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突如起こった謎の火災により、鹿目家の家族写真が燃え尽きてしまった さやか「写真、燃えちゃいましたね」 詢子「家族全員で取った貴重な写真ではあったけど・・・他に被害もなかったし、良しとしよう。 しかし、原因は一体何だってんだい?」 さやかはさりげなく詢子の耳元でささやく さやか「やっぱりアンデッドの仕業ですよね」 詢子も軽く頷く その時、燃えた写真立てを眺めて俯いていたほむらが口火を切った ほむら「詢子さん、この件は私に任せてください。きっと、解決して見せますから」 いつもあまり感情を表さない彼女にしては熱のこもった声音でそう言い切った さやか「解決って言ってもさぁ、心当たりあるんですか?」 ほむら「・・・・無いわ」 一瞬、逡巡しつつ、そう言い切った さやか「無いってあんたねぇ・・・」 ほむら「あなたに付き合っている暇はないわ」 詢子「ちょっと、店はどうすんのさ!?」 ほむら「もうすぐ知久さんが戻ってくるのでそれまでお願いします」 そう言い切ると颯爽とバイクに跨り走り去るほむら さやか「・・・いつもあんな感じなんですか?」 詢子「・・・いや、いつもは大人し目の良い子だよ。今日は一体どうしちまったんだろ」 さやか「とりあえず、あたしも行きますね。」 詢子「ああ、本部にはあたしから連絡入れとく」 さやか「お願いします」 ほむらは脳裏によぎるアンデッドの映像に誘われるようにバイクで走っていた。 ほむら「いた!!」 人気のない森林に待ち構えるかのように一体のアンデッドが佇んでいた 幅の広い触角、チューブ状に長く伸びた口吻、全身に緑の羽根を備えたいで立ち。 蛾の祖、モスアンデッドである change 腰に現れたベルトにカードをラウズし、ほむらの姿がピンクの魔法少女へと変わる。 同時に乗っていたバイクも姿をどこかカマキリを思わせる意匠のバイク=シャドーチェイサーへと変化していた。 そのままバイクごとモスに突進していく だが、激突の直前、何かの力場によってシャドーチェイサーの軌道が歪められてしまう。 ほむら「何?」 目を凝らすと、モスの周囲にはあの火事の時と同じ銀の粉が舞っていた。 バイクを乗り捨て、杖で殴りかかるほむらであったがそのことごとくが謎の力で弾き返されてしまう。 ほむら「なるほど、この銀の粉・・・いや、鱗粉かな?、攻撃を弾き返す特性があるんだね」 攻めあぐねるほむらに対し、すかさず反撃に出るモス ほむら「ちっ!!、調子に乗って・・」 杖を巧みに操り防御するほむらであるが防戦に回るしかない不利な状況に舌打ちする ???「橘さん、見つけました。今位置情報を送ります。」 その時、静かな森に一際大きな声が響き渡った。 草をかき分け、走って来たのは剣崎一真であった 剣崎「誰かがアンデッドと交戦中の模様・・・あれは、魔法少女?、見かけない娘です」 ほむら(あれは、この間たっくんの面倒を見てくれた・・・) 剣崎「とにかくアンデッドの撃破を優先します。変身!!」 突如目の前に現れた光の壁を通り抜けた剣崎は仮面ライダーブレイドへと姿を変えた ほむら(魔法少女・・・じゃない。もっとダイレクトに・・・アンデッドと融合するタイプの強化服かしら) 剣崎「うぉぉぉ、ウェーイ」 奇妙な叫び声を上げながらブレイドはモスに切りかかる 剣崎「うわっ、何だこいつ?」 勇ましくブレイラウザーで切り込むブレイドだが、やはり鱗粉に弾かれてしまう。 ほむら「ちょうどいいね、少しの間相手をお願いするよ」 剣崎「何か秘策が?」 ほむら「・・・」 剣崎の問いかけを無視し、モスから距離を取るほむら 剣崎「なんだ、あいつ。感じ悪いな。剣が効かないならこれならどうだ」 ブレイドは疑似ラウズカードをラウズし、ラウザーを横向きに構え、叫ぶ 剣崎「雷帝!、招来!!」 ラウザーから放たれた雷はモスに向かい・・・・ 剣崎「うわーーー!!」 やはり鱗粉に反射されてブレイド自身に直撃した ほむら(奴の弱点はどこに・・・) 剣崎・ほむら「そこだ!!」 がむしゃらに攻撃を繰り出す剣崎と、傍から状況を見ていたほむらが同時に叫ぶ ほむら「え!?」 思いもよらない剣崎の言葉に一瞬ほむらの動きが止まる ブレイドはブレイラウザーを鱗粉の隙間を縫うように通し、モスの体に突き刺した モス「ギャワオォォ」 剣崎「雷帝!、招来!!」 突きたてられた剣から雷撃がほとばしり、モスの体内を直接攻撃する。 そのままモスは仰向けに倒れた 剣崎「やったか!?」 モスのバックルがバシャっと音を立てて開いた 剣崎「よし!!」 ブレイドがカードを投げつけると、モスの体がカードに吸い込まれる 剣崎「やった、やりましたよ、橘さん!!、アンデッドを封印しました。 ええ、ええ、橘さんに教わった通り敵の弱点を見極めて、こうズガーンと」 上機嫌に無線で仲間に報告する剣崎 ほむら(私の獲物・・・・) やり場のなくなった怒りを抱え、途方に暮れるほむら 剣崎「ああ、そうだ。君は大丈夫だったかい?。怪我とかは・・・」 ほむらに向き直り、やさしく声をかける剣崎に・・・ほむらは杖で殴りかかった 剣崎「うわ痛!!、いきなり何をするんだ」 ほむら「うるさいよ。アンデッドも人間も関係ない、全てが私の敵なの!!(キリっ!!)」 ここにライダーvs魔法少女の戦いの幕が切って落とされたのである Next カードキャプター佐倉 第二章 11
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―12― 支援士という職業は、戦士として熟達してくるほど受ける依頼にも幅が出来、自由に選ぶ事が出来る。 一般的な考えはそんなところであるし、実際に強ければ高額な依頼も難なく受ける事が出来ることも事実。 ただ、ランク、と言う形で格分けされた依頼の中で、AランクやSランクともなれば、支援士側に受ける受けないの選択権はなく、よほど不当な依頼内容であるか、依頼者がブラックリストにでも乗っていない限りは、例え気が進まなくとも支援士はその依頼を受けなければならない。 ……今のこの二人は、まさにそんな状況に置かれていた。 「ディン、エミィ。 これは、そこの男の依頼なの?」 一瞬驚愕の表情を見せたティールだったが、次の瞬間には冷静に状況を分析し、目の前のかつての仲間に向けて言葉を放つ。 相手が相手ならわざわざ問いただすようなことは無いのだが、ディンとエミリアの二人はティールにとって思い出深い存在で、自分からあのような相手に手を貸す人間にも思えない。 ……そんな理由からの、質問だった。 「……うむ、『虹彩の魔鳥の捕獲』……いや、『奪還』の依頼と聞いてきたが」 「……『奪還』? 『強奪』の間違いじゃないの?」 エミリアの言葉を聞き、再び訝しげな表情を浮かべて二人への『依頼主』である男へと目を向ける。 男は特に動揺した様子もなく、黙って怪しい笑みを浮かべているだけだった。 「はぁ……私を強盗に仕立て上げて、取られたモノを取り返すって名目で依頼したわけだね」 自分が奪おうとしたモノをこっちが奪ったように振舞うとは、いかにも悪どい相手が考えそうな方法で…… ティールはまったく反省の色を見せないその様子を見て、溜息を漏らすと共に、思った事をそのまま口にしていた。 「誤解の無いように言うけど、拾ってきたタマゴを奪おうとしたのはそっちの方。 私は、そんな強盗みたいなことはしてないよ」 ただ真剣な表情で、目の前の二人に言葉を向けるティール。 だが、男はその言葉に怖じた様子などカケラも見せることなく、ティールに向けて呼びかける。 「ふん、人間誰しも自分に不利な事は否定するものだ。 貴様のその言葉を裏付けるものはあるのか?」 「私も、あなたに同じ言葉を返すよ。 ……しかしまぁ、厄介な事をしてくれたものだね」 先程男が発した言葉を聞く限りでは、彼は支援士側に拒否権のないAランクの依頼として、エミリアとディンにティールと戦うことを要請している。 A以上の依頼とは、多くの場合それ以降の支援士としての活動に影響が出てくるもので、放棄ともなれば内容に関わらず信用そのものを大きく損ないかねない。 友人に手をかけるか、今後の支援士として生活か――そんな二者択一。 恐らく、悪評を広めて今後の依頼を奪う程度の工作なら、目の前の男の力ならたやすいのだろう。 「……ディン、エミィ。 よく聞いて」 純粋な他人事ではないが、どちらを選ぶのか考えるのはディンとエミリア自身のもので、口出しできる事は何も無い。 それでも、ティールは一言かけておきたい言葉があった。 「ここで攻撃されても、私はあなた達を恨まない。 でも、あの子の『親』として……簡単に、やられはしないから」 手に握るハルバード『飛龍』を構え、鋭く貫くような目で二人の姿を見据える。 ……その瞳が表すものは、完全なる敵意と、大きな悲哀。 決して刃を向けたくなかった相手へ、槍を向ける事の苦しみ。 その気持ちは、二人にとっても同じものを抱いているが……決意の強さは、彼女に敵うようには到底思えなかった。 「……おいオッサン、あんたが俺達を選んだ理由は分かった」 その姿を見て、ディンはひとつの結論に達する。 ……それは、以前から僅かながら理解していたはずの事だったのだが…… 「ほう?」 「ティールにとって戦いにくいだろう俺達を引っ張り出して、動揺を誘うつもりだったんだろう」 「……」 黙して語らず。 しかし、ディンは言葉を止めようとはしない。 「けど、それは筋違いだ。 アイツはその程度で揺らぐような相手じゃない」 普段は飄々とした様相を見せているが、おそらく彼女は自分で自分をどこまでも追い込むタイプの人間。 そして、あらゆる選択に対して深く葛藤しながらも、即座に優先すべき答えを選び出す精神の持ち主。 実際に自分達が彼女の事を見てきた時間はそれほど長くは無いが、この程度の選択をする覚悟は、『家族』を失ってなお生きていくという決断をした時から、常に背負い続けてきたのだろう。 ――選ばなければ、また大切な何かを失ってしまうから。 「……ふん、それはどうかな? 目に見えた動揺は無くとも、揺らぎは確実に精神を蝕む」 そんな言葉をかけられたにもかかわらず、男は全く動じた様子もなく、むしろ嘲笑を浮かべてそう答えていた。 そして、ゆっくりとその右腕を持ち上げ……パチンッ! と弾き、同時に、周囲に陣取っていた男の配下がティールに向けて駆け出していく。 「―滾るは心――燃えるは魂――我が力、内なる灯火と共に――」 そんな中で聞こえてくるのは、耳にするのも懐かしい『魂の言葉』。 自身の中に内在する力を解放する、この世界において、彼女にだけ許された能力―― 「――ブレイブハート!!」 その全身を渦巻くような青白い炎が包みこみ、黒真珠のような瞳が、藍晶石の輝きを映し出す。 同時に、向かい来る兵士達をなぎ倒すようにハルバードを振るい、そのまま一気にディンの足元まで詰め寄り、その刃を突き付けた。 「くっ……!?」 とっさに剣を盾にする事で受け止めるが、その勢いに僅かに弾き飛ばされそうになる。 「手を出さないならそれもよし。 ……でも、かかってくるなら本気で来て」 「ティール……」 「貴方達がどれだけ強くなったか、見てあげる」 最後に、にこっと笑みを浮かべて、背後から飛びかかってきた兵士に一撃加え、頭上の太めの木の枝を足場に、包囲網の端に跳び去っていく。 「……エミィ……」 「……私はお主の判断に従う」 「いいのか?」 「確かに、ティールに命を救われたのは私かも知れぬが……本当の意味で”救われた”のは、おぬしの方じゃろう?」 「――!?」 「ま、いずれにせよ私達の目的は”時間稼ぎ”じゃ。 ……あの状態のティールを、寄せ集めの兵士でどうにかできるとも思わぬし……簡単に終わられても、困るだけじゃしな」 「……」 <<前へ 次へ>>
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―13― 「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」 『―滾るは心――燃えるは魂――我が力、内なる灯火と共に――』 立ち上がり、力の限りの咆哮を上空の太陽まで轟かせるようにあげるゴーレム。 全身の力を抜き、何かの詠唱のような言葉を小さく口にするティール。 ディンは剣を構え、ゴーレムの咆哮のプレッシャーに耐えつつ、”嵐の前の静けさ”を地で示すような状態のティールに目を向けていた。 「!!」 一歩早く、ゴーレムが動き出し、一気に二人の下へと接近する。 「ティール! 来るぞ!!」 「オオオオオ!!」 そして振り下ろされる拳。 その軌道は、確実に二人まとめて押しつぶすもの。 自分たちのすぐ後ろには、気絶したエミリア。 避けては彼女に攻撃が向かってしまい、それがとどめになる可能性もある。 ―受け止めるか、弾いて軌道をそらすしかない。 ディンはそう結論付け、相手のその腕に攻撃を叩き込むことに意識を向けた。 ――刹那 『――ブレイブハート!!』 だらりとただ立っていただけだった全身に力を込め、今にも手の平からこぼれ落ちそうだった槍を強く握り締め…… そう叫びながら、ティールがディンの剣より一歩速く、その槍を振るった。 「ガッ!!?」 「なっ!?」 その瞬間、青白い炎が迸り、振り下ろされるはずだった腕は、逆に真上に弾き飛ばされる。 出しかけた剣も止めてしまい、何が起こったのかわからず、目を見張るディン。 だが、その状況は、彼の脳が認識するその前に動きを見せていた。 「F(フレア)クロスブレイク!!」 先程ティールが一撃を叩き込んだ胸元に、再び目に映った青白い炎が、十字を描くように走り、その身体にヒビを刻み込むとともに、若干後方に押し戻す。 「ディン!!」 「! あ、ああ!!」 一瞬遅れて飛んできた声で我に返り、慌てるように、それでも冷静に剣を構えなおすディン。 そして、一呼吸おく暇も惜しむかのように、ティールが攻撃を叩き込んだその場所に、さらに rubi 神の一閃 rt ディヴァインスレイ /ruby を撃ち込んだ。 「オオ……」 一瞬ゴーレムがよろめき、その隙に、改めて乱れた呼吸を整える。 そして、状態の確認の意味も込めてすぐ横にいるティールの方へと目を向ける……と、 「……炎…?」 彼女の全身、そしてその手の武器を包むかのように、青白い炎が巻き起こっていた。 黒真珠(ブラックパール)のようだった敵を見据える鋭い瞳も、藍昌石(カイアナイト)のような蒼い輝きを放っている。 「ディン! 前に跳んで!!」 ディンが思考しかける前に飛んでくるティールの叫び。 その一言に”何”という意識も無理矢理飲み込み、指示された通りに前方へと飛び込むように走り出す。 「オオオオオオ!!」 直後、背中の辺りにゴーレムの鉄拳が降り下ろされ、かろうじて回避したディンは、相手の股下をくぐるようにして背後に回り込んだ。 ―その一瞬、視界の端の方で、抱えるようにエミリアを持ち上げていたらしいティールが、部屋の隅に寝かせるようにして下ろす姿が目に入った。 今の一撃から、そしてこの後の攻防から避難させたのだろう。 「はああああ!!」 それなりに離れた距離である事にひとつ安心すると、その巨体を自分達の方へ向けようとしているゴーレムの足めがけて、一撃を加える。 「グゥ…オオオオオオ!!」 その行動に反応するかのように、身体をディンの方へと向けようとするゴーレム。 しかし、その行動速度は見た目よりは速いかもしれないが、それでもすぐそばにはりついているディンの方が上らしく、絶えず背後をとるように足を動かし、踏み潰されるか否かの瀬戸際ながら、何度も剣を叩きこんでいく。 ……が、しかし。 「なっ!!?」 ゴーレムは業を煮やしたのか、突然力を溜めるようにかがみ込んだかと思うと、そのまま真上に向かって跳び上がった。 ……すぐに走り出せば、落下してくる敵は余裕で回避できただろう。 しかし、あまりの重量が飛び上がったその反動で一瞬地面が揺れ、ディンは軽くバランスを崩していた。 「ブレイブチャリオット!!」 …まずい、そう思った時、ティールの声が耳に飛びこんできたかと思うと、先程と同じように、高速で走る一筋の矢のような勢いで、一直線に炎に包まれた彼女の槍が落下してくるゴーレムの真芯をとらえ、その落下の着地点をディンの立つ位置からそらした。 ズゥゥウウン…… あまり現実味があるとは言えない轟音を立てて、バランスを崩したゴーレムは着地を損ね、そのまま地面に倒れ込んだ。 「右足!!」 ここまでくれば、もういちいち驚いて呆けるような事もない。 空中で攻撃を叩き混み、まだ宙に浮いているティールの声にディンは即座に反応し、起き上がるその前に自らの射程に入る位置まで走り、その勢いと全体重を振りかぶった剣に乗せ…… 「ディヴァイン・フレアブレイド!!」 自らの持つ火の能力効果と、ディヴァインスレイを重ねた渾身の一撃。 それを叩きこまれたゴーレムの右足は、今まで彼に打たれ続けていたダメージの蓄積も重なり、斬りつけられた場所から大きく割れ、そのまま崩れ落ちていく。 「ブレイブスピア!!」 それと同時に、後方から地面に降り立ったティールが、集束した全身の炎を、槍の突きに乗せるようにして撃ち出した。 その『投擲槍』は、崩れ落ちた方とは逆の足―右のそれと同じく、ダメージが蓄積していた箇所に突き刺さり、そのまま的中部を破壊する。 「オ……オ………オ……オオオオオオオオ!!」 「! ディン、離れて!!」 両足を失い、移動不能となったはずのゴーレムだったが、それでも腕の力で身体を持ち上げ、支える手とは逆の腕で、ディンを捕らえようとしていた。 しかし、ディンの反応の方が僅かに早く、即座にその腕が届かない位置まで後退する。 「オオオオオオオ!!」 これでひとまず攻撃を受ける事はないだろう……そう思ったその時、ゴーレムは顔にあたるだろう部分を二人へと向けると、徐々に全身の白い光を強くし始めていく。 「……アレか!?」 この動作は、先程エミリアを吹き飛ばした時と同じ――すぐにでも『口』が開き、『魔砲』を撃ってくるだろう。 そう考え、ディンはそれを回避するための体勢をとる。 一度目にしただけだが、あれは相当な攻撃力を持っているというのはわかる。 魔法に対する防御能力が脆弱なパラディンナイトとブレイブソードの自分達では、いくら体力があっても一気に削られてしまう……そう考えての行動だった。 「……ティール!?」 だがそれに反するかのように、ティールは地を蹴り、瞬時にゴーレムとの距離を詰める。 それを確認したのか、ゴーレムは照準をティールの方へと固定するように顔を動かし、ゆっくりと『口』を開いていく。 「至近距離であんなもの食らったら……! わかってるのか!!?」 ディンの制止の叫びも聞かず、むしろ砲を打ち出す顔に接近していくティール。 ただその表情は、『待っていた』と言うかのような自信に満ちた笑みを浮かべているようだった。 「これでも、食べてろ!!」 そして、今にも発動するというほどに敵の身体の輝きが強まったその瞬間。 腰のベルトから下げていた中程度のサイズの皮袋の封を解き、その中に自らを包む炎を撃ち込むと共に、そのまま開いた口の中に叩きこんで、即座にゴーレムの懐から後退する。 『ブレイブハート』の効果だろうか、パワーだけでなく、スピード自体もさらに強化されているようで、その一連の動作は、それなりに動体視力が鍛えられていない者には、何をしているのか分からなかったかもしれない。 「な、何を…?」 「すぐ、わかるよ」 ディンの元に舞い戻った瞬間、ティールの全身を包んでいた炎が消滅し、その瞳の色も元の黒いものに戻る。 それは、『もう終わった』という一言を、態度で表しているかのようだった。 「オオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!」 咆哮と共にゴーレム『口』の中の光が集束し、『魔砲』が撃ち出されようとする。 ティールは涼しい顔をしてその光景を眺め、ディンは強く身構えている。 ……その瞬間 「なっ!!?」 ティールの『チャージストライク』『ブレイブチャリオット』、ディンのディヴァインスレイによる攻撃を何度か受けた、身体の中心部の亀裂から何かが爆発したような轟音が響き、同時にどこかで見たような炎と共に、亀裂を中心にその体が崩壊を始める。 「まさか……エミィのフレアボム……」 ふと、先程彼女に駆け寄った時の事を思い返す。 確かに、その時エミリアの懐からなにか皮袋のようなものを取り出しているような行動をとっていた。 「私の火を爆弾袋の中に入れて、そのまま口の中に叩き込んだ」 「……ちっ……俺の周りの女はムチャクチャなやつしかいないのかよ……」 「内部で爆発させれば、ヤツ自身の魔砲も暴発する。 さすがに、もう再生するまでは動かないよ」 この世に存在するモンスターは、種によって周期は違えど、たとえ息絶えても必ず『再生』する。 それでも、即座に再生する事はなく、この場はひとまずかたがついた、と考えて間違いは無いだろう。 ……ゴーレムの身体は崩れ落ち、後には白く淡い光を放つ岩の山が出来上がっていた。 <<前へ 次へ>>
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それはさながら爆撃のようであった。 天より文字通り雨霰の様に降り注ぐ雹や羽根の嵐。 その下に背中合わせに立つは赤と青の装束に身を包む二人の少女!! 杏子「足引っ張んなよ、さやか」 さやか「はいはい、精々気をつけますよ。はっ!!」 マントを翻したさやかの足元に無数の剣が生じる、正に手品のようである さやか「魔法少女さやかちゃん!!、いっきまーーーーす!!」 威勢の良い掛け声と共に剣を二本拾い上げたさやかは柄に仕込まれたトリガーを引く!! 刀身が射出され、吸い込まれるように上空の弾幕に激突する。あるものは砕け、またあるものは勢いを失う。 射出を終えた柄を投げ上げ、さやかは次の剣を拾い上げる。 撃っては投げ、撃っては投げ、上空の弾幕を次々砕いていく。 全ての剣を投げ上げた所で落下して来た最初の剣を掴む。その剣は既に刀身のリロードが完了していた。 撃つ、投げる、取る、撃つ、投げる、取る、鬱、嘆る、獲る、撃つ、投げる、取る。 お手玉の如く軽快に、かつ鮮やかに上空に華を咲かせていく 杏子「よし!!、行きますか!!」 さやか「ノンノン、『魔法少女杏子ちゃん!!、いっきまーーーーす!!』、リピートアフターミー?」 杏子「んなこっ恥ずかしいセリフ言えねぇよ・・・いや、剣こっち向けんな!!」 ニヤリっと不敵な笑みを浮かべるさやかに気圧される杏子 杏子「ま、魔法少女杏子ちゃん!!、いっきまーーーーす!!」 さやか「good!!」 さやかが砕いた弾幕は細かな破片となって降り注いでくる。細かいと言っても一つ一つがサッカーボールに匹敵する大きさだ 杏子「だりゃぁぁぁぁぁ!!」 それを杏子が多節棍で次々と打っていく 弾き飛ばされた欠片が目指す先、それは魔女の体!! 魔女「グワォォォォォ」 さやかが砕いて杏子が打ち込む!!、延々と叩きこまれる攻撃に流石の魔女も苦悶の声を上げる 剣崎「雷帝、招来!!」 橘「火神、招来!!」 怯む魔女にさらにブレイドの雷撃とギャレンの火炎弾が追い打ちをかける 魔女「グワォォォォォ」 さやか「よし!!、効いてる!!」 ガッツポーズをとるさやか 杏子「このまま一気に決めるよ!!」 その時、不意に魔女の姿が消える 剣崎「消えた?」 橘「透明化か!!」 不意に姿が見えなくなった魔女に足並みを乱される一同。 そこに強烈な竜巻が襲い掛かる 橘「みんな、避けろ!!」 いち早く察知した橘の掛け声で回避する一同 さやか「うわっと・・・」 だが、さやかが逃げそこなって倒れてしまう さやか「しまっ・・・」 さやかに迫る竜巻 杏子「ちっ!!」 間一髪、杏子がさやかを抱えて脱出する 杏子「何やってんだよ!!、遊びじゃねぇんだ、集中しろ!!」 ドジをやらかしたさやかを叱責する杏子 さやか「・・・」 杏子「聞いてんのかよ、おいっ!!」 さやか「・・あ、ああ、うん。ごめん」 杏子「大丈夫か?」 どこか上の空な様子のさやかに違和感を感じる杏子 さやか「大丈夫ですって、さあ、反撃開始と行きましょうや」 杏子「あ、ああ。」 橘「剣崎!、目に頼るな!!、気配を感じ取るんだ!!」 剣崎「はい!!」 一見すると何もない空間に次々と攻撃を叩きこむギャレンとブレイド 魔女「グワァァァァ」 突如辺りの地面に沼の様なものが湧きだす 橘「何!?」 剣崎「橘さん!?」 沼の中にギャレンが呑まれる 橘「グァァァァ」 苦しみだすギャレン 杏子「ちっ!!」 多節棍を絡ませ、ギャレンを釣り上げる杏子 杏子「たくっ、どいつもこいつも世話の焼ける。大丈夫?、橘さん」 橘「ライダーシステムのせいで・・・オデの体はボドボドだぁ・・・」 杏子「橘・・・さん?」 いつもと様子の違う橘に戸惑う杏子 ズドドドドン 不意にギャレンが引き金を引く 剣崎「痛た、何するんですか橘さん!!」 銃弾は魔女の方に意識を向けていたブレイドの背中に当たる 橘「ライダーシステムが廃人を産むなら、みんな死ぬしかないじゃない!!」 剣崎「訳が解らないよ!!」 杏子「だーー、もう、面倒くさいな」 さやか「ディープ・・・ローレライ」 さやかの涼やかな声が響くと同時に、辺り一面を水が覆い始める(PVでローレライははっきり聞きとれるけどその前の部分はよく聞き取れぬ) 杏子「うわっ、何だ?」 水の広がりと共に辺りに歌が響き渡る 水に呑まれた沼は消失し、 魔女「グワァァァァオ」 その中心点から魔女が姿を現す 橘「はっ!?、俺は一体・・・」 さらに橘も正気に戻った。 杏子「すげぇ、さやか!!、あんたいつの間にそんな魔法覚えたのさ」 さやか「へへん、あたしも日進月歩してるって事ですよ・・・っと」 ピースサインを出して勝ち誇るさやかが不意にバランスを崩した 剣崎「おっと」 それをブレイドが支える さやか「あ、すみません」 剣崎「まだ昨日の疲れが取れてないんだろう?、あんまり無茶するなよ」 さやか「・・・すみません」 杏子「うん?、さやか昨日、何かしたのか?」 魔女「グワァァァァ」 雄たけびを上げ、攻撃態勢を取る魔女 杏子「ちっ!!、あたしが相手してるからみんなはさっさと体勢立て直して」 そう告げて一人魔女に突っ込んでいく杏子 その時、魔女の頭部が切り離された 切り離された頭部は猛スピードでさやかとブレイドに迫る。その姿はさながらドラゴンとでも言うべき姿に変わっていた 杏子「な!?」 咄嗟の事態に杏子は対処できず立ち尽くすしかない 剣崎「くっ!!」 トンッ さやか「え!?」 突如ブレイドに突き飛ばされ、驚くさやか ドラゴンは鋭い牙の並ぶ口を開け、先ほどまでさやかのいた場所・・すなわち今もブレイドが立っている場所を通過した さやか「剣崎さん!!」 戦場に、たださやかの絶叫だけが響き渡っていた Next カードキャプター佐倉 第二章 39
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―10― 正直に言えば、今まで自分がしてきた旅の話を誰かにするというのは大好きだった。 以前住んでいた世界で、始めて冒険者として街から出たときの小さな旅や、かつての家族達……『英雄』率いる冒険者ギルドのメンバー達との遠征討伐。 そして、この世界に迷い混んでから出会ってきた人々との思い出や、冒険譚。 それらはすべて自分という存在が歩んできた道程で、それを誰かに知って貰うという事は、自身の誇りを知ってもらう事につながっている。 きっと、その時に感じられる感情は子どもが些細な自慢話をするようなものと同じかもしれない。 ……それでも、こうして誰かに自分の事を話すという行為は久しぶりで……自分でもわかるほどに、心が弾んでいた。 「――ああ、そういえば前に聞いた事があるな。 鉱山の巨大ゴーレム」 そして今話しているのは、この世界に来てからの冒険の中で、自分にとってもっとも思い出深いもののひとつ…… モレク鉱山深部、『巣窟地帯』における、『 ruby 白い鉱石 rt エメトの欠片 /ruby 』探索の時の話だった。 「『白い石』の正体が上級モンスターの身体の一部だと判明してから、酒場の方では随分とランクの決定に苦労したそうですよ」 その話になれば必ずと言っていいほど持ち出されるのが、『エメト・ルミナス』と呼ばれる白いゴーレムタイプの上級モンスター。 そのあたりの話はモンスターに対する注意として、教会の方にも伝わっているのだろうか。 ヴァイに続いて口を開いたのは、シアだった。 「ああ、それならCだったのがBまで吊り上げられたらしいけど……アレを倒そうと思ったら、実力的にはAに昇格が近い人じゃないと難しいと思うよ」 「……というか、あの話を報告したのはティールだったのか」 「ん、まぁ結果的にね」 とは言っても、たまたま一番最初にエメトがいる部屋に到達したのが自分達だったというだけで、もう少し時間が経てば、自分達があそこに行かなくとも誰かが発見していたようにも思える。 手柄は手柄なのかもしれないが、そう思うとそれほど大した事はしていないようにも感じてしまうティールだった。 「それで、その時一緒にいたっていうお二人はどうしてるんですか? 一緒にチーム組もうって言われたんですよね?」 同じ話でも、人によって食いついて来る場所は違うもので、それはその相手の関心がどんな方向に向いているかよく分かると言うこと。 そんなちょっとした違いを楽しめるのは、ティールが自分の旅の話を誰かにするのが好きという理由の一つだった。 「少し前に会う機会はあったんだけど、その時も少し考えたい事があったから……」 「そうなんですか……」 「まぁ一年前と比べると、頭の中も大分落ちついてきたって自分でもわかる。 そろそろいいかなとは、思ってるんだけど……」 「……だけど?」 なぜか苦笑し出すティールに、リスティが素直に疑問を持ったような表情で言葉の続きを促すような一言を口にする。 すると、ティールはとなりの席に座っているイリスの頭に、ぽん、と手を乗せて、苦笑したような表情のまま、再び口を開き、こう口にした。 「この子の事もあるしね」 「――ママ?」 その一言に、当人以外の全員が納得したような表情を見せる。 精霊王という存在は、だれに狙われるか分かったものではなく、つれて歩くには少々肩の荷が重いようにも感じられる。 とはいえ、さすがに『先代』の記憶も力も再生されていない今のイリスを、唯一のよりどころである『親』が見捨てるわけにも行かない。 理由はそれだけというわけでもないが、ここで長期間――それこそ半永久的に続けるためのチームを組むのも、その責任を押し付けるような感覚もするので、ティール自身は気が進まないようだった。 「……教会なら警備の点でも安全ですが、『お母さん』と引き離してまで預かるというわけにもいきませんしね……」 そんな中で、ふとシアがそんな一言を口にする。 その視線はユキの方へと向き……『親を失った子ども』をひきとった身として、今の言葉は他人事として片づける事ができない一言だった。 「……」 そして、黙り込むもう一人の”かつて親を失った少女”。 シアの言葉を実行したとしても教会に”預ける”と言う形なので、会おうと思えばティールの方から会いに行く事はできる。 ただ、イリスは孤児院の子ども達と違い、世界的に見ても希少な存在。 もし教会に預ければ、教会側としても面会者を通す事に立場上慎重にならざるを得ず、それゆえに『親』であっても気軽に会いに行く事は出来なくなる可能性は充分にある。 ……なにより、そんな存在が近くにいては、普段は表に出ないような教会の黒い部分にも、多少なりの影響は出るだろう。 「……依頼にしても、宿にこの子預けて私だけ行くのも心配だし……受けるやつもちょっと考えないとなぁ……」 「なるほど、確かにそういう心配もあるな」 「はぁー……お金貯まらないなぁ」 最後にそう口にしながらテーブルに突っ伏すようにして体重を預けるティール。 イリス本人は話の内容を理解しきれていないのか、渦中にいるにもかかわらず、ハテナ顔でそんな母親の様子を心配そうに見つめていた。 「ティールさん、お金貯めてるんですか?」 「え? うん、20人くらいでも入れる、おっきな家買いたいから」 「い……家? しかも20人って」 いきなり拡げられた大風呂敷に、ヴァイ達は驚きを隠せず、ただ呆けた様子で言葉を返していた。 本人は笑っているものの冗談を言っているような様子は無く、笑顔の裏にしっかりと真剣味を帯びた表情が隠れているのは、周囲の目にも明らかである。 「……昔みたいにたくさんの仲間と、その家を本拠地にした支援士ギルド作って……仲間と、楽しく生きていきたい。 そのための第一歩だよ」 「支援士ギルド……」 ”ギルド”を作る事自体は、この大陸では特になんの規制も無く、ギルドとは支援士の”チーム”を大規模にした程度と考えればいいだろう。 要するに”集団で一つのグループを作る”行為は本人達の自由意志であり、ギルドというのも設立自体は特に許可も必要ない。 ……ただ、集団が纏まって入れるような『本拠地』となる家を欲しいと思うなら、それなりにお金も必要である。 本人が言う第一歩は、支援士一人だけでは途方も無い場所にありそうだった。 「まぁ、確かに道は長いかもしれないけど、私はあきらめないよ」 身体を起こし、にこりと笑ってそう口にするティール。 その表情に迷いは無く、今その口で語ったことは、自分の中で真剣に描いている夢である、と一同に思わせていた。 ……が、丁度その時だった。 「……ん?」 何か見えたのだろうか。 急に表情を消し、店の外の通りへと窓越しに視線を向けるティール。 一瞬遅れて、それに吊られるように他の全員もそちらの方へと顔を向けるが、そこには変わったものなど何もなく……なんの変哲も無い、いつも通りのモレクの昼の光景が広がっているだけだった。 「……ごめん、イリスちょっと見てもらってていいかな」 「え? あ、はい……構いませんが、どうしたんですか?」 「ちょっと、”知り合い”が通った気がしたから……見て来るね」 「……ママ、どこか行っちゃうの?」 がたん、と椅子から立ち上がるティールを、心配そうな目で見上げるイリス。 「ちょっと見て来るだけだから、大丈夫」 そんな『娘』に、優しく微笑みながらそう答える。 そして、そのまま周囲の返事も待たずに、ティールは駆け出して行った。 <<前へ 次へ>>
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主題歌 「明日へのメロディー」 作詞:CHAKA 作曲・編曲:鷺巣詩郎 歌:CHAKA 月刊アニメージュ年間グランプリ(アニメソング部門) 11位(第23回) 挿入歌 イメージソング・キャラクターソング 関連作品 カードキャプターさくら (1998) 劇場版 カードキャプターさくら (1999) 投票用テンプレ OP…オープニング曲、ED…エンディング曲、IN…挿入曲、TM…主題曲 IM…イメージソング・キャラクターソング
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SVMS-01E グラハム専用ユニオンフラッグカスタム 性能 グラハム専用ユニオンフラッグカスタム COST EXP SIZE HP EN 攻 防 機 移 宇 空 地 水上 水中 防御 SFS 19900 430 M 9600 75 150 130 205 6 C B C - D ○ ○ グラハム専用ユニオンフラッグカスタム【飛行形態】 SIZE HP EN 攻 防 機 移 宇 空 地 水上 水中 防御 SFS M 9600 75 150 130 220 7 C A - - - × × 武装 グラハム専用ユニオンフラッグカスタム 名前 射程 威力 EN MP 属性 命中 CRI FX 使用適性 対応適性 備考 宇 空 地 水上 水中 宇 空 地 水上 水中 キック 1~1 2600 10 0 物理格闘 90% 10% 会心 ○ ○ ○ ○ ○ プラズマソード 1~1 3200 14 0 BEAM格闘 85% 5% ○ ○ ○ ○ ○ 半減 試作新型リニアライフル 2~4 3200 16 0 物理射撃 80% 0% 貫通 ○ ○ ○ ○ ○ グラハム専用ユニオンフラッグカスタム【飛行形態】 名前 射程 威力 EN MP 属性 命中 CRI FX 使用適性 対応適性 備考 宇 空 地 水上 水中 宇 空 地 水上 水中 試作新型リニアライフル 2~4 3200 16 0 物理射撃 80% 0% 貫通 ○ ○ ○ ○ ○ ミサイル 2~4 2800 16 0 物理射撃 80% 0% 爆発 ○ ○ ○ ○ ○ アビリティ グラハム専用ユニオンフラッグカスタム 名前 効果 備考 シールド防御 「防御」行動を選択時、受けるダメージをさらに軽減する 変形機構 「変形」コマンド使用可能。使用すると、別の形態に移行する グラハム専用ユニオンフラッグカスタム【飛行形態】 名前 効果 備考 変形機構 「変形」コマンド使用可能。使用すると、別の形態に移行する 開発元 開発元 6 オーバーフラッグ 4 グラハム専用ユニオンフラッグカスタムII(GNフラッグ) 設計元 設計元A 設計元B 騎士スペリオルドラゴン ガンダムデスサイズヘル 開発先 開発先A 開発先B 開発先C 開発先D 2 ユニオンフラッグ 2 オーバーフラッグ 4 ユニオンフラッグ ソレスタルビーイング仕様(フラッグ改) 5 グラハム専用ユニオンフラッグカスタムII(GNフラッグ) 備考 登場作品『機動戦士ガンダム00』 グラハム用に強化改造されたユニオンフラッグ。西暦版トールギス 主な変更点はライフルに貫通追加、ハムキックの追加。 基本性能は全ての面で後継機を上回る。 キックは低威力ながら高CRI率かつ会心持ちの物理格闘。 たかがキックと侮るなかれ、グラハムは高反応・格闘特化型のパイロットなので高機動で物理・BEAM格闘を併せ持つ本機との相性は抜群。 BEAM属性のプラズマソードも継続して使えるので、近接戦闘では相手のアビリティに合わせて立ち回れる。 ライフルはノーマルのフラッグのものに貫通が追加されたため高防御の相手にもダメージを通しやすいが、消費ENも微増している。 本機は原作での設定を反映して機動力が大幅に向上している代償に最大ENも下がっている。そのため若干息切れが早い傾向にあり、武装の燃費は悪くないが多少EN周りに手を入れる必要がある。 開発は実質オーバーフラッグから。 最短で作るならばユニオンフラッグからオーバーフラッグを開発すればすぐに手が届く。 図鑑埋めをしながら開発する場合はユニオンフラッグ→シェルフラッグ→オービットフラッグ→フラッグ改→オーバーフラッグとなり、間に3回の開発が挟まるのでやや遠くなる。また、一時的に機体アビリティや地形適正を失うため、性能の低下や出撃制限にかかってしまう点には注意。 開発先はやはりGNフラッグが妥当。パイロットのスカウトも可能になる。 フラッグ改とGNフラッグは相互に開発できない。 両方の開発が埋まっていない場合はGNフラッグへと進み、フラッグ改は劇場版00の1話前哨戦で登録するといいだろう。
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フラッグフットボールの益々の発展を目指して設立された、全国組織の団体です。2000年12月に発足しました。 公式ホームページ
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―18― それは、ほんの少し前……まだ半年も経っていない、ある日のできごと。 しかし彼女の中では、未だ昨日の―いや、数分前の出来事のように、鮮明に記憶の中に残っている。 「随分前に、私の能力―『ブレイブハート』は目覚めていた。 だから、その時は皆の力になれると思っていた」 何でもないような表情でその記憶を語り始めるティール。 「……その日、ある魔物の討伐の依頼が、私の仲間達に届いた。 それは凄く強くて、この世界なら、間違いなくSランクに分類される相手だったと思う」 しかしその声の中には、聞くものに彼女の怒りや恐怖、そして絶望といったものを否応なく感じさせる何かが潜み、口を挟むと言う行為すらも封じ込める。 「今の私なら大丈夫、戦える……そう思った私は、無理矢理みんなの後をついて行った。 みんな、これだけは駄目だと言っていたのも無視してね」 ……ここまで、彼女は笑顔混じりに話を続けている。 まるで自分自身のその行為をあざ笑うかのような、自嘲的な笑顔で。 「結局、引き下がらなかった私はみんなに最後までついていった。 みんな、目的地に近付いてくると、あきらめてくれたから」 ここにきて、かろうじて浮かべていたその笑顔にかげりが見え始める。 声のトーンも、より低く、重いものへと徐々に変わっていった。 「でも……力になんてなれなかった。 『魔龍』と呼ばれた龍を相手に、私程度がどうにかできるわけがなかった。 ……ううん、目的地につく前の時点で、もう気付いていた。 魔境のそのへんにいる魔物相手にも、私じゃどうしようもない事は」 …それは無表情などという言葉も生ぬるい、その一言を口にした瞬間、これ以上ないというほど、完全に表情が死んでいた。 徐々に、槍を握るその手にも力が入っていくのが傍目にも分かる。 「それを、認められなかったから、認めたくなかったから、最後までついていってしまった。 みんなの足を引っ張ることも気付かずに……」 少し、高ぶり始めた感情を抑えるように、深呼吸をする。 その間に、ディンも喉に詰まっていた息を吐き、改めて聞く体勢を作りだす。 「……『魔龍』は、私の目の前で、みんなを次々と殺していった……私は足がすくんで、動くことも出来なかった。 そんな私をかばって、やられた人もいた…… ―もう、やめて……そう思ってようやく身体がいうことを聞いてくれた時には、私と、『英雄』と呼ばれたリーダーだけしか残っていなかった」 少しづつ、苦しそうに息を荒げはじめるティール。 もう、自信の気持ちを落ちつけるだけでも精一杯なのだろう。 「周りで倒れているみんなを見て、私の中は恐いという気持ちより、怒りのほうを強く感じていた。 ……その瞬間の事はよく覚えていないけど、怒りが他の気持ちを全部押さえつけてしまった時…… 気が付けば『ブレイブハート』を使って、龍の身体に槍を突き立てていた。 ……私なんかの攻撃が当たったのは、奇跡だったと思う」 今度は、少しづつ声が小さくなっていく。 それでも、苦しそうな息使いは変わらない。 「……でも、それは全然効いていなくて、龍は何もなかったみたいに私に腕を振るっていた。 その時は、もう駄目だ……そう思ったけど、私は無事だった。 『英雄』が私を抱きかかえて、盾になってくれたから」 一瞬、ディンは心臓が跳ね上がるような感覚を感じた。 ……大切な人の、自分との身代わりの死。 昨日まさに、そうなる可能性があったことを、強く思いだしていた。 「……その後すこし離れた所まで逃げて、あの人が私にこのペンダントを渡してくれて……龍が近付いてくるその前に、私に何かの魔法をかけた。 目が覚めた時、私はこの世界にいた……もしかしたら、空間移動の魔法だったのかもしれない」 そこまで話すと、ティールは全身から力を抜き、もう一度深く深呼吸をして、武器を持つ手とは逆の手で、首から下げられたペンダントを握りしめ、祈るように空を仰いでいた。 そして、少し間をあけて、再び口を開く。 「……気付くと、私は、望んでいた『戦う力』を得ていた。 神に匹敵する力を持つ『龍神種』の血は、浴びたり、飲んだ者に力を与えるって言うから…… 多分、私が龍に槍を突き刺した時に、少しそれの血を浴びていたんだと思う。」 ティールは、近くに落ちていた大きめの石を拾い上げ、それを強く握る。 石は一瞬で全体に亀裂が走り、次の瞬間には崩れ去っていた。 「……ホント、皮肉だよ……欲しいと思った『力』が、守りたかったもの全部のかわりに手に入ったなんて」 再び、一拍置くように間を開けると、自嘲気味な笑顔を浮かべて、つけくわえるように一言 「ディン、力は急いで手に入れようとしてもダメだよ。 過ぎた力は、何かの犠牲がないと手に入らない」 「……」 「……だから、焦らないで……私みたいに、急いで全てを失わないで……」 その瞳は、まるで懇願するような悲しい光を帯びていた。 目を背けたくなるような過去を受け入れ……ただ、二度と繰り返したくない、という想い。 そしてそんな気持ちを、誰にも味わって欲しくないという、強い願いだった。 「……」 何か言ってあげたい、しかし、何を言えばいいのか分からない…… かける言葉が見つからない、というのは、まさにこの状況かもしれない。 「……私は並んで歩ける仲間を見つけたい……だから、昨日は貴方達と一緒に鉱山に入った。 ……でも、まだ誰かと一緒に戦うのはダメみたい…誰かといるだけで、どうしても思い出してしまう……恐くなってしまう……」 「……ティール……」 「だから、私は皆を守れるんだって、自信が欲しい。 手に入れた力もちゃんと使えるようになって……守るための力にしたい」 「それなら、俺達と来いよ。 昨日のは運が悪かっただけだ、ティールなら……!」 張り詰めた空気の中で、話を聞くその間に、ただ言ってあげたくなったその一言。 ……自分達を支えてくれた彼女を、今度は支えてあげたいという想いを、ようやく声として出す事が出来た。 しかし、その言葉を制止するように、彼女は手を突き出していた。 「……まだ、ダメ……今は、一人で旅を続けたいから……」 「……そう、か……」 「でも、ありがとう」 「!」 ―笑った。 おそらく彼女が始めて見せる、空気を作るためじゃない、本当の笑顔。 まだ少し悲しそうなものが見え隠れしているが、ディンの目には、そう映っていた。 「今度会う事があったら、その時に……もう一度誘ってくれないかな。 その時には、きっと乗り越えてみせるから」 「あ……ああ! 絶対誘ってやる!」 「だから、さよならは言わない。 ……エミィにも言っておいて……また、会おうねって」 そう言って、槍を左手に移し、右手を差し出すティール。 ディンは黙って頷くと、その小さな手の平を握り返した。 「ああ、またな」 <<前へ 次へ>>
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―21― ――翌日、ティール達はモレクの宿の一室を借り、全員がてきとうに腰かけ、今回の事件についてそれぞれどのような経緯で昨日のような状況に追い込まれたのか、情報を交換していた。 ティールはオース海岩礁洞窟に向かったところから、たまごをひろったところまで。エミリア達は、リエステールに戻ってから酒場によったところまで答え、ひとまず全員の間で事件の流れが確認される事となった。 シア達三人とクローディアは、昨日の間にリエステールの自警団と教会へと今回のあらましについて報告に行き、ヒミン、ソール、マーニの妖精三人組はあの後モレクに帰りつくその前にいつの間にか姿を消しており、今この場にはいない。 ただヒミン達に関しては、別れる前にすこし聞いた話では、彼女達は先代のアイリスと一緒に暮らしていた時期があったらしく、手を貸してくれたのもその辺りが関係しているのかもしれない。 「ママ、おなかすいたー」 「うん、もうちょっとで終わるから、もう少し待ってね」 服の裾を引っ張ってねだるイリスをなだめるように頭を撫でるティール。 するとイリスはすこし不満そうな顔をしながらも、ベッドに腰かけて大人しく待つ体勢に入る。 もっとも、このやり取りはこれで3回目ではあるのだけれども。 ――”先代の記憶”がイリスの奥に戻った後、イリスはその間の事を何も覚えていなかった。 どうやら、彼女自身は『自分が気を失っている間にママ達が悪い人をやっつけてくれた』と解釈しているらしく……変に掘り起こさない方がイリスのためだろう、ということで、とりあえずはそういうことにしておこうということになっている。 どちらにしろ、何年後になるかまではわからないが時が来れば全て”思い出す”事にはかわりないものの、今のイリスに背負わせるには話が重すぎる。 「……ま、とにかくみんな無事でなによりってことかな」 紆余曲折あったものの、全員がこの場に生きて戻り、こうして顔を合わせている。 それだけで、今は十分なのだ。 「そうじゃな。 ……じゃがティール、あの蹴りは痛かったぞ」 ちょうどお腹の辺りに手を当てながら、渋い顔をして口を挟むエミリア。 強烈な体内破壊技を食らった上に、同じように強烈な蹴りを叩きこまれていたディンは、特に何も言わずにやれやれとでも言うように苦笑を浮かべている。 「ああ、ごめん。 ……でも、あの場は気絶でもしてくれないとおさまらないと思ったから……手加減して、下手に意識が残られても困るし」 結局のところ、二人に対して戦わなくていいという方便を作るための一撃だったということだろう。 ……確かに、一撃で気絶させる程の威力なので、かなり”痛い”一撃だったのは確かかもしれないのだが。 「エミィ、状況が状況だったわけだし、これ以上そんなことひきずっても仕方ないだろう」 「……まぁ、確かにそうじゃな」 ティールと対峙したその時点で、覚悟ができていなかったわけでもない。 なにより、誰でもない親友のその手でやられたからこそ、多少の文句だけで気が済むのだろう。 見ず知らずの相手に殴られては、さすがにここまであっさりとは認められない。 「しかし、これからどうするつもりだ?」 ひとまず会話に区切りが付いたと見切りをつけたのか、ヴァイが静かな表情でティールにそう問いただす。 ”何を”どうするつもりか聞いているとすれば、すでに彼女の答えは決まっていた。 「イリスは私が育てる。 それが『親』としてのつとめだと思うし……何より、私自身がこの子を守ってあげたいって思うから」 「そうか……」 「わかってるよ、ヴァイ。 誰かを守る事は、甘いことじゃない……それは、痛いほどにね」 自分を守るために、命を捨ててくれた人達がいて……そして、残された自分には、ただ憤りと悲しみだけが残った。 だからこそ、誰かを守るという事は、口にするほど簡単な問題では無い事はよく理解している。 守るべき者と共に生き残る事こそが、真に守人と呼べる者であると。 「……ティール、そこまで言うくらいなら、俺との約束は憶えてるだろうな?」 「え?」 少し昔の事を思い返していると、珍しくにやりとした笑みを浮かべたディンが、自分に向かってそんな事を口にしていた。 彼と交わした約束……それは一年以上昔の事、モレクの裏路地で交わした言葉…… ―それなら、俺達と来いよ。 昨日のは運が悪かっただけだ、ティールなら……!― ―今度会う事があったら、その時に……もう一度誘ってくれないかな。 その時には、きっと乗り越えてみせるから― 「……あれか……」 今思えば、あの時は始めて自分の思いのたけを他人にぶちまけた瞬間だった。 誰かと共にあることで、誰かを失うかもしれないという恐怖を抱く。 ……それは、この世界にきてからずっと持ち続けていたものだったが…… 「イリスを最後まで守り通す――そんなこと言ったくらいだ……俺たちとなら、なんてことないだろ?」 「……あっ……」 そう、確かに昨日はティールに軍配が上がったものの、今のディンとエミリアの二人はAランクの依頼を受けられる程の実力者。 現状で戦闘能力が微弱なイリスを連れ歩けると言うのなら、この二人を連れ歩けないと言うのは筋が通らない。 ……加えて言えば、この先イリスを守る上でもこの上ない力となってくれるだろう。 「……ディン、私はそんな話聞いてはおらぬが?」 が、そんな思考に横槍を差すかのように、頭上に疑問符を浮かべたエミリアが口を挟む。 それがあまりに唐突で、一瞬ティールの思考もエミリアの方へと向いてしまっていた。 「あ……そうだったか……?」 「全く、以前お主が言った言葉をそのまま返そうか? ”頭の中ばっかり先走って、伝えてもいないこと伝えた気になってるんじゃろ”?」 「ぐっ……」 ニヤニヤと笑みを浮かべながらディンを追いつめるエミリア。 ……実際は、言葉通りに以前ディンに言われた事を言い返しているだけなので五十歩百歩なのだが、この場はエミリアの方が優勢のようだった。 「……ぷっ……」 「ん?」 その時、突如として聞こえてくる噴き出すような声。 次の瞬間には、全員の目がその声の主に向けられ……そして、その直後。 「くくっ…あはははははは!」 ティールはかつてない程に、大きく笑い声を上げていた。 今までの彼女の中でも、誰も一度たりとも見た事が無いその表情は、もしかしたら本当の意味で彼女の素顔を現しているのかもしれない。 ――全員がそう考える間に、彼女は半ば必死にその笑い声を抑え、ディンとエミリアの二人の方へとなんとか顔を向けていた。 「――ゴメンゴメン。 なんだかあなたたち全然変わってないなって思って」 「……まぁ、そうかもしれないが……」 「だからって、そこまで笑うこと無かろう」 多少文句じみた事を口にするも、そんな二人の表情もまた、ごく自然に浮かび上がったような笑顔だった。 二人のその様子を目にし、もう一つ安心したのか、ティールは呼吸を落ち着けるように一息つけると、少しスッキリしたような表情で、言葉を続ける。 「それに、言われて気付いた。 ……確かに私、誰かを守りたいって平然と言ってたし……もう、大丈夫なのかなって」 「ティール……」 「そう思うと、なんだか今までの自分もバカバカしくなってきちゃって、つい、ね」 てへ、とでも言いそうな表情でそう答える姿は、以前のモレクで感じたような影はほとんど見受けられなかった。 ……そのままもう一度軽く深呼吸をし、隣にいたイリスを引っ張るようにして、ベッドから立ち上がってディンとエミリアの前まで移動し…… 「……私と、チーム組んでくれる? これからは、イリスも一緒だけどね」 握手を求めるかのように右手を差し出し、そう口にした。 そしてそう問いかけられた二人は、一度顔を見合わして、互いにコクリと頷き合うと…… 「そんなの、当たり前じゃろ?」 「その言葉、待ってたぜ」 二人同時に差し出された手を握り、心からの笑顔でその言葉を受け入れる。 その横で、なにが起こっているのかよく分からない様子だったイリスが三人の様子を見上げていたが、とにかくいいことがあったという気配は察したのか、自分も三人の手が重なるところに手を乗せて、ニコっという擬音が似合いそうな笑顔を浮かべていた。 「……なんだか、素敵ですね」 自分とヴァイとの関係とは大きく違うものの、その関係性の美しさは、きっと同じくらい尊いものだろう。 そう思うに至ったリスティは、優しげな微笑みを浮かべながら、素直に心に浮かんだ言葉を口にしていた。 ヴァイは何も言わず、特に表情を変えた様子も無かったが、リスティのその言葉には、こくりと一つ頷く事で同意の意思を示している。 どことなく勇ましくもあり、それでいて安心させられるその光景は、直接関係無いはずの二人の意識にも多少響いていたのだろう。 「チーム……ということはティール、ようやく、夢への第一歩ですか?」 ……調度その時、廊下へのドアの方向から、聞き慣れた女性の声が聞こえて来た。 そして同時に、もう一人別の女性がドアを通って入って来る。 「シア先生、クローディアさん。 もうお戻りになられたんですか?」 そう、その二人とは、昨日の夜の馬車でリエステールまで報告に向かっていた、シアとクローディアの姿。 ……そんな二人に一歩遅れて、少し眠そうにしているユキもトコトコと現れていた。 <<前へ 次へ>>