約 2,110,559 件
https://w.atwiki.jp/07th-umineko/pages/81.html
part22 304 まっとうな性交ではなく脚コキネタありますので苦手な方注意。 ※エロに移行する前、グロ描写があります。 駄目な人は最初のほうはすっとばして下さい。 ――果たして、魔女は幾度にわたって無慈悲な賽を転がし、 幾人が豪雨の孤島の中、むごたらしい最期を遂げたのか…… 「ぎゃああああああああッ! いや、嫌ッ、殺さないで黄金の魔女、殺さないで……! お願い、ベアトリーチェ、黄金郷へ連れて行って、黄金郷へ、 おうごん――ぴぎゃっ。」 「――やっと最後の一人がくたばったか。 『うみねこのなく頃に生き残れた者はなし』…… ……ふぅ、幾度目かのう、これをつぶやいたのも」 黄金郷へ辿りつきかけていた最後の一人の鮮血がべっとりと滴る手で、 ベアトリーチェは愛用している長煙管を口元へ運んだ。 閉鎖された孤島の中、繰り返される残酷な惨劇。 すべてはベアトリーチェの思うががま、賽の導きと碑文の伝承にしたがって、 幾多の人間が物言わぬ屍と化していった…… ベアトリーチェは苦み走った顔つきで煙管の縁を噛む。 完全犯罪を成し遂げたというのに、心のうちには妙な空虚感がたゆたっていた。 ――聡明な魔女は、本当は分かっているのだ。 このような血の惨劇を幾度繰り返したとて、自分の中に打ち広がる 虚ろは埋められないということに。 右代宮家の人間を皆殺しにし、復讐を成し遂げたとて…… 魔女が求める『愛』はどこにもない、いつまでたっても得られない。 (どいつもこいつも真実に気づけぬウスノロばかり。 妾の手の内でくたばるばかりの愚かな生贄の羊たち! ああ、誰か一人でもいい、碑文の真実を暴き、本当の『黄金郷』を見つけ出せる猛者はおらぬのか。 妾を永劫の眠り、永久の安らぎのうちに休ませてくれる者は! ……それとも、もう、おらぬのか。 妾の、妾の本当の願いを、叶えてくれる者は、もうどこにも……ッ) 思慮が沈んだそのときだった。ごすっ、という、西瓜が床に落下した時のような、重くて鈍い音が場に響き渡ったのは。 「いやぁだ、また壊れちゃった」 続いて少女の甲高い声。ベアトリーチェはけだるいしぐさで後方を振り向いた。 場はすでに悲劇の六軒島ではなく、目もあやな豪奢な調度をちりばめた魔女の談話室へと変化している。 「ベアトリーチェ様ァ、これ、また壊れちゃいましたァ! なおして、なおしてぇ」 猫足のドレスチェアに座りこみ、優美に足を組む幼い少女は、ベアトリーチェ配下のひとり。 煉獄の七姉妹・色欲のアスモデウスその人だった。 まだローティーンのおもざしに妙にコケティッシュな艶をにじませ、語尾を甘くのばす舌足らずな口調で、 彼女は手の内に持っている『あるもの』をベアトリーチェに掲げで見せた。……小ぶりな西瓜ほどの大きさの、それは人の生首だった。何か万力のごとき力で引きちぎられたであろう切断面からぼとぼとと血膿が床上に滴っては、赤黒いミルククラウンを描く。 「これ、アスモデウス、お前はまた性懲りもなく壊したのか。 玩具とはいえ妾が差し出したものだぞ。 壊すなとは言わぬが……せめてもう少し丁寧に扱えぬものか?」 「だってぇ、いつもは姉さんたちがこれを独り占めしちゃうからぁ」 アスモデウスは唇を尖らせて生首をぶんぶんと振り回す。 美少女の白い指が鷲づかんでいる髪の毛がぶちぶちを嫌な音をたてた。 「あああ、わかったわかった、元に戻してやるからそれを床に置け」 「はァい♪ ベアトリーチェ様、大好きィ」 アスモデウスは無邪気な笑顔で生首を床にたたきつける。 衝撃で、ぶしゃぶしゃと脳漿をまき散らした残骸に、ベアトリーチェは笑いかけた。 「ほっほう、見事なまでに血まみれでバラバラで血だるまでぐしゃぐしゃだの。 ――おや、ハラワタも少々引きずり出されて……ふむ、ラムダデルタが喜びそうだな…… ま、そんなことはどうでもよいか。 ――さぁあ、そなたが本当はどんな姿をしていたか、思い出してごらんなさい、可愛い妾の愚かな玩具。 そうそう、その調子、もっともっと思い出してごらん、そなたの本当の姿を……!」 魔女が力ある言葉を放つごと、床上に散らばった残骸に変化が起きる。 ちぎれた細胞が近くの細胞とくっつきあって肥大化し、折れた骨が次々に組み合わさって『人』の形状に戻っていく。 飛び出た脳髄、引き出された胃袋が頭部へ胴体へ自然に戻り、ずたずたになった皮膚がつなぎ合わさって―― そして、幾度も幾度も繰り返される絶望のループの中、黄金の魔女へただ一人挑む男・右代宮戦人が目を覚ました。 「う……痛ててててっ! ちくしょう、生首で手鞠、胴体で綱引き、ハラワタで蝶々結びなんぞして遊んでくれやがって、このフトモモむきだしのエロ魔女が!」 「きゃあ、生き返った、生き返ったァ♪ あん、遊ぼ、またいっぱいイケナイ遊びをしようよォ!」 「だめだ、アスモデウス。 お前は十分この玩具と遊んだろ? 妾と交代だ」 瞳をうっとりと甘く潤ませるアスモデウスをベアトリーチェは鋭く制す。 ベアトリーチェは、残念そうに表情をゆがませ闇の中に掻き消えていく色欲の権化を見つめおえると、ゆっくりと戦人へ視線を移行させた。 「さァて、お前の推理は今回も的外れの大外れ。 大事な家族も使用人も真犯人も、無敵の魔女の前に哀れにも惨殺されてしまったが…… どうするね戦人、まだ屁理屈をこねまわして妾に挑むか?」 「当然だ! 今回もわけわかんねぇ密室こしらえやがって…… 大体、六人があの場所にいる状況がおかしすぎるんだよ! 二日目の夜のあの出来事だって、まだ検討の余地があるし、あいつのあの行動も怪しい! ヘリクツって馬鹿にするんじゃねえぞ、お前のすべては俺の推理で覆せー―ッ、痛てててっ……!」 口角泡を飛ばす勢いで推理を展開しようとした戦人は、突如腹部をおさえてその場にうずくまった。 彼の纏うホワイトベージュのスーツの前身ごろを、鮮血がべっとりと濡らしている。 おや、とベアトリーチェは愁眉を寄せる。 「おやおや。 縫合がうまくいかなんだか、よほどアスモデウスに内臓をぐしゃぐしゃに弄られたと見える。 ああ、わかった、暴れるな。強い魔法をかけてやる、その程度の怪我、すぐ治してやるとも。 ……うん、大丈夫だ、吐きたければ戻すがいい、あとで山羊に始末させる」 激痛のあまりに吐瀉する戦人に、慈母めいた甘く優しい声音で語りかけ、ベアトリーチェは魔力を帯びた呪文を口ずさむ。 乱舞する蝶のさなか、溢れ出す金色の力で、戦人の体から痛みが引いていく。 「ついでだ。脆くて弱いお前の体、もう少し強くしようかの。 七姉妹にいじくられるたびに徐々に弱まってきている、耐性をつけねばいずれ本当に死んで壊れる可能性がある」 ベアトリーチェは囁いて、言の葉に込める魔力を強めた。 まどろみの中にあるような、適温の風呂に肩まで浸かっているような、心地よい安堵感が戦人の全身を緩く包む。 ああ、と、感嘆の声が我知らず漏れた。――だが。 ――ずくん。 「……!?」 癒しの時間は突然断ち切れた。 腹の底からのど元に向かって、こみ上げてくる『何か』がある。 嘔吐感ではない。どちらかというとのどの渇きに似たものが、体の奥底から戦人を突き動かす。 否、飢餓ではない、枯渇ではない、これは、これは―― 「うああああ! ベアト、ベアトリーチェ、もう、やめろ!」 体内から体を突き破らん勢いで『あふれ出すもの』にこらえきれず、戦人は頭を振って叫んだ。 突如絶叫し再び床に伏した戦人の姿に、魔女は再度眉を寄せる。 馬鹿な。細胞を活性化させ、傷ついた組織を再生し、生命力を増すという『良い魔法』を使ったのだ。 戦人が苦しむはずはない。そんなのはおかしい、魔術より不条理だ。 「なぜだ戦人、なぜ癒されて苦しむ!?」 「ち、違うんだ、お前、たぶん、俺の体を活性化させすぎた―― ッあ、あァ、くそ、ベアト、お前今すぐどこか行け、ここにいるな! お前、さえ、いなかったら……っあ、ぁ、おれ、たぶん一人で始末できる、ぅあ……」 荒い呼気の中で戦人はあえいでいる風である。 尋常ならざるその様子に、ベアトリーチェは困惑し、もしや腹部にまた異常があったのではあるまいかと戦人の下腿に目をやって――息をのんだ。 彼の着こんだ上等のスーツ、その両足の付け根のあたりの生地が……不自然な形に張っている。 ベアトリーチェはまごうことなき女性である、男性の生理現象には詳しくない。 だが、風説では知っている、男性は性的に興奮状態に陥ると、下半身の一部が充血・硬起してこのような状態になるのだとかなんだとか。 そこでようやく腑に落ちた。 おそらく、魔女たちの無情にして非情な拷問に耐え切れるよう、人間の脆い体を魔力でちょちょいと頑健にしてやろうという魔法が裏目に出たのだ。 彼の生命力を刺激しすぎて、オスの生命力までむやみやたらに増加させてしまった。 ゆえに戦人は急激に訪れた欲情に苦しみ、うずくまった、と――こういうわけだ。 「た、頼むから席はずせ、俺のアレが突っ張ってじんじん疼いてテント張って痛ェぐらいだぜ畜生! ああもう、あとでヒィヒィいわせてやるからなこの阿呆魔女が……っ」 戦人をおもんばかって踵を返してやろうと思った足が、その一言でぴたりと止まった。 今は人間と推理合戦を繰り広げていようとも、自分は無限の時空を生き黄金の力を行使する魔女の中の大魔女ベアトリーチェ。 そのすさまじい魔力を奴隷どもに称賛されることはあれど、ただの玩具風情に阿呆といわれる筋合いはない! 「--なァにがヒィヒィ言わすだァ? 処女みてぇにヒィヒィ泣きながら言うセリフじゃねぇぜぇえええ、聞いてるのか阿呆愚図ウスノロ戦人ァア?」 ノロウェに『下品ですよ、お嬢様』とたしなめられる乱暴な口ぶりを全開にして、ベアトリーチェは先ほどまでアスモデウスが使っていた瀟洒なドレスチェアにどかりと腰を落とした。 同時に優美に足を組むと、ビロウドのドレスとレースのペチコートの折り重なる波間から、つぅいっ、と、魔女の靴があらわになる。 ベアトリーチェの体格にしてはやや華奢な足を覆うのは、顔が映りそうなくらい磨きこまれた漆黒のエナメルの、プラットフォーム・シューズ。 これでよく歩けるというほどの傾斜の高さ、ヒールの細さは針のよう。 くるぶしの折れんばかりの細さも相まって、靴フェチが見たら狂喜して頬を擦り寄せかねぬ、非常にフェティッシュな足先だった。 警戒して身をこわばらす戦人は驚愕した。 腹部を抑える自らの手が急に痙攣し、見えない力にひねりあげられるように後ろ手に回ったのである。魔女の魔法に相違なかった。 「て、てめぇ、ベアト、なにしやがる!」 「はっ。痴れたこと! ソコが疼いてたまらないかわいそうなお前のため、『ナニ』するに決まってんだろうが」 ベアトリーチェはにやにや笑いを深めると、美しく尖った靴前部分を、戦人の両足の合間へ差し入れた。 かたく張りつめたテント部をやわりと押しつぶされ、戦人の唇から大きな喘ぎとも小さな叫びともつかぬ濁った声が漏れる。 「っ、あ、ベアトリーチェ、ベアト、やめ、ちょっと!」 「止・め・ぬ。妾を阿呆扱いした罪は重い。 それに痛みばかりの拷問続きで、おまえも随分とくたびれていただろ? 人間の肉の睦み合いの作法はとんと知らぬが、ここをいじればお前は心地よく楽になるのであろう? ――だったら、やってやる。 妾が手すがらじきお前の欲情を開放してやるよォオ、妾の目の前でヒィヒィ鳴かせてやるよ戦人ァアア!」 イヤイヤイヤ手すがらじゃねぇだろ、足でヤってんだろテメェ。サウンドノベルなんだから日本語は正しく使えってんだよ! と声を大にしてツッコミたかった戦人であるが、女王様ならぬ魔女サマの靴で股間をなぞり上げられる快楽に声も出せない。 びくびくと震えながら、喘ぎを噛み殺し噛み殺し、前傾の姿勢をとるほか術がなかった。 「は、無様なモノだな右代宮戦人。 御自慢の推理はおろか、下半身の快楽に翻弄されて声も出ぬか? え? まったく人間とは滑稽で愚かな俗なる種族よ!」 ひじ掛けに肘を置き、手を顎の下へ添えて。 ベアトリーチェは優雅なしぐさをとりながら、細い声で喘ぎ、わななく戦人の欲望の象徴をなおも強く慰撫する。 細い細いヒール部分で敏感な先端を突くように弄られ、喉の奥からしゃくりあげるような声が出た。 くつくつと鳩のようなベアトリーチェの薄笑いも届かない。耳を聾するのは自らの激しい心臓の鼓動だけ。それが破裂しそうな下半身の鼓動と重なりあう。 女主人の前にひざまずく奴婢の如き恰好を強いられ、男の一番大事な部位を脚先で弄われて嘲笑われる。 倒錯的で屈辱的な状況に、怒りとも興奮ともつかぬ感情が胸の奥から沸き起こる。 敏感になりすぎた部位からあふれだす甘狂おしい疼痛に、戦人はくらくらと目眩がした。 「やめ……ベアトリーチェ、ベアト! ひ、ひ……っ、やめろ、ヒールで押すな……っあ、ァ、駄目だ、俺の体、なんだかおかしい……っ! これ以上、弄るな、お願いだから、頼む、おねがいだから、おねがい、っ」 舌足らずな語調で戦人は懇願し、眼前の魔女を仰ぎ見た。 「……ほぉう?」 その面付きに魔女は小さく息をのむ。 いつもは飄々と、推理を突き付けるときは決然とベアトリーチェを見据える戦人の瞳。 彼のアイスブルーの瞳が、こみあげる快楽に焦点を喪って甘くぼやけている。 形良いまなじりにほんのりと涙が光り、頬は高熱を帯びた人の如き薄朱色。 半端に開いた唇が、再び『おねがいだから』と、切れ切れに訴えるのを見とめた時、魔女の心臓は妙な調子に脈打った。 果汁100パーセントのクランベリー・ジュースを干した時のような、甘酸っぱい情感がじわりと胸郭いっぱいに打ち広がったのである。 (む、胸が熱い……!? こ、この気持ちは一体……何だ……!? 妾は唯この玩具を弄んでいるだけだというにっ、この甘酸っぱいような情感は…… ――う、うううっ、なんだと、妾が惑うだと、正体不明の思いに翻弄されて、この大魔女サマが困惑するだとォオオオオ!? 冗談じゃないそんな不条理認めないっ、玩具のせいで、奴隷で玩具の戦人如きのせいで妾がまどうなんてありえてはならないんだよォオオオオオオ!) 異変の正体に思いを巡らせて、ベアトリーチェは激しい怒りにとらわれた。 大量殺戮さえ笑顔で成し遂げるこの黄金の魔女に、戸惑いなどといった甘っちょろい乙女のような情感は似つかわしくない! 「冗談じゃぁなァアアアアアアいっ! 畜生めっ、なんだかよくわからないがこのような汚らわしいことはさっさと終わらすに限る! ――さぁ戦人、いけっ、いっちまえっ! 妾の目の前で妾の脚で×××弄られて無様な醜態さらしちまえってんだよォオオオオっ!」 唇を噛み、暴言をまきちらして、魔女は玩具の股間を根元から先端まで一気になぞり上げる。 「っひっ!?」 性感に爪を立てて裂かれるような強烈な刺激に、目尻にたまった涙が玉となって戦人の頬を伝い落ちた。 貞節を破られた処女の如き裏返った悲鳴を放つと、戦人は前傾姿勢をとることもできぬまま全身を痙攣させて精を放った。ホワイトベージュのパンツスーツの前身ごろが、見る間に暗く色を変える。 「っあっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ! イったか!? 妾のハイヒールで弄られて、いっぱいでちまったのかよォ戦人ちゃんよォオオ!」 そのさまを見て、魔女は天井を仰いで大っ笑した。 足の刺激一つで翻弄されて精を放つなど、まったく人間とは無様で滑稽で無力でおぞましく、なんと可愛らしいもの! こんな非力な格下のイキモノ相手に、魔女が魔力を使う必要すらない。 「うひゃひゃひゃっ、存外、かァわいい声を出して達したなぁ。 うん、なんだ、妾の脚がそんなに良かったかァ? そういやぁ、妾達の世界に招いてずいぶんの時間がたったものなぁ! お前も人間のオス、たまるもんはたまっていたってぇことかよ、ええ? うひゃ――」 ひゃひゃひゃ、とつなげようとした笑い声は、発する前に途切れた。 肩を落として荒い呼吸を繰り返していた戦人の顔が、急にキッと持ちあがった。 同時に彼は目にもとまらぬ速さで両腕を動かし、油断していたベアトリーチェの膝に縋り付く。 たっぷりとしたドレスの裾を持ち上げようとしたところで、ベアトリーチェは異常に気づいて両足をばたつかせた。 「な!? なっ、なッ、なにして、ちょっとこらなにしてんだよ戦人ォオオオッ!?」 「うるせぇんだよこのクソ下品な女王様気取りのエロ魔女…… 靴だけで我慢できるか、足見せろ足ィ! どうせ足コキすんだったら足裏か太ももにべったりみっちり擦りつけさせろってんだよそれが王道だろうがゴルァアアアア!!!!」 狼狽した声を発すベアトリーチェの両足をホールドし、戦人はそう力の限りに叫ぶ。 先ほどまで淫らに濡れていたアイスブルーの瞳が完全にすわっていた。焦点の奥には燃え上がる炎すら感じ取れる。 (な、なんだこれ、なんだこの馬鹿力……!? 人間ごときに魔女を抑え込める力なんてあるはずない――魔法の介添えでもないかぎり、あるはず、ない…… ――ああっ! も、もしかして、妾が戦人を頑健にしようと生命力を活性化させすぎたあの魔法! 同時に性欲増大したから戦人は身動きが取れなかった。ってことは、射精させたことで性欲のほうはひとまず落ち着いて―― 魔女に匹敵するくらい、異様に頑健になっちまったってことかァア!? ち、ちくしょう、どこのご都合主義の二次創作だよ! 妾はそんなの認めない、この助平野郎をとっとと蹴り倒して奴隷の烙印を押して七姉妹に引き渡した後、直々に八つ裂きに――) 「――むぐぅっ!?」 混乱する頭でそこまで考え、力ある魔術の言葉を口にしようとしたところで、魔女の口内に何かが突っ込まれた。 「おっとっと! 危ねぇ危ねぇ。お得意の魔法を使われちゃ、いくらこの戦人様だってたまらねぇ。 さぁあてぇえ、滅茶苦茶にかわいがってやるからおとなしくしてろよ魔女サマよぉ、ひっひっひ!」 「ん、んんんんんんッ!?」 唇の両極を吊り上げて意地悪く笑い、戦人はベアトリーチェの口の中になおも自らのネクタイを吐き出すのが不可能な位置まで突っ込みつづける。 いつネクタイを解いたのか、魔女の視力にも全く視えない瞬殺の早業だった。 ついでに戦人は素早く背広を脱ぎ棄て、その両腕の部分を利用して、もがく魔女の両腕を後ろ手にした。 余った生地はチェアの背もたれにくくりつける。粗暴な結び方だが、結び目は凝っていて異様に硬い。 縄目の屈辱にベアトリーチェはかぶりを振り、椅子を思いきり軋ませて猛獣のように暴れた。 「おうおう、かわいい恰好じゃねぇかよ、ベアト。 ネクタイなんぞ噛みやがって、いつもの高慢ちきな顔つきが台無しだぜぇ? ――さぁて……先ほどの続きだァ。 御自慢のお御足拝見と行くぜぇ、魔女サマよぉ!」 「んんんんんんんーっ!」 ――股間を湿らせたままでよく言うわ、このグズッ! 解き放ちたかった言葉は、ただの聞き取りづらい籠もったうめきにしかなりえない。 戦人は男前に飄然とした笑みを浮かべて、憤慨するベアトリーチェの眼前にひざまずいた。 (妾が好きにされるかよっ、馬ァ鹿! 顎を蹴り砕いてやるよッ、このエロ馬鹿ウスノロ人間風情ッ!) 激怒した魔女は思い切り右脚を閃かせる。 硬いプラットフォームシューズの靴底が、戦人の顎を割り砕く――はず、だった。 「おおっと、危ない危ない―― はっ、役得だな。 いい格好だぜ魔女サマよ、美味しそうな絶景をどうもありがとさん」 戦人がこともなげに掲げた手に、必殺のはずの一撃はあっさりと押さえ込まれた。のみならず、彼は細い足首をがっと掴んで、ベアトリーチェの両足を割り開く。 「んんっ……! んぐぅっ!」 ドレスはおろかペチコートの下までもを、他者に――見下している人間風情に見られる恥辱に、気高き魔女の胸中が激怒で燃え滾った。 「――ヒュゥ♪ これはこれは! 予想以上に美味しそうだな」 激昂する魔女とは裏腹に、戦人は余裕の表情で小さく口笛を吹く。 幾重にも折り重なる豪奢なフリルの波間に隠されていたのは、それほどの美しい絶景だった。 戦人がとらえている、ベアトリーチェの少女のごとき細い足首の先には、まずはうっすらと肉付きを増し、美しい輪郭線が張られた脹脛がある。 まるい膝頭は傷一つなく、日頃どこかにぶつけたりこすったりしていないのだろう、色合いも人間の女のそれのようにくすんでいない。 さらに膝をそこを越して続く腿の白さと来たら! 色白の紗音のメイド服の合間からチラ見えする太ももも健康的でじつに美味しそうだったが、驚くことに、程よくたゆんと脂肪を乗せたベアトリーチェの腿は十代の乙女のものよりも遙かに色素が薄いのだ。 ベアトリーチェの呼吸に連動してゆるく蠕動するその脚、柔らかそうな内腿のあたりなど、青白い静脈がうっすらと透けて見えるほどだ。 「下着は黒か。はっは、レースにリボンが可愛いぜぇ黄金の魔女サマよぉ。 ガーターベルトもついでにつけといてくれよ、あんたみたいな性悪女には娼婦めいた格好がよく似合うぜ」 唾をのみたいのをすんでのところで堪え、さっきのお返しとばかりに口をきわめて嘲笑しつつ、戦人はベアトリーチェのスカートの下をつくづくと観察する。 ペチコート・フリルの襞をかき分けた先、魅惑的な腿の次には当然両足の付け根があり、下腹の陰部は小さな漆黒の下着で覆われていた。 レース使いも精緻なGストリングは非常にコケティッシュで戦人の好むところである。側面は両方とも紐状で、正面に小さなリボンがついているのが予想外に可愛らしかった。 「んー! んふぅっ、んんんー!」 「おいこら暴れるなよ魔女サマよ。 こんなに高そうな椅子が折れたらどうするんだ! ……ま、あんたならこっちの家具も魔法で直せるんだろうけどよ」 秘密の下着までしっかりばっちり目撃され、ベアトリーチェは顔から湯気がほとばしらん勢いでうめき声をあげた。 戦人は見当はずれの言葉を返して、それからおもむろに自らのズボンのジッパーを引き下ろした。 響き渡る金属音。それを聞いて、ようやく魔女は気づいた。戦人がナニをしようとしているか。 スカートの下をつくづくと覗き込み、普段高圧的な女をがっちり捕縛し抑え込んで、人の男が次にとる行動は、といえば――ひとつっきゃない。 「んん!? んんんん!」 ベアトリーチェは盛大に瞬きを繰り返し、瞳を白黒とさせてぶんぶんと全身をゆすぶった。拘束はゆるまず、椅子が魔女に負けじと軋んだ悲鳴を上げまくる。 「っあーもー、本当に暴れるなよ…… あんたのお綺麗な腿にこすりつけてこの暴れん坊を何とかしてやろうと思ってんだ。 そうだなあ、ベアトが大暴れしたら、弾みでそのかわいい下着ひん剥いちまうかもしれねぇぜぇえ? そのあとはどうなるかわかってんだろうなァ、血まみれの惨劇より怖いことが起きちまうぜ、いっひっひ!」 口辺をサディスティックに歪め、玩具でしかなかったはずの男は絶対者の雄の表情をむき出しにして笑う。 対する無敵無敗の魔女は、さながら生贄の祭壇にくくりつけられた可憐な処女の如く、コバルトブルーの瞳を恐怖に揺らめかせたのだった―― to be continue……? この続きが見たい -- (名無しさん) 2009-10-01 21 51 43 続きマダー? -- (名無しさん) 2010-04-23 00 21 36 ドSだ・・・ 戦人www -- (XI) 2010-06-06 15 35 51 ベアトのときめくタイミングがおかしいw -- (名無しさん) 2010-08-14 00 53 53 戦人ハァハァ -- (名無しさん) 2012-09-30 06 29 52 戦人が途中から鬼畜に… 続きが見たい… -- (名無しさん) 2014-03-27 04 57 07 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/csyamaneko/pages/22.html
動画履歴 ~山猫動画編~ ここは、山猫さんがうpした動画リストです。 お気軽に!時間がある時ゆっくり見てね! 暗号箱を100個開ける 2倍の日編 (キ・ω・)山猫動画 コメント:無謀な初投稿だな・・・ byーグレイー 【CSO】ゾンビ3をやってみた 旅の始まり編 その1 コメント:ジンギスカン! ってか頼りになるとこにオレが入ってない件 byーグレイー 【CSO】ゾンビ3をやってみた 旅の始まり編 その2 コメント:降りてきましたが何か? byーグレイー 【CS S】ゾンビエスケープをプレイ! カリビアン編その1 コメント:初のCS S動画ですね byーグレイー 【CS S】ゾンビエスケープをプレイ! カリビアン編その2 コメント:携帯電話の電源は切ってください by旧山猫(レッドサハラン) 【CS S】ゾンビエスケープ ~謎の街からの逃走劇~ コメント:ゾンビからの逃走劇が、今始まる・・・ byレッド 【CSO】ゾンビモード ~特殊部隊の再開~ コメント:再開・・・そして・・・。 byレッド 【CSO】ゾンビモード ~北海道:サバイバー~ コメント:北海道でのゾンビとの戦闘 byレッド 山猫 THE ムービー【予告編】 コメント:この動画自体も幻になった ※消去済み byレッド ※再アップは一生しません。 【CSO】ゾンビモード 外伝 ~罪なき街の悲劇~ コメント:外伝。レッド初登場! byレッド 山猫動画 お料理編!こんがりミート!! コメント:調子に乗って、お料理! 【CSO】ゾンビモード ~恐怖再び~ コメント:新作!EDに力入れすぎた・・・・。 【CSO】サッカーモード ~フットボールフロンティア 予選~ コメント:やっと編集終わったぜ!見てくれよな! ※いつまで経ってもNIVEの使い方が分からん 【CSO】サッカーモード ~フットボールフロンティア 予選②~ コメント:大分遅れてうpしてスマナカッタ! ※そろそろ有料編集ソフトを買おうか考えてる 【CSO】ゾンビモード ~恐怖再び~ コメント:そろそろイタリ飽きてきたァ! 【CSO】ゾンビモード ~恐怖の館 1st~ コメント:3部作になるかも・・・ まぁ予定ですけどね!^^ 【CSO】ゾンビモード ~恐怖の館 2nd~ コメント:いやぁ~結局2部作!w そして初OP! 【CSO】ゾンビモード ~恐怖の館 3rd~ コメント:最後の最後で3部作・・・・ 新作 【CSO】ゾンビモード ~恐怖の館 3rd~ コメント:最後の最後で3部作・・・・ コメント覧 音楽とプレイがかなりおもしろいーーー -- ギンタマ (2010-08-19 13 41 30) 地味に編集してる・・・僕のは編集されてないのにぃ(TωTx) -- フサ猫 (2010-08-28 10 21 51) ツマンネ(面白すぎ山猫sネコ丸sよりすきだよ) -- 無双のモス (2010-09-10 19 09 32) フサ!自分で更新してくれぇ!w -- レッド (2010-09-11 00 24 39) 2nd見て思ったけどcs sしてるのしってたけど1.6してたの? -- 無双のモス (2010-09-11 19 12 19) ん~ 動画あげるかまよってるんですけどどうしましょ? -- 卍一枝梅卍 (2010-09-15 14 19 50) 動画あげてみてはどうですか?1度くらいやってみるといいですよ! -- レッド (2010-09-16 20 17 25) ずばり!更新の方法がわからない!(TωTz)だから頼んだ! -- フサ猫 (2010-09-17 23 23 56) ずばり!リン ク名 リンク名 の所に動画名 URL の所にURLを貼る!以上! -- レッド (2010-09-20 22 05 08) 返信ありがとうございます。やってみたい・・・けど質問です。ネカフェでDxtoryでできますか? -- 卍一枝梅卍 (2010-09-22 22 41 40) できますよ!USBメモリにDxtory を入れて持ってけばOKなんじゃないでしょうか? -- レッド (2010-09-28 21 51 25) 今更来ても遅いかもしんないけど、ずばり!どゆこと?リンク名のところにURLって? -- フサ猫 (2010-09-29 23 29 24) 山猫s。いつの間に作ってたんだ!(。*0*。)ノ -- ネコ丸 (2010-11-19 15 17 56) ネコ丸さん引退したの知ってます? -- 無丸 (2012-03-08 18 31 47) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/vampier/pages/60.html
第一回交流戦 【対 スネイルズ様】 ルール 形式 シングル 50フラット 6:6 …4人 シングル 50フラット 6→3…1人? ※準伝に関してはバトルタワーを基準とします ※道具、ポケモンの重複禁止 ※おいうちに関しては天候変化した場合のみ禁止にします ※制限(眠り制限1(自ら眠る場合はカウントしません ほうし、ゆびをふるについてもカウントしません ただし寝言やねこのての場合はカウントします 50レべル以上で進化する、覚える技は使用可能です ※引き分け判定 命の玉や反動技で引き分けになった場合使った側が勝ちになります 爆発、みちづれ、ほろびのうたで引き分けになった場合使った側が負けになります 期間 未定 (白紙?) 組み合わせ バンパイア vs スネイルズ レグシア - マリ男 - hiruru - クロノ - 焼菓子(63希望) - ※敬称略
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/39.html
其処は今は二人だけの世界。 「手加減は……しません。それは貴方に対する侮辱になるから」 静寂の続く荒野に聞こえるのは、二人の声と風の音だけ。 「ねここも、しないよ。後悔したくないから」 そして二人は動き出す。 雌雄を決するが為に。共に未来を歩いてゆく為に。 ねここの飼い方、そのはち 『ひっつさぁつ!ねここぉ・フィンガー!!!』 『すぱぁぁぁぁく、えんどぉ!!!』 ピィー 『試合終了。Winner,ねここ』 「やったぁ☆ 大勝利なのっ♪」 アクセスポッドから飛び出し、姉さんに抱きつきながら嬉しさを全身で表現するねここ。 ここはホビーショップ・エルゴ。ねここは公式戦エキシビジョンマッチ(無差別級)の対戦を勝利で終えたところだ。 今年に入ってからのねここは、破竹の勢いで勝利を積み重ねている。 今のペースだと、セカンドリーグに昇格するのも時間の問題だろう。 現に今の試合でも、本来格上であるはずのセカンドリーグランカーを倒してしまった。 ねここは所属上は現在もサードリーグなのだが、大晦日の試合をみて自分も戦ってみたいと勝負を挑んでくる人物は多く、 その中には上位リーグ所属の人もそれなりにいるのだ。 それは、ねここにとっても格好の実戦経験を積む場になっており、結果として驚異的な実力の向上に繋がっていると言える。 「ぅ?ユキにゃん、どうしたの~?」 そして私はそれに対して、嬉しさと同時にある種の焦燥感を抱くようになっていた。 「ユキにゃん、ユキにゃんてばぁ~!」 私は……私は…… 2 それから数日後。 「ねここ~、雪乃ちゃ~ん。もうすぐ晩御飯ですよ」 私は地下室で練習中の二人に、ご飯が出来たことを知らせるためパタパタと地下室へ降りていく。 「あ、今行くのー。でもシャワー浴びたいからちょっとだけ待ってなの」 「はいはい、その方が美味しくご飯が食べれるものね。雪乃ちゃんも一緒に浴びてきなさいな」 「……ぁ、はい」 あれ、反応が薄いな、と雪乃ちゃんの方を見てみると何か思いつめた表情をしていて。 やがて雪乃ちゃんは何かを決意したように頷くと 「ねここ、姉さん。夕食の後に少しお時間を頂けませんか。お話したい事が」 「……いいわよ。ねここもいいわね?」 「はぁい、なの」 「ねここと、公式戦で、戦いたい?」 租借するようにそう問い返してくる姉さん。 現在私は居間でねここと姉さん、二人と向かい合う。 其処で私はねここと正式に、リアルバトルでの真剣勝負を行いたい事を打ち明けたのだ。 「はい。私は既に風見家の神姫のつもりですが、書類手続きの関係上 この1月一杯までは旦那様の神姫という扱いになっています。 私は公式戦で正式にねここと戦いたい。しかしその猶予はあと僅かなのです。 同じマスターになってしまってはもう公式戦で戦うことは出来ませんから……」 そう、何時もの様な練習試合ではお互いに本気が出せない、いや出すことが出来ない。 しかし、リアルバトルとは我ながら危険すぎる。私は如何なってもその覚悟は出来ているが、ねここは…… それに自分以上に大切な存在であるはずのねここに、この様な申し出をする事自体がどうかしている。 それでも言わずには要られなかった。私はそんな自分自身がが恨めしい。 そして、ねここが下すであろう決断も考慮し切っての事なのだから…… 「いいよ、ユキにゃん」 迷いのない澄んだ声で答えるねここ。 ……ねここは優しい、だから私はそんなねここを好きになったんだ…… だけどしかし……感情回路がループする。私が私でなくなっていくようだ。 そして私は、もう1つの言葉を紡いでいた。 「もう一つお願いがあります。勝負までの間、実家に帰らせて頂きたいのです」 そう、このままの感情でねここと一緒には居られない、いや居てはいけない。 3 「聞きましたよ。ねここちゃんと喧嘩して、帰ってきちゃったのですって?」 「喧嘩じゃありません。真剣勝負の精神統一の為、一時的に帰郷の許可を頂いただけです」 私は蓬莱壱式の手入れをしながら、隣でそれを意味有り気に見ている旦那様の孫娘、鈴乃嬢に言い返す。 今は今現在、ここ黒姫邸で勝負までの残余の数日を過ごしている。 「ふふふ、一時的ね。」 「なんですか気持ちの悪い」 鈴乃嬢は意地が悪い、一見清楚なお嬢様には見えるが中身は小悪魔だ。 「だって、勝負の結果に関係なく風見家に戻るのでしょう?」 「当然です……家族ですから」 少し頬が赤くなってしまったかもしれないが、それは気にしない事にする。 「あらあら、フェンリルと呼ばれた貴方がそんな表情するなんて、ちょっと前までは考えられませんわね」 「そこ煩いです。それ以上言うと撃ちますよ」 「あらら怖いわね~、それでは退散するとしましょう。あとは任せたわよアガサ」 「かしこまりました、鈴乃さま」 鈴乃嬢の隣に控えていた、鈴乃嬢の神姫であるアガサにそう伝えると彼女は部屋を出て行った。 「……で、アガサは其処で何をしているのですか」 じっと私を見たまま微動だにしないストラーフ型MMS、アガサに問い掛ける。 「監視……もとい雪乃が一人で寂しくなってピーピー泣き出さないように、一緒に居てあげてるだけです」 「……怒りますよ」 何処までが本気なのだか、マスターである鈴乃嬢と同じで掴み所がない。 「あら怖い、うふふふ」 そして当日、私たちはバトルフィールドで対峙していた。 場所はファーストリーグも行われるセンター内の、リアルバトル用フィールド、荒野マップ。 旦那様が私たちの為に、貸切になるよう特別に手配してくださったのだ。 このスタジアムに観客……いえ、立会人は姉さんと鈴乃嬢のお二人。 しかしそれで十分だ。この試合を見届けて欲しい人は、貴方だけなのだから。 「手加減は……しません。それは貴方に対する侮辱になるから」 対峙してから何十秒経過しただろう、私は初めて声をだす。自分で微かに声が震えているのがわかる。 「ねここも、しないよ。後悔したくないから」 凛とした表情でそう返すねここ、真っ直ぐで綺麗な瞳で私を見つめてくれる。 その瞳は不思議と私の緊張や焦りを解き解してくれるようで 進行役を買って出てくれた鈴乃嬢が、頃合を見て発言する。 「二人とも準備はいいかしら? では……試合、開始っ!」 4 その合図と共に、お互いに一気に駆け出す。 ただし私は脚部に関してはノーマル装備なのに対し、ねここはシューティングスター(ミーティアより改良及び改名)を装備している。 直線機動でのスピードは桁が違うのだ。 その為私は剥き出しの岩石の多い地点へとねここを誘導するように駆けていく。 ねここも攻撃を仕掛けようとはしてくるものの、STR6ミニガンを改造し左腕ユニットに装備可能にした ガトリングガンによる牽制攻撃によってそれを阻む、私も早々近づけさせる気はない。 それにねここは火器の類を装備していないのだ。 爪を射出するワイヤークローは装備してはいるが、射程も短く致命傷を負わせることは出来ない武器であり、 本格的な攻撃を仕掛ける為には格闘戦を挑まなければならない。 それは私にとって有利に働くはずだった。 やがて戦場は岩石の多い荒野へとその姿を変化させていく。 私は岩に飛び乗り、岩の上を飛び石するように移動する。 対するねここは岩の間を縫うように駆け抜けていく、普通なら岩を回避しきれずに激突してしまう所だ。 「流石ねここだな……」 ふと笑みがこぼれる、だけど今は。 私はチャンスと見て、ここぞとばかりにガトリングガンを発射。 高速移動中のねここにとって此処は狭い回廊のようなものだ。移動ルートはそう多くない、それを見越して偏差射撃を行う。 「……ちっ」 うぅ……早くもジャマーの影響が始まったようだ。 ねここは肩装甲内部を軽量、空洞化させてその内部にジャマーシステムを装備している。 ぱっと見は判らないがよく見ると小さなアンテナのような物が突出していて、 これが相手の索敵及び射撃用センサーを狂わせるのだ。だが…… 「あ…にゃ゛ぁっ!」 あくまでねここではなく予測位置に偏差射撃を行ったのが的中し、バラ撒いた弾の一発がプロペラント兼用のブースターに着弾。 それが爆発を起こし、燃料チュープの燃料を伝ってシューティングスター全体が誘爆を起こしたのだ。 しかしこの程度で終わる訳はなく 「さすがユキにゃん……まだまだ敵わないやっ」 「其れはこっちの台詞です、あの短時間で脱出できるのですから」 私とねここはそれぞれの岩上で対峙していた。 お互い忍者のように飛び跳ねつつ、射撃とクローの応酬を交わす私たち。 不謹慎ながらこの瞬間私は充実を感じている、楽しい。 しかし冷静な思考は、このままではこちらが弾切れになり不利になることをしっかりと警告していた。 5 「……そろそろ仕掛けさせてもらいます!」 「こっちも、いくよぉー!」 ねここも身を屈め、全身の力を溜めるような体勢を取っている。アレを使うつもりなのだろう、だが。 「とぁーっ!……あ、あれっ!?」 一気に跳躍するねここ、そのまま撹乱体制に入るつもりなのだ。 「そこっ!」 私は強化された集音及び嗅覚センサー、アイボール(肉眼)でねここの位置を確認、そして過去の経験からの予測値を加え、 右腕ユニットにセットされた蓬莱壱式を放つ。 「きゃぁぁぁぁぁ!?」 其れは見事にねここに直撃し、猫爪の胸部装甲部分を粉々に破壊した。 「イリュージョンシステムに頼りすぎ。それ以前に撹乱に入る前の挙動が雑すぎます。 アレではいくら敵のセンサーを潰してもその挙動から予測され、撃ってくださいと云わんばかりです」 「う……なん……で」 本体にも衝撃が届いたようで、倒れ呻きつつも必死にリカバリーしようとしているねここ。 「プチマスィーンズ、気にならないのですか?」 「あ……っ」 は、っとなり周りを見回すねここ。自分のプチマスィーンズと連絡を取ろうとしているのだろう。しかし…… 「無駄です、全て私のプチマスィーンズが撃破しました。もう結界を張る事は出来ませんよ」 ねここの分身攻撃は、相手の周囲に光学迷彩をかけたプチマスィーンズを配置。 このプチマスィーンズには各々立体ホログラフ投影装置とジャマー装置が装備されており、ねここ本体側のジャマーと合わせて 全ジャマーをフル稼働、相手のセンサー類の目を奪ってから、ねここ自身の高速機動と光学迷彩システム (運動性の邪魔にならないよう超小型であり、そのためごく短い時間、しかも断続的にしか使用不能だが必要十分である) 及び立体映像を駆使した分身殺法を演出する。 しかし小型のプチマスィーンズにそれだけの装備を詰め込むということは、戦闘力の低下を招き…… 「でも何で……迷彩かけてたのにっ」 「だから甘い、配置が単純すぎます。ホログラフ効果を100%発揮させるには岩上に配置するしかない上に、 ホログラフの有効範囲は狭い。それでは簡単に場所を特定できてしまいます。 貴方が普段の試合で開始直後一気に飛び込まずに逃げるのは、相手の周囲にマスィーンズを配置する為の時間稼ぎ」 我ながら一気に捲くし立てるように話す。やはり気が高ぶっているのだろう。 「それに……臭いです。このタイプのジャマーは極微かにですが、特殊な電子臭を発生させます。 お忘れですか、私は犬型ですよ」 ねここは何かをかみ締めるような渋い表情をしていて…… 「勝負は付きました、降伏してください」 私はやっと上半身だけ起き上がったねここの胸元に、蓬莱壱式を突きつけながらそう促す。 「……ぃや」 「ねここ……気持ちはわかります、でも……」 「いやっ!」 何で其処まで頑なに…… 「ねここ!」 「こんな中途半端な終わり方じゃ納得できないのっ、ねここはまだ……動けるっ!」 6 瞬間、ねここの眼が輝いた気がした。 と思った次の呼吸では、目の前のねここは掻き消えていて。 「甘い、ジャマーを展開してる以上臭いが……う、ナニコレ……まさか、ジャマーを過剰運転させてるの!?」 周辺全体に強烈な電子臭が立ち込めているのだ。しかしこんな事をすればねここ自身も無事とは思えない。 「やめてねここ!壊れちゃうよっ!?」 『言ったもんっ、手加減しないって!ねここが立てなくなるまで……全力全快をユキにゃんにぶつけるのぉ!』 ………そうよね、そう云ったのは私。ならば私も! 現在、重度のジャマーの影響で肉眼にすらノイズが走るようになっていた。 そして、ねここの自身の動きも先程までとは比べ物にならないほど俊敏で細やかな動きになっていて、 これでは補足仕切れない! こうなったら…… 私は目を瞑り、全ての知覚系リソースを集音及び嗅覚センサーに注ぎ込む。 ねここは決め技の際、必ず相手の正面に出現する。その一瞬を掴む…! ……それは、一瞬とも永遠とも思える刻の流れ、私はその瞬間を待ち続ける…… ふっ、と匂いがする。日向のようなほかほかな匂い、大好きなねここのあの匂いだ。 『いっけぇぇぇぇぇぇ!!!』 ズドォォォン!という轟音と共に、二人の声が交錯する。 「う……ぁ…っ」 「く…あぅ…っ…」 私が放った蓬莱壱式の渾身の一撃は、ねここの左腕を完全に吹き飛ばしていて 私の胸には、胸部装甲を易々と突き破った、ねここの研爪が突き刺さっていた。 「すぱぁく、えんどぉぉぉぉぉぉ!!!」 ……負けちゃったな、ねここはやっぱり強い、ねここは私の…… 7 ん…… 顔に何か……ポタポタと冷たいものが…… 「ぅ……ここ…は」 私はうっすらと目を開ける。そこには大好きなねここの顔がいっぱいに見えて。 「どうして……泣いてるの?」 まだよく動かない腕を懸命に伸ばして、ねここの頬から伝わる涙を拭ってあげないと…… 「ごめんね……ごめんね……」 ねここは其れを繰り返すばかりで。 でも私もねここの腕を……目線を左腕に移動させると……よかった、ちゃんとついている。 どうやら破壊したのは装甲までだったみたいで…… 「うぅん、私がお願いしたことだから……後悔はしてない。だから、ねここも、ね」 まだぎこちないけど、ねここに笑いかけてあげると。 「…うんっ。いつものユキにゃんだぁ……えへへ」 すりすりと私の胸に甘えてくるねここ。少し胸の傷が痛むけど、心が嬉しいから心地よい。 私もねここをきゅっ、とその胸に抱きしめるようにして。 私たちは、姉さんたちが回収に来てくれるまでのわずかな時間、そうして過ごしていたのでした。 「二人とも、朝ご飯ですよ~」 「はぁ~い☆」 「ありがとうございます、姉さん」 それは何時もの日常、日々変わらないようで毎日変化していく日々。 「ねここ、口元にケチャップついてますよ」 「にゃ? ユキにゃん取ってとって~」 「もう、ねここは甘えん坊ですね。……ん、えぃ」 ちゅ♪ 「はい、ケチャップ取れましたよ。ねここ」 そう、変化していく日々なのだ。 続く トップへ戻る
https://w.atwiki.jp/bakenekosounds/pages/18.html
オチャラケ謎解きアドベンチャー『ばけねこ探偵事務所』 作品紹介 現代、どこかの街・・・。 ある神社の裏山に一匹のネコが棲みついていました。 彼女は、ヒトに化けられるばけねこであり、お調子者でした。 ワクワクする不思議な出来事、ドキドキする難事件との遭遇を夢見て、探偵事務所を開局します。 依頼を待ち受けながら、自ら余計な事に首を突っ込み、今日も騒動を巻き起こすのでした・・・。 「インターネッツのチカラを借りて、ばけねこも現代の荒波をサーフィンしますよッ!!」 ゲーム内容 ジャンル オチャラケ謎解きアドベンチャー 搭載モード メインストーリー 音楽室 資料室(クリア後特典) おまけシナリオ(クリア後特典) キャラクター紹介 たま/珠 「あなたのひいおばあさん」より長い年月を生き、いつからかヒトに変身できるようになったばけねこです。 好奇心旺盛で何にでも興味を持ち、楽しい事や不思議な事が大好きです。 変身時は「珠」と名乗り、街の人々には 名 迷探偵として知られています。 彼女が構えた怪しい探偵事務所、舞い込むのは心躍る難事件とは程遠い雑用ばかりなのでした・・・。 神主 街の神社を管理するおじいさんです。 優秀な祓い屋で、神社の裏山の御神木に棲みついたたまに困っています。 たまがばけねこである事を知っている数少ない人間の1人です。 葵 たまの友達のばけねこです。 遊び仲間から困った時の相談相手まで、たまの良き理解者猫です。 館の主人 いつの間にか街はずれの森の中に建っていたという謎の館の主人。 館の正体、そして主人の目的は・・・? 新人フリコン#7グランプリ獲得記念撮影! 2023年開催の第7回新人フリーゲームコンテスト(外部リンク) 一般 60分以内作品 にてグランプリ獲得! 応援して頂きありがとうございます!(たま、やにゅし、サクシャより) スタッフ シナリオ、実装、BGM、動画 たちやま(サクシャ) キャラクターデザイン、イラスト MoLa キャラクター歩行チップ たか1 作品履歴 日時 バージョン Info 2022/10/22 Ver1.0.0 初版完成、クリエイターズ文化祭2022 にて公開! 2022/10/23 Ver1.1.0 不具合・誤記修正 2022/11/06 Ver1.2.0 不具合・誤記修正、内部処理変更 2023/1/16 Ver1.3.0 資料室に年賀茶番2023を追加! 2023/2/17 Ver1.4.0 Ver1.3.0のバグの修正 ゲーム内テキストの変更 不要ファイルの削除による容量の削減 2023/2/19 第7回新人フリーゲームコンテスト 一般60分以内作品 グランプリ獲得! 2023/11/4 Ver1.5.0 誤記修正、スマホ版公開!(@PLiCy) オープニングムービー プレイはコチラから! ゲーム最新バージョン → Ver1.5.0 PC版(Windows) フリーゲーム夢現(外部リンク) ふりーむ!(外部リンク) ※ ふりーむ版はバージョンが古いため、夢現からのDLを推奨します。 ※ Macユーザーの方は、下記のWebブラウザ・スマホ版をどうぞ Webブラウザ・スマホ版 PLiCy(外部リンク) ※ スマートフォンの機種やWebブラウザの種類によっては起動しない場合があります。 続編はコチラ! ばけねこ探偵事務所 海賊の秘宝 ※当サイトで公開している作品や記事を利用することによって生じるいかなる損害も当サイトでは補償致しません。 ご利用につきましては自己責任となりますのでご注意ください。 ※当サイトの著作権は管理者であるたちやまが所有します。内容やサイト内で使用している画像などの複写や転載は禁じます。 (C)2022-2023 Bakeneko Detective Agency,Tachiyama all rights reserved. Reproduction prohibited without permission. WARUI KOTO NI TUKACCHA DAME !🧐 ↓↓↓ 記事が面白かったらSNSでシェアしてね😸 ↓↓↓
https://w.atwiki.jp/vipthmj/pages/469.html
名前 狐猫様 PR ねこねここねこのおきつねさま 使用キャラ 橙 好きな役 メンタンピン せっかくなので使わせてもらいますー 自由気ままなにvipへ来たりフリーに行ったり、出現率は下の下です 時折配信なんかにもお邪魔させてもらっています もしも同席したらお手柔らかにお願いするに・・・ます。 戦績(ほぼフリーです) 通常 青天 順位回数 一位 二位 三位 四位 勝率 平均パラ 順位 振込率 和了率 平ドラ 平翻数 立直率 聴牌率 ツモ率 50戦 +473 +0 19 12 9 10 38.00% 2.20 11.73% 27.04% 1.65 3.92 13.72% 50.50% 36.76% 100戦 +1246 +0 39 28 16 17 39.00% 2.11 12.02% 28.51% 1.66 3.94 15.38% 52.65% 33.57% +成績、記念、等々 対局数 出来事 場所 120戦目 国士無双を和了 フリー 通常卓 半荘 131戦目 50勝達成 vip 博麗神社 半荘 137戦目 四連刻を和了 フリー 博麗神社 東風 オマケのss imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 流石霧雨・・・・ imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 初役満!
https://w.atwiki.jp/nkkms/
ねこかますwiki 当wikiは、主にニコニコ動画で猫動画を投稿している「ねこかます」氏に寄せられた、 ボランティア活動や猫の飼い方に関しての問題点をまとめたページです。 ねこかます氏とは? ブログ、ニコニコ動画、YouTube、Twitter、Instagram等で猫の写真や動画などを投稿していた人物。 「公園猫戦争」「保護猫の観察」などのシリーズで人気を博し、動画が地上波の番組に取り上げられたこともある。 当初猫は飼っておらず、活動は近隣の野良猫の観察動画に収まっていたが、 地域猫活動や野良猫保護活動などを行うようになり、麿白、時雉を「リリースしない保護猫」として飼い始める。 また、多くの子猫や成猫を一時的に預かり里親を探すという活動もしていた。 特にニコニコ動画において人気の高い動画投稿主であったが、その飼育環境や猫との接し方などに現在疑問の声が上がってる。 ブログ ツイッター ニコニコ動画 YouTube Vine Instagram Tumblr note ※ 現在、ねこかます氏は動画投稿、ブログ、Twitterなど各種SNSの更新を休止中。
https://w.atwiki.jp/nekodaruma/pages/14.html
ねこだるま第一話 はじまりはじまり ここはさいたま市のとあるお家です ここからお話ははじまります このおうちには神無トーコという女の子が家族と住んでいました。 「おかあさんおかあさんただいま」 この今かえってきたこの子がトーコちゃんです 「おかえりトーコ」 返事をしたのはお母さんです。 「おとうさんまだ帰ってきてないの?さみしい」 「お父さんはお仕事一所懸命で仕方ないよ」とお母さん 「きょうもねこだるま元気にしてるね」 とテーブルの上においてあるねこのかたちをしただるまのようなものをみてつぶやきました このだるまのことをねこだるまと呼ぶようです。 「ねこだるまわたし中学受かったよ」 「天真院中学校に通うんだ いつきくんも友達も一緒に合格したんだ」
https://w.atwiki.jp/nekomisoks/pages/15.html
小説書くわより テーマはいじめらしい。 これを小説と呼んでいいのかは不明だが・・・(某腐女子のたまり場のほうがよっぽど小説らしいのがある) 20 :ねこ味噌 : 2012/02/05(日) 13 42 43 谷口=ねこ味噌な 山田的表現 これはおれのまぞ小説 小説内容↓ 僕の名前は谷口。 A小学校に通っています。 クラスは五年1組。 さいたま県と、都会にあるがっこうだから、クラスの人数は30人と多め。 今日は火曜日。 今、傘をさいて通学路を歩いている。 天気は雨。 季節は時にして六月。 一学期も後半にさしかかっていて、夏休み間近です。 しかし、僕はあんまり楽しみじゃない。 それは雨だからなのと、学校のみんなにいじめられているからです。 いじめが発覚したのは昨日。 僕の机の上にカエルの死体がどっさり置いてあった。 びっくりして教室を見渡すと、みんな笑ってた。 おかしいな、とりあえずカエルどかすか、と僕の机のうえにこんもり乗っかってるカエルを一匹ずつゴミ箱に捨てました。 これが俗で言ういじめってやつなのかな、と一瞬考えたけど、ついこないだまでクラスの皆とは仲良かったンだし、ありえないな。 僕はそう解釈することにして、いつものようにランドセルをロッカーにしまって、朝の会(朝会)が始まるま。で間があるので、羽田くん(あだ名はハネハネ)と喋ることにした。 しかし、ハネハネは僕をスルーしました。 スルースキルです。 もしかして僕見えてない? そう思ってクラスの女子のスカートを捲ったら、「てめえ!!」と殴られたので多分僕は皆に見えています。 その日は誰とも喋りませんでした。 否、誰も話しかけてきませんでした。 なーんか嫌な気持ちです。 で、昨日はそんなことがあったから、学校へ行く足が重いです。 昇降口について、傘をしまい、上履きを履こうとしたら、上履きが無い。 あ!? 下駄箱間違えたかな、いや、そんな筈は無い・・・ 【5-1】 合ってる・・・ 【谷口】 合ってる・・・ “上履き” 無い・・・ 畜生!! 仕方なく、職員室に行ってスリッパを借り、一日そのスリッパを上履き代わりにすることにしました。 教室に行くと、こりゃまたびっくり、 僕の机がありません。 いつ席替えしたンだよ野郎共、と思いましたが、席替えした様子はありません。 教室からポツンと四角いのが消えているンです。 とても不自然です。 全体を見ると皆クスクス笑っていて、ベランダに僕の机がありました。 雨に叩かれ、机に入っていた教科書があちこちに散乱し、雨でびしゃびしゃになっています。 とりあえず、机を教室に入れました。 僕の席は窓側だったので、丁度雨に濡れた机を引きずり出すスペースはありました。 その後、僕は教室の床をぬらしたという事で職員室に呼び出されて、放課後一人で教室を掃除するはめになりました。 放課後は家で2ちゃんをやるつもりだったのに残念です。 家に帰ると義理の妹がいた。 こっちは掃除で疲れてるのに、のんきに煎餅を食べています。 きっとしけっています。 いや しけってろ! 僕は妹を呪い、パソコンのスイッチを入れました。 時刻は六時。 親が帰ってくる時間です。 やばい。 いまのうち宿題やってないと怒られます。 パソコンは二の次になりそうです。 水曜日は火曜日と違い、晴天です。 梅雨は雨が多いから、どうにも憂鬱です。 登校の時間です。 義理の妹(きっしー)がランドセルを持って駆けていきます。 僕の家は古びたアパートだから、コンクリートの壁が昨日の雨で湿っています。 ナメクジが外装に張り付いていたので丁寧にはがして捨てました。 教室につくとハネハネが話しかけてきました。 二日ぶり! 「あ、ハネハネ!おはよう!」 「おうねこ味噌」 何故かハネハネの表情は冷たく、ねこ味噌と呼ばれてる僕を見る目も冷たかった。 「・・・」 「あのさ、今日俺ン家来いよ」 「!?え、行く!行く!」 その時教室のみんなが笑った気がした。 僕って人気もの!?
https://w.atwiki.jp/kinokokamera/pages/85.html