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♪なんでもないよ 作詞 作曲
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なんでも癒士(なんでもゆし) 概要 グレイセスに登場した称号。 登場作品 + 目次 グレイセス 関連リンク関連称号 グレイセス 作中での説明 シェリアの称号。 取得者 シェリア 取得条件 装備効果 修得スキル ☆1:スキル:☆2:☆3:スキル:()☆4:☆5:スキル:() MASTAR!必要SP ▲ 関連リンク 関連称号 回復士 治療士 手練治療士 治療術師 高位治療術師 脅威治療術師 世界唯一治療術師 ▲
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1.春の海沿いの道は、さわやかで、どこまでも続いて行くようだった。 時折強い海風が吹き、俺の気分も何処か遠くに吹き飛ばしてくれる。 2.俺の隣で車を運転する親父は、やはりどこか楽しそうだった。 俺の名前は佐々木康太。 中学まで住んでいた東京を離れ、地方の高校に4月から通うことになった。 親父から離れて一人暮らしとなる。いや、一人暮らしでは無いか。 横を見ると、親父がタバコに火をつけるところだった。 3.「なぁ。」 「ん?なんだ。」 「俺にも一本くれ。」 「構わんが・・・。身長伸びなくなるぞ。」 「別にこれ以上大きくなろうとは思わん。」 「お前には向上心てものがないのか。」 「使い方違うだろう・・・。170あれば充分だ。却ってでかすぎると面倒臭い。」 そういいつつタバコを取り出し火をつける。 窓から煙が抜け出す。車内にいるのを嫌がって、逃げていくようだ。 俺と一緒だな。 4.「康太。」 「なに?」 「今更だが、本当に良かったのか?」 「・・・。本当に今更だな。」 「まぁ、そうなんだが。なんというか、俺が無理矢理行かせることにしちまったみたいでな・・・。」 「何度も言ってるだろ。俺だってこっちの高校の方が良いんだよ。」 「なら、良いんだが・・・。」 俺はその話は終わりだと言う様にタバコをもみ消した。丁度信号で車が止まり、親父もそれに習う。 5.お前も、俺の通ってた高校に行かないか? そんなことを親父が突然言い出したのは去年の11月頃だったか。 聞くところによると、親父の旧友が今度海外に転勤になったそうな。 息子は日本に置いて行くつもりだが、一人にしておくのも不安だと、ルームシェアの相手を探していたらしい。 その話に乗ったのが親父だ。 そう、俺はこれから高校生活3年間、親父の旧友の息子と2人暮らしになるのだ。 6.名前は相原五月(さつき)。五月に生まれたからという、何のひねりもない名前だ。 小さいころは親父に連れられて相原さん家に行ったときはよく一緒に遊んだものだ。 確か、妹もいたような気がする。 最後に会ったのは小学3、4年の時か。 おとなしくて、室内遊びを好むやつだった。 逆に外で大暴れするのが日常だった俺とは180度性格が違うような気がしたが、不思議と馬が合った。 良くも知らないやつと二人暮らしはごめんだが、五月とならばまあ、いっか、ってところだ。 男二人なら気楽なもんだし。 7.「着いたぞ。」 「おっ、結構いいアパートじゃん。」 「まぁ、男二人住まいだからな。それなりに広いところを用意した。」 「そりゃどうも。早速中に入ろうぜ。」 「そうだな。とりあえず、持てるだけの荷物持て。」 「おう。宅配便は何時着くんだっけか?」 「明日には着くはずだ。」 そんな会話をしながら階段を上がっていく。 部屋は3階。階段の奥の少々死角になった場所にエレベーターもあるが使う必要はないな。 8.303号室。名札はまだ入っていない。 親父の言うとおりなかなかの広さだ。 二部屋。ダイニングキッチン。トイレ、バス別。 まだテレビや、冷蔵庫、レンジすらない状態だが、 明日荷物がくればそれらの問題もなし。 そして、なにより窓からは綺麗な海が見えた。 逃亡者の潜伏場所としては十分過ぎる 9.「五月・・・相原さん達も今日来るんだよな?」 「あぁ、そうだ。入学式まで一週間。丁度いいぐらいだろ?」 「まぁね。」 「五月君はタバコ嫌いだったっけか?」 「親父の煙から逃げてたような気はする。」 「なら、お前も吸うときは気を使えよ。」 「分かってるよ。部屋を黄色くするわけにもいかないし。」 そういいながらも遠慮無く二人してタバコに火をつける。 まだ、暫くは来ないだろう。二人して意味も無くそう考えていたが・・・。 10.ピンポーン! 「チャイム?相原の奴、もうきやがったのか。」 「そうみたいだな。」 ガチャッ。 ドアが開く。そこには俺の記憶と変わらない相原さんがいた。 11.「よっ、佐々木。久しぶり!」 「相原ぁ!元気だったか。」 「おうよ。お前も元気そうだな。」 「当たり前だ。それだけが取り柄だからな。」 「はっは。確かにな。あがるぞ。」 「おう。あれ?五月君は?」 「・・・。すぐに上がってくる。」 「そうか。」 「なぁ、相原。実はちょっと今回の件に問題が起きてな。」 「仕事の話か?」 「違う。・・・まぁ、康太君なら大丈夫だと俺は思っているんだが。 いかんせん理由が理由だからな・・・。」 「歯切れが悪いな?どうした?」 「実は・・・。」 そんな相原さんの言葉はドアが開く音と、明快な声に遮られる。 「あっ、康ちゃん!お久しぶり!」 12.うん・・・。なんだ、ちょっと待て。 俺を“康ちゃん”などと、可愛らしい呼び方をするのはこの人生で一人しか出会っていない。 でも、今俺を“康ちゃん”と呼んだのは明らかにそいつではない。 セミロングの黒髪にロングのスカートを来た美少女。 俺の人生でこんな子と出会ったことは断じてない。 「相は・・・ら?」 「佐々木、すまん。五月は、・・・女になっちまった。」 15、16まで童貞だった男は一部女になる。 どうやら、今、その不思議な現象を俺は目の当たりにしているようだ。 13.「康ちゃん久しぶりだね〜。康ちゃん全然変わってない♪」 「そりゃ、ね。・・・お前は随分大げさに変わったな・・・。」 「うん。どう?可愛くなったかな?」 「そういう話ではなくて、もっとちゃんと最初から説明しろ。」 「う〜ん。私的には、康ちゃんが男で嬉しいの半分、切ないの半分ってとこかな?」 「何を言っているんだ?」 「だって、康ちゃん、女にならない行為をしているってことでしょ?」 「・・・。まだ、16前だ。分からんだろ、そんなことは。」 不意に触れられたくないものに触れられ心に黒いものが広がる。 それを打ち消すように、そっぽを向いて、タバコに火をつけた。 奥の部屋では親父と相原さんがなにか話しているようだ。 14.確かに、五月は女々しい所が存分に有った。 それでも何処か強い意志を持ち、自分が決めたらガンとして譲らない、立派な男だった。 それが今や、どう見ても女にしか見えない。 聞いたところ、変わったのはつい一週間前の話だそうだ。 誕生日の2ヶ月前だったため、本人、家族含めて大いに驚いたとのこと。 女体化するとそれに伴い、精神的というか考え方も女性化するという話しは聞いたことがある。 事実、中学の早いうちに女体化した奴の中にはすでに彼氏がいる奴すら存在する。 だから、変わるのもそうおかしくは無いはずだが、たった一週間でこれっておかしくないか? 15.「康太。ちょっと来い。」 「何?」 「おまえさ、これ、どうする?」 「親父がうろたえるな。みっともない。」 「そうだが・・・。まぁ、可能性としては有り得たよな。考えて無かった。」 「奇遇だな。俺も全然考えてなかった。相原さんはなんて?」 「相原は、お前を信じていないわけではないが、やはり二人っきりにするのには抵抗があると。」 「そりゃ、そうだ。じゃ、どうする?どちらかが別に家探すか?」 「それが筋なんだろうが、今から探すのは厳しいだろう。」 「確かにね。」 「なにより、五月く・・・いや、五月ちゃんはお前と一緒に暮らすのを楽しみにしているそうだ。」 「ちょっと、待て・・・。それって・・・。」 「取り敢えず、予定通りに行く。学校には俺がなんとか説明しておく。」 「待て。俺の意見は?」 「ウチだって裕福じゃない。お前の言いたいことは十二分に分かるが。」 金の話しを出されるとつらいが、良いのか、これ? 16.何かあればすぐに連絡をよこせ。そう言葉を残し、親父と相原さんは帰っていった。 部屋には五月と俺だけが残されている。 楽しそうに鼻歌を唄いながら荷物を片付けている五月を横に取り敢えず、ベランダでタバコをふかす。 どうしろと、言うのよ、これ。 吐き出した紫煙はまるで俺の思考のようにまとわりついて離れない。 春の日差しは暖かく、風すら吹いていなかった。 17.学校の制服を取り出した五月はそれを持ったまま俺に近づいてくる。 「どう?康ちゃん。セーラー服だよ。」 「・・・そうだな。見れば解る。」 「そうじゃなくて。似合う?」 「辞めろ。こちらはまだ、色々と混乱してる。」 「う〜ん、当ててるだけじゃ解らないね?」 「そうじゃなくて・・・。」 ガサゴソ。 「何してる。」 「いや、着てみようと。」 「俺の目の前で脱ぐ気か?」 「いや〜。康ちゃん赤くなってる〜。今更そんなの気にする仲じゃないじゃない。」 「誤解を生むような発言は止めろ。わかった。タバコは終わりにするから。」 「ヘっヘ〜。さすが康ちゃん。判ってるう!」 携帯灰皿に放り込む。今度足つきの灰皿を買ってベランダにつけよう。 完全に室内で吸う事が出来なくなった俺はそう考えた。 18.学校が始まるまでの一週間は天国であり地獄であった。 完全に女性化したと思っていた五月だが、やはり、まだ男だった頃の名残が消えないようだ。 人が着替えていても平気で部屋に潜入してくる。 俺がわざわざノックしているのに着替え中でも平気で俺を招きいれようとする。 ひどい時にはドアを開けっ放しで着替え始める。 最初の2〜3日は一緒に風呂に入ろうと言い出す始末。 こちらが照れていると、『康ちゃん可愛い〜!!可愛すぎる!!』と抱きついてくる。 などなど・・・。挙げれば切りが無い。 確かに昔っからの付き合いとはいえ、 5年近く会っていなかったのだから、俺にとっては女にしか見えない。 そして、今日からの学生生活を考えるとまた気が重くなる。 ベランダでのタバコも増えた気がする。 今日も煙は俺からまとわりついて離れないのだった。 19.「康ちゃん〜。準備できた?もうそろそろ時間だよ〜。」 「とっくに出来てるよ。」 ガラッ 「お前も準備万端だな。」 「まぁね♪どう?セーラー似合うかな?」 「いいんじゃないの。」 「へっへ〜。ありがとう。康ちゃんもようやく素直になってきたね。」 「違うな。慣れただけだ。」 「ふ〜ん。つまんないの。学校どうかな〜?楽しみ!」 「そうだな。」 「一緒のクラスになれるといいね!」 そう笑う五月の顔をまともに見ることが出来ない。 親父以外で、俺に好意のこもった顔をくれる奴はここ3年ぐらいずっといなかったからだ。 どうしたの?と心配そうな五月に、何でもないと返すと二人で家を出る。 20.「そういやさっ、五月。」 「なに?」 「おまえん所、妹さんがいたよな。確か・・・淳ちゃん。」 「・・・うん。」 「元気にしてるか?」 学校へと行く道すがら。なんでこんなことを聞いてしまったのか。 いや、いつかは聞いていたことなのだが。何故このタイミングで聞いてしまったのか。 21.「淳はね・・・。」 「・・・どうした・・・?」 「淳、死んじゃった。」 五月はうつむくと小さく呟いた。 22.俺の記憶の淳ちゃんは明るく、優しい子だった。 確か、誕生日は五月の1週間後だったはず。まとめてお祝いされると、二人して文句を言ってたな。 俺らの2つ下。小学校時代の2つ差は大きい。 その為、そんなにいつもつるんでいた訳ではないが、たまに三人で遊んだものだ。 今思い返しても元気な笑顔が蘇る。 死んだ・・・? 23.「一年前の話。交通事故で。」 「そう・・・、だったのか・・・。」 「うん。いつまでも引きずるわけには行かないんだけどね・・・。」 「ごめん。」 「謝らないで。大丈夫だから。」 行こう?という声。つらそうな笑顔の五月に付いて初めて高校の門をくぐるのだった。 24.その日の五月はずっと落ち込んでいた。 俺が淳ちゃんのことを思い出させてしまったからであろう。 せっかくの入学式だというのに、五月の笑顔を校内で見ることはついに無かった。 五月の笑顔。それはこの一週間であっという間に俺の日常になっていたようだ。 あんなに楽しみにしてたのにな。友達とか出来るかな、五月。 幸運にも同じクラスになった五月の座った後ろ姿をずっと見つめていた。 25.そうか。解った気がする。 何故五月がああも、女の子になりきろうとしたか。 俺と一緒だったのだ。 26.大事なものを無くし。逃げ出したくって。 俺にとってはココに来たこと。 五月にとって女になったこと。 27.それでも一人になりたくなくって。誰かに必要とされたくて。 俺にとって、それが五月であったように。 五月にとってそれが俺で。 28.なんだかんだで、俺も五月も楽しく学生生活を送っている。 慣れない地方生活の俺。 慣れない女性生活の五月。 それでも友達は出来て。 笑顔も浮かべ。 それが例え偽りでも、いつか本物になるはずだから。 29.五月の誕生日を一週間後に控え、誕生日どうしようかなと放課後の教室で考える。 五月は今や俺の一部だ。あの笑顔は俺の一部だ。 まとまらない考えに、俺の身体はニコチンを欲し、学校を後にする。 30.ニコチン補給と、夕飯の食材補給のために一度家で着替え、近くのスーパーに繰り出す。 その前に駅前の喫煙所で一服。 夕陽は澄み切ってとても綺麗だった。 31.すいません。の声に振り返る。 黒髪ポニテの可愛いお姉さんがいた。 火、貸してもらえませんか? うなずいてライターを渡す。 ありがとう。と火をつけて旨そうに紫煙をくゆらす。 しばらく見とれていると、いつの間にかお姉さんの近くにひょろっとした男があらわれた。 先輩、タバコいつやめるんですか。 いや、これは・・・。ちょっと・・・あの・・・。シュウ!ちょっと待って! あきれ顔の男の後を追って、お姉さんは吸殻を灰皿に捨てて走っていった。 吸殻は灰皿から外れて地面に落ちる。 俺はそれを拾って灰皿に捨てる。 うらやましいなと、思い。 それを自分がまだ望んでいるのに驚き。 そして、その思いに五月がいるのにも驚いた。 32.いつものように階段を上がり、ドアを開ける。 お帰り〜。の声。 誰かがいる幸せ。 まだセーラー服の五月が部屋から出てくる。 荷物を抱えて部屋に上がろうとすると、 五月が手伝おうと近づいてくる。 ドサッ。 33.「いててて・・・。」 「何故、俺にタックルをかます?恨みでもあるのか?」 「足がもつれただけだよ。」 「いいからどけ。重い・・・。」 「シツレイな。よっと・・・。あっ!」 ドフッ! 「いててて・・・。」 「それはこっちの台詞・・・。」 言葉が止まる。五月の声が近くて、俺の声も近かったから。 34.夕陽を浴びた五月の顔は一面真っ赤だった。 俺の顔も真っ赤だろう。 それを夕陽のせいにするのは、少々卑怯だろうか。 ごめん。と退こうとする五月を引き寄せる。 かたわらで見れば影のシルエットが、英語の時間に習っただまし絵のようかもしれない。 35.「康ちゃん・・・。」 「嫌か?」 「えっと・・・。」 「横、向くな。」 「だって、恥ずかし・・・」 五月の言葉は俺の口によって途切れた 36.12時間ずれてなった目覚し時計により、俺と五月はそこまでで止まった。 ご飯作ろっ!と慌てた五月に、おうっ、旨いの作るぞ!と慌てた俺。 今日ばかりは、台所でタバコをふかす俺にお咎めは無しのようだ。 換気扇に消える紫煙を見つめた後、 もう太陽沈んでるよな?っと五月と自分が写る鏡に心の中で問い掛けてみた。 37.五月の誕生日。 五月より一足早く帰宅した俺は帰り道で購入したケーキとクラッカーを準備する。 金もないし、大したプレゼントも買えないけど、五月ならきっと喜んでくれるはずだ。 暫くしてドアの空く音。 それが五月であることを確認すると、クラッカーを鳴らす。 38.パ〜ン!! 「うわっ!」 「よっ。誕生日おめでとう。」 「びっくりした〜。康ちゃん、どうしたの?」 「だから、誕生日。」 「!ケーキまで用意してくれたの?」 「おう。」 「ありがとう!」 五月が俺に抱きついてくる。 39.ボフッと五月を抱きかかえる。 えへっ、と笑いこちらを見上げる五月。 優しい笑顔で五月を見る俺。 自然に顔が近づき・・・。そして・・・。 40.ぴたっと、五月の顔が止まる。 「どうした?」 何も言わない五月。 「えっと、ごめん。嫌だったか?」 五月の両目からは、つっと涙が流れていた。 「・・・どうし・・・た?」 ドンっと俺を突き飛ばすと、五月はドアを開け、外へと飛び出していった。 41.あまりの事態に驚き、取り敢えず、五月を追い、外へ出た。 五月はすでにいなかった。 一通り、近所も探したが、見つけることは出来ず。 もしかすると、もう帰っているかもと、願いをかけて家にもどる。 しかし、出迎えてくれたのは五月ではなくて、電話のベルだった。 42.「もしもし・・・。」 「やぁ、康太君か?」 「相原さん!・・・お久しぶりです。」 「五月はいるか?誕生日のお祝い。電話ぐらいしか出来ないからな。」 「えっと・・・すみません。今ちょっと出かけてて。」 「そうか・・・。それは残念だ。仕方ない、また夜にでもかけ直すよ。」 そういう相原さんに、待ってください!と続ける。 いい機会だ。ヒントを少しでも集めておきたかった。 43.「どうした?」 「・・・五月から聞きました。」 「ん?何をだい?」 「淳ちゃんのこと・・・。」 「そうか・・・。」 「はい。なんと言っていいか・・・。」 「・・・辛いことだったよ。俺にも、家内にも、五月にも、そして淳にも。」 暫く、相原さんと淳ちゃんの思い出を語る。 44.「五月はね、康太君には自分が言うからって言ってな。黙っていてすまなかった。」 「そうなんですか・・・。」 「あぁ。五月と淳は仲良かったからな。五月は淳のことを何でも知っていた。」 「確かに、仲の良い兄妹でした。」 「・・・。俺が言うことではないかもしれないが、淳のために言っても良いかい?」 「何をですか?」 「淳はな、康太君のことが好きだったんだ。」 45.あぁ、そうか。なんとなく解った。 本当に仲の良い兄妹だったもんな。 お互いの幸せの為なら、お互いを犠牲にしてしまいそうな。 なにも起こらない、平凡な人生ならそれは大した形を持たないだろうが。 五月はそれを形にしてしまったのか? どうやって、相原さんの電話を切ったかは覚えていない。 ベランダでタバコふかしているウチに五月は帰ってきたようだ。 それを確認する気は無い。 連休中に五月と買いに行った足つき灰皿を汚すのが嫌で、 親父からもらった携帯灰皿に入れた吸殻はもう満タンで、今にもこぼれ落ちそうだった。 トイレに行くために通ったダイニングには、食べたあとも無いのにケーキが無くなっていた。 46.入学式前の一週間とは、まるで質の違う一週間が過ぎていく。 いつの間にかエレベーターを使って3階までを往復する俺。 また、何か大切なものを失くしてしまったようで。 次はどこへ逃げればいいのだろうか。 五月のことを勝手に解った気になった自分に呆れる。 もう何本目になるかわからないタバコに火をつけた所でベランダの窓をノックする音が聞こえる。 47.「康ちゃん・・・。」 あぁ、五月の声をちゃんと聞くのはいつ以来だろうか。 「ちょっといいかな?」 いや、五月は“声”は出してたか。俺が認識していなかっただけだ。 「今日、放課後、ちょっと付き合ってくれる?」 どこに?なんで?今更俺と?聞きたいことはたくさんあった。 それでも、それが嬉しくって、俺の口からはにごった煙と肯定の言葉がもれていた。 48.2週間前と同じく今日も夕陽は綺麗だった。 俺の心とは違うな、と思いつつ、 五月が向かっていく場所に検討がついた時から夕陽が綺麗なのも当然だと思い始めた。 彼女のそばに行くのに、曇り空は似合わないから。 いつの間にか、俺と五月の目の前には“相原”と書かれた無機質な石が存在していた。 49.「お誕生日おめでとう。」 淳ちゃんにケーキを差し出す五月。それは俺がお前にあげたケーキだよ、五月。 「今日は康ちゃんと一緒に来たよ。」 淳ちゃん、お前の兄貴は大バカヤロウだよ。 「康ちゃんのおかげで、今年は一緒にお祝いできたね。」 君のことしか考えていないから。 「でもね、淳。ゴメンネ。お兄ちゃん、もう我慢できない。」 何をだよ。何を我慢しているんだよ。 50.五月は淳ちゃんから振り返り、俺の顔をじっと見る。 あぁ、五月がいる。俺が好きになった二人目の女の子。 そして、今は一番好きな女の子。 夕陽を逆光にした五月の顔は何か決意に満ちたものだった。 51.「康ちゃん、ごめんなさい。」 なにを謝るの? 「私の勝手に康ちゃんを振り回して。」 やめてくれ。 「お父さんに聞いたでしょ?淳、康ちゃんのことが大好きだったんだ。」 言葉にしないでくれ。 「淳が死んだって聞いて暫くなんにも出来なかった。」 ヤメロ。 「私は淳のためになにか出来たかな?って、ずっと考えてた。」 行かないでくれ。 「でね、思いついたんだよ。淳のために出来ること。」 五月。 「私ね、彼女いなかった。淳のこと大好きだったし。」 俺の心からいなくならないでくれ。 「だから、都合が良かった。」 耐え切れず、タバコに火をつける。 「入学前に女体化したのも好都合だったよ。」 俺は動けないのに、風に吹かれ、紫煙は逃げ出す。 「康ちゃんがね、誰か他の人のものにならないようにしようって。」 聞きたくないよ、五月。 康ちゃんがね、女になることは無いって言うのはうすうす気づいてた。」 俺の過去もえぐるのかい? 「最初はね、上手くいってて、それがすごい嬉しかった。」 。 「康ちゃんが、私に惹かれてくれて。私を大事にしてくれて。」 。 「すごい、嬉しかった。」 もう、いいよ・・・。灰を落とすのを忘れたタバコはいつの間にか根元まで燃え尽きていた。 52.「でもね。私の誕生日の一週間前。私、ちょっと気付いっちゃった。でね、それを必死に否定した。」 「いつの間にかね、嬉しい理由が変わってたの。」 「康ちゃんが私を大切にしてくれる。いつの間にかね、それが嬉しくなってた。」 五月の誕生日に見た涙。それと同じものが五月の両目に浮かんでいる。 53.「誕生日の日、康ちゃんが“私”のために準備してくれて。」 「“私”のことを見てくれて。」 「なんで、私は“私”として康ちゃんを見れないんだろうって。」 五月は淳ちゃんのほうへ振り返る。 「ゴメンネ。駄目なお兄ちゃんで。五月の願い一つ叶えられなかった。」 「しかも、それを奪うのが“私”かもしれない。」 気付くと俺は五月を後ろから抱きしめていた。 54.泣きながら五月が続ける。 「康ちゃん。大好きです。」 「俺もだ。」 「ちゃんと、言葉にして。」 「五月、俺もおまえが大好きだ。」 もう口にすることはないと思っていた言葉。 気付けば俺はそれをとどめていくことが出来なかった。 いまだ、嗚咽を続ける五月の口を優しくふさいでやった。 55.ライター貸してという、五月から逆に線香を奪うと火をつける。 五月にも火をつけたことなんて無かったから、これは淳ちゃんに対してだけの特別な行為だ。 五月はずっと淳ちゃんに謝っていた。 でも、そんなことを気にする必要は無いと思う。 淳ちゃんは優しい子だったから。 淳ちゃんの願いはきっと、五月と俺が幸せになること。 それは、淳ちゃんのおかげで叶ったんだと思う。 帰り道、右手に感じる五月のやわらかい左手の感触が、なんだかすごく照れくさくって、 五月の言葉に「それは夕陽のせいさ。」と答えていた。 おしまい。
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テレビ東京系列 テレビ東京 ローカルセールス 開運!なんでも鑑定団 スポンサー情報 開運!なんでも鑑定団 2020年10月~20年12月 開運!なんでも鑑定団 2021年1月~21年3月 開運!なんでも鑑定団 2021年4月~21年6月 開運!なんでも鑑定団 2021年7月~21年9月 開運!なんでも鑑定団 2021年10月~21年12月 開運!なんでも鑑定団 2022年1月~22年3月 開運!なんでも鑑定団 2022年4月~22年6月 開運!なんでも鑑定団 2022年7月~22年9月 開運!なんでも鑑定団 2022年10月~22年12月 開運!なんでも鑑定団 2023年1月~23年3月 開運!なんでも鑑定団 2023年4月~23年6月 開運!なんでも鑑定団 2023年7月~23年9月 開運!なんでも鑑定団 2023年10月~23年12月 開運!なんでも鑑定団 2024年1月~24年3月 開運!なんでも鑑定団 2024年4月~24年6月 開運!なんでも鑑定団 2024年7月~24年9月
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【検索用 よるのせいた 登録タグ CeVIO よ 可不 曲 蒼野みどり】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:蒼野みどり 作曲:蒼野みどり 編曲:蒼野みどり 唄:可不 曲紹介 夜のせいだ 「まだ目を覚まさないか」 曲名:『夜のせいだ』(よるのせいだ) 蒼野みどりによる可不オリジナル曲。 Illustration/箱猫 歌詞 (PIAPROより転載) さよならの意味さえも考えず僕らただ独り ただ独り立ち尽くされた幻想に囚われて夢すらなくて 今日も変わらない街灯と自販機の蛍光色が 嫌になるほど暗がりに憧れて瞳孔を開いた 夢だったらなぁなんて愚痴をこぼした 今日も変わらない快晴だ どうにもならないな大抵は 繰り返す日々は最低だ 最低なんだ 眠れないななんて歌っててもさ 朝にはなっちまうな 涙は枯れないまま 夜のせいだ君が眠ってるのは まだ目を覚まさないか 心が震えたまま 夜のせいだ もう嫌になるよな 眠れない夜の大抵は死にたくなるな こんなどうしようもない感情が 目まぐるしく回るんだ きっと僕ら変わらないまま 枯れはてて息もできないままで 胸を詰まらせるだけのそんな日々を繰り返してく だったらどうしたら救えるんだ 何もないじゃないか僕の人生は なんて呟いた君の目は酷く綺麗だった おかしいよな 最低なんだ 震えてんだ何もできないまま 遠くにいっちまうな まだ夜は明けないまま 夜のせいだ君が眠ってるのは 目を覚まさないまま 心が震えたまま 夜のせいだ もうこのまま覚まさないなんて 笑えない冗談はやめてくれよ なぁ 眠れないな まだ夜が怖いな独りになっちまうから 暗がりに独りだ 夜のせいだ 君が見えないのは まだそばにいたいや 眠れないななんて歌っててもさ 朝にはなっちまうな 涙は枯れないまま 夜のせいだ君が眠ってるのは まだ目を覚まさないか 心が震えたまま 夜のせいだ コメント 名前 コメント
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発言者:マリィ 玲愛ルートの城における第一回戦にて、意識の無い蓮に憑依して戦うマリィ。 しかし、その相手は強大な3人の大隊長であり、戦闘が不得手なマリィに勝ち目は無い。 香純たちを失った蓮は、守れなかった自分を責めて悔いている。 そんな彼をもう苦しませたくないマリィは戦う。 でも、このままではまた蓮に全て押し付けてしまう。 どうしたらいいの?どうすればいいの?どうやったらわたしもあなたの力になれるの? お願い。誰か答えを教えてください。 「わたし、なんでもするから――!」 マリィの悲痛な叫びが修羅の地獄に木霊する。 +座 では―― +■■■■■■■■ \( ≖‿ゝ○)/ 『Disce libens.』 喜 ん で 学 べ 座にある存在が指揮棒を振るう。 流れ込む神の力によって、藤井蓮の創造は究極系へと変貌する。 関連項目 メルクリウス超うぜぇぇぇ!! 女の子さんが、何でも聞いてあげるなんて迂闊に言うのはどうかと思う このセリフを聞いてムラッとしたのは俺だけではないはず!! -- 名無しさん (2016-07-30 00 27 41) ↑ 俺なら、あれだ。メイド服を着せてご奉仕させるね -- 名無しさん (2016-07-30 00 28 33) 水銀「ん?今何でもするって言ったよね?」 -- 名無しさん (2016-07-30 00 31 02) これまた汎用性の高い台詞が来たなw -- 名無しさん (2016-07-30 00 32 22) ↑2水銀「過去の私よお前は紳士度が足りん、危険な性犯罪者の匂いがプンプンするぞ」 -- 名無しさん (2016-07-30 00 42 48) ↑水銀「過去の私よ、女神の美しさに比すれば私の変態度合いなど些細なこと。」 -- 名無しさん (2016-07-30 06 52 59) 女の子さんが「なんでも」なんて軽々しく言っちゃいけないよ的なセリフをジューダスがよく言っていたなぁと何となく思い出した -- 名無しさん (2016-07-30 06 54 19) ↑あの項目コメント書けないけどどうなってんの? -- 名無しさん (2016-07-30 08 35 11) ↑調べてみたら作成者がワープロモードで作ってるせいでコメント欄を追加できない。もうちょい調べてから作成してほしかった -- 名無しさん (2016-07-30 09 22 31) てか、ワープロモードで記事作った事がないから、コメント欄の追加法が分からねえ -- 名無しさん (2016-07-30 09 25 35) ↑ 誰か何とか作り直してくれ。(アヘタルが)なんでもするからーー! -- 名無しさん (2016-07-30 09 29 03) アヘタルの尽力により、コメント欄が誕生しました -- 名無しさん (2016-07-30 11 54 59) (∴) 何でもって言ったな!なら、俺の望みを叶えて貰おうか! -- 名無しさん (2016-07-30 15 22 15) ↑そうはいかないな!(覇吐を放り投げつつ) -- 名無しさん (2016-07-30 16 44 52) 覇吐「え⁉︎何でも⁉︎女神さん今何でもっt……」夜刀「あぁ?」 -- 名無しさん (2016-07-30 17 51 42) 花恵「何でも?何でも叶えてくれるの?私に結婚相手を紹介して!」 -- 名無しさん (2016-07-30 20 05 35) ↑ 俺と結婚してください!!いや、割とマジで!! -- 名無しさん (2016-07-30 20 58 00) 調べてきたらワープロモードだとプラグイン使えないからコメント欄追加は不可能。なので削除してから同じページをwikiモードで作り直すしかないそうな -- 名無しさん (2016-07-30 22 06 11) ん? -- 名無しさん (2016-07-31 00 02 23) じゃあ様々な衣装を試着して貰おう(民族衣装も含め)鑑賞会なら彼氏にも利は有るだろう? -- 名無しさん (2016-07-31 10 26 32) ↑練炭「誰がお前らになんかみせるか」 -- 名無しさん (2016-08-10 23 21 11) キルヒコ「お前はこの俺の物なのだから、何でもするのは当然であろうがよ」 -- 名無しさん (2016-08-11 00 30 01) ↑アベ♂「嬉しい事言ってくれるじゃないの」 -- 名無しさん (2016-08-11 02 18 58) ↑(∴)「滅尽滅相ッ!」 -- 名無しさん (2016-10-06 08 25 31) 「何でもするなんて、あまり言わない方がいいわよ」と某次元の魔女が言ってたよ! -- 名無しさん (2016-10-06 11 45 49) 数段構えのニートに声出してワロタ -- 名無しさん (2016-10-07 00 30 37) またやっちまった。誰か↑の2つのコメント消してください -- 名無しさん (2017-04-29 23 36 52) マリィ「どうすればいいの?なんでもするから!」糞眼鏡「どうすればいい?君も覚醒すればいい」邪竜「なんでもする?いいねぇ、本気を感じる!」 -- 名無しさん (2017-04-30 20 00 51) マリィ「決めたからこそ、果てなく抱きしめるのだ(覚醒)」 -- 名無しさん (2017-04-30 20 24 44) ↑水銀「酷い未知を見た…」 -- 名無し (2017-04-30 22 04 04) ふと思ったんだが、この「なんでもするから」に固定した存在って型月の根源の女王が思いつくんだが。 -- 名無しさん (2017-05-01 18 32 43) ↑あれは相手の願いを叶えるという事しか頭に入っていないから。弾丸の形をした魔法のランプと思えばいい。 -- 名無しさん (2017-05-01 18 34 30) 壊す事で願いを叶えるんですね。分かります。 -- 名無しさん (2017-05-01 18 35 49) ↑獣殿や阿片おじさんもなんだかんだ言って自分が納得いかない部分はあったけど・・・上記の少女の形をした弾丸は相手(恋人)の願いを叶えていないから納得していないという・・・・・・悍ましさ。 -- 名無しさん (2017-05-01 18 38 19) ↑そんな奴でもカッスは理解しそうだけどな。ん、そう言えばエクストラで甘粕が主役な二次創作にそんな場面があったような。 -- 名無しさん (2017-05-01 18 40 00) あれは別世界の主人公へのキラーパスしてるだけだから(震え声) -- 名無しさん (2017-05-01 22 44 32) ↑二次創作は総じてぼくのかんがえた阿片スパァだから参考にしちゃアカン(戒め) -- 名無しさん (2017-05-02 02 25 28) あの二次創作は上手く再現できてるから好きだわ。特にムーンセルが助けてとあうシーンは不覚ても萌えた -- 名無しさん (2018-04-24 21 02 50) ん? -- 名無しさん (2018-05-08 02 03 22) 今 -- 名無しさん (2018-05-09 17 49 09) 水銀「そこから先は言わせんぞ」刹那「なに俺の女脅迫してんだ殺すぞ」 -- 名無しさん (2018-05-09 19 07 50) なんでもすr...(ここから先は血で汚れて読めない) -- 名無しさん (2018-05-09 19 20 06) ↓またサタさんいらっしゃるww -- 名無しさん (2018-05-16 17 43 52) (∴) 俺、(俺のためなら)なんでもするから -- 名無しさん (2020-01-04 01 15 24) 名前 コメント
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なんでも武器愛好会 概要 「慣れてなくてもいろんな武器を使ってみよう」というヘンな事を考えるスキモノの集団。 色んな所で集まってはあーだこーだそーじゃないこーじゃないと武器についての知識は全くない好き好みの印象を話し合っている。 何処から持ってきたのかいろんな武器を所持しており、何をしでかすか分からないと思われればけっこう危険なヤツら。 「使い方の違いが分かりやすい」という理由で、刃物や鈍器など接近戦武器を好む。 銃器類がそれらに比べて少ないのは「バズーカとハンドガンとかマシンガンとライフルくらいの違いが無きゃあんま違いを感じらんない」とか言ってるらしい。 本人達があんまりモノを調べない為に、中には名前を知らない武器を持っている会員まで居る。 適当に集まって武器を見せ合ったり模擬戦をやったりはたまた武器愛好会の活動とは全く関係の無い遊び(カラオケ、スポーツ会、ゲーム大会など)ばかり している為、実際の戦場に出て命のやり取りをする者などは殆ど居ない。 その理由は「怖いから」、「流石に人殺ししたり死んだりするのはマズイしイヤだ」というもの。 なので公に犯罪歴のある人間は入会をお断りする。 そもそもこの集まり自体が何かしら罪を疑われそうなものだが、「ちゃんと」「然るべき所」に「申請している」らしい。 怪しいものだ。 持ってる武器はだいたいが実際に殺傷力の無いモデルアイテム、模造品。 年会費とかそういうものは一切取らない。 このヘンな会にかかるお金はカラオケで使う割り勘代くらい。 何故か会員にハーフ(現代風に言えばダブルとか言うらしい)が多い。 以下、その会員 トモキ・シックウェザー(Shickweather=友貴) 会長。 武器を振り回しているうちに筋肉だけついたオタク男。運動神経ゼロ。23歳。身長166cm、体重65kg。 ヘルメットみたいなダサい黒髪とアホみたいなぐるぐるメガネが特徴。ほんとにぐるぐる模様がついてる。 メガネを外しても糸目が出てくるだけで全然イケメンではない。むしろどちらかというと中の下くらいの不細工に片足突っ込んでる人。 実は大会社の会長の息子で、トモキ自身も優秀な科学者。 自らが開発した「バーチャルリアリティ仮想戦闘空間構築人格投影装置『ボディコラージュ』」を使って会員の模擬戦に貢献する。 好きな武器はカギ爪。指の間に挟んで使う一本刃タイプを愛する。 ヘルメットぐるぐるメガネ頬こけオタクが両手に一本ずつカギ爪を付けてこちらに迫ってくる姿はまるでカマキリ。 ついたあだ名は「ヘルメットカマキリ」。 会員が副会長ばかり頼るので、もしかして自分は会長扱いされていないのじゃないかなあと悩んでいる。 断っておくがトモキ自体は趣味に対する情熱の注ぎ方と武器の好みと喋り方がキモいだけで善良な小市民である。 ただちょっと頼るには頼りないだけで。 サノスケ・スラフト(Slaft=左野介) 副会長の男。身長189cm、体重98kg。年齢不詳。体脂肪殆ど無し。殆どが戦闘用筋肉で構成された危険人物。 得体の知れぬ雰囲気を纏った根暗。黒髪セミロングで、よく前髪が目にかかっている為、顔を確認し辛い。 何処から集めて来たのか会員一の武器蒐集量。よく他の会員に武器を貸し出す。壊されても文句言わないし気にしてるかどうかも分からない。弁償も断る。 武器だけでなく鎧、装具類もものすごい数集めているので、得意な事は変装。 ちなみに貸し出すものは武器より鎧である事が多い。 物事にまともに受け答えはするがまるで機械のようで、喜怒哀楽がぜんぜん分からないコワイヤツ。 既に死亡した賊、「マッフ」こと「ロヴェル・スラフト」の兄であり、本人も傭兵活動に従事している。 会員の中で唯一命のやり取りを(恐らく多数)経験している事もあり、他会員にちょっと怖がられている。 それでもあからさまに距離を取られないのは「心が広いし良い人そうだから」「怒らせると何をしでかすか分からないから」という相反する印象の二つの理由。 銃火器含めたあらゆる武器の扱いに精通しており、果てには魔術や呪術にも詳しいと言われているがそこんとこ真偽は定かではない。 好きな武器は短槍、長剣、ムチ、魔術用の木の枝、呪術に使うと言う得体の知れぬ本人にしか扱えない「呪い火」。 会員の怪我、出先でのトラブル、武器の貸し出し、果ては誰かがドジ踏んで起こった火事など困った時はサノスケを頼ると大抵の事は解決するので頼られている。 そのせいでトモキが「ボクって頼りないのかな」と悩むハメになっている。 最近、拘束されて軟禁状態にあるので集会に出られない。 仲間がたびたび面会に来てくれている。 ミチル・ダイダロス(Daidaros=美智琉) 会長を1、副会長を2と数えてからの会員№003。女性、身長142cm、体重はひみつ。年は自称19。 ほんとは20歳だが、「19と20じゃ決定的に違う気がする」とよくわからないちっちゃい事を気にして詐称している。 茶髪のセミロングで丸みを帯びた髪がチャーミングなかわい子ちゃん。自称する年よりも更に若く見えて、16くらいに見られる事が多い。 明るいし差別しないし悪口とかも吐かないのでトモキから好かれているが、誰それを好きだとかそうでないかとか意識しないのでまるで気付かない。 色んな武器を扱う為に普段から筋トレや訓練を欠かさないが、体格故に重量級武器を扱えないのを気にしている。 サノスケにも分け隔てなく調子を変えずに対する数少ない人物。 好きな武器は鎖付き鉄球や特大剣、大鎌など自分には扱えそうもない重量級武器。くやしい。 仮想空間ではよく自分を高身長筋力キャラに設定する。 ジッタ・ハートゾグ(Heartzog=實太) 銃火器を好む会員内の異端である会員№004.男性、身長177cm、体重137kg。デヴ。32歳。 スキンヘッドの上にグラサンをかけて黒いカマボコヒゲを生やしているため、まるでマフィアか武器商人。 他の会員と違って自分の持つ武器に対する知識は一定量。まるっきり分からないモノを使う事は少ない。 武器を系統別で嫌ったりはしないが、好むのは実弾武器。 エネルギー兵器は「反動が無い(ものが多い)ので撃っている気がしない」「ビームが眩しい」という理由で好きだが実弾武器より順位は下。 トモキやミチルと同じく善良な小市民だが、実際の戦場に憧れを持ったりしていてちょっと危ないヤツ。 好きな武器はPDW(個人防御火器)。 ドーム・ウィート(Weat=道務) お寺の息子だが、寺を継ぐ人は他で決まっているので特に寺は継がなくてもいい会社員。20歳。身長165cm、体重58kg。 そのくせ自分の呼び方は「拙僧」で、剃髪せずに改造袈裟を着る変人。 外見は金髪で外ハネ、碧眼。ただしイケメンではない普通の人。武器愛好会にイケメン、美女は少ない。 錫杖を武器として携えて入会にやって来たが、武器として認めていいものかどうか悩まれ、入会に苦労した。 その際は法力僧である父親の悪霊との戦闘の様子をこっそり見てもらう事で武器と分かってもらい事なきを得た。 本人は単なる素人だが、父親はバリバリの戦闘僧であり各地の悪霊退治や除霊活動において活躍している。 父親に憧れた事もあったが「油断したら死ぬぞ」と直球ワードを出されて怖いので素直に諦めた。 好きな武器は当然錫杖。他にも棒系の武器を好む。 オミネさん(どう書くのか分かんない) 薙刀や長巻、刀、鎖鎌やくないなど和武器の扱いを得意とする謎のおばあちゃん。64歳。身長166cm、体重60kg。 きれいなグレーの髪をアップに纏めたやさしい笑顔のおばあちゃん。 その正体はとある武術道場の先生(スポーツを主目的とした団体であり、実戦とは無関係)。 道場では冷静で頼れる先生を演じているが、実際は武器をブンブン振り回したがる危険人物。 このヘンな会に入ったのも「遠慮なく武器を振り回せるから」というどうしようもない理由。 精神性って何よ?と問うと恥ずかしそうに「いやんもう」と言ってごまかすので、本人も気にしてない事は無いらしい。 平時は髪を降ろして仏頂面をしており、フランクな洋服じゃなくて着物を着込んでいるし、本名も「天道 米(てんどう よね)」であり、「オミネ」は偽名。 その正体は過去にちょっとした事でミチルにだけバレており、秘密にしてもらっている。その為なのか女同士であるからなのか、ミチルとは特に仲が良い。 この集会に集まる時、旦那さんには「婦人会の集まり」とウソをついちゃってる為、ちょっと後ろめたい。 怒られると思って怖いので正直に話せないらしい。子供みたいとつっこまれると恥ずかしがる。 好きな武器はくない。「カッコイイので」忍者が好きらしい。 ナン=ジョー(Nan Joe) 物静かな女の子。身長132cm、体重45kg。16歳。 緑色のショートヘアとそばかすが特徴的な亜人のネコミミっ娘。ちっちゃい。 振る舞いが小動物的でいつもそわそわしている。 実は武器が特別好きなワケではなく、性格の似ていない元気な両親から「少しくらい活動的な事をしろ」とどやされ入会しただけ。 本当は家でベッドに寝転がって少女漫画を読んでもふもふしているのが好きな大人しい子。 「体育会系は怖いし自分じゃ付いてけなさそう」「だからって文系丸出しの活動じゃ両親が認めてくれない」と思い、悩んだ末にこのヘンな集団に入会。 下記するグリーンヘルメット軍団との活動を写真に収めて両親に紹介する事で「サバゲークラブみたいなもの」と説明した。 それでも最近は仲間との交流で、少しずつ武器にも興味が出始めて、集会を実際に楽しみとしている。 会のマスコット的存在で、よくミチルやオミネさんに可愛がられている。 あだ名は「南条さん」。ナンでジョーだから。 グリーンヘルメット軍団(Green helmet Corps) 最近大挙して押しかけて来たナイフサバゲー集団。 おそらくミリオタの集団なのかもしれないが、脳が別次元で直列に繋がってるんじゃないかと疑われるくらい個性が無い。 皆ほとんど性格が同じで没個性っぷりが激しい。意識して揃えてるのかもしれないが。 代表は「隊長」と呼ばれる(見た目だけ)屈強な男、「ボルコ・ペンギン(辺銀ボルコ)」。身長180cm、体重77kg。 芸名みたいな名前だがれっきとした本名。ついでにちゃんとヒノモトの血が流れている。 基本装備は軍服とナイフだが、例に漏れず色んな武器を愛しているので様々な武器を使う。 軍隊っぽいが、ただのオタクの集団であり、いざと言う時の戦闘力など期待してはいけない。 その代わり外でキャンプする時の用意はなぜかかなり素早い。 みんな青少年活動団の出身だったのかもしれない。 バーチャルリアリティ仮想戦闘空間構築人格投影装置『ボディコラージュ』 名前の通り、人の傷付かない、そしてグロくない青少年の人格にも悪影響の無いゲーム的な戦闘空間を提供するバーチャルリアリティなマシン。 バトルにあんまりリアリティを持ち込んでもヤバいので、意図的にチープにしてある箇所がいくらか存在する。 基本的には利用者の身体能力や持ち物をそのまま仮想空間に持ち込むが、それらを無視して設定した情報を持ち込む事も可能。 身長を伸ばしたり、体格を変えたり、外見を大幅に変えたり、魔法の使えない者が魔法を使えるようにしたり、色々といじれる。 ようはデータさえあれば自分の思い通りの仮想戦闘が出来るし、オンラインゲームのアバターで遊ぶような感覚で扱えるのである。 完全な科学技術で作られたものではなく、「幻術」なども研究して擬似効果を組み込まれている。 余談 思い付きで作られた登場する予定の無い使いどころの分からない集団。 由来: ナン・ジョー…「若草物語 ナンとジョー先生」から。 他は特に無し。
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830 名前: NPCさん 2006/06/28(水) 00 02 10 ID ??? パーティーが分離した。 GMがオレの入ってない方の相手をしていて、オレらは卓から立った。 「PCが見聞きできない情報の遮断」に関して緩やかなGMだったので、こちらは別に部屋を出されたりはしなかった。 オレはしばらくは出番がないので、少し離れたところで眠ろうとした。 するとGMに寝るなと文句を言われた。 さて困ったちゃんは? 1.出番がなくても折角GM様がお与え下さった情報を受け取ろうとしなかった報告者。 2.理由はどうあれセッションの途中で眠ろうとした報告者。 3.ここにそんな愚痴を書きこむ報告者。 4.何がなんでも報告者。 835 名前: NPCさん 2006/06/28(水) 00 06 32 ID ??? しばらく出番が無い の「しばらく」によるぞ。 6時間放置が当たり前の鳥取なら寝てもかまわんだろうが、 常識的に考えれば、報告者が困ったチャン。 836 名前: NPCさん 2006/06/28(水) 00 08 37 ID ??? 835 ちなみに 830に似たパターンで、 12時間放置された事があるなあ… 837 名前: NPCさん 2006/06/28(水) 00 09 22 ID ??? 836 現実世界でか? 12時間って岡山ならともかく、 普通の地域では6時間越えるセッションは滅多に無いと思うが。 838 名前: NPCさん 2006/06/28(水) 00 10 46 ID ??? 序盤でなんかよくわからん理由でPC殺されて終わるまで放置されたことならあったな。 839 名前: 836 2006/06/28(水) 00 11 01 ID ??? 837 カジュアルでの泊まりプレーだったんですよ。 857 名前: 830 2006/06/28(水) 00 25 02 ID ??? 追加報告。 ちなみに上の方にあったマルチテーブルセッションでの事だった。 その分離した連中とは、その後一切絡まなかった。 さらに出番は30分以上ない状態だった。 5.追加情報を出す報告者が困ったちゃん。 スレ104
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全都歸咎於月夜 作詞:結城アイラ 作曲:本多友紀(Arte Refact) 編曲:酒井拓也(Arte Refact) 演唱:DRAMATIC STARS 天道 輝(CV 仲村 宗悟)・桜庭 薫(CV 内田 雄馬)・柏木 翼(CV 八代 拓) 翻譯:梨安子 (出自THE IDOLM@STER SideM 2nd ANNIVERSARY DISC 01 DRAMATIC STARS High×Joker) ひときわに月が輝く (月色格外耀眼的) TONIGHTそっと届くメッセージ (TONIGHT 悄悄送達的訊息) 誰にも見せたらダメだよ (可不能讓其他人看唷) 二人きり秘密のPHANTOM THIEF (兩人世界 秘密的PHANTOM THIEF) 迷いげな表情(カオ)が可愛くて (帶著迷茫的表情這麼可愛) ちょっとイジメたくなるのさ (讓人想要捉弄妳一下) 誰にも見せたくないから (不想被別人看見所以) とっておきを かけるよMAGIC (就讓我珍藏起來吧 施展MAGIC) DO WAH DO WAH 静かにアプローチ DO WAH DO WAH 靜靜地湊近) DO IT DO IT カギを開けて DO IT DO IT 旋開心鎖) DO WAH DO WAH 予告通り DO WAH DO WAH 如同預告) 華麗なるFALL IN LOVE (華麗地 FALL IN LOVE) HEY HEY HEY! 踊り明かそうよ (HEY HEY HEY! 共舞到天明吧) HEY HEY HEY! 嫌(や)なことは全部 (HEY HEY HEY! 討厭的事就全部) BYE BYE BYE! 今はBYE BYE DAY! (BYE BYE BYE! 此刻是 BYE BYE DAY!) ホントの姿をみせて (展現毫無掩飾的妳吧) HEY HEY HEY! ロマンティックMUSIC (HEY HEY HEY! 浪漫的MUSIC) HEY HEY HEY! 解放してゆく (HEY HEY HEY! 就這樣解放吧) SHY SHY SHY! 近いねTOO SHY SHY! (SHY SHY SHY! 這麼靠近 TOO SHY SHY!) まさに奪うけどいいかな (接下來能夠把妳搶走吧) 月夜がそうさせる (Hi!) (這都是月夜的錯唷) (Hi!) 余裕あるように見えるだろ? (我看起來游刃有餘吧) じつのとこギリギリ限界 (但其實已經快撐不下去了) 世界じゅう手に入っても (就算得到了全世界) 君じゃなきゃ意味ないDANCING (不是與妳就沒有意義的 DANCING) DO WAH DO WAH 望むならば (DO WAH DO WAH 只要妳希望) DO IT DO IT この夜空も (DO IT DO IT 這片夜空也) DO WAH DO WAH ジェエルにして (DO WAH DO WAH 會為你變成寶石) 銀河までSPECIAL SHOW! (直到銀河 SPECIAL SHOW!) 「おいで」 (「過來吧。」) HEY HEY HEY! 笑いとばそうよ (HEY HEY HEY! 一笑置之吧) HEY HEY HEY! 疲れた気持ちは (HEY HEY HEY! 疲勞的感覺都) NON NON NON! 消して NON NON DAY! (NON NON NON! 擺脫掉 NON NON DAY!) 生まれ変わるのさYOU I (蛻變成煥然一新的 YOU I) HEY HEY HEY! 重なった指が (HEY HEY HEY! 交疊的手指) HEY HEY HEY! 少し震えてる (HEY HEY HEY! 微微地顫抖著) FUN FUN FUN! もっと TOO FUN FUN! (FUN FUN FUN! 更加地 TOO FUN FUN!) 強く抱きしめていいかな (用力抱緊妳也可以嗎?) もう止められないんだ! (HI!) (已經煞不了車了唷!) (HI!) DO WAH DO WAH 見逃さない (DO WAH DO WA 可不會看漏) DO IT DO IT 瞳の合図 (DO IT DO IT 眼中的暗號) DO WAH DO WAH カウントせよ (DO WAH DO WAH 來倒數吧) DO IT DO IT (DO IT DO IT) 彼方までPRECIOUS LOVE…! (到無垠為止的 PRECIOUS LOVE…!) HEY HEY HEY! 笑いとばそうよ (HEY HEY HEY! 一笑置之吧) HEY HEY HEY! 疲れた気持ちは (HEY HEY HEY! 疲勞的感覺都) NON NON NON! 消して NON NON DAY! (NON NON NON! 擺脫掉 NON NON DAY!) 生まれ変わるのさYOU I (蛻變成煥然一新的 YOU I) HEY HEY HEY! 踊り明かそうよ (HEY HEY HEY! 共舞到天明吧) HEY HEY HEY! 嫌(や)なことは全部 (HEY HEY HEY! 討厭的事就全部) BYE BYE BYE! 今はBYE BYE DAY!y (BYE BYE BYE! 此刻是 BYE BYE DAY!) ホントの姿をみせて (展現毫無掩飾的妳吧) HEY HEY HEY! ロマンティックMUSIC (HEY HEY HEY! 浪漫的MUSIC) HEY HEY HEY! 解放してゆく (HEY HEY HEY! 就這樣解放吧) BYE BYE BYE! 近いねTOO SHY SHY! (BYE BYE BYE! 這麼靠近 TOO SHY SHY!) まさに奪わせてもらおう (接著就讓我把妳搶走吧) 月夜のせいにして (全都要怪月夜) MOON NIGHT MAGICのご用心 (HI!) (MOON NIGHT MAGIC 要當心唷☆)(HI!) 譯註:此為未確認的網路刊登版歌詞,正確歌詞以官方歌詞本為準
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「柊……お前、なに死んでんのや……お前が死んだら、お前の姉も、親御さんも、泉も高良も他の奴らも悲しむやろが……」 陵桜学園世界史教師、黒井ななこは一人呟く。 視線の先にあるものは、地面に転がる柊つかさの焼死体だ。 ななこは、未だぷすぷすと煙を上げ続けている教え子の成れの果てにそっと手を伸ばすと、そのまま抱き寄せる。 「スマンな……守ってやれへんかった……。ウチが、もうちょっと早く……ここに来てたら……助けてやれたかもしれんのにな……」 その姿は、死者に許しを乞うと言うよりは。 生徒を守ることができなかった、自分自身を責めているようで。 誰かが止めなければ、きっと彼女はいつまでもその行為を続けていただろう。 だからこそ、彼女の同行者は言った。 「そうやって泣いていても、何も始まらないよ」 「…………キュゥべえ、ちょっと黙っとれや」 「黙らないよ。だって君がそのままじゃ、僕もここにいるしかないんだもん」 同行者――キュゥべえと呼ばれた、イタチのようなウサギのような小動物は、ななこの言葉に構わず続ける。 「君が自分の生徒を亡くして、悲しんでいるのはわかるよ。 でも彼女はもう死んでいて、君がそうしていても彼女に何かをしてやれるわけじゃない。 彼女を殺した悪魔はまだこの辺りをうろうろしているかもしれなくて、もし見つかったら僕らは揃って一巻の終わりだろうね。 だから――」 「うっさいっ!!」 捲し立てるキュゥべえに、ななこは激昂する。激昂せずにはいられなかった。 それだけの感情が、今の彼女の中には渦巻いていた。 「お前に……何がわかるっていうんや……。 柊だけやない……たくさんの生徒がこの殺し合いに巻き込まれて、助けを求めてるっちゅーのに……ウチには、何もできないんや。 ウチには……あいつらを守ってやれるだけの力が無い。……教え子も守れなくて、何が教師や……」 「何もできない、ねえ」 自分には何もできない。 そんな本音を吐露するななこに、キュゥべえは尋ねる。 「ななこにも、何かできることがあるって言ったらどうする?」 「…………え?」 「そこの死んだ彼女を生き返らせることも、これから他の生徒たちを守ることも、主催者を相手に戦うことだってできるよ。 ななこがそれを望むなら、僕はそれだけの力をななこに与えてあげる。ちょっとした条件付きだけどね」 「じ、自分、柊を生き返らせられるんか!?」 「うん、そのくらいのことはできるよ。ああでも、生き返らせるのはバトルロワイアルが終わってからになるかな? せっかく生き返らせたって、この殺し合いじゃどうせまたすぐに死んじゃうだろうしね。……ただし」 「さっき言ってた、条件ってやつやな……なんや」 その時、黒井ななこは。 目の前の無表情な同行者が、ふっと微笑んだような錯覚を覚えた。 「僕と契約して、魔法少女になってほしいんだ」 【一日目・0時20分/埼玉/天候・嵐】 【黒井ななこ@らき☆すた】 【状態】健康 【装備】なし 【道具】支給品一式、他不明 【思考】 基本:生徒たちを守りたい 1:柊が助かるのなら……。 【キュゥべえ@魔法少女まどか☆マギカ】 【状態】健康 【装備】なし 【道具】支給品一式、他不明 【思考】 基本:???