約 495,193 件
https://w.atwiki.jp/macrossf-eparo/pages/174.html
770 :The Super Dimension Triangular:2008/12/30(火) 18 23 38 ID xljkPxXd 超(腸?)時空3pということで、アルト×シェリル×ランカ ひたすらヤルだけなんですけどね 深夜、ベッドの中。 シーツにくるまりながら、ランカ・リーは待っていた。 恐れながら。 期待しながら。 (あ……来る) 最初は、淡い感覚だった。 肌の上をさざ波のように過ぎる感触。 それが徐々にはっきりしてきて、明確な愛撫の動きとなる。 「あ…」 思わず声が出て、枕に顔を埋めた。 寝室にはランカ以外、誰も居ない。 胸をつかまれている。 甘い痺れが乳房から伝わってきて、手足の力が抜ける。 たまらなくなって、パジャマの前を開け、自分の指で乳首をつまんだ。 「んんっ」 枕の端を噛んで、声をこらえる。 (ああ、キスされてる……胸に…ああ) ここには居ない愛しい人の唇が、右の乳首を吸っている。 左の乳房をこねまわされて、熱く張りつめてくる。 太ももをよじり合わせると、足の間が濡れてきているのが自覚できた。 唇が胸から滑り降りる。 (綺麗にしてるよ、お臍……あっ…キスしてる) 彼は、いつも臍にキスする。 だから、風呂で念入りに洗っておいた。 舌先が、ささやかな窪みに入り込むのが分かる。 ランカの肌の味が相手に伝わるはずは無い。 でも、綺麗に磨いておくのは気持の現れ。 「んーっ…」 体をベッドに押し付けるように悶えてしまう。 (来るっ……来ちゃう) 彼女は恥じらって脚を閉じようとするが、彼が強引に顔を埋めてしまうのが伝わってくる。 「や……キスっ……」 一番敏感な所に、彼の唇が触れる。軽く吸われただけで、ビクビクと体が震えてしまう。熱い舌が包皮を剥き、過敏な粘膜をそっと撫でる。 「んーっっっっ!」 背筋を反らして軽く達してしまう。 「はぁ、はぁ……」 恐る恐る指をショーツの下に滑り込ませる。 「やだ」 ぐっしょり濡れていた。彼女も、同じなのだろうか。 (来て……もういいよ) 心の中で彼に語りかける。 固いものが、濡れそぼった中心に押し当てられる感覚。 「あっ……} 挿入の動きに合わせて、自分の指を花びらの中心に差し込む。 (熱い) その感想は、自分の襞と、彼の欲望、彼女の中に湧き上がる気持ちが混ざり合ったもの。 ランカは指を出し入れしながら、腰を揺らした。 彼女の感じている快感が急速に上昇する。 (イきそうなんだね……あたしもっ) 指の動きが早くなる。 「あっ?」 快感のボルテージは、いつにない高みへとかけのぼる。どこまでも。まだ、ランカが感じたことのない未体験の領域まで。 (怖いっ) 本能的な恐怖が、快楽の渦に溶かしこまれていく。 (イクっ……イクぅ……こんなっ!) 頭の中が白熱する。 白い闇のただ中で、彼の操るVF-25が何処までも上昇していくイメージが浮かんだ。 「ああーっ…!」 甘い悲鳴をあげて、ランカは意識を飛ばした。 ランカは、何か良い香りのする、柔らかくて暖かいものに包まれていた。 「あ……」 意識が戻り、目を開く。 (目?) ランカの周囲は、どことも知れぬ闇が広がっていた。 かつて体験した無重力の宇宙空間とは違う浮遊感の中で体をよじり、周囲を見ようとした。 「ランカちゃん」 そこでようやく、ランカは自分を包んでいたのが誰か気づいた。 「シェリルさん……ここは?」 「フォールド波が…フォールドストリングが生み出す世界よ。知っているでしょう?」 シェリル・ノームは生まれたままの姿で、ランカを包み込むように抱きしめていた。柔らかくしなやかな肢体、なめらかな肌に陶然となるランカ。 「あの……最後の決戦の時とおんなじ」 「そうだ、ランカ」 背後からも抱きしめられる。 熱い肌。抜けるほど白いシェリルの肌とは違う薄い琥珀色の肌に、力強い腕。 「アルト君!」 羞恥の心が蘇り、自分の姿を確かめる。パジャマを着てベッドに入ったはずが、今はどういうわけか全裸だった。 フォールドストリングの生み出す世界は闇に包まれていたが、不思議な光の粒が彼方を流れていく。その淡い光の中で互いの姿を見るのに不自由は無い。 「きゃぁっ」 手足を縮めて、前を隠そうとするランカ。 「今更、恥ずかしがらないの、ランカちゃん」 シェリルが耳元で囁いた。からかうように吐息を吹きかけ、耳朶にキスする。 「私が感じると、あなたも感じてるの……あなたが感じると、私にも」 「それじゃ、シェリルさん…」 シェリルとアルトが睦みあっている感覚を受けて、自分を慰めていたのもお見通しだったのか。 ランカは恥ずかしさのあまり、頭の中がまた真っ白になった。 四つの手がランカの体中を愛撫している。 シェリルの手とアルトの手。 左右の乳房を愛撫し、尻の丸みを揉む。 「ああ……そこはっ」 脚の間、濡れそぼっていた谷間に繊細な指が触れる。 前からはシェリルの指が、感じやすい肉の芽を愛撫し、背後からはアルトの指が花びらをかき分ける。 「ランカ……」 アルトが名前を囁くと同時に、体内へ指が滑り込む。 「きゃぅ…」 「可愛い声ね」 シェリルの指もランカの中へ。 二人の指がしとどに濡れた花びらの中で絡み合う。 「そんな、二人で…一度にぃ…」 「さあ、アルト、来て」 シェリルが後ろからランカを抱きしめた。ランカの両膝に手をかけ大きく開く。 「っ……」 息を飲むランカ。思わず両手で顔を隠した。その状態でもアルトが自分を見つめているのが分かる。 「ランカ…」 濡れそぼった場所にアルト自身が触れるのを感じた。 「ひぅ……」 挿入される感覚は他の何にも譬えようがない程、異質だった。 ただ、自分の中心にアルトがいる。その事実だけが認識の全てだった。 「キツい……ランカ」 呻くようなアルトの言葉。 「ああ、ピッタリ……アルトが中に」 シェリルの指が結合部の形を確かめるようになぞった。そして、ピンと尖った小粒な肉の真珠を捉え、愛撫する。 電気のような鋭い快感がランカの背筋を駆け登った。 「ああ…っ…」 ランカの花びらと襞は、不随意の動きでアルトを締め付ける。 熱い吐息を洩らしながら、アルトが動き始めた。 「ああ……こんなっ…初めてなのにっ」 初体験は苦痛に満ちたもの、というランカの先入観が覆された。 それとも、フォールドストリング空間の交わりで得られる快感は、肉体の直接的な接触で得られるものとは違うのだろうか? 「ランカちゃん、感じてるのね……私も、一緒にアルトにっ」 ランカの背中に熱いシェリルの乳房が押し付けられた。 この瞬間ランカの受けた感覚はシェリルにも伝わっていた。 同時にシェリル自身の快感も受け止めている。 快楽のフーガが二人の歌姫を高みへ押し上げていく。 「アルト君もぉ……」 「ランカっ……シェリルっ……!」 ランカの内部に別の波が伝わってきた。シェリルの物とは違う快感のボルテージは、急速な上昇曲線を描いた。 ランカの脳裏に、空中に大きく弧を描いて宙返りするバルキリーのイメージが浮かぶ。 「おおっ!」 体の底から迸るものは、アルトの快感だった。 命の飛沫を体の奥で受け止める。 意識が白熱して何も考えられなくなった。 次に意識が戻った時には、ランカの傍らでアルトとシェリルが絡み合っていた。 シェリルが上になる69で、互いの秘所を唇と舌で愛撫している。 ひそやかに湿った音を耳にして、ランカは頬を赤らめた。 アルトの男性を唇に含んで顔を上下に動かしているシェリル。その横顔は淫らでありながら、高貴にも思えた。 (綺麗……シェリルさん) うっとり見つめていると、シェリルが横眼でランカを見た。 欲望にかすんだ青い瞳がランカの表情を映す。 「あ…」 それだけで、ランカの背筋を甘い慄きが走った。 「ん…」 シェリルの目が細められた。咥えたまま、微笑んだようだ。 吸い寄せられるようにランカは、シェリルの頬にキスした。 「んんっ……ランカちゃんもしてみる?」 濡れて光る唇から、アルトの張りつめた先端がこぼれ出る。 「あ…はい……」 ランカも吸い寄せられるように、そこに舌を伸ばした。 「じゃあ、ここの先の切れ込みを舌先で……そうそう」 シェリルの導きに従って舌を使うランカ。 「この括れも感じるみたい」 言いながらシェリルも舌を伸ばして嘗めた。 「うぉ…」 二人の唇と舌の愛撫に、アルトが声を漏らした。 「どう、アルト? 一度に二人から愛されるのは?」 肩越しに振り返るシェリル。 「たまんねぇぜ…んっ」 シェリルの感じやすい部分をきつく吸うアルト。 「きゃぅ……もぅ、お返し」 シェリルの唇が竿の部分を横咥えにし、手が玉袋を揉む。 ランカは唇を大きく開いて先端を含み、飴を舐めるように舌で転がした。 いつしか、二人の唇が肉棒を挟んで、ディープキスするように合わさった。 「んんーっ…」 「んん…」 その間もシェリルの手は休むことなく、竿を上下に扱き、玉袋を愛撫した。 ビクビクと震えるアルトの欲望。 「んっ!」 二人の唇の狭間で、欲望が弾けた。白濁液が噴きあげ、ランカの頬を汚す。 「アルトったら我慢できなかったの?……ぁん」 シェリルの白い尻にアルトの指が食い込んだ。 身悶えしながらも、シェリルはランカを抱き寄せた。 「綺麗にしてあげるからね。じっとしてなさい」 舌を長く伸ばし、頬を舐めて清めた。 「シェリルさんも」 ランカは、シェリルの形良く尖った顎から胸元に滴り落ちた白い滴に唇を寄せて吸い取る。 シェリルがアルトの上にまたがり、ゆっくり腰を沈めた。 手でアルト自身を自分の中へと導いていく。 「あ……はぁ」 根元まで体内に収めて、甘い吐息を洩らすシェリル。 アルトが下から手を伸ばして乳房を下から上へとこねまわした。豊かな胸が男の手の中でたわむ様子は、ランカから見ても悩ましい。 「綺麗です、シェリルさん…」 ランカはシェリルを背後から抱きしめた。汗ばんだ項にキスする。 「…はぁ…ん、ランカちゃん」 ランカは耳朶を甘噛みしながら、アルトを見やった。 アルトが微笑んで頷く。 ランカはシェリルを背後から抱きすくめると、手をアルトの結合部に触れさせた。淡いブロンドの茂みをかき分け、シェリルの花芯を愛撫した。 「あっ…あっ…あっ…あっ…」 指の動きに合わせて、シェリルの背筋が震え、高い声がスタッカートとなった。 「シェリルさぁん」 甘え声で囁くと、ランカの腕の中でシェリルが達した。 白磁の肌の胸元から上が、鮮やかな薄桃色に染まる。 ランカが向かい合う形でアルトと交わっている。 「あ……ああ…あ」 アルトが動くたびに、とめどなく甘い声が漏れる。 この空間で、もう何度交わったのだろう。 シェリルがランカに寄り添って横臥する。ランカの喘ぎ顔を見下ろし、唇を合わせた。 ランカは、まるで喉の渇きを癒すかのように、与えられるシェリルの唾液を飲み下した。 「これからは三人一緒よ……たとえ時間と空間で引き離されても、ここなら、いつも一緒」 シェリルの囁きに陶然と耳を傾けるランカ。 「一緒なんですね……シェリルさんも、アルト君も……ぉ…ああああ」 シェリルの指がランカの胸を愛撫した。ささやかな膨らみの裾野から頂きで尖っている乳首まで螺旋を描くように、繊細な指先が辿る。 「ああ、一緒だ……っ」 アルトが低い声で告げると、動きが激しくなった。 ランカは奥深くでアルトが思いを遂げる瞬間を感じ、自らも達した。 「そう……だから、もっと一つに……」 嫣然とした微笑みを浮かべるシェリル。ランカから離れて、アルトの方へ手を伸ばした。 「お前…うっ」 ランカから体を離したアルト。その股間に、ランカの蜜で濡れそぼち、やや萎えた欲望がある。 シェリルは、その欲望に触れると上下に摩って刺激した。たちまち勢いを取り戻すそれを笑みを湛えたままの唇で含む。 絶頂を極めた直後の過敏な部分を愛撫され、アルトが目を閉じた。 ランカも、より一層の一体感を求めて動く。自分をまたぐようにしているシェリルの足の間に顔を埋めた。シェリルとアルトの蜜が混ざった体液に濡れた場所を舌で舐め、清める。 「んんぅ」 アルト自身を咥えたシェリルは、くぐもった声を上げた。 <終>
https://w.atwiki.jp/macross-lily/pages/95.html
まだ夜も明けきらない時間に、ふっと目が覚めた。 なんだか少し寒く感じて。 温もりを求めて、隣にいるはずの存在に擦りよろうとしたけれど。 そこに求めていた温もりはなくて。 あるんだけれど、その人はいなくて。 とりあえず、その温もりの残る場所に頬をつけて、目を閉じれば。 ほんのりと残る、大好きな人の香りに笑みが零れた。 包まれるような温もりと香りに。 幸せな気分になってしまって。 また、眠れるような気がしたけれど。 やっぱり、もの足りなくて、寂しくて。 目を開けて、体を起こす。 「・・・シェリルさん・・・?」 少しだけ眠い目を擦って、見回せば。 すぐに見つかるその存在。 ドレッサーの前で、鏡とにらめっこするのではなく。 ペンを片手に紙とにらめっこ。 片膝をイスの上に乗せて、ペンを走らせるその姿は。 様になっていて、かっこいい。 思わず見惚れてしまうけれど。 その格好に気づいてしまえば、赤くなって視線を逸らしてしまう。 (いくら温度調節されてるからって・・・真冬なのに・・・) チラリと見やったその姿に、やっぱり顔が熱くなる。 シェリルさんときたら、思いついたらすぐに始めてしまうから。 服とか、羽織るものとか、ぜんぜん気にしてなくて。 その・・・だから・・・今も下着だけの姿で・・・ かっこいいシルエットなんだけど、目のやり場には困るっていうか・・・ でも。 今日は下着をつけてるから、まだいい方かも。 前に同じような現場に出くわした時は、裸のままだったから。 『シェ、シェリルさんっ!!!???ダメですよっ!!!ダメですっ!!!』 あまりに驚いて、思わず大きな声をあげちゃって。 自分がくるまっていたシーツを頭から被せて。 シェリルさん、驚かせちゃったんだよね。 『な、なに?急にランカちゃん?』 『ダメです、シェリルさん!!!裸はダメですっ!!!』 『?・・・ああ、そう言えば、着てなかったわね。』 『お、落ち着いてる場合じゃないです!!!は、裸で作詞活動はいけませんっ!!!女の子なんですからっ!!!』 真っ赤になって注意をする私。 だって、ダメだよね。 女の子が・・・その・・・裸で・・・とか。 なのに。 『今さら、そんな驚くようなこと?私の体なんて知りつくしてるでしょう?』 当の本人は、なんら気にした様子もなくて。 そんなことをサラッと言われてしまって。 一瞬、何を言われたかわからなかったんだけど。 その意味を理解したら、もう真っ赤になるしかなくて。 俯くことさえできなくて。 シェリルさんの顔を見たまま動けないで固まっていたら。 その口元が悪戯を思いついたみたいに、歪むのがわかった。 その笑みを浮かべたシェリルさんに、私は勝てたことがない。 『もちろん、私はランカちゃんの体を知りつくしてるわよ。なんなら・・・』 『ふぇ・・・?』 『もう一度、実践してあげましょうか?ランカちゃん。』 なんて、耳元で低く囁いて、耳たぶをやんわりと唇で噛まれて。 ふぅ~って息を吹き込まれて。 追いつかない思考と感情に、どうにかしようと思って。 顔をあげて、シェリルさんに待ったをかけようとした私に。 悪戯っぽく微笑んで、私の頬をなぞるみたいにやんわりと親指で撫でてきたんだよっ!!! そんな攻撃をされたら・・・ そんなのっ!!!そんなのっ!!! (勝てるわけないよねっ!!!絶対っ!!!) 誰にともなく胸中で語りかけて、その時のことを思い出したら。 やっぱり真っ赤になるしかなくて。 浮かんだ映像を消すみたいに、両手を頭の上でめちゃくちゃに振る。 それで少し落ち着いたから。 熱くなった頬に手を当てて。 ちらりとまた、シェリルさんを見た。 そして、ふっとあることを思いつく。 (そういえば・・・) そうだ。 あれから、何度かこんなシーンに出会ったけど。 シェリルさんが裸だったことがないことに気づいた。 たいてい、Tシャツを着てたり。 今みたいに下着姿だったり。 (もしかして・・・シェリルさん、私の言ったこと・・・) 気にかけてくれてる? そう気づいたら、本人にちゃんと聞いたわけでもないのに。 勝手に嬉しくなって、頬が緩んでいくのがわかる。 最近、ちょっと浮かれ過ぎだとはわかってるんだけど。 シェリルさんが少しでも、自分のことを気にかけてくれてると思うと。 嬉しくて、嬉しくて、たまらなくなっちゃう自分がいて。 思わずその背に抱きつこうとする自分を。 自分で自分を抱きしめるようにして落ち着けて。 それに成功したことに、自分で自分を褒めるみたいに頷いた。 「ぷっ・・・」 「え・・・」 「あははははっ!!!」 そんな私の耳に聞こえてきたのは、シェリルさんの笑い声。 鏡の中のシェリルさんを見やれば、その瞳に涙をうっすらと浮かべて笑っていた。 何がそんなにおかしいのかわからなくて。 小首を傾げていたら、鏡の中の私と視線のあったシェリルさんがこっちを振り返って言う。 「ランカちゃんたら、1人で楽しそうなんだもの。」 「え?」 「こっち見てるなぁ・・・と思ったら、急に真っ赤になって俯いて。」 「あっ・・・」 「頬を膨らませてこっちをみたと思ったら、だらしない笑みを浮かべて。」 「いっ・・・」 「とろけた表情をしたと思ったら、頭の上で急に両手を振り出すし。」 「うっ・・・」 「その手を頬にあてたかと思ったら、こっちを熱い視線で見つめてくるし。」 「えっ・・・」 「かと思ったら、ゆるゆるの幸せそうな笑みを浮かべたり。」 「おっ・・・」 「最終的には、自分のこと抱きしめて、満足そうにうんうん頷いてるんだもの。」 「はぅ・・・」 「なかなかに、いいお芝居を見せてもらったわ、ランカちゃん。」 いつの間にか、ベッドの傍に立っていたシェリルさんが。 からかうみたいにそう言って、ウィンク1つ。 それに魅入っていたら。 ベッドが小さく軋む音がして。 気づいたら、シェリルさんの顔がすぐ傍にあって。 シェリルさんの手が私の前髪をかき上げると。 そこに、少し冷たい感触。 「お代よ、ランカちゃん。」 そう言って、目の前で微笑まれた。 額を両手で押さえて、キスされたことを理解して。 そしたら、体中が熱くなって。 「また、真っ赤になった。ほんとに、ランカちゃんはかわいいわね。」 言われてしまったことが、恥ずかしくて。 でも、嬉しくて。 俯いてしまった顔をゆっくりと上げれば。 そこには、シェリルさんの笑顔。 「ず、ずるいです・・・ずっと見てたんですか?」 「ずるくないわよ。鏡を見ていただけだもの。」 「む・・・声、かけてくれたらいいじゃないですか。」 「やーよ。かわいいランカちゃんの一人舞台を、邪魔するなんてまね、するわけないでしょう?」 私の拗ねた声に対して。 耳元でクスクス笑いながらそう言うシェリルさんの声。 拗ねているんだけれど、浮かぶのは笑みで。 でも、なんだかシェリルさんにやられっぱなしも嫌だから。 シェリルさんが私を抱きしめてくれる前に。 シェリルさんを抱きしめて引き寄せた。 「きゃっ・・・」 シェリルさんのかわいい悲鳴に笑みを浮かべて。 一緒に倒れたベッドの上、私の上に乗っかる形のシェリルさんをぎゅっと抱きしめる。 「ちょ、ちょっと・・・ランカちゃんっ!!」 「暴れないで下さいよぉ~シェリルさん。」 「だったら、離しなさい。」 「や、です。」 「や、じゃない。」 「や、です~。」 「や、じゃないの。」 「や、ですってば。」 ただの会話だけれど。 それも、シェリルさんと交わせば。 まるで歌を歌ってるみたいで。 別にそんなに楽しいことも、おもしろいことも言ってないのに。 浮かぶのは笑みで、零れるのは笑い声。 2人用に買ったベッドの上で。 子どもみたいにじゃれあって。 お互いの落ち着く場所を見つけたら。 そこで終わる、いつもの遊び。 「シェリルさん。」 「ランカちゃん。」 ベッドの中で笑いあって、名を呼んで、口づけて。 今日は私がシェリルさんに抱きついて。 目が覚めた時に求めていた温もりに。 嬉しくなって、その胸に顔を擦りつける。 シェリルさんが、「こ~ら」なんて甘い声で言いながら。 ぎゅっと抱きしめてくれるから。 嬉しくなって、ぎゅっと抱きつく。 「シェリルさん、大好きです。」 顔をあげてそう言って。 ベッドの中で背伸びするみたいにシェリルさんにキスをする。 少し驚いた表情のシェリルさんに、私の頬はこれ以上にないくらいに緩んだ。 「えへへ~」 「まったく・・・だらしない顔ね。」 「ナイショにしててくださいね。」 「どうしようかしらね、ランカちゃん。」 「意地悪ですね、シェリルさん。」 誰にも言うわけないのに。 そんなことを言い合って。 そんなやりとりがすごく幸せで。 やっぱり私は、言わずにはいられなかった。 「大好きです、シェリルさん。」 おわり
https://w.atwiki.jp/macrossf-eparo/pages/203.html
530 :名無しさん@ピンキー : 2009/01/24(土) 21 42 24 ID hyK/khOI 空気読まずに。 ランカ×シェリル ランカが微ヤンデレ。 初めて書いたんで変な所・分かりにくい所あると思いますがどうか目をつむってください・・・。 おまけにまだ途中・・。 シェリルをさらって縛ったランカ前提に始まります。 ぎっ、ぎっ、と縄がきしむ。 彼女の手首はすでに赤くなっていて、すごく痛そうだ。 ま、それはそうだ。きつく結んだのだから。 「シェリルさん、あばれてもムダですよ」 「ん、ぅ・・・!」 ガムテープによって声を出すことを禁じられたシェリルさんは、ただひたすらうなり、私を睨む。 「・・ガムテープ、はがして欲しいですか?・・・ふふ、しょうがないですね」 びりり。 シェリルさんの口を塞いでいたガムテープをはがす。 「っ・・・はぁ、ランカちゃ・・・何しっ・・・ん、もご」 シェリルさんの言葉をさえぎり、私は彼女の口に自身の唇を押し付け、舌をねじこむ。 「っ、・・・ふ、ぅ」 舌と、舌。ぬめぬめと絡ませ、そして中をくまなくなめまわす。 シェリルさんは、と言うと頬を紅潮させ、口のはしからどちらのものか・・・液体が、垂れていた。 はじめてなのだろう。 口をそっとはなす。 つぅ、と銀の糸がのび、ぷつりと切れた。 「可愛い、シェリルさん・・・」 頬を撫でる。 「ランカ、ちゃん・・・なんでこんな事・・・」 とまどい・・・いや、それをもっと越えた、複雑な表情を浮かべるシェリルさん。 その顔が、あまりにも綺麗で、可愛くて・・・悲しくて。 何かが、壊れる。 「・・・なんで?シェリルさん、あなたのせいでしょう?あなが、アルト君ばかり見て、私を見てくれないから」 ぐ。シェリルさんのムネを力強く掴む。 こんなに強く掴んだら、きっと痛い。 女の私だから分かる。・・・だからこそ、もっと力をこめる。 「痛っ・・! ランカちゃ、おねが、止めて・・・」 苦痛に顔を歪ませたシェリルさんが私に許しをこう。 「絶対、嫌です。・・・でも、そうですね。・・・痛いのはやめにしてあげます。そして・・・気持よく、してあげます。」 胸から手を離し、下半身に伸ばす。 そしてそっと・・・秘部に触れ、すっす、と下着越しに指を擦る。 シェリルさんの息がわずかに、荒くなった。 「ランカ、ちゃ・・・!」シェリルさんの声がゆがむ。 止まらないー・・・。 「ん・・・ちょっと、しめってますね。気持ちいいですか?」 そう言いながら手を下着に移し、ずらす。 「ちがっ・・・ちょ、何し・・・」 私は焦るシェリルさんを無視し、下着を脱がし終えた。 「キレイ・・・」 初めて見た、シェリルさんの大切な場所。 すごくキレイ。 「あぁ、シェリルさん・・・」 顔を近付け、においをかぐ。 独特の匂いが私の嗅覚をしげきした。 ものすごく、興奮する。 「ダメ、我慢出来ない・・・」 「・・・ぇ、ランカちゃ、何をするつもり、なの」 「気持ちいいこと、ですよ。・・・では、失礼します」 その美しく大切な部位に口づけ、舌をのばす。 ちょっぴり、塩辛い、そんな味が口にひろがった。 「ひ、ぁ、ランカ、ちゃ・・・」 伸ばした舌をあちこちにまわす。 シェリルさんの愛液と、私の唾液が絡み合う。 そんなやらしい現状に私は、自分の秘部も、濡れ始めてることに気付いた。 ・・・やっぱり私は、シェリルさんが大好きなんだ。 続きはまた今度投下します・・・本当すいません。
https://w.atwiki.jp/fairy-waterfall/pages/93.html
それは、外を走る車の音も、通りを歩く人も居なくなった時刻。 誰もが寝静まり、小さく時計が時を刻む音だけが響く中で小さな人影がごそごそと動き出した。 身を横たえていたベットから静かに身体を起こし、そっと時計の置いてあるサイドボードの方を向くけれど、決して電気を灯そうとはしない。 蛍光塗料のおかげでかすかに見える文字盤と針の位置から今の時刻を確認すると、今度は背後に眠るもう一人の様子を確認するためにそうっと身体を捻らせる。 すうすうと規則正しい呼吸音と変わらない気配を感じると、その人影は優しく微笑んだ。 床に足を付けると、ひやりとした感触が伝わる。 それに一瞬身を縮こまらせるけれど、次の瞬間には体重を移動させてそうっとベットから立ち上がる。 あまりベットが揺れなかったことにほっとしつつ、もう一度ベットに眠る人物の様子を確認すると、今度はそろりそろりと部屋の出口に向かって歩き出した。 一歩、また、一歩と静かに、静かに歩く様子は、まるで泥棒のようだ。 当の本人もちょっぴりそういうスリルめいたものを感じているらしく、足の運びが先ほどまでとは変わりだしている。 音を立てないようにと細心の注意を払いながら歩いていたはずが、機嫌が良いのか今はリズム良く前に進んでいく。 よほど上機嫌であることがその足取りから窺えた。 「ふふっ♪今のところは問題なしねっ!!」 パタンっと寝室へと繋がるドアを閉め、電気を灯した瞬間にぎゅっと胸の前でガッツポーズをとった彼女は嬉しそうにそう言うと、今度は自分の部屋へと向かう。 自分の部屋と言っても用は衣装やダンベル、小道具などをしまってあるだけの、要はウォークインクローゼットだ。 きちんと整理された部屋の奥へ向かうと、彼女は慣れた手つきで裾の長い衣装の下へと手を伸ばした。 床に着きそうなくらいに長い衣装がたくさんかかったこの一角は、他に比べて視線が奥に届きにくいため、モノをかくすのにはうってつけの場所だ。 しばらくごそごそと衣装の下をかき回していた彼女は目的のものを見つけたのか、その瞳を輝かせながらゆっくりと"何か"を取り出した。 その手に握られていたのは両手に乗るくらいの小さな箱。 厚さはそれほどなく、ハンカチがプレゼント用の包みに入れられているようにも見える。 それを手にした彼女は嬉しそうに微笑むと大切そうにぎゅっと握り締めた。 「まだ、十分冷たいわね。良かった。」 ほっとしたようにそう言った彼女はすばやく立ち上がると、再び衣装の下へと手を伸ばし置いてあってカバンの蓋を閉める。 床へと漏れ出していたドライアイスの冷気が再びカバンの中に納まったのを確認すると、今度は足早に出口へと急いだ。 せっかくドライアイスまで使って冷やしていたというのに、ここで溶かしてしまっては本末転倒になってしまうからだ。 ぱちんっと音を立てて部屋の電気を消すと、彼女はキッチンを目指した。 リビングとキッチンが並ぶ部屋に戻り、そっと中を確認するけれど、先ほどと変わった様子は見られない。 どうやらもう一人の住人は、自分が抜け出したことに気づかず、ベットで眠りに落ちたままのようだ。 このまま行けば、きっと明日の朝には自分が予想した通りに"アイツ"を驚かすことができるだろう。 楽しげな彼女の脳裏に、唖然とする表情を浮かべるもう一人の顔が浮かぶ。 驚いた後で、アイツはどんな表情を見せるだろうか? 嬉しそうに笑うだろうか? それとも、やはりぶきっちょにお礼を述べるだけだろうか? それを考えるとなおさらワクワクしてくる。 笑い声が今にも零れてきそうな表情のまま、彼女はいそいそと冷蔵庫へと向かうとその扉を開け、胸に抱くようにしていた小さな箱をその最上段へと仕舞い込んだ。 後は明日の朝、アイツより先に起き出して準備を整え、アイツに渡せば完璧だ。 計画通りにコトが運んでいることに満足げに笑うと、彼女はゆっくりと冷蔵庫の扉を閉めた。 ぱたんっ。 っと、そんな音が聞こえるはずだった。 けれど、音が聞こえる前に、背中に圧し掛かった重さが全ての感覚を遠ざけてしまい、結局その音は彼女の耳に少したりとも届かなかった。 ぽすんっという衝撃と共に、長い腕が少女の両肩に絡みつく。 同時にその首筋を気だるげな吐息がくすぐった。 「えっ?!なっ?!アルト?!」 「・・・何・・してんだよ・・シェリル・・」 突然のことに驚く彼女とは異なり、背中に抱きついている少年は眠たくて堪らないらしく、目を閉じたまま己の額を彼女の首筋に押し付けている。 眠たげな声は先ほどまで眠っていたせいでほんの少しだけ掠れ、それが壮絶な色気をかもし出す。 解かれた黒色の髪は、清流のように少年の身体を流れ落ちながら絹の衣のように二人を包み込み、黒髪に包まれた少女の肌の白さが、静かなコントラストを描いていた。 見れば誰もが感嘆の息を漏らすような美しい光景だというのに、抱きつかれた方も抱きついている方も慣れたやりとりのようで、後ろを振り返った少女は溜め息一つでその少年のイタズラを終わらせてしまう。 まるで、飼い猫が主人に甘えるのを許すかのような気軽さなのに、二人を包む雰囲気はどことなく甘く柔らかい。 「アルト?」 しょうがないわねっという言葉を暗に含んだその声は、相手への愛しさへ溢れていた。 シェリルと呼ばれた少女が身体に回された両腕を持ち上げようとすると、抱きついていた少年がちらりと瞳を開き、その口元を緩ませる。 だらしなく圧し掛かっていた身体をほんの一瞬だけ自分の力で立たせ、その瞬間を狙ってシェリルが身体をくるりと反転させると、再び甘えるようにして抱きついてきた。 「眠たいなら、そのまま寝てればいいのに。・・・夜勤だったんでしょう?」 「・・・お前が勝手にいなくなるのが悪い。」 優しい声に返ってくるのは、少し拗ねたような声。 子供のようなその声にくすりと笑うと、シェリルは胸に被さるアルトの頭をゆっくりと撫でた。 SMSの夜勤が明けると同時に学校へ登校し、律儀に6限目までをこなした後で、部活にも顔を出しているのだから、体力的にしんどくて当たり前だ。 昨日も授業だったことを考えると、睡眠時間は夜勤に着く前の3時間程度で、それから帰宅するまで一睡もしていないのだろう。 戦闘ではないといっても常にある程度の緊張感を強いられる場所にいなければならない時の疲労度は通常よりも濃くなるだろうに、アルトはシェリルが帰宅するのをずっと食卓で待っていてくれた。 それが、嬉しくないはずはないのだ。 「・・・私だって、夜中に水くらい飲みたくなるわよ?」 「・・・夜中にか?」 「えぇ。」 浮かぶ嬉しく、こそばゆい感情を少し気恥ずかしく感じたシェリルが冗談めいてそういうと、ほんの少しの間を置いてアルトが問う。 その問いかけに何の疑問を抱かずにシェリルが答えると、今まで胸に顔を埋めるようにしていたアルトがゆっくりと顔を上げてシェリルを見つめた。 「よく"冷えた"ミネラルウォーターを、か?」 「・・・・・・・・」 "よく冷えたミネラルウォーター" 通常ならば、違和感のない言葉。 けれど、歌手を生業とするシェリルにとっては致命的とも言える言葉だった。 喉を冷やすことを避けるために、シェリルが極力常温に近いものや温かいものを口にするようにしていることをアルトは知っている。 そのアルトがこう尋ねた意味を即座に理解したシェリルは、ぐっと言葉に詰まった。 慌ててそらした視線をゆっくりと戻すけれど、相変わらず琥珀色の瞳はまっすぐにこちらを見つめている。 きっと、自分が冷蔵庫の前に立ったのを見たときから何か予想を立てていたに違いない。 これは、もう逃げようがなかった。 「・・・・・・・」 「・・・・・・・」 ふいに降りた沈黙。 明日の朝にと考えていたけれど、下手な嘘をついてアルトをだますより、今渡してしまってもいいかもしれない。 そう考えたシェリルは軽く息を吐き出すと、もう一度だけ優しくアルトの頭を撫でた。 「アルト?」 「ん?」 「ちょっと、身体起こしてくれる?」 「なんでだ?」 「ほら、早くっ!」 珍しくぐずるアルトにシェリルが微笑むと、アルトもつられる。 シェリルを困らせることが楽しくてしかたがないのか、なかなか離れたがらないアルトにシェリルが嗜めるようにいうと、しぶしぶといった感じでアルトが離れた。 まったくとんだ駄々っ子だ。 よくできましたというようにシェリルがアルトの頭をくしゃくしゃと撫でると、瞳をしょぼつかせ、僅かに不満そうな表情をしたアルトから早くも腕が伸びてくる。 つかまっては堪らないと慌ててシェリルが逃げ出し、冷蔵庫の中から先ほど入れた箱を取り出すと、今にも床に沈み込みそうなアルトの目の前に掲げてみた。 「なんだぁ?ソレ・・・」 視界がぼやけるのか何度か目を擦ったアルトが不思議そうにそう問う。 流石に自分がココに何しに来たのまでかは分かっていないらしい。 妙に感はいいくせに、肝心のところは鈍いのがアルトらしかった。 「疲れてるんなら、ちょうどよかったわね。ハイ」 「?」 「バレンタインチョコレートよ?Happy Valentine,Alto♪」 「・・・・あ、あぁ・・・そうか・・」 ぽいっと投げられた小さな箱を驚いたように見つめた後で、その表情が嬉しそうにくしゃりと歪む。 照れたのか、その頬が軽い赤色に染まるのが見ていて無性に可愛らしかった。 「ね、開けてみて?」 「今か?」 「えぇ。疲れたときには甘いものっていうでしょ?」 「そうだな。」 うきうきとするシェリルの声に押されてアルトが受け取ったばかりの箱に掛けられているリボンを解く。 濃く、深い色をした青色のリボンは、こげ茶色の箱からサラリと解け、さらさらという軽い音を立てて床へと落ちた。 「すごいな。」 並んでいたのは、スタンダードな茶色のチョコーレートの他に、白やピンクのチョコレートがいくつか。 円柱やダイヤ、ハートなど様々な形が模られ、中にはアーモンドやパフ、フルーツのパウダーが混ざっているのが分かる。 アルトは、その中からスティック方のピンクのチョコレートを取ると口の中へと放った。 カリッというチョコレートの砕ける感触が伝わり、同時にストロベリーの香りが広がる。 小さなパフがさくさくとした食感を伝え、ドライフルーツのつぶつぶとした欠片が下の上へと零れてきた。 「おいしい?」 「・・・・・」 まるで自分が貰ったように瞳をキラキラとさせながらそう問うシェリルにアルトが笑う。 そして、ちょいちょいっと手招きをした。 「?」 不思議そうに小首をかしげるシェリルの頬を両手包み込み、ぐうっと引き寄せたかと思うといきなり唇が重ねられる。 突然のことに驚き、固まっている間に口内へチョコレートの欠片とアルトの舌が押し入ってきた。 広がるベリーの甘い香り。 半分ほど蕩けたチョコレート。 それから、甘く染まった唾液と温かく柔い感触。 「っ、んっ!!!」 吐息が漏れた一瞬を狙って、奥へ、奥へと押し入ってくる。 いつの間にか再び腕の中へと引き込まれていた。 顎を固定され、後に引けなくされながら口内を貪られる。 二人分の熱によって、チョコレートが蕩けるスピードを上げていく。 くちゅりと音がする度に、舌と舌が絡み口内をくすぐった。 シェリルは溢れそうになる唾液を飲み下すだけで精一杯だ。 触れられるたびにぞくぞくとしたものが背中を這い上がり、下腹部に覚えのある感覚が走り始める。 「っ、も、うっ!!」 唇が離れる頃にはシェリルの息が上がっていた。 息を整えながらアルトをぐっと睨むけれど、当の本人はご満悦のようで口端を上げて笑うだけだ。 バレンタインのチョコレートをもらえたことがよっぽど嬉しかったらしいその表情に、シェリルも毒気を抜かれてしまう。 毎度の理由は違えども、こうしていつも丸め込まれているのだ。 その度に面白くないという感情も浮かぶのだけれど、それすら数分と持ちはしない。 アルトの表情や手つきによって、容易に解かされてしまう自分の感情がほんの少し憎らしかった。 「~~~ッ!」 「あ、おいっシェリル!」 両腕をバタつかせ、なんとかアルトの腕の中から抜け出したシェリルがくるりと身を翻すと、慌ててアルトが後を追ってくる。 アルトだって少しくらい困ればいいのだっと思い通りに行かない自分の感情への苛立ちの代わりに、意地悪をしてみるのだけれど、腕の中の心地良さがシェリルの後ろ髪を引くせいでうまくいかない。 先ほどまでとすっかり甘やかす立場が逆転してしまっていることに納得がいかない様子のシェリルは再び背後から伸びてきた腕に捕まりながら、やっぱり面白くないっ!と頬を膨らませた。 「・・・眠いんでしょう?ほら、早くベットに戻るわよ。」 「はいはい。」 「っ、もうっ!!」 シェリルが怒って見せても、アルトは楽しそうに笑うばかりだ。 もう一言、二言何か言ってぎゃふんっと言わせてやりたい気もするのだけれど、流石に今の状態のアルトに勝つのは至難の業だ。 そう判断したシェリルはぐっと言葉を飲み込み、背中にくっつくアルトを引きずるようにしてベットルームへと向かった。 「着いたわよ?」 「んー。」 サイドボードの灯りを付け、ベットへと腰掛ける。 気を利かせてアルトを先にベットに腰掛させたというのに、アルトは相変わらずシェリルの背中に張り付いたままだった。 ベットに座るアルトの膝の上に座らされた格好になったシェリルは再び子供に逆戻りしてしまったアルトに溜め息を付き、アルトに離れるように言うけれど、アルトはシェリルを抱きかかえたまま離そうとせず、相変わらずシェリルの項に顔を埋めている。 力で敵うはずもないため、大人しく抱きしめられたままでいるけれど、アルトから吐き出される息はシェリルの肌を擦り上げ、うぶ毛を逆立てていく。 湿り気を帯びた吐息が当たったり、首筋に唇の感触が落ちるたびにシェリルはドギマギとしなければならなかった。 「ね、そんなに眠いならベットに横になったら?」 「・・そうだな。」 「って、えっ、あっ、きゃぁっ!!」 背後のアルトの存在をどうしても意識してしまうことを恥ずかしく思ったシェリルがワザとそっけない口調で言うと、数秒置いてアルトが同意する。 ようやくこの状態から解放されるのだとシェリルがほっと胸を撫で下ろした瞬間、その視界がぐるりと回り、シェリルから小さな悲鳴が上がった。 「・・・ちょっと。」 次に視界に入ったのは天井の模様。 背中が小刻みに震えるから、下に敷いているアルトがどんな表情をしているのか容易に分かる。 それでも自分に回されたままの腕が嬉しいやら、恥ずかしいやらでシェリルは大変だ。 抗議の声を一応は上げてみたけれど、それでもきっとこの力は緩まないのだと分かったら、なんだか抵抗するのも馬鹿らしくなってきた。 思えば、こうしてアルトとゆっくりした時間を過ごすのは随分と久しぶりなのだ。 シェリルは明日一日をオフにするべく仕事の消化に奔走していたし、アルトはアルトでSMSやら学校やらで毎朝、毎晩おはようとおやすみを言うくらいの時間しかなかった。 シェリルはふうっと息を吐き出すと、身体から力を抜き、自分に回る腕に愛しそうに触れた。 アルトがこんな風に珍しく甘えんぼさんになっているのも、最近の反動なのかもしれない。 そう思ったら、なんだかもう少しだけこのままでいたくなった。 「シェリル?」 「・・・何よ?」 「いや、別に・・。」 「ふふっ。変なアルト。」 シェリルが笑うとアルトの腕の力がふっと緩む。 その瞬間を狙ってくるりと向きを変えると、シェリルは下に敷いたアルトをじっと見つめた。 柔らかなオレンジ色の光の中に浮かぶ真っ直ぐなはしばみ色の瞳。 白いベットに艶やかに広がった黒髪。 端整で中性的な表情と柔らかい笑み。 いつ見てもキレイだと思うその表情に優しく笑うと、シェリルはそうっと確かめるようにアルトに触れた。 白く滑らかな頬を滑り、長い前髪を揺らす。 それから、小指で紅を引くようにその唇をなぞった。 「・・・・・」 「・・・・・」 一瞬の間。 空色とはしばみ色が結ばれる。 その沈黙を割るようにして、シェリルがそうっとその額にキスをした。 軽く啄ばむようなバードキス。 その感触を確かめるように、アルトが自分の額に触れる。 それを見たシェリルはもう一度、その手の甲にキスを繰り返した。 「・・・シェリル?」 「何よ?」 照れくささが、頬を焼く。 きっと赤らんでいるだろう自分の表情に苦笑しながらつっけんどんにシェリルが答えると、アルトがふわりと微笑んだ。 ゆっくりと伸びてきた両手がシェリルの頬を包み込む。 長いその指はほんの少しだけ冷たく、心地よい。 それを楽しんでいると、柔らかい感触が唇へと触れた。 「ン・・・・・」 先ほどのキスとは違うキス。 互いを確かめるかのように静かなキスに息が震える。 頬の熱さも手伝ってか、離れた後もしばらく瞳を開けずにいたシェリルに、再び柔らかい感触が降った。 「んんっ・・・・・」 いつの間にか入り込んだ舌が、優しくシェリルの舌を吸い上げる。 触れる手の冷たさと吐息の熱さに頭がクラクラとし始め、身体がジンッと疼きだす。 今身体に触れている何もかもが気持ちよかった。 「シェリル・・・。」 軽いリップ音が弾けると共に呼ばれた名前。 いつもと違う音の響きがシェリルにアルトの意思を伝える。 真剣なその視線に耐え切れず、コクリと頷いた瞬間再び身体が反転したのがシェリルにも分かった。 「んく・・・・」 服の上からわき腹を撫でる用に触られ、くすぐったい感触が湧き上がってくる。 それを閉じ込めるようにアルトの唇がシェリルの唇を塞いだ。 布越しに感じる手の熱。 触れられる度に肌と布とが擦れ、直に触れてもらえないことにもどかしさが沸き立つ。 それでも、アルトは焦らすようにシェリルの胸をまさぐりながら、指の腹でソコを見つけ出し、先端のしこりを立ち上げていく。 執拗に煽られたシェリルの胸の先は、まだ舐られてもいないというのにつんっと立ち上がり、すでにシェリルが感じ始めていることをアルトに伝えていた。 「っあ、・・・ン・・」 零れそうになる吐息を飲み込もうと必死なシェリルから小さな嬌声が上がるとアルトが笑う。 それを見たシェリルの脳裏に一瞬だけズルイッという感情が浮かぶけれど、次の瞬間にはほろほろと壊されてしまう。 むき出しの肩に触れた唇は、シェリルの熱を受け、その温度を上げていた。 肢体を覆う夜着の胸元のリボンが解かれ、緩んだすき間をさらに押し開くようにアルトの指が蠢き、一気に肩紐を引き落とされた。 軽い締め付けから解放された胸がその衝撃によって零れ落ち、アルトの目の前でぷるりっと魅惑的に揺れる。 肌を暴かれたことにシェリルが羞恥を感じる前に唇が重ねられ、いつも以上に長い口付けに飲み込みきれなくなった唾液がその口元を穢した。 「ふ、ぁ・・・・・」 息付く間もない強引なキスに溺れかかりながら、シェリルも必死に応えようとするけれど、アルトの愛撫によって追い詰められてしまう。 やわやわと胸や太ももを撫でられるたびに波が生まれ、シェリルを翻弄していった。 触れる手の熱さと外気の冷たさが心地よい。 悦楽の波は小ぶりながらも、シェリルを確実に高めていく。 それでも、もどかしさがシェリルを先へ先へと突き動かしていった。 「あ、ると・・っ・・」 ぎゅっと瞳を瞑ったまま、切なげにアルトの名前を呼ぶ。 もっと、もっとアルトに触れて欲しいと、全身で叫ぶようなその声に、アルトが少し意地悪をしすぎたかと苦笑する。 一度手を止め、視線を絡ませた後で、アルトはそっと尖りきった先端を口に含み、舐ってやった。 「んんんっ・・・!!」 即座に漏れた甘い嬌声。 ようやく濡れること許された先端がアルトの唾液に鈍く光を反射する。 熱くねっとりと胸をもむような舌の動きが一際大きな波を呼び、巻き込まれたシェリルが肢体をくねらせる。 白い肢体が何かを求めて暗闇で舞う様子は、アルトをさらに高ぶらせた。 「シェリル・・・声。」 シェリルとはまた違った艶やかな声が部屋に落ちる。 それは懇願するようにしながらシェリルの耳へ流し込まれるけれど、どことなく支配的な余韻を持っていた。 唾液によって濡れた胸元をマッサージするように何度も優しく捏ね上げつつ、硬くなる一方の先端は舌や指の腹で転がし、つぶしてはまた丁寧に立ち上げて遊ぶ。 所々を優しく吸い上げ、赤い印を刻めば、シェリルの身体が幾たびも震えた。 指や唇や舌先を使って、余すところなくシェリルに触れる。 できることならば、身体中全てに所有印を刻んでやりたい。 そんな独占欲と色欲がアルトをゆっくりと飲み込んでいく。 もっと、もっと奥まで触れたかった。 触れることのできる全てに触れ、シェリルを感じたかった。 「んっ、ぁッ・・ぁ!」 胸の谷間に顔を埋め、何かを探すようにアルトの舌と唇が肢体を滑っていく。 絡んだ唾液を塗りこめるように指がなぞり、その緩慢な動きがシェリルを翻弄する。 上半身だけに与えられる刺激の強さと触ってもらえない切なさに思考を乱され、シェリルはいやいやと首を振るしかない。 優しく乳房を揉まれ、強く吸い上げられ、時にカプリッと歯を立てられたかと思えば、それを癒すようにペロペロと優しく舐められた。 快楽に打ち震えながら足を張り、瞳に生理的な涙をためながらシーツに幾重にも波を立て、恥辱に耐えるその様子は扇情的で美しい。 自分だけが見れるシェリルの痴態を楽しみながらも、己の欲望の塊が膨れ上がり、芯を持ち始めていることをアルトは感じていた。 早く重なりたい。 早く溶けてしまいたい。 早くシェリルを抱いてしまいたい。 じりじりとするようなもどかしさに耐えながら、アルトはシェリルを翻弄する。 あえて下肢に触れず、シェリルからの懇願を待つか、このまま侵してしまおうかというギリギリの狭間をアルトが彷徨っていると、惑うように延びたシェリルの手がシーツをつかみ、ぐっと引き寄せた。 新たな波が引かれる音が響いた瞬間、ぱたんっという音と共に何かがその枕元から転がり落ちてきた。 「?」 「・・・ッ・・はぁっ・・っ」 興味を引かれたアルトが思わず手を止め、現われたものを見つめる。 シェリルはといえばようやく波が途切れたことで力を抜けたらしく、ぐったりとベットへと沈み込んでいた。 随分と耐えていたらしく、呼吸が荒い。 汗の粒が浮かびだした額にかかる髪を優しく掻き揚げてやると、アルトは軽くキスをしてやった。 シェリルの息が整うまで、小休止もいいだろうと考えたアルトは、先ほど突然枕元に現われたモノへとおもむろに手を伸ばす。 それは、両手を立てに並べたくらいの大きさの白い箱だった。 赤いリボンが巻かれ、小さなピンク色のカードが刺さっている。 不思議そうにしながらも、カードを開いて見れば、『Happy Valentine to Alto』の文字。 シェリルがチョコレートとは別にプレゼントまで用意してくれていたのだと知ったアルトの表情がたちまち嬉しそうになった。 「・・・シェリル、これ」 「んっ・・・あぁ・・うん・・いつものお礼よ?・・・アリガト」 荒い息をしながら開けてみる?っと小首をかしげて見せるシェリルにアルトが頷き、巻かれたリボンを丁寧に解くと、中から小さなプラスチックの棒に似たものが転がり出てきた。 出てきたものに驚き、言葉をなくすアルトを見たシェリルがそれほど驚いてもらえたのだと喜び、表情を綻ばせる。 「・・・・・」 「ソレ、・・・今流行りの、マッサージ器・・なんです・・って。」 反応のないアルトにシェリルは気づかず、途切れ途切れになりながらもそのまま言葉を続ける。 仰向けになっていた身体を反転させる前に、一度だけ大きく息を吸い込み、呼吸を整えた後で、手早く乱れた夜着の肩紐を直す。 濡れた胸元に夜着が張り付く感覚はあまり心地の良いものとはいえなかったけれどそれを表情には出すことはせず、頬杖を付いてニコニコと笑いながらアルトを見上げた。 「・・・・いつも家事してくれてるけど、私は何もしてあげられないから、ねっ。あっ、もちろん手伝いはするわよ??で、でも、あんまりすぐには役にたたないだろうからっっっ。 ほ、本当はアタシがマッサージとかしてあげられたらよかったんだけど、シロウトがやると逆に筋痛めちゃって大変なことになったりするらしくて、だから・・・それが一番・・いい・・・かなぁ・・・って。」 最初は一人得意げに話していたのだけれど、アルトからの反応がないことに、何か変なことでも言っているのではないかと考え出したシェリルが一人わたわたと慌て出す。 よくよく考えてみれば、こんなの自分のキャラじゃないのかもしれない。 そんなに自分がマッサージ器をプレゼントするのは可笑しかったのだろうか? それともやはり手伝う気がないと思われ、怒らせてしまったのだろうか? いや、バレンタインデーにマッサージ器という考えてみれば色気のない選択肢自体が間違っていたのかも知れない・・・。 ぐるぐると様々な不安要素が浮かび始め、シェリルの脳内を染め上げていく。 必死になってもとの原因を考えるけれど、思い当たることはたくさんあるのだ。 はっきり言って、どれが原因でも納得はできただろう。 「・・・シェリル、これどこで・・」 「えっ?・・どこって・・・ディープアキハバラだけど・・・」 アルトの一声に一度は凍りかけたシェリルはその言葉の意味を理解すると、きょとんとしながらアルトを見た。 どうやら、マッサージ器という選択肢は少なくとも間違っていないらしい。 場所を聞いたということは、買った場所に関連する何かが悪いのだろうか? そんなことを考えながら、シェリルが正直に買った場所のことを話すと、アルトの表情に少しだけ感情が戻ってきた。 「・・・お前、なんて言ったんだ?」 「えっ?!手軽なマッサージ器くださいって。」 「・・・型とかの指定は何もなしか?」 「?・・・えぇ。それが一番売れてるし、動きもいいから一番気持ちよくなれるって・・・」 「・・・・・・・」 確かめるように問うアルトの表情は訝しげなまま。 アルトの様子が少しおかしいことにシェリルも気づくけれど、その理由はシェリルにも分からず、戸惑いのままに語尾がだんだん小さくなっていく。 結局最後が尻すぼみのまま言い終えると、アルトはすっかり黙り込んでしまった。 「・・・アルト?」 不安そうなシェリルがアルトを呼ぶけれど、アルトは不満そうな表情のまま、言葉を発さず視線を返すだけ。 それでも、手に持ったままのマッサージ器を離そうとはせず、手の中で器用に弄んでいる。 マッサージ器自体は気に入ってもらえたと考えてよいのだろうか? 不思議な感覚のまま時間だけが流れていった。 「シェリル、来いよ。」 沈黙を破ったのはアルト。 何気にそちらの方を見れなくなっていたシェリルが名前を呼ばれて振り向くと、今度はほんの少しだけ表情がにこやかになっていた。 急に甘えたり、無口になったり、意地悪になったりと、今日のアルトは本当に分からないと首を傾げてみるものの、名前を呼ばれ、おいでというようにちょいちょいと手招きをされて嬉しくないはずがない。 せっかく伸ばされた腕が引いてしまってはもったいないというようにシェリルが慌てて飛び込むと、アルトが小さく笑ったのが分かった。 いつもの感触といつもの匂いがシェリルを満たしていく。 アルトが側にいてくれるのだと感じられる大好きな感覚をもっと味わいたいと顔をその胸へとすり寄せると大きなアルトの手がぎゅうっと頭を包み込んでくれた。 愛しくて、愛しくて、幸福感が溢れてくる。 触れる体温や鼓動や吐息の音がたまらなく愛おしく感じた。 「シェリル?」 「ふふふっ」 「おーい?」 胸に抱かれたまま幸せそうに笑うシェリルにアルトが苦笑する。 何がそんなに嬉しいのだろうかと考えるけれど、その様子を見ているだけでどうでもよくなってきてしまった。 胸に抱き寄せたまま片手を使ってシェリルの頬を固定し、視線が混ざった瞬間を狙って唇へと齧り付き、舌先でくすぐりながらもう一度口内へ侵入してやる。 舌と舌が絡まり、互いを求めるようにして吸い合った瞬間、アルトの背中を再びぞくりとするものが蠢きだす。 まだまだ激しいには遠いキス。 それでも、これほどまでに熱を上げたのは先ほどまでの戯れのせいなのだろう。 アルトは感情の赴くままに舌を奥へ奥へと差し込みながら、何度もシェリルと交わった。 頬に触れていたアルトの手が、ゆっくりと降りてくる。 首筋をなぞられ、肩へと降り、再び肩紐を外された。 支えを失った夜着の肩紐はストンと落ち、シェリルの裸体をアルトへと晒す。 座らされたままの状態でベットへ押し倒されたシェリルは、いくつも積み上げられた枕に背中を支えられ、完全にベットに横になることも出来なかった。 馬乗りになるような形でアルトがシェリルへと覆いかぶさる。 背後に枕があるせいで胸が突き出されるような形になり、アルトに触れてほしいと懇願しているようにも見える。 両足の間に座られてしまえば、足を閉じることも出来ない。 開かれた足によって夜着の裾は捲りあがり、シェリルの下着がその裾から見えてしまう。 滅多にないその状況が羞恥を煽り、シェリルがうろたえるとそれを面白がるようにアルトが笑った。 唇にキスをされて思考を溶かされたかと思えば、胸を遊ばれ快楽の波に悶える。 身を焼くような恥ずかしさと同時にもっとしてほしいという淫らな欲望が頭をもたげ、シェリルを惑わす。 身体に走っていた波はシェリルの下肢へと波紋を広げるようにして届き、芯を痺れさせた。 「シェリル、濡れてる。」 「あっ・・・言わない、で、・・」 アルトに言われるまでもなく、ソコがどうなっているのかはシェリルにも分かっていた。 まだ触れられていないのに濡れそぼる自分の下肢にシェリルが思わず顔を背ける。 いつの間にこんなに淫乱になってしまったのだろうか? こんなになってしまったアルトが呆れはしないだろうか? 浮かぶ不安がシェリルを煽る。 足を閉じてしまいたいけれどそれも叶わず、シェリルは触ってと懇願するようにアルトに向けて足を開くしかない。 身を焼くような羞恥を超えて、アルトを求めてしまいそうになるシェリルもまた、己の限界を感じ始めていた。 「・・・あ、アル・・んッッッ!!」 下着の上から軽くなぞられただけ。 それでも、待ちに待った刺激にシェリルの身体が震える。 ぞわりと広がる波に、受け入れた時の気持ちよさが甦り、シェリルの下腹部がずくんっと軋む。 切ないほどのその感覚にシェリルが懇願を口にする前に、濡れた感触がシェリルを包んだ。 下着越しでもありありと分かるその感触。 アルトの舌が舐め上げる気持ちよさに、思考が蕩けてしまいそうになる。 最初は、あんなに恥ずかしかったというのに一度その気持ちよさを知ってしまってからはもう止められなかった。 唾液と愛液が混ざり合い、下着がべったりと肌に張り付く。 その上から何度も丁寧に愛撫され、さらに蜜壷からアルトを誘うように愛液が零れてくる。 すすり上げられる度に、跳んでしまいそうになる思考を必死につなぎとめることしか、シェリルには出来なかった。 「ある・・・、とぉ、・・・あっ、あっ、あぁッ」 「気持ちいいのか?」 「・・・・ッ・!!」 言葉を紡ぎたくても、言葉が出てこない。 今気を抜いてしまえば、自分がどうにかなってしまう。 シェリルに分かるのはそれだけだった。 耳をくすぐるアルトの声とはしたなく下肢を広げる自分の姿。 与えられる刺激をやり過ごすことしかできず、自分ではないような声が漏れてきてしまう。 ビンカンになった全ての感覚が、与えられる刺激の全てが二人の情欲を煽った。 「んんっ・・・ふぁっ・・!」 直に触れた指の感触。 直接的な刺激にシェリルの身体がピクリッと跳ねる。 シェリルの反応に満足そうに笑うと、アルトはそのまま指をナカへと挿入させた。 愛撫によって十分に溶かされたせいで指はどんどん簡単に飲み込まれ、内壁が掴まえようと纏わり付いてくる。 軽く指を回せば、クチュクチュと水音が立つ。 下着をずらし唇で触れると、たちまちシェリルの味が口内へと伝わった。 子犬がミルクを飲むように舌を使い、ぺちゃぺちゃと音を立てて舐めとると、音を拾ったシェリルの表情がさらに真っ赤になっていく。 羞恥に涙を滲ませるくせに、気持ちよさに翻弄されたその表情は堪らなく淫らだ。 そんな表情をもっと見たくて、アルトはぐちゃぐちゃにナカをかき回す。 指を使って入り口を開き、奥へ、奥へと舌を差込み、くすぐるたびにシェリルの身体が跳ね上がるのが嬉しい。 零れる喘ぎ声がもっと乱れさせたいというアルトの欲望を刺激し、さらに大胆になっていった。 逃げる腰を太ももを抱え込むことで引き寄せる。 音を立てて愛液共々吸い上げれば、ひくひくと内壁が何かを求めるようにして震えているのが分かる。 ココに自分のモノを入れてかき混ぜたら、どんなに気持ちがいいだろうか? そんな考えが過ぎるたびに、アルトの下肢がジンッと痺れた。 もう少しだけ。 もう少し、シェリルを辱めてから。 焦る心を押し留めながら、アルトはシェリルのナカをとろとろに溶かしていく。 両足を肩へと抱え上げた瞬間、アルトの膝がコツンッと何かにぶつかった。 「・・・・・・」 なんだ?と不思議に思ったアルトの視界に映ったのはシェリルからのプレゼント。 それが視界に入った瞬間に、先ほどまでの感情が再び膨れ上がった。 自分を労わろうとしてくれたのは正直嬉しかったし、驚かそうと考えてくれたことも嬉しかった。 が、アルトが引っかかっていたのは買った場所だった。 シェリルは自分の正体がバレてはいけないと考え、一般的な電気店でなく裏道に入ったショップに入ったらしい。 店員の対応は聞いたところ普通のようにも思えたけれど、一番人気だと差し出された商品が問題だった。 他にもいろんなマッサージ方法を携えた商品はたくさんあるだろうに、差し出されたのはシェリルがアルトにとくれたソレだという。 ヘッド部分がまるくなっており、簡単な振動しかしないだろうソレは一見確かにマッサージ器に見えるけれど、別のモノとしても使われる ことがあるということをアルトは知っていた。 それも、見ていたことを絶対に知られたくないような内容のメディアでだ。 あのマッサージ器をどっちの意味でシェリルに進めたのかは流石にその場にいなかったアルトには分からなかったけれど、あんな簡易なモノを差し出したこと、 それから"ソウイウモノ"関係をあつかうことの多いディープアキハバラの裏道ショップで買ったこと、さらに勧めたという店員の文句も気にかかる。 そういった方面には妙に疎いシェリルをもし、"ソウイウ"興味本位の視線で見られていたらと考えるとやはり面白くない。 脳裏にニヤけた口元が浮かんだ瞬間、アルトの中で何かが小さく爆発した。 「・・・ある、と・・?」 動きを止めたアルトを不安そうにシェリルが見つめる。 揺れる空色の瞳に見つめられたアルトは小さく不適に笑った。 「シェリル、コレこういうことにも使えるんだぞ?」 「えっ・・・っ、やぁあああああああ!!!」 カチリッという音と共にヴィーという駆動音が上がる。 アルトはそれを躊躇いもせずにシェリルの下肢へと押し付けた。 押し付けられたモノが与える振動に、シェリルの身体が硬くなる。 迫りくる刺激の大きさから逃れようとするけれど、それをアルトの身体が押さえてしまい動くことは不可能でいやいやと頭を振り、耐えることしかシェリルには許されない。 感じたことのない感覚にシェリルからポロポロと涙が零れた。 アルトの首筋に抱きつき、波をやり過ごそうとするけれど、初めてのことにそれがうまくいくはずもない。 追い詰められたシェリルが小さく息を吐いたそれすら刺激となり、シェリルの思考を一瞬にして飛ばした。 「・・・・しぇりる?」 「・・・・」 遠慮がちな声に揺り起こされたシェリルが見たものは、きまづそうな顔をしたアルトの表情。 ぼんやりとする思考のまま周りを確認したシェリルはようやく状況を判断すると、倦怠感が付きまとう身体をぎこちなく動かし、アルトに触れた。 しゅんっとなった眉毛が子犬を思わせて可愛らしい。 そこまでしゅんっとされては、怒れないではないかと一人心内でゴチた後で、シェリルは優しくキスをした。 きっと、アルトにも何かあるのだろう。 それを絶対後で聞きだしてやろう。 そう考えながら、シェリルはもう一度アルトの首筋に腕を回す。 そして、その耳元に唇を寄せるとそうっと囁いた。 「・・・もっと、優しくしなさいよ?」 「!!・・・シェリル?」 「・・・なぁに?」 シェリルの言葉にアルトが振るえ、ぼうぜんとしながら名前が呼ばれた。 そのことに、アルトが戸惑っているのだと分かると、シェリルはもう一度唇を重ねる。 傷つけたと思ったことに、アルトもまた傷つくのだと分かってしまったら、もう攻めることなどできるはずがない。 そして、そんな状態になってもアルトが自分を積極的に抱くということはなかなか考えられないから、こちらのリードが必要だ。 シェリルはアルトを誘うように優しく舌を絡ませた。 「・・・アルトも気持ちよくなりなさいよ?」 茶目っ気たっぷりにそう言い、体重をかけて今度はシェリルがアルトを押し倒す。 そして、キツそうになっている下の夜着をずらし、立ち上がっていたソレを口に含んだ。 「ッ!」 絡んだ感触にアルトから声が上がる。 そのことに感じてくれていることを知ったシェリルは嬉しそうに笑うと丁寧に舌を這わせた。 先端を舐め上げ、括れを締め付けるようにしながら何度も飲み込み、アルトを高めていく。 先走りのとろみを感じるようになるまでシェリルは、何度もソレを繰り返した。 熱く、硬くなっているのが舌や口内の粘膜を通して伝わる。 コレが自分のナカをかき回すのだと思うと、自然にシェリルの熱も上がっていく。 すでにぐっしょりと濡らされたソコにコレを受け入れたらどんなに気持ちがいいだろう? そう考えたシェリルの喉がゴクリとなる。 思わず腰が動いてしまいそうになる自分を自覚し、余計に恥ずかしくなった。 「・・・・アルト、・・・あの、・・・ィ・・れて、・・いい?」 戸惑いながらそう告げたシェリルに、アルトは一瞬だけ目を丸くした後で頷く。 再び、自分が押し倒すべきだろうかとはち切れそうな頭で考えていると、ベットの上に膝立ちしたシェリルが自ら自分の下着を下ろし、アルトの上へと被さってきた。 今までになく積極的なシェリルに内心驚きつつも、自分にまたがったシェリルに手を貸してやる。 一度指と舌で愛撫しただけだというのに、シェリルのソコは簡単にアルトを飲み込んでいった。 口内とは違った感覚がアルトを包み込む。 熱く、蠢く内壁はアルトを見つけると奥へ引き込むようにきつく絡み付いてくる。 一緒に蕩けてしまいそうなその感覚が気持ちよくて堪らなかった。 「んっ・・・・ふっ、ぁ・・・」 アルトを受け入れたシェリルから甘い声が上がる。 自ら上に乗ったせいでいつもより深く侵され、その強い刺激がシェリルをあっという間に飲み込んでいく。 そのままイってしまいそうなシェリルに小さく笑うと、アルトはシェリルをそっと抱き寄せた。 なるべく刺激を与えないように胸へ抱き、そのまま位置を入れ替える。 ようやくいつもの体勢を整えると、アルトはゆっくりと腰を揺らした。 先ほど届いた最奥へ進入しようと、勢いをつけて何度も何度も突き入れる。 それを拒もうとするように締め付けが強くなるけれど、内壁を擦りあげる気持ちよさはアルトをどんどんと熱くしてゆく。 アルトがシェリルを揺らすたび、シェリルから声が零れ、押し寄せる快楽の波に耐えるようにシーツが引かれる。 アルトは姿勢を低くし、シェリルの身体に沿うようにしながら、舌でも刺激を与えた。 穿つ度にぷるんと胸が揺れ、先端の蕾がアルトを誘う。 時々、それらを煽ってやりながらアルトは腰を蠢かせ続けた。 「あぁっ・・・・あっ・・・ぁ・・・」 奥を突くたび、トロトロとした愛液が零れ落ち、シーツに染みを作ってゆく。 ぐちゅぐちゅという卑猥な水音が部屋を満たし、それに荒い呼吸が重なる。 長い愛撫によってすでに蕩かされていたシェリルの身体は、限界が近かった。 アルトにもっと触れたいと、背中に腕が回る。 それは、シェリルが自分に寄せる悦楽を受け入れた瞬間だった。 抵抗をなくした身体は、いとも簡単に波へと飲まれた。 その絶頂で波は砕け落ち、飛沫となってシェリルの意識を奪い去る。 アルトを包んでいた壁が一気に押し迫り、持っている全てを吐き出させようと苦しいくらいに絡みつく。 待ち望んだ解放にアルトも全てを放ち、弾けた熱塊を全てシェリルへと注ぎ込んだ。 全てを吐き出したアルトがベットへと沈むと、シェリルがうっすらと瞳を開く。 空色の瞳が、アルトを見つけると、優しく微笑んだ。 降りた静寂には、幸せな空気が満ちていた。 END グダグダで済みませんデシタorz 支援ありがとうございました^^
https://w.atwiki.jp/macrossf-eparo/pages/254.html
22 :(アルト×シェリル+アルト×ランカ)「…Triangular…」:2009/08/01(土) 23 31 10 ID z2kKupz7 流れ読まずに投下します-。 カプはアルト×シェリル+アルト×ランカです。 ※6-836(アルト×ランカ)「kiss…」の続きになってます。 22話から23話位のアルトの気持ちを補完したくて書いたのですが、 エロ成分微小なのに無駄に長い(→微小なエロ部分はほぼアルシェリです)。 どちらかというとアルシェリ比率が高め。 アルトが結局どっちつかずで、かなりヘタレ。 というスルーポイント満載なので、ダメな方は「…Triangular…」をNGにして 華麗にスルーしたってください。 23 :(アルト×シェリル+アルト×ランカ)「…Triangular…」:2009/08/01(土) 23 32 44 ID z2kKupz7 「…ようやく落ち着いたな…」 アルトはため息をつきながらそう言うと、ダイニングのソファに身を投げ出して横になった。 それから、両腕を頭の下に組んで天井を仰ぎ見る。 このソファには、つい先程まで夕食の際にシャンパンを勢いよく飲み干して酔ったシェリルが身を 投げだして横になっていたのだ。 アルトはベットに連れて行ってほしいと言わんばかりの様子を見かねて、シェリルを抱きかかえて ベットに運んだ後、眠りにつくまで見守ってからようやくダイニングに戻ってきたところだった。 昨日から今まで、一息つく余裕など本当に全く無かったよな…。 アルトはそう思いながら天井を見上げ、一昨日からの出来事について自分の記憶をたどっていた。 一昨日からの出来事について考えれば考えるほど、憤りにも似た感情が自分の胸に湧き上がってく ることになるのは解っていた。 それでも、自らのこれからの意思を確認し、この想いに決着を付けるためには、ひとつひとつ自分 の記憶をたどりながら確かめていくしかないことも解っていた。 アルトは、複雑な感情を胸にしながら更に深く思いを巡らせていった。 一昨日の深夜、アルトは急にマクロスクォーターの出奔に対する追撃任務に駆り出されたのだ。 また、その翌日も休む間もなく、新統合軍として再編された部隊での哨戒任務を命じられていた。 その折、更に急遽、失踪したランカの後を継いで新たに戦場での歌姫として起用されることになった シェリルの護衛任務も任されたのだ。 折り重なるように急激に変化していく状況の中、アルトは自分の役目を果たすことだけで精一杯で、 自分のことを落ち着いて考える余裕などは全く無なかった。 「…悪いが、俺は、大人じゃなくて、漢なんだよ…!」 マクロスクォーター追撃の際、オズマから受けた言葉がまた脳裏をかすめる。 アルトは、胸に残る複雑な思いを噛み締めながら、息をついた。 あんな形で…皆で出奔するなんて…。 …オズマ隊長!あんた、いいかげん大人げないだろう…!! このマクロスフロンティアに残された人達は一体どうなるんだよ…! これから、こんな状況のフロンティアを誰が護っていくって言うんだ! …俺には…俺には、あんなやり方、納得できない! そう思えば思うほどに、アルトの心をいらだちが占めていく。 そして、昨日からのことを考えれば考えるほどに、再びオズマの言葉がよぎる。 「…お前こそ、ただ流されてるんじゃないのか? 状況に、その時々の感情に! 早乙女アルト!お前の翼は何のためにある!!」 俺は…俺は流されてなんかいない! あんただって結局、ランカのことが放っておけないから、あんな行動に出たんだろう! 俺は、あんたとは違う! 俺は、今のフロンティアとシェリルのことも絶対に放ってなんかおけない! アルトの心に余計に熱くたぎる気持ちがこみ上げる。 クラン大尉やルカに聞いたことを思えば、 今、特にこの状況でシェリルのことを放ってなど絶対に行けない。 それに、自分は、シェリルと約束したのだ。 「お前が歌うなら、その最後の瞬間まで俺はお前の側にいる。」と。 だからこそ、シェリルには、今、自分のできる限りのことをしてやりたい。 そう考えて、アルトはこのフラットでシェリルと同居することにしたのだが、ベットルームが1つしか ないとは思っていなかった。 本来であれば、シェリルのために用意されたこのフラットの隣にでも自分の部屋を別に用意して もらうべきだとも考えたが、シェリルの病状が急変しかねないことも考慮すると、やはりそれは 困難だろうとも思った。 仕方なくこのフラットにそのまま同居することにし、先程からダイニイグのソファに横になり、アルト 自身も眠りにつくように努力をしているのだが、身体は疲れているはずなのに、色々なことに思いを 巡らせれば巡らせるほど、なぜか目が冴えて、一向に眠れそうになかった。 アルトがソファに横になってから、かなりの時間が経過した時だった。 寝室からほんの少しベットのきしむ音がした後、ダイニングに向けてそっと静かに歩いてくる足音が聞 こえた。 アルトはその気配に気づき、ソファから自分の身体を起こして振り返った。 そこには、寝室の入り口に身をもたれ掛けるようにして立っているシェリルの姿があった。 ようやく酔いから覚めたのだろうか? とはいえ、シェリルの様子は、まだ明らかに充分に回復していないように見える。 「…シェリル?どうしたんだ?」 「その…何だか目が覚めちゃって。 …眠れなくなっちゃったのよ。ねぇ、アルト、そっちに行ってもいい?」 アルトは足元が危なげなシェリルの様子を見て一瞬、心配そうな表情をしたが、すぐにいつもと変わら ぬ口調で、ため息をつきながら声をかけた。 「おまえさぁ…あんだけ酔ってたのに、よく目が覚めたな…。」 シェリルもそんなアルトの様子を見て、いつもの負けん気の強い様子で言い返す。 「なによ…、アルトこそ、なんでまだ起きてるのよ!」 「お前なぁ…俺のことは良いんだよ!とにかくお前はまだ寝てなきゃだめだろ! まだ夜明けまで時間もあるし、ほら、まだ足元もふらついてんだろ!」 アルトはシェリルのそばに寄り、先程と同じように軽々とシェリルを抱きかかえると、寝室のベットへ と向かった。 「…アルト…」 アルトの腕の中で、いつになく大人しく抱えられていたシェリルが小さな声でアルトに話しかける。 「…アルト…本当にごめんね…。」 「…何謝ってんだ。お前が謝ることなんか何にもないだろ。」 そう言いながら、アルトはシェリルを静かにベットに降ろして横なるように促し、ブランケットを ふわりと掛けてやる。 それから、シェリルの顔にかかった髪をそっと払い、額に軽くキスをした。 シェリルはそのやさしいキスを受けながら、アルトの頬に手を差し伸べて言った。 「アルト…もう少し、ここにいてもらって良い?」 「ああ。」 アルトは、ふわりと微笑むと、シェリルの額に自らの額を近づけてコツンと重ねる。 それから、シェリルの唇に再びやさしいキスを落とした。 「…アルト…私っ…」 シェリルは、そう言いながら、湖面に滲む蒼い空を映したような瞳で、アルトを見上げる。 アルトがいつも知っている清涼なブルースカイの瞳の色とは、また趣の異なる色だ。 この瞳の色をアルトは、つい最近、一度だけ見たことがあった。 シェリルの病状を初めて知って、早乙女家の母屋で療養していたシェリルを訪ねた時だ。 アルトは、あの時、シェリルが悲壮な思いで自分は最後の瞬間まで歌い続けると、たった一人で 決意を固めていたことを思い出す。 「シェリル…もう、いいから…」 そう言うと、アルトはシェリルの口を塞ぐように唇を重ねる。 …もう、いいんだ。おまえを決して一人にはしないから。最後の瞬間まで傍にいるから…。 そう思いながら、シェリルの唇にやさしく甘い口付けを幾度か繰り返す。 「ん…っ…ん…あぁん…っ…」 アルトの視線の先には、潤んだ輝きをたたえた、切なくなるようなサファイアブルーの瞳で、小さな吐息 を洩らすシェリルの姿が写った。 そんなシェリルに惹かれるように、アルトは、自らの顔を寄せるとそのまま更に深く口付けた。 シェリルの口を割って、繊細で大切なものを壊さないように、そっと舌を絡めると、慈しむように、口腔内の 奥深くまで余すところ無く、深く、深く愛撫していく。 「…ん…やぁっ…アルト…ん…あぁっ…やぁっ…っあ…あ…」 アルトが再び唇を放すと、シェリルが切ない声をあげた。 その瞬間、アルトの身体が咄嗟に緊張し、強張った。 「…っあ、俺は…俺は…っ!」 アルトは、以前、場所こそ異なるが、同じような光景に身を置いたことを自らの身体全身で瞬間的に 思い出した。 ただし、その時、アルトの目の前にあったのは、この潤んだ輝きをたたえたサファイアブルーの瞳の 大人びた面立ちの少女ではない。 紅いガーネット色の瞳に輝きをたたえて、ひまわりのような明るい笑顔を見せた、幼さの残る顔立ちの 少女だった。 「…うっ、あ…俺は…っあ!…シェリルッ…すまない…!!」 アルトはまだ緊張したままの自分の身体をシェリルから急に放そうと、自らを支える腕に力を込めた。 「…アルト?」 アルトの様子が普段とは異なることに気づいたシェリルは、自分の上に覆い被さるようにしていたアルト を見上げた。 視線を上げて見つめると、そこには泣きだしそうな面持ちを必死にこらえているアルトの姿があった。 アルトの身体は、少し緊張が解けたものの、いつになく強張ったままだ。 シェリルは、緊張したままのアルトの腕にそっと触れながら、声をかける。 「…アルト…アルトが謝ることなんて、何にもないわ。」 そう言って微笑んだシェリルは、アルトの目にはとても美しく儚いもののように写った。 その笑顔を見ているだけで、アルトの胸はやるせなく、切ない気持ちで一杯になり、その場から再び 動くことができなくなった。 そんな表情のままのアルトを見つめながら、シェリルは自らの手のひらをそっとアルトの胸にあてて 言った。 「ねぇ、アルト…ここで生きているって、鼓動が聞こえるでしょ。 私にはこれだけで充分なの。だから、謝ることなんて、何にもないのよ。」 シェリルにはアルトの胸にふいに訪れた強い記憶が何なのか、察しがついているのだろう。 それでも、そう言って気丈に微笑むシェリルの姿を見つめていたアルトの胸にはやるせない気持ちが 更にあふれるように押し寄せる。 そんな複雑な想いを抱いたまま、切ない面持ちでシェリルを見つめていたアルトの瞳から、 こらえきれない感情が涙となって、ふいにぽつり、ぽつりと自然にこぼれ落ちた。 「…っ!…シェリル…すまない…!」 自分の涙に驚いたアルトはそう言って、あわてて自分の顔に手をやる。 その様子を見たシェリルは、アルトの身体をふいに引き寄せたかと思うと、ぎゅっと力を込めてアルト を抱きしめた。そして、アルトの頭をぽんほんと軽くなでてから話しかける。 「…ねぇ、アルト…しばらくこのままでいて…。 …こうしてアルトと身体を近づけてると、気持ちが落ち着くから…。」 「…シェリル…」 アルトはシェリルの名を呼ぶと、自らの腕でシェリルを強く抱きしめ返した。 それから、シェリルの唇に再びもう一度だけ、やさしいキスを贈る。 二人はそれ以上何も言わずに抱き合い、お互いに身を寄せ合ったままで、眠りに落ちていった。 それから更にしばらくの時間が過ぎ、 ベットルームのカーテンからは朝の陽ざしが細く差し込み始めていた。 アルトはその陽ざしでゆっくりとまぶたを開け、目を覚ました。 傍らで横になっているシェリルは、まだ眠ったままだ。 シェリルを起こさぬように、そっとベットルームを抜け出すと、朝の日差しを入れるためにダイニング ルームのカーテンを少し開けた。 それから、キッチンの冷蔵庫から冷たいミネラルウォーター取り出して口に含み、ダイニングのソファ に腰掛ける。 アルトは、昨晩と同じように天井を見上げ、再び自分の気持ちを確認しようと思い返した。 …俺は、シェリルとランカを護りたいんだ…アルトは、そう思いながら、目を閉じる。 ランカにキスをしたあの時の気持ちに変わりはない。 心の底から、ランカを慈しみ、守りたいと思った気持ちには今も変わりはないのだ。 一方、シェリルを守り、シェリルが最後の瞬間を迎えるまで、一緒にいてやると約束した時の気持ちも 自分の本心からのものだ。 彼女の病気に同情したからとか、そんなつもりは全く無い。 こんな状況の中で歌うことを決意し、大切なものを守ろうと意思を強く持って行動している彼女のこと を心底、守りたいと思う自分の気持ちもまぎれもなく、本心からのものだ。 そんな複雑な思いの中にあったアルトの胸に、助けることのできなかった、そして未だに還ってきてい ない大切な親友の言葉がよぎる。 「…アルト、いい加減に罪だぜ、そろそろ答え出せよな…。」 …ミシェル…俺はただ、守りたいんだ…大切なものを…。 おまえのように、大切なものを守れるようになりたいんだ…。 「俺は…俺は…っ!」 そう声にしてからアルトは再び瞳を開くと、カーテンの隙間越しに強く降り注ぎ始めた朝日に目をやった。 それから、新たな決意を胸にしたように、ソファから席を立った。 ―――― そして、真実を告げる朝が今、始まる ―――― 〈了〉
https://w.atwiki.jp/macrossf-eparo/pages/155.html
331 :シェリルとランカ百合:2008/12/20(土) 02 30 01 ID JlUe118F ※シェリルとランカの百合です。 涙で濡れた目を開けば、ぼやけた視界に映し出されるその非現実的な光景。 自分の小ぶりな胸を優しく覆い、快感を引き出すようにゆっくりと動かされる、彼女の白く美しい手。 「あなたの胸…白くて…やわらかくて、触っていると気持ちがいいわ…」 「…んあっ…ああ……んっ…シェリル……さん…」 「ふふ…可愛い…ランカちゃん」 交わしたキスに赤く濡れ、艶を帯びた彼女の唇から、 熱い吐息と共に吐き出された自分の名前に、ランカの心臓は大きく跳ね上がった。 ・・・・・もう一度、シェリルさんとキスがしたい… 「シェリルさん…」 「本当に可愛いわ…ランカちゃん…このまま食べてしまいたい…んぅっ」 「…ん…」 衝動に突き動かされるようにランカはシェリルの背中へ腕をまわし、その体を引き寄せた。 密着した互いの口内で熱い舌を絡めあい、濃厚なキスを交わす。 どちらのものともわからない唾液が2人の顎を伝い落ち、乱れたシーツに小さく染みを作った。 どうして、こんなことになってしまっているんだっけ… いまにも蕩けてしまいそうな頭の中で、ランカは今日の出来事を思い出した。 そう、今日はシェリルが自宅で一緒に食事をしようと誘ってくれたのだった。 そこでランカは、シェリルへの手土産をひとつ持参した。 それはランカのファンからの贈りものの中に紛れていた、一本のワイン。 それをシェリルに手渡すと、シェリルは口元に僅かに笑みを浮かべ、こう言ったのだ。 「…ふうん、ランカちゃん、これを私と一緒に飲みたいのね…?」 その含みのある質問と笑みに疑問を感じつつも、ランカは頷いてシェリルの言葉を肯定する。 (だって、大好きなシェリルさんと2人で飲むために持ってきたんだもん!) 「本当に、いいのね?…後で泣いて縋っても止めてあげないわよ?」 「もちろんですよシェリルさん!今日は2人でじゃんじゃん飲んじゃいましょう!」 「ふふ…そう…じゃあ、はい、乾杯!」 ランカは元々お酒はあまり口に入れる機会がなく、 お酒のことなどまったくと言っていいほどわからないのだが、 シェリルが以前言っていた"私、ワインが好きなの"という言葉を思い出して、 ファンから贈られたワインを、ラベルなど一切確認せずに持ってきてしまっていた。 しかし、そのワインのラベルにはこう表記あったのだ… "媚薬入りです。あなたの意中の人と一緒に飲んでください。" その晩、瓶を空にするまで"媚薬入りワイン"を堪能したシェリルとランカは、 互いへの秘めた気持ちを伝える前に、勢いに任せて甘くて熱い一夜を過ごしてしまったのだった。 END
https://w.atwiki.jp/fairy-waterfall/pages/80.html
「シェリル~~~!!!お前何してんだよっっっっ」 バスルームから聞こえてくる絶叫にシェリルはのんきそうににしゃりと笑った。 楽しげなシェリルの表情とは反対にバスルームから聞こえてくる音はガシャガシャとせわしない。 そろそろいいかしらっ♪とちらりと時計をみたシェリルはゆっくりとソファーから立つと事件現場へと向かった。 「やだっ、どーして着てないの?」 「・・・・・誰が、着るんだよ!!こんなもんっ!!つか、お前その格好っっっ」 ドアを開けた途端に響いたシェリルののんびりした声に、さらにアルトのボリュームが上がる。 ここが通常のマンションであったなら、隣や下の階の住民から苦情が来ても仕方ないくらいの声だ。 誰しもがこの状態のアルトを恐れ、懸命に距離を取りたがるであろう状況でも、仕掛けた当の本人はどこ吹く風でコトの行方を見守っている。 こんな時のシェリルには勝てた試しがない。 過去の勝率から一度怯みそうになったものの、アルトは眉間の皺に再び力を入れなおすとその憤怒の表情を保ったまま必死にシェリルを睨みつけた。 「ねぇ、どうして着てないの?」 「っ、だから着るかよ!!ナース服だぞ?!ナース服!!し、しかもピンク・・・・」 「あら、白がよかった?」 「違う!!そーいうんじゃなくて、」 「分かってるわよ。冗談よ、ジョーダン!」 「っっっ!!」 きゃらきゃらと笑うシェリルに、アルトが拳を握る。 いつもならば真面目に取り合うだけ無駄だとも分かるのだけれど、今は流石にそこまで頭が回らない。 脱衣所に残されていた下着だけを身に着け、ピンクのナース服を指先につまんだまま怒るアルトの姿は、結構間抜けだった。 「今日ね、矢三郎さんにもらったのよ。コレとコレw結構可愛かったからアルトにどーかなーって。」 「なんで、俺がナースなんだよっ!普通俺が医者だろうっ!!」 「・・・・・」 論点が激しくずれているのだが、あいにくアルトは気づかない。 さらに、医者の衣装だったら着るとも取れる発言をし、自ら自爆したことにも気づいていない。 シェリルの表情が楽しげに歪んだ。 「一度着てくれたら、交換してあげてもいいわよ?」 「・・・・・・」 「見たくない?アタシのナース服。」 「・・・・・・」 「そう、残念ね。仕方ないからこれは、クラン達と遊ぶことにするわ。」 「・・・・・・」 若干17歳。 入隊1年で少尉にまでなった大戦の英雄パイロットといっても、色恋に多感なお年頃である。 頭の中で作られた『恥』と『欲』が両端に乗った天秤は数秒の間均衡を保ったものの、シェリルが着ていた白衣を翻す間に一気に片方へ傾いた。 どちらへ傾いたかなど愚問である。 ******** 「き、着たぞ。」 ガチャリというドアの音にシェリルが振り向けば、仕切りと裾を引っ張りながら、視線を泳がせたままのアルトが目に入った。 思ったとおり、よく似合っている。 身長が高いせいで丈は娘娘の制服のようになってしまっているが、美脚なので対して問題はない。 白く美しい肌に、淡い色のナース服がよく栄え少し強張った表情が勤め始めのナースのようにぎこちないのがなんとも可愛らしかった。 「やっぱり、似合うわねぇ~」 「っ、もういいだろっ!!着替える!!」 「あら、待ちなさいよ。せっかく可愛いんだから、もう少しアタシを楽しませてくれてもいいんじゃない?」 「んなこと言われて嬉しいもんかよっ、着替える!!」 「物事は平等に、よ?アルトが数秒で脱いじゃうなら、アタシもそれくらいしか着ないわよ?」 「・・・・・・・・」 目の前にニンジンを下げられ、走り出した馬がニンジンを口にするまで止まれないのと等しく、一度色欲に向かって進み始めた健全な男子高校生の判断能力というものは著しく低下する。 目の前のシェリルが通常の格好であったならまだ止まることも可能であったかもしれないが、すでにノリノリであったシェリルはバッチリ(?)医者用の衣装を着込んでいた。 胸元が大きく開いた黒色のビスチェにはワイン色のレースが縫い付けられなんとも妖艶であり、シェリルの肌の白さを際立たせる。 同じ黒色のタイトなミニスカートは上半身を覆うビスチェと違って飾り気がないが、それはそれで硬質な雰囲気が色っぽい。 そして、極めつけは半分ほどでた太ももを覆う黒のニーハイだ。 きちんとしたものを選んだせいか、程よく締め付けられた太ももが、いい感じにその上部からふっくらと零れている。 こんな知識をどこで覚えてきたのだろうか。 大方、そちらのほうの知識には群を抜いて詳しい、エロメガネあたりだろう。 余計な知識をいれるなと忠告しておかなければっと1人決心を固めるアルトではあったけれど、しらずしらずの内に喉はごくりと現実的な音を立てていた。 「さっ、こっち来て。」 全く抵抗をしなくなったアルトの手をシェリルが引き、リビングのソファーの前までつれてくる。 ソファーの前にアルトを立たせ、自分はソファーに腰掛けるとシェリルは満足げに息を吐いた。 上から見ると、ますます胸元が際どい。 「満足か?」 比較的落ち着いた声を作って出してみると、その言葉にシェリルがピクンッと反応する。 つられるようにして上がったシェリルの表情は、『もう我に返っちゃったの?』というように少し残念そうだった。 「まーだ。ねっ、今度は座って見せて?」 「はいはい。」 男のこんな姿を見て何が面白いのだろうか。 うまく自分の姿を客観視できるくらいに頭が冷えてくるとそんな疑問が頭に浮かぶ。 どかっとわざと大きな音を立ててソファーへ座ると、途端にシェリルが面白くなさそうな顔をした。 視点が低くなったせいか、今度はミニスカートの裾が際どい。 「もーいいか?」 「そんなにせっつかなくてもいいじゃない。せっかく可愛いんだから。」 「可愛くても嬉かねーんだよっ。」 「ったく、可愛くないんだから。」 「・・・どっちだよ。」 流石に大股を開くのは気が引けたので、アルトは大人しく腕組をしたままソファーへとふんぞり返った。 すると、シェリルがつられるようにしてしゃがみこむ。 シェリルの様子にもうしばらくすれば諦めるだろうことを察知すると、アルトは満足げにいい感じになった胸元とスカートから伸びる足を堪能することにした。 「・・・・ねぇ、アルト。」 「なんだ?」 「・・・・ちょっと気になるんだけど・・・」 「わっ、バッ」 アルトが気づき、慌てた時にはすでに遅かった。 今来ているものは短く薄手のスカートで、いつものカーゴバンツや制服ではないのだ。 局部が反応を反応を起こせばすぐに分かってしまう。 目の前に座るシェリルのあれやこれやを顔を引き締めたままの想像していたのだから、現象の有無は言わずもがなだ。 「ふーん。反応したんだ♪」 にまにまと楽しそうに笑うシェリルはどこか嬉しそうだ。 いったい何がお気に召したのかは分からなかったけれど、シェリルは立てていた膝を床に着くと、アルトのスカートを上の部分だけめくり上げた。 すでに下着の上から分かる程度の大きさになっていたそれは、スカートを捲った勢いとは全く正反対の優しい手つきで触られると、ピクンッと反応を返す。 ゾクリッとしたなじみの感覚がアルトの背筋を這い上がっていった。 「あらあら、はしたない。女の子がこんなにしちゃって。」 「ッ、誰、が、・・・女・・・だ。」 「ナース服は女の子が着るものよ。でも、女の子がこんなにしちゃってるってことは、ビョーキかしら♪」 「くっ・・・ぅ・・・」 「くすくす。可哀想に。今治療してあげるわね。」 「ぅ、わっ・・・シェリ・・・」 言葉の端は、すでに大きく立ち上がった自身と共にシェリルの口内へと飲み込まれた。 熱い口内の壁がアルトを優しく包み込む。 その心地よさに一度弛緩しかけたアルトの身体が絡み付いてきた熱い感触に再び固くなった。 ちゅく、ちゅくという卑猥な水音が部屋に零れ落ちる。 くすぐられ、軽く吸われる度にどんどんと硬度が増し、ソレを含むシェリルの表情が扇情的になっていく。 括れた部分を唇でやわやわと揉まれ、ゆっくりと口内へ引き込まれ、たっぷりと煽られたあとで再び熱を冷ますように口外へと吐き出されるとアルトの口から熱い息が吐き出された。 とろとろになった唾液がアルトに絡みつき、滑りを良くしていくのか、そのスピードがゆっくりと上がり始める。 時々焦らされるように唇を放された後で零れだした先走りを丹念に舐められるたびに身体が震 えた。 「んっ・・・・・ぁ」 アルトの声が甘さ含むと、シェリルの表情が少し和らぐ。 十分に高められた熱の出口を求めるのに必死なアルトがその一瞬の表情を見ることはなかった。 息をつめる感覚が段々と短くなっていく。 一番奥までアルトを飲み込むと、シェリルは柔らかく舌を使った。 たくさんの唾液が塗り込められたアルトのソレに指を這わせると、ひくひくと痙攣しだしたアルトを導くように、シェリルは一度唇を離すと先端にちゅっとキスをする。 限界まで敏感にさせられたアルトがそれにびくりと一際大きく震えると手が唇に合わせて上下し始める。 舌とは違う感触がアルトを擦り上げ、弾けんばかりに熱を溜めていく。 「しぇり、るっ・・あっ・・も、・・」 切ないその声に、シェリルはアルトの限界を悟ると舌を絡みつかせ優しく吸い上げた。 堪えきれなくなったアルトから小さな声が上がる。 アルトの腹がその衝撃に震えた。 爆ぜた。 そう口内で感じた瞬間、ねっとりとした熱い塊があふれ出す。 硬度を保っていたソレが段々と固さをなくしていくのと、口いっぱいに満ちた温かい海に沈んでいくのは殆ど同時だった。 口内に満ちるソレが零れないようにアルトを開放すると、少しだけ飲みにくいそれをなんとか飲み下す。 喉に絡みつくその苦い感触は未だに慣れなかったけれど、瞳に映るアルトの表情をみてしまうとそんなことは吹き飛んでしまった。 まだ荒い息を整えているアルトに小さく笑うと、シェリルはそっと先ほど熱を吐き出したばかりのそれを再び口へと含んだ。 敏感になったままのソレに極力強い刺激を与えないようにしながら、シェリルは優しくそれを清めていく。 白濁の残りに濡れていたソレに丹念に舌を這わせていると、優しい手がシェリルの頭を撫でた。 「お大事に。患者の可愛いナースさん。」 「・・・・・・」 「えっ、・・・きゃあっ」 アルトのためにティッシュを取りに立ち上がったシェリルの腕を掴むと、アルトは勢いよく自分の上に引き倒した。 ぷにょんという柔らかい感触に心がざわつく。 手際よくシェリルをソファーの上へと押し倒すと、アルトはその上に馬乗りになった。 「えっと、アルト・・・・んっ」 いささか乱暴にアルトがスカートへと手を入れる。 下着の上からでも分かるほどに、そこはしっとりと濡れていた。 「処置のはずなのにこんなになってるなんて、淫乱な医者だな。」 「ちょっと、待、ぁ、ちなさいっ・・・!!」 静止の声も聞かずアルトが指を押し入れると、とろりとした熱い愛液が絡む。 濡れた指先を見せ付けるようにしてやれば、シェリルの頬が赤く染まった。 先ほどの勢いはもう見られない。 そのことに、にやりと笑うと、アルトは一気に下着を引き下ろした。 外気に晒されたことにシェリルの脚が秘部を隠すように曲げられる。 その合間をぬうようにしてアルトは優しく触れた。 すでにぐちゅぐちゅになった秘部からシェリルが自分を愛撫する際にどれほど感じていたかが分かる。 それを顔に出さないところはさすがだなと思ったけれど、それを一気に引き剥がしてしまえることを知っているのは自分だけだという自負がアルトを興奮させてゆく。 際どい上下の衣装も自分のためなのだろうと思ったら、独占欲が体中に満ちた。 「シェリル?・・・・そんなにシたかった?」 「っ・・・・・」 「これも、俺に欲情してほしくて選んだのか?」 「ち、・・ちが・・っ・・」 「違うのに、こんなに1人で濡らしたのか?」 耳元で囁くたびに、シェリルの身体が縮こまる。 ねっとりと舐め上げた後で軽く歯を立てたら敷いたその身体が震えた。 首筋に沿うようにして、ゆっくりゆっくり唇を下ろしていく。 服を脱がさずに胸の先端らしき場所を唾液で濡らせば、擦り上げて数秒もしないうちにぷくっと立ち上がる。 黒い衣装に二つの淫らな黒色の箇所が出来上がるとさらにその卑猥さが増した。 「アルト・・・ねっ、ベット・・・」 「ダメだ。・・・悪いお医者さんには、仕置きが必要だろ?」 「仕置きって・・・あんっ・・」 懇願するようなシェリルの熱に浮かされた声に表情一つ変えずに返した後で、アルトはゆるゆると秘部をなぞるようにしていた指が愛液にまみれ、よく滑るようになっていることを確認するそれをぐっとナカへと進入させる。 先ほど自分を犯した口内よりも熱く狭い内壁がすぐにアルトへと絡み付いてきた。 「・・・・蕩けるの、いやに早くないか?」 「・・・んっ、・・・ふっ・・・それ、はっ・・」 シェリルの声が聞こえると共に出し入れする指の速度を速めれば、シェリルの眉根に皺がよる。 潤んだ瞳と上気した頬が絡んだそんな表情はひどくエロチックだ。 アルトは自分の下肢に溜まりだした熱が再び窮屈さを訴えだしているのを感じた。 入り口をほぐすようにしていた指の本数を増やし、広げていくように円を描く。 それと同時に、胸部を覆う衣装を押し上げた。 たわわな乳房がぷるんと弾みながら堕ちてくる。 アルトはそれに顔を埋めた。 ひどく柔らかい感触と肌の匂いがたまらない。 空いた片手を片方の乳房に寄せると、アルトはつんっと尖ったもう片方の乳房の先端を口に含んだ。 っと、シェリルの身体がうねるように動く。 軽く歯を立てた後で痛みを和らげるように舐めてやると、シェリルが耐えるようにぎゅっと目を瞑った。 熱が高まりだしたのか、うっすらと汗をかき始めた肌はしっとりと手に張り付いてくる。 胸全体を揉みしだくとシェリルの身体がビクビクを震えた。 すでに、下肢の潤みは十分だ。 「シェリル・・先生?・・・また、なんで治療、して、くださいね。」 「ア、ルト・・の・・変、態・・・」 「どっちがだよ。」 減らない口を塞ぐとアルトは反りたった自身を入り口へ宛がう。 そしてゆっくりと挿入していった。 「あっ・・・・・あぁ、ぁっ・・・・」 軽く揺さぶるだけでもう声が零れ落ちてくる。 放さぬようにとむしゃぶりつく様に絡んでくる熱い内壁が最高に気持ちよかった。 引き抜き、押し込むたびに身体の中で快楽の波が激しく生まれ、割れていく。 先ほど開放したはずの熱は下肢から全身へと広がり、アルトの肌にもしっとりと汗を滲ませる。 動く度に触れる新たな空気が肌を冷やすけれど、すぐにまた熱に埋もれてゆく。 アルトは夢中で腰を振った。 「あっ・・・・・ん・・・・あっあっ、あっ・・・」 首筋へと絡んでくる腕が白い白衣に覆われたままなのは少し珍しくて、その肌とは違う白さはアルトの脳裏に眩しかった。 律動に生まれる強弱が、シェリルを翻弄する。 意識を飛ばしたくてもそれは叶わず、うねる波だけが身体内を暴れまわっていた。 「・・・あっ・・・・んっ・・・・」 アルトは低く呻くと少しだけ速度を緩めた。 ぐしゅぐしゅの秘部は一度引き離されたアルトのソレを再び内へ飲み込もうとひくつく。 熱い息を吐き、必死に波をやりすごそうとしているシェリルの身体を優しく抱くとアルトは一気に身を起こした。 膝に抱き上げられたコトによって結合がより深くなる。 奥へ、奥へと入ってくる感覚にシェリルの身体が疼いた。 「ふ、か・・っ・・ぁ・・ん・・・はっ、ぁ、あぁっ」 思わず逃げようと腰を浮かせたシェリルの肩をがっちりと抑えると、アルトはぎゅっと力を込めた。 途端に、シェリルから悲鳴のように高い声が漏れる。 最大限に潤んだ瞳からは、涙が零れた。 胸元を濡らしたソレが衣装に吸い込まれると、同時にアルトがゆっくりと突き上げ始める。 軽く突き上げるだけで、より深くへと吸い込まれ、自身を締め付ける力が強くなる。 広げられたことのないナカはアルトでいっぱいになり、隙間ないように埋め尽くされたソコは擦られるたびにシェリルに大きな波を与えた。 「っふ、ぁ・・・・あ・・っ・・やぁ・・・すご・・ぃ、ぁ」 途切れ途切れに上がる声は意味を成さず、シェリルの思考も殆ど真っ白に染まっている。 貪るだけの力は残っておらず、もうアルトにされるがままだ。 内から零れ落ちた愛液はアルトを濡らしシェリルの奥深くへとアルトを埋めていく。 片腕でシェリルを支え、もう片手でシェリルの胸を時に弄びながらアルトは自分の熱を高めていった。 「悪い、シェリル。」 そう言ったアルトは再びシェリルを抱きかかえてソファーに寝かすと自身を引き抜いた。 イカせてもらえなかったシェリルからは、喪失感にものほしそうな声が上がる。 もう自身だけでは弾けることができないことにシェリルも気づいていた。 「心配するな。」 優しくそう声をかけ、唇を貪ってやると濡れた空色の瞳がアルトを切なそうに見つめる。 その表情に苦笑すると、アルトは降参の白旗を振った。 一言声をかけシェリルを抱き起こすと、ソファーの座席に手をつかせて立たせる。 低いせいで尻を突き出すような形になる。 そのままの格好で静止させると、アルトは再び自分を埋めた。 弾けそうな自分をなんとか押さえ込みながら、アルトはシェリルのナカを蹂躙する。 限界までシェリルを溺れさせてしまいたかった。 「・・・・・や、あっ、も・・・・あぁッ・・」 ナカを穿つ度にシェリルの思考が蕩けていく。 もう全てを波に任せて果ててしまいたかった。 シェリルの下肢がガクガクと震える。 それを感じながら、アルトもぐずぐずに溶けてゆく。 浮かされるシェリルの表情を見れないことだけが、少し心残りだ。 熱を爆ぜさせ、全てを吐き出した後で思い切り深いキスをしようと混濁する意識の中でアルトは小さく笑うと、一際深くシェリルを突いた。 高められた熱が一気に吐き出され、奥へと注がれていく。 とろとろと内を埋めていく熱にシェリルの身体から力と意識が弾けてとんだ。 もう少しすれば、優しい優しい目覚めのキスが待っている。 END シェリルの白衣の下はNAのフィギュアのヤツをミニスカにして、ブーツを黒ニーハイにして、ガーターで止めてください。GJ!義兄さん><!!
https://w.atwiki.jp/macrossf-eparo/pages/23.html
365 名無しさん@ピンキー sage 2008/05/17(土) 22 31 37 ID phYO4E9f ランカ×シェリルで電波受信。 ランカ派のあなたに捧げたりする。 気に入ってもらえるかどうかは保証できないけど。 初めてのスタジオ録音。 大勢の観客の前で歌うわけではないから大丈夫だと思っていたが、自覚している以上に緊張しているらしい。 ランカは泣きそうな気分だった。 ガラス窓の向こうではディレクターとして紹介された男性がスタジオエンジニアに指示を飛ばしていた。 今度もOKが出なかったようだ。 「休憩を入れようか。1時間ほど」 スピーカー越しの声が降ってきた。 弱小プロダクションにとってはスタジオの使用料も馬鹿にならない出費だ。 ランカは深いため息をついた。 「ちょっと外の空気吸って来まーす」 スタジオを出て、ロビーの自販機のところに行く。 「はぁ…」 また溜息が出る。 (アルト君…) アルトの飛ばす白い紙飛行機のイメージを心に描くが、沈んだ気持ちは浮き立たない。 とりあえず、オレンジジュースを買った。 出てきた缶を手に取ったところで、背後から威勢の良い声が聞こえてきた。 「ダメよ。納得できないもの。何度でも録りなおしするわ」 聞き覚えのある女性の声にランカは振り向いた。 スタジオエンジニアやミュージシャンに囲まれているのは、どこにいても目立つブロンドの妖精。 「シェリルさん…」 同じスタジオを借りていたのかと驚いた。 そして、もっと驚いたのは、シェリルがこちらを見たことだ。 「ランカさん」 小さく呟いただけなのに聞こえたようだ。 「こ、こんにちはっ」 ぺこっと頭を下げる。 シェリルはエンジニアに何事か告げると、ランカのところにやってきた。 「こんにちは。あなたは……レコーディング?」 「はいっ」 「偶然ね、私もそうなの。でも煮詰まっちゃって…聞こえたかしら?」 ランカはうなずいた。 「わ、わたしもそうなんです。シェリルさんとレベルが違うんですけど……」 「ふぅん。どうしたの?」 「なかなかOKのトラックが出なくって」 「ああ、あるわ、そういう時。今がちょうどそんな時なんだけど」 「でも…」 ランカはチラリと自分のスタジオを振り返った。 「わたしはディレクターさんにOKもらえないんです。 シェリルさんみたいに、自分の理想をおいかけているんじゃなくて」 「ははぁん」 シェリルは何事か思いついたようだ。 「いいわ。先輩のシェリル・ノームが相談に乗ってあげましょう。来なさい」 シェリルはランカの手を取って、今までシェリル自身がレコーディングに使用していたスタジオへ向かった。 そのスタジオは、ランカが使用しているものとは比べ物にならないほど規模で、オーケストラの録音にも使えそうな広さだった。実際、オーケストラが入っていたようで椅子が並んでいる。ただし、今は休憩時間なのかスタジオ内に人はいない。 「えーと、あれはどこだったかしら?」 ランカがスタジオ設備に見とれている間に、シェリルはコンソールを操作して、目当ての曲データを探し出していた。 「ランカさん…」 「ランカでいいです」 シェリルは慣れない手つきながらも、コンソールのディスプレイに楽譜を表示させた。 「じゃあ、私もシェリルでいいわ。このスコアを見て。このコーラスのパートを歌って欲しいの。私はメインのパートを歌うから」 「ええっ」 ランカは目を丸くした。 「ちょっとしたお遊びよ。気軽にね」 シェリルはヘッドセットをランカに渡した。 「オケ(曲のみ)を一度聴いて、それから歌ってみましょ」 ランカはヘッドセットをつけて流れ出るメロディーに耳を澄ませた。 その曲のイントロはメロウなピアノのコードから始まっていた。初めて耳にする曲だ。 「聴いてもらったわね。じゃ、いくわよ」 ランカがオケを聴いたのを確認して、シェリルはマイクを前にした。 あのイントロが再び聞こえる。 「It s only love……」 シェリルの歌声を耳にして、ランカもコーラスのパートを歌い始める。あまりに急なことで、余計なことは考えられず、無我夢中になって楽譜を追う。 歌い終わると、シェリルから次の曲の楽譜を与えられ、また二人で歌う。今度はデュオで。 曲は、電子楽器のサウンドをメインにしたテンポの良い曲だった。 「どうだった、ランカ?」 歌い終わってシェリルが尋ねた。 「あのっ、すごい難しい曲で……ついていくのが必死」 ランカが額に手を当てると、うっすらと汗をかいていた。 「ふふっ。どんな風に難しかったの?」 シェリルは再びコンソールを操作して、今、録音した歌を画面上に呼び出していた。 「ええと、最初の曲はメロディが変則的で、コーラスも何かすごい変。変なんだけど、耳には綺麗に聞こえるんです」 「そうね。普通のハーモニーじゃないわ、確かに。次の曲は?」 「次のは、やっぱり難しかったんですけど……ええと、何かな。テンポかな?」 「そうよ。メロディーが4拍子なのに、ボーカルが5拍子なの。よくついてこれたわね。 ランカは色々考え込むと、上手くいかないタイプなのかしら? 初見の曲でこれだけ歌えるのに」 「ええっ」 歌手として憧れ続けたシェリルからの言葉は、ランカを驚かせた。 「才能があるってことよ」 「えっ…えっ……そんな…さいのうなんて…」 ランカは頬を赤らめ、言葉はつっかえている。 「あら…」 そんなランカの様子を微笑んで見つめるシェリル。 「才能だけで渡っていけるわけじゃないけれど、大きな武器なのは違いないわ」 夢見心地のランカはシェリルの言葉が耳に入っていないようだ。 「もう、舞い上がりすぎよ……えいっ、ショック療法」 シェリルはランカの唇にキスした。 「ひゃっ」 ランカの緑の髪がピクンと反応した。 「さあ、あなたのスタジオに行きなさい。銀河の妖精がかけてあげた魔法が解けないうちに」 シェリルはランカの背中をポンと軽く押し出した。 「は、はいっ、いきますっ」 ランカはぺこんと頭を下げて、スタジオを出た。右手と右足が同時に前に出ている。 シェリルはニッコリ笑って手を振った。 魔法のおかげか、ランカの歌は休憩後の録音で一発OKが出た。 ランカの呟きがシェリルに聞こえたのは、イヤリングの謎効果のつもり。 話中に出てくる曲に関しては、マーティー・フリードマンの批評を参考にしてみました。 よく耳にするJ-POPをモデルにしているのですが、お分かりになりますでしょうか? 職人自身は音楽に詳しくないので、音楽的にアレなところを突っ込まれても分かりません(汗 ご容赦ください
https://w.atwiki.jp/fairy-waterfall/pages/18.html
1スレ333 黒アルト注意報!! 333 名前:アルシェリ*黒アルト注意報!! 投稿日:2008/12/30(火) 02 58 05 うわ~超ドキドキする。変なとこあっても見逃してくれ!! あと、アルトが真っ黒です。女装&男装の意味があるかはちと不明。 以上のことがよろしければ、どうぞ。 「あら、可愛いじゃない」 ようやく皆からの視線から逃げ出せたというのに、一番厄介な人物からは逃げられなかったらしい事実に、アルトはため息をつきたくなった。 何が引き金ではじまったか分からない制服交換の波に運悪く巻き込まれ、気付いた時にはたくさんの手が自分に向かって伸びていた。 いつもならば蹴り倒してでも拒むのに、今回だけはそうできなかった。 発案者らしい人物が自慢げに"ある人物"の制服をアルトの前に提示したのだ。 どうしてっと考える前に、楽しそうな表情が脳裏を過ぎる。 制服を剥ぎ取られるような自体だけは絶対に起こしそうにないから、きっと自ら脱いで提供したのだろう。 「お前の制服を渡さないと、シェリルさんは下着姿のままだぞ?!」 シェリルの制服を掲げ、そう高らかに宣言された声にアルトは従うしかなかった。 「お前のせいだろうがっ!!」 「・・・何が?」 「だから、お前が始めたんだろう?この騒ぎ!!」 「ざーんねんw私じゃないわ。」 ぴくぴくと痙攣しそうになる口元を必死に押さえつけながらそう言うと、楽しげながらも否定の声が返ってくる。 シェリルも巻き込まれて制服を剥かれたのか?!っと一瞬にしてアルトは青くなった。 「私の制服って珍しいんでしょ?だから、被服科の子たちがずっと見てみたかったらしくて貸してくれって頼まれたのよ。 でっ、OKしたらいつの間にかこんな事態になったわけ。」 「・・・・・・」 「最初は、貸してもらったジャージを着てたんだけど、なんなら男子の服着てみませんかーって言われて誰かがあんたのを借りてきてくれたらしいのよ。どう?似合うでしょ?」 どこまでも楽しそうなシェリルが事態の説明を終えるとくるりっとその場で回転して見せる。 まるで、新しい服を買ってもらって喜んでいるような様子のシェリルにアルトはため息をつきたくなった。 絶対に自分がどんな格好でいるのか自覚していないのだ。 アルトの制服は体格の差もあってかだぶだぶで、シェリルの肢体のラインをうまく消していたが、普段のアルトのように緩められた首元からは豊かな胸元が見えそうになっている。 ズボンはベルトで締められているけれどやはりだぶつき、肌との隙間から下着のラインが見えそうにも思える。 この姿を見た男共はさぞ喜んだことだろう。 乗せられ、自らもその片棒を担いでしまっていた自分の迂闊さをアルトは呪った。 「・・・ねぇ、アルト。貴方、胸膨らんでない?」 「・・・・っ」 シェリルの指摘にアルトがぎゅっと唇をかみ締めようとした瞬間、シェリルの手がアルトの胸元へと伸びた。 「なっ、シェリルッ!!やめろっ!!」 「ナニ?ナニ?コレッ!!おもしろーい!!」 アルトの静止の声も届いてはいないようだ。 室内に設置されていたソファーに座っていたアルトの上に半分乗り上げるようにして、シェリルはアルトの胸をもてあそぶ。 無理やり入れられた偽モノとはいえ、それを煽られるのは嬉しくない。 押し倒されそうになりながらも腹筋をフルに使ってギリギリのところで耐えながら、慌てて手を伸ばし、シェリルの手をどけようとしたアルトの目がシェリルの胸元に止まった。 いつもよりその膨らみが小さいような気がしたのだ。 「シェリル・・・?」 不思議そうにこぼれた声にアルトの胸元から視線を戻すと、シェリルはアルトの言葉の意味をすぐに理解し、挑発するように笑った。 そして自らシャツに手をかけ、そのボタンを一つはずす。 そして、アルトの視線の高さより低い位置までぐいっとシャツの胸元を引っ張ってやる。 「潰しただけよ。無くなったとでも思った?」 途端に赤くなったアルトに少しだけシェリルが意地悪く笑い、追い討ちをかけるように、言った。 「アルトも触る?」 「・・・・・・」 ぐっと言葉に詰まったアルトの反応はシェリルの予想通りだ。 今までに数度、肌を重ねているのにすぐに顔を染める様子は出会ったころから変わらない。 それが可愛くてたまらない。 体を起こし、自らもソファーの上に座り直したシェリルがクスクスと笑うと、アルトが少し悔しそうになり、ゆっくりとシェリルに向かって手を伸ばしてきた。 積極的にくるのは珍しいとシェリルが笑うのをやめた途端、唇が重なった。 驚きに目を見開くシェリルの頭を固定すると、アルトはその唇を割り開き、逃げる舌を追い詰めて、何度も絡ませ啜る。 「んんっっ!!」 苦しそうな吐息も、飲み込めない唾液も、すべて受け止めながらアルトはシェリルを貪った。 抵抗のために胸元に弱弱しく置かれた手ごとその体を抱きしめると、いつもとは違う匂いが香る。 その驚きに一瞬だけ目を見張ったけれど、それはシェリルが自分の制服を着ているからなのだと理解すると心が満足感に満たされた。 そして、同時に自分がシェリルの匂いを完全に覚えてしまっていることに気付き、苦笑した。 十分に重ね、絡めながらもう片方の手でシャツのボタンをはずしてゆく。 すでに一つ目は外れていたし、二つ目もシェリルが自らはずしていたから、もう一つだけはずせば十分だ。 シャツの前を開け、その胸元に触れるとシェリルの体が震えた。 それに気付かない振りをして何度も何度もその胸を煽ってやる。 ピクン、ピクンと小さく体が跳ね、その熱が上がっていくのを感じながらもアルトは唇を放すことをしなかった。 「んっ・・・・ふぁ・・・」 角度を変え、深く、深く求めた後で漏れた限界の声でようやく唇を開放してやると、名残惜しそうに銀糸が二人の間を伝う。 それはぷっつりと切れると、シェリルの胸元を汚した。 荒い息を整えるシェリルの瞳は潤み、頬が赤く染まっている。 アルトを睨みつける瞳の奥に情欲の色が宿るのをアルトは見逃さない。 シェリルの体から力が抜けているのをいいことに、アルトはそのまま押し倒すと胸元に舌を這わせた。 ざらつく舌にシェリルの体が震える。 煽るたびに反応が返ってくることにアルトはニヤリと笑い、今度はサラシの上からその乳房の先端らしき場所に口付けた。 「あっ、やぁ・・・・・」 直接触れてもらえないもどかしさに、シェリルがいやいやと首を振る。 上がる声は甘美でアルトを誘うけれど、シェリルはすぐに自ら唇を覆い、塞いでしまった。 それがアルトには面白くない。 位置を徐々に腹部へと位置を下ろしながら何度も何度も丹念に愛撫してやると、すぐにまたシェリルの喉からくぐもった声が漏れ出す。 普段より幾分高いシェリルの耳に心地よく感じながらアルトはやさしくシェリルに触れる。 そして、耳元で甘く囁いた。 「止めるか?」 「!!」 思いがけないアルトの言葉に、シェリルがビクリッと震える。 これだけ勝手に人の熱を高めておいてそれはないだろうと思うのだが、それを口にすることはシェリルのプライドが許さない。 きゅっと拳を握ってどうするべきか必死に考えるけれど、答えなど浮かんできてくれるはずもない。 いや、答えはすでに出ているのだ。 ただ、それを口に出すことができないだけなのだ。 数秒の沈黙の後、アルトがゆっくりと体を起こしシェリルから離れようとする。 着ている服は女モノなのに、立ち姿も、振る舞いも、眼に見える全ては可憐な女なのに、その壮絶な色気だけは女のものと違う。 同時に男モノを着ていても、胸を潰していても、自分は女なのだと自覚させられる。 触れてほしくてたまらなかった。 キスしてほしくてたまらなかった。 アルトがほしくてたまらなかった。 "欲しい"っと感じた衝動は、今まで感じたどのものよりも強く、甘い誘惑をかけてくる。 たった一言でいいのだ。 "欲しい"と。"止めないで"と。 一言呟きさえすれば、それを与えてもらえる。 満たされる喜びを感じることができる。 何度も、何度も迷った。 言葉を紡ごうと何度も息を吸った。 けれど、声は震えるばかりで音になってくれない。 恥ずかしさで頭がいっぱいで、 うまくいかない自分がもどかしくて、 もうぐちゃぐちゃだった。 視界が揺らぎだし、目頭が熱くなる。 顔を上げられなくなって、シェリルが俯くと、優しい手がシェリルを撫でた。 「シェリル?」 囁くようにして言われた声が再び、シェリルの耳を侵す。 ズルイ。 ズルイ。 ズルイ。 ズルイ。 何度心の中で愚痴っても、だめだった。 この衝動が止められないことを突きつけられるだけだった。 震える手で、アルトの服の先をぎゅっと握り締めると、シェリルは大きく息を吸った。 ひゅうっと小さく音がなった。 「・・・・・シ、テ?」 静かな部屋に落ちた言葉。 自ら発した言葉と音が、今度はシェリルの耳を侵す。 これ以上熱くなりようがないと思っていたのに、さらに顔がその熱さを増した。 「・・・・何を?」 「・・・・・・っ」 アルトの言葉に、シェリルは声を失った。 たったあの二言を言うのに、どれだけ自分が勇気を使ったと思うのだろう。 自ら放った言葉がどれだけ自分を辱めたのか分かっていないのだろうか? どうしていいか、本当に分からなくなる。 瞳から、とうとう涙が零れだした。 それを見たアルトはシェリルに気付かれないように、そっと息を吐く。 自分が欲しい言葉はもう出ているのだけれど、それでも困っている様子が可愛くて、ついついいじめたくなってしまう。 ここまで自分が大胆になれることに驚きながら、アルトは再びシェリルの耳元に唇を寄せた。 「!!」 「言えよ?」 耳元で囁かれた言葉に、シェリルが震えた。 その様子に無理な可能性を感じつつ、顔を引き上げようとしたアルトの制服の胸元がぐっと掴まれる。 「・・・・アルト、の、・・・・・ちょうだい?・・・・・おね、が、い。」 届いた声はか細くて、いつ消えてしまうか分からないように小さかった。 それでもきちんと音になってアルトへと届いた。 アルトの支配欲がゆっくりと満たされていく。 そんな自身を愚かだとも思ったけれど、それ以上にそこまでしてシェリルが自分を求めてくれたことが嬉しかった。 頬を伝った涙の後を舌で拭い、優しいキスで再び唇を溶かす。 シェリルの体を跨ぎ、馬乗りになるようにして残っていたシャツのボタンを外し、下肢を覆うズボンを取り去った。 胸元に手をかけサラシを外すと、締め付けから開放された胸が揺れる。 現れた裸体に、アルトは優しいキスをいくつもいくつも落とし、所々に赤い花を咲かせる。 音を立てるようにして理性の箍ははがれ、もはやその衝動のみとなったアルトには、それを止める余裕などもう残っていなかった。 下肢に手を這わせ、そこが濡れていることを確認すると、指で中を犯していく。 くちゅくちゅという水音が部屋に響き、たくさんのその愛液がアルトの指に絡みつく。 それをペロリと舐めとるとアルトは己を取り出そうと下肢に目を向ける。 足を覆い隠すものがないことに、改めて今日の自分の格好を思い出し、少しだけ笑う。 "こういうこと"をするには"こんな格好"もある意味都合が良いかと思った。 下着を少しだけずらし、取り出すと、シェリルの入り口へと宛がう。 ぬるりとする感触に、一気に貫いてしまいたい衝動に駆られたけれど、アルトはもう一度シェリルの言葉をねだった。 「シェリル。・・・・もう、一度。」 「・・・んっ・アルト、の・・・ちょう、だい?」 求める声が届くと同時に、一気に挿入すると内壁が絡み付いてくる。 きゅうきゅうと締め付けてくるそれらは、アルトを溶かしてしまうように熱かった。 先へ進もうとするのを拒むかのように狭くなる中を何度も何度も押し開いて求める。 蕩けた思考に届くのは、一音、一音に解された自分の名前と、時々上がる甘い喘ぎ。 包み込まれる快楽のために腰を動かすのか、それともこの甘い嬌声のために深く打ち付けているのか、もう、分からなかった。 「あるっ・・・・と・・・はぁ・・・・んっ、んんっ。」 「しぇりるっ・・・・あっ・・っ・」 本能のままに律動を繰り返し、飲み込もうとしては引いていく快楽の波を掴もうと、アルトは必死に追いすがる。 荒い呼吸を繰り返しながら、中をかき回し、執拗に突き上げる。 限界が近かった。 「シェリルッ・・・いい、か?」 返事はなかったけれど、もう、耐え切れないというようにシェリルが頷くのが見えた。 必死な様子が可愛らしく、思わず笑ってしまった自身にアルトは気付かない。 「あぁっ・・・・・・」 ギリギリのところまで引き抜こうとすると、シェリルの声が掠れた。 急に訪れた喪失感に思わず悲鳴が上がる。 そして、今度はそれを飲み込むような勢いで深く貫かれた。 シェリルの内側でアルトが弾け、その熱をトロトロと吐き出す。 脳天からぐずぐずと溶けていきそうな気持ちよさにアルトは熱い息を吐いた。 「シェリル?」 「アルト?」 くたっと力を失くし、眠るように目を閉じているシェリルの名前を呼ぶと、うっすらとその瞳が開いた。 優しくその前髪を梳いてやると、シェリルが嬉しそうに笑う。 「疲れただろう?」と声をかけると、「ん」という返事が返ってきた。 トロンッ今にも眠ってしまいそうな様子にアルトが微笑する。 「起こしてやるから、眠れよ。」 優しく声をかけると、シェリルはゆっくりと瞳を閉じ、体を横にした。 そして、両足を胸元に近づけ、胎児のように丸くなってしまった。 「おやすみ。シェリル」 そう声をかけながらアルトは眠ってしまったシェリルの髪を梳く。 心地よい倦怠感を体が纏うのを感じながら、アルトはその寝顔を静かに見つめ、一度だけ頬にキスを落とした。 以上です。 読みにくくてすみません。パロ板とか行ってもっと勉強してきます。 お目汚し失礼しました!!
https://w.atwiki.jp/macrossf-eparo/pages/97.html
634 名無しさん@ピンキー sage 2008/07/07(月) 12 12 11 ID KMASFgjx シェリル×ランカで投下 百合苦手な人はスルー推奨 635 whisper sage 2008/07/07(月) 12 13 41 ID KMASFgjx ランカとシェリルのパジャマ・パーティー、今回はシェリルが宿泊しているホテルのスウィート・ルームで開かれた。 「どうしたのランカちゃん、何か悩みでも?」 二人で並んで寝ても十分余裕のあるダブルベッド。 先にシーツをかぶっていたシェリルが、シーツの端をめくりあげてランカを招いた。 今夜のランカはキャミソールとフレアパンツのナイティ。 「…判っちゃいます?」 ランカはベッドに上がると、シェリルの方を向いた。 「時々、何か考えてたでしょ?」 シェリルはシーツをランカの肩にかけると、ポンと軽く叩いた。 「お仕事のこと……なんですけど」 ランカが切り出すと、シェリルはランカの手を握った。 「ここに頼りになる先輩がいるわよ」 「はい。あの……ファンレターとか、ネットの掲示板とかでアンチって言うんですか? いろいろ書かれてて」 「誰もが一度は通る道ね。無責任なヤツらの言う事なんか気にすることないわ。イヤだったら聴かなければいいのよ。そんな簡単な事もできない癖に文句つけるなんて、好きな女の子の注意を引きたくて嫌がらせするガキみたいなものね」 シェリルはランカを抱き寄せた。 「そ、そうですね。そうですよね」 ランカはシェリルの手を握り返した。 「慣れよ、慣れ。そんな雑音、こっちも耳に入れなければいいの」 「はい…」 「何か、まだ納得いかない?」 「シェリルさんが正しいの、すごく良く判るんです。でも…何か、引っかかって」 「ランカちゃん、この業界の鉄則を教えてあげるわ」 シェリルの声がシリアスになった。 「クリエイターが良いと思うものが、ファンに受け入れられるかどうかは予想できない」 「シェリルさんでも予想できないんですか?」 「そうよ。でもね、クリエイターが自分でダメだって思ったものは、絶対に受け入れられないの。これは音楽だけじゃないわ。お芝居でも、映像でも、ダンスでも」 ランカは頷いた。胸の中で固まっていたものが、少し軽くなった気がする。 「じゃあ、自分のベストを尽くすしかないんですね」 「そうよ。その上でファンの評価を待つしかない……考えてみれば孤独な仕事よね」 「でも……時々、みんなに通じたって思う瞬間もあります」 「だから、ライブをするの、私」 「そうですね。ライブが一番一体感を感じられますものね」 「ふふっ、ちょっとは悩みが軽くなりましたか、お嬢さん」 「はい」 ランカの笑顔にシェリルも表情が柔らかくなった。 「良かった。じゃあ、照明落とすわね」 シェリルの音声コマンドに反応して、部屋の明かりが消えた。 今夜のパジャマ・パーティーは、これからが本番だ。 「ねえ、ランカちゃん。約束よ、話して……アルトと寝た?」 シェリルはランカの耳元で囁いた。 「……はい」 ランカは消え入りそうな小さな声で返事した。 「どう、だった?」 「どうって……」 初めての経験は、ランカの語彙で説明できないことが多過ぎた。 「あの……アルト君、すごい優しくしてくれて…その、我慢強くって」 「我慢?」 「あたし、やっぱりガチガチになっちゃって。でも、時間かけてくれたから……」 「一つになれた?」 ランカは頬を染めて頷いた。 「可愛い……ランカちゃん、可愛い」 シェリルは抱きしめ緑の髪を撫でた。唇を尖らせてランカに囁く。 「アルトったら、私の時とは大違いね。ケダモノみたいだったんだから…」 「け、ケダモノ?」 「ちょっと挑発し過ぎたせいもあるんだけど」 シェリルの挑発ってどんなのだろう、ランカは想像してみた。ドキドキする心臓が胸を突き破りそうだ。 「シャワーも浴びさせてくれなかったし……ケダモノでしょう?」 「あの、でも、それはシェリルさんが、とってもセクシーだったから、アルト君も……」 「そうかしら?」 「そうですよ、きっと」 「ふふ……でも、私だって女の子だもの。優しくして欲しいわ。ケダモノも悪くないけど」 「あたしも、ケダモノ・モードのアルト君、見たいかも」 「えっち」 「ええーっ……シェリルさんだって悪くないって…ん」 キスに唇を塞がれたランカ。軽く舌を絡めて、唇を離す。 「もう……キスで口を塞ぐの無しですよ」 「ふふっ。でね、その後、二人でバスに入って……アルトったら、私がベッドの上でどんな顔してたか、とか言うの」 「わぁ……でも、それ、部屋の明かり、消さなかったんですか?」 「…そう言われれば。やっぱりケダモノ……あなたの時は消してくれた?」 「はい」 言ってから、ランカは少し後悔した。アルトがどんな表情をしていたのか、もっと見ておけば良かった。でも、恥ずかしさで見ている余裕も無かったかもしれない。 「もう、どうしてこんなに扱いが違うのよ」 シェリルは拗ねていた。その、様子がまたセクシーで、ランカのドキドキが止まらない。 「それから、どうしたんですか?」 息苦しい程の鼓動をごまかすように、ランカは話の続きをねだった。 「アルトが私を見てたんだから、アルトも私に見せなさいって言って……それから、こんなことしたわ」 シェリルはランカの手をとって、人差し指を唇に含んだ。軽く吸って、舌で舐める。 「あっ……シェリル…さん……」 シェリルの唇が含んでいたのは、アルトの指ではないのだろう。知識として、そういう行為もあるとは知っていたが、ランカにとって憧れの人がそんな大胆な愛撫をするなんて、想像力の範囲外だ。 シェリルは指から唇を離すと、自分のパジャマの前ボタンを開けて、ランカの手を自分の胸に導いた。 掌に弾力と温もり、滑らかな肌の感触が伝わる。びくっと手を震わせ、次の瞬間、思わず愛撫するランカ。 「は……ぁ」 シェリルの唇から洩れる甘い吐息は自分の手のせいだと思うと、愛おしさを感じる。 「ランカちゃんも……」 シェリルの手がキャミソールをまくりあげ、ランカの胸に触れる。人差し指と中指で乳首を挟んで尖らせる。 「んっ」 触れられた箇所から鋭い快感が伝わってきて、背筋が震える。 もっと触れあいたくて、素足をシェリルの脚に絡めて引き寄せる。 胸への愛撫を続けながら、ランカから口づけた。アルトがそうしたように、舌を挿入する。 「んぅ……」 シェリルは舌を吸った。唇で締め付け、自分の舌先で愛撫する。 「ぅ……ん」 今度はシェリルが舌をランカの唇に挿入した。舌先が唇をなぞる。それから唇の間に滑り込むと、歯並びを確かめるように舐めた。 「ひぅ…」 舌先がさらに深く入り込む。ランカの舌の裏を舐めた。 「ぁ…はぁ……」 唇が離れても、ランカの呼吸は上ずったまま。 「今度、アルトにランカちゃんと同じようにしてって言うわ……」 シェリルはランカの耳にキスしながら囁いた。 「あたし……シェリルさんみたいに……なん…って言えない」 「それなら……三人で寝るのはどう? 私たち二人で挑発してあげたら、ね」 シェリルの誘惑は、この上なく魅力的に聞こえた。 「…はい」 三人の合意で始まった関係だけど、これからどうなるのだろう。 甘美な予感に震えながら、互いの愛撫に耽ってゆく。 <終>