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いつも疲れた帰りに 875のゆっくりれみりゃが寄ってくるの。 そしたら腹立たしくなって「がおー、お前をたべちゃうぞ~」って言ってやったら 「う”-!だべぢゃやだぁああ」とかゴネ出すんだよ。それで 「冗談だよ、よしよしお前はいつも可愛いな」って撫でてやると 「ぅ、うー♪うん!」って膝に抱きついてくるので暑苦しく感じながらよしよしして 「じゃあ、おすもうさんごっこがいいな」って言ってやる。 「おすもぅさん、ごっこ?うー、それなにぃ?」ってつぶらな赤い目をぎょろりと向けてくるれみりゃ。 ウゼェ。と指を差込みたくなる衝動を抑えながら相撲のルールを手短に説明。 合点がいって「うー♪わかったうー!」っとぴょんぴょん跳ねるゆっくりゃ。 「じゃあこかされたら負けだよ」「がぉー♪たべちゃうぞ~♪」とのらくらと踊っているつもりなのだろう。 てめぇのような知能の低い薄汚い豚に食べられたら先祖に顔向けできねぇよ。 「じゃあはっけよーい、のこった!」さあスタートだ。さっきからウザかったゆっくりゃをいじめてやる。 ゆっくりゃはババクサイかっこしてるから色んな所をすぐ掴める。 一方ゆっくりゃは俺の膝までしかないから脚にしがみつこうとする。 よける度にこけそうになるゆっくりゃをさっと後ろから抱える。 「う!がぉ~♪つかまっちゃったぞぉ~♪」と何故か嬉しそう。 ますますむかついたからそのまま両手で合掌するごとくゆっくりゃを徐々にプレスする。 最初は楽しそうだったゆっくりゃはやがて苦しそうに 「う”-!はなじで!うぁ!」とじたばたしだす。そこで俺は手を背中の翼に伸ばしぶちっと一気に引きちぎる。 「う”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!!!!!!!!いだいよぉぉおおおおお!!」 絶叫するゆっくりゃの口に思いっきり羽を突っ込んでやる。 「うるさいから黙ってろ」「ん”-!ん”-!!」ともごもごさせるれみりゃは正に豚のようだ。 相撲のことなんてどうでもよくなった俺は早速ゆっくりゃを床に叩き付ける。 「ふぶっ」と醜い声を漏らしたあと、「ん”-------!!!ん”-----!!」とさっきより苦しそうにじたばたしている。 俺はれみりゃの足についた蹄をキッチンから包丁を取り出して切断する。 れみりゃの豚足なんて不味くて食えないだろうけどな。 「ん”あ!!!!!」と汚い声とともに 卑しくも翼を吐き出したれみりゃは「びどいよぉ”なん”でごんな”ごどずどぅの”ぉ”」 とブヒブヒ呻いてる。黙れ汚いんだよこの豚が。
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「むーちゃ、むーちゃ、ちゃーわせー」 赤ちゃんのゆっくりれいむはここで一人で暮らしている。 両親は随分前に実験で死亡した。親のゆっくりまりさの方は実験による破損が少なかったため最期に赤ちゃんに会うことができた。 とは言え、餡子の中に大量に異物を埋め込まれているため思考能力は低下し、 赤ちゃんに逃げろともなんとも伝えずに死んだけど、 「おねーしゃん、ゆっくりちていってね」 「そうさせてもらいますよー」 永琳様の言いつけで、赤ん坊の世話なんかしているが、 こんな奴が一体何になるんだろう。何も指示は受けていないし・・・。 適当といわれてるからテキトーでいいのかな。 香霖堂で買った外の世界のマッサージチェアにてゐは腰掛ける。 まさか、永琳様や鈴仙の古着があんな高値で買い取られるとは。 ただ、一番高値で売れたのが姫様の上等な着物じゃなく、寝巻きにしていたジャージだったのがあの店らしい。 「おねーしゃん、あそぼ」 「無理だねー、できないねー、お断りだねー」 「・・・じゃあ、れいみゅがおうたうたってあげる」 「迷惑だねー、独善的だねー、うるさいねー」 赤ちゃんのゆっくりれいむは困っていた。 遊びたい盛りなのに、誰も相手をしてくれる人がいないのだ。 いつも部屋にやってくるお姉さんは椅子に座ってゴロゴロしたり本を読んだりしてるだけだ。 何も楽しくない。ああ、思いっきり遊びたいな。ゆっくりれいむはいつもそう思っていた。 「おねーしゃん、おもちゃちょうらい」 「拒否だねー、嫌だねー、自分で作ってねー」 「・・・ボールちょうらい」 「断固拒否だねー、絶対嫌だねー、がんばって自分で作ってねー」 「・・・」 ゆっくりれいむが黙り込んだのに満足し、てゐは文々。新聞のマンガ欄を読み始めた。 ゆっくりれいむはつまらなかった。 誰も遊んでくれないから一人でゆっくりしていた。 食事も水もある。意外に美味しい。 つまらないながらも満ち足りた生活を送っていた。 しばらくして、赤ちゃんのゆっくりれいむはすっかり大人になった。 「はーい、残念ながらお前が死なずにゆっくりしてたから、イライラしてるお姉さんから仕方なく御褒美だよ」 てゐは本当にイライラしていた。 永琳はこのままこいつを群に戻すそうだ。 それも一番待遇の良い部屋にだ。このまま一人で死ぬんだと思っていたてゐは裏切られた気分だった。 「ゆっくりし」 「しねーよ!!」 「ゆ!!」 「他の仲間がいるところに連れて行くから、さっさとこのかごに入れよ!!」 「あそべる?」 「バカ知るかバカ、入れクズのろま、ゆっくりバカ、バカゆっくり。死なせるぞ、何百回も死なせるぞ」 てゐはキャラクターが崩れるほどイライラしていた。 ゆっくりれいむはそそくさとかごに乗り込む 「はーい、イライラ発、超イライラ行き特急がストレスマッハで発車です」 かごを持ち上げ部屋を出るてゐ。 「わー、おそらを」 「飛んでねぇよ!」 「わー、おそらを」 「絶対飛んでねぇよ!!」 「・・・」 ゆっくりれいむは目に涙をためて黙り込んだ。 「絶対に飛んでねぇからな!!」 その後、ゆっくりれいむが何か言うたびにてゐは聞こえるように舌打ちをした。 ゆっくりれいむは群に戻される。 はじめてみる子にみんな興味心身だ。 「ゆっくりしていってね」 「ゆっくりしていくね」 すぐに友達になる。 「永琳様、何の実験か、教えてプリーズ。さもないとあの群に飛び込んで餡子のプールを練成してくるよ」 「それは後日お願いするわ。見ていなさい。あのゆっくりれいむはもうダメよ」 永琳の言葉通りになる。 ゆっくりれいむは最初、みんなと遊びたがった。 しかし、自分と同じぐらいのゆっくりは子育てやら何やらで忙しい。 「ゆ?あそぶの?いそがしいからあとでね」 「あそぶ?れいむ、こそだては?」 「れいむ、まだあそびたいの?ゆっくりしてないでおとなになってね」 「れいむはまだこどもだね!!」 下の世代と遊ぼうとしても相手にされない。 ゆっくりれいむは群の中で孤立していった。 「じゃあ、てゐ、お願いするわ」 両手に斧を装備したてゐが部屋に入ってくる。 「私は遊びの神、皆の者遊んでいるか」 「ゆっくりしていってね」 「断る。遊べ」 「ゆ?あそぶひまなんてないよ、ばかなの?」 「馬鹿はお前だ。遊びの神の前で何たる暴言」 自称遊びの神はゆっくりまりさを斧でかち割った。 「おかーしゃん!!」 さきほど殺されたゆっくりまりさの子どもが死体に駆け寄る。 「なんだお前、死を悲しむ前にやる事があるだろ」 「ゆ?」 「ゆ?じゃねぇよ。遊べよ!!」 また一匹、自称遊びの神はゆっくりを殺した。 「あ、あそぶよ。あそべばいいんだね?」 群のリーダーのゆっくりまりさが言う。 「イエス、遊べ。まずは追いかけっこだ。」 みんな走り回った。追いかけているのが誰とも知らず。 遊びの神は何もせずただ見守っていた。 一時間も走り回っていると、体力のないゆっくりパチュリーなどは疲れて動けなくなってくる。 「どうした、遊べ」 「む、むきゅ・・・むり、ゆっくり・・・させてね」 「プレイorダイ!!」 ゆっくりパチュリーは斧で真っ二つにされた。 パートナーのゆっくりまりさが駆け寄る。 「パチュリー・・・なんでゆっくりさせてくれなかったの」 「遊べよ」 「いやだ。ゆっくりしたい!!」 「じゃあ、お前は死体」 ゆっくりまりさは殺され、群の中では脱落するものも増えてきた。 脱落すれば死ぬ。追いかけっこはまだまだ続いた。 「はーい、追いかけっこやめー」 急に自称遊びの神からのストップ宣言 「自己紹介してなかった。ここに最近来たゆっくりれいむいる?」 「ゆ?あのこだよ」 ゆっくり達は一斉に部屋の隅にいるゆっくりれいむの方を向く。 「あの子、遊びたがってただろ?」 「うん、おとななのにね」 うるせぇ!!と答えたゆっくりまりさに斧を投げつける。 「大人とかどうでもいいんだよ。遊びに子どもも大人も生きるも死ぬもねぇんだよ」 ゆっくり達は怖がって相槌も打てない。 「えー、そのゆっくりれいむが遊びたいと強く願ったから天界の方から来ました遊びの神です」 一斉に遊びたがっていたゆっくりれいむを睨む。 「何睨んでるんだよ!!遊ばない奴の方が悪なんだよ!!」 遊びの神は投げた斧を拾うついでに何匹もゆっくりを潰す。 「じゃあ、追いかけっこを再開します」 しばらくして、部屋にはゆっくりれいむ一匹だけが残った。 遊びたいといっていた子だ。自分の我が侭が引き起こした惨状に半分気が狂っている。 「みんな、あそぼうよ!!」 ピョンピョン跳ねて、もう死んでいる仲間を遊びに誘う。しかし返答はない。 仕方なく、遊びの神の所に行く。 「おねーさん、あそぼ」 「無理だねー、できないねー、お断りだねー」 そう言って遊びの神は部屋を出て行く。 「・・・ゆゆ?みんなどうしたの?あそぼ?」 ゆっくりれいむはその後、ずーっと一人で追いかけっこをしていた。 ~あとがき~ 次回はもう少しはっちゃけたてゐの活躍が見てみたいです てゐとかチルノにはえーりん実験室一部屋ぐらいぶっ壊して欲しいです by118
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※ぬるいです ※読みづらいと思われます さらさらと流れる小川で胡坐をかいて釣りをしている男がいた。春の陽気にあてられたのか、首がかくんかくんと舟をこいでいた。徐々に竿を持つ手の力が抜けてきて 先端が川に浸かってしまった。それでも男は目を覚まさなかった。 「ゆっくりしていってね!」 その声ではっとなって目を覚ました男は竿を引き上げて針につけていた餌がなくなったことを確認した。針の先に餌ダンゴを取り付けていた男は さっき声が聞こえたことを思い出して後ろに首を回した。 するとそこにいたのは黒い山高帽を被り、黄色い毛を生やし、子供の落書きのような顔をした丸っこい何かだった。人とも動物とも思えないそれと 関わるのは面倒と思った男は無視をして釣りを続けることにした。 黒くて丸い何かは男に無視されたことによほどご立腹なのか、男の近くで「ゆっくりしていってね!」と鳴きながら跳ね回っていた。それでも男は無視を続けた。 諦めたのか、その黒いのは跳ね回ることをやめてぴたっと止まった。そのままどこかへ行ってくれ、と男は願ったがその黒いのはどうやら釣った魚を入れた網に 興味が移っただけのようだ。川岸に小石で固定してある狭い網の中を泳いでいる魚に目を引かれ興味津々に近づいていった。網の重り代わりにしてある石を動かされて 釣った魚に逃げられたらたまらないと思った男は、黒いのを手で追い払った。その手から逃げて一旦距離をとった黒いのはそれでもどこかへ行かなかった。 「ゆっくりしていってよー!」 その後も近づいては追い返されを繰り返していたが、業を煮やした男が払いのけるように黒い帽子を叩いた。帽子が後ろの方に飛んで行った黒いのは 驚いて帽子をすばやく回収して被りなおした後、男の方を見てあたりを跳ね回った。 「ゆっくりしていってよー!ゆっくりしていってよー!」 こんな大声を出されては魚に逃げられてしまうと男は黒いのを掴んで投げてしまおうと考えた。釣り針を引き上げ、竿を地面においてその丸い顔の両脇を掴んだ。 だが投げなかった、あまりにも触り心地がよかったからだ。男はしばらくその頬の感触を堪能した。頬をこねくり回したり、強く押してみたり、 表情が変わる様子を見て楽しんだりした。 「ゆっぐっ…ゆっくりぃ…ゆぅ…ゆっゆっ…」 男はひとしきり遊んだ後、閃いた。黒いのを草が生えている場所に置き、その上に自分の頭を置いた。枕にちょうどいいと考えたのだ。黒いのは逃げようと 躍起になって暴れていたが疲れたのかしばらくするとおとなしくなった。先ほどの眠さも相まってすぐに男は眠りに落ちた。 「ゆぐぐぐぐ…ゆっぐり゛ぃ…ゆっゆゆゆゆゆ…ゆっ!」 何度かもぞもぞと動き、やっとのことで男から離れることのできた「まりさ」は一度も振り返ることなく、急いで逃げ出した。が、途中で帽子が脱げて その度に拾いに戻ることを何度か繰り返した。 男は結局、日が暮れるまでそこで昼寝し続けた。 木漏れ日で明るく照らされた林道を額や首に浮き出た汗をふき取りながら歩く女がいた。久しぶりに両親に会いに行った帰りだった。本当は孫の顔を 見せたかったが幼子には長い道中、しかも夏の日差しで体調を崩しかねない。よって子供を夫に預けて一人だけで里帰りをしてきたのだ。この林道を抜ければ 家はもうすぐなので我知らず歩みが速まり、頭の中は目に入れても痛くないほど愛しいわが子のことでいっぱいだった。 「ゆっくりしていってね!」 急に声をかけられ歩みを止めた女は足元から声がしたような木がしたが周りに人の姿は見えない。気のせいか、とまた歩き始めると 「ゆっくりしていってね!」 また声がした。声のする方を見るとお地蔵様が立っていた。まさかお地蔵様が?とじっと見つめた。 「ゆっくりしていってね!」 地蔵からではなかった。さらに下の方から声がした。そこには黒い髪を生やしてその後ろ髪を紅白の大きなリボンで飾り付けている奇妙なものがいた。 何がそんなに誇らしいのか眉を逆ハの字にして見上げている。それはまるでお供え物の饅頭のようにお地蔵様の前に鎮座していた。 「ゆっくりしていってね!」 また鳴いた。これが鳴き声なのだろうか、ためしに女は鳴きまね、といってもほとんど人間の言葉だがゆっくりしていってね!と言った。 「ゆっくりしていってね!ゆっくりしていってね!」 返されたのがそんなに嬉しいのか、跳ねながら何度もそれは鳴いた。 これには女はうっかりときめいた。彼女はとかく、猫や子犬など愛くるしい生き物が好きだった。この不可解な饅頭もどきも可愛いと感じてしまった。 撫でてみたいと思ってしまったら既に手はそれの上に伸びていた。手を警戒しているようだが逃げ出す気配はない。女はその場でかがみこんでそれの髪に手をやり、 撫で始めた。 「ゆぅ…ゆっくりしていってね」 撫でられる感触を楽しむように目を閉じて喜んでいるように見える。辛抱ならなくなった彼女は撫でていた手を放し、抱えてひざの上に置いた。手が離れたことを 不思議に思ったがその饅頭もどきは宙に体が浮く感覚を楽しんでいる様子だった。さらに輝くような笑顔を見せるそれの頬をつまんでみた。予想をはるかに超越した そのやわらかさと滑らかさに心奪われてしまった女はさらにぐにぐにと引っ張った。 「ゆっくひぃゆっくりひぃっゆっく…ゆっぐり゛ぃ゛!ゆっぐり゛い゛!」 つい力が入りすぎたか、それは泣き出してしまった。あわてて女は謝りながら頬をさする。 「ゆっくりっ…ゆっくり……ゆっくりしていってよ!」 次第に泣き止んだそれは頬を膨らませて怒っているような態度をとった。その後、女のひざから飛び降りたそれは地蔵の方角、林の中へと跳ねていった。 女はお持ち帰りしたかったなと考えていた。紅白の饅頭「れいむ」は女を一瞥したあと林の中へと去っていった。 落ち葉降り積もる森の中で一人の少年が木を見上げて木の枝を振っていた。その木にはたくさんの木の実がなっていた。それが取りたくて棒で取ろうと考えたのだが 少年の背丈ではぜんぜん届かなかった。手に持っている木の枝より長いものは見当たらない。ならばと今度は木を揺らしてみることにした。木を思いっきり蹴ってみて 揺らしても実は落ちてこなかった。次に少年は助走をつけて全体重を乗せて体当たりしてみた。今度こそ木は大きく揺れた。肩の痛みに顔をしかめつつ、 少年は見上げた。が、視界いっぱいに広がる何かが降ってきた。避けることもままならずに少年は何かが顔に当たった衝撃で後ろに倒れこんだ。 顔面の痛みで泣きそうになるのを必死でこらえていた少年はにじむ世界の中、降ってきた何かが目にとまった。それを拾い上げた少年の心は痛みで泣きそうに なったことや、それに対する怒りよりも、これは一体なんなのかという興味が勝った。 それは桃色のよくわからないものがくっついていて、青い毛が生えており、一部が皮膜のようなもので覆われていて、全体的に柔らかかった。これはなんだろう、 誰かが木の上においていったのだろうか?少年は尽きることを知らない疑問でわくわくしながら皮膜がはがれることに気付いた。どきどきしながらはがしていくと 手に持っていた何かがぴくっと反応した。次の瞬間には皮膜が勢いよくはがれ、なかから笑い顔をして牙を覗かせる何かの顔を見ることができた。 「うー♪」 楽しそうに鳴くそれを見て、少年はますますわけがわからなくなった。皮膜のようなそれは羽で蝙蝠のものに良く似ているが、蝙蝠はこんな変な顔をしていない。 あれこれ考えているうちにそれは両脇に生えた小さな羽でパタパタと飛び始めた。まさか飛ぶとは思わなかった少年は度肝を抜かれ、口を開けながら見上げていた。 「ぎゃおー♪」 ある程度高くまで飛び上がるとそれは少年に向かってきた。先ほどの顔の痛みを思い出した少年はさっと避けた。と言ってもそれは蝶にも劣る速度で飛んでいた。 あっさりと避けられたそれは勢い余って地面に突っ込んでいった。落ち葉の上をずざざと滑りながらそれは止まった。 「うー!うー!」 なんとも情けない声で泣きはじめたそれを少年は後ろから上と下を挟むようにして掴みあげた。羽を大きく羽ばたかせ、あらん限りの力で暴れたが少年も 放してなるものかと対抗していたが、腕を大きく振り回されていた。 「うー!!うー!!うー!!うー♪…うっ?」 やっとのことで少年の手から逃れたそれは頭の上にあったはずのものがないことに気付いた。一方、少年は手の中に残った桃色の何かを眺めていた。 取れるとは露とも思わなかった、それにこれは何か布切れっぽい感触がするな、と考えていた少年はまたこちらに向かってくるそれを避けた。 先ほどのような満面の笑みはなく、あわてている様子だった。しばらく避けているとどうやら桃色の布めがけて飛んでいることに気付いた少年は走り出した。 このまま家までついてこさせて母に見せてやろうと考えたのだ。 「う゛ー!!う゛ー!!ぎゃおー!!」 走っていってしまう少年を「れみりゃ」は両目から滝のように涙を流して虚勢を張りながら必死に羽を羽ばたかせて追いかけていった。 深々と雪が降り、あたり一面を銀の世界に染めてゆく。それと同時に地面も植物も隔てなく凍りつかせる無慈悲な寒さの冬。 そんな世界とは程遠い囲炉裏の火に暖められた室内で男は寝転がり、物思いにふけっていた。この家は自分が独り立ちしたときに建ててもらったもので 嫁を貰うまではずっと一人で暮らしてきた。やがて結婚し二人になり、子供もできてあれほど狭いと思っていた家だったが子が巣立ち、妻に先立たれて これほど広かったのかと思い知った。そして一人だけの冬を迎えた。はじめこそなんでもないと考えていたが、いざ迎えるとなんとも孤独だった。 とにかく人と話したかった。それで少しは紛れるだろうか、だがそれは叶うことはない。男の心は空虚だった。 その時、家の戸を誰かが叩く音がした。男は喜んだがなんとなく恥ずかしくなり、声に感情が出ないように注意してどなたかなと尋ねた。 誰も答えなかったが戸はまだ叩かれている。なんなんだと思いながら男は戸に立て掛けてあった用心棒をはずし、外に顔を出した。 「「ゆっくりしていってね!」」 そこにいたのは黒い帽子を被ったのと、大きなリボンをつけた「ゆっくり」とか呼ばれるけったいなものだった。これが噂に聞くゆっくりかと男は二匹を眺めた。 外はこんなに寒いというのに白い息一つ吐いていない、呼吸をしていないのだろうか。そして二匹の上には降り積もった雪が乗っかっていて見ているこっちが寒くなる。 そして男は何事もなかったかのように戸を閉めた。途端に叩かれる戸。喧しいと感じた男はまた戸を開けて二匹を睨んだ。 「「ゆっくりしていってね!」」 また同じ言葉を繰り返す二匹を男は掴みあげて遠くに放り投げた。雪の中に半分ほど仲良く埋まる二匹。清々した気分で家の中に入っていった男は しばらくした後にまた戸が叩かれる音にうんざりした。 腹が減って晩飯の用意をしているときもまだ叩かれていた。 食べているときも戸は揺れていた。 酒を片手に晩酌しているときに二匹が「ゆっくりゆっくり」と言いながら戸を叩いていることに気がついた。 眠くなってきて寝ようと思って布団を敷いていたときにとが叩かれていないことに気がついた。やっと諦めたかと男は眠りについた。 夜が明け、布団の中でもぞもぞと寝返りをうって男は目が覚めた。喉の渇きを覚えたので水を貯めてある瓶から柄杓で水を掬おうとして残りわずかなことに気がついた。 まずは家の外にある井戸から水を持ってくるとしようと、男は桶を片手に戸を開けた。吹き込む寒さに体をぶるっと震わせて男は遠くを眺めた。 遠くに見える山々は白く化粧がされていて、空はどこまでも澄み渡る蒼だった。そんな調子で足元を見なかった男は指先を何か固いものに打ち付けた。 桶を落とし、痛む指先に手をやり、屈んで始めて男は目の前のものに気付いた。 なんとそれはあの二匹であった。だが全く動かず、両目は閉じられていた。手で触ってみると氷のように冷たく固かった。まさか凍りついてしまうとは 思わなかった男はちょっとした罪悪感から両手を合わせ、二匹の冥福を祈った。そして二匹を日のあたる場所に移動させて、男は井戸へと向かった。 白い息を吐きながら男が井戸から水を引き、桶へと入れていると 「「ゆっくりしていってね!」」 驚いた男が急いで二匹を置いといた場所に目を向けるといたはず、いや、あったはずの場所には何もなく、周りを見渡しても影も形もなかった。 理解の範疇を超えてしまった男はその場で固まっていた。 家の軒先に垂れ下がっていたツララが折れて、地面へ深く刺さった。 ~あとがき~ 唐突にゆっくりしていってね!ぐらいしか話せないゆっくりが書きたくなった、やっぱり難しい。 ちなみに舞台はそれぞれ四季を意識しており、自分が好きな情景を描いてみました。 なんというか、拙いですね、申し訳ない。 書いた奴『オマケ』 蛇足 敷き詰められた紅葉の中で二匹のゆっくりが頬を寄せ合い眠り、もといゆっくりしていた。 その二匹は「みのりこ」と「しずは」という、秋限定で現れるゆっくりだった。二匹は心の底からゆっくりできてとても幸せだった。 だがみのりこが不自然な揺れに気がついて落ち葉からそっと顔を覗かせた。そこには木の枝を持っている男の子が一人いた。何がしたいのかはわからないが こんな近くで飛び跳ねられてはこちらはたまったものではない。しずはを促してみのりこはそっとそこから離れることにした。だが時既に遅し。 男の子が倒れこんできて、慌てて二匹は避けようとしたが間に合わず、みのりこは男の子の背に押され、落ち葉に埋まり、しずはは男の子の後頭部と地面に挟まれ 「ぐげ」とヒキガエルのような声を出して潰れた。 しばらくして男の子がどこかへ行くと、やっと回復したみのりこがのろのろとしずはのところに行くと男のが軽かったおかげか無事なようだが目に涙を浮かべ、 ぷるぷる震えていた。みのりこが頬を当てるとしずはのダムが決壊した。みのりこが頬を擦ったり、涙を舐め取ったりして慰めたがしずははなかなか泣き止まなかった。 やっとのことでしずはが泣き止むと二匹はゆっくりできる場所を求めて、森の中を仲良く跳ねていった。 このSSに感想をつける
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ゆっくりについて ゆっくりは生きてる饅頭である ゆっくり霊夢と魔理沙が基本種である、他はレア 交配時期は特に無く、成人化したゆっくり種同士なら種別問わず交配する その際雌雄はないゆっくり種だが基本的に雌役が頭から茎を生やし子を成す、雄役は去るようだ 大抵は交配した同士の種が等分に産まれる 成人した種ならば体調によるがその後は雌役が子育てをする、未熟な場合は親役は枯れ果てる ゆっくりアリスは基本群れで生活せず、託卵のような形で子を子を淘汰し増えるため繁殖期に荒らっぽくなる、なんかネコや馬みたい ちなみに現実の託卵は、たとえばカッコウの卵などは卵の段階で親に落とされるとかで阻止されるとか聞いたなあ 父母役がそろって子育てっていうのは無いな、そのへんなんか魚とか鳥っぽい 子を生むと枯れるってのは植物か虫の生態だな 数十子供の実がなるとかなら大きさは1m無いと困るかも、トマトなどの根はそれくらい張ると聞くし 冬越えとかの話もあるし1mくらいになるのに数年とかでは、ゆっくりの頭では数はものすごく少なそう
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近年、ゆっくりを扱うペットショップは増え 躾の行き届いたゆっくりは高値で取引されていた。 ブリーダーにより一般的な社会常識を叩き込まれたゆっくりから うんうんやしーしーをしないゆっくりまでペット業界の競争は更なる転機を迎えていた。 『ゆっくりは人語を話すから虐待される』 これは、ゆっくり加工場ペット開発部の愛と虐待の記録である。 「ふがふがふが・・・ふがふほほほふ・・・!」 円筒状の耐熱ガラスに囲まれた実験槽の中には、バスケットボールサイズのゆっくりれいむがいる。 このれいむには歯が一本もない。 最近、歯が抜かれたか溶かされたかしてまだ痛むのだろう。 狭い実験槽の外を遮る耐熱ガラスにしきりに体当たりをしたり喚いている。 「ふがふがふっふふー!ふひひひひふぼふぼぉ!」 (れいむの歯を返してね!それから馬鹿なジジイは死んでね!) 確かにこれなら人の神経を逆なでするような暴言を吐くことはあるまい。 だが、ペットとしての最低条件である可愛さが決定的に足りない。 実験槽の外には白衣を着た男が首を左右に振り、隣にいる作業服の男に合図を促すと コクリとうなずいて赤いスイッチに手をかけた。 キュイィィイインっとモーター音が鳴り響き、実験槽の床が開くと幾重も刃のついたプロペラが覗いて回転を始める。 歯なしれいむは、回転する刃の危険性を察知しその場でポインポインっと跳んでかわそうとするが 当然、着地で刃に切り裂かれた。 外側から見ると、それはまるで大きなミキサー 本物のミキサーであるなら一思いに数秒で餡子と化すところだが、刃はれいむの足部分を切ると一旦回転を止める。 「ふがふひひぃー!」 数秒おいて、また刃は回転し今度はぺにぺに付近まで切り裂く。 「ふひ!ふひ!ふfheiadca・・・!」 ゆっくりと、甘い餡子に加工されるれいむ。 姿を完全に失うと、実験槽に取り付けられているポンプから餡子がチューブを伝ってどこかへ流れていく。 再び実験槽の上部が開き、ゴロンゴロンっと1匹のゆっくりまりさが転がり落ち 先ほどまでれいむがいた位置に落下する。 「・・・・・・!」 (ゆべっ!) このまりさは、産まれる前の実ゆっくりの段階で口内をハンダゴテで焼かれており しゃべることも食べることもできない。 そんな、まりさが成体サイズまで成長していることには秘密がある。 頭頂部に蓋がついていて、そこへ生ゴミなり有機物をいれることで燃料補給が可能な 一応は商品化が有力視されているホープだ。 「・・・・・・!・・・・・・!」 (ここはどこなの!まりさをゆっくりおうちにかえしてね!) 涙目いっぱいでガラス越しに男たちに目で訴えかけている。 白衣の男は腕を組んで、しばらく考え込んでいた。 確かに犬や猫が人語を解していたら憎たらしいだろうが、かといって泣き声一つあげずに ただジッと飼い主を恨めしそうに見ていたら到底、愛でられまい。 燃料補給に頭頂部に蓋がついているというのもどうにもグロい。 それを誤魔化すために帽子を被っているまりさ種を選んだが結局は失敗だったようだ。 「・・・・!・・・・!」 (まりさをどうするつもりなの!まりさはいいゆっくりだからたすけてね!) ぴょんぴょんっ! 白衣の男の様子を伺っていた作業服の男が赤いボタンに手を掛けた。 その時、白衣の男が作業服の男の前に待て!と手で制する。 「・・・?・・・・!」 (ゆゆっ?ゆっくりしていってね!) まりさは精一杯自己アピールをするためピョンっと跳んで 昔ながらのあの”ゆっくりしていってね!”の動きをする。 もし、れいむと一緒であったなら綺麗に決まったであろう。 白衣の男が作業服の男に何かを伝えると、作業服の男はハッと何かに気がついて 青いほうのボタンを押す。 すると実験槽の上部の蓋が開き、そこからウィィィンっと機械音を響かせながらアームが伸びてきた。 そのアームはまりさのお帽子を掴むと、左右に振って 被っているまりさだけをはたき落とす。 「・・・!・・・・!・・・!」 (やめてね!まりさのお帽子をとらないでね!やめてっゆべ!) 成体サイズのまりさの帽子は人間も被ることが出来る。 巷ではこのまりさのお帽子がブームで、饅頭商品以上に人気があった。 更に、どんな素材よりも水に浮くという特性で水上スキー用の板代わりに お帽子を足にはめる水上スキーヤーも少なくない。 ただ水に浮くだけでなくスィーっといったお帽子だけがもつ爽快感があると言うのだ。 お帽子の回収作業が終わると 先ほどのれいむの同じように地面からプロペラが出現し、まりさもゆっくりと餡子となった。 実験槽は再び空になり、上部の蓋が開くと今度は数匹のゆっくりが転がり落ちてくる。 「ゆー!、ゆーゆーゆー!」 「「「ゆーゆーゆー!」」」 成体サイズのゆっくりれいむに、その子ゆっくりが3匹。 白衣の男は、これだ!っと今までとは表情を変えた。 人語を解さないからといって、それだけでは愛玩動物にはなりえない。 この「ゆーゆー!」いう泣き声なら新商品となりうる、そう確信した。 その時、子ゆっくりの1匹がしゃべりだした。 「おかーしゃん、れいみゅはいつまでゆーゆーいってればいいの?」 バリバリバリッ その子れいむの体内から突如放電が始まる。 「ゆびびびびびび!」 「おちびちゃんたち、ゆーゆー以外しゃべっちゃだめだよ! しゃべると、ビリビリしてゆっくり出来なくな・・・ゆびびびびび!!」 「ゆー!ゆゆゆー!」「おかーしゃん、おねーちゃんゆっくり・・・びびびびび!」 親れいむ1匹と、子れいむ2匹は心臓の役目をする餡子中枢が電気ショックで停止し 白目をむいて舌ダランっと垂らし、泡を吹いた。 それから、今度は先ほどよりも強い電気ショックがバチンッと実験槽の外まで聞こえると 親れいむは息を吹き返した。 「ゆ・・・ゆーゆー・・・」 子れいむ2匹にもバチンッと電気ショックが起きるがまるで反応がない。 何度もバチンッ、バチンッと続くうちにプスプスと黒煙があがり、とうとう黒ずんでしまった。 親れいむと子れいむは2匹に寄り添って 「ゆー・・・」「ゆゆー・・・」っと泣いている。 体内に埋め込まれた機械が、「ゆー」以外の発声を行うと拷問のような電流を流し罰を与える。 そして心臓停止(中枢餡子の機能停止)を感知すると、それを心臓マッサージの要領で蘇生させるメカニズムだ。 このまま商品として出荷されることはなく、あくまで世代を重ねて「ゆー」以外をしゃべらないゆっくりを作ることが目的である。 このシステムは排泄を行わないゆっくりを作る途上で考案されたが 心臓停止するたびに仮死状態でうんうんやしーしーを垂れ流してしまうためお蔵入りとなってしまった。 うんうんをして電気ショックで心停止し漏らし、蘇生した瞬間に結局センサーにお漏らしと認識されて電流を流されて それは酷い拷問だったそうだ。 虐待が目的でないため職員はすぐに助けようとしたが、いかんせん電流が流れっぱなしなので手が出せず 死んでは生き返りまた死に生き返っては結局死ぬというサイクルを待つしかなかった。 白衣の男は、再び腕を組んで考え込むと 親れいむが成体にしてもサイズが不自然に大きいことに気づく。 しもぶくれなのは元々だが、それにしても一際膨らんでいるのだ。 「ゆー・・・ゆー・・・」 親れいむが子れいむを舌で舐めてあげている。 本当は「ぺーろぺーろ」とか「すーりすーり」と声に出して言いたいのだろう。 「ゆっ?ゆゆ!?」 親れいむの産道が開き、ポーンっと子れいむが飛び出てくる。 ガラスの内側に当たると跳ね返り転がり、黒ずんだ子ゆっくりがクッションとなった。 「ゆっくちちていっちぇね!」 「ゆーゆー!」 「ゆー!」 電流が流れる機械は手術によって、埋め込まれているもので生まれたばかりの子れいむには内臓されていない。 「ゆゆ?ゆっくちちていっちぇね!」 親や姉が、自分の挨拶に返事をしてくれない事で子れいむは不安がりもう一度挨拶をした。 「ゆーゆー!」 「ゆゆーん!」 親と姉は精一杯の返事をする。 「ゆっくちちぇいっちぇね!ゆっくちちぇいっちぇね!」 「ゆゆーん!」 「ゆー!」 「ゆ!どうちて、ゆっくちちてくれにゃいの!ぷんぷん!」 「ゆー・・・」 「ゆー!ゆー!」 「れいみゅのおやなら、ゆっくちちぇくれるはずだよ!ゆっくちちていっちぇね!」 「ゆー・・・」 「ゆゆー・・・」 「ゆーしかいえにゃいの?ばきゃにゃの!」 「ゆ・・・」 「ゆゆ・・・」 「ばきゃはれいみゅのおやなんかじゃないよ!ゆっくちちんでね!」 「どぼじでぞんなごどをいぅのぉおお!」 「ゆ!?ゆゆー!」 とうとう、親ゆっくりが「ゆー」以外をしゃべってしまった。 バリバリバリバリ 「ゆぎゃぎゃぎゃぎゃ・・・ゆー・・・ゆー・・・」 そして、放電によって白目をむいてグッタリと心停止する。 「ゆ!きょわいよぉおお!へんなゆっくりはちねー!」 「やめてね!れいむがおかーさんに変なこというからゆっくりできなく・・・びびびびびび・・・!」 子れいむの方も放電が始まり泡を吹く。 数秒してバチンッと音がすると、親れいむは蘇生するが、子れいむは泡を吹いたまま動かない。 バチンッバチンッと音が続いて、先ほどの2匹の子れいむ同様に黒煙を噴きながら黒ずんでしまった。 「へんにゃゆっくちはちねー!ちねー!」 子れいむは親ゆっくりに体当たりを始める。 「やめてね!おかーさんに触ると危な・・・びびびびびび!」 「ゆっ?・・・びびびびび!」 放電した親れいむにに体当たりしたため、子れいむも感電してしまった。 幸い直接体内からではなく体外から感電したため絶命にはいたらない。 しかし、バチンッ!っと親れいむの蘇生が始まると傍にいた子れいむも感電し 「ゆびゃ!」っと悲鳴を漏らした。 「ゆゆ・・・おちびちゃん・・・おかーさんからはなれ・・・びびびびび!」 「たちゅけ・・・びびびびび!」 バチンッ 「ゆびゅ!」 度重なる、心停止の連続で親れいむはとうとう息を吹き返さなくなった。 バチンッ 「ゆぴゅ!」 バチンッ 「ゆぴゃ!」 バチンッ 「ゆびゃ!」 感電し続ける子れいむも親れいむから離れる前に電気が流れるので逃げることが出来ず 一定の間隔で悲鳴を漏らす。 バチンッ! 「ゆびっ!」 バチンッ! 「ゆっ・・・!」 バチンッ! 「ゆ・・・!」 バチンッ! 「・・・」 やがて、悲鳴はやんだ。 白衣の男は作業服の男に赤いボタンを押させたかったが、体内に機械が入っている事を考え 青いボタンを押させた。 過去の作品 ゆっくりいじめ系1222 ゆっくり繁殖させるよ! ゆっくりいじめ系1254 赤ちゃんを育てさせる ゆっくりいじめ系1261 水上まりさのゆでだこ風味 ゆっくりいじめ系1297 ゆっくり贅沢三昧・前編 ゆっくりいじめ系1466 ゆっくり贅沢三昧・後編 ゆっくりいじめ系1467 まりさの皮を被ったアリス ゆっくりいじめ系1468 肥料用まりさの一生 ゆっくりいじめ小ネタ222 ゆっくっきんぐ ドナーツ編 ゆっくりいじめ系1532 可愛そうな赤ちゃんにゆっくり恵んでね ゆっくりいじめ系1580 ゆっくりしなかった魔理沙と愛のないアリス ゆっくりいじめ系1673 ゆっくりクアリウム ゆっくりいじめ系1715 ゆっくりトイレ ゆっくりいじめ系1735 ゆっくりれいむと白いお部屋 ゆっくりいじめ系1743 プラチナまりさとフリーすっきり権 ゆっくりいじめ系1761 ちょっとしたイタズラ ゆっくりいじめ系1905 あったかいゆっくり 作者:まりさ大好きあき
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その1から見ることをお勧めします 「てーてーてれてーてーてーてーてーてーてーてれてーてーてーてーてー(フワラリングナイト)」 既にゆっくりを4匹を手にかけた俺は上機嫌で次のステージに向かう ここまでは全て計画通り、 誤算といえば3匹目と4匹目のゆっくりを虐めるのに少し時間をかけてしまった事だ。 なあに、残り時間はあと2時間半もある。余裕、余裕 ―――1階 居間――― 「さてさてゆっくりした子達はどこかな~(笑)」 さっきからなんとなく気配はする、気配はするが姿は無い。 だが呆気なく見つけても面白くないので正攻法で探してやる 「それにしても散らかし放題だなー」 あちこちに散らばった家具や雑誌がゆっくり達が俺の家でどれだけ好き勝手にゆっくりしていたかを 物語っていた 俺はなんとなく落ちていた漫画を拾おうとした、すると・・・思わず頬が緩んでしまった。なぜなら 「れいむとまりさ見ーっけ!!」 「ゆあっ!!?」 そう俺は見つけたのだテレビ台の下に隠れているゆっくりを、 暗くてよく見えないが親れいむ1匹、赤れいむ2匹、赤まりさ1匹といったところだろう すると急に親れいむが笑い出した 「ゆっゆっゆ!!ここならおじさんもこれないでしょ!!」 そうか、 俺が言ったのは 「3時間経つまでに見つけたゆっくりを片っ端からゆっくりできなくする」 と通常のかくれんぼとは大きく異なる このゆっくり達は見つかってもいいから俺の手の届かないところでゆっくり制限時間までやりすごす。と まあ、その餡子脳でどこまで計算できてるか知らんが 「ゆ!しょうだね!ばかなおじしゃんはそこでゆっきゅりみてちぇね!!」 「じゅうたいばっかのばかないきものだにぇ!!」 「まりしゃたちをゆっきゅりできにゃくするなんてじゅーねんはやいんだよ!ばきゃなじじいはゆっきゅりちんでね!!」 「ばーきゃ♪ばーきゃ♪」 「ばーきゃ♪ばーきゃ♪」 「ばーきゃ♪ばーきゃ♪」 ほう人間様様に馬鹿コールとは・・・ いや、だがなかなか侮れん、 テレビの台なんて少し動かしでもすればいいのだが、間違って赤ゆっくりを潰しかねない それに棒状の物でひきずり出すというのも面白みに欠ける。 俺は楽しくゆっくりを虐めたいんだ!! 「ゆっゆっゆ!れーむたちのすごさがわかったらさんかいまわってわんとほえるんだよ!!」 くっ!!饅頭のくせにどこでそんな事覚えたんだ・・・ん?・・・おお!!! 「はっはっはっは!!少し待ってなクソ饅頭共!!」 そう言うと俺は急いで2階に駆け上がった!! 「ゆっふっふ!れーむのおそろしさにおじけづいたんだよ!!」 「おかあしゃんすごーい!!」 勝手に言ってな、もうじきその大好きなお母さんがした軽はずみな発言でゆっくりできなくなるからな! 俺は必死でこぼれ出る笑みを抑えながら2階の物置部屋へと入っていった。 そう、俺はある物を探しにきたのだ 「おーあったあった、懐かしいなーおい」 そして俺はそれを段ボール箱に詰め1階の居間へと一直線で向かった ―――1階 居間――― 「待たせたな!餡子ブレイン共!!」 俺は戻ってきた段ボール箱を小脇に抱えて そして期待に胸膨らませながらテレビ台の下を覗いてみる 「律儀な奴等だ、本当に待ってやがった・・・って、ん?こいつら寝てる?」 「ゆー・・・ゆー・・・」 俺がいなくなって緊張の糸がほぐれたのだろう、俺がこの部屋から出て行った時と同じ場所で寝息をたてている なんとも微笑ましい光景だろう、まあ俺の顔からはどす黒い笑みしか出てこないが。 これから起こることを想像しながら俺は例の物を段ボール箱から取り出す それは今子供達の間で再ブームが巻き起こっている注目の玩具、超高速回転ゴマこと「ベイ○レード」だ!! 俺はベイをセットしテレビ台の下をめがけて・・・・ 「ゴーシュゥゥゥト!!!」 勢い良く発射されたベイはするりとテレビ台の下に潜り込む!! いやー子供の時こうなるとテンション下がったよなー(笑) 「ゆ!ゆっきゅりちていっちぇね!」 お、子れいむが起きたようだ。ラッキー 「ゆ?ゆっきゅりちていっちぇね!!」 ヒュオオオオオオオオオオ 「ゆっ!ゆっ!ゆっきゅりちていっちぇね!!」 ヒュオオオオオオオオオオ 「ゆっ!!ゆっきゅりちちぇないこだにぇ!!」 ヒュオオオオオオオオオオ 「ゆうううう・・・・!むぢじないでにぇ!!」 ヒュオオオオオオオオオオ 「ゆぐ!!ゆっくりちちぇないこはゆっくりちね!!」 ヒュオオオオオオオオガガガッ!!! 「ゆびゅおおおおおおおおおお!??」 じびじびびびびびいびびびびびいびびびび!!! 「ゆっぎゅりやめちぇねええええ!!いぢゃいよおおおおお!!」 じばばばばばばばばっ・・ガっ・・ガ・・・・しゅるるるる 「ゆぎゅ・・・!ゆっぎゅ・・・り・・じた・・・けっかがこ・・りぇ・・・だ・・よ」 俺はテレビ台の下を覗き込む そこには餡子まみれのベイと皮がズタズタになっている赤れいむが転がっていた 「あれ?死んじゃった?早いなー次はガ○アドラグーンでいこうとしたのに」 「ゆああああああ!!?でいぶのあがぢゃんがああああああ!!?」 おお、母れいむも目を覚ましたらしい それを皮切りに次々と赤ゆっくりが目を覚ましていく 「おかあしゃんな~に?」 「おかあしゃんのしぇえでめがしゃめちゃったんだぜ~」 「みんなああああ!!でいぶのあがぢゃんがあああああああ!!」 「ゆ・・・?どこにもいにゃいよー?」 「なにいっでるのおおおおお!!ごごにいるでじょおおおおおおお!!」 「ゆ!ちぎゃうよ!しょれはあまあましゃんだよ!!おかあしゃんどきょでみちゅけたのー!」 くっくっく、赤ゆっくりが気づかないのも無理は無い、 先程のベイによってゆっくり同士が判別しあう為のリボンもズタズタなのだ、 赤ゆっくりの少ない餡子じゃそれが兄弟だと言っても分かるまい。どうみてもあまあまさんだしな よし!ダメ押しで 「それはねー、お母さんが赤ちゃんに黙ってあまあまさんを食べようとしているんだよー」 「ゆっ!?じゅるいよおかあしゃん!!」 「まりしゃたちにもわけるんだじぇ!!」 赤ゆっくり達は次々と元赤れいむを咀嚼し始める 「どうじでぞんなごどずるのおおおおおおお!?」 「むーしゃ、むーしゃ! ちあわちぇー!!」 「うっめ!めっちゃうっめ!!」 「ゆああああああああ!!でいぶのあがぢゃんがああああ!!」 他の種より母性本能がたかいれいむの事だ、精神的なダメージは計り知れないだろうな 「ゆうう!!おいちかったー!」 「こりぇでまたゆっくりできるじぇ!」 「あああああああ・・・・」 「やあ、君達!ゆっくりしてるかい!?」 「ゆ!まけいにゅのおじちゃんだー!!」 「ゆっゆっゆ!しゃんかいまわってわんっていいたきゅなっちゃの!?ばきゃなの!?」 完全に勝った気でいるなこりゃ、まあいいけど。ほらほら後ろでお母さんムンクみたいになってるぞ 「君達にプレゼントがあるんだよ!受け取ってくれるかな!?」 プレゼントという単語で赤ゆっくり達は目を輝かせる 「ゆ!ぷりぇじぇんと!?」 「はやきゅっ!はやきゅちょうだいにぇ!!ぐじゅはきりゃいだじぇ!!」 「まけいにゅのくしぇにきがききゅね!!れーみゅたちのどれいにしてやっちぇもいいよ!!」 『ゆっゆっゆっゆっゆ!!!!』 そんな赤ゆっくり達は無視してベイをセットする。 「どうしたの!?りぇーむたちのことばがわかりゃないにょ!?ばかにゃの?ちぬの?」 「ぐじゅでのりょまでまけいにゅなんてどれいでもいらにゃいよ!!」 『ゆっゆっゆっゆっゆ「ゴオオオオシュウウゥゥゥウト!!」 俺のが放ったベイは魔法の様にテレビ台へ吸い込まれていく 「ゆゆっ!なんかきちゃよ!!」 「ゆ~♪とっちぇもきりぇいだよ~」 「ゆ!ゆっくりちてにぎゃああああああああああああ!!」 「あがぢゃあああああああん!!!」 「じぇんじぇんゆっぎゅりでぎにゃいよおおおおおおお!!」 容赦なく赤ゆっくりの皮を削るベイ、やっぱガ○アドラグーン強ええ 「ゆ!!りぇーむはまりしゃのためにゆっきゅりたてになっちぇね!!」 「まりじゃひどいいいいいいいぷばっ!!びゅるうううううううう!!!」 お?あの赤まりさ赤れいむを盾にしてやがる。やっぱりまりさは生まれたときからクズなんだな 母れいむにいたっては・・・・直視に耐えない顔してるぞ 「ゆ!!まきぇいにゅはさっさとかわいいまりしゃをたしゅけるんだじぇ!!」 ぶはっ!俺に助けを求めてるよwww 「いやー、助けてあげたいのはやまやまだけどその頼み方はどうかなあ?」 「いいからさっさとまりしゃをたしゅけるんだじぇ!!このぐじゅ!!!」 すかさずもう一個のベイをゴーシュート 「ゆううううう!!おべがいじばじゅうう!!ばりじゃをだじゅげてくだじゃいいいいいいい!!」 その顔は涙やら鼻水やら良く分からん液体やらでひどい有様だ 多分嘘泣きだろうけど 「ばりじゃはうすぎたにゃいぶたでしゅううううう!!だがらだじゅげてくだぢゃいいいいいいい!!」 「駄目、15点。グズまりさはゆっくりしてから出直してきてね!」 そう言い放つと俺は3つ目のベイをシュートした 「ゆうううう!!まりじゃのがわいぢゃがわぎゃらないなんでせんすのにゃいまげいにゅゆげおおおおおおおおおおおおおお!」 ベイが赤まりさの後頭部をとらえた、スカッと爽快!! ぶぢっぶぢぶぢ!! 「ゆびょああああああ!!ばりじゃのがわいいかみのきぇぎゃああああああ!!」 髪の毛がベイに巻き込まれて何本かちぎれてる、つくづく軟弱な生き物だな。 「グズで負け犬なまりさはゆっくり死んでね!!」 今のはもちろん俺である 「ゆがああああああ!!わがりまじぢゃあああああばぎぇいぬでいいでじゅうううううう!!だがらだじゅげてえええええ!」 「負け犬は負けているのがお似合いさ!そこでゆっくりボロ雑巾になってね!」 そう言うと俺は4つ目のベイを赤まりさにロックオン! 「ゴオオオオシュウウウウトオオオオ!!!」 「ゆぎゃあああがっ!――――――――」 ベイは大きく開いた赤まりさの口の中へ入っていった 勢いのついたベイはそのまま赤まりさの口内を切り刻む 「ごえええええええええ!!あああおおおおおおおお!!!!」 「おがああがががっがあっががががっがっががががっが」 何かおかしいなと思ったらこいつはう段がしゃべれねえんだwww 口閉じたら口内ミンチだしな、 「も・・・っど・・ゆごあがあががっががっががあがががああがっが!!!」 あーあ、ゆなんて言ったらそらそうなるわ 「ゆがあああああ!でいぶのあがぢゃんをがえぜええええええ!!」 唐突に親れいむが俺の脚に突っ込んできた ちょっとよろけちまった、それにしてもまだいたんだなこいつ 「うがああああ!!おまえなんがじねえええええ!!」 目が血走っている、おおこわいこわい でもこのまま放っておくと自殺しそうなので メロンとかを包んでいるあの網(フルーツキャップというらしい)で親れいむを包んで紐を通しハンガーに吊るしておいた 「がああああ!!おろぜえええええええええ!!」 テレビ台の下は餡子だらけなので蟻がたかる前にちりとりとモップで回収する、親れいむは無視。 でもあんまりうるさいのでちりとりに集めた赤ゆっくりの残骸やホコリや虫の死骸などを全部親れいむの口にぶち込んだ 「ほら、お前の子供だ食え(?)」 「ゆごおおおおお!!がほっ!!がほっ!!おぐええええええ!!」 親れいむは当然咳き込んだり吐き出そうとしたりするのでホッチキスで口をとめる 「ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛」 親れいむはなんとか我が子(の亡骸)を吐き出そうと身をよじっている、美しい家族愛だな。関係ないけど そんな親れいむを尻目に俺は次の場所へと足を運んだ 残りゆっくり 12匹 残り時間 2時間15分 まだまだ続く ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― こんにちわHILOです。 これが2作目となりますが改めて見直してみたらテンポ悪かったですね、すんません 本当は3話位で完結させようとしたんですけど・・・・ それとベイ○レードについて説明不足というご指摘がありましたので修正しました とりあえずこのSSに目を通して頂きありがとうございます。 今後とも _,,....,,_ _人人人人人人人人人人人人人人人_-''" `> ゆ・・・!ゆっくりできないよ! <ヽ  ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄ | ;ノ´ ̄\ \_,. -‐ァ :__ _____ ______ | ノ ヽ、ヽr-r'"´ (.__ _,, '-´ ̄ ̄`-ゝ 、_ イ、:_,.!イ_ _,.ヘーァ'二ハ二ヽ、へ,_7´ .. .、ン、: rー''7コ-‐'"´ ; ', `ヽ/≧- -─==', i :r-'ァ'"´/ /! ハ ハ ! Σiヾ iゝ、イ人レ/_ルヽイ i | :!イ´ ,' | /__,.!/ V 、!__ハ ,' i (◯), 、(◯) | .|、i .|| :`! !/レi' (◯), 、(◯)Σ'i !て ,rェェェ、 ". 「 !ノ i | :,' ノ !'" ,rェェェ、 "' i .レ',.く |,r-r-| . L」 ノ| | : ( ,ハ |,r-r-| 人! :||ヽ、 `ニニ´ . ,イ| ||イ| / :,.ヘ,)、 )>,、_`ニニ´_,.イΣハ ル` ー--─ ´ルレ レ´: その3 このSSに感想を付ける
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誤字、脱字などなど 俺設定ほぼ全部 ゆっくレーンゲーム 最近、俺の家の近くの加工所で在るものが出たらしい。それは“ゆっくレーンゲーム”というものである。 何かというと、クレーンゲームの中に箱詰めされたゆっくりがいるらしくそれを取るゲームらしい。 (なんでただのクレーンゲームがそんなに人気なんだ?) そう思っていたとき。後ろから。 (う〜?なにしてるんだどー) と聞こえた。後ろを振り向くと起きたばかりのれみりゃがいた。 れみりゃが俺が見ていたスマホに興味あったらしく。 見せると、さっきまで眠たそうなめを目を輝かせ、やりたそうにしていた。俺が 「やりたいのか?このクレーンゲーム?」と聞いたれみりゃは (う〜!おに〜さんとくれーんげーむするんだどー★) と答えた。ということで加工所に行くことに。 加工所 10分ほど車で走って加工所についた。車を降りたあと、案内役のゆっくりきめぇ丸がいた。そしてお目当てのクレーンゲームへと案内指せてもらった。 (おお、多い多い) そこにはニュースでみたとうり。ちょっと大きめのクレーンゲームの中に赤ゆ1ゆんほどの小さいケースに赤ゆが1ゆん入ってる、それが5個ぐらいあった。 「へー来てみると想像よりうるさいな。」 (うーうるさいんだどー) 最初にここに来たときに真っ先に感じたのは。とにかくゆっくり共がうるさい。 加工所だから野良ゆっくりが多い。そして (ゆゆ!?おいそこのにんげん!はやくまりささまをここからだすのぜ!) (ゆっくりしないではやくだしてね!!)))
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※虐め成分はかなり薄くなってしまいました、人間のおっさんメインです ゆっくり和三盆 数年前、ここ幻想郷にゆっくりなるしゃべる饅頭のようなものが現れた。 動物か植物か、あるいは生物かすら怪しいそんな奇妙な存在。 人間はそんな彼女達を最初は疑問に、あるいは恐怖に感じていたが今ではそんなこともなくなってしまった。 あるものは農業や日々の作業を手伝い、人間と友好的な関係を築いた。 あるものは人間の家や田畑を襲撃し、そのため人間に駆逐されるような敵対関係を築いた。 あるものは食料や労働力を目的とし捕獲され、一方的な搾取を行われる支配関係を築いた。 その形は様々であるがゆっくり達は人間社会に浸透してゆき、その結果人々の生活は概ね豊かになっていった。 これは、そんな彼らと正面から向き合うある真摯な1人の男の物語である・・・ 「実録、ゆっくりにみる! ~ある伝統工芸者の挑戦~」 砂糖職人の朝は早い・・・ まだ日も上がらぬ暗いうちから男は床を立つ。 彼は砂糖職人「鬼井 三郎さん」54歳である。 砂糖職人とはその名の通り、日々砂糖を作ることを生業にしている。 だが勘違いしないで欲しい。砂糖を作ると言ってもその仕事は多種多様で実に複雑である。 中でもこの鬼井さんは特に技術を必要とされる和菓子専用の高級砂糖、「和三盆」の作り手なのだ。 それでは実際にその作業を見ていこう。 「おはよう、ゆっくりしていってね!」 「ゆゆ!ここからゆっくりだしてね!」 「はやくださないとひどいんだぜ!いまならゆるしてやるんだぜ!」 作業場に着いた鬼井さんは籠に閉じ込められているゆっくり達に挨拶をする。 籠に入れられているゆっくりはれいむ種とまりさ種、この2種の餡子が砂糖の精製に最も適しているらしい。 「まずは朝の挨拶からはじめるんです、これでゆっくり達の健康状態を確認するんです。」 「素材のゆっくりが元気でないと、砂糖も元気になりませんからね。」 そう言って鬼井さんは微笑む。 そうして次に数匹のゆっくり掴み出し、おもむろに彼女達の装飾品を外し始めた。 「ゆぅ!? れいむのおりぼんとらないでね!??」 「じじぃ!! まりさのぼうしとっととかえすんだぜぇぇぇ!!!」 この際ゆっくり達から容赦なく暴言が降りかかる。だが鬼井さんは涼しい顔で作業を進める。 「いつ何時も平常心、心の乱れは砂糖にも現れますか。」 そう語る鬼井さんの顔はにこやかだ、だがその目は鋭く研ぎ澄まされさながら業物の日本刀の様である。 そうして飾りを外したゆっくりを片手で固定しつつ、開いた手にナイフのようなものを用意する。 その外観はやや肉厚な剃刀と言ったところか、長い付き合いなのか年季を感じるがその刃は美しく輝いている。 「こいつが気になりますか? 私達はナガタって呼んでます。長い付き合いですから、道具というより腕の一部ですね。」 そう語ると静かにゆっくりの頭にナガタを走らせる。 音も無く刃が過ぎるたびにゆっくりが不思議そうな顔をする。 そして、鬼井さんが手を止めナガタの柄で軽くゆっくりをこずく。 「ゆ”!?」 その瞬間、さながら滝の様にゆっくりの頭から髪の毛が流れ落ちた。 剃られたまりさは目を見開き固まってしまっている、だがそれも仕方無いだろう。 何せ取材陣ですらその光景が理解出来なかったのだ。 そして、もしその光景を一言で述べるなら只美しいとしか言えない。 流れ落ちる髪は、さながらイチョウ舞う晩秋の滝と言ったところか。 穢れを知らない清流を、美しくイチョウが飾りそして滝壺へと還っていく。そんな情景を思い浮かべて欲しい。 飾りを取られた他のゆっくり達も静まり帰っている。無論恐怖からではなく純粋に魅入っているのだ。 鬼井さんに頼んで剃られたまりさを見せて頂いたところ、毛はもちろん毛根まで溶かし尽くしたような美しさであった。 撫でてみたところ、まるでもとから何も無いような、もちもち且つスベスベな肌触りであった。 その後、残りのゆっくりも全て髪を剃り落としたところで作業は次の工程に入る。 髪の無くなったハゲゆっくり、それらを詰めた籠を持って来たのは大きな水槽である。 そして、数匹ずつハゲゆっくりを麻袋に詰め込みそれをおもむろに水に沈めた。 「ゆぎぃぃぃ!! つめたいいぃぃぃ!!!」 「あぶぶぶ、とけぢゃうぅぅぅ!!?」 袋からは叫びが聞こえていたが完全に水に漬かるとそれも無くなった。 「ここでゆっくりに水を含ませ、糖分を分離させやすくするんですね。」 「この水は山から引いた湧水です。手間はかかりましたが良い水を使わないと雑味が入りますから。」 そういって水を一杯差し出した。コレを頂いてみたところ、まるで山が体に広がってゆくような感覚を覚えた。 「飲んでもおいしいでしょ? 私も作業の傍ら飲むんです。これがこの仕事の楽しみの1つでもありますね。」 「それに湧水は年間通して温度が一定なんです。夏は冷たく冬暖かく、これも砂糖作りの秘訣ですかね。」 このゆっくり達は午後の休憩明けまで漬からせておくらしい。 その間別の作業を行うというので、私達はつかの間の休憩を終え移動を開始した。 そうして来たのは何やら重石の積み重なる部屋であった。 そこで鬼井さんが重石をどかすと、そこから麻袋が現れた。 そして袋に手を突っ込んで何やら黒いものを取り出した。 「これが2日目のものです。」 2日目? 何のことかと私達が疑問を顔にすると 「ああすいません、実はこれゆっくりなんですよ。」 と鬼井さんは笑いながら説明してくれた。 作業工程が前後してしまうから解りにくくて申し訳ないが・・・そう鬼井さんは話はじめた。 「水に漬けたゆっくりに、これから行う作業をするとこのようになるんですよ。」 そういいながらその黒いゆっくり流水に晒す。 そうするとベロベロに伸びきったゆっくりが顔を現した。 そしてこれを盆と呼ばれる大きな台座に乗せておもむろにこねはじめたのだ。 「これがいわゆる『こね』と呼ばれる作業です、これを3度盆の上で行うことから和三盆の名が来ているんですよ。」 いいながら鬼井さんは全身の体重をかけて、ゆっくりをほぐしてゆく。 「中の餡子が均等になるよう丁寧にこねます、ただこの時皮が破れないよう注意が必要です。」 ゆっくりの皮はとても破れやすい、私達がコツは何かと訪ねたところ『こればかりは経験です』ど笑っていた。 そんな作業を見つめる中、私達はあることに気付いた。 なんとゆっくりが生きているのだ!! これだけこねられて潰されても生きている!! 一体どういうことなのだ!? 「ゆっくりは餡子が無くならない限り死なないですからね、上手く扱ってやればこれくらいは平気です。」 「それにゆっくりの餡子は恐怖や痛みを感じるほどに旨さがますんです、よって最後の仕上げまでは心も体も殺しません。」 何でも無い事と鬼井さんは語るが、そこには熟練した神業が伺える。 私達がこれを行うならものの数秒でダメにしてしまうだろう、これが匠の技なのか。 よくよく注意してみると全てのゆっくりが微かに震え、また声を発しているのがわかる。 「やべ・・・・で・・・・」 「ころ・・・・・せ・・・」 どうやら精神においても正気を保っているようだ、流石としか言いようがない。 全てをこね終えた鬼井さんはこれを麻袋へ戻す。 そしてこれを来た時と同じように台座にセットし、その上に重石を乗せた。 「ゆべぇっ・・・」 微かに声が聞こえた。 それを聞いた鬼井さんは満足そうだ。 「こうしてこの作業を5回、つまり5日かけて行うんです。」 「本来トウキビから作る場合は3度でも充分ですが、何分ゆっくりは餡子ですから雑味が多くてね。」 そして鬼井さんは昔の話をしてくれた・・・ 私もゆっくりが現れる数年前までは、トウキビから砂糖を作っていたんですよ。 だがゆっくりが現れた翌年、トウキビ畑がゆっくりの襲撃を受けてしまいまして大不作になってしまったんですよ。 あの時は砂糖が作れなくなって本当に困ってしまいましたよ、ええ。 何が困ったって私の生活もそうですが、皆が菓子を食べられなくなってしまったんです。 私はこの仕事に誇りを持っています、皆が嬉しそうにお菓子を食べている顔を見るのが堪らなく好きなのです。 そこで、わたしはゆっくりを用いた砂糖づくりの研究を重ねたのです。 そして半年後、試行錯誤を繰り返し今の形に至ったわけです。 もっとも、その時は落ち着いたらゆっくりからトウキビでの砂糖作りに戻るつもりでしたがね。 ゆっくりの出現によって甘味が増えたため、トウキビを作る農家さんが減っちゃってね。今ではこっちがメインですよ。 あっはっはと豪快に笑う鬼井さん。 ゆっくりは恨んでいません、むしろ感謝していますよ、彼らのおかげで高価だった甘味が庶民的なものになりましたから。 多くの人々が喜んでくれる、それだけで私は幸せですよ。自分で言ってなんですが、臭い話ですけどね。 私は加工所が出来た頃、この砂糖の精製方を持ち込んだんです。これでより多くの人が手に入れやすくなると。 ただ、加工所ほど大きなところでは作業効率を重視されており、機械化されている部分も多いんです。 それは決して悪いことではありません、しかし和菓子に使うような繊細な砂糖はどうしても出来なかったんですよ。 そこで私は三度、和三盆作りに戻ることになったんですね。 砂糖について語る鬼井さんは実に生き生きとしている。 作業中の鋭い目も、この時ばかりは夢を語る無邪気な少年のようだ。 そうして加工所における上白糖や三温糖、私達のような小規模な工房での専門糖作りに分類されるシステムが出来上がったんです。 おや、長々と話してしまいましたね。年を取るとどうもね。いやいやすみません。 苦笑しながら謝罪する鬼井さんに、こちらこそ貴重な話を有難うございますと営業抜きの純粋な笑みを返した。 ここで、いい時間ですからと一旦昼休憩を取ることにした。 昼休憩の後、作業は再開された。 まずは朝漬け込んだゆっくりに「こね」を行ってゆく。朝見た2日目のものより元気があり、また形もゆっくりらしい。 それが終わると3~4日後のものまで、同じ工程を繰り返した。 3日目のものに取り掛かる際あることに気付き鬼井さんに尋ねてみる。 「いいところに気付きましたね、ゆっくり達が白くなっているでしょう?」 そうなのだ、心なしかゆっくりが白くなっているのだ。 「さっき重石をかけた時、袋が黒くなっていたのを覚えてますか?」 「餡子を均等に伸ばした後、重石をかける事により雑味を含んだ余分な糖分を搾り出すんです。」 なるほど、そのためゆっくり達が白くなっているのか。 ちなみに絞られた糖蜜(黒い汁)は、飼料用として加工所が回収に来るらしい。実に無駄のないことである。 作業を繰り返すこと数時間、今日の仕事もついに最終工程へと入った。 最後に手をつけるのは5日目のゆっくり、最終日とあってその肌はかなり白い。 このゆっくりを濯いだあと盆にのせる。ここまでは変わりないのだが、盆に上げてから何やら今までと違うのだ。 こねてはいるのだが此処までの工程と若干手つきが違う。 今までは均等に餡子を伸ばしていたのだが、今回はまるで中央に集めているような・・・。 そんなことを考えていると、鬼井さんは突如ゆっくりを掴みあげ傍らの器にゆっくりを向けたではないか。 「せいやっ!!」 「ゆかっ!?」 そして鬼井さんはゆっくりの背を人差し指と中指で押した。 すると次の瞬間ゆっくりは口から何やら吐き出し、完全に動かなくなってしまった。 ここにおいてようやく絶命したらしい。 「・・・ふぅ、これで完成です。」 器の中を見せてもらうと、中には少量の雪のように白い粉が入っていた。 「これが『ゆっくり和三盆』です、よろしければ味見してみますか?」 私達は鬼井さんの行為に甘えさせていただき、ゆっくり和三盆を口にした。 それはもはや砂糖ではなかった。口に入れてすぐは、正直甘さを感じず物足りないとさえ思った。 だが次の瞬間、舌の上から突如として和三盆が消えたのだ! 溶けたのではなく消えた、生まれて始めての経験であった。 そして同時に口内全体に広がる優しく暖かな甘み。何とも淡く上品である。 それは口から鼻、喉、腹へとサァーっと広がってゆき、そしてスゥっと消えていった。 言われなければとても砂糖だと気付かないだろう。 「和三盆は癖がなく甘さも控えめなので、そのままでも充分食べられるでしょう?」 ふと鬼井さんの声で我に帰る、思わず放心してしまったらしい。 「和三盆は粉末での販売もしていますが、型に入れて押し固めた固形の物も作っているんです。いわゆる落雁(らくがん)ですね。」 いかんいかんと気を取り直す。しかし驚いた、まさか砂糖で放心する日が来るとは思っていなかったのだ。 それほどまでに和三盆の味は衝撃的であった。 そうして、ひとしきり説明してくれた鬼井さんは残りのゆっくりから和三盆を取り出していった。 「これで今日の仕事は終いです、出来上がった和三盆や糖蜜、残った皮なんかは5時ごろに業者が取りにくるんですよ。」 そう言う傍から業者がやってきた、どうやら大型のちぇん種を用いた『ゆっくり車』により運搬を行っているようだ。 「さて、一日の仕事を見ていただいていかがだったでしょうか。記事になるに値すればいいんですがね。」 私達は心からのお礼を述べた。 「ははは、有難うございます。そう言って頂けると疲労も報われます。」 「何せ私も年ですから、結構きついんですよ。」 笑う鬼井さんの姿は疲れなど感じさせないが、体力を使う仕事のため実際いつまで続けられるものか難しいのだろう。 「私には2人せがれがおりまして、1人は菓子職人を、もう1人は加工所職員をやっているんです。」 「家内が早くに亡くなりましてね、男手一つで育てのは良かったんですが、どうも多少ひねくれたようでして。」 鬼井さんはやや自傷気味に笑う。私が何と答えようか言葉を選んでいると 「だが最近は私の仕事に興味を持ち始めてくれましてね、加工所の方のせがれが近々帰ってくることになったんですよ。」 「菓子屋のほうのも、流通や経営、あるいは現場の声なんかを聞かせてくれるんでかなり助けられています。」 一転して笑顔を見せてくれた。 私達も思わず笑顔が溢れた、この一家がいる限りこれからも砂糖業界は安泰だろう。 「最後にいいですか?もしこの記事をみて砂糖に興味を持たれた方が居ましたら内へいらしてください。」 「どんなに些細なことでも構いません、修行をしたいという方も歓迎します。」 「砂糖は身近な物ですし、甘いものが嫌いな方も多いでしょう。ですがこの機会に深く考えてみてください。」 鬼井さんはそれを伝えると頷いた、そして私も頷き返した。 私は改めて鬼井さんと握手した、だが今度は温もりだけでなく、職人としての力強さも感じとれた。 鬼井さんは今日も暗いうちから床を出て砂糖作りに励む。 目的は多くの人に甘味の幸せを感じ、ゆっくりして欲しいから。 砂糖職人の朝は早い。 終われ 作・ムクドリの人 これまでのSS ゆっくりディグダグ ゆっくりディグダグⅡ みかん キャベツ このSSに感想を付ける
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※現代にゆっくりがいたら、という話です。 ※某ゆっくりの飼い方のマンガに影響を受けてます。 ※虐め分はいつも通り軽いです。 『ゆっくりペットショップ』 ゆっくりペットショップの朝は早い。 部屋の明かりをつけ、窓のブラインドを上げる。 そして店内に並んでいるゆっくりの入ったケースに掛った暗幕を外していく。 「ゅ…ゆっくりしていってね!!!」 「ゆっくりしていってね!!!」 「ゆっくりしていってね!!!」 光に反応してケースの中のゆっくり達が目を覚まして鳴き声を上げた。 れいむ種とまりさ種がほとんどだが、他のゆっくり種も大抵取り揃えている。 レティ種やゆゆこ種、もこう種などのレア種はさすがに高価なので入荷できてない。 成体のゆっくりは基本二匹組でケースに入れ、子ゆっくりは最低でも5匹以上セットでケースに入れてある。 赤ちゃんゆっくりはある程度育つまで親ゆっくりと一緒に倉庫の飼育用ケースの中だ。 ゆっくりはさびしがり屋なので一匹だけではゆっくり出来ないし、 赤ちゃんゆっくりに至っては親がいないと食事もままならなず死んでしまうのだ。 「ゆっゆっゆっゆ」 「ゆっゆ~」 「ゅ~」 「ゆゆゆーっ」 ケースの中のゆっくり達は鳴きながらケースの中を自由に飛び跳ねている。 中に入れてあるボールで遊んでいるゆっくりもいる。 「ゆっくりしていってね!!」という定番の挨拶は感情が高ぶった時や挨拶時にしか言わない。 普段は「ゆっ、ゆっ」と鳴く。 インコみたいに簡単な言葉なら覚えるのだが記憶力の良い生物ではないので数日で忘れてしまう。 餌を持った皿をケースの中に入れてあげると中のゆっくり達は皿に殺到して餌を食べていく。 満腹になると幸せそうな表情を浮かべ、体を震わせて喜びを表現する。 この時に食べカスが散らかるが、放っておけばゆっくり達が舐めとるので掃除する必要がなくて楽だ。 後は給水器の水を取り換えて店内のゆっくり達の準備は完了だ。 次は倉庫の飼育ケースへ向かう。 倉庫の飼育ケースにはゆっくり家族のケースと子ゆっくりだけを集めたケースが複数あってこちらも皆ゆっくりとしている。 私がケースに近づくと親ゆっくりはこちらを向いて鳴いてくる。 「ゆっくりしていってね!!!」 それに続いて赤ちゃんゆっくり達も親を真似て鳴く。 「「「「「「ゆっくりちていっちぇね!!」」」」」」 まだ舌足らずな鳴き声だが、何度か繰り返すうちにちゃんと鳴けるようになる。 赤ちゃんのいる方のケースに餌を持ったお皿を入れると、お皿へは親ゆっくりだけが近づいてくる。 赤ちゃんゆっくり達はまだ親ゆっくりが咀嚼して柔らかくなった餌しか食べられないのだ。 「ゆむゆむゆむ…ゆぺっ」 親ゆっくりがお皿に柔らかくなった餌を吐き出すと今度は赤ちゃんゆっくりがお皿の周りに集まって食事しだした。 赤ちゃんゆっくりが食事する様子を親ゆっくりは優しい笑みを浮かべて見ていたのでこの時に親ゆっくりにも餌を手渡しで食べさせてあげる。 何せ親ゆっくりがいないことにはこの商売が成り立たなくなるので特に大事にしている。 まずゆっくりを大量生産出来ないし、赤ちゃんゆっくりを育てるのも親ゆっくりが一番上手い。 その調子で他のゆっくり家族にも餌を与え、水を取り換えてあげる。 次は親離れさせたばかりの子ゆっくりだけを集めたケースの世話する時間。 ゆっくりをペットとして売り出す以上、気性の荒いものや傷モノは店に出すわけにはいかない。 なので店に出す前に子ゆっくりだけのケースを作って生活させ、『選別』を行う。 この時間が何よりの楽しみである。 最初にれいむ種とまりさ種の入ったケースを見ると隅の方で震えているゆっくりれいむがいた。 特に外傷は見当たらない。親と離れたばかりで寂しいのだろう。もう数日待ってもこの調子なら処理が必要になる。 他を見ると複数のまりさが一人のれいむに飲み水を吹きかけて虐めていた。 ゆっくりは水に弱い。飲むのならば良いが体に長く吹きつけられると皮がふやけ、最終的に皮が破れて中身の餡子が漏れて死に至る。 水をかけられたれいむはというと起きてからずっと水を吹きかけられたのか皮がぶよぶよになって今にも千切れそうだ。 「ゅ…ゅ…」 体を小さく震わせて声にも元気がなくなっている。餡子が外に漏れ出してないが放っておけば死ぬだろう。 「ゆー!」 「ゆっゆ~」 対してまりさ達は弱い者いじめをして楽しんでいる。 ゆっくりは大抵親から離れたストレスからこうして他のゆっくりにストレスを発散することがある。 しかし周りのゆっくりもその様子を見て怯えているし、許せるレベル悪戯でもないのでまりさ達と死にかけのれいむをケースから取り出した。 小型のケースにまりさ達とれいむを分けて入れておいてまずはこのケースの餌と水を取り換えておく。 「ゆっゆっゆ」 「ゆむゆむゆむ…」 怯えていたゆっくり達もその原因のゆっくりがいなくなったので元気に食事を始めた。 小型のケースに入れたゆっくり達だが、残念ながらここまでだ。 悪戯するまりさ達はこのまま育っても気質は変わらないだろうし時間を割いてまで更生させるつもりもない。 れいむも同じでわざわざ治療する時間も勿体ないので『ミキサー』と書いてある箱の中に放り込んでおく。このれいむが死んでも代わりは居るもの。 まりさ達はミキサーする前にすることがある。 まりさ達を倉庫の水道近くへ運んでいく。 そこには子ゆっくりが入るぐらい直径のあるメスシリンダーを複数置いてある。 これは水を使って他のゆっくりを虐め、商品価値を無くさせた悪いゆっくりを処刑するための道具だ。 いくつかのメスシリンダーには水が満杯で、底には生気のない瞳をしたゆっくり達が沈んでいた。 棒でも差し込めばゆっくりの体は抵抗なく棒を通すことだろう。 試しにパチンコ玉を落としてみたらメスシリンダーの中が茶色に染まった。 このメスシリンダーの中に悪戯したまりさ達を一匹ずつ別々に入れる。 「ゆっ! ゆっ!!」 「ゆっくりしていってね!!」 「ゆゆゆっ!!」 十分に動くことのできない場所に入れられてご立腹のようなので早速頭を冷やしてあげよう。 メスシリンダー上部にある蛇口の栓を少しだけ緩める。水滴が一滴ずつゆっくりと滴るように緩める。 ポツン 「ゅ?」 ポツン 「ゆー?」 水滴が帽子にかかって不思議そうにするまりさ達。 まりさ種にとって幸せなのはメスシリンダーの底に水が溜まり始めるまで自分の危機に気付かないことか。 しかし最後には例外なく同じ結末を辿る。 まりさの帽子に落ちた水滴は帽子の傾斜に従ってまりさの背中側へ流れていく。 「ゅ?」 背中に冷たい何かが当たってまりさはきょろきょろし始めた。 また水滴が落ちる。また背中側へ流れる。 まりさ達がその正体に気が付いたのはメスシリンダーの底に水が薄く張ってようやくだった。 「ゅゅ…? ゆゅーっ」 「ゆー! ゆー!」 ゆっくりにとっての足である体の底が濡れて危機感を覚えたらしく いつも餌をあげている私に向かって激しく鳴いてくる。 瞳には涙が浮かび、足元をひどく気にしている。 「ゆっ、ゆっ、ゆっ」 一匹のまりさがジャンプし始めた。 ジャンプすることで少しでも水に浸り続けるのを避けようとしたのだろう。 だがそれは時間稼ぎにすらならない。そうしている間にも水滴が天から落ちてきて徐々に水かさは増していく。 時間さえあればずっと眺め続けていたいものだが、他の子ゆっくりの世話もあるのでこの場は放置しておく。 後でまた見にくることとする。 次はぱちゅりー種のケースを見る。 数匹中身を吐いて死んでた。 しかし体の弱いぱちゅりーにはよくあること。これ以上他のぱちゅりーにストレスを与えないためにも手際よく死体をミキサーの箱に放り込んだ。 ぱちゅりーはペットに申し分ない性格をしてるが体の弱さが玉に瑕(きず)だ。 ありす種のケースは安全だった。今日は、何事もないようだ。 というのもありす種は基本的に大人しい性格なのに荒れるときは激しく荒れる。 ひどいときはケース内のありす種が全滅していたこともあった。 なのでデリケートな飼育が必要だ。 れみりゃ種のケースには体無しのれみりゃが数匹いる。体ありのれみりゃは希少なので個人経営のこの店にはおいてない。 「うー、うー」 と上機嫌なれみりゃ達の中、一匹のれみりゃが他のれみりゃに噛みつかれていた。 牙は危ないので幼少のときに抜いているのだが、そうとう強く噛まれたようで中身が流れ出ている。 「う"ー、う"あー」 噛まれた方は顔をゆがませ、涙を流しながら逃げようと必死だ。 だが逃げるにはこのケースは狭すぎて逃げられずに何度も噛まれて体中至る所に噛み傷があった。 再生力の高いれみりゃ種なのでこの程度の傷は放っておいても治る。 噛まれた方は放っておいても良いとして、噛んだ方の悪いれみりゃをケースから取り出す。 「うー! うー!」 楽しんでいる所を邪魔されて不機嫌そうに唸り声を上げる。 そんなれみりゃを店の裏へと運んでいく。 店の裏にはすでにカラスが獲物を狙って待っていた。 他のゆっくりを噛む悪いゆっくりは啄まれて死んでもらう。 店の裏にある柵に囲まれた中にはリボンや帽子の残骸が散らばっている。ここがれみりゃの最後のおうちとなるのは言うまでもない。 「うー、うー♪」 柵の中に放たれたれみりゃは初めて味わう外の気持ちよさに機嫌が直っていた。 朝の暖かな日差しとケースの中では味わえない自然の風。そして見たことのない生き物。 「うー、うー、うあうあ♪」 これがれみりゃ式の挨拶だ。れみりゃは満面の笑みを浮かべて柵の中に降り立ったカラスへ飛び跳ねて近づいていく。羽は飾りなので飛べないのだ。 「うーう"っ!?」 再び楽しそうに鳴き声を上げたれみりゃの頭にカラスの鋭い嘴が刺さった。 二羽目のカラスが後頭部をつつく。三羽目は頬だ。 「う"っ、う"あ"っ!? ぅ"……ぁ"っ…」 瞬く間にれみりゃはカラスたちの波に飲み込まれた。苦しそうな鳴き声も徐々に聞こえなくなる。 たまに帽子の切れ端や髪の毛が辺りに散らばる。 5分もしないうちにれみりゃの生きていた証は帽子の切れ端と少しの髪の毛だけしか無くなっていた。 そんな調子で倉庫のゆっくり達の世話と処理を終えた。 後は店の出入り口の鍵を開けて扉にかかった看板を裏返し、『営業中』を表にして開店だ。 開店後しばらくするとお客さんがバラバラと来客してくる。 買いに来たもの3割。見に来ただけのもの5割。残りの1割は「うちのゆっくりが~なんですけど」と飼育方法を聞きにくる人だ。 誰もお客のいない時間はゆっくりを苛めていたいけどそんな所を見られたらイメージダウンもいいところ。 外ではゆっくり好きの店長さんで通っているのだ。 いや、内でもゆっくりは大好きだ。ただゆっくりのいろんな顔を見たいだけ。 愛なのだから仕方がない。 「ゆーっ! ゆーっ!」 「ゆっゆっゆ~」 「ゆゆゆ~」 昼時になると店内のゆっくり達が騒がしくなる。 飯はまだかと俺の方を向いて飛び跳ねるゆっくり達の元へ餌を持っていく。 後は朝と同じように餌を分け与えていくがここでもゆっくり達は悪さを行う。 「ゆー! ゆっくりしていってね!! ゆっくりしていってね!!」 「ゆゆゆゆ~♪ ゆっくりしていってね!!!!」 れいむ種がまりさ種の分まで餌を食べてしまったので涙ながらに抗議するまりさ。 そんなまりさに対してれいむは見せつけるように食べカスも舐めとっていた。 「ゆ"~! ゆ"~!」 悔しそうに泣くまりさとは対照的にれいむは勝ち誇って胸、いや顎を張っていた。 このケースのれいむとまりさのペアは、ここ数日いつもれいむがまりさを押しのけて餌を奪っていた。 ゆっくり種の食事の取り合いは珍しいことではないので一々処罰してもキリがない。しかし何度も餌を奪うようなら処罰せざるを得ない。 れいむをケースから取り出し、残ったまりさには餌を与える。 食事を奪ったれいむは倉庫へ連れていく。 ちょうど見ていたお客さんに「そのゆっくりをどうするの?」と聞かれたので、 「悪い子は躾をやりなおすんですよ。明日にはケースに戻ります」とだけ言っておく。 だが明日ケースに入るのは別のれいむだったりする。 倉庫の隅、仕切りで囲まれた中に大きめの机がある。 机の上には釘を脳天から貫かれて机に固定された数匹のゆっくりがいた。 「ゆ"っ…」 「ゅっゅっ……」 「ゅ"、ゅ"、ゅ"」 体を貫かれた痛みに苦しんで涙を流すもの、体をなんとか動かそうともがき続けるもの、焦点の合わない瞳で空を見ているだけのもの。 この机にいるゆっくりはどれも餌を奪った悪いゆっくりだ。餌を与えず運動も出来ない状態にしてゆっくりと餓死させている。 釘で刺して机に張り付けなくても透明な箱に閉じ込めれば済む話だが、釘で貫いたのは単なる趣味だ。 「ゆ、ゆゆ…ゆっくりしていってね!!」 れいむは腕の中で恐怖で震えながら鳴き声を上げた。仲間の苦しそうな姿が怖いようだ。 そんなれいむを机に設置させて釘を頭に打ち込む。柔らかい体なので釘は簡単に貫通する。 「ゅゅーっ!? ゆっゅゅぃ!」 突然の痛みに暴れだすれいむを押さえつけ、金槌で釘を打ちつけてれいむを机に固定した。 「ゆぅぅ…ゆっぐりじでいっでね…!」 泣きながら脱出しようと体をよじる。 「ゆ"っ!?」 動こうとすると貫かれた部分を中心に激痛が走り、悲鳴をあげる。 ここでれいむは痛みをかき消そうとしたのか体をさらに激しく動かした。 「ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"!! ゆ"ゆ"っ、ゆ"ゆ"っ!!!?」 少し動いただけでも激痛が走るのに激しく動けばどうなるのかは想像に難くない。 ここでれいむはやっと大人しくなった。 それでも断続的な痛みに苦しそうな顔をしてプルプルと震えてはいたが。 後はこれを放っておけば周りのゆっくりのように体の痛みよりも空腹感の方が苦しくなっていくのだ。 店を長く開けるのも良くないのでそろそろ店に戻ろうとしたが、空腹のゆっくり達が物欲しそうな顔でこちらを見ていることに気が付いた。 そう言えば自分の昼飯を食べていなかった。 せっかくなのでこのゆっくり達の目の前でおにぎりを食べることにした。 「ゆ、ゅ…」 「ゅっぐりじで、いっでね…」 「………」 「ゆぎ、ゆぎぃっ! ゆゅ」 ゆっくり達の反応は様々だ。 痛みで目の前のおにぎりどころではないゆっくり。 羨ましそうにおにぎりを見つめて涎を垂らすゆっくり。 おにぎりを見ているものの声も出せないほど衰弱したゆっくり。 そんなゆっくり達を見ながらの食事はなかなか乙なものだった。 お礼に動けないゆっくり達の目の前にご飯粒を置いてからその場を離れた。 最後に振り返ると、舌を必死に伸ばしてご飯粒を食べようと無駄な努力をしていたのでつい微笑ましくて笑ってしまった。 店に戻る前に、朝にメスシリンダーへ入れておいたまりさ達の様子を見ることにした。 「ゅ"…ゅぶぷ…!」 「ゆっぷっ! ゆっ…ぶくぶく」 「ゆっ……ゆっ……ゅっ…」 メスシリンダーに溜まる水はまりさの下半身ほどの高さまでになっていた。 ゆっくりの体型上そのままでは口が水の中に沈んでしまうので、まりさ達は必死に跳ねていた。 しかしその跳ねる高さは低い。 足代わりでもあるゆっくりの底がふやけたのも一因だし、そもそも水の中で飛び跳ねるのは相当体力を使うので子まりさには飛び跳ね続けるのは辛いだろう。 まりさ達のうち一匹なんかは跳ねて息を吸い込もうとして水も一緒に飲み込んでしまったらしい。 跳ねることが出来なくなり暗い瞳で宙を見ていた。 水滴が帽子に当たるとピクリと反応するからまだ生きているみたいだが、こんな状態ならもう沈めてやってもいいだろう。 そのゆっくりの上にある蛇口を緩めて一気に沈めてやることにした。 数秒もしないうちにそのまりさの入ったメスシリンダーは満杯になり、底には完全に光を失った瞳でこちらを見続けるまりさの姿があった。 そんな仲間の様子を見て隣のまりさ二匹は泣きながらジャンプしつづけていた。 しかしそんなまりさ達の努力は報われる訳もなく、一分もしないうちにまりさ達は水の底の住人となった。 店に戻るとちょうどゆっくりが喧嘩していた。喧嘩と言っても一方的なものだ。 子ゆっくり達の入っているケースでちぇん種がありす種に体当たりしている。 「わかるよー。わかるよー!」 「ゆっ、ゆ"っ! ゆ"ゆ"っ」 ちぇん種は他のゆっくり種とは違って「わかるよ」「わからないよ」の二通りの鳴き声を発する。 快適なら「わかるよー」と鳴き、不快なら「わからないよー」と鳴くだけで実際には何も分かってない。 ありすは涙をこらえながらちぇんの体当たりを受け続けている。 見るとちぇんの尻尾が荒れていて、床には尻尾の毛がハラハラと散らばっていた。 どうもありすがちぇんの尻尾を噛んだのが原因らしい。しかしひどいことをする。 尻尾が汚いちぇんはそれだけでも価値が下がる。このちぇんは尻尾の一部が禿げているのでもはや価値は無いに等しい。 よって処分だ。 体当たりしているちぇんを取り出してまたも倉庫へ連れていく。 ありすも処分しようかと思ったが今はありすの在庫が少ないので我慢する。 ちょうど来客したがきっと冷やかしだろうと決めつけてイソイソと奥へ。 過剰な暴力をしていたちぇんには体罰こそふさわしいだろう。 「わからないよー! わからないよー!!」 ちぇんは私の手に捕まえられて不満そうな声をあげてジタバタする。 尻尾をパタパタさせながら私の手の中でもがくちぇんが可愛いのでデコピンで顔を打つ。 「わか……わからないよ! わからないよぉぉぉ!!!」 デコピンされて一瞬何をされたのか分からず固まったちぇんだが、すぐに顔に響く痛みに泣き出してしまった。 二本の尻尾をピーンと立たせて泣きわめくちぇんの姿にに苛めたい感情が刺激され、さらにデコピンを続ける。 「わからな、に"ゃ!? わがらないに"ゃ!? わ"がっ!? に"ゃっ」 ちぇんが泣く暇もないほどのデコピンの連続。泣く隙はなくとも猫のような悲鳴で鳴いてくれる。 なおもデコピンを続けるととうとう人間で言う鼻の辺りから餡子が漏れ始めた。 「わ"がら"っ、な"い"…っ!!」 デコピンにも飽きたので今度は尻尾を握る。 尻尾の感触をいくらか楽しんだあと、二本ある尻尾のうち一本を引きちぎった。 「わ"、わ"がら"な"い"よ"!?」 大事な尻尾を千切られて、デコピンで潰れかけた顔をさらにゆがませて苦しそうな鳴き声をあげた。 もう一本の尻尾も引きちぎる。再び悲鳴が響く。 ちぇんの尻尾の生えていた部分からは中身が少しずつ流れ出てしまっている。 「わがら、わがらない…よ……」 尻尾が無くなって途端に元気、というよりも生気を失っていくちぇん。 そろそろ終わりにしようか。 左右の手の平でちぇんを潰していく。 「わ"っ、がっ、ら"っ、な"い"ぃぃぃ!!」 おてての皺と皺を合わせて幸せとはまさにこのこと。 手の平で押し潰したちぇんはもうわかることもわからないことも無くなった。 ちぇんの処理の終わり、もう用はないのでミキサーの箱に放り込んだ。 夕方の六時にゆっくりペットショップは閉店する。 店の出入り口を施錠して窓のブラインドを下げてゆっくり達の餌を替える。 この時にも喧嘩したり他のゆっくりの分まで餌を食べるゆっくりは処分する。 例えば他のゆっくりを押しつぶそうとしたありすは万力で押しつぶし、 ゆっくり苛めに参加した冷たい性格のゆっくりは冷凍庫に入れたりと色々だ。 ケースの中のゆっくりがゆっくりし始めたらケースに暗幕をかける。 「ゅ…」 「ゆっくりしていってね…」 「ゆー…ゅー…」 ゆっくり達は暗くなればすぐに眠りだす。暗幕をはずせばすぐに目を覚ますだろうけどゆっくりのストレスになるのでやめておく。 倉庫のゆっくり達も同じように寝かしつける。 ゆっくり親子のケースでは、私を見て寝る時間だと気づいた親ゆっくりが赤ちゃんゆっくりを自分の傍へと呼びよせる。 赤ちゃんゆっくりが集まると私の方を向くと合図の鳴き声を発する。 「ゆっくりしていってね!!!」 「「「「「ゆっくりちていってね!!!」」」」」 暗幕をかけると中からは早速寝息が聞こえる。 そんな感じで他のゆっくり親子も寝かしつけると倉庫には幸せそうな寝息と、苦しそうなゆっくりのうめき声だけが響いた。 ゆっくり達を寝かしつけたが私の仕事はまだ残っている。 明日のゆっくり達の餌を寝る前に準備するのだ。 ミキサーと書かれた箱の中には数匹のゆっくり達が詰まっていた。 大半は死んでいるが何匹かは力の無い鳴き声を上げて何とか生きている。 言うまでもないが、この箱に入ったゆっくりの結末はミキサーで刻まれることだ。 タイ焼き屋や工場なんかで見られる巨大なミキサーに箱のゆっくり達を放り込んでいく。 中に放り込まれたゆっくり達は明日の朝までゆっくりとかき混ぜられて他のゆっくりの餌になる。 一説には遺伝子が取り込まれるとかなんとか。 少なくとも恐怖を味わわせただけあって美味しい餌になるのでゆっくり達は残さず食べてくれている。 とにかくこれで今日の業務は全ておしまい。 自分の時間を過ごしたらもう寝よう。 何せゆっくりペットショップの朝は早い。 明日も問題を起こすゆっくりが出ることを願いつつ、私は眠りについた。 終 by ゆっくりしたい人 キャラに個性を出さないように虐めようかと思ったけど難しいものですね。 個人的には机に刺したゆっくりを一日中ゆっくりと眺めたいなぁと自分で書いてて思ったり。 このSSに感想を付ける
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厳しい冬が終わりを告げ、春めいた陽気の日々が続くようになると、山の竹林では一斉にたけのこが生え始める。 この竹林の周辺を住処とするゆっくり達にとっては最高のご馳走であり、冬を生き延びた自分たちへの山からのご褒美とも思えるものだ。 「ゆっゆっゆー ゆっくりしていってね!!!」 「ここに、おいしそうなたけのこさんがあるんだぜ! まりさがとってあげるんだぜ!」 「「「おとーしゃん、ゆっくちがんばっちぇね!!」」」 ここにも、6匹でなかよくたけのこ掘りに興じているゆっくりの家族がいた。 成体の「れいむ」に「まりさ」とれいむ2まりさ2の赤ゆっくり達。 たけのこは、土の中のまだ葉が開いていない物が美味とされるが、ゆっくり達はカサカサと音を鳴らし地を這うようにして動きまわり、器用にたけのこを見つけていく。 ゆっくり達の身体的な特徴は、真にたけのこを探し当てるのに適していた。 「ゆぅぅ〜 ゆぅうううーー・・・!!」 「おとーしゃん がんばっちぇね! おいしいたけのこしゃんたべさせてね!」 「あ! たけのこしゃんのおちりがみえてきたよ!あとちょっとやよ!」 「おかーしゃんすごいね! おとーしゃんすごいね!」 「ふたりちゃりとも ちぇからもちですごいね!」 かわいいわが子達の声援を受けて、両親の作業にも熱が入っていき、見事に土の中からたけのこを取り出すことに成功した。 「ゆぅぅぅうう・・・・・!!!」 「「すっぽりーー!!」」 間の抜けた、掛け声とともにたけのこを抱えたまま二匹は力を入れた方向に転がっていく。 たけのこと一緒にコロコロと2,3回転がった程度で回転は止まり、心配して跳ね寄る子供達に2匹はニッコリと微笑んだ。 「やったぜ! たけのこさんが掘れたぜ!」 「まりさとれいむにかかれば たけのこさんもいちころなんだよ!」 「ゆゆー おとーしゃんやったね!」 「これで たけのこしゃんむーしゃむーしゃできるね!」 「おかーしゃん だいじょうぶ? いちゃくなかった?」 「ゆぅぅ〜 とっちぇも ゆっくりできちょうな たけのこしゃんだねぇー!」 キャッキャッとはしゃぐゆっくりの家族達は完全に、たけのこに気をとられて浮かれていたため、周囲に対する警戒が薄くなっていた。 この時期、たけのこを狙ってイノシシなども竹林によく姿を現すし、ゆっくりにとって「ゆっくりできない」存在である人間なども竹林に入ってくる。 周囲への警戒はしすぎるということがないくらいに、厳にするべきであったのだが、この家族は取ったたけのこをその場で食べ初めてしまった。 「むーしゃ むーしゃ しししししぃーしあわせぇぇーー!!!」 「「「「ちあわしゃへーーーー!!」」」」 「うっめ! これうっめ!」 しかし、この無警戒には理由があった。 この家族がたけのこを取っている場所は、山の竹林の中でもかなり奥まっているし、やや急な斜面をびっしりと成長した竹が覆っている、竹の密集地帯だった。 そもそも、良いたけのこはある程度、竹林を伐採してたけのこの出てくる余地を作ってやって、初めて生えてくるものである。 効率を重視する人間達は、最初から目をつけた竹林に手を入れて、良質な物を手に入れようとする為、竹林の奥までわざわざ入ってくることは稀であることを、この家族は学習できていた。 野良にしては、優秀なゆっくりと言える部類であり、この家族の未来は真にゆっくりしていると言えた。 しかし、そう上手くいかないのが人生・・ もといゆん生である。 この家族の破滅の足音は、頭上50メートル付近で轟音を轟かせた。 バチバチチチッッ パァーーン ビチチチッ!! 「「ゆゆっ!!?」」 ゆっくりとしあわせーを交互に繰り返し、緩みきっていたゆっくり達の下膨れの頬が一気に緊張する。 彼女達からは目視できない、はるか頭上で鳴ったその音は親達ですら生まれてこの方耳にした事が無い音であり、赤ゆっくり達はたちまちパニックを起こしてしまっていた。 「「ゆぅーー このおちょなにぃー??!」」 「「ゆっぐじでぎにゃいよお”お”お”お”お”お”!!!」」 「おちびちゃん達! 落ち着いてね! お母さんにゆっくりついてきてね!」 「まりさが付いてるから安心するんだぜ! おかあさんにゆっくりついていくんだぜ!」 親れいむが子供達を先導し、親まりさはその場にしばらく留まって周囲を警戒した。 緊急時の役割分担すら完璧であり、自分達も初めて遭遇する事態であるにも拘らず、迅速に巣へ引き返し始めた。 先導する親れいむと親まりさにはさまれるようにして、4匹の子供達が安全に巣へ誘導された。 あたりには焦げ臭い匂いが立ち込めていたが、目に見える範囲での明確な出火は確認できず、事態を把握しきれない事に、親まりさは言いようの無い不安を覚えていた。 {何が起きたかはわからないけど、みんなのゆっくりはまりさが守ってみせる!} 心の中で、そう決意しながら家族とともに安全な巣へ引き返していくゆっくり達。 彼女達は知る由も無いことだが、餌場たる竹林の上空には高圧送電線が通っており、伸びきった竹が接触することによって、短絡(たんらく)が発生していたのだった。 そしてこの事象が、今まで人間の進入を拒んできていた竹林に人間を呼び込む原因となることを、勇敢な親まりさは知りようも無いのだった。 ==翌日== 「あーーーあぁ めんどくせぇなぁ」 そんな風に悪態をつきながら、長柄鎌とのこぎりを装備して5人の仲間と一緒に山の斜面をノロノロと登っていく一人青年の姿があった 年の頃は25、6といったところだろうか? ひたすらダルそうにしながら山の斜面を登っていく。 昨日の送電線の短絡事象は、変電所などの関連した設備にはたいした影響は及ぼさなかったが、 再発防止のため、彼らを含む複数のグループが送電線の巡回検査を行う為に山に入り込んでいた。 この青年、いつもはデスクワークなどを専門とし、現場作業にあっては下請け等をこき使う為、周囲からは白眼視されていたが、本人はそんなことは大して気にする様子も無くオフィスで砂糖のたっぷり入ったコーヒーをすすり続けており、入社以来使い続けた椅子はその重量を支えることが難しくなっていた。 シュボ スパスパ フゥーーーー あろうことか、火気厳禁の山林でタバコを吸うこの男は、他の仲間からどんどん距離を開けられていき、目的の竹林近くに到着した頃には、すでに竹の伐採が始まっていた。 「じゃあ、私達は鉄塔のところまでこのまま竹を切りながら向かいますんで、すいませんがこの辺りの竹をお願いしてもいいですかね?」 連れてきた下請け業者の責任者が、そのように申し出ると青年は何も言わずに黙ってタバコを咥えたまま、2,3度頷いた。 他の五人はそのまま、上空の送電線を確認しながら、送電鉄塔を目指して進んでいった。 青年は適当に、腰の辺りまで伸びているたけのこを鎌でつつきながら、2本目に火をつけた。 吸い切った一本目のタバコを、腰を屈めて地面にこすり付けていると、視界にふと、ところどころ齧られた跡のあるたけのこを見つけた。 大きな齧り口もあれば、小さなものもある。 イノシシかなにかとも思ったが、それにしては齧り方が控えめな様な気がした。 もっともこの青年は、イノシシの齧ったたけのこなど見たことが無いので、そんな気がしただけであり、そのうちにそんなたけのこには興味を失ってしまい、ささやかな自分の義務を遂行するために、ゆっくりと立ち上がった。 「もうちっと、””ゆっくりしても””いいかも知んないけどさ〜」などと呟きながら・・・・・・・・。 昨日の不意に起きた、破裂音を警戒して、ゆっくり達はいつもとは違い十分に警戒しながら、餌場に向かっていた。 彼女達の巣は、倒木などで出来た天然の屋根に守られており、夏は涼しく、冬は少しの工夫で寒風を凌ぐことが出来た。 入り口を塞ぐ葉っぱを取り除き、親まりさが周囲を警戒しながらでてくる。 その後に、子供達が続いて親れいむが葉っぱの上にさらにカモフラージュを施せば、出発の準備は完了である。 親達の緊張が伝わったのか、子供達も今日は口数が少ない。 しかし 昨日おなかいっぱいになり損ねた分、今日こそはいっぱいたけのこさんをむしゃむしゃしてやろうと、心は踊っていた。 親達はゆっくり餌場に移動しながら、昨日のことを話し合っていた。 「ねぇ まりさ 本当に大丈夫かしら? 昨日の事もあるし・・・ 今日は他の餌場でもいいんじゃないかな?」 「ゆぅ〜〜ん・・・ 」 「「おとーしゃん れいみゅはたけのこさんたべたいー」」 「「おかーしゃん まりしゃもたけのこしゃんむーしゃむーしゃしたいんだぜ!」」 「「ゆぅぅーーん・・」」 二匹の親ゆっくりは困ったような顔をしながらも、子供達の期待に満ち溢れた、キラキラした目に押される形で、昨日の竹林付近にまで歩みを進めていた。 そしてそこで、腰を屈めて、昨日彼女達が掘り出したたけのこを観察する人間に出くわしたのだった。 すぐさま、木の根元に身を隠した親まりさは、目配せで他のゆっくり達に静止をかけると、親れいむはすぐさま子供達の注意を舌で喚起し、近くの藪に誘導した。 臭い煙を吐きながら、たけのこをまじまじと見つめる姿を、藪の中からじっと見つめる子れいむと子まりさ達。 {しょれは おかーしゃんとおとーしゃんががんびゃってとってくれた とってもゆっくちできるたけのこしゃんなんだよ! ゆっくちかえしちぇね!!} そんな風に、ちいさいながらも憤りを覚えていた。 故に、その後に耳を打った本能を刺激する言葉に素直に、そして大きな声で反応してしまった。 「「「「ゆぅ? ゆっくちちちぇいっちぇね!!」」」」 「あぁ?」 その声に振り返る青年。 その目の前に、成体のゆっくりまりさが飛び出してきた。 「ゆっくりしていってね!!人間のおにいさん!」 この時のまりさは、半分以上死を覚悟している。 とにかく、人間の注意をそらすことのみに、考えを集中させていた、後ろにいる最愛の家族のために、ほんの少しでいい、注意を逸らす事が出来れば・・・! しかし、そんなまりさの想いを無視するかのように、青年は下衆な笑顔を浮かべて、まりさの背後の藪を長柄鎌で横なぎに払った。 間一髪で親れいむが子供達を体当たりで弾き飛ばしたおかげで、子供達は鎌の刃にかかる事は無かったが、れいむ自身は自慢の赤いリボンを巻き込みながら後頭部にザックリと鎌の刃の進入を許してしまっていた。 「ゆ”う”う”っう”−−!!」 「い”や”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ッッッ れ”い”ぶの”か”わ”い”い”お”り”ぼん”がぁぁぁ!!!」 「ははーッ ゆっくりじゃねえかよ こんな所で見つけるなんてツイてるぜ!」 青年はれいむが刺さったままの長柄鎌を手元に戻すと、ドンッと柄の部分の先端で地面を叩いた。 衝撃でれいむがゆっくりと鎌の刃からすべり落ちるように落下する。 と、地面に落ちる寸前で青年が軽くれいむに前蹴りを食らわせようとしたが、むなしく空を蹴った。 「れ” れ”い”む”ぅ”ぅ”ぅ” し”っ”か”り”し”て”ぇ”ぇ”ぇ”ぇ”ぇ”ぇ”」 大粒の涙をこぼしながら、まりさは一目散にれいむの元に跳ね寄り、傷口を舌で労わりはじめる。 子供達は体をぶるぶると震わしながら、呆然と眼前の光景を見やることしか出来なかった。 空振りの前蹴りでたたらを踏んだ青年は、悪態を付くと長柄鎌を少し持ち上げて、柄の先端を再び地面に向かって突き込んだ。 無防備にさらけ出されたれいむの後頭部に追撃の一撃を加えるつもりだ。 ジュブゥゥッ!! 最初の一撃で出来た傷口付近に叩きこまれた一撃は、空気を含んだようないやな音を立てて、れいむの後頭部にめり込んで行き、なおも力が加えられたため、完全に地面まで貫通してしまった。 青年はさらにひねりを加えながら、ゆっくりと柄に貫かれたれいむを持ち上げて、藪の近くで震える子供達の前に突き出した。 「で? これお父さん? お母さん?」 「や”べ”ろ”ぉ”ぉ”ぉ”ぉ”!!! れ”い”む”を”は”な”せ”ぇ”ぇ”ぇ”ぇ”!!!!」 まりさは子供達の方に跳ねていき、庇う様に青年に向き直ると、れいむを柄からなんとか引き抜こうと、奮闘し始めた。 「ねえ どっちなの? 答えてよ?」 「「ゆ”ぅ”ぅ” お”か”ぁ”し”ゃ”ぁ”ぁ”ぁ”ん” や”め”ち”ぇ”ぇ”ぇ” 」」 「こ”ん”な”の” ゆ”っ”く”し”で”き”な”い”ぃ”ぃ”ぃ”ぃ”」 「に”ん”げ”ん”し”ゃ”ん” ひ”し”ょ”い”こ”ち”ょ”し”な”い”で”ぇ”ぇ”ぇ”ぇ”ぇ”」 「ああ そう お母さんかー ありがとね 教えてくれて」 そう言いながら、青年は両の手で長柄鎌を持ち直して、ひどいことをしないでと懇願した赤れいむをそのまま突き刺した。 「し”ゅ”う”!?」 母親が刺さったままの鎌の柄に、ちょうど眉間の辺りを突き刺された赤れいむは、その勢いのまま腐葉土の地面に半ばめり込んだ。 青年が慎重に引き抜くと、親子れいむはちょうど向かい合う形で串刺しになっており、その姿をみた青年は「よかったね お母さんにキスしてもらえたよー」などとおどけた調子で言い放った。 「ゆ”ぅ”ぅ”ぅ” も”う”い”や”し”ゃ”ぁ”ぁ”ぁ”」 「た”し”ゅ”け”て”ぇ”ぇ”ぇ”ぇ” お”と”ーし”ゃ”ぁ”ぁ”ぁ”ん”」 「お”か”ぁ”し”ゃ”ん”と”れ”い”む”を”た”し”ゅけ”て”あ”け”て”ぇ”ぇ”ぇ”ぇ”ぇ”」 その場で絶望を表明するもの、父親に助けを請うもの、なおも他の家族を気遣うもの。 三者三様の反応であったが、共通しているのは、一匹もその場から動こうとしなかった事だ。 なまじ親が優秀すぎ、子供達が幼すぎたのが不運であったようで、三匹は恐怖のあまりその場から動けずにいたのだ。 このような時、とにかく分散して逃げてしまえば、この図体ばかり大きい愚鈍な人間からなら生きて逃げ延びる事が出来たかもしれないが、そのような判断が出来るほど成長してもおらず、危機的な状況に陥ったことが極端に少ない幸せだった赤ゆっくり達は、ただひたすらに恐怖を訴え、救いの手が頼れる父親から差し伸べられるのを待つしか出来なかった。 「お”ち”ひ”ち”ゃ”ん”た”ち”に”て”を”た”す”な”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”!!!」 涙でぐちゃぐちゃになった顔面に光る二つの目には、未だ闘志が灯っていたまりさは、猛然と怒りに任せて青年の膝辺りにまで飛び上がって体当たりを敢行した。 通常のゆっくりには考えられないほどの大ジャンプであるが、地形の高低差を利用した、この優秀なまりさならではの、ひねりの効いた一撃だった。 山登りで足に疲労がたまっていた青年には、一定の効果が在り、無様にもヒザカックンの要領で、青年はバランスを崩してしまった。 「がッ! くそったれ! この腐れ饅頭がッ!!」 「おちびちゃんたち!今だぜ! ゆっくり逃げるんだぜ!!」 その一声で、我に返った赤ゆっくり達は、一斉に後ろの藪に飛び込み、そこから2方向に別れて別々に逃げようとした。 ーーーーーーが、藪と赤ゆっくり達の間に、母と姉妹の体を貫いた長柄鎌そのものが降って来た。 その衝撃に足踏みした赤ゆっくり達に、まず青年の右足が踏み込まれた。 踏み込まれた右足は、なおも地面を擦り上げ下敷きになった赤まりさをすり潰す。 次に振るわれたのはノコギリで、赤れいむの顔面をザックリと裂きながらめり込んで行き、彼女に与えた苦痛の量は、意識を失わせるのには十分なものだった。 最後に残った一匹を、青年は抱え上げると、木の枝に串刺しにし、親まりさに向き直った。 「クソッ 舐めた真似してくれたもんだな?」 青年はなおも右足を地面に擦りつけながら言うと、タバコに火を点けてこう言った。 「お前が俺に体当たりなんかしちゃうからだよ 全員殺しちゃう気なんかなかったんだぜ?」 まりさは答えない。 ただ目の前の光景が信じられなかった。 ついさっきまで生きていた最愛の家族の変わり果てた姿は、まりさから戦意を奪うには十分だった。 「ゆっ ゆ・・・」 その声は、青年のすぐ傍にある木から聞こえてきた。 弱弱しいながらも、生存を主張するその声の方向に向かって、まりさはフラフラと進みだす。 「おちびちゃん ゆっくり待っててね いま まりさが・・・・」 スコンッ! まりさの目の前で、枝に突き刺さった赤ゆっくりの体が両断された。 それから数十分後、伐採を終えたメンバーと合流した青年は何事も無かったように山を降りていった。 あのゆっくりの家族が暮らした竹林には、いま6体のゆっくりの死骸がある。 顔面から背面向けて大きな穴の開いた、物が2つ 顔面にノコギリの刃を受けた後、息があった為に、丁寧な輪切にされた物 木の枝に体を突き刺されたまま体を両断され、奇跡的に皮一枚で枝からぶら下がっている物 地面に黒いシミとしてしか名残を残さない物 そして、家族を守ろうとしてついに果たせずに終わり、その心が折れた物。 4本ほどのタバコの吸殻を体にめり込ませたまま、まりさはただただ焦点の合わない目で見続けた。 今は無い、幸せだった頃の家族の姿を。 このSSに感想を付ける