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7ページ目 ~ヒウンシティ~ ベル「ポケモンかえしてよお!」 プラズマ団「やだね!」 アイリス「ひとのポケモンはとっちゃいけないんだよ!」 くれない「アイリス消えろ!」 ~ヒウンシティジム~ くれない「ロイヤルストレートフラッシュ」 アーティ「」 … 研究員「秘密のパスワードを知っている人だけに…」 くれない「うんこ」 転送マシンが使えるようになった! 研究員「」 次へ トップへ
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ガチャン 紬「博士。お茶はいかがですか?」 フジ「あ、ああ。もらおうかな」 紬「ミュウの体調はまた悪くなってきています」 フジ「そうか・・・」 ドン!ドコン! 紬「研究室の音がどんどん激しくなってますね」 フジ「ミュウツーが脱出してしまうのも時間の問題だ。紬ちゃん・・・ 頼むから逃げてくれないか?」 紬「この島でミュウツーが暴れたら島民に逃げ場はありません。 でしたら私もカツラさんとミュウツーを食い止めます」 ……………… 実験室前 ドン!ドゴン! 紬「カツラさん・・・」 カツラ「君の覚悟はわかった。もう逃げろとは言わないさ」 紬「ありがとうございます!」 トゴ!ドゴ! カツラ「もう扉が破壊されるのも時間の問題だ。ポニータを出して構えておけ」 紬「はい。いけっ!リリィ!」 リリィ「ひひーん!」 カツラ「構えろ。ウィンディ」 ウィンディ「がう!」 ドン!ドン!ドゴン!バキバキバキバキ! カツラ「来るぞ・・・!」 ドゴオオオン!シュン! カツラ「・・・・?」 紬「・・・消えた?」 カツラ「まずい!抜けられた・・・!二手に分かれて屋敷内を探すぞ! おれはあっちに行く!」 紬「はい!」 ……………… フジ「あの音・・・扉が破壊されたか・・・」 シュン! ミュウツー「・・・」スッ フジ「な!一瞬でこの部屋に・・・う!」 ギギギギギギ ミュウツー「・・・」 フジ「ぐ・・・ああ(サイコキネシスで・・・首を・・・!)」 ミュウツー「・・・」 フジ「ぐ・・・(ここまでか・・・)」 ガチャン! 紬「博士・・・!リリィ!ミュウツーを止めて!」 リリィ「ひひん!」 ドカ! ミュウツー「・・・!」ぱっ フジ「ぷはっ!・・・はあ、はあ・・・」 紬「博士!大丈夫ですか?」 フジ「あ、ああ・・・はあ、ありがとう・・・」 ミュウツー「・・・」 紬「ミュウツー・・・もうやめて」 ミュウツー「・・・」 紬「あなたの気持はわかるわ。勝手に実験や投薬をされて怒ってるのよね?」 ミュウツー「・・・」 紬「私がこんなこと言うのは勝手なことだけど・・・今ならまだ、私たちが歩み寄れると思うの」 ミュウ「みゅ~」 ミュウツー「・・・!」 ミュウ「みゅ」 紬「ミュウ・・・ミュウツーに会いたかったのね?分かる?ミュウツー。あなたのお母さんよ。 あ、お父さんかもしれないけど」 ミュウツー「・・・」 ミュウ「みゅ!」シュン! ミュウツー「・・・」シュン! ダッダッダ カツラ「博士!・・・これは一体?」 フジ「ミュウは飛び出していったよ・・・ミュウツーもそれを追って飛び出して行った。 紬ちゃんのおかげだ」 紬「私は・・・何もしてないです」 カツラ「二体とも去ったか・・・これが正しいあり方なのかもしれないな」 フジ「二人ともすまない!」 紬「博士!」 カツラ「頭を上げてください」 フジ「私のせいで、君たちの命や、この島を危険にさらした。この責任は一生かかっても償えない・・・」 紬「そんな・・・」 カツラ「私からは何も言えません・・・博士」 フジ「私はこの島に残るわけにはいかないな・・・この屋敷は閉鎖する」 カツラ「では博士はこれからどうするんです?」 フジ「本当に人とポケモンに役立つことをしたい・・・今までの私は成果にだけ囚われて大切なことを忘れていた」 カツラ「そうですか・・・紬はどうする?私のジムでトレーナーをやってもいいぞ?」 紬「いえ、お言葉はありがたいんですけど、この機会に本土に仲間を探しに行きたいと思います」 カツラ「そうか」 紬「あ、でも・・・・今夜は遅いのでジムに泊めてもらってもいいですか?」 カツラ「ああ、もちろんだ」 ……………… グレンジム カツラ「長く開けてすまなかったな。今帰ったぞ」 紬「おじゃまします」 トレーナー「カツラさん!」 カツラ「どうした?」 トレーナー「さっきから子供がジムの中に居座ってて・・・リーダーはどこだ!って・・・ 俺らはみんな負けちゃいました・・・」 少年「あんたがジムリーダーか?」 カツラ「そうだ。挑戦者か?」 少年「一応な。リーダーが来るまで暇だったからここのトレーナーと戦ってたけど、みんな弱くて話になんないな せっかくこんな島まで来てやったのに」 カツラ「ここのトレーナーはこのジムが出来てからポケモンを始めた初心者の島民ばっかりだ。 自分より弱いやつを倒せたのがそんなにうれしいか?」 少年「ち!うるせえな!じゃあさっさとアンタが戦ってくれよ!」 カツラ「戦いたければ明日の朝に来い。こんな夜中にジムは空いてないぞ」 少年「なんだよ?負けるのが怖いのか?」 カツラ「面倒くさいガキだな・・・そんな安い挑発には乗らないからさっさと帰れ」 少年「ふざけんな!こっちはずっと待ってたんだよ!」 紬「ごめんね?カツラさんは疲れてるの。かわりに私が戦ってあげるから」 少年「お前誰だよ?」 紬「ただの通りすがりの女の子よ♪」 少年「よくわかんねえけど・・・暇だから相手してやるよ」 紬「ありがとう♪」 海岸 少年「なんだよここ」 紬「私が訓練で使ってる海岸よ。夜中にジムや街中で戦っちゃ迷惑でしょ?」 少年「いちいちうるせえやつだな・・・行くぞ」 紬「どうぞ♪」 少年「行け!ニドラン!」 紬「リリィ!」 ……………… リリィのふみつけ!ディグダは倒れた! 少年「くそ・・・くそ!!なんでこっちは3体も使ったのにそいつ一体に負けるんだよ・・・!」 紬「あなたはポケモンを使う以前に常識を学んだ方がいいわ」 少年「はあ?」 紬「人と話す姿勢もそうだけど、ポケモンを育てる姿勢も。何もかも雑よ」 少年「なんだよ・・・」 紬「正しい心で人と接して、ポケモンと向き合えばあなたはきっと強くなるわ」 少年「ふざけんな!俺は誰の指図も受けないんだよ!」 紬「そう。それはあなたの勝手だけど、この島で迷惑を起こすようなら許さないからね♪」 少年「」ビクッ 紬「私の名前は紬。あなたは?」 少年「うるせえ・・・もうこんなつまんねえ島にいてやるかよ。 俺の名前か?二度と会わないだろうけどな聞きたいんなら教えてやるよ。」 少年「サカキだ」 ……………… 現在 ヤマブキシティ シルフカンパニー トントン アポロ「失礼します。サカキ様。先ほどアテナの部隊がヤマブキに到着、 これで全戦力がヤマブキに結集しました」 サカキ「・・・」 アポロ「サカキ様?どうされました。体調がすぐれないようですが・・・」 サカキ「いや、気分の悪いことを少し思い出してしまってな。 アテナ隊にも作戦通りの配置につかせろ」 アポロ「了解しました。・・・サカキ様、質問してもよろしいですか」 サカキ「何だ?」 アポロ「澪は・・・何者なんですか?確かに彼女の部隊は一人一人がよく鍛えられていて質も高く、 男性部隊員の士気も異様に高いですが・・・素性の知らないものを隊長にしていて良いのですか?」 サカキ「今の時点ではあいつは有能な部下だ。それでいいだろう」 アポロ「は!失礼しました」 ガチャン サカキ「・・・」 ※次スレへ 戻る
https://w.atwiki.jp/83452/pages/13915.html
――どこかの空 ゴルバットの足に捕まり飛ぶ男がいる ???「くっ……あの女、やってくれたな……」 男の手には折れ曲がったスプーンが一本 ――ランス、いっぱい食わされたようだな 男の腕につけられたポケギアとよばれるものから声が響く ランス「あの女、覚えていろよ……そしてもう一人の女も……」 ランスの悪意は唯にも向けられようとしていた。 ――5番道路 ナツメ「私は一度ヤマブキシティに戻るから、ここでお別れよ」 「あなたはクチバを目指すのだから、地下通路だったわね」 ハナダの南部にあるヤマブキゲートの前でナツメはそう言った 唯「うん、ナツメさんも気をつけてね!」 ナツメに背を向け、さよならを告げる ナツメ「えぇ……唯あなたも気をつけてね」 そういったナツメは唯の背中を眺め、フーディンに手をつき ナツメ「あなたとはまた会えるわ。ごきげんよう、唯」 フッと消える 唯がもう一度振り返ったときにはナツメの姿は消えていた 唯「いっちゃった……。よーし、わたしも頑張るぞーー」 手の中に握られた小さな容器を一度見つめ、それごと腕を振り上げた さかのぼること一時間前 ……… …… ハナダのポケモンセンターで、唯はナツメに尋ねた 唯「その入れ物は?」 唯の目の前に出された容器について尋ねる ナツメ「これが、破壊の遺伝子よ」 その言葉に、唯はへっ?とまぬけな顔をした そして 唯「ええっ~~~~!!あれ、でもさっきの男の人が持って行ったって……えっあれ?」 困惑している唯を傍目にナツメは楽しそうに笑う ナツメ「あらっ、手に入れていた とは言ったけど、持って行ったとは言っていないわ」 唯「えっ、でもどうしてナツメさんがそれを」 ナツメ「この子と、そうね、あなたのおかげといってもいいかしら」 そういいながらナツメはそっとフーディンを撫でた 唯「?」 ナツメ「簡単な”トリック”よ。……そうトリックなの」 いまいち言っている意味を理解していない唯にナツメはフーディンに手を置き、言葉を続ける ナツメ「この子はね、トリックって言う相手と自分の持っているものを取り替えられる技が使えるの」 「つまり、ヤツが飛んでいったときにヤツの持っていた破壊の遺伝子とこのフーディンの持ち物と取り替えたってこと」 唯は思い出す。ナツメが倒れる前なにかを呟いていたことを 唯「あっ!あの時だね!」 でも 唯「ナツメさんはこれからどうするの?もしあの人にすり替えたことがばれたら……」 ナツメ「そうね、私もヤマブキで今までのように ってわけにはいかないかもね」 「そこそこ名前も知れてしまっているし」 後半は小声で言ったので唯の耳には届かなかった すると唯が それなら と言い 唯「わたし一緒に行こうよ!これでもわたしバッチ2つも持ってるんだよっ」 エッヘンといいながら胸を張る ナツメ「あらっ、唯はジムを巡っているの……ね」 ナツメは意外そうな顔をして、唯を見た 唯「あ~っ、今意外そうな顔をしたね~」 ごめんなさいとナツメは笑いながら言い、 ナツメ「そういうことなら、唯に守ってもらうっていうのもいいかもしれないわ」 そして、でも、と継ぐと ナツメ「それならこっちを守ってもらおうかしら」 差し出したのは、さきほどの液体の満たされた容器に入った破壊の遺伝子だった ナツメ「おそらく、私はこれから狙われ続ける……だから、これを唯に守ってもらいたいの」 そういって、ナツメは唯の反応をまつ そして唯は 唯「……私にできるかな……?」 ナツメ「ええ、唯。私はあなたに託したいとおもったから頼んでいるの」 そして唯はナツメの手に己の手を伸ばし 唯「うん、わたしがきっちりこれを守るよ」 …… ……… 時は戻りヤマブキシティ さきほど唯と別れたナツメはヤマブキシティの民家の中にいた ナツメ「ごめんね、唯。危険なものを預けてしまって……。 でも、私はあまりにも皆に顔が知られてしまっている……」 そう呟いたナツメは、机の前まで歩いていき ハサミを手に取った そして自分の長い後ろ髪にあて、 ナツメ「こうすれば――」 バッサリと切った ナツメ「多少はマシにもなるでしょう……。短くすると毛先がはねてしまうけど、しかたないわね」 そうしてナツメは祈る ナツメ「唯、どうか無事で」 ――クチバシティ(ジム前) 唯「さぁ、クズクズとしているというわけにもいかなくなったし、ジム戦も済ませてしまおう!」 オー と一人でいいながら、目の前の大きな施設を見る 唯はポケモンセンターでポケモンたちを回復させ、クチバジムの前 ここが電気タイプのジムということは、先ほどのポケモンセンターのジョーイさんから聞いていた ジムの前に掲げられた看板を声にだしてよむ 唯「いなずま……あめりかん?」 唯「たのも~~~~!!」 いつもと同じようにジムに入る そこには ???「オー……用心深い ミー としたことが…… なんて タイミング での挑戦者ネ!!」 ジム内を見渡してみれば、そこには大量のゴミ箱 そして、そのゴミ箱を漁るアメリカ人がいた ???「システムの調整中のタイミング に来るとは、ユーはラッキーガールネ」 「カモーン!! コート は こっちネ」 サングラスをかけたガタイのいいアメリカ人は唯を奥に招き入れた 唯「………」 唯はしゃべらない なぜなら 唯「あわわわ、外人さんだよぉ~……英語…英語……」 ???「ヘイ、ガール。早くコッチに来るといいネ!」 案内されたのは地面が土で固められたバトルフィールドだった ???「バトルのルールは ワン オン ワン いいネ?」 唯がコクリッとうなずくと 「オー……自己紹介がまだでしたネ、ミーの名はマチス。元アメリカの空軍少佐ネ」 名乗るマチスはサングラスをとりながら言う マチス「ヘイ、リトルガール! ミー は センソウちゅう エレクトリック ポケモン を つかって 生き延びたネ!」 「ミンナ ビリビリ うごけない。 ユー の ポケモンも 同じ道を たどる。 ちがいない」 「さぁ、ゴー ネ! ライチュウ!!」 ライチュウ「ライライッ!!」 繰り出されるのは1mくらいのネズミのモンスター オレンジ色の体毛と、長いしっぽが特徴的だ 唯「わぁ!!ライチュウってことは、トキワの森で見たピカチュウの進化系かな~」 「抱きつきたいよ~~」 フカフカしていそうなモンスターを見、いつもの唯のクセがでそうになる 唯「おっと、ジム戦を忘れるところだったよ……」 「今回も勝つよー!!行ってリュー太」ボンッ ミニリュウ「リューー!」 ミニリュウをフィールドにだし、図鑑でライチュウの情報をチェックする No.026 ライチュウ からだに でんきが たまってくると こうげきてきな せいかくにかわる。 くらいところで ひかってみえる。 マチス「準備は イイみたいネ!なら、さっそくゴー ネ。 ライチュウ、でんこうせっか!!」 長い耳でその言葉を捕らえたライチュウは走り出す そのスピードは体格に左右されず、速い 唯「リュー太、こっちも神速で対抗して!」 地を這う竜が、風を気って突撃した 両者ぶつかり合う マチス「オー!ユー も なかなか の パワー ネ!」 そういったマチスにはどこか余裕がある マチス「でも、ビリビリには 気をつけるネ!」 激突の反動とともに後ろに下がる2匹 だが、ミニリュウの様子がおかしかった マチス「これは ラッキー だヨ!さっそく マヒ状態ネ。この勝負はミーが手にするネ」 唯「……」 痺れ、動かないミニリュウにライチュウの攻撃が襲い掛かる マチス「ライチュウ、10万ボルトでさらに ビリビリ させてあげるネ!」 黄色い電気袋から、バチバチと音が鳴る そして、尾を地面につけ ライチュウ「ラーーイチュウウ!!!」バリバリ 放った。 その圧倒的な電撃がうごけないミニリュウを襲う マチス「ドラゴン が 電気に 強いって言っても、さすがにこれは 大ダメージネ!!」 「さぁ、ライチュウこれで終わりにするネ」 マチスが指を鳴らすと、ライチュウの筋肉がふくれあがる マチス「気合パンチ ネ!!」 出された命令に、ライチュウはミニリュウに近づき、パンチの構えを取る と その時、いままで黙っていた唯が呟いた ――……来たね 呟きの後に続くのはのは、叫び 唯「いまだよっ、リュー太!!りゅうのいかり」 下された指示にミニリュウは動き出す。 さきほどのしびれなどなかったかのように。 そして、パンチの構えをしているライチュウのおなかに青い衝撃波をぶち込んだ 隙だらけだったライチュウが吹き飛ばされ マチス「ノー!! ユーのポケモンはさっきまでビリビリだったのネ! ワーイ!?」 唯「だっぴだよっ!前にピカチュウと戦ったときもビリビリしびれちゃったもんね、リュー太。今まで黙っていたの もリュー太をだっぴに集中させたかったから」 マチス「ブラボー!! 今まで ユー を 少し 甘く 見ていたネ」 ライチュウはすでに起き上がっていつでも攻撃に移せるようにマチスの指示を待つ ミニリュウもまだ勝つ気満々といった様子で唯の指示をまつ そして一斉に指示が飛ぶ 唯・マチス「こうそくいどう!!」 まったく同じタイミングで同じ命令が下された ライチュウは地を駆けるようにスピードにのり ミニリュウは地を這うようにスピードにのる 2匹の姿がぶれる。 ゆらりっ と消えたかと思うと、シュンッ と消える 唯「神速!!」 マチス「でんこうせっか!!」 最初の激突が何倍ものスピードを得て再び繰り返されようとしていた 高速の世界で2匹はぶつかり合う。 ――ドンッ まずは音が響いた。そしてそこに残された結果は マチス「オー ノー!!シット!!」 そこにはライチュウが目を回し、伸びていた 唯「やった……やったっ!勝ったよ、リュー太~!!」 決着のついたフィールドに、唯はかけよりミニリュウに抱きついた ミニリュウ「リューー!」 ――クチバジム マチス「ユー の 強さ は トゥルース! つまり 本物 ネー!」 そういって、豪快に笑うマチスに唯は 唯「お~、さんきゅー、さんきゅー」 困り気味に、知っている基本的な単語を並べる マチス「オッケー オレンジバッチ やるヨ!」 オレンジバッチをマチスから受け取り 唯「やった、これで3つめのバッチゲットネ!!」 「……あれ?口癖うつちゃったっ!?」 「VSライチュウ」〆 11
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▼ ――唯の家(午前8時30分) 唯「うーん!!」 全身を弓のようにそらし間延びした。 起きたばっかりの様子をみせる唯だ。 唯「今日はジム戦だね~、みんなよろしくね」 そういって枕元の目覚ましの横に並べた、モンスターボールに話しかけた そのなかには、さまざまな形状のポケモンが入っているが、 その言葉にとった行動は一つだ みなが、力強くうなずいた 唯「(うん、きっちりと起きれたし、体調も悪くない)」 普段憂に起こされるまで起きない自分にとっては、すごく貴重だ とおもう 唯「(緊張してる……のかな?)」 自分でもわからない感覚にとらわれているようだった ――コンコン 唐突にノックの音が響き、部屋のドアが開いた 憂「おねえちゃん、起きてるー?」 エプロン姿の憂が顔をだした 唯「うん、ばっちりばっちり。このとおりだよっ!!」エッヘン 一人で起きたことに得意げになるが 憂「ふふふ、ご飯できてるから、着替えたら下におりてきてね?」 スルーされた 唯「それじゃ、いってくるねー。憂もよかったら見にきてね~」 憂「うん、食器とか片付けてからいくね~」 リビングから返答がある。 朝食も取り、準備はばっちりだ ……いよいよジム戦かぁーやるぞー 気合を心の中で入れ、玄関の扉を開いた が 憂「おっ、おねえちゃん!!モンスターボール、モンスターボール!!」 5つのモンスタボールを手のひらにのせた憂に、呼び止められた 唯「ありゃ……?」 ――トキワシティ 一番道路を抜け、トキワの町へ入る 小さな街だ。 街道にさえ入ってしまえば、ジムなどすぐに姿をあらわす 唯「いよいよだね……さぁ、みんながんばろうっか♪」 ジムはすぐそこだ。 唯は歩く速度をほんの少し上げ、ジムの扉へと向かうが しかし グリーン「……きたか」 ジムの外壁にもたれ掛かるグリーンがいた グリーン「ついてこい」 その一言だけをいうと、町外れの森のほうへと歩を進めた ――トキワ郊外 グリーン「ここでいいだろう」 あたりを見渡せば、木々に囲まれた天然のフィールドともよべる場所があった その中央には大きなスペースがあり、ジム内より大きいバトルフィールドだ 唯「わぁ……すごいね~」 唯ののんきな声とはうらはらに、グリーンの鋭い声が響く グリーン「お前は好きな数だけポケモンを使うといい。それでお前が俺のポケモン を一体でも倒せたなら、グリーンバッチをやろう」 唯「え?」 いいながら、対面に向かって歩いていくグリーンを見送りながら、唯は思う 唯「(それって……)」 なめられている お前とはそれぐらい力の差がある。そう叩きつけられたようなものだった 対等ではない。そういわれた気がした 胸のうちに悔しさが生まれる だから ……勝つ 勝ちたいからという意思から、勝つという決意に変わった そしてグリーンが唯の対面につき向かい合った 唯「いくよ、カラ太」ボンッ グリーン「カラカラか。行け、リザードン」ボンッ お互いの初手となるモンスターが繰り出された 最初に仕掛けたのは―― 唯「カラ太、速攻だよ。ふところにとびこんでボーンラッシュ!」 カラカラが骨を両手で握り、飛び掛った グリーン「リザードン、こわいかおだ」 ギンっとリザードンがカラカラを睨み付ける カラカラ「カラッ!?」 カラカラがリザードンに威圧され、少しの隙をみせた グリーン「ひるんだ隙を狙え、しっぽをふれ」 ゴウッとリザードンの尻尾が地を這いながら轟音を上げた 向かう先は 唯「カラ太、守って!!」 その指示にカラカラが骨を縦に構え、受け止めた グリーン「ほぅ……これぐらいでは吹き飛ばないか……」 ならば、とグリーンが繋ぎ グリーン「飛べ、リザードン!わざわざ地上戦に付き合ってやることはない」 リザードンが大きな翼を広げ、太い足で大地を蹴り出した 唯「カラ太、まだ高度は高くないよ。ホネブーメラン!!」 カラカラ「カラっ!!」 骨を投げた クルクルと回転しながら骨はリザードンの翼へ向かうが グリーン「カラカラごと熱風で吹き飛ばせ」 リザードン「ガアアアアアア」 翼を大きく後ろへ逸らし、そして羽ばたいた 風が空を切る音がやけに大きい そして骨は風に負け、地面に叩きつけられ カラカラ「……!?」 熱風が真上から叩きつけられるように襲う 地上の砂が巻き上げられ カラカラを巻き込みながら地上へぶつかった風と熱は、横へ逃げるように方向を変える 当然、その真っ只中にいたカラカラは 真横へと吹き飛ばされ ――ドンッ 木へと衝突し気絶した。 唯「っ、戻ってカラ太!!そしていって、ビー太!」 カラカラをボールに戻し、かわるように出てきたのは スピアーだ 唯「こうそくいどう!!」 残像を残しながら、加速していくスピアーを グリーン「火炎放射で狙い打て」 リザードンの口から出た炎が襲う が 唯「大丈夫、あたらないよ」 その言葉通り、スピアーが上から降るように放たれた炎をかわす 唯「上昇して、みだれづき!!」 いつのまにかスピアーの位置はリザードンの真下にあった そして、スピードを落とさずに高度を上げる 懐にはいりこみ 唯「いっちゃええええ」 スピアーが両手の針でリザードンを何度も刺し当てるが グリーン「スピードに頼りすぎで、力が入っていないな。そんなものではリザードンの体はつらぬけない!」 唯「ならっ……!!」 スピアーがリザードンの懐を抜け、さらに上空の位置につけた 唯「(この後フィーちゃんもいるから、出来る限り飛行手段はなくしておきたい……だから)」 「翼を狙って、ビー太!!ダブルニードル」 翼ならば体に比べて、薄い。 そう考え、スピアーに指示をだす ――ブンッ 狙いを定めたスピアーがスピードをあげた リザードンの大きく開かれた翼は無防備だ だから、かまわずつっこんだ だが ――バサッ 狙いの先にリザードンの翼はなかった 唯「(なっ、空中で翼をたたんだ)」 翼をたたみ重力にしたがい少し下へと下がったリザードンが再び翼を開き 丁度スピアーの真下の位置でホバーした グリーン「カウンターだ」 リザードンの拳に炎が宿った そして アッパーのように、スピアーへと真下からブチこんだ!! その一連の動作は、唯に闘牛士を連想された 翼をマントのようにしてひらりと、挑発して攻撃を誘う 唯「(やられたっ!!)」 そう思ったときには、すでにことが終わった後 スピアーが落下する 唯「戻れ、ビー太」 グリーン「こんなものか?カントーもレベルが落ちたものだ」 唯「っ……・がんばってフィーちゃん」 イーブイ「ブイブイ」 グリーン「いいのか、そいつで。またカラカラの二の舞になるぞ」 唯「いいんだよっ!フィーちゃん、がんばって」 グリーン「ふん……やれリザードン。熱風だ」 カラカラの戦闘シーンが再び再現されようとしていた リザードンが高度を下げる 上空にいては、熱風の威力が格段に落ちてしまうからだ グリーン「そら、お望みの展開だ!」 大きな翼から再び熱と風が放たれた 唯「フィーちゃん、こらえて……!」 イーブイが熱風に巻き上げられた砂埃のなかに消えていく ――ゴウッ 一振り、二振り、とリザードンは翼を振るい そして技が途切れる瞬間がくる 唯「いまだよ、フィーちゃん、とっしん!!」 砂埃の中、イーブイが空中へと飛び出し 低空へと降りてきていたリザードンのボディへと己の体を捨て身でブチあてた グリーン「……!? まだ耐えていたか!?」 「だが――」 攻撃を食らったリザードンは空中でフラリとぐらつくが グリーン「悲しいことに威力が足りないな!!」 持ち直した 一方、最後の攻撃を放ったイーブイは地上へと落ち目を回している とっしんの反動だ 唯「これもだめ……なの? 戻って、フィーちゃん」 イーブイをボールに戻したとき、カタカタと唯の体に震えがきた ポケットに入れたモンスターボールだ その一つを取り出し、中に入っているポケモンと目をあわす 唯「リュー太……?」 じっとハクリューと見つめあうと 唯「おちつけってことかな?」 そういうと、ボールの中のハクリューがコクンとうなずいた 唯「……」 考えてみれば、最後のジム戦ということで余計な力が入っていたのかもしれない 熱くなりすぎた とも 相手は自分より強者だ。 そのことは本当は戦う前から自分でもわかっていた。 認めたくなかっただけだ。 そして ただ、いつものようになんとかなるだろう と慢心していた。 それが甘かった 相手は勝負に関しては真剣だ。 さきほどから手を抜いている様子などもまったくない 唯「(これは失礼……だったよね)」 一度大きく、深呼吸をした すると、景色が一新した 辺りをもう一度よく見渡すと、いつのまにか憂がいた その顔は心配そうで 唯「(心配かけちゃった……よね)」 そして、グリーンを見据える 相手はいまだに何も言わずに自分のことを待ってくれている まるで万全を出す間を与えてくれているように 相手は待ってくれる相手だ。 そのことにありがたいと思いながらも 唯「ふふ、グリーンさんって実はいい人だったり!」 その言葉にもグリーンは反応は示さないが 唯「これからは今までのようにはいかないよっー!」 唯が新しいボールを掲げた 「VSリザードン(前編)」〆 唯「GO、リュー太!!」 ハクリュー「リューー!!」 オーラを纏う美しい蛇のようなドラゴンが繰り出された 唯「リュー太、竜巻!!」 リザードンの周りを風が渦巻いた あたりの岩の礫や砂を巻き込みながらも、円を描きながら竜巻は拡大していく グリーン「っく……リザードン、上空へ逃げろ!」 竜巻の中心部からリザードンが飛び出した 唯「(大丈夫、消耗させてる。まだまだ押せるよ)」 「リュー太、雲を呼んで!!」 ハクリュー「リュウウン!!」 ハクリューの首につけた玉が、光りを放ち 天へと抜ける 大きな雲が空を隠すように覆った グリーン「リザードン、竜の舞だ!!」 リザードン「ガァアアアア――」 空を飛ぶリザードンが咆哮を上げた そして 音が響いた 翼で空を切る音だ ヒュンと鳴らしては、また重なるように音を上げる 風が動く 尻尾の炎が華のように咲きほこり、ゆらゆらと揺れる そして揺らぎは本体へとも伝播する ――ユラッ リザードンの体が揺れて、消える 正確には消えているわけではなく、認識をずらす といった感覚だろうか そして音と動きが重なった 23
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唯「ふぅ……すでにねむっちゃってるよ」 エリカ「眠り……?そんな、自身の粉は食らわな……!!」 そこで気がついた 先ほどの不振なイーブイの大きく口を開ける行動 あれは エリカ「あくびでしたのね……!」 唯「あとちょっと眠るのが遅かったらこっちがやられてたけど、フィーが頑張って くれてよかったよ。ねっ、フィー?」 ボロボロとなったイーブイをそっと抱き上げると イーブイ「ブイッ!!」 体力も極限の中、イーブイが答えるように鳴いた エリカ「そうですわっ、このイーブイですけど……」 「もしかして、このイーブイはタマムシ大学にいた3匹のイーブイではありません か?」 抱えられたイーブイにそっとエリカが近づいた 唯「うん、たしかマサキさんも博士もそういってたよ」 エリカ「やはりそうですか!あのイーブイがこれほど人に懐くことがあるとは…… 正直私驚きました」 「あ、そうでした。バッチでしたわね。……はい、これがレインボーバッチです」 そういって花をかたどったような鮮やかなバッチを差し出した 唯「やった、これでバッチ集めも半分のところまできたよっ!!」 喜ぶ唯に、エリカも微笑む、が エリカ「唯さん、少しお話があります」 すぐに深刻そうな顔に変わってしまった。 ――タマムシジム(エリカの私室) 唯「わぁ、すごいっ!」 その空間に足を踏み入れた唯の最初の感想はそれだった 周りをみれば、たくさんの香水を並べた棚や活けられた花、立てかけられた弓など が目につく エリカ「それで、さきほどの続きですが」 あたりを興味深深にキョロキョロする唯にエリカが切り出した エリカ「あなたがロケット団の狙いである破壊の遺伝子をもっていることはナツメ さんから聞き知っています」 唯「そうだ、ナツメさんっ!!ナツメさんとエリカさんはどういう関係なの?」 ナツメという単語を聞いた唯がすかさず反応した エリカ「ナツメさんと私はいいお友達ですわよ。同じ立場の職ですしね」 唯「(同じ立場の職……?二人とも綺麗だしモデルさんでもやってるのかな?)」 エリカ「続けますが、唯さんがナツメさんと別れられた後、ナツメさんはここタマ ムシジムにやってきました」 「予知夢の話、ハナダシティであったこと、全て話してくれました。そして 協力してほしいとも」 唯「つまり、エリカさんは味方ってことでいいんだよね」 エリカ「ええ、そして唯と名乗る子がジムに来たときに、 なにか困っていることがあれば聞いてやってほしいともおっしゃってまし た」 ですがとエリカは繋ぎ エリカ「その様子では、特に今のところ困っているということはなさそうですね」 唯「うーん、いまのところはない……かな……」 エリカ「ただ一つ気になることができました」 唯「え?」 エリカ「唯さんのイーブイです」 唯は首をかしげたまま、次の言葉を待つ エリカ「そのイーブイは元はタマムシ大学にいた といいましたね?そしてあまり に懐かないためマサキさんの手に渡った。ですが、実は懐かなかった という理由 だけで手放したわけじゃないのです」 「その子がまだタマムシ大学にいたころ、ロケット団と思われる男に大学が襲撃を 受けました」 淡々と語りが始まった エリカ「その男は、イーブイの研究をやっていると知ってやってきたのでしょう。 そこでイーブイを出せ と」 「その場はなんとか追い払いましたが、大学側はやっかい払いをするようにイーブ イ達をマサキさんの手に渡してしまったのです」 唯「フィーちゃん……」 モンスターボールに入っているイーブイを見つめた エリカ「そして今はあなたの手に と言うわけです。」 唯「…………」 つまり、とエリカは言い エリカ「あなたはロケット団に狙われる理由がもう一つ増えてしまったと言うわけ です」 「まだばれていないのが、幸いですが」 エリカの顔つきが厳しいものとなる エリカ「あなたに……その2つのものが守れますか?」 唯「……わたしは……むずかしいことはあんまりわからないけど、それでもこれは 守らないといけないってことはわかってる。フィーちゃんだって同じだよ。この子 はもう私の友達、だから」 唯「――絶対に守りきるよ」 そういった唯の顔はいつもよりりりしいものになっていた 「VSラフレシア」〆 エリカ「ここからならば次はセキチクシティになるでしょう」 「自転車はお持ちですか?」 質問の答えに唯は首を横にふる エリカ「ならば、シオンタウンを経由してそこから南にいくしかありませんね」 「ここから東へ行くと地下通路があります。そこを抜けさらに東に行くとシオンタ ウンです」 唯「うん、いろいろありがとう。エリカさん」 そうして唯が出発したのがジム戦の翌日だった ――シオンタウン 唯「やっとついた~、ここがシオンタウンかぁ」 一人ゴチる唯に1人の少女が近づいてくる 少女「ねぇ、お姉ちゃんはこの街は初めてなの?」 唯「うん、実はそうなんだ。よかったらこの街のことを教えてくれるかな?」 唯が少女に目線をあわすため、しゃがみ問いかけた 少女「えっとね~、この街はね。もうすぐラジオ塔ができるの!ほら、あそこ」 そう言って1つの塔のほうを指差す 唯「あれのこと?」 唯がおなじほうを指し、確認の意味を込めて聞き返すと 少女「うん!少し前まではポケモンのお墓だったんだけど、ラジオ塔になるんだっ てー」 「あとは一番上の階を局長室に工事するだけなんだけど……」 少女の言葉が濁る が、唯がそのさきをやさしく促がすと 少女「お化けが出てねー、そのお化けの鳴き声が聞こえるんだって」 「今、フジっておじいちゃんがそのお化けとお話しにいってるの」 ――タマムシシティ 唯を送り出した後のエリカはいつものようにジム業に戻っていた そこへ ジムトレーナー「エリカさま、ナツメさまから通信が入っております」 エリカ「!!……わかりました。すぐにいきます」 そうしてエリカはその場を後にした ――シオンタウン(元ポケモンタワー) 唯は少女の話を聞いた後、好奇心に負けポケモンタワーまで足をはこんでいた 唯「へ~、一回はもうラジオ局の受付になっているんだね~」 話しかける相手は傍らにいるミニリュウ ミニリュウ「リューー」 なんだかんだといっても、唯はお化けという恐怖の中一人でいくのを不安に思い お供にポケモンをだしていくことに決めたのだ 局長「おおっと、ここより上は立ち入り禁止だよ」 立派な白髭を蓄えた初老の男性が2階への階段まえで立ちふさがる 唯「えぇー、そんなぁ~」 局長「今は幽霊騒ぎでいろいろ急がしいんだ。見学ならまた今度にしてくれるかな ?」 唯「ぶーぶー……せっかくきたのに~」 不満をそのまま口に出したとき、唯の顔がピンッとなにかを思いついた顔に変わっ た 唯「ねー、おじさん。その幽霊騒ぎの原因が見つけてきてあげる!」 局長「ダメダメ、君みたいな子がうろうろするのは危険だから」 手のひらでしっしっと追い払う動作をする その動作に唯はグチグチと不平を漏らしながら、回れ右をした 唯「ちぇっ!……これでもバッチ4個ももってるのに……」 局長「!!」 唯の背中を見送っていた局長の顔が、変わった 局長「……君、ちょっと待ちたまえ」 唯「?」 静止をかける言葉に唯は、ハテナ顔を作る すると、局長はゴホンッと一度せきをして 局長「そこまで言うなら君にもお願いしようかな」 と、先ほどとは態度が変わった姿勢を示す 唯「えぇ~、もういいよぉ~。セキチクに向かうついでによっただけだし~」 そういいもう一度背中を向け去ろうとする唯に 局長「そ、そうだ!君が解決してくれると言うのならば、このスーパーボールを上 げよう!」 取り出したのは、モンスターボールの赤とは違う青のボール 唯「わぁ……!青いモンスターボールだ。本当にこれもらってもいいの!?」 局長「あぁ!そのかわり原因の捜索はまかせたよ?」 唯「うん、うん!もちろんだよっ!」 「行くよ、リュー太!」 ミニリュウ「リューー!!」 ――元ポケモンタワー2階 唯「ここももうラジオ局って感じになってるんだねー」 【2階営業部】と階段の横に貼り付けられているプレートを見て唯は呟いた 局員「こらっ、ここは立ち入り禁止だぞ!どうやってはいったんだ」 局員の一人が駆け寄ってきながら、唯に声をかけた 唯「違うよー、ちゃんと下にいたおじさんに頼まれてお化けの探索にきたんだから っ」フンス 言うと 局員「し、失礼しました!」 その様子に満足した唯はごきげんに階段を上っていった ――元ポケモンタワー4階 唯「もう、いやになっちゃうよー」 唯は3階4階と共に同じ注意をされることに、少しうんざりしていた 唯「それにしても、リュー太。なにか聞こえない?」 ミニリュウ「りゅー?」 ―――― 唯「やっぱり、なにか聞こえる……」 「なんだろう、この音」 そうして唯は耳を澄ますため、目を閉じた ――― 唯「これは……唄……?」 ミニリュウ「?」 横につくミニリュウが首をかしげる 唯「唄だ……さっきと同じ音程が繰り返されてる。何かが歌っている?」 「それにしてもなんて悲しいメロディ……もしかしてこれが幽霊騒動の原因……? 」 そして唯は階段に足をかけ、上の階へと上ろうとする が 唯「少しいやな予感がする。リュー太、一度戻って」 ミニリュウ「リューー」 ボールにミニリュウを戻し、もう一度階段に足をかけた ――元ポケモンタワー5階 唯が足を踏み入れた最終フロア そこには一人の老人が一点を見つめて、立っていた フジ「おや、君は……?」 唯「えっと、一番下にいたおじさんに頼まれて幽霊騒動っていうのを探りにきたん だけど……」 尻すぼみになっていく言葉には理由がある 唯があるものを見つけたからだ フジ「最初から幽霊騒動なんかじゃないんじゃよ……あの子がただ寂しくて泣いて おっただけじゃ」 まだ撤去されていないポケモンのお墓の後ろにいる影のようなものを指差した よく見ると、白い骨のようなものが見えている フジ「あのポケモンの母親はとっくに成仏しとるというのに、あの子はまだ母を思 って歌うんじゃよ」 唯は影のほうに図鑑を向ける No.104 カラカラ しんだ ははおやの ホネを かぶる。 なきごえは ホネのなかで ひびいて ものがなしい メロディになる。 唯「やっぱり、あの子は唄を歌ってるんだ……」 「止めなきゃ、こんな悲しい唄」 フジ「なにをするきかね?」 唯「この唄を止めて……唄はもっと楽しいものだって教えてあげなきゃ」 フジ「だが、あの子に近づくと手にもった骨が飛んでくる……」 唯「ならっ――」 ボールからモンスターを出そうとする唯を フジ「ポケモンは出さないほうがいい。この唄は滅びのうたと言ってポケモン相手 には立派な技となる」 フジが手で制し止めた 唯「…………」 少しの沈黙が流れる そして 黙りこくった唯が、なにか決意めいた顔をした 唯「……うん、やるよ」 その言葉は自分に言ったようにも思えた フジ「な、なにを」 唯が呼吸をスゥっと吸い 唯「――――」 歌った その唄はカラカラの奏でるメロディとは間逆 唯の明るい声が部屋を満たしていく そして カラカラの唄が止んだ 唯は歌うのをやめ、カラカラのほうにそっと歩いていき 唯「もう大丈夫。寂しいのなら私と一緒に行こうっ!」 カラカラのほうに手を差し出す カラカラ「カラ……」 カラカラがそっと自分の持っていた骨を唯の手に渡し、骨越しに手をつないだ形に なった 唯「そうだっ、丁度さっきのボールをもらったんだった」 そういってスーパーボールを取り出すと 唯「一緒に行ってくれるなら、このボールに入ってくれるかな?」 そう問いかけると、カラカラは自分からボールにコツンと軽く頭をぶつけ スーパーボールの中に吸い込まれていった 「VSカラカラ」〆 15
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寂れた田舎を踏み台にして、ポケモンマスターに俺はなる!! キャプテン・ルサンチマン、ゴールド!! 「よくこのページを見つけたな!かかってこいカーバ!!」 ポケコミュ裏企画第一弾!!ポケットモンスターSPECIALのアイツと戦ってみよう~ゴールド編~ ○バトルルール 4VS4ダブルバトル 持ち物かぶりなし メガシンカあり 使用不可能なポケモンは禁止伝説級、幻級のポケモンのみ、ポケムーバーから移行してきたポケモン使用可能 他細かいルールはWCS2014に準拠 ○勝利景品 やんちゃな????(孵化あまりのポケモンを用意しておいてください) ○このページを見たことを証明するための合言葉 「よくあるこった、気にすんな!」
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あ行 + ... アーケオス アーゴヨン アーマーガア アイアント アクジキング アシレーヌ アブリボン アマルルガ アローラガラガラ アローラキュウコン イエッサン♂ イエッサン♀ イノムー ウインディ ウーラオス(一撃の型) ウーラオス(連撃の型) ウォーグル ウオノラゴン ウツロイド ウルガモス エースバーン エーフィ エルフーン エンテイ オーロンゲ オニシズクモ オノノクス オンバーン か行 + ... カイリュー ガオガエン ガチゴラス カプ・コケコ カプ・テテフ カプ・ブルル ガブリアス カプ・レヒレ カポエラー カミツルギ ガラガラ カラマネロ ガラルサンダー ガラルヒヒダルマ ガラルファイヤー ガラルフリーザー ガラルマタドガス ガラルヤドキング ガラルヤドラン ギガイアス ギャラドス キュウコン キュワワー キリキザン ギルガルド キングドラ グレイシア クレセリア クレッフィ コータス コジョンド ゴチルゼル ゴリランダー コバルオン さ行 + ... サザンドラ サンダー サンダース ジャラランガ シャワーズ シャンデラ シルヴァディ + ... シルヴァディ シルヴァディ(グラスメモリ) シルヴァディ(ファイヤーメモリ) シルヴァディ(ウオーターメモリ) シルヴァディ(アイスメモリ) シルヴァディ(エレクトロメモリ) シルヴァディ(グラウンドメモリ) シルヴァディ(ロックメモリ) シルヴァディ(フライングメモリ) シルヴァディ(バグメモリ) シルヴァディ(スチールメモリ) シルヴァディ(ファイトメモリ) シルヴァディ(ポイズンメモリ) シルヴァディ(サイキックメモリ) シルヴァディ(ゴーストメモリ) シルヴァディ(ダークメモリ) シルヴァディ(ドラゴンメモリ) シルヴァディ(フェアリーメモリ) スイクン ズガドーン ストリンダー ズルズキン ゾロアーク た行 + ... タイプ:ヌル タチフサグマ チラチーノ ツンデツンデ テッカグヤ テラキオン デンジュモク ドータクン トゲキッス トゲデマル ドサイドン ドラパルト トリトドン ドリュウズ トルネロス(化身フォルム) トルネロス(霊獣フォルム) な行 + ... ナットレイ ニドキング ニドクイン ニャオニクス♂ ニョロトノ ニンフィア ヌメルゴン は行 + ... バシャーモ バチンウニ ハッサム パッチラゴン バルジーナ バンギラス ヒードラン ピクシー ピッピ ヒヒダルマ ビリジオン ファイアロー ファイヤー フェローチェ フシギバナ フライゴン ブラッキー フリーザー ブリザポス ペリッパー ボーマンダ ポリゴン2 ポリゴンZ ホルード ボルトロス(化身フォルム) ボルトロス(霊獣フォルム) ま行 + ... マシェード マタドガス マッシブーン マニューラ マホイップ マリルリ マンムー ミミッキュ ミロカロス メタグロス メタモン モルペコ モロバレル モンジャラ モジャンボ や行 + ... ヤドキング ヤドラン ら行 + ... ライコウ ライチュウ ラグラージ ラティアス ラティオス ラプラス ランドロス(化身フォルム) ランドロス(霊獣フォルム) リーフィア リザードン ルカリオ レイスポス レジアイス レジエレキ レジスチル レジドラゴ レジロック レントラー ローブシン ロトム + ... ノーマルロトム ウォッシュロトム ヒートロトム カットロトム スピンロトム フロストロトム わ行 + ... ポケモンテンプレ
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立体ポケモン図鑑 第5集 ★ラインナップ★ 全11カプセル 1.トサキント、アズマオウ 2.ズバット、ゴルバット、クロバット 3.ワンリキー、ゴーリキー、カイリキー 4.ヒンバス、ミロカロス 5.ヒンバス、ミロカロス(遊泳) 6.ヒトデマン、スターミー、サニーゴ 7.ピチュー、ピカチュウ、ライチュウ 8.ネイティ、ネイティオ 9.エアームド、キリンリキ 10.カイロス、ヘラクロス 11.カイオーガ 雑談etc... ■価格 200円(税込) ■発売時期 2004年4月下旬 大好評の『立体ポケモン図鑑』の第5弾の目玉は、何といっても『ピカチュウ(ピチュー、ライチュウも同じカプセルに入っています)』が仲間入りしたこと。さらに、『ヒンバス』から進化する『ミロカロス』も2種類のポーズを用意しました。また、『カイオーガ』はカプセルに入るギリギリのサイズで立体化! 全23種のポケモンが11カプセルに入っています。ポケモンマスターを目指して、ポケモンゲットだぜ!
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ここはポケモンのチャットです。 ポケモンのチャット←ここをクリック ポケモンのチャットのホームページ←ここをクリック ポケモンのチャット住人紹介←ここをクリック 荒し対策マニュアル←ここをクリック チャット状況 入室している人数users.png 閲覧している人数roms.png してはいけないこと 下ネタ・エロ・グロ・暴言などほかの人を不快にさせる行為 他の人の専用アイコンを使う。(間違えたくらいならいいですけど) 必要以上の入室退室を繰り返す。 荒らし その他他の方に迷惑がかかる行為 また利用規約も参照してください。 このチャットにはアイコン機能がありますが自分以外の専用アイコンは使用しないでください。※アイコンにカーソルを合わせると文字で表示され専用アイコンかがわかります 管理人 :エレキブースター 副管理人:ハガネ コマンド紹介 コマンドとは入室してる際にコマンド名だけ入力し発言することによって起こる動作です。 以下の表はそのコメント名と起こる動作の説明および紹介です。 コマンド名 起こる動作 使い時 UNDO自分の一番最後に発言したコメントの消去間違った発言やマナーを違反している発言をしてしまった場合などちなみにコマンド名は半角英数字です。 クリアコマンド自分の発言したコメントをすべて消去自分の発言をすべて消したいときなど おみくじ運勢をランダムで表示偶に運勢でないコメントが表示されますが誤作動ではありません PSPチャットランク 話せるチャットを検索 なにか文句があるときは下のコメントフォームへ はじめまして -- GUMI (2013-01-11 00 19 03) 副管理人がかわってない -- 胡瓜 (2013-03-12 17 12 24) 名前 コメント
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――33番道路 律「っと、久々の陽の光りー……っと、思ったらもう真っ暗じゃん……」 ポケギアの時間を見ると、すでに夕飯時の時間だ もうこんな時間だったのか、思ったとき ――ハッ、それでは私達はここ、ヤドンのイドを担当させていただきます 声が聞こえた。女の声だ 方向は 律「むこうの外れの林か」 その声の方向に足をむけた だが 律「(なっ、あれは……!!」 とっさに隠れ、その様子をうかがうことにした その理由は 律「(あれって……昔ニュースで見たロケット団の服装じゃ……!!)」 先ほど、ゴールドとロケット団の話をした時は、正直半信半疑だったが 律「(ほんとに……復活してるのか)」 そんな律に気付かずに、ロケット団たちの会話は進む そこには4人の団員がいる その中にいる一人の男がゴルバットを取り出し そして ――俺はこれからもう一度カントーに戻る。だからここはお前らに任せるその言葉を受けた残りの3人の中の1人が ――しかし、ランス様!!なぜ、いまさらカントーへ?つい先日帰ってきたばかり では!その上伝説の3鳥を捕まえるなんて…… どうやら、様付けで呼ばれている今ゴルバットで飛び立とうとしている男はロケット団の中でも幹部級のようだ ――借りを返しにいくんだよ!! そう借りをな……だが、そのためには伝説クラスの力が必要だ ――しかし、伝説のポケモンなど自由に操れるとは……!! ――黙れ!! それでも、俺はあのシオンの屈辱を忘れない……確実にあの女を潰す 声を荒げた幹部級の男が、そのまま空へと飛び立とうとし ――いいか、お前ら! 俺は確実にカントーで最強のポケモンを作り出す。そのためにカントーでやることがある。 だから、と告げ ――お前らは俺の任されたここを俺の代わりに守れよ ――ハッ!! そういって男が空に消える ▼ 律「(なんだってんだよ……)」 気付けば律はその場から離れていた おそらく、あいつらはここでなにかをやるつもりだ 律「たしかヤドンのいどって言ってたな……」 どうする と自問する 相手は犯罪組織だ。かかわるべきではない と思う 相手はポケモンを改造、虐待、非合法な販売など無茶苦茶なことをやってきている 組織なのだ。 だが、 律「(本当にそれでいいのか……)」 そんな律の前に看板が現れた 文字を目でなぞり、口にだす 律「ポケモンと ひとが ともになかよくくらすまち ――ヒワダタウン……か」 ……これからロケット団たちは、この人間とポケモンが仲良く共存する町で問題を起こそうというのか その最悪の未来を予想する それは、おそらくこの町のポケモンと人間の仲を裂くことになるだろう ロケット団達によって、被害を受けたポケモンたちは人間から遠ざかる それが、悪いやつらの仕業かどうかなんて、ポケモンたちには関係がない だって、それは同じ人間が起こしたことなのだから 律「やっぱり、見てみぬフリってのは、できないよな」 ならやることは一つだ と心の中で呟く 律「ヤドンのイドっていってたな。そこへ向かえば………っと、そういえば」 「ヤドンのイドってどこだろう?」 肝心の場所が分からず、律が溜息をつく 律「はぁ……とりあえず、町に行って、明日の朝は情報集めかな」 ……洞窟に入る前に、犯罪組織にわざわざ喧嘩うるなんて他人事だと思ったけど 律「まさかこの私が……ねぇ……」 ……澪や唯は心配するかな? 律「澪なんて泣いたりしてー……なんてな」 律「(まぁ、そのときには笑って、大丈夫だったよ っていえると良いな)」 律は言葉をそこへ残し、夜のヒワダへと消えていった 「挿話」 〆 ――ヒワダタウン 律「……ったく、あのジイサンなんであんな足が速いんだよ」 そう言った律が追うのはさきほどポケモンセンターであった初老の男だ ガンテツと名乗ったそのボール職人の男は律の話を聞くやいなや、すっとんでいっ てしまった 律「……くそおお、もうちょっとしんちょうに行くつもりだったのに、これじゃぁ、正面から行くしかないじゃないか」 走りながらも律はさきほどの会話を思い出す それは…… …… … ――ポケモンセンター(30分前) ジョーイ「はい、お預かりしたポケモンは元気になりましたよ」 律「ありがとうございます。ところで聞きたいんですが……」 ジョーイ「はい?」 律「えっと、このへんでヤドンのイドって呼ばれてるところとかどこにありますかねー?あー、それっぽいところとか……」 その日律は、情報を集めようと町を駆け回るつもりでいた。 そしてその前にポケモンセンターでポケモンを回復させようとして、ついでにと思 い尋ねたところ ジョーイ「あら、ヤドンのイドっていったら、この町の東にある普通のイドよ? 特に旅人さんにオススメする観光スポットって場所でもないけど……」 律「へ?」 返ってきた答えにマヌケな声を返してしまう それは予想以上に早く目的の場所が見つかったこと そして 律「(……なんだ?そんな表立ったところでなにかしてるのか……?」 普通は誰にも見つからないところなどでやるものではないか と思う。 現ににカントーにいたころには、アジトを持ちそこで主な行動を起こしていた と 言うニュースをみた記憶がある ジョーイ「あ、でもあまり人気はないところだから気をつけてね。あのあたりはヤ ドンばっかりだから野生ポケモンに襲われる心配はないと思うけど……」 律「はい、ありがとうございます」 ……人気がない……か。だからそんなところなのか? それとも 律「(また別の目的があるのか……)」 いずれにせよ急ぐべき かな と思う そして 踵を返し、ポケモンセンターから出ようとしたとき ???「嬢ちゃん、あんなところになんかようか?わしもこれから行くようがあるから、一緒にどうや?」 律「え?」 声のするほうへと、向くと、そこには初老の男がいる その手には少し代わったモンスターボールが握られているが ジョーイ「あらっ、ガンテツさん。あそこになにかご用が?」 カウンターにいたジョーイさんがその男――ガンテツに向かって親しげに話しかけた ガンテツ「あぁ、最近水道の出がおかしいことがあるやろ。あれの原因を探りにと思ってな」 律「ちょ、ちょっとまったー!!」 ガンテツの言葉を受けた律が待ったをかけた 律「えっと、まずガンテツさん?でいいんですよね?」 ガンテツ「あぁ、そうか嬢ちゃんは旅人か。それなら自己紹介しとこうか。わしは ガンテツじゃ。ここでボール職人をやっとる」 律「いや、まぁそれはいいんですが」 この流れはまずいなぁ と思う この人は確実に、事が知れれば突っ込んでいってしまう そのことがまずい そしておそらくそこにはロケット団がいる。 そこにノコノコと現れれば、結果は見えている ガンテツ「なんじゃ? 嬢ちゃん、なにか知ってそう顔してるな」 まずい。これは 律「いやぁ、ちょっと今はやめといたほうがいいかなぁ なんて」 ガンテツ「やっぱりなにかしっとるんやな」 確実に 律「えっと、あはは……」 ガンテツ「嬢ちゃん……!」 洗いざらい知ってること吐かされる流れだ 律「……」 ガンテツ「なんやいってみぃ」 ほら、こうなった 律「……はい」 ……… …… ガンテツ「なんやてー!!ロケット団が悪さをしとるー!?」 怒声が混じった声が部屋に響く 今律はガンテツの私工房ともいえる場所にいる どうやら、この頑固そうな職人は弟子もとらず、ただひたすらボールにうちこんで来たらしい あたりの棚には、いろんな完成形の変わったボールや、その製作途中のものがおかれていた が 今放ったガンテツの怒声により幾個が宙へと転がり、重力によって下へと引かれた 律「と、とりあえず落ち着いてくださ……」 ガンテツ「これはこうしてはおれん!今すぐ急いでたわけどもをとっつかまえてやる」 律のなだめる言葉など聞かずに、ガンテツは帰ってきたばかりの工房を後にしようとする 手にはボールの製作に必要なものなのか、そこらにあった金槌をもっている ガンテツ「それじゃ、嬢ちゃんはここでまっとき!! わしが解決してきたる!!」 律「ちょ、まっ…」 律の返答など聞かずに、ガンテツが外へと飛び出した その勢いに呑まれ、呆気に取られた律だが 律「いやいやいや、なんでこうも……!!」 言うと後ろ髪を掻き 律「ああ、もう私も追うしかないじゃないかー!!」 誰もいない工房で一人むなしく叫んだ …… … そして、今その後を急いで追いかけるように足を急がせるわけだが 律「って、私正確な位置とかわからないんだけど……」 「えぇい、なんとでもなれー!」 ヒワダの町を横切りながら、そんなことを叫んだものだから、周囲の住人の目が痛いが そんなことに頬を染めている暇すらもない 律「っと、いたー!!………って、曲がった!!」 ガンテツの姿を遠目に見つけるが、その職人は方向転換しすぐに律の視界からきえてしまった ――33番道路 律「あれ、このへんだと思うんだけど……」 律は迷っていた このあたりは緑が豊かすぎて、木々が周りを遮ったりもしている 律「おっかしいなぁ。そんなに遠くないと思うんだけど……」 そのとき ――お前ら!!こんなことしてたたで済むおもてんのかぁーー!! 明らかに聞いた声が空へと響き渡った それはまぎれもないさきほどのボール職人の声で 律「こっちか!!」 その声の下へと急ごうと、速度を上げた ――ヤドンのいど(周辺) 律「(あれか……)」 律は草陰に隠れてその様子をうかがっていた 下っ端1「まったく、このジジイどこから嗅ぎ付けてきたんだか……」 そこには縄でぐるぐるに巻かれ気絶させられたガンテツの姿とロケット団の男と女がいる 下っ端2「ほんと、嫌になるわね。ランス様に任されたっていうのに、もう問題事」 女のほうの団員がはぁ……と溜息をつくと 下っ端2「しかたない。私はこのへんを見回ってくるわ。このジジイが大声だした せいで人がきちゃったら大変だもの」 下っ端1「おい、このジジイはどうするんだ」 下っ端2「とりあえず、それはそのヘンに転がしておけばいいわ。どうせ動けやしないだろうしね」 それから女が、それから、と言うと 下っ端2「あなたはさっさと中へ入って合流して作業してきなさい」 その言葉に男の団員がムッっとする 下っ端1「……俺はお前の部下になったつもりはないんだが」 下っ端2「はいはい、分かってるわ。私もあなたも対等。私は私の仕事を、あなたはあなたの仕事を。それでいいわね」 下っ端1「……ふんっ」 男はくるりと背を向け井戸の中へ入っていく そして 下っ端2「やれやれ、ほんとに疲れるわ」 そういうと、女も木々の中へと姿を消していった 律「(……いまだな。とりあえずガンテツさんの縄をほどくか)」 そうっと、律が井戸へと近づいていく そして ガンテツの縄をほどくと 律「あっちゃー、この人どうしよ……まぁ、とりあえず草陰に隠しとくか」 さきほどの自分の隠れていた場所に戻り、ガンテツを隠すように寝かせた 律「さてと……」 律がゆっくりと立ち上がり、イドのまえでどうするかを考える 律「(とりあえず、中に入るか……いや、さっきのやつが帰ってきたら挟み撃ちになるか……)」 井戸の中をのぞくと、そこは井戸というよりかは地下壕のようになっているようにもうかがえる 律「(挟まれたら逃げ場は……なさそうだな)」 「さてと、どうする……」 『あらぁ?さっそく人が来ちゃったじゃない。でも、よかったわ、戻ってきてみて。あぁ、あなたにしては良くないわね。だって……』 律があわてて声の方向へ振り向いた 下っ端2「あなたはもう無事にかえれないもの」 そこには先ほど見回りに行ったはずの女がいた ゆっくりと近づいてくる彼女から遠ざかるように一歩後ろに下がり、律はボールに手をかけた 下っ端2「あら、トレーナーだったの、あなた」 律「……でろ、イーブイ!!」ボンッ その言葉に答えず、投げたボールからイーブイが繰り出された 下っ端2「そう、抵抗する気ね。いいわ、どうせ最初から力づくでいくつもりだったもの」 「いけ、アーボ!」ボンッ 対して出されるのはとぐろを巻いた紫色の蛇のモンスターだ 律「……いやぁ、今日は最高についてないと思ったけど、そんなことないなぁ」 律がポツリと言葉を零す 下っ端2「?」 その言葉にわずかに女が首を傾けるが 律「だってあのまま、井戸に入ってたら挟み撃ちだろ? なら、あんたの登場は最高のタイミングだよ」 そう 「あんたを倒しちまったら、あとは後ろを気にせずに中で闘えるもんなぁ」 律が不敵に笑うのに、対して、女が唇を噛む 下っ端2「……いってくれるじゃない」 30