約 473,276 件
https://w.atwiki.jp/jfsdf/pages/844.html
第28話 リンクショック作戦発動 1482年 6月23日午前10時 ワシントンDC その日、作戦部長であるアーネスト・キング大将は、執務机に座って書類を読んでいた。 彼は時折、書類を読みながら時計を見た。 「もうそろそろ来る頃だな」 彼はそう呟いて、再び書類を見ようとした。その時、ドアがノックされた。 「入れ。」 彼は閉ざされたドアの向こう側にそう言い放つと、ドアが開かれた。執務室の外からは、初老の男が 失礼しますと言いながら入って来た。 その男は、つい先日まで海軍航海局長を務めていた、チェスター・ニミッツ中将である。 顔立ちはどこにでもいそうな普通の男といった感じで、体格も普通である。 全体的には、田舎の農夫のような印象が強く出ている。 「おはよう、ミスターニミッツ。」 「おはようございます。作戦部長。」 2人は一通り挨拶を交わす。キングは読んでいた書類を置くと、無表情のままニミッツを見つめた。 「早速だが航海局長。いや、今は航海局長ではないな。君にはヴィルフレイングに行って貰う。」 キングはそう言いながら、机から1枚の書類を取り出し、ニミッツに渡した。 「急病で倒れたパイの変わりに、君を南太平洋部隊司令官に任命したい。」 キングの言葉に、ニミッツは驚いた様子も無く、ただ頷いた。 太平洋艦隊は最近、少しばかり運がない。 グンリーラ島救出作戦の際には、前線で指揮を取るはずであったハルゼーが皮膚病に倒れてしまった。 そして、6月14日には南太平洋部隊司令官であった、ウィリアム・パイ中将が急病に伏せてしまい、 ポストはそのまま空席となっていた。 キングは後任として、航海局長を務めていたニミッツ中将を南太平洋部隊司令官に任命し、空席となっていた ポストを再び埋めることにした。 「君は部下の信頼も厚いし、腕も確かだ。南太平洋部隊司令官というポストは、その君にうってつけだと思うのだ。 これから、太平洋方面の戦いは厳しい物になっていくに違いない。だが、君ならパイの後を引き継げると思うのだ。 ミスターニミッツ、引き受けてくれるかね?」 その言葉に、ニミッツは二つ返事で返した。 「はい。」 ニミッツの言葉を聞くと、キングは引き締まっていた表情を緩めた。 「そうか。引き受けてくれるのなら話が早い。早速で済まないが、ヴィルフレイングに行って貰いたい。 ニミッツ、ヴィルフレイングに行くまで何日ほどかかるかね?」 「せいぜい5日ほどはかかりますな。引き継ぎの手続きなどもありますから。」 「それで十分だ。」 キングは満足したように頷いた。ニミッツはこの時、ある考えが浮かび、その事をキングに進言した。 「そういえば、幾つか要望があるのですが。」 「言いたまえ。」 キングは頷いて、ニミッツの要望を聞こうとする。 「南太平洋部隊司令部の幕僚の事なのですが、第16任務部隊司令官のスプルーアンス少将を、私の参謀長に下さい。」 1482年 6月25日 午前7時 ノーフォーク ノーフォークの一角を埋めていた艦郡が、外海に向けて動き始めた。 「TF26出港します!」 第23任務部隊旗艦、ワスプの艦橋から、司令官のレイ・ノイス少将は、第26任務部隊の諸艦艇が出港していく 様子を見つめていた。 数隻の駆逐艦がまず、港の出口に差し掛かると、今度は軽巡が後に続く。 その後に、第26任務部隊旗艦である戦艦プリンス・オブ・ウェールズが、マストに掲げられた星条旗と ユニオンジャックを誇らしげにはためかせながら、ゆっくりと出港する。 プリンス・オブ・ウェールズが出港し、続いて正規空母のイラストリアス、巡洋戦艦のレナウンが後を追う。 最後に重巡と駆逐艦の順で外海に出ると、いよいよ第23任務部隊の出港が始まった。 各艦艇が機関の唸りを上げて、来るべき出港に備える。 前衛の駆逐艦4隻が、まず港の出口に差し掛かると、重巡のウィチタとミネアポリスが続航する。 続いて、1隻の巨艦が、ワスプの左舷から出港を開始し、ゆっくりとしたスピードで前方に出て行く。 「参謀長、サウスダコタは役に立つと思うかな?」 ノイス少将は、不安げな口調で参謀長のギャリソン大佐に問いかけた。 「サウスダコタはドックから出てきてまだ3ヵ月半ほどしか経っていない。乗員は未だに艦のコツを掴み切れて いないのではないか?」 「心配には及びませんよ。ギャッチ艦長の猛訓練のおかげで、サウスダコタ乗員の錬度は上がっています。 練習戦艦となったアーカンソーやテキサスから乗り組んだ兵も多数いますから、慣熟訓練もスムーズに行っています。」 ギャリソン大佐は、アナポリスで同期だった艦長を誇るようにノイスに言った。 サウスダコタは、本来ならば3月20日に就役予定であったが、レンドリース分のキャンセルはこの時期、各新造艦艇の 建造スピードの加速というプラス効果をもたらしていた。 そのため、サウスダコタは予定よりも早く工期を終了し、3月4日に海軍に引き渡された。 サウスダコタ初代艦長に任命されたトーマス・ギャッチ大佐は、サウスダコタの早期戦力化を実現させるために、 3月6日から予定よりも遥かに早い慣熟訓練を開始した。 度重なる猛訓練に、乗員たちは見事に応えてくれた。 途中、何度か事故はあったものの、幸いにも死者は出ず、負傷者も再起不能レベルの傷は負っておらず、海軍病院で 養生しながら、再びサウスダコタに戻れる時を待ちわびていた。 サウスダコタの他に、4月10日に就役した戦艦インディアナは、アメリカ北海岸沖で目下訓練中であり、8月には戦力化できる見通しだ。 「ふむ。それなら問題は無いな。旧式戦艦を2隻、前線から外した事は痛いだろうが、これから就役して来る新鋭戦艦は、 その穴を充分に埋めるだろう。」 「海軍の戦艦も世代交代、と言うわけですか。」 「そうかもしれないな。」 ギャリソン大佐の言葉に、ノイス少将は苦笑しながら呟いた。 「だが、いくら新しい戦艦が出来ようと、時代はもはや航空機というものが海戦の主役になっている。 この作戦からしてそうだ。」 ノイス少将は語った。 「26ノット以上の高速艦でマオンド領及び、本国の港を奇襲攻撃する。これは空母を伴う機動部隊以外では 実現し得ぬ物だ。ガルクレルフは敵の警戒が薄い時期を狙ったから成功したような物だが、今回はそれも通用しない。 チャンスは1度きり。この1度の航空攻撃で、奴らに強い衝撃を与えねばならん。」 彼は、前方を行くサウスダコタを見据えながら言い放った。 サウスダコタの両舷には、5インチ連装両用砲や多数の機銃座が天を睨んでいる。 時代の趨勢が戦艦から、航空機にへと移った事を物語る装備だ。 表舞台の主役から引き摺り下ろされた感が強いが、これからは機動部隊の守り神として、その真価を発揮するだろう。 「マオンドの奴らに、復活したワスプの力を見せ付けてやろう。半年前に受けた屈辱を何倍にも増して叩き返してやる。」 ノイス少将は珍しく、好戦的な笑みを浮かべながらそう呟いた。 やがて、ゆっくりとワスプは出港を開始した。 エセックス級に積まれる物と同じエンジンが、頼もしい唸り声を上げると、ワスプはゆっくりと進み始めた。 洋上に出た第23任務部隊は、陣形を整えた後、会同地点にへ向かった。 同時刻、ニューヨークでは空母ホーネットを主軸とする第24任務部隊と、空母レンジャーを主軸とする 第25任務部隊が出港し、会同地点に向かいつつあった。 1482年 6月28日 午前2時 エルケンラード沖70マイル地点 シュルシュルシュルという微かな音が、左舷から右舷に抜けて行った。 聴音員のジャン・ヴェンク兵曹はやや安堵した表情で艦長に報告する。 「艦長、敵駆逐艦が真上を通り過ぎました。速度、針路ともに変わりません。」 「そうか。それなら一安心だな。」 潜水艦セイル艦長である、イギー・レックス少佐は微笑を浮かべた。 「だが、奴がフェイントを仕掛けて来る可能性もある。それを避けるためにも、もう少しここでお座りしておこう。」 レックス少佐の冗談めいた言葉に、発令所の誰もが笑みを浮かべた。 「しかし、マオンドの奴らも侮れん装備を持っていますな。ミスリアルからやって来たエルフとかいう男から 話を聞いた時はびっくりしましたぜ。」 副長のヴォル・リンデマン大尉が忌々しそうな口調で言って来た。それにレックス少佐も頷く。 「生命反応探知装置とか言う奴だな。元々は、海中に住む凶暴な海洋生物をいち早く見つけるために開発されたようだ。」 レックス少佐は、南大陸からやって来た、特使団とは別の視察団の中にいた、エルフの男性と面談する機会を得た。 そのエルフの言葉では、この世界の海軍は一昔前まで探知魔法の魔道式を埋め込んだ探知装置が船に搭載されており、 魔法石の色合いの変化で海洋生物の存在の成否が分かるようだ。 ボストン沖海戦で潜水艦のトリトンが撃沈されたり、他の潜水艦が一度ならず爆雷攻撃を受けたのは、この装置を装備した艦が 攻撃を加えた可能性が高いと言われている。 実を言うと、セイルも2ヶ月前、マオンド軍の駆逐艦2隻に探知され、2時間もの間、爆雷攻撃を受けてしまった。 その時、深度は30メートルほどであり、セイルは深深度に逃げ込んで、なんとか事なきを得ているが、あの2時間は生きた心地がしなかった。 「敵艦に出会ったら、深度70以下に潜れとは言われているが、敵が探知魔法を強化させたら、俺達のように海底に鎮座している 状態でも、所かまわず爆雷を放り込まれているかもしれないな。」 「もみくちゃにされるのはもうごめんですぜ。どうせならいっそ、敵地に侵入して輸送船を叩き沈めてやりましょうか。」 「そいつぁ機動部隊の仕事だ。俺達はマイリー共の船団を見つけて、どこに向かうか報告するだけだ。 まっ、俺としても、君の気持ちは分かるが、俺はプリーン大尉でもないし、無謀な事で部下を危険晒す馬鹿でもない。 ニューヨークでカミさんと出会う秘訣は、こうやって待ち、動く時は動いて、決められた事をやるのみさ。」 レックス少佐はそう言い返したが、彼自身、大戦果を求めていない訳ではない。 3月初めに、セイルは南下中のマオンド艦隊を発見した。 マオンド艦隊は戦艦1隻の他に、巡洋艦、駆逐艦多数を含む有力な部隊であった。 その時、現場海域にいた潜水艦はセイルのみであり、レックス艦長は襲撃しようかどうか迷った。 だが、いくら旧式とはいえ、元は頑丈に作られた戦艦だ。 魚雷をぶち込んでも撃沈できるかは未知数だし、よしんば、撃沈しても、怒りに駆られた駆逐艦群に 袋叩きにされるのは目に見えている。 レックス少佐は、ドイツ海軍のプリーン大尉並みの英雄となって果てるか、やり過ごして後に備えるか迷ったが、 彼は後者を選んだ。 「俺も命は惜しいし、俺以外の乗員を謝った判断であの世に連れて行きたくないからな。」 あの時、レックス少佐はそう言っている。 そして、セイルは今まで生き延びられてきた。 「敵艦の通過から20分経過したが、敵さんは戻って来ないな。よし、進むぞ。」 レックス少佐は、敵の哨戒艦が完全に過ぎ去った事を確認すると、セイルを前進させる事にした。 89メートルの海底に鎮座したセイルは、海底から浮き上がり、ゆっくりと舳先をエルケンラードに向けて、 時速5ノットの低速で前進を再開した。 それから6時間後、セイルはエルケンラードより南西48マイルの地点に到達していた。 「周囲に、敵艦は居ないな。」 レックス少佐は潜望鏡で、周囲の海面を一通り確認してから、レーダー手に問いかけた。 「敵のワイバーンは居ないか?」 「対空レーダーには反応ありません。」 「反応はなし・・・・か。」 レックス少佐は呟きながら、潜望鏡を上空に向ける。 上空は曇っていた。雲は厚く、上空から偵察する際には不適正な状況だ。 「浮上する。」 彼はそう言うと、兵達が頷いて機器を操作し、セイルの艦体に浮力を増していく。 ほどなくして、セイルの艦体は洋上に浮き出た。 艦橋のハッチからまず、レックス艦長が出てきた。 その次に、見張りの水兵3名、下士官2名、副長のリンデマン大尉が最後に出る。 配置に付くなり、見張り員は目を皿にして洋上、上空を見渡した。 海は穏やかで、艦自体の揺れもあまりない。空は曇っていて、対空警戒には少々しんどい環境である。 「レーダー手、近づいて来る物があったらすぐに知らせろ。」 「アイアイサー」 レックス艦長はそう命じた後、自らも双眼鏡を使って、洋上を見渡す。 「副長。こうして見ると、海と言うものはどこも変わらないものだな。」 「のどかですな。戦争が起きているとは信じがたい光景です。」 「同感だ。」 レックス少佐は頷いた。 「曇り空でなければ、満点だったんだが。贅沢は言えないか。」 「今は、この空模様で我慢と言う事でしょうな。」 そう言うと、2人は苦笑した。 それからは、艦長も副長も、見張り員達と一緒になって洋上を見張った。 セイルが浮上航行を開始して30分後、 「右舷側に何か見えます!」 右舷側見張り員のうちの1人が報告して来た。 「3時方向です!」 全員が右舷側に視線を向け、双眼鏡の倍率を上げてその見張りが見つけた物を探す。 それはすぐに見つかった。 「聴音室より報告!本艦の右舷側方向に、船らしきスクリュー音を探知!距離、約8000!」 「こっちでも確認した。恐らく、いつもの護送船団だろう。」 レックス少佐は返事する。 この時、セイルの右舷側には、マオンド海軍の巡洋艦、駆逐艦に護衛された大型輸送帆船13隻がエルケンラードに向かっていた。 「潜行するぞ!」 レックス艦長はそう言って、見張り員達を艦内に下がらせた。 最後に彼が艦内に滑り込んでハッチを閉めた。 その時には、急速潜行を命じられたセイルは、既に甲板を水中に没しており、程無くして艦体全てが海中に没した。 「副長、さっき見つけたあの船団だが、あれは定期便だな。」 「恐らくそうでしょう。」 副長は、輸送船団が入港する日が記されたカレンダーを取り出した。 「ちょうど、前の船団がマオンド本国に向かって4日目です。いつも通りのパターンですな。」 「と、すると、積荷を降ろして、また積み上げて出港するには、あと1日。あと1日の猶予がある訳だな。」 マオンド側の輸送船団は、3日おきに1度、あるいは4日おきに1度のサイクルで、 エルケンラード~マオンド本国間を移動している。 大西洋艦隊司令部は、事前に複数の占領箇所の港を、同時攻撃する事になっているが、奇襲には前もって情報が必要となる。 そのため、大西洋艦隊は潜水艦部隊である第29、第30、第31、第32任務部隊に襲撃予定の港を往来する船舶を監視させた。 セイルの所属する第29任務部隊の潜水艦群は、エルケンラードの沖100~50マイル付近で待機し、 マオンド海軍の動向や、船舶の往来状況を監視していた。 「で、役者さん達は、今ここにいる訳だな。」 レックス艦長は海図のとある箇所を、コンパスで撫でる。 その海域は、セイルが居る位置から300マイル、エルケンラードから370マイル西の地点である。 マオンド軍のワイバーンは、シホールアンル側のワイバーンと比べると、空戦性能こそほぼ同じだが、 航続距離に関しては落ちるという報告が、南大陸側から届けられている。 航続距離は800マイルだが、この地域のワイバーンはせいぜい300~350マイル程度しか哨戒圏を設定しておらず、 密度も本国と比べて薄い事が、スパイの情報や潜水艦部隊の調査で判明している。 夜間には、ワイバーンは飛行できず、哨戒艇の行動範囲も、陸地から50マイル圏内に留まっている。 機動部隊は、その夜のうちに敵地に接近し、夜明けと同時に港に停泊中の船団、もしくはめぼしい軍事目標に 艦載機で持って攻撃を仕掛ける。その後は敵のワイバーンが来ぬうちに艦載機を収容し、反転離脱を行う。 これが、リンクショック作戦の骨子である。 「敵船団には、駆逐艦がいるからな。今すぐにでも浮上して、報告を送りたいが、念の為、このまま潜って、 敵船団が過ぎ去ってから報告を送ろう。」 レックス艦長は後の方針を決めると、まずは電文の作成を命じた。 1482年 6月29日午前7時 エルケンラード 普通なら、初夏の暖かさで誰もが気分を一新して、仕事に取り掛かるであろう。 エルケンラードの町には、そのような気持ちで仕事を行う物は半数程度しかいない。 後の半分は、マオンド兵の機嫌を伺ったり、これからの未来に暗澹とする者がほとんどである。 殊更、今日に関しては後者の色のほうが、心なしか強いような気がする。 「寂しい町だな。」 クルッツ・ラエクは、早朝の町を練り歩きながらそう呟いた。 今日、町の中心部にある広場では、恒例の反逆者狩りが行われる。マオンド側は、占領地域の政治は、派遣した領主に任せている。 エルケンラードの領主は、現地の部隊に対して反逆者は即刻処刑せよと命じてあった。 そのため、月に2度、しょっ引かれた反逆者達は広場で絞首刑に処せられる。 (本当の反逆者はこっちにいるのに、マオンドのぼんくら共は関係の無い人ばかりを縄で吊るしている。どいつもこいつも無能な奴だ。) 空振りばかり繰り返すマオンドに対し、クルッツは内心で嘲笑した。 とりあえず、昨日の夕方にマオンド軍の輸送船団が入港し、いつもの通り積荷を降ろし始めている。 マオンド側は、輸送船の荷降ろしや荷積み作業には、現地人を使わず、全て自分の軍に所属する者ばかりで行っている。 マオンド側の言い分からすると、劣等人共に任せると、積荷が紛失する可能性があるからとある。 明らかに言いがかりであるが、その事が、マオンドが占領地域の住民達に対しどれほど警戒しているか如実に物語っている。 「とりあえず、報告は送ったが・・・・・」 クルッツはおもむろに後ろを振り返った。 彼の背後には、岸壁に接舷して、荷積み作業を行う輸送船と、周囲で目を光らせているマオンド軍の戦闘艦艇がいる。 それらに遅い来るであろう敵はいない。 「アメリカは、いつになったらこのレーフェイルに目を向けてくれるのだろうか。」 クルッツは、内心でアメリカがこのレーフェイルに向かって来る事を期待しているが、アメリカは一向に攻撃して来ない。 「本当に、彼らはやる気があるのだろうか?さっさと来て貰いたいのに。」 そう呟きながら、彼は再び歩き始めた。 彼は、何気なく言ったに過ぎなかった。それは、すぐには叶えられるはずが無い願い。 どうせ来ないと思いつつも、適当に言った言葉に過ぎない。 しかし、彼の何気ない願いは、唐突に表れた。 歩き始めて数分、広場からマオンド兵達が、集まった住民達(マオンド兵の呼びかけで強引に集められた)が、 中央の絞首刑台に注目させられ、マオンド兵が罪人の髪をわし掴みしながら演説している。 よく透き通る声であったが、クルッツはその声音とは別に、別の音を捉えていた。 (・・・・・・この音は・・・・・) クルッツは足を止め、周りを気にしながら、後ろを振り返った。 そこには、先と変わらぬ光景がある・・・・いや、若干変わっていた。 西の空に、うっすらと黒い粒々のような物が幾つか浮かんでいた。 羽虫のような音はそこから発せられていた。 「あれは、一体?」 クルッツはそれが何なのか、一瞬分からなかったが、疑問は瞬時に氷解した。 アメリカに訓練で居た頃、何度か見た飛行機。それの発する音は、異質でありながら力強く、頼もしいと感じた。 その音と、この羽虫のような音は共通点がある。 「まさか・・・・・」 彼は思った。あれは、アメリカ軍の飛行機なのでは? 疑問に答えるかのように、停泊していた護送船団に異変が起きた。 クルッツがいる位置からは遠くてよく見えないが、港で何か騒ぎが起きている。 彼は知らなかったが、この時、警戒駆逐艦は恐ろしい物を目の当たりにしていた。 「て、敵飛空挺来襲!数は100機以上!」 その駆逐艦が目の当たりにした物、それは、空を覆わんばかりの数で攻め入って来た、アメリカ軍機の群れであった。 「こちら攻撃隊指揮官機。攻撃隊はエルケンラードに到着した。これより攻撃に移る。」 「了解。朝メシをくれてやれ。」 空母ワスプ艦爆隊長であり、攻撃隊指揮官でもあるアールド・プラック少佐はワスプとの交信を終え、次に攻撃隊全機に指示を下す。 「全機に告ぐ。これより攻撃に移る。戦闘機隊は港の南側に位置するワイバーン基地を攻撃、叱る後に市内の軍事目標を機銃掃射。 ドーントレス隊、アベンジャー隊は輸送船団、戦闘艦艇を攻撃しろ。グッドラック!」 プラック少佐の指示を受けると、各機がそれぞれの目標に向かっていく。 この日、エルケンラード空襲に参加した空母は、ワスプとレンジャーである。 攻撃隊の内訳は、ワスプがF4F18機、SBD24機、アベンジャー12機。 レンジャーがF4F24機、SBD24機、アベンジャー14機。計116機である。 そして、攻撃の先鋒を務めたのは、40機以上のワイルドキャットであった。 ワイバーン基地はなかなか大きかったが、その短い滑走路に、何騎かのワイバーンが並べられ、慌ただしく発着の準備に入っている。 ワイバーンの列線にも、竜騎士とおぼしき人影が相棒に取り付こうとしていた。 ようやく、5騎のワイバーンが離陸を開始した、と思った直後、急降下して来たワイルドキャットが両翼から閃光を発した。 「甘いぞマイリー!」 レンジャー戦闘機隊の隊長であるテル・パーキンソン大尉は喚いた。 「空戦とはな、空に上がり切ってからやるものだ!」 機体の両翼から12.7ミリ機銃がぶっ放され、4本の線が浮き上がったばかりのワイバーンに突き刺さる。 わずか数秒の射撃であり、目標はすぐに後方へと吹っ飛ぶ。 だが、パーキンソン大尉に撃たれたワイバーンは、体中をずたずたにされて、浮き上がって10秒足らずで地上に叩きつけられた。 離陸したばかりのワイバーンがあっという間に叩き落されている間、今しも飛び立とうとしていたワイバーンの列線にもF4Fは暴れ込んできた。 500キロ以上の猛速で突っ込んで来たワイルドキャットは、ミシンを縫うようにして列線の初めから終わりまでを掃射する。 1番機が討ち取れなかったワイバーンを、2番機、3番機が続けて掃射を仕掛けて行く。 10機以上のワイルドキャットが、1航過を終えた後には、飛び立とうとしていた16騎のワイバーンは例外なく死ぬか、 瀕死の重傷を負い、御者たる竜騎士も全て戦死していた。 ワイルドキャットはそれだけでは飽き足らず、基地の指揮所や集積所にも次々と機銃をぶち込んだ。 ワイルドキャットの機銃弾が、指揮所で被害報告を行っていた兵と指揮官を一気に串刺しにしてこの世から消し去った。 集積所に会った爆弾が機銃弾を浴びるや、大爆発を起こして、近くに居た馬車やワイバーン、建物を全て吹き飛ばした。 その時には、高空からドーントレス隊が、それぞれの目標に向かって急降下を開始していた。 クルッツは、ワイバーン基地で起きた爆発音でハッとなった。 ワイバーン基地からは濛々たる黒煙が吹き上がっている。 先ほどまで、絞首刑台で演説を行っていた兵士が押し黙り、状況が分からないのか、口をポカンと開けて ワイルドキャットの襲撃を呆然と見ている。 その時、エルケンラードの町を圧するかのような甲高い轟音が鳴り始めた。 広場に集合した住民や、家の中にいた住民達が一斉に音のする方向、輸送船団が停泊する港に目を向けた。 港の上空に、数機の黒い粒が、高空から1本棒となって墜落していく。 「自殺する気か!?」 住民の誰かが、信じられないといった表情で黒い粒の急降下を見ている。 黒い粒は、やがて形が分かるようになって来た。 その機体の角度からして、通常ではあり得ぬものだ。 人々の不安の声を掻き消さんばかりに、甲高い轟音は徐々に大きなものになっていく。 傍目から見ても、心臓を掻き毟られるような音だ。 その直下にいるマオンド兵達はさぞかし、耳を塞ぎながら退避しているのだろう。 唐突に黒い粒の周りに爆煙が吹き上がる。それは次第に数を増していったが、見慣れぬ飛空挺を爆砕するには至らない。 甲高い轟音が極大に達した時、低高度まで降下した飛空挺が航過速度を緩め、水兵飛行に移っていく。 飛空挺が輸送船、戦闘艦艇の上空を通過した時、1隻の輸送船から火柱が上がった。 その次に舷側から水柱が吹き上がる。 そのまた次に船体の後部甲板から爆炎踊り、何かの破片が高々と舞い上げられた。 ドーン!という腹に応えるような爆発音が連続して町に響き渡り、住民たちは誰もが仰天した。 「家の中に逃げろ!」 誰かがそう喚くと、広場に集められていた住民達はパニックに陥り、それぞれが別の方角に逃げ始めた。 「こ、こら!貴様ら!我らの命があるまで勝手に逃げ出すんじゃない!」 マオンド兵の指揮官らしき男が、長剣を振りかざして逃げ散る住民を引き止めようとするが、その声すらも、 またもや起こった甲高い轟音に掻き消されてしまった。 「おのれ!反逆者共めが!」 指揮官が顔を真っ赤にして叫び、不意に横を向いた時、ワイバーン基地を襲った飛空挺が、今しも彼らの下に向かう所であった。 「ひ、退けい!罪人なんぞそこらに放り出しても構わん!駐屯地に戻るぞ!」 指揮官の声が響くと、マオンド兵達は慌てて罪人達を放り出し、馬車に乗り込んだ。 組み立てた絞首刑台なぞ目もくれず、先頭の馬車が街道を突っ走ろうとした。 その次の瞬間、鋭い射撃音と共に、最後尾の馬車が12.7ミリ機銃弾に絡め取られた。 馬車の車輪が音立てて外れ去り、荷台の中にいた兵達が一瞬で射殺された。 組み立てられた絞首刑台にも機銃弾が雨あられと降り注ぎ、罪人の首を吊り下げる筈だった縄がちぎり飛ばされ、 基部がギタギタに引き裂かれた。 絞首刑台はわずか数秒の射撃でぼろぼろに打ち砕かれ、ただの木屑に変換された。 別のF4Fが先頭を走る馬車に12.7ミリ機銃弾をぶち込む。 幌が容易く引き裂かれ、御者と馬が瞬時に息の根を止められ、馬車はけたたましい音を響かせて横転した。 横転した馬車は、狭い街道沿いの露店に突っ込んで、閉店状態にあった店を強引に開店させてしまった。 4機のF4Fは、そのまま上空をフライパスして、新たな目標を探した。 「全く、酷いやつらだ。公衆の面前で公開処刑とは。」 パーキンソン大尉は苦い表情でそう呟いた。彼は飛行場を銃撃した後、市街地にある軍事施設に襲いかかろうとしていたが、途中で広場が見えた。 その広場は、元々住民達の休息の場所として作られたらしいが、パーキンソン大尉が見たのは、今しも公開処刑を行うとする執行人達と、 その罪人とされた人々であった。 10人以上の執行人達は、パーキンソン大尉のF4Fが近付いてくるのが仰天したのか、罪人達を逃がして慌てて馬車で逃げようとした。 4機のF4Fはそれを逃がさず、絞首刑台共々機銃掃射で蹴散らした。 「さて、本当の目標に向かうとするか。」 パーキンソン大尉は、一番狙いたかった物、領主の銅像が立てられた公園に向かった。 そこは広場と目と鼻の先であり、パーキンソン大尉は旋回した後、その目立つ銅像目がけて愛機を突っ込ませた。 「朝飯だ、しっかり味わえ!」 彼は、尊大な態度を表した銅像に、距離800で銃撃を行った。両翼の12.7ミリ機銃がリズミカルな音と共に放たれ、 曳光弾がその銅像全体に突き刺さった。 慌てて、家に逃げ帰って来たとある住人は、突然、家の目の前にある領主様の銅像がけたたましく火花を散らす光景を見て度肝を抜かされた。 無数の光弾らしきものがこれでもか、これでもかとばかりに叩き込まれ、勇壮な顔つきであった領主の表情が醜い化け物面に変わっていく。 その上空を、胴体に星を描いた見慣れぬ飛空挺が、猛スピードで航過していく。 都合、4機の飛空挺がその銅像の上空を通り過ぎた時、領主の銅像は全身が酷く損傷し、ただの醜いオブジェと化していた。 (すごい!あの憎らしかった銅像が・・・・・) その住民は、内心で喝采を叫んでいた。町の為政者として君臨してきた、あの憎らしい領主が税金で建てた自分の銅像。 エルケンラードの住民にとってはあの屋敷にふんぞり返る領主と同等に憎い存在であった。 それが、未知の飛空挺によってあっけなく破壊された。 (素晴らしい!なんて素晴らしい事だろうか!!) 最初、恐怖の眼差しで見つめていた飛空挺だが、今ではその思いは消え去っていた。 港の輸送船団は惨憺たる様相を呈していた。13隻の輸送船は、ことごとくドーントレスの爆撃によって粉砕された。 戦闘艦艇はかなわじと、機銃掃射を繰り返すドーントレスを尻目に、慌てて港の外に逃げ出してきた。 だが、そこに待っていたのは、低空を這い進んで来る26機のアベンジャーであった。 慌てて逃げて来たため、相互支援の取れなくなったマオンド艦艇は、低空からの刺客に次々と襲われた。 まず、真っ先に逃げ出してきた1隻の巡洋艦に4機のアベンジャーが取り付く。 巡洋艦は必死に回頭を繰り返すが、アベンジャーの追撃は執拗を極め、ついには2本の魚雷を艦の前部に受けた。 艦首を食いちぎられた巡洋艦は数メートルも進まぬ内に停止し、沈み始めた。 次に駆逐艦2隻に、10機のアベンジャーが群がってきた。 運悪く、魔道銃の光弾を食らったアベンジャーが、もんどりうって海中に叩きつけられるが、脅威を取り去る事は出来なかった。 残り9機となったアベンジャーは、射点に到達し、次々と魚雷を投下する。 1隻の駆逐艦はなんとか避け切ったが、もう1隻には2本の魚雷が中央部に叩き込まれ、艦体を真っ二つに叩き割られた。 気が付くと、クルッツは港が見渡せる丘に来ていた。港は濛々たる黒煙に覆われて、その全容を見渡す事が出来ない。 港から少し離れた海域では、5本の黒煙が吹き上がっている。 その上空には、まばらだが、アメリカ軍機らしき機影が、勝ち誇ったように上空を旋回していた。 「ラエクさん!」 後ろから声がかかった。 振り向くと、いつもの酒場の主人が、困惑した表情をうかべながら近寄って来た。 「なんか、相当ひでえ事になっているが、何があったんだい?」 「俺もよく分からない。分かる事といえば、いきなり海の方向から変な飛空挺がやってきて、散々暴れ回った、それぐらいだ。」 「なるほど・・・・・すげえな。沖で船が燃えている。ありゃマオンド軍の巡洋艦じゃないか。」 「飛空挺の爆撃を受けたようだな。あの飛空挺の乗員達、上手く軍艦を追い詰めていた。結構な手練が操っているようだぜ。」 「それはともかく・・・・・あの強かったマオンドが、こうまでも一方的にやられるとは。」 酒場の主人は、上手く状況が飲み込めていないのか、しきりに頭を抱えている。 「天敵現るって奴だろう。いずれにしろ、マオンド軍もこれまで通りの戦いは出来なくなった。 それだけは確かだろう。」 クルッツは、やや上ずった口調でそう言った。 「なるほどね。今までさんざんやりたい放題やって来たんだ。今日の出来事は、マオンドの奴らにはいい薬になるかもな。」 主人は、初めて笑みを見せた。その笑みは、今までに無いほど爽やかだった。 午前8時30分 エルケンラード西方沖200マイル地点 攻撃隊の最後のアベンジャーがワスプの飛行甲板に降り立った時、ノイス少将はようやく、安堵の表情を浮かべた。 「司令、全機収容完了しました。」 艦長のジョン・リーブス大佐が報告して来た。 「よし。これよりこの海域を離脱する。艦隊針路270度。」 ノイス少将は、予め決めていた命令を全艦に発した。 「レンジャーより通信。我、攻撃隊の収容完了。これより反転す、であります。」 「OK。今の所は順調に行っているな。」 ノイス少将はそう呟きながら、脳裏では第26任務部隊の作戦に不安を抱いていた。 第26任務部隊は、現在別の場所を攻撃するために、別の海域を航行している。 他の機動部隊とは別の時間帯に攻撃を仕掛ける為、あえて別針路を取っているが、危険度はTF26のほうが大きい。 ちなみに、TF24のホーネットからは、5分前に攻撃終了の報告が入っている。 損害は、TF23、25でSBD2機、TBF1機喪失。F4F3機、SBD、TBF各2機損傷となっている。 しかし、エルケンラードのマオンド軍輸送船は全滅させており、護衛艦艇も2隻撃沈、3隻大破の戦果を挙げているから、 エルケンラード空襲に関しては大成功である。 TF24は、エルケンラードより北800キロのゲンタークルを空襲している。 後は、TF26の攻撃の成否を待つのみだ。 「後はあなたがたの出番だ。大いに暴れてくれ。」 ノイス少将は、サマービル中将の顔を思い浮かべながら、TF26の健闘を祈った。
https://w.atwiki.jp/midkiseki/pages/1274.html
◆キセキアニミサキス モチーフ…アニサキス(鮭に付く寄生虫)+ミサキ(=7人ミサキ。四国+中国地方に伝わる、7人組の溺死した人間の怨霊群。) 能力【引きずり込む程度の能力】 解説… キセキアトランチスサーモンの体内に住んでいる寄生虫が奇跡獣化したもの。外見は上半身が白装束に三角巾の青白い肌の人間、下半身がアニサキスの体の7人組。 若干の知性があり、アトランチスサーモンから逃れた相手がいると口から出てきて捕まえようとする(一種の共生関係?)
https://w.atwiki.jp/talesofdic/pages/16851.html
リミッター(りみったー) 概要 シンフォニアから登場したスキル。 オーバーリミッツの効果時間が延長される効果を持つ。 登場作品 + 目次 シンフォニア アビスヴェスペリア 関連リンク ネタ 被リンクページ シンフォニア 複合EXスキルの一種。オーバーリミッツ時の時間が増加する。 全員エターナル+パーソナルの組み合わせで修得できる。 効果 オーバーリミッツ時の時間増加 修得者 ロイド:エターナル+パーソナルコレット:エターナル+パーソナルジーニアス:エターナル+パーソナルクラトス:エターナル+パーソナルリフィル:エターナル+パーソナルしいな:エターナル+パーソナルプレセア:エターナル+パーソナルゼロス:エターナル+パーソナルリーガル:エターナル+パーソナル 備考 - ▲ アビス ADスキルの一種。オーバーリミッツの効果時間が延長される。 C.コアで敏捷が+60になると修得できる。 効果 オーバーリミッツの効果時間延長 修得者 全員 修得条件 敏捷+60 備考 - ▲ ヴェスペリア 移動スキルの一種。OVLの効果時間が延長される。 分類 移動 LP 400 効果 OVLの効果時間が延長される 修得者 全員 備考 - 修得者 修得方法 ユーリ ハイランダー エステル クリス・ナーガクリス・ナーガ+1αクリス・ナーガ+1β ラピード タケミカズチ カロル ミノタウロス+1 リタ イージープレイイージープレイ+1αイージープレイ+1β レイヴン ミセリコルデ ジュディス ドラゴントゥース パティ グロウアース ▲ 関連リンク ネタ 被リンクページ + 被リンクページ スキル:ADスキル(TOA) スキル:エターナル スキル:サポートスキル(TOX2) スキル:サポートスキル(TOX) スキル:パーソナル スキル:移動(TOV) スキル:複合EXスキル(TOS) 武器:イージープレイ 武器:クリス・ナーガ 武器:グロウアース 武器:タケミカズチ 武器:ドラゴントゥース 武器:ハイランダー 武器:ミセリコルデ 武器:ミノタウロス 武器:小刀(TOV) ▲
https://w.atwiki.jp/taiko-wiki/pages/183.html
TITLE ミックスナッツ(おに) アニメ「 SPY×FAMILY 」のOP1。 詳細 [#more] ミックスナッツバージョン((太字は初出)) ジャンル 難易度 最大コンボ数 天井スコア 初項 公差 AC16.3.5 アニメ br;(メイン) ★×7 412 990780点 +連打 2390点 - ポップス NS2MP(DL) br;PTB br;RC アニメ 978660点 730点 188点 COLOR(#ff3300){真打} COLOR(#ff3300){983530点} COLOR(#ff3300){2270点} - iOS br;AR 966440点 660点 160点 譜面構成・攻略 [#capture] BPMは約150(本人音源)。カバー版は150固定。 序盤のみ揺れており、歌い出しとなるAメロからは150固定。特に1本目の黄色連打ではハッキリ目視ができるレベルでBPMが変化している。 連打秒数目安 ・・・SIZE(16){約1.391秒}(NS2は約1.367秒)-SIZE(16){約1.167秒}×4-約1.367秒: 合計約7.426秒(NS2は約7.402秒) 全体的に5連打が多い。 1曲を通しての平均密度は、約4.78打/秒である。 その他 [#other] アーティストは、 Official髭男dism 。作詞・作曲は、藤原聡。編曲は、Official髭男dism。 ACでは 本人音源 である。CSではカバー音源で収録されている。 収録作品によって、サブタイトルの表記が異なる。AC:''Official髭男dism アニメ「SPY×FAMILY」オープニング主題歌'' NS2:アニメ「SPY×FAMILY」オープニング主題歌 その他:TVアニメ『SPY×FAMILY』第1クールオープニング主題歌 iOS/ARでは、2024年3月29日をもってプレイできなくなった。 曲IDは、ohdmix(本人版)、ohdmi2(カバー版)。 かんたん ふつう むずかしい おに/裏譜面 #fold (プレイ動画(AC16・本人音源)){{ videoプラグインエラー 正しいURLを入力してください。 }} #fold (オート動画(NS2・カバー音源)){{ videoプラグインエラー 正しいURLを入力してください。 }} #fold コメント [#comment] COLOR(#3333ff){このページを初めてご利用になる方は、必ず[[コメント時の注意 当Wikiでのルール#comment]]に目を通してからコメントをするようにしてください。} 譜面 [#score] ~カバー版のBPMは150固定 ~ attachref(ohdmix_m.png,nolink);
https://w.atwiki.jp/bloodplus/pages/525.html
【種別】用語 【登場】12話〜13話、38話 日本やアメリカ、NATO諸国で多く使われているベルギーのFN社製の分隊支援火器。 装弾数は最大で200発。 赤い盾特殊部隊リーダーのクララが使用していた。(12話〜13話) クリスチーナ島の核廃棄物処理施設でルイスがジェイムズに弾幕を浴びせて動きを止め、小夜とカイが作戦会議する時間を稼いだ。(38話) コメント イノセンスにも出てた -- 日本で生産されている物は精度が多少悪いそうです -- ルイスに似てる人 赤い盾はどこから仕入れてるんだー!! -- 中東とか・・まぁ正規のルートではないのは確かそれかゴルドシュミット家の持ち会社とか -- ルイスに似てる人 (注)ミニミニではない(笑) -- ミニミはミニ ミトライユーズの略です 因みに仏語で小型機関銃のことだそうです -- ルイスに似てる人 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/taiheiyou/pages/8.html
米国軍 航空機 姓名(モデル名) 出現マップ 能力1 2 3 4 得意兵器 ニャールズ・I・マクドナルド(チャールズ・H・マクドナルド) 第二次重慶攻撃 射撃 優勢対戦闘機 - - ズエゴリー・ボストン(グレゴリー・ボイントン) 第二次重慶攻撃 射撃 優勢対戦闘機 天性 生還 イチャード・J・ボング(リチャード・I・ボング) 第二次重慶攻撃 射撃 優勢対戦闘機 天性 - ケルマー・H・グリデンJr(エルマー・G・グリデンJr) ミッドウェー海戦 爆撃 天性 指揮 - べビッド・D・スリング(デヴィッド・C・シリング) オーバーロード作戦 射撃 優勢対戦闘機 - - オバート・T・ジョンソン(ロバート・S・ジョンソン) オーバーロード作戦 射撃 優勢対戦闘機 - - ムランシス・T・ガブレスキ(フランシス・S・ガブレスキー) オーバーロード作戦 射撃 優勢対戦闘機 韋駄天 - ヂャン・D・メイヤー(ジョン・C・メイヤー) オーバーロード作戦 射撃 優勢対戦闘機 - - ヂャージ・F・ブレディJr(ジョージ・E・プレディJr) オーバーロード作戦 射撃 優勢対戦闘機 - - ヂォイ・U・ロビンス(ジェイ・T・ロビンス) ニューギニア/ラエ上陸戦 射撃 優勢対戦闘機 生還 - ベヴィット・T・マッキャンベル(デヴィット・S・マッキャンベル) ソロモン沖海戦 射撃 優勢対戦闘機 - - セネス・B・ウォルッシュ(ケネス・A・ウォルシュ) ソロモン沖海戦 射撃 優勢対戦闘機 - - ヂャセフ・K・フォス(ジョゼフ・J・フォス) ガタルカナル島奪回戦 射撃 優勢対戦闘機 生還 - ヂャン・M・スミス(ジョン・L・スミス) ガタルカナル島奪回戦 射撃 優勢対戦闘機 優勢対輸送艦 - ヒール・F・カービィ(ニール・E・カービィ) 第3次ソロモン海戦 射撃 優勢対戦闘機 生還 - テシル・F・ハリス(セシル・E・ハリス) 第3次ソロモン海戦 射撃 優勢対戦闘機 - - ヂォラルド・S・ジョンソン(ジェラルド・R・ジョンソン) カートホイール作戦 射撃 優勢対戦闘機 - - カレクサンダー・T・ブラシウ(アレクサンダー・ヴラシウ) ブーゲンビル沖海戦 射撃 優勢対戦闘機 - - リージン・B・バレンシア(ユージン・A・ヴァレンシア) ブーゲンビル沖海戦 射撃 優勢対戦闘機 天性 - オバート・N・ハンソン(ロバート・M・ハンソン) ブーゲンビル沖海戦 射撃 優勢対戦闘機 - - ソーネリアス・O・ヌーイ(コーネリアス・N・ヌーイ) トラック島大空襲 射撃 優勢対戦闘機 - - ニュールズ・X・スウィーニー(チャールズ・W・スウィーニー) 帝都防空戦第二戦 爆撃 - - - パール・X・ティベッツJr(ポール・W・ティベッツJr) 帝都防空戦第二戦 爆撃 - - - 陸上兵器 姓名(モデル名) 出現マップ 能力1 2 3 4 得意兵器 バズラス・マッカーサー(ダグラス・マッカーサー) フィリピン攻撃 指揮 激励 - - ヂャナサン・N・ウェンライトIV(ジョナサン・M・ウェンライトIV) フィリピン攻撃 射撃 指揮 - - モランド・N・スミス(ホーランド・M・スミス) 硫黄島決戦 指揮 - - - ボナルド・E・アイゼンハワー(ドワイト・D・アイゼンハワー) オーバーロード作戦 優勢対戦車 遠目 指揮 人徳 クォルトン・I・ウォーカー(ウォルトン・H・ウォーカー) オーバーロード作戦 指揮 激励 - - カアソニー・D・マコーリフ(アンソニー・C・マコーリフ) オーバーロード作戦 射撃 指揮 - - ヤススウェル・E・テイラー(マクスウェル・D・テイラー) オーバーロード作戦 射撃 生還 - - ヂャージ・D・マーシャル(ジョージ・C・マーシャル) オーバーロード作戦 指揮 - - - カエキサンダ・B・ヴァンデグリフト(アレキサンダー・A・ヴァンデグリフト) ソロモン沖海戦 韋駄天 指揮 - - ヂャーゼフ・M・コリンズ(ジョーゼフ・L・コリンズ) ガタルカナル島奪回戦 優勢対戦車 指揮 - - カエクサンダー・M・バッチ(アレクサンダー・L・バッチ) ガタルカナル島奪回戦 射撃 待伏せ 指揮 - ノーマス・E・ホワイト(トーマス・D・ホワイト) マリアナ沖海戦 指揮 激励 - - ソーノニー・ホイットニー(コートニー・ホイットニー) レイテ湾海戦 指揮 - - - チモン・C・バックナーJr(サイモン・B・バックナーJr) オリンピック作戦 指揮 - - - 艦船 姓名(モデル名) 出現マップ 能力1 2 3 4 得意兵器 カーネスト・K・キング(アーネスト・J・キング) ミッドウェー海戦 射撃 優勢対戦闘機 指揮 - ムランク・K・フレッチャー(フランク・J・フレッチャー) ミッドウェー海戦 優勢対戦闘機 指揮 - - エイモンド・B・スプールアンス(レイモンド・A・スプルーアンス) ミッドウェー海戦 優勢対戦闘機 優勢対爆撃機 遠目 指揮 ノーマス・D・キンケード(トーマス・C・キンケイド) ミッドウェー海戦 砲撃 優勢対戦闘機 優勢対爆撃機 指揮 カーレイ・B・バーク(アーレイ・A・バーク) ミッドウェー海戦 砲撃 指揮 - - ヤーク・B・ミッチャー(マーク・A・ミッチャー) ミッドウェー海戦 優勢対戦闘機 優勢対爆撃機 指揮 - イッチモンド・L・ターナー(リッチモンド・K・ターナー) 硫黄島決戦 砲撃 優勢対戦車 指揮 - ニォスター・X・ニミッツ(チェスター・W・ニミッツ) 珊瑚海海戦 砲撃 指揮 - - オバース・B・シオボールド(ロバート・A・シオボールド) アリューシャン列島攻略作戦 砲撃 指揮 - - オバース・D・ギフェン(ロバート・C・ギフェン) ソロモン沖海戦 射撃 優勢対戦闘機 優勢対爆撃機 指揮 クヵールデン・M・エイワース(ウォールデン・L・エイワース) ソロモン沖海戦 砲撃 暗視 遠目 - バニエル・K・キャラガン(ダニエル・J・キャラガン) ソロモン沖海戦 砲撃 指揮 - - ムヵレスト・Q・シャーマン(フォレスト・P・シャーマン) ソロモン沖海戦 射撃 指揮 - - サールトン・I・ライト(カールトン・H・ライト) ガタルカナル島奪回戦 砲撃 暗視 指揮 - ホーヤス・スコット(ノーマン・スコット) ガタルカナル島奪回戦 砲撃 遠目 指揮 - ニュールズ・I・マックモリス(チャールズ・H・マックモリス) カートホイール作戦 射撃 指揮 - - カーロン・T・メリル(アーロン・S・メリル) ブーゲンビル沖海戦 射撃 優勢対戦闘機 優勢対爆撃機 - カルロッド・F・モンゴメリー(アルフレッド・E・モンゴメリー) ブーゲンビル沖海戦 優勢対戦闘機 優勢対爆撃機 指揮 - ヂォシー・C・オルデンドルフ(ジェシー・B・オルデンドルフ) レイテ湾海戦 砲撃 指揮 - - スリフトン・B・G・スプレーグ(クリフトン・A・F・スプレイグ) レイテ湾海戦 生還 指揮 - - クゥリアム・G・ハルゼー(ウィリアム・F・ハルゼー) レイテ湾海戦 砲撃 指揮 激励 - ヂャン・T・マッケーン(ジョン・S・マッケーン) レイテ湾海戦 優勢対戦闘機 優勢対爆撃機 指揮 - ムランク・D・シャーマン(フランク・C・シャーマン) レイテ湾海戦 射撃 優勢対戦闘機 指揮 -
https://w.atwiki.jp/gekitotu/pages/57.html
アッツリミックス 父・スペシャルウィーク 母・アッツスピアーズ 6戦1勝 新馬戦 1人気 中止 淑之 未勝利戦 3人気 1着 木刀 激突杯2歳ステークス 5人気 6着 木刀 共同通信杯ちんげステークス 3人気 2着 木刀 雹豪賞 6人気 9着 木刀 GKLマイルカップ 11人気 13着 木刀 新馬戦でまさかの落馬。怒り心頭のオーナーが乗り替わりを命じると逃げの競馬で健闘を続ける。 共同通信杯ちんげステークスでは大逃げに打って出、ポンコツオランダに差されるも2着を確保。 この馬へのコメント ここは誰が編集しとるの?スゲーなw -- アッツ (2009-06-07 12 08 14) イケメン雹豪が1人で作成 -- (雹豪) 2009-06-08 16 06 36 まーだ閉鎖寸前の激馬をやり続けるのかぃ・・・飽きないねぇーーーw -- (名無しさん) 2009-07-28 22 42 43 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/gods/pages/26082.html
ニミュー ヴィヴィアンの別名。
https://w.atwiki.jp/magicman/pages/34786.html
(火光)(コスト9)(パワー9500) クリーチャー(ビートジョッキー/ニトロ・ドラゴン/チームボンバー) ■Wシンパシー クリーチャー ■このクリーチャーが出た時、他のコスト9以下のクリーチャーを全て破壊する。こうしてクリーチャーを4体破壊したならこのターン、このクリーチャーに「Wマジボンバー4」を与え、次の自分のターンのはじめまで自分のクリーチャーはすべて「スピードアタッカー」と「ブロッカー」を与える。 ■各ターンの終わりに、自分の他のクリーチャーを好きな数アンタップする。 ■Wブレイカー 評価 選択肢 投票 壊れ (0) 即戦力 (0) 優秀 (0) 微妙 (0) コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/teitoku_bbs/pages/2669.html
876 :yukikaze:2014/07/21(月) 18 35 55 とりあえず作り終わったんで投下。 後はエピローグになります。 戦後夢幻会ネタSS――前史「彼らは来た」 8 破壊神降臨 宇垣艦隊の猛攻により、レイテ湾は文字通り地獄と化した。 2時間半にわたる熾烈な艦砲射撃は、6万人もの戦死・行方不明者をアメリカ陸軍に支払わせることになった。(他に数万名もの重軽症患者も発生している。) ここまで一方的な大敗北は、アメリカ陸軍史上でも類を見ないものであった。 レイテの目をそむけるような光景を見たマッカーサーは「海軍のバカどもが・・・」と、怒りのあまりトレードマークのコーンパイプをへし折り、マッカーサーの報告を聞いたスティムソン陸軍長官は「マックが狂って誤報を出したならばどれだけよかったか・・・」と、頭を抱えながら呪いの言葉を口走ったとされる。 圧倒的な航空戦力による制空権の確保。 反日ゲリラを利用しての敵戦力の分散。 そして手薄になった地域に大兵力を投入して制圧。後は制空権と制海権があることを利用しての各個撃破。 陸軍にとってフィリピン戦は、極めて堅実な思考のもとに作成された作戦であり、そうであるが故に失敗する可能性など限りなく少ないはずの作戦であった。 だが、まさかの作戦失敗。それも陸軍の不手際ならばまだしも、海軍の失態(陸軍視点による)により2個軍団が編成上から消滅するという極めつけの悪夢である。 報告を聞いた陸軍上層部が半ば呆然とし、そして我に返ると猛然と海軍への怒りを爆発させたのは当たり前の行動であった。 では、陸軍の当然の怒りを受けた海軍側はどうなっていたか。 まず真っ先に責められることになったキングは当然のこと荒れ狂った。 彼は凄まじいばかりの罵詈雑言をニミッツに叩きつけると、その口で彼とハルゼーの解任を命じた。 これに対しニミッツは「解任は甘んじて受け入れるが、本作戦が終了するまで待っていただきたい。太平洋艦隊司令部と第3艦隊司令部の解任により指揮系統が空白になってしまえば、第3艦隊は全く身動きが取れなくなる」と返答する。 さしもの暴君もこのニミッツの正論には反論できなかったのだが、だが彼の怒りは収まらず「1隻でも多くのジャップの船を沈めろ。さもないと貴様らは永遠の負け犬だ」と、捨て台詞を吐くことになる。 この言葉に、ニミッツは能面の表情で受話器を置くと、机からキングのポスター大の写真を撮りだしトンプソンとダース単位のマガジンを身に着けると、隣接した射撃場に30分ほど籠ることになる。 射撃場から出たニミッツの言葉は「もう少し持続的に撃てればいいんだがね」だったのだが、ニミッツのこの反応は、ハルゼーのそれと比べれば極めて紳士的であった。 何しろハルゼーは、キングの督促電に対し、キングに勝るとも劣らない罵詈雑言で返すと、艦隊の更なる増速を命じたからだ。 877 :yukikaze:2014/07/21(月) 18 36 32 さて・・・今や完全にアメリカ海軍のお尋ね者となった宇垣艦隊ではあったが、彼らには大きな問題が一つ残されていた。それは、度重なる損傷によりどれだけ頑張っても20ノット以上は出せない武蔵の存在であった。 これが曳航しなければならない程の被害だったならば自沈で済むのだが、幸か不幸か武蔵は未だ戦闘航行可能状態であった。 そして武蔵の活躍は、サンベルナルジノ海峡海戦やレイテ湾での艦砲射撃を見ればわかるように、連合艦隊の中でも群を抜いて優れた戦力である。 宇垣艦隊司令部にしろ連合艦隊司令部にしても万難を排してでも連れて帰りたい戦力であった。 だが、武蔵に速力を併せた場合、明日以降、アメリカ空母機動艦隊に捕捉される可能性が高いのである。 31日のは遠距離であったのと、小沢機動艦隊が控えていた事から、どこか及び腰の攻撃であったが、既に小沢機動艦隊はなく、第二航空艦隊の直援も望み薄。艦隊は疲れ果て、前回のようなダンスを効果的に行えるかは不明であり、何よりハルゼー艦隊は怒り狂っている状態である。 そんな状態でハルゼーの攻撃を受けたならば、間違いなく艦隊は大打撃を受けることになる。 『黄金仮面』とあだ名された宇垣中将であるが、この時ばかりは苦悩に満ち溢れた表情をしていた。 そうした宇垣の苦悩を悟ったように、武蔵から一つの信号が発せられる。 『我艦隊ノ殿ヲ務ム。後ハ任サレタシ』 自分達を置いて逃げろと言っているのである。足手まといにはなりたくないと。 そしてそれに呼応するかの如く、他の艦からも殿を望む信号が放たれることになる。 宇垣はその反応に、じっと目を閉じ、しばらく考えていたが、やがて一つの決断を下す。 『武蔵、熊野、鈴谷、大井、四水戦ノ小破マデノ艦隊ハ殿ヲ務ムベシ。必ズ生キテ戻レ』 命じられた艦は、殿を希望し且つ戦闘能力を発揮できる艦であった。 宇垣は殿艦を単なる囮ではなく、可能な限り生き延びらせるだけの戦力を整えたのである。 大和と共に海域を離れる全艦艇乗組員は、上は司令官から下は二等水兵に至るまで、全ての乗組員がこの殿の艦隊に対して無言で敬礼をしたと言われている。 そして11月1日午後6時。武蔵率いる艦隊(臨時に白石艦隊と呼称)がスリガオ海峡に差し掛かろうとするその時、偵察機から至急電が入ることになる。 ――敵水上艦隊ガ猛進ス。戦艦5 大巡7 駆逐艦8 早朝より艦隊の出せる最大船速で猛追してきたハルゼー艦隊が遂に追いついてきた瞬間であった。 武蔵に座乗した白石提督は、ただちにスリガオ海峡で迎え撃つことを決断。 ここにフィリピン沖海戦最終幕を告げるスリガオ海峡海戦が始まることになる。 878 :yukikaze:2014/07/21(月) 18 37 35 スリガオ海峡海戦の戦力を見た時、質量ともにアメリカ海軍は圧倒的に優位であった。 アメリカ海軍のどれもが練度に不安はなく、弾も十分にある。電探の能力も日本海軍のそれを凌駕しており、士気もレイテの悲劇を防げなかったことへの恥の感情で鬼気迫るものがあった。 勇将の下に弱卒無しを体現する艦隊であったと言えよう。 だが・・・彼らには2つの問題があった。 1つは燃料の問題である。 何が何でも宇垣艦隊に追いつかんと艦隊が出せる最大船速で飛ばした結果、多くの艦で燃料が危険なレベルまで減少をしていた。 特にクリーブラント級軽巡洋艦やフレッチャー級駆逐艦は、元々がトップヘビーの傾向が強い艦であることから、艦の動揺に酷く悩まされることになった。 もう一つの問題は、士気の危うさであった。 ハルゼーを筆頭に、多くの乗組員が怒りと恥で心を奪われすぎており、ややもすると冷静な判断が出来なくなる危険性を有していた。 そしてそれは時間が立てばたつほど『焦り』という感情によって増幅しかねないものであった。 対する日本側であったが、こちらは水上艦艇に捕捉された時点で帰還という選択肢を捨てていた。 敵の戦力は圧倒的に上であり、更に言えば速度も向こうの方が上である。 白石提督自身は武蔵のみを囮にするつもりであったが、武蔵単艦で時間稼ぎできる時間は少なく後は落ち武者狩りのごとく狩りたてられるだけである。 ならば日本側としては敵水上艦艇を可能な限り拘束、あわよくば翌日以降の敵機動艦隊の攻撃も吸引して本隊撤退を成功させるのが一番良い策であった。 片や現状で最良の方策が何かを理解している艦隊、片や怒りで自らを見失おうとしている艦隊。 スリガオ海峡海戦で、白石艦隊が予想以上の奮戦を見せた理由はそこにあった。 まず最初に先手を取ったのは日本海軍であった。 戦力が劣勢である以上、先手を取り続けなければ、一気に押し切られるからだ。 そして日本海軍には艦隊決戦用の切り札の一つであり、いまだ一射線残していた大井があった。 武蔵、鈴谷、熊野の3艦は、戦艦群の護衛として立ちふさがろうとしている大型巡洋艦6隻(どれもがクリーブラント級)に対し砲撃を開始。敵艦隊を一時的に混乱させると共に、大井の魚雷発射を成功させる。 大井自身は、魚雷発射直後に戦艦群の両用砲の乱打を受け機関停止。最終的には自沈することになるのだが、この魚雷攻撃により、ニュージャージーが艦首を被雷して一時的に戦場離脱。 アイオワもニュージャージーの急な転舵に混乱し、何とか衝突は免れたものの、大きく戦列から離れることになる。 そしてワシントン、アラバマ、マサチューセッツは熟練の動きで回避に成功したが、流れ弾としか言えない1発によって、ピロクシーが大破(後自沈)することになる。 この日本側の先制で、アメリカ軍はアイオワ級2隻が一時戦列から離脱、クリーブラント級6隻の内、1隻撃沈(武蔵の砲撃)、1隻大破という損害を受ける。 この時点で白石は、巡洋艦部隊は鈴谷と熊野に、慌てて接近する敵水雷戦隊は第四水雷戦隊に任せ、自身は残り3隻の戦艦を相手取ることにする。 さて、日本側のいきなりの奇襲により戦略を減らすことになったアメリカ海軍であるが、一時的に指揮権を握ったリー提督にとっては別に焦る理由はなかった。 確かに彼はソロモンで、破壊神の片割れによって一敗地にまみれたが、あれはサウスダコダの練度不足とそれに伴う機材トラブルによって生じたものであり、まともにやりあえば十分に勝算があると考えられていた。 しかも彼は対大和用に秘策も考えていた。この秘策を利用すれば無傷でも勝てると。 そして彼はその秘策を実行に移すべく、後ろ2隻に命令を下すのだが、彼自身がその秘策を目にすることはなかった。 何故か? 彼は一つ重要なファクターを理解していなかった。 彼は砲術の大家であり、レーダー射撃の専門家であった。 だからこそ電子技術には他の提督よりもよく理解しており、同時に日本海軍の技術力ではレーダー射撃は実用できたとしても相当劣ると考えられていた。 そう。彼の意見は正しい。日本がこの時『独自で』設計量産していた電探では、出来なくはないが様々な制約があった事も事実である。 しかしそれはあくまで『自国製』でかつ『量産できる』ものである。 裏を返せば『他国製』で『一品物』ならば、この時期の日本海軍でも、精度は劣るかもしれないが満足できるレーダー射撃が可能である事も事実であった。 879 :yukikaze:2014/07/21(月) 18 38 36 そして大和と武蔵には、ドイツからライセンス生産を許可された「ホーエントヴェール」が設置されていた。水上電探であるが射撃電探としても利用可なこの装置を積んだ武蔵の砲撃は、リーの策を嘲笑うかのように、ワシントンに3発の命中弾を浴びせ、14インチ砲弾の防御しかない同艦を一撃で爆沈に追い込んでいる。 だが、ここからがアメリカ側の本領発揮であった。 勢いに乗る武蔵は、アラバマを沈めようとしたが、砲撃を行った直後、アラバマは急激な転舵で回避。 思わぬ軌道に唖然とする武蔵に、今度はマサチューセッツが砲撃を加え始めたのである。 1隻が回避に特化し、もう1隻が砲撃に特化する。 これがリーが考えた秘策であり、同時にラプラタ沖海戦で、イギリス海軍の3隻の巡洋艦がシュペーを最終的に自沈に追い込んだ戦法であった。 この戦法に武蔵は徹底的に翻弄されることになる。 いかな破壊神と言えども物理法則にはかなわない。何しろ撃った瞬間に相手は回避行動に移るのである。 そして砲弾は予測された未来位置以外には着弾しない。 勿論、回避した敵艦もまた、射撃に移るには時間がかかるが、しかし相手は2隻いるのである。 どちらかが回避すればどちらかが撃つ。着弾時間は長引くものの、確実にダメージは受けるのである。 砲撃から20分ほどたつと、レーダー射撃を考えれば、やや少ないものの、それでも多数の砲弾を受けた武蔵の船体は至る所から火災が発生し、パーペットに着弾した第一砲塔は旋回不能になっていた。 この状況に、アラバマとマサチューセッツでは歓声が沸き起こっていたという。 一時戦列から離れていたアイオワもこのころには戦列に復帰しようとしており、敵の巡洋艦隊や水雷戦隊も抑えつつあり、アメリカの勝利は目前に迫っていた。 しかし、事態はさらなる展開を見せる。 アメリカ海軍巡洋艦部隊と殴りあっていた鈴谷と熊野が強引に警戒線を突破して戦艦群に突撃したのである。 ただでさえトップヘビーだったのが、燃料不足も相まって艦の安定性が悪化し、結果的に命中率が悪化したのと、1万メートル付近での殴り合いに際し、日本海軍巡洋艦部隊は最適の防御構造をとっていたのが合わさっての事だったが、盾となるマイアミに多数の20センチ砲弾を叩き込んだ後(マイアミはダメコンに失敗し、後沈没)それぞれも上部構造がボロボロになりながらも最大船速で突っ込んだのである。 この状況に、アラバマとマサチューセッツは、砲撃対象を武蔵から2隻の重巡に移した。 燃え盛る武蔵からは砲撃速度は明らかに低下しており、逆に日本海軍重巡は酸素魚雷を装備していることから、どちらが脅威対象かというと、重巡に比重を移すのも無理はなかった。 そして彼らは2斉射の後、鈴谷を爆沈し、熊野を停止状態に追い込んだのだが、この一瞬のすきが命取りになる。 鈴谷と熊野が作った機会を、武蔵は無駄にすることはなく、アラバマが熊野に放った瞬間、アラバマに怒りの一撃を叩き込むことに成功する。 これまで破壊神を愚弄するかの如く、挑発的なステップを踏んでいた彼女であったが、自らの砲撃でステップを踏むことが出来ず、破壊神の一撃をまともに受け、自らの行いを恥じるかのように、海に没することになる。 そして急な展開に我を忘れたマサチューセッツは、アイオワやようやく復帰しようとするニュージャージーと共同で先程の策を取ることもせず(同型艦でない為、艦隊運動の混乱になりかねない事と、アイオワの命中率が予想以上に悪かったこともあるが)武蔵との殴り合いを継続。 数発の砲弾を叩き込み、武蔵の傾斜を強めはしたものの、自身も数発の弾を浴びて大破。 海水の流入に耐える事が出来ず、海戦終了後に自沈することになる。 880 :yukikaze:2014/07/21(月) 18 39 19 だが、武蔵の頑張りもここまでであった。 既に傾斜の度合いは強く、砲撃を行う事は不能。 第七戦隊の重巡2隻は既になく、第四水雷戦隊も、敵の巡洋艦と駆逐艦何隻かと刺し違えて壊滅している。 「もはやこれまで」 白石提督は生き残ったわずかな艦艇に撤退を命じると、のろのろとした速度で、スリガオ海峡の一つの小島に進み始めた。 どうせなら陸地に乗り上げることで一人でも多くの乗組員を助けようとしたのだ。 アメリカ側もこの事実には気付いていたが、しかしそれを許すわけにはいかなかった。 それを許せば完全な勝ち逃げになるからだ。 アイオワとニュージャージーの支援の元、生き残った駆逐艦部隊は一斉に魚雷を発射。 4本の水柱が武蔵の右舷に立ち上った時、武蔵の傾斜は一気に拡大し、そして海面に横倒しになった。まるで古の恐竜が、力尽きるかのように。 ある従軍記者は「我々は本当にあの破壊神を倒せたのか半信半疑であった。もしかしたらまた浮き上がって咆哮を上げるのではないかと。破壊神が海中で2度大爆発を起こして、黒煙が立ち上っても尚、歓声どころか不安そうな表情を浮かべているものが殆どであった」と記している。 このスリガオ海峡海戦によって、一連の海戦は終わりを告げることになる。 追撃をするにはハルゼー艦隊は損傷を受けすぎており、更にミッチャーの艦隊が殴りかかるには、宇垣艦隊は離れすぎていた。 余談だが、この海戦に参加し、尚且つ大破しながらも生き残った時雨と夕立は「希代の強運艦」としてその武勲を讃えられることになる。 以下が両軍における最終的な被害である。 日本海軍 沈没 <大鳳><翔鶴><飛鷹><瑞鳳><千歳><千代田> <武蔵> <鈴谷><熊野><愛宕(自沈)><鳥海(帰路、潜水艦により)> <阿賀野><鬼怒><大井> 駆逐艦8隻 大破 <龍鳳><隼鷹> <霧島><伊勢><日向> 駆逐艦4隻 中破 <瑞鶴> <大和><榛名> <高雄><妙高><筑摩><摩耶> <北上><那珂><球磨><多摩><木曽> アメリカ海軍 沈没 <ファンショー・ベイ><セント・ロー><ホワイト・プレインズ><カリニン・ベイ><ガンビア・ベイ> <ワシントン><マサチューセッツ><アラバマ><メリーランド><ウエストヴァージニア> <ミシシッピー><カルフォルニア><テネシー><ペンシルヴァニア> <ルイスビル><ポートランド><ミネアポリス><シュロップシャー> <ヴィンセンス><マイアミ><ピクロシー><ナッシュビル><ボイシ><フェニックス><サンタフェ> <デンバー><コロンビア> 駆逐艦26隻 輸送船団多数 大・中破 <プリンストン(陸上機の攻撃)> <バーミングハム> 駆逐艦7隻 輸送船団多数