約 3,585,120 件
https://w.atwiki.jp/kt108stars/pages/5080.html
767 :2-1:2009/08/07(金) 23 51 16 ID ??? 私の会った最悪の困ったちゃんの紹介をします。 元々サークルのメンバーでキャンペーンのGMをしていました。 コンベンションで知り合ったA(女性)がうちのキャンペーンメンバーB(男性)を好きになってしまいました。 ある日、Aは私にこう言いました。 「Bを相手にGMをしたいんだけど、システムはARA(キャンペーンシナリオと同一システム)が良いな」 私「別に構いませんよ、コンベンションでGMをやっているということですので問題はありません。 今キャンペーンで一人メンバーが事情によりプレイ出来ないので、キャンペーンの合間のシナリオと言うことでしたら構いませんがどうですか?」 A「うん、わかったよ。」 A(以下GM)もコンベンションでは名を知られる存在なので、安心して任せることにしました。 そして当日。 Aはシナリオを持ってきました。 シナリオは3人組の旅の一座(美しい女性というのをAが強調していた)とPCが持っているイベントアイテムをめぐる物語でした。 冒頭、判定無しでイベントアイテムが3人組の旅の一座に奪われます。 普通に考えればその3人組を追い詰めてイベントアイテムを奪い返す。 もしくは事情を聞き、3人組の依頼を受けて終わった後で返してもらう。 という流れになると思います。 もちろん、TRPGですから例外はありますけど。 768 :2-2:2009/08/07(金) 23 51 57 ID ??? しかもその3人組はGMのお気に入りで、 GM曰く「3人組に手を出したらPCを殺す、可愛い子に手を出すようなら仕方ないよね」 だそうで。 仕方ないので私は上手いこと情報を収集して話をしようとしました。 でも、情報は全く出ません。 Bがしびれを切らして 「盗まれたのだから取り戻すのは当然、情報も出ないし力ずくで奪うしかない」 と言うから大変。 私は舞台裏(トイレ休憩という名の作戦会議)で「頼むから攻撃しないでくれ、何か意図があるはずだからこらえてくれ」 と懇願しました。 私としても頼んだ以上、最後まで任せるしかありません。 そして、制限時間30分前になっていきなり3人組が現れて 「(イベントアイテムの)用事が済んだから返すね。」 というわけで、クライマックスも何もないまま終了。 GMが最後にグダグダになってしまい、私にエンディングを投げたので仕方なくエンディングを演出。 なんだかよく分からなかったシナリオは終了した。 後日、GMにどうしてあんなシナリオにしたのか問いただしたところ、謝りもせず開き直ってこう言いました。 「Bを困らせたかったの」 もちろん、その後Aをそのキャンペーンに誘うことはありませんでした。 他のプレイヤーも私もやりきれなさを感じて行ったキャンペーンの続きはこのオープニングで始まりました。 「君たちは恐ろしい悪夢を見て目覚めました」 そのシナリオ毎、夢オチということにしたのです。 他のプレイヤーはこう言いました。 「いやー恐ろしい夢を見たなー、妙にリアルだったけど」と。 774 :NPCさん:2009/08/08(土) 00 29 59 ID ??? えーと、とりあえず、こうか? 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍卍 卍 卍 卍 卍 卍卍卍 卍卍卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍卍 卍 卍 卍 卍 卍卍卍卍卍卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍卍 ∧__∧ 卍 卍卍卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 ( ´・ω・) 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 /ヽ○==○ 卍 卍卍 卍卍卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 / ||_ 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 卍 し' ̄(_)) ̄(_)) ̄ ̄(_)) ̄ ̄(_)) ̄ ̄(_)) ̄ ̄(_)) ̄ ̄(_)) ̄ ̄(_)) ̄ ̄(_)) ̄ ̄(_)) ̄ ̄(_)) スレ232
https://w.atwiki.jp/viptndr/pages/1361.html
110 :1/5:2008/08/30(土) 13 15 56 ID ??? ツンデレにお前って何か犬みたいだよなって言ったら 友『ねえ。愛ちゃんってさあ』 ツン『あん?』 友『いっつも別府君と一緒にいるよねえ?』 ツン『ゲホッ!! ゴホッゴホッ!! いきなり何てこと言うのよ!! コーヒー牛乳ふい ちゃったじゃない!!』 男「あー。でも言われてみればそうかもな。特に高校に入って同じクラスになってからは」 ツン『タカシまで同意すんなっ!! そんなのは友ちゃんの気のせいだってば。大体、一緒 にいるとすれば、それはタカシが悪いんだから』 男「そうか? 今日だって弁当持って自分からこっち来たじゃん」 ツン『へ? だ、だってそれはその……タカシのお母さんのお弁当目当てだもん。めっちゃ くちゃ美味しいから、お裾分けに預かるのが目的で、別にタカシと一緒にいたい訳じゃな いんだからね』 友『で、その見返りに愛ちゃんは自分の手作り弁当を別府君に分けてあげると。そしてあ たしは便乗して別府君から貰うだけ貰うと。いやいや。青春ですなあ』 ツン『違うってば!! こ、これはただの交換条件だし、大体ボクのお弁当が手作りって内 緒にしてたのに。友ちゃんのバカアッ!!』 友『あー、ゴメンゴメン。つい口が滑って。あたしの口って滑らかだからさあ。別府君、 ちょっと触ってみる?』 男「いや。遠慮しとくわ。つーか、これって愛の手作りだったんだな。どうりで見栄え悪 いと思った」 ガスッ!! ツン『見栄え悪いとか言うなっ!! どうせボクは美的センスとか欠片も持ち合わせていま せんよ。フンだっ!!』 男「あいててて…… 怒るなよ。味はちゃんと食えるレベルなんだし」 友『別府君。そこはちゃんと美味しいって言わなきゃ』 ツン『横で耳打ちすんなっ!! 大体食えるレベルって何よ。そりゃボクのお料理は、タカ シのお母さんに比べれば全然上手くないけどさ。そんな言い方しなくたっていいじゃない。 このドバカッ!!』 111 :2/5:2008/08/30(土) 13 16 18 ID ??? 男「ゴメンゴメン。拗ねるな拗ねるな」 ナデナデ…… ツン『にゃっ!?(/////////////) な、何勝手に……人の頭撫でてんのよ……そんな事で機嫌直 ると思ってんの? バカ……』 友『そう言いながら、尻尾振りながら喜んでるし。そういうところがひっじょーに犬っぽ いのよねえ』 ツン『喜んでなんかないってば!! どうして友ちゃんにはこれが喜んでるように見えるの よ。友ちゃんの目は節穴過ぎ』 友『どう思う?』 男「喜んでなかったら、コイツの性格上絶対大人しくなんかしてないだろ。俺だって、嬉 しそうに見えなかったらわざわざ頭撫でたりしないし」 友『だ、そうですが』 ツン『違うっ!! タカシまで友ちゃんの味方するなんて信じられない。つーか、元々信じ られないけどさ……』 友『あらら? 何気にあたしってば友達としての信用ゼロ?』 男「ならいいじゃん。つか、もっと自分に正直にならなきゃダメだぞ」 ナデナデ…… ツン『だっ……だからぁ……頭撫でるなってばぁ…… 気分悪いんだから……』 友『アハハッ。躾けられてる躾けられてる』 ツン『そこ笑うなっ!! 大体どこが躾なのよっ!!』 友『ていうかさあ。朝だって放課後だって、別府君が来るまでキチンと待ってるしさ。休 みも暇な時は一緒なんでしょ? まさに飼い主にべったりな甘えん坊の仔犬みたい』 男「言われてみれば、顔も犬顔だしな」 ツン『誰が犬顔よっ!! 失礼なこと言わないでよ。こんな可愛い女の子捕まえて犬顔だなんて』 友『でも犬顔の娘って、結構可愛いよね?』 男「ああ。だから、別に犬顔だからって愛が可愛くないって言ってるわけじゃないんだぞ」 ツン『ぬぅ……たっ……タカシに可愛いなんて言われたって嬉しくないし……やっぱりその ……失礼なこと言われてる気がするし……(/////////////)』 友『ほらほら。別府君。愛ちゃんにエサあげないと』 男「ほーら、愛。大好物の玉子焼きだぞ。食うか?」 112 :3/5:2008/08/30(土) 13 16 41 ID ??? ツン『だからあっ!! ひっ、人を犬扱いしないでよね!!』 男「いらないのか。じゃあ、友ちゃんに……」 ツン『ちょっ!? たっ、食べるわよっ!! それとこれとは別なんだから』 男「ほれ。あーん」 ツン『あーんなんてしなくていい。ちゃんとお箸使って食べられるからっ!!』 男「いやあ。飼い犬にはこうして手ずからエサをあげるもんじゃね?」 ツン『誰が飼い犬になった!! 大体、仮にボクが犬だったら、ぜーったいタカシなんかに は飼われたりしないんだから』 男「ほれ。これで食べなきゃ、友ちゃんにあげるぞ」 友『あたしは玉子焼きより唐揚げの方が好きだけど、玉子焼きも美味しいから頂こうかな?』 ツン『だ、ダメだってば!! これはボクのなんだから』 男「だったらさっさと食べろ。ほら、あーん」 ツン『あうう…… 何か屈辱だあ……』 パクッ…… 男「よーし。よく出来たぞ、愛」 ナデナデ…… ツン『だから撫でるなって……言ってるでしょ……』 友『だんだん抵抗が弱くなってるわね。別府君。これはナデナデで躾ければ、案外忠犬に なるかもよ』 男「そっか。じゃあ、今後は愛が何か良いことをするたびにナデナデをご褒美にすればい いんだな?」 友『そのうち、条件反射で自分から頭差し出すようになったりなんかして』 ツン『ならないよっ!! 二人してボクをからかってばかりで…… もう知らないっ!!』 ツン『(……タカシの飼い犬かあ……そう言えば、前にタカシの部屋でこっそりと見たエッチ な漫画でそんなのあったなあ…… 犬耳と首輪と尻尾付けて、後は裸で…… ご飯も、エ サだぞ、とか言われて食べさせて貰ったり、おトイレまで躾けられたり…… お散歩の時 は服着て一緒に歩くんだけど、ちゃんと首輪にリード付けられて……言葉の語尾にはワン って付けなきゃダメとか…… あれ? 何でボク、こんな妄想でドキドキしてるんだろ……? 113 :4/4:2008/08/30(土) 13 17 58 ID ??? もしかして、タカシに飼われてみたい……とか……(////////////) だだだ、ダメだよぉ、そ んなの……で、でもタカシがいつも一緒にいて、可愛がってくれるなら……)』 男「おい、愛。愛ってば。何ボーっとして……」 ツン『へ? な……何だワン。ご主人様……って、あれ?』 男『( ゚д゚ )』 友『( ゚д゚ )』 ツン『しまっ……!!(/////////////////////////////) ちちち、違うのっ!!!! いいいいい、今 のはその、全然違うこと考えてたっていうか……だ、だからそのタカシとは全く関係ない って言うか、とっ、とにかく誤解で……』 友『愛ちゃん』 ガシッ!! ツン『ちょちょちょ、友ちゃん。何すんのよ。離してってば』 ジタバタジタバタ 友『別府君。午後の授業、バックれるわよ』 男「おう。これは、愛から、一体何を考えてたのか、じっくりねっぷりたっぷりと聞きだ さないとな」 ツン『なっ!!!!(////////////////////////) は、離してよ友ちゃん!! 友達でしょ? こんな 奴の毒牙に掛かるのに協力なんてするなっ!!』 友『ダメよ、愛ちゃん。何であんな発言になったのか? 妄想を一から十まで逐一聞き出 すからね。覚悟しなさいよ。最悪、その体に訴えてでも……』 ツン『やっ、やだっ!! は、離してってばあ!! あれは違うのぉっ!! 全然大したこ となんてないんだから、いちいち聞きだすほどの事でもないよっ!!』 友『それは、愛ちゃんの体に聞くとするわ。さあ、行くわよ別府君。つか、愛ちゃん連行 するの手伝って』 男「おう。ほら、観念して行くぞ、愛」 ツン『やだあっ!! だ、誰か助けてよお~っ!!』 終わり 規制中なので、たまにはこっちに投下してみた。 つか、レス数間違えたスマン
https://w.atwiki.jp/hohei/pages/27.html
THE歩兵にでてくる元になった銃 短銃 N1911「M1911 ガバメント」 WOLTER P-38「ワルサーP38」 PO8SP「ルガーPO8」 TYPE94「陸軍94式拳銃 機関銃 N1A1「トンプソンM1短機関銃」 N1918「ブローニング自動小銃M1918」 TYPE96「96式軽機関銃」 TYPE100「100式機関短銃」 NP40「エルマベルケ MP40」 SGT44「ハーネル StG44突撃銃」 狙撃銃 GME43「ワルサーGew43半自動小銃」 N1903「スプリングフィールドM1903」 TYPE97「97式狙撃銃」 TK1941「シモノフPTRS1941」 砲弾発射機 N1RPG[M1バズーカ」 RPZ43「パンツァーシュレック」
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/59720.html
【検索用 とうめいにんけんになったら 登録タグ 2009年 UTAU と 曲 曲た 歌造ツバメ 睡蓮P】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:睡蓮P 作曲:睡蓮P 編曲:睡蓮P 唄:歌造ツバメ 曲紹介 11月8日はX線の日です。というわけで前々から暖めていたレントゲンの歌、のつもりがイマイチ関係なくなってしまいました。 曲名:『透明人間になったら』(とうめいにんげんになったら) 歌詞 地底深くの小人が 鉱石 噛み砕いて 組み立てた 三角プリズム 遊び半分 覗き込む 変幻自在の女神(ヴィーナス) くるくる変わる表情 思案する捕獲方法 阻害されている呼吸 頭の先から 爪の先まで (君だけを見ていたいから) 余計な物はいらなくなるよ 君が 透明人間になったら 皮膚の下まで 見え透いてしまうよ 透明人間になったら 冷たい光が きらきら揺れるよ 僕が 透明人間になったら 頭の奥も 見え透いてしまうよ 透明人間になったら 君の隣に そっと 現れるよ 海底(みなそこ)の 生き物の血は 貫けるように青いそうだ 日も差さぬ場所 傘を差す 色白の君もきっと 不可視の光より もっとぐらぐら (僕の目から電磁波ビリビリ) くるくる回って 君を見つける (見えない物なんてないよ) 僕が 透明人間になったら 目線の動きも 分かってしまうよ 透明人間になったら 醜い臓物も 見えてしまうよ 僕が 透明人間になったら 赤だけ こっそり 隠してしまうよ 透明人間になったら 君のことを見失ってしまうよ 透明人間 透明じゃなくなったら 普通の人間になるよ 透明人間 透明じゃなくなったら 普通の人間になるよ 透明人間 透明じゃなくなった 僕は どんな顔してるの 透明人間 透明じゃなくなった 僕は どうしたらいいの 僕が 透明人間になったら 嫌な事なんて 忘れてしまうよ 透明人間になったら ぶつかるレイリー ばらばらになるよ 僕が 透明人間になったら 目線の動きも 分かってしまうよ 僕が 透明人間になったら 頭の奥も 見え透いてしまうよ コメント 名前 コメント コメントを書き込む際の注意 コメント欄は匿名で使用できる性質上、荒れやすいので、 以下の条件に該当するようなコメントは削除されることがあります。 コメントする際は、絶対に目を通してください。 暴力的、または卑猥な表現・差別用語(Wiki利用者に著しく不快感を与えるような表現) 特定の個人・団体の宣伝または批判 (曲紹介ページにおいて)歌詞の独自解釈を展開するコメント、いわゆる“解釈コメ” 長すぎるコメント 『歌ってみた』系動画や、歌い手に関する話題 「カラオケで歌えた」「学校で流れた」などの曲に直接関係しない、本来日記に書くようなコメント カラオケ化、カラオケ配信等の話題 同一人物によると判断される連続・大量コメント Wikiの保守管理は有志によって行われています。 Wikiを気持ちよく利用するためにも、上記の注意事項は守って頂くようにお願いします。
https://w.atwiki.jp/oretachibaseball/pages/35.html
主にkenが小説活動においてお世話になった方々をご紹介。 一方的でありますので、載せて欲しくない方は申し出て下さると助かります。(その際にお詫び申し上げて訂正させて頂きます) クーヤ様 小説を書かせていただいているサイトドンズバ!の管理人さん。 ささ様 様々な所でアドバイス等を下さる方。ドンズバ!では一番良くして下さいました>< 今もどこかで小説も執筆されております。 勝手に挙げていいのだろうか……と思いつつも外せないお二方を。 挙げると挙げ切れないので、今はこの辺で放置(
https://w.atwiki.jp/utauuuta/pages/4508.html
にっしんのちりとまとがきになってねむれない【登録タグ に デフォ子 曲 替え歌 藤原ハガネ】 作詞:藤原ハガネ 作曲:藤原ハガネ 編曲:藤原ハガネ 唄:デフォ子 曲紹介 ※このCMは非公式です。実在の人物、団体、企業、商品とは関係ありません。 「天井の研ナ〇コが気になって眠れない」のセルフ替え歌。「カップヌードルCM「夏は食っとけシーフード 篇」」が元ネタの噓CMである。 歌詞 (動画より書き起こし) 棚開けたらそれに気づきまして おもわず笑顔がこぼれました 日清のチリトマトが気になって眠れない 少しずつ美味しく見えるのは 錯覚だと思いたいのですが 日清のチリトマトが美味しくて眠れない 深夜なのに貫通してく 芳香でおなかが満たせました コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/murga/
ちょっと漫画で意外と感動してしまいました。 初めてまどかマギカを見ました。 相方がいつも、これいいよと言っていたのですが、あまり漫画やアニメに関心がなく、興味がない私はふぅ~ん、で終わっていましたが、あまり相方が言うので、一緒に見てみました。 すると、結構可愛い絵なのに、えぐいと言うか、結構シュールです。 結局私は、だいたいの全部を集約したものを見て、泣けてしまいました。 なんだ、結構なけるじゃないか! と言ってる私の横で、相方がにやにやしてました。 私がぐっときたのは、友情とそれをよりぐっと盛り上げてるのは、声優さんの声だなと思いました。 http //www.mzdifh.com/
https://w.atwiki.jp/wktkwktk/pages/111.html
「嘘……だってオーキド博士は病気で……こんなところにいるはず……」 「『初めまして』、ヒナタちゃん。驚かせてすまんのう」 「初めまして?……何、言ってるんですか。 あたし、マサラタウンで、オーキド博士の研究所の近くに住んでいて、小さい頃からたくさん遊んでもらった、ヒナタです」 「ヒナタちゃんは根底から勘違いしているようじゃのう。 ワシと君は正真正銘の初対面じゃよ」 「……あなたは、誰?」 震えた声でヒナタが尋ねた。 サトシは目を伏せ、無言で二人の遣り取りを聞いていた。 あの老人はオーキド博士であって、オーキド博士ではない。 二律背反――非現実のような現実を直視する。 外観が同じでも中身が違う。 顔は同じでも性格が違う。 ハードウェアが同じでもソフトウェアが違う。 頭の中に閃くものがあった。 信じたくないが、有り得なくはない。 オーキド博士の外見をした老人は静かに言った。 「ワシは奴のクローンじゃ。同時に、君らがシステムと呼ぶ組織の管理者でもある」 クローン技術。 その非道徳性から中止に追い込まれ、秘密裏に行った者は法的拘束力を受けることになった禁忌の業。 だが、僕は既に、常識や既成概念に囚われずに技術発展に取り組み、クローン生成技術を確立した組織を知っている。 そしてその被験体はポケモンに留まらず、人にまで及んでいた。 「オリジナルはマサラタウンにいるオーキド博士のほうじゃ。 奴は研究者としてもトレーナーとしても一流じゃった。 旧世代のシステムに見込まれ、若くしてヒエラルヒーの頂点にのし上がったほどにのう。 しかし、奴も老いには勝てんかった。 表と裏の顔を両立するのが体力的に難しくなってきたんじゃ。 セキエイとマサラタウンを往復するのは結構な労力がいるからのう……ごほっ、ごほっ……」 もう一人のオーキド博士が激しく咳込む。 腕から伸びた点滴のチューブが揺れた。 「奴は後継者を選ぶにあたり、奴の目に適う者がいないことに絶望した。 そこで創り出されたのがワシじゃ。 奴はワシにシステムの全てを託した。 そして己の記憶からシステムに関わる部分を抹消し、平穏な余生を送ることにしたのじゃよ。 約十六年も前の話じゃ」 十六年前。 同時期、サトシがシステムに消え、ヒナタがマサラタウンで産声を上げた。 「そんな……じゃあ、あなたはここでずっと……」 「ワシは納得しておる」 ヒナタの思いを察したように、もう一人オーキド博士は咳払いして言った。 「思想、信条、知識、技術――ワシは奴が持っていた全てを受け継ぎ、"自分の物"にした。 奴の傀儡などではない。ワシは自分の意思でシステムを動かしているんじゃよ」 「システムの目的は、何なんですか?」 ヒナタの質問に答えたのは、サトシだった。 「ポケモンと人が、本当の意味で仲良く暮らせる社会を作ることだ。 現状、人はポケモンを道具として扱い、傷つけ合わせている。 博士は、その常識を変えようとしているんだ。 どうして人の娯楽のために、ポケモンが傷つき、死ななくちゃならない? 俺はポケモンリーグが終わってから、ずっとそんなことを考えていた。 博士がシステムに勧誘してきてくれたのは、その頃だ」 「お父さんは……、どうやってその常識を変えようとしているの?」 「人とポケモンの繋がりを、一度切り離すんだ。 まだ人とポケモンの生活圏が深く交わっていなかった時代を再現する。 ミュウスリーのことは、多分、もう知っているだろう。 BWボールのことも知っているはずだ。 人とポケモンの癒着は簡単に切り離せない。 強い反発を抑えるには、それを正面から圧倒できるほど強い力の群体が要る。そうでしょう、オーキド博士」 信頼に満ちたサトシの声に被せられたのは、 「サトシよ、お前はいつまでそんな夢物語を信じておるんじゃ?」 彼の十六年を無に帰す冷酷な声だった。 「博士……?」 「気付くのが遅すぎたのう。 ワシの目的は、散在する旧世代の遺産を統一することじゃ。 ここカントーのセキエイのように、ジョウト、ホウエン、シンオウ……それぞれに聖蹟があり、 それを守るための組織が存在しておる。 ミュウスリーとBWボールはそれらの制圧を可能にするじゃろう」 「……俺は、あんたに利用されてたっていうのか?」 「お前は優秀な手駒じゃった。しかしもう用済みじゃ。 稀代の適格者とそのポケモンも、統制された最強ポケモンの群体には敵わん。 特に親子の情に絆され、骨抜きになった今となってはのう」 「ふざけるな」 サトシの静かな怒りに応えるように、リザードン、フシギバナ、カメックスの三体が咆吼を上げる。 もう一人のオーキド博士は、震える指先でコンソールを叩いた。 「抵抗は無意味じゃ」 音も無く壁が開き、ミュウスリーが出現する。 漆黒の体表に白銀の鎧。 足は地面に触れずに、僅かに浮いている。 背後には長くて太い尻尾が、何かの感覚器のようにゆったりと揺らいでいる。 施設で対峙した時と寸分変わらない状況。 ただひとつ、制御されているミュウスリーの数が、五体であるという事実を抜きにすれば。 無謀だと知りつつも、ヒナタとサトシの前に躍り出る。 「よくぞここまで長生きしたものじゃのう、ピカチュウ」 もう一人のオーキド博士は僕を見据えて言った。 「お前には礼をせねばならん。 いい機会じゃ、お前の出生の秘密を教えてやろう」 「チュウッ!」 ダメだ、言うな! 「お前は、奴の被造物じゃ」 瞬間、空気が凍り付いたような気がした。 なぜ、僕だけが普遍的なピカチュウとは一線を画した身体能力を持っていたのか。 なぜ、僕だけが相性の規範法則を無視できるほどの、強力な電撃を放つことができたのか。 それらの疑問が氷解する。 すべては設計図通りだった。 オリジナルのオーキド博士は、寿命を犠牲に高性能なポケモンを創り出す術を知っていた。 僕は彼の作品として、何も知らずにサトシの最初のポケモンになった。 そもそも、どうしてサトシは僕の寿命のロジックを、十六年前の時点で知ることができたんだ? 今なら簡単にその謎が解ける。 オリジナルのオーキド博士が、管理者の職務を目の前のオーキド博士に委譲する直前、サトシに真実を告げたからだ。 設計者が創造物の欠陥を知らないはずがない。 サトシが乾いた声で言った。 「嘘だ……!」 「現実逃避は人間のもっとも愚かしい行動のひとつじゃ。 ポケモンの創造は不可能ではない。 むしろ、この世界に広く棲息するポケモンの原型は、全て旧世代の人類の産物じゃ……ごほっ……ごほっ……」 オーキド博士は饒舌に語った。 「ポケモンが存在せず、人類がこの星の支配者であった時代。 人類は退廃の末、この星の環境を自然修復不可能になるまで破壊したんじゃ。 生き残ったわずかな人類は地下に潜り、再生の希望を託して、過酷な地表の環境に耐えうる生物を創造した。 それがポケモンじゃ。動物が環境適応能力によって進化した姿ではない。 今日ではよく知られているポケモンに、かつては空想上の生物として扱われていたものが多いのはそのためじゃ」 その最たる例はドラゴンタイプのポケモンだろう。 「ピカチュウ?」 不意に、僕を呼ぶ声があった。ヒナタだった。 瞳に浮かぶ光は不安定に揺れていて、現実を拒絶したがっていることが読み取れた。 「ピカチュウが造られたって、どういうことなの……?」 それは――。 僕が反応するよりも早く、あまりに容赦ない一言がヒナタに浴びせられた。 「そのピカチュウの余命が、もう残り少ないということじゃ」 慟哭。 逃避。 錯乱。 その瞬間、恐らく、この場にいる誰もがヒナタの反応を予測していた。 しかしヒナタは、静かな涙を一粒零しただけで、手の甲で目を擦り、僕に微笑んで見せた。 「やっぱり、そうだったんだ」 彼女は強かった。 「エリカさんのお屋敷にいたときから、ずっと、夢を見てたの。 ピカチュウが死んじゃう夢……ピカチュウがあたしのところから、永遠にいなくなっちゃう夢……」 「ヒナタ、もういい」 サトシがヒナタを抱き寄せる。 ヒナタはサトシの胸の内で嗚咽を堪えながら、 「あたしは……ピカチュウがいなくなっても……うっ……えぐっ……、 大丈夫、だから……だから、あたしのことは、もう、心配しないで……ひうっ……」 彼女は、自立できると言っている。 たとえそれが、その場限りの勇気や虚構によって支えられている台詞だとしても。 僕はヒナタに背を向けた。 「博士、あんたは他の聖蹟を奪って、何をするつもりなんだ?」 「古代文明の再興じゃよ。 旧世代の遺産は現代科学に、計り知れない英知をもたらすじゃろう」 サトシはヒナタの頭を撫でながら言った。 「そして、同じ轍を踏むんだ。 他の聖蹟を守る連中は、それが分かっているからこそ、聖蹟を守るだけで、遺産には手を出さなかった」 「扱う術を知らぬ無能だっただけじゃ」 「あんたが考えてるほど、聖蹟は簡単に奪えない」 「ワシには切り札がある」 整然と浮遊した五体のミュウスリーを一瞥し、 「刃向かう者は排除するまでじゃ」 排除――それは殺害と同義の言葉だった。 「博士、あんたはもう博士じゃない。ただの耄碌した爺だ」 「ほう。それで、お前にいったい何が出来るというんじゃ?」 「あんたを止める」 「やれやれ、お前はいつまで経っても子供のままじゃのう、サトシよ。 お前ほどのトレーナーなら、戦力差は一目瞭然のはずじゃ。 お前はたった一体のミュウスリーさえ倒すことはできんよ」 「ミュウスリーは不完全だ。 俺はミュウツーと戦ったことがあるから、それが分かる。 それに、俺は別にあんたの手駒を倒さなくてもいいんだ」 もう一人のオーキド博士が訝しげに眉間に皺を寄せる。 恐らく彼は盲信しているのだ。 いくらサトシが自分に敵意を抱こうと、旧世代の遺産を破壊するような暴挙に出るわけがない、と。 「何を言っているのか分からんが、まあ良い。……露払いじゃ、行け」 コンソールが叩かれる。 五体のミュウスリーのアイシールドに、十の紅の光が灯る。 サトシは三匹に指示を出そうとし、驚愕の表情を浮かべて僕を見た。 どうやら僕の意思は伝わったようだ。 感覚共有に、言葉は要らない。 「ピカチュウ……お前……」 「ピカピ」 何も言わずに、僕の考え通りに動いて欲しい。 これが最善手なんだ。あなたなら分かってくれるだろう。 サトシはゆっくりと頷いた。システムにいた十六年で、彼は感情を殺す術を体得していた。 そう、この作戦は完遂されるその時まで、ヒナタに気取られてはならない。 体を奮い立たせる。 一次解放。二次解放。 世界が静止したような感覚が僕を包む。 体が熱い。喉が熱い。目の奥が熱い。 もし僕を動かすエンジンがあるとするなら、それは今、まさに燃え尽きかけているんだろう。 「自殺行為じゃな。自ら薄命を散らすとは」 もう一人の博士の声が聞こえた。 ――だから、どうした。 僕は駆ける。 五体のミュウスリーが繰り出してくる多角的な攻撃を躱し、 一部を体に受け、転倒し、その度に受け身をとりながら、セキエイのコンピュータを目指す。 僕が彼らに勝っているもの、それは速度だ。 完全なミュウツーなら、"サイコキネシス"でその優位を無にすることができた。 だが、不完全なミュウスリーは身体能力や単純なPK能力でしか戦うことができない。 「ピカチュウ、走れ!」 時折僕のすぐ傍を、三匹の援護射撃が走り抜けていく。 そこでもう一人のオーキド博士は、僕たちの目的がミュウスリーの破壊でないことに気付いたようだった。 「この愚か者めが! 止めろ、早くあのピカチュウを止めるんじゃ!」 だが、遅い。 ミュウスリーが博士の命令に反応したとき、僕は既に巨大なコンピュータを駆け上り終えていた。 遠雷の音が聞こえた。 破壊する以上は、徹底的に。 修復の余地を残してはならない。 この技を使うのはいつ以来だろう。 電気系最強の技――"雷"。 気象の力を借りるが故に、命中率の悪さは折り紙付きだが、その問題は僕自身が避雷針となることで解決できる。 五体のミュースリーはコンピュータを傷つけるのを恐れているのか、僕の周囲を旋回して好機を窺っていた。 『君の体の絶縁体は、もうボロボロや』 マサキの忠告が脳裡を過ぎった。 きっと、僕の体は"雷"の負荷に耐えきれない。 でも、僕は意義の無い死より、意義の有る死を選びたかった。 さあ、サトシ。あの厚い天井に、"雷"の通り道を開けてくれ――。 眼下に、背中の大輪を開いたフシギバナと、 二門のキャノンの照準を定めたカメックスと、 最大限に火炎袋を膨らませたリザードンが見えた。 僕は彼らが持つ最強の技が放たれる時を待った。 しかし、運命はあまりに無情だった。 「お前たちの思い通りにはいかん!」 気配を察知したミュウスリーが、三匹に光弾を連射する。 相殺しなければ、サトシとヒナタが死んでしまう。彼らの判断は正しかった。 そしてそれは同時に、僕の"雷"が無駄に終わってしまうことを意味していた。 「ピカチュウ!」 ヒナタ? サトシの影から現れたヒナタの足許には、この壮絶なフィールドに似合わない、妖精ポケモンが寄り添っていた。 彼女は僕が知る唯一の、"奇跡"を起こすことができるポケモンだった。 そしてヒナタの行動は、これから僕が何をしようとしているのか、きちんと理解していることを示していた。 ヒナタはサトシの能力を受け継いでいる。僕は、そんな単純なことさえ忘れていた。 「あたしがなんとかするから……、ピカチュウは、そのまま雷を呼び寄せてっ!」 頷く。ヒナタはピッピに何かを囁いた。 僕は唇の動きで、彼女の言葉の意味を知った。 ――"指を振る"攻撃。 ピッピの小さな指が、左右に揺れはじめる。 ミュウスリーの熾烈な攻撃が、じりじりと三匹の防御を押していくのが見える。 これが最初で最後のチャンスだ。 誰かは僕を笑うかもしれない。 ピッピの"指を振る"に全てを賭けて、死が前提の"雷"を発動することなど馬鹿げていると。 けれど、僕は彼女を信じていた。彼女は偶然を必然にする。奇跡を運命に変えられる。 「ぴぃっ」 指が止まった。瞬間、ピッピの正面に光の粒子が集まり、一条の"破壊光線"が空を走った。 それは一匹のミュウスリーの胸を貫き、その先にある天井に穿孔を開けた。 ありがとう、ピッピ。 僅かに覗いた空には、予想通り、蒼鉛色の暗雲が立ちこめていた。体を濡らす雨が心地よい。 「ピカチュウっ……あたし、ピカチュウと一緒に冒険できて、幸せだった!」 どこか遠くで、ヒナタの声が聞こえる。 「あたし、ピカチュウのこと、絶対に忘れないっ……! だから……だから、お願い、ピカチュウっ! "雷"を落としてっ!!」 雲の合間に紫電が蠢く。 僕は目を瞑った。眼窩を走馬燈が流れていく。 サトシに出会ったこと。 ――そう、全てはあの時から始まったんだ。 タケシやカスミが仲間になったこと。 ――彼らがいたから、僕たちは冒険を続けることができた。 ロケット団をあしらううちに、腐れ縁になったこと。 ――いつのまにか、襲撃がないと寂しく思うようになっていた。 ジムリーダーや四天王のポケモンと戦ったこと。 ――僕は今でも全ての戦いを、鮮明に思い出すことができる。 ポケモンリーグを制覇したときのこと。 ――あの時のサトシの喜びようは凄かったっけ。 カスミと共にマサラタウンに置いて行かれたこと。 ――あの日の僕は彼女を慰めるので精一杯だった。 ヒナタが生まれたときのこと。 ――赤ちゃんの彼女は玉のように可愛らしかった。 カスミとともにヒナタの成長を見守ったこと。 ――本当に幸せで、穏やかな十六年間だった。 成長したヒナタと一緒に、再びマサラタウンを旅立ったこと。 ――久々の外界は、年相応の変化を遂げていた。 カエデやタイチという仲間がヒナタに出来たこと。 ――ヒナタを大切に思うあまり、保護者精神を発揮してしまった場面もあった。 発電所でシステムに拐かされたこと。 ――まさかその後でマサキと再会するとは思わなかった。 ロケット団の三人組に救われたこと。 ――腐れ縁の大切さを思い知った。 サカキの命に従いシルフカンパニーに赴いたこと。 ――ヒナタとの再会は悲しいものだった。 マサキに余命の限界を宣告されたこと。 ――あの時安楽死を選んでいたら、今の僕はいない。 エリカ邸にて、ヒナタと本当の意味で再会を果たしたこと。 ――彼女の心はサトシの虚言で不安定になっていた。 周囲の支えによってヒナタが立ち直れたこと。 ――お父さんに会いたい、その気持ちがもう一度彼女を動かす力になった。 ポケモンバトルの末、ヒナタとアヤが和解できたこと。 ――彼女たちなら、この先、親密になることは難しくないはずだ。 ヒナタとサトシが十六年の月日を経て、父娘の関係を取り戻したこと。 ――もう誰にも、二人の繋がりを断つことはできないだろう。 そして今、僕は、ヒナタとサトシが生き別れることになった元凶と対峙している。 さあ、そろそろ終わりにしよう。 降り注ぐ閃光が瞼を透かして、走馬燈を白で塗り潰していく。 "雷"は僕の体を貫き、同時にセキエイのコンピュータを完全に破壊するだろう。 ミュウスリーの制御も失われるはずだ。 それを確認できないのが心残りだが……、あとはサトシに任せるとしよう。 白い光が眼窩を埋め尽くす。 消えゆく意識の中、僕は思った。 いつか、輝かしい過去を切り取って、昔はよかった、と懐古したのは、とても寂しいことだった。 僕の生涯は、生を受けたその時から、死の間際にいるこの時まで、みんなあわせてひとつの宝物だったんだから。
https://w.atwiki.jp/tesu002/pages/813.html
澪の旦那は大学で私達と同じバンドを組んでいたメンバーだ。 サークルでも一際人気があった澪を守ってきた私であったが、ソイツだけはノーマークだった。 と、いうのも私がソイツに惹かれていたという事もあるが、澪の旦那、ソイツと私は何か似ていた気がする。 世界には3人同じ奴がいる、みたいな話に当てはまるくらい。 そして、大学を卒業して、ソイツは目が眩むほど一流企業に就職して……澪と結婚した。 ちなみに旦那も秋山だ。 いやー、名前が変わらないってはいいね。 「あっ、これさわちゃんから押しつけられたヤツ」 と、私はカバンからあの封筒を取り出し、手渡した。お金でも入ってるのかな? 「ん……ああ、安産のお守り」 「あのさわちゃんが安産のお守りねぇ……心中ご察しいたします」 まださわちゃん結婚してないし。 まさか教え子に結婚、妊娠と先を越されるとは思っていなかったろうに。 「……安産のお守りだって、なんかまだ信じられないな、澪がお母さんになるなんて」 「私だってまだ実感ないさ」 「あのメンバーじゃ澪が一番乗り、次を狙うは梓か?ムギか?それとも大穴の唯だったりしてな」 「律はどうなんだよ、結婚しないのか?」 あー、と私はお茶を濁す。 今の生活が忙しくて結婚なんて考える暇もない。 「まぁ、おいおいな。まだ教師初心者マークが産休とるわけにはいかないんだよ」 「……律のウェディングドレスか……ふふっ」 なんで笑うんだよ、とにやける澪に問い詰める。 私がウェディングドレス……おかしくねー……おかしいし。 「私の結婚式だって律はスーツだったじゃないか。私はドレス姿だって見たことないんだぞ」 「私は胸がスカスカだからドレスは似合わねーんだよ、誰かさんと違って」 衣裳合わせで絶望したからもうドレスは勘弁したい。 あっ、結婚式は和式にしようかなぁ。 相手いないけど。 「どうだ、先生は」 澪に尋ねられる。なんだかこう見ると大人の顔になってるよな、澪。 「あー、忙しいよ。生徒達に教えるっては大変だよ、やっぱり」 「……律、なんか大人になったな」 「ん、そうか?」 「ああ、なんか綺麗になった」 よせやい、と私は澪が笑い掛けるのに合わせたわけじゃないが口元が笑っていた。 にやけてた、が正しいな。 「嫌でも大人になっちまうんだよ、なんか生徒を見てるとたまに思うんだ。もうこういった環境には戻れないんだなぁって。もしかしたらまだ、あの高校時代に戻りたい自分がいるのかもしれないな」 「だから、教師になったんだろ」 「ああ、多分。青春時代に心惹かれるから、けど戻れないから出来るだけその青春時代に近くに居たいんだよな、私」 大人にはなってしまうけど、大人になりたくないのが今の私なのかもしれない。 楽しすぎた青春に脚を引かれているんだ、今だって。 「……もう一度バンド、組みたかったな、あのメンバーで」 「そうだな澪。みんな今、何してんのかなぁ」 結婚式にこれなかったヤツも居たからな、正直、今皆が何もしているか完璧に分かるヤツなんていないんじゃないかな。 同窓会でも開くしかないかね、これは。 ――――――― それから私達は他愛ない話を続け、病室に入ってきた看護師さんに面会時間がとっくに過ぎていることをしらされ、私は病院を追い出された。 ……結婚しようかな私も。 と澪を見るたびに思ってしまう。 なんか会うたびに綺麗になってるし。 あーあ、羨ましい。 私は車に乗り込み、電源を切っていた携帯を入れる。 ん、メールが来てる。 学校からかな?とメール画面に切り替えるとそこには意外な名前があった。 『平沢唯』 消息不明第一号の彼女からのメール。 私はメールを開くことなく、電話帳から唯の番号を選んだ。 ……、……、 『もしもし、りっちゃん?』 「唯!久しぶりだな!メールもらってつい電話しちまった」 『えへへ~。最近少し忙しくてやっと帰ってこれたんだー』 「そういえば唯、今なにやってるんだよ?まさか和と一緒に医者か?」 『まさかぁ~、大学は一緒だけど学科は違かったから。今は○○県で幼稚園の先生になったんだ』 「本当に幼稚園の先生になったんかい……じゃあ唯も『先生』だな」 『唯も?……あっ、そういえばりっちゃん、今高校の先生なんだっけ』 「ああ、さわちゃんと一緒にまだあの高校にいるぜ」 へぇ~、と受話器越しに唯の感心する声が聞こえる。 喋り方は少し大人びたけど声までは変わんないなぁ。 『いや~、せっかく帰ってこれたからみんなと遊びたいなぁって電話したんだけど……りっちゃん忙しい?』 「あ、そうだなぁ……とりあえずまだ暇だな」 『あっ、そう?実はムギちゃんも誘ったら明日日本に帰ってくるって言ってたし、あずにゃんも来てくれるって~』 「おい、唯。何おまえ海外にいるムギのこと誘ってるんだよ」 『いや~、もしかしたら来ると思って~』 実感した。ダメだコイツ根本はまるで成長してない。 「そういえば梓は今、何してるんだよ」 『あずにゃん?あずにゃんは今、なんかバンド組んでるらしいよ?』 へぇ、と私は感心する。やっぱり梓は音楽続けてたか。 音楽……先ほどの澪の言葉が脳裏に浮かぶ。 「なぁ、唯……相談なんだが」 私は胸のうちを唯に話始めた。 ―――――――、 『み、澪ちゃんが妊娠あわわわわ!?』 「なんでおまえが動揺するんだよ、で、さっきの話どうする?」 『ん~、練習すれば大丈夫だよ!私もまたみんなで一緒にやりたかったんだー』 「じゃあ決まりだ。ムギや梓には私から言ってみるから。あと和だな」 『うん、ギー太もやっとまた日の目を浴びる日が…』 やはり押し入れだったか……あわれ、ギー太。 とりあえず、切るぞ。と私は唯に言い、会話を終わる。 さて、問題は場所、そして私達の腕だ。 もう一度ライブをしたい、というのが澪の願いだ。 ならば叶えてあげようじゃないか。ムギまで帰ってくるんだ、出来るかぎりはしたい。 ムギと梓は喜んで参加すると言ってくれた。 さて、最後だと私は携帯を操作する。 「あっ、もしもし、和か?実はな……」 こうして、私達の再ライブ計画が密かに始まったのだ。 決して澪にばれないように。 しかし物事はそううまくは行かなかった。 『……あまり賛成は出来ないわ』 「……なんでだよ。和なら賛成してくれるんと思ったんだけど」 『本当はこんなこと、部外者に話しちゃいけないんだけど……律だから言うわ。実は……澪が入院している理由はね』 和が言葉を搾り取るように一呼吸置く。 嫌な予感がした。 『澪のお腹の中の子……流産するかも知れないのよ』 「…………嘘だろ」 だって今日だってあんな元気に……あんなに楽しそうに私と話してたのに。 「そのこと……澪は知ってるのか?」 『ええ。自分からすべて教えてくれって。そして澪は入院を選んだ。澪自身だって安全じゃないのよ』 元々体が強いわけじゃなかったのね、と和は呟く。確かに昔はよく休んだりもしていたが年齢が上がるごとにそんなことも減っていったし。 「ごめん、少し今気持ちの整理がつかなくなっちった……また掛ける」 『澪にはこの話は黙っておくわ。期待させるのも可哀想だし』 じゃあ、と私は携帯を切る。 私は……どうすればいい?お腹の子も、澪も死ぬかもしれない……。 澪はみんなに会えることを望んでいたんぞ……アイツはわかって言ったんじゃないのか? これが最後になるかもしれない。 感情が押さえ切れなくなり、私は携帯を地面に叩きつける。 神様のバカ野郎、 と、疎らな駐車場で一人、流れ出る気持ちを押さえられないまま、呟いた。 ―――――――。 夜。 真っ暗闇な部屋の中、私は冴えた目を訝しく思いながらベッドに横たわっていた。 携帯が震える。 力なく携帯を手に取り、顔に近付ける。 「……もしもし」 『あっ、先輩ですか?梓です。あのライブの話、さわ子先生に話したら喜んで協力するって』 「……その件なんだけどな」 ぽつり、ぽつりと私は梓に言葉を吐いていった。 『澪先輩が流産!?』 「もしもの時は梓のバンドだけやってもらうしかないな」 『……私、先輩達とバンドしたいです』 そうは言ってもな、と私は呟いた。 澪が呼べなきゃ私達が集まる意味が無いじゃないか。 もう一度澪に私達のバンドを見せるのが目的なのに。 『律先輩らしくないです』 えっ、と私は聞き返す。 『昔の律先輩はもっと積極的でした。もっと素直でした。私は少なくとも信じてます、澪先輩も赤ちゃんも大丈夫だって。だから律先輩も澪先輩を信じましょうよ』 「……信じるか」 今まで、何度も信じて、何度も裏切られた。 けど、信じていいんだろうな、親友の事を信頼できないで、私は何を信じられるんだよ。 私のバカ野郎。 「分かった、私も澪を信じてみるよ。私達の自分勝手な信じ方かもしれないけどさ」 悪かったな、梓と最後に小さく付け足すと、電話の向こうの彼女は何か恥ずかしそうに言葉を呟いていた。 携帯を放り出す。 私を締め付ける拘束が緩くなったような気がしたらなんだろうか、急に目蓋が重くなってきた。 明日シャワー浴びればいいか。 目を閉じる。 まどろみに身を委ねていると目蓋の裏に、あの日の澪が浮かんだような気がして、私の意識は夢と共にあの日へと遡っていた。 『律、大事な話がある』 春、私達が卒業するあれは一週間前だった。 私と澪は既に卒業を待つばかりで、私達はいつものカフェで暇をつぶしていた時である。 『なんだよ、改まって』 『私、教師になるの止める』 『……えっ?』 み、澪さーん?と私はじっ、とこちらを見る澪に問い掛ける。 んー、いつものアレかな?追い詰められるとこうなるからなぁ。少し震えてるし。 『今更何言ってんだよ、また大学入り直す気か?』 『違うんだ、私、私……』 コーヒーを啜る。 なんだ、私にプロポーズでもしてくれるのか? あー、そしたら返事に悩むなぁ。 『……け、けけ、結婚しようと思うんだ』 『……………………はっ?』 結婚……? 澪が? アイツとか? 頭にハテナマークか点在している。 『ど、どうかな?』 『あっ、いや、そうだなぁ』 なんだか混乱してきた結婚なんて私したことないし分からないというかそんなこと今言われたってこっちだって心の準備があっ、結婚式ってやっぱりドレスか勘弁してくれ。 そして落ち着け私。 こっちまでカタカタ震え始めた手でコーヒーを飲む。 味は分からない。 その代わり、頭は少し落ち着いた気がする。 『いいと、思うぞ』 私はようやく言葉を口にした。 澪が幸せなら、私だって幸せなはずだ。 私達は運命共同体で生きてきたんだ。 だからきっと…………。 映像が乱れ、澪の顔が歪む。 耳元で何かが振動しているような気がす… 携帯が振動している。 目を覚ますとそこは見慣れた天井であった。 ああ、昨日はあのまま寝たんだっけ?と目を擦りながら振動する携帯を手に取った。 9時少し前。 そういえば今日遅れないように目覚ましをセットしたんだっけ?と昨日の記憶を呼び戻す。 とりあえず、風呂に入らなきゃな。 寝癖のまま行ったら唯に馬鹿にされそうだ。 私はシャツを適当に脱ぎ捨て、バスルームへ向かう。 途中の鏡には高校時代からまるで成長していない見慣れた身体が映り、梓が私よりボインボインになっていたら馬鹿にされるんだろうなぁ、と少し思った。 待ち合わせは学校近くのファーストフード店にしようという話で。 確かムギがバイトしていたお店だったはずだ。 私は早めに歩きながら時計をみる。 ……少し遅れそうだ。 周りの道には休みだというのに学校へ向かう生徒達がちらほらと見られ、ばれないか心配だったが余計な気遣いだったみたいだ。 私は信号機の前で立ち止まりながら目と鼻の先のファーストフード店を見た。 あれ、まだ来てないな。それとも店に入ったか? ファーストフード店の方を眺めてもそこには向かいで信号を待つウチの学生しか見当たらない。 何かか細い、まるで陽炎のような印象を受ける子だ。 目はどこかを見据え、現実が見えていないような。 私の本能が警笛を鳴らしている。 あの子は危ない。 教師になって分かり始めたこの警笛が頭の中で鳴り響いている。 その時だった。 ふらり、と彼女の身体が横断歩道の前に傾いた。 あの馬鹿ッ!と気が付けば私は飛び出していて。 私は左から聞こえる重音。 正面から向かってくるトラックを虚ろな目で見る彼女を私は思い切り押し返した。 彼女がこちらを見る。 驚いた顔。 ブレーキ音。 視線の片隅に梓が見えた気がした。 なんだアイツも遅れてきたのか。 急ぐ必要無かったな、と思った瞬間、私の身体は宙を舞った。 悲鳴、怯え。 意識はもう、途切れる寸前。 学生は無事らしい。ああ、よかっ………た…………。 3
https://w.atwiki.jp/hutarikiri/pages/44.html
643 名前: オバケ屋敷 [sage] 投稿日: 2008/03/02(日) 20 31 28 ID 106EiCop 売り言葉に買い言葉とは、こういうことを指すのだろう。 今度からは、嫌なものは嫌だ、怖いものは怖いと言えるようになろう。 それができないから、こんなくら~い偽病院の片隅で、涙を浮かべて荒い呼吸を整える羽目になるのだ。 事の発端は一人のダチ。 「オバケ屋敷なんぞ怖くないよなあ?」という話でうっかり盛り上がり、「よし、今から行こーぜ!」と言われ、引っ込みがつかなくなって「よっしゃあ!」と応えたことが運の尽き。 野郎二人で入ったはいいが、薄暗い病院のそこら中に転がる手術器具や血痕はやたら生々しく、 「がおー」とか言って腕をバタバタさせるのがせいぜいだと思っていたオバケ役の方々は、 襟首と背中をひっつかんで手術台に固定しようとする迫真の演技でもってして、オレの頭の中の理性という理性をすべてブチ壊してくださった。 当のダチはその間、唯一の光明となるペンライトを握りしめ、元陸上部のすばらしい健脚を披露し、雄叫びだけ残して消えやがった。 …あいつ、あとでコロス… 大丈夫、もう大丈夫と自分に言い聞かす。 オバケどもを振り切って飛び込んだ病室。その端っこに縮こまって繰り返す。大丈夫、もう大丈夫…。 突然、腕をガッと掴まれた。 644 名前: オバケ屋敷 [sage] 投稿日: 2008/03/02(日) 20 39 05 ID 106EiCop 文字通り飛び上がって腕を振り回し、四つん這いで逃げようとしたら足を掴まれ、床に体をしたたか打ちつけた。 「待って、待ってください…」 声を聞いてから動きを止めるまで二秒かけ、それでも信用できずに逃げる姿勢のまま、おそるおそる声のする方を見た。 ペンライトすら失い、ほとんど真っ暗闇の病室の中に…女性がいた。涙で顔がぐしゃぐしゃになっている。 「あた、し、…置いて、かぇ…、…っ」 言葉が詰まって涙をぽろぽろこぼす。オレと同じ境遇の人らしい。 短めにカットした黒髪で、シルバーのリングやネックレスが目に付く。泣いていなければ、きりっとした印象をうける人だ……って同類のニオイがする。 とりあえずここまで。 中途半端でごめんなさい。続きは書くつもりです…。orz 668 名前: オバケ屋敷 [sage] 投稿日: 2008/03/15(土) 15 59 12 ID OxNGgt0b 真っ暗に近い病室の中も、今は静かだ。 オバケ役の方々も近くにはいないらしく、うめき声も壁タックルの音もない。 聞こえる音といえば、バクバク騒ぐ自分の心臓と、 「ぐすっ……、ひっ…、ひっく…」 目の前の女性の泣き声くらい。 「…あ、あn」 「あたしっ!あ、あた、し、…ふたりでっ、きて、友、達…と、来て…」 「あ、はい」 つっかえつっかえ、涙を拭いながら話す。空いている手で、オレの腕をしっかり掴んで。 「は、入っていき、いきな、…り、へん、へんなのに、つか…ま、…って、ひき、引きずって、友達が、先、あのペンの、あの明かり、の、持って、逃…、て…」 うん、うん、なんかだいたいわかった。ちゃんと筋道をあれしてるかわからんが、だいたい来た。 「じゃあ、結局明かりh」 ドン!!! 病室が震えた。 壁タックル。来てる。あっち。すぐ近く。来てる。 「来…」くいくいと袖が揺れる。 「行こ、行こ、行こう?ね?」 「う、うん、うん」 腕を引っぱられて走る。病室の扉、音と反対の方向―― 「ガア」 「キャーーーーーーッ!!!!!」 飛び上がった。 悲鳴で耳がいっぱいてか二匹かよオバケが陽動で待ち伏せとか汚いだろがこら… 669 名前: オバケ屋敷 [sage] 投稿日: 2008/03/15(土) 16 00 34 ID OxNGgt0b 後ろにも一人いた。逃げるなら前。とっさにそう考えた。 掴まれてた彼女の腕を掴み返し、オバケの脇を走る。 抜けた! あとはひたすら逃げれば―― ぐんと腕を引かれた。彼女の悲鳴。オバケが肩を掴んでいる。 「払え!振り払え!」 一層強く腕を引っ張りながら叫んだ。 彼女が肩を振って、オバケの手が外れた。反動で彼女がぶつかってくる。受け止めたかったが、よろめいてしまった。 そのままの勢いで彼女は走っていく。まだ腕を掴んでいたオレも、つられてよろめきながら走った。 「あ゙~~~~…」 疲れた。ほんともう疲れた。バクバクし過ぎて心臓の筋肉とかだるくなってるの分かるもん。 階段の踊場にへたり込んで、大きく溜め息をつく。彼女も少し間を開けて座った。 「…あ、あの、腕…」 「あっ?あ、ごめん…」 まだ腕を掴んだままだった。 「あ、でもあたしもさっきぶつかっちゃったし…」 「あ、うん…」 そのまま黙ってしまった。 「…疲れたね」 「…つかれたね…」 どちらからともなく言って、また溜め息。 「……もうやだ…」 ぽつりと彼女が呟いた。 670 名前: オバケ屋敷 [sage] 投稿日: 2008/03/15(土) 16 01 04 ID OxNGgt0b 「もうやだ……いつまでこんななんだろ……」 声が震え始めている。 …ある種の勇気を振り絞って、オレは聞いてみた。 「あのさ」 「…、なに?」 彼女が顔を上げた。目に溜まった涙が非常階段の明かりできらきらしている。 「…リタイア、しない?」 このオバケ屋敷はかなり広く、見てきたようにオバケ役の人や小物に至るまで、かなり気合いの入った仕様だ。当然最後まで進めない人も出るので、リタイア用の出口が用意されている。 ダチと入る前は先にリタイアしたら昼飯代出せよーとか言い合っていたが、たかが昼飯代、この際だ。 しかし彼女は悲しげに微笑んで、首を振った。 「…できないよ」 「……なんで?」 「………あきらめたら、そこで試合終ry」 「いやいやいや」 最初に会った時点で試合終了ムードだったし。 「…」 彼女はうつむいてしばらく押し黙っていたが、やがてぽつぽつと話し始めた。 「一緒にいた…、先に行かれちゃった友達とね、二人で住んでるの」 ルームシェアをしているらしい。 「ホラーとか好きな子で…、このオバケ屋敷も、面白そうだから来てみようって」 彼女自身は、ホラー系はあまり得意じゃないそうだ。 671 名前: オバケ屋敷 [sage] 投稿日: 2008/03/15(土) 16 01 49 ID OxNGgt0b だったらなおのこと、リタイアしないのは何故か。 「リタイアのこと、入口で聞いたんだけど…。友達が『リタイアなんてダメだよね』って言って…」 …アレ、なんだこれ。 「『先にリタイアしたら、なに賭ける?』って、なっちゃって…」 あぁ…。 「…なんか賭けちゃったんだ」 「うん…」 まさしく同類…。 「…なに賭けたの」 「やちん……」 「やちん……、え、家賃!!?」 「来月分……」 「マジで!!?」 「…そうなの…」 膝をかかえて小さくなる。 「ちなみに…普段いくらなの」 「平等に…半分ずつで4万円…」 「…てことは、リタイアしたら…」 「はちまんえん…」 頭を抱えたくなった。昼飯代なんぞ可愛いもんじゃないか。 「ばかだよね、あたし」 自嘲するように笑って、彼女は立ち上がった。目元をごしごしこすりながら。 「素直に怖いって言えばいいのにさ、変に意地張ってこうなるんだもん。自業自得だよね」 正面からオレと向き直り、だからさと彼女は続ける。 「……ここから先は、さ…、……一人で、行くから」 「え…」 「いいのっ!」 なにか言おうとするオレを制して、彼女は気丈に笑う。 672 名前: オバケ屋敷 [sage] 投稿日: 2008/03/15(土) 16 02 35 ID OxNGgt0b 「ごめんねっ?あたしの勝手な都合でここまで突き合わせちゃって」 一歩、二歩。彼女が離れていく。 「一緒にいて、すごく心強かったけど、あんまり頼ってばっかりじゃだめだし…」 三歩。ぐいと涙をぬぐった。 「…ばいばい。ありがとね」 振り返って階段を下り、走るように廊下を通って見えなくなった。 「…あ……」 なんて引き止めたらよかったんだろう。 一人取り残されたオレは、今更になって考える。 どんな言葉で?どんな態度で?どうすれば彼女を引き止められただろう。 彼女の手をとって、そんなこと気にしないで一緒に行こうと言えたらよかったのに。 もう彼女はいない。オレが引き止めもせずに棒立ちで、見送ってしまったかr 「ガアァ」 「グゲェア」 「キャ――――ッ!!!!」 ドタドタと荒々しい足音をさせて、階段をほとんど這うようにして彼女が戻ってきた。 がっしと服を掴んで早口でまくしたてる。 「ねぇやっぱり今のなし!今のなし!一人じゃやっぱり無理!!!無理だって絶対!!!!!」 「う…うんわかった。わーかったから!」 673 名前: オバケ屋敷 [sage] 投稿日: 2008/03/15(土) 16 03 32 ID OxNGgt0b 小一時間後。 「あー!やっと出て来たぁ!」 やや甲高い声がオバケ屋敷を出たオレ達を迎える。ウェーブヘアの女の子と見覚えのある野郎が近づいてきた。 「…置いてかないでよー…」 彼女がウェーブヘアに言う。 「ごめんね、ごめんね。気がついたら一人になっててリタイアしちゃったの。約束ちゃんと守るから!ごめんね~」 「やいコラちょっと来い…」 ダチの首をひっつかんで引きずっていく。 「お前リタイアしたわけ…?」 「スマン…。お前とはぐれてすぐに。テヘ」 「上等だコノヤロウ昼飯よこせ…」 「それなんだが…、別の時でいいかな?」 「あにぃ?」 「いや、待ってる間にその…」 ちらとウェーブヘアを見やる。 「…ちょっと。テヘ」 もう、怒る気すら出ない。 「…好きにしてくれ…」 「ありがとう!やっほう!」 いそいそとウェーブヘアに駆け寄るダチを見てたらものすごく疲れてきた。もう帰っちまおうかな…。 誰かにくいと腕を引っ張られた。そのままオバケ屋敷と反対方向にどんどん引っ張っていく。 674 名前: オバケ屋敷 [sage] 投稿日: 2008/03/15(土) 16 04 04 ID OxNGgt0b 「あーー疲れておなかすいた…。なんか食べようよ、家賃浮いたしー…」 彼女だった。 「あ、あれっ?友達は?」 「なんかねー待ってる間に声かけられたおにーさんと二人でごはん食べるってー」 振り返って見ると、ダチとウェーブヘアが楽しそうに話している。 「…あのナンパ野郎…」 「だからさーこっちはこっちで楽しもーよ。一人じゃつまんないし」 「…そうだね」 「ふふっ、それじゃあさ…」 初めて心から楽しそうに笑うと、彼女は立ち止まって引っ張っていた腕を離し、すっと手を突き出した。 「ちゃんと手繋いで」 「…うん」 女の子と手を繋ぐのは、実は初めてだ。 「どこで食べよっか」 「…近いとこがいいなぁ、疲れたから」 「あはは」 並んで歩くのも、実はこれが初めてだ。 …こういうことがあるなら、オバケ屋敷も嫌じゃないかも…。 「…先輩」 「なんだ」 「オレ……オバケ役のバイトなんて罰当たりだと思ってたけど…」 「けど何だ」 「こういうことするなら、ちょっといいかもしれないッス」 「だろ。オレ達はな、ただれた顔のキューピッドなのさ」 「………………………………」 終わり。 名前 コメント