約 1,586,381 件
https://w.atwiki.jp/jojo_diablo/pages/463.html
和める>< -- ディア。 (2008-05-31 20 03 16) 和める>< -- ディア。 (2008-06-01 10 12 32) 和める>< -- ディア。 (2008-06-07 18 21 27) 和める>< -- ディア (2008-06-14 07 10 06) 和める>< -- ディア。 (2008-06-18 02 48 45) 和む>< -- 名無し (2008-06-20 20 50 12) 和む>< -- 名無しさん (2008-06-24 08 31 27) 和む>< -- 名無しさん (2008-06-27 17 35 28) 和む>< -- 名無しさん (2008-06-27 18 30 50) 和ぬる>< -- ディア。 (2008-06-28 14 41 49) 和わる>< -- ディア。 (2008-10-21 11 52 20) 和む>< -- 名無しさん (2008-10-22 00 03 23) 和ムウ -- 名無しさん (2008-12-01 19 13 42) ワムウ -- 名無しさん (2009-01-08 03 15 58) わむ(ry -- 名無しさん (2009-01-08 07 43 34) わ(ry -- 名無しさん (2009-01-12 15 15 50) (ry -- 名無しさん (2009-06-17 18 53 29) Cry -- 名無しさん (2009-06-19 10 30 05) ボスかわいいww -- 名無しさん (2009-06-24 18 55 44) Crv -- 名無しさん (2010-07-11 14 54 51) Cv. -- 名無しさん (2010-07-24 22 59 48) Cu -- 名無しさん (2010-07-30 22 17 55) Cl -- 名無しさん (2010-08-14 04 06 22) 皆さんはどの曲が好きよ -- 名無しさん (2010-09-06 02 41 13) ダンジョンデフォルト アレが聞きたくて良くモンハウ予約する -- 名無しさん (2010-09-06 21 54 17) 素晴らしい!音が輝きを放つようだ -- 名無しさん (2010-09-07 14 32 53) REDで -- 名無しさん (2010-09-24 00 36 03) ホテルカリフォルニア -- 名無しさん (2010-10-13 16 15 53) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/pmms/pages/400.html
アンディア・ラムパデス設定 「怒りだ……怒りが我を強くする……!」 アンディア・ラムパデス パーソナルデータ 名前 アンディア・ラムパデス 称号 砂塵の戦槍 性別 女 種族 ウェアキャット ジョブ-01 ファランクスランサー ジョブ-02 風塵魔術師 クラス 赤 部活 未所属 生年月日 10月3日 年齢 15歳(2023年1月21日時点) 身長 171.9cm(2023年1月21日時点) 体重 平均より重め 『チェインパラドクス』(C)PL名orキャラクター名/イラストマスター名/トミーウォーカー 設定 蹂躙戦記イスカンダル辺境の地で暮らしていた部族の長の一人娘。 亜人の襲撃によって僅かに居たディアボロスも含めて敗北。 殆どの者は殺され、女は亜人を妊娠させるために連れ去られ、その中の一部が亜人の慰み者とされた。 彼女は慰み者となった中の一人、見世物とされ、辱められ、その尊厳と誇りを踏み躙られた。 その身には奴隷の烙印である呪いまで刻まれた。 屈辱と怒りを力に変える術に目覚め、戦士として戦うことを決意した
https://w.atwiki.jp/diavo/pages/13.html
説明文の色で4タイプに分類される。非公式版からの追加・変更要素は青字で示した。 ソート順は「店識別ガイド」参照。 [攻] 攻撃タイプ…攻撃枠に装備すると能力を発揮 [防] 防御タイプ…防御枠に装備すると能力を発揮 [能] 能力タイプ…能力枠に装備すると能力を発揮 [万] 万能タイプ…どの枠に装備しても能力を発揮 スタンド名 登場部 買 (売) [万] アヌビス神 3部 1000 (500) [防] イエローテンパランス 3部 1500 (750) [万] エボニー・デビル 3部 2200 (1100) [万] エンプレス 3部 700 (350) [攻] クリーム 3部 11000 (5500) [防] ザ・フール 3部 4400 (2200) [攻] ザ・ワールド 3部 / 7部 15600 (7800) [攻] シルバーチャリオッツ 3部 / 5部 14000 (7000) [攻] スター・プラチナ 3部 / 4部 / 6部 17000 (8500) [攻] スタプラザワールド 3部 / 4部 / 6部 20000 (10000) [攻] ダークブルームーン 3部 3800 (1900) [万] デス・13 3部 750 (375) [攻] ハーミットパープル 3部 / 4部 700 (350) [攻] マジシャンズレッド 3部 13200 (6600) [攻] エコーズACT3 4部 / 5部 650 (325) [攻] キラー・クィーン 4部 11700 (5850) [攻] キラータイガークイーン 4部 1000 (500) [攻] クレイジー・D 4部 7000 (3500) [攻] ザ・ハンド 4部 1250 (625) [能] シアーハートアタック 4部 5300 (2650) [能] シンデレラ 4部 7900 (3950) [防] スーパーフライ 4部 1800 (900) [万] ストレイ・キャット 4部 1900 (950) [万] チープ・トリック 4部 1000 (500) [攻] チリペッパー 4部 1250 (625) [万] ハーヴェスト 4部 8800 (4400) [万] パール・ジャム 4部 2000 (1000) [攻] ハイウェイ・スター 4部 5200 (2600) [能] バイツァ・ダスト 4部 4700 (2350) [攻] ボーイⅡマン 4部 3400 (1700) [攻] G・E・レクイエム 5部 1000 (500) [防] G・エクスペリエンス 5部 5200 (2600) [万] エアロスミス 5部 8200 (4100) [能] エピタフ 5部 3500 (1750) [防] オアシス 5部 4200 (2100) [攻] キング・クリムゾン 5部 14000 (7000) [攻] クラッシュ 5部 3800 (1900) [防] クラフトワーク 5部 3500 (1750) [万] グレイトフル・デッド 5部 2500 (1250) [攻] スティッキーフィンガーズ 5部 16000 (8000) [防] スパイスガール 5部 2850 (1425) [防] ソフト・マシーン 5部 4000 (2000) [攻] パープル・ヘイズ 5部 1000 (500) [攻] ホワイトアルバム 5部 6100 (3050) [攻] ムーディーブルース 5部 600 (300) [万] メタリカ 5部 4200 (2100) [攻] リトル・フィート 5部 10500 (5250) [能] B・D・ザ・ハウス 6部 8200 (4100) [攻] C-MOON 6部 6000 (3000) [防] ウェザーリポート 6部 3900 (1950) [攻] キッス 6部 2300 (1150) [万] サバイバー 6部 1000 (500) [攻] ジャンピンJフラッシュ 6部 1800 (900) [攻] スカイ・ハイ 6部 5800 (2900) [攻] ストーン・フリー 6部 2700 (1350) [攻] ダイバーダウン 6部 6300 (3150) [万] ドラゴンズドリーム 6部 7400 (3700) [万] ハイウェイ・トゥ・ヘル 6部 1500 (750) [防] ヘビー・ウェザー 6部 10000 (5000) [能] ボヘミアンラプソディ 6部 4700 (2350) [攻] ホワイトスネイク 6部 9400 (4700) [能] マンハッタントランスファー 6部 2500 (1250) [万] メイド・イン・ヘブン 6部 10000 (5000) [万] ?(緑の赤んぼう)(~2013/1/18ver)GGG・オブ・ホーム(2013/9/26ver~) 6部 1000 (500) [防] 20th Century Boy 7部 20000 (10000) [防] C・ザ・レインボー 7部 1800 (900) [能] TATOO YOU! 7部 800 (400) [防] イン・ア・サイレント・ウェイ 7部 5800 (2900) [万] オー!ロンサム・ミー 7部 800 (400) [攻] クリーム・スターター 7部 5000 (2500) [万] シビル・ウォー 7部 1250 (625) [万] スケアリー・モンスターズ 7部 4800 (2400) [防] チョコレイト・ディスコ 7部 9000 (4500) [能] ボールブレイカー&スキャン 7部 10000 (5000)
https://w.atwiki.jp/deuxy/pages/12.html
国名。 「ベルディア」という言葉はベルディア語で「穢れなき神の使いが福音をもたらす地」という意味がある。 ベルディア国は独自の言語体系を持っており、現存する文字では表記できない。 ベルディア国の存在する世界では各国の名誉を守るためか、自国の力を誇示するため定期的に国家間で対抗戦を行っていた。 この戦いでは神秘的な力を持つ生物と秘術をもって契約を結び、自らの機械人形にその生物の力を宿して兵器としたものが主に用いられる。 ベルディア国ではこの定期的な戦争に備え、戦士たちをジェクトという一つの州に集めている。 現在ジェクト州はアルフ軍とブラヴァ軍の二軍勢と、ディエレンクンキ自治区の勢力によってなる。 ベルディア国の中枢から大賢者が数人遣わされ、ジェクト州の動向を管理する任に当てられる。
https://w.atwiki.jp/jojoson/pages/1145.html
8月更新報告(2010年) 【8月誕生のスタンド使い】 00/00 【個人ページ情報追加】 00/00 【波紋使い】 00/00 【歌詞追加】 08/29 『ジョジョソン歌詞』の『総合・混部/混部』に『ワールズエンド・ジョースター』を追加 08/28 『ジョジョソン歌詞』の『4部/虹村形兆』に『億泰、頭をよくしてあげよう』を追加 08/27 『ジョジョソン歌詞』の『5部/ミスタ』に『撃ち抜け!2001年』を追加 08/25 『ジョジョソン歌詞』の『総合・混部/混部』に『ワールズエンド・ボスホール』を追加 08/24 『ジョジョソン歌詞』の『5部/チョコラータ』に『ゲスワールドイズマイン』を追加 『ジョジョソン歌詞』の『5部/ディアボロ、ドッピオ』に『ワールズエンド・キングクリムゾン』を追加 08/17 『ジョジョソン歌詞』の『総合・混部/混部』に『Dio s 69』を追加 08/14 『ジョジョソン歌詞』の『総合・混部/混部』に『荒木荘ラバーズ』を追加 『ジョジョソン歌詞』の『6部/プッチ』に『一巡してハレルヤ』を追加 08/11 『ジョジョソン歌詞』の『5部/イルーゾォ』に『「極楽荊姫」 Ver.イルーゾォ』を追加 【新作動画追加】 08/17 混合~vocal on2~の『1部・3部/ディオ・ブランドー/DIO』に『【ジョジョソン夏祭り】『Dio's 69』オリジナル曲を作って歌ってみた』を追加 【wiki内編集・その他】 00/00
https://w.atwiki.jp/magicman/pages/26633.html
魔械蟲スコッピオ C 火/自然/闇 (5) クリーチャー:アーマロイド/ビークル・ビー/キマイラ 5000 ■このクリーチャーが出た時、自分の墓地からカードを3枚選ぶ。その中から1枚を手札に加え、1枚をマナゾーンに置き、さらにもう1枚を山札の1番上に置く。 ■ガードマン 作者:シザー・ガイ ガンヴィートって背景ストーリーにいる全ての善玉闇文明の中で一番カッコいいと思うんですね フレーバーテキスト 評価 名前 コメント 自由使用可能カードリスト
https://w.atwiki.jp/jojonisio/pages/14.html
【西尾維新作品】 確定枠40人 書き手枠3人 計43人 刀語 (4/4) 鑢七花 / とがめ / 左右田右衛門左衛門 / 鑢七実 最強シリーズ (2/2) 長瀞とろみ / 哀川潤 戯言シリーズ (5/5) 戯言遣い / 玖渚友 / 零崎人識 / 匂宮出夢 / 西東天 十二大戦 (3/3) 妬良 / 憂城 / 失井 新本格魔法少女りすか (2/2) 供犠創貴 / 水倉りすか 伝説シリーズ (5/5) 空々空 / 氷上竝生 / 杵槻鋼矢 / 地濃鑿 / 虎杖浜なのか 人間シリーズ (3/3) 零崎双識 / 零崎軋識 / 零崎曲識 美少年シリーズ (6/6) 瞳島眉美 / 双頭院学 / 咲口長広 / 指輪創作 / 足利飆太 / 袋井満 忘却探偵シリーズ (2/2) 掟上今日子 / 隠館厄介 物語シリーズ (4/4) 阿良々木暦 / 八九寺真宵 / 千石撫子 / 老倉育 めだかボックス (4/4) 黒神めだか / 人吉善吉 / 球磨川禊 / 名瀬夭歌 書き手枠 (3/3) / / 【ジョジョの奇妙な冒険】 確定枠30人 書き手枠3人 計33人 ファントムブラッド (2/2) ジョナサン・ジョースター / ロバート・E・O・スピードワゴン 戦闘潮流 (5/5) シーザー・アントニオ・ツェペリ / カーズ / ワムウ / エシディシ / サンタナ スターダストクルセイダース (7/7) 空条承太郎 / ジョセフ・ジョースター / 花京院典明 / ジャン・ピエール・ポルナレフ / モハメド・アヴドゥル / ンドゥール / DIO ダイヤモンドは砕けない (5/5) 東方仗助 / 広瀬康一 / 虹村億泰 / 岸辺露伴 / 吉良吉影 黄金の風 (4/4) ジョルノ・ジョバァーナ / パンナコッタ・フーゴ / ヴィネガー・ドッピオ(ディアボロ) / ブローノ・ブチャラティ ストーンオーシャン (3/3) 空条徐倫 / ウェス・ブルーマリン(ウェザー・リポート) / エンリコ・プッチ STEEL BALL RUN (4/4) ジョニィ・ジョースター / ジャイロ・ツェペリ / ウェカピポ / マジェント・マジェント 書き手枠 (3/3) / / 主催 2人 荒木飛呂彦 西尾維新 計78人
https://w.atwiki.jp/shinatuki/pages/513.html
「いやあ、驚いたよ。あはは、死体ならともかく生きている人間が空から降ってくるとはね」 幻想郷の夜を、ディアボロは一人の少女と行く。 猫の妖怪であろう、赤い三つ編みの頭にはそのまま黒い猫の耳がついており、押し車を携えたその少女。 彼女の証言通り、空から落ちてくるディアボロを偶然に見かけ、さぞ何か、と思い駆けつけてくれた。 「あんまり壊れちゃうとアレだし急いで受け止めてみたら生きているんだし、そりゃあ驚いたよ。あはは」 彼女が笑うと共に、能力で呼び出したのか、赤ん坊の頭程の大きさの青白く燃える髑髏が笑っているかのように震える。 不気味な外見だが、それが月明かりしかない道に更なる明かりをもたらしている。 「血濡れは大体拭き取れたけど、背中の傷はあたいにゃあどうしようもないねぇ。痛まないかい?」 「痛まないと言えば嘘になるが、里で手当てをすれば問題ないだろう」 どうしようもないと言われた以上、これ以上干渉されないように答えるが、処置もしていない灼かれた痕が痛まないはずがない。 今の彼には、ただ耐えることしかできなかった。それでも弱みを見せない辺りはさすがというべきだろうか。 「ふーん……見た感じ、死にたがりって顔でもないしー……どうしてこんな傷を負いながらも落下散歩してたのか、あたい気になるなぁ?」 「人里は、こっちでいいのか?」 「……いけずぅ」 まさしく猫なで声、と言わんばかりの声色で彼女はディアボロに問うが、それについては答えない。単純に、話しても理解を得られないと思ったから。 自分の考えの通り、死ななかった事を頭の中で反芻をしている。 死のうと思って行動をすれば死ぬだろう。しかし、『死なない』と思って行ったものならば死なないと思った。白玉楼から飛び降りるという奇行は結局のところこの点に集約される。 死なないと思っていても、どこかに不安を抱えていたからこその予知。今までの自分の心の拠り所の一つを敢えて捨て去った行動。 結果それは功を奏しディアボロに一種の自信を植え付けた。 「んー……まあいいか。いやぁね? あたいは火車って言ってさ、死体運びがお仕事なのさ。好きものこそうまくなれーって、生きているより死んでいる方がお好みなわけでー」 「…………」 「あはは、安心してちょうだいよ。生きてるのをわざわざ殺す様な品の無いことはしないさ。あたいはこれでも行儀のいい方で通っているんだよ?」 「品が無いのか? それは」 「無い」 少女はキリッとした表情をディアボロに向ける。どうやら、そのあたりは火車と呼ばれる妖怪の矜持の一つらしい。 まあ、生きている人間に興味はないのは何よりである。先ほどまで、ディアボロの生に執着した者と戦っていたのだから。 「……まあ、お兄さんは何かしら訳ありみたいだからね。あたいもそういうのには慣れてるからわかるよ。ここは深く突っ込まないであげよう」 「そうしてもらえると助かる」 「でもあたいの恩を受けた以上、まともな葬式は迎えられないことだねぇ? お兄さんの匂い、覚えちゃったから」 「……そうだな。私にはそれくらいがふさわしいのかもしれんな?」 「へっ?」 煽ったはずなのに、それを受け返されて少々困惑の表情を少女は浮かべる。 元より、ベッドの上で死ぬことなんて考えていないし、式を上げられるとも思っていない。安穏とした生活を送れるとは思っていなかった。 そんな彼の表情をじろじろと見つめ、 「ふ~ん……お兄さん、面白いこと言うね。勇儀とは合わなそうだけどあの橋姫とは気が合いそうな気がする。なんとなく。 ねぇねぇお兄さん、もし今度気が向いたら地底にでも遊びに来ないかい? きっと楽しめると思うんだよ」 「……歓楽街の一種かそこは」 「今は使われてない地獄跡で嫌われ者の妖怪が潜んでいる場所さ。けれど住めば都ってね? 幻想郷の中で唯一の眠らない街さ。退屈はしないよ」 「遠慮しておく。少なくとも今は、な」 彼女がディアボロの本質をうっすらと感付いている様子と、ディアボロも少女の雰囲気がややも穏やかではないことを感じられたこと。 なるほど、どこの世界にも隅に追いやられた弱者の吹き溜まりは存在するらしい。死体に興味を持つ彼女のも、妖怪の中では異端とされるのだろう。 嗅ぎ慣れた匂いに感付かれた、ただそれだけの事。そんなスラムのような場所に興味が無いわけではないが。 「……灯りだな。あそこが人里か」 「お、だねぇ。道はないが、もうここからは案内が無くても行けるだろうね。そしてちょうどあたいはこの辺りでおさらば」 夜もだいぶ過ぎたというのに、ぽつぽつと灯っている小さな光。その光が人の住処と理解させる。 少女はそことは違う方角を示す。記憶が正しければ、その先は博麗神社だっただろうか。 「神社に用が、ってわけじゃないよ。その近くが地底の入り口なのさ。地底はいいとこ、一度はおいで」 「機会があったらな」 「また会うと思うよ、必ずね」 ことことことと、押し車が轍を作る。 その様を見届けると、ディアボロも人里へと歩き出す。 ふと後ろを振り返る。今まで通っていた道は妖怪はわからないが野獣は潜んでいたはずだ。 それを己の血の匂いにもかかわらず全く襲ってくる気配がなかったということは彼女も相応の実力者だったということだろう。 これは運か、天命か。 「……それの、証明の為に」 人里はその周辺を囲う様に、塀が存在している。そのどこかにある入口に村の若者が駐在しており、有事の際に皆を知らせる役を務める。 だが、もちろん妖怪に対してはほとんど効果はない。そもそも飛べるので塀など意味を持たないし、悪意を持って里の中まで襲ってくる妖怪はほとんどいないからだ。 それでも、敢えて形式を違えて人を襲う妖怪もいないわけではないし、そういった考えを持たない野生の動物が村に襲ってこないわけではない。 とにかく、可能性としては0ではないのだが……当然、限りなく少ない可能性に依る者は多いわけではなく。 「すー……すー……」 そこにいた若者は無防備にも門にもたれかかったまま寝こけていた。 まだ寒い時分でもない、そのまま身体に支障をきたすことはないだろう。 「……気楽なものだな」 穏やかそうに眠っている彼をわざわざ起こす理由もない。いろいろ聞かれても面倒ではある。聞きたいこともあるのだが。 それよりはまだ活動的である里の中、あの喧噪に紛れた方がいいだろう。 「……でさ、俺は気になって気になってしょうがなかったんだよ。だからさ、聞いてみたんだ」 「ほんとか? 本当に聞いちゃったのか?」 「ああ。意を決して聞いてみたんだ。慧音先生、何で今日はいつもの帽子じゃなくて赤い洗面器を頭に載せているんですかって」 里の入り口の近く、離れていても聞こえる賑わいの発端では初老の客が卓を挟んで話に盛り上がっている。 店の入り口から中をざっと見渡したが、妖怪らしき姿はなく、老若男女区別なく、夜が更けてもその手を止めずに歓談に盛り上がっているようだ。 もっとも、妖怪と言われても見た目が変わらない者が多いからディアボロに区別がつくわけではない。 「いらっしゃい、お客さん初めてかな? というか見ない顔だね。どうしたい、こんな夜更けに」 禿げ上がった店主がカウンター内からディアボロに声をかける。そんな彼を妖怪と判断する術を持っていない。 とはいえ、依然ドッピオの姿で里を歩いた時、日中であったが妖怪と人間が平和に暮らしていた。夜半でもそれは変わるまい。 「あぁ、それはだ、…………」 言葉を紡ごうとしたところで、不意に意識が薄れ始める。頭が何かを思考する前に脱力感に襲われる。 「おい、兄ちゃん!?」 「どうした、わ、こりゃひでぇ」 「水、水もってこい!!」 騒ぎの声が聞こえるが、彼の耳にはうっすらとしか届かない。それより大きなまどろみが、彼を包んでいた。 ――――どしゃ どしゃ どしゃ 土をかける音。掘った穴の中に『彼女』を入れる。 ――――ぶち ぶち ぶち ぶち 縫い合わせる音。『彼女』が救いを求めないように ――――がつ がつ がつ がつ 殴りつける音。自らの罪を『彼女』が理解するために。 ひどく滑稽な光景だった。小さな子供がいつまでも起きない母親にじゃれつくような光景だった。 子供が大きく手を振り上げ、女の顔を拳で殴る。その度に、耳障りな衝撃音が辺りを支配する。 そんな力を、子供が持っているとは思えなかった。だが、辺りに血しぶきが舞い、女の意識を消しては覚まし、消しては覚ます。 互いに、表情はなかった。子供の顔は、まるで無感情な機械の様に。女は、表情というものが既に消失してしまったかのように。 一切の言葉もなく、ただただ肉を殴る不快な音だけがその場を埋め尽くしていた。 「何故、僕を生んだ」 女は答えない。否、答えられないというのが正しいだろう。度重なる殴打によって肉体、精神共に負傷し反抗どころか応答すらままならくなっている。 「何故、僕を生んだ」 子供が顔を近づけ、口づけを行えるかの距離で問う。浅く上下する胸から押し出される息が彼の顔を掠める。 「二人か? 三人か?」 脳裏に浮かぶ、この目の前の女と養父が行った汚らわしい姿。それはどこまでも欲望に忠実な姿。 己を信じていた、己が信じていた姿を汚し蹂躙する、何も考えていない瞳。 その瞳に映る姿は、…… 「…………」 温かく軽い何かに包まれる感触と、自分を射す強い光。 まどろみの頭を溶かす様な温かさ。その誘惑は再び目を閉じれば味わえそうな。 「ッ、ここ、は……!?」 働かない頭から急に電気信号が送られ、身体全体に熱が送り込まれたかのように、徐々に稼働し始める。 周りは幻想郷ではよく見た家造り。手入れはしっかりされていて、人間の住居、その一室というのは間違いない。 自らが横たわっていた布団の傍らには軽食と水、綺麗に畳まれた自分の衣服が置かれていて、いつ目が覚めても問題ないように配慮されている。 それを認識した所で自分の身体を見回す。……血や汗で汚れていただろう身体は清潔を保たれており、背中の傷も痛みが消失している。今来ている衣服はこの家の者の物だろうか、やや古びてはいるものの決して不潔な感情をもたらすものではない。 時計といったものが存在しないが、陽の射す角度からして9時から10時ほどであろうか。 部屋を別ける戸の先からは、自分を介抱した人間か。何人かの穏やかな談笑が聞こえる。男も女も、そしてどうやら中年から。 「おう、あんちゃん起きたのか!」 自らの衣服に着替えてその戸の先に向かうと、どうやら昨日の盛り場で間違いないようだった。声をかけた店主も同じであり、店の構造も変わっていない。 だが、雰囲気は違う。昨日の様な酒にまつわる場ではなく軽食や時間を過ごすカフェの様だ。 「来るなり倒れちまってよ、大丈夫かい? 背中にひどい傷もあったし、妖怪にでも襲われたか?」 言われて改めて背中を擦るが、あれほどの傷がすぐに治っている事にも少し驚く。 「ああ、怪我の具合なら大丈夫だろって! 永遠印の塗り薬はよく効くからなぁ。けれど、少しは休んでいた方がいいってよ。うどんげちゃん曰くあんちゃんが倒れたのは傷より疲労具合だろうからって」 ディアボロが口を挟もうとする前に、その禿げ上がった店主が聞こうと思っていたことを話す。大きな声には不快感はなく、確かにこれが店主なら昨日の盛り上がりも理解できる。 「……すまないな、急な来訪者だというのに」 「はははっ、いいってことよ! あんちゃん、腹減ってねえか? 起き抜けにムスビをおいといたけど足りなかったら何か作ってやるぜ!」 こういった、世話になることも、ディアボロには新鮮だった。 打算無しの甘えに浸るという、何とも言えないむずがゆさもないわけじゃない。だが、不純物の無い善意というものに触れるのも悪いものじゃない。 こうした空気に晒され続けていれば、幻想郷の常識と博麗の巫女が言っただろうか。戦いが終わった後杯を交わすという訳の分からなかった理論も理解できる、気がする。 「ならば、お願いしよう」 そういって、手近な席に座る。 店主は威勢よく返事をすると、その奥へ引っ込んでいった。 店の入り口近くには、凡そ中年客の喧騒にまぎれて若い者も居る。年相応の格好をして、仲睦まじく話しているその姿。 最もその声は自分の近くの席に座る中年女性の団体にかき消され何を話しているかはわからないが。 傍らに目をやると、長年陽の光にさらされていたのか、色あせの見える本棚には同じく褪せた本。見える表紙には見たことの無い文字だが、それでも頭に意味が伝わってくる。 新聞掛けには2,3週間ほど前の日付の記事が載っており、内容も取り立てて見る物もないようだ。 「…………ここは、本当に明るいな……」 自分が知らないだけであろうが、そしていくつか暗い部分にも触れることになったが、それでも外の世界と違い、幻想郷は明るすぎる。 交わることの無い者達が混じり合い、疑うことも忘れてしまったかのように。 ユカリたちの情勢を省みるに、そのような闇を落とさぬように闇が支配していたとでもいうのであろうか。 もしかしたら、ジョルノやブチャラティが考えているようなギャングの立ち位置とは、ユカリ達と同じ様な位置であったのだろうか。 「邪魔するよ、主人」 「おや、らっしゃいナズーリン様」 「様付けはよしてくれよ、私はあくまで一介のダウザーにすぎないのだから」 「そんなこと言われましてもねぇ、あの毘沙門天様の直属って言われましちゃあ……」 「なら直属として君に命令しよう。畏まらないこと。その分本尊であるご主人や聖にその誠意を向けてもらおう。いいね?」 店の入り口から、聞き覚えのある声が聞こえる。どうやら、そんな思いに耽っても、やはり穏やかには進まないらしい。 「して、今日は何用で? いつものを用意しましょうか?」 「ここのチーズまんも魅力的だが、今日は違う用事だ。人探しの手伝いをしてもらいたい。情報提供者の募集をしている。これを」 そう言って、彼女は手元のポシェットから数枚、丸まった紙を渡す。 「……んー、俺は見たことねえなぁ。狭い幻想郷、こんな姿の奴……外来人の坊主なのか?」 「そうなんだ。昨日は命蓮寺に居たんだが怪我を負ってね。その治療中に居なくなって、今に至るということさ。ご主人がやたらに気に掛けるんでね。 それで私の能力で探そうとしたんだが……どうにも見つからない。物探しと人探しは大差ないと思っていたが……何故だか、ね」 気落ちした声が聞こえる。強気な彼女も、自分の力不足にはさすがに嘆くということか。 ……そろそろ、だろうか。 「そういえば、昨日も外来人の人が倒れてたんだよ。ほらそこ」 「ふむ、ど えっ」 ナズーリンがこちらに視線を向けようとしたその時、すでにディアボロの目の前にはナズーリンが座っていた。 唐突な出来事に、彼女は驚きを隠せず周りを視ようとするが、首こそ動くものの身体は肩をがっちりと何かに掴まれて動かせない。 「えっ、むぅっ」 声を出そうとするが、それも何かが口を覆うようにして遮る。 何が起きたかわからず、動転から涙目になるナズーリン。 「久しぶりだな……過去の証言から、お前は私の姿を知っているからな。まだ朝だろう? 静かに話がしたい」 そう言いながら、傍らにある褪せた本を一つ取り出す。幻想郷縁起と書かれたそれは、シリーズ物らしく同じタイトルの古いものがいくつか並んでいた。 それと共にスタンドによる拘束のうち、口の拘束を解除する。だが肩にはまだ手をかけており、少女の小さな体には見合わない重圧が強く彼女を締め付ける。 「おや、あんちゃん。ナズーリンさんの知り合いで?」 「ああ。以前は命蓮寺に行ったことがあってな。良かったよ、知り合いに会えて。……なぁ?」 「えぇっ、ぁ、ああ」 ほとんど恐怖からの嗚咽に近かったが、その表情は店主が配膳してくれた軽食をディアボロが敢えて直接手に取りながら話したため、見られていない。 「ははははっ! あんちゃんにそんなに頼りになる伝手があるなら拾ったこっちも一安心だ! それはあんちゃんの快復祝いだ、食べてくれよ!」 そう言いながら店の中で、他の客に話し始める。どうやら、先ほどナズーリンから受け取ったその紙の詳細を、他の客にも伝えているようだ。 「……何を、した?」 絞り出すように、視線は机の下に送ったままにディアボロに尋ねる。 表紙を開く。……中身は周りにある文字をさらに崩した古い言語で書かれているようで、とてもじゃないが読める物ではなかった。印刷等はしっかりしており古いものという印象はなかったが。 「お前は私を知っている。話の限りでは探している少年とはドッピオだろう」 「……! そう、いや、そうじゃなく。何をした、って聞いているんだ、私は」 それはどこまでいっても虚勢だった。だが、そこに食らいつこうとするあたり、これも先に言っていた位の高さから来る矜持がそうさせるのだろうか。 次は最新であろう、一番号数の大きい九巻に手を伸ばす。先ほどの物と同じく印刷等はしっかりしている。……あくまでここの文化レベルに相応して、だが。 「私はそういう能力を持っている。ただそれだけだ。それに、騒がれるのは性には合わない」 キングクリムゾンの能力は時間を吹っ飛ばすこと。それ自体も長所だが、弱点としてその間は自分は干渉できないという欠点が存在する。 それにより飛ばしている最中に攻撃などはできないのだが、それを補う方法はいくつかある。 その一つとして『自分もその飛ばす対象に入れること』。それを行うことにより、吹っ飛ばしている間の事柄に干渉ができる。 もちろん、その間に何が起きているのか、過程は全部飛ばされ理解はできない。だが、それにより自分の行動を相手に悟らせないまま完了させることもできる。 あの瞬間、ナズーリンをひっつかみ、席に座らせるところまでを自分で行うと『予定』してから、ふっ飛ばした。周りに妨害をする因子が無ければ、定まった結果は変わらない。 「放っておけばこの場で声を出し、詰問を始めていただろう。そんなものは御免蒙る」 淡々とありのままを話し、出された茶を飲む。 そういえば、このように出された物をそのまま食べることも随分久しぶりだと思いだした。ドッピオの姿ではよくやっていたが、この姿の時にはいつも密閉された物から、異物が混入されていないか確かめてから食べていたものである。 「……お前は、一体……」 「お前の主人からもそれを聞いた、お前から聞くのは二回目だな」 特に気にすることなく、幻想郷縁起の九巻目の表紙を開く。やはり文字は見慣れないものだが、すらすらと意味は入ってくる。 不思議なものだと思いながら、その文章を読み始める。内容から察するに、それはまさしくディアボロの求めていた幻想郷について、その歴史と有名人についての知識のようだ。 「私は一介の外来人でそれ以上でもそれ以下でもない。この世界で何かを行うわけでも、何かを脅かすつもりもない」 その言葉に、ナズーリンは怒りと疑惑の眼を向ける。それは、明らかに相手に信用を置かずに攻め入ろうとする意志。 だが悲しいかな、それを行うには絶対的に力も度胸も足りていない。それがあるからこその眼だった。声を出していないのが、知性の高さの証だろう。 「嘘をついているつもりはない。そして、その言葉はそのまま送ろう。あの寅髪の女の心までは知れぬが、お前自身はドッピオをどうするつもりだった? 保護か? 捕縛か?」 読み進めていくと、妖精についての成り立ち、風貌や評価のページに行き着く。作者の個人的意見というか感想というか……ずいぶん悪辣な描かれ方をしているがあくまで見た目が似通っているというだけで、種として見ているという良い書き方だろう。 もしこの妖精が実在していたら、彼女らの意志に関わらず勝手に尊厳が、権利がどうという人間が現れるに違いない。動物と違い、コミュニケートができるにも関わらず。 「そ、それは……」 「経歴による感覚でな。お前はあの場で最後まで私を疑っていたし、先までもその考えを改めずに居た。ドッピオに対しても同じだろう。一方的に決めつけるのはやめていただきたいものだ」 そういうと、彼女の肩に置いていたスタンドの手を離す。騒がれる心配も、とりあえず言いたかった事も伝えられた。 「、ぷはぁ、はぁ、はぁっ……」 ずっと息を止めていたかのように、急な呼吸を始める。顔も真っ赤になっており、彼女のやり取りに対する不慣れ感を物語る。 その顔は今にも逃げ出したいという恐怖の表情で満たされている。だが、 「て、て、店主。やはり注文いいか? チーズまんと、珈琲を」 「ん? あぁ、はいよぅ!」 怯えた心を押しとどめ、この場に居座ろうという意思を示す。 「どうしたんだ、急に」 「お、お前が怪しい者に変わりはないし、ドッピオと比べるとそれは尚更だ。……しばらくは、監視させて」 「好きにしろ」 それに対しては特に異論はない。今更、見られて何か変わるわけでもないし、とっくに監視の目は付いているとのことだ。 仮に、これから行おうとしていることが、その対象に自分を見る者がいなければ意味がない。 妖精ではダメだ。チルノと呼ばれる力のある者も居るようだが所詮は子供。幽霊。魂魄妖夢も強いようだが見た限りではそうとは思えなかった。それに、今はあの別の者が憑いていたから変わっているかもしれない。 それらにも関わらず、常たる強者であるもの。……やはりそういった者は本の後半に入るだろうか。 そう思いながらも読み進めていくと、現れる項目。妖怪のページ。 項目には、確かにいつかに聞いた妖怪の特徴を人間の視点から書かれていた。 「……いやにご執心だね。妖怪にでも、襲われたのかい?」 「最初に襲ってきたのはお前だな」 「あれは正当防衛だ!」 じとっとした眼つきを向けるナズーリンに応答を返す。そう言われればそうだった気もするが、些細な差だろう。 肉体の頑強さ、精神による脆さ。人間に対する危険性。過去に道具屋の魔法使いが言っていたように人間の視点からすれば恐怖の対象ではあるようだ。 妖怪は妖怪の専門家に任せた方がいい。一文はそういった結論で締めくくられている。 「むぅー…………」 「へい、……どうしたいナズーリンさん? ずいぶん難しい顔してんけど……さっき声も上げてたし、ケンカかい?」 店主が心配そうな顔をして、注文の二品を持ちながら彼女の顔を覗きこむ。 「あ、いや……そんなことは」 「その通りだ。まあ、私が悪かったし、それについては決着がついた。迷惑かけてすまなかったな」 言い訳をしようとしたところに、ディアボロはフォローを入れる。 それがナズーリンに驚きだったのか、声を出さずとも崩れた表情を彼の方に目を向けた。 「なんだ、あんちゃんそんなに仲良し様だったのか! ならもうウチで何か心配するようなことはないなぁ!」 「すまないな、確かにもう大丈夫だ。……悪いが、この本を少し読んでいたい。場所を借りていていいか?」 「かまわねぇぜ! 日が暮れる程度に店替えの準備があるから一旦抜けてもらうが、それまではゆっくり過ごしていってくれよ」 ナズーリンの目の前にほかほかと温かい湯気の立つ大きな蒸し饅頭とコーヒーが置かれる。 それにかぶりつきながらも、不快と不信の目を向け続ける。 ページは妖怪の項目、その前に乗っていた花の妖怪という者も恐ろしい様子であったが、自分は会わずともその歯車を調整した人物に行き当たる。 内容を読み解くにあたり、その確かな実力を持っていることが伝わってくる。 能力とその実力、幻想郷に与えた実績、その痕跡。 「…………ふむ」 強いという人と成りだけが口頭で伝えられてきていたが、数代にも伝えられているこの縁起にもたびたび出ているようだ。後ほど見返すつもりだが、以前に綴られた物にも挿絵で確認の取れる物はあるのではないだろうか。 最も、この妖怪は探している対象にはならないだろう。 「……さっきから、お前は何を探しているんだ」 はくはくと口を動かしながらも、眼つきは変わらない彼女が話しかける。 別に話しても構わないだろう。彼女がそれを妨害することも、自分に得することもないだろうから。 「足掛かりだ。その足掛かりを見つけられれば、それは停滞した自分自身の現状を打破できる、未来への遺産となるだろう」 前へ|次へ
https://w.atwiki.jp/omocoro/pages/85.html
アルカディア生徒会(あるかでぃあせいとかい)はパンティ田村が1993年から構想している作品。略称は「アルカ」「アル会」。少年マンガ、少女マンガ、ゲームなど様々な影響を受けており、中2病の宝箱と揶揄される。2009年現在、原作は未だ構想中であり、執筆に至っていない。ライトノベル形式で発表し、マンガになり、アニメ化をする予定である。 概要 異なった背景を持って生まれた様々な種族の交流を描いた作品。魅力的な4人のメインキャラクターはしばしばBL同人誌に取り上げられる。「学園生活編」では4人の生徒会員が学園で起こる様々な事件を解決していく。「セカイ編」では、メインキャラクターたちが世界の情勢に巻き込まれて行きながらも、世界を変えようとする物語。 注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。 ストーリー 西暦2030年、南極で「GATE」と呼ばれるものが開き、天使と悪魔が地球上で戦争を始めた。その1000年に及ぶ戦争の巻き添えでほとんどの人類は死滅し、天使の軍団も悪魔の軍団も互いに疲弊していた。3030年、アメリカ大陸を本拠地とした天使と、ユーラシア大陸を本拠地とした悪魔の戦争状態が続いていた。一方人間は日本と呼ばれていた島国で細々と生活をしていた。天使と悪魔はその島国を「中立地域」と定め、天使と悪魔と人間が共同生活をすることで和平への道を模索する。そういった背景がある日本の「アルカディア学園」を舞台にして繰り広げられる物語である。 舞台設定 時代的には現代より少し進んだ時代をモデルにしている。携帯電話などの性能から見ても、科学技術的には同水準と思われる。しかし、この世界固有の設定(魔力、光気など)により、到底不可能と思われる技術もある(空間移動など)。 天使と悪魔は致命傷を負うと、転生をして再度子供からやり直すことが出来る(転生前の記憶は一度消去されるが、時折思い出す事もある)。戦争により転生した天使と悪魔は、中立地帯へ送られて人間と共に生活をしていき、成長すると本国に戻る。悪魔は「魔力」と呼ばれる力を持ち、天使は「光気」と呼ばれる力を持つ。 おもな登場人物 クロノ 本編の主人公。人間。男。平凡を願い、地味に生きようとするアルカディア学園の2年生。ひょんなことから生徒会の経理を担当させられる。 ミカエル 天使。アルカディア学園の3年生で、生徒会の会長をしている。女性と見まごう美しさだが、男。金髪で長身。明るい性格の人気者。自分のことを「ミカちゃん」と呼ばせる。 アシュタロト 悪魔。アルカディア学園の3年生で、生徒会の副会長をしている。男。黒髪、長髪、長身で美形。常に冷静沈着で、冷たい悪魔と思われる事も多いが、ミカエルとは親友で「アシュ」と呼ばれている。公爵の為、金持ち。 若葉 人間。明るく元気な性格のクロノの妹。アルカディア学園の1年生。生徒会の書記を担当している。運動音痴。 構成 アルカディア生徒会編 世界情勢に関係なく、天使のミカエルと悪魔のアシュタロトは親友であり、学園のアイドル的存在であった。そこにクロノが入学し、事件を3人で解決したことにより生徒会が作られ、クロノは本人の意思とは関係なく経理に任命される。経理とは名ばかりの2人のおもちゃだが、3人で楽しい学園生活を送る。1年が経過し、クロノの妹の若菜が入学。それからは4人(といっても若菜はあくまでサブキャラクター的な存在であり、メインはクロノ、ミカエル、アシュタロトの3人)で事件を解決しつつ高校生活を満喫する。 所々でミカエルとアシュタロトの2人がステイツ(本国)に帰郷し、シリアスなシーンも伏線として描かれている。2年目の体育祭で「武道会」が開かれるが、その辺りからバトル系へとシフトしていく。 セカイ編 夏休みが終わっても帰ってこないミカエルを心配し、クロノとアシュタロトと若菜の3人はアメリカ大陸へ乗り込む。天使の国では悪魔をどうすれば根絶やしに出来るかというという話ばかり。「悪魔の国も同じだ」とアシュタロトはつぶやく。そうしてやっとミカエルの元まで辿り着くと、ミカエルは天使の軍団の総大将になっていた。転生をして記憶を無くしていたが、元々彼は総大将であった。客人として迎え入れられたクロノたちであったが、アシュタロトに対する天使たちの迫害は続いた。ミカエルはクロノとアシュタロトとの出会いにより、和平への道を探すようになったが、軍団の総意はそれを許さなかった。そんな折、ある事件がきっかけでアシュタロトが致命傷を負い、転生をする。しかし転生をしても子供に戻らず、上級の熾天使に転生をする。天使の軍団は手のひらを返してアシュタロトを歓迎する。結局天使たちは種族が違うという理由だけで悪魔を憎んでいたという事に気付いたミカエルは、総大将の座を降り、4人でGATEが開いた理由を探しに行くことにする。 GATE編 「何故天使と悪魔は憎み合っているのか」その理由を探しに悪魔の国と天使の国を身を隠しながら行き来する4人。しかしどこに行ってもその答えはない。様々な天使、悪魔と交流をして分かったことは、ほとんどのものが転生をしているので、誰も憎み合う理由を覚えていないということだけだった。4人は日本に戻り、人間が記録した歴史を目にする。そこには1000年前に開かれた「GATE」が南極大陸にあるということだった。GATEに赴く4人。そこに待っていたのは天使でも悪魔でもない、無数の神との戦いであった。その中でクロノは致命傷を受けるが、転生をする。クロノは実は人間でなく、サタンであった(劇中では書かれていないが、サタンの別名はクロノス)。新たな力を手にしたクロノ達は、GATEが出来た謎を解き、神々へと戦いを挑む。(2009年現在はここでストップしている) 必殺技
https://w.atwiki.jp/jojotoho_row/pages/27.html
ゲーム開始直後のことである。 地底のさとり妖怪、古明地さとりがB-6エリアの草原でしばし途方に暮れていると オドオドした様子の少年と遭遇した。 人間であれば、恐らく年齢は15、6歳ほどであろうか。顔立ちから察するに、西洋人のようだ。 彼は突然、とおるるるる、とおるるるると奇声を上げ、 カバンから水の入ったボトルを取り出して『通話』を始めたのだった。 「ボス……ボス!またお会いできて、嬉しいです!」 アレはただのビンだ。同じ物を自分のカバンでも確認している。通信機能など、ない。 なのに、彼が会話する様子は真に迫っている。では、気違いの類か? こちらの様子などお構いなしに通話を続けるその少年の思考を、 胸の第三の目『サード・アイ』で読み取ろうとした所で、 古明地さとりは異変に気付いた。 心が、読めない。 「ローマの時以来ですね!こうしてまたお話できるなんて!」 『人■■■■■、■ッピ■。■■目■……恐■くス■■■使い■。』 第三の目のピントがボケて、相手の心を『読む』ことができない。 まるで酷い近眼に罹った様だ。だが距離を詰めると、少しづつ心が読めるようになってくる…… 「ボスゥ……寂しかったんですよ、僕、本当に……」 『そう■……あの■娘は■■■に■する警■が薄■、そ■■ま引■■けろ キ■■・■リム■ンの射■距離……■mの■■までな』 少年はチラリとこちらに視線を向けたが、すぐにそっぽを向いて通話に戻ってしまった。 さとりと少年の距離は、ついに『2メートル』程度まで縮まった。 『今だ■、殺れッ■!“キ■グ・ク■■ゾン”!!』 この男、『二人分の心』を持っている! 小心ぶりを振りまく少年の姿は餌だった! 果たしてどちらが本性か、残忍で狡猾なもう一人の人格を隠し持っている!! その事実に古明地さとりが気付いたのは!! 「あ……がッ……はっ……」 赤い人型の幻像の拳を、みぞおちに叩きこまれてからのことだった! さとりの体は手荷物を置き去りに緩やかな放物線を描いて宙を舞い、5m後方に落下する! 「ううっ……うっ、ごっ、ゴボッ」 喉から熱い何かが猛烈な勢いで昇ってきて、 口と鼻とついでに涙腺を突き破る勢いで、あふれ出してきた。 「ボスゥ……あの女、まだ生きてますよ?」 『腹■ブチ■■■もり■■■が……あ■■娘、見■■よ■頑丈■な。 ■や……この■■■・■■ムゾ■の■ワーが、■干だが弱■■てい■の■?』 「立てないみたいです。トドメ、刺しましょうか?」 『■■、頼む……■が、慎■■仕■めろ■?』 『奴ら』はジリジリと間合いを詰めてくる……! もう一度あの赤い幻像の、あの『鬼』のようなパワーで攻撃されたら、今度こそ、バラバラに解体される!! 立って、立って!逃げなければ! なのに、脚が……動かない!? ……いや、感覚がない!!背骨をやられた! なら、妖術で……飛べない!! 「くッ……来るなッ!私のそばに来ないでぇーーッ!!」 右手をかざし、妖術の弾幕を連射。 だがそれもあの赤い幻像の腕に容易に弾かれる! あの幻像は一体何なんだ!?『スピード』も、『精密さ』も、尋常ではない! 足止めにすらならない! ……だが、その程度は……計算のうちだッ! 『■ッピ■!罠■ッ!左■だ!あの小■、『■腕』が空■■いる!!』 「……ハッ!」 『中の男』の助言で少年はさとりの左腕を注視する! 袖の中から赤いケーブルが草むらの中に伸びている! 「隠し武器!草むらの中にッ!!」 (惜しいけど、『不正解』よ!!) さとり妖怪の『第三の目』から伸びるコードは! 手足と同様に自由に扱うことができるのだ! 左のソデから伸びたコードは草むらに紛れて少年の後ろに回り込み! カバンからこぼれた草刈り鎌をたった今拾い上げた! このままコードを引き戻す勢いで!お前の頸動脈を掻き切る! (既に鎌はお前のもとに迫っている! ……たとえ振り返って後方を確認したとしても、もう『遅い』!) その時、少年の額に小さな顔面が浮かんだ! 同時に、少年の首の頸動脈が背後からの鎌でバックリ切り裂かれる…… ……イメージが、少年の脳裏に浮かぶ! その映像は、少年の心を覗くさとりにも、視えた! 『キング・■■ムゾン!■を、■.1■だけ、■きと■せッ!!』 草刈り鎌が猛スピードで少年の首筋を通過! だが、斬れたのは……首の、薄皮一枚!! (そんな……かわされた!? 未来を視たとでもいうの!?いや、それだけでは、今の現象は…!) 「射程距離だ!今度こそッ!仕留める!!」 赤い幻像の手刀が、猛然とさとりに迫る! 終わりか! ああ、今度こそ、終わりか。 最初に飛ばされたあの広間には、見知った姿や……ペット達に、こいしもいたっけ。 ごめん、お姉ちゃんケンカ弱いから……ここでリタイアだわ。 『今■こそッ!たっ■一度■『敗北』を乗り■えて!この■ィ■■ロは!!帝王は、再■ッ!!』 敗北。これだけの力を持つこの少年も敗けることはあるのか。 一体どんな相手がこいつらを倒せるのだろう。 (想起『テリブルスーヴニール』) ちょっとした、好奇心……あるいは、さとり妖怪のサガとでも言うべきものだった。 今更この絶体絶命の状況を覆せるとは思っていない。 だが、この猛スピードで迫り来る幻像の手刀が私の頭蓋を叩き潰す前に、 こいつらを敗かした者の顔、この男のトラウマを覗いておきたかった。 たったそれだけのことだったのだが……。 『排水溝の臭気』『円形闘技場』 『浮浪者』『ティベレ河』『空き缶の焚き火』『散らばった注射器』 『血の滴るナイフ』『脇腹から溢れ出る鮮血』 『薄汚れたコート』『N.68』『検死解剖』 『明るい電灯の光』『健康な肝臓』 『夜の市街地』『石畳の道路』『行き交う自動車』 『散歩する犬と老人』『犬の鳴き声』 『猛スピードで迫る自動車』『クラクション音』 『一面に広がる丘陵地帯』『晴れ渡る青空』 『遠くに見える石造りの小屋』『人形を抱えた少女』 な……何!?この男は……! 『こっこっ このダボがぁあーッ!』 『オッオッ オレッちのコッコッ コートを!盗ろ~ッたって』 『そうはさせねぇえぞーッ』 『来いッ!かかってきやがれーッ!』 『えーと今日の日付は25日…午前の11時20分』 『ファイルNO.68 担当はわたし ドクター モニカ・ユルテッロ…』 『成人男性 年齢の推定は30さいから40さい身分は不明』 『皮膚の状態から判断して死後およそ48時間から54時間以内…これより司法に基づく検死を行う』 『健康な肝臓だわ とてもいい色』 『もし…そこのあなた……大丈夫ですか?そんなところにうずくまってどこか具合でも?』 『ワンワンワンワンワンワン!』 『あ おいこら』『パパァーーーーー!』 『うずくまって おじちゃん オナカ痛いの?』 この男は、一体どれだけのトラウマを抱えているの!! 死に続けている!苦しみ続けている!地獄に堕ちた罪人のように! 『だが… なんだったのだ… あの『レクイエム』は… くっ… う…』 『こんな!バッバカなッ!』 『ま…まさかッ!た…立てないッ!うお…がっがッ!』 『だっ 誰か…!こ…こんなことが!』 『この痛み… こんな所で…! オ…オレはッ!』 『なにを言ってるんだ?きさまッ!おい女!ここはどこだ!なんでおれがここにいるんだ?』 『おい女ッ!聞いているのかッ!貴様は誰だ何をしているッ!なんでオレの体は動かないのだッ!』 『し…しかも…この痛みは!?』『ぐあぁああぁあぁあぁあぁあ』 『わ…夢か?オレは…!!『夢』を見ているのか!?』 『だがま…まただ…ここは!?いったい?』 『今何時でここはどこだ?ローマじゃあないようだが…』 『オレは確かにローマのティベレ河に…いて…そして…あの感覚は…』 『死体置き場で味わった…あの想像を絶する苦痛は…ゆ……夢にしては……』 『あの『ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム』の……』 『くう…くっ ハァーハァーハァー』 『お おれは何回死ぬんだ!?』 『次はど……どこから……い…いつ『襲って』くるんだ!?おれは!おれはッ!』 『おれのそばに近寄るなああーーーーーーッ』 『レクイエム』! 『ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム』! それが、お前を『地獄』に落とした者の名かッ!! 眠りを覚ます恐怖の記憶(トラウマ)ッ!冥途の置き土産に!くれてやる! (想起……) 『胸に開いたハート』『腕に突き刺さる矢』 『砕け散る黄金の幻像』『抜け殻』 『風になびくチョココロネ』『宙に浮く新たな幻像と、その使い手』 『石柱から産まれるサソリ』 (想起……!) 『生き残るのは……この世の『真実』だけだ……『真実』から出た『誠の行動』は……』 『……決して滅びはしない……』 『あんたははたして滅びずにいられるのかな?ボス』 (想起、想起、想起ッ!!) 『『レクイエム』……ダ!!オマエが見テイルモノハ確カニ『真実』ダ』 『確カニ オマエノ能力ガ実際ニ起コス『動き』ヲ見テイル……シカシ……』 『実際ニ起コル『真実』に到達スルコトハ決シテナイ!』 『ワタシノ前ニ立ツ者ハドンナ能力ヲ持トート絶対ニ行クコトハナイ』 『無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!』 『無駄ァーーッ!』 「想起ッ……!」 『なっ……!いかんッ!ドッピオ、退けッ!! そいつに、手を出すなッ!!』 赤い幻像の手刀が、さとりの頭上でピタリと止まった。 「何故です、ボスッ!」 『バカな……なぜ、この小娘が! この小娘がッ!何故ッ!『奴』のスタンドを……持っているのだッ!!』 さとりの背後には、グリーンの人型を模した幻像が出現していた。 あの赤い幻像と、同質の存在……生命エネルギーが造り出す、パワーある像『スタンド』。 対峙する男に消えることの無いトラウマを植えつけたそのスタンドの名を…… 「想起『ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム』」 だが…… 「ぐっ……うっ……ハッ、ハアーッ……」 死ぬっ!死んでしまうッ!! このスタンドとやらの像を出現させるだけで、何て負担だッッ! 鬼や、スキマ妖怪といった大物妖怪の弾幕さえ再現してみせるさとりの『想起』でも、 そのスタンドを出現させる体力・精神力・妖力の消耗は、それ自体が死の恐怖を覚える程のものであった! (お願いだから、これで……退いて……私には、もう、これ以上……) 『ドッピオ、『退けッ』!あのスタンドは、まずいッ!ここは一旦『退く』のだッ!』 「……。いいえ、『退けません』、ボス。 退く訳には、いかない。この女は死にかけている。スタンドを出すことに成功はしたが、それだけです。 もうパンチの一発も繰り出すことができないでしょう。一旦退いて傷を癒す暇を与えるよりは、 ここで確実にトドメを刺しておくのが、『最善』です。」 (まずいッ……男の方のトラウマは抉ったが……少年の方は、冷静だったッ!!) 「けど……問題はそこじゃない。そこじゃないんです。 僕はボスの、帝王のスタンドをお借りしたんです。 ……このキング・クリムゾンに、ボスに、敗走は、許されないッ!! だからこの女は……ここで!今、ここで、始末するッ!!」 「ハァ……ハッ……」 (もうダメ……いしき、が) その瞬間である。 妙な懐かしさを覚える謎の声が聞こえたのは、古明地さとりが意識を失うまさにその瞬間のことであった。 『イエローカード、1枚目だよ。古明地さとり。 説明しとかなくて悪かったけど、反則なんだよ、それ。 次それ出したら、頭バーンだから。もっとも、その状態じゃあ2回目は無理かな? んふふふ』 再びさとりの脳天に迫るキング・クリムゾンの手刀。 意識を失うのと同時に、全身を後ろに引っ張られる感覚を覚えた。 ああ、死んだ後の人間は沢山見たけど、自分が死ぬ瞬間って初めてだったな。 と、さとりは思うのだった。 ―――― 最初の大部屋に呼び出された時は、半信半疑だった。 あの、無限に襲い掛かってくる死の恐怖と苦痛から逃れ得たわけではないと、そう思っていた。 恐らく、最初の見せしめのダシにでも使われるのだろう。脳味噌を爆破……か、今回は一瞬で済みそうだな。 ディアボロは、半ば諦めの境地に達していた ところが、そうではなかった。 五体満足でこの会場に立つことができていた。 腹心のドッピオに再会することができた。 そして、何より……キング・クリムゾンをこの身に取り戻していた。 生きている。俺は、生きているんだ! あの、アラキと、オオタとやらに殺しあえとは言われたが、 それは裏を返せば俺は今、確かに生きているということだ! 俺はあの地獄のようなループから脱出する……チャンスを手にしたのだ! まずは一人!ボーっとツッ立っているスタンド使いらしき小娘を発見した! 『ドッピオ』の姿で油断を誘いつつ近づき……不意討ちで仕留めるのだ! 多少の抵抗は受けたがこの程度、『キング・クリムゾン』の前では物の数ではない! 『だというのに、何故だ……!何故、あの小娘が、あのスタンドを……』 ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム。 ディアボロを永遠の死に叩き落とした、ジョルノ・ジョバァーナのスタンド。 スタンド能力は、一人に対し一つしか持てないのが原則だ。 だが全くの赤の他人が偶然、似た性質のスタンドを持つことはある。 複数の体が群体となり、一つのスタンドとして成立していることもある。 我がキング・クリムゾンのように、一つのスタンドが『未来視』と『時を吹き飛ばす』という複数の機能を持つこともある。 スタンドとは、個々人の人格がそうであるように、脈絡なく多様であるものなのだ。 だが、 『同じだ……!同じだったんだ……! あの像(ヴィジョン)、ジョルノ・ジョバァーナのそれとまったく同じだった……!』 ……そうでなければ、半死人の少女がスタンド像を出そうとしたところで ディアボロがあれほどまでにまでうろたえるハズがない。 『あの小娘の、スタンド能力か……!』 あの小娘のスタンドには、自在に操作できる触手と、 光弾を発する能力があるだけではない。 きっと、敵が過去に相対したスタンドを再現する能力こそが、 あの小娘のスタンドの『目玉』であり、本領なのだ。 『だとしたら、なんという皮肉だ…… いや……『試練』、か!! あのアラキと、オオタがこの俺に課した……『試練』!!』 『ドッピオ!後を追うのだ!『新手のスタンド使いと共に逃げた』あの小娘を追えッ! あの小娘だけは、このキング・クリムゾンで仕留めなければならんッ!!』 【B―6エリア/深夜】 【ディアボロ@ジョジョの奇妙な冒険 第5部 黄金の風】 [状態]:首に小さな切り傷、、体力消費(小)、ドッピオの人格で行動中 [装備]:なし(原作でローマに到着した際のドッピオの服装) [道具]:基本支給品×2、不明支給品×1~2(ディアボロに支給されたもの)、 不明支給品×0~1(古明地さとりに支給されたもの。ジョジョ・東方に登場する物品の可能性あり) [思考・状況] 基本行動方針:参加者を皆殺しにして優勝し、帝王の座に返り咲く。 1:新手と共に逃げたスタンド使いの小娘を追い、この手で殺す。 [備考] ※第5部終了時点からの参加。ただし、ゴールド・エクスペリエンス・レクイエムの能力の影響は取り除かれています。 ※支給品と参加者名簿をまだ確認していません。 ※能力制限の程度については、後の書き手さんにお任せします。 ―――― 古明地さとりを窮地から救ったのは、改造学ランに剃りこみ頭の古式ゆかしい不良高校生。 そのまま幻想郷に流れ着いてもおかしくないようなファッションの彼の名を、虹村億泰といった。 不良ながら情にあつい彼は、古明地さとりをおぶって一目散に逃げ出している所であった! どうにか、間に合った! あの外人、どー見ても中坊くれぇだったけどよぉ! 出会うや否や、いきなり女のコの腹をスタンドでブン殴りやがった! 俺がそれをたまたま見かけたのは離れた所だったから、 射程距離まで近づくのに時間がかかっちまったがなァーッ! 何とか、あのチョップが届く前に、この『ザ・ハンド』で、空間を削り取り、 このコを引き寄せることができたぜ! とにかく今は何とかあのイカれたヤローを振り切って、このコを手当してやらなくちゃならねぇ! この先に見える竹林、そこならあのヤローも俺たちを見つけ辛ェはずだ! 名簿は途中までしか読めてねーが、確か仗助に康一に、承太郎さんに、露伴先生もいたハズだ! 仗助か先生か、とにかく、誰でもいい!ひでーケガだぜ! 一刻も早く、傷を治せるヤツと合流しねえと! 【B―6エリア/深夜】 【虹村億泰@ジョジョの奇妙な冒険 第4部 ダイヤモンドは砕けない】 [状態]:健康、体力消費(小) [装備]:なし [道具]:基本支給品、不明支給品1~2 [思考・状況] 基本行動方針:未定。ただし、殺し合いに乗る気はない。 1:あのイカれたヤロー(ドッピオの姿をしたディアボロ)を振り切るため、竹林に隠れる。 2:この女のコを守る。なるべく早くケガの手当てをしてやりたい。 3:知り合い(東方仗助、広瀬康一、空条承太郎、岸辺露伴)と合流したい。 [備考] ※支給品をまだ確認していません。 ※参加者名簿を一部確認しました。 (東方仗助、広瀬康一、空条承太郎、岸辺露伴の名は確認しています。吉良吉影の名は確認していません。) ※参戦時期は未定ですが、東方仗助、広瀬康一、空条承太郎、岸辺露伴の4名とは面識があります。 ※能力制限の程度については、後の書き手さんにお任せします。 【古明地さとり@東方地霊殿】 [状態]:脊椎損傷による下半身不随、内臓破裂、 肉体疲労(極大)、妖力消費(極大)、精神疲労(極大)、 [装備]:草刈り鎌 [道具]:なし(基本支給品などの入ったデイパックは、ディアボロに回収されました) [思考・状況] 基本行動方針:未定。 1:気絶中。 [備考] ※参加者名簿をまだ確認していません。 ※会場の大広間で、火炎猫燐、霊烏路空、古明地こいしと、その他何人かのside東方projectの参加者の姿を確認しています。 ※参戦時期は未定です。 ※読心能力に制限を受けています。東方地霊殿原作などでは画面目測で10m以上離れた相手の心を読むことができる描写がありますが、 このバトル・ロワイアルでは完全に心を読むことのできる距離が1m以内に制限されています。 それより離れた相手の心は近眼に罹ったようにピントがボケ、断片的にしか読むことができません。 精神を統一するなどの方法で読心の射程を伸ばすことはできるかも知れません。 ※主催者から、イエローカード一枚の宣告を受けました。 もう一枚もらったら『頭バーン』とのことですが、主催者が彼らな訳ですし、意外と何ともないかもしれません。 そもそもイエローカードの発言自体、ノリで口に出しただけかも知れません。 ―――― 「ハッ、ハッ、ハッ、ハアッ!」 古明地さとりとディアボロの戦闘、その目撃者はもう一人いた。 紺のブレザーに赤いネクタイ、プリーツスカートを履いた、 赤い瞳にロングヘアの少女。頭のウサ耳さえ外せば、『外の世界』にいてもさほど違和感の無い格好だ。 彼女は月生まれの妖獣……玉兎の、鈴仙・優曇華院・イナバ。 鈴仙もまた、戦闘の現場から一目散に逃走しているところだった! 怖い、怖い……怖いッ!! なんなのよ、アレ!操り人形?式神? 何の力もないただの人間でさえ怖いのに、あんなの扱うヤツと本気で殺しあえっていうの!? あの、地霊殿のさとり妖怪の子がパンチ一発で死にかけてるのよ!? あの子たしか戦いは苦手って話だけど、それでも妖怪よ!? パンチ一発で死にかけるってどんな破壊力よ!?鬼?吸血鬼? あんなのって無いよ!勝てっこないじゃない!! 怯えた表情で息を切らしながら、彼女はそう考える。 彼女は人一倍臆病だった。 月の兵士として訓練を受けていながら、戦争の噂が流れただけで逃げ出した脱走兵である。 彼女の『波長を操る程度の能力』は簡単に姿を消し、人の精神を乱すことができる。 軍でも優れた能力と評されていたが、その臆病で自分勝手な性格は、兵士として致命的であった。 彼女は……人から敵意を向けられること、それ自体に耐えることができないのだ。 この場所には見覚えがある……迷いの竹林の近くの草原だ。 脱兎のごとく逃げ出した鈴仙の目指す先は……D-6エリア、永遠亭。 月から逃げ出した彼女をかくまってくれた恩人達の住まう場所、彼女の唯一の安息の地である……。 【B―6エリア/深夜】 【鈴仙・優曇華院・イナバ@東方永夜抄】 [状態]:健康、人間から敵意を向けられることに対する恐怖 [装備]:なし [道具]:基本支給品、不明支給品1~2 [思考・状況] 基本行動方針:未定。とにかく、恐怖から逃れたい。 1:自分の安心できる場所(永遠亭@D-6エリア)を目指す。 ※支給品と参加者名簿をまだ確認していません。 ※参戦時期は未定です。 ※能力制限の程度については、後の書き手さんにお任せします。 ―――― 支給品紹介 ○草刈り鎌 【出典:現実】 古明地さとりに支給。 主に園芸などの除草作業に使われる、木製の柄に鋼の刃が付いた何の変哲もない鎌。 刃渡り20cm弱の小さな刃物だが、切れ味は鋭い。 目玉をえぐる、頸動脈を掻き切るなど、急所を狙えば十分な殺傷力がある。 010:GUILTY CROWN 投下順 012: 彷徨える魂、巡り会う者達 010:GUILTY CROWN 時系列順 012: 彷徨える魂、巡り会う者達 遊戯開始 古明地さとり 048:お宇佐さまの素い足 遊戯開始 ディアボロ 038:途方も無い夜に集う 遊戯開始 虹村億泰 048:お宇佐さまの素い足 遊戯開始 鈴仙・優曇華院・イナバ 038:途方も無い夜に集う