約 3,050,032 件
https://w.atwiki.jp/2jiseihaisennsou2nd/pages/222.html
じくりと心が痛んだ。 これで何度目なのだろうかと男は自身に問いかける。 至って平凡なサラリーマンをしていたはずだった。 そう、そのはずだった。 なのに何故か、ここ最近になって謎の鈍痛が心から離れてくれないのだ。 ベビーカーの中で眠る赤子を、それを押しながら慈母の笑みで赤子の寝顔を見つめる母を。 公園のベンチで周りなど気にせずに泣き叫ぶ赤子を、それを両手で持ち上げながら変な顔を作ってあやす母を。 ヒモでおぶられ、無邪気に手足を動かす赤子を、時折当たる手足に苦笑いをしながらも買い物を続ける母を。 満足気な顔で哺乳瓶よりミルクを飲む赤子を、腕の中にいるその体を空いた手で撫でる母を。 そして母と父に囲まれ、惜しみない愛を注がれながら無垢な顔で眠る赤子を。 街で見かけるたびに心に得も言えぬ痛みが滲み出てくるのだ。 何が原因かは彼も分かっていない。 親にトラウマがあったわけではない、齢26で結婚に焦る歳でもない。 カップルを見てもこの痛みが湧き上がらないことから、『赤子』というキーワードが関わっているのは分かった。 分かったが、そこで終わりである。 今も道を歩いてる最中で偶然見つけた親子に対して思わず胸を抑えてしまいそうな痛みが走った。 「僕は……どうなってしまっているんだ?」 最初は違和感程度だった痛み。 それが徐々に徐々に増してゆき、今となっては肉体に影響を及ばさんばかりに膨れ上がってしまっている。 深呼吸を数度して落ち着いた彼の目に、またしても乳母車の影が見えた。 またかと彼は少しだけウンザリしたような表情を浮かべる。 赤子は嫌いではない、むしろ好きな方だ。 しかし、何度も精神を絞るような痛みを与えられると疎ましく思う気持ちが浮かぶのも事実。 出来る限り関わらないようにして通りすぎよう。 わずかに早足となった彼。 父と母に囲まれたてはしゃぐ赤子を極力目に入れにように両親の脇を通り過ぎ―――― 「清子ったら本当に元気なんだからなぁ」 父親の朗らかな声が耳に飛び込む 「ッッ!ウウウウウゥゥゥゥ」 その瞬間彼を襲ったのはやはり痛みだった。 しかし、今までのものとは違う、頭が割れんばかりの痛みが彼を襲う。 心臓ははち切れんばかりに鼓動を打ち、脂汗が顔中に滲み、唸り声が漏れだす。 そしてフラッシュバックする光景。 ―――清子といいます。清い子と書きます。 自分の声で、自分の口調で、誰かが喋る。 その声色は嬉しげで、楽しげで、そして慈しみがあった。 まるで、我が子を思う父のように。 見覚えがない光景があたかも自分のものであるかのように流れこむ感覚。 「……じょうぶ、大丈夫ですか!」 遠くなる意識が急に呼び起こされた。 霞む視界が徐々に鮮明になってゆく内に見えたのは、今しがたすれ違ったばかりの父親の顔。 「すみません……立ちくらみがしたもので」 何度も安静にしているように呼びかけてくる彼を静止し、覚束ぬ足取りで歩き始める。 目的地は分かっている。 行かねばならぬ場所は分かっている。 何故そこに行かねばならないかは分かっていないが、行かなくてはならないという使命感だけは存在していた。 一向に良くならぬ体調に、足を引っ張られながらも彼は一度も休むことなく歩き続けた。 そして辿り着いたのは街の外れに存在している倉庫。 周囲には背の高い草が生い茂り、壁面のペンキは所々が剥げている粗末なモノ。 敷地への入り口に置かれたフェンスを乗り越え、扉に架かっていた鍵を近くに落ちていたブロックで無理やり破壊し、彼は倉庫の中へと入ってゆく。 「あ、あぁ……」 そこにあった物を見た瞬間、彼は全てを思い出した。 「そうか、僕は」 残してきた妻子、容赦なく命を奪いにくる戦場、臆病者と呼ばれようとも生き残ることを選んだ自分。 教え子たち、見捨ててきた同胞達、そして最後の決意、特攻という名の黄泉路へと飛び立っていったこと。 全てを、そう、全てを彼は思い出した。 零戦二一型。 最期を共にすると思われた戦闘機の姿を彼はただ呆然と眺めていた。 いつまでそうしていたのだろう。 時間が経つのも忘れて呆然としていた彼は、半ば衝動的に戦闘機のコクピットへと乗り込んでいた。 「なぜ……なぜ、俺は死ねなかった」 彼を知るものなら誰もが驚愕するであろう言葉が彼の口から漏れだした。 生きて家族の元へ帰る信念を持ち続けていた彼が初めて死を仄めかす言葉を吐いた。 そう言ったきり彼は操縦桿へと突っ伏し、またしても動きを止める。 またしても時が流れてゆく。 薄暗い倉庫は静寂に包まれ、時が止まったかのような様相を見せている。 「原寸大の零戦ですか、とても懐かしいものを見ました」 落ち着いた声が止まった時を動かし始めた。 宮部が顔をあげると、1人の少女が倉庫の入り口に立っていた。 「航空母艦、赤城です。空母機動部隊を編成するなら……じゃなくって。 貴方が私の提督(マスター)なのでしょうか?」 「赤城……だって?」 道着に赤い袴、胸当て。そして手にした弓と矢筒。 記憶とともに聖杯戦争の知識を得た宮部にはそれがアーチャーのサーヴァントであることが一目で分かった。 しかし、そんなものは彼にとってはどうでもよかった。 問題なのは彼女の名乗った「航空母艦赤城」という名、そして肩に備え付けられた見覚えのある甲鈑の姿。 「はい、一航戦赤城です!」 「すみません、僕が知っている赤城は人ではなく船だったはずなのですが?」 二度目の名乗りを経ても事態が飲み込めぬ宮部。 当の赤城はというと、それもそうでしたねと得心の行ったように手を叩き、自己紹介を始めた。 曰く、彼女は艦娘という艦艇が転生して生まれた存在であること。 曰く、彼女たちはあくまでも艦船が転生した存在であり見た目は少女なれど中身は人にあらざるものであること。 曰く、彼女たちが存在しているのは大東亜戦争が終戦してから遥か未来であること。 曰く、彼女たちは深海棲艦と呼ばれる異形と日時戦っていること。 「そうでしたか、あなたは今も戦っているのですね」 全てを聞き終えた宮部は、静かに声を出した。 彼女の話を疑う様子はない。 聖杯戦争に巻き込まれた今、空母が少女の姿をしていてもおかしくないのでは、そう思えたのだ。 「あの、見当違いでいたらすみません。もしかしてあなたは私の―――」 「申し遅れ失礼致しました。私、航空母艦赤城の元乗組員……宮部久蔵少尉であります」 宮部の口ぶりから感じるものがあった赤城は抱いた疑念を率直に話す。 彼女の予想は正しかった。宮部は赤城の艦載機のパイロットとして真珠湾攻撃からミッドウェー海戦までを戦ってきたのだ。 綺麗な敬礼をする彼がかつての戦友であったことを知り、彼女の胸に何か感慨のようなものが生まれる。 「あんまり堅苦しくならないでも大丈夫です、マスター。 それにしても、不思議な感覚ですね。私を看取った人と今、こうして同じ戦場で再会するとは」 「そうですね、私もそう思っております」 両者の口元に小さな笑みが浮かんだ。 楽しい話ではない。 辛いことも共有している2人。 それでも彼らは思い出話に花を咲かせた。 しばしの間、彼らの歓談は続き、ミッドウェー海戦の直前で終わる。 看取ったものと看取られて者という関係上、触れにくいのだろう。 宮部の気遣いを感じ取った赤城は、話を変えることにした。 別段当時の話を避けたいわけでもないが、厚意を無駄にするのも忍びないと思ったのだ。 そして、彼女が口にするのは当然の疑問。 聖杯戦争に赴いた人間には必ず尋ねられるであろう話題。 赤城は何気なく口にした。 「伺ってもよろしいでしょうかマスター、あなたは何を望みこの聖杯戦争に挑むのでしょう?」 空気が凍りついた。 その時宮部が浮かべた表情を見た赤城は、何故こんな質問をしてしまったのだろうかと後悔した。 元同僚、同じ戦場で戦った人間。 そんな彼が何を抱えて聖杯戦争に赴いたのかなど、分かるはずだった。 たとえ詳細は分からずとも、理解できるものはあったはずだった。 赤城の悔いを知ってか知らずか、宮部は言葉を発した。 「分からない……」 「分からない、ですか?」 分からない、そう呟いた宮部が小さくなって行く。 元々持っていた柔らかなそれが完全に消えてゆき、空虚さが生まれ出た。 赤城が咄嗟に聞き返した言葉に対し、宮部はポツポツと語り始める。 「私には一つだけ願いが有りました。 臆病者と周りからなじられようとも、これだけは絶対に果たさねばならない願い」 宮部久蔵は周囲より臆病者であると嘲笑われていた。 少しでも劣勢になるとすぐに戦場から離脱する臆病者。 あまつさえ、周囲にまで誇りでなく命を惜しめと吹聴して回る始末。 戦闘機乗りとしての実力だけは誰もが認めるものであれど、彼は物腰の柔らかさと、その事から周囲に軽んじられていた。 それでも宮部は周囲の言葉に耳を貸さずに自身のスタンスを貫き続けていた。 たったひとつの約束を守り抜くために。 「私は生きて家族の元へと帰りたかったのです。 松乃、妻とも必ず帰ると約束を交わしていました。 清子、娘を腕に抱いた瞬間、その望みはより強くなりました。」 軍人失格ですね、彼は自嘲気な笑みを浮かべた。 赤城は喉元まで込み上げてきた『そんなことはない』という言葉を飲み込む。 話の全てを聞かずに軽々しく否定できるものではない。 彼の背負っているものを知らずに答えが出せるものではない。 赤城の心情も他所に、張り付いた笑みを消し再び空虚さを纏い始めた彼が話を続ける。 「赤城さん、特攻隊というものを知っていますか?」 赤城の心臓が掴みあげられたかのように大きく跳ねた。 艦娘として現界してから、けじめとして先の大戦を調べている時に見つけた存在。 記述を読んで思わず本を取り落とすまでに手が震えた作戦。 まさか。 そんな考えも出ず、疑念を通り越して確信となった。 「私は、特攻隊の一員として出撃した直後にここに呼ばれたのです」 宮部の言葉は、赤城の予測を上回ることも下回ることもなかった。 当たっていてほしくない。彼女は心の底からそう思っていた。 そんな願望は脆くも崩れ去ることとなってしまう。 僅かに狼狽した赤城に構うことなどなく、宮部は言葉を紡いでゆく。 「実を言うと、生き残る好機はあったのです。 あの時、私はあの機体の故障に気がついていました。 きっと、このまま出撃すれば途中で着陸せねばならないことになると。 私はただそ知らぬ顔で故障した機体に乗り込めばよかったのです。 敵艦に体当たりをせず、翌日以降に希望を繋ぐことができると知りながら、私はその選択をしなかった。 私は最期には家族と生きる権利を手放したのです」 軽く息継ぎをし、彼は続けた。 「私は教え子の大石少尉に生きる権利を譲ったのです。死ぬ覚悟を決めてしまったのです」 なぜ、その選択をしたのかは語ることはない。 赤城にとって、それは理解できることであり、理解できないことでもあった。 全てを聞いてもきっとその答えは分からないのだろう。そんな確信もあった。 「家族は大石少尉に託しました。心配はありません。 彼は約束を果たしてくれる、そんな男だと知っています」 彼がようやく、自嘲ではない笑みを見せた。 しかし、そこにあるのは純粋な喜びや安堵でもない。 色々な感情をまぜこぜにして、それを表に出したら笑みになった。 そう形容するしか相応しくない表情であった。 「ならば、僕は何を願えばいいのでしょう? 僕に家族の元へ帰る権利があるのでしょうか、見殺しにした僚機に償いをしなくてもよいのでしょうか。 私が生きるための犠牲となった教え子を救わなくてもよいのでしょうか。 生還して特攻を成功させなければならないのでしょうか。 初めから大東亜戦争をなかったとこにする、それは許されることなのでしょうか? そもそも僕に生きる資格があるのでしょうか。 分からない……僕には分からないのです……」 分からない。 またしても彼はその言葉を呟く。 願いは確かにある。 願いはあるのだが、彼にはどうしてよいのかが分からなかったのだ。 必然、赤城にも彼が本当に望むことが分かるはずもない。 「大石少尉に別れを告げた時、私は確かに覚悟を決めていました。 最期に時に至るまで心は静かに澄みきり、微笑みすら浮かべられるのではないか、そんな心持であったのです」 あの時の彼は確かに覚悟を決めていた。 自身の気持ちはともかく、『いく』という意思だけはあった。 ですが、と血を吐くように彼は呟く。 「私は生き延びてしまった」 彼の覚悟は宙ぶらりんとなってしまった。 生き延び、あまつさえは何でも願いが叶うと言われる。 そのような状態で彼は何もかもを見失っていた。 いっそ、死の際に立った方が自身の本当の願いが浮き彫りになるのではないか。 そう思うほどに彼の心は擂り潰されていた。 「赤城さん。貴女は何故戦えるのですか? 僕は零戦から貴女が死んでゆく姿を見ました。 炎に囲まれ、爆風に巻かれ、そんな無残な姿を上空から見届けていました。 だから疑問に思わずにはいられないのです。 深海で静かに眠っていられたら、そうは思わないのですか」 「……私は"そういうもの"として生まれましたから。 民の、戦友の、大切なモノのために戦う、空母であった頃から艦娘になるまで抱き続けた不変の信念です。 それが私の矜持であるとも言えるでしょうね」 赤城は、いや艦娘はその一点でぶれることがない。 信念のもと戦い続ける。 宮部にとって彼女は太陽であった。 あまりに眩しく、近づこうとすると妬け死んでしまいそうな存在。 「その大切なモノを失い続けたとしても?」 宮部の質問に、赤城は僅かな躊躇すら見せず首を縦に振る。 「ええ、全てを失うまでは。いえ、全てを失ったとしても」 彼女は幾度も喪い続けてきた。 艦船だった頃の乗務員、僚機達、守るべきだった国民。 艦娘になってからの仲間。 喪った命を悼みながらも、彼女は戦うという行為を決してやめようとしない。 羨ましいですね。宮部がポツリと呟いた。 「そうやって信念を貫くことができない、できなかった――――」 「僕は……どうすればいいのでしょう?」 赤城はついに彼の苦悩に応えることができなかった。 彼女と共に戦った乗組員は、艦娘は強い意思を持って戦っていた。 彼もきっとそのそうな人間だったのだろう、赤城にもそれは分かる。 故に、その信念が崩された今、どうすればいいのか分からなくなっているのだろう。 それも理解できる。 だが、彼にかける言葉が見つからなかった。 彼女の前で弱音を吐く人間や艦娘が居ないわけではなかった。 が、彼ら彼女らが見せる弱みは断末魔の囁き。 赤城にも聞かぬことにする情けが、慰めの言葉と共に看取る優しさが無いわけではなかった。 そんな彼女でも、眼前に居る男に何を言うべきなのか分からなかった。 これからの存在している生きた屍にどのような言葉を掛けるべきなのか答えを出せなかった。 彼女は自分の無力さに臍を噛む。 「赤城さん、僕は――――」 【出典】艦隊これくしょん -艦これ- 【CLASS】アーチャー 【マスター】宮部久蔵 【真名】赤城 【性別】女性 【属性】秩序・善 【ステータス】筋力C 耐久A 敏捷C 魔力E 幸運C 宝具E 【クラス別スキル】 対魔力:E 魔術に対する守り。 無効化は出来ない。ダメージ数値を多少削減する。 近代の英雄である赤城は魔力に対する耐性を持たない。 艦娘が英霊に近似した存在であるといえども、魔術の無い世界の英霊は魔力への耐性を持ち得なかった。 単独行動:B マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。 艦娘は人の手から独立し、自身の意思で動き始めた艦船であるため、そこそこの単独行動スキルを得ている。 【固有スキル】 艦娘:A 軍艦より転生した存在であることを示すスキル。 その存在故に宝具でありながら英霊であるという特異な性質を持っている。 外見は少女ながら、その身体能力は人間とは比べ物にならない。 また、高速修復材(ここでは魔力で代用する)などを用いることで瞬時に回復することも可能。 奇襲 B 真珠湾攻撃に加わっていた史実より。 初撃時のみに同ランクの気配遮断と同程度の気配遮断能力を得る。 逆に通常時などには能力を発揮することがない。 なお、真珠湾攻撃が奇襲になったのは幾つかの要因が重なったゆえの結果的なものであり、赤城自身はこのスキルを好いていない。 水上戦:A 彼女たちは本来は海上で戦うために生まれた存在であり、故に水上戦ではランクが1上昇する。 自己改造:B 本来ならば、自身の肉体に別の肉体を付属・融合させるスキルであるが、空母である彼女は肉体ではなく資材を自身の体に融合させる。 それによって改造や近代化改修を行い、ステータスを上げることができる。 【宝具】 『正規空母 赤城』 ランク:E 種別:対軍宝具 レンジ:10-99 最大捕捉:100人 艦娘としての特性ゆえに彼女自身が宝具として扱われている。 空母である彼女は艦載機を飛ばすことによって攻撃や索敵を行うことができる。 艦載機は人間体となった彼女のサイズに合わせて小型化している。 なお、喪った機体は魔力によって比較的低コストで補充が可能。 彼女の艦載機は『零式艦戦21型×18』『九九式艦爆×18』『九七式艦攻×27』 宮部久蔵の搭乗機であった『零戦二一型』も離陸させることが可能である。 その際にサイズが縮むこともなく、魔力が付加されるためサーヴァントにダメージを与えることも可能。 大破しても魔力で修繕することができるがパイロットは宮部自身となっている。 また、彼女は多大な魔力を消費することで『改造』し赤城改になることができる。 改造を行うとステータスが上昇するが、一般人の宮部の魔力量では不可能であり、令呪によるブーストなどが必須である。 【Weapon】 『無銘』 人間体となった赤城の持っている弓。 赤城はこれにより艦載機を射出している。 【人物背景】 当初は戦艦として製造されたものの、ワシントン海軍軍縮条約を経て空母へと改造される。 1925年4月22日進水。 近代化改修を経て真珠湾攻撃に参加し多大なる戦果を上げる。 が、ミッドウェー海戦において大破炎上。味方艦によって雷撃処分され軍艦としての生涯を終えた。 その後、艦娘として転生し新たな提督の下で深海棲艦と戦い続けている。 性格は温和であるが、慢心しがち。 資材をやたらと食う(実際は彼女以上に資材を要する艦娘もいるが)ことから二次創作では大食いキャラとしてネタにされることもしばしば。 【基本戦術、方針、運用法】 水上戦が真骨頂であるが、聖杯戦争においてその条件をみたすのは厳しいのが辛い。 アウトレンジからの攻撃を得意としているので、艦載機を用いて相手を近づけずに自身の間合いで戦い続けるのが肝か。 【マスター】 宮部久蔵@永遠の0 【参加方法】 何らかの方法で『ゴフェルの木片』を入手。 【マスターとしての願い】 ??? 【weapon】 零戦二一型 【能力・技能】 軍人として日夜鍛え続けた肉体があるが、超人たちには敵わない。 彼の真骨頂は誰もが「エース」と認める程の操縦技術にある。 【人物背景】 第二次世界大戦時の旧大日本帝国軍人。 大体本文で書いたからそっち、欠けてる部分は原作を参照して頂ければ 【方針】 ???
https://w.atwiki.jp/foresanc/pages/715.html
トーチャー {「もええええろおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!うNUUUうううううUUUURAああああAAAAもおおおおおおお!!!!!!!!!MOえEEEえろおおおおOOOOOOOおおおおおおおおおおお!!!!!!!」 }; 概要 妖樹の一種。 人間の手で伐採され、松明にされた樹が苦悶と憎悪の果てに魔物となったもの。 炎に焼かれのた打ち回りながらも周囲の者も無差別に焼き尽くす危険なモンスター。 外見は二本足を生やしたハニワ顔の巨大な松明。 元が霊樹のものは特に能力も知能も高くなる傾向にある。 ダメージを受ければ受けるほど頭上の炎は勢いを増し、それにつれてトーチャーの魔力も上昇していく。 技・魔法 暴走 走り回って相手を吹き飛ばし踏み潰して攻撃する。 ファイアカクテル 自然魔術の一種。 相手の足元から火柱を発生させて攻撃する。 ファイアストーム 自然魔術の一種。 猛烈な熱風を全方位に放ち攻撃する。 ソーンバインド 自然魔術の一種。 相手の足元からイバラを伸ばし、拘束する。 経歴 2007年7月27日魔獣討伐なりチャ 林に生息する魔物として登場。 一行と交戦し水を浴びても大ダメージを受けながらパワーアップするなど炎系モンスターの型に当てはまらない特徴を見せたが最後はエヴェリーによって逆に焼き尽くされて倒された。 由来 不明。 「Torch(松明)」+「er」で「Torcher(松明をするもの)」か? 余談 元ネタは「ロマンシングサガ2」および「ロマンシングサガ3」に登場する同名のモンスター。 密かに作者お気に入りのモンスターの1つ。
https://w.atwiki.jp/nanohass/pages/3521.html
先頭車両に降り立ったスバルとティアナは 当初の予定通り中央車両を目指していた。 新型ガジェットの激しい抵抗が二人の行き先を阻もうとする。 だが──── 「あくまで迎撃に徹するっていうんなら好都合だわ」 ティアナが軽く下唇をなめる。 「スバル、最大火力でぶっ放すからそれと同時に突入よ」 「OK! まかせてティア」 確かに敵のAMFは強力だが、 今のところ自分達が現在の交戦位置から進まないうちは積極的な攻勢に出てこない。 ならばAMFの効果範囲外からとびきり上等な一撃をご馳走して一気に片をつける。 ティアナの魔力が集中したクロスミラージュがガジェットに向けて極上の弾丸を放つ。 「ヴァリアブルシューーーーーーーーーーート!!」 多殻で構成された魔力弾がガジェットに襲い掛かり そのすぐ後ろをスバルが追う。 「行くよ! マッハキャリバー!!」 『Wing Road』 ウイングロードが形成され、スバルとヴァリアブルシュートは一直線にガジェットへと向かう。 光条がスバルを狙うが、ヴァリアブル・シュートに相殺される。 新型ガジェットの動作は速いが、その大きさ故にこの車両内では的同然だ。 ヴァリアブルシュートの回避に失敗して直撃を食らったガジェットの目の前に 右拳に魔力を集中させたスバルが姿を現す。 「いっけぇぇぇぇ! リボルバァァァァキャノン!!」 ヴァリアブル・シュートが直撃した箇所に拳を叩きつけるスバル。 普通に攻撃されたのならば、スバルの拳を持ってしても簡単に破壊できない装甲だろう。 だが直前に攻撃を受け、脆くなった箇所に直接打撃を食らえば いくら新型ガジェットといえど耐えられるわけは無い。 拳が内部に突き刺さり、ガジェットの機体が悲鳴を上げる。 苦し紛れのように右腕を振るうが、スバルはそれを素早くかわして背後に回ると さらにもう一撃、反対側から拳を叩き込む。 追い討ちの一撃が致命傷となったのか、沈黙するガジェット。 「やったねティア!」 「スバル、浮かれない。任務はまだ終わってないんだから」 はしゃぐスバルに釘をさすティアナ。 それにしても、とティアナは考える。 結果としてあっさりと倒すことが出来たが もしも考え無しに突撃して乱戦になっていたら正直危うい相手だったろう。 だが、まずは相手の能力と行動パターンを見極める。 それを実行できたことが早期のガジェット破壊に繋がった要因と言えた。 (敵がどういう行動をしてくるかを予測した指揮をする……) 頭にあったのは訓練での敗北後にジルグから聞いた言葉だった。 だが今、当の本人は…… ティアナは頭を振ってジルグの事を頭から消す。 なんにしてもまずは任務を無事に成功させなければ。 「行くわよスバル!」 「了解!」 一気に中央車両に向かう二人。 途中で散発的な抵抗を受けるが、先程の新型ガジェットではなく 今まで訓練で相手をしてきたタイプだ。 一気に蹴散らしながら中央車両へと雪崩れ込む。 「あたしたちのほうが速かったね」 「そうみたいね、でも……」 中央車両のレリックが置かれているであろう場所の前に二つの人影があった。 「新型、やられちゃったみたいだよ?チンク姉」 赤髪の少女が自分より背の低い銀髪隻眼の少女に話しかける。 「侵入時間を考えると予想より早いな、よほど高ランクの魔術士か」 それとも、と言葉を続ける。 「戦巧者か──」 「!!」 とっさに左右に跳ぶスバルとティアナ。 高速で接近した赤い髪の少女──ノーヴェの突きを間一髪でかわす。 「ッ早いッ!」 「スバル!右!!」 ティアナの言葉に反応し、反射的に後ろへ跳ぶスバルの目の前を通りすぎてゆくナイフ。 もし一瞬遅ければ…… スバルは背筋がゾクッとするのを感じる。 赤い髪の少女はスバルのマッハキャリバーに似た装備を身につけている。 恐らくはスバルと同じ近接格闘を得意とするタイプだろう。 銀髪の少女は投げナイフを使うようだが、さっきの赤髪の少女とのやり取りからすると 彼女より格上の存在なのだろうか? だとすれば個々の能力では敵わない可能性が高い。 再び背中を合わせ、スバルがティアナに問う。 「どうする?」 「厄介ね……」 ティアナの頭の中では彼我の戦力と自分達の勝算を上げるための計算が猛スピードで行われている。 戦闘スタイルの似たタイプのスバルをノーヴェに当てるか? 否、今のスバルではあの相手に一対一の勝負はリスクが大きすぎる。 それに銀髪の少女──チンクの能力もわからない状態で素直に分散して挑んでも おそらく勝率は限りなく低いだろう。 ならばどうするか……? 理想を言えば2人掛りで一人ずつ倒せればよい。 だが、目の前の相手が易々と乗ってくれるだろうか? いや、乗らせるしか自分達に勝ち目はない。 (スバル…) 念話で作戦をスバルに伝える。 (いや、でもそれってちょっと危なくない…? それになんか卑怯と言うか……) (こうでもしないとこの2人には勝てないわよ。 それに自分のプライドと任務の成功とどっちが大事なの) (うう……了解) 「さて、そろそろ来るか?」 チンクの挑発的な物言いを合図にスバルとティアナが動いた。 だが向かったのは見当違いの方向だ。 「!?」 スバルが車内においてある荷物を掴み、片端から天井の方に投げつける。 「行け!」 それはティアナのクロスミラージュから発射された魔力弾に当たり角度を変え、 チンクとノーヴェへと向かう。 「何をするかと思えば……」 つまらない手だ、そう言いたげなチンクの目の前に立ったノーヴェが 迫る荷物を叩き落そうとした。 「もういっちょ!」 「なに…?」 再びスバルは2人に何かを投げつける。 「小細工してんじゃねぇ!」 最初に投げられた荷物を叩き落したノーヴェがその『何か』も叩き落そうとする、が クロスミラージュにより打ち抜かれたそれ──消火器が爆発してチンクとノーヴェの視界を奪う。 「めくらましか!」 だが、チンクは冷静だ。 下手に動いて不意打ちなど食らっては笑えない。 予想通りノーヴェを狙う影が頭上に現れた。 「まずはその足を止めさせてもらうわ!!」 ティアナがノーヴェの足元を狙い、クロスミラージュを連射する。 「ハッ! 見え見えなんだよ!!」 足元に向かう魔力弾を避けると同時にノーヴェがティアナに向かって跳ぶ。 「!!」 驚愕の表情を見せるティアナ。 そしてノーヴェがティアナに拳を叩き込む。 ティアナはシューターであり近接格闘は苦手だ。 何とか攻撃をガードするも吹き飛ばされる。 「フン! つまらない手を使うから……」 そこまで言ったノーヴェが何か違和感を覚える。 相手がいくら体重が軽い少女と言っても今の手応えは軽すぎる。 まるであらかじめ食らうことを予想していたかのように…… ハッと下を見る。 ティアナに気を取られた数瞬の隙に ノーヴェの真下に魔力を拳に集中させて滑り込んだスバルが現れていた。 「一撃必倒……」 「やばっ!!」 「ディバイン……バスタァァァァァァァァァ!!」 激しい魔力の奔流がノーヴェを包み、中央車両の天井に大穴を明ける。 ディバインバスターを放ったスバルは 間一髪でチンクのナイフをかわして大きく転がりながら距離をとる。 「ティア!大丈夫!?」 「イタタ……あんまり大丈夫じゃないけどね…でも」 多少強がった笑みをスバルに向ける。 「来るとわかってればなんとか耐えられるものよ」 つまりあの驚きはティアナの演技である。 数瞬でも時間を稼ぐことで、なんとかノーヴェの油断を引き出したのであった。 もちろん被弾してくれれば足が止まるのでスバルの攻撃を より確実に当てることが出来たのだが… わかってても痛い思いをするのはごめん蒙りたかったがこの際仕方が無い。 ティアナは用心深くクロスミラージュを構え直し、煙幕の向こうの様子を伺う。 だが─── 2人の間に飛び込んでくる影。 最初と同じ様に横っ飛びに回避する。 「あっぶねー…意外とやるじゃん」 そこには消火器の粉末で少し顔と身体を煤けさせたノーヴェの姿があった。 「やっぱり小細工は小細工だったみたいね……」 「まぁそういうことだな」 落ち着き払った顔でチンクが応じる。 「いやぁ、でも結構危なかったぜ」とノーヴェがカラカラと笑う スバルがディバインバスターを放つ瞬間、 チンクはスバルに攻撃し、僅かながら体勢を崩した。 軌道がずれたディバインバスターを(それでも直撃コースに近かったが) ノーヴェは自身の固有能力である限定空戦能力を用い 無理やり自身の位置を動かすことで辛うじてディバインバスターの直撃を回避したのだった。 「さ~て、ここからどうしようかしら?」 外見こそ平静に保って見せているものの ティアナは内心で必死に戦力計算をしていた。 奇襲は一度行われればその効果は失われる。 そして自分達はその機を逃してしまった。 「なかなかやるな? 今度は正面勝負といこうじゃねーか!」 言いながらスバルに攻撃を仕掛けてくるノーヴェ。 「クッ!」 動揺を隠せないスバルだが、なんとかノーヴェの攻撃をブロックする。 「スバル!」 「お前の相手は私がしよう」 ティアナが身を翻すと同時に立っていた場所にナイフが突き刺さり、小爆発を起こす。 「この車両を壊してレリックを破壊するわけにいかない 手加減してやるからありがたく思いなさい」 そう言いながらも立て続けに飛んでくるナイフを ティアナは必死に至近距離で撃ち落とし、かわす。 だが、互いの力量の差は明白である。 みるみるうちに劣勢へと追いやられるスバルとティアナ。 さすがに列車を破壊してレリックを傷つけるわけにはいかないからだろう。 明らかに手加減をされているのがわかるが、 それでも劣勢は変わらず、むしろ悪化する。 「くっ、スバル! いったん下がるわよ!!」 「で、でも!」 「でもじゃない! 今のわたし達二人の手に負える相手じゃないわ!」 隙を見てスバルを引っ張り、ティアナは前の車両に身を隠した。 ひとつ前の車両に後退し、ギリっと奥歯を噛み締める。 「とにかく…なんとか断続的に牽制してあの2人を列車外に出さないように…… それでエリオやキャロ、なのはさん達が合流したところで一斉攻撃を仕掛けるしかないわ」 「くぅぅ……!」 スバルも頭が悪いわけではない、ティアナの言うことが正論だと言うのはわかっている。 だが、やはり『負けた』という感情は認めたくない。 相手の後退を見たチンクは少し感心したように呟いた。 「ただの猪かと思ったけど……結構冷静に状況分析が出来てるのね」 「つまんないな、あのまま向かってくればすぐ潰せたのに」 つまらなそうに呟き、スバルが空けた大穴の下で日光を浴びてブラブラと歩くノーヴェ。 おそらく相手は『あの』高町なのはやフェイト・T・ハラオウンの合流を待って 再びこちらに仕掛けてくるつもりだろう。 そうなると厄介だが、既に自分達を回収する為のガジェットはこちらに向かわせている。 先程の相手が牽制を仕掛けてくるかもしれないが 幸い後側の車両からの援軍はまだ来る気配が無い。 後方の車両内にいるガジェットをこちらに呼び寄せて相手をさせればよいだろう。 既に勝負は決まった。 チンクもノーヴェもレリックの奪取成功を確信していた。 ───だが チンクもノーヴェもまだ気づいていなかった。 中央車両の上空、輸送ヘリの足場に足を掛け 不敵な表情で二人を見下ろす赤い髪の死神の存在に…… 前へ 次へ
https://w.atwiki.jp/infinityclock/pages/33.html
☆プリンセス・デリュージ 夢を見ていた。 嫌な、胸糞の悪い夢だった。 夢の舞台は日本ではなく、どこかの外国。 多分、今からそう遠い昔でもない時世が舞台であったと思う。 ぐっしょりと汗で濡れた衣服の感覚が、夢の中で浴びた血糊を思わせて具合が悪くなる。 サーヴァントを使役するマスターは、時折英霊の生前の記憶を夢に見ることがあるという。 だとすると、あの夢は「彼」の記憶だということになる。 なんとなく、彼が自分のサーヴァントとして召喚された理由が分かった気がした。 要は、自分達は「失った」「奪われた」側なのだ。 あの食えない飄々とした雰囲気を醸すアーチャーも、かつては幸せな暮らしに甘んじていたらしい。 それをある日、強大なものによって奪い取られた。 大切なものを目の前で壊され、殺された、その光景こそが彼のルーツになっているのだろう。 それでも、デリュージは自分のサーヴァントを好ましく思えない。 聖杯を勝ち取るため、そこに協力関係は必要不可欠であるということは無論理解している。 だがそれを差し引いても、アーチャーはどうにも心から信を寄せたくないタイプの男だった。 顔立ちも言動も柔和だが、その端々から形容しがたい胡散臭さが滲み出ている。 戦いが終わるまで、絶対にデリュージはアーチャーに気を許すことはしないと決めていた。 それは今でも変わらない。 あの神父は、きっといざとなれば平然とデリュージを切り捨てる。 自分の目的のために、一時はマスターと呼んだ仲間を見捨てることが出来る。 その性根は裏を返せば、戦力として非常に有能なことを意味している。 つまらない良心や様式に拘らず、柔軟にその場面を勝ちへ導くことが出来る人物だ。 聖杯を堅実に狙う上では、一番望ましいカードと言ってもいい。 だからこそ、デリュージは彼を信用しない。 それこそが、彼女なりのアーチャーという戦力を最大限に活かすための策だった。 絶対に使い捨てられるわけにはいかない。 デリュージには、聖杯を使わなければ叶えられない願いがある。 どんな魔法を持ってきても叶えられない、唯一無二の望みがあるのだ。 敵のみでなく味方にも気を張らねばならない、というのは存外疲労の募るものであったが、出来なければ自分が詰むだけだ。 「おや、お目覚めになられましたか。マスター・デリュージ」 寝室の扉から、見慣れた金髪の笑顔が覗いていた。 恐らく万人に人当たりのよい人物という印象を抱かせるだろう風貌。 デリュージ以外に、彼の素性を知っている人物は……今のところ、いない。 この世界でのプリンセス・デリュージ――青木奈美という少女は、孤児という扱いになっている。 何年も前に身寄りを無くし、町の教会で保護され、養われている。そういう「設定」だ。 全てを失って戦う自分への皮肉じみた役柄に、唾の一つも吐き捨ててやりたい気分になった。 「……今、何時ですか」 「もうじきお昼になります。休日とはいえ、少しだらけ過ぎですよ」 軽口を無視し、のそりとベッドから起き上がった。 部屋の入口に立っている長身の神父こそが、デリュージのサーヴァント、アーチャーだ。 一口に、英霊らしからぬ人物だった。 別に大仰な弓を持っているわけではない。 雰囲気だけなら奸計に長けたキャスターかアサシンのクラスと言われた方がまだ信憑性がある。 「昼食はどうしますか?」 「今日はいいです」 「そうですか。それは残念。美味しいサンドイッチが冷蔵庫にあったのですが……」 「アーチャー」 声のトーンが変わったのを自分でも感じる。 それを彼も察知したのか、柔和な雰囲気が影を潜めた。 「聖杯戦争は現在、どういう状況ですか?」 「本格的な開戦には未だ至っていない――良くも悪くもまだ「待ち」の段階。 私は前線で八面六臂の活躍が出来るようなスペックはしていませんので…… 悪戯にこちらの人相を周知されるよりかは、時が来るまで極力は裏方に徹した方が良いでしょう」 アーチャーの言い分は至極もっともだ。 デリュージも頭ではそう理解していたが、しかしやはり拘泥たるものを抱かずにはいられない。 焦っていると自分でも分かる。 焦ってもどうにもならず、ただ自分の首を絞めるだけだということも承知している。 それでも、こればかりは如何ともし難かった。 プリンセス・デリュージは冷静ではない。 失ったものを取り戻せる好機に恵まれたことが、彼女の平静を狂わせている。 「急いては事を仕損じますよ、デリュージ」 「分かっています」 そんなこと、言われるまでもなく分かっている。 事を仕損じるなどということは絶対にあってはならない。 そう、絶対に。 こんな機会は二度と巡ってこない。 「私も、貴女も。 決して聖杯を逃すわけにはいかない――なればこそ、慎重な立ち回りを怠ってはいけません。 虎視眈々と時を待ち、狩るべき時に狩る。戦とは何時の時代も、そのようにして進めるものです。 特に、我々のような者の戦争は」 デリュージも、アーチャーも、力だけで全ての敵を押し潰すような芸当は出来ない。 だから策に徹する。 そうして聖杯に辿り着く。 それでもって、最後には――必ず聖杯を獲る。 デリュージは決意新たに唇を噛み締めた。 それから、怜悧に覗く神父の眼光と視線を交錯させ、夢の内容を思い出した。 今までに出会った、どんなものよりも恐ろしく見えた黄金の男。 それに付き従う火傷顔の女、無機質な男、白い少年。 少年の銃が子どもを虐殺した。 血が飛沫し、肉が飛ぶ。 それを、どこか枯れ木のような神父が眺めている光景。 目の前の彼は、とてもではないがあの草臥れた印象とは無縁の若さだ。 しかしきっと、あの神父が彼なのだろう。 人間が魔法少女になるように。 彼も何かに憧れ、なり変わったのだろうか。 そんな益体もないことを考えながら、プリンセス・デリュージは堪らず視線を背けた。 ◇ 青木奈美。 プリンセス・デリュージ。 魔法少女としての彼女がどの程度やれるのかを、アーチャーは未だその目で見たことはなかったが、少なくとも一介の魔術師程度に遅れを取るようなことはないだろうと推測する。 何よりも、目が違う。 あれは修羅場を掻い潜り、覚悟を決めたものの目だ。 生きた時代柄、そして職業柄、ああいう目をした人間に出会うことは度々あった。 そういう存在が集ったのが、アーチャー……ヴァレリア・トリファが名を連ねた騎士団。黒円卓だ。 (聖遺物の使徒に肩を並べるほどの奮戦を期待するのはいささか酷ですが、申し分はないでしょう。 むしろ今危惧すべきは彼女の暴走だ。強い少女だが、だからこそ私が手綱を握らねばならない) もしも手に余ると感じる時が来れば、その時は鞍替えも視野に入れるとして。 少なくとも今のところは、代えのマスターを探す必要はないだろうとアーチャーは踏んだ。 きっと自分は運がいい方に部類されるのだろう。 覚悟はあり、願いに貪欲で、力もある。 そんなマスターを引いておきながら、これ以上を求めればバチが当たる。 「そういえば、先ほど私を見つめていた時の彼女の目――」 あれは、複雑な心境を滲ませた目だった。 これまでデリュージは自分を警戒の目でしか見ていなかったと記憶しているが、果たして何故。 「ああ……」 そういえば、契約したサーヴァントの過去を夢で見ることがある、という話があったか。 だとすると、彼女が何を見たのかは大方察しがつく。 ヴァレリア・トリファという英霊の根底と来れば、己が最も忌むあの日の記憶に違いあるまい。 「いやはや――これは、お恥ずかしい物を見られてしまいましたね」 となれば、彼女も理解したことだろう。 ヴァレリア・トリファが何を聖杯に願うつもりなのか。 何がきっかけとなり、邪なる聖人(クリストフ)という存在が生まれ出たのかを。 その通りだ。 自分と彼女は、絶対に聖杯を手に入れなければならないという一点で共通している。 かつて奪われたものを取り戻したいという願いも同じだ。 そして、それが揺らぐことは決してない。 聖餐杯は壊れない。 聖人はただ、黄金の器で唄い続ける。 あらゆるものを破滅へ導く、邪なる説法を。 【クラス】 アーチャー 【真名】 ヴァレリア・トリファ@Dies irae 【ステータス】 筋力E 耐久EX 敏捷E 魔力A 幸運D 宝具EX 【属性】 混沌・悪 【クラススキル】 対魔力:B 魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化する。 大魔術、儀礼呪法等を以ってしても、傷つけるのは難しい。 ただし、後述の宝具によってこのスキルは上塗りされている。 【保有スキル】 エイヴィヒカイト:A(―) 人の魂を糧に強大な力を得る超人錬成法をその身に施した存在。 聖遺物(この場合は聖人の遺品ではなく、人の思念・怨念・妄念を吸収した魔道具のこと)を核とし、 そこへ魂を注ぐことによって、常人とはかけ離れたレベルの魔力・膂力・霊的装甲を手に入れた魔人。 エイヴィヒカイトには四つの位階が存在し、ランクAならば「創造」位階となる。 精神感応:-(A) 超能力。またの名をサイコメトリー。 これによりアーチャーは相手の本質を手に取るように理解することが出来る。 対象と同調することで対象自身も忘れ去り、心の底に沈めている真実すら抉り出せるという強力なものだが、現在彼は自らの肉体ではなく他者の肉体を使用しているため、このスキルは失われている。 貧者の見識:A 相手の性格・属性を見抜く眼力。 言葉による弁明、欺瞞に騙されない。 扇動:A 他人を導く言葉や行い。 個人に対して使用した場合には、ある種の精神攻撃として働く。 偽装:D 実体化していてもサーヴァントであると感知されない。 ただし一度でも正体が割れた場合、二度と作用しなくなる。 【宝具】 『黄金聖餐杯(ハイリヒ・エオロー)』 ランク:EX 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:- 愛すべからざる光――数百万の魂と恐怖を吸収したラインハルト・ハイドリヒの肉体。 アーチャーの現在使用している身体そのものであり、攻撃力こそ然程でもないが、究極と呼ぶべき防御力を持つ。 対物理・対魔術・対時間・対偶然と肉体にはあらゆる防壁が施されており、まさに単純な理屈故に穴がない無敵の鎧。 同ランクの宝具であれ突破不能の鎧だが、超える方法が三つ存在する。 無敵の耐久力を超える攻撃を加えること、防御力を無視して対象を終焉させる幕引きの拳、そして後述する究極の矛を抜いた時に生ずる鎧の隙間を狙うことである。 もっとも一つ目の方法は火力に特化したサーヴァントであれまず不可能な次元で、二つ目も事実上論外。必然的に、アーチャーを倒すにはマスター狙いに絞るか、宝具使用後の隙を狙う以外にはない。 『神世界へ翔けよ黄金化する白鳥の騎士(ヴァナヘイム・ゴルデネ・シュヴァーン・ローエングリーン)』 ランク:A++ 種別:対人宝具 レンジ:1~100 最大捕捉:1 ラインハルト・ハイドリヒの聖遺物――かつてかの聖人を貫いた、『聖約・運命の神槍』を限定召喚する。 本来聖槍は規格外中の規格外でラインハルト以外に扱える代物では到底ないが、彼の場合「自分はラインハルトである」という狂信を具現化することで、一時的に不可能を可能としている。 とはいえ自在に使いこなせるわけではなく、召喚した聖槍をただ矢のごとく射出するのみ。 だがその威力はあまりにも絶大で、召喚された聖槍は距離と空間を無視し、概念的に存在するものすら破壊可能。 直撃などしようものならば、どうなるかは想像に難くない。しかしマスターにかかる負担も必然的に大きなものとなるため乱発は控えるのが吉だろう。 また、聖槍召喚時は黄金聖餐杯の防御が働かず、アーチャーの魂が完全に無防備になるため、この瞬間こそが無敵の守りを 突き崩す唯一の隙となる。 【weapon】 徒手空拳 【人物背景】 聖槍十三騎士団黒円卓第三位、ヴァレリア・トリファ=クリストフ・ローエングリーン。 61年前のベルリン以降現世に留まった団員をラインハルトに代わって統率し、黄金練成を成し遂げる儀式を遂行する役目を持つ狂気の司祭。 平常時での物腰が非常で柔らかで正に聖職者と言った風の人物だが、狂的なまでの愛を内に秘め、そのために様々な陰謀・策謀を巡らせ外道的な手管を用いて暗躍する。 元は東方聖教会の司祭であり、本名はヴァレリアン・トリファ。 霊的感応能力を持っていたために他者と真に理解し合うことができず、そんな中でラインハルトとメルクリウスに見出され騎士団に勧誘される。 その後双首領のあまりの恐ろしさに騎士団を脱走して孤児院を作り孤児たちと暮らしていたが、数ヶ月後騎士団によって発見され、ラインハルトに逃げた代償として生贄に捧げる孤児十人を選べと命じられ、彼は当時劣等と蔑まれていた人種の子どもを選び惨殺させ、挙句騎士団に連れ戻されてしまう。 これをきっかけに、彼はラインハルトへの生贄として城の一部になった子供たちを救うべく騎士団に参加する。 【サーヴァントとしての願い】 子供達の救済。 【マスター】 プリンセス・デリュージ@魔法少女育成計画ACES 【マスターとしての願い】 ピュアエレメンツの復活 【weapon】 三叉槍 【能力・技能】 固有魔法「氷の力を使って敵と戦うよ」 触れたものを凍らせることが可能。凍らされれば並外れた腕力の持ち主である魔法少女さえも動けない。 また、人造魔法少女であるため変身や力の使用に特殊な手順が必要となる。 【人物背景】 人為的に生み出された人造魔法少女の一人で、かつて「ピュアエレメンツ」と呼ばれた魔法少女達の生き残り。 【方針】 聖杯を狙う
https://w.atwiki.jp/talesofdic/pages/23671.html
アーチャー:ランクB(あーちゃー:らんくB) 登場作品 レジェンディア 種族 人族 備考 - レベル 24 HP 2882 攻撃力 防御力 知性 命中 回避 重量 中量級 攻撃属性 - スカルプチャ - 経験値 ガルド 216 属性耐性 - 状態異常耐性 - アイテム アイテム:(%)アイテム:(%) 出現場所 艦橋前平原(MS) (※基準は戦闘ランクふつう アイテムの数値は落とす確率) 行動内容 ボウガンから矢を放って前方の相手を攻撃する。 ボウガンから矢を3連続で放って前方の相手を攻撃する。 総評 艦橋前平原の強敵エリアに出現するボウガンを装備したクルザンド軍兵士。 紫服のアーチャー。 たまに3連射してくることもあるが、特に強い敵ではない。 ▲ 関連リンク 関連種 レジェンディア アーチャー:ランクD アーチャー:ランクA アーチャー:ランクS
https://w.atwiki.jp/sysd/pages/3164.html
フューチャー 本店:東京都品川区大崎一丁目2番2号 【商号履歴】 フューチャー株式会社(2016年4月1日~) フューチャーアーキテクト株式会社(2007年1月~2016年4月1日) フューチャーシステムコンサルティング株式会社(1989年11月28日~2007年1月) 【株式上場履歴】 <東証1部>2002年6月21日~ <店頭>1999年6月22日~2002年6月20日(東証1部に上場) 【合併履歴】 2007年1月 日 ウッドランド株式会社 【沿革】 平成元年11月 鹿児島県鹿児島市に、オープンシステムのコンサルティング業務を主目的として、フューチャーシステムコンサルティング株式会社を設立。 平成2年9月 東京都中央区に本社(東京オフィス)を移転。 平成4年5月 東京都港区に本社(東京オフィス)を移転。 平成6年1月 岡山県岡山市に岡山オフィスを設置。 平成6年10月 東京都品川区に本社(東京オフィス)を移転。 平成8年5月 福岡県福岡市博多区に福岡オフィスを設置。 平成9年1月 米国カリフォルニア州サンタクルーズに米国現地法人Future Architect,Incを設立。 平成11年1月 東京都渋谷区にフューチャーフィナンシャルストラテジー株式会社を設立。 平成11年6月 日本証券業協会に株式を店頭登録。 平成12年2月 東京都渋谷区に本社(東京オフィス)を移転。 平成13年7月 鹿児島県鹿児島市与次郎に鹿児島オフィスを移転。 平成14年6月 東京証券取引所市場第一部上場。 平成15年10月 神奈川県横浜市西区に横浜オフィスを設置。 平成16年9月 イギリス駐在事務所を設置。 平成17年3月 岡山県岡山市の岡山オフィスを閉鎖。 平成17年6月 東京都渋谷区にフューチャーインベストメント株式会社を設立。 平成17年10月 中国上海市に上海用友幅馳信息諮詢有限公司を設立。 平成18年1月 大阪府大阪市中央区に大阪オフィスを設置。 平成18年3月 イーマニファクチャリング株式会社に資本参加。 平成18年12月 東京都品川区にRIパートナーズ有限責任事業組合を設立。株式会社魚栄商店に資本参加。 平成19年1月 ウッドランド株式会社を吸収合併。フューチャーアーキテクト株式会社に商号変更。東京都品川区に本社(東京オフィス)を移転。
https://w.atwiki.jp/girlwithlolipop/pages/45.html
天本玲泉&アーチャー ◆lHaWUMA7LM ――――幸せになりたい、と。 生まれて初めて、少女は涙を零した。 ◆ 日の沈む街の中で、家が赤く染まっていた。 夕日の赤だと思っていたものに、黒が混ざり始めた。 背負ったランドセルと同色の赤から、家を染まっていた赤は黒く濁りだし、やがて、それが赤でないことに気づいた。 それは火だった。 パチパチと、空気を弾く音が耳に届き始めた。 意味が分からなかった。 母は、母は無事なのだろうか。 父の顔も知らぬ少女にとって、母は唯一の家族だった。 燃え盛る家へと駆け出すが、すぐに駆けつけていた消防団のおじさんに止められた。 必死で叫んだ。 蒸発した父親と頭のおかしな祖母を持つためか、普段は寡黙と言ってもいいほどの少女。 その少女の叫びに、周囲が意外そうな表情を形作った。 母の名を叫び、叫び、叫び。 その叫びも、少女の声量では空気を弾き木を燃やし尽くす火炎音に掻き消された。 ガタン、と。 大きな音が響き、屋根が崩れ落ちた。 少女が首を大きく曲げてようやく見えていた屋根は、崩れ落ち、少女の目線と同じ高さに瓦を落とした。 少女は消防団員に問いかけた。 『母は?』 母は暗い女性だった。 仕事以外では他人と関わることもなく、少女と短く語り合うだけで生きている人間だった。 今日、仕事は休みだ。 ならば、まず間違いなく室内に居る。 だからこそ、少女はここまで取り乱したのだ。 まず、間違いなく、居る、はず――――だが。 それでも、ひょっとしたら、自宅に居なかったかもしれない。 可能性は0ではない。 少女は縋るように、消防団員にもう一度問いかけた。 『母は……どこですか?』 万が一はなかった。 母の遺体が見つかった。 少女には、最初はその遺体が母だと分からなかった。 黒く炭焦げた体は、しかし、わずかに肉を残していた。 肉は皮膚を食い破り、露出している。 沸騰した血が血管を破ったのか、露出した肉は歪な形をしていた。 人ではなく肉に見えたそれは、母の遺体だった。 それが母だとわかったのは、母が残していたロケットだった。 ロケットの中身を一度だけ盗み見たことがある。 蒸発して少女と母を残して消えた父と、少女を残して肉となった母と、何も分からずに眠る赤子の少女の写真だ。 『……』 それは、つまらないほどの日常の中に起こった、一つの異変に過ぎなかった。 ただ、その異変は偶然じゃなかった。 焼身自殺だった。 心神を侵した母は、少女を残して一人だけ消えていった。 母にとって、少女とは残しても良いものだったのだ。 少なくとも、少女は幼心にそう感じた。 残された少女は祖父母に引き取られた。 島では、少女の両親の話は禁忌となった。 少女は、泣くことを辞めた。 母と少女を残して勝手に消えた父と、少女を遺して勝手に消えた母に、屈しているようだった。 泣くことでは、幸せになど来ない。 だから、絶対に泣いてなどやらないと決めた。 泣くことを辞め、いつか晴らすことだけを夢に見て。 少女、天本玲泉は笑みを顔に貼り付け続けた。 ◆ 「呪いですね」 ニコニコ、と。 少女、天本玲泉は笑いながら言った。 少年、小波四郎は間の抜けた顔で玲泉を眺める。 呪い。 本土から、海の向こうからやってきた少年を契機にして起こった異変。 日ノ出高校が甲子園に出場しなければ、日ノ出高校野球部の部員は『神隠し』に遭う。 神隠しに遭った者は、人々の記憶から消え去る。 呪いをかけられた当人である四郎と、呪いをかけている者以外は。 誰も覚えていないのだ。 「つまり……甲子園に行けってこと?」 曰く、戦後生き残ってやっと帰ってくるところを船が難破して死亡した若者達の呪い。 曰く、戦争が終わってようやく野球が出来ると喜んでいたのに急にその喜びを奪われたものの呪い。 曰く、自分たちが出来ない野球をやれるのに腑抜けて真面目にやらないものへの怒りによる呪い。 曰く、その呪いを解くためには、真面目に野球へと取り組んで、甲子園に出場すること。 「お祖母様の言うとおりだとすると、そうなります」 「無茶だ!」 四郎は叫んだ。 甲子園とはそんな簡単なものではない。 実力だけではなく、運も必要なものだ。 今の四郎には、今の日の出高校野球部には実力も特別な運もない。 行こうと思ったから行けるものではないのだ。 「でも、行こうと思わなければ行けないもの。 そうではないですか?」 「……そ、そうだけど」 四郎は困ったように眉を寄せた。 玲泉は笑った。 悪意というものを、四郎は感じなかった。 釣られるように、困ったように、四郎は笑った。 笑顔に釣られて笑顔になり、仕方ないから、これから頑張れるだけ頑張っていこうと思った。 愚痴を言ってもしょうがないと、そう思った。 ――――翌朝、玲泉は日の出高校の部室に火を付けた。 部室も用具もなくなった日の出高校野球部は、四郎を除いて部員が居なくなった。 ◆ 玲泉は、祖母が嫌いだった。 優しかった祖父とちがって、祖母は厳しかった。 いや、厳しいだけならばよかった。 ただ、優しかった祖父を御座なりにして、若いころのロマンスばかり夢に見ていた。 ロマンス――――戦争に帰ってこようとしていた恋人が、難破によって死んでしまった事実。 いい年をして、いや、いい年になってまで悲劇のヒロインを気取っているのか。 あれだけ優しい祖父が居て、何が不満なのか。 玲泉は、祖母が嫌いだった。 祖父が亡くなってからは、それがさらに強くなった。 だから、『邪魔』をした。 『日の出高校野球部に呪いをかける』ことで、『日の出高校野球部を野球へと真剣に取り組まそう』としている祖母を。 玲泉は『邪魔』をした。 日の出高校野球部が甲子園に出たら、亡くなった恋人が喜ぶというのだろうか。 後輩が野球に対して真剣に楽しんでいれば、亡くなった恋人が喜ぶというのだろうか。 不快な感情が、玲泉を襲った。 ――――まずは、部室に火を付けた。 そもそもとして、四郎以外の呪いを認識していない人物は必死ではない。 部室も用具もなくなれば、野球を辞めてしまうだろう。 玲泉はそう考えた。 だが、野球部は再建した。 四郎が部員集めに奔走したからだ。 問題はなかった。 練習の期間を短くすることが出来た、後は一年と半年もない。 四郎の言ったとおり、『出ようと思って出れる』ようなものではないだから。 ――――次は、一回戦を勝ち抜いた野球部に笑いが止まらなくなるきのこを匿名で差し入れた。 試合当日、部員は病院に運び込まれ、不戦敗となった。 二年目の秋のことだ。 これで、残りは三年目の夏しか残されていない。 祖母は、日に日に弱っていた。 神隠しの呪いをかけることから生まれる負担が、祖母の身体を襲いかかっているのだ。 恐らく、近いうちに死ぬだろう。 ◆ ある日の事だった。 「俺は、天本さん好きだからさ」 何の気もなしに、玲泉は四郎から告げられた。 相変わらず困ったように笑う四郎を前にして、いつもの笑顔を作ることも忘れた。 「だから、付き合ってください」 呆けた顔を崩すことが出来ず、ただ、時が流れた。 四郎の笑みが崩れてきた。 断られた、と思ったのだろうか。 「……あっ」 その時、玲泉の目に、一つの生き物が映った。 死にかけの猫だった。 四郎の告白を一度置いておいて、玲泉は猫を抱えた。 「……車に、惹かれたんですね。 まだ、生きてはいますけど、このケガでは…… 家に、連れて帰りますね」 か弱く震えていた。 震えが止まるのも近いことだと、玲泉は分かった。 玲泉は、困ったように四郎へと顔を向けた。 「ああ、うん、一緒に行くよ」 逃げたと、思われたかもしれない。 事実、逃げはあった。 それでも、この死にかけの孤独な猫を放っておくことが出来なかった。 なるべく、揺らさないように抱えて神社へと向かう。 「なんじゃ? 死にかけの猫なんぞ持って帰ってきて。 さっさと殺してやったほうがそいつのためじゃぞ」 その様子を見た玲泉の祖母、不吉ババアは冷たく言い放った。 瞬間、四郎の頭に血が上る。 「なっ……! そんな言い方――――!」 「気まぐれです」 「えっ?」 ただ、その怒りをぶつける前に、玲泉の言葉が被さった。 不思議そうに、四郎は玲泉を見た。 普段の笑顔が張り付いている。 仮面のようだった。 「この猫の生きている残りの時間は、苦しみだけ。 ですから、これは優しさではなく気まぐれです」 四郎は、玲泉を眺めた。 本気で言っているようだった。 「……フン。勝手にせい」 不吉ババアはいつもの調子で背を向けた。 海の見える場所へと向かう。 四郎は、死にかけの猫を抱える玲泉に隣り合って座った。 「………そろそろ、ですね……お休みなさい」 眉を寄せて、哀しみの表情を作った。 笑みのままでも、玲泉は悲しんでいた。 四郎は、言葉が零れた。 「本当に、気まぐれなの?」 聞いてはいけないことだったのかもしれない。 それは、玲泉の自分でも自覚していない部分に触る言葉だから。 「はい。 こうして死ぬときに、誰かがそばに居てくれるのは良いものかと。 そう思ったものですから」 玲泉は本気でそう言っていた。 これは優しさではない、と。 自分にそう言った感情はないのだ、と。 四郎は、耐え切れずに聞いた。 「それが、優しさじゃないのかな」 玲泉は、一瞬笑みが止まった。 「……小波さん、この猫を埋めるの、手伝ってもらえませんか」 四郎は頷いた。 小さな穴を作り、その猫を埋めた。 やがて猫の遺体は栄養となり、他の植物の一部となる。 土に帰るの生命は、決して一人にはならない。 「……その、さっきの答えですが」 ぴくり、と。 四郎が震えた。 玲泉も震えた。 少年と少女は震え、顔を動かした。 震える瞳と瞳が交錯した。 玲泉の唇が、ゆっくりと動いた。 「よろしく、お願いします……四郎さん」 ◆ 「いやだ、俺は……俺は……! 天本さんと、幸せに――――!!!」 . ◆ 「ハァ……ハァ……」 表情は作れなかった。 テレビは、慈悲もなく結果を発表するだけであった。 「所詮、ここまでか」 玲泉の祖母、不吉ババアと島民から嫌煙されている老婆は倒れ込みながら呟いた。 玲泉は側で同じくテレビを眺めている。 笑顔の仮面が、わずかに崩れていた。 甲子園の出場を決めたのは、日の出高校はなかった。 日の出高校は、甲子園に出場できなかった。 つまり。 小波四郎は。 神隠しに――――。 「ゲフッ、クッ、フォ!!」 その思考を止めるように、祖母が苦しそうに呻いた。 呪いをかけすぎたことが原因で、ただでさえ弱っていた身体に限界が訪れたのだ。 このままでは、死んでしまうだろう。 玲泉は無意識に電話を手にとった。 「すまんなぁ……廉也さん、すまんなぁ……日の出高校の名前を……甲子園に連れて行けず……」 祖母は苦しそうに呻きながら、誰かに謝り続けている。 その言葉を聞いて、電話を取る手が止まった。 憎しみではない感情があった。 哀れみにも似た、それでいて哀れみとも違う感情だった。 苦しそうでありながら、申し訳なさそうでありながら、どこか、満たされた顔だった。 「…………」 祖母は、最後に夢を見れたのだ。 かつて愛した恋人と『酷似した少年』が野球をやっている姿を見れて。 小波四郎の姿に、かつての恋人を重ねた。 その少年が必死に野球をすることで、どこか、理不尽で醜悪な満足を覚えていた。 ただ、玲泉は不思議とその姿を憎いと思わなかった。 ようやく、救われたのだとすら思った。 そもそも、自分の妨害がなければ、少年はもっと練習が出来た。 『少年』から『あと一歩』を埋めるための練習を奪ったのは、『少女』なのだ。 四郎が消えたことで、祖母を恨むのは見当違いなのだ。 祖母は、死んだ。 玲泉は、医者に電話をかけた。 葬儀をすました翌日。 神社は無人となっていた。 島民の間では、可哀想な少女の話は禁句となっていた。 島民の間では、日の出高校野球部はとうの昔に廃部になっていた。 神隠しは、人の記憶から少年の事実を奪っていった。 神隠しは、人の歴史から少女の事実を奪っていった。 少女には、何も残されていなかった。 だから、何も残さないことに決めた。 蒸発した父は、すぐに見つかった。 少女は、何も残さないために動き出した。 ◆ 「おじ様は、ご家庭をお持ちなんでしょう?」 『嫌なことを聞く』と言った意味合いの言葉を返してきた。 誘ってきたのはソッチのほうだ、という意味合いを持った言葉でもある。 玲泉は笑った。 泣いているようにも見える笑みだった。 何時頃からか、そんな笑みしか出来なくなっていた。 男にとっては、そんな笑みが妙にエロティックで、劣情をそそった。 「悪い人ですね」 ハハっと、男は笑った。 男は妻と子供を愛していたが、どうしようもないほどのセックス依存症だった。 女性を孕ませることに偏執的なまでの執着を持った男だった。 虚言癖の、セックス依存症。 今回の家庭でようやく落ち着いたように思っていたが、それは消えていなかった。 「本当に……悪い人」 そもそもとして、誘ってきたのは少女のほうだ。 セックスに対する興味を口にして、セックスパートナーとしての関係を求めてきた。 男は断らなかった。 妻に対する負い目も感じはしたが、セックスは死ぬほど好きだったからだ。 現に、今も玲泉の手首を掴んで、ベットに押し倒して顔を近づけた。 だから、玲泉のその言葉を聞くまでは、何の反省もしていなかったのだ。 「血を別けた娘の処女を奪って、まだ性交を続けようるだなんて」 さっと、男の顔が青ざめた。 男の唇が動いた。 『あ、ま、』まで動いたところで、封じるように玲泉は口づけを行った。 中年特有の臭気が漂う息が口内に入っても、玲泉は笑っていた。 そして、泣いてるようにも見える笑みを浮かべたまま言葉を奪った。 「覚えていませんか、『天本玲泉』って名前?」 男の唇が震えていた。 玲泉はまだ嘲笑っていた。 「お母様からは、貴方が名づけてくれたと聴きましたよ」 トン、と胸を軽く押した。 男は大げさなほどに尻もちを付いた。 玲泉は、まだ嘲笑えていた。 「私は古臭くて大っ嫌いだから、『天本ちゃん』のままでいいですけど、まあ、それはそれとしてですね」 その瞬間、玲泉の笑みが消えた。 母を亡くしてから、ずっと貼り付けていた仮面が取れた。 不自然なほどに、のっぺりとした顔だった。 懐から、コンドームを取り出す。 同時に、ピンを取り出し、コンドームを貫いた。 ◆ 「私、赤ちゃんが出来ました」 「もちろん、堕ろしますので手術代をお願いしますね……お父様」 ◆ わー、わー、と。 少年の声が響き渡る。 なんてことはない、河川敷。 当然のように少年たちが白球を追いかけている。 懐古の念が湧き上がる。 もう、覚えても居ない、覚えることが出来なくなった少年への想いが、理解も出来ず蘇る。 カキン、と。 金属バットがボールを叩く音が響く。 視界が、揺れた。 破滅へと向かうことに、どこか憧憬を抱いていた。 破滅することでしか、自分は救われないのではないかと、本気で思っていた。 ただ。 『本当に、気まぐれなの?』 少年が遺したあの一言だけが、少女の中で生きている。 覚えているはずのない言葉なのに。 神隠しの『共犯』であって、『主犯』ではない少女は、神隠しに遭った人間のことを覚えていない。 なのに。 『それが、優しさなんじゃないのかな?』 少女が忘れてしまったはずの言葉が、それでも消えずに胸のうちに残っている。 誰かに優しくされたことを、誰かを好きになったことを。 少女は忘れてなどいなかった。 ひょっとすると、別の形で幸せになれたのではないだろうか。 満たされないのは、こんな復讐を望んでいたわけではないからではないだろうか。 本当は、祖母のことを好きだったのではないだろうか。 本当は、父を不幸になどしたくなかったのではないだろうか。 本当は、幸せな人を妬んでいただけなのではないだろうか。 少女は、涙が零れていることに気づいた。 腹部に、大きな穴が空いたような気がしている。 初めから何も無いと思っていたのに、何を失くしたのだろうか。 初めから何も無いと思っていたのに、なんでこんなにも喪失感が襲い掛かってくるのだろうか。 涙は止まらなかった。 少女は、涙を止めなかった。 もう、生きている残りの時間は苦しいだけだ。 なのに、自分の側には誰もいない。 他のだれでもない。 側に居てくれたかもしれない誰かを、自分が消したのだ。 18の誕生日だった。 側には、誰も居なかった。 少女は、泣いた。 ――――幸せになりたい、と。 生まれて初めて、少女は涙を零した。 ◆ 「ヤマダくん、実はね、俺は別の世界から来たんだ」 「別の世界……海の向こうでやんすか?」 「空の向こうさ……太陽の昇る島なのさ」 カラカラと。 笑いながら勇者は友人に語りかけた。 勇者、と言っても、彼には劇的な力はない。 時には龍の潜む山から魔宝を見つけ出し。 時には呪法に満ちた砂漠の遺跡から魔宝を見つけ出し。 時には魔王の棲む城に足を運んで交渉の末に魔宝を手にした。 彼は怪物のような強さを持っているわけではなかった。 国の誰よりも頼りになり、間違いなく指折りの戦士であった。 それでも、彼はあくまで人間の範疇にあった。 そんな彼が勇者で在り続けたのは、生存に長けていたからだ。 ただ、生き延び続けた。 戦争もないこの国で、平和を守るために生き延び続けた。 「いろんなことを残してきたからさ」 空を眺めながら。 太陽の昇る朝空を眺めながら。 その先に、辿りつけない故郷を見ながら。 勇者は呟いた。 「いつか帰りたいな…… 俺じゃないと出来ない、なんて言わないけど……それでも、幸せにしてあげたかったんだ。 もう、名前も顔も覚えてないけど……ね」 それは目標ではなく夢。 辿りつけないことを認識した上で見る、理想の話。 勇者は諦めている。 この異世界で生きると、諦めたのだ。 故に、もはや故郷に遺した父の顔も名前も覚えていない。 故に、もはや故郷で出会った初恋の少女の顔も名前も覚えていない。 勇者は目の前のゴーレムを撫でた。 それでも、忘れていないものがあった。 「キャッチボールしようよ、ヤマダくん」 「えー……なんでオイラが野球人形のまね事なんか……」 口ではそう言いながらも、ヤマダは立ち上がった。 勇者の秀でた箇所。 それは投石とも呼ばれる、『投げる』という動作にあった。 これで爆弾を投げて、投げて、投げて。 時には爆弾魔の異名をもらいながらも、モンスターを倒し続けた。 そうだ、野球だ。 かつてあったもの。 かつて『少年』であった勇者と、もはや名前を覚えていない『少女』を繋ぐもの。 みっともないほどに、今の勇者とかつての少年を『繋ぐもの<野球>』に縋り付いている。 野球人形を、優しく撫でた。 これは勇者伝記の、その一文。 キングダム王国の危機を幾度もなく救った、勇者の出生の謎。 曰く、勇者は日出づる島より訪れたとのこと。 その一端を察することが出来る、なんてこともないお話。 ◆ 「此度の聖杯戦争において、アーチャーのクラスにて現界した」 「まずは、問おう――――君が、俺のマスターかい?」 . ◆ 斯くして。 仮面の少女は聖杯に導かれ。 異界の勇者は少女に誘われた。 少女と勇者の視線が交錯する。 お互いに、懐かしい感情が蘇った。 だけど、それだけ。 少女は自らの意思で少年の存在を消して。 勇者は自らの諦観で少女の存在を忘れた。 それでも、残ったものがある。 勇者は、ふと、視界が潤んでいることに気づいた。 少女は、ふと、頬が濡れていることに気づいた。 失ったものは取り戻せないかもしれないけど。 ――――忘れてしまったものならば、いつか思いだせるだろう。 【クラス】 アーチャー 【真名】 勇者シロウ(小波四郎)@パワプロクンポケット4 RPG風ファンタジー編 【パラメーター】 筋力:D 耐久:D 敏捷:C 魔力:D 幸運:D 宝具:C+ 【属性】 中立・中庸 【クラススキル】 単独行動:C マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。 ランクCならば、マスターを失ってから一日間現界可能。 対魔力:C 第二節以下の詠唱による魔術を無効化する。 大魔術、儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。 【保有スキル】 心眼(真):E 修行・鍛錬によって培った洞察力。 窮地において自身の状況と敵の能力を冷静に把握し、その場で残された活路を導き出す“戦闘論理”。 異世界に放り出された勇者が、生存のために行った冒険の末に身につけた生存技術。 仕切り直し:A+ 窮地から脱出する能力。 不利な状況であっても逃走に専念するのならば、相手がAランク以上の追撃能力を有さない限り逃走は判定なしで成功する。 勇者が勇者となり得た原因は、ひとえに『生存』に長けていたためである。 被呪体質:D あらゆる呪いに対して不利な判定が働くバッドスキル、呪いと名の付く物には対魔力スキルを発動することが出来ない。 神隠しによって(便宜上)『異世界』と呼べる世界へと飛ばされたことで、勇者は被呪体質を持っている。 【宝具】 『日出づる島より訪れし勇者(ザ・ブレイブ)』 ランク:C+ 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人 勇者として成した伝承において、必ず異なった武装と機転を以って伝説を作り上げた逸話が幻想と化した宝具。 勇者は特別な神剣・魔槍・聖弓のいずれも所持しておらず、また、特殊な戦車を駆ったこともない。 己の肉体と唯一常備する無銘の剣、使い捨てを前提した爆薬、そして、己の機転と経験を以って伝説を成した。 その逸話が転じて、彼が所持する武装は全てEランク相当の神秘が施される。 『炸裂する幻想(ブレイブ・ファンタズム)』 ランク:D+ 種別:対人宝具 レンジ:1-10 最大捕捉:5人 ドラゴンを爆弾によって打ち払った逸話が幻想と化した宝具。 勇者は武装を意思によって『爆発』させることが出来る。 『神秘を爆発させる』というよりも、『物体をEランク相当の爆弾に変える』という能力。 つまり、どれだけ神秘の込められた物体を爆破させても、『Eランク相当』の神秘へと劣化する。 そのため、場合によっては魔具を用いて行う通常の魔術よりも大きく劣る威力になり得る。 『野球人形(キングダム王立野球軍) 』 ランク:E 種別:対軍宝具 レンジ:100 最大補足:9 野球をするための、人型ロボット。 上記宝具で四肢・胴体・頭部の野球人形のパーツを集め、組み上げることで完成する。 野球以外の目的で動くことはなく、戦闘の役には立たない。 勇者が遂にはその生涯で帰還することが出来なかった、『日出づる島』に残してきた未練の塊のような宝具。 この聖杯戦争を戦う上でも、全く役に立たない代物である。 【weapon】 『無銘・剣』 『勇者』の肩書が『冒険者』であった頃から使っている剣。 携帯に優れ、戦闘に限らずサバイバル生活における様々な局面で扱う。 『手投げ式爆弾』 龍が棲む山の主や王国を襲った巨大ゴーレムを撃退した際に使用した手投げ式の爆弾。 【人物背景】 キングダム王国を幾度となく救ってきた勇者。 秀でた戦士ではあるが、特殊な武装や技術は持たない。 それでも英雄となれたのは運か、それとも目には見えない技術によるものか。 装甲車バトルディッガー編では伝話として代々彼の活躍が語り継がれていることが確認できる。 その正体は、別世界で神隠しに遭ってファンタジー世界に飛ばされた野球少年である。 本土の都会から日の出島に引っ越してきた野球少年。 誕生日は6月の第1週。 高校は元々大安高校に通っていたが、父親の都合で日の出高校に転校してきた。 引っ越してきて早々にあけぼの丸の慰霊碑を倒してしまい、そのせいで「甲子園で出場しないと解けない神隠しの『呪い』」を受けることになる。 その呪いの結果、一時は日の出高校野球部解散の危機にまで陥ってしまうが、一から部を立て直すことに成功する。 満を持して、最後の夏に挑むが敗北し、神隠しに遭う。 この世界から『小波四郎』という人物は消え去ってしまった。 【サーヴァントとしての願い】 元の世界を見たい。 【基本戦術、方針、運用法】 あらゆる武器を爆弾に変えて投擲することが出来る。 また、トップクラスの仕切り直しスキルを所持しているため、ヒット・アンド・アウェイの戦法が主となる。 【マスター】 天本玲泉@パワプロクンポケット4 日の出高校編 【マスターとしての願い】 幸せになりたい。 【weapon】 なし。 【能力・技能】 特別な技能は持たない。 【人物背景】 主人公の同級生、いつも笑顔で物静かな優等生タイプの女の子。 日の出神社で巫女として手伝いながらセツと二人暮らしをしている。 二人暮しの理由は、まず最初に父親が玲泉が生まれる前に蒸発。 その後、玲泉が9歳のときに母親が焼身自殺をしたことにより、両親を失う。 このせいか、彼女の両親の話は日の出島で禁忌とされており、周囲の人物も中々話そうとしない。 実はこの『父親』はメガネ一族の父親と一緒、つまり彼女もメガネ一族の一人である。 そして、矢部明雄や、同作に登場する山田平吉とは異母兄妹にあたる。 山田が教室で矢部明雄の話をした時に、玲泉が反応を示すイベントがあるが、 これは「『父親』の苗字は『矢部』であると、生前の母親から聞かされていた」故の反応である。 なお、この時点では自身と山田の関係については知らなかったようである。 いつも笑顔でいる理由は「表情が不器用だから」「笑っていれば幸せがくるかもしれない」とは本人の弁。 ただし主人公(4)は彼女にした場合のアルバムで、「あの笑顔は他人から自分を守る為の盾だった」と回想している。 また、パワポケダッシュのキャラクター図鑑においても「いつも、わらっているのは、自己防衛(じこぼうえい)のため」と明記されており、 主人公の見方は正しかったと示唆されている。 祖母のことを憎んでいると口にはするが、心の奥では嫌ってはいない。 歪んでしまった『良い子』であり、幸せは自分から失ってしまっただけ。 【方針】 幸せになりたい。
https://w.atwiki.jp/2jiseihaisennsou2nd/pages/70.html
アリス・マーガトロイド&アーチャー ◆ZTnr6IpaKg なるほど、とマスターとして覚醒したアリスは先程までの自分を思い返す。 自分を失い、人形として操られるだけだった自分。 何も考えることなく、意思が伴わないまま外面だけで喜怒哀楽を表現し 意思持つ人間と何一つ遜色無い行動をとり続ける自分。 自立人形の完成を目指し、数多くの人形を作ってきたが、 まさか自分自身が人形になることを体験することになるとは思わなかった。 アレこそ単なる人形の限界、自分が目指すのはその先の先。 少なくとも自分の人形はあの意思を持たない段階を越えている、それは自信を持って言える。 しかし、一歩進んだだけでは、幾らかの心が宿っているというだけでは、 結局のところ他者の命令に従うという人形の人形たる限界を本当の意味で越えたわけでは無いのだ。 本当に自分の人形はアレと違うのかと言われれば、自分のどこか冷静な部分は 根本では同じだと認めてしまうかもしれない。 そう思ってしまうことに屈辱感のようなものを感じざるを得ない。 しかしだ、それを知ることができたというのは重要だ。 どれだけ長いかわからない自分の目標までの道のり。 その道中のどこに自分がいるのか、何が足りないのか、それを実体験として幾分か理解できたのだ。 そして、少し前まで人形であった自分は今、自立して動いている。 操り人形が自分の紐を切ったその瞬間を、自分自身で観測できたのだ。 無論、これは封じられていた意思を解放しただけであるので、本当の意味の人形の自立とは異なる。 しかしそれに通じる現象ではあるだろう。 これを経験できただけでも自分の目的に対する大きな糧になった。 この『方舟』で一つ、とても貴重な経験をし、学んだ。 それは良い。良いのだが、それはそれとして。 今現在直面している問題に目を向け、頭を悩ませた。 「本気の殺し合い、というのはね……。 まるで私向きじゃないわ」 アリスは本気を出さない。 魔法使いとして非常に高い能力を持ち、挑まれた勝負は避けない程度には好戦的なアリスであるが、 力押しで勝利するというのはどうも合わず、何事も相手の力を見極め、 それを少し上回る程度の力を上限として戦うのが彼女のスタイルだ。 例えそれで負けても構わない。 勝負自体は楽しいものになるだろうし、本気を出して負けて後が無くなってしまうのも嫌だ。 余りの強者と戦うのも好まない。余裕を持つことが第一だ。 そんな彼女が、魔術師と英霊が命と願いをかけて鎬を削る 聖杯戦争なんてものに参加するということ自体がまずありえない。 戦いに自信が無いというのではないが、弾幕ごっこならともかく、 どんなに商品が豪華なマジックアイテムであろうが形振り構わない全力本気の戦いをするなんて御免なのだ。 ではなぜここにいるのかというと、それもわからない。 願いが無いとは言わない。さしあたっては完全な自動人形の完成だ。 しかしそれはアリスの力で到達してこそ意味があるもので、聖杯に叶えてもらうものではない。 そんな彼女が、なぜ『方舟』とやらに呼ばれてしまったのか。 そもそも、召喚に必要な『ゴフェルの木片』とやらも心当たりが無い。 ここに来る前の最後の記憶では魔法の森の上空を飛んでいたはずだが、 そんな木片など持っていなかったし、木をぶつけられたということもなかった。 普段はそれこそ人形の様に表情を崩すことなく優雅に振る舞っているはずの少女が、 珍しく眉間に皺を寄せて本気で悩んでいた。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ ……一人で悩んでも仕方ない。サーヴァントとやらの意見も聞いてみましょうか。 と、ここでようやく気付いた。サーヴァントはどこだ? 見回して、少し離れたところにそれらしき何かがいるのを見つけた。 実体化はしていないようだが、ラインの繋がりとアリスの幻視は霊体を捉えることを可能としていた。 悩んでいたアリスを気遣って待っていてくれたようだ。 ステータスを確認し、声をかける。このサーヴァントは―― 「――アーチャー。 ごめんなさい。気を遣わせたみたいね。 少しお話ししましょう。実体化してくれる?」 (――はい) やわらかい女性の声、続いてその姿が現れる。 胸当てと赤い袴を身に着けた黒髪の女性。弓を持つのはまさしくアーチャーらしい。 しかし右肩に妙に大きな盾?を身に着け、背にも矢筒と金属製らしい何かゴタゴタしたものを背負っている。 「アーチャーのサーヴァント。航空母艦、赤城です。 空母機動部隊を編成するなら、私にお任せくださいませ」 「コウクウ…ボカン?」 意思持つ人形を目指す少女と、 意思持つ船である女性。 その出会い。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 「ふぅん……つまり、付喪神みたいなものね?」 「ええ、そういう認識で大体合ってますよ。 私の様な物が実体を持ちやすい神秘のあり方の世界線がありまして、 その世界でこういうヒトガタの英霊として成ったものですので」 お互いに自己紹介と情報交換を済ませたが、このアーチャー、本来は巨大な『船』だという。 それが人に似せた意思と姿を以て現世に現れた『艦娘』という存在だと。 付喪神ならば幻想郷にもそれなりにいるが、聖輦船が付喪神になって動いている様なものと考えれば 幻想郷のそれらとはスケールが違うことを実感できる。 彼女は自立する船で、自分は人形を以てそこに至らんとしている。 器もあり方も異なるが、それでもある意味自分の目指す様な存在が召喚されたというのは、何かの縁だろうか。 戦闘方法に近しい所があるのも興味深い。彼女の場合は力押しの部分もかなり大きいが。 まだ少し話をしただけであるが、結構こちらに好意的な態度をとってくれているようだ。 これなら相談してみるのも悪くないか。 嘘はつきたくないからどちらにせよ話さなければならないことであろうし。 ……彼女を怒らせることにならなければ良いのだが。 普段のすました所のあるアリスでは考えにくいことであるが、 すんなりと自分の悩み、あるいはこの聖杯戦争においては弱みとすらいえるものを打ち明けることとした。 状況が状況だから、大分まいっていたところがあったのだろう。 「実は、私にはこの戦いに参加する動機は無いのよ」 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 「―――それでは、何とか脱出する方法を探しますか?」 「………貴女はそれで構わないというの? 何か願いがあって、この戦いに参加したのではなくて?」 「ええ、無いとは言いません。 私が成った世界では、今この時も多くの提督と仲間達が戦い続けているでしょう 彼らを助け、私たちの敵を根絶することが私の願いです」 そう言って、何かを思い出す様に目を伏せるアーチャー。 自分の世界に思いを馳せているのか。 「しかし、彼らも私達も、それぞれ覚悟や想いを抱いて命がけの戦いに挑むものです。 自分たちが守るべきもののために、剣を取り盾となる。 その戦いに、無関係の方を巻き込むのは皆に顔向けができませんし、私自身もそれを認められません。 マスターが自分の願いの為に戦いたいというならば、私も共に願いを叶えることを目指したでしょうが、 貴女は純粋に巻き込まれた被害者です。 ならば私は貴女を助けるために力を尽くしたい」 アーチャーの眼差しがこちらを向く。 その眼と言葉からは、心からの自分への慈しみが伝わってくる。 ……これが物が意思を持つことか、と思う。 使われるだけだったはずの物が、心を持ち、その有り方に誇りを持ち、 自らの意思と望みとして役割を果たす者となる。 自分が目指す者、その同類である彼女にこれだけの想いを向けられている。 そのことに、彼女の願いを叶えられないことに申し訳なさを感じるとともに、 それでも、嬉しいと思ってしまった。 ……そこまで言ってくれるなら、甘えさせてもらおうかしら? 「フフッ。ありがとう、アーチャー。 それならお願いするわ。家まで送ってくれるかしら?」 「ええ、了解しましたマスター。 これでも無敵艦隊と呼ばれた身ですからね。 大船に乗ったつもりでいてください!」 アーチャーが自信満々に言い、二人で笑いあう。 うん、きっと何とかなりそうね。 【サーヴァントステータス】 【出典】艦隊これくしょん -艦これ- 【CLASS】アーチャー 【マスター】アリス・マーガトロイド 【真名】赤城 【性別】女性 【属性】秩序・中庸 【ステータス】筋力D 耐久A++ 敏捷D(C) 魔力E 幸運C 宝具E+++ 【クラス別スキル】 対魔力:E+++ 魔術に対する守り。 本来であれば無効化は出来ず、ダメージ数値を多少削減する程度であるが、 宝具の効果により、対人規模の魔術であればダメージを著しく下げる。 単独行動:E- マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。 ランクE-ならば、マスターを失っても30ターンの現界が可能。 自立しているとはいえ、『人に使役されるもの』としての本質も残しているため、 このスキルは最低ランクでしか持てない。 【固有スキル】 艦娘 『軍艦』が、人型をとって現界した英霊であることを示すスキル。 本来は武装や宝具として扱われるべき『物』でありながら、意思を持ち自立的な行動を可能とする。 また、『資材』を消費することにより魔力の補充、損傷や武装の修復が可能となる。 『軍艦』であるので水上に対するBランク相当の地形適応スキルの効果を備え、 水上では敏捷をワンランク上げての行動を可能とするが、水中や陸上では逆に敏捷がランクダウンする。 服従:C+ 『軍艦』である故の上官に従う性質。 令呪の範囲および効果が強化され、命令行動に伴なう判定に補正がかかる。 命令者が『提督』であるか否か、及びアーチャーが命令者に向ける感情に応じて ランクが上下する。 千里眼:C++ 視力の良さ。遠方の標的の捕捉、動体視力の向上。 艦載機を通してより遠方を見ることを可能とする。 自己改造:C 自身の肉体に、まったく別の肉体を付属・融合させる適性。 資材の取り込み、他の艦装の装備、および近代化改装によるステータスの向上を行うことができる。 本来であればこのランクが上がればあがる程、正純の英雄から遠ざかっていくが、 アーチャーは『軍艦』であり、改造により強化されることはそのあり方として正常なものであるため、 英雄の格が低下するペナルティは発生しない。 【宝具】 『零式艦上戦闘機』『九九式艦上爆撃機』『九七式艦上攻撃機』 ランク:E+ 種別:対軍宝具 レンジ:10-99 最大捕捉:100人 アーチャーの搭載機。 人型をとる英霊の武装としては、弓により射る矢として発艦され、 小型化された機体はアーチャーの意思とパイロットである妖精により操縦される。 航空機であるために長時間・長距離の飛行が可能で、それぞれの機体に搭載された武装で攻撃する。 艦載機は補充が可能なものであるという性質を宝具化しても保持しており、破壊された場合でも 宝具としては少ない魔力の消費で復元が可能。 真名解放と共に発艦させることにより、発艦後に機体のサイズとスペックが航空機としてのものに戻る。 本来の対軍規模の攻撃力を発揮するが、逆にピンポイントの対人攻撃は難しくなる。 また、真名解放後は完全な航空機であり飛び道具の領域を逸脱するため、 矢避けの加護による機体への対応を無効化する。 『赤城』 ランク:E+++ 種別:対軍宝具 レンジ:- 最大捕捉:1隻 アーチャー自身が宝具である。 アーチャーの服と体そのものがEランクの神秘を帯びた装甲としての性質を持ち、非常に頑強。 また、本質が巨大な『軍艦』であるために、あらゆる対人規模の攻撃のダメージを大幅に削減し、 生物を対象とするスキルや宝具等の特殊効果の一切を受け付けない。 真名解放により、アーチャーは人型から本来の航空母艦へと姿を変える。 このとき、周囲に自分のマスターがいる場合、瞬間移動させ自分に乗せることができる。 宝具としてのランクは低いが、非常に巨大な質量を実体化させるため相応に魔力を消費する。 また、当然ながら水上でなければ移動は不可能。 しかし、人型のアーチャーがいた場所の周囲の任意の場所に出現することができるため、 敵の頭上に出現することで、その大きさと重量で押し潰すことが可能。 【Weapon】 『無銘・弓』 人型をとったアーチャーの艦装。 小型化された艦載機を矢として発艦させる。 『高速修復剤』 艦娘を高速で修復させる作用を持つ。 但し、修復に必要な魔力や資材は通常通りに消費する。 【人物背景】 大日本帝国海軍に所属する航空母艦。 「八八艦隊」で設計された天城型巡洋戦艦の2番艦として建造を開始されるが、 ワシントン軍縮条約の締結により建造途中で空母への改装を受ける。 完成した正規空母「赤城」は、その当時は空母そのものが運用の黎明期であったために 実験的な要素を多数持っており、それ故に問題が多かった。 しかし、後に近代化改装を受け、第一航空戦隊旗艦として太平洋戦争初期に大活躍を遂げる。 だが、1942年6月5日、ミッドウェー海戦にてアメリカ海軍空母「エンタープライズ」の艦載機の攻撃を受け大破炎上。 第四駆逐隊の雷撃処分により沈没した。同年9月25日、除籍。 英霊は人間ではない動物や機械などでも成る可能性があり、 彼女はその後者、艦船が英霊の域へと到達した存在である。 深海棲艦と呼ばれる存在が跋扈する世界において、『艦娘』と呼ばれる人型の英霊体で現界し、 自分たちを扱う素養のある提督(マスター)の指揮下に入り、祖国の人々を守るために日夜戦い続けている。 【サーヴァントとしての願い】 マスターに従い、助ける。 【基本戦術、方針、運用法】 アーチャークラスの中でも、広域破壊に特に長ける。 空母であり、武器が航空機であるために、攻撃範囲と破壊力は人間の延長に過ぎない他のアーチャーの追随を許さない。 サーヴァントの戦闘力は戦闘機1機分と例えられるが、それを数十機も操るわけである。 しかし、音速の攻撃にすら対応可能なサーヴァントの領域にあって、彼女の航空機は遅い部類に入る。 至近距離で不意打ち気味に巨大化させてぶつける場合などでない限り、 真名解放した航空機を1機や2機程度サーヴァントに向かわせても対処されてしまう可能性は否定できない。 宝具としてのランクも低いので、相応の宝具や技の持ち主が相手では破壊されやすいもの問題である。 対人攻撃を狙うのではなく、一度に多数の機体を投入して 敵には対応不可能な距離・高度から敵マスターを巻き込むことも視野に入れた 爆撃や機銃掃射などの範囲攻撃で一方的に叩くのが基本的な戦術となる。 宝具ランクの低さから大軍宝具としては真名解放の魔力消費は少な目で、 それにもかかわらず破壊力そのものは兵器であるために飛びぬけている。 しかし、効果的な運用には数が必要で、そのうえ戦場を選ばずに爆撃などやると 周囲への被害が大きくなるためペナルティを負う危険がある。 対人戦闘では、艦載機の真名解放は有効活用法が極めて限られるため基本的に小型のまま運用せざるを得ないが、 前述の通り速度に劣るため、接近戦の領域では容易く撃墜される可能性がある。 しかし、矢を射た後も矢が方向を自在に変えて自立的に動くのは通常のアーチャーには無い特性である。 放たれた後も敵を狙い続ける矢を多数放ち、数で攻めるのが常套手段となる。 また、軍艦であり自身が宝具あるために単純に頑丈であることに加え、 対人規模の攻撃である限り宝具であろうと彼女には殆ど通用しないのも強み。 接近戦での奥の手は、航空母艦としての船体での押し潰し。 4万トンを超える重さの鋼鉄の宝具が瞬時に頭上に現れ降ってくるという攻撃は、 どれだけ筋力・耐久・敏捷が高くとも対処は困難。 敵のマスターを巻き込めるならばなおさらである。 しかし、咄嗟の大軍宝具で撃墜される危険性はゼロとは言えないし、 天を支えたヘラクレスの様に非常に重いものを支えた逸話がある英霊には真っ向から対抗されてしまうかもしれない。 そしてこちらの宝具も周囲への被害が馬鹿にならない。 総合的に見て、主兵装が多数の同時運用を前提とする大軍宝具であるため、 燃費はかなり悪い部類のサーヴァントであり、運用する部隊の規模は常に注意が必要となる。 しかし通常のサーヴァントとは異なり資材による維持が可能であるので、 纏まった量を手に入れられれば逆に魔力効率は劇的に改善する。 たとえそうでなくとも、現在のマスターが魔法使いとして非常に優秀であるので、 資材の補給が無くとも十分な戦闘が可能である。 最大の問題は、周囲への被害を考慮する場合かなり戦場が限定されてしまうこと。 【マスターステータス】 【出典】東方Project 【名前】アリス・マーガトロイド 【性別】女性 【参加方法】 ムーンセルによる召還。 しかし彼女は『ゴフェルの木片』に関する一切の心当たりが無い。 【マスターとしての願い】 幻想郷への帰還。 『方舟』からの脱出方法を探す。 【能力・技能】 『主に魔法を扱う程度の能力』『人形を操る程度の能力』 七色の人形使いの二つ名を持つ、万能型の魔法使い。 しかし基本的には自作の人形を魔法で操って戦うスタイルをとる。 弾幕と人形で敵を追い詰める業師。 十体以上の武器を持つ人形を同時に操り、敵に多対一を強いることで優位に立つ戦術をとるが、 アリス本人は人形の操作で手一杯になってしまうらしく、そこが弱点である。 だが実際は人形を操りつつも縦横無尽に動けるので、本当に弱点なのかは疑わしい。 また、人形を大切に思ってはいるが、爆発物を搭載して特攻させることもある。 能力は高いが、戦闘での欠点として、本気を出したがらないというものがある。 本気を出して負けてしまうと後が無くなり、それを嫌うためである。 そしてその結果負けても、それはそれで構わないと思っている。 後が無くなるということを単純に嫌う性格をしているだけなのか、 戦略上奥の手を見せることを避けているのか、その詳しい理由は不明。 流石に聖杯戦争において本気を出さずに負けて殺されることを受け入れはしないだろうが、 それでもこの流儀が基本となっていることは大きな隙となるかもしれない。 【Weapon】 『人形』 自作の人形。魔法により操作する。 どれだけの数を持っているかは不明だが、非常に多い。 人形は色々な武器を持っていたり、弾幕を放ったり、爆発したりする。 人形が他の人形を操ることもできる。 【人物背景】 魔法の森の洋館に住む魔法使い。 属性の得手不得手の無い、万能型の魔法使いにして人形師。 元人間で、修行を積んで種族としての魔法使いなった妖怪の一種である。 しかし、人間の感覚がかなり残っており、不要であるはずの食事や睡眠をとり、 祭りになると街中で人形劇を披露するなど人里との交流が深い。 かつては魔界と呼ばれるところに住んでいたらしいが、経歴には不明な点が多い。 【方針】 幻想郷への帰還手段を探すことを第一とする。 戦闘自体には忌避感は持っておらず、必要であれば戦うが、 あまり本気を出す様なことはしたくはないと思っている。 【その他】 ○赤城は艦これ世界の彼女よりもだいぶ強化されている。 あちらは艦娘という英霊が当たり前の様に出現する、それが常識である世界であるため、 艦娘そのものの神秘の格が全体的に低くなっている。 それに対してこちらは本来の英霊としての格を保持したまま現界している。 上記の様な宝具を持っているのはそのため。 ○赤城が残念なところを見せるのは多分これから。お互いに気を許してから。 まあ最初だし、しっかりしたところを見せたがるよね。
https://w.atwiki.jp/overture/pages/57.html
女神の寵愛 アーチャー/オリオン キャラクター EX:月 1 コスト:月月月月月 タイプ:サーヴァント A P : 3 D P : 3 S P : 2 DMG : 4 ステップ [月] [誘発] このキャラが登場したとき、相手キャラ1体を行動済みにする。 エキスパンション:Fate/Grand Order 1.0 レアリティ:【R】 ILLUSTRATION 朱シオ:LO-0038 考察 収録エキスパンション Fate/Grand Order 1.0【R】 Q A類 その他 フレーバーテキスト:「はーい!アルテミ……じゃなかった、オリオンでーす!」 名前
https://w.atwiki.jp/maskedhunters/pages/69.html
チャート ジャンボ村で誕生 10歳でハンターになる訓練開始 15歳で試験を突破し両親と記念の狩りへ ↓ クック先生からのレクチャー後楔の刺さったクシャルダオラと遭遇 両親が応戦するも逃げ帰って危機を伝えた紅牙が目にしたのはぼろぼろになって帰ってきた両親だった クシャルダオラの一時撃退には成功したが両親はその傷からハンターの引退を決意。 武器を紅牙に託し、2週間後息を引き取る。 ↓ 数日後、がむしゃらに強くなるため狩りをしていた紅牙は楔の刺さったクシャルダオラと再会 戦いを挑むが返り討ちに 後一撃食らったら終わるというピンチでチャルド登場 ↓ チャルドの語りかけに応じ紅玉から力を解放 紅玉とポーチに残っていたフルフル亜種の皮と勇気の証がメダルに変わり変身 仮面アーチャーとして覚醒 数発放った矢の1本が偶然背中にあった楔に当たり楔を破壊 正気に戻ったクシャルダオラは一礼して去っていく ↓ 変身を解くと紅玉のほかに変身に使った素材とモノライザーが紅牙の手に。 チャルドから楔について説明を受け楔を打ち込む犯人探しと楔に蝕まれたモンスターの救出が始まる ↓ 数日後ドスランポス達の様子がおかしいと連絡を受け密林へ調査へ 一休みのため入った洞窟の上からチャルドに楔が打ち込まれ暴れ出すが紅玉を取り出した瞬間一時的に理性を取り戻す チャルドの言葉に従い紅玉を額へかざす紅牙 輝きとともにみるみるうちにチャルドの肉体は石化 魂と意識と力を紅玉に封印したことで難を免れる ↓ ポッケ村でのハンター募集開始の報を村長から聞き旅立ちを決意 紅玉とライザーを手に北へ旅立つ ↓ ポッケ村へ向かう途中山麓でマフモフシリーズ購入 それを着用して山道をゆく途中で楔が打ち込まれたティガレックスから襲撃され顔に傷を負う。 ↓ ポッケ村の小屋で目覚め村長達から事情と楔を打ち込む集団の噂を聞く 村の依頼をこなしながらなんとか自分を襲撃したティガレックスの楔を抜き取ることに成功 しかしその夜楔を打ち込む犯人の一人に接触するが結局逃げられ手がかりを求めてユクモ村へ ↓ 途中ライザーが輝き出す ライザーの力で世界の壁を越えとある世界からこの世界へ飛んでいく ちなみに到着時上手く着地できずユクモ村はずれに豪快に墜落 ギャグテイストに「…大丈夫じゃないよ大問題だよ…」と泣きながら言うシーンを用意する予定 ↓ ユクモ村でハンター登録がすんだその夜自宅にて終焉を喰らう者の3体が夢に登場 襲われたところで目が覚め以後村の外に双剣と弓以外を持ち出せなくなる ↓ このあとどこで仮面の戦士達と合流するかが未定。 要相談だがネメシスと出会った際ギルドバードのせいで武器を構えて警戒されるシーンを盛り込みたい。 またガンナーたちと最初のラスボスに挑む前に終焉を喰らう者を終わらせ呪縛を解いておくことにする。 ここを編集