約 1,352,822 件
https://w.atwiki.jp/wet_news/pages/5.html
#blognavi カタログ通販の"ねずみ講"で大学生ら30人提訴へ http //www.sankei.co.jp/news/060520/sha070.htm ドイツで阿波おどり公演、蜂須賀家の紋「卍」自粛 http //www.yomiuri.co.jp/national/news/20060520i514.htm 1万台以上のボットを操っていた人物逮捕,1日に1800万通のスパム送信 http //itpro.nikkeibp.co.jp/article/USNEWS/20060519/238462/ 寺の裏山ここ掘れワンワン…埋蔵銭11万枚ザクザク http //www.zakzak.co.jp/top/2006_05/t2006052006.html 80歳女性が胸に入れ墨彫る…「蘇生治療はお断り」 http //www.zakzak.co.jp/top/2006_05/t2006052028.html すいません、ちょっと通りますよ(西武線ぽいな) http //pya.cc/pyaimg/pimg.php?imgid=28021 日々進化中 http //pya.cc/pyaimg/pimg.php?imgid=27994 カテゴリ [ニュース] - trackback- 2006年05月23日 15 51 27 名前 コメント #blognavi
https://w.atwiki.jp/legendtodenko/pages/41.html
時系列 2ちゃんねるの記事 鏡による事件説明 電子による事件説明 概要 いいとこの息子で品が良く、カ○エに似てたり、ア○ス9のヴォーカルに似てたりする、華奢な美形のバイセクシャルストーカーSが、30代直前の義経が死んだ日に近い某日にAを刺し、瀕死の重傷を負わせた。 Aは30分ほど格闘を繰り広げ、自力で100メートル先の大通りに逃げだすが、追いかけて来た男が、周囲の人間に「この女は狂っている」「今、警察を呼んだ」などと冷静に言い、手助けを拒んだ。 その後、男はAの上に馬乗りになり、首を締めながらナイフを首筋にあてるが、それでも周囲の人間は助けない。 Aは数人の警察官により危ない所を保護され、遠くに住む家族より、近くに住む電子と、電子に事件の連絡が入る。 電子は惨劇の場となった血の海のAの部屋で警察の現場検証に立ち会った後、救急患者の中で身一番危険な状態と判断され、そのまま某有名大学付属病院の第三次ICUに収容されたAのもとへ向かうと、電子は鏡に連絡。 AがICUで治療中、連絡を受けて一番に駆けつけた電子は担当医師により「急いでご親族にも来てもらって…」と伝えられ、助かるのかと尋ねても、答えが一切もらえなかった。 「助かるんですよね!!?」と医師に何度聞いても「大丈夫です」という答えが一切もらえなかった状態なのに、Aはなんと麻酔なしで手術。 傷の状況は、全身に及び、特に頭と顔面に集中していた。肺には大きな穴が開き空気が漏れている状態だったのに、その肺の傷を治療する前に綺麗に塞がってしまう。 そして二日半後、AはICUから一般病棟に移る事無く退院。 刃物を持った極真空手有段者の男Sと、最初に致命傷にもなる一撃を肺に受けた身で、肺気胸で呼吸困難に陥りながらも素手で30分以上戦っていたというAが後で医師から「並みの女性なら、とうに失血性ショックだけで…あの状態でよく男性と戦っていられたものだ」としみじみ言われたほど、Aが並の女性ではなかった事件。 肺の傷はすぐに治ったのに、防御そうで負った手の傷は治らず、漫画を休筆、廃業に追い込まれた。 入院中に訪れた刑事さん2人に色々質問を受けた後、いろいろお世話になった模様。 男の方は神経を深く切り、別の病院に運ばれ再起不能になった模様。 疑問と矛盾と相違点 2007年7月14日の鏡の日記に、捜査一課に親戚がいる記述がある。 つまり、凶悪犯罪に携わる人間がいるにもかかわらず、事件が起きているのです。 島が違うとか警察内部の事情もあるかも知れませんが、たかが変なサイトをクリックしただけで電話かけてしまうくらい信用している相手に、何の相談もしなかったんでしょうか。 いろいろ対策を講じてくれそうですが。 華奢な美形が、極真空手有段者。かなり体格よさそう。 ICUに入った患者が、一般病棟に移ることなく退院する状況。 手術症例の中に肉が崩れて麻酔をすることができず、麻酔なしで手術の記録もあったが、それも部分的な怪我ばかりで、Aのように内臓手術はなかった。 ICUがこじゃれている病院ってあるだろうか 塞がった胸の傷だが、縫合痕まで綺麗に消えていたのだろうか。 電子の日記に、縫う前に傷が消えていたとある。 つまり、手術前にAの胸の傷は消えていた。鏡の日記で手術後、ICUに移されてからレントゲンで確認したように読める。電子の日記では、処置室に運ばれ医者が執刀する前にAの傷は塞がったことになってしまう。または手術中に消えてしまったかだ。 電子は鏡がICUに入ってから胸の手術する予定だったように書いているが、致命傷の傷を一番初めに塞ぐので、胸の傷は真っ先に手術されているはずである。 Aは婦人科で投薬治療を受けており、多臓器不全の可能性もある体質で虚弱だった設定はどこへ。 ギリティーンと言い張る鏡は、マンションを借りた時点で19歳である。19歳は未成年なので法定代理人の同意がないと自ら契約はできない。よって、鏡名義の賃貸借は無効。 血まみれの女が助けを求めて、その後ろからナイフを持った血まみれの男が追いかけてきた場合、はたして信じるのはどちらの言葉だろうか。 ちなみに、Aは必死で救助を求め、Sは冷静な笑みを浮かべていた。 Aは肺に穴が開き、空気が漏れている状態。叫べるだろうか。 刃物を相手の首にあてながら、のどを締めあげるのは難しい。しかも野次馬は丸く二人を取り囲んでいる。ここまで来て、誰も助けないと言うのは、どうよ? Aが警察官に助けられた場所は、Aの部屋だったのか、それとも大通りだったのか。 警察に通報したのは誰? 緊急オペのあとにもう一度手術? 矛盾点 電子の日記では手術前に胸の傷は消えているが、鏡の日記では手術後のレントゲンで傷が消えている。 5月29日の電子の日記は、ギリギリのところで警察が踏み込んで…とあるので、部屋から助け出されたようなニュアンスだが、6月17日の電子の日記、6月19日の鏡の日記では、急に体が軽くなり大通りへ…とある。Aが助け出された場所に矛盾が生じている。 2ちゃんねる記事との相違点 2ちゃんの記事では、心優しきAが刑事事件にしなかったとあるが、2007年7月28日鏡の日記では刑事事件と書いている。 記事では両親にお前がたぶらかしたと詰め寄られ……とあるが、電子の日記では男Sの母親は余命わずかと書いている。
https://w.atwiki.jp/mankake/pages/944.html
作者:羔羊ユク ただ、選んだ結果に過ぎない 人類の生み出した科学の力は、世界から不思議を消滅させた。 しかし「この世の生みの親」日野 行久(ひのゆきひさ)は、その犠牲となったものを唯一知る事となる。 彼の選んだ結末が人の世にもたらすものとは。 2019/06/13投稿。読み切り。 「ダーク」タグが表す以上に、縋る希望の無い内容である。 「説明不足は否めない」とする上ではあるが、この物語における「正否」「善悪」は全て読者に委ねられている。 完成作品としてはあまり好ましくない手法だが、難解部分の解説がこの場に設けられているので解釈の一助とすると良いかもしれない。 ジャンル 作品を読む 小ネタ・難解部分の解説 本作品の多大なるネタばれの為折り畳み、読後推奨。 +クリック・タップで展開 「そのすべて」とは 行久の言う「そのすべて」とは、「人類によって生み出されたものと、人類そのもの」を指す。そして「いずれ全て潰えるもの」としている。 人類とハルを天秤にかけた行久はハルを選択し、人類に反旗を翻したただ一人の人物である。 ハルを救う為に人類が滅ぶよう仕向けた行久が善人か悪人か、賢者か愚者かは、読者によって見解が分かれるだろう。 尚、その指標の一つは「人類史上主義か否か」だと氏は述べている。 桃色の花「愛情」は何故絶滅したか 愛情とは、言い換えれば「悪事も厭わぬ利己主義」でもある。 その利己主義を防止する目的で、この世界の人類は愛情を限りなく削られている。よって配偶者を求める目的も子孫繁栄でしかなくなっている。 感情が復活する事もある為、定期的に咲かせては剪定していた。 花の色と司る感情 七つの大罪と枢要徳がモデル。対応表は下記。 (色:感情:失うと起こり得る主な現象) 青:信頼:疑心暗鬼 緑:耐性:精神薄弱 赤:柔軟性:固執・固定観念 水:探究心:向上心の欠如 黄:警戒心:無防備 橙:理性:暴走 桃:愛情
https://w.atwiki.jp/akatonbowiki/pages/6492.html
このページはこちらに移転しました すべて夕日のせい 作詞/つなぐ 作曲('A`)モヲトコ 影が伸びて あなたに届いたら 胸のうちを 見透かされた気がして 染まる頬を 夕焼けのせいにした 沈む太陽は 私の心みたい 影が離れ あなたが遠くなる 二人のときは 笑顔でいたいから 溢れる涙 夕焼けのせいにした もうすぐ夜が 私を包み込む ※赤い空に飛ぶ 白い紙飛行機 今すぐに 会いたい 想い乗せて 赤い空に飛ぶ 白い紙飛行機 くるくると 回って 迷子みたい あなたの影 滲んで見えないよ 振り向いても 眩しくて見えないよね 臆病さも 夕焼けのせいにした 嫌な私 一緒に沈めたい 赤い空に飛ぶ 白い紙飛行機 振り向いて 笑って 空元気 赤い空に飛ぶ 白い紙飛行機 ふわふわと 頼りなく でも飛んでる ※ 音源 すべて夕日のせい コード譜
https://w.atwiki.jp/denkianzen/pages/10.html
Hello! Good Site! Thanks you! nlkxwezddui
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2517.html
七話 『すべて俺の責任』 正直なところ、竹さんをどうしたものか、俺にはサッパリ分からなかった。 自意識過剰を疑う余地もないくらい、竹さんが友情以上の感情を持って俺に接しているのは明らかだ。ならば姫乃という彼女がいる俺として取るべき行動は決まっているはずだが、竹さんから動いてくれないことには、俺から先に断りを入れるわけにはいかない。 これが高校生とかなら下駄箱にラブレターが入っていて、呼び出された場所に行かなければそれで済む話なんだろうが、まさか二十歳を過ぎた大学生にもなってそんな初々しい手段を取ってくれるわけもなく、今日、二人っきりになることで告白されやしないかと戦々恐々としているわけだ。 いや、ここ数日の竹さんの胸の柔らかさ……じゃなくて過剰なくらいの接近を考えると、今日という日がXデーになることはもはや確信すら持って想像できた。 「流されちゃダメですよマスター! 鉄子さんのためにも、ここはズバッと切らなきゃいけないところです!」 胸ポケットから顔を出したエルはやけに鼻息を荒くしている。俺の胸をペシペシと叩いて、心なし楽しそうに見える。 「ちょっとでいいからそのテンションを分けて欲しいぜ。そんなに俺の悩む姿が面白いか」 「そんなにヒネないでくださいよ。私自慢のマスターがモテモテなんですから嬉しくもなっちゃいます」 「モテモテ……ねぇ」 そんな言葉で自分を表現される日が来ようとは夢にも思わなかった。ラブコメ系の漫画を読んでヒロインに囲まれる主人公を不思議がったり羨ましがったりするのは誰しもが通る道だと思うけど、その主人公が朴念仁であることが多い理由が今分かった。姫乃と竹さん(あとエルも一応)だけでこれだけ悩むのなら、5,6人に囲まれでもしたら頭が爆発するわ。 いや、そこまでモテると思うほど自惚れてるわけじゃないけど。 「でもそんなに悩むことはないと思いますけど。親友のままでいよう、って言えば鉄子さんならすんなり引いてくれそうな気がします」 「だろうけどさ、やっぱ言い辛さってもんがあるわけよコレが。同じ弓道部だからってわけじゃないけど、竹さんとはずっと友人でいたいぜ? でもこの前後ろから抱きつかれた時に思い出したんだよ」 「何をですか?」 「小学校の時にバスケクラブに入ってたんだけどさ、先輩に竹さんがいたような気がするんだよ」 「そうなんですか! 昔の知り合いと大学で再会するなんてすごいです、世界って狭いです!」 「さすがにハッキリとは覚えてないから、たぶんだけどな」 「大学入試の日に出会ってからもう2年以上たつんですよね。今になってよく思い出せましたね」 「その先輩がさ、後ろからいきなり抱きついてくる子だったんだよ。クラブのコーチが指導者失格って感じでさ、そいつから先輩を守ったことがあったんだけど、それ以来辺り構わず抱きついてくるようになってさ。記憶が確かなら俺が引っ越すまで続いたなあ」 「なるほど、マスターは可愛い顔をしていた頃から既に女性の胸の感触を覚えていたわけですね」 「違う! 人をおっぱい魔人みたく言うな! いや正直、その頃はさすがに幼かったしドギマギして、すぐ腕を振りほどいて逃げてたぜ。だから感触を楽しむ余裕もなかったってか、そもそも小学校中学年くらいだったし、感触が分かるくらいの胸なんてなかったと思うぞ」 「はてはて、姫乃さんの胸でもご満悦できるマスターの言葉とは思えません」 「うははははっ! 言うようになったなぁエル? 俺はいいけど姫乃の前で言うなよ、マジで粉々にされるぞ」 「でもそんなに今からのデートが嫌なら――」 「デートとか言うな」 「お出かけが嫌なら仮病を使うなりしてキャンセルすればよかったじゃないですか。貞方さんが言うみたいに別の日にみんなで行けば約束破りにはならないわけですし」 それも当然考えた。わざわざ飛んで火に入る夏の虫のような真似をしなくても、逃げてしまうって選択肢もあったんだ。問題の先送りにしかならなくても、考える時間は作れる。 「けどさ、それって卑怯な気がするんだよ。聖者を気取りたいわけじゃないけど、【こういうこと】はやっぱ真向勝負じゃないと駄目かなって」 「マスターは馬鹿正直すぎます。いくら友人の鉄子さんとはいえ、相手はマスターと私と姫乃さんの間に割り込もうとするお邪魔虫なんですからね」 今さりげなく四角関係にしたなエルは。 姫乃といえば、竹さんと二人っきりになってしまうのは姫乃のせいでもある。何故竹さんと二人で行ってこい、だなんて言ったのかを一昨日問い詰めたが 「友達なんだから気にすること、ない、と思うよ。それとも弧域くん……鉄ちゃんのこと、気に、なるの?」 と返され、強引にはぐらかされた感じだった。 もう姫乃は俺に飽きていて、俺が他の誰とくっつこうと気にしないんじゃ……といった心配はもうお互いにしなくなっていた。エルが俺のもとに来た前後くらいは度々疑心暗鬼になったりして、その度にぶつかってきた俺達だったが、長く付き合っていればお互いの良いも悪いも混ざり合って落ち着くものだ。そういった意味では姫乃の今回の言動には説明がつく。 だが、姫乃はあくまで嫉妬深い。お互いの良いも悪いも混ざり合って、それでも色濃く残ってしまうほど、いっそ病的とすら言い表してもいいくらいだ。その姫乃が、竹さんは俺だけじゃなく姫乃の友人でもあるとはいえ、【俺と姫乃以外の女性】を笑顔で送り出すなんてあり得るか? それがあり得てしまったんだ。だから腑に落ちない。 約束の午前11時。 待ち合わせ場所の駅の改札前に、竹さんはもう来ていた。色柄こそ違え、いつもと変わらないTシャツにジーンズとトートバッグ。ただ、どこか遠くをぼうっと見て立ち尽くす竹さんは、改札を通る人々が動き続ける中で一人、停止した時間の中にいるようだった。 「なんて言いますか……昨日からずっとあそこでマスターを待ってたような雰囲気ですね」 「…………」 「マスターのためを思って言いますから変に誤解しないでくださいね――あの人は 【危うい人】 です。それも姫乃さんとはベクトルが真逆の」 「……それでも、あいつは俺の友達なんだぜ」 意を決して竹さんに近づいた。相手がどんな思惑があれど、一緒に遊ぼうと誘われれば、一緒に楽しく遊ぶのが友達ってもんだろ。 竹さんにいつものノリに乗ってもらうために、ウザいくらい元気よく声をかけた。 「ボーンゴレビアンコォ! ヘイ竹さん、待たせたな!」 俺の声に一瞬ビクッ! と体を縮こまらせた竹さんは、恐る恐るこちらを向いた。落ち窪んだ目は喜怒哀楽のすべてが入り混ざったように淀んでいた。 俺は神姫センターを、些細な諍いこそあれ、神姫と生活を共にするオーナー達の交流の場だと思っていた。犬に散歩をさせる飼い主達が道端で気軽に挨拶をするように、お互いの神姫を自慢し合い、剣を交えて交流を深めていくものだと信じていた。 俺の隣で【いつものように振る舞おうと無理をしている】竹さんはそんなオーナーの典型的な例だ。いや、少し前、ここに来た時までは、そうだった。神姫センターに入れば必ず数人に挑戦を申し出られ、負かした相手と快活に笑い合い、この神姫センターに出入りする客の半数は竹さんの知り合いだった。 シャツの裾が引かれ、そこを見ると竹さんが裾を掴んでいた。無意識なのだろう、視線は俺ではなく神姫センターのフロアを彷徨している。エルもコタマもこの居心地の悪い雰囲気を察したのだろう、口をつぐんでいる。 帰ろう、と俺が言う前に竹さんは俺のシャツから手を離し、バトルスペースのある2階への階段へ向かっていった。俺も慌てて後を追った。 2階ではいつものようにそれぞれの筐体でバトルが行われていて、フロアにいる連中は誰もがどれかしらのバトルを観戦していた。だが、俺と竹さんを見つけるや、バトルに夢中になっていた熱心な表情は冷え込み、筐体に投げていた視線とは真逆のものを俺達……いや、竹さんに寄越していた。 何故かは知らない。ただ、あまりに酷いと思った。まだ神姫センターに足を踏み入れて一分と過ぎていない俺がたった一つ分かったことが、竹さんの顔見知りだったこいつらが全員、敵になっていたことだったからだ。 1階でも2階でも、俺達は無神経な視線に囲まれていた。コソコソと何かを言っている奴もいた。奴らの側にいる神姫達は皆、睨みつけるコタマとエルから顔を背けている。 神姫センターがこんな状況になった理由はすぐに分かった。高校生くらいだろうか、まだ人生経験に乏しく幼さが抜け切っていないような少年二人組のうちメガネをかけた方が、俺達から3メートルは離れたところから、突然、竹さんを詰問し始めた。 「マナーに違反してませんか、謝罪するべきじゃないですか、前回チャンプに謝罪すべきじゃないですか」 あたかも六法全書を音読しているような、自分の言葉の正当性に微塵も疑いを持っていない言い方だった。こういった手合いはよく知っている。己の正義感を振りかざすことに酔い、だがそれを相手の目前で行う勇気を持っていないことに気付いていない。手の届かないところから一方的に不当性を通告し、自分が確かに正義を執行したことを証明しようとするのだ。 「バトル中に抜け出すのはマナー違反じゃないんですか。チャンプにちゃんと謝ったんですか。謝罪もせずにここに来るのはおかしいんじゃないですか」 正義に燃えているらしいメガネ君は鼻息荒く興奮するも、あくまで俺達との距離を詰めようとはしなかった。そして俺の方には努めて目を向けようとせず、攻撃の対象は今にも泣きそうな顔をした竹さんに絞られていた。 俺が一歩竹さんの前に出ると、メガネ君とその隣の特徴の無い少年は驚くべき瞬発力で周囲の連中を押し退けて逃げた。そしてたっぷり10メートルは離れたところから、竹さんへの攻撃を再開した。 「バトルが強いからってマナー違反が許されるんですか! 負けたほうの気持ちを考えたことはないんですか!」 呆れた正義もあったものだ。小学生の 「先生に言いつけるぞ」 レベルのまま高校生になりでもしたら、あのメガネ君のような人間になるのだろうか。 週刊少年ジャンプでも読んで、正義を振りかざすのなら相応の勇気と知力がなければ危険であることを知って欲しかったが、これが小学生ならいざ知らず、高校生ともなれば手遅れだろうと諦めた俺は、あのメガネ君を蹴り殺すことに決めた。 さらに一歩前へ出ようとすると 「ヘイ弧域よォ」 コタマが俺の肩に飛び乗ってきた。 「知らなかったぜ、オマエにもそんな顔ができるんだな。少し見直したぜ」 真っ先にキレそうなコタマは普段となんら変わることなく、むしろこの状況を喜んでいるようでさえいた。いや、違うな。コタマは、少なくとも俺の前では初めて、本気になったんだ。 「今すぐあのメガネを頭蓋骨ごと粉砕しろって言いたいとこだけどよ、人間様がそれをやると色々面倒臭ぇだろ? だったらここはアタシに任せとけよ。つーかオマエ、鉄子の敵はアタシの獲物だっつーの。横取りは許さねえぜ?」 肩から飛び降りたコタマは真っ直ぐ二人組へと歩き出した。修道服を身につけず見た目は普通のハーモニーグレイスだったが、その存在感は15cm程度の人形のそれとは思えなかった。誰もが小さなドールマスターに道を開けた。誰もがコタマの強さ以上のものを知っていた。 メガネ君達二人はコタマからも逃げようとした。しかし狭くはないとはいえ筐体が数台あるくらいのフロアに、彼らの脆弱な正義が発揮できるに十分な逃げ場所なんてあるはずもなく、筐体をバリケードにしてフロアの端へ逃げようとした。 コタマの背後に回りこむように走った彼らは、今度は俺の方に近づいていることに気付いたらしい。俺とコタマの手が数メートル伸びるとでも思っているのか、十分離れているにもかかわらず勝手に身動きが取れなくなっていた。周りの連中は静観している。 「オイオイそりゃもしかして逃げてんのか? アタシはてっきりカバディでもやってんのかと思ったぜ。集合しろクソ共が、こんなに離れてちゃオマエのご高説が聞こえやしないぜ」 俺は動かなかったがコタマはゆっくりと距離を縮め、メガネ君達の逃げ場を少しずつ削っていった。 メガネ君はもう何も言わず、ただひたすら恐怖しているだけだった。今までは幸運にもこんな危ない場面に遭遇せずに済んでいたのだろう。だが今日が運の尽きだったってわけだ、可哀想に。 もう片方の特徴の無い少年は、メガネ君よりも少しだけ強い勇気を持っていたのか、突然コタマの方へツカツカと歩き出した。 「おっ?」 これはコタマにとっても意外だったのか、楽しそうに口角を釣り上げて足を止めた。 ぎこちない歩き方でコタマの目前に立った少年は片足を上げ、勢い良く下ろした。 グシャッ、とコタマを踏み潰した。 少年が再び上げた足の下には、ハーモニーグレイスの色をした物があった。でもそれはヒトの形をしていなかった。 少年がもう一度上げた足を下ろす前に、周りの奴らが少年を取り押さえた。それに構わず、俺は少年の元へ走り、取り押さえる手から引き剥がすように蹴り飛ばした。そうすると俺にも制止の手が伸びた。 足元のコタマの頭は割れていた。中の電子部品が露出している。 竹さんがフラフラと歩み寄ってきて、倒れ込むようにコタマに顔を近づけた。 「コタマ? ねえコタマ? 起きとるんやろ、嘘なんやろ、ねえってば」 誰の目にも、コタマが返事などできるはずがないことは明らかだった。 竹さんの震える声があまりに痛々しくて、耳を塞ぎたかった。 「どうしたんよ、返事してよ。ねえ、ねえ、ねえねえねえねえ」 多くの神姫達がコタマの側に駆け寄ってきたが、誰も手を出せずにいた。どうすることもできないことは、コタマと同じ武装神姫の彼女達が一番良く分かっていた。 「ねえコタマってば。早く起きてよ。ほら……早く……っ」 見ていられなかった。どう声をかけていいか分からず、コタマに話しかけ続ける竹さんの肩に手を置いた。 それをきっかけに、竹さんは崩れた。 「いやああああああああああああああああああああああああっ!!」 慟哭を聞かされるだけでも、俺にとっては地獄だった。竹さんの声が胸を抉るようだった。絶望の深さは想像もつかない。 「コタマっ! コタマァっ! やだ、死んじゃやだあああっ!」 頭を抱えて髪を振り乱す竹さんを抱きしめるように抑えようとしたが、力尽くで振りほどかれた。 エルがいつの間にか床に降りてコタマの側にいた。 「マスター! コタマ姉さんを回収しますから鉄子さんを!」 「竹さん! 落ち着いてくれっ!」 無理だとしても、落ち着いてもらうしかなかった。エルがコタマの崩れた身体を集める間、コタマのほうに伸びる竹さんの手を遮るのは心苦しいなんてものじゃなかった。 「うっ、うぐっ……!」 竹さんが胃の中のものを吐き出し、吐瀉物が肩にかかった。すべてを吐き出す前に唐突に竹さんの体からフッと力が抜け、なんとか落とさずに支えることができた。 口の中に残ったものをすべて吐き出させたところでようやく、神姫センターのスタッフが駆けつけてきた。 野次馬だらけのあたりを見回したが、あの二人はフロアから姿を消していた。 次話 『な~に勝手に』 15cm程度の死闘トップへ
https://w.atwiki.jp/gtav_2nd/pages/203.html
すべてゲームの中 "All in the Game" 子供たちに何を教えられるだろう?クールって言葉の意味は分かっているか?奴らにとって大事なのは速い車やしゃれた靴だが、そのために頑張って働くことをしない。この回収の仕事を引き受けてくれ。低所得地域にあるシルバーの改造ボーラーだ。クールな車さ。悲しくなるが、回収してここに運んでくれ。社会が変わらないと、人も変わらない。 すべてゲームの中 "All in the Game"概要 詳細 ミッション攻略 動画 概要 ボーラーを回収してショールームに届ける 詳細 差出人 解除ランク プレイヤー人数 チームのライフ数 シミオン 10 1~2人 1 制限時間 失敗の条件 無し 全滅・対象車両破壊 時刻 時間帯設定 手配度発生 天候設定 変化 不可 無し 不可 ミッション攻略 1. font (#0000e0){ボーラー}を回収しろ ボーラーのそばにはバラスが3人、駐車場の入口に1人いる。いきなりボーラーに突っ込まず、付近のバラスの連中を倒していこう。初期配置の3人はボーラーの陰に隠れて銃撃してくる。無理に攻撃するとボーラーごと吹き飛ばしてしまうので注意すること。 2.ボーラーをディーラーに届けろ ボーラーを奪うと、バラスの増援がボーラーで追撃してくる。ボーラーは2台(乗員2名ずつ)現れる。距離は短いので無視するのもいいが、ボーラーは鈍足で使いづらい車なので、運転に自信がなければ倒しておくとよい。 ボーラーをディーラーに届ければミッション完了。 動画
https://w.atwiki.jp/freejapan/pages/64.html
合計: - 今日: - 昨日: - 六四天安門事件によせて 六四天安門事件(ろくよんてんあんもんじけん)とは、 1989年6月4日に、中華人民共和国の北京市にある天安門広場に集結していた学生を中心とした一般市民のデモ隊が、 「中国人民解放軍」によって武力弾圧(虐殺が行われたとする見方もある)された事件である。 本年2009年6月4日(木)は、この20周年にあたる。 六四天安門事件(ろくよんてんあんもんじけん)の発端は、当時、ソビエト連邦での ソビエト連邦共産党書記長のミハイル・ゴルバチョフが、共産党による一党独裁制が続いた中で言論の弾圧や 思想、信条の自由が阻害されたことや、官僚による腐敗が徐々に進み硬直化した同国を立て直すために 「ペレストロイカ」を表明し、同国の民主化を進める流れが、旧東側諸国の脱共産主義化を後押しした。 1949年の建国以来長年共産党の一党独裁下にあった中華人民共和国でも、 1986年5月に総書記の胡耀邦(当時)が「百花斉放・百家争鳴」を再提唱して言論の自由化を推進し、 国民からは「開明的指導者」として支持を集めた。 しかし、胡耀邦は鄧小平ら党内の長老グループを中心とした保守派の策謀により失脚し、 その後、北京市内の自宅で警察の監視のもと外部との交流を断たれるなど事実上の軟禁生活を送り、 2年後の1989年4月8日に出席していた政治局の会議上で心筋梗塞を起こし、そのまま帰らぬ人となった。 同国の民主化に積極的であった胡の死去は、中国政法大学を中心とした民主化推進派の学生たちによる 胡の追悼集会となり、その後のデモ、ストライキ、座り込みなどの解決の糸口さえつかめないまま、 5月17日夜、ゴルバチョフが公式日程を終えて帰国したことを受け、党長老で事実上の最高権力者である 鄧小平を含めた会議が行われた結果、5月19日に北京市内に戒厳令が敷かれることが決定された。 戒厳令の布告を受けて厳しい報道管制が敷かれ、6月に入ると、地方から続々と人民解放軍の部隊が 北京に集結していることが西側のメディアによって報じられたこともあり、 人民解放軍による武力弾圧が近いとの噂が国内だけでなく外国のメディアによっても報じられるようになる。 その後6月3日の夜中から6月4日未明にかけて、中国共産党首脳部の指示によって、 人民解放軍の装甲車を含む完全武装された部隊が天安門広場を中心にした民主化要求をする 学生を中心とした民衆に対して投入された。一旦は数で勝る民衆によって阻止されたものの、 その後これらの部隊は中国共産党首脳部の命令に忠実に、市街地で争乱を繰り返す民衆に対して無差別に発砲した他、 装甲車で市民を轢き殺すなどして多数の民間人を死傷させた[5]。 この様な無差別な武力鎮圧は数時間に渡り行われ、6月4日未明以降も天安門広場に残った民衆の一部は、 最終的に中国人民解放軍の説得に応じて広場から退去した[6](また、スペインの放送局が撮影した映像によると、 学生を含む民衆に対して軍からの退去命令は行われていたが、多くの学生を含む民衆はまだ広場に残っていた)。 なお、学生運動の主立ったリーダー達の一部は武力突入前後にからくも現場から撤収し、 支援者らの手引を受けて海外へ亡命した。 事件の起因となった胡耀邦は近代の中国民主化の父であるといえる。 事実、胡耀邦は1980年5月29日にチベット視察に訪れ、その惨憺たる有様に落涙したと言われ、 ラサで共産党幹部らに対する演説にて、チベット政策の失敗を明確に表明して謝罪し、 共産党にその責任があることを認め、ただちに政治犯たちを釈放させ、チベット語教育を解禁した。 更にその2年後中国憲法に基づき、信教の自由を改めて保証した上で、僧院の再建事業に着手させ、 外国人旅行者にもチベットを開放した。しかし、この政策は党幹部から激しく指弾され、胡耀邦の更迭後撤回された。 今こそ、2009年6月4日(木)の、この20周年に向けて、 この胡耀邦を含めた「平反六四=六四天安門事件を再評価せよ」のメッセージを中華人民共和国に問いただすことは、 今後の中華人民共和国に対して、我々日本人が真の友人として諫言できる重要な節目でもある。 平成21年5月24日 FreeJapan0 ※参考引用以下より http //ja.wikipedia.org/wiki/六四天安門事件 http //ja.wikipedia.org/wiki/胡耀邦
https://w.atwiki.jp/rozen-yuri/pages/149.html
待ち合わせの広場で、巴はのりを待っていた。約束の時間は5時。今はまだ4時50分。 少し来るのが早すぎただろうかと思った頃、浴衣姿ののりがこちらに向かってくるのが見えた。 それに手を振り自分を知らせる。 「おまたせ、待った?」 「いえ。私もほんのちょっと前に来たところですから」 「そう…じゃあ、行こっか」 「ええ」 先にのりが歩き出し、その隣に巴が並んで広場を後にした。 周りを見ると浴衣を来たカップルや家族連れなんかが多い。 今日は8月最後の日曜日、みんなきっと巴たちと同じ花火大会に行くのだろう。 「夏休みだったのに、あまり遠出できなかったわね」 「お互い忙しかったですから…」 「そうねぇ…私は部活にジュン君達の面倒見たり…」 「私はクラス委員の仕事があって…」 思い返すと、先に述べたことが原因で夏休み中はあまりデートらしいデートはしていない。 週に一回、街中でショッピングに行ったり出来れば良い方だった。 「…すいません」 「え? 何が?」 「いえ…その…あまりデート出来なくて…」 「ああ…。別に良いのよ。お互い様でしょ?」 「そう…ですか…」 「そうよ。だから、気にしないで」 そう言って人懐っこい笑顔で慰めてくれたのりに、巴にも思わず少しだけ笑顔が戻った。 この人懐っこい笑顔が巴は好きだった。 「秋の風が心地良いわねぇ。前まであんなに暑かったのに」 「もう8月も終わりですからね。天気予報でもこれから涼しくなるって言ってましたよ」 「そうなんだ」 そんな他愛の無い事を話しながら進んでいくが、巴は別の事に意識が行っていた。 (手を繋ぎたい…) そう思ってチラチラとのりの手を見る。 別に付き合っているから繋いでもいいのだろうが、自分からはなかなか踏ん切りがつかない。 しばらくそうしていると、のりがそんな巴に気付いたのか、向こうから手を握ってきた。 「あっ…」 「別に握ってくれても構わないのに」 「…はい…」 気持ちを見透かされた事と、不意に手を握られた事が少し恥ずかしくて思わず言葉に詰まる。 何を話せば良いのか少し分からなくなり、少し迷ってしまった。 「…でも不思議よね」 「え?」 巴が戸惑っているとのりが先に口を開いた。 「これまで…真紅ちゃんやヒナちゃんが来る前から巴ちゃんは来てくれてたけど、みんなが来てからこういう関係になって…」 「…ええ…みんなが来てくれてなかったら…もしかしたらのりさんとは付き合うことは出来なかったかも…」 「そう?」 「…雛苺のおかげでのりさんの家に行く切っ掛けが増えて、のりさんによく会えるようになって…」 少し頬を赤く染めながら、巴は続ける。 「…のりさんともより仲良くなれて…。…それで、付き合えるようになって…」 「巴ちゃん…」 「……のりさんと付き合えるなんて…雛苺達が来る前はありえないと思ってました…」 「…ふぅん…」 「…運命…奇跡…とか言う物ですかね」 「…どうだろうね。でも、私は巴ちゃんと一緒なら何だって良いわ」 顔を覗きこみながらそう言われ、巴の顔がますます赤くなる。 よく恥ずかしげも無くこんな事が言えるな、と。 ―※―※―※―※―※―※―※― 「やっと着いたね。でももう結構人が来てるね」 「そうですね。ここから立ち見しかなさそうですね」 花火会場に着いた頃には既に人が多く来ていて、土手の上しか開いていなかった。 もう少し早く来ていれば、土手で座りながら見ることも出来たかも知れないのだが。 「ごめんね。私がもう少し早く来てれば…」 「構いませんよ。待ち合わせの時間を決めたのは私でしたし」 申し訳無さそうにするのりを、巴は笑ってなだめる。 「…じゃあ、お詫びと言っちゃ何だけどかき氷買ってくるわね」 「えっ、そんないいですよ」 「遠慮しないで。せっかく来たんだからこういうの食べないと。何味が良い?」 「…それじゃあ遠慮せずに。苺でお願いします」 「分かったわぁ。ひとっ走り買ってくるわね」 「お願いします」 そう言ってのりを見送り、その場に待つ。その待ってる間、巴は一人で考え事をし始めた。 (…付き合って1ヶ月以上経つのに…まだキスしてない…) 思い返すと恋人らしい事はまだあまりしていない。未だに手を繋ぐだけで、さっきみたいにドキドキしてしまう。 他の人がどのペースで事が進んでいくのかは分からないが、巴にはこのペースは少し遅いのでは、と感じられた。 別に焦っているつもりではないが、このままではのりに申し訳ない気がする。 駄目元で告白して、付き合ってくれることになったのりに待たせるのはこっちも辛い。 何とかして、この状況を打破できないものか…。 「…何だか遅いような…」 携帯を広げて時計を見るともう既に10分以上過ぎている。 人が混んでるとは言えこんなに時間が掛かるのはおかしい。 そう思って巴はのりの携帯に電話を掛けた。 数回コール音がなってから、のりの情けない声が聞こえて来た。 『巴ちゃ~ん、どこ~?』 「どこって、さっきと変わってませんよ。…迷子になったんですね…」 『うん…』 「…今どこにいます?」 『えっと…公園の水飲み場の近く…』 「分かりました、今すぐに行きますよ。そこ動かないでくださいね」 『うん、わかったぁ…』 巴は携帯を切るとその場から早足で駆け出した。 冷静に考えればこの人込みならのりが迷子になる事ぐらい、予想できる事…自分の迂闊さを呪った。 のりの言ってた場所に着くと、のりは少し泣きそうな顔でベンチに座っていた。 そののりに巴は駆け寄っていく。 「のりさん、大丈夫ですか? 怪我は?」 「あっ、巴ちゃん…。うん、怪我は無いけど…」 「けど?」 「…かき氷が溶けちゃった…」 のりが申し訳無さそうにカップを一つ差し出す。中のかき氷は確かに半分が溶けており、水が多くを占めていた。 それを巴は受け取る。 「…良いですよ。気にしないで下さい」 「…その上…迷子になったせいで巴ちゃんに来てもらっちゃって…」 「全然気にしてませんから。それに、ジュースみたいで良いじゃないですか」 巴はのりの隣に座り、溶けかけのかき氷をジュースみたいに飲んで見せた。 「うん、冷たくて美味しいですよ。雛苺が喜びそうな甘い苺ジュースです」 「本当?」 「ええ。これはこれで」 巴は笑ってもう一口飲む。それを見て少し心が晴れたのか、のりも少しだけ笑う。 そこで不意に爆発音が鳴り響き、空を見上げると花火が上がり始めていた。 「花火始まっちゃったね…」 「またあの人込みの中に戻るのも大変ですから、ここからゆっくり見ましょう」 「そうだね」 花火が見えやすいように座りなおし、今度は巴の方からのりの手を握る。 それに一瞬驚いたようだが、すぐにのりも巴の手を握り返してきた。 ―※―※―※―※―※―※―※― 「きれいだね…」 「そうですね」 花火を見ながら感想を漏らす二人。 秋の夜風が心地良く、上がっては消える花火が消え行く夏を名残惜しそうにしているように見えた。 のりの方を見ると、のりは花火に見入っているようでずっと空を見上げている。 花火に照らされた浴衣姿ののりは、何だかとても幻想的で大人っぽく見えた。 その姿に、思わず巴は釘付けになる。こんな美しい人が自分の恋人なんだと思うと嬉しくなった。 ずっと見つめていると、巴の視線に気付いたのかこちら側を向いてきた。 「どうしたの?」 「い、いえ…なんでも…」 慌てて目を逸らし、花火の方を見る。花火を見ながら、巴はあることを考えた。 『残す時間も後わずかになってきました! 後わずか、悔いの無い様しっかり見てください!』 アナウンスが響き、もう終わりの方だということを観客に知らせる。 「あと少しだって。何だか名残惜しいね」 「そうですね…」 「ん? どうかした?」 歯切れの悪い巴に、のりは聞き返した。 巴は少し俯いていたが、やがて顔を上げるとのりの方を真っ直ぐに見つめる。 「あの、のりさん」 「なに?」 「えっと、その…」 「?」 少し口ごもった後、再び口を開く。 「その、最後の花火が終わったら…」 「終わったら?」 「…き…キス…しても良いですか…」 「き…キス?」 いきなりそんな事を言われて、のりは思わず聞き返してしまった。 巴はそこまで言ってもう堰が切れたのか、続けて言う。 「付き合ってもう一ヶ月以上経つのに、まだこんな弱気のままで…。このままじゃのりさんにも悪いし…。 …でも、キスしたら何だか変われる…もっと自信が持てる、そんな気がするんです。だから…」 続けざまにそこまで言い切って巴は黙った。心臓の脈打つ音が耳を覆う、顔はもう真っ赤だろう。 のりは一気にそこまで言われ少し驚いていたようだが、しばらくして微笑んだ。 「…うん。でも、一個だけ付け足して良い?」 「なんですか?」 「…それと同時にさ、さん付けを止めてくれる?」 「…呼び捨てにしろ…ってことですか?」 「そう。『のり』ってね。約束できる?」 「…はい。分かりました」 「じゃあ、お願いね」 そこまで話すと、二人は再び花火の方を見た。 最後の花火という事だけあって、最後の盛り上がりを見せるように華やかだ。 『では最後の特大玉です! 見逃さないように注目してください!』 そのアナウンスを聞き、お互いに握り合う手に力が入る。 そして、その花火が空に打ち上がって行く。のりも巴も、同じ空を見上げていた。 この花火が終わったら、私達は変われるだろうか。そんな事を思いながら。 モデル曲:若者のすべて(フジファブリック) http //www.uta-net.com/user/phplib/Link.php?ID=57940
https://w.atwiki.jp/mousouyomi/pages/1828.html
【妄想属性】幼女シリーズ 【作品名】いろんな幼女 【名前】すべてが幼女になる 【属性】100不可思議人の幼女 【大きさ】5才の幼女並みが100不可思議人 【攻撃力】5才の幼女並みが100不可思議人 【防御力】5才の幼女並みが100不可思議人 【素早さ】5才の幼女並みが100不可思議人 【特殊能力】無し 【長所】100不可思議人 【短所】幼女 259 ◆rrvPPkQ0sA 2017/09/24(日) 11 04 25.79ID NWLELRyG すべてが幼女になる 考察 すべてが俺になるのパロディキャラ。 周囲に個人のスペックで勝っている相手がいないので、すべてが俺になるの直下で。