーン 製作:木藤 ラムダ帝国所属の研究者。 38歳。既婚、そして離婚済。 おまけに18歳と11歳の娘がいる。 170cmを超える身長、歳を感じさせないその若々しい体型、 余裕のある物腰などから、隠れファンが多い。 専攻は薬物学で、戦闘力を高める薬品の開発などを 主な研究課題としているようだが、 実際にはなんかいろいろとやばいものも作っているとか。 ちなみに魔法も少しかじっており、 斥力場を操ることができる。 プロフェッサー・クィーン クィーン, 女性, 人間, AAAA, 160 特殊能力 切り払いLv3, 1 S防御Lv1, 1, Lv2, 14, Lv3, 25, Lv4, 40 144, 141, 150, 146, 155, 150, 普通 SP, 55, ひらめき, 1, 集中, 13, 愛, 20, かく乱, 31, 覚醒, 44, 熱血, 47 FREE_83.bmp, -.mid プロフェッサー=クィーン プロフェッサー=クィーン, (人間(クィーン専用)), 1, 2 陸, 4, M, 5500, 170 特殊能力 有効=非表示 万 フィールドLv2=不可視の壁 格闘武器=見えない力 シールド=見えない力 4000, 100, 750, 70 CABB, FREE_83U.bmp 刃の風, 1000, 1, 3, +15, -, 30, -, AAAA, +0, M扇L2 魔滅光, 1300, 1, 3, -5, -, 10, -, AAAA, +0, - 断罪の剣, 1500, 1, 1, +25, -, 20, -, AAAA, +0, 武 魔人滅殺光, 1600, 1, 3, +15, -, 40, 110, AAAA, +0, M直 大蛇砕き, 1700, 1, 1, -25, -, 90, 120, AAAA, +0, 接
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セージ/プロフェッサー
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アルテア・アレッサンドリーニ(Altea Alessandrini(*1)) プロフィール 「メルクリウスの暴君」(*2) 名前 誕生日 血液型 身長 体重 スリーサイズ アルテア・アレッサンドリーニ 8月31日 A型 165cm(*3) ガーデン レギオン ポジション レアスキル サブスキル 使用CHARM 聖メルクリウスインターナショナルスクール2年 第1飛空艇団ミカエル御台場迎撃戦第2部隊 AZ ファンタズム ミュルグレス(*4) 特技/趣味:サッカー、チェス、音楽鑑賞(クラシック) 好きなもの:パスタ(特にアラビアータ)、コーヒー 苦手なもの:甘すぎるお菓子(*5) 聖メルクリウス生徒会副会長(*6) 第1飛空艇団ミカエル団長 出身地:イタリア・ミラノ(*7) 家族関係 妹:レミエ・アレッサンドリーニ(不仲)(*8) 交友関係 月岡椛:最高のパートナー(*9) 天野天葉:実力を認め合う仲(*10) 白井夢結:ライバル(*11) 石川葵:同じレアスキルを持つため、葵のメルクリウス中等部在籍時代に世話を焼いていた(*12) ルルディス・ブロムシュテット:特に可愛がっている後輩(*13) ティシア・パウムガルトナー:盟友(*14) ニュクス・クルレンティス:友人(*15) 解説 御台場迎撃戦では第2部隊で活躍。月岡椛との抜群の連携でゼロトップ戦術を生み出し大きな戦果を挙げた。学外の月岡椛にミンネを捧げると言い出して物議を醸した。自他ともに厳しい。(*16) 傷の治りが早い。(*17) 組む相手の選り好みが激しい。(*18) キャスト 名前 作品
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これほどの信者が嫁取りディッターの時にどこで何をしていたかどこにも記述がないのが不思議 (2020-04-17 16 23 15) そりゃあ、自陣営の文官(武具防具製作&兵站担当)の活躍は見えても、相手陣営の文官の個人の活躍は見えないかと。ロゼマの一人称というスタイル上。<不思議? (2020-04-17 18 06 03) 正面から対決することになった以上、クラリッサにスパイ活動をさせたとは思えないしね。だとすれば、ロゼマにとって迷惑千万な事態だと理解しているハルトムートが、わざわざ相手陣営所属文官(クラリッサ)の、相手陣営における活躍を報告することもないかと。 書籍か何かで、当時のダンケル陣営視点のSSが書き下ろされるとかされなければ、描写無で終わっても何ら不思議ではない。 (2020-04-17 18 15 21) むしろこの状況下で、「元々はクラリッサの研究だった魔術具」が活躍するという形で、ちゃっかり名前が登場しているあたり十分に凄いw(第499話、第500話) (2020-04-17 18 28 38) クラリッサがロゼマ信者になった理由は、SS図書館のお茶会準備だと「ローゼマイン様がダンケルフェルガーにディッターで勝利した話を聞いて、熱烈な支持者になりました。」となっている。貴族院外伝一年生だとルーフェンに対しまるで実際見てきたかのようにロゼマの指揮について語っているのだけれど、王族の星結びで実際には見えないはずのロゼマの表情まで見てきたかのように語っていたこともあるので、おそらくディッターを観戦していた他の文官見習いから話を聞いただけでロゼマに心酔したのが正しいと思われる。ハルトムートですらロゼマがいくら優秀と言われていても認めようとせず洗礼の祝福返しを実際に見て初めてロゼマ信者になったことを考えると、狂信者としての資質はハルトムートより高いのではないか。 (2021-05-07 01 54 56) 「ディッターを観客席で観戦してたけど、実際にローゼマインが指揮してたことは後で聞いた」という解釈もできるんじゃない? レッサーくんには騎士見習いのレオノーレが同乗してたことから彼女が指揮官と誤解されやすいし、1年生の領主候補生で身体が弱いのに騎士見習い達を差し置いて命令を出してるとは観客席から気づかなかったかも。 (2021-05-07 06 53 08) 「素晴らしきディッター」で観客席にいた文官見習いの見解サンプルとして意見を聞かれてるんだから観客席で見てた (2021-05-07 20 55 38) (古い話題ですが)漫画版四部10では、p116でときめいているほか、p50(ルーフェン含めて前列の左から4人目)、p100に観戦している様子が描写されていますね。SSと漫画版を矛盾しないように解釈するなら、ハンネローレが「話を聞いて」と誰かから聞いたか誤解していているだけで、実際は見ていた、となりますか。 (2023-12-20 20 46 45) 胸に光るロゼマ紋章いりネックレス、もしかして婚約魔石兼用だったりするのかな? (2021-07-15 14 25 46) 婚約魔石は別のところに付けている(ふぁんぶっく8) (2024-02-11 05 59 39) ハルトムートにとって最初の布教成功例だった模様w(2021/11/28 作者活動報告) (2021-11-29 07 03 53) 最初で最後の成功例 (2022-12-19 13 14 48) アレキになってアレキ貴族への布教活動は成功してると思うよ。ただあれを布教(洗脳)というかは疑問が残るがね (2022-12-19 15 48 07) 生命の危機を感じた人々に武力を背景に布教する、マホメット型だからねえ。有効な布教方法の機会にハルクラは張り切っていただろう。 (2022-12-19 15 59 00) 「クラリッサはハンネローレ様と行動を共にしてください。貴女の広域魔術の補助魔術は攪乱の方が役立つでしょうから」(601話)ってローゼマインの台詞だと思ってたけど、CDではユストクスがしゃべってるっぽい。ユストクスである必然性ってあるのかな? (2023-01-05 19 27 44) 戦える文官としての意見では? よくわからんけど。 (2023-02-10 18 26 41)
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前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある少年の帰還記念祭 第3話『パーティ開始!』 再び現在に戻ってホテルの一室。 上条と美琴はベッドではなく2人用ソファに腰掛けていた。 実は2人もさっき気づいたのだがこのホテルの部屋は2つに別れていた。 今上条と美琴がいるのはベッドの置いてあった部屋ではなくその奥の部屋だ。 奥といっても8畳~10畳ほどの広い洋室でテレビやらパソコンやらいろいろ置いてある。 移動した理由だがベッドには洗面所で眠っていた4人の女の子達を寝かせるためだ。 黒子と番外個体はなんだか幸せそうだったので毛布をかけて浴槽に放置しっぱなしだ。 ちなみに浜面はというと上条が洗面所に放り込んだ。 そして今2人がどういう状況かというと (ち、近い!もんのすごく近いって!!肩当たってるし!!!) それくらい美琴と上条の距離は近かった。 普通に座れば肩が当たることなどないのだがなぜか上条が少し美琴寄りに座っているので肩が当たるのだ。 しかも今こっちの部屋には上条と美琴の2人っきり。 おかげで美琴の心拍数はハンパないくらい上昇していた。 (そりゃベッドで寝てたときはもっと密着してたけどさ…あれは寝ぼけてたし……) しかし今ははっきりと意識がある。上条がすぐ隣にいるということがはっきり認識できる。 美琴はただ上条の隣に座るということがすっごい嬉しかったが同時にすっごく恥ずかしく感じた。 そのためさっきから雑念だらけで中々続きが思い出せなくなっている。 「御坂?それで……どうなったんだ?」 「え!?え~と……とりあえずアンタが挨拶するとこまで思い返したわ。」 「……挨拶は忘れてもらってもいいんだけど……」 「アンタすっごい緊張してたでしょ。」 「う、うるせーよ!!思い出したくないこと思い出させんな!」 どうやら上条にとって始まりの挨拶は思い出したくない出来事らしい。 「いいじゃないのそれくらい。」 「よくねぇよ…あーもう……忘れようとしてたのに思い出しちまったじゃねーか……」 すると上条は力が抜けたようにコテン、と美琴のほうにもたれかかってきた。 「ッッッ!!??!?ちょちょちょ!アンタなんで急に……!?」 「なんでって……何が?」 「だ、だからなんで急にもたれかかってきてんのよ!!」 「え……御坂にもたれたかったから。……ダメ?」 上条は美琴にもたれかかったままそう答えた。 「う…ダ、ダメじゃない。」 上条に『ダメ?』と聞かれたら美琴は『ダメじゃない』と返事するしかできない。というか美琴としてはもたれてほしい。 美琴は気持ちよさそうにもたれかかってくる上条にドキドキしていた。 上条の頭は美琴の肩にのせられツンツンの髪が美琴の顔に少し当たる。内心パニックものである。 (何これどーなってんのよ!なんで!?ってコイツ私にもたれたかったって言ったわよね……そういえばさっき寝てたときも私の頭なでてたし……ソファに座ろうって言いだしたのもコイツからだし…なんかおかしくない?いつものコイツと違うような……) 美琴は先ほどからの上条の行動に疑問を感じていた。何かがおかしい。 もたれてくることなどはいつもの鈍感な上条なら気にせずにやりそうな行動だが何か違和感があった。 しかし美琴は少し考えたのち (……ま、幸せだから別にいいかな…) 気にすることを完全に止めた。 まるで今の状況は恋人同士、正直美琴はずっとこのままでいたかった。 思わず表情にでてしまうので上条とは顔を合わせられない。 「それでもうこれ以上は思い出せないのか?……ってなんでそっち向いてんの?」 「それは気にしないで!!え、えと……それでえーと……確か緊張した様子のアンタがでてきて……」 「…それ何度も言われると俺も舞台裏とかも思い出しちまうな……」 ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ 先ほど美琴が思い出していた時より時間は数十分さかのぼる。 ここは7番会場舞台裏、小道具や予備のマイク、資材などが置かれているところだ。 舞台裏といってももちろん暖房設備は完備している。 そんな舞台裏の小さめのイスに今回のパーティの主役、不幸少年上条当麻が座っていた。 が、様子がいつもと違う。 上条は想像を絶するくらい緊張していた。 先ほど1度舞台裏から会場を見渡したのだがそこには何百という人がいたからだ。 上条「な、なんでこんな大規模なことになってんだ……」 というのも本当はクラスメイト&小萌先生だけで行うつもりだったからだ。 ところが青髪ピアスの『女の子をもっとたくさん呼んで盛大にやろやー!』という発言からおかしくなった。 その発言を真に受けた土御門が学園都市にいる知り合いを全員誘おうと提案しさらにはステイルと神裂を通じてイギリス清教もパーティーに誘ったのだ。 そこからどんどん話が広がっていき今に至るのである。 上条「おい土御門……なんでこんなに簡単に学園都市に魔術師達が入れたんだよ……」 土御門「それは気にするな。さあ上やん始めるぜよ。俺が呼んだら舞台に出てきて挨拶をするんだにゃー。」 そう言うと土御門は照明係りに何か合図をし舞台へと出て行った。 それと同時に会場がやや静かになった。 上条「この人数の前で挨拶するのか……不幸だ…」 エリザード「不幸不幸言ってんじゃないよ!こんなにアンタのために人が集まってくれてるんだから。よし、じゃあまずは私が行ってくるからね。」 それだけ言ってエリザードは舞台上へと出て行った。その数秒後会場内からは驚きの声が聞こえてきた。 上条「……まあ…確かに今のは正論か……で、あと問題は御坂だよな……」 今上条には挨拶以外にも不安があった。 それは今の言葉通り今日このパーティに美琴が来ているかどうか、ということだ。 上条「御坂とはロシアから帰ってきてから全然話せてないしな…今日来てくれてると話せるからいいんだけど…」 実は上条は美琴とのみ未だまともに話せていない。 上条はロシアの海で引き上げられ学園都市に戻ってくる前に魔術サイドの人と、戻って来てからは科学サイドの人と短いながらだいたい一通り話しを交わしていた。 だが美琴とは常盤台の寮でのあの一件があり、また美琴が上条を避けていたこともありまともな会話はできていない。 上条「常盤台の寮に行った時は白井がすぐに御坂を回収しちまったからなー…」 上条としてはロシアまで来てもらったお礼や心配をかけたということで謝罪もしたいので是非とも会って話がしたい。 と、あれこれ考えているうちに上条の出番がやってきた。 上条「はぁ……まあみんな俺のためにきてくれてるんだし……頑張るか。」 そう独りつぶやいて上条は座っていたイスから立ち上がり舞台へと足を進める。 と、舞台から戻って来たエリザードがすれ違い様に エリザード「私が盛り上げといたから後は頑張んな。」 上条「う、うっす!!」 元気よく返事したつもりが少し声が裏返った。 そして上条が一歩分舞台に姿を出すと大きな歓声と拍手が沸き起こった。 眩しいくらいの光に照らされ舞台の真ん中まで進むと拍手は一段と大きくなる。 上条は改めて舞台上から会場内を見渡したが、見渡す限り人で埋め尽くされている。舞台裏から見たときよりはるかに多く感じた。 土御門「それでは上やん!開始の挨拶をよろしく頼むぜい!」 それだけ言って土御門は舞台裏へと引っ込んでいった。 舞台上に一人取り残された上条は緊張がMAXになる。 上条「あ~……っと……今日はわざわざワタクシ上条当麻のためにお集りいただきまことにありがとうございまふ。」 緊張のあまり当初考えていた挨拶より馬鹿丁寧になった上噛んだ。 会場からは若干の笑いが生まれ上条の顔は真っ赤になる。 やらかしたと思い、頭の中が真っ白になりかけるがとりあえず落ちきを取り戻そうと深呼吸を何度か行った。 心拍数も少し下がり、顔の赤さが元に戻るのがわかるくらい落ち着き挨拶を続ける。 上条「みんなのおかげで無事帰ってくることができました!それに俺のためにこんなに多くの人が集まってくれるとは……素直に嬉しいです。まあ挨拶を長々と言っても退屈だと思うので早速始めたいと思います!」 そういうと上条はマイクの横の机に置いてあるグラスを手に取る。入っているのは当然ジュースだ。 それを見た会場のみんなもテーブルの上に用意されていたグラスを手にする。 上条「じゃあ……みんな心配かけてごめん!でもってありがとう!!乾杯!!!」 上条の合図とともに全員が乾杯する。 こうして大歓声の中、『上条当麻帰還記念祭』という大規模なパーティーが始まった。 ◇ ◇ ◇ パーティが始まると参加者達はそれぞれ行動を始める。 隣の人と雑談するもの、初めて知り合った者同士挨拶するもの、早速料理を食べるもの、何もせずただ座っているもの、ナンパするもの、 そんな中一番多く見られた行動、それは上条に話しかけようとすることだった。 もちろん美琴もその1人。 上条が挨拶を終え舞台からおりてくるのを見ると美琴はすぐさま上条の元へと走った。黒子に何か言われたような気がしたがそんなこと一切気にしない。 ここに来るまでの心配事は消えさり、一刻も早く上条と話したいという想いがあふれた。 もうこの想いは止まらない。 だがさすがは世界的ヒーロー、上条に話しかけようとしている人の数はハンパなく多い。 さらに上条をよく知らない人が近くで一目見ようと集まってきている人がいるため余計に数が増えている。 まるで上条は有名人のようだった。 美琴(うわっ……人多っ……これじゃアイツが見えないじゃないの……) 美琴はそこそこ後ろの方の席に座っていたため少し出遅れていた。 それでもなんとか人ごみをかき分けてようやく上条の姿をとらえた。 話しかけられる距離までもう数メートル。だが上条は美琴に気づいていない。 美琴(もう……ちょい……!!ってあれは……) するとここで上条の側にはインデックスがいることがわかり、それが美琴の嫉妬心をかき立てる。 自分も早くその位置に行きたい、そんな思いから思わず周りの人々に対して電撃を使いそうにもなる。 そんな中一人の少女がインデックスを押しのけ上条の背中に飛びついた。 ???「上条当麻ー!!あなたなんで私には話しかけずにイギリスを去ったのですか!?他の人とは話してたくせに!!」 美琴「えッッ!!?」 そう言って上条に飛びついたのは…… 上条「レ、レッサー!?ちょ、離れ……」 レッサー「忘れたとは言わせませんよ、ロシアで共に過ごした情熱的な日々を!」 ピキッ。 美琴の足は止まり何か頭で音がした気がする。 上条「そんな日々送ってねえよ!誤解招くような発言はやめろって言ったでしょーが!!」 上条の首に腕を巻き付け背中にぶら下がるレッサーを必死に引きはがそうとしていると ???「上条当麻ぁぁぁぁぁぁぁぁああ!!昔年の恨みじゃあああああ!!!」 上条「おふっう!!!」 上条は後ろからキックをくらった。 叫びながら上条にドロップキックを食らわしたのは黒子……ではない。 そのキックの衝撃でレッサーは上条から離れ、吹っ飛んだ上条は誰かの胸にきれいに突撃する。 まるで予定していたかのような一連の動作だった。 美琴「なッッッ!!??!?あ・の・バ・カ・は……」 それを見た美琴は帯電を始める。 上条が突撃したその相手とは運び屋オリアナ=トムソン、金髪で巨乳の持ち主である。 オリアナ「あ~ら坊や、こんなところで積極的ね。お姉さんといいことしたいの?」 上条「い、いやちがっ、違う、違いますぅ!!おい誰だよ蹴ったの!!」 上条は勢いよくオリアナから離れ蹴られた方向を振り返る。そこには腕組みしたフロリスが立っていた。 上条「お前か!!なんでいきなり蹴るんだよ!!」 フロリス「アンタが悪いんでしょうが!!あのとき私の話も聞かずに強引に私に抱きついて川に飛び込もうとしやがって!仕返しよ、仕返し!!」 上条「あ、あれは川が浅いって知らなかったから……つーかお前も誤解を招くような言い方止めろ!!」 すでにまねいていた。 帯電が強くなる美琴の周りには人がいなくなり始めている。 すると美琴の周りとは対象に上条の周りにはさらにどんどん人が集まってきた。 しかも女の子ばかり。見たことある子からない子まで様々だ。 しばらくは呆然とその状況を見ていたがもう限界。美琴は上条めがけて勢いよく電撃の槍を投げつけた。 ◇ ◇ ◇ 建宮「おーう上条!久しぶりなのよ!そして相変わらずの女たらしっぷりなのよな。」 依然としてフロリスと言い合いをしている上条に天草式十字凄教の建宮斎字が声をかけてきた。 相変わらずの格好でやはり首から小型の扇風機をいくつも下げている。 だが流石にフランベルジェは持っていない。 フロリス「あのね、私はコイツにたらされてなんかいないわよ?」 インデックス「そ、そうだよ。私もたらされてなんかないんだよ!!」 レッサー「……インデックス、あなたあやしいですね。」 上条「ていうかたらされてって日本語なんか変じゃね?それに建宮、上条さんは女たらしなどではありませんよ……?」 建宮「そんなことより上条!お前に会わせたい人がいるのよな!おーい!!もう来てもいいのよな。」 建宮はやたら機嫌がいいようでにやにやしながら後ろの人ごみからその人の手招きしている。 会わせたい人、上条にはもちろんそれが誰かわからない。 俺の知らない人か?などと思ったが次の瞬間上条の目には衝撃が飛び込んで来た。 上条「ッッッ!!??!?」 五和「か、上条さん……お久しぶりです……」 それは顔を真っ赤にした五和。 衝撃なのはその格好、なんとあの大精霊チラメイドを着ているではないか!! 上条「ちょ、い、いつ、五和……さん?……その格好は……?」 五和「あ、いや、せっかくの…パーティーだから……」 その服はパーティだからって着る服じゃない、上条は全力でそう思った。 ここでふと五和が出て来た方向をよく見てみると建宮以外の天草式メンバーがおり、何かを応援しているように見える。 上条「あいつらがやらせたのか……ん?」 オルソラ「上条さん、お久しぶりでございますよ。」 今度上条の元に姿を見せたのはイギリス清教のオルソラ=アクィナス、相変わらずの笑顔だ。 何も問題はないと思われたが 上条「………え?」 オルソラ「どうしたのでございますか?」 上条「どうしたのでございますか?じゃねぇよ!!なんでお前までそんな服着てるでせうか!!?」 オルソラの服装はいつもの修道服ではなかった。大女神ゴスメイドだ。 胸の部分でとんでもないことになっている。 オルソラ「なぜって……久しぶりに上条さんにお会いできると思ったからでございますよ?イギリスで会って以来お会いしていませんでしたから。」 上条「え……それ「おいこらオルソラァ!!」って……」 上条がオルソラの言葉から何かに気づきそうになっているところに怒った様子のシェリー=クロムウェルが登場。 シェリー「アンタなんでそれ着てるんだよ!!絶対に着るなって言っただろうが!!どこで着替えたんだよ!!」 周りの人を押しのけてオルソラの元へやってきた。 だがオルソラはシェリーのことなどスルーして笑顔のまま五和と火花を散らし合っている。 というか『着るな』って言うくらいなら持ってこさせないでほしいと上条は思った。 さらに ???「ちょ、本気で止めてください!!ぶった切りますよ!?」 ???「まーいいじゃないの、こんなチャンスこれからはないと思いけるけど?」 何か大きめの声がしたかと思えば人ごみが一気に騒がしくなった。 上条(今度はなんだ?もう嫌な予感しかしねぇな……) その予感は的中する。 人ごみの中から1人の女性が押し出され上条の目の前に姿を現した。 メイドだ。しかしただのメイドとは格が違う。 上条「…………神裂…その格好は………」 神裂「ち、ちち違いますよ!?今回は私が自分から着たのではなくてですね、このバカがさっき魔術で無理矢理……」 建宮「……ま、まさかここで女教皇様がこの格好で来るとは…予想外なのよ!!」 そう、あの伝説の『堕天使エロメイド』だ。いろんな部分がいろいろとハンパない。 ローラ「ちょっと神裂!上司に向かってバカはとはどういう「うっさい!!!」……」 神裂「テメェは黙っとけ!!後で絶対斬る!!って、そういうわけで着たくてきたわけじゃないですからね!?ほんとですよ!?」 神裂は結構キレていた。素で怖い、と上条は感じた。 それにしてもこのありえないような状況に上条は困っていた。 上条(め、目のやり場に困る……) 全国の男子が聞いたらぶち切れるような困り事だ。 だがなんたって目の前には堕天使エロメイド、大精霊チラメイド、大女神ゴスメイドの3大メイドが集結しているのだ。 特に胸、嫌でもそこに目がいってしまっている。 ???「……アナタはさっきからどこを見てやがるんですか?」 上条「へ?ど、どこってどこも見てませんよ!?」 急にツッコまれたことに上条の心拍数は急上昇、心臓がバクバク聞こえる中、声のしたほうを見てみる。 そこには見覚えのある赤髪を三つ編みにした少女が立っていた。 上条「アニェーゼかよ……驚かせんな…」 その少女とは元ローマ正教で今はイギリス清教の傘下に入っているアニェーゼ=サンクティス。 五和とオルソラと違い着ている服はいつも通りのミニスカート並に短い修道服だ。 アニェーゼ「何も驚かすつもりはなかったんですがね、その反応を見る限り図星なんですね。正直に言っちまってください。」 上条「ッ!?正直に言うも何もそんなこと紳士上条さんにありえるわけないのでございますよ!?」 インデックス「とうま……あやしいんだよ…」 フロリス「ほんとサイッテーなやつね。」 レッサー「ええ、さすがにひどいですね。」 上条「お前ら口々に何言ってんだ!そ、それでアニェーゼ、何か用なのか?」 4人にモロに指摘され焦りを隠しきれていない。 五和とオルソラと神裂も話を聞いていたようで五和はすこし顔を赤くして、オルソラはニコニコしながら、神裂は何かぶつぶつつぶやいてこちらをジーっと見ていたので上条は強引に話を切り替えた。 するとアニェーゼは表情を変え少し顔を赤くした。 アニェーゼ「え、いや、その用というかですね、せっかくのパーティなんですし、声をかけてみようかなと……」 上条「?どうした?」 何やらその質問には答えにくいようでアニェーゼの声はだんだん小さくなっていき、後半は聞こえるかどうかがあやしかった。 アニェーゼが上条に声をかけた理由は明白だが鈍感な上条が気づくわけもない。 ここでふと上条は右側がなにやら別で騒がしいことに気づき目線をやると 上条「ん……ってぎゃああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」 電撃が飛んできていた。上条は超反応で右手を突き出し電撃をかき消した。 フロリスが上条を蹴ったことにより周りにはスペースができていたので周りに被害はでなかったが騒然とする。 こんな電撃を放ってくるやつは1人しか思い浮かばない。 上条「御坂……だよな?あいつ来てくれてたのか……」 上条は電撃が飛んで来た方向を見たがすでにそこには誰もいなかった。 辺りには焦げくさい臭いだけが残っている。 神裂「……最大主教?服こげてますよ?」 ローラ「え?……ッ!!?ちょ、神裂!こげてるっていうか燃えたりけているのよ!水!水!!無視しないでお願いだから水!!」 ◇ レッサー「それにしてもフロリス……上条当麻に抱きつかれたって本当ですか?」 フロリス「本当よ!!こいつもう1回蹴ってやろうかしら!」 レッサー「他の人が聞いたら羨ましがられますよ。競争率かなり高いんですから。」 フロリス「え……それマジ……?こいつって…もてるの?」 レッサー「大マジですしびっくりするくらいもてます。」 それを聞いたフロリスは上条に目をやる。 フロリス(そういやこいつ……あの電車では私を助けるために川へ飛んだのよね……) フロリスに見られていることに気がついた上条はまた蹴られてはたまらんと思いこちらに敵意はないですよー、と笑顔を見せる。 これが決定打となりフロリスは顔を赤くする。 上条当麻、フラグメーカーと呼ばれる彼はここに新たにフラグをたてた。 もちろんこのことは上条も美琴も知る余地はない。 ◇ ◇ ◇ 美琴「全くなんなのよあの馬鹿は!!」 美琴は怒りが収まらないまま目的もなく会場内を歩き回っていた。 上条の元へ走って行った時に黒子たちとははぐれてしまっているため今は1人だ。 まあ元の席に戻れば多分いるだろう。 美琴「せっかく久しぶりに話そうと思ったのに……他の女の子とばかり話しちゃってさ……」 美琴は立ち止まると小さくつぶやいた。本当は上条とちゃんと話がしたかったのにこんなことになってしまって残念で仕方がない。 ここでふと横の丸いテーブルを見ると高校生くらいの男女がいた。 少年は茶髪で女の子はピンクのジャージを着ている。 滝壺「はまづら、これおいしいよ。」 浜面「お、くれるのか!ありがとな滝壺!」 仲のよいカップルのようだ。 さらにその横では1人の少年がきわどい着物姿の女の子にひっぱられていた。 ???「ね~女王様とか王女様を見に行きましょうよ~半蔵様!こんなチャンスないですよ?」 半蔵「いや俺はいいから!俺はさっき愛穂さんを見つけたからそっちへ行きたいんだよ!郭、お前はフレメアと行ってこい!!」 郭「嫌です、私は半蔵様と行きたいんです!ほら早く!」 半蔵「おい、引っ張るなそんなに!それに浜面!お前も見てないで止めてくれよ!」 こちらはカップルではなさそうだが美琴から見れば実に楽しそうだった。郭という女の子のような態度で上条に接したいとさえ思った。 美琴はこの2組の男女の姿をついつい自分と上条に置き換えて想像しまう。 もし上条とあの2人のような関係になれたらどれほど幸せだろうか。 自分で想像する幸せを遥かに超える幸せに違いない。 美琴(私もいつかアイツとあんなふうに……なれたらいいな……………あ) ここで美琴はあることに気づいた。 まずい、上条がとられる。 さっきの女の子たちを見てわかったが今日は鈍感な上条の気を引こうとしているのかかなり積極的だ。 このままでは上条がとられかねない。 もし万が一上条が自分以外の誰かと付き合ってしまったら今のカップルのようなことができなくなってしまう。 美琴「や、やばい、アイツの周りには可愛い子とか胸の大きい女の子しかいないし……」 本気で美琴は焦り始めた。 このままではいけない、もう1度上条とちゃんと話をしよう。 電撃など放たずに素直に、そう考えた美琴は再び上条の元へと向かう――――― 前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある少年の帰還記念祭