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雨が降ってます 濡れた地面のにおいがすき まあそんなことはいいんですけど 昨日のDVCのお誘いの件 わかってなかったんですすみません 鈍感なんです 常々 自分はいてもいなくてもどうでもいいんじゃない? と思ってるからか 発言及び行動の対象が自分だと気付かないこととか 昨日みたいなことだとか 多いんです 現実でもね マイナス要素に対しては異様なほど敏感な気はするんだけどね それすら鈍かったら もっと楽だったかもしれないね 日々の些細なことにもしあわせはあるんだろうね よくわからないけどね みんながみんなしあわせじゃないってことくらい 私でも知ってるよ しあわせになりたいなあとは言ったけど 別に 自分が不幸だとは思ってないよ
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もくじを見る 概要 使用ポケモン 関連項目 コメントフォーム 概要 使用ポケモン No. ポケモン レベルアップ わざマシン 関連項目 わざ あ行 アーマーキャノン アームハンマー アイアンテール アイアンヘッド アイアンローラー アイススピナー アイスハンマー アイスボール あおいほのお アクアカッター アクアジェット アクアステップ アクアテール アクアブレイク アクアリング あくうせつだん アクセルブレイク アクセルロック あくのはどう あくび あくまのキッス あくむ アクロバット あさのひざし アシストギア アシストパワー アシッドボム アストラルビット あてみなげ あなをほる あばれる アフロブレイク あまいかおり あまえる あまごい あやしいかぜ あやしいひかり アロマセラピー アロマミスト あわ アンカーショット アンコール あんこくきょうだ いあいぎり いえき イカサマ いかり いかりのこな いかりのまえば いじげんホール いじげんラッシュ いたみわけ いちゃもん いっちょうあがり いてつくしせん いとをはく イナズマドライブ いにしえのうた いのちがけ いのちのしずく いばる いびき いやしのすず いやしのねがい いやしのはどう いやなおと いわおとし いわくだき いわなだれ インファイト ウェーブタックル ウェザーボール うずしお うそなき うたう うたかたのアリア うちおとす うつしえ ウッドハンマー ウッドホーン うっぷんばらし うらみ うらみつらみ エアカッター エアスラッシュ エアロブラスト エコーボイス えだづき エナジーボール エラがみ エレキネット エレキフィールド エレキボール エレクトロビーム えんまく おいうち おいかぜ おいわい おうふくビンタ オウムがえし オーバードライブ オーバーヒート オーラウイング オーラぐるま オーロラビーム オーロラベール おかたづけ おきみやげ オクタンほう おさきにどうぞ おしおき おしゃべり おたけび おだてる おちゃかい おどろかす おにび おはかまいり おまじない おんがえし おんねん か行 ガードシェア ガードスワップ かいでんぱ かいふくしれい かいふくふうじ かいりき カウンター かえんぐるま かえんだん かえんのまもり かえんほうしゃ かえんボール かかとおとし かぎわける かくばる かげうち かげぬい かげぶんしん かぜおこし かたきうち かたくなる カタストロフィ かなしばり かふんだんご かまいたち がまん かみくだく かみつく かみなり かみなりあらし かみなりのキバ かみなりパンチ がむしゃら からげんき からてチョップ からではさむ からにこもる からみつく からをやぶる ガリョウテンセイ かわらわり がんせきアックス がんせきふうじ がんせきほう きあいだま きあいだめ きあいパンチ ギアソーサー ギアチェンジ ギガインパクト ギガドレイン きしかいせい きつけ キノコのほうし ギフトパス きまぐレーザー きゅうけつ きょけんとつげき きょじゅうざん きょじゅうだん キラースピン きりさく きりばらい きりふだ ぎんいろのかぜ キングシールド きんぞくおん クイックターン くさのちかい くさぶえ くさむすび くさわけ くすぐる くちばしキャノン クモのす くらいつく グラススライダー グラスフィールド グラスミキサー クラブハンマー グランドフォース クリアスモッグ くろいきり くろいまなざし グロウパンチ クロスサンダー クロスチョップ クロスフレイム クロスポイズン クロロブラスト げきりん けたぐり ゲップ げんしのちから コアパニッシャー こうげきしれい こうごうせい こうそくいどう こうそくスピン ゴーストダイブ コーチング コートチェンジ こおりのいぶき こおりのキバ こおりのつぶて コールドフレア ゴールドラッシュ こがらしあらし こごえるかぜ こごえるせかい こころのめ コスモパワー ゴッドバード コットンガード こなゆき このは このゆびとまれ コメットパンチ こらえる ころがる こわいかお こんげんのはどう さ行 さいきのいのり サイケこうせん サイコウェーブ サイコカッター サイコキネシス サイコシフト サイコショック サイコノイズ サイコファング サイコフィールド サイコブースト サイコブレイク サイコブレイド サイドチェンジ さいはい さいみんじゅつ サウザンアロー サウザンウェーブ さきおくり さきどり さしおさえ さばきのつぶて さむいギャグ さわぐ サンダーダイブ サンダープリズン 3ぼんのや シードフレア Gのちから ジェットパンチ シェルアームズ シェルブレード ジオコントロール 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はいよるいちげき はかいこうせん ばかぢから はがねのつばさ はきだす ばくおんぱ ばくれつパンチ ハサミギロチン はさむ はじけるほのお はたきおとす はたく はっけい はっぱカッター ハッピータイム はどうだん バトンタッチ はなびらのまい はなふぶき はねやすめ はねる ハバネロエキス バブルこうせん はめつのねがい はやてがえし はらだいこ パラボラチャージ バリアー バリアーラッシュ はるのあらし バレットパンチ ハロウィン パワーウィップ パワーシェア パワージェム パワーシフト パワースワップ パワートリック パワフルエッジ ヒートスタンプ ひかりのかべ ひけん・ちえなみ ひっかく ひっくりかえす ビックリヘッド ひっさつまえば ひのこ ひみつのちから ひゃっきやこう ひやみず ひょうざんおろし ピヨピヨパンチ びりびりちくちく ビルドアップ ファストガード ふいうち Vジェネレート ふういん フェアリーロック フェイタルクロー フェイント フェザーダンス フォトンゲイザー ふきとばし ぶきみなじゅもん ふくろだたき ふしょくガス ぶちかまし ふぶき ふみつけ フライングプレス ブラストバーン プラズマシャワー プラズマフィスト フラッシュ ブラッドムーン フラフラダンス フラワーガード フラワーヒール フリーズドライ フリーズボルト フリーフォール ブリザードランス プリズムレーザー ふるいたてる フルールカノン フレアソング フレアドライブ ブレイククロー ブレイズキック ブレイブチャージ ブレイブバード プレゼント ブロッキング ふんえん ふんか ふんじん ふんどのこぶし ぶんまわす ヘドロウェーブ ヘドロこうげき ヘドロばくだん ベノムショック ベノムトラップ ヘビーボンバー へびにらみ へんしん ホイールスピン ポイズンテール ぼうぎょしれい ほうでん ぼうふう ほうふく ほえる ほおばる ボーンラッシュ ほごしょく ほしがる ほたるび ほっぺすりすり ボディパージ ボディプレス ホネこんぼう ホネブーメラン ほのおのうず ほのおのキバ ほのおのちかい ほのおのパンチ ほのおのまい ほのおのムチ ポルターガイスト ボルテッカー ボルトチェンジ ほろびのうた ま行 まきつく まきびし マグニチュード マグネットボム マグマストーム マジカルシャイン マジカルフレイム マジカルリーフ マジックコート マジックルーム マッドショット マッハパンチ まとわりつく まねっこ まほうのこな まもる まるくなる マルチアタック まわしげり みかづきのいのり みかづきのまい みがわり みきり ミサイルばり みずあそび みずあめボム みずしゅりけん みずでっぽう ミストバースト ミストフィールド ミストボール みずのちかい みずのはどう みずびたし みだれづき みだれひっかき みちづれ みねうち みやぶる ミラーコート ミラーショット ミラータイプ みらいよち ミラクルアイ ミルクのみ みわくのボイス みをけずる ムーンフォース ムゲンダイビーム むしくい むしのさざめき むしのていこう むねんのつるぎ めいそう メガドレイン メガトンキック メガトンパンチ メガホーン めざましビンタ めざめるダンス めざめるパワー メタルクロー メタルバースト メテオドライブ メテオビーム メロメロ もえあがるいかり もえつきる ものまね もりののろい もろはのずつき や行 やきつくす やけっぱち やつあたり やどりぎのタネ やまあらし ゆうわく ゆきげしき ゆきなだれ ゆびをふる ゆめくい ようかいえき ようせいのかぜ ヨガのポーズ よこどり ら行 らいげき ライジングボルト らいめいげり ラスターカノン ラスターパージ リーフストーム リーフブレード リサイクル リフレクター リフレッシュ リベンジ りゅうせいぐん りゅうのいかり りゅうのいぶき りゅうのはどう りゅうのまい りんごさん りんしょう ルミナコリジョン レイジングブル れいとうパンチ れいとうビーム れんごく れんぞくぎり れんぞくパンチ ローキック ロケットずつき ロックオン ロックカット ロッククライム ロックブラスト わ行 ワイドガード ワイドフォース ワイドブレイカー ワイルドボルト わたほうし わるあがき わるだくみ ワンダースチーム ワンダールーム コメントフォーム 名前 コメント すべてのコメントを見る ※こちらは「情報提供欄」です。質問や雑談はご遠慮ください。
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なっとう軍艦/ティチエル
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MIKU? miku? Miku? URL リンク元 プラゴミ リンク元 test21 リンク元 存在しないページ リンク元 メドゥーサ リンク元 呪腕のハサン リンク元 武蔵坊弁慶 リンク元 アルトリア・ペンドラゴン〔オルタ〕 リンク元 マルタ リンク元 ファントム・オブ・ジ・オペラ リンク元 ランスロット リンク元 ジル・ド・レェ/キャスター リンク元 ジャンヌ・ダルク〔オルタ〕 リンク元 カリギュラ リンク元 ブーディカ リンク元 スパルタクス リンク元 ガイウス・ユリウス・カエサル リンク元 ダレイオス三世 リンク元 フランシス・ドレイク リンク元 エイリーク・ブラッドアクス リンク元 アステリオス リンク元 ヘラクレス リンク元 メディア〔リリィ〕 リンク元 ジャック・ザ・リッパー リンク元 ナーサリー・ライム リンク元 ヴァン・ホーエンハイム・パラケルスス リンク元 ディルムッド・オディナ リンク元 フィン・マックール リンク元 カルナ リンク元 ベオウルフ リンク元 神槍 李書文 リンク元 アルジュナ リンク元 レオニダス一世 リンク元 呂布奉先 リンク元 百貌のハサン リンク元 ガウェイン リンク元 新宿のアヴェンジャー リンク元 新宿のアサシン リンク元 不夜城のアサシン リンク元 エルドラドのバーサーカー リンク元 宝蔵院胤舜 リンク元 アーチャー・インフェルノ リンク元 アサシン・パライソ リンク元 酒呑童子 リンク元 源頼光 リンク元 アントニオ・サリエリ リンク元 アタランテ〔オルタ〕 リンク元 アナスタシア リンク元 シグルド リンク元 ワルキューレ リンク元
https://w.atwiki.jp/sengoku_muramasa/pages/1047.html
[部分編集] 艶 いっとうさい レア #ref error :ご指定のページがありません。ページ名を確認して再度指定してください。 必要兵力 3 Lv1 攻 250 防 250 知 250 LvMAX 攻 防 知 スキル [おうぎいっぽん【風】] Lv1/1 自分自身の攻防アップ 売却価格 両 コメント 「まきまきししょー、ごはんにしますよ」きょうもまきまきししょーとけんじゅつしゅぎょう。おっきなむねにはおとめごころがつまっているのだ。 台詞 「きょうもししょーはまきまきだ」 バレンタイン台詞 「まきまきししょーにちょこをつくった」 図鑑 イベント:来たれ!剣術ブーム!! 備考 入手:イベント『また来た!剣術ブーム!!』みにみに袋艶SR 伊東一刀斎 コメント バレンタイン台詞 「まきまきししょーにちょこをつくった」 -- 名前
https://w.atwiki.jp/bourennja/pages/15.html
ここはwiki たくさん作っていきましょう
https://w.atwiki.jp/senmura1/pages/1136.html
[部分編集] 艶 いっとうさい レア #ref error :ご指定のページがありません。ページ名を確認して再度指定してください。 必要兵力 3 Lv1 攻 250 防 250 知 250 LvMAX 攻 防 知 スキル [おうぎいっぽん【風】] Lv1/1 自分自身の攻防アップ 売却価格 両 コメント 「まきまきししょー、ごはんにしますよ」きょうもまきまきししょーとけんじゅつしゅぎょう。おっきなむねにはおとめごころがつまっているのだ。 台詞 「きょうもししょーはまきまきだ」 バレンタイン台詞 「まきまきししょーにちょこをつくった」 図鑑 イベント:来たれ!剣術ブーム!! 備考 入手:イベント『また来た!剣術ブーム!!』みにみに袋艶SR 伊東一刀斎 コメント 名前
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注:このSS内ではレイパーの設定を採用しておりません。悪しからず。 (いほうありす) 序 この群れの、“けんじゃ”と呼ばれるぱちゅりーたちは、 “けんじゃかいぎ”と称して毎日のように集まっては、なにやら話し込んでいた。 その中には、“おさ”であるぱちゅりーの姿も見えた。 この群れについての一切は、このけんじゃかいぎで決まった。 人里離れた小高い山の中に、どこからともなく住み着いたゆっくりたちは、 じわじわと増えて、いつしか小さな群れをなしていた。 群れには、まりさや、れいむや、ありすが多かった。 他にぱちゅりーがわずかにいた。ぱちゅりーだけが少ないのは、 身体が弱く、寿命が短いからであろう。 しかしぱちゅりーは、他の三種に比べて知能が高かったので、 代々おさや、けんじゃとして、群れを統べる立場にあった。 一 「そろそろえっとうのことをかんがえなければいけないわ!」 おさが言った。この群れのゆっくりは毎年、冬の間約三ヶ月、 それぞれの巣穴に食糧を蓄えて、閉じ籠もる。 食糧の貯蓄には時間がかかるため、早いうちから群れ中のゆっくりたちに喚起しておくのだった。 「むきゅ?」 けんじゃの内の一匹が、ぱちゅりー独特の短い声を出した。 「そういえば、あのありすはどうするのかしら?」 そう言って、おさの方を見た。 「むきゅん?ありす?」 おさも同じ声を上げて、「何のことだか分からない」という目をした。 「あの“ゆーへい”されているありすよ」 “ゆーへい”とは、この群れの刑罰の一つで、“せいさい”(死罪)の次に重い刑だった。 ありすは群れの外れの洞穴(ほらあな)の中に、ゆーへい、即ち監禁されていた。 「むきゅん!すっかりわすれていたわ!」 おさは慌ただしく身体(からだ)を揺すり、茄子のような重量感のある髪をばたつかせた。 「あのありすも、えっとうさせなくてはいけないわ!」 おさがそう言うと、他のけんじゃたちはにわかに顔色を変え、 同じように激しく身体をゆすりながら反論した。 「むきゅん!いまからではとてもまにあわないわ!」 「ぱちゅりーは、ぱちゅりーと、ぱちゅりーのかぞくがえっとうするのでせいいっぱいだわ!」 「ぱちゅりーもそうだわ!みんなもきっとそうよ!ありすのぶんをあつめるなんてむりだわ!」 全てのゆっくりにとって、えっとうとはまさに死活問題だったので、 どのけんじゃも皆、おさに対して必死で訴えた。 もっとも、これまでこのありすは、けんじゃたちが持ち寄った食糧で養われてきたのだから、 計画的(ゆっくりに求められることではないが)に集めれば、 えっとうに充分な食糧を集められないはずが無かった。 なにぶんにも、急過ぎたのだった。 既に秋は終わろうとしていた。 この山でも、もうすぐ雪がちらつきそうな気配があった。 その雪が積もる前に、充分な食糧と共に巣に籠れなければ、冬を越すことは出来なかった。 実際に毎年、三割前後のゆっくりが、春を迎えることができないまま死んだ。 その大半が、食糧の不足による餓死だった。 「むきゅう!でもあのありすはふつうのありすじゃないのよ!」 おさはムキになって叫んだ。監禁されているありすというのは、先々代のおさの妹の子だった。 つまり、人間ふうにいえば、先々代のおさの姪であり、先代のおさの従姉妹であり、 もっと遡っていえば、三代前のおさの孫だった。 ぱちゅりーに生まれなかったので、けんじゃとは呼ばれなかったが、 それでも群れの中では、特別視されているゆっくりだった。 ゆーへいが言い渡されたのは、今年のはじめ、 つまり、えっとうの終わったすぐあとの事であり、 その直後に当時のおさが死んで、今のおさが跡を継いだのだった。 「むきゅ?でもそういえば、どうしてありすはゆーへいされているのかしら?」 不意にそんな声が上がると、けんじゃたちは互いに顔を見合わせた。 代替わっていたのはおさだけでは無かった。 ここにいるけんじゃの全てが、おさより年少であり、 当時の事を知るゆっくりは、一匹もいなかった。 なにしろぱちゅりー種は、そもそもが短命なゆっくりの中でも、群を抜いて早死にだった。 ぱちゅりーがけんじゃ、つまり成体ゆっくりとして活動出来る期間は、一年が限度だった。 だから、ありすが監禁された当時というのは、けんじゃたちにとっては大昔のことであった。 「むきゅん!どうしてかわからないのに、ゆーへいしておくことはないわ!」 けんじゃの中の一匹が、そう言った。 「むきゅ、そうよ!ありすはかいほうしてあげるのが、けんじゃらしいやりかたよ!」 そんな事を言い出すけんじゃが現れると、けんじゃたちの論調は、 一気にありすを解放するほうへと流れていった。 その実、ありすのえっとうに関する責任を、他へと転嫁したかったのだった。 二 ありすはかつて、“びゆっくり”と呼ばれた、眩いばかりのゆっくりだった。 その姿は、しかし、約八ヶ月の間の“ゆーへい”によって、変わり果てていた。 クリームが透けるように柔らかだった白肌は、乾き、くすみ、黄色がかっていた。 絹糸を束ねたかのようだったブロンドの髪には、煤けた白いものが混ざり、 ぼそぼそと縮れて、かつてのような滑らかさを失っていた。 唯一、清らかに澄んだ青い瞳だけは、昔の姿を留めていたが、 それがかえって哀れさを引き立てていた。 ぱちゅりー種より長く生きるありす種とはいえ、 ゆっくりにとって八ヶ月というのは、途方も無く長かった。 結局、ありすの姉の子、人間ふうにいえば姪っ子のまりさの一家が、 ありすの身を預かることになった。 けんじゃたちは、なんだかんだと口実を作って、ありすの世話から逃れることに成功した。 まりさは、れいむとつがいになっていた。 他に子どもが五匹いた。 ありすは肩身が狭かった。 夜になるといつも、隣の巣穴からまりさとれいむの会話が聞こえたからだった。 「こまったんだぜ……このまんまじゃ、まりさたちも、 おちびちゃんたちも、みんなえっとうできなくなんだぜ」 「どおしてこんなことになったの?こんなのゆっくりできないよ!」 れいむは特に、ありすを快く思っていなかった。 「しかたがないんだぜ……けんじゃがそうきめたんだぜ」 「でも……」 「けんじゃにさからえば、せいさいなんだぜ……がまんしなきゃだめなんだぜ……」 まりさはけんじゃの怖さをよく知っていたのは、 妹を罰せられた母ありすから、何度も何度も聞かされていたからだった。 「れいむはあのありすのことがこわいよ……いったいなにをしたありすなの?」 「しらないんだぜ……けんじゃがそんなことを、まりさたちにおしえてくれるわけがないんだぜ ……まりさのおかあさんも、しらないといっていたんだぜ」 亡きまりさの母(ありすの姉)のありすが、 ありすの罪について知っていたか否かは、今となってはわからないが、 とにかく現在、この群れに、ありすがなにをしてゆーへいされたのかを知るゆっくりは、 ありす自身を除いては、一匹もいなかった。 けんじゃたちに気兼ねしてか、元々が善良だったのか、まりさもれいむも精一杯、 ありすの世話をしようとしているようだった。 しかし、食糧の事だけはどうにもならなかった。 厳しい冬の息吹は、刻一刻と迫って来ていたが、まりさ一家は充分な食糧を蓄えられずにいた。 元々、五匹の子を抱え余裕の無い処へ、 急にありすを押し付けられたのだから、無理も無いことだった。 そして一週間が経とうとした頃、遂にありすは堪りかねて、 「いまならまだ、なにかたべられるものがあるはずだわ」と、 自ら食糧の調達に出ることを願い出た。 まりさは「すこしかんがえさせてほしいんだぜ」と言って渋い顔を作ったが、 その日の暮れた頃に、五匹の子どもの中で一番大きなまりさを連れてきて、 「ひとりはあぶないから、このまりさといっしょになら、いってもいいんだぜ」と言った。 三 次の日、ありすは子まりさと共に餌場へと向かった。 ありすは大きな葉っぱを提げていた。 この葉っぱを風呂敷のように使って、見つけたものを持ち帰るつもりだった。 傍らの子まりさは木の枝をささげていた。 岩などに擦りつけて、先を尖らせた、ごく原始的な槍だった。 子まりさは生まれ持った性格なのか、そういう時期なのか、極めて無口だった。 生まれてまだ四ヶ月だったが、身体だけなら、もう成体といって差し支えないほど、大きかった。 野原を駆けまわって、槍をふるいながら小虫を追いかける姿には、力がみなぎっていた。 かたやありすは完全に衰えきっていていた。 長い監禁生活で脚は柔軟さを失い、昔のように跳ね回ることは出来なかった。 ナメクジのように、陰惨に這いずりながら、必死で木の実を探したが、すぐに息が上がった。 木陰に水の溜まっているところがあった。 ありすはそれを飲もうと、水たまりに近づいた。 そこには、醜く年老いた、老ゆっくりの姿があった。 ありすは一気に蒼ざめた。 子まりさはなかなか成果の挙がらない狩りに、不満そうだった。 帽子の中には小さな虫が、わずかに入っているだけだった。 ありすも一生懸命に食糧を探したが、見つけられたのは、数粒の木の実だけだった。 「もうさむくなってきたから、ひとやすみしてかえりましょう」 ありすはそう言って、虚しく軽い木の葉の包みを口にくわえた。 二匹は、近くにあった洞穴で、寒さをしのぎながら、休憩を取ることにした。 ありすは水面(みなも)に映った自らの醜い姿を、何度も思い出した。 果たしてあれは、本当に自分だろうかと、頭の中でよく吟味してみた。 しかし、いくら思い出してみても、やっぱりそれはありす自身だった。 ありすの罪は、本来ならせいさいの刑に値するものだった。 しかし、おさのクリームを引いていたために、 特別に減刑されて、ゆーへいの刑に処せられたのだった。 その刑によって、ありすの時間は奪われ、美貌は侵されたようだった。 こうして実際に餌場へ出かけてみて、はじめてそれを痛感したのだった。 そしてようやく、自分の“ゆんせい”が、如何に惨めなものとなっていたかに、気がついたのだった。 ありすは傍らの子まりさを見た。 子まりさは、帽子の中から小虫を取り出して食べていた。 ありすも勧められたが、「おなかがすいていないの」と、断った。 黙々と食事をする子まりさは、生気に満ちていた。 たくましく、活気が溢れていて、それが美しかった。 ありすは子まりさに、不思議な親しみを感じた。 四 春が終わりに差し掛かって、日差しがいっそう強くなり始めた頃に、ありすは生まれた。 ありすは抜群の美貌を備えて生まれて来たので、周りのゆっくりたちからひときわの愛情を受けて、 赤ゆっくりの頃から既に、大きくなったらけんじゃの処へ嫁いでゆくのだと期待されて育った。 そしてありすはその美貌を損なうことなく、むしろ日に日に美しさを増して、大きくなっていった。 しかし同世代のゆっくりたちが、子ゆっくりから成体ゆっくりへと成長する過程で、 若いゆっくり同士、互いを意識し合うようになっても、ありすは独りでいた。 年頃になったありすの処には、けんじゃをはじめ多くのゆっくりが求婚にやって来たが、 ありすはそれらをことごとく断った。 そして、もっぱら紅葉(もみじ)を拾い、かげろうを追って時を過ごした。 しかし、秋も終わりに近づき、えっとうの準備が本格的になった頃、 立派な成体ゆっくりとなっていたありすは、親ぱちゅりーから、 「“はるさん”がきたら、けんじゃとつがいになるのよ」と言われた。 ありすは嫌がったが、親ぱちゅりーに「ほかに“いいこ”がいるの?」と聞かれても、 答えることが出来なかったので、 親ぱちゅりーはその気になって、我が子のパートナー探しに没頭し始めた。 隠していたが、ありすには好きなゆっくりがいて、しばしばそのゆっくりと密会していた。 ―――夜、ありすは頃合を見計らって、こっそりと巣穴を抜け出した。 居待月が、散り積もた紅葉の作った、赤や黄色の敷布を照らしていた。 ありすはその上を駆けて、いつもの場所へと急いだ。 大きな楓の木があった。 その下にうっすらと浮かび上がる、丸いものがあった。 まるでもう一つ、月があるように白かった。 「まっていたわ、“ありす”」 「おまたせ、“ありす”」 二匹のありすが、互いにすり寄った。 ありす同士の密会だった。 待っていた方のありすは、ありすよりも少しだけ若かった。 そのありすは、まだ子ゆっくりのあどけなさを残していたが、 両の親ゆっくりを失っていて、群れの外れの洞穴に、独りで住んでいるのだった。 群れのゆっくりたちは、そんなありすのことを“はぐれありす”と呼んだ。 はぐれありすは、決してびゆっくりではなかった。 びゆっくりとして知られたありすと一緒にいると、随分みすぼらしく見えた。 また頭も鈍く、けんじゃのクリームも引いていなかった。 ただ純粋で、鷹揚で、真面目なのが取り柄だった。 ありすもそんな所を、好いていた。 ありすはありす種以外のゆっくりに、好意を持てないゆっくりだった。 これはゆっくりの常識から大きく外れたことだった。 普通、同種のゆっくり同士に、特別な感情が芽生えることはなかった。 そんな感情を持つゆっくりは、異常とみなされた。 だから、この群れはおきてでそれを禁じ、 禁を破ったものはせいさいの刑に処されることが決まっていた。 果たして、ありすはそのおきてを破った。 いよいよ寒さが本格的になってきたある夜、はぐれありすは、とうとうありすの子を授かった。 はぐれありすは感動していたが、ありすは困惑した。 ありすははぐれありすの頭に生えた四匹の実ゆっくりたちを、摘んでしまおうと言った。 「どうして?すごくとかいはなあかちゃんたちなのよ!」 はぐれありすは取り乱したように、それを拒んだ。 「でも、もうえっとうまでじかんがないわ ……これから、そのこたちのぶんのたべものをあつめるのは、むりよ」 「いやだわ……ありすたちのはじめてのあかちゃんなのに!」 はぐれありすはわんわんと泣いたが、ありすの長い説得を受けて、ついにはそれに同意した。 ありすによって、つるごとむしり取られた実ゆっくりたちは、みるみるうちに萎んだ。 はぐれありすはそれを見て、また一層声を大きくして泣いた。 「えっとうはたいへんなことなのだから……しかたがないことなのよ……」 そういって、ありすははぐれありすの涙を「ぺーろぺろ」と、舐め取った。 それでも、涙はどんどん溢れてきて、止まらなかった。 五 ありすとはぐれありすは、別々に冬を越した。やがて雪は溶け、春になった。 しかし二匹は互いに気まずくて、なかなか会うことが出来ないでいた。 はぐれありすは独りで暮らしていたので、当然、狩りへも自分で行った。 ある日、はぐれありすが狩りから戻ると、巣の前に一匹のぱちゅりーがいた。 ぱちゅりーは、小石の上に座って、つくしをむさぼり喰っていた。 はぐれありすはそれを見て激しく狼狽した。 「ぱちぇ!そこでなにをしているの!」 ぱちゅりーはつくしの“はかま”をぺっと吐いた。 「むきゅ?はぐれありす……みればわかるでしょう?けんじゃはおしょくじちゅうなのよ」 そう言って、つくしをもう一本、口に運んだ。 ありすはぱちゅりーの方へ、猛然と駆け寄って、断固抗議した。 「そのつくしさんは、ありすがおちびちゃんたちのためにとってきたつくしさんよ!」 「なにをいうの!このつくしさんは、ぱちゅりーがここでみつけたのよ!」 ぱちゅりーは散歩途中に、小石の前につくしが四本、綺麗に並べてあるのを見つけたのだった。 「いまぱちゅりーがすわってるのは、ありすのおちびちゃんのおはかなのよ! つくしさんはおそなえものなのよ!ゆっくりりかいしてね!」 ぱちゅりーは構わず二本目のつくしを平らげた。 「むきゅん!うそばっかり!ありすにおちびちゃんがいるはずがないじゃない! けんじゃのつくしさんをよこどりしようなんて、ほんとうにいやしいありすね!」 そう言ってまた吐き出したはかまが、はぐれありすの頬に当たった。 ありすはとうとう我慢出来ず、ぱちゅりーに思い切り体当たりした。 ぱちゅりーは小石の上から転がり落ちて、地面に叩きつけられると、 ブクブクとクリームの泡を吐いて、失神した。 すぐに、騒ぎを聞きつけた他のゆっくりたちが集まってきて、はぐれありすを取り囲んだ。 はぐれありすは捕まって、けんじゃたちの下へ連れて行かれた。 その結果、ありすとはぐれありすとの関係は一切が暴かれた。 けんじゃかいぎでの決定で、ありすはせいさいを免れたが、 生涯を群れの外れの洞穴で過ごすことが決められた。 六 「―――それで、その“はぐれありす”はどうなったの?」 子まりさはありすの話にすっかり入れ込んでいた。 「わからないけど……きっとせいさいされてしまったわ……」 ありすは微かに笑顔を作って、「“ばかなこ”だったけど……」と呟いた。 そのあと何かを言おうとしたが、言い澱んで、 そしてにわかに、「……さあ!そろそろかえしましょう!」と言った。 「おかおをあらえるといいけど……」 ありすの顔は涙で溶け出しそうになっていた。 「それなら、むこうのほうに“かわさん”があったよ」 ありすは葉っぱの包をくわえ、子まりさは槍を持って洞穴を出た。 二匹は子まりさのいう川へと向かった。 川原(かわら)へ着いてありすはハッとした。 そこには一面、紅葉が敷いてあった。ちょうどあのありすと待ち合わせた場所のように。 川は清らかだったが、案外流れが速かった。 ありすは慎重に足場を選び、少しせり出した所を見つけて、そこに葉っぱの包みを置いた。 赤茶色の地面の上に、包の中の黒い木の実がバラバラと散らばった。 ありすは川の面を眺めた。そこには、ありすの姿が映っていた。 その姿は、川の流れのせいでぼんやりとしていて、醜く老いたありすの姿を、 かつてのびゆっくりに変えてみせた。 ときどき赤や黄色の葉っぱが、星のように流れてきて、それが余計にありすを悲しくさせた。 ありすは川面に顔をつけようと、ゆっくりとかがんだ。 しかし、いよいよ水の冷たさを感じるというところで、 ありすの身体になにか、燃えるように熱いものがぶつかってきて、それを阻んだ。 ありすがふと、自分の腹を見遣ると、なにか尖ったものが腹の中から生え出ていて、 そこから熱を帯びたカスタードクリームが、じんわりと溢れてきていた。 「めいれいだよ……」 背後からそんな声が聞こえた。 ありすの意識は、その声を言葉として捉える間もなく、どこかへと遠のいていった。 子まりさが突き立てた木の槍を引き抜くと、ありすはそのまま、前のめりに水の中へ落ちた。 子まりさは、急流に呑まれていくありすの姿を見届けた。 「えっとうはたいへんなことだから……しかたないよ……」 まりさはそう言い残して、その場を立ち去った。 ありすは事故死したことになった。 子まりさがいなくなると、そこにはありすの採った木の実だけが残った。 一匹のゆっくりの、一食分にもならないほどわずかばかりの木の実が、散漫に転がっていた。 やがて、ちらちらと白いものが舞い降りてきた。 赤と黄色の風景は、みるみるうちに雪景色へと変わっていった。 雪は全てを包み、山はあたかも冬となった。 あとは、川の流れる音だけが、ごうごうと響いていた。 (終わり) 【過去に書いたもの】 nue065僕と友だちとゆっくりと ふたば系ゆっくりいじめ 995 私の研究
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にえっとさんと呼ばれている 川田やGota【ゲーム実況】の配信に良くメンギフしたりスパチャをしている 無能がそのお金でタバコに使っている可能性が高い またオフ会で焼肉を川田家リスナーたちに奢ったりしている 一番川田家に貢いでいるので金持ちの可能性がある
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『こうっかん 後編』 53KB 制裁 自業自得 越冬 群れ ゲス 自然界 完結 そして……。 「はえてきてね……はえてきてねぇ……」 今ではもうすっかり荒れ果て、以前の姿は見る影もないお野菜畑にて、うわごとのようにぶつぶつと呟いている一匹のゆっくりがいる。 長れいむであった。 相も変わらず長れいむは畑の前で祈っていた。 もはやここまでくると、逆に関心するくらいである。 「おい!くず!」 ドガ! 「ゆげがぴいいいいいいいい!」 そんな長れいむの後ろから突然衝撃が走った。 何者かの体当たり攻撃をまとにくらったのだ。 もはや形骸化してしまっているとはいえ、長の肩書きを持つ長れいむに後ろから体当たりを仕掛けるゆっくり。 それは、 「まったくなんなのかしら、このいなかくさいばしょは! こんなばしょと、ありすたちのゆっくりぷれいすをこうかんするなんて、ほんとおさはくずゆっくりね!」 幹部ありすだった。 いや、幹部ありすだけではない。 その後ろには、ぞろぞろと群れ中のゆっくりが集まってきている。 今から群れを危機的状況に追い詰めたゆっくりを制裁するとして、幹部ありすは今残っているゆっくりたちに集合をかけたのだ。 そもそも幹部ありすが今まで長れいむを生かしておいたのは、長ぱちゅりーとの取引に利用するためである。 しかしその取引が見事に失敗に終わってしまった今、長れいむを生かしておく理由はないわけで……。 それならば、群れのゆっくりたちの不満やストレスのはけ口として利用しようと幹部ありすは考えたのだ。 もちろんこの行動の裏には、自身の計画が失敗した腹いせという側面も多分にある。 「おさ……いや、れいむ! あんたのおかげでむれはめちゃめちゃよ! ぷれいすはせまくなったうえに、えっとうのじゅんびはままらない、むれのゆっくりのかずもへって、おまけにこのありすもはじをかいた! これもみんなれいむのせいよ!このせきにん、どうとってくれるのかしら!」 威圧的な口調で迫る幹部ありす。 ぷれいすの交換はともかく、それ以外の問題はその全ての責任が長れいむにあるというわけではないが、 そんなことはおかまいなしである。 だいたい誰が本当に悪いかなど、この際どうでもいいことなのだ。 こうなってしまった以上、とりあえず全ての責任を長れいむに押し付けれるだけ押し付けることが重要なのだ。 「まっ、まってね! もうすこし!もうすこしだけまてってね!そうすれば、きっとはえてく……」 「ききあきたんだよ!」 バギ! 「ゆっぴぎゃあああああああ!」 おろおろとお決まりセリフを口にしようとした長れいむを、我慢できなかったのか取り囲んでいた群れのゆっくりたちの一匹が体当たりで遮る。 「いいかげんにしてね!いくらまってもぜんぜんはえてこないよ!」 「みょん!れいむがわるいんだみょん!こんなばしょと、ぷれいすをこうかんするから!」 「しね!ゆっくりしね!」 「やっぱりしょせんは、おやのななひかりなんだねー!わかるよー!」 「このいなかもの!いなかもの!さっさとくたばりなさい!」 ぶちゅ!べちゃ!ぶすり!ぼす! 「ゆげ!ぷぎゃ!よぼほっ!やっ、やべで!ゆがはっ!はっはえてくるがああ!ゆぺぎゃ!」 一匹のゆっくりの体当たりを皮切りに、次々と不満をぶちまけながら長れいむへと殺到していく群れのゆっくりたち。 体当たり、のしかかり、噛み付き、木の棒を突き刺す、えぐる。 四方八方から群れゆっくりたちによってあらゆる暴力が加えられる。 「やべで!やべでええええええええ! どじでええええ!でいぶ、みんなのためにがんばっだよおおおお! おやさいばだげだって、むれのためをおもっでええええええ! なんでええええ!いっいだいいいいいい!いだいよおおおおおお! ゆぎゃああああああああああああああ!」 もとより衰弱の激しかった長れいむは、群れのゆっくり全ての攻撃に耐えられるはずもなく、 ものの数分と経たない内にぐちゃぐちゃの餡子の残骸へと成り果て、永遠にゆっくりした。 結局最後までお野菜は勝手に生えてはこないということに気づかなかった長れいむ。 果たしてそのことは幸せだったのか不幸だったのか。 それは誰にもわからない。 「はぁ!はぁ! ふん!さいごのさいごまでくずだったわね! おとなしく、ありすのいうことをきいて、せんそうでもなんでもして、どれいをてにいれてから、 さっさとおさをやめれば、しなずにすんだものを!」 ぐちゃぐちゃになり原型をとどめていない餡子の塊を見下ろしながら、幹部ありすが言い捨てる。 いや、もはやありすは幹部などではない。 長れいむが死んだことにより、幹部ありすは名実ともに群れの真の長となったのだ。 新たなる長、長ありすの誕生である。 「ゆっ、ゆううう! それでありす、いや、おさ! まりさたちは、これからいったいどうすれば……」 新たなる長となった余韻を長ありすが感じる間もなく、弱々しい声で群れのゆっくりの一匹が長ありすに訊ねる。 そう、確かに長ありすは長となった。 しかしそれが一体どうしたというのだ。 確かに長れいむを集団で制裁したことにより、群れの内の潜在的な不満はある程度解消した。 だが今群れが直面している問題は、まったく解決していないのだ。 越冬はもう目前まで迫っているというのに、群れのゆっくりたちの蓄えはほぼゼロである。 このまま越冬を迎えればどうなるかは、どれだけバカでも想像がつくというもの。 早急に何らかの手段を講じる必要があるのだ。 「おっ、おさあああ!れいむたちいったいどうすればいいのおおおお!」 「えっとうようのしょくりょうが、まるでないんだよー!」 「みょん!このままじゃむれはぜんめつだみょん!」 長れいむを制裁し、とりあえず怒りがおさまった群れゆっくりたち。 だが怒りが冷めたことにより、今度は急に目前の危機が思い起こされ、口々に不安を訴え始める。 「くぅぅぅぅ!そんなこといちいちいわれなくてもわかってるわよ!うるさいわねぇ!」 それらの声をヒステリに叫び、かき消す長ありす。 焦っているのは長ありすとて同じことだ。 本来ならばこんなしけた連中とはさっさとおさらばし、ぱちゅりーの群れの幹部になり、 大きなおうちに、大量の食料と奴隷たちをはべらしながら、優雅に越冬する予定だったというのに! それが何を間違ったのか、ままじゃ奴隷を得るどころか自身の身の危機だ! まったくふざけてる!それもこれも全部あの長ぱちゅりーが自分の提案を断ったせいだ! あの長ぱちゅりーには絶対復讐してやる! 本当なら今すぐにでも全軍を率いて長ぱちゅりーの群れへと攻め込みたい。 だがそれはだめだ!今戦争すれば確実に負ける。 最低でも減ってしまったゆっくりたちを、もとの数までに戻さなくてはならない。 そのためには、まずは何をおいてもこの越冬の危機を乗り切ることだ!どんな手を使ってでも! 「いいこと!みんな!よくきくのよ! ふこうにも、むのうなもとおされいむのせきにんで、いまむれはききてきじょうきょうにあるわ! このままじゃ、むれはまちがいなくぜんめつしてしまう! そうならないためにも、もうこうなったら、しゅうだんえっとうしかのこされたみちはないわ!」 「「「「ゆゆ!しゅうだんえっとう!?」」」」 ざわめく群れのゆっくりたち。 集団越冬とは、何らかの原因により食糧不足におちいり、越冬失敗がほぼ確実となっているゆっくりの群れが取る最終手段である。 基本的にゆっくりの越冬は、単体、もしくは家族単位で行われるのが普通だ。 しかしこの集団越冬はその逆、群れのゆっくりすべてが一所に集まって越冬する方法のことである。 個別で越冬するよりは、集団で行うことにより、みんなで仲良く助け合って越冬しよう、と言えば聞こえはいいかもしれないが、 その実この集団越冬とは100%の確立で群れ内での犠牲者がでることが確定しているとんでもない方法。 つまりはこの集団越冬は、みんなが生き残るための越冬方法ではないのだ。 個別に越冬して群れが全滅するくらいなら皆で食料を一箇所に集め、その食料で越冬可能なゆっくりのみを生かし 残りは見殺しにするという、いわば捨て身の策。 それゆえに切羽詰った群れのみが行う最終手段なのである。 ここで問題になってくるのは、どのゆっくりが生き残り、どのゆっくりが犠牲になるかの選別である。 当然全てのゆっくりは、自分が生き残る側のゆっくりなりたいと考えるだろう。これは至極自然な成り行きである。 しかしだからといって、全てのゆっくりに均等に食料を配分するわけにはいかない、 これではすぐに食糧不足におちいり、集団越冬の意味がないというものだ。 ではどうやって生き残るゆっくりを選ぶのか? 実はこれには決まった方法などない。 そもそも死ぬべきゆっくりと生きるべきゆっくりの明確な選別の基準などがあろうはずがないのだ。 ゆえに、生き残るゆっくりの選別は長に一任されることが通常である。 そうでもなければすぐに収集がつかなくなってしまうからだ。 そしてこれは逆を言えば、選別する立場にある長は絶対に犠牲になる側のゆっくりにならないということでもある。 つまりは確実な生存が約束されているのだ。 よって完全に自分のことしか考えていない長ありすが、この危機に対して自分だけは確実に助かる集団越冬という選択肢を取ったのは当然の結果といえる。 またしても長ありすは他のゆっくりを踏み台にし、自分だけがゆっくりできる手段を考え実行したというわけだ。 「あっ、あの……おさ……れいむちょっとかんがえたんだけど……」 しかし、そんな邪悪な企みを腹に抱える長ありすに、一匹のれいむが恐る恐るといった様子で話しかける。 「あん?なによ!」 それを不機嫌そうに睨みつける長ありす。 「れいむ、だれかがぎせいになるしゅうだんえっとうは、ゆっくりできないとおもうよ! それでおもったんだけど、その……ぱちゅりーのむれにたすけをもとめたらどうかな? なんだか、さいきんはいろいろあって、ぱちゅりーたちのむれときまずいかんけいになっちゃったけど、 もともと、そんなになかはわるくなかったはずだよ! ゆっくりあやまれば、きっとゆるしてくれるとおもうんだ! それで、えっとうようのしょくりょを、すこしわけてもらおうよ! そうすれば、きっとみんなたすかるとおもうんだ!」 精一杯の様子で長ありすを説得するれいむ。 確かに集団越冬は最後の手段。 それを実行に移す前に、少しでも可能性があるのならやれるだけのことはやっておくべきである。 れいむの提案した長ぱちゅりーの群れに援助を要請するという策は、ダメ元ながらもノーリスクなので実行する価値があるものだ。 いや、ぜひやるべきである。 しかし、 「この、いなかものがああああああああああああ!」 ドガ! 「ゆぴいいい!」 いきなり長ありすに体当たりされに吹っ飛ばされるれいむ。 「なにかんがえてるのよおおおおおおおおおおおおお! もとはといえば、あのくそぱちゅりーがおとなしくありすのどれいにならないから、こういうことになったんでしょうがあああああああ! あいつらはてきよ!そのてきにたすけをもとめるなんて、いなかもののきわみね!ゆっくりとしてのぷらいどがないの! いいこと!こんごいっさい、あのむれのゆっくりたちにちかづくことをきんずるわ!いいわね!わかった?」 「「「「ゆっ、ゆっくりりかいしたよ!」」」」 長ありすの凄まじい剣幕に押され、こくこくと頷く群れのゆっくりたち。 長ありす的には、長ぱちゅりーに助けを求めるというのは絶対にNGな選択肢であった。 自分にあれだけ恥をかかせた、あの長ぱちゅりーに頭を下げるなんてまねが出来るわけがないし、 第一あのケチで、いなかものの長ぱちゅりーに食料援助を頼んだところで、到底受け入れられないにきまってる。 そしてさらに重要なことは、長ありすの群れのゆっくりと、長ぱちゅりーの群れのゆっくりたちが接触することにより、 長れいむを売り、群れのゆっくりを見捨てて、自分だけ長ぱちゅりーの群れの幹部として生き残ろうとしたことが露見してしまうのはまずいということだ。 裏でこそこそと、そんなことをしていたことがばれたら、長ありすは群れのみんなから一斉にバッシングされることだろう。 今群れのゆっくりたちの批判を買うのは実にまずい。 こんないなかもの集団でも、居なければ居ないで自分の越冬がピンチなのだ。 「ふん!まったくどいつもこいつも! おい!そこのれいむ!おまえは、とかいはぽいんと、まいなすいちよ!」 「ゆっ、ゆえ?」 長ありすは、体当たりされて転がっているれいむに意味不明なことを言い放つ。 「いうまでもないことだけど、しゅうだんえっとうではすべてのゆっくりがいきのこることはできない! だからこれから、いきのこるべきゆっくりを、このとかいはぽいんとではんべつすることにするわ! たくさんしょくりょうをあつめてきたり、てがらをたてたゆっくりには、ぽいんとがかさんされるわ! はんたいに、あつめてきたしょくりょうがすくなかったり、てきであるぱちゅりーのむれのゆっくりとせっしょくしたゆっくりは、 ぽいんとがさがっていく! とうぜん、さいしゅうてきにぽいんとがたかいゆっくりがえっとうめんばーにえらばれることになるわ!」 「「「「ゆゆゆ!?」」」」 突然『とかいはぽいんと』という謎の制度を導入され、戸惑いの声が所々であがる。 「いま、このれいむは、ぱちゅりーのむれにたすけをもとめるなんて、いなかものまるだしのていあんをしたから、 とかいはぽいんとがまいなすいちされたというわけ! とうぜんそれだけ、えっとうでせいぞんするかのうせいがさがったというわけね!」 「ゆっ、ゆえええええええ!どしてええええええええ! れっ、れいむはただ……」 涙目になりながら何事か訴えようとするれいむ。 「だまりなさい!このいなかもの! いまおさであるこのありすに、くちごたえしたわね! そんないなかものは、とかいはぽいんと、さらにまいなすいちよ!」 「ゆあああああああああああ!そんなあああああああああああああ!」 れいむはさらにぽいんとをマイナスされ、絶望的な表情になって叫ぶ。 「ふん!ざまぁないわね! いいこと!このまいなすをばんかいしたかったら、しにものぐるいではたらくのよ! そうすれば、少しずつとかいはぽいんとは、じょうしょうしていくわ! それから、さぼっているゆっくりや、ぱちゅりーのむれのゆっくりとせっしょくしているゆっくりを、 ありすにみっこくしても、このぽいんとはじょうしょうするわよ! はんたいに、みっこくされたゆっくりはぽんとがいっきにさがるうえに、ばあいによってはせいっさいよ! せいぜい、ばかなことはかんがえずに、まじめにはたらくことね! さあ、りかいできたかしら!ほら、へんじしなさい!」 「「「「ゆっくりりかいしたよ!」」」」 長ありすが提示した悪魔的法に怯え、一斉に返事をする群れのゆっくりたち。 返事をしなければ、ポイントを減らされるかもしれない。 その恐怖が、ゆっくりたちを縛るのである。 長ありすが、このふざけた法である『とかいはぽいんと』を導入した狙いは二つある。 一つは群れのゆっくりたちの食料収集の効率を上げるため。 自分の生存が、集めてきた食料の量によって決定するというのなら、いかな怠け者のゆっくりでも、死に物狂いで働くことだろう。 二つ目は、密告制を導入したことにより、長ぱちゅりーたちのゆっくりと接触を禁じることで、自身の秘密を守ることだ。 ぱちゅりーたちの群れのゆっくりと接触したところを他のゆっくりに見られれば、密告され、さらには制裁される可能性すらある。 そこまでのリスクを犯してまで、確実かどうかわからないような手段にでるゆっくりはいないだろう。 長ぱちゅりーのゆっくりにさえ接触されなければ、自分が裏でしようとしていた例の取引が露見することはなく、 ひとまずは長ありすの地位は安泰というわけだ。 つまりは、このとかいはぽいんと法は、作業の効率化と、自身の保身を同時に行うという一石二鳥の策なのである。 「おまえたち!ぐずぐずしているひまわないわよ! えっとうまで、もうあとわずかしかない! いまから、えっとうするまでのあいだ、おまえらは、かたときもゆっくりできないとおもいなさい! さぁ、それではしょくりょうあつめかいしよ!」 「「「「ゆっくりりかいしたよ!」」」」 長ありすの合図と同時に慌ただしく周囲に散っていくゆっくりたち。 「あっ、そうだ!ちょっとまった!ちぇん!」 そんな中長ありすは、散らばっていくゆっくりたちの中から一匹のちぇんを呼び止める。 「どっ、どうしたのー! ちぇん、なにもわるいことしてないよー!」 ポイントを減らされると思ったのか、ビクリとして振り返るちぇん。 「そうじゃないわよ! あなた、たしか、かなりあしがはやかったわよね! そこをみこんで、ちぇんには、べつのしごとをあたえるわ! これから、やまをおりて、まえにでていったかんぶまりさたちのようすをみてきなさい!」 「ゆっ、ゆう、でもちぇんはえっとうようのしょくりょうをあつめないと、ぽいんとが……」 「とかいはぽいんとのことなら、しんぱいしないで! このにんむにせいこうすれば、あなたにはとくべつに、たっくさんのぽいんとをあたえるわ!」 「わっわかるよー!ほんとうにー!」 「もちろんよ!うそはいわないわ!だからかくじつににんむをこなすのよ! いい、まりさにあったら、このありすがふたたびかんぶとして、まりさのむれにくわわってやってもいいというのよ! なにおいても、このことをかならずつたえるのよ!わかったわね!」 「ゆっくりりかいしたよー!」 ぽいんとを大量にもらえると聞いて、喜び勇んで群れを飛び出していくちぇん。 「ふぅ!まったく、いなかものどものあいてはつかれるわねぇ!」 それを見送った長ありすは溜息混じりに言う。 そしてふと何気なく目線を動かすと、今では物言わぬ餡子の塊になった長れいむが目に入った。 最後の最後まで、お野菜が勝手に生えてくると主張して死んでいった長れいむ。 そんな長れいむの死体を今更眺めたところで、長ありすには何の感慨も湧かない。 ただ気になることはある。 「ふん!ほんとにどうしておやさいは、はえてこないのかしらね? まっ、いまとなってはどうでもいいことだけど!」 そう長ありすは独り言を呟く。 長ありすにしてみても、どうして今だにお野菜が勝手に生えてこないかは相変わらず謎であった。 生えてこないことを利用し、れいむを排除して上手くのし上がったのはいいものの、やはりお野菜が勝手に生えてこないというのはどうにも不思議だ。 れいむを始末した今、生えてきてくれるなら、それはそれで一向に構わないというに。 しかし、何故だかそんな気配はこの畑からは全くしないのだ。 「もしかしら、あのくそぱちゅりーが、なにかきたないてをつかったのかもしれないわね! ああ、おもいだしたらなんだかむかむかしてきたわ!」 ひょっとしたらこの事態は仕組まれたものかもしれない、とそこまで思いをはせた所で、 幹部ありすの思考は先日の提案を断られたことに対する怒りにシフトし、四散する。 もう少しのところで重要なことに気づけたかもしれなかったが、そんなことよりも、 自身に屈辱を味あわされた記憶を忘れないことのほうが、長ありすにとっては重要なのだ。 それに今更真相に気づいたところでどうにも出来ない。 そもそも、長ぱちゅりーにはめられたかもしれないことには気づけても、 自然現象としてお野菜が勝手に生えてこないという発想に決して行き着かないところに、自己中心的なゲスとしての長ありすの限界がある。 長ありすは、単に長れいむほどお野菜畑に執着心がないというだけで、お野菜が勝手に生えてこないということを理解しているわけではないのだ。 そんなことではいつまでたっても長ぱちゅりーに勝つことはできない。 「まぁいいわ!はえてこないなら、はえてこないでね! しょせんあのれいむとおなじように、このおやさいはたけも、いなかものだったというだけのはなしよ! だけどこのありすはちがうわ!とかいはなの! ありすはこんなとことじゃおわらない!あのくそぱちゅりーも、いずれはひざまずかせ、どれいににし、ひいひいいわせてあげるわ! んほほほほほほほ!せいぜいそのときまでよゆうぶっていればいいわ!んほおおおおおおおおおおおお!」 今ではもう何の意味もなさない畑に、長ありすの不気味な笑い声が響き渡った。 「いそげー!いそぐんだよー!」 木々の間をくぐり抜け、ゆっくりにしては速いスピードで一気に山を駆け下りているゆっくりがいる。 それは長ありすに、幹部まりさたちの様子を見てくるように言われたちぇんだった。 「もうすぐだよー!もうすぐで、ちじょうにつくんだよー!」 周囲の地形の変化から、森の終わりを敏感に察するちぇん。 平地に出れば、そこから先はもう人間の領土だ。 今まで一度として見たことがない未知エリア。 果たしてそこには一体何が待ち受けているのか? 期待と不安を胸に、森を抜け出すちぇん。 「ゆっ、ゆわあああああああああああああ!すっ、すごいんだねー!」 森を飛び出し、平地にたどり着いたちぇんが見たもの。 それは、見渡すばかりの広大なお野菜ぷれいすだった。 今まで山にあったちっぽけなお野菜ぷれいすとは、まるで比較にならない。 さらにそこに生えているお野菜も、大きく、一目で質がよいと確信できるものばかり。 そんなお野菜が、畑中にぎっしりと生えているのだ。 これだけのおやさいがあれば、もはや越冬など何の恐れもない。 いいや、むしろ食べきれないでお釣りが大量に出てしまうほどだろう。 一体今までの心配とはなんだったのだろう? 集団越冬だの、とかいはぽいんとなどに慌ててた自分がバカみたいである。 そんな思いをちぇんに懐かせるに十分な存在感をそのお野菜畑は示していた。 「ゆゆ?わからないよー!」 しかしここでちぇんは妙なことに気づく。 畑のどこを見渡しても、一匹たりともゆっくりがいないのだ。 いるのは遠くの畑で作業をしている人間?(ちぇんは初めて見るので確信がない)だけだ。 これは一体どういうことだ? 確か幹部まりさは人間は奴隷にすると言っていたから、人間に働かせて、 自分たちはどこか奥の方のおうちでゆっくりしているのだろうか? いや、それにしたって、この場に一匹もいないというのは変ではないか? 今はちょうど昼時でおなかがすいてくる時間だ。 なのに一匹のゆっくりが食事をしていないということがありえるのだろうか? と、そんなことをちぇんが考えていると、 「ゆ…………ん……」 「ゆゆ?」 どこからか、ゆっくりのものらしき声が聞こえた。 しかし、その声は酷くくぐもっており、何を言っているのかよく聞こえない。 「わからないよー!いまだれかちぇんをよんだのー?」 思わず周囲を見渡すちぇん。 だが相変わらず自分の周りには、ゆっくりらしき姿はどこにも見えない。 「どういうことなのー!だれかいるならへんじしてねー!」 ちぇんは周囲に呼びかけるように言う。 「…ゆ………こ……」 するとまたくぐもった声が聞こえてきた。 「ゆー!わからないよー! ちぇんはかくれんぼしているばあいじゃないんだよー! はやくでてきてねー!」 どうにも埒が明かない状況に、若干イラつきながらちぇんは叫ぶ。 「……し………て」 まただ!またくぐもった声が聞こえてくる。 ちぇんは声が聞こえる方向を特定すべく、ピクピクと自慢の猫耳を動かしながら集中する。 近い!すぐ近くだぞ! これは……上から? 声の発信源を自身の上と特定したちぇんは頭上を見上げる。 すると、確かにそこに声の主はいた。 「ひぃ!」 ちぇんは短く息を飲む。 その声の主はちぇんもよく知っているゆっくり、幹部まりさだった。 だったのだが……。 「わ、わ、わ、わがらないよおおおおおおおおおおお!なんなのおおおおおおおお!これはあああああああああああ!」 その幹部まりさだったものを見てちぇんは絶叫を上げる。 なんだあれは!いったいなんだというんだ! 幹部まりさは、ちぇんが見えていなかった。 なぜなら、両目が抉られそこに石が詰め込まれていたから。 幹部まりさは、喋れなかった。 なぜなら、口を縫い合わされていたから。 幹部まりさは、動けなかった。 なぜなら、あんよを焼かれ、長い棒のようなものによって体を貫かれ、空中に放置されていたから。 それはちょうど案山子の頭に該当する部分に、ゆっくりが突き刺さっていると想像してもらえばわかりやすいか。 幹部まりさは見るも無残な姿に変わり果て、空中で不気味にゆらゆらとゆれていた。 「……ゆが…………」 幹部まりさの全身を貫いている竿が風で揺らめくたびに、幹部まりさは苦痛のうめき声を上げる。 体内の異物が揺れ動き、かき回される苦痛はそれはそれは凄まじいものだろう。 (こ ろ し て) 苦悶の表情の幹部まりさは、必死になってどこにいるかわからないちぇんに訴えかける。 いや、実際には口を縫い合わされているためそれは単なるうめき声であり、意味のある単語に聞こえるはずもないのだが、 しかしちぇんにはそうとしか聞こえなかった。 「ひぃぃぃぃぃぃいいぃぃ!」 得体の知れない原始的恐怖を感じ、わき目も振らず逃げ出すちぇん。 なんだ!なんだあのゆっくりできない物体は! もうお野菜なんてどうでもいい!こんなゆっくりできない場所には一秒だっていられない! あんな風になるくらいなら、それこそ越冬失敗したほうが何倍もましだ! とにかく!とにかくここから一刻も速く離れな……。 グチャ! 「うおっ!汚ね!なんか踏んだぞおい! ……ってなんだゆっくりかよ。 いきなり飛び出してきたから踏んづけちまったじゃねーか」 逃げることしか頭になく、周囲の状況が全く見えてなかったちぇんは、たまたま近くを通っていた村人の足元に自分から飛び込み、 断末魔も残すことなく無残にも踏み潰されてしまった。 「ったく何だってんだ急に。 ああそうか、ガキどもが面白半分で作ったゆっくり避けを見て慌てて逃げてきたのか。 じゃあ、まあアレも少しは効果があったてことかね」 村人は畑の所々に立っている、ゆっくりが突き刺さった案山子を眺めながら言う。 それは今から少し前のある日のこと。 山から突然、結構な数のゆっくりが下りてきたのである。 そしてゆっくりたちは何を思ったか、畑の中心部に進入し、さらに一番先頭にいたゆっくりまりさが高々とこう宣言したのだ。 「ここを、まりささまたちのゆっくりぷれいすにするのぜええええええええええ! そしておまえらくそにんげんは、このむれさいっきょうの、まりささまたちのどれいにしてやるから、ありがたくおもうのぜえええええええ! さあ!さっさとどげざして、おまえたちのあらたなるおうである、このまりささまをあがめるのぜえええええええええ!」 この宣言に対して、村人たちは別段、怒るでも呆れるでもなく、淡々と処理を開始した。 すなわち、畑に集まったゆっくりたちの駆除である。 山のゆっくりたちが畑の野菜を求めて下りてくることは稀にだがあることだ。 流石にこれだけ大量かつ、いっぺんにやってきたのは初めてのことだったが、だからといってやることは全く変わらない。 それは畑の雑草を抜くこと、害虫を始末することと同レベルで、なんら特別な感情を抱くに値しない出来事なのである。 そして、駆除はものの数分で完了した。 ゆっくりは一箇所に固まっている上に、攻撃してもたいていは逃げずに向かってくるため駆除自体は容易だ。 一瞬にして殆どのゆっくりが殺され、残っているのは幹部まりさとその取り巻きの僅かなゆっくりのみ。 この頃になると顔を引きつらした幹部まりさが、最強の自分が負けるはずがない人間が卑怯な手を使ってどうのこうの、とか何か叫んではいたが、 もちろん誰も聞いちゃいない。 さて、これでおしまいだ、とばかりにクワを振り上げた村人に、待って!と声がかかる。 振り返るとそこにいるのは数人の村の子どもたち。 殺すくらいなら、そのゆっくりたち自分たちにちょうだいよ!遊び道具にするから、というわけである。 別に断る理由もない、しっかり後始末しろよと言い聞かせ、幹部まりさたちを引き渡す村人たち。 こうしてこの場はお開きとなった。 そしてその日の夕方。 一日の作業を終え、さあ帰るかといったところに、昼間の子どもたちが脇に何かを抱えながらやってきた。 子どもたちは笑顔で言う、ゆっくり避け作ったんだ!これでまたゆっくりがやってきても大丈夫! そう自慢げに前に突き出したそれは、雑な作りの案山子の頭の部分に、処理を施したゆっくりが、単にぶっ刺さっているだけの物体。 いかにも子どもの稚拙な工作感あふれる代物であった。 ゆっくりなんてそんな頻繁にやってくるものじゃないので、いまさらゆっくり避けなんて作っても意味はないのだが、 しかしもとより子どもの遊びから派生した代物に意味など求めてはいけない。 まあ、適当に作業の邪魔にならないところに立てとけよ、と苦笑いしながら指示する村人。頷く子どもたち。 こうしてゆっくり案山子は畑に立てられ、その一日は終わりを告げた。 そして次の日、大人たちは何ごともなかったかのように農作業をし、子どもたちはゆっくりのことなどすっかり忘れ、全く違う遊びを探して村を駆け回る。 村にゆっくりがやってくることなど、所詮その程度の出来事なのだ。 幹部まりさ程度の存在など、いちいち相手にしてやる価値もない。それだけのこと。 「そういや、ゆっくりといえば、もう逝っちまったじいさんが、隠居して暇だったからゆっくりに野菜作りを教えたとか言ってたな。 まあゆっくりの野菜作りなんて、せいぜい、種を植えて、水をやったら芽が出てきた程度のもんだろうから、 売り物にはなりゃしないだろうけどな」 村人は、ゆらゆらと風に吹かれるままに揺れるゆっくり避け案山子を見ながら、どうでもいいことのように呟く。 そして本当にどうでもいいことだったのだろう。 そのまま何事もなかったように、すたすたと道を歩いていってしまった。 場に残されたのは相変わらずゆらゆらとしている幹部まりさの案山子のみ。 (こ ろ し て) 身を貫く苦痛を全身に感じながら、もの言えぬ幹部まりさはただそれだけを思う。 だがその願いがかなうまでは、今しばらく時間がかかりそうであった。 そして月日は流れ、いよいよ越冬前日。 「ゆふー!まったくむれそうでで、これっぽっちしかあつめれらないなんて、あのれんちゅうは、なんていなかものなのかしら! これじゃよていしていたりょうよりも、ぜんぜんたりないわ!」 うず高く積まれた越冬用食料を眺めながら長ありすが愚痴る。 ここは長ありすの群れにある集団越冬用の洞窟内である。 そこで長ありすは、集められた食料を見ながら今後の計画を吟味していた。 長ありすの言葉が示す通り、目の前に積まれている食料は群れ全体が越冬するためにはとても足りない量。 いや、もとより集団越冬するつもりだったために、群れ全体が生存するだけの量が集まる必要はないのだが、 それにしたってこの量は少なすぎた。 この量では無事越冬できるゆっくりの数は、全体の四分の一ほどがいいとことであろう。 最低でも群れの半分のゆっくりを越冬させる予定だった長ありすからしてみれば、これは余りにも少なすぎる量だ。 「まったく、ほんとうにつかえないいなかものどもね! これは、いかすことになるゆっくりを、あらためてかんがえないと……」 少ない食料を前に、どのゆっくりを越冬させるべきか頭を悩ませる長ありす。 しかしよくよく考えてみれば、今のこの長ありすの行動は妙だということに気づく。 何故ならば、どのゆっくりが越冬に参加できるかは事前に『とかいはぽいんと』が高い順に選別されると約束されていたはずであるからだ。 となれば、長ありすがやることは、『とかいはぽいんと』が高かったゆっくりを発表すればいいだけのこと。 悩む必要などまったくないように思える。 だが長ありすは、どのゆっくりを越冬させるかということを今だに悩み、吟味を繰り返していた。 何故なら以前約束したことは嘘だからだ。 とかいはぽいんとの高さに応じて、越冬ゆっくりを選別するなどという話は全てデタラメなのである。 第一長ありすは、今現在誰がどの程度のポイントを有しているかなんぞ、いちいち覚えちゃいない。 つまり長ありすは最初から越冬させるゆっくりは、全て自分の独断で選ぶ気だったというわけだ。 長ありすにとっては、どれだけ狩が上手く、優秀なゆっくりだったとしても、自分の意のままに動かないゆっくりなど群れには必要ない。 ゆえに越冬させるのは、始めから自分の取り巻きのゆっくりたちと決めていた。 所詮『とかいはぽいんと』などという制度は、作業の効率化と自身の秘密保持、そして偽りの公平感を演出するだけのものにすぎない。 今長ありすが頭を悩ませているのは、集まった食料が予想外に少ないため、自分の取り巻きのゆっくりの数をさらに減らさねばならず、 その選別に試行錯誤しているというわけだ。 「ゆーむー!やはりちゅうしんめんばーは、ふるくからこのありすにつかえている、とかいはなゆっくりたちよね! さいきんありすにくらがえしたれんちゅうは、どうにもしんようできないわ! あとそれと、すっきりようのゆっくりもなんびきかほしいわね!」 あれこれと思案しながら、具体的な越冬メンバーを絞っていく長ありす。 やはりその中心メンバーは、昔から長ありすの取り巻きをしていたゆっくりたちとなるようだ。 昔から長ありすの側にいるといことは、それだけ忠誠心が高いということであり、扱いやすいというのが主な理由だろう。 そのほかに、越冬用の退屈しのぎと称して、すっきり用のゆっくりもメンバーに見繕っていく長ありす。 このすっきり用ゆっくりは、越冬中に長ありすがすっきりすることが目的のゆっくりのため、食料配分は極少でかまわない。 どうせ春まで生かすつもりはないのである。もちろんそのことは該当するゆっくりには知らされることはない。 全ては越冬中の巨大な洞窟という密室の中で行われることなのだ。 「ふむ!ざっとこんなところかしらね!」 こうして長ありすは、越冬の最終メンバーを選別し終えた。 その数は見殺すことが前提のすっきり用ゆっくりを加えても、群れ全体の五分の二程度の割合しかいない。 この割合はちょっと考えれば非常にまずい数字だということがわかるのだが、長ありすはそれに気づくことなく自信満々で洞窟を出る。 外で待っているゆっくりたちのこの結果を発表するためである。 「んほほほほ!いちじはどうなるかとおもったけど、これはこれで、たのしいえっとうになりそうね!」 一仕事終えた開放感からか、上機嫌な長ありす。 越冬メンバーを自らの側近と、すっきり用ゆっくりのみで固めたこの越冬は、絶対に成功すると確信していた。 それはさながら長ありすを中心としたユートピア。 やや手狭ながらも、これは自身の最終目的である、すっきりはーれむに近いものがある。 本来ならば辛く退屈な越冬も、これならば楽しいものになるに違いないのだ。 だが長ありすは気づいていなかった。 ここにいたるまでの道筋で、多くの過ちを犯しているということに。 そしてその結果として長ありすの天下は今日で永久に失われるということに……。 ざわ…ざわ…。 長ありすが、集団越冬用の洞窟内から姿を見せると、そこには群れの全てのゆっくりたちがひしめき合っていた。 それらの表情は、みな一様に緊張の面持ちである。 これから発表される越冬メンバーに入れなければ、越冬失敗が確実なものとなるためそれも当然だ。 「んほほほほほ!みんなきょうまでよくがんばったわね! それじゃあこれから、しゅうだんえっとうにさんかするめんばーをはっぴょうするわ! これからこのありすがしめいするゆっくりが、とかいはなえっとうめんばーよ!こころしてききなさい!」 挨拶もそこそこに、長ありすは洞窟前に集まった面々を見渡すと、早速ゆっくりの指名を始める。 「れいむ!ありす!まりさ!まりさ!れいむ!ちぇん!ありす!ありす!みょん!まりさ!みょん!…………」 次々と名前を呼びながら、越冬メンバーを指名していく長ありす。 群れのゆっくりたちは、固唾を飲んで自分が指名される番を待ち続ける。 「……ちぇん!まりさ!ありす!まりさ!……そしてさいごに、このおさであるありすよ! いじょうでえっとうめんばーのはっぴょうをおえるわ! しめいされたゆっくりは、すみやかにどうくつないにはいるように! これより、しゅうだんえっとうをかいしするわ!」 高々と発表の終了を宣言する長ありす。 それに対して群れのゆっくりたちの反応は二つ。 「「「ゆおおおおおおおおおおお!やったよおおおおおおおおおお!!!」」」 歓喜の雄叫びと、 「「「「「「ゆええええええええええええええええええええええ!そんなあああああああああああああ!!!」」」」」」 絶望の叫び声であった。 当然喜びは集団越冬のメンバーのものであり、反対に絶望の声は選ばれなかったゆっくりたちのものである。 「ゆゆー!おかしいよおおおおおおお!どーしてれいむが、めんばーにえらばれないのおおおおおおお! もういっかいやりなおしてねええええええ!」 「なんでなんだぜえええええ!まりさ、たっくさんしょくりょうをあつめたはずなのぜええええええええ! それなにのどうしてえらばれないんだぜええええええ!」 越冬メンバーは早速とばかりに次々と洞窟内へと入っていくが、それを横目にして残されたゆっくりたちからは当然のように不満の声が上がりはじめる。 しかしそれを冷めた目線で見つめる長ありす。 「ふん!うるさいわねえ! はじめに、しゅうだんえっとうするときめたときに、ぎせいしゃがでるというのは、みなもなっとくずみのことでしょうが! それをあとからもんくをいうのは、ゆっくりできないわよ!これだから、いなかものはいやなのよね! あなたたちは、もうようなしよ!これからありすたちはえっとうするんだから、さっさとどこかへいきなさい!」 「まってねえええええ!もういっぴきだけ!もういっぴきだけえっとうさせてねええええええ! つぎこそはれいむがよばれるはずなんだよおおおおおおお!」 「そうなんだぜええええええ!だいたいえっとうめんばーがすくなすぎるんだぜえええええ! もっとたくさんえっとうできるはずなんだぜえええええ!まりさをいれろおおおおおおおお!」 「わからないよおおおおおお!おさはこんなにたくさんのゆっくりを、みごろしにするきなのおおおおお!」 「おかしいみょおおおおおおん!こんなにえっとうできないなんて、むれとしてまちがってみょおおおおおおおん! これだったら、まだこじんでえっとうしたほうがましだみょおおおおおおおん!」 すがりつくように訴える群れのゆっくりたち。 越冬メンバーに入れない=死、が確定的なこの状況においてはその必死さも頷けるというものだ。 「だまりなさい!いなかもの!」 だが長ありすは、そんなゆっくりたちを一喝する。 「えっとうめんばーがすくないのは、おまえらがあつめたしょくりょうが、すくないのがいけないんでしょうが! ありすだって、こんなにすくないとはおもわなかったわよ! だからこそ、むれのことをかんがえて、えっとうめんばーをへらしたのよ! そう、これはいってみれば、おまえらのじごうじとくというものよ!それなのにもんくをいうなんて、はじをしりなさい!」 「ゆううううう!」 「でも!だってぇ……」 それでも、未練がましく声を上げるゆっくりたち。 そんな様子にイラついたのか、長ありすは声を荒げる。 「いいかげんにしなさい! これいじょうごねるようなら、せいっさいするわよ! わかったらさっさとこのばからきえなさい!このくず!ごみ!やくたたず!いなかもの! そのみにくいつらを、にどとこのとかいはなありすにみせないで! おまえらにいきるかちなんてないのよ!」 「「「………………」」」 長ありすが言い終えた直後、シーンと静まりかえるゆっくりたち。 その瞬間、明らかに空気が変わった。そしてゆっくりたちの雰囲気も。 長ありすを見る目が冷たく、しかし憎しみの炎を宿したそれへと変貌していく。 「なっ、なによ、そのいなかもののたいどは! さっさときえろっていってるでしょ! おさのめいれがきけないの!せいっさいするわよ!」 何か不穏なものを感じ取った長ありすは、虚勢を張るようにわざと大声で強がるように言う。 しかしゆっくりたちの気配はまるで変わらない。 「せいっさい?だれがだれをせいっさいするって?」 集団のうちの一匹のゆっくりが、やや小バカにしたように言い、じりじりと長ありすに近づいてくる。 いや、そのゆっくりだけではない。 今や洞窟前の全てのゆっくりが、長ありすとの距離を詰めるようにゆっくりと近づいていく。 「ひぃぃいい、なんなの! みっ、みんな!もどってきなさい!おさであるありすがぴんち……」 長ありすは身の危険を感じ、先に洞窟内に入った越冬メンバーを慌てて呼び戻そうとするが……。 「ゆふん!」 ドン! 「ゆぼっげ!」 言い終える前に、突然一匹のまりさに体当たりされ、横に吹っ飛ばされてしまう。 「わかるよー!もうおさのめいれいなんて、きいていられないよー!」 「どうせしぬくらいなら、このばしょをのっとってやるのぜえええええ!」 「かえせみょん!みょんがあつめたしょくりょうをかえすみょん!」 「やってやる!やってやるよおおおおおおお!」 そして次々になだれ込むようにして、洞窟内に進入していくゆっくりたち。 「ゆゆー!どうしたのー!」 「あっ!おさがー!」 「なっ、なんなのこれはあああああ!どうして、そとのゆっくりたちがなか……ゆがはぁ!」 外の異変を察知し、奥のほうから何匹か様子を見に来た越冬メンバーたち。 しかし、凄まじい勢いで突進してくるゆっくりたちによって跳ね飛ばされ、さらには後続に踏みつけられてしまう。 「しねえええええ!えっとうめんばーはゆっくりしねえええええ!」 「じぶんたちだけ、ゆっくりしようったってそうはいかないよおおおおおお!」 「しんでね!しんでね!」 「きえろおおおおお!いきのこるのは、れいむなんだよおおおおおおおおお!」 さらに勢いを全く衰えさせることなく、洞窟の最奥まで突き進んだゆっくりたちは、 そこでゆっくりしていた越冬メンバーに、間髪入れず襲いかかった。 「ゆぎゃあああああああ!」 「やべでえええええ!」 「どじてこんなことするのおおおおおお!」 突然現れたゆっくりの集団に、なす術もなく押しつぶされていく越冬メンバー。 洞窟内は一瞬にして修羅場と化した。 仮にもつい昨日までは同じ群れの仲間だったはずのゆっくりたちが、洞窟内で凄惨な殺し合いを繰り広げている。 それはまさに悪夢のような光景だった。 「あっ、あああああ……。 そんな、ありすのゆーとぴあが……。 どうして!なんでこんなことに……」 吹っ飛ばされた洞窟の入り口付近で、中の惨状を呆然と見つめることしかできない長ありす。 圧倒的な数の暴力の前に、次々と餡塊へと変えられていく自身の側近たち。 折角苦労してここまでの理想の準備を整えたというのに、それが一瞬にして無に還していく絶望。 長ありすは目の前で展開されているこの事実が信じられなかった。 そして再び呟く。 なぜ!どうしてこんなことに、と。 しかし実はこの出来事には驚愕すべきような点は得にない。 この結果はいわば必然である。 反乱は起こるべくして起こった。 長ありすはここにいたるまでの道のりで、致命的な間違いを犯しているのだから。 その間違いとはなんだろうか? まず一つ目。 それは越冬メンバーが少なすぎたこと。 逆に言えば、犠牲者が多すぎたことだ。 『集団越冬するからには、必ず犠牲者が出る』 確かに長ありすは事前にそう宣言し、そして群れのゆっくりたちも渋々ではあるが、そのことに納得している。 だがしかし、いくら納得しているからといって、いざ自分が選ばれ「じゃあ、お前犠牲者ね!死んでね!」 と言われたらどうだろうか? ほとんどの者がNO!というのではないだろうか? 別にそれは悪いことではない。 生あるもの思考としてそうなるのは当然のことなのだ。 そしてだからこそ、このような手段をとる場合には、死ぬ役目に選ばれた者が物理的に逆らえない状況を作っておくことが成功のための絶対条件なのだ。 より具体的にいうならば、長ありすは最低でも、越冬メンバー≧その他のゆっくり、としておかなければならなかったのである。 だというのに、長ありすが選別したメンバーは全体の半分以下の五分の二のゆっくりのみ。 これでは反逆されるのも当然である。 この騒動の直接の引き金は長ありすの暴言から始まったが、もしそれがなかったとしても、この人数差では間違いなく長ありすは反逆されていたことだろう。 長ありすは、嘘でもいいから半数以上のゆっくりを越冬メンバーとして取りあえず選んでおくべきだった。 これが第一の失敗である。 第二の失敗は、『とかいはぽいんと』などというシステムを導入したこと。 いや、より正確にいえば、そのとかいはぽいんとに、密告失点制を組み込んでしまったことである。 長ありすは、そもそも何故これほどまでに食料の集まりが悪いのか?ということの根本的理由を理解していなかった。 彼女はその理由を群れのゆっくりたちが能力の低い、いなかもだったから、と結論付けているがそれは違うのである。 確かに長ありすの群れのゆっくりの能力はお世辞にも高いとは言えない。 それは、活動的で運動能力をが高いゆっくりは幹部まりさとともに群れを去り、総合的に優秀なゆっくりは長ぱちゅりーの群れに亡命してしまったことが原因なのだが、 それでも群れ総動員で全体の四分の一程度しか食料が集められないということはない。 全員が全力で食料集めをすれば、最低でも半分程度の食料は集められたはずなのだ。 ではどうして、実際には四分の一程度しか集められなかったのか? その根本的原因が、この『とかいはぽいんと』なのである。 このとかいはぽいんとだが、食料を沢山集めたゆっくりや他のゆっくりの失敗を密告したゆっくりのぽんとは加算され、 反対に密告されたゆっくりのぽいんとは減少していき、最終的にぽいんとが高いゆっくりが越冬メンバーに選ばれるという仕組みである。 さて、ここで一度群れのゆっくりの立場になってみて考えてみよう。 このようなルール内で、自身が越冬メンバーに選ばれるにはどういった戦術を取るのが最も合理的なのだろうか? やはり、ただひたすらに食料を集めまくるのがよいのだろうか? 残念ながらそれは間違いだ。 この場合最も効率がいいやり方は『自分以外のゆっくりをひたすら密告しまくる』である。 そもそもこのとかいはぽいんと法には致命的な欠点がある。 それは、密告が行われた場合、その真偽を確かめる手段が長ありすにはないことだ。 そのため、虚偽の密告を行った場合のデメットがまるで存在せず、密告すればするほど無条件で得をするという、 いわば言い得状態になってしまっているのだ。 当然の結果として、このことに気づいた一部のゆっくりたちは、みなこぞって虚偽の密告をしまくった。 それはもう、来る日も来る日も、密告し放題である。 そしてさらに悪いことに、この密告ゆっくりたちは必死になって食料を集めなくなっていった。 何故ならそんなことをしなくても、密告により自身のぽいんとは勝手に上昇していき、他のゆっくりのぽんとは勝手に下がっていくからだ。 何もいらぬ苦労をして食料を集めるよりも、適当に密告してぽいんとを稼いだほうが圧倒的に楽だし、ゆっくりできる。 そもそもゆっくりとは、自分が努力して上に上がるよりも、他ゆんに難癖つけて下に引き摺り下ろす傾向が異常に強いナマモノである。 そんなゆっくりの性質に、この密告制は非常にマッチしていた。 こうして密告ゆは増え続け、最終的には密告ゆっくりの割合は群れの半数近くにも増殖した。 長ありすはぽいんと数を数えておらず、また無頓着だったのでまるで気づいていなかったが(随分密告にくるゆっくりが多いなぁ程度に思ってた)、 始めから正しく群れのゆっくりたちのぽいんとを集計していたとすると、群れの全てのゆっくりのぽいんとがマイナスになってしまうほど虚偽の密告は横行していたのである。 密告ゆは当然真面目に食料を集めをしないし、中には全く狩をしなくなるゆっくりまで現れる始末。 結果として群れの食料収集率は一気にガタ落ちし、最終的な食料数は群れ全体の四分の一程度が越冬できる量に止まったのだった。 皮肉にも、作業効率を上げるために考案されたとかいはぽいんとが、逆に大きく足を引っ張る結果となってしまったわけだ。 群れにハッパをかける意味でも、食料の量に応じて点数をつけるという行為事態はそう間違ったものではない。 だが、それに密告制という自身の保身をを組み合わせるべきではなかった。 以上が長ありすの犯した失策である。 結局のところ自分だけが得をすればよいという思考のもと、長ありすが取った行動は全て裏目にでている。 戦略的分析は、自分の事情だけを考えるという発想を捨て去ることからはじまるのだ。 一般的に自分が自分がと、声と態度だけはだけはやたらでかいだけのリーダーが嫌われるのは理由がある。 自らのことしか頭にないような者は単純に弱いのだ。 よって長ありすが、いつか自滅するのは必然であるといえた。 「ゆへへへ!これでぜんぶかたずいたのぜ!」 「やったね!あくはほろんだよ!」 「これでしんのえっとうめんばーが、えらばれたというわけね!」 越冬メンバーに選ばれなかったゆっくりたちが反乱を開始してから約30分後。 洞窟内で繰り広げられていた混戦はとうとう集結し、辺りは静けさを取り戻しつつあった。 戦いの勝者はもちろん、否越冬メンバーの面々である。 もともとの戦力差がある上に、不意打ちが完璧に決まったのだ。 負ける要素など皆無である。 「ゆー!それじゃあ、えっとうにむけて、このどうくつないのごみをかたずけないとね!」 一匹のれいむが周りを見回しながら言う。 その言葉の通り、洞窟内のいたるところに全滅した越冬メンバーの死体が惨たらしく散らばっており、 これらを片付けないことには、越冬どころではないだろう。 「ゆへへへ!たしかにそのとおりなのぜ! まりささまの、しんせいなるえっとうばしょに、こんなきたならしいくずどものしたいはひつようないのぜ! だいたい……ん?あれは……」 れいむに便乗したまりさが、何かを見つけたのか言葉を途中で切る。 その目線は洞窟の入り口を向いており、その先には…… 「あっ、ああ……そんな……、とかいはな、ありすのとかいはなえっとうが……なんで……」 茫然自失にたたずむ長ありすがいた。 長ありすは、反乱の開始時に洞窟の入り口付近で吹っ飛ばされてから、今の今までずっとそこで放心し続けていたのだ。 それほどまでに長ありすにとってこの反乱は予想外かつショッキングな出来事だった。 自分が他ゆんを裏切ったり利用することはあっても、同じようなことを自分がされるとはまったく想像できない。 そしていざ自分が実際にその立場に貶められると、あっという間に思考停止し現実逃避し始める。 所詮はその程度の器のゆっくりなのだ、長ありすは。 「ゆっへっへっへっへっ!これはこれは、くずどものおやだまが、まだのこっていたのぜ! それじゃあこのまりささまが、さっさとせいっさいして、なかまたちのとろこへおくってやるのぜぇ!」 ニヤリと口元を歪めると、一匹のまりさが長ありすに近づいていく。 反乱の勝敗は決した。敗戦の将は生きる価値なしということで、長ありすに止めを刺す気なのだろう。 そして今の放心状態の長ありすなら、それは赤子の手を捻るよりたやすい行為だ。 「まってね、まりさ!」 と、ここでそんなまりさに静止の声がかけられる。 「ゆぁあああん!なんでとめるんだぜえええええ!このくずありすは、まりささまたちをえっとうめんばーからはずして、 みごろしにしようとしたげすなのぜええええええ! こんなやついかしておくりゆうはないんだぜえええええ!じゃまするならおまえもせいっさいしてやるのぜえええ!」 静止を促したれいむに、噛み付くように反論するまりさ。 「かんちがいしないでね!れいむがいっているのは、そのていどのせいっさいでは、なまるいってことだよ! さんざんれいむたちをこきつかったあげく、じぶんたちだけえっとうしようとしたくずを、そんなにかんたんにゆるしていいの!」 「むきゅ!これはれいむのいうとおりね!ただえいえんにゆっくりさせるだけではてぬるいわ!」 「そうだよ!もっとくるしめないと!」 「わかるよー!こいつは、えっとうちゅう、どれいとしてこきつかってやるんだよー!」 「みょん!さんせいだみょん!」 ゆっくりたちは口々に主張する。 ただ殺すだけでは甘いと。 もっと苦しめなければ気がすまないと。 「ゆへへへゆっへっへっへっへっ!なるほどなるほど!そいういうことのなのかぜ! まりささまとしたことが、ついかっとなってしまったのぜ! そうときまれば……おい!くず!」 ドカッ! 「ゆばはっ! なっ、なんなの!」 突然体当たりされ、その痛みによって正気に戻る長ありす。 見ると、自分の周りは越冬メンバー外のゆっくりに囲まれている。 「いまからおまえは、まりささまたちのどれいなのぜ! えっとうのあいだじゅう、こきつかってやるからありがたいとおもうのぜ!」 「なっ、なによ!なんなのよ!どうゆうことなのよ!おさであるこのありすにむかって、そんなことゆるされると……」 「だまれよー!」 ドン! 「ゆぶぇぇええ!」 「もうおまえは、おさでもなんでもないんだよー!それくらいわかれよー!」 「むきゅ!まずはこのくずに、じぶんのみのほどってものをおしえてあげないとねぇ!」 「ゆふふふふ!たのしいえっとうになりそうだね!ゆふふふふふ!」 周りを囲みながら、不吉な表情をするゆっくりたち。 長ありすは、これから自身が最も望まない形での越冬を体験することになるだった。 そして集団越冬開始から約2週間後。 「ゆぎぃやああああああ!いだい!いだい!いだいからもうやめてぇぇぇ! あががががあああああああ!もうすっぎりしないでえええええええ!」 集団越冬用の洞窟内に、悲痛な金切り声が響き渡る。 「おらおらどうしたのぜ!さっきからぜんぜんしまりがなってないのぜええええええ! うすぎたないれいぱーみたいに、んほーってげひんにさけびながら、しっかりしめるんだぜ、このくず!」 「むりいいいいいいい!もうほんとうに、むりなんでずううううううううう! おねがいだがら、もうやべでええええええええええええええ!」 悲鳴の主は言うまでもないだろう、長ありすだ。 長ありすは自分からは全く身動きができないよう、体中を木の棒で貫かれて固定されており、 越冬中はその状態のまま、群れのゆっくりたちとのすっきりをずっと強要され続けていたのだ。 体内にいくつも木の棒が貫通している状態ですっきりなど行えば、当然それで得られるのは快楽ではなく、 想像を絶する苦痛である。 まさに体中をかき回されるような痛みをすっきり中に常に感じているのだ。 だがそんな長ありすに対しても、相手のゆっくりは一切の容赦をしない。 今も後ろから犯しているまりさが、もっと体に力をいれろと要求する。 しかしこんな状態で全身に力を入れれば、それだけ体中に刺さっている棒も締めてしまうことになり、 地獄の苦痛が襲い来ることはあきらかだ。 「なんなんだぜえええええ!ちっともしまらないのぜぇ!いったいいつまでさぼってるつもりなのかぜええええ! おいれいむ!さぼってるどれいに、むちをくれてやるのぜぇ!」 「ゆゆ!わかったよ!」 「ひぃ!やめ……」 やめてやめてと悲鳴を上げるばかりで、ちっとも言うことをきかない長ありすに、 まりさはイライラしながら、次の順番待ちをしていたれいむに何かを指示する。 次の瞬間、何が起こるかを今までの経験から瞬時に察した長ありすは、すぐさま静止の声を上げるが遅かった。 「それそれー!しごとをさぼるようなげすは、こうだよ!」 れいむは、長ありすに突き刺さっている複数の木の棒の内の一本、ちょうど長ありすのぺにぺにの部分に刺さってるやや長めの棒を咥えると、 グリグリと乱暴に動かし始めた。 「ゆぎやああああああああああああああああああああああああああああああああああ! ぞれやべでええええええええええええええええええええええええええええ! あでぃすのぺにぺにいじらないでええええええええええええええええええええええ!」 その瞬間、耳をつんざくような悲鳴が洞窟内にこだました。 「おっ、おっ、おおおおお! しまってきた!しまってきたのぜええええ! まったく、さいしょからこうすればいたいめにあわずにすむのぜ! さあつぎは、んほーってげひんにさけぶのぜ!はやくするのぜ!」 「あぎいいいいいいいいいい! ん、んほおおおおおお、あがががが! はぁ!はぁ!んほぼおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」 長ありすは、息も絶え絶えになりながら、必死にまりさの要求通りに叫ぶ。 それはれいぱーが興奮から自然に出すような声ではなく、腹のそこから無理やり絞り出すような苦痛に満ちた声だった。 「ゆっぎゃっはっはっはっ! このげすは、いためつけられて、かんじてるのぜええええ! げすのうえに、へんたいだなんて、とんでもないくずなのぜえええ! さて、それじゃそろそろふぃにっしゅするのぜえええええええ!」 まりさは長ありすの惨めな様子をゲラゲラと愉快そうに笑うと、自らの動きを加速させすっきりの体勢に移行する。 「ゆっふおおおおおお!すっきりするのぜええええええええ! あ゛あ゛あ゛あ゛ああああああああああ!すっきりぃぃぃぃぃいいいいいい! 「ゆぎぃやああああああああああああああああああああああああああああああああ!」 まりさにすっきりされ、またも悲鳴を上げる長ありす。 体中を木の棒に貫かれているために、基本何をされても長ありすは苦しいわけだが、すっきりの瞬間のそれは得に凄まじく、 体内から何かが爆発したような衝撃を受けるのだ。 「ごっ……ぐええええ、がはっばっ………」 すっきりの衝撃から、白目をむきながらプルプルと痙攣し、口から自身の中身を吐き出す長ありす。 「うわ、きたね!このどれい、またなかみはきだしたよ!」 「むきゅ!こまったものね!せっかくぱちぇたちのうんうんをたべさせて、いきながえさせてやってるというのに! これじゃ、えっとうしゅうりょうまえにしんでしまうわ! しきゅう、うんうんをくちにおしこむのよ!」 長ありすの壮絶な様子にも、周りの群れのゆっくりたちは、またかといった表情である。 そして、順番待ちをしていたれいむが、なれた手つきで端のほうに溜めてあるうんうんを木の棒ですくうと、 それを長ありすの口へ押し込んでいく。 「ゆっ……ゆるじで……」 「ゆゆ?」 と、そこで半ば意識を失いながら痙攣していた長ありすが、れいむに向かってすがるように訴えてくる。 「ずみまぜん!あでぃすがわるかったでず! もういやなんでず! すっきりも、いだいのも、いやなんです! どうが、おでがいです! せめて!せめてもうごろじでください!おねがいじます! おでがいじますぅぅぅぅぅ!」 身体の自由を封じられ、無理やり口にうんうんを押し込まれ続けるる長ありすは、辛いと思っても自殺することすらできない。 もう心身ともに限界を超えていた長ありすは、心から死を願っていた。 だが……。 「はぁ?ゆるすぅ? ちがうでしょぉおおおお!こういうときは、どうするかおしえたでしょうがああああああ!」 れいむは無慈悲に長ありすのぺにぺに突き刺さった木の棒をかき回す。 「ひぃぎいいいいいいいいいいいいいい! このくずで、れいぱーで、なんのかちもないどれいのありすに、きょうもみなざまのうんうんをたべざぜてくだざってありがとうございまずうううううううう! あがあああああああああああああ!もうそれやめええええええええええええええええ!」 自身を襲う苦痛に反応し、早口に教え込まれたセリフを口にする長ありす。 「ふぅ!まったくどれいは、おぼえがわるくてゆっくりできないねぇ! しんぱいしなくても、えっとうがしゅうりょうしたら、ちゃんところしてあげるよ! さーて、それじゃあ、おまちかねの、れいむのすっきりたいむだよおおおおお! じゅんばんまちで、たまってるから、きょうはいちだんとはげしくいよー!」 れいむは上機嫌に後ろから長ありすにのしかかる。 「あっ、あああああああああああああああああああああああああああああああああ!」 再度始まる地獄の時間を前にして、長ありすは再び絶望の声を上げるのだった。 そして春がきて……。 「それで?洞窟内の様子はどうだったの?」 「みょん!ぜんめつだみょん! といっても、したいはふたつしかなかったみょん! ひとつはむれのまりさのもの、もうひとつはあのかんぶありすのものだみょん!」 「……そう。 恐らく集団越冬したものの、途中で食料が足りなくなって、共食いが起きたんでしょうね。 そしてその最終的な勝者がそのまりさと幹部ありすだったということ。 それならあれだけ広い洞窟に、二匹しか死体が残っていないのも頷けるわ」 「わからないよー!じゃあどうしてしたいがにひきのこってるのー! ともぐいしたのなら、さいごのいっぴきまで、かずがへってないとへんだよー!」 「そのことなんだけど、かんぶありすのしたいには、すさまじいごうもんのあとがのこってたって、はなしだみょん! きっと、とてもたべられるようなじょうきょうじゃなかったんだみょん!」 「それはそれは……。 じゃあ幹部ありすは内乱の勝利者ではなく、逆に一番の敗北者で、 悲惨な状態で生かされていたということかしら? あの幹部ありすもろくなゆっくりじゃなかったけど、その最後は悲惨なものだったようね。 ああはなりたくないわ」 「わかるよー!おさは、あんなふうにはならないよー!」 「そうだみょん!」 「どうかしら? 先のことはわからないわ。 現にあの群れが最終的に全滅してしまうなんてわからなかったしね」 「そうかみょん?おさは、こうなるってわかってたんじゃないのかみょん?」 「まさか。 始めに説明した通り、ぱちぇの目的はあくまでのれいむの群れの勢力を削ぐことよ。 別に全滅させるつもりはなかったわ。 まぁ、こういうことになるかもしれないという可能性があることは予想してたけどね」 「わからないよー!とちをこうっかんしただけなのに、どうしてぜんめつするかもしれないとよそうできるのー?」 「そうね……具体的にどうなるかまでは、流石に予想できないわ。 でも無知や傲慢さ、あるいは自分勝手な長が治める群れは遅かれ早かれ滅びるものよ。 そしてそれは、平時よりも劇的な変化が起こったとき、如実に現れる。 結局のところあの長や幹部たちは、荒れ狂う大海で群れという船の舵を切るだけの力がなかったということよ」 長れいむたちが全滅した方角を見ながら長ぱちゅりーは思う。 今言ったことは、そのまま自分にも当てはまるのだと。 今まで二つ存在していた群れは片方が消滅し、一つになった。 これは大きな変化である。 その変化の波に翻弄されながら、今まで小さな群れの長に過ぎなかった自分が、果たしてこれからこの山全体を治めることができるのか? それはまだ誰にもわからなかった。 おしまい。 ナナシ作