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https://w.atwiki.jp/cerulidatafile/pages/381.html
Tap Force 個人的に「まさか日本版が出るとは思わなかったアプリ」ベスト5に入る作品。 カプコン、SNK、セガ、ミラージュ、ニコロデオン、そしてワーナーに喧嘩売ってる系放置RPG。他のパクリ系作品ではなかなかお目にかかれないキャラクターも参戦しているので一見の価値あり。餓狼とモーコンのライデンが同時に存在するゲームってMUGEN以外あります??? 開発元のRASH CATはカートゥーンネットワーク公式とコラボしたパズルゲームもリリースしている(日本ストア非対応)。どういうことなの。 ゲーム自体は詰まる所がありながらも比較的サクサク進められ、ドット絵グラフィックを含めそのクオリティは高め。ゲーム内でタイアーリストを公開していたり、進度クエストをクリアする毎にVIPポイント(課金ランク経験値)がゲットできるという親切設計もさることながら、日本語を含めた多言語に対応しているのも嬉しいところ。翻訳は今のところ怪しいものの、公式Discordに「Mistranslate(翻訳ミス)」という、翻訳がおかしい箇所を自由に指摘できるチャンネルがある。公式の反応もかなり早いため、今のところ運営も良好だ。なぜパクった。 このWikiでは、英語版を参考に、(たぶん)無理のない日本語に独自翻訳したものを記載しておく。実際のゲーム内の日本語オプションにも適宜反映してもらえるよう公式Discordにタレコミをしていく次第だ。バカ翻訳特有の面白さよりも遊びやすさをとった次第です ユニット一覧 ドラゴン一覧 武器一覧 補足事項メモ
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#blognavi ~一般サイトニュース~ http //alsoku.blog47.fc2.com/blog-entry-419.html ■お前らキーボードの「あ」見てみろ どういうことなの・・・。 http //kamisoku.blog47.fc2.com/blog-entry-900.html ■南千秋「今日から高校生か。クラスは…一年五組」 これは新しすぎる組み合わせwwwハルヒが可愛く見えますw http //suiseisekisuisui.blog107.fc2.com/blog-entry-806.html ■檜山すげぇwwwwwwwwwwwwwww これは・・・すごいなwwwwwwwww ~今日のオススメ~ http //www.nicovideo.jp/watch/sm6405195 ■[東方手書き] 8頭身のさく8さんはキモイ さぁみんなの嫁がだろ、早くなんとかして!私はその間におぜうさま頂いていきます。 てかこの人がこんな上級者向けでくるとはwww http //www.nicovideo.jp/watch/nm6400298 ■【ギャグマンガ東方】幻想郷のふしぎ ゆっくりでは・・・ないけど・・・!紫様ぱねぇっす!!! http //www.nicovideo.jp/watch/sm6409386 ■道化師が幻想入り 第10章 雛www緊張感持ってwww厄い・・・厄いぜ・・・。秋姉妹いいいいいいいいいい!!!!! http //www.nicovideo.jp/watch/nm6416292/ ■【東方手書き】早苗さんの星蓮船体験版 お、俺は何も見ていない・・・何も見ていないぞおおお!!! 日本語うまいっすね^^ 早苗さんそいつぁキツいボケ殺しやで!小傘かわええw どういうことなの・・・? http //www.nicovideo.jp/watch/sm6407953 ■PSP版ミクの「恋スルVOC@LOID」にステージをつけてPVにしてみた【ProjectDIVA】 おーこれは素晴らしい公式いじめ!ニコマスPの本領ですね!!!!! http //www.nicovideo.jp/watch/sm6415904/ ■【手描きPV】 トエト 【作ってみた】 あー、もうね、ものっそいほっこりする。これは是非子供達に見せてあげたい! http //www.nicovideo.jp/watch/sm6408328/ ■ピタゴラ・オブ・スイッチ【ピタゴラスイッチ×ナイト・オブ・ナイツ】 これいいわぁwww平和な正統派MAD!!! http //www.nicovideo.jp/watch/sm6397548 ■【全部俺】 『まっくら森の歌』 うたってみました。 ガチでうまいし怖いはずなのになぜか笑えるwww http //www.nicovideo.jp/watch/sm6406702/ ■(V)・∀・(V)<蟹音ぱん。の消失-DEAD END- すっごいすべるよ!!!(滑舌的な意味で 兄貴の絵も最高っす!!!! ~ニコニコ動画~ http //www.nicovideo.jp/watch/nm6404360 ■あ(タイトルが短すぎてクリックしにくいらしいので伸ばすぜビローン) 2回言ったwいろいろひでぇwwwwww http //www.nicovideo.jp/watch/sm6412427/ ■S.B. 兄は予想GUYなのか? 最終鬼畜家族・S 尻太鼓アッー!!!!!! ~歌って・演奏して・描いてみた~ http //www.nicovideo.jp/watch/sm6417034/ ■【海苔海苔海苔で】アンインストール【歌ってみた】 アツすぎるしアレンジかっけぇ!!!!1周年おめでとう!!! ~東方関係~ http //www.nicovideo.jp/watch/nm6413589/ ■あばれようむ みょんwwwwいたいwwww http //www.nicovideo.jp/watch/sm6416827/ ■【東方】妹紅の割と散々な一日【もこけね】 2828282828 かぐやwwwww カテゴリ [ニュース日記] - trackback- 2009年03月14日 04 34 58 #blognavi
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シャドーお風呂とは、天江衣と風呂に入りたく悩んでいたHIROにビートTが伝えた技術の1つ。 漫画『範馬刃牙』に登場したイメージトレーニング法「リアルシャドー」をビートTが派生させた全く新しい技術(わざ)である。 ビートT「そんなに風呂入りたいならイメージをすればいい。ほら、刃牙のリアルシャドーみたいに」 HIRO「その手があったか!!」 常人には理解しかねる会話内容であるが、この一言はHIROの新たな能力を発現させた。 この直後にHIROは天江衣との入浴に成功する。 その能力にビートTは「どういうことなの・・・(習得に10年の修行が必要なはずなのに)」とただ驚嘆するばかりであった。 ※()内は推定である。 後日、HIROは原因不明の腰痛に悩まされる(実話)。 ビートT「お前は風呂場でいったい何をしていたんだ?」 まさに「スゴイね、人体♥」と言わざるえない。 ◆リアルシャドー(範馬刃牙用語集より引用) リアルシャドーとは対戦相手をリアルにイメージし、その相手と戦う。 イメージの強さにより、痛みや傷までをも具現化してしまうシャドーボクシングの究極系。 範馬刃牙の意志力でイメージした対戦相手は、他人の眼にまでそのイメージを見せてしまう。
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パパのいうことを聞きなさい! 575 :名無しさん :2012/06/16(土) 02 04 23 ID ??? パパの言うことを聞きなさい空色の響き 1巻 原作開始前の話なので主人公は登場せず 空メイン レズキャラ露出乳揉まれウザ男等々 独占センスの感じられない駄作 784 :名無しさん :2012/07/05(木) 01 27 09 ID JH7lpyp. パパのいうことを聞きなさい! ~うさぎのまぁく~ パパ聞きスピンオフ漫画版( 575) ひなメインだけど主人公の位置には新米保育士(男) 同級生にほっぺチューしたり告白されたり 独占センスの感じられない駄作
https://w.atwiki.jp/sgxdhikoushiki/pages/320.html
願うことは… 最大ステータス No 星 最大HP 最大ATK 最大DEF ストーリー 1613 4 137 209 136 なし PS 技属性である敵全体の特殊DEFを10%減少 +限界突破時のステータス 凸数 最大HP 最大ATK 最大DEF PS 0凸 66 86 53 技属性である敵全体の特殊DEFを5%減少 1凸 73 95 58 技属性である敵全体の特殊DEFを5%減少 2凸 80 105 64 技属性である敵全体の特殊DEFを5%減少 3凸 96 136 83 技属性である敵全体の特殊DEFを7%減少 4凸 105 149 91 技属性である敵全体の特殊DEFを7%減少 5凸 137 209 136 技属性である敵全体の特殊DEFを10%減少 星 ともエルメモリア 最大HP 最大ATK 最大DEF PS 4 願うことは… 137 209 136 技属性である敵全体の特殊DEFを10%減少 4 書道パフォーマンス 124 77 48 セルアルカノイズに与える物理ダメージを25%上昇(5ターン) EV49 夕暮れに舞う巫女のイベント報酬メモリア。友里あおいとエルフナインの振袖姿が描かれている。 背景が夜だが、二年参りだろうか。 パーティの誰かに装備させておくだけで敵技属性の特殊DEFを下げられる。倍率こそ低いが常時発動なので手間が無く、特に必殺技1撃で済むステージを高速周回する時に重宝する。 ATKも配布産にしては珍しく200を超えているため、極端な戦力低下には陥らない。攻撃頻度の低いカードに装備させ、メイン火力をサポートしよう。 イベント開催期間中に実装されたヘキサクエスト/HX5-1を特殊攻撃で回す場合に結構便利。 相性のいいカード シンフォギアカード 星 属性 カード名 最大HP 最大ATK 最大DEF 最大SPD 最大CTR 最大CTD スキル [[]] [[]] メモリアカード 星 カード名 最大HP 最大ATK 最大DEF スキル [[]] [[]] エルフナイン メモリアカード 友里あおい 夕暮れに舞う巫女 星4 配布
https://w.atwiki.jp/atmark_charisma/
@さんのwikiへようこそ ウィキはみんなで気軽に@さんと交流できるツールです。 このウィキは自由に編集することができます。 まずはこちらをご覧下さい。 00 46 (at_cleaning) ログインしようと思ったらatmarkwikiというものを作ってしまった…… 00 46 (at_cleaning) どういうことなの…… 00 50 (at_cleaning) http //www40.atwiki.jp/atmark_charisma/ このwikiどうすればw @さん・・・好き・・・ -- 名無しさん (2009-11-30 01 57 25) また掘ってくれませんか? -- 名無しさん (2009-11-30 01 59 41) いやちょっとまてよ! -- @(カリスマ) (2009-11-30 02 29 45) @さん好きです -- 名無しさん (2009-12-01 00 32 17) @さん次の犠牲者は誰なんですか!! -- 名無しさん (2009-12-16 23 05 13) あなたです -- @(カリスマ) (2009-12-17 02 20 31) @さん蕩れ~ -- 名無しさん (2009-12-19 21 22 52) ここに書き込むと@さんに掘ってもらえるんですか? -- 名無しさん (2009-12-27 10 53 37) ログインしようと思ってwiki作るって天才すぎるでしょう? -- 名無しさん (2010-01-09 04 41 58) 最近@さんにあえなくて寂しいです -- 名無しさん (2010-03-10 09 33 18) @さーん!早く来てくれー!! -- 名無しさん (2010-06-07 19 32 05) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/kon_02/pages/20.html
よく直結(笑)に間違えられますが るる○んではありません! ワタシはるるちゃんです! ということで自己紹介^-^ #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (lulu25.PNG) Character Name lulu☆ Job ArchBishop Status INT=DEX AGI=VIT 転生前 INT VIT DEX 転生後 DEX VIT INT R化後 INT=DEX AGI=VIT ソロで頑張って転生させた思い出のある1stキャラ。 旦那のElendilさんはいつまでたっても行方不明・・・。 はやく帰ってきて!ダーリン! #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (rrchan.PNG) Character Name るるちゃん Job Warlock Status Int Dex 転生前 INT=DEX 転生後 INT=DEX R化後 INT DEX \(^o^)/ Character Name +Seris+ Job Sniper Status Dex Agi Int 亀地上に1日10時間こもってたあの頃が懐かしい。 学生ってすごいよね・・・ Character Name るるたま Job Creator Status Str Int R化直前にクリエになりました。 R化後にADS弱体化でオワァァ Character Name *Sepia* Job Professor Status DEX=INT VIT R化後にソウルチェンジ50% どういうことなの!誰か説明しろよ! #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (choco.PNG) Character Name チョコレ Job Knight Status AGI STR VIT 名前かわいくね? うわっなんかくさいんだけど
https://w.atwiki.jp/nyu-do-neko/pages/59.html
実際何もしてないってかこんなことしてる場合じゃないのだけれどもね。 いいの。いつものことだから(おいい) サイトの更新頻度より日記の更新頻度の方が低いってどういうことなのかな?かな? 謎の状況に陥っています。 いやー、だって、少しの時間だと日記書くより人のサイト巡ってた方が楽しいんだもの。 なんだかんだ言っていたら沖田の誕生日が過ぎてしまいました。 ごめん。総悟。 心の中ではめいいっぱい祝ったからね! 桂誕漫画が終わらない限り新しい連載を始める訳にはいかないのだよ。 そんな桂誕漫画ですが、 毎週日曜5ページ更新と考えて、あと3週くらいで終わりそうです。 わぁ!8月入っちゃうね! 場合によっては早くなったり遅くなったりします。 8月には山ごもりの予定があるので(文字通りの意味で)それまでに終わらせたい。 …終わったら、いいなー。 ふって沸いたいろいろなネタをいっぺんに消化しようとするから こんな長くなるんですね。 今は反省している。 そしてだんだん作画が安定しなくなって来ましたのであまり見つめないで下さい。 ううう…やっぱパソがきは難しいですね。バランスが。 早く自分のやるべきことを終わらせて心に余裕を持って描けるようにします。 それでは。また明日ー 日記を書く余裕があるのでしょーかー。
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永遠にゆっくりするということ 11KB まあるい月が中天に昇る夜。 輝く星々に彩られた十五夜の夜空に誘われて、普段なら夜は出歩くことのないなまものが見晴らし の良い丘に登っていた。 少女の顔を模した、動いて話す不思議饅頭こと『ゆっくり』。 赤いリボンを付けた黒髪のゆっくりはれいむ。 黒いとんがり帽子を被った金髪のゆっくりはまりさ。 とても夜とは思えないほどの輝きに飾られた空を眺めて、二匹のゆっくりはそっと寄り添う。 実にゆっくりとした時間の中で、まりさはそっとれいむに囁きかけた。 「ねえれいむ。まりさはれいむにゆっくり聞いてもらいたいことがあるよ」 「ゆ…? なぁに、まりさ?」 「まりさは…」 れいむが星空から地上に目線を降ろせば、真っ赤になったまりさの顔がそこにあった。 真っ正面かられいむの瞳を見つめ、上手く廻らない舌をもどかしく思いながらも一心に思いの丈を ぶつけた。 「まりさはれいむといっしょにずっと…ずっとゆっくりしたいよ!」 ずっとゆっくりしたい、はゆっくりにとってのプロポーズの台詞。 それを受け取ったれいむは、十秒近く目を丸くして赤面しているまりさを見つめていた。 やがて、まりさの顔の赤さがれいむにも移ってゆく。 はにかみながらも目を伏せ、それでも小さく頷くれいむ。 「れいむもまりさといっしょにずっと、ずぅーっとゆっくりしたいよ…」 「れいむ…」 恥じらう声はとても小さかったが、頬が触れるほど近くにいたまりさにはしっかりと届いた。 万の星々と白く輝く満月に見守られ、二匹はそっと口づけをする。 唇が離れたとき、二匹の顔は満面の笑みとなっていた。 「ゆっくりしていってね!!」×2 月まで届けと幸せ一杯の宣言を声高に告げる二匹。 この瞬間、二匹は心の底から体の芯まで幸せに満ちあふれていた。 そう、この瞬間までは… 「れいむは今日からまりさのおうちにすむよ! まりさ、おうちにかえったらかわいいあかちゃんを いっぱいつくろうねっ!!」 「うん! みんなでいっぱいゆっくりしようね!」 「ゆぅ~ん♪ す~りす~り、しあわせゆ?」 「す~りす~り、しあわせ~♪」 至福の笑顔で頬をすりあわせるまりさは、まだ異常に気付かない。 ついさっき番となったばかりのれいむに起きた事態に気付いていない。 「ゆっ…ゆっ?」 「ゆ~。れいむ、みてみて! おつきさまもおほしさまもいつもよりキラキラして、まりさとれいむ をおいわいしてくれてるよっ!」 ふるふると震えるれいむ。 寒いのかな、と思ったまりさは気を利かせてさりげなく体を密着させる。やわらかく包まれる感触 にゆっくりした気分を味わいながら、れいむも同じ風に感じてくれてたらいいなと、そう心の底から 思った。 心はぽかぽか暖かくて、むしろちょっと暑いくらいではあったが、夜風を受ける体は少々冷えてき ていた。 「ゆっくし! …ゆぅ、ちょっと寒いね」 「ゆぅ…ぁ…」 風にあおられたれいむの髪がまりさの顔をくすぐったせいでくしゃみが出た。 ぶるぶると怖気を振るうと、最愛のれいむに最高の笑顔を向けた。 「それじゃあれいむ、まりさのおうちでゆっくりしようね!」 返事は、返ってこなかった。 「…ゆ?」 瞬きをして見直す。 柔らかい草にごしごし顔をこすりつけて見直す。 空を見上げてから、改めて見直す。 「…ゆゆっ!?」 「ぁ…り…さぁ…」 艶やかな髪が好きだった。 キラキラした瞳が好きだった。 つやつやで、ふっくらしたお肌が好きだった。 そこにあったのは、まりさの愛したれいむとは似ても似つかない、酷い姿のゆっくりだった。 それなのに、悲しいほど正確にそれがまりさのれいむなのだと気付いてしまった。 「うわぁああああああっ!? れいむぅーっ!!」 「ゆ゛っ…ゆ゛っ…ゆ゛っ…ゆ゛っ…」 風が吹けばハラリと抜けて飛ばされてゆく乱れた髪。 限界まで開かれた瞼の下で、左右で異なる動きをする目はまりさには見えない虚空の何かを探して ギョロギョロと動き回る。 かさかさに荒れて、しわだらけになった肌。 一回り以上小さくなって見えるれいむの体は、断末魔の痙攣を始めていた。 「どおじでぇ!! どおじでれいむがぁっ!?」 今際の際にあるれいむの命を何とか留めようと縋り付くまりさ。だがいくら頬を寄せ、舌で慰撫し ようともれいむの命を繋ぐ役には立たなかった。 「もっと…っくり…たか……」 「れいむぅうううううううううっ!? ゆっくりしていってね! ゆっくりしていってねぇっ!! ゆっくりしていってねぇええええええええっ!!」 末期の痙攣が尽き、れいむは永遠にゆっくりしてしまった。 星空の下にまりさの慟哭が木霊する。 涙も涸れよとばかりに泣き叫ぶまりさを慰めることのできる仲間は、ここより離れた場所にある群 の営巣で眠りに就いている。この場に優しい言葉でまりさを慰め、れいむのことを共に悲しんでくれ るゆっくりはいなかった。 「うー」 「…ゆ?」 なんだか聞き捨てならない声を聞いた気がして、まりさは一旦泣くのを止めて周囲を見回した。 その場から見渡す範囲には誰もいない。 何の気無しに一歩飛び出してみた。 そうして、一匹のゆっくりがれいむの陰に隠れていたことに気付いた。 「………ゆ?」 「う~?」 赤いリボンの揺れる白いキャップ。まりさと同じ金髪は、束ねてある一房だけが長い。顔の後ろか らは二本の枝のようなものが伸び、色とりどりの菱形の結晶が果実のように実っている。 向こうもまりさの声に気付いたのか、れいむの頬に埋めていた顔を上げた。 そうして、はっきりと相手の顔を見ることができた。 れいむとは比較にならないほど白い肌に赤い瞳が映え、汚れた口元を隠そうともせずに牙を剥き出 しにしてとても嬉しそうな笑顔をまりさへ向けるゆっくり。 まりさの顔色は、そのゆっくりの肌に負けないほど白くなってゆく。 「う~、あまあま~♪」 「ゆっゆっゆ…っ!? ゆっぎゃぁああああああああっ!! ふらんだぁあああああああああっ!!」 まりさを慰め、共に悲しんでくれるゆっくりはこの場にはいなかった。 居たのはれいむの餡子の付いた口でにっこりと笑う、一匹の捕食者だけだった。 ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ 永遠にゆっくりするということ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ 「もっど…ゆっぐり…じだがっ…だ…」 「う~♪」 やや白み始めた夜空の下、まりさの断末魔とふらんの勝ち鬨が森の一角で上がった。 ふらんとしてはさっさと仕留めたかった所なのだが、まりさの逃げ足が予想以上に早かったために こんなに時間が掛かってしまった。 夜行性で空も飛べる身ではあるが、流石に夜を徹しての追走劇にはくたびれてしまった。まりさの 中枢を貫いた愛用の木の枝を引き抜きながら、それでも心地よい疲労感と狩り甲斐のある獲物を仕留 めた満足感で頬は緩んでしまう。 先にれいむで腹を満たしてはいたが、飛び回っていたお陰で小腹が空いていた。 早速ふらんは仕留めたばかりの獲物に牙を立てた。 「う~。あまあ…あまあまーっ!?」 ものすっごい甘かった。 不意を打って一撃で仕留めたれいむの餡子とは、文字通り格が違った。 それもそのはずで、ゆっくりは苦痛や恐怖など『ゆっくりできない』状態に陥ったとき、己の中で 甘味を作りだして『ゆっくりできない』状態から逃げ出そうとする。人間で言うならエンドルフィン やアドレナリンと言った脳内麻薬に近い効果があるようで、これによってゆっくりたちは現実逃避を 計ろうとするのである。 その糖度の上昇率は天井知らずで、苦痛や恐怖を味わえば味わうほどそのゆっくりは甘みを深めて ゆく。 幸福の絶頂の中で訳も分からぬうちに仕留められたれいむと、捕食者に追い回されて一晩中死の恐 怖に浸っていたまりさ。その甘みに雲泥の差がでるのも当然のことであった。 「う~、う~♪ あ~まあま~♪」 このふらんは狩りの手際が良かったため、今までここまで甘くなったゆっくりを食べたことは無か った。 夢中になってまりさの中身を啜るふらんだったが、四分の一も吸い尽くさない内に満腹になってし まった。幾らまりさとの追い駆けっこで小腹が空いたとは言っても、数時間前に成体ゆっくりを一匹 吸い尽くしている。これ以上食べることはできそうになかった。 「うー…あまあまー…」 できることならこのまま中身を吸い尽くしてしまいたいところだが、食べ過ぎると自重が重くなり すぎて飛べなくなってしまう。飛行種であるが故に捕食者としての立場でいられるあるふらんは、食 べ過ぎはゆっくりできないと本能的に悟っていた。 この上ないご馳走を前にしたゆっくりとしての食欲と捕食種としての本能の間でぐらぐら揺らめき ながら、ふらんはまりさを自らのお家へとお持ち帰りすることにした。 お家に帰ったら夜までぐっすり眠ろう。 そして目が覚めたらこのご馳走を食べてしまおう。 …そうだ、近くに住んでいるれみりやお姉さまも呼んで、こんなに美味しいあまあまを獲れるよう になったんだよって自慢するのも良いかも知れない。 それで久しぶりお姉さまと一緒にご飯を食べよう。 うん、とってもゆっくりできそう! 「うーっ!」 食欲を押し殺すために懸命に考え出した建前に縋り、まりさを銜えて夜明けの空に飛び立つ。 もっとも、どれだけ建前を振りかざしても溢れ出る食欲を完全に押しとどめることなどできはしない。 巣に着いたふらんは、眠る前に涎でべたべたになってしまったまりさを拭かなければならなかった。 ※ 残念なことにその日の夜から二日間、ふらんの頭上にはどんより黒い雨雲が居座ってしまった。 お家にしている木の虚から覗き見る外の世界は、激しい雨によって隣の木すら見えない有様だった。 これではとても姉のれみりやを呼びに行くことなどできやしない。 「うー…」 溜息を吐きながら、ふらんはじっと外の世界を眺め続ける。 決して後ろを振り返ろうとはしない。 振り返ればそこにご馳走があるのだから。 もしそれを目にしてしまえば、今度は食欲を抑えることなどできそうになかった。 狩りの不調で獲物が捕れない日などこれまで何度もあったので空腹にはなれているつもりだったふ らんだが、真近くにご馳走を置いた状態で我慢する空腹は、想像以上に苦痛でありゆっくりできなか った。 それでも姉との久しぶりのゆっくりした食事を夢見てふらんは耐えた。 三日目の夜に雨が上がっていることを確認すると、ふらんは弾かれたように外へ飛び出していった。 「うぅーっ!!」 獲物のゆっくりを追うときとは比較にならない速度で飛翔するふらん。 自己最高速度を軽く凌駕する勢いで飛んだふらんは、あっというまに姉のれみりやの巣へと到着した。 「うーうーっ!!」 「う~?」 妹の切羽詰まった声にひょっこり顔を出すれみりや。 「うーっ!」 「う゛っ!? う゛ぁああああああああっ!?」 待ちきれないふらんによって、虚から顔を出したところでお家から叩き出されてしまった。 悲鳴を上げて落下するれみりやだったが、地表に激突する寸前で自分が飛べることを思い出して 事なきを得た。 「う~…。うぅぅっ!」 「うー、うーうー!」 「う~?」 突然の暴挙に文句を言おうとふらんに詰め寄るれみりやだが、逆に突進してきたふらんに詰め寄ら れてしまい怒る機会を逸してしまった。 れみりやはそのままふらんの説明を聞くことになってしまった。 ふらんのお家にとびっきりの「あまあま」があることと、それを二人で食べて一緒にゆっくりした いというふらんのお願いを聞く頃にはすっかり突き落とされたことなど忘れてしまった。 れみりやもまた二日続いた雨のお陰でお腹が空いていた。 仲睦まじい姉妹の姿を取り戻した二匹は、仲良く高速でふらんのお家へと飛んでいった。 ※ 「う~♪」 「うあうあ~♪」 お家の隅っこに置いてあったまりさを部屋の中央まで運ぶふらん。目の前に運ばれてきたご馳走に れみりやは思わず歓声をあげた。 もうこれ以上は待っていられない。 ふらんとれみりやは左右からまりさにかぶりつき、極上の「あまあま」を力の限り啜った。 「あ~まあ~…う?」×2 ぴたり、と揃って二匹の動きが止まる。 顔は満面の笑顔のままで何度も瞬きをする。 今度は一口だけ啜ってみた。 途端に二匹から表情が抜け落ちる。 もう一口啜ってみた。 涙が溢れてきた。 さらにもう一口、じっくりと慎重に啜ってみた。 けれど何度口に含んでみたところで味は変わらない。 「う…う…うぅ…うあぁあああああああああああああああんっ!!」×2 とてもとても悲しいことに――全然まったく欠片も甘くなかった。 騙された形となったれみりやは涙を流しながらふらんに体当たりをする。 それを必死になって避けながら、ふらんは嘘じゃない、騙してなんかないと訴える。 この姉妹喧嘩は二匹が空腹を思い出すまで続いた。 ※ ゆっくりは死ぬことを「永遠にゆっくりする」と呼ぶ。 死んだゆっくりは苦しまない。悲しむこともない。もはや誰が何をしようとも自らがどうなろうと 関係なく「永遠にゆっくりする」。 ゆっくりの体内で起こる糖度の変化は死んだ後にも起こっていた。 苦痛や恐怖を味わえば味わうほど甘みを増すゆっくりだが、心の底からゆっくりしているとその糖 度は限りなく低いものとなる。 死ぬことへの恐怖で限界まで濃くなった糖度も、永遠にゆっくりしている間にゆっくりゆっくりと 糖度を薄めていた。 その日、八つ当たり気味のふらんとれみりやの狩りは食べもしないゆっくりにまで被害が及んだ。 そこかしこで無惨に中身を散らすゆっくりたち。 まだ幽かに息のあるゆっくりが、ついさっきまで楽しく会話をしていた仲間の成れの果てに近付こ うと餡子を零しながら這い進んでゆく。辿り着いたときには中身の大半が流れ出し、まともに意識も 残っていなかった。 一足先に「永遠にゆっくり」してしまった仲間に頬を寄せて長く息を吐いた。 「もっとゆっくりしたかったよ…」 その願いは間もなく叶う。 直にそのゆっくりも「永遠にゆっくり」し、そうやって死んだゆっくりは土へと還ってゆくのであった。 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 死んだら糖度は変化しないはずでは? -- 2018-01-05 16 46 10 フランかわいいよフラン -- 2011-12-24 13 48 05
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※今までに書いたもの 神をも恐れぬ 冬虫夏草 神徳はゆっくりのために 真社会性ゆっくり ※今現在進行中のもの ゆっくりをのぞむということ1? ※注意事項 このお話は『ゆっくりをのぞむということ1』の続きです。 人間は介在しません。 登場するゆっくりは全滅しません。 ぼくのかんがえたさいきょうゆっくりが登場します。 全部で4か5ぐらいまでで終わるといいな。 数千を数えるゆっくりたちが、代々営々と築き上げてきた彼女たちの棲家たる地中の大洞穴。 ただの一匹がすべてのゆっくりを享受するため、残りの全てが日々黙々と働き続けるこの異様な世界で、 今ひとつのショーがクライマックスを迎えようとしていた。 「ウサウサ☆」 「びぶれっ!?」 どんっ、と勢い良く突き飛ばされて、もはやぼろくずと見まがうばかりの惨たらしい姿に 変わったまりさがごろごろと傾斜のついた洞穴の中を転がった。 無機質な笑顔を連ねてこの処刑ショーを見守る働きゆっくりの壁の中で、 りーだーまりさはまるで生きた心地がしていない。 餡子を吐いて逃げ惑う目の前のまりさの姿を、ごく近い未来の自分に重ね合わせずにはいられないのだ。 「ゲラゲラ!」 「あひゃい゛!!? ごっ、ごないでえぇっ!!」 悠然と跳ねて追い掛けてくるうどんげに気づき、まりさは哀れみを誘う悲鳴をあげると傷ついた体に 無理を押して二匹の処刑執行人から逃れようとする。 無論、満身創痍のまりさが健康そのもののてゐやうどんげを振り切れようはずがない。 ましてや周囲には兵や働きゆっくりで作られた壁がある。 救いを求める切迫した眼差しを、生に固執し救いの手を差し伸べぬ周囲へと無限の憎悪を投げかける 血走った瞳を、とっさに目を背けて忘れ去ろうと努めたりーだーまりさを含むゆっくりの壁がある。 そんな壁の中の一角に、脅えきった様子のゆっくりが兵ゆっくりに囲われているのは処刑の順番を待つ連中だろう。 「だっ、だず、だずげっ……え゛びぃっ!?」 果たして、この期に及んで何の動揺も見せない同胞からの救いの手を本当に待したのかはわからないが。 必死の思いで同胞の作る壁にすがり付いたまりさを迎えたのは、もちろん助けの手でなどあるはずがない。 相も変らず無機質な笑みがずらりと連なる壁からの答えは、 まりさを取り囲むように飛び出してきた兵ゆっくり達の手荒い歓迎だった。 「ぺにす!」 「ぺにす!」 「ちんぽ!」」 「やめっ、やめやべやべべぶべらっ!?」 右から、左から、前から、後ろから。 うっかり殺してしまわないようにと手加減された打撃も、 今のまりさにとっては逃走と抵抗の意思を根からへし折るには十分すぎる。 たちまち、新たな傷をあまた増やしてまりさはみょん達にまた輪の真ん中へと弾き飛ばされるのだ。 執行人たちが酷薄な笑いを浮かべて悠然とまりさの帰りを待つ、あの処刑場の真ん中へと。 この残酷な公開リンチを、りーだーまりさは一度は泳がせた視線を真正面に戻して再びじいっと直視していた。 口元に無理に浮かべた微笑は誰の目にも硬く、顔色は病的なまでに青褪めている。 なんとか自然を取り繕おうという彼女の意思に反して、その面差しは到底尋常の様子には見えない。 (なんで、まりさをわざわざよびつけて『これ』なんだぜ?) それが不幸なことか、幸福なことか、にわかには判別しがたいことだったが。 この時、りーだーまりさは一般のゆっくりがよくそうするように、思考を停止し、 全てを忘却の彼方に追いやることができなかった。 気が遠くなるような怯えを必死に堪え、りーだーまりさは餡子脳をフルに稼動して自問する。 幸い、考える時間だけは十分にあった。とりあえずわからないのは、 自分がこの場に呼びつけられた理由についてだ。 このショーがなんのために行われているのか。 それ自体についてならば、りーだーは当然の知識としてその理由を知っていた。 これは、この群れの掟を破った咎ゆっくりに対する制裁だ。 全てを女王のために捧げる真社会性ゆっくりの中にも、怠けるものは常に存在する。 その中の一部は、群れのために働くどころか自身の欲望を満たすためだけに行動するのだ。 それは例えば仕事の放棄であり、例えば貯蓄された食料の窃取であり、 例えば自分の子を欲しての子作りであり、例えば巣からの脱走であったりする。 今回のケースは盗難だ。 先ほど目を背けたときに、齧られた後のあるキノコが幾つも脇に置かれていたからそれは間違いないだろう。 だが、同時にりーだーまりさは、この制裁が本当に意味するところをもまたその本能の内に知っていた。 それは即ち、ひめさまに全ての『ゆっくり』を捧げるために決して犯してはならない最大の罪――、 すなわち、『自我を持つ』という重罪を犯したゆっくりの排除に他ならないのだ。 その罪は、生まれた瞬間に二匹の姉妹の命を奪い去り、いまやりーだーも等しく犯している重罪でもある。 では、自我を持つことがなぜ重罪なのか。 りーだーまりさは、その事も積み重ねた経験からうすうす感じ取っていた。 ゆっくりすることを望むゆっくりは、あまりに脆弱な生物だ。 ちょっとしたことで傷つき、ちょっとしたことで簡単に死ぬ。 尋常の手段では、ゆっくりを手にすることなどかなわない。 尋常の手段では。 ならば、尋常の手段でなければどうか。ただ一匹のために、全てのゆっくりが『ゆっくり』を捧げれば、 その一匹だけは十分にゆっくりを満喫できるはず。 そのためだけに、たとえ一匹だけであってもゆっくりがゆっくりらしく生きるという目的のために、 この群れが出した回答が今の形への進化だった。 一世代ごとにただ一匹、そのために費やされてきた数多の犠牲、 その重みが自我に対する絶対的な禁忌として自ずと群れを縛り、そこからはみ出したりーだーをも縛る。 ゆっくりする、という本能を貫くために、ゆっくりしないという新たな性質を本能の中に書き加えた。 その歪な相反する性質が、群れのあり方を縛り付けるのだ。 だから働きゆっくりが自我を持つということは、 それ即ち群れがこれまで積み上げてきた全てに対する根底的な反逆だ。 それを知性の枠の外で本質的に悟っているからこそ、りーだーまりさは恐怖した。 このまりさの処刑が終わった次には自分が呼び出され、 同じようになぶり殺しの目にあう未来を予測し、おびえたのだ。 でも。時間が経つに連れ、りーだーの餡子脳にも平常心が戻ってくるようだった。 (……でも、えーりんさまはいまここにはいないんだぜ) それが少し、心強いことではある。 りーだーまりさはえーりんの信頼を受けているという自信があった。 自分に自我があるという自覚が生まれてからというものの、まりさはずっとゆっくりしないように、 自分が他のゆっくりより優れたゆっくりになるように努力を怠ることがなかった。 何事にも他のゆっくりたちと明らかに異なる反応を示し始めた自分自身を、 えーりんたちに隠しとおせるはずがないと思っていたからだ。 だから、なおさら群れのルールを守り続けることに執着したし、 そのルールの範疇で能力が高いことを示してえーりんの評価を得て身の安全を確保しようとしたのだ。 そして、実際にりーだーまりさはえーりんから高い評価を受けて、ヒラからりーだーの一人にまで引き上げられた。 今でも危険な仕事を優先的に回されたりして忠誠心と能力のチェックは受け続けているが、 えーりんの立会いなくいきなり殺されるようなことはないだろう……その程度には、楽観できると思っている。 と、なると――? 「たぶぇたのびゃっ!? ばっばりざじゃなぎいいいぃぃぃっ!?」 「ゲラゲラゲラ!」 ようやく方向性を見出してきたりーだーまりさの思索――そして現実の働きまりさの処刑も、 そろそろ佳境に差し掛かったようだ。 息も絶え絶えに言いつくろおうとしたまりさの言葉が、途中で聞くに耐えない絶叫に変わる。 悪戯っぽい笑みを浮かべたてゐに、後頭部の頭皮ごと噛み千切られたのだ。 うどんげの耳障りな狂笑に長く尾を引く悲鳴が合わさり、薄暗い洞穴の中に何重にも繰り返し反響する。 「ぐぎぎっ……まりざのっ、がみっ! きれぇながみがぁっ!?」」 「ウサウサ☆ かみのけのしんぱいしてるばあいじゃないでしょ……うどんげー♪」 「ゲラゲラゲラ!!」 激痛という表現も生ぬるい苦痛を受けながら、 ぬすっとまりさは地面を転げまわってその痛みを表現することすら赦されない。 ウサウサと冷たい薄笑いを浮かべるてゐの呼びかけに応じ、 うどんげが素早くまりさを挟んで反対側に回り込んでいた。 耐え切れず、それまで思考のうちに逃避しながらも視線は離すことが出来ないまま 凶行の一部始終を直視していたりーだーまりさがぎゅっと硬く目を瞑った。 だが、その餡子脳の内には予測しうる次の展開が直接目視しているかのように鮮明に描き出されている。 重なるダメージからとっさに逃げ出すこともままならず、悶え苦しむまりさを左右から挟み、 両の側面から同時にかぶりつき、真っ二つに引き裂く――、 「はい、そこまで」 「ゆゆっ、おししょうさま!」 「おししょうさま!」 ――その、直前だった。 「てゐ、うどんげ……ほんとに、もう。つかいでがあるからほどほどに、っていったはずなのに」 輪の外から輪の中心へ、唐突に投げ入れられたため息交じりの冷ややかな声音。 その光景が、まりさの想像を、現実の惨劇を、強制的に中断させた。 働きまりさの両の頬をぐいぐい引き伸ばしていたてゐとうどんげがびくりと身を総毛立たせて振り返った。 慌てて声の主の名を呼ばわった時に死刑執行寸前の犠牲者は辛くも解き放たれて、 かといって自ら起き上がる余力もなくぐったりと地に倒れこむ。 ばつの悪そうな半笑いを浮かべて、てゐとうどんげが振り向いた。 自身を呼びつけた主の登場に、恐る恐るりーだーまりさも振り向いた。 相も変らぬ無機質な面差しのまま、壁成す数多の兵と働きゆっくりも声の主へと向き直った。 そして一同、例外なしに、深々と顔だけの体を前へと傾け声の主へと敬意を示す。 群れの序列にして『ひめさま』に次ぐナンバー2。 皆に『おししょうさま』と称し敬われる、ゆっくりえーりんの姿がそこにあった。 * * * 「ゆぅ。そのこたちがこんどのはたけあらしってわけね?」 数分後。先刻までこの場にあったゆっくりの円陣は、 今は形を方陣に変えてえーりんの前にずらりと並んでいた。 その一角に、えーりんから召集を受けたりーだーまりさ他のりーだー達の姿もある。 ただし、ため息交じりにえーりんが投げた問いかけを受けているのは彼女達ではない。 召集場所で馬鹿騒ぎを繰り広げていたてゐやうどんげ達のほうだ。 「はい、おししょーさま。とーぜん、しけいですよねー?」 っていうか、もうにひきほどころしちゃいまいたしー。 そう笑いながら嘯くてゐには、今は悪びれた様子もない――相方のうどんげは、 いかんせん居心地が悪そうにしていたけれど。 (……ゆ? さっきのさわぎは、えーりんさまのめーれーじゃないのぜ……?) りーだーは、そんな二匹を今はすっかり落ち着いた表情で眺めていた。 状況が、どうもつかめない。さっきの馬鹿騒ぎ、これはこの二匹が勝手にやからした暴走なのか。 ありえる話ではある。この群れではてゐとうどんげは兵ゆっくりのりーだーになるべく 胎生にんっしんっで生み出される(幹部ゆっくりは皆そうだ)ゆっくりで、限定的なものだが全員に 自由意志があった。 特にてゐ種は悪ふざけを好む傾向があり、自由意志を持たない一般のゆっくりがよく彼女達の悪戯の被害にあっている。 今回の騒ぎも罪ゆを一網打尽に捕らえたてゐが、うどんげを巻き込んでいつものように暴走したとすれば それなりに説明はつくようにも思えた。 しかしそれにしては、畑荒らしの捕縛そのものはえーりんも知っていたようだが……、 (そういえば、「つかいでがあるからほどほどに」っていってたきもするぜ) そう、確かにえーりんがここに現れたとき最初にそういっていたはずだ。 ますます、りーだーまりさはわからなくなった。見せしめに潰すのではなく、暴行そのものも目的でなく、ましてや『自我』のある自分の粛清など眼中にないとするなら、いったい何で自分達は呼ばれたのだ。 「ねえあなたたち、はんせいしてる?」 「はんぜいじでまずううぅ! いっじょうげんめいはだらぎまずがら、ゆるじでぐだざいいぃぃ!」 「でいぶももうばるいごどばじまぜんがらあああぁぁぁ!」 「ばりざもごんどごぞびめざばのだべにづぐじまずううぅぅぅ!」 「ひめのだべならじねるうううぅぅぅ!!」 りーだーまりさの困惑をよそに、呼びつけた当の主人は咎ゆっくり達にゆっくりとした様子で話しかけている。 先ほどは処刑劇に気を取られて気がつかなかったが、 みょんやめーりんなどの兵ゆっくり達に囲われて縮こまる咎ゆっくりの数は意外に多かった。 全部で三十は超えるだろうか――りーだーが理解できる数は十までだったから、 この場合は「じゅうにんがみっつぐらい」が正確な表現だ。 ここまで連れて来られる間にも暴行を受け続けていたのだろう、 土や餡子で汚れた顔が口々に訴えるのは異口同音、謝罪と命乞いの言葉。 その聞き苦しい哀れみを請う声の数々に、えーりんはにっこりと穏やかな笑みを返す。 「そう! それはとてもすばらしいわ。じゃあ、ひとつしごとをあげるから、ゆっくりしないでがんばってね?」 「……ゆ!? はい、はい、はいぃぃっ、がんばりまずっ!」 字面だけとれば、いかにも慈悲深いえーりんの言葉。 それを額面どおりに受け取って、文字通り泣いて喜ぶ無邪気な同種の姿とは裏腹に、 りーだーまりさははますますゆっくりできない思いを深く募らせる。 感謝の言葉を受けるえーりんの微笑みは、うわべだけの優しさだ。 細められた瞳の奥にある底冷えするような光を、りーだーはよく知っている。 結局、りーだーたちが召集された理由も、咎ゆっくりがここにいる理由も、何もはっきりしていない。 本題は、ここからはじまるのだろう。 「ということだから、まりさ。りっぱなゆっくりにしてあげてね」 「ゆっ。ゆっくりりかいしたんだぜ」 ほら来た。唐突にこちらを振り向き告げたえーりんの笑顔に、りーだーはもう驚かなかった。 散々待たされ、脅かされて、既にりーだーまりさの腹は据わっていた。 もう、この場に呼ばれたときの幻想も、容赦のない制裁を見せ付けられたときの恐怖もない。 どうにもならないことなら、告げられるままに受け入れるまでだ――少なくとも、 今この瞬間はそう思っている。 「……それで、まりさたちへのごようはなんなのぜ?」 「……あなたはほかのことちがってりかいがはやくてたすかるわ」 罪ゆっくりをぐるーぷに加えるだけですむはずがない。 そこまで感付いたあたり、りーだーの餡子脳は他のゆっくりより多少優れていたかもしれない。 とはいえ、それは所詮『多少』のこと。次に告げられた命令の内容は、 腹を据えたはずのりーだーの覚悟を軽く突き崩すものだった。 「こんど、よそからきたむれとのいくさがあるの。そのいくさのせんぽうをつとめなさい。このこたちを、あなたたちのぐるーぷにくわえてね」 「…………ゆっ?」 頭をがつんとこいしさんで殴られたような衝撃を受け、りーだーはぽかんとえーりんを見返した。 同じように集められた他のりーだーの内の何匹かも、同じような顔をして呆けていた。 それに気付いて、りーだーまりさは自分以外にも自我を持つりーだーがいたのだ、と薄ぼんやりとした思考の内に初めて知った。 もちろん、その新たな発見は、彼女達がえーりんに命じられた内容を理解する助けにはならなかったのだけど。 そう、それは戦った事などない働きゆっくりたちに、 他の群れとの戦の先陣を勤めろとの無理無茶無謀を極めた理不尽な命令。 無駄に死ねと告げているのと、まったく何も変わらない命令。 えーりんは、無駄に言葉を繰り返さない。ただ、自失するりーだーたちの様子がおかしいとでもいうように、穏やかな微笑みを湛えているだけだ。 りーだーまりさはただその笑顔を愕然とした表情で見返し、ただただ絶句するしかなかった。