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【登録タグ 774PCD CD CDS KomuroFleePCD NAVCD mak.kanz@waCD △PCD あルカPCD アドムCD コーネリアCD テラ小室PCD ノラにゃんこCD 蜂の巣PCD 風杜鈴音CD】 前作 本作 次作 HM-COMPILATION Vol.1 Sound Camp Vol.1 - 774P NAV KomuroFleeP 蜂の巣P あルカP アドム テラ小室P △P コーネリア ノラにゃんこ 風杜鈴音 mak.kanz@wa 発売:2009年05月17日 価格:¥500 流通:即売 サークル:FANKS DYNA-MIKUs CD紹介 にゃっぽん『HM-Network』コミュニティ発のサークル『FANKS DYNA-MIKUs』によるコラボCD。HM-Networkコミュの十八番である「大人数コラボ」による楽曲を中心に収録。 上記参加メンバーは作詞・作曲担当者のみ。コーラス・ボカロ調教なども含めるともっと多数のメンバーが参加している。 2009年3月のミクフェス2・5月のボーマス8にて、コンピCD『HM-COMPILATION Vol.1』と同時頒布された。制作統括は2枚とも774Pが担当。 下記収録曲の他にボーナストラックがいくつか収録されている。 曲目 Vega and Altair (feat. 初音ミク) / ゲットワイルダーズ Minerva s Owl (feat. 神威がくぽ・巡音ルカ) / 作詞:mak.kanz@wa、作曲:ハニカム Sonic Beat (feat. 巡音ルカ) / 作詞:mak.kanz@wa、作曲:KomuroFleeP Connected Line -21 years after- (feat. 初音ミク) / 作詞:mak.kanz@wa、作曲:コーネリア(コネ尚登P) Sakura@... (feat. 巡音ルカ) / 774P(音774) ストレリチア (feat. 鏡音リン) / ADMRINBDAY08 PROJECT 星を解き放つ鍵 ~tri universe edition~ (feat. 初音ミク) / 作詞:△P・mak.kanz@wa、作曲:△P Sound From The Future (Instrumental) / あルカP たとえばこんなクリスマスイブ (feat. 初音ミク) / FANKS DYNA-MIKUs Welcome to party -information of end at Christmas- (feat. 初音ミク) / FANKS DYNA-MIKUs パーティーにようこそ (feat. 初音ミク) / FANKS DYNA-MIKUs Human Makes Network (feat. 初音ミク) / FANKS DYNA-MIKUs リンク 特設サイト(バックアップ) コメント 名前 コメント
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ウェポンX計画 (用語、マーベル) 概要 ウェポンX計画はマーベル・ユニバースにおける軍事計画。 アメリカ政府とカナダの秘密組織デパートメントKとの共同プロジェクトで、ウルヴァリンにアダマンチウム合金を結合し、無敵のミュータントを産み出した。この結合実験そのものは『エクスペリメントXプログラム』と呼ばれる。 このウェポンX計画でウルヴァリンの改造に関わったのは アンドレ・ソートン教授 アブラハム・コーネリアス博士 キャロス・ハインズ の3人。 Xとはローマ数字で10のことであり、ウェポンXの本来の意味は「ウェポン・プラス計画の10番目」のこと。1番目のウェポン・ワンとはすなわちキャプテン・アメリカのことである。 このウェポンX計画から派生したのがウルヴァリンのクローン製造計画で、その結果としてX-23が産み出された。 2015年の展開でコーネリアス博士は実験を継続していたことがわかった。 この再実験ではシャープ、スケル、ジャンク、ニューロ、エンド、ファントメリーらを生み出した。 アメコミ@wiki
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▼ The Voracious Resurgence すべてを見通せし冒険者よ、 失われた真実を知るべきときがきた。 ヴァナ・ディール全土を駆け巡り 世界を蝕む根源を見つけ出すのだ。 バストゥーク鉱山区 Gumbah 困るなあ、コーネリアのねえちゃんは。 ひとり勝手にヒュームのお偉いさんへ 直訴するだなんて。 Gumbah 価値観なんて人それぞれ。 理想なんてそれこそ、種族それぞれじゃない? 選択肢:理想なんて種族それぞれ? そのとおり Gumbah そうだよね。 冒険者さんならわかってくれると思ったよ。 そうでもない Gumbah そうかなぁ? 冒険者さんならわかると思ったのに……。 何の話? Gumbah ……ああ、ごめんごめん。 何の話かっていうとね……。 Gumbah 実はさ、コーネリアのねえちゃんが ガルカの子供も、ヒュームの子供と同じような 教育を受けるべきだって言い始めたんだ。 Gumbah この国で、 ヒュームとガルカの溝を埋めるには 「子供の時から対等じゃないとダメだ」って、ね。 Gumbah でもさあ、ガルカの子供は確かに 学校には行っていないけど、読み書きとか 必要なことは一通りできるんだよ? Gumbah ボクたちは転生の旅から戻ってきた後、 大人のガルカたちからいろいろ大事なことを 教えてもらうから。 Gumbah 例えば、ガルカとしての生き方とかね。 ??? ……ガルカからしか学べないこともあるって 私だって、わかっているわ。 Gumbah ああ、コーネリア…… Cornelia でも、同じように ヒュームからしか学べないこともあるわ。 Cornelia それに、学校っていうところは 読み書きや計算をはじめとした 「勉強」をするだけの場所じゃないのよ。 Cornelia 先生やお友達と一緒に いろんなことをして、経験を共有することで 絆を作るところでもあるの。 Gumbah 絆、か。 一方的な押し付け、じゃなくて? Cornelia ちがうわ。 だって…… Gumbah 何をいってもボクには ヒュームが、ガルカの子供まで 管理したがっているように聞こえるけどね。 Cornelia ちがうわ! 私は…… Gumbah ……って、ごめん、言い過ぎた。 ちょっとボク、この頃、夢見が悪くてさ。 Gumbah 冒険者さんもいるし、話を変えようよ。 ねえちゃん、何か用事があってここに来たんでしょ? Cornelia ……。 ええ……。 Cornelia 実は、ツェールン鉱山で働いている人から 「ガルカの子供が鉱山の中をうろうろしてた」 っていう話を聞いたの。 Cornelia それって、転生したばかりの ガルカなのかもって思わない? Gumbah もしそれなら、一大事だ! 大人たちのところへ行って いろいろ尋ねてみなきゃ! Cornelia 私は、その子が心配だから 一足先に行っているわ。 Gumbah あっ、コーネリアのねえちゃんったら! 危険かもしれないのに……! Gumbah 冒険者さん、 ねえちゃんを追いかけてくれない? Gumbah あの様子だと、 ツェールン鉱山の中まで 入っていっちゃうかもしれないから。 Gumbah ボクも後から行くつもりだけど…… もしも、鉱山の中でガルカの子供を 見かけたら声をかけてみて。頼んだよ。 Gumbah 冒険者さん、 ねえちゃんを追いかけてくれない? Gumbah あの様子だと、 ツェールン鉱山の中まで 入っていっちゃうかもしれないから。 Gumbah ボクも後から行くつもりだけど…… もしも、鉱山の中でガルカの子供を 見かけたら声をかけてみて。頼んだよ。 ▲ 蝕世のエンブリオ グルームファントムの襲来 ■関連項目 蝕世のエンブリオミッション Copyright (C) 2002-2020 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. ~
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幽鬼ハンデス 傾向 【凍結ハンデス】 幽鬼の魔術師 聖なる輝き 2枚ハンデスの強さ 構成 『ユニット』 3枚:幽鬼の魔術師 3枚:墓場の使用人『コーネリア』 2枚:幻夢『ロウワン』 1枚:陰陽師 3枚:不死鳥 1枚:妖精騎士『トルテ』 1枚:六装填銃の騎士EX 1枚:デスブリンガー・エンジェル 2枚:狩人『カサンドラ』 1枚:練達の魔術師 1枚:雷の使い『ルビア』 『グリモア』 2枚:時間凍結 1枚:身代わり 1枚:大将軍の号令 3枚:聖なる輝き 3枚:妖精の踊り 1枚:掌握の雷 解説 幽鬼の魔術師を用いた【ハンデス】ファイル。 幽鬼の魔術師の敗北時発動は身代わりと不死鳥のスキルを利用して消し、勝利エリア発動の除去には 妖精騎士『トルテ』、六装填銃の騎士EX、大将軍の号令、デスブリンガー・エンジェルを利用。 墓場の使用人『コーネリア』で相手の手札を減らす → 不死鳥+聖なる輝きでLPの壁を作りつつ勝負札を使わせ敗北する → 幽鬼の魔術師+手札に戻った不死鳥で2枚ハンデス という流れがかなりえげつない。 ドローを秘宝を見つけた発掘者の敗北エリアスキルやダメージドローに頼る【延命】系のファイルに有利。 幽鬼の魔術師のスキルの副次効果で山札が減らないので、LP回復カードとして医術研究生『ニコル』を採用して いる相手に特に有利になる。 一方、ドロー加速を頻繁に行うファイル相手だと手札破壊の効果が発揮されないため不利。 掌握の雷や練達の魔術師、魔術の長槍が頻繁に出てくる【魔術師】ファイル相手は絶望的である。 あまり深く練りこんでないので改善の余地あり。 『ユニット』 幽鬼の魔術師 オープン発動で相手の手札のカードを2枚山札に戻すスキルを持つ不死・霊体のカード。 2枚山札に戻されると、ターンの開始時と終了時で手札の内容が変わらない。 手札事故で出せるカードがない時に幽鬼の魔術師を連打すれば、相手は何もできずにLPを削られることになる。 幽鬼の魔術師のハンデスが最も効果的に行われるのは、幽鬼の魔術師が敗北する時である。 このカードが敗北する時は、相手が場に出せるカードを手札から消費していることを意味する。 普通、ファイルにはサポート専用のカードやデコイのカードを入れるので、それらの非戦闘用カードがだけが手札に残り 手札事故の状態を作り出しやすくなる。 このカードは敗北時、あるいは勝利エリアで相手の手札を2枚増やす(オープン発動で没収したカードを相手に戻す)ため、 デメリットを回避する手段として身代わりと不死鳥を利用する。 これらの2枚のカードを使うことで、敗北時発動を回避することができる。 幽鬼の魔術師を場に出す時、勝利エリアを消すスキルをもつカードを手札に確保しておく必要がある。 勝利エリアを消せない時に相手がノーセットで幽鬼の魔術師が勝ってしまうと、後の展開が面倒になる。 墓場の使用人『コーネリア』 時間凍結とのセットで相手の手札を2枚削ることができるハンデスユニット。 掌握の雷も使えるので、いざと言う時に勝ちに行くこともできる。 相手の敗北エリアを消せるため、秘宝を見つけた発掘者の敗北エリア発動を無力化するのに役立つ。 コストとして墓地に送るカードは2枚目以降の聖なる輝きや2枚目以降の幽鬼の魔術師。 幻夢『ロウワン』 ハンデス、オールカラー戦闘の両方ができる優秀なLV3ユニット。 優勢時に素出しでAT100になり、不死鳥を援護につければHP110相当になる。 陰陽師 条件付きで相手の手札を2枚墓地に送るカード。 時間凍結も使うことができる。 不死鳥 敗北時にバトルエリアのユニットを手札に戻すスキルを持つカード。 戻る対象が不死鳥ではないところがミソ。 LV3の不死鳥の敗北時スキルがLV2の幽鬼の魔術師の敗北時発動より先に発動するので、幽鬼の魔術師 のデメリットスキルを回避することができる。 妖精騎士『トルテ』 自分の勝利エリアのカードを消すことができるユニット。 ユニットとしても援護としても便利。 六装填銃の騎士EX 勝利エリアのカードを上書きして消すことができるカード。 デスブリンガー・エンジェルより消費SPが軽く、夜歩く者『ルザ』やサポートつぶしに引っかからないのが利点。 このカードが場に出せる時と言うのはLPに余裕がある時に限られ、状況が不利ならコーネリアやロウワンのコストとして 墓地に送られる。 デスブリンガー・エンジェル 勝利エリアスキルを発動不能にすることができるカード。 各種SPブーストカードやドロー加速カードをつぶせるのが利点。 美声の魔歌術士の敗北時発動も無力化できる。 狩人『カサンドラ』 ドロー加速、墓地回収と有力なスキルをもつカード。 終盤相手の手札を減らした後、非優勢であろうユニットを迎撃するのに用いる。 練達の魔術師 ドロー加速、時間凍結、掌握の雷とのセット用。 雷の使い『ルビア』 ドロー加速ができ、オープンダメージ60を飛ばせる強力なカード。 時間凍結、掌握の雷が使え、大将軍の号令とも相性がよい。 『グリモア』 時間凍結 相手の手札を1枚山札を戻すことができる【凍結ハンデス】の必須カード。 魔術師のカードとセットで使えばドロー加速が発動する。 墓場の使用人『コーネリア』とのセットで2枚ハンデスができ強力。 身代わり 幽鬼の魔術師の敗北時発動を無効にするカード。 LV1なのでコストが安い。 大将軍の号令 勝利エリアの幽鬼の魔術師を除去できるカード。 相手のAGIを下げる、幻夢『ロウワン』やHPが低い雷の使い『ルビア』と相性がよい。 聖なる輝き 不死鳥を使って聖なる輝きを採用しない理由が見つからない、と言う理由で採用。 相手の勝負札に合わせて使うのが効果的。 サポートも使ってユニットを強化しているなら相手の手札を2枚削っていることになる。 敗北時に手札に戻る不死鳥は幽鬼の魔術師とのコンボに再利用できる。 ぶちゃけ、聖なる輝き使用時は不死鳥が手札に戻らないようにすべきだと思う。 妖精の踊り SPブースト。ロウワンのスキル発動条件を満たすための墓地肥やしも兼ねる。 掌握の雷 雷の使い『ルビア』とセットで使えばオールカラーで打点110を出すことができる。 コーネリア、練達の魔術師で勝ちに行くために使う。 改造案 ファイル作成者:P.N.新聞紙 関連 あればそのカード名やファイル名を
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小説フレームアームズ・ガール 後日談「ただ大切な物の為に・前編」 3.君の名はホタル いや、天皇大将軍様はさ、確かに彼女の事を「俺への褒美」だとか言ってたよ。 これからは俺の身の回りの世話を全てさせる、夜伽の相手もさせるとか言ってたけどさ。 いや、身の回りの世話に関しては本当に助かっていて、いつもありがたいと心の底から思ってるんだけど。 それでも夜伽に関しては断ってるんだけどさ。いつも俺とは別の部屋で寝て貰ってるんだけどさ。 「ご奉仕させて頂きますね、カズマ中佐・・・。」 大体俺への褒美だとか言ってたけど、彼女が俺の下に送り込まれたのは、天皇大将軍様の俺への監視が本当の理由なんだよね?彼女は天皇大将軍様が俺の下に送り込んだスパイなんだよね? だからさ。もし俺が天皇大将軍様に対して不穏な動きをすれば、彼女は即座に天皇大将軍様に報告して、命令があれば俺を拘束、最悪殺すつもりなんだよね? 「ちゅっ・・・ちゅっ・・・んっ・・・カズマ中佐・・・あんっ・・・。」 いやいや、だからね。彼女が常に俺の傍にいてさ、俺から目を離そうとしないのは、あくまでも彼女が天皇大将軍様のスパイだからであって。 だけどそれが監視対象の俺にバレたらまずいから、いやいやこうしてバレちゃってるんだけど、俺への好感度を上げる為に、いつも美味しい料理とか作ってくれてるんだよね? だからまず俺への警戒心を解かなきゃならない。俺の彼女への疑心暗鬼の心を消さなきゃならない。彼女がそう考えるのは、まあ分からなくもないんだよ。 「どうです?カズマ中佐・・・気持ちいいですか・・・?」 だからってさあ・・・幾ら何でもここまでするの(泣)!? 「いやいやいやいやいや何やってんの!?君は俺に何て事してくれちゃってんの(泣)!?」 カズマと一緒に湯船に入り、その美しい肢体、豊満な胸を惜しみなく晒しながら、カズマと唇を重ねながら右手で自らの左胸をカズマに揉ませる実験体001に、カズマは思い切りツッコミを入れたのだった・・・。 「何って、エッチです。」 「いやいやいやいやいやそういう事じゃなくて(泣)!!」 全く何の躊躇いもせずに物凄い発言をする実験体001に、カズマは戸惑いを隠せない。 これまでも実験体001はカズマとのエッチを求めて来た事があったのだが、それでもカズマは丁重に断り続け、実験体001も命令ならばと素直に身を引いていた。 それはあくまでも実験体001がコウゾウから与えられた「ワタナベ中佐の身も心も、貴様の房中術で癒してやれ」という「任務」による物で、さらには「ワタナベ中佐の命令には従え」とコウゾウから言われていたからであり、それ以上でもそれ以下でも無かったからだ。 だが今日の実験体001は、明らかに何かが違う。 とても潤んだ瞳でカズマを見つめ、もう離したくないと言わんばかりに、ぎゅっとカズマの身体を抱き締めているのだ。 カズマと共に過ごす内に、少しずつ年頃の女の子らしい表情を見せるようになっていた実験体001だったのだが、それは演技なんじゃないかとカズマは心の中で疑心暗鬼になっていた。 だが、こんな潤んだ瞳をする実験体001を見たのは、カズマはこれが初めてだったのだ。 自分の胸にダイレクトに押し当てられている実験体001の豊満な胸の感触に、ドキドキしてしまうカズマだったのだが・・・。 「だってカズマ中佐は、私にプロポーズをなさって下さったではありませんか。」 「は(泣)!?」 全く身に覚えの無い実験体001の発言に、カズマは呆気に取られてしまう。 プロポーズって。カズマがそんな事をした覚えなど一度も無いのだが。 それでも実験体001の潤んだ瞳が、それが事実であるという事をカズマに伝えていた。 一体全体何がどうしてこうなったのか・・・戸惑いを隠せないカズマに、実験体001がとんでもない事実を告げたのだった。 「カズマ中佐が私に下さった、あのネックレス・・・コーネリア共和国でご購入なされたとの事ですよね?」 「そ、そうだけど(泣)?」 「あの国において、あの紋章が描かれた装飾品を渡すという行為の意味を知っていますか?」 「な、何かな(泣)?」 「永遠の愛の誓いです。」 「売店のおばちゃあああああああああああああああああああああああああああああん(泣)!!」 あのおばちゃんは俺に、一体何とんでもない代物をプレゼントに勧めてくれちゃってるの!? 心の中で盛大なツッコミを入れるカズマに、実験体001が再び唇を重ねた。 カズマへの一途な想いと愛に溢れた、カズマに精一杯尽くそうとする実験体001の、とても優しくて気持ちのいいキス。 それに加えて房中術を極めている実験体001だからこその、風俗嬢顔負けの圧巻の技術。 いやいやいやいやいやいやいやいや。 「き、き、君は、天皇大将軍様は俺への褒美だとか言ってたけど、本当は天皇大将軍様が俺の元に送り込んだ監視役なんだろう(泣)!?」 慌てて実験体001の両肩を掴み優しく引き離したカズマが、コウゾウへの反逆に問われる事を覚悟の上で、実験体001に問い詰めたのだが。 「はい、その通りです。」 「認めちゃっていいの(泣)!?」 あっさり認めてしまった。 「でも今はそんな事は関係ありません。私が今大切に想っているのはカズマ中佐だけ。天皇大将軍様の事など最早どうでもいいです。」 「そんな事言っちゃって本当にいいの(泣)!?」 「構いません。だってカズマ中佐は私の事を、いつもとても大切にして下さっていますから。」 とても潤んだ瞳、そして悲しげな笑顔で、カズマを見つめる実験体001。 「カズマ中佐は私の事を、最初からスパイではないかと疑っていたのでしょう?カズマ中佐が私に対して警戒心を抱いている・・・言動には気を配っている・・・それは私も感じていましたから。」 「そ、それは・・・。」 「それでもカズマ中佐は、私をスパイだと分かっていても、私の事を家族同然に扱って下さいました。私をそんな風に想って下さったのはカズマ中佐だけです。だから私は命令など関係無く、心からカズマ中佐と愛し合いたいと思ったんです。」 6年前の震災で家族を失い、洗脳され、記憶を消され、家事全般の技術や房中術までも叩き込まれ、カズマに対するスパイとして生きる事を余儀なくされた実験体001。 それでも尚カズマは、実験体001の事をスパイだと見抜きながらも、とても大切にしてくれた。 実験体001にとって、これ程嬉しい事は無い・・・それに加えてカズマが意図していなかったとはいえ、プロポーズ同然の行為までされたのだ。 何もかも失ってしまった実験体001が、ただ1人だけ自分に優しくしてくれたカズマに恋心を抱くのも、当然と言えるのかもしれないが。 「だからちゃんと責任取って下さいね。カズマ中佐。」 「ちょちょちょちょちょちょちょっと待ってくれ、001!!」 再びカズマと唇を重ねようとする実験体001を、慌ててカズマが制した。 そんなカズマに、実験体001がとても悲しそうな表情をする。 「どうして?私が天皇大将軍様から送り込まれたスパイだからですか?それともカズマ中佐は私の事を淫乱な娘だと、お嫌いになりましたか?それともやはり亡くなられた奥様の事を今も・・・。」 「いや、違うんだ、そういう訳じゃないんだ。俺は震災で亡くなったサクラの事を今も引きずってる訳じゃないんだよ。君の気持は嬉しいけど・・・その・・・。」 「その・・・何ですか?」 まさかこんな事態になるとは思ってもみなかったのだが、それでもカズマの心の中で、実験体001の存在が心の支えになりつつあったのは確かだ。 彼女が心の底から、本気で自分を愛してくれるというのであれば。 大体知らなかったとはいえ、実験体001に対してプロポーズと同等の行為までしてしまったのだ。その責任は男として、しっかりと取らなければならない。 「・・・やっぱりこういうのは男の俺の方からしないと、情けないと思うからさ。」 姿勢を正し、不安そうな実験体001の顔をじっ・・・と見据え、カズマははっきりと告げた。 「君がいつまでも俺の傍にいるというのであれば、これからも俺と共に歩んで欲しい・・・俺の妻になってくれ。001。」 「・・・カズマ中佐・・・嬉しいです!!」 「いや、001だなんて呼び方、幾ら何でも可哀想だよな。君にはちゃんとした名前を付けてあげないと・・・。」 記憶を全て消された実験体001の本当の名前など、今更知る事は出来ない。 恐らくはコウゾウの命令によって、実験体001の戸籍情報も全て抹消されてしまっているだろう。 だからこそ、せめてちゃんとした、実験体001に相応しい新しい名前を付けてあげようと、そうカズマは思ったのだ。 実験体001はこれからカズマと共に、第2の新しい人生を歩んでいくのだから。それに相応しい立派な名前を。 「・・・うーん、そうだな・・・。」 自分を見つめる実験体001の顔を睨めっこしながら、カズマはしばらく考え込んでいたのだが。 「・・・ホタル。」 ふと、カズマがそう呟いた。 「君も天皇大将軍様から聞かされてると思うんだけど、俺は6年前に震災で妻を亡くしたんだけど・・・実はその妻が妊娠していてさ、女の子が産まれて来るって事は分かっていたんだ。」 「・・・・・。」 「その産まれてくるはずだった娘に付ける予定だった名前だったんだけど・・・だ、駄目かな?」 「・・・ホタル・・・。」 ホタル。 夜中に淡い光を放つ、とても美しい幻想的な虫の名前。 ジャパネス王国も含めた他国では希少な存在なのだが、自然豊かなコーネリア共和国の森林地帯では数多く生息しており、コーネリア共和国においては国家指定の天然記念物に指定されており、国に許可を取らずに採取する事は固く禁じられている。 だがそれ故に他国では希少価値がとても高くなっており、売れば金になるからと密漁しようと企てる者たちが後を絶たないのだ。 そういう密猟者とコーネリア共和国軍との小競り合いが毎日のように繰り広げられ、天然記念物保存法違反と公務執行妨害の罪に問われ、逮捕者まで何人も出ているのが実情なのだ。 このホタルのような美しい女性になってくれればと願い、カズマが産まれてくるはずだった娘に付けるつもりだった名前だったのだが。 心の中で何度も復唱し、とても素敵な名前を与えて下さったと、ホタルは心の底から喜びを顕わにしたのだった。 「カズマ中佐ぁっ!!」 「アッー(泣)!!」 とても嬉しそうな表情で、カズマを抱き締め唇を重ねるホタル。 湯船の中で身を絡め合うカズマとホタルを、月の光が優しく包み込んでいたのだった。 4.幸せの陰で カズマがホタルと結ばれてから、5日目。 ジャパネス王国軍が兼ねてより開発していた新型フレームアーム・マガツキが、ようやく完成した。 カズマはマガツキの運用テストを兼ねたホタルとの模擬戦、そしてホタルを連れて城下町のパトロールと、城下町近辺の上空を忙しく飛び回っていたのだが。 パトロールを終えたカズマはホタルと共に役場を訪れ、洗脳と記憶消去の事は巧みに隠した上で、ホタルが事故で過去の記憶を全て失っており、身元が全く分からないという事にして、職員に事情を説明してホタルの新たな戸籍を作って欲しいと依頼した。 そして自分の妻として、正式に婚姻届を提出したいと職員に届け出たのである。 役場の職員は笑顔で快諾し、「ホタル・ワタナベ」という戸籍を暫定的に作成。同時に提出された婚姻届も受理され、ホタルは正式にカズマの妻となった。 とても嬉しそうな表情で、カズマと共に城へと帰還するホタル。 だが仕事を終えたカズマが、城門でホタルの帰りを待っている最中。 そのホタルがコウゾウの部屋で、カズマのこれまでの行動に対する定時連絡を行っていたのだった・・・。 「・・・以上の報告の通り本日もカズマ中佐に、天皇大将軍様に対する反逆の兆しは一切見受けられませんでした。」 カズマに対する満面の笑顔から一転して、無表情で直立不動のまま、淡々と目の前のコウゾウに報告するホタル。 コウゾウは椅子にどかっと腰を下ろし、そんなホタルをニヤニヤしながら見つめていたのだった。 カズマの正式な妻となったホタル・・・しかしコウゾウの前では実験体001としての、カズマに対するスパイとしての存在に戻ってしまっていた。 やはりホタルは、カズマを本気で愛してなどいなかったのか。カズマへの愛は嘘偽りの気持ちで、所詮は演技でしかなかったと言うのか。 自分が本当にカズマを愛していると、そう本気で思い込ませてカズマの警戒心を完全に解き、彼女は安全だとカズマに思い込ませた上で、警戒が緩くなったカズマへの監視を続行する・・・これはスパイとしての定石の行為ではあるのだが。 敢えて自らをスパイだとカズマに明かしたのも、カズマの警戒心を解く為のホタルの話術の一環なのだろうか。 「そうか。ワタナベ中佐は今日もボロを出さなかったか。」 「私の事を完全に信用させた上で、常日頃からカズマ中佐の傍で様子を見ていたのですが・・・天皇大将軍様への反逆の意志は、どうやら全く持ち合わせはいないようです。」 「うむ。奴の朕への忠義は、今の所は本物という事だな?」 「はい。」 とても満足そうな表情で、ホタルの報告を聞くコウゾウ。 「ただカズマ中佐は昨夜の私との夜伽の後、偉大なる天皇大将軍様に対して愚痴をこぼしておられましたが。その・・・『最近俺に対する人使いが荒い』などと。」 「よいよい。朕は寛大な男だ。その程度の愚痴ならば大目に見よう。はっはっは。」 ホタルからの報告に、コウゾウは余裕の態度で高笑いする。 カズマはとても有能な男だ。コウゾウもいけない事だと分かっていながらも、ついついカズマに頼り過ぎてしまう。 それ故にカズマがとても多忙になってしまった事で、ついコウゾウに対して愚痴りたくなってしまうのも無理も無いかもしれないが。 この程度の事で「反逆」などと騒いでしまうようでは、一国の王としての器量が疑問視されるという物だ。それ故にコウゾウも余裕の態度で、カズマの愚痴を寛大に許す事にした。 ただし。 「・・・ただし、もしワタナベ中佐が明らかな朕への反逆を企てたというのであれば・・・その時は分かっているな?実験体001よ。」 「はっ、即座にカズマ中佐を拘束、場合によっては即刻その場で処刑致します。」 「うむ。だが奴が我が国にとって必要不可欠な、有能な人材である事もまた事実だ。貴様は朕が奴の下に送り込んだスパイであると同時に、奴への褒美でもあるという事を忘れるな。」 「充分に承知致しております。」 「奴がこれからも朕に忠誠を誓い続けるというのであれば、それで良し。貴様は奴の妻としてこれからも誠心誠意、奴に尽し続けるのだぞ。よいな?」 「はっ!!」 ホタルはコウゾウがカズマの下に送り込んだスパイであると同時に、褒美でもある。 カズマの推測は、完全に当たっていたという訳だ。 それを分かった上でカズマは、ホタルを自らの生涯の伴侶にすると誓ったのだ。 そんなカズマの想いを知ってか知らずか、コウゾウは相変わらずニヤニヤしながら目の前のホタルを見据えていたのだが。 「それと朕がコーネリア共和国に送り込んだ諜報部隊からの報告によると、以前から予定していたスティレット・ダガーの一斉メンテナンスが、一週間後に行われる事が正式に決まったそうだ。」 「左様でございますか。」 「朕はこの絶好の機会を逃すつもりはない。奴らがスティレット・ダガーの一斉メンテナンスを開始した瞬間、コーネリア共和国に対して侵攻を開始する。貴様にも存分に働いて貰うからな?」 「はっ!!この命を懸けて、天皇大将軍様に戦果をもたらしてみせます!!」 「うむ。その為の切り札も用意してある。極秘に研究を進めていた強化人間たちの最終調整が、先程ようやく終わった所なのだがな。」 コウゾウに促されたメイド服の女性が一礼し、静かに扉を開け放つ。 「貴様には先に披露しておくとしようか。入れ。」 「「「「「「「「「「失礼致します。偉大なる天皇大将軍様。」」」」」」」」」」 そして軍服を着た10人もの少女たちが、一斉に部屋に入って来た。 まるで訓練されたかのような俊敏な動きで、綺麗に一列に整列し、寸分の狂いも無く同時にコウゾウに対して敬礼をする。 彼女たちもまたホタルと同様に6年前の震災で全てを失い、コウゾウに拾われて士官学校で育てられ・・・洗脳、記憶消去を施され、コウゾウの忠実なる下僕として生まれ変わった、強化人間の少女たちなのだ。 「紹介しよう。向かって左から実験体002から実験体011(ゼロワンワン)だ。貴様も仲間が増えて嬉しいか?実験体001よ。」 「いえ・・・。」 「この者たちにもマガツキを与え、今後貴様とは別動隊として働いて貰う。その実力は折り紙付きだ。」 彼女たちも恐らくはホタルと同じように、家事全般の技術や房中術も仕込まれているのだろう。 戦闘要員としてマガツキを身に纏い最前線に出るだけではなく、スパイとして各国に送り込んでハニートラップを巧みに駆使し、各国の要人から秘匿情報を引き出す為の存在・・・といった所か。 無表情で自分を見据える彼女たちを見たホタルが、瞬時にそれを悟ったのだった。 「ワタナベ中佐も、それにコーネリア共和国の連中も、どいつもこいつも朕の掌(てのひら)の上で踊らされているとも知らずに、哀れな物よのう。」 「は・・・。」 「今日の貴様とワタナベ中佐との模擬戦によって、貴様の実力と我が軍のマガツキの性能が十分に実証出来た。コーネリア共和国の連中が独占している魔法化学技術を、いよいよ我々が手に入れる日が訪れるのだ。」 いかにヴァルファーレを纏ったシオンと言えども、彼女たち強化人間全員をまとめて相手にしては勝ち目は無いと・・・スティレット・ダガーが使えないコーネリア共和国軍など敵ではないと・・・コウゾウは確信に満ちた表情をしていた。 密かにコーネリア共和国に送り込んだスパイたちからの定時連絡により、コーネリア共和国軍の情報は全てリアルタイムで把握しているのだ。 そうとも知らず、呑気にスティレット・ダガーの一斉メンテナンスを始めようとするエミリアも、どこまでも馬鹿で愚かな女だと・・・コウゾウは完全に馬鹿にしていたのだった。 「では私はこれからカズマ中佐と共に帰宅する時間ですので、これで失礼致します。」 ホタルが掛け時計に目をやると、時計の針は17時10分を回っていた。 定時を10分程過ぎた所だった。 「うむ。これからも貴様の働き、大いに期待しておるぞ?」 「承知致しました!!偉大なる天皇大将軍様!!」 コウゾウに敬礼をし、部屋を出ていくホタル。 その後姿をコウゾウが、とてもニヤニヤしながら見据えていたのだが。 「・・・掌の上で踊らされている・・・か・・・。」 部屋を後にしたホタルが、今もコウゾウと他の強化人間たちが話をしている最中、その扉の向こう側で静かにそう呟き・・・。 「・・・ふふふっ・・・。」 思わず妖艶な笑みを浮かべたのだった。 このホタルの笑みは、一体何を意味するのだろうか。 そんなホタルの様子に気付く事も無いまま、周囲の城の関係者たちがホタルを素通りしていく。 そして凛とした態度で城門に辿り着くと、自分を待っていたカズマを見かけた途端、とても嬉しそうに駆け寄ってきたのだった。 「カズマ中佐、お待たせしました!!」 とても爽やかな笑顔でカズマの右腕を両腕でぎゅっと抱き締め、とても嬉しそうにカズマに身を寄せるホタル。 そのホタルの笑顔からは、先程までの妖艶さは微塵も感じられない。 カズマもまた穏やかな笑顔で、自分の両腕を抱き締めるホタルを迎え入れる。 そんな2人のバカップルぶりを、周囲の兵士たちが和やかな表情で見つめていたのだった。 「遅かったねホタル。天皇大将軍様と何を話していたんだい?」 「マガツキの使い勝手はどうだったかとか、あとカズマ中佐が何か天皇大将軍様に対する愚痴を言ってなかったかとか、色々と聞かれました。」 「ぎくっ(泣)。」 思い切り心当たりがあるのだが、まあコウゾウの性格なら愚痴程度で自分を処罰したりはしないだろうと、カズマは特に気にも留めなかった。 そして恐らくは、自分がコウゾウに対して反逆の意志があるのかどうか・・・それをホタルに確かめていたのだろうと・・・カズマはそれを敏感に感じ取っていた。 それを全て承知した上で、カズマはホタルを妻に娶(めと)ったのだ。 ホタルがカズマにとっての褒美であると同時に、監視役でもある・・・その現実を全て受け入れた上で。 「それと諜報部隊からの情報で、スティレット・ダガーの一斉メンテナンスが、予定通り一週間後に行われるとの事です。」 「・・・そうか・・・一週間後か・・・。」 「はい、その時を狙って侵攻作戦を実施すると。」 最早コーネリア共和国との戦争は、避けられない所まで来てしまっているようだ。 コウゾウは魔法化学技術を喉から手が出る程欲しがっているようだが、今更あんな物に何の価値があるというのか。カズマはそれが疑問に思えて仕方が無かった。 6年前の震災からの復興が進み、今のジャパネス王国は魔法化学技術など最早必要が無い程までに、安定した国力を見せているというのに。 およそ言いがかりだと言ってもいい程の理不尽な言い分により、戦争を仕掛けてでも魔法化学技術を奪取しようと企てるコウゾウ。 魔法化学技術はとても素晴らしい代物だ。カズマもコーネリア共和国に観光旅行に行った際に少しだけ触れる機会があったのだが、確かにコウゾウが戦争を仕掛けてでも手に入れたくなる気持ちも、分からなくはない。 だが戦争を仕掛け、互いに多くの犠牲を出す事になったとしても・・・そこまでしてでも手に入れなければならない代物なのか。それがカズマにはどうしても理解出来なかった。 ルクセリオ公国とグランザム帝国・・・両軍に多大な犠牲を出した10年戦争がようやく終結し、終戦協定式も間近に迫っているというのに。 だがそれでも、カズマはジャパネス王国軍の軍人だ。 上層部が戦場に出て戦えと命じれば、嫌でも従わなければならない。 逆らう事は、絶対に許されないのだ。 「そんな事より早く帰りましょう、カズマ中佐。私たちの家に。」 そんなカズマの心情を察したのか、とても辛そうな表情をするカズマを、ホタルが悲しげな笑顔で見つめていたのだった。 カズマも我に返り、自分の腕にしがみついているホタルを見つめる。 「うん、そうだねホタル。俺はもう腹が減って死にそうだよ。」 「ふふふっ、今日の夕食は肉じゃがですよ。」 「肉じゃがか。それは楽しみだなぁ。」 いつもコウゾウにこき使われているカズマにとって、ホタルと共に過ごす日々は毎日の心のオアシスとなっている。 スパイだと分かっていても、それを承知の上で、カズマはホタルと共に生きると決めたのだ。 こんな平和な日々が、ずっと続けばいいのに。戦争など起きなければいいのに。 天皇大将軍様が考え直して、コーネリア共和国への侵略を思いとどまってくれないだろうかと。 そう心の中で何度も願いながら、カズマはホタルと共に帰路に就いたのだった。 5.望まぬ侵略・・・それでも。 だがカズマのその願いは、無惨にも打ち砕かれてしまった。 一週間後・・・コウゾウの命令により、ジャパネス王国軍がコーネリア共和国城下町へと進軍開始。 多数の戦艦や輸送艦が空中から、戦車や護送車が地上から、そして潜水艦が水中から、コーネリア共和国の城下町を取り囲むように包囲網を展開。 それを迎え撃つコーネリア共和国軍側も、次々と迎撃部隊を出撃させる。 『進路クリア!!シオンさん、ナナミさん、発進どうぞ!!』 「シオン・アルザード、ヴァルファーレ、出る!!」 「ナナミ・キサラギ、フレズヴェルク・ダガー、出るわよ!!」 オペレーターを務めるスティレットからの合図で先陣を切るのは、ヴァルファーレを纏ったシオン、そして新型フレームアーム・フレズヴェルク・ダガーを身に纏ったナナミ。 そしてパワードスーツを纏った兵士たちやドラゴンライダー部隊、ペガサスライダー部隊らもシオンとナナミに続き、召喚士たちが次々と精霊魔法でサラマンダー、ウンディーネ、シルフら精霊たちを、精霊界から現世へと次々と召喚する。 だがその中にアイラやアーキテクトたち・・・コーネリア共和国軍の主力であるスティレット・ダガー部隊の姿は無かった・・・。 やはり諜報部隊からの情報通り、スティレット・ダガーは一斉メンテナンスの最中で使えない状況だというのか。 それを狙った上で、コウゾウは一斉にコーネリア共和国へと侵略を開始したのだが。 『誇り高きジャパネス王国軍の兵士たちよ!!総員朕に傾注せよ!!この戦いは我ら祖国に恵みをもたらす為の聖戦である!!』 ジャパネス王国軍の旗艦からコウゾウが、全部隊に対してオープンチャンネルで一斉に演説を開始した。 兵士たちの誰もが旗艦に対して一斉に敬礼し、コウゾウの言葉に一斉に耳を傾ける。 『6年前に我が国を襲った、有象無象の大震災・・・あれから6年が経過した今も、未だ我が国に深い傷跡を残しておる!!家族、友人、恋人・・・あの大震災で大切な存在を失った者たちは多かろう!!』 シオンの隣でナナミが、歯軋りしながらその演説に耳を傾けていたのだった。 あの日、私たちを助けてくれなかった人が、今更何を言っているのかと。 『だがあの日、コーネリア共和国軍の連中は、甚大な被害を及ぼした我が国に対し、支援活動を一切行わないという愚行に出た!!隣国のルクセリオ公国騎士団が我が国に対して支援活動を行ってくれたにも関わらず、奴らは愚かにも我らを見捨てると言う暴挙に出たのだ!!』 それは、コーネリア共和国が中立国だから。 10年戦争の真っ只中、ルクセリオ公国騎士団に手を貸して支援活動を行えば、グランザム帝国軍を敵に回す口実を作ってしまう事になってしまうからだ。 コーネリア共和国が中立国であり、10年戦争の際にルクセリオ公国騎士団にもグランザム帝国軍にも、どちらにも手を貸さないと公言していた以上、エミリアのこの判断は至極真っ当であると言えるのだが。 『ならば朕はせめて我が国を救う為、民を救う為、魔法化学技術だけでも提供しろとエミリアに要求し続けてきた!!だがそれでもエミリアは愚かにもそれを拒み続けてきた!!故に朕は奴らに対し、このような強硬手段を取らざるを得なくなってしまったのだ!!』 だがコウゾウはそれを口実にして、今回の侵略行為が正当な物であると主張しているのだ。 カズマとホタルもマガツキを身に纏い、旗艦のリニアカタパルトでコウゾウの演説に耳を傾けている。 国を救う為、民を救う為・・・コウゾウの言っている事は確かに立派ではある。 だがそれでも、こんな無意味な戦争を起こしてまで、魔法化学技術を手に入れる必要が今更あるのかと・・・カズマはそれがどうしても疑問に思えて仕方が無かった。 「・・・キサラギ少尉・・・前線に出て来たのか・・・オペレーターを務めていれば、君と戦わずに済んだ物を・・・!!」 戦場に姿を現したナナミの姿に、カズマはビームキャノンを握り締めながら歯軋りする。 カズマはジャパネス王国軍の軍人だ。上層部からの命令となれば、戦場に出て戦わなければならない。 例えそれが、かつての同志・・・ジャパネス王国の民であったナナミが相手だったとしてもだ。 『我が国を救う為、民を救う為の力・・・魔法化学技術を手に入れる為、これよりコーネリア共和国へと進軍を開始する!!あの裏切り者のキサラギ少尉もろとも、奴らを徹底的に叩きのめすのだ!!総員出撃せよ!!』 コウゾウの言葉と同時にジャパネス王国軍の兵士たちが雄叫びを上げ、一斉にコーネリア共和国の城下町へと出撃する。 迎え撃つコーネリア共和国軍。遂に両軍による壮絶な戦争が開始されたのだ。 後にジャパネス王国軍が大惨敗を喫する事になる・・・コウゾウの罪と愚かさが暴かれ、後世に語り継がれる事になる戦争・・・いや、コーネリア共和国軍による一方的な『制圧』が。 『リニアカタパルト接続、マガツキ全システムオールグリーン。発進シークエンスをワタナベ中佐に譲渡します。』 オペレーターからの通信と同時に、リニアカタパルトが起動。カズマとホタルの身体が宙に浮く。 今更どうあがいてもカズマの中佐という地位と立場では、最早この戦争は止められない。 下手にコウゾウに逆らえば抗命罪に問われ、自分が出撃しなかったせいで部隊に甚大な被害を及ぼしたとなれば、最悪銃殺刑にも問われかねないのだ。 ならばせめて、カズマの隣にいる大切な人を・・・ホタルを必ず守り抜くと・・・カズマはそれを心に誓ったのだった。 「ホタル。君は俺が必ず守るよ。」 「はい、私も身命を賭して貴方をお守り致します。カズマ中佐。」 カズマの呼びかけに、ホタルは力強い笑顔で応える。 今回カズマとホタルに与えられた任務は、強化人間たちで編成されたマガツキ部隊を城下町に突入させる為、その最大の障害となりうるシオンとナナミの迎撃だ。 両者共に、間違いなく「強敵」・・・厳しい戦いになるだろうが、それでもホタルを守る為に、カズマはここで負ける訳にはいかないのだ。 『進路クリア。ワタナベ中佐、001、発進どうぞ!!』 「了解した!!カズマ・ワタナベ、マガツキ、出るぞ!!」 オペレーターからの合図と共に、マガツキを纏ったカズマが戦場へと飛翔する。 その後姿をホタルは、神妙な表情で見つめていた。 「・・・カズマ中佐・・・。」 カズマにプレゼントされた首元のネックレスを、ホタルは右手で大切そうにぎゅっと握り締める。 この戦いで、全ての決着を付ける・・・その決意を胸に秘め・・・。 「ホタル・ワタナベ少尉、マガツキ、行きます!!」 決意に満ちた表情で、カズマの後を追って出撃したのだった。 前半へ 戻る
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ヴァルファーレ 概要 主な使用者 主な武装 劇中での活躍 概要 コーネリア共和国軍が開発したフレームアームで、物語後半の主役機。 機体の色は黄金。 本作において初めて登場した、男性が使う事になるフレームアームである。フレームアームズ・ガールなのに男がとか言うな。 量産機のスティレット・ダガーが誰にでも扱える汎用機として設計されたのに対して、本機はコストを度外視したエース専用機として、極限まで高火力、高機動を追及したワンオフ機として設計された。 結果的にコーネリア共和国の最新の魔法化学技術をふんだんに盛り込まれたこの機体は、パワードスーツの7倍以上という凄まじい基本スペックを誇るなど、まさしく究極最強のフレームアームと呼ぶに相応しい超性能を持つに至る。 しかし極限まで高火力、高機動を追及し過ぎた結果、 「火力が高過ぎて、誰も武器をまともに扱えない」 「機動力が高過ぎて、誰も機体をまともに制御出来ない」 「そもそもフェザーファンネルの扱いが難し過ぎて、誰もまともに飛ばす事すら出来ない」 という本末転倒な事態に陥ってしまい、また機動力を極限まで追求した事で、装甲の防御力がスティレット・ダガー以下という弊害を生む事にもなってしまった。まさに 「当たらなければどうという事は無い」 を体現した機体とも言える。 その超性能故のあまりにもピーキーな仕様の為、運用テストで本機を装備した兵士たちの誰もが 「こいつを使いこなせる奴は変態だ」 などとジャクソンに文句を言っていたのだが、それでもグランザム帝国軍が襲撃してきた際にエミリアから本機を託されたシオンは、機体性能に振り回されるどころか逆に秘められた機体性能を最大限まで引き出し、たった1人でものの数分で帝国軍の3個小隊を全滅させるなどの凄まじい活躍を見せつけた。 元々本機はシオンが使う事を想定して作られた機体では無いのだが、あまりにもピーキー過ぎてシオン以外は誰もまともに使いこなせなかったという事情から、結局そのままシオン専用機として扱われる事になった。 本機の名前の由来は、コーネリア共和国の神話に登場する伝説の神鳥から取られている。シオンという最高の使い手を得た本機は、まさしくその名の通りコーネリア共和国軍の「最強の守護者」として、コーネリア共和国の人々を守り続ける事になるのである。 主な使用者 シオン・アルザード 主な武装 マナ・ハイパービームサーベル 粒子剣。パワードスーツのビームサーベルとは比較にならない程の威力を秘めている。 マナ・ハイパービームライフル マナエネルギーを超圧縮して放つ中型の銃。チャージする事で威力を上げる事も可能で、ビームシールドで受け止めたリアナを吹っ飛ばしてみせた。 マナ・ハイパービームシールド マナエネルギーによる障壁を作り出す装置。その防御力はパワードスーツのビームシールドを遥かに凌駕している。 フェザーファンネル 本機を象徴する存在とも言える武装で、小型の無線式のオールレンジ攻撃用の兵器。背中の翼に全部で12基装填されている。 端末の制御はヴァルファーレのOSによるサポートを受けながら、シオンの脳波によって行う。 出力を調整する事で、この武器自体をビームサーベルやビームハンドガンのような使い方をする事も可能。 扱いがとてつもなく難しく、相当高度な空間認識能力が無ければまともに使いこなせないのだが、それでもシオンは自分の手足のように完璧に使いこなしてみせた。 しかしその扱いの難しさ故に脆くもあり、使えば使う程シオンの脳に相当な負荷がかかってしまい、少しでも集中を切らされただけで制御が乱れるという弱点も持ち合わせている。第8話ではカリンにその弱点を見事に突かれる結果になってしまった。 10年戦争終結後にシオンの戦闘データを基に量子プログラムが改良され、問題視されていた脳への負荷がかなり改善されている。 劇中での活躍 第7話から登場。グランザム帝国軍が襲撃してきた際にエミリアから本機を託されたシオンによって、前述のようにたった1人でものの数分で帝国軍の3個小隊を壊滅させるなどの凄まじい活躍を見せつけた。 第8話ではスティレットの優れたナビゲートもあったとはいえ、カリン率いるゼルフィカール部隊の少女たち10人を相手に、たった1人で善戦してみせた。 それでもカリンの猛攻の前に苦戦を強いられてしまうが、イクシオンを身に纏ったスティレットの助けもあり、見事にカリンを撃墜する事に成功している。 第9話では専用の支援装備であるアレキサンダーを装備し、グランザム帝国軍が放った多数の核ミサイルを撃墜、ニュークリアブラスト部隊を壊滅させる活躍を見せている。その後かつての部下であるマチルダたちを撃破するも、ジークハルトに一瞬の隙を突かれてアレキサンダーを大破させられてしまう。 最終話ではパワードスーツ・ルクスを身に纏ったジークハルトとの一騎打ちを展開。壮絶な死闘の果てに本機をボロボロにされてしまうが、それでもシオンの優れた戦術もあり、見事にジークハルトを打ち倒す戦果を上げている。 武器、兵器設定ヘ 戻る
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アーカイブ @wikiのwikiモードでは #archive_log() と入力することで、特定のウェブページを保存しておくことができます。 詳しくはこちらをご覧ください。 =>http //atwiki.jp/guide/25_171_ja.html たとえば、#archive_log()と入力すると以下のように表示されます。 保存したいURLとサイト名を入力して"アーカイブログ"をクリックしてみよう サイト名 URL
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エピローグ~one year later…13~ 桜も散り、初夏を告げる季節。 粥満、カーネリア大聖堂地下。 そこに、四人の者達が集まっていた。 「さて、それでは行ってくる。私が留守の間、参拝客は手順通りに対応するように」 「はいっ、わかりました!ウバルさんもお気をつけて!」 「私には何かないのかな?」 「伍代さんなら、特に気を付けなくても問題ないじゃないですか…」 粥満にある土御門本邸にて伍代との訓練を終えた祠堂統は、彼に付き合いカーネリア大聖堂にやってきていた。 カーネリア…、柳茜が邂逅したという出雲の女騎士。 彼女に興味があったわけでも信仰をしているわけでもない統にとって、この似合わない地にやってきたのは旧友がいたからに他ならない。 カーネリア大聖堂地下の奥深くへと潜っていく二人を見送ると、カーネリア大聖堂の本堂へと戻る統と行成ハナ。 「それにしても行成さんがシスターになっていたとはね」 「えへへ、似合ってるかな?一応、ウバルさんが募集してた長期依頼を請けているって体なんだけどね。私の休みの日とかは、この依頼は別のハンターさんが請けてるんだよーっ。この前は沙耶先輩が私の代わりだったみたいでねー」 会いたかったなぁ、と休みだったため、藤八沙耶のシスター姿を見られなかったのが悔やまれるハナ。 紅ギルド所属の彼女が、粥満のカーネリア大聖堂の依頼をなぜ請けているのか? それは依頼主である大神官ウバルの意向により「粥満のギルド『以外』からの応募」が強く希望されていたため、ハナやそれ以外の地方ギルドから依頼を請けたハンターが日替わりでシスターを務めているのだ。 午後4時に帰してくれるため、例えば蒼ギルド所属の人でもリニアモーターに十分間に合うような配慮がされてはいるが…毎日地方からの交通費だけでもバカにならないのに、それが週5でシスターの依頼を求めているというのだから驚きだ。 ウバル曰く、金は悪魔時代に溜め込んだ額がかなり残っているとの事らしい。 「そういや豪華絢爛って感じだったっけ」 統はウバルの居城を思い出す。 白銀の城が根城だったウバルだからこそ、金には困っていないのだろうか。 逆にラウム辺りは貧乏かもしれないと想像し、ちょっと可笑しかった。 「ラウムもこの神殿の隅っこに祀られてるんだっけ」 「そうだよーっ、戦神ラウムとして、カーネリアに同行し暴れまわった戦神(いくさがみ)だよ。彼の格好いい銅像はあちらになります」 「いや、見ないよ。白神さんじゃないんだし」 特に見たくない、とラウム念願の銅像は参拝する人があまりいないせいか、シスターとして営業モードだったハナはがっくりと肩を落とした。 そしてふと思い出したように彼女は呟いた。 「そういえば、しどーくん知ってる?凪先輩、ラウムさんの声が聞こえなくなったって」 「それ、結構前の話じゃない?少なくとも、『この世界では』気象制御装置を止めた時に消滅したって事になってるし、記憶ではその辺りから聞こえなくなったらしいし」 「うーん、よくわからないよね…。12月に聞こえなくなったって皆言ってるけど、わたし達と3月までずっと、異次元にいたわけだし…」 「深く考える必要はないんじゃない?俺達の記憶はそのままだから、俺達が納得できる辻褄なんて無いんだしさ」 うーんうーんと悩み、やがて考えすぎて目が回りそうなハナに助け舟を出す統。 そうだね、と同意しつつ、本堂の常勤のシスターに会釈をして挨拶をして回る。 シスターの数は足りているように見えるのに、わざわざハンターに依頼してまでシスターを雇う必要がどこに?と疑問を覚えながら、ハナに案内されるがままウバルの私室へ。 中は片付けられており、特にめぼしい物は無いように見える。 「ウバルさんと伍代さんが戻るまで、ここで待っててねしどーくん。あ、暇ならチェスならあるよ。やる?」 「いや、いい。そもそも行成さんできるの?」 「えへへ、実はできないの私も!ルールくらいは、ウバルさんが教えてくれたからわかるんだけどね」 一気に何もする事が無くなった二人。 ハナも他のシスターのように、戻って仕事をするよう奨めたが、ウバルが戻るまでの間、統の相手をしているようにと言われた手前か、この部屋から出ていくことはなく。 どうやって暇を潰すかを考えていると、ふと自分のズボンのポケットに写真が入っていた事を思い出した。 「あ、忘れてた。これ、卒業式の時の写真」 「あーっ!これしどーくんが撮ってくれたやつ!見ていい?」 いいよ、と言うが早く、食い入るように写真を見始めるハナ。 最初の写真は、卒業式に駆けつけてくれた天文部の先輩達とハナを一緒に撮ってあげた写真だった。 ちなみにこの写真撮影は、呪い憑きの事件でフェルゼのリムジンに乗る前に、日野守桜…この世界では姫神紅葉に押し付けられるように託されたカメラで撮影したものだ。 なのでその後、その一件で忙しくなんだかんだで同級生に会っていなかったので、写真を渡すのが今になってしまった。 「ん?天文部?卒業式後にいたっけ?」 「あ、これくれはちゃんが撮ってくれたんだよっ」 そうなんだ、と相槌を打ちながら、よく見る。 すると卒業式後ではなく、式前の朝の写真だ。太陽の位置が東にある。 天文部の人達も、彼女の卒業を祝うために集まったのだろうと思うと、色々と凄いという感情しか沸いてこない。 その中に、天文部の先輩の沙耶や入生田宵丞の姿も見える。 やはり凄いなという感情が沸いてくる。文科系というより体育会系に近いんじゃないか、と薄く思いながら。 「あれ?この写真しどーくん写ってるよ」 「あ、ホントだ。伍代さん勝手に撮ったな…」 次の写真は、伍代と統が組手をしている写真だった。 鉄線を交えた組手という事もあり、躍動感があってハナには高評価だったが、メイド辺りが伍代から頼まれ勝手に撮ったのだろう。 他にも様々な写真があったが、割愛。 最後の一枚は、紅葉の要望により撮影した写真だ。 「これ、しどーくんが撮ってくれたやつっ!卒業おめでとう、わたし達ーっ!って場面の!」 「三人だけで撮りたいって時の」 思い出すように写真を見る。 そこには笑っている福良練と紅葉、そして彼女らに抱き着くハナの姿が写っていた。 よく見ると、昔より彼女の髪が伸びている事に気が付いた。 「髪、伸ばしてるんだ?やっぱり卒業したから大人っぽく見えるから?」 「そうだよーっ、理由はないしょっ」 自分の髪を指先で弄りつつ、大切そうにその写真を見て微笑むハナを見て、統は息を吐いて笑うと「全部あげるよ」とカメラごとハナへと渡す。 いいの?という表情の彼女に、いいよと笑って。 最後に自分と伍代の組手の写真だけは、抜きとる事を忘れずに――。 ☆ 薄暗いカーネリア大聖堂の地下深く。 伍代とウバルは、鉄線や魔力の刃を用い、魔物を排除しつつ奥深くへと進んでいった。 会話は伍代から声をかける程度で、ウバルは特に会話をしようとはしない。 元々、親しい間柄ではない上、あまり伍代に好意を持っていないウバル。 やれやれ、と言うようにため息をつくと、伍代は近くの腰掛ける事が可能な段差に座り込む。 「少し休憩をしたらどうかな?悪魔ではなく、人の身で戦い詰めは厳しいだろう?」 「余裕そうな貴様に言われるのは面白くはないが…そうだな、想像以上に、以前とは体の使い勝手も違う」 ウバルも同様に、伍代とは離れた段差に腰かけた。 アンデットが多いこの地下迷宮。 伍代は辺りを見渡すと、こんな所があるのは初めて知ったと前置きをして。 「やはり、世界改編の影響によるのだろうか?」 「おそらくは。そしてここのアンデットは、少し特殊だ」 そう、伍代がいくら核を狙って攻撃しても、倒れない。 ダメージを与える事はできても、トドメはさせないのだ。 そのため伍代が無力化し、ウバルがトドメを刺すという方法でここまで進んできた。 およそ倒したアンデットは500体近く。 「ウバルの閃剣でのみ通用するアンデット…って所かな?」 「違う。おそらくは、この聖堂の加護を受けた者で無ければトドメを刺せないのだろう」 「聖堂の加護?」 話を聞けば、この世界でのカーネリア大聖堂の役割は、以前の世界の内容に加えてもう一つ。 それは、地下迷宮のこのアンデットを封じ込めるという役割だ。 「ウバルの居城へと導かれる空間が消滅したと思えば、まさかこんな大迷宮が広がっているとは」 「この地下深くに何があるのか、それは私にもわからない。それ故に、この大迷宮の調査・アンデットの殲滅を行わねばならないのだ」 「だがウバルの言葉で言うなら、聖堂の加護が無ければ倒せないアンデット…。探索は困難を極めそうだね」 同意するように頷くウバル。 一体どれくらい深く潜っただろうか、と腕時計を確認すると、もうすぐ16時になる。 時間だな、と小さく呟き立ち上がる。 「今日はこの辺にしておこう。依頼時間はきっちり守らねばな」 「やれやれ…人間になってもそういう部分は律儀だな」 伍代も立ち上がり、二人は来た道を引き返し始めた。 戻る途中は、先程の会話が切っ掛けになったか、ぽつらぽつらと会話がされるようになる。 「大聖堂の加護、という事は…ハンターをシスターとして雇っている理由、だね?」 「その通り。その中で、行成ハナはそろそろこの聖堂の空気に多く触れ、充分に潜れると判断したから、貴様と潜る時に同行させたのだ。今までは黙って一人で潜っていたからな」 「しかし、彼女はあまりこういった依頼を好まないだろう?」 「…それでも、行成ハナを通じ他のハンターへと、この依頼が広く浸透することを望んでいる」 成る程、と感心しつつウバルと話をしながら、足は止めない伍代。 おそらく大聖堂の加護というものは、よくわからないが一朝一夕には身につかないのだろう。 長期的計画として、粥満ギルド以外のハンターの協力も欲しい。 そのため大聖堂の加護を受けた、幅広いハンターの協力が必要なため、粥満以外のハンターを希望していたというわけだ。 「…しかし、それならば粥満のハンターでもいいのでは?」 「既に一部のハンターには協力をしてもらっている。桐石登也をはじめとして、ギルド員ではあるが、戦闘力がある諏訪戒人等といった者達のな」 「…桐石君はともかく、諏訪さんがカーネリア大聖堂に通っているとは驚きだな」 「あの男には、私が人間になり弱体化したため、剣術の特訓に付き合ってもらっている。あの男の独特な剣術は、大和では他に類を見ないからだ」 此処で言う粥満のハンターでも、というのは彼らだけではない。 それ以外にも沢山のハンターがいるはずなのだが、人付き合いが相変わらず悪く、心を簡単に開かないウバルに苦笑を見せる伍代。 彼にとってのこの地下へ潜るための仲間の条件とは、「カーネリア大聖堂の加護を受けた存在」だけではなく「異次元で共に苦難を乗り越えた存在」なのだ。 彼の人付き合いの悪さには呆れで苦笑しか出てこない。 要は、他のウバルを知らない者とはこの地下に潜るつもりはないため、ギルド広域に依頼を出しているのだろう。 粥満ギルドで、異次元で共に戦ったハンターはあまりいない。 それこそ、伍代でもすぐに思いつくのは、移籍をしていない登也くらいか。 そこに拘らなければ、粥満のハンターだけで事足りる事態なのだ。 「そういう貴様こそどうなのだ?」 「私?」 「祠堂統の事だ。師弟の関係は構わないが…フェルゼ嬢のように、政界に絡ませる事だけは辞めておいた方がいいだろう」 「ああ、その事か。もちろんそのつもりだよ。彼に宮廷は向いていない。これでも、祠堂君には普通に彼が決めた道を歩いてほしいと願っている者の一人だからね、私は」 違う考えをしていたためか、伍代は一瞬驚いた表情を見せたが、話の内容を理解して余裕の笑みを見せた。 だといいがな、と余り信用を見せないウバルの表情。 嫌われたものだと冗談めかして笑うと、当然と言わんばかりに鋭く睨まれる。 「地影景勝。おそらく、あの男はそれに興味を示している。ならば、『よく知る貴様が』教えてやるべきだろう」 意外というように可笑しそうに伍代は笑うと、「それは違う」とウバルの言葉を一蹴した。 「私はそこまで詳しくはないよ。それに、歴史という物は本人の眼で見た事こそ価値がある。祠堂君の大学部で歴史科を専攻していたり、蒼ギルド所属を選んだり。 彼の探求心で調べた物や、行動こそ彼が知りたい事への一歩なのだ。私が知っていう事が、正しいという保証もないしね」 「全く…祠堂統も大変だな」 その後は一切会話もなく、二人は黙々と地上へ向けて歩みを早めた――。 ☆ 「お帰りなさいっ」 「ただいま、ハナ君。祠堂君といい子にしていたかな?」 軽口を交えつつ、地下迷宮から帰還した二人。 とりあえず今日の探索は何も分からなかった事を伝えると、ハナが不思議そうに地下迷宮の方を眺める。 「ほんと、不思議な場所ですよね…。今日までこんな所があるなんて知りませんでしたしっ」 「教えていないから、当然だ。施錠もしっかりとしてある」 「よかったら、潜ってみたらどうだい?ウバルも戦闘に備えて、瞳術を教えてくれるかもしれないよ?」 「…言っておくが悪魔の力を失った今の私に、剣術以外の力はもう残ってはいないぞ」 余計な事を、とウバルが鋭く伍代に睨みを利かせた。 伍代は笑って誤魔化すと統へと振り返る。 「さて、そろそろいい時間だ。祠堂君、今日は蒼に用事があるため、送ってあげよう。君の母さんも心配しているだろうしね」 「…じゃあお願いします」 「行成ハナもそろそろ帰るといいだろう。いくら紅と粥満間のリニアが定期的にあると言っても、次は5時過ぎだ」 「大丈夫ですよっ、今日はおじーちゃんの所に泊まる予定なんです!」 「国木田先生によろしく言っておいてくれたまえ」 それではこれで、とどさくさに紛れて最後にハナの祖父への挨拶をすると、伍代は統と共に大聖堂から出て行った。 ウバルの表情の堅さに気が付いたハナは、彼にどうしたのかを聞くが。 「いや、大したことではない。彼女がどういう道を選ぶかは、彼女次第なのだから」 「?」 早く帰れ、というように背を向け本堂へと歩き出すウバルに、今日もお世話になりましたーっと深々と頭を下げる。 そしてタクシーをつかまえ、粥満郊外にある国木田明夫宅へと向かうのだった――。 ◆行成ハナ 異次元帰還後、日常へと戻り無事学園を卒業する。 卒業後は紅ギルドに所属し、日常的な依頼を中心に受けるハンターを目指して日々奮闘中。 異次元の中での生活で英カリンとも親交があり、飛鳥から遊びに来た彼女と遊んだり、ペンフレンドとして交流を続けているようだ。 祖父であり瞳術の師である国木田明夫から、ハンターの事も含めた様々な技術を学ぶも、ハンターを辞める日まで攻撃魔術を持つことは無かったという。 最近の悩みは、紅ギルド長の侯心宿の呼び方。 ◆祠堂統 異次元帰還後、土御門流に正式に門下入りをする。 卒業後は土御門流を学ぶ事を続けつつ、進学の道を選ぶ。 進学と同時に蒼ギルドに所属し、毎日数時間かけて神風学園大学部へと通う。 学科は文学部の歴史科専攻で、将来は曾祖父の跡目を継ぐと同時に、ルーツである地影景勝の事を知るため。 文献が殆ど残っていないため、学科での調査だけでは分からないのが現状の悩み。 ◆悪魔ウバル 異次元帰還後、彼は悪魔ではなく人間として生きる事を決意し人間へと変化した。 カーネリア大聖堂の大神官となり、人々を導きつつ戦神ラウムも仕方なく祀る。 悪魔の力の象徴だった瞳術は無くなったが、その剣術の鋭さは健在で、東十常家が扱う閃剣を使いこなす。 よくチェスを挑みに来る桐石登也や、海外から帰還した時に必ず寄る志島武生とも親交があるが、その辺を語る事はまずない。 現在はカーネリア大聖堂の地下に広がる謎の大迷宮の調査を進めている。 ◆悪魔ラウム 異次元帰還後、彼は悪魔のまま生きる事を決意。 したのだが、なぜか紆余曲折あり戦神として祀られることになった。 既に彼の声は誰にも聞こえず、やがて数百年後に悪魔の力を完全に失い、彼は消滅することになる。 しかし、その日まで白神凪をはじめとした、人間を優しく見守っているだろう。 ◆土御門伍代 異次元帰還後、宮廷魔術師から宮廷員と変化していたのは、土御門正宗がこの世界で健在のため。 そのため画策し正宗を合法的に引退へと追い込み、自身が宮廷魔術師へと返り咲く。 イーストセントラルタワーの件で、権威が弱まった東十常家に代わり、姫神桜(フェルゼ)を従え貴族派筆頭として台頭する。 貴族派の権威拡大、また神崎派に対抗するため、月城家の政界復帰を目論む。
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マルクス・オルタ・クルスニク +目次 エクシリア2 エクシリア2 性別:男性 デイリートリグラフのスポンサーである老人。 ドヴォールに住んでいる。 フルネームはファミ通刊行のパーフェクトガイドより判明。 +ネタバレ レイアが追いかけているユリウス・ニャンスタンティン3世(ネコ)の飼い主。 TOX2の前日譚「雨のトリグラフ」でレイアが編集長に頼まれた雑用が彼の元から逃げ出してしまった ユリウス・ニャンスタンティン3世の捕獲だった。 レイアがアスコルド開業セレモニー取材をドタキャンした理由でもある。 イバルによると「飼い主が拘束して退屈な生活を強いられていたため自由を求めて逃げ出した」らしい。 「二十年ほど前に娘を二人続けて亡くした」と言っており、愛猫に「ユリウス」とつけていることからわかるが ユリウスとルドガーの母方の祖父である(彼の娘はコーネリアとクラウディア)。 ユリウスが戸籍操作を依頼した際に作った戸籍上ではユリウスとルドガーの父親ということになっている。 孫である彼らを「様」付けで呼ぶのはかつて親子でバクー家に仕えていた召使いという経緯からである。 その当時マルクスは執事頭、コーネリアはビズリーの家庭教師、クラウディアはメイドとして仕えていた。 ▲
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