約 495,201 件
https://w.atwiki.jp/macrossf-eparo/pages/126.html
384 名無しさん@ピンキー 2008/09/14(日) 19 04 20 ID 7IAjx49c 〉380乙 久しぶりに覗いたので、被ったりしたらすまんですよ。 23話見てから書いたので、エロは匂わす程度で。 386 果実の雫 2008/09/14(日) 19 05 53 ID 7IAjx49c シェリル・ノームにとって『歌う』という事は、当然の事だった。『シェリル・ノーム』 は歌手だ。ならば歌手にとっての仕事は歌うことなのだから。 けれど、それは間違っていた。 既に歌うという事は、シェリルという存在をこの世に残すこと―――そんな行為になっ ていた。自分にはジーンを遺すことは出来ない。ならば、せめてミームだけでも。 シェリルという存在があったということ。 絶望の淵で人々を勇気づけ、理解しあい、そうしていつしか立ち上がった先で思い出し てもらえるように。 それだけを願っていたはずなのに。 「アルト!」 「シェリル。お疲れ」 舞台袖に立っている青年に、シェリルは自分の声が弾むのを自覚した。 残り時間は少ない。ルカ・アンジェローニが差し出した分析結果は、かつてミシェルが 見せたそれ以上に精細で、だからこそ残酷なまでに現実的だった。 自分自身が、絶望の淵に沈まないために。僅かな希望に縋るために。せめてもの夢を。 そんなことを願ってしまった。 「どうしたの? 今日は確か、飛んでるはずじゃ……」 「ああ。俺の隊の出動回数が多すぎるからって、交代してくれたんだ。ちゃんと最初から 聞いてたんだぜ?」 「本当に?」 「嘘なんかつくかよ」 その腕を取って楽屋まで引っ張りながら、シェリルはスタッフ達に気軽に声をかけてい く。ここに居るのは、シェリルの気概に応えた者たちばかりだった。第三次統制モードで すら生活を賄いきれず配給制に移行した現在のフロンティアの環境下で、彼らは歌を伝え ようと必死になっている。『シェリル・ノーム』の歌で、必死に生きようとしているのだ。 かつて、初めてフロンティアを訪れた時とはまるで違う。 小さなライブハウス。最低限の音響機器。それでも、歌は伝えられる。歌っていられる。 「……ねえ。どうだった?」 「最高さ。お前の歌は」 小さく呟くような声を、それでもアルトは聞き逃さない。胸を張らせるように、背を優 しく叩いて。そうして、誇るように答えるのだ。 「本当?」 「言ったろ。嘘はつかない。芸事なら、尚更にな」 「……ふふっ。そういう所、お父様にそっくりね」 怪訝そうな顔をしたアルトに、シェリルは笑う。楽屋のドアを開くと、腕を解いてドア の外に立とうとしたアルトを、そのまま引きずり込んだ。 「お、おい。シェリル」 「なあに? 今さら何を気兼ねしてるの? 私のこと、全部知ってるくせに」 「……ッ」 笑いながら、それでも一応背を向けてステージ衣装を落とす。ワンピース型のそれは、 ステージ衣装といっても極々普通の服だ。三次元CGによるステージ演出なんて、現在の フロンティアでは――否、今のシェリルには必要ない。声さえ届けば良い。歌さえ届けば ――多分それだけで十分だから。 律儀に後ろを向いているアルトの背を、鏡越しに眺める。女と見まごう長い髪。整った 顔立ちは、生半な女優よりも美しいだろう。 「ねえ」 「なんだ? もう着替え終わって……まだ着替えてないのかよ!」 半裸のままで、シェリルはほんの少しばかりの勇気を振り絞って、振り返る。 一度は振り向き、慌てて背を向けたアルトに近寄り、トン、と額を押し付けた。 「……シェリル?」 両腕で抱きしめる。広い背中は、やはり彼が男なのだと思い知らせる。 「なあ、シェリル。どうしたんだよ」 「甘えてるの」 「はぁ!?」 「……なによ。私だって、こういう事の一つくらいはしたかったのよ」 「背中で良いのか?」 「ん。こんな風に誰かの背中に抱きつけるのを、ずっと夢見てた」 自分には背中しかなかった。どんな時でも。いつでも。ギャラクシーの片隅で生きてい た時から、自分には『他人』しか居なかった。誰もが自分に背を向けていたから。だから、 ずっと遠くでそれを眺めていた。まるで遠く遠く、星を見るように。幻を見るように。夢 を見るように。 「……なあ、シェリル」 「え?」 ぐるり、と抱きしめていた体が半回転する。 気がつけばシェリルは胸板に押し付けられていた。背中に回った腕が自分を抱きしめ、 髪にキスするようにアルトが顔を近づけている。 「……それならやっぱり、こっちの方が良いだろ」 「ちょ、ちょっと」 「それとも、嫌か?」 「い、嫌っていうか。その」 「ん?」 顔が見えないのが救いだった。身長差のおかげで、アルトの胸板しか見えない。アルト にもきっと自分のつむじしか見えていないだろう事が救いだった。 「その、……恥ずかしい、から」 「半裸で背中に抱きついた時点で恥ずかしいだろ。普通」 「それは良いのよ! わ、私が自分で抱きついたんだから!」 「お前はやっぱり良くわからんなぁ」 溜め息混じりのアルトの呟きに、シェリルは自分の顔が熱くなるのが分かった。 「俺は裸で抱きついてる時点で十分に恥ずかしいと思うぞ」 そう呟くアルトが、ぎゅっと強く抱きしめる。息苦しいほどくっつきあった時、気がつ いた。 「……アルト。おっきくなってる」 「男だから仕方ないんだよ!」 素肌に触れる布の感触。硬く、熱くなっている。アルトの白い肌が、真っ赤になってい た。 「なんだ。アルトも恥ずかしいんじゃない」 「恥ずかしくない奴がいるか!」 怒鳴るアルトを見て、シェリルはなぜか喉が鳴った。ククッと笑い声が漏れる。 それは段々と強くなって、そのまま吹き出した。 「あ、あはははっ」 「……お前なぁ。今の状況、やばいって分かってんのか?」 「あははっ。……良いわよ。別に」 涙目になりながら、それでもシェリルはぐっとアルトの首筋に腕を回した。体重と腕力 でアルトを引き下ろす。 ぐ、と重なった唇。アルトは驚いたように目を見開き、そしてすぐに目を閉じた。 シェリルもまた、目を閉じていた。唇を忙しなく奪い合いながら、アルトの服を脱がせ ようとする。 「……ッはぁ」 離れたアルトが熱に浮かされたような目で自分を見る。そこには余計な感情なんて一つ も無い。同情も憐憫も。あるのはただ、強い欲求。求めようとする気持ちだけ。 「私だって、欲しいんだから」 「――ッ」 もう一度、奪う。奪われる。髪に差し込まれ、乱暴なほどに掻き抱かれる。 楽屋の鍵を閉めなくて大丈夫だろうか。 そんな考えが一瞬だけ浮かんで、結局シェリルはそのままそれを忘れることにした。 「……なぁ」 「なぁに?」 楽屋のシートの上に寝転びながら、アルトの髪を弄ぶ。シェリルは、その黒髪を慈しむ ように指先で撫で回す。 「絶対バレてるって。これ」 「そりゃ、ライブ終わってからずっと篭もってればねえ」 「……どうすんだよ。これから」 「別に良いじゃない。私は気にしないわよ?」 顔を両手で覆うアルトに、シェリルは気にした風もなく笑う。 「だって、そうでしょう? アルト以外になんて思われようと、どうだって良いわ。 シェリル・ノームという歌手はみんなのためにあるわ。けれど」 アルトの髪から手を離し、耳元へと唇を寄せる。 「シェリル・ノームっていう女は、あなたと共に在るのよ」 そう囁いた。
https://w.atwiki.jp/fairy-waterfall/pages/39.html
4スレ833 生徒会長室 833 名前:生徒会長室 投稿日:2009/01/30(金) 22 21 16 入れたての紅茶とイチゴのショートケーキが乗った盆を片手で器用に持ちながらアルトはコンコンっと軽く扉を叩いた。 そのままの格好で数秒待つが返ってくる声はない。 それもいつものことなので、アルトはそのまま扉を開いた。 『生徒会長室』 アルトが開いた扉には流麗な文字で書かれた札がデカデカと下がっている。 生徒個人が学校内に専用の部屋を持つなど通常では考えられないが、その部屋の設置を懇願したのが銀河ヒットチャートで常に上位にランクインするトップシンガーで、現三星学園の生徒会長であるならば話は別ものとなる。 当選が決まった直後、シェリルは『生徒は皆平等』という信念の下で教鞭を取る校長や教師に『生徒会長室の必要性』を熱弁し、その日のうちに増築の許可をもぎ取ってしまった。 建てられた当初はその存在に難色を示した学校側もシェリルが本当に公務以外で使う気がないことや彼女の仕事のことで、他の生徒会メンバーや生徒に影響を極力及ぼさないようにという気遣いで建てたことが伝わると、その存在を許容するようになっていった。 まったくたいした行動力だ。 心の中でそう一人愚痴ると、アルトはそっと息を吐く。 扉を閉め視線を前へと向けると幅が2メートルくらいありそうな机にこれでもかと書類が置かれていた。 それらに埋もれるようにしながら必死に目を通しているシェリルが見える。 ノックの音にも、自分の存在にも気付いていないようなシェリルの様子にアルトは再び息を吐いた。 シェリルが学校に来たのは3日ぶり。 つまり、自分と会うのも3日ぶりなのだ。 べつに涙を流して『会いたかった!!』と言ってもらうとか、ぎゅっと抱きしめてほしいとか、キスをしてほしいというわけではないけれど、(・・・・後者二つは、あっていいな・・・・・)それなりの挨拶くらいはしてほしい。 『久しぶり』とか『元気だった?』とか、『寂しかった・・・。』とか・・・・・。 「・・・・・・」 扉の側に立ったまま、ぼんやりとそんなことを考え出したアルトの思考は止まらない。 アルトの脳内でニコリと笑ったり、少し唇を尖らせたシェリルが浮かび始め、その無邪気な笑顔はどんどんその艶を増していく。 ぷっくりとした唇やその感触の記憶がふわりと脳内を横切ったかと思えば、いつの間にか微笑むシェリルからは『服』っという概念が消えている。 まだ、数回しか見たことはないその滑らかな肌の記憶に、アルトの体のどこかがジンッと痺れた。 よからぬ想像に慌てて蓋をすると、アルトは急いでドアに鍵を掛け、シェリルの元へと歩いていく。 鍵を掛けたのは別に変な気を起こしたわけではない。 ただ、久しぶりの二人の時間を誰かに邪魔されたくなかっただけだ。 たとえ、相手が公務に没頭しているとしても・・・・。 「シェリル。進み具合はどうだ?」 「・・・・。順調よ。」 急に掛けられた声に、シェリルが弾かれたように顔を上げた。 相手がアルトだと分かると、入室にも気付かなかった自分自身に苦笑する。 そして、そのまま再び書類へと視線を戻してしまった。 それもいつものことだ。 アルトが邪魔になりにくそうな場所にお盆を置くと、カチャリっという小さな音が立つ。 「・・・・今日のは?」 「イチゴショートとアールグレイのストレート」 「おいしそうね。」 アルトの言葉にシェリルが嬉しそうに笑った。 書類に意識を向けたままということは、しばらくは手をつけないという意思表示だろうか? 少しだけそんなことを考えた後、アルトはケーキ皿の側に置かれているフォークへと手を伸ばす。 自分の手にはいささか小さいフォークを手に取り、先の方からケーキを切ると、ふわふわの生クリームの下からカスタード色のスポンジと間に挟まれた真っ赤なイチゴが覗いた。 危なげなくそれをフォークに乗せるとアルトはまっすぐシェリルへと突き出す。 「口あけろよ。」 「あははは。楽でいいわね、コレ!!」 「今日だけだからな。」 「あら、毎日じゃないの?」 「当たり前だ。」 「残念。」 口と耳はアルトに傾けながらも、シェリルの目は書類を見つめたままだ。 会話はきちんと成立しているのだし、急いで片付けようとしているのがこちらにも伝わってくるから、今日だけは許してやろうとアルトは心の内で呟く。 シェリルが咀嚼し終えるのをゆったりと待ちつつ、タイミングを計りながらケーキを運ぶ自分の姿を想像したアルトの口元がわずかに緩んだ。 自分でちょっと想像するだけでも笑えてしまうのだから、人が見たらよっぽどだろう。 鍵を掛けておいてよかったとアルトは内心ほっと息を吐いた。 「・・・・・・・・」 コツン、コツンと爪の先が目の前のテーブルに当たる度に小さな音がする。 あれから、どれくらいたったのだろうか? 確かなのは時計の短針一つ分と応接用のテーブルが紙飛行機で埋まってしまうくらいの時間がたっているということだ。 外の世界にはすでに夜の帳が下り、いくつか星も見え出しているというのに、一向に自分に向かって掛けられるはずの『終わったわよ。』という声が聞こえてこない。 いい加減、アルトの我慢限界も近づいていた。 待ちくたびれた姿や相手を急かす幼い子供のような姿を見せるなんてことはアルトのプライドが許さない。 だから、何気なさを装いつつ、アルトはそっとシェリルの座る机へと近づいた。 「手伝うことあるか?」 「ないわ。大丈夫。」 未だに終わりが見えない書類の山を前にして、返ってきたのは『必要ない』という返事。 即答かよ!!っと内心零したことは内緒だ。それがどんなにそっけない態度であっても、 ほんの少し配慮に欠けるものだったとしても、シェリルに悪気があるわけではないのだ。 一生懸命になりすぎて、こちらに意識が回っていないだけなのだから、怒ってはいけない。 必死にそう言い聞かせ、努めて冷静に振舞おうとするアルトの口元がわずかに引きつる。 某○休さんのように、『慌てない。慌てない』っと何度も呪文を呟きながらアルトはもう一度優しく言った。 「終わったヤツを会議室に戻して来てやるから貸せよ。」 「いいわよ。大丈夫だって言ったでしょう?アルトは自分のことをすればいいじゃない。」 「・・・・・・・・・」 今のはこちらに配慮してくれただけだ。 気を使って、自分のことは気にしないでいいと言っただけだ。 深い意味などないのだ。 気にするな。っと何度も何度もアルトは自身に言い聞かせる。 シェリルが気付かなくても仕方がないのだ。 まさか、『シェリルを手伝えるように、自身の仕事を早めに終わらせていた』などとは 露ほどにも考えていないだろうし、今までの自分の態度を考えればそんな考えが出てこなくてあたりまえなのだから。 アルトはもう一度軽く息を吸い込む。 今度こそ手伝いを頼まれてやろうと意気込み、口を開いた瞬間、シェリルがアルトの方へと視線を向けた。 「…………」 「…………」 「アルト。」 「なんだ?」 「もう少しかかりそうだから先に帰っていいわよ?」 「・・・・・・・・・・・・」 シェリルの言葉にアルトの中の何かが音を立てて切れた。 確かに、早く帰りたいとは思った。やりたいことだってあるし、やらなければいけないこ ともある。 それでも、ここでシェリルを待っているのは、一緒に帰りたいと思ったからだ。 久しぶりに話を聞きたかったし、自分の話も聞いて欲しかった。 何より、同じ空間に居たかったのだ。 だから、気長に終わるのを待っていたし、手伝おうともした。 帰る気があればとっくの昔に帰っていてもいいはずの自分が残っているのだから、少しは何かを感じてもいいのではないだろうか?! それなのに。 それなのに、このピンクの妖精はしれっと「帰れ」と宣いやがった。 「…………」 アルトの中の何かがぷっつりと音を立てて、キレたのと同時になにかどす黒い感情が流れ出す。 それは、怒りという感情に比較的近いような感覚だった。 先ほどまではどうにか制御できていた自身の心がその箍を外し始め、どこか遠くに自分を感じる。 まるで誰かの記憶を覗いているような不思議な感覚だった。 「アル・・んっ・・・」 反応を返そうとしないアルトを不思議そうに見つめるシェリルの細い顎をすばやく固定し、勢いよく重ねた。 華奢な腕が自分を押しのけようとするのを端に捉えながら、それをあざ笑うかの様に深く貪ってやる。 相手が椅子に座っているのだから、乗り上げて体重を掛けてやれば一発だ。 隙間をこじ開けて中に押し入り、逃げ惑うそれを追いかけて絡め、何度も何度もすすってやる。 ざらりとした温かな感触と共に、イチゴと生クリームの香りが伝わってきた。 甘ったるいその香りが自分が"していること"を自覚させていく。 "何"を? "どこ"で? "誰"と? 「っ・・・・んんっ・・」 くぐもった声が耳を犯す。 抱きしめた柔らかさが胸を締め付ける。 くちゅりっ絡まる感触が欲望に火をつける。 あぁ。止まらない。 まるで他人事のようだとアルトは低く笑った。 椅子に片足を乗り上げてシェリルの股を割り、覆いかぶさるような格好で左手を体のラインに沿わせて下ろしていく。 頬を滑り、首筋へと流れ、豊かな丸みに触れると、ピクンッとした反応が返ってきた。 それに気付かないふりをしながら、胸元のリボンを手探りで解き、抜き取る。 そして、未だに意味のない抵抗を続ける両手に結んでやる。 白い肌に赤いリボンは良く生えるだろう。 そんなことを考えながら唇を解放してやると、目の前の体が力なく傾いだ。 浅い呼吸を繰り返し、必死に息を整える様子を見つめながらアルトは右手を太ももに這わせ、スカートの中へと進入する。 シェリルの体が一際大きく震えたけれど、やめるつもりなど毛頭ない。 右手に触った柔らかな布の感触を辿り、その端から伸びる紐を引いてやると、それは簡単に崩れ落ちてきた。 「ちょっ、と、・・・・・アルトッ・・・・」 まだ息は整わないらしい。涙で少し潤んだ瞳でアルトをきつく睨むシェリルの頬はバラ色に染まり、『スイッチ』が入る一歩手前まできているのが分かる。 途切れ途切れになりながら紡がれる非難の言葉を一応耳に留めながらアルトは流されてしまえば楽なのにっと心の内で苦笑した。 それでも右手はシェリルの肌を滑りながら下腹部へと降りていく。 秘部へと触れる瞬間、もう一度唇を塞いだけれど、その口付けが深くなることはなかった。 アルトの指の感触に、シェリルの体が固くなったのだ。 軽いバードキスになってしまったことを少し残念に思いながら、シェリルに触れている指を ゆっくりと前後させるととろみを帯びた液体が溢れ、絡み付いてくる。 「やだっ!!やだっ、アルトッ!!」 捕らわれてしまった両手で必死にアルトにしがみつきながらいやいやとゆるく頭を振るシェリルの瞳はさらに潤み、肌が微かに熱を上げ始める。 額や頬や首筋を優しいキスでくすぐりながら、アルトはシェリルを侵していく。 絡みつく内壁を擦り、かき回す度にシェリルの体が震え、跳ねる。 左手をシェリルの制服の裾から侵入させ、インナーを捲りあげると大胆な黒い下着が胸元を覆っていた。 慣れた手つきでその留め金を外し、インナーと同じ位置までずらすと、アルトはそこにも唇を寄せる。 肌のよい匂いが鼻腔をくすぐり、唇で感じる滑らかさと熱にアルトの熱も上がっていく。 ぷっくりと立ち上がった胸の突起を舌先で潰したり、煽ったりしながらその感触を楽しむアルトの耳に、わずかに漏れ出したシェリルの嬌声が届く。 いつもより少し高めの声も 鼻先にかかったような声も ひどく耳に心地よい。 もっと、もっとっと際限なく生まれてくる衝動に、アルトの理性がゆっくりと解していく。 「シェリル…」 「やぁっ………んっ…」 「声、ヤバイんじゃないか?」 「!!……ん、っ……」 アルトの言葉にシェリルが震えた。 『学校』で『生徒会長』が『コンナコト』をしているのがバレたら、ただではすまない。 さらに、場所が場所だ。 シェリルの身体が強ばると同時に、中を侵すアルトの指がきゅっと締め付けられる。 これが、『自身』だったらと想像したアルトの下半身の熱がさらに上がる。 狭さを増した内側を再び優しく解きほぐしながら、アルトは自分の存在を伝えていく。 溢れ落ちる愛液の量が増し、アルトの指を汚していく。 部屋に響く水音と内に感じる存在がシェリルの羞恥心を煽る。 気持ちいい感覚だけを追おうとし始めた頭で唯一分かったのは、自分の衝動がもう止まらないだろうということだけだった。 「シェリル…来いよ。」 「ん…」 甘い声と共に伸ばされた腕の中へとシェリルが崩れ落ちてくる。 心地よい重さを感じながら、アルトはもう一度唇を吸い上げ、戯れに舌を絡める。 身体の位置を入れ替えシェリルを下に敷くと、衝撃で白い胸元がぷるんっと揺れた。 そっと、それに手を這わせると温かくやわらかな弾力が返ってくる。 未だに自由にならない手で顔を隠す様子が可愛らしい。 突起の先端にキスをして軽く吸い、舐め上げると残った唾液がテラテラと光を反射した。 もう片方も口に含みながら先ほどの後に指の腹を滑らせると、ぬるぬるとするその感触にシェリルが身体をくねらせた。 熱い吐息が漏れる度に、自分の名前が呼ばれる。 それは、時々途切れたり、間に甘いうわずりが挟まったりするから、一層艶っぽいものへと変わっていく。 耳を犯すその声に嬉しさを覚えながら、アルトはシェリルの秘部へとキスを落とした。 「シェリル。いいか?」 「だっ、だめっっ!!待ってっ!!」 取り出した自身を『入り口』へと当てながら聞いたアルトに返ってきたのは、『待って』の言葉。 痛いくらいに張り詰めている自身の抑えが効かないことも、シェリル自身が待ち望んでる こともお互いによく分かっているはずなのに、シェリルがどうしてそんなことを言うのか分からない。 不思議そうにするアルトに、顔を真っ赤にしたシェリルが懇願する。 「手!!」 「て?」 「・・・解いて。・・・・ぎゅって、できないから・・・」 「・・・・・・・」 言葉にするのが恥ずかしかったのか、そっぽを向いたままそういうシェリルに、アルトの笑みが深くなる。 頬に手を沿わせ、こちらを向けさせるとアルトはもう一度シェリルに口付ける。 深く、深く、丁寧に、丁寧に絡めあい、放すととろみを増した銀糸が後を引く。 間近でシェリルの泣き出しそうなくらいに潤んだ空色の瞳を見つめ、柔らかく微笑んだ アルトは、その笑みを深くし己を一気にシェリルの中へと打ち込んだ。 「んんっーーーーー!!」 一際高く上がるはずだった声を、唇で塞ぎ閉じ込める。 絡みつく熱い内壁に、アルト自身も一瞬息を呑んだ。 一気に放ってしまいたい衝動をギリギリで押さえ込み、時々息をつめながらシェリルの中を掻き回す。 ぐちゅりっという卑猥な音が部屋中に響くような感覚は、アルトを興奮させ、 両手を縛られているために、何かにすがりつくことすらできないシェリルの嬌声は、いつにも増して甘く響く。 追いかけてくる快楽の波から逃げ場を失ったシェリルは涙を零しながら、力なく首を振るしかなかった。 「あ、あぁ・・・・んゃっ、・・・ぁっ・」 全てを溶かしてしまいそうなその声にシェリルも自分と同じようになっていることを感じたアルトはその動きを徐々に早めていく。 「シェリル」 熱い吐息と一緒に耳元で聞こえた声に、シェリルがうっすらと目を開けた。 「あっ・アル・・と・・・・・・もっ、だ・・・めぇ・・」 「っ・・・あぁ・・・」 シェリルの声が聞こえると同時に、中の締め付けがきつくなる。 限界に近かったアルトは、その波に抗うことなく己の熱を吐き出した。 中に注がれる熱いモノと、すぐ側で感じる熱い身体に、シェリルははっと我に返った。 自分が重くなようにと両肘を床に付きながら自分を優しく抱きしめてくれている腕に泣きたいほどの感情が押し寄せてくる。 嬉しかった。 久しぶりに会えたのも 自分を甘えさせてくれたことも 自分を気遣って、待っていてくれたことも ……愛してくれたことも。 全部、嬉しかった。 「アルト。」 大好きな名前を小さく、小さく、シェリルが呼ぶ。 そして、ありがとうの気持ちをこめて、優しくアルトを抱きしめた。 以上です。 大量消費本当にスミマセンでした… orz
https://w.atwiki.jp/fairy-waterfall/pages/59.html
7スレ105 キッチン → ソファーへ… 105 :えっちな18禁さん:2009/03/28(土) 21 20 49 ID 1hnUkTwJ0 94 ↓ 23話みたいに一緒にご飯作ってて、 アルト裸エプロンカッコヨスな様子にdkdkするシェリル。 アルトは割と集中するタイプなので、始めは放置するんだけど… 男の子なので…急に気付いて、キッチンの火を止め、くるりと振り返って、シェリルを抱きしめ、 「ん!んん~」っと反応し出したシェリルを抱えてソファーへ…。 をやりたかったけど、暴走しました。 ネタを生かすことも出来なかった。 たぶん、途中で切れるし、 用事があって30分で戻ってこれないから、少し投下に時間がかかるんだけど、 帰ってきてからのまとめて投下がいいかな? トン・トン・トン トン・トン・トン 包丁がリズムよくなる。 それにあわせて踊るように長い髪が舞い、そして腕が上下する。 自分に向けられた背中の印象は、細くてしなやか。 でも、本当は凄く温かくて、自分とは似ても似つかないことを知っている。 身体の線も、骨格も、肉の付き方も、硬さも、自分とは違うものだ。 筋骨隆々であるとは、お世辞にも言えない。 見た目が男らしいなんてことも言えない。 顔なんか特にそうだ。 髪の毛はさらさら流れてて、つやっつやだし。 肌は白いし、まつげ長いし、唇なんか荒れてもいない。 手入れなんて、あんまりしてないくせに。 そこまで考えてシェリルはつんっと尖らせていた唇を解いた。 解放された途端、形の良いふっくらとした唇が弓形に笑む。 軽くつま先で立って、少し反動をつけた後でシェリルは勢い良くその背中を抱きしめた。 (温かい。) 記憶の中の感覚が消えて、現実のものとすり替わる。 背中から抱きしめたまま、シェリルはそっと息を吐いた。 洗剤の香りとアルトの匂いとが混ざった独特の匂いがする。 (あぁ、やっぱりこれだ。) 息を吸い込むと同時に、胸の辺りが少し苦しくなる。 けれど、落ち着くような感覚も広がるから、どういう反応をしたらいいのか分からなくなる。 だから、もう少しだけ力を込めた。 トン・トン・トン トン・トン・トン 刻むリズムは変わらない。 それが少し悔しくて、でも、それがアルトらしくてなんだか笑えた。 「・・・・シェリル、腕」 「なによ。」 「メシ。遅くなってもいいのか?せっかくいい肉買ってきたんだぞ?」 「手は動いてるじゃない。しっかり刻みなさいよねっ、アルト!!」 勝手に言葉が口から出てくる。 心に浮かぶのとは、違う言葉が溢れていく。 でも、結局アルトはきちんとそれを読んでくれるからそれに甘えてしまう。 素直でないなと思いつつ、シェリルはそっと息を吐く。 付いたため息の意味は自分でも分からなかった。 自分へのため息だろうか? それとも、構ってくれないアルトへのため息だろうか? できれば前者がいいなと思う。 できれば、まだ自分が"そこまで"落ちていないといいなと思う。 できれば、後者でないほうがいいなと思う。 暴走し始める思考を押さえ込むように、シェリルは一度だけぎゅっと力を入れる。 一瞬だけ。 ほんの一瞬だけ、力を入れて、抜く。 奥底に沈めてしまえばいいのだ。 沈めて、鍵をかけて、浮かんでこないようにしてしまえばいいのだ。 そうすれば、誰にも気付かれることはないのだから。 「・・・シェリル?」 無理やり押し込んで意識を戻す前に、名前を呼ばれた。 正確に言えば、シンク急に水が流れた音とアルトの呼ぶ声が、シェリルを引き戻したのだ。 下手をすればただ漏れになりそうな心を必死に留めながらシェリルは慌ててアルトを見上げる。 流れ落ちる水で汚れた手を洗いながら、首だけ振り返っていたアルトと至近距離で目が合った。 「・・・・・・・・」 「・・・・・・・・」 手早くタオルで軽く手を拭くと次の瞬間にはくるりとアルトの身体が回り、 まだ微かに濡れた手が、シェリルの頬に触れる。 冷たいと思う前に重なった感覚が全てを飲み込んでいった。 1回、2回、3回、 我ながら甘いと思う。 突然されたくせに全て許してしまうのだから。 角度を変えて口付けて、 注がれる唾液を全て受け止めて、 絡まる舌をもっと感じたいと、戯れをやめない。 カラカラに乾いていた喉を潤すように、夢中で重ねる。 (あぁ、なんだ。・・・・アタシ、アルトとシたかったんだ。) ぼんやりとしだした思考の中でシェリルは妖艶に笑った。 頭を支える手が左へと代わり、右手が肌を滑り落ちていく。 首筋をなぞり、鎖骨を擽り、右胸へと触れる。 先端を服の上からなぞられ、そのまま腹の横を撫ぜられ、腰、太ももへと降りていく。 スカートの裾が捲り上げられ、ストッキングを丸見えにさせられながらも、 身体を弄る手は止まらなかった。 キスの合間に濡れた吐息を吐き出す。 シェリルの足の間にアルトの右足が挟まり、崩れ落ちそうになるシェリルを支える。 身体が熱いと思った。 でも、それが気持ちいいとも思った。 「シェリル。」 アルトが名前を呼ぶ。 いつもと同じ調子でその首元に抱きつくと、身体がふわりと宙に浮いた。 移動時間はたった数秒。 それでも、アルトの肩口に顔を埋めるこの瞬間がたまらなく好きだと思った。 ソファに降ろされると息つく間もなく、膝が割られた。 そして、ワンピースが邪魔だと言わんばかりの勢いでアルトの顔がスカートの中へと入り込む。 あまりの光景に呆然となっていると濡れた感触が秘部に走った。 「やぁ・・んっっ」 甘い声が上がった。 下着の上からだというのに、舌が這い回る感触はシェリルの身体を震わせる。 下部はどんどん湿り気を増し、ぴったりと肌に張り付いてくる。 ぞくぞくとしたものが背筋を登ってくる感覚に耐えられなくて、何か掴むものを探そうとするけど革張りの ソファーには掴むところなどあるはずがない。 どうしようもなくて、咄嗟にアルトの両肩に手を置き、引き離すように突っ張った。 が、後ろの背もたれがそれを阻止してくる。 「んっ・・・・は、ぁ・・」 漏れる息は熱い。 感じぬようにと固くした身体はすでに陥落しようとしている。 小刻みに身体が震え、少し強めの感覚を与えられる度に跳ねた。 「アルッ・・トッ!!」 短く名前を読んでも反応はなし。 それでも、名前を呼ぶたびに太ももの根元に近い部分に濡れた感触が走っているから、 絶対に聞こえているはずだ。 だから、何度も名前を呼んだ。 「何、だよ。」 もう、何度目か分からない呼びかけに返ってきたのは余裕そうな声。 それでもその目は情欲に濡れていた。 アルトの唾液か、自分の"モノ"かは分からないけれど、 唇が濡れてキラキラと輝く姿はたまらなく色っぽい。 切れ長の目が下からじっと見つめる様子は、シェリルを落ち着かなくさせた。 「・・・ベットが、いい」 「却下」 「なっ・・・」 提案は一蹴。 聞いてくれるものだと思い込んでいたシェリルが言いよどむのと同時に、 スカートの裾が持ち上げられる。 「手、上げとけよ。コレ、脱がせられないから。」 極めつけの脅迫だ。 ストッキングもその下着も丸見えなんて最ッ高に間抜けな姿だろう。 一瞬どうしようかとも迷ったけれど、そんな姿でいたくもなかったし、 どうせ最後には剥ぎ取られてしまうのだ。 シェリルは軽く息をつくと降参するように手を上げた。 いつになく従順なシェリルにアルトが満足そうに笑う。 そして、すぐにワンピースが脱がされた。 「うっわ・・・エロ・・・」 下着姿にさせられたシェリルに、うめくような言葉がかけられる。 「?」 何かいつもと違うかしら?っと自分の姿を省みたシェリルが小首をかしげる。 ブラもショーツもいつもと一緒だ。 違うのは、ガーターベルトくらいだろうか? 「・・・・・なーに?こんなのが、そんなに良かったの?」 形勢逆転だ。 したり顔でにっこりと微笑み、両手をアルトの真っ赤に染まった頬に伸ばして、やんわりと左右に撫でると、アルトが少しだけ悔しそうになる。 そんな姿がちょっとだけ、可愛かった。 誘惑するようにアルトの目の前で足を組み、腕を組んでやる。 濡れた下着の感覚に、自分の熱も戻ってきそうだったけれど、そこは必死に押し隠す。 「アールト?」 止まってしまったアルトの名前を呼んで、こちらを向かせるとシェリルはそっと足を元に戻した。 「シないの?」 「・・・・・これ、どうやって外すんだ?」 「簡単よ。」 シェリルはアルトの手を掴み、 ガーターベルトのストラップに持っていくと、教えるように目の前で外してやる。 興味深そうにそれを見つめるアルトに苦笑しながら シェリルは脇の方を外すと、アルトがもう片方に手を伸ばしてきた。 恐る恐る触れる手が少しくすぐったい。 「・・・笑うなよ」 「だって、くすぐったいんだもん。」 「このっ!!」 「ちょ、ヤダッ!!・・・アルト!!」 外れたのを幸いとばかりにアルトがシェリルの太ももを引き寄せる。 急に身体を動かされたと思ったら、今度は腹部を啄ばまれた。 抵抗するはずの手はあっという間に絡め取られてソファーの背もたれの上だ。 徐々に上へと上がってくる唇の感触に、再びゾクリとする感覚が背筋を這い上がる。 太ももへと回されていた手が、シェリルの背後へと回り、ブラのホックをプチンッと外した。 ストラップのないブラは支えをなくし下へ落ちる。 現れた肌に、躊躇うことなく顔を埋める様子が小憎らしい。 「んあ・・・・」 先端の突起が煽られて、ぷっくりと立ち上がる。 空いた片手がもう片方の乳房を優しく愛撫してくれる。 両手を頭の上で押さえられてしまっているから、身体が微かに反り、アルトへ突き出すような形になった。 濡れた感触。 熱い舌の感触。 触れられる感触。 熱くて熱くてたまらない。 頭の芯がぼうっとしてくる。 身体の上を滑る熱さも後を引く。 「とろっとろだな・・・」 下着の上から軽く2,3度撫ぜられた後、隙間から指が入り込む。 触れるだけでくちゅりという水音がする。 先ほどまでの愛撫でそこは十分に解しており、すでにアルトを受け入れても 傷つけてしまうことはないだろう。 それでも、アルトは内壁を煽るのをやめない。 指を差し入れ、バラバラに動かし、愛液を溢れさせる。 舌を差し入れ、絡むその味を楽しみながら、アルトはシェリルの声を聞く。 「ね、ぇ・・・い・・・れて・・」 上がる甘い嬌声の間に、途切れ途切れになりながら呟かれる言葉。 待ち望んだ展開に、アルトの喉が小さくなる。 「腰、浮かせろよ」 そう言いながら自らの手でシェリルを浮かせ、濡れてしまった下着を剥ぎ取る。 恥ずかしさに思わず足を閉じてしまうシェリルにアルトが笑う。 それを見たシェリルが膨れる。 けれど、頬は真っ赤だから可愛くなるばかりだ。 「・・・可愛いよな。お前」 「うっ////うるさいわよっっっ」 「褒めてるんだろ?」 シェリルの言葉に、アルトが笑う。 シェリルが意地になって更に言葉を紡ぐことがないよう おとなしくさせようと、アルトはシェリルの頭を優しく撫でてやる。 シェリルはアルトのそんな振る舞いに一発で押し黙る。 その合間に、アルト自身も全てを取り去る。 「お前が、来いよ。」 そういって、ソファへとアルトが座った。 立ち上がったアルトのソコを見て、シェリルが僅かに身じろぐ。 それでも覚悟を決めたのか、 シェリルは自らの体を起こしてソファーを降り、アルトの側に少しずつ身を寄せる。 「どう、すればいいの?」 「来いよ」 不安そうなシェリルにアルトが手を伸ばす。 そして、自分を跨がせて座らせた。 膝立ちをするシェリルを優しく撫でてやり、反り立った自身を入り口へと宛がってやる。 正直言って、それが当たっているかは分からなかったけれど、ソコへ宛がうと、 シェリルの瞳が揺れたのだ。 少し、不安そうに。 そして、少し落ち着くように。 何度も、何度も繋がる内に感覚を覚えたのだろうか? それだけ、彼女が自分になじんでくれているならば嬉しい。 心に満ちる感覚に幸せそうになりながらもアルトはシェリルを放さない。 「そのまま、腰落として」 「んっ」 先端からゆっくりと中へ飲み込まれていく。 埋まる度に、アルトの背筋を何とも言えない感覚が這い上がる。 細く息を吐きながら、シェリルはゆっくり、ゆっくり腰を落としていった。 ほとんど収まりそうになったところでシェリルの動きが止まる。 「・・・・シェリル?」 「ちょっ・・と・・・待って・・・・なんか、・・・・深・・・い・・」 そのままシェリルが止まってしまっても、包み込む感覚はアルトを誘惑する。 早く、早くというように、内壁が蠢き絡みつく。 シェリルを待ちたい気持ちもあるのだが、声を上げさせたいという気持ちも同じくらいある。 「・・・・悪い」 「えっ・・・あ・・・あぁぁぁぁーーーーー」 シェリルの意識がこちらへと向いた一瞬を使って、腰を引き落とす。 最奥を強制的に突かれ、シェリルの身体が弓なりに反った。 そして、甘い叫びが上がる。 押し寄せ、いきなり自分を飲み込んだ波に翻弄される間もなく、シェリルの身体から力が抜け、 くたっとアルトのほうへ倒れこんでくる。 アルト自身も一瞬飛びそうになった意識をなんとか繋ぎとめながら優しくシェリルを抱きとめた。 「ま・・てっ・・・・て、・・言った・・」 「悪いとは、言ったぞ?」 「・・・・バ、カ」 身体の内で燻る熱と未だに自身を貫く楔が、シェリルの身体を震えさせる。 そのせいで先ほどの悪口もいつもの勢いがない。 目にはたくさんの生理的な涙が溜まり、程よく上がった体温が汗と絡んだ甘い匂いを立ち上らせる。 目の前では豊満な乳房がたゆみ、柔らかな感触を伝えてくる。 アルトはゆっくりと理性が絡めとられていくのを感じた。 「あっ・・・やぁ・・んんっ」 比較的早いリズムで腰を動かすと合わせてシェリルの髪が舞い、甘い喘ぎが漏れてくる。 必死に自分にしがみついてくる様子が可愛くてたまらない。 首元にまわされた腕も、耳元で聞こえる呼吸もアルトの熱を高めていく。 何度も何度も打ち込んで引き抜き、内壁を擦りあげた。 ガクガクと震える柔らかい身体を抱きとめながら、シェリルを翻弄する。 「あ、・・・・はぁっ・・・あ、・・ァ・・も、・・おか、しく・・・なっ・・」 思考回路はぐちゃぐちゃで、もう何も考えられなかった。 早く熱を解放したくてたまらなかった。 律動を早め、波を生み出し、絡む熱を上げていく。 いい表せないくらいの快楽が襲う。 埋めこんだ内で、自身の熱塊が蕩かされているような感覚に、足が震える。 粗さを増す呼吸にも気付かぬまま、アルトは駆け上がっていった。 「くっ・・・・・・・」 低く呻いた声が聞こえたと思った次の瞬間、自らの内で熱が弾けたのを感じた。 怖いくらいの快楽からようやく解放されるのだと小さく安堵すると同時に、シェリルも最後の波に攫わる。 思わず息をつめたけれど間に合うはずもない。 繋ぎとめようというシェリルの努力もむなしく、それはシェリルの意識を奪っていった。 とりあえず、ここまでです。 2回戦はまた今度、時間が出来たときにでも投下します。 ありがとうございました。
https://w.atwiki.jp/macross-lily/pages/64.html
--シェリル視点-- 「シェリルさん、あの、よかったら、もしよかったらなんですけど、電話番号を交換してもらえませんか?」 3日前、歌番組の収録でたまたま一緒になった時、ランカちゃんが突然そう言ってきた。 顔を真っ赤にした彼女は、ぴこぴこと揺れる髪も手伝って、ウサギみたいで、本当に可愛くて、私は思わず笑みを浮かべてしまった。 「勿論いいわよ」 生憎、私の携帯には通信機能が付いていないので、バックからプライベート用の名刺を取り出し、 「これ、私用の携帯番号だから、遠慮せずにいつでも掛けてきて頂戴」 遠慮せず。と、いつでも。の部分だけ口調を気づかれない程度に強め、名刺を彼女に手渡す。 微かに触れた指は、熱かった。 「あ、有難うございます!」 嬉しそうに微笑む彼女。 ねぇ、私の電話番号がそんなに知りたかったの? そうだとしたら、何故? 私が、銀河の妖精だから? それとも……、 少しくらいは期待していいのだろうか。 目の前の、この純真で無垢な少女にとって、 私が、特別な存在であると。 ランカちゃんと電話番号を交換して3日が経った。 今日も電話が鳴る気配は無い。 というか、久々に休みが取れたので、さり気無く電話をくれない理由を聞こうと意気込んで登校したのだけれど、タイミングの悪いことに、ランカちゃんは仕事で学校を欠席していた。 放課後の教室で、私は相変わらず微動だにしない携帯を眺める。 「自分から聞いてきたくせに」 つい溜息が零れた。 「何が自分から聞いたって?」 「!、アルト」 「どうしたんだ、シェリル。朝からずっと難しい顔して、溜息ばかり吐いてるぞ。授業中も上の空で、俯いてばかりだったし」 俯いていたのは、机の中に入れた携帯が光らないかをずっと見ていたからだ。 「煩いわね、アンタに関係ないでしょ。本当に、小姑みたいな男ね」 「な、お前はまた、人が心配してるのに、そうやってはぐらかして」 アルトの女と見紛う程美しい顔の眉間に、グっと皺が寄る。 そのまま立ち去るかと思ったが、軽く息を吐くと、腰掛けていたた机からおり、私の前の席に、こちらを向いたまま半身を捻り座った。 「なぁ、本当にどうしたんだよ」 「別に、何でも無いわよ」 「何でも無くはないだろう。お前はランカと違って内側に溜め込むからな」 電話を待ちすぎたせいで、私はランカちゃんという言葉に敏感になっていたらしい。 思わずその一言に、いや、一言の中の一単語に、体がピクリと動いた。 「やっぱりランカか」 「アンタ、鎌掛けたのね」 「素直に言わないお前が悪い。で、何で沈んでるんだ」 「…電話が、掛かってこないのよ」 「電話?」 アルトは訳が訳が分からない。という風に、首をかしげる。 「ええ。この間、ランカちゃんと携帯番号を交換してね、いつでも掛けてきて。って言ったのに、彼女、未だに電話をしてきてくれないの」 「未だにって、そんなに経つのか?」 「3日」 「3日!?」 愉快そうに声を上げたアルトを上目で睨み付ける。 「そりゃあアルトにとっての3日は短いかもしれないけど、私はこの3日間、プライベートな時間は全て、携帯を傍らに置いて、ううん、眺めて過ごしてるのよ。長く感じたって仕方がないじゃない」 「悪い。いや、3日でそんなになるなんて、お前は本当にランカのことが好きなんだと思ってさ」 当たり前だ。 好き。なんて言葉じゃ言い表せないほど、彼女が可愛くて、恋しくて、愛おしくて、どうしようもないのだから。 「でも確かに、なんで電話してこないんだろうな。ランカのほうから番号を聞いてきたんだろう」 「ええ」 「アイツもかなり忙しいみたいだけど、電話を掛ける時間くらいは作れそうなものだよな」 同意したくはないが、確かにその通り。 いくら人気絶頂のシンデレラといえ、さすがに電話の時間も作れない程過密なスケジュールではないはずだ。 「つーかさ、シェリル、お前がランカに電話すればいいんじゃないのか?」 「私が?嫌よ」 「なんで」 「私はシェリル・ノームなのよ?シェリル・ノームが、プライベートで、自分から電話を掛けるなんて。それも相手から掛かってくるのを待ちきれなくて。そんなの、私のプライドが許さないわ」 「全く、お前は」 「それに、恥ずかしいじゃない」 そっちが本心か。とアルトが苦笑する。 煩い。後者は2番目よ。と呟いたが、それは、あまりにも見え透いた嘘だった。 --ランカ視点-- 3日前、シェリルさんに携帯番号を教えてもらった。 あくまで自然を装ってに、何気ない風に、そう自分に言い聞かせ、やっとの思いで聞きだした番号。 これでいつでもシェリルさんと繋がれるんだ。 そう思うと、嬉しくて踊りだしてしまいそうになる。 無秩序に羅列した数字も、彼女に繋がるというだけで、とても素敵な魔法の呪文に見えた。 「掛けて、みようかな」 この3日間、私の携帯のディスプレイは絶えずシェリルさんの番号への発信画面になっている。 こんな小さい液晶だから、もしかしたら、視力が少し落ちたかもしれない。 それくらい、ずっと見ていた。 「でも、やっぱり忙しいよね」 今すぐ電話を掛けて、シェリルさんの声を聴きたい。 けれど、彼女の忙しさを考えると、気後れした。 シェリルさんは、遠慮せずにいつでも掛けてきて。と言ってくれたけれど、その優しさに甘えてしまって、本当にいいのだろうか。 「用事が出来たら掛けることにしよう」 呟いて、ベットから体を起こし、自分の部屋を見回す。 何か、キッカケに出来そうなものは無いだろうか。 しかし、この空間に、そんなものは散らばっていない。 辺りには見慣れた光景が広がるだけ。 もし、私たちが友達だったなら、こんな風に、理由を用意することなどなく、ただ、声が聞きたくなったから、或いは、淋しいから。と、なにも考えず、電話を掛けることが出来るのに。 「そう考えると、私たちの関係って、何なんだろう」 シェリルさん。 シェリルさんにとって私は、どんな存在ですか。 そう尋ねたら、彼女はなんと答えを返すだろうか。 「あ、理由、見つけた」 さっきまであんなに気にしていたシェリルさんの忙しさのことは、もう気にならない。 忙しそうなら、また掛ければいいのだ。と気が付いたから。 ううん、嘘。 本当は、 「声が聴きたくて、もう、我慢出来ないんだ」 私は、片手のオオサンショウウオ君を握りなおし、シェリルさんへと繋がる、コールボタンを押した。 --アルト視点-- 想う相手がいるというのは、どんな気分なのだろうか。 シェリルを目の前にすると、いつもそんなことを考える。 今だってそうだ。 シェリルはずっと、ランカからの着信を待って、携帯を眺めている。 多分ランカは、シェリルの多忙を気にして、自分から電話をすることを躊躇っているのだろうから、自分から掛けてみればいいのに、素直じゃないシェリルは、決してそれをしようとはしない。 「まったく、とんだツンデレだ」 「煩いわよ、お姫様」 四六時中ランカのことを想って、ランカの一挙一動に喜怒哀楽する。 それくらい存在の大きな誰かにまだ出逢ったことの無いオレには、その姿が羨ましい。 「いいよな、お前」 「何が?」 「電話が掛かってくる・こないで、そんなに悩めて」 「喧嘩売ってるわけ?買うわよ。無条件で。利子付きで」 拳を握り、ファイティングポーズを取るシェリル。 「違う、そういう意味で言ったんじゃない」 オレは慌てて否定した。 細腕のくせに、柔軟性が手伝ってシェリルのパンチはなかなか強烈なのだ。 「そうじゃなくて、そういう風に四六時中想える相手がいて」 「お陰で毎日大変だけどね」 まあ、それも含めて恋なんだけどね。と、シェリルが呟いた瞬間、卓上に置かれたシェリルの携帯が震えた。 光速と表現してもいい速度で、シェリルはそれに飛びつく。 「!、もしもし」 「あ、シェリルさん、ランカです。今、大丈夫ですか?」 「ええ。今日は久々にオフだったの」 「良かった」 どうやらシェリルの携帯はハンズフリーの設定になっているらしい。 会話が完全に筒抜けだ。 このまま勝手に会話を聞くのは悪いかと思ったが、会話をしている当の本人は、オレの存在など完全に忘れ、電話に夢中になっている。 (まあ、いいか) 他愛も無い内容なので、聞いていても問題ないだろうと判断し、オレは机に腰掛ける。 「この間シェリルさんから教えてもらった化粧水、凄く良かったです!」 「でしょう。あのメーカーはクレンジングオイルもかなりの優れものなの。今度1本あげるわ」 「わー、本当ですか!嬉しい!」 暫くそんな会話が繰り広げられていたが、突然、ランカの声が、急に硬質的になった。 緊張している時の声だ。 「あの、シェリルさん」 「なあに?ランカちゃん」 「今日、シェリルさんに電話をしたのは、聞きたいことがあったからなんです」 「聞きたいこと?」 「はい。答えて、もらえますか?」 「勿論。あなたからの質問なら、なんだって大歓迎よ」 暫くの沈黙の後、ランカは尋ねた。 「シェリルさんにとって私は、どんな存在ですか」 とっさに、オレはシェリルの顔を見る。 シェリルは、驚いた顔をしていた。 そりゃあ、好きな相手から、いきなりこんな告白に等しいセリフを言われたら、誰だってビックリするだろう。 「あなたは、特別。私にとって、一番大切で、あなたといるだけで、生まれてきたことに感謝したくなるほど、大きな存在よ」 シェリルは、一語一語、壊れ物を扱うような慎重さで、答えを口にした。 「じゃ、じゃあ、私のこと、好きですか?」 「ううん、好きじゃないわ」 何を言い出すんだ、コイツは。 電話口の向こうで、ランカがハッとするのが分かった。 「愛してる、よ。それでも足りないくらい、ね」 その時のシェリルの表情は、本当に、妖精と形容するに相応しい、光が零れそうなほど美しいものだった。 想う相手がいて、その相手に想われる。 そんな奇跡みたいなことは、どれくらいの幸せを与えてくれるのだろうか。 オレにその奇跡が降り注ぐまで、暫くは2人を見守っていようと、涙を流すシェリルにハンカチを差し出しながら、俺はそう思った。 終わり
https://w.atwiki.jp/macross-lily/pages/105.html
『好き、で・・・す。シェリ、ル・・・さ、ん』 それは真っ赤な顔で、震える声で、ひどいぶつ切りの言葉で。 そしてありったけの想いの込められたあのコの告白は、どうしようもないくらい私の胸を貫いた。 どういう台詞であのコに私が応えたかは、まあ企業秘密ってことにしておくとして。 大切なのは今、あのコと・・・ランカちゃんと私が、恋人関係にあるってこと。 でも告白された時、思わず噴き出してしまったのは悪かったかしら。仕方がないじゃない。だって『ああ、やっぱりな』って思っちゃったんだから。 何故って?それは簡単。・・・あのコに告白されて、素直に、凄く、嬉しいと感じたからよ。 だから『やっぱりな』って。・・・私もあのコが好きなんだって。わかっちゃったから。 ああもう恥ずかしい。こんなの、私のキャラじゃないのに。でも、もう一度だけ言うわよ。 仕方が無いじゃない、好きになっちゃったんだから。この私、シェリル・ノームが。 そんな夢を見た。 そんな夢を見たのは、ランカ・リーという名の少女で、彼女は宇宙に今をときめくスターである。そして彼女は同じく先輩大スターであり、歌手としてのライバルであるシェリル・ノームの恋人でもあった。 二人の少女が晴れて恋人関係になったのは、かのバジュラとの闘いが終結し、彼らとの和解を成し、彼らの母星、その大地に脚を踏み入れてから割と直後のことである。 同性でありながら何時の間にか恋慕の情を抱いていた憧れの『銀河の妖精』は、今や文字通り自分の手の届くところにあり・・・あれ? 「ひゃっ!?」 手どころか、唇さえも触れられそうだった。今がその時だ。熱くなれ夢見たシェリルを・・・ などと軽く沸騰して混乱しそうになったになった頭をどうにか冷やそうと、一度枕に顔を突っ込む。 そして改めて元の位置に顔を戻してみると・・・いた。 そこに、銀河の妖精ことシェリルは、すやすやと眠っていた。 (ひゃあああああああああ・・・・・・) 色っぽい。それ以外にとりあえず言葉が思い浮かばなかったのはどうなんだろうか。 しかしやっぱり色っぽいものは色っぽくてどうしようもないのだ。 それは恋人同士になってある程度の時間は経つ。ひとつのベッドで一緒に寝たこともある。・・・所謂性的な意味も含めて。 それをしても、目を覚ましたら隣に恋人が・・・それもぐっと美人な恋人が『・・・ぅン』なんて小さく寝息をたてながら 眠っているというのは、 なかなか心臓に悪い。それで死ねたらある意味幸せかもしれない。勿論、絶対に死にたくは無いけれども。 (シェリルさん、昨晩は仕事で遅くなるから先に帰ってって言ってたけど・・・) 現在、兄と二人暮しをしていたアパルトメントから出たランカは、一人暮らしの身分である。 シェリルとは恋人らしく部屋の鍵の渡し合いをしていたりするが・・・ (き、昨日は来るって聞いてなかったよぉ・・・。それに・・・) ごくり、と思わず唾を飲み込むランカ。目の前のシェリルは、「何時もの様に」下着も身に着けずに・・・ 即ち全裸で眠っているようだった。肩口から覗く素肌が、その証明だ。 体型を崩さないようにする為よ、と本人から聞いてはいたが、なかなか真似出来るものではない・ (あんな夢まで見ちゃったし・・・わたし、なんだか・・・) そんな夢を見たのは、愛しい恋人がちゃっかり手を握って離さないまま眠りについたからだ、と考えるランカ。 実際はかつての出来事に由来する二人の間のフォールドウェーブがどうのこうのなどと理由があるのだが、 ランカにとっては知る由もなく、どうでも良いことでもあった。 (・・・責任とって・・・キ、キス、させてもらっても、いいよね・・・?) 再び生唾を飲み込む。そういして、ゆっくりと恋人の唇に自分のそれを近づけていき・・・ 途端、抱きしめられて、キスされた。 「~~~~~~~~~~~ッ!!?んん・・・んんんんっ!!!」 どうやら目の前で狸寝入りをしていたらしい、銀河の妖精改め銀河の小悪魔に。 甘くて深い口付けは10秒以上も続けられ、そろそろ息が苦しくなってところで漸く、名残惜しむようにゆっくりと、唇が離された。ツ・・・と二人の間に結ばれた唾液の橋が淫靡に輝いた。 「・・・ン、フフ。・・・おはよう、ランカちゃん」 シェリルさん。わたしの愛しい愛しい貴女。でもその悪戯が成功して大いに喜ぶ子供のような笑顔は、ちょっとムッときます。・・・それはそれで可愛らしいなんて、お、思ってないんですからねっ。 「もう、ランカちゃんってば。そんなに拗ねないでよ。・・・ま、サプライズでこうして横で寝てたら、きっと私のランカちゃんは『ビックリして、でもドキドキして、そして恐る恐るキスしてこようとする』んじゃないかって思ってたけど・・・ってだから、ランカちゃんってば」 知りません。わたしがこうして身体を横に向けたのはシェリルさんに怒ってるからで、決して紅くなった顔を恥ずかしくて見られたくないからとかなんかじゃですねっ・・・ 「もう、可愛いんだから」 「・・・頭、ぐしぐししないでください・・・」 「でも、気持ちいいでしょ?」 だから知りませんっ。裸の胸、お、押し付けないでくださいってば・・・ 「ねえ、ランカちゃん?」 「・・・何ですか?」 「しても、いい?」 そうくるんですね。やっぱりそうきちゃうんですよね。と言うより、裸で隣で眠ってたのも、全部そこまで狙ってのことでしょう。そんなんですよねシェリルさん? 「そこまでわかってるなら話は早いわね。・・・ね、最近ちょっとご無沙汰だったじゃない。ランカちゃんも・・・私と同じ気持ちじゃなかった?」 「・・・そんなの、言わせる気ですか?」 「それは肯定と受け止めるわよ」 ・・・好きにしてください。わかってますよ。シェリルさんがわたしを、心の底から大好きでいてくれてること。 そしてわたしも、シェリルさん以上に、何時だって愛し合いたいくらい、大好きだってことも。 「ッ・・・ランカちゃん。・・・・・・・・大好きッ」 「・・・わたしも、です」 だから振り向いて、キスしてあげます。不意打ちではなく、貴女と愛し合う為のキスを。 強く抱いたら壊れてしまいそうなほど、繊細で、柔らかなランカちゃんの身体。 だから優しく抱きしめてあげる。伝わってくる温もりが、とても心地よくで好き。 ランカちゃんも私のこと、そんな風に思ってくれているのかしら? 「ンッ・・・」 お互い生まれたままの姿で、抱き合って口付ける。触れるだけのキスから、徐々に唇を啄ばむ様に、そして舌を絡めるように。それでも足りなくて、私はランカちゃんの口内を思い切り舐り回す。 「ふあっ・・・ん、あ・・・」 ぢゅ、ぐちゅ、とイヤらしい音を立てて、私とランカちゃんの舌が絡み合う。多少意識して乱暴に攻めている私に、それでも必死で応えようとしてくれる、愛おしいアナタ。 「シェリルっ・・・さん・・・」 「ランカちゃん・・・好きよ・・・」 一端唇を離して、そんな言葉を交わして。また彼女の顔を引き寄せて。 もうキスだけでどうかなってしまいそうな程に、甘い。とても、甘い、この時間。 「ひぁっ!い、いや・・・シェリルさぁん・・・!」 勿論ただキスだけで終わらせるつもりなんてなく、首筋にも舌を伸ばしながら。 ランカちゃんの薄い草むらに包まれたピンク色の割れ目に、そっと指を伸ばして、優しくかき回してあげる。 「んんっ・・・!そこはぁ・・・っ、あ、あう・・・!!」 「凄いわねランカちゃん・・・もう、こんなに濡れてるわよ・・・」 そう言って差し込んだ指を引き抜いてみれば、ツ・・・と透明の蜜が糸を引いて。それをわざとランカちゃんに見せ付けるようにして、クチュ・・・と口に含んでみれば・・・フフ、顔真っ赤よ?ランカちゃん。 「そ、そんなの、仕方が無いじゃないですかっ。わ、わたしが・・・。シ、シェリルさんのこと・・・好きだから、大好きだから、身体が勝手に反応しちゃうんですっ!」 あら可愛い。嬉しいこと言ってくれるじゃないの。お礼にもっともっと気持ちよくしてあげるから。 「ひ、ああ、あうんっ!そこ、だめ、だめぇ・・・っ!!」 ランカちゃんの小ぶりだけど形のいい胸の突端、ピンと勃った乳首を口に含んで、舌で弄んだり、吸い上げてみたり。勿論下のオクチも容赦なく・・・もとい、優しく弄ってあげて。 あらランカちゃん、もうイきそうなの?身体、小刻みに震えてきてるわよ。 「や、そんな、は、あ・・・!シェリル、さ・・・もうっ・・・イッ・・・うんんんんんんんっ!!!」 あらあら、唇をギュッと結んで、恥ずかしい声を聞かせないようにしたつもりかしら。そんな態度が私には余計にキュッときちゃうわよ、なんて。それに声は出さなくても、貴女のあま~い、蜜はほら、 こんなに・・・ね? 「はぁ・・・はぁ・・・もう、イっちゃった・・・」 「ウフ♪あいかわらず可愛かったわよ。久しぶりだから、何時も以上に感じちゃったんでしょう?」 「そ、そんなこと・・・!・・・あるかもしれませんけど・・・」 素直なコは好きよ。さて、それじゃ・・・ 「次は・・・私の番ね?」 「・・・はい」 攻守交代♪ランカちゃん、腕を上げてるかしら? 聞かせてもらいますね。シェリルさんの一番キレイで、可愛い声。 「あんッ・・・ランカちゃん・・・」 そっと組み敷いて、柔らかい胸を包み込むように触れて、そっと揉みあげて。 そうすればシェリルさんは、胸と同じくらいに柔らかい声で喘いでくれる。 「ん・・・ふぅ・・・あ、は・・・」 震えてるその胸、しっとりと汗で濡れて、乳首はわたしの愛撫にピンと起き上がっていて・・・ シェリルさん、エッチです。すごく色っぽくて、エッチです。大事なことなので2回言ってみました。 「もうッ・・・ランカちゃんのせいで・・んッ」 そのエッチな桜色の乳首をそっと口に含んで、ちゅっと吸い上げてあげれば、 今度はお腹から上がってくるような、くぐもった艶声が出る。わたしだけが知ってる、わたしの為だけのステージに立つ、 シェリルさんの歌声。・・・違うかな。わたしと、シェリルさんの為のステージなんだ。 「ランカちゃんッ・・・!もう・・・胸ばっかり好きなんだから。まあこのあたし、シェリルの胸を生で触れるなんてランカちゃんにしか許してないんだから、ずっと触っていたい気持ちもわかるけどね」 そんな風に考え事しながらシェリルさんの胸を愛撫していたら、ちょっと怒られてしまった。 そんな事を言いながら文字通り胸を張るシェリルさん・・・照れ隠し可愛いです。でも、確かにこのふわふわの胸にずっと触れていたくなる気持ちも確かにありますね。 「と、とにかく。胸だけじゃ・・・ダメでしょう?」 ・・・はい。もっと触れさせて、もっとキレイで可愛い声、聞かせてください。 「ええ。・・・あたしも、アナタに聞いて欲しいわ。シェリル・ノームの一番の声を、ね」 そこで軽く触れ合う程度のキスをする。わたしの愛しいシェリルさん。どうか歓喜の歌を。 「んッ・・・ふぁ・・・!」 シェリルさんの脚を、ちょっとかわいそうだけど大きく広げさせてもらって、 迷わずとろける秘所に口付けて。溢れ出るシェリルさんの香りと嬌声に酔い痴れながら、舌を差し出した。 舐めて、啜って、思う存分にシェリルさんを味わう。この快楽、快感だけは、 どんなステージに立っても得られるものじゃないと思う。ねえ、シェリルさんもそうでしょう? 「知らッ・・・ないわよ、もう・・・!あ、あんッ・・・ランカちゃん激し・・・過ぎッ・・・ひゃ、あん・・・!」 同意は得られず、でもそんなの関係ありません。わたしランカ・リー、止まりません。 表面を蹂躙して、中で暴れて、そのぷっくり膨らんだ小豆を舌で弾いて。シェリルさんの世界で一番キレイな声を、堪能させてもらいます。 「ランカ、ちゃ・・・私、もッ・・・くぅぅ・・・!」 シェリルさん・・・イきそうみたい。中がしまってきたのがわかる。身体の小刻みな震えも激しくなってきた。 ああ、もうすぐ聞ける。世界で一番愛しい人が絶頂を迎える、その甘美な瞬間に放たれる声。・・・さあお願いします、シェリルさん! 「ひゃあ、ぁんッ!!ランカちゃ・・・、ィッ・・・・・くうううううううううう!!!」 その瞬間。わたしの顔にはシェリルさんのそこから噴き出した愛液が飛び散ったけれど、まったく気にならなかった。シェリルさんのその声を聞けたから。そしてわたし自身も全身から溢れ出るような快感で満たされていたから。・・・ちょっとだけ、イっちゃったかもしれない。 「はぁッ・・・はぁ・・・ふぅ・・・」 肩で息をするシェリルさん。わたしはゆっくりと顔を上げて、絶頂を迎えた直後の、そのとろんとした表情を見つめた。・・・うん。やっぱり世界で一番キレイで、世界で一番カワイイです。 「もうッ・・・そんなことばっかり言って・・・まあ、私は、銀河の、妖精なんだから、当たり前の、評価では、あるけどね・・・」 呼吸も落ち着いてないのに、そんな風に胸を張るシェリルさん。はい、やっぱりシェリルさんはそうでなくっちゃですよね。 「そうよ?私はシェリルなんだから。・・・さて、それじゃあ・・・」 「ひゃっ」 急にシェリルさんはにんまりと笑ったかと思うと、わたしの秘所にすっと手を伸ばしてきた。 くちゅ、と音を立てて少しだけ指を入れられる。 「私のアソコを存分に味わいながら、自分もこんなにしちゃってたのよね?ランカちゃんってば、エッチなコね?」 うう、否定はしません。そうです、それもシェリルさんがいけないんです。シェリルさんがあんなにエッチな声を上げるから・・・。 「そう?それじゃ私がそんな声を出しちゃったのもランカちゃんの責任ってことで・・・お互いに、責任を取り合いましょうか」 フフッと微笑むシェリルさん。そうですね、わたしもそれに賛成です、と笑い返した。 「ん・・・それじゃ・・・」 前戯の、キスを交わして。シェリルさんは、わたしを優しく組み敷いた。 今度は、世界で一番幸せなデュエットを。奏でましょうね、二人で。 「ええ・・・一緒に、気持ちよくなりましょう」 「あぅん・・・」 私とランカちゃんの脚が交差して、股間が重なり合う。 「はぁ・・・ん・・・」 わたしとシェリルさんの、一番大事な所が触れ合う。 「あ、はッ・・・く・・・んん・・・ふああ・・・」 「う、ん・・・あぅっ・・・い、い・・・で、す・・・」 ゆっくりと腰を動かし始めると、ランかちゃんと私の柔らかな茂み同士が絡み合って、くすぐったくて、でもとても・・・温かい。 シェリルさんの動きに合わせて、わたしも腰を浮かせる。粘膜が擦れ合って、クチュクチュ音を立ててる・・・恥ずかしいけど、でも本当に、気持ち良い。 「ランカちゃんッ・・・んくッ・・・!いい、わよ・・・!」 「シェリル、さん・・・んああっ!わ、わたしもっ・・・!」 可愛い。気持ち良い。もっと。もっと、このコがほしい。このコの事しか考えられない。 シェリルさん。シェリルさん。シェリルさん、シェリルさん、シェリルさんっ・・・! 「んッ!ひぅ・・・ランカ、ちゃん・・・そこは・・・ッ!!」 「あうっ・・・ここ、擦れ、て・・・気持ち、いいでしょう・・・っ!?」 そんなの言うまでもないわよ。すっかり赤くなって膨らんだ私の陰核とランカちゃんのそれが、ピンッと弾きあって、もう意識が飛んでしまいそうなくらい快感でッ・・・! シェリルさんとわたしの敏感な所、擦れ合って、グチュグチュいってる・・・!わたしのがシェリルさんの中に、シェリルさんのがわたしの中に入ってくる・・・! 「ランカちゃん・・・ッ!私、もう・・・イッちゃいそう、んッ・・・!!」 「わ、わたしも・・・!そろそろっ・・・だめ・・・!」 私の空虚の輪郭をそっと撫でてくれたランカちゃん。転がり出た愛の言葉- シェリルさん。私の、愛しい人。大好きなあなたに、わたしのことばを、ひとつ- 「も、う・・・イ・・・クッ・・・あ、あああああああ!!!」 「シェリル、さ・・・あ、ひ、ああああああああ!!!」 -愛してる- 「・・・・・・・・相変わらず幸せそうで、いいこったな」 やれやれ、と青年は溜息をついた。携帯に送られてきた『友人』二人の実に良い笑顔で映ってる写真を見てのことだ。 「何回目だこれ。ノロケられる相手くらいほかにいないのか?」 「そりゃ、お前が何だかんだで二人がくっつくのに尽力したからだろ。ほれ、本文見てみろよ。『アルト君へ。その節は本当にお世話になりました。おかげで今わたしはとても幸せです』だと。・・・ククッ。いやマジで幸せそうだな、彼女たち」 そんな青年に笑いかける眼鏡の青年一人。隣ではまったく仕方がない奴だ、とか言いながら青色の髪を二つにまとめた少女が頭を振っている。 「・・・。だいたい、もう一度言うが、ほかにいないのかよ。普通こういうのは女友達なんかに送るべきメールだろ」 「いやあ・・・そこはあれだろ。なあ、クラン?」 「わたしに振るな、ミシェル」 「・・・直接言わないようになったから、殴りつけるのだけは勘弁してやる。有難く思えよ、ミシェル」 そりゃどーもと肩をすくめる友人を睨み付け、長い髪を後頭部で結わえた青年は、空を見上げた。 「・・・お前達のと、お前達の居場所は、俺が守ってやる。・・・だから、せいぜい幸せに、な」 浮かぶ表情は、笑顔。 この星は、今日も暖かい。 おわり
https://w.atwiki.jp/macross_psp/pages/21.html
ルート分岐 休憩時の注意 実技試験のコツ 心技体と能力値 時間割 基本パターン 時間割 お祭りルートパターン ルート分岐 「体験入学コース」をクリアすると、TV版準拠の「航宙管制コース」「特殊技術訓練コース」「パイロット養成コース」が選べるようになる。 TV版準拠の3コースをクリアしていくと、順番にルートが開放され、途中に選択肢が追加される。 クリアするルートは関係無く、周回数が関係している模様。(体験入学とSMSのみのクリアで全ルート出現を確認) ルート 選択方法 開放条件 SMS 2年2月2週に「SMS」を選択 「体験入学コース」をクリア 新統合軍 2年2月2週に「新統合軍」を選択 「SMSルート」をクリア 民間 2年9月2週に「民間人」を選択 クリア回数が2回を超える お祭り 1年1月2週に「応募する」を選択 クリア回数が3回を超える 休憩時の注意 恐らく友好度やキャラブースト回数などで休憩時に他のキャラと遭遇するイベントが発生する。 これが発生した場合、そのキャラのキャラブーストが付き、ある程度心技体が上昇するが、HP・MPが回復しない。 趣味で進めている程度なら問題ないが、完全を目指しているとスケジュールが狂う可能性もあるので注意。 実技試験のコツ 試験は良い点数を取ってクリアする事でHPやMPが上昇する。 パラメータの速度を上げ過ぎると操作し辛くなるので、上げ過ぎないように。 それ程難しい内容ではないので、ローリングしないように丁寧に動けば大丈夫。 心技体と能力値 心 技 体 備考 体力 0 0 1 機体のHPが上昇。最大99。 射撃 0 1 0 射撃武器の命中精度が上昇。最大99。 格闘 0 1 0 格闘の有効範囲、命中率、ダメージ、連続格闘攻撃回数が上昇。最大99。 防御 0 1 0 よろけ発生率と防御行動時の削りダメージが低下。最大99。 速度 0 0 1 ブースト性能、出力機動力が上昇。最大99。 集中 1 0 0 索敵範囲が広がる。最大99。 覚醒 1 0 0 SPの回復量が上昇。最大99。 SP 7 7 7 SPゲージの最大数が上昇。最大6。 心:体力、速度 技:射撃、格闘、防御 体:集中、格闘 全部:SP 時間割 基本パターン 1年目 2年目 秋 1週 2週 3週 4週 秋 1週 2週 3週 4週 9月 心 ルカ ナナセ アキミズ クレア 9月 心 カグラ シラカワ ヒルダ ミシェル 技 ミシェル シラカワ ゲイリー ヒルダ 技 アキミズ カグラ ヤマシロ ホシムラ 体 アルト カグラ ホシムラ クラン 体 ゲイリー ルカ アルト ナナセ 10月 心 ヤマシロ シラカワ ヒルダ ルイス 10月 心 ホシムラ ルイス クレア ミシェル 技 ピノン アルト クレア ナナセ 技 ナナセ アキミズ ゲイリー アルト 体 ランカ ルカ ランカ ヤマシロ 体 ピノン シラカワ ヒルダ ピノン 11月 心 ゲイリー ナナセ シラカワ クラン 11月 心 カグラ ピノン ゲイリー アルト 技 ルカ アルト ピノン ヒルダ 技 ルカ ヒルダ ルカ ピノン 体 ミシェル ホシムラ ナナセ ミシェル 体 クラン ルイス ナナセ シラカワ 冬 1週 2週 3週 4週 冬 1週 2週 3週 4週 12月 心 ルイス ヤマシロ ランカ クラン 12月 心 ヤマシロ アキミズ アルト クラン 技 アキミズ カグラ クレア ホシムラ 技 ミシェル ナナセ ルイス ゲイリー 体 シラカワ ゲイリー クラン ルカ 体 ホシムラ カグラ ヒルダ ヤマシロ 1月 心 カグラ アルト アキミズ クラン 1月 心 ナナセ アルト ヒルダ ルカ 技 クラン ミシェル ルイス ヒルダ 技 ルカ クラン ルイス アルト 体 ヒルダ ゲイリー ホシムラ アキミズ 体 アルト ミシェル ピノン ナナセ 2月 心 ナナセ クレア シラカワ ヒルダ 2月 心 ミシェル アキミズ ゲイリー ピノン 技 ヤマシロ ゲイリー ピノン アキミズ 技 クレア ピノン ナナセ ルイス 体 シラカワ ミシェル カグラ ルイス 体 ヤマシロ カグラ アキミズ クラン 春 1週 2週 3週 4週 春 1週 2週 3週 4週 3月 心 ルカ ヤマシロ ホシムラ ランカ 3月 心 アルト ミシェル ルイス クラン 技 ミシェル カグラ ルイス クラン 技 シラカワ ピノン ミシェル アルト 体 アルト シラカワ クレア アキミズ 体 ランカ クレア ホシムラ ナナセ 4月 心 クラン ナナセ カグラ クレア 4月 心 ピノン ホシムラ ルカ アルト 技 ルカ ランカ クラン ミシェル 技 ゲイリー ミシェル クラン ヤマシロ 体 ヒルダ ゲイリー ヤマシロ ホシムラ 体 アルト ルカ ルイス クレア 5月 心 ルイス アルト ミシェル ルカ 5月 心 ホシムラ ヒルダ ナナセ アキミズ 技 シラカワ アキミズ ホシムラ ナナセ 技 ランカ ピノン シラカワ アルト 体 ピノン ゲイリー クレア クラン 体 ナナセ ルイス ゲイリー ヤマシロ 夏 1週 2週 3週 4週 夏 1週 2週 3週 4週 6月 心 ミシェル ルカ アキミズ ゲイリー 6月 心 ルカ ランカ シェリル ホシムラ 技 カグラ シラカワ クレア ルカ 技 クラン シェリル アキミズ シェリル 体 ヤマシロ クラン ミシェル アルト 体 シェリル ヤマシロ ランカ ピノン 7月 心 シラカワ ピノン ルイス ゲイリー 7月 心 シェリル ナナセ ランカ ナナセ 技 カグラ ランカ ミシェル アルト 技 ランカ ランカ シェリル ヒルダ 体 ヒルダ ルカ ピノン アキミズ 体 カグラ シェリル ルカ シラカワ 8月 心 ヒルダ クレア ミシェル ナナセ 8月 心 クラン ランカ ヤマシロ ゲイリー 技 ヤマシロ ルカ ホシムラ ランカ 技 シェリル ブレラ クラン ヒルダ 体 ホシムラ ルイス クラン ミシェル 体 クレア アルト ランカ カグラ 3年目 1週 2週 3週 4週 9月 心 ルカ 技 ミシェル 体 アルト 時間割 お祭りルートパターン 1年目 2年目 秋 1週 2週 3週 4週 秋 1週 2週 3週 4週 9月 心 ルカ ナナセ アキミズ クレア 9月 心 ヤマシロ ルイス ランカ ゲイリー 技 ミシェル シラカワ ゲイリー ヒルダ 技 ルイス ミシェル ヒルダ ルカ 体 アルト カグラ ホシムラ クラン 体 シェリル アキミズ ナナセ アルト 10月 心 ヤマシロ シラカワ ヒルダ ルイス 10月 心 ヒルダ カグラ シェリル アルト 技 ピノン アルト クレア ナナセ 技 ピノン アキミズ ヤマシロ クレア 体 ランカ ルカ ランカ ヤマシロ 体 ミシェル ゲイリー ホシムラ ルカ 11月 心 ゲイリー ナナセ シラカワ クラン 11月 心 ヒルダ ヤマシロ ヒルダ アルト 技 ルカ アルト ピノン ヒルダ 技 カグラ ミシェル シェリル ナナセ 体 ミシェル ホシムラ ナナセ ミシェル 体 ピノン ルイス クラン アキミズ 冬 1週 2週 3週 4週 冬 1週 2週 3週 4週 12月 心 ルイス ヤマシロ ランカ クラン 12月 心 ミシェル シラカワ クレア ヒルダ 技 アキミズ カグラ クレア ホシムラ 技 クラン ホシムラ ナナセ ルカ 体 シラカワ ゲイリー クラン ルカ 体 ホシムラ ルカ ランカ アルト 1月 心 カグラ アルト クレア ゲイリー 1月 心 カグラ ゲイリー アキミズ シェリル 技 クラン ミシェル ヤマシロ ランカ 技 ルイス ヒルダ カグラ ルイス 体 ヒルダ ゲイリー ホシムラ シェリル 体 ピノン ルカ ミシェル クレア 2月 心 ミシェル カグラ クラン ホシムラ 2月 心 ピノン アキミズ ナナセ シェリル 技 アキミズ シェリル ルイス アキミズ 技 シェリル シラカワ ランカ ゲイリー 体 アルト ピノン ナナセ シラカワ 体 ランカ ルカ シラカワ クラン 春 1週 2週 3週 4週 春 1週 2週 3週 4週 3月 心 シェリル クレア ホシムラ ランカ 3月 心 ルイス アルト ルカ ミシェル 技 ランカ ゲイリー ルカ ナナセ 技 カグラ シラカワ ランカ クレア 体 カグラ ルイス ヒルダ ピノン 体 ミシェル ナナセ ホシムラ ランカ 4月 心 シェリル アキミズ ピノン ナナセ 4月 心 ヤマシロ ホシムラ ルイス ピノン 技 クラン シラカワ アルト クラン 技 アルト アキミズ ランカ シェリル 体 ヤマシロ ルイス クレア ゲイリー 体 シェリル クラン ミシェル アルト 5月 心 アキミズ ホシムラ ピノン クレア 5月 心 ホシムラ ナナセ クラン ルカ 技 カグラ クラン ルカ ゲイリー 技 アルト ゲイリー シェリル ナナセ 体 シラカワ シェリル ヒルダ アルト 体 ヒルダ カグラ ミシェル ルイス 夏 1週 2週 3週 4週 夏 1週 2週 3週 4週 6月 心 クラン ランカ ミシェル ヤマシロ 6月 心 ランカ ヒルダ ピノン ミシェル 技 ヤマシロ クラン ランカ ホシムラ 技 ミシェル ピノン ランカ ルイス 体 アキミズ クレア ピノン シラカワ 体 シェリル ゲイリー ホシムラ シェリル 7月 心 アルト ルイス ルカ ランカ 7月 心 シラカワ ルカ カグラ シラカワ 技 ミシェル ピノン シェリル アルト 技 ゲイリー カグラ クレア ヒルダ 体 カグラ クレア アキミズ ヒルダ 体 ピノン ナナセ ヤマシロ クラン 8月 心 シェリル クラン ルカ アルト 8月 心 ホシムラ クレア ゲイリー ルカ 技 ヤマシロ シラカワ ホシムラ ナナセ 技 ミシェル ルカ ナナセ ヒルダ 体 クラン ルイス ヤマシロ アキミズ 体 ナナセ ヤマシロ クラン アキミズ 3年目 1週 2週 3週 4週 9月 心 アルト 技 シェリル 体 ランカ
https://w.atwiki.jp/macross-lily/pages/74.html
もっと長引くと予想されていた収録。 でも、トントン拍子で進んで予定よりも早く終わった、そんな珍しいある日。 「これなら夕飯に間に合うわね~」 銀河の妖精は、トップスターには似合わない、だが「妖精」というにはぴったりな無邪気な笑みを零して、鼻歌交じりに車に乗り込んだ。 車が緩やかに揺れる度に、家の鍵がポケットの中でチャリチャリと鳴る。 コツコツとブーツの踵でリズムを取りながら、新曲を口ずさみ、たい焼き型の携帯を取り出して時刻を確認。 表示されたのは「18」と「38」の数字。 (確か17時には終わるっていってたわよね……) 昨夜交わした会話を思い出し、「なら今は夕食を作ってくれている頃かしら?」と推測する。 今日のご飯はなんだろ? 中華? 和食? それとも洋食? (個人的には洋食を希望ね……) 別に中華が嫌だとか、和食が嫌いだとか、そんなんじゃない。 ただ、その。 (だって……うまく使えないんだもの……) フォークとナイフだったらバッチリだ。 何せあのグレイスに教え込まれたのだから。 でも、あの二本の棒だけは、どうにもこうにも上手く使う事が出来ない。 (べ、別に使えるのよ? でも……えっと、ニギリバシ? だっけ? で、お子様がやる持ち方だって……アルトもミシェルもそう言うから、なんとかマスターしよと頑張ったんだけど……) アルトの呆れ顔と、ミシェルの小馬鹿にしたような顔が浮かんできて、シェリルはむっと口を尖らせた。 帰ったらランカちゃんに教えて貰って猛特訓をしよう。 そう決意していると、運転手の慇懃な言葉が目的地に到着したことを告げた。 礼と労いの言葉を述べ、車を降りる。 玄関は直ぐそこなのに、無意識の内に自然と急ぎ足になっているのか。 ストロベリーブロンドの髪が歩にあわせてふわりと舞った。 【 じゃのめでおむかえ 】 「ただいま」 玄関を開けると同時にシェリルが言い放つと、直ぐに返事が返ってきた。 「あぁ、おかえりなさい」 しかしそれはシェリルが予想していた明るくて元気な声ではなく、もっと落ち着いたトーンの声。 奥から顔を出して出迎えてくれたのは、赤いギンガムチェックのエプロンを纏った女性。 仕事中は厳しい眼差しで業務をこなす彼女だが、プライベートはやはり別。キャサリン・グラスは柔らかく笑ってシェリルを迎えた。 「あれ、キャシー?」 「なに、その残念そうな顔」 シェリルのきょとんとした顔を見て、キャシーがくすくす笑う。 そうして「ランカちゃんだと思ったの?」とイタズラに言った。 「なっ、別にそうじゃないわよ。ただ、こんなに早く帰ってくるの珍しいなって……」 「ふぅ~ん?」 キャシーのニコニコとした表情に対して、シェリルはむぅーと不機嫌そうな顔をする。 うっすらと赤くなった頬を、キャシーは愉快げに突ついた。 「ゴメンなさいね、ランカちゃんじゃなくて」 「もっ、キャシーのバカっ」 頬を突いたと思ったら今度は頭をくしゃくしゃと撫でたりと、好き勝手にやるキャシーの手を「いっつもそうやって子供扱いして」と言いながらペシペシ叩いて追い払おうとするシェリル。 その様子は構われ慣れていない子猫のようで可愛らしい。とか思ったが、でもそんな事いえば本気で照れて怒りかねないので、賢いキャシーはただ笑うだけで、大人しく手を退けた。 引き際をキッチリ心得ていてこそ大人の女である。 「というか、珍しいのは貴女でしょ。いつもなら貴女が一番遅いのに」 シェリルの脱いだコートと荷物を受け取り、廊下を先に歩くキャシーが言う。 仕事がないのならランカが一番早い(学校から寄り道せずに帰ってきた場合だけど)。 次いで帰ってくるのは、家庭に入ったからと定時に上がれる業務に異動したキャシーで、その次がオズマかブレラのどちらか。そして最後にシェリルが帰宅するというのが日常である。 シェリルはキャシーが言うことにも内心で納得せざるを得なかったが、ぶっきら棒に「まぁ、たまにはね」と呟くように答えて後に続いた。 キッチンの方から柔らかく甘い匂いが漂ってくる。 その匂いをシェリルは猫のようにすんすんと嗅いで、「ご飯なに?」と首を傾げた。 「あなたの好きなクリームシチュー」 「ほんと!?」 「嘘ついてどうするの?」と言う前に背中からシェリルにガバッと抱きつかれ、口から出る予定だったキャシーの言葉は「きゃっ」という可愛らしい奇声に変わった。 「こらこら」 「ねね、とうもころし入ってる?」 「ちゃんと入れたわ。でも、『とうもころし』じゃなくて『とうもろこし』でしょ」 「……とうもころし?」 シェリルの重みで少し前屈みになりながら歩くキャシー。 シェリルはキャシーの首根っこに捕まり、半分おんぶされているような形で足をブラブラさせた。 「ノー。とうもろこし。リピードアフタミー?」 「……とうもこ……もぅ! コーンでいいもん!」 足がバタバタ動かして、シェリルは頬を膨らませる。 キャシーは「はいはい」と笑いながら、「それにしても軽いわねぇ~」と呟いた。 「何が?」 「貴女が。相変わらず軽いわ。寧ろ軽すぎ」 「そう?」 「筋肉だって多少は付いてるし、結構食べてるのに……なんでかしらね?」 ――――ほんとに羽でも生えてるのかしら。 キャシーはそう呟こうとして、なんとなくやめた。 不意にもう一人の義妹の不安そうな顔が浮かんできて。 それで、その表情を意味がなんとなく分かって、キャシー自身もなんとなく不安になったから。 「キャシー?」 「……なぁに?」 きょとんとした顔で小首を傾げるシェリルに、キャシーは微笑み返す。 リビングの三人掛けソファーにシェリルを降ろして、荷物とコートを傍らに置いた。 「はい、到着。手洗いうがいしてきなさい」 「はーい」 シェリルはのんびりと返事をして洗面所に向かう。 その背を見送ってから、キャシーはキッチンに戻った。 * * * * 「遅いわねぇ」 「そうだなぁ」 自分の席に着いて、時計を見上げるキャシーとオズマ。 ソファーに座って雑誌を読んでいたブレラも、その膝でゴロゴロしたいたシェリルも、二人の言葉にチラリと時計を見上げた。 帰宅予定時刻をもう2時間程オーバーしている。 収録が長引いているのだろう。そうは分かっても、心配になってしまうのは仕方がない。 シェリルはのそりと起きて携帯を取り出す。 そこには新着メールも着信もなくて。シェリルは凛々しい眉を顰めて、白いタイ焼き型の携帯をソファーの隅に投げた。 「……ランカちゃん、おそい」 しゅんと項垂れるシェリルの頭に、ブレラがぽふっと手を置く。 不機嫌なシェリルを、どうにか宥めようとするブレラ。 そんなブレラに 「ねぇ、今日って確か、Nスタジオで収録って言ってたよね?」 「? あぁ、そうだったと思うが……」 そんなブレラにシェリルが問う。 ブレラが肯定すると、ふむと一人頷いて、 「……結構近いわね。ちょっと行ってくるわ」 シェリルはソファーから飛び降りた。 「え、シェリル!?」 キャシーが制止する声も届かず、シェリルは「直ぐ戻るから!」と残して玄関から飛び出していく。 小気味の良いリズムを刻みながら、走る速度を上げていく。 スタジオに着いた時には、シェリルは寒空の下にも関わらず、うっすらと汗をかいていた。 ふぅーっと息を吐くと、目の前で白くなって夜空に消えて行く。 (あ、そういえば帽子もサングラスも忘れちゃった……) そんなことに気付いたけど、「まぁ、いっか」と苦笑で誤魔化しておく。 遅くなる時は必ず連絡をくれるから、つい心配になって此処まで来てしまったけれど、どうしよう。 ちゃんと考えずに突っ走ってしまった自分が少し、いや、かなり恥ずかしくなったが、走って乱れた自身の髪を手櫛で梳いてやり過ごした。 「どうしよ……」 呟き、とりあえずポケットに手を入れる。 でも、そこにある筈の物なくて、シェリルはぎょっとした。 「……ケータイも忘れた」 その場に蹲るシェリル。 ちょっと泣きたくなってきたが、こんな所で一人で泣くなんて「シェリル・ノーム」はしない。 溜息をちょっと吐いて、とりあえず待っていようとNスタジオ前にある公園へ。 シェリルはブランコに腰掛けて、ぼんやりとスタジオの方を見た。 「……さむ~」 唐突に寒さを思い出して、シェリルは身を震わせた。 変装用の帽子も、目を保護する為のサングラスも、防寒用のコートも忘れて何をやっているんだろうか。 自分に自分で呆れてしまう。 「……なにやってんのかしら」 あの子のことが心配で思わず飛び出しちゃったけど。 これって、みんなの心配を増やしただけじゃない? ポツリ。と、頬に冷たさを感じる。 空を見上げると、厚い雲が頭上に広がっていて。 ポツポツ、ポタポタ、パラパラ……そうリズムは早くなって、冷たい雫が降り注いできた。 「……つめた」 ざぁーっという鞭みたいな雨じゃなくて、ぱらぱらとしっとり降ってくる雨。 冷たいけれど、不思議と不快には思わなかった。 幼い頃に体験した雨は、もっともっと冷たくて、あまり綺麗じゃなくて。 だからフロンティアにきて体験した雨は、あんまりにも綺麗で。 雨は嫌いじゃない。 晴れてるのも好きだけど、この瞳は強い光に弱いし。 「……何処で聞いたんだっけ………」 雨の歌。昔、何処かで聞いた、子供が歌っていた歌。 可愛らしくて、どうしてか羨ましくなって、妙に耳に残った歌。 雨のリズムを聞きながら、ゆっくりと思い出す。 あめ、あめ。ふれ、ふれ。じゃのめで。 (……えっと……こんな感じ?) 「……あめ あめ ふれ ふれ」 ――――かぁさんが。 「……ぁ」 そこで、なんで羨ましいと思ったのか思い出す。 シェリルはふっと力を抜いたように、微かに笑った。 「バカね……もう、おかあさんも……グレイスもいないのに……」 雨がじわじわと体温を奪って行く。 手足がだんだん悴んできて、感覚が薄くなっていくのが分かった。 冷たいのは、嫌いじゃないけれど。 寒いのは、あんまり好きじゃない。 携帯もなくて、コートもなくて。 サングラスもなくて、ランカちゃんもいなくて。 雨だけが降っていて、今は夜で。 明るすぎるのは得意じゃない。 でも、暗いのは好きじゃない。 不意に昔の感覚が蘇りそうになって、緩く頭を降る。 シェリルは、歌の続きを歌えなかった。 * * * * (うわ~! もっ、すっごく遅くなっちゃったよ~!!) ランカはスタジオの廊下を慌しく駆けながら、心の中で叫んだ。 バタバタと走りながら、オオサンショウウオ君を握って時刻を表示。 予想よりも遥かに時は進んでいて、ランカはぎょっとした。その拍子に足を絡ませて転びそうになったけど、壁に捕まってなんとかセーフ。 「あぅ~」 お兄ちゃん達怒ってるだろうな。 キャシーさんも怒ってるだろうな。 (……シェリルさんは……拗ねてる、かな?) 拗ねたシェリルさんのご機嫌を治すのは大変だけど、その拗ねた様子も可愛いから好きだなぁ~。 とかランカは内心で惚気つつ、再び走り出してオオサンショウウオ君で電話をかける。 オズマだと怒鳴られるし、ブレラは……携帯電話とか持ってないし、キャシーさんが一番冷静に対応してくれるだろう。 と、ランカなりに判断を下して、キャシーに電話をかけた。 「あ、キャシーさんですか? ご、ゴメンなさいっ。プロデューサーとディレクターが喧嘩しちゃって、それで色々長引いちゃって……」 キャシーのちょっと怒っているような、でも本当に心配そうな声が痛い。 ついでに電話越しで怒鳴り散らしているオズマの声も耳に痛い。 ランカはゴメンなさい~と平謝りしているような気分的でスタジオ内を駆けて行く。 「え、シェリルさんが!?」 が、キャシーがいった言葉に、ランカは思わず足を止めていた。 ランカちゃんを迎えに行くって言ったまま、帰ってこない上に、携帯電話も忘れたらしく連絡も取れない。という言葉に。 「え、えぇっ、う、うそぉ!!」 なんでそんなことになってるの!? ランカは大きな声で叫びそうになって、ぐっと唇を噛み締めた。 早く探しに行かなきゃ! ランカはまた走り出す。 でも今度はバタバタという落ち着きのない駆け方ではなく、グッグッと力強く進む駆け方で。 エントランスを抜けて外に出ると、パラパラという雨の音が耳に届いた。 風はないけれど、雨に濡れる空気はとても冷たくて、思わずぶるりと体が震える。 ランカちゃん、送って行くよ。 そうスタッフの一人から声がかかる。 それを丁重に辞退して、代わりに傘を借りて外に飛び出した。 雨だって嫌いじゃないけれど、濡れるのだって時には楽しんでいるけれど。 でも、冷たいの得意じゃないし、寒いのだって好きじゃないし。 こんなに暗い中で一人でいたら、心細くなっちゃうんでしょう? 知ってますよ、あなたはとても脆いところがあるって。 (シェリルさん……!) 強く呼んで、周囲を見回す。 一人で震えていたらどうしようとか、みつからなかったらどうしようとか。 そんな不安がよぎって、心臓が不整脈を奏でた。 でも、目当ての人物は直ぐに見つかった。 傘もなくて、上着も着てなくて、薄着で。帽子もサングラスもしてなくて、ただずぶ濡れになっているその人。 「シェリルさんっ!」 強く呼んだら、なんだか怒っているような声になってしまった。 ビクッと驚いたように跳ねる肩越しに、降り返ってくれる。 バシャバシャと水溜まりを蹴って、彼女の許に駆けて行く。 いつもふわふわしてる甘い色のストロベリーブロンド。 その綺麗な髪は雨水を吸って重そうに肌にはりついていて。 冷えて赤くなって悴んでいる指先とか、表面温度が低くて、もともと色白なのも相まって白くなりすぎてる頬や首筋とか。 それを見たら、「何をやってるんですか!?」なんて言えなくなって、ゴクッと言葉を丸ごと飲み込んでしまった。 シェリルの澄み切った青空のような瞳が泣いているように見えたけど、次の瞬間には柔らかく細まって。 そうして、嬉しそうに笑った。 「ふふ……」 「な、なんですか、もぉ……そんなことより、なんでこんな……ずぶ濡れじゃないですか……」 あんまりにも嬉しそうに笑うから、思わず心臓が跳ね上がって声の端がブレてしまった。 こっちの気も知らないで。と思ったけれど、それは自分も同じかと思って、言うのをやめる。 傘の中に入れてあげて、冷たくなった頬に触れてみた。 触れた肌は思った以上に冷たくて。本日二回目の「ぎょっとした」声を内心で上げる。 「どのくらいココにいたんですか!?」 なのに、シェリルさんは相変わらず嬉しそうに笑ったままで。 それはとても幼くて屈託な笑みで。 そんな顔のまま「わかんない」と返事をされてしまったから、ランカは言葉に詰まった。 そういう不意打ちの可愛い笑顔とか、やめて欲しい。 言葉を忘れてしまうから。 シェリルはにこにこしながら、ランカの手に頬を摺り寄せる。 あんまりにも嬉しそうに笑っているから、ランカは思わず小首を傾げてしまった。 「……あの、どうしたんですか?」 「ふふ。ないしょ」 ずぶ濡れの妖精は、やっぱり嬉しそうに笑って。 悪戯をするように「ないしょ」だと囁いた。 そういう顔も好きだけど、今はそれどころじゃない。 ランカは見蕩れかけた自分を押し留めて、シェリルの手を引いた。 濡れたままになんかさせておけない。 (早く帰らなきゃ。このままじゃ風邪ひかせちゃうし、それに……) ランカは手をしっかり握って早足で歩き出しながら、チラっとシェリルを見た。 髪と同じように雨を吸って重くなった服が、シェリルのカラダに張り付いていた。 でもそれが綺麗なカラダの稜線を浮き出させていて、正直目に毒だったりもしたけど、それはランカだけの内緒である。 雨が傘を打つ音に合わせて、シェリルが何かを口ずさむ。 メロディーは辛うじて聞き取れたけど、歌詞は雨の音に紛れてよく聞こえなかった。 半分鼻歌混じりの、短いフレーズの歌。 子供が歌うような小気味のいいリズムに、分かりやすい旋律。 それを口ずさむシェリルは、やっぱり嬉しそうで。 そんな風に笑いながら、シェリルは自由に速度を変えて、歩幅を変えて歩く。 だから、傘から何度も抜け出してしまって、ランカは困ってしまった。 「濡れちゃいますよ~」 「もうビショビショだもの。今更よ」 なんでそんなに楽しそうなんだろう? 寒くて、冷たくて、身体中冷え切ってしまっている筈なのに。 パシャパシャとシェリルがじゃのめを楽しげに蹴飛ばす。 ちっちゃい子みたいに、無邪気に。 家まであと三分の二という距離まで来ると、傘を差して歩いてくるブレラと会った。 ブレラもずぶ濡れのシェリルを見てぎょっとしたが、シェリルはブレラのそんな顔を見て楽しそうに笑った。 「お兄ちゃん! 早く帰ろっ!」 「あ、あぁ」 シェリルの空いている手をブレラが握って、自由に歩くシェリルの動きを制限して傘に入れる。 ランカの傘と、ブレラの傘。 ランカの手と、ブレラの手。 その二つの傘に入れられたシェリル。 その二つの手に握られる、シェリルの両手。 シェリルはやっぱり嬉しそうに笑っていた。 「オズマお兄ちゃんキャシーさん、ただいまぁ!」 「今帰った」 「遅いぞランカぁ!!」 「もぉ、ほんとよ。シェリルも勝手に飛び出し……」 玄関を開けると同時に叫ぶと、飛び出してくる怒声とちょっと怒っているような口調の声。 でもオズマもキャシーもずぶ濡れのシェリルを見て、目を見開いてぎょっとして。 いっぱい言いたい事があり過ぎて、口をパクパクさせている二人。 なのに、 「ただいま」 シェリルはただ嬉しそうに笑ったまま、そう言った。 (なんでそんなに嬉しそうなんだろ……?) ランカはそう考えながら、オズマとキャシーのお小言が始まる前にシェリルを連れて家の奥へ。 タタタッと廊下を小走りで進みながら「遅くなってゴメンなさい。とにかくお風呂入ってきますね!!」と叫んだ。 シェリルが歩いた後は水が滴って足跡を残していく。 これは後でキャシーさんに絶対に怒られるとか思ったが、そんな事に構ってられない。 ランカはシェリルの服を手際よく脱がせて、風呂場に押し込む。 自分もささっと脱いで、シェリルの後を追った。 「ほら、シェリルさん。肩までつかってください」 浴槽に半ば無理矢理引きずり込んで、後ろから抱き締める形で落ち着く。 「子供扱いしないでよ」とか「くすぐったい」だとか文句が聞こえたが、どれも笑い声と一緒で。 だからランカは気に留めずにシェリルをぎゅっと抱き締める。 シェリルのカラダは本当に冷え切っていて、手の先や足の先はほんとに凍ってしまうんじゃないかというくらいに冷たい。 ぎゅっと抱き締める腕を一旦解いて、指を絡める。 ちゃぷちゃぷとお湯に揺れる二人の体。 シェリルは相変わらず雨の中で歌っていた歌を口ずさんで、笑っていた。 「あの……ほんと、どうしたんですか?」 流石に様子がおかしい。 ネジがどっか緩んでいるというか、そう思えるくらいにずっとにこにこ嬉しそうに笑っている。 (雨の中にずっと一人でいたのに……なんでだろ?) 笑ってくれるのは嬉しいけれど、できれが理由を教えてほしいな。なんて思う。 でもシェリルは「なんでもなーい」と笑うばかりで。 そうしながらランカの指に、自分からも指を絡めた。 「え~」 「ふふふ」 頬を寄せて、顔の直ぐ近くで不満を漏らしてみるけれど。 それでもシェリルは教えてくれない。 ちゃぷちゃぷ揺れるお湯の中、背中越しに緩やかな心音が聞こえて。 壁越しには雨の音が聞こえた。 シェリルの身体がリズムを取るようにゆったりと揺れる。 血色が戻りつつある唇は、やっぱり例の歌を口ずさんでいた。 「 あめ あめ ふれ ふれ ランカちゃんがー じゃのめで おむかえ うれしーな 」 楽しげに嬉しげに、子供が歌うように歌う。 ランカはやっと聞き取れた歌詞に小首を傾げた。 「? 私、シェリルさんならどこだって迎えに行きますよ?」 そう言ったら、シェリルはきょとんとして。 そうして肩を震わせて、声を立てて笑い出した。 「そ、そんなに笑わなくても……」 「違うの。つい嬉しくて」 ――――ありがとう。 その言葉と共に、ちゅっと甘いキス。 そんな幸せそうな顔をされたら何も言えなくて。 代わりに、「あとでその歌、教えてくださいね」とだけ返して、ランカはシェリルの頬に口付けを返した。 あめあめ ふれふれ みぃんながー じゃのめで おむかえ うれしーな END
https://w.atwiki.jp/fairy-waterfall/pages/154.html
613:誕生日はいちゃいちゃしたようです[sage] 投稿日:2011/11/23(水) 22 00 44.07 官能の汗をまとって寄り添って眠るシェリルの頭を撫でながら、アルトがつぶやいた。 「お前、俺の芸見てくれてたんだな。『私の歌で銀河を震わせて見せるから』って…。覚えてたよ」 「うそ」 目をつぶったままシェリルがくすりとつぶやいた。 「起きてたのか。覚えてたって!お前だってわからなかっただけで」 「ふうん。私はすぐにあんただってわかったのに。…所詮は一ファンだものね。仕方ないわ」 仕方ないと言いながらも、不満なシェリルは唇を尖らせた。 「まさか、銀河の妖精が、とか普通なかなか思わないだろうが。お前が銀河を震わせる歌い手になってくれて嬉しいよ」 「何よ、偉そうに」 「元芸人としては、素晴らしい芸人が育つのは嬉しいもんだよ。うらやましくもある」 アルトはシェリルの汗で頬に張り付いた髪をよけてやった。 「あら、殊勝ね」 「俺が立ち続けられなかった舞台だからな」 いたずらな瞳でシェリルがアルトを覗きこむ。 「未練がある?」 「眩しくはあるけど、後悔はないよ」 すっきりしとした笑顔で答えるアルトに、シェリルはふわりとほほ笑んだ。 「残念。あんたの芸は、私の人生を変えるくらいに、美しかったわ」 「初耳だな。そんなに傾倒してくれてたのか」 「あらやだ。…そうよ。あんたの舞を目標にずっと歌ってきたの。言ったでしょ。銀河を震わせてみせるって。」 シェリルがまっかになりながら、アルトの胸に顔を見られまいとうずめた。 「お前…」 なんという爆弾発言だ。 幼いころから自分の事を心にずっと留めていてくれたなんて。 そんなシェリルが愛しくて、アルトはぎゅっとそのまま抱きしめる。 身も心も全部俺のものって思っちまっていいのか? 緩む顔を引き締めながらも、ふと、シェリルの憧れを消し去ったことに思い至った。 「悪かったな。歌舞伎やめちまって…。でも…」 「いいの!」 きゅっとシェリルが顔を上げた。 「あなたにはあなたの舞台で舞ってほしいの。…バジュラへの舞は素晴らしかったわ」 「お前たちの歌も」 命を歌と舞に懸けたあの輝いた瞬間を二人は思う。 先ほどまで、埋めあっていた体を、ぎゅうっと抱きしめあって再び存在を確かめあう。 「でも、もうどこかに行ったりしないで」 「お前だって」 鼻先をくっつけるように瞳を覗き合う二人。 いつ何があって二人が離れ離れになるかわからない。 この離れ難い気持ちを何というのか。 「シェリル…愛してる」 あの空での別れを思いだし、シェリルの涙がこぼれた。 「バカァ」 整った顔が涙でくしゃりと歪むが、そんな顔が見れることが嬉しくてアルトはほほ笑む。 「愛してる。ずっと一緒にいてくれ」 「うん…」 誓い合う心を唇に込めて二人は重ね合った。 異なる星の元で生まれた二人の運命が再び重なりあい、これからも歩んでいく道に、祝福を。 おわり ありきたり、つまりみんなが思ってることってことで! おめでとう、シェリル!
https://w.atwiki.jp/macrossf-eparo/pages/93.html
575 名無しさん@ピンキー sage 2008/07/04(金) 10 14 49 ID yfi02lFe シェリル×ランカで投下 微エロ 576 パジャマ・パーティー sage 2008/07/04(金) 10 15 38 ID yfi02lFe 美星学園の休み時間。 「ねえ、ランカちゃん」 「なんですか?」 ランカはシェリルを振り返った。 「パジャマ・パーティーって知ってる?」 「仲の良い友達同士でお泊りするパーティーですよね。どうしたんですか?」 「クラスの女の子たちが話しているのを耳にしたの。時々、映画で見かけるあれなのね」 「ああ、そう言えば……シェリルさん、良かったら家でパーティしませんか?」 「パジャマで?」 「ええ。今度、ナナちゃんと二人でパーティーしようって準備してたんですけど、ナナちゃんが急用で来れなくなったんです」 「あら、それは残念ね。でも、そういうパーティーって面白そう……ええと」 シェリルは形態端末でスケジュールを確認した。 「いけそうね。参加させてもらうわ」 ランカの髪が楽しそうに弾んだ。 「じゃあ、あたし晩御飯作りますから、デザートお願いしてもいいですか?」 「判ったわ。楽しみにしてる」 パーティー当日。 「お邪魔します……ここがランカちゃんのお家。インテリアはお兄さんの趣味?」 居間に置いてある信楽焼の狸を見て、シェリルが尋ねた。 「はい。変な趣味でしょ?」 ランカは照れ笑いしながら、オープンキッチンで夕食の準備をしている。 「そうでもないわ。味のある顔じゃない」 シェリルは一般住宅、それも二人だけとは言え家族の暮らす室内をぐるりと見た。 「ソファに座ってゆっくりしてて下さい。お兄ちゃんは当直とかで、今日は外泊してるから。あ、飲み物、どうです?」 「ありがとう」 夕食はランカのバイト先・中華レストラン『娘娘』仕込みの賄い料理。見てくれは麗しくないが、味の方は店長の保証付き。 シェリルも好き嫌いなく箸をつけた。 食後のデザートは、シェリルが宿泊しているホテルのカフェの名物・薔薇のケーキ。可食化された品種のバラを透明なゼリーに閉じ込めた外見はそれだけで芸術品。もちろん、味の方も芸術的。 初めて見るランカは見た目で目を丸くし、味で髪の毛が跳ね上がった。 デザートを食べ終えて食器を片づけると、ランカがマイクを取り出した。 「面白いゲームしませんか?」 「カラオケ?」 「はい、採点カラオケです」 居間のテレビをカラオケ・チャンネルに切り換えた。 「これが、けっこう難しくて」 ランカは星間飛行を選んだ。 「水面が揺らぐ、風の輪が拡がる…」 「ランカちゃんの持ち歌だもの、100点でしょ……あら?」 画面に表示された採点は86点。 「どうして?」 「採点システムの癖みたいです。ビブラートとか、装飾音符を入れると点数が落ちちゃうんです。メロディに忠実じゃないと」 「何それ、欠陥システムね」 シェリルが腕を組んだ。 「だから、自分の持ち歌でも点数が取れなくて……時々、徳川さん、あ、同じプロダクションの先輩でゼントラーディ演歌の歌手さんなんですけど、遊びでお互いの持ち歌を歌ったりするんです」 「なるほど、遊びとしては面白いかも。でも、自分の歌でやるとストレス溜まりそうね、これ」 シェリルは試しに星間飛行を選んだ。 「水面が揺らぐ、風の輪が拡がる…」 ランカは手拍子を入れる。採点画面を見ると、音符に合わせた歌い方で100点が出そうだ。 「悲劇だってかまわない、あなたと生きたい、キラッ!」 シェリルが笑って、手のフリを入れる。 「わぁ」 そのフリが決まっているのに、ランカは驚いた。立ち上がりバッグからステージ衣装とセットになっているブレスレッドを取り出した。間奏に入るとシェリルの手首に着ける。 「?」 視線で、これは何、と尋ねるシェリル。 ランカがキラッの歌詞で入る振り付けをした。 シェリルも真似ると、ホログラフの星が飛び散る。目を丸くして、手の動きを繰り返す。 ポップな色の星が飛び散る。家具や壁に星がぶつかると、反射して飛び跳ねる。 「そうそう、その調子」 ランカは手拍子を再開したが、小さな星がシェリルの胸の上で弾んでいるのを見て、思わず我が身をかえりみる。 (ううっ、やっぱり、もうちょっと胸が欲しいなぁ) 「あー、楽しかった」 入浴を済ませ、シルクのパジャマに着替えたシェリルが、うーんと背伸びした。ランカが待っているベッドに入る。 並んで横になって、ランカの手を握る。 「誘ってくれてありがとう、ランカちゃん」 「あたしも楽しかったです」 ランカは照明を落とした。一瞬、室内は暗闇になったが、目が慣れてくるとお互いの輪郭線が浮かび上がってくる。 「誰かと一緒にベッドに入るのも……もしかしたら、初めてかしら? 寝相が悪かったらごめんなさいね」 シェリルの言葉は明るかったが、ランカには想像もできないような孤独を感じる。 「狭いベッドなんですけど……」 「ふふっ」 シェリルはシーツの下でランカの手を握った。 「将来の予行演習として、いいかも」 「予行演習?」 シェリルの言葉にランカは少しだけ考えてから、意味するところを理解した。顔が火照ってくる。 「誰かとベッドに入る時もあるでしょう?」 シェリルの囁き声が、とてもセクシーに聞こえる。 ナナセと話している時には感じることのない、微妙な緊張、高揚を感じる。 高揚感に浮かされるように、あらぬことを口走ってしまう。 「あのっ……シェリルさん。アルト君とは……その、キス……してたけど、それ以上というか、その…」 「なぁに、ランカちゃんはアルトとベッドに入りたいわけ?」 「えっと…あの、その」 返す言葉が思いつかない。 「そうね……私は、まだ、よ」 「そうか、まだ、なんですね」 ランカはホッとしたが、シェリルの言葉が頭に染み込むと、それが決意表明なのに気づいた。その大胆さにドキドキが止まらない。 「やっぱり可愛いわ、あなた」 ぐっとシェリルの腕がランカを抱き寄せる。ダンスとパフォーマンスで鍛えられたシェリルの腕は、ほっそりとしているが力強い。 「あ」 ランカの唇に柔らかいものが触れる。 (キスされた!) 「……ふふっ。ね、ランカちゃん……映画の時、どんな風にキスしたの?」 ランカの手が自然に動いた。シェリルの両頬を両手で挟んで強く唇を合わせる。唇を開いて息を吹き込む。 「ん…」 開いた唇に、何か滑らかなものが滑り込んでくる。シェリルの舌がランカの舌に、軽く触れる。 「…ぅ」 漏れた声がランカとシェリル、どちらのものか判らない。 気がついたら互いを抱きしめあって、舌で戯れていた。 「はぁ……ランカちゃん……大胆ね」 甘いため息とともに、シェリルはランカをからかった。 「だって、シェリルさんが…」 抗議しようとすると、キスで唇をふさがれる。 「ハートが破裂しちゃいそう……です」 ランカの言葉に、シェリルが抱きしめている腕に力を入れて応えた。 「私も……でも、女の子同士なんて、どうしていいか、判らない」 二人とも堅く抱き合ったまま、暗闇の中で時計の針が立てる音を聞いていた。
https://w.atwiki.jp/macrossf-eparo/pages/94.html
551 名無しさん@ピンキー sage 2008/07/02(水) 21 28 45 ID SDK4D9At アルト×シェリルで投下 たまには朝寝もよろしかろうと 552 三千世界の鴉を殺し主と朝寝がしてみたい sage 2008/07/02(水) 21 30 28 ID SDK4D9At シェリルは目覚めた。 窓からカーテン越しに入ってくる光は朝の陽光。 かたわらを見るとアルトが仰臥している。 寝顔をじっくり堪能する。 (まつげ長い。これだけのアップに耐えられるハンサムって、そうは居ないわよね。ここまで近づくと、アップって言うより接写。 アジア風の目、魅力的。起きている時も、もう少し明るい表情だったら良いのに。いつもいつも、しかめっつらなんだから。 まっすぐな黒髪も素敵。今度、私もストレートパーマあててみようかしら? 腕の良い美容師も見つけたし。 髭は薄いのね…でも剃り残し発見) とりとめのない事を考えながら、肘をついてアルトの顔を見下ろす。 (肌が綺麗) シェリルは、アルトの肩に唇をよせた。アルトの肌に触れるのは大好きだ。 ついばむように唇を動かして、滑らかさを感じる。ほんの少し舌を出して舐める。 (ちょっとヘンタイっぽいかしら?) 掌をアルトの胸に当てる。抜けるように白いシェリルの肌と、薄い琥珀色のアルトの肌は完璧に調和していると思う。 時々、この腕に抱かれている自分を想像してしまう。仕事の合間、ポッカリと空いた待ち時間に空想を始めると、ついつい耽ってしまう。空想の内容は時にはエスカレートして、一人赤面していることもある。 (アルトが悪いんだから) 自分でも理不尽な感情だと思いながら腹立たしさをおぼえる。 (悪戯してやるわ) アルトの首筋にキスして、思いっきり吸う。 「ん……っ」 アルトは目覚めた。 胸の辺りが重い。首筋に何かが押し当てられている。 「シェリル…?」 「起きちゃった?」 顔をのぞきこんでくるシェリル。唇は濡れていた。 「あ、お前……やったな」 アルトは自分の首筋に手を当てた。湿った感触。多分、キスマークがついているだろう。 「ふふっ。たまにはシャツのボタン、一番上まできちんとかけてみたら?」 マークの位置は絶妙で、襟つきシャツでボタンをかければ見えない所だ。 「シェリルっ」 小さく叫ぶと、アルトはがばと起き上がり、シェリルを組み敷いた。 「あん……ダメよ。変な所につけたら、コンシーラーでごまかしてもメイクさんが見つけるわ」 「お前なぁ」 シェリルの芸能活動やプロ意識は尊重しているので、そう言われるとアルトも無理強いできない。 「そうね…」 シェリルはアルトの下からするりと抜け出すと、素肌を惜し気もなく朝の光にさらした。 「ここだったら、誰も見ないわ」 ベッドのヘッドボードにもたれかかると、すらりとした足を広げた。指で指し示したのは、太ももの付け根。 「やーめた」 ごろんとベッドの上に転がるアルト。シェリルの思い通りに事が運ぶのが気に入らない。 「ね……つけて、キスマーク」 とっておきの甘い声でねだる。 アルトは黙って体の向きを変えた。うつぶせになってシェリルの足の間に顔を寄せる。 「がう」 きめ細かい肌に歯を立てるが、歯形を付けるほどではない。 「…ん」 シェリルは体の底からこみ上げてくる感覚に背筋を振るわせた。 アルトの唇が強く押し付けられ、きつく吸われる。 「は……」 「…っ、と」 白い肌に赤い斑。一片の花弁のようにも見える。 「これで、いいか?」 上目づかいに見上げるアルト。視線を重ねたシェリルは、うなずいた。 「イイ…わ」 アルトはシェリルの太ももを抱え込むと、脚の間に唇を押し付けた。 「…っ……ダメ」 脚を閉じて抗おうとするものの、深く顔を埋められているので閉じきれない。 むしろ太ももで挟んで、アルトの唇を自分に強く押し付けるようになってしまう。 「んっ…」 敏感な突起をアルトの唇が挟んだ。包皮の上から愛撫をくわえる。 「はっ……ん」 シェリルは唇を噛んで声をこらえた。こらえきれない声が呻きとして漏れるたびに、背筋が震える。 すぐに中が潤ってきた。 アルトの指が入ってくる。EXギアの倍力機能を繊細に操る指が。 シェリルの体がベッドの上に崩れ落ちた。 慣れた指は感じやすい箇所を探り当て、ゆっくりと高めてゆく。 「あっ……ぁっ…ああああ」 一度声が出ると、抑えが利かない。 滴る程にあふれる蜜の音が朝の光の中、リズムを刻んだ。 それが耳に入ると、シェリルの羞恥を加速し、更に潤う。 「だ……めっ……い…く…っ」 指と唇で頂を迎える。 シーツに大きな波をつくりながら、しなやかな肢体が踊った。 <終>