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【サーヴァント】 特徴のひとつ。『カーニバル・ファンタズム』専用の特徴で、サーヴァントが属する。カスタムパックVol.2 第1弾時点で31種類が存在する。 聖杯の導きによりマスターに召喚された英霊。7つのクラスに分かれ、聖杯戦争で死闘を広げる。 現実世界にとどまるには魔力が必要であり、マスターの魔力によって現界している。 基本的にはクラスの名で呼ばれ、真名で呼ばれることはあまりない。 サーヴァントは次の通り。なお、カーニバル・ファンタズムに登場するのは第四次(ZERO)・第五次聖杯戦争(stay night)とムーンセルの聖杯戦争(EXTRA)におけるサーヴァント達。 クラス マスター セイバー 衛宮 士郎 セイバー(赤) (EXTRAの主人公) アーチャー 遠坂 凛 アーチャー(ギルガメッシュ) 言峰 綺礼 ランサー ライダー 間桐 慎二 キャスター 葛木 宗一郎 アサシン なし バーサーカー イリヤスフィール・フォン・アインツベルン 【サーヴァント】に関係する効果を持つカード サルベージ 《セイバー(P009)》 関連項目 特徴 『カーニバル・ファンタズム』 【マスター】 編集
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マスターV教授(+フラット君)のサーヴァント講座 六時限目 「先生ーフラット君ですよー久しぶりの皆鯖講義のお時間ですよー?」 「やれやれ全く……あっちに行ったりこっちに行ったりなんだと言うんだ…。 おまけに何故自分の誕生日にまでこんな事をしなければならんのだ!戻って来い我が平穏!」 「先生!プレゼントを用意してるんで早く教室に来てくださいよ!」 「フラットの奴……またなにかロクでもない物を用意したんじゃないだろうな……はぁまったく」 ~教室~ 「ではさっさとやってさっさと終わるぞ。席に着け」 「うむ。ではそうするか」 「────ん?なんか聞き覚えのある声が……?」 「どうしたんですか?先生?(ニヤニヤ)」 「いや気のせいだ。あいつが此処にいるわ───」 「どうしたのだ坊主。さっさと始めんか(ニヤニヤ」 「──────は?らららライダー!!?な、なんでおまえがここ、え、え?」 「やったードッキリ大成功ですよイスカンダルさん!イエーイ(パチーン!)」 「わはははははは!おう坊主の弟子。見たかさっきの坊主の間抜けなツラ!(パチーン!)」 「は?は?意味が判らない。なんだコレはなんで何故ライダーが此処にいるんだよ!」 「SSスレとこのイスカンダルに不可能無し(キュピーン!」 「うおー超カッコイイですよ!!サ、サインよしてくださいサイン!!あと握手も!」 「おういいぞ。征服王いすかんだる。ここに征服完了、っと(カキカキ)」 「はぁ~超レアモノGETだぜっ!b」 「で、フラット説明して欲しいんだが?」 「ですから先生の誕生日のお祝いですよ。あと今回で講座SSが目標回数の6回に到達した記念も込めて」 「超特別ゲストに余が遥々張ったと言うわけだ」 「あ、これどうぞ征服王様用の来賓の席です。備品かっぱらって来たんですよ」 「お?坊主の教え子にしては気が利くな」 「王様に褒められましたよ俺!イヤッホゥ!」 「……で?フラット一応訊いておくが真意は何だ?」 「ですから先生。目標回数に一応到達したので今回で暫定的な最終回になるからですよ。 このSS始めた辺りで完成してたのが確か皆鯖第十次前後で、お蔭様でそれなりに好評みたいでしたからせめて半分位はやりたいなーって。 六パターンもあれば分析データとしては一応足りるかなぁとも思ってましたし。 まあ時間があれば第七次分以降もやれたら良いなとは思いますけどとりあえずFateASの方がヤバいんで」 「やはり最終回は豪華にいかなくてはな。豪華さだけにかまけてあの金ぴかを呼ばなかっただけでも坊主の弟子は評価できるぞ」 「いや~ははは」 「───で、こいつがここに居るのか?」 「はい。先生も嬉しいでしょ!気を利かせたんですよ俺───熱うぅぅい!!葉巻!葉巻がオデコにっ!?先生それ灰皿じゃないです俺です俺!」 「ん?ああすまんすまん。ワザとだ(しかし、これは何というか………なんだこの授業参観状態は………)」 「ほれ坊主早く始めんか。身長は伸びとらん様だが中身はあの時よりはちょ~~っぴりは成長したんだろうな?ん~?(ニヤニヤニヤ」 「………ムッ………わかったいいぞ。では、第六次皆鯖の講義を始める」 「六次の面子はルノー・ド・モンドヴァン。ヴラド・ツェペシュ。トリスタン。アロンソ・キハーナ。自来也。ザッハーク。ソロモンだ。 見ての通り大物から有名所にマイナー、さらにキワモノまで一通り揃っている泥沼戦線が六次の特徴だ」 「パラディンに円卓の騎士。串刺し公に魔術王に悪魔モドキに忍者とバイタリティ富んでますねぇ。誰が残ってもおかしくないです」 「坊主この面子の中でお前が一番注意している相手は誰だ?」 「それはライダーまたお前と組んだ場合の話か?」 「余以外のサーヴァントがどこに居るんだ」 「む、それもそうだな。………キャスターのソロモンだ。ライダーの対魔力とソロモンの能力を考えればなこいつが一番厄介だ」 「ふむふむ」 「じゃあ個別の解説に入る。アサシンの自来也からいくかな。 自来也は高い気配遮断スキルを有しており皆鯖では真っ当なアサシンクラスの部類になる。 こいつの最大の特徴は蝦蟇を媒介にした魔術を使う。『忍蝦蟇』という礼装を持っている為自来也が扱える魔術の種類は多様と言える」 「この人、アサシンクラスにしては結構万能な方ですよね」 「だな。アサシンの本家であるハサンに追随する気配遮断と忍法、それに妖術。幅広い戦術戦略が可能なため嘗めてかかると死ぬだろう」 「おまけに自来也の宝具は意外と使える。 巨大な蝦蟇の幻想種に変化する『妙高仙道大妖蝦蟇』だが、背中にレンジ5~40の大砲、身体能力の強化や保護色による隠蔽の能力。 そして最大の利点として『空蝉の術』と併用すれば一度だけなら倒されても死なないと言う保険を持っている。 一時的に宝具を失うデメリットも大きいが、一度だけなら無事だと言う精神的な余裕は勝負所では大きなメリットになる」 「まあ死なんと判っておれば敵よりも一歩でも深く踏み込めるからな。このアサシン意外と強くないか坊主?」 「アサシンクラスにしては強いさ。総合的に見てもね。能力値も悪くないし、雷獣などの幻想種とも戦ってるから戦闘経験値も豊富だし」 「して坊主。肝心の攻略はどうする気だ?」 「まあ戦況にもよるけど僕ならこいつは出来るだけ早い内に潰しておく。 いくら戦闘力に長けてると言っても流石に真っ向勝負をしかけてくるとも思えないからさ。 自分の所に来たら絶対に逃がさすに返り討ちにする。 来なかったら他のマスターを張ってそいつのところに現われた自来也を側面から叩いて潰す」 「なんだ坊主、意外なほどに積極的な方針だな?」 「自来也は放って置いたらこれと全く同じ事を自分にされるだろ。 戦闘力に長けてる分、自分のサーヴァントが他のサーヴァントと戦闘してる場合に自来也に襲われたらその時点でその聖杯戦争は負けだ」 「難敵は倒される前に倒す、か。うむ坊主も中々戦いと言うものが判ってきたようだな!」 「……いいから次の奴に行くぞ」 「あれれ?先生照れてるんで────うぎゃ熱いっ!!!」 「次はライダー、アロンソ・キハーナ。まあドン・キホーテの方が通りはいいだろうな」 「性能の偏り方が半端じゃないですねこのドン・キホーテさん」 「まあ見ての通り英霊としての実力は下から数えた方が早いかもしれない」 「確かに英霊としてはそんなに強くはなかろうな。ステータス的に考えても」 「ライダーの持つ宝具『我、騎士道を邁進す』は補助系統の宝具だ。 攻撃力は皆無だが英霊やマスターに対する撹乱能力がズバ抜けている。 特に司令塔のマスターに対する撹乱が凄まじくマスターの性能透視能力が無効化されるどころか逆に仇になる」 「余はマスターでは無いからわからんのだが───実際にコレ食らうとどうなるんだ坊主?」 「普通のマスターならまずサーヴァントに与える指示や取る行動を間違えるんじゃないか? ステータスオールAに視えたり、場合によっては周辺物が幻想種に見えたりするタイプの宝具のようだし」 「あとスキルの『錆び付いた英雄譚』が意外に面倒なスキルだ」 「あの~先生……これ正直無敵なんじゃ?」 「私はそうでも無いと思うがな。……ライダーはどう思う?」 「余も厄介なスキルだとは思うが無敵とは思わんな」 「え?え?なんでですか二人とも!説明文読む限りじゃ無敵っぽいじゃないですか!」 「ではフラットお前に訊くが、これはいつの時代まで遡ればファンブル率が100%になるんだ?」 「あ……」 「まあそういうことだ。 時代が古くなればなるほどアロンソに対してファンブル率が上がるが残念ながらアロンソではそこ止まりだ。 アロンソの能力値が低い分、高い攻撃力や高い防御力を持つサーヴァントなら百発外しても一発当てられればそれで十分に勝算がある。 特に中世辺りの英雄は錆び付いた英雄譚的に天敵だな。 時代が半端な割には今次に居る円卓の騎士やパラディンの様なレベルの高い英雄がゴロゴロ居る」 「ガッデム!くそう!俺絶対にドン・キホーテは強いと思ったのにぃ!」 「いま言った通りアロンソは単体じゃまるで勝負にならん。 何せ決め手になる攻撃力が全く無い。おまけに最高ランクの精神汚染まで持っている」 「うわーうわー!もう聞きたくないー!」 「だがそんなアロンソも運用法をちょっと変えるだけでとんでもなく化けるぞ?」 「キター!マスターVキター!!でその運営方法は!?」 「簡単だマスター同士で手を組めば良い。 ただし絶対に裏切らない相棒を見繕わないと駄目だぞ?でないと最後の最後に裏切られるから。 それか攻撃力に超特化したマスターがアロンソを召喚するかだ。 まあこちらは少数派だな、サーヴァントすら害せる高火力マスターがそういるわけない」 「遠坂時臣さんや言峰綺礼さんがやったみたいな事ですよね?でもなんで手を組むんですか?」 「アロンソに決定的に足りないのは攻撃力だ。防御力の方はスキルと宝具で割りと低くはない。 よってその足りない攻撃力を味方のマスターの従えるサーヴァントの力で補う。 アロンソを前面に立たせ戦況を混乱化、錆び付いた英雄譚のファンブル能力を上手く使い敵の足止め、そしてもう一体のサーヴァントが敵を側面から叩いて潰す。 ・・・ま、基本戦略としてはこんなところか?」 「まあ戦術としては妥当なところだな。では攻略の方はどうする?」 「強力な英雄ならば基本的に撹乱に惑わされずに真っ向勝負さえすればアロンソには勝てると思う。 普通にやってもライダーが勝つだろうけどどうせなら最後まで残しておいて『王の軍勢』で蹂躙すれば良い。 百発ミスするんならこっちは千発当ててやるさ」 「ほうほう(ニヤニヤ」 「な、なんだよっ!」 「ランサー、ウラド・ツェペシュの個別解説に入るが───」 「ブチ殺すぞヒューマン!!」 「エイィィィィイメンッ!!我らは神罰の地上代行者、殴っていいのは異教徒と化け物だけです」 「っておい危険なネタは止めろお前ら!!?大体ライダーお前どこでそんなネタを───」 「坊主の弟子にコレを借りた(某吸血鬼ドンパチ漫画」 「てへっ」 「フラットォライダーに妙なもん貸すなー!こいつが真似してロンドンに攻め込んできたらどうする気だ!!」 「ぶほっ!!(バキッ!)またぶたれた!?先生最近ドメスティックバイオレンス気味ですよ!」 「誰がDVだ!まったく……。さてこいつは彼の有名な吸血鬼ドラキュラなどの元ネタと言われる串刺し公だ。 トルコ兵の串刺し山は日本でも有名だな。よって知名度による補正が貰えるかもしれん」 「肉体的性能は槍兵クラスにしてはそんなに高くは無いがその分精神的性能でカバーしとるな。結構バランスは良いぞ」 「あこらライダー、勝手に解説するなよ」 「ちょっとくらいいいだろうに」 「おほん。でウラドの保有スキルは『串刺しの杭』以外は宝具の補助をするスキルだ。 先程触れた『串刺しの杭』はサーヴァントは恐らく無事だろうがマスターは要注意しろ。 この手のスキルを持ってるサーヴァントと戦った場合マスターVSマスターの戦いに縺れ込まれて大抵負けるから」 「まぁ士気が激減しておるからな。どんな強者だろうと士気があまりに低くては勝てるもんも勝てん」 「………(なんか、なんだかんだと息ピッタリなんですがこの二人……)」 「さてウラドの宝具『餓え渇く飲血の領地』は夜間だけ使える血液を燃料とした吸血鬼の能力を再現する特殊能力だ。 吸血能力を始め霧になったり蝙蝠に化けたり狼に変身したりと出来るが最大のポイントは復元呪詛が付く点だな。 いくら死に難いサーヴァントと言えど流石に肉体の大半を戦闘で失えば消滅するのは間逃れない。……だよな?」 「うむ。流石に余も胸から下が全部無くなるような状態になれば消滅するな。 そんな状態でもなんとか動けるのは戦闘続行スキル持ちくらいじゃないか?」 「へぇ地味だけど意外に使えるスキルだったんですね戦闘続行スキルって」 「まあAランクともなると霊核の心臓潰されてまだ抵抗できるレベルだからな。 で話を戻すがその大半の肉体を失った状態からでも戦線復帰が可能になるのが『餓え渇く飲血の領地』の強みだ。 また魔力ではなく血液を宝具の燃料にしているため魔力の無いヘロヘロの状態でもこの宝具は使えるのも利点だ。……とは言ってもその逆もあるが」 「そして『餓え渇く鮮血の粛杭』の方だが見ての通り使用する場所によっては無差別宝具にもなる非常に危険なシロモノだ。 特にライダーやチンギスハンの様な軍団系宝具や巨大生物系の宝具を持つ英霊とは相性が悪い。 これらの宝具が持つメリットがそのままデメリットとして自分たちに跳ね返るからな。 おまけにこれだけの威力を誇っていながら燃費も良い。と言うより全体的にウラドは燃費が良く使いやすいな」 「う~むうむ。よし!では坊主よこのイスカンダルが問うてやろう。このウラド・ツェペシュ、貴様ならどう攻略する?」 「……。まず両者の性質は真っ向勝負型だ。ただ『王の軍勢』は『飢え渇く鮮血の粛杭』と相性があまり良くない数が数だから。 それに『串刺しの杭』の存在も考慮すれば自然と答えは出るさ。 僕も『神威の車輪』に乗って戦い、ウラドが宝具を使ってくればよりランクの高い『遙かなる蹂躙制覇』で応戦すれば僕たちの勝ちだ」 「ほう。うむうむ(ニヤニヤニヤ」 「だからなんなんだよさっきからおまえっ!!」 「次はバーサーカー、ザッハークをやる」 「こりゃまた凄いのが出てきとるな……マスター無しでも活動出来るバーサーカーとは」 「物凄く迷惑なサーヴァントですねザッハークさんって。能力値も高いから余計に」 「単独行動以外は特にこれと言ったスキルは無いな。予知スキルもバーサーカーでは有効には使えまい」 「一番の問題は宝具の『憑き纏う呪いの双蛇』だな。 宝具性質上どう考えてもザッハークと言う怪物が聖杯戦争に紛れ込んだ──と言う構図にしかなりそうにない。 だが宝具のランクがA+とかなり高いから下手なサーヴァントでは勝てんぞこれは」 「というか滅茶苦茶不釣合いな絵面ですよね。177cmの体にレンジ1~30もの双蛇が付いてるんですよ? 本多忠勝さんと蜻蛉切以上の不釣合いぷりです!」 「しかし前々から思っていたんだがフラット。お前はどうでもいいような事ばかりに目が行くな?」 「そんなぁ褒めないでくださいよ照れますよ俺!!」 「全然褒めてないだろう!」 「まあこれ以上特に言うことは無い。実力のある英霊なら幻想種退治と同じ要領で倒せる筈だ」 「なあ坊主、正直こいつは貴様ならどうするよ?」 「普通なら放っておいて勝手に自滅するのを待つところだけど……性質が悪いからな。色んな意味で邪魔になるようなら倒すよ」 「倒す、か」 「そうだよ・・・」 「さて次はセイバー。ルノー・ド・モントヴァンでもやるか」 「もうセイバーがきたー!」 「まあ言わなくても判ると思うがこのルノー。まず変人で間違いない」 「なんで断言できるんですか?」 「怪人大国フランクの英雄だぞ?シャルルやローランと同じ王族の人間だぞ? テュルパン大司教でさえ結構微妙に変人?な気があるのにルノーがまともな訳ないだろう」 「先生が言うなら間違いないですね。なにせアレのローランさんがアレですし!」 「アレのローランがアレでなくてもローランは伝承からして元々アレだ」 「能力値とスキル共にランクの高いものが揃っており、アーチャークラスでもないのに単独行動をもってるのは良い。 ただ伝承的に放っておくとフラフラとどこかに行きそうだからその辺は注意しておいたほうがいいぞ」 「本気で冬木の街で迷子にならないとも言い切れませんしねルノーさん……」 「シャルルズパラディンの三強の一角である以上、まず戦闘技能も非常に高いと言えるだろうな」 「しかも宝具『揺らめく焔天』は刀身に幻惑の効果があり、ルノーの通常戦闘力もあってかなりやり辛いはずだ。 また真名の解放による宝具能力が地味に強い。 突然剣の軌道が鞭の軌道に変わり、間合いが伸びる。その上、魔力値の低い者がまともに喰らえばその時点で燃え尽きて死ぬ。 致死性の攻撃に加えて突然今までと攻撃のパターンがらりと変わるため、事前情報無しでは対応するのに苦労するのは間違いないな」 「まあセイバークラスである以上仕方が無いとは言え名馬『バヤール』は持っていないようだ」 「そんなに凄いんですかこの馬?」 「馬にしてはかなり凄いぞ?速い賢いタフな名馬でカタイの王女アンジェリカの居る国までルノーを案内することも出来る」 「フランス辺りから中国辺りまで……なんて馬だ…そう思いませんかイスカンダルさん?」 「余のブケファロスも負けてはおらんわ!して坊主、このセイバーはどう料理する?」 「お前に任せる」 「あん?」 「だからお前が好きな様にやればいいって言ってるの。このルノーは強力な英霊だ。小細工仕掛けても大して意味無い。 特に与える指示も無い真っ向勝負になるんだからお前に任せて好きにやらせた方がマシだよ」 「…………ふむ」 「………ふん、次アーチャーだ」 「アーチャー、トリスタンだが能力値は筋力と敏捷が抜けているな。流石は円卓の騎士か」 「でもこの人アーチャーなのにルノーさんの単独行動スキルの方がランク高いってどうなんでしょうね?」 「私に訊くな。スキルは戦闘系が心眼(偽)と戦闘続行。非戦闘系が変装だ。 自来也と言いトリスタンと言いウラドと言いなんで六次は化けるスキルを持つサーヴァントがこんなに居るんだ・・・」 「コスプレとかいうやつだな?」 「全然違うわ!」 「トリスタンは竜退治の逸話もある円卓の騎士の実力者なだけあって戦闘技能はかなり高い。 所詮弓兵と嘗めて接近戦を挑みかかればまず返り討ちに遭うだろうな」 「武装は『無銘銀剣』と『弦歌幻奏』だな。 銀剣はこれ程の一品なのに宝具じゃないのか・・・それともセイバークラス辺りで宝具化か? まあいい。トリスタンの宝具『弦歌幻奏』は無駄無しの弓などと呼ばれた必中の弓だ。 アーチャークラス的に必中の弓は大して珍しくも無いが流石に矢が無い弓矢はそう無いだろうな」 「矢が無い、っていうのはどういう意味だ?」 「そのまんまだよ。この宝具は矢を弓で飛ばすんじゃなくて、弓で飛ばした物が矢になる宝具だ。 要するに 剣 でも 矢 でも 水 でも 音 でも下手すると 概念 であっても矢として使える。 おまけにこの『矢』は標的の直ぐ近くから突然現われる訳だからそりゃ嫌でも当たるよな」 「おい坊主こりゃどうすればいいんだ?」 「勘の良さが無いサーヴァントだと多分即死───かな? 正直剣や矢の有形の矢はまだ何とか出来ても特に風や音なんかの無形の矢を有形物の間に挟まれたら対処しようが無い」 「はい!あのー先生、イスカンダルさんと一緒にこのトリスタンさんと戦うなら先生どうしますか?」 「お前もライダーと同じ事を訊くか?」 「余も今丁度同じ質問をしようとしたところだぞ」 「お前もか・・・・・・そうだな。『神威の車輪』だと御者台に居る僕が狙い打ちにされる可能性があるからリスクは高いけど『王の軍勢』をトリスタンに使うのも悪くないかもな」 「それはなんでまた?理由はあるんだろうな?」 「ライダーはランクの高い直感系スキルは持ってないだろ。だったら一人で駄目なら兵みんなで王駒を守らせる。 幸い『弦歌幻奏』対人宝具だから初撃さえ凌げれば勝てる」 「はー!なるほど!みんなで死角を無くす訳ですね?」 「うん、まあそんなところ」 「そして最後がキャスター、ソロモンだ」 「この人、人気ありますよね。今でも話題になりますし、まあ良い話題なのかどうかは別として」 「さてこのソロモンだが、能力値は完全にキャスタークラスのものだが、スキルと宝具がかなり恵まれている。 神殿を上回る大神殿の設置と魔術を行使出来る魔術書などの概念武装の製作。それに神授の叡智などがある」 「なんかインテリ系スキルっぽいですね」 「さて宝具に入るが『神約の指環』は『破壊すべき全ての符』と同系統の宝具だが神霊クラスでもいけるため正直あれよりヤバい。 まあ問題は刺すまでのプロセスなんだがキャスタークラスであると言うのを考慮すれば出来ないことは無い」 「メディアさんも手を尽くして刺せましたしね」 「で次に『七十二の鍵符』だがこれもまた使い勝手抜群だな。 自分でも七十二柱の魔術が使え他人でも使え魔力が無くても生命力で代用出来るか」 「先生!七十二柱の魔術ってどんなのですか!?」 「七十二種類も書けるか!自分で調べろ!と言いたいところだが生徒が調べたものがあるからいくつか紹介しよう。 空間転移、未来予測、思考読取、動物変身、死体操作、視聴覚の剥奪、地震、毒、天候操作、使い魔賃貸 物資調達、流体操作、植物操作、炎、ワイン製造、金属の黄金変化、精神操作、索敵・探査、交霊、 ベホマ、ラピュタの雷などがある」 「最後の二つなんですか!!?」 「知らんのか坊主の弟子?ベホマはHPが全快する魔術、ラピュタの雷はラピュタ王の宝具だぞ。本当に知らんのか?勿体無い」 「何で知ってるんですかイスカンダルさん?!」 「そして最後が『七十二の鍵符』を建造物に使う事で真価を発揮する『王の神殿』だ。 これは多分キャスタークラスでも最高の防衛力を誇る宝具だな。 内部の異界化、神殿内での七十二柱の魔術行使、おまけに維持費は自作の外部電源による供給。 おまけに透明化、空中浮遊、水中潜行、空間転移などが出来る移動要塞にもなるときてる。 アン・ズォン・ウォンの要塞もかなり堅いがこれはもっと堅いぞ。なんなんだこの鉄壁の守りは?」 「おい坊主、これ外部から破壊するんなら同ランクの対城クラスの宝具でも持って来ないとまず完全破壊は無理じゃないか?」 「うん。僕も同意見だ・・・・・・」 「さてと、さらにふざけた事にソロモンである以上は七十二柱な訳だが」 「ま、まさか!」 「魔力量さえあれば悪魔の本体が来る可能性がどうやっても否定できないな」 「ひぃぃぃいいい!七十二体の悪魔の軍勢がぁぁぁあ!!カッコイイ!!」 「むむ余と同じく軍勢とは生意気な!」 「あ、いや盛り上がってるところ悪いが七十二体はまず確実に無理だぞ」 「え、なぜです?」 「うむ説明しろ坊主」 「冬木の聖杯が集めた50年分の魔力量でも召喚できる人数が英霊七体分だからだ。しかもクラスに当て嵌めると言う条件下で。 この悪魔達は元神霊らしいから堕ちたこいつらのランクを神霊のワンランク下の精霊と仮定した場合でも英霊と同格。 つまり超単純な計算をしても50年分のマナで精霊七体分しか呼べんと言うことになる。 とてもじゃないが七十二体分の魔力量を冬木で用意するなんて理論上不可能だ」 「てことは」 「どう見積もっても一、二体が限界だろう。おまけに他にも魔力は必要になるんだ。 無駄に数を揃えるよりは要所要所で上手く使った方が良い。 と言うかな、私見だが正直悪魔の魔術が使える時点で本体にそうそう用は無いと思うぞ?」 「う…まあ確かにそうですね」 「正直微妙な悪魔を大量に召喚して現界維持にヒイヒイ言うくらいならいっそ強い悪魔に的を絞って一体召喚した方が全然効率が良い。まあこんなところかな?」 「おっと待て坊主!では一番訊きたかったソロモンの攻略法だ。・・・・・・さあ答えてみろ坊主?」 「・・・・・・そうだな、まずソロモンだけどこいつは『神約の指環』があるから最後まで残しておくのは不味い。 あんまりタラタラやってたらいつの間にか他のサーヴァントがこいつの手に堕ちてる可能性があるから。 だからソロモンの正体に見極めが付いたら真っ先に潰しておいた方がいいと思う」 「ふむそれで?」 「それで・・・一番ベストは『王の神殿』を作り上げられる前に倒す事だけどそんな都合良く行くわけが無い。だから・・・」 「だから、どうするんだ坊主」 「だから『王の神殿』に真正面から乗り込んで攻略する。征服王の軍勢と共に」 「・・・・・・」 「フ、フン!ここまで高レベルの敵との戦いになると戦略なんて無意味に近いんだ。自分たちが相手より強いか弱いかの勝負さ」 「・・・・・・・・・」 「────。最後に総評だがどれを選んでも良い。 マスターとサーヴァントの相性さえ見誤らなければ全員に勝ち残れるチャンスがある。 よってマスターと相性最高の相手を選ぶと良い。─────今日はこれまでだ。解散」 「あ、先生!」 「おい坊主!」 ~廊下~ 「おい坊主!ちょっと待たぬか」 「・・・・・・・・・(カツカツカツ!)」 「こら坊主と言っとるだろうが!」 「・・・・・・・・・・・・(カツカツカツ)」 「待て。ウェイバーよ」 「───っ!な、なんだよっ!」 「一言貴様に言っておくことがある」 「・・・・・・・・・・・・なにを、だよ?」 「先の講義、実に見事であった。各サーヴァントの攻略法。 特にソロモン戦の際の貴様の意気込みは昔の貴様とは違う気概を感じたぞ。成長したなウェイバー」 「ううう、煩いな!べ、別にお前のために一人前になったんじゃない!」 「なにぃ!?貴様それが王に対する態度か!」 「僕は・・・・・・僕は偉大な征服王の家臣として恥ずかしくない力を身に付けてるだけだ! だからお前のためじゃない。自分のためにやってるんだ!」 「ふむ──そうか」 「・・・・・・」 「・・・・・・・・・」 「あ、あのさ」 「ん?なんだ?」 「僕の部屋に、昔お前が買ってきたようなゲームが・・・色々とあるんだけどさ。ちょっと対戦、しないか?」 「・・・どういう心境の変化だ坊主?」 「ち、違う!聖杯戦争の後に折角だからもっと見聞を広げようと思って色々やってみたらたまたま面白かっただけだ! だだ大体お前が僕の金で買ってきたものなんだから僕にだってプレイする権利はあるだろう!」 「はっはっはっは!しかしこの征服王にアドミラブル大戦略で挑んで来るとはな!」 「結構プレイして練習したんだ、今ならお前相手でも結構やれるさ」 「ふむいいだろう。よし!ではやるぞウェイバー」 「ああ!絶対に驚かせてやるから見てろ!」 「あれれ~?なんか先生がいつの間にかウェイバーハートフルENDに到達しちゃいましたよ?」 「まあいいか。さて今回で『マスターV教授(+フラット君)のサーヴァント講座』はこれにて修了です!皆さんお疲れ様でした!」 「それではマスターのみんなバイバーイ!」 ~Good End~
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マスターV教授(+フラット君)のサーヴァント講座 「はーい皆鯖マスターのみんなー元気?フラット・エスカルドスでーす! 皆がこの超カッコいい聖杯戦争に勝ち抜くor生き残る為に今日は素敵な講師をお連れしましたー! 俺の師匠で時計塔で抱かれたい男№1。プロフェッサーカリスマ。マスターⅤ。などの数多くの二つ名を持つ名物講師。 その名もロード・エルメロイⅡ教授です。ハイ拍手~パチパチパチ~!」 「………………フラット。これは一体何のつもりだ?」 「ああ駄目ですよ先生!登場はにこやかにって言ったじゃないっすか!そんな不機嫌そうな顔で登場されてもファンは喜ばないですよ! そんなんじゃライダーで掘ってやりたい萌え男。Zeroの正ヒロイン。ラブリーベルベット。燃え萌えウェイバーちゃんの二つ名が泣きますよ?」 「ファック!!勝手に妙なモノを付け足すな!」 「え~、割と事実じゃないですかぁ」 「……もう良い。お前と話してると頭が痛くなる。私は(日本産のゲームで)忙しいんだ。帰らせてもらうぞ」 「え?あ、ああっ!ちょ、ちょっとちょっと!待ってくださいよ教授!」 「ええい離せファック!私は(POKEモン!で)忙しいと言っているだろう!フラットお前の遊びの邪魔はせんから私の平穏の邪魔をするな」 「ここで帰られたら折角この場に教授を呼んだ意味が無くなるじゃないですか!今日は講義をして欲しくて先生を呼んだんですってば!」 「……なに講義だと?」 「はい、今日は教授に講義を頼みたくて来てもらったんですって!」 「それで私に講義をしろ、と?」 「ああっ!いくら弟子達がどんどん成功して輝いていくのが腹立たしいからってそんなあからさまに嫌そうな顔しないでくださいよ!俺だってほら、大成してないんだから教授と一緒ですっ!(ニコニコ)」 「し・ね・♪(ニコッ!)」 「ああっ!すみませんすみません!待ってください!教授ぅぅぅ後生ですからお願いしますよぉ!サーヴァントの講義なんて教授くらい聖杯戦争の知識と経験がないと出来ないんですってばぁぁ!」 「ええい判った、判ったから抱きつくな、足に縋り付くな!そしてその汚い涙と涎に鼻水を拭け!」 「え?本当っすか!?本当に講義してくれるんですね?!やったっ!じゃあちょっと待ってください拭きますすぐ拭きますからズピ~☆」 「……………おい、フラット君。君は私を馬鹿にしているな?」 「うわ!?何故かチリ紙がいつの間にか教授のスーツになってる!?一体俺に何をしたんですかグレートビッグベン☆ロンドンスター!」 「ファ─────ック!!!」 「はぁ───では気は乗らんが講義を始めるぞ。おいそこの馬鹿。聖杯戦争においてサーヴァントに求められるものはなんだか判るか?」 「顔とか筋肉とかとにかくカッコ良さじゃないでしょうか?」 「…………………」 「………………当たり?(期待に満ちた瞳)」 「………その通りだ。サーヴァントに求められているものは戦力。扱い易さ。負担の少なさ。大きく分けてこの三つだ」 「あの、カッコ良さは……?」 「ははは、そんなもので勝ち残れる、ましてや生き残れるなら誰も苦労はしないだろうな!」 「え~でも教授だってカッコ良かったから生き残ったんじゃないんですか? なら教授のサーヴァントだって超カッコ良かったんでしょうっ!?」 「……………………こほん!まあ、そのなんだ。まあアイツもそこそこにはカッコ良かったぞうん。私ほどではないが。うん。カッコ良かった、うん。まあ私程ではないが」 「ほらあ!ならやっぱり重要な要素じゃないですか!?」 「アホ言え!そもそも私のライダーはさっき言った三つをちゃんと兼ね揃えて………」 マスターV、いま蘇る十年前の聖杯戦争の記憶───。 勝手に敵の前で真名を名乗るわ、マスターを引っ張り回すわ、霊体化しないわ、言う事聞かないわ、マスターに舐めた口を叩くわ、 人の金を勝手に使うわ、人様の額をデコピンで割ろうとするわ、マスター様にパシリをさせるわ、etcetc…… 「……………………………と、とにかく!サーヴァントをカッコ良さ重視で選んでも聖杯戦争では勝てないし生き残れないんだっ!」 「じゃあなんで先生は生き残れたんですか?」 「そりゃ単純に私のライダーが強かったからに決まっているだろう。勿論私自身の努力もあるがな。 確かにライダーは扱い易さと負担の少なさは最低最悪の部類だったが一番重要な要素である戦力はちゃんと持ち合わせていたからな」 「ふ~ん。なら戦力が一番重要なら他の二つはどのくらい大事なんですか?」 「それは今から説明する。 まず今話してる戦力だがこれはそのまんまサーヴァントの強さだな。 宝具、ステータス、スキル、通常戦闘能力などなどを全部ひっくるめたものの事だ。 聖杯戦争はサーヴァント同士の激突が基本となる以上、自分のサーヴァントが弱ければまず戦いに勝てない上に生き残れない。 だがまあサーヴァントのクラス次第では弱くてもなんとか戦っていけるんだが…それは一応例外としておく。 ハサンを見れば判るがそう都合良く上手くいくものでもないからな。とりあえず手札は強いに越したことはないと覚えておけ」 「はーい。まあ俺も弱っちいのよりは強いサーヴァントの方がカッコイイと思いますし」 「なら結構。次に扱い易さだ。これも戦力ほどでは無いが結構重要な要素となる。 殆どのマスター(魔術師)にとってサーヴァントととは聖杯戦争に勝つ為の道具であるのは判るな?」 「ふるふる(首を横に振ってる)」 「……………お前みたいな馬鹿マスターは例外だと覚えておけ!」 「とにかく!いくら令呪で抑え付けられるとは言えサーヴァントにもそれぞれ性格や重んじる方針が存在する。 騎士は正々堂々と戦いたがったり、自由人は勝手気ままに行動といった風にな。 だから相性によってはマスターとサーヴァントの食い違いで軋轢を生む場合もあるし、最悪協力関係が壊れる場合もある。 状況によっては令呪を使用して命令を訊かせるか、訊かせないか、なんて事にも関ってくる。 さらに言えば宝具の扱い易さも結構重要だぞ。 アルトリアを見れば判ると思うが本人の性格と宝具威力の問題で使用の際に枷になったりするケースもあるし、あまり周囲に損害を与えるようなものも秘匿が第一の魔術師的にはあまり旨くない」 「確かに関係ない人を巻き込むのは良くないですもんね」 「ともかくだ。円滑な聖杯戦争の為にも自駒の扱い易さはあまり軽視しないことだ……じゃないと私みたいに苦労するハメになるぞ……」 「教授はサーヴァントの扱いで苦労したんですか?」 「………ノーコメントだ」 そして最後の負担の少なさだが、これはまあ他の二つほど重要視しなくてもいい。流石にこればっかりは実際に契約してみないことには判らん。 宝具使用時にかかる魔力負担、現界に必要な魔力供給、戦闘時に持っていかれる魔力量。 サーヴァント本人の魔力量が多かったり、宝具の燃費が良かったりすればラッキー程度に考えておけばいい」 「じゃあなんでこの項目を上げたんですか?」 「バーサーカークラスのような著しくマスターに負担の掛かるサーヴァントもいるからだ。 要するに自身の魔力量と相談してクラスは決めろという事だな。 魔力量が少ないマスターが下手に狂戦士やあまりに強すぎる大英雄なんかを選ぶと危険だ。特に狂戦士は普通に死ねるぞ」 「意外と大変なんですねぇサーヴァントのマスターになるって」 「そうだ、だからお前はイギリスで大人しくしていろ」 「えーーーーーーっ!!?」 「さて、ここまでで何か質問はあるか?」 「はい!じゃあじゃあ超強くて超カッコいいサーヴァントなら最強ですよね!?」 「…………………はぁ。ああそうだな。とりあえず強くて扱いやすいサーヴァントならきっと超カッコイイだろうな……」 「では以上の三点を踏まえて実際に見ていってみる事にするぞ。フラット、解説して欲しいサーヴァントはどれだ?」 「え~とえーと!じゃあとりあえず第五次と第四次のサーヴァントで!」 「……皆鯖第一次からではなく何故それからなんだ?」 「いや俺が聞きたいからです」 「……ふぅ、まあ良いだろう。と言いたい所だが14体分の鯖解説は流石にレス数的にも長くなったので却下だ。 フラット一人の為にスレ消費する訳にはいかん。他の者にも需要があるようだったらその内補習をしてやる」 「えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!?……ぐすん」 「鬱陶しいから泣くなファック。予定通り皆鯖の解説はちゃんとしてやる!」 「え?やったー流石は燃え萌えマスターV、話が判る!」 「ファック!い・い・か・ら・黙って聞・け!(両手でアイアンクローしながら)」 「きょきょきょきょ教授教授!潰れる!頭がトマトに、このままじゃトマトに!!」 「では記念すべき第一次皆鯖のセイバーから始めるぞ」 「まずこのベーオウルフだが流石はセイバークラスなだけあって能力値と宝具に恵まれているな。 まあ伊達に怪物や竜退治の英雄なだけはあるといったところか。この分だと宝具を使用しない通常戦闘も普通に強いだろうな。 保有スキルも戦闘系ばかりだし、火避けの加護は有り難い。性格も伝承通りならば、だが特に問題は無かろう」 「ヘラクレスと同じく超筋肉キタァアアアア!やっぱ筋肉キャラは本当は強いんですよ!!そう言えば教授、この人宝具数が凄いですよね」 「だな、ベーオウルフの売りの一つと言ったところだろうな。メインでネイリングとフルンディングを使い分けて、ここぞという時に無双の鉄腕。 ……まあ戦略としてはこんなところか。とりあえずこいつは宝具の使用の有無に関係なく接近戦が滅法強いと考えられる。 あととにかくこのセイバーはバランスが良いと言うか割と隙が少ない、三種の宝具でさり気無く近中遠距離に対応出来る部分も評価出来る。 マスターの負担も大火力宝具持ちでは無いからそう大きいものでは無い筈だ。とは言っても軽くも無いだろうがな。 ただ今言ったが宝具が三つとも対人宝具であるため流石に対軍宝具や対城宝具との打ち合いは少々分が悪い。 よって破壊力に物言わせて宝具戦になる前に接近戦で一気に押し切るのが一番手堅い戦術だな。 まあ強いて欠点を挙げるなら火属性以外の魔術抵抗力がそう高くない点か。だがそれでも十分にお薦め出来る。なにか質問はあるか?」 「…………うわぁすごい……普通にサーヴァント講義になってる」 「フラットォ。君はあれかな?もしかして私に喧嘩を売っているな?」 「いえいえ!感動してたんですよ感動!次生きましょう次!」 「全く。次はランサー、本多忠勝か」 「BINKAN!BINKAN!サムライ!!サムラーイ!!!HARA切りでござる!!」 「フラットうるさいぞ!黙って訊け!!」 「て言うか先生、このランサーって身長と持ってる槍の大きさ全く釣り合ってないんですけど……バグ?つかコレ振り回せるんですか?」 「仕様だから気にするな。それになフラット、この程度の不釣合いな大槍でも楽々扱えてこそランサーのサーヴァントだぞ」 「へえランサーって奥が深いですね」 「まあとにかく能力の方を見てみるぞ。ステータスは……まあ普通だな。神代の英雄や怪物退治したって訳じゃない戦国武将だからまあこんなもんなのかもしれん。 ただ戦力として考えると十分充実している。特にスキルと宝具の相性が凄まじい。 また性格は伝承通りなら忠節の臣だな。マスター的には扱い易そうでいい。宝具も利器型だから負担も極端に大きくはない筈だ。 槍兵は足を武器の一つとするがこいつほど速度を武器にするランサーもいないかも知れんな。 防御力を切り捨た代償に得た回避力で避けて避けて避けてとにかく回避するのがこのランサーのスタイルなのだろう」 「ふはははっはははは!当たらなければどうってことは無い!ってゲームで言ってました!」 「うむ、スッパーロボット対戦の現実系ロボットも回避が主体だな。お陰で装甲が紙だが」 「スッパーロボット?」 「……おほん。まあ最後まで勝ち残れるかまでは判らないがこのランサーは普通に戦っても結構良いところまではいけるだろう。ならあとはマスターの力量次第だ」 「えーとじゃあ次はアーチャー、アン・ズォンで!」 「アン・ズォンか。こいつは少々毛色が違うタイプだ。あと犯人はヤスだ、間違いない。 ステータスやスキル自体はパッとしないが亀と関係している為なのかは知らないが見た感じ攻撃より守りが優れているな。 なにせふざけたことにこいつの宝具は要塞そのものだ、堅固なのは当然と言ったところか」 「きょ教授!もうこのアーチャと組むしかないでしょ!城ですよ城!しかも無敵移動要塞とか有り得ないですって!!カッコ良過ぎる!!」 「だがなフラット。そうは言うがこのアーチャーは二番目の重要素である扱い易さが結構悪いぞ?」 「え、そ、そうですか?」 「ああ。守りは伝承通り鉄壁なのは間違いないだろう。だが宝具攻撃の種別が対軍宝具でおまけに無差別攻撃だ。宝具の使用場所がかなり限定されてしまう。 なにしろ50mも有るからな、どうしても場所を取るしかなり目立つ。魔術師のルールに厳格なマスターや手の内の秘匿を重視したいマスターなどは避けるのが無難だ。 逆に一般人など知るかファック!と言うようなマスターには最適かもな。宝具戦が強い弓兵クラスらしく高ランク宝具の強さに物言わせて戦うのが良いだろう」 「う…他の人を巻き込まない方向で何とかなりませんか?」 「マスターの努力次第で出来ないことはないが、どうやっても行動する際の枷にはなるぞ?あとあんまりにも派手に目立ったり、多数の一般人を巻き込んだりすると監督役に目をつけられる可能性があるからそれにも注意が必要だ」 「マスターの努力次第かあ……う~んでも俺はこのアーチャーが良いんだよなあ。移動要塞ぃ……」 「まあいい。次はライダー、ラメセス二世か、流石はエジプトで最高の人気を誇るファラオと言ったところか。 本人が戦士としても優れているだけあってステータスはなかなかに上等だな。 性格面が未知数なところが吉と出るか凶と出るか……王様って人種は基本的に碌な性格をしてないから余計に気になるところだ」 「確かに王様ってなんか変わった人が多いですよねえ」 「そしてスキル面だが、特にあまり目ぼしいものは無いが低ランクとはいえ陣地作成スキルの存在は大きい」 「先生、これってキャスターのクラススキルですよね?」 「そうだ。キャスターのクラススキルだがラメセス二世の神殿建設の一面が強く出たのだろう。これをどう使うかはマスター次第だな」 「宝具はっと……A+!?アーチャーの城もAランクで凄かったですけど、こっちのA+はもっと凄すぎるじゃないですか!」 「押しの強さがライダーの特徴だからな。おまけにラメセス二世は外国でも有名な英雄だ。だがこのラメセス二世には他とは違う特性がある。それがこっちの補助宝具の存在だ」 「あははっ!自分の銅像が宝具なんて凄い目立ちたがりなファラオですよねー」 「この補助宝具と連動させた『太光煌く王の神判』は日中だとほぼ無敵だな。なまじ私のライダーの神威の車輪もA+だっただけにあんなのが複数回に渡り襲ってくるなど考えたくも無い……」 「へえ、教授がそこまで言うなんてかなり凄いサーヴァントなんですか!?」 「ああ。これは個人的な推察だが、もしかするとこのラメセス二世がエジプト英雄の中では最強のサーヴァントかもしれない」 「エジプトで最強かもしれない!?うわわわ、いいなあ!いいなあ!しかもファラオですよファラオ!」 「だがこいつは陣地作成や補助宝具の存在があるためアサシンやキャスター同様に戦略性が求められるサーヴァントだぞ? まあマスターとして腕試しをするにはもってこいのサーヴァントかもしれんがな」 「マスターとしての腕試しか。俺はそういうのはあんまり興味ないんですけど……」 「くそっ……ライダーも良かったが、出来れば私もこういうのと契約したかったぞ……(ボソっ)」 「え、教授今何か言いました?」 「何も言っていない。とにかくラメセス二世は戦力的には十分に決勝まで残っていられるサーヴァントだ。では次に行くぞ」 「アサシンのスキュラか……」 「あれどうしたんですか教授、そんな顔して?」 「いや、まあなんていうか…悪いことは言わん。スキュラを引き当てたマスターは聖杯は諦めろ」 「ちょまだ戦ってないじゃないですか!」 「いや聖杯戦争にならんのだ。悲しい事だがまずスキュラはアサシンとして機能していない。よほど運が良くないとマスターの暗殺が不可能に近い」 「え、どうして?」 「見れば判るが気配遮断のランクが低いだろう?これじゃマスターを近くで守るサーヴァントに攻撃の際に感付かれる。 マスターの暗殺ってのは最高ランクの気配遮断A+持ちのハサンでも困難な時があるんだぞ。残念だがDランクでは全く足りていない」 「……そういえばアサシンの暗殺ってあんまり上手くいってなかったですね……」 「でも一番の原因は下半身と上半身の命令系統が全く別という点だな。スキュラの意思でさえ無視して怪物下半身が行動してしまう以上はマスターの命令なんて訊く訳が無い。 聖杯戦争で使えばこのスキュラは駒としてではなく怪物として暴れることになる可能性が高い。 そうなったらスキュラのマスターにとっては聖杯戦争どころではないからな。最悪マスターは下半身に殺されるという結末を迎えるなんて事までありえる」 「そ、そんな~……そんなの可哀相じゃないですか!」 「そんなもんは知らん。とにかくスキュラを正しく運営するのなら自陣に篭って聖杯戦争が終わるまで彼女とネンゴロしてるのが一番正しい。 化け物下半身を封印しておけばとりあえず害は無い……と言うか戦闘力も無い」 「えーマジでどうにもならないんですか~?」 「と言うか彼女は聖杯戦争という戦場の相性自体が悪すぎるんだ。 下半身怪物化したスキュラは怪物なだけあって戦闘力自体は決して低くは無いんだが、本領を発揮出来る地形が限定されていたり、敵の多くが怪物を退治する側の英雄ってのは何の嫌がらせだと同情したいくらいだぞ!?」 「そういえば彼女水棲生物でしたね……フユキには一応海と河があるのはせめてもの情けですかね?」 「まあともかく真っ当なマスターには私はお薦めしない。真っ当ではないマスターならチャレンジしてみるのも良いだろう」 「はーい……。ちょっと見てみたかったけど諦めます……」 「で次はローランか。おまけにバーサーカー」 「あ~なんかヘラクレスやランスロットと同じ香りがしますよ教授」 「全く同感だ。魔力量に自信の無いマスターは絶対に選ぶな。大英雄+狂戦士の組み合わせはどこぞの洗剤混ぜるな危険!だ」 「でもその甲斐あって能力値が半端じゃないですよ!なんですかこのハイスペック!鬼性能も良いところじゃないですか!」 「元々が有名なフランスの大英雄なんだからそりゃあな。おまけにローランと言えばシャルルのパラディンの中でも最強だったくらいなんだし」 「えーとじゃあ戦力的には?」 「訊くまでも無いだろう。戦力的には文句無しのエース級だ。仮に大英雄を敵にしても五分で戦える。まあマスターの負担が地獄だが…」 「クラススキルも合わせて戦闘系スキルが多いですね」 「騎士という立場的にもローラン自身の性格的にも、こいつは騎士王と同様一騎打ちの戦闘がメインのサーヴァントだな 「教授ところでローランって狂化させる利点あるんですか?該当はするんだし普通にセイバーで呼んだ方が良いんじゃないんですか?」 「狂化している利点か?そうだな。宝具、スキルは問題なく使用出来るし、魔力負担以外のデメリットは特に無い。 利点としてはまず戦力強化は当然なんだが、あとはローランの行動をマスターがちゃんと掌握出来るって点があるぞ? 伝承通りの性格だとローラン伯はかなりの破天荒……と言うかアホだ。破天荒なライダーと契約したことのあるマスターとして言えることは、サーヴァントがマスターに断り無く勝手に行動してくれるとマスターは色々ときついぞということだな」 「ああなるほど。サーヴァントに振り回されなくなるって利点があるわけですね!流っ石振り回されるのが似合う男№1!」 「お前一発くらい殴っても良いか?」 「宝具!宝具行きましょう宝具!」 「…………チッ。だがデュランダルの方は特に言う事はないな。一騎打ち用に相応しい利器型能力の聖剣だ」 「そう言えば俺ずっと思ってたんですけど魔剣も良いですけど聖剣って良いですよねえ。響きがカッコイイなあ……ああ聖剣…」 「剣でウットリとした顔をするな気持ち悪い!マスターにとって重要度が高いのは聖剣よりももう一つの方だ」 「………ハッ!!呆っとしてた。えと、こっちの角笛ですか?」 「ああ、そっちは使い方次第では戦局に大きく影響する。何しろ他マスターとサーヴァントの強制転送だからな。時に援軍や他マスターを嵌める罠としても利用出来る。 一番難しいのが一番目の条件だからこれをクリアするのがマスターの腕の見せ所だな。まあそれまでにマスターの魔力が残ってるかの方が心配だが……」 「えと、じゃあバーサーカーローランはサーヴァントとしてどうなんですか?」 「マスター次第で勝てるか負けるかが変わる。飛びぬけて優秀な魔術師以外は辞めておくことだな。普通のマスターは色々と苦労はするだろうがセイバークラスで呼んだ方が良い」 「う~む、でもまあ折角ならサーヴァントだし喋れる方が良いですよね」 「では最後キャスター、鉄扇公主だな」 「先生!芭蕉扇で涼むってロマンじゃないですか?」 「そんな真似したら暑さ以外に家が吹き飛ぶだろうが!」 「まったくこのアホは……さて、このキャスターだが見ての通り補助系のキャスターだな」 「それってあんまり強くないってことですか?」 「いや、鉄扇公主は妖術師と戦士の側面もあるキャスターだからな。接近戦でもそれなりにちゃんと戦える筈だ。 ただ宝具も戦闘を補助する部類のため必殺性に欠ける部分があるのが少し残念か」 「ここまで能力が偏ってると完全に火属性サーヴァントの天敵ですねこのキャスター。特にラメセス二世の」 「ああ、だから敵のサーヴァント次第では有利になったり不利になったりするだろうな」 「扱い易さや負担とかは?」 「魔力負担はそう悪くはなさそうだ、と言うかむしろ良いかもしれん。ただ扱い易さは不明としか言えないな。まあ伝承が伝承だから彼女のマスターは用心するに越したことは無い」 「え~とじゃあハズレサーヴァントって事ですか?」 「いやまさか。そこまで判子押して薦められるサーヴァントでもないが決してハズレという事は無い。組み合わせ次第ではちゃんと戦ってはいける。後はキャスターらしく権謀術数がどこまで出来るか、か」 「ふ=むなるほど。じゃあ先生、総評なんですけど俺としては第一次皆鯖の中ではどれを選べばいいんでしょうか?」 「うむ……そうだな。ベーオウルフ、本多忠勝、ラメセス二世、辺りが戦果を出せそうだ。普通のマスターにはラメセス二世がお薦めできる。だがお前にはベーオウルフだろうな」 「なんでベーオウルフなんですか?」 「筋肉で怪物退治、裏切られる心配も殆ど無く、戦力としても強い。なにより温厚な性格のようだからマスターがアホでも許してくれる」 「なるほど~!よっ!流石は最強講師マスターベルベット!!」 「七クラス全部済んだな。さあ、これで講義は終わりだ。じゃあなフラット。私は(POKEモン!する為に)帰らせてもらうぞ!」 「ありがとう~ありがとう!絶対領域マジシャン先生ー!アーチボルト家幼女の奴隷ティーチャー!」 「ファーーーーークッ!!!」 ~FIN~
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使用可能サーヴァント一覧 【セイバー】 アルトリア(青、黒、白) ガウェイン ネロ・クラウディウス ジャンヌ・ダルク 【アーチャー】 エミヤ ロビンフッド ギルガメッシュ アタランテ ダビデ 【ランサー】 クーフーリン クーフーリン ヴラド(エクストラ) 武蔵坊弁慶 【ライダー】 メデューサ イスカンダル フランシス・ドレイク ゲオルギウス 【キャスター】 メディア 玉藻の前 ジル・ド・レィ シェイクスピア 【アサシン】 ハサン(4次、5次) 佐々木小次郎 李書文 ジャック・ザ・リッパー 【バーサーカー】 ヘラクレス ランスロット 呂布 フランケンシュタイン スパルタクス 坂田金時 特例 【アルターエゴ】 メルトリリス
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マスターV教授(+フラット君)のサーヴァント講座 二時限目 「おはようございますロードエルメロイ二世、次の聖杯戦争講義っていつですか?」 「なに?」 「あっ!ロードエルメロイⅡ教授ぅ。サーヴァントの講義って何時おやりになるんですの?」 「……は?」 「あそこに居るのはマスターV!?次の聖杯戦争必勝講座っていつっスか!?」 「……………」 『拝啓ロードエルメロイ二世様。自分も参加したいので聖杯戦争におけるサーヴァントの講義を是非やってください。やってくれないと暴れ■■、落ち込みます』 「………なんなんだ一体……ファック!」 「フラット、ちょっと来い」「ん?あれ、どうかしたんですか先生?」 「いやな、最近私にサーヴァントの講義をしてくれと言う生徒や講義してくれという嘆願書が私の所に届けられるんだが…… ……お前、四次アサシンのようにフラットABCDに分裂して裏で何かやってる、なんてことは無いだろうな?」 「先生……いくら流石の俺でも自作自演するほど暇じゃないですよ!」 「………まあ確かにな。お前の場合そんな暇があるならベーオウルフかクーフーリンの聖遺物でも探しに行っているか」 「そうですよ!でもこれが全然見つからなくて……」 「ほう?」 「いえ!なんでもないですハイ!それにしても流石先生って相変わらず人気者ですよね!?」 「クソっしかしなんだって突然……そもそもサーヴァントの講義にしてもフラットにしかしていない───フラットお前他人に喋ったか?」 「はい!他の友達に自慢してやりました!ロードエルメロイ二世の特別授業を受けてき───」 「ベルベット征服パンチ!!」「た───ぎゃ!??い、痛いですよ!何するんですか先生!?」 「何をするんだはこっちの台詞だ!一連の騒ぎの原因はお前のせいかこの馬鹿者!」 「だ、だって普通なら自慢したくなるじゃないですか。先生の講義って元々人気あるし、その内容が聖杯戦争の特別講義ともなると余計に」 「だったらなおさら黙っていろ!おかげで私はな───」 「きゃーーーーー!エルエロイⅡ教授がいる!」「え、嘘本当?マスターV?わぁ本当!素敵……」 「おぉぉっ!!教授、俺たちにもサーヴァントの講義してくださいよ!フラットばっかりズルイですよ!」 「教授、わたしからもお願いします!」「時計塔の名物講師グレートビッグベン☆ロンドンスターの名が泣くぜ教授!!」 「い、いや待てお前たち!私はだな───っ!!」 「「「「マスターV!マスターV!マスターV!マスターV!」」」」 「マスターV!マスターV!マスターV!先生はやっぱり人気者ですね───ぐあ痛いっ!」 「フラットォ後で覚えておけよ!?……判った!判ったからこんな所で騒ぐな!今からやってやるから受ける気がある奴は第三室に来い!」 「うぉおおおおラッキー!」「わたしロードの授業初めて!」「実験は後日やると伝言してくれ!」「流石プロフェッサー・カリスマ話が判る!」 「な……なぜこんなにも集まる────?」 「あの先生。弟子の俺がこう言うのもなんですけど、先生はもうちょっと自分の人気度を理解した方が良いんじゃないかと」 「い、いやだって、今からやるのは別に魔術の講義じゃないんだぞ!?しかも聖杯戦争は私が解体したからもう起こらないんだぞ?」 「いえ”ロードエルメロイ二世が何かの講義をする”ってだけで時計塔の生徒なら集まると思いますよ?講義内容以前の問題で。まず損はしないですし」 「なあフラット。もしかして私は────墓穴を掘ったか?」 「う~ん……墓穴掘っただけじゃなく墓石まで建てちゃったんじゃないですかね?現に今生徒間で凄い勢いで噂が伝播してますよ?」 「は、はは…………ファック!クソ、サーヴァントの講義を始めるぞ!やる気のある者は遠慮しないでいいから退室してくれ!」 「今回やるのは第二次皆鯖のシグルド フィン・マックール パリス ロスタム セミラミス アステリオス 壱与の七体だ。 これだけ居れば前回の講義を知らない者もいるだろうから簡潔に説明する。我々マスターがサーヴァントに求める三つの要素は───」 「サーヴァントの戦力、サーヴァントの扱い易さ、マスターの負担の少なさ、大きく分けてこの三つです!」 「………そ、その通りだフラット。おほん、今フラットが言った通り”正規のマスター”にとってはこの三点、特に戦力と扱い易さが最重要素だ」 「エルメロイ教授、質問があるのですがよろしくて?」「なんだ?」「正規のマスター、とはどういうことでしょうか?」 「簡単なことだ。”正しい手順で聖杯戦争に参戦した魔術師”が正規のマスターに分類されると言うだけだ。 稀にだが居るらしいからな。巻き込まれる形で聖杯戦争に参加するマスターや聖杯自身が数合わせで選ぶマスターやそもそも魔術師でないマスターなどがな。 そういうイレギュラーを不正規マスターに分類している。まあ要するに例外マスターたちの事だな。 私はその手の例外連中の事は除外しているのだ、そういう手合いは個別で講義した方が手っ取り早い」 「なるほど、わたくし達のような真っ当な魔術師にとっては魔術師モドキの事は関係ない、と言う事ですか」 「そういう事だ。では続ける。まずはセイバー、シグルドだ」 「お前たちも知っている者が多数いると思うが北欧神話最大の英雄なのだが……こいつは解説の必要性はあるのか?」 「「あるに決まってるじゃないですか!」」 「正直こいつは完璧過ぎてあまり分析する部分が無いんだが……まあご覧の通り最強のセイバークラスに相応しい能力値だ」 「うわマジ強ええ……」「俺、なんとなくプロフェッサー・カリスマの言いたい事が判った気がする……」 「まあ皆鯖シグルドにとって能力値などまだまだ序の口だな。それに実際問題として『実物』もこのくらいのステータスはあるだろう」 「そっか作中でのグラムの扱いや知名度、セイバー基本値を考えるとこのくらいはあってもおかしくは無いんだ」 「さてシグルドの中で一際存在感を放っているのがやはりこの二つの宝具だな。まずファフニール竜の流血で得た竜血鋼鱗からいくぞ」 「先生、何度見てもこれ鬼性能です!絶対最強ですって!ヒトラーやナポレオンなんて目じゃないですよ!」 「フラットお前この前は最強な皇帝に会いたいだのとか言ってなかったか?」 「いいえ時代はシグルドです!」 「…………まあ、着眼点自体は間違って無いか。能力値と宝具を見ての通り戦闘でシグルドに勝てる奴は殆ど存在しない。 何しろAランクの通常攻撃でもまともに損傷にならないからな。よってAランク攻撃+魔力放出スキルなどのプラスアルファが無いとダメージにならない。 おまけに何の冗談か解放能力まで備わっている。真名を解放した竜血鋼鱗の前では宝具・魔術・呪いなどの攻撃全てが無効化されてしまう」 「あのところでロードエルメロイⅡ教授、正直この魔術や呪いの無効化に意味あるんですか?」 「あまり無い。なにせ対魔力がAランクだ。宝具が無くても魔術、呪術がまともに通用するとは思えん」 「次に魔剣グラムだ。A++ランクと言う最高ランクに加えて余波による無差別攻撃まで付いている。ハハいやエクスカリバーよりも迷惑な魔剣があったものだ」 「あの~先生。真面目な話なんですけど、聖杯戦争でこのシグルドを召喚すれば勝てますか?」 「ん?……ああそうだな……、フラットの言う様に普通に勝てるだろうな」 「おいおいマジ必勝法来たよ!」「ええいシグルドだ!シグルドの聖遺物が無いかお爺様に聞くんだ!」「どうやったらシグルド召喚できますか!?」 「ええい静かにしろ!ステータス、宝具、クラススキルと攻守共に完璧。伝承の通り最強の幻想種たる竜すらも倒した経験値。正直負ける要素を探す方が難しいな」 「プロフェッサー、これぶっちゃけ勝てるサーヴァントって居るんですか?」 「勝てるサーヴァントか?超宝具持ちのギルガメッシュ、グラムと同等かそれ以上の破壊力があるであろうラストファンタズム持ちのアルトリア、ヘラクレス、 王の軍勢の数で攻められるイスカンダル、因果の逆転の槍クーフーリン、多様宝具持ちのエミヤ、あと相性の問題で宝具殺しのディルムッド、とまあ勝てそうなのはこの辺りか?」 「え、たったそれだけ?」 「太陽剣グラムは魔剣のカテゴリの頂点にあり、尚且つ本人は北欧神話最大の英雄。 この段階でほぼシグルドもヘラクレスやアーサーと同様に最強の一角の一人として君臨していると考えられる。 よって真っ向からシグルドを打倒したいのならシグルドと同格の英霊じゃないとまず無理だろうな」 「なるほど同格かぁ。だから対抗できる英霊がそんなに沢山はいないのね」 「さて、これだけ無敵臭がするシグルドだが必勝を期すならば戦闘力が低いマスターは戦場に一切出るな。それと背中の弱点の対策を必ずしておけ。 普通の頭が働くマスターならば確実にこの弱点は狙ってくる。特にハサンのようなアサシンには細心の注意を払うように」 「教授なんかその隠れてるだけって……聖杯戦争に参加してるっぽくないんですが……」 「確実に勝ちたいならば、の戦略だ。自信のある奴は別に戦場に出ても構わん。まあそうだな大抵の敵はグラム一つもあれば十分なんだが、 消耗の激しい竜血鋼鱗の真名の解放とグラムによる周辺の被害には十分に注意をしておけ。グラムはあまり場所を選ばないで使用すると確実に監督役に目を付けられるぞ? それから膨大な魔力消費の問題で二つの宝具の同時使用や連発は自殺行為だ、シグルドは勿論の事マスターまで魔力供給で巻き込まれかねんから絶対にするな。 最強の駒で自滅したなんて笑い話にもならんぞ?」 「さてと少しシグルドが長くなったが次はランサー、ディルムッドやクーフーリンと並ぶケルト神話の大英雄フィン・マックールに入る」 「へーいエルメロイ教授質問なんですけど、このフィンを召喚したら本当に爺さんが出てくるんですか?」 「………普通なら全盛期の姿で召喚される為そういう事は無いんだが、このフィンの場合は無いとは言い切れない……」 「うわぁ、俺爺が出てきても全く嬉しくねえ!」 「恐らくマスター次第だろう、若い姿で現れるか老人の姿で現れるかは。まあエーデルフェルトの者がマスターなら間違いなく両方が出てくる。 で能力値はと、ほぅ流石は魔術を扱うだけあって魔力ステが高いな。クラススキルの対魔力もCランクと十分に高い」 「先生ー!早く宝具行きましょう宝具!」 「では血統の青槍だが宝具系統は解放系で使用者を補助するタイプだな。精神干渉無効化。対魔力がAにアップ。全ステータスがアップか」 「なんか地味ですわね」 「地味さと使えなさを履き違えるな。元々フィンにド派手さは必要無い、素早く堅実且つ確実に敵対者を葬っていくのがランサーだ。 それにビルガを使用したフィンの能力値は大英雄の名に相応しいものだぞ?これならセイバークラスと張り合っても遜色無い」 「そうか、そう言われれば幸運以外は全てBランクを超えるですよね。確かにこれなら」 「さてフィン・マックールと言ったらやはり知恵の鮭より得た力だな。ふむ超回復に状況打破能力か。いやいやまさにランサーに相応しい堅実に勝ち進むサーヴァントだ。 宝具を使った高能力値による通常戦闘、魔術、回復能力、状況打破能力とフィンは実に幅広い戦略を可能とする。これこそがフィンの最大の武器だろうな」 「先生~フィンはキャスターみたいな絡め手も出来ますかね?」 「まあ可能だろうな。真っ向から勝負も出来るし裏からも手を回せる。戦力、扱い易さ、負担の少なさが揃っている良いサーヴァントだ」 「ということは?」 「後はフィンとマスターの相性と敵の火力の問題だな。聖杯戦争の組み合わせ次第ならば十分に勝てる筈だ」 「次はっと、アーチャーパリスですね先生」 「ついに出たか神話最大級のトラブルメイカー。経験から言わせて貰えばアーチャーと組んだマスターは多分足並み揃わず空中分解するぞ……」 「うわあ、プロフェッサーカリスマにしては珍しく初っ端から酷評だ…」 「能力値は弓兵クラスらしく宝具一辺倒だな。まあパリスの見所はステータスよりもスキルの方か。特に単独行動がAなのはご愁傷様としか言えん」 「先生、パリスは幸運系のスキル───というよりはなんか幸運系英雄って感じですよね?」 「ラック系英雄か、ふむフラット中々言い得て妙だな。パリスの性能はまさにそんな感じだ、幸運だけじゃなく不運も持ってくる辺りが特に」 「あのロード?神々の加護スキルの神霊レベルの支援とは?」 「神霊レベル……ま考えられそうなのは天変地異や天意辺りか?落雷、地震、津波、火山噴火や天啓、呪い、運命介入なんかも有りそうだな」 「天変地異ってうげ、なんちゅーデタラメなスキルだよパリスの癖に」 「さて宝具の一矢報いし天の光明だが、ふむ実にシンプルな弱点追尾の宝具、まさに必殺の矢だな」 「そういえばこの宝具ってシグルドの天敵になりませんか先生?」 「んー、いやどうだろうな。どこぞの騎士王が投影螺旋剣の真名解放や宝具の弾丸を素で叩き落としてたりしてるからな。 解放したアポロンの矢は見た感じだと炎や熱線のような無形とは違う形を持った固形の宝具の様だから大英雄クラスなら打ち落とすのは可能か?」 「フルンディングやゲイボルクと違って弾かれた後の再追尾機能もないですしね」 「ではロードやはり作戦を練る等して機を窺わないと難しいですか?」 「格上相手だと真正面からでは成功率はかなり低いな。下手をすれば宝具戦にもならずにパリスが敵に殺られる可能性がある。と言うよりパリスを真正面から戦わせるな」 「あ、やっぱり?」「アーチャーだしな」「つかパリスだもんな」「まパリスだし」「ファッキューパリス!」 「総評だが戦力的にはイマイチ、扱い易さと負担は……神々の加護といいパリスの性格といい少々不確定要素が多いか。だが女のマスターは悪い事は言わない選ぶな」 「えー。ライダー、ロスタムに入るぞ」 「先生!俺この英雄知りません!」「俺もこいつ知らないっス」「教授はご存知なのですか?」 「いや知らん。………お前らなんだその目は?当たり前だろう中東だぞ中東?そもそも西洋とは魔術基盤が違うんだ、むしろやたら詳しい方が変だ」 「まあ中東の民族叙事詩ですもんね。ギリシャ神話やケルト神話ほど有名じゃなくて当然ですよ。所詮はマイナーですマイナー」 「さて、そのマイナー英雄だが。断じて所詮マイナーとは侮れない能力だぞ?日本での知名度を考えると出力が若干落ちるかもしれんがそれでも十分な能力だ」 「おいおい筋力と耐久がAいっちゃってるよ……うわぁおまけにスキルが戦闘続行Aと勇猛Aかい!」 「うむ良い所に目を付けた。このライダーだが宝具も見ての通り真っ向勝負のライダーだ。イスカンダルやメデューサとは若干タイプが違う」 「先生、征服王やメデューサと若干違う、って何がですか?」 「ん?ああ、あの二人も真っ向勝負のライダーではあるが何気に裏からも手を回したり出来たからな。あの馬鹿王は戦略で電柱女は高等魔術でと言った具合にな。 それに対してロスタムはステータス、スキル、宝具能力的にも真正面から敵と戦って討ち破っていく、むしろセイバーランサーに性質が近い。 こいつは宝具が少し変わっていて条件付き能力上昇の宝具を持っている。勝てば勝つほど戦力を恒久的に上昇させ有利になれる。よってマスターはガンガン勝ちに行くべきだな」 「それはつまり、小細工無用と?」 「そういうことだ。多分ケイネス師やトオサカやマクレミッツのような強力な戦闘手段を持っているマスターとは噛み合う筈だぞ」 「トオサカ……ゲ!おいトオサカとエーデルフェルトは此処には居ないよな!?」「あワタシなんか帰りたくなって来た……」 「ええい静かにしろ!あの二人はこの間やらかした件の責任を取っている最中だ。話を戻すが竜馬との絆は解放系では無さそうだな」 「ロード教授ーそれって強くないって事ですかー?」 「いや竜種と張れる竜馬の潜在能力的に多分騎英の手綱前のメデューサの天馬や神威の車輪の神牛みたいなのが出て来る筈だ」 「……………弱いとか言ってすいませんでした」 「解放系の能力が無い分マスターの負担は悪く無さそうだな。属性も秩序・善ならまあさほど致命的な事態にはならないだろう」 「はいロードエルメロイ、属性ってなんか関係あるんですか?」 「確証の無い私的な意見で悪いが、方針が秩序のサーヴァントはマスターへの裏切りが殆ど無い忠実な者であるケースが多い。 アルトリア、クーフーリン、ディルムッド、ハサンなどな。逆に裏切ったのは中立のメディアにエミヤに混沌の英雄王、メデューサやジルも相性が悪ければ危険だな」 「先生メデューサってそんなに危険ですかね?」 「相性の良いマスターとなら文句無しに上手く行くだろうが彼女が気に入らないマスターとならどうなるか判らん。少なくとも誰とでもやっていける奴では無い」 「ではロスタムのまとめに入る。共にゴリ押し出来る攻撃特化のマスターか、サポートに優れた補助特化のマスターが選ぶと良いだろう」 「アサシンのセミラミスか」 「いや~毒婦が来ましたねえ。ところでエルメロイ教授はどのような女性がお好みなのですか?」 「………何故一斉に私に注目するんだ……特に女生徒諸君!」 「そりゃだって先生は時計塔で抱かれたい男№1の称号を持ってますし」 「ファック、下らない事を言ってないでさっさと終わらせて帰らせてくれ。でこのセミラミスだが……ハサンと違い本職では無いな。 攻撃力的にも真っ向からの暗殺はまず無理か。そしてスキルは神託に一流の魅了か。ふむディルムッドの魔貌と同種の呪いだな」 「先生!ズバリこのアサシンどう使えば良いんですか!俺じゃ全く運営方法が思いつきません!」 「セミラミスは謀略型の暗殺者だ。その性質はキャスター寄り、となればどうすればいいか。フラット答えてみろ」 「え、え~と、うと、権謀術数による、絡め手……とか、ですか?あ、いややっぱり違いますね」 「いや正解だ。セミラミスは絡め手で攻めるのが一番威力を発揮出来る筈だ。むしろ戦闘技術には期待しない位の方がいいだろう」 「しかしロード権謀術数と言ってもキャスターでも無い彼女で何をすればいいんでしょうか?」 「そうだな。とりあえずだが宝具の性能とスキルを有効活用するなら敵マスターの陥落だな。上手くやれば令呪なりで敵サーヴァントも奪える可能性もある」 「「「おおおおーーっ」」」 「だがまあ、そこまでの状況を整える方が大変だ。特にマスターはアサシンの傀儡にされる可能性が非常に高いから注意しろ」 「オ、オレこのアサシンを選ぼうかなぁ?」 「悪いことは言わんから止めておけ。燃費は良さそうだが耐魔能力がよほど高いマスターでないと手駒にするには少々リスクが高いサーヴァントだぞ」 「次はアステリオス、バーサーカーなわけ───」 「先生!ミノタウロスって最強臭くないですか!怪物ですよ怪物!」 「はぁ……フラットまたそれか?」 「うっ、で、ですけど能力値とか凄くないですか?」「あの教授、お言葉ですがフラットの言い分も一理あるかと…」 「一理も二里も無い。運悪くアステリオスを召喚したマスターはご愁傷様。自ら選んだ馬鹿者もご愁傷様、結果は同じだな」 「うう、先生酷い……orz」「ところでロード、こいつはそもそも英霊なんスか?」 「かなり微妙なところだがまあ昔の第四次以前の聖杯戦争ならともかく現在の聖杯戦争なら絶対に有り得ないとは言い切れん」 「まあこういうキワモノは何か怪物のサーヴァントみたいな専用のエクストラクラス辺りで出てきそうな感じですよねー」 「しかし、狂化がAランクなぞもはや冗談としか思えんな。こんなもの一流のマスターでも無い限り制御出来るわけが無いぞ…」 「プロフェッサー質問です。ワタシがこのサーヴァントと契約するとどの程度いけますか?」 「ふ、む………君の魔力量だと……良く持って一週間、まともに戦闘したら三日程度で魔力を枯渇されて死ぬだろうな」 「み、三日……?あの勝てるとか良い所まで行けるとかそういうのも無しですか?」 「あのな、そもそもこいつは理性が完全に無くなっているためマスターを認識しているのかさえ怪しいものだぞ? それに過剰の強化はその分キッチリとマスターの負担に直結する。この世は等価交換だ、君の魔力ではどう考えても持たない」 「さて話を戻すぞ。スキルは流石は怪物と言ったところで自己改造に怪力と怪物属性スキルがてんこ盛りだ」 「あのこのスキルって良くないんですか?」 「いや良いか悪いかで言えば十分使えるスキルだが長い目で見ると諸刃の剣だ。この手のスキルは使えば使うほど怪物化が進むからな、つまり…」 「えと。マスターがアステリオスに殺される危険性なども出てくる?」 「ああ。特に宝具が一定条件下で自動発動するバーサーカーのマスターにとって非常に危険なものだ。 本来なら弱まった魔力の回復の為の宝具なのだろうが……どう考えても消耗の激しい狂戦士クラス向きの宝具では無い。 最悪、生贄による魔力回復と消費する魔力が拮抗してマスターの苦しみに見合わない回復量になる可能性が否定できないのが怖ろしいな」 「骨折り損のくたびれ儲け、ですか」 「ああ戦力的には良いのだがマスターの持久性に難有りのとにかく危険極まりないサーヴァントだ。これなら安全弁のあるスキュラの方がまだ安全だな」 「そして最後にキャスター壱与だ」 「あー、あー、あーなんて言うか、あー……か、可愛いサーヴァントですね!」 「フラット、下手な慰めは本人だけでなく時に周りをも苦しめるんだ」 「酷い先生!いくらなんでもこのキャスターは全く使えないドハズレサーヴァントだなんて言い過ぎじゃないですか!」 「誰もそこまでは言って無いだろう!!」「でも似たようなことは考えてらっしゃるんですわよね?」 「……まあ確かに私だったらこのキャスターは選ばないだろうな。なにせ勝ち目が薄いどころかマスターの生存率も高くない」 「えと先生、具体的に彼女のどこが良くないんでしょうか?」 「フラット、お前この壱与にまともな戦闘経験があると思うか?」「あー、えー、あー、んー……?」 「つまりそこが最大の弱点だ。敵が戦闘経験超豊富な勇者英傑豪傑軍師揃いの聖杯戦争の中でこれではあまりに心許無い」 「そ、そこはその、マスターがフォローしてあげれば……なんとか?」 「馬鹿を言うな。英雄とも呼ばれる連中の経験値に我々のような人間程度が太刀打ち出来るわけが無いだろう。 まあ確かに彼女は偶像として祭り上げられた言わば傀儡少女だ。マスターにとって扱い易さはピカイチではあるだろうが……」 「キャスターの経験値不足をカバーして戦い抜ける程のマスターはそうは居ない、と?」 「うん。そこまで戦闘特化な者は封印指定執行者や聖堂教会の代行者や埋葬機関員くらいしか思いつかん」 「それともう一つ難点を挙げるならば、壱与の魔術である鬼道の使い勝手が不確かのなのも少し問題だな」 「不確か?いやそれよりこの鬼道ってなんです?」 「恐らく我々とは基盤が別のニホンの魔術なのだろう。系統的には祈祷の類か?まあともかくだ。 この鬼道は非戦闘時には色々と便利なのだが、戦闘時に依頼拒否で魔術が発動しない可能性もあるのが少し悩みどころだな」 「ああ、だから不確かと。普通の魔術なら攻撃魔術を使えば魔力が足りる限り発動はできますからね」 「宝具自体は攻防一体の宝具で悪くないんだが、やはり相性的な面を考慮しても不利なのは変わらないな」 「さて以上で個々の解説は終了だ。今から総評に入る。第二次皆鯖の有力なサーヴァントはシグルド、フィン、ロスタムの三名だ」 「セイバー、ランサー、ライダーかあ。前回の一次皆鯖の講義もセイバーランサーが優秀と判を押して貰えてたし流石は三大騎士クラス」 「やはりこの中ではシグルドが群を抜いているな。普通にやればこいつが勝つだろう。ではフラットこの三名の注意点を挙げてみろ」 「えー、シグルドは物語での絡ませ難さ、フィンは外道爺さん時の性格、ロスタムはマイナーゆえの存在感の薄さ、です!」 「はい良く出来たな。出口はあっちだぞフラット?」 「自信あったのに………orz」「なまじ間違ってない分なんとも言えないわね……」 「ふぅ。シグルドの宝具はどちらも魔力消費の激しい。いくら最強と言えど連戦や宝具使用での魔力不足にはマスター共々十分注意しておけ」 「シグルドは魔力不足による自滅に注意、とメモメモ」 「次にフィンは対軍対城宝具との打ち合いには向いてないからそこに注意しろ。 対人宝具の規模ならば親指での状況打破能力で対応も出来るだろうが広範囲攻撃になるともう状況打破云々の場合ではないからな」 「フィンは対軍対城宝具で消し飛ばされる前に片を付けるべしっと」 「そしてロスタムはセイバーランサーに性質が近い分、キャスターなどの権謀術数には注意しておけ。対魔力が高くない分付け込まれるならまずここだ」 「ロスタムは絡め手に注意しましょう、まるっと。ところでロード?五次や四次聖杯戦争のサーヴァントの解説は?」 「物自体は出来ているんだが数が居る分長くなってな。その内どこかでひっそりと補習でもやるから物好きだけ受けに来い。ではこれで二時限目を終了する」 「「「「ありがとうございました教授」」」」 「次からは二度と私のところに来るなよお前たち!それではな」 ────後日。 「ところでフラット、シグルドの竜血鋼鱗の解放はAランクより上の宝具とやり合った場合どうなるんだろうな?」 「え?」 「いや、二時限目の講義の最中からずっと思っていたんだが説明内容とランクが全く噛み合って無いからな。 宝具の説明内容を取るのかパラメータールールを取るのかで悩んだんだ。 説明内容を重視するならランクはA+なりA++の方が矛盾が少なくて済むなっとな。まあ大した話じゃない」 「まあそんな事より先生とりあえずお疲れ様です!次はいつ第三次皆鯖の講義やるんですか?」 「ロード、次はいつです?」「教授ワタクシにも!」「プロフェッサー次はー?」 「………ファック!私の平穏を返せフラーーット!!」 ~Fin~
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朝・寝室 「リン、リン起きてください」 「むにゃ~後五分」 「今起きなきゃアレ……ですよ」 「起きるわ!今すぐ起きる!」 朝・食堂 「まったく、マスターを脅すなんてとんでもないサーヴァントね」 「折角作った朝食を暖かいうちに召し上がって欲しかったですから」 「それにしたってもう少し方法ってものがあるでしょ!?」 「主君に対してきちんと意見を言うのも騎士の務めですよ」 午前・玄関 「リンは学校に行きましたか。さて午前中の間に家事を全てやってしまわないと」 「ギャラハッド、タノマレテイタモノノジュンビ、オワリマシタ」 「ありがとうアリマタヤ・ナイト。今日は大掃除だ。君の力も貸してくれ」 「オオセノママニ」 午後・公園 「どうしたんですか?こんなところで泣いていて」 「あのね、ウチの猫のタマがいなくなっちゃたの」 「それは大変ですね。私も一緒に探しますから泣かないでください」 「ありがとう、おにいちゃん」 「気にしないでください。騎士は常に弱い者の味方ですから」 夕方・スーパー 「え~と今日の夕食は何にしましょうかねえ」 「今から特売セールを始めまーす」 「むっ!?急がねば!」 夜・食堂 「どうですかね、今日の料理の味は?」 「相変わらずあの材料でよくこんな豪華な料理が作れるわねえ」 「その様子ではどうやら気に入っていただけたようでなによりです」 「さすが完璧の騎士。料理まで完璧なんてどんだけチートなのよ」 深夜・寝室 「リン、寝る前に一言。明日の準備は万全ですか?」 「あれだけ言われて忘れ物があるわけないでしょ」 「そうは言いますが、リンはどこか抜けているところがありますからね」 「いっつも一言うっさいわね…………おやすみギャラハッド」 「おやすみなさい。マイマスター」
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【文明】 全文明 【命名ルール】 隷運の○○ 【多種族冠詞】 - 【進化冠詞】 遺真(ゆいしん)の○○ 作者:ソウル 備考 超次元が滅びた際、滅び行くサイキック・クリーチャーに「アルカー」という思念体が契約を結んだクリーチャー。 アルカーは20種類ほど存在する意識も感情も持たない、『運命の化身』とでも言うべき存在。契約を結ぶと、『生きる運命』を得ることで新たな体と共に生存する。しかしその後の運命は契約するアルカーごとに定まっていて、大きく変えることはできない。サーヴァントたちは、いわば『運命の奴隷』。 固有のキーワード能力としてフェイトスタイルを持つ。
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マスターV教授(+フラット君)のサーヴァント講座 三時限目 「むむむ~(ピコピコ)」 「コンコン!先生ー?生徒を代表して講義のお願いにきましたー」 「……チッまたか…フラット。私は今日は休暇だ(ピピピズガチャーン!ピコピコ)どうしてもやりたいのなら資料位は用意してやったから自習でもしろ(ピリカチュババー!ピカチュー!)」 「なっ!?そ、そんなぁ」 「フッ、ついに伝説のPOKEモン、フリーザーゲットだぜ」 「は?」 「いや何でもないこっちの話だ。たまには自分たちで何とかしてみろ。手が空いたら様子くらいは見に行ってやる」 「と言うわけで本日は先生抜きになりました……」 「……ロードが居ないなんて最低ね」 「おいフラット!ロードエルメロイⅡの弟子なら交渉くらいちゃんとやれよ!」 「つか教授無しでどうしろってんだ!?」 「あ、あ、でも先生が資料を用意してくれたと言ってました。それからそれを使って自習をしろとも」 「自習ってもさあ……」 「まあ、とりあえずやってみましょうか?」 ~本当に30分後~ 「だ、駄目だ……全く話にならない!と言うか素でこの面子じゃ話を展開させるのが無理だあああ!!」 「思い付きでやってみたけど全然どう進めれば良いのか思い浮かばない……orz」 「これが名もキャラも無い生徒A 生徒B 女生徒C 生徒Dの実力なのね……それもこれもフラットがアホキャラなのが悪いんだわ!」 「え俺のせい!?いやそもそもマスターV無しでマスターVのサーヴァント講座になるわけが無いじゃないですか! これじゃタイトルに偽り有りですよ!このままじゃ『フラット君のマスター塾!』が始まるじゃないですか!ん……………いや待てよ?」 「いや待ちなさい、それは全然無しだから。少しでも有りかも?なんてこと無いから正気に戻りなさい」 「つかどうするんだよ!?これ間が持たねえって!」 「失って気付く大切さ……うわーん!先生ー!部屋に篭ってないで助けてくださいよぉ!!俺らだけじゃ無理ですよぉ」 「─────気になって様子を見に来てみれば……なんなんだ、この阿鼻叫喚な状況は?」 「「「その声は───マスターVぃぃぃいい!!!」」」 「……お前たち、自習してる筈じゃなかったのか?」 「正直に言いますと先生無しでは筆が全く進みませんでした!」 「はあぁぁ情けない。それじゃライターの力量不足を暴露してるようなもんだろう。まあ事実そんなものは無いがな、ハハハ」 「いやだってそもそも俺は先生の場繋ぎ役ですよ!?言わば相槌や話振りの引き立て役なのに!刺身が無いのにツマだけ有ってもしょうがないじゃないですかっ!」 「判った判った。で資料は?……よし。では三時限目、第三次皆鯖の講義を始めるぞ」 「今日やるのは日本武尊、呂布、ラーマ、ベレロフォン、オデュッセウス、サムソン、クリスチャン・ローゼンクロイツの七体です!」 「……お前たちさっきと違って今はやけに元気だな?やはり私は居なくても───」 「「「無理です!」」」 「……分かった。次に私が不在の時は代わりを用意しておいてやる」 「さてと、今日はいつもとは逆に三騎士を後に回すか。えーとだから、キャスター、ローゼンクロイツから入るぞ」 「あぁ…話が先に進むってなんて素晴らしいんだろう」 「こいつは我々にとってはそれなりに有名な奴だな。私たち人間の魔術師にとっては一段階上の存在だ」 「一段階上、ですか?」 「ああ、神代の魔術師たちのような魔法使いの域にある魔術師、という程ではないが、それでも我々から見ればあまりに遠い。 っと話を戻すぞ。まあ知っての通りこいつは殆ど正体不明の存在だ。秘密結社薔薇十字団の創設者にして魔術師らしいがそれ以外は殆ど謎だ」 「先生、この人そんなんでよく英雄に成れましたよね」 「まあそこがこいつの凄いところなんじゃないか?あるいは世界に後押しされたか、契約したのかもしれんな」 「で能力値だが……まあキャスタークラスの典型だな。至って普通と言った感じか?」 「所有スキルが結構色々と出来そうな感じがしますね」 「まあ伝承が不透明なせいで、一体何が出来るのかがサッパリ判らないのが難点か。こればっかりは召喚してみるまではどうしようもないな」 「召喚してみるまで何が出来るか判らないってのもまた微妙な話っスよね教授ー」 「ああいや訂正だ。他の魔術は不明にしても治癒魔術だけは間違いなく信用出来る」 「ほうほう、先生!その心は?」 「ローゼンクロイツの伝承において治療に関してだけは明確に伝え残っているからだ。こいつは明らかに怪我人の治療やら万能薬の開発やら果ては死者を生き返らせる薬やらの逸話に特化している」 「あ~なるほど~。全体は薄いのにその一点だけはより濃く残っている故に信用出来るってわけですね」 「そういうことだ。で、宝具の方だが───そこの君、どう思うかね?」 「はいプロフェッサー、『世界の書』はズバリ汎用性が高く使い勝手が良さそうな宝具ではないでしょうか?」 「うむ。これを使えばマスターの強化や自身の強化も簡単に出来そうだな。おまけに攻撃用の『勝利の書』とは別と言うのもよい」 「あの先生……この『勝利の書』って一体何が出来るんですか?」 「なんだフラット?空想具現化を見たことが……いやあるわけ無いか。まあ要するに極上の干渉系大魔術とでも思えば良い。 さて、纏めだがキャスターにしては十分使える。大量に持つ引き出しを有効に活用する事が出来れば結構良い所まで食い込めそうだぞ?」 「次はサムソン、バーサーカークラスですね」 「出典元が旧約聖書なだけはあってこいつ実は結構有名だったりするのか?サムソンは狂えるオルランドゥでさり気無く名前が出てきてるんだが」 「どうなんでしょうね?でも旧約聖書ならそれなりには有名なのは間違いないんじゃないんですか?」 「う~む、まあいい。能力の方に入る。これは……凄いのか凄くないのか判断に迷うな……」 「……はい、ちょっと迷いますね………」 「宝具で能力を底上げして狂化でさらに能力値強化か。そこまでやってもこれだからな。さて凄いのか凄くないのか……」 「あの先生。動物使役はやっぱり……」 「───ああ。バーサーカーじゃ宝の持ち腐れっぽそうだな……理性が無いんじゃ流石に使役しようが無い。 これじゃ魔術や魔力の反応が出ない素の動物を使って偵察するという一番有効な動物スキルの活用が出来んな」 「先生……あの正直な話、サムソンはどうすれば良いんでしょうか?」 「負担が大きいバーサーカークラスと言うのもあって、勝算がかなり薄いからな。いや魔力量があるマスターでも薄いが。 そうだなそれでもやるのならば……まず第一に真名の秘匿を徹底的にしないと確実にやられる。他と違ってサムソンの真名バレは致命的だ。 第二に間違っても死体を触らないようにする為に敵マスターや一般人は襲わせない方がいい、と言ったところか?」 「胸をパンチして腕が貫通、人間即死でグズグズしてたら死体に触ってましたとかじゃ笑えませんもんね。他には…?」 「あとは戦闘技能が原始的なのが予想されるな。狂戦士クラス以前にサムソンが元々パワーこそ正義な戦闘スタイルなんだろう。………以上だ」 「…………あのロード?つまりハッキリと言えば決め手にも欠けるサムソンじゃ勝つ糸口は無い、と?」 「参加したマスターが単身じゃまず負けるだろうな。サムソンに送る大量の魔力でマスターは魔術行使も補助もロクに出来なくなる。 つまりサムソンを使って勝ちたいのなら聖堂教会のような魔術師と戦える戦力を複数人用意しないと無理だろうな」 「その時点でなんかもう無理っぽいんですけど、サムソンで敵サーヴァントの足止めをしてその隙に残りの者で敵マスターを倒すって事ですか?」 「ああ。敵サーヴァントが格下でもないと真っ向からの勝負はサムソンは些か不利だぞ。敵の宝具に対抗する手段が全く無いからな。戦闘続行Aに賭けるくらいしかない。 サムソンはなまじ通常戦闘が強い分、敵の宝具の使用確率を上げている、敵を半端に追い詰めると逆に敵の必殺の一撃でやられてしまうと言う訳だ」 「うわあ珍しい……先生が魔力量があるマスターでもお薦めできないと言うなんて……よし、ならあえて俺がマスターに……!(ボソリ)」 「次は皆も知ってる者も多いであろうギリシャの代表的大英雄の一人、オデュッセウスだ。何故かアサシンクラスだが……まあ構わん」 「なんでアサシンなんですかねぇ……?」 「では能力値の方だが、流石は足が速いオデュッセウスだな。敏捷が見事なものだ。攻撃力も中々だが守りが堅いのもいい」 「ギリシャ大英雄にしては微妙にショボく無いですか教授?」 「う~んまあ影の暗殺者クラスだからじゃないか?でもよく見てみれば肉体面も精神面も水準はしっかり越えているんだぞ?」 「そうですよ失礼な!オデュッセウスに謝ってください!」 「フラット静かにしろ。でスキルの方だがクラススキルの気配遮断を始め軍略や千里眼、神々の加護と実に便利かつ有用なスキルを持っているのも嬉しいな」 「そうなんです!これでステータスまで高かったら手の付けようが無いじゃないですか、判ってるんですか生徒Aさん!」 「………おほん!いやそれにしても流石は神々と英雄と人間が入り混じって戦ったトロイア戦争で活躍した智将。軍略は流石のレベルだな」 「ロードエルメロイⅡ、それって凄いんですのやっぱり?」 「ああ。世界を制覇しかけた彼の大王でも軍略Bだった。まあそれでもBランクは一流ランクなんだが、オデュッセウスはさらにその上を行く最高位の戦略家だ。 強いて残念な感想を述べるとオデュッセウス自身が対軍宝具や対城宝具といった宝具を持っていないことかな?」 「確かにそれが惜しいっスよね」 「では次がいよいよオデュッセウスの宝具なわけだが───」 「まさにオデュッセウスと言ったらコレだ!な宝具ですよトロイの木馬は。PCの用語にまでなる程なんですよ!?」 「ぱそこんって…君、絶対魔術師じゃないでしょフラット君……」 「ソイツが魔術師らしからぬところは今に始まった事じゃない。さて『殺戮す十二斧』なんだが、いや宝具の相性が良過ぎて笑えないな」 「相性が良過ぎ、ですか?」 「この弓は矢は標的を変えられ無いという常識なんぞ知ったことかな弓だ。そのため障害物が多い戦場や室内でこそ逆に絶大な威力を発揮する。 そういう場所や状況で戦う時は戦略を司る彼にはチェスでもしているような気分なのかもしれないな。故に戦術戦略で戦うオデュッセウスには最高に相性が良いという訳だ」 「そしてもう一つの宝具、『騙し欺く木馬の姦計』の解説に入るぞ」 「あーーーっ!俺のPCにいつの間にか『konton666.nero』って新トロイが666個も検出されてる何故!?ああ!フォルダ内に動物画像が大量に!?」 「さてこの宝具だがあの伝説通り実に強力な要塞殺しだ。自陣内こそが絶対の城砦と考えるマスターにとっては悪夢以外の何者でもないな。注意点は有名な分使用後に真名がバレる位か、ヤルなら必殺のつもりで臨むことだ」 「ロード質問です。一つお訊ききしたいのですがサーヴァント相手にマスターの工房は効果はあるんですか?」 「もちろん多少の効果はある。まあ英霊が総じて強力な神秘なため人間が扱う神秘程度では打倒は出来ないが上手くいけば消耗くらいはさせられる。 敵陣内でマスター相手に下手に消耗すればそこを敵サーヴァントに突かれ負けかねん。だから普通なら滅多な事ではそんな強行策はしない」 「敵の宝具効果なんかでよっぽど急を要する事態でもないと工房攻略なんて疲れるだけ、っスね」 「よってマスターにとって工房は何よりも気を抜ける場所なんだが、このトロイの木馬の前には無意味だな。いや油断し切っている分逆に危ないか? しかし結界すら無視するとは……下手するとハサンの気配遮断を超えてるんじゃないのかこれは?」 「………あのぅ教授?わたし一つ思ったことがあるんですけど……オデュッセウスはアサシンで呼んでもあまり意味は無いのでは?」 「ああ無い。全くもってその通り、オデュッセウスをアサシンで呼ぶメリットは殆ど無い。いやむしろ皆無と言ってもいい。 酷評になるが運悪くオデュッセウスをわざわざアサシンで呼んでしまったマスターには悪いが愚行としか言い様が無い。 もしそんな勿体無い事をするマスターがいたら私の所へ連れて来い再教育してやる。 流石にこれはヘラクレスをバーサーカーで召喚するのとは訳が違うからな。いやあれも色々と問題があるがアレよりも利点が無い……」 「そ、そんなにメリット無いですか?まあ確かに大英雄だし影の役割よりは三騎士クラスの方が似合ってますけど」 「そもそも気配遮断スキルより強力で有用な木馬があるんだから気配遮断スキルは必要なかろう。おまけにランクが高くない為使い道が殆ど無い。 隠密程度のCランクだと工房全ての結界を突破出来るかが判らんし、ただ敵から隠れるだけにしてもマスターと一緒に木馬で隠れる方がより確実だ」 「それに宝具、スキルの相性も弓兵クラスの方がよい。ならばアーチャーで召喚してより有用な対魔力スキルと単独行動スキルを得た方がオデュッセウスを確実に強く出来る。 特にマスターに攻撃魔術があれば単独行動スキルはかなり使えるぞ?マスターの全力魔術と『殺戮す十二斧』波状攻撃で戦略の幅がさらに広がるしな」 「う、そう言われたら確かにアサシンよりアーチャーの方がお得なような気がして来た……」 「さてと少々長くなったが纏めよう。ギリシャの代表的な英雄の名に恥じないかなりお勧めなサーヴァントだ。ランクにするとB+相当のお薦め度。 戦術戦略面での活躍が期待できるし、宝具戦も軍略Aのお蔭で下手なモノなら何とかなる筈だ。 さらにトロイの木馬は工房戦が主体のキャスターにとっては天敵になる。後はアーチャークラスで呼べば文句無しだ」 「次もギリシャの有名所の英雄ベレロフォン。騎兵クラスだな」 「魔獣キマイラを退治した英雄ですね!カックイイー!」 「ステータスは敏捷と幸運、宝具のステが高い。後は筋力が並と言ったところか?」 「Dランクって並なんですか?」 「言葉の感覚的にはDやCランクが並になるんじゃないの?」 「話ではAランクで超一流、Bで一流、Eが最低ランクと言われている為、等間隔にするならば間に来るのは平均以下と平均以上辺りが適当だろうな」 「超一流>一流>平均>平均以下>最低値ってのも一流と平均と平均以下の間に落差が有りすぎますしねえ」 「さて話を戻してスキルの方だが、対魔力が気休め程度だな。人間の魔術師ならともかくキャスタークラスの魔術になるとまともに受けるのはきつい。 だが仕切り直しスキルを持っているのは嬉しいぞ。これは使えるスキルだからな」 「ん~見た感じベレロフォンは宝具の方が強いタイプですかね?」 「いや、ベレロフォンはマスターによって強さが変動するタイプのサーヴァントだ」 「??……ステータスや出力の話がですか?」 「ライダーの宝具の『黄金の手綱』は騎乗する対象によって威力が変動するんだがベレロフォン自身は幻想種の召喚能力は無い。 となると当然ライダーが騎乗する物はマスターが用意するか現地調達してやらなければならない」 「うわ、効率良いのか悪いのかわからない人ですねぇ」 「不利点はサーヴァント相手には少々攻撃力が不足している事だが、代わりに騎乗物が倒されてもいくらでも替えが効くという利点もあるんだぞ?」 「そっか普通は騎乗物がやられたらライダーはそこまでッスもんね」 「で、ここでマスターがどういう騎乗物をベレロフォンに与えてやれるかな訳だが。普通ならば手に入れやすい馬や牛などの家畜や、虎や狼などの野獣になる。 だがもしここでどこぞの秘境にまだ現存する魔獣を与えてやれたならばベレロフォンを一気にパワーアップ出来ると言う訳だな」 「でも幻想種なんてそう簡単に用意できるものでもないですし……」 「普通は無理だろうな。ああそう言えば噂で聞いた事のあるがネロ・カオスとかいう魔獣を使うらしい死徒なら相性良さそうだな。ま、ありえん話だが」 「死徒のマスターなんかが出てきたらその時点で教会が出てきて戦争になりますわね」 「そしてもう一つの宝具『屠獣熔鉛』だが、これはまあ見ての通り拘束する事に特化した宝具だ。下手に捕まると流体の中からの脱出が困難なのは言うまでも無い」 「では纏めるが質の良い獣や機械類、もしくは幻想種を用意できるマスターは相性が良いので選ぶと良いぞ。 ただし、宝具の性質上一撃の重さは他の解放型の宝具持ちのサーヴァントよりも劣るため連打連打で一気に畳み込む戦術がよいだろう」 「先生!俺、第三次皆鯖ではアーチャー、ラーマが本命だと思いますよ!?」 「フッ。私もそう思うが果たして噛ませ犬の烙印を押されているラーマを活躍させてくれる戦場(SS)は現れるものか……」 「うっ、う、ぐすん……非の打ち所なんて無いのにぃ……」 「さてステータスの方だが───む?全ての能力値がBランク超えしてるな、流石はインド最高位の大英雄だ。能力値もバランスも一流だ」 「ここまで強いのに何故カマセに───やはりムエタイか!?ムエタイが悪いのかぁぁ!!」 「しかし幸運値が高いのが少々意外ではあるが……ではスキルの方を見てみよう」 「各クラスの基本能力値と見比べると確かにサーヴァントって幸運の平均値が低そうですもんねー」 「ん。対魔力も結構強力だな。ただ単独行動スキルがDなため高ランク単独行動スキル持ち程の無理は効かなそうだ」 「えと保有スキルの方は神性に千里眼、透化の三つです」 「神性は無視するとして、千里眼と透化とは随分良いものを持っている」 「やっぱりこの二つは良いスキルですか?」 「ああ。透化は俗に言う無の境地に近いものがあるな。自己を無くし奇跡に手を伸ばす我々には身近なものだろう。これはそれの先にあるモノだ。 その恩恵として精神攻撃に対する抵抗力と気配遮断を得るが、この気配遮断はアサシンとしてのとはまた別だな」 「別……ですか?」 「そうだ。透化の気配遮断で暗殺や敵陣侵入はまず無理だ。もしラーマでこれを使いたいのなら戦場の監視をさせると良い。 戦場の端にこっそり配置させるのでもいいが、千里眼と併用させればまず誰にも気づかれずに監視できるだろう」 「なんかえらい多芸っスね……ムエタイマンのくせに」 「で、もう一つの目玉スキルである千里眼だが、当然だが弓兵は基本的に眼が良い。でないと遠方の敵なんか見つけられないからな。 スキルとして顕現していなくても真っ当な弓の英霊ならば遠くの敵を見る視力は標準装備と言ってもいいだろう。 そういう中でこの千里眼を持っている弓兵はその『眼』が群を抜いてしまった連中なんだろうな。鷹の目だけでなく度が過ぎた動体視力や果ては特殊能力付きの眼などが千里眼になるのだろうか?」 「それでラーマの目に付属してるのが透視と。スキルが透明なだけあってキャラも透明(薄い)というわけッスかww」 「な、なんて酷い事を言うんですか!そんな人は退場ですよ退場!ねえ先生!?」 「さて(無視)宝具の方だが、やたら色々と持っているな。しかも全てロングレンジの攻撃用とはね。 普通なら一つくらい補助系の宝具があるものだが……ここまでキッパリしていると逆に清々しいもんだ」 「先生っ!早く各宝具の解説をして欲しいです!」 「んああすまん。では『神刃』からやるが、ふむ追尾機能とステルス効果か……なんと言うか、まんまミサイルだな」 「………ですよね」 「よほど良い勘をしていないと矢が体に着弾するまで気づかないという事も有り得るかな。ただまあ急所目掛けて飛んでくる訳ではないから攻撃力自体はそう高くは無さそうか? タイプは利器型かな?解放型だったら他の宝具の方が有用度が高いから正直あまり使いどころがなさそうだがな……。 問題点を挙げれば宝具の性質上、矢の照準をちゃんと付けられるのかが判らないところか。まあその変わりに矢が勝手に動く分命中率自体は良さそうだがな」 「利器型の宝具ならこれをメイン武装にして戦う事になりそうですね!」 「もう一個がAランク対軍宝具『天翔る光明』か。さてこの宝具だが、直線状に敵を攻撃する貫通系の軌道かなどうも。直列する敵は良い的だ」 「教授、この特殊効果の対蛇ってことはやっぱメデューサとかはヤバいですか?」 「相性で言えば最低最悪だな。あと蛇に深い因子を持つ英雄も注意しとくに越したことは無い」 「で最後が『創世神の光明』A++ランクの対人宝具だが、いや実に贅沢だな。Aランク対軍宝具が有りながらさらにA++ランクの奥の手とは」 「多分ですけどラーマって皆鯖上一番贅沢なサーヴァントかもしれませんね?」 「太陽の弓『天翔る光明』で撃たれたこの『創世神の光明』はA++ランクの攻撃力とサルンガの追加効果を得る訳だが……これは盾の宝具でも防ぎきれんな」 「無理なんですか?」 「盾のランクにもよるが多分無理だ。なまじエネルギーが収束しているだけあって一点を突破する貫通力が半端じゃないと予想される。 最低でも規模で勝るA+ランクの対軍宝具で威力を削いで耐え凌ぐのに賭けるか、同じくA++ランクの宝具で単純に相殺。もしくは事前に太陽の弓を破壊でもしない限りこれを撃たれれば死ぬな」 「うおーーーーー!なのになんでこいつはカマセなんだろうかーーーー!!?ところで燃費の方はどうなんスか?」 「流石にこの超威力で消費魔力が少ない訳がないだろう。だがまあ、対軍宝具や対城宝具なんかに比べると全然マシだな」 「さてラーマの纏めだが、一応格闘で接近戦も出来はするがわざわざ自らサーヴァントを弱体化するような戦術を取る必要はなかろう。 相手が格下でもない限り剣兵や槍兵と接近戦をしても良い事は無いぞ。それに接近戦はレンジの問題で宝具が封じられる結果に繋がるから旨くない」 「あ、それもそうですよね。どの宝具もレンジ5以上からですし下手に接近し過ぎると逆に宝具使用が難くなるんだ」 「そういう訳だからラーマはアーチャーらしく距離を取って戦うか、長距離狙撃で仕留める方が良い戦果を出せるだろう。 宝具が強力な分の魔力負担はかなり有りそうだが、伝承では戦いの後は平和に国を治めてるし性格は問題なさそうだ。 マスターが宝具使用の際に魔力枯渇させられて死ぬ事はあるまい。扱い易さ、戦力的にも太鼓判を押せる有力株だ。あとはマスターの身の安全に注意すればいい」 「それにしてもおめでとうございますラーマさん!先生から太鼓判が出ましたよ!これでヤムチャからピッコロくらいの進化は出来たかもですよ!」 「ラーマに少々時間を取り過ぎたな。次ランサー呂布だ、サクサク行くぞ」 「この呂布だが第四次や第五次聖杯戦争時にニホンで召喚すれば多少なりとも知名度による強化を得られるだろう。近隣で三国志は人気があるようだからな」 「三国志最強の武将だけはあって攻防敏がBランクと肉体面の能力値が高いですね」 「しかし属性が混沌・悪なのが気になるところだな」 「この組み合わせって良くないんですか?」 「ハッキリ言って最悪だ。混沌の行動方針は自分本位の自由人なケースが多いのだがこれに属性の悪が来るとかなりマズイ」 「ところで教授この属性ってどういうのなんですか?」 「狂戦士のように役割(クラス)によって変動したりもするが、簡単に言えば人間から見て善玉か悪玉かじゃないか? 私の主観ではあるがギルガメッシュやイスカンダル、メディアとかジルとかも本人云々よりも人々にどう見えてるかで決まっているように思える」 「まあ確かにギルガメッシュとかイスカンダルは見方を変えれば暴虐者や侵略者ですし、メディアとかも被害者ですしね」 「では話を戻すが、正直この組み合わせになるくらいなら秩序・悪や中立・悪の方がまだいい。 ちなみにこの属性の代表例はジル・ド・レェだ。これでこの属性がどのくらいマスターにとって性質の悪いものか判っただろうか? 「げっ!その人って先生が補習で言ってた第四次の聖杯戦争の虐殺者じゃないですか……」 「おまけに呂布には裏切りの逸話があるくらいだ。下手をすれば令呪を使ってでも裏切りの対策をする必要がある」 「え?でも先生?令呪さえあればサーヴァントはマスターを裏切れないんじゃないですか?」 「まさか。その気になれば連中は簡単にマスターを裏切れるさ。 ただサーヴァントにも目的がある以上、マスターを失う事は現界するにも戦っていくにも効率が悪いから普通はやらないだけだ。 サーヴァントを失ったマスターがまた新しくサーヴァントを得るのが難しいように、新たなマスターを得るのもそう簡単ではないからな」 「でもそれならやっぱりサーヴァントは裏切りはやらないじゃないですか先生」 「普通は、と言っただろう?要するに呂布は例外と言う事だ。スキルを見れば判る」 「えと呂布の保有スキルは対魔力、騎乗、一気呵成、仕切り直し、単独行動ですね。クラススキルが異常に目立ちますね」 「とりわけこの高い単独行動スキルがある時点でマスターは呂布の裏切りは当然と考えなくてはいけない。でないと───本当に死ぬぞ?」 「…………」 「さて。判っている者もいると思うがこの呂布は宝具の能力的にも保有しているスキル的にも持久戦や乱戦に強い。 『方天画戟』は能力、ランク共にそう強力な物では無いが全ての敵サーヴァントを同時に相手出来るという利点がある。 後は戦闘が長くなればなるだけ命中率が上がる一気呵成と戦闘の建て直しが出来る仕切り直しを有効活用しない手は無いな」 「ロードエルメロイⅡ。では呂布の戦略はどういうものがよろしいんですか?」 「見ての通り呂布は宝具戦になれば敗北は必至だ。能力上『方天画戟』は宝具戦では全く役に立たないからな、ランクも低いし。 よって敵の宝具を封じながら自身に有利な戦いを進めれば良い訳だ。なら、第三者の戦闘に乱入するのが手っ取り早くてよい。 互いの警戒が必要な乱戦ならば一部の奴を除いて宝具はそう簡単に使用出来なくなるし、呂布は乱戦と相性が良いからな」 「なるほど。下手に宝具が飛んでくる一騎打ちよりもバトルロワイヤルの方が強いってわけですね」 「では呂布のまとめに入るが裏切り対策は絶対に必要だ。惜しいが令呪を使ってでもやるべきだな。後は利器型の対人宝具持ちが多ければ良い活躍が出来そうだ」 「ところで弱点とかはありますか?」 「ああそうだった言うのを忘れていた。伝承の通り欲望の強い人物だ。セミラミスのような毒婦タイプには気を付けておけ。最悪絡め取られてコロっと逝くぞ?」 「そういえば呂布って武力は凄いけど頭の方は結構単純でしたっけ……メデューサの『暗黒神殿』も危なそうだなあ」 「全然サクサクやれなかった呂布に続いて最後セイバー、日本武尊だ」 「ヤマトタケルてニホン最強!って意味らしいですね」 「さてこいつはニホンの英雄なだけあって呂布と同様に知名度によるパワーアップが考えられるな。 ニホンではクサナギの剣やアメノムラクモはゲームや小説に出るくらい有名らしいぞ?私もそれで知ったくらいだ」 「インド最強?のラーマと五分の能力値……名前通りに日本最強の英雄?」 「少なくともニホンの英雄の中では上の方だろうな。ニホンの英雄を呼びたいのならこいつの触媒を探すのが良いぞ。見つかればだが」 「属性は問題無しだな。ただ本人の性格にはムラがあるようだから頭に入れておくといい。後で困らんで済むようにな」 「目ぼしいスキルは……うわっ!?対魔力がBランク。神性がB、合気がA。神殺がBランクと一流揃いですよ!」 「合気は良いスキルだ。自然と一体化するとでもいうのか周囲の状況把握が素早く出来れば戦闘だけでなくアサシンの暗殺にも対応し易い」 「対魔力もBランクもあればほぼ魔術に対して無敵ですしね。大魔術や儀礼呪法等でも傷つけるのが難しいくらいなんですし」 「そうだな。で残るは対神性の神殺スキルだが、日本武尊という英雄の特徴を表わしたスキルだな。いや実に皮肉だな」 「皮肉……ですか?」 「神の子が神を殺すと言うのもそうだが、こいつはその力を父に恐れられて飛ばされたのだろう?なら結果を出せば出すだけどうなったか想像は容易だ。だから皮肉だなとな」 「…………」 「いやつまらない話だった、元に戻すぞ。いよいよ宝具だがこの『草薙剣』は武器としても優れているが随分と多様性を誇っているな」 「刀身の隠匿、気配遮断、魔力効果の打ち消しを可能とするとありますね。魔力効果の打ち消しってなんでしょう?」 「刀身の秘匿は見えない剣の『風王結界』と同じ様なタイプだろうな。で気配遮断は霧の幻覚作用による姿の隠匿ってところかな? 最後の魔力効果の打ち消しは───流石にこれじゃ具体的な内容が判らないな……。多分、強化魔術などの効果破棄なんだろうか? まあ、とにかくこの宝具が接近戦で絶大な効果を発揮するのは間違いない。有効性は騎士王が見せてくれたからな」 「う~んどっちにしても何がどこまで出来るのかは実際見てみないとわかりませんね……あ『天叢雲』もお願いします!」 「『天叢雲』だが、これは使う場所を選ばんと大惨事だな……。後はそうだな、レンジ的にも空中から雪崩込む形で落ちてくるのかな? もしそうならばイメージ的には鉄砲水と津波だな。それから多少は軌道操作が可能と考えられる」 「津波や鉄砲水が8も来んのかぁ、うへえそりゃスゲェわ」 「この宝具は発生の性質上、より高い空中で発動させれば日本武尊と宝具軌道が直線に並ばないという利点が出来る。 つまりもし宝具の打ち合いで競り負けても敵の宝具の軌道によっては損傷無しで済む場合もあるという訳だ」 「あのそれってもしかして無敵なんじゃありませんか?」 「いやだが宝具の打ち合いが出来ないサーヴァントにとってはそうでもないぞ。第三次皆鯖では例えば呂布とかな。 そういう連中にとっては逆に前進して間合いを詰めれば助かる可能性が残っているわけだからからどんなものでも良し悪しはあるものだ」 「では纏めに入るぞ。まずはヤマトタケルと信頼関係を結んでしっかり手綱を握る事だそれで性格の問題はある程度解決出来る。 後は『天叢雲』の使用に注意するくらいだな。こいつもラーマと同じく大英雄の格ゆえ、余程ハイレベルな戦いでない限り勝ち残れる。 よってこいつも注意しなければならないのはキャスターやアサシンのマスター攻撃なんだが、対魔力と合気のスキルで結構守りも堅いんだよな……」 「あれ?意外に問題点が少ない?」 「ん。少々つまらんがその通りだ。普通に超お薦めの英霊……というか薦めないのがおかしいレベルだぞ?ラーマと同様にA+ランクのお薦め度でよろしくしよう」 「さて総纏めだ。第三次皆鯖で有力なサーヴァントは日本武尊、ラーマ、オデュッセウスの三名だ。ラーマも良いが特に日本武尊が知名度的にも良い」 「意外なことにヤマトタケル問題点も少なかったですしね。もっと問題があると思ってたのに……」 「まあ使い易さは高ランクの対人、対軍宝具を持つラーマの方が上だ。日本武尊の宝具は強いが少々癖があるからな」 「この三名が共通して言えるのは如何にマスターが足を引っ張らないかだ。ここまで強力だとまずマスターが狙われるからな」 「こればっかりは対策が無いのが残念ですよね」 「ローゼンクロイツならのマスターの超強化が簡単に出来るんだが……流石に奴ではこの三人には勝てないからな」 「戦力差が圧倒的ですもんね……」 「───だが逆を言えばマスターを強く出来るこいつみたいなタイプこそがこの三名の天敵になり得るから注意が必要だ」 「………絶対これみんな意図しないで作ったんでしょうね……」 「……多分な。私も今さっき気づいた」 「ところでハイ先生!あんなに強いラーマや日本武尊がA+相当のお薦め度ならA++レベルのお薦め度は誰ですか!?」 「それはお前イスカン───いや、なんでもない。ではかなり長くなってしまったがこれで第三時限目の講義を終了する」 「ちぇ残念……。先生、それに参加したマスター候補の皆さんもお疲れ様でした!」 「「「お疲れ様でした。教授もありがとうございました!」」」 「さてと、私はこれでようやく───」 「あ、あの!教授!これからお昼でもどうでしょうか?!」 「ちょ!あー!わたしが先に誘おうって言ったんじゃないっ!」 「こういうのは言った者勝ちなの!」 「抜け駆けなんて許さないわよ!」 「いやいやプロフェッサーカリスマは俺たちと飯食うんだっての!女は引っ込んでろよ」 「そうだっつーの。グレートビッグベン☆ロンドンスターもお前らよりも俺たちの方がいいに決まってるじゃん。ですよね教授?」 「あんたたちこそ引っ込んでなさいよ!大体教授は男性なのよ?あんた達みたいなガキとご飯食べても嬉しくないわ。ねえ教授?」 「いや私はだな……」 「「「どっちがいいんですか?!ロードエルメロイⅡ!」」」 「─────頼むから帰らせてくれ……」 ~FIN~
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千夜月姫キャラクターシート TXT Ver1.0 キャラクター名:サーヴァント プレイヤー名:綾音 種族:英霊 職業:-- 外見年齢/性別:十代後半/♂(?) 髪の色:黒 瞳の色:赤 肌の色:白 身長/体重:172㎝/58㎏ 所属コミュニティ:-- クラス1:逸脱者 クラスレベル:4 クラス2:魔術師 クラスレベル:5 クラス3:背反者 クラスレベル:1 使用経験点: キャラクターレベル:10 スタイル:破綻者 背反律:「鏡面境界」 分類:常時 代償:-- 効果:あなたは「感情対決」を行えない。 あなたは背反者にならない。また背反者のクラスを取得できる。 獲得感情:なし ■基本能力値 ※能力ボーナスは基本値の3分の1 体力 9 【3】 知覚 9 【3】 理知 10 【3】 意思 9 【3】 ■戦闘値 ベース クラス修正 特殊 合計 【白兵】(【体力】+【知覚】) 6 2/ 2/1 -- 11 【射撃】(【知覚】+【理知】) 6 2/ 3/1 -- 12 【精神】(【理知】+【意志】) 6 2/ 2/1 -- 11 【行動】(【体力】+【意志】) 6 2/ 2/1 -- 11 【生命力】(【体力】+【理知】)×5 30 10/ 9/3 -- 52 【集中力】(【知覚】+【意志】)×5 30 10/15/7 -- 62 【防御点】 0 1/ 1/0 -- 2 属性値 地:7 水:7 火:7 風:7 空:8 ■特技・装備アイテム ※TB=テンションボーナス 分類:消耗品のアイテムは(基本的に)シナリオ中一回まで。 名称 : 分類 : 代償 :TB:効果 架空存在 : 常時 : :0 :貴方は属性:空に+《2》、その他の属性に+《1》を得る。 属性顕現≪空≫ :オフェンス共通: 3 :2 :取得時に属性を一つ決める。攻撃をその属性とし、ダメージに属性値を追加する。 属性所持≪五大属性≫ : 常時 : :0 :あなたの「地」「水」「火」「風」「空」の属性値を+4する。この属性は、他の属性と同時に取得できない。 一言詠唱 :攻撃タイプ射撃: :2 :対象一人を指定し、1D+[あなたの属性値1つの値]点のダメージを与える。ダメージの属性は、選んだ属性と同じになる。この特技に組み合わせて使用する全ての特技の待機ラグを-1する。0以下にはできない。 闇の衣 : 常時 : :0 :あなたが受ける実ダメージが地、水、火、風、空の属性を持つとき、-4点する。 悪意の泥 :オフェンス共通: :2 :対象が[行動完了状態]のとき効果。対象にバットステータス「毒」「束縛」「麻痺」「放心」を与える。 ハイテンション : セットアップ: :0 :自分自身を対象に使用、テンション値を+《1D6》する。 論外のタフネス : 常時 : :0 :貴方自身が対象となる、クリンナップ毎にHPとテンション値が+《2》される。 対魔術能力 :ディフェンス共通: 3 :0 :「概念武装」や「上限ダメージ」によるダメージを《1D6》点減らす。 結界の敷設 : なし : :0 :あなたが所持する特技1つが対象。対象を「設置」する。設置した特技は、設置した場所では代償を支払わずに使用できる。設置できる特技の個数の上限は、あなたの魔術師のクラスレベルに等しい。 礼装所持 : 常時 : :0 :あなたは礼装を一つ所持している。この特技は、取得する礼装ごとに別の特技として取得すること。 強化 : セットアップ: 2 :0 :キャラクター1人の所持する分類:攻撃タイプの特技1つが対象。対象のダメージを+《4》点し、[概念武装扱い]にする。この効果はクリンナッププロセスまで。 固有結界 : セットアップ: 25 :0 :あなたはこの特技を使用したラウンドの間、以下の効果を得る。 ●あなたがインフィニティ・ブレイクを使用したとき、対象の《》内の数値をさらに+5できる。 ●あなたの攻撃や特技は「任意のキャラクター全て」を対象にできる。 サーヴァントスキル(従者) ■単独行動A 分類:常時 代償:- 効果:貴方はマスターが居ないシーンでもテンション値が0にならない。 また、マスターと契約していなくても問題なく現界していられる。 テンションボーナス:0 ■法則変換 分類:インタラプト 代償:- 効果:何らかの特技を使う直前に宣言。《》内の数字を-1することで、代償ダメージを5点軽減する。 ただし最低1で、0にはならない。 テンションボーナス:0 ■迎撃 分類:インタラプト 代償:代償ダメージ3 効果:誰かに対する実ダメージ決定後に宣言、その実ダメージを-《1D6》する。 この特技を使った場合、行動カウントを-2する。 テンションボーナス:1 ■所持アイテムリスト ・魔除けのアミュレット ・ ・ ■インフィニティブレイク ※サーヴァント以外はEXスキルは登録不可 レベル3-5:架空存在 レベル6-8:論外のタフネス レベル9- : ■キャスティングボード キャラクター名 :感情 :絆値:備考 : : : : : : : : : : : : : : : : : : 絆値合計: ■設定 常にダークスーツを身に纏った姿で、美しい黒髪と紅い眼を持つ麗人。 性別の差異を判じ難い外見をしており、一応男であるらしいが実際のところはわからない。 倫理観や道徳観念が一般的な人間のそれと比べてあまりに破綻している。
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IZUNA サーヴァント:イズナ ver1.46 ■ サーヴァント名【アンロック・召喚マナコスト】 属性タイプ ┣ 有利 ┗ 不利 説明うんたらかんたら 下級サーヴァント 河童 / なまはげ / 猫又ちゃん / 一旦木綿 上級サーヴァント 天狗 / でいだーら / 麒麟 / お雪 ミニオン でいだーらの使い / だるま コスト表 下級サーヴァント ■ 河童【済・210】 ● 近接 ┣ 有利:▲ 200% 50% ┣ 不利:■ 40% 250% ↑ 80% 175% ┗ お互いに有利:★ 150% 150% 平均的な能力の近接兵。 足は若干速い。攻撃性能は悪くない。体力も並。コストも並。 敵の攻撃を喰らうとカウンターでの反撃を行うスキルを持つ。 カウンタースキルによる仰け反り耐性から、処理されやすい時もあれば、 逆に乱戦で範囲攻撃を出しにくくなる鬱陶しい存在にもなれる。 範囲攻撃、ダウン攻撃を持つイズナトライブ唯一の下級兵であり、 イズナトライブの他の下級兵がそれを持っていない関係上、頼りにせざるを得ない。 たとえ装甲兵を殴っていても、同時にゴーストも殴ってくれてるなら地味ながら活躍はしているという話。 複合部隊によるゴーストを挟んだ小競り合いで活躍する。 対サーヴァント時のカウンター能力の発動条件は、 「攻撃を喰らった時」ではなく「バランスダメージ(仰け反り量)が蓄積された時」な模様。 その為、装甲兵の攻撃にはやたら反応するが、機動兵の攻撃にはほぼ無反応。 (バランスダメージも兵種の補正を受けている関係だと思われる) 体力 480 移動速度 110(相対比率) ラウンド終了時の維持コスト 10 AT1 近接攻撃 威力44。左ストレート。 ASkill「お帰りくだせぇ」 威力50。複数の敵を巻き込む範囲ダウン攻撃。のけぞり耐性あり。ヒットユニット数2。ジッパー当てても使用できることからスキル扱いでない模様。 ASkill「カウンター能力」 敵の攻撃を受けるとカウンター攻撃を発動する。威力19×4。クールダウン15秒。のけぞり耐性あり。 ■ なまはげ【150・360】 ■ 装甲 ┣ 有利:● 250% 40% ↑ 300% 50% ┗ 不利:▲ 50% 250% ★ 75% 500% コスト最安の下級装甲兵。 最安だがコストに見合ってる性能で、 装甲兵特有の高コスト高性能な尖りを削った凡庸な性能という感じ。 足はギガントより少し早く、亀と同レベルの最鈍級。 変形も兵法13計もない以上、離れている場所への進軍はマスターが直に運搬するのが良さげ。 部隊進軍の際は到着に差が出るので注意。猫又と合わせた場合や長距離は到着差も更に広がる。 攻撃技だけを持つシンプルなサーヴァントに見えて、 持っている攻撃技が範囲攻撃、ダウン攻撃では無いという珍しい癖を持つ。 高火力を活かして近接兵を高速処理していく事もあれば、 ゴーストと鯖を同時に相手にすることができずイマイチ活躍できないこともある。 近接一匹が守ってるゴーストを撒いたなまはげ一匹で倒せるのか 流石に兵種相性とコスト差相応の性能差で勝てるのだが、 キャプチャーの数やレベル差あると割と怪しい時も… マスターがちょっと共闘したり、事前にゴースト補正や天人菊補正を掛けるなどフォローしたい。 防衛戦だと鯖を殴るだけなので火力が補完される。 低コストで装甲撒きができるのは強み。 コストが比較的安いこと、苦手な兵種はフォローしやすい位置にいることから 早期解除や量産の選択が可能。 体力 720 移動速度 70(相対比率) ラウンド終了時の維持コスト 10 AT1 近接攻撃 威力40。包丁の振り下ろし。 ASkill「悪い子はいねが?」 連続で相手を斬りつける多段攻撃。威力23×4。ジッパー当てても使用できることからスキル扱いでない模様。 ■ 猫又ちゃん【150・300】 ▲ 機動 ┣ 有利:■ 250% 50% ↑ 250% 100% ★ 200% 150% ┗ 不利:● 50% 200% かわいい。 20匹姉妹で、仮面の下は可愛い顔をしてるとか。 体力や攻撃力といった基本性能は平凡。 スキル「私、まっしぐら」が強力かつ超ピーキー。 ↑射撃兵と★法力兵を見つけたら飛びかかっていく攻撃で 威力、命中精度、使用頻度どれも優秀で、下級兵なら瞬殺し、上級兵でも封殺する。 更に範囲攻撃なので、周囲にいる別兵種やゴーストやマスターも高火力のまま巻き込む。 強力なのだが、ここまで強いと相手から法力・射撃の解除を控えてくる。 その結果、実戦で猫又ちゃんが活躍する姿は思ったより見れない。 得意兵種が偏っている結果、本来得意な装甲兵に大した有利を取れない欠点を抱える。 この欠点をフォローできる味方が同トライブに居ないどころか、 装甲兵を等倍で殴れる鯖さえ限られるため、欠点を抱えたまま装甲相手の役割を任される。 装甲兵は高コスト鈍足に見合って高火力・高耐久であり、 装甲兵を見てから機動兵を出すべきなのでレベルでも負けがち。 相性差が埋められているケースもあるので、猫又で狩るには数が必要。 レベル差があるとガントレとのタイマンは勝てない。 それでも相手の射撃兵・法力兵を瞬殺・封殺できるのは強力。 不遇な鯖がチラホラ存在する兵種ではあるのだが、 便利な上級兵(*1)やゲートガンナーに有利なのは大きい。 イズナ鯖が全体的に頼りないのに後半維持できるのはこの子のおかげ。 相手は近接・装甲・機動の3兵種を優先するので、 アンチロッドを使った立ち回りにも貢献するだろう。 相手が次に解除する兵種を予測しやすくなるので、戦略面でも先読みしやすい。 基本攻撃が範囲攻撃でない点は上記なまはげと一緒。 防衛戦だと鯖を殴るだけなので火力が補完される。 進軍時に足が速いのは長所だが、なまはげやお雪さんでいだら等とグループ化している場合は速度差に注意。 2on2では敵側2人の射撃・法力兵に対して有効になる。 味方側ルートへ走らせても足並み合わせが難しいが、敵側2人に警戒される時点で有効。 ただ、トライブの穴を相方鯖や2人のマスターでフォローしやすいルールかつ イズナ鯖を相手にしない戦いも多少できるので相手1人への影響度は若干下がる。 声優はGGXXAC鰤の人。 体力 500 移動速度 125(相対比率) ラウンド終了時の維持コスト 10 AT1 突進攻撃 威力45。飛び込み前転。 ASkill「私、まっしぐら」 法力兵と射撃兵を優先的に狙い、飛びつき攻撃を仕掛ける。威力50×2。ダウン効果。のけぞり耐性あり。ヒットユニット数2、クールダウン4秒? ■ 一旦木綿【200・110】 ↑ 射撃 ┣ 有利:● 175% 80% ★ 500% 50% ┗ 不利:■ 50% 300% ▲ 100% 250% 攻撃頻度、射程距離に優れた、対サーヴァント戦に秀でた射撃兵。大器晩成型。 レベル最大まで育てると飛ばす式紙が二つに増え、攻撃性能が一気に伸びる。(威力30×2発×レベルMAX1.75) 参考までに、ガトースキンのひょろ弾が威力30、シンカイ上級鯖のエリート弾が威力60。 レベルMAXの木綿はレベルMAXの上級エリートと同程度の火力である。 技も1つなので安定してその火力をばら撒く。この点は大きな長所。 飛び道具の機動が独特でめくり攻撃が狙えそうなのだが(いや多分、だからこそ…) どの方向からでも相手マスターに防御可能、めくり不可能と設定されている。 マスターが動きを止める時点で儲けものではあるが少々残念。 もし対木綿があったらこの点を踏まえてガードして近づこう。 それなりに足が早いのも密かな長所。なまはげと違って輸送の必要がない。 …のだが、輸送は必要なくても介護は必須。 走り回るとゴースト補正も切れがちだし、マスターで守ってあげよう。 下級射撃兵そのものが報われない位置にあり、現状は空気。 決して弱い訳ではないのだが、他下級が●★に有利な傾向があり、召喚する必要性もあまりない。 敵マスターに粘着を狙うのなら有効だが、装甲兵相手に仕事をしないのがネック。 声優は石渡御大。 体力 350 移動速度 110(相対比率) ラウンド終了時の維持コスト 10 AT1「屈折shot」 式神を経由する飛び道具を放つ。直線軌道では無い為、弾道を見切られにくい。マスターは背後でもガード可能。威力30。レベルがMAXになると式神を2匹召喚して弾が2つ飛ぶ。 上級サーヴァント ■ 天狗【400・360】 上級● 接近 ┣ 有利:▲ 200% 50% ┣ 不利:■ 40% 250% ↑ 80% 175% ┗ お互いに有利:★ 150% 150% 攻撃力と体力が高い頼れる上級近接兵。イズナトライブのエース。 広範囲高威力攻撃を繰り返し、サーヴァント殲滅(弱点以外は)&敵マスター迎撃で、それなりに優秀。 苦手な射撃法力兵は猫又の関係で殆ど出てこないため、 装甲対策さえ取れれば対マスター含め安定して活躍できる。 「芭蕉扇」は敵サーヴァントを一体戦線離脱させるスキル。 相手マスターに効果がなく、大抵は下級兵一匹に使うのであまり実感は来ないかも。 敵サーヴァントを1匹置いてきてしまう為、 ゆっくり進軍しないと相手鯖を放置して進んでしまうこともある。 また単体殲滅(撒き処理兼レベル上げなど)にも向かない。 強力なスキルなのだが各点注意は必要。 近接攻撃には高めの気絶値が付いている。流石に単独で相手を気絶させる事は皆無。 近接攻撃ヒット直後に芥子坊主を当てることが出来れば相手を気絶させる事が可能なので 上手く連係しよう。 突進攻撃はMGバリア削りやゴースト支配値が高い点も強力。 ポケモンしている場合、対象から超バクステ分の間合いを離して再召喚すると 直後に突進攻撃をして上手くいく事が多い。 MGバリア削り能力が異様に高く、芭蕉扇でMG防衛鯖を無力化し、天人菊で攻撃力は30秒間1.5倍。 MG強襲役としては最強級。 体力 1500 移動速度 110(相対比率) ラウンド終了時の維持コスト 40 AT1 全方位近接攻撃 威力75。気絶値が高い。のけぞり耐性あり。ヒットユニット数5 AT2 突進攻撃 直線上の複数の敵を巻き込む突進ダウン攻撃。ガークラ値が高い。仰け反り耐性あり。威力50×3。ヒットユニット数5。ヒットバック&吹っ飛ばない相手には4-5ヒットする事がある。 NCSkill「芭蕉扇」 敵一体を上空に跳ね上げ、一定時間強制的に戦線離脱させる。効果時間20秒。クールダウン30秒。攻撃で打ち落とすと下に落ちてくる。落下時に攻撃判定があり、敵味方関係なくダウンを奪える。威力10 ■ でいだーら【400・650】 上級■ 装甲 ┣ 有利:● 250% 40% ↑ 300% 50% ┗ 不利:▲ 50% 250% ★ 75% 500% ゴースト・マスターゴーストに対して強力な支配力を持つ上級装甲兵。 直接的な殲滅手段は無いが、相手マスターゴーストに辿り着いたらイズナの勝利。 直接的な殲滅手段を持たない故に、サーヴァントやマスターを発見しても進軍先のゴーストへ歩き続けるので、 相手MGの横まで到達すれば、ほぼMGに到達も確定。 相手ゴーストを引っくり返す点で攻めには向いている。 超巨大かつ、ほぼ死なないカカシとしての役割も持てる。 でいだら部隊の一点突破はかなり強い。 といっても、必要マナが1000を超えるので序盤に解除は不可能。 部隊編成が不十分だと、攻撃不能のでいだらだけ戦場に残るという意味の無い状況になってしまう。 敵を踏み潰し(威力30)ながら移動する。 棒立ちするよりも歩き続けた方が、通常の3倍の経験値を得られてお得。 歩き続けることによるレベルの増加、5倍弱点である法力兵は猫又ちゃんで封殺可能、 イズナの天人やお雪のスキルで防御力上昇可能、 ミニオン生成で集中砲火を避けるなど、 ゴースト補正がない時でさえ殺そうと思われても死ににくい。 ただし仰け反らないのが災いしてマスターに集中攻撃されたら落ちる。守ってあげよう。 進軍時に鯖を無視し歩き続けるが、 体力60%、30%までダメージを受けると 跪いて足を止めてしまう点には注意。 自軍支配ゴーストを進軍先にすることで、相手サーヴァントが防衛している前線を 無視して通過することができる「退却進軍(ゴーストスルー)」と相性が良い。 そもそもが叩かれやすいバグ技を更に生かしてしまう手法なので、意図的に使うか使わないかは使い手次第。 体力 3000 移動速度 75(相対比率) ラウンド終了時の維持コスト 100 AT1 近接支配攻撃 ゴースト、マスターゴーストのみをターゲットにして攻撃を繰り出す。威力400(+MGのバリアを0%に除去)アイテムやレベル等による攻撃力の変動無し。(MG、ゴースト共に体力は1000。ただしゴーストは鯖だと5倍のダメージ) ASkill 歩き 移動時の足元に攻撃判定が発生。進路の敵を踏み倒しダウンを奪う。威力30、ヒットユニット数5 PSkill ミニオン召還 敵から受けたダメージが蓄積すると、膝を着いて「でいだーらの使い」を召還する。その際、周囲の敵を複数巻き込んでダウンを奪う。威力10。ヒットユニット数10。体力1800、900で発動(一度発動すると回復してもそのラウンド中は再度発動しない)。スキル使用後、周囲に対して敵味方関係なく自動回復効果。効果時間10秒、1秒につき3回復。 ■ 麒麟【400・290】 上級↑ 射撃 ┣ 有利:● 175% 80% ★ 500% 50% ┗ 不利:■ 50% 300% ▲ 100% 250% 高速移動で敵を翻弄し、配置型攻撃や一定時間防御力を強化させるなど 多才なスキルを持つ。実は女性。 能力は、コストの安さの割には高い…という感じ。 特にマスター戦での妨害能力や援護能力はかなり高い。 しかし、下級鯖が近接・法力狩りが得意なので射撃兵を解除する必要性が薄く、 更に鯖同士の戦い、乱戦ではあっさりと死んでしまう性能なので役立てにくい。 低めの体力設定、被ダメの多い射撃兵、防御力の上がらない経験値バグ、 トライブ全体が乱戦下で相手の装甲兵を倒しにくい、 これらが相まってるのに、リーチの無い射撃攻撃を当てる為に前進したり、突進攻撃を行ったりして、 積極的に敵地に踏み込んでしまうのが死にやすい理由。 射撃攻撃に、何故か攻撃力上昇補正が加わる。 つまり天人菊と組み合わせることも可能で、射撃兵の対マスターの2倍補正も加わると 対マスターにお手軽高火力が狙える。 『木漏れ日』には高めの気絶値が付いている。 天狗同様、芥子坊主による連携を狙おう。 攻撃時に経験値が入らない「経験値バグ」持ち。 ただし『木漏れ日』使用時は経験値が入る模様。 体力 1000 移動速度 110(相対比率) ラウンド終了時の維持コスト 40 AT1「木漏れ日」 突進攻撃。直線上の複数の敵を貫通し、移動速度も速い。威力40。気絶値、ガークラ値が高い。のけぞり耐性あり。ヒットユニット数5 AT2 近接SHOT 射撃攻撃。弾が大きく隙が少なく連発可能だが射程距離が短め。威力50。ヒットユニット数3。飛び道具だが攻撃力上昇補正(天人菊やSドラ)が加わる。 ASkill「イバラワラジ」 設置型の攻撃を配置し、引っかかった敵は一定時間感電する。威力25×6。無属性(射撃属性でない)。設置物(相手のディスペルで消える)。存在時間15秒、クールダウン20秒 PCSkill「雷神の羽衣」 一定時間、対象一体の防御力が上がる。被ダメ0.5倍。効果時間 マスター15秒、サーヴァント30秒、クールダウン15秒、2体まで強化可能。 ■ お雪【400・390】 上級★ 法力 ┣ 有利:■ 500% 75% ┣ 不利:▲ 150% 200% ↑50% 500% ┗ お互いに有利:● 150% 150% お雪さん。 周囲の味方の防御力UP、凍結スキルを持ち、 イズナ鯖の貴重な対装甲へのアンチとして、大部隊の援護役として活躍する。 装甲処理+援護役であり、鯖殲滅役ではない。 基本とする遠距離攻撃の威力が低いのが主な要因。 遠距離攻撃は言わばブーメランであり、確実に貫通し往復する特性がある(『豆知識』)為、 低威力ながら最大6体を巻き込んだり同じ相手に2回攻撃が当たったりはする。 飛び道具ゆえに天人菊による攻撃力増加は機能しない模様。 反面、近接攻撃の攻撃力は異様に高い。 再召還する際、ゴーストの目の前で再召還すると一瞬でそのゴーストを支配できる。 MG強襲でも似たようなことが言え、近接攻撃を狙う時は、対象から一歩手前で再召還すると良い。 その後はマスター自身でお雪さんを対象に押し付ければ、しばらくの間は近接攻撃をし続けてくれる。 装甲処理にも利用可能。イズナが装甲兵を攻撃しつつ、そのまま近距離でスロットから取り出してもいいだろう。 近接攻撃はAIに任せると滅多に使わないかつ、一緒に戦う仲間は装甲兵処理やゴースト支配が苦手な場合が多いため、 この運用方法は頭に入れておいてあげよう。 状態異常も付加するが、効果時間が短すぎるのであまり気にしないで良い。 この技は天人菊の補正が加わる。 凍結スキル狙いで、対マスターの運用方法も十分有りである。 この種の中では防御力補正が緩めで、動けないマスターを裏からめくって大ダメージを与えることも可能。 イズナ本人がガークラが苦手で火力は出せる性能なので相性も良い。 クールダウンが短くスキル頻度が高い。このスキルの存在が攻撃頻度を下げていると言えるぐらい多用する。 体力が低く、敵マスターに見つかった場合はあっさり倒されてしまう為、マスターで守りたい。 近接攻撃を生かしたい為、マスターで回収と再召喚をして位置取りを気にしたい。 凍結スキルはマスター戦で機能しやすい。天人菊が機能する。進軍速度がかなり遅い。 色々あってイズナが持ち運ぶと良さ気。 攻撃時に経験値を得ることができない「経験値バグ」持ち。 体力 750 移動速度 80(相対比率) ラウンド終了時の維持コスト 40 AT1 近接多段攻撃 息を吹きかける。威力23×9。鈍足+攻撃速度低下。効果時間6秒。 AT2「白銀の涙」 貫通性のある往復型の飛び道具で、行きと帰りそれぞれに攻撃を行う。飛び道具の相殺強度が高い。アイギスフィールド貫通可能。威力30+30。ヒットユニット数3+3(往復で計6。1体に2回も可) NCSkill「凍てつきなさい」 敵一体を一定時間凍らせる。ガード不能+回避不能。効果時間 マスター2秒、サーヴァント8秒、クールダウン10秒凍結中は防御力1.5倍。 Pskill「手作り防寒オーラ」 周囲の味方の受けるダメージを0.8倍に軽減。 ミニオン ■ でいだーらの使い【サーヴァント召喚】 ■ 装甲 ┣ 有利:● 250% 40% ↑ 300% 50% ┗ 不利:▲ 50% 250% ★ 75% 500% でいだーらから生まれるミニオン。 高い機動性と連続攻撃で非常に好戦的。 最大40秒存在。ディスペル一回で除去。 ※レベル及び対マスターへの攻撃力補正:無し ※レベルによる防御力補正:無し 体力 440 AT1 連続近接攻撃 カンフーアクションスターばりの連続攻撃。威力15×3+35。最後の蹴りでダウンを奪える ■ だるま【スキル・150】 ★ 法力 ┣ 有利:■ 500% 75% ┣ 不利:▲ 150% 200% ↑50% 500% ┗ お互いに有利:● 150% 150% 最大30秒存在。ディスペル一回で除去。 イズナのスキルで召喚する、特殊能力に特化したミニオン。 敵単体の足を遅くしたり、金縛り攻撃を仕掛けて機動力を奪う。 マスター戦で活躍。 効果さえ付けてしまえばだるまが死んでも良し。 「達磨さんが転んだ」は石化付加の飛び道具攻撃。低威力ながらダメージも付いている。 石化効果はその飛び道具より若干広いリーチを持っていてガード不能なのだが、 だ、る、ま、さ、ん、が…という長い詠唱時間があることと、 詠唱完了時に相手を狙って飛び道具を放つのでなく、詠唱開始時に相手がいた方向に真っ直ぐ放つので、 その長い詠唱中に移動されて当てたい相手に当たらないことが多い。 更に攻撃技である関係上、サーヴァントは勿論、ゴーストも狙ってしまう。 これらの特性上、マスターに当たることはあまり無い。 もう片方の「ヌメ君召還」は鈍足付加のスキル。 こちらはダメージ無しのスキルなのでゴーストを狙うこともなく、ガード不能+回避不能。 効果時間も比較的長く、発動中はかなり足が遅くなるので強力。 ※レベル及び対マスターへの攻撃力補正:有り ※レベルによる防御力補正:有り 体力 300 AT1「達磨さんが転んだ」 予備動作後、自分の正面にいる敵を攻撃(飛び道具判定)+石化効果。飛び道具の威力10×3(距離が近い程ヒット数が増える)。ガード可能(石化はガード不能)。ヒットユニット数5。予備動作が長く、攻撃時に相手を狙わず予備動作開始時に相手がいた正面方向に飛び道具を放つ。石化の効果時間4秒。石化中の防御力上昇率は1.5倍。 NCSkill「ヌメ君召喚」 敵一体の移動速度を遅くする。ガード不能+回避不能。効果時間15秒。クールダウン15秒。 コスト表 解除コスト 召還コスト アンロック(秒) 維持コスト 移動速度*1 移動速度(目安)※2 河童 なし 210 - 10 32 110 猫又ちゃん 200 270 26 10 28 125 なまはげ 200 360 26 10 50 70 一旦木綿 200 100 26 10 32 110 天狗 400 450 67 40 32 110 でいだーら 400 650 67 100 48 75 お雪 400 390 67 40 44 80 麒麟 400 400 67 40 32 110 でいだーらの使い - - - - - - だるま - - - - - - ※注1 トリオラにて下側MGから5番ゴーストまでの時間。 1匹召還、待機後、移動を決定してから声(到着しました)を発するまでの時間。 マスターのブラストドライブなら7秒程度の距離。 測定誤差の目安±1秒。 ※注2 上記実測値において、ドリルやソードマンを100としたときの相対比率。 実測値に±1秒の誤差があると見て5の倍数で統一。あくまで目安値。 マスターのブラストドライブなら500±100程度。 名前 コメント