約 1,790,618 件
https://w.atwiki.jp/seitokai_ss/pages/19.html
「ふうー」 今日は会長と知弦さんが進路指導、深夏と真冬ちゃんが新しい父親と面会という事で誰も居なかった。 今年初めて美少女ハーレムの居ない生徒会を満喫する気にもなれず、帰ろうにも雑務がある事を思い出し、重い足取りで生徒会室へと向かっていった。 そう、今にして思えば本当は生徒会室に行かなければあんな事にはならなかったのに… 「全く、ハーレム王を置いて恥ずかしくないのかね?」 俺は一人、生徒会で雑務をしていた。この生徒会室で一人というと本当に寂しくなる。 トントン ドアがノックされたので、その方向を見ているとガラスには誰も居ない。 普通の高校生の身長を考えれば普通にガラス越しに姿は見えるはず… まさか! 「会長!」 俺は急いでドアを開けた。しかし、そこに待っていたのは… 「にーさま!久しぶり」 エリスちゃんだった。 「あれ、エリスちゃん。どうしてここに?」 「にーさまにあいにきたのー!」 「うん。ありがとう。それで本当にここに来た理由を教えてくれるかな?」 「ほんとうだもん!」 ぷっくと頬を膨らませるエリスちゃんに俺は何故、彼女がここに来たのかを考える。 そういえば、リリシアさんも進路指導の日だよな。 「うん!おねーさまが『今はここを離れられないので、生徒会室の邪魔をしてきなさい。でも、念のために防犯ブザーを忘れないで』っていったからきたの」 なるほどね。俺の面倒を任せたのか…。俺を信頼しているのかな?いや、防犯ブザー持ってるしな。 エリスちゃんが持っていた防犯ブザーは鳴った瞬間にリリシアさんの携帯、および警察につながるような仕組みになっていた。 会長が持ってきたやつのは全く格が違う。 「すこしのしんどうでつながるんだよ。すごいでしょ!」 「すごいね。でも、エリスちゃんがちょっとで動いたら、俺は通報されちゃうよ」 「そうだねー」 「なんで笑顔なの!絶対、「通報」の意味分かってないよね!」 「うん!」 「笑顔で答えられても、この防犯ブザーは机の上に厳重においておこうね」 ふう…なんとか振動を与えられずに、移動できた。まるで地雷を持っている感覚だ。 「にーさまとあそぼう!」 「どんな遊びをするのかな?」 「おままごと」 「前にも言ったけど、どんな設定?」 「うーん。この前はだめって言われたから…」 「お!普通のにする?それなら…」 「おによめのぼうりょくになやまされる、へたれおとこのはなし!」 「却下!前回と立ち位置が変わっただけで、内容は変わってないよね」 「うーん。むずかしいね」 「俺はこんな設定を思いつくほうが難しいと思うけどね」 「じゃあ、『せいとかいごっこ』は?」 「お!なんだろう。その遊び。面白そう」 「えーとねー。あのこどものひとみたいにだいのうえにのってめいげんをいうんだよ」 「うん。面白そうなんだけど、会長は子供じゃないからね。絶対に本人の前で言っちゃだめだよ」 「もういちゃった」 「え?」 「さっき、こどものひととおばさんにあったんだもん」 こどもは会長として、おばさんって…… 「エリスちゃん。夜道に気をつけてね。絶対に!」 「にーさまどうしてそんなしんけんなの?」 「防犯ブザーをずっと離しちゃいけません!」 「にーさまいってること、さっきとぎゃくー。面白いね」 どうか、ご無事でいてください。エリスちゃん。リリシアさん、頼みましたよ。 それで『せいとかいごっこ』やる?」 「うん。じゃあ、エリスちゃんが会長役ね」 「うん!ごほん!『急いでいる人を見かけたら、根掘り葉掘り聞きなさい』」 「ストップ!誰の名言かな?」 「うちのおばあちゃんだよ」 「相変わらず、藤堂家には憎しみがわくよ。他の名言ないかな?」 「うーん…じゃあ。ごほん!『嘘でも面白くて売れれば、これでいいのだ!』」 「うん。バカ○ンのパパみたいだったけど、絶対に言わないよね。誰の名言かな?」 「おかあさんのめいげんだよ」 「藤堂家の教育方針をつぶしたくなったよ。他にはないかな?」 「うーん。あ!ごほん!『料理にスパイスが必要なように、新聞にも必要なのですわよ』」 「うん、今度はリリシアさんだね」 「うん。おねーさまの口癖なの」 「もう、エリスちゃんを藤堂家から引き取っていいかな?」 「にーさまがいうならいいよ…」 「うん。ここで顔を赤くするのはおかしいよね」 「そう?」 「そうだよ」 やばい。エリスちゃんを見ていると昔の林檎を思い出す。俺の周りには語彙を残念にする魔女がいっぱいいるのか? もう引き取りたい。そして、林檎と一緒に矯正して、育て上げたい。 ちゃんと社会生活できるようにしてあげたいよ。 「他の遊びはないかな?」 「うーん。でぃぶいごっこ」 「一方的に俺が暴力を振るわれるだけだよね?」 「じゃあ、さつじんごっこ」 「俺、ころされちゃうの?」 「にーさまはきびしいよ」 「うん。俺はそれをやるのが厳しいんだ」 「じゃあじゃあ、すっぱぬき」 「一番それらしいけど、一番やりたくないよ」 「うーん。もういいつきちゃった…残念」 「本当に残念だよ」 「じゃあ、にーさまの好きな遊びは?」 俺の好きな遊び…なんだろう? うーん。子供がたのしい遊び。 「よし!そんな悪い子にはこうだ!こしょこしょこしょ」 「にーさま!くすぐった!くすぐったいよ!」 暴れるエリスちゃん。そして、どんどんと追い詰める俺。 さあ、楽しく遊ぼう! 「おーっほほほほ。やっと終わりましたわ。帰りましょうエリス」 「本当にめんどくさかったよ」 「進路希望調査表に女王様って書いたらこってりと絞れられたわ」 『………』 さて、状況を整理しよう。 笑っていて、顔が赤く、涙目のエリスちゃん。 その上に襲い掛かる形でくすぐる俺。 突然、帰ってきた三人。 『もしもし、SATですか?』 「まって!俺を殺さないで!助けて!」 「おもしろいね。おにーさま。あはははは」
https://w.atwiki.jp/eizoulist/pages/346.html
【番組名】 笑っていいとも!増刊号 未公開シーン大放出スペシャル 【放送日】 2014年1月19日 【放送局】 フジテレビ 【出演者】 司会:タモリ 出演者:とんねるず、爆笑問題、中居正広、草彅剛、香取慎吾、さまぁ~ず、千原ジュニア、劇団ひとり、バナナマン、山崎弘也、タカアンドトシ、ピース、ベッキー、柳原可奈子、指原莉乃、渡辺直美、関根勤、笑福亭鶴瓶他
https://w.atwiki.jp/satou/pages/1068.html
誰も来ないから閉鎖する意味ないかもしれんけどさ ↑ そもそも管理人失踪してるから閉鎖すら出来んぞ? ↑それは流石に詰み https //w.atwiki.jp/fortnitech/pages/1.html
https://w.atwiki.jp/bjkurobutasaba/pages/1149.html
2022年8月1日登録 2023年9月引退 「ふわふわ最後の日」なる小説を13ヶ月に渡って日記で連載した。
https://w.atwiki.jp/juukousenki/pages/101.html
ぬおおおお、4つのイワがワシをよんどる! というわけで、かいていとしエルドを攻略する エルド内部も大概ややこしいことになっているが、「エルドへの行き方がそもそも分からない」という事案が見受けられたのでその行き方から攻略する まず結論から言うと、エルドへ繋がっているマップは「かいていB」 しかし、どのウズしおから潜ってみても行きつくのは「かいていA」であり、「かいていB」とは繋がっていない じゃあどうするのか? ↓かいていとしを見たことがあるらしい人の証言 「4つのイワがワシをよんどる!」アクリスさかば:へんなじいさん右 正直、この発言だけでピンと来るリュートはかなり少数派だろう まずは飛行用バトラーを持って、じいさんが何を言っていたのか確認しよう ▽ブルーベールのうみ:フィールド ワールドマップからブルーベールに移動した際のスタート位置からまっすぐ右に歩き、島のはじまで行く そこから飛行バトラーに乗り、真下に移動する 正方形の頂点の形に並んでいる岩が見える 岩 岩 こんなかんじ 岩 岩 ↑コレがマップのどこにあるのか、位置を覚える。ジェットタートルで行く場合の道順も確認しておくといい 続いてはシェットタートルとデープシャーク、残り必要な鉄機兵(このページの下の方で確認してほしい)を連れて、先程の4つのイワまで水上を移動する 正方形の中心でいどう→デープシャークを選ぶ 潜れる(!) これでかいていBへ移動完了となる ▽かいていB かいていBに入ってしまえば、行き止まりにアイテムが置いてあるだけの部屋が多いので行ったり来たりはするが、迷ってグルグルするところはないので奥へ進んでいく 途中にリープクリスタルがあってもうっかり帰らないように 緑のクラゲのようなものが見えたら、それがエルドである ▽かいていとしエルド とりあえず入ってすぐの一本道を抜けて扉が3つある場所に出たら、左の部屋に寄ろう。エネルギーポールがある 内部は広いが、リープクリスタルで帰ってしまわないように注意していればそのうち攻略できる。のんびり見て回ろう ★結局、必要な鉄器兵って? エルド内には線路/氷河/沼地の特殊地形があるので、完全攻略するにはそれらに対応した3機の鉄機兵が必要になる エルドまでたどり着くのに必要な水上/水中の2機と合わせると、最低5機必要ということになる。しかし・・・ エルド内でギガストーンを取るだけなら、沼地用バトラーだけで事足りる(!) それどころか、沼地用さえあればがったい/しんかディスクとスタージュエルも回収でき、エルド内のめぼしいアイテムは取れてしまう 沼地だけは「1のトビラ」の奥にあるため、周りよりも貴重なアイテムが配されているということなのだろうが・・・ まあ、ともあれ海上/水中/沼地の3体がいれば移動は事足りるということである。戦闘用メンバーはいつも使っている3機体をそのまま使える ただ、線路には乗らない、氷河に至っては目にすることもないまま用事が済んでしまうのは、マップの面白みが消えてしまっていると言える やりこみ派のハンターはぜひフル鉄機兵で乗り込んで、全てのアイテムボックスを空にしてきてほしいところである
https://w.atwiki.jp/nanadorakari/pages/34.html
「しかし……どこへ行ったらいいのでしょう? 逃げてここまで来たのに、ここから離れるといっても行く場所など……」 「わからないわよ!でも、このままここにいて見つかったら困るんでしょう!?」 男性が黙り込む。 「……分かりました」 数瞬の間を置いて、女性がはっきりと言った。 「行きましょう。当てが無くとも、二人一緒なら何とかなります。 ここでぐずついたばかりに万が一捕まったりしたら私は死んでも死に切れません」 真剣な女性の訴えを受け、二人はじっと見つめあう。 「……………。わかった、発とう」 少しして男性は頷いた。 「僕がお二人の荷物を取ってきます。お二人は裏庭の方から」 「私が連れて行くわ」 「ハンコツさん、ちょっと外れるんでお願いしますね」 そうと決まれば早い方がいい。 僕は控え室を飛び出し、二人の部屋へと急いだ。 二人分の荷物を引っさげて、僕は裏庭の方へ急ぐ。 正直従業員泥棒に間違えられやしないかと冷や冷やものだ。 裏の浴場に続く渡り廊下の入り口でバレッタさんたちが待っている。 「こう見ると泥棒みたいね」 「言わないでよ」 荷物を二人に渡す。 「じゃ、付いてきてください」 渡り廊下を歩きながら、僕は二人にこれからの事を説明した。 「宿の裏には、簡単ですけど畑とか鶏小屋とか……そういう自足スペースがあるんです。 そっちの方から森の中の、ドーマ火山方面に抜ける道に入れます」 「ドーマ火山に?」 「はい。色々考えたんですけど、ミロスに渡るならドーマ火山に行くのがいいと思うんです。 あそこは温泉宿であるこの宿にとってはとても大切なところだし、ジェン爺が管理してるんです。 だから人も入れますし、裏家業の人が待ち合わせに利用することもあります」 「そこへいけばあるいは……」 「ただし、ほんと人目に付かないところなんで騙される危険性はもっと高くなります」 「自分達がここに来ているのを知ってる人がいて、 連絡が取れないと実家に連絡することになっている、くらいは言った方が良いわね」 「なんとか……やってみます」 「頑張って。男は度胸!ですよ……あ」 廊下の先から誰かやってくるのを見つけ、思わず足を遅める。 洗濯物を抱えた給仕の女の子だ。 彼女は僕らを見つけると、不思議そうな顔をして立ち止まった。 「あれ?そっちの人はお客さん……よね。この先はスタッフオンリーじゃなかった?」 「あ、ええと……」 一瞬言いよどんで後ろを見る。 別に答えなくては通れないわけではないが、ここで不自然に思われると後々マズイ。 と、なんとかしなさいよ、とこちらを見るバレッタさんを見て僕は、彼女にバレたら殺されそうな口実を思いついた。 「ひそひそ……(彼女が張り切って料理を運ぼうとして、派手につまずいてすっ転んだ挙句 料理を頭からかぶせちゃったんだ。洗ってるのを見られるのは恥ずかしいって、裏の井戸へ洗濯に連れて行くんだよ)」 「ひそひそ……(ああ、なるほど……)」 よく考えればおかしいと気付くだろう。 しかし屋内にもかかわらずフードを被っている女性の容貌と、日ごろ伝わっている彼女の気性とで (それもどうかとは思う)僕の嘘は割と信憑性を持って届いたようだ。 「それならまあ仕方ないね」 「じゃ、そういうことで」 三人に行こう、と合図して歩き出す。 誤魔化せたことにほっと一安心した、そのときだった。 「……ちょっと!」 後ろから声がかかった。 「……何か?」 それには答えず、彼女は僕を通り過ぎてつかつかと三人に歩み寄る。 やばい、もうおかしなところに気付いたか? そう焦る僕の目線の先で、給仕の子はバレッタさんの目の前に立った。 「そのエプロンボロボロじゃない。ほら、これに換えなさい」 「え、え?」 あたふたするのを意にも介さず、傷だらけのエプロンが奪い取られた。 「こっちは補修に出すわ。接客業なんだから身なりにも気をつけないとダメよ」 「あ、はい」 バレッタさんが返事をすると、給仕の子はエプロンと洗濯物を抱えなおし去っていった。 「ふう、驚いた」 「そうね」 渡されたエプロンを着用しながら彼女が返事をする。 「ところで」 「はい?」 「あの子を騙すのに、なんか随分なこと言ってなかったかしら?私の勘違いかしら」 「……さ、また誰か来る前に行こう」 僕は絶対振り向かないよう心に念じながら歩き出した。 後ろから飛んでくる視線に耐えつつ、しばらくして裏の畑の端の、森の中へと続く細い道が見えてくる。 「ここを通って、森を抜けても真っ直ぐ道を行けばドーマ火山です」 「もう暗いし気をつけるのよ」 「はい。……本当に、ありがとうございます」 旅の装束を調え、二人は並んで僕達の前に立った。 「色々お世話になって、本当にありがとうございます」 「恩に着ます。なにかお礼が出来るといいのですが」 「気にしないでいいわよ」 「お客様の役に立つのは仕事ですから。今度は堂々と温泉に入っていってくださいね ……ああ、あとお礼はいいですけど今回の宿代は置いていってください」 「え、あ、はい」 「……あんた…………」 非難がましい目を向けられたがこればかりは仕方ない。この二人に代金の踏み倒しさせるわけには行かないし。 二人分の宿代を確かに受け取って、僕は二人に向き直った。 「じゃ、お気をつけて」 「はい。ありがとうございました」 「また次の機会に」 そう言って、二人は森の中を西へと歩いていった。 ―――――――――――――――――――― 「さて、気付いたら夕ご飯食べ損ねたね」 「げっ」 「仕方ない、たまにはこんなこともあるさ」 「えぇー……?」 休憩時間はすでに終わり、夜の仕事が始まろうとしていた。 夕飯が食べれなかったのを笑って流そうとすると彼女が恨みがましい目を向けてくる。 「食事抜きであんた平気なの?」 「アイゼンの使用人たるもの、一食や二食食べなくたって」 「理解できない……」 彼女がげっそりと呟いた。 たははと言うしかない僕の視界で、向こうからニコレットさんがやってくる。 「いたいた、どこ行ってたの?クタベさんから、二人は宴席の設置に入るようにって」 「よっし、大仕事!」 「しかもよりによってこんなときに大仕事だし……あんたは嬉しそうだし……」 「だって、何か大変な仕事を任されると頼りにされてる気にならない?」 「うーん……前線で初めて斥候に任命された感じかしらね?それなら私にも分かるけど」 そっちが僕には分かりませんが。 「ともかく掃除からだよね。時間も無いし速攻で片付けないと! 桶に水汲んでくるからホウキとってきてくれる?」 「はいはい了解」 仕方ない、というように肩をすくめて彼女は苦笑いした。 よし!両手を打ち合わせて気合いを入れる。 僕達は、完全に気分を入れ替え張り切って大仕事を片付けにかかった。 ニコレットさんが言い忘れたように口を開いたのは、そのときだった。 「……あ、それと」 「?」 出鼻を挫かれてよろめく僕に、首をかしげながらニコレットさんは言う。 「申し訳ないんだけど、それが終わったら122号室の片付けに行ってくれる? そこのお客さんが急用とかでいきなりチェックアウトしちゃって」 「はぁ……。……、ちょっと待って、それってどんな人でした?」 「え……、髭生やした中年のお侍さんだったけど?」 「「……………!!」」 僕達は息を呑んだ。 「何かあったのかって聞いたけど、待ち人が出たとか言うばかりでよく分からなかったのよね。 と……まあそういうわけでよろしくね」 立ち去るニコレットさんの背中を見ながら、僕達はただ立ち尽くす。 どうする?どうする?どうする? どうするもこうするも、ない。 「……あの二人を追いかけよう」 「え……」 彼女が僕の顔を見る。 「……仕事はいいの?あんた」 僕は振り返った。 まったく手のつけられていない広間が、僕の目の前に広がっている。 そして僕は視線を戻した。 はっきりと言う。 「仕事より大切なことなんて、いくらでもあるさ」 「……」 ゆっくりと、彼女の顔に明るい表情が広がった。 「そうよね!」 すぐさま僕達は走った。 前方を歩くニコレットさんを追い抜きざま、後の事を頼む。 「すいません急用です!仕事は誰か他の人に」 「!?ちょ、ちょっと!?」 「ごめんね!!」 いきなり追い抜かれると同時に無茶を言われ慌てるニコレットさんを後ろに、 僕達は宿を飛び出し、裏庭を抜け、細い道の通る森の中へと飛び込んだ。 明かりの差さない真っ暗な森の中、何度も足をとられそうになりながら走る。 「遅い!もっと早く走れないの!?」 「無、理っ、これ以上だと、途中で息がっ」 それにしても彼女は速い。 僕だって連日の激務でそれなりに体力に自身はあったのに、彼女はそれ以上のスピードで息を切らさないんだから。 「ネバンでうけた訓練じゃこのくらい普通だったわ!とにかくもっと早く!!」 急かされ急かされ必死で走るが、なかなか二人の姿は見えてこない。 まだか!?まだそんなに遠くには行ってないはずなのに…… 次第に木立は薄くなり、道は広がって前方の景色が森から草原へと変わっていく。 木々のトンネルが途切れ、ついに僕達は森を抜けて月明かりの下へと飛び出した。 ……いた! 森を抜けてすぐ、向こうにあの二人の姿が見えた。 と、そこに見える姿が二人だけでないことに気付いて、僕は急ブレーキをかける。 「……ストップ!」 「なに!?どうしたのよ?」 「……遅かった!捕まってる!」 「く……」 「旦那様が心配しておられます。おとなしくお家に帰ってください」 「……………」 「今なら何も無かったことにしよう、との事でした。さあ」 「嫌です!!彼と結ばれないのなら、絶対に帰りません!」 「……穏便に事が運ぶなら、今までの働きに免じてその使用人にも害を加えぬようとの仰せです」 「……………!!」 二人を取り囲んでいるのは見知らぬ三人の男達だった。 そのいでたちや雰囲気から、なんとなく用心棒ではないかと思わせる。 「ちっ……」 「待って!」 今にも飛び出していこうとする彼女を押し留める。 「何よ!?」 「まずいんだ!今ここで飛び出していけば、よしんばあの二人を逃がせたとしても ニギリオの従業員が邪魔をしたことが分かって後々僕達がまずい!」 「そんな、悪いのは連れ戻そうとしてる方でしょ!?」 「アイゼンでもそれが通ってたら、駆け落ちなんて最初っから無いよ……!」 「……!!」 彼女が真剣な目で僕を見る。 言いたいことなんて分かっていた。 それじゃあここで何もせずに傍観しているっていうのか。 そんなことするものか! だけど、何か方法は…… 「……バレッタさん」 焦燥に駆られた様子で向こうのいきさつを見守っている彼女を呼ぶ。 「何?」 「……やっちゃって」 「……いいの?」 彼女が僕の顔をを窺うように覗き込む。 僕は大きく頷いて見せた。 「いいの。その代わり、速攻でのしてね」 「オッケー……!」 ゴーサインを受けて彼女が立ち上がった。 闘志に爛々と目を輝かせている彼女は不敵な笑いを浮かべ、僕を見下ろして言う。 「よーく見てなさい、コレル……」 「っ……?」 「私の本気を見せてあげる……この前のチンピラがマグレだったってことを教えてあげるわ……!!」 言うが早いか、彼女は一気に飛び出して僕の視界から消えた。 「―――っ……」 「!?」 二人を取り囲んでいた三人の男のうちの一人。 その目の前に、突然彼女は現われた。 「……やっ!!」 「っぐっ……………!」 ―――――速い!! 男が何か反応しようとしたときには、彼女の左膝が男のみぞおちにめり込んでいた。 さらに追撃の右膝が肩を穿ち、男の左半身を強引にこじ開ける。 そしてそのまま、彼女は空中で一回転しつつがら空きになった左サイドへ渾身の後ろ回し蹴りを叩き込んだ。 人一人を昏倒させるのに十分すぎる威力を待った蹴りを受け男が吹き飛ばされる。 一息に三段の蹴りを放ってようやく着地した彼女が、次の獲物に狙いを定めた。 「っ……!!」 彼女と目が合ったもう一人が反射的に鞘に収められた刀を構えようとする。 それと同時に、彼女が跳んだ。 「……しっ!」 「うぉっ!」 男が体重を乗せて前に出された左足をとっさに鞘で受け止める。 脇に流されて勢いが殺がれ、彼女は男の目の前に着地した。 「……このぉっ!!」 この好機に、男が鞘に納められたままの刀を鋭く振り下ろす。 ……その先端が地面を打ったとき、彼女はそこにいなかった。 空中で、ひらり。 真上に跳んだ彼女が一回転してその頭を強烈に踏み抜いた。 「ぐっ」 顔から崩れ落ちる男を見ながら僕は感嘆する。 強い! 確かにこれなら、この前追い詰められた詐欺師に捕まったことなどまぐれとしか言いようが無いだろう。 この前のはただ刃物をもっただけの無法者だったが、今回は本物の用心棒なのだ。 それを奇襲とはいえろくな反撃もさせないなんて……? 感心してばかりもいられなかった。僕も飛び出し、二人と残った用心棒の間に割って入る。 「下がって!」 「……あなた達!?」 「二人とも下がってください!……最近この辺に出ると噂の夜盗です!!」 「!?」 思いもしないことを言われて二人が驚いた顔をした。いいから合わせて! 驚くのは二人だけじゃない。 残った用心棒の男もまた、思わぬことを言われて虚を突かれる。 男は戸惑い、そして自らの身分を証明しようとうろたえた。バレッタさん――! 「馬鹿なことを言うな!我々は――」 「……ちょやっ!!」 「がっ!?」 間に合った。 言わせる前に、二人目を倒したところから接近するまでをそのまま助走距離にした飛び蹴りが頭を打ち抜く。 自分達の正体を証明しようとした寸前で気絶させられた男が草原に倒れこむ。 三人が三人とも気絶したことを確かめた上で、彼女が戦闘態勢を解いた。 「……というわけで、僕達はお客さんが襲われてるのを見て 夜盗に襲われていると勘違いしてそのままのしてしまった、ということでよろしく」 「オッケー。だけど、それで誤魔化せる?」 「ウチの敷地内でお客さんを襲ったのは事実だし、つっぱねられるよ」 「そ。ならいいわ」 「……あの……」 呆気にとられていた女性がおずおずと声を掛けてくる。 僕達はほっとして二人の下へと駆け寄った。 「ああ、無事でよかったわ」 「追っ手かもしれない人がいきなりチェックアウトしたって聞いて。心配で追いかけてきたんです」 「あ……ありがとうございます……」 「……助かりました。私ではとても太刀打ちできなかったでしょう……お恥ずかしいです」 「気にしない、バレッタさんがおかしいだけですから」 言い終わるや否や上体をのけぞらせてハイキックを避ける。 「ちっ。……そういや追っ手はあのヒゲ侍かと思ったんだけどね。どっちにせよ間に合ったからいいけど」 「この三人にはここに来たとたん囲まれて、他の人は見ていません」 「うん。さてコレル、ここでまたさよなら気をつけてってのもなんかアレだし、 どうせだからドーマ火山まで送っていかない?仕事を残してきたのが気になるのは分かるけど」 「う……どうしよっかな……」 ここで断るとなんだか僕が悪い人になるような気がする。 横目で盗み見た女性の表情にはとても嫌とはいえない期待がこもっていた。 「あの、私……お二人にも来て頂けるととても心強いです。お話もしてみたいですし……」 いや、まあいいんだけどね。 結局のところここまで来て断れるほど薄情でもないし。 僕が同意すると、そこで女性ははっと気付いたように男性を見た。 「あ!?え、えと、違いますよ、あなたが頼りないとかそういうわけじゃ全然なくて、あの」 「はは……分かってます」 「本当に?あの、あなたがそうしたいならやっぱり二人でも」 「本当に。私もお話したいと思ってたんです」 「……良かった!」 ううむ……普通ならそう言われても気に病ませないための口実なんじゃないかと 疑ってしまいそうなところだが、さすがお嬢様、純真さが違う。 それとも信頼かな? 僕がそんな感想を抱いていると青年がこっそりと僕に話しかけてきた。 「しかし、本当にすみません。急に駆けつけて頂いたという事は、お仕事を中断してまで我等を案じてくれたということでしょう」 「え、いや、気にしないでいただいても」 「いえ。私も先日まで使用人でしたから、仕事をほっぽり出すことがどれほど心残りになるか分かっているつもりです」 そういえばそうだった。 となると僕も、よその使用人の話を聞いてみたくなったりもするというものだ。 「やっぱり上級貴族の家でも、使用人の仕事は同じなんですか?掃除とか雑用とか」 「そうですね……基本的にはそうです。 しかし主人が上級貴族となると、従者にもそれなりの品格が要求されますから……」 「そういうのを教わったり?」 「ええ、働かせるための使用人に教育を受けさせるんだから不思議な話ですよね」 「いいなー、エリートなんだ」 「そんな……」 「でも、おかげで彼とは小さい頃から一緒にいられたんです。ううん、小さい頃から一緒だったから 好きになったのかしら……色々ありましたよね」 「お稽古が退屈で上の空だったのをかばって一緒に立たされたり、 私がとめるのも聞かず竹林をどんどん冒険していって帰れなくなったり、 あの頃は振り回されっぱなしだった気もしますが」 「う……ひどいです」 「でも、あのお転婆だったあなたがこうして立派な淑女に変化を遂げたと思うと感慨深いですね」 「そうですね……思えばきっかけは野良犬にいじめられていたときに あなたに助けてもらったことかもしれませんね。ありがちな話ですけど」 「そう……ですか?」 「ええ」 「いいな、幼馴染でもあるから分かる話ですよね。 僕にもいないではないですけど男だし性格があれだしなあ……手紙の返事も返ってこないし」 「腐れ縁、というのも後からすればいいものかもしれませんよ?」 「ですかね」 そういうものかもしれない。 しかし、納得していくらか気分を明るくする僕とは裏腹に、青年の方は暗い面持ちになってうなだれた。 「しかし……そう思うにつけても旦那様達を裏切ったのは申し訳ないです。 身よりもない私に教育を受けさせ、彼女の傍に置いてくださるほど信頼して頂いたのに」 「……いつか、分かってもらえます。 今は父も、冷静ではいられなくてなにがなんでもという気持ちでしょうけど 何年かして、孫の顔でも見せに帰ったらきっと許してもらえますよ」 「……………」 少しして、青年の顔に薄っすらとながらも笑みが浮かぶ。 「……そうだといいですね」 「はい」 僕は知っている。 人間とルシェの間に子供が出来る確立は、ほとんどないと言えるくらいに小さい。 それでも僕は、どうかこの二人に子が授かるようにと願わざるを得なかった。 顔を見合わせて笑う二人にこっちのテンションもにわかに上がってきた。疲れたのかもしれない。 「さて、そのためにもうまくミロスに渡らないと。行きましょう、二人とも」 「そうでした、ここでのんびりと話をしてる場合じゃなかっですね」 「本当に。つい私ったら……」 「問題ないですよ。さ、バレッタさんも……どうしたの?」 そういえば彼女は一切話に加わっていなかったことに気付き、向こうを見ている彼女に目を移す。 最初話に置いてけぼりにされたせいで拗ねているのかと思った僕は、 彼女のぴんと尖って震えている耳と真剣な表情からそれが間違っていることを悟った。 「バレッタさん」 「問題なく……ないわ。もっと早く気付くべきだったんだけど」 「!!」 向こうの方から、お互いに声を掛け合いながら何者かが近付いて来るのが聞こえてくる。 あっちだ。いたぞ。そっち側へ。……何者かなど考えるまでもない。 気付けば僕達は、七人ほどの下級武士風の男達に囲まれていた。 「おい、大丈夫か?」 「うぅっ……」 男達がさっきのした三人を起こしている。 「これは……さすがにわがままが過ぎますぞ!」 「どうする……?」 「やむを得まい」 「お嬢様、最後の警告です!今大人しくここで帰ってください! でなければ力ずくで連れ帰らざるを得ません!」 女性がびくりと震えた。 僕は視線を逸らさないようにしながらバレッタさんにそっと耳打ちする。 「バレッタさん……これ……何とかできる?」 「無理よ。さっきは奇襲でしかも数が少なかったのよ?まああんたが戦ってくれりゃ逃げるくらいは……」 「ごめん僕無理」 「はあ!?この前のチンピラ相手に立ち回ったのはなんだったのよ!?」 「あれは刃物をもってるだけのたいして一般人と変わらない人だったから僕にも何とかなったのであって…… さすがに稽古もしてない護身術で本職の人を相手にするとかとてもとても」 「ちっ……それでも。降伏したりするわけにはいかないのよ。……やってくれるでしょ」 それは彼女の、僕に対する信頼に賭けようとしているように思えた。 「……………分かってる。義理と意地にかけて、逃げ出したりなんかするもんか」 「よし、それでこそルシェよ」 青年もまた腹を括った表情で僕の横に出た。 「私も争います。例え叶わないとしても、彼女を諦めたりはできません」 「オッケー。男を見せてちょうだいね」 彼ははっきりと頷いた。 そんな彼の後ろで、彼が手に入れようとする女性はただ一人思いつめた顔でいる。 「あ……私っ……」 「待って」 女性が何か言おうとするのを彼女が遮った。 「あなたのために大の大人が三人、しかもその内一人はあなたの恋人が身体を張ろうってのよ。 それをあなたが『心配だからやめて』なんてありえないわ。 ……あるとしたら私達を信じるか、もしくは自分も戦うかよ」 「!」 うつむき、きつく目を瞑りながら女性は手を握り締めた。 そして顔を上げ、彼女はきっぱりと言う。 「分かりました。最後まで逃げましょう」 「よし……!」 僕達の抵抗の意を知った男達は目配せしあう。 「いいのか?」 「仕方あるまい……」 男達がじりじりと間合いを詰めてくる。 それに合わせて僕達は強行突破を図るべくぐっと身構え…… 場にそぐわない気楽な声が聞こえてきたのはそのときだった。 「ちょーっと待った!!……おうおう、また剣呑な事になってんな」 「!?」 一斉に視線が向けられたそこにいたのは、あのお侍さんだった。 「あいつ……!?」 彼女が思わず声を漏らす。 彼はぐるりと辺りを見回して僕達の連れている二人をその視界に収めるとにかりと笑った。 「おう、久しぶりだな!」 「「!?」」 知り合い!? 思わず僕とバレッタさんは二人のほうに顔を向ける。 そして二人が返した反応は、 ?? 二人して思いっ切り首を傾げるというものだった。 「おいおいそりゃねーよ」 「え?あの?だって……」 「忘れちまったのか?お前さんが小さい頃はよく遊んでやったろうが。 お前の親父の兄貴だよ」 「え……伯父様!?え、だって、私の知ってる伯父様はその、身なりもちゃんとしてて、清潔で、 それにお家のために昔数々の功績をあげた立派な方だと……」 「今はみすぼらしくて汚くてそのへんのオッサンにしか見えないってか」 「あ、いや……!」 「まあいいよ。坊主も坊主だぜ、俺様のことはすっかり忘れちまったのか?」 「……今思い出しました、本当に申し訳ありません」 「あーあーいいっていいって、落ちぶれたのは本当だからな。 さて……どうでもいい話はこの辺にしてだな」 なんだか話についていけないが、要はお侍さんは二人の知り合いだったらしい。 お侍さんは腕を組み、周りの男達に向けてしゃべりだした。 「俺様もな、昔はそりゃあ実家のためにいろいろ働いたんだよ。 そいつが言った立派だった頃ってのはその頃だ……まあ頭も悪かったし専ら武勲を上げてたんだが。 弟はそっちの方はからっきしだったしその分もと思ってそれなりに貢献はしたつもりだ。 で、その頃の心の癒しがこいつら二人だったわけだなぁ……むさい男の心に爽やかな風をくれたわけだ。 その二人が大人になって結婚するって聞いたときは、そりゃ我がことのように喜んだよ。 けど頭の固い俺様の弟がな……まあ俺様が社交方面はからっきしだったせいでああなったって面もあるんだが…… あとは男親特有のアレだな。で二人の結婚を認めねえときやがる。それでちょっと手助けに来たんだよ。 まあ、お前さんたちも上仕えの身で窮屈なのは分かるんだが。あいつには俺様からよく言っとくからよ、 今日のところは退いてくれねえか」 男達の間にざわざわというどよめきが起こる。 どうする? 旦那様の兄上様といえばあの有名な…… 本来なら家を継ぐ立場の…… しかし…… 男達の中の一人が踏み出した。 「あ、貴方様が旦那様の兄上殿であられるという証拠は?」 「証拠か?証拠といえるものは特にねえんだが……」 「そ、それではやはり、我々としても見逃すわけには」 「あーはいはい分かったよ」 お侍さんは分かった分かったというように手を振り、一歩踏み出した。 「仕方ねえな、要はこういやいいのか」 そして僕達に背を向け、たった一言。 「失せろ」 僕の隣のバレッタさんが一瞬後ろに飛び退りそうになったのを、僕は確かに見た。 背筋を突き抜けた威圧感、これが侍の使う『鬼の形相』の力だろうか。 これだけでその人が本物だと分かる圧倒的な威圧だった。 「……な、俺に免じてよ」 彼が先程の威圧とは正反対な穏やかな口調で言う。 男達はなおも少しの間動かなかったが、誰か一人の口にした「旦那様に確認しよう」という 一言を合図に一人また一人と逃げるように去っていった。 「おお、俺様の貫禄も案外捨てたもんじゃないな」 男達がいなくなり、お侍さんが気楽な口調で口を開いた。 二人が彼の元へ寄っていく。 「伯父様、本当にありがとうございます」 「なーに、かわいい姪っ子のためならな。あと、甥も同然なお前さんも」 「……本当に、ありがとうございます」 「気にすんな。……お前さんらもこいつらに協力してくれたみたいだな?ありがとよ」 「あ、いえ」 「………」 おもむろに声を賭けられた僕は少し戸惑いながらも返事をする。 しかし、彼女はといえば根に持っているのか、返事をしなかった。 「ん?なんだ?ありがとってばよ」 「………」 「なんだ、嫌われてるみたいだな」 「あー、その」 僕は一瞬迷い、正直に言うことにする。 「彼女ネバンプレスの人なんで、亜人と呼ばれてヘソを曲げてるんです」 「ちょっ、コレル!?」 僕がお客さんにこんな事を言うなんて以外だったのか彼女が声を上げるが、 なんとなくこの人には腹を割ってしゃべってしまった方がいいような気がしていた。 「あー、なるほどな。……すまん、この通りだ」 お侍さんがあっさりと手を合わせて頭を下げる。 こうされては彼女も、 「う……いいわよ……」 と言うしかなかった。 「おう。で、だお前ら」 お侍さんが再び二人に向き直る。 「ああは言ったものの、正直弟に諦めさせられる気はしない。 せいぜいが時間稼ぎするくらいだ、それは分かってくれ」 「……はい」 「しかも俺様も、今や大した立場も持ってなくて弟の手の者を何度も追っ払えん。 アイゼンに戻って時間稼ぎをするにしてもお前らについていてやることはできん」 「はい」 「それでも行くんだな」 「もちろんです」 二人でそう言った彼らは、僕達の目の前にやってきて言った。 「ここまでありがとうございました」 「お二人は戻って下さい、ここからは二人で行かなくては」 「でも……」 「いいの?」 「はい。必ずミロスにたどり着いて、お二人に手紙を出しますから」 「では、急ぐので行きます!ちゃんとしたお礼も出来ませんが、お二人のことは忘れませんから!」 そう言い残し、二人は連れ立って走り出した。 お侍さんが二人の背中に声を掛ける。 「弟が手を回したせいで、密航は無理だぞ!どうするんだ!?」 青年が立ち止まって叫び返した。 「……こうなったら隙を突いて一度本土に戻り、歩いてトドワの丘を越えます!! 一度は諦めた案ですが、他にはありません!彼女は必ず守り通しますから!!」 再び駆け出していく二人の影を見ながら、お侍さんは感慨深げに呟いた。 「は……本当に大人になったな……」 「あの」 僕が声を掛けようとすると、彼は僕を見下ろしてにやりと笑った。 「なあに、心配すんなって。俺様もアイゼンまではついていてやるよ。 その後も要は『こっそり』助けてやりゃいいんだ、『こっそり』な」 「……そうですね!」 僕がほっとして笑うと、バレッタさんももじもじしながら口を開いた。 「まあ……頼むわよ。あの二人」 「おう!じゃ、俺様も行くぜ!今度きたときはゆっくり泊まって行くからな!」 「はい、お待ちしております!!」 元気よく返事をすると、お侍さんは壮年の男性とは思えない速さで風のように走り去って行った。 後には、月明かりに下に僕たちだけが残される。 「……………」 「……帰ろっか」 「そうね」 彼女はもう一度、三人が去っていった方向を見る。 「……頑張ってね!幸せになんなさいよ!」 「……」 「……さ、行きましょうか」 「うん」 そして僕達は、帰った後仕事を放り出したことでどんなことを言われるか、 そんなことをあれこれ騒ぎながら帰路に着いた。 ―――――――――――――――――――― 追記: それからしばらくして、ニギリオの宿にミロスから一通の手紙が届いた。 差出人の名前は無かったが、ミロスに着いた、ありがとう、ただそれだけが書いてある手紙だった。 その日僕達はいつもよりにこやかにしながら、何事もなかったかのように仕事に励んだ。 追記2: 今日、廊下のくずかごに日付の古い雑誌が捨てられていた。 恐らくお客さんが置いていったものを誰かが広い、今まで読んでいたのだろう。 ちなみにそれは大衆向けの女性雑誌で、内容は『これで相性もバッチリ判る?血液型占い特集』だった。
https://w.atwiki.jp/akagi185/pages/39.html
あかぎ乗合鉄道連合会主催SS会「あかぎSS貼り合い会」について SSの題材は自由 投稿は掲示板でお願いします 非加盟者でも投稿可能 どしどしご応募下さい!
https://w.atwiki.jp/akanedai/pages/6.html
あかね台.net http //akanedai.net
https://w.atwiki.jp/shitsu-kote/pages/186.html
自称モテる、かわいいとおだてられると言っているが写メをみたところまるで山田花子。その写メはメイクしてないからかわいくないんだと言ってるが、メイクしても所詮山田花子。かなり自意識過剰なキチガイ 【あかりん】 栃木県大田原市若草中出身の不細工コテ。質1で顔を晒すがほんの3分たらずのあいだに20人ほどから不細工と罵られる。現在活動中のコテで最も不細工と言われるメロと不細工対決をするがやはりメロの不細工さには敵わず惜しくも敗退してしまう。 24歳になったのだが脳の発達が著しく遅れてしまった為にワンパターンの返ししかできないのが残念である。また『スッピンなら可愛い』などとほざいているが、化粧の乗りの悪そうなあの顔ではたかが知れているのが安易に想像できる。 今後あかりんとの楽しみ方のひとつとしては栃サイにあかりんの顔写メを晒しまくって色々情報を引き出してから叩きまくる遊び方をオススメする。 性の知識もたいして無いくせにエロキャラになろうとしてる危ない女なのでヤリ目の方達は逆上して刺されないようじゅうぶん注意していただきたい。 11/8 23 09 P906i
https://w.atwiki.jp/kuraharu/pages/37.html
海豚(かいとん) KIRIが倉子に漢字の問題を出していた時の読み間違い。 海豚(イルカ)をかいとんと呼んだらしい。 新しい生物・・・。