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町の一角に聳える高層ビルの社長室で、『いかにも』といった風貌の青年が眼下の景色を見下ろしていた。 ぴっちりと着こなしたスーツには皺一つなく、オールバックの清潔な頭髪が知的な印象に拍車をかけている。 青年の名前は須郷伸之。国内有数の一流大学を卒業して同大学の縁者が経営する企業へ入社し、若年にして出世街道を事実上独走――最終的には己の恩師さえも蹴落としてその頂点へ立った男。 バーチャル技術の発展に会社を挙げて貢献しながら人間の脳に対しても造詣が深く、現在進行形で取り組んでいるプロジェクトが成功した暁には世界的なニュースになるのはまず間違いないと伝えられている。 美しい令嬢の許嫁まで居り、まさしく絵に描いたような薔薇色の人生を送ってきた幸運な青年。 それが、『この世界の』須郷伸之に与えられた役割であった。 外面だけは涼しい顔をしていたが、町を見下ろす須郷の内心は熱く滾る煮え湯のような様相を呈していた。 今の彼が甘んじている現住民としての役割は、彼が本来歩む筈であった道に他ならない。 強者に取り入りそれを利用しのし上がり、革新的な研究で名を上げて自分をどこまでも売り込んでいく。 あの美しい令嬢を自分のものとして手に入れ、何不自由のない薔薇色の人生を送り続ける……はずだったのだ。 だが須郷の願いは叶わなかった。正確には、叶うはずだったものを邪魔立てされ続けた。 茅場晶彦という天才と、桐ヶ谷和人という異分子に悉く妨害され、遂には悪事が露見して檻の中。 人生計画は骨組みごと音を立てて崩れ去り、一変、須郷伸之という男は絶望のどん底へ叩き込まれた。 ――聖杯戦争という儀式に巻き込まれるまでは。 「単なる道具風情が……ずいぶん小馬鹿にしてくれるじゃあないか」 怒りを通り越して笑いが込み上げるのを感じながら、須郷は独りごちる。 話に聞くところの聖杯が嗜虐なんてものを覚えているとは思わないが、今の須郷を取り巻く環境は、彼が辿った末路を嘲笑うかのようなものだった。 いわば、もう願いが叶っているにも等しい。 須郷伸之はこう生きたかった。その形が、すべてここに再現されている。 ならば戦う必要などない。この世界の一部として、自分の記憶さえ希薄にして生き続ければいい。 もし真に彼がこの現状に満たされていたなら、きっと記憶を取り戻すことはなかっただろう。 しかし須郷は記憶を取り戻した。彼は、この作り物の現実を享受しなかったのだ。 「疼くんだよ……疼くんだ。あの時君に斬り落とされた仮想の腕が、今も僕に痛覚を伝えてくるんだよ……」 自らの片腕を抱くように握り、須郷は記憶の中の忌まわしい顔に向けて語りかける。 今でも目を瞑れば、あの時の光景が鮮明に思い出せる。 忘れられればどれほど幸せだろうか。屈辱と、恐怖と、破滅を一度に味わう羽目になったあの決闘を。 妖精王オベイロン。かつて彼は、そういう名前で仮想世界の神として君臨していた。 管理者権限を持つ彼の牙城を崩せるものは誰もおらず、自分は無敵であるとずっと思っていた。 だが楽園は砕かれた。下界から飛んできた一匹の薄汚い羽虫によって、木端微塵にされてしまった。 挙句、その羽虫に力を授けたのは……これまでの須郷の人生を常に邪魔立てしてきたとある男であった。 それを知った彼は気が狂いそうな怒りに囚われた。いや、それからの須郷の人生がずっと怒りに満たされ続けていることを思えば、あくまでもそれは始まりに過ぎなかったのだろう。 「あぁ……キリト君。君はきっと今頃、彼女と幸せに乳繰りあっているんだろうね」 くつくつと笑いながら須郷が口にしたのは、過去、前代未聞のデスゲームを生き抜いた『英雄』の名前だ。 キリト。本名を桐ヶ谷和人というその彼は、須郷の憎む男が仕組んだ死の遊戯を見事攻略、内部へ閉じ込められた数え切れないほどの人命を救出した文字通り『英雄』と呼ぶべき成果を残した好青年である。 しかし須郷にとっては、この世の何よりも憎らしく腹立たしい怨敵に他ならなかった。 茅場にはほとほと苛つかされた。だがそれでも、あのキリトさえいなければああはならなかったはずなのだ。 「だから、僕は君を殺すよ――いや、殺されるよりも遥かに過酷な苦痛の渦に放り込んでやるよぉッ!!」 紳士の仮面を脱ぎ捨て、醜い本性を曝け出して須郷は無人の社長室で咆哮する。 こんな作り物の人生で我慢する? 甘んじる? いいや、そんなものは所詮まやかしだ。 何故なら、まだ須郷は果たせていない。憎くて憎くて堪らないあの男へ、まだ何も返せていない。 聖杯を手に入れれば、この程度の暮らしは願いの範疇で叶えられる。 滅茶苦茶にされた人生を取り戻したなら、その後はたっぷりお礼参りをしてやるのだ。 あの忌まわしいキリトに、文字通り地獄の苦痛と破滅を与える。 結城明日奈との仲を引き裂き、一族郎党、親しい者まで全てボロ雑巾のような有様にしてやる。 それから失意の底に沈んだ奴の前でアスナを自分のものとし、心を砕いた上で――それから殺す。 いずれ来るその時を思うと、須郷は笑みが止まらなかった。 あの小綺麗な顔を、どんな表情で彩ってくれるだろうか。 自分が倒したと早合点した男に全てを奪われれば、みっともなく涙を流して悶えもするだろう。 考えただけでも素晴らしい酒の肴になりそうだ。 元の世界へ戻ったなら、まずはとびきりのワインを手配することにしよう、そう須郷は心に決めた。 「失礼しますわ、マスター」 その時、蜃気楼のように虚空から現れる人影があった。 須郷のことを主と呼ぶ者。 それは言わずもがな、彼が聖杯戦争に臨むにあたって引き当てた自身のサーヴァントである。 左目を黒髪で隠した、須郷よりも一回りは年下であろう少女だった。 顔立ちは妖精のように可愛らしく、どこか年不相応な艶やかさすら帯びた雰囲気を醸している。 美しい。須郷は素直に、このサーヴァントをそう思って気に入っていた。 「マスターが厄介がっていたバーサーカーについてですが、無事に仕留め終わりました。 一応お耳に入れておいた方がいいかと思い、こうして報告に上がらせて貰った次第ですの」 「そうか。ご苦労だったね、アサシン。傷は負っているかい?」 「いいえ。アサシンらしく淑やかに立ち回っていれば、なんてことのない相手でしたわ」 くるくると古式銃を玩びながら告げる少女の口調は残虐だ。 相当な悪行を働いてきた須郷とて、彼女の所業には戦慄を覚える。 たかだか三百人をモルモットにしようとした自分とはワケが違う。 彼女は少なく見積もって万以上の命を奪っている、正真正銘の殺人鬼なのだから。 「その調子でこれからも頑張ってくれ。 けれど無理だけはしないように頼むよ。君は僕を勝利へ導く、大切なサーヴァントなんだからね」 「嬉しいことを言ってくれますわね。心配しなくても、そのように致しますわ」 苦笑するアサシンとその身を案ずる須郷の構図は、一見これ以上ない理想的な主従の形に見える。 だが須郷が彼女を心配するのは、あくまで自分ありきのことだ。 確かに彼は可憐なアサシンを気に入っていたが、それでもあくまで彼にとっての彼女は聖杯を勝ち取るための道具に過ぎない。その身の上など、どうでもいいの一言に尽きた。 無理をされて脱落となれば、願いが叶わないどころか命がない。 そういう事例に携わったことのある身だから尚更、そんな最期は御免だと感じた。 報告を終えたアサシンが再び霊体化して消えるのを見送り、順調だ、とほくそ笑む。 (しかし、やはり近い内に適当な同盟先を見繕っておく必要があるな。 アサシンはそう簡単にはやられないだろうが、それでも三騎士に比べれば見劣りする。 弾除け程度になってくれればそれでいいから、あまり選り好みをするつもりはないが……) ――霊体となって姿を消し、社長室の扉を超えて廊下に出る。 そこでアサシンのサーヴァント、時崎狂三もまた笑みを浮かべていた。 そして彼女は、自身のマスターを嘲る言葉を呟く。 「相変わらず哀れで、そして小さな殿方ですこと」 須郷の忠実な従者を装っていながら、その実アサシンは彼をそう評価していた。 どれだけ優秀な素振りを見せても、あれはどこまでも矮小で惨めな小物に過ぎない。 マスターとしては落第点もいいところだ。 戦う力があると豪語もしていたが、あの様子では子供騙しにもなるまい。 いざとなれば、鞍替えも視野に入れておく必要がありそうですわね。 須郷本人が耳にしたなら噴飯必至の暴言を吐きつつ、アサシンは開け放たれた窓から飛び立った。 彼にはああ言ったが、消耗がまったくないわけでは流石にない。 今の内に町へ繰り出し、<城>の内側で魂と寿命を補充しておくとしよう。 「聖杯はわたくしのものですわ。申し訳ないですけれど、譲るつもりはありませんの――」 聖杯。 全ての願いを叶える聖遺物。 その触れ込みが真実ならば、それで時崎狂三の目的は果たされる。 始原の精霊を殺すため。そして、精霊という存在自体をなかったことにするため。 時計眼の殺人鬼が、仮想の街を闊歩する。 【クラス】 アサシン 【真名】 時崎狂三@デート・ア・ライブ 【パラメーター】 筋力D 耐久D 敏捷B 魔力A 幸運B 宝具B 【属性】 混沌・悪 【クラススキル】 気配遮断:C サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。 完全に気配を断てば発見する事は難しい。 【保有スキル】 精霊:A 人間の世界とは異なる臨界に存在する生命体で、出現の際に空間震という大爆発を引き起こす。 ただしサーヴァントとして召喚された場合、空間震の発生は起こらない。 ――のだが、アサシンは自らの意志で自在に空間震を発生させることが可能である。 神性:E- 厳密には神の系譜に名を連ねる存在ではない。 だが、『天使』と呼ばれる力を秘めることが呼んだ風評によって植え付けられたスキル。ほぼ申し訳程度のもの。 時喰みの城:A 固有結界には程遠いが、彼女が魂喰いの際に用いる結界術。 自らの影を踏んでいる人間の時間(寿命)を奪い取る。 【宝具】 『刻々帝(ザフキエル)』 ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:1~30 最大捕捉:1人 身の丈の倍はあろうかという巨大な時計の形をした、彼女の持つ『天使』。 長針と短針はそれぞれが古式の歩兵銃と短銃であり、これに〈刻々帝〉の能力を込めて弾として発射する。 効果は時計の数字によって違い、自らの時間を加速させ、超高速移動を可能とする『一の弾(アレフ)』、 時間の進み方を遅くする『二の弾(ベート)』、 時間を巻き戻して傷などを復元させる『四の弾(ダレット)』、 相手の時間を止める『七の弾(ザイン)』、 自身の過去の再現体を出現させる『八の弾(ヘット)』、 異なる時間軸にいる人間と意識を繋ぐことができる『九の弾(テット)』、 撃ち抜いた対象の過去の記憶を伝える『一〇の弾(ユッド)』、 時間遡行ができる『一二の弾(ユッド・ベート)』がある。 但し、聖杯戦争を破綻させる危険性があるとして、召喚の際に『九の弾』『一〇の弾』『十一の弾』『十二の弾』については使用不能とされている。 また、『八の弾』によって生み出された再現体は本体ほどの力は持たないものの、それぞれが自律した意思と霊装を持っている上、影の中に無制限にストックでき、それが尽きるまでいくらでも呼び出すことが可能。アサシンはこの再現体が存在する限り何度でも蘇る。ただし活動時間には限界があり、生み出す際に消費した『時間』内しか活動できない。 【weapon】 『神威霊装・三番(エロヒム)』 【人物背景】 顔の左半分を隠す長い黒髪と、育ちのよい落ち着いた口調が特徴。十六歳くらいの少女の姿をした『第三の精霊』。 分かっているだけでも1万人以上の人間を手にかけていることから、最悪の精霊と呼称される。 自らの影に人間を引きずり込んで喰らい尽くすため、喰われた者を含めると犠牲者の数は増えると思われる。 その目的は、時間を遡行する『一二の弾』を使って三十年前の過去へ行き、ユーラシア大空災を引き起こした始原の精霊を抹殺、今までの歴史を改変し、現在の世界に存在している全ての精霊を“無かったこと”にすることである。 【サーヴァントの願い】 聖杯を使い、始原の精霊を抹殺する 【マスター】 須郷伸之@ソードアート・オンライン 【マスターとしての願い】 自身の復権と、桐ヶ谷和人への復讐 【weapon】 なし 【能力・技能】 『アルヴヘイム・オンライン』の管理者アバター、『妖精王オベイロン』の姿に自在に変身できる。 しかし管理者権限は剥奪されているため、その状態でも戦闘能力は貧弱そのもの。 ステータスこそ高いが、本人の経験が伴っていない為どうにもならない。 【人物背景】 総合電子機器メーカー『レクト』社員にして同社のフルダイブ技術研究部門の主任研究員。 人のいい好青年を演じているが、本性は利己的な野心家で冷酷非道。 能力的には優秀であるが、その人格から来る詰めの甘さが目立つ。 VRMMO『アルヴヘイム・オンライン』を運営するレクト・プログレスに携わる裏で、親会社にも内密で一部の人間と共に人間の記憶・感情・意識をコントロールする研究を進めていて、そのための人体実験の被験体としてSAOプレイヤーに目をつけ、SAOサーバーのルーターに細工を施すことで解放されたプレイヤーからアスナを初めとした約三百人をALO内の研究施設に拉致。さらには意識が戻らない明日奈と結婚して『レクト』を手に入れ、研究成果と『レクト』を手土産にアメリカの企業に自身を売り込むことを画策していた。 しかし、ただの子供と侮っていたキリトによってアスナの監禁場所まで侵入され、管理者権限を活用して蹂躙するもヒースクリフによってキリトに管理者権限を奪われ、ペイン・アブソーバLv.0の状態で滅多切りにされ敗北、アスナを奪還される。 その後、明日奈に会いに病院に来た和人を待ち伏せしナイフで切りつけるも、返り討ちにされそのまま警察に逮捕された。 【方針】 地位を利用して情報を集めつつ、敵陣営を確実に蹴落としていく
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元スレURL 絵里「催眠の力を手に入れてしまったわ」 概要 相手に思い通りに催眠をかけられるベルを手にした絵里は、 欲望と安価の赴くまま周囲の人々を… 西木野☆星空クリニックシリーズから派生した番外編 関連作 前作:穂乃果「音ノ木坂情報局ON AIR!!」 タグ ^絢瀬絵里 ^絢瀬亜里沙 ^μ’s ^R-18 ^エロ ^安価 名前 コメント
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D君のブログ『気まぐれアン・ロック!』の『ブロクエ<キマグレ城下町>、<きまぐれホテル>』に登場するキャラクターの事。 ちなみに名前はPSI。 セリフ 拙者の 聞いた話 では 世界には VAVA煮 という 凄腕の 絵描きが いるらしい…... ニン!拙者はPSI。アサシンだ。 アサシンとは ここに記入。
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アイテム>防具>アサシン>腰 に戻る 画像 名前 装備可能Lv 防御力 HP MP 付加属性 鑑定付加属性 強化レベル 耐久度 購入額、販売額 入手 必要アイテム 生産 備考 ガードファーパンツ 1 9 169 3 110 購:販: キャラメイク時(ヴァンパイアアサシン) 購:販: 購:販: 購:販: 購:販: 購:販: 購:販: 購:販: 購:販: 購:販:
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セリフ集に戻る ウサギの毛を手に入れよう メインクエスト:ウサギの毛を手に入れよう 期限:なし 報酬:ニンジンのタネ×3 牧場拡張 貯蔵庫建設 100クーポン 【受託時】 セリフなし 【完了後】 ヘレン: こんにちは。 ウサギの毛が取れたのね。 その毛も服のいい材料になるわ。 私は服を作るときは 毛を糸にするところから 始めてるの。 やっぱり自分で着る服だもの、 材料はきちっと選びたいでしょ? それにここなら糸どころか ヒツジからでも選べるのよ。 だから、あなたにも質のいい 羊毛をたくさん作って もらいたいわね。 村のおまつりです。 メリル: こんにちは。 なかなか広い牧場ですのね。 ごあいさつがおくれました。 私はメリル・ホーウィックと 申します。 この村の学校で働きながら、 染物の勉強をしています。 ここに来た人たちは、 みなさんいろいろなことに 手を出しますが、 何をするべきか分からなくなって しまうようです。 あなたは、 順々に家畜や作物を育てて、 村の生活になれてくださいね。 そして、村の新しい産物を私たち といっしょにつくりましょう。 クレア: ○○さんも 今のままじゃ 牧場がせまいでしょ。 大工さんたちに頼んで 少し広げておいてもらったわ。 ついでに 貯蔵庫もつくってもらったの。 収穫したものとか、 牧場においとけないものとかを 入れておくといいわ。 これでもっといろんなことが いっぱいできるわね。 あ、手間賃とかは気にしなくて いいわ。村のみんなは、持ちつ 持たれつだから。 なにかあったら ○○さんも みんなを手伝ってあげてね。 こうして、 初めて収穫を得たあなたは やっと一息ついたのでした。 ブラミー: そろそろ穀物も作ってみよう。 ムギやソバができれば、 一人前だよ。 村ではほかにもいろいろな 穀物を作っているよ。 炊いたり、おかゆにしたり、 シチューやコロッケも作るんだ。 ウサギの毛でムギのタネが もらえるよ。 これを植えてムギを収穫しよう。 ウサギの毛は、ほかにも いろんなものと交換できるんだ。 ニワトリや、ハチミツをとる ハチ箱なんかももらえるんだ。 セリフ集に戻る
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<新宿>区内の安アパート。 ちりちりという小さな目覚まし時計の音で目を覚ます。 隣にはもう誰も居ない。薄っぺらいせんべい布団は、北上一人でいっぱいいっぱいな大きさ。 昔のことを忘れるためにわざとそういうのを用意したんだからしょうがないけど、やっぱり寂しいもんは寂しい。 一人ぼっちになってから何日が過ぎただろう。 いちいち数えるほどには未練がましいたちじゃない。 ただ、いつまでたっても晴れない心の曇り空が、今何日続いてて、あと何日続くのかなと少し嫌になるくらいはある。 「目が覚めましたか、マスター」 「んー。さめた」 北上がぽけーっと壁を眺めていたら、部屋の奥からアサシンが出てきた。 朝ご飯を作ってくれていたらしい。 髪の収集なんていう変態チックな趣味を持っているけどいいサーヴァントだ。 言うこと聞いてくれるし、料理も美味しい。髪の手入れとか手伝ってくれる。あと、結構いい匂いがする。 普通のサーヴァントじゃこうはいかない、というのはアサシン自身の言葉だった。 起きてぼさぼさになった髪にアサシンが丁寧に櫛を通していく。 恥ずかしながら北上は自分の髪の手入れが上手く出来ない。自分でやるとへたくそだからいつも他の人にやってもらっていた。 髪の手入れはだいたい大井がやってくれていた。二人で喋りながら、たまに鼻歌を歌いながら。 アサシンは何も言わずにやってくれる。ただ、髪を見る目がちょっと熱っぽいのは気になるけど。 ちゃきちゃき素早く髪を三つ編みに結うアサシンに尋ねる。 「今日、どっちだっけ」 「和食ですよ」 今日の朝ご飯は和食らしい。 ご飯を食べたら学校だ。 戦争が終わっても、忙しいのは変わらない。むしろ戦争中よりも今のほうが忙しい気もする。 結われた三つ編みと壁近くにかけてある制服を見て、ふと、ここに来る前の自分のことを思い出した。 思えば、遠くに来たものだ。 ☆北上 戦争が終わった。 海からの侵略者たちとの明けも暮れもの戦いが、終わった。 いつか終わるだろうとは思ってた。でも、思ってた以上に最後はあっさり訪れた。 四方八方手を尽くして敵の根城を発見し、そこにしこたま魚雷をぶちこんだらあっけなく終わった。 あっけなかった。人外との戦争には交渉も和睦もないから、どっちかの領域を徹底的に破壊しつくしたら終わり。そんなもんなんだろう。 世界中に広がっていた海はみるみる引いていって陸と海の対比が昔通りの3:7くらいに戻った。 暑い夏の日。8月15日。 深海棲艦と人類との戦争は、人類の完全勝利で幕を閉じた。 戦争が終わった。 そうなるともう、艦娘は必要ない。 各鎮守府の艦娘たちは艤装を解体して、意外とはやく日常生活に戻っていった。 ある子は田舎へ帰り学業を修めるといい、民間学校に編入している。 ある子は田舎へ帰り海水の被害にあった土地の復旧作業に従事してる。 ある子は手腕を買われ軍に残って海軍下士官として腕をふるっている。 ある子は特にやることもないので就職してOLとして働いている。 那珂ちゃんはお茶の間のアイドルになって世間を騒がせている。 妖精さんたちはどうなったかは詳しくは知らない。 この前自動販売機の中から出てくるのを見たから皆なにかしら働いてるんだろう。 仲のいい子とは文通やら電信やらを使いながら。 それほど仲が良くなかったことはそれきり。 散り散りばらばらになって、皆が皆思い思いの普通の女の子やっていく。 そこについては北上も一緒だった。 ぽけーっと普通の女の子になって泣いたり笑ったり抱き合ったりしてる艦娘たちを見ていたら、名前が呼ばれた。 艤装が解体される、魚雷が撃てなくなる。 まあしょうがない。戦争は終わったんだから。 球磨型の姉妹艦、姉の球磨と多磨は軍に残るらしい、妹の木曽は別の形で海に関わると言っていた。 それじゃあ北上はどうしよう。 未来の展望がまるでない。まぁ、大井と離れる姿だけは予想がつかなかったけど。 二人で田舎に引っ込んで……いや、提督と三人で田舎に引っ込んでのんびり暮らそうか。 そこまで考えてようやくああ、戦争が終わったんだなぁと実感を得た。 これからは女の子に戻って海とは無関係な暮らしをしていくんだろうなぁと思うと、不思議な気持ちになった。 艦娘数十人分の艤装を解体するとなれば数日かかる。 北上の日程は最終日、それも最後から二番目だった。 北上が艤装の解体が終わる頃には鎮守府に艦娘はほとんど居なくなっていた。 残った子たちももう涙を拭い、新しい未来への進路を定めている。 うむうむいいことだと頷きながらぷらぷらと人がめっきり少なくなった鎮守府を歩いて、司令室にたどり着く。 ドアを開けると、そこはもう見慣れた司令室ではなかった。 木張りの床、質素な壁、窓に映っている景色さえ変わっている。 なんだかまるで、別の場所だ。 司令室はいつだってたまり場だった。 北上と、大井と、提督で、くだらない話をしてどうでもいいことをして過ごしたもんだ。 司令室にバーカウンターを置いてお酒を飲んだことがあった。大井がおいおい泣きながら提督の頭に焼酎をかけて謹慎されたことがある。 司令室にお風呂を用意して半身浴をしたことがあった。汗だくになったあとで飲んだフルーツ牛乳が美味しかった。 司令室にキッチンカウンターを置いて三人でチョコを作ったこともあった。あえて提督に渡さず妖精さんに撒いたら提督が泣いていた。 司令室に布団を敷いて寝ていたら、まさか布団が入り口近くに敷いてあるとは思わず入ってきた大淀に踏みつけられたこともあった。あれは痛かったなあとくすくす笑っていたら、司令室のドアを誰かがノックした。 扉が開く。 そこには、大井と提督が立っていた。 「見てよこれ。あたしが刻んだハイパー北上様参上の文字、消されててさ」 大井と提督が笑う。 見れば、全艦娘で一番最後だった大井の艤装の解体も終わっていた。 ただ、提督から大井に、全艦娘内で唯一支給されたアクセサリーの回収はされていなかった。大井の左手の薬指が、きらきら光っている。 そっか、と思い至る。この二人、ケッコンカッコカリがようやく仮じゃなくなったんだ。 特に感慨はない。この二人はいつかそうなるんだろうなぁと思ってた。 「なになに、隅に置けないじゃん。あたしはのけもの?」 脇腹をつついてやると、二人は幸せそうに笑った。お互いの顔を見合わせて、とても幸せそうに笑った。 でも、そこではたと気づいた。 それまではなかったものがある。 北上と二人の間には壁がある。 二人は変わらず接してくれてたけど、薄い皮膜のような何かが、確かに北上には見えた。 「じゃあ……まあ、お幸せにね。ないとは思うけど、浮気とかしたら怖いよ」 なんとなく居心地が悪かった。 あれだけずっと一緒に居たのに、もう一緒に居られないと思ってしまった。 分かってしまった。 もう、三人ではなく、二人と一人なんだと。 それからほどなくして、北上は大井たちと別れた。 大井は今生の別れのようにわんわん泣いてたけど、その涙も、なんだかあたたかみを感じなかった。 実際はそんなことはないだろうけど。でも、北上がそう思ってしまうのは、たぶん、どうしようもないことなんだと思う。 だって、カッコカリではなくなった二人の間に入る余地なんて見当たらないから、逃げ出すように離れるしかないと思った。 自覚はなかったけど、北上はきっと凄く我儘なんだろうと振り返って思う。 泣きわめく大井に頭を下げて、提督に大井を任せて、北上は走った。 その時、あまり感情を表に出さない北上も、もしかしたら初めて人前で泣いていたかもしれない。 行く宛がなかったので、とりあえず手間取らず、そして仮拠点として安く住める場所を見つけて移住した。 透き通った青色の鍵の家だった。 交通の便はよくない。ゴミ捨て場からもちょっと遠い。 建ってから結構な年月が立っているらしく、階段は踏むたびに軋んでぱらぱらと錆びた鉄くずを撒いた。 鍵で戸を開け部屋にはいると、それなりにい草の匂いが香った。 ガラス越しの光を受けて、塵か何かが輝いている。 入ってまっすぐ窓の鍵を開け、空気の入れ替えがてら錆びかけのアルミ窓を開け放つ。 当然、磯の香りとか潮風とか、そういう海っぽい感じはしない。 見える景色は陸ばかり。ああ、つまらない世界に来てしまったなあと思って鍵を放り投げる。 天井に当たる音がした。畳の上に落ちる音は聞こえない。 もしかして天井に刺さったかなと思って振り返ると、そこには占い師風の格好をした女の人が立っていた。 「お初にお目にかかります。私はアサシン。此度の聖杯戦争におけるあなたのパートナーを務めさせて頂くサーヴァントです」 聖杯戦争。聞きなれない単語だ。 どういうものなのと聞くと、懇切丁寧に説明してくれた。 大方の事情を理解して頷くと、アサシンが本題に移った。 「それでマスター、あなたはなにか願いが?」 「え?」 「ええ。なにか願いがあったから、聖杯戦争の舞台である<新宿>に呼び出されたのだと思いますが」 「願い……願い、か」 願い。 言われてはたと気付く。 そうか。あの時。薄い皮膜を見たあの瞬間、北上の心に去来したものは『願い』だったのだ。 願いの形は見えている。 大井の涙にあたたたみを感じられなかったあの違和感が、たぶんそのまま、北上の願いだろう。 でも、なんと言っていいかわからない。言葉が見つからない。 あれや、これやと考えて、ようやくわかりやすい言葉が浮かぶ。 「……アサシン、あたしさ」 口に出すのが少しだけ恐ろしかった。 遠くに聞こえた蝉の鳴き声がやんだ気がした。 「よくわかんないけど、たぶん、世界が平和になってほしくなかったんだと思う」 遠くで猫がにゃあと鳴いた。運命の羅針盤が回る音が聞こえた気がした。 深海棲艦との戦争中は、とても楽しかった。 北上はきっと、心の何処かでそれがいつまでも続いてくれることを望んでいた。 提督が居て。 大井が居て。 北上が居て。 あとまあ魚雷が撃てればそれでおっけー。問題なし。 戦いに終わりはなくて。 でも、安心できる場所があって。 いつまで続くか分からない戦いを毎日毎日続けていき、いつまでも続けていたい安息を毎日毎日暮らしていく。 戦争も。 関係も。 全部がカッコカリのまま、三人揃っておじいちゃんおばあちゃんになるまで楽しい毎日を続けていく。 世界に平和が訪れた今、北上はたぶん誰よりも強く、心の底からこう願っている。 軽巡洋艦・重雷装巡洋艦としてもう一度生きたい。 北上某なんて名前じゃなく、艦娘北上として。 提督と、大井と、三人で。 すべてがカッコカリのままの、もうもどれないあの日のままで。 もう一度深海棲艦と戦いたいと。 もう一度だけ、あの日に戻りたいと。 「とても不思議な願いです」 アサシンは目を閉じて、ゆっくりと答えた。 そうしていると、衣装も相まって本物の占い師みたいに見えてくる。 「でも、分かりますよ。守りたかったものがあったんでしょうね」 アサシンは見透かしたような言葉がよく似合う人だった。 どんな時も朗らかに笑っていたし、身のこなしも立派だ。 度量が大きいのか、北上のけったいな願いを聞いても一言も口を挟まなかった。 いや、一言もじゃないか。アサシンは北上の言葉を聞いて的外れに一言こう言った。 「あなたは、きっといい魔法少女になれたと思います。今の私に魔法少女を選ぶ権限がないのが非常に残念です」 冗談めいた言葉。だが同時にどこか不思議と真実味を感じさせる言葉だった。 アサシンが笑う。その笑顔はどこまでも朗らかで、世界をもう一度海の底に沈めようとする相棒としてはいささか眩しすぎる気がした。 不思議な人だ。でも、なんとなく信頼できる。 それがアサシンとの出会い。北上の聖杯戦争の始まりの記憶。 ☆ アサシン 今思い返しても、素晴らしい願いだと思う。 鬱屈した感情。世界を変えたいという強い願い。我儘を肯定できる傲慢さ。そして心の強さ。 アサシンの理想の要素を兼ね備えた少女の願いを聞いて、興奮しないわけがない。 願いを聞いた瞬間、アサシンが心の底からの笑みでその願いを受け止めたのは言うまでもないだろう。 思い出しての興奮冷めやらぬ内に北上の髪を口に含む。 普段はテイスティングまではしないのだが、マスターとサーヴァントは一心同体なので髪の毛くらいいつでも手に入るから今回は我慢する必要がない。 少し潮の匂いがする。海軍のような機関で働いていた、と言っていたからその時の名残だろう。 でも海の潮風に負けて傷んだりはしていない。むしろ荒波に負けないほどの力強さが篭っている。 本人に髪のことを尋ねると、大井っちが毎朝やってくれてたと答えていた。 この艶、このハリ、この味、このキューティクル。よほどその『大井っち』という人が手入れに熱心だったんだろう。 この美しさの価値がわかる人物が居て、その美しさを誰かに伝えるためにその人物が尽力したということがわかると一層うれしくなる。 『大井っち』。 北上の原動力の一端であり、北上の髪の理解者。 アサシンは声に出さず胸の内でお礼を言って、口の中の髪の毛を優しく布巾で拭いて懐紙に包んだ。 懐紙を袖口にしまい、代わりに別の懐紙を取り出してその中空数本の髪の毛を取り出し順番に指に巻いていく。 髪を巻いた指を水晶玉にかざすと、水晶玉に髪の持ち主の姿が映った。 指を入れ替える。チャンネルが変わるように映っている人物が切り替わる。 感度良好。制限も加えられていない。 これなら、アサシンは自分を見失わずに戦い続けることが出来る。 アサシンらしく、慎重に、時には大胆に、冷静に、時には情熱的に、敵の、味方の、自分自身の未来を水晶玉に委ねられる。 トイレに行っていた北上が帰ってきて、水晶玉を覗き込み感嘆の声をあげる。 内緒ですよ、と口に指を当てて言うと気の抜けたような笑顔を返してくれた。 そんな笑顔が、愛おしくてたまらない。 微笑み返して水晶玉に再度向き直る。 北上は、学校に行くと言って家から出た。 チャンネルを切り替えて北上を移す。アサシン渾身の三つ編みを揺らしてかけていく愛しいマスターの姿がそこにはあった。 アサシンの方針は決まっている。 愛おしいマスターのために持ちうる限りの力を尽くす。 ついでに色々な髪の毛を拝借して楽しむ。英霊たちの髪の毛は、それはもう、口舌尽きない程のものばかりだろう。 そしてあわよくば、自分の願いを叶える足がかりにする。これはライフワークであるため聖杯で叶わなくても大丈夫。 楽しみと、趣味と、淡い願望が同居した物語。 夢と、希望と、剣と、魔法と、逃走と、闘争と、救済と、暗躍に満ちた物語。それが聖杯戦争だ。 その先に何が待つとしても、結末がどこへ向かおうとも、アサシンにとって素晴らしい物語であることには変わりない。 それでは、素晴らしい物語の幕を開けよう。 アサシン―――ピティ・フレデリカはそんな素晴らしい物語の紡ぎ手としてここにいる。 【クラス】 アサシン 【真名】 ピティ・フレデリカ@魔法少女育成計画JOKERS 【パラメーター】 筋力:C 耐久:C 敏捷:C 魔力:B 幸運:A 宝具:B 【属性】 混沌・中庸 【クラススキル】 気配遮断:E 自身の気配を消すスキル。 アサシンは宝具の性質上本体が気配を消す必要が無いため気配遮断のランクがすこぶる低い。 E程度ならば他人の部屋を物色していても発見されるまでは気配を感付かれない程度。 【保有スキル】 魔法少女:A 魔法少女である。ランクが高いほど高水準の魔法少女となる。 魔法少女は人間離れした戦闘能力と視覚聴覚を得、排泄や食事などの新陳代謝行為を一切行わなくて良くなる。 また、疲労の蓄積する速度が人間よりも遥かに遅く、長期の不眠不休にも耐えられるスタミナと常人離れしたメンタルを持つ。 更に、固有の魔法を1つ使える。アサシンの場合それは宝具となる。 アサシンは魔法少女としての技術・スキルは最高水準、かつ魔法も希少価値が高く戦闘や交渉・対魔法少女の駆け引きにも優れているため最高のAランクとなる。 そしてアサシンは魔法少女の状態で呼び出されているためこのスキルの発動は阻害できない。 収集癖(髪):A 髪の毛に対する性愛まで届かんほどの執着。 とりあえず目に付いた髪の毛は集めておくし、一度髪の毛を手に入れた相手からも何度も髪の毛を入手しようとする。 みずみずしい髪の毛、つやめいた髪の毛などが大好きで宝具越しにそれらを見ると入手したくてしょうがなくなることもしばしば。 特に魔法少女の髪の毛が大好物。 行動時に髪の毛についてのあれこれで行動を失敗する可能性が高くなる。 ただし、どれほど魅力的な人物・魅力的な髪の持ち主であったとしても死んでしまえば彼女/彼の髪への興味はなくなる。この点に関しては例外あり。 性癖由来のスキルであるため無効化不可能。無効化するとキャラ崩壊となる。 審美眼(髪):A 髪を見分ける力。 一度出会った人間ならば髪の毛を見誤ることはない。また、集めた髪の毛を見誤ることもない。 更に相手が髪に対して特殊な逸話を持つ人物であったならば、その髪を見ただけで真名までたどり着ける。 性癖由来のスキルであるため無効化不可能。無効化するとキャラ崩壊となる。 情報管理:A 情報を集め、それらを記憶しておくスキル。 宝具によって収集した情報のすべてを記憶する知能の持ち主。 更に人づてや本やテレビなどからの情報も決して忘れない。 戦略家:B 話術や策略といった舌戦・頭脳戦関係のスキルの複合スキルであり、それらすべてを高度に使いこなすことが可能。 彼女の交渉成功率は限りなく高く、作戦の成功率もまた高い。 相手の心理を完璧に読みきっての行動なども多く、挑発などにも一切応じない胆力を持つ。 ただし完璧というわけではない。不意を付かれれば失態を犯すし、不確定要素で失敗も起こす。 【宝具】 『水晶玉に好きな相手を映し出せるよ』 ランク:B 種別:対人 レンジ:99 最大捕捉:10 アサシンの暗殺者たる性能を裏付ける宝具。 発動には他者の髪が必要不可欠。 指に髪の毛を巻き付けて水晶玉にかざすことで手持ちの水晶玉にその髪の持ち主の姿を写すことができる。 それ単体で一切相手に感付かれない魔法の監視カメラであり、一方的に相手の動向を探ることが可能である。 同時に捕捉できるのは両手の指分の10人、かざす指を変えることでチャンネルを変えるように写す相手を変えられる。 また、巻きつける髪の毛を変えるというワンアクションを挟むことで捕捉する相手を切り替えられる。 更にアサシンは研鑽を積むことで水晶玉越しに相手に干渉すること・水晶玉から相手を引きずり出し、水晶玉の先へ自分を含む別のものを転送させる魔法へと進化させている。 この宝具の発動するには相手の髪をアサシンが入手している・相手の髪がアサシンの指に巻きつけることが可能であるという条件をクリアする必要がある。 髪の毛が短い、痛みが酷くちぎれやすい、ハゲみたいなもんなどの相手には通用しない。 ただし、髪の毛を持つ相手ならばNPC・マスター・サーヴァントの誰でもこの宝具の対象たりえる。 変身によって姿形が変わる相手や髪の毛入手後に散髪した相手なども髪の毛を持っていれば変身前・散髪前の髪を入手していれば永続的に把握が可能。 【weapon】 魔法の水晶玉。これを奪われるとアサシンは宝具を使用できなくなり立ち回りは一気に厳しくなる。 アルバム。すぐに使わない髪の毛は懐に入れずここに挟んでおく。あとで楽しむためには事前の準備が必要だ。 【人物背景】 完全変態☆スーパーヘア~アディクションな魔法少女。 魔法の国の住民ではなく現実世界で暮らす何の変哲もない魔法少女だった彼女。 その本質は狂信者。『完璧な魔法少女の誕生』という崇高な目標を掲げて、その目標のために自分自身を含めた全てを使い潰していく狂気の魔法少女。 一度は積み重ねてきた罪から次元の狭間に幽閉されるも、彼女の支持者によって次元の狭間から脱出。 その後紆余曲折あって魔法の国の影として暗躍を始めた。 お手つきの魔法少女は置いてきた。操作用のレイピアがアサシンの宝具と認識されなかったから連れてこれなかったらしい。 【マスター】 北上@艦隊これくしょん(ブラウザゲー版) 【マスターとしての願い】 世界の平和なんてほしくなかった。 【能力・技能】 甲標的を扱わせれば艦娘一。 ただし艤装は解体されている。 軍事知識は豊富。 一応深海棲艦との戦争においての最終生存艦なので運もいい。 銃火器の扱いは人並み。艦娘の銃火器と現実の銃火器は勝手が違うので彼女も特に取り扱いに長けているわけではない。 【人物背景】 北上様。 戦争終了及び艤装解体後から参戦。 彼女の世界線では大井が秘書官+全艦娘中唯一カッコカリしており、終戦後も提督の側に居ることになった。 北上様は大井とも提督とも仲が良かったが、二人の間に居づらくなって飛び出し、一人暮らしをはじめたというところで参戦。 曖昧な状態で三人で居るのが楽しかったのだということにようやく気付き、艦娘だったころに戻りたいと願っている。 ちなみに。 誤解があるかもしれないが、ブラゲ版の大井っちはカッコカリ後なら北上様も好きだが同時に提督ラブ勢(重量級)。 北上様の反応は提督に対しても大井っちに対してもほどほどに薄いが、そういう女の子なんだと思う。 【方針】 出来ることなら聖杯は欲しい。願いを叶えたい。 とりあえずアサシンにまかせておけばなんとかなるかとは思うが、それでも気持ちが良いものではない。 ただ、願いの代替案があるならそれでも構わない。 どちらにしろ、大井や提督と、あのほんわり幸せな日常を取り戻したい。 アサシンの立ち回りはいかにして他人の髪を集めるかにかかっている。 髪の毛を集めて、愛でて、口に含んで、楽しんで、そして聖杯戦争となる。 短髪のサーヴァント・マスターとは分が悪いとは言え、それ以外にはものすごく強い。 NPCすら武器に出来るという長所を利用できれば上手く立ち回れるだろう。 時系列順 Back 伊織順平&ライダー Next 英純恋子&アサシン 投下順 Back 伊織順平&ライダー Next 英純恋子&アサシン Character name Next→ 北上 全ての人の魂の夜想曲 アサシン(ピティ・フレデリカ)
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ここでの生活が悪かった訳じゃない。 見た目はそっくりな癖に、俺に死体集めを命じない母親。 製薬会社の社長の息子という相応の立ち位置。 学校にも行けて、サッカーもできて、友達だっている。 それでも物足りないって思っちまったのは、多分あの二人がいないからだ。 兄ちゃんとリンダ。 俺が成り代わろうとしたもの。 俺が手に入れようと思ったもの。 ひでえよな兄ちゃん。 あんたのせいで目が覚めちまった。 夢から覚めたらさ、それがどんなに幸せでも意味のないものになっちまう。 俺はあんたが羨ましいよ。 あんたならそもそも、聖杯戦争とかいう殺し合いに来る必要なんてないんだろう? 俺はさ、こんなのに参加でもしなきゃ夢は叶えれないってのに。 ……やっぱり、あんただけズルいよ。 だから、そろそろ選手交替してもらうぜ。 ◇ すえた鉄錆のような臭いが鼻につく。 元の世界では嗅ぎなれていた血の臭いだ。 目の前では粒子になって消えていく女と、そいつの血を被ったまま立っている女。 立っている方が俺に呼び出されたアサシンのクラスのサーヴァント。 汚れ仕事をしてきた俺にはお似合いのクラスとでも聖杯は言いたいんだろうさ。 製薬会社の社長の息子って肩書きのせいか、すり寄ってくるどうでもいい女はいっぱいいた。 だからそいつを使ってこのアサシンとやらのスキルがどんなものなのか知りたかった俺は、上手いこと言いくるめて人気のないところに呼び出した女をこいつの餌食にした。 アサシンが被っていた血が次第に消えていく。 なにも凄い速さで蒸発していっている訳じゃない。 吸っているんだ、アサシンが肌から直に浴びた血液を。 その病的なぐらいに白い肌がみるみる内に艶を増していき、数秒後には血を被っていた痕跡なんてどこにもなくなっていた。 化け物。まさにそういう呼称が似合うサーヴァントだ。 危険生物揃いのネオケニアにだってこんなのはいないだろう。 「あんたから話には聞いたが凄いもんだな」 「吸血では魔力まで補えないのが難点ね、魔力の潤沢なマスターだったらいらぬ心配だったのだけれど」 非難がましくこっちに目を向けてくるアサシンに対して肩をすくめておどけてやる。 なんでもサーヴァントを扱うには魔力とやらが必要で、しがない薬漬けの一般人でしかない俺ではアサシンが十全に戦うには不足しているらしい。 まあ、そんな人間を呼んだ聖杯側が悪い訳で、俺にこれっぽちも非はないので謝りはしない。 「あんたの言ってた魂喰いってやつで魔力を溜めなきゃいけないって事か」 「そうね、もしくは霊地にとどまってマスターの魔力を補充できればいいけれども」 「魔術師でもなんでもない俺じゃあ期待できないんだろ? わかってるって」 魂食い。NPCやら他のマスターやらを殺し、文字通り喰う事で自分の魔力の足しにするという恐ろしい技。 俺みたいなのがマスターだと魔力の供給はもっぱらそれ頼みになるらしい。 と、なると必然的に俺はこの街の住人をこいつに捧げなきゃならない。 加えて、併せて吸血をするとなると女性の方が都合がいいと、既にアサシンの口から聞いている。 ならば当分は警察の目をやり過ごしながらアサシンと一緒に若い女を殺して回るしかないって訳だ ――なんだ、ママに命じられなくたって結局やることは何一つ変わってないじゃないか。 なら今の立場になんてしないで、ネオケニアと同じ境遇で良かったって話だ。 なんだか笑えて来ちゃうぜ。 「何かおかしかったかしら」 「ん? ああ、いやね、結局こっちでもあっちでも、やることに変わりなんてなかったんだなぁって思っちまってさ。つい、ね」 アサシンが怪訝な表情を浮かべる。 そういや俺がやってきた事なんて、まだ話した事がなかったな。 俺もアサシンから詳しい身の上話なんて聞いてないからお互い様だけど。 「ま、当分はこの東京って場所で警察にバレないよう女をあんたに食わせていかなくちゃいけないんだろ? そういう事しかやってこなかった人生だ、簡単に尻尾を掴まれるようなヘマはしないさ」 「そう」 急にアサシンが黙り込んじまった。 おいおい、なにか不味い事でも言っちまったか? これから一緒に戦うっていうのに、いきなり仲がこじれるような事は勘弁して欲しいんだけどな。 「あなたのそれを、止めてくれる人はいなかったのかしら」 「はい?」 急に何を聞いてくるんだろうか。 止めてくれる人?笑える話だ。 つい吹き出す。 ほれ見ろ、現に声を出して笑っちまったじゃねえか。 「ハハ、笑わせてくれるじゃねえか。なあアサシン、もしも止めてくれる人がいたらだ、そもそも俺はこんなところになんて来てないぜ?」 「……ええ、そうね。……そうなのでしょうね」 アサシンの様子がおかしい。 参ったぜ、こういう反応をするってことは間違いなくなにか思うところがあるって訳だ。 こいつの口ぶりからこいつ自身が察するところ止める側だったのか、止めてもらえなかった側なのか。 ま、さっきみたいに女を残酷に殺すサディストが止める側ってのもおかしな話だ。 おおかた後者、つまり俺と同じ側ってことなんだろうよ。 となるとこいつは、ママと俺のハイブリッド! なんともまあとんでもない化け物がいたもんじゃないか。 どこの世界にも似たような思考や境遇の奴ってのは生まれるもんなんだな。 ま、気難しそうなこいつに対しそれで煽るつもりもないがね。 変に挑発して襲われるのも馬鹿らしい、それを防ぐために貴重な令呪を割くなんてのも間抜けな話さ。 「さあ、俺のつまんない身の上話なんてどうでもいいだろ? 別にそれが分かったところであんたに何かの足しがある訳じゃない。そろそろ帰ろうぜ、なあ?」 アサシンが無言でその姿をかき消す、霊体化ってやつらしい。 なんともまあ、なにからなにまでサーヴァントってやつは常識外れな存在だ。 こんなのをあと数人は相手にしなきゃならないとなると骨が折れる。 おまけにアサシンから聞いたクラスってやつの話だと、アサシンってのは真っ向勝負には向かない不意打ち専門のクラスだそうだ。 なら、極力俺たちがマスターだとバレないように動き、マスターを狙って仕留めていくのが定石って事になる。 なんともババを引いた感じは否めはしないが、俺のスタイルには合ってるサーヴァントともいえる。 勝ち抜くのは容易じゃないがそういう戦い方でいいっていうなら俺にだって十分目がある訳だ。 なあ、兄ちゃん。 そっちでどれだけ時間が経ったのかは知らないがあんたは元気かい? バナナの皮でも踏んづけて気絶してやしないかい? 色々あって計画は変わっちまったが、俺の方はもう少しで選手交代の目処がつきそうだ。 だからさ、兄ちゃん。 俺が兄ちゃんに成り代わるまではせいぜい達者でいてくれよな。 【クラス】 アサシン 【真名】 カーミラ@Fate/Grand order 【属性】 混沌・悪 【ステータス】 筋D 耐D 敏A 魔C 運D 宝C 【クラススキル】 気配遮断:D サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。 ただし、自らが攻撃態勢に移ると気配遮断は解ける。 【固有スキル】 吸血:C 血を浴びることによる体力吸収&回復。 思い込みに近いが、彼女の肌は確かに若返っていた。 ランクが上がるほど、吸収力が上昇する 拷問技術:A 卓越した拷問技術。 拷問器具を使ったダメージにプラス補正がかかる。 宝具『幻想の鉄処女』を始め、裁判においてアサシンが行ったと公表された、全ての拷問・残虐行為に対してこの効果は適応される。 【Wepon】 金属製の杖、鋲付きの鎖、鞭、ナイフを始め、彼女が拷問に使用したとされる器具一式 ※鋼鉄の処女は彼女の宝具として昇華されたため除外 【宝具】 『幻想の鉄処女(ファントム・メイデン)』 ランク:C 種別:対人 レンジ:0~1 最大捕捉数:1人 相手を鉄の処女と呼ばれる拷問器具に閉じ込める一定ターンダメージを与える。 絞り出した血はアサシンへと還元され、HPと魔力を回復させる。 この宝具の対象が女性であった場合、生前の逸話から威力と拘束解除の難易度が倍加する。 カーミラが使用したと言われる有名な拷問器具。 ……であるが長年に渡る調査の結果、実在しないと考えられている。 【人物背景】 ーーだって、誰も言ってくれなかった! 誰もこれが間違いだなんて言ってくれなかった! だから、私はこう成り果てたのに! ああ、我が真の名は――エリザベート・バートリー!ーー エリザベート・バートリーが成長し、完全なる怪物と成った存在。エリザベートの暗黒面を司る存在。 彼女が持っていた愛嬌はなく、ただただ残忍で血を追い求めた生涯を、その変名――カーミラという名で表している。 【聖杯に対する願い】 永遠の若さ 【行動方針】 少女の血を集め、力を蓄える。 【マスター】 ネク@リンダキューブ アゲイン 【マスターとしての願い】 兄貴と入れ代わり、兄貴の人生を自分のものにする。 【能力・技術】 薬漬けにされた事による痛覚の鈍化。 簡単な催眠暗示(薬物との併用で効果をあげる事も可能)。 殺人技術と隠蔽・隠密に長ける。 【人物背景】 リンダキューブ アゲインの主人公、ケンの生き別れの弟。出典は彼が悪役として暗躍するAルートより。 捨て子となりグリーン製薬の社長であるエリザベス・グリーンに拾われたネクは、エリザベスの宿願である永遠の若さの為に幼い頃から死体集めに従事させられ、次第に死体を探すよりも作る方が楽だと気付き、殺人行為に手を染める。 そんなある日、生き別れの兄の存在、そしてその兄が一般的な恵まれた人生を送ってきた事を知り、嫉妬に駆られたネクは兄と自分の人生を入れ換えることを画策する。 【方針】 正体を隠匿して東京各所で少女を遅いアサシンの強化と魔力の補充、他マスターの情報収集を行う。 アサシンの宝具の特性上、女性の主従を最後まで生き残らせるよう立ち回りたい 候補作投下順 Back 美しき終焉 Next ロナルド&キャスター
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CLASS アサシン マスター 衛宮継美 真名 アルトリア 性別 女性 身長体重 154cm/42kg 属性 秩序・悪 ステータス 筋力:B 耐久:B 敏捷:A 魔力:A+ 幸運:D 宝具:A++ クラス別スキル 気配遮断:A サーヴァントとしての気配を断つ。完全に気配を絶てば、探知能力に優れたサーヴァントでも発見することは非常に難しい。 比喩ではなく「闇に溶ける」彼女の姿は、まさに「アサシン」に相応しい 固有スキル 心眼(真):B 精神汚染:C 対魔力:B 理性の暴走:A 心眼(真):B 修行・鍛錬によって培った洞察力。 窮地において自身の状況と敵の能力を冷静に把握し、その場で残された活路を導き出す“戦闘論理” 逆転の可能性が1%でもあるのなら、その作戦を実行に移せるチャンスを手繰り寄せられる。 精神汚染:C 精神が錯乱している為、他の精神干渉系魔術を高確率でシャットアウトする。 ただし同ランクの精神汚染がない人物とは意思疎通が成立しない。 対魔力:B 魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化する。大魔術、儀礼呪法等を以ってしても、傷つけるのは難しい。 理性の暴走:A 自らの理性、思考を全て遮断することで、一時的に自らのステータスを全てA++に引き上げる。 暴走している間は他のステータスの効果が無効となり、マスターによる命令、令呪の効果も受け付けない。 自分が信じてきた騎士たちに裏切られ、自分であるための「理性」を切り捨てた彼女だけが得られるスキル。 宝具 『血に染まりし裏切りの剣(ブラッディ・エクスカリバー)』ランク:A++ 種別:対城宝具 レンジ:1~99 最大捕捉:1000人 宝具2 『我が王政は円卓の為に』ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:1~10 最大補捉:1人 嘗てブリテンの王として君臨していた「アーサー王」の成れの果て。俗にいうifの世界のアーサー王。 円卓の騎士に見放され、裏切られた彼女はこの世界に絶望し、エクスカリバーで「音もなく」騎士を皆殺しにした。 この世界の彼女はセイバー・オルタのように精神が汚染されているため、黄色がかった白髪となっている。 また常に口元を覆うようにマフラーをしており、暴走発動の際にのみマフラーを外し、叫び声を上げて攻撃を繰り返す。 アサシン、と言うよりはバーサーカーに近い感じの性格や性能で、暗殺任務にはかなり向いていない。 しかし嘗ての力や聖剣は失っておらず、一対一ならば確実に有利に立てる力を兼ね備えている 人物像は「セイバー・オルタを更に黒くしたセイバー」。性格はほぼなくなってしまっている。 勿論必要最低限にはしゃべることができるが、それ以外では全くといっていいほど喋らない。 その為性格はわからず、マスターである継美にもその心はわからないという。
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いつぞやのアップデートにより町の中で拾ったアイテムとは別の、死んでも消えることはない プレイヤーの容姿変更アイテムが手に入るようになりました。 これらのアイテムを装着することにより、街中で拾った衣服の上に上書きされ自分の好きな姿で出回ることができるようになります。 メニュー画面のSurvivors inventoryより確認、装着ができます。 ↑inventory内の画面 これらのアイテムを手に入れる方法は 1.時々手に入る?MysteryBoxを120¥で買えるカギを使って開け、中に入ってるアイテムをランダムで入手する(いわゆるガチャ) 2.このゲームで遊んでメニュー画面に戻ると偶に(もしくは一定の周期で)入手したとのメッセージが出てくる のようです(ほとんど情報がないため少しあやふやな内容になっています ご了承を) ガチャの方は作者の昼飯代だと思いどんどん貢ぎましょう。 現状手に入るアイテムは頭からズボンまでの衣服、装飾と銃や近接武器のスキンとなっています。 また、Mysteryboxから手に入るアイテムには特殊なエフェクトが付く物もあるようです。 これらのアイテムはSteam上でも管理され、コミュニティーマーケットを使った取引も可能になっており、 必要のないアイテムは売却し、そのお金で欲しいアイテムを購入することもできます。(自己責任でどうぞ)
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+ 呪われたアイテム 呪われたアイテム Cursed Items呪われたアイテムの一般的な呪い Common Cursed Item Effects 特定の呪われたアイテム Specific Cursed Items-2カースト・ソード アーマー・オヴ・アロー・アトラクション アーマー・オヴ・レイジ アイズ・オヴ・ブラインドネス アミュレット・オヴ・イナスケイパブル・ロケーション アローブレイク・ボウ アンウィールディ・グレイヴ アングウェント・オヴ・エイジング アンステイブル・マスケット アンラッキー・フィギュリーン インセンス・オヴ・アブセション ヴァキュアス・グリムワー オーナリィ・ピストル カースト・バックバイター・スピア ガードル・オヴ・オポサイト・ジェンダー カニバル・リング ガントレッツ・オヴ・ファンブリング クラウン・オヴ・ブラインドネス クリスタル・ヒプノシス・ボール グレイヴソウル・アーマー クローク・オヴ・イモレーション ケープ・オヴ・アンカリング スカラベ・オヴ・デス スキャターショット・ブレイサーズ スタッフ・オヴ・オケイジョナル・ワンダー ストーン・オヴ・ウェイト(ロウドストーン) ダスト・オヴ・スニージング・アンド・チョーキング デッドリー・リターンズ・スローイング・アックス ドラムス・オヴ・レサジー ニアファイアリング・ボウ ネックレス・オヴ・ストラングレイション ネット・オヴ・スネアリング バーサーキング・ソード バイティング・バトルアックス バッグ・オヴ・ディヴァウアリング ハット・オヴ・ヘイトリッズ バフーンズ・ソード ブーツ・オヴ・ダンシング フラスク・オヴ・カーシズ ブルーム・オヴ・アニメイテッド・アタック ブレイサーズ・オヴ・ディフェンスレスネス プレイナー・インヴェイジョン・シールド ヘヴィ・ハンマー ヘッドバンド・オヴ・スチューピディティ ペトリファイング・クローク ペリアプト・オヴ・ファウル・ロティング ベルト・オヴ・ウィークネス ヘルム・オヴ・オポジット・アラインメント ポイザナス・クローク ポーション・オヴ・ポイズン ポールドロンズ・オヴ・ザ・ジャッカス マスク・オヴ・アグリナス メイス・オヴ・ブラッド メダリオン・オヴ・ソウト・プロジェクション ライオット・パイプス リング・オヴ・クラムジネス リング・オヴ・スペル・ディヴァウアリング リング・オヴ・トゥルース リング・オヴ・ライフブリード ローブ・オヴ・ヴァーミン ローブ・オヴ・パワーレスネス ロッド・オヴ・アールソン ロッド・オヴ・フォイルド・マジック ワンウェイ・ウィンドウ 呪われたアイテム Cursed Items 呪われたアイテムとは、何らかの形で不利に働く可能性のある魔法のアイテムのことである。良い効果と悪い効果が渾然一体となったものもあり、キャラクターたちに難しい判断を強いることになる。呪われたアイテムは必ずしも常に意図的に作られるわけではない。その場合、作成者の仕事が立て込んでいた結果だったり、作り手の腕が未熟だったり、適当な構成要素がなかったりしたのだ。こうしたアイテムの多くはそれでも機能はするのだが、意図した通りに働かなかったり、深刻な副作用を生じたりする。魔法のアイテム作成時の技能判定に5以上の差で失敗したら、呪われたアイテムの副作用表でロールして、アイテムが持つ呪いの種類を決定すること。 呪われたアイテムの識別:呪われたアイテムは、1つの例外事項を除いて、他の魔法のアイテムと同様に識別される。アイテムを識別するために行なう判定でDCを10以上上回らない限り、呪いは発見されない。判定には成功したがDCを10上回ることができなかった場合、それで判るのはその魔法のアイテムの本来の用途だけである。そのアイテムが呪われていると判っているのであれば、そのアイテムを識別するための通常通りのDCを用いて呪いの性質を判断できる。 呪われたアイテムの除去:呪われたアイテムの中には簡単に手放せるものもあるが、使用者が価格関係なくそのアイテムを持ち続けるよう強制するものもある。そうしたアイテムは、手放したり戻ってこれない所へ投げ捨てたりしても、再び戻ってくる。この種のアイテムは、キャラクターかアイテムを目標としたリムーヴ・カースかそれに類する魔法がかけられた後にのみ手放せる。呪いを解くための術者レベル判定のDCは(10+アイテムの術者レベル)に等しい。呪文が成功したら、次のラウンドにはそのアイテムを手放せるが、そのアイテムを再度使用した場合、呪いは再発する。 呪われたアイテムの一般的な呪い Common Cursed Item Effects 以下に挙げるのは呪われたアイテムの最も一般的な効果の一部である。GMは特定のアイテムに合うよう呪われたアイテムの新たな効果をこしらえるのをためらわなくてよい。 妄想:使用者はアイテムに見せかけ通りの力があると信じ込んでしまう。だが、実際にはアイテムは何の魔法能力も持ってはいない(持っていると信じ込ませる魔法能力を除いては)。使用者は精神的に欺かれており、アイテムが機能していると思い込んでいる。そのため、リムーヴ・カースの助けを借りなければ、呪われたアイテムに欺かれているという事実に納得しない。 逆の効果または目標:これらの呪われたアイテムは誤作動を起こし、作成者の意図とまったく逆の効果を発生させたり、他の誰かではなく使用者自身を目標にしてしまったりする。ここで注意してほしいことは、こうしたアイテムは必ずしも持っていて損になるものばかりではないということだ。逆の効果を持つアイテムの中には、攻撃とダメージのロールにボーナスではなくペナルティを与えるものが含まれる。呪われていない魔法のアイテムの強化ボーナスについて、必ずしもキャラクターにすぐ教える必要はない。とは言え、呪われていることが判れば、アイテムを捨ててしまうことができる――使用者に使い続けることを強制する何らかの力が込められていない限りは。そのような場合、アイテムを手放すためにはふつう、リムーヴ・カース呪文が必要になる。 断続的機能:断続的機能には3つの種類があり、どのアイテムも解説にある通りの完全な機能を発揮する――少なくとも時々は。3つの種類とは、不確実、依存性、制御不能である。 不確実:このアイテムを起動させるたびに、5%の確率(d%の01~05)で機能しない。 依存性:このアイテムは特定の状況でしか機能しない。そうした状況を選択するか、以下の表をロールして、どんな状況でしか機能しないかを決定すること。 d% 状況 01~03 気温が氷点下の時に(1気圧で0℃以下) 04~05 気温が氷点より高いときに(1気圧で0℃より上) 06~10 昼間に 11~15 夜間に 16~20 直射日光の当たる所で 21~25 直射日光の当たらない所で 26~34 水中で 35~37 水の外で 38~45 地下で 46~55 地上で 56~60 ランダムに選択した種別のクリーチャーの10フィート以内で 61~64 ランダムに選択した種族/種のクリーチャーの10フィート以内で 65~72 秘術呪文の使い手の10フィート以内で 73~80 信仰呪文の使い手の10フィート以内で 81~85 呪文の使い手でない者の手にある時に 86~90 呪文の使い手の手にある時に 91~95 特定の属性のクリーチャーの手にある時に 96 特定の性別のクリーチャーの手にある時に 97~99 聖日か、特定の天文学的事象の起きている間に 100 特定の場所から100マイルより離れたところで 制御不能:制御不能なアイテムはランダムに起動してしまうことがある。毎日d%をロールすること。01~05が出た場合、アイテムはその日の間、ランダムに決めた時点で起動してしまう。 必要条件:アイテムの中には使用するために厳しい条件を満たさなければならないものもある。この種の呪われたアイテムを機能させ続けるためには、以下の中から1つ(またはそれ以上)の条件を満たさねばならない。 キャラクターは通常の2倍の量を食べなければならない。 キャラクターは通常の2倍の時間眠らねばならない。 キャラクターは特定のクエストを成し遂げねばならない(1回やれば、その後は通常通りに機能する)。 キャラクターは毎日100gp相当の価値のあるものを犠牲に捧げねばならない(つまり破壊せねばならない)。 キャラクターは毎週2,000gp相当の価値のある魔法のアイテムを犠牲に捧げねばならない(つまり破壊せねばならない)。 キャラクターは特定の貴族やその一族に忠誠を誓わねばならない。 キャラクターは他の魔法のアイテムをすべて捨てねばならない。 キャラクターは特定の神格を信仰せねばならない。 キャラクターは特定の名前に改名せねばならない(このアイテムはその名前のキャラクターにしか使えない)。 キャラクターは次の機会に特定のクラスのクラス・レベルを得なければならない(すでにそのクラスでなければ)。 キャラクターは特定の技能を一定ランク修得せねばならない。 キャラクターは自分の生命エネルギーの一部(【耐久力】2ポイント)を一度だけ犠牲にせねばならない。キャラクターがレストレーション呪文などで失った【耐久力】を取り戻した場合、アイテムは機能を停止してしまう(ただし、レベル上昇やウィッシュ、魔法のアイテムの使用によって【耐久力】を獲得した場合は機能停止しない)。 毎日アイテムを聖水で浄めねばならない。 毎日アイテムを使って1体の生きているクリーチャーを殺さねばならない。 毎月1回、アイテムを火山の溶岩に浸さねばならない。 最低でも1日1回、アイテムを使用しなければならない。さもないと、現在の所有者では二度と機能させることができなくなってしまう。 (武器のみ)アイテムを抜いたら、それを使って血を流さねばならない。1回命中を与えるまでは、手放すことも他の武器に持ち替えることもできない。 毎日アイテムに特定の呪文をかけねばならない(ブレス、アトーンメント、アニメイト・オブジェクツなど)。 必要条件はそのアイテムにふさわしいことが非常に重要であり、ランダムに決定すべきではない。必要条件のあるアイテムが知性あるアイテムでもあるなら、必要条件はその性格によって決まることが多い。必要条件が満たされなければ、アイテムは機能を停止してしまう。必要条件が満たされれば、普通そのアイテムは次に必要条件を満たさねばならなくなるまで1日の間機能し続ける(ただし、一部の条件は1回満たせばよかったり、1ヶ月ごとに満たせばよかったり、常時満たしていなければならなかったりする)。 副作用:通常、副作用を持つアイテムは、それでも所有者にとって有益である。ただし、それには不利な側面もある。副作用はアイテムを使用した時(武器などの場合は手に持った時)にだけ現れるものもあるが、持ち歩いている限り常時キャラクターについてまわるものもある。 特記ない限り、副作用はキャラクターがアイテムを所持し続けている間ずっと効果を及ぼす。通常、この種の効果に対するセーヴDCは(10+アイテムの術者レベル)に等しい。 呪われたアイテムの副作用 Cursed Item Drawbacks d% 副作用 01~04 キャラクターの毛髪が1時間ごとに1インチ伸びる。 05~09 キャラクターの身長が6インチ(約15cm)縮む(d%の01~50)か伸びる(51~100)。これは1回しか起こらない。 10~13 アイテムの周囲の気温が通常より華氏で10度(摂氏で5.6度)低くなる。 14~17 アイテムの周囲の気温が通常より華氏で10度(摂氏で5.6度)高くなる。 18~21 キャラクターの髪の毛の色が変わる。 22~25 キャラクターの肌の色が変わる。 26~29 キャラクターに何らかの特徴的な印が現れる(入れ墨や不思議な輝きなど) 30~32 キャラクターの性別が変わる。 33~34 キャラクターの種族/種が変わる。 35 キャラクターはランダムな1種類の病気にかかる。この病気は治らない。 36~39 アイテムは常に耳障りな音を発する(うめき声、すすり泣く声、悲鳴、呪詛、侮辱など)。 40 アイテムはバカげた外見をしている(派手な色、ふざけた形、明るいピンク色に光るなど)。 41~45 キャラクターはそのアイテムのことになると独占欲が強まり利己的になる。 46~49 キャラクターはそのアイテムを失うことと、そのアイテムに対する損害を偏執的に恐れるようになる。 50~51 キャラクターの属性が変わる。 52~54 キャラクターは最も近くにいるクリーチャーを攻撃せねばならない(毎日5% [d%の01~05] の確率で)。 55~57 キャラクターはアイテムの効果が終了すると(または1日1回ランダムに)1d4ラウンドの間、朦朧状態になる。 58~60 キャラクターの視覚が不鮮明になる(視覚を必要とする攻撃ロール、セーヴ、技能判定に-2のペナルティ) 61~64 キャラクターは負のレベルを1レベル得る。 65 キャラクターは負のレベルを2レベル得る。 66~70 キャラクターは毎日意志セーヴを行なわねばならず、失敗すると1ポイントの【知力】ダメージを受ける。 71~75 キャラクターは毎日意志セーヴを行なわねばならず、失敗すると1ポイントの【判断力】ダメージを受ける。 76~80 キャラクターは毎日意志セーヴを行なわねばならず、失敗すると1ポイントの【魅力】ダメージを受ける。 81~85 キャラクターは毎日頑健セーヴを行なわねばならず、失敗すると1ポイントの【耐久力】ダメージを受ける。 86~90 キャラクターは毎日頑健セーヴを行なわねばならず、失敗すると1ポイントの【筋力】ダメージを受ける。 91~95 キャラクターは毎日頑健セーヴを行なわねばならず、失敗すると1ポイントの【敏捷力】ダメージを受ける。 96 キャラクターは特定のクリーチャーにポリモーフさせられる(毎日5% [d%の01~05] の確率で)。 97 キャラクターは秘術呪文を発動することができなくなる。 98 キャラクターは信仰呪文を発動することができなくなる。 99 キャラクターはいかなる呪文も発動することができなくなる。 100 GMは上記の中から相応しいものを1つ選択するか、特にそのアイテム向けに副作用を1つ創造すること。 呪われたアイテムの一般的な呪い Common Item Curses d% 呪い 01~15 妄想 16~35 逆の効果または目標 36~45 断続的機能 46~60 必要条件 61~75 副作用 76~90 全く異なる効果 91~100 特定の呪われたアイテム表の呪われたアイテムで代用 特定の呪われたアイテム Specific Cursed Items d% アイテム 01~02 -2カースト・ソード 03~04 アミュレット・オヴ・イナスケイパブル・ロケーション 05~06 アーマー・オヴ・アロー・アトラクション 07~08 アーマー・オヴ・レイジ 09~10 アローブレイク・ボウ 11~12 バッグ・オヴ・ディヴァウアリング 13~14 ベルト・オヴ・ウィークネス 15~16 バーサーキング・ソード 17~18 バイティング・バトルアックス 19~20 ブーツ・オヴ・ダンシング 21~22 ブレイサーズ・オヴ・ディフェンスレスネス 23~24 ブルーム・オヴ・アニメイテッド・アタック 25~26 ケープ・オヴ・アンカリング 27~28 カースト・バックバイター・スピア 29~30 クリスタル・ヒプノシス・ボール 31~32 デッドリー・リターンズ・スローイング・アックス 33~34 ドラムス・オヴ・レサジー 35~36 ダスト・オヴ・スニージング・アンド・チョーキング 37~38 Eyes blindness(訳注:おそらくアイズ・オヴ・ブラインドネスの誤記) 39~40 フラスク・オヴ・カーシズ 41~42 ガントレッツ・オヴ・ファンブリング 43 ヘッドバンド・オヴ・スチューピディティ 44~45 ヘヴィ・ハンマー 46~47 ヘルム・オヴ・オポジット・アラインメント 48~49 インセンス・オヴ・アブセション 50~51 メイス・オヴ・ブラッド 52~53 マスク・オヴ・アグリナス 54~55 メダリオン・オヴ・ソウト・プロジェクション 56~57 ニアファイアリング・ボウ 58 ネックレス・オヴ・ストラングレイション 59~60 ネット・オヴ・スネアリング 61~62 オーナリィ・ピストル 63~64 ポールドロンズ・オヴ・ザ・ジャッカス 65~66 ペリアプト・オヴ・ファウル・ロティング 67~68 ペトリファイング・クローク 69~70 ポイザナス・クローク 71~72 ポーション・オヴ・ポイズン 73~74 リング・オヴ・クラムジネス 75~76 リング・オヴ・ライフブリード 77~78 リング・オヴ・スペル・ディヴァウアリング 79~80 ローブ・オヴ・パワーレスネス 81~82 ローブ・オヴ・ヴァーミン 83~84 ロッド・オヴ・フォイルド・マジック 85~86 スカラベ・オヴ・デス 87~88 スキャターショット・ブレイサーズ 89~90 スタッフ・オヴ・オケイジョナル・ワンダー 91~92 ストーン・オヴ・ウェイト 93~94 アングウェント・オヴ・エイジング 95~96 アンラッキー・フィギュリーン 97 アンステイブル・マスケット 98~99(更新) アンウィールディ・グレイヴ 10099~100(更新) ヴァキュアス・グリムワーGMが選択(更新) 特定の呪われたアイテム Specific Cursed Items すべての呪われたアイテムの中で最も危険で最も陰険なものはおそらく、本来意図された機能が完全に呪いへと置き換わっているものである。だがそれでも、そういったアイテムにもまだ使い道はある――特に罠や武器として。以下に挙げるのは呪われたアイテムの特殊な例だ。前提条件の代わりに、呪われたアイテムはそれぞれが1つ以上の通常の魔法のアイテムと関連している。ことによると、そういったアイテムの作成時に呪われたアイテムとなってしまったのかもしれない。買い手が呪いに気づいていなければ、見せかけ通りのアイテムであるかのように呪われたアイテムを売却することもできる。 呪われた鎧一揃いと呪われた武器はさまざまな形態をとりうる。ここに挙げた例は最も一般的なものに過ぎない。例えば、 -2カースト・ソード は、+3ショート・ソードや+1ダガーのように見えてもよいし、表記の-2の代わりに同様の負の値が付いていてもよい。 -2カースト・ソード (Sword, -2 Cursed/呪われた-2の剣) 装備部位 なし; オーラ 強力・力術; 術者レベル 15; 重量 4ポンド このロングソードは、練習に使う分にはよく目標に命中する。しかし戦闘で敵に対して使うと、使用者の攻撃ロールに-2のペナルティを与える。 この武器で与えるダメージもまた2ポイント減少する。ただし、攻撃が命中していれば最低1ポイントはダメージを与える。剣は他の武器ではなく自分を使うよう常に使用者に強制する。所有者はたとえ他の武器を抜いたり準備しようとしても、自動的にこの剣を抜き、この剣で戦ってしまう。 想定される魔法のアイテム +2ロングソード、魔法の武器ならどれでも アーマー・オヴ・アロー・アトラクション (Armor of Arrow Attraction/矢招きの鎧) 装備部位 鎧; オーラ 強力・防御術; 術者レベル 16; 重量 50ポンド この鎧を魔法的に分析すると、普通の+3フル・プレートであるという結果が出る。この鎧は近接攻撃に対しては通常通りに機能するが、実は遠隔武器を引きつけてしまうのだ。着用者は、遠隔武器による攻撃に対するACに-15のペナルティを受ける。この鎧の真の性質は、キャラクターが本気の遠隔攻撃を受けるまでは判明しない。 想定される魔法のアイテム +3フル・プレート アーマー・オヴ・レイジ (Armor of Rage/敵意の鎧) 装備部位 鎧; オーラ 強力・死霊術; 術者レベル 16; 重量 50ポンド この鎧はブレストプレート・オヴ・コマンド(威厳の鎧)に似た外見をしており、+1ブレストプレートとして機能する。しかし、この鎧を着用すると、鎧はキャラクターの【魅力】に-4のペナルティを負わせる。また、300フィート以内にいるすべての非友好的なキャラクターは、着用者に対する攻撃ロールに+1の士気ボーナスを得る。この効果は着用者にも、作用を受けている敵たちにも気づかれない(言い換えるなら、着用者は鎧を着てもすぐには問題の原因がこの鎧にあるとは気づかないし、敵たちも何故これほどの敵意が沸き起こってくるのか理解できないということである)。 想定される魔法のアイテム +1フル・プレート、ブレストプレート・オヴ・コマンド アイズ・オヴ・ブラインドネス (Eyes of Blindness/盲目の目) 装備部位 両目; オーラ 微弱・死霊術; 術者レベル 5; 重量 ― この普通の見た目の眼鏡は無害で特徴がないように見える。身につけると、使用者はブラインドネス/デフネス呪文の目標となったかのように、盲目状態になる(セーヴィング・スローなし)。 想定される魔法のアイテム グラスあるいはレンズなら何でも アミュレット・オヴ・イナスケイパブル・ロケーション (Amulet of Inescapable Location/対占術露見のお守り) 装備部位 首周り; オーラ 中程度・防御術; 術者レベル 10; 重量 1/2ポンド この装置は一見、位置の特定、念視や感知、ディテクト・ソウツの影響を妨げるアミュレット・オヴ・プルーフ・アゲンスト・ディテクション・アンド・ロケーションであるかのように見える。実際には、このお守りは、占術呪文に対する着用者のすべてのセーヴに-10のペナルティを科す。 想定される魔法のアイテム アミュレット・オヴ・プルーフ・アゲンスト・ディテクション・アンド・ロケーション アローブレイク・ボウ (Arrowbreak Bow/矢壊しの弓) 装備部位 なし; オーラ 中程度・力術; 術者レベル 6; 重量 2ポンド このショートボウは虹色の装飾が施され、美しく宝石が散りばめられた+2ショートボウのように見える。しかし矢を放つと、あまりにも力が強いために、その矢は命中の成否に関わらず常に壊れてしまう。このボウは使用者が最優先で使用する遠隔武器とならなければならず、リムーヴ・カース呪文もしくは同種の効果の目標になるまで、使用者はこの武器を捨てることはできない。 想定される魔法のアイテム +2ショートボウ アンウィールディ・グレイヴ (Unwieldy Glaive/扱いづらいグレイヴ) 装備部位 なし; オーラ 微弱・変成術; 術者レベル 5; 重量 10ポンド この武器は+2グレイヴのように見え、そのように機能する。しかし機会攻撃に使用することはできず、機会攻撃を試みる際には常に使用者を妨害する。使用者が機会攻撃を行おうとした際、このグレイヴは狂ったように激しく揺れ、使用者の次のターンの終了まで、そのACと攻撃ロールに-2のペナルティを与える。 想定される魔法のアイテム +2グレイヴ アングウェント・オヴ・エイジング (Unguent of Aging/老化の軟膏) 装備部位 なし; オーラ 中程度・変成術; 術者レベル 6; 重量 ― 最初、この軟膏はアングウェント・オヴ・タイムレスネスのように見える。しかし、生きているクリーチャーもしくはかつて生きていたものの肌に触れると、そのクリーチャーもしくはアイテムの加齢を加速させる。この軟膏に触れた生きているクリーチャーは30年だけ歳をとる。かつて生きていたもの――木材、紙、死体――は塵となり破壊される。1瓶には中型以下のクリーチャー8体もしくは物体8つに効果を及ぼせるだけの軟膏が入っている。大型クリーチャーもしくは物体は中型クリーチャーもしくは物体2体として扱い、超大型クリーチャーもしくは物体は中型クリーチャーもしくは物体4体として扱う。 想定される魔法のアイテム アングウェント・オヴ・タイムレスネス アンステイブル・マスケット (Unstable Musket/気まぐれなマスケット銃) 装備部位 なし; オーラ 中程度・変成術; 術者レベル 6; 重量 9ポンド このアイテムは通常の+1マスケットのように見えるが、不発値は1~5である。いかなる効果や能力であっても、この不発値を減少させることはできない。このマスケットは使用者が最優先で使用する遠隔武器とならなければならず、リムーヴ・カース呪文もしくは同種の効果の目標になるまで、使用者はこの武器を捨てることはできない。 想定される魔法のアイテム +1マスケット アンラッキー・フィギュリーン (Unlucky Figurine/不幸の小立像) 装備部位 なし; オーラ 中程度・心術; 術者レベル 11; 重量 1ポンド この小さい像はフィギュリーン・オヴ・ワンドラス・パワーに見える。しかし自律して使用者に使える能力を持つのではなく、使用者を不運で呪う。この小像を所持している間、使用者はACとCMDに-2のペナルティと、攻撃ロール、技能判定、能力値判定、セーヴィング・スローに-2のペナルティを被る。 想定される魔法のアイテム いずれかのフィギュリーン・オヴ・ワンドラス・パワー インセンス・オヴ・アブセション (Incense of Obsession/妄念の香) 装備部位 なし; オーラ 中程度・心術; 術者レベル 6; 重量 ― この焼香の塊はインセンス・オヴ・メディテイション(瞑想の香)のように見える。インセンス・オヴ・アブセッションの近くで焚きながら瞑想と祈りを行なうと、使用者は魔法の香のおかげで自分の呪文行使能力が上昇したと完全に信じ込む。使用者は必要なかろうと、役に立たなかろうと、あらゆる機会をとらえては呪文を使おうとする。使用者の能力と呪文に対する妄執は、呪文を使い切るか、24時間が経過するまで続く。 想定される魔法のアイテム インセンス・オヴ・メディテイション ヴァキュアス・グリムワー (Vacuous Grimoire/虚ろの魔法書) 装備部位 なし; オーラ 強力・心術; 術者レベル 20; 重量 2ポンド この種の本は普通の本とまったく同じ外見をしていて、そこそこ興味をそそる表題がついている。この本を開き、そこに書かれた文字を1文字でも読んでしまったら、DC15の意志セーヴを2回行なわなければならない。最初のセーヴに失敗すると【知力】と【魅力】が1ポイント恒久的に吸収され、2回目のセーヴに失敗すると【判断力】が2ポイント恒久的に吸収されてしまう。この本を破壊するには、リムーヴ・カースを発動している間に燃やさなければならない。他の本と一緒に並べると、この魔法書は瞬時に変化し、他の本と違和感のない外見になる。 想定される魔法のアイテム トウム・オヴ・クリア・ソウト、ブレスト・ブック、マニュアル・オヴ・クイックネス・オヴ・アクション、マニュアル・オヴ・ゲインフル・エクササイズ、マニュアル・オヴ・ボディリー・ヘルス オーナリィ・ピストル (Ornery Pistol/頑固な拳銃) 装備部位 なし; オーラ 強力・変成術; 術者レベル 12; 重量 4ポンド このピストルは通常の+2ピストルのように機能するが平和について語ることに奇妙な嫌悪感を抱いている。使用者や、使用者の視線の通る場所にいて使用者が声を聞くことのできる仲間が、〈交渉〉技能を使用してクリーチャーが最初の態度を改善しようと試みると、アクションを消費することなく、このピストルは使用者の手に飛び出してきて、使用者もしくは仲間が〈交渉〉を使用しようとしたクリーチャーに銃を1発放つ。使用者もしくは仲間が複数のクリーチャーに効果を及ぼそうとしていた場合、この銃はその一団から無作為に選んだ1体に発射する。銃が装填されていなくてもこの効果は発生し、その場合このアクションが発生した時にこのピストルの呪いが通常のブリットと黒色火薬を魔法で装填する。 想定される魔法のアイテム 魔法のピストルなら何でも カースト・バックバイター・スピア (Cursed Backbiter spear/呪われし背反の槍) 装備部位 なし; オーラ 中程度・力術; 術者レベル 10; 重量 3ポンド これは+2ショートスピアだが、これを近接攻撃に使用し、攻撃ロールのダイスの目が1だった場合、狙った目標でなく使用者自身にダメージを与えてしまう。呪いの効果が現れると、スピアは曲がりくねって使用者の背中を突き刺し、自動的に使用者にダメージを与える。この呪いはスピアを投擲した際にも機能する。その場合、使用者に与えるダメージは2倍になる。 想定される魔法のアイテム +2ショートスピア、魔法の武器ならなんでも ガードル・オヴ・オポサイト・ジェンダー (Girdle of Opposite Gender/異性変化の腰帯) 装備部位 ベルト; オーラ 中程度・変成術; 術者レベル 10; 重量 1ポンド この魔法のベルトを身につけたなら、着用者は頑健セーヴィング・スロー(DC 20)を行わねばならず、失敗すると本来と逆の性別に変質してしまう。キャラクターの能力値、精神、魂に一切の影響はない。単にキャラクターの性別が変わるだけである。もしこのキャラクターがセーヴィング・スローで出目1をロールしたなら、このアイテムは着用者の全ての性差を取り除き、中性的あるいは無性的な外見を与える。呪いを取り除く魔法が使用されるまでこの変化は永続する。ひとたびその種の魔法が効果を及ぼすと、ベルトは努力する必要なく取り除くことができる。あるキャラクターはある特定のガードル・オヴ・オポサイト・ジェンダーからただ1度だけ影響を受けることができる。しかし異なるものからは別の変化の影響を受けることができる。 想定される魔法のアイテム ベルトなら何でも カニバル・リング (Cannibal Ring/食人の指輪) 装備部位 指輪; オーラ 強力・変成術; 術者レベル 16; 重量 ― この単純で簡素な銅の指輪はわずかに輝きを失っているものの、飢えや他の欠乏の効果から守ってくれるようにみえる。この指輪はあらゆる判定において、リング・オヴ・サステナンスのように振舞う。しかし7日間着用した後着用者はもし腹を満たしていなければ、いつもの定期的に訪れる飢えと渇きの代わりに人食い人種になるほどの極端な狂気に襲われる。着用者はこの飢えと渇きの判定を避けるために一時間ごとに1日分の食料と水分を摂取しなければならない。判定に失敗して非致傷ダメージの代わりに致傷ダメージを受けるようになると、知的なクリーチャー(【知力】3以上の生きているクリーチャー)の新鮮な肉を求めてやまないと強く願うようになる。 着用者がこのような作法で食事をすれば、飢えや渇きから受けていた非致傷ダメージはすべて回復する。しかし飢えと渇きによる判定に失敗したことによる致傷ダメージはのこったままである。もう一度知的存在を食べるという機会に恵まれたなら、着用者は意志セーヴ(DC15)を行わねばならず、失敗するとこの禁忌の肉を食してしまう。着用者がこの衝動に再び屈したなら、飢えと渇きによる判定に失敗したことによる全ての致傷ダメージを回復し、増幅する飢えと渇きを満たすためには食人こそが鍵なのだと気づく。毎日知的生物の肉を1皿食すなら、彼は1時間ごとの飢えと渇きに抵抗するための判定を行う必要は無くなり、これらの判定に失敗したことによるダメージも全て回復する。この呪いがひとたび起動したなら、この指輪は呪いを解除されるまで取り除くことはできない。 想定される魔法のアイテム リング・オヴ・サステナンス ガントレッツ・オヴ・ファンブリング (Gauntlets of Fumbling/不器用の篭手) 装備部位 両手; オーラ 中程度・変成術; 術者レベル 7; 重量 2ポンド この篭手は、着用者が攻撃を受けたり、生死に関わる状況にさらされたりするまでは、その外見に応じたふるまいをする。そのような事態になると、呪いが起動する。着用者の指は思うように動かなくなり、毎ラウンド50%の確率で、どちらかの手に持っている物を落としてしまう。また、篭手は着用者の【敏捷力】を2ポイント低下させる。一度呪いが起動したら、篭手はリムーヴ・カース、ウィッシュあるいはミラクルの呪文を用いなければ外すことができなくなる。 想定される魔法のアイテム ガントレット・オヴ・ラスト、グラヴ・オヴ・ストアリング、グラヴズ・オヴ・スイミング・アンド・クライミング、gloves of arrow snatching(訳注:おそらくグラヴズ・オヴ・アロー・スネアリングの誤記) クラウン・オヴ・ブラインドネス (Crown of Blindness/盲目の冠) 装備部位 額周り; オーラ 中程度・幻術; 術者レベル 10; 重量 1ポンド この素晴らしい銀製の冠にはしばしば乳白色のムーンストーン(月長石)が据えられている。着用者がこれを頭の上に乗せると、この石はすぐに月が欠けるように黒くなっていき、着用者は頑健セーヴィング・スロー(DC 14)を行なわねばならず、失敗すると即座に盲目状態になる。このセーヴィング・スローはこの冠を着用している間、着用者が盲目状態に陥るまで毎ラウンド行わなければならない。この冠を取り除くには呪いの解呪が必要である。リムーヴ・カース呪文もしくは同種の効果に加えて、リムーヴ・ブラインドネス/デフネスを使用することで、このアイテムを取り除くのに必要な間この冠の呪いを止めておくことができる。 想定される魔法のアイテム ヘッドバンド・オヴ・アリュアリング・カリズマ、ヘッドバンド・オヴ・インスパイアード・ウィズダム、ヘッドバンド・オヴ・ヴァスト・インテリジェンス、ヘッドバンド・オヴ・メンタル・プラウエス、ムーン・サークレット クリスタル・ヒプノシス・ボール (Crystal Hypnosis Ball/催眠水晶球) 装備部位 なし; オーラ 強力・占術; 術者レベル 17; 重量 7ポンド この呪われた念視装置は一見したところ、普通のクリスタル・ボール(水晶球)と区別が付かない。しかし、これを念視装置として使おうとした者は1d6分の間、恍惚状態となり、テレパシーによるサジェスチョンを精神に植え付けられる(意志・無効、DC19)。 この装置を使用した者は、水晶球を通して自分が望んだクリーチャーや光景が見えたと信じ込むが、実際には強力なウィザード、リッチ、ことによっては別の次元界の力ある存在の影響下に置かれてしまう。以後、クリスタル・ヒプノシス・ボールを使うたびに、使用者はより深く自分を制御している存在の影響を受けるようになっていき、その召使いか道具になり果てる。この過程全体を通じて、使用者は自分が支配されていることに気づかないことに注意。 想定される魔法のアイテム クリスタル・ボール グレイヴソウル・アーマー (Gravesoul Armor/墓魂の鎧) 装備部位 鎧; オーラ 中程度・心術; 術者レベル 10; 重量 20ポンド 着用者が鎧の特殊能力を実際に使用しようとするまで、この鎧は+1アンデッド・コントローリング・スタデッド・レザーであるかのように機能する。特殊能力を使用しようとした時点で、着用者と半径20フィートの範囲にいる全ての生きているクリーチャーは意志セーヴィング・スロー(DC 15)を行わねばならず、失敗すると24時間の間実際にある種のアンデッド・クリーチャーのようになってしまう。GMはロールによってランダムに決定してもよい(1d6;1~3:ゾンビ、4~5:グール、6:ヴァンパイア)し、影響を受けたクリーチャーがなるであろう特定のアンデッドの種類を選択してもよい。この鎧の効果を受けたクリーチャーは彼らがそれらについて考えている通りに振舞う。“ゾンビ”は近くにいる関連の無いクリーチャーを無作為に攻撃し、ヴァンパイアは犠牲者の首筋に噛みつこうとする、といったように。しかし彼らはそのクリーチャーの特殊能力をなんら得ることは無い。影響を受けたクリーチャーは“彼ら”の種別のアンデッドに害を与える効果に対して都合が悪いものとして反応する。“ヴァンパイア”はにんにくを避け、“ワイト”は陽光にしり込みするといったように、である。彼らは自らが実際のアンデッドであり、そうでないと感じさせる証拠の一切を無視する。“彼ら”が属するその種のアンデッドが通常持つような能力を使用する必要があるのに使用することができないような場合でさえ、影響を受けたものは自らを弁護する。例えば、自らをグールだと考えているバーバリアンは依然として激怒を行える。エネルギー放出その他のアンデッドに影響を及ぼす効果はグレイヴソウル・アーマーの影響を受けたクリーチャーには一切の効果を及ぼさない。 この能力は[精神作用](強制)の心術効果である。着用者はこの能力を1日に3回まで使用できるが、特定のクリーチャーには24時間の間に1度しか作用しない。呪いに関係なく、この鎧は依然として+1スタデッド・レザーであり、このアンデッドへの橋渡しをする(実際は存在しない)能力にも関わらず有益だと考えるものもいるだろう。ほとんどの呪われたアイテムとは異なり、このアイテムは魔法の補助なしに容易に脱ぐことができる。 想定される魔法のアイテム +1アンデッド・コントローリング・スタデッド・レザー クローク・オヴ・イモレーション (Cloak of Immolation/生贄の外套) 装備部位 肩周り; オーラ 強力・力術; 術者レベル 12; 重量 1ポンド この外套は防御的な魔法で輝く、精巧に作られた服飾のように見える。このクロークは手に取ったり見たりしている限りは害は無い。しかし身につけたなら直ちに火がつき燃え続ける。この火は外套には一切被害を与えることはなく、着用者にのみ害を与える。外套は毎ラウンド1d6ポイントの[火]ダメージを与え、呪いが解かれるまで取り除くことはできない。水やその他の空気を失わせる物質は一時的に火をかき消すが、空気が再び提供されると再び着火する。レジスト・エナジー、プロテクション・フロム・エナジー、その他の同種の効果は持続時間の間、この外套の炎から着用者を守る。 想定される魔法のアイテム クロークなら何でも ケープ・オヴ・アンカリング (Cape of Anchoring/拘束のケープ) 装備部位 肩周り; オーラ 中程度・防御術; 術者レベル 9; 重量 1ポンド この明るい赤と金色のケープは、ケープ・オヴ・ザ・マウンティバンクのように見える。しかし一度身につけると、使用者がディメンジョナル・アンカー呪文の目標になったかのように機能する。このケープは使用者がリムーヴ・カース呪文もしくは同種の効果の目標になった後にのみ、取り外すことができる。 想定される魔法のアイテム ケープ・オヴ・ザ・マウンティバンク スカラベ・オヴ・デス (Scarab of Death/死のスカラベ) 装備部位 首周り; オーラ 強力・防御術; 術者レベル 19; 重量 ― この小さなスカラベ・ブローチを、1ラウンドを超えて手に持っているか、生きているクリーチャーが1分の間運搬すると、地中を掘り進む甲虫のような、恐ろしいクリーチャーに変身する。このクリーチャーは革や布を引き裂き、被害者の肉体に潜り込み、1ラウンド後にはその心臓に達して死亡させてしまう。DC25の反応セーヴに成功すれば、着用者は甲虫が体内に深く潜り込む前に引きはがすことができるが、それでも3d6ポイントのダメージを被る。その後、甲虫はスカラベの姿に戻る。なお、スカラベは木や陶器、骨、象牙、金属の容器の中に入れておけば、モンスター化させることなく長期間保管できる。 想定される魔法のアイテム アミュレット・オヴ・ザ・プレインズ、アミュレット・オヴ・ナチュラル・アーマー、アミュレット・オヴ・プルーフ・アゲンスト・ディテクション・アンド・ロケーション、アミュレット・オヴ・マイティ・フィスツ、ゴーレムベイン・スカラベ、スカラベ・オヴ・プロテクション、ブローチ・オヴ・シールディング スキャターショット・ブレイサーズ (Scattershot Bracers/めくら撃ちの腕甲) 装備部位 手首; オーラ 微弱・変成術; 術者レベル 5; 重量 1ポンド この手甲は、身につけるまでブレイサーズ・オヴ・アーチェリーのように見える。使用者は遠隔攻撃ロールに-2のペナルティを被る。この手甲を取り除くには、リムーヴ・カース呪文に成功しなければならない。 想定される魔法のアイテム グレーター・ブレイサーズ・オヴ・アーチェリーまたはレッサー・ブレイサーズ・オヴ・アーチェリーのいずれか スタッフ・オヴ・オケイジョナル・ワンダー (Staff of Occasional Wonder/気まぐれな不思議のスタッフ) 装備部位 なし; オーラ さまざま; 術者レベル さまざま; 重量 4ポンド スタッフ・オヴ・オケイジョナル・ワンダーは任意の魔法のスタッフのように見える。実際、このアイテムは見た目通りのスタッフを作成する際に自己の結果として作られることが多い。普通は意図通りに機能するが、このスタッフを使用するたびにd%をロールしなければならない。その出目が1~10の場合、望んだ効果が得られるのではなく、ロッド・オヴ・ワンダーのように機能する。 想定される魔法のアイテム スタッフなら何でも ストーン・オヴ・ウェイト(ロウドストーン) (Stone of Weight(Loadstone)/重り石(引っ付き石)) 装備部位 なし; オーラ 微弱・変成術; 術者レベル 5; 重量 1ポンド この表面がなめらかに磨き上げられた黒っぽい石は、所有者の基本地上移動速度を半分にしてしまう。一度拾い上げたら、この石は魔法的でないいかなる手段を用いても捨てることができなくなる――投げ捨てたり壊したりしても、身につけているもののどこかに再び現れる。ロウドストーンにリムーヴ・カース呪文をかければ、普通に石を捨てることができ、以後はそのキャラクターにつきまとうことはなくなる。 想定される魔法のアイテム アイウーン・ストーン、ストーン・オヴ・アラーム、ストーン・オヴ・グッド・ラック、stone of controlling earth elementals(訳注:おそらくストーン・オヴ・カンジュリング・アース・エレメンタルズ) ダスト・オヴ・スニージング・アンド・チョーキング (Dust of Sneezing and Choking/くしゃみと窒息の粉) 装備部位 なし; オーラ 中程度・召喚術; 術者レベル 7; 重量 ― このきめ細かな粉末は、ダスト・オヴ・アピアランス(姿現しの粉)であるように見える。これを空中に撒くと20フィートの範囲に拡散し、その中にいる者にくしゃみと咳の発作を起こさせる。DC15の頑健セーヴに失敗した者は、即座に3d6ポイントの【耐久力】ダメージを受ける。このセーヴィング・スローに成功した者ですらも5d4ラウンドの間、咳き込んでしまい何もできなくなる(朦朧状態として扱う)。 想定される魔法のアイテム ダスト・オヴ・アピアランス、ダスト・オヴ・トレイスレスネス デッドリー・リターンズ・スローイング・アックス (Deadly Returns Throwing Axe/致命的な危険が返る投げ斧) 装備部位 なし; オーラ 中程度・力術; 術者レベル 8; 重量 2ポンド この武器は+2リターニング・スローイング・アックスのように見える。通常のリターニング能力の代わりに、このアックスは使用者が目標への攻撃を外した際にのみ返ってくる。戻ってくる際、この武器は使用者を攻撃する。この攻撃には、使用者の最大の基本攻撃ボーナスを用いる。命中すればこの武器は使用者に突き刺さる。使用者は、突き刺さったこの武器を即行アクションで抜くことができる。使用者への攻撃が外れると、この武器は使用者が隣接する何者にも占められていないマスにランダムに落下し、可能な限り速く拾わなければならない。デッドリー・リターンズ・スローイング・アックスの使用者はこの武器を最優先で使用する遠隔武器としなければならず、リムーヴ・カース呪文もしくは同種の効果の目標になるまで、使用者はこの武器を捨てることはできない。 想定される魔法のアイテム +2リターニング・スローイング・アックス ドラムス・オヴ・レサジー (Drums of Lethargy/脱力の太鼓) 装備部位 なし; オーラ 微弱・変成術; 術者レベル 5; 重量 5ポンド このケトルドラムは、ドラムス・オヴ・ヘイストのように見える。クリーチャーがこのドラムを演奏すると、(ドラムを演奏しているクリーチャーを含む)全てのクリーチャーはスロー呪文の目標となったかのように効果を受ける。DC14の意志セーヴに成功すればこの効果を無効化できる。スロー効果を作り出すために〈芸能〉判定は必要としない。 想定される魔法のアイテム ドラムス・オヴ・ヘイスト ニアファイアリング・ボウ (Nearfiring Bow/近くを射る弓) 装備部位 なし; オーラ 中程度・占術; 術者レベル 6; 重量 2ポンド このボウは+2ディスタンス・ショートボウのように見える。しかしこの呪いは、射程単位毎の累積するペナルティが-4に増加している。その上、最初の射程単位を超えて発射する際、クリティカル・ロールに追加で-4のペナルティを与える。このボウは最優先で使用する遠隔武器としなければならず、リムーヴ・カース呪文もしくは同種の効果の目標になるまで、使用者はこの武器を捨てることはできない。 想定される魔法のアイテム +2ディスタンス・ ショートボウ ネックレス・オヴ・ストラングレイション (Necklace of Strangulation/絞殺の首飾り) 装備部位 首周り; オーラ 強力・召喚術; 術者レベル 18; 重量 ― ネックレス・オヴ・ストラングレイションは素晴らしい魔法の装身具に見える。首にかけるや否や、この首飾りは即座に首を絞め始め、ラウンドごとに6ポイントのダメージを与える。これを外せるのはリミテッド・ウィッシュ、ウィッシュ、ミラクルと同等以上の手段のみである。首飾りは犠牲者が死亡した後までもその首に巻きつき続ける。犠牲者の遺体が腐り果て白骨化(約1ヶ月かかる)すると、ようやく首飾りはゆるむ。そうして、次の犠牲者を待ち受けるのである。 想定される魔法のアイテム ネックレス・オヴ・アダプテイション、ネックレス・オヴ・ファイアーボールズ、ペリアプト・オヴ・ウーンド・クロージャー、ペリアプト・オヴ・プルーフ・アゲンスト・ポイズン、ペリアプト・オヴ・ヘルス ネット・オヴ・スネアリング (Net of Snaring/捕縛の網) 装備部位 なし; オーラ 中程度・力術; 術者レベル 8; 重量 1ポンド このネットは攻撃ロールに+3のボーナスを提供するが、水中でしか使えない。水中では、合言葉によって30フィートまで前方に射出され、1体のクリーチャーを捕らえることができる。地上で投擲されると、ネットは向きを変えてネットを投げたクリーチャー当人を捕らえる。 想定される魔法のアイテム +3ネット バーサーキング・ソード (Sword, Berserking/狂乱の剣) 装備部位 なし; オーラ 中程度・力術; 術者レベル 8; 重量 8ポンド この剣は一見、+2グレートソードのように見える。しかしながら、これを実戦で使うと、使用者は狂乱状態に陥る(バーバリアンの激怒能力とまったく同じ利点と欠点を受ける)。使用者は最も近くにいるクリーチャーを攻撃し、気絶状態になるか死ぬか、30フィート以内に生き物がいなくなるまで戦い続ける。多くの人々はこれを呪われた品と見なすが、恩恵と見なす者もいる。 想定される魔法のアイテム +2グレートソード、いずれかの魔法の武器 バイティング・バトルアックス (Biting Battleaxe/噛みつく戦斧) 装備部位 なし; オーラ 中程度・力術; 術者レベル 8; 重量 6ポンド この不気味な外見をした+2バトルアックスは、使用者に《薙ぎ払い強化》特技を与える。しかしこの特技を使用する際、使用者は追加攻撃でどのクリーチャーを攻撃するかを選択するのではなく、隣接するクリーチャーを無作為に攻撃する。どのクリーチャーを攻撃するかを決定する際、常に自分自身が攻撃対象になるものとして扱う(隣接するクリーチャーがいない場合であっても適用される)。バイティング・バトルアックスの使用者は最優先で使用する武器としなければならず、可能な限り《薙ぎ払い強化》を使用しなければならない。リムーヴ・カース呪文もしくは同種の効果の目標になるまで、使用者はこの武器を捨てることはできない。 想定される魔法のアイテム +2バトルアックス バッグ・オヴ・ディヴァウアリング (Bag of Devouring/貪食の袋) 装備部位 なし; オーラ 強力・召喚術; 術者レベル 17; 重量 15ポンド このバッグは一見、普通の袋に見える。魔法的性質を感知しようとすると、バッグ・オヴ・ホールディング(物入れ袋)であるかのように見える。しかし、実はこの袋はまったく異なる、もっと陰険な何か、つまりは、異次元クリーチャーの捕食口の1つなのである。 バッグに押し込まれた動植物を素材とする物体は“飲み込み”の対象となる。バッグ・オヴ・ディヴァウアリングは90%の確率で最初に押し込まれた物を無視する。だが、その後は生きた肉が中に入ってくると(誰かがバッグから中身を取り出そうとしたときなど)、60%の確率で突っ込まれた身体の一部をがっちり捕らえ、犠牲者の全身を中に引っ張り込もうとする。バッグは組みつくために行なう戦技判定に+8のボーナスがある。クリーチャーが押さえこまれた状態となったら、バッグはフリー・アクションで犠牲者を中に引きずり込む。バッグは組みつきから逃れようとする試みに対するCMD18を持つ。 バッグは30立方フィートまでの物質を中に入れておける。これはバッグ・オヴ・ホールディング(タイプI)と同様の機能だが、中に入れた物は1時間ごとに5%の累積確率(訳注:1時間ごとに5%、10%、15%と確率が上がっていく)で飲み込まれて、虚無空間かどこかの次元界に吐き出される。中に引き込まれたクリーチャーは1ラウンドで消化される。バッグは犠牲者の肉体を破壊してしまい、死体の一部を必要とするすべての復活や蘇生を妨げる。ウィッシュやミラクル、トゥルー・リザレクション呪文で飲み込まれた犠牲者を生き返らせることのできる確率は50%である。破壊されたクリーチャー1体1体に対して、1回ずつ判定すること。この判定が失敗であれば、そのクリーチャーは定命のものの魔法では生き返らせることができない。 想定される魔法のアイテム バッグ・オヴ・ホールディング(いずれかのタイプ) ハット・オヴ・ヘイトリッズ (Hat of Hatreds/嫌悪の帽子) 装備部位 頭部; オーラ 中程度・幻術; 術者レベル 10; 重量 ― 着用者が敵意を抱くクリーチャーの姿に自らを変装させようとするまでは、この帽子はいかなる点においてもハット・オヴ・ディスガイズであるかのように振舞う。そのようにすると、この帽子は敵意を抱くクリーチャーが攻撃したいと思わせるようなクリーチャーないし個人にその姿を変えてしまう。着用者が機会を得たとしても、この帽子は見るものが敵意を抱かない存在の姿(例えば、地方の寺院でおそられられる指導者など)に変装させることは無い。ひとたびこの帽子が真の能力を明かしたなら、もはや着用者はこの帽子を使用して自らの外見を変えようとすることはできない。その代わりに、帽子は自動的に見るものが知っており不快に感じさせる姿に着用者を変えてしまう。これは超常能力の幻術であり、着用者が混乱し、傷つき、弱められている姿に変えてしまう。例えばゴブリンの巣窟では、着用者は部族の首長に姿を変えるだろうが、眠そうで脆弱に見える。人間の町では着用者は憎まれる地方の悪たれが酔っ払いふらふらしているように見える。邪悪な町では、着用者はさまざまな犯罪の犠牲者として理想的な姿をした混乱した旅行者に見える。 この帽子を外すには、呪いを解除する魔法が必要である。 想定される魔法のアイテム ハット・オヴ・ディスガイズ バフーンズ・ソード (Buffoon s Sword/道化の剣) 装備部位 なし; オーラ 中程度・占術; 術者レベル 10; 重量 2ポンド この剣は戦闘で実際に使用するまでは、あらゆる点においてまるでソード・オヴ・サトルティであるかのように見え、機能する。ひとたび戦闘で使用すると、この武器は使用者の全ての〈隠密〉判定に-10のペナルティを引き起こす。加えてこの武器を使用している限り、嘘をついたりいかなる言い訳の類も口にすることがほとんどできなくなる。着用者がそのような行為を行うたびに、うっかり真実を口にしたり何の気なしに策を漏らすというようなその他の行為を行わないようにするために、意志セーヴィング・スロー(DC15)に成功しなければならない。ひとたび呪いが起動したなら、呪いを終了させる魔法によってのみこの剣を着用者から引き剥がすことができる。 想定される魔法のアイテム ソード・オヴ・サトルティ ブーツ・オヴ・ダンシング (Boots of Dancing/舞踏のブーツ) 装備部位 両足; オーラ 強力・心術; 術者レベル 16; 重量 1ポンド このブーツは最初は別種の魔法のブーツのように見え、またそのように機能する。しかし着用者が近接戦闘に入る(あるいは近接戦闘から逃げようとする)と、着用者に対してイレジスティブル・ダンスが発動されたかのようにブーツ・オヴ・ダンシングが移動を阻害する。ひとたび真の性質が明らかになると、ブーツはリムーヴ・カース呪文を使用しなければ脱ぐことができなくなる。 想定される魔法のアイテム ウィングド・ブーツ、ブーツ・オヴ・ザ・ウィンターランズ、ブーツ・オヴ・エルヴンカインド、ブーツ・オヴ・ストライディング・アンド・スプリンギング、ブーツ・オヴ・スピード、ブーツ・オヴ・テレポーテーション、ブーツ・オヴ・レヴィテーション フラスク・オヴ・カーシズ (Flask of Curses/呪いのビン) 装備部位 なし; オーラ 中程度・召喚術; 術者レベル 7; 重量 2ポンド このアイテムは、ありふれた広口ビン、酒を入れるボトル、容器、デカンター(果実酒を入れるガラスビン)、ビン、つぼのように見える。これには液体が入っていることもあれば、煙が渦巻いていることもある。最初に蓋を開けた時に30フィート以内にいるクリーチャーは全員、DC17の意志セーヴを行なわなければならず、失敗すると呪われてしまう。呪われたクリーチャーはリムーヴ・カース呪文をかけてもらうまで、攻撃ロールとダメージ・ロールと技能判定に-2のペナルティを被る。 想定される魔法のアイテム アイアン・フラスク、イフリート・ボトル、エヴァースモーキング・ボトル、デカンター・オヴ・エンドレス・ウォーター ブルーム・オヴ・アニメイテッド・アタック (Broom of Animated Attack/自律攻撃のほうき) 装備部位 なし; オーラ 中程度・変成術; 術者レベル 10; 重量 3ポンド このアイテムは、普通のほうきと区別がつかない。実際に使ってみようとしない限り、どんな調査を行っても、ブルーム・オヴ・フライング(空飛ぶほうき)とまったく同じとの結果が得られる。 クリーチャーがこのほうきを使って空を飛ぼうとすると、ほうきは安心しきった乗り手を乗せて宙返りを1回し、そのまま(1d4+5)フィートの高さから乗り手(やその頭)を地面へ叩きつける(10フィート未満の落下なので、落下ダメージはない)。その後、ほうきは藁や細枝でできた掃く方の先端で顔をひっぱたいたり、柄の方の先端で打ちのめしたりして犠牲者を攻撃する。ほうきはそれぞれの先端で1ラウンドに2回ずつ攻撃する(掃く方の先端で2回と、柄の方の先端で2回、つまり1ラウンドに合計4回)。各攻撃ロールには+5のボーナスがつく。掃く方の先端は命中すると犠牲者を1ラウンドの間、盲目状態とし、柄の方は命中すると1d6ポイントのダメージを与える。ほうきはAC13、CMD17、18hp、硬度4を有する。 想定される魔法のアイテム ブルーム・オヴ・フライング ブレイサーズ・オヴ・ディフェンスレスネス (Bracers of Defenselessness/無防備の腕甲) 装備部位 手首; オーラ 強力・召喚術; 術者レベル 16; 重量 1ポンド この宝石で飾られた輝く腕甲は、一見ブレイサーズ・オヴ・アーマー+5(鎧の腕甲+5)のようで、また実際にそのように機能する――着用者が自分のレベル以上の高い脅威度を持つ敵の猛攻を受けるまでは。この時点以降、腕甲はACに-5のペナルティを与えるようになる。一度呪いが起動したら、ブレイサーズ・オヴ・ディフェンスレスネスはリムーヴ・カース呪文を使用しなければ外すことができなくなってしまう。 想定される魔法のアイテム ブレイサーズ・オヴ・アーマー+5 プレイナー・インヴェイジョン・シールド (Planar Invasion Shield/次元界侵略の盾) 装備部位 盾; オーラ 強力・召喚術; 術者レベル 17; 重量 15ポンド この盾は戦闘で着用者がその破壊の力を使用しようとするまでは、あらゆる点においてアブソービング・シールドのように見え、機能する。ひとたび使用されたなら、この盾は破壊の力の代わりに1体以上のモンスターを盾から放出する。このモンスターたちは1d6ラウンドの間(盾の着用者を含む)最も近いクリーチャーを毎ラウンド攻撃し、その後可能な限り安全な経路を通って逃走する。逃亡するような経路が無い場合、モンスターは死ぬまで戦う。モンスターの種類や数については、2d4をロールしてサモン・モンスター呪文のレベルを、1d3をロールして出現するモンスターの数を決定する。この盾から召喚されたモンスターは殺されるまでの間、同種のものと同じように振舞い、持続時間が永続の召喚されたクリーチャーのように扱う。 ひとたびこの呪いが起動したなら、この盾は1日に3回、およそ8時間ごとにモンスターを放出する。盾から直接出ることができなかったりすぐに死ぬような場合(例えば埋められたり水中に置かれているなど)には、代わりに50フィート以内のもっとも安全な場所に現れる。呪いを取り除く魔法をこの盾に使用することに成功すれば、この盾は以前のようにアブソービング・シールドのような見掛けとなり、着用者は手から離すことができるようになる。 想定される魔法のアイテム アブソービング・シールド ヘヴィ・ハンマー (Heavy Hammer/重たい鎚) 装備部位 なし; オーラ 中程度・変成術; 術者レベル 8; 重量 20ポンド この巨大なウォーハンマーは、通常のそのサイズのものよりも遥かに重い。このハンマーを使用するクリーチャーは攻撃ロールに-2のペナルティを受け、ダメージ・ロールに+4のボーナスを得るとともに、移動速度に-10のペナルティを被る。一度手に取ると、この武器はリムーヴ・カース呪文を使用するまでの間そのクリーチャーはこの武器を再優先で使用する武器としなければならない。 想定される魔法のアイテム +2ウォーハンマー ヘッドバンド・オヴ・スチューピディティ (Headband of Stupidity/愚行のヘッドバンド) 装備部位 額周り; オーラ 強力・変成術; 術者レベル 8; 重量 1ポンド このヘッドバンドはheadband of vast intellect +4(訳注:おそらくヘッドバンド・オヴ・ヴァスト・インテリジェンス+4)のように見える。しかし【知力】に+4のボーナスと関連する技能にボーナスを与える代わりに、使用者は【知力】に-4のペナルティを受けた上、全ての〈知識〉判定に-2のペナルティを受ける。使用者はこのヘッドバンドによる知性の衰弱には気付かない。たとえ何より愚かな発言をしたり誤解した洞察を披露したとしてさえ、着用中は知性的に見える。 想定される魔法のアイテム headband of vast intellect +4(訳注:おそらくヘッドバンド・オヴ・ヴァスト・インテリジェンス+4) ペトリファイング・クローク (Petrifying Cloak/石化の外套) 装備部位 肩周り; オーラ 中程度・変成術; 術者レベル 11; 重量 1ポンド この灰色の魔法の外套は実を守るための外套のように見える。しかし身に付けると、使用者はDC20の頑健セーヴを行わねばならず、失敗すると即座に石化状態となる。最初のセーヴに成功しても、身につけているクリーチャーは自分のターンの開始毎に再度判定を行わなければならない。どのセーヴィング・スローに失敗しても、そのクリーチャーは石化状態となる。リムーヴ・カースもしくはストーン・トゥ・フレッシュにより使用者を元の姿に戻すことができ、着用者が外套を外すまでの十分な時間が与えられる。 想定される魔法のアイテム クロークなら何でも ペリアプト・オヴ・ファウル・ロティング (Periapt of Foul Rotting/おぞましき腐敗の護符) 装備部位 首周り; オーラ 中程度・防御術; 術者レベル 10; 重量 ― この彫刻の施された宝石は、あまり価値のあるもののようには見えない。この護符を24時間より長く所持し続けたキャラクターは、恐ろしい腐敗病に感染してしまう。この病気は毎週、【敏捷力】、【耐久力】、【魅力】を1ポイントずつ恒久的に吸収する。この護符(と病気)を除去するには、まずリムーヴ・カース呪文をかけた後に、リムーヴ・ディジーズをかけ、さらにヒール、ミラクル、リミテッド・ウィッシュ、ウィッシュのいずれかを1回かけなければならない。腐敗病は感染したキャラクターに、ペリアプト・オヴ・ヘルス(健康の護符)を砕いて作った粉末を振りかけることでも相殺できる(1全ラウンド・アクション)。そうすると、ペリアプト・オヴ・ファウル・ロティングも同じように砕けて塵となる。 想定される魔法のアイテム ペリアプト・オヴ・ウーンド・クロージャー、ペリアプト・オヴ・プルーフ・アゲンスト・ポイズン、ペリアプト・オヴ・ヘルス ベルト・オヴ・ウィークネス (Belt of Weakness/虚弱のベルト) 装備部位 ベルト; オーラ 中程度・変成術; 術者レベル 8; 重量 1ポンド このベルトはベルト・オヴ・マイティ・コンスティチューション+4として機能する幅広の革製のベルトに似た外見をしている。実はこのベルトは、使用者の健康を補助するのではなく傷めつける。ベルト・オヴ・ウィークネスは使用者の【耐久力】能力値に-4のペナルティを与える。更に、使用者が頑健セーヴで出目1をロールすると、ベルトは締め付け、2d8ポイントのダメージを与える。 想定される魔法のアイテム ベルト・オヴ・マイティ・コンスティチューション(全て) ヘルム・オヴ・オポジット・アラインメント (Helm of Opposite Alignment/対立属性の兜) 装備部位 頭部; オーラ 強力・変成術; 術者レベル 12; 重量 3ポンド 頭に被るや否や、即座に呪いの効果が発現する(意志・無効、DC15)。セーヴに失敗すると、着用者の属性は元の属性からできるだけかけ離れたものになるよう、著しく変化してしまう――善は悪に、混沌は秩序に、真なる中立は極端に偏った属性(秩序にして悪、秩序にして善、混沌にして悪、混沌にして善)のいずれかになってしまう。属性の変化は精神性だけでなく倫理観にも及んでおり、魔法によって変化させられた人物は、心の底から新たな人生観に満足してしまう。セーヴに成功したキャラクターは呪いの効果を被らずに兜を被り続けることができるが、一度脱いで再びかぶったなら、再びセーヴを行なわなければならない。 元の属性に戻るにはウィッシュかミラクルを用いるしかない。作用を受けた当人は元の属性に戻ろうという試みを一切することはない(それどころか、そうした試みを恐れ、できる限りの手段で逃れようとする)。特定の属性であることが必要条件になっているクラスのキャラクターが作用を受けた場合、呪いを取り除くだけでなく、アトーンメント呪文も必要になるだろう。ヘルム・オヴ・オポジット・アラインメントは一度機能を発揮すると、すべての魔法的特性を失ってしまう。 想定される魔法のアイテム ハット・オヴ・ディスガイズ、ヘルム・オヴ・コンプリヘンド・ランゲージズ・アンド・リード・マジック、ヘルム・オヴ・テレパシー ポイザナス・クローク (Poisonous Cloak/猛毒の外套) 装備部位 肩周り; オーラ 中程度・変成術; 術者レベル 15; 重量 1ポンド この外套は毛織物のような素材でできたものがふつうだが、革製のこともある。ディテクト・ポイズンをかけると、この外套の繊維に毒が染み込んでいることが判る。この衣装を手にするだけでは害を受けることはないが、実際に着用するや否や着用者はDC28の頑健セーヴに成功しない限り、4d6ポイントの【耐久力】ダメージを受ける。 いったん着用してしまったら、リムーヴ・カース呪文をかけないとポイザナス・クロークを除去できない。リムーヴ・カースをかけると、このクロークの魔法的特性は破壊される。先にニュートラライズ・ポイズン呪文をかけておけば、死んでしまった犠牲者をレイズ・デッドやリザレクションで死から蘇らせることができる。 想定される魔法のアイテム クローク・オヴ・アラクニダ、クローク・オヴ・イセリアルネス、クローク・オヴ・ザ・バット、メジャー・クローク・オヴ・ディスプレイスメント、クローク・オヴ・レジスタンス+5 ポーション・オヴ・ポイズン (Potion of Poison/毒薬) 装備部位 なし; オーラ 強力・召喚術; 術者レベル 12; 重量 ― このポーションはかつて持っていた有益な魔法能力を失い、今では強力な毒と化している。この毒は6ラウンドの間、ラウンドごとに1d3ポイントの【耐久力】ダメージを与える。毒に侵されたクリーチャーはDC14の頑健セーヴに成功すると、ダメージを無効化し、かつ毒の効果を終わらせることができる。 想定される魔法のアイテム ポーションなら何でも ポールドロンズ・オヴ・ザ・ジャッカス (Pauldrons of the Jackass/まぬけ者の肩鎧) 装備部位 肩周り; オーラ 中程度・変成術; 術者レベル 7; 重量 3ポンド この鋼鉄製の肩鎧は、身につけるまで押し寄せる馬が描かれているように見える。しかし身につけるとその馬は唖然としたロバの姿に変わってしまう。この肩鎧を身につけたものは【敏捷力】に-4のペナルティを受け、全ての移動速度が10フィートだけ減少する。このアイテムを外すには、リムーヴ・カース呪文に成功する必要がある。 想定される魔法のアイテム ポールドロンなら何でも マスク・オヴ・アグリナス (Mask of Ugliness/醜悪の仮面) 装備部位 頭部; オーラ 中程度・変成術; 術者レベル 8; 重量 1ポンド この奇妙な特徴のない仮面はヘッドバンド・オヴ・アリュアリング・カリズマ+4の能力を持っているかのように見える。しかしこの仮面は【魅力】へのボーナスを提供するのではなく、使用者の顔に溶け込み、外見をより醜くし、言葉を雑で侮辱したものに変えてしまう。使用者は〈交渉〉および〈はったり〉判定に-4のペナルティを受けるが、〈威圧〉判定に+2のボーナスを得る。 想定される魔法のアイテム 魔法のマスクならなんでも、もしくはヘッドバンド・オヴ・アリュアリング・カリズマなら何でも メイス・オヴ・ブラッド (Mace of Blood/流血のメイス) 装備部位 なし; オーラ 中程度・防御術; 術者レベル 8; 重量 8ポンド この+3ヘヴィ・メイスは毎日血を浴びさせてやらなければボーナスが消えてしまう(再びメイスが血に染まるまで)。このメイスを使用したキャラクターは、それを所持している間は毎日1回、DC13の意志セーヴを行なわなければならず、失敗すると属性が“混沌にして悪”になってしまう。 想定される魔法のアイテム +3ヘヴィ・メイス メダリオン・オヴ・ソウト・プロジェクション (Medallion of Thought Projection/思考投影のメダル) 装備部位 首周り; オーラ 中程度・占術; 術者レベル 7; 重量 ― この装置は外見から機能の有効距離に至るまでメダリオン・オヴ・ソウツ(読心のメダル)と同じように思える。ただし、思考はくぐもって、ゆがんだ感じに聞こえてくるため、DC15の意志セーヴに成功しなければ内容を判別することはできない。使用者は自分が他人の思考を傍受していると考えるが、実は聞こえているのはメダルが作り出した虚像に過ぎない。この幻の思考は常にもっともらしく聞こえるので、そうした情報を頼りにするとひどい間違いを犯しかねない。さらに悪いことに、使用者には判らないが、この呪われたメダルは使用者の真っ直ぐ前方の直線状にいるクリーチャーたちに着用者の思考を伝えてしまう。そのため、クリーチャーたちは着用者の存在に気づき、警戒するようになるだろう。 想定される魔法のアイテム メダリオン・オヴ・ソウツ ライオット・パイプス (Riot Pipes/叛乱のパイプ) 装備部位 なし; オーラ 中程度・心術; 術者レベル 10; 重量 3ポンド この単純な魔法の楽器は使用者が都市環境で演奏するまでは、いかなる点においても他の魔法のパイプであるかのように見え、機能する。使用者が都市環境で演奏すると、この演奏が聞こえる範囲にいる全ての人々は意志セーヴィング・スロー(DC15)を行い、失敗すると殺意を伴う怒りに包まれてしまう。セーヴに失敗したものは以降1d6時間レイジ呪文の効果を受け、この間に遭遇した見知らぬ人や嫌いな人なら誰でも攻撃するという、強力な(強制)効果(DC15の意志・無効)を受ける。 使用者が都市環境で3日以上連続でこの効果を使用したなら、使用者も意志セーヴィング・スロー(DC15)を行わねばならず、失敗するとその連続した時間と同じ時間ライオット・パイプスの効果を受ける。このパイプは呪いが解けるまで演奏者のものに存在し続ける。 想定される魔法のアイテム パイプス・オヴ・サウンディング、パイプス・オヴ・ザ・スーアーズ、パイプス・オヴ・ホーンティング リング・オヴ・クラムジネス (Ring of Clumsiness/うすのろの指輪) 装備部位 指輪; オーラ 強力・変成術; 術者レベル 15; 重量 ― この指輪はリング・オヴ・フェザー・フォーリング(軟着陸の指輪)とまったく同様の機能を持つが、同時に着用者の動きをひどくぎこちないものにしてしまう。着用者の【敏捷力】には-4のペナルティがつき、動作要素を有するすべての秘術呪文を発動する際に20%の失敗確率が生じる(この呪文失敗確率は他のタイプの秘術呪文失敗確率と累積する)。 想定される魔法のアイテム リング・オヴ・フェザー・フォーリング リング・オヴ・スペル・ディヴァウアリング (Ring of Spell Devouring/呪文喰らいの指輪) 装備部位 指輪; オーラ 強力・防御術; 術者レベル 13; 重量 ― この精緻な指輪はリング・オヴ・スペル・ストアリングもしくはリング・オヴ・スペル・ターニングのように見える。しかしこの指輪は呪文発動や呪文相殺を補助するのではなく、これらの効果を妨害する。使用者は秘術呪文を発動するたびに、25%の呪文失敗確率を被る。加えて、この指輪の使用者は呪文相殺を試みる際に呪文を識別するために行う〈呪文学〉判定に-4のペナルティを被る。この指輪はリムーヴ・カース呪文や類似の効果を受けるまで外すことができない。 想定される魔法のアイテム リング・オヴ・スペル・ストアリング(いずれか)またはリング・オヴ・スペル・ターニング リング・オヴ・トゥルース (Ring of Truth/真実の指輪) 装備部位 指輪; オーラ 中程度・心術; 術者レベル 9; 重量 ― 一見心地がよさそうに見えるリング・オヴ・トゥルースには子供のような天使と微笑む神聖なるクリーチャーが重い鎖の輪に捕らえられている様子が彫り込まれている。この呪われた指輪を着用したものは会話と筆記において、故意の嘘をつくことができなくなる。着用者は単に真実を口にしないことややり取りをしないことを選択することもできるが、直接の質問に正直に回答するのを避けることでさえ意志セーヴ(DC 20)に成功しなければならない。着用者は呪いの魔法が無効化されるまでこの指輪を取り除くことはできない。 想定される魔法のアイテム リング・オヴ・Xレイ・ヴィジョン、リング・オヴ・マインド・シールディング リング・オヴ・ライフブリード (Ring of Lifebleed/命削りの指輪) 装備部位 指輪; オーラ 中程度・死霊術; 術者レベル 10; 重量 ― 身につけるまではこの指輪はリング・オヴ・リジェネレイションのように見える。しかし戦闘中に身につけていると、この指輪の真の姿が明らかになる。使用者に近接攻撃もしくは遠隔攻撃が命中するたびに、使用者は追加で1d4ポイントのダメージを受ける。この指輪は使用者が死亡するか、リムーヴ・カース、ウィッシュ、ミラクル呪文を受けるまで取り外すことはできない。 想定される魔法のアイテム リング・オヴ・リジェネレイション ローブ・オヴ・ヴァーミン (Robe of Vermin/蟲のローブ) 装備部位 全身; オーラ 強力・防御術; 術者レベル 13; 重量 1ポンド 着用者がこのローブを着た時点では、おかしな点は何一つ見つからず、通常通りに機能する。しかし、敵意を持った相手に対して精神集中とアクションが必要な状況になれば、この服の本性が明らかになる。着用者は突然、この服の中に魔法の力によって潜んでいた大量の昆虫に噛みつかれる。着用者は、害虫どもに体中を噛みつかれたり這い回られたりする極度の不快感に襲われた人が普通するような反応(身体をかきむしったり、ローブを脱ごうとしたり)をしてしまうため、すべての行動を中止せねばならなくなる。 着用者はイニシアチブ判定に-5のペナルティを、すべての攻撃ロール、セーヴ、技能判定に-2のペナルティを受ける。呪文を発動しようとした場合、着用者は精神集中判定(DC20+呪文レベル)を行なわなければならず、失敗すると呪文を失ってしまう。 想定される魔法のアイテム ローブ・オヴ・アイズ、ローブ・オヴ・ジ・アークマギ、ローブ・オヴ・シンティレイティング・カラーズ、ローブ・オヴ・スターズ、ローブ・オヴ・ブレンディング、ローブ・オヴ・ボーンズ、ローブ・オヴ・ユースフル・アイテムズ ローブ・オヴ・パワーレスネス (Robe of Powerlessness/無力のローブ) 装備部位 全身; オーラ 強力・変成術; 術者レベル 13; 重量 1ポンド ローブ・オヴ・パワーレスネスは他の種類のローブのように見える。この衣装をまとったキャラクターは即座に【筋力】に-10のペナルティを受け、さらに【知力】か【判断力】か【魅力】にも-10のペナルティを受け、能力値の低下に従って呪文と魔法に関する知識を忘れてしまう。キャラクターが呪文の使い手であれば、ローブはそのキャラクターの呪文発動能力に関わる第一の能力値を目標とする。そうでなければ【知力】を目標とする。このローブは簡単に脱げるが、失われた精神と肉体の力を取り戻すには、まずリムーヴ・カース呪文をかけてもらった後にヒールをかけてもらわねばならない。 想定される魔法のアイテム ローブ・オヴ・アイズ、ローブ・オヴ・ジ・アークマギ、ローブ・オヴ・シンティレイティング・カラーズ、ローブ・オヴ・スターズ、ローブ・オヴ・ブレンディング、ローブ・オヴ・ボーンズ、ローブ・オヴ・ユースフル・アイテムズ ロッド・オヴ・アールソン (Rod of Arson/放火のロッド) 装備部位 なし; オーラ 強力・力術; 術者レベル 12; 重量 5ポンド 使用者が火を消そうとしたり戦場で火勢を弱めたりそのほかの危険な状況において使用者がこのロッドを使用するまで、あらゆる実験によっても、中が空洞になっているこの金属の管がロッド・オヴ・フレイム・エクスティングィッシングであるという結果を示す。ひとたび使用されたなら、火が消えることはなく、このロッドによって使用者の体が火に包まれたことに使用者は気づく。この炎は24時間の間使用者をその中に収めた状態で燃え続ける。これによりわずかな不快感を抱き使用者は不調状態となるが、見た目には傷を負うことはない。しかし使用者が可燃物に触れたり建築物に入ったりすると、使えるものならなんでも使用してそれらの物体に火をつけたいと感じる。使用者がこの欲望に抵抗する場合、火が勢いよく不安定になることで毎ラウンド1d6ポイントの[火]ダメージを受ける。この状態で1分が経過すると使用者は意志セーヴ(DC15)を行わねばならず、失敗するとこの火をつけたいという誘惑に屈服してしまう。セーヴに成功したなら、この欲望は過ぎ去り、火は使用者を傷つけるのを止め、可燃物に対して通常通り接することができるようになる。 ひとたびこの呪いが露わになると、着用者は彼自身がつけたものではない火に遭遇した際に、このアイテムを消火や火勢を弱めるために使用することに抵抗するために意志セーヴ(DC15)に成功しなければならない。使用者自身が個人的につけた火にはこのロッドを使うことはできない。呪いを解除する魔法が成功すれば使用者はこのロッドを手から放すことができ、このロッドを使用したことによる火の中に自らを包み続けることもなくなる。 想定される魔法のアイテム ロッド・オヴ・フレイム・エクスティングィッシング ロッド・オヴ・フォイルド・マジック (Rod of Foiled Magic/呪文挫きのロッド) 装備部位 なし; オーラ 強力(系統なし); 術者レベル 17; 重量 5ポンド このロッドはメタマジック・ロッドと同じ外見をしている。クリーチャーがこのロッドを拾い上げると、リムーヴ・カースあるいは同種の魔法を使用しなければ捨てることができなくなる。使用者が呪文を発動するたびに、使用者はロッド・オヴ・フォイルド・マジックを片手に持ち、その呪文の術者レベルが2レベル低いものとして扱われる。これにより術者レベルが0以下にまで減少すると、この呪文を発動する確率が50%しかなくなる(他の秘術呪文失敗確率は、この確率に累積される)。呪文を発動できれば、この呪文の術者レベルは1になる。 想定される魔法のアイテム メタマジック・ロッドなら何でも ワンウェイ・ウィンドウ (One-Way Window/一方通行の窓) 装備部位 なし; オーラ 微弱・占術; 術者レベル 5; 重量 1ポンド この小さな一辺6インチのガラス製の平板は、十分に広い垂直な面に置くと6フィート×3フィートの窓の大きさになり、そこから取り外せば元の大きさに戻る。この窓は貼り付ける面にわずかに溶け込むことさえでき、表面がわずかにでこぼこしていたり、曲がっていたり、ガラスの平板を単純に貼り付けるのが難しいようなところにも溶け込むことができる。 合言葉によりこの玻璃の前面は窓のように反対側の面のあらゆる活動を映し、10フィートの厚さまでの木、地面、あるいは石を貫通する(ただし、金属は透過できない)。その内側に映る敵意の無いクリーチャーはこの窓の存在に気付かず、レジャーとしてそのクリーチャーについて学ぶために眺めることができる。 しかし持ち主が敵意のあるクリーチャーを偵察するためにこの窓を使用すると、呪いが起動する。この瞬間から、窓は所有者とこの窓を通して見ているものに対して、向こうに移る姿が現状と異なるように見せてしまう――敵は眠っていたり酔っぱらっているように見え、落とし穴には容易に渡ることのできる平板の橋がしっかりとかけられるといった具合に。この鏡の前面にこの映像が表示されている間、鏡は双方向の窓を作り出し、観測されている敵に見る者の姿を映し出す。しかし、観測されているクリーチャーはこの鏡を通して観測者の実際の姿を見ることができ、ディテクト・ソウツを使用しているかのようにその考えを読み取ることができる。その上、この鏡を通して映し出された映像は観測者達もまたクリーチャーに見られているのだということを明らかにしない。 ひとたび呪いが起動すると、使用者はこの鏡を使用して偵察を行なうことを最も有効な戦略であると考えるようになる(以後ずっと、持続時間はない)。そして呪いを解除する魔法によりこの効果から免れるまで、可能な限りそのようにする。例え鏡を起動したものでない場合でさえ、この鏡を使用して敵対的な敵を偵察しようとする者はこのアイテムを使用しようとする。 想定される魔法のアイテム ミラー・オヴ・オポジション、ミラー・オヴ・ライフ・トラッピング