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. どこかで水滴の落ちる音がする。 排水溝すら整備されていないここはおそらく昔の下水道だろう。そこら中に水溜りができているし、湿度が高く、悪臭もひどい。さてそのようなところを何故歩いているかというと、端的に言えば、落ちたからだ。 走り去ったメムを追って、ファウストは夢中で駆けた。どこへ行ったかなど見当もつかなかったが、彼は死霊術に打ち込んでいるおかげで空間に漂う他人の魔力を読み取ることに優れている。勿論それ相応の精神力を要するものの背に腹は変えていられなかった。 薄暗い実験室に、メムは居た。初めて足を踏み入れたので何の実験をする教室なのかはわからない。自分がそうだということはメムも同じだということで、彼女はただ、ひとりきりになれる、使われていない教室に入りたかったようだ。 教室のすぐ入り口で目を擦っていたメムは、ファウストに気がついて勢いよく振り返る。ファウストが咄嗟に何か言おうとしても聞く耳などもたない。来ないで! ほっといて! そう泣き叫びながら、抱えていた教材をファウストに投げつける。ファウストは腕で顔をかばいながらもなんとか彼女に近寄って、落ち着かせようと一歩踏み出しつつ腕を伸ばした、 瞬間、足元が崩れ落ちた。 罠だったらしい。偶然なのかそうでないのか、メムともども、長い穴を、落ちた。穴が狭く、何回も折れていたのは幸いだったか。ふたりはどこも折ったり削ったりすることなく地面へと転がり落ちた。 今考えれば、そう仕組まれていたものなのかもしれない。 「ふぁっ、ファウストぉっ、離れないでよ、絶対だよっ」 「わぁーってるって」 メムは怯えきって先ほどからファウストの腕にしがみついたまま離れない。彼女は死霊術師のファウストと付き合っていながら死を喚起させるものが恐いのだ。下水道はファウストの持つ蝋燭以外に光源がないために暗く、足音や水滴の音が反響するのも不気味で、極めつけにはあちらこちらに鼠や何かの死体が落ちている。恐らく授業で使用して死んでしまったもの、あるいは解剖目的で最初から死んでいたものを処理する場所なのだろう。それはわかるが、そんな場所に普通の教室から落ちるのはおかしい。ファウストは先ほどから知らない誰かの意思のようなものを感じていた。 (対象をできるだけ傷つけないで捕獲する……上に、これだけ状態の良い死体がある場所を知っている人間だ。同業者の臭いがするな……) 事実、ここの死体はとても使い勝手が良かった。湿気が多いために腐るのは早いのだろうが、それと同じスピードで新しい死体が投げ入れられるらしい。今ファウストが操っている鼠も、普段自分が外で拾うものよりも格段に生き生きと動いている。保存状態が良いために使える筋組織も多かったのだ。ファウストが期待した通り、鼠は生前の記憶を頼りに、ファウストたちを確実に出口へと導いていた。低くなっていく湿度でファウストにはそれがわかった。 何事もなく外に出られれば良いが、と、ろうそくの揺らめく光が照らす足元を見つめながら考え込んでいると、メムが何もないところで躓いた。 「きゃっ」 「うわっ、と。 ……なぁ、ちょっとくっつきすぎじゃねーか。腕組むの自体は別に良いんだけどさ。歩きづれぇよ」 「う……だって、だって恐いんだもん! ちょっとでも離れると、恐くて仕方ないんだもん……」 メムが泣きそうな目でファウストを見上げる。その表情が、先ほどの泣き顔を喚起させて、ファウストは一寸言葉に詰まったものの、つい呆れて溜め息が漏れた。 「……さっきまで近づくなとか言ってたくせに」 「あ……ご、ごめん」 「良いって、もう。それより、なんで泣いたんだ」 問いかければ、暫く俯いて黙る。 答えたくないのだったら答えなくて良い、と言いかけた頃、メムが立ち止って顔を上げた。 「もう、来るなって」 「あ?」 「来るなって、言われた気がしたから。ファウストがわたしにそんなこと言うわけないってわかってるけど、さっきは、魔法が上手く使えないことに……落ち込んでたし。もしかしたら、わたしが魔術教えてって言いに来るの、迷惑なのかなって思っちゃって。 寂しくって……」 話すうちに、メムの声がどんどん涙に揺れていく。遂にはほろりとこぼれ落ちてまた泣き出してしまう。それでも、自分から決して目を逸らしはしないので、 ファウストは、とある決心をした。 「メム」 「ふぇ……?」 「お前、なんで俺と居るんだ」 蝋燭を床に置き、鼠を近くに呼び寄せておいて、再びメムに向き直るファウスト。真剣に見つめれば気圧されたメムが一歩後ろに退こうとしたので肩を掴んで阻む。雰囲気で、自分が何を訊きたいのかわかるように、と。 メムにそれが伝わったのかそうでないのか、彼女は困惑してやや震えてさえいる。 「なんで、って……一緒に居たいから……」 「なんで」 「っえ、う、だっ、て、ファウストは、わたしの、初めてのお友達で、いつも優しくしてくれて、それで……」 「それで?」 目を覗き込もうと顔を近づければメムは紅潮すると同時に怯えた色を瞳に宿す。 その気持ちがわからないでもない。変化は恐い。ファウストも、今の関係を維持していたくて、三年以上の付き合いになるのに、敢えて気持ちを告げてこずにいた。 だがそろそろ、はっきりさせるべきだ。 「メム、俺は――――」 言いかけた途端、崩れ落ちた。 「ファウスト!?」 その場にうずくまってしまったファウストの背を慌てて撫でるメム。勿論原因がわかっているわけではなく、ただの気休めに過ぎないので、苦しげな呼吸が和らぐことはない。 額には汗まで噴き出してきて、メムはまた泣きそうになった。 「ねぇ、どうしたの、ファウスト、大丈夫? ねっねぇ、ねえったらぁ……」 「……ばっか、泣くな」 ただでさえ悪い顔色を更に悪くしながらもファウストがメムを見上げる。無理に薄く笑って見せ、メムの手を借りつつも立ち上がる。 だがやはり、真っ直ぐは立てずに、背中をいつも以上に丸めたまま荒い呼吸を繰り返している。 「病気なの? それとも疲れてるの? わっわたしなにか薬持ってるかも……えっと……」 「いい、探すな。そんなんじゃねぇから。ほら、俺、死霊術使ってるのにまともだろ」 「あ……うん、ほんとだ」 言われて、ようやく気づく。確かにいつもは死霊術関連の話題になるだけでも異様な興奮状態になってしまうファウストが今は正気を保っている。そしてそのことを今の話題の流れで出してきたということは、つまり。 「我慢してるの?」 「おー。こんなとこでまともじゃなくなったらお前のこと置いていきそうだったからな。一応、気力で抑えることはできるんだよ、あれ。でも、もう」 「辛い、の……?」 「ああ」 ファウストの返答を聞いて、メムがまた眉を下げて泣きそうな顔をしたので、ファウストは敢えてだるそうな顔をして 「正直うんこ我慢してるときみてぇな辛さだ。わかるだろ、お前にも」 「~~っ!? わっわっかんないよっ! 女の子にそんなこと言うなんて最ッ低!!」 メムが真っ赤になってそっぽを向くのを見て、笑う。 ふざけたことでメムもいくらか落ち着きを取り戻したようだ。ただ慌てるのではなく、ファウストを支え、どうしてやるのが一番良いか考えながら様子を見ている。 「取り敢えず、あるこっか。ごめんね足を止めたりして。蝋燭はわたしが持つから……」 「おう」 自分より遥かに小さな身体に支えてもらいながら、一歩、また一歩と、鼠の先導する道を進んでいく。 だがそれも、長くは続かなかった。 「あー……やっべぇ……」 立ち止まって息を整えようと試みる。それでも鎮まる気配は一向にない。視界が暗み、身体は重くなって、どんどん意識が薄れていく。 正気を手放せばそれも防げるだろう。しかしそうするわけにもいかない。この状態でおかしくなってしまったら、メムをひとりにしてしまうどころか、傷つけて、最悪の場合、殺してしまう、かもしれない。 それだけは絶対にだめだ。 ならどうする。解決法が見つからない。死霊術を使っている限り休んでも無意味だ。だったら一旦死霊術を解いて――――しかし、早くここから出てしまいたい。冒頭にちらついたもうひとりの死霊術師の存在が気になる。そうでなくとも、この状態を繰り返し味わうのも苦痛だろうし、だからと言って死霊術なしで歩き回るのも効率が悪くて危ない。これだけ広い学院の地下だ、永久にさ迷うはめになるだろう。 くそ。酸欠で頭が回らない。 本当に、どうする、俺。 「ファウスト……? ファウスト大丈夫? ねぇ、わたし、どうしたらいい? 何かわたしにできることある?」 メムが心配して顔を覗き込んでくる。危険な状況だとは言え、やはり彼女の顔を見ると少し気が楽になった。 そして、同時に、症状が悪化する。 (ああ――――なるほど) そういうことか。 「メム」 「なに、ファウ――――……っ」 その先は口内に消える。 初めて触れる唇。メムのそれは小さくて柔らかい。肩を掴んで引き寄せて、ずっと合わせていれば、相手の体温が上昇するのがわかって思わず笑いそうになる。 接吻を終えてファウストがメムを見ると、その顔は真っ赤に染まっていた。 「なっななななななな」 「我慢しすぎてっから辛いんだわ。依って、我慢しないことにする」 「ちょっとま、待ってよ、だめ、だめだってば……んんっ」 何度も、短いキスを繰り返す。逃げようとすれば肩を掴んで引き寄せて。メムが恥ずかしがって息を止めるなら、息継ぎの間は与えてやるが不規則に。 そうして苦しさに口を開いたところへ、舌、を。 「んんんん……っ!?」 小さいそれを絡めとる。メムは少しだけ逃げる素振りを見せたものの、尚更舌同士が擦れることに気づいたらしく、すぐにやめる。そもそもその頃には身体の芯が甘くが痺れて抵抗するどころではなかった。膝が遊んで崩れ落ちそうになるのをファウストが肩を掴んだ手で支える。メムの背が反ってしまっても、覆い被さるようにして、深く、貪る。 長くまぐわったあと、ようやく離れた。 「ぷはっ、ぁ……」 メムの目は完全に熱でとけている。ファウストの背筋にぞわりと走り抜けるものがあったが今はこれで満足だ。胸が歓喜で溢れる中、ファウストもまた熱に侵された瞳でメムを見る。死霊術を行使している最中の熱さに匹敵していながら、それよりも格段に穏やかで、優しかった。 だが、不意に見上げてきたメムは、怒りの表情を浮かべている。 「~~ファウストのばかっ!」 「な、なんだよ」 「なんだよじゃないよもう! 初めてのちゅーがこんなところなんて信じらんないっ」 「あー……うんまぁそりゃ悪かったよ」 「そりゃ悪かったよってなに!? そんなテキトーな……。だいたい、なんでいきなりちゅーなんかしたの!」 「いやだからほら、我慢しすぎてしんどかったから、我慢しなくて良いものは我慢をやめようと思っ……」 「そうじゃないでしょお……!?」 怒りのあまり涙までにじませているメムに気圧されて黙るファウスト。 離すタイミングを逃したせいで非常に居心地の悪くなった手をどうしようか悩んでいると、メムの身体が怒りとは違うもので細かく震えているのに気づく。 「……ちゃんと、言って。 ほんとはそれを先にしてほしかったんだからっ……」 ぎゅっとファウストの服を掴むメム。まっすぐ見上げてくる瞳は、それを熱望していて。 静かに見つめ返す。そうして視線で確かめ合ってから、 顔を、そっと耳に寄せて。 「メム、俺は、お前が」 熱い吐息と共に流し込む。 はぁ。 メムの口から漏れたのは恍惚の溜め息。 「……いつから?」 問う声は熱に濡れている。 「ずっと前から」 「ずっと?」 「ずっと」 「ね、もっかい……」 「メム」 囁き。 メムが頭をファウストの胸に擦りつける。 ファウストも、メムの小さな身体をそっと抱きしめた。 その時。 「!?」 不意に、下水道の奥から靴が地を打つ音が響いてくる。死霊術で動かしていた鼠が足元まで近寄って注意を促す。ファウストは警戒して顔を上げ、メムは怯えてファウストにしがみつき、音のする方を凝視する。 墨を零したような闇から、やがて地に置いていた蝋燭の光に照らされて姿を現したのは―――― 「あらぁ? お邪魔だったかしら?」 赤いバンダナ。同じ色の瞳に洒落た顎髭。 肌蹴たシャツやら、胸に巻いたベルトやらやら、同じベルトでも腰から鍵をつけてぶら下げているものやら……。 端正な顔立ちの青年はしかし、奇抜な格好と女性の口調のせいでかなり異様な存在に見える。 おどろおどろしいものが出なかったのには安心したが、それにしても、不可解なものが来てしまった。 戸惑うファウストたちに、青年はにこっと人当たりのいい笑みを浮かべて握手のための手を差し出した。 「初めまして、わたしはセータ・ロッソ。そしてようこそわたしの遊び場へ。歓迎するわ」 .
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Astral Projection/アストラル投射 9レベル死霊術 発動時間:1時間 距離:10フィート 持続時間:永続 君と距離内にいる最大8体までの同意するクリーチャーは、君たちのアストラル体をアストラル界に投射する。後に残される物質の肉体は気絶状態となり、仮死状態となる;食事も空気も必要とせず、歳をとることもない。 君のアストラル体は、ほとんどあらゆる面で定命の姿と似たものであり、ゲーム上のデータと装備品を複製する。主たる相違点は、脊柱の基部から銀色のコードが伸びており、それが背後に尾を引いて1フィートほど伸びて不可視状態になり、そこで空中に消えている点である。このコードは君の物質の肉体と繋がっている。この繋がりが無傷である限り、君は故郷へ戻る道を見つけることができる。もしこのコードが切断されたなら―特にそれができると記載された効果によってのみ、そうした事が起こりうる―君の魂と肉体は分離されてしまい、即座に死ぬ。 アストラル体は自由にアストラル界を旅することができ、そこにある任意の他の次元界へと通じるポータルを通り抜けることができる。もし新しい次元界に入ったなら、君のアストラル体は消滅し、訪問した次元界で生存することができる肉体を獲得する。君のゲーム上のデータは変更されない。もしこの呪文を再度発動するか、他の何らかの手段によってアストラル界に戻ったなら、その次元界のために作り出された肉体は消滅し、アストラル体が再出現する。 君がそれを終了させるアクションを使うと、君と君の仲間の呪文は終了する。呪文が終了したとき、影響を受けていたクリーチャーはその物理的な肉体へ戻り、目覚める。 また、この呪文は君か仲間の内の1人の分だけ早めて終了させることもできる。アストラル体か物理的な肉体に対してディスペル・マジックかグレーター・ディスペル・マジックを発動して成功させることで、そのクリーチャーの分の呪文を終了させることができる。そしてもしクリーチャーの第二の肉体かアストラル体が0ヒット・ポイントに減少すると、そのクリーチャーの分について呪文は終了する。銀のコードはクリーチャーが休息している場所のその肉体に戻り、その仮死状態から復活する。 もし持続時間の尽きる前に君が自分の肉体に戻ったなら、君の仲間たちはそれぞれのアストラル体のままで残り、自分たちで自分の肉体を見つけなければならず、通常は0ヒット・ポイント以下にまで下がることによってそれが達せられる。 物質要素:この呪文で影響を与えようとしているクリーチャー1体毎に、君は最低でも1,000gpの価値があるヒヤシンス石1つと、最低でも100gpの価値がある華美な彫刻が施された銀の棒1本を準備しなければならない。
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昆虫の成長と体のつくり【登録タグ B物質 小6】 教材 HP:表示名 管理人:? 素材 HP:表示名 管理人:? お薦め図書 児童用 教師用(易しい入門書的なもの) 教師用(専門的なもの) コメント 名前 コメント
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目次 胸のサイズによるおさわりの台詞変化 場所による変化 安全日、危険日について ゴムについて エッチ前のセリフのバリエーション エッチ後のセリフのバリエーション 例の弱みを持っていないキャラにミセロ、ツケロ、ヤラセロを成功させる方法 特殊ポーズ コメント 胸のサイズによるおさわりの台詞変化 小:33以下 中:34~66 大:67以上 場所による変化 シャワー室やプール授業、水系部活の後は「汗かき」と同様のテカリが付加される 保健室だと邪魔が入りにくい(真面目や委員長、教師等には効果が薄い) 安全日、危険日について 安全日/危険日は、きゃらめいくのセーブ時に決まるものであって「性格別」ではないため注意。 普通日が散っているため、サイクルはキャラクターごとに把握する必要がある。 生理周期は14日間でパターンは全部で7つ。危険日4日間→普通日A日間→安全日4日間→普通日(6-A)日間。Aには0~6が入る。よって7パターン。 危険日・安全日・普通日のどこからスタートするかはランダム。そのため7×14パターンあることになる。 セリフから判別する際確実性が高いのは、安全地帯以外で男PCがHを誘う場合 Hシーンにおける射精時のセリフはバラつきが多く、確実とは言いがたい 事後のセリフで判別できる場合もあるが、既に手遅れとなっている場合も… 具体的には… 射精選択時:「出してぇ!中で出してぇー!!」→射精中:「え!?だ、だめぇ!!抜いてぇー!」 等の矛盾パターンのこと。 誘った際に「今日は安全日」系のセリフが出ても、中出し中に「だめぇー!」系が出ることもある。 逆に、「今日は危険日」系のセリフが出た状態で「中に出して」→「出てる、いっぱい出てる~」になったりもする。 危険日なのに示唆演出がない状態でアヘらせると、アヘ解除するまで示唆演出が出ないことがあるので、 調子に乗ってアヘらせ中出しをしまくると一発妊娠。 拒絶しないので容赦なく中出ししてたら10回以上出したタイミングで「できちゃぅうぅ~~!!」って感じ。 なので、周期表に頼らずに遊びたい人は絶頂させる前に射精で反応を確認するのがベター。 ゴムについて 確実に付ける条件 貞操普通以上 生性器挿入/中出しが好みでない 危険日にエッチ ※性格や貞操観念等により、「安全日以外」が付ける条件となる場合もあり ※性格や貞操観念等により、生性器挿入/中出しが好みでも、危険日になると付ける場合がある ※安全地帯でのエッチでは、事前に「ゴム付けて」的なコメントは無いが、付ける条件を満たしていればゴムは付ける ※PCから安全地帯へ誘った場合、相手が生性器挿入/中出し好みだと危険日であっても貞操関係無くゴムは付けない。 ゴムを付けた時 性器挿入時、男根の根元にリングが表示される(男を裸にすると確認しやすい) 外出しの際に、精液と一緒にゴムも飛ばす(相手の体に付着させると、その後も付着した状態が継続) 使用済みゴムの感想の聞き方 1.ゴムを付ける条件でHする 2.PCの好きな体位で挿入(NPCの好きな体位でも可能かも?)(例 PC男が「バック挿入好き」の状態で後背位) 3.中出しをする(例 手つなぎ射精中出し) エッチ前のセリフのバリエーション 内容 条件 初H(PC主導) 相手が処女 初H(NPC主導) 相手が処女 アナルでしてほしい(PC主導) 相手が処女喪失済でアナル挿入がまだ アナルでしてほしい(NPC主導) 相手が処女喪失済でアナル挿入がまだ 通常(PC主導) 安全日でも危険日でもない 通常(NPC主導) 安全日でも危険日でもない 安全日 タイトルのまま 危険日(貞操高) 危険日だから外に出してと言われる 危険日(貞操低) 危険日だけどどうしたい?と言われる 危険日(ゴム使用) タイトルのまま Hな雰囲気(PC主導) Hな雰囲気のときにHに誘う Hな雰囲気(NPC主導) Hな雰囲気のときにHに誘う 安全地帯(PC主導) 安全地帯に連れて行く 安全地帯(NPC主導) 安全地帯に連れて行かれる 自宅H(PC主導) Hな雰囲気のときに自宅に誘う 相手宅H(NPC主導) Hな雰囲気のときに相手宅に誘われる 保健室でサボリH(お目覚めフェラ) 保健室でサボって寝たとき 保健室でサボリH(通常) 保健室でサボって寝なかったとき 浮気 恋人がいる相手と非恋人状態でHする 他の人のHを見て発情(NPC主導) 他の人のHを見て発情している状態でHに誘われる ご褒美H タイトルのまま ヤラセロH タイトルのまま 頼み込まれてしぶしぶH 相手をHに誘ったときに1回目は断られて2回目以降に承諾されたとき 2回目以降(NPC主導) 同じ日(同じ時間帯?)に2回目をしないかと誘われる ヤキモチH(NPC主導) 他の人とHしてるのを見られたあとにHに誘われる 口封じH(NPC主導) NPC同士でHしてるのをPCが見たあとにそのNPCからHに誘われる 慰めH(NPC主導) 相手が落ち込んでいるときにHに誘われる エッチ後のセリフのバリエーション 複数条件を満たすと満たしたものからランダムで決定される模様 内容 条件 早漏 射精をし、かつ行為を早く終了する(2分以内?) 早漏(女ver) 相手をイかせ、かつ行為を早く終了する(2分以内?) 処女喪失 相手が処女で処女を奪う アナル喪失 相手がアナル処女でアナル処女を奪う 両穴喪失 相手が両穴とも処女で両穴処女を奪う 処女のままアナル喪失 相手が両穴処女でアナル処女のみ奪う 更に処女のままアナルプレイ ↑状態でアナルのみのHをする 生挿入 ゴム未使用 危険日中だし(1) プレイ中に危険な旨伝えられているのに中だしする 危険日中だし(2) プレイ中に危険な旨伝えられているのに中だしする 誘っておいて何もしない タイトルのまま 誘っておいて何もしない(PCが教師の場合) タイトルのまま 射精してH終了 射精を行う(2回以内、ただし他のセリフとかぶるのを防ぐため外出し推奨) イカせてH終了 相手をイカせる(2回以内) 一度に複数回射精してH終了 射精を複数回行う(3回以上) 一度のHで複数回イカせてH終了 相手を複数回イカせる(3回以上) 自分だけ絶頂してH終了 タイトルのまま 相手だけ絶頂させてH終了 タイトルのまま 使用済みコンドームを持って感想 コンドームをつけて1回以上射精 童貞卒業を祝われる 自分が童貞(相手は処女非処女関係なし) ファーストキスなしでH終了 H以外でもH中でもまだキスしていないうちにH終了 プレイ中にキスなしでH終了 プレイ中にキスなしでH終了 同時にフィニッシュする 同時に絶頂でHを終了する 女性器中出しで精液逆流 女性器に中出し(安全日に2回以内) アナル中だしで精液逆流 アナルに中出し(2回以内) 心の闇持ちとH タイトルのまま アヘ顔を晒して照れる プレイ中に相手をアヘ顔にする 全身にぶっかける 外だしで全部位にぶっかける(ポーズが変わる) 自分の家でH Hな雰囲気のときに自宅で勉強するよう誘う 相手の家でH Hな雰囲気のときに相手宅で勉強するよう誘われる 次回は中に出して欲しい 安全日に外出しする フェラだけ タイトルのまま キスされながら愛を囁かれる 恋人状態でHする 自分と相手の恋人のHの上手さを比べられる(失敗) 相手に自分以外の恋人がいて、相手をHで満足させない 自分と相手の恋人のHの上手さを比べられる(成功) 相手に自分以外の恋人がいて、相手をHで満足させる 保健室でサボリH(お目覚めフェラ) 保健室でサボって寝たとき 保健室でサボリH(通常) 保健室でサボって寝なかったとき セックスフレンド 恋人がいる相手と非恋人状態でHする みんなに見られる 他の人がいる前でHする 先生とH タイトルのまま 生徒とH タイトルのまま 例の弱みを持っていないキャラにミセロ、ツケロ、ヤラセロを成功させる方法 好感度が高く、対象キャラと一度でもHをしていれば成功させることができます。 これを応用して、 貞操の高いキャラに無理やりゴムなしH などが可能となります。 旧バージョンだと、ボイスがレイプされてるボイスと普通のHボイスが混同してます。 レイプしたキャラからの評価も、必ず「くやしい、でも…」になるので、その手のが好きな人は 別フォルダにもう一度インストールし、実行ファイルをどこかに残しておけば切り替えて遊べます。 バックアップを取ってやることをオススメします 特殊ポーズ 全身に精液ぶっかけをすると、脚をおっぴろげて「ここにもかけてぇ」のポーズになる。 ぶっかけ状態は、精液の3Dモデルではなく肌のテクスチャが判断材料です。 飛び散る都合で狙った部位にうまくかからないことや、顔や胸は2段階ある関係で、しつこくぶっかけまくるのがコツ。 背中側もまんべんなく汚さないとだめ。 ちなみに、垂直方向へのぶっかけはカメラ操作で見た目的にできそうだが立っているのはあくまでNPCと同じ地面なので不可能。 おっぴろげになって初めてふとももの裏側等にぶっかけができるシステムなので、垂直方向は無視してOKです。 コメント このページについての情報提供はこちらのコメント欄にお願いします。 古いコメントはこちらにあります。 Hシーン…何度もやってると選ぶの面倒になって作業になっちゃうなぁ。かといってシーンなしだと一瞬過ぎるし。。。こう、時間内で自動で選んでくれる機能とか、2Dのみでとか、射精我慢できなくなるとか、そういうシステムも欲しい。 - 名無しさん 2015-10-13 07 08 38 Hの上手さ比較の台詞非恋人同士で聞けたんだけれど、仕様なのかしらん?腹黒男24、弱み女1のテンプレクラスを女でしばらくプレイして男にキャラ切り替えて女とやりまくったら出た。争奪戦の後だったから、まず身体の相性を上げる→女がヤラセロされるまで待つ→割り込みでもしてその後はHするだけ……でいけないだろうか? - 名無しさん 2015-11-02 13 23 49 H比較は、恋人とヤってるのを目撃して、同時間帯にH誘って、アヘらせず、中出しせず、体位二個くらい(時間は短くていい)の後に、一回イかせれば高確率で出るよ。 - 名無しさん 2016-02-21 03 36 24 はず。 - 名無しさん 2016-02-21 03 48 30 単純に上手さも上じゃないといけないから地蔵とか見ながら調整も必要 - 名無しさん 2016-02-24 14 43 42 レズで楽しみたいのですがPCが受けばかりで、責めはできないのですか? - 名無しさん 2016-05-04 20 32 16 右上のあたりに切り替えボタンなかったっけ? - 名無しさん 2016-05-05 01 58 24 このページの慰めHって正確には浮気されてあてつけっていうのが正しいのね。普通に落ち込んでるだけだと発生しないっぽいから。 - 名無しさん 2016-07-20 07 53 35 事後台詞のセフレが、お互い恋人がいない状態でも聞けました。 - 名無しさん 2016-09-19 11 56 43 ↑同じく最初何回も聞けたけど、最近同じ状況作っても聞けない - 名無しさん 2016-10-08 20 35 42 当たり前っていえば当たり前だけど、男同士でヤッてるシーンは見れないよね。そこらへんでヤッてる光景は別としても。 - 名無しさん 2016-10-24 11 17 31 エッチ後の台詞で、一度も挿入せずに終わると 入れなさいよ、この馬鹿って言われたのだが…… ちな激子。 - うに (2018-12-20 20 40 06) 精飲事後台詞ってどうやって出すかわかる人いないかな・・・フェラ事後台詞ならよく出るんだけど - 名無しさん (2019-01-15 17 12 55) フェラ始めて二分くらい待ってから三回飲んでもらうと出やすい。たまに三分掛かる子も居たんで、何かしらの要素で左右されるみたいだけど - 名無しさん (2019-01-16 09 16 42) 2分か3分かは、性格ごとの台詞の長さによって台詞ループ回数に違いが出るからかもしれんな - 名無しさん (2019-01-16 19 40 13) 情報ありがとう!自分の環境だと最初に立ちフェラ射精1回→イラマ射精2回で、女絶頂が1回以下だと精飲事後台詞が出やすいみたいだ。 - 名無しさん (2019-01-22 00 50 43) 名前
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ep.527【都市伝説】明日誰かに話したくなる!都市伝説を多数紹介!【本当かもと思ってしまう噂】 放送内容 参加メンバー Tomo K-suke その他 名前 コメント すべてのコメントを見る
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ここでは、途中で終了させたゲームを再開しようと場合の操作について解説する。 コンティニューによる再開 ロードによる再開 コンティニューによる再開 ゲームの途中でゲームを終了させると、オートセーブ機能によるデータが作成され、『コンティニュー』が有効になる。 『コンティニュー』が有効になった後は、タイトル画面の『コンティニュー』をクリックすることで、最新のオートセーブのデータから開始することができる。 ロードによる再開 タイトル画面において『コンティニュー』による再開ではなく、『ロード』による再開を選択した場合は、この画面に移行する。 ロードするデータをクリックで選択し、下方中央左の『ロード』クリックすると指定されたデータがロードされる。、この画面にあるのはセーブデータの一覧のため、クリックによってデータを指定し、下方中央右の『削除』をクリックすることでデータを削除できる。 下方右の『終了』をクリックすると、タイトル画面へ戻る。
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DQMJ2、DQMJ2P、テリワン3D ハンマー系武器の一種。いずれの作品でも攻撃力は20で、さらに守備力も+12される。 DQMJ2では、Ⅸとすれ違いをすることによって出現する【スライムタワー】がドロップするのみ。 DQMJ2Pでも、すれ違いバトルの景品として入手できるのみ。 テリワン3Dでも戦士の他国マスターからランダムで貰えるのみと、完全なコレクターアイテムである。 こんな名前だが、スライムタワーに大ダメージを与えたりはしないので注意。
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名称 コスト 対応キャラ 効果 雷鼓のビールジョッキ 50万 雷鼓 ビール! ビール! クールな性格がかっこいい雷鼓さんのAF このAFがあると、雷鼓が攻撃を行わなくなり、ターンが回ってくると戦闘を終了させるようになる。 この際、 「生中あまたせしましたぁ」 と宣言し「俺たちゃ天才 きみたち凡才」「ラブ ア ビール」 「ビール! ビール!」などと全ユニットが騒ぎ出し 「なんかどうでもよくなった!」と戦闘が終了してしまう。 雷鼓のパーカッションと異なり、こちらは「アップテンポ宮太鼓」がちゃんと発動する。 デッキメーカーにも書いてある通り、高いユニットスピードからの戦闘終了なので 相手に殆ど行動させずに戦闘を終了させることができる。基本的に守りのAFであり、 自分の襲撃も雷鼓に邪魔されてしまうため、気をつけよう。しかもこのAFは雷鼓のパーカッションと異なり壊れないので 一度守勢にはいったら雷鼓を捨てなければ攻勢にまわれなくなる。 雷鼓以外のメンバーのユニットスピードを雷鼓より高くしておけば襲撃も問題なくこなせるようになる。 具体的には、とりさんトリオと雷鼓を組ませれば、 最初にとりさんたち3人が攻撃→次に高確率で雷鼓ビールとなり、一方的な攻撃が可能となる。 ちなみに、雷鼓のパーカッションと両立でき、両方のAFを貼った場合、 戦闘開始前に太鼓の達人?でダブルアタックの効果がつき、雷鼓の攻撃はビールになる。 このときビールは意味もなく2回繰り返される。
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『ちびちゃんたち!! きょうもおうたをうたって、いっぱいおかねをもらおうね!!』 『『『『『もりゃおうね!!』』』』』 夏も終わり、秋もすっかり深まったこの頃、ゆっくりれいむの一家が、橋の上のど真ん中に陣取り、汚い藁を敷いて座っていた。 この時期、ゆっくりたちは越冬に向けて、巣を作ったり、餌をため込んだりする大切な時期だ。 しかし、一家はそんなことをする様子は全くない。 いや、そんな時代遅れなことをする必要はなかったのだ。 最近、どこで覚えてきたのか、歌を歌って人間から金を貰おうとするゆっくりが増えている。 この一家もその類だった。 金をもらい、里で買い物をして、冬を越す。最先端ゆっくりの越冬方法だ。 成功率は限りなく低いが…… 『きょうも、きにょうのにんげんしゃんみたいに、いっぱいおかにぇをくりぇりゅかな?』 『きっといっぱいくれるよ!! きょうおかねをもらったら、にんげんさんのおみせでおいしいものをいっぱいかおうね!!』 目の前には、これまたボロボロで中身が少し残った缶詰が置いてあり、中には丸い金属がいくつも入っている。 ゆっくりの歌に金を払うアホがいるのかと思うかもしれないが、実はこれ、金でもなんでもない。 「一まん円」と手書きで書かれたビンの王冠が、大量に入っているのだ。 昨日、この橋を通った子供たちが、一家をからかって入れたものだ。 一家はすっかりこれを本物の金を勘違いし、調子に乗って、『ゆーゆーゆー……』と発声練習に余念がない 喉もないくせに、スター気取りとは生意気なことである。結局、人間の真似ごとをしていたいだけなのだろう。 この時点で、一家の命運は決まったようなものだ。 しかし、一家がそんな事に気付くはずはなく、一生懸命下手な発声練習に精を出していると、こっちに向かってくる男が目に付いた。 ロングコートを羽織った若い男だ。おそらくまだ二十代だろう。 季節は冬ではないが、今日は冷たい北風が吹きすさび、心底身にしみる。男はコートの襟をたて、体を縮めて歩いていた。 一家は思った。あの男は、きっと橋を渡るに違いないと。 『みんな!! にんげんさんがきたよ!! ゆっくりがんばって、おうたをうたおうね!!』 子供たちにはっぱを掛け、一列に整列させる。 男のほうに注目すると、案の定、男はこの橋を渡るようだ。 後数メートル。れいむたちは、男が目の前に来ると、一斉に男に声を掛けた……が、 『おじさん!! ゆっくりれいむたちのおうたをきいていってね!!』「待って!! 虐男さん!!」 れいむたちの声に、女性の声が重なった。 れいむたちは、どこから聞こえてきたのだと、辺りを見回した。 すると、男が歩いてきた方向から、一人の女性が走ってきた。 どうやら、れいむたちの声を遮ったのは、この女の人らしい。 男はちょうどれいむ一家の前で立ち止まると、女性のほうを振り返った。 「はぁはぁ……虐男さん。お願い、話を聞いて!!」 女は男の元まで走ってくる。 男と違い薄着に軽く外着を引っ掛けてきただけだが、よほど急いで来たのか、この寒い中うっすら汗をかいている。 膝に手を付いて荒い息を整えると、ようやく落ち着いてきたのか男に言葉を掛けようとした。 しかし、それが面白くないのはれいむ一家だ。 この男に先に目をつけたのは自分たちなのだ。 この女は、きっと自分たちより先に、この男に歌を聞かせようという魂胆に違いない。 途中から割り込んできて、お客を横取りするなんてマナー違反である。れいむは女に文句を言った。 『おねえさん!! れいむたちが、さいしょにおうたをうたうんだよ!! ゆっくりじゅんばんをまもってね!!』 一家は頬を膨らましている。 しかし、女はそんなれいむを無視し……というか、気付いていないのか、目もくれない。 ひたすら男の顔だけを見続けていた。 男も、そんな女の目を真摯に見つめている。 「愛で子さん……なぜここに来たんだ」 「なぜって……あなたを追って来たに決まってるでしょ!! 話も聞かずに出ていくなんて!!」 『おねえさん!! ゆっくりれいむをむししないでね!!』 「話ならもう終わっただろ。所詮、僕と君とは永遠に結ばれない運命だったのさ」 「そんな……なんで!! なんでそんなこと言うの!!」 『むししないでねっていってるでしょ!! ゆっくりきこえないの!?』 れいむがどんなに叫んでも、女の耳には届かなかった。 「所詮、僕はゆっくり虐待お兄さん。そして君はゆっくり愛でお姉さん。どうすればつり合うというんだ」 「……確かに私は愛でお姉さんで、あなたは虐待お兄さん。本来なら、決して相容れない存在……」 『もういいよ!! ちびちゃんたち、こんなおみみのきこえないおねえさんはむしして、おじさんにおうたをきかせようね!!』 れいむは業を煮やし、遂には女を無視して男に歌を聞かせるという、強行手段に出ることにした。 子ゆっくりたちを向いて、『せいの…』と小声で合図を取り始める。 「そうだ、だから……」 「でも!! でも、例え立場は違っても、私たちは愛し合っていた。それは紛れもない事実よ!!」 『ゆ〜ゆゆ〜〜ゆ〜ゆ〜ゆっくりしていってね〜〜〜♪』 「……んん……それは……」 「それとも、愛し合っていたと思っていたのは私だけ? 私が一方的にあなたを想っていただけなの? すべて私の独りよがりの恋だったの?」 『おじさん!! れいむたちのおうた、じょうずだったでしょ!! ゆっくりおかねをちょうだいね!!』 『『『『『ちょうだいね!!!!!』』』』』 歌とも言えぬ様な短い歌も終わり、一家は男に金をせびる。 「それは違う!! 僕も君を心底愛していた!! 絶対だ!! 博霊の神に誓う!!」 「だったら……なんで!!」 『おじさん!! れいむたちはおかねをちょうだいっていってるんだよ!! ゆっくりはやくおかねをここにいれてね!!』 「愛で子さん。さっきも言ったけど、僕は虐待お兄さんなんだよ」 「ええ……聞いたわ」 『おじさんまでれいむたちをむししないでね!! おうたをきいたんだから、おかねをいれないといけないんだよ!!』 「僕はそれを隠していたんだ、自分可愛さにね……そして、君も僕に隠していただろ、自分が愛でお姉さんであることを」 「虐男さん……」 『ゆゆっ!! おじさんたち、もっとおうたをうたってほしいんだね!! ゆっくりりかいしたよ!! きょうはとくべつに、もういっかいおうたをうたってあげるね!!』 れいむは、男が缶にお金を入れてくれないのは、歌があまりにも短すぎるからだと考えた。 男が自分たちの話を聞いていないなどとは、露ほども考えていない。 子ゆっくりたちに向かって、『もういっかいうたうよ』と言って、再度合図を送る。 「体が疼いて仕方がないんだ。ゆっくりを虐待しろってね。これは僕のDNAに刻まれた本能なんだ」 「そんな……そんなのって!!」 『ゆっくり〜〜ゆっくり〜〜ゆ〜っく〜〜り♪』 「呪いみたいなものさ。永遠に解けることのない呪いの鎖。この鎖が解けるとき、それは即ち僕が死ぬときだ。だから……僕は君といっしょにはいられない」 「う……うう……ぎゃ、虐男さん……」 『ゆんゆんゆんゆん♪ ゆ〜んゆん♪ ゆっくりしていってね〜〜〜♪♪』 「こんな僕の為に泣かないでくれ。自分から去っておいてなんだが、君は本当に素敵な女性だ。僕がいなくても、すぐに素敵な恋人が出来るさ」 「いやよ!! わたしは虐男さん以外の男性なんて!!」 『おじさん!! これでいいでしょ!! ゆっくりおかねをおいていってね!!』 「あまり僕を困らせないでくれ。新しい恋人が出来れば、僕のことなんてすぐに忘れられるさ。その時になって、昔こんな素敵な自分を振った馬鹿な男がいたなと、物笑いの種にでもしてくれ」 「いやよ!! いやいやいやいや……」 『いやいやじゃないよ!! おねえさんはゆっくりだまっててね!! おじさんのおかねはれいむたちのものだよ!! ゆっくりおかねをくれないといけないんだよ!!』 「愛で子さん……最後に僕の我儘を聞いてほしい。抱き締めさせてくれないか?」 「虐男さん……」 『わかったよ、おじさん!! いまおかねをはらえば、とくべつにかわいいれいむたちをだっこさせてあげるよ!! こんなちゃんす、もうないよ!!』 男はそう言うと、人目を憚ることなく、女を力いっぱい抱きしめた。 これが最後の我儘だと言わんばかりに…… 女も男の抱擁に応え、男の大きな背中に腕をまわした。 男の胸元に顔を埋め、涙を流し続ける。涙で顔はグシャグシャだが、そんなのお構いなしだ。 『ゆぅ……おじさんがおかねをはらってくれないのは、じゃまなおねえさんのせいだよ!!』 「ゆっくりなんて、存在しなければ良かったのに……」 『おねえさんなんて、いなければよかったのに!! ぷんぷん!!』 男の胸の中で、女がポツリと漏らす。 ゆっくりが居なければ、自分たちは愛でお姉さんにも、虐待お兄さんにもならなかった。 一生彼といっしょにいることが出来た。 すべてゆっくりがいたから、自分たちはこうなったのだ。 女はゆっくりという生物に、今初めて強い怒りを覚えた。 しかし、女を抱きしめたまま、男は首を横に振る。 「そんなこと言うもんじゃないよ、愛で子さん」 「でも!! でもっ!!!」 『ゆっ!? もしかしておじさん、おかねをもってないの?』 れいむの餡子脳に、ふとその考えが浮かんだ。 自分たちの素晴らしい歌を聞いてお金を入れてくれない人間などいる筈がない。 昨日の子供たちは、自分たちのあまりの美声に、お金の中で一番高い「一まん円」コインを、大量に投下してくれた。 子供ですら大金を払ってでも聞きたくなるような歌なのだ。 おそらくこの男はお金を持っていない。しかし、れいむたちの歌は聴きたい。そこで無銭視聴をすることにしたのだろう。 金を払わないのは業腹であるが、ファンは一人でも大切にするべきである。ここは「あーてぃすと」として、太っ腹なところを見せるべきだろう。 「僕たちが今あるのは、すべてゆっくりのおかげだということを忘れてはいけないよ。 ゆっくりが存在しなければ、僕はただの貧乏農家の長男として生を終えていたはずさ。君だって一介の里娘で終わっていただろう。 しかし、ゆっくりのおかげで、僕は虐待製品の製造・販売を一手に握るブリーングオブスローリー・カンパニーの代表に、君はゆっくりんピース代表の娘になれたんじゃないか。 ゆっくりなしには、今の豊かな生活はあり得なかったんだよ」 「そうだけど……でも!!」 『おじさん、びんぼうさんなんだね……ゆっくりかわいそうだね』 「それに、もしゆっくりが居なければ、そもそも僕たちは出会ってすらいなかったんだ」 「そ、それは……」 女も口を濁す。 男と女。立場が正反対の二人が出会ったのは、正しく偶然の賜物であった。 男は虐待するためのゆっくりを探しに、女はゆっくりんピースの一員として、ゆっくりが本当にゆっくり出来ているかを調査するため、森に来ていた。 しかし、突然予測にない大雨が降り、雨をやり過ごすため手近の洞窟に入ったとき、偶然にも二人は出会った。 初め、二人は互いの素性を隠しあっていた。 虐待をする男はある意味当然だが、ゆっくりを愛でる人間も、その道を理解できない人には気持ち悪く映ることがある。 特に農家のなどのゆっくりを毛嫌いしている人間には、ゆっくりを愛でるゆっくりんピースを敵視している者さえいるのだ。 そのため、二人は素性を隠したまま、薄暗い洞窟の中で、雨がやむのをひたすら待ち続けた。 二人の恋の始まりはそこからだった。 最初は薄暗く恐怖を演出する洞窟という環境に、つり橋効果が働いただけかもしれない。 しかし、暇を持て余し会話を交わしているうちに、二人はいつの間にかすっかり意気投合していた。 そして、無事に山を降りた後も素性を隠して何度か会っていくうちに、いつしかそれは本物の恋心に変わっていった。 二人は将来を誓い合う仲になっていった。 しかし、今日男が女の家に行って、すべてが壊れた。 男は自分が虐待お兄さんであることを告白する気はなかった。 一介の平凡な会社社長であることだけを伝え、もし会社のことを聞かれた時のことも考え、ダミー会社まで作っていた。 それほどまでに、男は女のことを愛していたのである。 しかし不運だったのは、女の家事情が特殊だったと言うことである。 女はこれまで実家で家事手伝いをしていると言っていた。それ自体に嘘はない……が、 「ゆっくりんピース代表の娘」 それが、女のもう一つの肩書だった。 女の両親とあった男。二人は知り合いだったのだ。それも最悪の方向で。 ゆっくりを虐待する代表と、ゆっくりを愛でる代表。今まで出会っていないはずはなかった。 部下同士が小競り合いになったことも、もう何度目のことだろうか。 幻想郷ゆっくり協会(GYK)で顔を突き合わせたことも、両の指では足りないくらいである。 楽しい会食になるはずが、一転、互いを罵り合う場となり、塩をあびせられた男は、憤慨し女の家を飛び出していった。 女は、すぐに男を追いかけようとするも、ゆっくりんピース代表である父に止められ、なかなか行かせてもらえなかった。 そんな父に生まれた初めて反抗し、上着を引っ掛けて出ていき、追いついたのがれいむたちのいた橋の上というわけである。 「ありがとう、愛で子さん。少しの間だったけど、愛で子さんと一緒にいられて楽しかったよ。これからは、お互い自分の道を歩んでいこう」 「虐男さん……」 『おかねがないならしょうがないね!! こんかいはとくべつに、おかねをはらわなくてもゆるしてあげるよ!!』 「さようなら、愛で子さん」 『ばいばい、おじさん!!』 女を離し、最後のあいさつを済ませる。 これですべて終わった。もう思い残すことは何もない。 男は女に背を向け、感傷に浸りながらゆっくり家に帰ろうとした。 しかし…… 「虐男さん!!」 女はシッカリとした声色で、男を呼び止める。 もう女をのほうを向かないと決意した男だが、弱々しく女々しい声色から一転、迷いのなくなった女の声に、いったいどうしたのかと女のほうを振り向いた。 「愛で子さん?」 「虐男さん!! 私はどうしても虐男さんのことを忘れられない!! だから……」 『おじさん!! ゆっくりなんでかえらないの? ここはれいむたちのおうたのすてーじだから、おかねのないひとは、ゆっくりかえってね!!』 「……だから?」 「だから……だから私も、今日から虐待お姉さんになるわ!! ゆっくりを苛めて苛めて苛め抜いてやるわ!!」 『これいじょうおうたのじゃまするなら、ゆっくりおじさんをいじめるよ!!』 「なっ!!!」 女の突然の発言に男は目を見開いた。 愛でお姉さんを辞めて、虐待お姉さんになる? そんなことが出来るはずもない。男は女の無謀な考えを改めさせる。 「馬鹿なことを言うものじゃない。そんなこと、無理に決まっている!!」 「虐男さんこそ馬鹿にしないで。ゆっくりを虐めるなんて簡単なことよ!!」 『ほんとうにおじさんをいじめるよ!! おじさんをやっつけるなんて、かんたんなんだよ!!』」 女はそう言うや、横にいたゆっくりのほうに目を向けた。 ゆっくりは、さっきから何か言っていたようだが、女の耳には入っていなかった。 大方、邪魔だからさっさとここを退けとでも言っていたのだろう。 まあそんなことはどうでもいい。 女は手近に居たゆっくり赤ゆっくりに目を付けると、それを手に取った。 『ゆっ!? おねえさん、れいむのちびちゃんをどうするの? ゆっくりはなしてね!!』 『ゆゆっ!! おしょりゃをとんでりゅみちゃい!!』 親れいむは赤ゆっくりを返せと喚いているが、女はれいむの言葉が聞こえていないのか、赤ゆっくりを持った手を男の目の前にかざした。 そして、その手に思いっきり力を入れる。 プチュ 『ゆぎゃああああぁぁぁあ―――――!!!! れいむのあかちゃんがあああぁぁぁ――――!!!』 女は男の目の前で赤ゆっくりを潰して見せた。 それを見て、絶叫する親れいむ。 潰された赤ゆっくりは、悲鳴を上げる間もなく、女の手の中でグシャグシャになった。 「はあはあはあはぁはぁ……ど、どう? 虐男さん!! わ、私もゆっくりを虐待して見せたわ。これで私も虐待お姉さんの仲間入りでしょ!!」 『なんでそんなことするのおおおおぉぉぉぉぉ―――――!!!!!』 れいむの悲鳴に反し、女は清々しいまでの笑顔を見せる。 これで自分は虐待お姉さんになった、これからも男と一緒にいることができる。 しかし、男は無表情で女の言葉を切って返す。 「……君はそれで虐待お姉さんになったつもりなのかい?」 「えっ?」 「真の虐待師は、虐待をするとき決して震えたりしない!!」 「!!!」 女は自分の手を見た。さっきから震えが止まらない。 そればかりか、全身から嫌な汗が吹き出し、止まる気配がなかった。 幼いころから愛でお姉さんであった彼女は、ゲス個体であれ良個体であれ、ゆっくりを殺害したことなど一度もない。 ゆっくりを殺した事に、鳥肌が、震えが止まらないのだ。 「た、確かに今は震えてるけど、ぎゃ、虐待を繰り返していれば、その内震えることなんてなくなるはず!!」 「ふぅ……君は何も分かっていないようだね」 「分かっていない?」 「虐待というものは、させられてするものじゃない。自分から進んでするということだ!!」 「!!!」 女は再度衝撃を受けた。 確かに自ら望んでしたことではない。男と一緒にいるために、信念も外聞も捨て無理やりしたことだ。 しかし、こんなことで諦めるわけにはいかない。 ゆっくりんピース代表の娘が、ゆっくりを殺す。それも、次代のゆっくりを担う赤ゆっくりを殺したのだ。 もう後には引くことは出来ない。 「で、でも……でも、そのうちきっと虐待が楽しくなってきて……」 「何よりね、愛で子さん。君がしたことは、虐待でも苛めでもないよ」 「えっ?」 「君がしたことは、ただの虐殺だ!!」 「!!!」 男の言葉に、彼女は三度目の衝撃を受けた。 虐待師でない彼女は、虐待と虐殺と混同していた。 ボロボロになったゆっくりの死体を見て、「また虐待師の仕業か!!」と憤慨していた父の姿も目撃している。 虐待の果てに死がある。だからこその赤ゆっくり殺害であった。 それを否定された彼女は、虐待と虐殺の違いがよく分からず、延々と考えを纏めあぐねていた。 男はそんな彼女を見て、仕方がないなと苦笑する。 「愛で子さん。どうやら君は、虐待と虐殺の違いがよく分からないようだね。仕方がない、僕が一度手本を見せてあげるよ」 男はそう言うや、女と同じく、何故か手近にあった赤ゆっくりを手にとって、女の前に掲げた。 『またああぁぁぁぁ――――!!! れいむのちびぢゃんをかえじでえええぇぇぇ―――!!!』 男はプチトマトより少し大きい赤ゆっくりを、親指と人差し指で軽く摘まむと、女の目の前で指に力を入れ始める。 『ゆびゃあああぁぁぁぁ――――!!! いじゃいよおおおおぉぉぉ―――――!!!』 男の指の中で、赤ゆっくりが悲鳴を上げる。 先程、女がしたときは一瞬で殺され、悲鳴を上げる間もなかったが、男は熟練のテクニックで、赤ゆっくりを潰さないように調節して力を入れた。 『やめでえええぇぇぇぇ――――!!!! でいぶのちびぢゃんになにずるのおおおぉぉぉぉ――――!!!』 『おねえぢゃんんんん――――――――!!!!』 『いもうどをはなじでええぇぇぇぇ――――――――――!!!!』 赤ゆっくりだけでなく、一家の絶叫までもが橋の上に響き渡る。 しかし、本来の彼女ならそんな一家に手を差し伸べるだろうが、今日はそんなことを気にしている場合ではなかった。 いや、その悲鳴すら彼女の耳には届いていなかった。 「解ったかい、虐殺と虐待の違いが。君たちゆっくりんピースの人間は虐待と虐殺を混同しているようだが、それは大きな間違いだ。 確かにアマチュアやルーキー虐待師の中には、すぐに虐殺に手を染める輩も少なくない。しかし、我々のような真のプロ虐待師は虐殺など決して行わない。 ゆっくりは生かさず殺さず、徹底的に肉体を、精神を甚振り続ける。その際、自我を崩壊させる虐待師は三流だ。二流は精神崩壊させずに苛め抜く。 そして一流は、意図的に精神崩壊を起こさせ、壊された自我を復元し、再度虐待を繰り返し、再度精神を元に戻す。死と新生を何度も繰り返させるのだ。 こういった一連の過程を楽しむのが、虐待師というものだ。ただ殺してしまうだけでは、解放感もカタルシスもあったものではない!!」 女は男の言葉に深い感銘を受けた。 今まで自分は、虐待師などただゆっくりを殺害するだけの人種だと思っていた。 しかし、それは大いなる間違いだった。 ならば、自分もそれを実践して見せる!! 男が未だ子ゆっくりを虐待しているように、自分もやってみせる!! 女は再び新しい赤ゆっくりをその手に持った。 そして男の真似をして、親指と人差し指の間に挟み、赤ゆっくりに虐待をする。 プチュ 結果は先ほどとなんら変わらなかった。 なぜ!? さっきと違って、力は抑えたはず!! 女は訳が分からず、再び赤ゆっくりを手をかけた。 今度はさっきと違い、ほとんど力を入れなかった。 しかし、肝心の赤ゆっくりの悲鳴が聞こえてこない。 いや、泣き喚く声は聞こえるのだが、痛がっているのではなく、女に殺されるのを怖がっての叫びだった。 これもある意味立派な虐待だが、女は自分が虐待をしているということに気付いていない。この辺りが、愛で派の限界なのだろう。 男も敢えてそれを伝えなかった。彼女を虐待師にしないために。 彼女が虐待師になる、それは男にとってこれほど嬉しいことはなかった。 素性を隠すことなく愛する彼女といつまでも一緒に居られるし、憎いゆっくりんピース会長の鼻も明かせる。 正に一石二鳥。不都合などあろうはずもない。 しかし、それが彼女にとって本当に幸せなのかと考えると、どうしても二の足を踏んでしまう。 ゆっくりを愛する彼女に、無理やりゆっくりを虐待させる。 心の中では泣いているはずなのに、自分のために無理やり笑顔を作らせてしまう。 それは、決して男の本意ではなかった。 そもそも男が惹かれたのは、目の前で震えながら虐待をし続ける彼女ではない。 有りのままの彼女に、ゆっくりを心から愛する彼女に惹かれたのだ。 だからこそ、男は彼女の心意気を、断腸の思いで否定し続ける。 しかし、自分の想いさえ否定している彼女に、男の深い想いが分かるはずもない。 もう何度目になるか分からない、赤ゆっくり虐待を敢行する。しかし…… プチュ またしても、赤ゆっくりは指の中で破裂してしまう。 「な、何でえええぇぇぇぇぇぇぇぇ―――――――――!!!!」 『なんでえええええぇぇぇぇぇぇぇ―――――――――!!!!』 なぜ自分には出来ない? 男は未だ赤ゆっくりに、あんなにも長く悲鳴を上げさせているというのに!! 女は分からず、地面に膝をついた。 ちなみにれいむ一家は、こんな惨劇が行われているというのに、この場を離れようとしなかった。 何しろ自分の可愛いチビちゃんの一匹が、男に捕えられたままになっているのだ。 母性の強いれいむ種に、それを見捨てることなど出来る筈はなかった。 もう二度と子供を奪われないようにと、自身の口の中に残った赤ゆっくりを仕舞い込み、頬を膨らませて男を威嚇する。 実に危機感のないゆっくりである。 「愛で子さん、これは今の君には到底無理な芸当なのだよ。 生まれたばかりの赤ゆっくりの皮というのは、とても儚く脆いものだ。今の僕と君の関係のようにね。 そんな赤ゆっくりに肉体的な虐待を加えることは、真の虐待師ですら容易なことではないんだよ。 僕が赤ゆっくりを殺さず力の調節を出来るようになるまで、何百、何千というゆっくりを虐待してきたからこそ身についた芸当なんだ。一朝一夕で身に付くほど、虐待道は甘くない」 これで、彼女も自分は虐待師にはなれないことを悟るだろう。男はそう思っていた。 しかし、彼女の男への愛情はそれを上回った。 無理でも何でもやってみせる!! 自分にも、虐待が出来ることを証明してみせる!! 女は親れいむの口を無理やり抉じ開け、中から赤ゆっくりを取り出し、手に持った。しかし…… 「な、なんで? どうして、こんなに簡単にしんでしまうのおおおぉぉぉ―――――――!!!!」 『なんででいぶのあがちゃんをごろずのおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ―――――――!!!!』 赤ゆっくりの皮は想像以上に脆く、女が何度やってみても、簡単に潰れてしまう。 遂には、親れいむの口を抉じ開けるも、すべての赤ゆっくりが居なくなっていた。 これ以上、ストックは無いのかと女の顔が青ざめる。しかし、すぐに表情に色が点った。最後の希望と言わんばかりの表情で、男の顔を見上げる。 男も彼女の言わんとしていることに気が付いたのか、仕方ないと溜息をつきながら、未だ指の中で絶叫を上げていた赤ゆっくりを手渡した。 これが正真正銘最後の虐待だ。 男は簡単にこの赤ゆっくりを虐待してみせた。ゆっくりが悪いからなんて、底の浅い言い訳は出来ない。 神様。博霊の神様。私に虐待の力を!! この赤ゆっくりに、悲鳴を上げさせてください!!! 女は目を瞑り、神に祈りをささげると、赤ゆっくりに力を加えた。 プチュ 「あっ……」 無情にも、博霊の神様はご加護を授けてはくれなかったようだ。 余談ながら、幻想郷にあるもう一つの神社、守矢神社のロリ神様は、自身の眷属がゆっくりの餌になることに、大層ご立腹とのことだ。 神という立場上、食物連鎖の理を否定をする気はないが、それと感情論は別の次元にあるものらしい。 もしも彼女が博霊の神ではなく、守矢の神に祈りをささげていれば、あるいは奇跡の風は彼女に吹いていたかもしれない。 閑話休題 女は地に手を膝をつき、その目からは止めどなく涙が溢れ出てくる。 自分は虐待お姉さんにはなれなかった。かといって、ゆっくりを殺した自分は、もう二度と愛でお姉さんにも戻ることが出来ない。 「うああああああああ――――――――――――――――――ん!!!! もう赤ゆっくりが一匹もいないよおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ―――――――――――!!!!!」 『ゆわあああああああ――――――――――――――――――ん!!!! でいぶのちびぢゃんがみんないなぐなっだよおおおぉぉぉぉ―――――――――――!!!!!』 女は泣きじゃくった。 赤子のように、癇癪持ちの子供のように、みっともなく泣きまくった。 愛する男の前だというのも忘れ、地面に額をこすりつけて蹲った。 男はそんな女の体を抱き上げると、ハンカチを出し、涙を拭いてあげた。 「わ、私は虐待お姉さんになれないばかりか、も、もう愛でお姉さんに、も、戻ることさえ……」 「大丈夫。これを見ていたのは僕だけだ。僕が黙ってさえいれば、誰にも知られることは……!!!」 『おぢびぢゃんだちをころじだにんげんは、ゆっぐりじねえええぇぇぇぇぇ―――――――――――!!!』 子供の敵と言わんばかりの険しい表情で、れいむは女に体当たりをする。 しかし、丁度タイミング良く男が女の体を起こしにかかり、れいむ渾身の攻撃はスッパリ外れてしまう。 そして、勢いそのままに橋の上を転がっていくと、落下防止の手すりの下を綺麗に潜り抜けて、川の中に一直線にダイブした。 『ゆぎゃああああぁぁぁぁぁ―――――――――!!! なんでかわさんにおぢるのおおおぉぉぉぉぉ―――――――――!!!!』 れいむは流されていった。 「……僕さえ黙っていれば、誰にも知られることはなくなったよ。いや本当に」 男は先ほど飲み込んだ言葉を繰り返した。 「そんなことじゃない!! 私は、愛するゆっくりを自分の都合のために殺してしまったのよ!!」 「人間誰しも間違いはあるよ。それに他の動物愛護団体、例えば野鳥や小動物の愛護団体だって、生態系に異常が出ると、悲しさや悔しさを我慢して、間引きすることもある。 所詮は人間のエゴで管理されているんだ。ゆっくりだって同じことだよ。だから君は愛でお姉さんに戻れる。今回は偶々魔が差しただけさ。 心の底からゆっくりを愛しているんだろ。この震えた体が何よりの証拠だ」 「ぎゃ、虐男さん……」 二人は抱き合った。 抱きしめ、人目も憚らず、熱い口づけを交わし合う。 まるでその光景は、世界が二人だけになったかのような錯覚を覚えさせた。 しかし、シンデレラでいられる時間は長くない。 二人は惜しいと思いつつも抱擁を解き、互いを見つめ合うと、そのまま何も言うことなく同時に背を向けた。 言葉に出さなくても、しっかり分かっていた。自分たちの楽しかった時間は、これで終わってしまったのだと。もう二度と昨日には戻れないのだと。 明日からは、お互い元の生活に戻るだけだ。 男は虐待お兄さんに、女は愛でお姉さんに…… 遠く聞こえるゆっくりの悲鳴をBGMに、二人は逆の方向にそれぞれ橋を下りていった。 これは、ゆっくりによってすれ違ってしまった男女の悲しい愛の物語である。 〜fin〜 久しぶりに「ゆっくりいじめ系712 ゆっくりですれ違った男女の悲しい愛の物語」を読み返し、どうにも納得出来なくて加筆修正してしもた 編集者さん、いつも御苦労さまどす 途中やラストが結構変更されているので修正版としてではなく、新規SSとして纏めてもらえると助かります 以前の内容のほうがいいという人がいるかもしれないので 過去作 ゆっくりいじめ系435 とかいは(笑)ありす ゆっくりいじめ系452 表札 ゆっくりいじめ系478 ゆっくりいじり(視姦) ゆっくりいじめ系551 チェンジリング前 ゆっくりいじめ系552 チェンジリング中 ゆっくりいじめ系614 チェンジリング後? ゆっくりいじめ系615 チェンジリング後? ゆっくりいじめ系657 いい夢みれただろ?前編 ゆっくりいじめ系658 いい夢みれただろ?後編 ゆっくりいじめ系712 ゆっくりですれ違った男女の悲しい愛の物語 ゆっくりいじめ系744 風船? ゆっくりいじめ系848 風船? ゆっくりいじめ系849 風船? ゆっくりいじめ系936 カルガモとゆっくり 前編 ゆっくりいじめ系937 カルガモとゆっくり 後編 ゆっくりいじめ系938 カルガモとゆっくり おまけ ゆっくりいじめ系960 ゆっくりにドラえもんの道具を与えてみた ゆっくりいじめ系1702 三匹のゆっくり 1 ゆっくりいじめ系1703 三匹のゆっくり 2 ゆっくりいじめ系1704 三匹のゆっくり 3 ゆっくりいじめ系1705 三匹のゆっくり 4 ゆっくりいじめ系1706 三匹のゆっくり 5 ゆっくりいじめ系1707 三匹のゆっくり 6 ゆっくりいじめ系1708 三匹のゆっくり 7 ゆっくりいじめ系1709 三匹のゆっくり 8 ゆっくりいじめ系1716 続・ゆっくりにドラえもんの道具を与えてみた
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『ちびちゃんたち!! きょうもおうたをうたって、いっぱいおかねをもらおうね!!』 『『『『『もりゃおうね!!』』』』』 夏も終わり、秋もすっかり深まったこの頃、ゆっくりれいむの一家が、橋の上のど真ん中に陣取り、汚い藁を敷いて座っていた。 この時期、ゆっくりたちは越冬に向けて、巣を作ったり、餌をため込んだりする大切な時期だ。 しかし、一家はそんなことをする様子は全くない。 いや、そんな時代遅れなことをする必要はなかったのだ。 最近、どこで覚えてきたのか、歌を歌って人間から金を貰おうとするゆっくりが増えている。 この一家もその類だった。 金をもらい、里で買い物をして、冬を越す。最先端ゆっくりの越冬方法だ。 成功率は限りなく低いが…… 『きょうも、きにょうのにんげんしゃんみたいに、いっぱいおかにぇをくりぇりゅかな?』 『きっといっぱいくれるよ!! きょうおかねをもらったら、にんげんさんのおみせでおいしいものをいっぱいかおうね!!』 目の前には、これまたボロボロで中身が少し残った缶詰が置いてあり、中には丸い金属がいくつも入っている。 ゆっくりの歌に金を払うアホがいるのかと思うかもしれないが、実はこれ、金でもなんでもない。 「一まん円」と手書きで書かれたビンの王冠が、大量に入っているのだ。 昨日、この橋を通った子供たちが、一家をからかって入れたものだ。 一家はすっかりこれを本物の金を勘違いし、調子に乗って、『ゆーゆーゆー……』と発声練習に余念がない 喉もないくせに、スター気取りとは生意気なことである。結局、人間の真似ごとをしていたいだけなのだろう。 この時点で、一家の命運は決まったようなものだ。 しかし、一家がそんな事に気付くはずはなく、一生懸命下手な発声練習に精を出していると、こっちに向かってくる男が目に付いた。 ロングコートを羽織った若い男だ。おそらくまだ二十代だろう。 季節は冬ではないが、今日は冷たい北風が吹きすさび、心底身にしみる。男はコートの襟をたて、体を縮めて歩いていた。 一家は思った。あの男は、きっと橋を渡るに違いないと。 『みんな!! にんげんさんがきたよ!! ゆっくりがんばって、おうたをうたおうね!!』 子供たちにはっぱを掛け、一列に整列させる。 男のほうに注目すると、案の定、男はこの橋を渡るようだ。 後数メートル。れいむたちは、男が目の前に来ると、一斉に男に声を掛けた……が、 『おじさん!! ゆっくりれいむたちのおうたをきいていってね!!』「待って!! 虐男さん!!」 れいむたちの声に、女性の声が重なった。 れいむたちは、どこから聞こえてきたのだと、辺りを見回した。 すると、男が歩いてきた方向から、一人の女性が走ってきた。 どうやら、れいむたちの声を遮ったのは、この女の人らしい。 男はちょうどれいむ一家の前で立ち止まると、女性のほうを振り返った。 「はぁはぁ……虐男さん。お願い、話を聞いて!!」 女は男の元まで走ってくる。 男と違い薄着に軽く外着を引っ掛けてきただけだが、よほど急いで来たのか、この寒い中うっすら汗をかいている。 膝に手を付いて荒い息を整えると、ようやく落ち着いてきたのか男に言葉を掛けようとした。 しかし、それが面白くないのはれいむ一家だ。 この男に先に目をつけたのは自分たちなのだ。 この女は、きっと自分たちより先に、この男に歌を聞かせようという魂胆に違いない。 途中から割り込んできて、お客を横取りするなんてマナー違反である。れいむは女に文句を言った。 『おねえさん!! れいむたちが、さいしょにおうたをうたうんだよ!! ゆっくりじゅんばんをまもってね!!』 一家は頬を膨らましている。 しかし、女はそんなれいむを無視し……というか、気付いていないのか、目もくれない。 ひたすら男の顔だけを見続けていた。 男も、そんな女の目を真摯に見つめている。 「愛で子さん……なぜここに来たんだ」 「なぜって……あなたを追って来たに決まってるでしょ!! 話も聞かずに出ていくなんて!!」 『おねえさん!! ゆっくりれいむをむししないでね!!』 「話ならもう終わっただろ。所詮、僕と君とは永遠に結ばれない運命だったのさ」 「そんな……なんで!! なんでそんなこと言うの!!」 『むししないでねっていってるでしょ!! ゆっくりきこえないの!?』 れいむがどんなに叫んでも、女の耳には届かなかった。 「所詮、僕はゆっくり虐待お兄さん。そして君はゆっくり愛でお姉さん。どうすればつり合うというんだ」 「……確かに私は愛でお姉さんで、あなたは虐待お兄さん。本来なら、決して相容れない存在……」 『もういいよ!! ちびちゃんたち、こんなおみみのきこえないおねえさんはむしして、おじさんにおうたをきかせようね!!』 れいむは業を煮やし、遂には女を無視して男に歌を聞かせるという、強行手段に出ることにした。 子ゆっくりたちを向いて、『せいの…』と小声で合図を取り始める。 「そうだ、だから……」 「でも!! でも、例え立場は違っても、私たちは愛し合っていた。それは紛れもない事実よ!!」 『ゆ〜ゆゆ〜〜ゆ〜ゆ〜ゆっくりしていってね〜〜〜♪』 「……んん……それは……」 「それとも、愛し合っていたと思っていたのは私だけ? 私が一方的にあなたを想っていただけなの? すべて私の独りよがりの恋だったの?」 『おじさん!! れいむたちのおうた、じょうずだったでしょ!! ゆっくりおかねをちょうだいね!!』 『『『『『ちょうだいね!!!!!』』』』』 歌とも言えぬ様な短い歌も終わり、一家は男に金をせびる。 「それは違う!! 僕も君を心底愛していた!! 絶対だ!! 博霊の神に誓う!!」 「だったら……なんで!!」 『おじさん!! れいむたちはおかねをちょうだいっていってるんだよ!! ゆっくりはやくおかねをここにいれてね!!』 「愛で子さん。さっきも言ったけど、僕は虐待お兄さんなんだよ」 「ええ……聞いたわ」 『おじさんまでれいむたちをむししないでね!! おうたをきいたんだから、おかねをいれないといけないんだよ!!』 「僕はそれを隠していたんだ、自分可愛さにね……そして、君も僕に隠していただろ、自分が愛でお姉さんであることを」 「虐男さん……」 『ゆゆっ!! おじさんたち、もっとおうたをうたってほしいんだね!! ゆっくりりかいしたよ!! きょうはとくべつに、もういっかいおうたをうたってあげるね!!』 れいむは、男が缶にお金を入れてくれないのは、歌があまりにも短すぎるからだと考えた。 男が自分たちの話を聞いていないなどとは、露ほども考えていない。 子ゆっくりたちに向かって、『もういっかいうたうよ』と言って、再度合図を送る。 「体が疼いて仕方がないんだ。ゆっくりを虐待しろってね。これは僕のDNAに刻まれた本能なんだ」 「そんな……そんなのって!!」 『ゆっくり〜〜ゆっくり〜〜ゆ〜っく〜〜り♪』 「呪いみたいなものさ。永遠に解けることのない呪いの鎖。この鎖が解けるとき、それは即ち僕が死ぬときだ。だから……僕は君といっしょにはいられない」 「う……うう……ぎゃ、虐男さん……」 『ゆんゆんゆんゆん♪ ゆ〜んゆん♪ ゆっくりしていってね〜〜〜♪♪』 「こんな僕の為に泣かないでくれ。自分から去っておいてなんだが、君は本当に素敵な女性だ。僕がいなくても、すぐに素敵な恋人が出来るさ」 「いやよ!! わたしは虐男さん以外の男性なんて!!」 『おじさん!! これでいいでしょ!! ゆっくりおかねをおいていってね!!』 「あまり僕を困らせないでくれ。新しい恋人が出来れば、僕のことなんてすぐに忘れられるさ。その時になって、昔こんな素敵な自分を振った馬鹿な男がいたなと、物笑いの種にでもしてくれ」 「いやよ!! いやいやいやいや……」 『いやいやじゃないよ!! おねえさんはゆっくりだまっててね!! おじさんのおかねはれいむたちのものだよ!! ゆっくりおかねをくれないといけないんだよ!!』 「愛で子さん……最後に僕の我儘を聞いてほしい。抱き締めさせてくれないか?」 「虐男さん……」 『わかったよ、おじさん!! いまおかねをはらえば、とくべつにかわいいれいむたちをだっこさせてあげるよ!! こんなちゃんす、もうないよ!!』 男はそう言うと、人目を憚ることなく、女を力いっぱい抱きしめた。 これが最後の我儘だと言わんばかりに…… 女も男の抱擁に応え、男の大きな背中に腕をまわした。 男の胸元に顔を埋め、涙を流し続ける。涙で顔はグシャグシャだが、そんなのお構いなしだ。 『ゆぅ……おじさんがおかねをはらってくれないのは、じゃまなおねえさんのせいだよ!!』 「ゆっくりなんて、存在しなければ良かったのに……」 『おねえさんなんて、いなければよかったのに!! ぷんぷん!!』 男の胸の中で、女がポツリと漏らす。 ゆっくりが居なければ、自分たちは愛でお姉さんにも、虐待お兄さんにもならなかった。 一生彼といっしょにいることが出来た。 すべてゆっくりがいたから、自分たちはこうなったのだ。 女はゆっくりという生物に、今初めて強い怒りを覚えた。 しかし、女を抱きしめたまま、男は首を横に振る。 「そんなこと言うもんじゃないよ、愛で子さん」 「でも!! でもっ!!!」 『ゆっ!? もしかしておじさん、おかねをもってないの?』 れいむの餡子脳に、ふとその考えが浮かんだ。 自分たちの素晴らしい歌を聞いてお金を入れてくれない人間などいる筈がない。 昨日の子供たちは、自分たちのあまりの美声に、お金の中で一番高い「一まん円」コインを、大量に投下してくれた。 子供ですら大金を払ってでも聞きたくなるような歌なのだ。 おそらくこの男はお金を持っていない。しかし、れいむたちの歌は聴きたい。そこで無銭視聴をすることにしたのだろう。 金を払わないのは業腹であるが、ファンは一人でも大切にするべきである。ここは「あーてぃすと」として、太っ腹なところを見せるべきだろう。 「僕たちが今あるのは、すべてゆっくりのおかげだということを忘れてはいけないよ。 ゆっくりが存在しなければ、僕はただの貧乏農家の長男として生を終えていたはずさ。君だって一介の里娘で終わっていただろう。 しかし、ゆっくりのおかげで、僕は虐待製品の製造・販売を一手に握るブリーングオブスローリー・カンパニーの代表に、君はゆっくりんピース代表の娘になれたんじゃないか。 ゆっくりなしには、今の豊かな生活はあり得なかったんだよ」 「そうだけど……でも!!」 『おじさん、びんぼうさんなんだね……ゆっくりかわいそうだね』 「それに、もしゆっくりが居なければ、そもそも僕たちは出会ってすらいなかったんだ」 「そ、それは……」 女も口を濁す。 男と女。立場が正反対の二人が出会ったのは、正しく偶然の賜物であった。 男は虐待するためのゆっくりを探しに、女はゆっくりんピースの一員として、ゆっくりが本当にゆっくり出来ているかを調査するため、森に来ていた。 しかし、突然予測にない大雨が降り、雨をやり過ごすため手近の洞窟に入ったとき、偶然にも二人は出会った。 初め、二人は互いの素性を隠しあっていた。 虐待をする男はある意味当然だが、ゆっくりを愛でる人間も、その道を理解できない人には気持ち悪く映ることがある。 特に農家のなどのゆっくりを毛嫌いしている人間には、ゆっくりを愛でるゆっくりんピースを敵視している者さえいるのだ。 そのため、二人は素性を隠したまま、薄暗い洞窟の中で、雨がやむのをひたすら待ち続けた。 二人の恋の始まりはそこからだった。 最初は薄暗く恐怖を演出する洞窟という環境に、つり橋効果が働いただけかもしれない。 しかし、暇を持て余し会話を交わしているうちに、二人はいつの間にかすっかり意気投合していた。 そして、無事に山を降りた後も素性を隠して何度か会っていくうちに、いつしかそれは本物の恋心に変わっていった。 二人は将来を誓い合う仲になっていった。 しかし、今日男が女の家に行って、すべてが壊れた。 男は自分が虐待お兄さんであることを告白する気はなかった。 一介の平凡な会社社長であることだけを伝え、もし会社のことを聞かれた時のことも考え、ダミー会社まで作っていた。 それほどまでに、男は女のことを愛していたのである。 しかし不運だったのは、女の家事情が特殊だったと言うことである。 女はこれまで実家で家事手伝いをしていると言っていた。それ自体に嘘はない……が、 「ゆっくりんピース代表の娘」 それが、女のもう一つの肩書だった。 女の両親とあった男。二人は知り合いだったのだ。それも最悪の方向で。 ゆっくりを虐待する代表と、ゆっくりを愛でる代表。今まで出会っていないはずはなかった。 部下同士が小競り合いになったことも、もう何度目のことだろうか。 幻想郷ゆっくり協会(GYK)で顔を突き合わせたことも、両の指では足りないくらいである。 楽しい会食になるはずが、一転、互いを罵り合う場となり、塩をあびせられた男は、憤慨し女の家を飛び出していった。 女は、すぐに男を追いかけようとするも、ゆっくりんピース代表である父に止められ、なかなか行かせてもらえなかった。 そんな父に生まれた初めて反抗し、上着を引っ掛けて出ていき、追いついたのがれいむたちのいた橋の上というわけである。 「ありがとう、愛で子さん。少しの間だったけど、愛で子さんと一緒にいられて楽しかったよ。これからは、お互い自分の道を歩んでいこう」 「虐男さん……」 『おかねがないならしょうがないね!! こんかいはとくべつに、おかねをはらわなくてもゆるしてあげるよ!!』 「さようなら、愛で子さん」 『ばいばい、おじさん!!』 女を離し、最後のあいさつを済ませる。 これですべて終わった。もう思い残すことは何もない。 男は女に背を向け、感傷に浸りながらゆっくり家に帰ろうとした。 しかし…… 「虐男さん!!」 女はシッカリとした声色で、男を呼び止める。 もう女をのほうを向かないと決意した男だが、弱々しく女々しい声色から一転、迷いのなくなった女の声に、いったいどうしたのかと女のほうを振り向いた。 「愛で子さん?」 「虐男さん!! 私はどうしても虐男さんのことを忘れられない!! だから……」 『おじさん!! ゆっくりなんでかえらないの? ここはれいむたちのおうたのすてーじだから、おかねのないひとは、ゆっくりかえってね!!』 「……だから?」 「だから……だから私も、今日から虐待お姉さんになるわ!! ゆっくりを苛めて苛めて苛め抜いてやるわ!!」 『これいじょうおうたのじゃまするなら、ゆっくりおじさんをいじめるよ!!』 「なっ!!!」 女の突然の発言に男は目を見開いた。 愛でお姉さんを辞めて、虐待お姉さんになる? そんなことが出来るはずもない。男は女の無謀な考えを改めさせる。 「馬鹿なことを言うものじゃない。そんなこと、無理に決まっている!!」 「虐男さんこそ馬鹿にしないで。ゆっくりを虐めるなんて簡単なことよ!!」 『ほんとうにおじさんをいじめるよ!! おじさんをやっつけるなんて、かんたんなんだよ!!』」 女はそう言うや、横にいたゆっくりのほうに目を向けた。 ゆっくりは、さっきから何か言っていたようだが、女の耳には入っていなかった。 大方、邪魔だからさっさとここを退けとでも言っていたのだろう。 まあそんなことはどうでもいい。 女は手近に居たゆっくり赤ゆっくりに目を付けると、それを手に取った。 『ゆっ!? おねえさん、れいむのちびちゃんをどうするの? ゆっくりはなしてね!!』 『ゆゆっ!! おしょりゃをとんでりゅみちゃい!!』 親れいむは赤ゆっくりを返せと喚いているが、女はれいむの言葉が聞こえていないのか、赤ゆっくりを持った手を男の目の前にかざした。 そして、その手に思いっきり力を入れる。 プチュ 『ゆぎゃああああぁぁぁあ―――――!!!! れいむのあかちゃんがあああぁぁぁ――――!!!』 女は男の目の前で赤ゆっくりを潰して見せた。 それを見て、絶叫する親れいむ。 潰された赤ゆっくりは、悲鳴を上げる間もなく、女の手の中でグシャグシャになった。 「はあはあはあはぁはぁ……ど、どう? 虐男さん!! わ、私もゆっくりを虐待して見せたわ。これで私も虐待お姉さんの仲間入りでしょ!!」 『なんでそんなことするのおおおおぉぉぉぉぉ―――――!!!!!』 れいむの悲鳴に反し、女は清々しいまでの笑顔を見せる。 これで自分は虐待お姉さんになった、これからも男と一緒にいることができる。 しかし、男は無表情で女の言葉を切って返す。 「……君はそれで虐待お姉さんになったつもりなのかい?」 「えっ?」 「真の虐待師は、虐待をするとき決して震えたりしない!!」 「!!!」 女は自分の手を見た。さっきから震えが止まらない。 そればかりか、全身から嫌な汗が吹き出し、止まる気配がなかった。 幼いころから愛でお姉さんであった彼女は、ゲス個体であれ良個体であれ、ゆっくりを殺害したことなど一度もない。 ゆっくりを殺した事に、鳥肌が、震えが止まらないのだ。 「た、確かに今は震えてるけど、ぎゃ、虐待を繰り返していれば、その内震えることなんてなくなるはず!!」 「ふぅ……君は何も分かっていないようだね」 「分かっていない?」 「虐待というものは、させられてするものじゃない。自分から進んでするということだ!!」 「!!!」 女は再度衝撃を受けた。 確かに自ら望んでしたことではない。男と一緒にいるために、信念も外聞も捨て無理やりしたことだ。 しかし、こんなことで諦めるわけにはいかない。 ゆっくりんピース代表の娘が、ゆっくりを殺す。それも、次代のゆっくりを担う赤ゆっくりを殺したのだ。 もう後には引くことは出来ない。 「で、でも……でも、そのうちきっと虐待が楽しくなってきて……」 「何よりね、愛で子さん。君がしたことは、虐待でも苛めでもないよ」 「えっ?」 「君がしたことは、ただの虐殺だ!!」 「!!!」 男の言葉に、彼女は三度目の衝撃を受けた。 虐待師でない彼女は、虐待と虐殺と混同していた。 ボロボロになったゆっくりの死体を見て、「また虐待師の仕業か!!」と憤慨していた父の姿も目撃している。 虐待の果てに死がある。だからこその赤ゆっくり殺害であった。 それを否定された彼女は、虐待と虐殺の違いがよく分からず、延々と考えを纏めあぐねていた。 男はそんな彼女を見て、仕方がないなと苦笑する。 「愛で子さん。どうやら君は、虐待と虐殺の違いがよく分からないようだね。仕方がない、僕が一度手本を見せてあげるよ」 男はそう言うや、女と同じく、何故か手近にあった赤ゆっくりを手にとって、女の前に掲げた。 『またああぁぁぁぁ――――!!! れいむのちびぢゃんをかえじでえええぇぇぇ―――!!!』 男はプチトマトより少し大きい赤ゆっくりを、親指と人差し指で軽く摘まむと、女の目の前で指に力を入れ始める。 『ゆびゃあああぁぁぁぁ――――!!! いじゃいよおおおおぉぉぉ―――――!!!』 男の指の中で、赤ゆっくりが悲鳴を上げる。 先程、女がしたときは一瞬で殺され、悲鳴を上げる間もなかったが、男は熟練のテクニックで、赤ゆっくりを潰さないように調節して力を入れた。 『やめでえええぇぇぇぇ――――!!!! でいぶのちびぢゃんになにずるのおおおぉぉぉぉ――――!!!』 『おねえぢゃんんんん――――――――!!!!』 『いもうどをはなじでええぇぇぇぇ――――――――――!!!!』 赤ゆっくりだけでなく、一家の絶叫までもが橋の上に響き渡る。 しかし、本来の彼女ならそんな一家に手を差し伸べるだろうが、今日はそんなことを気にしている場合ではなかった。 いや、その悲鳴すら彼女の耳には届いていなかった。 「解ったかい、虐殺と虐待の違いが。君たちゆっくりんピースの人間は虐待と虐殺を混同しているようだが、それは大きな間違いだ。 確かにアマチュアやルーキー虐待師の中には、すぐに虐殺に手を染める輩も少なくない。しかし、我々のような真のプロ虐待師は虐殺など決して行わない。 ゆっくりは生かさず殺さず、徹底的に肉体を、精神を甚振り続ける。その際、自我を崩壊させる虐待師は三流だ。二流は精神崩壊させずに苛め抜く。 そして一流は、意図的に精神崩壊を起こさせ、壊された自我を復元し、再度虐待を繰り返し、再度精神を元に戻す。死と新生を何度も繰り返させるのだ。 こういった一連の過程を楽しむのが、虐待師というものだ。ただ殺してしまうだけでは、解放感もカタルシスもあったものではない!!」 女は男の言葉に深い感銘を受けた。 今まで自分は、虐待師などただゆっくりを殺害するだけの人種だと思っていた。 しかし、それは大いなる間違いだった。 ならば、自分もそれを実践して見せる!! 男が未だ子ゆっくりを虐待しているように、自分もやってみせる!! 女は再び新しい赤ゆっくりをその手に持った。 そして男の真似をして、親指と人差し指の間に挟み、赤ゆっくりに虐待をする。 プチュ 結果は先ほどとなんら変わらなかった。 なぜ!? さっきと違って、力は抑えたはず!! 女は訳が分からず、再び赤ゆっくりを手をかけた。 今度はさっきと違い、ほとんど力を入れなかった。 しかし、肝心の赤ゆっくりの悲鳴が聞こえてこない。 いや、泣き喚く声は聞こえるのだが、痛がっているのではなく、女に殺されるのを怖がっての叫びだった。 これもある意味立派な虐待だが、女は自分が虐待をしているということに気付いていない。この辺りが、愛で派の限界なのだろう。 男も敢えてそれを伝えなかった。彼女を虐待師にしないために。 彼女が虐待師になる、それは男にとってこれほど嬉しいことはなかった。 素性を隠すことなく愛する彼女といつまでも一緒に居られるし、憎いゆっくりんピース会長の鼻も明かせる。 正に一石二鳥。不都合などあろうはずもない。 しかし、それが彼女にとって本当に幸せなのかと考えると、どうしても二の足を踏んでしまう。 ゆっくりを愛する彼女に、無理やりゆっくりを虐待させる。 心の中では泣いているはずなのに、自分のために無理やり笑顔を作らせてしまう。 それは、決して男の本意ではなかった。 そもそも男が惹かれたのは、目の前で震えながら虐待をし続ける彼女ではない。 有りのままの彼女に、ゆっくりを心から愛する彼女に惹かれたのだ。 だからこそ、男は彼女の心意気を、断腸の思いで否定し続ける。 しかし、自分の想いさえ否定している彼女に、男の深い想いが分かるはずもない。 もう何度目になるか分からない、赤ゆっくり虐待を敢行する。しかし…… プチュ またしても、赤ゆっくりは指の中で破裂してしまう。 「な、何でえええぇぇぇぇぇぇぇぇ―――――――――!!!!」 『なんでえええええぇぇぇぇぇぇぇ―――――――――!!!!』 なぜ自分には出来ない? 男は未だ赤ゆっくりに、あんなにも長く悲鳴を上げさせているというのに!! 女は分からず、地面に膝をついた。 ちなみにれいむ一家は、こんな惨劇が行われているというのに、この場を離れようとしなかった。 何しろ自分の可愛いチビちゃんの一匹が、男に捕えられたままになっているのだ。 母性の強いれいむ種に、それを見捨てることなど出来る筈はなかった。 もう二度と子供を奪われないようにと、自身の口の中に残った赤ゆっくりを仕舞い込み、頬を膨らませて男を威嚇する。 実に危機感のないゆっくりである。 「愛で子さん、これは今の君には到底無理な芸当なのだよ。 生まれたばかりの赤ゆっくりの皮というのは、とても儚く脆いものだ。今の僕と君の関係のようにね。 そんな赤ゆっくりに肉体的な虐待を加えることは、真の虐待師ですら容易なことではないんだよ。 僕が赤ゆっくりを殺さず力の調節を出来るようになるまで、何百、何千というゆっくりを虐待してきたからこそ身についた芸当なんだ。一朝一夕で身に付くほど、虐待道は甘くない」 これで、彼女も自分は虐待師にはなれないことを悟るだろう。男はそう思っていた。 しかし、彼女の男への愛情はそれを上回った。 無理でも何でもやってみせる!! 自分にも、虐待が出来ることを証明してみせる!! 女は親れいむの口を無理やり抉じ開け、中から赤ゆっくりを取り出し、手に持った。しかし…… 「な、なんで? どうして、こんなに簡単にしんでしまうのおおおぉぉぉ―――――――!!!!」 『なんででいぶのあがちゃんをごろずのおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ―――――――!!!!』 赤ゆっくりの皮は想像以上に脆く、女が何度やってみても、簡単に潰れてしまう。 遂には、親れいむの口を抉じ開けるも、すべての赤ゆっくりが居なくなっていた。 これ以上、ストックは無いのかと女の顔が青ざめる。しかし、すぐに表情に色が点った。最後の希望と言わんばかりの表情で、男の顔を見上げる。 男も彼女の言わんとしていることに気が付いたのか、仕方ないと溜息をつきながら、未だ指の中で絶叫を上げていた赤ゆっくりを手渡した。 これが正真正銘最後の虐待だ。 男は簡単にこの赤ゆっくりを虐待してみせた。ゆっくりが悪いからなんて、底の浅い言い訳は出来ない。 神様。博霊の神様。私に虐待の力を!! この赤ゆっくりに、悲鳴を上げさせてください!!! 女は目を瞑り、神に祈りをささげると、赤ゆっくりに力を加えた。 プチュ 「あっ……」 無情にも、博霊の神様はご加護を授けてはくれなかったようだ。 余談ながら、幻想郷にあるもう一つの神社、守矢神社のロリ神様は、自身の眷属がゆっくりの餌になることに、大層ご立腹とのことだ。 神という立場上、食物連鎖の理を否定をする気はないが、それと感情論は別の次元にあるものらしい。 もしも彼女が博霊の神ではなく、守矢の神に祈りをささげていれば、あるいは奇跡の風は彼女に吹いていたかもしれない。 閑話休題 女は地に手を膝をつき、その目からは止めどなく涙が溢れ出てくる。 自分は虐待お姉さんにはなれなかった。かといって、ゆっくりを殺した自分は、もう二度と愛でお姉さんにも戻ることが出来ない。 「うああああああああ――――――――――――――――――ん!!!! もう赤ゆっくりが一匹もいないよおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ―――――――――――!!!!!」 『ゆわあああああああ――――――――――――――――――ん!!!! でいぶのちびぢゃんがみんないなぐなっだよおおおぉぉぉぉ―――――――――――!!!!!』 女は泣きじゃくった。 赤子のように、癇癪持ちの子供のように、みっともなく泣きまくった。 愛する男の前だというのも忘れ、地面に額をこすりつけて蹲った。 男はそんな女の体を抱き上げると、ハンカチを出し、涙を拭いてあげた。 「わ、私は虐待お姉さんになれないばかりか、も、もう愛でお姉さんに、も、戻ることさえ……」 「大丈夫。これを見ていたのは僕だけだ。僕が黙ってさえいれば、誰にも知られることは……!!!」 『おぢびぢゃんだちをころじだにんげんは、ゆっぐりじねえええぇぇぇぇぇ―――――――――――!!!』 子供の敵と言わんばかりの険しい表情で、れいむは女に体当たりをする。 しかし、丁度タイミング良く男が女の体を起こしにかかり、れいむ渾身の攻撃はスッパリ外れてしまう。 そして、勢いそのままに橋の上を転がっていくと、落下防止の手すりの下を綺麗に潜り抜けて、川の中に一直線にダイブした。 『ゆぎゃああああぁぁぁぁぁ―――――――――!!! なんでかわさんにおぢるのおおおぉぉぉぉぉ―――――――――!!!!』 れいむは流されていった。 「……僕さえ黙っていれば、誰にも知られることはなくなったよ。いや本当に」 男は先ほど飲み込んだ言葉を繰り返した。 「そんなことじゃない!! 私は、愛するゆっくりを自分の都合のために殺してしまったのよ!!」 「人間誰しも間違いはあるよ。それに他の動物愛護団体、例えば野鳥や小動物の愛護団体だって、生態系に異常が出ると、悲しさや悔しさを我慢して、間引きすることもある。 所詮は人間のエゴで管理されているんだ。ゆっくりだって同じことだよ。だから君は愛でお姉さんに戻れる。今回は偶々魔が差しただけさ。 心の底からゆっくりを愛しているんだろ。この震えた体が何よりの証拠だ」 「ぎゃ、虐男さん……」 二人は抱き合った。 抱きしめ、人目も憚らず、熱い口づけを交わし合う。 まるでその光景は、世界が二人だけになったかのような錯覚を覚えさせた。 しかし、シンデレラでいられる時間は長くない。 二人は惜しいと思いつつも抱擁を解き、互いを見つめ合うと、そのまま何も言うことなく同時に背を向けた。 言葉に出さなくても、しっかり分かっていた。自分たちの楽しかった時間は、これで終わってしまったのだと。もう二度と昨日には戻れないのだと。 明日からは、お互い元の生活に戻るだけだ。 男は虐待お兄さんに、女は愛でお姉さんに…… 遠く聞こえるゆっくりの悲鳴をBGMに、二人は逆の方向にそれぞれ橋を下りていった。 これは、ゆっくりによってすれ違ってしまった男女の悲しい愛の物語である。 〜fin〜 久しぶりに「ゆっくりいじめ系712 ゆっくりですれ違った男女の悲しい愛の物語」を読み返し、どうにも納得出来なくて加筆修正してしもた 編集者さん、いつも御苦労さまどす 途中やラストが結構変更されているので修正版としてではなく、新規SSとして纏めてもらえると助かります 以前の内容のほうがいいという人がいるかもしれないので 過去作 ゆっくりいじめ系435 とかいは(笑)ありす ゆっくりいじめ系452 表札 ゆっくりいじめ系478 ゆっくりいじり(視姦) ゆっくりいじめ系551 チェンジリング前 ゆっくりいじめ系552 チェンジリング中 ゆっくりいじめ系614 チェンジリング後? 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