約 1,539,650 件
https://w.atwiki.jp/anirowakojinn/pages/1793.html
作者:◆CgtB2nWsWk マイブームバトルロワイアル本編 マイブームバトルロワイアル本編SS目次・投下順 マイブームバトルロワイアル本編SS目次・時系列順 マイブームバトルロワイアルの参加者名簿 マイブームバトルロワイアルのネタバレ参加者名簿 マイブームバトルロワイアル死亡者リスト マイブームバトルロワイアル・ルール&マップ
https://w.atwiki.jp/ultraman/
こちらは、2ch特撮!板で開催されている二次創作リレー企画、「ウルトラマン・バトルロワイヤル」のまとめサイトです。 企画の性質上、登場人物が敗北・死亡する描写や、残酷な表現が含まれています。また、本編のネタバレも多く含まれます。 スレやまとめをご覧になる際は、その点をご理解の上でお願いします。 このロワは無事完結しました! 書き手、読み手の皆さん、今までありがとうございました! このwikiは誰でも編集できます。編集にご協力ください。 wikiの編集を進んでやってくれる人、書き手として頑張ってくれる人募集中です。
https://w.atwiki.jp/suproy/pages/144.html
バトルロワイアル 「ふう…」 病院の壁にアッガイをもたれかけて、コクピットでハマーンは息をついた。 どうにかハチローをなだめさせ、北の町に着いたものの、そこには誰もいなかった。 いくつか建物も降りて回ってみたが、どこにも人はいない。 特に驚かされたのは、日も暮れて最後に調べた病院だった。薬のビンやパックはあるが、すべて中身がないのだ。 人がいないことはほかの場所と同じだったが、ついさっきまで使ってあったような乱れたベッドや椅子に加え、 謎としか言えないカルテや記録までが残っていた。 ついさっきまで人がいたかのように見えるがすべてがない。あらゆる意味で虚構の町。まるで人形遊びの箱庭。 それに加えてあの放送だ。共に建物を調べているときだったから落ち着かせやすかったが、 12人が死んだと聞いてハチローも取り乱して落ち着かせるのに苦労した。ハマーンはちらりとジャイアントロボのほうを見る。 こんな状況に放り込まれ、泣き疲れたのか、ジャイアントロボの肩でハチローが寝ている。寝顔は安らかなものだった。 ハマーンはそれを見て静かに微笑を浮かべる。しかし、またすぐに思念を練ることに戻った。 「しかし、いったいどういうことなのだ?」 静かに独り言をこぼす。話を聞けば、ハチローはまったく違う世界から来ていると話していた。それが嘘とも思えない。 つまり、あの仮面の男は眉唾だが―――いくつもの世界から人や機体を集めることができ、 さらにこのような町を作るなどかなり大掛かりなことをすることができる。 それに加えて、あのラビアンローズのような見かけの巨大な戦艦。 それほどのことが出来る存在がいるとは思えない。できるとすれば―――神。そう形容してもおかしくないだろう。 仮にそれほどのことが出来るとして、何故こんなこと、そう趣味の悪い殺し合いのゲームなどを仕組んだのか? 「それこそ神の気まぐれとでも言うつもりか……?」 忌々しげに空を眺める。そこにあるのは、あの戦艦と月のみ。 「月……やはりここは地球なのか?しかし、綺麗な物だな……」 ふとそんなことを思うハマーン。ここの空気が澄んでいるためだろうか透き通るような満月が浮かんでいた。 アクシズや宇宙から見るのとは少し違う、どこか神秘的な月。しばらく目を奪われていたが――― 「―――ん?」 月の中に黒いものが写った気がした。いや、気がしたではなくそれは真実だった。 伝説でしか見られない生物、ドラゴンを模したものがどんどん大きく―――いやこちらに一気に近づいてくる!!! 「起きるんだ坊や!急いでそこをどけ!」 「へ、へぇ!?」 抜けた声をハチローが上げる。しかたない、彼は戦闘に関して素人だ。咄嗟に行動などできない。 そのため、彼はあっけなく死んだ。その間抜けな声が彼の最後の言葉だった。 ハチローは「熱い」と感じる時があっただろうか? 夜の闇空満月の光を切り裂く閃光。夜の闇空を追い払う熱風。 燃える。燃える。燃える。 轟々と唸る炎の中で人の形が燃え落ちていく。人為の結果とは思えない圧倒的な破壊の光景。 少年はまるで紙人形のように容易く燃え上がり、断末魔と呼ぶにはあまりに呆気ない、 冒涜的なほどに呆気ない光景の中で地面に落ちていった。 主を失なったジャイアントロボは糸の切れた人形の様にひざをつき、もう動かない。 「坊や!」 たまらずハマーンは叫ぶ。しかし、竜はそれを見逃さなかった。炎の光の中浮かび上がるアッガイに向かい、まっすぐと飛来する。 ハマ-ンもすぐさま回避行動に移るが―――アッガイ、ましてや地上にいるのではどうしようもなかった。 建物の影にアッガイは入ったが、空から落ちるように迫る竜に対しては何の意味もなかった。 地表ギリギリで向きを変えた竜は顎を拡げ、アッガイに対して垂直に噛み付いた。 「―――・・・……」 グシャリ アッガイは二つに別れ、もう動かないただの鉄塊となった。ハマーンが最後何かを叫んだのかもしれない。 しかしもうそれを知るすべは誰にもない。それ以前に彼女が何を考えていたのかすら分からない。 竜が訪れ、1分も経たぬうちに、そこには死が撒き散らされた。気まぐれがすんだとでも言わんばかりに竜がまた空へ飛び去っていく。 竜の行いが終わったあとには、何も動かぬ夜の静寂が横たわっていた。 ――― 一人一人に物語があるわけではない。ましてや、死に方なんて選べなどしない。 そこには、無常で非常なバトルロワイアルという名の現実の縮図が転がっているだけ。そこに人間の尊厳はない。異議もない。 そんなものはただの妄想だ ――――――現実はどこまでも冷酷だった。 【ハマーン・カーン 搭乗機体:アッガイ(機動戦士ガンダム) パイロット状況:死亡 機体状況:破壊 現在位置:B-1】 【ハチロー 搭乗機体:ジャイアント・ロボ(ジャイアント・ロボ THE ANIMATION) パイロット状況:死亡 機体状況:弾薬を半分ほど消費 現在位置:B-1】 【ヤザン・ゲーブル 搭乗機体:龍王機(スーパーロボット大戦α) パイロット状況:健康 機体状況:修復完了 現在位置:B-1から移動中 第一行動方針:バラン=ドバンを探す。また、どんな機体でも見つければ即攻撃 最終行動方針:ゲームに乗る】 【初日 21 40】 前回 第111話「バトルロワイアル」 次回 第110話「人の造りしモノ」 投下順 第112話「魔神開放」 第100話「山間の戦い」 時系列順 第116話「骸は語る」 前回 登場人物追跡 次回 第109話「龍と悪魔」 ヤザン・ケーブル 第119話「戦闘マシーン」 第87話「砂上の接近」 ハマーン・カーン - 第87話「砂上の接近」 ハチロー -
https://w.atwiki.jp/animerowa-2nd/pages/152.html
ラッド・ルッソは大いに語り大いにバトルロワイヤルを楽しむ ◆UTAZOboXAs (隔離された場所での殺し合い? いーね、いーねぇ、実にいい。最高じゃねぇか) 新しい玩具を与えられた少年のようにウキウキと街を闊歩する男、彼の名をラッド・ルッソという。 表の顔はルッソ・ファミリーきっての殺し屋、裏の顔は欲望の赴くままに生きる狂った享楽殺人者、それがラッド。 そんな彼にとって、バトルロワイヤルの舞台は素敵なテーマパークでしかなかった。 ラッドの瞼の裏に浮かぶのは自信満々のモロトフの笑み、無惨に散った彼は最期まで自分の優位を疑っていなかった。 この場所にはそんな奴らがごろごろしている、それを自由に殺してまわれる――まさにラッドにとっての天国だ。 そして、同時にモロトフは相当な実力者だった。 螺旋王に迫った時の瞬発力、飛び切りの威力の光線、ラッドが相対したところで一瞬で葬られてしまうだろう。 つまりこの場所では、ラッド自身もいつも以上に死に近い場所にいる。いつゴミのように殺されるか分からないということだ。 だがそれさえもラッドが喜ぶ要因にしかならない。殺すか殺されるかの緊張感、それはラッドが大好きなものなのだから。 結果、ラッドはゲームがはじまった直後から獲物を求めて夜の街を徘徊している。 デイパックをまさぐって一本のナイフを取り出すなり走り出したその姿は、まるで早く遊びたくてうずうずしている子供のようだった。 ラッドの目的は一つ、螺旋王を殺す、それだけだ。参加者を殺して殺して殺しまくる事はラッドにとって過程にすぎない。 他人を殺し合わせて自分は高みの見物、モロトフなど歯牙にもかけないという態度、螺旋王はラッドが蛇蝎のごとく忌み嫌う類の人間だ。 螺旋王を観測者の立場から引き摺り下ろし、殺す。それがラッドの頭の中では規定事項なのだ。 KILL! KILL! KILL! KILL! KILL! KILL! KILL! KILL! 抑えきれない殺意を身に纏いラッドは獲物を探す。 そしてゲーム開始から十数分後、ついにラッドに見初められてしまった哀れな犠牲者が現れる。 街灯に照らされる道路の脇を、銃を構え慎重に歩いている少年、犠牲者の名前は高嶺清麿。 何の自信が有るのか周囲の確認もせずに堂々と夜道を歩く。ここが殺し合いの舞台でなく、アメリカの一都市だったとしても実に危険極まりない行動だ。 暢気に生きてきた少年が不相応な武器を手に入れたことで自分が特別な者になったと思い込んでいる、清麿の後ろ姿からラッドはそう判断した。 背中から滲み出ている緩い雰囲気、死という冷たい現実を理解していなそうな子供、無意識に舌なめずりをするラッド。 そして清麿の注意が背後から逸れた瞬間を見計らって、ラッドは行動を起こした。 「よ――――――ぅ坊や、夜道は危ないぜぇ……何せ、俺みたいな危ない奴がごろごろしてるからなぁ」 後ろから忍び寄り、清麿が振り向くよりもはやく無防備な首筋にナイフを突きつける。 刃物を突きつけられた清麿の身体が僅かに震える、その感触に喜悦の笑みを浮かべながらラッドは言葉を続ける。 「子猫ちゃんみたいにビクビク震えちゃってさぉ、可愛いったらありゃしないぜ。 さっきまで勇ましく武器を構えてたのによぉ、これじゃあ折角の武器が可哀想だろ。なぁ、そう思わないのか? どうなんだよお―? というわけでこの素敵な銃は俺が貰いま―す、ありがとよ。ああ、心配はしなくていいぜ。今後は俺が存分に有効活用してやるからな。 ん、有効活用ってどれくらい使えば『有効』になるんだ? 百人? 五百人? まさか千人以上殺さなきゃいけね―のか? やっべ、そんなに殺したら銃の方がいかれちまうよ! 悪いな、今の無し、有効活用は無理! 仕方ないからこの銃は精々有効利用させてもらうぜ! さて――」 相手が返事をする暇を与えずに、矢継ぎ早に語るラッド。 獲物を前にハイになっているその姿は紛れもない快楽殺人者である。 そしてそんな狂人と相対する事になってしまった不幸な少年、高嶺清麿。 彼はラッドのスピーチを微動だにせずに静かに聴いていた。怯えも怒りもせず、ただ静かに聴いていた。 黙考する清麿、彼は果たしてその心中で何を考えているのか? だがそんな清麿の反応を全く気にせずにラッドは語り続ける。 「お前はこう思ってただろ『こんなに凄ぇ武器を持っていれば誰にも負けるはずがない、俺は強い、俺は死なない、つまり俺は安全だ』ってなあ! それでなっ、俺にとっては超ハッピー、お前にとってはアンハッピーなことにそういう奴を殺すのが俺は大好きなんだ。 という事で俺は今からお前を殺しま――ス! でよぉ、その間お前はどうするんだ? 逃げる? 抵抗する? 諦めて死ぬ? 俺と殺し合う? 自殺してみる? 命乞いする? 謝る? 泣き叫ぶ? 怖い? 悔しい? 切ない? それとも怒ってる? なあ、どうなんだよ――?」 そうして存分に語り尽くしたラッドは気分も上々に話を終えた。 では、獲物との触れ合いに満足したら次はどうするのか――最後の仕事に、実際に清麿を殺すという作業に取り掛かるに決まっているではないか。 だが殺すのに必要な動作は腕に少し力を入れるだけだ、パーティの最初の殺しとしてはあまりに味気ない。 だからラッドはあえて清麿の正面に身を移した、清麿の最期の表情を脳裏に強く焼き付けるためにだ。 しかしラッドの清麿殺害ショーはここで一時停止する事になる。 なぜなら覗き込んだラッドが目の当たりにしたのは、恐怖に震える少年の顔ではなく、死を覚悟しつつもそれに必死で抗おうとする戦士の顔であったのだからだ。 清麿をただの少年だと思い込んでいたラッドからすれば正に青天の霹靂だ。軽い朝食をとろうと豚を料理していたら、それが突然理性を持った人間に化けてしまったのだから。 流石にこれにはラッドも動揺し、表情が僅かに崩れる。それを機とみたのか、おもむろに清麿は口を開いた。 「俺は……死にたくない。俺が死んでも、たぶんみんなは俺を覚えていてくれる、俺の死を悲しんでくれる。 それはガッシュに会う前の俺からすれば本当に夢のような事だから、嬉しい、凄く嬉しいんだ…………でも、それじゃ駄目なんだ。 みんなと過ごす喜びを思い出したから、みんながいい奴だって知ってるから、みんなには笑っていてほしいから悲しませたくないから――俺は死にたくない」 ハイテンションに言葉を次々と吐きだしていたラッドの喋り方とは裏腹に、清麿は一語一語がはっきりと相手に聞こえるに抑揚をつけてゆっくりと喋る。 ラッドの自分の考えがしっかりと伝わるように細心の注意を払って清麿は言葉を紡ぐ。 「それにガッシュと約束してるんだ。あいつが優しい王様になるのを俺は手伝う。だからまずは螺旋王って奴を倒して日本に帰らなくちゃいけない。 そして実のところ俺自身があのおっさんを看過できない。無理矢理人を集めて殺し合いを強制し、それを実験だゲームだと称する。 螺旋王は俺が今までに出会った相手の中で……一番の悪だ。そんな悪を俺とガッシュは絶対に許さない。仲間を集めて、必ず打倒する! そして、俺はまずあんたに仲間になってほしい。その力を人殺しに使うのではなく、俺たちのために貸してくれないか?」 行われたのは説得もとい勧誘だ。相手は殺人鬼、当然失敗した場合に清麿の命はない。 だがそれは清麿にとって些事でしかない、ガッシュと共に魔界の王を目指す事を決めた時点で死ぬ覚悟はできている。 だからリスク覚悟で想いを伝えた。真の悪人でさえなければ話は通じる。 例え相手が殺し合いにのっている人間だとしても、誠意をもって接すれば心は通い合うはず――それが清麿の導き出した答え。 (あれあれあれあれぇ? なんなのコイツ? なに一端の戦士みたいな顔しちゃってんの? おっかしいなぁ? どう見てもゆるゆるだよなぁ? 群れるだけ群れて安心してる羊の臭いがプンプンしてるよなぁ? 口を開いても出てくるのは夢想論だしよ、いつもの箱入りのお坊ちゃんと何も変わんねーはずだよなぁ? なのになんでそんな煮るなり焼くなり好きにしろって目をしてんだよっ! つまんね―じゃん! しらけてきたっつ―の!) だが清麿の願い空しくラッドに話は通じていなかった。 たしかにラッドは情もあれば愛もある人間、真の悪人と呼べるほど悪に染まってはいない。 しかし……ラッドは狂人だった。考え方からして常人とは一線を画する。 ラッドにとって重要なのは清麿が殺すに値する人間かどうかのみ、そしてそれを判断するのはラッドの直観。 清麿の命を賭けた身の上話も、ラッドにとっては無意味な単語の羅列でしかなかった。 よってラッドの返事は、当然清麿には好ましくないものになる。 「ハぁ? なんで? それってなんか俺に得あんの? お前が何かしてくれんの? いや口は開くな、答えなくていい。お前に何も期待してないから、だからお前は何もしなくていい。 ただ俺に殺されてくれればいいだけだから喋る必要なんてない、理解したか?」 交渉は決裂した。清麿の首に今も突きつけられているナイフ、その握りに力がかかる。 ――だがそれ以上の動きはない。 最悪の答えを突きつけられても清麿は動かない、ラッドを真正面から見据えるのみ。 そして対するラッドも動かない、いまだに清麿という人間をはかりかねている。 死を覚悟している者を殺すのは彼の趣味ではない、殺したくない。 死を身近に感じずにぬくぬくと生きている奴は絶好の獲物だ見逃せない、絶対に殺す。 しかしいくら考えたところで答えはでない……だからラッドは無理矢理答えを出すことに決めた。 「ハハ……ハハハ……ヒハハハ、畜生っ! 苛立つぜぇ! イライラするのは身体に悪いってのによォ! …………ったく、解った、良く解った。俺はお前を殺したい、でもお前は死にたくない。平行線だ、お前も困るだろ? だから取引だ。お前の覚悟を見せろ、このナイフで片手の指を全部掻っ切れ。それで俺が満足したら仲間にでもなんでもなってやるよ」 そう言い放ち、ナイフを道路に放り投げる。 表向きは有りがちな話だ。要求をするのならそれなりの誠意を見せろ、というやつだ。 しかし、勿論ラッドの目的は違う。これはラッドが気分良く清麿を殺すための儀式なのだ。 ――自らの手で五本の指を切断する。 一見、最初の指を切り落とす勇気さえあれば、後は同じ事を繰り返すだけなので何とか可能な事のように思える。 だが、事実は違う。一本目は踏ん切りさえつけば誰にでも切り落とせる――二本目以降が真の地獄なのだ。 一本目を切断した時の痛みが絶えずフラッシュバックし、恐怖と身体の拒否反応が精神を蝕む。 その状態で指の切断を続ける――不可能だ。あまりの恐怖と激痛に耐え切れずに恐慌状態に陥る、それが末路。 そんな恐慌状態に陥って、一点の迷いもない眼差しと覚悟を感じさせる表情を失い、ただの緩い人間になった清麿をラッドは殺す。 ラッド自身は手を下していないのに化けの皮が剥がれた、所詮はその程度であり清麿は最初から温い人間だった、という訳だ。 では、もし清麿が見事やり遂げた場合にラッドはどうするのか? 清麿の覚悟が本物だとするとあながちありえない話ではない。 しかし、ラッドはその場合の事は殆ど考えていない。自分にとって面白くない場合の事をわざわざ考えるなんて馬鹿馬鹿しいからだ。 だがおそらくは、緊張がきれて気絶し手から血を流しながら倒れている清麿、彼を放置していくことになるだろう。 殺意の対象でなくなった以上は興味がないし、仲間でも友達でも婚約者でもない奴を手当てしてやる理由もない―― だがこの要求に対して清麿がとった行動は、ラッドの予想の斜め上をいくものだった。 ラッドが地面にナイフ投げるやいなや、清麿はそれを拾い上げ――自らの右耳にその刃を当てたのだ。 そして一息もつかず、即座に耳に刃を入れる。新品のナイフの鋭利な刃は骨の無い柔らかな肉を易々と切り裂き、清麿の右耳は頭部から切断された。 予め決まっていた事を清麿はただなぞっただけ、そんな事を考えてしまう程に清麿の一連の挙動には全く迷いがなかった。 予想外の出来事に動きを止めるラッド、そんな彼に対して清麿は再び口を開く。 傷口からポタポタと垂れる鮮血を拭おうともせず、今まで通りにラッドを真正面から見据えながらだ。 「指は駄目なんだ。この指は、この手は……魔本を持つために……ガッシュと共に戦うために……絶対に失えない。 でも……! それ以外の場所ならこの耳のように、目でも足でも何だってくれてやるっ! 俺はここで終わりたくない! ガッシュと共に螺旋王を倒し元の世界に戻る……そのためなら俺自身がどれほど傷つこうと構わない! それが俺の覚悟だっっ! 」 清麿の激しい啖呵、それが終わったときに訪れたのは静寂だ。 聞こえるものも動くものも周囲には何もない。僅かな風のみを感じながら、一メートルも離れていない至近距離で二人は睨みあう。 曇りのない真剣な眼差しに激情をこめて睨む清麿。痛みに僅かに顔を顰めてはいるが、たった今身体の一部を喪失したようにはとても見えない。 そんな真摯な眼差しをラッドは黙って受け止めている。清麿の耳から垂れる血だけが時間の経過を示すこの睨みあいは永遠に続くかのように思えた。 ……しかしそれから数分後、夜の街にはラッドの高らかな哄笑が響いていた。 「ハハッハハハハハハハハハハハハハハハ……うぉぉっぉうぉぉっぉ、オマエ馬鹿? それとも天才? つ―かなんで耳切ってんの? 訳わかんなくね? どう考えたらそうなるの? ヒハッ……ハハハハ……やっべ、やっべぇ、緩い馬鹿かと思えばすげぇべ。 ハッ! サイコ―、マジ最高、超面白れぇぇぇ―――――テンション上がってきたぜ―! ハハ……ヒャハハハハハハハハハハ――――」 笑って笑って笑って笑って、狂ったようにラッドは笑い続けている。清麿に向けられていた殺意など影も形もない。 その心底楽しそうな笑い声はラッドの心境を如実に伝え、聞く者にもそう悪い気分は与えないのだが……激しく場違いだった。 「おい、そろそろ笑うのをやめて答えを聞かせてくれないか」 いい加減業を煮やした清麿が呼びかけ、やっとラッドの笑い声は止んだ。 そして清麿は殺意を収めたラッドを相手に詳しい情報交換や今後の方針について話をしようとする。 しかし次のラッドの言葉は、清麿の意気込みを消沈させた。 「……おぅ、無視してゴメンな! おかげでテンションが大分溜まった、ありがとう、本ッ当にありがとう! これで気分よォく思う存分に人を殺して回れるぜ。ってことでじゃあな! ……傷は早めに手当てしておけよぉ――――」 あろうことか爽やかな笑顔で上の台詞を放つなり、スキップをしながら去っていこうとしたのだ。 最早どこから突っ込めばいいのか解らない。我慢に我慢を重ねてきた清麿でさえも慌てて呼び止めた事を後悔したほどである。 だが仲間になるという約束をした事を持ち出すと、びっくりするほどあっさりとラッドは清麿の仲間になることを了承した。 そして清麿が自己紹介と情報交換を行う旨を伝え、移動中にそれを行うことを決める。 移動の目的地は落ち着ける場所、意外にもラッドの方から清麿の傷を早めに手当した方がいいという提案が出たのだ。 少し釈然としない思いを抱えるものの清麿に異論があるはずもない。 そして二人は歩き出した、ひとまずは傷の手当てをする場所を探すために、やがては螺旋王を打倒するために―― 「そういえばお前武器もってないな。武器は大事だぜ。人間は武器と共に進化してきた、武器あっての人間だ。 マシンガンが一丁あれば、そこら辺の悪ガキにだってジャック・ディンプシーをぶち殺せるんだぜ。ちょっと待ってろ、余ってる俺の武器をやるよ。」 「俺の支給品はあんたに奪われたんだけどな。……っと、有難う。ん、これってマシンガンじゃないか。なんで使わないんだ?」 「気がのらねえ。さっきはナイフで切り裂いてやりたい気分だったし、今は相手を殴り殺したい気分だ。 シュッッ……シュッッ……シュシュシュッっ……折角の舞台なんだ、色々やって目いっぱい楽しまないと損だと思わないか?」 「やっぱり俺にはあんたが理解できない……ともかく殺しだけは絶対にやめてくれよ……」 【A-8 路上 一日目 深夜】 【高嶺清麿@金色のガッシュ】 [状態]:螺旋王に対する激怒、右耳欠損、軽い貧血 [装備]:イングラムM10(9mmパラベラム弾32/32) [道具]:イングラムの予備マガジン(9mmパラベラム弾32/32)×5、支給品一式(ランダム支給品0~2を含む) 清麿の右耳、支給品一 [思考] 基本方針 螺旋王を打倒して、ゲームから脱出する 1 ラッドと情報交換をしたい 2 ひとまずは傷の手当をできる場所を探す 3 ガッシュ、フォレゴレとの合流 4 螺旋王に挑むための仲間を集める、その過程で出る犠牲者は極力減らしたい ※石版編終了後のどこかから呼ばれています 【ラッド・ルッソ@BACCANO バッカーノ!】 [状態]:健康 [装備]:無し [道具]:超電導ライフル@天元突破グレンラガン(超電導ライフル専用弾25/25)、ファイティングナイフ、支給品一式(ランダム支給品0~1を含む) [思考] 基本方針 自分は死なないと思っている人間を殺して殺して殺しまくる(螺旋王含む) 1 基本方針に当てはまらない人間も状況によって殺す 2 ひとまずは仲間である清麿に同行 ※フライング・プッシーフットに乗り込む少し前から呼ばれています ※超電導ライフル@天元突破グレンラガンについて 参加者の一人、ヨーコの愛用品。 火薬ではなく、電磁石の力で弾丸を打ち出す特殊な銃。 装弾数は弾倉の5発と予備マガジンの20発。 時系列順で読む Back マタタビの欲求!! Next 紙は舞い降りた 投下順で読む Back 私がみんなを知っている Next 嗚呼。それにしても酒が欲しい…… 高嶺清麿 071 誰かが死ぬのが怖いのか? ラッド・ルッソ 071 誰かが死ぬのが怖いのか?
https://w.atwiki.jp/wiki11_row/pages/400.html
書き手バトルロワイアル4th パロロワ書き手によるバトルロワイアル企画の四作目。 進行は、みんなで無念。 前回の開催から少し時間が空いたため、参加者書き手の多くは真新しい面子になっている。 今作では「パロロワメモリ」と呼ばれる、『仮面ライダーW』に登場したガイアメモリをモデルにしたアイテムによって各書き手が姿を外見設定のように変化させている設定。 このパロロワメモリが首輪代わりになっており、変身は解除できない。 2013/04/03に企画が開始した。 参加者 10/10【新安価ロワイアル】 ○アトミック(◆rgd0U75T1.)/○キャシャーンVj(◆Vj6e1anjAc)/○メタルマックスfR(◆fRBHCfnGJI)/○ストライダーマグロ(◆100ZZ542nE)/○魔界塔士hq(◆hqLsjDR84w)/○397 ‐歌の契約者‐(◆397hRRvW1w)/○魔法少女ジョインジョインZ9(◆Z9iNYeY9a2)/○AC版 CAPの拳(◆CAP.3FrrY.)/○oub×アーク(◆oub/vvrBRg)/○つるぎのフレデリカuP(◆uPLvM1/uq6) 7/7【モバマス・ロワイアル】 ○恋色アイドルP(◆yX/9K6uV4E)/○最高の友達P(◆j1Wv59wPk2)/○カウントガールズP(◆John.ZZqWo)/○心奥の使者P(◆n7eWlyBA4w)/○ベテラントレーナーP(◆ncfd/lUROU)/○ストロベリーエンジェルP(◆44Kea75srM)/○心情の紡ぎ手P(◆ltfNIi9/wg) 6/6【仮面ライダーオーズバトルロワイアル】 ○◆QpsnHG41Mg/○◆MiRaiTlHUI/○◆z9JH9su20Q/○◆l.qOMFdGV./○◆qp1M9UH9gw/○◆SrxCX.Oges 6/6【多ジャンルバトルロワイアル】 ○【ライダー】エウーゴ(◆ew5bR2RQj.)/○【世紀王】K.K.(◆KKid85tGwY)/○【誓約者】ダブルエックス(◆.WX8NmkbZ6)/○【寄生獣】イーボゥ(◆EboujAWlRA)/○【魔人皇】ジーヴ(◆GvGzqHuQe.)/○U1(◆U1w5FvVRgk) 6/6【ドラゴンクエスト・バトルロワイアルⅡ】 ○悪しき世界の人々・ワンダブル(◆1WfF0JiNew)/○ハガク(◆HGqzgQ8oUA)/○クルツ(◆CruTUZYrlM)/○空虚と夢と現と幻の住人・ウィフェ(◆YfeB5W12m6)/○そしてエデンへ・ティユーフ(◆TUfzs2HSwE)/○星空の語り人・トゥープル(◆2UPLrrGWK6) 5/5【RPGキャラバトルロワイアル】 ○ファルン(◆FRuIDX92ew)/○アイディー・ウィンチェスター(◆iDqvc5TpTI)/○ダブリュクル・アーミティッジ(◆wqJoVoH16Y)/○リクス・エレニアック(◆6XQgLQ9rNg)/○ラッド・エヴァンス(◆Rd1trDrhhU) 5/5【俺ODIOロワ】 ○金融編「観柳」(◆EDO/UWV/RY)/○◆TIENe3Twtg/○反旗編「野望」(◆w3jhWtfiTI)/○転生編「欲望」(◆fRBHCfnGJI)/○崩壊編「絶望」(◆Cxilshz3Mg) 5/5【新西尾維新バトルロワイアル】 ○『雄健魁偉』零崎崩識(◆mtws1YvfHQ)/○『横溢邁進』零崎音織(◆ARe2lZhvho)/○零崎傾識(◆xR8DbSLW.w)/○零崎継識(◆VxAX.uhVsM)/○零崎憑識(◆wUZst.K6uE) 5/5【パラレルワールド・バトルロワイヤル】 ○KAIXA・ムラカミ(◆qbc1IKAIXA)/○ヴァイス・シュバルツ(◆Vj6e1anjAc)/○エンド・メーカー(◆4EDMfWv86Q)/○Black Liner(◆Z9iNYeY9a2)/○人でなしのヴィニス(◆vNS4zIhcRM) 4/4【あと3話で完結ロワ】 ○◆XksB4AwhxU【虫ロワ】/○◆c92qFeyVpE【絶望汚染ロワ】/○◆rjzjCkbSOc【謎ロワ】/○間違えた世界(◆MobiusZmZg)【Splendid Little B.R.】 4/4【川崎宗則バトル・ロワイアル】 ○銀河皇帝ムネリン(◆555/vRw0s2)/○川崎宗則全一(◆7WJp/yel/Y)/○Mr.川崎宗則(◆51/314RH96)/○川崎宗則殺し(◆I9C.OZ3.G6) 4/4【中学生バトルロワイアル】 ○◆wKs3a28q6Q/○ロックンローラー・七原秋也(◆jN9It4nQEM)/○◆7VvSZc3DiQ/○ホワイダニット(◆j1I31zelYA) 4/4【ニコニコ動画バトルロワイアルγ】 ○オリーブオイルの伝道師(◆Olivescz6Q)/○キチガイコマンドー!(◆FbzPVNOXDo)/○ハサン・0uDu0SETOk(◆0uDu0SETOk)/○いつも4人のczaE(◆czaE8Nntlw) 4/4【バーチャルリアリティバトルロワイアル】 ○第二相”嘘吐き(◆7ediZa7/Ag)/○第三相”遍在する目”(◆4vLOXdQ0js)/○第四相”激戦”(◆uYhrxvcJSE)/○第一相”心描き”(◆nOp6QQ0GG6) 4/4【Perfect World Battle Royale】 ○感電(◆LjiZJZbziM)/○"電光機関(ブリッツガイスト)"(◆ZrIaE/Y7fA)/○悪のカリスマ(◆Ok1sMSayUQ)/○"神風"(◆tzc2hiL.t2) 4/4【変身ロワイアル】 ○ヤレッシュサツリキュア(◆LuuKRM2PEg)/○仮面ツナイダー1号(◆OmtW54r7Tc)/○速筆戦隊ハヤインジャー(◆gry038wOvE)/○超光戦士カキテリオン(◆7pf62HiyTE) 4/4【ホラーゲーム・バトルロワイアル】 ○1、2年目の宇宙人(◆WYGPiuknm2)/○3年目の傭兵(◆TPKO6O3QOM)/○ザ・フォッグ(◆cAkzNuGcZQ)/○日野様がまだ生きておられる(◆hr2E79FCuo) 4/4【マルチジャンルバトルロワイアル】 ○ウォット・ザ・エクスピード(◆Wott.eaRjU)/ ○ゴーキュー・ザ・キャラマスター(◆GOn9rNo1ts)/○「換える者」キューオ・ザ・マスターグリーン (◆OQO8oJA5SE)/○「戦う者」スクイズ・ザ・バトルファング(◆SqzC8ZECfY) 4/4【リリカルなのはクロス作品バトルロワイアル】 ○叡智の司書長(◆7pf62HiyTE)/○暗黒の破壊神(◆WslPJpzlnU)/○非情の殲滅者(◆HlLdWe.oBM)/○灼熱の英雄王(◆Vj6e1anjAc) 4/4【ロワイアル×ロワイアル】 ○革命家・ワイルドセブン(◆W91cP0oKww)/○創設者(◆CFbjQX2oDg)/○最強の防人(◆1yqnHVqBO6)/○来栖圭吾(◆IRxFfnsX8c) 3/3【アニメキャラバトルロワイアル3rd】 ○◆hqt46RawAo/○◆SDn0xX3QT2/○◆1aw4LHSuEI 3/3【オールジャンルバトルロワイアル】 ○◆.pKwLKR4oQ/○◆OQfaQnysJI/○◆KV/CyGfoz6 3/3【2ちゃんねる・バトルロワイアル】 ○モララー・ザ・カオス(◆m8iVFhkTec)/○ネラー・ザ・ダークネス(◆i7XcZU0oTM)/○マーダー・ザ・スコッパー(◆shCEdpbZWw) 2/2【オールスターロワイヤル】 ○PEPSI MAN(◆4Wptyf8HGw)/○全ての星の始まり(◆26Zf504quw) 2/2【古生物バトルロワイヤル】 ○賢者竜トロオドン(◆JUJ3JcJgbI)/○誘惑の蛇(◆BdIG1U8FAs) 2/2【少女漫画キャラバトルロワイアル】 ○◆F9bPzQUFL./○◆RVCXqfgcSM 2/2【新々漫画バトルロワイアル】 ○麻雀超人(◆wKs3a28q6Q)/○ミスターブタ(◆OmtW54r7Tc) 2/2【新漫画バトルロワイアル】 ○螺旋と信頼のリンカー(◆9L.gxDzakI)/○愛と運命のテラー(◆JvezCBil8U) 2/2【全開バトルロワイアル】 ○全開の追求者(◆uBeWzhDvql)/○全開の到達者(◆Zi/dWEr9fQ) 2/2【東方Projectバトルロワイアル】 ○◆27ZYfcW1SM/○◆gcfw5mBdTg 2/2【二次キャラ聖杯戦争】 ○《始まりの剣》セイバー(◆.OpF6wOgZ2)/○《紅槍の仮面使い》ランサー(◆3gGiI31R5A) 1/1【アナザールート・バトルロワイアル】 ○結末の観測者(◆5Kdjgy1wTM) 1/1【INFLATION BATTLE ROYALE】 ○水銀の綴り手(◆AuHgijPLos) 1/1【ジョジョの奇妙なバトルロワイアル3rd】 ○サヴェージ・ガーデン(◆c.g94qO9.A) 1/1【テラカオスバトルロワイアル外伝】 ○マグニスさま(◆nkOrxPVn9c) 1/1【AAAキャラ・バトルロワイアル】 ○キャラクターボイスは東地宏樹(◆cAkzNuGcZQ) 1/1【波平さんがバトルロワイヤルを主催するスレ】 ○全一 1/1【ネギまバトルロワイヤル】 ○作者6 1/1【ヒーローズ・バトルロワイアル】 ○血塗られた英雄譚(◆aWSXUOcrjU) 1/1【平成仮面ライダーバトルロワイアル】 ○未来への系譜/仮面ライダーミライ(◆MiRaiTlHUI) 1/1【漫画キャラバトルロワイアル】 ○康一君(◆hqLsjDR84w) 134/134 【主催者】感電@ロワラジオツアー3rd、◆sOMmvl0ujo@古生物バトルロワイアル 外部リンク 支援サイト 書き手バトルロワイアル4th@wiki 現行スレッド 書き手バトルロワイアル4 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/batorowa-genjo/pages/597.html
編集について 編集される方は一度お読み下さい。ページを編集する際の基本的な説明です。 プロフィール編集について ~編集ページの各機能説明~ ボールド {}内に文字を入力するとこのように表示されます。 バトルロワイヤル イタリック {}内に文字を入力するとこのように表示されます。 バトルロワイヤル 下線 {}内に文字を入力すると下に下線が表示されます。 バトルロワイヤル 大見出し 中見出し 小見出し 文字の大きさを変える事が出来ます。 ※この機能は文の先頭のみ。 リスト リストを表示出来ます。 バトルロワイヤル 番号リスト 番号リストを表示します。 番号リスト 番号リスト テーブル この間に文字を 入力する事でこのようになります バトル ロワ イヤル 水平線 水平線を表示します。 リンク ページをリンクします。ページが既に存在している場合は[]の中にページ名でOK。 例、メニュー→メニュー メニューへ メニュー→メニューへ 基本はこんな感じです。このページを実際に編集してみればだいたいわかると思います。 詳しくは こちら まで。 プロフィール編集について このプロフィール欄は簡単な自己紹介欄です。 管理人の許可がなくとも誰でも自由に編集する事が出来ます。 ですので、自分のプロフィールを紹介したい方はパソコンからアクセスして自分のプロフィール欄を自由に編集してください。 始めの質問内容はあくまでデフォルトです。 新たに自分で質問内容を変えたり好きなように自分を紹介してください。型にはまらなくても結構ですのでご自由にどうぞ。 ~利用するにあたって~ 他人に偽り編集しないで下さい。 また他人のプロフィール内容を勝手に編集しないで下さい。万一、そのような事があった場合は禁止IPアドレス/リモートホストに設定しアクセス禁止になりますのでご注意下さい。 万一勝手に編集されてしまった方がいましたら、何もせずにすぐに管理人にご報告下さい。 パソコンから編集可能です。 ~編集の仕方~ 1.自分のページのプロフィールをクリック。 2.左上にある「編集」→「このページを編集」。 3.編集ページに『非ログインでの編集投稿には、下の画像で表示された文字列を入力する必要があります。(読みにくい場合はここをクリック)』と表示されている所に、画像で表示された文字列(例.er9da8)がありますので、それをそのまま「半角英数字」で下の空欄に入力。(メンバーは必要なし) 4.あとは「入力」→「ページ保存」で完了です。 3.については、画像の文字列を入力する事で編集が可能になる(非メンバー対象)ような役目です。わからない事があったら気軽に管理人までか、 こちら のページ編集の基本をご覧下さい。 ~代表優勝キャラについて~ これは管理人が適当に選んだものなので、このキャラを載せてというのがありましたら管理人まで連絡下さい。 無登録の方は、管理人が見落としているか気づいていないだけなのでご一報下さい。 ↓さっそく自分のプロフィールを編集してみよう!↓ プレイヤー辞典 今日 - 人 昨日 - 人 合計 - 人
https://w.atwiki.jp/sinjitsurowa/pages/111.html
NPCモンスター。 羂索たちの仕掛けたバトルロワイヤルにて、プレイヤーたちを襲う存在である。 その姿や能力はプレイヤーたちに縁のある異形や、羂索たちが観測した異形を模しており、能力もスケールこそ調整されているがだいたい同じ物を持っている。 獣のような物、植物のような物。幻獣や領域外のなにかとしか言いようのない物、果ては機械のような物までさまざま存在する。 そんなNPCモンスターだが、基本的に仲間割れはしない。 そもそも自立行動こそするが、ただ暴れるだけの再現体にそんな上等なオツムはない。 プレイヤーかそうでないかを判断し襲い掛かるだけ。 そのはずなのだが、会場の一角にてNPC同士の殺し合いが行われていた。 銃で、剣で、爪で、牙で。 数は少ないが触手のような特殊な部位、トンファーのような珍しい武器で応戦する物もいた。 だがよく見ると、襲い掛かっているのは獣や植物に近い物ばかりで、機械系などの非生物型ののNPCモンスターが襲われている形だ。 そして機械系が狩り尽くされると残るNPCモンスター同士でまた殺し合いが始まった。 斬って、千切って、噛んで、潰して。 あらゆる方法でお互いを傷付け合い、殺し合い、とうとう残った最後の一体に…… 「それ」 無慈悲にも紺色のブーメランが突き刺さり地面に倒れ伏した。 「しっかし、笛の音で獣を操る、かぁ。 これでとうとうホンモノの魔女じゃんね」 そう言って死体に突き刺さったブーメラン、魔笛フルートバスターを引き抜いたのは、天使のような純白の羽と天球儀のようなヘイローを持つキヴォトスの生徒だった。 彼女の名前は聖園ミカ。 キヴォトス三大校が一角、トリニティ総合学園の生徒会、ティーパーティーのトップの一人にして、トリニティを裏切った魔女である。 「それじゃあ、荒れるよー☆止めてみれば?」 悪のメロディーに編曲されたキリエを奏でながら、聖園ミカは進んだ。 その跡に殺し合わせ横たわるNPCモンスターの屍を累々と積み重ねながら。 【聖園ミカ@ブルーアーカイブ】 状態:健康、魔女 服装:いつもの制服 装備:フルートバスター@獣電戦隊キョウリュウジャー Dの獣電池×4@獣電戦隊キョウリュウジャー 令呪:残り三画 道具:ランダムアイテム×1~2、ホットライン 思考 基本:魔女らしく荒れる。止めてみれば? 01:どうせもう何もないならあのアビドスの人の口車に乗るのも悪くないじゃんね。 02:錠前サオリを見つけたら最優先で始末する。 03:もしナギちゃんやセイアちゃんがいるなら、その時考えよ。 参戦時期:錠前サオリに復讐を決意した瞬間 備考 ※Dの獣電池の起動にブレイブは必要ありません。 一定以上の邪悪な感情があればだれでも起動できます。 【支給品解説】 フルートバスター@獣電戦隊キョウリュウジャー …聖園ミカ@ブルーアーカイブに支給。 Dの獣電池×4とセットで支給。 斬撃武器、ブーメラン、魔笛の三役を一つでこなす武器。 物理武器として一級品で、魔笛としては正義のメロディを乱す悪のメロディを奏で、獣電竜すら使役可能。 Dの獣電池をデーボス・インしてセットすることで発動する魔楽章デーボスフィニッシュはケントロスパイカーすら真正面から打ち破る威力を持つ。
https://w.atwiki.jp/wiki11_row/pages/307.html
非リレー型バトルロワイアル 従来のリレーSS形式ではなく、書き手個人が自由にルールや参加者を決めて執筆していくロワ企画。 「書き手が気の向いた時に書く」……そんな雰囲気のロワである。 またリレーならではの気遣いが皆無な為か、非常にカオスな参加者のロワがあったり、 王道一直線な参加者のロワがあったりする。 新規書き手参入随時大歓迎! 合言葉は 「誰が、どんなロワでも書いてよし!」 「完結は3日後だろうが5年後だろうが私は一向に構わんッッッ!!」 ◇とにかく俺の好きな作品たちだけでパロロワが書きたい! ◇リレーで書くには文章力が不安だから練習したい! ◇好きだけどリレーできるほど知名度のない作品を布教したい! ◇リレー企画ではできないような特殊ルール、特殊な構成の話を書きたい! etc... といったあなたの需要を非リレーロワスレは満たします。書こう。 ……このルール上仕方ないことなのだが、全く更新のないロワも存在する。 更新中のロワ 【版権】 独眼流ロワイアル フリーゲームバトルロワイアル HOBBYロワイアル 名探偵コナンバトルロワイアル? 【オリキャラ】 四字熟語バトルロワイヤル 予選バトルロワイアル 16人のバトルロワイアル Fate/Another factor 【版権+オリキャラ】 (現在該当無し) + 一定期間以上作品が投下されていないロワ ◆FfZ2rFhW7Y氏のバトルロワイアル ◆tPI1bfxBWo氏のバトルロワイアル バトルロワイアル・ベルゲーム Wizバトルロワイアル シンプルバトルロワイアル 釘宮バトルロワイアル 中ニ病ロワイヤル GANTZ・バトルロワイアル ハムスターランドバトルロワイアル ◆qnghh8.8bg氏のバトルロワイアル うたロワイアル チラ裏ロワ スイーツバトルロワイアル 需要ゼロロワ 24バトルロワイアル 創作発表板バトルロワイアル 一般……?人ロワイアル ◆hhzYiwxC1.氏のオリキャラロワ オリ二つ名ロワ 狂人ロワ 少年漫画雑誌(嘘)ロワ 節操無しロワイアル その日の気分ロワ 道化師と少女のバトルロワイヤル 電撃ロワ 独断と偏見のバトルロワイアル 内藤泰弘キャラ・バトルロワイアル デュエルマスターズバトルロワイアル 運命分岐実験-バトルロワイアル- アナザー・ロワイアル 俺アニロワ 『相棒』バトルロワイアル NIKUロワ 魔術ロワ 妄想実現ロワイアル 適当ロワ 版権ロワ 誰得俺得ロワ マイナー?作品でバトロワ 僕の学園ロワ 俺リピーターロワイアル 小規模バトルロワイアル 俺の好きな作品でバトルロワイアル XXバトルロワイアル 二次作品バトルロワイアル 檻の中のバトルロワイアル 個人的な趣味を反映してバトルロワイアル 推理キャラロワ フラスコの中のバトルロワイアル 才能ロワイアル オリキャラで少人数バトルロワイアル 厨二設定オリジナルキャラ・バトルロワイアル 数だけロワ マイナー参加者ロワイアル 夢オチだったオリロワのキャラでロワ 自分が選んだキャラクターでロワ お気に入りキャラ・バトルロワイアル ごちゃ混ぜバトルロワイアル 雑多ジャンルバトルロワイアル ニコ厨かもしれない俺が独断で選んだキャラでニコニコ動画バトルロワイアル 趣味で選んだ作品でバトルロワイアル 俺得いろいろバトルロワイアル 好みの作品でバトルロワイアル 俺得キャラクター・バトルロワイアル 信念追及・バトルロワイアル 運命バトルロワイアル 他人に感化された作品でロワ 闇の動物ロワイアル 二次キャラバトルロワイアル 超多人数バトルロワイアル 『超学生級』のバトルロワイアル バトルカードチップ・ロワイアル アイデンティティ・バトルロワイアル ???バトルロワイアル 気分次第バトルロワイアル 罪ロワイアル-sin- 変哲もないオリキャラでバトルロワイアル オリキャラで俺得バトルロワイアル サイキッカーバトルロワイアル 怪談ロワイアル 妄想小説オリロワ 時間跳躍バトルロワイアル 趣味丸出しなオリキャラでロワ DOLオリジナルキャラバトルロワイアル2nd EDLロワ ――――(ノイズ)『バトルロワイアル』 特殊防衛軍隊バトルロワイアル NWWバトルロワイアル 異端オリキャラでバトルロワイアル ハイスクールバトルロワイアル 新・需要無しロワ ブラッディ・ローズロワイアル 1986ver. 愛好作品+αロワイアル ジョーカー・バトルロワイアル オリ+版俺得なバトル物多ジャンルバトルロワイアル 若干カオスなバトルロワイアル オカルトホラーバトルロワイアル 異常人数バトルロワイアル 完結したロワ ◆ymCx/I3enU氏 俺オリロワ 個人趣味バトルロワイアル 俺得バトルロワイアル 俺得バトルロワイアル2nd 俺得バトルロワイアル3rd 新訳俺オリロワ 俺得バトルロワイアル4th エクストリーム俺オリロワ 俺オリロワ2nd 美女と野獣オリロワ もっとEX俺オリロワ 俺得バトルロワイアル5th 俺得バトルロワイアル6th エクストリーム俺オリロワ2nd 自由奔放オリロワ 俺オリロワ3rd 俺得バトルロワイアル7th ※俺得無印途中までは「◆UwuX8yY6RQ」名義で活動 ◆VxAX.uhVsM氏 DOLバトルロワイアル ジャンプキャラバトルロワイアル DOLバトルロワイアル2nd DOLオリロワ DOLバトルロワイアル3rd DOLバトルロワイアル4th ◆6LQfwU/9.M氏 需要なし、むしろ-の自己満足ロワ 需要なし、むしろ-の自己満足ロワ2nd 需要なし、むしろ-の自己満足ロワ3rd ◆NN1orQGDus 氏 フェアリー・テールさんロワ ◆fRBHCfnJI氏 ドキッ☆男だらけのバトルロワイアル ~ポロリもあるよ~ ◆CgtB2nWsWk氏 マイブームバトルロワイアル ◆xR8DbSLW.w氏 超カオスな自己満足するためのバトロワ ◆9QScXZTVAc氏 アニメ・ロワイアル ◆sWPde7Q8zk氏 聖杯戦争っぽいオリロワ ◆193R5b5IKU氏 無鉄砲・適当ロワ ◆eAnX8t/W4s 龍騎ロワイアル 外部リンク 支援サイト 非リレー型バトルロワイアル@ウィキ 非リレー型バトルロワイアル掲示版 現行投下スレ 非リレー型バトルロワイアルを発表するスレ Part38 前投下スレ 非リレー型バトルロワイアルを発表するスレ Part37 過去ログ 非リレー型バトルロワイアル 非リレー型バトルロワイアルを発表するスレ Part2 非リレー型バトルロワイアルを発表するスレ Part3 非リレー型バトルロワイアルを発表するスレ Part4 非リレー型バトルロワイアルを発表するスレ Part5 非リレー型バトルロワイアルを発表するスレ Part6 非リレー型バトルロワイアルを発表するスレ Part7 非リレー型バトルロワイアルを発表するスレ Part8 非リレー型バトルロワイアルを発表するスレ Part9 非リレー型バトルロワイアルを発表するスレ Part10 非リレー型バトルロワイアルを発表するスレ Part11 非リレー型バトルロワイアルを発表するスレ Part12 非リレー型バトルロワイアルを発表するスレ Part13 非リレー型バトルロワイアルを発表するスレ Part14 非リレー型バトルロワイアルを発表するスレ Part15 非リレー型バトルロワイアルを発表するスレ Part16 非リレー型バトルロワイアルを発表するスレ Part17 非リレー型バトルロワイアルを発表するスレ Part18 非リレー型バトルロワイアルを発表するスレ Part19 非リレー型バトルロワイアルを発表するスレ Part20 非リレー型バトルロワイアルを発表するスレ Part21 非リレー型バトルロワイアルを発表するスレ Part22 非リレー型バトルロワイアルを発表するスレ Part23 非リレー型バトルロワイアルを発表するスレ Part24 非リレー型バトルロワイアルを発表するスレ Part25 非リレー型バトルロワイアルを発表するスレ Part26 非リレー型バトルロワイアルを発表するスレ Part27 非リレー型バトルロワイアルを発表するスレ Part28 非リレー型バトルロワイアルを発表するスレ Part29 非リレー型バトルロワイアルを発表するスレ Part30 非リレー型バトルロワイアルを発表するスレ Part31 非リレー型バトルロワイアルを発表するスレ Part32 非リレー型バトルロワイアルを発表するスレ Part33 非リレー型バトルロワイアルを発表するスレ Part34 非リレー型バトルロワイアルを発表するスレ Part35 非リレー型バトルロワイアルを発表するスレ Part36
https://w.atwiki.jp/sinjitsurowa/pages/153.html
ある所に血の因縁に結ばれた二人がいた。 片方は理不尽な世界に傷ついた復讐者で、片方は理不尽な世界で己が儘に生きる者であった。 そんな二人はクルーゼの気まぐれか、招かれた真贋入り混じるバトルロワイヤルで真逆の力を与えられた。 そして下した結論もまた、似て非なる物であった。 「復讐のために……」 「私の愛のために……」 「「羂索(ケンジャク)たちを殺す!」」 【マリオ・ディゼル@コードギアス反逆のルルーシュ ロストストーリーズ】 状態:正常 服装:私服 装備:ストライクノワールガンダムの起動鍵@機動戦士ガンダムSEED C.E.73 STARGAZER 令呪:残り三画 道具:ランダムアイテム×1~2、ホットライン 思考 基本:ブリタニアの権化たる羂索たちを倒す。 01:民間人は可能な限り守りたい。 02:黒の騎士団やコノエナイツも呼ばれているのか? 03:羂索のあれはなんだ?ギアスではないようだが……。 参戦時期:少なくともナナリー新総督が着任した後 備考 ※カーリーとは離れた場所からのスタートです。 【カーリー・ディゼル@コードギアス反逆のルルーシュ ロストストーリーズ】 状態:正常 服装:いつもの服装 装備:インパルスガンダムの起動鍵@機動戦士ガンダムSEED DESTINY 令呪:残り三画 道具:ランダムアイテム×1~2、ホットライン 思考 基本:いつも通り好きに暴れる。 01:もしあの子(妹の子)が居るなら自分の物にする。 02:ケンジャクやカヤバとかいうイレヴンどもやクルーゼとか言う猿は殺す。 03:ケンジャクたちが集めた豚も殺す。 参戦時期:少なくともナナリー新総督が着任した後 備考 ※マリオとは離れた場所からのスタートです。 【支給品解説】 ストライクノワールガンダムの起動鍵@機動戦士ガンダムSEED C.E.73 STARGAZER …マリオ・ディゼル@コードギアス反逆のルルーシュ ロストストーリーズに支給。 アクタイオン・プロジェクトにより再生産されたストライクガンダムの発展期、ストライクEにノワールストライカーを装備させた機体。 VPS装甲が黒く発光するためノワールの名を冠している。 万能な全領域仕様で頭部対空防御機関砲、ビームライフル、アンカーランチャー、対艦刀フラガラッハ3、2連奏リニアガンなどを使用する。 インパルスガンダムの起動鍵@機動戦士ガンダムSEED DESTINY …カーリー・ディゼル@コードギアス反逆のルルーシュ ロストストーリーズに支給。 ユニウス条約後にザフトがセカンドステージシリーズとして開発した機体のうち一つ。 コアスプレンダーを中心とする分離合体機構を持つが、パワードスーツ化している都合上、装着時に形態を選択し使用する形になる。 武装はシルエット無しorフォースの場合、胸部機関砲、対装甲ナイフ、高エネルギービームライフル、起動防御盾。 ソードではレーザー対艦刀、フラッシュエッジビームブーメラン。 ブラストでは高エネルギー長射程ビーム砲、超高層初速レール砲、4連装ミサイルランチャー、ビームジャベリンである。 他にも理論上可能な形態はあるが、どうやらシン・アスカが正史で使った者しか使えないようにされているようである。
https://w.atwiki.jp/eru_across/pages/54.html
500 朧月 ◆CMupROGETU [sage] 06/08/28(月) 10 19 55 ID ??? 朧月の場合② 僥倖 幸運は、重なってやって来るものだ。 ずしりと重いマッピングシステムを手に、朧月はそう実感した。 胸のもきゅーマークこそ情けないが、Tシャツが緑色であることは草木の茂る森林地帯に措いて功を奏していた。 周囲の藪に溶け込むように、低い体勢でゆっくりとマッピングシステムの指し示す場所へと向かっていた。 影瑠の──いや、影瑠自作と思われるマッピングシステムの言う「ジョーカー」まであと数メートルという所まで迫った時、 手元の機械からベルの音が鳴り響いた。 「!?」 朧月は咄嗟に腹這いになり、周囲を伺った。マッピングシステムを確認するが、近くに赤い点……「プレイヤー」は確認されなかった。 口に入った土を唾といっしょに吐き捨てながら、ゆっくりと中腰になり、腹や足に付いた枯葉や泥を払いのけた。 「ったく、いきなり何だよ! 誰もいなかったから良かったものを……って、あれ?」 マッピングシステムの画面から、緑の点がひとつ消えている。 それは朧月が目指している点ではなく、最初に見送った緑の点だった。 先ほどのベルの音は、それを知らせてくれていたのだ。 緑の点があった場所に重なるように輝く赤、その横には「MARESUKE」と記されていた。 「まれか……アイツは結構危険だなぁ……何を掴んだにせよ、あまりつっつきたく無いもんだ」 殺戮の宴とも言えるこのパーティを二次会とするならば、あのオフ会は一次会となるのだろうか。 ともかく、最初の宴会の時からこうなる事を知っていた朧月は、オフ会参加メンバーを観察していた。 朧月の見立てでは、半数近くは「殺し合いを回避し、適当に誰かとつるみそうな奴」や 「殺す事が出来ずに結局殺されてしまう奴」だったが、中にはコイツとサシで当たれば死ぬ、と感じさせる人間が数人いた。 まれすけはその少ない「天敵」の一人だったが、彼は一体何を手に入れたのか。そしてどう動くのか。 情報が無い今となっては、もはや正体不明の化け物にしか思えなかった。鬼に金棒とは良く言ったものだ。 「とにかく、まずは俺自身に武器が無ければどうにもならんよなぁ……っと、ここか」 501 朧月 ◆CMupROGETU [sage] 06/08/28(月) 10 20 28 ID ??? そこには、巨大な木が聳え立っていた。樹齢数千年クラスの巨大な杉の木だった。 話が話なら、大中小三匹の化け物の棲家へ通じていそうな大きな空洞が空いており、何かを隠せそうな場所はここだけだった。 「ま、何か隠すならここだぁな、っと。あらー?」 朧月はバッグにマッピングシステムを仕舞うと、ひょいと首を伸ばし空洞の中を伺った。 初めは暗くてよく見えなかったが、段々と目が暗闇に慣れてくると、自然物とは別の、明らかに四角い箱があることが分かった。 「やーれやれ、影瑠もとんでもない所にジョーカーを落っことすもんだ」 それほど深い位置に置かれている訳でも無かったが、かなり重めの木箱を持ち上げるのはやはり骨の折れる作業だった。 やっとの事で大木の虚から運び出した箱の外観をぐるりと眺めると、偉そうに存在感を主張している南京錠が目に入った。 「鍵か……そんなの、俺持ってないしなぁ……うーん……木箱……あ」 開かない箱を前に朧月はひとしきり考えるように顎をさすっていたが、突然手をぽん、と叩き、 再びバッグからマッピングシステムを取り出すと、あたりに誰も居ないことを確認し、そして 「っせーの、せっ!」 重い木箱を頭の上に持ち上げると、巨大な杉の木に、力いっぱい投げつけた。 凄まじい音があたりに響いたが、木箱は見るも無残に砕け散り、中身を顕わにしていた。 「鍵より弱い材質の箱に入れとく方が悪いんだ。開けられないなら壊せばいい……発想の逆転であるね」 箱の残骸を大方足で払いのけると、そこには黒いナップサックだけが残っていた。 やはり、幸運は重なってやってくるものだ。 朧月はナップサックの紐を掴むと、来た道を戻るように駆け出した。 近くには誰も居なかったが、あの轟音だ。どこまで響いたか分かった物ではなかった。 現に、名前を確認する暇は無かったが、ジョーカー跡地に向かっている赤い点もいくつかあるようだった。 お宝を確認している間に後ろからバン、では余りにも情けない。 自らまとめて持っていきやすい形になってくれていたのは、まさに幸いだった。 やがて湖にほどなく近い辺りまで逃げおおせた所で、朧月はようやく腰を下ろした。 思えばこのゲームが始まってから走り通しだった。そろそろ体を休めねば、「来る時」に動けなくなってしまう。 それだけは、避けたかった。 「はぁ……はぁ……こ、ここなら問題ないだろう……」 弾む息をなんとか抑え込みながら、黒いナップサックの口を開けた。 502 朧月 ◆CMupROGETU [sage] 06/08/28(月) 10 24 14 ID ??? 中には、黒光りのする拳銃らしき物が2つ、入っていた。 よくゲームなどで見かける、名だたる軍隊や警察の標準装備。ベレッタM92Fと呼ばれる、それであった。 ナップサックをひっくり返し、上下に揺する。何かがばさばさと複数落ちた音がする。 朧月は、落ちた「何か」を一つ一つ手で確認していった。 替えのマガジンが2つ。あと、いくつ入っているのか分からないが、厚紙で出来た箱にぎっしり入った拳銃の弾。 ──そして、カードケースに収められた3枚のカード。それがこの黒い福袋の全容だった。 「このカードは何じゃろな……いんせくと・らぼらとりー……虫研究所? Bセクションのカードキー……と、こっちはロッカーか……」 虫研究所。それに近い名前の施設があった事を思い出し、朧月は今日何度お世話になったか知れないマッピングシステムをチェックした。 昆虫研究所付近では、いくつかの赤い点を確認できた。さらにそこへ向かう二つの点。 一つはよろずやであったが、もう一つを確認しようとした時、その点は消滅した。 最初の死亡者となった(と思われる)赤い点の名は、「宣伝野郎」と表示されていたが、点の消滅と同時に画面から消えた。 「なんだ、宣伝野郎か……俺の見立てだと……えーと、そんな奴いたっけか?」 あの宴会を思い出す。事故、UMA、3ちゃん、まれすけ、カワイソスな軍師、色白、卑姐…… 一人一人ランク付けとともに思い出して行くが、どうも思い出せない。 「ま、どうでもいいか。記憶に残らないような奴だったって事だろう。どうでもいい奴が一人死んだくらい、取るに足らん出来事だが……」 だが、初めての死者が出たことに変わりは無い。 そして、初めての死者を出した「殺人者」が他の標的へ向かっていることに間違いはなかった。 予想外ではあったが、これはいい誤算だった。まだしばらく膠着すると思われていたが、こうも早く動き出すとは。 運命の歯車と言うヤツが、埃を払いながら音を立てて動き出すのが目に見えるようだった。 「そういや、残りの一枚のカード、何だっけ?」 朧月は残された最後の一枚──どう見えもハイウェイカードにしか見えない磁気カードをぺらぺらと振ったり、裏返したりした。 「……よくわかんない代物だけど……ま、持ってりゃどこかで使えるだろうよ」 磁気カードをカードケースに戻し、これもポケットへ仕舞いこんだ。 「とりあえず、当面の目標は決まったな。昆虫研究所か……今は立て込んでそうだから、暇を見て出向くとするか……あ」 木にもたれかかって疲れを癒そうとした時、朧月はひとつ、重要な事に気が付いた。 「やべ……俺、虫苦手なんだった」 僥倖の尽きた瞬間だった。 ──────────────────────────────────────── 以上、今日のお仕事おしまいー。 やっぱここは必要以上にひっかき回してあっけなく死にたい所ではあるけど 交渉したり同行したりと「殺されない理由」が必要だったんでちょいと色々持たせたけど、持たせすぎだったかしら。 ええい、とりあえずしばらくは傍観者ー。 503 ブラホ○ ◆6464Q.3rTs [sage] 06/08/28(月) 13 28 50 ID ??? 『ブラホ視点④-連投じゃないもん、昨日のは宣伝野郎視点だもん><』 魔サンドとブラホの二人は、薄暗い黒い悪魔の巣窟を歩いていた。 「し、しかし、ブラホさん、どうにかなりませんかね、これ^^;」 森を彷徨い、二人は目的地である昆虫研究所に辿り着いたのであった。 分かれ道の選択は魔サンドが「こっちですね♪」などと適当に決めていたのだが、逆にそれが良かったのかもしれない。 廃墟となった昆虫研究所の中には『昆虫』研究所の名に恥じない程のおびただしい数のゴキブリがいた。 「ここにゴキブリホイホイを置いたらどうなるんでしょうねぇ? いちめんのゴキブリいちめんのゴキブリかすかなるゲジゲジ。山村暮鳥もびっくりですね^^;」 冗談を言う余裕があるところを見ると、どうやら魔サンドはそこまで昆虫が苦手ではないようだ。 「いっその事このボウガンで的当てゲームとしゃれこみましょうか♪」 「…」 「冗談冗談^^ …ところでさっきここに来る間、僕のボウガンの矢に何かしてましたけどあれは何なんですか?」 「…」 「まぁいいですけどね、いざとなったらこのボウガンでブラホさんを護りますよ^^それっ!!」 そう言うと魔サンドは壁にいたゴキブリに向かって矢を放った。 「おお、見事命中!!^^」 「…」 迷路のような研究所をしばらく歩くと、そこには『INsection』と書かれた扉があった。 外観と歩いた距離からして、ここは研究所の奥の方であった。 「インセクトイオン?INセクション?よくわかりませんが入ってみましょうか♪」 そう言うと魔サンドは全く警戒せずに扉を開け、中に入っていった。 扉の横にはカードキーの差込口や指紋認証、さらには網膜認証など厳重なセキュリティがあったが、 何らかの強い力により扉のロック自体が壊れてしまったようであった。 ここに来る途中にも『Asection』などいくつかの扉があったが、それらはカードキーでのみ開く仕掛けだった。 そしてどの扉もまだセキュリティが生きていて、二人は中に入る事が出来なかった。 しかしよりによって1番厳重なセキュリティの部屋の扉が壊れているとは、なんとも間抜けだな、とブラホは思った。 504 ブラホ○ ◆6464Q.3rTs [sage] 06/08/28(月) 13 28 54 ID ??? 「うわぁ、何なんでしょうね、これ?」 部屋の中央には謎の装置があった。 『6』『4』と書かれた、人が入れる程の大きさの円筒状のケージが2つ。その間にコントロールパネルのような物。 部屋一杯の機械とそれを繋ぐコード。そしてもちろんゴキブリの群れ。 「ちょっと弄ってみましょうか♪」 魔サンドが2つのケージの間に設置されたタッチパネルに触れる。 「動かないかなー?動かないなー。」 「…」 ドラムを叩くようにタッチパネルを叩いている魔サンドを横目に、ブラホはケージの中を調べた。 『6』と書かれたケージの中のゴキブリを追い出し中に入ると、ペンか何かで書かれた文字を発見した。 『98;; ;30 ;;;;作動;;;; ;;巨 なる虫;;;;;;暴 研究 死 8;;501 一生 不;;;;知;;;; 持 虫 ;;;;生して た』 所々擦れていてブラホには何が書いてあるか判らなかった。 その時、暗闇の中に幾つかの照明が点いた。 「…おお!!ブラホさん!!動きましたよ!!^^」 「…」 奇跡的な復活をさせた魔サンドであったが、謎の文字に興味津々なブラホにはすっかり無視をされてしまった。 「ちょっとブラホさ~ん、来てくださいよ~^^; …お、なんだろうこれ、ポチポチっとな^^」 魔サンドがタッチパネルを操作すると、ブラホの入っているケージが一瞬光った。 「あれ?^^;」 「…」 「あ、ごめんなさい^^;」 ブラホは魔サンドを軽く睨みながらタッチパネルの方へ移動した。 505 ブラホ○ ◆6464Q.3rTs [sage] 06/08/28(月) 13 28 57 ID ??? そのタッチパネルの画面には、昔のゲームボーイのように緑色の背景に黒色の文字が表示されていた。 「適当に押していたら今みたいになっちゃって^^;ごめんなさい^^; …でもここに『please insert insect』って書いてあるから多分大丈夫ですよ。 きっと昆虫を入れて何かする装置だと、僕は予想しました^^」 自慢気に語る魔サンドの言う通り、画面上部には『please insert insect』の文字が点滅している。 そしてその下に『ability change』『dupe』『power up』『size』の文字、さらに1番下に『credit 2』の文字が表示されていた。 「ブラホさん、これ面白そうですよ^^ちょっと試してみません?」 昆虫を持っているブラホにとって確かにこの装置は魅力的だった。 謎の文字等から考えて、影瑠の罠では無さそうだ。もしもこれが誰かの武器で、いきなり爆発したりしたら笑えるが。 そして操作方法も簡単そうだった。英語で書かれたメニュー画面からは、なんとなく意味も伝わってくる。 問題はどの昆虫をどうするかだ。『credit 2』の意味するところは残り2回しか作動できないという事だろう。 「どうしましょうか?ブラホさんに任せます^^」 「…」 しばらく考えた後、ブラホは『power up』のボタンに触れた。 画面が切り替わり、画面の中央に『please insert insect -- caze 6』の文字が点滅する。 そしてブラホはバッグの中からスズメバチの入ったケースを取り出し『6』のケージにセットする。 「あ、画面に『ok』『cancel』って出ましたよ。…ポチっとな^^」 魔サンドがokボタンを押すと。先程のように『6』のケージが一瞬光った。 「…」 「…」 「…何か変わったんでしょうか?^^;」 画面に『completion!!』の文字が出たことを魔サンドが確認し、ブラホはケージの中のスズメバチを取る。 確かにケージの中のスズメバチの警戒音が先程より増しているようであった。 どうやらこの失われた技術の装置は、いまだに幾分効果があるようだ。 「あ、credit1になってますよ。次で最後みたいですね。どうしましょうか^^?」 その時、部屋の入り口の方でゴキブリが蠢いた。 ブラホが急いでそちらを見るとそこには、鉄のツメを着けた女がいた。 「ちっ、気付かれたか…」 そこにはアリーナの衣装に真っ赤な返り血を浴びたよろずやが立っていた。 「…なんか、ヤバそうですね^^;」 508 弧月如杏 ◆/E/NyoAn/E [sage] 06/08/29(火) 01 37 07 ID ??? 「如杏その3―病院へ」 おかしい。 予想通りなら病院に人が集中するはず。 大暴れできるはず。 なのに。 如杏は病院まであと少しというところまで来ていた。 来た道を引き返してここまで来たのだ、誰とも会わないはずはない。 しかし病院へ続く道路には人の影が全く見えない。 苛立ちが募る。 これでは影瑠も私もつまらない。 「早く誰か殺されに来いっつうの・・・」 そんなことをぶつぶつとつぶやきながら足を進める。 「何か・・・ねん」 病院のほうから声が聞こえてくる。 誰なのか。記憶の中から符合する声を探し出す。 「はぁ・・・忘れ・・・」 喋り方、方言、イントネーション・・・ 「・・・事故か?」 声はもう聞こえない。おそらく病院内に入ったか立ち去ったかのどちらか。 完全に聞き取れてないから本当に事故かどうかもいまいちよくわからない。 「まあ・・・行ってみらんとわからんか。」 どのみち病院にいくのだ、誰かが病院内にいることが確認できれば殺しにいけばいい。 如杏は病院の正面玄関のドアに手をかけ、静かに開けた。 かすかに足音が聞こえてくる。 誰であろうとためらいはない。 たとえ影瑠側の人間であろうとも、殺しに行く。 それが私の役割。 影瑠が私に期待していること。 足音の主を探して、如杏は病院内部へと進入する。 509 名も無きリスナー [sage] 06/08/29(火) 01 42 57 ID ??? 如杏「早く誰か殺されに来いっつうの・・・」 よろずや「うるせぇんだよテメェら!ガタガタ言ってんじゃねえ!」 マレカノ「私も戦う~~~><(マチェットを握り締めながら)」 ブラホ「…」 …あれ?ブラホヒロイン? 517 放浪軍師 ◆B5dupV1wRw [] 06/09/06(水) 00 00 34 ID rwVQl+cK 放浪軍師- 心情整理 さて、武器も確認したし。この場での己の能力も一通り解った。 あとは… 放浪軍師「これからどうするか…、やね」 俺に配布された爆弾…。俺の推測が正しいのなら、これは対影瑠用の武器と見て間違いないだろう。 影瑠には無効…なんて事も一瞬考えたが、奴はなんだか楽しんでいるように見えた。 己自身が危険に晒される事も、奴にとっては楽しみの一つじゃないだろうか。 だが… 影瑠を狙うのは、非常に危険だ! 普通に勝ち残るよりも可能性は薄い気がしないでもない。 だからと言って、奴のゲームに乗るのも微妙に気乗りがしない。 よし…、こういうときは…アレだ。 財布に入っていた100円玉を取り出す。 放浪軍師「表ならゲームに乗る…裏なら…影瑠狩りだ…」 ―――― ピーン ――――― 宙を舞った100円玉を右手で受け止め、左腕に乗せる。 俺は生まれ持った鋭い目つきで、その絵柄を確認する。 放浪軍師「…そうこないとね」 さて、体調回復までもう少しだ。ゆっくり休むぜ。 【放浪軍師 影瑠狩りか?ゲームに乗るか? この書き込みの秒が偶数なら影瑠狩り、奇数ならゲームに乗る】 527 ブラホ○ ◆6464Q.3rTs [sage] 06/09/10(日) 01 05 27 ID ??? 『ブラホ視点⑤-もう⑤か。⑥書いたらしばらく書くの抑えようかなw』 「どうしたのですか、血だらけですよ?夜の森で転んだのですか?^^;」 魔サンドが笑顔でよろずやに話し掛ける。 「んなわけねぇだろうが。なめてんのか?」 「ですよね^^;」 ブラホはこの状況下で冗談が言える魔サンドを尊敬さえした。 「しっかしお前ら、大した物持ってないな。おもちゃのボウガンに虫ケラかよ。」 よろずやが魔サンドとブラホを見て言う。 確かに魔サンドが持っているボウガンは武器と言うよりは玩具に近かった。 ボウガンとはいえ矢の先が♥型になっていて、さしずめハイテク化されたキューピッドといった感じだ。 命中すれば一応刺さりはしそうだが、急所にでも当てない限り致命傷にはならないだろう。 また、ブラホが抱えているスズメバチも、よろずやにとっては恐るべき武器ではなかった。 スズメバチの巣を放り投げたとしても、魔サンドはおろかブラホ自身さえも巻き添えになるだろう。 だからそれは絶対しない。よろずやもブラホと同じように『虫』という武器の特性を理解しているようだ。 「ま、武器がなんだろうと関係無いけどな。」 「それはもし僕の武器が核ミサイルでもですか?^^;」 よろずやは魔サンドの冗談を無視すると鉄のツメを構えた。暗闇の中、機械の人工的な光でツメが鈍く輝く。 「…ブラホさん、そこのタッチパネルの後ろにでも隠れていてください。」 今まで冗談を言っていた魔サンドの顔が一瞬真面目になる。 「…」 「大丈夫、なんとかしますよ^^」 魔サンドが普段の笑顔で言う。 528 ブラホ○ ◆6464Q.3rTs [sage] 06/09/10(日) 01 05 32 ID ??? 「2人がかりの方がいいと思うぜ?」 「いえ、ここは正々堂々とサシで^^」 「…チッ、気にくわねぇヤツだ。」 よろずやがボウガン対策に左手でバッグを持ち防御する。 「もう後悔しても遅ぇぞ!!」 そして、右手の鉄のツメを構え、姿勢を低くして魔サンドの元へ一直線に駆け寄る。 それに対抗して、魔サンドはバッグと帽子の間から少しだけ見えているよろずやの目を狙いボウガンの矢を放つ。 「…そこです!!」 しかし、よろずやの超人的な反射神経により、魔サンドの放った矢はバッグで防御されてしまった。 ♥型の矢がバッグに刺さる。 「…残念だったな。」 よろずやがニヤリと笑う。 まさに魔サンドが死を覚悟したその時であった。魔サンドとよろずやの間で何かが炸裂する。 「な、なんだ!?」 魔サンドは突然の出来事に、周囲の状況を把握できていなかった。 ただ1つわかっているのは、命拾いしたという事であった。 530 誤爆ブラホ○ ◆6464Q.3rTs [] 06/09/10(日) 01 06 49 ID HPB6vLeq 「…なんだよ、驚かせやがって。」 突然の攻撃をバックステップでかわしたよろずやが呟く。 「…」 攻撃の主であるブラホがタッチパネルを挟んでよろずやを見つめる。 「てっきりさっきのスズメバチでも投げたのかと思えば、ただのガラス瓶かよ。」 ブラホは、もしもの時に備えて、研究室の床に落ちていたガラス瓶を手に取っていた。 「隠れてるお前の事を少し警戒しすぎたな。ガラス瓶程度だったら、そのままそいつを殺しに行ってりゃ良かった。」 よろずやが、魔サンドを鉄のツメで指差して言う。 「…ブラホさん、助かりました^^;」 魔サンドが苦笑いをしながら言う。 「う~ん、狙いはバッチリなんですが、どうもよろずやさんが強すぎますね^^;」 ブラホが黙って魔サンドを見つめる。 「…」 「…?どうしたんですか^^?」 そしてブラホは、ボウガンと魔サンドの脚を順番に指差す。 「え?脚?…もしかしてよろずやさんの脚を狙えって事ですか?^^;」 「…」 「確かに脚なら防御がほとんど無いので当たるでしょうね。 でも脚に当たったところで、致命傷にはならなそうですけど^^;」 「…」 「…まぁブラホさんがそこまで言うならやってみましょう^^;」 当然ブラホは一言も発していなかったが、魔サンドは見事にブラホの考えを読み取っていた。 ブラホは、もしかしたら魔サンドが自分の心を読めるのではないかとさえ思った。 「何の話し合いか知らんが、次は今みたいにいかねぇぞ?」 バッグと鉄のツメを構え、仕切り直したよろずやが言う。 「…」 そしてブラホが魔サンドを見守る中、再びよろずやが魔サンドに走り寄る。 529 ブラホ○ ◆6464Q.3rTs [sage] 06/09/10(日) 01 05 44 ID ??? 魔サンドは走り来るよろずやに狙いを定めた。 「今度は外しませんよ!!」 そう言って魔サンドの放った矢は、見事によろずやの太ももに命中した。 しかし、よろずやのスピードが衰えることはなく、よろずやは魔サンドの元へ距離を縮める。 「全然効かねぇよ。」 よろずやがそう言って鉄のツメで魔サンドを切り裂こうとしたその瞬間であった、 突如として、空気が抜けたビニール人形のようによろずやが地面に倒れる。 「…!?な、なんだこれは!?どうなってやがる!?」 流石のよろずやも、これには驚く他無かった。 「…これは一体?」 当然魔サンドは先程同様状況が飲み込めていなかった。 しかし困惑する二人をよそに、ブラホはただ独り冷静だった。 ブラホがあらかじめ魔サンドの矢に塗っていたのは、ヤドクハムシの体液であった。 最初に名無しサンプリングと出会った廃墟ですり鉢を入手したブラホは、 昆虫研究所へ来る途中にヤドクハムシをすり潰し、矢の♥型の部分に塗っておいたのであった。 「くそ…力が…入ら…ねぇ…」 よろずやがうつ伏せに倒れたままの状態で言う。 ヤドクハムシの毒は、キリンなどの大型動物でさえ麻痺させてしまう。 ティラノサウルス並みの獰猛さを持つよろずやも、さすがに力が入らないようだった。 「ど、どうやら僕の勝ちのようですね^^」 状況を今ひとつ理解していない魔サンドが得意げに言う。 「こんな…野郎…に…」 そう言うとよろずやは意識を失ってしまった。 「おお、やりましたよ!!ブラホさん^^」 「…」 ブラホは、改めてバトルロワイヤルの恐ろしさを感じていた。 533 4 ★ [sage] 06/09/10(日) 01 35 48 ID ??? 4の場合③-拠点確保 「さって灯台にも着いたし中に入りますかね~」 が、灯台の入り口に張り紙がしてあるのが目に入る なになに『この先危険だから入っちゃ嫌~よ -放浪軍師-』 「ふむ、この中には軍師が居るのか・・・どうする俺?」 仕方無しに灯台の周りを歩いて回る俺、しかし入り口はここ以外に無いようだ 「まいったなぁ・・・出入り口は一つしかないし、その出入り口にはあの張り紙だろ・・・」 しばらく悩む四天王。 「まぁ、悩んでも仕方ないか。なるようになるさ、うん」 そっと扉を開け、中を覗く俺、入り口から薄暗い灯台内を見渡す 「ぐーんしぃー・・・いるのー?」 そっと囁いてみる。が聞こえる音は寝息のみ 「ん?寝てるのか?」 「ぐーんしぃー寝てるのー?」 これで「うん寝てる」なんて返事がある訳無いのに何故か聞く男がそこにいた。 「ふむ、軍師は寝てるのか。」 チャーンス☆ 「これでこっそり入って上の階に昇れるやんw」 こっそりと・・・色々忍び込んだ時の事を思い出し細心の注意を払いながら進む 「うーん」 土器ぃ!!あまりの驚きに誤変換さえおきるほど驚く。 「○○さぁぁぁん」 夢を見て何か寝言を言ってるらしい軍師がそこにはいた 「寝言かよ・・・脅かすなよな」 俺は軍師が寝ているのを確認し、再度上層部を目指す 上部に到着し扉を閉める。 「ちっこの扉、カギが壊れてやがる」 室内を見渡す、部屋の隅に古びた机があった。 「この机を少し隙間を作って扉の前においておいたら開けた時の音で誰かが侵入したら気付くな」 机を動かし扉の前に設置し、室内の探索に俺は向かった 続きはまた! 537 放送事故 ★ [sage] 06/09/11(月) 03 53 00 ID ??? 甘かった 複雑な薬品名を前にどれが役立つ薬なのかわからないのでは 薬品棚を前に瓶をにらみつけることしか出来ない 薬は諦めるしかないだろう さて、どうしようか 人の探索は半ば諦めている この上薬も諦めるとなると病院にとどまる意味がない かといって、慌てて出る必要もない せめて自衛の手段くらい見つけてからにしよう 「倉庫でも探すか…」 案内板を頼りに倉庫へと向かう それにしても、暗い病院は不気味だ 廃病院にも関わらず荒れていないのがより恐怖を駆り立てる 廊下の先の闇がどこか得体の知れない空間につながっているのではないかと考えてしまう 今のこの状況から抜け出せるのならば、それもいいかもしれない 倉庫の中はきちんと整理されており、病院の管理体制が伺えた ただ積もった埃が年月の経過を表している 整然とした備品の山の中に何か埋もれているだろうか 539 放送事故 ★ [sage] 06/09/11(月) 22 30 45 ID ??? 雑然とした倉庫の中で事故はようやく立ち上がった 腕には膿盆をガムテープで貼り付け 右手にはモップの柄 これで少しはマシな装備になった ただし、服装は相変わらずメイド服 倉庫にはナース服もあったが、それは袋に押し込んでおくことにした 事務用品も用途の思いつくものはとりあえず袋に納めておいた 当面はなんとかなる、と思いたい 倉庫から出て玄関ホールへ向かう 仲間も薬も手に入らなかったが、役に立つものは色々手に入った 十分な結果だろう 来た道を戻っているだけだ 闇に向かって進んでいるのも変わらない なのにこの違和感はなんだ その正体に気付いたとき、体が強張った 足音がもうひとつある 540 放送事故 ★ [sage] 06/09/11(月) 22 30 59 ID ??? 廃病院に足音 これは、「出た」のだろうか 冷や汗が流れる 足音は少しずつ近づいてきているようだ 少し、歩を早める それに伴い足音も加速する 気が付くと、駆け出していた 闇に包まれた廊下を抜け 玄関ホールへと飛び込む 出口が見えた あそこまで行けば解放される 湧き上がるのは安堵と好奇心 一体何が追いかけてきていたのか? 出口の前で振り返る 懐中電灯に照らし出されたそれは俺を凍りつかせるには十分だった 白い着物に赤い袴 腰が抜け、その場にへたりこんでしまう そうしている間にもそれとの距離は縮まっていく 足は動かない 「事故?」 声をかけられるというのは予想していなかった 「へい?」 マヌケな声が口から漏れる 「やっぱり事故かー」 少し冷静さを取り戻し、相手をよく見る 顔、声ともに覚えがある じょあんさんか、服装は巫女 影瑠の細かい気遣いには呆れる 「なんやじょあんさんかー。俺びびって腰抜けてんけど」 緊張が解けたことと、顔見知りを見つけた喜びから声に明るさが戻る これで自分は独りじゃない 543 放送事故 ★ [sage] 06/09/12(火) 00 02 05 ID ??? 「ぷっ」 事故の言葉に思わず噴出す 自分の状態を伝えることがどれだけ危険なことかわかっていない 「なんよそれ、ひどいなー」 笑いながら距離を詰める まだだ、この武器のリーチ長くない 「で、今は動ける?」 確認をとっておく 逃げられると厄介だ 「いや、まだ無理っぽい。足カクカク」 笑みが漏れる 相手は私を信用している 確実に殺れる 「もー。ほら、つかまりな」 手を差し出すと同時に後ろ手に仕込み幣を抜く 「ありがと」 事故が私の手をつかむと同時に事故を引きながら幣を振り下ろした 545 放送事故 ★ [sage] 06/09/12(火) 04 19 52 ID ??? ガキン とっさに振り上げた腕が刃を止めた 膿盆をつけたのは間違いではなかったようだ 腕を振り払い、距離をとる といっても、カサカサとゴキブリのように動くことしか出来ないのが情けない 「じょあんさんは影瑠側なん?」 芝居がかった動きでゆらりと動く如杏に問う 「そっちの方が楽しそうやけんね」 笑顔で答える如杏。その笑顔が憎い 座った状態では柄を振り回すのは難しい 長さが裏目に出るとは思っていなかった 「じゃあ、死んでもらおうか」 刀を振りかぶる如杏。足はまだうまく動かない ガッ 柄で受けるも体重を乗せた一撃は重い 刃越しに見える如杏の顔が悪魔に見える なんとか刀を払い、横に薙ぐも軽やかにかわされる 立たなければ、戦うことも難しいようだ 奴の武器よりこっちの武器の方が長いのがせめてもの救いか とりあえず振り回せば相手を間合いの外に追いやれる 今は必死に柄を振り回すことしかできない そんな俺を見て、また如杏が笑う 「無駄なあがきやね」 くそ!なんとか立ち上がらないと…… 足に力を込める ただ立ち上がることがこんなに難しいとは思わなかった ゆっくりと、ゆっくりと立ち上がる。もちろん、柄を振り回したまま 「おー、立てた立てた。オメデトウ」 ニヤニヤしながら如杏が拍手する その余裕が癇に障る 立ち上がったところでまだまだ走れるような状態ではない だが、攻撃に転じることはできる 防戦一方よりはまだ望みがある そういえば、エプロンのポケットにひとつ可能性を入れてあった もしかしたらうまく逃げられるかもしれない 出口は目の前、森に逃げ込めば…… 546 放送事故 ★ [sage] 06/09/12(火) 04 22 32 ID ??? 隙を作れば活路は開ける そうと決まればやるしかない 振り回す手を止め、正眼に構える 剣道なんて授業でかじった程度だが、戦闘技術に関しては向こうも同じようなものだろう 単純な力だけなら男である俺に分があるはず 大丈夫、やれる 足の感覚を確認する 踏み込みもなんとかなりそうだ ジリジリと距離を詰める 自分の間合いまで後一歩、それがベストの距離だ ある程度形式のある試合と違って、動きに制限がないというのが怖い 先に動いた方が負け、と言われるが これなら、きっと、勝てる 柄から左手を離し、ポケットに突っ込む カチ 起死回生のアイテムは準備万端だ 影瑠板バトルロワイヤル まとめ5