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194 :名無しさん:2013/03/07(木) 23 57 25 ネタ~ 929氏のモニカさんと少佐の決戦1年後設定 日高戦争から1年 ナイトオブラウンズ末席に座する女性モニカ・クルシェフスキーは自宅である嶋田邸で暦を見つめていた 「早いものであれからもう1年か」 1年前、日本ブリタニア連合軍の前線司令官として自らKMFフリーダムを操り戦場を駆けたモニカは激戦の中で好敵手と出合い、討ち取っていた 今日はその好敵手の命日 「シゲタロウさん」 彼女は台所で朝飯を用意している夫を呼ぶ 結婚して何年にもなるのに一向に料理の腕が上達しないモニカに代わって彼が料理を作るのが嶋田家の日常 本当は嶋田邸で働く家政婦やモニカの実家から送られたメイドの仕事だが自分達で出来ることは自分達でするようにしているのである 「どうしたんだい?」 手を止めた彼が台所から顔を出す 「シゲタロウさん、明日お時間ありますか?」 「とくに用事はないから空いてるけど……なにか有るのか?」 「はい、もし宜しければ明日、私とシゲタロウさん。サクラの三人で高麗に行きませんか?」 「え?!こ、高麗に……?」 なにを言い出すんだコイツは?とでも言いたそうな夫 彼はあまり高麗に良い印象を持っていない かくいうモニカも同じではあったが、彼女の場合あの戦場で戦った好敵手とその部下たちという例外を目の当たりにしていた為、少しは印象がマシになっていたのである とはいっても「好き」にはなれそうにもないが 「実は、今日は以前話した好敵手の命日なんです」 「あ~、君が言ってた高麗首都防衛隊の」 1年前、戦後処理を終えて日本へ帰還したモニカは夫に高麗で戦った騎士の話をしていた もちろん高麗人に彼女が話すような高潔な人がいたなど信じてくれなかったが 最後の最後まで首都に止まり、ブリタニアの戦女神と称されるナイトオブトゥエルブと戦った高麗軍人がいたらしいという噂を聞き最後は信じてくれたのだ 「ええ、その騎士と認めた好敵手の墓標に花を一輪添えたいと思いまして。シゲタロウさんとサクラには関係ありませんが、お付きあい頂けると幸いです」 「俺はいいよ。君が認めて君を相手に一歩も引かなかったのがどんな奴か見てみたいしね」 「ありがとうございます」 了承した夫はそのまま台所に戻ると朝食作りを再開する 「おか~たま~、おはよ~ございます~」 「おはようサクラ」 間延びした寝ぼけ声でやってきた娘に朝の挨拶をした彼女は、娘にも一緒に好敵手の墓参りに行ってくれないかと話し了承をもらったあと夫が作った朝食を口にした
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176 :帝都の休日2:2012/12/07(金) 22 28 30 ギアス嶋田さんロマンス 嶋田さん独身設定 15禁くらい? 帝都の休日2 「漸く話が纏まりましたね」 「ええ、基本的に何事もなく済んで良かった。互いに胸襟を開いて話せば分かり合えるという物です」 東京講和条約発効によって終結した日ブ戦争。 晴れやかに見える日本側の面々に対し、ブリタニア側は皆一様に暗い表情を浮かべていた。 それもそのはず、停戦講和という体裁こそ取っている物の、実際はブリタニアの敗戦だったからだ。 そのため講和条約の内容も太平洋全域の各種権益放棄と大日本帝国への割譲。 ブリタニア西海岸側の軍備削減と一方的な譲歩を迫られ、各種賠償金(国家予算内で支払える額)の支払いまで盛り込まれたのだから。 当初はこれに西海岸一帯の割譲まで迫られていた。 尤もこれについてはブラフであり、日本側としては「くれるといってもいらねー」というのが本音だが。 無論ブリタニア側は大いに反発したが、大日本帝国宰相嶋田繁太郎の発した一言によって沈黙せざるを得なかった。 「弱肉強食が貴国の国是なのでしょう? 貴国の礼儀に乗っ取って対等にやっているつもりですけどね それとも・・・・・・極めて遺憾ですが、貴国お得意の“区別”でもしてさしあげましょうか?」 ブリタニアがナンバーズと呼ぶ植民地人に対し行っている政策を持ち出し恫喝を交えながら西海岸割譲を取り下げた日本側に ブリタニア側は最早譲歩以外の選択肢が無くなってしまったという訳である。 何せ大日本帝国はやろうと思えばブリタニアを“区別”出来る力を持っているのを知っているからだ。 通常戦力でもKMFを越える機動兵器や戦闘機の数々を保有し、実戦投入している上、KMFの世代を上げればそれを上回る兵器が出てくる。 海に目を向ければ巨大な砲を携え、厚い装甲に覆われた巨大戦艦と、多数の戦闘機を運用する巨大空母。 そして最後に、雲を貫く大火球と、全てを薙ぎ払う衝撃波を生み出す恐るべき超兵器水素爆弾。 一体どれだけの数を保有しているのか知る由もないが、もしこれまで実戦投入されればブリタニアという国は文字通り消滅しかねない。 建国至上類を見ない負け戦に、皇帝シャルル・ジ・ブリタニアでさえ「交渉団代表のコーネリアに一任する」としか言えなかった。 「これからは、お互い良き友人としてお付き合いしていきましょう」 「ええ、互いに手を取り合い、より良い国を作っていきましょう」 固く握手を交わす嶋田繁太郎とコーネリア・リ・ブリタニア。 ブリタニア側の人間で彼女だけは悔しい表情を浮かべていなかった。 それは彼女の武人としての気質からくる割り切りの良さ。 相手は自分たちより強かった。国是に従うならば弱者の自分たちは強者の相手に何を要求されても仕方のないこと。 それだけだと。 (だがこれで終わりではない。いつかの日か必ず追いついてみせる・・・!) 177 :帝都の休日2:2012/12/07(金) 22 29 55 * 「ブリタニアとの戦争もこれで終わりですね」 ブリタニア自身は未だ各地で戦争を続けているのだが、それは日本には関係のないこと。 非情なようだが守るべきは陛下と日本の国民、勢力圏の人間であって、関係ない地域を助けるために余計な戦争を起こすつもりはない。 それに日本との戦争で国力が疲弊したブリタニアも暫くは大人しくしているだろうとの見解もあった。 尤も、辻としてはこの間に皇帝とV.V.、肉体を失ったマリアンヌを消してしまいたい処なのだが。 「嘘のない世界・・・ですか」 辻の呟きに首を捻った嶋田はああ、と思い出した。 「皇帝の目指している世界でしたか?」 「そう、寝言は寝て言えと言ってやりたいですよ。嘘のない世界なんて欲望を無くそうというのと同じくらい不可能なことです」 「そうですね。一見聞こえはいいですけど、それは人間という生物の否定以外の何物でもない・・・・・・出来れば考えを改めて、分かり合えればいいのですが・・・・・・」 「それが出来れば苦労しませんよ。それに子どものためとか言ってルルーシュ君やナナリーさんを放り出すような輩ですよ?」 人非人です、人でなしです、と続ける辻に (辻さんだけには言われたくないでしょうね) と、心の中で突っ込みを入れる嶋田。 「ま、この件に付いては追々考えていきましょう。話し合うにしても・・・・・・排除するにしても、ね」 「そ、そうですね、」 (怖いよこの人・・・) 一瞬、嶋田は虚ろな目をした辻を見て背筋が寒くなった。 相手がどんな強敵でも、超能力じみた力を持っていても、この人ならやってのけると確信させられる。 「あ、そうそう。ユーフェミア皇女が嶋田さんと個人的にお会いしたいそうですよ」 「なっ、ユ、ユーフェミア皇女が・・・?」 「ええ、コーネリア皇女から頼まれておりましてね。その場でOKしておきました」 「なに勝手なことしてるんですかっ!?」 「いえいえ、これからは良き友人としてお付き合いしていく国の皇族の方から頼まれて断るのも失礼でしょう」 「そ、それはそうですが・・・」 178 :帝都の休日2:2012/12/07(金) 22 30 40 「と、いうことで・・・・・・入ってください」 「え・・・?」 言葉を切った辻が執務室のドアを振り返って声を掛けると。 「し、失礼致します、」 扉を開けて入って来たのは――桃色の長い髪をポニーテールに纏め、少し胸元が覗くデザインの服と白のタイトスカートを着用した少女。 数日前に嶋田が帝都の公園で出会い、名所巡りをし、更には年甲斐もなく流されるままに一夜を共にしてしまった相手。 「ユ・・・ユーフェミア皇女・・・」 ブリタニア帝国第三皇女ユーフェミア・リ・ブリタニアだった。 「お、おじっ、あ・・・嶋田・・・総理・・・」 暫し見つめ合う初老に差し掛かろうかという男とうら若き16の少女。 「こほんっ、お二人とも宜しいですか?」 「え、ああ、すみませんっ、」 「し、失礼しましたっ、」 なにやらユーフェミアの桃色の髪に負けないくらい桃色なオーラを放ち始めた二人に割って入った辻は、当の面会人ユーフェミアに嶋田を紹介する。 「ええ~、もうご存じのことと思われますが、こちらが我が大日本帝国の宰相、嶋田繁太郎氏です」 「は、初めまして・・・というのもおかしいですね、講和交渉の席で顔合わせはしておりましたから・・・」 「は、はいっ、改めまして神聖ブリタニア帝国第三皇女ユーフェミア・リ・ブリタニアと申しますっっ、」 ぎこちない挨拶を交わす二人に辻は顔を逸らして笑いを堪える。 「ほ、本日はわたくしのような若輩者にお会い頂きまして、真にありがとうございますっ、」 「い、いえ、」 (ぷっ、い、いけませんね。これ以上見ていたら大笑いしてしまいそうですよ) 「すみませんが私はお邪魔なご様子なので、これにて失礼させて頂きます」 「あ、ま、待ってください辻さんっっ!!」 「それではごゆっくり」 制止する嶋田を無視して辻は執務室の扉を閉めて出て行ってしまった。 179 :帝都の休日2:2012/12/07(金) 22 31 35 * 「・・・・・・」 「・・・・・・」 辻が出て行った後、二人きりになってしまった嶋田とユーフェミアは、互いに何も言わず俯き、時折視線を合わせると勢いよく逸らして 頬を赤く染めていた。 (き、気まずい・・・何を話したらいいんだ・・・) 「た、体調は、その、宜しいですか、」 漸く発した言葉は何の意味も持たない物。 「は、はいっ、とても、いいです・・・」 それに対するユーフェミアの返事も当たり障り無い物。 「い、いいお天気ですね、」 「そ、そうですね、」 もう二人共に何を言ってるのか分からないという感じだった。 (近所のおばさんに挨拶してるんじゃないんだぞ!) 「「あ、あのっ!」」 意を決して口を開けばこれもまた同時で。 「な、なんですかな?」 「し、嶋田閣下から、」 「い、いやユーフェミア皇女が、」 「い、いえ、そちらから、」 互いに譲り合って収拾がつかない。 「・・・・・・」 「・・・・・・」 そうなるとまた沈黙の時間になってしまうのだが。 (ええい、くそっ、このままではちっとも進まんっっ!!) 流石に耐えきれなくなった嶋田はもう一度自分から話しかけた。 「その・・・また貴女とお会いすることになるとは、思いませんでした」 するとユーフェミアも同じように口を開く。 「わたくしもです・・・・・・一夜限りと、思っておりましたので・・・・・・」 思い出すのは数日前。 出会い、共に歩き、いろんな景色を見て物に触れてみた日。 そして月夜の下、吸い寄せられるように行われた秘め事。 「その、申し訳ありませんでした。知らなかったとは言え空気に流され、一国の皇女である貴女を・・・」 「そ、そんなっ、謝らないでくださいっ、わたくしの方こそ宰相閣下を・・・」 地位や立場を考えればあまりに軽はずみだった。 それも相手の素性を知ってしまった以上尚のこと。 だから謝罪した訳だが、ただ一つ、引っ掛かることがあった。 それは知っていれば求め合わなかったのかということ。 あの時流されたとは言え、互いに望み、求め合ったのだ。 そこに嘘はない。 嘘のない世界など無くとも、それが嘘ではないと分かる。 そんなもの。 「あの・・・お聞きしても宜しいでしょうか?」 「・・・・・・なんでしょう?」 「宰相閣下は・・・・・・わたくしがブリタニア皇女だと、あの場で知っていれば・・・・・・わたくしを、拒絶なさいましたか・・・」 「・・・・・・」 悲しそうに、苦しそうに訊ねるユーフェミア。 もし拒絶したと言われても、それは仕方のないこと。 それが互いの立場であり地位なのだから。 でも、それはとても悲しいこと。 そして何より嫌だった。 あの時自分を一人の女として見て接してくれた彼の口から、その言葉を聞きたくない。 例え我が儘であると分かっていても・・・・・・。 そんな不安渦巻く彼女に対し、嶋田は返事を返した。 180 :帝都の休日2:2012/12/07(金) 22 36 06 「いいえ、それでも・・・・・・受け入れていたでしょう。あんな泣きそうな顔で、目に涙を溜めて求められたら・・・・・・拒絶など出来ませんよ」 「っっ!!」 自分の思うままに。 余計な事を考えずに。 ただ正直に。 それは心からの言葉。 返事を聞いたユーフェミアの目が僅かに潤み、頬に朱が混じる。 それを見た嶋田は彼女の側に寄ると、長いポニーテールに纏められた鮮やかな桃色の髪に指を通して撫でた。 「・・・」 次いで朱に染まる頬に触れ、目に溜まった彼女の涙を指で拭う。 「悲しい話をしているのではないのですから、涙は禁物ですよユーフェミア殿下」 「・・・・・・はい」 言われて微笑むユーフェミア。 しかし一度出始めた涙は中々引かない。 「涙・・・止まりません・・・」 「これは参りましたね。誰かに見られたら私がユーフェミア殿下を泣かせていると勘違いされかねない」 困った困ったと頭を掻く嶋田にユーフェミアは。 「あの・・・・・・」 いっぱい・・・・・・泣かせてください・・・ そうすれば・・・・・・涙、止まると思うんです・・・ と、言い放つ。 「ユっ、ユーフェミア殿下、それは・・・」 狼狽する嶋田。 それはそうだろう。彼女の言をそのまま実行するというのは。 それを、此処でするということなのだから。 「ユフィと・・・呼んでください・・・」 だがユーフェミアは引かない。 ブリタニア皇女と知っても受け入れたというのを聞いてしまったから。 それならばもう、一夜の思い出で我慢する必要も、終わらせる必要もない。 何のためにここへ来たのか? これからもずっと想いを紡いでいきたいからではないのかと。 だからユーフェミアは止まらない。 「んっ、」 彼女は少し背伸びをすると、嶋田の身体に抱き着いて。 彼と唇を重ね合わせた。 「三度目・・・です」 「なにがですか」 「もうっ、言わせないでくださいっ、」 「年を取るとうら若き乙女の口から聞きたいと思うものだよ」 「あっ」 「んっ?」 「喋り方・・・おじ様に戻りました」 「おっと失礼。気が抜けてしまいま―っんう!」 言い掛けた嶋田の唇がもう一度塞がれる。 直ぐに離れたユーフェミアは。 「こちらの方が・・・いいです」 「ユフィ・・・わかりま、いや・・・わかったよ」 微笑むユーフェミアに折れた嶋田は彼女と初めて出会った時の、親しい友人の前でだけ使うため口調の言葉遣いに直した。 もうダメだ。ここまでされて何もないでは終われない。 (いけないと・・・分かってるんだがな・・・) 部屋にあった二つの影が、来客用の大きなソファの上で一つに重なる。 それは、面会時間を過ぎた頃にはまた二つに戻っていた・・・・・・。 181 :帝都の休日2:2012/12/07(金) 22 37 00 * 「大丈夫かいユフィ」 「脚がふらつきます・・・・・・」 「全く困ったお姫様だ君は」 「すみません・・・」 「お話は終わりましたか?」 「うわっ! 辻さんッッ!」 「なんです、そんなに驚いて」 「い、いや、いきなりだった物で」 「ちゃんとノックはしましたよ・・・・・・ところで」 言葉を切った辻は嶋田に支えられたユーフェミアを見る。 彼女の肌は白人特有の白。 もちろん頬も白い。 にも拘わらず。 「おや、ユーフェミア殿下。頬が赤く上気していますよ?」 「あ、あのッ、なんでもありません・・・」 「なら良いのですが」 国賓になにかあっては大変ですからね。 辻がそう言うと、嶋田は「そ、そうですね」と同意した。 「ところで嶋田さん」 「な、なんですっ、」 「ユーフェミア殿下の長くお美しい御髪がこんなに乱れてしまっていますが」 ポニーテールに纏められた髪が所々乱れ、ほつれてしまっている。 「やはり何かあったのでは?」と迫る辻に、またユーフェミアが弁解した。 「あ、あの、わたくしがきちんと梳かしていなかっただけなんですっ、」 「なるほど。それなら仕方ありませんね」 嶋田は退出するユーフェミアと少し見つめ合った後。 別れの挨拶を交わす。 「それではユーフェミア殿下、お気を付けて」 「はい・・・」 そんな二人を生温かい目で見ていた辻は、執務室のソファに目を向けた。 そこに落ちていたのは数本のピンク色の糸。 (きちんと梳かしていなかった・・・ですか) 「この様子では・・・日ブ友好、そう遠くなさそうですね」 (おっと、忘れる処でした) 「ユーフェミア殿下」 「はい、なんでしょう?」 「講和条約も締結されたことですし、今度親しい友人達を集めて飲み会を開くのですが、宜しければ御一緒にいかがですか? 日ブ親善という意味でも」 「つ、辻さん、飲み会って会社帰りのサラリーマンじゃないんですから、ユーフェミア皇女に失礼でしょうッ!」 (何を言い出すんだこの男はァァァ!! あんな変人共との飲み会にユフィを連れて行けるかァァァッッ!!) 嶋田の真なる心の叫び。 だが。 「まあっ 楽しそうですね。もし、許可が下りましたら是非とも参加させてください」 悲しいかな、嶋田の心の叫びはユーフェミアに届かない。 ただ幸いだったのは、16というユーフェミアの年齢のお陰でなんとか飲み会参加を回避できたのだった・・・・・・まる 182 :帝都の休日2:2012/12/07(金) 22 39 31 「ユフィ、嶋田総理との面会はどうだった?」 「え? あ、はい。とても有意義でした。それにお人柄も良く、あの方ならば必ずや、日本帝国とブリタニアに友好の橋を築いてくださるかと」 「そうか・・・ん? ユフィ、どうした?」 「え?」 「先ほどから下腹部をさすっているが・・・お腹でも痛いのか?」 「あ・・・い、いえ、その・・・熱い物なのだと思いまして・・・」 「熱い飲み物でも飲んだのか?」 「え、ええ、まあ、いただきました・・・・・・」 「ほう。その様子では嶋田総理との個人的なパイプはユフィが一番太くなりそうだな」 これより数日後。 神聖ブリタニア帝国第三皇女ユーフェミア・リ・ブリタニアには、日ブ友好のため、在日本ブリタニア大使館に常駐するよう勅命が下った。 飲み会 「ん? 嶋田、もう帰るのか?」 「ああ悪い山本。ちょっと約束があってな」 「嶋田さん・・・彼女に宜しくとお伝えください」 「は、ははっ、なんのことですか?」 「いえいえ、こちらのことです」 「なんだ嶋田のやつ。逃げるみたいに出て行ったぞ」 「さあ、なんでしょうね」 (ふふふ、どうやら上手く進展しているようですね。しかし実に残念・・・皆さんに紹介する良い機会だったのですが・・・ま、後日考えますか) 183 :帝都の休日2:2012/12/07(金) 22 43 23 終
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◆SDn0xX3QT2氏 氏が手がけた作品 話数 タイトル 登場人物 036 黒紅!偶然の邂逅 真田幸村、枢木スザク 119 騎士 失格 (前編)騎士 失格 (後編) 伊達政宗、神原駿河、枢木スザク 252 Innocent Days ユーフェミア・リ・ブリタニア 264 残酷な願いの中で 平沢憂、東横桃子、ルルーシュ・ランペルージ、秋山澪、原村和 279 女 の 闘い -悪夢-女 の 闘い -覚悟-女 の 闘い -無知- 阿良々木暦、グラハム・エーカー、上条当麻、ユーフェミア・リ・ブリタニア、ファサリナ、浅上藤乃、天江衣、白井黒子、C.C.、戦場ヶ原ひたぎ、枢木スザク 登場させたキャラ 3回 枢木スザク 2回 ユーフェミア・リ・ブリタニア 1回 真田幸村、伊達政宗、神原駿河、平沢憂、東横桃子、ルルーシュ・ランペルージ、秋山澪、原村和、阿良々木暦、グラハム・エーカー、上条当麻、ファサリナ、浅上藤乃、天江衣、白井黒子、C.C.、戦場ヶ原ひたぎ 氏に寄せられた感想 名前 コメント
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結合双生児といえば、本来 一卵性双生児で分離して産まれてくるハズが 原因不明ぬ分離が遅れた結果、胎児同士が結合してしまい、う。いわば体を共有する双子のことであるが。 実際に聞いてみた 結合性双生児で産まれてしまったアビーヘンゼル、ブリタニーヘンゼル(アビーはアビゲイルの略称)は こう語る。 Q.給料は1員分? 「はい、確かに私らは2なのに1員分の給料しか もらえないのです。」 確かに給料が1員分だった。 補加 結合性双生児 アビーヘンゼル、ブリタニーヘンゼルは、 1990年3月7日、アメリカのミネソタ州にて 頭部を2つもつ結合性双生児として生を受けた。 頭部、心臓、胃は独立しているものの脊柱が 臀部で癒合、また多くの臓器が共有されている。 お互いに自分の反対側の手足の感覚は無いようで 右手右足をアビー、左手左足をブリタニーが 動かしているそう。 めちゃくちゃ難しそうだがあ 長年の経験と双子のシンクロ具合で何の問題もなく 動かせるそう。 双子のシンクロって これぞ神業かいやあ!
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704 :フライルーの人:2013/08/10(土) 18 10 29 ユーロアレクサンダ・シュトゥッツァー 主な生産・配備国:イギリス王国・イタリア王国等 開発:ユーロブリタニア技術廠 概要:アレクサンダのユーロブリタニア改修版であるユーロ・アレクサンダの追加武装装備型。 もともと、旧EU系国家の吸収に際して彼らの保有する兵器を接収し、恭順した国家に最装備させることで 対EU残党戦の戦力増強を図る、というプランはEUがアレクサンダを開発した頃から存在した。 しかし、実際に接収してみて判明したアレクサンダの予想以上の正面装甲の薄さは、MTF相手はともかく、 EUの装備する同じKMFであるアレクサンダtype03に対しては不安の残るものでしかなかった。 このため、ユーロ・アレクサンダでは正面装甲の増加・ブリタニア系KMFに使用される軽量装甲材の使用等の 徹底的な改修が加えられ、生存性は大きく向上したが、機動性を若干犠牲にせざるを得なかった。 このことは、多くの兵士からは問題視されなかった(というより生存性向上を喜ぶ声が圧倒的だった)が、 一部のエース級デヴァイサーからは、「装甲と機動性を両立してこその兵器だ」といった挑戦的とも言える要望が寄せられた。 そうした要望のうち、具体的な改修案も合わせて提出したガブリエル・ゾラ元フランス自治州大尉の案を原設計として ユーロブリタニア技術廠が開発した攻防走三位一体の追加武装を装備した姿である。 ちなみに、本機の名称は技術廠の開発者が従来のアレクサンダと区別するため、追加武装を発案者のゾラ元大尉に 敬意を表して彼のあだ名である「シュトゥッツァー(伊達男)」というコードネームで呼んだことに由来する。 また、ユーロ・アレクサンダ本体への改修はアタッチメント部分など最小限に留まるため、 部品さえ揃えば通常のユーロ・アレクサンダから現地改修することも可能となっており、第二次欧州解放戦争末期には、 配備されたユーロ・アレクサンダの3割が本仕様になっていた、とも言われる。 705 :フライルーの人:2013/08/10(土) 18 11 01 武装・運用 通常のユーロ・アレクサンダとの一番の違いであるシュトゥッツァーは、アレクサンダ02までであればリニアアサルトライフルを 接続していたサブアームを専用アタッチメントに取り替えることで接続可能となる。 シュトゥッツァーの構成としては、ロングシールドブースターと呼ばれる増加ブースターユニットと一体となった、 その燃料系及び外付けユグドラシルドライブ部分を保護するシールドに、トンファーやリニアアサルトライフル等の武装を シールド両脇及び先端の三箇所のアタッチメント状況に応じて接続し、する、というものである。 EU系武装の実物を接収・研究した成果として、ブリタニア系・EU系双方の武装が、KMF用として一般的なサイズであれば、 その殆どを接続可能、という特徴があり、撃破された友軍のハドロン砲やヴァリスを装備して戦う姿や、 変わったものでは敵から奪ったと思われるウルナエッジを装備して突撃する姿も目撃されている。 基本的な運用としては、サブアーム2本で支持して機体背面からコックピット上部にかけて傾ければ 補助機動力兼対空武装兼上面/背面防御として、 腰から前面へ転回してメインアーム及びサブアーム一本ずつで支持すれば、射砲撃/突撃武装として、 それぞれ使える他、コクピットブロックでの脱出時の脱出距離増加や増加装甲・自衛武装としての使用も想定されている。 特殊な例としては、偵察からの帰路にEU軍に半包囲された小隊が、インセクトモードから低空飛行により 平地を電撃的に突破して生還、難を逃れた事例も存在する。 なお、シュトゥッツァー開発を承認した日本・ブリタニア陣営の裏の目的としては、エナジーウイングやフロートシステムの 自軍への普及によるKMFの高機動化の流れの中で、最先端技術であるエナジーウイングやフロートシステムを 供与することなく、同盟国軍を自軍と共同行動ができる程度に機動化する装備を開発したい、というものがあった。 このため、シュトゥッツァーの成功を受け、外付けユグドラシルドライブを廃し、武装を固定式リニアアサルトライフル×2とすることで コストを低減した廉価版「B・W・S(バックウェポンシステム)」が開発され、南ブリタニア大陸諸国・中華連邦・東南アジア諸国といった 同盟国や準同盟国へと供与されていくこととなる。 707 :フライルーの人:2013/08/10(土) 18 16 35 以上です。 やはりティターンズの旗のもとに、のライバル、ガブリエル・ゾラさんの最終搭乗機体、 リック・ディアス・シュトゥッツァーが元ネタになっております。 ゾラさんのEU時代はゲルググ・シュトゥッツァーみたく、ありあわせの部品でオルレアンやパンツァーフンメルを強化してたので、 その経験がユーロブリタニア傘下になってからも生きた感じですね。
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534 :二二三:2014/01/15(水) 02 07 12 久々にネタを投下~ 原作inサッドエンドで神主嶋田さん モニカさん死亡してるので要注意~ 頑張ったね どのような強運の持ち主であれ、どんなに強い運命の絆を持つ者たちであれ、全てが全て、良い結末を迎えるとは限らない ほんの少しでも何かが変われば また、僅かたりとも変わらなければ 辿り着く場所は絶対幸福の中の少数不幸へと至ることもある これはそんな少数不幸へと辿り着いたことすらも認識できない 運命で結ばれた二人の哀しく優しい出逢いと別れの話 嶋田繁太郎 日本という国の静かな山村に産声を上げた彼の家は代々続く古い神社の家系であった 彼は幼い頃より〔将来はお前が神主になるのだぞ〕と言い聞かせられ、彼自身もそれを目標に宮司の仕事を教わりながら幼少から修行に励み続けた 父曰く“繁太郎には才能がある”だそうで、その証明とでもいうのか、昔から神社の周辺で不思議な物を見掛けることが多く、普通の人には見えない存在を視る目を持った彼は、その不思議な物、俗に言う幽霊・亡霊といったこの世に未練を残してさまよっている者たちを導き、逝くべき場所へと送り出す力があったのだ 故に彼は彷徨える御霊を神の身許へ送るこの仕事こそが天職であると考え、厳しく辛い修行の毎日ながらも充実した日々を過ごしていく 皇歴2010年 神聖ブリタニア帝国の侵攻で始まった第二次極東事変 戦火は都市圏全てに及び徹底的な破壊と殺戮の末に日本は降伏 しかし当時四十半ばであった嶋田が住む山村は余りにも田舎の過疎地であり、侵攻地点からも遠く離れていた為に、直接的な戦火に巻き込まれることはなかった 田舎故に出逢いもなく独身貴族となっていた嶋田であったが、大切な両親はもちろん、村人も家族のような存在であり、誰一人傷付くことなく終戦を迎えられたのは不幸中の幸いであったと言えるであろう 日本降伏 日本人として悔しくはあったが、負けは負けとして受け入れなければならない 彼は強い信念と共に潔さというのも兼ね備えていたのだ そして始まるブリタニアの占領統治と日本の植民地化 日本はその名を奪われエリア11となり、彼自身を含む村人も皆イレヴンと呼ばれるようになった だがやはり彼が住む山村はブリタニアにとっては全く重要でない田舎の過疎地でしかない お陰で東京疎開のような厳しい環境と差別の下に置かれるのではなく、彼も家族も村人たちも、以前と変わらぬ毎日を過ごせていた 皇歴2017年 黒の騎士団という一大レジスタンス組織が結成され、日本解放に向けて世の中が動き始めても彼の毎日は変わらず、神社に来る参拝者に挨拶したり、境内の掃除をしたり、偶にサボって“掃除する振り”をしていたりと日々平穏であった 唯一平穏と言い難いのは戦争や占領統治、ブリタニア第三皇女ユーフェミアが起こした虐殺事件などで日本全国で大勢の人が亡くなったからか神社の幽霊が増えてしまったこと 毎日毎日、夜遅くまでお祓いして天へと送り出してもキリがないくらいに増加し続けていく幽霊 「過労で死にそうだ…」 ついて出る弱音も死んだ者たちは聞いてくれない。来る日も来る日もお祓い、お祓い、お祓い まるで世界中の幽霊が集まっているのではと思えるほどに多くの御霊を祓い続けていた そんな幽霊たちは皇歴2018年から2019年に掛けて更に数が増えてしまった 今までのような日本人の幽霊ばかりではなく、明らかに外国人、ブリタニア人と思わしき幽霊までもが嶋田神社に集まってきたのだ 豪奢な髪をロール状に巻いた髪型の初老の老人 足元にまで伸びた長い髪の少年 危険な香りがする黒髪の女性 〔先輩がいませんよルキアーノ様!〕と叫ぶ、とてもエッチなレオタードを着た若い女性と、その女性を引き連れたオレンジ色の髪をした不良みたいな青年 テレビで見たことがある者、まったく知らない者、多種多様な幽霊たちが現れては嶋田の手により天に召されていく (幽霊たちはこの神社をあの世へ渡る為の集合場所だとでも考えているのだろうか?) 増え続ける幽霊に手を焼く嶋田はもうウンザリだと溜め息を付きながらも流れ作業のように彼らを浄化していった 535 :二二三:2014/01/15(水) 02 08 54 “第99代皇帝ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア即位!” “ナイトオブラウンズ4名以下ロイヤルガードと親衛隊、簒奪者ルルーシュ討伐に飛び立つ!” 「敵討ちか」 社務所で一服していた彼はテレビに映るブリタニア最強の騎士集団が帝都ペンドラゴンを急襲する様子を他人事のように呟きながら眺めていた 実際に他人だから何かを言うべき立場ではないというのもある。自分はこの神社の神主でありブリタニア最強の騎士たちとは何の関わり合いもなく、ブリタニアがどうなろうが関係ないのだから そうやって他愛もない事を考えながらテレビを眺めていると、ふと黄緑色のKMFが目に入る 「あの機体」 何となく気になった黄緑色のKMF。何か懐かしいような知っているような、そんな気がしたのだ どうしてこんなに気になるのか? ジッと目で追っていたその機体は 次の瞬間には、緑の翼を持つ白いKMFの銃から発射された閃光に撃ち抜かれて爆発四散していた 「……」 あの機体のパイロットは死んだだろう。あの至近距離からコックピットを撃ち抜かれたのだから助かる訳がない 見知らぬ人物、会ったこともないそのパイロットの死が 何故か悲しかった 皇歴2019年夏 漸く訪れた平和。といっても神社の仕事に精を出す殆ど変わりない毎日だが、そんな嶋田の変わった事と言えば前世の記憶という物が蘇ったことであろうか 先日訪れた参拝者、辻正信に声を掛けられた瞬間、彼の魂の奥底で眠っていた全ての記憶が蘇ったのだ 〔お久しぶりです嶋田さん〕 〔辻……さん?〕 前世の自分はこの世界とは違う世界の昭和という時代で大日本帝国なる国の宰相であったこと それより以前となる前々世では平成と呼ばれる時代でごく普通のサラリーマンだったこと それら“自分”という人間を構成する最も大切な記憶 それを今の今まで忘れていたことが怖くて仕方がなかった 〔辻さんはいつ?〕 〔全部が終わってからですよ。まったくもって残念でなりませんね。せめて二十年早く思い出していれば何かできたと思うのですが〕 〔人生こんなものですよ〕 此処はコードギアスという世界らしいことも辻に教えられたが、それを知ったところで意味はない。全て終わったあとなのだから 〔まあ、こうなった以上は何もすることありませんし、お互いに余生をのんびり過ごしましょう〕 〔辻さんからそんな言葉を聞けるとは……〕 〔何を言います。私も今世では普通人ですから嶋田さんに無茶な量の書類を渡しに来るなんてことはありませんよ〕 〔無茶だという自覚はあったんですね〕 懐かしい前世の話に花を咲かせたあとはお互いの近況などを語り明かした そして夢幻会ではない純粋な普通の飲み会を旧会合メンバー集めてやろうとの話を最後に彼は帰って行った 辻との再会を思い出していた彼は日が傾き始めた午後、箒を片手に境内へと赴く 「いつの間にかいなくなったな」 一時期境内に溢れ返っていた幽霊たちも戦乱の終結に伴い少しずつ減っていき、現在ではもう視ることが無くなっていた とはいえ偶に現れることはあったが数が少ないので祓うのも簡単だ 天に上っていく魂を静かに見送る普通の日常が帰ってきた これが正常であり今までが異常だったのだ 「前世でもそうだったが、やはり戦争なんてものは碌なものじゃないな」 嶋田は自分なりの考えを纏めて境内を掃除する やがて日の傾きは地平に消え行くほどまでになり、街灯の少ない辺りを暗闇が浸食してきた。もうすぐ夜だ 「ふぅ、そろそろ終わりにするか」 今日はもう参拝者が訪れることは無いだろう。そう考えて切り上げようとしたが 「ん?」 視界に写り込む何かに気付き足を止めた。境内の端、敷き詰められた砂利の上で女性が一人佇んでいたのだ 536 :二二三:2014/01/15(水) 02 11 16 「女の……幽霊、か?」 その女性は流れるような長い髪を頭の左右に結い上げ赤いリボンで纏めた、KMF専用の白い飛行服姿をしていた 前髪は眉が隠れるくらいで切りそろえられ、その下から覗く蒼い瞳がまっすぐ此方を見つめている 服に刺繍された紋章からすると、恐らくはあの戦争で死んだブリタニア軍のKMFパイロットなのだろう 何となく気になった嶋田は、その女性の幽霊に近付き話し掛けていた 「こんばんは」 女性の幽霊は話し掛けられたことに驚いて目を見開く 『見えるの……ですか?』 「ええまあ、何の因果か幼少期より貴女のような死人が視えるんですよ」 『死人……そう、私は……、私は死んだのですね……』 「ええ、お気の毒ですが」 嶋田は彼女に手を伸ばし、その透けた手に触れようとしたが、結果はすり抜けるだけで触れることはなかった 「このように肉体を持たない魂だけとなった貴女には生きている私では触れることすらできませんよ」 『……』 女性は押し黙りすり抜けた手を見詰めて悲しそうな表情を浮かべている 『思い出しました……、私は…私は逆賊に討たれて……』 「……」 『仲間だと…思っていた……、彼は、イレヴンではあったけど、同じ仲間だと……』 こんな若い身空で死んだのだ。さぞや未練も多いだろう “彼”というのが誰を指しているのかはわからなかったが、恨んでいるのだろうか? どうしてこんなことになってしまったのかと嘆き悲しむ彼女に嶋田がかけてあげたのは、昔誰かに聞いたか、それとも耳にしたか、定かではないが、ふと浮かび上がってきた言葉だった 「この世はね。こんなはずではなかったことばかりなんだよ」 他人行儀な言葉使いを改め、砕けた感じの口調に変えながら、嶋田は続ける 『……』 「こんなはずじゃないこの世界で精一杯頑張るしかない。君は精一杯頑張ったかい?」 『私は……』 思いも寄らぬ彼からの問い掛けに彼女は一度言葉を切ったあと、もう一度口を開いて言った 『私は、自分の信念を貫き通しました』 537 :二二三:2014/01/15(水) 02 11 52 自分の信念を貫き、精一杯、全力で生き抜いた 空の色を思わせる蒼い瞳を力強く此方に向けて言い切った彼女に、嶋田は口元を緩めて微笑み掛けながらそっと手を伸ばし彼女の頭に触れようとする 「そうか……よく、頑張ったな」 無論のこと触れる事はできない 彼女は既に死んでいて、この場に在るのは魂だけなのだから あくまでも撫でる仕草をしているだけ 頑張った者を誉めるのは当然である それが見ず知らずの女性であろうが、彷徨える魂の救いになればいいと 「だから、精一杯頑張った君は、もうゆっくり休んでいいんだ。誰かを恨んだりしないで、ゆっくり休もう」 嶋田は撫で続ける、決して触れること適わぬ彼女の頭や髪を 憎悪を抱いて逝くべき道を見失わないようにと 『………あたたかい』 嶋田の優しさに触れた彼女は、瞳を閉じながら一筋の涙を流した 何処へ行けばいいのか? 父や母はどうなったのか? どうして私は仲間であった者に討たれ死ななければならなかったのか? 無念、悔恨、ほんの少しの恨み、死後も彼女をこの世に縛り付けていた鎖が解かれていく 『あなたの手……とても、とてもあたたかい……』 薄くぼんやりしていた彼女の魂が光を発し始めた。この世の全てから解放された彼女は、漸く天に昇れるのだ 『ありがとう……』 「大した事はしてないさ。これが俺の仕事だからな」 天に昇り始めた彼女は最後に一つだけお願いがあると言った 『どうか、どうか私の両親に出逢う事があれば、お伝えください モニカは、モニカは父上と母上の娘として生まれ、生きて……幸せであったと……』 「わかった。必ず伝えよう」 『ありが……とう』 夜の星空へと吸い込まれるように消えていくモニカ・クルシェフスキーと名乗る彼女との出会いと別れ 彼女の姿が消えても尚、空を見上げていた彼は 「やはり戦争は碌でもない……」 若い身空で命を落とした彼女の冥福を祈りながら、一抹の淋しさと悲しみに胸を痛めていた 538 :二二三:2014/01/15(水) 02 13 42 ※ 同じ頃 「いい加減に成仏しろ」 『イ・ヤ・よ、いっくんが死ぬまで取り憑いてる♪』 「誰がいっくんだ!」 前世が海軍大臣であった事を思い出したとあるフェリーの船長は、何故かいきなり自分の前に現れたレオタード姿の金髪美女の幽霊に取り憑かれて大変な目にあっていた 後々、この船長のフェリーでは夜な夜な船幽霊が現れると噂になるのだが、それはまた別のお話 539 :二二三:2014/01/15(水) 02 18 58 終わり~ 必ずしも嶋田さんたちが政治家・軍人・要人として生まれ変わるとは限らないをコンセプトにしてみました 嶋田さんは神社の神主で一般人 いっくんも民間フェリーの船長さんで一般人 辻さんもサラリーマンで一般人 他の人たちもみんな一般人で前世の記憶が戻ったのはR2終了後の時間軸です~
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提督たちの憂鬱のキャラがギアス平行世界に転生 性格改変注意 提督たちの存在と歴史の変化によりギアス人物の過去も異なる 共通話8 結集計りし存在、それは史上最大のレジスタンス 皇歴2019年4月末日 極東では中華連邦より分離独立した新興国清と、清の属国でありながら南の大国と繋がっている高麗の胎動により動乱が巻き起ころうとしている中 もう一方の中心であるE.U.――ユーロピア共和国連合内でも長きに渡る政治腐敗のつけが噴出しようとしていた。 * 「欧州の犬めッ! この期に及んで更に税率を上げるだとッ!?」 怒りを露にしながら振り下ろした拳をテーブルへ叩き付けるのは濃い口髭を蓄えたトーブ・カンドーラと呼ばれる白い民族衣装に身を包んだサングラスの男。 男は憤懣やるかたないという様子で情報を持ってきたターバンの男に詰め寄る。 「四十人委員会のスポークスマン曰く、今までの低税率が金という血液の流れを悪くし、国を不況という名の病気に罹患させてしまったのだと息巻いておる」 経済というものは金の流れが正しく循環してこそ正常に機能する。 しかし一度国や個人が極端な蓄財と節約のみに走りだしてしまえば金の流れは堰き止められ、富の偏在が生じ、回るべき所に金が回らなくなる。 金が回ってこなければ物を買うことも出来なくなり、物が売れなければ店は潰れ、回す店が無ければ物も作られない。となれば製造業その物が止まってしまう。 社会や経済という血管に金という血液が流れなくなれば、やがては不況という名の病魔に犯され国は荒廃し滅び行く。 これは帝国主義・民主主義問わず、社会を動かしているのが貨幣である以上避けて通れない問題だ。 「その血液の流れを悪くし上流にダムを造って堰き止めているのは目先のこと自分達のことしか考えていない身勝手な欧州自身であろうがッ!」 しかしそれが人為的に行われているのならば、それは起こるべくして起こった不況であると言えよう。そして、人為的に起こす者達は皆自らの事しか考えない。 政治的無責任主義。大衆迎合主義。無関心主義。ユーロピアに蔓延る民主主義の末期的な病巣。 これらは総て自分達で作り出した悪性腫瘍であり、欧州諸国の国民と政府は何も手を打とうとはせずに唯症状が悪化していくのを黙って受け入れているだけ。 その影響を最も受けるのは常に後回しにされ切り捨てられる事となる地方。特にアフリカ地域や極東ロシアといった辺境と、そこに住まう国民達だ。 「王侯貴族を追い出したのも、ナポレオンを処刑したのも、民主政治を選んだのも、総て欧州の奴らが勝手に行い我々を巻き込んできたのではないか! 我々はいつ如何なる時であろうと無関心でいたこともなければ上げるべき声とて上げ続けてきた! だが植民地扱いされている地方の声など欧州の連中は何一つ耳に入れようとはしない! 奴らの言う大衆迎合の『大衆』に我々地方の民は入っていないのだからなッ!」 ユーロピア共和国連合という国は歪だ。 自由と民主主義を謳い、努力すれば報われる社会であるとされながらも享受できるのは全体の一部。 一部の富める者はより多くの富を得、今日食べる物にさえ有り付けない貧困層は年を追うごとに拡大。 雇用もなく住む場所もない路上生活者が増加し行く状況にありながら福祉政策は縮小の一途。 家が貧しいからと進学できない者に対しての救済措置であった奨学金制度も廃止。 5%の富裕層と95%の貧困層という明確な線引きが生まれ、努力の報われない資本主義・民主主義となりつつあった。 努力しようにも努力の場がない。 雇用しようにも雇用できる企業がない。 国庫に金がないので経済を立て直せない。 力も発言権も常に中央政府・欧州が握っていながら何ら国を良くする政策を打ち出さず、 目先の利益誘導を計っては膝元の欧州ですら廃れさせるという醜態を世界に晒し、現在進行形で荒廃を加速させていた。 地方政策などは更に酷く、貧困の救済を行わない上に現地政府の住民に対する横暴な振る舞いを取り締まるどころか寧ろ加担しているくらいなのだから、 これが本当に国民第一主義の民主国家、世界第五位の大国の姿なのかと疑いを持つほどだ。 なぜこうなってしまったのか。それは言わずもがな国家が傾く程の大不況と建国以来延々続く野放図な国家戦略に原因があった。 民衆の力で創り上げた人造国家には現代文明の命の源、世界一の財宝であるサクラダイト埋蔵量が少ない。 本当は国土を隅々まで調査していけば未知なる鉱脈が眠っているかも知れないというのに政府は調査を行ってこなかった。 豊かさを追い求めて始めた対外戦争も旧植民地にあったような小国相手ならばともかく、西へ進路を採りぶつかった極東の大国日本には逆に叩き返され、 大国中華連邦との幾度にも渡る国境紛争では敗北して国境線を北側に押し上げられる始末。 中央政府は『黄色い猿共の卑怯な戦法に敗れた』等の言い訳を述べていたが、日中戦争で日本に敗れた中華相手に劣勢を強いられている時点で、 国民は自国が中華よりも下であると認めざるを得なかった。 革命時に追い出した貴族達より財産を接収できなかった事で建国段階から躓いた国家財政。 立憲君主と絶対君主の日ブが突出している為に後塵を拝し続け、浮上することなく今日まで来た技術開発と国内産業。 20世紀に入ってからの戦争では敗戦続き。 多額の賠償金を日中に支払い領土まで削られたとなっては景気が良くなる要素は皆無である。 20世紀、21世紀、不況に続く不況。国難に続く国難に見舞われながら、それでも国が維持出来ているのはバラバラになれない世界情勢があるからに過ぎない。 そうでなければ疾の昔に地域ごとの分離独立騒ぎが起こり空中分解していたであろう。 そして地方諸国の者にとっては欧州人が持つ一種の国民病による悪影響もまた苦しみの一つ。 欧州社会に古くから根付いている人種差別だ。 昨今なりを潜めていたが極東の清国との対立が再び有色人差別を呼び覚ましてきたのだ。 元よりユーロピアの首脳――四十人委員会が口にする『大衆』とは欧州の民の事であり、アフリカや極東といった地方の住民、特に白人以外の人種は入っていない。 欧州の地方に対する差別意識は昔から何一つ変わって居らず、地方民は二等市民・三等市民であり、欧州の一等市民とは別枠なのだという区別すらされている。 当然の事ながら民主主義・資本主義の根幹の一つである『機会の平等』も辺境地域の住民には担保されて居らず、年を追う事に中央との格差は開いていくばかり。 更に長らく続く不況が欧州同様、それ以上の形と成って表れ、地方諸国を国丸ごと貧困層に変えてしまうという悪循環に陥っていった。 無論こういった状況に、若者を中心とした現地住民の不満が爆発し暴動へと発展するケースもあったが、その殆どは武力鎮圧され後に待っているのは苛烈極まりない徹底した弾圧。 国民主権たる民主国家で武力による弾圧など行えば普通は国民の手によって政権が崩壊するものだが、 欧州に広がる差別と無関心主義が腐敗した現政権を支え続けている為、不健全極まりない国家体制が今尚維持され続けている。 『遠いアフリカで何が起こっていても自分達には関係ない』 発言力も力も弱いアフリカ諸国は欧州諸国の心ある民衆に動いて貰うより手がないのが実情であるにも拘わらず、その欧州の人間が政治に無関心となっているのだから最早この国に自浄作用を期待するだけ無意味であった。 地方・辺境に関心のない欧州人は地方は地方行政府で面倒を見るべきだとし、二等市民以下の人間が住まう旧植民地であったアフリカ諸国の事など知らないと総てを丸投げにしていたのだ。 無論、欧州の人間にも言い分はある。 『国が傾くほどの大不況の中で他人の事など考えている余裕はない』 今を生きるので精一杯になりつつあるのは欧州の人間とて同じ。 差別主義者を除けば政府の地方政策はあまりに無責任なのではないかと考えている者もそれなりに存在していたが、自らや家族の生活とどちらを選ぶのかと問われれば彼等は迷うことなく自らを選ぶ。 これを責める権利はやはり地方民にもない。余程の正義感溢れる者でない限り、自らが同じ立場にあるのならば自分を優先するのが人間なのだから。 人は所詮誰かの犠牲の上に幸せを享受する。 誰かが幸せならば誰かが不幸になる。 皆が皆幸せを享受するのは不可能に近い。 今のユーロピアは欧州が不幸でアフリカ・極東地方は更に不幸という、より不幸にならないようにするため互いに不幸の押し付け合いをしているような状況にあった。 フランス州の大統領のように総てを現地政府に押し付けるのはどうかという最近になって意見を変えている政治家も少なからず居たが、所詮大勢ではなく極少数の意見でしかない。 ましてや白人至上主義な人種差別主義者の多い欧州人が、如何に自治権を与えたとはいえ有色人種や混ざり物の為に自らを犠牲にしようと思うか? 答えは『否』であった。 そんなことが幾度にも渡って繰り返されていればやがて体制に反旗を翻す勢力も出て来るであろう。サングラスの男が正にそれであった。 実際彼はレジスタンス組織『サハラの牙』を率い、アルジェリアを中心にマグレブ全域で欧州への抵抗運動を続けている。 彼が戦っている相手、今のユーロピア・アルジェリア行政府は欧州の犬と化しており、 欧州同様に自浄作用が働かないという民主主義の末期的状態に陥っていた。正しく欧州の地方版とでも言うべきそんな状況だ。 だが、いかに彼等が郷土を憂い抵抗運動をしようとしても、手榴弾や自動小銃、ロケット砲等の火器に少数のバミデスだけで強大な欧州軍相手に勝利を勝ち取る事など不可能。 欧州はアフリカなどの反乱を防ぐべく抵抗運動を行う政治集団やグループには徹底弾圧の姿勢で臨み、戦車や戦闘機、パンツァー・フンメルまでもを投入してくるのだからその戦力差は歴然だ。 国の土台が揺らいでいる中であっても対岸に位置するアフリカはマグレブ諸国への対応が迅速である辺り、流石は腐っても列強であると言えよう。 ならば何もせずにただ指を咥えて見ているだけなのか? そう問われれば一口に違うと断言する。 サングラスの男。サハラの牙の頭目でありマグレブ諸国内では『宰相』と呼ばれている彼は、自らが持つ人脈を頼り、 予てより友好的な付き合いをしていた知人に協力して欲しいと、本格的な武装闘争が可能となるだけの武器を売って欲しいと商談を持ち掛けたのだ。 「金ならば幾らでも用意する。欧州との継続的且つ大規模な闘争が可能となるだけの武器を売って欲しい」 ガナバディ。それが情報を持ってきた男の名であり宰相の協力者たる武器商人。 裏の世界では有名な技術屋にして、大金を積めば世界中何処へでも戦車やKMFを届けてくれるインド人の男である。 彼は得意先の一つであるサハラの牙とは設立当初からの付き合いがあり、同組織へは何かと肩入れをしていた。 事実、同組織において最大手の武器供給元がこの大柄の男なのだから信頼関係も並の物ではないだろう。 「相変わらず大した品揃えだな」 「期待に応えられるかどうかは分からんが、それなりに自信はある品を取り揃えているつもりだ」 ガナバディが手渡した写真にはマシンガンと固定キャノンが一対ずつ装備された無骨で丸みのある三本脚のKMFや、宰相も良く知る双頭のユーロピア製KMFパンツァー・フンメル等が写っている。 他にも中華、ユーロピア製の戦車や対戦車砲から機関銃・拳銃。中には日本製やブリタニア製と思わしき重火器まで多種多様な商品が、リスト化されたマニュアルには載っていた。 「しかし未だ純正のKMFは無いようだな。ラプラタ戦争でその有用性が示されたというアレがあれば、欧州人との戦闘も優位に進められるであろうに」 「無茶を言わんでくれぃ。純正KMFだけは日本とブリタニアが第三国に輸出を始めん事にはどうにもならんよ」 これだけ豊富な兵器を用意できる個人でやっている武器商人は世界広しと言えどガナバディくらいだが、それでも既存の陸戦兵器の概念を覆す戦闘力を持った純正のKMFだけは手に入れる事が出来ない。 皇暦2010年。南ブリタニア大陸東海岸中部に位置する国――ラプラタ民主連合共和国の全権を掌握した民主共和制原理主義組織の暴発により勃発したラプラタ戦争(南ブリタニア紛争)では 市街地・密林問わず、あらゆる環境下で高い機動性と地上走破性を発揮、まるでブリキの玩具を壊すかの如き容易さでラプラタの主力戦車を屠っていった人型機動兵器ナイトメアフレーム。 その戦闘力の高さと地上戦での有用性は、ラプラタに投入されたという情報が秘匿されていたにも拘わらず、時を追う事に第三国の知る処となっていたが、 開発国の日本とブリタニアが、保護国シーランド以外への輸出・ライセンスを認めていない為に実用化から二十年近くが経過した今現在でもその実態は謎に包まれている。 それ故に、今もって純正KMFの製造が可能な国は大日本帝国と神聖ブリタニア帝国の二国のみであり他国では開発することすら不可能な先進技術の塊となっていた為、 日ブに対抗しようとする列強各国は独自開発を試み完成させる以外に道がなかった。 だが苦心の末に開発された中華連邦製の鋼髏やユーロピア製のパンツァー・フンメル、パンツァー・ヴェスペ、ガルドメアなどは所詮KMFに似せて造られただけのまがい物でしかなく、 本当の意味で実戦においての日ブ製KMFの対抗馬と成れているのかは甚だ疑問となる処。 列強で唯一蚊帳の外にいながら高度な技術力を持っていると目されるオセアニアならば既に開発・保有していても不思議ではない物の、 此方はそもそも鎖国状態にあり、名称さえ不明なオセアニア製KMFを手に入れられる可能性は日ブ製KMF以上に低く、まるで話にならなかった。 但し、宰相は物には例外もあるという事を知っている。 「しかし、先頃日本近海で拿捕された船から高麗製のKMFが発見されたというではないか」 そう、大した国力もない極東の小国高麗が二大超大国しか開発できない純正KMFらしき物を保有している。しかもそれを海外に輸出しようとしていたという。 となれば世界でも一、二を争う程に優秀な武器商人ガナバディなら既に実物を手に入れているのではと考えたのだ。 しかし生憎と宰相の期待する返答を彼は持ち合わせていなかった。 「残念だが手に入れてはおらん。仮に手に入れたとしてもあの様な粗悪品を良品に改良したりするのはほぼ不可能だ。 やってやれない事はないが費用対効果ではマイナスになるからのぅ。ましてやそのまま売るなど商人のプライドに掛けてもできんよ」 「そんなに酷い物なのか?」 「酷いなんてもんじゃあない。摘発した日本で調査が行われておるようだが、操縦した陸軍のKMFデヴァイサーが幾人か病院送りになっておるらしい。KMFのプロとも言える日本軍のデヴァイサーがだぞ」 事実日本ではガナバディの言葉通り調査の途上で何人もの陸軍KMFパイロットが怪我をしている。 その中には『若い軍人が弛んでおるから高麗製KMF如きに舐められるのだッッ!』 と調査に当たっていた責任者の一人で、意気揚々と自ら乗り込んだ帝国陸軍大佐草壁如水も含まれていた。 「それにアレはブリタニアから漏れた技術を手にした中華連邦の宦官派が開発した品が流れ出た物だというから、高麗が開発した物でもない」 「宦官が?」 「ああ、高麗には宦官派……詰まるところ清国以外でまともな外交関係がある国は無い。 宦官共が中華連邦――中華帝国にいた頃は高麗もまだ中華と付き合いがあったのだが、 その最大の後援者である宦官が追い出された以上は中華にとってお荷物でしかないからと早々に縁を切っておるよ。 何せ高麗と来たら何もできん癖にやれ『竹島がー、対馬がー、』と日本を煽るような事ばかりしておるでなあ。 インド軍区もとばっちりを受ける可能性があるとして、中華帝国側に再三高麗との国交断絶を提案しておったわい。 知って居ると思うがインドも昔中華に付き合う形で日本とかち合って酷い目にあった事があるから高麗のおかしな主張を耳にする度に気が気ではなかったよ」 インドには日中戦争で当時のインド軍区代表が大宦官の甘言に乗せられて、日本と連邦が係争中であった海南島と日本領台湾制圧の為に 南シナ海へと送り込んだ連邦海軍インド洋艦隊を半壊させられた苦い経験がある。 インドはあの一件から日本との武力衝突に発展するような危険を極力避けつつ、太平洋進出を堰き止められたことから反日姿勢を明確にしていた宦官達とも完全に関係を切っていた。 太平洋戦争で明らかにされた日本の圧倒的なる技術力と物量を目にして、連邦の不穏分子である高麗半島を切り捨てるべきだと真っ先に発言したのも時のインド代表。 このときはまだ日中戦争の敗戦から宦官が権勢を取り戻していない時期であったのと、時の天子も聡明な人物であった為にすんなりと事が進んでいた。 『高麗半島の民を中華より切り離すことは出来ぬか?』 インド代表に先立って述べられた天子の一言に、中華も少しは良くなるのではと見直され、 同時に宦官制度はいずれ連邦を荒廃させる要因となるのではないかという懸念をインド側に抱かせた時期でもあった。 とにかく連邦が日本と衝突する要因は僅かたりとも残してはならないとインド軍区は動いてきたのだ。 「日本との緩衝地帯としてある程度は影響力を残そうというのが半島を切り離した後、次の天子へと変わってから、 宦官の権勢が再び強まってきてからの中華帝国の方針であったらしいが、 インドから言わせてみればとんでもない話だった。いやはや中華の連中がやることには毎度苛立たしい思いをさせられたものだ」 その宦官達を切り離す歴史的快挙が成し遂げられたことに一番喜んだのは実はインドなのかも知れない。 「少し話が脱線してしまったが、要するに高麗には日ブが開発したような兵器を独自開発できるだけの国力も技術力も無い。 となれば自ずと答えは出て来るだろう? 少し前にも宦官と通じていたとされるブリタニアの貴族が幾人も逮捕されている。 随分と前からの付き合いであったとされとるから、大方純正KMFの設計図か何かが渡っておったんだろ。 高麗製KMFがサザーランドと類似しておったからには、恐らく清国が手にしたのもサザーランド相当の機体だ」 「清国がサザーランドを手に入れて、保有しているやも知れぬと?」 「そういうことだ。独立したばかりの清国が大国E.U.相手に高飛車な態度を崩さぬ処か、今にも攻め込まんとしておるのが何よりの証拠となっておるからのぅ。 つまり中華もE.U.も、揃って宦官共に出し抜かれた訳だ」 「成るほどな……」 国際政治の裏事情に詳しいガナバディの話を聞いて高麗のKMFの謎に一応の解を得た宰相であったが、だからといって清国へ打診してみるのもとは考えたりしない。 清国が独立時に開催された六カ国協議の席で日本への挑発を行った事。以前より日ブと宦官派の関係は良好であったとは言えない事など国際社会では常識だ。 敵の敵は味方というがそれも相手による。日本と敵対してでも清国製KMFを手に入れるだけの価値があるのかどうか? 一考の余地すらないだろう。 「何れにせよメイドインコリアの不確実な物を手に入れたところで御得意様である宰相さんに売るわけにはいかんよ。清国から買い付ける等の危ない橋を渡ろうとも思わんしな」 「そうか……、ん…・ならば仕方がないな」 武器商人としての腕は確かな男がここまで貶めたように言うのならば余程扱い勝手の悪い粗悪品なのだろうと、一時はKMFの取得を期待した宰相も諦めるしかなかった。 下手に手を出して乗り込ませた部下を事故で失うなど笑い話にもならない。 「ではフンメル20騎に鋼髏50騎。中華製98式120mm対戦車ロケットランチャー150。至急用意してくれ」 「やけに多いじゃないか。何かでかい作戦でも考えているのか?」 「……ペジャイア基地をやるつもりだ」 ペジャイア。ユーロピア共和国連合アルジェリア軍の要衝である大規模な軍事施設。マグレブ地方防衛拠点の一つだ。 『極東で欧州と清国が激突する時に乗じての総攻撃』 宰相の言葉に訪れる暫しの沈黙。これを断ち切ったのは他でもないガナバディだった。 「無茶だ……。お前さん死ぬぞ」 レジスタンス組織『サハラの牙』はマグレブ全域に支援者を持ち中核構成員97,000名と規模が大きく資金も潤沢。 とはいえ、所詮はアフリカの一武装勢力に過ぎない。 10年ほど前に南ブリタニアで大暴れしたようなペンタゴン級の戦力も無ければ、何十万もの兵力がある訳でもないのだ。 今までのようなゲリラ戦に徹するのならばともかくとして、アルジェリアの要衝ペジャイアを攻めるともなれば、E.U.正規軍との正面戦闘を覚悟しなければならない。 残念ながらサハラの牙にE.U.正規軍を打ち破る程の力は無く、ペジャイア襲撃作戦などという無謀極まる作戦を実行に移せば一人残らず全滅するところが容易に想像出来るというもの。 「だが死ぬ気でやらねば何も変わらぬ! それともお前はこのまま身勝手な欧州に搾取され続けるのを我慢していろとでもいうのか!?」 激昂する宰相。彼の言い分はわかる。ガナバディも裏家業をしている都合上欧州の金権政治や中華連邦大宦官の専横の実態を嫌と言うほど目にしている。 そも彼の扱う商品に欧州製がある時点でユーロピア軍からの横流しによる裏ルート――不正行為が罷り通っているという証拠となっているのだから。 中華連邦も宦官達が居た時代の裏ルートが幾つも存在しているから容易に商品を入荷できるのだが、それに比しても欧州はザルの様な状態であった。 これが日本製やブリタニア製となると銃器一つであっても途端に入手困難となり、せいぜいが第三国輸出分のスペックダウン型が手に入るかといった程度で、多くを仕入れるのには困難を極める。 鎖国状態にあるオセアニアもどうやら独自開発したKMFを配備しているらしいと裏業界の情報屋から耳にしていたが、此方も日ブ同様に入手不可な状態だ。 それらと比較して欧州製が幾らでも手に入るのは、正しく政・官・軍、そして人心までもが腐り切っている証しであるとも言えた。 「お前さんの気持ちは分かる。お前さんを含むマグレブの住民の気持ちはな。だが今少しの間待つことは出来んか?」 「待つ? 一体何を待てばよいのだ。国際政治にも詳しく欧州のやり方を熟知しているお前ならば、今の奴らに期待できる物など何一つ残されてはいないという事が分っている筈だ。 それに少し待った処で何が変わる? 待てば待つほどにマグレブの民の苦しみは長引き、無用な犠牲を産むだけだ」 サングラスで隠れたその瞳はガナバディの小さな一言に対し静かな怒りの炎を燃え上がらせていた。 このままでは近い将来民の暮らしは破壊される。アフリカの生き血を啜りながら今まで生きながらえてきた欲望塗れの欧州に…… 奴らに骨の髄まで吸い尽くされれば、その先に待っているのは慈悲無き結末しかないと切実に訴える宰相。 だがそれでも今暫し待てとガナバディは迫った。 「………そこまで引き留めるからには何か理由が有っての事であろうな? 待つに値する何かがあるというのならば待つことも吝かではないが、 唯危険であるから、適わないからという理由でならば最早私とサハラの牙は止まらんぞ?」 玉砕の覚悟は固めている。例え勝ち目は薄くとも誰かがやらねば何も変わらぬ。我らが散ることで後に続く者達が必ずや現われ、いつの日か欧州の搾取より解放される日が訪れる。 総てがたら・ればの希望的な話に過ぎないが、追い詰められた者達は止まらないだろう。 何か一つの切っ掛けさえあれば崩壊してしまうであろう程に荒廃し切ったユーロピアは、彼らの血の犠牲により分解が早まるかも知れない。 そうなれば南アフリカを除いて植民地扱いを受けているアフリカの国々も利益誘導の不当な圧政から開放される可能性は一層高くなる。 だがガナバディは犠牲を抑えられる道があるのならばそれをこそ選ぶべきではないのかと説得する。 流れなくても良い血。失われずとも良い命。その一滴一つが消えいくのを阻止したいが為に。 「理由ならばある」 「なに?」 「理由はあると言った。お前さん達に待って貰うだけの理由がな」 今日、彼が宰相との大口の商談に応じたのは、何も利益を得る為にだけや単なる仕事の一環としてのみではなかった。 犠牲を抑えた上で圧政からも解放される道がある。これを伝えに来たのだ。 「お前さんはユーロ・ブリタニアという組織、勢力を知っているか?」 「無論知っているとも」 ユーロ・ブリタニア。200年以上前に起こった欧州共和主義革命の際に、当時のE.U.統治者であった各国の王族・貴族の子孫達が神聖ブリタニア帝国にて結成した貴族の連盟。 現在ユーロ・ブリタニアは欧州奪還を目指して予備役と志願兵を合わせ凡そ4,500,000の総兵力を持つ正規軍を組織している。 そして欧州大陸を席巻する為に必要なその大兵力に加え、陸海空の戦力もユーロピア軍を撃破するに足る物を要求し続け大きく膨張していた。 満載100,000t級大型航空母艦ルイ・シャルル級10隻。 主力水上艦艇220隻、潜水艦90隻、揚陸艦艇400隻、他補給艦・支援艦・ミサイル艇・哨戒艇・掃海艦艇等280隻。 第5世代戦闘攻撃機5,100機含む主要作戦機7,900機、VTOL4,600機。 アヴァロン級浮遊航空艦7隻、カールレオン級浮遊航空艦24隻、第5第7世代KMF8,500騎+予備機第4世代グラスゴー5,300騎(日本スメラギ製・ブリタニア製混成) G-1ベース30両、第3~4世代戦車14,000両、装甲戦闘車両29,000両、自走砲・野戦砲 21,000門、各種兵員輸送車等作戦車両多数。 一組織・勢力でありながらも南ブリタニア全域、ペンドラゴン以南のブリタニアの一地方である中央ブリタニア地域・カリブ海地域に大きな権益と支援者を持ち、 勢力全体の総合力としては世界第三位の大国オセアニアに匹敵するのではないかと目されている歴史上初めて現われた国土無き大国は、 ブリタニア大陸東海岸・ブリタニア北部・カリブ海に拠点を借り受けつつ、 “その時”に備えての強大な軍事力を作り出せる国力……いいや、組織力を蓄えていたのである。 彼等の戦力はその総てが守る戦力に非ず。侵攻作戦の為の戦力。 間借りしているブリタニアの防衛も担っては居たが、“その時”は全力攻勢へと転換するという約定も定められていた。 防衛力であり攻撃力である日本軍ともブリタニア軍とも性質が異なり、純粋に攻撃力としてのみ存在するのだ。 守る物のない彼等だから、父祖の地の奪還のみを目指す彼等だからこそ整備可能となった軍隊。 つまり事を起こすときにはユーロ・ブリタニアの全軍がブリタニア大陸の各所から出撃する事になるという、正しく侵攻軍としての性質を持って組織されていたのである 無論彼の勢力がこれ程までに巨大化できたのは日本・ブリタニアという他とは比較にならない二つの超大国よりの莫大なる支援があったからに他ならず、 組織一つで此処までの勢力に成長することは不可能であった。(日本はユーロ・ブリタニアの欧州復帰後を睨んだ支援でかなりの特需を得ている) 間借りしているブリタニア大陸という広大で肥沃な国土とブリタニアが持つ大きな生産力。 日本が持つ高度な技術力と膨大なサクラダイトの低価格供給。その総てを享受できる位置にある幸運。 総てが複雑に重なり化学反応を起こして変貌した欧州貴族連盟組織――ユーロ・ブリタニア。 「なんとも想像を絶する『レジスタンス組織』よ……」 これと比較した時、己が勢力サハラの牙のなんと儚く小さな事よ……。 比べても意味は無いのだが、それでもサハラの牙にユーロ・ブリタニアの百分の一の戦力でもあればと考えずには居られない。 ガナバディの話に己の非力さを痛感し唇を噛む宰相であったが、続く彼の話に目を剥いて驚く、または放心状態に陥る羽目になるとは、よもや思いもしなかったであろう。 「その大レジスタンス組織がどうかしたのか?」 「うむ……。実は先日な。そのユーロ・ブリタニアの聖ミカエル騎士団に所属しているアキトなる御仁と面会する機会があってな」 「聖ミカエル騎士団のアキト?」 「ああ、下の名を名乗らなかったが恐らく間違いないだろう。ミカエル騎士団序列第二位――シン・ヒュウガ・シャイングの弟殿だ」 「なんだと? ミカエル騎士団のシャイングの弟?」 ユーロ・ブリタニア精鋭四大騎士団の一つ、聖ミカエル騎士団。国無き国家勢力ユーロ・ブリタニアが誇る欧州奪還を目指して組織された正規軍より選りすぐられた300,000人規模の一大騎士団だ。 同規模のラファエル・ガブリエル・ウリエルと合わせて1,200,000ともなる四大騎士団は、ユーロ・ブリタニア軍の通常軍とは別の同組織中核騎士団としてその名声を轟かせていた。 ラプラタ戦争後より暫しの間続いていたペンタゴン残党による南ブリタニアの紛争や人質事件にも積極介入し、 同じく派遣されていた日ブの対テロ対策部隊と共に、史上初と成るKMF機動戦闘を世に披露したのも同騎士団から派遣されたアシュラ隊と、シャイングの懐刀であるアキトの部隊であると言われている。 (一説には邦人救助とは別に、日ブユで当時第4第5世代機が中心であったKMFの実戦テストデータ採取の為の介入とも言われている) 「そのアキト氏からサハラの牙に伝えてくれと言われていた伝言だ」 『バラバラに戦っていては簒奪者の国に傷一つ負わせることはできない。今は堪え忍ぶときであり新たなる時代を担う優秀な者達の犠牲を最小限に抑えてほしい』 「新たなる、時代」 「遅くとも2020年代後半には全てが動き、2030年代には夜明けが訪れる。その時に備えての連携を模索していきたい。だそうだ」 「そんなにも早く……。それに我らサハラの牙がユーロ・ブリタニアと連携?」 武器商人ガナバディは裏の交友関係がとても広く、日本やブリタニアの暗部組織にも知己が居る。 今回の話、聖ミカエル騎士団序列第三位のアキトと目される人物と面会できたのもブリタニアの暗部組織、プルートーンの次代を担う騎士。 ブリタニアのジヴォン家嫡男オルフェウス・ジヴォンの紹介であった。 レジスタンス組織が無謀な攻勢を続けることにより、欧州民主勢力が経済問題から国民の目を逸らす為の大規模な弾圧を始めたりしないか? またそれによって無辜の民の犠牲と共に、新生するユーロピアに必要であるマグレブ地方の優秀な人材が失われたりしないか? そんな危惧を抱いたユーロ・ブリタニアはアフリカ各地で活動しているレジスタンス組織のこれ以上の暴走を抑える為、 そしてレジスタンス組織と共闘態勢を築き外と内からの総攻撃を行う下準備として紛争地域の情勢に詳しく、幾多の武装勢力とも関係の深い武器商人ガナバディと接触していたのである。 「それは……、それは我らを……我らサハラの牙を、ユーロ・ブリタニアの一翼を担う友軍として迎えるということなのか?」 「詳しくは話を伝えてサハラの牙の反応を観てからと言っておったが、まあそういうことで間違いなかろうて」 200年以上も続く計画性無き国家運営により最早滅び行くしかなくなってしまった欧州。 ユーロ・ブリタニアはその欧州を腐り切った簒奪者から取り戻し、民が安心して暮らせる平和で豊かな国へと造り替えるという大望の元、欧州解放を目指している。 簒奪者の圧政よりの解放を目指すサハラの牙は正に自分達と同じ志を持ち同じ目的に向かって歩む同志。それはサハラの牙にとっても同じなのではないか。 「玉砕覚悟の無謀な闘争を行うのではなく、生き残って新しい国作りに参加してほしい。その為には個別に戦うのではなく力を合わせて共に戦うことが大事だ。 もしお聞き入れ頂けるのならば後日改めて会談の場を持ちたい。それがアキト氏……ユーロ・ブリタニアからサハラの牙へ宛てられた伝言だ。 どうだね宰相閣下。待って貰うには十二分過ぎる程の理由であるとは思わんか?」 「……」 「それに宰相。お前さんもマグレブ王族の末裔だろう?」 マグレブ王族の末裔。かつてマグレブ地方に存在していた王朝の子孫。 「さてな……そのような大昔のこと、誰も覚えてはおらぬよ……」 ガナバディの唐突な話を受け流した宰相であったが、確かに間違ってはいない。 彼は欧州革命の発端である1789年までフランス王国の庇護下であったマグレブ王国。 現在のアフリカ北部マグレブ地方北西部に存在していた王朝の血を引いている。 皇暦1789年のフランスに端を発した欧州の民主化を目指す民主主義、共和主義の革命。 この民衆中心の革命では政治を国民の手にという言葉を御旗に『王族貴族の存在は此を認めぬ』と欧州王侯貴族達が次々と断頭台に掛けられていった。 悪政を敷いていた者は当然として、民の暮らしを第一に考え、弱者救済の善政を敷いていた王も、王の血族も、貴族の子弟達も、 生まれて間もない幼子すらも、老若男女問わず王族貴族とその血を持つ者全てを処刑していった。 同じ頃、欧州が王族と貴族と王統派の血で真っ赤に染め上げられていく中で、マグレブの王朝もこの革命への対応に迫られていた。 次々と名乗りを上げる旧宗主国と友好国に成立していった民主共和制の新政権を認めるか認めないか? 認めて恭順の意を示す為に王室を廃し、革命勢力へと下るか? しかし時の王は、王と国民は、欧州諸国の革命政権を認めないという道を選ぶ。 『フランス王室は長きに渡る恩人である。余は、余とマグレブの民は、友ルイ16世陛下と御一族を排斥せし簒奪者の新政権此を断固として認めぬッ!』 君主制とは相容れない革命勢力の姿勢を目の当たりにした時の国王は、フランス王国改めフランス共和国(ユーロピアフランス州)となったかつての宗主国との国交を断絶。 鎖国体制へと舵を切りつつ欧州より逃れてきたフランス王ルイ16世と王妃マリー・アントワネット始め幾つかの国の王族・貴族・王統派脱出の手引きを国を挙げて行った。 保護された欧州の王族貴族は幾多の協力者とマグレブ王室の支援を得てその後新大陸へと渡り難を逃れることができた。だが革命政権を認めないとし、 欧州国民の敵たる貴族を逃がす片棒を担いだマグレブに待っていたのは救い無き未来。 皇暦1815年。革命の混乱が終息しつつあった欧州フランス共和国は、ルイ16世とその家族の逃亡を手助けしたマグレブを『人民の敵』『テロ支援国家』と断定。ドイツ・スペインと共に同国へと侵攻。 元より大国フランスへ抗う術もないマグレブは懸命なる抵抗と国民の多大なる犠牲を払いながらも僅か2年で全土を制圧され降伏。 国土はモロッコ、アルジェリア、西サハラに解体、王国は欧州革命勢力の分割統治下におかれ滅亡。当時の王とその一族は断頭台の露と消えた。 こうしてマグレブ王室の血脈は途絶えた――かに見えたが、たった一人だけ生き残った者が居たのだ。 それは当時まだ生まれてさえいない小さな命。 最後の王が一度だけ関係を持ち身籠もっていた市井の女性。 彼女の産んだ子。 その赤子こそが宰相の祖先であった。 「お前さんがマグレブの民の未来を憂いておるのはそんな自身のルーツも関係しておるのではないのかのぅ」 世が世ならマグレブの王であったサングラスの男。 政治体制や主義思想などどうでもいい。マグレブの民が幸せならばそれで。 そう願うのは父祖の血がマグレブの民の安寧を求めているからではないのか? 彼はそう迫る武器商人の言葉にただ聞き入るだけ。 「お前さんの先祖は人助けをして国を滅ぼしたが、それは国民皆が共に望んだ信義に基づいてのことだ。 それにあの当時の情勢下では仕方が無い。革命勢力は自分達の旗頭であるナポレオンまでも断頭台に送りおったのだから、 時の王が暴走する民主勢力を危険だと断じ国交を断ったのも間違ってはおらんし、国丸ごと王統派のようなものであったマグレブに待っていたのは 遅かれ早かれ大粛正だったろう。だが今は違うぞ。今のお前さんには選択肢が与えられとる。無謀な作戦で玉砕し、欧州よりの更なる弾圧を誘発させるか? それともかつてお前さんの先祖が助けた者達と共に戦い、今度こそ民を苦しみから解放するのか?」 極東での戦争に乗じる無謀な決起か? それとも今暫しの間堪え忍び、万端の準備を整えた後にユーロ・ブリタニアと歩調を合わせて一斉蜂起か? 「…………」 どちらがより良い未来をマグレブの民にもたらす結果となるか。 それは考えるまでもない事。 「それとな、先方が真っ先にサハラの牙を指定してきたのもサハラの牙が有力組織であるからではないぞ? 連中もお前さんの出自を調べ上げた上で声を掛けてきておる。 義理堅い彼等は忘れておらんのだよ。お前さんの先祖がフランス王族を助けた過去をな」 「……ふん。自分でさえ忘れている個人情報が駄々漏れではないか」 「要するにそれくらい調べるのは朝飯前な組織力を持っておるということだ」 * 後日、日ブの傘の下で平和を謳歌している中東の国クウェート王国にて、サハラの牙とユーロ・ブリタニアの共闘を確たる物とする調印が成された。 事実上サハラの牙がユーロ・ブリタニアの傘下組織に収まるといった内容であったが、宰相は組織規模の圧倒的なる差からして当然の事と受け入れる。 勝ち目のない絶望的な戦いが勝利を手にする為の戦いへと変わったのだから、なぜに否やと唱えられようか。 ユーロ・ブリタニア聖ミカエル騎士団次席シン・ヒュウガ・シャイング。 ブリタニア帝国ジヴォン家オイアグロ・ジヴォン、オルフェウス・ジヴォン。 ブリタニア帝国ボッシ辺境伯家アルベルト・ボッシ辺境伯。 加えてクウェート訪問中であった大日本帝国の吉田茂特使までが会するという、とても一レジスタンス組織との共闘に関する調印とは思えない面子に ユーロ・ブリタニアが本気であると知った宰相は、近い将来実現するかも知れないユーロピアの、そしてアフリカの夜明けに思いを馳せるのであった。 アフリカで最も大きなレジスタンス組織サハラの牙がユーロ・ブリタニアの傘下に収まった。 これは瞬く間に他の反体制組織にも知れ渡り、各個バラバラで動いていた彼等は次第に一つに纏まる動きを見せ始める。 『ユーロ・ブリタニアと共にアフリカ解放を目指す』 希望のない彼等の戦いに希望の火が灯り、燃え盛る業火となったのだ。 勢い止まらぬ欧州貴族連盟――国土無き大国ユーロ・ブリタニア。 欧州解放を目指す『レジスタンス組織』ユーロ・ブリタニア。 彼等と一体となって闘争を始めた者達は皆感じていた。 夜明けは近いと……。
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マルチ使用国解説 これはまだ作りかけです。 みなさんで自由にどしどし編集するなり、コメントなどで追加してください サボっていたが、本気出す。 とりあえずタイマンでの戦い方、チーム戦での活用を書くようにしようと思う。なお基本は25kでの戦い方を記述する ※25k、日本人ルールでの勢力図 (管理人の判断) ローマ≧カルタゴ≧セレウコス≧マケドニア>ギリシア≧エジプト≧ポントス>アルメニア>ゲルマニア=ブリタニア>ダキア≧スペイン≧スキタイ>ガリア≧トラキア≧ヌミディア あくまで私の一般的な感覚であり、用兵しだいではブリタニアは上位勢力を食い物にできます。 (一部の勢力を除いて、一発逆転の方法はあるんだ) ※だれでも俺論を書いていけ。 西地中海 ローマ4勢力(ユリウス・ブルトゥス・スキピオ・元老院と市民) カルタゴ 大王のディアドコイ ギリシヤ都市同盟 マケドニア エジプト セレウコス朝シリア トラキア ポントス 蛮族 ガリア スペイン ブリタニア ゲルマニア ダキア 東方諸国 アルメニア パルティア その他 スキタイ ヌミディア 反乱軍
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M-Tea* vol.7 no.38 本の未来(三)富田倫生 2015.4.11 第七巻 第三八号 本の未来(三) 富田倫生 第二章 コンピューターで読む本がやってきた 電子本『銀河ヒッチハイカーズ・ガイド』 電子本の中の電子本 拡張本開発プロジェクト パワーブック誕生の衝撃 それでも本を電子化することの意味 電子化でいや増す参考図書のありがたみ 電子化に最適の百科事典 紙から画面への橋渡しとしてのDTP DTPの守備範囲を広げたポストスクリプト DTPは本作りの専門家だけの技術なのか 信念の統合処理としてのエキスパンドブック imageプラグインエラー 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。 【週刊ミルクティー*第七巻 第三八号 ダウンロードサイトへジャンプ】 (1.9MB) 100円(本体税抜93円) p.166 / *99 出版 ※ DRM などというやぼったいものは使っておりません。 ※ PDF 形式。Mac OS X 10.4・Acorbat Reader 5.0、Windows 7・Adobe Reader X および SONY Reader(PRS-T2)にて確認済み。 ※ この作品は青空文庫にて公開中です。 ※ この作品は、クリエイティブ・コモンズ「表示 2.1 日本」でライセンスされています。利用条件は、http //creativecommons.org/licenses/by/2.1/jp/ を参照してください。 PDF マガジン 週刊ミルクティー* マッキントッシュ用に作られたハイパーカードは、「なにか自分でも作ってみたい」という気持ちを使う側から上手に引き出してくれる、じつにこのコンピューターらしいソフトウエアです。文字や図形や絵に加え、これで音まで自由に扱えます。すぐに動画も組み込めるようになりました。しかもハイパーカードでは、それぞれの情報を自由に結びつけることができたのです。(略) 一九八七年に発表されると、「これならマルチメディアの土台になる」と、ハイパーカードには大きな期待が集まりました。 ここにはさらに、CD-ROMから情報を引き出したり、レーザーディスクをコントロールする機能を付け加えることができました。こうした機能とリンクとを組み合わせることで、たとえばコンピューターの画面に映画の解説を出しておいて、実際に見てみたいとなればマウスのひと押しでレーザーディスクに再生させるといった使い方ができるようになったのです。 ボイジャーはこのハイパーカードを使って、まずコンピューターでコントロールするレーザーディスクを出しました。続いて一九八八年には、楽譜や文字による解説と演奏とを巧みに関連づけた『ベートーヴェン交響曲第九番』を発表します。マルチメディアで実際に何ができるか、いち早く形にして見せたこの作品は、関連の会議やイヴェントでしょっちゅう紹介されていたことを記憶しています。そしてボイジャーはこれ以降、パーソナルコンピューター用のマルチメディア出版を、レーザーディスクに並ぶもう一つの柱として打ち出していきました。(「電子本の中の電子本」より) ※ #ref(7_38.rm) (朗読:RealMedia 形式 xxxKB、x xx) ※ お休みしまーす。 富田倫生 とみた みちお 1952-2013(昭和27.4.20-平成25.8.16) 広島市生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。編集プロダクション勤務を経て、ライターに。ノンフィクションのさまざまな分野を取材対象としてきたが、次第にパーソナルコンピューターの比重が高まる。ボイジャーのエキスパンドブックを見て電子出版の可能性を本気で信じ込むようになり、「パソコン創世記」と名付けたタイトルを、コンピューターで読むことを前提に制作。このブック上の記述を、インターネット上のさまざまなホームページにリンクさせていくという作業を体験してからは、電子本への確信をさらに深めている。紙で出してきた著書に、「パソコン創世記」(旺文社文庫版、TBSブリタニカ版)、「宇宙回廊 日本の挑戦」(旺文社)、「電脳王 日電の行方」(ソフトバンク)、「青空のリスタート」(ソフトバンク)、「本の未来」(アスキー)がある。 ◇参照:青空文庫「作家別作品リスト:No.55」。 底本 底本:「本の未来」アスキー 1997(平成9)年3月1日初版発行 http //www.aozora.gr.jp/cards/000055/card56499.html NDC 分類:007(総記 / 情報科学) http //yozora.kazumi386.org/0/0/ndc007.html NDC 分類:023(図書.書誌学 / 出版) http //yozora.kazumi386.org/0/2/ndc023.html 難字、求めよ 写植オペレーター プリプレス レーザーライタ 一九八五年一月発表。(本文) ライノトロニック ジャナス・フィルム ボイジャー・プレス ビデオ作品の制作。(本文) ボブ・スタイン ボイジャー(アメリカ)の代表。/米国ボイジャー社の創業者。(青空文庫ものがたり) アリーン・スタイン ボブ・スタインの妻。(本文) マーチン・ガードナー 年表 一九五一 アイザック・アシモフ、ファウンデーション・シリーズの第一作『銀河帝国の興亡1』発表。 一九七八 春 『銀河ヒッチハイカーズ・ガイド』イギリスBBC、ラジオドラマ。六回シリーズで放送。 一九七八 ワーノック、ゼロックスのパロアルト研究所に移る。ポストスクリプトを開発。 一九八二(昭和五七) 『銀河ヒッチハイク・ガイド』新潮文庫から出版。 一九八二年十二月 ワーノック、独立してアドビシステムズを設立。 一九八三 ワーノック、スティーブ・ジョブスと再会。ジョブス、ポストスクリプトのレーザーライタへの移植を打診。 一九八四 秋 ポール・ブレイナード、「DTP=デスク・トップ・パブリッシング(机上出版)」を提唱。アルダス社を起こす。 一九八五年一月 アドビ、レーザーライタを発表。同じく、ライノタイプ・ヘル社と共同で、ポストスクリプトに対応した印刷用機器ライノトロニックを披露。 一九八五年七月 編集用ソフト、ページメーカーがアルダスから出荷。 一九八五 ボイジャー設立。 一九八五(昭和六〇)六月 平凡社『大百科事典』初版。 一九八七 ハイパーカード、発表。 一九八七 夏 富田、ソフトバンクが創刊する雑誌『ザ・コンピュータ』の編集作業に関わる。 一九八七 『ザ・コンピュータ』十一月号(第二号)発行。特集DTP。 一九八八 ボイジャー、ハイパーカード版『ベートーヴェン交響曲第九番』を発表。 一九九〇 夏 ボイジャー、映像中心から、逆に文章を原点におこうと発想を切り替える。 一九九一 夏、パワーブック試作機、ボイジャーに送られてくる。 一九九二(平成四)春 富田、エキスパンドブック版のダグラス・アダムス著『銀河ヒッチハイカーズ・ガイド』、マイクル・クライトン著『ジュラシック・パーク』、『ザ・コンプリート・アノテェイティッド・アリス』の書評を依頼される。 一九九二(平成四) 富田のエキスパンドブック書評、『マックワールド』七月号に所収。 ◇参照:本文。 スリーパーズ日記* 本文中、「私が今この文章を書いているコンピューターの画面には、およそ一二〇〇字程度が見えています」とあるから、『本の未来』の執筆はパソコンと思っていいだろう。 「ワードプロセッサーに転向した者」という自身の表現もあるから、おそらくパソコン使用開始とほぼ同時期か、それ以前にワープロも使ってたんだろうと推測できる。それを裏付ける具体的な記述は見つけられないが。 本書中、「エディター」に言及した部分は一か所しかない。「作った側はただ、ワードプロセッサーやエディターで文書を書いたとしか思わない。発表した側は、単にWWWのページを作ったとしか考えていない。そのすべての〈言葉〉が、受け取る側の意思一つによって一瞬に〈本〉に化けてしまいます。」 さて、富田さんの著述の中に、エディターとワープロソフトとの比較を扱ってたものってあっただろうか。 そっか。 『青空のリスタート』『本の未来』と読んできて、なんか物足りないと思ったら、ワープロやエディターへの言及が少ないって気がする。うーん、ワープロやエディターあってのエキスパンドブックや T-Time だったんじゃないかなあ……。 「けれど少なくとも私は、当時からすべての原稿を機械で書いていました」 「DTP=ドグマのトータル・プロセッシング」ををを!! 2015.4.11 公開予定 2015-06-13 公開 しだひろし/PoorBook G3'99 転載・印刷・翻訳は自由です。 カウンタ: - 名前 コメント
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OP、MAPの募集期間と投票の日程は下記の通りです。 募集期間 10月19日(月)0 00~23日(金)23 00 ※時間厳守 投票日時 10月24日(土)0 00 00~23 59 59 認証締切 10月25日(日)12 00 オープニング候補 タイトル 作者 主催サイド 見せしめ その他登場人物 A オープニング ~殺人遊戯、開幕 ◆Vj6e1anjAc シャルル・ジ・ブリタニア、ルイス・ハレヴィ ネロ、ランサー 阿良々木暦、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア B 開演 ◆tu4bghlMIw イリヤスフィール・フォン・アインツベルン、アーニャ・アールストレイム 染谷まこ 竹井久、利根川幸雄、真田幸村、枢木スザク、衛宮士郎、秋山澪、バーサーカー C 悪夢の島 ◆8d93ztlX9Q 帝愛グループ、イノベイター 原村和、ギルガメッシュ 伊藤開司、利根川幸雄、セイバー、アーチャー D 開催宣言 ◆k11/f4Kc0Y ナナリー・ヴィ・ブリタニア オデュッセウス・ウ・ブリタニア E オープニングプレリュード アンドウ-人生逆転ゲーム-オープニング 地獄の門の入り口 ◆7jHdbxmvfI 安藤守 ハギヨシ 天江衣、伊藤開司 F オープニング――開幕―― ◆WWhm8QVzK6 言峰綺礼 ルキアーノ・ブラッドリー 上条当麻、衛宮士郎 G オープニング――《開会式》 ◆tILxARueaU 帝愛グループ、遠藤勇次、インデックス 龍門渕透華 天江衣、利根川幸雄、上条当麻 H 開幕 ◆OEc6vj2q8o インデックス 上条当麻 I 開演! ◆tsGpSwX8mo デヴァイン・ノヴァ デヴァイン・ノヴァ×12人 秋山澪、平沢唯、田井中律、琴吹紬、平沢憂 J 遥かなる戦い、開幕(オンステージ) ◆7f10fc0yk2 シャルル・ジ・ブリタニア ロロ・ランペルージ ルルーシュ・ランペルージ、荒耶宗蓮 K オープニング -開演- ◆MAKO.0z9p. (利根川幸雄) 原村和、宮永咲 L オープニング ◆fUJWpb3ygiKJ 帝愛グループ M Let s Party! ◆OBTuXOu5qc シュナイゼル・エル・ブリタニア 玉城真一郎 真田幸村、伊達政宗 N 第0話 ◆b8v2QbKrCM 兵藤和尊、言峰綺礼、ギルガメッシュ、黒服(複数) 井上純 セイバー O OP案 ◆YzRSe62wUQ レディ・アン、(トレーズ・クシュリナーダ) (レディ・アン) 阿良々木暦、トレーズ・クシュリナーダ P ハジマリ ◆lmLSfwR9C2 荒耶宗蓮、言峰綺礼 ルキアーノ・ブラッドリー 一方通行、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア Q 開幕――深淵にあるもの ◆e3C3OJA4Lw シスターズ イリヤスフィール・フォン・アインツベルン バーサーカー、衛宮士郎、上条当麻 R 「はじまりの『放送』」 ◆nwT3IBYDkM イオリア・シュヘンベルグ、ディートハルト・リート、黒服たち、ドクターJ、プロフェッサーG、ドクトルS、H教授、老師O 参加者の誰か、あるいは全て(?) S バトルロイヤル企画 ◆k5Y/BkYMOA ディートハルト・リート MAP候補 地図案① (ロゴ) http //blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/98/1546e823443d2c0b52d8098519d2c330.png (MAP) http //blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/34/65f413f18ac424c90546a9f4818220fa.png 地図案② (◆F5wU7PE6Sw) http //takukyon.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/free_uploader/src/up0309.jpg 地図案③ (◆WWhm8QVzK6) http //takukyon.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/free_uploader/src/up0312.png (灰色:市街地 黄緑色:田舎町 緑:森(山) 水色:川、海 オレンジ:線路) 地図案④ (◆puNptVrUKo) http //takukyon.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/free_uploader/src/up0313.png 地図案⑤ http //takukyon.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/free_uploader/src/up0314.jpg