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16ページ目 ママはまるで人が変わったかのように接してきた。 「私はのびちゃんがやればできる子だったって気付いていたわ!」 これなら恥ずかしい思いをすることもない、と付け足して言う。 彼女にとってIQ60だった野比のび太はどういう存在だったのだろうか。 今の僕をどう思っているのだろうか。 最近物忘れが激しい。 次へ トップへ
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360: earth :2017/01/08(日) 01 08 29 時空の迷い子達 《とある提督の即断》 銀座の門を築いたと思われる世界の場所を特定した銀河帝国は偵察部隊を送り込んだ。 三賢者は殴り込み艦隊から適宜増援を送ること、場合によってはFG(《特地》がある星に与えられた暗号名)に介入 してもよいとフォークに伝えた。 三賢者は「何度計算しても面倒ごとになるという予測しかないのだが」と苦い顔だったが、《原作》との差異が存在する可能性もあると判断した故の決定であった。 しかし偵察部隊が送ってきた情報は三賢者、そしてフォークの予想を覆すものだった。 アドミラル・ヒジカタの第一艦橋で報告を聞いたフォークは驚愕のあまり目を見開いた。 「……信じられん」 フォークは天井に設置されているメインパネルに映し出された偵察部隊指揮官に「それは本当なのか?」と聞き返すが 答えは変わらない。 『いえ、間違いありません。現地時間で48時間前に多数の宇宙怪獣が目標惑星《FG》周辺で殲滅されたことは確実です。 ただし《FG》も多大な被害を被っています』 「《FG》の被害は後で聞く。何があった?」 『……映像を回します』 光の速度で48時間必要とする場所に展開させた偵察艦によって観測された《48時間前の現地の映像》がメインパネルに映し出される。 それは多数のヒトサイズのロボットが宇宙怪獣と戦う光景だった。 多数のヒトサイズのロボットが亜光速、場合によってはそれ以上の速度で戦場を駆けまわり、宇宙怪獣と互角に戦っている。銀河帝国本国がある世界の地球人類が見ても驚くであろう光景がそこにはあった。 しかしフォークは別の意味で驚いた。いや、目を疑った。 「て、鉄人兵団、だと?」 フォークは小声だが、思わずうめいた。 彼が《原作》で知るような攻撃など生ぬるいとばかりに、鉄人兵団の兵士たちは圧倒的な攻撃力と機動力で宇宙怪獣と戦った。 数的な劣勢など気にもせず、ロボット兵は宇宙怪獣を次々に撃破していく。それは銀河帝国軍の艦艇であっても、あのロボット兵に取りつかれればただではすまないことを示していた。 (あの冥府の神、追い詰められてなりふり構わない手に出たのか?) フォークは苦い顔をして偵察部隊の指揮官に尋ねる。 「戦闘はどの程度続いた?」 『半日です』 「そうか。なら重要と思われる局面と最終局面だけを手短で頼む」 『了解しました』 361: earth :2017/01/08(日) 01 09 01 鉄人兵団のロボット兵に手を焼いた宇宙怪獣だったが、彼らは次第にその数を増していった。 文字通り、宙を覆わんばかりの数をもって押し寄せる宇宙怪獣によって鉄人兵団は次第に押されていく。それでも戦線を崩壊させることなく持ち堪えている様子は「ドラえもん最強の敵」と賞されることだけの実力を持っていることを示していた。 「「「……」」」 《原作》を知るフォークですら驚愕しているのだから、《原作》を知らない将兵(大半はクローンかアンドロイドだが)がこの超高性能ロボットの大軍団と、常軌を逸した物量(それも質も兼ね備えた)を誇る宇宙怪獣の一大会戦に目を奪われるのは当然だった。 (あれが鉄人兵団の手加減無しの攻撃か……まるでヒトサイズの宇宙戦艦だな) その鉄人兵団も不利を悟ったのか彼らは次第にFGに戻っていく。 そして鉄人兵団が後退する度に宇宙怪獣は前進していき、FGを射程圏内に納めると容赦のない宙対地攻撃を開始する。 無数の光がFGに降り注ぐが、それらは惑星には到達しない。惑星周辺にバリアが張られているのか、宇宙怪獣から放たれた攻撃は弾かれていく。 これに業を煮やしたのか、ざっと見積もっても万の単位の宇宙怪獣が亜光速で突っ込み、バリアと接触後に自爆する作戦に打って出る。 フォークは「原作6話かよ」と呟きつつも、視線を外せない。 3回の波状攻撃の末に、FGを囲っていたと思われるバリアは砕かれる。そしてそれを待っていたかのように後続の宇宙怪獣が一斉攻撃を開始する。しかしそれでもFGは抵抗を止めない。地表に設置されたと思われる砲台から無数のビームが放たれ、宇宙怪獣を次々に宇宙の塵としていく。 壮絶な潰しあいが暫く続き……先にFG側が力尽きた。 抵抗を排除したのを確認した宇宙怪獣は更に接近し、星にとどめを刺した。 「……数の暴力といったところか」 映像を見終えたフォークは軽く息を吐いた。 「……それで、宇宙怪獣は?」 『宇宙怪獣は現在、この恒星系の恒星周辺に集結しています。この戦いで受けた傷を癒しているものかと』 「こちらが気づかれた様子は?」 『ありません』 「……それは重畳」 そう言うとフォークは即断する。 「横合いから殴りかかれなかったが……多少なりとも疲れた相手に殴りかかることはできる。このチャンス、そうはない」 今の彼にとって《特地》の調査は優先度の低いものになっていた。 (鉄人兵団があの世界にいた時点で現地住民は色々と拙いことになっていただろうが……俺がするのはこの好機を生かすことのみ!) フォークは会議は踊るを地で行く地球諸国に対し、「宇宙怪獣が周辺世界に出現。これより迎撃に向かう」と通達するや否や、主力艦隊と共に全力出撃したのだ。 もはや世界が特定されるのを恐れて迂回する必要も、欺瞞行動をする必要もない。 故に彼らは最短ルートで宇宙怪獣が集結する恒星を目指し……恒星もろとも宇宙怪獣を始末することになる。 362: earth :2017/01/08(日) 01 10 41 あとがき 劇場版前か後かで特地の住民の運命は変わるでしょう……。 まぁ神様ですからきっとよい選択をしてくれたと信じましょう(棒)。 フォークとしては特地よりも宇宙怪獣入れ食いのほうが美味しかったかも(笑)。
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「私、今度のテストの点数がよかったらポケモン買ってもらえることになったの」 「へえ、よかったじゃん。買ったら僕のセレビィを一匹上げるよ。しずかちゃんなら高得点なんて余裕だよね」 ある晴れた冬の日の午後のことだった。 ここはいつもの空き地。 談笑するしずかとスネオの隣では、ジャイアンと出来杉の白熱したポケモンバトルが繰り広げられていた。 「ハッサムのアイアンヘッドで決めてやるぜ!」 「残念。ネイティオは教え技で熱風を覚えるようになったんだよ」 ネイティオが繰り出す炎技を受け、ハッサムはアイアンヘッドを繰り出す前に倒れてしまった。 今ので手持ちが全て瀕死になり負けたジャイアンは、悔しそうに頭を掻く。 「ああっまた負けた。やっぱり出来杉は強いな」 「いやぁそんなこと無いよ。剛田君だってなかなかやるじゃないか。ほら、僕のビーダルを倒したときのアレはよく考えられていたよ」 一見、全員が楽しんでいるようにみえるこの光景。 しかし、そんななかDSすら持っていないのび太は一人溜息をついた。 「あーあ、みんないいよなぁポケモンを持ってて」 のび太はポケモン未経験なわけではない。とある理由があって、赤版を途中で投げ出してしまったのだ。 しかし、他の人がやってるのをみるとじぶんもやりたくなってくる不思議現象のせいで、のび太は今みんなを羨ましく思っていた。 「ねえドラえもん、ポケモンの世界にいける道具を出して!」 のび太は、隣に座っているドラえもんに抱きつく。 「やめてよね。いくら僕が本気を出しても、そんな道具あるわけないだろ?」 それを見て、ジャイアンはのび太をからかう。 「ハハハ、俺様の銀版を貸してやろうか。今ならおまけでゲームボーイカラーもついてくるぜ」 「いいよ別に。それじゃあ皆と通信できないじゃないか……」 落ち込むのび太。そう、彼は皆が今やっている最新作、『プラチナ』をプレイしたかったのだ。 あのムカデのようなポケモンを使って見たいなあと、ずっとあこがれていたのだ。 「フフフ、ポケモンの世界に行く方法ならありますよ!」 「本当!?」 どこからともなく聞こえてくる、覚えの無い声に飛び上がるのび太。 しかし、あたりを見回しても誰もいない。空耳だったのだろうか。 出来杉が上を指差す。そして、口をあんぐりとあけた。 「ねえみんな、あれ……」 視線がいっせいに上を向く。そして、全員が目の前の光景を疑った。 嘘だッ! とスネオが叫ぶ。 「どうして……どうしてエムリットがここにいるんだよ!」 そう。そこに浮いていたのは、ピンク色のポケモン、エムリットだった。 のび太もスネオとジャイアンが持っているのを見たので、その名前はわかる。 当然、持っていたといっても、それはゲームの中での話だが。 エムリットは不敵な笑みを浮かべると、高らかに宣言した。 「さあ、皆さんをお連れしましょう。夢と冒険の世界へ!」 次の瞬間、のび太たち6人は見知らぬ場所にいた。 「ここはいったい……?」 本当にあっという間だった。 エムリットが指を鳴らした瞬間、空き地ではないところに瞬間移動していたのだ。 辺りを見渡すと、所々に雪がとけ残っている。 「ねえ……みんな。『ここはフタバタウン、若葉が息吹く場所』ってこの看板に書いてあるよ? 雪も降ってるし、プラチナと同じみたいだね」 出来杉がすぐそばの看板を指差して冷静に推理を述べる。どうでもいい、とのび太は憤慨する。 しかも丁度その時、一匹のムックルが元気よく上空を飛んで言った。 のび太は悲鳴を上げる。 「じゃあ本当にポケモンの世界にきちゃったの!?」 「やい、そこのお前! 俺たちをどうするつもりだ!」 ジャイアンの怒りの形相にもエムリットは余裕の笑みを崩さない。 「別にどうもしませんよ。ただし、ここから帰りたければポケモンリーグのチャンピオンに勝ってくださいね。 ここの時間は、向こうの世界と違って遅く流れているので、心配なさらないでくれて結構です。……じゃあ、そういうことで」 そういい残し、捕まえる間もなく飛び去っていくエムリット。 全員が突然の出来事に戸惑い、しだいに絶望に打ちのめされていった。 意味がわからないし笑えない! と、焦りを隠せなくなる一同。 ついにスネオはのび太に掴みかかる。 「やいのび太! お前のせいだぞ! お前がポケモンの世界に行きたいなんて言うから!」 「そ、そんなこと言われたって困るよ……」 「まあまあ、スネオさん落ち着いて。のび太さんに責任はないわよ」 しずかになだめられ、スネオはそっぽを向く。 「そうだ、これドラえもんの道具なんでしょ?僕を満足させてくれようと!」 期待をこめて、ドラえもんにそういうのび太。 しかしドラえもんは首を振った。のび太の脳裏に絶望の二文字がよぎる。 「残念だったけど、違うね。さっきもこんな道具無いって言ったじゃないか。とにかく、これは大変なことになったよ。なんとかしないと!」 重苦しい空気が包み込む。いきなりこんな無理難題をふっかけられては、誰でもこうなるのは当然だろう。 しばらくしてジャイアンが言った。 「でも、別に簡単なことじゃねえか。さっさとチャンピオンを倒して帰ればいいんだろ?」 「どうやって!ゲームみたいに簡単にいくとは限らないじゃないか!」 いいや、と出来杉がくびを振る。 「剛田君の言うとおりだよ、骨川君。今わかる限りでは、これしか残された方法はないんだ」 「じゃあポケモンはどうするのさ!」 悩む一同。出来杉はそんななか、溜息をついていった。 「しょうがない。こうなったら、ゲームどおりであることを信じるしかないね」 出来杉の次の一言がわかり、のび太の心は躍った。 「ナナカマド博士とやらにポケモンを貰いに行くんだね!」 そうかんがえると、あながち辛いだけとはいえないかもしれない。 何せのび太はポケモンの世界にあこがれていたのだ。少々の危険は、いままでにも沢山経験しているので大丈夫だろう。 ジャイアンは言った。 「じゃあそうと決まったら早くいこうぜ!なんだか楽しみになってきたぞ!」 「ほ、本当にいくの……?」 弱音を上げるスネオだが、ジャイアンに睨まれ、沈黙する。 こうして一行は、ナナカマド博士のいるマサゴタウンに向って歩き出した。 なんだか理不尽だが、彼らの長い冒険はこうして始まったのだ。 のび太は一人誓っていた。炎タイプのポケモンだけは選ぶまい……と。 「さて、問題はここをどう通り抜けるかだね。一応説明しておくと、草むらでは野生ポケモンが飛び出して来るから迂闊に歩けないんだ」 彼らはフタバタウンを抜け、博士がいるマサゴタウンに続く201ばんどうろの途中で立ち往生していた。 目の前には草むらが広がっており、そこに一歩足を踏み入れれば野生ポケモンがいつ飛び出してきてもおかしくない。 ポケモンを持たない彼らにとっては、まさに危険な場所だ。 「馬鹿だな、簡単なことだろ? ポケモンが飛び出す隙を与えないよう全速力で走れば平気じゃねえか」 ライバル並の思考に不満を抱くのび太。 自分にそんな速度で走ることは不可能だということはとうの昔に悟っている。 「やめようよジャイアン……」 「私も、危ないならどこか他の道を探したほうがいいと思うわ」 反対する二人だが、ジャイアンは聞く耳を持たなかった。 「どっちの道ここを通り抜けねえと元の世界に帰れないんだ。さ、行こうぜ」 草むらに足を踏み入れようとするジャイアンの元に、鋭い声が飛んでくる。 「待てい!!」 驚き、さっと足を引っ込めるジャイアン。 草むらの向こう側から、白いひげをはやした老人がつかつかと歩いてきた。 「君達、ポケモンを持っておらんようだな? それなのに草むらに入るとは一体どういうことだ!?」 「ご、ごめんなさい!」 その気迫に押されて謝るジャイアン。さすがの彼も、この迫力には勝てなかったようだ。 出木杉はそれをかばうように口を挟む。 「危ないところを引き止めてくださり感謝します。ひょっとして貴方はナナカマド博士ではないですか?」 「おお、私の名を知っているのか」 「はい、なにせ有名ですから。僕たちは、あなたにポケモンをいただけたらなと思いマサゴタウンまで行こうとしたのですが……」 優等生らしく博士に説明をする出木杉。 博士はのび太たちの顔を順番に眺めると、後ろを向いてなにやらぶつぶつと呟き始めた。 そして暫くして、またこちらを向く。 「しかたがない。そういうことなら、私のポケモンをたくしてやってもいい」 「本当ですか!?」 全員の顔がぱっと輝く。博士はやれやれと溜息をついた。 「ただし、もう二度と無茶をするんじゃないぞ! それと、ポケモンを大切に扱わなかったら承知しないからな」 元気よく返事する一同。なんとかポケモンを手に入れられて、安心したのだろう。 「だが、今はポケモンたちの入った鞄を湖においてきてしまって、一匹しか手元にいないのだ。近くのシンジ湖まで一緒に来てくれ」 そして、少し歩いてシンジ湖につく。 「綺麗な湖ね……」 しずかがうっとりしながら呟く。だが、そこには既に先客がいた。 青い髪の男が湖を眺めながら、なにやら独り言をぼやいていたのだ。 「……流れる時間、広がる空間。いずれこのアカギのものにしてやる。 それまでこの湖のそこで眠っているがいい、エムリット」 「おじさん、ひょっとしてエムリットについて何かしってるの!?」 スネオの声に振り向く青髪の男性。愛想の欠片もないような無表情だ。 その何とも言えない迫力に押され、スネオは少し腰を引かせてしまった。 「エムリットは感情の神だ。残念ながら、君のような子供が遊び半分で捕まえられる相手ではないな」 どうやら、エムリットを捕まえようとしていると勘違いされたらしい。 青い髪の男は、そのあとはのび太たちに目もくれずに湖を立ち去った。 「……ああいう人間にはあまりかかわらんほうがいいかもな。ところで君たち、エムリットに興味があるのか?」 全員の視線が博士のほうに向く。 「おっと、期待しないでくれ。私はそこまで詳しくないのだ。このことなら、カンナギタウンの長老に聞くのが一番かもしれんが……」 カンナギタウン。ゲームを経験したジャイアンたちならわかるが、ここからだとかなり遠くの町だ。 博士は話題を変えようと、湖のほうを指差す。 「さ、君たち、あの鞄にポケモンが入っておる。勝手にあけていいから、早く見てくるといい」 そこには、茶色いしっかりした鞄が無造作に置かれていた。 皆はいっせいに鞄の周りにむらがり、ポケモンを選び始めた。 「ちょうど6匹だね……」とのび太は呟く。 「へへっ、じゃあお先に選ばせて貰うけど、俺はコイツにするぜ!」 ジャイアンが取ったのは、オレンジ色のサルのような外見をしたポケモン、ヒコザルだった。 のび太はそれを見て、心のそこでせせら笑った。 馬鹿だなぁ、弱いのに炎タイプなんか選んじゃって。その点、僕はもっといい奴を仲間にしてやる。 のび太は、ふと目が合ったポケモンのモンスターボールを手に取った。 「君にしよう。よろしくね」 ボールの中の青いポケモンは、任せておけ、と頷く。 その様子が頼もしく、かわいらしくて、のび太は自分の選択をとても喜んだ。 最終的に、彼らの手持ちはこうなった。 のび太 ポッチャマ ドラえもん ナエトル ジャイアン ヒコザル しずか トゲピー スネオ リオル 出木杉 ポリゴン 残された全員は、今後のことについて話し合うために少し休憩することにした。 「なあ、俺思うんだけどさ。せっかくだからみんなで競争しねえか? 誰が一番最初に全部のバッジを集めてポケモンリーグにたどり着けるか」 「じゃ、ジャイアン……みんなバラバラになるなんてまずいよ。なあ、出木杉?」 「僕も剛田君の意見には賛成だよ」 信じられないといったふうに、スネオは目を丸くした。 「競争相手がいたほうがやる気が出るし、なによりこの僕の可愛いポリゴンが手持ちにいれば負ける気はしないからね」 「面白そうね、私も頑張るわ」 「ぼ、僕だって。せっかくプラチナの世界に来れたんだ、みんなに負けるもんか」 「はっ、あの面倒くさがりののび太君がこんなにやる気に……。この気持ちを大切にしないとね。僕も賛成!」 次々に、ジャイアンの提案に賛成の票が集まる。 となると、みんなの目が向くのは必然的にスネオのほうだった。 「……はいはい、わかったよ。やりゃあいいんでしょ、やれば」 「よく言った、スネオ。それでこそ俺の見込んだ男だ!」 こうして、全員自分のポケモンが入ったモンスターボールを握り締め、ポケモンリーグまでの競争が始まった。 一人だけたどり着けずにこの世界に取り残されたりすることがないように、全員がそろうまでリーグには挑まないでおく、ということに決定した。あくまで建物までの競争だ。 「そうと決まったら、お先に行かせて貰うぜ!」 「ああ、待ってよみんなぁあ」 足の遅く体力も無いのび太は、さきに走っていったみんなに追いつこうと必死だったが、数メートル走った後、地面に倒れる。 そんな様子を見て、ポッチャマはやれやれと肩をすくめた。 「フフフ、皆さん、順調にスタートを切ったみたいですね」 そんなのび太たちの様子を、木陰で伺うエムリット。 こいつの目的は、一体なんなのだろうか…… 次へ
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山口 晋 【やまぐち すすむ】 スタジオダブ出身。 亜細亜堂などを経て、アニメーションスタジオ・あさどやの設立に参加(後に代表も務める)。 1998年、齋藤卓也、石垣純哉、小野学、大久保宏とともにスタジオ・トラピゾイドを開設。 津幡佳明はスタジオダブの同期。 シャープでいてケレン見溢れるアクションと、キャラを上手く自分の絵に乗せるスキルを多用。 力を入れた回は作画監督は勿論のこと、絵コンテ、演出も自ら手がけ完成度を高める。 (アムドライバー3話、種デス2話、ケロロ軍曹21話、102話など) 雑誌(少年マガジン)の企画では、種デス2話でラクスの原画を描いたサダタローの原画に、優しく修正を入れてあげた。 ノエインDVD7巻の映像特典で氏の10話のパートが拝める。>レンタル版でもOK。 山田起生と仲がいい。 ■戦え!超ロボット生命体トランスフォーマーV(1989) 原画 1話 7話 9話 15話 20話 22話 29話 ■機動戦士SDガンダムの逆襲(劇場/1989) 原画 SD戦国伝 暴終空城の章 ■機動警察パトレイバー(TV/1989~1990) 原画 2話 3話 6話 9話 13話 15話 18話 19話 21話 22話 25話 26話 31話 37話 38話 31:グリフォンが飛ぶところ? ■もーれつア太郎(1990) 原画 5話 10話 15話 18話 22話 ■魔動王グランゾート 最後のマジカル大戦(OVA/1990) 原画 1話 2話 ■シティーハンター 百万ドルの陰謀(劇場/1990) 原画 ■機動戦士ガンダムF91(劇場/1991) 原画 ■絶対無敵ライジンオー(TV/1991~1992) 原画 3話 7話 13話 18話 24話 31話 37話 43話 50話 51話 ■きんぎょ注意報!(1991~1992) 原画 22話 ■機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY(OVA/1991~1992) 原画 6話 12話 ■機動戦士ガンダム0083 ジオンの残光(劇場/1992) 原画 ■ママは小学4年生(1992) 原画 3話 13話 26話 ■元気爆発ガンバルガー(1992~1993) 原画 6話 9話 12話 17話 21話 17:Bパートの戦闘の大部分? ■ミラクル☆ガールズ(1993) 原画 5話 12話 ■熱血最強ゴウザウラー(1993~1994) OP・ED作画 DN作画 1話~18話 26話~51話 原画 37話 42話 50話 ■ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日(OVA/1992~1998) 原画 4話 ■魔神英雄伝ワタル 終わりなき時の物語(OVA/1993~1994) 原画 3話 ■覇王大系リューナイト(1994~1995) 原画 1話 6話 12話 18話 23話 27話 32話 38話 45話 52話 ■幽★遊★白書 冥界死闘篇 炎の絆(劇場/1994) 原画 ■ジャングルの王者ターちゃん(1993~1994) 原画 40話 ■赤ずきんチャチャ(1994~1995) 原画 30話 36話 ■リカちゃんとヤマネコ 星の旅(劇場/1994) 原画 ■誕生 ~Debut~(OVA/1994) 原画 1話 2話 ■黄金勇者ゴルドラン(1995~1996) 原画 1話 7話 13話 ■ストリートファイターII よみがえる藤原京 時を駆けたファイターたち(イベント上映/1995) 原画 ■ストリートファイターIIV(1995) 原画 17話 22話 29話 OP ■ミュータントタートルズ 超人伝説編(OVA/1996) 原画 1話 ■バーチャファイター(1995~1996) 原画 26話 ■ルパン三世 DEAD OR ALIVE(1996) 原画 作画監督補佐 ■LUNAR シルバースターストーリー(SS/1996) 原画 ■こどものおもちゃ(1996~1998) 原画 25話 ■セイバーマリオネットJ(1996~1997) 作画監督 7話(共同) 原画 7話 ■ジャングルDEいこう!(OVA/1997) 原画 2話 ■ゲーム天国(OVA/1997) 原画 ■新世紀GPXサイバーフォーミュラSAGA(OVA/1996~1997) 作監協力 8話 ■魔法少女プリティサミー(OVA/1995~1997) 作画監督 3話 ■機動戦士ガンダム第08MS小隊(OVA/1996~1999) 原画 7話 ■るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 維新志士への鎮魂歌(劇場/1997) 原画 ■星方武侠アウトロースター OUTLAWSTAR(1998) 作画監督 7話 14話 20話 25話 原画 1話 7話 14話 20話 23話 25話 OP 1:海賊に追いかけられるジーンとジム(アニメージュ1998年4月号より) ■機動戦士ガンダム第08MS小隊 ミラーズ・リポート(劇場/1998) 原画 ■ブレンパワード(1998) 原画 25話 OP ■真(チェンジ!!)ゲッターロボ ~世界最後の日(OVA/1998~1999) 原画 2話 3話 7話 ■タッチ Miss Lonely Yesterday あれから君は… (1998) OP原画 ■バトルトライスト(ゲーム/1998) 原画 ■宇宙海賊ミトの大冒険(1999) 原画 3話 OP ■星方天使エンジェルリンクス(1999) キーアニメーター 絵コンテ 12話(共同) OP 作画監督 4話 10話 原画 1話 4話 10話 OP エンジェルリンクス号発進・リンクスキャノン発射原画 ■∀ガンダム(1999~2000) 原画 22話 ■地球防衛企業ダイ・ガード(1999~2000) 原画 22話 ■陽だまりの樹(2000) 原画 5話 ■ヴァンドレッド(2000) 原画 1話 ■GEAR戦士電童(2000~2001) 作画監督 2話 8話 14話 19話 31話 37話 絵コンテ 6話 11話 25話 31話 37話 演出 25話 原画 2話 8話 14話 19話 25話 31話 37話 38話 OP プレイステーション本編 ■地球防衛家族(2001) 原画 OP/DN ■Z.O.E Dolores, i(2001) 原画 26話 ■七人のナナ(2002) 作画監督 3話 9話 16話 21話 絵コンテ 10話 16話 21話 原画 1話 3話 6話 9話 12話 16話 19話 21話 23話 25話 ■OVERMAN キングゲイナー(2002~2003) 原画 OP ■機動戦士ガンダムSEED(2002~2003) 絵コンテ 18話 21話 29話 35話(共同) キャラクター作画監督 5話 11話 18話 25話 32話 37話 42話 48話 原画 OP1 OP2 5話 7話 11話 18話 25話 32話 37話 42話 49話 OP1:イザークのカット ■THE ビッグオー(1999~2003) 原画 21話 ■クラッシュギアNitro(2003~2004) 原画 29話 ■ヤミと帽子と本の旅人(2003) 原画 9話 ■AVENGER(2003) 原画 12話 ■鉄人28号(2004) 原画 OP ■Get Ride! アムドライバー(2004~2005) 絵コンテ・演出・作画監督・原画 3話 3:冒頭の3人娘が現れてアクションは原画担当 ■ケロロ軍曹(2004~2011) 絵コンテ・演出・作画監督 21話 102話 原画 13話 155話 ■一撃殺虫!!ホイホイさん(OVA/2004) 原画 ■機動戦士ガンダムSEED DESTINY(2004~2005) 絵コンテ 2話(共同) 演出 2話 キャラクター作画監督 2話 7話 12話 17話 24話 30話 36話 43話 50話 原画 7話 12話 17話 21話 36話 50話 ■ノエイン -no e in- もうひとりの君へ(2005~2006) 原画 10話 10:Cut.266-278。カラスとアトリの雨の森でのバトル ■機動戦士ガンダムSEED DESTINY スペシャルエディション 砕かれた世界(OVA/2006) 作画監督 新規原画 ■機動戦士ガンダムSEED C.E.73 SRARGAZER(WEB/2006) 絵コンテ 原画 ■機動戦士ガンダムSEED DESTINY スペシャルエディションII それぞれの剣(OVA/2006) 作画監督 新規原画 ■機動戦士ガンダムSEED DESTINY スペシャルエディションIII 運命の業火(OVA/2006) 作画監督 新規原画 ■機動戦士ガンダムSEED DESTINY スペシャルエディション完結編 自由の代償(OVA/2007) 作画監督 新規原画 ■超劇場版ケロロ軍曹2 深海のプリンセスであります!(2007) 監督・演出・絵コンテ ■ドラゴノーツ -THE RESONANCE-(2007~2008) 原画 1話 達三パートの後の殺陣(憶測) ■超劇場版ケロロ軍曹3 ケロロ対ケロロ 天空大決戦であります!(2008) 監督・絵コンテ・演出 ■超劇場版ケロロ軍曹 撃侵ドラゴンウォリアーズであります!(2009) 監督 ■ドラえもん 新・のび太の鉄人兵団 -はばたけ、天使たち-(劇場/2011) 原画 最初にザンダクロスに乗り込むところ。ピッポ初登場。一人で100カット以上担当。(桝田浩史氏のTwitterより) ■機動戦士ガンダムAGE(2011~2012) 監督 絵コンテ・演出 OP4 1話 絵コンテ OP1 OP2 2話 ■ドラえもん のび太のひみつ道具博物館(劇場/2013) 原画 ■ジョバンニの島(劇場/2014) 原画 C536:父を追う純平(ジョバンニの島アートワークスより) ■ドラえもん 新・のび太の大魔境〜ペコと5人の探検隊〜(劇場/2014) 原画 ■機動戦士ガンダム THE ORIGIN(劇場/2015) 原画 1話 ■クレヨンしんちゃん 爆睡!ユメミーワールド大突撃 (劇場/2016) 原画 ■クレヨンしんちゃん外伝 エイリアン vs. しんのすけ(Web/2016) 演出 5話 6話 ■ドラえもん 新・のび太の日本誕生(劇場/2016) 原画 ■クレヨンしんちゃん外伝 おもちゃウォーズ(Web/2016) 演出 1話 ■ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険(劇場/2017) 原画 ■TV『ぼくミニドラえもん』『ぞうとおじさん』 (2017/07/28放送) OP9原画 『ぼくミニドラえもん』絵コンテ ■TV ドラえもん『天井うらの宇宙戦争』(2017/08/04放送) 原画 ■ドラえもん のび太の新恐竜(劇場/2020) 原画 ■映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争 2021(劇場/2022) 監督 絵コンテ ■映画ドラえもん のび太と空の理想郷(劇場/2023) 原画 ■映画ドラえもん のび太の地球交響楽(劇場/2024) 原画
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栗尾 昌宏 【くりお まさひろ】 キツめのカットも難なくこなす実力派。タツノコアニメ技術研究所出身。 ラーメンの事はこの人に聞きましょう。 ラーメン大好き。代表作はJOJO。 今敏作品でお馴染み。今敏の「PERFECT BLUE」の制作日記にも登場。 ■光の伝説(1986) 動画 17話 ■ドテラマン(1986~1987) 動画 2話 9話 12話 15話 ■赤い光弾ジリオン(1987) 動画 5話 ■うる星やつら 夢の仕掛人、因幡くん登場!ラムの未来はどうなるっちゃ!?(OVA/1987) 動画 ■うる星やつら 完結篇(劇場/1988) 動画 ■クラッシャージョウ 氷結監獄の罠(OVA/1989) 動画 ■聖闘士星矢 最終聖戦の戦士たち(劇場/1989) 動画チェッカー ■BE-BOP -HIGHSCHOOL(OVA/1990) 原画 動画チェッカー ■魔法使いサリー(劇場/1990) 原画 ■ヤンキー烈風隊 3 壮絶!!仁義なき抗争(OVA/1990) 原画 ■BE-BOP -HIGHSCHOOL 2(OVA/1990) 作画監督補佐 原画 ■ヴァンパイヤー戦争(OVA/1991) 原画 ■湘南爆走族7 スポ根マッド・スペシャル(OVA/1991) 原画 ■3×3EYES(OVA/1991) 原画 1話 4話 ■BE-BOP -HIGHSCHOOL 3(OVA/1991) 作画監督補佐 原画 ■DRAGON QUEST ダイの大冒険 起ちあがれ!!アバンの使徒(劇場/1992) 原画 ■BE-BOP -HIGHSCHOOL 4(OVA/1992) 原画 ■ろくでなしBLUES(劇場/1992) 原画 ■キン肉マン キン肉星王位争奪編(1991~1992) 原画 39話 ■ウルフガイ(OVA/1992~1993) 原画 3話 ■BE-BOP -HIGHSCHOOL 5(OVA/1993) 原画 ■ジョジョの奇妙な冒険(OVA/1993~1994) 作画監督 12話 作画監督補 13話 原画 8話 9話 12話 13話 ■超時空世紀オーガス02(OVA/1993~1995) 原画 2話 ■BE-BOP -HIGHSCHOOL 6(OVA/1995) 原画 冒頭のトオルとノブオの会話、ジョジョの12話っぽいあたり(憶測)。 ■天地無用!(TV/1995) 原画 20話 ■GOLDEN BOY さすらいのお勉強野郎(OVA/1995~1996) 原画 3話 ■GUN SMITH CATS(OVA/1995~1996) 作画監督 2話 3話 ■エルフを狩るモノたち(1996) オープニング作画 ■攻殻機動隊 -GHOST IN THE SHELL-(PS/1997) 原画 ■PERFECT BLUE(劇場/1998) 原画 ■POWER DoLLS Detachment of Limited Line Service プロジェクトα(OVA/1998) 原画 ■でたとこプリンセス(OVA/1997~1998) 原画 2話 ■こちら葛飾区亀有公園前派出所(1996~2004) 原画 80話 93話 ■劇場版 天地無用! in LOVE2 遙かなる想い(劇場/1999) 原画 ■ブギーポップは笑わない(2000) 原画 12話 ■青の6号(OVA/1998~2000) 原画 4話 ■ジョジョの奇妙な冒険 ADVENTURE(OVA/2000~2003) 作画監督補佐 2話 総作画監督補佐 4話 5話 原画 1話 2話 7話 ■デジモンアドベンチャー02 前編・デジモンハリケーン上陸!!/後編・超-絶進化!! 黄金のデジメンタル(劇場/2000) 原画 ■ヴァンドレッド(2000) 原画 OP 6話 ■BLOOD THE LAST VAMPIRE(劇場/2000) 原画 ■デジモンアドベンチャー02 ディアボロモンの逆襲 (劇場/2001) 原画 ■Di Gi Charat お花見すぺしゃる(TVSP/2001) 原画 ■ヴァンドレッド the second stage(2001~2002) 原画 4話 ■サーヴィランス 監視者(PS2/2002) 原画 ■猫の恩返し(劇場/2002) 原画 ■千年女優 (劇場/2002) 原画 ■週刊ポケモン放送局 ポケットモンスター サイドストーリー(2002~2004) 原画 4話 ■キノの旅(2003) 原画 OP ■劇場版ポケットモンスター アドバンスジェネレーション 七夜の願い星 ジラーチ(劇場/2003) 原画 ■遊☆戯☆王デュエルモンスターズ(2000~2004) 原画 167話 ■ボンバーマンジェッターズ(2002~2003) 原画 52話 ■プラネテス (2003~2004) 原画 OP ■サクラ大戦V EPISODE 0~荒野のサムライ娘~(PS2/2004) 原画 ■巌窟王(2004~2005) 原画 ED 1話 2話 ■Street Fighter Alpha Generations(OVA/2005) 作画監督補佐 ■電脳コイル(2007) 原画 9話 23話 ■ピアノの森(劇場/2007) 原画 ■ぼくらの(2007) 原画 24話 ■真救世主伝説 北斗の拳 トキ伝(OVA/2008) 第一原画 ■COBRA THE ANIMATION コブラ ザ・サイコガン(OVA/2008~2009) 作画監督・原画 2話 ■キャシャーン Sins(2008~2009) 原画 10話 24話 ■ドラえもん 新のび太の宇宙開拓史(劇場/2009) 原画 ■超劇場版ケロロ軍曹 撃侵ドラゴンウォリアーズであります!(劇場/2009) 原画 ■バトルスピリッツ 少年突破バシン(2008~2009) 原画 38話 ■劇場版 NARUTO -ナルト- 疾風伝 火の意志を継ぐ者(劇場/2009) 原画 ■ドラえもん のび太の人魚大海戦(劇場/2010) 作画監督 ■こばと(2009~2010) 原画 24話 ■クレヨンしんちゃん 超時空!嵐を呼ぶオラの花嫁(劇場/2010) 原画 ■HEROMAN(2010) 原画 8話 ■ポケットモンスターDP 幻影の覇者 ゾロアーク (劇場/2010) 原画 ■ドラえもん 新・のび太の鉄人兵団 -はばたけ、天使たち-(劇場/2011) 作画監督 最初の部屋でのコミカルな芝居(桝田浩史氏のTwitterより) ■X-MEN(2011) 原画 9話 ■鋼の錬金術師 嘆きの丘(ミロス)の聖なる星(劇場/2011) 原画 ■ドラえもん のび太と奇跡の島 〜アニマル アドベンチャー〜(劇場/2012) 総作画監督、原画 ■聖☆おにいさん(OAD/2012~2013) 原画 OAD1 ■ワンピース エピソード・オブ・ルフィ~ハンドアイランドの冒険~(TVSP/2012) 原画 ■聖☆おにいさん(劇場/2013) 原画 ■アークⅨ(OVA/2013) 原画 ■はじめの一歩 Rising(2013) 作画監督補佐 2話(共同) 原画 1話 2話 ■LINE TOWN(2013~2014) 原画 40話 ■デュエル・マスターズ VS(2014) 作画監督 3話 10話(共同) 15話(共同) 19話(共同) 25話(共同) 33話 39話(共同) 44話(共同) 原画 OP ED 1話 3話 33話 ■デュエル・マスターズ VSR(TV/2015~2017) 作画監督 1話(共同) 8話(共同) 16話(共同) 26話 34話(共同) 43話(共同) 原画 OP ■デュエル・マスターズ(TV/2017~2018) 作画監督 8話 20話 34話(共同) 48話 原画 OP 8話 20話 34話 48話 ■デュエル・マスターズ!(TV/2018) 作画監督 6話 16話(共同) 27話 42話 原画 OP1 6話 16話 27話 35話 42話 51話 ■ぐんまちゃん(TV/2021) キャラクターデザイン・総作画監督 作画監督・原画 OP 1回A 4回C 5回B 13回C 作画監督 11回C ■ぐんまちゃん シーズン2(TV/2023) キャラクターデザイン・総作画監督 作画監督・原画 1回A 3回C 13回C 作画監督 13回A ■忘却バッテリー(TV/2024) 原画 OP 4話 6話 OP:ノンクレジット映像
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2ページ目 のび太「じゃなかった!ドラえもん助けて!」 ドラえもん「OKのび太君。ジャイアンだろ?」 のび太「そうなんだよ!ジャイアンに僕の一物を見せたら殴ったんだ!」 ドラえもん「なに!?それは許せない。ジャイアンにはキツイお灸が必要だな?」 静香「ぴくぴく」 スネ夫「それにしてもジャイアン!のび太キモかったね!」 ジャイアン「おう!あんなクソソーセージ略してクソーセージ見せやがって!」 スネ夫「本当本当!」 ジャイアン「あーむしゃくしゃする!おいスネ夫!」 スネ夫「な、なに?ジャイアン?」ビクッ ジャイアン「俺のをしゃぶれ」 次へ トップへ
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キャラクターファイル目次 B.S.A.A.大門 満 ピエール・森繁 不知火 郁 イリーナ・N・ヘラ B.S.A.A. 出典:バイオハザードシリーズ 登場作品:本家のび太のBIOHAZARD2 本家BIOHAZARD Bioterrorism Security Assessment Allianceの略。 「アンブレラ社の瓦解によって拡散した生物兵器が世界中でテロに悪用される」という事態に直面した製薬会社の組合「製薬企業連盟」が批判逃れを目的として共同で資金を拠出し、2003年から2004年にかけて結成されたバイオテロ対策部隊。 欧州に本部を構え、世界各地に支部を持ち、バイオテロの情報収集・予防・制圧を行なっている。 予想外の事態で派遣部隊が危機的状況に陥ったり全滅したりしても、撤退を命令するのではなく増員を送るなど、隊員の人命よりも作戦の完遂を優先する傾向があり、作中でもそのように描かれている。 B.S.A.A.は『バイオハザード アンブレラ・クロニクルズ』でクリスとジルが所属した対バイオハザード私設部隊が前身になっており、クリスやジルなどB.S.A.A.の創設メンバー11人は、「オリジナル・イレブン」と呼ばれる。 国連の公的組織になった後も製薬企業連盟から批判逃れと宣伝目的で多額の出資を受けているため、製薬企業連盟が未だに大きな権限を持っている。 世界各地に展開する国際的な組織という側面から、隊員の装備品はベレッタM92FやRPG-7など、様々な国で製造されたものとなっている。 本家のび太のBIOHAZARD2 大門 満 出典:オリジナル 登場作品:本家のび太のBIOHAZARD2 本家のび太のBIOHAZARD2 B.S.A.A.極東支部 第七部隊隊長。あだ名は「班長」。 中盤でタオ・ウーロンに撃たれ重傷を負った。 後に、飛行機からミスクリエーションと共に落下する。 ピエール・森繁 出典:オリジナル 登場作品:本家のび太のBIOHAZARD2 本家のび太のBIOHAZARD2 B.S.A.A.極東支部 第七部隊所属の通信兵。 2週目でわかることだが、Mr.キャッシュとイリーナを巻き込み爆破して死亡。 キャラクターモデルは、映画「クレヨンしんちゃん 雲黒斎の野望」に登場した黒幕、ヒエール・ジョコマン。 不知火 郁 出典:オリジナル 登場作品:本家のび太のBIOHAZARD2 本家のび太のBIOHAZARD2 B.S.A.A.極東支部 第七部隊所属の衛生兵。 ミスクリエーションからスネ夫をかばった結果、真っ二つにされて死んでしまう。 イリーナ・N・ヘラ 出典:オリジナル 登場作品:本家のび太のBIOHAZARD2 本家のび太のBIOHAZARD2 B.S.A.A.極東支部 第七部隊所属の戦闘工兵。ロシアのスペツナズ(アメリカでいうSWATの様な特殊部隊)から派遣されてきたらしい。 その実はU.S.S.(Umbrella Security Service=アンブレラ社の保安警察部隊)の残党で、ドラえもん達の組織に加入するため、 G-ウィルスの回収を命じられていたスパイだった。 ……と思われていたが、その真の正体は脱獄した時空犯罪者Mr.キャッシュを捕まえるため送り込まれた、タイムパトロール所属のアンドロイド。 Gモンスターと化したキャッシュとの死闘の末、ピエールの捨て身の攻撃に巻き込まれて大きな損傷を受けた彼女は、 「奪われた未来は・・・奪われた者達の手によって取り返される」という信念の下、機能停止していたドラえもんに自らのエネルギーコアを託し、機能を停止する。 そのドラえもんもまた、G-5からのび太を庇い機能停止するも、それを切っ掛けにのび太が覚醒し、G-5の撃退に成功。 そしてイリーナの願った通り、一度は未来を奪われたのび太、ジャイアン、スネ夫、聖奈の4人によって、奪われた未来は取り返されることとなった。 キャラクターモデルは、ゲーム「スパイフィクション」の女主人公、シェーラ・クロフォード。 キャラクターファイル目次
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オープニング 「ドラえもんのうた」 作詞:楠部工 補作詞:はばすすむ 作曲:菊池俊輔 歌:大杉久美子 エンディング 「少年期」 作詞:武田鉄矢 作曲:佐孝康夫 編曲:桜庭伸幸 歌:武田鉄矢 2chのアニソンランキング 80位(2007年12月版)、81位(2008年05月版) VIPPERが選ぶアニソンベスト100+α 1位(第2回) イメージソング・キャラクターソング 関連作品 投票用テンプレ 少年期(ドラえもん のび太の宇宙小戦争/ED/武田鉄矢/1985) OP…オープニング曲、ED…エンディング曲、IN…挿入曲、TM…主題曲 IM…イメージソング・キャラクターソング
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序章1 序章2 序章3 第一話 「報せ」 第二話 「準備」 第三話 「戦闘開始」 第四話 「ドラえもん のび太の新説桃太郎伝 」 第五話 「第三勢力」 第六話 「追憶・1」
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前へ 注:鬼畜出木杉 森の中 一人の女が走っていた。 特徴的な青い装束はアクア団のものだと分かるが、一般的な形と少し違う。 彼女はアクア団幹部、イズミ。 「まさか子供相手に遅れを取るとは……」 天気研究所で会った二人の子供。 彼らの連携に思わぬ敗北をしてしまい、こうして逃走している。 『次は必ず倒してやる』 イズミはそんな事を考えていた……そう、だから注意力も散漫だったのだ。 ふいにイズミの腰に何かが巻き付く。 「きゃぁっ!」 イズミはそのまま宙に持ち上げられる。 「こ、これは……つるのムチ……」 ホウエン地方ではお目にかからない珍しい技だ。 「野生の、ポケモンじゃ…ないわね」 「ご名答」 ぱちぱちと拍手の音がする。 暗闇から現われたのは10歳くらいの少年と、ムチを出しているモンジャラ。 「子供のいたずらは相手を見てからするものよ、私は……ああうっ!」 イズミの体を締め付ける力が増す。 「その子供に負けてこんなところを逃げ回ってるのは誰なんですか?」 少年が笑う。 「貴様……アクア団の幹部に対して……」 イズミが燃えるような目をして睨み付ける。 そんなイズミを冷ややかに見つめる少年の後ろから一人の少女が現われた。 注:鬼畜出木杉 「出木杉様、お呼びでしょうか」 「ああツツジ、待ってたよ。君も一緒にここにいてくれ」 『ツツジ?行方不明になったカナズミのジムリーダーがなぜ?』 イズミはツツジと出木杉という少年の関係がさっぱり分からず困惑する。 二時間後。 イズミをムチで拘束したまま、出木杉は何もせずにただ座っていた。 ツツジは出木杉の真意が分からず、ただ待っているだけだ。 「そろそろかな」 出木杉が宙に吊られているイズミを見上げる。 「出木杉様、いったい何が……」 ツツジは怪訝そうに質問する。 「このイズミって女は高飛車でプライドが高いんだ」 そう言って笑う出木杉の目は冷たい。 「そう、君と同じタイプなんだよ、ツツジ。こういうタイプには普通に言っても何も聞いてくれない」 そう言うと出木杉はどこからかステンレス製のボールを取り出した。 「だから話を聞いてくれるようにしないと」 出木杉の言葉と手に持つ容器の関係が分からずにツツジは首を傾げる。 「イズミさーん、元気ですかー!」 出木杉が上で縛られているイズミに声をかける。 「わ、わた……しを……、はな…せぇ…」 明らかにイズミの様子が変だ。 その様子を見てツツジも出木杉のやりたいことを理解した。 『出木杉様、容赦ないですわ……素敵……』 注:鬼畜出木杉 出木杉がモンジャラに命令し、イズミを出木杉の前に差し出す。 「苦しそうですね、イズミさん。何かご希望がありましたら遠慮なくおっしゃってください」 イズミは顔を紅潮させながら小さくつぶやく。 「……ィレ…」 「聞こえませんよ」 「…トイレに……」 出木杉がニヤリと笑い、ステンレスのボールを置いた。 「はい、トイレ」 イズミの目が憤怒で染まる。 「ボクの部下になってくれたら拘束を解いてあげるよ」 「そ、そんな取引……んんっ」 イズミの思考力はすっかり低下している。 とにかくこの場を切り抜けたいがために、つい口走ってしまった。 「部下にでも何でもなるからぁっ!」 「だぁめ」 出木杉がイズミのズボンと下着をまとめて勢い良くずり下げた。 「あっあぁぁぁっ!」 極限まで敏感になった部分が外気に触れ、ついに我慢していたものが放物線を描く。 「やぁぁっ、と、とまらないっ、んんんんんーーーっ!」 「はははは、ステンレスってすごい音出すよね」 自らを制御できずにいるイズミ、その目はすでにこの場を見ていない。 「『大人のくせに』こんなところでおしっこしちゃうなんて、だらしないなぁ」 イズミはアクア団本隊と再び合流した。 その心に新たな主人を抱いて…… カナズミシティ。 ドラえもんとしずかはデボン社長にお使いの達成を報告して、デボンコーポレーションを後にした。 トウカシティでのジム戦は二人の圧勝で終わった。 しずかのサーナイト、ドラエモンのヤミラミ&エアームドはすでにセンリのポケモン達を大きく上回っていたのだ。 ハジツゲへの寄り道、物拾いによる不思議なアメの入手。 しずかに関してはスネ夫との戦いによる経験蓄積も大きい。 「がくしゅうそうち、貰っちゃったね」 「それにみんなの分のポケナビもね。これさえあれば皆と連絡が取れるわ」 一休みするためポケモンセンターに寄った二人。 ポケモンを預ける際にジョーイが思い出したように声を上げた。 「ドラエモンさんとシズカさんですね、昼にユニオンルームで待ち合わせしたいとの連絡を受けております」 二人は顔を見合わせる。 「ん?もしかしてのび太くんかな?」 「じゃあどこかの町にいるのかしら!」 時間は昼前、二人はユニオンルームに入室した。 しばらく待つと、転送による光の柱が現れる。 「よう、二人とも元気か!」 二人の前に現れたのは意外な人物。 「じ、ジャイアン!!」 ジャイアンが通信を求めてくるとは意外だ。 「そっちは……カナズミか。俺はヒワマキにいるんだ」 「ヒワマキ……」 しずかがポケナビで地図を見ると、キンセツの川を渡った先の町の様だ。 「剛さん、のび太さんを見なかった?そっちの方にいるはずなんだけど……」 ジャイアンがにやりと笑う。 「ああ、我が心の友のび太くんだろ?お前達への伝言預かってるんだ」 「ジャイアン、のび太くんに会ったのかい!」 ドラえもんの目から涙があふれる。 二度も川に落ちる不運さもアレだが、それでも野垂れ死にしていないのは不幸中の幸いだ。 「のび太はここのジムバッジをゲットして、今キンセツに向かってるはずだ。空を飛んでるからもう着いてるはずだぜ」 ドラえもんはその話を聞いて大泣きに泣いた。 「うおーんおんおん、のび太くんが、のび太くんが…そんなに立派にぃぃぃ~」 「ドラちゃん、良かったわね」 しずかまでもらい泣きしている。 「つーことで確かに伝えたぜ、俺は先に行くからな!」 その時、しずかが重要なことを思い出す。 「確かスネ夫さんがキンセツに向かってるはず……」 それを聞いたドラえもんは顔を青くする。 「そうだ、スネ夫にインネン付けられてなきゃいいけど……」 しかしジャイアンはガハハと笑って答えた。 「ああ、心配するな。のび太がスネ夫ごときに負けるわけねーよ」 ジャイアンの妙な太鼓判に、不安ながらも納得する二人。 何がジャイアンののび太に対する評価を上げたのか、ドラえもんにはさっぱり分からないのだが。 「あ、ジャイアン!これ持っていって!」 ドラえもんが転送システムでジャイアンに道具を転送する。 「んー?なんだこりゃ」 「それはポケナビ。今度からはエントリーコールで連絡を取り合おうよ」 ジャイアンはひとしきり操作の説明を受け、ユニオンルームから消えた。 「ジャイアンはああ言ってたけど……」 「やっぱり心配だわ」 二人は顔を見合わせる。 「のび太くん(さん)だからねぇ…」 二人は急いでカナズミを後にする。 キンセツシティ。 のび太が到着したとき、キンセツではとある噂が持ちきりだった。 「よう、ジョギングマン。生きていたかい!」 のび太に気付いたギタリストのテリーがやってくる。 テリーの話では、キンセツに「露出ボーイ」が現れたらしいのだ。 キンセツ都市伝説 「露出ボーイ」 前から見ても横から見ても同じ髪型をしている少年が下半身全裸で走り回る。 昔、サイクリングロードで自転車を奪われた少年の霊だと言われている 「うーん、そんな変な髪型の奴なんているの?」 のび太の疑問はもっともである。 「さあな、大方アフロヘアーだったなんてオチじゃねえの?じゃあな」 テリーと別れたのび太。 その姿を物陰から見つめるのはスネ夫だった。 「のび太のやつ、相変わらずバカ面しやがって……」 あいつのペットのドラえもんには散々な目にあわされた。 仕返しにもならないが、奴でもいじめてウサ晴らしをしてやろう。 「やい、のび太!」 聞き知った声にのび太が振り向くと、そこには懐かしい友人がいた。 「スネ夫ー!元気だった?」 再会の喜びに駆け寄り、思わず手を取ろうとしたが、そんなのび太を力一杯突き飛ばすスネ夫。 「な、なにするんだよ!」 「今ボクはすごくムシャクシャしてるんだ!のび太、お前と遊んでやるよ」 そんなスネ夫をしげしげと見つめるのび太。 「前から見ても横から見ても同じ髪型……」 スネ夫の肩がビクンと震える。 「まさか、スネ夫が露出ボーイ……なんてことはないよね」 「のび太ァッ!お前コテンパンにしてやるよォォォッ!」 スネ夫の顔が般若のようになり、懐のモンスターボールに手を掛けた。 キンセツのギャラリーがそんな二人を見物に集まる。 後にキンセツ史に語られる事となる「ジョギングマンと露出ボーイ、真昼の決闘」である。 衆人環視の中、二人はポケモンを繰り出した。 「いけ、ヌケニン!」 「頑張れ、ケッキング!」 スネ夫のヌケニンに対してのび太が出したのはケッキング。 「ケッキング、あくびだ!」 ケッキングのあくびがヌケニンの眠気を誘う。 「お、ボクの(もともとはジャイアンのだけど)ナマケロを進化させたんだな、のび太にしては上出来だけど……」 スネ夫のヌケニンは毒毒でケッキングを猛毒に侵す。 「そんな2ターンに1回しか動けない奴なんか恐くないぜ!」 次のターン、動けなくなったケッキングはヌケニンに砂をかけられてしまい、毒で体力を消耗する。 「なんだ、全然たいしたことないな」 余裕のスネ夫。 あくびの効果でヌケニンは眠ってしまったが、どうせ攻撃技は切り裂くか欲しがるが関の山だろう。 しかし、のび太のケッキングが覚えている攻撃技はただひとつ。 「ケッキング、だましうちだ!」 悪タイプ、しかも砂かけの影響を受けないだまし討ちがヌケニンにヒットする。 「な、なにいっ!」 「やった、倒したぞ!」 偶然なのか戦略なのか、とにかくヌケニンを撃破されてしまった。 スネ夫は歯噛みしながら2体目にテッカニンを出す。 ケッキングは動けないので、テッカニンは影分身で回避率を上げる。 「こいつで補助効果積んで全滅させてやるよ!」 加速で素早さが上がる。 「次は剣の舞だ!」 攻撃力まで上昇したテッカニン。 しかしまたもやのび太はスネ夫の想像を覆した。 「ケッキング、アンコール!」 「ええええええ!」 ギャラリー達も唸る。 皆は影分身後の積み技を予測したのび太の戦術に唸ったのだろう。 『いや、きりさくをアンコールして次にジュペッタだすつもりだったんだけど……』 のび太はケッキングを引っ込め、トロピウスを出した。 剣の舞を続けるテッカニンに対して空を飛んで攻撃、またもや一撃で倒してしまった。 「な、なんだこの展開は!のび太のくせに、のび太のくせに!」 スネ夫は怒り狂い、エースのゴルバットを繰り出した。 「あやしいひかりだ!」 ゴルバットの光を見たトロピウスが混乱し、自らを攻撃してしまう。 「ピー助、言うことを聞いてくれよ!」 そんなトロピウスにゴルバットのエアカッターが急所を直撃する。 トロピウスは再び自らを攻撃し、その巨体を沈めた。 「ピー助、ピー助……」 「ほら、さっさと次のポケモンを出せよ!ウスノロ!」 スネ夫の怒りはおさまらない。 のび太が次に出したのはドククラゲだ。 「のび太、色違いなんてお前にはもったいないな」 スネ夫がせせら笑う。 ドククラゲの素早さは早いが、ゴルバットを倒せる技は持っていない。 「ほら、何でもこいよ!まきつくのか?ようかいえきか?」 挑発するスネ夫にのび太が叫んだ。 「れいとうビーム!」 冷気の光線を受け、ゴルバットが凍り付く。 「ジャイアンから貰ったれいとうビームの技マシンを使ったんだ!」 「ぐぐ……ジャイアンの奴め、余計なことを!」 スネ夫の手持ちはジュカイン、マルノーム、そしてキノココ。 弱点を突かれずに戦えるのは皮肉にものび太から奪ったマルノームだけだった。 「マルノーム、お前の元主人をぎゃふんと言わせてやれ!」 冷凍ビームを耐えてのしかかり、マヒさせることに期待するしかない。 しかしのび太の偶然はスネ夫の期待を打ちのめした。 「そうだ、確かジュペッタに技マシンでサイコキネシスを覚えさせたんだっけ!」 渾身ののしかかりはジュペッタには効果がなかった…… 結局終わってみればのび太の圧勝。 「ちきしょー、覚えてろよのび太!」 スネ夫は小悪党の捨て台詞を残して去っていく。 その目にはのび太に対する怒りとは別のものが秘められていた。 「ジャイアンめ、目の前にいなくてもボクの邪魔をするのか……許せない!」 サファリゾーン。 ジャイアンは草むらで必死の捜索をしていた。 冷凍ビームを持つラグラージ、火炎放射を覚えたバクーダ。 この2体のおかげで苦もなくヒワマキのジムリーダー・ナギを倒したジャイアンはサファリゾーンに来た。 ここにはある用事があったからである。 「はぁはぁ、なんで捕まんねーんだよ……」 これで四回目の挑戦、かれこれ100個以上サファリボールを投げていることになる。 「くそっ、手強い奴だぜ。そういやゲームでもなかなか捕まらなかったっけ」 そう思い返すジャイアンの前に新たなポケモンが現れた。 「へへ…いやがったな」 大きな角、青光りする硬い外殻。 男の子の夢、甲虫王者ム…ヘラクロスである。 「おーりゃー!」 ジャイアンはサファリボールを投げるが、ヘラクロスはすぐボールから出てしまう。 「このっ!このっ!」 何度も何度も挑戦するが捕まらない。 そしてヘラクロスは去り、ジャイアンは21度目の捕獲失敗を喫した。 「ああ捕まんねえ!どうなってんだよ全く!」 休憩所でイライラしているジャイアンに他の客も生きた心地がしない。 彼は毎回ここに現れ、辺りの物に当たり散らして帰っていくのだ。 たまらずに一人の男がジャイアンにアドバイスする。「あのー、もっと近づいてボールを投げれば……」 その言葉にジャイアンはポンと手を叩く。 「そうだった、近づけばよかったんだ!」 『こんだけ挑戦してて知らなかったのかよ!』 休憩所の利用者達は呆れながらも揃って胸を撫で下ろした。 ジャイアンは再び辺りの捜索を始めた。 「やべえな、残り歩数が少ないはずだ……こうなったら!」 ジャイアンはその場で目まぐるしく動きだした。 歩数節約の方向転換、端から見ればかなり異様な動きだ。 「うおおおおおっ!」 ジャイアンの動きがさらに素早くなってくる。 右後左右左前右前後左前……まるでファミコンの隠しコマンドを打ち込む指のようにジャイアンは動く! 「!…出たか!」 そのヘラクロスは今までで最も立派な角の個体だった。 ジャイアンはふらふらしながらそのヘラクロスと対峙する。 『近づく、近づく……』 本来は気付かれないように徐々に間合いを詰めなければならないのだろうが、生憎ジャイアンにそんな器用な事はできない。 「とにかく近づけばいいんだろ!」 ジャイアンは一気に間合いを詰める。 ヘラクロスはそんなジャイアンに驚いて思わず頭を下げた。 その角は突進してくるジャイアンの腹にめりこむ。 「はうっ!……か、カウンター」 ジャイアンは薄れゆく意識のなか、ヘラクロスにサファリボールを叩きつけた。 意識を失ったジャイアンのそばでヘラクロスを収めたボールの動きが止まる。 そしてサファリゾーンのアナウンスが挑戦終了を告げたのだった。 デコボコ山道。 出木杉、ツツジ、アスナの3人はとある岩山の傍にいた。 「出木杉様はこんなところに何の用があるのかしら?」 「知らないよ。けど出木杉様がこんな場所にただ遊びにくるとは思えないし」 そんな二人の会話を遮るように出木杉のポケナビが鳴る。 「ああ、イズミさん。……そうですか、わかりました。引き続き監視をお願いします」 ポケナビを切ると、岩山をジロジロと見て歩く。 「確かここらへんに……あったあった!」 出木杉が何やら印象のようなものをかざすと、岩山が割れて大きな穴が現れた。 「な、なんなの…これ」 「出木杉様、これは一体……」 驚く二人に出木杉が説明する。。 「ここはあのマグマ団のアジトだよ」 そう、比較的目立ちやすい場所にあるアクア団アジトと違い、マグマ団アジトの場所を知る人は少ない。 「さっきイズミから連絡があってね、彼らのボスはおくりびやまにいるそうだよ」 そう、出木杉は知っていた。 おくりびやまで二つの集団があるものを強奪しようとしていることを。 「となると、次はここでフラグを立てることになるんだが……それは僕がやろうと思ってね」 何を言っているか分からないが、とにかくすごい事なのだろう。 言いようのない神秘性を感じたツツジとアスナは、うっとりとした目で出木杉を見つめる。 「じゃあ用意したアレを出してください」 ツツジとアスナは十数個のモンスターボールを放り投げた。 現われたのはゴローンの大群。 出木杉に促されて次々と洞窟に消えていく。 「そんなことしたら感付かれてしまいますわ!」 心配したツツジが訴える。 しかし出木杉は中止しようともしない。 「ツツジ、このアジトには事もあろうに野生のゴローンが徘徊してるんだよ」 出木杉はにやにやと笑いながらインカムを付ける。 このインカムで受信機を付けたゴローン達に遠隔でも命令が可能だ。 「バカな組織だよねぇ。アジトの中に味方以外のポケモンを野放しにしているんだから」 出木杉がゆっくりと息を吸い込む。 ツツジとアスナは次に発せられる言葉を想像して身震いした。 「……だいばくはつ」 中で凄まじい衝撃音が響き、入り口から砂煙が吹き出した。 「これで帰るところがなくなったマツブサは『あそこ』に行くしかない。アオギリの奴はイズミが連れてくるだろう」 キンセツシティ。 ドラえもんとしずかはのび太のいるこの町に到着していた。 早速ポケモンセンターに向かいのび太の呼び出しを頼んだが…… 「ノビタ様はこちらにはいらっしゃいませんね」 二人は心配そうに顔を見合わせる。 そんな二人に受付が思い出したように何かを探し始める。 「確か……ああ、ありました。お二人に伝言を預かっております」 「伝言だって?」 ドラえもんが驚いたのは伝言があることではない。 のび太に伝言を残すような要領の良さがあったことに驚いたのだ。 『本当にあののび太くんが?』 そんな疑問を尻目に受付が伝言を読む。 「夕方に帰る、待っててくれ。だそうです」 二人は不安だったが、とりあえず夕方まで待ってみることにした。 夕方。 センターの前で待っていると、のび太がトロピウスに乗って空から降りてきた。 「ドラえも~~ん!」 手を振るのび太に二人も応える。 「のび太くん!」 「のび太さ~~ん!」 のび太はトロピウスから飛び降りると、ドラえもんに抱きついて泣き始めた。 「うう、ドラえもん会いたかったよ……」 「よしよし、のび太くんはよく頑張ったよ」 伝言を残した要領の良さとはうって変わったのび太の様子に、ドラえもんは何となくほっとした。 センター内で3人は今までの経緯を語り合う。 「それにしても、またのび太くんがいなくなってたから心配したよ」 ドラえもんがため息を吐く。 「いったいどこにいっていたの?」 「それはねしずちゃん、トウカシティでジム戦をやっていたのさ」 「ジム戦?」 ドラえもんとしずかは顔を見合わせる。 「ほら、ここから先は波乗りの秘伝も必要になると思って取りに行ってたんだ。空を飛ぶじゃ行った町にしかいけないしね」 のび太はキンセツのテッセンからジムバッジを受け取ると、コトキタウンを経由してトウカへ行ったのだ。 「これでボクも二人と一緒に旅ができるよ!」 ドラえもんが思わず涙を流す。 「のび太くん、本当に立派になって……」 こうして3人は再会を果たし、翌日キンセツシティを旅立っていった。 119番道路。 スネ夫は朝から釣りを続けていた。 ポイントを変えながら何度も何度もチャレンジしているが、目当てのモノはちっとも釣れない。 「おっ、引いてる!」 スネ夫が竿を上げると糸の先にはまたもやキバニアが。 「くそ、ヒンバスが釣れるまで諦めないぞ!」 翌日。 あっさりヒンバス釣りを諦めたスネ夫はヒワマキシティで心地よい朝を迎えた。 「さて、やってみるか」 この町にきたスネ夫はひとつやってみたい事があった。 それはこの町で入手できるある技マシンだ。 「ジュカインはイマイチ技のタイプにバリエーションが少ないからな」 今の技はリーフブレード、高速移動、追い打ち、電光石火。 正直戦闘力が心許ないのだ。 「この目覚めるパワーを使ってみて、いいタイプの技が出ればいいんだけど……」 できれば特攻の高さを生かせる炎か電気あたりが出れば御の字だ。 早速ジュカインに使用してみる。 「めざパドラゴン……」 特攻は生かせるがあまりにも使えない。 スネ夫はガックリと肩を落とした。 ヒワマキジム。 ここのジムリーダー・ナギは飛行タイプの使い手。 草と虫タイプ主体のスネ夫にはいささか分が悪い。 「とりあえずゴルバットとマルノームでやるしかない……」 「どうしました?戦いの前に考え事かしら」 ナギがにこやかに語りかけてくる。 「やるしかない、やるしかないさ」 スネ夫はモンスターボールを構える。 「いきなさい、チルット!」 「ゴルバット、捻り潰せ!」 二人はポケモンを繰り出す。先攻はもちろんゴルバットだ。 「かみつく!」 ゴルバットがチルットに噛み付くが倒すには至らない。 「チルット、しんぴのまもりよ!」 「ちっ、チルットは捨て駒かよ」 スネ夫は舌打ちする。 「戦術、といっていただきたいわね」 ゴルバットに噛み付かれて戦闘不能になったチルットに代わり、ナギはトロピウスを繰り出す。 「ふ、ふん!そんなポケモンなんか恐くないさ!」 スネ夫がエアカッターを命令する。 風の刃がトロピウスを引き裂くが、なんとか耐えきった。 「勝負を急いでいるようですね」 正直、トロピウスでは分が悪いがナギは顔色を変えない。 「トロピウス、あまいかおりを!」 「ふん、もう一発エアカッターが当たれば終わりだよ」 スネ夫の言う通り、次のターンのエアカッターがトロピウスに止めを刺した。 「これで2体目、やっぱボクって強いな!」 そんなスネ夫にナギが語りかける。 「ポケモンバトルとはそんなに単純なものではありませんよ。レベル差をトレーナーの力で埋めることだってできるのですから……」 「次はこのポケモンです!」 ナギが出したのはペリッパー。 「ふん、またやっつけてやるよ!」 ゴルバットのエアカッターがペリッパーに命中する。 「ペリッパー、ちょうおんぱ!」 超音波がゴルバットを混乱させ、自らにダメージを与えてしまう。 「し、しまった!」 その間にいい傷薬でペリッパーの体力を回復させるナギ。 「ふん、そんな悪あがきを……」 混乱しているゴルバットだが、今の状況ならさして心配することはないだろう。 スネ夫は引き続きエアカッターを命令する。 「まもりなさい!」 運よくペリッパーのほうに放てたエアカッターも完全に防がれてしまった。 次のターンに自らを攻撃したゴルバットは、ペリッパーの翼で打たれてやられてしまう。 「そ、そんな……ゴルバットが」 「油断と満身があなたを敗北させたのですよ」 スネ夫はのび太との戦いを思い返す。 自分はグズだったのび太の成長ぶりに焦り、憤慨して我を忘れてしまった。 状態異常ポケモンの使い手としてこれは致命的だ。 「そうか、わかったよ。ボクがあいつらに負けたワケが……」 スネ夫の顔を見てナギがにっこりと微笑んだ。 その後、スネ夫は苦戦するもなんとか勝利した。 (チルタリスに対してジュカインのめざパドラゴンが役に立ったことはスネ夫の計算外だったが) ジムバッジを得てスネ夫は手持ちのポケモンを見つめる。 「対ジャイアンに特化しすぎちゃってたかな。ちょっと考えないと……」 スネ夫は自分の攻略ノートを見つめる。 草タイプ2体、虫タイプ2体、毒タイプ2体ではあまりにもバランスが悪すぎる。 この近辺でゲットできる有用な戦力は…… アブソルは出現率が低いので狙うのは得策ではない。 比較的ゲットしやすくて、即戦力になるポケモン。 「ん、こいつなら……」 コイツをゲットして、ヒワマキで…… スネ夫の脳がフル回転し、決断を下す。 「よし、まずはコイツをゲットしてやる」 スネ夫はいい釣り竿を持って120番道路に向かった。 木の実爺さんの家。 のび太達一行はここで一時の休息をしていた。 「やっぱりのび太くんは強いね」 「そりゃ僕はこの先の町からやってきたからさ!」 のび太は自慢げに語る。 「それよりもしずちゃんのマッスグマ達もすごいよ、あんなにたくさん道具を拾ってくるんだから」 のび太も旅中ではしずかのアイテムの力を借りている。 ふと疑問に思ったドラえもんはのび太に質問する。 「そういえばのび太くん、一個モンスターボール使ってないよね」 のび太は指摘されたボールを取り出す。 「これね、全然使えないポケモンなんだ」 ボールから出てきたのはヒンバス、みじめに床を跳ね回っている。 「こ、これは……なんか汚いね」 「まるでのび太さんみt……」 しずかがとんでもない毒を吐いたような気がしたが、のび太は気にせず続ける。 「ちょっとは使ってみたんだけど、全然技を覚えなくて……」 「……のび太さん、このポケモン私にくれない?」 しずかの提案にのび太は戸惑う。 こんな汚いポケモンをなぜしずかは欲しがるのだろう? さっぱり分からないが、とりあえずマッスグマの内一匹と交換することにする。 しずかはぶつぶつと「うつく……上げれ……ロスね」などと呟いていた。 ミナモシティ。 ジャイアンはこの町の片隅で隠れるように行動していた。 町に着いたジャイアンを待っていたのは手荒い歓迎だった。 「あのガキ、確か手配リストにあった……」 「そうだ、天気研究所の……」 町をぶらついていたアクア団員達に発見され、ジャイアンは追われる身となってしまう。 ミナモシティはアクア団のアジトがあることで有名な町だったのである。 「このままじゃやべえな……」 ミナモデパートの中で途方に暮れるジャイアン。 ゲームでは手持ちだけで余裕でアジトを潰せるだろうが、天気研究所のような事になってはマズい。 「誰か他の奴が来るまで待つわけにも行かないし……」 「剛田君、剛田君じゃないか!」 名前を呼ばれ不意に振り向くと、そこには見知った顔が立っていた。 「お前…出木杉じゃんか!」 出木杉はにこにことしながら再会の喜びを讃えあう。 「それにしてもお前がこんなところまで来ていたなんてな」 「ああ、カイナシティで潜水艦が奪われたんでここまでやってきたんだよ」 『そういえばそんなイベントがあったな』 出木杉はちゃんとゲームのシナリオのままに進めているようだ。 ジャイアンは今までの経緯をかくかくしかじかと説明する。 「……というわけで困ってたんだよ」 出木杉は少し考え込み、口を開いた。 「じゃあ、僕らでアクア団をやっつけよう!」 「でも出木杉、お前強いのか?」 その質問に出木杉は自らのモンスターボールを投げる。 「バシャーモ、フーディン、スターミー、それにピカチュウか……すげえな、お前!」 『お前のようなフルアタ馬鹿に分かるように編成したんだよ』 出木杉は心でそう思いながらポケモンをボールに戻す。 「よし、じゃあアクア団をぶっ飛ばしてやろうぜ!」 ガハハと笑いながら階段を下りていくジャイアン。 その様子を見ている出木杉のそばにイズミが現れた。 「あのガキ、調子にのって……」 「イズミさん、あの馬鹿に対する怒りは分かりますが、計画を忘れないように……」 冷水のような出木杉の言葉にイズミは思わず跪く。 「期待してますよ」 出木杉がイズミの額に唇を触れる。 イズミは顔を赤らめながら去っていった。 「まったく、プライドが無くなっても女は女だな」 出木杉はジャイアンの後を追った。 アクア団アジト。 「以外と攻めにくい場所にあるもんだな」 入り口が波乗りでしか入れないため侵入が難しい地形になっているのだ。 そう感心しているジャイアンの前を先行する出木杉が合図する。 『おっとと』 出木杉の指示は完璧で、敵の巡回ルートも完全に把握していた。 「すげえな出木杉!」 「結構やりこんだからね。けどここからは戦闘は避けられない。敵を瞬殺するつもりでいくよ」 二人は物陰から躍り出た。 気付いたアクア団員がサメハダーとグラエナを繰り出す。 「かみなりパンチ!」 出木杉のフーディンが矢のように飛び出し、サメハダーをパンチ一発で沈める。 「負けてられっか、バクーダ!かえんほうしゃっ!」 バクーダの吐く火炎がグラエナを焼く。 「どうだ、出木杉!…って」 ジャイアンは呆然とした。 このポケモン達の持ち主であるアクア団員が泡を吹いて倒れているのだ。 「バトルは終わったからね。ちょっと気絶してもらったよ」 「かみなりパンチかよ……すげえなそのフーディン」 「ああ、かなり鍛えてあるからね」 『ん?フーディンはかみなりパンチなんて覚えたっけ?』 ジャイアンの疑問をよそに、二人は次の部屋に向かった。 岐路で出木杉が提案する。 「とりあえず多数が侵入したと見せ掛けるように二手に別れよう」 「おうよ、じゃあ後で合流な!」 ジャイアンは奥の方に走っていく。 「さて、ボクも行動を開始しないと」 出木杉はジャイアンの向かった方向と逆に足を進める。 「なかなか手強いな……」 ジャイアンは巨大な機械のある部屋でアクア団員と睨み合いを続けていた。 ラグラージが濁流でズバットを押し流す。 「よし、これで最後だ!」 濁流に押し流され、アクア団員が貯水池に落とされる。 「ん……あれが潜水艦か!」 潜水艦の発着デッキでは出木杉がアクア団員と戦っている。 その間に潜水艦は徐々にその姿を沈めていった…… アジトの外。 「ちくしょう、逃がしちまった」 「剛田君、ここで逃げられてしまうのはゲームと同じじゃないか」 そういえばそうだ。 「なーんだ、安心した…」 安堵の言葉を述べるジャイアンの背後で爆発音がした。 アクア団アジトの岩山は数度の爆発音の後、入り口から砂煙が吹き出す。 「お、おい、こんなのゲームじゃ…なかったはず……」 『イズミがやってくれたようだ。そして僕の手の中には……』 出木杉の手にはマスターボールが握られていた。 ヒワマキシティ。 ヒワマキジムでのジム戦を終えたドラえもんとしずかは、のび太やナギも含めて四人で食事を取っていた。 「それにしても、シズカさんは強いわね」 ナギが感心する。 マッスグマ達のおかげで有り余る資金力を持っていたしずかはサーナイトに10万ボルト、マリルリに冷凍ビームを覚えさせていたのだ。 おかげで飛行タイプ対策は完璧、ジム戦も簡単に勝利することができた。 「ドラえもんさん、でしたか?貴方も強力なポケモンを持ってらっしゃったわね」 「いやぁ、えへへ」 ドラえもんはジム戦の前に120番道路でエアームドを育成中になんとアブソルをゲットしている。 ジム戦で勝利した際に得た燕返しの技マシンを使用して技にバリエーションを持たせてもみた。 「さて、今からどうしよう」 のび太の提案に皆が考え込む。 「ここからミナモの間だとサファリゾーンやおくりびやまがあるわね」 「じゃあ順番に回っていこうか。急ぐ旅でもなし」 ドラえもんの決定に皆が頷く。 「じゃあ行ってきます、ナギさん」 「頑張ってね、ノビタくん」 ナギはノビタの頭をそっと抱き寄せた。 そんなナギに黒い影が忍び寄っていることを皆は知らない。 注:鬼畜出木杉 ヒワマキジム。 のび太達を見送ったナギは一人の少年の訪問を受けていた。 「……以上がこのヒワマキジムでのジム戦ルールです」 ナギが一通り説明すると、少年は手を挙げる。 「質問ですが、ジムリーダー側からの棄権はないんですよね?」 その質問の意図が分からないが、とりあえずナギは答える。 「ええ、体調管理もトレーナーの務めですから、故意に傷つけられでもしない限りは……」 その質問を聞いて少年が手を差し伸べる。 「では、よろしくお願いします」 「よろしくお願いします、えっと……デキスギさん」 二人は対面し、軽く一礼をするとポケモンを繰り出した。 「いきなさい、チルット!」 チルットを出したナギに対し、出木杉が出したのは…… 「か、カビゴンですって……」 ホウエンには生息しないポケモンにナギが驚く。 『この子、カビゴンを持っているなんて……いったいどうやって?』 チルットの乱れ突きが炸裂するが、ほとんどダメージが通らない。 しかもカビゴンは丸くなり、さらに防御力を上げた。 「このカビゴン、強すぎる!」 しかもカビゴンは食べ残しを口に入れ、体力は完全回復してしまった。 注:鬼畜出木杉 出木杉が説明する。 「このカビゴン、レベルは高いんですが攻撃技は持ってないんですよ。戦いは長引きそうですね」 ナギは困惑する。 攻撃技を持たないポケモンでどうやって勝つというのだろう? 『相手のペースに惑わされてはいけないわ、できることをしなければ……』 ナギはチルットに歌わせ、カビゴンを眠らせる。 その間に少しでもダメージを蓄積させておこうとしたのだ。 だがカビゴンの持つ食べ残しの効果でまるで意味がない。 「あ、あなた!このようなふざけた戦い方など……ひっ!」 ナギの抗議相手である出木杉は一人の女性の胸に顔を埋めている。 「バトル中に、な、何をしているのです!」 出木杉は面倒そうに答える。 「だって、ん…時間かかりそうでしょ。これくらいいいだろ」 胸を差し出す女も答える。 「ナギ、別にいいでしょ?戦いを放棄したわけじゃないんだか、んああっ!」 出木杉の愛撫に敏感に反応した女性、ナギはその顔に見覚えがあった。 「あ、アスナ、さん……貴女いったい……」 アスナはその問いに答えず、ただ出木杉に身を委ねている。 「とにかく、今すぐそんな事はやめなさい!」 「けど戦闘中に女性の胸を揉んではいけないというルールはなかったですよね」 注:鬼畜出木杉 臆面もなくそんな屁理屈を言ってのける出木杉にナギは恐怖した。 『この子おかしい、何かおかしいわ!』 逃げようとするナギに出木杉が釘を刺す。 「まさかジムリーダーたるものが戦いを放棄するなんて事はないですよね」 ナギの足が止まる。確かに彼の破廉恥行為以外は普通のバトルだ。 相手のトレーナーに手を出したわけでもない。 「バトル自体は普通にするんですから、それから逃げるなんて事はあっちゃいけないですよねぇ」 「そ、そうだけど……」 そうか、そのために最初の質問をしたのか。 ナギにそれが分かっても、すでに遅かった。 ナギのチルットは悪あがきで自らが倒れるまで懸命に戦った。 その間、ナギはアスナの絶頂の叫びを4度も聞いている。 『やめて、やめて、そんな事は……』 目の前の出来事にすっかり現実感をなくしたナギは、それでも2体目のトロピウスを繰り出す。 「まだ2体目……」 そう、ナギは全ての手持ちが悪あがきで自滅するまであの二人の情事を見せ付けられるのだ。 「え、二人……じゃない……」 そう、出木杉の股の間にもう一人。 「つ、ツツジさん……いやあああああっ!」 注:鬼畜出木杉 それから数時間。 出木杉の体を二人の女性がただ悦ばせる。 カビゴンは技ポイントが尽きる寸前に次のカビゴンに入れ替えられ、ナギのポケモンは一度も攻撃を受けることがなかった。 「あ、ああっ、私、私……バトル中、なのに…んんっ!」 ナギは知らず知らずのうちに自らの胸元に手を差し入れていた。 アスナが荒い息を突きながら声をかける。 「ナギ、もう我慢できないんでしょ?私たちのところに来なさいよ……」 ナギは自分がいる場所が現実か夢か、そんなことすら分からなくなっていた。 ただわかるのは、自らの胸を自分で慰めていることだけ。 「いらっしゃい」 ツツジの声にふらふらと立ち上がるナギ。 『私、もう……』 魂の抜けたようなナギの胸に出木杉が顔を埋める。 「いっしょに、いこうか……」 自分だけでは得られないその快感にナギは身を委ねた。 その日からヒワマキの空を飛ぶナギは見られなくなった。 送り火山。 のび太達はしずかにせがまれてこの山にやってきた。 「確かここって幽霊が出るんだったよね……」 のび太はガクガクと震えながらドラえもんの後を付いて回っている。 『ジュペッタを手持ちにしてるのに、なんでビビッてんだろ?』 ドラえもんはそう思いながらも、久しぶりにのび太に頼られてまんざらでもなかった。 「あっちよ、あっちだわ!」 しずかが光の差すほうを指差す。 「やっと行きやがったか、あいつら。3人揃ってうだうだと……」 スネ夫はひとり、ここで捜し物をしていた。 「うーん、ジャイアンに取られてなけりゃいいけど……」 そんなスネ夫の前にヨマワルが現れる。 「ちっ、またかよ。ゴルバット!」 ゴルバットが現れ、怪しい光で混乱させる。 ヨマワルは自らとゴルバットの攻撃を受け、掻き消えるように消えてしまった。 「ちっ、ゴーストタイプだからゲットすりゃよかったかな?」 残念がるスネ夫の前でゴルバットの様子が変わっていく。 「こ……これは、まさか!」 光とともに現われたのは4枚羽のコウモリ、クロバットだ。 「や、やった!ついに進化したぞっ!」 スネ夫は喜び勇んでさらに奥に踏み入っていった。 送り火山、外観。 しずかは草むらに分け入って何かを探している。 「なかなか見つからないわね……ドラちゃん、のび太さん、手伝っ…」 「ああ、なんだか癒されるね。ドラえもん」 「うん、癒されるね。のび太くん」 二人は野生のチリーンの前で骨抜きになっている。 「仕方ないわね、私だけで探しましょ」 しずかは草むらのさらに奥に分け入る。 「ん、あれね!」 草むらから赤い尻尾が出ている。 「行きなさい、マッスグマ!」 その声に驚いた赤い尻尾の持ち主が姿を現す。 「やっぱりかわいいわ、ロコンちゃん……マッスグマ、ほしがる!」 マッスグマは最弱の攻撃でロコンを攻撃する。 レベルの差もあり、ロコンはその一撃で体力を大きく削る。 「ごめんなさいね、ハイパーボール!」 しずかの投げたボールがロコンを捕らえる。 「やったわ、ロコンちゃんゲットよ!見て、のび太さん!」 振り向くと、相変わらず二人はチリーンに癒されていた。 「しずちゃんはロコン、ドラえもんはチリーンかぁ」 送り火山でゲットした二人をのび太は羨ましそうに見ている。 そんなのび太を尻目に、しずかはロコンに飴を食べさせ、ドラえもんはただ癒されていた。 次へ